約 1,871,692 件
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/617.html
サーヴァントムーディー 医務室と女給 さっきまで俺は起きていたはずなのに何故だろうか、また暗い闇の中にいた。 しかし今度は身体がある。俺は誰でもない、アバッキオなのだと自覚できる。 ァ…アバ… 闇の中を沈んでいると声が聞こえてきた。 「アバッキオ…終わったぞ…俺達の戦いは…」ブチャラティ?!「アバッキオ…あんたも同じ所にいたのかよぉー何か久しぶりだなぁ~」ナランチャ…? 何故お前らここにいるんだ?まさか…まさかそんな! 「俺達は倒れたが、命掛けで戦ってきた事はジョルノ達に繋がった。お前も良くやってくれた。ボスを倒す手掛りを得たのはお前のおかげだ。ありがとう。アバッキオ …アリーヴェデルチ」 声は聞こえなくなった。だが不思議と不安にならなかった。 (ブチャラティ俺はお前に助けられた事、お前と戦えた事を誇りに思ってるぜ…アリーヴェデルチ! ナランチャは…ドンマイ!) 闇が晴れ、視界が明るくなって行く 「…朝か…」ん?…いや朝ではない。まだ夜だ。というか何処だ?ここは 壁や床が石造りで随分と高級そうな作りの部屋だが、ベッドは簡素だし、何か薬品臭い部屋だ。病院だろうか 「あ、起きられましたか?」暗がりから声が聞こえる。給仕のような格好の少女がいた。先に見た少女とは違うようだが 「君は?ここは何処だ?」当然の疑問。答えを期待して問う 「あっ、申し遅れました。私はシエスタと申します。こちらの学院で御奉仕させて頂いてます。ここは学院の医務室です。」 彼女シエスタは丁寧なお辞儀をして答えた。 「アバッキオだ…医務室?そうか。俺は気を失ったんだったな」 部屋の隅のソファにルイズが寝ていた。随分疲れた顔をしてるな 「はい。そうです。アバッキオさんは丸1日以上寝てらしたんです」 シエスタがルイズの汗を優しく拭う 「ここまでルイズ様がご自身で運んで来られたのですよ。内緒なのですが、汗だくで『あばっきおが起きない』って必死でいらっしゃいました。 ずっとお側に付いて看病なさってたんですよ。今は疲れて寝てらっしゃいますけど。」 学校の事務員やらにしてはやたら生徒に敬語を使うな。変な感じだ 「昨夜いらしてから朝食も昼食も夕食もろくに取られず授業にも出られずついてらっしゃいました。」 ルイズ…だったか…何故そこまでしてくれたのだろうか。と、いつの間にかルイズが起きてシエスタの背後に立っていた。 「しししシエスタ!いいえ平民ッ!ヒヒヒ人の使い魔に何て事話してんのののよ!」 「ヒィあぁっ!申し訳ございませんん!お喋りが過ぎましたぁ~!プゲラ」ルイズは怒っている 「ああんた!いえ、アバッキオ!別にあんたが心配だったわ わ 訳じゃなくて使い魔居なくちゃ授業出られないだけなんだからね!勘違いしないでね!いいこと?!」 矛先がこちらに向けられた。というか何に怒ってるのかわからん。 「と、とにかく!もう大丈夫ね!医務室だってタダぢゃ使えないんだから!早く出て行くわよ。」 プリプリ怒っているが次は一体何処に行くのか?むっくりと起きて、とりあえず着いて行こうか。 フラ… ルイズの膝が折れる「あ」倒れ… ガッシィイー― !! アバッキオは素早く近付き支える。ルイズは疲労が溜まっているようだ 「大丈夫か?随分世話かけたようだな。礼を言うぜ」「あ?き、気安く触るんじゃ…うぅん・・・もうダメ…部屋に連れて…て」寝てしまった。 部屋と言われてもわからねぇが…シエスタの手を借りるか ルイズをベッドに寝かせる。医務室のソファでは満足な睡眠は取れなかったろう。シエスタに着替えを頼み席を外す。 外には二つの月が浮かんでいた。死後の世界もなく、地球ですらない。魔法の世界ってのも嘘ではなさそうだ。 何も無い…虚無の世界から救いだし生を与えてくれたルイズに対し、恩義がある。夢の中でもブチャラティが言っていた、ボスは倒された。俺の役目は完全に終わったのだ。 果たして、帰る必要は有るのだろうか… 逆にこの世界でこれからどうするのか、アバッキオは物思いに耽り、再び眠りに落ちていった to be contenued
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/511.html
早朝。日課になりつつある朝の洗濯を終えた徐倫が部屋に戻ると、既にルイズは机に向かっていた。 「……洗濯、終わったんだけどォ」 「先に食堂行ってて。すぐに行くから」 ルイズが机の上の魔道書に集中したまま、おざなりに返事を返すのを聞いて、徐倫はいつもの如く軽く肩を竦めた。 お言葉に甘えて、一人朝食に向かう。 教室での一件からここ数日、ルイズの生活リズムは変わりつつあった。 まず、破滅的に寝起きの悪い彼女が自力で、しかも早起きをするようになった。 徐倫は日中はメイジ達に混ざって魔法の学習をしたいので、洗濯は朝食前の朝早くに済ませる事にしている。ルイズはそれと同じくらいの時刻に目覚めるようになったのだ。 それからは、朝食の時間ギリギリまで授業に使うテキストや別の魔法指導書などを使って魔法の勉強をするようになった。 夜はその逆。深夜近くまで部屋の明かりは消えない。 着替えや身の回りの世話こそ、使い魔の名目で徐倫に手伝わせているルイズだが、その日々の生活姿勢が激変した事は確かだった。 そして、その切欠が徐倫の影響によるものだという事も……。 徐倫も、ルイズが変わった理由を理解していた。 あの時教室で叱責した事でルイズが自分の性格や姿勢を改めた……というワケではない。あれの動機は、『意地』や『反発心』といったものの方が正しいだろう。 教室での一件以来、自分に当り散らす事なく、また必要以上にコミュニケーションを取ろうともしないルイズの様子を見て、徐倫は実感していた。 あの時言われた事ややられた事が悔しくて、それを見返したくて努力している―――そういう意図を感じていた。 正直、あれ以来二人の仲が微妙に気まずいものになったと思うが、同時に何か微笑ましいものを見たような苦笑も湧いてくる。 ルイズの意固地な態度を、徐倫は割りと好ましく受け取っていたのだ。 わがままで意地っ張りな少女だが、徐倫への反発心をヒステリーや八つ当たりに変えるのではなく、正しく努力の方向へ向けている点が、徐倫の中のルイズの評価を改めさせていた。 (結果を出すまでは耐え忍んでやるッ、って意気込みが見えてんのよねェ~……意地っ張りっつーか) メイジではない徐倫には、ルイズが朝晩している自主勉強の内容は分からなかったが『魔法成功率ゼロ』の汚名を晴らす為の努力である事は察せる。 事実、ただ黙々と勉学に励むルイズの胸の内にあるのは、自分を認めようとしない生徒や使い魔の徐倫を結果で持って見返してやろうという意気込みだった。 それを考えると、徐倫は知らず笑みが浮かぶのだった。 (いいわよ、待っててあげる。魔法の一つでも成功させてさァ、『ザマーミロ、これまでの無礼を詫びなさい!』とか言われたら……マジで頭の一つぐらい下げてやるわよ) 皮肉や馬鹿にするような気持ちではなく、徐倫は真摯な心でそう思っていた。 今のルイズの『努力』は、とても気高い。 切欠や動機はともあれ、また結果が出なければ何の意味もない事だとしても、その『努力』の行為そのものは敬意に値すると、そう思っていた。 徐倫自身も気付かず、彼女はルイズを見守る姿勢を取っていた。 教室での一件は、徐倫の中にも小さな変化をもたらしていたのだ。 食堂に顔を出した徐倫を物珍しげに眺める視線は相変わらずだったが、貴族以外はその限りではなかった。 すれ違う給仕達が徐倫に親しげな挨拶をしていく。 それに会釈を返しながら、徐倫は見知った少女の顔を見つけた。 「おはよう、シエスタ」 「あ、ジョリーンさん。おはようございます」 メイドのシエスタは、数日前から徐倫が何度も世話になっている朗らかで優しい少女だった。 ルイズとの確執で食事を抜かれた日、事情を聞いたシエスタは賄いの食事を徐倫に分けてくれたのだ。 貴族の食事と比べて随分質素なものだったが、その味と何より量は徐倫を感激させるほどの物だった。心に染み渡る味に涙が出そうになったほどだ。シエスタは大げさだと苦笑していた。 シエスタを含むメイドや厨房のコック達は、皆気のいい人達だった。 珍獣扱いしかしない貴族や、元の世界の刑務所にいた賄賂で動く看守どもとは比べるまでもない。 徐倫は随分と長い間出会っていなかった、『まともで善良な人間』という奴を見た気がして、また感動しそうになった。この出会いは宝石よりも貴重なのだと本気で思った。 オヤジ臭いセクハラ発言が大好きだが、とても気さくなコック長のマルトーは『綺麗どころが増えて、厨房も華やかにならぁ!』と豪快に笑い、快く徐倫を受け入れてくれた。 久方ぶりに腰を落ち着ける事が出来た徐倫は、以来何度か厨房で食事の世話をしてもらっている。 代わりに、徐倫も時折シエスタ達の仕事を手伝う事にしていた。 「すいません、今、貴族様の朝食を準備している最中なので」 「なら、手伝うわ」 「えっと……じゃあ、お願いします」 徐倫の申し出に、シエスタは遠慮がちに微笑んだ。 甲斐甲斐しく料理を並べていくシエスタの仕事風景を見ながら、徐倫は厨房へ向かった。 控え目な性格のシエスタは、友人が我の強い人間ばかりである徐倫にとって新鮮な存在だった。ひたむきで健気な姿は、実に好ましい。 この異世界を訪れて、まだたった数日。 その間に、徐倫は元の世界とはまた違った人間関係を築いている。 人の出会いは『引力』によって成される―――このハルケギニアにおいても、『引力』は徐倫に奇妙な出会いを呼び込み続けるのだった。 辺境のドライブスルー付きレストランによくいるような、愛想などとっくに使い果たしたウェイトレスよろしく徐倫が適当に料理をテーブルへ並べていると、何処かで騒ぎ声が聞こえた。 視線を送ってみると、いかにも貴族風の少年が二人の少女に怒鳴られ、周囲のギャラリーが冷やかし混じりの笑い声を上げている。 揉め事の前兆だった。 徐倫は何気なさを装ってテーブルを離れ、食堂の隅へ移動した。 ストーン・フリーの糸を床に這わせて、喧騒の方へ向かわせる。魔法という不可思議な力が存在する以上、スタンドも形として見られてしまう可能性もある。徐倫は糸をテーブルの下に隠しながら移動させ、騒ぎの中心を『盗聴』した。 もちろん、揉め事には極力関わりたくないのだが、この場合はそうも言ってられない。 口論する貴族達の傍らで、揉め事に巻き込まれたらしいシエスタが震えていた。 『その香水があなたのポケットから出てきたのが何よりの証拠です!! さようなら!』 丁度その時、小気味の良い音と共に女生徒の一人が少年にスナップの効いた平手をかましていた。 少女は泣きながら走り去る。 徐倫は早くも状況を理解し始めていた。実に分かりやすい。ただの痴話喧嘩だ。 『やっぱり、あの1年生に、手を出していたのね?』 『お願いだよ『香水』のモンモランシー! 咲き誇る薔薇のようなその顔を、そのような怒りに歪ませないでくれよ。僕まで悲しくなるじゃないか!』 そして、今時ドラマでも使わない芝居の掛かった台詞でモンモランシーと呼ばれる少女の怒りを煙に巻こうとしているあの少年は、本物のアホ野郎だとも理解し始めていた。 思わずため息を吐きそうになると、モンモランシーがテーブルのワインを少年の頭にどぼどぼと振りかけて、最後に一言罵って去っていった。 痛快な行動に、徐倫はヒュゥ、と口笛を吹いた。今のはいい。グッド。素晴らしい返答だ。 男に騙された経験のある徐倫にとっては、なかなか胸の空く光景だった。 しかし、その光景をニヤニヤ眺めている余裕はなかった。 『君が軽率に、香水の瓶なんか拾い上げたおかげで、二人のレディの名誉が傷ついた。どうしてくれるんだね?』 あのアホ野郎が、どういうつもりかシエスタに当たり始めたのだ。 状況は大体理解した。シエスタが取った行動によって、あの少年の二股がバレたのだ。そして、傲慢な貴族はその責任をシエスタへ押し付けようとしている。 徐倫は『糸』を回収すると、颯爽と歩き始めた。 「申し訳ありません……ど、どうかお許しを……」 平民らしく憐れに慈悲を乞うシエスタの姿を見下ろして、ギーシュは自分が『面子』を守れた事に安堵した。 これでいい。優れた貴族である『ギーシュ・グラモン』がドジこいて恋人二人にこっ酷く振られちゃいましたー! などと恥を晒すワケにはいかない。沽券に関わる。 あとは適当にシエスタを脅して、真摯な謝罪をさせ、この場を治めるつもりだった。それによって自らの威厳は保たれるのだ。 「君もメイドなら貴族に話を合わせる機転くらいは持ち合わせていてもらいたいものだ。これは言わば、君の配慮不足。君の重大な責任だよ。深く反省したまえ!」 その筈だった。 「―――二股かけてる、あんたが悪い」 そこに、徐倫が踏み込んで来るまでは。 「そのとおりだ、ギーシュ! お前が悪い!」 「誤魔化そうとしてるの見え見えだぞっ!」 唐突に告げられた見も蓋も無い言葉に、それまでギーシュとシエスタのやり取りで静まり返っていたギャラリーがドッと湧いた。 はやし立てる友人達の言葉に歯軋りし、ギーシュは顔を真っ赤にさせながら徐倫を睨み付ける。 「な、なんだね君は? 粗相をしたメイドを折檻するのを、同じ平民が庇おうというのかね?」 「庇うっていうなら、その通りだけれどね。ドジ踏んだのはあんただけよ、さっさとあの二人に頭を下げてくる事ね」 「なな、何ぉう……っ!」 シエスタを背に隠すように一歩踏み出した徐倫には、地の底から湧き上がってくるような威圧感があった。 長身の徐倫はギーシュとほぼ対等の視点を持っている。常に女性を見下ろす優位な位置に立ってきたギーシュにとって、物理的にも初めて経験する迫力だった。 愛でるべき女性に対して『凄み』を感じて腰が引けているという状況に、精一杯虚勢を張ってギーシュは引き攣った笑みを浮かべた。 「ふ、ふん! そうか、確か君は、あの『ゼロのルイズ』が呼び出した平民だったな」 「……それが? 気が済んだなら、もう行くわ」 聞き慣れたルイズへの蔑称に、徐倫はほんの僅かに眉を動かしたが、厄介事からシエスタをさっさと逃がす為努めて冷静にこの場を離れるよう促した。 馬鹿に構って、自分まで馬鹿を見るつもりはない。 「ああ、行きたまえ。女性とはいえ、粗野な平民に貴族への礼儀を期待した僕が間違っていた。ゼロの使い魔は頭もゼロのようだ、主人によく似ている」 そして、背を向ける徐倫に向かってギーシュは苦し紛れの悪態を吐いて残した。 その侮蔑に、徐倫の足が一瞬止まる。 「……何? 主人が、『何』だって……?」 肩越しに聞き返す徐倫の声から、僅かに滲み出る怒気。 それに気付いたギーシュは、反撃の取っ掛かりを見つけたとばかりに捲くし立てた。 「ほう、一応使い魔かな。主人を馬鹿にされると怒るか。魔法の使えない、『無駄な努力』を積み重ねるゼロのメイジに対しても、それなりに忠誠心はあるのかな? いや、平民だから共感か? ハハハ……」 調子に乗ったギーシュは、饒舌に挑発を繰り返した。 平民が貴族に手を出す筈がない。後々の事を考えれば、恐ろしくて手が出せるはず無いのだ。 徐倫を怒り狂わせ、適当にあしらった後でクールに去る! 眼中に無い、とばかりにッ! ギーシュは、そう計画していた。 しかし、女性を愛する事を信条とするギーシュには予想もつかなかった事態。徐倫はギーシュへ手を出すのを堪えるどころか……逆に躊躇無く思いっきりぶん殴ったのだッ! 「ハハ……ぁぶへェッ!?」 意外ッ! それは右フックッ! 女性の暴力など平手止まりだと考えていたギーシュは、細腕からは想像も出来ないような凶悪な鉄拳を受けて、ドグシャァーーッ! と吹っ飛んだ。 周囲の友人を巻き込み、鼻血を撒き散らして昏倒する。 「で、『何』だって? ……『誰』が『何』って言ったんだ、お前……」 ”ド ド ド ド ド ド ド ……!” 地響きのような威圧感が、ギーシュを見下ろす徐倫の全身から立ち昇っていた。 「『ゼロのルイズ』……それは『いい』 結果を出せない奴が馬鹿にされるのは仕方の無い事だ。その『屈辱』を覆して見せるのは彼女自身だ。あたしが怒る領分じゃあない……」 鼻を押さえて蹲る見下ろす徐倫。しかし、その顔に映っているのは、貴族を地に伏せさせた優越感などではない。 静かな、マグマのように地面の下で煮え滾る『怒り』だった。 「だが、『無駄な努力』……コイツはいただけないわ。 例え誰であろうと『努力』を嘲笑う事は許せない。報われない結果ばかりでも、成功に向けて努力するひたむきな『姿勢』を『侮辱』する事だけは……」 徐倫は静かにギーシュの元へ歩み寄ると、右足を後ろに退いた。 「特に、その『努力』を最も近くで見てるあたしの前で、テメェー……『ルイズ』の努力を侮辱する事だけはッ、あたしが許さねェェーーッ!!」 ボグシャァアアーーッ! と、振り上げた右足がギーシュの体を掬い上げるように蹴り飛ばした。 凄まじい怒りの篭った蹴りを受けて、ギーシュは甲高い悲鳴を上げながら壁へと激突する。 「アギッ……ぐげッ……! あ、ああ足蹴にしたなぁ、この僕をォォ!! 『女子』のクセに『男子』であるこの僕をォォッ!!」 たった二発で足元が定まらない程のダメージを受けたギーシュは、それでも目の前の平民に対する怒りで立ち上がった。 鼻と口から血をボタボタ垂れ流しながら、徐倫を睨みつける。 「『決闘』ッ、『決闘』だぁあああああ!! 君に『貴族』に対する礼儀をッ、『男子』に対する敬意を教えてやるッ!! 例え女であっても……ギーシュ、容赦せんッ!!」 ギーシュの宣告に、シエスタや周囲の貴族達すら顔色を変えた。 貴族が決闘をする事は禁じられている。何より平民にとって、メイジである貴族との戦闘は死を意味する! しかし、元より怒りによって動いていた徐倫だけは、その宣告を躊躇い無く受け入れていた。 「全く、やれやれって感じだわ……。『決闘』なんて回りくどい言い方をしなくても、『喧嘩』ならあたしから売ってやったのに……」 決闘の場所を告げて去っていくギーシュの背中を、徐倫は静かな怒りを胸に秘めて見据えていた。 徐倫とギーシュ。切欠は違えど、二人が闘う為の理由は一つ。駆り立てる意思は一つ。 『侮辱』には報いを―――! To Be Continued →
https://w.atwiki.jp/familiar/pages/3915.html
692 :子供のころに戻って ◆mQKcT9WQPM :2007/05/24(木) 04 46 26 ID fRG+rSoI 大変な事をしてしまった。 三人はそう思ってお互いに顔を見合わせる。 「なんだよーおまえらー。それにここどこだよー」 目の前では二〜三歳くらいの小さな男の子が、ぶかぶかの服に絡まれて不満そうにしている。 それはそうだろう。 彼にしてみれば、いきなり見も知らぬ場所に連れてこられて、しかもサイズの合わないぶかぶかの服を着せられているのだ。 動きにくいったらありゃしない。 男の子は黒い髪を揺らしながら、服と格闘を始めた。 「き、記憶がなんかヘンになってない?」 「…一時的に退行しているみたい」 「じゃ、あれ小さい時の…?」 三人の、黒と桃色と水色の髪の娘は、魔法陣の中心でようやくぶっかぶっかのズボンから脱出した男の子を眺める。 ぶかぶかのTシャツだけになった男の子は、壁際に面白いものを見つけた。 「わー、かっこいー!」 とてとてと駆け寄って、その鞘を持って、そのまま。 重さでばたんと倒れた。 「いったー!」 「なあ相棒、もうちょい優しく扱えないのかよ」 「わー剣がしゃべったー!おもれー!」 「…おもろいか?じゃあおいちゃんもっとしゃべっちゃおうかなあ」 「あはははははははははは、なんだこれー」 「今のどこにウケたのか知らんが。相棒昔はこんなに素直だったんだなー」 「あははははははははははははははははは」 喋る魔剣と夢中になって遊ぶ男の子を、三人は揃って見つめる。 男の子は一生懸命がんばって剣を鞘から抜き、よっこいしょ、と持ち上げて本人だけは格好良いつもりでよろよろと天井に向けて構える。 そしてそのまま、あわわわわ、とか言いながらバランスを崩して仰向けにころんと転がる。 Tシャツの裾からちいさなおちんちんが見えた。 三人はソレを見て、それぞれ別の方向を向きながら、赤くなって顔を逸らす。 か、カワイイっ…! 三人が三人とも、思い切り母性に直撃を食らっていた。 やばいまずいナニアレ!めっちゃ可愛いじゃないの! ま、まさかここまで破壊力があるなんて…! 鼻血吹きそうです、私。 そして最初に動いたのはやはりこの人。 「あーほらほら、危ないですよサイトさん。そんな刃物振り回しちゃ。ね?」 シエスタは小さくなった才人に駆け寄って、デルフリンガーを鞘に戻してから、才人を抱き起こす。 「うー、あたまうったぁ…」 シエスタの腕の中で、涙目で小さな才人はそう訴える。 つー。 ソレを見たシエスタの鼻から赤い液体が流れ出る。 鼻血であった。 693 :子供のころに戻って ◆mQKcT9WQPM :2007/05/24(木) 04 47 08 ID fRG+rSoI 「ちょっとシエスタきったないわねえ!サイトが汚れちゃうじゃないっ! ほらほらサイトー。こっちいらっしゃい。おねえちゃんがなでなでしてあげまちゅよぉー」 脇からルイズが出てきて、才人の手を取って、シエスタから奪い取りそのまま抱き締めてなでなでする。 「くすぐったいよぉ」 それでも優しく抱き締められてイヤな気はしないのか、まるで子猫のように小さな才人はルイズの腕の中でのどを鳴らす。 くっはー。ナニコレ。 「ああもうなんでそんなかぁいいのよもうっ!」 思わず抱き締める腕に力が篭る。 「い、いたいよおねぇちゃん…」 ルイズの腕の中で才人がそう訴える。 そのルイズの頬を、一陣の風が切り裂く。ルイズの頬に一本の赤い線が入り、そこから血が流れる。 『エア・カッター』の魔法であった。 「…何すんのよ」 「…嫌がってる」 ルイズの視線の先では、タバサが大きな杖を構えて殺気を発していた。 本気モードである。 ルイズはタバサのその視線に応え、才人を床に降ろし、懐から杖を取り出して、構える。 「やろうっての…?」 「サイトは、渡さない」 私だってなでなでしたいもん。 そして二人のメイジの戦いが幕を開けた。 694 :子供のころに戻って ◆mQKcT9WQPM :2007/05/24(木) 04 47 49 ID fRG+rSoI 事の始まりは。 学院の図書室で、タバサが『形態変化』の術式の書を借り出した所から始まる。 タバサはその中の『成長』の術式で、才人を誘惑した時の事を思い出し、もう一度試そうと思った。 しかし、その帰り道、タバサはとんでもない事を思いついてしまう。 サイトに使ったら、どうなるんだろう。 青年、もしくはナイスミドルな才人。 …いいかもしれない。 タバサは書を手に、早速、才人の下へと向かったのだった。 そして当然才人の所には。 例の性悪貴族と、でかちちメイドがいるわけで。 「…何の用よチビっこ」 「お帰りはあちらですよー」 部屋の入り口を二人で固めて、ルイズとシエスタはタバサを部屋の中に入れまいとする。 その中には。 外の状況も知らずに、机に突っ伏して居眠りしている才人が居た。 何故か髪の毛にリボンなんか結ばれているが、それはメイドとご主人様の二人が悪ノリして、寝ている才人にいたずらしたものなのだが、それはまた別の話。 …仕方ない、作戦変更。 「話がある」 タバサは、攻め方を変える事にした。 篭城する相手に包囲戦は基本だが、物量がない時に包囲戦を行うのは自殺行為だ。 「あによ」 「なんですか」 まずは、二人の警戒を解くところから…。 そしてタバサは、しばらくぶりに才人以外の人物の前で、長い台詞を喋る事になった。 タバサの計画にまず食いついてきたのはルイズだった。 「そ、それは確かに見たいかも…!」 そして言われもしないのに棚を開いて魔法陣に必要なモノを捜し始める。 「待ってください」 それを止めたのはシエスタだった。 シエスタはタバサに尋ねた。 「それ、若返る魔法とかないんですか」 タバサはその言葉に、こくりと頷く。 「あることはある」 ただし、若返りの魔法は欠点がある。 体と共に記憶も退行してしまうのだ。 若返った才人はつまり、自分達の事を知らない才人ということになる。 しかも、持続時間が半日程度と、あまり長くない。 しかし。 次のシエスタの台詞が、二人のメイジに若返りの術式を選択させることになる。 695 :子供のころに戻って ◆mQKcT9WQPM :2007/05/24(木) 04 49 26 ID fRG+rSoI 「ダンディなサイトさんならそのうち見られますけど。 ちっちゃくて可愛いサイトさんなんて、そうそう見られませんよ」 盲点であった。 そして三人は。 眠っている才人をふんじばり、無理やり若返りの術式を才人にかけたのである。 そして現在。 「サイトをなでなでしていいのは私だけなんだから…!」 「…サイトは、私が可愛がる」 「何を言うんですか、私がお持ち帰りするに決まってるじゃないですか」 三人はデルフリンガーとじゃれあっている才人を尻目に、火花を散らしているのであった。 15-884シエスタと小さな才人 16-158ルイズと小さな才人 16-267タバサと小さな才人
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/721.html
back / next 四話 『林檎を噛んで歯から血が出た』 ルイズは魔法が使えない。それは自他共に、特に自分では認めなくてはならない事実である。 正確には魔法がすべて爆発してしまうのだが。 ボムボムの実という爆発の象徴のようなものを引き当てて以来、ルイズは開き直ることに決めた。 とりあえず爆発は爆発として認識し、何故そうなるのかを考えるようになったのだ。 それにこの不思議なルーンは役に立つに違いない、そう考えながら。 「それに恩恵もあるといえばあるのよ」 「何ですか?」 シエスタが用意したサンドイッチをパクつきながら、ルイズは杖を持ち近くの小石へ向ける。 ポンッと軽い音が響き、石が消えてなくなった。 「実の恩恵だと思うけど、爆発なら制御できるようになったのよ。まあ壊すのにしか使えないけど」 「でも適当にはじけるよりはずっといいんじゃないでしょうか? あ、キュルケさんたちが来ましたよ」 視線の先にはキュルケとタバサを乗せたシルフィード。 タバサのほうはなにやら本を抱えている。 「ハーイルイズ、見つかったわよ」 「これ」 キュルケがルイズをその大きな胸で抱きかかえながらシエスタをにらみ、シエスタが対抗意識を向ける。 それをまったく気にも留めず、タバサはルイズに本を差し出した。 「何この本。『始祖の使い魔たち』ってこんなのに載ってるの? 私のルーンが」 「ここ」 それは確かにルイズの額にかかれたルーンだった。 その使い魔の名は『ミョズニトニルン』、神の頭脳とまで言われる伝説の使い魔のルーン。 「触れたマジックアイテムのあらゆる情報を読み取る、ね」 「なーる。だからあんた鑑定ができたのね」 ルイズの頭を撫でながらキュルケがうなずく。シエスタさん、そんなににらまないで。 ルイズはキュルケを跳ね除けたりはしなくなった。 理由はまさに今自分が頭をうずめているものだ。 そう、それは胸、それは巨乳。 魔法の練習で疲れ果ててシエスタの胸に頭をうずめて休んだことを思い出す。 程よいやわらかさで今まで使ったあらゆる枕よりも寝心地がいい。 ルイズは己の頭を挟んでいる肉の塊をじっと見つめた。 アレはいい物だ。 使い魔のルーンに関する本を開く。 キュルケを通してタバサにルーンの検索を頼んだときに一緒に探してもらったコモン・サーヴァントについての本。 ルーンを刻むことでの恩恵は大きく分けて三つ。 一つ目は使い魔の主への好意のすり込み、二つ目は主との意思の疎通、三つ目は場合によってはそのほかの何か。 三つ目は場合によっては使い魔が人語を話すようになる、といった特殊なものである。 おそらくは自分のこれもそういう特殊効果、って物なのだろう。 そんなことを考えながらルイズは額に触れる。 そしてなるほど、とその本を閉じる。 なぜ自分はこんなにポジティブなのか、その理由に思い当たったからだ。 ルーンは主への好意を使い魔に少しずつすり込んでいく。 今現状は自分が主兼使い魔。 つまり自分は、自分自身への好意を自分自身へすり込んでいるのだ。 自虐に走らなくなった理由の検討がつき、ルイズは一人苦笑した。 もう一度『始祖の使い魔たち』の本を開く。 「ガンダールヴがあらゆる武器を、ヴィンダールヴはあらゆる幻獣を、ミョズニトニルンはあらゆる魔法道具を支配する、か」 「すごいわねぇ」 「便利」 「二つ目は何か憧れますね」 ふと、ルイズはそれを読み直す。 「てかこれさ、どれも人間じゃないと、少なくとも亜人じゃないと活用しようがない効果じゃない?」 沈黙が四人を包んだ。 「ブリミルの使い魔は皆人間か亜人ってこと?」 「でもブリミル様はエルフと戦ったんですよね? じゃあエルフのわけはありませんし……」 「他の亜人は凶暴」 「……人間しか残ってないじゃない」 再び四人を沈黙が覆う。 「娘っこよ、そいつら呼んだのはそれだけじゃねえだろ?」 ありがとうデルフ! と流れを断ち切ってくれたデルフに心の中で礼を言いながら、ルイズは立ち上がった。 「そそそそそうね! キュルケ、ちょっとついてきて。シエスタ、先に行ってもう一個のほうも用意」 「はい!」 デルフを担いでかけていくシエスタを目で追いながら、キュルケたちはルイズに続く。 「もう一つの用のほうよね?」 「ええ。かなり便利なものなのよね」 大きな木がそこにはあった。 五メイルくらいだろうか、おどろおどろしい印象を受ける実がいくつかなっている。 見るとはしごをかけたシエスタがその実のうちのいくつかを採取していた。 「ねえルイズ、この木ってもしかしてあの実?」 「そうだけど?」 「いくらなんでも成長が早すぎるわよ」 「そういう種類なの。シエスタ!」 「あ、はい。小屋に用意してあります」 「アリガト。回収し終わったら飲み物用意して」 「はーい」 「シエスタよう、俺は剣なんだ、高枝切りバサミじゃないんだ、ねえ聞いてる?」 木の管理のためだろう、備え付けられた小屋の中は以外にも明るい光を放っていた。 上を見ると巻貝のようなものが光を放っている。 「……タバサ、あれ」 「この前の貝」 「二人とも、こっち」 大きめの机の上にいくつもの貝殻が並んでいる。 どうやら種類ごとに分けられているらしく、半分くらいはきれいに磨かれている。 「いい、見ててね」 ルイズはそのうちのひとつを拾い上げ、とがっている部分を押し込む。 ゴウッ、と真っ赤な今まで燃えていたような火炎を噴出す。 「今の、何?」 「この貝、“ダイアル”って言うんだけどね、特定のものを蓄えることができるのよ。これは炎、これは水、こっちは音ね」 「もしかして上の明かりもそうなの?」 「あれは光ね」 そういうとその炎を出し切った貝をキュルケに手渡した。 「してほしいのはこれ。魔法を封じれるかどうかよ」 「……ルイズ、協力はするからひとつだけいい?」 「何?」 「どうしてわざわざ呼び出してこっそり?」 ルイズは突然貝を置き、二人の肩をつかむ。シューシューと手のひらが音を立てる。 「これは私の成果、私の発見よ。たとえルーンのおかげであったとしても」 暗い。明かりがあるのにルイズの顔が暗い。ガタンと音がして恐る恐る振り返ると抜き身のデルフリンガーを構えたシエスタ。 「だから私のものなの。わかる? ミスタ・コルベールとかに教えたら適当に触れ回っちゃうでしょ? ね?」 「そそそそそそそうね」 「あなたたちなら漏らしたりしないだろうし教えてもいいかなって思ったの。もらしたりしないわよね? ねぇえ?」 ルイズの目が真っ赤に光る。後ろでさびを落とされたデルフリンガーがギラリと光る。 「ももももちろんよ! ねえタバサ!」 「(コクコクコクコク)」 その返答を聞いてるルイズは手を離す。後ろでシエスタがデルフを鞘に収める。 「じゃあお願いねキュルケ」 結局ダイアルは魔法の炎すらそのうちに溜め込んだ。 その夜キュルケとタバサはいつもより多くの下着を洗濯したという。 小屋の中にいくつかの悪魔の実が並んでいる。 映像(ビジョン)貝が記録されている映像を流している。 それに写っていたのは悪魔の実が熟すまでの記録。 ただの小さなつぼみに本当に小さな実がついている。 しばらくそのままだったそれが何かに影響されたのかびくりと震える。 目に見える形で大きくなっていきバナナの形を取る。 そして木から禍々しい何かが注ぎ込まれ表面に唐草模様を描いた。 そして動きがなくなる。 「うはあ~何か怖いですねぇ」 「でも成長要因がわからないのよ」 そう言って並べてある実を一個ずつ触る。 「これは“イヌイヌの実”、こっちは“ウマウマの実”、こっちは“トリトリの実”、これはあろうことか“ヒトヒトの実”」 「うはあ、見事に動物ばっかりですねぇ。ゾオン系でしたっけ?」 「私がほしいのはロギア(自然)系、せめてパラミシア(超人)系よ? どうしてゾオン系ばかりなのかしら」 「ミョズニトニルンの能力で育て方はわかってるはずなんですよね?」 「“悪魔の木の育て方”はね」 ふう、とため息をつく。 「駄目なのよ。実の育て方がわからないのよ」 「困りましたねぇ」 ふと、シエスタは棚を見る。 そこに並んでいるのはコルベール謹製『しびれる蛇君試作二号』と『燃えるぜ蛇君試作三号』 「あれは使わないんですか?」 「作ってもらったはいいけどわからなくなったのよ。電気を流せばいいのはわかってるのよ。でもどこに? どうやって? 生き物から情報を引き出すのは限界があるのよ」 「でもボムボムの実の詳細は引き出せたんですよねぇ?」 「食べたからね。自分の能力になってるからわかるのよ」 「……埒が明きませんねぇ」 結局何もわからぬまま、実の談義は終了と相成った。 空はどんよりと曇り始め、小雨が降り始める。 「いけない! 戻りましょう、ルイズ様」 「そうね」 夜、雷鳴がとどろき豪雨が降る。 窓が風にがたがた揺れ使い魔たちもおとなしくうずくまっている。 雷が輝き直後に雷鳴がとどろく。近い場所で落ちた証拠だ。 雷がひとつ、悪魔の木に落ちる。 余波がパリパリと木を覆い、熱量に負けて炎が吹き上がる。 燃え上がるかと思った瞬間、電撃と炎が写真のように停止する。 そしてそれがまるで木に吸い込まれるように消滅した。 雷で焦げた痕跡も炎で燃えていた痕跡も残っている。 ゆっくりと、悪魔の実が二つ膨らんでいった。 back / next
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/6436.html
前ページ次ページ異世界に灯る聖なる焔の光 授業も終わり、昼食へ向かいながら談笑している生徒達が日中の穏やかさを際立たせる。 眠気を催しそうなほのかに暖かい春の日差しは、学び屋を貴族の憩いの場へと衣装替えする役割を果たすのだ。 誰もが背伸びして神が世に与えた恵みに感謝したくなる中、その恩恵を押しのけながら走る一人の男がいる。 アッシュに使い魔の契約を快諾させた中年の魔法学院教師、コルベールだ。 日の元に出るよりも薄暗い部屋の中で読書か研究に勤しむ姿を尊ぶ彼が、何故、真昼間から一人で気持ちのいいさざ波を逆走せねばならないのだろうか。 その答は、彼の脇に抱えられた一冊の古書にある。彼は、それに記された驚愕すべき事実に探究心を奮い立たされたのだ。 コルベールの、久しく流れていない大粒の汗が事の重大さを雄弁に語っている。 コルベールが目的地たる学院長室の前に到着すると、ノックもせずに走って来た勢いのまま扉を跳ね飛ばした。 「オールド・オスマン!」 「何じゃね?騒々しい」 扉を開けた先には、無駄に顔を引き締めたオールド・オスマンが立っていた。 オスマンは逆光を背に浴び、威厳と神秘性を引き立たせる黒の装いを肌に縫い付けている。 さすがは、幾人もの貴族の子息を預かる魔法学院の長と賞賛すべき貫禄だ。 「たた、大変です」 貫禄といっても、別の事柄に頭を支配されているコルベールには意味がなかった。 コルベールは、むさ苦しい中年の汗だくな顔でオールド・オスマンの眼前へと迫る。 親父臭さと熱気を嫌がり、オスマンは2、3歩後ずさる。コルベールが距離を詰める。 オスマンはさらに逃げる。コルベールは逃さない。 オスマンは両手をコルベールへと伸ばして静止を促す。コルベールが萎れたつっかえ棒を両肩で掻き分ける。 棒を機能させるために、オスマンはさらに下がる。棒を回避するため、コルベールがオスマンの懐に潜り込む。 オスマンはこれ以上足を運べなかった。終点、部屋の隅に到着してしまったのだ。 追い詰められた獲物ができることは、許しを請うか、狩人の望みに従うしかない。 「な、何が大変なんじゃ」 脱出路を失ったオスマンは、くたびれた、歳相応の老人に戻ってしまった。先ほどの威厳は欠片も残っていない。 「これ、これを見てください」 コルベールが持ち出したのは『始祖ブリミルの使い魔たち』という、表紙の枠が直線ではない年季の入った本だ。 コルベールは古書を開き、目的の資料が掲載されているページで手を止めた。そして、それをオスマンに見せる。 それを眼に焼き付けたオスマンは、数刻前の威厳が復活した。ただの老人にここまで活力を与えた内容とは、何なのだろうか。 オールド・オスマンは秘書のミス・ロングビルに退室を促す。 秘密を共有できる空間になったことを確認して、オールド・オスマンは重く口を開く。 「詳しく説明するんじゃ。ミスタ……、……」 「コルベールです」 「……では、話したまえ。ミスタ・コルベール」 鋭い眼光にはまがい物もあるらしい。 俺は、教室を元通りに直したので、昼食を取るために食堂へ向かっている。 瓦礫をかき集めて学院の備品を運ぶのはいい運動になった。おかげで、朝食ったものは全てエネルギーとして消費された。 ただ、積めば大型の魔物並みの高さとなる瓦礫の山や机の束は衰えた俺の腕には堪えた。 体の調子が良ければ、これほどの重労働にはならかっただろう。 筋力もだいぶ低下している。そもそも、エルドラントで死ぬ寸前だったのは昨日の話だ。 こうして、普通に歩ける自体が奇跡と言える。よほど優秀な治療術士を招き入れたのだろう。 手厚い介抱は結構なことだ。だが、全てが無に変える人間には迷惑でしかない。 なので、俺に関心を向ける人間は消えて欲しいんだが、片付けが終わってから片時も俺を視界から外さない女には困りものだ。 行きの時と違い、敷き詰められた石の色彩に被さる影が少ない廊下を俺達は歩いている。 町に繰り出すと、民が往来激しく通りを占拠し、活気と喧騒に満ちた商人達が客を呼び込んでいる時間帯だ。 任務がない時は俺も少しは羽を伸ばして英気を養っていた。今はそいつを妨害する因子に並ばれている。 体は前に向かって進んでいるのに顔だけ進行方向から右に90度曲がって、俺に無言のプレッシャーを放っている。 俺の足元に沈んでいる影にルイズは鼻先を侵入させ、絶対に放さんとばかりに微動だにしない。 何が何でも超振動の正体を知りたがってる女が終始無言でいるのは俺の警告が効いているからだ。 超振動は門外不出で、他人に知られたら大きな危険を生む魔法だから不特定多数の目がある場所では絶対に口にするなと念を押した。 それだけでは不安なので、超振動の事を俺以外に話したら、可能性が限りなく低いと前打って、教えてやろうと気が変わる機会を永遠に失うと脅しておいた。 人を威圧するルイズの双眸はどうにかして俺の気を変えようとする努力の証だ。 そいつを空しいと言うのは心の中だけにしておこう。少しでも吐露したら最後、こいつは確実にわめき散らす。 それに、こいつの行動に対してアクションを起こすのは癪に障るのだ。 結局、人目もはばからない機械仕掛けの珍道中は食堂に到着するまで続いた。 「ル、ルイズ。君は使い魔と大変仲がよろしいみたいだね。鏡を見ているように動きが瓜二つだったよ」 「違う」 「違うわ」 イニスタ湿原が妙なことを口走りやがった。俺とこいつが親しいだと。目が腐ってんのか。 「い、いや……、今だって……」 「「何が」」 縄張りを荒らさた猛獣のごとくおぞましいオーラを男にぶつける。喧しく囀るキザ野郎は口を塞がれた。逃げるように薔薇を撫でて手慰みにしている。 止めた呼吸を再開して、俺は体を背もたれに預けた。脱力して両腕を腿の上に降ろす。 椅子にかかって、通路にはみ出した焔の証を束ねようと手を伸ばした時、後頭部が先の細い鈍器で殴られた。 「これはこれは、ミスタ・ファブレ。失礼いたしました」 俺の後頭部を襲ったのは人間の肘だ。腕の主は教室でコケにされた土の髪の男、ド・ロレーヌ。 ロレーヌは侮蔑の色を隠しもせず、蓄えた恨みそのままに、醜い面貌で俺を見下している。 「大層な挨拶だな。ハルケギニアの風習か?」 「今のは不注意ゆえの事故だよ。私も配慮が足りなかった。申し訳ない」 口とはでまかせを吐く装置。こいつを見ていると、そう思えてしまう。今度はごとくじゃない。猛獣させ恐れる、六神将のそれを纏い始める。 「いやはや、通路を狭める邪魔者に気付かないとは。ぼくは間抜けだね」 そう捨て台詞を吐いて、挑発にしかならない細く湿った笑いを届けながら、ロレーヌは去っていった。 いい根性をしている。ここが食堂でなければ、あの野郎の顔面は人前に出せないほど腫れ上がっていただろう。 民の命を託された俺達貴族が私怨で他人に手を振りかざすなど言語道断だ。あの屑は下衆の中の下衆。権力で災いをもたらす権化だ。 次にあの野郎が俺にちょっかいを出した時、俺は自分を理性で抑える気など消え失せるだろう。 喧嘩を売った相手が誰か。てめえがどれだけ愚か者か思い知らせてやるよ。 祈りを告げる鐘が鳴る。絡める指の力が怒りの程を伝えている。 気分を最悪にしてくれて、飯の味を損ねてくれた屑が燃え上がらせた業火は俺の胸で猛る怪鳥となっている。 「ド・ロレーヌは相変わらずガキだわ。ルークも大変ね。あんなのに絡まれて」 人をたらし込む貴様はどうなんだ、という疑問が頭の中を巡っている。しつこく人に絡む女の方こそ身を引くべきだ。 「まったくだ。歳を一回り偽っている女に同情される筋合いはないがな」 「大人の魅力と言って頂戴。あなたには分からなくて、ルーク。後ほど、直々にご教授してあげましょうかしら」 機嫌が悪い時に大人を着飾った女と聞く口は反吐が出るほどまずい調味料だ。フォークを往復させる間隔がどんどん短くなって、味を感じる暇がないほどにな。 「人の使い魔に手を出さないでよ、キュルケ」 次の困ったスパイスは俺の真横からだ。俺の体に隠れたルイズを視界に入れるため、キュルケが身を乗り出した。 「彼があなたの物って誰が決めたのかしら。彼の意思を尊重すべきだと思うわ」 俺の意思の尊重は是非ともして欲しいものだ。だが、キュルケの腹積もりに沿うのは御免だ。 「こいつは使い魔として仕える事を承諾したのよ。だったら、私に従うのが筋よ」 「どうかしら。あなたの『ゼロ』は、彼の怒りの導火線に火を点けたみたいよ。教室をめちゃくちゃにした後、ルークに随分叱られてたわよね」 キュルケの言葉は、俺の胸を締め付けた。反射的に舌打ちをしかけてたほど、重大な過ちを犯した事実が俺の意識を暗がりに落とそうとする。 ルイズの口を硬く閉ざして喉の奥に押し込んだ超振動を最初に口にしたのは俺だ。それも大声で。 阿鼻叫喚の大混乱に陥ったとはいえ、誰の耳にも入らなかったという保証はない。特に、最前列に座っていたキュルケは最も危険なポジションだ。 額から一筋の汗が垂れる。後悔が俺を責め立てる。人に物言う資格なしという後ろめたさと共に。 「何話してたかは、五月蝿くて全然わかんなかったけど、あれで愛想尽かされたんじゃない」 顎から落ちた雫は俺の不安も吸収していた。どうやら、キュルケには知られてはいないらしい。 よくよく考えれば、あの状況で他人の言葉に耳を傾ける余裕はない。誰も彼も、自分の身を守るだけで精一杯だった。 それでも、油断は禁物だ。ルイズが超振動に手を突っ込まないために監視を強めとく必要はある。たとえ、できることに限りがあろうとも。 「ち、違うわよ。あれは……」 俺は誰にも悟られないように、肘でルイズを小突いた。当然、警告の意である。他人の動向を気にするより、こいつのボロを隠す作業のほうが大変だ。 「あれって何なの。私に教えて下さいな」 「人に被害を与えるような爆発を起こしたことを咎めただけだ。何か問題があるのか」 「本当かしらね。それが嘘じゃないと証明できて」 人が秘密にしたい境界線を越えたがる、真にうざい女だ。どうして、ここまで根掘り葉掘り聞きたがる。 「こいつに聞いてみろ。同じ答えが返ってくるぞ」 「へ~、そうなの。ルイズ~、彼に何て言われたの」 興味津々であると唇を曲げたキュルケは、右肘をテーブルの上に立てて頬杖をしている。 俺はもう一度ルイズの腕に服を押し込んで、話を合わせるように促した。 「こいつったら、あんな危険な魔法を使うなら杖を置けって言ったのよ。失礼でしょ」 ルイズは俺やキュルケから目を背けて、海老が反ってるように胸を張る。 「あら、そう。じゃあ、そういうことにしといてあげるわ」 キュルケはこの場で追求をやめただけだろう。気分次第で、再び俺たちを襲う槍は握られたままだ。 「いちいち注意しなくても、あんたの言いつけはちゃんと守るわよ。馬鹿にしないで」 俺の耳がかろうじて認識できるほどの艶の欠けたひそひそ声が隣から伝わった。今の出来事で、ルイズはまた気を悪くしたようだ。 食器の扱い方が乱雑になって、スプーンが皿を叩いているので少々喧しい。 「だったら何を聞かれても言いよどまないことだな。隠し事があると感付かれるぞ」 「わ、私にだって、それくらいはできるわよ。今のはいきなりだから、ちょっと驚いただけ」 食事が原因でない膨らんだ頬を蓄えながら、ルイズはそっぽを向いた。 そのちょっとのスキで災難を招くことがあるんだよ。見苦しい言い訳は信用を地に落とす行為だ。 俺がこの世に介入できなくなるまで、これのお守りをするのは心身への負担が大きそうだ。 最後に残った、焙ったチキンのソースかけをほお張る。皿は空になっても、俺の嘆きを飲み込んで消化することはできない。 皿にこびり付いたソースのように、しつこい汚れが張り付いている。そいつを流せる洗剤はない。 あのレプリカもそうだったが、何で超振動の使い手は面倒な人種が多いんだ。ローレライの見る目のなさを嘆きたくなる。 そう思った時、体のどこかに亀裂が入った気がした。違う。今割れたわけではない。 こいつはルイズの超振動の爆発の衝撃が原因だ。あの時ルイズは何をした。俺やレプリカの専売特許である、単独での超振動を発生させたではないか。 特異な存在が俺の脇で不機嫌な食事を送っている。 本来の威力からすれば失敗なのだ。それでもルイズは単独での超振動を成功させた。 超振動の原理は同位体の共鳴現象だ。 同位体同士がお互いの発する音素振動に干渉することで、音素同士の結合を解放する効果、つまり、あらゆる物質を消滅させることが可能となる。 その中でも、単独で超振動を成功できるのは、俺やレプリカのように、第七音素の意識集合体であるローレライと同じ音素振動数を持つ人間のみだ。 こいつをハルケギニアに適用するなら、ルイズはローレライの完全同位体という理論が成り立つ。 聖なる焔が俺以外に存在するだけでも信じられない事だ。更に、ハルケギニアは第七音素を有していない。 ルイズがローレライの同位体など妄想と同義だ。しかし、超振動は起こった。不完全だとしても。 この髪の色が頭の中まで侵食してそうな能天気で傲慢な女に、何故それほどの真似ができたのか。 ルイズは魔法の失敗による爆発で周囲に迷惑がられていたらしい。別の譜術が超振動に変わるなど考えられない現象だ。 ルイズに眠る指揮者不在の第七音素の演奏は、俺にとってもここの貴族にとっても異質な音色を奏でている。 そもそも、この世界の魔法は、オールドラントの常識が通用すると期待させて、別の論理を持ち上げる。 並んで歩いているようで、そいつを否定するがごとくお互いには距離がある。 俺はようやく、ここが時空という人間の作りし単位では計れない境界線を越えさせられたと実感した。 テーブルに置かれる見慣れたショートケーキと、かつては当たり前の隣人だったメイドが親近感と疎遠が混じる奇妙で複雑な感情を胸に抱かせる。 ケーキの味は星を渡り歩いた最中に食べたものと変わらないはずなのだが、初めて口にした料理と勘違いしそうになる。 顔を上げて周囲に目を配ってみれば、俺の様子を伺う何人かの挙動に気付く。 奴らの地図に載らない大地の貴族はさぞ珍しいだろう。特に、意識を時空の彼方に置き忘れた男はな。 そいつらを視界から放り出して、俺はフォークで掬ったケーキを口へと運ぶ。口を開こうとしたら、皿が割れるけたたましい音が耳に飛び込んだ。 俺の顔がケーキから遠ざかる。その時、俺の髪が風に吹かれて浮いた。 「ひゃっ、は……」 次に届いたのは誰かの悲鳴。椅子から身を乗り出して、事の確認に努める。 馴染みのある、肩まで伸びた黒髪を持つメイド、シエスタが通路に座り込んでいた。何故か、髪の毛を纏めるカチューシャがクリームの塊に持ち上げられていた。 目の前にはケーキが散乱していて、床や椅子、そして机に至るまで撒き散らされている。 被害は人間にも及んでいた。マントがクリームでべっとり汚れているのは、俺に喧嘩を売ってきたド・ロレーヌだ。 ド・ロレーヌは目を細めて、下卑た笑みを浮かべながら己の地位を誇示すように悠然と立ち上がる。 「メイドよ。お前が何をしたか、その足らぬ頭でも理解できよう」 ロレーヌの発する言葉は、シエスタの肩を震わせる。それが、シエスタの身に何が起きたかを語り掛けてくれる。 「我らが女王陛下より受け賜りし糧を台無しにしたことを咎めはしない。だが……」 ロレーヌはそこで一呼吸置いた。そして、杖を引き抜き、俯いたシエスタの脳天に突き出す。 罪人を断罪する司法官の冷徹な瞳がシエスタの全身を凍てつかせている。 「貴族の象徴たるマントを汚した罪、何を持ってしても償えぬ大罪であるぞ!」 雷撃の譜術が炸裂したように、シエスタの全身が弛緩し始めた。 ヒエラルキーが固定化された社会構造で、下の層の人間が最も恐れる悪夢、それが貴族の逆鱗に触れることだ。 詳しい状況は不明だが、シエスタはそれを犯してしまったらしい。 恐怖に捕らえられたシエスタの両腕は体を支えることすら叶わなかった。崩れ落ちたシエスタはクリームの沼に頭を擦り付ける。 「ちょっと、あのメイドは何やってんのよ」 ルイズも尋常ではない光景に気付いた。こいつだけではない。食堂中の目がロレーヌとシエスタに釘付けとなっている。 野次馬連中が集まり出しても、シエスタは顔を地に伏せたままだ。動くのは戦慄に支配された心のみ。自らの意思で四肢を制御できていない。 「抗弁どころか謝罪もなしとは。君はぼくを誰だか知らないのかね」 ロレーヌが杖で髪を梳いても、シエスタは口を開けず微動だにしない。 「それとも、己の失態の責に押し潰されてしまったかね。ならば、贖罪の証として君の首を捧げてもらおうか」 ロレーヌからの宣告は最悪のものだった。両腕が俺を勝手に立ち上がらせるほどに。 テーブルを揺らした衝撃で騒ぐ皿に驚いた何人かの視線を集める。 「てめぇ、ふざけた事をほざくな!」 壁が遮れないほどの大音響はロレーヌ俺の存在を告げるのに十分すぎるほどだ。奴は俺に気付き、杖を顔が二つに割れる位置に掲げる。 「どうしたのかね、ミスタ・ファブレ。ぼくは彼女の罪の重さを説いてるだけだよ。メイジの名誉を傷つける者の末路、君も貴族なら分かるだろう」 ロレーヌは冷静かつ淡々と言葉を繋ぐ。人の命の重さを感じさせない冷酷さが、俺をさらに逆上させる。 「何が罪の重さだ!マントを汚しただけで死刑になる法律がどこにある!」 「そうよ、ド・ロレーヌ。彼女は私のメイド。貴族の従者の不手際は主が裁くものよ」 俺の後の続いたのは、意外なことにルイズだった。こいつが横暴を許せない神経を持ち合わせているとは思わなかった。 気になるのは、こいつもシエスタが罪を裁く気があるところなのだか。 ロレーヌは激高しかかる俺達を諌めようと、腰の前で掌を下にして上下に揺らしている。 「落ち着きたまえ。さすがに、貴族の食卓を平民の血では汚さないよ。彼女に少々の教育を施すだけに済ましてあげるさ」 「教育だと。貴様の言う指導など信用におけるか。シエスタをいたぶる算段なら承知しないぞ!」 「そんな手荒な真似をするわけないじゃないか」 ロレーヌは腰に手を当て、杖で床を指す。絵画の貴族像のようなポーズを取り、シエスタを見下ろした。 その体勢から屈んだロレーヌは、シエスタの、クリームでほのかに白くなった髪の毛を掻き分ける。 「貴族への正しい仕え方を教えるのさ。ぼくの部屋で、ゆっくりとね」 獲物に舌なめずりをする下品な野獣がそこにいた。こいつが何をするためにシエスタを部屋に招き入れるかなど、考える必要もなく想像できる。 全身の血が沸きあがるようだ。段々と、理性で体を制御できる限界に近づいている。 椅子を弾いて野次馬を強引に押しのけ、俺はロレーヌの眼前へと繰り出す。 「熱病で浮かされた屑が。その減らねえ口はいらないようだな」 「それは君のことだよ。赤い髪は年中夏真っ盛りの頭にしか生えないからね」 「よく言った。貴様の低俗さを思い知らせてやろう」 ド・ロレーヌは腕を振り上げ、俺の眉間を標的とばかりに指し示す。 吊り上げた目尻、憎しみの文字が見え隠れする口元、棚引く奴のマントが同意の意思を表している。後は、今まさに開こうとする言葉での合意のみ。 「待ちたまえ!」 決め台詞の機会を奪う、すっとんきょな声が俺の真後ろから流れた。 最も格好が付くシーンに冷や水を掛けられた形になったロレーヌは、変わらぬ冷たさを保ったまま、口を半開きにするという間抜けな姿で立ちすくんでいる。 所有者の感情が薄れた杖を視界から消して、妙な横槍を入れた人物の人相を探す。 そいつはすぐに見つかった。俺の真後ろに、薔薇の香りを楽しんでいる口がイニスタ湿原の金髪がいるのである。 「争いを招く不届き者よ。この場はこのギーシュ・ド・グラモンが調停しよう」 薔薇を天高く掲げ、空間を掌握せんとする男に俺が抱いた印象はこれだけだ。 頭に虫が湧いている。 「諸君。貴族同士でいがみ合うなど、女王陛下の御前を汚す恥ずべき行為であるぞ」 ギーシュは薔薇を口に咥える。マントの裾を掴み、腕を伸ばして広げてみせる。 「愚かな諍いは陛下の敬虔なるしもべに相応しい僕が治めてあげよう」 空気を読まない闖入者のせいで、充満していた熱気が減衰している。喧騒のほとぼりは、奴の言うとおり、治まりつつある。 だが、こいつに場を仕切られるのは不服以外の何ものでもない。誰だって、部外者が入れる茶々は望まないはずだ。 「何が場を治めるだ。貴様、何を考えている」 「まずは、ルーク君。君はそこのメイドを慰めようか」 俺の言葉を払いのけるように、ギーシュは俺の眼前に薔薇を止める。人の話を聞き入れる耳は付いてないらしい。 気に入らないことに、言ってる内容は適切だった。なので、突っぱねることもできそうにない。 刻々と状況が熱気を増しながら荒れているのに、ロレーヌにより氷漬けとなったシエスタの心を溶かす役目は果たされなかった。 クリームを接着剤に、床と張り付いたシエスタの額に左手を滑り込ませて上半身を起こす。 背中を右手で支えられたシエスタの姿は見るも無残なものだ。 白く染まった髪の毛。鼻や頬を歪に膨らませるクリームの化粧。そして、虚空を彷徨う、映るものが伺えない漆黒の瞳。 メイドの服は、所々、鋭利な刃物を連想させる裂け目があるのだ。 長い時間眺めたらこちらも暗い奈落の底に落ち込みかねない、深い闇がシエスタを取り込んでいる。 「ちょっと、これ……、だ、大丈夫なの」 いつの間にか、ルイズが傍によっていた。従者の身への心配は高慢な性格を体の奥底へと沈ませたらしい。 「分からん。呼びかけに応じれば、何とかなると思うんだが」 「じゃ、じゃあ、早くしなさい」 高慢が消えても、主人の風は止まらなかった。しかし、今は下らないことを考える場合ではない。 シエスタを貫いた、正体不明の心の傷を一刻も早く癒さなければならないのだ。背中の右手を滑らせ、シエスタの右肩を抱く格好となる。 「シエスタ、俺だ。分かるか。ア……、ルークだ。」 シエスタの左肩が胸に当たるほど強く揺らす。しかし、シエスタは何の反応も示さない。 「ルーク、あんた力入れすぎじゃない」 「そんな悠長なことを言ってる状況じゃないだろうが。このままじゃ、最悪医者に預けなきゃまずい位だ」 「そ、そうなの」 ルイズの顔が青ざめる。尋常でない事態を飲み込んだか、いても立ってもいられなくなり、身を乗り出してシエスタの顔を両手で挟み込む。 「あんた。えっと、シエスタ。寝転がってんじゃないわよ。お、起きなさい」 鼻先が触れ合いそうなほど近づいたルイズは、シエスタの頭を振っている。 さすがにやりすぎを感じてルイズの腕に手を伸ばそうとする。 ルイズによるものではない、シエスタの瞳の動きが目に入ったのはその時だった。 「シエスタ!」 ルイズの手からシエスタを強引に引き離す。 奥行きを感じないほど薄っぺらで、澱んだ黒い泉に一筋の光が差したのだ。 この機を逃さず、一気に覚醒へと昇らせようとシエスタの頬を小刻みに叩く。 「う、あ……、あ……」 「シエスタ!目を覚ませ!戻って来るんだ!」 シエスタの耳元に大声で怒鳴る。聴覚を刺す剣の如き音は、奥底に埋められた自我を掘り起こした。シエスタの瞳に本来の色を浮かび上がらせたのだ。 「は、はい!ななななん、何でしょう!すすすすす、すみません!は、はい!」 曲がったバネを弾いたようだった。 シエスタは下半身の力のみで起き上がり、その勢いを上半身に伝えて、顔が膝にぶつかる寸前まで腰を折ってお辞儀を始めたのだ。 あまりの変わり様に、俺もルイズも、調停役を名乗り出たギーシュさえも呆気に取られている。 一触即発の二つの波紋から広がった荒波は、突如として空から降ってきた、のどかに航行する一隻の船に打ち消されたのだ。 「……ぷっ」 非日常から日常に戻された感覚。そのギャップは言いようもない可笑しさとなって、俺達をくすぐる。 「はは」 「は、ははは……」 「ひ、ひぃ、ひ~、きゃははははは!お、おお、面白い!面白いわ、あんた!」 最初に我慢ができなくなったのはルイズだ。シエスタを指差しながら、腹を抱えている。 「あはははははは!こ、こんな時に……こんな時にあ、謝るなんて!ゆ、愉快じゃないか」 続いてギーシュ。穏やか故にこそばゆい波紋を遮るものはない。笑いは食堂中に伝染している。 挙動が怪しいシエスタがまるで追いつけない速度で、爆笑の渦がシエスタを取り囲んだのだ。 「え、え、な、何ですか。わ、私変なことしました?ど、どうしたんですか皆さん」 「はは……」 心を誘う楽しげな雰囲気に乗せられたか、本当に珍しく、そして久しぶりの笑みがこぼれた。 「る、あ、いえ。ミスタ・ファブレも何が可笑しいんですか!」 「いや、あ、それは……」 普段は絶対にありえない反応を見られて小っ恥ずかしくなり、顔を背ける以外にやりようがなくなってしまった。 「そ、その、そりゃ、私は田舎者ですけど……」 急に、シエスタの言葉が止まる。気になって見上げてみたら、息を潜めた恐怖が舞い戻ったかのごとく、怯えに支配されていたのだ。 シエスタの視線の先に、それほどの感情を呼び起こさせるのは一人しかいない。 シエスタを極限まで追い詰めた糞野郎、ド・ロレーヌが時から切り離された間抜けな姿を保って立っているのだ。 脚が機能を失って、へたり込んだシエスタを介抱する。呼吸は荒く、額からは汗の雨が流れている。 「大丈夫か」 「は、はい。多分……へ、平気です」 唇の震えが喋りを困難にしている。こんな状態では、下手に相手を配慮した心遣いが痛々しい。 「あの野郎に、何かされたのか」 「エ……、ええ。あ、あの……、その……」 駄目だ。まともに話せなくなり始めた。あの屑はシエスタにどんな悪行を働いたんだ。 「惨いものだ。ド・ロレーヌはやりすぎだよ」 妙に眩しい金髪が覗き込んできた。ある意味、場を仕切ることに成功していたギーシュだ。 先ほどのお茶らけた印象は何処へやら、気持ち悪いほどに真面目な面持ちだ。 「奴が何をしたか見たのか」 「そうだよ。聞きたいかね」 「断る理由がない」 「いいだろう」 ギーシュはシエスタの服を指差した。そこには、鋭利な刃物で切られたとした考えられない痕がある。 「事の始まりはメイドがケーキのトレイを落としたことに始まる。ド・ロレーヌのマントを巻き込んでね」 そこまでは分かっている。問題なのはその後のロレーヌの行動だ。無言を相槌とし、話を進めるように促す。 「マンとはメイジの象徴だ。当然、ド・ロレーヌは怒る。そこで彼は何をしたと思う」 顔の造形に不釣合いなほど、眉間にしわを寄せた苛立ちの混じった顔が迫ってくる。 歯を食いしばる音が聞こえるほど強く締めこまれた口を開く。 「あいつは『風』の魔法をメイドに放ったんだ。躊躇することもなくね」 焔が点いた。いや、そんな生易しいもんじゃない。これは爆発だ。 力を与えられた者が一番犯してはならない一線を越えた、正真正銘の屑を灰燼に変える、破裂しそうな鼓動だ。 「どうだい。酷い奴だろう」 ギーシュの締めの台詞は背で受けた。体全体が発火したと錯覚しそうだ。大気が揺らいで見える。 視界が狭まっている。あの野郎に全てを集中させるために。 昇る焔に導かれ、激情を血肉とした腕が伸びる。凍りついたド・ロレーヌの何もかもを溶かすために。 「てめぇ、そこまで堕ちてるとは思わなかったぜ。貴様が無事に太陽を拝めるのは今日で最後だ!」 服を破るほどの握力でロレーヌの襟元を握り締める。首の骨を折る気で頭上へと捻り上げる。 この期に及んで、ロレーヌは何の反応も示さなかった。頭に昇る熱がそのまま腕に伝わる。 首を絞めかねないほど襟を捲くると、圧迫感に参ったか、ロレーヌの面が苦悶に変わった。 「ぐ、な、苦し……」 「ようやくお目覚めか。怠けすぎだぜ。お調子者のお遊戯は終わりの時間だ」 片目も満足に開けないロレーヌは、必死にもがきながら自分の身に起きたかを把握しようとしている。 「お、お前は……ミスタ・ファブレ……。き、貴様ぁ、ぶ、無礼だ、かはぁ」 「無礼?貴様のやったことに比べれば、たっぷり釣りが貰えるだろうよ」 あまりにも手前勝手なロレーヌの物言いに、左手に込める力が更に強まる 「ぐ……、く、苦しい……、は、放せぇ」 「苦しいだと?てめえがその言葉を口にする資格があると思っているのか」 今でも結構な高さに吊り下げられているロレーヌを、もう一段階上へと担ぎ上げる。 クリームが染み付いたマントが鼻をかすめる。そいつを暇な右手で掴み、ロレーヌに見せ付ける。 「この程度の汚れで人に心底苦痛を与えたのは誰だ。答えやがれ!」 ロレーヌからの返答はない。絞まる首が喉の震えを邪魔しているらしい。口の端から唾液が垂れているのが良い証拠だ。 「おい、貴様。もう止めろ。神聖なる『アルヴィーズの食堂』を汚したいのか」 俺に静止を呼び掛けたのは、ロレーヌの隣に座っていた奴だ。へっぴり腰になりながら、大慌てで静止を求めている。 「ふん、いいだろう」 手だけ放してロレーヌを落としてやった。ろくな着地もできず、奴は思いっきり尻餅をつく。 全身に滾る焔を腕に凝縮させたせいか、今の頭の中は氷塊のように冷え切っている。人間の一挙手一投足がスローモーションとなるほどに。 目尻に涙を溜めながら睨んでいるロレーヌは滑稽以外の何者でもなく映った。 「貴様……、良くぞここまで貴族を愚弄してくれたな……」 「愚弄だと。権力に胡坐を掻くしかできない能無しが。貴族の地位を愚弄してるのはお前だろう、この屑が!」 ロレーヌが立ち上がる。その表情は、ギーシュの横槍が入る直前よりも陰湿さを増していた。怨念が溢れ出る杖を俺に向ける。 「貴様は教育が足らんようだ。貴族の礼儀を知らん未開の人間は調教が必要だ」 「この期に及んで人の非難か。おめでたいほど腐った野郎だ」 「君の口もおめでたいよ……。今すぐ黙らせてやろう。決闘だ!」 ロレーヌは憎しみを束ねた杖を天空へと突き出し、高らかと挑戦状を叩き付けた。 これを断る理由など皆無だ。俺もこいつは気に入らない。増長し切って会話さえ無意味な存在を許すわけにはいかない。 「いいだろう。泣き言をほざかないよう、せいぜい頑張るんだな」 ようやく取り交わされた合意により、食堂の至る所から大歓声が沸いた。 野次馬がやたらと盛り上がっているのは、かなり待ち惚けていた反動からだろう。 己の目的を果たせたロレーヌは性質の悪い狐が獲物を射程に捉えた様だ。 「勝負はヴェストリ広場で行う。今の内に無事を神へと祈るがいい」 「それはこっちの台詞だ。それで、勝敗はどちらかが降参するまでか」 「そうだ。更にもう一つ。ぼくはここにいる二人と一緒に戦うよ。ちなみに、君に拒否権はない」 ロレーヌが杖で指したのは、両隣に座っている男だった。 正直、この世でこいつより醜い貴族はいないだろうと思え始めた。弱者を蔑み、いざ自分に火の粉が飛ぶと他人を盾にしやがるとは。 「勝手な野郎だ。素直に応じる気にはなれないな」 「もちろん、君の助っ人を使っていいよ。ただし、ぼくと同じく二人までならね」 俺はこの世界に召喚されて一日も経過していない。助っ人になってくれるほど親交を深めた人間がいないことを分かり切って言っていないか。 本当に卑怯な野郎だ。 「あんた達。主人の許可なく決闘できると思ってるの?」 盛り上がる聴衆に水を振り撒いたのはルイズだ。血気盛んな貴族らがルイズに不平を述べる声が漏れている。 小さい背を少しでも高く見せようと、胸を張って体を限界まで伸ばしている。 主人の体裁を誇示しようとするあまり、逆に矮小さが滲み出ているようで逆効果となっていた。 「それに、ド・ロレーヌの行為は開き直って済ませられる類のものではないと思うよ」 薔薇の花を擦っているギーシュが続いた。この場に現れてから、この男はずっと役者気分で人に接している。 ロレーヌの口腔から舌が僅かにはみ出る。仇敵を前にした悪しき騎士がそこにいた。 「振り下ろされた杖は止められないよ。誰もね」 「御免ね。断る気なんて全然ないの。人の従者を傷物にして無罪放免になると思ってるの。ルーク、この馬鹿をとっちめなさい」 主人からの決闘の承諾。一度冷めかけたボルテージが、マイナス分さえも上乗せして、歓声の嵐を生み出す。 「主人の了承がもらえたようだね。嬉しいかい」 「こいつが何を言おうと、断る気はない。無事に家へ帰れるチャンスがなくなってまずいのは貴様の方じゃないか」 ロレーヌから余裕の色が褪せてゆく。しかし、顔を振り上げ、陰を吐き捨てるように平静を取り戻そうとする。 「君のパートナーを決めてあげよう。ギーシュ・ド・グラモン、お前も戦いに加わってもらうよ」 納得がいかない人選とはこういうことを指すのだろう。気取りが心情の男など足手まといにしかならない。 「こいつと組むくらいなら、一人で戦うほうがましだ。悪いが他を当たってくれ」 「そうかな。彼はやる気満々のようだけど」 ロレーヌが翻し体を覆わせているマントに、俺の意見が受け流される。 背中に走る、いやな予感を確かめるべく、後ろに立つ別の意味で調子に乗った貴族を視界に入れる。 果たし状が吊り下げられてそうな薔薇がある。挑戦を受けて立つ場違いな眼が光を浴びて輝いていた。 「いいだろう。このギーシュ・ド・グラモン、お相手仕る!」 空気を読めない参戦者は、俺の頭痛の種になることは間違いないだろう。 食堂も、そこへ繋がる廊下も大騒ぎになっている。退屈な日々が崩れる期待が皆の心を躍らせているのだ。 「決闘だ。ド・ロレーヌとギーシュ、そしてルイズの使い魔である貴族が決闘するぞ!」 「場所はヴェストリ広場!早く行かないと貴族の頭を眺めることになるぜ」 普段ではありえないイベントだからこそ、そこには最上の果実をも凌駕する魅力を醸し出す。 最もうまい実を食すため、我先にと貴族たちが廊下を駆け巡っているのだ。 学院の貴族が年より少し幼くなり、暴風に近い流れを作り出す中、その中心は台風の目のように穏やかだ。 「それでは、ぼくらは先に広場に向かうよ。決戦の場で会おう」 ド・ロレーヌは仲間となる二人を子分のように引き連れ、アッシュの眼前に近づく。 事の顛末が望むままに進みすぎて、愉快さまで感じている男が赤い髪の貴族の使い魔に面と向かう。 「好き勝手ができるのはここまでだ。勝敗まで思い通りはさせねえよ」 アッシュは、かつて覚えがないほどの怒りが全身に迸っている。 力の使い方を知らぬ貴族。己の非を認めようとしない貴族。そして、何もかもを掌に乗せようとする貴族。 常に国家の現状を憂い、民の生活を護る正しき貴族の像を信望してきたアッシュにとって、その風上にも置けない人間をのさばらせるなど許容できるはずもない。 アッシュは心に決めている。必ずやこの者達を倒し、貴族の本分とは何たるかを知らしめることを。 ロレーヌがアッシュの脇を通り過ぎる。すれ違いざまに、彼は一つの言葉をアッシュに残した。 「トリステインの貴族でもない君が偉そうな口を叩けるのは今日までだ。ここは部外者を手厚く迎える習慣はないからね」 ロレーヌの言葉はただの挑発だ。それは、アッシュも同様に解釈した。 しかし、アッシュの胸には、子供のわめきに近い文句が弾かれることなく潜り込み、水面に浮かんで小さな波紋を作り出すのであった。 「ルイズ。シエスタを頼む」 「う、うん。あれだけ偉そうにしてたんだから、当然勝つわよね」 「そのつもりだ」 アッシュは踵を返し、決戦場へと向かう。足を踏み出す前に、シエスタの様子を確かめる。 怯えが濃く表れているものの、ある程度は安心して凭れかかれる人間がいるおかげで自我を失うほどの深刻さはなくなっている。 アッシュは、多少の不安を感じつつ、問題はないと判断して歩みを速めた。 一方、アッシュの相方となったギーシュは歓喜に震えていた。 実は、事がうまく進行しているのはド・ロレーヌだけではないのだ。ギーシュも、とある計画を実行するために、わざわざ火の中に足を踏み入れたのだ。 彼が最後に越えるべき関門は、自分が活躍した上で勝利者となることのみ。 ギーシュはド・ロレーヌの魔法のレベルの高さを知っている。にもかかわらず、喧嘩を売った理由はルイズの使い魔が強そうだからである。 召喚時に傷だらけだったとはいえ、直前まで戦いに身を投じていた騎士なのは確実なのだ。 ギーシュの心は、アッシュが学院で大人しく勉学に励む者に負ける要素などありえない、と根拠のない自信で溢れかえっている。 絶対に近づきたくない、深い森の中でおぞっけをもたらす笑いを漏らしたギーシュに、一人の女が寄って来た。 アッシュと同じ、焔の髪を靡かせるキュルケだ。 「ギーシュ、ちょっといい」 「う、は、はい」 間抜けな面をしたギーシュに、キュルケはある真実を伝えた。それは、妄想で膨らんだギーシュの身を即座に引き締めたのだ。 前ページ次ページ異世界に灯る聖なる焔の光
https://w.atwiki.jp/moejinro/pages/1188.html
2日目 マダム Naviこは短冊に願い事をせっせと・・誰かNaviこ内閣 発足1日にして支持率5%を切った模様です マダム 村人の皆様、今日もがんばってください マダム 昼の部スタートです。 1 (マダム村) サイア はい。おはよーございます 1 (マダム村) アルフィル はやっw<1日で5% 1 (マダム村) シャルリーン あろ~ 1 (マダム村) ストーマー 俺が占いだー 1 (マダム村) ヅラじゃない zzz 1 (マダム村) カーレット Naviこー! 1 (マダム村) シエスタXX おは~ 1 (マダム村) ユズハ おはようございますー 1 (マダム村) すねすき おはようですー シエスタXX こんばんは マダム 1 (マダム村) ふぁいたん おはよーw 1 (マダム村) アルフィル おはようございまーす 1 (マダム村) カーレット おはようございますw 1 (マダム村) ぱんとま おはようございます 1 (マダム村) シエスタXX ひっくw 1 (マダム村) ルナティアラ おはようなぎ! 1 (マダム村) やよい おはようございますー 1 (マダム村) Harrods おはようございます~ 1 (マダム村) サイア あら、ストーマーさん占い師なんかな 1 (マダム村) すねすき お、さっそくストーマーさんが 1 (マダム村) ヅラじゃない zzz…お、おはようでござる 1 (マダム村) カーレット ふむふむ 1 (マダム村) ぱんとま 早速占いさんが 1 (マダム村) アルフィル おお? 3 (冥土) イクさん 占い師が一人CO 1 (マダム村) ふぁいたん 朝一! 1 (マダム村) ユズハ φ(..)メモメモ 1 (マダム村) シエスタXX 突然占いCO 1 (マダム村) ヅラじゃない ふむふむ 1 (マダム村) すねすき 他には占いさんいないかな 1 (マダム村) アルフィル ストーマーさん占いか 1 (マダム村) サイア とりあえずNavi子も死んでないし、狼なんか着てないって事で 1 (マダム村) ストーマー 気づいたのです、占いで潜伏したっていいことがないことに・・・。 3 (冥土) プゥ ストーマーさんですね 1 (マダム村) アルフィル シエスタさんも占い? シエスタXX こんばんは マダム 1 (マダム村) Harrods ストーマーさん占い…_〆(゚▽゚*) 1 (マダム村) カーレット 占いの対抗は・・・? 1 (マダム村) サイア シエスタさんも占い? 1 (マダム村) シエスタXX はい 3 (冥土) プゥ 動画でアレなイメージが付着している… 1 (マダム村) サイア はいな 1 (マダム村) サイア 2名ね 1 (マダム村) すねすき ふむ、シエスタさんも 1 (マダム村) アルフィル 2名ですね、メモメモ 1 (マダム村) シャルリーン ほー 3 (冥土) ヒートへイズ 今回はリアル狂人ではないことを祈りたい… 1 (マダム村) サイア 狼は3匹 1 (マダム村) シエスタXX 明日かなっとおもいましたが 1 (マダム村) Harrods ふむふむり、把握です 1 (マダム村) ルナティアラ メモメモ 1 (マダム村) ふぁいたん 占い ストーマー シエスタ 1 (マダム村) サイア どういう構成じゃろかね 1 (マダム村) シエスタXX 先出られたのでCOしました 1 (マダム村) アルフィル 順当にいくなら、真狂でしょうか 1 (マダム村) サイア なるりー 1 (マダム村) すねすき 真狼、真狂のどちらかでしょうかねぇ 1 (マダム村) カーレット 狂人と真? 3 (冥土) プゥ ログ流れるからCO見逃すなぁ 1 (マダム村) サイア 狂狼ってのがあるから困る 1 (マダム村) ヅラじゃない そうですね 1 (マダム村) アルフィル 狂狼・・・ 1 (マダム村) シャルリーン 狼3だからアグレッシブに動ける風 1 (マダム村) カーレット それが一番怖いですね・・ 1 (マダム村) ストーマー なにそれこわいww 1 (マダム村) ユズハ カオスすぎるw 1 (マダム村) Harrods 真がいないのはつらい( TДT) 1 (マダム村) カーレット もう占いでませんか? 1 (マダム村) サイア んじゃま、今日の吊り会議でも 1 (マダム村) すねすき 真にはCOしておいて欲しいところ・・・w 1 (マダム村) ぱんとま 一応自分わかってるけどCOの意味わからない人とか 1 (マダム村) シエスタXX 占い先はまかされていいですかね? 1 (マダム村) ぱんとま 大丈夫なんだろうか 1 (マダム村) すねすき CO=カミングアウト 1 (マダム村) ユズハ 占いさんに候補あげてもらう感じでしょうか? 1 (マダム村) サイア うん。占い先は任意でOKと思います 1 (マダム村) ぱんとま 今日は占いさん任せかなぁ 1 (マダム村) Harrods 任意で同意します 1 (マダム村) アルフィル 占い先は占いさんにまかせるのがいいかも 1 (マダム村) ルナティアラ そうですねー 1 (マダム村) サイア 吊りの決定はどうするかだねー 1 (マダム村) カーレット 占いさん、釣り候補にするとしたらどうします? 1 (マダム村) すねすき 自分の役職を言う事=CO ですかねー 3 (冥土) プゥ 13名で狼3か 1 (マダム村) ふぁいたん 吊先も占いさんに任せます? 3 (冥土) マダム ちょっと多いかもしれないけどね 1 (マダム村) サイア 複数選らんで、もし狼込みだと、まず吊れないので(狼が全力で反対にいれるので) 1 (マダム村) サイア 絞りたい所ではあるけど 1 (マダム村) ユズハ 指定してもらったほうが狼寄せがなくてよいのでは 1 (マダム村) サイア 霊媒さん出ます? 1 (マダム村) ストーマー 立候補でもいいのよ? 3 (冥土) プゥ でも2だと少なく感じるからちょうどいい 1 (マダム村) シャルリーン 3票はおおきいです 1 (マダム村) Harrods 吊りの立候補? 1 (マダム村) カーレット ですね・・・ 1 (マダム村) サイア 霊媒さん出て決定権を霊媒さんに 1 (マダム村) カーレット それは危険では? 1 (マダム村) カーレット キツネいないうえ、狩り人一人です 1 (マダム村) すねすき サイアさんの案は霊媒軸に、と 1 (マダム村) ユズハ 狩人に守ってもらえばいいじゃないかな 1 (マダム村) シャルリーン 狩りが霊媒ガード? 1 (マダム村) サイア 少なくとも、狩人は守り固定できるね 1 (マダム村) アルフィル なるほど 1 (マダム村) シエスタXX 狩人いるし言いかと思うけど 1 (マダム村) ふぁいたん 霊媒さんかまれません? 1 (マダム村) カーレット 占いを残す必要が・・ 1 (マダム村) Harrods 霊媒さんは潜伏してもらったほうがいいかもと思います 1 (マダム村) サイア 占い師はどっちが偽者かわかんないし、まー狼が噛んでくれるでしょう。と 1 (マダム村) カーレット うん、霊媒は潜伏がありがたいです 1 (マダム村) サイア ふむー マダム 5分経過 1 (マダム村) サイア んじゃ潜伏として。時間もないので、吊りきめないとね 1 (マダム村) シエスタXX まあ狼吊れてからでいいかー 3 (冥土) マダム なんか初心者村とは思えないなーすごいな 1 (マダム村) アルフィル 霊媒潜伏なら、やっぱ占いさんが指定かな? 1 (マダム村) Harrods そうですねぇ。占いさんが指定? 1 (マダム村) ストーマー 適当に1人づつだす? 1 (マダム村) カーレット いまので言いがかりですが、サイアさん疑いましたー 1 (マダム村) シャルリーン まぁ初日ですしざくっと 1 (マダム村) サイア あら 1 (マダム村) サイア 疑われた 3 (冥土) プゥ 指揮者がチラホラと 1 (マダム村) ヅラじゃない 初日なんで材料もないので適当でいいかと 3 (冥土) ヒートへイズ テンポいいですよねー 1 (マダム村) カーレット 出てきてうれしいのはオオカミって気がしたので 1 (マダム村) シエスタXX いいがかりならすねすきさんかなー マダム 残り1分 1 (マダム村) サイア んー 1 (マダム村) シャルリーン 多弁サイア、寡黙サイア、共に疑われるまる 1 (マダム村) すねすき ふむー 1 (マダム村) サイア ウチは逆に 3 (冥土) マダム うん 皆さん素晴らしい 1 (マダム村) ストーマー じゃあ、横のヅラじゃないさんでw 1 (マダム村) ユズハ ひとまず吊り指定をしたほうがいいかとー 1 (マダム村) サイア この状況で霊媒潜伏を押したのがひっかかったけどねー 3 (冥土) プゥ そしてサイアさんェ… 1 (マダム村) ヅラじゃない えww 1 (マダム村) ぱんとま どちらにいれるかは各自でいいのかな? 1 (マダム村) ストーマー いいがかりなんでw 1 (マダム村) ヅラじゃない www 1 (マダム村) すねすき 霊媒さんは吊り指定されたらCOの方向でお願いしたい 1 (マダム村) アルフィル ヅラじゃないさん、すねすきさんのどちらか かな 1 (マダム村) シエスタXX 狼だと怖いかもw 3 (冥土) ヒートへイズ 動画見る限り、いつも序盤でつられますよね 1 (マダム村) ユズハ あ、指定されてましたすみませんw マダム 20秒前 1 (マダム村) サイア そだねー。各自でいいけど、狼が含まれてるなら、まず吊れないかも。と 1 (マダム村) ヅラじゃない あーじゃあどぞどぞ 3 (冥土) マダム だねぇ 1 (マダム村) ふぁいたん ヅラさんかすねさんね 了解 1 (マダム村) すねすき 自分のCOはないですー 3 (冥土) マダム サイアさんは 皆警戒するw 1 (マダム村) シャルリーン ズラすきさん? 1 (マダム村) マダム -------STOP-------- 1 (マダム村) マダム -------STOP-------- マダム 夜まで時間がありません 皆様今日の尊い犠牲をお選びください(会話はストップです) 1 (マダム村) すねすき 自分づらじゃないよおお マダム 投票は私にtellにてお願いします 3 (冥土) プゥ ブレインですしね 2 (晩餐) シャルリーン さてさて 2 (晩餐) アルフィル さて、どうしましょう 1 (マダム村) すねすき じげだよおおぅ 2 (晩餐) ルナティアラ どうしましょう (T) ぱんとま > すねすきさんでお願いします (T) シエスタXX > すねすきさんでー (T) カーレット > サイアさんでー 2 (晩餐) シャルリーン 吊り先どうしようかなー? 2 (晩餐) アルフィル 情報もないので、ふつうに村にのっておきます? (T) ふぁいたん > ヅラじゃないさんでお願いします (T) ストーマー > ヅラじゃない (T) ユズハ > ヅラじゃないさんに投票します (T) ヅラじゃない > すねすきさんでお願いします 2 (晩餐) シャルリーン サイアさん吊れるかも? 2 (晩餐) アルフィル あー、そっか (T) やよい > ヅラさんに投票です たぶん吊られなさそうね (T) Harrods > 投票って今ですよね 2 (晩餐) アルフィル サイアさんでよさそうですね 2 (晩餐) ルナティアラ 疑われてたし! 2 (晩餐) アルフィル うん! (T) サイア > どっちかってーとヅラさんに入れたいけど、んま最初って事で「すねすき」さんに投票しまっす 2 (晩餐) ルナティアラ はーい 2 (晩餐) アルフィル サイアさんにいれますー 2 (晩餐) ルナティアラ もうtellしていいのかな 2 (晩餐) シャルリーン まぁあがってた2名だったらどっち吊れてもよさそうですしね 2 (晩餐) アルフィル ですね 2 (晩餐) シャルリーン 大丈夫ですTELってください 2 (晩餐) アルフィル もうtellおkです (T) アルフィル > サイアさんお願いしますー (T) > Harrods はい 今一人を選んで投票してくださいね (T) すねすき > とりあえずヅラじゃないのにヅラっていわれるヅラじゃないさんに投票 (T) ルナティアラ > サイア (T) シャルリーン > サイアさんを吊り指定 (T) Harrods > じゃあ、ヅラじゃないさんでお願いします すねすき4 サイア4 ヅラじゃない6 2 (晩餐) アルフィル では、噛みどうしましょう 2 (晩餐) シャルリーン TELから戻るときとか誤爆注意です 2 (晩餐) アルフィル 了解デス! 2 (晩餐) シャルリーン (よくやります) 2 (晩餐) アルフィル 私も誤爆には自信あるので、注意しないと・・・ 2 (晩餐) シャルリーン 噛みどうしたいです? 2 (晩餐) シャルリーン お二方には狼の牙を存分に振り回していただきたいと思います 2 (晩餐) アルフィル ひっぱっていきそうな人かみたいですよね マダム さよならヅラじゃないさん…あなたの勇姿は忘れない マダム 日が沈み始めました よい子も悪い子も寝る時間です マダム 役職の方は私にTellお願いします 2 (晩餐) ルナティアラ 正直早くてついていけなかったw (T) シエスタXX > サイアさん占います (T) ふぁいたん > サイアさんを護ります。 2 (晩餐) シャルリーン 最初はだいたいそうです マダム なくなられた方は 円から外れてくださいませ 2 (晩餐) シャルリーン 慣れな所が大きいので 3 (冥土) ヅラじゃない ヅラじゃない桂だ… (T) やよい > 吊られた?!さっそく見てみましょう・・・ 2 (晩餐) シャルリーン なるべくしゃべることです! 3 (冥土) マダム いらっしゃい 2 (晩餐) アルフィル ですな! 3 (冥土) ヅラじゃない うわあああん (T) > ふぁいたん 護衛承りました 3 (冥土) プゥ いらはいいらはい 2 (晩餐) アルフィル しゃべらないと、つられる可能性がたかくなってしまうのです 3 (冥土) ヒートへイズ おつおつ 2 (晩餐) シャルリーン ひっぱりそうな人となると 3 (冥土) ヅラじゃない どもです(´・ω・) (T) > シエスタXX サイアさんは 善良なる村人です 2 (晩餐) シャルリーン するどいドコロはサイア、すねすき、ストーマー 3 (冥土) ヅラじゃない ありがとです 3 (冥土) プゥ ういうい 2 (晩餐) アルフィル ふむふむ 2 (晩餐) シャルリーン でもサイアさんは少しだけおいておいていいかも (T) > やよい ヅラじゃないさんは 本当にヅラではなく村人でした 2 (晩餐) アルフィル サイアさんちょっと疑われてるし、のこしておいて 2 (晩餐) シャルリーン なんか疑われてたし 2 (晩餐) アルフィル すねすきさんいきます? 2 (晩餐) シャルリーン 候補にあがったひとかー 3 (冥土) ヅラじゃない ここで役職もふせるべきですよね? 2 (晩餐) シャルリーン もすこし後でいいかも? 3 (冥土) プゥ 最初の吊りばっかはねー 2 (晩餐) アルフィル そっか 3 (冥土) プゥ ウンウン 2 (晩餐) アルフィル ストーマーさんは占いCOしてますよね 3 (冥土) ヅラじゃない あいあい 2 (晩餐) シャルリーン うん 3 (冥土) マダム こちらでも推理続行なので 秘密でお願いします 3 (冥土) ヅラじゃない 最初ばっかはランダムですねw 2 (晩餐) シャルリーン 若干狂っぽい 3 (冥土) マダム RPはOKですよ! 2 (晩餐) アルフィル 狩にまもられてるかも? 3 (冥土) ヅラじゃない はい! 2 (晩餐) アルフィル 狂か 3 (冥土) ヅラじゃない RP? 3 (冥土) プゥ ロールプレイかな 3 (冥土) ヅラじゃない ほうほう 3 (冥土) ヅラじゃない まあ言わずに楽しみます 2 (晩餐) シャルリーン 騙れなかったので 2 (晩餐) シャルリーン なんか好きにしちゃってイイノヨ? 2 (晩餐) シャルリーン そろそろ決めちゃいましょう 2 (晩餐) ルナティアラ 1分! 2 (晩餐) アルフィル 独断と偏見でユズハさんあたりどうでしょ。もう言いがかり 2 (晩餐) シャルリーン おっけーですよ 2 (晩餐) シャルリーン 誰が噛みTELします? 2 (晩餐) アルフィル んじゃ、tellします 2 (晩餐) ルナティアラ はーい 2 (晩餐) シャルリーン はーいよろりー (T) アルフィル > ユズハさん噛みで (T) > アルフィル 捕食承りー 1 (マダム村) マダム -------STOP-------- 3 (冥土) プゥ もし役職で吊られそうだったら 3 (冥土) プゥ いっちゃってよかったかもね 1日目へ 3日目へ
https://w.atwiki.jp/gensouutage_net/pages/4629.html
T22で接続切れですが、裏鍵さんスペル命中11を避けられる手札では無かったのでななすけ投了。 ななすけ//寝る娘は育つ//紅 美鈴-紅 美鈴-紅 美鈴-小野塚 小町- 裏鍵(帰郷中)//河童滅びろ//河城 にとり-河城 にとり-河城 にとり-河城 にとり- 裏鍵(帰郷中)は山札をシャッフルしました。 裏鍵(帰郷中) あ ななすけ お 裏鍵(帰郷中) ちょっと待ってね ななすけ はいー ななすけ デッキ名とやってることがちげーw 裏鍵(帰郷中)はリーダーを河城 にとりに設定しました。 裏鍵(帰郷中) あれ0 ななすけ ん? 裏鍵(帰郷中) 画像 大樹が観戦を始めました。 裏鍵(帰郷中) つけようと思って 裏鍵(帰郷中) おk 裏鍵(帰郷中) では ななすけ どぞー 配置:河童「スピン・ザ・セファリックプレート」 オートドローがスキップされました。 Turn 2 - ななすけ//体力21( 22) 呪力1( 0) 手札6( 6) 山34( 34) スペル0( 1) タイマー00 00(01 01) 手札:明鏡止水//彩華「虹色太極拳」//紅砲//投銭「宵越しの銭」//彩符「極彩颱風」//肉弾戦// ななすけはカードを1枚引きました。 配置:投銭「宵越しの銭」 Turn 3 - 裏鍵(帰郷中)//体力22( 21) 呪力2( 1) 手札6( 6) 山33( 33) スペル1( 1) タイマー00 58(00 07) 配置:光学「ハイドロカモフラージュ」 起動:光学「ハイドロカモフラージュ」 オートドローがスキップされました。 Turn 4 - ななすけ//体力21( 22) 呪力3( 0) 手札6( 5) 山33( 33) スペル1( 2) タイマー00 05(01 10) 手札:明鏡止水//彩華「虹色太極拳」//紅砲//彩符「極彩颱風」//肉弾戦//幻符「華想夢葛」// ななすけはカードを1枚引きました。 配置:幻符「華想夢葛」 起動:幻符「華想夢葛」 Turn 5 - 裏鍵(帰郷中)//体力22( 21) 呪力2( 1) 手札6( 6) 山32( 32) スペル2( 2) タイマー01 04(00 31) 戦闘:裏鍵(帰郷中) - 光学「ハイドロカモフラージュ」 vs 幻符「華想夢葛」 - ななすけ 結果:裏鍵(帰郷中) - Dmg 2 2 Dmg - ななすけ 裏鍵(帰郷中)はカードを1枚引きました。 - 光学「ハイドロカモフラージュ」 起動:光学「ハイドロカモフラージュ」 配置:水符「河童の幻想大瀑布」 オートドローがスキップされました。 Turn 6 - ななすけ//体力19( 20) 呪力4( 0) 手札6( 6) 山32( 31) スペル2( 3) タイマー00 22(01 34) 手札:明鏡止水//彩華「虹色太極拳」//紅砲//彩符「極彩颱風」//肉弾戦//シエスタ// ななすけはカードを1枚引きました。 配置:彩符「極彩颱風」 起動:幻符「華想夢葛」 Turn 7 - 裏鍵(帰郷中)//体力20( 19) 呪力3( 2) 手札7( 6) 山30( 31) スペル3( 3) タイマー01 14(01 29) 戦闘:裏鍵(帰郷中) - 光学「ハイドロカモフラージュ」 vs 幻符「華想夢葛」 - ななすけ 結果:裏鍵(帰郷中) - Dmg 2 2 Dmg - ななすけ 裏鍵(帰郷中)はカードを1枚引きました。 - 光学「ハイドロカモフラージュ」 配置:光学「オプティカルカモフラージュ」 起動:光学「ハイドロカモフラージュ」 オートドローがスキップされました。 Turn 8 - ななすけ//体力17( 18) 呪力6( 1) 手札6( 7) 山31( 29) スペル3( 4) タイマー00 56(02 12) 手札:明鏡止水//彩華「虹色太極拳」//紅砲//肉弾戦//シエスタ//肉弾戦// ななすけはカードを1枚引きました。 配置:彩華「虹色太極拳」 起動:彩符「極彩颱風」 起動:幻符「華想夢葛」 Turn 9 - 裏鍵(帰郷中)//体力18( 17) 呪力5( 0) 手札8( 6) 山28( 30) スペル4( 4) タイマー01 27(02 09) 戦闘:裏鍵(帰郷中) - 光学「ハイドロカモフラージュ」 vs 幻符「華想夢葛」 - ななすけ 結果:裏鍵(帰郷中) - Dmg 2 2 Dmg - ななすけ 裏鍵(帰郷中)はカードを1枚引きました。 - 光学「ハイドロカモフラージュ」 裏鍵(帰郷中)は河童の工廠を裏鍵(帰郷中)のリーダーにつけました。 裏鍵(帰郷中)はカードを1枚引きました。 配置:洪水「ウーズフラッディング」 裏鍵(帰郷中)は光学迷彩スーツを裏鍵(帰郷中)のリーダーにつけました。 裏鍵(帰郷中)はカードを1枚引きました。 起動:光学「オプティカルカモフラージュ」 オートドローがスキップされました。 Turn 10 - ななすけ//体力15( 16) 呪力4( 0) 手札6( 8) 山30( 25) スペル4( 5) タイマー01 33(02 37) 手札:明鏡止水//紅砲//肉弾戦//シエスタ//肉弾戦//幻符「華想夢葛」// ななすけはカードを1枚引きました。 戦闘:ななすけ - 彩符「極彩颱風」 vs 光学「オプティカルカモフラージュ」 - 裏鍵(帰郷中) 結果:ななすけ - Dmg 1 2 Dmg - 裏鍵(帰郷中) 配置:幻符「華想夢葛」 裏鍵(帰郷中)は光学迷彩スーツを場から捨札に送りました。 起動:彩符「極彩颱風」 裏鍵(帰郷中)の呪力が+1 (1) - 河童の工廠 Turn 11 - 裏鍵(帰郷中)//体力14( 14) 呪力7( 0) 手札9( 6) 山24( 29) スペル5( 5) タイマー01 51(02 41) 起動:水符「河童の幻想大瀑布」 オートドローがスキップされました。 Turn 12 - ななすけ//体力14( 14) 呪力5( 2) 手札6( 9) 山29( 24) スペル5( 5) タイマー01 53(02 56) 手札:明鏡止水//紅砲//肉弾戦//シエスタ//肉弾戦//シエスタ// ななすけはカードを1枚引きました。 戦闘:ななすけ - 彩符「極彩颱風」 vs 水符「河童の幻想大瀑布」 - 裏鍵(帰郷中) 結果:ななすけ - Dmg 2 1 Dmg - 裏鍵(帰郷中) 起動:彩符「極彩颱風」 裏鍵(帰郷中)の呪力が+1 (3) - 河童の工廠 Turn 13 - 裏鍵(帰郷中)//体力13( 12) 呪力9( 1) 手札10( 7) 山23( 28) スペル5( 5) タイマー01 59(03 28) 配置:水符「河童の幻想大瀑布」 起動:水符「河童の幻想大瀑布」 オートドローがスキップされました。 Turn 14 - ななすけ//体力12( 13) 呪力6( 4) 手札7( 9) 山28( 23) スペル5( 6) タイマー02 36(03 14) 手札:明鏡止水//紅砲//肉弾戦//シエスタ//肉弾戦//シエスタ//パターン避け// ななすけはカードを1枚引きました。 戦闘:ななすけ - 彩符「極彩颱風」 vs 水符「河童の幻想大瀑布」 - 裏鍵(帰郷中) 結果:ななすけ - Dmg 2 1 Dmg - 裏鍵(帰郷中) 配置:彩華「虹色太極拳」 起動:彩符「極彩颱風」 ななすけは紅砲をななすけの彩符「極彩颱風」につけました。 裏鍵(帰郷中)の呪力が+1 (5) - 河童の工廠 Turn 15 - 裏鍵(帰郷中)//体力12( 10) 呪力12( 0) 手札10( 6) 山22( 27) スペル6( 6) タイマー02 13(03 44) 裏鍵(帰郷中)は空中魚雷を裏鍵(帰郷中)の水符「河童の幻想大瀑布」につけました。 裏鍵(帰郷中)はカードを1枚引きました。 配置:河童「スピン・ザ・セファリックプレート」 起動:水符「河童の幻想大瀑布」 オートドローがスキップされました。 Turn 16 - ななすけ//体力10( 12) 呪力6( 5) 手札6( 9) 山27( 21) スペル6( 7) タイマー02 49(03 50) 手札:明鏡止水//肉弾戦//シエスタ//肉弾戦//シエスタ//パターン避け// ななすけはカードを1枚引きました。 裏鍵(帰郷中) まぁ4だし・・・ ななすけ うにゅ 戦闘:ななすけ - 彩符「極彩颱風」 vs 水符「河童の幻想大瀑布」 - 裏鍵(帰郷中) ななすけの呪力が+1 (5) - 彩符「極彩颱風」 ななすけは彩符「極彩颱風」の1番目の特殊能力を使いました。 結果:ななすけ - Dmg 4 2 Dmg - 裏鍵(帰郷中) 配置:三華「崩山彩極砲」 ななすけ しまったw、誤クリックだが仕方有るまいw 起動:彩符「極彩颱風」 裏鍵(帰郷中)の呪力が+1 (6) - 河童の工廠 Turn 17 - 裏鍵(帰郷中)//体力10( 6) 呪力14( 1) 手札10( 6) 山20( 26) スペル7( 7) タイマー02 49(05 10) 起動:水符「河童の幻想大瀑布」 配置:水符「河童の幻想大瀑布」 起動:河童「スピン・ザ・セファリックプレート」 オートドローがスキップされました。 Turn 18 - ななすけ//体力6( 10) 呪力8( 4) 手札6( 9) 山26( 20) スペル7( 8) タイマー04 14(04 23) 手札:明鏡止水//肉弾戦//シエスタ//肉弾戦//シエスタ//パターン避け// ななすけはカードを1枚引きました。 ななすけ 色々考えるので待ってくださいね。 裏鍵(帰郷中) OK イベント(ななすけ):シエスタ ななすけの体力が+5 (11) - シエスタ ななすけはシエスタを場から捨札に送りました。 ななすけはパターン避けを手札から捨てました。 裏鍵(帰郷中)の呪力が+1 (5) - 河童の工廠 Turn 19 - 裏鍵(帰郷中)//体力10( 11) 呪力12( 3) 手札10( 5) 山19( 25) スペル8( 7) タイマー03 12(06 57) 戦闘:裏鍵(帰郷中) - 水符「河童の幻想大瀑布」 vs 彩符「極彩颱風」 - ななすけ ななすけは紅砲の2番目の特殊能力を使いました。 イベント(裏鍵(帰郷中)):レーザー避け 裏鍵(帰郷中)はレーザー避けを場から捨札に送りました。 結果:裏鍵(帰郷中) - 回避 3 Dmg - ななすけ 裏鍵(帰郷中)は光学迷彩スーツを裏鍵(帰郷中)のリーダーにつけました。 裏鍵(帰郷中)はカードを1枚引きました。 シーン:芥川龍之介の河童 オートドローがスキップされました。 Turn 20 - ななすけ//体力8( 10) 呪力9( 3) 手札5( 8) 山25( 18) スペル7( 8) タイマー05 13(05 46) シーン 芥川龍之介の河童 手札:明鏡止水//肉弾戦//肉弾戦//シエスタ//パターン避け// ななすけはカードを1枚引きました。 起動:彩符「極彩颱風」 裏鍵(帰郷中)の呪力が+1 (4) - 河童の工廠 Turn 21 - 裏鍵(帰郷中)//体力10( 8) 呪力11( 5) 手札9( 6) 山17( 24) スペル8( 7) タイマー04 15(08 54) シーン 芥川龍之介の河童 戦闘:裏鍵(帰郷中) - 水符「河童の幻想大瀑布」 vs 彩符「極彩颱風」 - ななすけ ななすけは紅砲の2番目の特殊能力を使いました。 白が観戦を始めました。 結果:裏鍵(帰郷中) - Dmg 2 6 Dmg - ななすけ 起動:水符「河童の幻想大瀑布」 裏鍵(帰郷中)は空中魚雷を裏鍵(帰郷中)の河童「スピン・ザ・セファリックプレート」につけました。 裏鍵(帰郷中)はカードを1枚引きました。 オートドローがスキップされました。 Turn 22 - ななすけ//体力2( 8) 呪力11( 4) 手札6( 9) 山24( 16) スペル7( 8) タイマー06 47(07 22) シーン 芥川龍之介の河童 手札:明鏡止水//肉弾戦//肉弾戦//シエスタ//パターン避け//黄震脚// ななすけはカードを1枚引きました。 Fが観戦を始めました。 ななすけ まってね 裏鍵(帰郷中) ラグいので先にパスしておきますね ななすけ はい 起動:彩符「極彩颱風」 ななすけは明鏡止水をななすけのリーダーにつけました。 配置:幻符「華想夢葛」
https://w.atwiki.jp/moejinro/pages/1426.html
5日目 Navi 今日もすがすがしい朝がやってきました 村の広場の真ん中に食べかけのまま息絶えている シエスタXXさん の遺体が発見されました… Navi 村人の皆様、今日もがんばってください Navi 昼の部スタートです シエスタXX すきやきなびこ! 1 (なび村) Jareky 【占いCO】メルーファさんは村人でした。○です。メルーファさんはいつも分かりません。よく騙されます。 2 (ゾンビ部屋) リュファ あっお客様、只今忍仕様の天井ぶら下がり席がご用意できました。 2 (ゾンビ部屋) リンウ よかったね友達がふえるよ・! 1 (なび村) jinjahime ふーん?そっちくいね 2 (ゾンビ部屋) sunesuki 焼きすぎなびこ!! 1 (なび村) glimmakin おはようございますー 1 (なび村) メルーファ いつも素直ですよ! 1 (なび村) ほしくん おはようございますー 2 (ゾンビ部屋) Navi あつい! 1 (なび村) SEIRIOS あれ 2 (ゾンビ部屋) シエスタXX おつおつ 1 (なび村) jinjahime 吊り先提案。占いロラ→SEIRIOS 2 (ゾンビ部屋) Navi おいでまし~ 1 (なび村) glimmakin Jareさん結局白だけかー 1 (なび村) メルーファ シエスタさんは村人っぽかったから、噛まれても個人的には情報にならないなw; 1 (なび村) SEIRIOS そうだね・・・そろそろ占いもロラの頃 1 (なび村) Jareky ごめんなさい。読みが外れました・・・ 1 (なび村) ほしくん ふむー 1 (なび村) glimmakin とりあえずJareさん吊りは同意しますけど 1 (なび村) メルーファ 疑われた私に●を出さないし、Jareさんちょっと真に見てる 1 (なび村) glimmakin SEIさん? 1 (なび村) ほしくん ローラーの時期かー 1 (なび村) jinjahime ちなみに、偽占いだったら、今日黒打ちで真偽判定できました 1 (なび村) SEIRIOS なに? 2 (ゾンビ部屋) リュファ ご予約のお客様いらっしゃいませ。 1 (なび村) jinjahime 残り6人、黒吊り→Jareつりで間に合ったので 2 (ゾンビ部屋) シエスタXX ゾンビの中では推理は進んでるのかな 2 (ゾンビ部屋) Akizuki 予約できたんですか・・・冥界 1 (なび村) glimmakin Jareさん吊り→SEIさん吊りってjinjaさんが 2 (ゾンビ部屋) シエスタXX 俺にはさっぱりだわw 1 (なび村) SEIRIOS うん 1 (なび村) ほしくん うーん 1 (なび村) SEIRIOS セットだからそうなるね 1 (なび村) jinjahime 確率の問題だけどね。 2 (ゾンビ部屋) ナナツボシ いまいちわからんす 2 (ゾンビ部屋) ナナツボシ でもじゃれさんは偽者のような気がする 1 (なび村) SEIRIOS だけど白出されたから全信頼ってわけにいかないし。 1 (なび村) jinjahime なので、今日は占いロラです 1 (なび村) メルーファ 占いローラー了解ですー 1 (なび村) ほしくん 後3回吊れるのかな? 1 (なび村) glimmakin 狂人はとりあえず白撃っとけば誤爆もないし安全ですからね 1 (なび村) jinjahime で、シエスタ噛みは、メルさんスケープゴート候補にしたいのかなと 1 (なび村) Jareky セット吊られると困る。確実に負けます 1 (なび村) メルーファ 6>4> だから、2回かな? 1 (なび村) jinjahime 2回 1 (なび村) ほしくん 2回かー 2 (ゾンビ部屋) Akizuki 占いのもう一人も噛まれてますしね… 1 (なび村) jinjahime GJでれば一回増える 1 (なび村) Jareky 私かSEIさんどっちか残してもらわないと。真ですので 1 (なび村) ほしくん とりあえずJareさん吊り確認 1 (なび村) メルーファ SEIさんはJareさんの○を考えないとしても村で見てるから、吊りたくないなー 1 (なび村) SEIRIOS Jareさん吊って終わらなかった場合は私吊ってるとやばいかもだ 2 (ゾンビ部屋) すもでんぱ いやGJ出ないでしょ・・・ 1 (なび村) ほしくん ふむー 1 (なび村) jinjahime やばいというか、最終日なので、明日は 2 (ゾンビ部屋) すもでんぱ どう考えてもjare吊りで終わるか 1 (なび村) SEIRIOS あ、そうか 2 (ゾンビ部屋) すもでんぱ 終わらなければakizukiさんが狩人 1 (なび村) glimmakin SEIさんは微妙ですねー寡黙気味とは思ってますけどちょこちょこ村より発言ありますし 1 (なび村) ほしくん もう余裕が無いってことかな 1 (なび村) SEIRIOS 私的にはぐりさんとじんじゃさん白いんだよなあ 1 (なび村) Jareky 自分視点、今日自分、明日SEIさんだと負けが確実なんです。悲しすぎる 2 (ゾンビ部屋) リュファ あと3回・・・ 1 (なび村) SEIRIOS 村です。素村。 1 (なび村) jinjahime グリさんの白要素聴いていい? 1 (なび村) glimmakin jinnjaさんとメルさんは白い印象ですね 1 (なび村) ほしくん ふうー 1 (なび村) メルーファ 黒度は グリさん>jinjaさん>SEIさん>ほしくんさん かな。SEIさんとほしくんさんは疑い持ってないですー 1 (なび村) SEIRIOS いや、さっき私とじゃれさんセットになるよって確認してきたのが村ぽいかなって 2 (ゾンビ部屋) シエスタXX ところですきやきなびこって何?>Naviさん 1 (なび村) jinjahime なるほど 2 (ゾンビ部屋) リンウ 普通に考えると 今日の決断に失敗すると抹殺まつりなんですぬ・・ 2 (ゾンビ部屋) Navi 私に聞くの!? 1 (なび村) jinjahime 確かに、誘導したほうが人外ぽいですね Navi 5分経過(後2分) 2 (ゾンビ部屋) リンウ 仲間割れがステキ・・ 2 (ゾンビ部屋) シエスタXX え、Naviさんから出たネタじゃないのか 2 (ゾンビ部屋) sunesuki 好き、焼きNavi子 2 (ゾンビ部屋) Akizuki 個人的にはjinjaさんも怪しいな… 2 (ゾンビ部屋) Navi すきすきなびこ! 2 (ゾンビ部屋) sunesuki つまり、焼きなびこが好き 1 (なび村) ほしくん しかしこれはjareさん真だったら本当にわからないんですよねー 2 (ゾンビ部屋) すもでんぱ 鋤で突き刺して焼き殺す緑村の名物 2 (ゾンビ部屋) sunesuki かすかべなびこ!! 2 (ゾンビ部屋) Navi 焼かないであげて!? 1 (なび村) SEIRIOS んー。 1 (なび村) glimmakin いや、あかみさとさん真のが分からないです 2 (ゾンビ部屋) リュファ 鋤屋きな彦、という江戸時代の商人です。 Navi あと1分 1 (なび村) ほしくん ふむー 1 (なび村) ほしくん 確かに 2 (ゾンビ部屋) Navi なんかいろいろ出てきたw 2 (ゾンビ部屋) sunesuki なんか豆知識が 2 (ゾンビ部屋) シエスタXX すきすきなびこだったわw 1 (なび村) SEIRIOS いや今日は占い以外のほうがよさげ 1 (なび村) ほしくん そうだったら本当にヒントなしですからねー Navi 20秒前 1 (なび村) jinjahime いや、今日は占いで最終日買う帝です 1 (なび村) メルーファ 今日占い吊らないと、万が一Jareさんが狼だったら終わっちゃう 2 (ゾンビ部屋) Navi すきすきなびこは 1 (なび村) glimmakin 今日はJareさんでいいのでは? 1 (なび村) jinjahime 最終日確定です Navi 夜まで時間がありません 皆様今日の尊い犠牲をお選びください(会話はストップです) 1 (なび村) SEIRIOS むー Navi 投票は私に直Tellでお願いします 3 (GREEN) Navi 会話可能時間スタート 3 (GREEN) Navi ---------------------------------------- 1 (なび村) Navi -------------------------- 1 (なび村) Navi 5日目終了 1 (なび村) Navi -------------------------- 2 (ゾンビ部屋) sunesuki すけすけなびこ! (T) メルーファ > Jarekyさんに投票します 2 (ゾンビ部屋) Navi なにそれひわい 2 (ゾンビ部屋) sunesuki きっとNaviさんが描いてくれる (T) jinjahime > 吊り投票>Jareky 狩人生存してるならガンバレ!蝶がんばれ! (T) SEIRIOS > ほしくんさんに投票します 2 (ゾンビ部屋) すもでんぱ 隙々なびこつまりなびこは隙だらけなのですぐ死ぬ (T) Jareky > 読みが外れたね。こんな日もあらぁねぇ。Glimmakinさんに投票 (T) ほしくん > jareさん投票でー 2 (ゾンビ部屋) シエスタXX でも語呂がいいよねw 2 (ゾンビ部屋) シエスタXX これを断末魔にしよう 2 (ゾンビ部屋) Navi すきすきNavi子 と検索窓に入れると・・・ 2 (ゾンビ部屋) Navi ミンナニハ ナイショダヨ (T) glimmakin > あ、Jareさんでお願いします Jareky4 ほしくん1 glimmakin1 2 (ゾンビ部屋) シエスタXX 恐ろしい物を見た Navi さよなら Jarekyさん …あなたの勇姿は忘れない Jareky 死して屍拾うものなし! 2 (ゾンビ部屋) シエスタXX おっかねぇ Jareky (断末魔ネタのストックが切れました・・・充電期間に入ります・・・(嘘です Navi 日が沈み始めました よい子も悪い子も寝る時間です Navi 役職の方は私にTellお願いします 2 (ゾンビ部屋) Jareky (・ω|墓 2 (ゾンビ部屋) Jareky チラ(・ω|墓 2 (ゾンビ部屋) Jareky チラチラ(・ω|墓 2 (ゾンビ部屋) Akizuki いらっしゃい 2 (ゾンビ部屋) Navi おいでまし~ 2 (ゾンビ部屋) sunesuki 墓|ω・) 2 (ゾンビ部屋) ナナツボシ いらはーい 2 (ゾンビ部屋) Navi 何か通じ合うものが生まれたw 3 (GREEN) glimmakin どうしようかなーどこ噛んでもいいんだけど 2 (ゾンビ部屋) リュファ いらっしゃいませ。 2 (ゾンビ部屋) シエスタXX おつおつ 2 (ゾンビ部屋) Jareky 村人視点、内訳全然見えてないのでは? 3 (GREEN) glimmakin 狩人COの出番はなさそうw 2 (ゾンビ部屋) Akizuki なんか上と繋がってるように見える 2 (ゾンビ部屋) リュファ こうなると全員あやしく見えますね。 2 (ゾンビ部屋) Jareky 4人で最終日は分が悪いのぅ 2 (ゾンビ部屋) ナナツボシ 3人ならまだねえ 2 (ゾンビ部屋) リンウ 殺人者はやっぱり2名のこってるんかな 2 (ゾンビ部屋) すもでんぱ それは無いと思う 2 (ゾンビ部屋) ナナツボシ 2名残ってたらもう終わっちゃう 2 (ゾンビ部屋) リュファ 自分視点では1名です。 2 (ゾンビ部屋) あかみさと 殺人者って書くと凶悪さアップですな! 3 (GREEN) glimmakin メルさんかんじゃおっと! 2 (ゾンビ部屋) ナナツボシ リュファさん自分がしんでるもんねぇ・・・ (T) glimmakin > メルーファさんかみかみします 2 (ゾンビ部屋) リュファ ・・・・・・。 (T) > glimmakin おいしく食べてね! 4日目へ 6日目へ
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/6213.html
前ページ次ページ異世界BASARA その日……利家はシエスタの家で彼の父と、酒を交わした。 父親は利家と忠勝を見ると目を丸くしていたが、説明を受けると納得したように頷いた。 「……そうか、謙信様は元気でやっておられるか……」 利家から話を聞いた彼は、懐かしそうに呟いた。 しかし、帰りたいか?という利家の問いに彼は首を横に振る。 「わしにはここに新しい家族がいる。アルビオンとトリステインが不可侵条約を結んだのは知っているか?」 顎に手を掛けながら、難しい顔をして彼は言った。 「わしには、どうにも裏がありそうな気がしてならん、近い内に戦が起こるやもしれん……そんな時に家族を守らねばならんだろ? それに!あっちにはわしの息子もいる!なぁに心配はあるまいて!!」 彼は豪快に笑うと、コップに入っていた酒をぐいと飲み干した。 シエスタの父と話をした利家と忠勝は、その日の内に学院に戻った。 シエスタはそのまま実家に残る事になった。 なんでも、アンリエッタが結婚するという事で特別に休暇が出たらしい。 2人が学院に戻る頃には夜になっていた。 「……こんな遅くまで何処に行ってたのかしら?」 学院に帰った2人を待っていたのは、呆れた顔のキュルケといつもと変わらず、本を読んでいるタバサだった。 「別にあなた1人で行くのならいいのよ。でもタダカツを連れ出すならタバサにちゃんと言いなさい。この子ったらまたソワソワ……」 「してない」 間髪入れずにタバサが言った。 「その……すまなかったな2人共」 「……………」ボフゥゥ~ 利家は素直に頭を下げた。心なしか、忠勝もバツが悪そうな顔をしている。 こんな事ならもっと早く帰れば良かったな……と、利家は思った。 しかし、後にこれが「あっちに泊まれば良かった」に変わるとは、2人には知る由もなかった。 ゲルマニア皇帝、アルブレヒト3世と、トリステイン王女アンリエッタの結婚式はゲルマニアの首府、ヴィンドボナで行われる運びとなった。式の日取りは来月……3日後のニューイの月の1日に行われる。 そしてこの日、トリステイン艦隊旗艦の『メルカトール』号は新生アルビオン政府の客を迎える為に、ラ・ロシェールの上空に停泊していた。 後甲板では、艦隊司令長官のラ・ラメー伯爵と艦長のフェヴィスがいる。 「左上方より艦隊!」 見張りの水兵が告げた方を見ると、そこには雲と見まごうばかりの巨大戦艦とが降下してくるところであった。 アルビオン王国の旗艦、『レキシントン』号である。 「戦場では会いたくないものだな」 艦長のフェヴィスが口髭をいじりながら呟く。 降下してきたアルビオン艦隊はトリステイン艦隊と併走するかたちをとると、旗流信号をマストに掲げた。 「貴艦隊ノ歓迎ヲ謝ス。アルビオン艦隊旗艦『レキシントン』号艦長」 「こちらは提督を乗せているのだぞ。艦長名義での発信とは、これまたコケにされたものですな」 艦長はトリステイン艦隊の貧弱な陣容を見渡しながら、自虐的に呟いた。 どん! どん! どん! とアルビオン艦隊から大砲が放たれた。 弾は込められていない。火薬を爆発させるだけの礼砲である。 しかし、巨艦『レキシントン』号の長大な砲身から放たれた空砲は、辺りの空気を震撼させ、トリステイン艦隊の将兵は皆肝を冷やした。 「よし、答砲だ」 一瞬後じさったラ・ラメーが、それでもどうにか威厳を保ちながら命令する。 「何発撃ちますか? 最上級の貴族なら、11発と決められております」 礼法の数は相手の格式と位で決まる。艦長はそれをラ・ラメーに尋ねているのであった。 「7発でよい」 半ば意地を張って、ラ・ラメーは答えた。 一方、アルビオン艦隊の船から、その様子を見ている2人の男がいた。 松永久秀と、ワルドである。 「何とも壮観な眺めじゃないか、そう思わないかね?」 悠然と飛行するトリステイン艦隊を見て、松永が言った。 「あの艦隊を……今から蹂躙する事を考えると……下品な話だが、欲情してしまうよ。卿には分かってもらえるかな?」 「……悪いが、俺はお前と違ってサディストじゃない」 「さでぃすと?ふむ、私が聞いた事のない言葉だ、どういう意味かな?」 「お前のような性格の人、という意味だ」 ワルドの言葉に納得したのか、松永は低く笑った。 そんな話をしていると、トリステイン艦隊から答砲が1回、2回と発射された。 2人はアルビオン艦隊の最後尾の旧型艦、『ホバート』号に目を向ける。 その先では、船から密かに脱出する乗組員の姿があった。 「作戦開始だ」 ワルドが小さく呟いた。 「騙し打ちか……私はどうにも苦手なのだがなぁ……」 「そうか?俺にはお前の十八番に思えるが」 「買いかぶり過ぎだ。私はただの欲深い人間だよ」 そして、彼がそう言った直後だった。 乗組員のいなくなったホバート号が突如爆発し、炎に巻かれながら地面へと落下していったのである。 「という訳で……彼らの命を貰い、代わりに絶望を贈るとしよう」 この日、アルビオンの罠にはまったトリステイン艦隊は、反撃する間もなく全滅した。 生家の庭で、シエスタは幼い兄弟たちを抱きしめ、不安げな表情で空を見つめていた。 先ほど、ラ・ロシェールの方角から爆発音が聞こえてきた。 驚いて庭に出ると、そこには恐るべき光景が広がっていた。 空から何隻もの燃え上がる船が落ちてきて、山肌にぶつかり、森の中に墜落していったのである。 「お、お父さん……」 シエスタは不安げな表情で、隣に立つ父を見る。 彼は落ちていく船を見ながら、利家達に話した……悪い予感が的中した事を感じた。 そして考えたのは、次に敵がどう動くか、であった。 空飛ぶ船でやって来た敵は、先ず駐屯するための場所が必要な筈だ。 ここから一番近い村といえば…… 父は、シエスタを見ず、険しい顔つきのまま娘達と母に言った。 「シエスタ。南の森に逃げるぞ」 「え?」 シエスタが尋ねると、父は声を荒げてまた言った。 「早くしろ!戦じゃ!戦が始まったんじゃ!!」 尋常でない様子の父を見て、シエスタと、母親は急いで逃げる準備を始めた。 そして、逃げる支度が出来て、家を飛び出して森への道を走っている時だった。 空から、雲のように巨大な船が、草原に降りて来たのである。 さらに、その船の艦上から何十匹ものドラゴンが飛び出し、村に向かってきた。 「いかん!」 父は反射的に叫ぶと、荷物の中から一振りの刀を取り出していた。 ここに来た時に一緒に持っていた、戦場で使っていた愛刀である。 「シエスタ!先に行って隠れていろ!わしは一度戻る!!」 そう言って、元来た道を戻ろうとしていた父を、母は悲鳴に近い声で止めた。 「馬鹿な事しないでおくれよ!!!竜騎士に勝てる訳ないじゃないか!!」 シエスタと弟達も、泣きそうな顔で父に「行かないで」と訴えていた。 だが、彼はフッ、と笑って言った。 「わしを誰だと思っている?」 そして、親指を立てて自分を指差してこう叫んだのだ。 「わしは……無敵で!!素敵な“おとうさん”じゃぞ!!心配するな!!」 そう言って、父は勢いよく村の方へ駆け出して行った。 前ページ次ページ異世界BASARA
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/8173.html
前ページ次ページ機械仕掛けの使い魔 機械仕掛けの使い魔 第9話 トリステインの首都、王都トリスタニア。白い石造りの建物が立ち並ぶ下町の向こう側には、都市全体を分けるように大きな川が流れ、対岸には豪奢な貴族街が居を連ねている。 そして、それらを見下ろすように、最奥には王城が聳えていた。壮観な光景に、クロは舌を巻いた。 「ふぇー、でっけー街だなぁ」 基本的に桜町が行動範囲であるクロには、トリスタニアは非常に大きく、立派に見えた。そもそも、西洋風の城を見た事のないクロにとって、王城は最も目を引く建造物だった。 「ここが王都トリスタニア。立派な街でしょ?」 「私も久しぶりに来ましたが、ワクワクします!」 「説明はオメーの仕事じゃねーだろ…」 妙に胸を張るルイズと、しきりにキョロキョロするシエスタ。クロはといえば、腹から取り出した油入りビンの2本目を飲みながら、村人Aに該当しそうな人物を探していた。 やはり剣と魔法のファンタジーな世界には、到着した地が何という場所なのか、説明してくれる為だけに存在する人物が必須である。まぁ、実際にはいるわけがない。いたら極めて怪しいものだ。 ルイズはクロとシエスタを引き連れ、人ごみをすり抜け、ある店を目指していた。ちなみに、財布はクロの腹の中に収めてある。 何だかんだでスリの出没するこの街において、最も安全な財布の隠し場所は、クロの腹の中である、とルイズが提案した為だ。 クロも、スリに遭って目的を達成できなくては元の木阿弥なので、特に反対する事もなく、素直に財布を預っていた。 「それでミス・ヴァリエール、どこに向かっているんですか?」 「まずは服よ! ストッキングも、いい加減ストックがなくなってきてるし…」 そう、ルイズは度重なる魔法の失敗に、他ならぬ自分が一番被害を受けていたのだ。先日の教室での爆発騒ぎでもそうだが、ルイズが魔法を行使し、失敗するたびに、着ている服がボロボロになってしまう。 制服やマントは学院の支給物なので、ある程度の融通が利くが、しかしストッキングや下着はそうは行かない。自前で調達するしかないのだ。 目的の服飾店に入った瞬間、ルイズとシエスタは、乙女になった。2人して飾ってある服を手に取り、鏡の前で身体に当ててみては、きゃあきゃあと騒いでいる。 クロも一通り店の中を見て回るが、さすがに猫である。何1つ興味をそそられない。これなら店の外で、王城や町並みを眺めていた方が幾分ましだったか、と思っていた。 ふと、1枚の鏡が目に止まった。そこに映し出された姿を見て、溜息をつく。 (ちょいと汚れてるな…。今度の洗濯で、一緒に洗っちまうか) 以前ルイズから吹きかけられた紅茶だけのせいではない。ハルケギニアに来る前の騒ぎでも幾分汚れており、このままでは『薄汚れた黒猫』などと言われかねない。 幸い、換えの着ぐるみは腹の中に収納してあるが…クロとしては、あまり使いたくない代物であった。背に腹は代えられないが。 ようやく買う物が決まった2人は、ほくほく顔で会計を済ませた。やはり服を買う、という行為は、女性にとっては大きなストレス解消の意味があるのだろう。 「女ってのは、何でこう、買い物に時間かけるかねー…」 実際は一度も女性の買い物に付き合った経験などないクロだが、それでも知識として、得てして女性の買い物は時間がかかる、というのは知っていた。 実際体感してみて、それが事実である事、付き合わされる身としては退屈極まりない、と感想を得たわけだが。 「それが女ってものよ、クロ」 「そうです、ミス・ヴァリエールの言う通りです!」 乙女モードを引きずるシエスタは、手ぶらのルイズと違い、両手に袋を持っている。やはり貴族に奉公している身として、ルイズの荷物も持っているのだろう。 「それで、次はどこに行くんですか?」 「それはクロ次第ね。その前に、いい時間だからそろそろお昼ご飯にしようと思うけど、どこに行きたいの?」 ちら、とクロを見やるルイズだが、ある程度の見当は付いていた。買い物の話を持ちかけた時、クロはなんでも斬れる剣を取り出した。 という事は、クロの求める行き先は1つだ。 「刃物を扱ってる店ってのは、ねーのか?」 + + + + + + 服飾屋の主人から、武器を扱っている店の場所を聞いたルイズたちは、近くの店で少し遅めの昼食を済ませ、トリスタニア最大の街、ブルドンネ街に足を運んだ。 四辻に差し掛かった所で、辺りをきょろきょろと見渡す。 「えーっと、ピエモンの秘薬屋があそこだから…」 コルク栓をしたビンが描かれた銅の看板を掲げた店を指さすルイズ。 「あったわ、あそこよ」 その近所に佇む、交差した剣が描かれた看板の店を見つけ、ルイズは笑顔を見せた。 「なーんか、辛気くせー店だな…」 「ですが、あのお店の方が言うには、トリスタニアにはここしかないと…」 「売る物売ってれば、どこでも変わらないでしょ。さ、入るわよ」 特に意に介さないルイズを先頭に、クロとシエスタは、武器屋に入った。 店の中は薄暗く、昼間だというのに、ランプの明かりがあってもなお、陰気であった。壁には所狭しと剣や槍が掛けられ、店の奥には甲冑も見える。 中年の店主はカウンターの奥でパイプを吹かしていたが、魔法学院の制服を着たルイズの姿を認めると、慌てて佇まいを直した。 「貴族の旦那、ウチは真っ当な商売をしてまさぁ。貴族の方々に目を付けられるような事は…」「客よ」 手揉みする店主に傲然と言い放つルイズを尻目に、クロは壁に掛けられた剣を眺めていた。 暗い店内で、剣に散りばめられた宝石が、ランプの光を反射して輝いている。目を細めながら、クロは独りごちた。 「…使い物になんねーな、こりゃ…」 クロの常備しているなんでも斬れる剣は、それこそ極上の剣と言える。あらゆる物を斬り裂き、どれほど乱雑に扱っても、手入れさえしていれば、3例を除き、折れた試しもない。 ゆえにクロは、並の剣では満足できないのだ。 試しにクロは、シエスタに耳打ちして、店主に伝言を頼んだ。 「あ、あの、もっと丈夫で、大きくて、切れ味のいい剣はありませんか?」 見た目に凝った物ではなく、十分に実用に耐えうる、頑丈で鋭い剣。クロが求めるのはきらびやかな剣ではなく、なんでも斬れる剣の予備として使える剣だった。 「あるにゃあありやすが…」 そう言いながら店の奥に引っ込んだ店主は、程なく、一振りの剣を手に戻って来た。 「ウチの店で条件に合いそうなのって言やあ、コイツですかねぇ」 店主が持ってきたのは、壁に掛けられた剣とは違い、一切宝石による装飾がなされていない剣だった。飾りもほとんどなく、外見はクロの要望に見合うものだった。だが… 「…あれもダメだ」「え?」 シエスタの耳元で、クロが呟く。一目見て、クロはその剣が、自分の戦い方に耐えられないと理解したのだ。 幾度も戦いの中に身を置いてきたクロだからこそ、解った。確かに、あの剣はよく斬れるだろう。だが、よく斬れる“だけ”なのだ。何度も振り、斬り続けるには、圧倒的に強度が不足している。 無論、戦闘中に手入れをしている暇など、あるワケがない。仮にあの剣でギーシュのワルキューレたちと戦えば、2体目を斬った辺りで、剣はワルキューレと相打ちになるだろう。これでは話にならない。 「あちらの従者様が使えるかどうかは別ですがね、コイツが当店で一番斬れる剣でさ。貴族様が見栄で佩剣するモンじゃありやせん。何しろ、傭兵用に誂えた品ですからな」 「確かに、宝石の1つも付いてないわね…。これじゃ、見栄えしないわ」 「と言われましても、従者様の要求に応えられるのは、この剣くらいなもんでして…。貴族様のご要望に添う品なら、コイツがありやす」 再び店の奥に引っ込み、今度は見目麗しい、きらびやかな剣を持って来た。幾つもの宝石が散りばめらたその剣に、ルイズは大きく頷く。 「うん、やっぱりこういうのよね!」 「コイツはゲルマニアの錬金魔術師、シュペー卿が鍛え上げた逸品でさ。剣身には固定化の魔法もかかってて、そう簡単には折れませんぜ」 目線を落とし、クロの顔色を窺うシエスタ。クロは、話にならない、といった様子でそっぽを向いていた。しかし、続いて目線を移したルイズは、大層ご満悦な様子で、店主と値段の話を始めていた。 「それで、この剣は幾らなの?」 「シュペー興は剣の錬金じゃあ大層高名でしてね、お安くはありやせんぜ。エキュー金貨で2000、新金貨なら3000でさ」 値段を聞いて、ルイズが目を丸くした。クロにはハルケギニアの金銭価値など解らないが、貴族であるルイズの表情から、並大抵の額ではない事は理解した。 「ちょっと、それだけあれば立派な家と、森付きの庭が買えるじゃないの!」 「これでも勉強させて頂いてるんですぜ?」 陰湿な笑みを浮かべる店主。貴族とは言え子供と、ルイズを完全に舐めていた。実際はこの剣、確かにシュペー卿が鍛えた剣なのだが、錬金と固定化に要する手間はそれ程ではなく、同等の剣は、安価かつ大量に出回っている。 しかし、そんな事にルイズが気付くはずもなく、ついにはシエスタが止める前に、財布の中身すら暴露してしまう始末であった。店側からすれば、完全に鴨である。 そんな持ち金じゃ話にならない、と店主が肩を竦めたところで、クロの背後から声がした。 「けっ、どの道そんな細腕の嬢ちゃんじゃ、どんな剣だって振れやしねぇよ」 低い、男の声。ルイズとシエスタ、クロが振り返るが、そこには誰もいない。ただ、棚に乱雑に剣が積まれているだけだ。カウンターの奥で店主がこめかみを抑えるが、意に介さず、男の声は止まらない。 「身を守りてぇんなら、そこらに落ちてる棒っきれでも使うこったな。そっちのがよっぽど似合ってら!」 「やいデル公! お客様に失礼な口利くんじゃねぇ!」 「んー…?」 積まれた剣の上に飛び乗り、後ろ足で適当に蹴って床に叩き落すクロ。甲高い音を響かせて半分程度が床に散らばると、今度はそこから声がした。 「な、何しやがんだ、このイタズラ猫! 折れちまったらどーすんだよ!」 カチカチと、金属同士がぶつかり合う音が混じっている。クロは声と音の発生源を見定め、棚から飛び降りると、”1本の剣”を掴んだ。 クロが掴んだ剣は、お世辞にも売り物とは呼べそうにない物だった。剣身は、なんでも斬れる剣とほぼ同等の長さだったが、その表面は完全に錆びて、ボロボロになっている。 形状は片刃で、幅はやや太いものの、さながら日本刀のような形をしている。 2本足で着地し、背丈の倍はある剣を握るクロに驚き腰を抜かす店主を無視し、クロは軽くその剣を振ってみた。 「へぇ、悪くねーな…」 「それ、インテリジェンスソード? 珍しい物置いてるわね」 「いんてりじぇんすそーど? 何だそりゃ?」 「意思を持つ魔剣よ。誰が作り始めたかは定かじゃないけど、おいそれと目にする物じゃないわ」 勤勉家のルイズは、そういった方面にも知識を有していたようだ。まじまじと剣を見据えるクロは、顎に手をやり、何かを考えている。 「喋る剣、ねぇ…。面白ぇじゃねーか」 「そう言うおめえは喋る猫だろがよ。…って、おでれーた」 普通なら喋らないモノ同士が言葉を交わす妙な光景だが、剣が、何かに気づいた。 「そこの嬢ちゃんが使うんかと思ってたが、てめ、『使い手』じゃねーか」 「『使い手』だぁ?」 意味の解らない物言いにクロが問い返すが、剣は構わず続ける。 「『使い手』がいるんなら話はちげぇや。てめ、俺を買え」 「無視すんじゃねーよ!」 軽くイラっと来たクロだったが、冷静になって考えてみた。この店の剣は一通り見たが、この剣は違う。確かに見てくれは錆びてボロボロだが、実に扱いやすい。 軽く剣身を叩いてみて音を確認しても、妙な音は混じっていない。錆は表面のみで、その内側は、まだ生きている。この剣が、自身を売り込むのも肯けた。 ルイズに向き直り、クロは剣を掲げて見せた。 「ルイズ、この剣にするぜ」 「この剣って…そんなボロっちいのを?」 「そうですよクロちゃん、もっといい剣があるかも知れないじゃないですか!」 「いーや、コイツに決めた。文句は言わせねーぜ」 「話の解るヤツで助かるぜ! 損はさせねーよ!」 すっかり意気投合したクロと剣に、ルイズは渋々ながらも、ようやく立ち上がった店主に、購入の旨を伝えた。 「で、あのボロ剣はいくらなの? また2000エキューとか言うんじゃないでしょうね?」 「い、いえいえ、あの剣ならエキュー金貨100で結構でさ」 「100枚かぁ…、まぁ、いいわ」 服屋から預かったままの財布を取り出すルイズだったが、そこにシエスタが割って入った。 「ちょっと待って下さい」 「し、シエスタ?」 その背中に炎を見た気がして、ルイズは後ずさった。これから、平民同士の『戦争』が始まるらしい。 まるでルイズを庇うかのように、シエスタは店主の前に立ちはだかった。その気迫に、店主はやや引き気味である。 「あんなに錆だらけの剣が、エキュー金貨100ですか?」 「へぇ、本来なら200枚なんですが、うちとしても厄介払いみたいなもんでして」 「つまり、あの剣が30本もあれば、庭付きの立派な家が変えるって事ですよね?」 「…まぁ、計算じゃそうなりまさぁ」 ダンッ、とカウンターに両掌を叩き付けるシエスタ。その剣幕に、店主はビクっと肩を震わせた。ついでにシエスタも、掌の痛みに指を震わせた。 「い、幾ら何でも、あの剣を高く見積もり過ぎじゃないんですか!?」 「ででですが、剣ってのは大体の相場が200枚でして…」 怯える店主に、シエスタは震える指1本を立てて見せた。 「エキュー金貨10枚!」 「それじゃ商売上がったりでさ! まけるにしても、せめて80枚はもらわねぇと!」 「話になりませんね! じゃあ、15枚!」 「こいつにゃ、鞘だって付いてるんですぜ!? 70枚!」 ひたすらに安く買い叩かれようとしている剣に同情の念を抱きつつも、クロが口を挟む。 「あー…、どうせ腹ン中に突っ込むから、鞘はいらねーよ」 「鞘なしで20枚ならどうです!?」 「オマケなしでもそんな額じゃ通りやせんぜ! 60枚!」 「なかなか引いてくれませんね…。25枚でどうです!?」 「それはこっちのセリフでさ! 50枚で手打ちにしましょうや!」 シエスタと店主の間で繰り広げられる壮絶な舌戦をすぐ傍で聞いていたルイズは、発言する暇さえ与えられず、 あまりにもキャラが変わってしまった彼女に、ただドン引きするしかなかった。 + + + + + + 平民の『戦争』は、シエスタの出した『停戦勧告』、エキュー金貨30枚に、半泣きでヤケクソになった店主が『調印』する事で、終戦をみた。 ルイズたちが出て行った後、店主は薄暗い店の中、カウンターの奥で本泣きに移行する事となったが、それは語る必要もないだろう。 と言うか、5枚刻みで交渉するシエスタ相手に、10枚刻みで対抗しようとしていた時点で、店主は自分の被害を拡大させるだけだったのだが、それはある種、ルイズを鴨にしようとした天罰なのかも知れない。 店先に出たルイズは、予想より膨らんでいた財布の感触に、頬を緩ませていた。 エキュー金貨100枚と言われた時には、持ち金ピッタリだったのでそのまま支払うつもりだったが、シエスタの活躍により、その3割しか減らなかったのだ。 「ありがとう、シエスタ。お礼に、お茶でもどうかしら?」 「え、よろしいのですか?」 「えぇ、頑張ってくれたお礼よ」 「はいっ、ありがとうございます!」 はしゃぐ二人をよそに、クロは剣と交流を深めていた。 「そう言えばオメー、店のオヤジには『デル公』なんて呼ばれてたけど、ホントはなんて名前なんだ?」 「よく聞いてくれたぜ、相棒!」 先程より激しく、金属音が鳴る。よく見ると、その音はハバキの金具が動いている音らしい。 「俺様の名前は『デルフリンガー』だ! よっく覚えておきな!」 「デルフリンガーか…、見た目の割にかっけー名前じゃねーか」 「見た目の割に、は余計だっての。そう言う相棒は、なんつー名前なんだよ?」 「オイラ、クロってんだ」 「おめえは見たまんまだな」「言ってろ」 ジロリとデルフリンガーを睨みつけ、そのまま腹に収納した。場所はやはり盲腸の辺り、なんでも斬れる剣のすぐ側だ。 いつかは、デルフリンガーの名前も、『盲腸ソード2』だの『盲腸ソードその2』だのと呼ばれる日が来るのだろうか。 行き先がまとまったルイズとシエスタは、クロを連れて来た道を引き返していた。向かうは先程、昼食を摂った店。 シエスタがその店の紅茶を気に入っていたらしい。 「ところでクロ、どうしてあんな錆だらけの剣に決めちゃったのよ? 斬れそうにないし、すぐボキッと折れちゃいそうだし、何の役にも立ちそうにないじゃない」 デルフリンガーがクロの腹に収まっているのをいい事に、結構言いたい放題である。と、ここでクロの腹から、怒鳴り声が飛んだ。 「言ってくれるじゃねぇか娘っ子! 俺様を誰だと思ってやがる!」 「きゃっ! 聞こえてたの!?」 「あぁ、しっかりキッチリ全部な!」 外見上は完全に外界と遮断されているように見えるクロの腹だが、実際は防音仕様ではない。外部の音は、全てデルフリンガーに筒抜けだったりするのである。 「そう怒んなよ、デルフ。コイツは確かに高慢ちきでワガママで高飛車だけどよ、悪いヤツじゃないぜ?」 「誰が高慢ちきでワガママで高飛車で胸が小さいってのよ!?」 「最後のは誰も言ってねーよ!」 なぜか胸に異常なコンプレックスを抱くルイズは、勝手に悪口を捏造して怒鳴りつけていた。筆者としては別に胸はあろうがなかろうが…ゲフンゲフン。 閑話休題。 「ま、こいつを選んだ理由は、おもしれーからだな。喋る剣なんて見た事ねーしよ」 「面白い…って、それだけなの?」 喋る猫も大概見ないが、それは置いておこう。 「いや、それにコイツはまだ死んでねー。錆の裏側はしっかり生きてら」 「錆さえ落とせば、ちゃんと使えるって事ですか? マルトーさんに砥石か何か、用意してもらいましょうか」 「その必要はねーよ。オメーらは知らねーだろうけどよ…」 シエスタの提案に首を横に振るクロ。そしてお得意の邪悪な笑みを見せた。 「…錆びた剣で斬られると、ノコギリで斬られるみてぇに、死ぬほど痛ぇんだぜ…?」 物騒すぎる物言いに、ルイズとシエスタ、腹の中のデルフまでもが、身を震わせた。 + + + + + + 街道を歩いていると、突然頭上に影が射した。遅れて突風が、2人と1匹を襲う。 「な、何よいきなり!?」「す、砂煙が目に…!」 顔とスカートの裾を押さえるルイズとシエスタ。クロはその場に軽く踏ん張って、その突風に耐えた。そして、自分たちの目の前にゆっくりと着地する、大きな生物を認めた。 「誰かと思えば…キュルケとタバサじゃねーか」 その生物――風竜シルフィードの背に乗っていたのは、ルイズのクラスメイト、キュルケとタバサだった。心なしか、2人とも顔が青い。 「つ、ツェルプストー!? それにミス・タバサ…。何でここにいるのよ!」 「風竜の目は、伊達じゃない」 要するに、「学院上空からルイズとクロをシルフィードに探させ、追いかけた」となる。 シルフィードの背から降りたタバサがルイズの問いに答えるが、それを押しのけるように、キュルケがルイズとクロに詰め寄った。 「それどころじゃないのよ! あ、あなたたちの部屋に…!」 褐色の肌が青ざめるとこうなるのか、と妙に感心するクロだったが、その様子はただ事ではない。ルイズが息を呑んだ。 「私たちの部屋が…どうしたってのよ?」 一呼吸置き、キュルケが叫んだ。 「幽霊が出たのよッ!!」 「…はぁ?」「ゆ、幽霊、ですか?」「…ふぅ…」「へぇ…」 何を言っているんだこの色ボケ淫乱ゲルマニア人は、と言いたげなルイズ。幽霊と聞いて明らかな動揺を見せるシエスタ。 改めて突き付けられた現実に意識を手放すタバサ。ロボ○ッチに見える剛の姿を思い出すクロ。 三者三様の反応を示すが、現実はそんな物に関係なく、徐々にその動きを加速させていくのだった。 前ページ次ページ機械仕掛けの使い魔