約 1,500 件
https://w.atwiki.jp/kokoro-ijimect/pages/99.html
オーディションの要項を偽られ故意に役者としての尊厳を踏みにじられている案件がありますご意見をうかがいたいと思います とか一筆書いてみてもいいかも -- 名無しさん (2012-09-02 22 48 07) ↑ありがとう。凸、前向きに検討してもいいかもしれないね -- 名無しさん (2012-09-02 22 55 56) 冷静に考えると、あの企画はココロコネクトを見に来てる奴らはこういう下卑た笑いが丁度いいだろ、って言ってる様なものだとつくづく感じました。むしろ問題の本質はそこにあるのではないかと思います。 -- 名無しさん (2012-09-02 22 58 43) こういう言い方していいのかわからないけど、やっぱり現状で一番冷たい視線を向けられているであろう山中P等個々から今回の事件についてのコメントが欲しい。公式の謝罪()コメントはストッパーどころか物議を醸すほどにもなったんだから。 -- 名無しさん (2012-09-02 23 06 09) 自分の会社の専務とドッキリ企画のプロデューサーがバンド仲間だったらブログに本音なんて絶対かけないよな。 -- 名無しさん (2012-09-02 23 07 23) 2chの場末のスレでわからないよう工作してやがる…関係者か? http //awabi.2ch.net/test/read.cgi/net/1346495196/144 -- 名無しさん (2012-09-02 23 09 06) 水島氏の謝罪についてのコメント一覧、最初の方以外批判的だね。 -- 名無しさん (2012-09-02 23 15 08) 原作ファンでアニメ楽しみにしてた人と、原作者が一番かわいそうだな。こういう問題おこすようなスタッフに自分の好きな原作のアニメ作ってほしくないわ。 -- 名無しさん (2012-09-02 23 21 02) ↑↑好意的なのは殆ど初めて知りました、詳細知らないけど頑張ってください、騒ぎになっているのは知っていましたが(詳細知らない)ばっかりだからな。恣意的な改ざんっていう恣意的な改ざん工作を真に受けてる奴だけだろ。 -- 名無しさん (2012-09-02 23 23 50) 自分だってアニメ好きだし、毎週楽しみにしてたし、今回の騒動を正当な形に持ってこうと動いたのに、公式から扇動されてる馬鹿呼ばわりされてショックだわ。ふざけんな。 -- 名無しさん (2012-09-02 23 27 40) 契約で縛られている人間の証言や文書って法的証拠能力あるの? こんなん本人の意思で書いてるとは思えないくらいに圧力が掛かった状況だし順次謝罪文公開とか思想言論統制に近い状態だと思うんですけど -- 名無しさん (2012-09-02 23 29 25) つか、今の状態もパワハラじゃないのかね。 -- 名無しさん (2012-09-02 23 30 33) パワハラだろうけど、証拠出ない状態だよね、これは。 -- 名無しさん (2012-09-02 23 34 40) 他の事務所が彼を拾ってあげれば自由にかけるようになるかもしれないけど。 -- 名無しさん (2012-09-02 23 35 05) 言いなりになってる事から判るのは、狭い業界だから絶対に逆らえないという事でしょうね -- 名無しさん (2012-09-02 23 39 24) ドッキリ直後はショックだったけど、仕事として割りきって頑張ってたから騒ぎ自体は喜ばしくないってのは、ホントかもしれんがな。自由に書いてもあからさまに人をけなす文書くような人でもないし、そんなに変わらんかもしれん。 -- 名無しさん (2012-09-02 23 41 22) 事務所同士も横のつながりがあるからな移籍しても下手なことは言えんし -- 名無しさん (2012-09-02 23 43 23) ふと疑問に思ったんだけど、パワハラって雇用関係以外でも成り立つの? -- 名無しさん (2012-09-02 23 45 29) 「ご褒美」って言い方自体が人を下に見てるよなぁ。「オーディション合格と虚偽の知らせをした後、番組の宣伝という別の職務を与えた(それを笑い者にした様子を放送)」「ノルマが達成されなかった場合、食事制限などの体罰がみられる」という2点に問題を絞って、事実をはっきりさせてくださいと心当たりのある公的機関に介入を頼みました。動いてもらえるかは分かりませんが。参考としてここのページを伝えたので一応報告です。 -- 名無しさん (2012-09-02 23 59 28) いや、正確には「虚偽のオーディションを行い、オーディション合格と誤認させるように誘導し、公衆の面前で笑いものにした後、広報という声優業と関係のない職務を押し付けた」 -- 名無しさん (2012-09-03 00 12 35) 業界は全然違うけど似たようなことされた身としては市来さんのつらさとかなんとなく分かるような気がしてたんだけどな。このままネットが悪い。スタッフ悪くないで終わりそうで怖いな -- 名無しさん (2012-09-03 00 13 14) Q A、公式が謝罪文を掲載する事態になりましたって、公式が謝罪すんのはここの取り組みとしては当然だろ。なんでやっちまった、迷惑かけたみたいな書き方してんの。 -- 名無しさん (2012-09-03 00 21 05) ↑取り敢えず、言い出しっぺで直してみた。なんか問題あったら他の人頼む。 -- 名無しさん (2012-09-03 00 29 58) 公式が謝罪←編集方針にあるように、事実を端的に書くとこうなる。モラルがどうの業界がどうのと付け加えると、編者の感情が露骨になる。 -- 名無しさん (2012-09-03 00 36 28) 大亀blog見る限り、今週末のイベントは予定道りやるみたいだけど、どうなるんだろうね・・・ -- 名無しさん (2012-09-03 00 39 02) ↑↑了解。単純に前のコピペしちゃったからな。ありがとう。 -- 名無しさん (2012-09-03 00 43 37) 声優が謝罪すればするほどややこしくなってる気がする。ネットが〜なんて書かずに素直に不快な思いをさせてすみませんでしたっと言えば終わることなのに。上の人間も馬鹿だなぁ。 -- 名無しさん (2012-09-03 00 52 52) http //megalodon.jp/2012-0903-0054-33/ameblo.jp/asu-kame/ -- 大亀謝罪の魚拓 (2012-09-03 00 57 52) https //twitter.com/TossuiKUN 声優の豊永利行さんの反応も確認。「周囲の反応」に追記を願います -- 名無しさん (2012-09-03 01 01 39) お客様は神様だ、か。あれ、三波春夫が言い出したことだから、むしろ芸人にこそ当てはまるんだよな。 -- 名無しさん (2012-09-03 01 04 32) 寺島や大亀のブログの言い分を信じたとして、要するに不特定多数の客にドッキリを仕掛けたようなもんだよな、しかもネタばらしまで3ヶ月もかかるのを。やっぱり企画自体に問題があるだろ -- 名無しさん (2012-09-03 01 05 36) ↑そうなるには、市来も事前に知ってて、偽オーディション事態やらせじゃないと成立しない。そして、そんなことは語られていない。だから、言い分信じたとしても客に対するドッキリじゃない。客に対しては市来が騙されてることはマジだから。 -- 名無しさん (2012-09-03 01 09 18) バーサカー伊藤のトコ、金子宛のも載せて欲しいです。 -- 名無しさん (2012-09-03 01 39 38) ↑↑いや市来への態度がパフォーマンスって言ってるし市来はマジでも他の奴らは客に対して演技してたって事だろ。そこまで企画者が考えてたか知らんが市来を騙しつつ客も騙してる形になる。 -- 名無しさん (2012-09-03 01 43 08) 追記しました 豊永利行さん -- 火消し部隊 (2012-09-03 01 58 18) 山中名義の(一人でおっ被る)謝罪文→寺島の謝罪文→市来さんの今回についての言及(無言で肩殴るとか) で今ごろは下火になってたろうに、なんで打つ手全て悪手に取るかなー -- 名無しさん (2012-09-03 02 19 02) 別にココロコネクトはサブタイトル変えてませんよ。http //www.kokoro-connect.com/story/ -- 名無しさん (2012-09-03 02 52 51) 声優が謝罪文出しても「カカサレター」、「公式ガー」。公式が謝罪文出しても「反省が見られない云々」・・・おいお前らゴールが見えんぞ。 -- 名無しさん (2012-09-03 02 53 56) 三波春夫は柔和な方でしたが会場でマナーを守らない客を出て行かせる事もある筋の通った人物でした。声優もそれだけ筋が通せればいいんですけどね -- 名無しさん (2012-09-03 02 54 34) ↑↑ネットが捏造してる。ネットが騒いでるせいですって言われてもなぁ…… -- 名無しさん (2012-09-03 02 56 24) 反省とかじゃなくて、そもそも公式のあれは謝罪文の形を取った脅迫文なので、そんな事を言われても困るというか… -- 火消し部隊 (2012-09-03 02 56 46) こっちはいい加減ゴールしたいのに、向こうがゴール持って全力ダッシュで逃げつつこっちが蹴ったボール蹴り返してきてんだもんな。 -- 名無しさん (2012-09-03 02 59 02) 声優謝罪だけど、いかにもテンプレみたいな謝罪文だされてもね それでネットが〜 恣意的な編集云々 寺島の文面も最後らへんがなければ良かったのに… -- 名無しさん (2012-09-03 03 15 36) 恣意的な表現って、出回ってるコピペとかのこと言いたいんじゃない?明らかに草多様で煽る書き方だったし、文言も変わってたとこあったじゃん(実際はです調なのに変えてたりとか) -- 名無しさん (2012-09-03 03 25 51) 問題点は、恣意的内容で叩いてるやつしかいないと言っている点 -- 名無しさん (2012-09-03 03 31 37) 公式によると、著名人で苦言を呈していた方々も恣意的内容で叩いてる事になるんですかね -- 名無しさん (2012-09-03 03 37 44) 正直不買とかはどうかと思うけどな。 変に無関係な人間を巻き込むだけだし、不買リストは削除してもいいと思うんだけど、どうかねえ -- 名無しさん (2012-09-03 03 48 48) 注意喚起もあるんだし別に消さなくてもいいっしょ。それに今回の騒動に関わっている人間もいるし別に無関係ではない。 -- 名無しさん (2012-09-03 04 00 55) 不買リストに入ってるからといって買う人は買うし買わない人は買わない 強制力はないに等しいでしょ 山中を解雇なりしたい人は買わなければ良いだけの話 -- 名無しさん (2012-09-03 04 05 36) その恣意的内容で意見してる著名人に制作スタッフがいるという -- 名無しさん (2012-09-03 04 09 22) しっかし馬鹿だよなぁ。自分達が主にどういう層に商売してるかまるで理解して無いんだろうなぁ。 -- 名無しさん (2012-09-03 04 18 01) 不買が唯一山中にダメージがある行動なので必要 -- 名無しさん (2012-09-03 04 34 34) しかしここまで大事にならなかったら裏で笑いのネタにされ続けてたのかと思うとむかつくな -- 名無しさん (2012-09-03 04 42 39) 全部は違っても一部の事件は本当だろソースは公式ustや公式動画、ラジオだろ ソースないない言ってるやるなんなのw -- 名無しさん (2012-09-03 04 48 52) 原作者が不憫だ・・・。ある意味一番の被害者なのに謝罪文の中で誰も触れない。自分達が誰に迷惑をかけているのかすら考えず自己保身にはしっているとしか見えないよ。 -- 名無しさん (2012-09-03 05 04 29) こんなの市来さんを人質にとったようなもんじゃない? いっちょ前に挑発してくるし市来さんのblogでもさらに なのに市来さんはこれ以上はやめてくれ -- 名無しさん (2012-09-03 06 06 26) だから最初から山中1人に絞ってボコり続ければ良かったのに……テラシマガーカネモトガーでアホな展開になってしまった。 -- 名無しさん (2012-09-03 06 55 16) ただ叩きたい奴は止められないだろうけどね -- 名無しさん (2012-09-03 07 16 57) 何でもそうだが、トラブルってのは「素早い」「丁寧」「誠意のこもった」対応すれば、逆に評価跳ね上がらせるチャンスなのになぁ。トップや上の人間がそれわかってない企業って・・・ -- 名無しさん (2012-09-03 07 20 37) 議論が色々なページに分散しすぎて何がなんやら…誘導できないんですかね? -- 名無しさん (2012-09-03 07 32 57) とりあえず声明文はぜんぶ引用してしまっていいのでは?アクセスもおちついてきたみたいだし。 -- 名無しさん (2012-09-03 07 51 02) それぞれ議論してることが違うからな そんだけあらゆる箇所において筋が通ってなくて問題が多いということだ -- 名無しさん (2012-09-03 07 58 19) こういう企画が面白いと通ってしまう企画側のモラルと風土が問われているんだがなーそこをわかってないというか認めたくないんだろうな -- 名無しさん (2012-09-03 10 20 20) いや事実とてネットで事実ではないことが書かれてるとしたら、そこの指摘はありうることじゃない?ネットが~て書くな、はなんつーか自分たちに不利なことは書かれたくなかった、にしか読めない。 -- 名無しさん (2012-09-03 11 37 10) 「業界人がネットの情報を鵜呑みにして発言するなんて・・・」的なツイートがあったと思うんだけど知らない? -- 名無しさん (2012-09-03 11 59 54) ココロコネクトキャラデザの赤井俊文だよ。 -- 名無しさん (2012-09-03 12 09 21) 上層部がとっとと「声優さんにはこちらの企画通りに仕事をして頂いただけで」と形だけでも仕事をもらう側与える側は対等な関係ですと強く推していけば好感上がるのにな、頭下げれないヤツ多すぎて引くわ -- 名無しさん (2012-09-03 12 22 20) まあ企画側が何も言わないのは自分たちは悪いことはしていないと本気で思ってるからだろうね。その気がないのに形だけでも謝るとあとで面倒なことになるからね -- 名無しさん (2012-09-03 12 25 28) 誰かの謝罪文が出るたびにネットのせい(≒公式動画やラジオで確認した客)だって言うからな。 -- 名無しさん (2012-09-03 12 33 15) 金元さんが事務所のブログ更新しましたね -- 名無しさん (2012-09-03 12 39 06) やっぱり尊師がナンバーワン!やっぱり尊師がナンバーワン!K!R!S!W!尊師! -- 名無しさん (2012-09-03 12 45 26) で、一番に謝罪しなきゃいけなかったはずの人間の謝罪はまだかね -- 名無しさん (2012-09-03 12 54 54) みなみけ4期への突撃はやめてくだちぃ -- 名無しさん (2012-09-03 13 29 20) 突撃はともかく悪影響は免れないだろ。反省なんてしてないだろうし。 -- 名無しさん (2012-09-03 14 09 39) 探偵はなんたらって邦画(今度2が出るらしい)の公式垢のフォロワー数が6,000越えたってTLで見たから、一方更にマイナーであるアニメジャンルでフォロワー20,000集めろって無謀極まりない話だったんじゃねーかとか… 他アニメの公式垢がどうなってるか知らないけど。 -- 名無しさん (2012-09-03 14 22 38) 「面倒なことになったからこいつらつかわねー」じゃなく「俺の企画にだれものってこねーやばい」になるように山中を追い込む、これが重要 -- 名無しさん (2012-09-03 14 27 00) 声優達は(形だけかもしれんが)謝罪した訳だから、 金元寺島商品の不買は消した方がいいんじゃね? 各々がブログ見て許したって思ったら買えばいいし、逆も然り。 -- 名無しさん (2012-09-03 15 36 57) 頭下げると責任の所在を明らかにしないといけなくなるからな -- 名無しさん (2012-09-03 15 52 07) アクセス数を格ページ毎の数が分かった方が良いと思うので変更しました(というか戻しました)。そのためリセットされてしまいましたが、そういうことです。トップページのみがいいという人は意見をお願いします。 -- 名無しさん (2012-09-03 16 03 46) あ、ごめんなさい。ここを読む前に差し戻してしまいました。同じところのカウンターがページによって数字が変わるのは個人的に気持ち悪いのでトップの方が良いと思いますが -- 名無しさん (2012-09-03 16 08 00) どのページが注目されてるか分かった方が参考になると思ったんです。それについてはどうですか。ただ、数がリセットされてしまうのは想定外で、印象が良くないかなと思いました。もしページ毎にするとしたら日付が変わった直後にしたほうがいいのかもしれません。 -- 名無しさん (2012-09-03 16 15 16) 追記です。「どのページが注目されてるか」だと「人気記事」でも分かることになると気付きました。しかし言いたかったのは、各ページのアクセス数が具体的に分かった方が参考になるだろうということです。ここのコメントを見てる方がいたら、検討よろしくお願いします。 -- 名無しさん (2012-09-03 16 31 08) 不特定多数の視聴者に向けて作られたものだというのに、発信側が『受けとり方が悪い』と受け手にいうのはどうなんかねw 企業問題を取り扱う人は、今回のケースをよく観察・研究するといいと思うよ。 -- 名無しさん (2012-09-03 16 46 41) ところで、何の参考にするんだい? 目的が見えないんだが -- 名無しさん (2012-09-03 16 50 24) あ、参考はカウンターの方の話しね -- 名無しさん (2012-09-03 16 51 20) http //www.t-ken.jp/voice_detail/1346596819/ 議員HPに新たな投稿文 -- 名無しさん (2012-09-03 17 31 19) 個人的に寺島、金元の2人に関しては気分が悪かったから、今後この2人が主役のアニメは見ない。この人たちの声聴くとラジオでの嘲笑を思い出すわ…。 -- 名無しさん (2012-09-03 17 38 33) おらっ!出てこい山中!(AAry -- 名無しさん (2012-09-03 17 48 06) せめて公式の「スタッフ一同」が具体的だったらなー。企画した人間捧げればそれで終わるのに。 -- 名無しさん (2012-09-03 17 57 13) 周囲の反応の@miyan_の件。業界人なのは確かのようですが、たびたび自殺予告や他人の誹謗中傷やデマの流布を繰り返しているアカウントなので、信用に足らないと思われますが -- 名無しさん (2012-09-03 18 08 55) ↑↑↑↑嘲笑って、あなたの感想であって、客観的事実ではないでしょ? -- 名無しさん (2012-09-03 18 40 19) 個人的な感想に客観性を求めるのもどうかと思うが。 -- 火消し部隊 (2012-09-03 18 50 36) 終わりのないディフェンスでもいいよ -- 名無しさん (2012-09-03 19 21 19) 嘲笑 そう見える事が問題だと何故気づかない。そう視聴者の誰かが客観的に見える様に振舞ったという事実が確かにあるんだよ。 -- 名無しさん (2012-09-03 19 26 35) 多分、この話題を知らずwikiも見ずに聴いていたら、ドSだなぁくらいにしか思わない人も多いんじゃないかな?まぁ所詮憶測だけど -- 名無しさん (2012-09-03 19 32 13) (いくら事件性があっても違法アップロードしちゃ)いかんでしょ 何を言おうが罰則がなかろうが犯罪。投稿主は反省しなさい -- 名無しさん (2012-09-03 19 35 59) ↑↑これボロクソ言われてる人嫌われてるのかなーこんな言うことないじゃんと思ってた。まさかここまで事が大きくなるとは思わなかったけど…。 -- 名無しさん (2012-09-03 19 41 20) 「嘲笑」部分ももちろんあるけど、よくよく聞けば「困惑」や「戸惑い」の部分も感じたけどね。「ココロコネクトの宣伝ラジオ」である以上、イベントの内容を面白おかしく盛り上げて伝える立場であった二人のリアクションに関して、もっと適切な対応があったという意見はもっともだけど、それ以上の批判・言いがかりは必要ないかと -- 名無しさん (2012-09-03 19 44 53) 声優陣から謝罪されても困るし、肝心の企画側からの見解は今現在もないよな? -- 名無しさん (2012-09-03 20 31 49)
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/2772.html
『試験運用加工所 前編』 16KB 虐待 観察 差別・格差 加工場 なんどもすみません!! 試験運用加工所 前編 ぎゃくたいっばっかりかいてるとあたまがおかしくなりそうだよ!! とってもゆっくりしたまりさがだいっかつやくっするよっ!! 36番DCあきさんの漫画にインスパイアをうけているよっ!! 珠玉の名作「どーなっつかうよっ!」へのリスペクト描写が一部分にあるよっ!! 叫び声を上げながら必死に命乞いをするれいむが、また1匹保管用の部屋から 加工所の職員に掴み上げられて運び出される。この加工所は最近新設された所 であり、加工所の新たな運用形態を模索するためのテストケースとして、内外 から注目を集めている。 「やめでえ”!!いや”だあ”れいぶはじにだくな”いいぃ”!!おでがいでず!にんげんざん だずげで!!ぼういや”です!!む”れ”に!!ごうえんざんに”がえじでえ”!!」 なんのことはない、繁殖用ラインのゆっくりが1匹処分されたから、その埋め合わせ に見事当選を果たしただけのことだ。これからこのれいむは、一生とってもゆっく りしたおちびちゃんを死ぬまでつくることが許されるのである。 いくつか扉を越えた先の部屋に入った瞬間にれいむの絶叫は最高潮を向かえた。 「いや”あ”あ”あ”ぁ”ぁ”!!な”に”い”!?な”ん”な”の”ごれ”え”ぇ”!!!!」 加工所はゆっくりできない。ゆっくり達の共通認識であるが、実際に目の当たりにした それは、ゆっくりできるできないの問題ではなかった。 かなり広い部屋の真ん中の通路の左右には、れいむ、まりさ種のゆっくりが何百体と 壁のように並べられた棚に所狭しと並べられている。そして、その全てのゆっくりの 頭にはチューブが突き刺されており、そこを流れるものは、ゆっくりにとって栄養バ ランスにおいては最高級のものが流れている。この先、一生ここのゆっくり達は、自 分の口でむーしゃむーしゃもごーくごーくもする必要が無いのである。 そして、その全てのゆっくり達の後ろには発情しきったありすが全力でぺにぺにをう ちつけている。 「んほほおおおお!!!きょうもぜつりんよおおぉ!!までぃざあ!!うけとめてええ!!!」 「てんっごくにいかせてあげるわあああ!!ぬかずのさんっぱつよおぉぉぉ!!」 「さいしょからくらいまっくすよおぉぉぉ!!!」 全てのゆっくりが胎生、植物性を問わず妊娠している。栄養価最高のものを与えられ 続けているためか、産道からは赤ゆっくりがとめどなく産まれ続け、頭に実った茎か らも赤ゆっくりは生れ落ち続けている。 「ぼう”い”や”だあ”!!!うみ”だぐない”い”ぃ”!!!」 「うばれないでえ”!!いや”あ”!!あがぢゃん”ん”ん”!!!」 「あが!あが!あがあがあが!!!あがぢゃあ”あ”あ”ん”!!」 生れ落ちた赤ゆっくり達は、「ゆっくちしちぇいっちぇにぇ!」の第一声を発したと ころで、おかあさんからのすーりすりやぺーろぺろなど永遠に与えられることはない。 なぜなら、この生産ラインはこの加工所の研究用のゆルモット生産用である。ここだ けでも、一日に2000体が科学の進歩のために尊い命を捧げているのである。 人間とゆっくりのより良い関係のために尽くす、選ばれたゆっくり達である。 「ゆっくちうんでにぇ!!おきゃあしゃんっ!!」 茎に実った早熟な赤れいむ 「ゆっきゅちうみゃれりゅよっ!!!」 今にも生れ落ちる赤まりさ 「ゆっくち!!ゆん♪ゆ~ん♪ゆっきゅちいぃ~♪」 おうたすら歌えるものまでいる。 「ゆっくち!!ゆっくち!!ゆっきゅちぃぃぃ!!!」 産道から覗かせる顔には希望と喜びが満ちている。 「い”やだあ”あ”ぁ”!!ゆっぐぢい”!!ゆっぐい”い”ぃ”!!」 しかし、赤ゆっくり達の親には希望など微塵もない。 泣き叫ぶまりさはここに来て日が浅い。それまでは公園でようやくひとり立ちを果たし、 幼馴染のちぇんとしあわせーな毎日が来るものと信じていた。だが、ある朝いきなりお 揃いの白い服を着たにんげん達に捕まえられた。抵抗するゆっくりは殺され、子ゆっく り、赤ゆっくりの区別無く強引に袋詰めにされて今に至るのである。愛しいちぇんの行 方など知る由もない。望まぬ何百回目かのすっきりーの果てに実った赤まりさの向こう に見えるのは部屋の唯一の出入り口である。そして、今日も哀れな妄想を始める。そこ から外へと逃げ出し、愛しい相手との間に産まれたおちびちゃん達とぺーろぺーろ、す ーりすーり、む-しゃむーしゃ、すーやすーやする事を。 突然、妄想は中断させられた。扉が開き職員に掴まれたれいむと目が合ったのである。 「れいぶう”う”!!だずげでえ”!ばでぃざはあ”!ばでぃざをを!!ばでぃ!!ばでぃ! お”ぢびぢゃ”!!!あ”あ”あ”あ”あ”ーーーーっ”!!!!!」 もう言葉になっていない。手前のゆっくり達は一匹の例外なくひたすらに喚き泣き叫ん でいるが、奥に行くにつれて少しずつ叫び声を上げているゆっくりが少なくなっている。。 特に、部屋のドン突きあたりのゆっくりたちに至っては、赤ゆっくりが実っては落ちて いく様子を、光の無い目で見つめていた。それだけに、狂ったようにすっきりーを仕掛 けているありすと、希望の産声を上げる赤ゆっくりとの対比は鮮やか過ぎるものである。 自分の未来の姿に絶望し逃避しかけていたれいむを、職員は棚にぽっかりと一箇所空い ている置き、柱についているスイッチを押す。するとれいむのあんよに激痛が走った。 棚についている、以前そこにいたゆっくりの餡子がまだ付いたままの鉄のフックがれい むのあんよを突き刺し、固定したのである。 「ゆひいいいいぃぃぃ!!!いだい”い”!!やめでね”!!ゆっぐりはずじでねえ”!!!」 目の前にいるのにれいむのことなど眼中にも無い職員は、れいむの頭に強引にチューブを 差し込む。 「いだあ”あ”い”い”!!どっで!どっでよ”お”!!ねえ”!?どうじで?どうじで ごんな”ごどずる”の”お”??れいぶだぢだっで「んほおおおおおおおおお!!!!!」」 ありすの荒すぎるほどの息づかいと不快な体温が背後に取り付いていたときには、職員はれい むのことなどもう視界からも脳裏からも排除し、別の職務につこうとしていた。 「いや”あ”あ”あ”!!やべでえ”!おがあ”ざあ”ん”!!ばりざあ”!!!だずげでえ”!! だず・・・・・・・ゆ”ひいいい”い”ぃ”ぃ”!!」 繁殖棚から見えた視界にれいむは戦慄した。産まれた赤ゆっくり達が下へと転がっていくスロープ の先には、無数の穴が開いた透明の板が動いている、その穴よりも大きな赤ゆっくりは、その穴に はまったままどこかに運ばれていったが、その穴よりも小さな赤ゆっくりは、すぐ真下の轟音を上 げる巨大なミキサーでグチャグチャにペーストになるまですり潰されたあと、中身をくりぬかれた 目玉がついているだけのまりさの皮の中につめられているのである。『うまれたてまりさ』成体の 皮の歯ごたえと赤ゆっくりの新鮮な餡子をもった、大ヒット商品だ。 体が小さく研究に適さない、生命力において貧弱であろうと思われる赤ゆっくりの再利用である。 「あ”あ”あ”!!!ひどい”ぃ”!!ひどすぎるよ”お”!!だれがだずげでよ”お”お”!! がみざまあ”!!どずう!!どうぢで!?どうぢでゆっぐりはごんなごどばがりざれるの”お”お”!!!」 早くもれいむの額には幸せそうな顔をした赤ゆっくり達が実った。 ******************************************** 「ゆふふふふふふ!!!おもしろいよ!おにいさん!!」 加工所には不似合いなゆっくりの笑い声が聞こえる。本当に楽しんでいる。まさにゆっくりしている といえる声だ。 「だろ?見ろよアレ、不っ細工な顔しやがって。『れいぶのあがぢゃあーーん』だってよ、ゴミの くせに家族ごっこしてんじゃねーよ。」 ゆっくり愛好家や、その飼いゆっくりを対象にした見学ツアーというのがある。ゲス化の兆しが 見えた物や、バッジ試験前のハッパをかけるためなどの理由からである。 飼い主に対して増長しだしたゆっくりに、加工所で処分されるゆっくりの断末魔を聞かせること は、10時間の説教や瀕死になるほどの体罰よりも効果的だといわれる。 真のゆっくり好きはバッジの種類などにこだわらないが、飼い主と一緒にいなければ、バッジが 無いと命の保証など無いのである。バッジがあっても殺されるものは殺されるのであるが。 自分の今の幸福が薄氷の上にあること、飼い主はいつでもその薄氷を砕くことができるというこ と、それを理解することは銀バッジ以上ならば当然のことなのである。 ただ、ここは何かおかしい。 近すぎるのである、屠殺されるゆっくり達と見学者達との距離がである。 足を焼かれベルトコンベアを流されるゆっくり達の目の前で、金バッジをつけたまりさがチョコレ -トを食べながら青年に抱かれているのである。絶望に満ちたゆっくり達が流れているまん前で、 この両者は大口開けて爆笑しているのである。 「ゆふっ!ゆふふふ!!あー、しあわせーーーー!!」 わざとらしいまりさの声、流されていくゆっくり達の動かないあんよに力が加わる。焼かれた口から は無音の叫びがいくつも放たれている。見開かれた両眼からは羨望、嫉妬、憎悪、哀願、の視線がま りさを突き刺している。 「ゆふふっ!あまあまほしいのぜ?でも、おまえたちはすりつぶされてしぬのぜ。ばかなくずゆっくり はしなないとにんげんさんのやくにはたてないのぜ。」 このまりさは大手ゆっくりショップのブリーダー補助のゆっくりである。ペット用高級赤ゆっくりの 調教役であり、累積試験合格率20%という驚異的なまでの名調教ゆっくりであり、企業から保険まで かけられているほどである。青年の方はその企業の社員であり、まりさとは飼い主と飼いゆっくりで はなく、いわばビジネスパートナーであった。 「おーい!ゆっくりちゃんたちー。ゆっくりしていってねー。君たちみたいな売りモンにならないカス は優秀なゆっくり達のごはんさんになってうんうんになる予定なんだ。よかったねー。」 優秀なゆっくりを掛け合わせ続けたゆっくり達のなかでも、特にこのまりさは優秀であった。 要するに奴隷として完璧な能力を持っていたのだ。人間的な知性と理性、狡猾さすら備えていたためか、 ついには人間同様に好んで虚栄や退廃の味を求めるようになったのである。 青年は初め、同族をいたぶって楽しむまりさに嫌悪感を覚えたのだが、仕事でまりさに付き合ううちに 自分も同じものを楽しんでいることに気がついたのだった。以来彼は愛情を持って商品としてのゆっく りを育てて販売し、買われていったものたちには、その幸福を願い、私生活では野良ゆっくりを虐待し 尽していた。 「ゆゆゆ!!!みるのぜ!!あーん!。」 ベルトコンベアの終点には回転する巨大なローラーがある。その前にたどり着いたゆっくりはより一層 の絶望と恐怖の表情を浮かべる。その顔のまん前でまりさはチョコレートまみれの口内を見せ付けてい るのだ。 「ゆゆっ!!おにいさん!ここのくずどもをみるのはいったんやめて、おひるごはんさんにしようよっ!!!」 「おう、そうだな。腹減ったしメシにしよーぜ。」 この両者のいつものスケジュールでは、最初に食品加工されるゆっくりを見てから一旦休憩をとるのだ。 まりさと青年は昼食をとるために、この加工所内の食堂へと向かった。食堂には職員用と来客用の二箇所 がある。前者は何の特徴も無いただの社員食堂であるが、後者は普通ではない。 中庭に面した、ガラス張りのオープンテラスのレストランのような食堂なのだが、問題は床と中庭に面し ていないほうの壁である。毎日、何百匹ものゆっくりがここに連れて来られるため、ここの収ゆん数はお よそ4000である。そしてその中でも、確実に今日明日のうちに処分されるゆっくり達の収容コーナーがこ の食堂の真下である。真っ白な壁の何もないただの空間に、泣きはらした顔をしたれいむ、黒ずんだ赤ゆ っくりがついた茎を大量に生やしているまりさ、突っ伏したまま動かない子れいむ、持ち主のいないまり さのおぼうしになきながらすーりすーりを繰り返すありす、いまにも産道から赤ゆっくりを産み落とそう としているれいむ、それを大勢のゆっくり達が冷め切った目で見つめている。 そんな、処刑台の順番待ちをさせられているだけの100匹程のゆっくり達がいるこの部屋の天井は食堂に とっては床である。ガラス張りで、声が聞こえるように小さな穴が無数に開いており、食堂に今日の最初 の客である青年とまりさが入って来た時、ゆっくりたちは必死も必死の哀願を始めた。 「ゆゆゆっ!!!おにいざあ”ん”!!れいぶをごごがらだずげでえ”!!!」 「まりざをごごがらだじでぐだざい”い”!!!おでがいでずうぅぅぅ!!!」 「れいみゅをかいゆっくりにしてくだしゃいいぃ!!!なんでもちまちゅ!おといれもできます!おうたさ んもがまんしましゅからああぁ!!!」 「まりざあ!!だずげでえ”!!いっじょにゆっぐりじようよう”お”!!!」 「ばりざを!!ばりざをがっでえ”え”!!!おでがいでずう”ぅ”ぅ”!!!」 「まりちゃといっちょにゆっくちちようよ”お”お”お”ぉ”ぉ”!!!」 「おでがいでず!!がっで!がっで!!れいぶをがっでえ”え”え”!!!」 「おにいざんっ!ずでぎなおにいざんっ!!ごっぢをみでぐだざい!れいぶのはなじをぎいでぐだざい”い”!!」 「ばりざあ!!ばりざあ!!ありずよおぉ”!!いっじょにづれでいっでえ”ぇ”ぇ”!!」 下の光景とは段違いの空気が食堂には流れている。真下から聞こえる哀れな叫びをバックミュージックに して両者は注文を頼んだ。 「えーっと、俺はナスとトマトのペンネ。食後はミルクティーで。まりさは?」 「まりさは、きのことさーもんのかるぼなーら、しょくごはかふぇおれさんがいいのぜ。」 「おっ、そっちも美味そうだな。ちょっと食わせてくれよ、まりさ。」 「いいよっ!!おにいさんのぺんねさんもすこしちょうだいねっ!!」 微笑ましい光景を前に、下で叫び続けるゆっくり達の声が更に勢いを増す。わずかガラス一枚隔てた 先に、自分たちが欲しくてたまらないものがあるのである。自分たちと同じゆっくりなのに何故あの まりさはこんなにも幸せそうなのか?目を血走らせて飛び跳ね続けているまりさはそう考える。 大声で叫び続けているれいむは、かつて飼いゆっくりだった。ゆっくりを始めて飼う飼い主に対し、 飼い主の責任もあるが甘やかされたれいむは増長し、その結果失望を買って捨てられた。今ならわか る、今なら飼い主も自分も両方ゆっくりさせられる。 妹れいむの亡骸に、すーりすーりし続ける子まりさの両親や群れの仲間は虐待鬼威惨によって皆殺し にされた。運良く2匹だけ生き延びることが出来たのだが、結局まっていたのは地獄だった。 「お待たせいたしました。ナスとトマトのペンネ、キノコとサーモンのカルボナーラでございます。」 かぐわしい匂いとともに料理が運ばれてきた。 「ゆふふっ、どっちもおいしそうだね!!」 「あーもう、腹へってしょーがねーよ。んじゃ。」 「「いただきまーす。」」 パスタにたっぷりとソースを絡め、視線を下に移したままの状態で、まりさは一口目を味わった。 甘いソースにキノコの風味、サーモンの柔らかな舌触りをまりさは堪能する。 「お”でがい”い”ぃ”ぃ”!!!ありずに”も”!!ありずに”も”お”ぉ”!!」 髪の毛の半分が無残にも禿げているありすの食いしばられた口元からは、涎が止めどなく流れて いる。食べ物など雑草や虫しか知らない。ご馳走だったイモ虫など、まりさが口にしているもの に比べればビチグソである。 「ほら、まりさ。ペンネも食ってみろよ。」 まりさはナスの上にたっぷりとトマトソースを乗せると、ペンネと一緒にフォークに突き刺して 口へと運ぶ。煮詰められたトマトは甘く、ナスの歯ごたえとペンネの食感を愉しむ。 つい先ほど赤ゆっくりを産み落としたれいむは、何やら足元で「ゆっくち」だの「おきゃあしゃ ん」だのと、鬱陶しい声でわめく赤ゆっくりの事など完全に忘失して、だらしなく口を空けたま ま真上の光景を凝視していた。赤ちゃんはゆっくりできるなど大嘘であると、今更になって気が ついたようである。やり場をなくした嫉妬が憎しみに変わる。惚けた視線が憎悪の視線へと姿を 変え、言葉となって飛び出した。 「ゆぎぎぎぎぎぎいぃぃぃ!!!!よごぜえ!!よごぜえ!!れいぶによごぜえ!!ぐぞまりざあ!! ぐぞにんげんんん!!!どうじでおまえらなんかがゆっぐりじでるんだあ”あ”!!!」 その声に、他のゆっくり達も続く。 「じねえ”!!!じねえ”!!!じねじねじねじねじねえ”!!!!」 「ごろじでやる”う”!!!!だがらぞれをよごぜえ”!!!!ゆっぐりざぜろお”お”ぉ”ぉ”!!!」 「どうちでまりぢゃがごんなめにあうのお”お”ぉ”!!!ぜんびゅ!!ぜんびゅにんげんがわるいんぢゃ よお”お”ぉ”ぉ”!!!!」 「ごろず!!ごろず!!おばえらなんがごろじで、れいぶがあま”あま”だべでおぢびぢゃんをづぐっで ゆっぐりずるんだあ”あ”あ”ぁ”!!!!」 感情を爆発させるゆっくり達を尻目に、青年とまりさは食後のお茶を飲む。食べ終わったのだが、まだ昼食 には早い時間である。そして、食堂にはゆっくりを連れた他の人間もワラワラと入ってきた。まりさのよう に、同属がすり潰される光景に興奮を覚えているさなえを連れた紳士。見目麗しい見事ならんとちぇんの番 に、その子ゆっくり数匹を連れた女性。ガチガチと歯を震わせている子らんと子ちぇんに、親らんが言い聞 かせている。 「いいか、にんげんさんのいうことをきかないやつはああなるんだ。かいゆっくりだろうが、のらだろうが おなじなんだ。わかったか?」 子ゆっくり達は悲鳴のような返事で返す。 「「「わかりまちたああぁぁぁぁ!!!!」」」 ありふれたれいむ種とまりさ種の番にも関わらず、輝くような存在感を放つ銀バッジゆっくり2匹を連れた 婦人がいる。ここには金バッジ試験の予備校がある。おそらくその帰りだろう。2匹は妙に憤慨した様子で、 テーブルに着くや否や、れいむが店員に毒づいた。 「おそいよっ、てんいんさんっ。そんなことでよくさーびすぎょうがつとまるねっ!!」 その言葉にまりさも続く。 「しかたないのぜ、れいむ。どうせあるばいとてんいんなんだから、ぷろいしきなんかあるわけないのぜ。」 それを見た青年とまりさは小声で囁きあう。ゆっくりごときにこき下ろされたにもかかわらず、店員は 笑顔を崩さず物腰柔らかに注文をとっていく。はて?どこかのドーナッツ屋で見覚えがあるような気が するのだが・・・? 「あいつら何日持つかな?あのオバサンは薄々奴らがゲスになりつつある事に気がついてそうだが?」 まりさが返す。 「きんばっじしけんはにしゅうかんごなのぜ。しけんのあとせいぜいいっしゅうかんもてばいいほうなのぜ。 かいぬしさんいがいのにんげんさんになまいきいいだしたやつは、いずれかいぬしさんにもおなじことを いいだすのぜ。」 まりさは青年に説明する。甘やかされてゲスの片鱗を見せる→直後の試験にすべる→自分の無能さを何かに 責任転嫁→ストレス解消と現実逃避のすっきりー→手遅れ。 「そうとおくないうちに、あいつらはおちびちゃんつきでここのやっかいになるとおもうのぜ。」 青年とまりさは顔を見合わせてほくそ笑んだ。そうしていると、時計の針が丁度12を指したときである。 スピーカーからまぬけな「ピロピロピロー♪」という音がなると同時に、真下の地獄の壁が一箇所動き 出したのである。要はそこは壁ではなくシャッターだったのである。これから起こるであろうことを知 っている青年とまりさは、再び顔を見合わせてほくそ笑んだ。 前編終わり かこっさくっ!! 帰省(前日談) 帰省(発覚) 帰省(連戦)前編 帰省(連戦)後編1
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/14791.html
登録日:2012/01/08 Sun 08 52 38 更新日:2024/09/04 Wed 22 52 14NEW! 所要時間:約 8 分で読めます ▽タグ一覧 ハリー・ポッター レイシスト ヴォルデモート 一覧項目 壊滅組織項目 差別 差別主義者 死喰い人 純血主義 組織 闇 闇の印 闇の魔女 闇の魔法使い 集団 魔法使い この項目では死喰い人(デス・イーター)の主要メンバーについて記述する。 ヴォルデモート卿から認められた死喰い人には、彼から『闇の印』が与えられている。 なお、個別項目のあるキャラクターはリンク先参照。 ◆メンバー ルシウス・マルフォイ 死喰い人のリーダー格。純血の名家「聖28一族」の1つ・マルフォイ家の当主。 名門出身の有力者ではあるが、度重なる「やらかし」でヴォルデモートの信頼を失っていく。特に、二巻の秘密の部屋事件では、ヴォルデモートの魂の欠片を無断で私的に使用し、ハリーに破壊されるという大失態を犯している。 しかし実力がないかというとそうでもなく、ベラトリックスが勝手に放った攻撃魔法を、横から放った魔法で歪める一幕もある。 ヴォルデモートからは一時ベラトリックスよりも重用されていた(実際に五巻では彼女を配下に収めている)ので、組織の幹部としても前線の指揮官としてもそれなりの能力はある模様。 死喰い人の中心的存在であったにもかかわらず、魔法界で高い地位に居続けているなど保身・陰謀にかけても天才的。 ただルシウスの場合、一番の優先順位は家族マルフォイ家、次の優先順位は自分の地位・安全であり、ヴォルデモートへの忠誠は二の次・三の次でしかなかった。 実際、七巻ラストでは目の前の戦争を無視して家族の元へと駆け付けている。 また家族思いながら甘いわけではなく、息子を教育にはより良いとしてあえてダームストラング専門学校(遠方なうえに、マルフォイ家の威光が届かず、親の七光りが通用しない)に送ろうとしたり、息子の成績の悪さやそれに対する言い訳を人前で厳しく詰ったりと、教育に関しては妥協しない一面もある。 それでいて家庭内暴君でもなく、息子を遠方に送るのに反対した妻に折れてホグワーツ入校を許可したり、戦後には息子の嫁にいろいろ不満は抱きつつも最終的には息子の意思を尊重したり、そのうえで息子にマルフォイ家当主の座を譲ったり、と、割といい父親をやっている。 ドラコ・マルフォイ ルシウスの長男。父親の度重なる失態によって、半ばマルフォイ家に対する罰として、強引に死喰い人見習いにさせられ、ダンブルドア暗殺という無理ゲーな任務を課せられる。 父親同様、ヴォルデモートにあまり忠誠心はない。 というより、実際には両親からまっとうな愛情を受けて育ってきたからか、細かいイタズラはできても殺人のような大それた悪事はできず、部下はおろかハリーたちでさえ実際には殺したくないと感じてしまう、本質的にはお人好しである。 セブルス・スネイプ かつての闇の時代ではホグワーツで情報を集める任務についていた死喰い人。 しかしそこで得た予言の情報を主君に提供したために幼い頃からずっと愛していたリリーが標的になってしまって以降、不死鳥の騎士団と死喰い人の二重スパイとして活動する。 ルシウスと違って忠誠心はそれなりにあったらしく、舞台『呪いの子』の並行世界で自分の死に方を知った時は「闇の帝王自身の手にかかったなら光栄だ」と述べていた。 ハリー・ポッター曰く「もっとも勇気のある人」。 ベラトリックス・レストレンジ 聖28一族・ブラック家出身の魔女。主君への忠誠心が強く、戦闘力もトップクラス。しかしかなり短気かつ残虐で、指揮官としての適性はかなり低い。 ネビル・ロングボトムの両親を拷問した罪でアズカバンに収監されるが、5巻で脱獄。 神秘部の戦いでは姪のニンファドーラ・トンクスや闇祓いのキングズリー・シャックルボルトを倒し、従弟のシリウス・ブラックを殺害。さらに唯一逃走に成功した。 ホグワーツ最終決戦では、フレッド・ウィーズリーや姪のニンファドーラ・ルーピンを殺害するなど、その実力を遺憾なく発揮。 最終的には、娘のジニーを攻撃されて激怒したモリー・ウィーズリーとの一騎打ちに敗れ、死亡した。 しかし舞台版では…… ロドルファス、ラバスタン 聖28一族・レストレンジ家の兄弟。ロドルファスはベラトリックスの夫である。 魔法省神秘部の戦いや七人のポッター作戦に参戦。 後にこの人をかくまっていたことが発覚。 バーテミウス・クラウチ・ジュニア 聖28一族・クラウチ家出身。死喰い人逮捕を精力的に行っていた魔法省高官の息子だが、父親との確執から死喰い人になった。 四巻でヴォルデモートの復活に大きく貢献する。 主君への忠誠心が極めて高く、原作前にヴォルデモートが力を失った時はベラトリックス達と一緒に主君を助けようと行方を探していた。 アントニン・ドロホフ モリー・ウィーズリーの弟であるギデオンとフェービアン・プルウェットを殺害した罪でアズカバンに収監されていたが五巻で脱獄。 戦闘に秀でた死喰い人であり、ホグワーツ最終決戦では、リーマス・ルーピンを殺害している。 その後、フィリウス・フリットウィックと戦い、敗れる。 役者さんがけっこうイケメン。 ワルデン・マクネア 魔法省危険動物処理委員会の死刑執行人。三巻でヒッポグリフのバックビークを処刑するためホグワーツを訪れる。 巨人の頭と殺し好きな性格が合致したため、巨人を死喰い人側に引き込むことに成功した。 神秘部の戦いでは、ネビルに目出し穴から杖を思いっきり突っ込まれ目が腫れ上がってしまった。 ホグワーツ最終決戦では、因縁あるルビウス・ハグリッドに投げ飛ばされ、気絶して退場した。 オーガスタス・ルックウッド 魔法省神秘部の元職員。痘痕面の長身の男。 魔法省の内部でスパイ活動をしていたが、カルカロフの告発により、アズカバンに収監される。 5巻で脱獄し、神秘部の仕様をヴォルデモートに教えた。その後、神秘部の戦いで捕らえられる。 ホグワーツ最終決戦では、アバーフォース・ダンブルドアに敗れた。 フェンリール・グレイバック 冷酷非情な狼人間で「狼人間は人の血を流す権利がある」という考えを持つ。 子供を襲うことを好み、反対勢力への脅しとして利用される。ルーピンを狼人間にした張本人でもある。 六巻のホグワーツ城天文塔の戦いでビル・ウィーズリーに噛みつくが、その時は変身していなかったため、ビルは狼人間にならずに済んだ(ただしレアのステーキを好むようになった)。 ホグワーツ最終決戦では、シビル・トレローニーが投げつけた水晶玉が頭に直撃し気絶。 戦闘再開後、ロン・ウィーズリーとネビル・ロングボトムによって倒された。 映画版では、ラベンダー・ブラウンを殺害している。 コーバン・ヤックスリー 聖28一族・ヤックスリー家出身。 ヴォルデモート失踪時は、スネイプやルシウスらと同様、ヴォルデモートを探さなかった。 6巻でホグワーツを襲撃するが、ハリーに倒される。 服従の呪文をかけたパイアス・シックネスが、ルーファス・スクリムジョールの後任として魔法大臣になると同時に、魔法法執行部部長に就任する。 ホグワーツ最終決戦では、ジョージ・ウィーズリーやリー・ジョーダンと戦い、敗れた。 カロー兄妹 聖28一族・カロー家出身の双子の死喰い人で、兄はアミカス、妹はアレクト。兄妹揃ってずんぐりした体型。 ヴォルデモート失踪時は、スネイプやルシウスらと同様、ヴォルデモートを探さなかった。 6巻でホグワーツを襲撃するが、アミカスはハリーに、アレクトはマクゴナガルに敗れた。 7巻では兄妹でホグワーツの教師に就任し、校長となったスネイプの副官として学校を支配する。ただし、アミカスの「闇の魔術に対する防衛術」は闇の魔術そのものの授業となり、アレクトの「マグル学」はマグルに対する魔法使いの優位性を説く授業となった。 磔の呪いで体罰を行う残酷さから「アンブリッジすらカロー兄妹に比べれば可愛いもの」と言われた。 7巻後半、兄はハリーに磔の呪いをかけられマクゴナガルに唾を吐いたらそりゃそうなるか、妹はルーナ・ラブグッドの失神呪文を受け、兄妹揃って決戦前に拘束された。 (映画版ではスネイプとマクゴナガルの決闘の流れ弾(というか魔法を防ぐふりをしたスネイプに意図的に流れ弾を当てられたともとれる)を喰らって気絶した。) ソーフィン・ロウル 聖28一族・ロウル家出身。ブロンドの髪を持つ色黒の巨漢。 6巻でホグワーツを襲撃し、騎士団と交戦。 死の呪いを連射するという、作中では彼とご主人様しかやらなかった地味に凄いことをやってのけるも、乱射した死の呪いが仲間のギボンに当たり殺してしまう。他にも騎士団が塔に入るのを阻んでいた魔法障壁を破壊してしまうなど、利敵行為にしかなっていなかった。 7巻ではヴォルデモートの名前を言ったため探知されたハリー一行をドロホフとともに襲撃するが、返り討ちに遭い、その後罰せられた。 ホグワーツ最終決戦にも参加し、半巨人故に魔法に強い耐性を持つハグリッドを杖の一振りで黙らせる実力を見せた。 クィリナス・クィレル 1巻で登場した「闇の魔術に対する防衛術」の教師。 賢者の石を手に入れようとするが、ハリーに触れられた瞬間に全身が焼かれ死亡した。 挙動不審で弱々しい振る舞いは周囲を油断させるための演技。 なお、在学中の所属寮はレイブンクロー。 エバン・ロジエール 聖28一族・ロジエール家出身の死喰い人。主君とは学校の同期。 ヴォルデモートの失踪一年前に、闇祓いのアラスター・ムーディに敗れ死亡した(死に際の抵抗でムーディの鼻を削いだ)。 なるべく相手を生け捕りにするよう心掛けていたムーディでも殺さざるを得ない=手加減してる余裕がない程の実力者で有り、しかもムーディを負傷させてるあたり死喰い人の中でもかなりの実力者だったと思われる。 イゴール・カルカロフ ダームストラング専門学校の校長で元死喰い人。 ムーディに逮捕されアズカバンに収監されていたが、魔法省との取引で、仲間の死喰い人を告発して釈放された。 ヴォルデモート復活後、報復を恐れ失踪するが、6巻で死喰い人に殺害されていたことが判明する。 ピーター・ペティグリュー 親友のジェームズ・ポッターを裏切り、ヴォルデモートと内通、密告によりポッター夫婦の死の原因となった。 それで事情を知っていたシリウス・ブラックに追われるも、逆に機転を利かせて名誉の戦死(シリウスから見れば発狂の末の自殺)を装い、さらに自らの罪をシリウスに擦り付けたうえで逃亡に成功。 以後、ロン・ウィーズリーのペットのネズミ「スキャバーズ」に化けていた。 しかしシリウスに生存を知られて正体を暴かれたことで逃走。 肉体を失い瀕死のヴォルデモートを探し出し、散々こき使われながらもついに主人を復活させた。 そのため、ある意味では第二次ヴォルデモート時代の元凶である。 ただ、一度ヴォルデモートが破滅した際に「ペティグリューは二重スパイで、奴の罠にかかって闇の帝王は破滅した」と死喰い人の間では認識されていたことと、 本人のどうしようもない性根の卑しさが露骨なまでに出ているため、死喰い人の間でも人望はまったくといっていいほどない。 挙句の果てに死喰い人からは名前すら呼ばれず、「ワームテール」と在学中のあだ名で呼ばれる始末。 最期は7巻で、捕らえたハリーに一瞬だけ情けをかけたため、銀色の手(*1)に絞め殺された。 作中ではっきり確認された中では唯一のグリフィンドール寮出身の死喰い人である(他の全ての死喰い人の出身寮が明かされたわけではないので、他にもいる可能性はある)。 レギュラス・ブラック シリウス・ブラックの弟。 ヴォルデモートに憧れ死喰い人に加わったが、可愛がっていた屋敷しもべ妖精のクリーチャーが毒液を飲まされるなど酷い扱いを受け、ヴォルデモートに失望する。 「R.A.B」の正体で、分霊箱であるスリザリンのロケットを偽物とすり替えた張本人。 ロケットの入った水盆の毒液を飲み干したあと、亡者に水の中に引きずり込まれ死亡した。 クラッブ、ゴイル それぞれハリーと同学年のスリザリン生であるビンセント・クラッブ、グレゴリー・ゴイルの父親。 神秘部の戦いで捕らえられ、アズカバンに収監された。 ノット ハリーと同学年のスリザリン生であるセオドール・ノットの父親。聖28一族・ノット家出身。 ホラス・スラグホーンとは旧知の仲だったらしい。 神秘部の戦いで負傷し、逮捕された。 エイブリー スネイプの学友。聖28一族・エイブリー家出身。 服従の呪文で操られていたと証言し、有罪を免れた。 ヴォルデモート復活時に真っ先に許しを請うたり、神秘部の仕様を知らずに予言を奪取するための作戦を立て、それが端から成功しないものだったと後でわかるという失態を犯したりしてその度に罰せられている。 ジャグソン 神秘部の戦いで捕らえられ、アズカバンに収監された。 トラバース 聖28一族・トラバース家の出身。 マッキノン一家の殺害に加担した罪で逮捕されていた。 7巻で脱獄し、七人のポッター作戦に参戦したり、ハリーを捕らえるためラブグッド邸を襲撃したりした。 ホグワーツ最終決戦ではパーバティと交戦。 セルウィン 聖28一族・セルウィン家出身。七人のポッター作戦に参戦。 トラバースとともにハリーを捕らえるためラブグッド邸を襲撃した。 ウィルクス スネイプの学友。ヴォルデモート失踪の一年前に闇祓いに殺害された。 マルシベール スネイプの学友。学生時代から他の生徒に闇の魔術をかけるようなヤバい奴だったらしく、リリーに名指しで嫌われていた。 服従の呪文を得意とする工作員。5巻で脱獄し神秘部の戦いに参加するが再逮捕された。 ギボン 6巻でホグワーツを襲撃。作戦の要となる闇の印の打ち上げに成功したが、その後味方のロウルに死の呪いを誤射されたため、初登場時点で既に死んでいた。 ◆服従の呪文によって操られた者たち パイアス・シックネス 魔法法執行部部長→魔法大臣。 ヤックスリーの服従の呪文によって操られた。 ホグワーツ最終決戦では、魔法省の同僚であるアーサーとパーシーによって倒される。 ヴォルデモートの死後、魔法大臣にはキングズリー・シャックルボルトが選ばれた。 映画版ではヴォルデモートの八つ当たりで殺される。 また、服従の呪文にかけられている様子はなく、普通の死喰い人の一人として描かれている。 スタン・シャンパイク 夜の騎士(ナイト)バスの車掌。 自分は死喰い人だとホラを吹いて魔法省に摘発されアズカバンに収監される。 ……ハリーはこの件で怒っていたが、正直「軽い気持ちで悪質なデマを撒いて社会を混乱させていた」わけだし割と当然な気もする。 それでなくても「服従の呪文」で、誰がいつから死喰い人の手下になっているのかが分からなくなっているのに、そのうえ「イタズラ死喰い人」なんてのが蔓延ったらたまったものではない。 そういう意味ではスタンを逮捕して「こういったタチの悪い扇動は許さん!」と示すのはむしろ正しいと言える。 ……その後、集団脱獄の際に服従の呪文をかけられてしまい、本当に死喰い人の手下となって七人のポッター作戦でハリーを襲う。因果応報である。 ハリーは顔見知りが襲ってきて一瞬ためらったが、なんとか武装解除される。しかしこの際にハリーが得意技の「武装解除呪文」を使ったことで、囮作戦が破れることになった。 ドーリッシュ 闇祓い。一応闇祓いの中でもトップクラスに優秀なはずだが、護送中のダーク・クレスウェルに逃げられたりオーガスタ・ロングボトムを逮捕しに行って返り討ちに遭ったりとぱっとせず、敵からも味方からも舐められている。 錯乱呪文に掛かりやすいらしい。 ◆関係者 ナルシッサ・マルフォイ ルシウスの妻で、ドラコの母。 死喰い人ではないが、純血主義者で協力者の立ち位置となっている。 ブラック家出身でベラトリックス、そしてトンクスの母親であるアンドロメダ・トンクスの妹。シリウス・レギュラス兄弟は従弟でもある。 金髪碧眼の美女で、容姿の辛口評価に定評のあるハリーからも「美人」と評されるが、なんていやな臭いなんでしょうという表情さえしなければという前置き(*2)があり、息子と同世代のハリーと口論するなど性格はお世辞にもよろしいとはいえない。 とはいえ夫と息子への想いは強く、特にドラコを溺愛しており、ドラコをダームストラングに通わせようとした夫に反対していた他、終盤ではスネイプにドラコの身の安全のために『破れぬ誓い』を結ぶよう迫る。 ホグワーツ最終決戦で彼女の下した決断がヴォルデモートを斃す大きなきっかけになる。 映画版にも登場するが色々あって別人状態になっている。あとカカア天下。 スカビオール 逃亡中のマグル生まれの魔法使い等を捕まえる「人さらい」の一人。 グレイバックと行動を共にしているあたり、地位はそこそこ高い模様。 映画では人さらいのリーダー格になっており、ホグワーツ最終決戦で先陣を切って突撃するがネビルとシェーマスに渡り廊下を爆破され、谷底に落下した。 ドローレス・アンブリッジ マグル生まれの魔法使いの裁判の裁判長。 ビンセント・クラッブ、グレゴリー・ゴイル ドラコ・マルフォイの取り巻きの2人。ドラコが死喰い人になったのに伴い彼らも活動に参加するが、闇の印を刻まれたかは不明。 5巻までは腰巾着だったが、その後マルフォイ家の地位低下に伴い、露骨に見下す様になっていた。上記の通り自分たちの親父もどっこいなのだが。 7巻でクラッブは自らが放った悪霊の火を制御できずに焼死。ゴイルは生き延びたがその後は不明。 ボージン、バーク 夜の闇(ノクターン)横丁にある闇の魔術道具や曰く付きの品を扱う店の店主たち。少なくとも50年以上営業しているが代替わりしているかは不明。 トム・リドルはここの元店員で、彼の母親がスリザリンのロケットを売り払った店でもある。 その縁か死喰い人の協力者となっており、ルシウスのガサ入れ対策やドラコの任務に協力し(させられ)ている。 『魔法同盟』では、意外なことに戦後も店は存続している。 追記・修正は闇の印を受けてからお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] クラウチJr.は顔や仕草がプリズン・ブレイクのティーバッグそっくりだが中の人は演・吹き替え共に別人、他人の空似である。 -- 名無しさん (2013-08-18 20 36 29) 誰だルーナに左フック喰らわせた下衆野郎は# -- 名無しさん (2013-08-21 00 21 24) ピーターグリフィン陣営でも闇でも立場低いのか。 -- 名無しさん (2014-06-13 01 51 25) 数は多いけど有能なのはベラトリックス、クラウチJr.、ドロホフ、ヤックスリーくらい -- 名無しさん (2014-08-22 18 47 36) ↑それ以外は死をも覚悟して戦っていた不死鳥の騎士団にどうしても質的に劣る印象があるな。 -- 名無しさん (2014-08-22 19 11 45) 前から思っていたがルシウスってホグワーツの理事辞めさせられたけど秘密の部屋事件の首謀者ってことが露見したのに処分が軽すぎないか? -- 名無しさん (2014-10-08 17 41 23) ジニーが操られていったってことが明るみに出たら問題だろうし、事件の真相は詳しく言わなかったのかも。シリーズ通してルシウスは罰を逃れすぎというのは同意 -- 名無しさん (2014-11-08 21 32 30) 死喰い人たちのモブを見てると中には黒人や東洋人も混じってるよな、こいつらって純血なのかな -- 名無しさん (2015-02-10 16 50 32) ↑死喰い人にはマグル生まれとかも極少数ではあるけどいるらしいし半純血も結構いるというかボスがそうだしな -- 名無しさん (2015-03-01 15 20 45) クラウチJr.が一番有能だった。スネイプばかり評価されてるが教師としても有能だったし、忠誠心もベラに負けてない。 -- 名無しさん (2015-03-13 21 15 55) スネイプ、クラウチJr.、ベラ、ドロホフ、ヤックスリーくらいか?ブレッド殺したルックウッドは? -- 名無しさん (2015-04-09 00 25 13) そういや明確な死亡描写あったのはヴォルとベラ様とワーミーくらいか?他は全員逮捕されたってことでいいんかね -- 名無しさん (2015-06-25 22 23 13) ドロホフはフリットウィックに殺されたぞ -- 名無しさん (2015-08-02 22 54 57) 映画版だと死亡描写あったのはヴォル様とベラ、パイアスぐらいだな -- 名無しさん (2015-08-17 14 02 11) クラウチjr.なんて、物語の終わりの方までダンブルドアを欺いてたからな、能力的に最高クラスだろ -- 名無しさん (2015-11-14 23 05 20) クラウチジュニアは密偵や教師としては有能だがそれ以外が有能かどうかは疑問だ(それともヴォルデモートより王に向いてる?) -- 名無しさん (2016-02-23 09 25 31) ↑9 外国の純血の魔法使いなんじゃね? -- 名無しさん (2016-04-27 04 16 32) ↑×12 ルシウスの理事解任は秘密の部屋のこととは無関係。ルシウスの屋敷に闇の魔法でできた道具がたくさんあったから(ポリジュース薬中にロンがドラコから聞き出してた) -- 名無しさん (2017-09-16 18 53 39) ドーリッシュ、死喰い人なんか? -- 名無しさん (2023-04-19 10 42 37) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/2407.html
前 れいむはふと、目を覚ました。 四畳半ほどの白い部屋だった。白い床に白い天井。四方を囲む壁の内、一方が黒なのを除けばやはり白く染まっていた。 「………」 見渡すと、目と目が合った。 やはり、死んだはずのまりさだった。何度も死んだはずのまりさだった。れいむはこの施設できちんと躾られたゆっくりだが、数の数え方はまだ教わっていなかった。だから四より多くの数は理解できない。目の前のまりさが何回死んだのかもわからなかった。 すべて、夢だったのか。夢の中でいくつもの夢を見ていたのか。れいむにはわからなかった。 「「ゆっくりしていってね!」」 機械的に、何回目かわからない本能的な挨拶を交わす。 頭に何も入ってこない。 「明日は、れいむ。お前の番だ」 お兄さんの言葉が頭の中でこだまする。刹那的に生きるゆっくりにとって、明日とは眠って目が覚めたら来るものだ。当たり前に来るはずの、ただそれだけのもののはずだった。 それなのに。 れいむには、明日が来ない。 いつまでたっても明日が来ない。 当たり前にくるはずの明日が来ない。 そんなことでは、ちっともゆっくりできない。 「「むーしゃ、むーしゃ、しあわせー!」」 まりさに合わせて、無意識に声を上げている自分に驚く。今まで夢で何度も見たけど、現実では初めてのハズのことなのに、既にありふれた日常の習慣のようになってしまっている……! 「ま”りざああああああっ!」 「おわっ、れいむっ!?」 たまらなくなって、まりさに飛びつく。そして、激しくすーりすりする。 「まりざあああああっ! まりざのあがぢゃんほじいいいっ! れいむにあがぢゃんちょうだいっ! れいむですっきりーじでぇぇぇぇ!」 「あ、あかちゃんっ!? あったばかりなのにずいぶんせっきょくてきなれいむだぜ!」 れいむは必死だった。 明日を迎えられないれいむは、なんでもいいから後に残るものが欲しかった。生きている証が欲しいのだ。それがなくては、とてもゆっくりできないのだった。 また夢と同じ事が起きるなら、まりさは死んでしまう。だが、自分がにんっしんすればまりさがいた証が残る。 それが情熱となって現れた。その熱にまりさはのぼせあがってしまう。元々ゆっくりは刹那的な生き物である。それに、レイパーにすっきりされるのならともかく、自分がすっきりする分には面倒がないから問題ないように思えた。このまりさも施設で躾られたゆっくりであったが、すっきりーの規制はまだきちんと教わっていなかった。 「「すっきりー」」 だから、思う存分れいむですっきりーした。 れいむの情熱はすぐに結実した。頭からあっという間ににょきにょきと、芽吹いて三つの実がなった。植物型の受胎だった。 れいむはとても喜んだ。あまりに嬉しそうなだから、まりさも照れ臭くなった。でも、誇らしくもあった。 だから、別れは今までの夢より辛かった。 「れいぶぅぅぅ! あがぢゃぁぁぁぁんんんん!」 「まりざぁぁぁぁ! おにいざんおねがいぃぃぃ! まりざをごろざないでぇぇぇぇ!」 れいむは透明の箱に押し込められ、まりさは部屋に連れ去られる。 今度の虐待はローラーに背中からゆっくりと巻き込まれると言うものだった。 通常、片側から潰されると、餡子が寄ってきてゆっくりは破裂する。それを防止するために、まりさの頭には餡子を排出するための管が刺された。その管はお兄さんの熟練の技で、ローラーで中枢餡子が容易に吐き出されないよう刺されている。 ローラーはひどく緩慢に動いた。そのたびにまりさは潰されていき、管からは命の源、餡子が漏れでた。時折、お兄さんは途中で死なないようにオレンジジュースをかける。 「おにいざん! おねがいじばずぅぅぅ! まりざをごろざないでぇぇぇ! まりざをだずげでえええぇぇぇ!」 お兄さんには何度もまりさの生存を懇願した。だが、いつものように無言だった。まりさはまりさで、絶え間なく与えられるじわじわと与えられる苦痛で悲鳴以外の言葉を上げられなかった。 だが、 「まりざあぁぁぁぁ、まりざあぁぁぁぁ!」 「ゆ、ゆぐぐぅ……れ、れいぶ、まりさたちのあかちゃん、ゆっくりそだててほしいんだぜ……」 「ま、まりざ……!?」 最期にきて、まりさは悲鳴以外の言葉を発した。もうあと数ミリローラーが巻き込めば、まりさは絶命する……そんな段階で、まりさは自分の意志を取り戻した。死の間際、痛覚が麻痺したのかも知れない。通常のゆっくりにはありえない奇跡だった。 「だいじにそだてるよ……! まりさにまけないくらいゆっくりしたゆっくりにそだてるよ……!」 「れいぶぅ……まりさはいいゆっくりだったか……?」 「うん……! うん……! まりさはすごくゆっくりしたゆっくりだったよ!」 まりさは微かに微笑んだ。 「もっど……ゆっぐり……じだがっだ……」 「まりざあああああああーーーーーーっ!」 そして、まりさは永遠にゆっくりした。 れいむは泣いた。子供を残したいだけの、つかの間の愛だった。しかし、このまりさは最高のゆっくりだった。世界一のまりさだった。 凄惨な虐待の場でありながら、静謐で神聖な沈黙が場を占める。 そんな中、今までの夢と同じくお兄さんは口を開く。 「明日は、れいむ。お前の番だ」 淡々と告げられた。 あまりにも凄惨な未来。だが、れいむは、 「れいむはいいよ。でも、あかちゃんはたすけて……!」 その言葉が無駄になることを予感しながら、それでもれいむは力強く言った。 そして、はじめてのすっきりーとまりさとの別れ。極度の疲労で、れいむは気を失った。 **** れいむはふと、目を覚ました。 四畳半ほどの白い部屋だった。白い床に白い天井。四方を囲む壁の内、一方が黒なのを除けばやはり白く染まっていた。 「………」 見渡すと、目と目が合った。 「お、めをさましたんだぜ!」 特徴的な三角の黒い帽子、金の髪を揺らして答えたのはゆっくりまりさだった。 愛したまりさだった。 愛してくれたまりさだった。 この上なく幸せな気持ちで満たされた。 そして、見上げた。そこには、二人の愛の結晶である赤ちゃんが……。 いなかった。 茎の跡形もない。わずかな傷痕すらない。 なくなった。 昨日の証がなくなった。未来への希望がなくなった。 なくなって、しまった。 「ど、どうしたんだぜ……?」 ぶるぶると震えるれいむに、まりさは声をかけた。 やさしい声だった。だが、軽い声だった。れいむの苦悩に気づいていない。だって赤ちゃんを失ったならこんな冷静に聞けるわけがない。もっと苦しむはずなのだ。もっと悲しむはずなのだ。 このまりさは、違う。 ゆっくりの本能では同じだと認識している。れいむの理性では違うと叫んでいる。 その矛盾が、 「ゆがああああああっ!」 爆発した。 一瞬だった。 「ゆううっ!?」 れいむのいきなりの突進に、まりさは強かに突き飛ばされた。 「な、なにをするんだぜっ!? やるきならようしゃしないんだぜ!」 まりさ種は、れいむ種に比べて活発だ。一発不意打ちを食らったぐらいで気持ちは萎えない。負ける気は無かった。だが、その威勢は自分の身体の異変に気づいてすぐさましぼんでしまった。 「ぎ、ぎゃあああああぁぁぁぁっ!?」 れいむはただぶつかったのではなかった。食いちぎっていた。わずかだが、まりさのほおの辺りを食いちぎっていたのだ。これはゆっくり同士のケンカにおいて致命傷だった。ゆっくりのケンカは基本的には身体のぶつけ合いだ。だから、餡子の漏れ出す穴が空いたらもうおしまいだ。身体をぶつければぶつけるほど餡子が漏れてしまうのだ。攻撃も防御も出来ない。回避のために迂闊に動くことすらできないのだ。 通常ならばれいむがまりさの皮を食い破るなんてことはできない。だが、限界を超えた激情が不可能を可能にしたのだ。 「こ、こうさんなんだぜ……」 こうなったらケンカではなく殺し合いだ。施設で育てられたまりさに、致命傷を負わされて戦い続ける度胸も理由もなかった。 だが。 「まりざがわるいんだあああぁぁぁ! れいむがあいじだまりざじゃない! ぞんなまりざがいるがらあがちゃんがいなくなるじ、あしたもごないんだああああっ!」 れいむはもはや正気ではなかった。容赦なくまりさにぶつかりつづける。まりさはどうにか逃げようとするが、広さが限られた密室だ。逃げ場もないし、助けもない。すぐに追いつめられ、れいむの体あたりを幾度と無く喰らい、身体中の餡子を外に押し出されて永遠にゆっくりした。 れいむは荒い息を整える。 そして、久しぶりのゆっくりした気持ちを味わっていた。 「これであしたがくるよ……」 お兄さんはいつも言っていた。「明日は、れいむ。お前の番だ」、と。なら、まりさがいなければ、明日が来てれいむの番になるのだ。そのはずなのだ。 「あれ……おかしいよ……?」 鈍い餡子脳でも気がついた。まりさがいない。なら、明日を待つまでもなく、今日、それもこのあとすぐにでも、自分が虐待されてしまうのではないか。死んでしまうのではないだろうか。 「やっぱり、あしたは、こない……?」 背後で、部屋の扉が開いた。 「ゆっくり、できない……?」 振り向いた。 ゆっくり用スイーツを持ってきた、お兄さんがいた。 れいむは意識を失った。 **** れいむはふと、目を覚ました。 四畳半ほどの白い部屋だった。白い床に白い天井。四方を囲む壁の内、一方が黒なのを除けばやはり白く染まっていた。 「………」 見渡すと、目と目が合った。 何度も死んだまりさがいた。れいむの感情は、動かなかった。 今まで見た夢の通りだった。まりさがいて、むーしゃむーしゃして、透明の箱に詰められて、まりさは隣の部屋で虐待された。 虐待だけがいつも違った。 今日の虐待はちょっと変わったものだった。 まず、まりさにたらふくオレンジジュースを飲ませた。最初は「うっめ! これめっちゃうっめ!」と美味しそうに飲んでいた。だが、もうお腹いっぱいになってもお兄さんは限界まで無理矢理飲ませた。 そして、まりさのぺにぺにが引き出された。それを包み込むようにチューブがあてがわれ、テープで固定される。チューブの反対の端は帽子を取った頭の中心に深々と突き立てられた。 「ゆががががががっ!」 お兄さんはそこまでの作業を終えると、まりさをれいむの正面に置いた。 まりさは痛みに痙攣していたが、れいむは声をかけるどころか眉一つ動かさなかった。 しばらくすると、まりさは頭に刺さったチューブよりべつのことに苦しめられた。 しーしーがしてくてたまらなくなったのだ。 ゆっくりは身体の中の水分を一定に保つ必要がある。そのために、過剰に水分を摂取すればしーしーで排出しなくてはならないのだ。 「し、しーしーするよ!」 生理現象には逆らえない。言葉にするまでもなく、しーしーが出始めた。 しーしーはぺにぺにから出る。当然、そこに繋がれたチューブを伝わり、行き着く先は刺さった頭の中だ。 「ゆぎぎぎぎぎぃっ!?」 最初はチューブに残った空気。次にしーしーがまりさの身体の中に注ぎ込まれる。それらはゆっくりに対して致命的な害になるものではない。だが、異物を身体に注ぎ込まれる苦痛は別だ。 「いぎゃいぃぃぃ! いぎゃいぃぃぃいいいぃぃぃぃぃ!」 躾の体罰でも味わったことのない、体内からの未知の苦痛が身を焦がす。 混乱する餡子脳でも、しーしーを続ければ痛みが止まらないことがわかった。だが、 「しーしーどぼじでどばらないのおおおおぉぉぉっ!? いぎゃい、いぎゃい、ゆぎゃああああああああっ!!!」 止まらない。しーしーは元々身体の余分な水分を排出するためのものだ。排出したはずの水分が戻ってくるのだから、止まるはずがない。 痛みは永劫に続くかと思われた。 「う、うんうん! うんうんでるよおおおぉぉぉ!」 ゆっくりも、水分を摂りすぎてゲリになることがある。ぺにぺにからの排出が無理となった今、身体はうんうんでの水分排出を選んだ。 だが、それはお兄さんによって阻まれる。用意したのはゆっくり用のうんうん栓とテープ。それでがっちりと肛門を塞いでしまう。 「うんうんでないぃぃぃ! うんうんでないいぃぃ! だずげでえええぇぇぇ!」 苦しみに七転八倒するが、ガッチリ固定されたぺにぺにと体内を繋ぐチューブも肛門を塞ぐ栓も外れない。 「ゆげえええぇぇぇ!」 しーしーもうんうんもダメとなれば口から吐くしかない。しかし、それはお兄さんの素早く阻まれる。驚くほどの早業で口を縫うと、トドメとばかりにテープで固定した。 「んー! んごぉぉぉ! んごごごおおおぉぉぉぉ!!」 苦しみに泣く。涙がどっと溢れる。滝のように流れるそれは、通常のゆっくりの流す量ではない。異常な状態に、身体は涙で水分を出そうとしているのだ。これまたお兄さんによって阻まれる。素早く縫いつけ、テープでだめ押しだ。 そして、まりさはうなって震えることしかできない不気味なオブジェと化した。 時折、お兄さんはまりさをゆっくりと上下に振る。水分が偏り、皮が破れることを避けるため中を攪拌しているのだ。 だからまりさはなかなか死ねない。川に落ちて水に溶けてしまうゆっくりとは違う。体内の水分量は限りなく限界に近いが、越えているわけではないのだ。 容赦のない責めを、れいむは無感動に見ていた。どうせ、これも夢。どうせ、明日は来ない。目の前でまりさが苦しんでいるだけ。自分は苦しくない。見ているだけ。もう考えるのをやめてしまったのだ。 やがて、まりさの震えが弱まる。いくら水分量は限界ギリギリ限界と言っても、本来は排出すべきしーしーを体内に注ぎ込むという暴挙を続けているのだ。ゆっくり特有の不思議餡子変換機能にも限界に達していた。 もう死は近い。それを見極めると、お兄さんはまりさを押さえつける用に手を載せた。 それを、全力で振動させた。強烈な振動に、死が近づいたまりさの頬に赤みが差した。 発情状態になったのだ。 生き物は死が近づくと子孫を残すべく子種を出そうとする。ゆっくりにもそれがどうやら当てはまるらしい。 そして、お兄さんは一気に拘束を解いた。目と口を覆うテープを剥がし糸を抜き、チューブを取り去った。あざやかな手並みだった。 瞬間的に、ありえないほどまりさのぺにぺにが膨張した。まりさの体長もこれる成人男性の腕ほどもあるそれは、もはやマグナムを越えてキャノンだ。山の神もびっくりの威容だった。 「んほおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!」 そして、一気に放出した。 すっきりーで放出する子種ではなかった。 しーしーでもなく、うんうんでもなかった。 それらすべてが混ざった、液状化したまりさの中身全てが、巨大なぺにぺにから放出された。 その時のまりさは、恍惚と苦しみが同居したおぞましい表情をしていた。 だが、れいむは見ることが出来なかった。 まりさの放出物が部屋を隔てるガラスに飛び散り、視界を奪ったからだ。 壮絶な惨劇を前にして、それでもれいむの感情は動かなかった。 だが、表情は動いていた。 れいむは微笑んでいた。 **** 「資料届けに来ましたーっ!」 ゆっくり加工場。その研究棟の一室に、研究お兄さんは資料を届けに来ていた。 部屋の中では資料をまとめる研究お姉さんの姿があった。まとめる資料の中には、見かけない色をしたゆっくりのサンプルがあった。 「あら、ありがと……」 「いただきまーすっ」 研究お姉さんが止めるヒマもなく、研究お兄さんはサンプルをひとかけらちょうだいしていた。 ここゆっくり研究棟では常に新しい味の模索をしている。こうして新製品を味見できるのが大きな魅力のひとつだった。 とは言っても、最近研究お兄さんは新しい味に出会っていない。ゆっくりは基本的に虐待の程度によって味の深みと濃度を変えることができるが、その研究もされつくされている。最近は熱したナイフで薄切りにしてみたり過剰水分を摂らせて中身全部を餡子ジュースにしてみたりなど、もっぱら変わった食感の研究が大半だった。 サンプルとしてあったのはただのゆっくりの欠片。これぐらいいただいてもいいだろうと研究お兄さんは思ったのだが……。 「ふわあ……」 陶然となった。 初めての味だった。基本的な味そのものはゆっくりに間違いないのだが、ふんわりとやわらかいこの独特の甘味は初めてだった。うまい。しかし、言葉にならない。あまたのゆっくりの味わいを文章化して記録してきた研究お兄さんをして、言語化ができない。それが戸惑わせる。まるで目覚めた時は覚えていたのに時間が経つと思い出せなくなる、夢のようなつかみどころのない味だった。 ふと気がつくと、研究お姉さんに顔を覗き込まれていた。研究お兄さんは赤面した。 「それ食べると、みんな夢みるような顔になっちゃうのよねー」 「な、なんなんですかこれ?」 「『発狂』したゆっくりよ」 「は、『発狂』……って、あいつら最初っから頭おかしいじゃないですか?」 研究お兄さんの素直な言葉に研究お姉さんは苦笑する。 「そうね。別棟で研究しているあなたには理解しづらいでしょうから、まず作り方から教えるわね」 そして、研究お姉さんはこのゆっくりの作り方を説明した。 1.れいむ種とまりさ種を同室に置く 2.れいむ種の前でまりさ種を永遠にゆっくりするまで虐待する この時、まりさ種の帽子は傷つけず回収する 3.虐待後、「明日はお前を同じように虐待する」と脅す 4.まりさ種を用意して、「2.」で回収した帽子をかぶせる 5.「1.」に戻る 「まあ、大筋はこんな感じね。これを一ヶ月ぐらい毎日繰り返す」 「これで『発狂』するんですか?」 研究お兄さんにはいまいちピンとこなかった。目の前で虐待を見せ続けたことはある。それによってこのような味の変化は無かった。 「重要なのは、ゆっくりは飾りで個体を識別するってことね。れいむ種にとっては、虐待で死んだハズのまりさ種と出会うことになるのよ。これってホラーじゃない?」 研究お兄さんは想像してみた。昨日死んだハズの人間が生きていることを想像した。一度だったら何かの間違いか夢だったとごまかせるだろう。だが、一ヶ月に渡ってそんなことが起きたら……。 「ぞっとしませんねぇ。そりゃ、あの餡子頭もおかしくなるでしょうねぇ……」 「毎日同じ事の繰り返しだから、時間感覚も狂うみたいなのよね。夢と現実の狭間でさまようって……正気でできることじゃないわ」 「確かにあいつらのおかしさともひと味違いますね」 「でしょ。肉体的苦痛だとなかなかそういうふうに追いつめられないのよね。あいつら、軟弱な割に死ぬまで正気を保つからね」 「責めすぎると餡子吐いておだぶつですしね……でもこのれいむ、そんなこと続けられてよく餡子吐いて死にませんでしたね」 「あら、吐いたわよ? 何度となく、ね。でもほら? 餡子を吐いても、体外に排出しないかぎりいずれ吸収されて蘇生するじゃない。脆いクセにしぶといわよね」 れいむは透明の箱に収められた。中枢餡子を吐いたが、まったく動けない箱の中では対外に排出するまで至らない。口を直接塞いでも良かったが、せめて悲痛な声を聞きたいと虐待係から要望があってそれはやめたのだ。ただでさえ日々同じ事をしていると演出するため、虐待係には沈黙を守らせている。やむをえない処置だった。不満ばかりの作業ではいい仕事はできないのだ。 「でも『発狂』したゆっくりってどんな風になるんですか?」 「こんな風よ」 研究お姉さんが差し出したのは一葉の写真だった。そこに写っているのは虐待されるまりさ種を薄ら笑いを浮かべて眺めるれいむ種だった。 異様だった。 何が異様って、その笑みには羨望が伺えるのだ。虐待されるまりさをうらやましがるなんて、 「あー、確かに狂ってますねー」 「狂ってるでしょー」 「普通のあいつらのおかしさとは、文字通りひと味違いますね。いや、この味はいけますよ! 新製品誕生ですね!」 「商品名はさしずめ『夢みるれいむの幻想味』ってとこかしら。でもまだちょっと作るのに手間がかかりすぎるのよね。コスト的に商品化は難しいわ。まあ検体は並行して何体か進めてるから、『発狂』した段階で赤ゆっくりでもつくらせてみようかしらね。直系なら近い味を保てるかも知れないわ」 研究お姉さんはうーんと伸びをした。ここまでには様々な失敗があったが、ようやく新しい味が出た。この生き物は、まだまだ奥が深い。 ここはゆっくり研究所。 常に新しいことに挑戦する、熱気と探求心溢れる場所だ。 明日と希望を見失い、夢と現実の区別がつかなくなったれいむも、そこでの実験の結果のひとつに過ぎない。 了 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau9/pages/1345.html
前 れいむはふと、目を覚ました。 四畳半ほどの白い部屋だった。白い床に白い天井。四方を囲む壁の内、一方が黒なのを除けばやはり白く染まっていた。 「………」 見渡すと、目と目が合った。 やはり、死んだはずのまりさだった。何度も死んだはずのまりさだった。れいむはこの施設できちんと躾られたゆっくりだが、数の数え方はまだ教わっていなかった。だから四より多くの数は理解できない。目の前のまりさが何回死んだのかもわからなかった。 すべて、夢だったのか。夢の中でいくつもの夢を見ていたのか。れいむにはわからなかった。 「「ゆっくりしていってね!」」 機械的に、何回目かわからない本能的な挨拶を交わす。 頭に何も入ってこない。 「明日は、れいむ。お前の番だ」 お兄さんの言葉が頭の中でこだまする。刹那的に生きるゆっくりにとって、明日とは眠って目が覚めたら来るものだ。当たり前に来るはずの、ただそれだけのもののはずだった。 それなのに。 れいむには、明日が来ない。 いつまでたっても明日が来ない。 当たり前にくるはずの明日が来ない。 そんなことでは、ちっともゆっくりできない。 「「むーしゃ、むーしゃ、しあわせー!」」 まりさに合わせて、無意識に声を上げている自分に驚く。今まで夢で何度も見たけど、現実では初めてのハズのことなのに、既にありふれた日常の習慣のようになってしまっている……! 「ま”りざああああああっ!」 「おわっ、れいむっ!?」 たまらなくなって、まりさに飛びつく。そして、激しくすーりすりする。 「まりざあああああっ! まりざのあがぢゃんほじいいいっ! れいむにあがぢゃんちょうだいっ! れいむですっきりーじでぇぇぇぇ!」 「あ、あかちゃんっ!? あったばかりなのにずいぶんせっきょくてきなれいむだぜ!」 れいむは必死だった。 明日を迎えられないれいむは、なんでもいいから後に残るものが欲しかった。生きている証が欲しいのだ。それがなくては、とてもゆっくりできないのだった。 また夢と同じ事が起きるなら、まりさは死んでしまう。だが、自分がにんっしんすればまりさがいた証が残る。 それが情熱となって現れた。その熱にまりさはのぼせあがってしまう。元々ゆっくりは刹那的な生き物である。それに、レイパーにすっきりされるのならともかく、自分がすっきりする分には面倒がないから問題ないように思えた。このまりさも施設で躾られたゆっくりであったが、すっきりーの規制はまだきちんと教わっていなかった。 「「すっきりー」」 だから、思う存分れいむですっきりーした。 れいむの情熱はすぐに結実した。頭からあっという間ににょきにょきと、芽吹いて三つの実がなった。植物型の受胎だった。 れいむはとても喜んだ。あまりに嬉しそうなだから、まりさも照れ臭くなった。でも、誇らしくもあった。 だから、別れは今までの夢より辛かった。 「れいぶぅぅぅ! あがぢゃぁぁぁぁんんんん!」 「まりざぁぁぁぁ! おにいざんおねがいぃぃぃ! まりざをごろざないでぇぇぇぇ!」 れいむは透明の箱に押し込められ、まりさは部屋に連れ去られる。 今度の虐待はローラーに背中からゆっくりと巻き込まれると言うものだった。 通常、片側から潰されると、餡子が寄ってきてゆっくりは破裂する。それを防止するために、まりさの頭には餡子を排出するための管が刺された。その管はお兄さんの熟練の技で、ローラーで中枢餡子が容易に吐き出されないよう刺されている。 ローラーはひどく緩慢に動いた。そのたびにまりさは潰されていき、管からは命の源、餡子が漏れでた。時折、お兄さんは途中で死なないようにオレンジジュースをかける。 「おにいざん! おねがいじばずぅぅぅ! まりざをごろざないでぇぇぇ! まりざをだずげでえええぇぇぇ!」 お兄さんには何度もまりさの生存を懇願した。だが、いつものように無言だった。まりさはまりさで、絶え間なく与えられるじわじわと与えられる苦痛で悲鳴以外の言葉を上げられなかった。 だが、 「まりざあぁぁぁぁ、まりざあぁぁぁぁ!」 「ゆ、ゆぐぐぅ……れ、れいぶ、まりさたちのあかちゃん、ゆっくりそだててほしいんだぜ……」 「ま、まりざ……!?」 最期にきて、まりさは悲鳴以外の言葉を発した。もうあと数ミリローラーが巻き込めば、まりさは絶命する……そんな段階で、まりさは自分の意志を取り戻した。死の間際、痛覚が麻痺したのかも知れない。通常のゆっくりにはありえない奇跡だった。 「だいじにそだてるよ……! まりさにまけないくらいゆっくりしたゆっくりにそだてるよ……!」 「れいぶぅ……まりさはいいゆっくりだったか……?」 「うん……! うん……! まりさはすごくゆっくりしたゆっくりだったよ!」 まりさは微かに微笑んだ。 「もっど……ゆっぐり……じだがっだ……」 「まりざあああああああーーーーーーっ!」 そして、まりさは永遠にゆっくりした。 れいむは泣いた。子供を残したいだけの、つかの間の愛だった。しかし、このまりさは最高のゆっくりだった。世界一のまりさだった。 凄惨な虐待の場でありながら、静謐で神聖な沈黙が場を占める。 そんな中、今までの夢と同じくお兄さんは口を開く。 「明日は、れいむ。お前の番だ」 淡々と告げられた。 あまりにも凄惨な未来。だが、れいむは、 「れいむはいいよ。でも、あかちゃんはたすけて……!」 その言葉が無駄になることを予感しながら、それでもれいむは力強く言った。 そして、はじめてのすっきりーとまりさとの別れ。極度の疲労で、れいむは気を失った。 **** れいむはふと、目を覚ました。 四畳半ほどの白い部屋だった。白い床に白い天井。四方を囲む壁の内、一方が黒なのを除けばやはり白く染まっていた。 「………」 見渡すと、目と目が合った。 「お、めをさましたんだぜ!」 特徴的な三角の黒い帽子、金の髪を揺らして答えたのはゆっくりまりさだった。 愛したまりさだった。 愛してくれたまりさだった。 この上なく幸せな気持ちで満たされた。 そして、見上げた。そこには、二人の愛の結晶である赤ちゃんが……。 いなかった。 茎の跡形もない。わずかな傷痕すらない。 なくなった。 昨日の証がなくなった。未来への希望がなくなった。 なくなって、しまった。 「ど、どうしたんだぜ……?」 ぶるぶると震えるれいむに、まりさは声をかけた。 やさしい声だった。だが、軽い声だった。れいむの苦悩に気づいていない。だって赤ちゃんを失ったならこんな冷静に聞けるわけがない。もっと苦しむはずなのだ。もっと悲しむはずなのだ。 このまりさは、違う。 ゆっくりの本能では同じだと認識している。れいむの理性では違うと叫んでいる。 その矛盾が、 「ゆがああああああっ!」 爆発した。 一瞬だった。 「ゆううっ!?」 れいむのいきなりの突進に、まりさは強かに突き飛ばされた。 「な、なにをするんだぜっ!? やるきならようしゃしないんだぜ!」 まりさ種は、れいむ種に比べて活発だ。一発不意打ちを食らったぐらいで気持ちは萎えない。負ける気は無かった。だが、その威勢は自分の身体の異変に気づいてすぐさましぼんでしまった。 「ぎ、ぎゃあああああぁぁぁぁっ!?」 れいむはただぶつかったのではなかった。食いちぎっていた。わずかだが、まりさのほおの辺りを食いちぎっていたのだ。これはゆっくり同士のケンカにおいて致命傷だった。ゆっくりのケンカは基本的には身体のぶつけ合いだ。だから、餡子の漏れ出す穴が空いたらもうおしまいだ。身体をぶつければぶつけるほど餡子が漏れてしまうのだ。攻撃も防御も出来ない。回避のために迂闊に動くことすらできないのだ。 通常ならばれいむがまりさの皮を食い破るなんてことはできない。だが、限界を超えた激情が不可能を可能にしたのだ。 「こ、こうさんなんだぜ……」 こうなったらケンカではなく殺し合いだ。施設で育てられたまりさに、致命傷を負わされて戦い続ける度胸も理由もなかった。 だが。 「まりざがわるいんだあああぁぁぁ! れいむがあいじだまりざじゃない! ぞんなまりざがいるがらあがちゃんがいなくなるじ、あしたもごないんだああああっ!」 れいむはもはや正気ではなかった。容赦なくまりさにぶつかりつづける。まりさはどうにか逃げようとするが、広さが限られた密室だ。逃げ場もないし、助けもない。すぐに追いつめられ、れいむの体あたりを幾度と無く喰らい、身体中の餡子を外に押し出されて永遠にゆっくりした。 れいむは荒い息を整える。 そして、久しぶりのゆっくりした気持ちを味わっていた。 「これであしたがくるよ……」 お兄さんはいつも言っていた。「明日は、れいむ。お前の番だ」、と。なら、まりさがいなければ、明日が来てれいむの番になるのだ。そのはずなのだ。 「あれ……おかしいよ……?」 鈍い餡子脳でも気がついた。まりさがいない。なら、明日を待つまでもなく、今日、それもこのあとすぐにでも、自分が虐待されてしまうのではないか。死んでしまうのではないだろうか。 「やっぱり、あしたは、こない……?」 背後で、部屋の扉が開いた。 「ゆっくり、できない……?」 振り向いた。 ゆっくり用スイーツを持ってきた、お兄さんがいた。 れいむは意識を失った。 **** れいむはふと、目を覚ました。 四畳半ほどの白い部屋だった。白い床に白い天井。四方を囲む壁の内、一方が黒なのを除けばやはり白く染まっていた。 「………」 見渡すと、目と目が合った。 何度も死んだまりさがいた。れいむの感情は、動かなかった。 今まで見た夢の通りだった。まりさがいて、むーしゃむーしゃして、透明の箱に詰められて、まりさは隣の部屋で虐待された。 虐待だけがいつも違った。 今日の虐待はちょっと変わったものだった。 まず、まりさにたらふくオレンジジュースを飲ませた。最初は「うっめ! これめっちゃうっめ!」と美味しそうに飲んでいた。だが、もうお腹いっぱいになってもお兄さんは限界まで無理矢理飲ませた。 そして、まりさのぺにぺにが引き出された。それを包み込むようにチューブがあてがわれ、テープで固定される。チューブの反対の端は帽子を取った頭の中心に深々と突き立てられた。 「ゆががががががっ!」 お兄さんはそこまでの作業を終えると、まりさをれいむの正面に置いた。 まりさは痛みに痙攣していたが、れいむは声をかけるどころか眉一つ動かさなかった。 しばらくすると、まりさは頭に刺さったチューブよりべつのことに苦しめられた。 しーしーがしてくてたまらなくなったのだ。 ゆっくりは身体の中の水分を一定に保つ必要がある。そのために、過剰に水分を摂取すればしーしーで排出しなくてはならないのだ。 「し、しーしーするよ!」 生理現象には逆らえない。言葉にするまでもなく、しーしーが出始めた。 しーしーはぺにぺにから出る。当然、そこに繋がれたチューブを伝わり、行き着く先は刺さった頭の中だ。 「ゆぎぎぎぎぎぃっ!?」 最初はチューブに残った空気。次にしーしーがまりさの身体の中に注ぎ込まれる。それらはゆっくりに対して致命的な害になるものではない。だが、異物を身体に注ぎ込まれる苦痛は別だ。 「いぎゃいぃぃぃ! いぎゃいぃぃぃいいいぃぃぃぃぃ!」 躾の体罰でも味わったことのない、体内からの未知の苦痛が身を焦がす。 混乱する餡子脳でも、しーしーを続ければ痛みが止まらないことがわかった。だが、 「しーしーどぼじでどばらないのおおおおぉぉぉっ!? いぎゃい、いぎゃい、ゆぎゃああああああああっ!!!」 止まらない。しーしーは元々身体の余分な水分を排出するためのものだ。排出したはずの水分が戻ってくるのだから、止まるはずがない。 痛みは永劫に続くかと思われた。 「う、うんうん! うんうんでるよおおおぉぉぉ!」 ゆっくりも、水分を摂りすぎてゲリになることがある。ぺにぺにからの排出が無理となった今、身体はうんうんでの水分排出を選んだ。 だが、それはお兄さんによって阻まれる。用意したのはゆっくり用のうんうん栓とテープ。それでがっちりと肛門を塞いでしまう。 「うんうんでないぃぃぃ! うんうんでないいぃぃ! だずげでえええぇぇぇ!」 苦しみに七転八倒するが、ガッチリ固定されたぺにぺにと体内を繋ぐチューブも肛門を塞ぐ栓も外れない。 「ゆげえええぇぇぇ!」 しーしーもうんうんもダメとなれば口から吐くしかない。しかし、それはお兄さんの素早く阻まれる。驚くほどの早業で口を縫うと、トドメとばかりにテープで固定した。 「んー! んごぉぉぉ! んごごごおおおぉぉぉぉ!!」 苦しみに泣く。涙がどっと溢れる。滝のように流れるそれは、通常のゆっくりの流す量ではない。異常な状態に、身体は涙で水分を出そうとしているのだ。これまたお兄さんによって阻まれる。素早く縫いつけ、テープでだめ押しだ。 そして、まりさはうなって震えることしかできない不気味なオブジェと化した。 時折、お兄さんはまりさをゆっくりと上下に振る。水分が偏り、皮が破れることを避けるため中を攪拌しているのだ。 だからまりさはなかなか死ねない。川に落ちて水に溶けてしまうゆっくりとは違う。体内の水分量は限りなく限界に近いが、越えているわけではないのだ。 容赦のない責めを、れいむは無感動に見ていた。どうせ、これも夢。どうせ、明日は来ない。目の前でまりさが苦しんでいるだけ。自分は苦しくない。見ているだけ。もう考えるのをやめてしまったのだ。 やがて、まりさの震えが弱まる。いくら水分量は限界ギリギリ限界と言っても、本来は排出すべきしーしーを体内に注ぎ込むという暴挙を続けているのだ。ゆっくり特有の不思議餡子変換機能にも限界に達していた。 もう死は近い。それを見極めると、お兄さんはまりさを押さえつける用に手を載せた。 それを、全力で振動させた。強烈な振動に、死が近づいたまりさの頬に赤みが差した。 発情状態になったのだ。 生き物は死が近づくと子孫を残すべく子種を出そうとする。ゆっくりにもそれがどうやら当てはまるらしい。 そして、お兄さんは一気に拘束を解いた。目と口を覆うテープを剥がし糸を抜き、チューブを取り去った。あざやかな手並みだった。 瞬間的に、ありえないほどまりさのぺにぺにが膨張した。まりさの体長もこれる成人男性の腕ほどもあるそれは、もはやマグナムを越えてキャノンだ。山の神もびっくりの威容だった。 「んほおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!」 そして、一気に放出した。 すっきりーで放出する子種ではなかった。 しーしーでもなく、うんうんでもなかった。 それらすべてが混ざった、液状化したまりさの中身全てが、巨大なぺにぺにから放出された。 その時のまりさは、恍惚と苦しみが同居したおぞましい表情をしていた。 だが、れいむは見ることが出来なかった。 まりさの放出物が部屋を隔てるガラスに飛び散り、視界を奪ったからだ。 壮絶な惨劇を前にして、それでもれいむの感情は動かなかった。 だが、表情は動いていた。 れいむは微笑んでいた。 **** 「資料届けに来ましたーっ!」 ゆっくり加工場。その研究棟の一室に、研究お兄さんは資料を届けに来ていた。 部屋の中では資料をまとめる研究お姉さんの姿があった。まとめる資料の中には、見かけない色をしたゆっくりのサンプルがあった。 「あら、ありがと……」 「いただきまーすっ」 研究お姉さんが止めるヒマもなく、研究お兄さんはサンプルをひとかけらちょうだいしていた。 ここゆっくり研究棟では常に新しい味の模索をしている。こうして新製品を味見できるのが大きな魅力のひとつだった。 とは言っても、最近研究お兄さんは新しい味に出会っていない。ゆっくりは基本的に虐待の程度によって味の深みと濃度を変えることができるが、その研究もされつくされている。最近は熱したナイフで薄切りにしてみたり過剰水分を摂らせて中身全部を餡子ジュースにしてみたりなど、もっぱら変わった食感の研究が大半だった。 サンプルとしてあったのはただのゆっくりの欠片。これぐらいいただいてもいいだろうと研究お兄さんは思ったのだが……。 「ふわあ……」 陶然となった。 初めての味だった。基本的な味そのものはゆっくりに間違いないのだが、ふんわりとやわらかいこの独特の甘味は初めてだった。うまい。しかし、言葉にならない。あまたのゆっくりの味わいを文章化して記録してきた研究お兄さんをして、言語化ができない。それが戸惑わせる。まるで目覚めた時は覚えていたのに時間が経つと思い出せなくなる、夢のようなつかみどころのない味だった。 ふと気がつくと、研究お姉さんに顔を覗き込まれていた。研究お兄さんは赤面した。 「それ食べると、みんな夢みるような顔になっちゃうのよねー」 「な、なんなんですかこれ?」 「『発狂』したゆっくりよ」 「は、『発狂』……って、あいつら最初っから頭おかしいじゃないですか?」 研究お兄さんの素直な言葉に研究お姉さんは苦笑する。 「そうね。別棟で研究しているあなたには理解しづらいでしょうから、まず作り方から教えるわね」 そして、研究お姉さんはこのゆっくりの作り方を説明した。 1.れいむ種とまりさ種を同室に置く 2.れいむ種の前でまりさ種を永遠にゆっくりするまで虐待する この時、まりさ種の帽子は傷つけず回収する 3.虐待後、「明日はお前を同じように虐待する」と脅す 4.まりさ種を用意して、「2.」で回収した帽子をかぶせる 5.「1.」に戻る 「まあ、大筋はこんな感じね。これを一ヶ月ぐらい毎日繰り返す」 「これで『発狂』するんですか?」 研究お兄さんにはいまいちピンとこなかった。目の前で虐待を見せ続けたことはある。それによってこのような味の変化は無かった。 「重要なのは、ゆっくりは飾りで個体を識別するってことね。れいむ種にとっては、虐待で死んだハズのまりさ種と出会うことになるのよ。これってホラーじゃない?」 研究お兄さんは想像してみた。昨日死んだハズの人間が生きていることを想像した。一度だったら何かの間違いか夢だったとごまかせるだろう。だが、一ヶ月に渡ってそんなことが起きたら……。 「ぞっとしませんねぇ。そりゃ、あの餡子頭もおかしくなるでしょうねぇ……」 「毎日同じ事の繰り返しだから、時間感覚も狂うみたいなのよね。夢と現実の狭間でさまようって……正気でできることじゃないわ」 「確かにあいつらのおかしさともひと味違いますね」 「でしょ。肉体的苦痛だとなかなかそういうふうに追いつめられないのよね。あいつら、軟弱な割に死ぬまで正気を保つからね」 「責めすぎると餡子吐いておだぶつですしね……でもこのれいむ、そんなこと続けられてよく餡子吐いて死にませんでしたね」 「あら、吐いたわよ? 何度となく、ね。でもほら? 餡子を吐いても、体外に排出しないかぎりいずれ吸収されて蘇生するじゃない。脆いクセにしぶといわよね」 れいむは透明の箱に収められた。中枢餡子を吐いたが、まったく動けない箱の中では対外に排出するまで至らない。口を直接塞いでも良かったが、せめて悲痛な声を聞きたいと虐待係から要望があってそれはやめたのだ。ただでさえ日々同じ事をしていると演出するため、虐待係には沈黙を守らせている。やむをえない処置だった。不満ばかりの作業ではいい仕事はできないのだ。 「でも『発狂』したゆっくりってどんな風になるんですか?」 「こんな風よ」 研究お姉さんが差し出したのは一葉の写真だった。そこに写っているのは虐待されるまりさ種を薄ら笑いを浮かべて眺めるれいむ種だった。 異様だった。 何が異様って、その笑みには羨望が伺えるのだ。虐待されるまりさをうらやましがるなんて、 「あー、確かに狂ってますねー」 「狂ってるでしょー」 「普通のあいつらのおかしさとは、文字通りひと味違いますね。いや、この味はいけますよ! 新製品誕生ですね!」 「商品名はさしずめ『夢みるれいむの幻想味』ってとこかしら。でもまだちょっと作るのに手間がかかりすぎるのよね。コスト的に商品化は難しいわ。まあ検体は並行して何体か進めてるから、『発狂』した段階で赤ゆっくりでもつくらせてみようかしらね。直系なら近い味を保てるかも知れないわ」 研究お姉さんはうーんと伸びをした。ここまでには様々な失敗があったが、ようやく新しい味が出た。この生き物は、まだまだ奥が深い。 ここはゆっくり研究所。 常に新しいことに挑戦する、熱気と探求心溢れる場所だ。 明日と希望を見失い、夢と現実の区別がつかなくなったれいむも、そこでの実験の結果のひとつに過ぎない。 了 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/18962.html
登録日:2012/04/06(金) 17 58 02 更新日:2024/09/07 Sat 20 11 29NEW! 所要時間:約 36 分で読めます ▽タグ一覧 #189 ※犯罪です アダルトチルドレン エナジーバンパイア オレンジリボン ゲロ以下 ゲロ以下の臭い ゲロ臭い ネグレクト マインドコントロール 不愉快 世界の歪み 事件 人間のクズ 人間の屑 児童相談所 児童虐待 子供 心の殺人 性的虐待 恨みます 所要時間30分以上の項目 暴力 最低の行為 毒親 現在進行形 社会問題 社会悪 絶対に許さない 虐待 被害拡大 被害者が加害者になる 被虐待児 親 親の顔が見てみたい 親ガチャ 親権不可侵 許さない 許してはいけない 負の連鎖 近所付き合い 過保護 過干渉 邪悪 魂の殺人 児童虐待とは、その名の通り児童(*1)に対して行われる虐待行為である。 この項目では「児童」を対象にした虐待を取り扱うが、対象が異なる動物虐待、高齢者虐待や障害者虐待なども児童虐待と大部分で共通する。「パワハラ」や「セクハラ」などのハラスメント行為を児童に向けた場合は児童虐待になる。 虐待と同様に問題視される「いじめ」も、気付いた大人が適切に対処するべきであるが、気付いたのにもかかわらず見て見ぬふりをしたり、まして加担した場合も加害者に変わりない。 ※虐待は暴行罪や傷害罪になりうる恐れがあります。被害に遭っている方、もしくはその状況を見た方は看過せず相談窓口や教育機関などに相談しましょう。 ◎虐待内容●暴力行為 ●放置・監禁 ●言葉の暴力 ●性的虐待 ●経済的虐待 ●過干渉 ●過保護 ●無戸籍児童 ●搾取子&愛玩子 ●ヤングケアラー ●宗教二世 虐待を受けると児童はどうなるのか 虐待をする親の問題 周囲の対応 虐待の兆候児童の様子 親の様子 行政による保護の問題点 虐待は誰がするのか? 児童虐待と冤罪 虐待を受けた場合は ◎虐待内容 ●暴力行為 大怪我や死亡などの痛ましい結果に繋がるため、ニュースで最も話題に上りやすい。体罰とも。 刑法では暴行罪や傷害罪に該当する立派な犯罪行為である。 「取っ組み合ってでも児童から遠ざけなければならない危険があった」(*2)等の緊急事態を除き、 特に意味がない、または理由に対して明らかに過剰な暴力行為を親が働いた場合に虐待とみなされる。 この場合、親側は躾(しつけ)と称して暴行を加えていることが多く、児童相談所に通報しても「躾と言い張られる」などで対処しづらいという問題もある。 ビンタやげんこつなどは1発程度であれば躾の範疇とされていたが、今はこれも立派な体罰であるとされる。 過剰な暴行によって児童が死亡したり、命は失わずに済んでも重篤な障害を負わされたりするケースもあるが、 この手の虐待を行う親の多くは「躾のつもりだった」と供述することがほとんどで、暴行を受けていた児童さえも「親は悪くない、悪いのは親に従えないダメな自分」と信じ込んでしまうこともある。 たとえ本当にそのつもりで児童が自分に非があると認めていたとしても、行き過ぎた暴力を「躾」で言い訳にすることはできないのである。 下手をすると虐待を行う親の側にその認識が無くても暴力行為や叱責行為に快楽状態と依存性を得てしまう(*3)「嗜虐依存」状態に陥る危険性もある。 2018年の東京都目黒区で両親から虐待を受けた5歳の女児が「ゆるしてください」と手紙を残して死亡した事件、 2019年の千葉県野田市で父親から虐待を受けた小学4年の女子児童が死亡した事件は世間から注目を浴びた悲惨な虐待事件であるが、いずれも暴力行為が日常的であった。 これらの事件をきっかけに躾であっても暴力をふるう行為を禁じる動きが一気に加速する。 また、しつけとは別に、「病気やけがをした児童の献身的な親」を演じることに快感を覚えてしまい、故意に児童を傷つけて積極的に医者に行くという親もいる。 代理によるミュンヒハウゼン症候群(MSBP)の項目を参照。 ●放置・監禁 親からの全面的な補助が必要な乳幼児期・幼年期の児童に十分な衣食住や補助を与えなかったり、教育を行わないことが該当する。 「育児放棄」「ネグレクト」とも称され、放置されている期間が長くなれば児童が死亡することもままある。 また、親が子を車に放置してパチンコに行って、熱中症で死亡するニュースを聞くことがあるが、こちらも車の中に児童を監禁状態にしていると言ってよい。 特に夏場の炎天下では車内温度が50℃近くまで上がり、ものの10分もしないうちに重篤な熱中症や脱水症状を起こしてしまう。児童は体温調節機能が大人と比べて低く、車から逃げ出すなどの対処も全くできないので非常に危険である。(*4) 育児は多大なストレスを感じるものであり、財布としっかり相談し、子育てに悪影響がないよう適度に嗜むのであれば、パチンコ自体はストレス発散として責められない。 パチンコ屋の側が託児スペースを設けるケースもある。 だが、子どもの命に関わる程・経済的に困窮する程熱中するとなれば話は別。本来は賭博でもある以上、依存をどうにかするのが本筋だろう。 大阪で数ヶ月放置された幼い姉弟が餓死して発見された事件を覚えている人もいるだろう。 …否、決して忘れてはならない。 ●言葉の暴力 成人ですら優位性が上の者から下の者への言葉の暴力はパワハラ(場合によってはセクハラなど他の呼び方にも)となる。 児童に対する言葉の暴力は当然ながら虐待である。 たとえ叱責や指導を行ったとしても、適切なものは児童のためになるが、度が過ぎたものは虐待である。 2017年、福井県池田町では、他の生徒が身震いするほど過剰な叱責を日頃から受けた中学生が投身自殺した。 叱責が「薬」となるならば、過剰に投与すれば「毒」でしかない。 親や教師から心無い言葉を浴びれば児童はどう感じるであろうか? 本来、心の拠り所となるべき人から精神的に追い詰められる。 神経がすり減るなどという生易しいものではなく、ズタズタに擦り切れて長い間重い精神障害に苦しむ事態にさえなりうるのだ。 特に児童が乳幼児の場合、叱られても自分が何が悪いのかすら分からず、「ただ怒られている 怖い」としか認識できない場合も多い。 その場は萎縮してその行為をしなくなるかもしれないが、何が悪いのかを理解していないのでほとぼりが冷めた頃別のきっかけで繰り返す。 また児童はただでさえ知識が少ないので語彙に乏しく、児童側も保護者にうまく伝わらない事に憤りを感じていたり、大人の側が乏しい語彙による発した言葉を誤解し激怒する事もある。 叱る事自体は必要なこともあるが、元々乳幼児の育児は親にとって大きな負担である事も課題である。 叱責をきっかけに親の感情が爆発しやすく、必要な叱責のつもりが言葉の暴力になってしまう可能性がある。 ●性的虐待 性的知識に乏しく、また、抵抗する膂力が発達していない児童は、性別問わず性的虐待の被害者になり得る。 加害者と被害者の性別がどちらであれ、性行為に至る過程がどうであれ、発覚すれば犯罪として取り締まられる。 また、性器や性行為、アダルトメディアを見せる・見せてもらう・触らせる・卑猥な言葉を言わせる・裸の写真を撮る(*5)などといった、 性行為まではいかなくとも、児童に性的ないたずらや搾取をしようとすれば性的虐待とみなされる。 ちなみに刑法では、男女の別を問わず13歳未満と性行為を行うことは同意の上でも強制性交として罰則の対象となる。つまりレイプと同じ扱いだ。 また、性的な目的で児童の写真を流布・所持することも児童虐待の一種である。 インターネットの危険性などを理解できていない児童が、悪意を持った相手に猥褻な写真を要求されてそれに応じてしまったり、 仲良くなった(と思い込んだ)相手に直接会おうと誘われ、それに応じたら性行為などを強要される等という、SNSを利用した事件が発生している。 平成29年度よりの法改正で、18歳未満の子に手を出した場合、合意の有無に関わらず監護者性交等罪(本番、フェラ)もしくは監護者わいせつ罪に問われ成人への強姦と同様の扱いを受けることとなり、 それによる罰則も懲役5年と重くなっている。これは実親だけでなく、養親や養護施設の職員にも適用される。 他方、児童が性的被害を受けたのかが気になり、過剰に児童を問い詰め、結果として児童に嘘の被害申告をさせてしまった例も報告されている。 ●経済的虐待 財産の使い込みをするという形で高齢者虐待で問題になりやすいが、児童虐待としての事例も。 高齢者と違い児童は金を持っていない場合が多いため、児童虐待防止法では経済的虐待は児童虐待に含まれていないが、実際には深刻な問題である(*6)。 親は財産を管理する能力が無い子の財産をきちんと管理し、扶養する権利と義務があるが、 お金を全て自分の贅沢に使ってしまい、子には必要最低限の面倒しか見ない親というのも中には存在する。 元の収入自体が少ないのにギャンブルや酒に使い込むケースがまず定番で、これは親の依存症を直さないとたとえ周囲の人間が注意しても治らない可能性が高い。 収入が無いならともかく、十分な収入があるのに学費すらケチって学校にも行かせず、自分はのうのうと贅沢三昧(特に賭博や嗜好品の過剰な購入等)する者や、 酷くなると、子に奨学金を申請させた上で振り込まれた奨学金をむしり取って学費を払えず学校に通えない状態にしてしまったり、子のアルバイト収入を全部むしり上げ全て自分で使ってしまうようなケースもある。 もちろんその奨学金を返す義務があるのは子であり、実質子に借金させてまでお金を巻き上げているのと同じである(*7)。 生活が苦しく親の財産が足りなくなったので、子のために子自身の財産を使わせるなら親権としてアリだが、親が自分の努力を怠って子にタカっていいわけではない。 他にも、子どもが貰ったお年玉など個人の財産になった物を管理権があるのをいい事に勝手に使いこんだり、子どもの個人的に集めたものを勝手に捨てる行為もこれに当たる。 昔の子役などでは、芸能活動で得た収入は児童本人には一切手を付けさせず親が完全に私財として使い込む様な事もあった。 近年でも℃-uteの岡井千聖が母親にギャラをソシャゲ(ツムツム)で使い込まれてしまったり、元モーニング娘。の加護亜依が継父に娘。時代のギャラを殆ど使い込まれてしまったりという被害体験談がある。 岡井の場合はそれをネタにして復讐しているのでまだ笑い話で済んでいるが、加護の方はその後度々失敗を重ねる羽目(*8)になっており、後々まで深い禍根を残している。 この為現在は児童芸能人の収入は本人専用の口座を作ってそこに振り込み、親の手が付けられない様にしているケースもある。(*9) 本来給料は労働者に直接払われるべきもので、親であろうと代理人に支払ってはいけない。 受け取りに来た親に払ってしまった場合、使用者は労働者である子にもう一度支払い直す義務がある。 アメリカでは、現在の日本円で10億円以上にもなる子役の収入を全て親に使い込まれたスター子役がいたため、 法律で「子役の収入のうち一定額は子役の口座に積み立て」を義務付ける法律がある。(*10) ただし、児童芸能人の場合親も子にそれなりに投資している場合が多く、レッスン料などのある程度の投資分を子の収入から回収するという程度ならば虐待とは言えず、どこまでを禁じるべきかは難しい。 また、片親が亡くなった際に残されたもう片親がローンなどの返済を放置したため、子に山の様な借金の返済義務が相続されてしまうケースもある。 速やかに相続放棄などのきちんとした法的手続きを取れば、子への一方的な請求から守ることは可能なのだが、親も社会生活能力に乏しく、端から相続があることを考えもしていないケースが多い。 親からの相談がなければ弁護士などの専門家も介入することができず、子への請求書が届いた後では手遅れになっているという訳である。 ●過干渉 児童(子供)も1人の人間。自分の意思を持って行動したいはずである。 そこで、親が子に他の人に迷惑が掛かる事等を制限して、子に正常な判断能力や社会適合能力を養わせなければならない。 だが、行き過ぎた制限は虐待に他ならない。「厳し過ぎる教育・家庭内規則を強要する」などして、子を親の思い通りに行動させる事が過干渉である。 マスメディアなどでよく言われる「教育虐待」はこれの一種に該当する典型と言える。 例えば児童に社会的な能力を身に付けろと言いつつそのツールとなる遊び道具や同年代内で流行物・情報に対し触れる事すら許さない矛盾行動を強いたり 教師など家庭外の「他の大人」の言う事に対し「あんなものは戯言だ」「あんな連中の言う事などこの家では何の意味もない」といった過剰な罵倒や否定を行ったり、 児童の意思を全く尊重しないで塾やスポーツなどの習い事を強いる、交友関係に一々口を挟む、親が所謂名門校のみを進学先として強制し、四六時中勉強させると言った行動なども該当する。 これ等は直接虐待行為を行うのが家庭教師など別な人間であっても彼等に伝える要望内容の時点でその状態であれば親の側の虐待行為と言える。 こうした教育虐待は、親が自身の行動を「正しいことだ」と信じ込んでしまっている場合が多く、例え公的機関が介入したとしても親が考えを改めることは困難という厄介な問題がある。 過干渉の問題点は虐待内容が所謂「エリート養成ノウハウ」そのものだったり伝統職業の伝承等の為の特殊な家庭内規則の適用だったりするので 当然止めさせた場合対象は(少なくとも本来誰かが思い描いていた)「エリート」としての人生コースから外れたり伝統職業などの場合その伝統技能が失伝してしまう事等のリスクがある。 伝統継承の訓練の場合、時代が変化したが為に現在では違法なのであって、過去では立派に認められた内容だったので、その辺の折り合いも難しい。 また同じような干渉を行った結果、児童自身がその干渉をよかったと考え、成功している親の例もしばしば紹介される。 その為周囲が見て見ぬ振りをしたり伝統文化的な損失を恐れて虐待行為を肯定してしまうケースが少なくない。 キチンと専門知識や他者との交流によって相互監視されている場合はまだマシと言えなくもないがそういった物を齧った程度の専門性の無い親(*11)が児童に無理強いした場合、 児童の側は徒に疲弊消耗する上に親は結果の出ない原因を児童の側に求め暴力やネグレクトなどを行う為増々児童はダメージを負う悪循環に苛まれる。 ●過保護 これは上記の例とは逆に一切叱咤などをせず、児童の欲しがるままに好きなものばかり与え、とにかく甘やかしてしまうケース。 児童自身は思い通りになるため苦しむことはない。 親としても児童にそれほど愚図られたりしないので願ったりかなったりに思える。 だが、きちんとした躾を受けなかった児童がまともに育つだろうか。 思い通りにいかないストレスに対する忍耐力・自分で考える力そのものが欠如し就学や勤労に対する意欲を失う、仮に就いたとしても全くついていけずニート化する可能性がある。 また、好きなものばかりの偏った食事で肥満体となりやすいため若くして生活習慣病の重症者となってしまう。 他にも、子供を過保護に思うあまり、先述した過干渉をしてしまうこともある。そのためこのパターンの場合「厳しいのは親からの愛」と思い込んで、また過干渉を繰り返す、悪循環に陥ることもある。 児童の将来の可能性を塞ぐという意味ではこちらも虐待と言える。 学校で上手く現実と向き合い矯正できればよいが、学校だけでは限界もあり、あまり期待はできないばかりか、 中には学校側に対して理不尽な要求(*12)を行う、所謂モンスターペアレントと化する親もいるため、 上手く指導するどころか担当教諭が精神を病んでノイローゼになってしまうなどのケースも起こっており、中々根深い問題になっている。 フィクションではこういう育ち方をしたキャラは単なる「本人の怠慢」扱いされ、高確率で悪役にされやすい傾向にあるが、 見方を変えればこれも虐待の一種であり、彼等は親の虐待の被害者と言える。 またこれに類似した物として「児童に一切人間の暗部恥部に触れさせずお花畑な子供時代を送らせる」という物もある。 此方は一見、理想的な子育て状況の様に見えるが、こういった状態で育った子供は世の中に悪意を持った存在がいる事を知らず疑わない状態になってしまう為、 過激で聞こえだけは良い文言を聞かせる宗教団体や過激思想集団・マルチ商法などにとっては絶好のカモ。 なまじ悪意に触れた事が無い為本人は善意善行と思い込んで他者に迷惑をかける独善を押し付ける者になってしまったり本人自身が 宗教団体のイカサマ教義や思想集団の無意味なノルマ達成などで心身をすり減らし虐待状態になってしまう事もある。 ●無戸籍児童 親が、子が生まれた事を役所に届けず、子を公的保護の目から届かなくさせてしまう。 親の側にもDVをする相手から逃げたいなどの事情がある場合も多いのだが、 特に未婚の母の場合、「婚前交渉をするふしだらな母親が悪い」という母親への非難もあるため、ますます母親は閉じこもりがちになってしまう。 しかしどんな事情があれど、ただでさえ片親で子育てが難しい中、公的支援まで閉ざされることとなる。 大人になってもそのままでは就職や保険適応なども厳しくなるなど、何よりも児童の立場が非常に厳しいものとなる。 また、無戸籍ということは世間から隠したいことも多いことから、義務教育すらも受けさせないというケースすら有り、いずれにせよ基本的に児童虐待の一種として扱われることとなる。 詳細はリンク先を参照。 ●搾取子&愛玩子 簡単に言うなら兄弟姉妹の間で、子供を差別して育てる。 年齢や性別に応じた対応の結果として兄弟姉妹間で対応を変えることは悪いわけではないが、明らかに愛情の有無からして違うのが明白な場合である。 搾取子はサンドバッグと呼称されることもあり、親のストレスのはけ口にされる役割の子供のことを指す。あらゆる欲求を様々な理由で我慢させられる、家事を無理矢理させられるのは序の口で、酷い時には暴力・暴言など上記の虐待を常に受ける。どれだけ努力しようと善行を重ねようと、それを評価されることは一切無い。 一方で愛玩子とは可愛がられ、自慢したり見せびらかしたりするための存在であり、欲しいものは何でも与えられ、どんなに悪いことをしても努力を怠っても怒られることもない。 誰にでもアニメ・漫画・ゲーム問わず「お気に入りのキャラにはとことん入れ込むが、それ以外には無関心」といった経験はあると思われるが、それを子育てにほぼそっくりそのまま当て込めているのである。 基本的に誰が搾取子・愛玩子になるかは親にもよるが、兄弟姉妹誰であろうと何人も当てはまる場合もある。 いずれにせよそんな差別を是とする家庭環境で子供がまともに育つはずもなく、搾取子・愛玩子共に洗脳状態になり、中にはその状態が当然と感じてしまう者も。 愛を与えられずに育つ搾取子の中には洗脳に気付くなどして絶縁し独り立ちする者もいるだろうが、大抵は自己肯定感の低い卑屈な性格に育ってしまいがち。 そして愛玩子も甘やかされすぎた結果、自立のできない我が儘なろくでなしになってしまうだろう。 ●ヤングケアラー 児童が、本来大人の担うべき弟妹や祖父母、障害のある家族などの監護・介護(*13)を担当する「ヤングケアラー」となっているケース。 介護を児童の年齢に見合った水準で手伝わせるだけならば問題はない。 だが、ヤングケアラーの場合、介護が忙しすぎて宿題や予習に手が回らず、要介護者の体調悪化などで休まざるをえないケースまで出てくる。部活や修学旅行も介護のために参加できなくなり、学業の遅れが生じて進路に制約が生じたり、友人関係の形成に大きな支障を来すことになる。 中には、ヤングケアラーが監護していた弟や妹に手を上げて児童虐待の加害者になってしまうと言う事態も報告されている。 家族の側も、家族構成員が少なかったり、仕事で稼がないと食い扶持もないので介護には手が回せなかったりで児童相手でも介護を手伝わせないと物理的に介護が成り立たないケースもあり、公的機関の支援なしに対応するのが非常に難しい。 ところが、 「行政に十分なサービスの仕組みがない」 「サービスの仕組みがあっても児童や家族の側が行政に助けを求めない」 「行政が学校経由などで事態に気づいて支援を受けることを勧めるが、「恥ずかしい」「児童を児相に取られてしまう」等と考えた家族が拒否してしまう など、支援には何重もの壁が立ちはだかっている。 「家族なんだから介護くらい当たり前」と言う認識は、社会一般の人々も持っている場合も少なくないし、児童が助けを求めないのもそれが原因であるケースも少なくない。 だが、介護されている側が知的な障害を起こし、精一杯監護しても感謝どころか罵倒され、それが何年続くか分からないような状況を想像できるだろうか? 本来介護とは(相手の状態や程度にもよるが)人体の適切な扱い方や繊細な接し方などの多くの専門的な知識、そして介助のため相手の身体を支え誘導する高い肉体能力が相対的に求められる高度な行為であり、介護職では入社時に各種資格を必須としているくらいである。 大の大人ですら、監護・介護の負担に耐えかねてノイローゼやうつ病を起こし、介護殺人や無理心中を図ってしまうことが問題になっている。それを満足な知識も筋力も無い児童にさせていると言えば、どれだけ危険な状態か察することもできるだろう。 未熟な介護による事故で双方の命に拘る事態になりうることも十分ありえるし、何より児童の健全な育成の阻害の言い訳になってはいけない。 共倒れになってしまう前に、躊躇なく行政や周囲の人間などに助けや知識を求め、専門の人にお願いするなりするべきである。 ●宗教二世 児童の親が、カルト宗教に依存してしまっているケース。 親にも信仰の自由があり、社会生活や家庭生活を脅かさないレベルで宗教を信じているだけならば特に問題はない。 ところが、カルト宗教は、親を通じて児童にも実質的に入信やイベントへの参加を強制することがしょっちゅう。 児童自身がカルト信者になってしまう場合はもちろん、カルトへの参加を拒否する児童に対して圧力をかけ続けてしまう行為が問題になっている。 明らかに非合理的な『教義』を信仰し、「信仰に基づいて」学校教育や医療を受けさせないなどの行為も問題となっている。 宗教に限らず、疑似科学や陰謀論、スピリチュアル、インチキ健康法等に過剰に傾倒する親もこれに近い問題だと言えるだろう。 医師の治療や予防接種を陰謀論を理由に拒否する。 ヴィーガンやマクロビオティックを過剰に信奉して子にもその食生活を押しつける。(*14)アメリカでは、ヴィーガンで子を餓死させた親に終身刑が言い渡されたケースもある。 とにかく「自然がいい」という主張から医者を敵視し、子が体調を崩しても医者に連れて行かない(通称:自然派ママ)。頼るのは同じ仲間のSNSの民間療法だが、もちろん全く効果が無い。 特定の思想に過度に依存する人物を目覚めさせる効果的な方法はなく、家族はおろか、学校や児童相談所の干渉も役に立ちにくい。 場合によってはかえって公的機関を敵視し、思想仲間にのみ依存してそこに児童が囲い込まれることもある。 両親ともはまっているケースはもちろん、はまっているのが片親のみの場合でも、信仰にはまりすぎたり両親の対立の溝により家庭が崩壊するケースも少なくない。 カルトによる洗脳や過激思想への依存から目覚めさせることは、公的機関の力をもってしても容易ではないのである。 化物語の戦場ヶ原ひたぎは母親が悪徳宗教にはまってしまった宗教二世である(父親はまとも)。 虐待を受けると児童はどうなるのか 何かしらの形で虐待を受けると、当然ながら子供(児童)は悪影響を被ることになる。 暴力を受けた児童には叩いた痕や傷、痣が体に残っている。中には暴力を振るったと分からないように腹部など目立ち難い部分を集中して攻撃する親もいた。 放置された児童の場合は栄養が十分に摂取できず同年齢の平均的な子供と比べ心身の発達が遅れることがある。 頭部の攻撃によって脳や神経系へのダメージがあった場合は知的の発達に遅れが生じることがある。 過干渉によって酷使された児童の場合早期に病気に罹って虚弱化したり、心身の成長に歪な物が見られたりもする。 また完全に解明されたわけではないが母体にいる状態で母体がDV等で虐待を受けた場合でも児童の側がストレスを蓄積した状態で生まれ、悪影響を被る場合もある。 これらの特徴があるからと言って虐待されていると判断するのは早計であるが(*15)、児童に何らかの悪影響を与えることは間違いない。 また、虐待を受けた経験はトラウマとなることがほとんどで、年月を経ても精神に甚大な影響を及ぼす。 精神病の症状として現れるほか、深い劣等感や無力感などを持ち続けることも。 「厳しくしつけられるという事は、自分はダメな人間なんだ」という児童の側の劣等感が「助けを求める」という選択肢を奪ってしまう場合もある。 所謂「アダルトチルドレン」(*16)も幼少期の虐待などによるトラウマを持った人であり、多くは当時の劣等感や無力感から自分の行動・判断に自信が持てない、 常に他人の承諾や称賛を必要としてしまう、必要以上に自己犠牲的になるなど、生きづらさを持った人間に成長してしまう。 また、児童は大人とのかかわりの中で人間関係の構築を学ぶため、周囲の人間と良好な関係の作り方を知らずに成長する恐れがある。 「周囲の人間」とは自分の子も含まれ、後述のように自分の子を虐待するという悪循環を生みかねない。 更に、虐待された子は攻撃的な性格になることも少なくなく、他人に対していじめや傷害などを起こす子供になってしまうこともある。 親がしている暴力行為を悪いことと思わず、「躾」同様に理由があるなら他人に行っても良いと認識してしまうからだ。 子供たちが非行に走るのも児童虐待が遠因となっていることが多い。 家庭に居場所が無い少年達がいつしか暴走族、半グレのような悪い仲間たちとの付き合いを「居場所」にし、そこから暴力団などに取り込まれるという形で、泥沼にはまってしまうこともある。 しかし気を付けて欲しいのは、上記の特徴が当てはまらない子もいるという事だ。 一見普通のいい子だが、実は虐待を受けている子もいたり、虐待を受けた児童がそのまま大人になって初めて気づくというケースも沢山ある。 これは児童にとって両親が当たり前の存在だからである。 こういった子の場合友達や先生などに指摘されてようやくその子とその家族が気付く事も多く、両親もそういった意識もなく愛故に一時的にそういう態度を取っていたこともある。 そこの貴方、画面の前のキミ、虐待を受けていませんか? 貴方は「当たり前」とは何か?と問われた時、どう答えるだろうか? この問いは非常に難しいが、不正解はわかるだろう。「出会い頭にキスをする」「魔法が使える」等だ。 しかし挨拶としてキスをする文化の国もあるし、二次元の人々にとって(作品によるが)魔法も当たり前なものという設定だろう。「当たり前」は周囲の環境次第で簡単に変わるのだ。 SCP Foundationをよく知っているアニオタならミーム汚染を思い出すかもしれない。つまりそういう事である。 虐待をする親の問題 色々読んで、多分多くのアニヲタが胸糞悪くなったであろう。 「そう言うヤツは生きてる価値なんざ無いんじゃい!」 という意見があるのも分かる。 だが、虐待した親を叩くだけなら誰でも出来るし、それで解決するなら児童虐待はこんなに根深い問題にはならない。 虐待した親は多くの場合、自分の親から虐待を受けていたことがままある。過干渉の項目にもあるが「昔は虐待ではなく合法な躾け行為だった」内容も多々あるのだ。 つまり 虐待されているのを自分のせいにして、親に対しての感情を抑え込む ↓ 成長して自分が親になる ↓ 自分は愛情のある育て方をしようと思っても子供が言うこと聞かず(これ自体は子育てをすれば誰もが経験すること) ↓ しかし自分が原因だと自身を責める ↓ 押し殺していた感情が児童に向けて爆発してしまう ↓ その子供も、親を責めずに自分を責める というような負の連鎖が出来上がるのである。もちろん他の連鎖反応式もある。 これを止める為には、周りが気づいて止めてあげる事が必要になってくる。 CMなんかでも言っているが、間違っているかもしれなくても児童相談所に電話してほしい。 児童相談所も人手不足や制度不備で十分動けないことはあるが、それでも救われる児童は少なくない。 虐待のあった家庭の近所に住む人の多くは、気づいてあげられなかったことを後悔している。 当の親も、自分の行動が悪いことである事が分かっているのに虐待を止められず、警察に相談すれば逮捕されてしまいかねず、誰にも相談できないまま泥沼にはまっている事もある。 そんなときに児童相談所から差し伸べられる手が希望の光になることは少なくないのだ。 こうなった原因の多くは、近所付き合いの無さである。 電話一本で救える可能性があります。子供も親も。 また幾つかの虐待の原因の中には「実は親の方が脳などに疾病を患っており始終過負荷が掛かった状態の為堪える事自体が不可能だった」ケースもある。 この場合は明確に加害者側の身体状況の方が原因のため、家庭の側だけの努力ではどうにもならない。 そういった親の疾病を取り除く医療の目や医療を受け易くする経済・社会面の支援も重要(*17)と言う事である。 周囲の対応 児童虐待は、児童自身から助けを求めることが難しく、周囲の気づく視点が大切である。 後悔してからでは遅いんです。もう一度言うが、間違っているかもしれなくても児童相談所に電話してほしい。 虐待の相談対応は、決して簡単ではない。 それどころか、周囲の対応のまずさが、虐待された児童にとどめを刺してしまう場合もある。 児童が助けを求めてきても、その場で虐待の物証などなかなか出せるものではない。 児童の証言しか根拠がないと、「児童虐待なんてあり得ない」「ただの親子ゲンカだろう」という先入観から 「ぶたれるようなことをしたきみが悪い」 「親はきみを愛しているのだからそんなことをするはずがない」 と、児童を突き放してしまうケースがあるが、これは絶対にやってはいけない最悪の対応である。 「助けを求めても意味がない」「むしろ自分が悪いことにされてしまう」ことを理解させられた児童は、誰にも助けを求められないまま、取り返しのつかない事態になってしまうのである。 確かに、児童の言い分にも何か間違っている点がある可能性は否定できない。 専門の相談員や警察官ならともかく、近所の一般人や親戚が児童から話を持ちかけられて、適確に対応しろ、と言うのも厳しい話だ。 けれども、虐待の相談を受けたなら、まずは児童の言うことを否定せずに聞くこと。 児童が間違ったことを言っていたとしても、それを非難したり説教したりするのは、相談を持ちかけられた周囲の仕事ではない。 安易な決めつけは、虐待の共犯になることを肝に銘じて欲しい。 虐待の兆候 以下のような特徴があれば、児童が虐待を受けている可能性がある。 児童の様子 叩いた痕や痣があったり、目立つ傷に治療を受けている様子がない。特に痕や痣をやたら隠そうとする子供は危険。 年齢と比べて明らかに体が小さい。またはやせ細っている。 逆にあまりにも太っている(食事こそさせてもらえているが、ろくな栄養管理がされていない可能性が高い)。 冬にTシャツ1枚だったりするなど、季節に合わない服を着ている。 服や身体が見るからに不潔。体臭が酷かったり、一見して分かるほど口の中が虫歯だらけになっていることも。 鼻風邪や虫歯治療などが施されていない(青っ洟の垂れ流しなどは戦後初頭の摂取栄養が低い頃に頻発していたものなので平成や令和以降の今にも拘らず「戦後初期の様な生活水準である」という事)。 夜中に親や信頼できる大人が付き添わない状態で外にいる。 怒鳴り声や泣き声が毎晩のように聞こえる。 家に帰ること自体を嫌がる。 普通の児童が明らかに学校に行っている時間帯に公園などにいることがしょっちゅう。 親などの大人に対してやたらと萎縮した態度を見せる。 嘘をつくことを繰り返す(自分の身を守ったり、気を引くために嘘をつかなければならない状態になっている可能性がある)。 単におとなしいというレベルではないほどに表情などの反応が乏しく、無反応・無表情が多い。逆に、何に対しても落ち着きがない。 やたらと友達の家に遊びに来て、食事などをねだる(食事すらさせてもらえていない可能性がある)が、自分の家には行かせたがらなかったり自分の家より他人の家の方が寛げている。 非行や犯罪行為に手を染める(飲酒、喫煙、万引き、いじめ(*18)、暴力、動物虐待、その他問題行動)。 明らかに年齢と合わない性的な言動の多発。 前項に近いが明らかに時代錯誤な価値観内容の言動が多い(女性蔑視、優生選民思想、カースト的な下位身分への侮辱罵倒語など)。 親の様子 それとない忠告や子育ての話題にヒステリックな反応をする。 子供の話題の話をしている際、よく聞いてみると子供の良い部分を自分の手柄の様に宣い、悪い部分を配偶者か子供本人の個性に押し付けている。 他人を叱り付ける、暴力に物を言わす話題を好み、始終他者の落ち度や悪さのあら捜しに没頭している(嗜虐依存の現れ) スポーツ観戦などをしている際、選手の健闘を称えたり褒める事をほとんどせず、ミスや落ち度ばかりを探し選手や監督などを侮辱罵倒して憂さ晴らしする事ばかりに没頭している。 人の見ている前で乱暴な叱り方をしたり、時には暴力をふるう(見ていない所でもダメだが、見ている前でやっている場合悪いとすら思っていない可能性が高く危険性が高い)。 子供の見ている前で末端店員や窓口応対職員などに対し横柄不遜な態度を取り、決してへりくだらない(子供を含めた「目下の人間に対する基本思想」がそのまま出る)。 先天性疾患や内臓系の持病を持った他者に対し「先祖が何か罰当たりな事をした」、「ああいう医者の手に係るのはそもそも早死にすべき出来の悪い穀潰し」などと言って本人や入院通院治療行為などを侮辱罵倒する(優生淘汰思想的な差別思考の現れ、大抵子供にも向けられる)。 自身の学歴や境遇に対して強烈なコンプレックスや過剰な誇りを抱いており、自身や他者(配偶者含む)に対して学歴・職業差別発言を頻繁に行う。 児童を家に一人にして夜中の帰宅や朝帰りがしょっちゅう。あるいは、ギャンブルなどにふけっている。 兄弟姉妹間で露骨な差別、取り分け大人に都合の良い価値観を満たす者を贔屓し、本来の年齢相応だったり個性的な行動をする者を蔑み虐げる対応を採る。 児童芸能人などに対し大人に都合の良い、特に親の栄光心や経済的な都合を満たす部分ばかり評価し、年齢相応の部分を嫌悪する。 SNSなどで児童の話題を出す時に児童を貶してばかりいる。(*19) 親自身がもう片親から暴力やハラスメント、DVを受けている(得てして子にも矛先が向けられる。行為を見せるだけでも虐待に成り得る)。 他所の家庭的だったり子供に親身な親や教育者の対応を見て「子供が付け上がる」、「ガキに舐められてるだけ」といった罵倒や愚弄する態度を取る(「子供は屈服させる目下の者」という思想の現れ)。 スポーツなどを自分で教える際に自己流かつプロの大人用インストラクトなどを無理に押し付け年齢に合った教育法を行わない、あるいはそれ等のプロの児童向け指導者の指摘などに対し攻撃的になり侮辱や罵倒を行う。 過度の飲酒や喫煙(子供が真似する恐れがある、親の体調悪化による育児放棄、受動喫煙が子供にも悪影響を与える恐れがある、泥酔して暴れるなど)。 家がゴミ屋敷になっていたり、電気ガス水道が止まっている。 時代錯誤な価値観に憧憬を見出す発言をしている(父系家族を至上とする、女性を蔑視する、西部開拓初期等の様な人付き合いに乏しく武装自衛が必要な世界・家族状態を愛好する等)。 行政による保護の問題点 上記のような事態を見て、「行政が児童を預かればいいんじゃないの?」という疑問を抱く人は多かろう。 確かに、虐待する親から児童を取り上げて国の養護施設で面倒を見る制度はある。 だが、現状虐待された児童を軒並みそれによって救うというのは、あまり現実的ではない意見だと言わざるを得ない。 というのも、様々な虐待を受けて心に傷が付き、個別の配慮が必要な児童を集団で管理するのは非常に難しい。 そして、引き取る養護施設の児童は、虐待を受けていた児童だけではない。 非行少年もいたり、親の死亡や重病など、誰かに落ち度がある訳でもないのに入所せざるを得なくなった児童もおり、多かれ少なかれ生じている児童の心の傷に対し、必要なケアの種類はバラバラだ。 これに対して、養護施設および職員の人的・経済リソースはかなりカツカツ。 時には十人以上にもなる児童ひとりひとりにしっかり向き合い、惜しみ無い愛情を注ぎ、彼らなりに考える最善の保護環境を提供することは物理的に不可能なのが実情。 養護施設の手前である一時預かり所は子供が集中し易く、更にリソースが切迫している。 自治体によって差異があり、全ての施設がこんな状態ではないことは留意頂きたいが、ただでさえオーバーワークな職員の負担を減らすためひたすら事故などが起こらないよう機械的・或いは懲罰的に管理統制するだけの施設も残念ながら存在する。 「児童同士私語も目を合わせるのも禁止」 「携帯電話を持っていても使用禁止、外部の友達とも話せない」 「ルール違反にグランドを何周もさせる(*20)」 「『同室の児童と談笑していたから』と言う理由で、窓すら無い二畳間の懲罰部屋に軟禁」 「真冬に二時間正座させたまま反省文を書かせる」 「それまで問題なく通えていた学校にも通えない」 「施設によっては私物はパンツ一枚持ち込めない」 「進学校で優秀な成績を収めていた中学生に小学校低学年向けの計算問題を解かせる」 なんて事例が報告されている。 もちろん 「一緒の施設には非行少年も入っている。彼らとつるんで非行を学んでは困る」 「ルール違反を許して増長されると管理が難しくなる。要保護児童には中学生以上もいて、職員より体力があることも珍しくなく、管理に従わない児童は職員を危険にさらしかねない」 「学校に通わせようにも、虐待親が登校中を狙って子を奪還しかねなかったり(*21)、距離がありすぎて危険。と言って送迎の人手はない。」(*22) 「児童の年齢や成績に応じた教材なんてとても準備できないし、教えられる先生役も準備できない」 「不公平と思われたら児童が言うことを聞かなくなるので、「携帯など私物のない児童」「学校に通えない児童」など、環境の悪い児童に合わせて全員に我慢させざるを得ない」 という養護施設側のやむにやまれぬ事情はある。 だが、養護施設側の事情がいくらあっても児童の側からは関係のない話で、これでは養護施設で余計にグれてしまったとしても無理はない。 面積的な制約もあるので、「私物はランドセル一個分しか許可されず、親の形見も強制的に捨てさせられた」という事情がトラウマだったと語る施設出身の凶悪犯も居た。 養護施設とは少々違うが、 「頼れる親戚のいない親が1か月入院する必要が生じてしまい、止む無く施設に我が子を預けたら、入院前は元気だった我が子はPTSDを患って不登校になってしまった」 といった事例も複数報告されており、2021年現在訴訟が施行中である。 こうした養護施設の保護環境の劣悪さに耐えかねて「虐待をする親でもいいから家に帰りたい」と訴えたり、「親とうまくやっていけない自分が悪いの」と自分を責める児童すらいるほどだ。 引きはがされた親がショックで更生すればよいが、これ幸いと施設に児童を押し付けてしまうことさえある。 また、児童を親と復縁させないでずっと施設で暮らしてもらう、と言うのも現実には問題が大きい。 施設で暮らしていれば、進学にも制約が大きくなる。 高校や大学への進学には親の経済力が重要という現状は厳然として存在している。奨学金も決して簡単に得られるものではないし、得られたところで返さなければならなかったり、そもそも保証人(大概は親)がいないと借りられない奨学金も多い。 給付型奨学金もなくはないが、虐待トラブルで心に傷がついて学業も遅れがちな児童が、優秀さが求められる給付型奨学金を得るのは困難を極める。 就職するにしても、進学せず施設育ちの児童が暮らしを営めるような仕事に就職するのは厳しいと言わざるを得ない。親がいないため、身元保証人すら簡単に立てられないのだから。 親と絶縁させてずっと施設で暮らさせる、ということは、児童をこうした将来の大きな負担に晒す危険性が大きい。 親が更生するならば、上記のような問題は発生しにくく、施設で暮らすよりは児童にとってずっと良い。 そう考えると、「保護することは児童にとって良いことだ」と簡単に決めつけられない場合が多く、児童相談所も安易に「親と永続的に切り離す」という決断に踏み切れないのだ。 このような前提条件を考えると、施設に入れる方が児童の利益と簡単に言えないため、施設に入れるのは最終手段になりがちである。 また、児童相談所ができることについて「保護されるような児童が脱走したら不安だ」「子どもを連れ帰る親が押しかけて住民に危害を加えるのでは」「治安が悪化して地価が下がるのではないか」という住民からの反対運動も起きている。 反対運動を起こした住民側が炎上し、児童相談所も最終的には無事に設置されたケースもあるが、反対運動の激しさに設置が断念されたケースもある。 もちろん、設置に際して別に反対運動も何もなく、スムーズに設置できているケースもある。しかし、こうした反対運動が広がれば、設備の拡充だって難しくなるのだ。 一般市民としても虐待親に怒りを表明するだけではなく、児童の保護に理解を示し、予算を割き、保護に協力していく姿勢を出していかなければ救える児童も救えないのである。 虐待は誰がするのか? 日本で虐待が一番多いのは母親。児童といる時間が最も長いのが最大の原因だろう。 その9割近くが旦那がいない(シングルマザー)、旦那が育児に無関心or育児に割けるリソースを失っている状態であり、 日本の育児は女の仕事と全て母親に放り投げてしまっているのが原因とされる。 育児によって心の余裕や社会性がなくなる為、母子だけの閉ざされた環境が続きストレスが溜まる。 そのストレスから狂暴性を持ってしまうのは動物的な本能なので母親を責めるのは本当は間違い。 一番いいのは育児が大変だから、他人に迷惑になるから等と家に閉じ込まらず様々な場所へ行って孤立しないようにすること。 夫や両方の家族、周り近所が少しずつ手を貸すことにより母親に余裕が出て虐待数は減る。 虐待で最悪な場合死を迎えるケースも少なくないが、こちらは食事すら与えない育児放棄(ネグレクト)や体罰が原因で、 自分なら大丈夫だからと大人に対する力加減で暴力を振るったり、自分ならそんなに食事しなくても平気だった等成人基準で考えて行動してしまうケースが多い。 昔はよかったと同じ心理で記憶の誇張や改ざんが原因となっている。 そもそも根本的な話、人間は群れで生活する様に進化してきた生き物なので、「夫婦二人のみで子供を育てる」事自体が無茶なのである。 生まれて数時間で歩けるようになる獣、例えば馬なんかとは、生物としての在り方が全く異なるのだ。 公私問わず受けられるだけのサポートはありったけ受けよう。それは決して恥ではない。 サポートを受けることや、いわゆる「未婚の母」を攻撃する言説…そうした攻撃を見た母親は問題を抱え込みやすくなり、結果として最悪の事態を生じさせてしまうのだ。 家庭の実情を理解せず、安い正義感で母親を攻撃する言葉は、まぎれもなく虐待の原因である。 上にあるが虐待数が1番多いのは母親だが虐待死させるのが1番多いのは父親。 男性は比較的、力が強く為子供への力加減ができないケースや自分が産んでいるという意識が低い事から自分の子供としての意識の欠落が多く、 それ故家族ではなく邪魔物・厄介者等として扱ってしまう。そしてこちらも動物本能が原因で自分の群れに新入りが入った事への不満等から当たってしまう。 これを防ぐには父親に親子であると認識させる為子供と遊んだり、食事をさせる等行うのがいいがそれでも認識できない者は多い。 性的虐待も父親の方が多く、日本でも1番多い性的虐待者は父親が断トツで次が兄、その次が弟・姉・母、そして他者である。 日本では性的虐待を受ける女児は多く、小学校卒業までに7割の女児が何かしらの性的虐待を受けている(痴漢も性的虐待に入る)。 その2割が虐待や事件によって亡くなっているので女児の場合は性的虐待が原因で亡くなるケースが1番多い(成長してからの自殺含める)。 家族は子供に性的虐待を行う事すら考えつかない為発見が遅く、子供も幼いと性的虐待を虐待と知らない為誰にも言わず手遅れになる。 子供だから忘れるだろう、ちょっと悪戯しただけ、少し興味があった等と軽く考えているケースが多い。 子供の記憶力は大人より優れている事もあるので一生残る心の傷になる。 幼い子供には男女関係なく大人の成熟した性器を見せるのもトラウマになる為、これも立派な性的虐待だったりする。 男児の性的虐待は小学校卒業までに3割ほどだが、虐待を行うので一番多いのは兄。 様々なアダルト知識を弟に見せたりしているケース。 これの一部には「兄弟姉妹を同じ部屋で住まわせる」のが原因である場合があり、年上の側が思春期などに入りどうしても性的関心が発生し、 下の血縁者に性的行為・いたずらを行ってしまうという部分がある。 部屋を個室にすれば危険は減るが、貧乏な賃貸や社宅アパート、古い家屋で暮らしている場合は子供と大人の部屋すら分けられないケースも多く、危険を避けることは難しい。 児童虐待と冤罪 児童虐待の中でも、特に乳幼児に対するものは、児童がケガをするなどして運び込まれた病院などの通報により発覚することが多い。 しかし、児童自身に虐待された意識がなく、親が虐待を否認すれば、虐待の証拠は児童自身のケガの様子しかない場合も多い。 児童は親にはしばしば予想もつかない行動をし、僅かな衝突やうっかりミスが重大なケガに繋がる事故も起きやすいため、事故で負ったケガなのか虐待で発生したケガなのか区別するのが非常に難しい。 こうなると虐待の有無の判断は医師の専門的な鑑定に頼らざるを得ない。 だが検察や児童相談所が依頼すべき医師が何科か正確に理解できておらず、脳の障害について脳神経外科でなく小児科医に、腕の骨折について整形外科でなく内科医に判断させるということも起きてしまっている。 更に、こうした鑑定を任される医師は児童虐待防止運動に関与している医者が多く、逆に言えば児童虐待の防止に過度の正義感を持っており、中立性が疑われたり、刑事裁判の一大鉄則である「疑わしきは罰せず」を理解しないまま虐待と決めつけるようなケースも出ている。 実際彼らの鑑定を根拠に虐待と断定したところ、裁判で本物の専門家が出てきて虐待という鑑定が言い負かされ、結果として裁判所が「虐待と断定する医師の鑑定は信用できない」と判断して無罪となるという事例が近時度々報道されるようになってきた。 児童虐待の疑いがかかれば、親はたとえ全く虐待などしていなくとも、何年もの間、傷害や時には殺人などの疑いをかけられて裁判に臨まなければならなくなる。一度実刑を言い渡されながら高裁で逆転無罪となった事例さえある。 そこまでいかなくとも、長期間にわたって子と引き離される親の例はしばしばある。 かといって、児童虐待が弱者を標的にする許しがたい犯罪であることや、放置していれば児童の命にかかわることも事実であり、児童相談所や裁判所は本当に虐待があったのかどうかにしばしば頭を抱えている。 虐待を受けた場合は 虐待を受けると、「虐待を受けたことは恥ずかしい」「怖くて言えない」「自分が悪いのでは」といった思考に陥りがちです。 しかし、虐待は誰がどう言おうと全く卑劣な犯罪です。あなたは何も悪くないのですから、我慢する必要はないのです。冒頭記述のとおり、もし虐待を受けている方、もしくはその状況を見た方速やかに189への通報を強くお勧めします(通告は法律で定められた国民の義務です!)。 また、「仕返しが怖い」という方は、児童相談所か警察署に直接駆け込んで状況を説明し、帰りたくないという意志をしっかり示すことが重要です。万が一追い返されても何度でもやってください。 あなたが健やかに生活できることを祈っています。 以上、被虐待経験者の高校生からのアドバイスでした。 「父親である事は権利ではない。…神の恵みだ」 「子供達を殴る方がクズだ!!」 「子供の為なら、クズ上等だ!死んでもいいっ!そういうのが親なんだよっ!!」 (´●ω●`) 神に詫びろ…!!腐れ外道が!!! 追記・修正は虐待を許さない方がお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 子供に八つ当たりするならなぜその子を産んだんだよって問い詰めたい -- 名無しさん (2018-07-17 19 39 47) コメント欄が長くなってきたのでリセットしました -- 名無しさん (2018-09-05 20 49 53) 問い詰めた所で意味ないけどね -- 名無しさん (2018-12-20 18 01 29) こういうようなことをする輩にポケモンのタケシのあの言葉「お前ら人間じゃねぇ!」って言いたい(冗談抜きで) -- 名無しさん (2018-12-20 21 04 35) クロームちゃんもこれかもな!実の母と義理の父は娘が事故でケガしても見向きもしなかったし、なんとなく犬が心配するのも無理はないな! -- 名無しさん (2019-01-08 15 27 26) ↑5こういう親は「いまだに結婚してないの?」と親に急かされるか、いきずりの恋愛で「できちゃった婚」と、覚悟が無い状態で親になるから「子供が子供を育てる」という悪循環に近くなる。特にDQNだと更に酷い -- 名無しさん (2019-01-27 12 27 44) 子供をモノとして見てるケースもある。「面白半分で育てたけどなんか飽きたから捨てよう」ってタイプも過去にあった -- 名無しさん (2019-02-21 08 31 02) Wikipediaによると、父母どちらかによる連れ去り(合意のない別居、子供に会わせないなど)も虐待にあたるらしい。子供だけでなく配偶者への虐待でもあるな -- 名無しさん (2019-02-21 09 53 04) 花騎士に嫁入り修行と称して両親の性行為を縛ってでも見せられ続けた子がいたらしいっすねえ -- 名無しさん (2019-02-21 10 00 40) 一番世界的に有名な被害者はたぶんスターリンだと思う 虐待されたら性格が歪むってのがよくわかる典型例 -- 名無しさん (2019-03-01 01 39 39) ヒトラーも過干渉で暴力的な父と過保護な母のおかげで歪んだしなあ -- 名無しさん (2019-03-01 02 05 35) サンジってレイジュにも何かされたっけ? とりあえずリアルの虐待親は殺処分でいいと思う -- 名無しさん (2019-03-06 18 52 16) ↑サンジが虐待されてるの見て保身のために笑ってはいたが陰で助けてたのにな -- 名無しさん (2019-03-06 20 35 14) ルイ17世の生涯もかなりヤバいよな。 -- 名無しさん (2019-04-17 00 04 10) ストライク・ザ・ブラッドの煌坂紗矢華もこのケースだよ -- 名無しさん (2019-04-17 02 02 04) 項目ではウルトラマンジードこと朝倉リクの名前も挙がってるけど地球で巡り合った「親」が優しい人ばかりだったので真っ直ぐ育った稀有な例。それとは別にとんでもないネタバレになるから言わんけどエゲツないネグレクトくらったニチアサ主人公がいるみたいですね......... -- 名無しさん (2019-06-23 01 41 25) キャルちゃんかわいそう。リアル親のせいでゲーム世界でも酷い目にあってる -- 名無しさん (2019-07-18 11 13 57) 子供の目の前でアニメ作品や出演声優に対するアンチ発言をするのも虐待や毒親の内に入るだろうか -- 名無しさん (2019-10-12 05 21 13) ズッコケ三人組のモーちゃんのお姉さんもこれかな?父親が大酒飲みだったから、お母さんにやったことはDVだよな。 -- 名無しさん (2019-11-02 11 12 22) 故意ではないが、キン肉マンは赤ん坊の頃に両親によって宇宙船から地球に捨てられ、十数年間援助を全く受けずに生きざるを得なかったという、ある意味最大級の虐待の被害者とも言えるかもしれない。しかしそのせいで正義超人のエリート意識とは無縁に育ち優しい性格になったため、後に超人世界に変革をもたらしたという稀有な例 -- 名無しさん (2020-03-19 10 50 41) 改めて考えると暗殺教室では児童虐待を受けた人多いな。千葉くんや速水さんもそうだし。広海は改心したけど、許しがたい女。 -- 名無しさん (2020-04-04 07 16 11) どうしても子供を上手く育てられない時は手放してあげるのも愛情だと思う -- 名無しさん (2020-05-12 01 35 42) 「年齢と比べて明らかに体が小さい。またはやせ細っている。」→先天性の障害が原因でこうなってんのに虐待扱いされたときは本当に不快だったわ。障害者に生きる権利はないのかよ。 -- 名無しさん (2020-05-12 22 31 10) ↑ 不愉快になる気持ちはわかるが、「先天性かもしれないから」で放り出してたら手遅れになる子供が出ることも事実だし調べてみないと分からないよ。 -- 名無しさん (2020-05-12 22 42 13) 遊戯王、特に原作の父親は児童虐待、もしくはそれに近いことをやりまくってるのがやばい。現代の親だけじゃなくて古代エジプトの父親共も故意かどうかは別として子供に害を残しまくってる。登場しなかった遊戯父が一番マシってどういうことやねん -- 名無しさん (2020-06-30 13 45 19) ジーザスタウンというのはある意味究極の虐待防止かもしれない -- a (2020-09-24 00 27 53) フルーツバスケットとかいう虐待の嵐、少女漫画の沼は深い -- 名無しさん (2020-09-26 02 34 10) [t -- 名無しさん (2020-09-27 15 52 36) 「天気の子」の帆高くんも小説版によると父親にボコられていたらしい。なら島を脱出したがったのも無理は無い。 -- 名無しさん (2020-09-27 15 53 58) 虐待する親を子供が殺害した場合って情状酌量はされるのかな? -- 名無しさん (2020-09-29 08 52 39) ↑70年代当たり、父親からの虐待に耐えかねた女性が父親を殺害した時、当時尊属殺は軽くても無期懲役だったため、これで無期はおかしいのではないかという声があり、最終的にに執行猶予付きの判決になって、その後尊属殺に関する法律はなくなった。 -- 名無しさん (2020-09-29 13 40 17) 暗殺教室の潮田広海は改心したとはいえ許しがたい女だが彼女も親(渚くんの祖父母に当たる人物)に虐待みたいな教育をされていたとか?あと広海を他のキャラに例えると絶チルの須磨だな(皆本の前担任の)。薫達をまともに変えようとするのだが虐待みたいな暴力な教育でやってたしそれは須磨自身も母に虐待されてたせいなんだよな。 ただしアニメ版では須磨はなんやかんやで薫達を理解しようとしてたとか?アニメ版では須磨の虐待のシーンカットされたし他のアニメにも虐待のシーンのカットあるかな? -- 名無しさん (2020-10-26 18 40 55) 自身を虐待していた母と祖母を殺害した女子高生がいたがその後どうなったんだろ。 -- 名無しさん (2021-01-01 21 29 44) ↑2劇中で改心してちゃんと父親ともより戻したんだから渚の母ちゃんはもう許してやれよ… -- 名無しさん (2021-03-24 20 07 42) ↑1 確かにそうだが、だからと言って渚くんを脅して放火するのは良くないと思う!下手したら、あの鞭使いにもっと痛い目あってたと思うよ、広海。 -- 名無しさん (2021-04-04 05 55 30) 三次では是非とも滅ぶべき概念だけど割と二次元でも滅んでほしい。創作物で登場人物の悲しいバックボーンでの採用率が高すぎて脊髄反射的に「作者ボキャ貧だな…」ってなっちゃう -- 名無しさん (2021-06-26 21 57 00) 虐待は許せない -- 名無しさん (2021-08-28 14 26 17) でも、日本では対処の甘さから事実上... -- 名無しさん (2021-08-28 15 49 20) 助けて、入れて! ねぇ寒い入れてよ! 入れて……あ^~ -- 名無しさん (2021-10-22 16 02 07) ガキの頃、親の基準(ていうか気分)に触れると、触れた数×年齢×10回、登山用のロープ切ったやつで叩かれてたな。背中がミミズバレだらけになって寝るのもきつかった。そのくせ終わると「あんたの背中なんかより私の手の方が何倍も痛いわ!!」っつって逆ギレされた。なお、外面は良かったので児相は役に立たなかった。高校終わった翌日家を出て25年帰ってない。ちなみに結婚もしてない。子供に同じことしそうで怖い。 -- 名無しさん (2021-10-25 12 39 23) ヒロアカの轟くんとホークス、死柄木も入るな。 -- 名無しさん (2021-11-02 22 55 35) 2↑一昔前の凶悪犯罪者の統計みたいに罪を犯した側だけの統計から(似たような境遇でも犯罪に走らなかった人々をぬきにして論じていた)犯罪者の傾向を論じていたみたいに、児童虐待も本当に連鎖するのか疑問をもたれているからあとは貴方次第だと思うよ -- 名無しさん (2022-01-03 14 04 41) 子供の目の前で暴力行為が行われることも最近では虐待の定義にはいるから追記お願いします -- 名無しさん (2022-01-03 14 05 40) 子供のころの環境から相手に面となにかを主張すると最悪殴られる(そして殴り返すと自分のせいにされて警察のお世話になる)と思って表立ってなにかを主張できなくなる -- 名無しさん (2022-01-03 14 07 38) ↑ 学校では先生からも同級生からも殴られる蹴られる、家でも殴られる蹴られる怒鳴られる家に入れてもらえなかったから警察に助けを求めた小学生時代、まずは交番に言ったら「生まれた星の下が悪かったねー」だって。 警察署では「ちゃんと話し合えば分かり合えるよ」だとさ。 なくなるわけないんだよ、虐待なんか。 -- 名無しさん (2022-01-03 18 57 48) ↑児童虐待という概念がわりかし最近のものとはいえ、警察がその状況で保護を怠るってヤバすぎる -- 名無しさん (2022-01-03 19 01 16) ↑ 小4の頃だ、あの時の怨みを忘れたことはない -- 名無しさん (2022-01-03 20 14 40) ↑3 それ故か滋賀県で起きた母親殺害した事件とか北海道で起きた祖母と母親を殺した事件は親を殺した方が可哀想っていうケースだったな…どっちも虐待されていて警察に駆け込んでも何も対応してくれないからやむを得ずって… -- 名無しさん (2022-01-03 21 41 10) 母親庇って父親と殴りあいになったとき、警察来たけれど父親の話だけ聞いて私の話は聞かずに帰って行った。あの人たち片方が怪我しても保護にはなっても家庭内の問題だからと何もしないからね -- 名無しさん (2022-01-03 21 45 56) 人間って、少し手を伸ばせば救える存在をどれだけ取りこぼすんだろうなぁ -- 名無しさん (2022-01-10 04 53 32) 親「親のせいにするな!でも手柄は全部親のおかげ!」←これがほとんどの親が思ってることです。 そもそも「親に感謝しろ」っていう風潮がある時点で「親のせい」であることは明らかなんですよね。悪い責任はとりたくないけど良い責任はとりたいみたいな親が多過ぎます。 「親に感謝しろ」って言うってことは、それほど親の影響力が大きいって認めてるってことです。都合が悪い時だけ「親のせいにするな」はないですよね。 ま、自己中で自分大好きじゃなきゃ子供なんて作りませんよね(笑) -- 名無しさん (2022-03-11 18 49 21) ↑ 一歩社会になれば、人の上に立っているのはそんな人ばっかり。 子供のうちに気づくべきだったって後悔している自分が要る -- 名無しさん (2022-03-11 19 17 59) 虐待的人間関係の再現も追加すべき。 -- 名無しさん (2022-04-15 22 20 09) 気づいても大抵は見なかったことにする、それが現実 -- 名無しさん (2022-05-21 13 23 39) コメント欄にもちょくちょく痛いのが… -- 名無しさん (2022-05-21 15 04 03) その姿が痛いことに気がつかない、気がついても他にどうしたらいいかわからない。それが問題の解決していない毒親育ちさ -- 名無しさん (2022-11-06 17 42 25) 親にお金取られて生活できない、はある自分のなのに「私のお金」で持ってかれて終わり支払いも一切しないで酒と煙草して入院、溜まった支払いは全部自分がおっ被り+生活費も奪ってくから月数千円での生活。相談しても効果も意味無し、逆の立場だったら…とか考えて欲しい -- 名無しさん (2022-11-21 15 10 11) 「親になる資格」なんてもの誰ひとりとして持ってるわけねーだろ… そうやって都合のいい「理想で完璧の親」を脳内で作ってるから生きづらい人生なんじゃないの?「俺の毒親のせい」じゃなくてさ -- 名無しさん (2022-11-21 15 30 25) 子供の飯を抜くのは虐待ですか? -- 名無しさん (2022-12-13 19 35 17) ↑2資格はどうでもいいけど覚悟はいるだろ理想だとかもそういうんじゃなくて厳然たる事実として親が重い原因に明らかになってるものは世の中腐るほどある。それに作ってるから生きづらいんじゃなくて生きづらいから「普通の親だったら、」とか思うんじゃないの?ちょっと短絡だと思う -- 名無しさん (2022-12-19 10 34 44) ステップファミリーも原因として結構あるよ -- 名無しさん (2023-01-18 17 01 08) やってるほうは虐待だと本気で気づかないからね、過去に自分がされていたことを無意識に(下手すると意識的に)しているから本人的には整合性がとれてたりする -- 名無しさん (2023-08-17 19 33 49) この手の事件が起こると加害者について必ず「死刑にしろ、殺処分にしろ」なんて意見が続出するけど、まずは罪刑法定主義について考えるべき。納得できないなら自分たちで被虐待児を保護するなり、その親を始末すればいいじゃない。尤も、そこまでの正義感を持った人間なんて滅多にいないだろうけどね -- 名無しさん (2023-08-20 01 22 51) 記事を読んだ後にコメントの体験談を見るとなかなかキツイ・・・ -- 名無しさん (2024-03-25 16 09 36) 虐待する親って、大体が自身も虐待を受けて育ってきたパターンが多い。児童虐待を見聞きして「親許せない!親非道い!」って思える人は親からちゃんと愛を教わり愛を知っているから、と思うわ。 -- 名無しさん (2024-03-25 21 10 31) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau9/pages/1890.html
※某ゲームのパロディです。 ゆっくり。人間の生首にも似た、言葉をしゃべり動き回る不思議な饅頭。 世界中にゆっくりが現れだして数年、人々が彼女らに見せた反応は様々なものだった。 無邪気に虐待をしたり、可愛がったりという人間ばかりとはいかない。 生理的に受け付けない、宗教上の理由から生物として認められないなど、 この奇妙な食べ物の存在を受け入れられない人々は、当然のことながら世界中に少なからずいた。 そして中には、ゆっくりの存在自体を蔑視、或いは『人類の敵だ』などと危険視し、 ゆっくりは絶滅させるべきだと主張するような過激な集団もあった。 北欧の或る地方、人里離れたゆっくりの集落。そんなカルトの一団の影が、ゆっくりと忍び寄っていた。 「それじゃあね、まりさ!」 「れいむ、ごちそうさま!またこんどゆっくりたべさせてね!!」 ここは木の根元に掘られたゆっくり一家の巣。 住んでいるのはれいむ・まりさ夫婦と、その子供達だ。 母親であるれいむとまりさ、そして長女子れいむが一匹に、赤ちゃんれいむとまりさが二匹ずつの計七匹家族である。 今夜は長女れいむが友達のまりさを招き、家族を伴って夕食会を開いていた。 お客さんと一緒に食べるごはんは、いつもとはまた一味違った美味しさがあった。 まりさの言う冗談はとても面白く、食べ方も誰とも違って豪快で、 明るく笑顔の絶えない、ゆっくりした食卓を囲むことが出来た。 赤ちゃん達はまりさのどこか粗野な雰囲気にかっこよさを感じ、すっかり懐いていた。 「あしたもゆっくりあそぼうね!」 「ゆゆっ!あしたはきれいなかいがらをさがしにいこうね!」 「「「「まりしゃおねーちゃん、またあしょびにきちぇね!!」」」」 暗くなった森の中を駆けていくまりさの背中を見送るれいむ。 このあたりには補食種もおらず、多少暗くなっても巣の外を出歩くことが出来た。 さて、晩御飯を食べ終わったらそろそろお休みの時間。 一日のゆっくりを締め括る、最高にゆっくりしたひとときである。 「もうよるもおそいから、みんなですーやすーやしようね!」 「おふとんをしこうね!」 「ちびちゃんたちのぶんはおねえちゃんがしいてあげてね!」 親達の号令で、子供達は一斉に寝る準備に入る。 と言っても赤ちゃん達は、お姉ちゃんれいむが寝藁を床に敷いてくれるのをゆっくり待っているだけである。 この日もいつものように、子れいむが赤ちゃん達の寝藁を部屋の隅から引っ張り出そうとしていた。 すると普段とは違い、ゆっくりしているはずの赤ちゃん達から声が上がった。 「ゆっ、まっちぇねおねーちゃん!」 「まりしゃたち、もうじぶんでおふちょんしけゆよ!」 「おひるにれんしゅうちたんだよ!!」 「ゆゆゆ!ほんとう!?」 これには子れいむもびっくりである。 少し前まで、柔らかい葉っぱさんすらも一人では食べられなかったようなおちびちゃん達が、 自分達で寝床の面倒を見れるようになっていたなんて! 赤ちゃんの成長は、何と速いのだろう。 「ゆゆっ、おちびちゃんたちすごいよ!!」 「ゆっくりおふとんをしいてみてね!!」 両親も我が子の成長ぶりを見ようと大興奮で駆け寄ってくる。 赤ちゃん達は乱雑に集積されている藁束から、端っこの数本を口にくわえて引っ張り出した。 「ゆっ・・・ゆっくちぃ!」 「ゆんしょ!ゆんしょ!」 がんばって引っ張り続けるが、絡み合った藁は赤ちゃんの小さな力ではなかなか引き出せない。 ようやく一匹の赤まりさが数本の藁をずるずると引きずり出し、寝室の真ん中へと運んでいく。 「ゆっふひ!ゆっふひ!」 寝藁を口にくわえながら掛け声をかける赤まりさ。 たった数本の藁であるが、小さな身体にとってはかなりの重さなのだろう。 一生懸命なその姿は、赤ちゃんの小ささ、儚さを感じさせ、可愛らしさをより際立たせていた。 眺めていた両親からも、自然と笑みがこぼれだす。 「ゆふふふ!あかちゃん、がんばってね!」 「ふふふ、もうちょっとでおふとんがしけるよ!」 「ゆ?おかーしゃん、どうちてわらってゆの?」 「ゆっ!それはまりさがとってもかわいいからだよ♪」 「ゆゆっ!まりしゃきゃわいい?ゆふーん!」 赤まりさは身体を伸ばして恥ずかしそうに笑い、両親に媚を売ってみせる。 そんなことをしている間に他の姉妹達はどんどんおふとんを敷いていき、それに気付いたまりさは慌てて作業に戻る。 その様子を見て、またも両親からは愛玩の笑みがこぼれるのだった。 一家の姿を眺め、子れいむも思わず笑いを浮かべる。 れいむは、長ぱちゅりーが言っていた「笑う門にはゆっくり来たる」という言葉が大好きだった。 ゆっくりすると笑顔になる。笑顔になるとますますゆっくり出来る。 きっと自分達の毎日は、それを繰り返してゆっくりと過ぎていくのだろうと思う。 未来に広がり続けるゆっくりという希望を、れいむは全く疑おうともしなかった。 おふとんを敷き終わり、「ゆっくりおやすみなさい!」と家族全員で宣言すると、一斉に睡眠に入る。 家族みんなの幸せそうな寝顔を見回して「ゆふふ」と微笑んだれいむは、自らもゆっくり目を閉じた。 れいむは夢を見る。大好きなまりさや家族達、そして群れのゆっくりみんなが笑って暮らす夢だ。 「おきてね!ゆっくりしないでおきてね!!」 れいむの幸せな夢は、親れいむの悲鳴にも似た呼び声によって無理矢理中断された。 「れいむはたのしいゆめをみてたんだよ!」とぷんぷん怒ろうともしたが、 母親のゆっくりしていないただならぬ様子に、事態の把握に努めることが先だと悟った。 「おかーさん、どうしたの?」 「「「「まだねみゅいよー・・・」」」」 外からは赤い光が差し込んでいる。朝焼けの光だろうか、とれいむは思った。 「わるいにんげんたちがせめてきたんだよ!ゆっくりしないではやくにげてね!!」 「ゆ・・・?ゆゆゆゆ・・・・!?」 れいむは何を言われているのか解らなかった。 自分達はずっと平和に暮らして来た。人里離れたこの地で生まれ育ったれいむは、人間を見たことがない。 その人間が外敵として、暴力を振るってくる……その全く未知の恐怖を、すぐには想像出来なかったのだ。 しかし親達は人間の脅威を知っているのだろう、その慌て様はれいむが生まれて初めて見るものだった。 「ゆ?にんげんしゃんたちがきちゃの?」 「まりしゃたちどうなっちゃうの?」 「みつかったらころされちゃうよ!!ゆっくりにげてね!!」 「「「「ゆゆゆゆゆ!?」」」」 赤ちゃん達はれいむ以上に困惑している。まだ生まれて間もなく、家族の愛しか知らない赤ちゃん達は、 暴力というものに対する知識や想像力を全く持ち合わせていなかった。 怖いことが起こっているということは何となく理解出来ても、それ以上の認識は持てなかったのだ。 「むぎゅうううううーーーーーー!!!」 その時、絹を引き裂くような悲鳴が巣の中に飛び込んでくる。 親れいむと子供達は、みな一様に身体をビクリと震わせた。 「い、いまのはぱちゅりーのこえだよ!!」 「おかーしゃん、ぱちゅりーおねえちゃんどうしちゃの!?」 「ゆっくちできない・・・こわいよぉぉ・・・・・」 「ぱちゅりーはにんげんにつかまっちゃったんだよ!みんなもにげないとつかまっちゃうよ!!」 知人の死というリアルな恐怖に晒され、現実を認識し始めた赤ちゃん達の目から涙が溢れ出す。 れいむも例外ではない。ぱちゅりーとは仲良しで、まだ教えてもらいたいことが沢山あったのに。 気付いてみれば、外からはゆっくりの悲鳴や何かを叩くような音が絶え間なく聞こえ続けていた。 「ゆっ・・・ゆぇ・・・・・」 「ゆわあぁぁぁん、やぢゃやぢゃやぢゃ!!れいみゅいたいのやぢゃよぉぉぉぉ!!」 「おかーしゃん、にゃんとかしちぇね!!まりしゃたちをゆっくちたしゅけてね!!」 恐慌状態に陥った赤ちゃん達は、巣の中を暴れるように跳ね回り、悲鳴を上げて助けを求めた。 れいむはお姉さんとしてそれを抑えなければならないと思ったが、一緒になって泣き叫びたい気持ちでいっぱいだった。 すると、親れいむが子供達をキッと睨み付ける。 「しずかにしてねっっ!!」 「「「「ゆっ!!」」」」 いつも優しいお母さんが、初めて見せる鬼の形相。 赤ちゃん達はあまりの恐怖にすくみ上がり、お母さんの方を向いて静かになった。 「うるさくしてるとにんげんにみつかっちゃうよ!!みんなころされちゃってもいいの!?」 「や、やぢゃよ・・・」 「だったらおかあさんのいうことをきいてね!!」 親れいむはこれからすべきことについて、子供達に説明する。 木の根元に掘られたこの巣には、木の真下をくぐって反対側に非常口が作られている。 一度も使われたことはなく、落ち葉に覆われているので見つかることは絶対に無い。 そこから出た先の森にはゆっくりは住んでいないので、人間の襲撃の手が回ることもないだろう。 真っ直ぐ行って三本目の木の近くに、親れいむが昔親まりさと一緒にかくれんぼをした洞穴がある。 そこに潜んで、人間達が去るまでやり過ごして欲しい、と。 特に子れいむには、妹達を守ってあげてほしいとよく言って聞かせた。 「ゆ、ゆっくりわかったよ!それじゃあおかあさんもいこうね!!」 「ゆっ・・・だめだよ!おかあさんはおうちにのこるよ!!」 「ど、どうして!?にんげんさんにつかまっちゃうよおおおぉぉぉ!!」 「ゆっくりのおうちにゆっくりがいなかったらあやしまれるよ!! おかあさんたちがにんげんたちをくいとめておくから、ちびちゃんたちはゆっくりにげてね!! まりさもいりぐちでがんばってくれてるよ!!」 「いやだよ!!いやだよ!!おかあさんがいないとゆっくりできないよぉぉぉぉぉ!!」 「おかあさんのいうことをゆっくりしないできいてねっ!!」 どん、と親れいむから体当たりを受けてしまう子れいむ。生まれて初めて味わう親からの体罰だった。 そしてそれは、自分達のためにお母さんがどれだけ必死になってくれているのかということを、そのまま子れいむに伝えた。 痛みと悲しみから目に涙を滲ませながら、子れいむは親を置いて逃げ出す決心を固める。 「お、おかあさん・・・ゆっくりしていってね!!」 「ゆっくりしていってね、れいむ・・・おかあさんたちになにがあっても、 れいむだけはぜったいにいきのびてね!!ちびちゃんたちをまもってあげてね!!」 互いに泣き顔を伏せ、背を向け合う。 れいむはおろおろしている赤ちゃん達を半分は頭に載せ、半分は口に含み、巣の奥へと駆け出す。 後ろの方から、親まりさの「いだいよ!!やべでね!!!」という声が聞こえてきて、ぎゅっと目を瞑った。 (おかあさんたちごめんね!!れいむはおかあさんのぶんもゆっくりいきるよ!! いきてまりさといっしょにゆっくりするからね!!) 閉じられた非常口を体当たりで押し開け、言われた通りの場所へと、音を立てないように急ぐれいむ。 赤ちゃん達の半分はれいむの口の中だし、もう半分はれいむの髪の毛に口を使って必死にしがみついているので、 悲鳴を上げる余裕などなかった。赤ちゃん達を口に含んでいるれいむも静かにならざるを得ない。 途中何度か振り返って様子を見てみると、ゆっくり集落のあちこちが炎に包まれ、 まだ深夜の暗闇に包まれる森の中を赤々と照らしていた。 どれほどか昔、なぜか人間がこの森に作り捨てていった、小さな木の小屋。 群れをまとめてくれた長ぱちゅりーが住んでいたそれは、既に黒い炭を残すのみとなっていた。 れいむはそれを見て、(もうむれはおしまいなんだ)と嫌でも悟らざるを得なかった。 ゆっくりの返り餡を浴びた何人もの人間達が、炎に照らされて狂乱の宴を繰り広げている。 その手には各々、ゆっくりを屠殺するための何種もの武器が握られ、風を切って唸りを上げていた。 これが本物の恐怖。 れいむは、動かなくなりそうな足を引きずり……お母さんの言っていた洞穴へと辿り着いた。 「ゆっ!ここまでくればもうだいじょうぶだよ!!」 何せ、あのお母さんが用意してくれた隠れ場所。見つかるはずがない……そう信じたかった。 口の中の赤ちゃんを吐き出し、頭に載せていた赤ちゃんもゆっくり降ろしてやる。一同はようやく一息つくことが出来た。 おうちに比べれば遥かに狭い洞穴の暗闇で身を寄せ合いながら、赤ちゃん達はプルプルと震えている。 「ゆぅ・・・にんげんしゃんきょわいよぉ・・・」 「ぜんぜんゆっくちちてない・・・どうちてあんなことしゅるの・・・」 「ほんとだね・・・にんげんさんがあんなにこわいなんて・・・」 頭の上から人間の蛮行を目の当たりにした赤ちゃん達は意気阻喪し、へたりと潰れて弱弱しく泣いている。 ゆっくり達を潰して回る人間達の表情は、みな一様に笑顔だった。 れいむですら、食べ物である虫を殺す時に罪悪感を覚えることがある。 食べるのは生きてゆっくりする為に、生き物誰にでも必要なことだ。そう自分に言い聞かせ、尊い犠牲を摂取している。 しかしあの人間達は、食べるでもなく、ただゆっくりを殺戮する事に快感を覚えていた。 れいむには理解できぬ死生観……聞いていた人間というイメージとは違う、異形の怪物がそこにいるような気がした。 「ゆゆっ!ゆっくちできにゃいにんげんしゃんなんて、まりしゃおねーちゃんがやっちゅけてくれゆよ!」 「まりしゃおねーちゃんはちゅよいんだよ!!いぬしゃんにもかったことがありゅんだよ!!」 口の中にいた赤ちゃん達が、他のみんなをそう言って励ます。 まりさお姉ちゃんとは、れいむの親友のまりさのことだ。 お食事会の時、じゃれてきた赤ちゃん達にまりさは自らの武勇伝を語って聞かせていた。 野犬に襲われた時に、まりさが知恵と体力の限りを尽くして撃退した現場には、れいむも居合わせた。 その時のまりさの姿は、この世の何よりも強く頼もしく、かっこよく映ったものだ。 れいむはイメージを反芻し、自分を勇気付ける。あの強いまりさなら、人間達にも負けはしない……。 「ゆぎゃあああぁぁぁ!!やべでっ!やべでねえぇぇぇぇ!!ばりざにひどいごどじないでねぇぇぇ!!」 「ゆっ・・・このこえ!!」 その時森の方から聞こえて来たのは、紛れも無い大好きな親友、まりさの声だった。 「ゆぎっ、ぞれはやべで!!ほんとうにいだいがらやべでね!!ぞれはほんどうにだべなのぉぉあびびびびびび!!」 聞いたことも無いような声。 野犬に噛まれて餡子がはみ出した時も、「こんなのなんともないよ!」と言っていたまりさ。 そのイメージは、霞のようにれいむの中から消え去ろうとしていた。 「やだ、やだよぉ・・・もうごろじでね・・・ゆびっ!?な、なんでおがあじゃんがあぁぁぁぁぁ!!」 一度は絶望の底に追いやられたらしいまりさの声に、再び恐怖という生気が宿る。 何が起きているのかは全く解らない。窺い知ろうとも思えない。 ただただ、その場の「おそろしさ」だけが、まりさの悲鳴を通じてれいむ姉妹に届けられていた。 「まりざじにだぐないよ!!だずげで!!だずげでれいむぅぅぅぅぅ・・・ゆぎゃっ!」 それきり、何も聞こえなかった。 「ま、まりざっ・・・」 思わず声が漏れ、はっと口を噤むれいむ。 「あしたはきれいなかいがらをさがそうね!」と言うまりさのゆっくりした笑顔が脳裏に浮かぶ。 そのイメージすらもガラガラと消え去る。れいむの精神的支柱は崩壊したのだ。 もしも両親がいなくなっても、大好きなまりさと一緒なら生きていけると思っていた。 人間に殺されているかも知れない。だとしても人間達が去るまで、その可能性には触れまいと思っていた。 しかし、思わぬ形で最悪の現実を目の当たりにしてしまう。既にれいむの感情を縛るものは何もなかった。 もう生きていてもしょうがない。悲しい。怖い。沢山泣いて楽になってしまおう。 そう思い始めたれいむだったが、赤ちゃん達のすすり泣きに出鼻を挫かれてしまう。 「ゆぁ・・・まりしゃおねーちゃん・・・どぼちて・・・」 「うしょだよ・・・まりしゃおねーちゃんはちゅよいんだよ・・・にんげんしゃんにゃんかにまけにゃいよ・・・」 まりさを絶対のヒーロー視していた赤ちゃん達にとって、 憧れのお姉さんが惨めに助けを求めながら死んでいったのは大きなショックだった。 小さな身体が枯れ果ててしまいそうなほどの大粒の涙を流し、泣き声は次第に大きくなっていく。 「ゆっ・・・ゆええぇぇん・・・・」 「おかーしゃぁん・・・おねーちゃん・・・・まりしゃおねーちゃぁん・・・」 「どうちてれいみゅたちをいじめゆの・・・かわいいれいみゅをいじめちゃだめなにょにぃ・・・」 「ゆぇぇ・・・ゆっくちちたい・・・ゆっくちちたいよおぉぉぉむぐ!」 大声を出しそうになった赤ちゃんまりさの口を、咄嗟に舌を伸ばして塞ぐれいむ。外に漏れるような悲鳴は防ぐことが出来た。 口から抑えられた悲鳴がそのまま涙となったかのように、小さな瞳からはぼろぼろと砂糖水が溢れて来る。 そうだ。生まれて間もないこの子達は、きっと自分よりも大きな恐怖を味わっているはず。 この子達には、生きることの喜び、ゆっくりすることの素晴らしさを沢山知ってもらいたい。 まだ成体ですらないれいむにそこまで思わせたのは、 「ぜったいにいきのびてね!!」という親れいむの力強い言葉だった。 自分だけは恐怖に呑まれるわけにはいかない。赤ちゃん達の為にもしっかりしなければ。 そのまま舌を使ってよしよしと身体を揺すってやり、赤まりさの気を落ち着けてやろうとする。 「お、おねーちゃ・・・」 ようやく落ち着いて来た頃、後ろから赤れいむの声がかかる。 れいむは洞穴の奥を向いて赤まりさを抑えていたため、外の様子を見ることが出来なかった。 振り返ったれいむが目にしたものは、自分達を覗き込む、大きくつぶらな瞳。 人間だった。 何故? 「俺は人よりちょっと鼻が利くんだよねぇ。お前らの涙って甘ったるくて、そう……クセぇからさあ。 クセぇニオイが森の外れまで続いてるなぁ、泣いてるゆっくりがいるんだなぁ???って、すぐ解っちゃったんだよねぇ」 その手に巨大なナイフを弄びながら、男がれいむの疑問に答えた。 焼きゆっくりや潰れゆっくりの甘い匂いに満ちた森の中で、一筋の涙の匂いを人間が嗅ぎ分けるのは、 もはや嗅覚よりも遥かに強い、ゆっくりへの執念のようなものを感じざるを得なかった。 今れいむ達は男に洞穴から引きずり出され、森の中央にある広場に連れて来られていた。 周囲では幾人もの人間達が、ニヤニヤとれいむ達が震えるのを眺めていた。 他に動くものの姿は無い。そこかしこに散乱した原型を留めないゆっくりの死体が、群れの全滅を雄弁に語った。 「大きな声を上げなきゃ見つけないでいてくれるとでも思ったのかな? でもそんなクセーもん撒き散らしてたら片手落ちも良い所だよなぁ???」 「ゆっ!ま、まりしゃのなみだはくしゃくにゃいもん!!ぷくぅ!!」 一番多量の涙を流して脅えていた赤まりさが、勇敢にも人間に食って掛かる。 れいむはそれを見てギョッとしたが、赤まりさもれいむと同様、 憧れていたまりさの死を受け入れ、強くあらねばならないと思ったのかも知れない。 「“ほうしぇき”みたいななみだだっておかーしゃんがいっちぇくれたもん!! くしゃいのはおにーしゃんだよ!!ゆっくちあやまっちぇね!ぷんぷん!!」 「俺が臭い? だろうなぁ。お前らのお仲間の餡子をたっぷり浴びてるから、全く鼻が曲がりそうだぜぇ??」 「ゆぅぅぅぅぅ!!ちね!!ゆっくちできにゃいにんげんしゃんはゆっくちしにゃいでちねぇ!!」 「あん……?」 男が眉をひそめ、ナイフを握って赤まりさに近づく。赤まりさの頬から息が抜け、「ゆわぁぁぁ」と泣き出してしまう。 まずいと思ったれいむは間に飛び出し、ぷくぅぅぅと膨らんで男を威嚇する。 「ん? 何だコイツ」 「や、やめてね!!れいむのかわいいいもうとにひどいことしないでね!! どうしてもやるなられいむにやってね!!れいむはぜんぜんこわくないからね!!」 チョンチョンと男の爪先に突かれ、その度に底知れぬ恐怖を受けながらも、れいむは必死に赤ちゃん達を守った。 赤ちゃん達はれいむの膨らんだ身体の陰に隠れてゆぅゆぅ泣いている。 「そっかぁ……それならお望み通りにしてやるよッ!」 「ゆっ!!」 男がナイフを振り上げたのを見て、れいむは目を瞑る。 何があっても最期まで赤ちゃん達は守り抜く。そう思い痛みを覚悟した時。 「おやめなさい」 ゆっくりいじめ系1770 らふぃんぐゆっくり・後編に続く
https://w.atwiki.jp/r2d2/pages/87.html
南海の帝、北海の帝、七孔穿つは人の有為とか―― 雷のベル・ウィル・リング 第一幕 桑原雷 自分の名前が嫌いだ。 あずまという響きが厭だし、何より「雷」という字面が嫌いだ。 何故「雷」なのだ。意味が判らない。 名前とは親から子への願いであり、祈りではないのか。意味があって付けるものではないのか。それが雷とはどういうことだ。 雷鳴のように激しい人になれということなのか。 雷光のように刹那的に生きろということなのか。 そう、考えたこともあった。 自分なりに考えて、その後父に訊ねて返ってきた答えはこうだった。 ――うちは姓が桑原だろ。くわばらと云えば雷が鳴っている時に唱える言葉だ。だからそれに因んで――。 つまるところ。 意味など無かったのだ。 願いも祈りも無かった。 自分の持っていた名前の概念というのがそもそも妙に古めかしく、現代人の名前など所詮そんなものだと云われれば確かにそうだろうとも思うのだが、それでも何らかの意味はあってほしかった。 意味。 自分の意味。 両親は自分をどう思っているのだろうか。 ――どうも、思ってないんだろうな。 血の繋がった娘だとか扶養するべき対象だとか、そう云う風には思っているだろう。 だがそれらは雷の属性でしかない。雷そのものではないのだ。 例えば雷が突如別人格になり代わったとしても、彼らのDNAを受け継いだ娘に違いなければどうとも思われまい。自分たちと関わりのある属性さえ異なっていなければ、彼らにはなんの問題もないのだろうと思う。 つまり彼らの娘は雷でなくともよいのだ。 子を疎ましいと思わない親はいないだろう。共に暮らしていれば腹が立つこともあるだろうし、云うことを聞かなければ手も上げたくなるのかもしれない。しかしそうしたことがあっても尚家族が成り立つのは、決して扶養の義務や血縁だけに因ることではないのだと雷は思う。 義務という無機質な制約では、人々を家族という関係に縛りつけることは出来ない。人々を家族という枠の中に入れることは出来ても、人々の間に「家族としての関係」を拵えることは出来ない。 血縁とは先天的要素であり、そもそもは血縁集団こそを家族と呼ぶのだろう。ならば血縁などは義務を以て嵌め込むべき枠組みだ。血縁だから扶養の義務が生じる。しかし、だからこそこれもまた――家族としての関係を拵えるものではない。血が繋がらない家族と云うのもあるのだ。血縁とは、寧ろ家族という関係を説明するために後から付け足すような――そう、ただの意義付けに過ぎないものなのだろう。 では――家族としての関係を拵えるものとは何だろうか。 家族を名前や枠組みでなく、その関係性からして決定づけるもの。 義務ではない。血縁でもない。 もしや愛とか云うものなのだろうか。 ――そもそも愛って何よ――。 そう心の中で呟いて、直後に雷は笑い飛ばした。 我ながら馬鹿馬鹿しいと思った。 また随分と陳腐なところに行き着いたものだと思った。 今雷が考えたいのは、そんな低俗なのか高尚なのかすらも曖昧なことではないのだ。 しかし――雷が答えを見つけようとしている問題について考える場合、この陳腐で曖昧な概念は、決して無視出来るものではないのかもしれない。そうも思った。 愛。 愛がある家族。互いに愛し合っている家族。――想像出来る。 愛が無い家族。互いに愛し合っていない家族。――こちらも想像出来る。 愛が無い家族は、家族としての関係性も無いのだろうか。血縁や義務によってのみ結び付けられた家族。愛が無ければ「家族としての関係性」は成り立たないのだろうか。 ――いや。 そんなことは無いように思う。 夫を心底煙たがっている妻も、いざ夫が亡くなったとなれば、何処か寂しく思うものなのだろう。親を心底煩わしく思う子も、いざ親がいなくなってみると心細くなるものなのだろう。それは家族としての関係があるからこそ思うものである。 否。それまでは憎んですらいた人でも、失くした途端に哀しくなったりもするらしい。哀しくなるのは、つまり結局は愛していたから――ということなのだろうか。 ――憎しみは愛の裏返しだとか。 ――いやいや憎しみも愛に含まれるとか。 これらは何となく成程と思ってしまう論である。だがよくよく考えてみると、物凄く表面的なことなのではないかと思う。おまけにどちらも結局のところ意味は変わらない気もする。 愛しているからこそ憎く思う場合もある。共にそう云う事を云っているに過ぎない。 それは勿論そうだと思う。例えば恋愛における嫉妬とは、そうした感情の動きのことを云うのだろう。 だから取り敢えず間違ってはいない。間違ってはいないのだが。 しかし――これはあくまで「そういった場合もある」というだけのことに過ぎないのではないだろうか。憎しみと愛を結びつけることは、愛と云うもののイチ側面を説明しているに過ぎないのではないか。 終ぞ憎しみに転じない愛もあるのだろうに。 憎しみが必ずしも愛由来で発生するわけでもない。 つまり、愛と憎しみは確かに共存し得るものなのだが、しかし必ずしも共存しているとも限らない――と云うことだ。 あまりすっきりしない結論ではあるが、世の中と云うのは得てしてそうなのだろう。相反する二つの有力な説が立った場合、その中間こそが最も正しい――と云うケースは存外多いとも聞く。 憎んでいたからつまり愛もあったのだという――それは必ずしも正しいわけではない。 それに、愛が無いイコール憎み合っているというわけでもないのだ。 愛おしいとも憎いとも思わない家族。それでも失くすと哀しいのだろうか。寂しいのだろうか。 何故、そう思うのだろうか。 ――人間同士に限った話じゃあないや。 雷は、これを人間と物に置き換えてみることにした。 例えば履き慣れた靴。 もう随分長いこと履いているから足に良く馴染むし、特にお洒落をするでもない時には毎回履いている。でも特にお気に入りと云うわけでもない、そんな靴。 そんな靴に穴が開いて、もうどうにも履けなくなってしまったら――。 ――哀しいし、寂しいし――か。 たかが靴を愛しているわけがない。憎んでいるわけもない。 それでも失くせば哀しく思うし、寂しく思うものなのだ。 では何故そう思うのか。 多分それこそが答えなのだろう。 愛の無い家族。そこに家族としての関係を与えるもの。 履き慣れた靴を失った時の喪失感の理由。 それは――。 ――時間――だ。 履いた時間。一緒に過ごした時間。 共有した時間こそが喪失感の理由なのだ。 愛が無くとも家族としての関係がきちんと構築されている家族。愛の代わりに「家族としての関係性」を拵えているのは「時間の共有」に違いない。 家族ならば、この「時間」というのは「日常」という言葉にも置き換えられるだろう。 日常の共有こそが、愛の無い家族に「家族としての関係性」を与えているのだ。 そしてこれは、もしや愛のある家族においても云えることなのではないだろうか。 そもそも愛のある家族は、何故互いに愛し合っているのか。子供を愛おしく思うのは本能だとしても、家族の関係性は親から子だけではない。子から親。親同士。兄弟姉妹などの子同士。彼らは何故互いを愛おしく思うのか。 血縁はあっても無くても変わらない。血が繋がらなくとも愛し合っている家族はいる。そもそも夫婦に血の繋がりは無いではないか。 だから愛のある家族を包括的に家族たらしめる最も大きな要素もまた――日常の共有なのではないか。 親が子を愛おしく思うのは本能だが、それは子供がある程度成長した段階で失効する。野生動物などを見れば判る。親は子が独り立ちする頃になると、自ら突き放すものである。次の繁殖期が来た時に、新たな子を作るためである。だからこれは有性生殖の、子育てと云うシステムにおける必然のプロセスなのだ。特定の子に対する母性・父性本能は、時間の経過によって失われる。そしてきっと本来は人もそうなのだろう。 親にとって子供はいつまで経っても子供だと云うし、子供が更に子を成しても親子と云う関係が崩れるわけではない。これは即ち、親子という関係が本能のみによって成り立っているものではないと云う事を証明しているのではないか。独り立ちした子を尚子として扱う理由は、本能では説明できまい。 親子関係のスタート地点こそ本能なのだろうが、独り立ちした子を子として扱うところは既に日常の共有に因って生まれた関係性になっている。 だから、遍く家族に家族としての関係性を齎すのは日常の共有なのだ。 愛があろうが無かろうが、これは有効なのである。 漸く答えを得ることが出来た。 ――てことは、だ。 雷は、今度は自分について思いを巡らせる。自分の家族について。 父と母は普段、家にいない。 共働きである雷の両親は共に多忙であり、家にいないのが当たり前なのである。帰りが遅いとかではない。帰らない日が殆どなのだ。 だから雷は、家ではいつも独りだ。 昔は祖母がいてくれた。 雷は元々父方の祖父母と一緒に棲んでいて、祖父は雷が物心付く前に亡くなってしまった。だから祖母は不在が基本の父母に代わって、一人で雷を育ててくれた。両親は祖母に雷を任せられるからこそ、家を空けがちにしていたのかもしれない。 祖母は優しく――それでいて決して易しくはない人だった。 いつも穏やかに笑っている印象がある。よく面倒を見てくれるし、甘えれば必ず答えてくれる。しかし叱るときは、それは厳しく叱る人なのである。 かなり泣いた記憶がある。そして泣いても反省するまでは絶対に許してくれなかったのだ。――本当は反省していないのに反省したフリをしたら、殴られたものである。 ただの一度だけだったが。 愛ゆえの鉄拳とはいえ随分痛かった。 信頼していた人に殴られたのだからショックも大きかったのだが、だからこそ自分がどれだけ悪いことをしたのか、文字どおり痛感することも出来た。――思うに体罰とは、あらかじめ信頼関係が構築されていて初めて、それで漸く本当の意味で機能するものなのだろう。 優しくて、それでいて自分をしっかり導いてくれる。 雷はそんな祖母が大好きだった。 祖母が亡くなったのは一昨年のことだった。 祖母がいなくなったので両親は家にいるようになったのかと云えば――そうでは無かった。雷は十四歳で、身の回りのことはもう一人前に出来るようになっていたからである。 だから雷はあと三カ月で十七歳になるのだが、その短い人生の中で、両親と共に過ごした時間というのはとてつもなく短いのである。 ――だからさ。 扶養されていても。 血が繋がっていても。 仮令愛されていても。 日常の共有こそが家族の関係を作るのなら。 「アタシにとってあの人たちは、やっぱり家族じゃないんだよ」 棄て鉢にそう呟いて、小石を蹴り上げた。 さして飛びもしない小石は夜の闇に消え、数拍の後、微かな音と共に土手の斜面に着地した。 ゆらぐ水面に白光が煌めいた。 あれは月の光か。 それともこの銀しろがねの髪か。 此処は佐倉川の土手である。 雷はひと月以上前に、この場所を中心として起きた奇妙な事件に巻き込まれた――らしい。 らしいというのは、あくまで人に聞いた話だからである。 巻き込まれておいて自覚が無いというのは実に奇妙なことなのだが、事実そうなのだから仕方が無い。あれはそうした事件だった――のだそうだ。 七人もの人間が殺された、世に云う「高校生連続両断殺害事件」。何でも犯人は人外の生物で、自分はその生物に催眠術のようなもので操られていたのだとか。 現実感が無いこと甚だしい。 あの少年――たしかカモンと名乗ったか。 自分に負けず劣らずヘンテコな名前だという印象を受けた。どう云う字を書くのだろう。 カモンと名乗った少年は、何故か夜の佐倉川に集まった日向学園の生徒たち――勿論雷も含め――に対し、何故今自分がこんなところにいるのか、知りたい者だけに事情を話すと云った。 多分皆疑問に思っていたことだから、全員が彼に説明を求めた。 そこで彼が語ったことと云うのが、先ほどの奇妙な事件のことであった。――実際はかなり長々と話されたのだが、雷が覚えていたのはあんなところだ。 皆納得出来ていないようだった。 当たり前である。 説明した本人も端から納得を得られるとは思っていなかったようで、嘘だと思ったのなら忘れることです――と云ってその後すぐに夜の闇へ消えて行った。 納得出来なくとも仕方無いと思うのなら、何故わざわざ説明したのだろうか。意味が無いではないか。 意味が判らないことを意味無く語ったカモンとか云う少年は、そもそも何者だったのだろうか。 雷がカモンと出会うまでに何度か夜中に家を抜け出していたのは事実だし、それが原因で補導歴が豊かになったこともまた事実である。だから夜中に佐倉川界隈をうろついていたことまでは紛れもない事実なのだろう。 うろついていた理由を雷は自覚していないわけで、それでも何がしかの理由は必ずあるのだろうから、そこを明かしてもらえるのなら有難いことではある。しかし――あの説明は如何なものか。 まるで信憑性が無かった。 話に筋は通っていたのだが、登場する単語やら現象がいちいち現実離れしていたのである。 適当な嘘っぱちだろうかと思ったのだが、嘘ならもっと本当らしいことを騙るだろうとも思った。 ならば本当のことなのだろうか。 本当だとも思えない。 ――思えない、か。 思えないということは、思うことが不可能だと云うことである。 カモンの話が本当だと信じることが出来ないと云うことである。 単純に気持ちの問題の様な気もしてきた。 客観的に見て相手を疑う余地が無いにもかかわらず、それでも疑ってしまうのは、最早完全に個人の内面の問題なのだろう。 もっともカモンはその素性も目的も判らない、疑う余地のあり過ぎる人物なのだが。 だがカモンが嘘を云っていたと仮定しても、そちらの方だって疑う余地はある。さしたる証拠も無しに、ただ怪しいから嘘吐きであると断ずることだって無茶があるのだ。 何故カモンが嘘を吐いていると思うのか。 正体や目的が掴めないからだけではない。云っている内容が現実離れしているからだ。 では、何故現実離れしていると思うのか。 自分の常識の範疇に収まらない話だから現実離れしていると思うのだ。 常識の範疇。雷の常識。――それは果たして、世界の在り様を把握するに相応しいだけの広さと深さを持っているだろうか。 他の大多数の人間と同じように、雷は現実にあることの全てを知っている訳ではない。 宇宙の果てがどうなっているのか知らないし、そんなスケールの大きいことでなくとも、幽霊は本当にいるのかどうかという、極めて次元の低いことでさえはっきりとは判らない。 そんな卑小な常識から外れているということは、それだけで疑う余地にはなり得ないだろう。単に雷が知らないだけ、ということで済まされてしまう。 疑うなら寧ろ、科学的・論理学的な方面から「人を操って殺人に使う生物の存在」を検証すべきなのである。 しかし雷は科学の知識が豊富ではないし、論理学など産毛の先ほども知らない。 だから結局のところ、特に根拠もなく「何となく」怪しんでいるに過ぎないのだ。 そうと判ると何だか馬鹿らしく思えてきたので、考えるのは止めることにした。 雷は、誰もいない家へ帰るべく踵を返した。○ ただでさえさびれた千倉ちくらの駅は、夜になるとより一層さびれて見え、果たしてこの世の人は滅んでしまったのだろうかと云う荒唐無稽な疑念さえもごく自然に湧き上がってくる。 冬場の防寒のために設けられた待合所は大抵無人である。そのくせ半端に広いから、余計に人気の無い寂しさというか、空しさが強調される。 そもそも切符を切るはずの駅員からして窓口にいないことがある。 学園に最寄りの白水しらみず駅には何年か前に自動改札が取り入れられたが、ここは未だに人の手による改札なのである。 通勤通学の時間帯でも利用人口が少ないから、手動で充分間に合っているのだ。 いい加減に田舎であるこの土地に、あるべくしてある駅と云った感じだろうか。 そう納得はしてみるものの、一つ前の駅やもう二つほど先の駅には自動改札があるから、もういっそのことここにも付けてしまえばいいとも思わないこともない。 しかし自動改札のある駅は必要だからある訳で、つまりその駅は内倉よりも遥かに利用者が多く、人手では捌くのが大変だからと云うれっきとした理由がある。 そう――自動改札の有無などと云う、至極詰まらない事にもいちいち意味があるものなのだ。 自分の名前には無いけれども。 ――アタシは自動改札以下かよ。 意味の有無で存在や事象の貴賤が決まるとも思わないが、それでも何か負けたような気がするのであった。 人間の価値が名前の意味の有無などで決まってしまっては敵うまい。 勿論それは見かけがいいとか悪いとか。 勉学が出来るとか出来ないとか。 そういったことで決まってしまってもいけないと思う。――ただし現実にはそういったことで人間の価値が判断されてしまう場合も多々ある訳で、雷の友人にもそれらの偏見を受けて捻くれてしまった輩はいるのだが。 そもそも雷は「格差学園」とも呼ばれる日向ひゅうが学園の高等部に通っており、またその最下位クラスに在籍しているのだから、寧ろ身の回りはそういう輩ばかりだとも云える。 しかしそんな輩ばかりが集うクラスに居ながら、雷自身は勉強が不得手と云う訳ではない。どちらかというと出来る方である。 分野に拘わらず新たな知識を得ることは楽しいと思えるし、物事を筋道立てて考えることは苦手ではない。自分は勉強が好きな質なのだとさえ思うことがある。 だからそんな雷が下位クラスにいるのは、「仕方なく」ではなく「敢えて」なのである。 雷にとってはごくごく普通の人間よりも、多少なりともスレたり捻くれている、所謂不良やチンピラの方が付き合いやすい。中学の時も、自分の友人は皆、周りから白い目で見られるような者ばかりだった。 自分と同じように心に何らかの傷があったり、周囲に対し負い目を感じたりしている者達が集う空間。 そこは豪く居心地がよかった。 だから日向学園でもそういった輩ばかりが集うクラスに編入されるよう、編成試験の時に手を抜いた。 結果、雷は従来通りに居心地の良い空間を手に入れている――はずであった。 それが如何にも居心地が悪いことに気づいたのは、例の夜の後のことである。 如何にも居心地が悪い。 授業態度は不真面目を極め、時には授業を途中で抜け出して、近隣でも屈指の賑わいを見せる平野ひらのの駅前に繰り出す。 そのまま夜まで平野駅前で過ごしたり、友人の家に上がり込んで騒いだり。敢えて人の少ない千倉の駅舎でひたすらだべるようなこともあった。 煙草をふかし、酒を呑む。そして内容も無い話をして、笑う。 雷にとってそれは中学の時から変わらない日々であったはずなのに、最近はどうもしっくり来ないと云うか、かつてあったはずの楽しさや正体不明の安堵感のようなものは得られなかった。 寧ろ掴みどころのない不安に駆られるばかりであった。 その不安が焦燥感であることに気づいたのが、例の夜以降である。 一体何に焦っているのか判らないのだが、しかしそれは確実に、まるで常温を少し上回った程度の温い炎が体じゅうを隈なく舐め、徐々に焦がしていくように ――雷を追い詰めていった。 ――アタシは何に焦ってるんだ。 焦る謂れなど何も無い筈である。 雷は自分の将来に対して明確なビジョンを持っているわけではないのだが、それでも何故か将来の不安と云うのは湧いたことが無い。 ――否。 だから。――だろうか。 所詮根拠のない平穏など、根拠無く揺るがされて当然なのかもしれない。 立てつけの悪い家は、地震などなくても常に崩壊の危機に晒されているものである。 つまりこの焦燥感の正体は、無為な日々を送るばかりで将来を考えないことに対するもの――と云うことか。 それもどこか違うと思った。 いかにもこの時期の少年少女にありがちな悩みではあるし、だから雷もいずれそういった焦燥を覚える日が来るのだろう。否、今現在も抱いているのだろうが、それはそれである。 雷を体となく心となく焦がすこの温い炎の正体は、きっとそう云うものではない。限りなく似ているとは思うが、しかし絶対に異なるものである。 雷がその炎の正体に気づくのは――もう少し先のことである。 BACK LIST NEXT
https://w.atwiki.jp/lord_of_vermilion/pages/2514.html
~進撃の白き翼~(R) 基本情報 名前 ~進撃の白き翼(しんげきのしろきつばさ)~ 真名 ウルスラグナ 種族 降魔 ジョブ ディフェンダー 初期カルマ 1 カルマ取得速度 NORMAL <タイプ> 聖戦機 タイプ 機甲 HP 600 ATK 180 DEF 230 ハイアーツ 有 カルマアビリティ カルマ1個 ヘビーボディA 攻撃力が上がる。また、全ての移動速度変化の効果を受けなくなる。 カルマ2個 ヘビースマッシュA 自身の攻撃力が上がる。さらにスマッシュアタックを当てた敵ユニットの移動速度を一定時間一定にする。 カルマ3個 白翼衝撃波 自身が攻撃した敵ユニットのバトルスタイルを一定時間ファイタースタイルに固定し、攻撃ウェイトを一定時間止める。 ハイアーツ 白き勝利の翼 範囲内にいるターゲット中の敵ユニット1体と、その周囲の敵ユニット全てにダメージを与える。さらに、一定時間移動をできなくする。 効果時間 ?秒 ステータス 魔神状態中 カルマ所持数 融合体数 HP ATK/DEF カルマ1個 0体 600 ???/??? 7体 900 ???/??? 魔神状態解除後 カルマ所持数 HP ATK/DEF カルマ1個 600 190/230 カルマ2個 600 210/230 カルマ3個 600 210/230 DATA・フレーバーテキスト +Ver3.5 Ver3.5 全長 数百メートル以上 重量 計測不能 出身地 異界の火星 司るもの 勝利 バトルモード 10タイプ 真名 ウルスラグナ イラストレーター danciao フレーバーテキスト 少女と仲間たちは、目を疑った。背から赤い雫を散らしながらドウッと倒れ込む女戦士、その後ろで冷たい微笑を湛え剣を握る――暗黒の騎士。「フォル…!」「貴様ぁ…何をやっておるかあああああ!!」北方軍神が魔獣の体を足場にして、一足飛びに暗黒騎士に迫る。暗黒騎士はその槍を、涼やかな微笑みを湛えたまま、わずか半歩下がるだけでかわして見せる。「でええええい!!」軍神は空かされた槍を振り向きざまに横に薙いで追撃を放つが、暗黒騎士はそれをこともなげに流麗な剣さばきでいなすと、瞬時に飛び退り、片手をひらひらとさせて笑った。「おぉ~ 怖いなぁ」「フォル! どういうつもりだ!!」征服王の問いに、眉根を寄せて首をかしげる暗黒騎士。「…フォル? あぁ~そうか…うん、なるほどなるほど… とにかく、助かったよ。危ないところだったけどね、概ね作戦通りだ」「作戦…?」「そう、作戦さ――しかし、これまたずいぶんと群れたもんだねぇ」額に手をかざし、周囲にいる少女の仲間たちを見回す暗黒騎士。その体に、不意に暗い影が堕ちる。「チ・ガ・ウ」暗黒騎士が振り返るや否や、いつの間にか背後に立っていた巨人が、思い切り巨大な両の手甲を合わせた鉄槌を落とす。しかし騎士は、またもやそれをひらりとかわす。「あぶないな~、アマゾネスってのはどうしてこう乱暴な奴らばかり集めたがるのかね」その時地の王が、何かを探らんとしているのだろうか、暗黒騎士の方に両の掌を向けながら言った。「…皆の者、カークスの言う通りだ。そやつ、フォルではないぞ…!」「何? 違うのか!?」「外見はフォルだが、“中身”が違う…いつのまにやら、魔力の相が全く違うものに入れ替わっておるわ」「ぬぅぅ…! 貴様は何者だあああ!!」「さぁ~ 誰だろうねぇ~」いきり立つ北方軍神を挑発するように剣をくるくると回しながら、暗黒騎士はさも可笑しそうに笑った。「……あなた…イドですね…」暗黒騎士の肩がピクリと揺れる。見ると、臥せっていた女戦士が、剣を頼りに、息荒く片膝をつきつつ起き上がり、暗黒騎士をねめつけていた。「…魔獣も、全部あなたが仕掛けたのですね――あなたはミミララが追っていたはず…あの子はどうしたのです?」「あらら~ バレちゃったか~」わざとらしく芝居がかった様子で頭を掻きながら“イド”は答えた。「彼女さ~ ほら、優しいだろ? やはり僕には手を下せなかったんだよ。いや~やっぱりぬるいよねぇ…だからさ、わかるだろう?」「…嘘をおっしゃい、あの子なら全身の骨を折って、あなたが気を失い身動きできなくなるぐらいまではやりますよ」女騎士のすかさずの返答に、暗黒騎士は空を仰ぎハハッと笑って舌を出した。「あ、またバレちゃう? そ~なんだ、正直だいぶやばかったよ。だからさ、逃げてきたんだ――とっておきの“通路”を使ってね」「……やはり…」暗黒騎士は立てた親指を自身に向け、ぐいっと胸を張った。「僕たちはもともとひとつ――“こいつ”がさ、自分の存在に疑問もったり、何かしら後ろ暗~い気持ちになってくれりゃあ良かったんだ。ほんの小さなことでいい…それさえあれば、僕は『鏡』を通ってこいつの“裏”に戻ってこれる。こうして、少しの間なら乗っ取ることだって出来るんだよ。いや~、上手くいってよかった…ていうかオルトロスさ、君何でもっと早く呼ばないんだ。予定通りミミララは引き離せたとはいえ、本当にぎりぎりだったんだぜ? “こいつ”がヘコんで、舞台が整ったら、君が紋章で僕を呼ぶ、そういう話だっただろう?」≪…うるさい……その子供は…オレが喰うんだ…お前には…やらない…≫「…イド、何を…企んでいるのです…?」苦しげに顔を歪める女戦士。「ハッ! ばぁさんには言ってもわからないよ。さ~て、“こいつ”が目覚める前に、うるさいみんなにはおとなしくなってもらうかな」暗黒騎士が胸に手を当てると、その奥側から紫色の光が漏れ出す。そして、その光に呼応するように、倒れているオルトロスの紋章が強い光を放つ。同時に、光を目にした少女を除く全員の体にズン、と重圧がかかる。「うぉっ!」「ジュゥ…シュルルルル…」「グガアアアア…!」「なんと…カンヘルまでも動けぬか…これは…我が地の力以上…」」その時、暗黒騎士のそばに、よろよろと近づく小さな影が――。「ママリリ、近づいてはならぬ!」征服王が叫ぶ。亜人の少女は、悲しそうな、困ったような、複雑な表情をうかべ、暗黒騎士に語り掛けた。「ママリリ…よくわからない… お前、フォルじゃないのか?」「ん~? あ~はいはい、そうだね、僕はフォルくんだよ~」「うぅ……」「悲しまないで…僕だって悲しいんだ…」暗黒騎士が、少女の頭に手を乗せ、耳元にそっと囁く。「…だってさ、ここでお友だちみ~んな死んじゃうんだから」少女は、キッと暗黒騎士を睨みつけると、ブーメランを大きく振るった。「ほっ、危な~い!」「うそつけ! お前フォルじゃない! お前とは友だちなれない、フォル返せ!!」少女はそのままジャガーのような俊敏さで跳ねまわり、さらに攻撃を仕掛ける。しかし、暗黒騎士はケラケラと笑いながらすべての攻撃をかわし、頬をはたいて少女を叩き落とす。「きゃんっ!」「「「ママリリ!!」」」仲間たちが色めき立つ。女戦士が動けぬ体を震わせ、気炎を上げる。「“あなたが”、その子を手にかけるのですか?」「“僕だから”だろう? そもそもさ――なんでこいつなんだ?」暗黒騎士――イドは、大仰に両手を広げ、まるで舞台の主役にでもなったかのように語り出す。「僕はさ、“本物”になりたいんだ。“使徒”なんてさ“契約”に失敗すりゃ終わり、いつか体が崩れちゃうんだぜ? 僕を使徒にしてくれたあの人は、『鍵』をご所望なんだ。けどさ…『鍵』は“こいつ”なんだってさ……なんで“こいつ”なんだ? 僕だっていいだろう? 僕が『鍵』だっていいはずじゃないか! だから僕は、“こいつ”の記憶を根こそぎ奪って“外に”出た――使徒なんて偽物じゃなくて、僕が本物の『鍵』になるんだ!」「あなたは…何を言って…」「…だからさ、ばぁさんにはわからないっていったよね?」さも楽しそうに演説をぶつ暗黒騎士は、ふと足元に重みを感じた。見ると、亜人の少女が這いずり、その足元にしがみついている。「フォル…返せ…」「きかんぼうなガキだね。こりゃあ体罰とかが必要なんじゃあないかな? …オルトロス、僕の『紋章』は僕の魂と共にここに持ってきた――わかるね?」≪…嫌だ…まだだ…あいつを喰うんだ…≫「わがまま言うなよ~ どの道、君もそのままじゃ動けないだろう? 時間がないんだ…“こいつ”が目覚める前に、“こいつの手”でその子を殺す――その絶望は“こいつ”を『鍵』に変え、“こいつ”の心を殺す――その時こそ、僕が…この、僕が――!」ケタケタと笑う暗黒騎士に、征服王と北方軍神が動けぬ体にあらん限りの力をこめつつ警戒をする。「ぐぅぅ…今度は何をする…つもりだ?」「ぬぅ…きっと…ろくなことではないのであろうな」暗黒騎士はおもむろに自分の服の胸倉をつかむと、思い切り引きちぎった。なんと、あらわになった胸元には、オルトロスと同じ文様が浮かび上がっており、それはいっそう眩い紫光を放つ。「みんな僕を影だと笑う、けれど、その影が“本物”になるんだ… イッツ・ショー・タイム! ほら、見てくれよ――これが僕の…影なのさあああ!!」イドの紋章の光がはじけるように広がり、暗黒騎士の体がその光に溶け込んでいく。やがて光は巨大なオルトロスをも包み込む。≪…あが…あがががが…がああああああ…!!≫苦鳴を漏らすオルトロス。その体表が紫色に光りながら肥大し、魔獣の巨体が、さらに倍以上に膨れあがっていく。「…これはなかなか…手強そうですね…」つぶやく女戦士。魔獣の膨張は落ち着き、巨大な二つの頭はゆっくりと周囲を睥睨すると、青黒い歯茎を向き出して高らかに笑った。≪あはははははは!≫――イドの声。魔獣はイドに乗っ取られたのだろうか。巨大な魔獣の双顎がぶぅっと膨らみ、轟轟と紫煙を湛える。≪ほ~ら逃げろ! 死んじゃうぞ~!!≫「ガアアアアアア!!!」突如、竜神が爪を掲げ、巨大魔獣に向かって駆けだす。「むぅ、カンヘル殿!? 縛が解けたのか! 動けるぞ! 走れ!」「いや、もう間に合わぬ! 皆こちらに集まるのだ!」北方軍神と地の王が叫ぶ。そして、竜神の爪が巨獣に届かんとした瞬間、その双口から辺り一帯を覆うほどの炎が吐き出される。「ぬうううううう! 地の王ぅぅぅ…アマイモンが命ずううう!!!!」 地の王がありったけの魔力で巨大な岩盤を持ち上げ盾にするも、岩盤はみるみるうちに溶け落ちていく。崩れる岩盤――蒸発により立ち昇る大噴流――そして静寂――。「ぬぅ…?」気づくと、地の王は崖の上にいた。「よぉ、アマイモン。大立ち回りだったな」「おぉ、アモンか! では…」「あぁ、悪魔のあんただけはオレ様の転送魔法陣で運べたがよ…」「では、皆は…」崖より見下ろす眼下は、一面火の海だった。しかし、そこに一か所だけ、輝く霧に包まれた一帯が見える。「ポロスってのが、不思議な酒もって飛び降りてったが、なんとか間に合ったみてぇだな」三つ首の悪魔の口が、それぞれにやりと口角をあげる。炎の海の一点、輝く霧の中では、気を失った女戦士を抱えた人馬が『神の酒』を掲げ、その神香で巨獣の炎をせき止めていた。「礼を言うぞ、ケンタウロスの青年よ」背中に大きくやけどを負った征服王が、荒い息で亜人の少女を抱えている。「ご無事で何よりです。しかし…」周囲を見回すと、息はあるものの、二人以外の仲間たちは皆一様に傷つき、倒れていた。「これは…万事休すですね…」「うぅ…」「おぉ! 娘! どこか痛むところはないか!?」気付いた少女が周りの惨状を見て、目に涙をためる。「あれきさんだ… どうしよう… みんなも… ばーちゃんも… フォルも……」「泣くな娘、顔をあげよ!」征服王は少女を降ろすと、しっかりと立たせ、その両肩を掴んだ。「ママリリよ、お前は我ら“友だち”の希望となるのであろう? 希望とは闇夜の灯台、光をみうしなえば、我らは何もない海を彷徨うことになる」「あれきさんだ…」「それにな、戦いとはあきらめが心によぎった者から負けていくものだ。勝利を捨てるな。勝利をあきらめるな。勝利に希望を持ち、勝利を信じる自分を信じるのだ!!」そう言うと、征服王は剣を手に立ち上がり、ゆっくりと地響きを立てて向かって来る巨獣を見据えた。「どれ娘よ、この征服王が勝利の仕方というもの見せてやろう」そして、背中越しに少女にニヤリと笑いかける。すぐそばまで迫ってきた巨獣の二つの頭が、ガチガチと牙を鳴らしながら一同を見下ろす。≪あぁ… まだ生きてた…しぶといなぁ… まだ何かするのかい?≫「フン… なめるなよ? 俺は征服王と呼ばれた常勝の覇王――そして俺は今、誰よりも、何よりも勝利を渇望している――ならば今しかあるまい」そう言うと征服王は、剣を高々と天空へ掲げ叫んだ。『今こそ、盟約を果たしてもらうぞ――来たれ! 勝利を約束する異次元よりの使者よ!!』釣られて巨獣も、大量の噴煙で真っ黒に染まった空を見上げる。しかし――≪…なんだよ …何もおきないじゃないか…≫その時、空が――ガラス細工のように割れた。『『『――認証完了』』』「…おいおいおい なんだありゃぁ…」崖の上で、空を見上げる三つ首の悪魔があんぐりと三つの口を開ける。「…我も初めて見る…間違いない、あれは――」二柱の悪魔の視線の先、裂けた天から現れたのは――巨体。雄々しく広げた白い翼――同じく白い神光を発する四本の巨脚――ただただ、果てしなく巨大な聖白の巨体。「――『降魔』である」「すごい…! あれ、あれきさんだの友だち??」「ふははは! そうだ! かつて彼の地で死にかけた時に出会ったのだ」「確かにすごいですね……次元の壁を破壊して進撃する巨大神魔……ん?」人馬は目を細めた。降臨する神魔の背に、小さな人影を見たのだ。腕を組み、目深にかぶった毛皮のマントを風に翻し、高らかに豪快な笑い声をあげる、その姿を。人馬は、肩を震わせ思わず数歩前に進み出た。「あぁ… そんな、あの人は……征服王よ、あなたの“勝利”は本物のようですね」「あぁ、そうであろうとも……どうかしたのか?」「…えぇ…」人馬は、その目に涙を浮かべて言った。「――英雄の帰還です」~『新・アマゾネスの冒険』 第13章 その4~ 考察 Ver3.5SSで復活した降魔の一人。 ディフェンダー降魔たちの中ではDEFが高めで、また攻撃的なアビリティも持ってるのでグッドスタッフ的な取り回しがしやすい。 何かと便利な効果を持つ使い魔たちの強いアビリティやアーツをかき集めたような性能をしている。 カルマ1ではヘビーボディAが発動。 敵ディフェンダーにスロウアタックを貰ってもものともせず攻め続け、また逃走時にもディフェンシブスタイルでDEFを上げた状態で逃げられるため生存力にもかなり貢献するアビリティ。 素の移動速度を上げることこそできないものの、ディフェンダーでこのアビリティが強いことは神族のCハリハラが証明している。 カルマ2でヘビースマッシュAが発動。ATKの数字としてはこの時点で完成する。 降魔のスロウ力はびっくり降魔対策で下げられてしまったが、聖帝のレンジアップとは別ベクトルで自力で補完できるアビリティ。 このユニットのアビリティで60コストのスロウ拘束力はある。 カルマ3ではディレイ効果とファイタースタイル固定化効果が発動。 カルマNormal降魔なので必ずしも戦闘時にここまでカルマが貯まるとは限らないのは難点だが、上にも書いたようにATKの数字はカルマ2で仕上がるので許容範囲か。 ファイタースタイル固定化効果は集団戦で刺さる敵はさほどいないが、相手が重要なストーンを大型ディフェンダーで防衛しているときにマジシャンに頼らず強引に剥がせるアビリティである。 廃滅の機神ほどではないが、味方マジシャンが全滅していてもギリギリの逆転を狙いにいけるのは大きい。 不死のSTマグノリアと魔種C茨木童子の合わせたようなアビリティ。 ハイアーツは短時間の移動禁止とダメージ付与。 神族のSTアグリアスや人獣のSRヨルムンガンドが持つ効果であるが、逃走する敵の完全な足止めになり集団戦でも相手の行動を1~2手機能停止させるわけで非常に強力。 おおよそ3秒ストップさせるが一応射程が長いので発動した後にスロウで捕まえる為に近づこうとすると結局ストップ効果時間が切れて逃げられてしまっては本末転倒。 その為自分の集団で使うより味方を含めた総力戦で力を発揮するが、一度きりである点には注意。 魅力的なアビリティ、高めのステータスと嬉しいづくしの降魔であるが、ディフェンダー降魔らはウィークと疑似クイックドライブの聖帝、タフさと疑似キュアオールのぬわ龍こと守護龍、ATKバフと無敵ハイアーツの月姫などとそれぞれが明確に役割を持っている。 またこれらのディフェンダー降魔らは○△構成になる魔種や海種、あるいは大型マジシャンワントップデッキへの適正が高いのもあり、あくまでグッドスタッフの進撃の翼は入れるデッキが中々悩ましい。 ○△種族の単色デッキよりも混色デッキの方が扱いやすいかもしれない。 なお余談だがこのユニットだけでは機甲軍の称号は取れない。 キャラクター説明 Re 2より復帰。ゾロアスター教にて崇拝される英雄神で、輝く四枚の翼を持つ男神。 崇拝した者に加護と絶対的な勝利を与え、悪しき者や嘘をつく者には天罰を与える正義の神。 沢山の化身を持つインド神話のとある主神と同じように、彼も「十の化身」と呼ばれる様々な能力を持った変身体を持ち、状況に合わせて変身するという。 LoVにおいては確かに四枚の翼を持っているが、その姿はなんと四本足の巨大メカ。 勝利を求める者の元へ緊急発進降臨し、敵対者を機械仕掛けの巨体と10種類の豊富なバトルモードによって文字通り殲滅するとの事。 実は過去に死の淵にあったアレキサンダーをその圧倒的な力で助けており( 過去作フレーバー参照 )、その際に契約。彼の呼びかけに応えていつでもそれはもうド派手に出撃降臨してくれるという。 降魔転醒時等に何やら形容し難い音を発しているが、実はSEではなく物凄く加工されたボイスだったりする。よーく聞くと「緊急出撃」や「任務終了」など喋っていることがわかる。 ~進撃の白き翼~のフレーバーテキストは【希望】ママリリの次の話であり、さらにヘラクレスのものへと続く。 +編集用コメント *編集が苦手な方はこちらへ情報提供お願いします ハイアーツはATK240相当で属性はなし、スパクリは未検証 -- 名無しさん (2017-02-27 15 47 54) 名前 コメント 余りにも当Wikiやゲームから逸脱した無関係な雑談や、誹謗中傷めいた暴言、ページに関係ないコメントはおやめ下さい。 wikiは不特定多数の人が利用する場です。プレイヤーの個人名や所属ギルドなどを書き込む行為は慎んで頂きますようお願いします。 個人的な日記として使用するのも控えて下さい。 +コメント *雑談や使用方法などの相談にご利用下さい 考察のぬわ龍って表記はどうなの? 普通に守護龍って書けば良いのに。 文面で察せるとはいえ初心者とかは誰?ってなるでしょ -- 名無しさん (2016-10-11 07 32 59) タワー制圧中の根元がハイアーツで吹っ飛んだので固定ダメージではないっぽい? -- 名無しさん (2016-10-11 14 49 01) こいつで機甲の称号とれるんかな。。。 -- 名無しさん (2016-10-19 11 54 12) 喋ってるのかwww 全然気づかんわこれは… -- 名無しさん (2016-11-03 17 39 23) ヘビィボディを生かせない構成だと罪人の劣化 -- 名無しさん (2016-11-07 03 39 36) 罪人の劣化ってそもそも仕事が違うんですが 使ってから口出そうね。 -- 名無しさん (2016-12-14 13 25 05) ↑ハイアーツは似てるけど、求められるものは違うよね。 でも、そんなことよりお前の口の悪さが気に入らない もう少し良く考えて書き込みましょうね -- 名無しさん (2016-12-14 17 51 03) これファイタースタイル固定させられるってことはフリッカーさせない 又はガーディアンで防ぎやすいってことですよね。スロウアタックが 移動速度固定なのと合わせて高コスアタッカーへのアンチ力高いって認識で大丈夫? 特に小太郎とかのスピードアップ持ち高コスに対して。 -- 名無しさん (2016-12-15 00 21 24) 固定ダメージ前書いてあったのに消されてるけど、固定ダメージじゃないなら検証した上で数値書いてから消しなよ -- 名無しさん (2017-01-19 14 40 48) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/2578.html
『影の薄いゆっくり』 17KB 愛で いじめ ギャグ パロディ 差別・格差 変態 飼いゆ ゲス 希少種 都会 現代 独自設定 久々のSSです このSSには愛でられるゆっくりとそうでないゆっくりが出ます 虐待はそんなに多くない愛でSSです 作者に都合のよい独自設定があります これを書いたのはHENTAIあきです!久しぶりだから忘れている方は注意してください! それでもいいというひとはゆっくりよんでね! 仕事を終えて家への帰り道の途中、俺は少し奇妙な光景に出くわした。 遠くて分かりづらいが、野良ゆが道行く人に声をかけているようだ。 これだけなら物乞いか飼いゆにしてくれと叫んでいるだけだろうが、問題はゆっくりにある。 まりさのようなとんがり帽子だが何所かデザインが異なり、髪型も違っている。 ゆっくりに関わる仕事に就いているがどうしてもそのゆっくりの名前が思い出せない。 誰からも相手にされないで落ち込んでいるゆっくりを眺めていると、そのゆっくりが俺に気づいたのかこっちに近寄ってきた。 「人間さん、あたしゃここにいるよ!!!」 涙目になりながらそのゆっくりは俺に対して自己主張をしてきた。 「人間さん、人間さんにはあたしがみえるかい?」 不安そうな顔でこちらを窺ってくるみまだが、俺は驚きで動けなかった。 何故なら希少種の中の希少種とも呼ばれるゆっくりみまが目の前にいるのだから。 「あたしゃここにいるんだよ!ここにいるんだって!!何で誰も気づいてくれないんだい!!!」 馬鹿みたいに固まってしまっている俺に、みまは癇癪を起した子供のように泣き始めてしまった。 ようやく我に返った俺はとりあえずみまを落ち着かせる為にも話しかけることにした。 「しんきー!まりさー!あたしゃここにいるよおおおおおおおおおおおおおおおお!誰でも良いから気づいておくれー!」 「ちゃんと気づいているよ。」 「ゆうかでもれいむでもいいから気づいておくれー!あたしゃ寂しいよおおおおおおおおおおおおおおおお!」 「だから!気づいているって言ってるだろ!」 怒鳴る様になってしまったが、それでようやく気付いたのかみまは泣きやんだ。 しかし、こんどは壊れたかのように俺の脚に体を擦りつけてくる。 「ゆっくりしていってね!ゆっくりしていってね!ゆっくりしていってね!」 「うわ!ちょっと落ち着け・・・。」 れいぱーのような行動が気持ち悪いが、ここはぐっと我慢だ。 これがれいむやまりさなら即蹴り飛ばすだろうが、相手はみまであるからそうするわけにもいかない。 「人間さん、あたしゃ嬉しいよ!今まで誰も相手にしてくれなくてあたしゃ寂しかったんだから!」 「そうなのか?お前ならゆっくりに詳しい人間なら話しかけて来てもおかしくないんだけどな。」 みまの言葉に俺は首をかしげてしまう。 こんな街中でみまが姿を見せれば、すぐに加工所なりゆっくり愛好家が飛んで来てもおかしくないはずなのに。 だが先ほど見ていた通り、まるでみまが見えてないかのようだった。 「じゃあ同じゆっくりに声をかけたらどうなんだ?別に人間じゃなくても良いだろ。」 「そうなんだけど、皆あたしが見えて無いみたいに気づいてくれないんだよ。」 「なんだそりゃ?」 こいしみたいなステルス能力でもあるのだろうか。 あまりにも希少すぎてみまの生態にはまだ詳しいことが分かっていない。 俺も本の片隅に載っているのを見たことしかなく、実物を見たのがこれが初めてだ。 「人間さん、あたしと一緒に暮らしてくれないかい?もう寂しいのは嫌だよ!」 嬉しいこと言ってくれるじゃない、俺は例え嫌がろうと無理やり連れて帰ろうとしていたところなんだぜ。 希少種は結構気難しいから、飼いゆにしようとしても逃げ出すやつがいるからな。 「どうしようかなー、俺はそんなに余裕があるわけでもないし。」 「そんなこと言わないでお願いだよ!?ご飯さんは自分で集めるし、一緒にいてくれるだけでも良いから!」 わざと悩むふりをしてみると、みまは必死に頼み込んでくる。 まあ元々飼う気はあるけど、ちょっとした悪戯心だ。 「よし、そこまで言うなら良いだろう。だけど俺の言うことはちゃんと聞いてもらうぞ。」 「一緒に住んで良いんだね!やったー!」 嘘って言ったら泣き出しそうだなと考えながら、俺はみまを抱えあげて家へと向かう。 途中野良のれいむが赤ゆと一緒に餌をねだってきたが、邪魔だったから蹴り殺しといた。 みまを拾った翌日、俺はいつも通りに職場のゆっくりショップに出勤する。 餌を置いてみまを留守番させて、大人しく待っているように言いつけておいたが出勤しようとした時にみまが泣きだして困った。 まあ最後はちゃんと分かってくれたが、毎日あれだと少し困るな。 「君、ちょっと良いかね?」 考え事をしながら店内の掃除をしていると、いつの間に来ていたのか店長に声をかけられた。 「店長、急に声をかけないでくださいよ。毎度のことですけど忍者ですか?」 「これはすまないね、気を付けているつもりなんだが中々治らなくてね。」 苦笑しながら頭を掻いているのは、俺の上司でありこの店の店長だ。 ブリーダーとして有能で、この業界では有名な人だ。 ただ少し変わっており、気に入った人間なら誰でも雇ってしまう変な癖がある。 まぁ、その雇った人たち全員が今ではブリーダーとして独立しているようで人を見る目は相当な物だ。 「それで何の用ですか?」 「ちょっと頼みごとをしたくてね。」 何だかすごく嫌な予感がしてきたぞ。 この人の頼み事は大抵無茶なことだからな。 「実は常連のお客さんが買って行ったゆっくりがゲス化したらしくて、何とか元に戻してくれないかって言ってきてね。」 「・・・店長、それ新しくゆっくり買った方が早いじゃないですか。」 「そうなんだが、買って行った人はそのゆっくりに愛着があるらしくて何とかしてくれって泣きつかれてね。」 たまーにそう言う客がやってくることもあるが、俺はそんな客には新しいゆっくりを買うことを勧める。 何故なら一度ゲス化したゆっくりを矯正するのは並大抵のことではないからだ。 「私も断ろうとしたんだが、今日の君を見たら何とか出来そうだと思ってね。」 「何です、その不安な根拠は?」 「頼むよ、駄目でも良いから引き受けてみないかい?上手くいけば特別ボーナスも出すから。」 結局断ることも出来ずに店長の頼みを聞くことになってしまった。 駄目で元々だし、これも良い経験になるだろうと考えてとりあえず引き受けた。 「というわけでこれが問題のゆっくりだよ、今はラムネで眠らせてあるから家に帰ったら開けてくれ。」 帰宅間際に店長から問題のゆっくりが入っている段ボール箱を受け取り、みまが待っている我が家へと帰ることにしよう。 「今帰ったぞー。ってどこいった?」 部屋を見渡しても何所にもみまの姿が見えない。 まさか逃げ出したのか? 「あたしゃここにいるよ!!!」 後ろから急にみまの声が聞こえて来て、振り返るとみまが怒った顔でこっちを睨んでいる。 「さっきから声をかけてるのに、無視するなんてひどいじゃないか!」 どうやら最初から部屋にいたようだが、俺が気づかないでいただけだったようだ。 「お兄さん、その箱さんは一体何だい?」 「これはな、仕事先で良い子にしてくれって頼まれたゆっくりだよ。」 これから一緒に暮らすことになるのだから、ちゃんと顔合わせをしていたほうが良いだろう。 そう思って段ボール箱を開けてみると、そこには俺が予想していたより最悪なゆっくりがいた。 「ゆぴー。ゆぴー。」 「みょおたべられないよ・・・。」 中には丸々と太ったまりさと、赤まりさが気持ち良さそうに寝ていた。 店長からまりさとは聞いていたが、赤ゆもセットだったなんて聞いてないぞ。 「ゆ・・・?ここはいったいどこなんだぜ?」 眠りから覚めたまりさがきょろきょろと辺りを見渡す。 「おはようまりさ、訳あって今日から一緒に住んでもらうことになったからな。」 「みなれないどれいなんだぜ、とりあえずまりさとおちびちゃんはおなかがすいたからあまあまをけんじょうするんだぜ!」 「あみゃあみゃよこちぇー。」 いきなり奴隷扱いとやっぱり酷いなこりゃ。 おまけに赤ゆの方ももはやゲス確定のようで俺に向かってぷくーをしてやがる。 「まりさ!あんた何馬鹿なこと言ってるんだい!」 「ゆ?なんだかなつかしいこえがきこえたきがしたんだぜ?」 「お前の後ろにいるみまの声だよ。」 「うしろ?」 恐る恐る後ろを振り返ったまりさの前に、みまが怒りの形相でまりさを睨みつけていた。 「あたしゃここにいるよ!!!」 「げげ!みまさま!?」 「だりぇ?こにょばばあ?」 赤まりさの言葉にみまが容赦ない体当たりを行う。 手加減はしていたようで赤まりさはころころと転がっていく。 「おちびちゃあああああああああああああああん!」 「何がおちびちゃんだい!半人前の癖におちびちゃんなんて作って、あたしゃそんな風に育てた覚えはないよ!」 気絶して痙攣している赤まりさを心配するまりさに、みまが厳しい言葉を投げつける。 別に育てて貰った訳でもないのに、まりさはしどろもどろに言い訳を始めだした。 「ち、ちがうんだぜ!おちびちゃんはまりさとれいむのたいせつなおちびちゃんで」 「だまりな!あんたみたいな馬鹿弟子がおちびちゃんなんて早すぎるんだよ!」 ガミガミとまりさを説教しているみまに、まりさは何も言えないでいる。 実際このまりさ、野良のれいむを勝手に部屋に入れてすっきりした挙げ句に部屋を汚しているらしい。 番の方は飼い主に殺されたようだが、どうせまりさ似の赤まりさは殺せないで一緒に教育を頼んだのだろう。 「まったくあんたって子は、少しは考えて行動しなきゃ」 「うるさいんだぜ!まりさはさいっきょうだからみまさまなんてこわくないんだぜ!」 説教に耐えきれなくなったのか、まりさが逆切れしてみまに襲い掛かる。 しかしあっさりとみまはまりさの体当たりをかわすと、無様に顔面をぶつけたまりさの上に圧し掛かり踏みつけ始めた。 「ゆげぇ!」 「まったく!いつの間にこんなゲスになっちまったんだい!あたしゃ情けないよ!」 希少種といはいえ結構な能力みたいだ、これならまりさを上手く躾け直すことも出来るかもしれないな。 「まあ今日の所はこの辺にしてあげな、飯食ったらまりさ達と一緒に勉強だ。」 「まだ言いたいことはあるけどしょうがないね、ほら!そこのおちびもいい加減に起きな。」 圧し掛かっているまりさから降りたみまは、気絶した赤まりさを起こそうと体を揺らす。 「ゆ~ん。ゆゆ!まりちゃにひぢょいことしちゃくしょばばあ!」 「あんたには口の利き方を教えないといけないみたいだね。」 青筋を立てているみまをなだめて、とりあえず俺は三匹の餌の用意を始めるため台所に向かう。 後ろから赤まりさの悲鳴が聞こえたが、これも仕事に役立つであろうから放っておくか。 それから俺は昼はゆっくりショップで、夜はみまとまりさ達の教育という生活を送ることになった。 まりさ達は中々ゲス化が酷かったが、みまがいるおかげで随分とスムーズに教育が上手くいってくれた。 「またこのごはんさんなの?まりさはもっとおいしいごはんさんがいいよ!」 「我まま言うんじゃないよ!ご飯さんが食べられるのは誰のおかげだと思ってるんだい?」 「そんにゃのおかあしゃんとまりちゃがゆっきゅりしちぇるかりゃだよ!」 「そんな訳ないだろ!お兄さんが毎日狩りをしてきてくれるからご飯さんが食べられるんだよ!」 「ゆぴぃ!ぶちゃにゃいぢぇぇぇぇぇぇぇぇ!」 何度も行われる体罰のおかげでもあるだろうが、俺が叱りつけるよりも随分と素直に言うことを聞いてくれる。 飼いゆの必要な知識をみまと一緒に教えているが、これなら銀バッジぐらいのレベルになったであろう。 そんなことを考えて店長に報告しようかと思っていたところ、まりさ達に変化が現れた。 「おにいさんおかえりなさい、まりさたちはちゃんとおるすばんしてたよ。」 「うふふ・・・、みまさまにかっちゃった。うふふ・・・。。」 だぜ言葉もすっかり抜けきったまりさと、赤ゆから子ゆに成長した子まりさが変な口調で俺を出迎えた いつの間にかお飾りの帽子と髪まで変色しており、子まりさの変化に驚きつつどういうことかみまに聞いてみる。 「今日ちょっと遊びでおちびちゃんに負けてあげたらああなってたんだよ。」 「うふふ・・・。」 まりさ種の亜種であろうが、俺はこんなまりさは見たことが無い。 とりあえずまりさ達の教育も一通り終えたこともあり、俺はまりさ達を店に持って行き店長に聞いてみることにした。 「ふむ、これはまた珍しい。まさかうふふまりさになるなんて。」 「何ですかそのうふふまりさって?聞いたことないですよ?」 「そうだろうね、まりさ種の中では実に珍しい亜種だからね。」 店長の説明によると、うふふまりさとはまりさ種の中で偶に生まれる亜種のようだ。 まりさつむりや水上まりさと違い、中々野生ではお目にかかれない珍種のようだ。 おまけに下手をすれば退化しているつむりや水上まりさと違い、うふふまりさは向上心や知識への欲求が高く賢い。 しかしながら、何故か同じまりさ種からは目の敵にされていることもあり数が非常に少ないようだ。 「しかしこのまりさは普通のまりさだったはずじゃないか?どうしてまたうふふまりさなんかになってるんだい?」 「そのー、家で飼っているみまと遊んでたらこうなったみたいで・・・。」 「ああ成程、君はみまを飼っていたのかい。それなら納得だ。」 どういうことかと聞いてみると、どうもまりさ種とみま種の関係を説明されることになった。 みま種はまりさ種にとって師弟の関係のようであり、まりさ種には母親のような関係でもあるようだ。 ありす種に対するしんき種に類似する関係で、この二種が番になるとうふふまりさやろりすと呼ばれる亜種が生まれることが多い。 そんな仲であるまりさ種とみま種だが、まりさ種がみま種に勝負事で勝つとこのようにうふふまりさへと突然変異することがあるらしい。 「しかし君もついているね!まさかあのみまを飼うことができるなんて!」 「運が良かったんですよ。それで、このまりさ達どうですか?一応俺に出来ることはしたんですが。」 「ふむ、中々良い目をするようになったようだね。これならお客さんも満足してくれるよ。」 一応飼い主に連絡したところ、躾がなされていればそれで良いとの返事があったようだ。 店長から特別ボーナスを貰い、みまのお土産を買って我が家へと向かう。 「ただいまー、ってまた隠れてるのか。」 もはや日課となってしまっているみまのかくれんぼ。 最初は俺がみまの姿を見つけられないだけだったが、だんだんみまの方が楽しくなってきているのか自分から隠れるようになった。 「まりさ帰ってきておくれ、あたしゃ寂しいよー。」 机の下でみまが寂しそうにしていた。 最初の出会いが最悪だったが、みまはまりさ達に深い愛情を持っていたようだ。 「おーい、今日はお土産に海老フライ買ってきたぞー。」 あえて気付かないふりをしてみまに呼びかける。 するとみまが机の下から勢いよく出てきた。 「お兄さん!エビフライさんって本当かい!?」 先ほどまでとは打って変わり、みまは目を輝かさせてこちらを見ている。 口からはよだれが滝のように流れている。 「本当だぞ、みまが寂しくしてるかもしれないと思って買って来たんだ。」 「あたしゃ寂しくなんかないよ!!!」 少し怒りながらみまが頬を膨らませて抗議してきた。 俺は笑って謝罪しながら、夕食の準備を始める。 寂しくない様にちゃんと相手をしてやらないとな。 まりさを更正させてから俺のもとにはゲス化した飼いゆの更生依頼が続々やってくることになった。 みまと協力しながらまりさやれいむ、ありすといった飼いゆを中心にそこそこ評判になっている。 そんなことを続けるうちに、突然みまが胴付きになった。 上半身は普通の胴付きなのだが、下半身は何故か漫画に出てくるような幽霊のような姿になってしまっている。 頭がポル○レフ状態になってしまったが、別に困ったことになったわけでもなくむしろ今まで以上に助かっている。 「ほらほら!早くテレビのリモコンさんを取ってきな!」 「どぼぢでありすがこんなめに・・・。」 「何言ってるんだい、勝負に負けたら何でも言うこと聞くって言ったのを忘れたのかい?」 寝転がりながら更生を依頼されたありすに雑用を任せているみま。 大抵みまはやってきたゆっくりに勝負事を挑み力の差を思い知らせる。 その後はみまが俺の主人であることを分からせ、飼いゆとしての心得と人間との付き合い方を一から教え込むことにしている。 「おや?電池が切れてるのかい?ちょっとコンビニまで行って電池を買ってきておくれ。」 「できるわけないでしょおおおおおおおおおおおおおおおお!」 「まぁ待て、こういう時はこうやって・・・。」 リモコンの裏蓋を開けて電池を軽く回してみるがやはり動かなかった。 これで結構また動くようになるんだけど。 「しょうがないからちょっとコンビニで電池買ってくるわ。」 「ありすはあまあまさんがほしいわ!」 「何であんたの為にそんな物買ってこないといけないんだい!」 「ちょかいは!」 みまの足で頬を叩かれて転がるありすに爆笑してしまう、さっさとコンビニに出かけることにしよう。 目当ての電池はすぐに見つけ、ついでにみまとありすの為に何か甘いものを買ってやるか。 「よお!久しぶりじゃん!」 何やら声をかけられ横を向くと、そこには高校時代の悪友が立っていた。 「久しぶりだな!何だその似合わないスーツ!」 「何言ってやがる、そっちこそそのダサいジャージまだ着てんのか!」 お互いの服装を笑いながら、軽く体を小突きあいながら思い出話しに楽しむ。 最近じゃ色々と忙しくて連絡を取れないでいたが、やっぱり旧友との再開は嬉しいな。 「何年振りだろうな、お前に会うなんて。」 「卒業以来じゃないか?正直同窓会に参加しないから死んでるんじゃないかと思ってたぞ!」 「え?同窓会何てやってたのか?」 一度も連絡など来たことがないのだが・・・。 もしかして俺って嫌われてたのか? 「あー、そういやお前ってあれだったな。」 「何だよあれって?」 「お前周りから何て言われてたか知ってるか?」 何だろう、何だかすごく聞きたくない気がしてきた。 俺の不安な表情が楽しいのか悪友は楽しそうに笑ってやがる。 「別に悪い意味じゃないんだぞ、ただ見事にお前の特徴を表してるだけなんだ。」 「良いから早くいってくれ。」 「お前ってあんまり目立たないだろ?それで俺が『あいつはパーフェクトプランの使いって』だって言ったら、 皆すごく納得しちゃってな、いつしかお前のあだ名になっちまったんだよ。」 待てよおい!確かに俺はそんなに目立つ方じゃなかったが、存在感まで無くすほどじゃないだろ。 正直周りからそんな風に思われていたとは、こいつだけでも覚えてくれているのが救いか。 「ぶっちゃけ俺もそのジャージ見るまで忘れてた、やっぱりお前存在感が無いな!」 前言撤回、こいつもギルティだった。 「いって!いきなり何しやがる!」 「うるせぇ!これは俺の痛みだ!」 「事実だからしょうがないだろ!」 コンビニで騒いでたら店員に怒られて店から追い出された。 最後はお互い笑いながら連絡先を教えて別れたが、何ともやりきれない気分で家に帰る。 「みま、お前は気分がよく分かったよ。」 「いきなりどうしたんだいお兄さん?」 家で俺の帰りを待っていたみまを、俺は優しく抱きしめる。 みまが困惑しているが、俺はみまが味わっていた孤独が何だかわかったような気がした。 「んほ!にんげんさんとゆっくりとのこいなんてとかいはだわ!」 「馬鹿なこと言ってるんじゃないよ!お兄さんも早く離れておくれ!」 ありすに茶化されてみまが俺を引き離そうとするが、俺はみまを抱きしめ続ける。 結局この日は全員で同じ布団で寝ることになった。 だってこのままだと布団で一人寂しく泣きそうになったから。 おまけ でもみま様の搾乳ならちょっと見てみたいかも・・・ 「何だか最近体が変だね。」 「そうなのか?見た目じゃ良く分からんが。」 「ここだよ、お兄さんちょっと揉んでみてくれないかい?」 「そこは色々とまずいだろ常識的に考えて・・・。」 「そこは何とかお願いだよ、知らない人間さんのお医者さんに触られるのは嫌だし。」 「じゃあちょっとだk、何か出てきたー!?」 少し揉んだとたんに何やら白っぽい液体が出てきて慌てるお兄さん。 みまが大丈夫かと様子をうかがうが、何やら恍惚とした表情で喘いでいた。 その姿にお兄さんはつい手に力を込めてみまをさらに揉み解していく。 翌日、やけにすっきりとしたみまと、ミルクのような白濁液をこっそり飲み干すお兄さんの姿があった。 後書き どうもお久しぶりです、最近色々な諸事情からSSがまったく書けなくなったHENTAIあきです。 理由としては就活や授業や免許といったどうしても避けらない事情から。 あとSSを書く上でのモチベーションが維持できなかったのも理由の一つ。 新作のすばらしいイラスト→むらむらするよ!→んほおおおおおおおおお!→ふぅ・・・ゆっくりよりも大事なことがあるだろう。 SSを書く上で最も重要なのはリビドーであるHENTAIあきでした。 感想等がありましたら下のスレにぜひお願いします http //jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/13854/1274853561/l50