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ダリッシュスキン 消費RP 0.3 RECHARGE 7 REQ.CAST EX 習得 レベル? ハードスキンの強化版。 1回だけ、受ける快感をほぼ無効化する。 どんな強力な攻撃であれ一発は1ケタか、せいぜい10そこそこの快感に減らせるため 一発が恐いボス戦で非常に有効な防御技。 ただしリチャージが7ターンと長いため、使用タイミングは見極める必要がある。
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昼食が終わり、トリッシュは一人中庭で椅子に座り紅茶を啜っていた。マリコルヌは今はいない。 モンモランシーと一緒に部屋に引き篭もるギーシュを呼びに行った為だ。 昼からの授業はなく、呼び出されたばかりの使い魔たちと親睦を深める時間に当てられている。 これもメイジとしての教育の一端なのだろう。 周りを見ると、猫のような植物に何かで打ち抜かれる者、溶かされて消えていく主人を笑う人型の生物、 ラジコン型の使い魔と追いかけっこをする者、背中を剥がされ死んでいく者など、午後の暖かな日差しが射す中庭で それぞれが使い魔たちと楽しそうに遊んでいる。 「トリッシュ、お待たせ」 「や、やあ。コンニチワ」 マリコルヌとややぎこちないギーシュが手を振りながらトリッシュの座るテーブルへとやってきた。 目の前に座ったギーシュの頬が真っ赤に腫れていることにトリッシュは気付きなんとなく聞いてみた。 「アンタ、なんで顔が腫れてんの?」 「ああ…これはだね……」 ギーシュは言い辛そうに口をモゴモゴと動かす。実際に喋り辛そうだが理由は他にあるようだ。 それに一緒に迎えに行ったはずのモンモランシーがいないことにトリッシュは気付いた。 「二股がバレたんでモンモランシーと、もう一人の子に殴られたんだよ」 「マ、マリコルヌ!アレは違うんだよ!そう!ケティが勝手に勘違いして……」 マリコルヌが代わりに答え、ギーシュがしどろもどろに言い訳する。 「サイテー。人間のクズだわ」 冷ややかな視線と共にトリッシュは冷たく言い放ち、それを聞いたギーシュは崩れるようにテーブルに突っ伏し、 ブツブツと何かを囁く。良く見ると肩を震わせ泣いているようだ。 「僕の…見せ場が……フラグが…………うう…」 トリッシュとマリコルヌは余りに哀れなその姿を見て、ギーシュをそっとしておいた。 「申し訳ございません!」 少し離れた席で黒髪のメイドが桃髪の少女に謝っていた。 「またあの桃髪か…怒られてるメイドってシェスタ?って人じゃないの?」 「シエスタだよ。いい加減に人の名前覚えようよ。ちなみに怒ってるほうがルイズね」 マリコルヌのツッコミを無視して、トリッシュは怒鳴り散らすルイズと謝り続けるシエスタを見る。 シエスタがなにをしたかは知らないが、ルイズの叱責は段々とエスカレートしていった。 それを見かねたルイズの使い魔(名前はマリコルヌも知らない)が二人の間に入って止めようとするも 股間を蹴られて撃沈する。 「あの使い魔もアンタも!貴族に対する礼儀ってものを知らないようね!!」 「申し訳ございません!何卒お許しを!」 ルイズは“生意気にも貴族と同じ席についてた!”や“私を無視した!”など、叱責の殆どがシエスタではなく 誰かの使い魔に対するものだった。要するに八つ当たりでシエスタがイジメられているのだと、トリッシュは理解した。 「アンタ、風邪っぴきと親しいみたいだけど色目でも使ったの?」 「そのようなことは……ございません」 「本当に~?そうねアンタの髪ってカラスみたいな汚らしい色してるもの。出来る訳ないわよね」 ルイズが言った言葉に、頭を下げて怯えていたシエスタの顔に怒りとも悔しさともとれる表情が現れた。 漸く怒りが収まったのかルイズはシエスタの表情に気付かずに、自慢とする桃色がかかった金髪を掻き揚げて 跪いたシエスタを見下ろし立ち去ろうとする。 しかし、ルイズの行く手に一人のメイドが立ち塞がった。 「アンタ、ちょっと待ちなさいよ」 今まで様子を見ていたトリッシュだった。 目の前に立ち塞がったトリッシュを見るもそれを無視してルイズは、股間を押さえ悶絶している使い魔を 蹴飛ばして起こすと今度その使い魔を罵倒し始めた。 「アンタ聞いてんの?」 トリッシュが問いかけるが、ルイズは無視して言い訳する使い魔の股間に蹴りを入れ、またも悶絶させる。 ルイズの肩を掴んで振り向かせよう手を伸ばすと、シエスタがトリッシュの手にしがみつき、 懇願する眼でトリッシュを抑える。 「シエスタ。アンタあの女になにやったの?」 「え…?、その、紅茶を……」 トリッシュがテーブルを見る。テーブルにはケーキとティーカップが置かれ、ティーカップから僅かだが 紅茶が零れていた。これをルイズは怒ったのだろう。 「判ったわ。アンタは離れてて」 困惑するシエスタを引き離しトリッシュはティーカップを手に取ると、使い魔を罵倒するルイズの頭に向けて、 その中身をブチ撒けた。 「うきゃ!あちちちち!!ちょっといきなりなにするのよ!!ヤケドしたら如何するつもり!!!」 「ワザとやったんじゃね~わ。寛大なお貴族様なら許してくれるでしょ?」 いきなり紅茶をかけられたルイズは当然のように怒るが、トリッシュは悪気がなさそうな顔で言い訳をする。 その顔を見て更にルイズは怒り出した。 「アアア、アンタ、貴族に対する、れれ、礼儀ってモノを、しし知らないようね」 「知ったことじゃね~わよ。なんで私がアンタに『敬意』を払わなきゃいけね~わけ?」 沸騰したヤカンのように顔を真っ赤にしたルイズがトリッシュを睨む。トリッシュもその視線を真っ向から受け止める。 「れれ礼儀を知らないって言うなら、わわ私が教えてあげるわ!けけけ決闘よ!!」 「ちょ!ちょっと待ってくれ!」 今まで傍観していたマリコルヌがルイズを止めるが、時、既に遅くルイズは『ヴェストリの広場』で待つと 言い残し足早に立ち去り、その後を回復した使い魔が追いかけていった。 「マズイよトリッシュ!いくらルイズが『ゼロ』って言ってもメイジなんだ!僕も一緒に謝るから許してもらおうよ!」 必死に説得するマリコルヌを見てトリッシュは首を振る。 「だったら、僕が決闘するよ!使い魔の不始末は主人の不始末でもあるんだ!」 今度は自分が戦うと言い出したマリコルヌの肩に手を置いて、トリッシュは澄んだ瞳で見つめる。 「それはできないわ。私が売ったケンカなんだから」 尚も食い下がるマリコルヌを放って、トリッシュはシエスタに向き直る。シエスタは怯えた表情を見せ、 マリコルヌと同じくトリッシュを止めようと口を開きかけるが、トリッシュはそんなシエスタに微笑みかけ、 それを見たシエスタは思わず口を閉ざしてしまった。 「シエスタ。お願いがあるんだけど」 「は、はひ?あ…なんでしょうか?!」 「着替えとお風呂を用意しておいて」 そう言って困惑するシエスタとマリコルヌを残して、トリッシュはルイズの待つ『ヴェストリの広場』に向かった。 「どうしよどうしよ……ギーシュ!君も止めてよ!!」 未だにテーブルに突っ伏したギーシュに頼むも、心ここに在らずと言った感じで何かを囁いていた。 「ふふふ…香水の壜さ…これを拾えば……フラグが……うう…」 妄想に耽るギーシュをそっとしておいて、マリコルヌはトリッシュの後を追いかけていった。
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既に配布されていて、配布できない場合は【配布完了】と トリップの横に書かれています。 ほしいトリップが見つかったら配布申込へ。 VIPvip5h/A YesYeskDbs KissMeqWlQ Yume//J.YU YellowmTvg Blue//z4S6 Pink//BhPM open//ZB7o MAXmaxENR6 Unagi/YujI Sound/PBCY FIRE//BH9I Lion//PT7g apple/Tv.Y ONEone2w4Q TEAchaQFD6 Neko//gCZQ open//3ar2 Satori33Bk YOSYUAcnEE Yume//N8mE
https://w.atwiki.jp/trip_oimori/pages/22.html
はい、コピペですが何か? ★トリップ計算時間の目安 トリップ全パターン:28京8230兆3761億5171万1744通り s 秒 m 分 h 時間 d 日 Y 年 C 世紀 検索条件 出現確率 謎のCPU 左から (8K/s) Athlon850 (40K/s) Pen3 1.0 (72K/s) XP1800+ (90K/s) Pen4 2.0A (115K/s) Cel 1.4 (140K/s) となっております。 3文字区別なし一致(特定文字) 1/3640.9 0.5s 瞬殺! 瞬殺! 瞬殺! 瞬殺! 瞬殺! 3文字区別なし一致(特定文字以外) 1/4681.1 0.6s 0.12s 瞬殺! 瞬殺! 瞬殺! 瞬殺! 末尾3文字区別なし一致 1/1.6万 2.0s 0.4s 0.22s 0.18s 0.14s 瞬殺! 3文字完全一致(特定文字) 1/2.4万 3.0s 0.6s 0.33s 0.27s 0.21s 0.17s 先頭3文字区別なし一致 1/3.3万 4.1s 0.8s 0.46s 0.37s 0.29s 0.24s 3文字完全一致(特定文字以外) 1/3.7万 4.6s 0.9s 0.51s 0.41s 0.32s 0.26s 末尾3文字完全一致 1/6.6万 8.2s 1.6s 0.92s 0.73s 0.57s 0.47s 4文字区別なし一致(特定文字) 1/13.1万 16.4s 3.3s 1.8s 1.5s 1.14s 0.94s 4文字区別なし一致(特定文字以外) 1/17.5万 22s 4.4s 2.4s 1.9s 1.5s 1.25s 先頭3文字完全一致 1/26.2万 33s 6.6s 3.6s 2.9s 2.8s 1.9s 末尾4文字区別なし一致 1/52.4万 1.1m 13s 7.3s 5.8s 4.6s 3.7s 先頭4文字区別なし一致 1/104.9万 2.2m 26s 14.6s 11.7s 9.1s 7.5s 4文字完全一致(特定文字) 1/167.8万 3.5m 42s 23s 18.7s 14.6s 12s 4文字完全一致(特定文字以外) 1/279.6万 5.8m 70s 39s 31s 24s 20s 末尾4文字完全一致 1/419.4万 8.7m 1.7m 58s 47s 36s 30s 5文字区別なし一致(特定文字) 1/479.3万 10m 2.0m 1.1m 53s 42s 34s 5文字区別なし一致(特定文字以外) 1/671.1万 14m 2.8m 1.6m 1.2m 58s 48s 先頭4文字完全一致 1/1677.7万 35m 7.0m 3.9m 3.1m 2.4m 2.0m 末尾5文字区別なし一致 1/1677.7万 35m 7.0m 3.9m 3.1m 2.4m 2.0m 先頭5文字区別なし一致 1/3355.4万 1.2h 14m 7.8m 6.2m 4.9m 4.0m 5文字完全一致(特定文字) 1/1.1億 3.8h 46m 25m 20m 16m 13m 5文字区別なし一致(特定文字) 1/1.8億 6.3h 1.3h 42m 33m 26m 21m 5文字完全一致(特定文字以外) 1/2.1億 7.3h 1.5h 49m 39m 30m 25m 末尾5文字完全一致 1/2.7億 9.4h 1.9h 1.0h 50m 39m 32m 6文字区別なし一致(特定文字以外) 1/2.7億 9.4h 1.9h 1.0h 50m 39m 32m 末尾6文字区別なし一致 1/5.4億 19h 3.8h 2.1h 1.7h 1.3h 1.07h 先頭5文字完全一致 1/10.7億 37h 7.4h 4.1h 3.3h 2.6h 2.1h 先頭6文字区別なし一致 1/10.7億 37h 7.4h 4.1h 3.3h 2.6h 2.1h 7文字区別なし一致(特定文字) 1/68.7億 9.9d 2.0d 27h 21h 17h 13.6h 6文字完全一致(特定文字) 1/85.9億 12.4d 2.5d 1.4d 1.1d 21h 17h 7文字区別なし一致(特定文字以外) 1/114.5億 16.6d 3.3d 1.8d 1.5d 1.15d 23h 末尾6文字完全一致 1/171.8億 25d 5.0d 2.8d 2.2d 1.7d 1.4d 6文字完全一致(特定文字以外) 1/171.8億 25d 5.0d 2.8d 2.2d 1.7d 1.4d 末尾7文字区別なし一致 1/171.8億 25d 5.0d 2.8d 2.2d 1.7d 1.4d 純7連 1/171.8億 25d 5.0d 2.8d 2.2d 1.7d 1.4d 先頭7文字区別なし一致 1/343.6億 50d 9.9d 5.5d 4.4d 3.5d 2.8d 先頭6文字完全一致 1/687.2億 99d 20d 11d 8.8d 6.9d 5.7d 8文字区別なし一致(特定文字) 1/2477.8億 358d 72d 40d 32d 25d 20d 8文字区別なし一致(特定文字以外) 1/5497.6億 2.18Y 159d 88d 71d 55d 45d 末尾8文字区別なし一致 1/5497.6億 2.18Y 159d 88d 71d 55d 45d 7文字完全一致(特定文字) 1/6282.9億 2.49Y 182d 101d 81d 63d 52d 大小区別なし9連 1/6760.0億 2.68Y 196d 109d 87d 68d 56d 末尾7文字完全一致 1/1.1兆 4.4Y 318d 177d 141d 111d 91d 先頭8文字区別なし一致 1/1.1兆 4.4Y 318d 177d 141d 111d 91d 7文字完全一致(特定文字以外) 1/1.47兆 5.8Y 1.17Y 236d 189d 148d 122d 純8連 1/3.9兆 15.5Y 3.1Y 1.7Y 1.4Y 1.08Y 322d 先頭7文字完全一致 1/4.4兆 17.5Y 3.5Y 1.9Y 1.6Y 1.2Y 364d 9文字区別なし一致(特定文字) 1/11.7兆 46Y 9.3Y 5.2Y 4.1Y 3.2Y 2.7Y 9文字区別なし一致(特定文字以外) 1/35.2兆 1.4C 28Y 15.5Y 12.4Y 9.7Y 8.0Y 大小区別なし10連 1/43.3兆 1.7C 34Y 19.0Y 15.3Y 12Y 9.8Y 8文字完全一致(特定文字) 1/46.9兆 1.9C 37Y 21Y 16.5Y 12.9Y 10.6Y 末尾8文字完全一致 1/70.4兆 2.8C 56Y 31Y 25Y 19.4Y 15.9Y 8文字完全一致(特定文字以外) 1/140.7兆 5.6C 1.1C 62Y 50Y 39Y 32Y 純9連 1/140.7兆 5.6C 1.1C 62Y 50Y 39Y 32Y 先頭8文字完全一致 1/281.5兆 11C 2.2C 1.2C 99Y 78Y 64Y 10文字区別なし一致 1/562.9兆 22C 4.5C 2.5C 2.0C 1.6C 1.3C 9文字完全一致(特定文字) 1/3602.9兆 143C 29C 16C 13C 9.9C 8.2C 9文字完全一致(特定文字以外) 1/1.8京 714C 143C 79C 63C 50C 41C 純10連 1/1.8京 714C 143C 79C 63C 50C 41C 10文字完全一致 1/28.8京 11420C 2285C 1269C 1016C 795C 652C 他人のトリップのクラック 1/28.8京 11420C 2285C 1269C 1016C 795C 652C s 秒 m 分 h 時間 d 日 Y 年 C 世紀 1京=10000兆 現在CPU別の検索速度は一応見知らぬ国のトリッパー(wにあわせているつもりです。。。
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/756.html
「うわッ!なにコレ!メチャクチャ広いじゃない!」 「ここが『アルヴィーズの食堂』さ。みんなここで食事を取るんだ」 マリコルヌの後について歩きながらトリッシュは周りを見渡した。 絢爛豪華な装飾に眼を奪われつつ、マリコルヌから教師を含む貴族全員がこの場所で食事を取ると 説明される。トリッシュはこんな場所で食事を取ったことなど一度も無く、内心ドキドキしていた。 「さ!ここに座って」 「あ…うん」 マリコルヌが席を引きトリッシュを座らせると、その横の席にマリコルヌは座った。 他の貴族たちも続々と集まってきているが、トリッシュを見ると怪訝そうな顔をしてボソボソと 小さな声で周りの貴族と会話し、その内容がトリッシュにも聞こえていた。 「なんでメイドが座ってるんだ?」 「ほら、アレよ。昨日の儀式で……」 「平民なんだろ?…貴族と同じ席に座るなんて…」 正直居心地が良いとは言えない。そんなトリッシュの様子を見たマリコルヌが トリッシュの眼を見つめ紳士的に微笑みながら、 「他の奴らが言う事なんて気にしちゃダメだよ」 そう言ってトリッシュを慰める。マリコルヌはトリッシュの好みのタイプではけっして無いが 今まで自分の周りに居た男の中には無かった、その紳士的な態度にトリッシュは好感を覚えた。 「なんでメイドが…ああ、あなた確かマリコルヌの使い魔だったわね」 ふと隣の席を見るとドリルのようなロール髪の少女が座っていた。 「やあ!おはようモンモランシー!今日はギーシュと一緒じゃないのかい?」 モンモランシーと呼ばれた少女は不機嫌そうに口を尖らせマリコルヌを見ると、 「ギーシュは食事いらないって」 「へえ?ギーシュの奴どうしたんだろ?」 「昨日医務室にあなたの様子を見に行ってからずっと変なのよ。 今日だって呼びに行ったら『僕のそばに近寄るなああーーーッ』って言って出てこないのよ ねえマリコルヌ何か知らない?」 「う、うん僕にも判らないな。なんだか大変だね。ア、アハハ…」 二人の会話を聞いていたトリッシュは知らない振りを決め込むことにした。 「ところでどうして使い魔がここにいるのよ?外で待たせるんじゃないの?」 「え?ああ、ほら、使い魔と主人は一心同体って言うじゃないか」 やはり、自分がここに居ることは変らしい。トラブルはマズイと感じたトリッシュは モンモランシーに語りかけた。 「あなた…モンモランシーって言ったわよね?私、やっぱりここに居ちゃマズイかしら?」 「別に良いんじゃないの?あなたの主人が良いって言ってるんだから。 私の知ったことじゃないわ」 そう言って、モンモランシーは頬杖をしならが溜息を吐きだした。 おそらくは昨日胸を覗き込んでいた男のことで頭が一杯なのだろう。トリッシュの事などに 構ってられないと言った感じである。 (それにしても、あのキザ男には何にもしてないのにそんなに怯えるなんてね。 とんだ腰抜けだわ。マンモーニってヤツね。あのハゲ親父を少しは見習うべきだわ) 昨日、ギーシュを縛り上げて猿轡を噛ませ、持っていた毛抜きでやめてくれと叫ぶコルベールの 髪の毛を一本一本丁寧に抜いて額縁に飾っていった事を思い返しながら、トリッシュは 食事の開始を待つことにした。 豪華としか言いようの無い料理が運ばれトリッシュがたくさん並べられたフォークやナイフなどの 使い方や食事のマナー等をマリコルヌに聞いていると前の席に一人の少女が現れた。 桃色の髪の色をした小柄な少女である。その髪の色に父親を思い出し、トリッシュは 少し不快になった。 (うわ…アレで斑点つければあの男にそっくりだわ…朝から最悪ね…) 「ほら、椅子を引きなさいよ。気の利かない使い魔ね」 仕方ないといった感じで少女の後ろに控えた少年が椅子を引き、少女が腰掛ける。 (なんだか生意気そうな小娘ね。ムカつくわ。……今、使い魔って言ったわよね?) 『ソウデス。使イ魔とイイマシタネ』 スパイス・ガールがトリッシュの心を読んだように疑問に答える。 昨日の医務室でスパイス・ガールを発現してメイジにスタンドが見えないことは 確認済みである。もっとも見えているのなら召喚されたときに騒ぎになっている筈なのだが その時は意識はあったが眼が覚めておらず、スタンドの防衛本能でスパイス・ガールが勝手に 動いていたのでトリッシュの記憶には残っていなかった。 ちなみにその時の事をスパイス・ガールは怒られるのが怖かったので黙っていた。 「すげえ料理だな!俺こんなに食えないよ!」 (同感ね。おなかは空いてるけど朝からコレじゃ逆に食欲無くすわ) 目の前に座った少年に心の中で同意しながら料理を眺める。 この量と内容はトリッシュの基準から言ってとても朝食には思えなかった。 「あのね?ほんとは使い魔は外なの。アンタはわたしの特別な計らいで、床」 そう言って頬杖をつきながら桃色の髪の少女は少年に床に座るように命じる。 その様子を見ていたトリッシュに少女が気付き不機嫌そうな顔で話しかけてきた。 「ちょっとアンタ。なんでメイドが座ってんのよ、さっさと椅子からどきなさい」 桃色の髪と少女の態度にムカついたのでトリッシュは無視を決め込んだ。
https://w.atwiki.jp/toho/pages/5544.html
スタイリッシュ!! サークル:スタイリッシュ!! (合同サークル) (Driving Kitchen&クラゲノボーン&オリエンス&Sun Flower Field) Number Track Name Arranger Lyrics Vocal Original Works Original Tune Length 01 幻視の夜 Driving Kitchen - - 東方永夜抄 幻視の夜 ~ Ghostly Eyes [-- --] 02 DoubleS Voyager ~ふたつのこうかい~ カトウリン F-hiro、すばる F-hiro、すばる 東方永夜抄 ヴォヤージュ1969 [-- --] ヴォヤージュ1970 03 Blood of Old Rock オリエンス - - 東方永夜抄 懐かしき東方の血 ~ Old World [-- --] 04 Live Forever Sun Flower Field clame clame、姫、mineko 東方永夜抄 東方妖怪小町 [-- --] 05 Metal Cage オリエンス - - 東方永夜抄 シンデレラケージ ~ Kagome-Kagome [-- --] 06 君に届け Sun Flower Field mineko mineco、姫、clame 東方永夜抄 もう歌しか聞こえない [-- --] 07 千年幻想郷 Driving Kitchen - - 東方永夜抄 千年幻想郷 ~ History of the Moon [-- --] 08 100%俺×霊夢 カトウリン つるぎ スタイリッシュ!!な仲間たち 東方永夜抄 少女綺想曲 ~ Dream Battle [-- --] 詳細 東方永夜抄合同アレンジCD コミックマーケット78(2010/08/14)にて頒布 イベント価格:800円 ショップ価格:1,050円(税込) Arranger カトウリン:(クラゲノボーン) レビュー 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/mikican/pages/12.html
レアトリップ見つけたら追加よろしく ※公開していないのを・・・・(できればねw)
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英名:Demolish レアリティ:R 絵師:弘司 番号:BS06-114 収録:ブースター06-爆神 コスト:7 軽減:3 シンボル:青 種類:マジック 『メイン』 このターンの間、『粉砕』の効果で相手のデッキを破棄したとき、破棄するカードを+3枚する。 『フラッシュ』 このターンの間、スピリット1体をBP+5000する。 備考/性能 デッキ破壊/粉砕サポート参照:粉砕 最低4コアを消耗する為、LVアップに要するコストが不足して効果が目減りする。 公式Q&A/ルール 更新:110128/Q1 Q.1 破棄するカードを+3枚にするってどういうこと? A.1 【粉砕】を持っているスピリットがアタックした時、Lv1なら1+3で4枚破棄することになります。Lv2なら2+3で5枚、Lv3なら3+3で6枚になります。 エピソード/キャラクター ここを編集 BS06-青へ戻る
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「ちょっと聞いてるの!さっさとどきなさい!!」 (うるさいわね。そもそも私はメイドじゃないわ) 「ルイズ、彼女は僕の使い魔なんだ。どう扱おうが君には関係ない」 無視されて業を煮やした少女がトリッシュに掴みかかろうとした時、代わりにマリコルヌが答えた。 「アンタの使い魔ですって?ああ、確かそうだったわね風邪っぴきさん」 「ミス・ヴァリエール、僕は『風上』だ。何度も言わせないでもらいたい」 いつもと様子の違うマリコルヌを気味悪がりながらも、ルイズは声を上げてマリコルヌと口論するが 食事前の祈りの時間になったので、トリッシュとマリコルヌを睨みつつルイズは抗議を止めた。 「「偉大なる始祖ブリミルと女王陛下よ。今朝もささやかな糧を我に与えたもうた事を感謝いたします」」 祈りの声が唱和される中、トリッシュは一人だけ皮肉気な笑みを浮かべながら並べられた料理を見る。 世の中舐めてんの?とマジで言いたくなった。 (これが『ささやか』ねぇ。コイツらにとってのご馳走ってどんなのかしら? 私なんて朝はいつもコーンフレークだって~のに。やっぱり貴族ってムカつくわ) 祈りの時間らしいが別に神を信じてもいないので、とりあえず死んだ母と仲間たちの心の平穏と、 ついでにクソッたれなゲス親父が死んでも苦しみますようにと祈っておいた。 祈りが終わり食事が始まった。グラスにはワインが注がれ周りの貴族たちが食事を開始するが トリッシュは一人だけ手をつけずに料理を見ているだけだった。 (アル中じゃあるまいし朝っぱらからワインなんて飲めないわ。鳥のロースト? こんな重いもの起き抜けに食べれるわけないじゃない) 盛り付けられた見たことがないフルーツを皿にとって食べてみる。思っていたよりも甘く瑞々しい。 (まあまあね。冷えてないのが気に食わないけど。この果物なんて名前なのかしら?) 「ねぇマリコルヌ。この果物ってなんて名前なの?」 耳聡くトリッシュの質問を聞きつけたルイズが、先ほど無視されたお返しとばかりにトリッシュを蔑んだ眼で 見ながら馬鹿にしたように喋りかける。 「あら、平民はそんなことも知らないの?だったら高貴な私が教えてあげるわ。その果物は…」 「それは桃りんごって言うんだよ」 「へえ~桃リンゴォって言うんだ」 桃のような瑞々しさと、りんごの張りが同居してるんだ。と、マリコルヌがそう答える。 「ふんっ!これはアンタたち平民が私たちの為に作ってるんじゃない。そんなことも知らないなんて アンタ、平民以下ね。風邪っぴきの使い魔にふさわしいわ」 (桃リンゴォね。こんな果物は向こうにはなかったわ。じゃあひょっとしてメロンチェリーだとか 椰子バナナとかもあるのかしら?……うわ、キモチわる) 「アンタのみっともないご主人様に感謝することね!アンタみたいな平民がこの『アルヴィーズの食堂』に 入るなんて本当なら一生ないんだから!」 トリッシュはワインの代わりに喉を潤せるものがないかテーブルを探すが、水の入ったボトル一つなく 困っていたときに黒髪のメイドがこちらに来るのが見えたので聞いてみることにした。 「すいません。お茶かジュースはないかしら?水でもいいわ。私、喉が渇いているの」 呼び止められたメイドはトリッシュをきょとんとした眼で見ると、何かを合点したように頷く。 「かしこまりました。ただいまお持ち致します」 メイドはしばらく動かずに、マリコルヌとトリッシュを交互に見比べるとお辞儀をして厨房に向かう。 そのメイドの様子が気に掛かったトリッシュがもう一度呼び止めようとしたとき、マリコルヌが ワイングラスを持ちながら問いかけてきた。 「トリッシュ。君はお酒が飲めないのかな?」 諦めの悪いルイズが、トリッシュをやり込めようとまたも突っかかる。 「あらあら、やっぱり平民ね。あなたにはワインよりも井戸水がお似合いだわ」 朝から酒を飲むほうが変だとトリッシュは言おうとしたが、マリコルヌにはこれから色々と お世話になるのでやんわりと伝えることにした。 「そもそも平民が貴族のワインを飲もうなんて身の程知らずも良いとこだわ!反省なさい!!」 「母が言っていたの。朝から酒を飲むような人間にはなるなって。 それから、そんなヤツとは絶対に付き合うなとも言ってたわ、結婚なんて持っての他ともね」 先ほどのメイドが紅茶を持って現れ、陶磁製のティーカップにそれを注ぎテーブルに置く。 お辞儀をして立ち去ろうとするメイドをマリコルヌが呼び止めた。 「シエスタ、ワインを下げてくれ。それから僕にも紅茶を頼む」 「かしこまりました。ミスタ・グランドプレ」 今度はマリコルヌにお辞儀をして、メイドは立ち去った。そしてトリッシュに疑問が生じる。 (どうしてマリコルヌがメイドの名前を知ってるのかしら?凄く変だわ) 他の貴族たちの振る舞いを見ているとメイドを一人の人間として扱っている訳でなく、あくまで 『メイド』と言う名の奉仕者としか見ていない。マリコルヌが特別かとも思ったが、トリッシュの思考は 少しでも疑問を感じると解消せねば気が済まないように、かつての戦いを通じて変化していた。 「マリコルヌ。一つ質問があるんだけど良い?」 「なんだいトリッシュ?何でも聞いてくれよ」 マリコルヌはトリッシュに向き直りさわやかに微笑む。 「さっきのメイドなんだけど、どうして名前を知ってるの?凄く気になるわ」 (ひょ、ひょっとしてトリッシュは……嫉妬…してるんじゃあないのか?) 無視され続けたルイズはどうにかしてトリッシュに振り向いてもらおうと憎まれ口を叩く 「平民のことはアンタが一番良く知ってるでしょ!そうだったわ、あなた桃りんごも知らなかったわね。 ごめんなさいね。私ったら、あなたが無知で無能だってこと忘れてたわ」 トリッシュの質問を、マリコルヌはトリッシュがシエスタに嫉妬していると盛大に勘違いし、トリッシュは 自分に気があると有頂天になった。勿論、今のキレイなマリコルヌはその感情を表には出さなかったが。 「それはねトリッシュ。君の着ている服を彼女に頼んで用立ててもらったんだよ。 そのとき初めてシエスタの名前を知ったんだ。これからも色々と世話になるしね 名前を知っとかないと困るだろう?」 (だから、シエスタに嫉妬しなくていいんだよ僕のいとしいしと「my Preciouss」) などと心の中で加え、トリッシュの質問にマリコルヌは顔を何とか引き締めて答えた。 「そう、そう言うことね。てっきりアンタの趣味だと思ってたんだけど。でも変ね? この服サイズがピッタリだわ。その…シエスタさん?私と同じスタイルなのかしら?」 「アンタたちいい加減に人の話を聞きなさいッ!何時まで私を無視する気よ!私怒るわよ!!」 トリッシュの疑問に『自分の独壇場だ!』と、マリコルヌは心の中でガッツポーズを取った。 「その服は着る人間のサイズに合うように魔法が掛かってるんだよ。彼女に備品庫から持ってきてもらったんだ。僕も前から目をつけてたんだよ」 「ふ~ん。随分とベンリなのね……ちょっと待って!アンタ今なんて言ったの?! 『僕も前から目をつけてたんだよ』って言ったわよね!確かに聞いたわ!! それにアンタ彼女いないって昨日言ってたわよね!…マリコルヌ…まさか……」 (ドジこいたーーッ。薀蓄たれて好感度UPするつもりが、こいつはいかーん! 変態って思われる!この『失言』を誤魔化すしかない!チクショーーー!!) 「食事の後は授業があるんだ。トリッシュはどうする?外で待っててもいいんだけど」 「私の質問に答えろッ!!マリコルヌーーーー!!!」 「やっぱり授業を一緒に聞いたほうが良いかな?珍しいものも見れるだろうし」 「ねぇ~おねがいだから~~こっちをみてぇ~~わたしをむししないでぇ~~~」 マリコルヌはしばらくトリッシュに問い詰められたが、何とかシラを切り通した。 ルイズ?誰それ?
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雪も降り積もる12月25日。その雪の積もった道を、ディアボロは歩いていた。 「(寒いな・・・)」 流石に彼だって厚着で外出する。そうしないと風邪を引いてしまう。 ・・・と、彼は誰かが倒れているのを発見する。 「(こんな雪の中になんで倒れているんだ?凍死するぞ・・・)」 髪の色はピンク色。服は厚着だが、このままだと妖怪に襲われる可能性がかなり高い。 そして、服装から推測して外来人のようだ。 「(仕方ない、博麗神社に連れて・・・ ・・・・・!)」 その人物を抱えて気づいた。忘れはしない。あの日々の出来事が頭をよぎる。 「(トリッシュ・・・!?何故だ!?)」 そして同時に沢山の妖怪の気配に気づく。 スナイパーの戦い方の一つに、あえて敵を一撃で殺さず気絶させておき、それを救出しようとした仲間を狙撃する方法がある。 それと同じ方法に引っかかったのだ。 「(チッ・・・!)」 一人なら簡単に戦えるが、トリッシュを守りながら戦うのは少々厳しい。 「(仕方ない・・・!)」 急いでザ・フールのDISCをケースから取り出して装備すると、トリッシュを抱えて時間を消し飛ばす。 ザ・フールはディアボロを捕まえ、そのまま飛び上がる。 「(さてどうする?何処に向かえばいい?人里で一応保護するか、それとも紫の家に向かって戻してもらうか?)」 少し考え、決断する。 「(人里に向かおう。まずは保護しておかないと・・・)」 そう思ったディアボロは人里に向かった。 ・・・ちなみにディアボロとトリッシュを襲った妖怪は二人が何処に行ったか分からずに周囲を見渡していた。 二人が上にいるとは思っていないらしく、見つからないと判断したらどこかに行ってしまった。 「ただいまー」 「お帰り。・・・おや?誰だいその女性は?」 命蓮寺に帰って来たディアボロをナズーリンが出迎える。 「道端に倒れていた。・・・そのままじゃ凍死するから連れて帰ってきた」 そう言ってトリッシュを運ぶディアボロ。 トリッシュを連れて亀の中に入ると、ソファーにトリッシュを置いた。 ディアボロについてきたナズーリンが疑問に思ってディアボロに尋ねる。 「なあ、彼女は一体何者なんだ?連れてきたときの君の表情から考えて・・・知り合いか?」 そこに、偶然亀の中に入ってきた白蓮。周囲を見渡し、ソファーで眠っている女性・・・・・トリッシュに気づく。 「知り合い、というよりはそれ以上だな。・・・俺の娘だ」 「えっ!?君って娘いたのか!?」 驚くナズーリンと、心配そうにトリッシュの顔を覗き込む白蓮。 「話は聞いた事があるわ。・・・母親が病死していることも」 「とりあえず放置していたら凍死か妖怪に喰われるかのどっちかしかないからな。俺が連れて帰ってきた」 そう言いながらザ・フールのDISCをケースのウェザーリポートのDISCと入れ替える。 そして、白蓮とナズーリンに部屋から出るよう促し、二人とも彼の言うとおりに亀の中からでた。 ・・・直後、トリッシュの目が覚めた。 「(ここは・・・?何処かの部屋なの・・・?)」 目覚めたばかりでまだ頭の回転が鈍いトリッシュ。 周囲を見渡しているが、まだ自分が何でここにいるのかを理解できていないようである。 「(さて・・・どのタイミングで声をかけよう?いずれにせよ、口喧嘩か戦闘のどちらかになるのは避けられそうに無いな・・・)」 ソファーの陰に気配を消して隠れていたディアボロはタイミングをうかがう。 ・・・幻想郷の住人とは違い、トリッシュはスタンド使い。つまり、彼女にはスタンドが見える。 おかげでスタンドの視覚を利用した偵察ができない。もしやろうとすれば間違いなくバレる。 「(このベッド・・・一体誰の?)」 そう思いつつ、ベッドの上に寝転がるトリッシュ。 この少女、スタンド使いでなければ間違いなく隙だらけである。どうやら自分一人しかこの部屋にはいないと思っているようだ。 「(今か)」 そう思ったディアボロは、キングクリムゾンの能力で時間を消し飛ばした。 「・・・・目が覚めたみたいだな」 聞いたことのある声に急激に意識が覚醒し、ベッドから起き上がって声が聞こえてきたソファーの方を見るトリッシュ。 そこにいたのは・・・忘れるはずも無い。自分を殺そうとした男が、父親と認めたくない男が、ソファーに座ってこっちを見ている。 「まったく・・・お前、雪の降っている中で道端に倒れていたんだぞ?放置するわけにもいかないから、仕方なく連れてきたが」 その言葉にトリッシュは驚いた。 かつて自分を殺そうとした男が、自分を助けてここに連れてきた。・・・・それを現実として受け入れられないのだ。 「何でわざわざそんなこと・・・殺したいならその場で殺せばよかったのに!」 「『お前を殺す理由が無くなった』とでも言おうか。一つ約束できるのは『今の俺がお前を殺すことは無い』ことだ」 「・・・・・・・」 トリッシュは考える。彼はもう自分を殺すことは無いといっている。それが本当か、あるいは嘘か? 「俺を信用するかどうかはお前が決めろ」 トリッシュは無言でベッドから降り、ディアボロに近寄る。 「・・・・・・・・・・・(絶対スパイス・ガールで殴るつもりだな・・・)」「・・・・・・・・・・・(認めたくないけど、娘である私でさえ躊躇いも無く殺そうとした奴なんて信用できない!)」 ディアボロはエピタフで未来を理解していた。その未来は、なるべくなら避けたかった未来。 キングクリムゾンで消し飛ばしても、さほど変わらない未来だった。 ―トリッシュがいきなりスパイス・ガールでディアボロに殴りかかってきた それをキングクリムゾンの右腕だけを出して防御するディアボロ。 「誰があんたなんて!信用すると思っているの!!」 昔を思い出して怒っているのか、凄い勢いで攻撃を仕掛けてくるトリッシュ。 それを全部防御しながら、ディアボロは策を練っていた。 「(スパイス・ガールのスタンド能力は『殴った物体を』軟らかくすること・・・能力も、スタンドのステータスも、キングクリムゾンの方が上だ。だが・・・)」 一気にスタンド使いの相手に勝つ方法。それは『相手の精神を乱すこと』及び『相手の闘争心を削ぎ落とす』ことだ そのためには・・・ 「(こんな方法あまり取りたくないんだが・・・)」 そう思いながら、一気にトリッシュの懐まで接近を試みるディアボロ。 「(隙が無い・・・・・っ!)」 スパイス・ガールの攻撃は、ディアボロがエピタフの予知も使いながら避けているために全然あたらない。 しかも回避のときも防御のときも隙らしい隙を見破れず、結果としてどんどんトリッシュは追い詰められていく。 そしてついに、壁とトリッシュの背中がぶつかった。 「・・・!」 もう後ろには下がれない。それを理解したトリッシュだが、次の行動を実行する前にディアボロに至近距離まで接近される。 キングクリムゾンも出し、パンチの構えも取っており、絶対に攻撃する気だ。 「くっ・・・!」 やられる。そう思ってトリッシュは目を瞑るが・・・ 突然ディアボロに抱きしめられた。 「え・・・・?」 まったく予想できなかった行動にトリッシュは戸惑い、結果として闘争心が削がれる。 「もし俺がお前を殺す気なら、こんなことはしないだろ・・・?」 「・・・そうかも、しれないけど・・・・」 「お前が進むべき道は二つに一つだ。この世界で生きるか、元の世界に戻るか。・・・どうする?」 ディアボロのその言葉にトリッシュは悩むが、すぐに答えを導き出す。 「元の世界に戻るわ。ジョルノやミスタが、私の帰りを待っている」 その言葉に揺らぐことのない強い意志を感じ取ったディアボロ。 それを聞いて微笑むと、トリッシュの頭を静かに撫でた。 「ななななななな!?ち・・・ちょっと止めてよ!!」 あまりに予想外すぎたディアボロの行動に、トリッシュは慌てる。 だが撫でる以外にディアボロが何もしてこないと察したのか、おとなしくなった。 「分かった。ならあいつに頼みにいくか」 「『あいつ』?」 「・・・外に行くぞ」 そういわれて亀の外に出るディアボロ。トリッシュもついていく。 自分が元の世界に戻る方法を彼が知っている以上、トリッシュは一緒に行くしかない。 「ねえ・・・一体何があったの?まるで別人のようになって・・・」 雪の降る道を並んで歩くディアボロとトリッシュ。 歩いている最中、ディアボロの性格が変わった原因をトリッシュは本人に尋ねる。 「歳月と環境は人を変える、とでも言おうか」 あまりにも抽象的な答えに意味が分からず、トリッシュは首をかしげる。 そのとき、ディアボロは何かに気づく。 「・・・一手、俺達のほうが遅れていたようだな。狙われているぞ」 「え・・・どこ?どこにいるの?」 そう言いながら周囲を見渡すトリッシュ。だが、人影は一つも見当たらない。 「上だ」 直後、上から落ちてきた妖怪達がディアボロとトリッシュを取り囲む。 とっさの判断で二人は背中合わせになり、妖怪達と対峙する。 「あんたとの共闘はこれで最後にしたいわよ」 「そもそもこれが最初だろ。まあいい、いくぞ」 妖怪が2体、トリッシュとディアボロに襲い掛かってくる。 それをトリッシュはスパイス・ガールで、ディアボロはキングクリムゾンで迎撃する。 2体の妖怪を撃破するが、今度はトリッシュに3体の妖怪が跳び掛かってくる。 トリッシュは一体しか殴り飛ばせなかったが、それをフォローするかのようにキングクリムゾンとウェザーリポートが2体の妖怪を殴り飛ばす。 「そ・・・そのスタンドって・・・」 本来、スタンドは一人の人間に一つしかない。 だが今、トリッシュの目の前でディアボロは『二つのスタンド』を出している。 「そんなことはどうでもいい。こいつらを倒すぞ」 「・・・しょうがないわ」 今度は一斉に飛びかかって来る。どうやらちまちまやっては倒せないと判断したようだ。 「ど・・・どうすればいいの!?」 「俺に任せろ!」 ディアボロはそう言うと、ウェザーリポートの能力を使って竜巻を発生させる。 その中心にいるディアボロとトリッシュは巻き込まれずに済むが、その周囲にいた妖怪は全員竜巻に巻き込まれる。 「竜巻・・・!?」 妖怪達を巻き上げたところで竜巻は消え、巻き込まれていた雪も竜巻が消えたことにより落下する。 落下するのは雪だけではない。先ほど巻き上げられていた妖怪もみんな地面に落下する。 「(強い・・・)」 トリッシュは今のディアボロを見てそう思った。 自らの知らない間に二つ目のスタンドを身につけ、先ほどの戦いでも冷静に妖怪達を倒していた。 「(私とはあまりにも違いすぎる・・・)」 起き上がった妖怪が全員怯えて逃げ出す。 竜巻を発生させた時点で勝ち目がないと判断したようだ。 「・・・行くぞ」 ディアボロはそう言って歩き始める。トリッシュもそれについていく。 「ここだ」 ディアボロは一軒の家を見てそう言う。 「ここに・・・あんたの言う『あいつ』がいるの?」 トリッシュがディアボロを見て尋ねる。 「そうだ。もっとも、性格などから考えてうまくいけるような気がしないがな・・・」 その言葉を聞いて疑問を懐くトリッシュをよそに、ディアボロは堂々と玄関の戸を開ける。 直後、ドタドタと言う足音が聞こえてくる。 「ディアボロ・・・ノックぐらいしろ」 藍が呆れながらも応対する。 「悪いな、ちょっと紫に用事がある」 ディアボロはそう返事を返す。 「・・・・・???」 会話についていけないトリッシュ。さらにディアボロと放している女性に本来人間にはないはずのものがあることに首をかしげる。 ・・・ディアボロと藍は『日本語』で会話している。ディアボロとトリッシュは『イタリア語』で話していた。 トリッシュは日本語を理解できていないのだ。よって会話の内容を理解できない。 「紫様に用事?・・・しかし、紫様は・・・」 「とりあえず入らせてもらうぞ」 そういって紫の家に入るディアボロ。トリッシュもわけがわからずついていく。 「・・・こっちだ」 藍に案内された部屋に入るディアボロとトリッシュ。 そこには・・・お見事に寝ている紫がいた。 (イタリア語で)「・・・寝てんじゃねぇよ・・・」 呆れてため息をつくディアボロに苦笑いをするトリッシュ。 「で、こいつがあんたの言っていた奴なの?」 「そうなんだが、寝ているとはな・・・仕方ない」 ディアボロは一枚のDISCをケースから取り出して自分に装備する。 「起きてもらおうか!」 その言葉と共にエコーズACT1を出し、音を文字にして紫の耳に貼り付ける。 その瞬間、『ジリリリリリリリリリ!』という、まるで目覚まし時計のアラームのような音が周囲に響きだした。 「!!?」 驚いて目が覚める紫。なにが起きたか分からないが、周囲を見渡して藍とディアボロとトリッシュを見つける。 それと同時にディアボロがエコーズACT1の能力を解いたことで、周囲に鳴り響いた音は消える。 「あら、私を強引に起こしてまでして一体何の用かしら?」 「こいつを元の世界に返してもらいたい」 ディアボロはトリッシュを見る。つられて紫もトリッシュを見る。 「なるほど、この子をね・・・でも、何で博麗神社に連れて行かないのかしら?」 「こいつの世界は外の世界とは違う」 「なるほどね」 納得したような表情で布団から出てくる紫。 昼寝していたのだろうか。衣服は普段来ている服のままだ。 「彼女を元の世界に戻してあげるけど、条件が一つあるわ」 「・・・なんだ?」 「私、昼寝ばっかしているから身体が鈍っちゃっているのよね・・・・・・」 その言葉にディアボロはすぐに答えを導き出す。 「闘え・・・とでもいいたいのか?」 「その通り。察するのが早いわね」 ウィンクしながらそういう紫を見ても無反応なディアボロ。 「それじゃ、行きましょ」 紫はそう言って外に出て行く。ディアボロもついていく。 トリッシュはわけが分からないがとりあえずついていき、藍も呆れながらついていく。 「いつでもいけるぞ」 ディアボロはいつでも闘える状態だ。 元々スタンドを使って攻撃するので、スタンドパワーや精神面の状態に気をつければ大丈夫だろう。 「私も大丈夫よ」 対する紫はディアボロと比べて身体能力はかなり高い。自身の能力をあわせると相当強いのは間違いない。 だが彼女はディアボロへの境界操作は封じられている。もっとも、彼女には自覚が微塵もないが。 「大丈夫なんだろうか・・・」 二人を心配する藍。ディアボロと紫はお互いに相手の様子を伺っている。 「・・・・・・・・・」「・・・・・・・・・」 先手を取ったのは紫。弾幕を一気にディアボロ目掛けて発射する。 それをエピタフの予知を巧みに利用して回避していく。 「俺にそれは通じないぞ?」 そう言いながらエンペラーを出し、3発撃つ。 だが紫はその弾丸をスキマを開くことで対処しようとする。 「!?」 ディアボロは驚きながらも弾丸の軌道を変えてスキマに入るのを阻止する。 「お前・・・見えているな?」 ディアボロの頭の中では一つの回答が既に出されていた。 自らの『可視と不可視の境界』を変えることで『本来スタンド使い以外には見えない』スタンドを紫が見れる状態になっているのだ。 「どうかしらね?」 曖昧な答えを返す紫だったが、これで相手はスタンドが見えないというアドバンテージはもうない。 スタンド使いを相手にしているつもりで闘わないといけないのだ。 「・・・仕方ない」 エンペラーのDISCを額から取り出してケースに入れると、メタリカのDISCを装備する。 メタリカは血液中にスタンドが存在するタイプ。これなら分からないだろう。 さっそくスタンド能力を使い、磁力で強引に紫を自分に接近させる。 わけも分からず戸惑う紫だったが、キングクリムゾンの攻撃可能範囲内に入る前にスキマの中に入ることで回避する。 「はずしたか・・・」 紫はスキマを開いて戻ってくるが、位置をエピタフの予知で見抜いていたディアボロはそこに走って接近する。 「!」 スキマから顔を出した紫が気づくも既に遅し。再びスキマに入る前に引きずり出される。 「ふふ・・・できるわね」 立ち上がりながらそう言う紫。ついでに身体に付いた雪を払い落とす。 「(あまりやりすぎるわけにもいかないな・・・)」 そう思いながら二枚のDISCをケースから取り出し、メタリカのDISCと入れ替える。 「こっちとてあんまり時間をかけられない」 そう言って時間を止めるディアボロ。ケースから取り出した二枚のDISCの内の一枚はザ・ワールドだ。 ならばもう一枚は。 「・・・速攻で終わらせる!」 その言葉と同時に、まるでワイヤー線のようなものがどこからともなく勝手に現れ、それは紫を取り囲むかのように張られていく。 やがてそれはまるで『結界』のように紫を包囲した。 法皇の緑―ハイエロファントグリーンは大量、かつ大粒のエメラルドを弾丸として射出して攻撃する能力がある(ちなみにこのエメラルドに宝石としての価値は『もちろんない』)。 さらに身体を紐状にすることができ、その能力で相手を操ったり内部から破壊することができる。 今使っている技・・・ハイエロファントの結界は、紐状にしたハイエロファントグリーンの身体で『結界』を作り上げる。 その結界に触れるとエメラルドスプラッシュが発射され、さらに四方八方からエメラルドスプラッシュを撃つことができる強力な技だ。 それを今、紫を相手に使っている。速攻で倒すつもりだ。 「・・・そして時は動き出す」 その言葉と共に時間停止は解かれ、時は再び動き始める。 「「!?」」 紫もトリッシュも驚いた。 いつの間にやら紫の周囲に無数のワイヤーのようなものが張り巡らされている。 「な・・・なにあれ!?」「これは・・・!」「・・・・?」 トリッシュの隣で闘いを見ていた藍の反応を見てトリッシュは理解した。 「(もしかして、あのワイヤーのようなもの全部がスタンドなの!?)」「発射!」 ディアボロのその言葉と共に紐状になったハイエロファントグリーンから一斉にエメラルドスプラッシュが発射される。 紫はスキマに逃げることで回避しようとするが、その前にエメラルドスプラッシュが命中する。 「っつ・・・!」 痛みに耐えながらもスキマに入る紫。それを見たディアボロは、ハイエロファントの結界を自分の周囲に張る。 「油断ならないわね。初めて出会ったときも、貴方が別のものに気をとられていなければ殺されていたかもしれなかったわ・・・」 「・・・懐かしい話だな」 攻撃が止んだのを確認してスキマから身体を出した紫がそう言い、その言葉に対して微笑しながら返事を返すディアボロ。 「フフフ・・・」 ディアボロの周囲に作り上げたハイエロファントの結界を見ながら不敵な笑みを浮かべる紫。 「さっきは油断して攻撃されたけど・・・次は通用するかしら?」 「・・・発射!」 その言葉と共に再びエメラルドスプラッシュが発射される。 だが、紫はエメラルドスプラッシュが命中する前に再びスキマの中に入る。 「(これじゃ絶対に成功しないもぐら叩きになってしまうな・・・)」 エピタフの予知で次にスキマが開く場所はわかっている。分かってはいるのだが、その後が問題だ。 「(仕方ない、さっさと終わらせるか・・・)」 スキマから全身を出した紫がふざけてディアボロを挑発する。 読めない行動にディアボロはため息をつくと、そのまま時間を止めた。 「いつまでも寒い中で闘っているわけにも行かないからな!」 そう言って振り向き、走って紫に接近する。 スキマは開いたままだが、全身がスキマから出ているので攻撃のチャンスだ。 「無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァ!」 「「「「!?」」」 わけもわからずぶっ飛ばされる紫。それに驚くトリッシュと藍。 紫は時間停止中にザ・ワールドのラッシュをくらったのだ。 「紫様!?」 心配して駆け寄る藍だったが、「大丈夫よ」といって起き上がる紫。 「流石ね・・・その強さ、いつ見ても驚きだわ」 身体に付いた雪を落としながらそう言う紫。 「ちょっとはマシになったか?」 「ええ、おかげさまでね」 そういってスキマを開く紫。 「この世界であっているはずよ」 「トリッシュ、ちょっと覗いて見てくれるか?」 そういわれてスキマの中を覗くトリッシュ。警戒しているのか、スパイス・ガールを出して背後を守らせている。 「・・・間違いないわ!私の世界よ!ジョルノもミスタもいる!」 スキマから顔を出し、嬉しそうに言うトリッシュ。 「そうか・・・よかったな」 それを聞き、安堵するディアボロ。 「これで帰れる・・・私の世界に戻れる・・・。けど・・・」 「・・・どうした?」 トリッシュの声のトーンが僅かに低くなった事に気づいてディアボロがたずねる。 「これであんたともお別れなのね」 「・・・だな」 ディアボロは上着のポケットからある物を取り出す。 「それは・・・」 「お守りだ」 それをトリッシュに渡し、トリッシュはそれを受け取る。 「もっていきな。幸運を与えてくれるかもしれないぞ」 「・・・・」 無言でスキマへと歩き出すトリッシュ。それを見つめるディアボロと紫と藍。 「ありがとう・・・・お父さん」 「・・・初めて俺をそう呼んでくれたな」 そう言って笑みを浮かべるディアボロ。 トリッシュがふと、何か思い出したかのように言う。 「何か・・・ジョルノやミスタに伝えたいことはある?」 「パッショーネを頼む・・・とだけ伝えておいてくれ」 トリッシュの質問に、自分が伝えたいことを確かに伝えたディアボロ。 もうパッショーネと自分は無縁だ。なら、託すべき人物にパッショーネを任せることにしよう。 そう思ってその言葉をトリッシュに託した。 「お父さん・・・・。分かったわ。もう会えないと思うと寂しいけど・・・」 「・・・・・・さよなら!」 トリッシュはそう言ってスキマの中に入っていった。 感謝の笑みを浮かべながら、けれども、寂しそうに、名残惜しそうに・・・・。 「よかったの?引き止めなくて」 紫がディアボロに尋ねる。 「あれでいい。あいつが決めた道だ。俺はただ見届けるぐらいしかできない」 ディアボロがスキマに背を向ける。 「まあ、俺には見届ける資格があるのかどうかも怪しいがな」 そう言って立ち去ろうとするディアボロ。 「そうかしら?あの子はスキマに入っていくときに笑みを浮かべていたわ」 そう言って笑みを見せる紫。 「今の貴方なら、父親としての資格は十分にあるはずよ?」 「・・・あいつはそんなに子供じゃない。俺の記憶が間違っていなければ15歳は確実に超えている」 「あらそう」と反応を返す紫。 「そういえば・・・あのお守り何処で手に入れたの?」 「因幡の奴からもらった。安心しろ、ちゃんと効果はある」 そう言って紫の家から立ち去っていくディアボロ。 「あの子の選んだ道・・・ねぇ」 ちょっと悩む紫を見て藍が心配する。 「どうしたんですか?」 「ふふ・・・なんでもないわ」 紫はそういうと、雪の降り続ける空を見上げた。 「ただいま」 「おかえりなさい」 命蓮寺に帰ってきたディアボロを白蓮が出迎える。 「・・・娘さん、無事に元の世界に帰れたみたいね」 「ああ、なんとかな」 「よかった・・・」 そう言って笑みを浮かべる白蓮。それにつられてディアボロも笑顔になる。 「(しかし・・・何故トリッシュはこっちに来たんだ?確かこの世界と『ジョジョの奇妙な冒険』の世界は繋がっていないはず・・・)」 少し考え、ディアボロはある結論に達した。 「(紫・・・まさかお前の仕業じゃないだろうな?もしそうなら、お前は何を思ってトリッシュをこっちにつれてきた?)」 そう思いながら靴を脱ぐディアボロ。 「・・・どうしたの?」 「トリッシュがこっちに来てしまった理由を考えていた。あいつは本来、こっちにこれるはずがないんだが・・・」 「・・・・???」 白蓮が首をかしげるが、ディアボロは「まあいい」と言った。 「あいつにも帰るべき場所がある。帰りを待つ友達がいる。そう思うと、ここにいさせるよりはずっと良い選択だろう」 「そうね。一緒にいてくれるだけで安心できるもの」 そう言って笑顔になる白蓮。そしてそのままディアボロに抱きついてくる。 もう慣れたのだろう。ディアボロも白蓮を抱きしめる。 「ああ。大切な者がそばにいてくれる、それがどれだけ嬉しいことか・・・今の俺なら分かる」 ディアボロがそう言うと、白蓮は嬉しそうな表情でディアボロにほお擦りをする。 「さ、外は寒かったでしょ?温かいお茶、用意しているわ」 そう言って白蓮はディアボロを案内し、ディアボロはそれに笑顔でついていく。 今の彼は間違いなく幸せだろう。なぜなら、かつては全然見せなかった笑顔を今見せているのだから。 「・・・ディアボロに会った!?」 一方こちらはイタリア。トリッシュの発言に、ジョルノもミスタも驚いていた。 「ええ、夢じゃないわ。紛れもない現実よ。もし夢だったら・・・」 そう言ってトリッシュはディアボロからもらったお守りを二人に見せる。 「これは今手元にないはずよ」 「で・・・でも確かディアボロはあの時ジョルノに再起不能にされて・・・」 未だ焦りが収まっていないミスタは慌てながらも言う。 「ええ、確かに『お父さんは再起不能のはず』だった。けど、異世界の地で確かに生きていたわ」 「だとしても、ゴールドエクスペリエンスレクイエムの能力は・・・」 ジョルノも内心焦っているのかもしれない。表情に変化はないが、会話の仕方に普段の彼と比べて違和感がある。 「まったくなかったわ」 この発言には流石のジョルノも驚いた。 ゴールド・エクスペリエンス・レクイエムによってもたらされていたはずの『死の無限ループ』が彼の知らない間に解かれていたのだから。 「しかし・・・なんでディアボロはトリッシュを殺そうとはしなかったんでしょう?」 「殺す理由がなくなった・・・って言ってたわ」 「確かに、今のあいつとパッショーネには縁はないが・・・」 ミスタは考えながらそう言う。 「それともう一つ・・・これは伝言としてお父さんが言ったことよ」 その言葉に、ジョルノもミスタもトリッシュを見る。 「『パッショーネを頼む』、って。多分、ジョルノにパッショーネの未来を託したという意味での言葉だと思うけど・・・」 その言葉にジョルノはとてつもなく驚く。 「・・・・に・・・にわかには・・・信じられない・・・・発言・・・だな・・・」 これにはミスタも相当驚いたようである。そのせいか、言葉がショックで途切れ途切れになっている。 「でも全て本当のことよ。・・・私は、今のお父さんなら信じることができる」 「トリッシュ・・・」 揺るがない意思。トリッシュはそれを自らの瞳に宿し、確かにそう断言した。 その成長にも、ジョルノは驚きを隠せない。 その瞳には、過去への不安はもう微塵もなかった。父親と再会し、その変化を感じ取ったからだろうか。