約 2,764 件
https://w.atwiki.jp/negirowa2/pages/37.html
小っちゃな次期当主と大きなご令嬢 「………」 式守伊吹(32番)は不機嫌だった。 それは突然こんなところに連れてきたうえ殺し合いを強要した主催者への怒りだったり、口答えした少女が粉微塵に爆砕された時に不覚にも震え上がって何も出来なかった自分への憤りだったり、伊吹のマジックワンドであるビサイムが無いうえ強力な結界の所為で魔法の行使が出来ないことへの苛立ちだったり………… 理由を挙げると切りがないのだが、実のところ一番伊吹を不機嫌にさせているのは今の状況だった。 「沙耶と信哉はいったい何処におるのだ? 肝心なときにおらんのではどうにもならんではないか!! ……ええぃ、この際すももでも良い。神坂春姫でも……まあ許そう。とにかく誰かおらんのか!?」 普段の伊吹ならまず出ない言葉が口を突いて出るほど彼女は困惑していた。 こう見えても世界有数の魔法使いの名家、式守家の次期当主である彼女。魔法戦ならたとえ一人であっても戦い、勝ち抜ける自信はあったが、その魔法が制限された状態での戦闘、それも何でもアリの殺しあいとなると話が変わってくる。 このようなサバイバルに適しているとはお世辞にも言い難い伊吹にとって唯一の頼みの綱といえば支給品の武器だが、これも伊吹にとっては頭痛モノだった。 「くそっ、あの言峰とかいう輩、私にこんなモノを押しつけおって!」 忌々しげに伊吹が睨み付けるディバックの中には黒光りする一丁の回転式拳銃――コルト・パイソンがあった。 普通の人間なら大当たりだと歓喜するところだが、銃器の取り扱いが大の苦手(ゲームセンターのガン・アクションものですら散々だった)な 伊吹にとってはこれ以上やっかいなモノは他になかった。 おまけに銃に疎い伊吹は知らなかったが、このコルト・パイソンはかなり威力が強い銃で、非力な伊吹ではまともに撃てるかどうかも危うい代物だったのだ。 銃を見た瞬間、拒絶反応を起こし、ディバックに押し込んだから良かったものの、もしふざけて片手撃ちなど試していたなら確実に手首を痛めていただろう。 いつのまにか危機を回避していたことなど露知らず、伊吹はずんずんと森の中を進んでいた。 余りにも常識はずれな事態やら、気の知れた従者や知り合いのこと、いま自分を苦しめている悪路、使えない上に重い支給品、その他もろもろに気をとられていた所為だろう、普段の彼女なら気付いたであろうそれに伊吹は気が付いていなかった。 「むぅ、これでは埒があかん、ここは一か八か探知魔法でも試してみるか…」 結界が張られているのは重々承知していたが、試してみる価値はある。 そう思った伊吹が、探知魔法を発動させようと意識を集中させたその直後だった。 突如として視界が黒いカーテンのようなモノに覆われたかと思うと、背後から伸びてきた腕が、胸元に回り込んできた。 (捕まる!?) そう思った時にはもう手遅れで、その時には既に回り込んできた腕に伊吹の身体は締めあげられていた。 「なっ!? なっ、何奴だ!? いきなり何を……は、離せぇ~!!」 突然の襲撃に慌てふためきつつもどうにか脱出をしようと反撃を試みる伊吹。 だがしかし、余程の体格差があるのか抱き上げられた伊吹の足は地面から離れており、手足をいくらじたばたさせても虚しく空をきるだけで何の効果もなかった。 「離せと言うのが分からんのか!? この無礼者めっ!? は~な~せぇ~!!!! けほっ、けほっ…」 とうとう叫びすぎてむせ込む始末。万策つきたか…などと伊吹が思ったその時、背後から申し訳なさそうな声が聞こえてきた。 「ごめんなさい、なんだか可愛らしい娘が一人で歩いているのを見えたから、ついいつもの癖で抱き締めたくなっちゃって…」 声と共に締め付けが緩み、黒いカーテン(よく見ると髪の毛だった)も解ける様に引いていった。 ようやく開放された伊吹が呼吸を落ち着かせながら振り返ると、長身の女性――十条紫苑(33番)が、つい今しがた自分を締め付けた者とは思えぬほどたおやかな笑みを浮べてそこに立っていた。 話を少し前に戻す。 「さて、これからどうしましょうか?」 支給品を渡された紫苑が聖堂を出てからまず考えたのは、ごくごく普通な考えだった。 知り合いが出てくるまで、この辺りでじっとしているか、それともここから離れるか…… 聖堂の中で見ていた限りでは呼ばれる順は五十音順だったから、同じさ行の周防院奏や菅原君枝辺りとならすぐにでも合流できるだろう。 「奏ちゃん…」 特に目に入れても痛くないほど可愛がっている奏とはすぐにでも合流してあげたい。そしてぎゅっと抱きしめ――いや、守ってあげたい。 しかし、今は殺し合いの真っ最中、奏たちをまっている間、誰かに襲われないという保障も無い。 それに加えて紫苑は病弱な身、奏たちと上手く合流できたとしても、発作など起こした日には逆にお荷物になりかねない。 瑞穂と合流できたなら話も変わってくるのだろうが、五十音順では瑞穂が出てくるのは大分後になるので期待できそうも無い。 「仕方ありませんね、少し離れたところで様子を見ることにしましょう」 結局考え抜いた挙句、紫苑は聖堂から離れることにした。 間もなく紫苑は濃緑の森の中でやけに目立つ銀髪の可愛らしい少女を見つけ、その少女――式守伊吹の寿命を削ることになった一歩を踏み出したというわけである。 時間:1日目・午後3時00分】 【場所:森の中】 式守伊吹 【装備:コルト・パイソン(.357マグナム弾6/6発)】 【所持品:予備弾丸(.357マグナム弾)×24、支給品一式】 【状態:健康、かなりびっくり】 【思考】 1・誰だ?というか今のは一体…… 2・沙耶や信哉たちと合流。 3・この際すももたちでも構わん! 十条紫苑 【所持品:支給品一式(ランダムアイテム不明)】 【状態:おボクさまモード(解除されつつある)】 【思考】 1・可愛らしい娘ですね。 2・奏ちゃんが気になります。 3・瑞穂さんたちと早く合流したい。 【武器詳細】 コルト・パイソン 1956年にコルト社が開発した.357口径の大型リボルバー。仕上げのよさから「リボルバーのロールスロイス」とも呼ばれる。 S W M19(コンバット・マグナム)より命中精度が高いように思われているが実際にはベンチテストでの差は無く、弾速が低い分ロングレンジを苦手とする。 弾速が低くバレル下にウェイトを持つため反動はいくぶん軽い。 分かりやすく言うと『シティーハンター』の主人公が使っているあの銃。 時系列順で読む 前話 運命の時 次話 ヘタレ少年! デコメガネ少女に会う 投下順で読む 前話 元暗殺者とたまと優男 次話 天の杯をもう一度 前登場 名前 次登場 GameStart 式守伊吹 魂響 GameStart 十条紫苑 魂響
https://w.atwiki.jp/ova-v/pages/317.html
概要 Vikhan (イラスト:怨是さん) 階級 小尉 パイロット名 ヴィハン 所属 STCC直営AC部隊 職業 STCC隊員 性別 男性 身長 174cm 年齢 27歳 設定使用条件 フリー 「こちらS-32ヴィハン。目標を確認。潰します」「ここで退きますか。敵前逃亡とは、貴方は役立たずの屑ですか?」「僕がやりますよ。平和のために、そのためにここにいるんです」 STCCに所属し、主に超過兵装(オーバードウェポン)関連の任務を精力的にこなす『ヴィハン』のコードネームを持つ隊員。 かつてはバンガードに所属していたが、過剰な破壊をもたらす超過兵装は平和のために排除すべき危険な因子であると判断し、STCCへと移ってきた人物。基本的には自身の役割をしっかりと認識はしているが、超過兵装に関しては強引な手法をとろうとし、暴走することも多い。理想として平和を心から求め、その一歩として『責任無き力の暴走』を根絶すべきと考えている。 金髪のおかっぱ頭で、銀縁の眼鏡をかける。軍人らしからぬ穏やかな雰囲気を持つ優男であり、普段から微笑みを絶やさないが、ひとたび口を開けば丁寧な口調で罵詈雑言と毒舌の嵐が飛び出す独善的な性格破綻者。押してダメならさらに押して解決しようとする非常に強引な節がある。デスメタルを大音量で聞きながらの優雅な(?)ティータイムを日課とし、紅茶に関しては非常に五月蠅い。 補足(クリックで展開 本名『ベネディクト・ボールドウィン(Benedict Boldwin)』。傭兵出身者の多いSTCC直営AC部隊の中では、数少ない軍属であった身である。傭兵として活動したことも無いが、古参のミグラントであるボールドウィンの一族の出身であり、幼少時から家業に携わっていたため、ミグラントや傭兵の文化、情勢等には非常に明るい。幼少時より傭兵に携わって『責任無き力の暴走』を目の当たりにし、それに根絶するために軍属の道を選んだとされる。 参考セリフ集(クリックで表示) ■作戦開始「始まりますね。潰しに行きましょう」「超過兵装は無いですね。サポートに回ります」 ■作戦成功「平和に一歩近づけばいいですね」「我らが勝利に乾杯を」 ■敵AC出現「超過兵装……、絶対に潰します」「なんですか? 誰か知りませんが潰します」 ■友軍被弾「その程度は損傷のうちに入りません。突撃します」「この程度で撤退? 敵前逃亡ですか? 」 ■友軍大破「機体大破は仕方ありません。目障りですので、退いてください」「意外と役立たずですね」 ■被弾「この程度では退きませんよ」「まだ、まだ、いける。潰しにいける」 ■撤退「僕が敵前逃亡……。認めるか、みとめるか!」「許しません。次は潰します」 ■敵機撃破「潰しました。次は? 」「この程度ですか、駄犬ですね」 ■友軍誤射「また? わざとじゃないんですか? 貴方から先に潰しますよ? 」「貴方はド素人ですか? 能無しですね」 ■誤射「僕の前に立たないでもらえます? 」「申し訳ありません。――それ以上文句を言うなら貴方を潰します」 ■領域離脱「逃がしません。潰します」「敵前逃亡ですか。腰抜けですね」 搭乗AC PEACE MAKER (C)1997-2012 FromSoftware, Inc. All rights reserved. 機体説明 機体名 ピースメイカー 機体タイプ 高機動高防御中量二脚 武装 レーザーブレードガトリングガン追加弾倉ジェネレータージャマー×2(バトルライフル) リコン 浮遊型 ショルダー 左肩格納 備考 武装変更の場合あり 撃破報酬 ‐Au ASSEMBLE CATEGORY PART R ARM UNIT AM/LBA-251 L ARM UNIT AM/GGA-206 SHOULDER UNIT FUJINAMI mdl.1 OVERD WEPON - R HANGER UNIT Au-TA82(ARAGANE mdl.1) R HANGER UNIT Au-TA82 HEAD HD-210 CORE Co-D-S44 ARMS Ar-P-C23★ LEGS L03 Frequency FCS FA-108 GENERATOR GA-319 BOOSTER Bo-C-L13 RECON UNIT Re-X-A13 対オーバードウェポン用にアセンブルされた中量二脚AC。ポジションとしてはジェネレータージャマーによるオーバードウェポンの起動妨害とけん制射撃を行うサポート機であるのだが、機を見てはレーザーブレードやブーストチャージによる突撃を仕掛け、直接破壊を試みることが非常に多い。ジャマーの重要性が低いミッションでは、火力不足を補うためにジャマーをバトルライフルに換装して出撃するケースもあるが、結局は突撃を仕掛ける。 関連 関連人物、所感 【Team Member】 ダフニス - 理解できる上官「平和を求めましょう」 ガズニ - 信用できるほうの副官「判断は信用してませんけどね」 ベルマレイ - 信用できないほうの副官「腕だけは信用してますけどね」 ドゥンケル - 尊敬できる上官「是非お供させてください。"平和"のためになら潰してしまいましょう」 ホファヴァルト - 信頼は出来る上官だが「多少の犠牲程度は仕方ないと思いますけどね」 カルスキ・オフチャル - 役に立つ同僚「良い情報があればすぐに教えてください。潰しに行きますから」 ゴルスカヤ - 対空の専門家として信頼できる上官「空を潰すことはお任せします」 ベノム・チワワ - 期待の新人「平和を脅かす負け犬のクズどもを一欠片の存在すら残らないように、地獄の果てまで突き落とし蹂躙し撃破し殲滅し処刑し壊滅させFuckし叩き潰してしまいましょう」 【Hate】 オーバードウェポン - 不要「平和のために全て潰します」 D・クロケット - 過去に指揮下に入ったことがあり、『武力の肯定』には共感できるが「貴方のように暴走する者が超過兵装を使うべきではない」 アルコフリバス・ナジエ - まさに責任無き力の暴走そのもの「詳細は知りませんが、責任を持てるほどしっかりしてませんね? 」 大佐 - 混迷の根源であり、いきすぎた力の所持者「個が責任を持てる範疇を明らかに超えていますが、自覚はおありでしょうか? 」 ルルア・シーベント - 次の争いのために争いを行う駄犬「貴方のような駄犬とは協力したくありません」 【Family】 妹 - 性格のねじ曲がった守銭奴の実妹。そういえば、軍に入ってから連絡も取ってない「傲慢でサディスティックで最悪の妹です」 狂犬観察日記(登場作品) オーダーミッションNo.023【アリーナ変則試合乱入】CASE1 オーダーミッションNo.049【超巨大建造物強行調査】 CASE1 オーダーミッションNo.033【大型機動兵機破壊】CASE2 (怨是さん) 投稿者:ug 登録タグ: STCC AC ug バンガード 中量二脚 男性
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/3432.html
登録日:2010/02/19(金) 23 00 05 更新日:2024/05/01 Wed 03 33 03 所要時間:約 4 分で読めます ▽タグ一覧 PS2 PSP アクワイア カオス ゲーム スパイク ネタゲー バカゲー 一般人がいない町 侍 侍道 外道 大根は蹴り上げるもの 鬼畜ゲー(主人公が) 侍道とは、株式会社スパイク(現スパイク・チュンソフト)から発売されているゲームシリーズ。 ここではシリーズ第一作『侍』および、そのPSP移植版である『侍道ポータブル』について取り扱う。 概要 ストーリー 登場人物・侍 宿場町・すず ・ドナルド・ドナテロウズ ・栗吉 ・堂島軍二 黒生家・黒生鉄心 ・黒生邑咲 ・知床総一郎 ・坪内八郎 ・黒生金太郎 赤玉党・吉兆 ・チェルシー ・日向隼人 ・刈部星雲 政府関係・井ノ頭茂吉 ・保世大左ヱ門 ・玉川上水 概要 明治時代、廃れ行く侍を題材とした作品で、ストーリーの分岐、刀の収集など、やりこみ要素がかなり高い。 だがその分ストーリーは2日と短いので注意。 プレイヤーが取る選択肢によって分岐するマルチエンディング方式。 ゲームクリア時に貰える称号も選択により変わる 目の前でさらわれたすずを放置して大根かじりに勤しんだり、黄昏るドナドナに斬りかかってみたり、黒生家にボロボロにされたすずに「ざまあみろ!」と追い打ちをかけてみたり、チェルシーを闇討ちしといて何食わぬ顔で吉兆とご対面したり、汽車でチンピラを牽き殺したり、すずとセクロスフラグを立てたりなんてことも可能だ! ストーリー 明治時代、廃れきった宿場町「六骨峠」にやってきた一人の侍。 ヤクザにさらわれそうになっている宿屋の娘に出会うところから物語は始まる。 登場人物 ・侍 主人公。名前と姿は変更可。侍度(ゲームクリア時の評価ポイント)を一定量蓄積することで、漫画「無限の住人」の主人公・万次の姿にできる。 プレイヤーによっては不倶戴天の漢にも、鬼も裸足で逃げ出す外道にも成り得る。 宿場町 ・すず 御食事処・甘栗の看板娘。戊辰戦争で両親を亡くし、その後は栗吉に拾われ育てられた。 彼女が八郎にさらわれようとしている場面からストーリーは開始する。彼女を助けることも、無視することも、はたまた八郎に媚びること可能。それが「侍道」なのである。 ・ドナルド・ドナテロウズ 自称ドナドナ。武士に憧れるアフロのイギリス人。六骨峠の高炉建設に伴い来日、その際に日本文化に感化される。すずに惚れている。 やたら死ぬ。むしろ死なないルートが少ない。一番死人の少ないトゥルーエンドですら必ず死ぬ。 宝物はマラカス。それを投げつけて攻撃してくることも。 4にもゲスト出演。日本を黄金の国だと思ってやってきたらしい。 ・栗吉 親なしのすずを引き取った老人。高齢のため、痴呆が始まっている。侍に蹴られても鈍器で殴られても、果ては刀で斬られても死なないどころか傷一つ負わないタフガイジジイ。 対戦モードでレア刀「忍者力」を使用するため、実は日向の師匠だというデマが一時期横行していた。 ・堂島軍二 鍛冶屋を営む筋肉質の男。彼に刀を渡すと鍛えてくれるが、料金を払わないと殺しに掛かってくるバーサーカー。 過去、戊辰戦争に旧幕府側として参加した。政府側の日向とは、それ以来の因縁がある。 トゥルーエンドと無関係なキャラクターその2。そのくせエンディングにはちゃっかり登場する。 黒生家 ・黒生鉄心 六骨峠を実質支配する黒生家の当主。戊辰戦争に政府側として参加した。黒げてきた。さすが元キングオブハート。 家伝の名刀「大黒生」を所有している。サムライウェスタンがまだ影も形もなかった頃に銃弾を断ち斬った真の漢。 ・黒生邑咲 鉄心の後妻。経営手腕はかなりのもので、没落寸前だった黒生家を立て直す。政府への高炉売却もその一つ。 なんと、夜の神社で茂吉と不倫している。 あんなサル野郎のどこがいいのだろうか? ・知床総一郎 黒生家参謀。吉兆の家庭教師をつとめていた。剣の腕もかなりのもの。岸部一徳とか言わない。 特殊技「茶道の如し」でグリグリされた人多数。ゲーム中でお金を稼ぐ際には、何かと縁がある。 ・坪内八郎 黒生家家臣。侍というよりはヤクザ者で、気が短い。すずに惚れているらしい。 ・黒生金太郎 鉄心と邑咲の息子。まだ赤ん坊だが、登場する時には武器として敵に投げつけることが出来る。 実際本当に鉄心の子なのかは…お察しください。 赤玉党 ・吉兆 赤玉党盟主で、鉄心と先妻との間に生まれた子。出産時に臍の緒が首に巻き付いた形で生まれ、それが不吉であるとして嫡子の資格を失っている。 ・チェルシー イギリス人女性。吉兆の恋人。チャイナドレスがエロい。あと声もエロい ・日向隼人 赤玉党幹部の優男。他の幹部に比べて赤玉党に参加してからまだ日は浅いが、実力は確かである。仲裁役の多い苦労人。 その実体は政府の間諜であり、黒生家と赤玉党の共倒れを画策。吉兆を扇動しようとする。 ・刈部星雲 赤玉党幹部。血の気の多い性格で、何かと党員と衝突する。 ダメな更木剣八。 政府関係 ・井ノ頭茂吉 六骨峠を管轄する警官だが、実際は賄賂を受け取り、黒生家と赤玉党の犯罪を見逃している悪徳警官。 邑咲の不倫相手で、金太郎の実父らしい。 ・保世大左ヱ門 井ノ頭の子分で通称ホセ。高炉建設に伴い来日。食い逃げで井ノ頭に逮捕されるが、食事と寝床(駐在所内の牢)を与えられた事で彼を慕っている。 かなりの巨漢だが、頭は悪い。 ・玉川上水 ダンディーな髭を持つ政府高官。黒生家との高炉売却交渉を担う。しかし実際は黒生家、赤玉党の共倒れを画策し漁夫の利を得ようとしている すずを「牛裂き」で処刑しようとするなど特殊な性癖の持ち主である。いいぞもっとやれ。 [>追記・修正か…面白い 誰が追記などするものか くっくっく…全消ししてやるわ! △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 「すずとセクロスフラグ」が何の事だかわからん…… -- 名無しさん (2015-03-12 15 45 21) ↑ 非道な選択肢選びながら町人側のドナドナ救出イベントで出てくる選択肢。 -- 名無しさん (2015-03-12 16 48 05) そういえば堂島を殺してからトゥルーエンドを迎えたとき堂島に対して「何故お前が生きている?」と思ったな -- 名無しさん (2015-08-08 18 45 33) 一部の脇構え刀の抜突がアホみたいに強力 -- 名無しさん (2015-09-21 21 30 23) 井ノ頭は邑咲の不倫相手だけど、金太郎の実父なのかは確定してないだろ -- 名無しさん (2017-06-06 14 12 14) ドナドナ宿場町版エンドだとトゥルーでなくても普通に生きてなかったっけ -- 名無しさん (2019-08-26 21 53 06) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/kakiterowa/pages/46.html
一歩、一歩近付いてくる『欝のエル』を前に、『素晴らしきフラグビルド』は胸をどきどきさせる。 タイミングしだいで、自ロワのゆーちゃん並みのシンデレラヒロインになれるのだ。 緊張しないわけがない。 (うん、ここは彼と出会う少し前に、怖がっていましたってシチュエーションを作れば、保護欲を刺激されてくれるはず。 あの人は一般人みたいだし、強い人に出会うまでの繋ぎで利用って感じだけど、シンデレラストーリーには必須よね。 私のゆびぱっちんは秘密にしなきゃ) 『素晴らしきフラグビルド』は外見に似合わず腹黒いことを考えながら、撃つのエルを待つ。 その彼女の背後に、忍び寄る影。水のエルとの出会いの演出を考えていた彼女は気づかない。 やがて影は彼女の背後に立ち、腕をかざした。 『素晴らしきフラグビルド』はその時点でやっと気づき、後ろを振り返る。 同時に、彼女の身体が炎に包まれた。 「んなっ!!」 『欝のエル』が驚きと共に振り返ると、火柱が上がる。 その状況から、やはりここがバトルロワイアルであり、ライダーロワのように超人が跋扈している魔境だと悟る。 炎から出てきた小柄の影に構えるが、その顔を見て考え直す。 「助けてください!!」 ぶつかってくるのは背の低い、緑色という非現実的な髪をリボンで縛り上げた少女。 顔だけを見れば美少女といっていい。『欝のエル』としては、突然の出来事で戸惑うばかりだ。 「貴様、なんだ? 私の緋色の手(レ・マン・スカラティーヌ)の炎が真っ二つに切り裂かれたぞ」 現れた男を見て、『欝のエル』は絶句する。 長身に整った顔、長髪を風になびかせる男は一見優男に見える。 しかし、その身を中世の貴族が着るような服に包み、リュートを構え、右目に二つの瞳をもつ姿。 『欝のエル』は一瞬で理解する。こいつは超人だと。 「な、何やってんだよ」 「人間、私は読み手様の笑顔を見るために、この殺し合いに乗ることにした。 さあ、抗え。キサマのような人間たちが健気に立ち向かう姿を見るのが、読み手様の望みだ。 無論、最後は無情に死ぬのもまた、読み手様の望み」 「わ、わけ分かんない。とりあえず君、逃げるぞ!」 「は、はい」 少女の手を取り、『欝のエル』は闘争を開始する。 もっとも、読み手のために身を捧げた相手は逃がさない。 彼の指が分離し、炎が迸る。『欝のエル』はこれがこいつの能力かと舌打ちをした。 「無駄だ。大人しく抗え。そして、美しいまま散るがいい」 彼の声が、一般人である『欝のエル』に重くのしかかる。 『欝のエル』の背中に隠れながら、『素晴らしきフラグビルド』は眉を寄せて、困った顔をする。 マーダーに襲われ、逃げ惑う二人。美味しい、美味しすぎる。 だが、敵は強大。いくら当たり支給品を持ってしても、一般人である『欝のエル』が勝てそうにもない。 自慢のゆびぱっちんで『欝のエル』ごと真っ二つにしようかと一瞬血迷うが、頭を振って否定する。 自分はこの『欝のエル』とフラグを立てることを決めた。なら、最後まで成就させる。 『欝のエル』のピンチにいつでも助けれるように、指を構えようとするが、『欝のエル』が『素晴らしきフラグビルド』を後ろに押す。 「君、今は逃げてくれ」 「そんな……あなたを一人にして逃げれません」 「俺、欝書き手といわれて、戦闘も同じロワの書き手に負けるんじゃないかなーって弱気になることもある。 正直さ、こんなところ連れられても戦えるなんて思っちゃいない。 けどさ、格好つけさせてよ。君」 引きつった笑顔を向ける『欝のエル』に『素晴らしきフラグビルド』は一瞬呆ける。 やはり、彼とフラグを成就させるべきだ。構えをとる彼女の前で、『欝のエル』はデイバックから四角い箱を取り出す。 「運がいいよ。俺はあたりを引いたよ。何より、今この瞬間、ライダーロワの書き手でよかったっていえるよ」 「……何が言いたい?」 「あんたと、戦うってことさ!」 『欝のエル』はペットボトルを地面に置き、四角い箱をかざす。 すると、銀のベルトがペットボトルより顕在し、彼の腹に巻かれる。 右腕を真っ直ぐ右方向へと向け、クマのできた瞳で敵を睨みつける。 「変身ッ!!」 ベルトに四角い箱、カードデッキをはめた瞬間、重なる戦士の鏡像が『欝のエル』に集まっていく。 一瞬の間の後、赤いスーツに銀の鎧を着込み、シャッター上の仮面をつけ、龍の紋章を額に持つ戦士が姿を見せる。 その戦士の名を、『欝のエル』は知っている。 「ほう、面白い。私の名は漫画ロワの最古の四人が一人『アルレッキーノ』。貴様の名を聞かせてもらおうか」 「『欝のエル』……今は仮面ライダー龍騎だ、こんちくしょう!!」 今炎と炎のぶつかり合いが、始まろうとしていた。 【深夜】【A-8 森の中・川の傍】 【欝のエル@ライダーロワ】 【装備】カードデッキ(龍騎) 【所持品】支給品一式 【状態】健康。仮面ライダー龍騎に変身中。 【思考・行動】:元の世界に返りたい 1、アルレッキーノを倒す。 2、少女の保護。 3、“仮面ライダー書き手”を探す。 4、主催者を倒して、もとの世界に帰りたいなぁ…… ※見た目は何故かデスノートのLです。 【素晴らしきフラグビルド@アニ2nd】 【装備】無し 【所持品】支給品一式(本人確認済み) 【状態】全身軽い火傷。 【思考・行動】:フラグを立てて立てて立てまくる 1、目の前の青年(欝のエル)と素敵なフラグを立てる 2、1のためにアルレッキーノから欝のエルと共に逃げる。 3、ゆびぱっちんを使うか、否か…… ※外見は小早川ゆたか@らき☆すた(ただし髪の色は緑色)です。 ※ゆびぱっちんで真っ二つに出来ます。 【アルレッキーノ@漫画ロワ】 【装備】リュート。 【所持品】支給品一式(本人確認済み) 【状態】健康 【思考・行動】:読み手様に喜んで頂くために殺し合いに乗る。 1、目の前の欝のエルに興味。 2、しかし、邪魔をするなら殺す。 029 再生怪人 投下順に読む 032 海鮮鍋温泉(効能:やけど・外傷・打ち身・不妊症・空腹) 029 再生怪人 時系列順に読む 032 海鮮鍋温泉(効能:やけど・外傷・打ち身・不妊症・空腹) 024 常識人のなく頃に~手違い編 欝のエル 033 『必殺技は受け止めなければならない』 024 常識人のなく頃に~手違い編 素晴らしきフラグビルド 033 『必殺技は受け止めなければならない』 アルレッキーノ 033 『必殺技は受け止めなければならない』
https://w.atwiki.jp/orisutatournament/pages/42.html
第04回トーナメント:予選② No.4492 【スタンド名】 ドッグ・マン・スター 【本体】 脚蛮 醤(ギャバン ジャン) 【能力】 マーキングしたもの同士を同期させる オリスタ図鑑 No.4492 No.4837 【スタンド名】 エンヴィ・キャットウォーク 【本体】 六 美樹(ムツ ミキ) 【能力】 殴ったものを「小物」にする オリスタ図鑑 No.4837 ドッグ・マン・スター vs エンヴィ・キャットウォーク 【STAGE:森】◆aQVFw6W.SA 森の開けた場所。 光の差し込むその場所で、黒いセーラー服に身を包んだ『エンヴィ・キャットウォーク』のスタンド使い「六 美樹(むつ みき)」は佇んでいた。 「フフっ……随分と遅い登場ね、アナタが対戦相手かしら」 優男風の金髪男が、木陰から無言で現れる。 「……」 無言ではあるが、明確に美樹に対して敵意を向けている。若いながら、カリスマ性にも似た風格が漂わせるその男は、『ドッグ・マン・スター』のスタンド使い「脚蛮 醤(ぎゃばん じゃん)」 「『ドッグ・マン・スター』……」 「無粋ね……」 醤は冷淡なテンションからスタンド名を吐き出してスタンドを発現させ、それに対応するように美樹も自身のスタンドを発現。 「!!」 先手を取ったのは美樹。 とてつもない小柄なスタンド像からは想像できないほどのパワーとスピードで、『E・キャットウォーク』は醤へと殴りかかる。 いくらポーカーフェイスを気取っていようと、完全に女性的な可愛らしいスタンドに気を取られて油断した。だが…… 「受け切れないとでも思ったか」 『ドッグ・マン・スター』もまた、それに勝るとも劣らぬスピードとパワーを有している。面喰って躱せなかっただけであり、決して受け止めきれない破壊力ではない。 「フフっ……そうね。でも躱すのが「唯一の正解」よ」 「何ィッ!?」 ?! 醤は「思わず口走ってしまった」その言葉に驚いた。他でもない自分の口から出てきたその言葉は、普段自分が全く使わないであろう言葉だ。 彼は決してクールな性格なのではない。単に口下手なので会話が持たないだけ。 「北斗の拳」でケンシロウによって「あべし」だとか言わされるチョイ役が放つであろう言葉。 「フフっ……最初は「思考」で抵抗できる。でもそのうちに完全に「染まる」わよ」 美樹は醤に背を向けて、木々をかき分けてどんどん森の奥へと姿を消した。 「待ちやがれブッ殺すぞッ!」 ここまで異常な状態は、明らかに、すでにスタンド攻撃を受けている証拠でもあった(詳細こそ分からないが)。 そこからすぐ、何の考えもなしに美樹の追跡を始めてしまったのがさらに事態を悪化させる。 木々がどんどん深くなったのだ。小柄な美樹にとっては、身を隠す場所など大量に存在する。そんな場所である。 「チクショウ……」 これは恐らく、美樹の術中にハマってはいなくとも零していただろうと痛感する。スタンド能力的にも、策略的にも、罠にハマってしまったのだ。 「フフっ……」 不敵な笑みを浮かべながら、木の陰へ木の陰へと跳び移り続け、醤とも距離をとる。わざとらしく木の葉を踏みまくって特定されやすいように音を立て、醤を誘っている。 「フフっ……あの人の名前何かしら。結局聞けてないわ」 「醤……「脚蛮醤」だ」 当然、醤によってすぐに特定される。あまり距離を取れていないから当然と言えば当然。 『エンヴィ・キャットウォーク』の射程距離は短い上に、あまり離れ過ぎると「相手を小物にする」能力はいっぺんに解除されてしまう。 つかず離れずが条件なのだ。だからこそ美樹は決着を急ぐのだ。表情こそ余裕を崩してはいないが、内心では彼女もあせっていたのだ。 「テメエの能力は分かんねえがよぉ~ 俺の能力は「同期」だ」 能力を自らバラす。これは「噛ませ犬」的な立ち位置のキャラクターがする行動だ。そう言うやつはきっと自分が優位であると認識したいしさせたい、その人物の人間性がさもしい証拠だ。 「だからこんなことだってできる」 醤は、懐から取り出した「石」を『ドッグ・マン・スター』の拳で破壊した。 「…………?」 粉々に砕け散る「石」の表面に、「あるもの」が刻まれていたのを、美樹は一瞬だけ目にした。 次の瞬間、美樹の着ていた制服の袖が、「砕け散った」のだ。 「な……ああああ???!!!」 これにはさすがに美樹も冷静さを失いかけたが、それでも持ち直す。 「…………! だから何だって言うの。勝負はこ……」 美樹が言い終わる前に、醤はその「外道なる拳」でラッシュを放っていた。彼女に対して露骨に嫌がらせを行うような、壮絶なラッシュ。 「くそ……! 『エンヴィ・キャットウォークッ!』」 『NEKOPUUUUNNCH!!!!』 美樹の対応は決して後手に回った物ではない。小柄ながらもパワフルなステータスで以てしてその拳を捌き切ったのだ。 「躱すのが「唯一の性格」なんだろっ?」 「え……」 醤の懐からは、さっきと同様に「あるもの」―――「★マーク」が刻まれていた。 それら全てが、『エンヴィ・キャットウォーク』を経由してフィードバックし、制服全体に刻まれた。 全力で撃ち続ければ確実に、そんなことせずとも仕留められただろうが、それを醤はしなかった。 もちろん、紳士的に配慮したわけでは当然ない。彼女の服をひんむいてあられもない姿にしようとしているのだからそれは絶対ない。 人を殺す度胸はなく、かと言って人を貶めるのに快感を覚える、そんな『小物』のするようなことを、ただやっただけだ。 「『え……エンヴィ・キャットウォークッ!』 か……解除」 遅かった。 醤は、『小物』が『小物』であることを尊重するように、美樹の服をざっくざくと細切れにしてゆく。 さらに悪かったのが、ちゃんと『E・キャットウォーク』が解除されたこと。それによって醤は、もとの無口な青年に戻った事であった。 マジ泣きする美樹に上着を掛けて、そのあられもない姿を見ないようにして、迎えよ早く来いと醤が心の中で思っていたのは言うまでもない。 ★★★ 勝者 ★★★ No.4492 【スタンド名】 ドッグ・マン・スター 【本体】 脚蛮 醤(ギャバン ジャン) 【能力】 マーキングしたもの同士を同期させる オリスタ図鑑 No.4492 < 第04回:予選③ > 当wiki内に掲載されているすべての文章、画像等の無断転載、転用を禁止します。 [ トップページ ] [ トーナメントとは? ] [ オリスタwiki ]
https://w.atwiki.jp/sousaku-mite/pages/130.html
act.2 急所目がけて狙った剣は深々と体内に入り込み正面から心臓を射ぬいていた。 龍の巨体が崩れ落ちる。 足元が衝撃でぐらりと震動した。 動かない龍を見て女は息を吐く。緊張が解けたからだろう。 全身がゆるやかに弛緩していく。 剣の光は消え去り虚脱感が腕の先から広がっていった。 「……」 女に刻まれているのは龍殺しの刻印。 刻印とは先天的に刻まれた呪いであり、その呪いの副次的に能力が発生するものである。 女の相手が龍ならば、死ぬことはありえない。所有者が意識し刻印に触れるだけで、刻印の力は解放される。 女の場合、それは「龍を絶対的に殺す」というものであり、龍種に対して女は無敵である。 先程のように光を剣に宿せば龍の鱗がどんなに硬くとも貫通し、心臓を貫く。反対に龍の攻撃は女の前において無力と化す。 故にそれは呪いであった。 「隊長お~!シアナ隊長お!!」 間の抜けた男の声に振り向く。 見知った顔だった。女――シアナの部下、イザークである。 彼もまたシアナと同じ甲冑を着こみ、剣を手にしていた。 ただシアナほど得物の扱いに慣れていないのか、何処となく動きがぎこちない。 倒れている龍の骸に気付いて、イザークは顔を青くした。 「うっ、そ、そいつ……!」 「死んだわ」 「そ、そうですよね。今にも動き出しそうな面構えしてますけど……もう大丈夫なんですよね。 隊長がやってくれたんですから」 「そうね。こいつは死んだから。 でも――起き上がるかもしれないわね、龍の中にはそういう馬鹿げた種類のがいるから。 一度迎えた死すら治癒するような奴がね。 心臓を仕留めたのに再び動き出すなんてざらよ」 イザークは大袈裟な仕草で、「ひぃい……」と怯えながら後退する。 「そっ、それ本当ですか!!!」 滑稽なくらいに顔を歪ませるイザーク。相当龍が恐ろしいのだろう。 「冗談よ、こいつはもう起き上がったりしないわ」 無表情で全く笑えない冗談を口にするシアナに、 イザークは安堵とも呆れともつかないため息を吐き出した。 隊長、冗談キツイっす、と零しながら。 もうひとつ脅しをかけてやれば泣き出すのではないかと、シアナは暗に思った。 「それよりこれくらいで驚いてて騎士が務まると思うの。 もっと常日頃から毅然としてなさい」 「そんなあ。無茶言わないで下さいよ~隊長が毅然とし過ぎてるんですよ。 それより、一人くらい僕みたいのがいた方がいいと思うんですよね。 ほら騎士隊って男ばっかでむさ苦しいし、なんかいつもピリピリしてるじゃないですか。 僕って自分で言うのもなんですけど、癒しの才能があると思うんですよ。 殺伐とした中にひと時の笑顔と和みをもたらしまーすなんて!ああ、それで売り出していこうかな。 貴重ですよね僕みたいなキャラは」 「……」 今度はシアナがため息を吐く番だった。 つくづく変わった男だ。 イザーク・シュトラール。 フレンズベル国内でも名の知られる大貴族シュトラール家の嫡男。 ……であるにも関わらず、位を自ら捨ててわざわざ騎士に志願したという変わり者である。 国に多額の寄付を行っているシュトラール家の一人息子とあっては、騎士隊も入隊を拒むわけにもいかず、 イザークは騎士隊の中でもかなり上位のランクの騎士隊に配属された。 ――それがシアナを隊長とし、彼女が率いるフレンズベル第三騎士隊である。 フレンズベルに軍事機関や兵士は存在しない。 代わりに二十四ある騎士隊が全ての争事に関して国から一任されている。 その為、騎士隊はフレンズベルの象徴ともいえるべき存在であり、国の防衛を担っていた。 単純に軍事力、防衛力として換算するならば、他国と肩を並べるか、一歩先ん出た火力を保持している。 それは一重に騎士隊が皆、優秀精鋭であること(たまにいるイザークのような存在を抜きにして) そしてフレンズベルが周囲を森林、湖水に囲まれており、地形的に攻め難い場所にあることなどがあげられた。 騎士隊の仕事は国に代わり、戦や危険事を代行すること。例えば先程のような龍退治もそれに含まれる。 ランクが上位にある騎士隊ほど、より危険な仕事を任されることになるのだ。 ちなみに龍退治のレベルは換算してS+であり、通常ならば一番上のクラスの騎士隊が引き受けるのが通例である。 にも関わらず、シアナの第三騎士隊が仕事を任された理由はただひとつ、それは龍殺しのシアナがいるからに他ならなかった。 シアナは若干、十八歳。 この年齢で第三騎士隊長を、しかも女性が務めるのは極めて異例である。 シアナが騎士隊に入団して、およそ二年。その間に数々の功績を討ち立て、隊長の位に収まったのだが、 その中の一番の功績は、龍殺しであった。 龍の巣が森の内部に存在しており、森に入れば頻繁に姿を見せるのだが、フレンズベルでは人間と龍が友好的ということは決してない。 龍はフレンズベルでは畏るるべき悪魔であり、そして怪物と同義語である。 遠い昔、龍と人間が壮絶に争った戦いがフレンズベルでは何度かあり、それは未だに人間と龍の間に深い遺恨を残していた。 その忌まわしい龍を、何十人とかかって倒せない敵――をたった一人で打ち倒していくその姿は、 いつからか――シアナの刻印の事を知らない者でさえ「龍殺しの騎士」と形容することになる。 龍殺しは偉業、奇跡のなせる技であり、それを容易く何回も行うからこそシアナは女性で、 若い身空でありながら特例措置として ここまで出世することが出来たのだ。 ……龍を殺す女。他の騎士隊の中にはシアナを化け物と呼んで畏怖する者もいる。 その女を目の前にして、あっけらかんとお茶らけた事を口にするイザークは果たして豪胆なのか、ただの空気を読めない馬鹿なのか ……多分後者だな、とシアナは失礼な推測を試みた。 見た目は優男で、まるっきり貴族のボンボンという雰囲気が抜けきっていないし、 武術の腕に関しては良いところCである。 精神面に関しては――さっきの例がいい具合だ。いつもあんな感じで怯えてばかりおり全く場慣れしない。 シアナの部下としては失格もいいところである。これは、もっと鍛えなくては――。 「イザーク。帰ったら鍛錬しなさい。私がじきじきに稽古をつけてあげるわ。スペシャルコースをね」 「ええっ。す、すぺしゃる……?!!」 「そ。いつもの三倍よ」 「いっ、いつもの三倍っ……!?」 いつものメニューも死にそうなくらいきついものであるのに、あれの三倍!? イザークは死したる自分をありありと想像した。 「隊長っ!!すみませんごめんなさい!!それだけはどうか!!ご慈悲を!!」 焦りすぎて言葉になっていない。
https://w.atwiki.jp/tsvip/pages/1360.html
・赤羽根 真司(26) 雑居ビルの一室に構える探偵事務所を経営する若い探偵。 事務所の所長という立場にあるが、従業員はゼロ。 荒っぽい口調と下品な会話センスで誤解されがちだが、冷静で、鋭い観察眼と頭の回転の早さを持ち合わせており、探偵としてのスキルや知識は一通り備わっているが、世相には疎い。 普段からハードボイルドを気取っていて、黒い帽子と安物のコートを一年を通して一張羅として愛用している。 趣味はパチンコだが収支はズタボロで常に金欠病。 ヘビースモーカーで、愛用の煙草は赤ラーク。 赤羽根 名佳(なのか)(??) 素性が一切謎の黒髪の少女。 自分に関する記憶が一切なく、自分の名前も覚えていない。一人称が"オレ"なことから、ごく最近異性化疾患が発病した患者だと赤羽根から推測される。 名前も覚えていないため、仮称として一週間の間、赤羽根の被保護に入るという意味合いで"赤羽根 なのか"と名乗る。 年齢差が微妙な為、兄妹だと名乗るが、見掛けだけだと親子に近い。 歯に衣着せぬ性格で赤羽根を手玉に取ったりする一面も。 赤羽根曰く"黙っていれば美人"と言わしめる容姿の持ち主。 神代 宗(??) 15~16歳の性交渉未経験者の男子が発病する"異性化疾患"。それを管理する"異性化疾患対策委員会"の委員長代理を務める男性(委員長は現在空席となっている)。 赤羽根 名佳の名付け人でもってある。 政財界の名家の出身であるが、過去に医師職に従事し、数年の間"委員会"の資料係を経由して現在の職に就く、という官僚にしては珍しい経歴を持つ。 委員会の長代理として、探偵に仕事を依頼することがしばしばあり、赤羽根と接点を持つようになった。 年齢は赤羽根より年上の筈だが、それにそぐわない甘い風貌を持ち、女子高生である坂城 るいを私設秘書に置いていることから、赤羽根からは"イケメンロリコン"や"坊ちゃん"の蔑称を付けられている。 軟弱な優男のように見える容姿とは裏腹に、実戦空手の段位を取得しており、赤羽根曰く"マジ喧嘩になったら殺される"程の腕前。 坂城 るい(16) 委員会の長、神代 宗の私設秘書を務める女子高生。青いリボンで結った短めのポニーテールがトレードマーク。 人懐っこい可愛らしい笑顔に騙されてがちだが、彼女も異性化疾患の元男。 その柔らかい物腰と見た目とは裏腹に強気で、強情な性格をしており、大人とも渡り合う話術の才を持つ。 それ故に神代を除く他の委員会役員と対立することもしばしば。 空手道場を営む"御堂家"に下宿しており、本人も空手を習っている。 自分と重なるせいか、異性化疾患に冒された人間を見ると色々と世話を焼きたがる傾向がある。名佳もその例外ではない。 神代曰く、"経験を積めば委員会の長を任せられる器"だとのこと。 御堂 初紀(16) 坂城 るいが下宿している御堂家の一人娘。彼女も突発性の異性化疾患に冒された元男。セミロングの艶やかな髪と細身のスタイル、そして母親譲りの整った顔立ちで、実家の営む空手道場の看板娘の一人として貢献している。 るいよりも空手歴は長く、体躯に恵まれないものの、その脚線美から放たれる足技は大の大人でもノックダウンさせる破壊力を持つ。 良くも悪くも常識人で、周囲に対して挑戦的な態度を執ってしまうるいを窘める場面もしばしば。 神代とも個人的な面識があり"宗にい"と彼を呼称する。 ある少年を巡って、るいと争っているらしいが、意外と悶着は少ない。 最近の悩みは母親が趣味で縫うコスプレまがいの衣服のマネキン役にされてしまうこと。 前田 陸(16) 神代が"とある切欠"で知り合った、異性化疾患に対する抗体(16歳の誕生日を過ぎても男で居られる)を持つ少年。 まだらな茶髪と、人を寄せ付けない切れ長の目がトレードマーク。 坂城 るい、御堂 初紀と同じ学校に通っており、互いに交遊がある。 バイクの免許を取得しており、レーサー顔負けの運転技能を持つが、現在はとある理由でバイクに乗ることを自粛している。 義理堅く、短気で実直な性格。 自らをバカだと自称しているが単純に知識に疎いだけで、直感力と観察眼は赤羽根に勝るとも劣らない。 宮前 芽依(24) 県警捜査一課に属するキャリア組の新米女刑事。 嫌煙家で、腐れ縁である赤羽根とは全くソリが合わず、現在は自他共に認める天敵で、顔を合わせる度にトラブルが巻き起こると署内では専らの噂。 警察官としては体格にも顔付きにも恵まれて居らず、赤羽根と並ぶと親子と間違われたことも。 赤羽根には"合法ロリ警官"、略して"ゴロリン"との蔑称を付けられているが、その見た目と相反して射撃の腕前は一級品。 真っ直ぐな性格なせいか必要悪や理不尽に対して容赦がなく、権力に屈することを嫌うため、赤羽根だけでなく本来なら敵対すべきではない筈の神代も毛嫌いしている。 事件が発生した際、現場付近に居た赤羽根と名佳の二人に疑いを持つ。 拝島 啓次(??) 祐子の上司である捜査一課の刑事。名前も啓次。フランクな性格で、赤羽根が苦手とする警察機関の中での唯一の理解者。 現場の叩き上げで、仕事に関しては厳格で、相手が身内でも容赦がなく課内では"鬼の拝島"の名で通っている。 愛煙家でフィリップモリスを吸っており、職場で芽依に睨まれているが気にする様子はないらしい。赤羽根とは探偵業を始める前からの付き合いであるが、その理由を知るものは警察署内でも少ない。 佐伯 琴夜(16) 赤羽根 名佳よりも一足早く、坂城 るい、御堂 初紀らの在学する高校に転入してきた少女。 同世代の女子と比べて頭一つ分くらい背が高く、スレンダーな体格とミディアムボブの髪型、間延びした喋り方が特徴。 自分の気に入ったものは人物、風景を問わずに携帯カメラに収める癖があり、撮影時のテンションは周囲の人間を引かせてしまうほどである。 皆塚 真那(16) 前田 陸、赤羽根 名佳と同じクラスに在籍する女子。クラスの女子グループのリーダー的な存在で、その発言力はかなり強い。 過去に陸、初紀と一悶着あったらしいが、その事実にクラス内で触れることはタブーとなっているらしい。
https://w.atwiki.jp/stselysium/pages/54.html
. 我々は皆、形を母の胎で借ると同時に、魂を里の境の淋しい石原から得たのである。 ───柳田國男『遠野物語』 ▼ ▼ ▼ むっと雨の匂いが鼻についた。 五限が終わって少女が渡り廊下に出ると、予報の通りに外は雨になっていた。 空は朝からどんよりと曇っていたので、銀糸がしたしたと降り注ぐ様を見てもそう驚くには値しない。 時折どこかで「うわー」などと悲鳴のような声も聞こえるが、それはうっかり傘を忘れたか、さもなくば余程雨が嫌いな生徒に違いない。 少女―――アーシア・ヴェルレーヌは幸い、そのどちらでもなかった。 雨そのものは、アーシアはそう嫌いではない。予期せぬ天候の変化は、旅人にとっては貴重な娯楽でもあるからだ。 とはいえ、今の自分には関係ないことか、と。アーシアは一つ息を吐く。 「この分だと、帰りは少し遅れそうね……」 独り言を呟く。 雨はすっかり本降りで、うっすら地面を覆った水に敷石が浮いているような状態だ。 人間の都合などお構いなしに、雨はひたすら気持ち良さそうに、したした、したした、地上のあらゆるものを濡らしながら降り注いでいた。 その日の学校図書館は、数人を除いてはほとんど利用者がいない状態だった。 常に空調の音が聞こえるほど、そこは静かな場所だった。 広い書架にも、閲覧室にも、人影らしい人影はない。木の匂いがしみた空気を、空調が僅かに揺らしている。 アーシアにとって、その静寂は心地いいものであった。 特段人嫌いというわけではない。旅も、人との触れ合いも、アーシアは好きだ。だがそれと同じくらい、彼女は読書というものが好きだった。 孤独ばかりを好むつもりはないが、本を読む時というのは、やはり一人静かなところで、というのが理想である。 図書館というのも、またいい。 本の匂いが、アーシアは好きだった。 図書館や書店に特有の、読書人には馴染んだ紙の匂いは、アーシアにとっては精神安定剤にも近いものだ。 図書館や書店に入ると、アーシアは、ふと安心する。 「ん……」 そんなことを思いながら、肩の力を抜いて息を一つ。 図書館の一角。四人掛けの席を占領して、アーシアは大量の本をそこに広げていた。 アーシアが自分の楽しみのために来ていたら、もっとこの状態を楽しんでいただろう。だが、今は調べもののために、彼女はここにやってきているのだ。 調べものの内容は、他でもない。 『伝説』『神話』『都市伝説』───それらの専門書や研究書、単なる読み物までもがその席には積み上げられ、広げられていた。 ───Chaos.Cellのデータと、大した齟齬はないみたいね。 独りごちて、開いていた専門書を閉じる。実に数時間ぶりの休憩であった。 アーシアがやっていたのは、Chaos.Cellのデータベースに記載された情報と、この地にある書物の情報との比較考察であった。 アーシアはこの世界の住民ではない。それはChaos.Cellに由来する人間ではないということと同時に、再現された『冬木市』があったであろう世界の住民でもないということだ。 当然ながら、前提となる知識自体がない故に、まず基準となる判断材料が必要であった。聖杯戦争のマスターにはChaos.Cellのデータベースへのアクセス権が与えられるが、それとてどこまでアテにしていいものか。 結論を言えば、基準点となる知識を、アーシアは得ることに成功した。冬木市の存在した国『日本』とその周辺国についての表層的なものに限定されるが、データベースと書物を照らし合わせて、そこに齟齬が少ないことを確認できた。 得られた知識が本物の『日本』にあるものと同じかどうかは知らないが、少なくともChaos.Cellにおいては正当なものと扱われるのだろう。データベースそれ自体の信用性については、彼女が知る「ロフト」や「ジェイゾ」といった英雄を調べることで、その正確性を確認済みである。 そういうわけで、収穫はそれなりにあった。 とはいえ流石に目が疲れた。 今日は、そろそろ帰ったほうがいいだろう。 「……どうかな、調べものは進んだかい?」 アーシアは目を押さえていると、突然声をかけられた。 顔を上げると、そこには貴族然とした優男が、無駄に爽やかな笑みを浮かべて立っていた。 「……あんまり、かな?」 苦笑して答える。実際、収穫が皆無というわけではないが、できたのは現状の再確認程度だ。進展したとは口が裂けても言えまい。 「そう。まあ僕としては、こうして安穏と過ごすのも嫌いじゃないから別にいいんだけどね」 椅子を引いて腰かける。彼は存外に背丈が高く、こうして向かい合うと自然とアーシアが彼を見上げる形となる。 穏やかに笑う彼は、人間ではない。 サーヴァント・キャスター。アーシアに与えられた一角の英霊であり、聖杯戦争に参加するための相棒のような存在であった。 とはいえ。 「ねえ、キャスター。それで他のサーヴァントは見つかった?」 「ああ見つかったよ。それはもう強そうなでっかい鎧武者と、如何にも蛮族ですって感じのむさ苦しい巨漢が筋肉モリモリで殴り合ってた! あー嫌だねぇ、思い出しただけで背筋が寒くなる。これだから殺したがりの英雄は嫌いなんだ、ほんと馬っ鹿じゃないか?」 目の前で「あーやってらんねえ」とでも言いたげにいじけているこの優男が、本当にサーヴァントなのか?と聞かれたら、アーシアでも若干言葉に詰まってしまうだろう。 尚も子供みたいにうじうじと文句を言っているキャスターに、アーシアは更に問いかける。 「それで、そのサーヴァントたちは?」 「やだやだ全く英雄(ばか)はこれだから……え、ああうん。景気よく殴り合って最後には相討ちで消滅したよ。蘇生タイプの宝具でもなければ完璧に退場したね、あれは」 「じゃあ、そのマスターたちは……」 「鉄片拾って逃げ出してたよ。ああ、聖鉄っていうんだっけ? まああの分じゃ、聖鉄をダシに他のサーヴァントとの契約目指して頑張るんだろうけど」 普通に考えて無理ゲーだよねぇ、とカラカラ笑うキャスターに、アーシアは恐る恐るといった具合に尋ねる。 「じゃあ、その人たちはまだ死んでない、のね」 「ああ、"殺してない"よ。君の要望通りにね」 あっけらかんと、キャスターは答えた。 凡人のように不平不満を言うその態度のままに、彼は誰も殺さなかったとアーシアに告げる。 「けど、君も随分と変わったマスターだよね。聖杯は要らないし戦いたくないし、極力人を殺したくないなんて。 別に闘争と無縁な人生を送ってきたわけじゃないだろう?」 「だから、よ。それがどういうものか少しでも知ってるから、好き好んで誰かを傷つけたいなんて思うわけがないもの。それに……」 そこでアーシアは、ほんの少し俯いて。 「単純に、怖いっていうのもあるから」 「……そう」 「失望した?」 「まさか。むしろ共感しかないよ、その感情は」 キャスターは自嘲したように笑いながら。 「正直な話、絶対に聖杯を獲るぞとか、絶対みんなを助けるぞとか、そういうこと言われたら発狂してた自信があるね。 強く気高く雄々しく、光へ向かって一直線……そんなの、二度とごめんだし」 譲れない願いのために聖杯を求める。失われる人命を憂いそれを救おうとひた走る。 そのことについての正しさと清さを、キャスターは理解できる。彼は英雄らしからぬ凡人めいた価値観の持ち主だから、それらが所謂「尊いもの」であることは知っている。 だが、それに自分が巻き込まれるとなれば話は別だ。 聖杯のために、見知らぬ他人のために……そうした指針は、言い換えればサーヴァントたるキャスターに「死力を尽くして戦え」と言っているようなものである。 冗談ではない。なんでそんなことを強要されなければならないのか。苦難と苦痛に塗れ死が支配する戦場を、どうして自分のような凡夫が歩めるという。 正しいことは痛いのだ。力を持っていることと、だから戦えることは全く別の概念だから。 「けど、君のその方針なら……うん、まだ付き合えるかなって思う」 「そんなに戦うのが嫌なら、自分から舞台を降りるって選択肢もあったと思うけど」 「冗談。自殺なんて怖すぎてできるわけないし」 キャスターは変わらず鬱屈した苦笑いを浮かべたままで。 けれどアーシアは、そんな彼の嫌悪感の一つでも抱きそうな態度を、何故か嫌いになれないでいるのだった。 ▼ ▼ ▼ 日が傾いた今になっても、雨はしとしと降り続いていた。 雨のけぶる中、学校を出たアーシアは住宅街の灰色の小道を歩いていた。 しっとりと濡れた、くすんだ緋色の傘をさし、鮮やかに濡れた緑を横にして、白髪の彼女は静かに歩く。 麗姿。 その姿はあまりに自然で、完全に景色に溶け込み、これほど目を引く姿でありながら、それでも尚注視しなければ見逃してしまいそうになる。 「……止まないわね、雨」 【そうだね。結局ずっと降りっぱなしだ。これなら別に雨宿りする必要もなかったんじゃない?】 「読書は好きだから、別に嫌じゃなかったけどね」 雨は降り続く。 暗くなりつつある曇天に、雨粒の弾ける音が反響する。 それを傘の裾から見上げ、ぽつりと呟く。 「巷に雨の降るごとく、か」 【それは?】 「詩。ポート・ヴェルレーヌっていう人の」 調べもののついでに読んだ本。詩集。そこに載っていた一節だ。 通り過ぎた後に芳香を残すような、情緒のある詩人だった。アーシアはその詩人を気に入っていた。 【雨、雨か……。 マスター。いつか時が来たら、僕なんか捨てて違うサーヴァントと契約したほうがいい】 「……突然、何?」 【忠告さ。君だってこんな、冷たい死人の負け犬なんてまっぴらだろう?】 それは自嘲ではあったが、アーシアの行く末を気遣うものでもあるのかもしれなかった。 雨。身体を打つ冷たい雫。肌の熱を奪い死人の肌にしてしまう。 アーシアは答えず、無言のまま歩みを再開する。キャスターもまた、何も言わなかった。 いつの間にか、アーシアの居住地とされている場所まで来ていた。 母は死に、父はとうの昔にいなくなった。待つ者など誰もいないアーシアの家。 無機的な静けさを湛える、小さな家。 「……早く入りましょう、キャスター。これじゃあなたまで冷えるだろうし」 【マスター、それは】 「大丈夫」 アーシアは振り返り、ほんの少しだけ微笑む。 差し伸べた手は、彼の手を掴むように。 「あなたは今でも、暖かいままよ」 決して生者とは触れあえない、霊体化したままの己の手。 その指が何故か、彼女の宿す熱を感じ取れたように、キャスターは思えてならなかった。 【クラス】 キャスター 【真名】 ルシード・グランセニック@シルヴァリオ ヴェンデッタ 【ステータス】 筋力C 耐久C 敏捷B 魔力A+ 幸運A 宝具A 【属性】 中立・中庸 【クラススキル】 陣地作成:E+++ 最低限のランク保障。生前のキャスターは陣地を作る側でなく使う側の人間だった。 宝具発動時においては周囲の空間を強制的に支配するためランクが著しく上昇する。 道具作成:E 最低限のランク保障。生前のキャスターは道具を作る側でなく使う側の人間だった。 【保有スキル】 魔星:A 正式名称、人造惑星。星の異能者・星辰奏者(エスペラント)の完全上位種。 星辰奏者とは隔絶した性能差、実力差を誇り、このスキルを持つサーヴァントは総じて高い水準のステータスを持つ。 キャスターはそうした魔星の中でも最も優れた個体とされており、全方位隙のない資質を兼ね備える。 また魔星は人間の死体を素体に創造されたいわばリビングデッドとでも呼ぶべき存在であり、死者殺しの能力や宝具の影響をモロに受ける。 話術:C 言論にて人を動かせる才。 国政から詐略・口論まで幅広く有利な補正が与えられる。 黄金律:C 身体の黄金比ではなく、人生において金銭がどれほどついて回るかの宿命。 富豪でもやっていける金ピカぶりだが、自分自身の努力も必要。 無力の殻:C 魔星としての隠蔽特性、及び本人の精神性から派生したスキル。 宝具である星辰光を発動していない時に限り、サーヴァントとしての気配を消失させる。 戦いを好まず、苦難を好まず、ただ無様に怯え過ごしていたキャスターの在り方がスキルとなってまで具現化したもの。 ───ただし、彼が自らの意思で星を揮わんとした時は話が別である。 【宝具】 『雄弁なる伝令神よ。汝、魂の導者たれ(Miserable Alchemist)』 ランク:A 種別:対軍宝具・侵食固有結界 レンジ:1~99 最大捕捉:500 ルシード・グランセニックが保有する星辰光。星辰光とは自身を最小単位の天体と定義することで異星法則を地上に具現する能力であり、すなわち等身大の超新星そのもの。 彼の星辰光とは磁界生成。周囲の時空が歪むレベルの出力を誇り、不可視の支配領域を広げるアルケミストに輝く星。 斥力・引力の発生、対象内の鉄分干渉による捕縛、鉱物操作、磁力付加による高速移動、S極とN極の付与といった磁力によるほぼ全ての機能を行使し、ほとんどの物質に影響を及ぼす磁力を操作するという特性上、高すぎる汎用性を持つ。 【weapon】 なし 【人物背景】 商国に根を下ろす豪商一族、グランセニック商会の御曹司。一見すると爽やかな好青年だが、その内実には鬱屈した精神性を併せ持っている。 その正体は魔星の一人、ヘルメス-δ アルケミスト。どうしようもない負け犬であり、ある日突然授かった力を持てあます臆病者であり、ただ震えて縮こまるしか能のなかった落伍者であり。 そして愛する者のためならば何度でも立ち上がれる、そんなどこにでもいるただの凡人。 【サーヴァントとしての願い】 戦いは嫌いだ。痛いのなんてごめんだし命の獲り合いなど死んでもしたくない。傷つけるのも傷つけられるのも、どうして喜んで受け入れられるというのか。 だからこれは、殺すためじゃなく生かすための道程である。 顔も知らない誰かではなく、自分を呼んだ一人のために。戦わずとも生かして帰すまでの手伝いをしてみたい。 【マスター】 アーシア・ヴェルレーヌ@引き裂かれたバダール 【マスターとしての願い】 元の世界への帰還。 【weapon】 樫木の杖、旅人のマント:旅人ご用達のアイテム。それ以上でもそれ以下でもない。 【能力・技能】 先天的に優れた魔術回路を有する。使用魔術は凍結の攻性魔術に特化している他、肉体治癒も多少はこなせる。 【人物背景】 旅好きの読書家な少女。表象の世界において塔を昇り、外の世界へ続く門を解放した者の一人。 元々はマドルーエという地にルーツを持つ人間であり、その地の逸話に曰く「マドルーエの血をひく白髪の娘、悲惨な死を遂げ死してなお安らぐことなし」とのことだが…… ちなみに17歳なのでルシードのストライクゾーンからは完全に外れている。 【方針】 できるだけ戦わず、事を荒げず、聖杯戦争から脱出する手段を探したい。
https://w.atwiki.jp/senka/pages/49.html
作者:2スレ7氏 光の差し込まない牢の中にいる。 埃っぽい空気が揺れている。 石材で囲われた部屋に、シーツだけが清潔なベッドが置き捨てられている。 レイチェルは冷たく冷えたシーツの上にぽつねんと座っていた。焦燥が胸を焦がし、 音の死に絶えた囚人生活に気が狂いそうになる。ギザロフに囚われてから、もう三日が 経っていた。 怖かった。どうしてこんな目に遭わなければならないのかわからない。ギザロフ元帥 といえば、レーゲンブルク連邦王国軍部の最高責任者だというのに、どうしてこのよう な非道をするのだろう。私のような小娘に何の価値があるのか。村を略奪し、賢者の水 晶を奪っただけでは足りないというのだろうか。 魔力キャパシティーの高い人間は、ギザロフのように魔道研究を嗜む人物にとっては 格好の素体である。レイチェルの身体に秘められた素質はギザロフ元帥の目を引くには 十分すぎるものだった。しかし、そのようなことがレイチェルにわかるはずもない。今 まで弟と兄がわりの村の若者と共に三人で、つつましくも楽しく暮らしていただけなの だ。村が戦火に包まれてから、何もかも変わってしまった。知らないことは罪だと言っ た人がいた。本当にそうなのだろうか。自分のような無力な小娘は、偉い人に何をされ ても文句を言うことさえできないのか。 (お兄ちゃん…………!) 生きているのだろうか。死んでさえいなければまた会えるが、今はとにかく声がきき たい。抱きしめて欲しい。もう大丈夫だと、その腕で抱きしめながら保証して欲しい。 兄が言うことなら何だって信じられた。今だって、その扉を開けて、大丈夫、助けに来 たよって、すぐに、 「出ろ。逃げようとはするなよ」 と、声をかけられて、息を呑んだ。光にまぶたを貫かれて目を眇める。そして扉をじ っと見つめると、若い男が入ってくるのがわかった。兄よりも少し上だろうか。薄手の 上からでも盛り上がった筋肉が、手に持った赤い灯火の輝きに照らされていっそうに鮮 やかに見える。 「クルーガーだ。名乗れ」 「レ、レイチェル、です…………」 唾を飲み込んだ。恐怖のあまり、失神してしまいそうだった。二十代前半に見えるこ の優男は、村のどの男性よりも優雅で洗練された容姿の持ち主だったが、それが逆に恐 ろしい。 よく見ると、本当に綺麗な男だった。兄のほうがずっと男性として好ましいとレイチ ェルは思うが、このような場で出会ったのでなければ、甘い空想に浸ることもできそう なぐらいの人だった。闇の中で伸ばされた手がレイチェルの白い袖を掴んだ。ぞくりと 、冷気が指先から伝わってきたような気がして、レイチェルは身体を強張らせた。 「来い」 「ま、まって」 ギリリ、と、掴まれた腕に絞るような力が込められた。レイチェルは苦痛にうめいた が、男はやはり冷たい目を向けただけだった。しゃべるなと言外に言われたので、泣く 泣く男の後を追うのだが、あまりにも早足なので耐え切れなくなって、 「は、離して。逃げないから、ついていくから!」 「…………」 と言うと、腕に込められた力が失われた。クルーガーと名乗った男は、それっきりレ イチェルを振り返ることもなく、淡々と前を歩き出した。 泣き叫びたいほどに恐ろしかったが、混乱はなかった。クルーガーの意思表示は簡潔 にして明瞭であった。レイチェルは黙って彼の後に続いた。しかし、無言で歩いている と足までが重くなった。会話を交わす余地などなさそうだったので、レイチェルは今い る場所を観察した。 薄暗い廊下のあちこちに、書物や道具が置いてある。不思議な光沢の盾、それ自体が 光を放っている青い水晶、無造作に積み上げられた魔道書、指輪、ろうそく、ハンカチ ーフ、弦楽器、金属で出来た動物の置物。ここは粗大ゴミの集積地なのだろうか。それ らの多くは、ものすごく価値がありそうもあり、ガラクタのようでもあって、知識のな いレイチェルの目には全く区別がつかない。芸術的な造形を施された品だけが、かろう じて目に止まるぐらいだ。 急に開けた場所に出て、レイチェルは瞠目した。見たこともないぐらいに豪華な屋敷 の、その居住区部分に出たことに気がついたからだった。村長の屋敷などは比べ物にな らないほどのすごさだった。人の目に触れることを意識している場所なのは間違いない らしく、豪奢な刺繍のほどこされた絨毯がまっすぐに敷かれ、磨きぬかれた窓ガラスが 幾重にも並び、天井に吊るされたシャンデリアの群れがまぶしいほどに輝いている。レ イチェルは元帥というものが雲の上にある概念であるということを本当の意味で理解し た。ただ、驚いている暇はなかった。樫材で作られた扉の前に立って真鍮製のドアノブ を回したクルーガーは、さっさと部屋に入り、レイチェルのために道を開けた。レイチ ェルが部屋に入ると、すぐに後ろに回ってその扉を閉めてしまった。 「…………」 一目、その部屋を見たレイチェルは、これから自分の身に何が起こるのかを理解して 青ざめた。 部屋には女の子達がいた。 自分と同じぐらいの、可愛い女の子だった。 それが、三人の服を脱がされた男達に、組み敷かれていた。 「…………うっ…………あ、ああ…………」 でっぷりと肥えた男の腹が、波打つように揺れている。その上に乗せられた少女は、 にごった瞳のまま両手で男のものを握り、ゆらゆらと腰を動かしていた。髪はボロボロ で汗まみれだった。破り捨てられた衣服が、部屋の隅に打ち捨てられていた。 「な、なんで、こんなこと…………」 ショックの余りカカシになって立ちすくんでいるレイチェルの声を聞いて、三人の男 達がいっせいに振り返った。 目をむいてレイチェルのことを凝視して、下卑た笑みを浮かべながら欲望に満ちたあ ざけりをぶつけてくる。 「お、新しい子じゃん! ラッキー!」 「うわ……すっげえ上玉だぜ」 「クルーガー様! こいつ、やっていいんですね! モノにしていいんですよね!?」 「……がっつきすぎだっつーの。クルーガー様、どうかご命令を」 この場にいる中で上位にあるらしい優男に対してレイチェルはすがるような目を向け たが、クルーガーはその視線に何の反応も返さず、犯されている少女に歩み寄って肩に 上着をかぶせた。 「…………この女は、もう十分だな」 「へへっ、一晩中、かわるがわるで回しやしたから、もうボロボロですぜ」 「ご苦労だった。今ならば魔眼のかかりもいいだろう」 「クルーガー様、そいつ、そいつの身の上についても教えてくださいよ。やっぱセック スは、深くわかりあってるほうが燃えるつーか」 「ぎゃはは、おめーだけだ、そんなつまんねえこと気にすんのは」 「そうそう、女は身体と顔だけで十分だっつーの」 「うるせえな。この貴族のガキとか、すっげえ最初えらそうに抵抗したじゃねえか。や っぱ絶対服従させてると、こう、立場を思い知らせてやる瞬間がすげえいいんだよ」 「あー、それ、ちょっとわかるぜ」 「ひゃはは! たしかに高慢ちきなあの女の鼻をへし折るのは最高だったよなあ!!」 大きな声で下劣極まりない会話を交わす男達を見ても、クルーガーは特に非難するこ ともなかった。 レイチェルは恐ろしくて声も出ない。 これから自分がどんなことをされるのか、わかりすぎるほどにわかって、気が遠くな る。 「身の上か」 精液まみれになっていた少女を抱えるようにして立たせたクルーガーは、少し考えて からこう言った。 「…………その女は、特に変わったところはない。普通の村娘だ。ただ…………強いて いえば、将来的には非常に利用価値のある魔術師に成長することだろう」 「おおー、魔術師の卵ってやつですか!」 「いいっすね!」 「名前はレイチェルだ。それから」 ヒュン、と、男達の眼前に剣を突きつけて、クルーガーは全身から殺気を立ち上らせ た。 三人の顔がいっせいに固まった。 うわついた雰囲気が消え去り、男達は気圧されたように上半身をのけぞらせ、おびえ たような視線を向けている。 「この女を、どんな風に扱ってもかまわんが、うっかり殺してしまった奴には死んでも らう。全員だ。お前達全員の連帯責任として、殺す。お前達の前任が、調子に乗ってど んな風な最後を遂げたのかはもう教えたはずだな?」 「……は、はい」 「わかっています」 「クルーガー様の仰せのままに……」 気を呑まれて蒼白になった顔でうなずいた三人を均等に眺めた後、クルーガーは少女 の手を引いて、部屋の外へと去っていった。 レイチェルは動けなかった。 外へと続く扉が開いたその時も、真っ白な服の袖を握り締めて、自分を抱きしめなが ら震えていることしかできなかった。 「…………い、行ったよな」 「へ、へへ」 「レイチェルちゃん、これから、お楽しみタイムですよー」 まだ少し緊張している男達の顔が、それでもにやにやと笑いながらにじり寄ってきた。 「や、やめてください」 震える声で助けを求めたが、あっという間に壁へと押し付けられ、腕や足を固定され て身動き一つできなくなる。 「腰、細いねー。さわってもいい?」 「いやっ! い、いやです……やめて…………」 「リボンも可愛いよ」 「そうそう、まず、帽子は脱いじゃいましょうねー」 「……っ! 触らないで…………お願い、助けて…………」 男達の太い腕が、握れてしまえそうなほどに細いレイチェルの手足にまとわりついて くる。 指が唇の中に入ってきた。 涙がこぼれるのにもかまわずに首を振るが、あっという間に頭を抑えつけられる。 「ふふ、この腰布もはずしちゃおうね」 「胸のリボンもほどこうか」 「ほら、万歳しろよ、ケープ取ってやるからさ」 骨ばった指が、真っ白な腕をもみしだく。 足首も。 太ももも。 服の上から、スカートに手を突っ込まれて、あるいは襟元から指を入れられて、痛い ほどに愛撫される。 「…………あ、あああっ! うっ、やぁ! ふっ、ふぁっ…………う、あ、ああっ!!!」 「へへ、レイチェルちゃん、これはどうだい」 「あぁぁぁぁ!! やぁっ、やぁぁぁ!!」 男の指が、レイチェルの内部へと進入した。まだ汚れをしらない膣に、おぞましいほ どの異物感が走る。 「…………なあ、キスしよう」 「っ! ん…………んんーっ! むっ、むぁっ……ん、んんー!!」 「ああ、白い首、すげえいいにおいがする…………たまんねえ」 「へへへ……唇もやわらけえしな」」 「…………お、俺、こいつの髪コキやってもいいよな? 見たことないぐらいに綺麗な 金髪だぜ、これ」 「いいけど、ぶっかけはもうちょっと待てよ」 「さあ、レイチェルちゃんの膣をいじってあげようかー」 「あぐっ……ひっ!! は、はっ、ふうっあ! や、う、あああああああっ!!」 遠慮をしらない指が、身体の奥をかき回す。 清らかで温かな粘膜に、ひとりよがりな傷が次々と残されていく。 腰に力を入れて必死で逃れようとするが、右足と腕を完全に抱え込まれているので、 まるで抵抗できない。 性器と排泄器官に指を押し込まれ、表皮をもてあそばれ、時間をかけて愛撫されてい く。 「やだっ! もう…………いやあああああああああああっ!!」 痛みにも似た感触に、レイチェルは悲鳴を上げた。 顔は羞恥で、既に真っ赤に染まっている。 耳までが赤くなって、涙がとめどなく溢れてくる。 太ももや腹に、滝のような汗が浮いてきた。それが男達の手によって潰されて、熱を 伴った身体に塗りつけられていく。 レイチェルは、身体が震えるのを感じた。 「やだ…………やだあああああっ!!」 くびれた白い腹が、太い腕によって揉みくちゃにされている。 衣服を剥ぎ取られ、むき出しになったへそを、ざらざらした舌で舐められる。 太ももにも舌が這っている。 その感触の一つ一つに、レイチェルは頭をかきまわされ、混乱する。 白い肢体が意思とは無関係に桜色に上気して、かつて味わったことのないような汚ら わしい快楽が脳天を突き抜けていく。 「へへ、やっぱこいつ、薬が効いてるぜ」 「食事でちょっとずつだから、あんまり効かないはずなんだけどなぁ」 「この部屋にも催淫の魔方陣がしいてあるらしいしな。まあ、こいつ自身が好きものっ てのもあるんじゃねえか?」 「はは、ちげえねえや」 「ぅ…………あっ、あああっ!! ち、違うっ!! わ、私は……ほんとに、い、いや あああああっ!!」 股間から愛液が溢れてくる。 悲しいほどの快楽が、身体をまさぐっている腕や指から強制的にもたらされてしまう。 レイチェルは恐ろしかった。 それまでの自分が壊れてしまいそうで、必死で手を振り回して、愛する人の名を呼ん だ。 「お兄ちゃん! お…………お、お兄ちゃんっ!! 助けて! 助けてよおおおっ!!」 「へへ……お兄ちゃんは、間に合わねえよ」 「あー、やべ、こいつ、すげえ可愛いぜ」 「お、おい。もういいだろ。十分濡れたし、俺に入れさせてくれよ」 「ばーか、順番は守れ」 「あのお嬢の時はお前が一番乗りしたじゃねえか」 「だ、だってよぉ。こんな上玉が来るって知ってりゃあ…………お、俺だって」 「いいから、順番は順番だ。ほら、おめーはケツを使えよ。こいつの腰、すっげえ細い し、どっちでも十分楽しめるぜ」 「わ、わかった」 腰を抱えられ、足を広げられる。 脇の下から腕を入れられ、上半身を完全に制圧されてしまう。 汗の浮き出る脇を舐められ、乳首を舌で転がされ、てらてら光る陰部を舐め取られる おぞましさに、レイチェルは目を閉じて、唇をかみ締めて耐えていた。 しかし、それも長くは続かなかった。 グロテスクな男性器が、レイチェルの秘所と菊座の二穴にあてがわれる。 そして、ずぶずぶと、肉をかきわけるようにして、男性器が身体に沈めれた。 ゆっくりと、二箇所同時に身体を犯されていく感覚に、レイチェルは拒絶の声を張り 上げた。 「う、うそ…………や、やだっ!! やだやだっ! ふっ、あ、ああ……ああああああ ああああああっ!!!」 脂肪が波打つようにうなっている腹が、レイチェルの膣に向かって押し込まれていく。 肉襞を切り裂くような感触が、身体の奥底まで響いてくる。 後ろからは、排泄器官をえぐっている性器が、どんどんと直腸に押し出されていった。 「うっ、あっ、っ……ひああああああっ…………うあああああああああ!!」 必死で酸素を求める口から、涎がどんどんと垂れてくる。 腕に力が入らない。 痛みをやわらげるためのわずかな動きさえ、もうレイチェルにはかなわない。 突き上げられ、出し入れされ、蹂躙され、腰を揺らし、声だけで抵抗を続けていたの も、ほんのわずかな間だけ。 可憐な口には男の性器を入れられて、声を出すこともできず、三人同時の奉仕を強要 されてしまう。 レイチェルの顔が、悲しみと苦しみにゆがんでいる。 大粒の涙をたたえた瞳は、もう、焦点をあわせていなかった。 どくどくと精子を膣や直腸や口内に注ぎ込まれても、ただ身体を少し揺らして、耐え ていくしかない。 レイチェルは、無慈悲な時間の中で。 兄や弟の顔が、掌からこぼれるように消えていくのを、ぼんやりと感じていた。
https://w.atwiki.jp/orisuta/pages/143.html
オリジナルスタンド図鑑No.671~680 ■ No.681 【案師】 ID Bx42yI0+0 【絵師】 ID 1eol+T+t0 【絵師】 ID jcu8VzOt0 【スタンド名】 ダイアルQ2 【本体】 長髪ロングで貞子ちっくな男 【タイプ】 遠隔操作型 【特徴】 電波の中に潜むスタンド。 額に稲妻のようなジグザグの角がある人型で、 下半身がパラボラアンテナのスカートチック、脚はない。けらけら笑う 【能力】 電波を介して他人の電話を着信させ、 相手がその電話を通話状態にして「もしもし」というと効果発動。 スタンドがその相手の意識に乗り移りその体を自在に操ることができる。 その相手の身体能力の限界を超えることをさせることは出来ない。 通話料を憎いアイツに押しつけることもできる 破壊力-E スピード-A 射程距離-A 持続力-A 精密動作性-C 成長性-C ■ No.682 【案師】 ID 1E/KPye4O 【絵師】 ID +Xq9GP4+O 【スタンド名】 サマータイム・ラブ 【本体】 長髪で細身の女性 浜辺から海を眺めるのが好きだが、泳げない 【タイプ】 遠隔操作型 【特徴】 上半身は人型、下半身は巻貝の亜人型 【能力】 本体が海に近付くと能力が上昇する ギリギリまで近付けば非常に強力なスタンドとなるが、 本体が海水に少しでも触れると一気にパワーダウンする 破壊力-C~A スピード-D~B 射程距離-A 持続力-B 精密動作性-A 成長性-E ■ No.683 【案師】 ID H/7aJvwZ0 【絵師】 ID iBCrTbOoO 【スタンド名】 ソドム 【本体】 糸目でいつも笑顔を絶やさない優男。だがその正体は… 【タイプ】 遠隔操作型 【特徴】 めちゃくちゃ可愛らしい丸っこい恐竜型(1.3mくらい) 【能力】 神経を麻痺させるガスを吐き、血を吸い尽くす 可愛らしい容姿と人懐っこさで油断させて、ガスを吸わせてからガブリといく 破壊力-C スピード-C 射程距離-B 持続力-B 精密動作性-D 成長性-C ■ No.684 【案師】 ID dp/YwC9v0 【絵師】 ID 2kMqxt8hO 【スタンド名】 ミラクル・ロックオン 【タイプ】 自動操作型 / 人型 【特徴】 ロボットのような姿をしていて目がモノアイ 手の甲にロックオンマークがある 体を透明にすることができるが制限時間がある(最大5分程度) 【能力】 指定した対象にロックオンマークを付け範囲内にいれば必ず 「命中」させることができる(弾丸から石ころまで色々) 破壊力-E スピード-A 射程距離-B 持続力-B 精密動作性-A 成長性-C ■ No.685 【案師】 ID cMV3LaniO 【絵師】 ID 2kMqxt8hO 【スタンド名】 エヴォリューション 【本体】 自らを神の生まれ変わりと称する男 【タイプ】 近距離パワー型 【特徴】 人型、真っ白な爬虫類をそのまま二足歩行させたようなかんじ 【能力】 このスタンドは一定のダメージを受けると暫く消滅する しかし再びスタンドを発動させると、 スタンドを消滅させた対象に一番有効的な力を手に入れた姿に『進化』している 『進化』は能力を引き継いで何度でも可能、繰り返す度に進化までのラグが短くなる 本体をどうにかしない限りスタンドの『進化』は止まらない 破壊力-E~A スピード-E~A 射程距離-E~A 持続力-E~A 精密動作性-E~A 成長性-A ■ No.686 【案師】 ID 9jk3ggW/O 【絵師】 ID 9JwS+sbw0 【スタンド名】 アリス・クーパー 【本体】 大富豪の娘 読書が趣味 【タイプ】 遠隔操作型 【特徴】 羽が生えた小人型スタンド。自我があり本体と会話可能 【能力】 生物、無生物問わず触れたものに取り憑き、「調査書」を作成する。 取り憑いた時間が長いほど詳細な情報を得られる。作成した調査書はスタンドが保存し、 好きなときに読むことが出来る 破壊力-なし スピード-D 射程距離-A 持続力-A 精密動作性-B 成長性-C ■ No.687 【案師】 ID 02ggjhOq0 【絵師】 ID 1eol+T+t0 【スタンド名】 ラールキラー (ヒンディー語で赤い城。世界遺産) 【本体】 争い事は嫌いだがそれ以上に犯罪が大嫌いな少年。 【タイプ】 近距離パワー型 【特徴】 赤い体に模様が刻まれてる人型 【能力】 赤い物の形を変える 例えば赤い紙を道に敷き詰めそれを壁にすることが出来る 銃の形にすると弾丸を発射出来る等他の物に変えることも可能 銃等の固体の消費する物が必要な物は別途で赤い物から作ることが出来る なお炎のような固体では無い赤い物の形を変えることはできない 破壊力-B スピード-D 射程距離-C 持続力-B 精密動作性-C 成長性-A ■ No.688 【案師】 ID OcAI09gZO 【絵師】 ID C/Bz3ZGVO 【スタンド名】 バッド・シンプソン 【本体】 リーマン。髪の毛横はね、メガネ。そこそこイケメンだが仕事は出来ない。 【タイプ】 近距離型 【特徴】 黄色いヘルメットにスーパー横はねの髪の毛。あとは絵師さまにおまかせします 【能力】 範囲内(10m以内)の任意の相手の取った【行動と結果】を奪い、 自分と誰か(主に敵)に置き換える。 奪われた行動はなかった事になる。 例:戦闘中に誰かが近くで喧嘩をしていて、 片方がボコボコにしていた→能力発動→喧嘩は無かったことになり、 自分が敵をボコボコにしていた事になる。 破壊力-D スピード-C 射程距離-C 持続力-E 精密動作性-D 成長性-D ■ No.689 【案師】 ID INxKhGO10 【絵師】 ID CzrHtzRMO 【スタンド名】 ザ・クランジ 【本体】 落ち着かない人間 常に何かを指先でノックしている 【タイプ】 中距離 / 人型 【特徴】 下半身がコマのようになっていて、常にふらふら揺れている 【能力】 このスタンドに攻撃された物体の、「振動」を数分間先送りできる よって攻撃時に音は起こらず、 ある程度(欠片が重力等の影響で落ちない限り)もとのままで有り続ける 破壊力-C スピード-C 射程距離-C 持続力-A 精密動作性-D 成長性-B ■ No.690 【案師】 ID kFGWilK6O 【絵師】 ID 5SVUVYgDO 【スタンド名】 スムルース 【本体】 オッサン 【タイプ】 近距離パワー型 【特徴】 シーサーみたいな顔の人型 【能力】 奇妙なオリジナル擬音を発し、 なんとなくその音っぽいような事がそこそこの割合で起こる。 ごく稀に逆さ書道をして、そこに書かれた事に近いことが結構な確率で起こる。 たまに大ポカをやらかす。 破壊力-D スピード-C 射程距離-4m 持続力-C 精密動作性-D 成長性-A 【能力射程】 声の届く程度 オリジナルスタンド図鑑No.691~700 当wiki内に掲載されているすべての文章、画像等の無断転載、転用を禁止します。 [ トップページ ] [ ルールブック ] [ 削除ガイドライン ] [ よくある質問 ] [ 管理人へ連絡 ]