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■ 右足で床を蹴る/左足を着地点に突き立てる/右の踵が跳ね上がる/弧を描く―――右手を囮としたハイキック。 引っ掛からない―――女が体を沈める/右足が空を切る/この体勢から右手は振るえない―――だが甘い。 右足/蹴り足が地に着くと同時に軸足へと転化/左の足払い/拳で払われる/それも布石―――身体を一回転させ爪をバックハンドで薙ぎ払う。 避けられた。女の足下/ローラーが回転し一挙に距離を離す/二メートル。 膠着状態―――好都合/左手の再生完了まで十秒前後/排熱/荷電粒子砲使用可能までおよそ十三分―――先程の全力射撃が祟っている。 肩越しに通路を見る―――他に進入されている様子は無い。 奴の通信―――そこから得られた情報。 『スターズ03』―――コールサイン、最低二分隊/ 一分隊当たり最低三名=合計六名はいる。 『施設内の探索』―――目的はレリックとやらの回収か。 『アンノウン一体』―――自分のことは知られていない。 西側にガジェットが少なかったのは逆陽動/ミスリード。警戒を薄めておいて本命を突入させる。 『聞けマッドハッター、朗報だ』インカムからの声/リーダー格の男。 『機動六課が到着した。一人だけだが、こちらはもう大丈夫だ……そちらは?』 「……多少てこずっている。そいつに援護に来るよう言ってくれ」 『了解』 それを隙と見たのか女が動いた/ローラーブレードによる疾走―――速い。構えるはただ右拳のみ。 埒が明かないと悟ったか、速度と力に特化した一撃を繰り出すつもりらしい。フェイントの挙動/動作の揺らぎが見られない。 「……いい判断だ」 聞こえない声で呟く/女の拳が放たれる/右腕を盾にする。 激突/衝撃―――甲殻が砕ける/剥落する欠片/中枢に損傷は無い。 女が表情を変える/驚愕―――更にもう一つ。 筋肉の浮いた腹に、再生の終わった左手を押し付ける/ARMSを解き放つ/長大な指で胴を掴み、持ち上げる―――ローラーが空転。 「だが、相手が悪かったな」 右腕だけで闘っていた理由―――再生/左腕もARMSだということを隠す為。 接触していては荷電粒子砲は使えない/必要も無い/超高熱と電磁圧を放射するだけで、サイボーグであろうと一瞬で熔解する。 輻射熱で手が熔け落ちるリスク/デメリット―――この敵を倒すリターン/メリットが遥かに上回る。 「……燃え尽きろ」 構わず左腕に力を込め、そして、 ―――戦術兵器としての本能が、頭の隅で警鐘を鳴らした。 咄嗟に跳躍/右へ―――振り向けた眼に映る薄紫の残影。 左腕/肩口―――ARMS化していない生身の部分に、衝撃。 突如現れた女剣士の一閃が、左腕を根元から切り飛ばした。 「何……!?」 「カートリッジロード!」 女剣士の叫び/長剣の鍔から弾き出される薬莢/銀の刃が炎を纏う。 下段からの斬り返し/弾く/刃の横面を右手/ARMSで叩く―――受け止めるのは危険だという判断。 大上段/唐竹割り/飛び退く/回避―――剣の炎は残存している。 着地の隙を狙った中段/刺突/リーチが長い―――コートが焦げる。脇腹を焼かれた/浅い/再生まで六秒。 反撃―――荷電粒子砲/不可/発射前に腕が熔ける。加えてタイムラグが大き過ぎる。この距離では使えない。 反撃―――ARMSの完全開放/不可/周囲の被害が甚大に過ぎる。 反撃――― 「っ!?」 ―――ARMSの配列組替/右腕を伸長させる/一メートル。 ブリューナクの槍に比べればあまりに効率が悪い/隙が大きい/威力が低い槍―――しかし意表を突くにはこの上なく効果的。 その一撃が、白い棒状のもの/鞘に受け止められた―――互いに飛び退く。 膠着状態―――二度目。 左肩の出血は皆無。脇腹の傷/再生中。 「……新手だ。片腕を落とされた」インカム/声が上擦る。 ローラーの女が立ち上がる/胴を掴んだ左腕の指をへし折る/外す。 剣の女が構えを正す/鞘は投げ捨て諸手で構える/正眼。 『何だと……!?』インカム/髭面の男の驚愕。 「事実だ……機動六課とやらはまだ来ないのか!?」 叫ぶ―――焦燥と共に。 ■ ……強い……! そう、シグナムは思う。稀に見る強敵だ、と。 初撃の不意打ちで左腕を落としたが―――否、左腕しか落とせなかったのだ。 タイミング、太刀筋、剣速、全て完璧な一撃だった筈だ。並の相手なら、脊柱を青竹のように叩き割って余りある。 だというのに、直前で悟られ腕一本。気配を殺す為に強化術は使わず、足音を消す為に通路では扱い辛い飛行さえ使ったというのに。 腕を落とされた後の行動も見事なものだ。動揺はあってもそれを行動に及ぼさず、苦痛に至ってはその欠片すら表情に出さない。 斬り上げ、振り下ろし、突く。その三段攻撃に対し、男は最後の突きを掠らせるだけで避け切り、あまつさえ反撃さえしてのけた。 連結刃たるシュランゲフォルムではなく、長剣であるシュベルトフォルムで鞘を防御に使ったのは、生涯でこれが三度目だ。 ガジェットを足止めしていた発掘員の話だと、仲間が一人、こちら側で敵と戦っているということだった。 『人型』と遭遇し、苦戦していると。だが、実際にいたのは得体の知れない両腕を持つ男とスバルだけ。 つまり、その仲間はこの両腕の男に殺され、死体さえも残っていないということ。人型―――言い得て妙だ。 溶解したガジェットの残骸、そしてあの砲撃から推測するに、『仲間』は特殊な砲戦魔導師だったのだろう。近接戦では脆弱だ。 シグナムは、レヴァンティンを構え直す。正眼から、ゆっくりと持ち上げ八双へ。 柄を握る手に力を込め――― 「事実だ……機動六課とやらはまだ来ないのか!?」 男の声を聞き、その手から力が抜けた。 「……待て。今、何と言った?」 「何?」 男が怪訝そうに眉を顰める。 ……もしや、私は途轍もない思い違いをしていたのかもしれん…… この男は、機動六課がまだ来ていないと思っている。つまり、自分達を機動六課だと知らない。 そんな男が、見るからに戦闘魔導師のスバルと遭遇すればどう考えるかなど決まっている。敵だと思うだろう。 『仲間』が『人型』と闘っている―――この男が『仲間』で、スバルが『人型』だとすれば――― ……勘違いで人の腕を叩き切ってしまったのか、私は。 こちらから敵意の無いことを示すべきか、と考え、一歩二歩と下がる。 剣を八双から下げる。柄から右手を離し、左の逆手に。 鞘を呼び戻してそれに収め、床に立てるように保持した。どのような達人であっても一瞬では抜刀できない体勢。 スバルにもそれとなく促し、構えを解かせる。 それを見た男が、ゆっくりと二歩後退した。 あの右腕が収縮し、色も通常の肌に戻る。所々が罅割れ剥離しているが、それだけだ。 左の腕は肩口から無い。外套は脇腹が無残に焼け焦げ、傷一つ無い肌を晒している―――何? その男が、呆然とした顔で聞く。 「まさか……おまえ達が、機動六課なのか?」 「……ああ」 シグナムは、そう答えた。 ■ 「まさか……おまえ達が、機動六課なのか?」 女の肯定/驚愕/不意を打たれた理由/他の敵が進入していない理由―――それで全てが説明できる。 「少し待て……マッドハッターだ。援護に来た機動六課課員の特徴を教えてくれ」インカム/通信。 『長剣型のアームドデバイスを持った女だ。魔力光は薄い紫、髪の色も同じだな』男の返答。 特徴全ての合致―――相手を味方だと確認。 「確認した……そちらも、俺が施設側であることの確認を」 「分かった。スバル、正門側に行って『足止めに行った仲間』の特徴を確認してくれ」 「了解!」ローラーブレード/手甲の女が疾走。 一分余り―――右腕を腰の後ろに回す/敵意が無いことを示す。 手甲の女が帰ってきた/青褪めた顔。 「聞いてきました……金髪、眼は緑、青い帽子とコートに黒い両腕、だそうです」 疑惑の氷解/女剣士が表情を和らげる。 ■ 軽傷者十二名。 重傷者二名。 ―――死者五名。 レリックの発見報告より三十五分。機動六課到着から、およそ六分。 この事件は、それだけの被害を出して終息した。 ■ 「すまんな。こちらの手違いで―――」女剣士/シグナム二等空尉の言葉。今は軍服姿/紅茶片手に。 「左腕の事なら構わん、既に大方再生している……それに、俺もそちらの部下を殺すところだった」 自分の言葉/借り受けた新しい外套/右手の珈琲に口を付ける。 ―――重要参考人からの事情聴取。 その名目での連行/発掘隊との別れ。 同僚/友人の死を嘆く者―――約半数。 こちらに恐怖/化物を見る眼を向ける者―――約半数/リール女史。 最敬礼―――六名/髭面の男/魔導師達。こちらも敬礼を返す。 金髪の女/フェイト執務官からの質問/取調べ。 前置き―――このまま地球には帰せない/強大な戦力/危険な技術は管理下に置かねばならない―――時空管理局の理念。 こちらからの質問―――帰せないのならどうするのか。 選択肢の提示―――力の封印/管理局への入局、後者ならば口添えもする。 『自分自身の意思を選択し続けてきた―――生き延びる為に』 『闘争の場へ! たとえプログラムであっても、それはオレを形作る真実の一つ!』 即答―――後者。 執務官の質問―――氏名/年齢/出身/所属/あの砲撃について/その腕について。 自分の返答―――アレックス/二十五/メキシコ/カリヨンコーポレーション/極秘開発の『人体に移植する兵器』/同上。 虚偽は無い/真実ではない―――『キース・シルバー』の表向きの身分。 ほぼそれだけで『事情聴取』は終わった/意思確認の書類/十数枚にサイン。 執務官―――戦力査定の申請/上層部への根回し/報告書の作成があるので、明日か明後日まではこの施設/六課隊舎で過ごしてもらう。 自分―――了承を伝える。互いに一礼し、執務官が退室。その十数分後、部屋の扉がノックされた。 シグナム二等空尉と名乗る声/女剣士の声が入室を求める―――鍵を開ける。 軍服の女の両手には、紅茶と珈琲の缶があった。 そして、今に至る。 「再生した……? 馬鹿な、まだ一時間程度しか経っていないぞ? そもそも四肢の再生など、人間には―――」はっとする/失言だと気付く。 謝罪しようとする/それを止めるように「その程度で謝っていれば、部下ともまともに話せんだろう……そう言えば、彼女はどうしている? 顔が酷く青褪めていたが」 「ナカジマ二等陸士……おまえと戦っていた奴なら、今は洗面所で吐いている。あの死体が余程堪えたらしいな。 ……待て、何故それで私が話し辛くなる?」怪訝そうに。 返答/何故そんなことを聞くのかという疑問と共に。 「彼女も、サイボーグなのだろう?」 ■ 「……以上が、今回の事件に関する報告です。八神部隊長、何か意見は?」 「あ、三人以外誰も居らんねんからいつも通りでええよ。 ……レリックは確保したとはいえ死者五名、か……重いなあ、それは」 「新人達の士気にも影響しているね……特に、スバルが」 「ん? 何かあったんか?」 「泣いてたよ。何で助けられなかったのか、って……死体も、酷い状態だったし」 「到着にはあれだけの時間が必要やった。ベストを尽くしたスバル達が悩むことちゃう……そう言うのが、大人の役割やろうな」 「……欺瞞だね、はやて。それは優しい嘘でしかないよ? スバルだって、それを分かった上で泣いているんだ。 そう言われれば心も多少は晴れるだろうけど、偽物の青空に価値なんて無い。本人が納得できるまでそれには触れない方が……」 「せやけど、私もシグナム達も、グレアム提督……いや、あの事件に関わった人達の欺瞞の上で生きているんや。 でも、士気は保たなあかん。それが何かを生み出すのなら、今更嘘の一つや二つ、躊躇う意味なんて無い」 「わたしはフェイトちゃんに賛成かな。今慰めても、諦めさせてしまうだけだよ。 訓練中にそれを悩んでいるようならわたしが叩き直すから、それじゃ駄目かな?」 「……分かった。ここは二人に任せるわ……で、問題はこの男、と」 「質疑応答で手に入れた情報、裏は取ったけど……おかしいよ、これは。 カリヨンコーポレーションは実在した会社だけど、ただの複合企業体じゃない。とんでもない曰く付きだ。 裏で非人道的な研究を行っている情報があったから、管理局が調査の為に中隊規模で武装局員を送り込んだけど、四回目までは一人残らず消息不明。 五回目に何とか断片的な情報だけが入手できた。裏の組織名―――『エグリゴリ』という名前と、上級幹部の名前だけが」 「……ちょう待ち、私らはそんな事件があったって事すら知らされてへんよ?」 「中隊規模の部隊が魔法技術が無い世界から生きて帰って来なかった……海の面子が丸潰れだからね。無かったこととして処理された。 提督以上の人間ですら、知っているのは一握り。リンディ統括官……母さんが知らなかったらお手上げだった。 ……結論から言うと、もうその組織は解体されてる。倒産したら各国政府が共倒れになるから手を出せなかったんだけど、地下組織が上手くやったみたい。 それはともかく、この人に移植されてる技術も、そこで作られた可能性が高い」 「非人道的手段によって得られた禁忌の技術、か……で、フェイトちゃんとしてはどうする心算なの?」 「現状、彼に犯罪行為は確認されていない……どころか、彼の行動が無ければ六課が到着する前に発掘隊は全滅、レリックも持ち去られていた可能性が高い。 よって拘束はせず、自由意思による管理局入局を提示……まあ、お決まりのスカウトだね。 必要な書類は署名付きで手に入れたし、後は許可を貰うだけ……一応、根回しも頼める?」 「……六課に必要な人材や、言いたいんか?」 「AMFに一切影響されず、インドアでの近接格闘でBランク陸戦魔導師を相手に無傷で倒せるほどの能力を持つ。 戦術指揮を受けた発掘隊は、ミッド式Dランクが六人だけでガジェットを足止めできていた。 魔法のこともガジェットのこともろくに知らないのに、だよ? 前線指揮能力も高いんじゃないかな?」 「……フェイトちゃん、やけに肩を持つね。子供相手でもないのに珍しいな」 「何や、惚れたか? 仕事に私情を持ち込むのは良うないで? 私達が言えた事やないけどな」 「……発掘員がメディカルチェックで確保してた血液サンプルの検査結果が、これ。 遺伝子の一部に書き換えの痕跡があるし、テロメアも二十数年分位短いんだ……この意味、分かる?」 「……ごめん、茶化す所やなかった」 「……シグナムです。入ってもよいでしょうか?」 「丁度ええ所に来たなあシグナム。早速聞きたいことがあるんや……ズバリあの男、どや?」 「スバルが機人であることを見抜いていました。そして恐ろしく強い……正面からでは、私でも勝てるかどうか」 「……この聞き方で意味を誤解されへんのは寂しいなあ」 「……それはそうと、これで決まりかな?」 「まあ、そやな……同じ苦しみを背負った人を助けたい、思うんは当然や。フェイトちゃんの気持ちはよう分かる……一日だけ待たせてええか?」 「うん、お願い」 ■ ■ かつて運命に縛られていた帽子屋は、運命の名を持つ女に出会った。 かつて運命に縛られていた帽子屋は、運命を見据える女に出会った。 彼らが乗る運命のレールは、その出会いに火花を散らし軋みを上げる。 ■ 「でも、おかしいなあ……私、あの顔に見覚えがあるんやけど……」 「……はやてちゃんも?」 「会ったことがある、ワケないわな。あの眼つきは直に見たら忘れへん。 なのはちゃんも知っとるゆうことは有名人かいな? せやけど―――」 ■ 前へ 目次へ 次へ
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■ 「三秒間、砲撃を止めろ!」借り受けたインカムに叫ぶ。 『了解』返答と共に砲撃が停止/足止めされていたガジェットが動き出した。 跳躍―――内部が焼け焦げた軍用コートを翻す。 戦闘開始から、およそ三十分が経過した。放った砲撃は四十六発/仕留めた敵は八十余り/内大型四体。 浮き彫りになったもの―――自分の/マッドハッターの欠点。 長時間の戦闘には向かない/冷却が追いつかない/余剰熱量の蓄積が能力を押し下げる―――約二十分前から荷電粒子の生成そのものが危険/指が溶け落ちる可能性。 冷却に専念しているが未だ余熱が残る。故に戦術を切り替えた/白兵戦に移行/固有の能力を使わずともARMSの腕はそれだけで兵器。 右手で突きを放つ/五指を揃え、槍のように突き出す。装甲を粉砕/内装を破砕。 左手を返す刀で薙ぎ払う/カメラアイを削り飛ばす―――機能停止。 三秒経過/飛び退く―――再開された砲撃が敵を押し留める。 「機動六課とやらはまだ来ないのか!?」声を挙げる―――機動六課/『専門の部署』の到着を待ち望む。 『生きている通信は内線だけだ。来ていたとしても分からんな』インカムからの返答/髭面の男の言葉。 『それと悪い知らせだマッドハッター。今、一箇所だけだが西側の壁が破られた』 「何だと……!?」驚愕/思考―――二箇所を同時には守れない。どちらを守るべきか/どちらを捨てるべきか/二者択一。 「……敵の数は分かるか?」 『ああ、二十秒前に打った広域探査だと、西には二十体余り、内大型は一体。こちら側に大型はいないが二十七体。 ついでに北と東にそれぞれ七十体弱。大型は合計五体だ。西だったのは幸運だな』 「ここは、俺抜きで何分持つ?」 『防御に回った二人をシフトに組み込めば十分は持つ。アンタの戦術のお陰でな』 魔導師では、大型に対しては足止めすら出来ない。結論――― 「……了解した。西ということは三番通路だな?」 発掘施設/遺跡を中央に置いた正方形/正面を除いた外周を居住区/直線通路で埋めた単純な構造。 中央である遺跡に発掘員が避難している―――脆い壁を三枚も破れば突入されてしまう。 『ああ、俺達なら大丈夫だ。早く行ってくれ』 出口側を振り返る/押し留められているガジェットを見る/射線を確認―――置き土産をくれてやる。 両腕を揃え、腰を落とす―――荷電粒子を加熱/加圧/加速―――力を解き放つ。 ブリューナクの槍―――その現状最大出力。射線上の三体が塵も残さず蒸発/直撃を免れた六体が、余波で外装を熔かされ行動不能に陥る。 『……感謝する!』 インカムから聞こえる感謝の言葉/代償―――左手の指が第二関節まで溶け落ちる。だが、悪い気分ではない。 排熱/通路での行動の邪魔になる故、ARMSを戻す。指は既に再生を始めている/完全再生まで三十秒と予測。 通路へと駆け込んだ。 ■ 空を翔けていたなのはとヴィータ、偶然見える位置にいたフェイトだけが、それを見た。 突如、光の槍が南側を突き破って飛び出し、ガジェットドローンを数体まとめて消し飛ばす。 貫通した閃光は砂漠の砂を穿ち、黒い焦熱痕を残した。砂が蒸発し、或いは焼け焦げ硝子化している。 AMF―――魔力結合を阻害する特殊なフィールドの発現は無い。 「AMFが反応していない……魔力を使わずあんな砲撃を!?」 フェイトの驚愕―――確かに、AMFを無視して攻撃を徹す方法はある。範囲外で純粋に物理的な効果を発生させ、それをぶつければいい。 だが、それによってあのような砲撃を放つ魔法の存在を、彼女は知らない。 外観としては、非常に高い集束率の雷撃系砲撃魔法といった所だ。魔力を使っている様子が無い、ということを除けば。 それが、何よりも異様だった。 「……一体、何が居るの……!?」 「スターズ01より通達! 総員、施設に対して南側から退避! 突入した二人も南側には近付かないで! 避難の進行状況は!?」 「ライトニング01了解」 『こちらスターズ04、了解です。誘導を開始しました。残り五十三名、加えて、南側で魔導師六名がガジェットを食い止めているとのことです』 『スターズ02、了解だ』『ライトニング02、了解した』『ライトニング03、了解です!』『ライトニング04、了解しました!』 「南の援護はシグナム副隊長が。代わって、北側を私一人で処理します」 「了解だテスタロッサ。私なら不意打ちであっても避けられる」 「……? スターズ03、応答を」 『こちらスターズ03! 施設内の探索中……』 スバルの通信―――焦燥、弾む息と共に。 『アンノウン一体とエンゲージ! 交戦中です!』 ■ 全速力で通路を駆けるスバルの前に、その男は突然現れた。 くすんだ金髪に深い青色の帽子を被せ、鋭い視線を送る双眸は鬼火の深緑。 帽子と同色の外套は、両腕が肘で破れ所々が焼け焦げている。 発掘員だ、とスバルは思った。だが、その予想は覆される。 男が、インカムに向かってこう叫んだからだ。 「接敵した、人型が一体だけだ! 片付けたらそちらに戻る!」 同時、 その右袖、半分しかないそれから突き出た右腕が、大木を捻り切るような音を立てて変貌していく。 「……ッ!?」 肘から先の肌が玄武岩の黒に染まり、指や爪までもが倍の太さに膨れ上がった。 直後、それが色を保ったままに収縮し、しかしその長さが一気に伸びる。 昆虫の口器ような、植物の節目のような、魚の鰭のような、獣の牙のような、槍の穂先のような、 ―――悪魔の腕のような、異形の右腕。 男が、それを腰の高さに構えたその瞬間、脊髄に走った悪寒。 距離およそ三メートル、全力で加速すれば一秒を十に刻まれようとも届く距離。 速度任せで懐に潜り込み、ナックルの一撃―――絶対に自分の方が速い。そう、理性は告げていた。 だがスバルは直感に従う。マッハキャリバーに魔力を流し込み全速逆進、床に摩擦の痕跡を残し四メートル余りも後退。 その判断が、彼女の命を救った。 残像を残して振るわれた爪が、一瞬前までスバルのいた位置を薙ぎ払う。 男は僅かな驚きを顔に浮かべ、しかし動揺することなく追撃を敢行。低く跳躍し距離を詰め、右腕で突きを放つ。 避ける余裕は無い、と考え、 「マッハキャリバー!」 『Protection!』 ナックルで障壁を張り、受け止める。だが重い。破られはしないが、押されていく。 『スターズ01より通達! 総員、施設に対して南側から退避! 突入した二人も南側には近付かないで! 避難の進行状況は!?』 通信に返答する余裕も無い。力に逆らわず飛び退くことで距離を取り、リボルバーシュートを撃ち放つ。 命中―――だが、あの右腕で防御された。黒い甲殻には傷一つ無い。 『……? スターズ03、応答を』 「こちらスターズ03! 施設内の探索中……」 来た、と思った瞬間には、既に攻撃が放たれていた。ブーツの踵が右の側頭部を狙う。身を屈めて避ける。 返す刀の左、下段の回し蹴りを何とか捌いた。重い。明らかに人類の持てる筋力を超えている。魔力による強化の気配も無い。 (こいつ、まさか……!) 「アンノウン一体とエンゲージ! 交戦中です!」 ■ 前へ 目次へ 次へ
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【ARMSクロス氏の作品】の参加者に与えられた支給品の経過 【アレックス@ARMSクロス『シルバー』】 はやての車@魔法少女リリカルなのはStrikerS 破壊 サバイブ"烈火"のカード@仮面ライダーリリカル龍騎 【L@L change the world after story】↓【ザフィーラ@魔法少女リリカルなのはStrikerS】↓【F-1 浜辺】に放置↓【柊かがみ@なの☆すた】↓【浅倉威@仮面ライダーリリカル龍騎】↓【???】 ラウズカード(ハートのJ、Q、K)@魔法少女リリカルなのは マスカレード 【L@L change the world after story】↓【アレックス@ARMSクロス『シルバー』】↓【F-6 レストラン前(ミラーワールド)】に放置されたデイパック内↓【アレックス@ARMSクロス『シルバー』】 【キース・レッド@ARMSクロス『シルバー』】 【デイバック】【支給品一式】は【E-5】に放置されています。 サンライトハート改@なのは×錬金 【アレックス@ARMSクロス『シルバー』】 ヴァッシュのコート@リリカルTRIGUNA s 【F-6 レストラン前(ミラーワールド)】に放置されたデイパック内【キース・レッド@ARMSクロス『シルバー』】↓【E-5】に放置 板型概念展開装置@なのは×終わクロ 使用済み
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リオを尊敬する「アーニャ・ヘルシング」 読み:りおをそんけいする「あーにゃ・へるしんぐ」 カテゴリー:Chara/女性 作品:Rio RainbowGate! 属性:光 ATK:2(+2) DEF:2(+3) [自動]このキャラが登場かレベルアップかオートレベルアップした場合、相手のスキルを持つフレンド1体を【レスト】から【リバース】にしてもよい。 [自動]バトルフェイズ終了時、メインプレイヤーはカード1枚を引く。この能力は【裏】でも発動する。 R:先輩、食事お持ちしました SR:お、お会い出来て光栄です illust: Rio-019 R SR 収録:ブースターパック 「OS:Rio RainbowGate! 1.00」
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■ 「人を、殺したんだ。子供も老人も兵士も区別せず、何十人も何百人も。償えるわけが無いだろう?」 「そうね。誰かを殺した罪なんて、償えると考えるのも傲慢よ。 でも、それに甘んじて何もしないのはもっと惨めよ?」 「だから救いなさい。子供も老人も兵士も区別せず、何十人も何百人も。 その資格が無いとは言わせない。力も武器も寿命もあるんだから、充分出来るでしょ? 何かが出来る人間にはね、何かをする義務があるのよ」 あれから、三年が経った。 彼の命を助けたのは一度。彼に命を助けられたのも一度。 見詰め合ったのは二回だけ。背を預けあったのは数知れず。 痛くても辛くても、決して戻らない。 何時も、今を変えたくて、夢中で駆け抜けてた。 ―――そして、今もまた。 ■ 列車の上部、装甲の上を、高速で跳ね回る影が一つ。 白を基調に四肢を青銅色で覆ったその影は、立て続けに刃を投擲。が、翡翠の色に輝くそれは、逆手に掲げた短剣の前に掻き消える。 「ははははは! 見る影も無いなチェシャキャット! 世界を裂く爪牙も、虚空を渡る術も失っては形無しか!」 開発者―――ジェイル・スカリエッティは、『ベガルタ』と呼んでいた。 『小怒』を意味するその短剣は斬る為のものではない。柄から流し込まれた超震動を動力源に、紅い刀身の内部に仕込まれた二種類の防御装置を稼動させる『楯』なのだ。 通常のAMFと違い単一方向以外への防御力は低いが、敵そのものがどれほど高速かつ不規則な動きであろうと、直線的な射撃であり、弾速は目で捉えられる程度である以上充分に防御が間に合う。 「そっちはグリフォンも元気そうで何よりだ! それはそうと十年ぶりの再会だろう!? 僕にとっちゃ三年ぶりだがね、兄との再会を祝おうとするなら歓迎するよ! どうだい!?」 「生憎だが、オレにとっては半年も経っていない! たとえ百年ぶりだろうが、祝う気など欠片も起きんがな!」 トーレとの通信が途絶えているが、さして心配することもあるまい。一人が欠け、自分が抑え込まれているこの状況は、望ましい拮抗状態だ。 『本来の』目的からすれば、それは非常に都合がいい。 ■ 市街地の上空を、暗い緑で塗装されたヘリが高速で飛行する。 「じゃあ、作戦を説明するよ……はやて部隊長」 『周囲は市街地やけど、現場は既に結界で封鎖されとる。流れ弾程度なら気にせんで戦えるで。 結界は半径二百メートルの半球状。随伴しとった部隊が外部から維持しとる。 護衛部隊が中で耐えとるからやと思うけど、敵が脱出してくる様子はない。まだ間に合う筈や』 「あたしとシグナム副隊長、スバル、エリオ、ティアナの五人が前衛だな。結界は」 「レリックの位置は七両編制の四両目、回収にはスバルとティアナが行け……敵に魔導師がいる。油断するなよ。 動きが遅い上に頭も悪いガジェットとは訳が違う。一対一ならともかく、複数に狙われたら迷わず退け」 「エリオは護衛部隊と連携して敵戦力の排除。向こうの部隊長クラスの指示に従いなさい。 それが出来ない場合、ティアナが後方に下がって指揮。ヴィータ副隊長はフォローを。キャロとわたしは、上空から援護するよ」 「「「「了解!」」」」 そのコンテナの中、右から順にスバル、ティアナ、エリオ、キャロが座り、対面にはなのはとヴィータ、シグナム、そして欠席しているフェイトの位置には、 「……俺は何をすればいい」 傲然と腕を組んだ、仏頂面の金髪翠眼。 アレックスことキース・シルバーが、眉間に皺を寄せていた。 ■ ―――主動力回復・メインプロセッサ再起動。 ざらつくノイズが視聴覚を走り、しかし間も無く調整される。耳に響いたのは、妹からの通信だ。 『……レ姉様ぁ? 大丈夫ですかぁ?』 「クアットロ、か……あれから何秒経った!?」 『んー、二百秒ぐらいですかねぇ? 機動六課の到着までは数分……』 ビルの壁に蹴り込まれた身体を引きずり出そうともがくが、脳裏に浮かぶ大量のエラーメッセージに断念した。 一旦、動作を中断。会話を続けながら、アラートの群れとダメージリポートを解析する。 頸部神経ケーブルの断裂は補助回線を稼動。左上腕のフレームにまで達する切傷は循環系の閉鎖によって処理。 「状況はどうなっている。一刻も早く、チンクの援護に行かねば……」 『ああ、その必要はない。そこから脱出したら、状況が変化するまで待機しておいてくれ』 「何故ですドクター。このままではレリックが……」 『ウーノとクアットロ、レッド、それからドゥーエにはもう伝えておいたのだがねぇ……実は、レリックは既に充分な数が集まっているのだよ』 「では、今回の出撃の目的は一体……」 『データ収集だよ。主に、九番目の妹……ノーヴェに組み込む『シューティングアーツ・エミュレータ』のね。拮抗状態はそれに都合がいい。 君とチンクに伝えていないのは、出来ればそれを悟られたくはなかったからさ。君達二人は、ばれないように手加減が出来るほど器用じゃないだろう?』 『そうなんですよぉ。だ・か・ら、失敗しても構わないんですぅ。むしろ、レリックを差し上げる方がいいかもしれませんねぇ……? あっちの課長は、とんとん拍子に出世してここまで来た……さぞかし自分が有能だと思っていることでしょうねぇ。レリックも十個以上確保していますしぃ。 ―――単に、コネクションと戦力と稀少技能を保有していたというだけなのに。手に入ったレリックも、全てドクターが捨て置いた……ガジェットが勝手に奪いに行ったものだけなのに。 トーレ姉様、誰かを欺く為の情報にとって、最も重要なことは何か分かりますかぁ?』 「真に迫っている……そもそも嘘だと分からないことか?」 『いいえ、違います……真に迫っていることは二の次。最も重要なのは、相手が現実に見たいような、相手の望む嘘であること。 そうすれば、よしんば気付かれたとしても、相手はそれから目を逸らす……そこで初めて、真に迫っているということが活かされる』 演算処理系はほぼ無傷、第二補助プロセッサがエラーを吐いているので強制終了させた。 クアットロから送信されているデータから戦況を確認し、拮抗状態に安堵する。 他の作業と並列し、あの男―――四肢を装甲で覆った金髪翠眼の魔導師―――との戦闘データを解析する。 初撃はあちら、振り返りざまに左手から放たれる四つの投擲魔力刃。全身でロールを打って回避し加速、擦れ違いつつ首筋を右肘のブレードで斬りつけた。 飛び上がった男の後ろ回し蹴りの踵と激突し、薄紫の火花を散らす。その衝撃を利用し距離を離そうとした、その瞬間。 ―――脚甲の足裏が虚空に生んだ円陣を踏み再加速、こちらの首元に直蹴りの爪先がめり込んだ。 衝撃によって神経ケーブルその他の伝達系が瞬間的に切断され、飛行に必要なバランスの維持を喪失。失速しつつ線路脇のビルに激突、ブラックアウト。 戦闘機人に限らず、空戦を行う者は最高速において陸戦に勝る。地を蹴り続けなければならないという制約が存在しないからだ。また、同様の理由で屋外での三次元機動力は比べるべくも無い。 逆に、陸戦を行う者は制動能力、急激な方向転換において空戦に勝る。飛行魔法を使わない分、身体能力の賦活にリソースを割くことが出来るからだ。屋内での三次元機動力も同様の理由で高い。 故に、空戦と陸戦の戦闘は常に戦場に依存する。壁と天井、障害物が多ければ多いほど機動力を削がれる空戦に対し、陸戦は逆だからだ。 ならばこそ、空戦は陸戦に対して絶対的な優位を保有している。 屋内に誘い込むのは難しい。建物ごと吹き飛ばされる可能性が考えられるからだ。対して、屋外に出る側にそんな縛りは無い。 あの男は、その優位を一方的に崩して見せた。 恐らくは、瞬間的に足場を生み出す術式。飛ぶのではなく、跳び回るような空中機動を可能とするのだろう。 屋外での陸戦魔導師の優位を確実に確保する為の魔法。原理的には単純だが、一瞬で構成してのける技量は尋常ではない。 対抗する手段はある。奇しくも、ほぼ同様の戦術思想で設計された『エミュレータ』が。 「……ドクター」 『ん? 何だねトーレ』 「機動六課の到着と同時に、E-リミッターの解除許可を。 現状はレッドとチンク、ガジェット達が拮抗していますが、六課が到着すればその状態は崩れます。 ゼストとルーテシアに連絡し、私が主力を二人ばかり潰しておけば、丁度均衡するのでは?」 『ふむ、『ホワイトラビット・エミュレータ』を使うのかね? ……よろしい、許可しよう。ただし―――』 『適度に苦戦して、運良く倒せたように見せかけて下さいねぇ? 一撃で倒してしまうと、あちらが実力差を自覚してしまいますからぁ』 「難しい注文だな、それは……努力はするとしよう。レッドはどうしている?」 『彼の兄と戦闘中だ。兄弟喧嘩、と言うには……少し生々しいかね?』 ■ 両手にARMSを起動したレッドが、高笑いしながら接近してくる。超震動がある以上、接近戦では勝ち目が無い。 地を蹴り飛ばして宙を舞い、両手に顕した二振りの短剣を時間差で投擲。 だが、紅い短剣の生み出すAMFの前に魔力結合が分解され、影すら残さず消失した。 残存魔力が心許ない。大技は二発が限度。そうでなくとも、このレベルの戦闘機動を続けていれば一分と持たずに底を突く。 しかしそれは表情に出さず、挑発めいた軽口を叩き続ける。その癖だけは全く抜けないのだ。 「随分と便利な玩具だねえ、そいつは!」 「そちらのデバイスは不便そうだな! 射撃管制から何から大幅にオミットしたか!? ならば―――その代わりに得た奥の手があるのだろう!? このオレに見せてみろ!」 「人に切り札を見せろと言うなら、自分が先に見せるべきじゃあないか!? 例えば、腰の鞘に納まったままの剣とかね!」 「こいつは今の貴様に使うべきものではないのでな!」 ……相変わらずテンションの高い奴だ…… 思いつつも動きは止めない。神速の一歩から繰り出される右下段からの斬り上げを跳躍回避。 空中を狙って突き出された左の刃。本来ならば避け得ぬ一撃を、右の足裏に生んだ円陣を蹴って再跳躍、回避する。 空中で倒立するように身を捻り、直上から六つの魔力刃を最大圧縮で連続投擲、炸裂させる。指先ほどの刃が驟雨と化した。 しかしまた同じ。左手に握られた短剣が唸りを発し、命中する軌道にあった全ての刃が消滅する。ただでさえ残り少ない魔力を大幅に消費した攻撃は、一片のダメージも与えられなかった。 だが、それでいいのだ。 「それは無駄だと分からないのか!?」 「……シルバー兄さんが君を失敗作扱いした理由が、ようやく分かってきたよ」 「……何だと?」 何故ならば、狙いはレッド本人ではなく――― 「足下―――僕と違って、空中で動く手段は無いんだろう?」 「うおっ!?」 列車の装甲に突き刺さった小さな魔力刃が、もう一度炸裂した。構成する魔力の全てが衝撃へ転化され、幾つもの亀裂を穿つ。 三層式の装甲の表面、つまりその足場が崩壊し、バランスが崩れる。 更に、 「戦闘に集中すると周りが見えなくなる。能力の質も相俟って、一騎打ち以外じゃあ全然弱い。 ……今だ、やれっ!」 その瞬間、戦場を覆っていた結界が解除された。 左右のビルから結界を張っていた局員が顔を出し、長杖や狙撃銃を構えて連続射撃を叩き込む。 もうもうと舞い上がったのは、魔力弾の着弾に伴う余剰魔力の白煙だ。 『やったか!?』 『部隊長、アレ誰……というか、何でしょうかね?』 『私は今のでカートリッジが切れました。誰か余裕のある方は?』 だが―――共振が消えていない。 着地したあと、飛び交う念話に対し、狙撃位置の変更と再度の待機を命令する。 煙が晴れたとき、そこには――― 「……伏兵とは、やってくれるな―――!」 あれだけの攻撃を殺傷設定で撃ち込まれてなお、立ち上がるレッドの姿があった。 短剣を掲げて守った左腕と胸、頭部は無傷。全身各所に空いた風穴も高速で修復されていく。 「……そういえば、再生能力はトップクラスだったね」 魔力がついに底を突き、身体能力の賦活が消失。蓄積疲労が一挙に筋肉を侵蝕し、針金で縛られたように重くなる。 目の前には無傷のARMS、こちらの武器は徒手空拳のみ。 『狙撃! 最速で当てるだけでいい―――!』 だがそれでは遅過ぎる。それ以前に、二番煎じが通じるほど甘い奴ではない。 レッドが、右手の刃を大きく振り被った。回避しようにも、脚も腕もあまりにも緩慢だ。 だから、あえてバランスを崩して背後に倒れこむ。左手で受身を取って転がり、数秒だけの時間を稼いだ。 奴はその無様さが癇に障ったのか、苛立ちを顔に浮かべて左の刃を振りかざす。 ―――その顔が引き攣った。 背筋に震えが走る。結界、そして魔力の余波によって気付かなかった。目の前の相手とは違う共振反応。 「この共振は、まさか―――!?」 「―――シルバー兄さん!?」 瞬間、遥か彼方より飛来した紫電の槍が、奴の胴体を根こそぎ蒸発させた。 ■ 前へ 目次へ 次へ
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インテグラル・ファルブルケ・ウィンゲーツ・ヘルシング〔いんてぐらる・ふぁるぶるけ・うぃんげーつ・へるしんぐ〕 作品名:ヘルシング(HELLSING) 作者名:としあきA 投稿日:2008年10月9日 画像情報:640×480px サイズ:59,430 byte ジャンル:メガネ キャラ情報 このぐぬコラについて コメント 名前 コメント 登録タグ 2008年10月9日 としあきA ヘルシング(HELLSING) メガネ 個別い
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ヴァルケンハイン=R=ヘルシング (CV:清川 元夢) ≫プロフィール≪ 身 長 / 191cm 体 重 / 78kg 誕 生 日 / 9月18日 血 液 型 / A型 出 身 地 / 不明 趣 味 / 盆栽 好きなもの / 懐中時計 嫌いなもの / 品性のないもの ドライブ名 / ヴェーア・ヴォルフ ≫性格≪ 穏やかで毅然としており、余計なことは口にしない。 ただ、レイチェルに危害を加えようとする者に対しては、一切の容赦がない。 ≫バックグラウンド≪ 第一次魔道大戦で「黒き獣」を打ち倒した六英雄の一人。 狼の亜人種であり、現在はヴァンパイア血族の名門「アルカード家」に執事として仕えている。 仇敵であるレリウス=クローバーの出現により対決は避けられないと感じつつも、 彼が主として付き従うレイチェルの望みを叶える為戦いの地イカルガを駆けるのであった。 ≫カラー≪ ※追加カラー未載 01 02 03 04 05 06 当wikiはアークシステムワークス株式会社が権利を有する「BLAZBLUE コンテンツキット Ver3.0」の画像を使用しています。 (C) ARC SYSTEM WORKS
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TBSテレビ系列 世界陸上ヘルシンキ大会 <概要|8月6日・7日|8月8日・9日|8月10日・11日|8月12日・13日|8月14日|直前特番|朝ズバッ!> 主要出演者 キャスター織田裕二 中井美穂 特別キャスター筑紫哲也 リポーター小谷美可子 苅部俊二 山縣苑子 外部リンク (PC)TBS・番組サイト
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国家概要Country date 国家名表記 王立政府アルシングRoyal Government Althing 国旗(仮置) 国章(仮置) 省略表記 RGA/儻 国家形態 半独立州 統治体制 直接統治 政治体制 連立小直接民主制内第○小直接民主制州 人口 31.9万人 公用語 エルシャ=アルトーレ語 第2言語 アシェ=ケルト語 外交主用途語 英語 準外交用途語 日本語,フランス語 国土面積 103,000km²※アイスランド 宗主国 エルトシア諸国及びエントルテ連邦Commonwealth of the Eltosia countries and Entorte region アルシング総督 バッヒェン=Va・At・ザードリュー=クローシア アルシング首相 ヴァルハイヒェン・シェルゴルト EMERGENCY News NOW FOCUS W''BG 見出し王都枢密院 大権監査団 アルシング執政院 アルシング紋章院各種ビザ取得/国籍取得申請 紋章申請※国籍所有者及び後述条項を満たした者のみ有効 その他リンク EMERGENCY News NOW FOCUS 世界を旅した客船が本日当国に寄港 本日アークランド大帝国籍の客船が当国の港に寄港しました。同船は AMCUH-179.June に旅をスタートさせ、約2年と6ヶ月の月日と幾つもの国々を経て我らがアルシングに至りました。波切り続けた旅路 お疲れ様!!!ようこそ!!アルシングへ!!!AMCUH-182.February/CEー2024.February 6 WWBG Newspaper} W''BG + ... What is W''BG? + ... NEWS + ... 新生ローマ帝国との前進 数年来友好関係を保っていた北イタリアの盟友が先日国号を変更したことを契機に、両国は一歩進んだ同盟関係を締結した。軍事面では相互に三個連隊の駐留、経済面では食品を主体とした貿易体制の構築を取り決めました。【 ローマの街道はフィヨルズに到達した!!! 】AMCUH-180.September/CEー2023.December 25 WWBG Newspaper ボルガルネース住人に異変を確認 本日未明、ボルガルネースに位置し、CC Walkman社保有のホールマピンク研究センターよりガスが周囲に漏出した事が確認されました。漏出したガスについて研究センターは,施設にて研究されていた薬品と保管されていた向精神性ガスが混ざりあった物であるとの見解を示しました。今回の事故に繋がった直接的原因は現段階では判明していません。現在研究センター職員や近隣住民に“アイスランドシープドッグ”に酷似する外見的特徴の発現や,性格面の特徴が発症者の性格に影響を及ぼす等,上記ガスによるものと考えられる症状が報告されています。また,突然の出来事にパニックになった1部の住民の狂暴化といった情報も入ってきています。今回の事故について研究所側は“早急な原因究明と症状を発症した周囲の住民へのカウンセリング等を速やかに展開していく”との声明を発表しました。症状を発症した近隣住民で学者のMさん《い,厭だ!カワイイしすっごく興味深いから此の儘がイイ!!待って!連れてかないで!!!!!ヴァゥウヴヴヴ...》AMCUH-179.January/CEー2023.November 3 WWBG Newspaper 日ノ出国より技術提供を受ける事が決定 本日20時頃安全保障部は新規装備の開発において、日ノ出国より技術提供を受けることが決定された旨を発表しました。詳細情報は機密とされていますが、動力の小型化といった点に重点が置かれていると見られています。AMCUH-179.April/CEー2023.November 12 朝日皇国と友好条約締結 アルシング紋章院報道担当官は王立政府アルシングが朝日皇国との友好条約である“あきつしま条約”を締結したことを発表しました。今回締結された条約は通商条約であると共に,海軍艦艇の入港権の認可と朝日皇国軍1個方面軍のアルシング駐留が明記された安全保障協定も含まれたものになっており、今後2国間の結束が強いものになることが期待されます。1連の発表の後報道担当官は“今後2国間の関係が政治,軍事にとどまらず民衆同士の交流も深まることを切に願う”と発言しました。AMCUH-177.July/CE-2023.September 19 Hello We,the W''BG We, the White Winged Bards Guild, will keep you up-to-date with the latest happenings in the Elthusian homeland and elsewhere, focusing primarily on the accuracy, validity and impartiality of the information.“We will not be subjected to any kind of subversion from any third party.We look, we listen, we communicate. But we do not look subjectively, we do not listen with preconceptions and we do not disclose selfishly.We take the balance of the scales as absolute. And we do not accept balance for the sake of appearances”. AMCUH-174.June/CE-2023.June 18 戦時記事 + ... 見出し 題目 文書 王都枢密院 大権監査団 + ... 大権監査団 団長 ハヴェート=カロート・ロヴ・ケルン=アハロヴト 主席監査監督官 次席監査監督官 筆頭監査官 監査官 アルシング執政院 + ... 各閣僚 アルシング総督 バッヒェン=ヴァルエシア・アルゲルト・ザードリュー=クローシア アルシング首相 ヴァルハイヒェン・シェルゴルト アルシング評議会 議長 ロヴン=ナヴァロ・セン=トルト アルシング紋章院 顧問官 マーユイ=カトラヴェン・クヌイ・ラヴァライト=シェーティエン アルシング国交局 特命大使 ヴァロート=シュバリク・マル=テテロ アルシング国土調査庁 顧問官 イロンヴァー=セクトラ・ロード=スラソィア アルシング文學研究省 顧問官 ウィファロ=ヴィリフィ・セトラ=カザソラ アルシング医療衛生省 顧問官 レレヌ=フィヨォルト・ベル=ニケト アルシング国資院 顧問官 シェレト=パルマ・ゼゼル=レメネントル アルシング政府安全保障部 顧問官 ワイゼル=ケヘン・ヴォスィー・ヨァル=ツィリテーヴ アルシング国土資源計画局 顧問官 カラベル=アタゼル・ユル=アトカゼル アルシング紋章院 各種ビザ取得/国籍取得申請 名前 コメント 紋章申請※国籍所有者及び後述条項を満たした者のみ有効 国籍を取得してから10年以上が経過している者 国籍取得後時数の内約7割を本国又は連邦地域に滞在が認められる者 国籍取得以来今に至るまで法規に反した行為の認められない者 名前 コメント 更新ログ(2021.11/14から) + ... 2023.11/03 “EMERGENCY News”設置ガス漏れ事故のニュースを掲載日ノ出国からの技術提供の件掲載 2023.9/19 条約締結のニュース最終調整版を掲載 18 20 2023.7/05 国家概要欄をそれっぽく変更 2023.6/25 W''BG戦時記事の項目を追加。1部の更新内容を保留 2023.6/18 国家概要に複数の情報を追加,W''BG項目の追加,紋章院の項目の追加.細部の変更 2023.6/11 国家概要・閣僚欄を更新 2023.5/20 王都枢密院監査団,アルシング政務院閣僚情報の掲載 2023.3/13 ページ名を変更,改装の為最低情報以外を1度非表示に 2022.7/14 Fil dissonans melodi_10~11更新 2022.7/14 Fil dissonans melodi_6~9更新 2022.7/10 編集ミスを訂正...の、編集ミスを訂正 2022.7/10 Fil dissonans melodi_4,5更新 2022.7/8 Fil dissonans melodi_2,3更新 2022.7/6 Fil dissonans melodi_1更新 2022.6/29 細部いじり 2022.6/18 要所の更新 2022.1/16 細部の更新 2022.1/15 茶番企画『冬季環太平洋諸国合同南極探査』を一気に更新 2022.1/10 細部の変更・海軍省に艦艇を追加 2021.12/30 茶番のニュースを更新 2021.12/24 茶番のニュースを一気に更新 2021.12/09 ニュース欄,皇務省等細所更新,陸軍の階級・軍編成を更新 2021.11/16 ニュースを更新 2021.11/14 まとめて更新(更新ログとは) その他リンク 名前 コメント
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1 GK ダニエル・アンデション Daniel Lennart Andersson 3 DF アダマ・タンブーラ Adama Tamboura 4 MF アンドレアス・ランドグレン Sven Andreas Landgren 5 DF ハンヌ・ペトロネン Hannu Patronen 6 MF マイ・マーラング May Mahlangu 8 MF フレドリック・スヴァンバック Fredrik Svanbäck 9 MF エリック・スンディン Erik Sundin 10 MF マルクス・ランツ Marcus Lantz 11 FW ラファエウ・ポルセリス Rafael Porcellis de Oliveira 13 MF オラフル・スクラソン Ólafur Ingi Skúlason 14 MF マルクス・ベルグホルツ Marcus Edvin Bergholtz 15 DF マルクス・ホルゲルション Marcus Holgersson 16 MF レネ・マコンデレ René Muzola Makondele 17 FW ヘンリク・ラーション Henrik Edward Larsson 18 MF マティアス・ウンクリ Mattias Unkuri 19 FW ラスムス・イェンション Rasmus Jönsson 20 MF イサーク・チャンサ Isaac Chansa 21 MF クリストファー・アンデション Christoffer Tobias Andersson 23 DF エリック・ワールステッド Ulf Erik Wahlstedt 24 DF マルクス・ニルション Marcus Nilsson 25 MF ヤクブ・アルファ Yakubu Alfa 26 DF ジョエル・エクストランド Joel Ekstrand 30 GK パル・ハンション Pär Hansson