約 1,667,071 件
https://w.atwiki.jp/prrmydress/pages/399.html
コーデ マイデコ例 コーデボーナス ジャンププログラム 【吹き出しコメント1】かわいさあふれる☆プリズムストーンフレーム 【吹き出しコメント2】パステルカラーでみんなをやさしいきもちに 【メモ】 ブランド ポップ コーデ トップス 不明 不明 ボトムス - - シューズ 不明 不明 アレンジ - - ▲ マイデコ例 チャーム1 チャーム2 フレーム - - プリズムストーン ▲ コーデボーナス ステージ コーデボーナス プリズムストーンショップ ◆◆◆◇◇ ほしぞらロックフェス ◆◆◆◆◇ プリズムLIVEスタジアム ◆◆◇◇◇ パウダースノーパーク ◆◆◇◇◇ スイーツカフェ ◆◆◆◇◇ プラネタリウム ◆◆◇◇◇ プリズムアリーナ ◆◆◇◇◇ トロピカルビーチ ◆◆◆◇◇ プリズムフューチャーアリーナ ◆◆◆◇◇ ゆうぐれロックフェス ◆◆◇◇◇ ディアクラウンショップ ◆◆◆◇◇ プリズムマイ☆デコアリーナ ◆◆◆◆◇ はらじゅくストリート ◆◆◆◇◇ ギャラクシースターファイナル ◆◆◇◇◇ ▲ ジャンププログラム 順番 ジャンプ 得点 サプライズ 1 ミスフェアリーガール 100 2 FUNFUNハートダイブ! 150 3 ブロンズスパイラル! 200 4 ポップスプラッシュ 200 ▲
https://w.atwiki.jp/nojuku7/pages/133.html
1.リアリズムの国際関係イメージ (a)主要な行為体・・・・・・・国家 (b)行為体の性格・・・・・・・国家の一体性 (c)行為体の行動様式・・・国益を最大化すべく(合理的に)行動 (d)重視する問題領域・・・軍事安全保障 → 弱肉強食の「ゼロ・サム的世界」 □ 思想的背景:数世紀にわたる歴史観察と思索 2.リアリズム思想の形成 □ ツキディデス(Thucydides 471-400 B.C.) 『戦史』(ペロポネソス戦争) 古代ギリシャ都市国家間の過酷な「権力闘争」 戦争原因の分析 根本原因は「恐れ」 →軍拡競争 戦争をめぐる交渉、説得、心理戦 □ マキアヴェリ(N. Machiavelli 1469-1527) 『君主論』(1513) イタリア半島における国家間の権力闘争 国家(=君主)が権力を獲得、維持、伸張するための手引書 国家権力の正当化 統治者は国家の全体利益を体現 統治者の「義務」 ≠市民の「道徳」 「マキアヴェリズム」(権謀術数)という言葉 □ ホッブス(T. Hobbes 1588-1679) 『レヴァイアサン』(1651) 国家権力の絶対性 「自然状態」(万人の万人に対する闘争) → 最高統治者「レヴァイアサン」に全権を掌握させることに人々が同意 =「社会契約」 国際関係は「自然状態」と認識 □ クラウゼヴィッツ(Karl von Clausewitz 1780-1831) 『戦争論』(1832-34) 近代戦争・戦略に関する初の体系的著作 戦争と政治に関する基本命題 「戦争とは、別の手段をもってする政治である」 □ カー(E. H. Carr 1892-1982) 『危機の20年:1919-39年』(1946) ヴェルサイユ条約のわずか20年後になぜ戦争は起こったのか? 根本的原因としての「恐怖」 「権力の行使は常に、より大きな権力への欲望を生み、戦争はその動機が安全保障で始まったとしても、すぐに侵略的で利己的な性格の戦争になる」 理想主義(utopianism)批判 □ モーゲンソー(H. Morgenthau 1904-80) 『国際政治』(1948) 20世紀の代表的理論家 基礎概念としての「権力」と「国益」 国際社会は「自然状態」 国家は国益の最大化と権力の強化を追求 →「他の政治と同様、国際政治は権力を求めての闘争である」 3.まとめ 国際政治の過酷な歴史的現実 権力闘争・戦争の観察と分析 →性悪説に基づく世界観、国家安全保障の追及 1.伝統的リアリズム:基本概念 □ 権力(power) 権力闘争としての国際政治 権力とは? 「他者の精神および行動を支配すること」(H・モーゲンソー) 「目的に従って他者の行動に影響を与える能力」(A・オーガンスキー) 権威(authority)との違い 国家の権力=国力 国力の要素(軍事力、人口、経済力、技術力・・)、基準は時代とともに変化 モーゲンソーは9つの要素(地理、天然資源、工業力、軍備、人口、国民性、国民の士気、外交の質、政治の質)を挙げている。 国力の相対性 □ 無政府状態(anarchy) 国際システム(国際社会)は「無政府状態」=国家の上に立つ権威が存在しない状態 ≠「無秩序状態」(disorder) 無政府状態の下で国家は、 国益(national interest)を追求し、国力の増進を図る 頼れるのは自分の力のみ→「自助」(self-help) →「安全保障のジレンマ」(security dilemma) 「ある国家が自衛のために軍事力を増強すればするほど、それが他の国家にとっては 脅威と映り、軍拡が進んでいく悪循環」 信頼が欠如している状況下での腹の探り合い →「ゲーム理論」(不確実な状況における合理的選択・最適戦略を解明) □ 勢力均衡(balance of power) 「一つの国家や国家集団が絶大な権力を掌握し世界やその一部を支配しそうになった時、 周りの国々が結束してこれを阻止することで、国際システムの均衡を維持すること」 国家間の柔軟な「合従連衡」→無政府状態のもとでの秩序 外交政策の重要性 「バランサー」としての英国(19c) 勢力均衡による秩序 成功例)ウィーン体制(1815~) 失敗例)ヴェルサイユ体制(1919~) 2.ネオ・リアリズムへの展開 □ ネオ・リアリズム(neo-realism)/構造的リアリズム(structural realism) 諸国家は国益を最大化すべく闘争、しかし個々の国家の意思をこえた構造が存在 (1)「二極構造」下の安定 ウォルツ(Kenneth Waltz): 東西冷戦:核抑止を背景とする二極構造 =無政府状態の中で形成された勢力均衡 単純で予測可能性が高く安定的、冷戦後は二極構造が壊れ不安定化 (2)「覇権」による安定 ギルピン(Robert Gilpin) 覇権(hegemony):「強大な国力を背景に国際秩序を形成・維持する指導力と意思」 国際関係史は覇権国交替の歴史 覇権国による秩序安定~交替期の不安定 英国(19~20c)、米国(20c後半) 3.まとめ □ 肯定的評価 長い歴史観察の裏付け 政策関連的 戦争と平和という大問題への関心 □ 批判 国家と安全保障に囚われすぎ 現実を固定化 根本的な秩序変革への無関心 。
https://w.atwiki.jp/tohorpg/pages/303.html
[部分編集] 東方幻想譚コンテンツ一覧 東方幻想譚TOP ストーリー攻略 キャラクター アイテム ダンジョン・宝物入手地点 攻略のコツ 専用装備 ザコ敵 ボス攻略1 ボス攻略2(1周目高難易度攻略) ボス攻略3(4章で八雲紫に挑戦) 小ネタ 合成 星蓮船イベント 隠しショップ 絆・サブイベント 絆イベント一覧 連携技 熟練度 関連ページ(一部略称) 主人公組(サツキ/博麗 霊夢/霧雨 魔理沙) 紅魔郷組(ルーミア/大妖精/チルノ/紅 美鈴/小悪魔/パチュリー/十六夜 咲夜/レミリア/フランドール) 妖々夢組(チルノ/レティ/橙/アリス/リリーホワイト/ルナサ/メルラン/リリカ/妖夢/幽々子/八雲 藍/八雲 紫) 永夜抄組(リグル/ミスティア/上白沢 慧音/因幡 てゐ/鈴仙/八意 永琳/蓬莱山 輝夜/藤原 妹紅) 花映塚組(メディスン/風見 幽香/リリーブラック/小野塚 小町/四季映姫・ヤマザナドゥ) 風神録組(秋 静葉/秋 穣子/鍵山 雛/河城 にとり/犬走 椛/射命丸 文/東風谷 早苗/八坂 神奈子/洩矢 諏訪子) 萃夢想・緋想天組(伊吹 萃香/永江 衣玖/比那名居 天子) 地霊殿組(キスメ/黒谷 ヤマメ/水橋 パルスィ/星熊 勇儀/古明地 さとり/火焔猫 燐/霊烏路 空/古明地 こいし) メルラン・プリズムリバー 習得スキル スペル詳細 連携技 総評 加入条件 2章廃洋館3Fで、ルナサ達と会話後加入 最低加入レベル:20 特性1:躁病 初期習得 スペルカード発動後MPが250(?)以下だと”暴走”状態になる ※暴走…3ターン持続 操作不能 攻撃+20% 防御-20% 特性2:騒霊ライブ 初期習得 三姉妹で連携を行うと発動 各人の能力が上昇する 絆ボーナス 攻撃 装備 拳 打撃 杖 看板 御柱 結界 リボン 服 鎧 技能書 炎 風 補助 魔法使い 格闘 戦闘 耐性 斬撃 打撃 習得スキル 習得Lv スキル名 備考 初期 ヒノファンタズム ゴーストクリフォード メルランハッピーライブ オーバードライブ 魔法使いLv1 格闘家Lv1 ボス戦後イベント コンチェルトグロッソ ルナサ・リリカとの連携技 スペル詳細 分類 スペル名 消費MP 対象 効果 威力 属性 備考 スペルカード ヒノファンタズム 50 敵全体 攻撃(打撃1倍) 防御無視 精神低下 E 音 ゴーストクリフォード 30 敵単体 攻撃(打撃1倍) 防御無視 精神低下 D 音 オーバードライブ メルランハッピーライブ 80 敵全体 攻撃(打撃1.6倍) 防御無視 精神低下 C 音 連携技 参加キャラ スキル名 必要Lv 消費MP 対象 効果 属性 備考 ルナサリリカ コンチェルトグロッソ 30 150 敵全体 攻撃 音 総評 精神はあまり伸びず攻撃が高めHPはかなり多い、 姉妹では唯一スペカが打撃依存と前衛向きである。 計算式の関係上、3姉妹の中で一番ダメージが伸びていく。 だが防御の伸びは姉妹で一番低いため多少補う必要がある。 姉妹それぞれ得意分野が異なるため、3人そろっての雇用はかなりバランスが良い。 サツキ+三姉妹+αのPTは突出した強さは無いが大抵の場面に対応できるだろう。 三姉妹に共通して言えることだが、スペカの防御無視のお陰で安定したダメージが期待でき、 デバフ効果も付与されているのがなかなか便利。 その恩恵は高難易度になるほど実感できるはず。 だが、共通してMP250前後の時にスペカを使用すると、 自分が状態異常になるのでMP管理はしっかりとしよう。 ▲ページ上部へジャンプ
https://w.atwiki.jp/prrmydress/pages/344.html
コーデ マイデコ例 コーデボーナス ジャンププログラム 【吹き出しコメント1】モノトーンとリボンでデコもり☆ 【吹き出しコメント2】シックでラブリーなモノトーンコーデ 【メモ】 ブランド ラブリー コーデ トップス 不明 不明 ボトムス - - シューズ 不明 不明 アレンジ - - ▲ マイデコ例 チャーム1 チャーム2 フレーム モノトーン リボン - ▲ コーデボーナス ステージ コーデボーナス プリズムストーンショップ ◆◇◇◇◇ ほしぞらロックフェス ◆◇◇◇◇ プリズムLIVEスタジアム ◆◇◇◇◇ パウダースノーパーク ◆◇◇◇◇ スイーツカフェ ◆◆◇◇◇ プラネタリウム ◆◆◆◇◇ プリズムアリーナ ◆◆◇◇◇ トロピカルビーチ ◆◆◇◇◇ プリズムフューチャーアリーナ ◆◆◇◇◇ ゆうぐれロックフェス ◆◆◇◇◇ ディアクラウンショップ ◆◇◇◇◇ プリズムマイ☆デコアリーナ ◆◆◆◇◇ はらじゅくストリート ◆◆◇◇◇ ギャラクシースターファイナル ◆◆◇◇◇ ▲ ジャンププログラム 順番 ジャンプ 得点 サプライズ 1 はちみつキッス 100 あり 2 ラブリーレインボー 150 あり 3 ミラクルマキアート 200 4 ラブリースプラッシュ 200 ▲
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/8797.html
前ページ次ページデュープリズムゼロ 第十八話『亡国の宴』 ルイズ達一行にその正体を明かした空賊の頭。その正体は部隊を偽装し、貴族派への補給部隊を襲撃していたウェールズだった。 極限られた人間しか知るものは無い秘密の航路を使用し、アルビオン最後の軍艦イーグル号は硫黄を積載したマリーガラントと共にルイズ達の最終目的地であるニューカッスル城へと到達する事が出来た。 その優れた航海術と秘密の軍港を褒め称えたワルドに対しウェールズは「最早我等はまさしく空賊なのだよ。」と自嘲めいた冗談を溢しながら… 現在そのウェールズに案内され、ルイズ達はニューカッスル城のウェールズの自室へと招き入れられていた。 「…宝物なんだ。」 ウェールズはそう言って愛おしそうにアンリエッタの肖像が描かれた小箱から件の手紙を取り出してルイズへと手渡す。 ルイズの手に収まった手紙はウェールズの手によって何度も読み返されたのだろうか、隅の方は随分とすり切れており手紙についた折り目の癖がどれだけ大切にされていたか…それを雄弁に語っていた。 ルイズはアンリエッタからの密書を読んでいたウェールズの表情と回収した手紙から二人の間にあるであろう想いを察してしまう。 「恐れながら殿下…王党派に勝ち目は?」 「無いよ。こちらは300、向こうは50000だ。もはや我々は勝つ為に戦うのでは無い…名誉ある死の為に、誇りと勇気を示す為に戦うのだ。」 聞くまでも無いルイズの問いにウェールズは何の躊躇いも無くキッパリと答える。 「殿下も戦死なさるおつもりなのですか?!」 「当然だ。私は王族の務めとして真っ先に死ぬつもりだ。」 ミントは気難しげな表情でずっと二人のやり取りを黙って見守っている。ウェールズの語る王族の誇りや正義、それが全く分からないと言う程ミントも外道では無いがそんな物はくそ真面目な妹のマヤの分野だ… 「殿下、失礼をお許しください。恐れながら、申し上げたいことがございます。」 「ふむ…聞こう。」 「殿下、何とぞトリステインへと亡命なさいませ!!アンリエッタ姫殿下もきっとそれを望まれております!」 「ルイズ。」 熱を上げてウェールズに語るルイズをワルドが一言制止の意味を込めて呼びかける。 しかしルイズは構う事も無く訴えを続けた。 「お二人が恋仲で在らせられたのならば姫様は絶対にあなたを助けようとなさるはずですっ!!私が姫様より預かった手紙にもそう書かれていたのではありませんか!?」 「それはあり得ない話だよミス・ヴァリエール。何故なら私は既に心を決めている。 それに一国の王女が個人的な感情でその様な文を手紙に書くと思うかね?私の亡命を受け入れると言う事は貴族派、つまりはレコンキスタのトリステインへの進行を助長するだけだ。 君達はそれを妨げる為にここに来た。それでは本末転倒では無いか。」 そうキッパリと語るウェールズの表情は僅かに曇っていた… 「ぁ…………ぅ…」 しかしだからこそルイズはそこに果てしない強固な意志と苦悩を見いだしてしまいそれ以上は言葉を上手く紡げなくなってしまった。 分かってしまったのだ…もはや説得などではどうしようも無いと言う事が… 「さて、そろそろパーティーの時間だ。君達は我がアルビオン王家にとって最後の客、是非とも今夜のパーティーに出席して頂きたい。」 沈んだ空気を払拭する様にウェールズが明るく言うとワルドとルイズはミントを残してウェールズに一礼をして部屋を出て行った。 「…………さて、ミント王女殿下お待たせしたね。」 部屋に残されたのはミントとウェールズの二人。 「悪いわね王子様。時間無いってのに。」 手紙の話の前にミントはウェールズに身分を明かし、事前にやり取りを行っていたのだ。 「構わないさ。さて、早速だが我が王家に伝わる始祖の秘宝及び秘伝だけど秘宝は二つある。 一つはこの『風のルビー』。君達が預けられた『水のルビー』と同様の物だ。これは明日君達がこの城から脱出する際に他の宝物と一緒に差し上げよう。奴らにくれてやるよりも君達に貰ってもらった方が遙かに良いからね。 次に『始祖のオルゴール』なのだが残念ながら以前我が国で起きた騒動によって管理を行っていたサウスゴーダ領から紛失しているんだ。これについては諦めてくれ。まぁ元々壊れているのか音が鳴らないって事で有名だった代物だよ。」 親切丁寧なウェールズの説明にミントはしきりに頷く。 「それと君の国がどうかは知らないが口頭のみで伝えられる様な秘伝らしい秘伝という物は残念ながらアルビオン王家には存在しないよ。」 「そう。それじゃあ最後に…始祖関係で『遺産』『エイオン』『ヴァレン』この言葉に聞き覚えはあったりする?」 ミントの問いにウェールズは瞳を閉じて頭を捻ると真剣に自分の記憶を探す。 だが、それらに該当する知識は生憎ウェールズは持ち合わせていなかった。 「申し訳ないが特には思い当たらないな。」 「そう…残念だわ。」 言いながらミントは真摯に対応してくれたウェールズに満足そうに微笑む。正直遺産の情報などそう簡単には手に入らない事など分かっているのだから。 「わざわざありがとう。それじゃあまた後で。」 「あぁ、パーティーを楽しんでくれたまえ。」 ___ニューカッスル城 セレモニーホール 『全軍前へっ!!全軍前へっ!!アルビオン万歳!!!』 玉座に座る国王ジェームズ一世の演説を終えてアルビオンの最後のパーティーに参列している兵士達は今最高の盛り上がりを見せていた。 その様子をミントは並べられた晩餐を無遠慮に腹に収めながら見つめていた。誰も彼もが明日には命を捨てる…その光景は勇ましくも儚げでミントの食欲を僅かに削がさせる程悲しい物だった。。 「どうだろう、楽しんでくれているかい?」 そんなミントに不意に声がかけられる。 声の主はウェールズで差し出されたのはグラスに注がれた赤ワイン。 「楽しくは無いわ。料理もはっきり言って不味いし。」 ミントの物言いに流石にウェールズも苦笑いを溢すしか無い。アルビオンの料理の不味さはハルケギニアでも有名なのだから。 「ハハ…だが、このワインはどうだろうか?これはレコンキスタの奴らに渡すには惜しいヴィンテージ物でね。自信を持ってお勧めするよ。」 「ん…頂くわ。」 普段積極的にアルコールを飲む事は無いミントも今日は素直にグラスを受け取りウェールズの持つグラスと乾杯を交わすとそっと口を付ける。 芳醇な香りに深い味わい、確かにそうはお目にかかれないであろう良いワインだ… 「あんた…明日死ぬのね…」 「あぁ…先程も言ったが真っ先にね。不躾な頼みだがアンには最後まで勇敢だったと伝えて欲しい。」 そう言ってウェールズはワインを一息に飲み干す。 「男ってのは何でそんなに恰好付けたがるのかあたしには分からないわ…ほんとバカみたい、って言うか間違いなくバカよ…」 ミントもウェールズに倣いグラスの中身を空にする。ミントがこのパーティーを楽しく感じていないのは偏にこの目の前のバカのせいなのだ。 既に想い人の願いをも振り切って自ら死に向かうこの男をミントには説得する術は無い。それでもそれはどこか悲しい話だ… そんなミントの胸中を知ってか知らずかウェールズは再びミントと自分のグラスにワインを注いだ。 「バカ、か…不思議な物だね明日死ぬというのに生まれて初めて言われたよ。………王族というのは中々に生き難いものだ。このバカな男にそんな真っ直ぐな言葉をぶつけてくれる友も居ない。君も王族ならば分かるだろう?」 酔いが回っているのかほのかに赤い顔でウェールズはワインを呷りながら自嘲めいた笑いを浮かべる。確かにアンリエッタに面と向かってバカだと罵る様な人間もトリステインにはいないだろう。 「ハッ、あたしをあんたみたいなのと一緒にしないで貰える?そんな物は言い訳よ。あたしは遺産を手に入れていつか世界を征服して見せるんだから。」 「言い訳か…確かにそうだ。しかし世界征服とは大きく出たね、君は侵略を是とするのか?」 「あたしのする事にかぎってはそれは問題ないわ。だってあたしが世界を征服すれば世界は必然的に平和になるじゃない? それでもあたしの事を邪魔するって奴が居るならボコボコに叩きのめしてやるし、もし反乱なんかが起きるって言うならその前に圧倒的な力を見せつけてそんな気起こさない様にしてやるわよ!! 勿論、この国もトリステインもいつかはこのあたしの物にしてみせるわ。」 自信満々に何の迷いも無く言い放ったミントの言葉にウェールズは思わず目を見開いて呆気にとられてしまう。 何という力押しな解決法だろうか…しかしそれは絶対的な真理でもあるだろう。 「くくく…ハハハ……君とはもっと早く出会いたかったよ。」 「あら、何それ?もしかしてあたしに惚れちゃった?しょうが無いわね~・・・」 「いやいや、そこは否定させて貰おう。僕の心はアンだけの物さ…何、世界とは言わずとも君がアルビオンを征服していてくれていたならばこの様な結末を迎える事も無く僕は唯のウェールズとしてアンと生きていけたのか等と夢想してしまってね。 あぁ、やはり僕は馬鹿だ。ミント王女、いや我が友ミントよ、いつか必ず世界を征服してくれたまえ。僕はそれをヴァルハラで楽しみにしておくよ。」 「言われるまでも無いわ……さて、それじゃあたしはご主人様捜しに行ってくるわ。多分今頃泣いてると思うし。それじゃあねウェールズ。」 ミントはウェールズにウィンクをしてホールを離れて行く。アンリエッタの男で無かったなら景気づけとして最後に頬にキス位はしても良かったかも知れないと少し思う。 「さようならミント…………アンを頼むよ。」 ___ニューカッスル城 庭園通路 「あぁ……居た居たルイズ。」 レコンキスタ軍の度重なる砲撃によって破壊されたのだろう…かつて美しかったであろう庭園を見下ろせる通路の窓辺でルイズは月に照らされてミントの予想通り一人泣いていた。 二人の男女の悲恋と300の人達の無念を想えばルイズはとてもパーティーには出席できる気分では無かったのだ。 「……何でみんな逃げないのよ……死にたがりばっかり…姫様が逃げてって言ってるのに……そんなに名誉が大事なの…?」 そうとう今回の事がショックなのだろう…ミントが辛うじて聞き取れる様な声でルイズはそう呟く。 そしてミントはそのルイズの言動に思わず心の底から呆れ返ってしまった。 「はぁ?あんたがそれを言う?フーケの時も、空賊に捕まった時も、敵を前に逃げたりする位なら死んだ方がマシってあんた啖呵切ってたじゃ無い。」 ルイズに対しての慰めなど一切無い、ミントのその尤もな言葉にルイズは思わず顔を落とす。 「……………そうだけど…でも…死ぬなんて…」 消え入りそうな声でルイズは言った…無論ルイズにも分かっているのだ。 しかしミントもそれを察して慰めてやる様な大人の対応をしてやれる程今は心の余裕など持ち合わせては居ないのだ。だからついきつく言ってしまったのだ。 「あんたさ~…この際はっきり言っておくけどちょっと甘えてんじゃないの? 少なくともあたしは意地でも叶えたい目的の為に命張ってそれこそ化け物を蹴散らしてきたわ。そう、全ては世界征服の為に!! いい?ここに残った人達も自分の為に命張ってんのよ、本人が腹を括ったからにはあんたがそれを否定する事は出来ないの!!」 ミントのその言葉にルイズは勢いよく顔を上げミントをボロボロと涙を溢しながら真っ赤な目で睨み付けた。 「私は甘えてなんか無いっ…何よ!?世界征服??バッカじゃないの!?あんたがやろうとしてる事は結局は侵略でしょ!?レコンキスタの連中と変わらないじゃ無い!!」 売り言葉に買い言葉とも言うべきか…二人の間に冷え切った空気が流れる。 「もう知らない!!ミントなんて!!」 一瞬の間を置いて子供の様な捨て台詞を残しルイズはその場を逃げ出した。 「………全く…」 ミントは肩を落とし明かりの外に消えていくルイズの背中を見送った… これがマヤであったならばこの後は肉体言語による討論へと移るのだろうがどうにもルイズはへたれ過ぎる。 「余り彼女を責めないでくれたまえ。」 ふと背後から声がかけられる。振り返ればそこにはこちら側にゆっくり歩いて来ているワルドの姿があった… 「盗み聞きってのは感心しないわね。」 「それは素直に謝罪させて頂く。しかしどの様な会話が行われていたかまでは聞いてはいないさ。」 「どうだか……」 ミントは苦笑いを浮かべるじワルドをじと目で睨む。 「で?何か話があるんでしょう?」 「あぁ…実は明日、僕はルイズとここで結婚式を挙げようと思う。先程ウェールズ皇太子に結婚の媒酌をお願いしてある、快く引き受けて頂けたよ。」 「はぁっ!??急すぎるでしょ?」 ワルドの突然の話に驚いているミントに構わずワルドはその佇まいを突然正した。 「そう言われるとは思っていましたが是非とも私はあの勇敢なウェールズ皇太子にお願いしたかったのです。 そこで是非ミント殿下にも式に出席して頂きたいのですが一つ問題がありまして…出席して頂いた場合、イーグル号もマリーガラント号も出航してしまい帰りの足が無いのです。 私とルイズの二人ならばグリフォンで滑空すれば問題なく戻れますが…」 ワルドは少し申し訳なさそうにミントに頭を下げた。それはミントに先にアルビオンを発てと言う意味だ。 「あたしはそんなに重くないって-の…まぁ事情は分かったわ。それじゃああたしは先に戻るからラ・ロシェールの宿で落ち合いましょう。」 呆れながらもミントはワルドの頼みを了承する。ウェールズが引き受けたならば結婚などは本人同士の話なのだ。一応使い魔とはいえミントには関係ない。 「感謝致します。それでは…」 そう言ってワルドはミントに会釈すると振り返り来た道を戻って行く。 「ねぇ…ワルド!」 しかし、ミントにはどうしても一つ気がかりがあった… 「何でしょう?」 振り返るワルド。 「おめでとう。ルイズの事、泣かしちゃ駄目よ。」 ミントは微笑むでも無く意味深にそう淡々と言ってワルドに背を向けた。 前ページ次ページデュープリズムゼロ
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/8924.html
前ページ次ページデュープリズムゼロ 第三十四話『戦う理由』 「ねぇ…まだ食べちゃ駄目なの~?早かろうが遅かろうが結局はあたしの胃袋に入るのは変わらないじゃん…」 ミントは目の前に並ぶ豪華な料理を前にうんざりとした様子でルイズに問う。 「我慢なさい…それともあんた、あのお母様のお叱りをまた受けたいの?」 ルイズも又小声でミントにそう注意をするとチラリと母カリーヌを見やった…厳しい視線はバッチリとミントを捕らえている。 その様子に同じく厳しい視線を送るのはミントをまだ唯の異国のメイジとしか認識していないエレオノールで柔らかくニコニコと見つめるのは一つ下の姉カトレア。 ミントがルイズの実家を訪れて既に一夜が明け、ミントは朝食を摂る為に既に豪華な料理が並んだダイニングルームに招かれルイズと並んで席へと着いている。と、扉が開かれ一人の男性が堂々とした態度で現れた。 端正な髭を蓄え、モノクルを付けたまさに上流貴族、公爵としての威厳に満ちた風格。 ミントは一目でその男性がルイズの父ヴァリエール公爵である事を理解した。 「おぉ、久しぶりだねルイズよ。」 「お久しぶりですわ、お父様。」 何故ならルイズの姿をその目にした瞬間、公爵はその威厳が吹き飛ぶ程にデレデレと頬を緩めたからだ。 「さて…」 キリッと音を立て、公爵の鋭い視線が蘇りミントの姿を値踏みする様に見つめる。それを受けてミントも腰掛けていた椅子から立ち上がると公爵へと澄ました笑顔を向けた。 「初めまして、公爵さん。アンからはどういう風に聞いてるかは知らないけどあたしがミントよ。一応ルイズに召喚された使い魔のね。東方のメイジって事になってるわ。」 「あぁ、初めまして、ミス・ミント。君の事は陛下からは既に三度のトリステインの危機を内々に救った『救国の英雄』でありルイズと共に『大切な親友』だと聞いているよ。 一応ルイズの使い魔と言う事からヴァリエール家預かりの国賓として扱って欲しいとは伺っている。君には迷惑を掛ける形にはなるがこれからも陛下とルイズを頼む。」 「えぇそのつもりよ。一応帰る方法の目処が付くまではね。」 公爵はミントの堂々としたその物言いにアンとマザリーニから聞いて以来半信半疑であったミントが王族であるという話に真実味を感じ取っていた。 「待たせてすまなかった、それでは食事にしよう。」 厳かな雰囲気での食事が一段落付いた頃、唐突に口を開いたのはヴァリエール公爵だった。 「ルイズ、学園での生活はどうだ?」 極普通にありふれた質問、しかしそれは子を持つ親としては当然の心配であった。 「はい、相変わらず系統魔法に関しては失敗続きですが貴族としての何たるかはミントと共に学園で精一杯学ばせて貰っております。」 ルイズはナプキンで口元をそっと拭いながら父親の問い掛けに当たり障り無く答える。内心嘘を吐く事の後ろめたさと自分の系統が伝説の虚無である事を声を大にして自慢したかったがそれは出来ないのでグッと堪える。 「なーにが貴族としての何たるかを学んでるよ…ついこないだ覚えたのは皿の洗い方でしょうが…」 そんなルイズの内心を知らずミントは隣に座っているルイズにしか聞こえない程の声で意地悪く呟いてクククと笑う。ルイズは引き攣った微笑みは崩さない… 「ふむ、そうか…陛下はお前を高く評価していたがお前のそう言った所を評価して下さっていたのだな…しかしそんな陛下を唆しおって…全くあの鳥の骨め。」 ヴァリエール公爵が苛立たしげに口にしたのはマザリーニ枢機卿の所謂詐称であった。 「何かありまして?」 「先日、ゲルマニアとの共同でのアルビオンへの侵攻が決行される事が正式に決まったのだ。まだ年若い陛下をあの鳥の骨が唆したに決まっておる!!そもそもアルビオンを屈服させるのにこちらから攻め入る必要など無いのだ。 包囲線を密にしいてしまえば浮遊大陸であるアルビオンは直に音を上げるはずだ。今開戦しては兵力も国財をも悪戯に消耗するだけなのだ。」 ヴァリエール公爵はトリステイン国内でも良識ある貴族であるし国境を守り受ける立場にある、故に戦においては必勝を得る為に慎重な意見を持つ。それは決して悪い事では無い。 それでも… 「お父様は開戦には反対なのですか?」 ルイズの意外な問い掛けに一瞬公爵は目を丸くする。 「当然だ、わざわざ攻め入らんでも戦は幾らでもやりようがある。…………ルイズ、お前はまさか戦場に行きたいなどとは考えておるまいな?」 「…私は姫様に忠誠を誓いました。故に姫様が戦場に赴かれるならば共に行きます。」 公爵の言葉にルイズはそうはっきりと答える。予てより既にアンリエッタと共に闘いに赴く事はルイズは心に誓っているのだから… これがルイズにとっての父親への初めての明確な反抗だった… 「駄目よっ!!戦場なんて男の行く所よ、魔法も使えない貴女が戦場に行って何になるというの?」 「ルイズ…私も貴女の意思を尊重したいけどやっぱり心配よ…」 二人の姉からも同様に厳しくと優しくとそれぞれルイズを心配する声が上がる… そして母カリーヌはじっと厳しい視線でルイズを見つめ続けた。 「…ミス・ミント貴女もルイズが戦場に向かおうとしている事を止めないのですか?使い魔であるならば当然貴女もルイズと共に行く事になると思いますが?」 そして以外にもカリーヌが次に声をかけたのはこれまで我関せずといった様子をとっていたミントであった。 当然突然ミントにお鉢が回ってきた事で全員の視線がミントに集中する。 「ミント…」 ミントならば自分を肯定してくれる…そう思うと同時にルイズの脳裏には不安がよぎる。 「そうね…あたしも今アルビオンに攻め入るのは正直どうかと思うわ。」 「ほう?」 「あたしなら…そうね、ここから三年よ。三年あればゲルマニアとの同盟を利用した軍事改革で一気にトリステインの戦力を5倍…いいえ、10倍には出来るわ。勿論やるからにはアルビオンの連中は徹底的にボコボコよ。」 「「……………………」」 軽い調子で語られるミントの馬鹿げた構想にダイニングルームからは一瞬言葉が消え、ルイズは頭痛を抑える様に目頭を押さえて天を仰ぐ… それでもミントはそこで一度切り替えるかの様に表情を引き締めるとその視線をそのままヴァリエール夫妻へと向けた。 「…とは言っても、それはあくまで真っ当な戦争だったらの話よ。あたし達が本当にやっつけなきゃいけない奴は他にいるわ。それには残念だけどやっぱりアルビオンには今攻め込まないといけないと思うわ。 勿論あたしもルイズも前線で戦う訳じゃ無い、狙うのはこの戦争の裏でコソコソと卑怯な真似をしてる黒幕よ。」 ミントのその物言いに先程まで呆れていた夫妻が些かに興味を抱いたらしく崩れた姿勢を正す様に椅子に座り直し視線で続きを促すと静聴の姿勢をとった。 「あいつ等が水の精霊からちょろまかしたアンドバリの指輪を持ってる限りいつ誰がいきなり操られるか何て分かった物じゃないし、死人だって無理矢理操られて戦わされる事になるわ…あのウェールズみたいな事はもうあっちゃいけないの。 あんなふざけた悪趣味な真似をしてくる様な奴らを野放しに出来る?あたしには無理よ。だからアンも戦うって決めたんだろうし、ルイズだってそうでしょ? ルイズやアンが行くからじゃない、まして他の誰かの為なんかじゃ無い、結局あたし達はあいつ等のやり方が気に入らないから自分の意思で戦うのよ。」 「むぅ……アンドバリの指輪とな…」 公爵の表情が一気に曇る。先日のウェールズによるアンリエッタ誘拐未遂事件の顛末は聞いていたが成る程確かにミントの話を信じるとしてアレの存在を失念してはどの様な策も内から崩されるだろう。 「お父様…」 ルイズの思いを勇ましく代弁してくれたミントと同じように、ルイズは決意の籠もった視線を父に向ける。 しかし公爵はしばし唸る様に思案を続けた後に頭を大きく横に振ったのだった。 「ならんっ!!ルイズよ確かにアンドバリの指輪は驚異だ。ならばこそそれを鑑みた戦を我々が考え、トリステインを守るのが務め。 思う所もあるであろう…しかし!!わざわざお前達が進んで危険に飛び込む必要は何処にも無い。 ルイズ、お前はあのワルドの件で少しばかり荒れているのだ…戦が終わるまで屋敷に残れ、そして良い機会だ。婿を取れ、そうなれば自然と落ち着きもするだろう。」 「お父様っ!?」 「この話は以上だ!!わしはお前が戦に向かうのを何があろうと許す気は無い!!」 にべも無く強い口調で言い切って公爵は足早にダイニングから退室していく。ルイズは横暴とも言える父の態度に尚も抗議の声を上げたが二人の姉からそれぞれ嗜める声を受けて結局顔を伏せてしまった。 (…全く…) ミントもヴァリエール公爵の去って行く背を冷ややかに見送る。ルイズもそうだがその父親も不器用極まりないものだ…娘が心配なのは解るがあれを自分の親父がやったらと思うと段々と腹が立ってくる。 結局朝食はそのままお開きになり、ルイズは沈み込んだ気持ちのまま屋敷の自室で無為に一日の時間を過ごし、ミントは殆どその日一日カトレアにせがまれて身体の弱い彼女の話し相手になってやっていた。 自分の見聞きした話、学園でのルイズの話を面白おかしく語り、カトレアからは幼かった頃のルイズの話を聞く。 ついでにお世辞にも良好とは言えない自分のクソ生意気な妹マヤの事を語った際にはカトレアは「それはあなたに良く似てとても素敵な妹さんね。」等と随分的外れな事を言っていた。 ベッドの上から儚げな微笑むカトレアは髪の色と言い、纏っている天然でふんわりとした雰囲気と言い何となくだがエレナに良く似ているなとミントは感じた。 (親父やマヤ…ルウにクラウスさん達元気にしてるかな?………………ベル達やロッドは間違いなく元気ね…) ___ ヴァリエール邸 深夜 「起きなさい…起きなさいルイズ。…ったく、いい加減起きろ、このッ!!」 「ゲフッ!!」 双月が天上に輝く深夜、突然に自室で寝ていた所をミントに無理矢理に叩き起こされたルイズがベッドから蹴落とされた状態からノロノロと立ち上がり、寝ぼけ眼でミントを睨む。 「何なのよミント…こんな時間に人を叩き起こして…」 そう不平を言うルイズだったがそれも当然だろう。しかし、ミントは腰に手を当てたまま呆れた様にルイズを見下ろしたままだった。 「今からここを出て魔法学園に帰るわよ。シエスタにはもう昼間の内にあたしがこっそり用意した馬の所で待たせてるから、あんたも早く出発準備済ませてよね。」 「はい?」 何が何だか解らないと言いたいルイズを尻目にミントがルイズの荷物をさっさと鞄へと詰め始める… 「このままじゃあたし達マジでここに軟禁されるわよ。要するに家出よ。それとも何?あんたここに残って誰とも知らない男と結婚する?何もしないまま。」 「そんなの嫌よ!!」 ここでようやく起き抜けのルイズの思考の靄も晴れてくる…意地悪く言いながらミントはいつの間にか自分の出発準備を整えてくれていた。 ミントに放り投げる様に渡された自分の制服と杖が「ボスッ」と音を立ててルイズの手の内に収まる… 「そう、だったらさっさと行くわよ。」 言ってミントはルイズの返答に対して満足そうに笑った… ____ ヴァリエール邸 大正門 ルイズとミントはこっそりと屋敷を脱して何とか三頭の馬を連れたシエスタと合流を果たした。 道中何名もの遭遇するであろうヴァリエール家の衛士達についてはどうするのかというルイズシエスタ両名の疑問にミントは「眠っててもらうわ。」 と答えていたが結局正門前までそれらしき人物には遭遇する事も無く辿り着いてしまった。 「これは幾ら何でもおかしいわ…ここにはいつだって見張りの人間が居るはずよ。それなのに誰もいないだなんて…」 「でもお陰で誰も傷付けずに済んで良かったじゃないですか~。」 首を捻るルイズに対してシエスタは心底安心した様な表情を浮かべる…幾らミントとルイズの為とはいえヴァリエール家の人間に危害を加えるなど考えただけでも恐ろしい話だからだ。 「……残念ながら、そうでも無いみたいよ…」 「えっ?」 と、ミントは風に流された雲の隙間から覗く月明かりに照らされた暗がりの正門の向こうに立ちふさがる一人の人影を発見して手綱をグイと引くと馬の足を止めさせた。それにならってシエスタとルイズも己の馬の足を止める。 「恐らくはこの様な事だろうと思いました…見張りの者達は今晩は引き上げさせています……彼等ではいざという時に邪魔にしかなりませんからね。」 その静かな物言い、聞き慣れた声ににルイズの心臓はまるで鷲掴みにでもされているかの様な錯覚を覚え、顔中から脂汗が吹き出しそうになる… 「か…母様…」 そして、思わずミントの背中にも冷や汗が伝う…それほどの威圧感が目の前に立ちはだかる人物からは放たれていた。 「己の意思を貫くは尊き事…ですがそれには伴った力が必要なのです。貴女達が行く道は厳しき茨の道、それを思えばこの『烈風』という障害程度…見事乗り越えてみせなさい。」 『烈風』といえば生きた伝説のメイジ、一度その名が戦場に響けば敵は恐れおののき竦み上がり、味方は高揚するどころか巻き添えを恐れてその場から撤退を始めるという… その正体はルイズの母親カリーヌ・デジレであり、引退したとはいえ未だハルケギニア全土でも並ぶ者のいない無双の勇士。それを己を程度と評し今ミント達の前に立っている… 烈風が杖を振るい、風が夜を裂く様に踊る… ミントはいつの間にかすっかり乾いていた自分の唇をペロリと舐めるとデュアルハーロウを構えて馬から飛び降り、背に背負ったデルフリンガーの鯉口を切る… 「起きなさいデルフ、あんたの出番よ。」 「…起きてるよ、相棒。あんだけやばい相手を前にして寝てられるかよ。」 そうして遂に鉄仮面で口元を隠しているルイズの母親と対峙するのだった… 「…上等よ…………出し抜いてやろうじゃない…」 前ページ次ページデュープリズムゼロ
https://w.atwiki.jp/a320/pages/140.html
GBA リズム天国 [エミュレータ] GBA [R O M ] リズム天国 [画 面] ○ [ 音 ] ○ [速 度] ○ [評 価] △ [特 記] 動作は普通ですが、ボタンレスポンスの関係上、プレイは難しいです。 -- (名無しさん) 2009-06-11 22 30 30
https://w.atwiki.jp/prmd/pages/94.html
コーデ マイデコ例 コーデボーナス ジャンププログラム 【メモ】 【吹き出しコメント1】オーロラフレームとチャームがカワイイデコ♪ 【吹き出しコメント2】ハッピーなリズムにのってきぶんはアイドル! ブランド スター レアリティ オーロラドリーム★ コーデ トップス 03-008 リズミカルドットアイドルワンピ スター ボトムス - - シューズ 03-058 リズミカルアイドルブーツ スター アレンジ - - ▲ マイデコ例 ブランド プチデコ チャーム フレーム スター - カジュアル オーロラ スター - シルバー、レインボーチャーム以外 オーロラ スター ブロンズ以外 シルバー、レインボーチャーム以外 オーロラ ▲ コーデボーナス ステージ コーデボーナス 曲 曲 スイーツカフェ ◆◆◆◆◆ かたおもいマイハート オトメパズル 〜恋するEVERYDAY〜 プラネタリウム ◆◆◆◇◇ D@nce! 〜まほうのグルーヴ〜 Switch On My Heart プリズムアリーナ ◆◆◆◇◇ ちょうちょう (PRISM MIX) Step! Step! Step! トロピカルビーチ ◆◆◆◇◇ とびっきり!ポップン☆サマー サマーナイトEvolution! プリズムフューチャーアリーナ ◆◆◆◆◇ Dreamin' Boys girls Dear My Future 〜未来の自分へ〜 ゆうぐれロックフェス ◆◆◆◇◇ まちきれない!アフタースクールRock! Are You Ready? パウダースノーパーク ◆◆◆◇◇ フワフワスノーにあったかハート♥ Original 〜私だけのキラキラファッション〜 プリズムストーンショップ ◆◆◆◆◇ You May Dream 1000%キュンキュンさせてよ♥ ほしぞらロックフェス ◆◆◆◇◇ めらめらハートがあつくなる Hop! Step!! Jump!!! ディアクラウンショップ ◆◆◆◇◇ チェキ☆ラブ プリズムマイ☆デコアリーナ ◆◆◆◇◇ ▲ ジャンププログラム 順番 ジャンプ 得点 サプライズ 1 きらめきフューチャースター 150 あり 2 ミスフェアリーガール 130 - 3 プラチナスパイラル 190 あり 4 オーロラライジングファイナル 210 - ※3回目のジャンプ「プラチナスパイラル」は、めざせ!プリズムスター(ストーリーモード)の進行状況により以下の様に変化していきます。 ジャンプ 得点 初期状態 ミラクルマキアート 150 5話クリア後 ブロンズスパイラル 160 10話クリア後 シルバースパイラル 170 15話クリア後 ゴールドスパイラル 180 19話クリア後 プラチナスパイラル 190 ▲
https://w.atwiki.jp/mermaidprism2ch/pages/16.html
()内は場所 01〔白のソーマ〕 ホーリークリスタル(白)、パール(現代)、シーベンスヴァイツ(白) 02〔赤のソーマ〕 ファイアーアゲート(紅)、ルビー(紅)、シーベンスロッド(紅) 03〔蒼のソーマ〕 サファイア(紅)、ベリル(現代)、シーベンスブラウ(蒼) 04〔黒のソーマ〕 ブラックパール(黒)、モリオン(黒)、シーベンツシュワルツェ(黒) 05〔闇のソーマ〕 クンツァイト(闇)、ブラックスター(闇)、シーベンスダンケル(闇) 06〔光のソーマ〕 カルサイト(光)、ブラジリアナイト(現代)、シーベンスリーテ(光) 07〔地のソーマ〕 ガーデンクリスタル(白)、トパーズ(白) 効果 ロッドの池の中の城、シュワルツェの塔、リーテの川、ブラウの塔?などに行けるようになる。 08〔火のソーマ〕 アイオライト(紅)、オブジディアン(紅) 効果 主人公の周りが少し明るくなる。(黒や闇の国で有効) 09〔風のソーマ〕 アゲート(黒)、ラブラドライト(ミーア)、ジェダイト(黒)、オパール(ミーア)、カルセドニー(現代) 効果 無の国に行けるようになる。 10〔味のソーマ〕 イエローダイヤモンド(現代)、マカライト(ミーア)、コーラル(現代)、サーペンタイン(白) 効果 現代で「ストロベリーカフェ」に行けるようになる。 11〔水のソーマ〕 ソーダライト(初期)、アクアマリン(初期) 効果 ミーアの沈没船に行けるようになる。 12〔氷のソーマ〕 パイライト(白)、グリーンガーネット(白)、インカローズ(白) 効果 純・ジュンの好感度があがる選択肢がわかる。 13〔焔のソーマ〕 ロードライト(黒)、アンバー(紅)、アパタイト(紅) 効果 紅蓮・グリーエンの好感度があがる選択肢がわかる。 14〔空のソーマ〕 ターコイズ(蒼)、アメシスト(蒼)、アジュルマラカイト(現代) 効果 宙・ハルカの好感度があがる選択肢がわかる。 15〔魔のソーマ〕 オニキス(黒)、ジオード(現代)、エピドート(現代) 効果 シャルの好感度があがる選択肢がわかる。 16〔陰のソーマ〕 ヘマタイト(紅)、ジルコン(現代)、ユナカイト(黒) 効果 トーヤの好感度があがる選択肢がわかる。 17〔探のソーマ〕 キャッツアイ(現代)、セレスタイト(現代)、モルダバイト(蒼) 効果 ソーマのかけらのある場所を音で知らせてくれる。 18〔明のソーマ〕 ガーネット(闇)、タイガーアイアン(現代) 効果 火のソーマより見える範囲が大きくなる。 19〔緑のソーマ〕 ダイオブサイド(現代)、アマゾナイト(ミーア) 効果 森に行けるようになる。 20〔美のソーマ〕 エメラルド(白)、ホークスアイ(現代)、アイアゲート(ミーア)、クリソコーラ(現代) 21〔力のソーマ〕 タンジェリン(蒼)、スタールビー(光)、レッドスピネル(闇)、ジャスパー(紅) 効果 作ると体力が減らなくなる。(装備していなくてもOK) 22〔翼のソーマ〕 モスアゲート(現代)、ルチルクォーツ(現代)、ルベライト(蒼) 効果 高い所(山など)に行けるようになる。 23〔死のソーマ〕 ブラッドストーン(現代)、アメトリン(ミーア)、エリスライト(現代)、ジービーズ(闇)、ダイオブティース(現代) 効果 現代で「霊園」に行けるようになる。 24〔聖のソーマ〕 クリスタル(光)、アラゴナイト(白)、シトリン(ミーア) 効果 リーテ国の大聖堂にいける 25〔動のソーマ〕 スギライト(現代)、ゴールド(現代)、ホワイトダイヤモンド(無)、スカポライト(現代)、ラリマー(ミーア) 効果 現代で「潮美ロワイヤル」に行けるようになる。 26〔流のソーマ〕 ムーンストーン(蒼)、アベンチュリン(ミーア)、チャロアイト(ミーア)、ペリドット(ミーア) 効果 時間の経過スピードが速くなる 27〔愛のソーマ〕 カーネリアン(ミーア)、レッドダイヤモンド(蒼)、ブルーレースアゲート(光)、クリソプレース(白) 効果 王子の住んでいる城からハートマークが飛び、好感度が分かる。(好感度によって量が変動) 28〔輝のソーマ〕 ヘリオライト(光)、ネフライト(現代)、トルマリン(現代) 効果 運・メグルの好感度があがる選択肢がわかる。 29〔無のソーマ〕 ラピスラズリ(闇)、スタウロライト(ミーア)、ブラックダイヤモンド(無)、ヘソナイト(ミーア)、プレナイト(黒) 30〔刻のソーマ〕 ルートによって変化する。 最終イベントで作成画面が自動発生、工房では作成不可 【ジュン】 シーベンスミーア(無)、シーベンスニーツ(無)、プリズムダイヤモンド(無)、ムーンダイヤモンド(無)、スターダイヤモンド(無) 【トーヤ】 トパーズ(ミーア)、プレナイト(黒)、エリスライト(現代)、ムーンダイヤモンド(無)、スカポライト(現代) 【メグル】 ブラッドストーン(現代)、ホワイトダイヤモンド(無)、アクアマリン(初期)、スターダイヤモンド(無)、?? 【グリーエン】 ソーダライト(初期)、シーベンスニーツ(無)、ジェイダイト(黒)、ブラックダイヤモンド(無)、ラリマー(ミーア) 【ハルカ】 シーベンスミーア(無)、アメトリン(ミーア)、ラブラドライト(ミーア)、アゲート(黒)、ゴールド(現代) 【シャル】 カルセドニー(現代)、キャッツアイ(現代)、プリズムダイヤモンド(無)、ジービーズ(闇)、ラピスラズリ(闇) ソーマのかけらを効率よく入手するには※★印はその時点で作れるようになった移動に関係するソーマ 1章 現代 初期:ソーダライト/アクアマリン モスアゲート/セレスタイト/マラカイト 2章 異世界 ◆ミーア ラブラドライト/オパール/アマゾナイト/シトリン/アベンチュリン/チャロアライトペリドット/カーネリアン/ヘソナイト/アイアゲート ◆ヴァイツ シーベンスヴァイツ/サーペンタイン/パイライト/グリーンガーネット/インカローズ クリソプレース/エメラルド 3章 現代 エピドート 4章 異世界 ◆ミーア アメトリン/ラリマー/スタウロライト ◆ロッド オプシディアン/ヘマタイト/ファイアゲート/サファイア/アンバー/アイオライト★火のソーマ ◆シュワルツェ シーベンスシュワルツェ/オニキス/ブラックパール/ジェイダイト/モリオンロードライト 5章 現代 ダイオプサイト/ルチルクォーツ/ダイオプティース/スギライト/パール/ゴールドジオード /ベリル/トルマリン/スカポライト/イエローダイヤモンド 6章 異世界 ★森のソーマ ◆ヴァイツ ガーデンクリスタル/トパーズ/ホーリークリスタル ★地のソーマ ◆ロッド シーベンスロッド/ルビー/アパタイト/ジャスパー ◆ブラウ モルダバイト/ルベライト/タンジェリン/ムーンストーン/アメシスト ★翼のソーマ ◆ヴァイツ アラゴナイト ★聖のソーマ ◆シュワルツェ アゲート/ユナカイト/プレカイト ◆リーテ ブルーレースアゲート/クリスタル/シーベンスリーテ/ブラジリアナイト 7章 現代 キャッツアイ/カルセドニー/ジルコン/エリスライト/コーラル/タイガーアイアンブラッドストーン/アジュルマラカイト/ネフライト 8章 異世界 ★風のソーマ ★味のソーマ ★探のソーマ ◆ブラウ レッドダイヤモンド/シーベンスブラウ/ターコイズ ◆ニーツ スターダイヤモンド/ホワイトダイヤモンド/ムーンダイヤモンド/シーベンスミーア シーベンスニーツ/プリズムダイヤモンド/ブラックダイヤモンド ◆ダンケル ジービーズ/クンツァイト/ラピスラズリ/シーベンスダンケル/ガーネット ブラックスター/レッドスピネル 9章 現代 クリソコーラ -- (前スレの情報転載) 2006-10-30 12 06 04 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/8763.html
前ページ次ページデュープリズムゼロ 第十三話『二人の姫殿下』 ルイズは夢を見ていた。まだ小さい頃、トリステイン魔法学院に行く前の時の事だった。 「ルイズ、ルイズ、どこに行ったの?まだお説教は終わっていませんよ!」 ルイズは自分の実家である、ラ・ヴァリエールの屋敷の中庭を逃げ回っていた。 騒いでいるのは母、追ってくるのは召使である。 理由は簡単で、デキのいい姉達と魔法の成績を比べられ、物覚えが悪いと叱られていた最中逃げ出したからだ。 幸い、中庭には迷宮のような埋め込みの陰が多々ある。その中の一つに隠れてやり過ごそうとしたのだが…… 「ルイズお嬢様は難儀だねえ…」 「まったくだ。上の二人のお嬢様はあんなに魔法がおできになるっていうのに……」 召使の会話を聞いて、ルイズは奥歯を噛み締める。それがどうしても悲しくて、悔しくて、落ちこぼれの自分に腹立てていた。と、召使達は埋め込みの中をがさごそと捜し始めた。ルイズはそれを見て再び逃げ出した。 そう、彼女の唯一安心出来る場所、秘密の場所となる中庭の池へと向かう。 途中見つからないようにと、小さい体をさらに小さくして細心の注意をはらう。 あまり人が寄りつかない、うらぶれた中庭。池の周りには季節の花が咲き乱れ、小鳥が集う石のアーチとベンチがあった。池の真ん中には小さな島があり、そこには白い石で造られた東屋が建っている。 その小さな島のほとりに小船が一艘浮いていた。船遊びを楽しむ為の小船も、今は使われない。、最早この忘れられた中庭の島のほとりにある小船を気に留めるのはルイズ以外誰もいない。ルイズは叱られると毎回この中に隠れてやり過ごしていた。 予め用意してあった毛布に潜り込み、のんびり時間を過ごそうとしているとふと影がルイズにかかり一人のマントを羽織った立派な貴族が、ルイズの小さな視界に写りこむ。 年は大体十代後半、ルイズよりも十程年上の紳士的な美丈夫。 「泣いているのかい? ルイズ」 つばの広い帽子に顔が隠されても、ルイズは声でわかる。子爵だ。 最近、近所の領地を相続した年上の貴族。 「子爵さま、いらしてたのですか?」 慌てて目の前にいる子爵から視線を外して赤くなった涙目を慌てて拭う。見られたくない自分の顔を憧れの人に見られてしまったので、 ルイズは顔を赤く染めた。 「今日はきみのお父上に呼ばれたのさ。あのお話の事でね」 「まぁ!いけない人ですわ。子爵さまは……」 ますます顔を赤くしてルイズは俯いてしまう、あの話とはルイズの父親が決めた子爵との婚約の話… 「ルイズ。ぼくの小さなルイズ。きみはぼくのことが嫌いかい?」 いつもと変わらぬ口調で子爵が言った。ルイズは首を横に振る 「いえ、そんなことはありませんわ。でも……わたし、まだ小さいし、よくわかりませんの。」 ルイズははにかんで言った。自分の素直な気持ちを理解してくれたのか、帽子の下の顔がにっこりと笑った。 「ミ・レィディ手を貸してあげよう。ほら、僕の手を取りたまえ。もうじき晩餐会が始まるよ」 普段のルイズから真っ先に掴むのだが、今回は躊躇われる。 「でも……」 「また怒られたんだね? 安心しなさい。ぼくからお父上にとりなしてあげよう」 さぁ、と再び手を差し延べてくる。大きな、憧れの手。 ルイズに断る余裕はない。頷いて立ち上がりその手を握ろうとした。 その時、突然何者かが視界の外から勢いよく飛び込んでくると子爵を小舟の上から池の中へと蹴り落とした。 「ミント!!あんた何て事を!!」 思わずルイズは子爵を蹴り飛ばした人物の名を叫ぶ。いつの間にか気づけばルイズは元の16歳の姿に戻っており、 子爵の姿は湖の底に完全に消えてしまっていた。 そしてミントはこれまたいつの間にか現れていた長く続く回廊、その先の果てに輝く黄金のリングに包まれ浮遊する虹色のクリスタルを今はただじっと見つめている。 「………」 しばらくそうしていたと思えば無言のままミントはその奇妙なオブジェに向かって走り出した。 「あっ…待ちなさいよ!!」 思わずルイズはミントを追いかけその背に手を伸ばす。するとミントは立ち止まって振り返るとやはり何も言わずルイズの手をただ強く握った。 そして再びミントが走り出す、今度はルイズを連れて… 走り続ける内にいつの間にかルイズは夢の中ミントの手を振り解き、その隣をがむしゃらに走り続けていた。 せめて足を引っ張らぬ様に… せめて置いていかれぬ様に… そしていつか追い抜ける様に…と…… ルイズ達がフーケを捕らえてから数日が経ったとある日。 その日執り行われた授業の担当教師は疾風のギトー、いつも黒を基調とした服装を身に纏って毎度毎度授業の度に自らの属性である『風』がいかに最強であるかを嫌みったらしくこんこんと説明してばかりの生徒達の人気が非常に低い教師である。 そして今日の授業でもいつもの様にギトーの風最強説の講義は行われていた。 「では質問だミス・ツェルプストー最強の系統とは何かね?」 このクラスで最もランクの高いメイジであるキュルケを挑発する様にギトーはキュルケに問う。尚タバサは風と水のメイジなのでギトーの嫌味の対象外である。 「虚無ではありませんの?」 対してキュルケは爪を磨きながらつまらなそうにギトーの質問に答えた。 「今は系統魔法の話をしているのだ。虚無などという伝説は今は関係ない。」 そう言って鼻で笑ったギトーにキュルケは不快感を覚える。 「では、火だと思いますわ。火はあらゆるものを燃やす、破壊と情熱の象徴、まさに最強に相応しい力。」 「ふむ、成る程、君らしい意見だ。ではそれを実践して見せてくれたまえ。君の最も得意な火の魔法、それが風に果たして通用するのかを…ね。」 ギトーのその言葉に教室中に緊張が走る。既にキュルケに火がついてしまっている事は明らかだ。 「ミスタ、火傷ではすみません事よ?」 胸の谷間からキュルケの杖がスラリと抜き放たれ、真っ直ぐにギトーに向けられる。 杖の先で小さな火が灯ったと思えばキュルケの詠唱に合わせて火は爆発的に大きくなり、1メイルを超えた辺りでついにギトーに向かって放たれた… 「フレイムボール!!」 火球は教室中に凄まじい熱風を生み出しながらギトーへと真っ直ぐに飛翔していく。 しかしギトーの目の前まで火球が迫った時ギトーは短く呪文を唱えて杖を薙ぐ様に振った。 ギトーが生み出した風はキュルケの放ったフレイムボールを粉砕し、風の衝撃がキュルケを襲いその身体を教室の壁に強かに打ち付ける。 すんでの所でタバサが空気のクッションを生み出した為キュルケには怪我一つ無いが、プライドを傷付けられたキュルケは忌々しそうにギトーを睨む。 ギトーはその様を満足げに確認してから、視線を教室全体へ移す。 「諸君。ご覧のとおりだ。強大な破壊力を秘めた火の魔法でも、私が操る風の前にはその力が及ばなかった事を覚えて置いていただきたい。風こそが最強、今日は特別にその所以たる魔法を今ここで御覧に入れるとしよう…ユビキタス・…」 しかしルーンが完成しようとした瞬間、教室の扉が勢いよく開かれ一人の教師が飛び込んできた。 「皆さん、授業は中止です直ぐに正装して正門前に集合です。」 「どういう事ですかな?ミスタ・コルベール、それにその恰好は…」 ギトーは授業の妨害に明らかに不機嫌な様子でコルベールに教室の全員の疑問を代表して訪ねた。 コルベールの服装が今日は何故か普段とは大きくかけ離れている。普段のそれよりも上質のローブを纏い、それの襟には細やかなレースが付いている。 何よりも目を引くのは、 ファンシーメル並の立派な金髪ロールの鬘だ。普段の彼を知るものから見れば冗談にしか見えないようなゴージャスなロールヘアである。 「アンリエッタ王女殿下がゲルマニアの訪問のお帰りに我が魔法学園を訪問されるそうです!!各方杖を磨き、直ぐにお出迎えの用意をしなくてはなりませんぞ!」 (どうしよう……) ルイズはコルベールからアンリエッタの来校の話を聞いて全身から血の気が引くのを感じた… 「うぅ…世界…むにゃ…征…服…」 今一応使い魔のミントは自分の隣の席で授業そっちのけで物騒な寝言を呟きながら昼寝をしているが彼女の立場は正真正銘の王女である。 そんな人物を双方の同意の下とはいえ使い魔にしているのがアンリエッタにばれたら不味い。 もしかしたらルイズには王族への敬意や忠誠が無いものと判断されるやもしれない。それは人一倍アンリエッタを敬愛するルイズにとっては耐えられぬ事だ… アンリエッタのお出迎えパレードが正門付近で催される中、ミントはキュルケとタバサと共に離れた高台から興味なさ気にその様子を見ていた。 その生徒達が整列して作っている花道を如何にも王女らしい余所行きの白いドレスを纏った美少女が臣下達を引き連れてそこを歩く。 「あれがトリステインのお姫様か…大した事無いわね、あたしの方が絶対可愛いわ。」 「………それ、私の台詞なんだけど。…まぁいいわ。」 ミントは勝手に勝ち誇った様子で髪を掻き上げるとルイズがどこに居るのかと生徒達の花道を見渡す。 「おっ、居た居た。って…ん?」 ルイズはそんな生徒達の花道の最前列に並んでいたがその瞳はアンリエッタでは無く、その護衛についたグリフォンに跨がる一人の魔法衛士隊のメイジを映していた。 「ほほぅ、成る程ねぇ…」 「何々、どうしたの?…へぇ~…」 そのルイズの様子を遠目に見ながら何かを察してミントとキュルケははニヤリと口元を意地悪く歪めた。 ___ルイズの部屋 その夜、部屋に戻ったルイズは心ここにあらずといった様子でベッドのに座り込むと溜息を漏らしながらぼんやりとしていた。 「なぁ相棒、嬢ちゃんは一体どうなっちまったんだ?さっきから様子が変だぜ。」 テーブルに立て掛けられたデルフリンガーがカタカタと鍔を鳴らす。まるでミントに己の存在を必死に主張するように… 「さぁね~。」 大してデルフリンガーに構う事も無くミントがニヤニヤとルイズを見つめて笑っているとルイズの部屋のドアが規則正しく叩かれる。初めに長く二回、それから短く三回…… 「ん?ルイズ、お客さんよ。」 その音にはっとルイズが反応し急い小走りで扉へ向かうと、ドアを開いた。 そこに立っていたのは、先端に水晶のついた杖を胸元に握りしめた真っ黒なローブの頭巾をすっぽりと被った少女であった。 少女はキョロキョロと辺りを伺い、部屋の外に誰もいない事を確認した後、ささっと部屋に入り、扉を閉める。 ルイズが声を出す前に、少女がしっと口元に指を立て、それから胸元の杖を軽く振りながら、ルーンを呟くと杖の先から光の粉が、部屋に漂う。 「……ディティクトマジック?」 「どこに耳が、目が光っているかわかりませんからね」 ルイズの部屋に魔法の類いの影響が無いのを確認してようやく少女はローブのフードを外してルイズとミントへその顔をさらした。 「あれ?あんた…」 「姫殿下!」 ルイズはノックの仕方で半ば確信していたが驚きの声を上げ、急いで膝をつく。勿論ミントはそれに倣ったりはしない。 「お久しぶりね、ルイズ・フランソワーズ。」 そう言って嬉しそうに微笑むとアンリエッタはルイズへと駆け寄りその身体を熱く抱擁した。 ルイズは慌ててアンリエッタの身体を優しく引きはがすと再び家臣の礼をとり恭しく頭を垂れる。 「いけません姫様、この様な場所にお一人で…」 「いや…この様な場所って一応あたしもここ住んでんだけど?」 ミントが呆れたように小さく呟くがどうやら既に二人はお互いの世界に入っている様で聞こえてはいないようだった。 「やめてルイズ、私達はお友達じゃない!ここには枢機卿も母上もあの友達面をして寄ってくる欲の皮の突っ張った宮廷貴族たちもいないのですよ! ああ、もうわたくしには心を許せるお友達はいないのかしら。 昔馴染みの懐かしいルイズ・フランソワーズ、貴女にまで、そんなよそよそしい態度を取られたら、わたくし死んでしまうわ!」 「姫殿下…」 顔を両手で押さえ頭を振るうアンリエッタの様子にやっとルイズは顔を上げた。そこからは二人の幼馴染の懐かしい昔話が続いた。 それはルイズとアンリエッタが幼馴染で、幼いころ、遊んだり取っ組み合いの喧嘩をした、という様な極普通の子供の思い出話だった。 ぶっちゃけてそんな他人の思い出話等に興味の無いミントはルイズのベッドに腰掛けて半ば冷めた様子で二人のやり取りを眺め… (王女ね~こんな娘が国を支配出来てるとは思えないけど…フフフ、良い機会だわ。ルイズをダシに近づいて王家の秘宝や情報をゲットする為に精々利用させて貰おうじゃ無い!!) 等と邪な考えを抱いていた。 「結婚するのよ…わたくし……」 先程まで嬉しそうに明るく話していたアンリエッタの声のトーンが暗いものへと変わる… 「それは…おめでとうございます。」 それは暗にこの結婚話が望まぬ政略結婚だと訴えている…それをルイズも察してその祝福の言葉は残念ながら心からのものとは到底言えるものでは無かった。 「所で…」 ここでようやくアンリエッタはルイズの後ろで退屈そうにゴロゴロしていたミントの存在に触れる。 「あちらの女性は学園のあなたの友人なのかしら?」 そうルイズに訪ね首を傾げたアンリエッタにルイズは自分がした昼間の最悪の想定が現実味を帯びた事に明らかに顔を青くした。 「あ、あの…姫様あいつはですね……」 「あたしはルイズの使い魔のミント様よ。よろしくアンリエッタ。」 どもるルイズに構う事無くミントは友好的な態度で立ち上がりアンリエッタに手を振ってみせる。 姫として体験した事の無い余りに砕けたその挨拶にアンリエッタは戸惑い、ルイズは頭を抱えて大きく溜息を漏らした。 「ミント、あなた少しは姫様へ礼儀を…お願いだから。」 ルイズは無駄と解りながらも言ってばつの悪そうな表情でがっくりと肩を落とす。 「別に良いじゃ無いルイズ、そんな事言ったらあんただってあたしに対してもっと礼儀を弁えなさいよ。」 「ぐぬぬ…」 ルイズとミントのやり取りにアンリエッタはついて行けず置いてけぼりになったままである。 そもそもルイズはミントに対して明らかに気を遣っている様子だし、ミントは自分が王女である事を認識した上でさっきの様な砕けた接し方をしてきた。アンリエッタにはいまいち自らを使い魔だと言ったミントの人物像を掴みかねていた。 「姫様、ミントの無礼をどうかお許し下さい。罰ならばわたくしに!!」 ルイズの真っ直ぐな視線にアンリエッタはさらに困惑する。 「どういう事なのルイズ・フランソワーズ彼女はあなたの使い魔なのでしょう?」 「はい、ミントは確かに私が春の使い魔召喚の儀式で呼び出した使い魔なのですが…」 ルイズは伏し目がちに観念し、アンリエッタにミントの事を説明する事にした。 「ミントはこことは違う異世界の魔法国家である東天王国の第一王女…位で言えばその…アンリエッタ姫殿下と同等の地位なのです。で、ですが現在私の使い魔で居るのはミントの意思で…痛っ!!」 そこまで言った所でルイズの脳天をデルフリンガーの鞘が軽く叩き、ルイズはあまりの衝撃にアンリエッタの前にも関わらず頭を押さえて床を転がりのたうち回る。 「言い訳してんじゃ無いわよ。まぁそんな訳でよろしくアンリエッタ。」 余程驚いたのか口を開いたまま唖然としているアンリエッタを見下ろしてルイズに振り下ろしたデルフリンガーを肩に担ぎ直しミントはニヤリと笑った。 「ミントォッ!!」 「本当に驚かされましたわ、ご迷惑をお掛けしますミント殿下。ルイズ・フランソワーズ、貴女って昔からどこか変わっていたけれど、相変わらずなのね。」 「お恥ずかしいですわ…」 ミントとルイズの些細な口論が終わりミントとの友好を深めたアンリエッタがクスクスと笑う。が、そこで再びアンリエッタは気落ちした様に憂鬱げな表情を浮かべた。 そう、ここからがこのお姫様の本題なのだ… 前ページ次ページデュープリズムゼロ