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「橘さん。ちょっと調べて欲しいことがあるんだけど」 「なんですか。佐々木さんのためならなんでも調べてみせるのです!」 「朝倉涼子さんって、キョンや涼宮さんのクラスメイトだった人のことなんだけど」 「朝倉さん・・・ですか?初めて聞く名前だけどその人がなにか?」 「うん。キョンの話の中に時々その人の名前が出てくるの。なんでも、1年生の5月には 転校して行ったらしいんだけどね」 「じゃあほんの一ヶ月ですか・・・」 「そう!たった一ヶ月しか同じクラスにいなかったのよ!中三の1年間、あれほど親しく してた私のことを一年以上放置プレイで悶々とさせたあのキョンが、僅か一ヶ月だけの クラスメイトのことをいまだに口にするなんて、余程のことがあったはずだと思わない?」 「さ、佐々木さん。若干表現が、その・・・。放置プレイとか・・・。え、ええと、それはまあ 置いといて、たしかにちょっとキョンさんらしくないですね。調べてみます。ところで、 それを知ったらどうするんですか?」 「決まってるじゃない!同じような行動をして、キョンの脳髄にまで私のことを焼き付ける のよ」
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佐々木さん直談判の巻 佐々木「長門さん! ひどいじゃないか。どうやってもデートに誘うことすらできないよ!」 長門「そんなことはない。これは限りなく対象の実像に近づけてある。 対象がデートに行ったことがある以上、アプローチ次第でデートは可能」 佐々木「あのキョンをデートに誘えた人がいるの!?」 長門「……これが証拠」 ユッキーメモ 「今日はキョンくんと図書館でデート。至福の時間。キョン君は途中で眠ってしまったが、 その息遣いを近くに感じながら本を読めるだけで私の存在は満たされる。 途中観察対象からの電話で邪魔される。畜生。だが図書カードをキョン君が プレゼントしてくれたので、情報解除するのは勘弁してやる。ちっ」 「悪魔の胸をした未来女が、SOS団中だというのにキョンくんをたぶらかす。 公園でデートなどといっていた。胸か。胸なのか。許すまじ。 情報統合思念体の許可が下り次第デリートだ。あの脂肪の塊をトロフィとして飾ってやる」 「バックアップが暴走してキョン君を放課後の教室に呼び出してたらしこもうとする。 ……朝倉、貴様は私を怒らせた。問答無用に情報解除し、再生しては情報解除を 繰り返してやろうと心に決めるが、キョン君に「メガネがないほうがいい」とほめられたので 特赦とした。運のいい奴である」 「観察対象が閉鎖空間にキョン君を連れ込む。夜中の学校でデートとは大胆なまねを。 間違いがないよう、閉鎖空間に通信端子を仕込むが、短時間でロスト。おのれ。 こうなればキョン君の理性と、私の元へと戻りたいという意思の強さを信じるしかない。 無力なわが身が恨めしい。腹いせにWAWAWAの私物を全て情報解除しておいた」 「ミヨキチなる人物とキョン君が過去にデートしていたことが判明。うかつ。 過去の自分と同期してミヨキチなる敵性対象を情報解除しようとするが、 情報統合思念体の許可が下りない。なぜですか!」 長門「……他にもまだある。このような、血と涙の末に集められた記録から、 このゲームは生まれている。だから攻略方法は絶対にある。 ……私も探している。初回のデート以外、何故か成功しない」 佐々木「長門さん、何故か君とは仲良くなれそうな気がするわ」
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_,. - ―― ― - 、 , <  ̄ ヽ >、. / / \ \ / / / i ヽ. / / / / / }、 ' ヽ ' / / / / / / / ヽ i ハ. / / / j / ,イ} / '; l ' ' ハ / ′ l{ i! ′ / j / Ⅶ i ! ' '. / l !l j_l_j! __ / /′ - ―' f ト } l i ' ' / li ´!Ⅳ /` ノ' _,}' Ⅶ l } l ′ ' {i l }lェム、., ィェf示゛ァ i ! i さて……彼はココらへんにいるようだが…… , l Ⅵ k{ う fハ ' う リ 'リ j j! ハ 道を聞いたあの蛇のような女、 , ィ! l lヽ` 乂zり ー゚‐ ′ !イ l{ 八 名前出したらやけにはしゃいでいたな…… ! / i! i トハ , ノl j{ ヘ、. l ′l i{ , l .ーヽ / i ハ l `. iハ{ !ハ l , i . . . . . .、 ` ´ ,イ . j j/ . jl ハ j { 'i , , ∨ {! . . . . . > 、 , イ! . . ン / ルl ノ '} { ヽ、 ヽハヽ}ハル八j ` ´ lノイ ノ}ノ リ '} ノ `く′ n _ ,. -vnfjぅ- ‐ ´ 、 / ミぅfくn⌒>、 ィ、. . .r゛fjX  ̄` ー 、 ′ ´ ̄ yふィ. ./. .ヽ ,. . . .ヽふnt ー ィmく/. . . . ハ l. . . . . ミv{イ =}x= . . . . . .i j. . . . . . 不ーr ., ______,. - r― 7 ゛ハ. . . . . . ', i. . . . . . .l{∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨}. . . . . ハ l. . . . . . .ji∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧_,ィ{ . . . . . . l i. . . . . . .}―――-′ /___ / -‐ ´ ̄. . . ハ. . . . . . .l , . . . . . i. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . l. . . . . .リ ,. . . . . l. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .リ. . . . . ,′ '、. . . .ハ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . イ . . . . , ,. . . . .、. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . i . . . . / i. . . . .iゝ. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ,イ . . . . ′ ,. . . . l. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ./.l. . . . , 【???】 【佐々木】第二次人気投票時に名称確定。 イジューレ温泉編7日目に初出。 この日、彼女を見かけた人は、 美女にみえたり蜃気楼がそこに存在するかのようにみえた等 意見が分かれている。 誰かに会いに来たかのような発言をしていたのだが・・・会えなかった模様。 容姿を作ったとかスキルを使わない云々などの発言より推測されていたが、 正体は安心院なじみであった。 ボーイド編10日目に一般人を装う形で戦闘地域に紛れ込む予定だったのだが、 ぼやぼやしてる内に白兵戦も巨大戦力戦もひと段落ついてしまい、紛れ込みそこなった。 アスラン・ザラとの戦闘でのやる夫の窮地におもわず変身を解いてしまう。 ボーイド編エピローグでは、安心院なじみの姿では色々不都合が生じるとして やる夫に移譲したスキルを使ってこの姿に変えてもらっている。 この姿になってからはかつてのライバルであるギルガメッシュとも友人のような付き合いになり、 さらには彼の奥方になっちゃん呼ばわりされるまで打ち解けた。 本人はその結果に驚きつつも、まんざらではない模様。 ちなみにスクデットの現状を作った元凶としての風評被害により、彼女のことを変態のトップ、変態オブ変態と認識する輩が後を絶たず、 訂正して回っているが、その行動が帰って噂を拡散させる悪循環に陥っている。
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11/07/03(日)12 04 47 No.6779605 del ■GMXCity20XX■ 佐々木 厳美(25) 北地区で旋盤工として働くLEGENDARY HORSEの中堅ライダー。 些事に拘らないさばけた性格だが勝負事には粘り強く、 技術と一瞬の勝機を逃さない判断力で白星を重ねてきた。 高卒で今の職種に就いたこともあり歳の割に腕が立ち、 隙あらばネジからブレーキディスクまで削り出し親方にどやされている。 愛車は青白のファルコラスティコで、エンジンは650ccにボアアップされている。 エンジンブレーキのきつさとセンターハブステアを活かし ギリギリまでトップスピードを維持したコーナリングが持ち味で、 ヘルメットから垂らした長髪とともに「燕」の二つ名の由来となっている。 旧世代機ながら、ネジの一本まで熟知した厳美の技術と併せて第一線級の走りを見せる。 11/07/04(月)02 21 02 No.6781904 del 1985年、東京モーターショーが終わったあの日から、この子の時間は止まったままよ だから私がもう一度命を吹き込むの 地上最速の鳥としてね 11/07/05(火)00 01 56 No.6784092 del そしていつもの御礼FA メットはSHOEIが一番 異論は認める
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※台詞のみ 「なあ佐々木。 なんで俺の顔をずっと見てるんだ?」 「いや、別に理由はないよ。 …というよりも無意識に近かったね、今のは」 「…無意識で人の顔を見つめるな」 「どうしてだい?」 「まあ、なんだ……その……照れる、というか」 「ほう」 「なんだそんなに目を細めて」 「僕に見つめられて照れているのかい?」 「……すみませーん。 お冷お願いしまーす」 「あっ、逃げたな」 「ただ喉が渇いただけだ」 「じゃあ僕の質問に答えるんだ」 「はいはい分かったよ。 …ああ照れたさ。 なんて言ったって佐々木は可愛いからな」 「なっ……!! 君は……そういうことを口に出す奴だったのか」 「っていうのはエイプリルフールの冗談だがな。 っておい佐々木、水! 水がこぼれてるぞ!」 「君ってやつは……君ってやつは……」 「ああ、悪かったよ。 ほら、拭くから腕を上げなさい」 「そういえばキョン」 「ん?」 「君とエイプリルフールを過ごすのは初めてじゃないかい?」 「そう…なるのか?」 「中学の頃は3年生で初めて知り合ったから、始業式が始まる前と、卒業式の後だろう?」 「ああ、確かに」 「それで、僕達が感動の再会を果たしたのは新学期が始まってからだから、今回が初めてだよ」 「そう考えると結構意外だよな。 高校1年の間も会ってないわけだし、実質2年しか一緒にいたことがないのか」 「高校1年は退屈な日々だった……いや、君といた間が楽しすぎたのかもしれないね」 「そう言ってくれるのは有り難いが、高1の時に何か嫌な事があったのか?」 「くっくっ……。 痛いところを突いてくるじゃないか」 「あ、いや、話したくなかったら話さなくてもいいんだが、佐々木の口ぶりが気になってな」 「全く…君ってやつは。 その鋭さをもっと他の事に活用してほしいね」 「他の事、って何だ?」 「………」 「…なんだよ…呆けた顔をして」 「いや、まあ気にする必要はないんだが。 それが君の長所かもしれないからね」 「よく分からんが、気にしないでおくよ」 「話は戻るけど、君は今の生活を楽しんでるかい?」 「まあ、お前もよくご存じのおてんば娘がいるから退屈はしてないが」 「だろうね。 僕も君が楽しそうにしてたり必死になってたりするのを見るのが好きなんだ」 「それはそれは。 変わった趣味をしておられる」 「僕は、本気だよ。 君が嬉しそうだったら僕も嬉しいし、君が悲しめば僕も悲しい」 「佐々木……」 「滅多に見ないけど、怒っている君を見たらなぜか僕も腹が立つ」 「そうか」 「要はキョン。 僕は君に恋してるんじゃないかと思うんだ。 自分でも不思議だけど」 「そうか……って、え?」 「うん、僕は君のことが好きなんだよ。 きっと」 「そんなさらっと言われても。 結構重大な事じゃないか?」 「だからさ、この高校3年の受験シーズンもお互い励ましあったりしたいし、できれば一緒に勉強もしたい」 「そうか、もう3年か」 「息抜きに、デ、デート……も行きたい…し、良ければ…君と一緒にSOS団の不思議探索にも協力……したい」 「そうかそうか。 佐々木は嘘が上手いな。 顔が赤くなるタイミングも上手いし、演劇部に入れるんじゃないか?」 「そ、そうかい?」 「ああ。 ……おお、涙目もできるのか。 すごいな佐々木」 「…そうだろう。 一生懸命……練習……したんだ。 今日の……ために」 「今日のためにか。 ありがとうな。 俺ももらい泣きしそうになったよ」 「はあ。 君ってやつは全く……どうしようもないな」 「ん? 今なんか言っ」 「佐々木さ~ん! ……とキョンさん」 「橘、ってなんで俺に向かって露骨に嫌な顔するんだよ」 「そういえば佐々木さん! 佐々木さんは今日何か嘘をつきましたか?」 「生憎、私はエイプリルフールだからって嘘をつくような性格じゃないの」 「え」 「へえ~そうなんですか。 さすが佐々木さんです! …キョンさんどうしたんですか?」 「…いや。 佐々木……?」 「さて、僕の反撃の時間かな? 橘さん、協力してくれる?」 「もちろん!」 「え? ……俺? ちょっ、佐々木さん……?」 「さあ」 「ちょ、待っ」 「反撃開始だよ」 ずっと佐々木さんのターン! .
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「というわけで、私もキョンも神能力移植には反対だわ」 「判りました。佐々木さんが神になりたくないというなら、その意志を尊重します。 これから我々は付きまといません」 「判ってくれましたか?」 「ということで、これからはキョンさんに会わないで下さい。 我々は、これからは、機関と共に涼宮さんの管理をするのです」 「・・・・・・ え?何で会ったら駄目なの?」 「佐々木さんがいると、涼宮さんが嫉妬して良くないことが起こるのです。 佐々木さん自身にとっても、世界にとっても」 「・・・・・・」 「それが無難だな」 「――もう―――彼に―――会えない―――」 「・・・・・・ えー?そんなー」 「――考え―――直す?―――」 私はキョンに何も言わずに組織の資金で長期の海外留学をすることになった。 (終わり)
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佐々木「キョン、君はお盆はどういう予定なんだい?」 キョン「ああ、おれの所は田舎の実家n」 佐々木「ではぼくもついていくとしよう、 なにせっかくだから風光明媚な景色を楽しみたいと思ってね、 大丈夫、旅費はぼく持ちだし別便で行くつもりだよ、迷惑は(ry」 キョン「最後まで聞け、おれは留守番なんだ。 向こうで妹の面倒をお前が見てくれるんなら、それはそれはありがたい話だが」 佐々木「ぼくは君の(ハッ!)」 キョン「・・・・・・」 佐々木「・・・・・・」 キョン「暇なら家来てくれるか?」 佐々木「(こくん)」
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人間の適応力と言うのはたいしたもので、この毎朝の強制ハイキングコース踏破も今ではさほど苦にならなくなっていた。まあ、 SOS団の活動やそれに付帯する事件の数々を経験してきた俺の適応力が強化されてるってのもあるんだけどな。 『もう一つのSOS団』騒動も片付き久々に穏やかな気持ちで俺は坂を上って行った。学校に着いて数分でその穏やかな気持ちが 打ち砕かれるとも知らずに。 教室に入ると、ハルヒの姿がなかった。カバンは机の横にかかってるから、またどこか校内を徘徊してるんだろうが朝っぱらから 余計な事件を見つけてきてくれないことを祈ろう。そう思いつつ席に着いた瞬間、教室の扉を荒々しく開いてハルヒが入ってきた。 その顔に浮かぶあの赤道直下の太陽のような笑みを見て、俺は自分の祈りが天に届かなかったことを確信していた。 「キョン!遅かったじゃい。大事件よ!」 はいはい、今度はなんだい。裏山にUFOでも落ちてたか?それとも阪中のトコの犬が人間の言葉でもしゃべりだしたか? 「アンタ朝から寝ぼけてるの?転校生よ、転校生!」 ちょっと待て。謎の転校生の枠なら古泉で埋まってるだろ。古泉の時に比べれば不自然ってほどの時期でもないし。 「違うの。時期がどうとかじゃなく、その転校生、どこから来たと思う?」 「外国か?カナダとかホンジェラスとか」 そう言うとハルヒは心底あきれた顔で俺を見つめた後、この辺では知らない者はいない名門進学校の名を挙げた。 「あんな入学するのも大変な超難関校に合格しながら、こんな普通の公立校に移ってくるなんて、これは何かあるわ!あ、そうだ! SOS団の噂を聞きつけて監視のために送り込まれたスパイかもしれないわ!」 その想像力には感心するよ。まあ、コイツが気づいてないだけで、SOS団の団員自体、ハルヒを監視するために送り込まれてきた 宇宙人と未来人と超能力者なんだけどな。最近は俺もそれを忘れそうになるくらいみんな仲間として溶け込んでいるが。 「で、どこのクラスに入るんだ?男か?女か?」 あまり興味もないが一応そう尋ねると 「もちろんウチのクラスよ。女の子らしいわ」 それを聞いていて、ふとあることに気がついた。それと同時に、俺の第六感が警報を鳴らし始めたことも付け加えておこう。 ハルヒが名を挙げた名門校、そこには俺の知っている奴がいる。そいつとは一ヶ月ばかり前に、妙な形で再会したばかりだ。もしも そいつが急に転校してきたとなると、ハルヒの陰謀論が若干だが現実味を帯びてきちまうじゃないか。 いや、偶然さ。そんな遠くの学校でもないし、転校生がいたのと同じ学校に知ってる奴がいたっておかしくはないさ。いや、偶然で あってくれ。俺は今日二回目の祈りを天に送った。 どうやら、天界の郵便局は俺の祈りを宛先不明で送り返してきたらしい。 担任岡部と共に教室に入ってきた転校生、北高のセーラー服を身に纏った少女、そいつは俺の目か脳が故障してしまったのでもない 限り、俺の親友、佐々木以外の何者でもなかった。 「ちょっと!キョン、あれ・・・!」 ハルヒが俺の背中をつついて小声でささやく。 「どういうことよ!?」 その答えなら俺が知りたい。そう思っているうちに佐々木らしいソツのない自己紹介も終わり、担任岡部が 「うーんと、席はどうするかな。そうだ、席替えの時期だし一緒にやっちゃおう」 と言い出してクラス委員が毎度おなじみゴーフルの缶を取り出した。 席替えの結果は言うまでもないだろう。俺は窓側後方2番目、そしてその後ろにハルヒ。ただ、今までと違うのは俺の隣に佐々木が 座っていることだった。 「おはよう、キョン。また君と机を並べて学校生活を送れるとは嬉しい限りだよ。この学校の事に関しては君のほうが先輩だ。色々 教えてもらうこともあるだろうがよろしく頼むよ」 佐々木は笑顔を浮かべてそう声をかけてきたが、俺は生返事しか出来なかった。色々と懸念事項が出来ていたからだ。ふと気づくと、 主に中学時代からのクラスメイト連中が俺と佐々木、一部はその次にハルヒに視線を走らせては薄い笑みを浮かべたり、前後左右の 奴と何か話したりしている。なんなんだろうね。 1限目が終わり休み時間になると、佐々木の席は再会を喜ぶ中学時代の同級生を中心とした女子たちに囲まれていた。俺は不機嫌な 顔で教室を出て行くハルヒの後ろ姿を見届けてから廊下に出た。そこにちょうどやってきたのは古泉だった。いいタイミングだな、 こっちから出向く手間が省けた。 「おや、あなたが僕のところに用事とは珍しいですね」 俺なんかにじゃなく、そこら辺の女子に向けて見せたらさぞ有効的だろうと思うような笑顔を浮かべて古泉は言った。 「で、用事と言うのはなんでしょう?」 しらばっくれるな。お前も同じ用事で俺のところに来たんだろう。 「ご明察です。こないだの一件の直後でもありますしね」 「じゃああれか?また橘京子の組織あたりの工作か?」 勢い込んで尋ねる俺を制するような手振りを見せた古泉は軽く首を振りつつ答えた。 「いや、向こうの組織の動きとは関係ないようです。ご存知のように佐々木さんはその神的能力を失くし、涼宮さんの能力を自らに 移す可能性もなくなったわけです。ですから向こうの組織が何らかの目的で佐々木さんを北高に来させた可能性は薄いでしょう」 「そうは言うが、こんな時期に佐々木が転校してくるのはどう考えても不自然だろ」 俺がそう食い下がると、古泉もそれには同意し『機関』の方で鋭意調査中だと告げた。 「昼休みまでには判明するでしょう。あなたにもちゃんと御報告しますよ。そうですね、学食では涼宮さんが昼食に来るでしょうし、 中庭のベンチで待ち合わせと言うことでいかがですか」 OK。もしまたなにかゴタゴタに巻き込まれるとしても、覚悟を決めるには早い方がいいからな。あとは…そうだ、もう一つの 懸念事項を聞いておこう。 「お前や長門、それから特に朝比奈さんのクラスに転校生が来るような様子はないか?」 俺の質問の意図をすぐに理解したらしい古泉は 「そのような動きはないようです。一応長門さんを通じて同じTFEIの喜緑さんにも万が一の場合に備えてもらうよう依頼はして ありますが」 と言った。ハルヒのクラスに佐々木と言う事は、もしあの第2SOS団の連中が後を追って来るとしたら古泉のクラスに橘、長門の クラスに周防九曜、そして朝比奈さんのクラスに藤原と言う組み合わせが一番あり得るだろう。そして誘拐騒ぎの一件から考えても、 狙われるとしたら一番危ないのは朝比奈さんだからな。よろしく頼むぜ。 「お任せください。もしそうなっても『機関』の全力を挙げてSOS団の団員に危害が及ぶような真似はさせません」 そう言い残し、古泉は去っていった。よろしく頼むぜ。 その時ちょうど休み時間終了を告げるチャイムが鳴り、俺は自分の席に戻った。そしてどこからか戻ってきたハルヒは佐々木の席の 脇に立つと不敵な笑みを浮かべ 「あんた、今度は何を企んでるの?」 と言い放った。しかし佐々木も落ち着いたものでそんなハルヒの態度に気圧されることもなく笑顔を浮かべると 「何も企ててなんかないわよ。これからよろしくね、涼宮さん」 と言ってのけるんだからたいしたもんだ。しかしハルヒは間髪を入れず 「信用できないわ!」 と言い放った。そりゃまあこないだの騒動の中心人物がいきなり転校してきたんだからそれもわからないではないが、などと考えて いると佐々木は俺の方に向き直ると 「どうだい、キョン?君も僕の事を信用してはくれないんだろうか?」 と聞いてきた。正直に言おう。一瞬、俺は答えに困った。佐々木を疑いたくはない。とは言えあんな出来事の直後だし・・・。 口ごもる俺を、佐々木はまっすぐに見詰めていた。その瞳を見たとき、俺は自分に腹が立った。俺を親友と呼んでくれ、これほどに まっすぐな瞳で俺を見つめてくれる友を、一瞬でも疑った自分に。 「ハルヒ」 俺は首をひねり、佐々木の脇に立つハルヒの顔を見つめて聞いた。 「お前、俺やSOS団の連中が言った事に疑いを持つか?」 「え、な、なによ急に。そんなの疑うわけないじゃない。SOS団の仲間を疑うような真似はしないわ」 「そうだろう。ならば言おう。佐々木は俺の親友だ。そして、佐々木も俺を親友と言ってくれる。今の佐々木の瞳は、親友に対して 嘘をついている奴の瞳じゃない。俺親友としては佐々木を信じる。団員の俺が言うことだ。お前もそれを信じてくれ」 ハルヒは一瞬あっけにとられたような表情をしたが、すぐにいつもの不機嫌な時のアヒルのような口をして 「・・・アンタがそこまで言うなら信じてあげるわよ。ただし、あとで何かの罠だったりしたらSOS団団長の名において罰ゲーム フルコースを用意しとくから覚悟しなさい」 と言って自分の席に戻った。 佐々木は微笑みながら俺に小声で 「ありがとう」 と囁き、俺が何か返事をしようと思っているところで2限目、英語の教師が入ってきてとりあえずはそこまでとなった。 3・4限目は体育で、体育前の休み時間といえば1年ちょっと前のあの日以来男子はチャイムがなるや否や着替えを持って教室から 走り出る習慣がついている。今回ももちろんそうだったわけだが、俺はしっかりと体操着の袋の他にもう一つ、弁当箱の入った袋も 持ち出した。古泉の調査結果が気がかりだし、ヘタに教室に戻ってハルヒや佐々木に捕まるより、隣の教室で着替えた後中庭に直行 した方が安全確実だからな。 今日の体育はサッカーで、幸いにもサッカー部のレギュラー連中と同じチームのDFとなった俺は試合時間の大半を自陣で棒立ちと なって休養に充てることに成功した。その上、敗軍の罰ゲームである校庭5周も回避できたんだからたまにはサッカー部に感謝して おこう。せめて県大会で1勝でもしてくれるレベルならもう少し応援してやるんだが。 そんなわけで体力を無駄に浪費もせずに昼休みを迎え、古泉の待つ中庭へ足を向けた。古泉はもう来ていてテーブルのあるベンチに 座り、俺の姿を見つけるといつものように笑みを浮かべ軽く右手を上げた。 「前の時間は体育でしたね、お疲れ様です。お飲みになりませんか?」 そう言って差し出された、自販機で買ったばかりらしい冷え切ったお茶を遠慮なく頂戴しつつ、早速調査結果を聞いた。 「その件ですが、最初にお詫びしておくことがあります」 バツの悪そうな苦笑を浮かべた古泉は 「お詫びと言うのは、佐々木さんの能力に関する件です」 と言葉を続け、それを聞いた俺も思わず缶から口を離し、 「佐々木の能力?なくなったんじゃなかったのか?」 と聞き返した。 「我々の機関でも橘京子の組織でも、ああ、向こうの組織にも我々の内通者がいましてね、そこからの情報なのですが佐々木さんの 能力は失われたと言うのが共通認識でした」 「『でした』ってことは、じゃあ、佐々木はまだハルヒと同じようなけったいな能力を持ってるって言うのか?」 思わず声が大きくなるが、古泉は淡々と続けた。 「実際、彼女の能力はほぼ失われているのは事実です、ほぼ、ね。ただ、先程長門さんに聞いたところ、3週間前にごく微弱な情報 フレアとなんらかの改変がこの世界において観測されたと言う話でした。涼宮さんのそれに比べて、本当に小規模なもので特に報告 するような変動は見られない程度のものだったと言うことですが」 それが佐々木が転校してくるきっかけ?だとしたら、佐々木は何かを知っていて、それを俺にも隠しているのか?そんな疑問を感じ 俺の表情が曇ったのを察したのか古泉はフォローするかのように付け加えた。 「涼宮さんと同様、佐々木さんも自分が世界を改変していると言うことに気がついてはいないはずですよ」 そうであってくれ。俺はさっきの佐々木のまっすぐな視線を信じているし、これからも信じ続けたい。 「さて、その佐々木さんに残されていたわずかな能力についてもご説明しておくべきでしょうね」 もちろんだ。 「その前に、あなたは1年前に閉鎖空間に言った時のことを覚えていますか?」 ああ、お前が赤い光の球になるような奇妙奇天烈な奴だと知ったのはその時だったな。 「懐かしいですね。だけど違います。僕が言っているのはその後、あなたと涼宮さんが二人で行った時のことですよ」 やっぱりそっちか。覚えてない、と言いたいところなんだけどな。悪夢を見てたってことにしておいてくれないか。 「ふふふ、悪夢、ですか。まあそれはさておき、あの時窓越しに僕が言った台詞も覚えてらっしゃいますか?」 アダムとイブ云々なら忘れてやる。って言うか、お前も忘れろ。 「いえ、そちらではありません。僕は言いましたよね。あなたは、涼宮さんに望まれてあの空間に行ったただ一人の人物だと」 ああ、忌々しいことにはっきりと覚えてるぜ。 「佐々木さんの今回の能力の発動はそれと似て非なるもの、いや、同じことを裏返しにした、と言うべきかも知れませんね」 …もう少しわかりやすく言えないか?いつものことだが。 「これは失礼しました。要するに、涼宮さんはこの世界に不満を持ち、新世界を作り出した。そしてその世界に、こちらの世界から 一緒にいたい人を呼び寄せたわけです。一方、佐々木さんはこの世界を作り変えたいと思うほどには不満には思っていない。だから わざわざ新世界を作る必要はないわけです。ただ、涼宮さんと同様、『自分の傍にいてほしい人』が存在して、涼宮さんがあなたを 自分の世界に呼び寄せたのと反対に佐々木さんは自分の方がその人がいる場所、つまりこの北高に転校できるよう世界を改変した、 と言うのが今回の事態に対する『機関』の見解であり、これは情報統合思念体の見解とも一致しています」 古泉の説明を聞いていて、俺には一つの疑問が生まれていた。それを聞いてみる。 「なあ、それが正解だと仮定すると、佐々木は元の学校に『一緒にいたい』と思う相手がいなかったってことか?」 古泉は一瞬あっけにとられた表情をしたが、一つ軽い溜息を漏らすとすぐにいつもの笑顔に戻り言った。 「どうでしょう。正確なところまではわかりかねますが少なくとも向こうの学校よりこちらの方により強く『一緒にいたい』と思う 人物がいるのは確実なようです」 向こうでイジメでも受けて、こっちに来たくなったわけじゃないだろうな。もしそうなら俺はソイツをただでは済ましたくない。 「それは心配ないでしょう。佐々木さんはあの通り魅力的な方です。クラスで孤立したりもしていなかったようですし。ただ、あの 学校はバリバリの進学校ですから、同級生と言えども受験戦争においてはみんなが敵、とでも言うような雰囲気はあるようですし、 真に心を許せる友人はいなかった可能性はありますが」 なるほど。それで居心地の悪い向こうの学校より、中学時代の友人も多い北高に移りたくなったわけか。佐々木も案外かわいらしい ところがあるんだな。でも、休みの日に中学時代の友人を呼び出してパッと騒ぐ程度じゃ駄目だったのかね。 そう言うと古泉はもう一度溜息をついた後 「あなたの口癖を一つお借りしていいですか?」 と聞いてきた。なんでもいいぜ。利子不要、返済期限なしで貸してやる。 「やれやれ」 古泉は肩をすぼめ、両手を肩の前にあげて手のひらを広げるようなポーズを取ってそう呟くとクラスの用事があるからと席を立った。 いったい何が言いたかったんだろう。そんな疑問も空腹感の訪れと共に消し飛び、俺は傍らの弁当箱に手を伸ばした。 15-341「佐々木IN北高「転校生」-1 15-616「佐々木IN北高「鍵」-2 15-817「 佐々木IN北高「胸の中のピース」-3 15-919「佐々木IN北高「キョンの憂鬱」「遠まわしな告白」「がんばれ古泉君」「SOS団よ永遠に」-4
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店員「ありがとうございましたぁ~。」 佐々木「‥‥。」 佐々木(ふう、すこし買いすぎたかな?‥でもキョンの好みがどれか分からないからね、少しでも選択肢が多いほうがいいに決まっている。) 佐々木(一応モンンブランは、私の分と2つ買ったけど‥、キョンもモンブラン好きだったらどうしよう///、_____) え?お前もモンブラン好きなのか?‥スマン!気づかなくて、喰っちまった‥、俺の食べ残しで悪いが食うか? ほれ、あーん。‥おいしいか?‥‥ったく、幸せそうな顔して‥、どうだ、今度お詫びとして休日何かおいしいスイーツの店行ってみないか? ん?‥もちろん二人にきまってるだろ?他に誰が行くんだ?俺はお前と二人で行きたいんだがな、 お前と二人でいきたいんだがな、お前と二人で_____ ダラダラ 佐々木(!?おっといけない。)じゅるっ 佐々木(こういうのは、あまり控えないとね、何せキョンは度し難い程の朴念仁だ、あとで虚しくなるのは目に見えてるからね。) 佐々木(‥‥でも、今日の昼休憩は楽しみだな‥‥///) がやがや ~昼休憩~ 佐々木「‥‥。」 佐々木(あんなに楽しみにしていた昼休憩なのに何故だろう‥。) 女子A「でね~、寝転んだ途端、相方がいきなり興奮しだしてねー‥‥」 女子B「きゃ~~~///」 女子C「で?で?結局どこまで行ったの~~~‥‥って、佐々木さん!?どうしたの~?ボーツとして‥」 女子A「あ~~、佐々木さんにはちょっとキツめの話だったかな~~?」 女子B「佐々木さんお堅いもんね~~、そもそも、男とかに興味あるの~~~??」 女子C「そりゃあるでしょ流石に~~~きゃははは」 佐々木「え?あ、う、うん、聞いてるよ、ちょっとね、‥ごめんね~気にしないで。」 佐々木「‥‥。」 佐々木(‥‥興味はあるよ、ただ、君たちがしている会話に興味がないのさ‥、うう、キョン、あんな楽しそうに‥) 佐々木(はあ、いつもなら一緒に食べてるのに‥なんでこんな日に限って‥、‥ああ、もう五月蝿いな、キョンたちの会話が聞こえないじゃないか‥) 佐々木(‥仕方ない、今日は自分で食べよう‥、ま、まあ甘いもの嫌いじゃないしね‥) 佐々木(‥‥。) 佐々木(ゴクリ。‥自分で買っておいてなんだけど、いや、自分のために買った訳じゃないけど‥、こう並べてみると結構くるものがあるね。) 佐々木(キョ、キョンとの甘い時間を過ごすのに失敗したんだ、これくらいはご褒美にいいんじゃないかい?‥今後の体重が若干気になるけど‥) 佐々木(‥‥い、いただきm) 男子A「ホントなんで女は甘いもの一緒に食べたがるかね~?」 佐々木「ピタッ‥‥。」 男子B「ホントホント。甘いもの好きなのはいいけど、それを男にまで押し付けるなよな~。」 男子C「俺もデートんとき毎回スイーツの店連れてかれるぜ‥、拷問だわありゃ。」 キョン「‥そうなのか?」 男子A「なんだキョン、お前甘いもの好きなのか?」 キョン「いや?全然。」 佐々木 チャリーン 女子A「!?佐々木さん??どうしたの、‥‥??」 キョン「デートで毎回甘いものか、そりゃ確かに拷問だな、お前の彼女に悪いが俺には無理そうだ。」 キョン「できるか判らんが、もし付き合う娘ができてもスイーツの店連れてかれるのはごめんこうむりたいね。」 佐々木 がしゃーん!! 女子A「ちょ、ちょっと、佐々木さん!?どうしたの?ティラミス、頭からいっちゃってるじゃない!?」 女子B「もしかしてそんなに好きなのティラミス?‥っていうかスイーツが好き?そんな大量に用意してるもんね‥。」 女子C「へ~以外、佐々木さんのイメージじゃないけど‥佐々木さんもやっぱ女の子ってことか~☆」 佐々木「いや?全然。」
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もし佐々木がもっと変な女だったら レベル1 キョン「佐々木、今日も自転車乗ってくか?」 佐々木「いいのかい?いつもすまないねキョン」 レベル2 キョン「佐々木、今日も自転車乗ってくか?」 佐々木「お、いつもいつもわりーな。今度メシ奢ってやっからな」 レベル3 キョン「佐々木、今日も自転車乗ってくか?」 佐々木「いつもすまんのぉキョンよ、こんなわしなんかのために」 レベル4 キョン「佐々木、今日も自転車乗ってくか?」 佐々木「すまぬな、そなたには迷惑ばかりかけているでござるな。」 レベル5 キョン「佐々木、今日も自転車乗ってくか?」 佐々木「あばばばばばばばばばばばばばばば」