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HSI/033 R 和倉 結名/福屋の一人娘 女性 パートナー 和倉 結名/福屋の一人娘 女性 レベル 3 攻撃力 3500 防御力 6000 【あなた、喜翆荘のお孫さんなんだよねぇ?私も、お孫さんなんだぁ】《お嬢様》 【スパーク】【自】あなたのベンチに『花咲くいろは』のカードがいるなら、あなたは相手の手札を見て【キャンセル】の技を持つカードを1枚まで選び、相手の控え室に置く。 作品 『花咲くいろは』 8月3日 今日のカードで公開。 関連項目 《お嬢様》 『花咲くいろは』
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さて朝食が終わり、レイ達はさっそく仕事場へと向かう。 そのレイ達の動きを見れば、一列に並んで歩く様からレミングスを連想したり、 先頭のオリジナルの命令に従い作業を行う、いうなればピクミンを連想する方もいるだろう。 しかし作業を終えて何もすることが無くなると、 その場で立ちつくして呆然とするコピー達の有様を見る限り、 エイジオブエンパイヤというゲームがもっとも的を得ているような気がする。 まあ、そんな元ネタのゲームが判らなければ意味のない例え話はさておいて。 ようするにコピー達では能力的に人間と同じというわけにはいかないらしく、 結局はオリジナルのレイがコピー達の管理に奔走しながら、自分自身も作業に追われる始末。 とても、コピーのお陰で手が足りているとは言い難く、レイ一人が作業しているのに等しい状態である。 それはともかく、レイ達が作業に向かった先を見てシンジは驚いた。 初号機とは別に、もう一台のエヴァが存在したのだ。 「これは零号機。初号機より以前に製造された、いわばプロトタイプ。」 と、レイは解説する。 「これを現在は改良中。それが終われば、初号機と共に戦える。」 「でもさ、綾波。パイロットは?」 「私が乗る。あなた一人に戦わせやしない。それに、どんな使徒が来るのか判らない。 戦力増強をしておくことに、こしたことはない。」 その零号機は初号機とほぼ同じ大きさで、初号機の仰々しい顔とは違ってシンプルな一つ目である。 プロトタイプと言うことであまり作りに凝らなかったのだろう。 だがその他の基本的な構造は大体は同じようだ。 コピー達と共にボルトをせっせと締め続けるレイに、合間を見てシンジは尋ねる。 「こうしてエヴァの整備をして、さらにパイロットもするというの?」 「勿論。エヴァが動いている時に、同時に整備をすることは出来ないから大丈夫。」 「でも、それでは大変だよ。使徒が沢山やってきたら休む暇も……」 その時、レイは作業の手を止めて、何かを思い浮かべるかのように中空を見上げた。 そして語り始める。 「それは大正時代のこと……」 「大正?」 「そう。ある戦闘集団の中に機械工学に長けた技術者が加わっていたの。 その人は戦いにおける能力は低いけど、それでも戦闘に参加しつつ兵器の開発とメンテナンスをこなし、 仲間の命を守るために懸命に励んでいた。」 「……」 「私にはその人の笑顔が一番かがやいて見えた。その戦闘集団の名は帝国……」 「綾波。それ、フィクションだよ?」 「うん、好きなの。香蘭が。」 大まじめな顔でコクリと頷くレイ。シンジはかろうじてその元ネタを知っていたようだ。 「碇君、今日はのんびりしてて。」 そう綾波に促されて、シンジは居間へと戻った。 確かにレイ達の作業を眺めていてもしょうがない。 しかし部屋に戻ってみても退屈だ。テレビはあるけど、その時間は大した番組はやってない。 ふと思い立ち、冷蔵庫を開いてみたのだが禄な材料が入ってない。 とりあえず見つけたのはキュウリが10本。ということは…… そこに、レイ達がぞろぞろと帰ってきた。 「そろそろお昼ご飯にするから。おかずはそれ。」 案の定である。今度はキュウリだけでご飯を食べろというのだ。 ご飯がつがれて、その横にキュウリが添えられた食卓はシンプルで実に美しい。 しかし、箸も取らずにそれを眺めている訳にもいかない。 幸い、基本的な調味料が揃っている。さあ、シンジの出番だ。 シンジはまだ封の切られていない酢の蓋を開けて三杯酢をこしらえ、 薄切りにしたキュウリをそれに漬け込んだ。 「美味しいわ、碇君。」 シンジは喜ぶべきである。 例え、顔色一つ替えずに漏らした褒め言葉であったとしても。 しかし、こんな食生活ではダメだと考えるシンジ。 そんな彼を無理もないと言って良いのか、贅沢だと叱るべきか。 シンジはレイ達に食後のお茶をつぎながら尋ねる。 「あのさ、綾波。買い物に行きたいんだけど近くに店とかある?」 「買い物?」 「うん、服とか大して持って来てないし。あとさ、今日の夕飯は僕がいろいろ作ってあげるよ。」 「そう。お金はあるの?」 「えーと、少しだけなら。」 「待ってて。(携帯電話をピッ)もしもし、お金を届けて。」 「え……?」 誰かにお金を無心する、というのはそれほど不思議な話ではない。 しかし、くれと言えば貰えると信じて疑わないようなレイの頼み方が気になって仕方がないのだが。 それはともかく、シンジはレイに連れられて地上へと昇ったのだが、今度は地上の有様に唖然とした。 「あの、綾波……何も、無いんだけど……」 「昨日の戦闘で壊しちゃったみたいね。」 その通りに地上は瓦礫の山と化していた。 いや、建物が全く残っていないわけではないけど、よく見ると半分しかなかったり根元だけだったり。 それどころか、まったく人の気配が無いのだ。みな逃げ去ったのか、それとも戦いに巻き込まれたのか。 シンジが来たときは車も電車も走っていて、十分活気のある街だったのに。 それがこの有様である。いったい初号機はどれだけ大暴れしたというのだろう。 ある時、レイは空を指さす。 やってきたのは一機のヘリコプター。どうやら戦自のものらしい。 そして何かパラシュート付きの荷物を投下して、そのまま着陸せずに行ってしまう。 シンジとレイがその荷物に駆け寄り開いてみれば、数億もあろうかという札束がギッシリ。 「さあ、碇君。それで買い物を……」 「どこで?」 「……」 「……」 仕方なく、レイ達と十人がかりでその札束の山を地下に持ち帰る。 そしてシンジは悟る。物の価値は人の間に生まれる空想である、ということを。 大切そうに持ち帰る札束が、この陸の孤島では単なるゴミの山でしかない。 流石のレイもとぼけてばかりいる訳にもいかない。 ノートパソコンを持ってきて、シンジがネットショッピング出来る環境を用意してくれた。 支払いは気にしなくて良いから何でも欲しい物を注文しろ、またヘリが届けるから、と。 シンジは夕飯のメニューを考えながら、夢中で注文内容をリストアップしたのだが…… ここで当然ながら疑問が浮かぶ。そして、それをそのままにしておく訳にはいかなくなった。 「ねえ、綾波。聞いても良いかな。」 「何?」 「綾波は一体、何者なの?」 確かにもっともな疑問である。自分と同い年ぐらいで、シンジの小さな頃から養育費を支払い、 自衛隊の指揮権を保有していて、現金でも何でも欲しい物が届けられ、 この街で使徒を迎え撃つために一人で待機し、クローン技術をも手にしてエヴァの管理を司り…… それもたった一人で。 レイは姿勢を正して答える。 「私は……実をいうと人間ではないの。」 「ええ!?」 「あなたに判るような言葉で言うと宇宙人。全宇宙に広がる情報統合思念体…… それは肉体を持たない超高度な知性を持つ情報生命体。 それらより、あなたを観測するために送り込まれたヒューマノイドインターフェース。それが私……」 しかし、シンジは冷静にツッコミを入れた。 「綾波。それ、嘘でしょ。」 「うん、嘘。」 シンジが元ネタを知っていたかどうかは定かではないが、彼の好奇心を打ち砕くことには成功したらしい。 =- -=- -=- -=- -=- -=- -=- -=- -=- -=- -=- -=- -=- -=- -=- -=- -=- -=- -=- -=- -=- -=- -=- -=- -=- さあ、お待ちかねの夕食である。 シンジが自信満々に作り上げたのは、大根と豆腐の田楽に味噌だれを添えた物ときんぴらゴボウ。 さらにほうれん草のお浸しにワカメのシンプルなお吸い物。 肉が嫌いと言っていたレイを思ってのメニューだ。 しかし流石にシンジには物足りないので、自分には茹でたソーセージを数本そえた。 「美味しいわ、碇君。」 昼食の時と同じく無表情なお褒めの言葉だ。喜べ、シンジ。 実際、レイ達は献立に不満な様子もなく料理を全て平らげている。 そのことだけでも収穫があったと心で唱えながら、シンジはレイ達と共に後片付けをする。 しかし、シンジにとって最大の不安材料がもうすぐやってくる。 昨夜と同様、再びこの部屋にすし詰めで寝ることを要求されてはたまらない。 が、レイ達が寝る準備をするのを見て驚いた。敷かれた布団は一組だけ。 流石にシンジは疑問に思った。 「あの、綾波?今日はみんな一緒じゃないの?」 「うん、夜は碇君にこの部屋をゆずる。私はこの子達の大部屋で寝るから。」 「大部屋って……それじゃ昨日のは?」 「あなたの歓迎のためのサービス。男の人はハーレムが好きだと思って。」 「……はあ?」 とんでもないことをレイは淡々とした顔で言い続ける。 「でも、あなたは好きじゃないみたいだから今日は一人で寝て。」 「……」 そして今日はきっちり入れ替わりで風呂に入り、 オリジナルはコピー達を引き連れて部屋を出ようとするが…… レイは気を変えたのか、急に振り向いてシンジに告げる。 「やっぱり一人だけ置いてく。気が向いたら使って。」 「あ、あのねぇ、綾波。僕がそんなことをすると思う?」 「して貰わなければ困るの。一緒に生活をしている私を血迷って襲わないように。」 「あ、ああ……そういう意味なんだね……」 思わずシンジは大きな溜息。かなりショックだったようである。 それはコピーを身代わりに置くレイの人格に対してか、あるいは振られたような気分を味わったためだろうか。 しかし、コピーなら自由にしても良いというレイの人格を疑いたくなるところだが。 「昨日は3番と一緒だったから、情が移るのもマズイので今日は4番。明日は5番……」 そんなことを言いながら布団に枕をもう一つポンと置き、改めてレイは部屋を出て行く。 そして布団の隣で正座で待つ「4番」。 シンジは何かに失望した様子で、4番が「ふつつかものですが」とか言い出さないうちに、 もう一組の布団を敷いてそちらで寝てしまった。
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~ストーリー~ ――最愛のキミへ。そちらでは元気にしているかな?こちらでは、新世界に移り住んで、もう二月が経過したよ…。その間、色々なことがあったんだ…。キミに伝えたい色々なことが……。 偉業の重み 九界士の終結 領域巡り セシリアの出産 ▼キャラクター紹介 ●『大魔王』ルダーンザーク: 始源世界オリジンの“魔”を束ねる大魔王。地球から世界移動した男に、『夢』の世界が融合したサクセシュア。 公式キャラなので、詳細はルールブックを。 ●葉桜銀仗(ギン): セシリアのパートナー。セシリアとともに樹木の世界を創世した。愛称は「ギン」。 地球に帰ったためSS中には未登場。このSSは、セシリアから彼へと当てられた手紙。 ●ディラン: 九界士の一人。アムルタートの龍将軍。熱いハートと厚い友情の持ち主。 かつてダスクフレアとなりギン達と戦ったが、敗れたあと浄化され、今はセシリアの同志と成っている。 ●ドモン=ムラナカ: 九界士の一人。TOKYOパンデモニウムの元クルセイダー。沈着冷静な頭脳と熱い理想の持ち主。 かつてダスクフレアとなりギン達と戦ったが、敗れたあと浄化され、今はセシリアの同志と成っている。 ●クリスタルレディ: 九界士の一人。かつてはグレズ軍の幹部格であったメタロードの一体。名前の通り水晶の体を持つ。 公式キャラなので、詳細はR&Rを。 と、言いつつ性格はかなり勝気&丸くなって、既に別物の気もする。 かつてダスクフレアとなりギン達と戦ったが、敗れたあと浄化され、今はセシリアの同志と成っている。 ●アーチエンジェル: 端末樹(ゴッド・ウッド)の制御を受け持つグレズ領域の中心的個体。無口なツンデレ。 かつてダスクフレアとなり、あるカオスフレア達(ギン達とは別パーティ。K澤大学でのキャンペーンのPC達)と戦い、敗れたあと浄化され、改心して今に至る。 ●春麗: 九界士の一人。本名は劉美(リュウ‐メイ)。暁帝国領域・新暁帝国皇后。優しく淑やかで芯の強い性格。 文中では字で呼ばれることが多いので、こちらで記載。 かつてダスクフレアとなりギン達と戦ったが、敗れたあと浄化され、今はセシリアの同志と成っている。 ▽『セシリアの手紙』word 2003版 セシリアの手紙.doc
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木刀の手(刀語) 木刀の手 緑緑 クリーチャー ― 人間・侍 武士道1、プロテクション(黒) 2/2 能力つき熊。 黒い除去に耐性を持つ。 名誉の手/Hand of Honorおよび残虐の手/Hand of Crueltyの緑版と言える。
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「蒼星石…」 「………寝言?ふふっ」 『一人で眠れない』 君のいつもの嘘に付き合う僕の身にもなってほしいな 勝手に腕を引っ張って鞄を閉じて 僕の手を握ったら安心して寝てしまうの? 「本当…困った姉だよ」 眠れない 今日はまだ眠る気分じゃなかったのに 君に誘われたら 断れないじゃないか 今日は二人で庭の花の手入れをしたね 真っ赤な花が咲いたと言ってはしゃいだね それで疲れちゃったのかな …でも、手は離してくれないんだね 「翠星石…自分の鞄で寝たいんだけど」 「むにゃ……」 「………ふぅ…」 二人繋がる手の間に篭る熱帯びる空気 じんわりと汗ばんできている、気持ち悪いから離したいなあ 僕の思いとは逆に 更に深く絡まる指 ああ もう 離してよ 暑いよ翠星石 「ん………」 鼻先にかかる吐息 そのまま唇をなぞる舌 「…………」 ああ 解っていたよ 『一人で眠れない』 その台詞は 『もっと蒼星石を愛したい』 そんな意味を持っているなんて 「んっ…ふ……」 困った姉だよ 寝たふり、また上手くなったね そんな言葉を塞ぐ甘いキスは 二人を繋ぐ手の間より熱く 「あっ…は、くぅん!」 「蒼星石…」 「はぅ…指いやあ……」 「嘘つき…」 笑わないでよ 君みたいに上手に嘘はつけないよ 「あ、あっ…翠…」 「蒼星石…」 「あ…愛してる……」 笑わないでよ 何を今更みたいな顔しないで 「愛してるぅ…翠星石ぃ…」 言わないと不安になるんだ 嘘が上手な君が 簡単にどこかへ逃げてしまいそうだから 「あああっ…!!」 「ふう…蒼星石…」 「すい…せいせき…」 「愛してるです」 ああ 暑いなあ 暑い そうやって僕を惑わせるつもり? 暑い 暑いなあ 暑くて考えるのも面倒臭いから 騙されてあげるよ 「愛してる…」 今はまだ その台詞が嘘でないと信じることしかできないから 終わり
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登録日:2020/03/18 Wed 23 17 11 更新日:2024/06/13 Thu 19 28 43NEW! 所要時間:約 22 分で読めます ▽タグ一覧 1966年 50~60年代テレビアニメ 68年春アニメ がーん アニメ インド版は別物 サウスポー シリアスな笑い スポ根 ド根性 パチンコ化 プロ野球 マガジン 何故かなかなか立たなかった項目 傑作or問題作 劇画 川崎のぼる 巨人の星 昭和 梶原一騎 消える魔球 漫画 熱血 男のバイブル 秀逸な項目 読売ジャイアンツ 講談社 週刊少年マガジン 重いコンダラ 野球 野球漫画 魔球 思い込んだら 試練の道を ゆくが男のど根性 概要 巨人の星。 日本漫画・アニメ史を語る上で避けては通れぬ、スポ根漫画の金字塔。 厳格そのものの父星一徹により幼少期より鍛え上げられたド根性投手星飛雄馬が、 日本最強の球団・読売ジャイアンツというスター軍団の中でもひときわ輝く大選手「巨人の星」を目指し、 汗と泥と苦悩と涙にまみれた野球一筋の青春に驀進するさまを描く。 続編として『新・巨人の星』が存在する。 原作は「あしたのジョー(高森朝雄名義)」「空手バカ一代」「タイガーマスク」等数多くの「スポ根」作品で知られる梶原一騎。 作画は「てんとう虫の歌」「いなかっぺ大将」「荒野の少年イサム」の川崎のぼる。 あまりにも有名な作品ゆえに今なお毀誉褒貶が激しく、 ある人は「現代人が忘れてしまった美しい努力と根性がここにある」と言い、 ある人は「本作のヒットが日本のスポーツ界に根性論を蔓延させ多くの有望な選手の芽を摘んだ」と言い、 ある人は「テーマが普遍的で今読んでも十分感動的」といい、 ある人は「あまりに使い古された展開が多く前時代的」と言い、 ある人は「万事が荒唐無稽でギャグマンガとしてなら面白い」と言い、 ある人は「読売巨人軍へのヨイショが過ぎる」と言い、 ある人は「実在選手の扱いが咬ませ犬」と言い、 ある人は「現実ベースの世界観なのに魔球の存在が非科学的で浮いている」と言い、 ある人は「飛雄馬が消える魔球を投げるには科学的にどうすればよいか」を本にしてベストセラーとなった。 果たしてあなたがこの作品にどの感想を抱くかは分からない。無論どれを抱いても良い。 確かなことは、本作が当時の少年たちにバカウケしたということと、 その影響力が尋常なものではなく、その後の漫画界に「劇画ブーム」「スポ根ブーム」をはじめ大きな影響を与えたこと、 そして星一徹の教育を真似するのはよくないという点であろう。 ●目次 概要 作風について友情 努力 勝利 主なキャラクター星飛雄馬(ほし ひゅうま) 星 一徹(ほし いってつ) 星 明子(ほし あきこ) 花形 満(はながた みつる) 左門 豊作(さもん ほうさく) 伴宙太(ばん ちゅうた) アームストロング・オズマ 牧場晴彦(まきば はるひこ) 巨人の星用語辞典野球 読売巨人軍 大リーグボール養成ギブス 大リーグボール ちゃぶ台返し コンダラ がーん 涙 最後に 作風について その作風は簡潔に言えば「友情」「努力」「勝利」のジャンプ三原則を忠実になぞっている。掲載誌はジャンプじゃないけどな! そしてそのいずれもが、泥臭く濃厚である。 友情 本作の登場人物は友情に篤い。 ただし本作において求められる 友情のレベルは尋常ではなく高い 。 友情とは、 凄まじいど根性を持つ真の男が、相手をまた真の男と認める事で生まれる、男同士の言葉にし難い連帯感 とでも言うべきものである。 「巨人の星」において、友情の成立にどのくらいの激しさが必要なのか、飛雄馬とその宿命のライバル・花形が友となった経緯を見てみよう。 甲子園の決勝戦、飛雄馬は利き手の親指の爪が真っ二つに割れた状態で激痛に耐えながら完投。 彼の高校は飛雄馬以外にまともな投手がおらず、勝つためには飛雄馬が投げるしかなかったためである。 しかし指から吹き出した血でボールが滑る不運により、9回ウラに花形のサヨナラホームランを浴び優勝を逃す。 花形は自らのホームランボールを見て、飛雄馬がボールを血で染めながら完投していた事に気づき驚愕。 飛雄馬こそが真の勝者だと公表しようとするも、飛雄馬はそれを遮る。 それを公表すれば飛雄馬の名誉は回復する。世間は彼をヒーローとしてたたえ、彼の夢である巨人軍入りも近づくだろう。 だが、それは同時に控え投手の実力が負傷した飛雄馬にすら劣ると天下に公表し、彼の名誉を傷つける事になる。 ゆえに飛雄馬は、敗北者の汚名を敢えて被ったのだ…。 花形「星くん ぼくはますますきみに勝ちたくなった 宿命のライバルどうしの対決は いまあらためて火ぶたをきるのだっ だ だが そのまえに……」 「も もう一度 きみをだきしめさせてくれたまえ! なんてすばらしいライバル!」 飛雄馬「きみも… せ せっかくのホームランのねうちを下げてまで おれの負傷を公表しようとした き きみも!」 沈みゆく夕日の中、男泣きの涙を滝のように流しながら マウンド上で2人の男は無言で互いの肩を抱き合っていた…。 …ここまでやって初めて友情なのだ。 これを読んでいるあなたはできるだろうか? 俺には無理だ!…無理だが…願わくばこんな男になりたい!そんな理想像を激しく描き出すのが本作の作風なのだ。 そして友情が頂点に達した時、男たちは熱い涙を流す! 真の男が心から感激した時、彼らは胸を張りながら滂沱の涙を流し、男泣きに泣くのだ。 アニメのオープニング「行け行け飛雄馬」もこう歌っている。 血の汗流せ 涙を拭くな 熱い友情にむせぶ男たちの涙が、「巨人の星」第一の見所である。 なお本作の登場人物はどんな厳しい練習にも涙一つ流すことはない根性の塊のような連中だが 劇中では頻繁に彼らを感動せしめるような激しい友情エピソードが頻発するため、 大概の漫画よりよっぽど泣くシーンが多いことは秘密である。 努力 本作は努力するシーンが尋常ではなく多い。 飛雄馬は自身に弱点が見つかれば必死に特訓して弱点を克服し、 ライバル達はそれをさらなる特訓によって打ち崩す。 「試合中に突然新たな力に目覚める」なんてことは一切ないし、 「飛雄馬に流れる熱い巨人軍の血が覚醒して云々」などというロマンチストな補正も一切ない。 勝敗を決めるのは、ひとえに事前にどれだけ努力し、どれだけ良い準備をして勝負に挑めたかである。 飛雄馬の前には野球以外にも様々な試練が立ちふさがる。 厳格な父、経済的窮乏、無理解な権力者、悲惨なクリスマス会、そして悲恋… 飛雄馬はそのたびにがーんと頭上に大文字を表示させながら打ちひしがれ、苦悩し、しばしば失踪し、そして困難を克服して不死鳥のように復活する。 壁は努力して切り開くしかない。窮地は自らの手で乗り越えるしかない。 特訓と挫折の存在こそが、本作をヒューマンドラマたらしめている最大の特長なのである。 特訓シーンというのは対決シーンに比べ盛り上がりに欠けるため これ以降の漫画ではどんどん減っていき、戦闘中にいきなりパワーアップする作品が主流になって久しい。 (これはごく最近の作品でというわけでもなく、80年代の聖闘士星矢辺りで既にそうである) しかし、本作は「特訓をいかに魅力的に見せるか」にも工夫をこらしており、特訓シーンも熱い友情と対決に向けた緊張感がこれでもかと込められている。 特訓シーンがなければ、本作がかくも人気作品になる事はなかっただろう。 勝利 星飛雄馬は勝たねばならない。 逆境に、ライバルに、自分の甘さに、そして偉大な父に勝たねばならない。 あまり知られていないが、本作は「第1部」「第2部」「第3部」に分かれている。 ではどこで分かれているのか。普通に考えれば「高校野球編」「プロ野球編」辺りで分けるだろう。 ところが本作では「飛雄馬がプロ入りして2年目のシーズンの後、春季キャンプとオープン戦の間」というものすごく微妙なタイミングで第1部が終わる。 なぜなら、ここで星一徹が中日ドラゴンズのコーチに就任、飛雄馬の敵として立ちはだかるようになるためである。 飛雄馬は幼少期から父一徹と二人三脚であった。 苛烈な極秘特訓にたびたび反抗しながらも、「だいすきなおれのとうちゃん」と公言して憚らないほどに信頼していた。 だが、プロ入り後2年が過ぎ18歳となった飛雄馬は「自分は父のいいなりに野球をしてきた野球ロボットなのではないか」との自意識に目覚め、年俸額でゴネてみたり(*1)、芸能人と浮名を流してみたり(*2)、クリスマスパーティを開いてみたり(アニメのみ)(*3)と「野球ロボットではない人間」になろうと不器用な努力を始める。 父に全幅の信頼をおいていた子供が、父から独立した一人の人間、「大人」になろうとあがきはじめたのだ。 それを見た一徹は突如球界へと復帰、みずから鍛え上げた刺客を飛雄馬に差し向ける、最強の敵へと変貌する。 子供が大人になるための最後の試練として立ちはだかる門番となるために。 一徹「飛雄馬のやつの背番号16に このわしの背番号84をたせばいくつになる? 100じゃ すなわち完全じゃ!! そして そのたし算とは 父と子が 先輩と後輩の男と男が 血を血で洗う凄まじい戦いじゃよ! その死闘のかなたにおいて…… もし飛雄馬が勝てば みごと わしをのりこえれば その日こそ やつは完全なる野球人となりうる! 王者巨人の星座にあって ひときわ でっかい明星に!」 本作最大最後のテーマは「父を超えること」である。 男は誰しも父を超えて成長しなければならない 。梶原一騎はたびたび漫画の中でこのメッセージを発していた。 飛雄馬はこの偉大な父に勝つことができるのか。 二人三脚の少年から、独立独歩する一個の男に変わることができるのか。 そして父に打ち勝った先に待つものとは……。 なお、先ほど「その作風は簡潔に言えば「友情」「努力」「勝利」のジャンプ三大原則を忠実になぞっている」と書いたが、 もう一度言うが、本作の掲載誌は週刊少年マガジンである。 そもそもジャンプの創刊は1968年であり、本作の連載開始(1966)より後なのだ。 今や日本のメインカルチャーとなった「少年漫画」というジャンルは、「巨人の星」が描いた雛形のもとに育ち、やがて独自の大樹へと育っていったのである。 主なキャラクター 星飛雄馬(ほし ひゅうま) 本作の主人公。 そのぶっとい眉毛に象徴される、凄まじい根性、克己心、自責の念により、あらゆる困難をはねのけ「巨人の星」という目標に向け驀進する。 だが熱血で一本気な主人公かと言えばそうでもなく、むしろ過度に純粋なためにショックを受けやすい、人間的な弱さが目立つ人物である。 目標に向かって突き進んでいる限りはどんな過酷な特訓にも音を上げる事はないが、 少年漫画の主人公としては異例なレベルで精神的に不安定であり、劇中では後悔、嫉妬、上から目線、慢心、恋の病など、およそありとあらゆる人間的弱さを見せている。 ポジションは物語開始当初から一貫して左投げのピッチャー。 伝説の名投手・沢村栄治の投法を参考に描き出された、高々と足を上げるフォームから投げ下ろされるボールは、針の穴を通すような超人的コントロールと、並のキャッチャーでは捕球すらままならない超スピードを誇る。 そのコントロール力は壁に空いたボール1個分の穴にボールを投げ込み、屋外にある木にぶつけ、跳ね返ってきたボールが同じ穴に入って戻ってくるほど。重力がある地球上では無理では? だが、彼には体重が軽いために球が軽く、打たれると飛びやすい(*4)という欠点があることがプロ入り後に露呈。 これを補うべく魔球「大リーグボール」を編み出し、本作は魔球の開発とその打倒という新たな次元へと進んでいく。 近年なぜかクリスマスにぼっちの人代表として有名になっているが、アレはアニメオリジナルエピソードで原作には存在しないぞ! 変わった名前の由来は、本来は「明星」をモチーフにして「星明(ほしあきら)」とする予定だったが、ヒューマンドラマを描きたいという作者の意向からこちらが採用された。 元の名前は姉に引き継がれた。 彼の声を担当した古谷徹はアニメ版開始時14歳で(主演アニメとしては2作目)、後に数々の作品で主役を務める彼の最初の代表作となった。 星 一徹(ほし いってつ) 飛雄馬の父。 かつて読売巨人軍の内野手だったが、戦地で肩を壊し引退を余儀なくされる。 スター選手揃いの巨人軍という星座の中でもひときわ輝く明星のような大選手…すなわち『巨人の星』になるという夢を息子飛雄馬に託し、彼を厳しく鍛え上げた。 「スパルタ」で「頑固親父」で「封建的」で「暴力的」という、21世紀の現代ではとても出せない属性盛り盛りの昭和の男。 少年期には息子に対し常軌を逸した厳しい特訓を課したが、全ては飛雄馬が一流選手となる能力と、何より根性を鍛えるため、彼なりの愛ゆえであった。 その教育方針は徹底した秘密主義。飛雄馬はなんと高校に入るまでまともにチームで野球をプレイした事がなく、父と2人きりの秘密特訓の日々を送った。 飛雄馬が早くからマスコミや周囲にちやほやされ、結果二流のまま終わる未完の大器にならぬよう、一徹は敢えて彼に華々しい活躍の機会を与えなかったのだ。 プロ入り後は飛雄馬との関係は軟化したが、後に中日コーチとして球界へ復帰。 男が乗り越えるべき最大の壁として飛雄馬にふたたび立ちはだかる。 テレビもない貧しい長屋ぐらしの上、子供2人の学費を稼ぐため昼夜兼行で肉体労働に従事しており、本などを読む様子はほとんどないのに異様に博識。 野球理論全般はもちろんの事、歴史上の故事にも詳しく、なぜか野球と無関係なはずのテニスボールの速度などにも見識があり、ほとんど「知っているのか雷電」状態である。 なお劇中でたびたび引用される『死ぬ時は泥の中でも前のめりに死にたい』という坂本龍馬の言葉は恐らく梶原一騎の創作であり、民明書房の先駆者とも言うべき人物でもある。 (詳細は実は言ってない台詞を参照の事) 現代の教育・スポーツ理論を前提にすると、彼の教育は親としてもコーチとしてもあまりにもNGなポイントが多い事は否定できない。 そのため、しばしば「昭和の父親の悪いところ」の象徴のように語られる人物であるが 実のところ「巨人の星」当時でも十分時代遅れな人間であり、劇中でも「現代のマイホーム時代におけるやさしいものわかりのいいパパと正反対」と評されたり、当の飛雄馬に「人権じゅうりんだっ! 児童ぎゃくたいだっ!」と叫ばれたりしている。 消えていった物を懐かしむ人はどの時代にも存在するが、星一徹もそんな「消えゆく旧世代」の象徴のような存在であった。 星 明子(ほし あきこ) 一徹の長女・飛雄馬の姉。 説明不要なほど有名な「木の陰で泣く姉ちゃん」。 毎度のことながら理解不能な 蛮行 特訓を重ねる父と弟の姿にひたすら耐え続ける哀れな少女…みたいな印象があるが、実はかなり強かで聡明な女性。 なによりあんな父親に育てられて一度もグレなかったこと自体、彼女の芯の強さがよくわかるであろう。 消えゆく日本男児が一徹ならば、明子は消えゆく大和撫子であった。 花形 満(はながた みつる) 飛雄馬のライバルその1。阪神タイガース所属。 大自動車会社「花形モーターズ」の御曹司にして、変な髪型だが顔は二枚目・語学堪能・運動万能の完璧超人。 最初は不良野球団「ブラック・シャドーズ」を率いて(小学生なのに自動車を運転しながら。しかもオープンカーで10人箱乗りという道路交通法ブッチギリ状態で)登場し、打球でピッチャーを粉砕する「ノックアウト打法」で草野球チームを荒らし回っていたが、殺人的特訓でこれを克服した飛雄馬に敗北。 以降は高校野球、プロ野球と常に飛雄馬の前に立ちはだかる宿命のライバルとなった。 終始打倒飛雄馬に燃えているが飛雄馬を敵視している訳ではまったくなく、全力で飛雄馬と対決し打倒することが彼なりの友情の示し方なのだ。 10年に1度の天才打者と呼ばれるが、努力至上主義の本作において努力せずに成功する人物はおらず、無論彼もバットでテニスするだとかビル解体用の鉄球を重量10㎏のバットで打つだのといった、金の使い道を間違えている常人を遥かに上回るトレーニングの末実力を身につけている。 しかしそれをおくびにも出さぬのが花形の流儀であり、密かに大リーグボール打倒特訓を行う様子を見た飛雄馬は「優雅に泳いでいるように見えるが、水面下で必死に水をかく白鳥」にそれを例えた。 なお彼が所属する阪神タイガースは、愛媛県出身の藤本監督や東京都出身の田淵幸一はじめなぜかほとんどの人物が大阪弁でしゃべる猛虎魂あふれる球団となってるんやで。 リメイク版『新約「巨人の星」花形』ではあの特徴的な髪型はどこへやら、普通のイケメンになっている。星家の人々はそんなに変わってないのに。 左門 豊作(さもん ほうさく) 飛雄馬のライバルその2。 分厚い眼鏡に朴訥とした外見、ドカベン体型に熊本訛りという、不人気属性の塊のような男。 だが、その男らしさは劇中屈指であり、キャラクターとしての魅力は何ら二枚目キャラクターに劣るものではない。 飛雄馬が同情の念を禁じえないほどの不幸な生い立ちと、同じ家で育ったはずなのになぜか熊本弁で喋らない5人の弟・妹を養わねばならぬという責任感が、彼に年齢に似合わぬ風格を与えている。 星一徹が厳しい父の象徴であるならば、左門は子供たちを守る優しき父性の象徴といった所か。 高校野球での対決の後、プロ野球の大洋ホエールズ(現・横浜DeNAベイスターズ)入り。 全体に2番手のライバルという立ち位置であった。 プロ野球選手として安定した成績を上げ兄弟を養い続けねばならない左門は、体を壊すような無謀な特訓を行い、飛雄馬との対決に全力を注ぐ事はできなかったのだ。 伴宙太(ばん ちゅうた) 飛雄馬の女房役を務めるキャッチャーにして、飛雄馬の大親友。 全体的に涙もろい本作の人物の中でも特に涙もろく、「うお~ん!」と蛮声を上げて号泣する事が多い。 当初は飛雄馬が入学した青雲高校の柔道部エース・高校日本王者にして応援団長として登場し、野球部に理不尽なしごきを与えていた。 だが、飛雄馬の超高校級剛速球を「そんなへなちょこボール簡単に捕れる」と豪語したため対決が勃発。 3日間にわたり飛雄馬の豪速球の捕球を試み、しかも1球も捕れず全身にボールを浴び続けるという殺人的対決の末捕球に成功、飛雄馬と熱い友情で結ばれ無二の親友となる。 (飛雄馬はこのくらい激突した相手にしか友情を感じないのかとても顔が狭く、例のクリスマス回の描写を見る限り彼が友人だと思っている人物は花形と左門と伴しかいない) レギュラー陣の中では野球センスに乏しく(それでも高校野球日本代表となり(*5)巨人に入団できるだけの実力はある)、長らく女房役として飛雄馬を引き立て支援する事を自身の仕事としてきたが、 最終的には本人の思いもよらぬ、そしてきわめて不本意な形で打撃に開眼する事となる。 アームストロング・オズマ 飛雄馬のライバルその3。 中日コーチに就任した一徹が米大リーグカージナルスから引き抜いた大リーガー。 飛雄馬とは親子ほどの身長差のある巨漢の黒人。 一徹の指導のもと、その名も大リーグボール打倒ギプスによって肉体改造を施され、ビデオカメラにすら映らないほどの速さのスイングで大リーグボール1号を完璧に粉砕した。 幼少期からカージナルスの秘密兵器として野球一筋に育てられており、飛雄馬を自分と同じく野球以外の事を何も知らない野球ロボットだと罵倒。 これにショックを受けた飛雄馬は先述の通り迷走したが、結果として飛雄馬が大人としての一歩を踏み出す後押しをすることとなった。 なお彼のセリフはカタカナで書かれているだけで日本語は堪能であり、とても流暢に飛雄馬を煽る姿が印象的。 野球以外のことは知らないんじゃなかったのか。 原作では1年契約が切れると米国に帰国して終わりだが、アニメではその後のオズマの大リーグでの大活躍と、あまりに悲劇的な末路が描かれている。 牧場晴彦(まきば はるひこ) 飛雄馬の高校の同期、後に漫画家。そしてなぜか飛雄馬に不幸をもたらす男。 彼は飛雄馬に友情を感じており、飛雄馬も彼をにくからず思っている(*6)のだが、 どういうわけか彼がやることなすことはことごとく飛雄馬にマイナスに作用する。 暴行事件を起こすと犯人は飛雄馬だと誤認され、何かメモを書けばライバルに読まれて飛雄馬の弱点を割り出され、 酷い時になるとただ一緒に居るだけで飛雄馬に悪いことが起こる。 劇中で特に「コイツと居ると悪いことが起こる」と飛雄馬や本人が気づく様子はないのだが、読者視点では「やめろー!出てくるなー!」となる男。 巨人の星用語辞典 野球 とにかくキツくて辛い、楽しみなど一片もない、だが男が生涯を懸ける価値のあるスポーツ。 本作ではなぜか野球が異常に厳しい世界として描かれており、 スポーツであるはずの野球を飛雄馬が楽しそうにプレイしている描写は皆無。 連載当時、現役のプロ野球選手からさえも「それはどうなんだ」と苦言を呈されたほどである。 そもそも、本作は「少年宮本武蔵モノみたいなのを描きたい」という発想から企画が始まっており、 野球を描くための漫画ではない 。 本作が描きたいのは「スポ根」の「根」の部分であり「スポ」の部分は そのための手段にすぎない のである。 現実の野球と価値観が乖離してしまうのはやむを得なかったと言えよう。 なお、本作は別に野球を楽しむなと言っているわけではない。 コミックス6巻には飛雄馬の巨人軍における先輩として大内山という投手が登場するが、彼は「野球には楽しんでやる野球と傷だらけでやる野球」の2つがある、と語る。 実力不足で巨人軍を引退した後、のびのびと楽しく草野球をする大内山を目にした飛雄馬は、それをちょっぴり羨ましく思いつつも、自らはあえて傷だらけで栄光の巨人の星を掴む道を選ぶのである。 読売巨人軍 幼少期から特訓の鬼である一徹に鍛え抜かれた飛雄馬がドン引きするレベルのストイックな特訓集団。 亜細亜大学かな? あまりに激しい練習のため、並の新人は食事が喉を通らなくなり、結果ますます特訓についていけなくなり栄養不足で落伍するという。 更に「練習場への移動バスは新人が率先して椅子に座り、 不安定なバスの中で立って足腰を鍛える権利を先輩に譲る 」などの真偽不明な恐るべき慣習が多々語られる。 本作には実在の選手が多々登場するが、特に巨人軍のスター選手である長嶋茂雄と王貞治、そして川上哲治監督は出番が多い。 巨人入団直後の長嶋や、早実高校時代の王に少年期の飛雄馬が挑戦し、やがてプロの世界で共闘する事になるというストーリーは、当時の少年達にとってまさしく夢のシナリオであった。 川上監督、王・長嶋、そして去りゆく名投手金田正一。選手として人間としての素晴らしい先輩である彼らから、飛雄馬は明に暗に薫陶を受け、プロの野球人として育っていくのだ。 本物の長嶋(ミスター)は選手としてはともかく人間としては頭宇宙人だったが 大リーグボール養成ギブス 飛雄馬が幼少期に装着していた、全身の動きを制限するギプス。 無数のバネによって飛雄馬の動きを常に妨害し続けており、文字も満足に書けないほどの負荷を掛け続ける。 詳細は当該項目を参照。 その形状がバネに皮膚が挟まって痛いだけで、筋肉に負荷をかけられる構造に全くなっていない事についてはよくツッコまれる。 大リーグボール 飛雄馬が読売巨人軍入団後に編み出した3つの変化球。 大リーグボールという名称は「これまで変化球はアメリカ大リーグでのみ編み出されてきた。だがこれは日本人が初めて作り上げた新種の変化球である」という意味が込められている。NPBボールの方が正しい気がする 1号・2号・3号の3つがあるが、特に「消える魔球」である大リーグボール2号が有名。 その影響力は、当時の男の子の代表的な玩具であった「野球盤」に消える魔球機能が搭載されてしまうほど。 これ以前にも魔球を扱う漫画は存在した(「ちかいの魔球」等)が、これらが原理不明の荒唐無稽なボールだったのに対し、 大リーグボールは1・2・3号のいずれもそれなりに科学的な説明(注:それなりに、でしかない)が付与されており、 さらにライバルたちはこれをそれなりに科学的な方法(注:それなりに、でしかない)で打ち破ろうとするため、そのリアリティを大きく増した。 また、魔球の正体は登場当初は読者にも伏せられており、読者は花形や左門ともども謎めいた魔球の正体と攻略法を考えずにはおれない。 いわば飛雄馬を怪盗、読者とライバルを探偵とした、推理小説めいた構成となっているのも特徴的であり、作品を大いに盛り上げた。 各魔球の詳細は当該項目を参照。 ちゃぶ台返し 星一徹が怒り心頭に発した際に繰り出す必殺技。 ちゃぶ台を上に乗った食事ごとひっくり返して激怒し、飛雄馬をぶん殴り、明子姉ちゃんはよよよと泣く…というイメージが強い。 が、実は一徹がちゃぶ台をひっくり返したのは「嘘をついた飛雄馬を平手打ちにした余波でひっくり返った」1度だけ(*7)である。 食べるのに苦労した戦中世代の一徹がそんな食べ物を粗末にする行為を頻繁に行うわけはないのだ。 だが、アニメのエンディングで毎回ちゃぶ台返しのシーンが登場するため、当時世代の人々には「星一徹と言えばちゃぶ台返し」というイメージが必要以上に定着してしまった模様。 コンダラ 雨等でデコボコになったグラウンドを平坦に均すための「整地ローラー」のこと。 全国的にこの名前で知られているが、その由来は「巨人の星」である。 しかも「巨人の星」劇中で整地ローラーがコンダラと呼ばれていたというわけではなく、 重いコンダラ 試練の道を ゆくが男の ど根性 と、アニメのオープニングの歌い出しがぎなた読みされて誕生したという凄い経歴である。 正しくは「思い込んだら」なのだが、かなり独特な用法(普通は「心に決めたなら」「決心したなら」などと言う場面)である事から「根性を出して引っ張る何らかの重いものである」と誤って解釈された結果こうなってしまった。 なおアニメのOPにコンダラは登場しておらず、「思い込んだ~ら」の部分では雪の中で走る飛雄馬の映像が映っている上、「思いこんだら」と歌詞は漢字で表記されている。 第12話に「行け行け飛雄馬」をバックに飛雄馬がコンダラを重そうに引くシーンがあり、これを元に発生した勘違いがラジオで紹介されて全国に広まった模様。 しかもコンダラは本来複数人で押して使うものなのだが、このせいで「引いて使う」という勘違いが定着してしまったという二重勘違い状態にある(引いて使うとローラー部に轢かれかねないので危険)。 余談だが、アイカツ!のドリームアカデミーにはアイドルが体を鍛える装置として コンダラマシーン なる物が存在しており、大きなローラーを女の子が1人で引っ張る様子が度々登場する。 巨人の星の影響力は今なお大きいということだろう。 がーん 飛雄馬が恋人が「癌」を患っているのを知った時等ショックを受けるたびに頭上に大きく表示される文字。 ショックが大きい場合がーんがーんがーんと連打になったりする。 後の漫画ではカタカナで「ガーン」と書くのが主流となったが、本作では一貫してひらがなで書く。(*8) 「がーん」に限らず「しーん」など、本作の擬音語は全体的にひらがな主体。 長らくこの「ショックを受けると頭上にがーんと出る表現」は「巨人の星が発明した」とされていたが、近年の調査で巨人の星(1966)の5年前に連載された永島慎二の漫画「少女マリ」(1961)に同様の表現がある事が分かり、巨人の星は「がーん」第1号の座からは外れている。 とはいえ、超有名作である本作に「がーん」が多用された事が、これ以降の漫画界に「ガーン」を定着させたことは間違いないだろう。 涙 本作の登場人物はとにかく泣く。めちゃくちゃ泣く。 悲しかったり悔しかったりで泣くこともあるが、それ以上に嬉し涙が圧倒的に多い。 1話に1回くらい(*9)は誰かしら泣いている。 有志の研究によれば、原作全巻で実に199シーン、599コマに渡って泣いているとのこと。 (出典:https //www.hatosan.com/ensoku/2011/05/199.html) 号泣王は(主人公で出番が多いということもあるが)飛雄馬で、実に61シーン214コマも泣いている。 甲子園の準決勝では仮にも少年漫画の主人公が 8ページにわたって延々と泣き続ける という前代未聞の事案が発生した。 逆にまったく泣かないのが左門。たったの2シーンしか泣いておらず、しかもうち1回は幼少期の回想。 もう1回は本作では雨あられと降る感激の涙ではなく悔し涙であった。 一番現実的なメンタルをしているのは左門かもしれない。 最後に 現代の漫画に慣れた人からは「見覚えのあるテンプレ的展開が多い」という意見も見られる作品である。 しかしその認識は逆だ。それは「巨人の星」が先駆者となり、多くの漫画で模倣された展開なのである。 「巨人の星」という金字塔のある部分は模倣し、ある部分は反面教師とすることで、あるいは勝利のカタルシスを描き出すバトル漫画が、あるいは競技と友情の素晴らしさを謳うスポーツ漫画が生み出されていった。 少年漫画という世界がどのように切り開かれ、どのように発展したのか。いかに洗練されていったのか。 それを知る上で「巨人の星」の重要性は今なおゆらぐことはないだろう。 今や「少年漫画」というジャンルは、無数の作品が輝きを競う巨大な星座と化した。 「巨人の星」は、その空に最初に輝いた一番星だったのである。 「とうちゃん!見てくれ!アニヲタウィキにおれたちの項目を作ったんだ! ギプスと魔球とスーラジとクリぼっち回しかなかったウィキについに作品項目ができたんだ!」 「それがどうした飛雄馬 みろっ、そんなものドカベンにもメジャーにもダメジャーにもあるわいっ! よく項目をつくった などと ほめてもらいたかったのだろうが、 項目をたてただけで満足するあまったれた男に 巨人の星がつかめるはずがないわ!」 がーん (と とうちゃんのいうとおりだ おれは項目を建てただけで 完成形だとおもいこんでいた……) 「ち……ちくしょう!」(泣きながら駆け出す飛雄馬) 「あんまりよおとうさん 飛雄馬はおとうさんのすごさを世間にみとめさせたくて項目を……」(泣く明子) 「明子はだまっていろっ 飛雄馬にはこれがいちばんの薬なんだっ」 (それでいいのだ飛雄馬 男の項目は追記・修正をくりかえしてつよくなる……)(泣く一徹) △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 読む前「努力と根性の代名詞的マンガだよねー。主人公も鋼メンタルなんだろうなー。」→読破後「なんやこのめんどくさい豆腐メンタルは…」あと世が世なら牧場晴彦は伊藤誠並に嫌われそう。 -- 名無しさん (2020-03-18 23 29 45) 熱い項目だ。そして現代から誤解されそうな部分、茶化されそうな部分にきちんと正しい説明が付けられている。素晴らしい解説だ。 -- 名無しさん (2020-03-18 23 39 22) ↑これぞまさに秀逸な項目。あと本作って「ブレードランナー」や「AKIRA」と同じく、リアルタイムで体験しないと凄さがいまいちピンとこないタイプの作品なんじゃないかという気がしてきた。 -- 名無しさん (2020-03-19 00 44 39) 項目最後の寸劇の完成度の高さに吹いたwww -- 名無しさん (2020-03-19 02 30 24) ダメジャーを載せるなwww -- 名無しさん (2020-03-19 09 28 23) 整地ローラーって押すものなのかマジで知らんかった。パワプロとかでも引いてたし -- 名無しさん (2020-03-19 09 53 51) 子供の頃タイトルだけ聞いた時は「巨人がいる惑星に行く話」だと思ってた…後から野球漫画だと知った時は驚いた。わかりづれーよ -- 名無しさん (2020-03-19 10 07 17) 以前怒り新党で見た大技はアニオリなんだろうか -- 名無しさん (2020-03-19 10 24 29) とりあえず病院の待合室で文庫本があったら、これかブラックジャックを読む。まだ自分の番来るなと思うよ、読んでたら。何しに病院行ってんねん。 -- 名無しさん (2020-03-19 10 25 45) ↑↑飛雄馬が殺人ベースランニングをやるのは続編の「新・巨人の星」の方 -- 名無しさん (2020-03-19 10 39 45) 寸劇の完成度の高さよ コンダラに関しては引っ張って巻き込まれたら危ないから押すのが正解。引いて使うのはトンボ -- 名無しさん (2020-03-19 11 20 22) ↑×6進撃の巨人の逆パターンw -- 名無しさん (2020-03-19 12 10 31) 飛雄馬はメンタル的には最も現代人に近いよね -- 名無しさん (2020-03-19 12 42 23) 最後の茶番に草。主人公がこれほど精神的に脆くライバルの方が強い作品も珍しいと思う。作中でも「君は余りにも全てか0かにぶれすぎだ。野球も人生も1つ負けても2つ勝つことを覚えなきゃならん」と言われる程 -- 名無しさん (2020-03-19 13 25 24) 一番リメイクが難しいであろう作品(大体一徹のせい) -- 名無しさん (2020-03-19 19 19 13) ネタを交えつつも熱の入った良い項目だ -- 名無しさん (2020-03-19 20 05 21) 用語辞典にスクリュースピンスライディングも入れて欲しい。笑顔動画で見たら笑いが止まらんかったw -- 名無しさん (2020-03-19 21 49 50) ↑ それは新巨人の星の項目ができるのを待つか、もしくは単独項目かなあ。 -- 名無しさん (2020-03-19 23 09 54) ふと思ったんだが、この漫画の世界ではパリーグは存在しているんだろか? -- 名無しさん (2020-03-19 23 56 02) ちゃんとあるよ。オールスター戦などで登場している。 -- 名無しさん (2020-03-20 00 18 58) 大リーグボール3号修得から破滅へ向かう飛雄馬が美しすぎる -- 名無しさん (2020-03-20 01 16 45) 一徹の代名詞とも言えるちゃぶ台返しだが、実はあんまりやってない -- 名無しさん (2020-03-20 03 30 59) なんかの番組だったかで一徹のちゃぶ台返しはエンディング映像のせいでよくやっているイメージがあると言われていたっけ。作中ちゃぶ台返しをしたのはギプス回だったかな。 -- 名無しさん (2020-03-20 07 15 24) リメイクといえば「新訳」があるだろ。普通に携帯電話とか普及してるぐらいに現代だから時代錯誤感がよりエグいぞ。花形すらツッコんでるんだぞ -- 名無しさん (2020-03-20 07 33 36) 一徹と同時期のマガジン系父キャラが目玉親父とバカボンのパパだから、3者及び3息子比べるとギャップが凄いよなあ。 -- 名無しさん (2020-03-20 14 42 46) 一徹はあの時代でも時代遅れだったんだな… -- 名無しさん (2020-03-20 16 34 19) >競技への愛こそを重視したり(キャプテン翼、あしたのジョー) これは違う。あしたのジョーは巨人の星と同じく破滅に向かう男の戦いをボクシングという競技を借りて描いただけ(この記事で書かれている 「スポ」の部分はそのための手段にすぎない の部分)。キャプテン翼は「ボールは友達」で誤解されてるけど、目の前の一試合の勝敗>>>サッカーの楽しみ&自分の将来の全て の勝利至上主義・一試合完全燃焼の梶原イズムの後継者だよ。何か別の作品の例に変えて欲しい。 -- 名無しさん (2020-03-20 20 11 10) ↑改めて言われると「競技愛のあるスポーツものマンガ」ってなんやろう…?スラムダンク? -- 名無しさん (2020-03-20 23 08 13) ↑作品のキャラも作者もその競技が好きなんだって伝わるのは『ハイキュー!!』『火ノ丸相撲』がパッと思い浮かんだ -- 名無しさん (2020-03-20 23 23 39) コンダラもそうだけど、歌詞最後の「どんと行け→Don't行け」もちょくちょくネタにされてると思う -- 名無しさん (2020-03-21 17 21 59) ↑5あの時代ですら消えゆく存在への郷愁を含めた存在なんだよな一徹… -- 名無しさん (2020-03-21 18 42 30) 一徹も一徹で、戦傷で野球が出来なくなったヤケになり、母さんの後押しで戻ったは良いけど魔送球を全否定されてヤケになり、豆腐なのか鋼なのかイマイチ分からんメンタリティはバッチリ息子に遺伝してるんだよなぁ -- 名無しさん (2020-03-21 19 18 58) 最終回で結婚したのは明子じゃなくて左門と不良のねーちゃんだぞ。明子が花形と結婚したのはその後 -- 名無しさん (2020-03-22 09 24 22) ライバル達や友人達が成功し、家庭を持ち、幸せになっていくなかで飛雄馬がどんどん不幸…まではいかなくても世間から外れていくのはけっこう衝撃だった。新ではいくらか希望があるけど(めんどくさいメンタルが直ったとはいってない) -- 名無しさん (2020-03-24 23 38 18) 違反コメントを削除しました -- 名無しさん (2020-04-19 13 00 21) 色々言われてるが飛雄馬にチームプレーを教えなかったのは一徹的にもマズいと思ったから青雲行ったんだよね -- 名無しさん (2020-05-20 23 27 11) ↑そんで一徹直々に野球部コーチに就任して、伴以外のチームメイトを信用しない飛雄馬を紅白戦で叩きのめして「仲間を信頼しろ!」的なことも教えてるんだよね。飛雄馬は一度は理解するけど、その後もちょくちょく自分を過信して天狗になるけど -- 名無しさん (2020-09-09 22 15 10) 今年の菅野智之はリアル星飛雄馬になってると思う。 -- 名無しさん (2020-09-10 01 06 07) 飛雄馬って打ちのめされて新魔球に開眼なイメージあったけど左投手時代は生涯12失点しかしてなかったんだな… -- 名無しさん (2020-09-25 23 24 46) 続続篇「巨人のサムライ炎」で「二度も巨人の星になれたのだからもういいじゃないか」と -- 名無しさん (2020-10-15 22 05 20) ↑(続き)一徹は言うのだが飛雄馬は自分がもっと頑張れていたら長嶋巨人を日本一に出来たのにという思いからどうしても解放されない。そういう挫折感に満ちてるから「新巨人の星」よりも好きなんだが、今はどうやったら入手できるのかなあ。 -- 名無しさん (2020-10-15 22 09 27) 空想科学読本で言われてたけど「剛速球で名をはせていた飛雄馬がプロの世界で叩きのめされて続けて最後に縋ったのが下手投げのスローボール」というのがあまりにも物悲しい。しかも宿命のライバルたちは別に魔球打てなくてもプロ野球選手として華やかに活躍してるっていう -- 名無しさん (2021-01-27 16 59 25) スクリュースピンスライディングは介護する必要性が皆無な殺人技過ぎてあの世界の野球ルールを疑いたくなるwww -- 名無しさん (2021-05-03 22 12 41) ↑1一徹の教えを全て捨てて自分の力だけで「巨人の星」を目指す覚悟を決めたって事だから悲しいとは違うと思う。ライバル達とは血まみれの友情を築けるが一徹だけは自分の力だけで乗り越えなければならない最大の壁だから -- 名無しさん (2021-10-01 23 42 23) 同じ原作かつ同等の社会現象を起こした漫画つながりで、ジョーは未読・未視聴者からもめんどくさい奴って周知されてるのに、なんで飛雄馬典型的熱血スポ根ヒーローという誤解が広まってるのだろうか -- 名無しさん (2021-10-09 09 55 19) 重力がある地球上では無理では?←実はちょっと斜め上に投げるようにすればいけます。人類にできるかどうかは置いておいて。 -- 名無しさん (2021-12-02 20 23 36) ↑実は大リーグボール養成ギプスや消える魔球の検証を行った柳田理科雄氏が原作を担当した漫画『空想科学大戦2』で飛雄馬をモチーフにした改造人間を描いた際に、どうすれば実現できるのかをきちんと検証しているんだよね。コンマ何度かズレる程度で失敗するから人間には到底狙って出せないと解説されてるが -- 名無しさん (2021-12-26 14 13 28) ↑2 ジョーは見るからに哀愁漂わせてるイメージが多いけど、飛雄馬は目に炎をギラギラさせてるイメージばっかり紹介されてる印象 -- 名無しさん (2022-11-03 02 54 56) これの影響なのか二十年くらい前までは現実でも子供に異常なほど厳しくスポーツを強要するクソ親父がかなり多かったな -- 名無しさん (2022-12-22 14 12 32) なるほど、「星一徹の父親としての在り方は当時基準ですらもう古い、度を越して子どもに苦痛を強要するものであることを原作者は作中ではっきり描いている」。“男の成長が父親を超えることを目指すもの”ならば、“なぜ男は父親を超えなければならないのか?”の答えとして「息子への愛情そのものは本当だとしても、“真に一人の男として自らの目と足で明日への道を道を探す者”となることによって否定されねばならない“古き時代の負の面”の象徴でもあるから」ということもきっちり描いていたのか -- 名無しさん (2022-12-22 18 55 51) 名前 コメント
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【妄想属性】幼女シリーズ 【作品名】いろんな幼女 【名前】2人の幼女 【属性】2人の幼女 【大きさ】5才の幼女並みが2人 【攻撃力】5才の幼女並みが2人 【防御力】5才の幼女並みが2人 【素早さ】5才の幼女並みが2人 【特殊能力】無し 【長所】2人 【短所】幼女 512 : ◆JQVmYGE23Y :2016/07/27(水) 22 11 23.85 ID Dkqwhh2f 2人の幼女 考察 同じ幼女シリーズだと一人を犠牲に勝てそう 鞄スパナ鎖分銅は勝てる 堅牢幼女は倒せないが二人がかりなら抑え込めるだろう 怪力幼女も一人を囮にすれば勝てるか スタンガンは効力が早いし幼女でも簡単に扱えるからどうなんだろうと思うが一人を囮に奪えるか? ナイフ木刀も同様 サブマシンガンは連射力に任せれば二人撃ちぬける チェーンソー竹槍たいまつくらい射程が長ければ闇雲に振り回しても二人に当たるだろう 硫酸は囮で勝てる 催涙スプレーショットガンは範囲広いので二人いっぺんに片付く デリンジャーは装弾数が二発だが反動があるので囮で勝てるか 513 : ◆JQVmYGE23Y :2016/07/27(水) 22 23 43.19 ID Dkqwhh2f というわけで堅牢幼女の上から真剣にやってく ○肉食バッタ:二人がかりなら余裕 ×DoCoMo:幼女の力では二人でも厳しいか ○魔王:二人なら反撃を受けても勝てる ○毒島達一郎:対戦者同士の距離が近いので言葉を発する前に勝てるか ○天・0:9歳男子VS5歳女子×2 この年は成長も早いが数の差でいけるかと思われる ○おいなりさん:10歳だが数でお面奪えるだろう ○葬天あかり:声で勝ち ○マジカ・レタルナル:数で勝てるかと ○怪力幼女:威力があるのは正拳突きのみのようなので数で抑えこめば勝てる ○椿:数で勝てるか ○ネムネム:数の暴力 ×スタンガン幼女:当たれば勝ちなので丸腰二人相手でも無力化できるかと思われる ○ナイフ幼女:一人を犠牲にすれば勝てる ○ユミの祖母:BBAと幼女なら幼女の方が上だろうjk 真面目に言うと戦いは数だよ兄貴 ○ハッタリマン:戦いは数 △パワードスーツ:位置が高い 身長が届かない ジリ貧 ×サブマシンガン幼女:掃射される ○渡辺さん:数の暴力 ×チェーンソー幼女~たいまつ幼女:闇雲に振り回してれば囮も何もないリーチ 二人の幼女>ハッタリマン ユミの祖母のプラズマ戦記ってチーム参戦扱いじゃないのね
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メイリンの手紙 114 :メイリンの手紙 [sage] :2005/12/22(木) 13 56 04 ID ??? Bさんへ この頃ボケの大増殖でツッコミの供給が間に合いません。 正直私一人じゃとても辛いです。 あの濃いキャラ達にツッコめるのはあなたしかいません。 暇な時でいいんで応援に来てください。 お願いします。 思いつきで書いた、今は反省している。 http //anime.2ch.net/test/read.cgi/shar/1134955306/114
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ある夕刻 15 寒気に似た何かがルルスを包む、後ろ髪がぞわぞわと逆立ち、あたりが闇に包まれたように暗くなる。だが明りが失われたわけでもない。薄暮のような暗さに、ルルスは包まれている。 なるほどと思った。この灰色の魔女の額飾りをつけたものは、この魔気につつまれ、別人と感じられたのだ。この額飾りの力がこれだけかどうか、ルルスにはわからない。だが、使うしかない。 ルルスは振り返る。まだ誰も気づいていない。 だから声を上げた。 「敵の姿はあれだけではない」 見やる先で、ケニッツとルフターがともに振り返り、一瞬、息をのむ。先に応じたのはケニッツだった。 「だれだ手前ぇ!」 「わが名は・・・」 わずかに迷い、ルルスは思いつきを口にした。 「ニヒス」 「何だぁ!てめえ!」 「虚無?・・・・・・何者だ」 ケニッツのわめきと、ルフターの問いが重なる。ルルスはともに無視した。 「目の前に見えるものだけに右往左往して何の意味がある」 「なんだと!」 「それだ、ケニッツ。お前には見えていない」 「そんなこたぁどうでもいい!てめえ、何者だ!」 ケニッツが身をのりだす。飛びかからんとする勢いは、ルフターが押しとどめる。ルルスは言う。 「わたしがいかなものだろうが、諸君にとってはどうでもよかろう。諸君にとって必要なことは、賊軍を排することではないのか。アシュッツブルグから、いやトイトブルグ王国から」 「てめえに言われる筋合いはねえ!」 「だがお前はいま、ここにいる。違うか、ケニッツ。何ゆえだ。お前の心は何を求めている」 「こころ、だと?」 一瞬、ケニッツは口ごもる。ルフターが代わりをするように答えた。 「平和だ、ニヒス。ぼくらは、以前のような平和な王国を望んでいる」 「お前一人でできるとは思わぬだろう、ルフター。ゆえにお前はともがらを集めた」 「そうだ」 「聞け」 ルルスは、両腕を広げた。袖無し外套が大きく広がる。ルフターとケニッツのみならず、その背後のルフター勢もが驚いたように振り返る。彼らへ向かって、ルルスは言う。 「我を信じよとは言わぬ。疑いあれば、斬れ。だがわたしはここに言う。我の望みもまた平和。誰にも一人の力では叶えられぬことだ。ならばいかにして行う!」 「・・・・・・」 誰よりも、声は無かった。答えようもないことも、わかっていた。だからルルスは一人言葉を続ける。 「力束ねるしかないではないか。ケニッツ。わたしはお前の力を必要としている」 「おれ、を?」 ケニッツは己自身を指で示す。その顔は半ば呆けていた。ルルスは畳み掛ける。 「そうだ、ケニッツ。我が言葉は我がためのみにあるにあらず。お前の力も、お前のみのためではない。わかるか!」 「・・・・・・」 「このひと時の忍従を己がものとして待て。やがて、すべては報われるだろう。その果てに、我らの求めるものはきたる。いいな、ケニッツ」 「・・・・・・」 「いいな、ケニッツ!」 気おされてケニッツはうなずいた。小刻みに、何度も。 「よろしい。わたしは、わたしの成すべきことのためにしばし向かう。諸君もまた成すべきことを果たせ」 ルルスは身を翻した。 ケニッツとルフターに見えぬ木陰へと回り込み、灰色の魔女の額飾りをはずす。あたりが一息に明るくなる。めまいに似たものを覚えて、ルルスは幹に背を預け、肩から外套をはぎとる。 「ニヒス!」 「消えた?」 ルフターとケニッツの声が聞こえる。二人の駆け来る足音も聞こえる。 顔を上げたルルスの前で、二人は戸惑ったようにあたりを見回す。ケニッツが芸もなく喚いた。 「ルルス!奴はどこへ行った!」 「わからない。不意に消えてしまって・・・・・・」 「・・・・・・くそ!何なんだ!」 森の天蓋を見上げてわめくケニッツを尻目に、ルフターはしずかにルルスに歩み寄ってくる。 「ルルス、君は彼のことを知っていたのか?」 戸惑いの装いをルルスはまとってみせながらうなずいた。 「あの人は、王国のためといった。君たちのほうが知っているのだと思った」 「ルルス、信じたのか」 「どう疑えというんですルフター先生」 「では、今までの策も、奴の言葉からなのか?」 うなずくルルスを前に、ルフターは口ごもり、何か考え込む。ケニッツがその顔を覗き込む。 「・・・・・・ルフターせんせい?」 「わかった」 ルフターはうなずいてみせる。その顔は、今までと全く変わらなかった。それからルフターは皆へと振り向く。 「ケニッツ、それにみんなも聞いてくれ。奴のことは置いておいてほしい」 皆のざわめきにかぶせて、ルフターは続ける。 「僕は、しばらくの間は、あのニヒスを信じてみようと思う。奴の手はずがそれなりに理にかなっているからだぼくらでは、いくさのことはわからない。いくさの機微もだ」 応じるのはざわめきばかりだ。 「奴が、ニヒスが、アシュッツブルグと王国の役に立つ限り、僕らとしても拒むゆえは薄い。だがニヒスは、疑いあらば斬れとも言った。間違っていれば、ぼくが奴を斬る」 「ぼくは、先生を信じる」 ルルスはすぐにうなずき、声高にいってみせる。それからケニッツへと振り向く。 「ケニッツは、どうする?」 問われたケニッツは、とまどったように己を指差して見せる。その目は泳いで、他のものがどう応ずるかを確かめようとしていた。この男の考えることとは、ようするにその程度だ。 「お、おれはよ・・・・・・」 「ルフター先生を信じているんだろう」 「あったりめえよ!」 ルルスはほくそえんだ。 「みんなも、そうだろう?」 呼びかけに、皆はそれぞれにかすかにうなずき、そして辺りを見回して周りのものもそうしていることを確かめ、こわばった笑みを、少し大きくする。戸惑いを含んだ笑みは、次第に広がり、奇妙にうつろな声で、互いに笑いあっていた。 ルルスは息をついた。とにかく、今はここを切り抜けて、進まねばならない。 いや、勝たねばならない。ルルスには力が必要なのだから。
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怨霊の手 怨霊の手 EN2 マジック―直接 相手の手札を1枚見ないで選び、破壊する