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エンゲージリングとは、手の指にはめる輪状の装飾品。宝石を付したものもある。稀に足の指にはめるものもある。歌詞や題名などの固有名詞には「指環」と表記されることもある。 素材は主に金属で金、銀、プラチナなどの貴金属が多い。木やアクリルのものもある。 有史以来存在し、はめる指により指輪に意味があるとされる。左手の薬指につける指輪は「結婚指輪」とされ「聖なる誓い」の意味が付される。結婚指輪については右手の薬指につける国や地域もある。古代ローマにおいては印鑑として用いられた。 歴史 起源 現存する最古の指輪は、古代エジプトの墳墓から発見されたもの。 特に第12王朝ごろから指輪に不死を象徴するスカラベを彫り込んだり、台座に止めたデザインのものが目立っている。まだ第18王朝の頃のものは純金製でデザインは単調でずっしりと重く、所有者の名と肩書きが象形文字で深く刻み込まれている。他に象牙、琥珀のものがあり、一般市民の間には青銅、ガラス、陶製のものがあった。 指輪にスカラベを飾る古代エジプトの風習は後に各地に伝わり、古代ギリシャ、エトルリア、フェニキアなどの指輪にもスカラベが見られる。ギリシャではその他台の一部に平らな広い面を持ち、そこに浮彫りの飾りをつけた金指輪も愛用されていた。フェニキアのものはスカラベが認印の用を果たしていた。エトルリアのスカラベは紅玉髄に彫ったものがある。 ローマ人の指輪は特権または階級を示すものとして知られている。共和制時代にはもっぱら鉄製指輪が用いられ、奴隷には禁じられていた。次に元老院議員および限られた高官にだけ金の指輪が許されるようになり、ついには一般市民はすべて金の指輪をはめることができ、奴隷は鉄の指輪をするようになった。そしてユスティニアヌス帝のときこれらの制限は全廃された。指輪を両手にたくさんはめる風習は古代エジプトから見られたが、ローマ人も中指を除く全ての指に2個ずつはめることがあった。 婚約指輪と結婚指輪 婚約指輪はローマの古い時代からあり、初め鉄製であったのが2世紀頃から金製になった。5世紀頃から日常的に結婚指輪を身につけるする習慣が生じ、11世紀頃からは教会の結婚儀式に組み入れられた。現代において婚約指輪はダイヤモンドか誕生石、結婚指輪はシンプルなデザインの金・白金製の甲丸型が多い。ダイヤモンドが用いられた最古の婚約指輪は、神聖ローマ皇帝マクシミリアンとブルゴーニュ公女マリーの結婚の際で、彼らの名と聖母マリアにちなみM字型に配されている。 その他の指輪 thumb|right|200px|教皇[[シクストゥス4世 (ローマ教皇)|シクストゥス4世の指輪(青銅製)。クリュニー中世美術館蔵。]] 欧州の中世を通じて有名な「司教の指輪」は認印の指輪から発達したものといわれ、新司教が就任するとき、恭しい儀式を以って司教杖とともに渡された。7世紀初頭頃から一般的になり、1194年、インノケンティウス3世の時にこの指輪は金製でなんの彫刻も施してはならないことになったが、あまり守られず、後世司教たちの棺から発見された指輪には様々な彫り込みが見られる。 「教皇の指輪」は聖ペトロが漁をする姿を彫り込んだ物でもともと教皇の認印に使われたが(指輪印―インタリオリング)、15世紀半ば頃からは単に信仰の対象としてだけ扱われるようになり、教皇が変わるたびに新しく作り変えられた。「漁師の指輪」の名がある。 15世紀頃から認印に使われる「商人の指輪」が広まり、同じ頃恋人などに贈る「詩銘の指輪」、痙攣を防ぐ為の指輪などが一般にはめられた。 「毒入り指輪」は毒蛇の牙から着想されたもので、殺人や自殺の為に作られ、古くはハンニバルがこれを使って自殺したといわれる。 日本の指輪 日本では縄文後期~古墳時代の地層より指輪と思われる装身具の出土がある。金製、銀製、青銅製、石製、土器・陶器などである。それ以降は指輪を身につける風習がなくなり、16世紀ごろまでほとんど登場しない。その期間に日本国内で指輪の使用された例は、海外文化との接触を表す場合のみと考えられる。近代の指輪を身につける習俗は、明治に入り西洋風の指輪が入って以降に広まった。 用途による分類 ファッションリング服飾を目的とする指輪。小指に嵌めるピンキーリング、卒業校から記念に斡旋されるカレッジ(スクール)リング、スポーツの全国選手権覇者チームが記念に作るチャンピオンリングなど。左手薬指以外に嵌める。 インタリオリング認印付き指輪。嵌めたまま捺すのではなく、捺印の時は外して手に持つ。 婚約指輪婚約するとき(または婚約したあとで)、男性から女性に贈られる指輪(婚約を参照)。 俗に“値段は給料の3ヶ月分”と、デ・ビアス社がCMをした為に根づいたもの。ヨーロッパでは2ヶ月、米国では1ヶ月でCM戦略をとったという。現在日本では、独身男性の平均所得の給料1ヶ月~2ヶ月半分というのが一般的。 通常、左手の薬指にはめる。結婚式当日には、右手の薬指にはめたあとで、式の途中で左手の薬指にはめ直す。結婚した後は、結婚指輪と重ねて左手にはめることもある。 結婚指輪結婚した夫婦がひとつずつはめる指輪。日本では左手の薬指が一般的だが、国や宗教によっては右手の薬指にはめる事もある。昭和40年頃まで日本ではポピュラーでは無かった習慣であるが、生活の欧米化に伴い増加した。また、紐を通して首から下げるカップルもいる。平凡社の「日本人の大疑問」1995年刊によれば、キリスト教で結婚指輪を認めるようになったのは11世紀ころであり、このころから左手の薬指にはめるようになったという。当時左手の薬指の血管は心臓につながっていると考えられていてこの指にはめれば心に愛情が伝えらるというわけである。もっとも、「左の薬指がいちばん宝石の見栄えがするから」という単純な説もある。 指の意味 左手は”想う”力を表す指右手は”現実”の力を表す 自分の意志で現実を切り開く。難関にぶつかってそれを突破したい時などに最適。親指「指導者」を司る。集団のトップを目指すとき困難を乗り越える力を助け与える。また、自分自身を現すとも言われる。 こっそり心に誓いを立てるとき。精神を高め、能力をアップさせる。人差指理想の実現へ前向きに取り組みたい人や、積極性やコミュニケーション力を高めたい人向き。自分の意思で周囲を動かしたいとき、意志を貫きたいときに。 直感力を司る。その目的によって指輪をつければ、ひらめきやインスピレーションが沸くのを助ける。中指直感、霊感を表す。自分の思ったとおりに行動したいとき、特にギャンブルを好む人に。 愛の力。片思いなど成功させたい恋があるときは就寝時だけ着けても助けになると言われている。薬指創造性やインスピレーションを刺激する。アーティストやクリエイティブな分野で活躍したい人にお勧め。宝石のパワーがストレートに現れる。 変化とチャンスの象徴。願いをかなえたい時やお守りに最適。小指表現力を豊かにする。 お守りの意味を持つ誕生石や星座石などをするのに最適な指。 アイルランドに伝わるクラダリングは独自の意味を持つラブリングで、意味合いは上記とは全く異なる 製造 指輪の製造には鋳造(ちゅうぞう)法、手作り(ハンドメイド)、鍛造(たんぞう)法があるが、現在の主流は鋳造法のうち、ロストワックス法と呼ばれる方法である。 ロストワックス鋳造法 蝋型で原型を作成し、石膏、シリカ等の混合耐火素材で作られた埋没剤にワックス原型を埋没する。それを電気炉にて脱蝋し、それによってできた空洞に溶解した金属を鋳込む。冷えて固まった金属を取り出して、磨き等の仕上げを行う。 製品をシリコンゴムで面複写し、そこにワックスを流しこめば複数のワックス原型ができるため小ロットの量産に向いている。この際に元となるマスターモデルは、ロストワックス法で造られる場合もあれば彫金・鍛金で作られる場合もある。 溶解した金属は強い表面張力を持っている場合が多いので、金属を鋳込む際には遠心力や真空吸引、または圧力を利用する必要があり、専用の鋳造設備が必要となる。鋳造は温度設定や鋳込むタイミングが難しく、鋳造する者の経験や鋳造条件によって製品にムラが出やすい。 手作り(ハンドメイド) 指輪の本体にくる部分ははまず地金を小型のローラーで延ばし、必要な長さや幅、厚みの板を作る。その板を丸めて輪を作り、母材よりも低い融点に調整されたロウ(母材の地金と近い金属)を使ってロウ付け(溶接)する。その後、側面や表面をヤスリで整形する。石座や石を留める爪なども地金から整形し、本体にロウ付けしてゆく。タガネと呼ばれる金属用の彫刻刀で唐草や文字などの装飾を行うことも多く、これを彫金と言う。かなづち等で叩いて槌目と呼ばれる模様を入れる技法などは鍛金の応用であるが、指輪の場合は形がリング状と決まっているのであまり多く用いられない。 鍛造法 鍛造は各メーカーによって様々な工程があるが、地金を鍛える過程、例えば圧延や圧縮といった工程が含まれるのが特徴。加工工程や設備、職人の技術レベルによって出来上がる指輪の品質にも差が出る。 (例)職人がハンマーで叩く事によって地金を鍛える方法。 (例)大型の機器を使用し、数十~百トンクラスの圧力をかけて地金を鍛える方法。 大型の機器を使用し、数十~百トンクラスの圧力をかけて地金を鍛える場合は、大規模な設備、職人の数や技術も必要とするので、中小企業では手がけにくい製法である。百トン単位の圧力を加えることで地金を鍛えた場合、高密度・高耐久となる。地金の中の空気は殆ど無く、鋳造に見られる”す”もない。 近代的製法 機械による削り出しでリングを整形する方法もあり、より工業的な手法である。CADデータから光造形法やインクジェット方式等の3Dプリンタで原型を製作し、ロストワックス法で製造するといった技術も進んでいる。チタン等で黒や青などの色づけを行うメッキ、メタルコーティングも流行している。レーザー溶接、レーザー彫刻機の普及も進んでいる。 リングという形状ゆえにダイキャストやプレス加工などが応用が難しく、また大量に消費される性質の商品でもないため大量生産方式はいまだ確立していない。機械化された一部を除いて、職人の手作業による部分が多い。 指輪のサイズ 指輪のサイズの表示は各国により異なっているため、ISO(国際標準化機構)により、ISO 8653として国際的に標準化・統一化が進められている。日本国内においても、ISO 8653に準拠したJIS規格(S4700)が1998年に制定され、2002年より普及が始まっている。しかしながら普及は徐々に進みつつある中であり、混乱を防ぐために現在も、従来からの日本慣習のサイズ表記(JCS=Japan Custom Size)が併用されている。 ISO(JIS)規格表記では、リングの直径が1/3mmずつでとられ、それを基に、最小41mm~最大76mmまでの間で、指輪の内周の値に最も近い整数として表記される。サイズ表記の方法としては、「指輪のサイズは、対応国際規格の番号に続けて、その指輪の測定内周を四捨五入した最も近いミリメートルの整数値で表示しなければならない。」と規定されており、例えば、内周43mmの指輪をサイズ表示する際には、 「ISO8653-43」となる。 ヨーロッパ諸国では、ISO規格か、或いはその数値から40を引いたヨーロッパサイズを採用しており、イギリスではISO規格に準拠して1987年に改訂された、アルファベットを割り当てたスタンダード6820規格を採用している。英国サイズは、ニュージーランド、オーストラリア、南アフリカなどでも用いられている。 サイズをX番と呼ぶことも、X号と呼ぶこともあるが、社団法人日本ジュエリー協会(JJA=Japan Jewellery Association)では、「JISサイズは『○号』、JCSサイズは『○番』と呼ぶことが 間違いをおこしにくい」と、「号」と「番」との意図的な使い分けを推奨している。 目次 トップページ アクセサリー スタイル アクセサリー ジュエリー リング 指輪 ピアス イヤリング ネックレス ペンダント ブレスレット ブローチ メンズジュエリー 誕生石 ペアリング 婚約指輪 結婚指輪 マリッジリング エンゲージリング ピンキーリング ダイヤモンド ダイアモンド ダイヤ ダイア ジルコニア キュービックジルコニア シルバー ゴールド ホワイトゴールド ピンクゴールド プラチナ 加藤夏希 平山あや 外部ウィキ アクセサリー ジュエリー リング 指輪 イヤリング ピアス ネックレス ペンダント ブレスレット ブローチ 誕生石 ペアリング 婚約指輪 結婚指輪 マリッジリング エンゲージリング ピンキーリング ダイヤモンド ダイアモンド ダイヤ ダイア ジルコニア キュービックジルコニア シルバー ゴールド ホワイトゴールド ピンクゴールド プラチナ 加藤夏希 平山あや アクセサリー通販ショップ ダイヤモンドのリング・ピアス・ペンダント・ネックレスなら、セール価格のジュエリー通販ショップ 「アクセサリースタイル」 リング 指輪 イヤリング ピアス ペンダント ネックレス ダイヤモンド 誕生石 メンズジュエリー 加藤夏希 me. 平山あや with me. メンズジュエリー L&Co 婚約指輪 結婚指輪 マリッジリング エンゲージリング ピンキーリング ダイヤモンド ダイアモンド ダイヤ ダイア ジルコニア キュービックジルコニア 引用元サイト このページの情報の一部は、wikipedia 2008/07/22 から引用しています。
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エンゲージリングとは、手の指にはめる輪状の装飾品。宝石を付したものもある。稀に足の指にはめるものもある。歌詞や題名などの固有名詞には「指環」と表記されることもある。 素材は主に金属で金、銀、プラチナなどの貴金属が多い。木やアクリルのものもある。 有史以来存在し、はめる指により指輪に意味があるとされる。左手の薬指につける指輪は「結婚指輪」とされ「聖なる誓い」の意味が付される。結婚指輪については右手の薬指につける国や地域もある。古代ローマにおいては印鑑として用いられた。 歴史 起源 現存する最古の指輪は、古代エジプトの墳墓から発見されたもの。 特に第12王朝ごろから指輪に不死を象徴するスカラベを彫り込んだり、台座に止めたデザインのものが目立っている。まだ第18王朝の頃のものは純金製でデザインは単調でずっしりと重く、所有者の名と肩書きが象形文字で深く刻み込まれている。他に象牙、琥珀のものがあり、一般市民の間には青銅、ガラス、陶製のものがあった。 指輪にスカラベを飾る古代エジプトの風習は後に各地に伝わり、古代ギリシャ、エトルリア、フェニキアなどの指輪にもスカラベが見られる。ギリシャではその他台の一部に平らな広い面を持ち、そこに浮彫りの飾りをつけた金指輪も愛用されていた。フェニキアのものはスカラベが認印の用を果たしていた。エトルリアのスカラベは紅玉髄に彫ったものがある。 ローマ人の指輪は特権または階級を示すものとして知られている。共和制時代にはもっぱら鉄製指輪が用いられ、奴隷には禁じられていた。次に元老院議員および限られた高官にだけ金の指輪が許されるようになり、ついには一般市民はすべて金の指輪をはめることができ、奴隷は鉄の指輪をするようになった。そしてユスティニアヌス帝のときこれらの制限は全廃された。指輪を両手にたくさんはめる風習は古代エジプトから見られたが、ローマ人も中指を除く全ての指に2個ずつはめることがあった。 婚約指輪と結婚指輪 婚約指輪はローマの古い時代からあり、初め鉄製であったのが2世紀頃から金製になった。5世紀頃から日常的に結婚指輪を身につけるする習慣が生じ、11世紀頃からは教会の結婚儀式に組み入れられた。現代において婚約指輪はダイヤモンドか誕生石、結婚指輪はシンプルなデザインの金・白金製の甲丸型が多い。ダイヤモンドが用いられた最古の婚約指輪は、神聖ローマ皇帝マクシミリアンとブルゴーニュ公女マリーの結婚の際で、彼らの名と聖母マリアにちなみM字型に配されている。 その他の指輪 thumb|right|200px|教皇[[シクストゥス4世 (ローマ教皇)|シクストゥス4世の指輪(青銅製)。クリュニー中世美術館蔵。]] 欧州の中世を通じて有名な「司教の指輪」は認印の指輪から発達したものといわれ、新司教が就任するとき、恭しい儀式を以って司教杖とともに渡された。7世紀初頭頃から一般的になり、1194年、インノケンティウス3世の時にこの指輪は金製でなんの彫刻も施してはならないことになったが、あまり守られず、後世司教たちの棺から発見された指輪には様々な彫り込みが見られる。 「教皇の指輪」は聖ペトロが漁をする姿を彫り込んだ物でもともと教皇の認印に使われたが(指輪印―インタリオリング)、15世紀半ば頃からは単に信仰の対象としてだけ扱われるようになり、教皇が変わるたびに新しく作り変えられた。「漁師の指輪」の名がある。 15世紀頃から認印に使われる「商人の指輪」が広まり、同じ頃恋人などに贈る「詩銘の指輪」、痙攣を防ぐ為の指輪などが一般にはめられた。 「毒入り指輪」は毒蛇の牙から着想されたもので、殺人や自殺の為に作られ、古くはハンニバルがこれを使って自殺したといわれる。 日本の指輪 日本では縄文後期~古墳時代の地層より指輪と思われる装身具の出土がある。金製、銀製、青銅製、石製、土器・陶器などである。それ以降は指輪を身につける風習がなくなり、16世紀ごろまでほとんど登場しない。その期間に日本国内で指輪の使用された例は、海外文化との接触を表す場合のみと考えられる。近代の指輪を身につける習俗は、明治に入り西洋風の指輪が入って以降に広まった。 用途による分類 ファッションリング服飾を目的とする指輪。小指に嵌めるピンキーリング、卒業校から記念に斡旋されるカレッジ(スクール)リング、スポーツの全国選手権覇者チームが記念に作るチャンピオンリングなど。左手薬指以外に嵌める。 インタリオリング認印付き指輪。嵌めたまま捺すのではなく、捺印の時は外して手に持つ。 婚約指輪婚約するとき(または婚約したあとで)、男性から女性に贈られる指輪(婚約を参照)。 俗に“値段は給料の3ヶ月分”と、デ・ビアス社がCMをした為に根づいたもの。ヨーロッパでは2ヶ月、米国では1ヶ月でCM戦略をとったという。現在日本では、独身男性の平均所得の給料1ヶ月~2ヶ月半分というのが一般的。 通常、左手の薬指にはめる。結婚式当日には、右手の薬指にはめたあとで、式の途中で左手の薬指にはめ直す。結婚した後は、結婚指輪と重ねて左手にはめることもある。 結婚指輪結婚した夫婦がひとつずつはめる指輪。日本では左手の薬指が一般的だが、国や宗教によっては右手の薬指にはめる事もある。昭和40年頃まで日本ではポピュラーでは無かった習慣であるが、生活の欧米化に伴い増加した。また、紐を通して首から下げるカップルもいる。平凡社の「日本人の大疑問」1995年刊によれば、キリスト教で結婚指輪を認めるようになったのは11世紀ころであり、このころから左手の薬指にはめるようになったという。当時左手の薬指の血管は心臓につながっていると考えられていてこの指にはめれば心に愛情が伝えらるというわけである。もっとも、「左の薬指がいちばん宝石の見栄えがするから」という単純な説もある。 指の意味 左手は”想う”力を表す指右手は”現実”の力を表す 自分の意志で現実を切り開く。難関にぶつかってそれを突破したい時などに最適。親指「指導者」を司る。集団のトップを目指すとき困難を乗り越える力を助け与える。また、自分自身を現すとも言われる。 こっそり心に誓いを立てるとき。精神を高め、能力をアップさせる。人差指理想の実現へ前向きに取り組みたい人や、積極性やコミュニケーション力を高めたい人向き。自分の意思で周囲を動かしたいとき、意志を貫きたいときに。 直感力を司る。その目的によって指輪をつければ、ひらめきやインスピレーションが沸くのを助ける。中指直感、霊感を表す。自分の思ったとおりに行動したいとき、特にギャンブルを好む人に。 愛の力。片思いなど成功させたい恋があるときは就寝時だけ着けても助けになると言われている。薬指創造性やインスピレーションを刺激する。アーティストやクリエイティブな分野で活躍したい人にお勧め。宝石のパワーがストレートに現れる。 変化とチャンスの象徴。願いをかなえたい時やお守りに最適。小指表現力を豊かにする。 お守りの意味を持つ誕生石や星座石などをするのに最適な指。 アイルランドに伝わるクラダリングは独自の意味を持つラブリングで、意味合いは上記とは全く異なる 製造 指輪の製造には鋳造(ちゅうぞう)法、手作り(ハンドメイド)、鍛造(たんぞう)法があるが、現在の主流は鋳造法のうち、ロストワックス法と呼ばれる方法である。 ロストワックス鋳造法 蝋型で原型を作成し、石膏、シリカ等の混合耐火素材で作られた埋没剤にワックス原型を埋没する。それを電気炉にて脱蝋し、それによってできた空洞に溶解した金属を鋳込む。冷えて固まった金属を取り出して、磨き等の仕上げを行う。 製品をシリコンゴムで面複写し、そこにワックスを流しこめば複数のワックス原型ができるため小ロットの量産に向いている。この際に元となるマスターモデルは、ロストワックス法で造られる場合もあれば彫金・鍛金で作られる場合もある。 溶解した金属は強い表面張力を持っている場合が多いので、金属を鋳込む際には遠心力や真空吸引、または圧力を利用する必要があり、専用の鋳造設備が必要となる。鋳造は温度設定や鋳込むタイミングが難しく、鋳造する者の経験や鋳造条件によって製品にムラが出やすい。 手作り(ハンドメイド) 指輪の本体にくる部分ははまず地金を小型のローラーで延ばし、必要な長さや幅、厚みの板を作る。その板を丸めて輪を作り、母材よりも低い融点に調整されたロウ(母材の地金と近い金属)を使ってロウ付け(溶接)する。その後、側面や表面をヤスリで整形する。石座や石を留める爪なども地金から整形し、本体にロウ付けしてゆく。タガネと呼ばれる金属用の彫刻刀で唐草や文字などの装飾を行うことも多く、これを彫金と言う。かなづち等で叩いて槌目と呼ばれる模様を入れる技法などは鍛金の応用であるが、指輪の場合は形がリング状と決まっているのであまり多く用いられない。 鍛造法 鍛造は各メーカーによって様々な工程があるが、地金を鍛える過程、例えば圧延や圧縮といった工程が含まれるのが特徴。加工工程や設備、職人の技術レベルによって出来上がる指輪の品質にも差が出る。 (例)職人がハンマーで叩く事によって地金を鍛える方法。 (例)大型の機器を使用し、数十~百トンクラスの圧力をかけて地金を鍛える方法。 大型の機器を使用し、数十~百トンクラスの圧力をかけて地金を鍛える場合は、大規模な設備、職人の数や技術も必要とするので、中小企業では手がけにくい製法である。百トン単位の圧力を加えることで地金を鍛えた場合、高密度・高耐久となる。地金の中の空気は殆ど無く、鋳造に見られる”す”もない。 近代的製法 機械による削り出しでリングを整形する方法もあり、より工業的な手法である。CADデータから光造形法やインクジェット方式等の3Dプリンタで原型を製作し、ロストワックス法で製造するといった技術も進んでいる。チタン等で黒や青などの色づけを行うメッキ、メタルコーティングも流行している。レーザー溶接、レーザー彫刻機の普及も進んでいる。 リングという形状ゆえにダイキャストやプレス加工などが応用が難しく、また大量に消費される性質の商品でもないため大量生産方式はいまだ確立していない。機械化された一部を除いて、職人の手作業による部分が多い。 指輪のサイズ 指輪のサイズの表示は各国により異なっているため、ISO(国際標準化機構)により、ISO 8653として国際的に標準化・統一化が進められている。日本国内においても、ISO 8653に準拠したJIS規格(S4700)が1998年に制定され、2002年より普及が始まっている。しかしながら普及は徐々に進みつつある中であり、混乱を防ぐために現在も、従来からの日本慣習のサイズ表記(JCS=Japan Custom Size)が併用されている。 ISO(JIS)規格表記では、リングの直径が1/3mmずつでとられ、それを基に、最小41mm~最大76mmまでの間で、指輪の内周の値に最も近い整数として表記される。サイズ表記の方法としては、「指輪のサイズは、対応国際規格の番号に続けて、その指輪の測定内周を四捨五入した最も近いミリメートルの整数値で表示しなければならない。」と規定されており、例えば、内周43mmの指輪をサイズ表示する際には、 「ISO8653-43」となる。 ヨーロッパ諸国では、ISO規格か、或いはその数値から40を引いたヨーロッパサイズを採用しており、イギリスではISO規格に準拠して1987年に改訂された、アルファベットを割り当てたスタンダード6820規格を採用している。英国サイズは、ニュージーランド、オーストラリア、南アフリカなどでも用いられている。 サイズをX番と呼ぶことも、X号と呼ぶこともあるが、社団法人日本ジュエリー協会(JJA=Japan Jewellery Association)では、「JISサイズは『○号』、JCSサイズは『○番』と呼ぶことが 間違いをおこしにくい」と、「号」と「番」との意図的な使い分けを推奨している。 目次 トップページ アクセサリー スタイル アクセサリー ジュエリー リング 指輪 ピアス イヤリング ネックレス ペンダント ブレスレット ブローチ メンズジュエリー 誕生石 ペアリング 婚約指輪 結婚指輪 マリッジリング エンゲージリング ピンキーリング ダイヤモンド ダイアモンド ダイヤ ダイア ジルコニア キュービックジルコニア シルバー ゴールド ホワイトゴールド ピンクゴールド プラチナ 加藤夏希 平山あや 外部ウィキ アクセサリー ジュエリー リング 指輪 イヤリング ピアス ネックレス ペンダント ブレスレット ブローチ 誕生石 ペアリング 婚約指輪 結婚指輪 マリッジリング エンゲージリング ピンキーリング ダイヤモンド ダイアモンド ダイヤ ダイア ジルコニア キュービックジルコニア シルバー ゴールド ホワイトゴールド ピンクゴールド プラチナ 加藤夏希 平山あや アクセサリー通販ショップ ダイヤモンドのリング・ピアス・ペンダント・ネックレスなら、セール価格のジュエリー通販ショップ 「アクセサリースタイル」 リング 指輪 イヤリング ピアス ペンダント ネックレス ダイヤモンド 誕生石 メンズジュエリー 加藤夏希 me. 平山あや with me. メンズジュエリー L&Co 婚約指輪 結婚指輪 マリッジリング エンゲージリング ピンキーリング ダイヤモンド ダイアモンド ダイヤ ダイア ジルコニア キュービックジルコニア 引用元サイト このページの情報の一部は、wikipedia 2008/07/22 から引用しています。
https://w.atwiki.jp/storn/pages/28.html
エンゲージリングとは、手の指にはめる輪状の装飾品。宝石を付したものもある。稀に足の指にはめるものもある。歌詞や題名などの固有名詞には「指環」と表記されることもある。 素材は主に金属で金、銀、プラチナなどの貴金属が多い。木やアクリルのものもある。 有史以来存在し、はめる指により指輪に意味があるとされる。左手の薬指につける指輪は「結婚指輪」とされ「聖なる誓い」の意味が付される。結婚指輪については右手の薬指につける国や地域もある。古代ローマにおいては印鑑として用いられた。 歴史 起源 現存する最古の指輪は、古代エジプトの墳墓から発見されたもの。 特に第12王朝ごろから指輪に不死を象徴するスカラベを彫り込んだり、台座に止めたデザインのものが目立っている。まだ第18王朝の頃のものは純金製でデザインは単調でずっしりと重く、所有者の名と肩書きが象形文字で深く刻み込まれている。他に象牙、琥珀のものがあり、一般市民の間には青銅、ガラス、陶製のものがあった。 指輪にスカラベを飾る古代エジプトの風習は後に各地に伝わり、古代ギリシャ、エトルリア、フェニキアなどの指輪にもスカラベが見られる。ギリシャではその他台の一部に平らな広い面を持ち、そこに浮彫りの飾りをつけた金指輪も愛用されていた。フェニキアのものはスカラベが認印の用を果たしていた。エトルリアのスカラベは紅玉髄に彫ったものがある。 ローマ人の指輪は特権または階級を示すものとして知られている。共和制時代にはもっぱら鉄製指輪が用いられ、奴隷には禁じられていた。次に元老院議員および限られた高官にだけ金の指輪が許されるようになり、ついには一般市民はすべて金の指輪をはめることができ、奴隷は鉄の指輪をするようになった。そしてユスティニアヌス帝のときこれらの制限は全廃された。指輪を両手にたくさんはめる風習は古代エジプトから見られたが、ローマ人も中指を除く全ての指に2個ずつはめることがあった。 婚約指輪と結婚指輪 婚約指輪はローマの古い時代からあり、初め鉄製であったのが2世紀頃から金製になった。5世紀頃から日常的に結婚指輪を身につけるする習慣が生じ、11世紀頃からは教会の結婚儀式に組み入れられた。現代において婚約指輪はダイヤモンドか誕生石、結婚指輪はシンプルなデザインの金・白金製の甲丸型が多い。ダイヤモンドが用いられた最古の婚約指輪は、神聖ローマ皇帝マクシミリアンとブルゴーニュ公女マリーの結婚の際で、彼らの名と聖母マリアにちなみM字型に配されている。 その他の指輪 thumb|right|200px|教皇[[シクストゥス4世 (ローマ教皇)|シクストゥス4世の指輪(青銅製)。クリュニー中世美術館蔵。]] 欧州の中世を通じて有名な「司教の指輪」は認印の指輪から発達したものといわれ、新司教が就任するとき、恭しい儀式を以って司教杖とともに渡された。7世紀初頭頃から一般的になり、1194年、インノケンティウス3世の時にこの指輪は金製でなんの彫刻も施してはならないことになったが、あまり守られず、後世司教たちの棺から発見された指輪には様々な彫り込みが見られる。 「教皇の指輪」は聖ペトロが漁をする姿を彫り込んだ物でもともと教皇の認印に使われたが(指輪印―インタリオリング)、15世紀半ば頃からは単に信仰の対象としてだけ扱われるようになり、教皇が変わるたびに新しく作り変えられた。「漁師の指輪」の名がある。 15世紀頃から認印に使われる「商人の指輪」が広まり、同じ頃恋人などに贈る「詩銘の指輪」、痙攣を防ぐ為の指輪などが一般にはめられた。 「毒入り指輪」は毒蛇の牙から着想されたもので、殺人や自殺の為に作られ、古くはハンニバルがこれを使って自殺したといわれる。 日本の指輪 日本では縄文後期~古墳時代の地層より指輪と思われる装身具の出土がある。金製、銀製、青銅製、石製、土器・陶器などである。それ以降は指輪を身につける風習がなくなり、16世紀ごろまでほとんど登場しない。その期間に日本国内で指輪の使用された例は、海外文化との接触を表す場合のみと考えられる。近代の指輪を身につける習俗は、明治に入り西洋風の指輪が入って以降に広まった。 用途による分類 ファッションリング服飾を目的とする指輪。小指に嵌めるピンキーリング、卒業校から記念に斡旋されるカレッジ(スクール)リング、スポーツの全国選手権覇者チームが記念に作るチャンピオンリングなど。左手薬指以外に嵌める。 インタリオリング認印付き指輪。嵌めたまま捺すのではなく、捺印の時は外して手に持つ。 婚約指輪婚約するとき(または婚約したあとで)、男性から女性に贈られる指輪(婚約を参照)。 俗に“値段は給料の3ヶ月分”と、デ・ビアス社がCMをした為に根づいたもの。ヨーロッパでは2ヶ月、米国では1ヶ月でCM戦略をとったという。現在日本では、独身男性の平均所得の給料1ヶ月~2ヶ月半分というのが一般的。 通常、左手の薬指にはめる。結婚式当日には、右手の薬指にはめたあとで、式の途中で左手の薬指にはめ直す。結婚した後は、結婚指輪と重ねて左手にはめることもある。 結婚指輪結婚した夫婦がひとつずつはめる指輪。日本では左手の薬指が一般的だが、国や宗教によっては右手の薬指にはめる事もある。昭和40年頃まで日本ではポピュラーでは無かった習慣であるが、生活の欧米化に伴い増加した。また、紐を通して首から下げるカップルもいる。平凡社の「日本人の大疑問」1995年刊によれば、キリスト教で結婚指輪を認めるようになったのは11世紀ころであり、このころから左手の薬指にはめるようになったという。当時左手の薬指の血管は心臓につながっていると考えられていてこの指にはめれば心に愛情が伝えらるというわけである。もっとも、「左の薬指がいちばん宝石の見栄えがするから」という単純な説もある。 指の意味 左手は”想う”力を表す指右手は”現実”の力を表す 自分の意志で現実を切り開く。難関にぶつかってそれを突破したい時などに最適。親指「指導者」を司る。集団のトップを目指すとき困難を乗り越える力を助け与える。また、自分自身を現すとも言われる。 こっそり心に誓いを立てるとき。精神を高め、能力をアップさせる。人差指理想の実現へ前向きに取り組みたい人や、積極性やコミュニケーション力を高めたい人向き。自分の意思で周囲を動かしたいとき、意志を貫きたいときに。 直感力を司る。その目的によって指輪をつければ、ひらめきやインスピレーションが沸くのを助ける。中指直感、霊感を表す。自分の思ったとおりに行動したいとき、特にギャンブルを好む人に。 愛の力。片思いなど成功させたい恋があるときは就寝時だけ着けても助けになると言われている。薬指創造性やインスピレーションを刺激する。アーティストやクリエイティブな分野で活躍したい人にお勧め。宝石のパワーがストレートに現れる。 変化とチャンスの象徴。願いをかなえたい時やお守りに最適。小指表現力を豊かにする。 お守りの意味を持つ誕生石や星座石などをするのに最適な指。 アイルランドに伝わるクラダリングは独自の意味を持つラブリングで、意味合いは上記とは全く異なる 製造 指輪の製造には鋳造(ちゅうぞう)法、手作り(ハンドメイド)、鍛造(たんぞう)法があるが、現在の主流は鋳造法のうち、ロストワックス法と呼ばれる方法である。 ロストワックス鋳造法 蝋型で原型を作成し、石膏、シリカ等の混合耐火素材で作られた埋没剤にワックス原型を埋没する。それを電気炉にて脱蝋し、それによってできた空洞に溶解した金属を鋳込む。冷えて固まった金属を取り出して、磨き等の仕上げを行う。 製品をシリコンゴムで面複写し、そこにワックスを流しこめば複数のワックス原型ができるため小ロットの量産に向いている。この際に元となるマスターモデルは、ロストワックス法で造られる場合もあれば彫金・鍛金で作られる場合もある。 溶解した金属は強い表面張力を持っている場合が多いので、金属を鋳込む際には遠心力や真空吸引、または圧力を利用する必要があり、専用の鋳造設備が必要となる。鋳造は温度設定や鋳込むタイミングが難しく、鋳造する者の経験や鋳造条件によって製品にムラが出やすい。 手作り(ハンドメイド) 指輪の本体にくる部分ははまず地金を小型のローラーで延ばし、必要な長さや幅、厚みの板を作る。その板を丸めて輪を作り、母材よりも低い融点に調整されたロウ(母材の地金と近い金属)を使ってロウ付け(溶接)する。その後、側面や表面をヤスリで整形する。石座や石を留める爪なども地金から整形し、本体にロウ付けしてゆく。タガネと呼ばれる金属用の彫刻刀で唐草や文字などの装飾を行うことも多く、これを彫金と言う。かなづち等で叩いて槌目と呼ばれる模様を入れる技法などは鍛金の応用であるが、指輪の場合は形がリング状と決まっているのであまり多く用いられない。 鍛造法 鍛造は各メーカーによって様々な工程があるが、地金を鍛える過程、例えば圧延や圧縮といった工程が含まれるのが特徴。加工工程や設備、職人の技術レベルによって出来上がる指輪の品質にも差が出る。 (例)職人がハンマーで叩く事によって地金を鍛える方法。 (例)大型の機器を使用し、数十~百トンクラスの圧力をかけて地金を鍛える方法。 大型の機器を使用し、数十~百トンクラスの圧力をかけて地金を鍛える場合は、大規模な設備、職人の数や技術も必要とするので、中小企業では手がけにくい製法である。百トン単位の圧力を加えることで地金を鍛えた場合、高密度・高耐久となる。地金の中の空気は殆ど無く、鋳造に見られる”す”もない。 近代的製法 機械による削り出しでリングを整形する方法もあり、より工業的な手法である。CADデータから光造形法やインクジェット方式等の3Dプリンタで原型を製作し、ロストワックス法で製造するといった技術も進んでいる。チタン等で黒や青などの色づけを行うメッキ、メタルコーティングも流行している。レーザー溶接、レーザー彫刻機の普及も進んでいる。 リングという形状ゆえにダイキャストやプレス加工などが応用が難しく、また大量に消費される性質の商品でもないため大量生産方式はいまだ確立していない。機械化された一部を除いて、職人の手作業による部分が多い。 指輪のサイズ 指輪のサイズの表示は各国により異なっているため、ISO(国際標準化機構)により、ISO 8653として国際的に標準化・統一化が進められている。日本国内においても、ISO 8653に準拠したJIS規格(S4700)が1998年に制定され、2002年より普及が始まっている。しかしながら普及は徐々に進みつつある中であり、混乱を防ぐために現在も、従来からの日本慣習のサイズ表記(JCS=Japan Custom Size)が併用されている。 ISO(JIS)規格表記では、リングの直径が1/3mmずつでとられ、それを基に、最小41mm~最大76mmまでの間で、指輪の内周の値に最も近い整数として表記される。サイズ表記の方法としては、「指輪のサイズは、対応国際規格の番号に続けて、その指輪の測定内周を四捨五入した最も近いミリメートルの整数値で表示しなければならない。」と規定されており、例えば、内周43mmの指輪をサイズ表示する際には、 「ISO8653-43」となる。 ヨーロッパ諸国では、ISO規格か、或いはその数値から40を引いたヨーロッパサイズを採用しており、イギリスではISO規格に準拠して1987年に改訂された、アルファベットを割り当てたスタンダード6820規格を採用している。英国サイズは、ニュージーランド、オーストラリア、南アフリカなどでも用いられている。 サイズをX番と呼ぶことも、X号と呼ぶこともあるが、社団法人日本ジュエリー協会(JJA=Japan Jewellery Association)では、「JISサイズは『○号』、JCSサイズは『○番』と呼ぶことが 間違いをおこしにくい」と、「号」と「番」との意図的な使い分けを推奨している。 目次 トップページ アクセサリー スタイル アクセサリー ジュエリー リング 指輪 ピアス イヤリング ネックレス ペンダント ブレスレット ブローチ メンズジュエリー 誕生石 ペアリング 婚約指輪 結婚指輪 マリッジリング エンゲージリング ピンキーリング ダイヤモンド ダイアモンド ダイヤ ダイア ジルコニア キュービックジルコニア シルバー ゴールド ホワイトゴールド ピンクゴールド プラチナ 加藤夏希 平山あや 外部ウィキ アクセサリー ジュエリー リング 指輪 イヤリング ピアス ネックレス ペンダント ブレスレット ブローチ 誕生石 ペアリング 婚約指輪 結婚指輪 マリッジリング エンゲージリング ピンキーリング ダイヤモンド ダイアモンド ダイヤ ダイア ジルコニア キュービックジルコニア シルバー ゴールド ホワイトゴールド ピンクゴールド プラチナ 加藤夏希 平山あや アクセサリー通販ショップ ダイヤモンドのリング・ピアス・ペンダント・ネックレスなら、セール価格のジュエリー通販ショップ 「アクセサリースタイル」 リング 指輪 イヤリング ピアス ペンダント ネックレス ダイヤモンド 誕生石 メンズジュエリー 加藤夏希 me. 平山あや with me. メンズジュエリー L&Co 婚約指輪 結婚指輪 マリッジリング エンゲージリング ピンキーリング ダイヤモンド ダイアモンド ダイヤ ダイア ジルコニア キュービックジルコニア 引用元サイト このページの情報の一部は、wikipedia 2008/07/22 から引用しています。
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エンゲージリングとは、手の指にはめる輪状の装飾品。宝石を付したものもある。稀に足の指にはめるものもある。歌詞や題名などの固有名詞には「指環」と表記されることもある。 素材は主に金属で金、銀、プラチナなどの貴金属が多い。木やアクリルのものもある。 有史以来存在し、はめる指により指輪に意味があるとされる。左手の薬指につける指輪は「結婚指輪」とされ「聖なる誓い」の意味が付される。結婚指輪については右手の薬指につける国や地域もある。古代ローマにおいては印鑑として用いられた。 歴史 起源 現存する最古の指輪は、古代エジプトの墳墓から発見されたもの。 特に第12王朝ごろから指輪に不死を象徴するスカラベを彫り込んだり、台座に止めたデザインのものが目立っている。まだ第18王朝の頃のものは純金製でデザインは単調でずっしりと重く、所有者の名と肩書きが象形文字で深く刻み込まれている。他に象牙、琥珀のものがあり、一般市民の間には青銅、ガラス、陶製のものがあった。 指輪にスカラベを飾る古代エジプトの風習は後に各地に伝わり、古代ギリシャ、エトルリア、フェニキアなどの指輪にもスカラベが見られる。ギリシャではその他台の一部に平らな広い面を持ち、そこに浮彫りの飾りをつけた金指輪も愛用されていた。フェニキアのものはスカラベが認印の用を果たしていた。エトルリアのスカラベは紅玉髄に彫ったものがある。 ローマ人の指輪は特権または階級を示すものとして知られている。共和制時代にはもっぱら鉄製指輪が用いられ、奴隷には禁じられていた。次に元老院議員および限られた高官にだけ金の指輪が許されるようになり、ついには一般市民はすべて金の指輪をはめることができ、奴隷は鉄の指輪をするようになった。そしてユスティニアヌス帝のときこれらの制限は全廃された。指輪を両手にたくさんはめる風習は古代エジプトから見られたが、ローマ人も中指を除く全ての指に2個ずつはめることがあった。 婚約指輪と結婚指輪 婚約指輪はローマの古い時代からあり、初め鉄製であったのが2世紀頃から金製になった。5世紀頃から日常的に結婚指輪を身につけるする習慣が生じ、11世紀頃からは教会の結婚儀式に組み入れられた。現代において婚約指輪はダイヤモンドか誕生石、結婚指輪はシンプルなデザインの金・白金製の甲丸型が多い。ダイヤモンドが用いられた最古の婚約指輪は、神聖ローマ皇帝マクシミリアンとブルゴーニュ公女マリーの結婚の際で、彼らの名と聖母マリアにちなみM字型に配されている。 その他の指輪 thumb|right|200px|教皇[[シクストゥス4世 (ローマ教皇)|シクストゥス4世の指輪(青銅製)。クリュニー中世美術館蔵。]] 欧州の中世を通じて有名な「司教の指輪」は認印の指輪から発達したものといわれ、新司教が就任するとき、恭しい儀式を以って司教杖とともに渡された。7世紀初頭頃から一般的になり、1194年、インノケンティウス3世の時にこの指輪は金製でなんの彫刻も施してはならないことになったが、あまり守られず、後世司教たちの棺から発見された指輪には様々な彫り込みが見られる。 「教皇の指輪」は聖ペトロが漁をする姿を彫り込んだ物でもともと教皇の認印に使われたが(指輪印―インタリオリング)、15世紀半ば頃からは単に信仰の対象としてだけ扱われるようになり、教皇が変わるたびに新しく作り変えられた。「漁師の指輪」の名がある。 15世紀頃から認印に使われる「商人の指輪」が広まり、同じ頃恋人などに贈る「詩銘の指輪」、痙攣を防ぐ為の指輪などが一般にはめられた。 「毒入り指輪」は毒蛇の牙から着想されたもので、殺人や自殺の為に作られ、古くはハンニバルがこれを使って自殺したといわれる。 日本の指輪 日本では縄文後期~古墳時代の地層より指輪と思われる装身具の出土がある。金製、銀製、青銅製、石製、土器・陶器などである。それ以降は指輪を身につける風習がなくなり、16世紀ごろまでほとんど登場しない。その期間に日本国内で指輪の使用された例は、海外文化との接触を表す場合のみと考えられる。近代の指輪を身につける習俗は、明治に入り西洋風の指輪が入って以降に広まった。 用途による分類 ファッションリング服飾を目的とする指輪。小指に嵌めるピンキーリング、卒業校から記念に斡旋されるカレッジ(スクール)リング、スポーツの全国選手権覇者チームが記念に作るチャンピオンリングなど。左手薬指以外に嵌める。 インタリオリング認印付き指輪。嵌めたまま捺すのではなく、捺印の時は外して手に持つ。 婚約指輪婚約するとき(または婚約したあとで)、男性から女性に贈られる指輪(婚約を参照)。 俗に“値段は給料の3ヶ月分”と、デ・ビアス社がCMをした為に根づいたもの。ヨーロッパでは2ヶ月、米国では1ヶ月でCM戦略をとったという。現在日本では、独身男性の平均所得の給料1ヶ月~2ヶ月半分というのが一般的。 通常、左手の薬指にはめる。結婚式当日には、右手の薬指にはめたあとで、式の途中で左手の薬指にはめ直す。結婚した後は、結婚指輪と重ねて左手にはめることもある。 結婚指輪結婚した夫婦がひとつずつはめる指輪。日本では左手の薬指が一般的だが、国や宗教によっては右手の薬指にはめる事もある。昭和40年頃まで日本ではポピュラーでは無かった習慣であるが、生活の欧米化に伴い増加した。また、紐を通して首から下げるカップルもいる。平凡社の「日本人の大疑問」1995年刊によれば、キリスト教で結婚指輪を認めるようになったのは11世紀ころであり、このころから左手の薬指にはめるようになったという。当時左手の薬指の血管は心臓につながっていると考えられていてこの指にはめれば心に愛情が伝えらるというわけである。もっとも、「左の薬指がいちばん宝石の見栄えがするから」という単純な説もある。 指の意味 左手は”想う”力を表す指右手は”現実”の力を表す 自分の意志で現実を切り開く。難関にぶつかってそれを突破したい時などに最適。親指「指導者」を司る。集団のトップを目指すとき困難を乗り越える力を助け与える。また、自分自身を現すとも言われる。 こっそり心に誓いを立てるとき。精神を高め、能力をアップさせる。人差指理想の実現へ前向きに取り組みたい人や、積極性やコミュニケーション力を高めたい人向き。自分の意思で周囲を動かしたいとき、意志を貫きたいときに。 直感力を司る。その目的によって指輪をつければ、ひらめきやインスピレーションが沸くのを助ける。中指直感、霊感を表す。自分の思ったとおりに行動したいとき、特にギャンブルを好む人に。 愛の力。片思いなど成功させたい恋があるときは就寝時だけ着けても助けになると言われている。薬指創造性やインスピレーションを刺激する。アーティストやクリエイティブな分野で活躍したい人にお勧め。宝石のパワーがストレートに現れる。 変化とチャンスの象徴。願いをかなえたい時やお守りに最適。小指表現力を豊かにする。 お守りの意味を持つ誕生石や星座石などをするのに最適な指。 アイルランドに伝わるクラダリングは独自の意味を持つラブリングで、意味合いは上記とは全く異なる 製造 指輪の製造には鋳造(ちゅうぞう)法、手作り(ハンドメイド)、鍛造(たんぞう)法があるが、現在の主流は鋳造法のうち、ロストワックス法と呼ばれる方法である。 ロストワックス鋳造法 蝋型で原型を作成し、石膏、シリカ等の混合耐火素材で作られた埋没剤にワックス原型を埋没する。それを電気炉にて脱蝋し、それによってできた空洞に溶解した金属を鋳込む。冷えて固まった金属を取り出して、磨き等の仕上げを行う。 製品をシリコンゴムで面複写し、そこにワックスを流しこめば複数のワックス原型ができるため小ロットの量産に向いている。この際に元となるマスターモデルは、ロストワックス法で造られる場合もあれば彫金・鍛金で作られる場合もある。 溶解した金属は強い表面張力を持っている場合が多いので、金属を鋳込む際には遠心力や真空吸引、または圧力を利用する必要があり、専用の鋳造設備が必要となる。鋳造は温度設定や鋳込むタイミングが難しく、鋳造する者の経験や鋳造条件によって製品にムラが出やすい。 手作り(ハンドメイド) 指輪の本体にくる部分ははまず地金を小型のローラーで延ばし、必要な長さや幅、厚みの板を作る。その板を丸めて輪を作り、母材よりも低い融点に調整されたロウ(母材の地金と近い金属)を使ってロウ付け(溶接)する。その後、側面や表面をヤスリで整形する。石座や石を留める爪なども地金から整形し、本体にロウ付けしてゆく。タガネと呼ばれる金属用の彫刻刀で唐草や文字などの装飾を行うことも多く、これを彫金と言う。かなづち等で叩いて槌目と呼ばれる模様を入れる技法などは鍛金の応用であるが、指輪の場合は形がリング状と決まっているのであまり多く用いられない。 鍛造法 鍛造は各メーカーによって様々な工程があるが、地金を鍛える過程、例えば圧延や圧縮といった工程が含まれるのが特徴。加工工程や設備、職人の技術レベルによって出来上がる指輪の品質にも差が出る。 (例)職人がハンマーで叩く事によって地金を鍛える方法。 (例)大型の機器を使用し、数十~百トンクラスの圧力をかけて地金を鍛える方法。 大型の機器を使用し、数十~百トンクラスの圧力をかけて地金を鍛える場合は、大規模な設備、職人の数や技術も必要とするので、中小企業では手がけにくい製法である。百トン単位の圧力を加えることで地金を鍛えた場合、高密度・高耐久となる。地金の中の空気は殆ど無く、鋳造に見られる”す”もない。 近代的製法 機械による削り出しでリングを整形する方法もあり、より工業的な手法である。CADデータから光造形法やインクジェット方式等の3Dプリンタで原型を製作し、ロストワックス法で製造するといった技術も進んでいる。チタン等で黒や青などの色づけを行うメッキ、メタルコーティングも流行している。レーザー溶接、レーザー彫刻機の普及も進んでいる。 リングという形状ゆえにダイキャストやプレス加工などが応用が難しく、また大量に消費される性質の商品でもないため大量生産方式はいまだ確立していない。機械化された一部を除いて、職人の手作業による部分が多い。 指輪のサイズ 指輪のサイズの表示は各国により異なっているため、ISO(国際標準化機構)により、ISO 8653として国際的に標準化・統一化が進められている。日本国内においても、ISO 8653に準拠したJIS規格(S4700)が1998年に制定され、2002年より普及が始まっている。しかしながら普及は徐々に進みつつある中であり、混乱を防ぐために現在も、従来からの日本慣習のサイズ表記(JCS=Japan Custom Size)が併用されている。 ISO(JIS)規格表記では、リングの直径が1/3mmずつでとられ、それを基に、最小41mm~最大76mmまでの間で、指輪の内周の値に最も近い整数として表記される。サイズ表記の方法としては、「指輪のサイズは、対応国際規格の番号に続けて、その指輪の測定内周を四捨五入した最も近いミリメートルの整数値で表示しなければならない。」と規定されており、例えば、内周43mmの指輪をサイズ表示する際には、 「ISO8653-43」となる。 ヨーロッパ諸国では、ISO規格か、或いはその数値から40を引いたヨーロッパサイズを採用しており、イギリスではISO規格に準拠して1987年に改訂された、アルファベットを割り当てたスタンダード6820規格を採用している。英国サイズは、ニュージーランド、オーストラリア、南アフリカなどでも用いられている。 サイズをX番と呼ぶことも、X号と呼ぶこともあるが、社団法人日本ジュエリー協会(JJA=Japan Jewellery Association)では、「JISサイズは『○号』、JCSサイズは『○番』と呼ぶことが 間違いをおこしにくい」と、「号」と「番」との意図的な使い分けを推奨している。 目次 トップページ アクセサリー スタイル アクセサリー ジュエリー リング 指輪 ピアス イヤリング ネックレス ペンダント ブレスレット ブローチ メンズジュエリー 誕生石 ペアリング 婚約指輪 結婚指輪 マリッジリング エンゲージリング ピンキーリング ダイヤモンド ダイアモンド ダイヤ ダイア ジルコニア キュービックジルコニア シルバー ゴールド ホワイトゴールド ピンクゴールド プラチナ 加藤夏希 平山あや 外部ウィキ アクセサリー ジュエリー リング 指輪 イヤリング ピアス ネックレス ペンダント ブレスレット ブローチ 誕生石 ペアリング 婚約指輪 結婚指輪 マリッジリング エンゲージリング ピンキーリング ダイヤモンド ダイアモンド ダイヤ ダイア ジルコニア キュービックジルコニア シルバー ゴールド ホワイトゴールド ピンクゴールド プラチナ 加藤夏希 平山あや アクセサリー通販ショップ ダイヤモンドのリング・ピアス・ペンダント・ネックレスなら、セール価格のジュエリー通販ショップ 「アクセサリースタイル」 リング 指輪 イヤリング ピアス ペンダント ネックレス ダイヤモンド 誕生石 メンズジュエリー 加藤夏希 me. 平山あや with me. メンズジュエリー L&Co 婚約指輪 結婚指輪 マリッジリング エンゲージリング ピンキーリング ダイヤモンド ダイアモンド ダイヤ ダイア ジルコニア キュービックジルコニア 引用元サイト このページの情報の一部は、wikipedia 2008/07/22 から引用しています。
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エンゲージソウルズ マイティエッグ所属 コメント スクウェア・エニックスが配信したRPGアプリゲーム。 2020年6月25日(木)より正式サービス開始するが、不人気の故に1周年に経っていない形で2021年6月14日に終了した。 マイティエッグ所属 ゴウカザル:レイジ ブロスター:スーミルキィ Balance(チョキ)+みずタイプ コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る
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エンゲージ ◆d4asqdtPw2 呆然と佇む3人を、腹が立つほど青く静かな空が見下ろしている。 緑の木々が揺れ、さらさらと喧しい音を奏でる。 抉れた地面と折れた木だけが先ほどの戦闘の凄まじさを物語っていた。 その爪痕の中心には男の死体、仮面ライダー1号、本郷猛が倒れていた。 顔つきは穏やかではあるものの身体中が傷だらけ血まみれで、その姿が辺りの戦禍の主役を担っている。 本郷の傍でうずくまって微動だにしない少女が柊つかさである。その目は赤く腫れ、さっきまで嗚咽を繰り返した喉からは声も発さず、今は呼吸をしているのかすらも疑わしい。 そこから少し離れたところに桂ヒナギクが仰向けで寝そべっていた。何かを考えているのだろうか、青空と睨み合っているその目は虚ろだ。 さらに遠くへ目を向けると、川田章吾が大きな木片を器用に使って一心不乱に穴を掘っている。おそらく本郷の寝床であろう。 三者三様の沈黙を数十分ほど過ごしたところで、川田が地面に開けられた大きな楕円を見下ろして大きく息を吐いた。 「桂さん、本郷さんを運ぶのを手伝ってくれ」 そうヒナギクに告げると、手足に付着した土を払うこともせずに本郷へと向かう。 一方のヒナギクは何も言わずに腰を起こし、川田の数歩後ろを歩き出した。 「すまない。本当はこんな仕事を女の子にさせるべきじゃないんだが」 本郷の傍らに立つ川田が背後のヒナギクに対して淡々と謝罪の言を述べる。 ちらりとつかさを見やるが、つかさは糸の切れた操り人形が如く地面にへたり込んで動かない。 「いいのよ。引きずるわけにもいかないでしょうし、私も何かしてあげたいもの」 そう言うとヒナギクは本郷の足元へと回り込む。それを確認した川田は本郷の両脇に手をいれ、体を持ち上げようした。 しかし伸ばした川田の腕は本郷へと辿り着くことなく、つかさによって防がれることとなる。 腕を掴む、と言うよりは触れると言った方が正しいだろう。つかさの手には全く力がこもっていない。 物理的には振り払うまでも無く、先ほどまでの行為を継続させるのには全く支障はない。 しかし川田は動けない。 つかさから発せられている薄気味悪いモノ、瘴気とでも言えばいいのだろうか、それは川田の脳から発せられる信号が腕の筋肉に到達するのを完全にブロックしていた。 「どこへ連れて行くんですかぁ、ほんごーさんを」 つかさは顔を上げることなく、それどころか腕以外の体のどの部分も動かすことなく川田に尋ねる。 細くて冷たい声。辛うじて聞き取れるかと言うほど細く弱い声であるのに、波長が伝わった空間を凍りつかせてしまうほど冷たい声だった。 ヒナギクは気づいているだろうか。自分自身の体が震えている事に。 恐怖のせいだろうか、寒気のせいだろうか、ヒナギクの歯が音を立てている。 カチ、カチという音、脳に響いてくる。 『カチ、カチ』 「本郷さんを埋めてあげないと。このままじゃかわいそうだろ」 ヒナギクは知らないが、川田という男は、殺し合いの最中で人が狂う姿を嫌と言うほど見てきた。 そして柊つかさの放つ『それ』は狂った人間が放つ独特の空気。そしてそれは、いとも容易く他人に伝染する。 おそらく川田自身には何も影響はないだろう。しかしヒナギクはどうだ。 殺し合いの経験など皆無なヒナギクはおそらく耐えられない。彼女がつかさに中てられて一緒に狂ってしまう、それだけは避けなければいけなかった。 だから以前の彼なら、つかさを見捨ててヒナギクと共にどこかへ向かっていただろう。 しかし彼は言葉を紡いだ。本郷に託されたから、つかさを、ヒナギクを、使命を。 『カチ、カチ』 「俺たちは、本郷さんを埋めて先へ進まなきゃいけない」 『カチ、カチ、カ――……』 熱い思いがヒナギクを包んでいく。川田の思いが伝わってくる。 いつの間にか震えが止まっているようだ。 「やらなくちゃいけないことは、まだ沢山あるんだ」 川田章吾は一度死を経験し、生命におけるありとあらゆる出来事に対する覚悟は出来ていたと思っていた。 自分は立ち向かうために生かされた。2度目の命はそのためだけに消費すればいいと思っていた。 しかし本郷に出会ったとき、川田章吾は第2の人生最初の挫折を味わった。遥かな高みにいる男に憧れてしまった。 本郷の死を見届けたとき、2度目の挫折。死に向かう本郷を前に自分はなにも出来なかった。 穴を掘りながらずっと後悔していた。己の覚悟の足りなさに。命をかけること、命を捨てること、命を消費することに対する覚悟。 だからもう生きようとは思わない。死に向かうんだ、と川田は誓った。どうせ失った命なら代償としようと。だから 「つかささんだって友達に会いたいはずだ、だから――」 だから―― 「だめですよ」 ぶわぁ、と広がる、寒気。 『……………カチ……』 「ほんごーさん、私の料理食べてないじゃないですか。おなかすいちゃいますよ」 死体は腹が減らない。なぜなら必要ないから。食べることが出来ないから。常識だ。 しかしこの少女は本郷の腹が減ると言った。悲しみを込めた別れの言葉ではない。彼女は本気で本郷が空腹になると心配しているのだ。 「つかささん、本郷さんはもう……」 「本郷さんにね、お姉ちゃんの事話したの。そしたらね、そしたらね、嬉しそうに本郷さんが笑ってくれたの」 川田の言葉を遮ってつかさが俯きながら、しかしとても嬉しそうに話し始めた。 「本郷さんのこともいっぱい聞いたの、えっとね、タロっていう犬を飼っててね、えっとね、警察官のお父さんがいてね、えっとね、えっとね」 少しずつ、本郷との思い出話を話し始める。その顔は見えないがやはりとても嬉しそうだ。 (本郷さんとつかささんが2人きりで話す機会はなかったはずだが……) 川田が感じていた違和感は次第に大きくなっていき、その肥大化の速度も加速していく。 「悪い敵をかっこよくやっつけてね、えっとね、バルタン星人とか、ゴジラとかも追い払ってくれて」 『……カチ……カチ……』 聞いたことが無い。もちろんバルタン星人もゴジラも知っている。だが本郷がそれらを相手に戦ってたことなど聞いたことが無い。 と言うか、そんな事があるはずがない。 「本郷さんとは……いつその話をしたんだ」 「え……? やだなぁ川田くん」 つかさがゆっくりと顔をあげる。 『……カチ……カチ、カチ』 「川田くんが穴を掘ってるあいだ、ずっと喋ってたんだよ」 へらへらと笑いながらそう告げた。 『カチ、カチ、カチ、カチ、カチ、カチ、カチ、カチ、カチ、カチ、カチ、カチ、 カチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチ』 (息が出来ない。寒い、寒い) ヒナギクが必死に目を逸らそうとしても眼球が凍り付いてしまってはどうすることもできない。 耳を塞ごうとしても凍てついた腕は言う事を聞いてくれない。 「つかささん! 本郷さんは」 「見て、こんなに笑ってくれてるよ」 うつ伏せに倒れる本郷を指差して歪んだ笑顔の少女が告げる。 『カチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチ カカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカ』 ヒナギクの顎が刻むビートが速くなっている。限界に近い顎関節がキリキリと痛みを発する。 しかしヒナギクにはどうすることも出来ない。彼女の体は辺りに満ちた瘴気だけが支配していた。 「本郷さんは死んだんだ! ラオウって男と、戦って」 川田が必死に叫ぶ。しかしその目は半ば諦めの色を帯びている。 彼女はもうダメなのではないか、と。 「ほんごーさんは死なないよ」 もう 「だってね、私の料理食べてくれるんだよ」 この少女は 「死んじゃったらムダになっちゃうよ。ね、ほんごーさん」 『カカカカカカカ――ギリ』 「……もう、いい」 もう、この女は終わりだ。 川田が地面に膝をつき、腕をだらりと下ろして、目を閉じた。 川田章吾、3度目の、挫折。 「ちゃんとムダにならないようにほんごーさんが起きるまで待ってあげなきゃね」 さて、桂ヒナギクが震え始めてからかなりの時間が経過していた。 いつからだろうか、ヒナギクの筋肉が脳の命令を受け付けなくなっているのは。 いつからだろうか、ヒナギクの五感が既に何者かに支配されているのは。 いつからだろうか、自分の生存、仲間の生存さえもどうでもよくなってしまっているのは。 いつからだろうか、私の、私の―― 「ほんごーさん。こんなところでいつまでも寝てたらムダに疲れちゃいますよ」 「……いわよ」 いつからだろうか、私の 「……なに? ヒナちゃんも私に酷い嘘をつく――」 「ふざけんじゃないわよ!」 ――私の恐怖の震えが、怒りの震えに変わっているのは。 「……ひっ!」 空を裂き、つかさの生み出した瘴気すらも全て吹き飛ばすほどの怒号。 思わずつかさの口から悲鳴が漏れる。 川田も目を丸くしてこちらを見つめていた。 「ヒ、ヒナちゃん、何をそんなに」 「本郷さんは死んだの! なに逃げてるのよ。ちゃんと見なさいよ」 川田が穴を掘ってる間、ヒナギクは寝そべりながらずっと考えていた。 自分に何が出来るのか。自分は本郷が命を捨ててまで助ける価値のある人間だったのだろうか。 「見てるよ……だからさっきまで一緒におしゃべり……」 「ちゃんと見なさいよ!」 ヒナギクがつかさの髪の毛を鷲掴みにして、本郷の方へと首を捻る。 「痛い! 痛いよ!」 「いいから見なさいよ。本郷さんはね、私たちを守って死んだのよ。 アンタは自分の中に本郷さんの幻想を造って逃げていただけじゃないのよ!」 自分が何を成せば彼が報われるのか。どれだけ頑張れば彼の意思を継げるのか。 ヒナギクはずっと考えていた。 「本当に本郷さんは、ホントに生きてるもん!」 「あ、そう」 ヒナギクには、つかさの目を覚まさせる気など毛頭なかった。 「……え」 「そうやってあなたが逃げ続けるなら構わないわ」 ただヒナギクは純粋に怒っていた。 つかさの胸ぐらを掴んで、今にも噛み付きそうな顔で言い放つ。 「ただ1つだけ訂正しなさい」 本郷が何のためにボロボロになってまで戦ったのかはヒナギクには分からない。 自分たちを守るため? 悪が許せないから? もしくは自分が思いつきもしない別の理由があるのかもしれない。 それでも彼が命を捨ててまで戦い抜いたおかげで自分はここにいる。 最後の思いを自分に、川田に、つかさに託した本郷がいた。 だからヒナギクは許せなかった。 「本郷さんが死んだ事を、『ムダ』って言ったのは許さない!」 繋がれた思いを無価値とされたことが許せなかった。 「それだけは訂正しなさい」 ヒナギクの頬に涙がひとしずくだけ流れた。 「だってみんなで食べるって……約束して、みんなで本郷さんをさがして、そしたら戦ってて」 ――手料理を食べてやれなくてすまなかった。 「…………あ……」 記憶の海に消えてしまう直前に、その声は蘇った。 もう少しで二度と思い出せなくなるところだった。低くて綺麗な声。 ――お姉さん達が見つかる事を祈っている やっと、思い出した。 「……あ、……あぁ……」 その声が引き金となって、自分の弱い心が閉じ込めていた記憶が次々と再生される。 最後まで。本郷が立ったまま絶命し、やがて地面に倒れるその瞬間まで。 「う……うぁ……」 恐怖に引きつった顔で隣で眠る本郷へと顔を向ける。 そこには生気を失い、横たわる本郷の大きな背中が存在していた。 「ほん……ごう、さん、し……死ん、じゃ、った」 「そうだ、俺たちを守って。それは決してムダじゃない」 川田が告げる。 「私がムダにしないわよ」 ヒナギクが続く。 「うぁ……ほ、ん……ごぉ……あぁ……」 枯れ果てたはずの涙が溢れ、つかさは声を上げて泣いた。 少女の絶叫を聞きながら、本郷を埋葬する準備にかかる川田とヒナギク。 彼らを見下ろす空は、やはり腹が立つほど青く静かであった。 ◆ ◆ ◆ 「ふぅ……やっと終わったな。まったく、デカい図体しやがって」 埋葬を終えた川田が腰を叩きながら愚痴を吐いた。 「川田くんだって結構デカいわよ」 いつまでも落ち込んでられない事を分かっているのだろう。2人とも無理に明るく振舞っているように見える。 「あー……それもそうだな……お!」 川田が驚いた様子でヒナギクの後ろへ視線を向ける。そこには 「つかさ……」 「あの……ごめんなさい!」 一呼吸置いてつかさが続ける。 「本当はヒナちゃんが一番長い間本郷さんと一緒にいて、私なんかよりずっと辛いはずなのに。 私は自分が逃げる事ばっかりしか頭になくて、自分だけが辛いと思ってて、……最低だった。本当にごめんなさい!」 言い切るが早いか、深々と頭を下げる。 「えぇ。つかさ、最低だったわ」 そんな彼女に対してヒナギクはそんな言葉を吐いた。 「でも、自分で最低って分かってるなら十分よ。その悔しさ、忘れちゃだめよ」 つかさがブンブンと首を縦に振る。真っ赤な目の少女が2人で微笑み合う。 「あー……ちょっといいか。さっきの放送の事なんだが」 そこに介入してくる無粋な男。本当は彼だってそんな2人の姿をいつまでも見ていたい。 しかしここではそんな事もいってられない。 「放送? あぁ……あの爺さんが何か喋ってたやつの事ね」 「そういえばあったね、なになに?」 放送時といえば、3人は本郷を探していた真っ最中であった。 周囲の状況に警戒をして本郷が向かったであろう方向の音に集中していた彼女たちにとって年寄りの与太話など聞いている余裕はなかった。 しかし川田は違う。プログラムを2度も経験している彼は、放送の重要さを熟知していた。 バッグからメモを取り出して、続ける。 「まずは禁止エリアが発表された。ある時間以降にそこに入ると首輪が爆発して……死ぬらしい」 午前7時からH-7、午前9時からF-1、午前11時からA-3と放送で聞いたそのままを彼女たちに伝える。 2人は慌ててバッグから地図を取り出し、丁寧に斜線を引き始めた。 「なるほど……行動範囲を狭くして殺し合いを促進させる気ね。よく考えられてるわね」 ヒナギクが素直に感心する。尤も、大東亜帝国で長年に渡り洗練されたルールを流用したに過ぎないのだから、よく出来ているのは当たり前なのだが。 「それと……放送時までに死んだ人間の名前が発表された」 2人の手が止まる。 僅かにつかさが「へ?」と驚きの声を発した。 マズい。 ヒナギクは焦った。 本郷の死を知ってやっとの事立ち直ったばかりのつかさがもしも、もしも友人や双子の姉の死を知ったら……。 本郷のときだって自分はなにもしていない。彼の最後のメッセージがつかさを絶望から引き上げてくれたにすぎない。 ヒナギクも川田もつかさの知り合いについて何も知らない。次は誰も彼女を救ってやれない。 (もしそんな事になったら、つかさは……今度こそ壊れてしまう) それだけはマズい。ヒナギクは川田に大丈夫かと視線で伝える。 「安心しろ。2人の友達は今のところみんな無事だ。もちろん、つかささんのお姉さんもな」 川田のセリフが終わるのと同時に、ほぅっと安堵のため息が2つ重なった。 「まったく、川田くん。気をもませるような伝え方しないでよね」 ヒナギクが引きつった笑顔で不満を漏らす。 なんにせよ知り合いが無事なのはいいことだ。つかさも笑顔でいてくれているようだ。 「スマンスマン。とりあえず、呼ばれた名前を挙げていくからメモしてくれ。まず、……杉村弘樹」 「す、杉村さんって川田くんの……」 川田は以前つかさに杉村の事を最も信頼できる男と言っていた。 川田も杉村も会話が上手なタイプでないが、だからこそ通じるものがあったのかもしれない。 「そうだったの……私たちの知り合いだけ無事で、はしゃいじゃってごめんなさい」 杉村の事を聞いていなかったヒナギクが申し訳なさそうに目を伏せる。 「いいんだ。あいつが長生きできるタイプじゃない事くらいわかっていたさ……続けるぞ。……毛利、小五郎」 ヒナギクの目が一瞬だけ大きく開いて、すぐに閉じた。 分かっていた、大丈夫だと言わんばかりに平静を装う。少なくともつかさの前ではそうしなければいけない。 結局その後合わせて8人の死者の名前が川田の口から読み上げられた。 その中には本郷が倒しに向かった三影英介、アレクサンド・アンデルセンの名前もあった。 本郷が倒したのだろうか、それとも別の強者にやられたのか。今となっては知る術はない。 「と、杉村や桂さんの言っていたアンデルセンとか言う男も死んでいる。2人ともかなりの実力者なのに、だ。気を引き締めていかないとな」 川田が淡々と述べる。 正直に言えば、杉村には生きて帰って欲しかった。 杉村とは前回のプログラムで何度か遭遇したが、七原と同じ正義を持ち合わせながら七原とは違う強さを持っている男であった。 最後はおそらく桐山に殺されたのだろうが、琴弾には会えたのだろうか。 杉村は俺とは違う。あの男には人生をやり直す権利があった。 杉村や本郷のような生きるべき人間が死んで、自分のような血にぬれた人間が生き残ってしまう。 恋人さえも信じられずに銃を向けた自分のような男が。 前回は杉村の死を七原、中川と共に放送で聞いた。そこで油断して桐山に強襲され、2人を危険に晒してしまった。 あんな事はあってはならない。今回の脱出は前回とは比べものにならないほど難易度が高い。 本郷の首輪をこっそり調べさせてもらったが、自分が前回解除したそれとは構造が根本的に異なっていて、分解してみないことには内部構造を理解する事も難しい。 流石に首を切り落として調べる事は出来なかったが、首輪の解除が脱出の最重要課題になることは間違いない。 そしてその為には2人を護りながら首輪を解除できる手がかりや人物を探さなくてはならない。 とてもじゃないが杉村の死と言えども悲しんではいられない。 「さぁ、メモし終えたならさっさと行くぞ」 メモをバッグの中にしまいながら2人に告げる。 「そうね……いつまでも留まっている訳にもいかないものね。……つかさ?」 ヒナギクが川田に次いで歩き出そうとしたとき、柊つかさはジッとこちらを、悲しそうな目で見つめていた。 「悲しく……ないの? 川田くん、友達が亡くなって、ヒナちゃん、毛利さんが亡くなって悲しくないの?」 「……俺は本郷さんに頼まれた事をやらないといけない。一度死んだこの身だ。悲しむ前に誰かのために出来る事をしなくちゃならない。 そいつが……あらゆる情報を的確に判断して俺が導き出した……」 「……俺の脳味噌が導き出した……唯一の"答え"だ」 川田がハッキリと答える。が、迷っているのか、その目はどこか泳いでいた。 一方でヒナギクはじっと考え込んだまま何も答えない。 「私は、川田くんにとって保護するだけの存在なの?」 川田の目が見開かれたのにヒナギクだけが気づいた。 「そんなの……嫌だ!」 「私だって川田くんやヒナちゃんの支えになってあげたい。2人がつらいのを我慢してるのをただ見ているだけのちっぽけな存在にはなりたくない。 さっき私が逃げ出しそうになったとき、川田くんやヒナちゃんが必死に救おうとしてくれた。私……すごく嬉しかった。 だから……誰かが死んだら悲しんでよ! 誰かが間違えそうになったら叱ってよ。それが『誰かのために生きる』ってことじゃないかな」 ヒナギクは先ほどの自分の見解の間違いに気が付いた。 本郷の死につかさが絶望したのは彼女がただ弱いからだけじゃない。つかさが誰よりも他人の痛みに敏感だから。 誰かの気持ちを知ってやれるから。 たとえ先ほどの川田の死者報告で、つかさの知り合いが呼ばれたとしても彼女は壊れなかっただろう。 「2人は今……泣いていいんだよ?」 これから何があろうとも、彼女はもう決して狂わない。 先述したが、川田章吾は2度目の命に固執する気はなかった。感情を捨て、誰かを護るために消費していけばいいと思っていた。 「川田くんが言う"答え"だって間違ってない……でも」 それが彼の脳が導出した答えだった。 その答えが揺らいだのが3回。彼の信じた答えは彼が挫折を味わうたびに歪を生じ 「頭だけじゃなくて"こころ"で……物事をみつめてもいいと思うよ」 たった今、完全に崩壊した。 柊つかさの姿に別の少女の姿が重なった。 (け……けい……こ?) そうか、やっと分かった。 俺は誰かを護りたい。プログラムを破壊したい。でもそれだけじゃない。 ちょっとした"整合性の欠如"なんだ。だが、俺の"つたない脳"が ――俺の"ハート"がそう決めちまった。 「俺は泣かないさ……でも、もう少し君たちを頼ることにするよ。ありがとう」 俺は柊つかさと一緒にいたいんだ。 ――すまない慶子、杉村。 俺はまだ……死ぬわけにはいかないっ! 「結局私は蚊帳の外か……」 桂ヒナギクが2人とは少し距離をとって見守っている。 やれやれといった顔つきで微笑む。 「あーあ、私も恋愛したいなー。……ハヤテ君はなにしてるかな」 見上げた空は、清々しいほど青く静かであった。 【G-4とG-3の境界 林 一日目 午前】 【桂ヒナギク@ハヤテのごとく!】 [状態] 傷の手当ては完了している。 [装備] ボウガン@北斗の拳 [道具] 支給品一式。ボウガンの矢18@北斗の拳 [思考・状況] 基本:ハヤテ達との合流 1:さて、どうしようか…… [備考] ※ ヒナギクが聞いた轟音の正体は、三影の大砲の音です 参戦時期はサンデーコミックス9巻の最終話からです 桂ヒナギクのデイパック(不明支給品1~3品)は【H-4 林】のどこかに落ちています ロードローラー@ジョジョの奇妙な冒険と捕獲網@グラップラー刃牙は【H-4 林】に落ちています 【川田章吾@BATTLE ROYALE】 [状態] 健康 [装備] マイクロウージー(9ミリパラベラム弾16/32)、予備マガジン5、ジッポーライター、バードコール@BATTLE ROYALE [道具] 支給品一式×2、核鉄(バルキリースカート)@武装錬金、チョココロネ(残り5つ)@らき☆すた 文化包丁、救急箱、ZXのメモリーキューブ@仮面ライダーSPIRITS、裁縫道具(針や糸など) ツールセット、ステンレス製の鍋、ガスコンロ、缶詰やレトルトといった食料品。 薬局で手に入れた薬(救急箱に入っていない物を補充&予備) マイルドセブン(二本消費) [思考・状況] 基本行動方針:ゲームに乗っていない参加者を一人でも多く救出し、最後は主催者にカウンターパンチ 1:つかさの姉や友人、ヒナギクの友人を探すのに協力する。 2:ゲームに乗っている参加者と遭遇した場合は容赦なく殺す 参戦時期:原作で死亡した直後 [備考] 桐山和雄の動きを警戒しています 桐山や杉村たちも自分と同じく原作世界死後からの参戦だと思っています つかさには過去に2回プログラムに参加していること、首輪解除技能やハッキング技術を会得していることなどは話していません。 医者の息子であること、1度死んでいる事は話しています。 首輪は川田が以前解除したものとは別のものです 【柊つかさ@らき☆すた】 [状態] 健康 [装備] なし [道具] 支給品一式、ホーリーの制服@スクライド、ターボエンジン付きスケボー @名探偵コナン [思考・状況] 基本:ゲームには絶対に乗らない 1:お姉ちゃんやこなちゃんたちと合流したい 2:川田、ヒナギクの力になりたい [備考] 川田、ヒナギクを完全に信用しています 102 偽りの脱出 投下順 104 以前の彼女 102 偽りの脱出 時系列順 110 バトルロワイヤルの火薬庫 079 Blue sky 桂ヒナギク 117 揺ぎ無い意思貫くように 079 Blue sky 川田章吾 117 揺ぎ無い意思貫くように 079 Blue sky 柊つかさ 117 揺ぎ無い意思貫くように
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年齢:不明 性別:男性 種族:魔族 メイン:魔道士 サブ:魔道博士 サブ2:錬金術士 コミュニティ:バリエル探求会 身長 139cm 体重:35kg PL名:梅酒 「ふはふはふはははははは!!我様こそは約束の魔王、マ・オウ=エンゲージであるぞ!!」 概要 貧乏な孤児院……に、住んでいる少年。 魔王を自称しているが、実際はそんなことは一切無い、魔王(自称)である。 真っ黒な髪と光り輝く白い肌、見るものを屈服させるような紅い瞳は確かにカリスマ性を帯びているが かなりちんまいため、現在はマスコット扱いを受けている。 約束を守らない奴が嫌い 参加セッションメモ +第1回~第XX回 エネミーデータ風まとめ ■マ・オウ=エンゲージ 種族:魔族 レベル:6 属性:無 【HP】46 【MP】70 【LP】5 【魔力強度】5 【魔力制御】3 【結界強度】1 行動力:12 識別値:8 物理防御:8 魔法防御:7 回避判定:2D+3 命中判定:2D+6 魔法判定:2D+12 物理攻撃力:1D+8 魔法攻撃力:1D+32 筋力:3 知力:6 器用:2 敏捷:3 感知:9 精神:6 [猛き血統] [隠蔽術式] [マジックマスタリー]SL2 [コンセントレイト] [研究成果] [高速思考] [アナライズ] [ワイズマン] [アドバイス]SL2 [高速付与] [魔道強化]SL6 [アルス・マグナ] [ダイレクトサポート]SL2 [オーバーロード] [多重起動]SL3 [シャドウエッジ] [シャドウボックス]EX再動 [ロケーション] [言語学] [フライト] [アンロック] [星を追う者<魔道強化>] [黒天破] [魔法剣] [装備:鉄の賢者]
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◇===================================== カード名 . ..: クエスターエンゲージ 理性 [探求]≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡ レアリティ...: UC≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡ カードスキル : 全副領域他札1枚指定、指定札が【惡党】[アウトロー]【探求】[クエスターガイズ]【道化】[トリックスター]を手札に1枚加える(1種のみ)≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡ ステータス. . : 対価 1 SP:3 ≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡ フレーバー .: 今度のクエスターはこれで。――ガチャタイム前=====================================◇クエスターエンゲージ/理性/R/Cost 1/SP 3/全副領域他札1枚指定、指定札が【惡党】[アウトロー]【探求】[クエスターガイズ]【道化】[トリックスター]を手札に1枚加える(1種のみ)/[探求]/[][]UC 《関連札》 アウトロー クエスターガイズ トリックスター クエスト・オーダー
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マリッジリングとは、手の指にはめる輪状の装飾品。宝石を付したものもある。稀に足の指にはめるものもある。歌詞や題名などの固有名詞には「指環」と表記されることもある。 素材は主に金属で金、銀、プラチナなどの貴金属が多い。木やアクリルのものもある。 有史以来存在し、はめる指により指輪に意味があるとされる。左手の薬指につける指輪は「結婚指輪」とされ「聖なる誓い」の意味が付される。結婚指輪については右手の薬指につける国や地域もある。古代ローマにおいては印鑑として用いられた。 歴史 起源 現存する最古の指輪は、古代エジプトの墳墓から発見されたもの。 特に第12王朝ごろから指輪に不死を象徴するスカラベを彫り込んだり、台座に止めたデザインのものが目立っている。まだ第18王朝の頃のものは純金製でデザインは単調でずっしりと重く、所有者の名と肩書きが象形文字で深く刻み込まれている。他に象牙、琥珀のものがあり、一般市民の間には青銅、ガラス、陶製のものがあった。 指輪にスカラベを飾る古代エジプトの風習は後に各地に伝わり、古代ギリシャ、エトルリア、フェニキアなどの指輪にもスカラベが見られる。ギリシャではその他台の一部に平らな広い面を持ち、そこに浮彫りの飾りをつけた金指輪も愛用されていた。フェニキアのものはスカラベが認印の用を果たしていた。エトルリアのスカラベは紅玉髄に彫ったものがある。 ローマ人の指輪は特権または階級を示すものとして知られている。共和制時代にはもっぱら鉄製指輪が用いられ、奴隷には禁じられていた。次に元老院議員および限られた高官にだけ金の指輪が許されるようになり、ついには一般市民はすべて金の指輪をはめることができ、奴隷は鉄の指輪をするようになった。そしてユスティニアヌス帝のときこれらの制限は全廃された。指輪を両手にたくさんはめる風習は古代エジプトから見られたが、ローマ人も中指を除く全ての指に2個ずつはめることがあった。 婚約指輪と結婚指輪 婚約指輪はローマの古い時代からあり、初め鉄製であったのが2世紀頃から金製になった。5世紀頃から日常的に結婚指輪を身につけるする習慣が生じ、11世紀頃からは教会の結婚儀式に組み入れられた。現代において婚約指輪はダイヤモンドか誕生石、結婚指輪はシンプルなデザインの金・白金製の甲丸型が多い。ダイヤモンドが用いられた最古の婚約指輪は、神聖ローマ皇帝マクシミリアンとブルゴーニュ公女マリーの結婚の際で、彼らの名と聖母マリアにちなみM字型に配されている。 その他の指輪 thumb|right|200px|教皇[[シクストゥス4世 (ローマ教皇)|シクストゥス4世の指輪(青銅製)。クリュニー中世美術館蔵。]] 欧州の中世を通じて有名な「司教の指輪」は認印の指輪から発達したものといわれ、新司教が就任するとき、恭しい儀式を以って司教杖とともに渡された。7世紀初頭頃から一般的になり、1194年、インノケンティウス3世の時にこの指輪は金製でなんの彫刻も施してはならないことになったが、あまり守られず、後世司教たちの棺から発見された指輪には様々な彫り込みが見られる。 「教皇の指輪」は聖ペトロが漁をする姿を彫り込んだ物でもともと教皇の認印に使われたが(指輪印―インタリオリング)、15世紀半ば頃からは単に信仰の対象としてだけ扱われるようになり、教皇が変わるたびに新しく作り変えられた。「漁師の指輪」の名がある。 15世紀頃から認印に使われる「商人の指輪」が広まり、同じ頃恋人などに贈る「詩銘の指輪」、痙攣を防ぐ為の指輪などが一般にはめられた。 「毒入り指輪」は毒蛇の牙から着想されたもので、殺人や自殺の為に作られ、古くはハンニバルがこれを使って自殺したといわれる。 日本の指輪 日本では縄文後期~古墳時代の地層より指輪と思われる装身具の出土がある。金製、銀製、青銅製、石製、土器・陶器などである。それ以降は指輪を身につける風習がなくなり、16世紀ごろまでほとんど登場しない。その期間に日本国内で指輪の使用された例は、海外文化との接触を表す場合のみと考えられる。近代の指輪を身につける習俗は、明治に入り西洋風の指輪が入って以降に広まった。 用途による分類 ファッションリング服飾を目的とする指輪。小指に嵌めるピンキーリング、卒業校から記念に斡旋されるカレッジ(スクール)リング、スポーツの全国選手権覇者チームが記念に作るチャンピオンリングなど。左手薬指以外に嵌める。 インタリオリング認印付き指輪。嵌めたまま捺すのではなく、捺印の時は外して手に持つ。 婚約指輪婚約するとき(または婚約したあとで)、男性から女性に贈られる指輪(婚約を参照)。 俗に“値段は給料の3ヶ月分”と、デ・ビアス社がCMをした為に根づいたもの。ヨーロッパでは2ヶ月、米国では1ヶ月でCM戦略をとったという。現在日本では、独身男性の平均所得の給料1ヶ月~2ヶ月半分というのが一般的。 通常、左手の薬指にはめる。結婚式当日には、右手の薬指にはめたあとで、式の途中で左手の薬指にはめ直す。結婚した後は、結婚指輪と重ねて左手にはめることもある。 結婚指輪結婚した夫婦がひとつずつはめる指輪。日本では左手の薬指が一般的だが、国や宗教によっては右手の薬指にはめる事もある。昭和40年頃まで日本ではポピュラーでは無かった習慣であるが、生活の欧米化に伴い増加した。また、紐を通して首から下げるカップルもいる。平凡社の「日本人の大疑問」1995年刊によれば、キリスト教で結婚指輪を認めるようになったのは11世紀ころであり、このころから左手の薬指にはめるようになったという。当時左手の薬指の血管は心臓につながっていると考えられていてこの指にはめれば心に愛情が伝えらるというわけである。もっとも、「左の薬指がいちばん宝石の見栄えがするから」という単純な説もある。 指の意味 左手は”想う”力を表す指右手は”現実”の力を表す 自分の意志で現実を切り開く。難関にぶつかってそれを突破したい時などに最適。親指「指導者」を司る。集団のトップを目指すとき困難を乗り越える力を助け与える。また、自分自身を現すとも言われる。 こっそり心に誓いを立てるとき。精神を高め、能力をアップさせる。人差指理想の実現へ前向きに取り組みたい人や、積極性やコミュニケーション力を高めたい人向き。自分の意思で周囲を動かしたいとき、意志を貫きたいときに。 直感力を司る。その目的によって指輪をつければ、ひらめきやインスピレーションが沸くのを助ける。中指直感、霊感を表す。自分の思ったとおりに行動したいとき、特にギャンブルを好む人に。 愛の力。片思いなど成功させたい恋があるときは就寝時だけ着けても助けになると言われている。薬指創造性やインスピレーションを刺激する。アーティストやクリエイティブな分野で活躍したい人にお勧め。宝石のパワーがストレートに現れる。 変化とチャンスの象徴。願いをかなえたい時やお守りに最適。小指表現力を豊かにする。 お守りの意味を持つ誕生石や星座石などをするのに最適な指。 アイルランドに伝わるクラダリングは独自の意味を持つラブリングで、意味合いは上記とは全く異なる 製造 指輪の製造には鋳造(ちゅうぞう)法、手作り(ハンドメイド)、鍛造(たんぞう)法があるが、現在の主流は鋳造法のうち、ロストワックス法と呼ばれる方法である。 ロストワックス鋳造法 蝋型で原型を作成し、石膏、シリカ等の混合耐火素材で作られた埋没剤にワックス原型を埋没する。それを電気炉にて脱蝋し、それによってできた空洞に溶解した金属を鋳込む。冷えて固まった金属を取り出して、磨き等の仕上げを行う。 製品をシリコンゴムで面複写し、そこにワックスを流しこめば複数のワックス原型ができるため小ロットの量産に向いている。この際に元となるマスターモデルは、ロストワックス法で造られる場合もあれば彫金・鍛金で作られる場合もある。 溶解した金属は強い表面張力を持っている場合が多いので、金属を鋳込む際には遠心力や真空吸引、または圧力を利用する必要があり、専用の鋳造設備が必要となる。鋳造は温度設定や鋳込むタイミングが難しく、鋳造する者の経験や鋳造条件によって製品にムラが出やすい。 手作り(ハンドメイド) 指輪の本体にくる部分ははまず地金を小型のローラーで延ばし、必要な長さや幅、厚みの板を作る。その板を丸めて輪を作り、母材よりも低い融点に調整されたロウ(母材の地金と近い金属)を使ってロウ付け(溶接)する。その後、側面や表面をヤスリで整形する。石座や石を留める爪なども地金から整形し、本体にロウ付けしてゆく。タガネと呼ばれる金属用の彫刻刀で唐草や文字などの装飾を行うことも多く、これを彫金と言う。かなづち等で叩いて槌目と呼ばれる模様を入れる技法などは鍛金の応用であるが、指輪の場合は形がリング状と決まっているのであまり多く用いられない。 鍛造法 鍛造は各メーカーによって様々な工程があるが、地金を鍛える過程、例えば圧延や圧縮といった工程が含まれるのが特徴。加工工程や設備、職人の技術レベルによって出来上がる指輪の品質にも差が出る。 (例)職人がハンマーで叩く事によって地金を鍛える方法。 (例)大型の機器を使用し、数十~百トンクラスの圧力をかけて地金を鍛える方法。 大型の機器を使用し、数十~百トンクラスの圧力をかけて地金を鍛える場合は、大規模な設備、職人の数や技術も必要とするので、中小企業では手がけにくい製法である。百トン単位の圧力を加えることで地金を鍛えた場合、高密度・高耐久となる。地金の中の空気は殆ど無く、鋳造に見られる”す”もない。 近代的製法 機械による削り出しでリングを整形する方法もあり、より工業的な手法である。CADデータから光造形法やインクジェット方式等の3Dプリンタで原型を製作し、ロストワックス法で製造するといった技術も進んでいる。チタン等で黒や青などの色づけを行うメッキ、メタルコーティングも流行している。レーザー溶接、レーザー彫刻機の普及も進んでいる。 リングという形状ゆえにダイキャストやプレス加工などが応用が難しく、また大量に消費される性質の商品でもないため大量生産方式はいまだ確立していない。機械化された一部を除いて、職人の手作業による部分が多い。 指輪のサイズ 指輪のサイズの表示は各国により異なっているため、ISO(国際標準化機構)により、ISO 8653として国際的に標準化・統一化が進められている。日本国内においても、ISO 8653に準拠したJIS規格(S4700)が1998年に制定され、2002年より普及が始まっている。しかしながら普及は徐々に進みつつある中であり、混乱を防ぐために現在も、従来からの日本慣習のサイズ表記(JCS=Japan Custom Size)が併用されている。 ISO(JIS)規格表記では、リングの直径が1/3mmずつでとられ、それを基に、最小41mm~最大76mmまでの間で、指輪の内周の値に最も近い整数として表記される。サイズ表記の方法としては、「指輪のサイズは、対応国際規格の番号に続けて、その指輪の測定内周を四捨五入した最も近いミリメートルの整数値で表示しなければならない。」と規定されており、例えば、内周43mmの指輪をサイズ表示する際には、 「ISO8653-43」となる。 ヨーロッパ諸国では、ISO規格か、或いはその数値から40を引いたヨーロッパサイズを採用しており、イギリスではISO規格に準拠して1987年に改訂された、アルファベットを割り当てたスタンダード6820規格を採用している。英国サイズは、ニュージーランド、オーストラリア、南アフリカなどでも用いられている。 サイズをX番と呼ぶことも、X号と呼ぶこともあるが、社団法人日本ジュエリー協会(JJA=Japan Jewellery Association)では、「JISサイズは『○号』、JCSサイズは『○番』と呼ぶことが 間違いをおこしにくい」と、「号」と「番」との意図的な使い分けを推奨している。 目次 トップページ アクセサリー スタイル アクセサリー ジュエリー リング 指輪 ピアス イヤリング ネックレス ペンダント ブレスレット ブローチ メンズジュエリー 誕生石 ペアリング 婚約指輪 結婚指輪 マリッジリング エンゲージリング ピンキーリング ダイヤモンド ダイアモンド ダイヤ ダイア ジルコニア キュービックジルコニア シルバー ゴールド ホワイトゴールド ピンクゴールド プラチナ 加藤夏希 平山あや 外部ウィキ アクセサリー ジュエリー リング 指輪 イヤリング ピアス ネックレス ペンダント ブレスレット ブローチ 誕生石 ペアリング 婚約指輪 結婚指輪 マリッジリング エンゲージリング ピンキーリング ダイヤモンド ダイアモンド ダイヤ ダイア ジルコニア キュービックジルコニア シルバー ゴールド ホワイトゴールド ピンクゴールド プラチナ 加藤夏希 平山あや アクセサリー通販ショップ ダイヤモンドのリング・ピアス・ペンダント・ネックレスなら、セール価格のジュエリー通販ショップ 「アクセサリースタイル」 リング 指輪 イヤリング ピアス ペンダント ネックレス ダイヤモンド 誕生石 メンズジュエリー 加藤夏希 me. 平山あや with me. メンズジュエリー L&Co 婚約指輪 結婚指輪 マリッジリング エンゲージリング ピンキーリング ダイヤモンド ダイアモンド ダイヤ ダイア ジルコニア キュービックジルコニア 引用元サイト このページの情報の一部は、wikipedia 2008/07/22 から引用しています。
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ファイアーエムブレム エンゲージ 【ふぁいあーえむぶれむ えんげーじ】 ジャンル ロールプレイングシミュレーション 対応機種 Nintendo Switch 発売元 任天堂 開発元 インテリジェントシステムズ 発売日 2023年1月20日 定価 パッケージ版:7,678円(税込)ダウンロード版:7,600円(税込) レーティング CERO B 判定 良作 ポイント 歴代シリーズの英雄たちと「エンゲージ」して戦う練られたシステムにより戦略性はさらに絶妙にシナリオとキャラクターはライト路線に直近作と比べてやや不便になったUI ファイアーエムブレムシリーズ 概要 戦闘システムの新要素・変更点 ゲームの流れ 評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 概要 Nintendo Switchでは『風花雪月』に続き2作目となるファイアーエムブレムシリーズ第17作(*1)。 前作『風花雪月』はコーエーテクモとの共同開発、前々作『Echoes』はリメイク作だったため、インテリジェントシステムズ単独制作かつシリーズ完全新作としては『if』以来7年半ぶりとなる。 過去作のキャラクターが「紋章士」として登場し、「エンゲージ」して共に戦うという要素がゲームシステム・ストーリーの両面でメインテーマとなっている。 戦闘システムの新要素・変更点 エンゲージ タイトルにもなっている今作の目玉システム。 シンクロ 出撃の際、ユニットは「紋章士の指輪/腕輪」を装備し、内包された英雄の力を使うことができる。 指輪を装備したユニットは常時「シンクロ」状態となり、ステータスが上昇する他、シンクロスキルという紋章士ごとに固有のスキルを使えるようになる。 シンクロスキルには、シグルドの「再移動」のように常時発動するものや、アイクの「引き戻し」のようにコマンドを選択して発動するものがある。 エンゲージ そして指輪を装備したユニットは、マップ上で「エンゲージ」コマンドを選択することで、初期状態では3ターンの間(*2)英雄の魂と一体化したエンゲージ状態となる。 エンゲージ状態は髪色と服装が紋章士毎に用意されたものとなり、戦闘スタイルによって背中などの装飾品が変化する。鮮やかな髪色で幻想的な衣装は、『幻影異聞録♯FE』のカルネージフォームを彷彿とさせる。 エンゲージ状態ではシンクロ状態に加え、更に以下の恩恵が得られる。 なお、前作の「戦技」「騎士団」は、こちらにスポイルされる形で消滅している。 エンゲージスキル エンゲージ状態のときのみ発動可能なスキル。シンクロスキルより強力なものが多い。セリカの「重唱」やリンの「残像」がこれに当たる。 エンゲージ武器 紋章士ごとに固有の武器を使えるようになる。マルスのレイピアやミカヤのシャインが該当。 セリカのリカバーのような杖だったり、DLC限定ではあるがチキの爪やブレスといったものも存在する。 ただ、誤解されやすいが、紋章士の指輪を装備するユニットの武器種が必ずしも紋章士のエンゲージ武器の武器種と一致している必要はない。例えば剣が使えないクラスのユニットでもマルスとエンゲージすればレイピアを使用可能。 エンゲージ技 一度のエンゲージ中に一回だけ使える強力な必殺技。マルスのスターラッシュやセリカのワープライナが該当。 攻撃系のエンゲージ技はいずれも必中かつ反撃を受けない。 スタイルボーナス シンクロスキルやエンゲージスキル、エンゲージ技の中には、戦闘スタイル(後述)によって追加効果を得られるものもある。 絆レベル 指輪/腕輪を付けて戦闘などを行うと、ユニットと紋章士の絆レベルが上昇する。新たなシンクロスキルやエンゲージ武器が開放される他、ステータス上昇幅も大きくなる。 また絆レベルが一定(5・10・20)に達するごとに「絆会話」が発生。支援会話のように拠点で見ることができる。 絆会話を見ないとそれ以上絆レベルを上げることはできない。このため、1マップで上げられる絆レベルの量は実質的に上限がある。 指輪/腕輪の種類 指輪/腕輪には以下の種類がある。 紋章士の指輪 本編の進行と共に入手できる指輪。マルスやセリカをはじめ、原作の主人公に該当するキャラが多い。 紋章士の腕輪 DLC「神竜の章」をクリアすることで入手できる腕輪。 絆の指輪 ソラネルの「紋章士の間」で入手できる指輪(後述)。 装備するとステータスが上昇し、一部のランクSの指輪は絆スキル(*3)も得られる。ただし紋章士の指輪と異なりエンゲージすることはできない。 出典ごとに10人分の絆の指輪が存在する。『紋章の謎』ならシーダやナバール、『封印の剣』ならリリーナやディークなど。また、DLC紋章士もルフレとヴェロニカ以外は絆の指輪として登場している。 登場する紋章士 + 本編に登場する12の指輪の紋章士 マルス 「始まりの紋章士」。『暗黒竜と光の剣』『紋章の謎』『新・暗黒竜と光の剣』の主人公で、『新・紋章の謎』の主人公の一人。 物語冒頭から仲間になり、ストーリー中でも出番が多い紋章士の中心的存在。 スキルは「見切り」や「たたみかけ」など攻撃性能が高いものが多く、速さに優れるユニットと好相性。 セリカ 「響きの紋章士」。『外伝』『Echoes』の主人公の一人。 魔法をメイン武器にする貴重な紋章士の一人であり、スキルも魔法攻撃を強化するものが多い。 シグルド 「聖戦の紋章士」。『聖戦の系譜』前半の主人公。 シンクロ中は移動力が上がり、エンゲージスキル「迅走」ではさらに移動力が+5もされる。便利な「再移動」も含め、移動力の補助に長けた紋章士。 リーフ 「系譜の紋章士」。『トラキア776』の主人公で、『聖戦の系譜』の主要キャラクターの一人。 様々な種類のエンゲージ武器を、エンゲージスキル「即応」により自動で持ち替えることができる(*4)。ブレイクを巡る攻防が得意な紋章士。 ロイ 「封印の紋章士」。『封印の剣』の主人公。 スキル「踏ん張り」はHPが一定以上ならどんなダメージでも確実に耐えられるようになる強力な効果。回復系のスキルと組み合わせると生存性が上がる。 リン 「烈火の紋章士」。『烈火の剣』の主人公の一人。 エンゲージ技「流星群」は射程10(隠密スタイルなら20)で攻撃できるという規格外の性能。厄介な敵を遠距離からスムーズに処理することができる、攻略上とても有用な技。 エイリーク/エフラム 「聖魔の紋章士」。『聖魔の光石』の主人公たち。 「オルタネイト」コマンドを使うことで2人を随時切り替えられるほか、エンゲージすることで二人の長所を併せ持つ能力を使える。状況に応じた使い分けが重要。 アイク 「蒼炎の紋章士」。『蒼炎の軌跡』の主人公で、『暁の女神』の主人公の一人。 「勇将」や「不動」など耐久力が上がるスキルが多く、前線で壁となるユニットとの相性が良い紋章士。 ミカヤ 「暁の紋章士」。『暁の女神』の主人公の一人。 シンクロスキル「杖使い」により、装備すればどんなユニットでも杖を使えるようになる。サポート力を向上させてくれる紋章士。 ルキナ 「覚醒の紋章士」。『覚醒』の主要キャラクターの一人で、DLCシナリオ「絶望の未来」の主人公。 装備すると戦闘スタイルによらずチェインアタックが発動可能になる。原作のデュアルアタックやデュアルガード由来のスキルも使用可能で、味方との連携が重要になる紋章士。 カムイ 「選択の紋章士」。『if』の主人公。今作では女性の姿で登場。 シンクロスキル「竜脈」はスタイルごとに様々な特殊効果を地形に付与できる。組み合わせるユニットによって使い方が大きく変わる紋章士と言える。 ベレト 「風花の紋章士」。『風花雪月』の主人公(兼、『無双 風花雪月』のライバルキャラクター)。 エンゲージ技「計略:女神の舞」は隣接する味方4人を一気に再行動させられる唯一無二の効果。「指導」により味方を強化できるのでサポートに向いている紋章士。 なお、主人公を担った『風花雪月』では戦闘時以外にボイス付きの台詞がなく、「自分」という一人称をはじめとした彼の口調は主に『ヒーローズ』や『無双 風花雪月』から取られている。 + そして最後に… 「絆炎の紋章士」 最後に仲間入りする本作オリジナルの紋章士。 エンゲージ技は、剣とビーム(魔法)の二段攻撃を展開する。この際に技名を叫ぶなど、ヒロイックな部分を前面に押し出している。 + 神竜の章・邪竜の章に登場する7つの腕輪の紋章士 チキ 「竜姫の紋章士」。『暗黒竜と光の剣』『紋章の謎』『新・暗黒竜と光の剣』『新・紋章の謎』の主要キャラクターの一人。 エンゲージするとどんなキャラクターでも竜に変身し、ステータスが上昇する。味方に復活の石を与えられるエンゲージ技「女神の祝福」を始めとした強力なスキルを数多く持つ。 ヘクトル 「天雷の紋章士」。『烈火の剣』の主人公の一人。 アイクと同様防御に長けたスキルが多く、壁役に最適な紋章士。 セネリオ 「賢風の紋章士」。『蒼炎の軌跡』『暁の女神』の主要キャラクターの一人。 魔法攻撃に長ける紋章士。エンゲージ武器「サンダーストーム」は貴重な遠距離攻撃が可能。 クロム/ルフレ 「絆の紋章士」。『覚醒』の主人公たち。ルフレは男性の姿で登場。 2人が同じ腕輪に宿っており、攻撃とサポート、両方のスキルをバランスよく持つ。 カミラ 「暗夜の紋章士」。『if』の主要キャラクターの一人。 カムイと同様「竜脈・暗」で地形に効果を付与できる他、移動力サポートや魔法攻撃など様々な役割をこなせる紋章士。 エーデルガルト/ディミトリ/クロード 「三鼎の紋章士」。『風花雪月』『無双 風花雪月』の主要キャラクターたち。 3人が同じ腕輪に宿っており、ターン開始時にランダムで紋章士が切り替わるという仕様。紋章士に合わせて戦術を変えるといった柔軟性が求められる。 ヴェロニカ 「英雄の紋章士」。モバイルアプリ『ファイアーエムブレム ヒーローズ』の主要キャラクターの一人。 エンゲージ技「英雄召喚」によりランダムで味方ユニットを召喚することができる(*5)。マルスなど強力な英雄が呼び出せることもあれば、名もなきモブ兵士しか引けないことも…。 エンゲージカウント シンクロ中のユニットは、「エンゲージカウント」が最大の状態の時のみエンゲージすることができる。 基本的に戦闘開始時点で全ユニットのエンゲージカウントは最大なので、即エンゲージすることが可能。 エンゲージ状態が終了するとエンゲージカウントは0に戻る。この状態で「攻撃する」「攻撃される」「杖を使用する」のいずれかを行うと、その都度カウントが溜まっていき、最大になれば再びエンゲージすることが可能になる。一度の戦闘で増やせるカウントに制限はなく、追撃などで二回以上攻撃したり、されたりした場合、3ポイント以上増加することもある。 またマップ上には「紋章氣」というポイントが存在し、そこにユニットを移動させるとエンゲージカウントが最大まで回復する。 敵のエンゲージ 一部のマップでは、敵も指輪を装備してエンゲージしてくる。 スキルやエンゲージ技などの仕様は一部異なるものもある。 武器種 剣・槍・斧・弓・魔法・杖といったおなじみの武器種に加え、以下の武器種が登場している。 体術 『風花雪月』の籠手のような格闘攻撃。 本作の体術は力と魔力の平均で物理攻撃力が決まる(使用ユニットの「(力+魔力)/2」 - 敵ユニットの「守備」=体術のダメージとなる)。力と魔力がどちらも高めなユニットと好相性。 射程は1だが自分から攻撃時に二回攻撃できるものが多い。 短剣 『暁の女神』以来の復活。 1~2射程のものが多く、ダメージを与えると相手を毒状態にする。デバフを与える武器という点では『if』の暗器に近い。 毒を受けたユニットは被ダメージが一定値増加する。毒は3回まで蓄積し、ダメージ増加も1→3→5と増えていく。 武器レベル 過去作にあったキャラ毎の武器レベルは廃止。クラス毎に使用可能な武器レベルが設定され、レベルアップもしないようになった。 代わりにキャラごとに「天性素質」といういわゆる得意武器が設定されている。天性素質に該当する武器種は、使用可能な武器レベルが1段階上昇する。 ただし、天性素質の補正があっても武器レベルがS到達できる兵種は限られている。原則、武器を1種類しか持てない兵種のみSに到達可能。 シリーズ経験者には、クラスによって武器レベル固定+素質(血統)によって決まる『聖戦の系譜』を彷彿とさせる仕様、と言えばわかり易いだろうか。 ブレイク 自分から攻撃した際、相性有利な武器で攻撃がヒットすると相手を「ブレイク」することができる。ブレイクされたユニットは、その戦闘と次の戦闘が終了するまで武器を持っていない状態となり、反撃できなくなる。 武器の相性は、シリーズおなじみの「剣→斧→槍→剣→…」という3すくみの他、前述の「体術」が「弓・魔法・短剣」といった2射程武器に対して有利となっている。 その代わり、過去作にあった武器相性による命中率やダメージの補正はなくなった。不利な武器で攻撃を仕掛けても、反撃さえ食らわなければデメリットは特にない。 スマッシュ 「てつの大剣」など一部の武器で自分から攻撃すると「スマッシュ」が発生。ヒットすると相手を1マス後ろに移動させる(*6)。 これによって別のユニットや壁などの移動不可な地形に叩き付けると、強制的にブレイク状態を付与する。 ただし、スマッシュを起こせる武器は自分から攻撃した場合でも必ず後攻で攻撃し、追撃が発生しない。 武器の重さ・体格・耐久値 ユニットの体格が『暁の女神』以来に久々の復活。武器の重さが体格を上回っている場合、その分攻速が下がってしまう。 『外伝』や『if』、『Echoes』と同様、武器に耐久値はなく壊れることはない。一方で杖や傷薬などの消費アイテムは使用回数が決まっている。 復活の石 一部の敵キャラは「復活の石」を所持しており、撃破しても復活の石を消費してHPを全回復する。 複数個の復活の石を持っている敵も存在する。完全に倒すには、石をすべて消費させた状態で撃破しなければならない。 更に特定の敵は復活時に「暴走」状態になってパワーアップする事もある。 戦闘スタイル 本作では兵種ごとに「戦闘スタイル」という分類があり、それぞれ異なる効果を常時得られる。また、シンクロスキルやエンゲージ技でスタイルボーナスを得られる組み合わせが存在する。 + 戦闘スタイルと効果 竜族 神竜ノ子や邪竜ノ娘などの一部ユニットの専用兵種が該当。 エンゲージ時にスタイルボーナスを必ず得ることができる。 また、エンゲージスキルやエンゲージ技の追加効果が必ず発動する。 一部ユニットは竜石を使って竜の姿に変身することもできる。 連携 アクスファイターやソードファイターなどの歩行近接兵種が該当。 連携スタイルのユニットは、味方が敵を攻撃した際、自身が「その場から動かずに同じ敵を攻撃できる」場合、「チェインアタック」という連携攻撃が発動する。 チェインアタックはユニットのステータスに関わらず、命中80%・ダメージは敵の最大HPの10%で固定。 条件を満たしていれば複数のチェインアタックが同時発動する。強敵と戦う上では重要なテクニックだが、味方が囲まれればあっという間にピンチに陥る。 今作では移動力がデフレ傾向にあるため、条件以上に発生しやすい。 スタイルボーナスでは必殺やチェインアタックに纏わるものが多いが、恩恵は控えめ。 気功 モンクやダンサーなどのサポート系兵種が該当。 気功スタイルのユニットは、自身のHPが100%の時、コマンドで「チェインガード」を発動可能。隣接するユニットが攻撃を受けた際、最初のダメージを完全無効化することができる。 ただしチェインガードが発動すると、自身のHPが20%減ってしまうので連続発動はできない。また、チェインガード発動前にHPが減ると発動できない。 スタイルボーナスでは強制ブレイクや回復への恩恵を得る傾向にある。 隠密 アーチャーやシーフなどの歩行間接兵種が該当。 隠密スタイルのユニットは、地形効果の回避上昇効果が倍になる。 スタイルボーナスでも回避に重点が置かれている。 魔道 マージやハイプリーストなどの魔法を扱う兵種が該当。 魔道スタイルのユニットは、魔法で攻撃した際相手の地形による回避効果を無効化できる。 スタイルボーナスでは魔力やダメージ上昇といった火力への恩恵を得る傾向となっている。 重装 ランスアーマーやジェネラルなどの守備の高い兵種が該当。 重装スタイルのユニットは、相性不利な武器で攻撃されてもブレイクされない(*7)が、移動力が低く重装特効を受ける。 スタイルボーナスでは守備の更なる上昇の恩恵を得やすい。 飛行 ランスペガサスやドラゴンナイトなどの空を飛ぶ兵種が該当。 飛行スタイルのユニットは、地形を無視して移動できて移動力も高く、地形効果にも影響されないが、飛行特効を受ける。 スタイルボーナスでは魔防の恩恵を得やすく、やや移動もさらに上昇させる傾向にある。 騎馬 パラディンやウルフナイトなどの馬や狼に乗る兵種が該当。 騎馬スタイルのユニットは、移動力が高いが、騎馬特効を受ける。 従来の騎馬兵種は林や砂漠等の悪路で歩行より移動力が落ちやすいデメリットも存在していたが、本作に置いてはそれが無くなり純粋に移動力に長ける兵種となっている。 スタイルボーナスでは長所である移動の恩恵を特に得やすい。 クラスチェンジ 前作の資格試験が撤廃され、下級から上級にクラスチェンジするオーソドックスな形式に戻った。細かな仕様は『覚醒』のものを踏襲している。 過去作では、下級職のレベルが低いうちにクラスチェンジすると「経験値が入手しづらくなる」「レベルアップ可能回数が減り、最終的なステータスが弱くなる」といったデメリットが大きかったため、「下級レベル限界(概ね20)まで育ててクラスチェンジ」というのがセオリーだった。 しかし本作では、「チェンジプルフ」を使えばいつでもレベルを1に戻せるため、レベル上限を気にせず育成することができる。…が、経験値の入りやすさは累計レベルからなる「内部レベル」のマスクデータで管理されており、クラスチェンジのタイミングで経験値量が変動することはない。 よって、過去作と異なり基本的には最速でクラスチェンジするのが得な仕様になっている。 クラスチェンジには、兵種ごとに対応する武器種の素質を持っている必要がある。 素質はユニットごとに最初から所持しているものと、レベル10で自動的に取得するものの他、紋章士の絆レベルを上げることで増やすことができる。 性別によるクラス制限もほぼ存在しない(*8)。 これにより、基本的に素質さえ修得すればどんなキャラでも好きな兵種につけるようになっている。 また特定のユニットのみがつける専用職も存在する。 スキル 上記のシンクロスキル・エンゲージスキルの他、さらにいくつかの種類がある。 個人スキル 『if』『風花雪月』と同様、ユニットごとに最初から保持している着脱不可のスキル。 兵種スキル 上級職レベル5や特殊職レベル25になると取得できるスキル。兵種ごとに異なり、チェンジプルフで他のクラスに変わるとスキルも消える。 継承スキル 「紋章士の間」で紋章士から継承することができるスキル(後述)。ユニットごとに2つまで装着可能。 竜の時水晶 『Echoes』のミラの歯車、『風花雪月』の天刻の拍動と同様のターン巻き戻しシステム。 序盤から解禁され、 難易度ノーマルでは無制限に 、ハード/ルナティックでは1マップに10回まで使用可能。 またノーマル/ハードでは戦闘中でも自由にセーブが可能(ルナティックでは中断のみ可)。 成長方法 一度本編をクリアすると、ニューゲーム時にユニットの成長方法を「ランダム」か「固定」か選択することができる。 固定式の成長を選べるのは『蒼炎の軌跡』以来(*9)。 ランダム成長はこれまで通り、レベルアップ時にユニットごとの成長率に応じたランダムで上昇する能力が決まる。一方固定成長は、ユニットごとの成長率がそれぞれのステータスに隠しパラメータとして累積され、100になると能力値が一つ増える…というわかりやすいシステムになっている。 初回プレイ時の成長方法は難易度に応じて固定。ノーマルとハードはランダム成長、ルナティックでスタートしたときのみ、固定成長となる。 支援関連 従来と同様、本作でも支援による能力上昇や会話の発生などが存在する。また、同じ紋章士の指輪を身に着けて戦い続けることで「絆レベル」というパラメータが上昇し、これが一定以上に達すると「絆会話」と呼ばれる会話が発生する。 終盤で入手できるアイテムを意中のキャラクターに渡すことで主人公がその相手と「パートナー」になり、特別なイベント 一枚絵を見ることができる。 ゲームの流れ 本作は、一つのマップを終えるたびに「ワールドマップ」と呼ばれる画面に移り、次に進む場所を選択する。 本編を進行させる他、外伝や遭遇戦に挑んだり、拠点「ソラネル」で準備を整えることができる。 外伝 本編とは異なり、いつでも挑戦できる戦闘。本編の進行に応じて自動で出現する。敵のレベルはこちらの進行度に関わらず固定。 外伝はクリアするとユニットが加入するものの他、「紋章士外伝」が存在する。 紋章士外伝はその紋章士の出典のマップが再現されており、敵ボスとして紋章士自身と戦う。クリアすると絆レベルの上限が上昇(10→20)する。 なお、本作では「キャラの生存」などの条件が設定されていないため、時期が来れば必ずプレイすることが可能。 遭遇戦 リアルタイムの経過に伴い、マップ上にランダムで発生する戦闘。敵のレベルはこちらの戦力に合わせて変化する。 王宮といった一部に限り、模擬戦としてクラシックでも撤退扱いとなるマップもある。 神竜の章 DLCを購入することでプレイできるマップ。クリアすると紋章士の腕輪を入手できる。敵のレベルはこちらの戦力に合わせて変化する。 邪竜の章 DLCを購入することでプレイできるマップ。本編とは異なる世界を舞台にした章を順番に攻略していく。 出撃メンバーは固定枠の他、自由枠として本編で仲間にしているユニットを選んで出撃させることができる。ただしステータスやクラス、所持している武器は本編の状態に関わらずユニットごとに固定となっている。 紋章士の指輪/腕輪の入手状況と絆レベル、継承したスキル、支援レベルは本編のものが反映される。 本編とは別にいつでも難易度変更が可能。またクラシックモードでも倒されたユニットはロストせず以降のマップで使用可能。 すべての章をクリアすると、新たなユニットが仲間になるうえ「マージカノン」と「エンチャント」にクラスチェンジするためのアイテムが入手できる。 戦闘後の散策 『外伝』、『Echose』のように、戦闘に勝利すると、そのマップを自由に歩き回ることができる。戦闘中に映っていた背景や道のり、役物が丸ごと散策できるフィールドになり、全てを360°の視点で見て回れる。 本作では、マップに存在した砲台や砦、壊した扉や救出した民家までもそのままで残るようになり、民家の近くを再び訪れれば住民から改めてお礼の言葉を聞ける。逆に先の戦闘で盗賊に追いつけず壊されてしまった民家は散策の場面でも廃屋になっており、救出できなかったことへの無念を募らせる。 マップの光っている部分を調べることで、「絆のかけら」(後述)や錬成用の素材などを入手することができる。 出撃させたユニット(一部出撃させていないユニットも)が共にマップ上で見回りをしており、話しかけると人物毎に異なるその地域や先の戦闘内容に則した台詞を聞ける。会話後には「絆のかけら」が貰えることがある。また、ストーリー中では散策が発生しなかったマップ(*10)も遭遇戦を突破すると散策が可能になる。 内容は2行程度と簡素ながら先の戦いに対する心情や意見、時に世界観や作中情勢に関わる情報を各々の視点で述べてくれるもので、逆にストーリーと無関係な内容が主であるソラネル内での会話に代わって本作における実質の拠点会話としての役目を担っている。 マップ上には野生の動物も生息しており、「保護」してソラネルへ連れて帰ることもできる。但し、一部の動物は生息地に応じて国への「投資」をしていなければ保護できない制限がある。 ソラネル ワールドマップから行くことができる、様々な施設が詰まった拠点。『if』のマイキャッスルや『風花雪月』の大修道院に該当する要素。 ここでは仲間たちが私服に着替え、思い思いに時間を過ごしている。 以下では主な施設を解説する。 紋章士の間 絆の指輪精製・合成 絆のかけらを消費して、絆の指輪を精製することができる。 絆の指輪は紋章士ごとに10種類存在する。例えばマルスの指輪から精製する場合、出典である『紋章の謎』のキャラクター(シーダやナバールなど)の絆の指輪がランダムで入手できるという形式。 絆の指輪にはC~Sまで4段階のランクがあり、高ランクなものほどステータス補正が高くなる。また一部のSランクの指輪は、装備すると特殊なスキルが得られる。 同じ指輪は絆のかけらを消費して合成することで、高ランクにランクアップさせることもできる。 指輪磨き その名の通り、指輪を磨いて紋章士とスキンシップ(?)を図ることができるシステム。磨いたユニットと紋章士の絆レベルが少し上昇する。 コツとしては磨くで喜ぶ場所を探し、そこを強く磨くのがポイント。もっとも絆レベルを上昇させるなら他にもっと効率がいい方法があるので、あくまでおまけ要素の部類である。 スキル継承 紋章士からスキルを継承することができるシステム。継承するには、紋章士との絆レベルが5以上、かつ継承したいスキルが開放されているレベルである必要がある。 継承可能なスキルは、シンクロスキルと継承スキルの二種類。 同じシンクロスキルの効果は重複しない。例えばマルスから「見切り」を継承した状態でマルスの指輪を付けても「見切り」が二重に発動することはない。 継承スキルは、継承して初めて効果を発揮するスキル。例えばマルスとの絆レベルが2になると、継承スキル「回避+10」が開放されるが、この時点ではスキルの効果は得られない。絆レベルを5以上にして「回避+10」を継承し、スキルをセットすることで初めて効果が得られる。 継承の際はSPを消費する。SPは指輪(種類を問わない)を付けた状態で戦闘すると溜まっていく。SPの入手量は紋章士の指輪は獲得経験値の100%、絆の指輪は50%。 なお、1.3のアップデート以降は、紋章士の間だけでなく、鍛錬の間でも可能となった。 エンゲージ武器強化 紋章石というアイテムを消費して、紋章士のエンゲージ武器を強化することができる。 鍛錬の間 通常鍛錬 ユニットを選択し、紋章士含むランダムで選ばれた味方と戦って経験値を得ることができる。 『聖戦の系譜』の闘技場、もしくは『新・紋章の謎』にあった訓練所のような役割の施設だが、無料で利用できる。負けてもユニットがロストすることはなく、対戦した相手と僅かに支援値、もしくは絆ポイントを獲得する。 通常鍛錬は1マップをクリアするごとに、一人につき3回まで行える。 特別指名鍛錬 紋章士を指名して戦うことで絆レベルを上げることができる。挑む際は絆のかけらを消費するが回数制限はない。 形式上紋章士と戦うことになるが、勝敗はレベル上昇に影響しない。 絆会話が発生するレベルに到達すると、自動的に会話が発生する。 ショップ 武器屋・道具屋 アイテムを購入することができる。商品は本編の進行度によって更新される。 アクセサリー屋 拠点での仲間の見た目を変更したり、変更するための服装や装飾品の購入ができる。 錬成屋 錬成・進化 お金と晶石を支払うことで、武器を強化したり異なる武器に変化させることができる。 錬成は『Echoes』形式で、武器ごとに5段階の定められた強化を行える。 紋章刻印 紋章士の刻印により武器を強化することができる。 強化効果は紋章士によって異なる。また一人の紋章士につき刻印を与えられるのは一つの武器のみ。 カフェテラス 料理を行って、次の章まで一時的にステータスを上昇させることができる。 ステータス変化は料理の種類や出来栄えによって異なる。出来が酷いとステータスが下がってしまうことも。 掲示板から各国への投資をしたり、実績を確認したりできる。 サウンドボックスからは、ソラネルのBGMをストーリー進行に応じたものに変えることもできる。 牧場 戦闘後の散策で保護した動物を最大5匹まで放牧出来る。 出撃するごとに動物ごとに決められたアイテムを拾ってくる。 犬は武器錬成に必要な晶石を拾ってくるのだが、貴重な「ぎんの晶石」を拾ってくる事があり、気が付けばドッグランになってしまったプレイヤーも多い。 マイルーム 難易度変更や支援会話回想の他、休憩すると仲間が起こしに来てくれる「お目覚め会話」が一戦闘一回だけ発生する。 ミニゲーム ボタンをタイミングよく押す「筋肉体操」や「魚釣り」、レールシューティングの「ドラゴンシューター」などのミニゲームを楽しめる。 ソラの祭壇 ソラネルのマスコット的な動物「ソラ(名前変更可能)」と触れ合うことができる。 友好度を高めると、絆のかけらをもらえたりミニゲームで助けてもらえたりする。 祭壇近くに落ちていたり、ご飯を食べたり撫でられて嬉しかったりすると出てくる絆のかけら。それってうん… 不思議な井戸 アップデートで追加された施設。いらないアイテムを入れると、戦闘後に違うアイテムが入手できる。 amiiboスポット amiiboを読み取ることによりちょっとしたアイテムを入手できる。 ファイアーエムブレムシリーズのものを読み取れば、1日に1枚「繋戦開始チケット」が必ず手に入り、またフリーマップで使える過去作のBGMや紋章士の衣装と交換できるチケットを入手することが可能。 同じ種類のシリーズamiiboで入手可能なチケットは1枚だけなので、amiiboのみで衣装とBGMをコンプリートするには、ほぼ全てのファイアーエムブレムのamiiboを揃える必要がある。(*11) それ以外の方法で入手するには、それぞれの紋章士で仲間36人分の絆レベルを20まで上げなければならない。 試練の離れ 本編とは独立したマップで戦闘できる施設。 連戦の試練 マップを連続でクリアしていくモード。最大50の段階で細かく難易度を調整可能。 繋戦の試練 インターネットを通じて他のプレイヤーと同じマップをリレー形式で順番にプレイしていくモード。プレイにはSwitch Onlineへの加入が必要。 リアルタイムの経過(1日に1枚)で手に入る「繋戦開始チケット」を消費することでプレイできる。 異界の試練 インターネットを通じて他のプレイヤーの部隊と対戦できるモード。自分でマップをエディットすることもできる。こちらもプレイにはSwitch Onlineへの加入が必要。 いずれも報酬としてエンゲージ武器の強化素材などが入手できる。 なおここでのプレイ(*12)も出撃1回に含まれるため、ソラネルの施設の再利用が可能となる。 戦闘内でユニットがロストしたり、アイテムを消費していても開始前の状態に戻る。経験値などは稼げない。 またクラシック・カジュアルどちらのモードでプレイしていても、ここで倒されたキャラは必ずロスト時の台詞となる。 評価点 完成度の高いゲームバランス エンゲージという強力な新システムが追加されながらも、戦略性が問われ緊張感があるゲームバランスに調整されており、戦略シミュレーションとしての評価は非常に高い。 移動力が5も上昇するシグルドの「迅走」や、射程10で攻撃できるリンの「流星群」など、エンゲージスキルやエンゲージ技は非常に強力で、一見するとこれらを使えば簡単にクリアできてしまいそうに思われがち。 しかしエンゲージは3ターン+α、エンゲージ技はその中で1回のみという制限もあるため、適当に使うだけでは真価を発揮できない。強力ゆえに使い所を考える必要があるシステムになっている。 相性不利だと無防備になるブレイクや、命中率とダメージが固定のため少しずつ削られていくチェインアタックにより、強いユニットでも安易に敵に突っ込ませるとやられてしまう可能性も高い。 復活の石を持った敵などの要素も合わさり、従来作でしばしば見られた「強いユニット1体で無双する」攻略法は通用しづらい。「強い男に入れ込み過ぎてまわりの戦士はヘナチョコばかり」ではクリアは難しく、様々なユニットを育成して総動員する戦略シミュレーションらしいプレイが求められる。 以上の要素により、全体的にライトな雰囲気に反して全体的な難易度はシリーズの中でも高め。 ただし難易度ノーマルであれば敵のステータスは低めであり、初心者でも十分クリアできる程度。巻き戻しや戦闘中のセーブも無制限に行えるため、リトライのハードルは低くなっている。 一方高難易度ではエンゲージをフル活用してギリギリクリアできるように調節されており、絶妙な難易度バランスに調整されている。 戦闘スタイルシステムにより、兵種ごとの個性もより強まった。 これまでは「兵種特効を受けない」という消極的な特徴しかなかった歩行系の兵種だが、今作ではチェインアタック(連携)やチェインガード(気功)により一躍重要な役割を担えるようになった。 回避力を高めやすい隠密スタイルも強力で、地形効果のあるマスに置くと相手の命中を0%にすることも難しくない。一方で魔道スタイルは地形効果を無視できるため回避戦術への対策になるなど、スタイル間の相性も考えられている。 移動力が低く特効を受けるというデメリットがあった重装には「相性不利でもブレイクされない」というメリットが追加され、壁役としての安定感が増した。守備も極端なまでに高いので、速さが低く追撃で他のユニットよりダメージを受けやすいという弱点もほぼ無くなった。その代わり魔法防御は他より抑えめになっており、初期作での特徴だった「物理には強いが魔法には弱い」という設定が最大限に活かされている。 反面、元から移動力が高いという強みを持つ騎馬と飛行にはスタイルによる特殊効果が追加されておらず、兵種ごとの格差を減らそうという意図が見られる。とはいえ不要という扱いでもなく、地形を無視できる飛行は言わずもがな、騎馬も含めてスタイルボーナスで移動という長所が伸びるようになっており、活躍の機会は設けられる。敵に弓以外の特効武器持ちが少ないという追い風もある。 敵のユニットも、アーマー系には物理ではロクにダメージが通らなかったり、騎馬、飛行は移動力を活かして自軍に切り込んでくるなど、兵種ごとの特色がさらに多彩になった。これらの対処に追われることもあり、自軍もさまざまな兵種を用意する必要があると言える。 武器に関しても、装備デメリットの種類が多かった『if』に比べて基本的に重量の変化のみとなったことで解りやすくなっている。 一見癖の強い大剣などのスマッシュ武器も、反撃で後手に回るデメリットを抑えたり、威力のみを参照するエンゲージ技で使用したりと使い道が広く用意されている。 魔法武器もいかづちの剣と光の弓は威力が非常に高く、剣と弓の使い手は、力が低くても積極的に使っていけるようになった。これは、間接物理攻撃が強力な槍や斧との差を埋める仕様であると思われ、従来のようにいずれかの武器が大きく割を食うといった結果にはなっていない。 杖にも「アイスロック」という障害物(氷柱)を設置するものが新たに登場している。 過去作にも移動を阻害する消費アイテムは存在したが、こちらは安価で購入可能で回数も多く、離れた位置に置ける、自ターン開始時に壊れる、要求武器レベルが低いと使い勝手が良い。 設置場所によっては相手の動きを大きく制限することも可能で、汎用性はとても高い。一方で敵に攻撃されると簡単に破壊されてしまうため、大量の敵が押し寄せるような場面では壁としては心もとなく、使い所が問われる杖となっている。 戦術マップもかなり作りこまれており、過去作で評価の高かった『新紋章』や『暗夜王国』と同等以上の好評を得ている。 さらに、「特定ターンごとにステージの形状が変化する」「敵将がワープしつつ視界外から繰り返し急襲してくる」「ユニットを押し戻す雪崩が発生する」など、バランスやゲーム性を損なわない範囲で練られたステージギミックも多数用意されており、飽きさせない作りになっている。 難易度が上がるほど爽快感が増すエンゲージの仕様 エンゲージ発動に必要な「エンゲージカウント」は、敵を攻撃したり杖を使うことによって増える。つまり、敵が多く、強くなる高難易度では、それだけエンゲージカウントを溜めるチャンスも増える。 前述の通りエンゲージをフル活用しないと厳しいバランスなのもあり、高難易度になるほどエンゲージ及びエンゲージ技を大量に発動する派手な戦いになることが多い。 高難易度クリアの報酬が少ない本作において、積極的に難易度を上げるモチベーションとして機能している。 編成・育成の自由度の高さ 前述にもあるが、本作では全ユニットが専用職以外のすべてのクラスに変更できる。 成長率やクラス上限の差こそあれ、ユニット自体の上限の個人差は低めに設定されている。個人スキルとの兼ね合いで初期クラスとは全く別のクラスに変更して意外な活躍をしたという例も。 また、本作でもクラスごとに成長率補正が存在するが、以前と異なり成長率がマイナスになることはない。そのため特定の能力に伸び悩む心配も薄く、結果的にクラス選択の自由度が広がったと言える。 ユニットと指輪、スキルの組み合わせも自由度が高い。同じユニットでも付ける指輪やスキルによって運用方法がまったく変わることも珍しくなく、また同じ指輪でも付けるユニットごとに異なる強さを発揮する。 例としてシグルドは移動上昇のスキルを所持しているが、重装に装備させれば低い移動力を補って前線に立たせやすくできる。一方で騎馬が装備すれば逃げる盗賊へと容易に追いつくだけの機動力を得られる。移動補正ではなく多数の敵を攻撃できるエンゲージ技を活かすため、力の高いユニットに持たせて敵を一掃する、など。 絆レベルは絆のかけらさえあれば鍛錬場で簡単に上げられるため、様々な組み合わせを試すのも比較的容易。発売当初は、スキル習得のためにわざわざ紋章士の間に行く必要があったが、のちのアップデートで改善されている。 継承可能なスキルは強力なものからシンプルなものまで様々。しかし強力なものほど消費SPが多く、自由枠も2つだけと闇雲に付けることはできなくなっているのでバランスが取られている。 男性専用のクラスは存在せず、女性専用のクラスもペガサスナイト系列の下級職のみ。飛行職の上級には男性でも自由に就けるため、以前と比べて男女の格差は小さくなっている。 ストーリー 直近でストーリーが評価された『Echoes』や『風花雪月』とは対照的に、重厚な戦争や政治劇などは扱われておらず、展開そのものはシンプル。一方で、『暁』での「血の誓約」や、『if』の暗夜王国の主人公が白夜王国を攻める理由のような、ストーリー進行において破綻していると言える要素は比較的少ない。(*13) マップ攻略と連動した「シチュエーションの熱さ」という点では、11章での絶望的な状況下での撤退戦や、17章の敵幹部である「四狗」全員を含めた敵将6人との激突のように、盛り上がりを見せる章が随所にある。 全ての紋章士が揃う終盤以降の展開は、それまでの伏線を回収しつつ次々とピンチを乗り越えたり、意外な人物が敵将として立ちはだかるなど、一定の見どころがある。 豊富な支援、散策会話 『Echose』や『風花雪月』、『無双』シリーズと同様に、本作でも支援会話をフルボイスで鑑賞できる。 『風花雪月』や『無双 風花雪月』のように、A 、Sといった4段階目は存在せず、進行具合やほかの支援状況、主人公による返答の選択に応じて会話の内容が変わることはない。ただし、本作では特定の時期しか支援会話ができなかったり、C、Bまでしか上げられないということはなく、支援可能なキャラはすべての組み合わせがCからAの三種類の会話が楽しめる。また、主人公以外でペアエンドが発生しなくなった関係上、前作で問題視された「すべての支援会話をコンプリートしようとすると、複数の異性に告白しているように見える」要素もなくなった。 本作では性別問わずすべての味方キャラとパートナーになることが可能となっている。あくまでパートナーであって結婚の契りを交わすとは名言されていないものの、自由度は歴代一。また、前作ではこのイベントをキャラごとに見直すためには最終戦を経る必要があったが、本作はクリア前に組めるため、イベントの回収が容易になっている。 主人公との支援会話を見合た後に解禁されるお目覚め会話が各キャラ6つづつ用意されている。支援会話の続きとしてこちらもキャラの掘り下げに一役買っている。 ユニットの散策時のコメントは終盤に加入する味方も含めた全キャラクターに、本編ストーリーで訪れた全マップ(*14)分用意されており、全て合わせるとかなりのボリュームを誇る。 寝返った仲間を遭遇戦に連れ、まだ敵対していた頃の章のマップへ訪れれば当時への振り返りや謝罪を述べるといった様子も観られる。 クラシックモード限定の仕様として、散策前の戦いで敵に倒されて死亡した味方(*15)がいた場合、そのユニットと関わり深い別の味方(*16)の台詞がその人の死を悼む内容に差し替えられるようになった。 シリーズの伝統として「失った仲間は二度と戻らない」という理念こそ続いてきたものの、その死亡した事実を他の味方の台詞などに反映させることはシステム上とても困難(*17)であり、ストーリー上のNPCキャラクターや敵キャラクターの死は大勢に悲しまれる一方でプレイアブルキャラの死は誰にも言及されないという不自然な構図になりがちであった(*18)。本作はシリーズが抱えていた長年の問題に対する解の一つを示せたとも言える。 内容は言うまでもなくどれもこれも悲痛な嘆きや落胆(*19)で溢れており、その台詞が用意されていること自体が本作の比較的明るい世界観においても戦闘中のシビアな緊張感、及び全員生存で攻略できた時の達成感を生むことに一役も二役も買っている。それが巻き戻しもリセットも一切行わないクラシックなスタイルで本作のクリアを目指すプレイヤーであれば、猶更である。 邪竜の章 DLCの邪竜の章は、『覚醒』の「絶望の未来」や、『風花雪月』の「煤闇の章」と同じく、本編以上に難易度が高く戦略性が求められる内容になっている。 マップごとにユニットのレベルや使えるアイテムが固定のため、ステータスを上げて強引に突破する方法は取れない。 加えて遠距離攻撃してくるマージカノンや特殊な効果を付与するエンチャント、最大HPが削られるデバフを掛けてくる狼などといった特殊ギミック持ちの敵も多く、難易度ハード以上では熟練のプレイヤーもうならせるてごわさとなっている。 特に難易度ルナティックの最終マップは、歴代作の中でも最高クラスの超高難易度。マップ開始時に「ユニットはやられても死なないので総力戦で挑みましょう」とメッセージが出るほどであり、実際に少しのミスで誰かがあっさりやられてしまうが、やり込みを重ねれば無犠牲クリアへの道は開ける。 ステータスは固定だが、継承したスキルや絆レベルは引き継がれるため本編での育成も無駄にはならない。難易度を安定させつつ戦略の自由度も保たれている、バランスの取れた仕様となっている。 一方、難易度ノーマルなら敵は弱いので比較的簡単にクリア可能。クリア特典だけ入手したい場合は難易度を落とすとスムーズ。 ストーリー面でも、邪竜の章では本編と鏡写しのような異界が舞台となり、明るめだった本編とは対照的に比較的シリアスな雰囲気で物語が展開する。 物語の中心となる新キャラクターのエルとイルは、設定や過去が謎を交えつつ開示されていくなど演出面でも工夫がなされている。 最大の特徴は王族や四翼といった主要人物の性格や立ち位置が、異界側ではことごとく本編とは反転した状態(*20)になっていること。本編のキャラクターに思い入れがあるほどギャップが印象的になる。戦闘時に発生する会話も、キャラクターごとの組み合わせが豊富に用意されている。 過去作キャラクターの活躍 歴代のキャラクター(*21)がボイス付き(*22)の3Dモデルで登場するのはシリーズファンには嬉しい点。 『幻影異聞録♯FE』や『ファイアーエムブレム無双』は登場キャラの出典が限られていたが、今回は全作品から選出されている。 絆会話も、支援会話と比べるとそれぞれの分量は短めながら全ユニットとの組み合わせが3種類ずつ用意されている。 原作の要素を取り入れた会話も多く、シリーズファンならニヤリとできる原作ゆかりの小ネタ(*23)も多い。ただし、過去作を知らないと置いてけぼりになるということはない。 紋章士毎にその登場作品のマップをモチーフにしたマップで戦う外伝があり、いずれもマップとしての手応えは勿論のこと、モチーフ元の小ネタや隠し要素の再現(*24)に至るまでの評価に事欠かない仕上がり。 指輪はストーリー上でも重要な意味を持ち、従来の「神器」や「神将器」、「英雄の遺産」といった特別な武器の役割を吸収するに足る存在感を放つ。 全体的にセリフ量や出番はあまり多くないものの、窮地に陥れば世界を救った英雄の視点で励ましてくれたりと、頼りになる一面を見せてくれる(特にマルスは中盤までだが前作のソティスのように、主人公と一体化した相棒として描かれる)。戦闘においても、後述するように性能に差はあれど大いに活躍するため、過去作のファンからも肯定的に受け入れられていることが多い。 グラフィックと演出 キャラクターの3Dモデルは高質で、イラストの雰囲気を残しながらも表情豊かな動きを見せてくれる。 特にキャラクターデザインのMika Pikazo氏の手掛ける細かな装飾や瞳の色彩といった表現は、大勢のキャラが登場するシミュレーションとは思えないリッチなクオリティで仕上げられている。 目の描写に関しては特別拘られており、ズームすると瞳が微動したりハイライトが脈を打つように揺れたりと生理現象的な要素まで表現されている。逆に戦闘中などカメラが引いた状態においてもキャラクターたちの目線や表情が判別しやすく、3Dモデルとしての無機質感を一切与えない。 戦闘アニメもスピーディーかつケレン味のある動きで描かれており、爽快感がある。 同じ種類の武器でも、レベルが上がるにつれて攻撃や回避のモーションが上達したり(*25)、ブレイクの際には武器を取り落とす描写がなされるなど細かい部分まで凝った表現がなされている。 またエンゲージするとユニットが宙に浮いた状態となり、過去作では見られなかったようなアクロバティックで派手なモーションを楽しめる。エンゲージ技では専用のカットインが入り、切り札という雰囲気を強く感じられる。 ヒットエフェクト及び効果音にも工夫があり、同じ攻撃方法でもダメージが大きい場合は重い衝撃音と共に相手が吹っ飛ばされる演出になる他、特効を持つ武器を命中させると共振現象のような画面効果が入るなど、攻撃の手応え及び効き目が数値上だけではなく感覚でも伝わってくる。 「必殺の一撃」の演出は「覚醒」から続いていたコマ割りカットイン演出が廃止になった代わり、兵種や武器によって異なる固有のカメラワーク演出に変更。よりスピーディー スタイリッシュに。 オードソックスな刺突やジャンプ斬りですら巧みなカメラワークによりアニメの戦闘シーン中カットの如くダイナミックに映し出され、その直後に「Critical!」と共にヘビーなSEと大ダメージ表示が浮かび上がる様は非常に爽快。 攻撃モーションも兵種によって多種多様。一瞬剣を抜いただけで相手が切り刻まれるお決まり演出な居合から、空中に浮かべた魔法陣で壁キックし敵の頭上から高速一閃という独創的なもの、はたまた 騎兵なのに馬から飛び降りた勢いのまま単身で斬りかかる、体術と言いながら力を込めた掌底からビームが放たれる …など、どれも個性的かつド派手でとにかくプレイヤーを飽きさせない。 本作は会話パート等に過去作で多く見られた2D絵を殆ど用いない「フル3D」な試みであり、3Dモデルの表情差分が膨大になっている。 例えば笑顔の表情だけでも「穏やかな笑顔」「満面の笑顔」「引きつった笑顔」といった複数のパターンが眉や瞳孔の僅かな違いで描き分けられており、過去作の2D絵による差分数の2倍は優に超えている表情豊かさがテキストのみでは難しい微細な感情の揺らぎを表現する。 戦闘開始直前の画面では両者が武器を構えて睨み合う様子が映し出されるが、その際に普段のポップな表情から敵意剥き出しの険しい眼差しへシームレス変化する演出も見どころ。また、残りHPが少なかったり相手が自分に特効のある武器を持っていると苦しい表情に変化する。 総じて、同じく据え置き機種最新作として良質なグラフィックを誇りながらもモーションの面で痒い点を残した前作から更に昇華させた、ハイクオリティかつ隙の無いグラフィック・演出を備えた最新作となっている。 しかしこの良質さゆえに後述の問題点がより浮き彫りになっている惜しさも否めない。 音楽 本作も良質なBGMがゲームを盛り上げている。 各国の関連楽曲は、一国につき一人のそれぞれ異なるサウンドコンポーザーが作曲を担当しており、各担当者ごとに全然違う表現が楽しめる。特に金﨑猛氏によるソルム王国編のマップ曲「砂塵と爛漫」は人気が高い。ただし『覚醒』以降お馴染みとなっている近藤嶺氏は不参加。 本作のテーマソングである「エンゲージ」は、序盤と終盤のそれぞれ山場となるイベントで使用され、熱くヒロイックな曲調が人気を博している。またOP主題歌やED主題歌をはじめ、序盤のマップBGM「遥かなる聖地」、中盤の重要マップで流れる「涙痕〜凍」、本編最終マップBGM「ラストエンゲージ〜祈りの呪文」、邪竜の章最終マップBGM「リバースエンゲージ」など、さまざまな楽曲にフレーズが引用されており、印象にも残りやすい。 OP主題歌「Emblem Engage!」は、過去作のボーカル曲とはまた違った激しい曲調で、新鮮に感じたシリーズファンも見られた。ヒロイックな歌詞とメロディーは、王道RPGに近づいた本作の作風を象徴している。 紋章士の外伝マップでは、その出典のアレンジ曲が用意されている。古い作品が現代の技術で再現されているのは勿論、意外なイベント曲が採用されていたり、比較的新しめの作品はメドレーになっているなどファン感涙の内容となっている。 賛否両論点 初回プレイ時(ルナティック)の成長方法が固定 システムの項目にある通り、初回プレイでは難易度ルナティックだと強制的に固定成長となる。 ユニットの成長によって難易度が著しく変化しないように、ゲームバランスを安定させるための施策だと思われる。これにより、ユニットの成長が悪いせいで「詰み」状態に陥るという可能性は減っている。 一方で、過去作と同様ランダム成長で初回ルナティックをプレイしたいと思うプレイヤーにとってはありがた迷惑な仕様になっている。初回から選択できれば良かったのだが。 逆に初回ノーマルorハードで固定成長で遊びたい場合は、ルナティックで開始して難易度を下げれば可能(*26)。 システムの難解さ 紋章士の能力やスキルはトリッキーな性能を持ったものが多く、説明を読んだだけでは分からない部分が多い。実際に使いながらスキルの適用範囲や細かい仕様を把握していく必要がある。 例えばリーフのエンゲージ技「テトラトリック」は「剣、槍、斧、弓で連続攻撃」とあるものの、各攻撃でどんな武器を使うのか書かれていない。剣・槍・斧は本人のエンゲージ武器を使うだけなのでまだ分かりやすいが、弓だけはこの時専用の武器を使うという難解な仕様。 パラメータを増減させる効果が多数登場し、最終的な命中率やダメージの予測に複雑な計算を要する。 加減乗除さまざまな効果が重複することがある一方、計算の順番や小数点以下の扱いは説明されない。過去作にもこの手の問題はあったが、今作はリンのエンゲージ技「流星群(ダメージ30%で超長射程の5回攻撃)」など、戦略的に重要な技を使う中でこの説明不足が響く場面が多い。 ただし、理解しきると今までにない要素として楽しめる可能性が高い。今作の新能力は複雑な分、さまざまな応用が効くようになっており、考える意欲をかき立ててくれる。 今回は難易度ルナティックでも緻密な計算を求められる場面はさほどなく、大まかな戦略が合っていれば攻略できることも多い。多少失敗しても「竜の時水晶」でやり直せばいいだけなので、この難解さがストレスとなることはあまりない。 スキルの自由枠が2つだけになったり、武器相性の効果がダメージや命中率に影響しなくなるなど、過去作より単純化されている部分もある。紋章士が少ない序盤のうちはスムーズに進めることができ、初心者でも取っつきやすい。 武器レベル 武器レベルが兵種と天性素質によって決まるようになったため、高ランクの武器を装備しづらくなった。特にSランク武器は天性素質持ちでなければ、特定の兵種に就かない限り使うことができない。 ただし『風花雪月』は装備の自由度が高すぎてキャラクターの個性が減っているという意見もあったため、この変更は一長一短と言える。 また、天性素質も当たり外れが大きい。 優遇されているのは剣、槍、斧で、それに加えて短剣だけはAからSに到達する職が用意されているが、それ以外の武器は天性素質があってもSには到達できない。 上級職の場合、メインで扱う武器レベルが大抵Sに到達できないAであるため、剣、槍、斧以外に恩恵を得られるクラスは1~3つしかない。 とはいえ、Sランク武器は終盤に武器種毎に1~2個入手するのみで、斧は普通にプレイすると、扱いの難しいスマッシュ武器しか手に入らず、格闘と杖に至っては入手そのものがやり込みが必要であり、不便は感じづらくはされている。 パラメータ上限 本作も多くの作品と同様に、兵種ごとにパラメータの上限値が異なるのだが、この振れ幅がやたらと激しい。 顕著と言えるのが、ディアマンドの専用兵種である「スュクセサール」で、大体の兵種が30~40ほど確保できる技の上限値がわずか23と、「ベルセルク」と並んで最下位。さらに実際は、ディアマンドのユニット補正としてさらに下がっており、実質的に22以上は上げられない。そのため彼には、どこぞの格闘家のように「技22」という不名誉なあだ名がつけられている。(*27) 同じくアイビーの専用兵種「リンドブルム」も、最終的な技の上限値こそ23と1高いものの幸運の上限値が17と際立って低いため基礎命中値はディアマンド以下。ディアマンドと比べて固有スキルでの命中率のケアもしづらく、何らかの補強をしないと後半の命中率は無残なことになる。 ただし、前述したようにユニットごとの上限値の差は少なめなうえ、本作はチェンジプルフを使うことである程度自由に兵種変更が可能であるため、ユニット評価を左右する事態にはならない。上記の専用兵種にしかできないこともあるので、なんとももったいない部分ではあるが…。 ペアエンドが大幅に減少 本シリーズには、支援レベルを最大まで高めた相手との後日談を見られる、通称「ペアエンド」という要素があるが、本作でこれを見られるのは主人公とその相手のみであり、他のユニットは支援状態に関わらず後日談は固定になっている。また、ペアエンドの内容自体も後半部分(*28)が変化するのみと、従来と比べるとあまり差が見られない。 残念がる声が多い(*29)一方で、主人公の指輪譲渡関連以外では恋愛を匂わせる支援会話が非常に少なく、恋愛要素が必要ないというプレイヤーには肯定的に受け入れられている(*30)。 キャラクター 支援会話や仲間手帖(*31)では、本編では明かされなかったキャラクターの過去やパーソナリティがある程度掘り下げられる。だが、実際は性格的な個性のみを押し出したものが多い。 個性が強いのは決して悪いことではないのだが、主人公に対し「目線ありがとうございます!」「供給過多で死んじゃいそうです…!」と現代のアイドルファンのような言動を見せるクランとフランや、口癖が「ウェーイ!」なチャラい若者風のパンドロ、自分の勘違いからオーバーなモーションで土下座を始めるスタルークなど、良くも悪くも軽薄な雰囲気のキャラが多く、台詞やノリも『現代日本の特定の界隈特有の表現・スラング』を多用する傾向にあり、ファンタジーの作風にそぐわないと言われることもある。 語尾に「ですぞ」を付けたり、やっぴー、よろぴっぴといった奇妙な挨拶などステレオタイプのオタクのような喋り方をするユナカも、登場時の奇抜な演出から否定的に見る人も少なくないが、それらの言動が演技であること、そうなるに至るまでの過去設定が判明すると素の彼女とのギャップが魅力となり、最終的には主要人物たちに混じって本作トップクラスな人気(*32)を獲得するに至っている。惜しむらくは、後述するシナリオ上の問題に加えて、その要素を支援会話や戦闘での動作でしか表現されないことと言える(*33)。 主人公のリュールも、発売前のインタビュー(任天堂公式ページ「開発者に訊きました」)で「情けないことを言ったりするシーンをけっこう強めに入れていたんです」と記載されていたことから『if』のカムイの再来かと不安視するプレイヤーも散見されていたが、実際には「穏やかで優しい人柄であるが故に相手にあまり強くは出られない側面も見られるが、決めるシーンではきちんと決める」という人物像になっており、プレイヤーが悪印象を抱きづらいようなキャラクター造形となっている。性能もかなり高く、終盤で発生するイベントで大幅にパワーアップする。 もっとも情けない描写がないわけではなく、後述するように指輪が奪われるシーンではなすすべもなく立ち尽くしていたり、紋章士の指輪が奪われた際には紋章士への依存が強かったためか急に弱気になるというシーンも存在する。ただし敵が自分たちの持っていた紋章士を使用してくる次のマップの難易度が非常に高く、プレイヤー自身が紋章士に強く依存していたことを思い知るという展開でもあるためこのような情緒になるのも理解できなくはないつくりにはなっている。また、髪の毛の色が奇妙であること(*34)や、従来の主人公のように戦いの中で名声や仲間を得ることで英雄となるわけではなく、最初から世界の神としてあがめられる展開が目立つのも、人によっては気になるところである。 一方で本作においても過去作に多く見られた正統派チックなキャラクターは存在している。中でも主要人物の一人であるディアマンドは質実剛健な風格や矜持に人並みの弱点や不安を併せ持つなど、個性派が目立つ本作でも埋もれてしまうことなく、人気が高い(*35)。 『覚醒』以降味方ユニットとして加入する機会の多かったアンナに幼いという個性が設定され、過去の出演との差別化が図られている。他のキャラと同等の支援が用意され、過去作から改善された。 味方ユニットの格差 本作では、最初から上級職であるユニットの内部レベルがかなり低く、取得経験値が多い。さらに、中盤以降に加入する大体の上級職ユニットは、最強格のユニットであるパネトネやカゲツをはじめ、SPとパラメータの初期値がかなり高いキャラが揃っている。そのため、主人公やルイ、アンナといった一部の強力なユニット(*36)以外は、そういったユニットと交代した方が攻略しやすいと言われがち。一方で、ヴァンドレやボネといった明らかに弱いキャラもおり、ややアンバランスと言える(*37)。 ただし全く役に立たないというユニットはおらず、スキルと指輪と兵種の組み合わせ次第ではどのユニットでも一定の活躍ができる。 敵の増援に関する賛否 難易度ルナティックの中盤の外伝や、終盤以降敵の増援が爆発的に増える。だが味方側が1対多数で攻撃できるのはごく一部のエンゲージ技のみとなっており、真っ当に相手をするのが非常に厳しい。そういった経緯もあり後述の炎ハメ、回避地雷、ワープによるマップガン無視といった戦術を取らざるを得なくなってしまう。 真っ当に相手することも全く不可能ではないが、とにかく時間がかかる上に 一部増援は獲得経験値やSPが0になる「虚無の呪い」というスキルを持っている ため相手にするだけ損というマップが多い。 ただし、本作では前作のルナティックであった増援即行動がなくなっているなど、理不尽というわけでは決してない。高難度ならではということもあり、この増援への対応が面白いというプレイヤーも少なくない。 DLC関連 DLC限定の強力なスキルについて賛否が分かれるものが存在する。 「星玉の加護」という「全ての成長率が15%上昇する」強力なスキルを入手時点から継承できる。DLCを購入する価値があると好意的に評価する人もいれば、破格すぎると否定的に考える人もいる。 成長率上昇の恩恵を得られるDLCは過去に存在したが、本作では固定成長がある関係で、その重要性が増している。ただし、レベルリセットの容易な今作では遭遇戦を縛らない限りフォローの可能な部分ではある。 当シリーズにおいて最高難易度でのクリアが一種のステータスと捉える層が一定数存在するのだが、強力な腕輪のスキルを使用して突破することへの否定的な意見がある。これはDLCが解禁される前にクリアした人が顕著。 特に挙げられるのは「囮指名」で、これは敵ユニットの移動をコントロールでき、スキル継承も可能であると至れり尽くせりな性能となっている。 DLCの存在は発売時点で告知されており、追加要素が強力なのは当然と言える。また、高難易度の名の通り難しくはあるが、当然ながらDLCを導入しなくてもクリア可能である。 また、本編で指輪が奪われる絶望的状況においても、腕輪は問題なく使用可能であるため、実質的にゲームバランスが大きく変化している。 購入金額が3割引きになるシリーズおなじみのアイテム「シルバーカード」が、DLCでプレイ可能となる神龍の章でしか入手できない。かつては本編中で入手・使用可能なことが当たり前の伝統アイテムであったため、批判された。これは『覚醒』にてシルバーカードをはじめとしたシリーズおなじみのアイテムがDLC限定になっていた点と同じである。 散策について 『風花雪月』では、ユニットの性能を大きく左右させる可能性が生じるなどマップ散策が重要だったため、特に周回時に冗長という意見が多かったが、今作では下記のように特段スルーしても問題ない点が多い。 散策時に光っている部分を調べると晶石や食材などのアイテムを入手できるが、前作同様毎回手動で回収しなければならない(*38)前作では章の変わり目にのみ確認すればよかったが、本作ではフリーマップクリア後も同様であるため、繰り返しの頻度が高い。また、食材は特になくても問題ないが、晶石は購入金額がかなり高いため、率先して集めるべき素材となっている。 ソラネルのミニゲームはいずれも単純な作業の繰り返しであり、毎回こなすのは面倒。 ただし報酬はいずれもそれほど重要ではないので、無視しても大きな問題ではない(*39)。 ソラネルで聞ける会話は基本的にストーリーとは無縁で良くも悪くもキャラクター個人のことで完結する日常的な内容に限定されており、歴史や地理を示した書物も一切存在しない。『風花雪月』、および『無双 風花雪月』のような世界観や作中情勢に直結する情報源としての機能は与えられていないものと見ていい。また、『Echose』のように章の進行によってストーリーに関する台詞が与えられることもあるが、あちらと異なり大抵のキャラクターは加入直後の1回限りで終わる。 戦闘後の散策会話の方は多少その役割を担っているものの、『Echose』に比べると一人2行分までしか話せない制約が大きく、どうしても断片的、簡素なものに留まる。 現在は修正済みだが、最後の無料アップデートが行われるまでは「 戦果報告系の台詞(*40)だけが表示され続け、章を進めても会話内容が全く変わらない 」という不具合に近い仕様(*41)が適応されていたことがあり、当初のプレイヤーはソラネル以上に戦闘後の散策の会話に情報的価値を見出せない事態にもなっていた。 このように、シナリオ面においても戦術面においても重要度が下がったため、散策が面倒なプレイヤーにとっては無視しやすくなった。一方で、主に世界観やキャラクターの作り込みの一部として『Echose』や『風花雪月』の散策を楽しんでいたプレイヤーにとっては物足りない。また、これらの作品や支援会話と異なり、フルボイスでないことも残念な点と言える。 問題点 ストーリー・演出 前述した通り、物語的に破綻している要素が少ない一方で問題も目立つ。 代表的な意見としては「展開の起伏が乏しく、先が読めてしまう」「演出に緊張感がない」「世界観の作り込みが甘い」「テキストやセリフ回しが拙い」など(*42)。特にセリフ回しに関しては日本語より英語の方がしっかりしており、理解可能であれば英語版のプレイを推奨するプレイヤーもいる。 前作で復活した冒頭のナレーションも再び削除された。 カットシーンであっても直立したまま淡々と会話をするだけのシーンが多く、演出が単調。 キャラクターの顔のアップばかりでその場の全員が映るカットが少なかったり、敵と至近距離で会話したりとカメラワークも問題視されている。戦闘アニメの方はハイクオリティなだけに猶更浮いてしまっている。 戦争を扱うことの多い当シリーズだが、大軍同士のぶつかり合いと呼べるシーンは全体で一度だけ。それもプレイアブルキャラや宿敵でもないキャラ同士の一騎打ちにて早々に決着が付いてしまう。 ストーリーは全体で見れば王道で熱い展開であると評する人もいる一方で、国同士の戦いというより過去作でも幾度か展開された「邪竜との戦い」に終始している。これは、『暗黒竜』や『無双』、『覚醒』でも類似した展開であったため、ありがちな展開で新鮮味がないという批判もある。このほか、特に序盤に後述するような引っかかりを覚えるような展開が集中しており、最後までプレイした上で全体のストーリーを好意的に評価する人からも、序盤の展開は評価できないという声も少なくない。この点は、序盤がまともで中盤以降の評判が悪い『暁』、『覚醒』とは対照的と言える。 + 世界観について(ネタバレあり) フィレネ王国は、数百年間戦争をしていないという設定になっているが、その理由が全く描かれていない(*43)。 主人公のリュールは「歴代の王の統治の賜物」と言っているが、内乱が発生していないならともかく、外国から攻められていない理由にはならない。事実、隣国のブロディア王国は領土拡大と称してイルシオン王国に攻め入っているが、寒冷地であるイルシオン王国より、「豊饒な地」とゲーム内で語られているフィレネ王国を狙う方が自然である。 火炎砲台を擁する軍艦を所有しているなど、国防を疎かにしていないようではあるのだが、その割には領土内で発生した異形兵を処理できなかったり、イルシオン将にあっさり王城内まで攻め入られるなど、あやふやな面が目立つ。 イルシオン王国は邪竜を信仰しており、中盤で敵対することになるのだが、この国に関しても描写不足が目立つ。 作品開始時点でかつて邪竜を討ち滅ぼしたとされる神竜が存命であり、それなりに権威を持っているところに邪竜信仰が興るというのは、従来の作品を鑑みれば不自然と言える。特に今作はシリーズでしばしばあった邪教の集団(*44)と違い、国家規模かつ周りの国にも知れ渡った状態である。 こちらも、いくつか間接的に推測できる要素はあるものの、どう国中が信仰するまでに至ったかの情報が一切得られないため、結局不明なまま終わる。 + よく指摘されるストーリー上の具体的なシーン(ネタバレあり) 冒頭で、ソンブルとの戦いが唐突に始まる。これは『覚醒』と似たシチュエーションのため、なんらかの伏線と思われたが、実際には何もない。 主人公は過去に実際にソンブルと戦ったことがあるのだが、主人公や紋章士の状態や仲間の存在は事実とは異なる。これ自体は本当に夢の中の話である。 主人公の母であるルミエルは最序盤で敵に襲撃され死んでしまうのだが、記憶喪失の主人公からすると出会って間もないよく知らない相手であり、プレイヤーからしてもキャラクター性を理解する前に退場してしまうため、感情移入するのが難しい。 『if』でも同様に「主人公の母が序盤で死ぬ」「ルートによっては敵として再登場する」という展開があったため、焼き直し感も強い。 一応、ルミエルに関しては後に彼女の想いや境遇、過去の主人公との関係が明らかになり、それを踏まえた上で2周目以降同じイベントを見るとまた印象が変わってくるのだが、やはり1周目の初見時にはただありがちな展開を消化しているという感想が出るのも無理はない。 6章、7章の冒頭の会話は、ユナカの奇抜なしゃべり方や、スタルークの情けない様子など、加入キャラクターの個性が悪目立ちしており、評判が悪い。仮に拠点会話や支援会話など、任意で見られる程度なら問題はなかったのだが、よりによって必ず見なければならない場面で発生したため、彼らの特徴が悪い方向に印象付けられてしまった。 10章後に敵に指輪を奪われてしまう展開があるのだが、「指輪を奪われてはいけない」と念押しされている状況であるにもかかわらず、いつの間にかすべての指輪を奪われてしまう。特に演出などはなく、「話の間にこっそり奪った」とだけ説明される。 一応、竜の時水晶の能力を駆使して奪ったと解釈できなくもないが、直接的な説明はない。 加えて敵の大ボスが指輪を一つ一つ丁寧に詠唱しながら紋章士を敵対させている最中でも、主人公は「みんなを返してください!」と懇願するのみ。仲間たちは背景で全員棒立ちであるうえ、奪われる指輪に宿った紋章士たちに至っては台詞の一つもないなど、緊迫した状況とムービーの内容の乖離が激しい。 終盤は逆に敵側が指輪を奪われる展開が多いが、やはり奪取の方法が描写されないことが多いため、大事なはずの指輪を簡単に奪われる緊張感の薄さにつながってしまっている。例えば「敵を倒すとエンゲージが解除され、その反動で指輪が指から吹き飛ぶ」等の演出があれば、それだけでもマシだっただろう。 過去作の英雄である紋章士たちが敵に使われるという事に反発するファンもおり、『幻影異聞録』のミラージュのように、過去作の敵キャラを紋章士にすべきだったという意見もある。「大切な味方が敵対してしまう」と言うシナリオなので、敵キャラにしてしまうとシナリオが全く別物になってしまうが、奪われた後に入手できる指輪は最後まで味方のままなので、不公平と思われがち。 後述の通り、指輪の有無は育成要素にも直結するため、その点も問題視されている。ただし、DLCを使っている場合は特に問題ない。 15章後に、指輪を奪った元凶である敵が、人格が入れ替わったうえでこちらの拠点に単独で現れるシーンがあるのだが、主人公も仲間たちも相手を糾弾するのみで拘束などはせずそのまま帰してしまう。 ただし主人公陣営は相手の人格が変化することをこの時点では知らず、追い返した後も警戒する描写はなされているため、迂闊に手出しすることを躊躇したという解釈はできる。要するに第三者目線のプレイヤーだからこそ絶好のチャンスを逃したことがわかる部分であるため、これも後述にある演出の問題であるといえる。 また、この時に主人公が敵に向けて「あなたなんて…もう、友達ではありません!!」と、小学生のケンカを彷彿とさせる発言を行う。糾弾するとしても、もう少し言いようはあったのではないだろうか…。 敵幹部「四狗」のメンバーは、中盤以降に何度も立ち塞がり、強敵としての印象を植え付けてくれるが、あまりに何度も戦うことになるため食傷気味という意見も少なくない。また、彼らに関しては設定をそのまま台詞にアウトプットしているだけ、というような不自然なシーンも多く見受けられる。 シリーズお馴染みと言える、敵幹部に悲惨なバックボーンがあるという点は健在だが、本作ではその明かし方がかなり唐突。例えば21章冒頭でやや友好的な雰囲気になった敵幹部が突然自分の過去を丁寧に延々と話し始め、その直後に死亡してしまう。 終盤のシナリオでほかのメンバーが退場するシーンも、息絶えるまでの演出が冗長。「最後くらいきれいさっぱりといきましょう」と言った後に4分近く延々と会話が続く。 会話そのものは敵幹部のキャラクター性を理解するのに重要な部分ではあるものの、そのキャラの死の直前になって初めて一気に長々と見せる、というのは表現として稚拙と言わざるを得ない(*45)。 最終盤にて、あるキャラが「礎の紋章士」という存在について語るのだが、意味深に語られるのみで正体などは明かされない。 過去作のキャラクターなのか、本作のオリジナルキャラクターなのかも不明。語られた特徴から、マルスの祖先でありアリティア王国初代国王のアンリという説もあるが推測の域を出ない。 それまでの伏線が一切ない(*46)上に、終章で唐突に語られシナリオ上仔細に述べる余裕がないまま回収されずに終わってしまうため、投げっぱなし感が強い。DLCなどでも一切言及されない。 また、そのキャラクターの動機にも「礎の紋章士」が関わっているが、した行為に対して動機のスケールが小さ過ぎるものであり、また動機の内容も非常に身勝手かつ、周りに被害を与える必要性もよくわからない、という内容であったため物語の最終盤で肩透かしを食らったというプレイヤーは多い。 終盤で主人公が自らの名前を出自とともに名乗るシーンがあり、作中でも大きな盛り上がりどころとなる大一番の場面なのだが、主人公の名前の部分だけボイスがないために締まらず演出として残念なことになっている。 本作の主人公のリュールは近年のFE主人公のように名前変更をすることが可能となっている。ただし、本作はフルボイスであり、またリュールも自分の名前を述べるシーンが多いためその弊害で名前を名乗るところだけはボイスが途切れてしまい、没入感を大きく損ねることになってしまっている。 フルボイスでも名前変更が可能な主人公なのは前作の「風花雪月」のベレト/ベレスもだが、名乗りを上げる場面どころか本人の台詞がストーリー上ないこともあってこういった問題は起きなかった。 その場面の台詞自体は悪くないのだが、名前を変えられるシステムである以上テキストを工夫するか、少なくともデフォルトネームでは名前を呼ぶ、あるいはそもそも名前を変更できなくするべきだっただろう。システムとの噛み合いの悪さ、および前述におけるテキストの稚拙さの問題にもつながってると言える。 なお、上述されている評価点、問題点に挙げられたものは本作特有というわけではなく、前述した悪の竜との戦いに終始しているほかにも過去作と類似したケース、パターンが顕著。特に、主人公(の一人)が邪竜の化身だったり、実の父親が黒幕だったりという展開、母親的存在が序盤に死亡するという流れは『覚醒』や『if』そのままであるなど、マンネリ感を感じさせられる場面も多い。 そういった過去作の焼き直しらしき点が多いことに加え、これらのシーンが高品質の3Dモデルとフルボイスで行われる事で、同じ仕様でありながらテキストや演出が優れていた前作『風花雪月』との落差が目につきやすい。 そもそもとして、2Dグラフィックが並べられるだけなら動きを脳内補完出来たが、3Dモデルで並ぶと棒立ちである事が目についてしまう、フルボイスだと説明的なテキストがより長く感じられると言った点は、演出の拙さによるところも大きく、本作独自の問題点というよりは「『風花雪月』がたまたま好評だっただけで、遅かれ早かれこういう評価も出る可能性はあった」とも言える。 一方で、本作ではPVの時点でシナリオを重視してないことが明らかであったため、もとからシナリオに期待せず、過去作キャラの力を使ったゲームとして楽しめればそれでいいと割り切っていたユーザーも存在する。 育成面のハードル 経験値稼ぎの主な方法である遭遇戦だが、敵が全員1ターン目から突撃してくるため単純に難易度が高い。戦力によっては経験値稼ぎどころかクリアすら苦労する。 また、マップによっては暗闇や瘴気といった厄介なギミックもそのまま残っているため戦いづらい。 本編マップに出現する遭遇戦の敵は自軍の戦力に連動して強くなるため、育成が遅れた低レベルのユニットを安全に育てるのが難しい。 神竜の章で発生する遭遇戦は敵のレベルが低めになっているので、弱いユニットを育てる場合はこちらが向いている。ただしこちらを利用するにはDLCの購入が必要。 指輪を装備していないと戦闘してもSPを得られない。また、絆の指輪での獲得量は紋章士の指輪の半分となっている。 序盤、および指輪を奪われてからは紋章士の指輪だけでは出撃メンバーの数に到底足りないので、絆の指輪の精製は実質必須なのだが、そのあたりの説明もない。 また、通常鍛錬では紋章士の指輪を付けているとSPを入手できない(*47)が、絆の指輪ではSPを入手できる。このため、SPを無駄にしないためには鍛錬の度に指輪の付け替えが必要となり煩わしい。また、仲間になるキャラクターによって初期のSPが大きく違っており、この点も前述したユニットの格差につながっている。 もっともこれで稼げるSPは微量のため、付け替えなくてもさほど問題とはならない。 紋章士関連 本作に登場する紋章士は基本的に過去作の主人公キャラが選出されているが、このうちクリス、アルム、セリス、エリウッド、エリンシアはDLCにおいても紋章士として採用されていない。 これらは複数主人公制の作品であり、同作の他のキャラが採用されている(マルス、セリカ、シグルド、リン、ミカヤ)。枠が限られている点を考えると、ある程度仕方のない所ではある。 「聖魔の紋章士」として妹のエイリークとセットで登場しているエフラムは、何故か台詞が全く存在せず、ストーリー中の掛け合いや絆会話などは全てエイリークが担当している。上述のキャラと比べれば出られるだけマシと見ることもできるが、なまじ出演は果たせているだけに、折角なら話している彼を見たかったと残念がる声は多い(*48)。 DLCにおいて追加された「三鼎の紋章士」「絆の紋章士」も同じく複数キャラのセット出演となる紋章士だが、どのキャラクターもボイスが豊富に用意されており、よりエフラムの不遇さが目立つこととなった。 『覚醒』では本編の主人公ではないルキナが紋章士として登場し、本来の主人公であるクロムとルフレ(*49)がDLC限定という、あべこべな仕様になっている。理由としては、男女比を1 1にするための調整や、DLC込みでクロム・ルフレ・ルキナの全員を登場させるうえで、DLCで二人組の紋章士として登場して角が立たないのがクロム ルフレのペアだったからなどと言われている。 ただし、実際はエイリーク、エフラムペアが男女一人ずつになっているため、本当に男女比を考えるなら本編でクロム 女ルフレ、DLCでルキナでもよかったのではないかという意見もある。ルキナには『ヒーローズ』や『PROJECT X ZONE 2 BRAVE NEW WORLD』で弓のイメージがある程度は定着しているため、弓使いの紋章士として採用されたという面もあるだろうが、弓を扱えるのはクロムも同様であり(*50)、総合的な判断としては首を傾げざるを得ない。 エンゲージ武器の武器種に偏りが目立つ。剣が圧倒的に多く、DLCを含めると斧と魔道書がやや多い。逆に槍と弓、杖は少なく、格闘はわずか2種類のみかつ、2種類目を入手できるのはかなり終盤。短剣に至っては一つも存在しない。 + エンゲージ武器の分布 武器種 武器数(本編) 武器数(DLC) 所持者数(本編) 所持者数(DLC) 剣 22 3 11 2 槍 5(*51) 1 3 1 斧 4 5 3 3 弓 4 1 3 1 魔道書 5 6 2 4 短剣 0 0 0 0 体術 2 0 2 0 杖 1 2 1 2 特殊 0 7(*52) 0 1 その他(*53) 3 0 1 0 剣が多いことと、短剣がないことを除けば、本編だけならバランスが取れている。だが、DLCは魔法と斧が多すぎる。 槍と弓は兼用の級長たちだけだが、斧を扱う紋章士はヘクトルに加えてカミラが存在する。カミラは主人公やヒロインでもなければ他の腕輪にも多い魔法との兼用であるため、剣を被らせてでも、主人公の一人であり同じ飛行ユニットであることに加えて杖が使えるエリンシアや、ヒロインであり『聖戦』を含めれば槍と杖も使えるナンナ、同じ『if』出身にしても槍を使えるヒロインのアクアやDLC「泡沫の記憶編」で活躍したシグレを起用すればバランスは改善されただろう。 短剣も、『暁』で準主役を務めたサザを、ミカヤと同じ形で起用すればよかったという意見がある。ミカヤを最初に宿したユナカがシーフであることから、もしかしたらサザと統合する案もあったのかもしれない。 剣しか使用できない紋章士が4人も存在する。原作でも剣しか装備しなかったマルスとロイとエイリークは仕方ないが、カムイは竜石や魔法、杖を使えればもう少し偏りは少なくなったかもしれない。 とはいえ、「FEのオールスター物で主役を集めると剣ばかり」と言うのは本作に限った話ではない。武器バランスを重視した結果主人公や人気キャラが選外となるならそれはそれで問題であり、難しい所である。 なお、重要なのは紋章士のスキルと装備者の相性、および、敵の武器と相性のいいエンゲージ武器を持っているかであるため、ブレイクを重要視しないプレイヤーからは大きな障害にならないという意見もある。 エンゲージ武器の選出にもやや疑問符が付く。 エンゲージ武器は全ての紋章士で一律3種類。このため相対的に原作で複数の武器が使える紋章士は損をしていると言える。 紋章士セリカのエンゲージ武器は魔法と杖だが、原作の彼女は魔法の他に剣も使う魔法剣士であり、専用武器の宝剣ソフィアも持つが、本作では剣のエンゲージ武器が無い。 この点は魔法・杖に加えて剣の素質も継承可能な素質に設定されているという形でカバーされている。 紋章士リンは専用武器としてマーニ・カティの他にソール・カティを持つが、ソール・カティは使えず、エンゲージ武器としてミュルグレが選出されている。確かにヒーローズではミュルグレを持ったリンが実装されているが、ミュルグレは本来烈火には登場しないため、こちらに登場するリヤンフレチェの方がよかったのではないかという意見がある。 紋章士ベレトは一度に使える武器種こそ他と同様の3種類だがスタイルによってエンゲージ武器の英雄の遺産が変わるため事実上10種類もエンゲージ武器が用意されており、不公平感が感じられる。これが許されるなら他の紋章士もスタイルによってエンゲージ武器が変わる仕様にしても良かったのではないだろうか。 紋章士の性能自体にも、偏りが見られる。 紋章士カムイは、シンクロしているユニットのタイプに合わせて違う効果の地形を発生させる竜脈というスキルを持つが、その中でも自分中心に3×3マスに回避が30上がる地形を出す霧や、自分の前方に移動しづらくなり毎ターンダメージを受けるようになる地形を出す炎はゲーム難易度を大きく変えるレベルで強力。さらにこれはシンクロさえしていればエンゲージの必要すらなく、ほぼ無条件で毎ターン発動できるため、道を塞ぐように炎を毎ターン出すなどすればハメのような状態になる。また、敵にデバフを与えるスキル竜呪、呪縛や、今作で猛威を振るっているチェインアタックを全て0ダメージにする防陣もとても強力で隙が無い性能となっている。 他方で紋章士リーフは相手の武器に合わせて自分の武器を持ち変えるというスキルを持つ。ただし本作では、前述した通り武器の相性による命中、威力の変化がないため、急所ずらしを加味しても受けの安定性が向上するといった程度で、より防御に特化した紋章士の下位互換にとどまっている。(*54)ステータス補正も速さの劣化ともいえる体格の補正が大きいうえ、エンゲージ武器は紋章士の中でもかなり弱い。エンゲージ技も、その弱い武器を使用して連続攻撃するためほとんどダメージが伸びないという、ほぼ満場一致で最弱と言われてしまうような性能になっている。ただし、絆レベルを上げると初期ではクラスチェンジできないクラスにする際に必要な素質を豊富に得られるので育成面ではメリットがある。継承ではスキルの待ち伏せが強力だったり、ささやかながらエンゲージ技で金銭の工面ができたりとサポートは優秀だったりする。 本作では紋章士から武器の素質を獲得してクラスチェンジするが、魔法、短剣、杖についてはDLC無しだと10章で奪われる紋章士からしか素質が得られない。 このため、事前情報無しで素質を継承させていないと短剣は17章、魔法と杖は19章まで継承できなくなってしまう。 特に問題なのが魔法で、DLC紋章士だと最低でも絆レベル16を求められ、最も低いレベルで継承できる紋章士セリカは20章まで戻ってこない。 上記の素質3つは全て紋章士ミカヤから獲得できるので、彼女を11章以降で加入するようにすれば解決できたと思われる。 エンゲージの任意解除が出来ない。 前述の通り強力なエンゲージ技は1回のエンゲージにつき1回しか使用できないため、「早くエンゲージを解除して、もう1度エンゲージし直したい」と言う状況が生じる事がある。それ以外でも「早めにエンゲージを切ってゲージを溜め直し、強敵に備えたい」と言う状況もある。 ターンが一定なら「そういうバランス取り」で済むのだが、この持続ターンは様々な方法で延長され、特に絆レベル11で必ず+1される。そのため、キャラを育成して絆をしっかりと結ぶほどに、エンゲージ技が使いにくくなり、小回りがきかなくなってしまう。3ターン経過以降は自由に解除できれば問題なかったかもしれない。 唯一「三鼎の紋章士」は、戦技を使用することでエンゲージ状態の解除を早めることができる。 外伝では「戦いを経て絆を深める」という名目で紋章士と戦うマップがあるが、クラシックモードの場合はそこでユニットがやられるとそのままロストしてしまう。 このため、プレイによっては戦闘後のイベントで仲間を殺した相手に絆が何だと諭されることになってしまう。 特にベレトの外伝では、あるユニットとの戦闘会話で「これは殺し合いではなく、終わったらまた味方同士に戻る」という会話が交わされるため、システムとの齟齬が発生している。勿論そのユニットも例外でなく、やられると容赦なくロストしてしまう。 前述にもあるが、遭遇戦ではマップによっては「模擬戦」としてクラシックモードでもロストしない仕様となる。そちらと同じ形の方が話の流れとしては自然だったかもしれない。 システムデータが存在しない 本作ではシステムデータが存在せず、クリアデータの引継ぎも不可能。 これにともない、『風花雪月』『無双 風花雪月』でタイトル画面から直接可能であった、イベントや支援会話、サウンドの回想が、それらが解放されたデータでゲームを開始してマイルームに移動しないと行えない。 支援会話等をコンプリートしたい場合は同一のデータで開放する必要があるため、「支援を集めながら周回プレイ」といった遊び方ができない。 戦闘中のユニットの衣装を変更できない 戦闘中のユニットの衣装は、初期兵種の場合はユニットごとの専用衣装だが、クラスチェンジすると兵種ごとの汎用衣装となってしまい、専用衣装のまま戦うことはできない。 先述の通り早期のクラスチェンジを推奨するゲーム性も災いし、元が上級職でない仲間は専用衣装のまま戦える期間が非常に短いものになってしまう。 前作『風花雪月』ではアップデートにより、一部の兵種を除いて自由に衣装を着せ替えることができたが、本作では不可。 一方で本作の敵将には元の衣装を維持したまま一時的にソードマスターやドラゴンナイトといった他兵種のモーションを適応しているユニット(*55)が平然と存在し、邪竜の章ではプレイアブルユニットと同じ3Dモデルを使っての実践までしている。にもかかわらずプレイヤー側での実装は最後のアップデートでもとうとう来ることはなかった。 またソラネルで着せ替えられる衣装も戦闘中には反映されない。戦闘モーションなどとの兼ね合いもあると思われるが、もったいない部分。 折角用意したamiiboなどで手に入る紋章士の衣装も、鎧など戦い向きであるのに戦闘では使えない。 邪竜の章関連 邪竜の章のクリア状況は本編セーブごとに個別に管理されている。前述のように、本作にはシステムセーブデータがないため、クリア特典を入手するには新しくゲームを始めるごとに邪竜の章をクリアしなおさなければならない。 難易度ノーマルならクリア自体はそれほど難しくないが、敵が多く手間がかかるマップもある。 クリア後に加入するユニットは、本編の進行度にかかわらず初期レベルが固定。 このため、終盤に仲間にした場合は前述のレベルの上げづらさも相まって育成に手間がかかる。 逆に序盤に仲間にした場合は、レベルが高すぎて本編が簡単になりすぎてしまう。 一方で神竜の章の外伝や遭遇戦は、こちらの軍のレベルに合わせて敵のレベルが決まるため、本編とは逆に難易度が大きく上がる。いずれにしても難易度への影響がアンバランス。 DLC兵種にクラスチェンジするアイテムは購入できるようになったが、エンチャント用は40,000G、マージカノン用は90,000G(*56)という法外な価格に設定されている。 クリア時に一個だけ無料で貰えるものの、複数欲しい場合はクリア直前であっても稼いで購入するのにかなり時間がかかる。DLC兵種はどちらも癖が強く、お試し感覚で合わないキャラに使おうものなら痛い目を見る。 支援効果の格差 本作の支援効果はユニットと支援レベルによって変化し、命中が上がりやすい「命中タイプ」や回避が上がりやすい「回避タイプ」、必殺率が上がりやすくなる「必殺タイプ」、これらすべてがバランスよく上がる「バランスタイプ」などが存在する。これらは支援レベルが上がるごとに効果が上昇し、例えば命中タイプの場合、支援Cなら命中が15、支援Sなら30上昇するほか、回避も5上昇する。 だが、モーヴ、および邪竜の章で仲間になるキャラクターは、どれだけ支援レベルを上げても命中が10しかあがらない「デフォルトタイプ」に分類されている。他のタイプ、支援進行度でも必ず命中は10上昇するため、このタイプは他のキャラと比較すると圧倒的に損をする仕組みとなっている。 拠点関連 ショップで同じアイテムを複数個まとめて買うことができない。 杖や道具、薬など、消費アイテムは頻繁に補給することも多く、その障害となっている。 紋章刻印で紋章がどの武器に付いているか確認できない。 同じ紋章は1つの武器にしか付けられないため管理しづらい。「刻印する」を選択した際に初めて「こちらに付け替えますか?」と表示される。 先述の通り、カフェテラスで四つの国に対する投資ができるのだが、本作は資金が稼ぎづらいうえ、必要となる資金に対する見返りがあまりにも少ない。最後まで投資することで強力な武器が入手できることもあるが、どの武器が得られるかは最後までわからないため、面倒と思われがち。 その他UIの問題点 戦闘時にユニットが指輪を装備していると、コマンドの一番上が「エンゲージ」になる。 指輪を付けていないユニットの場合、コマンドの一番上は「攻撃」なので操作ミスしやすい(行動確定前ならエンゲージはキャンセル可能)。 道具の交換など待機にならない行動をした後にエンゲージできない。予めその後の行動を考えた上で計画的にエンゲージしておかなければならない。 ステータス画面で武器の詳細を見ようとすると、「その武器を装備したユニットの能力」が表示されるため、武器自体の性能を見られない。 特に特効ダメージの計算や、武器を受け渡す際に重さを確認したい場合に面倒。ただ、格闘以外の武器の威力だけなら「攻撃力-力or魔力」で計算はできる。 物語後半に登場するステージギミックの範囲表示と、敵に攻撃される危険範囲表示の色が似ている。更にすべての敵の危険範囲を一括表示した時の色と特定の敵の危険範囲をロックした時の色も似ているので、それぞれ判別するのが難しくなっている。 ある章のギミックでは大部分を覆うステージギミックの範囲を非表示に出来ないため、攻撃範囲を確認しづらい。 内部レベルを確認できない。 前述の通り、本作では経験値の入りやすさは内部レベルというマスクデータで管理されているのだが、これを確認する方法がない。レベルいくつでプルフを使ったか覚えておく必要がある。 持ち物一覧では同じアイテムであっても個別に表示されるため、スクロールに時間がかかる上探すのが大変。 同じ武器耐久のない『if』では、強化値の同じ武器や残り回数の同じ消費アイテムはまとまって表示されていた。 また使用回数が減った杖などを統合する機能もなくなっている。 紋章士のスキルの種類が分かりづらい。 前述の通り、紋章士が持つスキルには「シンクロスキル」「エンゲージスキル」「継承スキル」の3種類があるのだが、ゲーム内はこれらの分類が表記されていない。プレイしながらなんとなく把握するしかなく、特にシステムに不慣れな序盤は混乱する。 チェインアタックのダメージ計算方法について説明がない。ゲーム内の説明だけ見ると『覚醒』『if』のデュアルアタック(攻陣)に似ていると誤解しやすいが、実際は全くの別物。 チェインアタックは相手の最大HPのみに依存する固定ダメージ。過去作と違い、参加者の攻撃力は全く反映されない。その代わり、チェインアタック可能な味方が複数いる場合は全員が攻撃に参加するので、チェインアタック可能な味方の人数を増やすことが重要である。 特に高難易度では、このシステムを理解しているかどうかで戦略が一変する。それだけに説明不足が痛い。 総評 過去作のキャラクターが大勢登場するオールスター的な要素を取り入れた一作。 SRPGとしては爽快感と骨太さを見事に両立した内容であり、従来からのファンを納得させるほどの完成度の高い戦術シミュレーションを楽しめる。 一方でシナリオ面は他社の協力を得て重厚感が売りとなった『風花雪月』とは対照的に、その実質的な前作と言える『if』ほど破綻はしていないものの凡庸・チープな部分がまだ目立つ。 また、UIの質などゲーム面でも細かな問題点はあるが、それらを差し引いても良作と呼ぶに足る魅力を備えている。 余談 集英社より漫画版が月刊誌「最強ジャンプ」より2023/2/3にて先行してプロローグが掲載され、アプリ「少年ジャンプ+」と共に2023/3/3より連載が開始されている。作者は今日和老(きょう かずろう)氏。 ゲーム本編のストーリーをなぞる形のコミカライズ作品は、オリジナル要素の強い『覇者の剣』を除けばSFCで発売された『トラキア776』以来となる。 戦闘開始後に仲間になるユニットを先行登場させたり、原作で早々に退場したルミエルを生き残らせてのシナリオの展開、違和感のある描写の補完や、ゲームでは支援会話だったキャラの掘り下げをするなど、漫画ならではの展開で進められている。ゲーム本編のシナリオに不満を持つプレイヤーからも好評だが、それゆえに「本編もこれぐらいのクオリティで出してほしかった」という声も。 要素の項にもあるが、本作では性別問わず全ての味方キャラとパートナーになることが可能となっている。 片親違いのきょうだいであっても例外ではなく、かつて『聖戦の系譜』で父親違いのサブキャラ同士が実際に結ばれたことはあったが、本作では主人公と母親違いの妹や弟とで実際に結ばれるケースも可能であるため、近親恋愛好きに好評を得た。 また、前述の理由により海外展開が困難ではないかと言われていた『聖戦の系譜』のリメイクの不安要素が一つ解消されたとも言える。 本作のシナリオディレクターは、評価の低い『if』のシナリオを監修し、ファン感情を損なう問題行動を起こした経歴もある小室菜美氏が担当している事で、それらを知るファンからの批判を招いた。 作品内容としては、「SRPGとしては好評なのにシナリオは不評で、案の定『if』の二の舞い」という声もあるが、「ハードルの高いシナリオ構造のせいで大きな破綻が目立った『if』に対して、ライトな作風なりの割り切った方向性にした点で反省が生かされている」とも言われる。 そもそも小室氏は『if』のシナリオの全てに関わっているわけではないので、比較するのも少し違う話ではある。 2023年3月に発表された決算によると、累計販売本数は161万とのこと。 Nintendo Switchソフト『超おどる メイド イン ワリオ』のナインボルトステージで、本作がプチゲームとして登場している。 本作のグラフィック表現力については発売前のインタビュー(任天堂公式ページ「開発者に訊きました」)でも主題の一つに据えられているほか、発売後もCG・映像クリエイター総合誌「CGWORLD」にて本作が取り上げられている。→(「"実在感"のあるルックでキャラクターを魅力的に見せる『ファイアーエムブレム エンゲージ』」)