約 2,764 件
https://w.atwiki.jp/jfsdf/pages/852.html
第34話 真相 1482年 8月2日 サンディエゴ西300マイル沖 午前9時 戦艦ワシントンは、寮艦サウスダコタと共にサンディエゴを出港後、時速12ノットのスピードで ヴィルフレイングに向かいつつあった。 サンディエゴを出港してから1日足らず。アメリカの大地は、既に水平線の彼方に消えていた。 「兄さんや親父、妹、おふくろとも、しばらくは会えないな。」 ワシントンの甲板上で、リューエンリ・アイツベルン大佐は淡々とした口調でそう呟いた。 年は36を数えるが、顔立ちは大人にしてはどこか子供のようにあどけなく、口元に生やしている立派な コールマン髭がなければそのまま大学生としてもやっていけそうなほどである。 身長は180センチで、体格は海軍軍人らしくがっしりしている。それなのに、肌は白い。 彼は、元々フィンランドに住んでおり、昔は名のあった貴族であったが、アメリカに移住時には没落貴族となっていた。 10歳のころ、リューエンリは家族や使用人と共にアメリカバージニア州、ノーフォークに移住し、 そこで薬局を開いて新たな生活を送った。 今では彼の兄が継いだ薬局の経営は軌道に乗り、ニューヨークに支店を出そうという話も出ている。 兄が薬局、妹3人が自動車会社や航空会社に務めたに対して、リューエンリは18歳に海軍兵学校に入学し、今に至る。 やあ参謀長、どこか具合でも悪いのかね?」 後ろから声を掛けられた。振り向こうとすると、傍らにとある人物が現れた。 「あっ、リー司令。」 「家族の事でも気になるのかな。」 第5戦艦戦隊司令官である、ウイリス・リー少将は微笑みながら彼に語りかける。 外見はどこぞの大学教授のように見え、痩せ気味である。 遠くから見れば、アイツベルン大佐とリー少将は学校の教え子と先生の関係に見えるだろう。 「まあ、少しばかり。」 「少しばかりか。正直だな。」 リー少将はそう呟きながら、ずれかけた制帽を被り直した。 「だが、気になるのは他にあるのではないかね?例えば、慣れぬ仕事を任された事に対する不安、とか。」 「ハハハ、見透かされていましたか。」 アイツベルン大佐は苦笑しながらリーに言い返す。 「分かるさ。顔に書いてある。まあ、無理も無いな。」 リー少将は彼の肩を叩きながら言った。 「いきなり戦艦部隊の参謀長という大役を任されたのだから、仕方ない。」 アイツベルン大佐は、リー少将によって第5戦艦戦隊参謀長に抜擢されたが、その前は軽巡洋艦セント・ルイスの艦長だった。 リューエンリは兵学校で砲術を専攻し、卒業後は地上勤務と洋上勤務を均等にこなしていた。 洋上勤務では、卒業後に戦艦ペンシルヴァニアに乗り組み、その後は駆逐艦ジョンDフォード、重巡洋艦ペンサコラ、 ソルト・レイクシティ、軽巡洋艦ラーレイ、メンフィスに乗り組み、1940年10月から軽巡洋艦セント・ルイス艦長に就任した。 卒業以来、様々な事を学んだリューエンリは、初めての艦長となったセント・ルイス勤務時に乗員をよく鍛え抜き、 その結果は11月12日の海戦で現れた。 その時はセント・ルイスも大破同然の被害を受けたが、敵巡洋艦1隻をウィチタと共同で撃破し、2隻を単独で撃沈破するという 獅子奮迅の戦いぶりを見せている。 修理を終えた後、セント・ルイスは第23任務部隊に復帰し、リンク・ショック作戦では、終盤に マオンド軍のワイバーン5機の急降下爆撃を受けたが、卓越した舵さばきで全弾回避している。 地道ながらも実績を重ねたリューエンリは、ノーフォークに帰港後、突然第5戦艦戦隊の参謀長に抜擢され、 7月20日には戦艦ワシントンに乗り組んで、戦隊司令部の一員となった。 傍目から見れば、一介の巡洋艦乗りが、主力の座から落ちたとは言え、強力な戦艦で編成される戦隊の司令部要員に選ばれるのは 見事な栄転と言える。 しかし、本人の気持ちはどこか晴れなかった。 「戦艦という艦種は、自分も砲術を志す身ですから憧れではありましたが、主に巡洋艦に乗っていた身としては、 しっかり状況を把握できるか?これからも他の幕僚の意見をきちんと理解できるか?とか、色々不安です。」 「確かに。勝手が違うからな。だが、私から見れば、君はじきに慣れると思う。若いながらも、君の技量は 他に引けを取らんし、部下の使い方も上手い。セント・ルイスがいい見本だ。あの艦の連中は君に鍛えられたお陰で、 大西洋艦隊所属の巡洋艦の中でも優秀な乗員が乗っていると、あちこちから言われているぞ。 その事からも、君はこの戦隊でも充分にやっていける。」 「はっ、恐縮であります。」 リューエンリは体を固くして頷いた。 リー少将は、アメリカ海軍の中でもレーダー射撃の権威として広く知られているが、人に対しての評価は 容赦が無い事でも知られている。 あいつが良いのならば良いと判断するが、使えぬ奴ならその者の内心を深く抉るような言葉も平然と言う。 そのリー少将が、自分を良い方向に評価している事に、リューエンリは身が引き締まるような思いになった。 「私もプロだが、君もプロなのだ。そう固くならず、リラックスしながら仕事をしよう。 仕事は楽しくないとやっとれんからな。」 リーはそう言って、笑い声を上げた。 「ところで参謀長、この間の視察の際にみたあの艦、君はどう思うかね?」 リー少将はひとしきり笑った後、リューエンリに聞いてきた。 「あの艦ですか。」 リューエンリはそう呟きながら、1週間前に行った視察を思い出した。 その日、リー少将とアイツベルン大佐はニューヨーク造船所に視察に赴いた。 造船所は、建造中の空母、戦艦等の新鋭艦が何隻かあった。 その中の1隻に彼らは注目した。 建造ドックにあった大型艦は、船体部分が7割型完成しており、今年中には船体は完成し、来年1月までには 進水式を終え、6月に完成、43年9月か10月頃には2番艦と共に艦隊に編入できる、とドックの責任者は言っていた。 ドックの大型艦を見せられた後、2人は造船所の事務室に入り、そこで様々な話を交わした。 そんな中、とある艦の話題に移った時、彼らは2つの模型を見せられた。 「この模型は、こっちが前案で建造した場合の完成模型、こっちが改定案で建造した場合の完成模型です。」 造船所の所長はそう言って2つの模型を並べた。その模型は、大型巡洋艦案のアラスカと、巡洋戦艦案のアラスカだった。 その姿からして、2つの模型の形はどこか違っていた。 例えば、大型巡洋勘案では、長い割にほっそりとしていた船体が、巡洋戦艦案では狭い幅が幾らか太くなり、 全体的にバランスが整っている。 主砲は前案より大きなものになり、所長は旧式戦艦と打ち合っても互角以上の戦いを見せると太鼓判を押した。 次に、5インチ連装両用砲の配置で、前案ではクリーブランド級、ボルチモア級のように前部艦橋、後部艦橋の前に 連装両用砲が配置されていた。 巡洋戦艦案では、前案の配置を廃し、左右両舷に4基ずつの連装砲を配置した。 又、艦橋はアイオワ級戦艦に採用されたものとほぼ同じものを使い、前案で指摘された艦橋の視界の悪化が改善された。 航空兵装に関しては、思い切って全廃し、空いたスペースに対空火器を増やす事に決まった。 巡洋戦艦案では、連装両用砲の配置は、ほぼ新鋭戦艦に準ずる形となり、全体的なイメージでは、 艦橋が大きく様変わりしたことで、アイオワ級戦艦の縮小艦にも見えた。 この模型を見た時、リューエンリは思わず見とれてしまっていた。 「いい艦です。姿形は野暮ったい船ばかりを作る合衆国の軍艦にしてはかなり綺麗ですし、砲力は巡洋戦艦にしては申し分なく、 おまけにスピードも速い。問題のほうは後々出てくるでしょうが、模型を見た時は、チャンスがあれば一度は乗ってみたいと 思いました。」 「同感だ。前案に比べれば、より洗練された感があったな。もしかしたら、君のような巡洋艦乗りには合うかもしれないぞ。」 リー少将は笑みを浮かべながら彼に言う。 「君も知っていると思うが、巡洋戦艦というものはな、元々は巡洋艦の特性も持ち、戦艦の特性も持つ艦種なのだ。 だが、余りにも欲張りな艦種だから失敗も多かった。しかし、あの造船所に行ってからアラスカ級こそ、巡洋戦艦という 艦種の完成した形なのだと、私は思ったのだ。攻・防・走があれほどバランス良く整った巡洋戦艦は、 恐らくアラスカ級ぐらいだろう。」 「なるほど。そうなると、ますますあの艦に乗ってみたくなりました。」 リューエンリは笑みを浮かべながらそう言ったが、内心としてはそう簡単には願いは叶わないと思っていた。 「だが、その前に我が戦隊で頑張ってもらわねばな。これから君に期待しているぞ、ミスター・アイツベルン。」 リー少将は微笑みながら、彼の背中を叩いた。それにリューエンリは身を引き締め、 「ご期待に添えるよう、微力を尽くします。」 と、改めて決意した。 1482年 8月7日 アメリカ合衆国サンディエゴ 午後12時 キンメル大将は、久しぶりに南大陸特使派遣団のリーダーであるレイリー・グリンゲルと再会した。 ドアから現れたグリンゲルを見るなり、キンメルは表情を緩めながら出迎えた。 「やあ、久しぶりだね。」 「こちらこそ、キンメル提督。」 キンメルは執務室にあるソファーにグリンゲルを座らせ、彼は向かい側に座った。 「3ヶ月ぶりか。」 「ええ。前回は5月に会いましたから、そうなりますね。」 「早いものだな。所で、今日はどのような用件があって、来たのだね?」 「ええ、南大陸の現状報告を伝えに来ました。」 レイリーは表情を引き締めてから、キンメルに報告を始めた。 7月23日、首都を占領されながらも、残存軍が粘っていたヴェリンス共和国が、シホールアンルの 大攻勢によって残っていた領土を完全に占領され、敵の支配勢力がミスリアルの国境までに迫った。 ミスリアル側は、このままシホールアンル軍が勢いに乗じて越境攻撃を仕掛けてくると思ったが、 予想に反して進撃はストップし、シホールアンルはミスリアルと睨み合う形で膠着状態となった。 7月29日にはカレアント公国の被占領地で住民の暴動があったものの、シホールアンル軍はこれに 2個師団を投入して鎮圧し、スパイ情報によると500人が殺害され、1000人が連行されたという。 一方でアメリカ軍もここ数日で手痛い損害を受けていた。 7月30日には、シホールアンル軍の後方兵站基地を空襲していたB-25の編隊が、突然現れたワイバーンの大群に 襲撃され、作戦に参加した30機のP-38と70機のB-25のうち、P-38が6機、B-25が10機未帰還に なるという大損害を受けた。 8月3日にはB-17の編隊にもワイバーンの大群が突如として現われ、60機のB-17のうち、 実に8機が未帰還となり、7機が使用不能になる損害を受けた。 航空戦では、シホールアンル側はアメリカ側を意外と苦しめており、第3航空軍では近々、 戦闘機のみで編成した攻撃隊を持って、敵戦闘ワイバーンの撃滅に乗り出す腹である。 「しかし、カレアント公国は航空戦のみで、地上戦は小さな小競り合い以外に起きていない。 シホールアンル海軍も鳴りを潜めている。正直言って、我が太平洋艦隊司令部でも敵が何を考えているか 分からずじまいだよ。」 キンメルは苦笑しながら、レイリーに言った。 「それは私もです。」 「ミスリアル王国には、そちらの皇女殿下が指揮する情報機関があるようだが、そちらからは 何か最新情報は入っていないかな?」 「いえ、特に目立った情報はありません。シホールアンル側は相変わらず、前線に大軍を貼り付けたまま、 こちらの反撃に備えているのみです。」 「うーむ・・・・・・ここ最近は、敵側のほうでも増援部隊を後方に待機させているし、航空兵力も 続々と送られて来ている。陸軍航空隊も、以前のように楽に戦いを進められなくなってきている。」 「シホールアンルも学んでいます。強い敵に対してはどう対応すれば倒せるか、常に学習しています。 そして、対処法を見出せば彼らは一段と強くなります。」 キンメルは顔をしかめながら、その言葉に頷いた。 「全体的にはこちらが優勢。しかし、目を凝らせば所々でシホールアンルは差を埋めつつある、と言う事か・・・・・ アイゼンハワー将軍もきっと、悩んでいるに違いない。」 「バルランド王国では、一部で反撃に移るべきとの意見が上がっているようです。」 「それはいかん。」 キンメルがはっとなってレイリーに言い放つ。 「確かに、シホールアンル側は前進をストップさせているが、敵の出方が分からん以上、こちらから打って出るべきではない。 太平洋艦隊も、南西太平洋軍も、敵に装備こそ勝るが、数は多いとはいえない。太平洋艦隊は続々と新鋭戦艦や新型艦が 配備されているが、主役たる正規空母は、はっきり言ってこれで充分とは言えぬ。南西太平洋軍にしても、今配備中の 増援3個師団を合わせてまだ6個師団分の地上軍しかいない。航空兵力も充分じゃない。そんな中、こちらから 打って出ようというのは危ない。」 「私も同意見です。シホールアンルは、カレアントに80万の大軍を貼り付けており、ワイバーンの数も、以前よりも 増大しています。それに対して、南大陸連合軍は数こそありますが、装備は劣っています。アメリカ軍の援護があるにしても、 反撃作戦を行えば、これまで以上の犠牲を払うのは明確である、と私は確信します。」 「参ったものだ。連合のリーダーであるバルランドがそのようでは、太平洋艦隊、いや、我が合衆国は困るな。 せめて、来年の8月、遅くても10月あたりまでは大規模な反攻作戦は待ったほうがいい。来年になれば、 ワイバーンを圧倒しうる航空機も、陸軍の装備も充実する。海軍も、新鋭空母を艦隊に編入して、敵の反撃に備えられる。」 現在、キンメルの指揮する太平洋艦隊の主力は、旧式戦艦4隻、新鋭戦艦3隻、正規空母4隻である。 この他に配備されたばかりの新鋭巡洋艦や在来の巡洋艦、駆逐艦等を合わせればかなりの規模になる。 今後、派遣されてくるであろう大西洋艦隊の3空母を加えれば戦力は飛躍的に向上する。 しかし、敵シホールアンル軍も、竜母を6隻保有し、つい1週間前には2隻の小型竜母が艦隊に加わった との未確認情報があり、原状は予断を許さない。 今後、続々と就役してくるであろう敵の新鋭竜母に対抗すべく、アメリカはエセックス級正規空母、 インディペンデンス級軽空母の建造を急ピッチで進めており、43年の夏にはエセックス級空母3隻と インディペンデンス級軽空母2隻が艦隊に配備される見通しだ。 10月になれば新たにエセックス級空母2隻にインディペンデンス級軽空母2隻が配備される予定だから、 シホールアンル軍に対する備えは万全になるだろう。 「来年になれば、新鋭艦が続々と配備されるが、今年一杯は現状の戦力でやりくりしないといけない。」 「ではキンメル提督。」 レイリーがずいと、前に身を乗り出してキンメルを見つめた。 「もし、シホールアンルが全力で攻めてきた場合、現有勢力で撃退できると思いますか?」 「もちろんだ。」 キンメルは自身ありげに即答した。 「敵を叩きのめして、追い返す事は可能だ。だが、」 束の間、キンメルの目が鋭く光った。 「敵も死に物狂いで来るだろう。陸でも海でも、シホールアンルはこれまで以上に戦い抜くだろう。 特に、海軍は厳しい戦いを強いられるだろう。憎らしい事に、敵もいい海軍を装備している。 南大陸では、我が合衆国を無敵、無敵と騒ぎ立てているようだが、あまり過剰な期待はせぬ事だ。 これは、大統領閣下の意見でもある。」 彼は、冷淡な口調でレイリーに言う。 「分かりました。」 レイリーは抑揚の無い口調で返事した。 「話を変えるが、君の携わっている例の物はどうなっているかな?」 「正直、難しいですね。」 レイリーは頭を掻きながら言う。 「今までやった事の無い仕事ですから、未だに慣れないものです。」 「もう1人のお連れさんはどうしたかな?」 「ああ、ルィールですか。彼女は今ロスアラモスですよ。アインシュタイン博士と一緒に研究中です。 私も、この後ロスアラモスに戻って缶詰になるんですが。」 そう言ってから、レイリーは苦笑を浮かべる。 「君たちには苦労かけるな。相手の魔法通信を傍受できる無線機開発というのは、かなり難儀な事だろう。 難しい仕事ばかりやっているから、夢の中でも研究してるのではないかな?」 「あいにく、夢の中では普通ですよ。」 キンメルも微笑んでから、コップの水を一息に飲んだ。 「普通か。まっ、夢の中ぐらいはたっぷり遊びたいものだな。おっ、そういえば・・・」 キンメルはしばしの間、視線を宙に浮かせてから言った。 「不思議な夢を見た覚えがあるな。たしかいつだったかな。」 「不思議な夢・・・・・ですか?」 レイリーは無表情でキンメルに聞く。 「そうだ。去年の後半、確か、アメリカがこの世界に呼ばれた時だったかな。」 キンメルの表情が、どことなく複雑なものになっていく。 「私もハッキリとは分からないのだが、夢の内容はこうだ。どこかの廃屋で、目の前に男が立っているんだ。 どこにでもいそうな女たらし、といったイメージのある優男だな。で、私はなぜか女の視線で男を見ていた。」 「女の視線ですか。」 「そうだ。で、女は泣きながら優男を罵倒していたよ。その優男がまた訳の分からぬ事を言うのだよ。 こっちに来いとか、鍵は1人で勝手に逃げないとかな。」 キンメルがおぼろげな記憶を頼りに言い続けていたその時、レイリーは背中に電撃が走ったような錯覚に見舞われた。 (鍵!?) レイリーは、務めて平静を装うが、内心ではなぜこのキンメル提督がその話を知っているのかと、激しく動揺していた。 「で、女は泣くことをやめたと見るや、今度は怒り出して男に襲い掛かった。夢はそこで終わりだ。 どうも馬鹿にリアルだったものでな。ん?どうしたのかな?」 キンメルは、レイリーの表情がやや暗い事に気が付いた。 「い、いえ。何もありません。」 すぐに、元のレイリーに戻った。どうやら、気のせいであろう。 「そうか。ならいい。しかし、あのようなリアルな夢は今までに見たことが無かったな。まっ、それはともかく。 我が太平洋艦隊としては、当分は受身のままだな。バルランドの馬鹿貴族共は、私達を腰抜けと抜かすかも知れんが。」 キンメルの言葉に、レイリーは苦笑しながら頷く。 その一方で、彼の脳裏には、あの日の出来事が思い浮かんだ。 その日、外は雨だった。 今から2年以上前、シホールアンルの勢力圏は、北大陸の大半を覆い、北大陸の南に矛先を転じようとしていた。 北大陸の南に位置する町、ルイヒナスは、迫り来るであろうシホールアンルの脅威に、住民の誰もが怯えていた。 そんな中、レイリー達は、郊外の山奥でとある少女を待っていた。 「来るのかな。」 ルィールが、冬の冷たい雨に打たれながらも、平然とした口調でレイリーに聞いた。 「さあ、分からんね。先方の指示に従って、ここまで来たんだが。」 レイリーは淡々とした口調でルィールに返した。 その時、 「来てくれたのね。」 しわがれた女の声が聞こえた。背後から聞こえた声に、2人は後ろを振り向いた。 そこには、女性がいた。肩まで下ろした緑色の髪。全体的にはスタイルも整っており、男が見れば 誰もが抱きしめたくなるような、そんな儚さがあった。 しかし、その大きな紫色の目は、覇気が無い。厳しく言えば、目が死んでいた。 「あなたたちに、これを渡します。」 その女性は、懐から布袋を取り出し、レイリーに渡した。 それから、女は手短にだが、自分がこうなったいきさつを彼らに話した。 「シホールアンルの野望の塊が、そこに入っている。 南大陸でも有数の魔法使いならば、きっと分かるはず。」 そう言って、女性は踵を返し、立ち去ろうとした。 「待ってくれ!」 レイリーは立ち去ろうとした女を呼び止める。 「君の、名前は?」 「・・・・・・・・・・・」 女はしばらく黙ったが、やがて、呻くように言葉を吐き出す。 「鍵・・・よ。赦されざる、魔の鍵よ。それが、私の名前。」 あれから2年以上経った。 シホールアンルは、表向きは南北大陸の統一を旗印に、南大陸に攻め入ってきたが、本音は鍵が北大陸にいなかったために、南大陸に捜査範囲を広げるために軍を進めてきたのだ。 しかし、勢いのあったシホールアンルも、アメリカという強敵の出現で勢いを削がれている。 「当分はこのままだ。敵さんが出てくれば、我々は全兵力を持って叩き潰し、シホールアンルの無知蒙昧な 理想は実現不能であると、改めて教えるだけさ。」 そう言って、キンメルは微笑む。 「分かりました。」 レイリーは頷きながら言った。その後は、とりとめのない話を30分ほど続けた。 レイリーが執務室を去った時から、いや、その前からキンメルは何かに疑問を思っていた。 「彼は、いつもと様子がおかしかったな。」 彼は腕を組みながら、先ほどの談話を思い出した。 話の最中に、レイリーはほんの一瞬だけだが、表情を変えた。 まるで、隠し事を暴かれた幸無き罪人のように。 「どうして・・・・・・・」 キンメルは考え込んだが、答えは浮かばない。 「いや、やめておこう。友人を疑うのは恥だな。」 彼はそう呟いて、思考を止めた。 「さて、遅いが昼食でも取ろうかな。それにしても、シホールアンルの奴らは、うたい文句はなかなか立派だな。 まっ、あれだけ優秀な装備があれば、適当に理由を言い繕って他の地域を併合しようと思うのも無理は無いのだろう。」 キンメルは苦笑しつつも、そう呟いた時、自分の言ったある一語が気にかかった。 「適当な理由・・・・・・適当な理由・・・・・・」 彼は5分ほど黙考したあと、再び歩み始めて執務室から出て行く。 「南太平洋部隊司令部と、連絡を取ってみようか。」 彼はドアを閉めながら、小さい声でそう言った。
https://w.atwiki.jp/kyougokusure/pages/23.html
「タツさん、タツさん、起きてください」 妻の・・雪絵の声だ、妻は2人の時は私の事をそう呼ぶ。 私は頭を振り時計を見る、7時半前、鳥口は8時前には向かえに来ると云っていた。 いつも昼近くまで自堕落に寝ている為か、頭が重かった。 鳥口が来たのは事実8時前だった、妻から旅行道具一式を受け取り、私たち2人は車を走らせた。 ────── 「もうすぐ雛見沢につきますよ」 時刻は4時を大きく過ぎていた、朝の8時前に出たのだから8時間以上も過ぎている。 5・6時間で着くと予定だったはずだが、思ったよりも時間を喰ってしまったようだ。 私は窓を大きく開けた、東京とは違う匂いがする。 「思ったよりも遅くなっちゃいましたね、今日は取材は無理ですかね――先生が居眠りするからだ」 「誰のせいだよ、いきなり東北に向かって走り出そうとしたり、同じところをぐるぐる回ったり」 鳥口のただ1人の上司、妹尾氏の云っていた通り、 鳥口には目的地に行くという能力が欠如しているようだった。 「うへえ、まあ、今日は下見という事で取材は明日からにしましょう、 ああ、ちょうどいいあれが多分古手神社ですね、今日はあそこを下見しておきましょう」 鳥口は車を路肩に止めた。 あれが古手神社、端から見ているうちは普通の神社のようだが。 鳥口はカメラを持ち出し俯瞰の写真を撮っている。 鳥口は元々カメラマン志望があり、雑誌の写真は全て自分で撮っているらしい。 幾段かの階段を上がり、鳥居をくぐる そういえば、友人によると、鳥居とは外の世界と内の世界の境を示すものらしい。 その中の世界の中央、もう一つの鳥居の奥に本堂がある。 左手には別の棟があり、右手にはかなりの敷地の境内がある。 「先生、1人で先に行っちゃうなんて酷いじゃないですか」 鳥口が追いついてきた。 ――こうして見ると普通の神社ですね、鳥口は私と同じ感想を述べた。 この2人で来たのは間違いだったのかもしれない。 「こんなのどかな所で、今年も事件が起こるのかな」 「ま、起こってくれれば大スクープなんですけどね」 鳥口によると―3年目の事件までは裏付けが取れたらしい。 けれども4年目の事件は何も報道されていなかったようだ。 「そんな、不謹慎な考え方の君が被害者にならない事を祈るよ」 「うへえ、死人に口なしですか、先生」 そんな馬鹿な事を話しながら境内を後ろに回ってみた。 少し歩くと視界が開けて、村全体が見渡せる所にでた。この神社は村の中で高台に位置しているようだ。 ――うへえ、こりゃ凄いや、鳥口がファインダーを覗く。 夕日に照らされて、輝いている古風な住居と田園地帯はまさに一枚の絵のようだ。 思わず言葉を無くし、鳥口のシャッター音だけが響いていた。 その時―――後ろから跫音(あしおと)が聞こえてきた。 ―――振り向くとそこには1人の少女がいた。 少女は微笑みかけた―――この顔を私はどこかで見ている――― いつだろう――いつだろうか―― 「ここは私有地なんですよ」 少し幼さが残った声が聞こえた。 「うへえ、すみません、実は僕たちは雛見沢の取材に来てまして」 「そうなのですか、お仕事なのですか」 「こっちは作家の関口先生で、僕は――」 鳥口と少女の会話が頭の上を滑っていく、やはり私は彼女に会った事がある。 ――白いブラウス。黒い色のスカート。そこから覗いている2本の白い脛。―― 「せっかくだから、一緒に遊びたかったのです」 ――うふふ。 ――あそびましょう。 夕日が世界を赤く染めている、赤く、赤く、赤く・・・ 私は意識を失った。 目が覚めた、目が覚めてしまった。 目の前には白い天井がある・・・ここは・・・ 辺りを見回すと病院のベッドの上のようだ。 腕に違和感を感じる、腕から線がでている、その線は上の液体に繋がり 「気が付きましたか」 白衣を着た眼鏡の優男風の男性がカーテンを開けた 「ダメですよ、きちんと食事していますか?」 ――はぁ、そういえばここ3日ほど、きちんと食事をしていなかった。 「旅疲れってヤツですかね、気を付けないと」 男は入江と名乗った、年は30代中盤ぐらいだろう、風袋のせいかもっと若く見えるが。 ――はぁ、私の気の抜けた顔を見て入江は軽く笑った。 ――30分ぐらいで点滴が抜けますから、と云い入江は出て行き、入れ替わりに鳥口がやってきた。 「先生、吃驚するじゃ、ないですかいきなり倒れて、これじゃ命がいくらあっても足りませんよ」 ――はぁ、私の気の抜けた顔を見て鳥口は大きなため息をついた。 「栄養失調らしいですけど、大丈夫ですか?」 「大丈夫、大丈夫、ちょっと目眩がしただけだよ」 ――後、30分ぐらいで点滴が抜けるらしい、と告げると――飲み物でも買ってきますと出て行った。 小1時間後病院を出た、ここの名前は入江診療所というらしい、 外から見てみると寒村の診療所としてはかなり立派だった。 宿泊所は雛見沢から車で15分ほどの興宮(おきのみや)という隣町らしい。 鳥口によると雛見沢には宿泊施設がないとの事である。 「何か精のつくものを食べていきましょう」 時刻はもう8時近くだったが点滴のおかげか食欲は無かった。 ――食欲が無くても、食べなきゃダメですよ、鳥口は車を駅前の食事処に止めた。 ――うへえ、うへえ、先生、うへえ、 中に入ると、鳥口は得意の感嘆符をなぜか連呼していたが、私の頭には入ってこなかった。 私は、彼女の事を――少女の事を考えていた。 私は彼女と会った事がある。それは間違いないと思う。それはいつだろうか? 自分の意識を探るのだが、見つからない。 いや正確には、あるのだが、開ける事ができない。 ‥‥檻・・・・いや匤か、 存在は認知できても中身が認識できない、鍵のかかった匤・・・ これは開けてはいけないものなのだろうか? 遠くで鳥口の感嘆符が聞こえていた。 【見慣れぬ顔】 「あれは一体誰なの?見た事無い顔よ」 「あうあう、多分観光客の人なのですよ、最近はお祭りも賑やかですから」 「観光客・・・そう・・・確かにそうかもね、でもあの人はなぜあんな風になったのかしら」 「僕には解らないのですよ、梨花」 「もしかして、あなたが見えたんじゃないの?」 「僕は梨花にしか見えないんですよ」 「じゃあ、あの人は何を見たの?」 「あぅあぅあぅ」 まあ、どうでもいいか、この世界はもう・・・ でも、変な顔だった、関口に、富竹3号か・・・
https://w.atwiki.jp/no-brand/pages/29.html
こんにちはこんにちは! メインはヒューマーのLACOのはずがすっかりGaSTでお馴染みです。 GCから始めてオンデビューはエミュ鯖から、早幾年月。 主にヒューマンキャラ(HUmar,FOmar,RAmar,RAmarl,FOmarl)で、 テクと打撃を織り交ぜた戦法を軸にしております。 ハンターズとしての主な任務は理論の解析。 既にほとんどが解明されているラグオルで時折発生する不可思議な事象に立ち向かいます。 なんてな! 筆頭キャラのLACO以外、キャラ名のルールはアルファベット4文字で2文字目だけ小文字としています。 これで他のハンターズと滅多にかぶらないなんて素敵でしょ。 読み方は各自の解釈に任せます。 つまり、呼びたいように呼べばOK。 インは平日は21時から23時ぐらいまで30分から1時間程度が多い。 休日は昼からインしていることもアリ。 イベント大好き。素潜り大好き。ソロクエ大好き。 #1 GaST FOmar VIRIDIA (GC GaSK FOmar REDRIA) BBのラグオルに降り立った最初のキャラ。 フォーマーといえば優男かお子様という概念に挑戦した意欲的キャラ。 というかモデルはハリー。(作成時間3分) うっかりボディチェンジ、事実上のキャラロスを食らってから、たぶん2人目。 殴り農夫としての弱点を克服するHつきの武器が充実してきた。 殴ってよしテク打ってよし補助させてよしの超万能型として大成しつつある。 スマートリンクとID特産のLK38コンバットさえあれば、誰にも負けない!らしい。 レベルカンストまでは育てる気はないというものの、この間Lv190になってしまった。 フォトンカラーは青。 #2 LACO HUmar SKYLY (GC LACOSYS HUmar SKYLY) PSOを代表するキャラと言えば、ヒューマーでしょう。 GC版始めた時もなんの迷いもなく作ったキャラ。 その可もなく不可だらけの性能は使ってて楽しいキャラでもあります。 ステータスのほとんどがカンストしててもちょっと油断したら即あの世行き。 某黒い剣士の影響で大剣スキー。ちょっと前はチェンソ ザンバ、今はツミキリがメインウェポン。 桃色のラティもトレードマーク。 こいつもレベルチェンジを食らってしまい、ステータスが上がらないLV200になってやむなくリメイク。2代目。 その後ラムダを量産しつつ地味に成長した結果スマートリンク常挿状態でついに全ステータスがカンストし、 マグを作り直せばCアビの一本も剣聖あたりにできそうな予感がしてきました。フフフ。 フォトンカラーは桃。 #3 MeAN RAmarl ORAN (GC RoLK RAmarl PURPLENUM) RAとORANキャラが欲しかったのでレイマーと悩みつつ作ったキャラ。 狂信者とゼロディバの為に作られたORANキャラ。 軍人らしくボーイッシュに決めてみた。 万能キャラらしくどこでも満遍なく活躍できるキャラ。 EP2、特に塔が安定して攻略できるキャラなものの、 不遇IDのため行ってもレアは期待できないという運命を背負ったキャラ。 しかしシンセスタとRA特需の為に自己鍛錬は怠らない。 フローズンシューターよりスノウクイーンのほうが好き。 フォトンカラーは赤。 #4 RoLK FOmarl PINKAL (GC MiLN FOmarl REDRIA) 女性キャラ第2段。フォース第2段。 非常に人気の高いフォマール。なおかつ部屋を立てればケンカが起きない最強のピンカル。 補助専用として設計したハズが、パワーマグ+ヴィヴィアンが強すぎるので、殴りFO筆頭として活躍中。 クリスマスイベント時にHitなヴィヴィアンを手に入れたため、さらに殴りのキレが良くなった。 しかし当初の思惑通り戦闘中は補助だけして殲滅は他の仲間に任せ後ろで踊ってるというお茶目な一面も。 クリスマスイベント時は猛烈な黄色いフェイク周回でクリプレコンプリートに貢献。 あと何かの拍子でうっかりラヴィス=カノンを青スラから二本も掘り出してやがります。 真アギトも十数本。 チームポイントの1/3は彼女の掘り出したスタッグカットラリ(10pt)でできています。 1/5ぐらいはチャオのツエ(50pt)。 カオスなバトンが欲しいとつぶやきつつ、Hitなホーリーレイを求め今日も洞窟を突き進む。 フォトンカラーは桃。 裏NO-BRAND 4人衆 全てが謎に包まれていた新たなる4キャラ、徐々に明らかになっていく! サブ垢キャラなんだけどな。 #5 KeTZ RAmar YELLOWBOZE ヒューマン系最後を飾るのはレイマー。 かつて命中が命のPSOにおいて、最強の名を欲しいままに君臨していた。 補助テクが美味しいレイマールに人気を攫われているが、最大出力は今も健在である。 前置きはさておき、メイン垢の4キャラがある程度煮詰まってきてて、 RA用の武器がMeANだけでは捌き切れなくなったのでという微妙な理由で作成されたキャラ。 仕込みも含め満を持して登場、クリスマスイベントの直前にUlt入りし、 やあやあとクリクエ制圧に活躍する予定であったが、 イベント中の敵が強くなりすぎたためまったく手も足も出ない事態に。 そのまま放置気味。 余談だがフルネームとしてSily=Ketzが設定されている。 シリではないシリィだ!ケツではないケッツだ! フォトンカラーも黄。 #6 GaSS FOnewm REDRIA マインドマテで倉庫が埋まってきたので作った新キャラはなんとニューマンフォース。 モチーフはゼルダの伝説のリンク。長い耳といい帽子といい どこからどう見てもまんまですがなぜか真っ赤なのは終盤時装備だからです。 元ネタが剣士なので剣でも持たせりゃ完璧だがテクでガンガン攻めるキャラで行く方針。 育ちすぎたGaSTの後継を担うホープ。 赤いのはニョイボウのため。 クリプレ時に突貫でデビュー、ヒイヒイ言いながら海岸でイカをギゾで焼いていた。 デビュー時期が時期であったためサンタコスのつもりと思われていたことがあるが違う、断じて違う。 GaSTやGaSKと兄弟分であるが種族が違うのは気にするな。 フォトンカラーも赤。 #7 RyUI FOnewel PURPLENUM またマテが倉庫を圧迫し始めたため作った新キャラはまたニューマンフォース。 そしてぽんぽん。ちびっこキャラが多い中、またもやあえて挑戦する。 しっかりとしたシルエットでキャラを作るとなぜかふとましいとか言われてしまうため RoLKやMeANは若干線を細く作っていたのだが、今回は妥協せず強行。 それはさておき、紫はマシンガン需要のため、サイコウォンドのため。 アルチ入りと同時に希少なミルリリーさんを求めて洞窟を駆け回る。 ぽんぽんはテク主体で、今までのFOではほとんど使わなかった初級テクが 攻撃の主軸になるのだがこれがものすごく新鮮で楽しい。 ブースト杖も簡単に手に入るので、長期に渡り楽しめそうなキャラである。 フォトンカラーは白? #8 SyNC HUcaseal BLUEFUL ムチムチコンセプト第2弾。 ヒューマンもフォースもキャラを作りきってしまったためと、いい加減トラップの使い方を覚えざるをえないため 作ることになったロボハンター。 溜めこんだHU武器を存分に使い倒す贅沢な仕様。 ラストスワンで吸いまくって急成長中。 WHITILLとGREENILのキャラ作成予定なし。 表向きは。 なぜコメント欄があるかは・・・・ -- L.A.C.O. (2008-10-10 22 17 33) 2ゲトズサー⊂(゚Д゚⊂⌒`つ≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡ -- wina (2008-10-10 22 30 12) Hホリレイホシイ -- けひゃ (2008-11-09 12 24 17) \(^o^)/ (u^ω^) わんわんオワタw -- 舞 (2010-02-03 00 36 53) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/y256/pages/200.html
土曜日の昼下がり、外は雨。 おもちゃのカキヨの隣にある対戦スペースでは、ガンダムウォーの『GTシード権大会』が行われていた。 「ガデッサ(ヒリング機)が攻撃に出撃ッ!」 姉さんの向かい側に座った相手プレイヤーは、そう言ってユニットを出す。 緑と紫の指定国力を持つデュアルユニットだ。 「いいわ。ガデッサのテキストで1枚ずつユニットを落として間に合うとでも?」 姉さんは挑発気味に笑い、自分の場のユニットを指す。 ひとつに結ばれた後ろ髪が動きに合わせて揺れた。 トールギス3&トーラス(ノイン機)、アウトフレーム(バックホーム)、フリーダムガンダム(ハイマット)が並んだ姉さんの場。状況は圧倒的に彼女の有利。 本国の枚数から見ても、最速次のターンで勝負は決まるな。 と、観戦していたミキオは思った。 この日もミキオたち3人は大会に参加していたのだが、2回戦が終わる頃には全員が負けてしまっていたのだった。 「フフフフッ!!そんな陳腐な攻撃なんかしないさッ!ガデッサのダメージテキスト解決後、凄惨な結末をプレイ!」 相手はコマンドカードを手札から出し、姉さんの配備エリアにあるユニット3枚を指差した。 ダメージを1でも受けている敵軍ユニット全てを破壊する黒のコマンド。 ちなみに、相手の場には緑のGが3枚、黒のGが1枚、赤のGが2枚並んでいる。 「ガデッサからダメージを受けていた、そっちの全てユニットは破壊される!」 「派手な攻撃ね…でも忘れてない?フリーダムガンダム&キラの効果をさ」 姉さんはトントンと人差し指で――虹色の箔が押された――カードを小突き「G3枚をロールコスト、ハイマットの破壊は無効よ」と宣言した。 相手は了承しユニットを帰還させると、ターンを終了した。 ユニットを2枚破壊することでどうにか戦線を維持できたが、フリーダムガンダム(ハイマット)とACEの11打点、11回復によって相手は2ターン後に投了した。 「「ありがとうございました」」 2人は頭を下げる。 この勝負…決勝に勝利したことで、その日の優勝は姉さんに決まった。 第16(22)話 一方通行 大会が終わり、対戦スペースにいたプレイヤーはずいぶん減った。 雨が止む様子はなく、路面に降り注ぐ激しい雨音がガラス扉越しにも聞こえる。 ドア側のテーブルで雑談していたミキオたち3人。 タンサンは緑のACEがなぜユニオンフラッグ&グラハムなのかと持ってもいないカードに文句を言い、ナツキは電話で迎えを頼んでいるところだった。 ミキオはミキオで、タンサンに「んなの知るか」と言い返しつつ、テーブルの上に自分のデッキを広げ始める。 カードを種類ごと、名前ごとに分け、短く唸る。 「デッキ内容が気に入らないわけじゃないんだよな」 「ミキオちゃんミキオちゃん。これ入れようぜ~」 「マーメイドガンダムだ?いるかよ、んなもん」 ミキオは、差し出されたカードを一瞥し、ストレージBOXに戻す。 タンサンは「んー…だよな」と笑う。 「やっぱ、対戦回数が決定的に足りない」 「言うと思ったよミキオちゃん。おれっちも同感」 ミキオとタンサンは口々にそう言う。 新しい学校生活が始まって、大会以外でカードを触る時間が明らかに減ったのは事実だった。 「よし、じゃあ今度の連休にウチんちで合宿しようよ!」 携帯をパタンと閉じて、ナツキが小さく跳ねてテーブルに戻り、一声。 突然そんな提案をする彼女に、ミキオは「は?」と眉を上げる。 「いや、案外いんじゃない?ナッちゃんちなら広そうだし」 ナツキの提案に同意するタンサン。 射勢家には行ったことはなかったが、使用人がいることや、高級車を所有していることから予想しての発言だった。 ミキオもそれはわかったが、どうもナツキの家に泊まってもレベルアップが図れるビジョンが思い浮かばなかい。 「オーケー。わかった」 「ホント!?やった☆」 無論ナツキが喜んでいたのは「自分の家にミキオが泊まる」という部分なのだが。 ミキオはそんな彼女の考えを知ってか知らずか、「でも…」と続けた。 「強化合宿やるなら、姉さんも呼ぼうぜ?」 今度は、ミキオが泊まるということに心を躍らせていたナツキがピタリと止まる 「うがー!なんでアイツも呼ばなきゃなんないの!?」 「オレらだけでやるより収穫あるだろ?絶対」 ナツキは反論に困り、ただミキオに非難がましい視線を向ける。 また姉さんかよ!と怒った顔を作るが、ミキオに効かないのはわかってる。 案の定彼は、「やっぱりオレたち3人だけじゃ意味ないしな!」と一人頷いた。 「ちょっと聞いてくるぜ。次の連休だな?」 「…うん」 ミキオは日程をさらっと確認して、姉さんがいるほうのテーブルに歩き出す。 途端にトーンダウンするナツキ。 そんな彼女がさすがに可愛そうだと思ったのか、タンサンが「ナッちゃん?」と声をかける。 「なに?」 「ナッちゃんのおっぱいが小さいせいじゃないぜ?」 「っ…うがー!!」 彼なりに慰めたつもりだったのだが、間髪いれず殴られるタンサン。 ××× 「姉さん」 「なに?」 姉さんはデニム生地のスカートにパーカーを羽織った格好で、一番奥の席に陣取って青年と喋っている。 その男性をミキオは知っている。姉さんの幼馴染、藤野武志。 中肉中背に短くそろえた黒髪の優男。といった風貌に似合わず決断力のある青年で、ミキオも一目置いていた。 「地区予選も近いんで強化合宿をやることになったんですけど、参加してくれませんか?」 「あたしが?」 ミキオは「はい」言って、姉さんに頭を下げる。 「行ってやれよ、きょ…」 姉さんの”名前”を呼びそうになった武志の口を、彼女は手で制する。 その手をどかして、「なんだよ?」と口を尖らせる武志。 「今回は『姉さん』で通してるから。そこんとこよろしく」 姉さんは人差し指をびしりと立て、得意げな表情で宣言した。 同級生に見せるこういう一面を見るたび、自分たちに対しては随分「お姉さん」として気取ってるんだな。とミキオは再確認するのであった。 「なんだそれ。意味不明だっての」 「てか、”行ってやれ”じゃないでしょ。あんたも来るの」 姉さんはそう言って「特訓なら人数は多いほうがいいわ」と続けた。 彼女の言い分を半分も聞かないうちに、武志は「俺もいいのか?栗田」とミキオに向き直る。 「もちろんっす。藤野センパイ」 ミキオは家主のナツキに伺いを立てることなく即答した。 ふと外を見ると、見たことのある車が止まっていた。運転手はもちろん、あの使用人。 「さ。夕飯の支度もあるから、そろそろ帰るわ」 姉さんは結んであった髪の毛のゴムを取り、小さく首を振った。 つづく 前へ / 第2期TOP / 次へ txt Y256 初出:mixi(10.04.13) 掲載日:10.04.13 更新日:10.04.14
https://w.atwiki.jp/cvssyourimessage/pages/642.html
吉野凜花《出典作:サムライスピリッツ新章〜剣客異聞録 甦りし蒼紅の刃〜》 VS. ※グレー#ccccff太字は原作ストーリーモードを踏襲し「鉄之助」のセリフです。 対いつき【戦国BASARAシリーズ:CAPCOM】 「あんたの言う通りさ。侍なんて自分じゃ何もしないで農民の年貢で食べてるだけの役立たずさ。本当にダニみたいな奴らだよアイツらは」※投稿・管理人 対ガイル【ストシリーズ:CAPCOM】 「あんたは侍じゃないけどイヤな感じだね。…正論ばっかり言う奴は嫌われるのさっ!なにさ、ヘンテコな頭してる癖に!」※投稿・管理人 対キム・カッファン【餓狼伝説シリーズ:SNK】 「アンタみたいな偽善者が居るからこの世が良くならないんだよっ!うるさい!アンタの話なんか聞きたくも無い!」※投稿・管理人 対牙神幻十郎【サムスピ新章:SNK】 「…本当に侍にはロクな奴が居ないね。弱そうなの見つけちゃスゴんでタカってばかり…アテが外れたね!女に無様に負けてさっ!」※投稿・管理人 対草薙京【KOFシリーズ:SNK】 「これでこの大刀が飾りじゃないって分かったかい?…夢想夕雲流を舐めると怪我じゃ済まないよっ!?優男!」※投稿・管理人 対ケン・マスターズ【ストシリーズ:CAPCOM】 「…なんか軽薄なカンジがするね。好きじゃないよ、そういう男はさ」※投稿・管理人 対豪鬼【ストシリーズ:CAPCOM】 「今の内に逃げよう鉄之助!…この男は普通じゃないよっ!!」「ヂ…ヂッヂッ!!」※投稿・管理人 対サガット【ストシリーズ:CAPCOM】 「帝王?あんたが王様だってのかい?たかがケンカに強いぐらいで威張るんじゃないよ。大きい成りして中身の小さい男だね」※投稿・管理人 対ジェダ・ドーマ【ヴァンパイアシリーズ:CAPCOM】 「〜〜なんなんだいアンタはさっきから!?これ以上ワケの分かんない理屈こねてると頭に大根ぶつけるよ!?」※投稿・管理人 対シャルロット【サムスピシリーズ:SNK】 「異国にも侍が居るのか…しかも女の。サヤは好きだけどアンタのその高慢な態度は好かないね。やっぱり侍だよ、あんた」※投稿・管理人 対不知火舞【餓狼伝説シリーズ:SNK】 「…同じふうだけどなにか違う。サヤはもっと格好良い。…あんたは…なんか下品。なんか嫌だ。違う」※投稿・管理人 対鈴姫【サムスピ閃:SNK】 「…ったくなんてモンを振り回す女だよ。私の場合は理に適った刀術だけど…あんたのはなんだい?馬鹿力な女だね」※投稿・管理人 対高嶺響【月華の剣士第二幕:SNK】 「『生きていたいのなら、強くなれ』…厳しい事言うようだけど、実際それしかないんだ。…実はこの言葉も受け売りなんだけどね」※投稿・管理人 対橘右京【サムスピシリーズ:SNK】 「……同情なんてしないよ、今まで弱者を踏みつけて私腹を肥やしたバチが当たったのさ。いい気味だよ、侍!」※投稿・管理人 対ダン・ヒビキ【ストシリーズ:CAPCOM】 「…あんたって意外と芯は太いのかもね。……実力はてんでダメだったけどさ」※投稿・管理人 対春麗【ストシリーズ:CAPCOM】 「随分上からの物言いだねっ!何者か知らないけど、あんたの口振り、まるで侍みたいだよ!?」※投稿・管理人 対テリー・ボガード【餓狼伝説シリーズ:SNK】 「…心が広いとか、そういうのよりさ…あんた、何にも考えてないだけじゃないのかい?…図星だろ」※投稿・管理人 対ナコルル【サムスピシリーズ:SNK】 「あんたの気持ち、分かるよ。世の中ロクな奴が居ないからね。動物にしか気が許せなくなる時だってあるさ」※投稿・管理人 対覇王丸【サムスピシリーズ:SNK】 「昼間から酒喰らって、気が向いたら人を斬って…お前達侍ってのは本当に最低だねっ!」※投稿・管理人 対バルログ【ストシリーズ:CAPCOM】 「さ、行こ鉄之助。季節の変わり目にはこの手のバカが沸くんだよ。気にしていたら切りが無い」「ヂュ~~」※投稿・管理人 対ベガ【ストシリーズ:CAPCOM】 「腐ったツラだね。弱い者を喰い物にしようって魂胆を隠そうともしない奴の顔そのものだよ」※投稿・管理人 対マイク・バイソン【ストシリーズ:CAPCOM】 「ヤレヤレ、いくら貧しくなってもあんたみたく落ちるトコまで落ちたくないもんだ。良い感じに悪い見本になったよ」※投稿・管理人 対御名方守矢【月華の剣士シリーズ:SNK】 「偉そうな口叩いといて女の私に手も足も出ないじゃないのさ!アンタほんとカッコだけのひょうろく玉だねっ!」※投稿・管理人 対八神庵【KOFシリーズ:SNK】 「男の癖に女の腐ったみたいな顔してんじゃないよ、女々しいね。行くよ鉄之助。気分が萎えちゃうからさ」「ヂ~…ヂッ!」※投稿・管理人 対柳生十兵衛【サムスピシリーズ:SNK】 「団子なんて要るもんかっ!侍からの施しなんて口が腐るね!どうせ弱い者から無理矢理奪ったものしか食べてないんだろ!?お前らはさ!」※投稿・管理人 対リュウ【ストシリーズ:CAPCOM】 「私もあんたみたく一人で好き勝手に旅をするくらいの太い神経が欲しいもんだよ」※投稿・管理人 対リョウ・サカザキ【龍虎の拳シリーズ:SNK】 「あんたみたく汗流してスッキリしたらイヤな事全部忘れられる単細胞が羨ましいね。ね、鉄之助」「ヂュゥ」※投稿・管理人 対ルーファス【ストⅣシリーズ:CAPCOM】 「あ〜〜喧しいね!!男がベラベラと喋くるんじゃないよ!?」※投稿・管理人 対レミー【ストⅢ3rd:CAPCOM】 「この世で一番自分が不幸って顔してんじゃないよ。あんたなんてどうせ本当の痛みも知らない甘ちゃんの癖にさ」※投稿・管理人 対ロック・ハワード【餓狼MOW:SNK】 「…ワザとじゃないんだよ。この性格。自分でもこんな自分から抜け出さなきゃ。って思ってるんだけど、つい…ね」※投稿・管理人 対鷲塚慶一郎【月華の剣士シリーズ:SNK】 「あんた達の言う武士道なんて、弱者を踏みつけて成り立ってる偽善者の能書きじゃないか!偉そうにするんじゃないよ、人でなしの侍がっ!」※投稿・管理人 &. &楓(覚醒前)【月華の剣士シリーズ:SNK】 「なんだいあんた、男だろ?シャキっとしな!これだから侍は使えないよ」 『そんな…なんで僕が君の刀を持つのさ…重いし、侍関係ないよ』※投稿・管理人 &嘉神慎之介【月華の剣士第二幕:SNK】 「変なカッコだけど…あんたも侍だろ!?嫌いだよ、あんた達みたいのは全員ね!」 『…心配せずとも侍はじきに存在しなくなる…精々長生きして見届けるのだな』※投稿・管理人 &ソドム【ファイナルファイトシリーズ:CAPCOM】 「ほんとに!侍かぶれなんてロクな奴が居ないよ!」 『MET THERMO NIGHT!(訳:とんだトバッチリだぜ!)』※滅相もない※投稿・管理人 &フェリシア【ヴァンパイアシリーズ:CAPCOM】 「アッチ行け化け猫!鉄之助を食べたらしょうちしないからっ!」 『フニににぃ~…食べたりしないから落ち着いてよぉ〜』※投稿・管理人
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/1385.html
登録日:2011/10/10(月) 12 25 58 更新日:2023/12/08 Fri 20 35 47 所要時間:約 5 分で読めます ▽タグ一覧 11年夏アニメ やまむらはじめ アニメ サンデーGX テレビ東京 ブレインズ・ベース 不完全燃焼 不完全燃焼なんだろ? そうなんだろ? ←そうなんだろって 小学館 月刊サンデージェネックス 案山子 漫画 石川智晶 神様ドォルズ 自重しない特典映像 隻 【概要】 やまむらはじめ作の日本の漫画作品。 「月刊サンデージェネックス」で2007年1月号~2013年3月号まで連載していた。 既刊:全12巻 アニメ化もされ、2011年夏に放送された。 主題歌は石川智晶の「不完全燃焼」。その独特な歌詞が話題にもなった。 【あらすじ】 故郷・空守村から離れて東京で一人暮らしを始めた大学生、枸雅匡平。 彼の元に、妹の詩緒が訪れる。 村の守り神である案山子を操る資格、「隻」である彼女は案山子の一種、玖吼理に乗って現れ、 過去に村である惨劇を起こし監禁されている匡平の幼馴染、阿幾が脱走したことを告げる。 彼の脱走をきっかけに村中の思惑が錯綜し、村の内外を巻き込んだ事件が勃発する。 【登場人物】 枸雅 匡平(Kyohei Kuga) Cv.岡本信彦 主人公。玖吼理の元・隻。大学二年生。 基本的には温厚且つ事勿れ主義的だが、過去のトラウマに触れると激昂し大概手も出る。 かなり二面性のある性格。 隻としての素質は強大だったがそれに気付いているものは僅か。 阿幾の起こした事件をきっかけに、また、自身もその大き過ぎる力に戸惑っていたこともあり隻の権利を詩緒に譲る。 日々乃のことが好き。 枸雅 詩緒(Utao Kuga) Cv.福圓美里 ヒロインA。匡平の実妹で、玖吼理の現・隻。 かなりのブラコンでそれを隠すこともしない、というか多分出来ない。 デレ方がツンデレなこともあり、匡平は詩緒の想いに気付いていない。 隻としての素質は匡平と比べるとかなり低く感じるが、 匡平が凄すぎるだけで武未禍槌や禍津妃を倒すなど、だんだんと経験を積んでいっている。 史場 日々乃(Hibino Shiba) Cv.茅野愛衣 ヒロインB。匡平と同じ大学の三年生。片親。 彼女の父親が空守村の出であるため、 阿幾に部屋を壊された匡平が彼女の家に下宿することになり、同棲中。 これをきっかけに空守村の事件に関わっていくことになる。 但し父親が空守村について特には話してこなかったのでその仕来りなどには無知。 吃驚するくらい巨乳の癖に腰はやたら細いため、大抵胸が大きいことでしか認識されていない。 匡平のことは満更でもない様子だが真意は謎だった。 枸雅 阿幾(Aki Kuga) Cv.木村良平 ヒロインC。匡平の幼馴染で、暗密刀の隻。 村に幽閉されているはずだった青年。 人を殺すことに対する自制心が薄くまた、かなりのマイペース。 匡平の乱暴な面を「本質」とし、東京で優男のように暮らしている姿を彼らしくないと思っている。 隻として本来は大きな素質を持っているはずだが、現在は暗密刀の能力を封印されているため自由に扱えていない。 日向 まひる(- Hyuga) Cv.花澤香菜 ヒロインD。禍津妃の隻。 見た目は美少女だが、傍若無人且つ自由奔放で強引な性格。 これはある案山子に心を壊されてから若干精神に異常をきたしているため。 その案山子を倒して救ってくれた匡平を様付けで呼び、ヤンデレ気味に慕っている。 最近一皮剥けて服、案山子諸共魔改造して光臨なされた! アニメでは中の人の演技がいろいろ凄まじい。 日向 勾司朗(Koushiro Hyuga) CV 村瀬克輝 宇輪砲の隻。 下唇にピアスしてたりグラサンしてたりと一見コワモテだが愛妻家で作中屈指の漢にして常識人。 桐生に対しては彼の境遇を慮ってか兄(父?)のように接している。ちなみにもうすぐパパになる予定 【案山子の種類】 玖吼理(Kukuri) 右手の仕込みナイフと、単眼から出るビームがメインウェポン。猫耳 案山子としては珍しく両腕はマニピュレーター式で自由に扱える。 左手は相手の放ったエネルギーを吸収し反射する力を持つ。 威力が上がるのかは不明で、また発動させられるのは匡平だけ。 暗密刀(Kuramitsuha) 両腕が鎌になっており、主な攻撃は切り裂き。 現在は阿幾の事件をきっかけに能力を封印されている。 禍津妃(Magatsuhi) 両手に伸縮自在の爪を持ち、それで攻撃する。 また、ワイヤーを射出し範囲を特定すると、 その中の案山子は禍津妃自身を除いて自由に動けなくなる「結界」が使える。 但しワイヤーは直線でしか放てないため、壁や天井がないと使えない。 そのため空中戦は不向き。 宇輪砲(Uwadutsu) 空間移動をタイムラグを生じずに行える特殊能力があり、奇襲戦法を得意とする。また、匂いでターゲットを見失っても追跡することができる。 シルエットが卑猥?どっかのmove?気のせいだ 【専門用語】 空守村(Karakami-) とても閉鎖的で立地自体も「国道が通っているのが奇跡」なほど僻地に存在している。 案山子の因習に囚われていたり枸雅家と日向家の確執があったり、 そういった古くからの仕来りを嫌って離村するものも多い。 案山子(Kakashi) 人間の意志で遠隔操作するカラクリ人形。 空守村近隣で採取出来る「カムノチ」と呼ばれる樹脂は人間の精神にはたらきかけるため、 これを案山子の体に染み込ませることで人間の意志に呼応するようになる。 基本的には儀式で設定した人物の意思しか効かないが、 強い心の意志があれば奪える場合もある。 10体作られたらしいが内二体は失われており、村に現存するのは八体のみ。 アニメでは呼応している人間に応じて「歌う」。ちなみに声は石川智晶。 案山子の歌は隻の人格を表しているため、同じ玖吼理でも匡平と詩緒では歌が違う。 隻(Seki) 案山子を操る人間を指す言葉。 素質は枸雅家か日向家の人間にしか現れない。 そのため隻もどちらかの家の人間に限定される。 隻は村の人間から様付け、敬語を使われる。 追記・修正しないとビームビィーム!! △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] OPとEDが今でも凄く印象に残っている。特にEDが劇中の世界観とマッチしていて神秘的だった。 -- 名無しさん (2015-02-21 02 20 12) OPばっかりネタにされ続けてるのはどうなんだと思わなくもない -- 名無しさん (2021-10-12 10 45 08) アニメは二期狙いでゆったり制作したらストーリーの前振り段階で終わってしまったという正にOP通りの内容だった。 -- 名無しさん (2023-12-08 20 35 47) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/www-iris/pages/471.html
「悪が裁かれるのは、王道だしな……」 【名前】 砂山 ノボル 【読み方】 すなやま のぼる 【分類】 登場人物 【所属】 DNN、WWW 【所有ナビ】 デザートマン 【登場作品】 『3』、アニメ版『Stream』 【アニメ版CV】 成田剣 【詳細】 ガンマン風の格好をした軽薄そうな見た目の男性。 「ケツカッチン」等の業界用語を連発し、早口でまくし立てる喋り方をする。 優男風の外見に反し、DNNで働くディレクターという肩書を持ち、「最強のナビとオペレーターを決めるN1グランプリ」という大規模なネットバトル大会を企画し、自ら率先して大会を盛り上げていく。 彼が熱斗たちに大会の参加を促したところからエグゼ3の物語が始まる。 軽薄そうな印象を受ける一方で仕事には非常に熱意を向けている敏腕ディレクターで、数々のヒット企画を生み出している。 しかし、その正体はWWWの幹部。N1グランプリでオフィシャルの伊集院炎山をテレビ中継される中倒すことでWWWの力を誇示することが大会の目的だった。 そのための作戦として自ら変装してネットバトラーQとして大会に参加し、ノーマルナビに偽装したデザートマンを率いて準決勝まで勝ち残り、炎山とネットバトルを行った。 だが、その戦闘の途中でデザートマンが勝手に正体をばらしてしまい、やむなく変装をといて正体を明かした上で作戦を変更。 大会のスポンサーとして試合を観戦していた炎山の父である伊集院秀石を人質に取った上、ブルースの入ったPETを寄越すように脅しをかけた。 そして彼のPETを受け取る寸前まで事が進むも、密かに物陰に隠れて事態を見守っていた光熱斗の活躍で人質は奪還され作戦は失敗。 その上でデザートマンと共にロックマンに戦いを挑むも敗北し、炎山のオフィシャル権限をもって現行犯逮捕された。 その後、Dr.ワイリーが刑務所のシステムにハッキングを仕掛けて他のメンバー共々脱獄に成功し、最終決戦で泡を吹き出すタイプの無人戦車を操り熱斗を妨害。 無人戦車にプラグインしてきたロックマンを迎え撃つため、パルストランスミッションシステムを使ってデザートマンとフルシンクロし戦闘を行うが敗北した。 事件から4ヶ月後、プロトのジャンクデータから彼の精神データが発見されて無事に保護され、しばらく入院した後、オフィシャルに逮捕され、取り調べを受けた。 入団理由は不明だが、他局に企画をパクられたりネタ切れで最近は視聴率が伸び悩んでいたとのこと。 人質作戦を取った炎山に卑劣と言われた際に言い放った「この業界、いい『絵』と視聴率さえとれれば何したって構わないのサ!!」というセリフは、もしかすると彼自身の他にも彼をパクった他局を示していたのかもしれない。 上記の理由もあってかWWWの構成員でありながら本業には非常に熱心であるようで、 逮捕された直後も番組の視聴率を気に掛け炎山に番組の視聴率を教えてくれるよう掛け合う姿が見られる。 一方で問題も多数発生しており、科学省には事前に許可を取るが秋原小学校とうらかわ旅館については無断でロケを強行し、落下ギミックの安全対策が杜撰で参加者にケガ人が出てしまうも無視してイベントを続けるなど、かなりの無茶をやっていることがわかる。 なお彼が逮捕された直後も気にしていた番組の視聴率だが、無人戦車でのやり取りによると結局教えてもらえなかった様子。 そのことに関して「オフィシャルだったら、約束ぐらい守ってほしいもんだね」と自分の悪事を棚に上げて憤慨していた。 炎山は視聴率のことに関して一応「いいだろう」と答えていたのだが…犯罪者との約束を守る必要は無い、ということなのか。 もしくは大会の視聴率の結果が出る前に彼が脱獄してしまったか、自分が起こした事件によって、その番組が通常通り放送されていなかった可能性が考えられるか。 外伝作品の『ロックマンエグゼ バトルチップGP』においては、本編に登場した名前付きのナビを所有しているオペレーターの中では、唯一参戦できずに終わってしまっている。 熱斗のママや担任のまりこ先生も参戦していたのだが、相棒であるデザートマンの戦術や形態が独特過ぎて扱いにくかったのだろうか。 ちなみに、本編では言及されていないがゲームの取り扱い説明書には30歳との記述がある。後に公式Twitterでもそう紹介されているので、年齢に関してはこれで間違いないようだ。 【漫画】 『バトルストーリー ロックマンエグゼ』(あさだみほ版)に登場。 『3』メンバーが中心となった「新WWW」のリーダー格として登場し、N1グランプリ決勝戦にプロトを持ち込んだ。 Dr.ワイリーの指示に従っていると思いこんでいたものの、実はその映像はプロトが作り出した偽物。 本物との相違点・違和感に気付いていたマハ・ジャラマに対し、砂山は何も気付いていなかったなど微妙に格下に描かれている。 【アニメ】 第3期『Stream』で登場。 ゲーム版同様、初登場した第5話時点ではDNNディレクターを務めており、テレビの企画「ボクらのマドンナ先生」に大園まりこを出演させるために秋原小学校で取材活動をしていた。 しかし、ある日突然スラーが現れ、アステロイドのデザートマンを授かる。 これほど強力な力を目の当たりにした砂山は、その裏で既にネオWWWに入団し悪事を暗躍するようになり、テスラ・マグネッツの命令で世界各地でワイリーコレクションを強奪して回っていた。 この件に関しては賞金稼ぎのチャーリー・エアスターに嗅ぎつけられており、常に尾行されていた。 ネオWWWが第9話にて世間へ宣戦布告して、団員たちはネット警察に指名手配されているので、この時点でDNNディレクターの職を降ろされていることになる。 ナルシー・ヒデとは業界人繋がりで、彼の作品を結構気に入っているらしく割と毎回購入しているとのこと。 そのナルシーもスラーにアステロイドのビデオマンを授かったことから、ナルシーをネオWWWに勧誘した。 原作での設定からしてテレビ業界の悪習・倫理観の欠如したテレビマンという攻めたものだったが、テレビ放送に配慮してか 本作ではあまりテレビマンという設定は拾われておらず、どちらかというとストレートな悪役となっている。 一応、第9話ではテスラの世間への宣戦布告映像を撮影したり、所々でテレビマンらしい言い回しをするなどの描写はされている。 アステロイドのリスクを承知のうえで「力は使うためにある」と言い放つなど、中々の悪役ぶりを見せていたがそう言いつつもデザートマンに愛着があったのか、最終決戦(第40話「ネオWWW壊滅」)でデリートされた際には心が折れ西古レイと共にネット警察に無抵抗で逮捕された。 ちなみに、第9話限定で砂山のプラグインバンクが挿入されている。これは西古レイも同様。 原作『3』通りに年齢が30歳であれば、上司(ボス)であるテスラ・マグネッツ(29歳)より1歳年上ということになる。
https://w.atwiki.jp/sasaki_ss/pages/712.html
遡るも遡らないも中学三年生の頃の話になる。 本当ならこんな思い出話なんぞしたくないしきっと皆様も聞きたくないだろうがまぁそこはご容赦願いたい。 ここで話を聞く羽目になった貴方とも何かのご縁。古泉に頼めばその辺胡散臭く納得させてもらえるぞ。 さて、本題に入ろう。えーと、中三の頃とまで話したのか。 その頃佐々木という奴と仲良くしていたことはおそらくご存じだろう。ご存じない? それなら今すぐ本屋で「涼宮ハルヒの分裂」をご購入いただくよう強くお勧めする。 売り切れていようが何だろうが三日三晩走り回ればきっと買えると団長様が仰ってたぞ。ホントに買えるかは知らんがな。 おっと、また脱線か。申し訳ない。 その頃は中三なので当然塾とやらに通っていて、その行きは佐々木を自転車の後ろに乗せ、帰りは話しながら並んで帰ったものだったが、その絡みのお話だ。 ある雨の木曜のことである。雨とは言っても天気予報は無責任にお天気マークを輝かせていて、事実朝も昼も太陽はさんさんと照っていた。 そんな日だから俺は傘を持たずに自転車を家から出し、窓から覗くお袋の楽しそうな視線をカッタウェイして後ろに佐々木を乗せて塾へと行った。 最初のうちは他人を後ろに乗せて自転車をこぐのが怖かったがもうすっかり慣れていた。周りの視線にも。 すれ違う人にいちいち俺と佐々木の間柄について説明していては塾に間に合わないことを悟ったお陰でもあるがな。 とにかく俺は自転車の前かごでカラカラぶつかったり絡んだりする二つのカバンのストラップを見ながら信号に悪態をつき、塾の始業時間の10分前には見事到着した。 少し時間があるなと言ったのはどちらともなく、じゃあ、と自習室の空席二つに並んで陣取ったのもどちらともない。 椅子に座るといつものようにちょっとした疲労を感じて伸びをする。やっぱり二人乗りは一人より重たい分結構疲れるからな、座れるありがたみを感じるよ。 「ずいぶんな言いようだね。そんなに重いつもりじゃないんだけれど」 言い方が悪かった。別におまえが重いとか軽いとかいう次元じゃなくて人間一般論だ。 「それは変だね。キョンが疲れた原因として問題になるのは一般論として二人乗りが重いかどうかではなくキョンの後ろに座った僕が重かったかどうかであって、 たとえばその理由は僕が護身用に持ち歩いている鉄アレイなのかもしれないわけだ。 その鉄アレイは一般論の二人乗りが包含しない要素であっても君にとっては疲労の大きなファクターだろう」 ポロッと物騒なことを言うな。そんなもん持ってる奴を後ろに乗せたくないぞ。佐々木は喉で笑って返した。 「例えばの話だよ。 ともあれ、要するに君の発言を総合すると君はいつも僕を後ろに乗せることで重い思いをしていて体中に乳酸が貯まっていくことに不平を言いたいのではないのかい?」 相変わらずまどろっこしい言い方をする。そのくらいの疲労、おまえの無駄に頭を使う話が俺の脳内に乳酸をまき散らす分に比べたら些細なものだ。 だいいち……と抗議の続きをしようとしたところで佐々木は不意に立ち上がった。 「そろそろ時間だよ」 タイミングの悪い。教室に動き出す人に紛れてせっかく展開しようとしていた俺の反論はすっかり霧散してしまった。まったく。 それにしてもその理屈ばった喋り方、女子の前ではそう話さないんだろう?どういうわけでだ。歩きながら訊く。 「これかい?一応僕なりに訳があるんだけれど、出来ることなら言わずに済ませておいてもらえないかな」 どんな訳だ。気にはなったが無理言って聞き出すには時間がなさ過ぎた。それはまた今度だな。 とにかくそのインテリ優男みたいな話し方な固執すると変人に見られるぞ。 「ごあいにく様。既に変人の称号は十二分に頂いたよ」 俺は何か言うべきだったのかもしれないが、妙な誤解をし続けてる隣の席の奴の冷やかしにうるさいと叫んで気がつくと授業は始まっていた。 塾が終わると外はザーザー言う雨音が完全に支配していた。 横で佐々木はごく普通に紺色の折り畳み傘を取り出していたが俺はそんなに用意周到な人間ではないしその上自転車のことを思うと完全にメランコリーに覆われていた。 とりあえず佐々木、傘二本持ってないか。持ってないだろうな。俺は佐々木の方を向いた。 佐々木は何かイタズラを思いついたような顔をしていた。 大方相合い傘しようとでも言い出すんじゃないか。そう先読みしようとしたが残念なことに佐々木の思考回路は俺の斜め上を行っていた。 「ごめん、今日私一本しか持ってないの。キョン君、一緒に入っていかない?」 俺は開いた口がふさがらなかった!どうした、何か悪いものでも食ったか? 「ひどい言い方ね」 口では言いながらも顔は笑っている。始業前の話を気にしてたのかこいつは。 確かに事情を知らない人が見れば平均以上には可愛らしい少女がごく普通に少女的言葉使いで話しているだけに見えるだろう。 だが俺は違和感でどうにかなってしまいそうだった。皆さんにもこの違和感をもっと実感を伴ってお伝えしたいものだが文章というのは不便だ。 誰かにマンガかアニメあたりでこの状況を表してもらいたいものだね。 「どうしたの、キョン君?」 佐々木は俺の顔を覗き込んだ。彼女の顔には愉快さを堪えられない笑みが貼り付いている。 何やってるんだとでも言いながら睨みつけてやりたかったところだが、 佐々木のその笑みはいつも俺の前で見せるクククではなく女子の前で見せるウフフの微笑なんだから目を合わせにくいこと著しい。 もっとも佐々木にそのことは筒抜けにお見通されていて、今度は声に出さずに顔だけでクスクスと笑った。さっきからいろいろ笑ってばっかりで楽しそうだな、おい。 「キョン君の反応が面白くて。あ、いつもみたいにキョン、って呼んだ方がいい?」 わざわざそんな女の子らしいイントネーションをつけんでもいい!その口調で呼ばれるとむずかゆい! 「理屈っぽくない口調っていうとこんな感じじゃない?たまになら面白いね」 佐々木は微笑んだまま余裕綽々に言う。完全にイニシアチブは佐々木だ。わかったよ、俺の負けだ。俺は白旗を鮮やかに揚げた。 それにしても雨足はさっぱり止まない。どうしたもんかと佐々木を見ると佐々木は傘を掲げてどうすると首を傾げた。 既に授業が終わって結構経ってしまったのであまり人影は少なかった。別にやましい訳じゃないが無用な噂が増えるのはごめんだしな。うん、大丈夫だろう。 まぁいいだろう。背に腹は変えられん。自転車は明日回収しよう。俺は正当な事実確認をすると佐々木に頷いた。佐々木がそう大きくはない傘を広げる。
https://w.atwiki.jp/jyutsugakuen/pages/15.html
-認証、データを表示します。 腕 克綺(かいな かつき) 性別 男性 年齢/所属 30歳/私立大和山学園【丑】級担任 容姿 中肉中背でよく見れば整っているように見えなくもないという顔立ち。黒に近い紺色の髪と眼を持つ。防弾・防刃・防呪が施されたスーツスタイルで、戦闘時にはネクタイを外す。外見的にこれといった特徴が見られないが、個性派揃いの術者達にあってはそれが却って目立つらしい。一見すると優男風だが、実際は鍛え抜かれたしなやかな体躯を有している。 性格 結界術に秀でた術者を育成する「丑」のクラスを担当。しかし事ある毎に『術者なんてロクなもんじゃない』と唱えては一般社会への回帰を促すというスタンスであり、実際に彼の支援を得て、術者より足を洗う事が叶った生徒も少なからず存在する。学園としては墳飯物であるが、彼の薫陶を受けた結界術師は総じて優秀であるために黙認されている。 能力 『土行操術(偽)』 土や岩に纏わる物質を操作する術式。単純であるがゆえ扱いやすく応用が利く。土を固めて撃ち放つのは勿論のこと、呪力を持つ防壁や地面を動かして疑似的に高速移動するなど発想次第で多才な運用が可能な汎用呪術。と、いうことにしている。 『縛妖石陣』 腕家相伝にして克綺本来の術式。土行操術(偽)はここから零れたものに過ぎない。展開した石陣は封印術/結界術の『炉』そのものとなり、克綺が行使する陰陽術も出力/精度ともに跳ね上がる。神髄は石陣の見立てによる龍脈式の封印術であり、対峙する呪詛/怪異の力が強いほど封じる力も強くなる。ただし、呪詛/怪異に対して封じる大地の許容量が足りなければ失敗する。 『狐火』 何処かの代で混じったとされる妖狐の血の微かな名残。松明の代わり程度の青い火を灯らせる。照明以外にさして使い道もなく、術式ですらないが、腕家に伝わる縁には違いない。 『幻層掌握』 結界術における到達点の一つ。範囲内の空間を隔離する幻層と似て非なる異界創造術。幻層掌握の結界内は風景を含めて行使者の術式そのもので満たされており、結界内部に存在するあらゆるモノを術式に応じた世界法則の影響下に置く。総じて行使者に能力補正/秘術使用制限の解禁/術式法則などを齎す切り札となり得る。ただし自由自在のようで制限があり、展開と維持には莫大な霊力/呪力を必要とする。また、使用後は過負荷によって術式が一時的に使用不能になるなどデメリットも非常に大きい。 『一級呪具・闇魔』 只管に不壊たれと鋳造されたが、他に別段これといった効力を持たない鉄鎖。腕家に伝承される呪具であり、圧し固めた岩石と繋ぐことで強力な質量武器に変じる。攻防一体の呪具であるが、自在に扱うには膂力に加え高い技量が必須となる。 『準一級呪具・霹靂』 古く重い黒鉄の手斧。造術工師:吉田 在史の手により土行から木行(雷気)を生じさせるという陰陽五行の崩しが刻まれている。稲妻が大地より天に昇りて対象を穿つ。地震光をいかずちと見立てる事で其れを実現させた。腕 克綺の戦術選択肢を拡張させることを目的に調整が施されており、『閻魔』と接続することで呪具として真に完成し、斬撃・重打・土気・木気という多様な攻撃/属性の行使が可能となった。 概要 私立大和山学園に所属する歴史学教諭。秦氏の裔にして平安時代の呪術師:蘆屋道満を祖とするが、数世代に渡って相伝の術式が顕れなかったために術者の家系としてはとうに没落した腕家の出身。腕家が発言力を失った当時は、希少な封印術式の発現は、生贄として封印呪物へと加工されかねなかったため秘匿。凡庸な土行操術の術者として学生時代より活動し、古老達の理不尽を跳ね除ける実力を得て今に至る。当人は学生の頃に勤労意欲を使い果たして後方に回った、第一線からは退いていると公言しているが、誰もそれをマトモに受け取っておらず、定番の持ちネタとすら思われてしまっている。 追記 ・使用術の一覧【土行】霊力を土気へと変換する。土気は克綺の霊力と最も相性が良く攻撃・防御・補助・式神など様々な手段として活用する。 【土生金】(相生)土気による金気の増幅。金属は地中で熟し、鉱床が形成される。主に『一級呪具・闇魔』の強化に使用される。【土剋水】(相剋)土気による水気の打破。土は水を濁し、流れを散じ堰き止める。 水気に対しての耐性が高い。【八卦後天図】脳裏に刻んだ易により、直感力/直観力を強化している。予知に近い洞察を得ることもあれば全く機能しないこともある。【百鬼夜行避】光り輝く蒼色の多重結界を展開。この世ならざる存在に対する排斥呪術。有効性から使用する術師も多く、また独自仕様も様々。克綺は通常の結界壁の他、霊子として放ち収斂、結界内に対象の攻撃を閉じ込める封印術としても行使する。【十字経雷法】道教の雷帝・九天応元雷声普化天尊の十字名を唱え発動する呪術。本来、克綺とは相性が悪い木気を『霹靂』により土気から生じさせる。大地(土気)より天空へと昇る雷光(木気)を一閃させ対象を撃つ様は、陰陽五行の崩しとは如何なることかを如実に示している。――――――――――以下、【縛妖石陣】展開時のみ使用可能――――――――――【跳術:爆圧式】障壁と霊子爆発を併用することで瞬間的に爆発的な推力を発生させる。超加速戦闘を可能とするが、霊力の消耗と制御の困難さは通常の跳術の比ではなく、性質上、屋内での使用も不可能。【攻性霊子防殻:魔界偈】一切衆生にある仏性を説く涅槃経の一文。封印術による爆縮・転化。崩壊寸前となった霊子を結界術で強制循環・極大化させて解放する。性質は殆ど自爆技に等しく、習得難易度・実戦での使用難易度も極めて高い呪術。【五行連環:霊磁突杭・禍】木・火・土・金・水の五元素を封印術にて循環・直結。相生・相剋・比和・相乗・相侮による過剰励起・矛盾反発を爆縮・射出する。空間圧縮破砕を為すほどの出力を誇るが、過剰威力、長大な展開シークエンス、極端に射程が短い、など、克綺曰く「浪漫兵器」とのこと。【絶象之式:禹歩】伝説の賢王・禹王を元に編まれたという道教の歩法の名を冠する。龍脈を介し圧縮された空間を跨ぐ。射程は半径10メートル前後。龍脈を必ず通る必要があるという脆弱性がある。克綺自身は跨ぐために数センチ移動しているだけで加速度による負担はゼロに等しい。【幻層掌握:禁忌経典・朱誅龍経】腕 克綺が会得している幻層掌握。龍脈封印の場となる此岸と彼岸を分ける境目「三途川/賽の河原」を現出させる。
https://w.atwiki.jp/dhgabix/pages/126.html
ミス・メテオストーム 性別:女:巨乳 学年:教師(学生以外) 所持武器:詩集 出身校:妃芽薗 評価点数500 攻撃力:10 防御力:2 体力:10 精神力:3 FS「ポエム」5 特殊能力『「空から星屑の雨が降る」』 発動率:96% 成功率:100% 効果 体力4ダメ 50 対象 MAP全体一人 3倍 時間 永続 2倍 死亡非解除 1.2倍 タイプ 瞬間型 =360 制約 キャラ指定なしでMAP全体ランダム1マスの1体に攻撃 0.1倍 FS5 1.5倍 (100-360×0.1)×1.5=96% 効果 体力4ダメ 50 対象 MAP全体一人 3倍 時間 永続 2倍 死亡非解除 1.2倍 タイプ 瞬間型 =360 制約 キャラ指定なしでMAP全体ランダム1マスの1体に攻撃 0.1倍 FS5 1.5倍 (100-360×0.1)×1.5=96% <補足> 付与型の永続毒ではなく永続の瞬間型。 毎ターンランダムでMAPから1マス選び、その場所に敵が居た場合に4ダメを与える。 そのマスに敵が複数いた場合は更にランダムで1体選び選ばれたキャラに4ダメを与える。 死亡非解除なので殺しても毎ターン何処かのマスに流星が落ちてきて敵が居ればダメージ 重ねがけは可能 MAPランダム1マスの1体は敵キャラを指定できない 5×7の35マスなので35分の1で確定で当たらない(運が絡むのでGKの好みによりますが) ので0.1~0.3くらいだと思いますが4ダメは当たっても殺せるか殺せないか微妙な所もあるので甘くみて0.1倍で 永続2倍は付与毒ではないですがフィールドも全大とかじゃない能力は普通補正なのであえて2倍で <能力原理> 空から星屑の雨が降る それはきっと君の流す涙 大地に光の雨が降り注ぐ それは私の悲しみの涙 キャラクターの説明 妃芽薗学園に赴任してきた英語教師。 白いスーツを着こなす金髪碧眼美女で優しくおおらかな性格から生徒にも人気。 しかし、その実体は「メテオストーム」のコードネームを持つCIA魔人諜報部のエージェント。 地域拠点破壊工作を主任務とし半径40km圏内に流星の雨を降らせる広域殲滅能力を持つ。 大雑把で細かい能力調整は出来ない為一つの戦場MAPに一発くらいしか落ちないが長時間にわたり広範囲を爆撃できる為、地方都市の一つくらいは壊滅できる恐るべき能力者。 コーヒーを飲みながら街が破壊されていく様を眺め、それを詩にして口ずさむ癖がある。 テーマ曲は谷山浩子の「穀物の雨が降る」 http //www.youtube.com/watch?v=roZnhuxCAvs エピソード アメリカ合衆国 某所 コンコン ???「入りたまえ」 ???「失礼いたします」 広く豪奢な執務室に一人の男が入ってくる。 白いスーツを着こなした金髪の優男風の男。 ある意味ではこの部屋に似合っているとも言えなくもない。 窓際に佇むこの部屋の主は外を見たままだ。 ???「私の様な一介の軍人をお招きいただき有難う御座います。偉大なる合衆国大統領閣下。」 大統領「謙遜はよしたまえ。私は用事が無ければここに人は呼ばんよ…。うむ、陸軍魔人ベレー部隊のMrメテオストームだったかな?君の戦績、能力は読ませてもらっている。中々に有能な男だそうじゃないか。」 振り返りながら部屋の主、すなわち合衆国大統領はにこやかに話しかけた。 Mrメテオストーム「ふふふ、褒められるのは悪い気はしませんが。大統領閣下にそこまでお褒め頂けるとは恐縮です。それで?私をお呼びになると言う事は特務でしょうか?」 大統領は手元の資料をメテオストームに手渡した 大統領「後で読んでおいてくれ。君は一時的に魔人ベレーを離れCIAに所属してもらう事になる。まァ、所属はCIAだが私の直轄だと思ってくれて良い。CIAからのサポートを行う為の手続きの様なものだ。」 Mrメテオストーム「これは、日本の?学校の資料でしょうか?」 大統領「近々その学校…ヒメゾノガールズハイスクールか?そこで魔人による抗争が行われる。君の任務は其処に潜入し合衆国の国益を確保する事にある」 Mrメテオストーム「ほう、ガールズスクールね。ふふふ…これは楽しそうだ。」 大統領「浮かれていては困るなァ」 Mrメテオストーム「しかし魔人の抗争は確かに危険ではありますが、放置しておけば良いではありませんか?凶悪な魔人の被害が日本に出た所で…」 大統領「ヒョーカテンだ…」 大統領はポツリと呟いた。 Mrメテオストーム「ヒョーカテン?む?氷下点? ああ、評価点かな?点数がどうかしたのですか?」 大統領「詳細は不明だがヒョーカテンという情報をもたらした潜入捜査官の死亡が確認された。曰くヒョーカテンは規格外の魔人が現れると」 Mrメテオストーム「規格外の魔人?確かに数は少ないですが。日常的に現れていますよ?そこまで恐れる必要性を感じませんが」 大統領「この世界には所謂魔人コスト制限が普段はかかっている。例外はあるが基本的に同じスペック、いやルールにある程度沿った魔人しか生まれない。一見世界を崩壊させる様な魔人であっても局地戦闘においては何かしらの力が働いているのだ。しかしそれを意図的に外す事が出来るという。コスト、ヒョーカテン。そういった存在がだ。」 Mrメテオストーム「はっはっは。なるほどお祭騒ぎが始まると言うわけですね?」 大統領「そうとも取れるな。只の祭りならば放置しても構わない。だが意図的なオーバースペックを特定の国が保有し力のバランスが取れなくなる事を避けたいのだよ、解るかね?」 Mrメテオストーム「イエスサー!!プレジデント!!」 大統領「君の広域破壊能力と、もう一つ…」 ???「こういう事ですわね?プレジデント?」 いつの間にか男の代わりに女が立っていた。 白いスーツを着た女。 大統領「自身の性別を変更できる君のその力は今回の潜入先に向いているからな。ミス・メテオストーム」 ミス・メテオストーム「ふふふ、私以外にも女性の魔人は沢山いると思いますが?」 大統領「君には、いざとなれば周辺一帯を壊滅できる能力がある。一応自然災害と言う形でね。」 ミス・メテオストーム「広域災害ともなれば救助の名目で軍を介入できる、と。流星群で壊滅なんて不自然極まりないですけれど。ね、ふふふ…」 大統領「そうならない事を願おう。君はどちらかの勢力に加担し抗争を煽り速やかに抗争を加速したのち終息させる事が任務だ。合衆国の利益となる魔人は生かし不利益となる魔人は処分するように仕向けたまえ。無駄に殺す必要はない、しかし特に確認されている転校生3人はその限りではない。」 ミス・メテオストーム「私も可愛い生徒を殺し合わせたり、みずから手をかけるなんて事はしたくありませんから、ね。それではジャパンの可愛いスチューデントのミナサン、楽しい授業になりますように、ふふふ。」 数日後 英語教師メアリー・ストライダム先生が妃芽薗学園に赴任した。