約 3,294,081 件
https://w.atwiki.jp/gundamwar/pages/6026.html
ブレイブ [部分編集] 栄光の戦史 UNIT U-195 赤 1-2-1 C 艦艇 艦船 補給(1) (自動A):手札にある、「特徴:ゾディ・アック系」を持つユニットは、合計国力-2を得る。この効果は重複しない。 宇宙 [*][1][3] ゾディ・アック系をブーストする艦船。 例えば立ち位置の近しいラフレシア・プロジェクトと違って何かしら別の能力を持つわけではないが、これ単体で永続的に2国軽くする。コスト軽減に特化したデザインだと言えるだろう。 艦船という事で展開の邪魔にならないため、最速2ターン目にこのカード→ゾアンと展開できるし、転向などによる妨害を警戒してゾディ・アックが出せるようになるまで握っておくなどといった運用も可能。 また片適性である点も、ゾアン・ゾディ・アックと同じ宇宙適性であるのは救い。 ただ、ユニットとしては所詮はムサイ並である点には注意。 ゾアンを早出ししたからと言って調子に乗って出撃、火力などで除去されてゾディ・アックが出せなくなった、なんて事にならない様に気を付けたい。 元はネオ・ジオンに提供された、ゾディ・アック牽引用のムサイ級軽巡洋艦。色が赤いのはそのため。この艦名は、提供を受けたニューディサイズのメンバーが既に戦死したリーダーのブレイブ・コッドから付けたものであるため、正確には「ブレイブ」という名の艦はニューディサイズ(=黒)にしか所属していない。 参考 「特徴:ゾディ・アック系」を持つカード一覧 ゾアン ゾディ・アック
https://w.atwiki.jp/nanohass/pages/299.html
● 極彩色の次元の海に浮かぶ、二隻の艦船があった。 一隻は白銀、長大な艦体を持つXV級の次元航行艦。 もう一方は空を切り出したように蒼く、短剣に似たシルエットを持つ小型艦だ。 二隻は交戦していた。 火力と装甲で押す銀に対し、蒼はその加速力と小回りだけで対抗している。 蒼は高速でロールを打って追尾弾を振り払い更に加速。銀が放つ弾幕の隙間を掻い潜って接近し、先端の力場放出器から光剣を発現させた。 大型艦の防衛火器には可動角度の制限がある。格闘戦の間合いに入られればなすすべも無く両断されるのみ。 だが、艦橋の屋根に立つ人影が一つ。 黒いバリアジャケットを纏った影が、切断力の前に立ち塞がっている。 ● 男は蒼の掛かった黒髪に風を受け、鋭く前を見据えていた。 手首までが袖に隠れた右腕は、青銅色の金属に覆われた義腕だ。 槍じみた杖を提げている鋼の手が強く握られ、声が放たれる。 「最後に得た自由とはこれか、八神はやて」 その意思を受け、僅かに杖が鼓動した。先端の蒼い結晶体が明滅する。 蒼の機体が、両の剣を左右に振り上げた。 応じ、彼もまた、杖を前へと突き出すように振る。 くそ、と歯噛みし、だが強い声がそれを打ち消した。 「なら私が、僕がこの手で引導を渡す……!」 放たれたのは、通常のデバイスから発せられる電子音声ではない。 意思そのものを伝えるような、大気ではなく世界を震わせる音律だ。 《英雄とは打ち勝つもの》 穂先から放たれる蒼い光が、空間を切り裂いた。 光剣と左の翼がその断絶に巻き込まれ、折れ飛ぶ。切断面から塵と化し消滅。 隻翼となった蒼は、慌てたように急加速。杖の射程から逃れ、瞬く間に姿を消した。 「逃げられた、か」 ち、と舌打ち一つ。 同時に、屋根の上へと上る人影があった。 「艦長! クロノ提督!」 クルーの一人。杖を脇に挟んだ老兵が駆け寄り一礼。杖を体の脇に立て、 「あの機体……『疾風(シルフィード)』は七時方向三十度にて航行中と予測されますが……追跡は不可能であります。申し訳有りません」 「仕留め切れなかったのは私だ。気に病むことはない」 「しかし、上層部にとっても予想外だったでしょうな。 釣り上げる為の囮としてロストロギアの複数同時移送を行っていたというのに、帰還中で何の積荷も無いこの艦が襲われるとは」 「上はあの艦を確保したがっているようだが……到底、出来るものではないようだな」 「より強力な索敵装置の開発に乗り出したとの報告を受けていますが?」 「無駄だろう。半秒と掛からず目視可能圏から逃れるあの速度……製作者の名だが、『疾風』とはよくいったものだ。 特一級のロストロギアをベースとして作り出され、今も尚製作者の意思の下にロストロギアを狩る高速次元航行艦…… 慣性制御による次元間での高速戦闘と、自律的な再生進化さえ行うあの艦の価値は計り知れないが、な」 「……騎士カリムの予言。その解釈によっては、世界を救う手掛かりとなる艦でもあります」 「王の骸より生まれ出でし竜こそが、滅びを止め得る鍵である、か? だが王と称される竜召喚士は歴史上に数多くいた。『竜』が比喩表現……『力』や『武器』であるのなら尚更だ。 何にしろ―――私達は、己が任務を果たすだけだ。違うか?」 「……出過ぎた真似を致しました」 「……提督?」 「あ……すまない、少し気が抜けていた。 今ブリッジに戻る。第一種警戒態勢を解除、通常航行に移行。 記録は取っていたな? オペレータ二名で解析だ。ミッドまで八時間、その間に奴のスペックを割り出しておけ」 「了解しました!」 小走りに駆けていく老兵の後をゆっくりと歩きながら、彼は口を開いた。 「……二年前、いや、十一年前からの因縁、か」 ● ミッドチルダの首都部、しっかりと舗装された道路を歩く人影があった。 漆黒の戦闘用長衣に覆われた体は起伏に富んでいる。 女だ。長い金髪が歩調に合わせて揺れた。 しかし、摩擦音を聞いたその歩みが止まる。 見れば、通りに止まったトラックの荷台から、白のバリアジャケットに身を包んだ男が六人ほど降りてきた。 対する女はあからさまに眉をひそめ、 「……何なんですか?」 「時空管理局のものだ。フェイト・T・ハラオウンだな?」 「すいません人違いです。私は謎のインチキ独逸人の―――」 「これより貴様を広域次元犯罪の容疑で連行する」 「人の言葉をしれっと……」 「黙れ、重ねて言うぞ。貴様を連行する」 男達は一歩、包囲の環を縮める。 だが、道路でブレーキ音が響いた。トラックの後ろに停車したのは銀の乗用車で、運転席には橙の髪を左右で括った少女がいた。 助手席のドアが開き、一人の男が降り立つ。それも低い声と共に、だ。 「済まないが、連行を少々待ってもらいたい。彼女に話がある。それも早急に、だ」 「貴方は……そのバリアジャケットは……」 「時空管理局次元間航行部隊所属、クロノ・ハラオウン提督……二年ぶりだね、兄さん」 傍の空家に入ったクロノが、開口一番こう告げた。 「逃げないでくれ。外には僕の副官がいる……去年、試験に合格し執務官となった彼女が。 恐らく、君に対しては欠片の容赦もしない。それを聞いても逃げようとするなら……僕が止める」 クロノが義腕の袖口から一枚のカードを振り出した。硬質の素材をベースに蒼い結晶を配したそれが旋回、光を放って長杖へと変じる。 視線を向けたフェイトが、 「そのデバイス……名前は?」 「『デュランダル』だ。知っているだろう?」 「違うよ。外見はいじってないけど、強臓式開発術(ハイオーガンクラフト)で改造してるよね? デバイスとしてのじゃなくて、武器としての名前を教えて」 「……『英雄(デア・ヘルト)』だ」 「ユニゾンデバイスの亜種、ハイオーガン・デバイスは言実化能力と引き換えに使用者の一部を材料とする……か。 生の右腕と……広域Sランク魔導師を犠牲にしただけの価値はあった?」 「……君が先々週、南部で逐電の為にダムを破壊した件についてだが」 「壊したんじゃなくて壊れたの。ちゃんと反省文も送ったよ? 陸のトップ宛てに」 「残念だがレジアス中将はその反省文を読み、君の名前を指名手配帳簿の頂点に入れようとした……するまでもなく既に入っていたが」 「相変わらず頭が固いみたいだね……」 「……話を戻そう。 君の下に一つの依頼が来た筈だ……君の今の本業、逃がし屋としての依頼が」 「……狙いはエリオ・モンディアル?」 「そうだ……まだ来ていないのか?」 「……蒸し暑いね。窓、開けて良い?」 「動かないでくれ。世界で二番と自負する逃げ足の速さが気になる……少しでも魔力を出した瞬間、撃つ」 金属音を立て、デュランダルが構えられる。穂先に光を溜め発動待機中だ。 それを見たフェイトは、しかし薄く笑った。 「私が逃げるより早いだろうね、それなら。 ……でも、散々AMFに苦しめられた私が、魔力に頼らない武器を持っているとは思わないの?」 言い、コートの袖を強く振った。黒い球体が二つ、床に転がる。 「まさか―――」 クロノの驚愕。 その直後、手榴弾が炸裂した。 ● 目次へ 次へ
https://w.atwiki.jp/nanohass/pages/395.html
■ 「第87観測指定世界の遺跡発掘現場から、レリックの発見報告があったのが二十分前。 十分前に通信が途絶。途切れる直前の通信から、大量のガジェットが確認されています……気をつけて」 スターズ四名、ライトニング四名の合計八名。前線部隊のフル出動だ。遅れを取るような相手はそういない。 故に、最大の敵は時間。十分―――間に合うか。 ■ 空中に跳び上がる/上昇/落下/刹那の無重力。右手に力を込める/蒼白い火花が散る―――『ブリューナクの槍』発射の前兆。 二次災害を起こさない為に出力を絞る。床の材質/厚み―――不可、最低出力の射撃であっても床を貫通し余波で崩落させてしまう。 舌打ち一つ/発射プロセスを中断。空中に向かって振るわれる鞭/放たれる光弾―――身を捻る/鞭を蹴り飛ばす/光弾を掻い潜る―――翻る深緑/軍用コート。 着地/落下の運動エネルギーを旋回運動に転化し右の掌/拡散を始めた荷電粒子を叩き付ける。超高温によって敵の外装/内臓機器が蒸発。 飛び退く。敵戦力、即ち数/配置を再確認。進入したのは八体/残り七体、確認されている武装は射撃、白兵それぞれ一種。 思考ルーチンは極めて単純―――進行し、敵性と判断したものに攻撃を仕掛ける/射線上に味方が居ない場合のみ。高度な連携戦術は現状確認されていない。 無数の光弾が迫る/右手を掲げる/稲妻が奔る/光弾が掻き消される―――ギャローズ・ベルにてジャバヴォックの砲弾を砕いた攻性防御。 反撃―――荷電粒子砲の射撃/やや上向きに/二体纏めて貫通/砂漠の空へと消えていく。周囲に満ちる生臭さ―――オゾン臭。 反撃―――荷電粒子砲の射撃/右から左へ薙ぎ払う/持続射撃―――残りの五体に加えて出口付近に群がっている敵を一掃。 その隙に一旦退却―――冷却。『ブリューナクの槍』の超高熱は自らをも灼く。連射は三発/持続射撃は一秒が限度。 更にこちらの戦力を整理―――自分/戦闘用ARMS一体と発掘員六名/『魔導師』達。 傍らで腰を抜かしていた髭面の男/彼らのリーダー格に声を掛ける。 「立てるな?」 「あ、ああ。アンタは一体……」 「教えてやる暇は無い。それより、この鉄屑どもについて知っていることを言え」 「……ガジェットドローン。『レリック』を狙う機械兵器だ。 AMFを展開して魔力結合を阻害、無力化するのが厄介でな。俺達に扱える魔法は一切効かん」 思考する―――攻撃能力を持つのは自分のみ/防御能力を持つのは全員。 背中に何かを護る戦い―――拠点防衛。制圧/殲滅戦に比べれば自分の経験は非常に浅い。 「ここ以外から侵入されている可能性は?」右腕を背後に回す/出口側に荷電粒子砲を放つ。 「隔壁がある。破られれば箇所に応じた警報が鳴るのでそれは無い」進入を試みていた『ガジェット』とやらを一掃。 防衛すべき箇所は一つ/正門のみ―――カリヨンタワーに比べれば随分と楽だ。 「六人の内、広く盾が張れる二人を下がらせろ。流れ弾が止められるだけで相当に戦い易くなる。 残り四人は交代で先頭のガジェットドローンに砲撃だ。指示を頼む」 「砲撃? 何故だ、奴らに効かんのはアンタも見ただろう?」 「防御に出力を回したのか知らんが、砲撃を受けている奴は動きが止まっていた。 途切れさせなければ足止めは出来る筈だ」左腕を変異させる/男が思い出したようにぎょっとする。 「そこをアンタの砲撃で仕留める……か?」 「そうだ……それなら何分持たせられる?」 「四十分は余裕だな……部下がアンタを誤射しなければ」にやりと笑った/余裕の表明。 「……厳重に伝えておいてくれ」インカムに向かって指示を出す男/こちらも笑う。 「そうだ、アンタの名前は?」髭面の男が聞く。 「―――マッドハッター」 一瞬だけ迷い、そう答えた。 『アレックス』―――ARMSを開放した自分がその名を答えるのは、誰かへの裏切りになるような気がしたから。 ■ 眼下には、一面の砂漠が広がっている。 ぽつんと一つ箱型の施設があり、それに無数ガジェットドローンが取り付いていた。 東西と北は収容所さながらの強固な壁がそれを押し留めているが、南は正門から突破されている。 十や二十という数ではない。大型のものも複数確認できる。 それも見えているだけで、だ。施設内に進入した数は分からない。 加えて、空にも三角形の飛行機械、Ⅱ型が舞っている。それもまた無数。 「多いね……他にも未確認がいる可能性がある。空は私とヴィータ副隊長が抑えるから、二人は生存者の救出と誘導を最優先に。 西側にガジェットは殆どいないから、そちら側の防壁に孔を空けて外部への誘導を」 『了解!』 「ライトニングは分隊全員で地上のガジェットを掃討するよ。シグナム副隊長と私は大型、エリオとキャロは小型を各個撃破。 発掘員の避難先になる西側を優先的に。防衛ラインもそれに準拠」 『了解しました!』 桜、紅、蒼、橙、金、緋、黄、桃―――八つの輝きが砂漠を翔ける。 ■ スバルはウイングロードを展開して走る。足場が砂のみの環境でローラーブレードは使えない。 体重がラインに集中する為、地面にめり込んでしまうのだ。だが、魔力の足場であればそれは関係無い。 見据えるのは、隔壁に取り付いている中で一際目立つガジェットⅢ型。ただそれだけだ。周囲からの攻撃はその疾走を捉えられない。 併走するティアナは両手に構えた拳銃型デバイス『クロスミラージュ』を連射する。前方のⅠ型が次々と射抜かれ四散した。 左右、後方の敵はライトニング分隊が高速で駆逐。連結刃と大鎌が煌き、また一つⅢ型が細切れにされる。 スバルの疾走が、ティアナより二十メートル早く隔壁に到達。 「ロードカートリッジ!」 右手首のシリンダーが回転、カートリッジの圧縮魔力を解放する。 スピナーが風を纏って高速旋回し破壊力を蓄積、それに反応しⅢ型が振り向いた 射撃と鞭の複合攻撃―――だが遅い。スバルは魔力の足場を垂直に展開しその全てを潜り抜ける。 『Absorb Grip』 マッハキャリバーが自立稼働、そのマニューバを支える魔法を発動。魔力弾が髪を掠めるが、それだけだ。 拳を振り被り、打ち出す。 「はああああぁぁぁッッ!」 『ナックルダスター』発動。 上体と拳を強化する。それだけの単純な魔法だが、クロスレンジにおいては極めて効果的。 打撃が一時装甲版を貫徹した。更に一発ロード、スピナーが風に加えて火花を散らす。 「―――シュートッ!」 リボルバーシュート、密閉空間で開放された衝撃波が内部機構を滅茶苦茶に破壊する。 スバルの着地。追い付いたティアナの指示。 「スバル! ここの隔壁はかなり丈夫だから、アンタの全力でも倒壊はしない筈! 思いっきりぶん殴って穴開けなさい!」 「了解っ!」 カートリッジロード―――四連続。 足下に展開するベルカ式魔法陣。深い蒼の輝きがスバルを照らし上げた。 左腕を突き出し魔力塊を生成。捻るように構えられた右の拳に捲かれるように集束し、完全な球形となる。 「一撃、必倒……!」 ディバインスフィア形成完了。集束用の環状魔法陣を展開し、 『Divine』 拳を握り直す。鋼と革の軋む音を聞き、 「バスタァ―――!」 叩き込んだ。蒼い閃光が、その破壊力の全てを壁の一点に集束させ貫通する。 爆風が砂を舞い上げ視界を遮る。一瞬だけ、二人ともが眼を覆った。 眼を開ければ、直径二メートル、長さ三メートルのトンネルが生まれている。 「ティア、これで良い?」 「充分よスバル。あたしはここからフェイクシルエット使って避難誘導するから、あんたは進入したガジェットを倒しに行きなさい」 「オッケー!」 ―――彼女らは、隔壁を破壊すれば警報が鳴るということを知らなかった。 ■ ■ 死は誰もに平等だ。あたし達が間に合って救える人がいるように、間に合わなくて死ぬ人もいる。 理想、努力、信念、力―――全てを持っていても、全てを救えるわけじゃない。 でも、そんなありふれた現実は、あたし達にとっては重過ぎた。 ■ 前へ 目次へ 次へ
https://w.atwiki.jp/nanohass/pages/3589.html
マクロスなのは 第13話『空の守護神』←この前の話 『マクロスなのは』第14話「決戦の果てに・・・・・・」 魔導士部隊、グリーン大隊第3小隊隊長のディーン・ジョンソン一等空尉は手元に目を落とす。そこには自分の褐色の肌とは対をなす白いポールで繋がれた自身のデバイスが、そしてそこに付けられた魔力残量計がMAXを示している事が確認できた。 5分前に魔力補給を受けてから実はもう5回目に当たるこの行動だが、何度見ても体に闘志を沸き立てさせた。 顔をあげて周囲を見渡してみると雲の霧の中、自らの部下たちが来るべき時と命令を待っている。 彼らの顔はさすが全員が地上部隊の精鋭揃いと言おうか、思ったより落ち着いていた。 そこへ通信が開いた。 『こちら八神はやてです。まもなく大規模反攻作戦を開始します。各隊は合図を待って行動を開始してください』 「よし」 ジョンソンは閉じられた通信回線を一瞥すると部下たちに向き直る。 「聞いたか!パーティーの時間だ!聞いてるだろうが俺たちはあの鉄のチキンどもを七面鳥焼きにする!魔法が使えないあいつ等は俺たちに比べたら翼をもがれた鳥に過ぎない!だがやつらにもメンツがあるだろう。そこでだ、例えどんなにやつらを過小評価していたとしても決して奢るな!お前ら、わかったな!?」 「「サー、イエッサー!!」」 「生粋の地上部隊のくせに質量兵器と戦いたいとほざくお前ら半人前にはまたとないチャンスだ!魔導士スピリッツを見せてやれ!!」 ジョンソンの発破に小隊全員の歓声がそれに応えた。直後全員転送魔法の準備に入る。 今回の作戦は、まず魔力補給班(つまり非戦闘員)と魔力不足で弱体化した部隊に偽装した30人程の囮を配置する。 そしてそれを嬉々として攻撃してきた編隊に対して他の場所で待機する魔導士が幻術を行う。その幻術の内容は、バルキリーの目の前に魔導士部隊の壁を作ることだ。 機体を接触させるだけで相手を殺傷してしまうバルキリー隊は魔導士達を轢くまいと必死に制動を掛けてくれるはず。 そうして彼らの音速の運動エネルギーを奪った所で自分たちのような部隊が転送や超高速移動魔法で編隊を包囲、殲滅する。 彼らは乗り物であるバルキリーに常にコネクトして魔力を供給する。しかしアルト達とは違ってリンカーコア出力がクラスBと総じて低いため、推進や武装に魔力の大半を費やしてしまう。そのためまともな転送や高速移動、束縛魔法などの魔法が使えないのだ。 そのためこれは魔導士たる優位さを全面に押し出した作戦であった。 (しかし地上部隊に来てまで戦闘機相手に戦うことになるとはな) ジョンソンは10年以上昔に従事した任務を否応なしに思い出した。 時空管理局本局の特別対応班である海兵隊に所属していたジョンソンは、戦闘機に代表される質量兵器との戦闘を経験する数少ない魔導士の1人であった。 機動課は通常1~2人の執務官と1個小隊(40人ぐらい)規模の武装隊がピンポイントの介入によってロストロギアを確保する。一方機動課の派生である海兵隊は2個中隊規模(400人ぐらい)の人員を用いてロストロギア奪取に伴う相手側の大規模な抵抗に対応できる部隊だ。 当時部隊は管理外世界で、戦争に勝つために次元破壊型のロストロギアを使おうとする国家からそれを奪取する任務に従事することとなった。 今回は管理外世界との抗争であったため、敵側では当然質量兵器が使われていた。 敵のレベルは決して低くはなかった。 科学技術のレベルはミッドチルダとほぼ同等。兵器も人間が単独で作り上げた文明にしては最上級と言っても過言ではない。 彼らは魔導技術こそなかったが、未だにできない空戦魔導士を赤外線ホーミングできるミサイルを開発していたし、副次的に転送魔法を妨害できるシールドも持っていた。 しかしこの作戦最大の激戦地『第47空域』は世間一般には質量兵器に対する魔導士の優位性を表した典型例として知られていた。 ジョンソンは当時部隊の上級曹長クラスで、空戦魔導士部隊を3編隊ほど任される立場にあった。 そのときの戦闘内容を書くのはまたの機会に送るが、彼は勝因を魔法とは捉えてなかった。 確かに陸戦兵器に匹敵する魔力砲撃や転送魔法、高速移動魔法は強力なツールであった。しかしもっとも大きかったのが、相手がこちらの手の内と戦術を知らなかったことだと考えていた。 バルキリー隊は元々管理局の魔導士。つまり魔導士の手の内と戦術を内部から知る者達であり、簡単な戦術ではすぐに見破られてその大火力でねじ伏せられるだろう。 ジョンソンにはそれが最大の不安材料だった。 「(だがそれこそオレ達の力の見せ所だ!)」 ジョンソンは改めて気を引き締めると、鬼軍曹と呼ばれた恐面(こわもて)で部下達を威圧した。 そこへ包囲開始の合図が送られてくる。 「奴らに地獄を見せてやれ!転送開始!」 命令と同時に部隊を一括りのミッドチルダ式魔法陣が飲み込み、瞬時に予定空間へと転送した。 目前にはVF-1が3機。どうやらガウォークで急制動をかけたところで突然現れた敵からの攻撃に慌てているらしく、3機には組織立った連携は見られなかった。と、なれば占めたもの。 「てぇーーー!!」 ジョンソン以下彼の指揮する15人の火線が一斉に火蓋を切り、そのすべてが1機のVF-1に吸い込まれた。 さすがの装甲もその攻撃に耐えきれず撃墜判定。機体は断末魔のようにミサイルを斉射するとすぐさま転送送還された。 置き土産たるミサイルは10発程度であったが、憎々しいことに自分の部隊と包囲している他2部隊の攻撃を一時的に逸らすことに成功して残り2機が連携する時間を稼ぎだした。 しかしもう遅い。あの2機もすでに消耗は激しいようだったし、包囲部隊は巨大な全方位シールドで敵を完全に閉じ込めているため包囲を突破するのは不可能。そう時間を掛けずに落とすことができる筈だ。 しかし残るバルキリー隊の反撃は熾烈なものだった。 各方面でお互い視認できないほど分散していたはずのフロンティア基地航空隊だが、まるで相互の意志疎通が常に行われているかのように集合を果たしていた。 作戦開始からたった20秒。ジョンソンが気付いた時にはすでにそれらは自分たちとは対岸の部隊を攻撃するところだった。 『これだけ人数がいれば余程の飽和攻撃でない限りミサイルの迎撃など簡単。ガンポッドの攻撃だって9~10機ぐらいなら魔導士部隊の全方位シールドで耐えきれる』 八神はやてはこう思ってこの作戦を決行したのだが、バルキリー隊の集弾率は予想を遥かに上回っていた。 集ってきた敵の3個編隊は迎撃を編隊単位で回避しながらバラバラの角度から同時に、しかしロックオンしたかのように全く同じ場所に集中射してきた。 9条もの魔力砲撃を浴びたその場所のシールドは数秒で崩壊し、そこにいた魔導士数人は瞬時に壊滅させられた。 まさかこれほど対応が早いとは思っておらず慌てた魔導士達はジョンソン含めほぼ全員が全方位シールドの維持という重要な任務を忘れて、新たな高脅威目標へとデバイスを照準する。 しかしそれこそバルキリー隊の思うツボだった。 防御から攻撃への転換には古今東西〝隙〟という名の多大のリスクを背負うことになる。それも集団であれば地上の航空管制局かホークアイの管制によって冷静かつ的確に行われるべきものだ。 魔導士部隊は司令官である八神はやてとダイレクトに意志疎通ができるリィンフォースⅡがそれを行っていた。彼女の能力もそれなりで適切な運用であったが、今回は相手が悪かった。 『違う!上や!』 通常の軍用回線でなく、民間の地上局経由で届いたはやての声。気づけば管制用のデータリンク回線は完全に沈黙していた。 どうやらバルキリー隊は反撃段階で広域ジャミングを行っており、電磁波を用いていた魔導士部隊のデータリンク、レーダー、他回線を全て封鎖されていたらしい。おかげで最初の増援の察知も遅れたようだ。 上空に視線を向けると、太陽を背に1発のクラスターミサイルがロケット弾を散布し始めた所だった。 「総員退避!!」 ジョンソンの指示が飛び、連携など取りようがないので各自バラバラに個人転送していく。しかしAランク魔導士とて転送魔法の発動には1~2秒の個人差がある。それは致命的だった。 「畜生!!」 そんな罵りなど関せずに彼の目前で多数の友軍が転送が間に合わず魔力爆発に呑まれていく。 猛烈に迫る魔力衝撃波。しかしジョンソンはなんとかその業火に呑まれる前に転送脱出した。 結果的に半数程の魔導士がクラスターミサイルの業火に包まれて撃墜判定。一方バルキリー隊はその加速力を生かして現場から離脱し、転送及び高速移動魔法で命からがら逃れた魔導士を各個撃破していった。 (*) 作戦失敗から5分後 「敵の編隊が旋回してくるぞ!垂直に展開して撃ちまくれ!」 ジョンソンが部下に檄を飛ばす。 臨時編成にも関わらず部下達は密集態勢から瞬時に展開して壁を形成する。 そこへ3機の敵編隊より放たれた6発のミサイルが迫る。Aランク魔導士である自分達にとってそれを迎撃することはさほど難しくはない。しかし高速で回避運動するので時間稼ぎの囮としては優秀であった。それにそれを迎撃しない場合の被害も計り知れない。 部隊の半数の火線が必然的にミサイル迎撃へと当てられ、残りが敵編隊に放たれる。 「おいおいマジかよ!?」 1人の魔導士が目前の光景に声を荒げる。 火力密度が半分まで低下した事で敵はこちらの迎撃をものともせず、PPBと装甲でごり押してきたのだ。 そしてミサイルが放たれてから5秒後、敵は後ろへと抜けていた。 あちらに被害はない。しかしこちらは30ミリ模擬弾で12人中4人が転送送還されていた。 追撃や追い撃ちしようにも敵はすでに遥か彼方。 「奴ら速いし硬すぎる!」 へッドオン(相対)からたった5秒では砲撃一発を放つのが限度。さらに砲撃によるデバイス冷却のせいで模擬弾を受けきる程のシールドが展開出来ず、ただの的であった。 バルキリー隊はその速度とガウォークの旋回性能、そして火力を有効活用した一撃離脱戦法に終始し、魔導士部隊にはまったく有効弾が入れられなかった。 それを補うために連携を取ろうにもあれ以来魔導士部隊はバラバラに分断されていて、索敵範囲外の友軍の位置すらわからない状況へと追い込まれていた。 「さっきの作戦で不覚を取られなきゃ・・・・・・!」 ジョンソンは悪態と共にデバイスを強く握り締めた。 いまでは通信回線は民間をも封鎖されてしまったので使えない。 かつて小隊長だった自分も部隊が散りじりになったため、所属に関係なく生き残りをかき集めている。しかし敵は一定以上のグループになると容赦なく攻撃してくるので他の場所でも小グループで各個に戦い、一方的に撃破されているようだった。 (このままじゃ負ける・・・・・・!) 念話を含めた全周波に対してスクランブル(ジャミング)を掛けているにも関わらず組織的に行動するという従来の技術ではありえないということも相まって歯噛みするジョンソンだが、沈黙していた無線に久しぶりに声が入った。 『八神はやてより全魔導士部隊へ。現在私の魔力を使ってECCM(対電子妨害手段)を展開中。しかし短時間なので簡潔に説明します。これより演習空域中央のジョンソン一尉の部隊に〝切り札〟を転送します。生存者はそこに集合。以降彼女より直接指示を受けてください』 それだけ告げると再び回線は封鎖された。 (切り札だと?しかも俺の所に!?) すぐに部隊に円陣を敷かせて周辺警戒。そして少人数のグループが2つほど合流した時、遂にそれはやってきた。 展開された魔法陣から出てきたのは外見年齢に似合わぬ威厳と風格を備えた人物だった。 「これより私が指揮を取る。異存はないか?」 もちろん肯定以外の意思表示をする者はなかった。 (*) 飛び交うミサイルと模擬弾。そして魔力砲撃。所々で魔力爆発の花が咲き、断末魔の悲鳴とともに散っていく。 戦況はフロンティア基地航空隊側の圧倒的有利に傾いていた。それは何より指揮管制能力の差にある。 互いに火力・航空管制センターである『ホークアイ』の指揮・火力管制が受けられぬため、各自で対応している。 魔導士側は先ほどまで小隊ごとに分けてそれをはやてが切り盛りしていた。しかしリィンの手伝いがあるとは言え人が1人で行う戦闘管制には限界があり、それがデバイスにしか頼れぬ魔導士の限界だ。 しかもそれすらこちらの展開する広域ジャミングで封じている。 バルキリー隊は数も少なく、フォールド波を使用したJTIDS(ジョイント・タクティカル・インフォメーション・ディストリビューション・システム。統合戦術情報分配システム)を全機に配備している。 そのため魔導士には長い訓練と互いの信頼性を必要とする目標の割り当てや火力集中といったことをFCS(火器管制システム)のリンクによって難なくこなす事ができる。 また、索敵外の敵や友軍の情報もデータリンクを通してリアルタイムで知ることが出来るため効率的な部隊運用が可能だった。 今フロンティア基地航空隊を任されているスコーピオン小隊の隊長、アーノルド・ライアン二等空尉は久しぶりの部隊指揮に心躍らせていた。 彼は元々地上部隊の対テロ特殊部隊、通称『特別機動隊』の空戦部隊に所属していて、魔導士ランクはA+だ。しかし才能に恵まれなかった彼のリンカーコアはクラスBだった。(通常魔導士ランクとリンカーコアのランクは釣り合うものだが、上回っているのは彼の努力の証と言えよう) さらに彼は25歳の若さにして豊富な実戦経験と科学技術に対する深い教養があった。 しかしそんな彼は4ヶ月前に、突然の異動が命じられた。配属先はまだできたばかりの教導隊。それも教官としてではなく、生徒としての入隊だった。 最初彼は 「左遷された!」 と大いに嘆いた。しかし他の生徒の経歴を見たライアンはある共通点を見つけた。 自分を含めほぼすべての者がミッドチルダ防衛アカデミー、もしくは通常大学で工学を履修おり、優秀者であること。 リンカーコアのランクは低いが、管理局の未来を十分背負っていける優秀な人材が階級を尉官以下から問わず採用されていること。 原隊では十分誇れる実績をそれぞれもっていること。 この3点だ。この事からこれが左遷でなく、何か大がかりな革命の予兆と予感したライアンは粛々とそれを受け入れることにした。 結果としてそれは大当たりだった。 彼は今でも最初にやったOT・OTMの理論を聞いた時の感動を鮮明に覚えている。 それは既存の流体力学の理論をねじ伏せ、魔法技術との融合で更にねじ曲げることが可能になったOT改『アクティブ空力制御技術』だったが、その感動は言葉に尽くせないものがあった。 今では彼は、オーバーテクノロジーとミッドチルダの技術の粋を結集して改良されたヴァリアブル・ファイターという機体を操縦できることを誇りに思っていた。 閑話休題 ライアンは各隊に指示を飛ばしながら敵を撃破していく。 しかし彼らフロンティア基地航空隊全体を覆うある一つの認識があった。 『自分達は確実に負ける』 端から見ると一方的優位にあるように思えるが、それは幻想に過ぎない。 バルキリーの出力を持ってしてもこれほどの大規模なジャミングをこれ以上維持することはできないし、何より弾薬がない。 VF-1Bは中HMM:8発、MHMM:32発。VF-11はこれに内蔵型MHMM:10発、クラスターミサイル:2発。そして2機種共通の30mm多目的ガンポッドの模擬弾3000発超。 使うと無くなる兵装はこれだけだが、単独ではMMリアクターを使っても魔導士を撃墜するのは難しい。 彼らは対魔法戦のエキスパートであり、魔力砲撃などの単純魔力攻撃に対する対処法が腐る程蓄積されている。 かといって近接戦闘こそ相手の思うツボであり、結局弾薬の量こそが生命線であった。 ライアンは攻撃の合間に友軍の全弾薬量と敵の配備を見直す。 自らの指揮下にあるバルキリーは残り13機。大抵の機がミサイルを80%以上撃ちきり、ガンポッドの弾薬が半分ぐらいの機も珍しくない。 魔導士はジャミングのおかげでバラバラにこそなっているが、その数は凄まじい脅威だ。連携を取り戻しさえすれば防御陣のままチャンスを伺っているらしいC群を伴って大規模な反抗に打って出てくるのは必至だった。 頼みの制圧兵器であるクラスターミサイルも自分と他2機が保有する3発しかない。 これでは派手に正面戦闘をすれば全兵器を使い果たしてしまうだろう。 だからと言って座して負けるのは面白くない。 「只では負けないぞ・・・・・・目にもの見せてやる!」 そのための戦術は既に練り上げている。 『スカル小隊、交戦』 何度目かの交戦宣言が無線機から聞こえる。 「これだけ数が・・・・・・な、なに!?」 ライアンはその異常事態に画面を二度見することになった。先ほどまで13機それぞれのライフが表示されていたのだが、突然2機の反応が消えたのだ。 どちらもスカル小隊の機体で、中央へと集結し始めたらしい敵の撹乱のために送り、さきほど交戦宣言を聞いたばかりだ。 故障かとも思えたが、現実であることを告げるAWACSの撃墜報告が無線から届いた。 「どうやって落とされた?」 確かにそこには10人程のグループが形成されているようだったが、それでもこんなに一瞬ではやられないはずだ。 「カプリコン小隊、状況は分かるな?」 『ああ、スカル小隊が交戦宣言の3秒後に壊滅した。だろ?』 「そうだ。中央に一番近いお前の小隊に原因を探ってもらいたい。こちらもすぐに急行する」 『了解。必ず正体を暴いてやるぜ!』 レーダーの中でカプリコン小隊のアイコンたちが演習空域中央へと転進していった。 ライアンも操縦桿を倒して中央へと進路を取る。彼らとは10秒ぐらいの差で到達できるはずだ。 カプリコン小隊のアイコンが射程へと突入する。刹那2機のVF-1Bの反応が消えうせ、隊長機であるVF-11Sの転換装甲のキャパシタが一気になくなった。 どうやらとっさにバトロイドに可変することでその一撃を凌いだようだった。 『こちらカプリコンリーダー!敵六課戦力見ゆ!』 ロックオンアラートをBGMに開かれた回線が叫ぶようにそう告げる。 『ライアンよく聞け!敵は―――――!!』 しかしそれは途切れ、同時にデータリンクの反応をも消えた。 「カプリコンリーダー!・・・・・・おいジョエル!応答しろ!」 当然応答はなかった。 (バカな!レーダーにSランク魔導士の反応はないはずだ!) ライアンは改めてレーダーを見たが、その場所にSランクを示す赤い反応はなかった。しかし考えるには接敵までの時間がない。彼は僚機に注意を促すと顔を上げる。その時、隣を並進していた僚機が撃墜された。 彼はその正体を一瞬で悟ると、操縦桿を前いっぱいに倒して機体を無理やり下降させた。生き残る僚機も続く。 ちなみに、普通なら過度のマイナスGがかりレッドアウト(頭に血液が逆流して失神する現象)してしまう程の機動だ。しかしEXギアであるデバイスの重力制御装置の恩恵で、この程度ならそれはある程度なら相殺されるようになっていた。 頭上を見上げると、さっきまで自分達のいた位置にチェーンで繋がれた刃物が擦過していった。 僚機の撃墜でジャミングはもう打ち止めだ。ライアンはECM(電子妨害手段)を切ると、彼女に呼びかけた。 『(さすがですね。シグナム〝隊長〟)』 念話によって送られたメッセージの返答はすぐに来た。 『(ほう、ライアンか。久しいな)』 シグナムは少し離れたところでその〝隠れ蓑〟から姿を表した。 シレンヤ氏 第14話その2へ
https://w.atwiki.jp/bbaa/pages/279.html
(1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10) (11) (12) (13) (14) (15) (16) (17) (18) (19) (20) (21) (22) (23) (24) (25) (26) (27) (28) (29) (30) (31) (32) (33) (34) (35) (36) (37) (38) (39) (40) (41) (42) (43) (44) (45) (46) (47) (48) (49) (50) (51) (52) (53) (54) (55) (56) (57) (58) (59) (60) (61) (62) (63) (64) (65) (66) (67) (68) デフォルメAAコント集 階層都市 節分の日 Google 乳ランキング ブレイブルーロゴいじり レイチェルいじめ 上半身だけマッチョ 机 ズェンガ 細かすぎて伝わらないモノマネ選手権 もうクソスレは立てないって約束したじゃないですかァーッ! BBAAマトリョーシカ 「ココノエ、ちょっといいか」 キャラ時計 BBad AApple ぶるらじネタ 398 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2010/11/20(土) 12 34 00 ID Zacwwv3Q0 ⌒ - ⌒ 7/7| ---─--- \|| | |/ '⌒ヽ | | l l|| ニニtxニ''l+/..( )=( )= |// ○ ○ ヽ .|| L ィ=a= . .=a==! !|! }1 (y○')》コ^7 ,,ノ(、_, )ヽ、,, |{ | VV | }リ |  ̄ ´|.  ̄ / i| '、 〕 'l ` ..r父_― ト‐=‐ァ' . | ゝ ノi \ ! 、l.レ 、 リ .ヽ || 1 /ナ'´|{l爻 `ニニ´ . /  ̄ ̄ ̄ ̄ ヾヽ.  ̄ ̄ ̄ /|/ ! 卜 ゙' 、 _ ニ..--`ー‐--‐‐―´´\ `i {ー―‐┘ l\  ̄ / ./ |゙∟ 弋 /ン一''''''──── ⊂ニニ> ゝ、'l''ヘ1'|||| !! !!ニニニニヽ、 | THANK YOU BLAZBLUE 八 `゙l八ヤぃ....,,_ __ l l .| and.. | ヽ _ | ヾ'ゝ、.._ ▼/ | | | HAPPY BIRTHDAY BLAZBLUE! V | ヽ | / |ニニニニニニ ____ ,、 \_| ノ___ \ ソ ノ (●) | | / \__lヽl\/ \/l/| / =- ァ' ,. , ' 、、 ァ  ̄`ヽ、___ (◎γ |\ ,.-───-.、└-, i /ゞ,Α┴Α⊥! iヽ.ン「ヽ i | |/ .| |∨ レ', / ∨レ'| |/ / \ 、 , /ヽ \ヽ/ .ii'y@、,@y ! ,.-、 .} ) /─┤_/ | |(・) ∨ (・)| | 7 l <゚>≡<゚> l ヾ ji_i_ i i_i_,.!ー'ク/_/ //399 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2010/11/20(土) 12 37 10 ID pnnBiqgA0AAだけに関していえばとんでもないクリーチャーを生み出してくれたな400 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2010/11/20(土) 13 07 50 ID zRKIOhxA0 [1/2]ほぼガリガリ君なのに姫様と認識してしまう...しかしタオは不憫だけどかわいいな401 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2010/11/20(土) 13 18 10 ID d6imFLLw0ガリガリ君ではない、ガリ子ちゃんだ
https://w.atwiki.jp/pixno/pages/222.html
『クロス・ブレイク』 作者:ファル ステータス:連載中 タグ:ファンタジー、シリアス、ライトノベル、近未来 リンク:(別窓) コメント: オリジナル系小説【クロス・ブレイク】を執筆開始。近未来の現代を背景に、ファンタジー路線で書いていきます。 互いに相対する立場の主人公達が織り成す人間模様や世界観を表現できれば、と思っています。 なお、この作品は友人にキャラ設定と時代背景を作成していただき、それを元に私が物語りを作成する、 いわば「共同作品」となります。 現在「メガネが本体!?」も同時連載中のため、大変ではありますが、頑張っていきますので、どうぞよろしくお願いします。
https://w.atwiki.jp/nanohass/pages/255.html
あらすじ クロノは青春を取り戻しちゃった ???「何も怪しがる事はない、僕も六課の構成員だ(一応)」 エリオ「怪しい・・・」 ティアナ「怪しい」 シグナム「怪しい・・・」 フェイト「マスクがお洒落・・・」 ???「僕の名前はクロノス・ハーヴェイ・・・非常勤って事になっている」 なのは「ハーヴェイって確か・・・」 フェイト「クロノの・・・旧姓だっけ・・・?」 ???「い、いいや違う!ハーヴェイじゃなくて・・・その・・・か・・・カ・・・」 キャロ「か?」 ???「!そう!!柏原・リーゼ・ハラ王だ!」 スバル「嘘付けえええええええええええ!!」 シグナム「そんな名前の人間がいるかーーーー!!何処の世界の人間だお前ーーー!!」 ティアナ「リーゼって何!!」 なのは「まぁまぁ、落ち着いて」 フェイト「人を外見で判断してはいけないわ・・・私達に任せて・・・」 少女検査中・・・ なのは「よろしく、ハラ王」 一同「ええええええええええええええええええええええ!!」 シグナム「そんな怪しい奴が六課にいるわけないじゃないか!!」 フェイト「もぅ、失礼じゃない、ハラ王に」 ヴィータ「み・・・見つけた・・・アイゼンとあたしの帽子・・・!てめえ!さっきはよくもやってくれたな・・・」 一同「忘れてた・・・」 なのは「ど、どうしたのヴィータちゃん・・・」 ヴィータ「そこの仮面野郎にやられたんだ!!」 スバル「ホントだこれ仮面だ」 シグナム「仮面だな」 ヴィータ「仮面はどうでもいい!!あたしの帽子とアイゼンを返せ!!」 ハラ王「フッフッフ・・・何をふざけた事を、そういうお前こそ・・・僕の執務官制服を着てるじゃないかーーー!!!」 「ばらしやがった・・・」 ハラ王「それにそいつは八卦集を設立させない為にはやてを出かけるように仕向けさせようとしていた」 ヴィータ「ば・・・馬鹿な・・・なんでそんな・・・」 ハラ王「もう止めるんだ・・・大体こんな大勢の前で・・・バインドかかりっ放し・・・ブフッwwwwwwwwwww」 ヴィータ「お前がかけたんだろうがぁ!!!草を生やすなー!!!もういい、食らいやがれええええええええええ、アイゼン、ギガント・・・」 ハラ王「ブレイズ・キャノン」 ヴィータ「え、ちょ、はや、うわああああああああああああ!!!」 シグナム「い・・・今のは・・・なんという速度と威力・・・って・・・あ(執務官じゃん・・・)」 ハラ王「高町なのは・・・こいつの代わりに・・・僕を八卦集に加えないか?」 なのは「もちろん!仮面担当月の名をあげるの!」 フェイト「いいのかなぁ・・・何処からどう見ても後見人なのに・・・」 なのは「なんにしても、これでようやく八人!長かったなぁ・・・」 シグナム「ヴィータ・・・哀れな奴だが・・・死して屍拾う者無し、許せ・・・」 なのは「せめて・・・ヴィータちゃんは・・・沖さんなの!」 一同「沖さん・・・グラサンじゃん・・・」 前へ 目次へ 次へ
https://w.atwiki.jp/cfvanguard/pages/635.html
かげろう(炎獄封竜 ウェザークロス軸) デッキ紹介・戦術など かげろう(炎獄封竜 ウェザークロス軸) 主なカードキーカード サポートカード トリガー構成 プレイング考察 弱点と対抗策 コメント サンプルレシピ 外部リンク 主なカード キーカード 《炎獄封竜 ウェザークロス》 ヴァンガード1枚にパワー+10000を与え、相手のリアガード2枚を退却させ、相手にデッキトップ4枚からグレード2を2枚までのスペリオルコールを要求するブレイクライドを持つ。 アタック時にリアガードが相手より多いならパワー+2000を得る。 得られるアドバンテージが1:2交換〜3:2交換なのでディスアドバンテージになる可能性もあるが、2枚をスペリオルコールする可能性はそれほど高くはなくスペリオルコールに成功したリアガードの枚数が1枚以下であれば1:1交換以上がほぼ成立するので元は取れる計算となる。 スペリオルコールされたとしてもグレード2のリアガードが増えるので、《封竜 ジョーゼット》のクリティカル増加や《炎獄封竜 ブロケード・インフェルノ》の退却効率を上げることができるため、実に相性が良い。 問題は能力の性質上、相手は確認したカードの中にグレード2があったとしてもスペリオルコールしなくても良いという選択肢があること。ブレイクライドしたユニットや《炎星の封竜騎士》の存在にもよるが、スペリオルコールされるケースは少ない。 多少のデメリットを持つ退却能力と考えたほうが良いのかもしれない。 サポートカード トリガー構成 内容 プレイング考察 内容 弱点と対抗策 内容 コメント デッキの編集議論に。雑談をする場合などは共有掲示板をご利用ください。 コメント すべてのコメントを見る サンプルレシピ +... メインデッキG ユニット 枚数 備考 0 封竜 テリークロス 1 FV 封竜 ターポリン・ドラコキッド 4 封竜 アートピケ 4 封竜 ドビー 4 封竜 シャーティング 4 1 封竜 ガリサージ 4 封竜 ドスキン 4 封竜 バーズアイ 3 封竜の獄卒 アータル 4 2 炎獄の封竜騎士 4 封竜 グログラン 4 封竜 バラシア 3 3 炎獄封竜 ウェザークロス 4 封竜 シアサッカー 4 GデッキG ユニット 枚数 備考 4 炎帝龍王 ルートフレア・ドラゴン 4 神獄封竜 グラニットクロス 4 神獄封竜 クロスオリジン 4 炎帝龍王 アジールオーブ・ドラゴン 4 外部リンク カードファイト!! ヴァンガード Wiki カードファイト!! ヴァンガード 共有掲示板
https://w.atwiki.jp/nanohass/pages/3315.html
マクロスなのは 第7話『計画』←この前の話 『マクロスなのは』第7話その2 「ど、どうして止めるんですか!?」 なのはが珍しく声を荒げる。 「これ以上聞くのは勧められない。・・・・・・きっと君は後悔する」 「構いません!お願いします!」 なのはの懇願にレジアスは彼女に再度答えが変わらない事を確認すると、再生を押した。 沈黙 ただ爆音が響く時間が10秒ほど続くと、微かな声がした。 『・・・・・・ぃゃ、いやだよ!わたしまだ死にたくない!なのはちゃん、誰かお願い、助けて!私にはまだやりたいことがたくさん残ってるの!私には、私にはぁぁぁーーーーー!!』 恐らく最終防衛ラインであった全方位バリアを破られたのだろう。直後ガラスが割れるような音とスピーカーを割らんとする程の断末魔の悲鳴が部屋を包んだ。 そこで今度こそ再生が終わった。 しかしアルトはなのはの顔を窺うことができなかった。彼女はそれほどの負のオーラを放っていた。 「さて、君はガジェットとの戦闘に慣れている。その見解から聞かせてほしい」 「・・・・・・はい、なんでしょうか?」 なのはが顔を上げ気丈に振る舞う。目に涙を溜めて・・・・・・ 「シングルAランクの空戦魔導士部隊1編隊(3人)と、ガジェットⅡ型の10機編隊が会敵した場合、どうなると思うか?」 「適切に対応すれば十分ガジェットの撃破は可能であるはずです」 なのはのセリフに自信がこもる。 彼女は教導という仕事にはまったく妥協を許さず、しっかりした人材を育てることを誇りとしていた。それは短期の教導をしてもらった俺やフォワードの新人達だけではなく、以前からそうであったはずだ。 彼女の自信はそうした自負と誇りを背景に確立されたもののようだった。 しかしその自信も現実の前には脆かった。 「ではAランクをリーダーに置き、大多数のB,Cランクの魔導士で形成されている現状の部隊ではどうだ?」 「それは・・・・・・」 なのはは口を濁す。 彼女が担当したのは彼女が確立した戦法が使いこなせる最低クラスAの魔導士に限定されていた。しかしクラスAのリンカーコア保有者はキャリア組といわれるようにエリートに分類され、その数は極めて少ない。 なのは自身そうした背景を十二分に知っていたのでそれに対応するべく彼らにできうる限りのことを教えていた。だが相手が予想を超えて強大であった場合、その被害は恐ろしいものになることは不可避であった。 「すみません・・・・・・」 なのははもう俯いて喋れなくなっていた。 「甘いよ、高町空尉。これが現実だ」 映り変わったディスプレイには予想される1年後の損耗率が表示される。 〝Aランク 25% Bランク 50% Cランク 75%〟 なのはは遂に堪えきれず泣き出し、その数字が的外れでないことを表した。アルトは彼女の背中をさすりながら呟く。 「これほど逼迫していたのか・・・・・・」 この損耗率ならばまだ殉職者が12人〝しか〟いないというレベルだ。なぜならもし、Aランク1人、Bランク4人、Cランク5人で1部隊の場合、最悪半数以上が帰還できない。 アルトの驚愕に、レジアスは追い討ちをかける。 「加えて、先ほど六課から報告があった。君達は確か、今回の戦闘で新型空戦ガジェットと遭遇したそうだね?」 アルトは背筋から血の気が引くのを感じた。あいつら―――――「ゴースト」は能力リミッター付きとはいえ、最精鋭たる六課が苦戦した。つまり彼ら、現状の空戦魔導士部隊が会敵した場合など、考えるまでもなかった。 (*) 今、応接室にはアルトとなのはの2人しかいない。それはレジアスが 「高町君が落ち着くまで我々はフェニックスを見に行ってこよう」 と言って田所を伴い、部屋を出ていったからだ。 あれから15分。なのははまだ嗚咽を漏らしながら涙を流している。 無理もないことだった。彼女が友人をどれほど大切にしているかをアルトはよく知っている。 そんな彼女がそういう友人の無惨な死を知らされ、今後も死者は増えるというのだ。その心中、察するに重かった。 アルトは根気よく彼女が落ち着くよう努力したところ、だんだん嗚咽が少なくなってきた。 そしてなのはは訥々と喋り始めた。 「・・・・・・栞とはね、教導隊の同期だったからよく話したの。生い立ちとか、夢とか。その時の私はみんなを守れる気でいたの。・・・・・・でも結局私は、自分の見えてる範囲の人達しか・・・・・・いや、誰も救えてなかったんだ・・・・・・大切な友達だって・・・・・・ほんとダメダメだよね。私なんて・・・・・・」 普段の彼女、エース・オブ・エース『高町なのは』からは想像できない弱音の数々。それは彼女がいままで1人でため込んでいたものだ。 幼少期から受け継がれているこの、悩みを1人でため込んで処理しようとする悪い癖はいまだに彼女を束縛していた。 「・・・・・・俺は、そうは思わない」 アルトは立ち上がると、俯くなのはに昔話を始める。 「あれは、フロンティア船団がバジュラに初めて襲われた時だった―――――」 ―――――――――― 燃え上がる市街地。 コンサートを開いた歌手(シェリル・ノーム)に、混乱への対応をしないでそそくさと逃げようとしている事に対する文句を言いに行ったアルトは、彼女のボディガードによって気絶させられていた。 「くそ!統合軍はなにをやってやがる!」 地面に叩きつけられた痛みでガンガンする頭を上げ、野外を見渡すと、その赤い圧倒的な存在があった。 よくみれば防衛出動したらしい統合軍のベアトリーチェ(8輪の装甲偵察車。偵察車とあるが、実際には105mm速射砲塔を搭載しているため従来の戦車のように運用される)があちらで数両大破している。そして目の前の怪物(バジュラ)には被弾したらしき弾痕があった。 つまり統合軍は必死に戦ったが、敵が圧倒的だった。 そういうことなのだろう。 逃げられないアルトは統合軍の質の低下を招いた、時の政府に悪態をつき、後ずさる。 「いやぁぁーっ」 場違いな悲鳴がしたのはその時だった。驚いてそこを見ると、先ほど道案内した緑色の髪をした少女だった。ビルの壁面に追い詰められ、腰を抜かしている。 なお悪いことに怪物は彼女に興味を持ったらしく、そちらへと方向を変えた。 (どうする・・・・・・俺は・・・・・・!) 逃げるなら絶好のチャンスだ。今怪物の意識は完全にそれている。しかし――――― (見捨てるのか!?) 怯え、すくみ、ただ恐怖するしかない少女を。 だが助けるにも今のEXギアでは、彼女を助けて2人で離陸するだけの推力はなかった。 怪物の頭らしき物に付いた無数の目が、妖しく光る。しかし次の瞬間、その頭を曳光弾混じりの機関砲弾が殴打した。それを行ったのは純白に赤黒ラインの映えるVF-25Fだった。 『さっさと逃げろ坊主!仕事の邪魔だ!』 そのバルキリーのパイロットのものであろう割れた声がEXギアの無線を介して届く。 VF-25Fはガウォーク形態に可変するとバジュラを抑え込んだ。 だがアルトは言われた事と正反対の行動に出ていた。先ほどの少女に向かって全速力で走り出したのだ。 しかし、怪物の爪が抑え込んでいたVF-25Fのコックピットを襲い、キャノピーを大破させた。 『負けてたまるかよ!』 パイロットは自衛用のリニアライフルを1挺担ぎ、EXギアで飛翔する。パイロットにもアルトの意図がわかっていたのだろう。彼女から数十メートルも離れていなかった怪物を、1区角先まで誘導する。 『やらせるかよ・・・・・・!ここは俺たちの船、フロンティアなんだからよぅ!!』 彼はそう叫んでリニアライフルで4.5mmケースレス弾を怪物に叩き込む。しかし、VF-25Fの50ミリ超級の機関砲すら効かない相手には全く効果がない。 「やめろ!死んじまうぞ!」 アルトは叫ぶが、パイロットは 『・・・うるせぇ!坊主、早くお嬢ちゃん連れて逃げるんだよ!』 と、まったく取り合わなかった。 ―――――――――― 「それでパイロットさんはどうなったの?」 なのはが先を促す。 「あの後、バジュラがパイロット―――――ギリアムを掴んで―――――」 アルトが広げた手を閉じ、強く握る動作をする。それを見たなのはは痛々しい顔をして背けた。 「だがな、彼は最後の最後まで撃つのをやめなかった。多分彼は守ろうとしたんだ。悪態をつくことしか出来なかった俺や、怯えることしかできなかったランカを。だから俺は周りの人間・・・・・・いや、目の前の人間を守ろうとするだけでも尊いと思うんだ。そうでなければ、あのVF-25を遺してくれたギリアムに、なんと言えばいいかわからない・・・・・・」 悲しそうに握りこぶしを振るわせて語るアルト。その時なのはの脳裏に2週間前の光景がフラッシュバックした。 それはVF-25の魔導兵器への改装が終わって、ついでに塗装も変えるか?という話になった時のことだ。 アルトはSMSの国籍表示マークはともかく、その純白に赤黒ラインの塗装を断固として譲らなかった。 今思えば、彼の3代目VF-25にも引き継がれたこの塗装は、アルトに掛けられたカース(呪い)なのだ。ギリアムを初めとする散っていった者の意志を継ぎ、人々を守るための・・・・・・ 「・・・・・・ありがとう、アルトくん。おかげで元気が出てきた!でも、今日はみっともない所ばっかり見られちゃったな~」 テヘへ、という笑顔はいつもの彼女のものだった。 その時、計ったかのようにドアが開き、レジアス達が入って来た。 (*) 「それでは続きに入ろうか。この損耗率に憂いた我々は、低ランク魔導士でも運用可能な装備の開発に着手した。今回リニアレール攻防戦でその実用性を示した新型デバイスもこれに当たる。これは陸士達の装備だが、空戦魔導士の装備を考えた結果出たのがバルキリーだ」 ホロディスプレイにバルキリーを使うことの有用性を箇条書きにしたものが示される。 MMリアクター(擬似リンカーコア)の導入でリンカーコア出力がクラスCならBへ。クラスBならAへ。クラスAならSという超絶的な火力になる。(事実、クラスAAのアルトのガンポッドから撃ち出される最大出力時の魔力砲撃は、シングルS+の威力を有している) 全体的に魔導士ランクが低くできるため、管理局の規定にある『1部隊が持ちうる魔導士ランクの限界』がほぼ無視できる。 非魔力資質保有者を整備員や生産工として大量雇用し、非魔力資質保有者の就職氷河期に歯止めをかける。 ファイター形態は速度が速い(音速以上)ため、即時展開性が向上し、素早い対応ができる。 局員の生存性の向上。 それらを見る限り悪いことはないように思えた。 「これらの理由からバルキリーの制作は決定された。わかってくれたか?」 2人は異論なく頷いた。 「我々はこのように公表するつもりだ。あと、彼女の遺言も・・・・・・。これで世論はわかってくれるだろうか?」 レジアスが2人に再び問う。 「レジアス中将の考えは間違ってないと思います。だからみんなにも―――――栞にもきっとわかってもらえると思います」 なのはの同意にレジアスは 「ありがとう」 と礼を言いい、田所に報告を続けるよう促した。 (*) 田所の報告が終わり、4人で修正点などを協議して一段落したのは昼の12時だった。 「そろそろ私は本部に戻らなければならない。田所所長、バルキリーの開発を急いでくれ」 レジアスは立ち上がると、田所に向かい合って小さく頭を下げる。 「承りました」 そしてレジアスはアルト達を振り返ると、深く頭を下げ 「ミッドチルダをよろしく頼む」 と言い残し退出して行った。 アルト達はまだ、彼の言葉の裏に隠された重さには気づいていなかった。 田所は深呼吸をすると、アルト達に向き直って言う。 「さて、アルト君や高町君ももうお昼だろう? 食堂に行くか?」 田所の提案に2人は頷く。そして 「考えて見れば俺はまだ朝飯前じゃないか!」 と悪態をついたアルトに、なのはと田所は一様に笑う。 「じゃあ行こうか。ああ、アルト君。昨日君が作ってくれた料理だがね、料理長にも食わせたらいたく気に入ったらしくてね。作り方を教えて欲しいと言っていたんだ」 昨日の料理とは、田所と談笑する時に、小腹が空いたアルトが作ったつまみだった。 「え?アルトくん、料理上手なんだ。私も食べたいなぁ~」 なのはが上目遣いに見てくる。アルトは胸を叩き、宣言する。 「いいだろう、みんな俺にまかせとけ!」 「やったぁ!」 ―――――さっきの重い雰囲気はどこへやら。 2人は田所を加え、食堂へと向かった。 (*) 食堂には、昨日のコンサートの熱気は完全になく、閑散としていた。 やはり研究職。昼の12時と言えど、机や実験施設からなかなか動けるものではないようだ。 そして全員で厨房に行くわけにも行かないので、なのはと田所は席で待つことになった。 (*) 「え?この肉使うの?」 まだ若い料理長はアルトの手際の良さに感心しながら訊く。 アルトの作ったつまみとは唐揚げだった。しかし彼が手に取ったのはミンチになった牛肉。そのため怪訝に思ったのだろう。 「そう、ここがポイントなんだ」 そう言ってアルトはもったいぶりながらその秘密の具材を料理長に示す。 「それは・・・・・・!?」 彼は絶句する。 アルトの手に乗ったもの、それは豆腐だった。 <作り方は家業秘密により伏せます> 「すごい!食感が、肉のそれと同じだ!それどころか柔らかくて美味しい!」 料理長は歓喜しながら、2個目を口に運んだ。 (*) 結局料理長に10個以上持っていかれたが、材料費がかからないため大量生産に向いたこの唐揚げ団子はその程度では減らなかった。 (ちょっと作りすぎたな・・・・・・) しかし、結果としてアルトの反省は無用なものとなった。 (*) なのは達の座っていた席の周りになぜか20人以上の人が集まり、黒山のひとだかりになっている。 研究員かとも思ったが、着ている服は技研の正装である白衣やツナギではなく、地上部隊の茶色い制服だ。 そこからは会話が聞こえてくる。話しているのはなのはと、制服を着た少女だ。 内容から察するに、空戦のアドバイスのようだ。 制服を着た少女が彼女1人しかいないためか、その存在感は群を抜いている。 年の頃は15,6だろうか。幼さを残す顔立ちのなかで、大きな目を見開き、頬を赤く染めている。特に大きな赤いリボンで後ろに結わえた黒髪は、まるで川のせせらぎのような清らかな印象を与えた。 「よう、アルト姫」 なのはの対面に座っていたミシェルがこちらに気づいて片手を挙げる。その一言に周囲の顔がアルトに集中し、一様に納得した顔になった。 「・・・・・・なんだよ?」 舞台で聴衆に見つめられることには慣れていたが、この違った雰囲気に気圧される。 「あぁ、アルトくん。この子達がバルキリーパイロット候補の1期生なんだって」 なのはの説明に、生徒一同はアルトに敬礼した。 とっさに答礼しようとして両手がふさがっている事に気づく。仕方なく苦笑しながら両手を差し出したなのはに皿を渡し、ようやく答礼した。 「ミシェル教官からお話は聞き及んでおります」 生徒のリーダーらしき25歳くらいの青年がアルトに言う。その言葉には敬意の念があるが、何かのスパイスが効いている。 「おい、ミシェル。コイツらになにを話した?」 「・・・・・・さあ、ね」 イタズラっぽい笑み。 (コイツ、いったいなにを吹き込みやがった・・・・・・!) アルトは胸の内で悪態をついた。 (*) 結局スパイスの中身はわからなかったが、山と積まれた唐揚げはアルト達や昼飯前の生徒達の胃袋に消えるのに時間はかからなかった。 そうして昼食を済ませると、田所からある提案がなされた。 「今日はうちのパイロットの卵の授業を見学するのはどうだろう?」 その提案は、生徒達の大賛成という空気に流され、2人はそれを飲む形になった。 つづく ―――――――――― 次回予告 1期生達の訓練を見学することになったアルトとなのは。 しかしそこにはマクロス・ギャラクシー出身と名乗る者が・・・ 果たして彼は敵か?味方か? 次回マクロスなのは、第8話『新たな翼たち』 管理局の白い悪魔が今降臨する! ―――――――――― シレンヤ氏 第8話へ
https://w.atwiki.jp/winpo708/pages/26.html
クロスブレイヴ牡 栗毛 幼駒評価 秘書 牧場長 河童木 長峰 美香 - - ○ - ◎ - - ▲ - ◎ 馬具なし 血統父:ヤマニンゼファー(サーゲイロード系) 母:パラダイスジュロア(ブランドフォード系) 母父:サンオーイ(ブランドフォード系) 能力 スピード A パワー S 精神力 B 勝負根性 S 賢さ S 瞬発力 A? 健康 B 柔軟性 A 距離適正 1600~2400 馬場適正 芝 小回り 普通? 脚質 逃げ 右回り 普通 気性 激 左回り 普通 成長型 早め 喉鳴り なし 重馬場 鬼 脚部不安 なし 走法 普通 腰の甘さ なし 特性大舞台 厩舎栗東:池江泰寿 生産者ヱヴァファーム 主戦騎手岩田康成 取引額:0万円(自家生産) 成績23戦10勝OP(国際レーティング:108) 本賞金:37540万円 総賞金:101740万円 全成績:10-4-3-6 ダ成績:0-0-0-0 2017年日本年度代表馬 2017年日本最優秀4歳以上牡馬 開催週 競馬場 レース クラス 距離 着順 天気 馬場 人気 斤量 騎手 印 戦法 17/12/4 中山 有馬記念 GⅠ 芝2500 3 晴 良 2 57 岩田 ○▲○-○ 逃げ 17/11/4 東京 JC GⅠ 芝2400 6 晴 良 3 58 岩田 ▲△△△▲ 逃げ 17/10/5 東京 天皇賞(秋) GⅠ 芝2000 1 晴 良 1 58 岩田 ◎◎◎◎◎ 逃げ 17/6/4 阪神 宝塚記念 GⅠ 芝2200 1 晴 良 1 58 岩田 ◎◎◎▲◎ 逃げ 17/6/1 東京 安田記念 GⅠ 芝1600 2 晴 良 1 58 岩田 ◎◎◎◎◎ 逃げ 17/4/1 阪神 大阪杯 GⅡ 芝2000 1 晴 良 1 59 岩田 ◎◎◎◎○ 逃げ 16/12/4 中山 有馬記念 GⅠ 芝2500 8 晴 良 2 57 岩田 ○◎◎○◎ 逃げ 16/11/3 京都 マイルCS GⅠ 芝1600 1 晴 良 2 57 岩田 ○◎◎○◎ 逃げ 16/10/5 東京 天皇賞(秋) GⅠ 芝2000 1 晴 良 6 58 岩田 △△△▲△ 逃げ 16/6/4 阪神 宝塚記念 GⅠ 芝2200 4 晴 良 4 58 岩田 △○▲○△ 逃げ 16/6/1 東京 安田記念 GⅠ 芝1600 2 晴 良 3 58 岩田 ▲▲▲◎▲ 逃げ 16/4/1 阪神 大阪杯 GⅡ 芝2000 1 晴 良 1 58 岩田 ◎◎◎◎◎ 逃げ 16/2/4 京都 京都記念 GⅡ 芝2200 1 晴 良 1 57 岩田 ◎◎◎◎◎ 逃げ 16/1/3 京都 日経新春杯 GⅡ 芝2400 3 晴 良 1 56 岩田 ◎◎◎◎◎ 逃げ 15/11/3 京都 マイルCS GⅠ 芝1600 2 晴 良 5 56 岩田 △△▲○△ 逃げ 15/10/5 東京 天皇賞(秋) GⅠ 芝2000 6 晴 良 6 56 岩田 △△△◎▲ 逃げ 15/9/4 阪神 神戸新聞杯 JpnⅡ 芝2400 2 晴 稍重 2 56 岩田 ○○○◎◎ 逃げ 15/5/5 東京 日本ダービー JpnⅠ 芝2400 3 晴 良 7 57 岩田 ---△- 逃げ 15/5/2 東京 NHKマイルC JpnⅠ 芝1600 15 晴 良 1 57 岩田 ◎◎◎◎◎ 逃げ 15/4/2 中山 ニュージーランッドT JpnⅡ 芝1600 1 晴 良 1 56 岩田 ◎◎○-○ 逃げ 15/3/2 中山 弥生賞 JpnⅡ 芝2000 7 晴 良 5 56 岩田 △△-△▲ 逃げ 15/1/1 京都 福寿草特別 5万下 芝2000 1 晴 良 1 56 岩田 ◎◎◎○○ 逃げ 14/11/3 京都 2歳新馬 新馬 芝2000 1 晴 良 1 55 岩田 ◎◎◎◎○ 逃げ