約 56,800 件
https://w.atwiki.jp/brave21/pages/118.html
「なんであいつなんだ…?」 薄れていく意識の中、ワタルはそんな声を聞いた気がした。 ミツルは自分の着衣を調え、ワタルの体を綺麗にして服を着せた。 「約束は守らないとな」 杖を手にし、永昌を始めた。 「これでよし…と」 ユウキの頭部からの出血が止まった。 「オレも寝るか」 ワタルに寄り添い、マントを掛けて眠りについた。 「…キ…ユウキ…」 「んっ…?」 「ユウキ!」 「ワタル…?」 「よかった…」 ワタルは涙を流しながらユウキに抱き着いた。 「確か…司祭に頭を殴られて…」 「ミツルが治癒の魔法で治してくれたんだよ」 「そうだったのか…ありがとう、ミツル」 「礼なら三谷に言うんだな」 「…?」 ワタルは俯いた。 「さ、そろそろ出るぞ。司祭が戻ってくる頃だ」 次のページへ
https://w.atwiki.jp/terachaosrowa/pages/474.html
「認めんぞー」 突然だった。 何を認めたくないのか分からなかったが、芦川美鶴に突如何かが襲い掛かった。 迷わず、ミツルは腰のリボルバーに手をかけ、何回も引き金を絞った。 その衝撃は決して弱くは無かったが、その何かに対して致命傷を間違いなく負わせたに違いない。 レンツェンの★エリクサーが 光をはなった! 馬鹿な!? 男は確かにこの拳銃の鉛弾に貫かれて死んだ筈なのに? 「断じて認めんぞー」 男は明らかに危ない凶器を持っている。それはもうミツルが持っていた魔力の比ではなかった。 断じて、もっと恐ろしいものの片鱗。 アヤ、ごめん。俺は―― レンツェンの必殺攻撃! ミツルに55のダメージ! 【アルタ前 15時】 【レンツェンハイマー@ティアリングサーガ】 [状態] 認めたくない [装備] キルソード@FE [道具] 支給品 ★エリクサー×9 [思考]1 とにかく認めんぞー 2:リュナン貴様だけはー 【芦川美鶴@ブレイブストーリー】 [状態] 死亡確認
https://w.atwiki.jp/dangerous_fes/pages/55.html
『希望崎学園祭』プロローグSS 「希望崎学園生徒のみなさん……。お、落ち着いて聞いてください。先程、『転校生』の迎撃に向かった生徒会役員、並びに番長グループですが……。全滅した……との報告がありました。学園祭は中止します。落ち着いて避難し、『転校生』が立ち去り次第、速やかに下校して下さい。繰り返します。『転校生』の迎撃に向かった生徒会長と番長は――」 教室のスピーカーから、教師の震える声が響いて――、しかし、そこにいた生徒たちのどよめきはその声をかき消すばかりに肥大していく。絶望の音色を滲ませて。 「お、おい……。生徒会がって。まさか、ド正義会長がやられたってのか」 「範馬さんも、一刀両(いとり)ちゃんも……。番長の邪賢王(じゃけんのう)までもが、かよ……」 「も、もうおしまいよ! あ、あたしたち、みんな、『転校生』に……」 「オイ、早まるな……。まだ『転校生』がオレたちを殺しに来たと決まったわけじゃない!」 「分かるもんか! あいつらの目的がなんだろうと、オレたちを殺すなんてアイツらにとっちゃ造作もないんだぜ!」 芸術校舎、音楽室での一幕である――。突如現れた『転校生』。そして、彼らに惨殺された生徒会、番長グループ。この緊急事態に生徒たちは絶望の色濃く慌てふためいていた。だが、 「おい、両性院……」 「うん。まずいことになったね」 狂乱渦巻く教室の中で、逆に静かに言葉を交わしたのは両性院男女(りょうせいいんおとめ)。そして、その親友、川井ミツルであった。彼らは吹奏楽部の知り合いに頼まれ、音楽室での準備を手伝っていたのだが――、 「ミツル。とりあえず新校舎に戻ろう」 「そうだな、沙紀が心配だ。まずは合流した方がいい」 天音沙紀(あまねさき)――。両性院とミツルの幼馴染であり、昨年の文化祭ではミス・ダンゲロスに輝いた美少女である。 「まさかとは思うが――、『転校生』のやつら、沙紀を狙って来た可能性もあるよな」 「そうだね。でも、それより心配なのは……」 と、両性院が言いかけた、その時――。 彼の憂慮した異変は、まさにそのの目の前で生じ始めていたのだ。 「もうダメだわ」「みんな殺されるのよ!」などと呟いていた女生徒が、突如絶叫すると――、 がりがりがりがりがり。 猛烈な勢いで頭を掻きむしり始めたのだ! 彼女の両の爪は頭皮まで抉るほどに喰い込んで、黒髪は指の間から束になって抜け落ちていく。さらに女生徒は頭皮を鷲掴むと―ー。 ぶちぶちぶちぶち――。 と、力任せに黒髪を引き抜いていった。 視線は虚ろに宙空を漂い、口元には微笑さえ浮かべながら――。 世にもおぞましき、狂気の如き光景であった。 「な、なな……、何を、やってるんだ……。一体……」 「クソッ、もう始まってしまったか!」 「知っているのか、男女!」 「見てろ、ミツル! あれが、こうなってしまった者の末路だ――!」 恐怖に駆られた哀れな少女は、ついに中央部分のみを残して頭髪を全て毟り終わると、その一直線に残った頭髪を不意に逆立て、そして叫ぶ――! 「ヒャッハー!!!」 さらにはどこからか取り出した謎のトゲ付き肩パッドを身に着け、手には鉄の棍棒を振りかざしたのである――! そう、その姿は、まさに……、 「モ、モヒカンザコ……!」 ミツルは愕然とした様子でやっとこれだけを呟いた……。 「そう。モヒカンザコだ。ああなってしまってはもう手遅れだ」 「あ、あれが伝説の……。で、でも、どうして女の子がモヒカンザコに――!」 「ミツル――。震災現場や大火事の後に、現場でレイプが多発するという話は知ってるね?」 「あ、ああ……。危機敵状況にあって種の本能が遺伝子を残そうとして、性衝動が高まるって言うあれだろ……」 「そう……。でも、性衝動が高まる程度は、まだ危険が少ない時のことだよ。本当の危機敵状況を前にした時、種の本能はどう対処するか――。生き残るためには手段を選ばず、あらゆる正義感を打ち捨て、恐怖を忘れて戦い、時には恥も省みず強者に媚を売り、無慈悲に弱者を虐げる。そうして、ただ食料と水を貪欲に追い求めるんだ――。荒廃した世界において、サバイバルに最適化された人類の最終形態。そう、それが――」 「モヒカンザコ――」 その時には、既に少女だけではなかった。周りの生徒の間にも次々とモヒカンザコ化は進み、みな、それぞれのモヒカンをおったててトゲ付き肩パッドを装備し始めている。そして、棍棒を振り上げ、口々に叫ぶのだ。「ヒャッハー!」「ヒャッハー!!」と。 「お、おい……。このままじゃ、『転校生』にやられる前に沙紀がモヒカンザコに襲われちまう……」 「それもだけど……。沙紀自身がモヒカンザコになる可能性だってある。早く合流して彼女を安心させないと」 「い、急ごうぜ、男女……!」 二人は顔を見合わせ頷くと、直ちに走りだそうとした。 だが、その時である――。 「うゥ――ッ!」 両性院男女が頭を抱え、その場にうずくまったのは。 「お、男女ッ――!」 「ク、クソッ! まさか……。僕が、こんなに、早く……」 両性院男女は苦悶の表情を浮かべ、必死に何かに耐えようとしている。だが、抵抗も虚しく、彼の両手指は自身の髪の毛をぶちぶちと引き抜き、止まらない――! 「ミ、ミツル……。僕は、もうダメだ……。早く……。沙紀の下へ……。沙紀を、頼む……ッ」 「ば、ばかやろう! 諦めんなよ、男女――ッ!!!」 「もう、手遅れだ……! ミツル……、早く行ってくれ……! 早く……ッッッ!!!」 「うるせえ――!!!」 ミツルは両性院の手を取り、彼を強引に引っ張ろうとする。 だが、その直後には。 彼の視界は真っ赤に染まっていたのだ――。 「あつ……。なんだ、これ……。あ、熱い……?」 何かが、頭の上に乗っかっている。えらく重たい、何か金属の塊が。彼の頭頂に――。そこから、温かいものがなみなみと溢れ出している……。 そして、彼――、 川井ミツルの目の前には。 トゲ付き肩パッドを身に付け、 モヒカンを逆立てて、 手にした鉄の棍棒を親友の頭頂へ無慈悲に振り下ろしたばかりの、 両性院男女の姿があった――。 「おい、男女……ウソ、だろ……」 どさりと、川井ミツルは血溜まりの中へと倒れ……。 「男女……。沙紀を……沙紀だけでも……。お前が……たの、む……」 だが、親友の末期の言葉も虚しく、 モヒカンザコと化した両性院男女は、あの言葉を、 あの呪われた、『忌まわしき言葉』を、 絶叫したのである――。 「ヒャッハー! 食料と水をよこせー!!!」 私立、希望崎学園、通称『戦闘破壊学園ダンゲロス』――。 突如、現れた『転校生』の襲撃により、学内は混乱を極め、一般生徒の約九割はモヒカンザコとなってしまった。主力を失った生徒会、番長グループの残党は果たしてこの事態を収束できるのか? そして、学園を訪れた『転校生』の真の狙い、とは――? 2010年11月6日。 第二回『希望崎学園祭』 開幕――!
https://w.atwiki.jp/rowarowa/pages/262.html
僕達は強がって笑う弱虫なのさ ――キク。キクはいるか。 ――ここに。我が神よ。 ――《白色魔王》が顕現した。 何のために異なる時間から喚び寄せたと思っている。 すべて貴様の失態だ。どう償うつもりだ。 ――はじめから喚ばないという選択肢はなかったのか? 沈黙 ――あの世界において想波の理そのものに干渉できる 魔王の情念の焼付け、それが齎すエネルギーは魅力だ。 だがそれで制御不可能なゲームになっては元も子もない。 ――己の造物主に意見するか。愚図なる木偶が。 すべては我が永遠の楽園のため。 貴様はただ従い、奉仕すればいい。 思考 ――神崎士郎か白薔薇を仕向けよう。 ヨキでは結託される恐れがある。 ――それでよい。チャンですら我が策の前に敗れたのだ。 あの最強すらもがこの神の前では駒に過ぎぬ。 ――チャンの死に我らはあまり関与していないようにも思うが。 ――口答えするな。 ――御意。我が神よ。 ――――――――――――――――。 【機械仕掛けの神/儚くも頑強なブリキの王】 広大な白い雲と青空だったはずの黒、 大地、飛び交う濡れた黒色の王。 純白の騎士であったその姿。 だが今はヒビのなかった仮面が 悠久の風に削られた髑髏と化し。 透けるような外套は如何なる可視光線も阻む 底なしの暗がりを湛えた垂れ幕へとなっていた。 深海の底からも、遠き宇宙の果てからも見いだせない黒色。 外套の下より伸びる腕は未だ仮面ライダーファムのまま。 くすみ、灰色に近くなってはいても。 《時空王》の因子をとりこんだミツルの聴覚を 冒涜的病の衰弱に蝕まれた叫びが揺さぶる。 「ヴぁああああぁぁぃぃいいいい」 声の主は白。 けれどもそれはキャンパスの白ではなく 決壊したダムの穴のように。 周囲の全てを呑み干しても なお吸い込み続ける生きた貪欲。 不変のタブラ・ラサ。 初めは相手、《白色魔王》も漆黒を纏い、 この会場を構成する想波に働きかける化物。 体から生える無数の触手には微弱ながらも振動し、 先端には紅く濡れた口蓋が開き、数百の乱杭歯が覗いている。 50の触手が牙を剥いてミツルへと襲いかかる。 速度も何もない。知覚した瞬間には目の前で口を開いてそこに在る。 「これくらいで」 ミツルの体をすポリと覆い尽くすマントから 棘が無数に生えて、魔王の触手を絡めとる。 「魂魄ごと消えろ!」 触手の口が開き。 顎が変形し、槍のような弓矢のような風貌になる。 咆哮、鯨の巨躯が発する鳴き声なのか。 至近距離で浴びせられるだけで 地響きがしてしまう。 それが30同時。 そして69の鉄の槍衾と矢。 棘によって半ばで斬り落としても勢い失われず。 燕のように夥しい吸盤から羽が生えて滑空する。 だがその飛来群も姿が粘土細工のように歪み。 時空王によって起きた歪に呑まれて消えていく。 ミツルの頭上に影が落ち。 見上げたミツルに見えたのは空一面の雲、 雲に擬態した巨大なる顔。 目のないものではあるが紛うことなき顔。 空を舞う巨大な生物との対面は 深海に蠢く巨大な未知の生物に対面するときにも似て。 否応なしの無力感が恐怖の感情を引き起こす。 ぱかり、と入道雲が口を開ける。 口の中には乱杭歯が突起物として イソギンチャクのように赤水のなか揺れ動き。 そして口からこぼれ落ちる。 唾液の決壊。歯が抜け落ちて雲が痛みに悶えている。 隕石と同じく。摩擦熱を帯びて。 巨大な熱量を放ち。 なのに物理の法則を軽々と無視して 落下は不規則な軌道で続く。 ミツルは即座に広範囲空間の因果を歪め。 それが存在したという事実ごと黒球に呑み込ませる。 黒玉の中よりは悲鳴も何も聞こえない。 数度、大きく中で跳ね、形が歪んだがそれだけ。 そして目の前にて振動し再生を始める触手を掴む。 ミツルの手から先へと辿り、触手の根本、本体まで。 炎のように揺らめく影、幾本の棘が時計の針、 長針の形となって魔王のもとへ這い進む。 魔王の権能は旅人に許された範囲を優に超えた 想波の膨大な射出。一個の爆弾のごとき思想の暴力的氾濫。 この世界以外においてはその力、 理想を現実に投影し、相手の知覚にも催眠作用を及ぼすものだろう。 だが想波は強い“願い”が力の源。 深遠な想像力と発想力が産み出す幻影は 想波にも共鳴し、知らず知らずに威力が数百にも倍増する。 魔王との闘いにおいてミツルは旅人の力を使う気はない。 たかだか人間ひとりに出せる “願い”の量には限りは……ないかもしれない。 しかしさらに壁を越えるという想いを 今の“旅人”ミツルには持てない。 魔王へと送った強欲の茨の棘。 因果崩壊の象徴である黒色の歪み。 現実に起こる崩壊として無意識の存在に限りなく 近い魔王の喉元に食らいつく。 「あああいヴぁヴええええ」 理解不能な呻きとともに体を大きく震わせて、 魔王は己の眼球を突き刺すだろう剣から身を引く。 触手には無数の瘤があり。 体液のような白濁を先端の切れ目より流れていた。 追撃にとミツルは手をかかげ。 小さな直径2mほどの黒色の球体群が魔王を囲んで展開した。 因果の崩壊。 糸と糸を繋ぎあわせ、 未来をつくるのが世界の理ならそれを切ることで 導き出す者は終焉。 想いすら遺すことを赦さない 諦めそのものである事象。 開いた手を強く握りしめ。 同時に球体が収縮し、潰れ、 点から無へとなり、解放する。 空も空気も緑も色を失い。 冷たい突風とともに消えた黒球。 逃げることは不可能のはず。 緑豊かな平野だった。 無人の荒野となった今。 風化の黄土色が大地を覆い、 崩壊の知らせにところどころ大地が割れている。 花など一輪も生えないだろう。 草木すら未来永劫無縁に等しくなるはずだ。 「花……」 仮面の奥で自嘲の笑みを浮かぶ。 喉の奥からこみ上げる衝動。 色に狂った母と依存に堕ちていた父。 とばっちりで死んだ美鳥、愛しい妹。 「三谷……」 みすぼらしい見習い勇者から 白銀の勇者へとなり、 《炎竜(ファイアドラゴン)》の誇りを胸に抱いた男。 「ゾフィ」 己の野望のために近づき、 弄び、利用して。 なのにミツルに笑顔を向け続けていた妹の写し似。 「どれも、どれも。 美鳥のいない世界にあったとして何になる」 花を踏み潰すよう足に力を入れる。 世界のために尽力する男でも容易く死ぬ。 如何なる強者に殺されたかはわからないが。 チャンも、ワタルも、死ぬ。 「さあ」 今のミツルには時空王の力が宿っている。 仮面ライダーファムが時空王デウスの因子を取り込み。 変容しきったことで生命の再生も理解したことがある。 「帰ろう」 己の胸に空いた空虚なる傷。 絶えず咽び泣き、傷を癒やせと叫びかけてきた ミツルの衝動の根本。 帰る。還る。変える。 目指すはあのとき。あの日、あの瞬間。 生命の復活ができないのならば――今を変えるまで。 変身を通してミツルの身にも流れてくる デウスの力、時を紡ぐハンプティダンプティに座す観察者の。 そこには全てがある。 妹の笑顔も妹の幸福も絶たれぬ兄弟の絆も。 なんならアイツの不幸も変えてやったっていい。 産みの親の首を挙げれば終わるだけの容易いこと。 そうだ。両親を殺すだけですべてが上手くいく。 足元まで黒に包まれて。 戦場だった場所に背を向ける時にも 王の足は歩くのではなく海底で踊るように生を営む海生生物。 次の獲物を求めて這うのにも似て。 ――しかし蛞蝓が歩くように緩慢に。 そう、蛞蝓のように体が動かない。 ミツルの感覚に違和感はない。 傷を負った訳でもない。 何か大いなる神性が現れたのでもなく。 ミツルの目の前の風景が変わった。 罅というよりも線が規則正しく横縞模様に走り。 風景が昔のトーキー映画のようにずれて映しだされる。 そしてゆっくりと風景が変わり。 ミツルの周囲が白色に染まった。 そんな中、ミツルの黒衣にぽたりと何かが落ちた。 周囲を取り巻いているのは魔王の触手。 斑点のように瘤ができ、突起物が脈動し。 生物が環境に擬態するかのように。 それぞれが体色を変えることで。 広大な空間を上映していたのだと理解したのはこの瞬間。 触手にあるのは無数の瘤と突起。 ぬらぬらと流れているのは白濁した体液。 瘤の先にある切れ目から絶えず生み出されるそれ。 ミツルの体をくるみ、縛り付けている触手にある 瘤の切れ目がゆっくりと開く。 瘤となっていたのは眼球があるから。 ミツルの四方で夥しい目玉が忙しなく周囲を見回し。 やがてミツル一人に焦点を定める。 目玉より溢れていた白濁液は涙のつもりか。 ぬるりとした触感の中、とまらない液体は異常さを際立たせていた。 「きききききぃぃぃぃいいきゃああああえええええええええええ」 刃物を耳の穴に直接差し込まれて、 奥で掻き回される。そう錯覚すらしてしまう 見えないどこかから聞こえる咆哮。 金属と金属が触れあい、こすれあう時に生じる不協和音。 だが決して現実には存在し得ない音程が ミツルの鼓膜を打ち響かせる。 思わず口元を抑え、吐き気を堪えるのはお構いなしに、 盛大な叫声はミツルの精神を強引に削りとっていく。 黒色球を展開させようにも意識の揺さぶりがそれを阻み。 精神への打撃が体の動きを阻害する。 耳を塞いだところで少しもその音は止むことなく。 無数の眼球は流れる液体の量を増やしながらも 悶えるミツルを観察する。 心の一番脆いところを長い爪で抉り取られ、 晒され、掻きむしられる圧倒的な不快感。 瞼の奥でフラッシュバックするあの日、 見知らぬ男と裸で絡み合った母。 その横で体中に穴が開いていた妹。 《時空王》すら《白色魔王》の精神汚染には抵抗すること叶わず。 傷つけられていく心を癒そうと 脳が幸福だった時代の記憶を引き出す。 誕生日を祝う母。 レギュラー獲得のお祝いに新しいシューズを贈った父。 家族で行った桜並木。 ……三谷。 三谷ワタル。 自分を愛し、ひたすらに信じ抜こうとした王女。 魂抜かれ、自分の腕の中で虚ろへとなった彼女。 美鳥。誰よりも強い心を持ち、誰よりも優しく、 誰よりも気高く、誰よりも愛らしく、 4歳という幼さであらゆる生物の頂点に在った妹。 花を好んでいた小さな―― ――花が咲いた。 炎の、花が。 触手を焼き払い、その向こうでこちらを覗いていた 巨大な獅子の顔が露わになり。 花が散った後には目の前で炎の剣士がこちらに刃を向けていた。 【遍く全能なる白色魔王/全てを断つ牙と爪をもった獅子】 王杖というものがある。 魔界の王を決める闘いに勝ち抜き 王座を手にしたものにだけ持つことを許される国宝。 それを手にした者の周囲にいる 魔物は術を使うことができず頭を垂れることしかできない。 圧倒的力を持った王が世界を支配するのを助ける杖。 だがその杖をもってしても制御不可能な力を持つ魔物がいる。 あらゆる冗談を現実として再現可能なその能力は 王杖が効果を及ぼす範囲をも優に超え。 よって、本気で牙を剥いた 白色の彼に対抗できるものは魔界にはいない。 ましてや、たったひとりの弱き少年には太刀打ちできるはずがない。 「……キャンチョメ」 突風が魔王を打ちつけ、 ミツルから引き剥がされ。 割って入ってきたのは学生服を着た盲目の少年。 無数の触手を蠢かせ。 理解不能な言葉を喚き散らし。 風が悲鳴を上げたときには既に 少年の隣の大地が二つに割れていた。 「ああああいいいいいい」 「正気を失ったふりはよせ」 冷静に言い放つ少年、杉村を見て。 魔王は動きを止めて、触手に覆われた奥から ようやく人としての言葉を告げた。 「その眼、どうしたの?」 「闘いで喪った」 「雛苺は?」 「死んだ。 けれどもレオとは和解できた」 「そっか」 魔王、キャンチョメの声が平坦なものから 少しだけ明るいものへと変わり。 体が揺れたのは笑みを零したからかもしれない。 「すごいなあヒロキは」 「……キャンチョメ」 「どいてよヒロキ」 空気の温度が数十度下がったという錯覚を与える声音。 そして錯覚をしてしまえばそこを隙間に相手を崩すのが魔王の権能。 「できない」 意識を超え。手足が震え、歯の根が噛み合わず。 そんな己を鼓舞して毅然と杉村はキャンチョメに告げる。 「邪魔だよ」 空気は悲鳴をあげない。 大地は震えない。 しかし杉村の腹が薙ぎ払われ、 破裂した腹部から夥しい量の血が流れる。 「だ……めだ……」 「邪魔」 腹部を抑えた両手がマリオネットのように 不自然な動きで頭上に掲げられ。 指先からゆっくりと螺子をまわすように捻られていく。 「すごいだろ、ヒロキ。 今のボクはなんでもできるんだ。 “そこに在れ”と命じれば何でも産まれるし “消え去れ”と命じれば次の瞬間には消える」 光、神々しい純白の刃の鞭がキャンチョメという獅子の頭部から伸びて。 大気を存在を以って圧し潰し、唸りをあげる。 「だから僕がなんでもするよ。 敵は全員殺すし味方は絶対に守る。 誰も損をしないでしょ?」 ねえ? と歯を剥いて笑いかけた瞬間。 ビデオをコマ送りしたかのように、 杉村の目の前に白色の鞭があった。 「…………そんな王様になりたいのか?」 「………………オウサマ?」 きょとんとして杉村の言葉を復唱し。 しばし、間をおいてからキャンチョメの体が大きく震動し、 地獄の熱さの叫びが放たれる。 「もういいんだよ! 王様なんて!! ティオかウマゴンがなればいい! アースを生き返らせてもいいんだし ウォンレイでもいい! ……ああそうだ。 ねえ、ヒロキ。ウォンレイに会わせてあげるよ。 きっと仲良くなれると思うんだ」 穏やかな言葉とは裏腹に無数の触手が 杉村へと打ち込まれ。 肉を打つ、抉る、喰らう。 「今の僕がどれだけ手加減をしているかわかるかい!? 必死にやりすぎないように。 杉村がわかってどいてくれるように加減しているんだ!」 怒声が次第に波を持ち。 獅子の頬に涙がこぼれ。 《白色魔王》は叫ぶ。 「もういいだろ!? 放っておいてくれよ! 僕はもうひとりでも大丈夫なんだ! 無敵の獅子になったんだよ!!!!!」 声、触手、夢幻の無限。 魔王が権能を行使している限り。 世界は魔王が思うままに歪み。 勇者を己のために殺したこの世界では正すものは誰もいない。 魔王が手繰るのは心。想波。 故に、“願い”こそが最大の武器である このゲームの参加者はこの魔王には絶対に勝てない。 世界に負けて願った彼らに。 日のあたらぬ世界で涙を流し続ける彼らに。 魔王の暴走をとめるのは世界に剣を突き刺すのと同義。 「――これがお前の牙だというのか」 暖かな光があった。 それは両手をもぎ取られた少年の肩で輝く。 「――これがお前の爪だというのか」 ――ザザッ。 雨流みねねが死ぬまえに流れたノイズの似た音が響いた。 けれども、ここに定められた未来を乱すものはない。 そのはずなのに、魔王の手が、たしかに止まる。 魔王によって作り変えられた世界が異常を訴える。 杉村弘樹を嬲っていた 100兆の触手全てが動きを止めていた。 「これが、こんな程度のものがか!?」 「な、なにが起こって……?」 キャンチョメの巨体が浮き上がる。 触手の先の輝き、閃光を支点にして。 浮き上がり、そして。 投げ飛ばされる。 直立歩行の強堅なる巨大な獅子が キャンチョメの描く最強。 それが、今たしかに尻もちをついていた。 残虐と暴虐しか映さなかった キャンチョメの双眸が大きく揺らぎ。 自身を転ばせたものの正体を見極めようとする。 「おまえの爪はたしかにどんなモノも引き裂くだろう」 弱かった光が今は少年の肩で燦然と輝き。 確かに歩く、学生服を着た盲の少年が一人。 ただ一人、魔王へと歩を進める。 「お前の牙はたしかにどんな敵も喰らい尽くすだろう」 しかし、少年はひとりで“そこに在る”のではない。 例え魔王に“そう在る”ことを赦されずとも。 例え魔王に“消え去れ”と拒絶されようとも。 「だが、俺の心、魂にたしかに根ざし。 俺を奮い立たせる勇気の大樹は! 決して誰にも変えることはできない!!」 歪められた世界に、伸びる一筋の光輝。 導かれるように、再び紡がれる彼の両手。 「……やめろよ! 僕に構わないでよ! もう置いてってくれよ!!期待させないでよ! 僕はどうやったって駄目だったんだ。 僕はガッシュにもヒロキにもフォルゴレにもなれないんだよ!」 「……断る」 「どうして!?」 「今、おまえを諦めたら。 おまえはもう戻れなくなってしまう」 「それでいいんだ! そうなりたいんだよ僕は!」 それは、奇しくも彼らの与り知らぬところで死んだ 《炎龍(ファイアドラゴン)》の戦士と同じ言葉。 無限の殺し合いに心、摩耗し朽ち果てようとも。 いつもあった確かな想い。 龍騎と闘ったレオ。 そしてレオと絆を育んだ彼の胸にもある、それ。 「な……んでそこまでするんだよ!?」 「決まってるだろ」 全身が血に濡れて。 光そのものとなった両手を伸ばして。 少年は優しく微笑む。 「友達だからだ」 【小鳥の乗る頼りない両手/きっと彼はスケアクロウ】 【キャンチョメ@金色のガッシュ!!】 [状態]:健康、力への渇望、全身裂傷、疲労(中)、心の力消費(???)、シン・ポルク発動 [装備]: キャンチョメの魔本@金色のガッシュベル!! 、粘土@現実、ポップコーン@現実 [道具]:基本支給品 [思考・状況] 基本行動方針:仲間を探す 1:ヒロキィィィィィィィィィィィィ! [備考] 何故かパートナーがいなくても術が使えることは理解しました。 本がフォルゴレ以外でも読めると知りました。 フォウ・スプポルクを修得 シン・ポルクを修得(効果:限りなく全能なるメーノーグ) 参戦時期:ファウード編以降 【杉村弘樹@バトルロワイアル】 [状態]:疲労(大)、精神的疲労(大)、心の力消費(中) 、全身裂傷、 ダメージ(中)、指の爪剥離、両眼失明、勇気を刻みました、覚醒 [装備]:英雄の証@ブレイブ・ストーリー~新説~ 、雛苺のローザミスティカ [道具]:基本支給品×2、 [思考・状況] 基本行動方針:正義 1:キャンチョメ…………! [備考] この殺し合いを大東亜帝国版プログラムだけでなく、 それとよく似た殺し合いの参加者も集められていると暫定的に推測しています。 仮面ライダーへの変身の仕方を理解しました。 カードの使い方も大体把握しました。 覚醒した杉村は空気を読むことで周囲100mの状態を把握することができます。 参戦時期:琴弾と合流後、桐山襲撃直後 【ミツル@ブレイブ・ストーリー~新説~】 [状態]:デウス因子とり込み?? [装備]:ミツルの杖@ブレイブ・ストーリー~新説~、 仮面ライダーファム(デウス因子吸収による存在変容)@仮面ライダー龍騎 [道具]:基本支給品、不明支給品×1、BIM(爆縮型)@BTOOOM (7/8) 不明支給品×2~4(ゼオン、三村(武器ではない)、不明支給品(ノールの)、 チャンの首輪、ノールの首輪、ゼオンの首輪、BIM(クラッカー型)×5@BTOOOM!、 [思考・状況] 基本行動方針:妹を生き返らせる。手段は選ばない 1:全員殺す。 [備考] 参戦時期:ゾフィが虚になった後。 魔法を使うと体力消耗。 ※未来日記の世界についてある程度の情報を得ました。 ※9thは危険だと認識しました。 雪輝、というよりも時空王に利用価値を見出しました。 ※ミツルの目には女神像は由乃ではない姿に映りました。 ※デウス因子を取り込んだ仮面ライダーファムはデッキを使用できません。 ※仮面ライダーファム(デウス仕様)の性能:限りなく全能なるゲーティーグ 【レオナルド・エディアール@WaqWaq ワークワーク】 [状態]:疲労(大)、ダメージ(大)、軽度の打撲、 [装備]:アシャ@WaqWaq ワークワーク、 [道具]:基本支給品一式 [思考・状況] 基本行動方針:自分で在り続けるために走り続ける。 1:杉村とキャンチョメが話すための時間は稼ぐが勝てる気がしないので防御に専念。 ※由乃の返り血を浴びています。 強制型エンターテイメント判明 投下順 アリス イン ミラーワールド 強制型エンターテイメント判明 時系列順 アリス イン ミラーワールド PARADIGUM キャンチョメ 終わりのメーノーグ ミツル 少年よ、我にかえれ レオナルド・エディアール 杉村弘樹
https://w.atwiki.jp/rowarowa/pages/235.html
【日中】 NO. タイトル 作者 登場人物 現在地 091 籠の中のDOLL JUNKY ◆1yqnHVqBO6 キク、柿崎めぐ ??? 092 鏡を見ながら人を殺そう 天野雪輝、ウマゴン、ミツル B-6、C-6 093 銀の鍵と青の剣を手に握り 翠星石、桐山和雄、カントリーマン、真紅、津幡共仁 D-3 094 ポツンとひとり 金糸雀、筑摩小四郎、戦場マルコ B-2 095 そして誰かいなくなった 雛苺、杉村弘樹、キャンチョメ、北岡秀一、雨流みねね、レオナルド・エディアール D-6 096 けれど彼は前を見る 雛苺、杉村弘樹、レオナルド・エディアール E-6 097 First bet ◆W91cP0oKww 北岡秀一 E-7 098 少年よ、我にかえれ ◆1yqnHVqBO6 杉村弘樹、レオナルド・エディアール E-6 104 過去の産声 翠星石、カントリーマン、津幡共仁 D-3 112 PARADIGUM キャンチョメ、雨流みねね、ミツル D-6 【午後】 NO. タイトル 作者 登場人物 現在地 099 循環型悲劇症候群 ◆1yqnHVqBO6 ヨキ E-4 100 束の間のコミックショウ 北岡秀一、薬師寺天膳、乾乾志摩夫 G-7 101 時打ち、とまらないミニッツリピーター 戦場マルコ、ティオ、ブック、金糸雀、筑摩小四郎 B-2 102 破滅の時計盤も時には 103 ぬくもりのなかであたしを殺して ◆W91cP0oKww 戦場マルコ、ティオ、ブック、金糸雀、筑摩小四郎、真紅、桐山和雄 105 ぎゅっと握り締める ◆1yqnHVqBO6 戦場マルコ、ティオ、ブック、筑摩小四郎、真紅、桐山和雄 106 雪原の祝福 戦場マルコ、真紅 107 花弁も遺すことなく ティオ、ブック、筑摩小四郎、真紅、桐山和雄 108 深淵での邂逅 桐山和雄、ティオ 110 参の支配者《歴史の道標》《クイーン》《ジョーカー》 ??? D-3 111 賢人は無限の幕、羽織り 翠星石、カントリーマン、津幡共仁、ヨキ D-3、C-5 113 強制型エンターテイメント判明 北岡秀一、天野雪輝、ウマゴン、乾志摩夫 G-7 114 僕達は強がって笑う弱虫なのさ キャンチョメ、ミツル、杉村弘樹、レオナルド・エディアール D-6 115 アリス イン ミラーワールド 雪華綺晶、ティオ ??? 116 HAPPY END’s FRAGMENTS 北岡秀一、天野雪輝、ウマゴン、 G-7 117 終わりのメーノーグ ◆W91cP0oKww キャンチョメ、ミツル、杉村弘樹、レオナルド・エディアール D-6 118 お願い、死なないで天膳さま! 小四郎やお幻婆との約束はどうなっちゃうの? ここを耐えれば、ゲームに勝てるんだから! ―「薬師寺天膳死す」― デュエルスタンバイ! ◆1yqnHVqBO6 津幡共仁、薬師寺天膳 蜘蛛の糸 119 鉄の少年、その終焉 キャンチョメ、ミツル、杉村弘樹、レオナルド・エディアール D-6 121 黒炎のベルセルク~What a ugly warrior~ ◆W91cP0oKww 北岡秀一、天野雪輝、ウマゴン、 G-7 122 那由多の海で少女は涙する ◆1yqnHVqBO6 ティオ、雪華綺晶 無意識の海に浮かぶデラ・ルベシ 【夕方】 NO. タイトル 作者 登場人物 現在地 109 見つけに行く ◆1yqnHVqBO6 桐山和雄 B-2 120 降り立つ、長い道歩む少年の前に 津幡共仁、桐山和雄 E-3 123 最後のプロローグ ◆W91cP0oKww キャンチョメ、ミツル、レオナルド・エディアール、ヨキ、翠星石、桐山和雄、キク、??? D-6 124 冥界に踊るデウスの嬰児たち ◆1yqnHVqBO6 天野雪輝、我■由◆ G-7 【放送】 NO. タイトル 作者 登場人物 現在地 125 最後の放送/半分の月が微笑う ◆1yqnHVqBO6 天野雪輝 蜘蛛の糸
https://w.atwiki.jp/miturunrun/pages/103.html
あるページ消したんで絵だけ戻した それだけ。 -- (企画っち) 2008-03-27 01 37 10
https://w.atwiki.jp/miturunrun/pages/102.html
3月26日記念その② ゲーム手持ちの集合絵ってラブリーで好き過ぎる サーとロゼがなんか良い味出してる (by企画人) -- (めっていうさん) 2008-03-27 01 36 16
https://w.atwiki.jp/magicman/pages/20083.html
炎極龍ホウミツルギ SR 火自然 8 クリーチャー:オメガ・コマンド・ドラゴン 7000 ■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。 ■Wブレイカー ■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分のクリーチャーを好きな数マナゾーンに置いても良い。そうしたら、マナゾーンに置いた数、相手のパワー6000以下のクリーチャーを破壊する。 作者:ヨッシー フレーバーテキスト 評価 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/pokecharaneta/pages/7062.html
ツマヌダ格闘街 登場人物 コメント 上山道郎による日本の漫画作品。ストリートファイトが地域振興策として制度化された街を舞台に、格闘技初心者の主人公が謎のメイドの助けを借りて強さを身につけていく格闘漫画。 登場人物 サーナイト:八重樫 ミツル 使い手のミツルの名前が同じなので コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/moemonss/pages/1051.html
あらすじ~なんかおっさんと出会った! 萌えもんもらった! まぁ色々はしょってー。 簡単に言うと助けてくれたお礼に萌えもんあげるからその代わりこの萌えもん図鑑を完成させてほしいんだとかなんだとかいうからママンに事情説明してたびをすることにしてコトキタウンもつうかしてパパンに会うのにトウカシティめざして歩いてるんだって感じかね。 「句読点使おうよ!後改行もしようよ!」 「おおぅテニアちゃん。地の文にツッコムなんて……成長したねぇ。」 「2話にして?!ツッコミのレベルだけ!」 「私はうれしいよ……テニアちゃんがりっぱに成長してくれて…」 「いいけどミズゴロウほったらかしだよ!」 「おお、そうだったねぇ。」 そう。私たちには新しい仲間が増えた。 それがこのミズゴロウちゃん。 まだ私に慣れてないのかちょっとおっかなびっくりな感じだ。 なのにテニアちゃんにべったりなのはどーかとおもう。 「さて、ミズゴロちゃん。きみにニックネームをつけようか。」 「ふぇ……?おまなえでしゅか…?……はぅ!」 またかんでる。そこがかわいいんだケドね。 「んー……『ジュリ』ちゃんでどう?」 「ジュリ…いいおなまえですっ!」 「縁ちゃんはNNつけるのだけは上手いのよねぇ。」 テニアちゃんがなんかいってたけど聞えないフリをしておく。 そんな会話を歩きながらしてたもんだから、いつの間にかトウカシティまでついてしまう。 さてさてまずはパパンのところかねぇ。パパンはジムのはず。 「というわけで旅にでます。」 「いきなりそう言うの?!」 「そうか……縁ももうそんな年か……」 「お父様もスルー?!」 「というわけでバッチください。」 「ホントいきなりだよね!」 「…しょうがな…ってこれはやれないからな!代わりに小遣いならあげてもいいが……」 「お小遣いならいいんだ!」 「んじゃいいです。」 「ツッコミつかれた……」 テニアちゃんが頭抱えてるけど放っておく。 そんなとき1人の少年がジムにやってくる。 「あの……すいません。」 「ん? きみは・・・・ たしか ミツルくんと いったよね」 「なんで急に原作ゲーム調なのよっ!」 「ぼく きょうから シダケタウンの しんせきの うちに いくんですけど」 「いいんだ!これ正解なんだ!」 ぎゃーぎゃー騒ぐテニアちゃんをムシしつつ話は進む。 「縁。ミツルくんの手伝いいってきなさい。私はまだジムの仕事があるからね。」 「はーい。んじゃ行こうかミツルくん。」 「あ…!はい!」 「ちょ……まってよー!」 「まってくだひゃ……はぅ!」 こうしてミツルくんの萌えもんを捕まえる手伝いをすることになった縁。 無事に捕まえることはできるのか! そして新たな仲間とは! 続かない可能性が大きい! ミツル「そういえば縁さんホントに僕より年上ですか?」 縁「それはどういうことかしら(ニコニコ)」 ミツル「どうみても12~3にしかみえn(縁のメガトンパンチ」 テニア「体の弱い子殴っちゃダメだよね?!」 ~後書き~ 最近必要性を感じない後書き的な何かへようこそ。 そもそも後書きって小説とかのあまりのページで行うものであって必ずしも必要なものじゃないですよね。 …絶賛空回り中ですが。 前回および今回よりEMTKverをもとにしたSSになってます。 EMverって人気なはずなんですよね、動画とかたくさんあるし。 なのにSSがないのはなぜだろうと思い書いてみたのがコレ。 …実に私色一色ですね。18なのに幼女体系とか。 まぁこんなくだらない戯言に付き合っていただきありがとうございます。 次回があればそこでまた後書き書くやもしれませんが、スルーでかまいません。 ええ、かまいません。 ではまた次回で。ノシ