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昔なつかしゆっくりれいむ02 12KB 昔なつかしゆっくりれいむ 02 作:YT 月曜日。ゆっくりがもそもそと起きて来て、朝日に向かって元気に叫んだ。 「ゆっくりしていってね!!!」 それを見ていると何かむらむらしてきて、洗濯物を入れるバケツを持って来てゆっくりを放り込んだ。 ぼすっ。 「ゆゆっ? 出られないよ? ここはどこ?」 丸い体がすっぽりはまって、動くに動けないゆっくり。 真上から見ると、赤い髪飾りが左右に回転して面白い。 ぐるぐるぐる。ぐるぐるぐる。 けれどもぐらぐらやっているうちにバケツごとごろんと転がって、今度は頭にかぶっちゃった。 「なにするの! れいむおこるよ! やっつけるからね?」 叫んで激しくぴょんぴょんと跳ねる。けれどもそれぐらいじゃバケツは外れない。 そのうちれいむは動き出したけど、のそのそ走っては壁にぶつかり、跳ね返ってはクッションに埋まっちゃった。 のそのそのそ……ゴンッ! ふらふらふら……ドサッ! よろよろよろ……バサバサッ! 最後のは本棚にぶつかって振ってきた本に埋まった音だ。 にっちもさっちも行かなくなったれいむは、とうとう泣き出した。 「ゆああああ、ぜんぜんうごけないよ! れいむもうおこったよ! ほんとうにゆるさないからね! やっつけてやるよ!」 ドサドサ、バサッ、ばたんばたん! 暴れまくったけれど、本をどけることは出来なかった。 そのうちに動きが止まって、変な声が漏れてきた。 「ゆううぅぅぅ……ゆううぇぇぇぇぇぇん……」 泣いちゃった。その後もれいむはずーっとめそめそ泣いていた。 三時間ぐらいしてから掘り出してみると、涙の後をつけたまんま眠り込んでいた。 火曜日。エサ皿を前にしたゆっくりが、ぱああと顔を輝かせて言う。 「ゆっくりいただきます! むーしゃ、むーしゃ……しあわせー!」 それを見てるとまたむらむらしてきて、私はエサ皿を持ち上げた。 へにょ、とゆっくりは困った顔になる。 「ゆっ? ごはんが消えたよ? どこー! れいむのごはんどこー!」 あっちへうろうろ、こっちへうろうろ。 頼りない泣きそうな顔で、ごはんを探し回る。 少したってから床に下ろしてやると、遠くからそれを見つけた。 「ゆっ! れいむのごはん! もうにがさないよ!」 ぴょん、ぴょん、ぴょんっ! 元気に勢いよく飛んできたので、目の前で持ち上げた。 スーッ。 「ゆあああ! ごはん! れいむのごーはーんー!」 あっという間に泣き顔になって、必死に飛びつこうとする。 ぴょーん、ぴょーん、ぴょーん! ぼてっ。 高さが全然届かずに、ひっくり返るだけなんだけど。 「ゆううう、ゆあああ」 また泣き顔になって口を曲げたれいむは、だだをこねだした。 「れいむのごはんー! とどかないよー! ゆっくりたべたいよー!」 泣きわめきながら仰向けになって左右に転がる。 ごろんごろん、ごろんごろん。 私はそれをたっぷり見つめて、にやにやしちゃった。 それからまた、エサ皿をいったん下ろした。喜んでれいむがやってくる。 そこで電気を消して真っ暗にして、その間に取り上げた。 また電気をつけると、れいむがすごく驚いた顔になって叫んでいた。 「ゆっくり!? れいむのごはんがきえたよ! はやくでてきてね!」 出さずに焦らしていると、またまたれいむは泣いちゃった。 さんざんれいむを泣かせた後で、やっとエサを下ろしてやった。 「ひっくひっく……むーしゃむーしゃ……むーしゃ、むーしゃ!」 食べているうちに元気が出たのか、すぐにゆっくりは元の勝気な顔に戻ってた。 水曜日。妹から電動のわんこのぬいぐるみを借りて、部屋に入れた。 わんこは四本の脚を動かしてすすんでいく。 ジーコ・ジーコ・ジーコ・ジーコ……。 「ゆゆっ? ゆっくりにげるよ!」 ぴょーんぴょーん、と逃げ出すれいむ。 ジーコ・ジーコと追っかけるわんこ。 「ゆっゆっ! ゆっくり逃げるよ!」 得意になって逃げてたれいむも、十分もするともう息が切れた。 無表情のまま涙を流してへたりこんじゃう。 「ゆはっ! ゆはっ! ゆはっ! ……」 そこへじっくり近づくわんこ。 ジーコ・ジーコ・ジーコ。 「ゆゆっ? ゆっくりしていってね!!! ゆっくりこないでね!」 ゆっくりが叫んだけど、わんこが聞くわきゃない。 どんどん進んで、転がってるゆくっりのほっぺたにぶつかった。 ジーコ・ジーコ・ジーコ……ぽむっ、ジーゴ・ジーゴ・ジーゴ。 「ゆああああ! やめてね! けらないでね! けらないでね!」 ほっぺたをわんこの脚でけりけりされて、形を変えながら左右に首を振った。 ぶにぶにぶに。ぶんぶんぶん。 とっとと逃げればいいのに、わんこを避けるのに必死で逃げ出せないらしい。 それを見た私はけらけら笑っちゃった。 木曜日。 「れいむ、おいで。ブラッシングしてあげるよ」 「ゆっゆっ♪ ゆゆっ? なんだか高いよ! むこうがよくみえる!」 椅子に座って抱き上げると、見晴らしがよくなってれいむは喜んだ。 ブラッシングを始めると、気持ちいいのか、そのまますやすやと寝ちゃった。 「ゆぅ……ゆぅ……ゆぅ……」 私はれいむの髪の毛をひと房ずつ梳いてあげた。 きれいな黒髪だけど、先っちょのほうにはほこりが絡まってる。 むりもない。ずっと床の上を這い回ってるからね。モップみたいなもんだ。 取りながらほっぺをつまむ。むにむに、むにむに、とおもちの感触がする。 おもちなのに生きてるなんて……不思議だなー。 私はれいむのほっぺを両手で挟んで、正面からよーく見たみた。 眉は、ある。ピンと左右に跳ねた細いのが。 でも……なんか、人間みたいな眉毛が生えてないよ? 筆で書いてある感じだ。 「れいむ、れいむ」 「ゆっ? ゆっくりしていってね!!!」 目の醒めたれいむが、ぱちぱちと瞬きした。けど……。 目、丸くない。 黒目と白目があるけど、虹彩がない。 ベターッとした、ようかんみたいな茶色い部分になってる。 どこを見てるかわかんない……(汗 「ゆっゆっ♪ ゆっゆっゆっ♪」 楽しそうに声を漏らす口にも、唇がない。なんか白い切れ込みで、中が赤くなってるだけ。 手を入れて、開けてみた。 くわっ。 「ゆあ? やめふぇね! はなひへね!」 舌がヒラヒラ動いているけれど……のどの奥は行き止まりだ。 あれ? あれぇー……? ゆっくりって、目も眉も口も、実は目でもなければ眉でもなくて、口でもないの? 頭みたいに見えるけど、それは人間の勝手な思い込みで、実は顔でもなんでもないとか? 何それ。 ……なんか、急に気味が悪くなってきた。 「えい」 「ゆっ!?」 私はれいむを投げ出した。れいむは床におっこちる。 ぼふん。 「ゆゆっ! ゆっくりしていってね!」 声を上げたれいむは、ぴょんぴょんと窓際に行って座っていた。 金曜日。 れいむの正体がどうしても気になって、確かめることにした。 私はれいむにお酒をたくさん飲ませた。れいむは喜んで飲んだ。 「ぺーろ、ぺーろ、ごきげんー!!!」 何度もぺろぺろしては喜びの声を上げて、しまいには真っ赤になった。 そしてころんと転がって眠り込んじゃった。 「ゆぅゆぅ……ゆぅゆぅ……」 私はそんなれいむを持ち上げて、机に載せた。 まずは試しにほっぺを針で突いてみる。 ツンツンッ。 「ゆぅ……ゆぅ……」 反応なし。よし。 少しあお向け具合にして、鼻のところにマジックでバツ印を引いた。 キュッ。 鼻がないから書きやすい。 そして、それにそってカッターで十字に切った。 スッ、スッ。 「ゆぅ……ゆぅ……ゆゆ……」 ちょっと動いたけど、まだ目覚めない。お酒がよく効いてるみたい。 それからガラスの試験管を取り出して、バツ印の真ん中に押し付けた。 めりめりめりめりぃ……。 試験管は中に入っていく。とてもスムーズだ。やっぱり骨はないみたい。 最初の三センチを越えると、あとは一気だった。長さ30センチのちょっと長めの試験管が、どんどん入っていった。 めりめり、めりめり、めりめり、むにゅっ……ずぽんっ! 「あ」 貫通した。 れいむの後ろ頭を見ると、髪の中からあんこまみれの試験管が突き出していた。 「ゆぃぃ……ゆぃぃ……ゆぃぃぇ……」 あれ? ちょっと鳴き声が変。 もう一度顔を見ると、薄目の白目っぽい感じになっていた。 これ、やばいのかな。 でもまあ、生きてるからいいのかな……。 考えながら、丸い鏡に柄の付いたデンタルミラーを出す。 試験管にゆっくり入れる。 ペンライトで照らすと、れいむの断面が見えた。 最初の三センチは分厚い白い皮。 よーくみると、なんか小さな粒粒がうにうにむにむに動いてるみたい。 それをすぎると、茶紫色のあんこ。 注意してみたけど、普通のあんこにしか見えない。 8センチぐらいそれが続いた後で、ちょっとだけ色が変わった。 なんか、灰褐色っぽい感じ……? そのとき、ミラーがコツンと試験管の内側に触れた。 「ヲ゛ッ」 ……なんだかれいむがおかしな声を出した(汗 コツン、コツン。 「ヲ゛ッ、ヲェ゛ッ」 声を出しながら痙攣する。口の端からよだれを漏らす。 ビクッ、ビクッ。とろとろー。 「うぇ……」 や、やばい。ここは何か、れいむのとっても大事なところみたい。 下手にいじると死んじゃうかもしれない。 ……まあ、普通の生き物ならとっくに死んでるところだけどさ。 真ん中の餡を過ぎて、奥のほうへ行くと、また元の茶紫色に戻った。 裏側から、後ろ頭の皮をよく見ると、リンスのCMに出てくるような、生きてる毛根の断面が見えた。 だいたい納得できたんで、試験管を引き抜いて前後の穴を塞いであげた。 ずるずるずる……ずぽんっ! ぺたぺたぺた。 それから一時間ぐらいほっといたら、赤くなって転がっていたれいむも目を覚ました。 ぶるぶるぶるっ! ぽぺん。 勢いよく身を震わせて、ぽんと元の姿勢に戻る。そして例のお約束の―― 「ゆっヲ゛りしていってね!!!」 「は?」 「ゆゆっ!?」 驚いて、戸惑った感じできょろきょろするれいむ。 「れいむへんなこえがでたよ! ゆっヲ゛り! ゆっヲ゛りっ!?」 きょろきょろ戸惑ってから、れいむはぴょんぴょん跳ねた。 「やめてね! やめてね! れいむゆっヲ゛りできないよ! ゆううう!?」 「あははははは」 うろたえるれいむがとても面白くて、私はおなかを抱えて笑った。 れいむは夕方までには治った。 中に何か入れといてやればよかったと思った。 土曜日。めっちゃんが来た。私はれいむを抱っこして前の道路に出た。 10メートルぐらい離れて、キャッチボール。ゆっくりを交互に投げる。 ぽーん、ぽーん。ぽーん、ぽーん。 「ゆゆっ! やめて! ゆっく! ゆっぶ!」 ばむっ。 くるくる回って、強くキャッチされるもんだから、れいむは半泣きで悲鳴を上げている。 それをバックにして、私はめっちゃんとおしゃべり。 「それはさー」 「うんー」 「中枢餡だよ」 「ちゅうすうあんー?」 「ゆっくりの脳みそってことー」 「そうなんだー。やっぱり大事なとこ?」 「大事大事。そこ壊すと死んじゃうからねー」 「やっぱりかー」 「わりとポピュラーだよ、そこいじるのはー」 「ふーん」 「あっ、でもえっちゃんは飼ってるんだから、壊さないようにしなくちゃね」 「そだねー。あっ」 ぶぎゅる。 私の手をすっぽ抜けて、れいむがおっこちた。顔面から着地して変な音を立てる。 と思ったら、ぽんっと起き上がって走り出した。 てーんてーん、ぴょんぴょんっ! 「れいむ、もうおうちにかえる! もっとゆっくりしたい!」 「あ、やば」 あわてて追いかけようとするめっちゃんを、私は止めた。 「待って」 「えー、なんで? 逃がしてやるの? もったいないって!」 「そうじゃなくて」 私はめっちゃんと並んで、あぜ道を跳ねていく黒髪頭をしばらく見つめていた。 そして、れいむが森の手前で点のように小さくなったところで、つぶやいた。 「それっ」 一気にダッシュして追いすがる。れいむはもうのろのろになっていて、余裕で追いつけた。 すぐ後ろに立つと、一休みしたれいむがつぶやいていた。 「ゆっくりにげたよ! れいむはやい! とってもはやい!」 「残念でしたー」 油断してきっていたから、簡単に捕まえられた。抱き上げるとれいむはものすごくビタビタ暴れた。 「ゆゆっ、すすめないよ? れいむはすすむよ! ゆっくり、ゆっくりー!」 「でもダメです」 戻ろうとした時。 森の茂みをがさがさと揺らして、もう一頭のゆっくりが出てきた。 私のれいむに向かって、どことなく嫌みったらしい目で得意げに叫ぶ。 「れいむ! ゆっくりしていってね!!!」 私は振り返って叫んだ。 「めっちゃーん! まりさ出た、まりさ!!」 まりさは、捕まったれいむを笑いに来たのかもしれない。 でも速攻で自分も捕まった。 日曜日。 私はこの一週間で、たっぷりゆっくりをいじめてしまった。 だから、日曜日ぐらいはお休みにしてあげるつもりだった。 けれど。 ガシャーン、カラカラン、びしゃー。 部屋で自分の食事の準備をしてちょっと目を離した隙に、まりさとれいむにテーブルをやられた。 戻った私が見たのは、床に落っこちた料理と、ぽんぽん逃げていく二頭。 「ゆっゆっ、ゆっくり逃げるよ!」 「たいりょうだよ! かくれてたべようね!」 そんな声を残して、安全なゆっくりプレイスに逃げ込んだ。 もちろん、安全だと思っているのはれいむたちだけで、その屋根はただのクッションだ。 私は洞穴の前にいって覗き込んだ。二頭が幸せそうに食事をしていた。 「むーしゃ、むーしゃ」「しあわせー!」 「れいむ!」 「まりさ!」 「すーりすーりすーりすーり!!!」 「やわらかいね!」 「あったかいね!」 「ゆっくりしていってね!!!」 むらむらむらっ。 ……あー。 これか。 めっちゃんが言ってたのは、この境地なんだなー。 「れいむ、まりさ」 私はニッコリ笑うと、洞穴に手を突っ込んで、嫌がる二匹を無理やり引きずり出した。 「ゆっゆっやめてね! いたいよ! れいむ出たくないよ!」 「はなしてね! おぼうし脱げちゃうよ! れいむとすりすりしたいよ!」 いろいろ言ってるのを全部無視して、こぼれたご飯のところに連れて行って、一頭ずつお仕置きしてあげた。 ずぴしずぴしずぴしずぴし! ぎゅいーぎゅいーぎゅいー ぱーんぱーんぱーんぱーん! でこピンと、ほっぺつねりと、おビンタをたっぷり。 それから、床の上の料理に顔をしっかり押し付け。 ぐりぐりぐりぐりぐり。 「テーブルのごはんはいけません」 「ゆあーんゆあーん! ゆあーんゆあーんゆあーん!」 「ゆあーんゆあーん! ゆあーんゆあーんゆあーん!」 れいむとまりさは真っ赤な泣き顔になって、プレイスへ逃げていった。 楽しい……♪ ================================================================ 結局いじめちゃった。 YT 03へ トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 原種に中枢餡は無い。(逆に耳はある) この作者は色々と混同しているのか? -- 2018-03-21 21 01 25 これは素晴らしい。 -- 2011-12-23 12 44 21 ニヤ(・∀・)ニヤ -- 2010-09-29 23 44 35
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ほとんどコピペです すいません 魔理沙、友達思いで行動力のあるリーダー、仲間のために自分が犠牲になることも。 魔理沙、ずる賢く自分が助かるためならどんな事でもする汚い性格。 霊夢、純真無垢で人を疑うことを知らない優しい子。 霊夢、群れて調子に乗る上に我が儘ですぐぐずるウザいまんじゅう。 お母さん霊夢、子供達を心の底から愛し、最後まで子供を守る優しいお母さん。 お母さん霊夢、自分が飢えると子供を食ってしまう般若に変身するお母さん。 アリス、とかいはを自称しプライドが高いが、ツンデレで面倒見もいい。 アリス、一考えてることの逆を言う習性があるようだ。 アリス、とかいはとかいはと無駄にプライドが高く、自分を他より特別な存在と思い込んでいる。 アリス、発情すると子供はおろか死体にまで性交を試みる色欲の塊。 パチュリー、病弱だが知識は他のゆっくりより高く、群れのブレーンを勤める。 パチュリー、病弱な振りをし同情を誘おうとする汚い性格。 パチュリー、チラシの類でも本と認識するらしい パチュリー、識字能力は他のゆっくりと大差は無い パチュリー、部屋に文字のある物があると、その部屋を自分のとしょかんと言い張って読みたがる。(体つきに主にみられる特徴) みょん、ちーんぽっ! ちぇん、わかるわかるよー ちぇん、虐待厨は死ね!に始まる罵詈雑言を浴びせかけてくる。 レミリア、うーうーとしか言えないおしゃまなお嬢様。希少種だが紅魔館付近には多く生息する。 レミリア、ぷでぃんぷでぃん煩く、困ると咲夜に助けを求める。自身を紅魔館の主と思い込んでいる。 フラン、残虐非道なハンター、獲物をなぶり殺す事を最大の快楽とする。 レティ、巨大で鈍重なハンター、素早く動く舌で器用に獲物を捕る。頬に獲物を溜める性質も。 幽々子、巨大だが俊敏なハンター、恐るべき速度で移動しながらゆっくりをむさぼり食う。 幽々子、俺の胃袋は、宇宙なんだよ… 幽々子、こぼねー ゆうか、綺麗な花が咲く所によく見られる。 のうかりん、田舎に住んでいる幽香の母親。時々収穫物を幽香に送る。 のうかりん、スレ住民にらっきょうを育てる方法を教えてくれる。 天子、ブロント様。 天子、ドM。 きめぇ丸、強いものには逆らわない、ゆっくり種が大嫌い。 きめぇ丸、突如首を高速で振動させるという奇癖を持っている。 美鈴、何かを守る習性を持つ他のゆっくりを思いやる優しいゆっくり。「じゃおおおん!」と鳴く。 美鈴、ずっと寝てばかりいる癖に報酬は要求する怠け者。 チルノ、お馬鹿だけど優しく花も育てたりするゆっくり。息は冷たく、ゆっくり程度なら凍らせられる。 チルノ、後先考えずに行動するから他の生き物に迷惑をかけるゆっくり。 神奈子、背中にオンバシラという飴を背負い、それを飛ばして攻撃する。 神奈子、しめ縄っぽいのはドーナッツ。うめぇ、めっちゃうめぇ! 諏訪湖、ゆっくりを食う帽子を被り、ゆっくりを食べさせたり自分が食べられたりしている。
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「ゆ゛っぐり゛じだい゛よ゛お゛ぉ゛ぉ゛!!ゆ゛っぐり゛ざぜでえ゛え゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛!!!」 山菜取りから帰る途中、茂みからそんな声が聞こえてきた。 何事かと思い覗き込むと、そこには罠にかかって動けなくなっているゆっくりがいた。 大方ハンターが仕掛けた物だろう。ゆっくりは高く売れるからな。 犬猫ならともかく、ゆっくりなんぞ助けても仕方が無いのでそのまま行こうとする。すると 「お゛に゛い゛ざん゛!!だずげでぐださい゛い゛い゛い゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛!!」 お兄さんじゃあ、しょうがないな。 小さな頃から老け顔で、十五にして父親からも『親父』と呼ばれていた俺の憧れの呼ばれ方ベスト5だし。 「そら、もうかかるんじゃないぞ…って無理だよな。ゆっくりブレインだし」 「ゆっくりできる!ゆっくりできるよ!おにいさんありがとう!!!」 「はいはい。じゃあな饅頭」 「まんじゅうじゃないよ!れいむだよ!ゆっくりおぼえてね!!」 「へーへー」 あまりこんな所を人に見られたくはないので早足でその場から離れる。 ゆっくりはまだ何か叫んでいたが、どうでもいい。どうせいつものあれだろう。 家に着いて早速至高の山菜料理を作っていると、戸を叩く音が聞こえた。誰だろう。 「はいはい今開けますよー」 「「ゆっくりしていってね!!!」」 なんと客はゆっくりだった。それも二匹。 「何だお前ら、一体何の用だ」 「ゆっくりさせていってね!!ゆっくりさせていってね!!」 「何言ってやがる帰れ帰れ。うちにはお前らみたいな饅頭に食わすタンメンはねえぞ」 「まんじゅうじゃないよ!れいむだよ!ゆっくりおぼえていってね!!」 「あん?何だそりゃ。ひょっとしてお前さっき会ったゆっくりか?」 「そうだよおにいさん!ゆっくりさせていってね!!」 「じゃあそっちの黒いのは何だ」 「れいむのおともだちだよ!まりさっていうんだよ!!」 「よろしくねおにいさん!まりさもゆっくりさせていってね!!」 一体どういうつもりだろう。まさか親切なカモがいるからと、仲間共々たかりに来たのだろうか。 「ちょっと親切にした位で調子に乗るんじゃねえぞ饅頭。お前らなんかにゃ水一滴だってやらん!」 「いらないよ!ごはんいらないよ!だからゆっくりさせていってね!!」 「おねがいします!ゆっくりさせていって!!」 なんと飯はいらんときた。一体何事だ?油断させてつけこもうなんて知恵がある訳も無いし…… ま、いらんと言うなら別に上げてやっても構わんか? 今晩居座るなら明日加工所に売りに行けばいいんだし。 「ああ分かったよ。大人しくするなら入れてやる」 「ゆっくりするよ!ありがとうおにいさん!!」 「ありがとう!!」 ぴょんぴょん飛び跳ねながら家の中に上がりこむ。何を嬉しそうにしてるんだこいつらは。 「お前らはその隅っこで大人しくしてろ。何も食わせてはやらんし、暴れたりしたら食うからな」 「わかったよ!ゆっくりじっとしてるね!!」 「ゆっくりたべないでね!!」 「ああそうしてろ」 何とも妙な話だ。ひょっとして狐にでも騙されているのか? 首を傾げつつ料理を作り、一人で食う。その間物欲しそうにこちらを見ていたが、当然分けてなどやらん。 「おいお前ら涎を垂らすな汚らしい。踏み潰すぞ」 「ゆ!ごめんなさい!!ゆっくりふいておくね!!」 「ゆっくりふまないでね!!」 益々おかしい。本当にこいつらゆっくりなのか…まあどうでもいいか。 その後風呂に入ったり布団を敷いたりしている間も奴らは大人しかった。不気味だ。 「お前ら帰らんでいいのか?俺はもう寝るが」 「ゆっくりとまっていくよ!ゆっくりねていってね!!」 「ゆっくりおやすみ!!」 「ああおやすみ。寝てる間に暴れたり盗み食いなんかしたら八つ裂きにするからな」 そう言ってさっさと寝る。まあ、仮に寝てる間に盗み食いなんかされても所詮二匹だけだ。 二匹とも売れば十分プラスになるだろう。 翌朝。妙な騒がしさで目が覚めると同時に、昨夜の考えは間違っていたと思い知らされた。 こ、こいつらまさかこんな方法で俺に嫌がらせをしやがるとは……!ゆっくりって奴は悪知恵は働くんだな畜生!! 「あ、おにいさんがおきたよ!!ゆっくりおはよう!!」 「ゆっくりおきてね!!」 「「「「「「「「「「ゆっくりしていってね!!!」」」」」」」」」」 どうやらあの二匹、俺が寝ている間に交尾しやがったらしい。ミニマムサイズのちびゆっくりが十匹もいる。 当然家の中は荒れ放題、食い物はほぼ全て食い尽くされている。 「お前ら、荒らすなって言ったよな?そこまで八つ裂きにされたいのか。そうかそうか」 「れいむとまりさのあかちゃんだよ!!ゆっくりかわいがってね!!!」 「ゆっくりかわいいでしょう!!!」 「んな訳あるかこの糞饅頭が!!てめえら一匹たりとも生かして返さんぞ覚悟しろ!!!」 怒鳴った瞬間、それまでの喧騒が嘘のように静かになった。 親ゆっくりれいむが、涙目になってこちらを見ている。 「ひどい゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!!ぜっがぐお゛ん゛がえ゛じじであ゛げだの゛に゛い゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛!!」 「あやまってね!!ゆっくりあやまってね!!」 「「「「「「「「「「ゆっくりあやまってね!!!」」」」」」」」」」 「恩返し、だぁ?一体どういう事だ。説明しろ糞饅頭」 どうにかこうにか聞き出した所によると、罠から助けてくれた俺に恩返しがしたかったらしい。 だが恩返しの方法なんて分からない。 そこで友人のゆっくりまりさに相談したら、可愛い赤ちゃんを見せてあげれば喜ぶに違いないという結論に達したとの事。 ゆっくりに恩なんて概念があった事に驚きだ。加工所の人に話してもきっと信じないだろうな。 「そうか。事情は分かった」 そう、悪気は無い事は分かった。だが、それだけだ。 悪気があろうが無かろうが起きた現実には何の違いも無い。俺は家中をメチャメチャに荒らされ、食い物を全て奪われた。 その代償はきっちりと払ってもらわなければならない。というか、恩返しなのに恩着せがましい物言いをするのが気に食わん。 「じゃあお前らとゆっくり遊んでやる。そうだな、かくれんぼをしようじゃないか。鬼は俺だ」 「ほんとう!?ほんとうにあそんでくれるの!!!」 「おにいさんありがとう!!ゆっくりかくれてるね!!」 「「「「「「「「「「わー!ゆっくりかくれようね!!!」」」」」」」」」」 「おっと。お前は俺と一緒に探すんだよ」 「ゆっ!だっこだ!だっこきもちいい!!!」 親ゆっくりれいむを抱きかかえて座る。こいつにはせいぜい楽しませてもらわんとな。 しばらく待ってもういいかーい。あちこちからもういいよー、と聞こえたのでゆっくりれいむを抱えたまま捜索開始。 「……ゆっくりまりさ、見つけた」 信じられん、あれで隠れているつもりか。頭隠して尻隠さずとは言うが、こいつは顔しか隠れていない。 「みつかっちゃった!!おにいさんすごい!!」 「れいむはわからなかったよ!!おにいさんすごい!!!」 これがゆっくりブレインか……よく生きていられるな。 「じゃあ見つかったまりさも俺がだっこしていてやろう」 「ゆっくりだっこしてね!!!」 「おそろい!おそろい!!」 片腕で何とか抱えて残りのちびゆっくりを探す。 奴らは体が小さい分難易度が高いが、所詮はゆっくり。簡単に次のを見つけた。 「ちびゆっくりれいむ、見ぃつけた」 そう言ってゴミ箱に隠れていたちびゆっくりを空いた手で掴む。 「ゆっくりみつかっちゃった!!!」 「おにいさんほんとうにすごいね!!!」 「ゆっくりかくれんぼのめいじんだね!!!」 「それじゃ、見つかったちびゆっくりちゃんは罰ゲームだ」 「ゆ?」 ちびゆっくりを口の中に放り込む。途端、ゆっくりれいむが物凄い形相で叫ぶ。 「なにするの!!おじさんやめて!!ゆっくりはなしてあげて!!」 おじさん、だと…?一瞬このまま殺してやろうとも思ったが、思いとどまって口の中を見せる。 「ゆっくりあったかいよ!」 「何勘違いしてやがるんだお前は」 「ゆっくりまちがえちゃったよ!!」 口の中でちびがもぞもぞ動く感覚が面白い。舌で転がしてやると喜んでいるようだ。 そんな風に舌で弄びながらちびゆっくりを探し、見つける度に口の中へ放り込む。 あっという間に十匹とも口の中へ。何てチョロいんだ。 「あっというまだったね!!!」 「ゆっくりするまもなかったね!!!」 そんな風に賞賛する親ゆっくり二匹。愚かな奴らだ。ゆっくりするのはこれからだというのに。 「じゃあ、ゆっくりあかちゃんをはきだしてね!!!」 ああ、吐き出してやるとも。頷いて、床に文々。新聞を広げ、二匹を両手でがっちりホールドする。 そして、口の中できゃっきゃと遊ぶちび共を一気に噛み砕く。プチプチという感触が気持ちいい。 口の中から物凄い悲鳴が聞こえる。ククク痛かろう怖かろう。 「お゛じざん゛や゛め゛でよ゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!!!どうじでごん゛な゛ごどずる゛の゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!!!」 「はや゛ぐだじであ゛げでね゛!!さっさとだずげであ゛げでね゛!!!」 そうかそうか吐き出して欲しいか。じゃあそうしてやろう。 新聞紙の上に噛み砕いたちび共を吐き出す。先程まで賑やかだった連中は、今や苦しみの声を上げるだけの醜い塊だ。 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!れ゛い゛む゛の゛あ゛がぢゃん゛があ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」 「うわ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!ゆ゛っぐ!!ゆ゛っぐり゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!!!」 大変喜んでいただけたようで満足です。その後もねっとり言葉責めして反応を楽しむ。 やっぱゆっくりの活用法は食用じゃなくて愛玩用がベストだよな。 気の済むまで言葉責めする頃には、親二匹は廃人、いや廃饅頭になっていた。目は空ろで口をぱくぱくさせている。金魚みたいだ。 「じゃあこれを片付けないとな」 「ゆ゛ぶふぅっ!!?」 「ぐお゛え゛ぇ゛!!」 まだ半数くらいは息があるちびゆっくりの塊を二匹の口の中に押し込み、口を塞ぐ。 「「ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛!!!」」 二匹とも物凄い勢いでもがく。さっきまでの様子が嘘みたいだ。ああ楽しい。もっと鳴いてくれ。 しばらくすると二匹ともしっかりちびゆっくり共を嚥下した。これでやる事は大体やったな。 「それじゃあ行こうか糞饅頭共」 「ゆ゛っ……ゆ゛っぐ……?」 「どごに゛…どごに゛い゛ぐの゛……?」 「勿論ゆっくり加工所さ。お前らゆっくりしたいんだろ?好きなだけゆっくりさせてやるよ」 「い゛や゛だあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!がごお゛じょはい゛や゛だあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」 「も゛う゛い゛や゛だ!!ゆ゛っぐり゛でぎな゛い゛がら゛お゛う゛ぢがえ゛る゛!!!がえ゛る゛よ゛お゛お゛お゛お゛!!!」 「そんなに嬉しそうに鳴くなよ、興奮するなぁ。何か良い事でもあったのかい?」 軽薄な感じで話しかけるが、もうこちらの声など聞いていないようだ。 肩をすくめ、山菜取り用のかごに二匹を詰めて蓋をして出かける。 道中、何やらゆっくりまりさがゆっくりれいむを攻め立てていたようだ。ひどい奴だ。俺からすれば同罪なのに。 日が高くなりつつある空を見上げて、かごの中のやりとりを楽しみながらゆっくりと加工所に歩いていった。 "Repaying the kindness" is COMPLETE!!
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ここは人間の里何度かドス率いる群れに襲撃されていただからそういうことには慣れていた最初はかなり巨大なゆっくり魔理沙がきたので最初はみんなたじろいで契約にしたがったが 勇敢 と言うよりこわい物知らずのやつが向かっていくとドスはドススパークや巨体を活かした攻撃を仕掛けたがほとんど全員の人が所詮ただのゆっくりだと言うこととどちらの攻撃も弱点があると言うことをほぼ瞬時にわかった なので攻撃を避けながら攻撃しているとすぐに倒れた 「ゆ ゆ ゆあああああ!!ドスぅぅぅぅぅ!!」群れの幹部であろうパチュリーが叫ぶと混乱は群れに伝わっていった「ゆぎゃぁぁぁぁぁぁ!!」「ばぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」しばらくこれは続いたそして数分後にやっと落ち着いてきたそして気づいた 人間のことをやっと認識したのであるほとんどのゆっくりはこれから何があるか予想がついていた そしてその予想は見事的中 すぐに人間たちがゆっくりたちを潰してきた「ゆぎゃぁぁぁぁぁぁ!!ひでぶぅ!」「ゆんぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」ぶちゅっ!「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!やべでぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」ぶちゅっ!「霊夢はかわいいから殺したらだめだよぉぉぉぉぉぉ!!!」ぶちゅっ!!「魔理沙は強いんだぜぇぇぇぇぇ!!だから殺しぶぅぅぅぅぅぅ!!!」そんなわけで数匹のみ重症で帰り途中で全滅した 最初以外は似たことが何度かあったそしてまたドスはやってきたそして里の人は戦闘準備をした が ドスが言ってきたことも態度も違った脅しをする様子もなく 見下す目で見ることもなく契約をしようとしたことかなりまともだった 契約とはこうだ 1人間はゆっくりに危害は加えないがゆっくりが契約を守らなかった時だけ破ったゆっくりにだけ危害を加えてもいい2ゆっくりを働き手として雇いそれに見合った物をくれる3働くゆっくりにのみすみかを与える という物だった里の人はゆっくりがこんなまともな契約をしたことと群れにゲスと見える態度をすることゆっくりもいずに全員人間で言えば頭を下げる動作をしてきたので人々は喜んで契約を結んだ そんなわけで数日が過ぎたこの頃はまだ誰も契約を破らずに働いているゆっくりは真面目で給料として野菜を貰いすっきりすると迷惑になると思いやらなかった 2匹の夫婦を除けば この夫婦は善良種の行動はほとんどすべて知っていたのでばれなかった最初だけは この2匹は働かせてもらうとさぼってばかりで契約にはないと言う理由で給料をもらっていた そして同じ理由で大量にわけてすっきりし子供を50匹ほど生んでいたがこの生活も簡単に終わりを迎えるある日2匹は子供が生まれたので食料を大量にもらいにきたこの2匹の妄想ではもらった大量の食料を子供なんかには与えず全員餓死させまたすっきりして大量の子供を生んで の繰り返しのはずだった しかしこの2匹はかなり嫌われていた この群れの他のゆっくりだったら喜んで野菜をあげていただろうなにせこの群れの優しさはれいぱーに産まされた子供でも普通に愛す程であるもちろんれいぱーは殺して子供の餌にするが だが自分達も使ったそんなの契約にはないと言われあっさり断られる ただそういった以上契約を破るわけにも行かないので危害は加えない そしてその日その2匹についてドス達に相談に行ったそして緊急会議が行われた結果はあの2匹と子供を群れから追い出すということに決まったそれと従わないなら殺していい そして翌朝腹をすかせながらどうやって騙すか考えていた所に村長と群れの幹部とドスがやってきたそしてこういった「会議で決まった、君たち二人と子供には出て行ってもらう」 「ゆ?そんなの従わなければいいんだぜ 無理矢理追い出すことも契約っさんで無理なはずだぜ」「あー そのことなんだが会議で無理矢理追い出すこともできるし殺すこともできるようになったから生きてこの群れと里から出るかここで一家皆殺しかだ」「ゆぇぇぇぇぇぇぇ!!そんなの聞いてないよぉぉぉぉぉぉ!!」「そもそもいま初めて言ったからな で どっちを選ぶ?」「ゆ··ゆ··『ピコン!』そうだ 魔理沙達の子供を全員殺していいのぜだからせめて魔理沙と霊夢は残してくれだぜ」清々しいほどにゲスである するとやっとドスが口を開いた「そんなゲスなら、なおさら群れに置くわけにはいかないのぜ、なぜならここの群れはゲスは禁止だぜ」「どぼじでぞんなことを言うのぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」「決まっているでしょ、ゲスだからでしょ で、どっちにするの?」「子供を殺して魔理沙と霊夢は残るよぉぉぉぉぉぉ!!」「なるほどじゃ一家皆殺しで」「なんでぇぇぇぇぇぇ!!」「殺すか出て行くかだよね無垢な子供を犠牲にしてまで生き残るゲスは死ねぇ!、じゃ、人間さんなるべく苦しませて死なせてください」この群れは優しいがゲスにとっては地獄の群れである「そうだ!近所にゲス専用虐待お兄さんがいるから任せよう!」虐待お兄さんに事情を話すと喜んで引き受けてくれた
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第二章 脱出口である光の元に辿りつくため、様々なルートを試行錯誤しながら、機械室の上部へ向かうゆっくりれいむ、ゆっ くりまりさ、ゆっくりみょん。 あっちこっち行くたびに、3匹の体力は確実に奪われていった。それでも、互いに励まし 合い希望を忘れない。 「ゆっくりいこうね!」 「ゆっくりがんばって!」 「ちーんぽっ!」 3匹は助け合いながら、ゆっくりだが、確実に外への穴に近づく。途中、ゆっくりが足場にするにはやや細いパイプの 上を進むことになった。やや危険だが、ここを通れば、出口へとぐっと近づく。 「ゆっくりすすんでね!」 「ゆっくりしていってね!」 ゆっくりれいむ、ゆっくりまりさは細いパイプの上を何とか、這うように前方へ向かう。 しかし、ゆっくりみょんの様子がおかしい。 「ゆっくりゆっくりちーんぽっ!ゆっくりゆっくりちーんぽっ!」 独特の鳴き声を、オマジナイのようにして発しながら歩くが、今にも落ちそうなほど、左右に大きく体をゆらしながら 進んでいる。理由は、カチューシャの飾りだろう。そのせいで、ゆっくりみょんは重心がややズレているのだ。 また、今のゆっくりみょんは、ここまで来るのに体力を消耗していることも原因だ。 「ゆっくりとぶよ!」 ゆっくりれいむとゆっくりまりさが、パイプから、安定した人間の作業員用の足場へ跳び移る。 「すこしゆっくりできるね!」 安堵するゆっくりれいむ、ゆっくりまりさ。 しかし、その後ろで、 つるんっ 「ちんぽーーーっ!!」 とうとうゆっくりみょんが落下した。パイプの上の水滴に体を滑らせてしまったのだ。 べしゃ そのまま床へと落下するゆっくりみょん 「ゆっくりだいじょうぶ!?」 心配するゆっくりれいむとまりさ。 「ゆっ…ゆっ…。」 よろよろと体を立てるゆっくりみょん。なんとか大丈夫そうだ。 元々ゆっくりはある程度の弾力があることもあり、今回程度の高さからの落下なら、傷は負っても死ぬことはないだろ う。 「すこしやすんでね!!」 「ゆっくりのぼってきてね!!」 落ちてしまったゆっくりみょんに気をつかう2匹。 「ゆっくりしてからいくよ!」 二匹の呼びかけに応じるゆっくりみょん。どうやら大きなダメージは負っていない。 しかし… チュウ……チュウ…。 ゆっくりみょんの耳に、機械室の機械音以外の“何か”が聞こえてきた。 チュウ!チュウ!チュウ!チュウ! その何かとは、…鼠だ。 本来、食品加工工場であるゆっくり加工所は、清潔さが保たれているはずだが、この機械室は掃除も難しいこともあり、 非常に不衛生な状態になっている。そのため、床下にはゆっくり加工所内のゆっくりを狙った鼠が住み着いてしまったの だ。 今になって鼠が集まってきたのには理由がある。無機質な鉄のニオイしかしない機械室のなかで、ゆっくりちぇん が破裂したため、甘い匂いが広がってしまったのだ。 鼠達がゆっくりみょんに雪崩のように襲いかかる。 「ゆゆゆゆゆっ!?」 体力を消耗したゆっくりみょんは逃げることもままならない。 チュウチュウチュウチュウチュウチュウチュウチュウチュウチュウチュウ チュウチュウチュウチュウチュウチュウチュウチュウチュウチュウチュウ チュウチュウチュウチュウチュウチュウチュウチュウチュウチュウチュウッ! あっというまにゆっくりみょんの表面を埋めつくす鼠の群れ。その数は、ゆっくりみょんに直接ひっついていないもの も含めるとざっと200はいるだろうか?そして、鼠達はゆっくりみょんにいっせいにカジりつく。 「ち、ちんぽーっ!!」 グチュグチュグチュグチュグチュグチュ 全身を襲う痛みに、ゆっくりみょんが声をあげる。 しかし、それが更なる地獄をゆっくりみょんに味あわせる。 なんと鼠達は、同時に食すことができる面積が広がったと言わんばかりにゆっくりみょんの口の中へと雪崩れ込む。 「ゆぐぎぎぎがばばば…っ!!」 痛い、苦しい。ゆっくりみょんはもはや、息をするのもままならない。 「ゆぐりぎがおごごげげがっ!!!」 外から、中から皮と餡子を食い破られていくゆっくりみょん。 体外、体内から激痛が襲う。 「はやくやめてね!!!」 「ゆっくりさせてね!!!」 上から、その地獄絵図を目の当たりにする二匹のゆっくり。 しかし、助けに行くことはできない。行けば自分達も同じ目に会うことは明らかだからだ。 ゆっくりみょんを中身とした、表面がうごめく球状の鼠の集合体がゴロン!ゴロン!とあちこちへ転がる。 「ぢんんんぼおおおおっ!!!」 ゆっくりみょんが、必死の抵抗をしているのだ。 「ゆっくりがんばってね!!!」 ゆっくり達のエール。 しかし、その鼠の集合体は少しずつ……少しずつ……小さくなっていく。 「ゆっぐりいいいいっ!!!」 泣き叫ぶゆっくりれいむとゆっくりまりさ。 それが小さくなっていくことが何を意味するのか、知能の低いゆっくりでもわかるようだ。 やがて、その集合体は動くことすらなくなった。表面のみが、激しくうごめいたまま。 第三章 数分がたった。 あれほど激しく床でうごめいていた鼠の群れの鳴き声はもうなく。また機械の音だけが部屋に響く。 床には、そう、何も無くなっていた。 ねずみも、ゆっくりみょんも。 「ゆっぐ…」 そのはるか上の足場を、涙を流しながら進むゆっくりれいむとゆっくりまりさ。 あと少しで出口だ。しかし、どこか足取りは重い。この短時間で、二匹も“おともだち”を失ったのだから。 しかし、悲しみで立ち止まっているわけにはいかない。また鼠の大群が現れ、今度は上まで登ってくるかもしれない。 それに、モタモタしていれば人間達がこの機械室に入ってくるだろう。 「あとすこしでゆっくりできるよ!」 「はやくゆっくりしたいよ!」 そして、ゆっくりれいむとゆっくりまりさは、ここから跳べば、光が差し込む穴まで直接続く足場へと行けるところま で来ていた。 最後の足場までの距離…それは今のゆっくりれいむとゆっくりまりさの跳躍力で何とか届くかもしれない距離だ。ちょ うど、ゆっくりちぇんが死んだパイプまでの距離とほぼ同じだろう。 「こんどはゆっくりとべるかな?」 不安そうな顔をするゆっくりれいむ。もし落ちれば、もう一度ここまで登る気力は二匹には無い。 「ゆっくりとぶよ!」 後ろから強い口調で言葉を発するゆっくりまりさ。まるで、あの時のゆっくりちぇんのようだ。 「ゆっくりがんばって!」 応援するゆっくりれいむ、そしてゆっくりまりさが助走をつけるために後ろへ下がる。 かつてのゆっくりまりさなら、怖じけついていたかもしれない。しかし、今は違う。ゆっくりちぇんが前へ進む勇気を くれたのだ。 駆け出すゆっくりまりさ、そして。 ぴょん! ぷにん、と着地するゆっくりまりさ。見事、ゆっくりまりさは最後の足場へ到着した。 「ゆっくりーっ!」 歓喜の雄叫びをあげるゆっくりまりさ。 次はゆっくりれいむの番だ。意を決して助走するゆっくりれいむ。 ぴょん! 届く…かに見えた。 「ゆーーっ!!」 ほんの少し、届かない。無情にも、落下するゆっくりれいむ。 しかし、 ガクンっ! ゆっくりまりさがギリギリのところで、ゆっくりれいむの髪の毛を口で掴んだのだ。 「ゆっくりはなさないでね!!!」 叫ぶゆっくりれいむ。 重い…。疲れきったゆっくりまりさには、今のゆっくりれいむの体重は重すぎる。 「ゆゆゆゆっ…!」 しかし諦めない、鼠の群れに襲われながら、食われながらも抵抗したゆっくりみょんの姿が、ゆっくりまりさに諦めな い心を与えたのだ。 「ゆっく…りーーーーっ!!!」 まりさは渾身の力で、ゆっくりれいむを引き上げた。勢いで、後方に転がるゆっくりまりさとゆっくりれいむ。 ごろんごろん…。 「ゆっゆっゆ……ゆっくりーっ!!!」 二匹は、跳びはねて喜びを分かち合う。そう、2匹はついに光の下へ辿り着いたのだ。 「ゆっくりできるね!!!」 「おそとにでれるね!!!」 あとは、穴から外に出るだけだ。その穴の入口はゆっくりが入るには十分の直径だった。 まずは、ゆっくりれいむか ら光の穴へと入っていく、続いて、ゆっくりまりさが後へ続く。 二匹は、懐かしい外の景色を思い浮かべていた。これからの幸せに心を膨らませながら…。 しかし、ある程度進んだところで、2匹は異変に気づく。風が強い、それも、追い風だ。 「ゆっ?」 しかも、それは前に進むたびに強くなっていく。 そして、 「ゆうううううーーーーっ!!!」 急激に前へと引き寄せられる、ゆっくりれいむ。 そう、その穴は機械室の換気口だったのだ。追い風は、換気扇により中から外へ換気される空気によるものだった。換 気扇が高速で回転していたことと、太陽の光のまぶしさで、ゆっくりには非常に見づらかったのだ。 「ゆっくりとまってね!!!ゆっくりしていってね!!!」 前へと飛ばされるゆっくりれいむの後ろから、叫ぶゆっくりまりさ。 「ゆっ、ゆっ、ゆーーーー!!!」 絶叫するゆっくりれいむ、その瞳には、高速で回転する換気扇がはっきりと映っていた。 それはどんどん近づいてく る、いや、正確にはゆっくりれいむが近づいているのだが。 破滅は一瞬だった。 高速回転により換気扇のプロペラは、ゆっくりれいむの顔の部分の表面を皮と餡子ごと切り裂く。 「ゆっぐ!!!ゆっぐりだずげでええええ!!!」 顔の無いゆっくりれいむが泣き叫ぶ。 そのまま換気扇に巻き込まれ、あっというまにゆっくりれいむは餡子のミンチとなり、外へ吐き出された。 「れ゛い゛む゛う゛う゛う゛うううう!!!」 その光景を目の当たりにしたゆっくりまりさ。光の穴は、天国ではなく、地獄への扉だったのだ。 急いで、その穴か ら出るゆっくりまりさ。ゆっくりまりさのいる地点はまだゆっくりを引き寄せるだけの吸引力無かったのが不幸中の幸い だったか。 「ひっぐ!えっぐ!…ゆっぐり…でぎないよ!」 むせび泣くゆっくりまりさ。これからどうすればいいのか、もうわからない。 下に戻り、機械室から出て別の脱出ルートを探すのか?いや、それはあまりにも非現実的だ。機械室の外にはそれこそ、 作業員や警備員が徘徊している。 いや、それ以前に下へ戻る気力も起きない。 その時、換気口から音がした。 ブルン、ブルルン…プスプス……。 何事かと、ゆっくりまりさは穴を覗く。すると、何やら様子がおかしい、意を決し、再び中へ入る。今度は急に引き寄 せられることのないように慎重に、慎重に奥へ進む。しかし、わずかに追い風があるくらいで、一向に引き寄せられる気 配がない。ゆっくりまりさは更に進む、すると、換気扇が壊れて止まっているではないか、そのうえ、プロペラ部分は大 半がバラバラになり、残った部分もヒビ割れている。 「ゆっくり?」 換気扇へ近づくゆっくりまりさ。恐る恐る、換気扇にふれると、音を立てて崩れ落ちた。 そう、換気扇は、ゆっくりれいむを巻き込んだことで、故障し破損したのだ。 結果的にゆっくりれいむは、ゆっくりまりさのために道を開いたのである。 ゆっくりまりさは、呆然としながら、換気扇の向こうへ進む、光はすぐそこだ。 ついにゆっくりまりさは換気口の出口に立つ。空はすっかりと夕焼けに赤く染まっていた。 突然…ゆっくりまりさの頬を涙が伝う。それは止まることなく、流れ続ける。 その涙は、これまでの悲しみによる涙ではない。ゆっくりまりさが生まれて初めて流した、喜びの涙であった。 ゆっくり加工所の最上部に近いとこから望む草原と森の、かつてない光景を目にしゆっくりまりさは感激の涙を流した のである。 「……………。」 言葉にはならなかった、ゆっくりまりさは、かつてないほど、深く、深くゆっくりしたのである。 それは、時間にして30分くらいだろうか。 野生のゆっくりのごく一部には、高い所から飛び降りる術を知っている。正確には、壁を転がるのだ。 ゆっくりまりさは、目から歓喜の涙が枯れた後、換気口の出口から垂直の壁を転がった。そして、地面が近づくと、壁 を体の底で蹴り、衝撃を逃しながら今度は地面を転がった。 ゆっくりの球状に近い体型と、弾力性を利用した技である。猫は、7階の高さから飛び降りても無傷の場合があるとい う。が、このゆっくりの技はそれ以上のものだろう。 「ゆっくりしていってね!!!」 ぴょん!と体を起こしたそのゆっくりまりさは、住み慣れた森へと帰っていった。 終章 それから三日が経った。森の中に、主を無くした、ゆっくりまりさの帽子が落ちていた。 ほんの三日程前の夜、ゆっくりフランに襲われ、残虐の限りを尽くされ死んだゆっくりまりさの帽子だ。 そう、そのゆっくりまりさとは、あのゆっくり加工所から脱出したゆっくりまりさだ。 もし加工所から抜け出さず。檻の中にいたままなら、もう少し長生きできたかもしれない。 しかし、あのまま檻の中にいることは、ゆっくりまりさにとって、生きていることにはならなかった。 なぜなら、ゆっくりできなかったのだから。 あの、夕焼けの草原と森の光景の前に佇み、草原を駆け抜けてゆっくりしたゆっくりまりさは、最後の生を受けたので ある。最後に足掻くことで、ゆっくりまりさは生きることができたのである。 今日も、捕らえられた野生のゆっくり達がゆっくり加工所へ連れて行かれる。 おわり
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博麗神社の裏で子鬼が寝ていた。 小さな百鬼夜行 伊吹萃香だ。 昨夜も宴会で朝まで飲んでいたようですでに日は真上に昇っている。 「ん~?」 まだまだ寝ていたいのだが騒がしい声に目を覚ます萃香。 見ると目の前には最近幻想郷で大量発生しているゆっくりがたくさんいた。 ゆっくり霊夢に、魔理沙、ちぇぇぇんにみょんの四種類だ。 宴会のために天界から持ち出した桃の余りをそいつらは食していた。 籠に入れておいたのだがこいつらが籠を倒したようで、桃はそこらに散乱してる。 見る限り無傷なものは一つもない。 「あーっ!後で霊夢と一緒に食べようと思ってたのに!」 思わず叫んでしまう。 その声にゆっくりたちが反応する。 「ゆっ、おねえさんゆっくり寝てたね!」「ゆっくりしていってね!!」 「このくだものおいしーよ!!」「おねえさんもゆっくりたべる??」 「ちーんぽっ!」「まだあるよー、わかるよー」 30匹はいるだろうか。それだけの数のゆっくりが一度に話しかけてくるのでうるさいし聞き取れない。 「うるさいねぇ。ま、好きに食べていいよ。どうせすぐに取ってこれるし」 天界には山ほどの桃の木があるのだ。それはもう飽きるほどに。 寝てる間に食べられたのはちょっと癪だけど、わざわざ怒ることもない。 しかしすぐに取ってこれると言う言葉にゆっくりたちは目敏く反応する。 「ゆっくり取ってきてね!!」「むきゅ、ゆっくりまってるね!」 「ゆっくりはやくもってきてね!!」「やさしいおねえさんはゆっくりできるね!」 やはりうるさかった。相手をするのも面倒なので「あー、はいはい」とあしらうとその場を立ち去ろうとした。 その時いつも持ってる瓢箪、酒が無限に湧く瓢箪が手元に無いことに気がついた。 「あれ? どこかにやったかな」 見回すが見つからない。 くるりと回って後ろも見る。あった。 ただし瓢箪の周りにもたくさんのゆっくりが群がっていて 「次はれいむの番だよ!!」「ちがうよ!まりさの番だよ!!」 瓢箪の口から湧く酒を奪い合っていた。中にはすっかり出来上がったものもいて、地面にぺにょーんとだらけたゆっくりもいた。 「そんなとこにあったのか。ほら、返してもらうよ」 萃香は特に気にする様子もないし、特に怒りもしないで瓢箪をゆっくりの群れから取り上げる。 「ゆっ!! つぎはまりさの番だよ! 取らないでね!!」 「ゆっくり返してね!!」「それはゆっくりたちがみつけたものだよ!!」 生意気な事を言ってるけど萃香は無視した。こいつらと問答しても聞かないだろうから。 しかしゆっくり達は続ける。 「ゆっくりできないならそれを置いてでてってね!!」 「ちちちーんぽっ!」「むきゅむきゅむっきゅ~ん!!」 「どろぼうはでてってね!!」 萃香を罵倒しながら体当たりしてくる。ゆっくり達は酔っていて普段よりぷにぷにボディなので衝撃はほぼ0だ。 ここまでされると流石の萃香もいらついた。 なんでただの饅頭如きにこの鬼である私が攻撃を受けてやらないといけないのか。 「いい加減やめなさい。お前たち達が私に敵うわけないよ」 萃香は妖気を発しながら威圧するように話しかける。普通はこれで大抵の妖怪や妖精は震えて逃げ出す。 しかしゆっくりは萃香の想像より遥かに下回る鈍感さをもっていた。 「みんなでかかれば倒せるよ!!」 「ゆっくりしんでね!!」「ゆっくりたおれてね!!」 体当たりしてくるゆっくりが増えてきた。ここら一帯に集まっていたゆっくりが萃香を取り囲んで攻撃する。 反撃しない萃香をみて体当たりが効いてるとでも思っているのだろうか。 舐められたものだ。 そう言えば霊夢も神社の食料を求めて集まるこいつらの相手にはうんざりのようだった。 そしてここは神社の裏、霊夢のためにも灸を据えてやることにした。 「身の程を教えてあげた方がいいようだねぇ。この鬼の力、特別に見せてあげるよ」 萃香はスペルカードを発動する。 萃符「戸隠山投げ」 萃香の能力で周囲の石や岩を萃(あつ)めて敵へぶん投げる豪快な技だ。 ただし今回萃めるのはゆっくり達だ。 3mほど宙を浮かんだ萃香の右手に妖力が集中する。そしてその右手に向って辺りの空気が吸い込まれていく。 「ゆゆーっ!?」「すいこまれるよー、わからないよー」 「ゆっくりできないよ!やめてね!!」「むぎゅぅぅ」 事態を把握できないゆっくり達が萃香の右手の先に為すすべなく萃められていく。 全部で50近くいたそれはものの数秒で直径2mぐらいの饅頭の塊になった。 恐らく中央付近のゆっくりはすでに潰れて餡子と皮だけの存在になっているだろう。 「そらっ、技はまだこれからだよ!」 萃香は腕をぐるぐる回す。これからゆっくり達の塊を投げるための勢いづけだ。 「ゆ”ーー!!」「ゆ”っぐりでぎない”~!!」 「まわずのゆ”っぐりじでぇぇ!!」 塊の外側にいるゆっくりはまだ話せるようで悲鳴を上げる。 「ゆっくりしたい? ならゆっくりさせてあげるよ」 この時萃香は自分が楽しんでいることを感じた。 こいつらの悲鳴を聞いてると何とも言えない気持ちになるのだ。 このまま地面に勢いよく叩きつけたらどんな反応を示すだろう。 それを早く見たくなった萃香はいつもより本気でゆっくり達の塊を地面に向けて投げ付けた。 ゆっくり達が投げられたことを認識するよりも前にゆっくりの塊が地面に激突する。 「ゆ”べっ!!」「ぅ”あ”!!」 途端に弾ける大量の餡子。そして断末魔。 ゆっくり達の塊のうち、4/5は一瞬にして餡子と化した。 なんとか形を保っているのは地面に激突したのと逆側にいた残り1/5のゆっくりだった。 それでも激突した衝撃が伝わって驚愕の表情のまま絶命しているものがほとんどだった。 「ちょっとやりすぎたみたいだねぇ」 そう言う萃香だったがその顔は綻んでいた。 「ゆっ、ゆ”」「あ”あ”あ”」 苦しそうな声を出すゆっくり達。だがその数はたったの四匹。ゆっくり霊夢一匹とゆっくり魔理沙の二匹、ゆっくり橙が一匹だ。 しかし焦点が合わないもの、皮が破れて餡子が他の死んだゆっくりたちの餡子の湖に流れ出ているもの、 舌が取れてしゃべれないもの、嘔吐しているものと無傷のものなど一匹もいない。 萃香はそのうち二匹を天界へ持っていくことにした。他の二匹はおそらくこのまま死ぬだろうからほうっておく。 天界の一角に萃香は現在住んでいた。天人の娘と闘って得た場所だ。 一面に花が咲き誇り、天敵となるものもいない。楽園と呼ぶにふさわしい場所だったが萃香にとっては少し退屈だった。 そこで今回生き残った二匹のゆっくり、れいむとまりさを飼って退屈を紛らわせる道具にしようと考えていた。 死にかけのゆっくりに桃をしぼって与えると少し元気を取り戻したようだ。 目立った外傷もないようだし後は放っておけば治るだろう。 「さて、今度こそ神社に遊びに行くかねぇ」 萃香はいくつかの桃をゆっくり達の周りに置くと、桃をもって再び神社へと遊びに行った。 翌朝 萃香は天界へ再び戻ってきた。 ゆっくり達は治ったかなと思いながら見に行くと、それはもう元気に跳ねまわっていた。 ゆっくり達は萃香を見ると元気に挨拶する。 「「ゆっくりしていってね!!」 萃香は少し驚いた。自分に何の恐れも抱いてないとは。 まあゆっくりは記憶容量が小さいのだ。きっと昨日のは忘れたのだろう。 「おねえさんれいむたちのおうちに何の用?」 「いっしょにゆっくり出来る??」 さらに萃香の場所を自分の場所だと主張する。 困ったものだ。これはお仕置きしないといけないな。 萃香に芽生えたSな感情がふつふつと湧き上がる。 「何か勘違いしてるみたいだねぇ。ここはお前たちのおうちじゃないよ」 「ちがうよ!! れいむとまりさのおうちだよ!!」 「ゆっくりできない人はゆっくりでていってね!!」 「そうかい。口で言って分からないなら体で覚えてもらうしかないねぇ」 昨日と同じようにゆっくり達を自らの腕へと萃める。 「ゆっ!?」 この吸い込まれる感覚は味わったことがある。なんだっけ? 確か昨日こんなことがあったような。 「!! や、やめてね!!」 「あ”あ”あ”!! ゆっぐりざせでぇ!!」 ゆっくり達は思い出す。この吸い込まれる感覚。その後起きた惨劇。 「さて、この後はどうなると思う」 萃香は今にでも投げるぞと示すように腕をくるくる回す。 「やめてえぇぇ!! まわざないでぇ!!」 「ごめんなざいぃぃ!!!」 命乞いの声に何かが満たされるのを感じた萃香はさらに続ける。 「何がごめんなさいなのか言ってごらん?」 「わだじだちがわるがったよ”おぉぉぉ!!」「ゆるじでぇぇぇ!!」 「じゃあここは誰のおうちだい?」 「れ”いむだちのおうぢぃぃ!!」 「まだ分からないのか。じゃあ投げるよ!!」 「「お”、お”ねえざんのおうぢでずうぅぅ!!」」 「分かったなら降ろしてあげる」 ぽとりと地面にゆっくりを落とす。目が回ったのかフラフラしている。 さてここで終えるのも勿体ない。もっとゆっくり達が自分を恐れる声を聞きたかった。 攻撃をすると簡単に潰れるからできない。楽しめないから。 どうしたものかと考えた結果、瓢箪から出る酒を使うことにした。 「ほら、元気が出る飲み物をあげるよ。口を開けな」 「ゆっ!飲み物! 欲しいよ!!」 「ゆっくり飲ませてね!!」 目が回ってフラフラしていたのはどこへやら。一瞬で元気になりぴょんぴょん跳ねておねだりを始める。 「じゃあ口を開けて並びな」 二匹は言葉に従って並ぶと、口を大きく開けてこっちを見上げてくる。 「ゆっくりはやく飲ませてね!!」 「はいはい、すぐ飲ませるよ」 昨日のは甘い桃の酒。 しかし今回は酒豪の萃香も満足できるほどの強い酒だ。こいつらには刺激が強いだろう。 瓢箪からゆっくりの口へと酒が流し込まれる。次の瞬間ゆっくりの顔が固まる。 急いでもう一方のゆっくりにも飲ませる。 「ゆ”ばばばびぃ!!」「がふっがふっ」 今までにない反応だ。これは楽しい。 ゆっくり達は口の中の燃えるような感覚に転げまわった。 「大袈裟だねぇ。でもおいしいだろ?」 「お”いじっ、ぐない”ぃ!!」 「がら”っ、い”の、い”や”、だよ”おぉ!!」 涙を流しながら萃香を睨めつける。 「ゆっぐりあやまってね!!」「ひどいおねえさんとはゆっくりできないよ!!」 「なに、これからゆっくり出来るよ。体がポカポカしてきたろ?」 「ゆ?」 言われてみると確かに体がポカポカしてきていた。それになんだかゆっくりした気分になってくる。 そう言えば昨日も甘い味のする水を飲んだときも同じようにゆっくりした気分になった。 もちろんこれはお酒を飲んだからなのだが、ゆっくり達には不思議だった。 「おねえさん、ゆっくりできるよ!!」「ぽかぽかー!!」 「それはよかった。ならもっと飲むかい?」 笑顔でゆっくり達に酒を勧める萃香だったが、その眼は観察をする眼だった。 ゆっくり達は隠された悪意に気付かない。今はとにかく不思議な水をもっと飲みたかった。 「ゆっくりのませてね!!!」「でもからくないのにしてね!!!」 「ふふっ、いいよ。辛くない酒だね」 今度は瓢箪から甘いお酒を出す。しかしアルコール度数は高い。 萃香はゆっくり達を限界まで酔わせてみようとしていた。 「「ごーく、ごーく、しあわせー!!」」 それから十分近くゆっくり達にお酒を飲ませ続けていた。 明らかに体積より多く飲ませているが、まだ飲んでいた。 「さて、そろそろいいかな」 ゆっくりの様子を見て萃香は二匹に酒を与えるのを止める。 「ゆ~? もっろのませれよぉ」 「まだのめるよ! もっとのませてね!!」 ゆっくり魔理沙はべろべろに酔っ払って舌が回らないうえ、見るからにふらふらで右へふらふら左へふらふら揺れていた。 それに対してゆっくり霊夢は比較的まともだ。 しかしこれはお酒の強さとは関係がない。 萃香はゆっくり魔理沙に与える酒だけ強いお酒、ゆっくり霊夢には1%程度のお酒とも言えない程度のお酒を飲ませ続けていたのだ。 「な~にひてんのぉ!! まりふぁはもっろのめるぉ!!」 「その前にいいことしてあげるよ」 萃香はゆっくり魔理沙を後ろから両手で抱えるとゆっくりと揺さぶる。 以前、人形遣いがゆっくりにやっていたことの真似ごとだ。 ゆっくり達はこうやって揺さぶってやると発情するらしい。普段なら。 しかし泥酔状態の今ならどうか。 萃香自身は酒で潰れないので体感的には分からない。 だが前に神社で宴会をしたときに見たからどうなるか大体知っている。 珍しく酔っ払った霊夢を悪ふざけで揺さぶったら…いや、言うまい。 あの後しばらく霊夢は口を利いてくれなかった。 ともかくだ。酔っぱらった状態で頭を揺さぶるとひどいことになる。 ゆっくり魔理沙も揺さぶられて、性と酔いの二重の快感に酔いしれていた。 しかし少しずつ、いや急激にそれは込み上げてくる。 口をだらしなく開けていたゆっくり魔理沙が「うぐっ」と言ううめき声とともに口を必死に閉じる。 絶えず襲ってくる吐き気。 「んぐっ、むぐっ」 頬を中心にゆっくり魔理沙が膨らんでくる。吐いてしまうのを必死で耐える。 とても苦しいのだろう。涙が滝のように流れている。 「ゆっくりできるでしょ。ほらほら、もっと揺さぶってあげるよ」 「んむぐぅぅぅ!!」 ゆっくり魔理沙は「ゆっくりできないよ! すぐにやめてね!!」と言いたいがそれはできない。 口を開けたら途端に中身を吐き出してしまうだろうから。 しかしいくら吐き気を我慢しても萃香は揺さぶる手を止めない。 我慢の限界ももうすぐそこだ。 その時ゆっくり霊夢はと言うと呑気に 「まりさばかりゆっくりさせてもらってずるいよ!! れいむもゆっくりさせてね!!」 ゆっくり魔理沙が苦しんでいるというのに酔ったゆっくり霊夢はそれに気付かない。 ゆっくり霊夢は早くゆっくり魔理沙と代わって欲しくて萃香の周りをぐるぐると飛び回る。 萃香はゆっくり魔理沙に耳打ちする。もちろんゆっくり霊夢に聞こえぬように。 「お前のお友達はひどいね。苦しんでるお前を助けようともしない」 「んぐ~~!!」 お前が苦しめてるんだ。と萃香に避難の目を向けるゆっくり魔理沙だったが、 確かにゆっくり霊夢は自分を助けようとしない。それどころかぴょんぴょん跳ねてゆっくりしている。 ゆっくり魔理沙は絶望してしまった。そして絶望が諦めを誘発した。 「ぅごぇえぇぇぇぇぇぇ!!! お”べええええええ!!!」」 逆流する餡子に耐えきれず、ゆっくり魔理沙は餡子を吐いてしまう。 それは半端な勢いじゃない。明らかに生きるのに必要な分の餡子まで出してしまうほどだ。 美しい天界の花畑を汚らしい餡子がびちゃびちゃと汚していく。 汚したのはそれだけではない。 萃香の周りを跳ねまわっていた霊夢にもそれはかかってしまう。 「あ”あ”あ”! なにこれぇぇ!!?」 「ははは! 友達の餡子だよ。ほら、すごい勢いだよ?」 ゆっくり魔理沙から吐き出される餡子をさらもゆっくり霊夢へと浴びせる。 「や”、や”めで~~! ま”り”ざがしんじゃうよおお!!」 「そうだねぇ。このままだと死ぬかもねぇ」 そう言って未だ吐き続けるゆっくり魔理沙を地面へと置く。 「ほら、餡子を戻してやらないと死ぬよ?」 「がほっ、げぼっ、じに、だぐな”い、おげっ」 吐きながらも死にたくないと訴える友達をゆっくり霊夢は放っておけるわけがない。 ゆっくり霊夢は餡子まみれになりながらも、吐き出された餡子を自らの口に含んでゆっくり魔理沙に 口移ししようとする。 しかし、口移ししたそばからそれ以上の量の餡子が吐き出されるのだから意味がない。 「まりざぁ、あんこを飲んでよぉぉ!! しんだらゆっくりできない”よぉ!!」 だがゆっくり魔理沙は答えない。答えられない。 すでに瞳に光はなく、口から出るのは餡子だけだ。 「まりさぁぁぁ!! あんこをのんでぇぇぇぇぇ!!」 ゆっくり霊夢はバカの一つ覚えのように餡子をゆっくり魔理沙の口へと運び続けていた。 何度かそれを続けるとようやくゆっくり魔理沙が餡子を飲み込んだ。 「ゆっ!」 ゆっくり霊夢はこれでまりさが回復すると希望を持てたのだろう。 「もっとのんでね!! あんこいっぱい戻したらまた一緒にゆっくりしようね!!」 次々と餡子をゆっくり魔理沙の口へと運び続ける。その動きはさっきよりずっと生き生きしていた。 萃香はその様子をずっと見続ける。その顔には満足が浮かんでいた。 (これは確かに面白いねぇ。あの人形遣いや氷の妖精なんかが熱心になる理由がよく分かる) ゆっくり魔理沙はとっくに死んでいた。餡子を体に詰めなおしたところで生き返りっこない。 萃香はそれも分からずに回復するかもと、希望にすがるゆっくり霊夢をニヤニヤ眺めていた。 ゆっくり霊夢が二度とまりさが動かないと理解したのは、半日も経ってからだった。 ゆっくり霊夢はぴくりとも動かなかった。 まりさが死んだことを理解したくないのに死んだことを理解してしまったゆっくり霊夢は、何も考えたくないと現実から逃避してしまっていた。 「あーあ、こんなになっちゃったらもうつまらないや」 反応がないと虐めがいがない。萃香はゆっくり霊夢を掴むと神社へ遊びに行くことにした。 (このゆっくりは霊夢と一緒に食べるとしよう) そして帰りにゆっくり達を調達しよう。 次は何してみようか、何をさせたら面白ういだろう。 この先のことを考えると楽しくて仕方がない萃香であった。 終
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アリスが外出から戻ってくると、なにやら家が騒がしかった。 「ゆっくりしていってね!!」 「おねえさんはゆっくりできるひと?」 「ここはれいむたちのおうちだからゆっくりでていってね!」 そこにいたのは1体のゆっくり魔理沙と数体のゆっくり霊夢であった。 どうやらドアの隙間から入ってきてしまったらしい。 部屋を見回してみると、大きく荒らされていた。 「――上海、蓬莱。こいつらを全部捕まえなさい」 その直後、人形たちがゆっくりたちに襲い掛かった。 「なにするの! ゆっくりやめてね!」 「シャンハーイ」 「ゆっくりはなしてね!」 「ホラーイ」 「ゆっ、ゆっー!」 次々と捕まり、非難の声を上げるゆっくりたち。 程なくして全てのゆっくりたちは檻の中へと捕まった。 「さて、どうしようかしら」 アリスはまるで感情のこもっていない目で檻の中を見つめた。 すぐにでも全員潰すことさえ厭わない目だ。 そうしていたら、1体の黒い帽子をかぶったゆっくりが訴えた。 「まりさはわるくないよっ! はいろうっていったのはれいむたちだよ!」 「「「「「ゆ゛っ!?」」」」」 「だからはやくゆっくりだしてね!」 ゆっくり魔理沙は、生き残るために簡単に仲間を売る。 話には聞いていたアリスだが、あまりの変り身の早さに少々驚いた。 「そう。だったらあなたは、助けてあげようかしら」 そう言ってアリスはゆっくり魔理沙を檻から出してあげた。 嬉しさのあまり、飛び跳ねるゆっくり魔理沙。 「おねえさん、ありがとう!」 そう言うが否や、ゆっくり魔理沙は素早く開いているドアから出て行った。 ゆっくり霊夢たちに、 「ゆっくりしんでね!」 と、言い残して。 翌日、ゆっくり魔理沙は昨日の事をすっかり忘れてゆっくりしようとしていた。 遠くに見えるのはゆっくり霊夢の家族。 「ゆっくりしていってね!」 今日もたくさん遊んでゆっくりしよう。 そう考えながら近づいていくゆっくり魔理沙。 だが、ゆっくり霊夢たちはゆっくり魔理沙の姿をちょっとの間見つめると、全員で体当たりを仕掛けてきた。 「ゆっ、いたいよゆっくりやめてね?」 最初はふざけているのかと思った。 しかし、一向にみんなやめる気配が無い。 それどころか、徐々に激しくぶつかられているようだった。 「ゆっ、ゅゅっ、どうしてそんなことするの?」 そう言うとゆっくり霊夢たちは口々にこう答えた。 「なかまをみすてるまりさとはゆっくりできないよ!!」 「うらぎりものはともだちなんかじゃないよ!!」 「ゆっくりあっちいってね!!」 「ゆっくりちね!」 「まりさはそんなことしないよ! まりさはいいこだよ!!」 「うそをつくまりさはわるいこだよ!」 「ゆっくりできないよ!」 「ほうっておいてわたしたちだけでゆっくりしようね!!」 罵って去っていく家族たち。 ゆっくり魔理沙はその場に立ち尽くしていた。 追いかければ本当に酷い目にあうことが分かったからだ。 しかし、なぜそんなひどいことを言われたのかは分からなかった。 仕方なく巣にもどってみると、巣の中は荒らされていた。 そこにいたのはたくさんのゆっくり魔理沙。 「ここはまりさのおうちだよ! ゆっくりでていってね!!」 「「「ちがうよ! ここはまりさのおうちだよ! そっちこそでていってね!」」」 追い出されないように抵抗したが、多勢に無勢。 果敢に体当たりを仕掛けるが、逆に大量のゆっくり魔理沙につぶされそうになってしまう。 とうとう巣から叩き出されてしまった。 「どぉ゛じでごんなごどずるの゛ぉぉぉぉぉぉ」 「「「ゆっくりのたれじんでね!!」」」 叩き出されたゆっくり魔理沙は、どこか遠くへ行くことにした。 きっとそこならゆっくりできると信じて。 しかしどこへ行っても、 「うらぎりもののまりさがいるんだって」 「おお、こわいこわい」 「ゆっくりしね、わかるよー」 「でていけちーんぽ」 「うーうー」 追い立てられてしまった。 「ゆっぐり゛でぎな゛いよぉお゛ぉぉぉぉぉぉ」 1週間後。 ゆっくり魔理沙はもうずっとゆっくりできていない。 身も心もボロボロになりながら、今日も食料を求めてよろよろと進んでいた。 そのとき後ろから、 「ゆっくりとばされてね!!!」 完全な不意打ちで勢いよく吹っ飛ぶゆっくり魔理沙。 力なくその方向を見てみると、ゆっくり霊夢たちがいた。 その姿を見てゆっくり魔理沙は思い出した。 そして無事なのを見て、 「みんなぶじだったんだね! よかったゆっくりしようね!!」 嬉しそうに駆け寄った。 自分が見捨てた相手だということさえも忘れて。 だから、言われた言葉に本当に驚いた。 「わたしたちをうらぎったまりさなんていなくなっちゃえ!」 「ゆっくりここからでていってね!!」 「もうみんなにつたえたから、どこでもゆっくりできないよ!!」 「もうずっとゆっくりできないよ!!」 「ゆっくりでていけ!!」 何を言っているのか良く分からなかったが、分かったことが1つだけあった。 自分がゆっくりできないのは、全てこのゆっくり霊夢たちのせいなのだと。 「ゆ、ゆ…こんなひどいことをするそっちこそでていってね!」 「「「「「ゆっくりしね!!」」」」」 口だけは一人前であったが、この数とこの状態で勝てるはずも無い。 全員に囲まれて、あっさりと袋叩きにされてしまった。 「ゆっ、やめでえ゛え゛ぇぇゆっぐり゛ざぜでえ゛ええぇ」 「「「「「ゆっくりしね、ゆっくりしね、ゆっくりしね、ゆっくりしね!」」」」」 「い゛だい゛い゛だい゛よ゛ぉぉぉお゛ぉ」 ひとしきり痛めつけた後、恨み言を言って去っていくゆっくり霊夢たち。 幸か不幸か、ゆっくり魔理沙は生きていた。 もっとも、生きているのか死んでいるのか分からないくらいであったが。 ゆっくり…したい。 そして気を失いかけていたゆっくり魔理沙の前に、1つの大きな影が見えた。 「どうしたの、そんなにボロボロで」 ゆっくり魔理沙はその影を見上げた。 そこには、あの時自分たちをつかまえて自分を逃がしてくれた者の姿が見えた。 「とりあえず、うちに来てゆっくりしない?」 「ゆ゛…ゆ゛っぐりじだい゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛」 「何があったのかは知らないけど、そんなに泣かないの。さ、行きましょ」 「ゆ゛っく゛り゛ぃ゛ぃぃぃぃ」 もう2度とできないと思っていたゆっくりをさせてくれる。 ゆっくり魔理沙は力いっぱいアリスに泣きついた。 (ふふ、こんなに上手くいくとは思わなかったわ) アリスは胸の中で微笑んだ。 全ては1週間前からアリスが仕組んだことだった。 わざとドアに隙間を残しておき、入ってきたゆっくり魔理沙とゆっくり霊夢を捕まえる。 ゆっくり魔理沙が仲間を裏切ったらスタートだ。 「いや゛ぁ゛ぁぁぁぁだずげでぇぇぇ」 「わ゛だじだじもゆっぐりざぜでぇぇぇ」 ゆっくり魔理沙を逃がした後の檻の中は、パニック状態だった。 アリスは優しい顔をしてこう答える。 「大丈夫よ、あなたたちも逃がしてあげるわ。でも、1つお願いがあるの」 「ゆっ…? ゆっくりなんでもするよ! だからたすけて!」 「そう、じゃあ――」 アリスのお願いはこうだ。 ここから出た後に、今逃げていったゆっくり魔理沙がひどいヤツだということを他の全てのゆっくりに伝えてほしいと。 そして、追い出してほしいと。 最初は戸惑ったゆっくり霊夢たちだったが、 「あなたたちを売って逃げちゃったのよねぇ、酷いと思わない?」 「あなたたちは何も悪くないのにね」 「そんな悪い子に仕返しをしてやりたいと思わない?」 というと、反対する者はいなくなった。 アリスはゆっくり魔理沙を自分のものにしたかった。 それも無理やりでなく、相手から自分の方を向くように。 力で押さえつけても心から懐きはしない。 エサを与えたところでエサ役として認識されるだけ。 だからアリスはこの方法を取った。 他のゆっくりたちから追い出させ、自分だけを頼りにするように。 事実、ゆっくり魔理沙にはもう心のよりどころがどこにもなかった。 そんな中で現れた、ゆっくりさせてくれるアリスはまさに希望だった。 これから、外に出ようともせず自分だけを見ていてくれるだろう。 (色々揃えておいたのよ、この日の為に…) これからこのゆっくり魔理沙とどんな生活を送ろう。 アリスの心はどこまでも躍って仕方がなかった。
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ある日ゆっくり達は突然幻想郷の外へ飛ばされた ゆっくり達がたどりついた世界は全く異質の世界だった あるゆっくりは森の中にいた うっそうと生い茂る草木の中には見たことのない花や果実があった のんびりしていると近くに服を着て人の言葉をしゃべる猫があらわれた ゆっくりは言った 「ゆっくりしていってね!」 するとその猫は不思議そうな目でゆっくりを見つめていた しばらく考えていたが猫はゆっくりを持ち上げどこかへ連れて行こうとした 猫は何かをブツブツ言っていたがゆっくりが理解することは無かった しばらく猫はゆっくりを持ったままどこかへ向かっていたが、猫の腹がグゥと空腹の音を鳴らした 猫は今自分が持っているものの臭いを嗅いだ 甘くていい臭いだった 「ゆ!れいむをたべないでね!!!」 ゆっくりはそういったが猫には通じず、大きな口に放り投げられた 猫はそのゆっくりの味に舌鼓を打った 「うめぇ、うめぇのよォ」 その猫はまたゆっくりを探したが見つかることはなかった あるゆっくりは数匹一緒に幻想郷では考えられない街にいた しかし出現した場所が場所だった 後ろにいた少女に一匹が鷲づかみにされた 「ゆっくりしていってね!!!」 ゆっくりは緊張感も無く、いつもの言葉を言った だがその少女は腹が減っており、ゆっくりに噛み付いた 齧られるのではなく、中身を吸い取られるようにしぼむゆっくり それをみたゆっくり達は一目散に少女のいる路地裏から逃げ出した しばらく飛び跳ねると、夜の公園にたどり着いた もちろんゆっくりはこれが公園だとは分からない そしてふとゆっくりが後ろを振り向くと、黒いコートしか着ていない背の高い男がいた その男はゆっくりを不思議そうな目で見ている ゆっくりは男に向かって言う 「ゆっくりしていってね!!!」 男はぎょっとしたような表情になり、ゆっくり達を3匹ほど持ち上げる 男は何か言っていたがゆっくりには理解できない さっきのこともあり、ゆっくりは仲間を救おうと男にぶつかる しかし男は無反応、当然である 男はぶつかてきたゆっくりも拾おうとするが生命の危機を感じたゆっくり、その場から逃げ出してしまった 抱えられたゆっくりはその逃げだしたゆっくりを非難する 男はゆっくりたちが「ゆっくり」という単語に敏感に反応することを知り、 男がお前達はゆっくりできるぞと言うと、ゆっくりは無邪気に喜んだ その後、男の黒い体から出てきた口にゆっくりは飲み込まれた 男は甘い味がするのに驚いていたがゆっくりには関係ない事だった 一方逃げ出したゆっくりは公園の外に向かって跳ねていた もうすぐで出られる…と公園の出口に向かって飛んだ瞬間、そのゆっくりは真っ二つにされた ゆっくりの前にはナイフを持った邪気眼がいた その邪気眼はゆっくりに 「まともじゃないよな、お互いさ」 と言い捨てると、いずこへと去っていった あるゆっくりは草むらにいた 草むらにいると少年にボールをぶつけられた ボールをぶつけっれたゆっくりはボールの中に入り込んで自力では出れなかった 「ここからだして!おうちかえる!!!」 と叫んでみても無駄骨にしかならない そしてしばらくした後ゆっくりは外に出された ゆっくりの正面には今まで見たことのない生き物がいた 訳の分からないままゆっくりは混乱して動けなかった そんなゆっくりを正体不明の生き物は拳で殴りつけた 反撃をしないのをいいことに、何度も何度も殴りつけた そのうちゆっくりの皮が破れ、そこから餡子が溢れ出し、ゆっくりは息絶えた その生き物の拳がグローブみたいになっていることはもう覚えている必要はないに違いない あるゆっくりは箱の中にいた 箱は狭く、上手く動けない しばらくすると、箱の上部分が開いた 「ゆっくりしていってね!!!」 ゆっくりはいつもの台詞を吐いた しかしそれも無駄、ゆっくりは気づいた時は男の口の中だった 「うまい!うますぎる!」 一人の潜入工作員が喜んでいた あるゆっくりは荒野にいた その荒野は鉄やコンクリートがたくさん埋まっていた しかしゆっくりには見慣れない光景である ふと、ゆっくりの近くで大きな音が聞こえた その音はバイクのマフラーの音であることをゆっくりたちは知らない その音はゆっくりに近づいているようだった ゆっくりはいつもの言葉を言おうと思った 「ゆっくりしていtぶぎゅぅ!!?」 ゆっくりは猛スピードで迫りくる車輪に踏み潰された そしてバイクに乗っている男達は 「ヒャッハッハッハッ水だ―――っ!!」 と叫びながら奪った水を浴びていた あるゆっくりは空間と共に粉みじんにされた あるゆっくりは探偵の腹の中に納まった あるゆっくりは床が抜けて海へ大量の人々と共に落とされた あるゆっくりはピンクの悪魔に吸い込まれた あるゆっくりはかもされた あるゆっくりは光の巨人に踏み潰された あるゆっくりは宇宙空間に飛ばされ考えるのをやめた あるゆっくりは改造されてメカゆっくりにされ少年にぼうっきれで叩かれ動かなくなった あるゆっくりはいた星をメテオで砕かれ滅亡させられた あるゆっくりは純粋酸素を吸って動けなくなった あるゆっくりは海の底に沈められた あるゆっくりは朝日と共に灰になった あるゆっくりは… あるゆっくりは… あるゆっくりは… あるゆっくりは家の中にいた しかしその風景はどこかで見覚えのある風景だった 「ゆ!ここならゆっくりできるよ!!!」 ゆっくりは机の上においてある味噌汁をひっくり返して空腹を満たしていた するとどこからか男が現れゆっくりに声をかけた その男の目が殺気に満ちていることは言うまでも無い ゆっくりは当然の顔でいつもの台詞を吐いた 「ゆっくりしていってね!!!」 END by GIOGIO このSSに感想を付ける
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「ゆっくりしていってね!」 家に帰ると丸っこい人面饅頭が一個あった。 俺は饅頭が喋るという事実以上にその言い草に呆れた。 「はふぅ…ちみたち、ゆっくりしていってねだって?」 私はゆっくり溜息を付いて間を取りながら言った。 「ゆっくりしていってね!おじさんはゆっくりできるひと?」 すぐさま人面饅頭が喋った。 俺はあきれ果ててまた溜息を付いた。 「むっふぅ~ん、ちみたちそれでほんとにゆっくりしてるつもり…かい?」 私はゆっくりと饅頭に語りかけた。 「ゆ!?れいむはゆっくりしてるよ!あやまってね!」 「ふぉぅ…そんなに急いで喋って…君達のどこがゆっくりしているというんだい…?」 私はこれでも地元一ゆっくりした男を自負している。 だというのにこいつは家に入ってすぐさま「ゆっくりしていってね!」と叫んだのだ。 ゆっくり一を自負する私にはゆっくりを騙りながらそのせわしない動作にあきれ果てたのだ。 「ゆ!?れ、れいむいそいでないよ!ゆっくりしてるよ!」 私は懐からライターとタバコを出すと一本出して軽く口に咥えて 火をつけてぽぅっと燃えるタバコの先を眺めると軽く吸って一服した。 「ふぅ…だからゆっくりはなしてくれといっているんだよ まったく…ちみはせわしない饅頭だね」 「れ゛い゛む゛ばゆっぐり゛ぢでるのおおおおお!!!」 「全く…急に泣き出さないでくれたまえ…」 突然涙を流す饅頭に軽く首を振ってこれは駄目だという意思表示をする。 それから軽く伸びをして欠伸をすると窓の外を眺めた。 「一体…ちみの何がゆっくりしていると言うんだね…?」 「ゆ゛っぅぅうう!!れいむのゆっくりしてるところ みせてあげるからおじさんはちゃんとあやまってね!!!」 「ふぅぅんむ、いいでしょう…ちみがゆっくりしているのがわかったらきちんと謝罪しよう」 私は手を組んで、チェアーをリクライニングに倒すとそこでゆっくり饅頭の様子を眺めた。 饅頭はそこでぷくぅ、と顎を膨らまして目を細めるとじっとし始めた。 あれがあの饅頭のゆっくりなんだろう、ナルホド確かにゆっくりしているかもしれない。 私は読書でもしながら一緒にゆっくりし始めることに決めた。 三時間後。 「い゛づまでごうぢでればいいのおおおお!おなかずいだあああ!!!!」 私がチェアーを窓際に動かして一時間ほどゆっくりと日光浴をし始めたあたりで 突然饅頭がわめきだした。 私はやれやれと左右に首を振った。 「せっかくゆっくりしていたというのに…ゆっくりできない無粋な奴だな…」 「どおぢでええええ!!!どおぢでれ゛い゛む゛がゆっぐりでまげぢゃうのおおおおお!?」 「ちみのそのせわしない半生を見返して…ゆっくりとは何かをもう一度ゆっくり考え直したまえ」 私はそう言うと再び日光浴を再開しゆっくりした。 「ゆぐうううううう!ゆ゛っぐりい゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!!!!」 すると饅頭は数分ばかり頭を悩ませると餡子を吐いて果てた。 なるほど、ゆっくりとは死ぬこととみつけたりか。 最後の最後で中々見所のある饅頭だった。 私はうとうとし始めそのままゆっくりと昼ねをはじめた。 このSSに感想を付ける
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ゆっくり魔理沙はご満悦だった。 今までお友達のゆっくり霊夢たちと思う存分ゆっくりしていたからだ。 日があるうちはぽかぽかとしたお日様の下で草原を走り回り、蝶々を追いかけばったと一緒に飛び跳ねる。 お腹が空いたら蝶々やばったを食べたり花の蜜を吸ったりした。 夜はゆっくり霊夢たちの巣で、夜通しゆっくりとおしゃべりに興じたり、星を眺めて眠ったりした。 この数日間は、ゆっくり魔理沙にとって本当に幸せな日々だった。 もっとゆっくりできるといいなと思いながら、ゆっくり魔理沙は自分の巣に戻ることにした。 お友達のゆっくり霊夢たちは、もっとゆっくりしてほしそうだったが、たまには別のゆっくりをしたくなるのだ。 「ゆっくりしていってね!」 おおよそ四日ぶりに巣に戻るゆっくり魔理沙。 その巣は落雷で死んだ木の洞だ。 ゆっくり魔理沙一匹には広すぎるが、自分が気に入ったものを並べたりできるから、そこはまさに楽園だった。 巣の周りには緑鮮やかな木々が立ち並んでおり、草も豊富で色とりどりの花々が思い思いに咲き誇っている。 そばには川も流れていて、そこで暮らしている限りゆっくり出来ないことなどないと思える。 大勢でゆっくりするのもいいが、一人でゆっくりするのもまたいい。 ゆっくり魔理沙は久しぶりにするそれに、期待で目をぎらぎらさせながら飛び跳ねていた。 鼻息も荒く、興奮で頬ははちきれんばかりにふくらみ、いつも以上に赤らんでいる。 焼け焦げが目立つ折れた木が見えてきた。 そこには四匹のゆっくり魔理沙たちがいた。群れのようだ。みな微笑みながらゆっくりしている。じつに楽しそうだ。 同種のゆっくり同士には、基本的に縄張りの意識はない。 だから帰ってきたゆっくり魔理沙は元気よくその群れに飛び込み一声あげた。いつもどおりの鳴き声だ。 「ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね!」 次々と聞こえるそれはやまびこのようだった。 帰ってきたゆっくり魔理沙は手近なところにいた中くらいの、と言っても帰ってきたゆっくり魔理沙と同じくらいのゆっくり魔理沙にほお擦りをした。 「ゆぅ~」 「ゆゆゆ」 気持ちよさそうな声をあげて親愛の情を返す中ゆっくり魔理沙。 その様子を微笑ましそうに見ている群れの長だろう大ゆっくり魔理沙。これは帰ってきたゆっくり魔理沙よりも一回り大きい。 明らかに繁殖経験ゆっくりだ。きっと群れの仲間はこれの子供たちなのだろう。 しばらく五匹でゆっくりしていたが、小さな声が聞こえてきた。 「おかーさーん、ゆっくりしようね!」 「しよーしよー!」 「ゆーゆー!」 大きな木の洞から小さなゆっくり魔理沙が三匹でてきた。中ゆっくり魔理沙よりも一回り小さいそれらは、今まで眠っていたのか大きなあくびをしている。 「ゆゆっ!?」 帰ってきたゆっくり魔理沙は戸惑いの声をあげた。 今、小ゆっくり魔理沙たちが出てきた見覚えのある洞は、自分の巣ではないか? そんな疑問を抱いたゆっくり魔理沙をよそに、小ゆっくり魔理沙たちは大ゆっくり魔理沙に頬をこすられて気持ちよさそうにしている。 「ゆゆゆゆっ!?」 いぶかしげな顔をしながら、ゆっくりと巣に近づいて、中の様子を探るゆっくり魔理沙。 「ゆ゛っ!?」 中は酷い有様だった。ゆっくり魔理沙が集めた宝物の鳥の頭蓋骨は粉々に砕かれていてもはや白い残骸だ。 布団代わりに敷き詰めた草は半分以上がむさぼられていたし、後で食べようととっておいた桃はどこにもなく、代わりに食べかけのカボチャがでんと置かれていた。 なかでも一番嫌だったのが、巣の中から自分の臭いがまったくしないのに、それとは違うゆっくりの臭いがしていることだった。 急にゆっくり魔理沙の頭に餡子が上る。 その視線の先には飛び跳ねている小ゆっくり魔理沙の姿があった。 「ゆぅううーーーっ!」 跳躍し、小ゆっくり魔理沙の一匹に体当たりする。 「ゆぎゃっ!!」 吹っ飛ばされ転がる小ゆっくり魔理沙。 続いて他の小ゆっくり魔理沙を弾き飛ばそうとするが、それは出来なかった。中ゆっくり魔理沙が思い切り体当たりしてきたのだ。 「なにするのー!」 「ゆぐっ!」 家族を攻撃されて、こちらも頭に餡子が上った中ゆっくり魔理沙。威嚇なのか「ぷんぷん!」といいながら帽子のリボンをひときわ大きく広げている。 他の中ゆっくり魔理沙も無言でにじりよってくる。 弾かれた小ゆっくり魔理沙は、ほかの小ゆっくり魔理沙たちと一緒に、大ゆっくり魔理沙にすりよって慰められていた。 体勢を立て直したゆっくり魔理沙は、その場で勢いよく飛び跳ねて声高に訴える。 「ゆっゆっ!わるいのはそいつらだよっ!」 「わるくないよっ!まりさたちはいいものだよっ!!」 すぐさま言い返す中ゆっくり魔理沙。リボンはまだ大きい。 言い合いは続く。他の中ゆっくり魔理沙もそれに混じる。 「ゆぅ~、ここはまりさのおうちなのっ!ゆっくりしないでね!」 「なにいってるの?ここはまりさたちのおうちだよ!!!」 「ちーがーうーの~!まりさのおうちなの~~!いいからさっさとでてってね!!」 「いやだよ!ここはまりさたちがゆっくりするおうちだよ!!」 「ちがうもん!ちがうもん!!はやくでてけっ!」 地団太を踏むように小刻みに跳ね続け、顔を真っ赤に染めてゆっくりしないで叫ぶゆっくり魔理沙。 中ゆっくり魔理沙たちは、そんな様子を餡子が腐ったようなものを見る目でみつめている。 「ここはまりさたちがみつけたんだよ!」 「まりさたちのおうちだもん!ゆっくりしないでさっさとどっかいってね!!」 「はやくきえてね!まりさたちはゆっくりするから!」 「「「ばーかばーか!うそつきー!どっかいけ!!かえれー!!!」」」 ゆっくり魔理沙は三匹に立て続けに言われてとうとう怒ったのか思い切り飛び掛った。 「いいからさっさとでてくのーーー!」 体当たりされて転がる中ゆっくり魔理沙。それを見て勝ち誇るように鼻で笑うゆっくり魔理沙。 「なにするのーッ!!!」 「ゆ゛ッ」 同時に重い音とともに潰されるゆっくり魔理沙。大ゆっくり魔理沙が飛び乗ったのだ。 すぐさま中ゆっくり魔理沙のもとへと跳ねよる大ゆっくり魔理沙。だが中ゆっくり魔理沙は大丈夫だと言うように跳ねている。 そのままゆっくり魔理沙へと向かう。 「ゆ~~」 体を起こすと、ゆっくり魔理沙は中ゆっくり魔理沙に囲まれていた。いや中ゆっくり魔理沙だけではない、六匹の群れが全員でゆっくり魔理沙を取り囲んでいるのだ。 ゆっくり見渡したところ、逃げられるような余裕はなかった。とたんにきょろきょろと慌てるゆっくり魔理沙。 「ゆっゆっゆっ?」 なぜ囲まれているのかゆっくり魔理沙には理解できない。自分はただ、自分の巣でゆっくりしたかっただけなのだ。 「ゆー!」 べよん。 小ゆっくり魔理沙が体当たりする。少し痛かったが、すぐにしかえそうとするゆっくり魔理沙。 しかし逆側からも体当たりされる。 「ゆぅっ!!」 そちらを向く。 すると背中に衝撃が。 「ゆぐっ!?」 ほどなくゆっくりリンチが始まった。 大ゆっくり魔理沙がのっかり攻撃し思い切り飛び跳ねる。 まわりで中ゆっくり魔理沙は三方向から勢いよく体当たりをする。 その隙間からは小ゆっくり魔理沙が噛み付いているのが見える。 みんな思い思いの方法で、ゆっくり魔理沙に暴行を加えている。 ゆっくり魔理沙は最初こそ反抗的だったが、ものの数秒もしないうちに号泣し、命乞いの声をあげていた。 しかし群れの攻撃はやむどころか弱まる気配すらない。ぼこぼこぼこぼこといい音がしている。 それに混じる悲鳴や泣き声。なにかが飛び出る音。 「ゆっゆ゛っゆっゆ゛っゆっゆ゛っ!!!」 「いや゛っ!いや゛っ!よじでっ!びゅっ!」 「ぐるぢいよ!だぢでっ!やべでぇっ!!だぢでよおおお!!!」 「どお゛じでごん゛な゛ごどずる゛の゛ぉ゛お゛ぉ゛!?」 「い゛や゛ぁあ゛ぁぁぁ゛ぁ゛ぁあ゛ぁ゛ぁぁぁ」 「も゛う゛や゛め゛て゛ね゛っ゛!」 「い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛」 「ゆ゛っぐり゛じだい゛よ゛ぅ」 「ゆ゛……っぐり゛……ざぜ……でぇ……ぜっぜっ」 「……ッ!……ぅっ!!…………っ」 ぴくぴくと動くゆっくり魔理沙のようなもの。 それは涙と鼻水、よだれや泥で汚れきっており、餡子まみれで帽子もこれ以上ないほどによれて、ところどころに噛み跡が見える。 もはや虫の息でゆっくりとしているゆっくり魔理沙。 「ゆっ!」 仕上げとばかりに大ゆっくり魔理沙はそれに思い切り体当たりをする。 餡子を撒き散らしながら声もなく転げていくそれを追いかける三匹の中ゆっくり魔理沙たち。 それは近くの川岸でゆっくりと止まった。 その様子に明らかに不満顔で膨れていく三匹。顔を見合わせると、何かを決めたように頷く。 「「「ゆぅ~う~うぅ~っ!!!」」」 声を合わせて、三匹は汚れたゆっくり魔理沙を川に投げ入れてやった。 「「「ゆっくりしんでね!」」」 汚れたゆっくり魔理沙が川をゆっくりと流れていく様子を、げらげらげらげらという笑い声が見送っていた。 ぶくぶくと泡をだしながらゆっくりと薄れていく意識の中でゆっくり魔理沙は思った。 こんなことならゆっくり霊夢たちの巣でもっとゆっくりしてればよかった……と。 おわり。 著:Hey!胡乱