約 495,175 件
https://w.atwiki.jp/fairy-waterfall/pages/71.html
125 名前:えっちな18禁さん[sage] 投稿日:2009/06/06(土) 20 20 23 ID BuzsJY5h0 アルトがどんなときお仕置きするのかな、と考えたら やっぱり、シェリルが自分で自分の非に気づいてる時に 許してあげるためにするんだろうな~ってことで。 人称とか文体とかちゃんとした文章として書いてないので、 ネタの連続だと思ってください。 「じゃあね、アルトくん、ありがとう!」 「おお、頑張れよな」 「ランカちゃん、やっぱり可愛いわよね」 「って、おわああ、シェリル…。いや…、まあ。…普通だろ」 ランカの前でつい『おにいちゃんっぽく』振舞っているところを シェリルに見られていたかと、アルトは何となく恥ずかしかった。 「シェリル、帰るぞ。お前、今日は予定ないんだろ」 「あんた、『お前も可愛いよ』、くらい、言ったらどうなの」 「俺はお前の本性知ってるしなぁ」 「だったら、尚更、可愛いに決まってるじゃない! 『銀河一最高に可愛い』、っていうのが道理でしょ」 銀河中の称賛を集めているにもかかわらず、 恋人に褒めて欲しくてむくれるシェリルは確かに可愛らしい。 が、そこで素直に言うようなアルトでないことはシェリルも重々承知だろう。 いつも通りの軽口をたたき合って、アルトは満たされていた。 しかし、アルトは失念していた。 シェリル自身がランカに魅力を強く感じていること。 そして、彼女を支えていた多くのものをランカに奪われてしまった記憶があることを。 食卓をはさんだシェリルの顔が曇っている。 「ん、どうした?もったりどどめ色酢味が気に入らないのか? 結構いい味だと思うんだがなぁ」 新しい料理に挑戦し、シェリルと食卓で研究するのも楽しいものだ。 自分とは違うシェリルの好みも大体は把握しているし、 味覚が似てきている気がしていて、アルトは嬉しはずかしく思っていた。 「今日のご飯も、すごくおいしいわ。いつもありがとう、アルト」 シェリルがにっこり微笑みながら言った。 「シェリル、お前……熱でもあるのか?」 「熱がありそうに見える?そんなことないから心配いらないわ。 心配してくれてありがとう、アルト。」 「あ、ああ」 アルトは、シェリルがイヤに素直で調子が狂う感じがして居心地が悪い。 「今日は初めての料理でアルト頑張ったでしょう? すごくおいしかったから、私が片付けするわね。 アルトは座ってて」 「…え…。いや、二人でやった方が早いだろ」 「ううん、大丈夫。私一人で出来るわ。 もうアルトったら、私にキッチン荒らされないか心配? それくらい、私だって出来るようになったんだから。 たまにはアルトもゆっくりしてて。 食後のコーヒー淹れてくるわね」 二人並んで後片付けしたいと思っていたアルトを追い出し、 シェリルがいそいそと一人でキッチンにこもっている様子を アルトはコーヒーをすすりながら、淋しく伺っていた。 @@@@ 夜になり、アルトがベッドルームに入ると シェリルがベッドの端で小さく丸まって眠っていた。 共有しているシェリルのスケジュール表によると シェリルの明日の仕事はインタビューとレコーディング打ち合わせである。 いちゃいちゃしたかったのになぁ、と思いつつも 今日のシェリルは調子が悪そうだったので、 起こさないようにと、アルトは静かにベッドに滑り込んだ。 かすかにシェリルが鼻をすする音が聞こえる。 (やっぱり、風邪ひいてたんじゃないか……) しかし、夕方からの様子はそれだけではないだろう。 アルトはいやな予感がして布団をはがしてシェリルを上に向けた。 「シェリル、お前、何泣いてんだよ!」 「やだ、アルト」 一瞬戸惑ったシェリルが、にっこりと笑って口を開いた。 「……さっき読んだ本がね、いい話だったのよ」 「嘘つくなよ」 「ホントよ」 「じゃあ、その本。今ここに持ってこいよ。 お前が泣くくらいだから、よっぽど凄い本なんだろうな」 「私の太鼓判つきなんだから、楽しみににしてて、ふふ。 もう眠いから、明日渡すわね。おやすみなさい」 再び背を向けたシェリルをアルトは後ろから抱き締めた。 「シェリル…、どうしたんだ…?」 アルトはシェリルの髪に顔を埋めながら、シェリルの心が解けるのを待った。 「うざあああああああい! ああ、もう、やってらんないわ!」 腕をほどいて、起き上がったシェリルはアルトに詰め寄った。 「私はシェリル・ノーム。それ以外の何者でもないわ。 だから、アルト、あんた、もう諦めなさい」 「何をだ…?」 「えっ………。ヒ・ミ・ツ」 チュッ 「お前、ほっぺにチューくらいで俺が騙されると思うなよ」 といいつつも、いつものシェリルにキスをされてアルトは嬉しさが隠せない。 「いつものことだが、さんざん振り回しやがって!俺だってなぁ! ……お仕置きだ。お仕置きしてやる」 シェリルの首筋に唇を落としたアルトは、 吸い上げながらシェリルのパジャマのボタンを外し始めた。 「ヤダ、アルト!痕残さないでって言ってるでしょ」 「このくらい、化粧か衣装で隠せ」 「手つきがヤらしいわよ」 「黙れよ、シェリル」 アルトごめんね、こういうお仕置きなら、喜んで受けよう、と この時のシェリルはのんきに思っていた。 (今、あなたが私を大事に思ってくれてる気持ちは疑ってない。 でも、もっともっとずっとずっと愛して欲しいって思ったの。 やっぱり、私はランカちゃんみたいにはなれない。 諦めなさいって言ったけど、万が一、『その時』が来てしまったら、 諦めるのは、私の方ね) シェリルの胸に顔を埋めたアルトが一人ごちるように言った。 「熱はないみたいだな。今日は容赦しない。覚悟しろよ、シェリル」 「アルトのくせにナマイキ」 アルトに体の熱を高められて、シェリルは気持ちも思考もからめとられていった。 「アルト、もう…」 「『もう』?『もう』何なんだ?」 「ナ、マイキよ。あんただって、こんなになってるくせに」 「だからなんなんだ、シェリル?」 にっこりと笑って挑発するアルトの唇に シェリルは負けじと唇を重ねアルトの舌をねっとりと嬲った。 舌でこたえつつもアルトが首筋を撫でるので余計にシェリルは切なくなる。 キスを終えてもアルトは、指でやわやわと シェリルのしとどににあふれる泉を掻きまわすだけで、 一向に自らの猛りを挿れようとしない。 シェリルの透ける肌はピンクに染まり、腰も膣もアルトを受け止めたいと うねってしまうのを止められない。 高められるだけ高められて、あと少しを与えられず、 シェリルはたまらずアルトに訴えた。 「ね、アルト、お願い」 「何?」 頬にキスを送るアルトの息が荒い。 アルトだって限界のはずなのに、どうして。 「どうしたの、アルト?」 「それはこっちのセリフだ。今日はいったいどうしたんだ?」 「べ、別にどうもしないわよ」 「じゃあ、お仕置き続行だな」 啼かすだけ啼かされて、悶えるだけ悶えさせられて、 やはり、すんでのところで止められる。 求めるシェリルを嬲る悦びと挿れたい衝動の抑制 アルトの表情が鬼気迫っていることに気づく余裕は シェリルには残っていなかった。 切なさのあまり、シェリルの眼尻から涙がこぼれた。 「ちょ、だい。アルトをちょうだい。お仕置き、ヤダぁ」 お仕置き中のアルトも、ついシェリルの涙を吸って、ストロベリーブロンドをなでる。 「シェリル、今日はどうしたんだ?」 もう一度問うと、理性の飛びつつあるシェリルが思わず答えた。 「アルトとずっと一緒にいたかったの。もっと好きになって欲しかった」 「バカだな、それであんな不自然なことを?」 苦笑いするアルトが愛しくてシェリルは顔を歪めさらに涙をこぼした。 「うん。でも、もういいから、ちょうだい」 「『もっと』って言われてもなぁ…。 そんなことしなくったって、……(ボソッ)俺はお前のものだろ」 「なら、私に感じさせて。欲しいの」 「まだだ」 シェリルが驚いて濡れる睫毛を見開いた。 シェリルはアルトの前で自慰などしたことはなかったが、もはや耐えられない。 アルトがふくらはぎに舌を這わせている隙に、 躊躇いなく唾液と愛液にまみれ頭を出した自分の蕾を扱う。 もはや恥ずかしいとかいう気持ちが湧いてこないほどに、切実だ。 後少しといったところで、アルトがその手を掴む。 「勝手にイクなよ、シェリル」 「ひどい!アルトのせいよ!私おかしくなっちゃった」 泣きぬれたシェリルが獣のようなアルトの瞳をにらむ。 「もとはと言えばアンタが、はっきりしなかったのがいけないんじゃないの!」 「ああ?俺がいつ何をはっきりしなかったって言うんだよ!」 「いっつも!私ばっかりこんなに好きで好きで! アルトいないともうダメになっちゃったのに。 アルトいなくならないで」 アルトは、シェリルの太腿に手をかけ従順に股を開くシェリルに被さると 膨れ上がった男で一気に貫いた。 「くっ」 アルトはその背筋の痺れるような感覚に耐えたが 焦らされていたシェリルは、それだけで軽くイったようだ。 声を裏返して、背を逸らした。 「こんなの、俺はお前にしかしない。俺をなんだと思ってんだ」 アルトは動きたい衝動を抑えて、耳元でシェリルに尋ねた。 更なる疼きもあいまって、シェリルの肉壁がアルトを引き込むようにうねっている。 「ごめん、なさい、アルト、悪くない」 シェリルはアルトにギュッとしがみついた。 「ずっと一緒にいて」 「当たり前だろ」 しがみついたシェリルの上体を起こして、下から突き上げる。 シェリルも腰を揺らして、その衝撃を受ける。 豊かな乳房と夜闇のかすかな光に輝く髪がふわふわと上下している。 快楽に集中してしまい、アルトももはや意味のある言葉が紡げない。 後は二人溶けるように駆けのぼるだけだった。 アルトがシェリルの最奥に欲望を吐き出してもなお二人は強く抱きしめあっていた。 呼吸を整える互いの胸の動きも早鐘の心臓の音も伝えあって、余韻に浸る。 アルトがふとシェリルの形の良い耳を食むとシェリルの青い瞳がアルトをとらえた。 近くの唇に唇を重ねずにはいられない。 唾液を交換し合っていると、シェリルは自分の中のアルトが再び硬さを増してきたのを感じた。 アルトがゆるりと腰を揺らし始めた。 それだけで、シェリルは指先まで痺れてきそうだ。 糸をひいて唇が離れるとシェリルは強すぎる快楽を訴える。 「ねえ、アルト、少し休みましょう」 アルトは容赦なく腰を揺らす。 「イヤ、待って、アルト、イヤ、ムリ」 強すぎる快楽にシェリルは身を離そうとするが、アルトは腕に閉じ込めて離さない。 そのまま、己の本能のままに擦り続けた。 「今日は容赦しないって言った」 「も、許して」 小刻みに痙攣の波が訪れるシェリルは己の体が把握できないほどに、快楽に溺れている。 「乱れるお前も、イイよ」 あの無邪気な女王様が、縋って乱れて、その体で従順に最高の刺激で返してくる。 ずっと自分だけのものだ。 無意識に逃げを打つシェリルの太股をしっかりととらえて突き上げると 豊かな乳房が上下に揺れる。 「ぁ、ぁぁ、ぁ、は」 シェリルが、眉根を寄せて、声にならない声を上げている。 アルトの経験上、シェリルが好む、中にあるでっぱりを狙って突いてやると、 シェリルは首を振ってシーツを握りしめた。 「あると、あ、ると」 愉悦に溺れたシェリルは心を支配するものの名をひたすらに呼んだ。 アルトがシェリルの膝を肩にかけ大きく引き抜いて最奥をさすと グポリと陰水が溢れるとともにシェリルが背を反らした。 大きく出し入れをしながら、徐々にスピードを上げていくと、 背をそらしたまま、シェリルは高い声を上げ、アルトを締め付ける。 「シェリル、出すぞ」 シェリルの肉壁の強いうねりにアルトも精を吐き出し、 搾り取られるような内部の動きにゆだねながら深い充実感を感じた。 十分に出し切ったアルトがずるりと引き抜いても、 シェリルはかすかに開いた股の間からヒクツキとともに白濁した愛液を吐き出しながら 時折に軽く痙攣をしている。 息を整えながらも意識がはっきりしていないようだ。 「シェリル?」 アルトがのぞき込み頬を撫でると、開いた眼を何とか合わせ、 汗と涙と涎を零して嬉しそうに笑う。 おそらく自分以外誰も見たことがない姿をさらけ出し一生懸命に自分に応えるシェリルを アルトは愛しく想い、残る体の一体感とともに、幸福感に包まれた。 いつもよりもぐちゃぐちゃのシェリルは、いつものようには腕を伸ばしては来ない。 シェリルは事後にアルトの頬にすり寄るのが好きなようだが、 今日は腕にまだ力が入らないようであった。 ならば、とアルトは腕枕をしてやりシェリルに頬を寄せて優しく髪を梳いてやった。 シェリルが愉悦のあまりに乱した細い髪はさらりと美しい波を取り戻す。 呼吸を取り戻したシェリルが安らかな様子でアルトへと顔を向けた。 嬉しくてたまらないと言った様子で、甘えるようにアルトに抱きついた。 アルトもふと顔がゆるむ。 アルトがその背を受け止めてやると、 シェリルはただ無意識に、触り心地の良いアルトの胸に唇を這わせ その感触を楽しんだ。 アルトが傍に寄せられた体の至極の存在を感じようと抱き寄せると 柔らかな双丘がアルトの脇腹をくすぐった。 その柔らかで温かな感触をシェリルに返そうと、 アルトはシェリルの額に唇を乗せる。 嬉しそうに見上げる空色の瞳につられて、唇を重ねた。 その甘い感触のままに、アルトは口づけを深くしていく。 抱き締めた手で、白い滑らかな尻を弄び、その間のぬめりを確認する。 下腹に当たる固いものに身の危険を感じたシェリルが我に帰って顔を離した。 「ん、アルト、もうダメよ」 「たまには最後まで付き合ってもらおうかな」 「なら、はじめからあんなにしなくったっていいじゃない。 自分でしなさいよ」 「容赦しないって言ったよな? 日頃の俺の努力を少しは知った方がイイと思うんだ」 「…手とか胸とか口とか…なんか色々方法があるらしいじゃない? ちょっと練習してみたいかな~って、あはは」 「待てよ、シェリル」 腰に力が入らないシェリルはベッドを這って逃げようとしたが、 アルトは上から圧し掛かり、腕の中に引きとめた。 シェリルの細い腰をベッドに押さえつけると、固くなりつつある己を べっとりと濡れた割れ目に擦りつけて、白い背に舌を這わせた。 空腹の獣が肉を食むように、アルトは本能のままにシェリルを貪る。 シェリルがビクンビクンと体を震わせる。 「も、う、ホン、トにムリ。たすけてぇ」 「ダメだ」 シェリルの腰を引きあげて、アルトはゆっくりと立ち上がった欲望を挿入する。 「ひぃ」 顔を伏したシェリルの声と涎ををベッドが吸収する。 水音と肉の当たる音がゆっくりと鳴り、ますますシェリルの中での圧迫感が増す。 すこし「右ぐるぐる」をかけながら出し入れをして、シェリルの中を広げていくが アルトは次第に腰の動きを速めてしまう。 シェリルはシーツを握ってひたすらその快楽に耐えた。 快楽を逃がそうと背を丸めた上下さかさまの視界の向こうに、 胸の谷間とその先の押し出され滴り落ちる液体がぼんやりと見ていたが 揺さぶられながらもアルトに後穴を触られ、背をそり上げ、再びシーツへと顔を伏した。 強い刺激から一瞬解放されたシェリルの閉じた視野がふと明るくなった。 シェリルは、アルトの手により体をひっくり返されて 重力が先ほどと逆にかかっているのは分からなかったが 体に重なる熱い肌の感触を感じて、ただ愛しい男を見ようと目を開いた。 切なげな険しい顔のアルトが顔を近づけ、再び口の中も埋め尽くした。 ただ、無意識にも彼の動きに応えようと舌を絡めた。 力なく広げられた股の間もアルトに再び埋められ、 細かく奥を刺激されると思考も感覚も溶けたシェリルは 全身にギュッと力が入るのを感じてそのまま意識を手放した。 @@@@ 翌朝、腰に力の入らないシェリルにこっぴどく叱られたものの嬉しそうなアルトがいた。 ちなみに、昼くらいにはやや力を回復し何とか座ってシェリルは仕事をこなした。 おしまい 支援ありがとう 一回で投下出来るとは思ってなかったので嬉しい。 恋をすると欲張りになるし、増してシェリルはグレイスの不連続性な豹変を経験してるから 恐怖をぬぐうのは難しいだろうけど、 アルトとコミュニケーションとりながらヤっていけば大丈夫さって言う話でした
https://w.atwiki.jp/fairy-waterfall/pages/87.html
43 名前:fusianasan[sage] 投稿日:2009/12/20(日) 22 27 11 アルトの腕の中でもぞもぞと温もりが動いた。 ぼんやりとしたまま、心地よさを逃がすまいと、抱き締め直すと 「アルト、私、水を浴びてくるわ。手を・・・」 緩めてちょうだいと声の主がそっと手を添えてきた。 なら、仕方ないと、アルトがその言葉に従うと するりと温かさが逃げ出した。 かすかな淋しさとともに横になっていたアルトだったが、 ちらと視界に入った、まばゆい光の中で泉に足を踏み入れる白い女に 惹きつけられるように身を起こした。 鬱蒼と茂る木々のせいで、昼であるにも関わらず静かな薄暗い森であるが 泉の部分は林冠を欠いており、水面には光がまばゆく差し込んでいた。 波打つ金の髪が光を受けて眩しい程輝いている。 かすかに赤みを帯びていて神々しいだけでなく柔らかな色彩だ。 豊かな髪から隠れ見える、触れば温かな柔肌は 逆に、抜けるほどに白い。 それは昔絵画で見た光の妖精のようだと思った。 波紋を広げながら、女はゆっくりと泉の奥へと歩みを進める。 輝く水面に幾重にも重なる波紋がアルトの心をざわりとさせた。 歩みをとめた女はふわりと背中まである髪を水面に漂わせて膝を折った。 水と戯れるその流れる動きの優雅さにアルトは息をのんだ。 Dans le calme du soir Leve les yeux afin du voir Apparaitre et scintiller Toutes les etoiles 聞いたことのない言葉。 聴いたことのない歌。 美しい女の声が響く。 再び立ち上がった女は、泉の深みへ歩みを進めて、 尻へ腰へと水に沈んで行きながら歌を続ける。 アルトはただ、ぼんやりと見惚れていた。 Ainsi la mer refletera Qui s eleve l a finir sera les hommes 急に女が消え、歌が途切れた。 「シェリル!」 アルトは泉へ飛び出していった。 泉の中は石がごろついていて、よろけながらも泉の奥へと走る。 どんどんと深くなっていき、 水の抵抗で思うように進めないもどかしさにいら立ちながら、 水を掻き分け走った。 すると、急に足元が抜け、アルトは水へ沈む。 東屋側が浅瀬になっていて、奥に深い部分があったのだ。 シェリルはここに沈んでしまったのだろうか。 それとも、泉に帰ってしまったのかもしれない。 「シェリル!」 アルトは息を吸うと泉の奥へと潜った。 @@@@@ 乾燥地域で育ったアルトはあまり泳いだことがなかった。 早乙女の地を潤す大河やオアシスで稀に泳ぐことはあったが、 潜るという行為を殆どしたことがない。 もともと浮くようにできている体をどうやって水に沈めたら良いのだろう。 人は水は溺れ沈むこともあるというのに、自分の体は思うように進まない。 上へ上へと押し上げられる体を必死で水を掻いて沈ませるが 潜るほどに圧迫感と闇に不安を掻きたてられる。 シェリルはきっとこの奥にいるというのにどこにもその姿が見えない。 もがくアルトの目前にふわりと金が舞った。 シェリルだった。 くるりと優雅に泳ぐと、闇に鈍く光る黄金を揺らめかせて、ニコリと笑うが 白い肌はただ深水の青に妖しく染まっていた。 アルトは、その様を見てふと気が抜けると、 余りの苦しさに気付き、水面へと身を浮かばせた。 「ぶはっ」 続いてシェリルが水面へ顔を出した。 「大丈夫?凄く苦しそうよ?」 アルトは息も絶え絶えで、やっとのことで足のつくところまで泳ぎ進めてたが、 シェリルは水の中を自在に泳いでいた。 「お前、泳ぐの上手いな・・・」 「だって、ずっと、海で育ったんだもの」 水面が膝ほどまでになるまで歩み進めながらアルトが息を整えたころ、 シェリルはすいとアルトの足もとまで泳いできて、足をついた。 すっと、目前にシェリルの顔が現れ、アルトを見上げる。 海のような瞳がアルトを射抜き、 まばゆい光の下で、青く澄んでいた。 アルトはその美しさに目を奪われた。 が、シェリルは急に目を上下すると羞恥に顔を染め、 胸を手で覆い隠すと座り込んで俯いた。 二人とも全裸だったのだ。 クスリと笑ってアルトも屈みこみ、シェリルの顔を覗き込んだ。 光の妖精のように輝いていても、泉の妖しのように艶めかしくても 目の前にいるのはシェリルだ。 「シェリル」 「な、何よ」 「水辺に戻ろう」 アルトが繋ごうと手に触れるが、シェリルは胸元の腕を離そうとしない。 「なんでだよ」 「まだ、水、十分に浴びれてないもの」 存分に泉に潜った末に、肌に水を滴らせて、 髪は濡れて豊かだった波が凪いでいるというのに、まだ浴び足りないのだろうか。 「もうずぶ濡れじゃないか」 「まだなの!アルトは向こう行ってて」 そんなことはない、と分かっていても、 またシェリルが消えてしまうのが、少し恐ろしかった。 シェリルの肩を抱いて、ぬくもりで不安から気を逸らしつつ、もう一度促してみた。 「帰ろう、シェリル」 アルトの様子から不安を感じ取ったのか、 シェリルがしぶしぶといった感じでうなずいた。 手で体を隠しつつアルトに肩を抱かれながらゆっくりと東屋へ歩いていたシェリルが 東屋に近づくと、小走りに水辺へ上がり、東屋へと駆け込んだ。 大きな布をとり体を隠すと、アルトへも、ぽいと別の布を取り投げかけた。 もうずいぶんお互いの体を知り尽くしたというのに、 晒しあうことにはまだ抵抗があるのだろう。 その初々しさにがかわいらしく、アルトは苦笑した。 @@@@@ シェリルが薬草もほとんど流れてしまったアルトの腕の傷を気遣い 離宮の侍医の下へ戻ろうと、言ったが、 アルトはもう少し二人きりでここにいたかったので、 布で軽く髪と体の水を拭い、身を包むと、 シェリルを促し水辺へと腰かけた。 アルトがシェリルの腰に腕をまわし身を寄せると、シェリルも体を傾けてきた。 低く結び直したアルトの肩に流れる漆黒の髪にシェリルはそっと唇をよせる。 二人に穏やかな時間が流れる。 足先で遊ぶ水音と、風が奏でる葉音と鳥の囀りが二人を包む世界に響くだけだった。 「海で育ったんだな」 「ええ、私が育った離宮は島にあったの。 もちろん、勉強もたくさんさせられたけど、自由に育ったわ」 「海を泳いだり?」 「そう。その代わり、泳いだ日には 肌が焼けないようにって臭い薬草をたくさん塗りたくられたわ」 目を細めシェリルが遠い日を懐かしむ。 「それで、こんなに綺麗なんだな」 体幹に巻いた布からむき出しのなめらかな肩をアルトがそっと撫で見つめると、 シェリルは顔を逸らして赤面した。 「あんた、いつの間にそんな歯の浮くようなセリフを言うようになったのよ」 「あ、えっとその・・・」 うっかり素直な感想を言ってしまったアルトも気恥ずかしくなり顔を赤らめた。 しかし、もう恋人同士?なんだし、こういうことはちゃんと言わなくては!と アルトは意を決した。 「思ったから言ったんだ。こんなの、お前にしかいった事ないからな!」 それを聞いて、振り向いたシェリルが、嬉しそうに笑う。 「私だけ?」 「お前だけだ」 恥ずかしさに耐えてアルトは訴える。 「私だって、あんただけよ。他の男には見られたことないもの」 「俺だけ?だって」 部屋に初めて行った時から無防備だったじゃないかと問うと 「部屋に入ったのアルトが」初めてだったんだもの・・・と語尾を緩めて シェリルが再び俯く。 そうか、この姿さえ自分だけのものなんだな、と頬が緩んだアルトは シェリルの顎に指をかけ、そっと上を向かせ、ふわりと唇が重ねた。 少し離れてはアルトが重ね、少し離れてはシェリルが啄み、 鼻頭をこつんとぶつけあいながらも二人はじゃれ合い口付けた。 アルトが深く口付けようとシェリルの唇を軽くしゃぶると シェリルが、スッと身を引いて、体を泉に向き直す。 唇は赤く、頬もまたバラ色に染まっているのが、明るい水辺ではより一層鮮やかだ。 @@@@@ 「あ、アルト、命令よ!」 「なんだよ、急に」 「向こう向いてなさい!」 甘い口づけのほてりが残るアルトは、シェリルに押されて渋々背を向けた。 が、やはり、まだ少し残る不安を和らげようと柔らかな髪の房を握っていたが、 すぐ近くでぽちゃんと水音がした。 シェリルがまた、水に溶けるのでは、とアルトがとっさに振りむくと、 シェリルは、布を巻いたまま、泉の中に腰をおろしていた。 「あ、こっち向いちゃダメ」 「なんでだよ」 「どうしても」 頬を膨らますシェリルは妖精でもなんでもなく、やはり表情豊かなただの少女だった。 アルトは口元をほころばすと、これ以上怒られないように シェリルに背を向けてやった。 「あんたは、泳ぎなれないみたいだったわね」 「そりゃあ、海なんて2回しか見たことない」 この前、出張に行った時がその2回目だったよ、と話ながら、何気ないやりとりに アルトは心穏やかになっていった。 ちゃぽちゃぽと水音は響くが、シェリルの様子に変わりはなく、 どうしても、水浴びしたかったんだな、と苦笑した。 「でも、海じゃなくても、河でもオアシスでも泳げるじゃない」 「あいにく、うちの領地は、あんまり大きなのがなくてね」 「そうなの、ん」 シェリルの異変を感じ取って振り向くと、 シェリルは膝を立てた自らの股の間に手を動かしていた。 「何してんだよ」 「あ!こ、こっち向いちゃダメって・・・」 アルトもすかさずシェリルの横にチャポンと腰をおろし、 シェリルに向き合った。 足の間に潜っていた右手を取り上げるとからかうようにぺろりと舐めて問うた。 「この手は何してたんだ?」 シェリルがアルトから羞恥に頬を染めて顔を逸らした。 「洗ってたの!」 「どこを?」 今度はその細い指をしゃぶってみせたが、シェリルは顔を背けたままで びくりと肩を震わせた。 「中・・・。さっきシたから」 「そんなの、俺がしてやるよ」 シェリルを胸板で水辺に押し付けてシェリルの抵抗を封じると、 アルトは手を布に隠されたシェリルの秘所へと忍ばせた。 少し強引にしてしまうのは、ちょっとした下心故なのだが、 そんなことはおくびにも出さずアルトは事を進めていく。 割れ目へ示指を差し入れようとするが、ぬめりが少なく抵抗がある。 「ん」 シェリルが少し痛そうだ。 少し奥へと忍ばせると、中にヌメりの溜まりがあり、 指を曲げ掻きだした。 が、水中だと、掻きだすとともに、泉の水が流れ込んできてしまう。 アルトの体の下で、シェリルが苦しそうに悶えている。 @@@@@@ 「シェリル、上がった方がいい」 アルトは軽々とシェリルを持ち上げると地面に膝立ちにさせた。 水を滴らせながらシェリルのなめらかな体に布が張り付く様子が何とも扇情的だ。 こんなところで、何考えてるんだ俺は、と我に帰ったアルトは 唾液が少しはマシだろうと、自分の人差し指を舐め、 裾から手を入れると再びシェリルへとゆっくり挿入していく。 シェリルはアルトの肩へもたれかかって刺激に耐えている様子だ。 そうやって俺を煽るな、と内心思いつつ 指に絡みつくシェリルを感じながら中を掻きだすと、 広げられた入口から、入り込んだ泉の水がぼたぼたと流れ落ち、アルトの手を伝った。 「ん」 シェリルからかわいらしい声が漏れた。 もう限界かもしれない、とアルトは残り少ない理性を総動員するが、 欲望が、シェリルを楽にしてやれと囁く。 続けて再び指を動かしだす前に、指を差し込んだまま 逆の手で俯いたシェリルの頭を軽く上向かせる、唇を重ねた。 名目上は少し痛そうなシェリルの気を紛らわすため。 自分の中の欺瞞など自覚しているが。 唇を味わいながら、ゆっくりと中を探り、ぬめりを掻き集めようと 指でシェリルの肉壁の表面をしごき出していった。 @@@@@@@ 「ん、ふ、ふ」 ぬめりはシェリルの外へと幾分かは吐き出されていったが しかし、むしろ中のヌメりは増す一方で、つまり、シェリルが感じてきてしまっていた。 刺激に耐え、ぎゅっと目をつぶったシェリルは快楽に頬を染めつつあった。 もう無理だ。 アルトが手を止めると、そっとシェリルの両の乳房に手を添えた。 シェリルがはっと顔を上げる。 「きもちいいか?」 立ち上がりつつある乳首をころころと弄んでアルトが尋ねると、 目的から外れた質問にシェリルが眉を寄せ、首を振った。 顔は羞恥に染まっている。 「もう、いい。掻き出せたわ」 「うそつけ」 気持ち良く感じてるし、中はまた濡れて余計にぬめって掻き出せてないだろ。 俺だって、お前の滲みだす欲情にあてられてるんだから。 アルトの瞳の中に獣を見たシェリルはとっさに立ち上がろうとしたが そんままアルトに腕を引かれ、膝の上に倒れこんだ。 アルトは唇を割るとすぐさまシェリルの口の中へ己の舌を侵入させ 彼女のそれと存分に絡み合わせた。 驚いて一瞬は目を見開いた彼女は結局受け入れたのか、ぎゅっと目をつぶったのだが、 一方でアルトは、その様子から目が離せなかった。 髪よりも深い色の睫毛がプルプルと震えたり、 またすぐに目元が薄紅色に染まってしまったり、 その一つ一つが愛おしい。 その甘さに胸が締め付けられ、ぎゅっと抱きしめる腕に力を込めた。 応えるようにシェリルがしがみ付いてかえしてくれると、余計に切なさが増した。 何度離れようとしても離れられない二人はようやく唇を離して、 お互いの表情に欲情の炎を映した。 アルトはその欲に従い、シェリルを膝のに跨がせるように座らせ、 布に包まれた、豊満な乳房にかぶりついた。 「待って」 まだ理性の残るシェリルはアルトの肩に手を置き、軽く突き放そうとするが そんなことはお構いなしにアルトは目の前の乳房を吸い続けた。 「ここじゃ、丸見えだわ」 「遠くからじゃ大して見えないさ」 このまま続けたいアルトは自分にもそう言い聞かせた。 「でも・・・」 シェリルの首筋に舌を這わせながらシェリルのまとう布を剥ごうとするアルトに 抗うようにシェリルは、布をぎゅっと握って固持した。 それなら、と布の上から愛撫でを続けると、シェリルからも甘い息が漏れる。 「シェリル」 甘えるように、アルトは裾から差し込んだ手で尻たぶを撫で、揉みしだき、 焦らすように、軽く、スリットを撫でると、その手に、湿り気を感じた。 そのぬめりを手に絡めるように、花弁を弄ぶと、シェリルが声を殺して喘ぐ。 「ね、東屋に戻りましょ」 あそこなら、垂れ布で見えないからと、アルトへ移動を促すが アルトは、もういっその事、この輝く光の下で愛する女を抱いてみたいという欲から離れることが出来ない。 むしろ、この女は自分のものだと見せつけたい気すらしてきていた。 @@@@@ アルトは、片腕でシェリルを抱いたまま、空いた手でシェリルの手を興奮した中心へ導いた。 その大きさを認めたシェリルは、切なく息をのんだ。 「シェリル、このまま・・・」 アルトがシェリルを膝立ちにして支えて、腰巻から出した己を添えると その切なげな様子に観念したシェリルが、ゆっくりと腰を落とした。 アルトは掻き出したはずのシェリルの中で、再び溢れ出る豊かな愛液に包まれた。 二人は、快楽に息をもらす。 押しだした愛液がアルトの漆黒の叢にこぼれキラキラと光を受けていた。 「繋がってるの、見えるだろ?」 「バカ」 シェリルが、見ることを拒んでアルトの体にしがみ付くが、 しかし、シェリルの内壁は正直で、ぎゅっとアルトを抱きしめていた。 なかなか動かないシェリルを促すようにアルトが下から小突くと 深くつながった体位で、シェリルの最奥をノックしたせいか 悶えたシェリルが余計にへたりこんで余計に奥を押し広げた。 「あっ」 その強い刺激にシェリルが背を逸らし、 桃色に染まった顔に光を返す金の髪がキラキラと揺れた。 浅い体位を探してシェリルが一旦腰を引くが、 体は再び刺激を求めて腰を前後にくねらせ、快感に眉をひそめた。 「や、も、恥ずかし」 一生懸命につぐんで、啼きながら弱弱しく訴える口から羞恥を溶けださせてやろうと アルトは唇に吸いつき、小刻みに突き上げる。 それに合わせて漏れるシェリルの呻き声が上も下も繋がった男に呑み込まれていく。 やはり、シェリルの豊かな乳房やなめらかな腰が見たいアルトは シェリルが快楽におぼれている間にと、そっとシェリルが体にまとう布に手をかけたが それに気付いたシェリルが、やはり胸元からしっかりと布を握った。 むっとしたアルトが布を持つが、シェリルが身を引いて 勢いシェリルの中からアルトが抜け出た。 シェリルは体の中の空洞を感じ声を漏らす。 「あ…」 シェリルが呆然としている隙に、アルトは自分の腰巻を地に広げ そこにシェリルを押し倒すと、半分乾きの金の髪が広がる。 「シェリル・・・」 アルトは、驚いた様子のシェリルの耳元に唇を寄せ、手で肌をなぞり、誘惑する。 アルトもまだギンギンであり、お互いの欲と意地の張り合いとなっている。 切なさが増したシェリルが、膝をこすり合わせて、息を飲み込んだ。 アルトの唇は、鳴らされた喉をたどり鎖骨をなぞって左右すると、ゆっくりと胸元へ下りる。 布の端をにかみつくと、口で巻き込んでいる部分を解くと、 シェリルが羞恥のあまり手で顔を覆った。 自分のわがままを許してくれたシェリルの可愛い様子に支配感を含んだ笑みを浮かべると 布に手をかけて、隠された裸体を暴き出した。 思わず、喉を鳴らす。 透けるように白くなだらかな肌が豊かな起伏を作り出している。 ずっと眺めていたいような、でも、今すぐにでも触れて貪りたいような欲の葛藤を覚えたが まずは、目で鑑賞しつつ、手を伸ばして、柔らかさを感じる。 うつ伏せでも美しい形を保つ乳房は、ふわりと柔らかいのに不思議と手に十分な弾力を返し自在に形をかえた。 頂きの突起の色が淡紅色でかわいらしいのに、何故か口に含みたいという欲情を煽る。 本能のままに口に含んでねぶると 自分の手のひらで顔を隠したシェリルが一層息を殺そうとしているのが分かった。 アルトがシェリルの右手をとり、手を絡めると、シェリルは左腕で目を覆った。 口元は見えるが、目をあけてくれそうにない。 しょうがないなと、アルトが右手と口とでシェリルを煽ると、 シェリルがきもちいいと手をぎゅっと握り返してきた。 @@@@@ アルトが眼下の白い肌を貪っていると、いつの間にかもれそうになる声を抑えようと 目を覆っていた左手は外され、目はぎゅっとつぶって手で口をふさいでいた。 ちゅっとまぶたにキスを落とすと、シェリルが青い瞳を覗かせて、ふと笑ってくれた。 笑みに満足したアルトは、我慢してとっておいた、シェリルの花弁も、と 白い膝の間に割って入ると、下腹部の金の茂みに顔を近づけた。 割れ目は既に、とろとろに蜜を垂らしていて、 そっと指で開くと、中からパクパクと、さらに蜜を吐きだした。 シェリルがビクンと跳ねとっさに膝を閉じようとするが、 その桜色の花弁から目が離せないアルトを挟んでしまうだけだった。 アルトはさらに奥を見ようと、指を差し入れて広げた。 「やん」 シェリルから声が漏れたが、アルトは貪欲にその中を覗いた。 奥はやはり光が届かず見えないが、ヒクヒクと動く肉壁が生々しく、 ココがさっきまで自分が入れて突いていたシェリルへの入り口なのだと、 興奮が抑えられなくなってきた。 「も、恥ずかし」 弱弱しく訴えるシェリルの声が聞こえ、アルトが体を起こして 表情をうかがうと、羞恥で真っ赤にしている。 「シェリル」 アルトが優しく声をかけると再びシェリルの青い瞳が覗く。 「お前、凄く良いよ・・・」 綺麗だよ、とは素直に言えず、そんな言葉しか掛けられなかったが そんなアルトの気持ちを汲んでか、シェリルは羞恥の表情にに少し悦びを乗せた。 「そんなの、あたりまえじゃない」 恥ずかしがる表情と裏腹なシェリルの強気な発言にアルトは微笑みを溢した。 再び、シェリルと繋がろうとアルトは怒張した己を、 先ほどまでいじっていた割れ目にあてがうと、ゆっくりと挿入した。 @@@@@@ シェリルは体の中に、また熱いアルトが入ってくる感覚に浮かされながら、 樹と空と、そしてアルトを見上げる。 象牙色の肌に汗を散らしながら、快楽に顔を歪ませるアルトが 日ごろとは異なる男の美しさを湛えているのに、何ともかわいらしく思えた。 差し出された両の手に手を重ねると、ぎゅっと握ってくれたのが嬉しく、 ますますとろけるような幸福感に包まれた。 アルトが抜き差しを始め、そのままシェリルはその刺激に全て感覚を奪われてゆく。 横で束ねたアルトの髪がゆらゆらと視界で踊るが、 それが何なのかも分からなくなってくるほどに、甘い刺激に翻弄されている。 その愉悦に浸りきったシェリルの痴態がアルトをさらに煽るが そんなことは知る由もなく、首をふり、手足をばたつかせてシェリルは快感に悶える。 衝撃に合わせて漏れていた吐息は、やがて喘ぎ声に変わって行くが、 手を握られていて、口を覆うこともできない。 屋外での行為ということがあって声を殺さずにいられず、シェリルが唇をかむと アルトが上体を重ねてきて、噛み締めている唇をぺろりと舐めた。 「あんまり噛むなよ」 感じてる表情のアルトがその上に重ねる可憐な笑顔が、愛しくて胸が詰まる。 「アルト」 全身でアルトを感じたいシェリルは握っていた手を離すと、 抱きしめて、と手を伸ばした。 @@@@@ 折角だからシェリルを存分に目に焼き付けたい気持ちもあったが、 さっきから随分わがままも聞いてもらったので、 アルトは、優しい彼女の求めに応じることにした。 繋がったまま上体を倒すと、彼女を抱きつぶさないために、やや体を浮かせて肘をついた。 シェリルの温かく柔らかな肌を胸に、腹に感じる。 絡みつくなめらかな四肢を背中に、腰に感じる。 全身が彼女を感じていた。 頬にキスをすると、再びシェリルを穿ち始めた。 声を殺そうと、シェリルが首を起こしアルトの肩に唇を押しつける。 「んふ、ん、ん」 シェリルの息を肩に感じながら、アルトは腰から脳天へ駆け上る快楽を追い求めた。 昇りつめたアルトが欲望をシェリルの腹にはき出すと、 ようやく快感から解放され、びくりびくりと跳ねるシェリルの体も徐々に弛緩してきた。 頂点から降り同じように体の力が抜けたアルトはシェリルの横の地面に寝そべった。 裸の背中を野草がチクリチクリと刺すが、気だるさが勝ってぐったりと力を抜いた。 見あげる先には、森と青い空。 このまま、眠ってしまわないように、しないとなと考えながら、 アルトは満たされた心地よさに身を委ねた。 @@@@@@ こら、起きなさい ほっぺたを引っ張られる刺激でうとうととしていたアルトは目を覚ました。 あんた、なんて恰好で寝るつもりなの! 「え!」 身を起こすと、胸を布で隠したシェリルが笑っている。 日の影の位置も記憶にある時から殆ど変りなく、 時間がそう経っていないことにほっとした。 腹には、シェリルがまとっていた布がかけられていて、 かわりにシェリルが隠れているのが、アルトが最初身に着けていた シェリルの下敷きにして泥まみれになった布だった。 ちょっとした優しさが嬉しかった。 昼から、こんなところで、獣みたいに交わったっていうのに こんなに可憐なのは卑怯だ。 俺じゃどうやっても太刀打ちできない。 「わたし、また水浴びするけど、次は一人で浴びるわよ! あんたも向こうで浴びてらっしゃい」 「また俺が洗ってやるのに」 「もういらないわよ、バカ。ほら、頭にも草がついてるわ」 アルトの髪から草を摘まんでくれるシェリルの優しい笑顔に アルトも溶けるような笑顔を返した。 「な、なによ」 「いや、自分じゃ分からないから、髪洗ってくれないか?」 「ちょ、ちょっとだけよ!軽く洗うだけだから、 館に帰ったらすぐに浴室に行くのよ? それと、腕の治療も」 「分かったから、入ろうぜ。まだ、残ってんだろ、腹に」 布をめくると、シェリルの腹には白いアルトの激情の跡が残っていた。 「ばか!!もう洗ってあげないんだから!」
https://w.atwiki.jp/macross-lily/pages/81.html
『幸せバカップル生活』 「シェリルさん・・・」 「なぁに?ランカちゃん。」 少し悪戯っぽい笑みを浮かべるシェリルに、ランカは抗議の眼差しを向ける。 「ゴーって言ってくれました。」 また“ステイ”と言われて、むぅっと膨れっ面になるランカに笑みを零した。 そして、かわいらしい膨れっ面の両目じりにキスを落とす。 「だってランカちゃん、服も脱がせてくれそうにないんだもの。」 ランカの耳を擽るようにそう言うと、シェリルはランカのTシャツに手をかける。 「はい、ランカちゃん、バンザーイ。」 「へ?あ、はい。」 言われるままにバンザイをするランカ。 「いいコね、ランカちゃん。」 素直なランカにそう言って、シェリルはランカのTシャツを脱がせる。 「あら、ランカちゃん。今日は“これ”、つけてきてくれたの?」 Tシャツの下から露わになった白の豪華なレースのブラジャーを指してシェリルが笑みを浮かべて言う。 それは、ランカがシェリルに見立ててもらって買ったものだった。 「はい。その・・・勝負下着ですっ!!!」 赤くなりながらそんなことを力強く言うランカに、シェリルは一瞬きょとんとして、それから笑う。 「なぁに?ランカちゃん。最初からその気だったってこと?イケナイ娘ね。」 からかうような口調でそう言って、シェリルはランカの小さな胸の谷間に唇を寄せた。 「ん・・・」 少し強く吸われて、ランカの口から甘い声が漏れる。 「イケナイ娘にはおしおき。」 顔を上げたシェリルが艶やかに笑ってそう言い、視線を下に落とす。 それを辿ってランカも視線を落とすと、そこには赤い小さな花が咲いていた。 ランカは頬を赤く染めながらも嬉しそうに微笑み、愛しそうにその痕に指で触れる。 「えへへ~」 ただのキスマークなのに心底幸せそうに微笑んでいるランカの姿に、シェリルは苦笑をもらしてその喉元をソッとさすった。 「ふぇ・・・えへへ~・・・」 幸せそうに頬を緩ませて、気持ちよさそうにするランカの姿を楽しむと、シェリルはその手を止める。 ランカが“もっと”と訴える視線に笑みで応えて、シェリルはランカの頭をポンポンと叩いた。 「次は、ランカちゃんの番。」 「え?」 不思議そうな顔をするランカにシェリルは悪戯な笑みを浮かべた。 「なぁに?脱がせてくれないの?」 少し甘えた声の上目遣いなシェリルがランカに向かってそう言うと、ランカはあっと言う間に顔を赤くして、肯定か否定かどちらをあらわしているのかわからないが、首をブンブンと上下に振った。 そんな必死でかわいらしい姿に堪えきれず、シェリルは肩を震わせて笑い出す。 「ふふふ・・・ランカちゃん・・・それってどっちなの?」 笑いに瞳を潤ませてシェリルが尋ねると、ランカが力強く答えた。 「脱がせますっ!!!」 あまりにも力強い言葉に、シェリルは一瞬驚きに身を固め、それから小悪魔みたいに微笑んだ。 「そう、じゃあ、お願い。」 「は、はい。」 若干、興奮気味のランカの頬に手を触れ撫でると、その耳に囁きかける。 「痛くしないでね、ランカちゃん。」 余裕たっぷりに、でも少しウブなかわいらしさをこめて。 いつものことながら、ランカはその術中に見事に嵌ってしまう。 「ひゃ、ひゃい、シェリルさん・・・」 緑の髪の犬耳をピンと立てたまま、上ずった声でそう返事を返すと、 ランカは一度喉を鳴らしてシェリルのTシャツに手をかけた。 「あんっ・・・」 悪戯に、シェリルが甘い声を漏らすと、ランカはその身をビクッと揺らし、Tシャツから手を離す。 「ご、ごめんなさい・・・」 別になんら悪いことなどしていないのに思わず謝って、 見えないシッポをシュンとさせ、自分の様子をうかがうランカがかわいらしくて、 愛おしくてたまらなくなる。 「冗談よ、ランカちゃん。」 優しい声音でそう言って、ランカの頭を撫でると、シェリルにだけ視えるシッポが、 ゆっくりとご主人の様子をうかがうように左右に振れだした。 “もう、ふざけません”という意味を込めて、シェリルが両手を上げると、ランカの顔が輝き出す。 「ステイはおしまい。ランカちゃん、ゴー。」 笑ってシェリルがそう言うと、ランカは嬉しそうに微笑んで、その手をもう一度Tシャツにかけた。 「い、いきますよ、シェリルさん。」 「ええ。」 「じゃ、じゃあ、シェリルさん・・・バンザイしてください。」 どこかしら恥ずかしそうに。 でも、その実、もの凄く嬉しそうにそう言うランカに従って、 シェリルがバンザイすると、ゆっくりとTシャツを脱がされる。 その下からあらわれたのは、ランカも羨むバストを包みこむ、豪華なレースの黒のブラジャー。 そう、それはランカとお揃いでシェリルが買ったものだった。 「シェリルさん・・・」 「勝負下着よ。なにか文句ある?ランカちゃん。」 ランカの言葉を真似て、シェリルが楽しそうに笑ってそう言うと、ランカの頬がだらしなく緩む。 「シェリルさんだって悪い娘です。」 「言うわね、ランカちゃん。それで、そんな悪い娘にはどうしてくれるのかしら?」 くすくす笑いながら、シェリルがそう言い、ランカの頬に唇を寄せる。 くすぐったさに肩を竦めるランカの見えないシッポが、嬉しさに大きく揺れ出す。 「そういう悪い娘には、おしおきです。」 お姉さんぶるようにそう言ったランカはシェリルに微笑むと、 その唇を大きな胸の谷間に寄せ、自分もされたようにソッと口づけて、 それから少し強く吸ってみせた。 「ん・・・」 シェリルの口から甘い声がもれると嬉しそうに微笑んで、 白い肌に咲いた小さな赤い花をぺろりとその舌で舐めた。 「ん・・・こら、私、それはしてないわよ、ランカちゃん。」 「サービスです、シェリルさん。」 にこやかにそう言って、ランカはシェリルを見上げた。 その瞳が“もっとしてもいいですか?”と訴える。 「ダーメ。」 そんなランカに楽しそうにそう言うと、 ランカの見えないシッポがシュンと項垂れ、その瞳も悲しそうに揺れる。 何度目かの寸止めに泣きそうになっている姿を堪能すると、 シェリルは笑ってランカの頭を撫でた。 「なーんてね。いくらなんでも、そこまで意地悪はしないわ。 あんまり意地悪すると、逆に噛まれちゃうかもしれないしね。」 『あまり厳しくしすぎると、思わぬしっぺ返しをされることがありますので、 適度にきちんと褒め、許してあげることも心がけましょう。』 特集記事に書いてあった一文を思い出して、シェリルがくすっと笑ってそう告げる。 よく分からないランカが小首を傾げる姿に微笑んで、シェリルはその額にキスを落とした。 「シェリルさん?」 不思議そうな声で名を呼ぶランカに、魅力的すぎる素敵な笑顔をプレゼントすると、シェリルはその耳に告げてやる。 「ランカちゃん、今度こそ、ゴー。」 艶めいた声がランカの耳に響くと、 緑の髪の犬耳を器用にピクピクと動かして、瞳を輝かせる。 「シェリルさんっ!!!」 今度こそ“ステイ”を解かれたランカは、 見えないシッポを千切れんばかりに左右に振り回すと、 シェリルの大きな胸の谷間に顔を埋めた。 手始めに、ランカはその憧れのバストに何度も口づけて、赤い花を散らせる。 お揃いの黒い下着をソッと脱がせると、一瞬落とそうとしたその手が止まり、 悩んだ末にフローリングの床にソッと形が崩れぬように丁寧に置かれた。 それを目にしたシェリルがクスッと笑う。 「あ・・・くすぐったかったですか?」 自分の胸に気持ちよさそうに顔を埋めて顔を擦りつけていたランカが、 シェリルの笑い声に顔を上げて尋ねると、シェリルは首を横に振る。 「違うわ。ランカちゃんらしいなって思っただけ。」 「へ?何がですか?」 「なんでもなーい。それより、ランカちゃん・・・」 見下ろす形のランカに両手を伸ばすと、シェリルが艶やかに笑ってランカを誘う。 「つ・づ・き」 艶やかに色めいた声でそう言って、首に回した手でやんわりとランカを引き寄せた。 そんな色香にやられたランカは“プシュー”と音がしそうなぐらいに真っ赤になって、 引き寄せられるがままに、シェリルの肩に顔を埋める。 香る甘くていい匂いに、小犬よろしく鼻をくんくんさせて、しばらくその匂いを堪能するランカ。 「シェリルさんて・・・いっつもいい匂いですね・・・」 うっとりしたような声でランカはそう言うと、シェリルにぎゅっと抱きついて、顔を肩口に擦りつけた。 「そう?」 くすくすと笑いながらそう返して、ランカの髪を撫でるシェリル。 もう片方の手で、ランカのお尻辺りを撫で回す。 「・・・やっぱりないわね。」 「ふぇ?」 肩口から顔を上げて、大きなソファの上で横になったまま向かい合うと、ランカが不思議そうに小首を傾げた。 「シッポ。耳には触れるんだけど、シッポは視えても触れないわね。」 “耳”とされる髪を撫でながら、面白そうにそう言うシェリルに、ランカは頬を膨らませて見せる。 「もー、犬じゃないって言ってるのに。シェリルさんの意地悪。」 そんなことを言いながらも、ランカの顔はにこにこと微笑んでいて。 そんなランカにシェリルも微笑む。 「だって、ランカちゃん、小犬みたいでかわいいんですもの。」 「それって、褒められてるんですか?」 「最上級の褒め言葉よ。」 「絶対、からかってますよね?」 くすくす笑い合いながらそんな会話を交わして、残りの服と下着を脱がせっこしあう2人。 フローリングの床に散らばる衣服の数が、互いに一糸纏わぬ姿になったことを物語ると、 同じような甘い吐息を零しながら、ぎゅっと2人は抱き合う。 「シェリルさん・・・」 「ランカちゃん・・・」 名を呼びあい、額をくっつけて微笑み合うと、唇を重ねた。 啄むように交わしていた口づけは、いつしか深いものへと変わり、 ランカはシェリルを組み敷く形になる。 見下ろすランカにシェリルは微笑み、その頬に手をやる。 その手に頬を擦りつけるランカ。 「優しくしてね、ランカちゃん。」 余裕の笑みに、艶めく声。 けれど、潤んだ瞳はどこかしら“幼さ”を感じさせて。 大人の魅力の中にチラリとみせる幼さは、計算ずくなのか、それとも天然なのか。 どちらにしろ、シェリルの誘惑にランカは見えぬシッポを目一杯振ってみせ、 「わんっ♪」 と、そうかわいく吠えて返してみせる。 そのランカのかわいさに、一瞬シェリルは動きを止め、 それからこれ以上にないくらい幸せそうな笑みを浮かべた。 触れ合う肌に、交じり合う汗。 重なる肌に、零れる吐息は甘く艶めき。 触れる指に、艶めく声は色香に溢れ、喘ぎに変わる。 堪えるように隠すように。 零れる声は、せつないバラードに。 快感にうちふるえ獣のような本性を曝け出すように。 零れる声は、激しいロックに。 気持ちよさに身を委ね甘い痛みを楽しむように。 零れる声は、かわいらしいポップスに。 おとずれるしばしの波間にたゆたうように。 零れる声は、愛を伝える優しい歌に。 再び訪れる快感に焦がれるように。 零れる声は、情熱のバラードに。 のぼりつめる快楽に突き上げられるように。 零れる声は、激しいアッパーチューンに。 おとずれた絶頂に身を浸すように。 零れる声は、歓喜の歌に。 心地のいい疲れにつれさられるように。 零れる声は、癒しの歌に。 シェリルのステージに魅入り、恍惚の表情を浮かべるランカ。 シェリルの歌声は、ランカの全てを熱くさせ包みこむ。 “無我夢中”の中で、ランカにとってはシェリルが奏でる歌声と零れる表情が全て。 そしてそれは。シェリルも同じ。 「シェリルさん・・・」 初めて知った恋心を歌うように。 零れる声は、初々しく。 「シェリルさんっ!!シェリルさんっ!!」 募る思いに戸惑う心を歌うように。 零れる声は、せつなさに揺れ。 「・・・シェリルさん。」 受け入れられた思いを歌うように。 零れる声は、喜びを纏い。 「シェリルさぁん・・・」 通い合った心を歌うように。 零れる声は、静かに響く。 「シェリルさんっ」 再び訪れる火照りを歌うように。 零れる声は、少女ではなく女の熱を垣間見せ。 「シェリルさんっ!!!シェリルさんっ!!!」 溢れんばかりの想いを歌うように。 零れる声は、艶めいた色香に溢れ。 「シェリルさん。」 満ちたりた心を歌うように。 零れる声は、全てを包みこむように優しく。 「・・・シェリルさぁん♪」 愛しい想いを歌うように。 零れる声は、穏やかに甘く。 そんなランカのステージに、シェリルも酔いしれ、身を任す。 ランカの歌声も、シェリルの全てを熱くさせ包みこむ。 “夢見心地”の中で、シェリルにとってもランカが奏でる歌声と零れる表情が全て。 触れ合う肌に、交じり合う吐息。 重なる肌に、零れる笑みは甘く。 絡まる指に、じゃれあう声は喜びに溢れ、歌に変わる。 「シェリルさん・・・」 「ランカちゃん・・・」 確かな想いと愛を伝え合うように。 零れる声は、幸せを歌うデュエットに。 そして、幸せの中、静かにおとずれた睡魔に、2人は揃ってしばらくその身を預けた。 それから少したって、先に目を覚ましたのはランカ。 シェリルの寝顔を見つけて破願すると、起こさないようにゆっくりと身を起こして、 シェリルの体を上から下へと見やる。 胸と言わず、お腹と言わず、シェリルの肌にキスの雨を降らせたらしいランカ。 最中には気づきもしなかったが、シェリルの透き通るような白い肌に、 赤い花がアチコチに咲いているのを見て、ランカは顔を真っ赤にした。 恥ずかしさから1人でバタバタしながらも、その顔はやはり幸せそうに微笑んで。 「あとで・・・怒られるよねぇ・・・でも、今日からシェリルさん、3日間お仕事お休みだって言ってたし・・・」 ぶつぶつと独り言を言いながら、シェリルの肌に咲く花に指で触れる。 まだまだ加減がわかってないランカが強く吸いすぎたのか、 赤を通り越して紫っぽくなってしまっている痕を見て、シュンと項垂れる。 そして、“ごめんなさい”の意味を込めてかわいらしい舌で一舐め。 「・・・んっ・・・」 起きはしないが、その口から漏れる甘い声と、ぴくっと体が小さく跳ねるシェリルの姿に、 違う花も同じように舐めてみるランカ。 同じような反応を見せるシェリルに、パタパタと見えぬシッポを振ったランカは、 おもちゃを見つけた小犬よろしく、咲く花を見つけては楽しそうに舌でなぞる。 少し深い眠りについていたとはいえ、そんな行為を続けられてはシェリルの目も覚めてしまう。 最初は、クスクス笑って嗜めていたものの、なかなかやまない行為に、 シェリルの息づかいが熱いものへと変わっていく。 「も・・・こら、もう、いいってば・・・ランカちゃ・・・んっ!!!」 シェリルの抵抗の声の最後に響く、高く甘い声。 少し大きく跳ねた体が、グッタリとソファに沈むのを見て、一瞬きょとんとするランカ。 けれど、すぐにソレを理解したランカがうっとりした表情で微笑み、 上から覆い被さるようにシェリルに抱きついた。 「シェリルさんっ!!!」 触れあう肌に、甘く熱く深い吐息がシェリルの口から零れる。 そう、キスマークをかわいらしく舐められていただけで、 シェリルの敏感になってしまっていた体は、軽くイッてしまったのだ。 そんなシェリルの上で、ランカは見えないシッポをパタパタと振りまくり、緑の耳を上下に揺らす。 「シェリルさん、かわいい~、かわいいです、シェリルさん。」 かわいいものとおいしいものには目がない女の子よろしく、 ランカはシェリルにそう言って、ぎゅっと抱きつくように抱きしめる。 視線を少し上にやれば、あまりのことに自分でも驚いているシェリルの視線とぶつかった。 ランカのふやけまくった笑顔に、シェリルの瞳は恥ずかしさに潤み、直ぐさまソッポを向く。 そんな、いつものシェリルからは考えられないほどのかわいい姿に、 ますますランカは頬を緩ませ、甘えた声でシェリルの名を呼んだ。 「シェリルさぁ~ん♪」 「・・・う、うるさい・・・」 「こっち向いて下さいよぉ~♪」 「・・・い、いやよ・・・」 弱々しくも抵抗するシェリルの顔を覗き込むと、 シェリルの鼻のてっぺんに“ちゅ”と口づけるランカ。 「・・・ランカちゃんの・・・ば・・・か・・・」 少し瞳に涙を浮かべながら、非難をこめてシェリルはなんとかそれだけ言う。 そのくせ、シェリルの手が自分を抱きしめ返すように背に回ったのを感じて、 ランカの笑みはさらに深くなった。 「シェリルさん。」 「・・・まったく・・・ほんとに犬みたいに・・・舐めるんだから・・・」 最後の方はごにょごにょと、恥ずかしそうに言うシェリル。 あまりのかわいさに堪えきれず、ランカは肩を震わせ声を殺して笑う。 それに気づいたシェリルは、背に回していた手でランカのお尻を軽くつねる。 「いたっ・・・シェリルさん痛いです・・・」 と言いながらも、ニヤけた顔にシェリルは溜息を吐いて、 つねった手を額にやると、人指し指で少し強めに弾いてみせた。 「あいたっ、痛いって言ってるじゃないですか・・・もー、シェリルさんの意地悪・・・」 痛みに額をおさえながらも、その顔はやっぱりニヤけたままで。 あまりの幸せそうな表情に、シェリルは困ったようにまた溜息を吐いて笑みを浮かべた。 「うるさい・・・まったく・・・困った小犬なんだから・・・飼い主に噛みつくなんて・・・」 「シェリルさんたら・・・もー、だから、私、犬じゃないって言ってるのに。」 かっこだけ怒っているように、膨らましてみせる頬を撫でて、口づけるシェリル。 その口づけに、さらにだらしなく、ランカの笑みは深まった。 「えへへ~、シェリルさん大好きです。」 とけきった声音でそう言うランカに、苦笑をもらしてシェリルはランカの頭を撫でる。 「ほんとに・・・どこで、こんなイケナイコトを覚えてきたのかしらね?ランカちゃんは・・・」 シェリルの手に瞳を閉じて気持ちよさそうに撫でられながら、ランカはその問いに笑って答えた。 「シェリルさんですよ。」 「え?」 「ぜーんぶ、シェリルさんに教えてもらったんです。 イケナイコトも。それが、イケナイコトじゃないっていうことも・・・」 その答えに、シェリルの手が止まった。 ゆっくりと開かれた瞳に、真っ直ぐにシェリルを映すと、ランカは綺麗に微笑む。 その微笑みに、頬を染めるシェリル。 「それだけじゃ・・・ないですよぉ・・・他にもいっぱい・・・シェリルさんが・・・教えてくれたんです・・・」 気持ちよさに誘われたのか、話を続けようとするランカに、急に優しい睡魔が襲ってくる。 それに、抗いながらも、抗えず、再び瞼を閉じると、シェリルを抱き枕にするように、 落ち着く場所を無意識に探すランカ。 「・・・シェリルさんの・・・おかげで・・・私は・・・今・・・ここに・・・いられるんですからぁ・・・」 眠りに落ちる直前の、ほわほわとした口調でそう言うランカのかわいらしい姿に、 シェリルは笑みを零して、やんわりと頭を撫でてやる。 「ずいぶんと、大げさね・・・」 自分の胸元に落ち着く場所を見つけたらしいランカに、笑ってそう言うシェリル。 「えへへ~・・・そんな・・・こと・・・ないれす・・・よ・・・」 もう眠りに半分落ちているランカも笑ってそう返す。 「・・・わらしはぁ・・・シェリルさんで・・・できて・・・るん・・・ですからぁ・・・」 もはや、自分で何を言ってるかもわかっていないだろうことは確かだった。 そんなランカに、シェリルは笑みを零す。 「シェリルさん・・・だいすき・・・れすぅ・・・」 フニャフニャのヘニャヘニャの声でそれだけ言うと、完全に眠りに落ちてしまうランカ。 その顔に、ただ幸せそうな笑みが浮かんでいることに、シェリルの頬も緩む。 「まったく・・・なぁに?このだらしのない寝顔は・・・プロ失格ね、ランカちゃん。 ファンが見たら泣くわよ。」 優しい口調でそう言うと、シェリルは眠るランカの額にソッと口づける。 「ほんと、うちの愛犬は困ったコね・・・」 言いながら、シェリルはランカの寝顔に笑みを浮かべる。 「あなたが私でできてるなんて、大げさもいいところだわ・・・」 くすっと笑って指でランカの輪郭をソッと撫でる。 その表情は、どこか嬉しそうで幸せそうで。 「あなたがここにいるのは、みんながいたから。私だけでできてるわけないじゃない。 ランカちゃんは、ほんとにバカなんだから。」 抱き枕にされたシェリルも、ランカを抱き枕にするようにして、 やってきた優しい睡魔に身を委ねる。 「でも・・・そうね・・・」 ランカの寝顔を最後にチラリとみやり、ゆっくりと瞳を閉じるシェリル。 「あなたがそう言うなら・・・私だって・・・今の私はあなたでできてるわ・・・って思うくらいには・・・」 その柔らかな体を起こさない程度に“ぎゅ”っと抱きしめる。 「私も・・・バカなのかも・・・ね?・・・ランカちゃん・・・」 その顔に、ランカと同じような幸せな笑みを浮かべるシェリル。 「・・・わたしも・・・だいすき・・・よ・・・ランカ・・・ちゃん・・・」 腕の中のかわいくて大切な存在にそう告げて、シェリルも眠りに落ちていった。 数時間後の昼に近い朝――― 「腰が痛い。」 「今日は買い物に行くはずだったのに・・・」 「ランカちゃんのバカ。」 「ランカちゃんのシキジョウキョー。」 「ぜーんぶ、ランカちゃんのせいだからね。」 シェリルが目を覚ますなり、さんざんなことを言われるランカ。 それでも、愛犬ランカは、“ごめんなさい”と謝りながら、その頬を緩ませる。 なにせ、さんざんなことを言っているシェリルも、ランカと同じようなものだから。 そう、これは『バカップル』のやりとり。 お風呂場で。 リビングで。 寝室で。 至る所でそんな言葉のやりとりをしていた2人。 けれど、体がつらいのは本当なのか、シェリルは遅い朝食を早々に切り上げて、ベッドに潜り込み、 昼からCM撮りの仕事があるランカは、 シェリルの身を案じながらも、テキパキと出かける準備を進める。 今日のこの撮りさえ終われば、ランカも2日間のオフに入る。 そうすれば、シェリルの部屋でずっと一緒に過ごせるのだ。 そう思うと、自然と頬が緩むのを止めることはできなかった。 腰が痛い、体がだるい、と言いながらも、シェリルはランカが準備を整え出かける時間になると、 潜り込んだベッドの中からモゾモゾと起きあがる。 大きめのTシャツ1枚という姿から、惜しげもなくのぞかせる肌には、 ランカがつけた赤い花がアチコチに咲いていた。 「あれ?シェリルさん、寝てていいんですよ?」 玄関で靴を履いていたランカが傍に来たシェリルの姿に笑って告げる。 「おみおくり。」 少し寝ぼけたような声でそう返すシェリルに、ランカは笑みを深くする。 靴を掃き終え、シェリルの方に振り返るとランカは笑って言った。 「いいですか、シェリルさん。その恰好で、外に出ちゃダメですよ。」 人指し指を立てて、楽しそうに笑いながらそう言うランカにシェリルも調子を合わせる。 「はーい。」 「はい、いいお返事です。」 そんなやりとりを交わしていたその時、迎えに来てくれたエルモからランカの携帯に連絡が入る。 “すぐに行きます”と返して電話を切ると、ランカはシェリルに微笑みかけた。 「いいコで待ってて下さいね。」 そう言ったランカにシェリルは思いもかけない返事を返す。 「わんっ♪」 かわいい鳴き声がした。 一瞬何が起きたのか、ランカには理解できなかった。 そんなランカに、シェリルは悪戯っぽい笑みを浮かべてもう一度吠えてみせる。 かわいらしくも艶やかに、甘えた声で。 「わんっ♪わんっ♪」 2回も。 固まってしまったランカに、シェリルは楽しそうに笑って告げる。 「ランカちゃん、時間。」 それにやっと我に返ったランカが、シェリルの悪戯な笑みに気づき、“う~”と唸った。 「早くしないと、遅刻しちゃうわよ。」 その原因をつくったのは自分だとわかっているくせに、 わざとらしくそう言うシェリルに、ランカは頬を膨らます。 「もー、シェリルさんの意地悪っ!!!」 そう言って踵を返し、扉に手をかけたランカの背に笑みを浮かべて手を振るシェリル。 ランカが恨みがましい目でこちらを振り返ったと思った、その瞬間。 シェリルの唇に触れる温かな感触。 呆然とするシェリルの首に回した腕に力をこめると、ランカは一度ぎゅっと抱きつき、 肺いっぱいにシェリルの匂いを吸い込む。 そして、シェリルから離れていく温もり。 「すぐに帰ってきますからっ!!!おぼえててくださいっ!!!」 まるで悪役の捨て台詞のように顔を真っ赤にしながらそう言って、今度こそ部屋を後にするランカ。 扉が閉まってもしばらくその場で呆然としていた、シェリルの口元に笑みが浮かぶ。 「おぼえててください・・・ですって?ランカちゃんのくせに生意気ね。」 触れた唇の感触を辿るように、右手の人さし指で自らの唇をソッと撫でてくすくすと笑うシェリル。 リビングによりテーブルに無造作においてあったケー鯛を手にして、寝室へ。 ベッドに腰を下ろすと、なれた手つきでメールを打って送信する。 その顔には、楽しそうな笑みが浮かぶ。 ケー鯛を枕元において、もう一度、自分もベッドに潜り込む。 横になってしばらくすると、ケー鯛が飛び跳ねだす。 それを捕まえて、シェリルは届いたメールを開き、その内容を確認すると、嬉しそうに微笑んだ。 しばらく眺めていると、ケー鯛がもう一度手の中で震えだす。 もう一度同じ操作をすると、同じ相手からもう一通メールが来ていた。 その内容に、さらにシェリルの笑みが深まる。 そして、ケー鯛を枕元に置きなおすと、おとずれたまどろみに瞳を閉じるシェリル。 「ランカちゃんたら・・・ほんとにバカなんだから。」 言ったシェリルの口元には、幸せそうな笑みが浮かんでいた。 “早く帰ってこないと忘れちゃうわよ。ランカちゃん、いってらっしゃい♪” “すぐに帰りますから、絶対、忘れないでくださいね!!!いってきます!!!シェリルさん!!!” “言い忘れてました。シェリルさん、大好きです!!! わんわんっ♪♪♪” おわり
https://w.atwiki.jp/fairy-waterfall/pages/113.html
941 名前:fusianasan[sage] 投稿日:2011/02/11(金) 17 04 40 寒々しい気配にふと目覚めると、さっきまで腕の中にいたはずの温もりが消えていた。 アルトは再び閉じようとする瞼を意志の力で開き、辺りを見回した。 「シェリル?」 呼びかけても返事はない。 こんな深夜に、一体どこへ行ったんだ? アルトは彼女を捜すため暖かなシーツの隙間から抜け出し、外気の寒さに震える。 こんなに寒いのにベッドから抜け出して、風邪でも引いたらどうする! 半ば怒りを感じながらアルトが寝室の扉を開けると、目の前のリビングの窓辺に見慣れたシルエットが浮かび上がっていた。 「シェリル」 「あら、起こしちゃったかしら」 何事もなかったかのように言葉を返すシェリルは窓辺に立ち尽くしたまま、アルトの方を振り向こうとしなかった。 おそらく今は顔を見られたくないのだろう。 アルトは気高き歌姫の強がりに、ため息をついた。 人前では自信家でプライドの高い銀河の妖精の顔を崩さないシェリルは、本当は人一倍寂しがり屋で脆い一面を持っている。 そのくせ他人を頼ろうとせず、いつも自分一人で何でも解決してしまおうとするシェリルが、アルトにはもどかしくて仕方がない。 今だって、夜中に目覚めて寂しくなったなら眠っている彼に寄り添うなり、いつもの通りに女王様みたいに振る舞って起こすなり、 甘えてくればいいものを、こうして一人で夜の長さに耐えようとする。 アルトはつかつかとシェリルに方へと歩み寄り、その肩に手を置いた。 細い肩は冷えきっていて、その肌の白さと相まってアルトに雪を連想させた。 「シェリル、おまえ、風邪引くぞ?」 「大丈夫」 「大丈夫じゃないだろう。こんなに冷えてるんだぞ?」 そう言ってアルトは背後からシェリルを抱く。 冷えきった身体がアルトの腕の中でびくりと怯えたように震えるのが伝わり、アルトは優しく、だが、しっかりと力を込めて細い シェリルの胴に腕を回す。 「アルト……」 観念したように呟いたシェリルは少し躊躇いながらも、そっとアルトの腕に自分の手を重ね、それからゆっくりとアルトの方へと体をもたせかけた。 「どうしたんだ? こんな夜中に」 問いかけた声に返事はない。 アルトはまた一つため息をついて、シェリルが自分から口を開くのを待った。 夜の闇を映す窓ガラスに、おぼろげに二人の姿が浮かんでいる。 少し切なげな表情をしたシェリルは、ガラス越しにしばらくアルトの顔を見つめていたが、やがて思い切ったようにぽつりと言った。 「子供の頃の夢を見たの」 アルトはハッとしたが何も言わず、彼女の言葉の続きを待った。 「寒くて、空腹で、独りぼっちで、目が覚めても、こっちが夢なんじゃないかって思えてきて」 「どうして俺を起こさなかった?」 アルトの言葉に、シェリルはヒステリックに声を荒げた。 「だって、アルトを起こしたら、なんだか本当に全部消えてしまいそうな気がして!」 泣き出しそうに顔を歪めるシェリルを腕の中に閉じこめ、アルトは彼の手から逃れようとするシェリルをしっかりと抱きしめた。 「大丈夫だ、俺はここにいる!」 「でも、ずっと傍にいてくれたグレイスだって!」 「俺をあんな奴と一緒にするな! 俺はずっとおまえの傍にいる。だから泣くな、シェリル!」 「泣いてなんかないわ! あたしを誰だと思ってるの? あたしはシェリルなのよ? こんなことで泣くわけないじゃない!」 よほど夢の中でトラウマを思い出させるようなことがあったのだろう。 半ばパニックを起こしたように暴れ出すシェリルを、アルトは力任せに振り向かせ、自分の方へと向き直らせた。 「いやっ! 見ないで!」 涙の跡の残る白い頬を背けるシェリルの顎をつかみ、アルトは無理矢理シェリルを自分と向き合わせた。 「ちゃんと見ろ、シェリル。俺はここにいる!」 「イヤだ、見ないで」 シェリルは涙を隠そうとするが、アルトはそれを許さない。 アルトはシェリルを捕まえたまま、涙の跡に舌を這わせた。 「ア、ルト?」 「俺はちゃんとここにいる。お前を捨てて行ったりしない」 「でも」 不安にとらわれたシェリルは、アルトの言葉に耳を貸そうとしない。 仕方ない。 シェリルの涙を含んだ唇で、アルトはそれ以上の彼女の反論を封じた。 苦い涙を舌先に乗せ、アルトはシェリルの口の中を優しくまさぐる。 歯列を割り、甘い小さな舌を絡めとれば、いつしか彼女の抵抗は弱々しいものに変わっていった。 涙の味はやがてシェリルの甘い唾液と混じりあい、悲しみの陰を薄れさせていく。 存分に甘いキスを与えシェリルを黙らせたアルトは、そのままひょいとその細い身体を抱えあげ、寝室に連れ戻すとベッドの上に押し倒した。 「アルト、ちょっと何するの!」 「ちゃんとお前の身体に教えてやるんだ、俺が夢みたいに消えてしまわない存在だってな」 そう言うと同時に、アルトの手は豊かなシェリルの胸を刺激し始めた。 「やだ、アルト! ア、アンッ!」 部屋着に透ける甘い突起をゆるゆると撫でると、シェリルの口から甘い悲鳴が上がる。 アルトはさっきとは違う意味で切なげな表情になるシェリルを見下ろし、ぷくりと立ち上がった胸の先端を刺激する。 「あぁ、や、アルト……止め、て」 涙の跡を残したまま身悶えるシェリルの姿は、ひどくアルトの嗜虐心をそそった。 ぎゅっと力を込めて胸の先端の甘い果実を指先でひねりつぶすと、シェリルの身体はぎゅっと仰け反り、驚くほど跳ねた。 「ヤあっ!」 アルトは固く立ち上がった突起から指を離し、再びその柔らかな胸を揉みしだく。 「はあッ、アンッ! アルトっ!」 「言っとくけどな、俺は怒ってるんだぞ? こんなに近くに俺がいるのに、独りで何でも抱え込んで」 アルトは怒った口調のまま、指の間に固くしこった先端を挟み、締め付けながら両胸を少し乱暴に嬲る。 と、彼女の返事の代わりに悲鳴が上がる。 「俺にくらい甘えればいいじゃないか、シェリル」 「でもっ」 アルトの指の動きに悶えながら、シェリルはそれでも強がりを崩さない。 「でもじゃない!」 いつまでも素直にならないシェリルの業を煮やし、アルトは彼女の身体を隠す部屋着のボタンを開くと、その白い肌に直接指を滑らせた。 「アァッ!」 シェリルの甘い悲鳴が更に大きくなった。 吸い付くような白い肌は、既に汗でしっとりと湿り気を帯び、薄く熱を帯びている。 アルトは固く尖った桃色の胸の先端に歯を立てた。 「ひっ!」 「俺はここにいる、シェリル」 「……アルト、ァッ、アァッ!」 痛みを与えた部位を癒すように舌先で舐め、ゆっくりと口の中で転がすと、またシェリルの口から悲鳴が上がる。 空いた手でもう片方の胸をゆっくりと愛撫しながら、アルトは上気した白い肌の上に紅い口づけの跡を残していく。 「アン、や、やだぁ」 刺激の一つ一つに反応するシェリルが無意識に膝をこすりあわせると、ぐじゅぐじゅと湿った音が彼女の足の間から響く。 相変わらず感じやすくて、可愛らしいな。 そう思いながらアルトは、彼の指と唇の刺激に乱れるシェリルの身体から部屋着をはぎ取り、その引き締まった太股を己の膝で割った。 微かにシェリルの雌の香りが立ち上がり、指で確かめなくても彼女の女が既に十分濡れているのが分かった。 そっと下着の底を指でなぞると、ぴくんとシェリルの体が大きくのけぞる。 アルトは優しくそこを指先で撫でさすり、緩い刺激に身悶えるシェリルの耳元に唇を寄せて言った。 「俺はここにいる、だから安心しろ」 「アルト……」 うっすらと涙を浮かべた瞳を開きアルトを見上げるシェリルに、彼はにこりと優しく微笑んでみせる。 「寂しい時は呼べばいい、怖くなったら縋ればいい」 「アル、トッ」 快楽を与えられながら、シェリルはアルトの微笑に縋るようにその首に腕を回してきた。 「アルトッ!」 「大丈夫だ、シェリル」 ようやく素直になった恋人にご褒美をあげるように、アルトはゆっくりと彼女の秘所を隠す下着を脇に寄せ、温かな彼女の泉につぷりと指を沈めた。 突然の刺激にシェリルは目を見開き、身体を痙攣させた。 「ヒゥッ!」 「ほら、ちゃんとお前の中に俺がいる」 熱い泉の中で蠢く媚肉は、アルトの指に巻き付くように馴染んだ。 「感じる、わ、ッ……ァァッ! アルトっ!」 シェリルの言葉と共に、彼女の内部はひくひくと痙攣し、その言葉が真実であることをアルトに伝える。 「もっと感じて」 シェリルの中にもう一本アルトの指が沈んでいく。 「ヒィッ! あぁぁ! ヤ、やぁっ!」 きゅっと、またシェリルの中が締まった。 窮屈に思えるほど狭い孔の中で、アルトは彼女を押し開くように指を広げる。 「はぁ……っ、ぁあッ…ンッ!」 シェリルの中から熱い蜜がゴブリと溢れ、開いた孔が抵抗するように収縮する。 熱くて指が溶けそうなほど、締め付けられる。 しかし、アルトはシェリルを攻める手を止めない。 「まだだ、もっと、もっと俺を感じてくれ、シェリル」 「アルトッ! アルト……ッ」 バラバラと三本の指を動かし、狭いシェリルの中を押し広げるようにかき混ぜれば、シェリルは嫌々をするように首を横に振る。 幼子のような愛らしい仕草とは裏腹にシェリルの中からは後から後から蜜が溢れだし、アルトの手のひらを伝い、シーツを濡らしていく。 アルトはもっとシェリルを啼かせようと、親指の腹で快楽の芽をこすった。 シェリルの全身が感電したように跳ねた。 「ヒァッ」 甘い悲鳴にアルトはますます指の動きを早める。 小さな突起を刺激するたび、シェリルはビクビクと身体を痙攣させ、ひゅうひゅうと喘ぎ声をあげた。 シェリルの中に入れたままの指は、彼女の限界が近いことを知らせるようにひくつく内部の動きを関知している。 「 や! ダメ、アルトっ! 変になっちゃう!」 「変になればいい、俺が受け止めてやるから。だから、一人だなんて思うな」 そう言って体内の指の動きを早めれば、シェリルの林檎のように紅潮した頬を幸福な涙が伝い、 シェリルは快楽にあえいで、アルトの首を抱く手にぎゅっと痛いほど力を込めてくる。 均整の取れた身体は全身薄桃色に染まり、シェリルは甘い悲鳴に掠れた声でアルトの耳元で懇願する。 「アルトっ、……もうッ、お願い」 「シェリル?」 尋ね返すと、羞恥に染まった唇が思い切ったようい言葉を紡ぐ。 「アルトに……来て、欲しい…の」 その言葉に、アルトはシェリルを啼かせ続けていた指の動きを止めた。 「アルト!」 急に快楽から放り出されたシェリルは、悲鳴のような声で彼の名を呼ぶ シェリルの言葉に、アルトは少しだけ考えるポーズを作ると、難しい顔で問う。 「もう、独りで泣かないか?」 アルトの言葉に、シェリルは小さく頷いた。 「ちゃんと俺がいるって、感じられたか?」 「ええ」 「他に言うことは?」 「……ゴメンナサイ」 可愛らしく上目遣いに彼を見上げるシェリルにアルトは苦笑し、彼女の中に埋めたままの指を微かに蠢かす。 「…あンッ!」 「ようやく分かったみたいだな」 「ん、分かったわ。分かったから」 シェリルは細い指をアルトの頬に添え、滅多に見せないはにかんだ笑みを浮かべた。 「だから、アルトをちょうだい」 銀河の妖精にこんな可愛らしいおねだりをされて、ノーといえる男などいるはずがない。 アルトはシェリルの中から一気に指を引き抜くと、さっきからずっと猛り狂っている自分の分身を下着の中から解放した。 そして、枕元の避妊具をつけるのももどかしい思いで、アルトは物も言わずシェリルの中に己のモノを突き立てた。 「あっ……ぁぁぁッ」 シェリルの中を埋め尽くす熱い塊に、彼女は啼いた。 相変わらずアルトの進入を拒むかのような狭いシェリルの中に、無理やりアルトは自身を沈めていく。 「ある、とっ。あるとっ」 子供のように舌足らずに譫言めいて彼の名を呼ぶ銀河の歌姫は、その綺麗な声を快楽に震わせている。 引き抜いて、ずんと奥まで一気に腰を沈めれば、シェリルの嬌声は意味を持たぬ小鳥のさえずりのように耳に響いた。 「ヒァッ、…アッ、……ァァァッ!!」 性急に抜き差しを繰り返し、絡みつく肉を摩擦でいじめ抜けば、シェリルは半ば意識を飛ばし、必死にアルトにしがみついてくる。 快楽の限界にカタカタと震える身体をしっかりと抱き締め、アルトはますます腰の動きを早め、シェリルをこれ以上はない高みへと導いていく。 締め付けはますます強くなり、アルトの限界も近かった。 綺麗なストロベリーブロンドがめちゃくちゃに乱れ、アルトの視界を覆う。 そっと横を向けば、アルトの与える悦びに溺れるシェリルの顔が間近に見えた。 半ば意識を飛ばしたシェリルは、目元を紅く染め、幸福な笑みを浮かべたままガクガクとアルトにされるがままに揺すぶられていた。 そこには、夜中に一人で泣いていた孤独な彼女の姿はもう残っていなかった。 アルトは満足して、到達を告げるように彼女の名を呼ぶ。 「シェリルッ、シェリルっ」 「あ、る、と」 もうほとんど意識の残っていないシェリルは、それでも呼ばれる自分の名前に反応した。 応える途切れた甘い声に、アルトは己の全てを彼女の中に解放した。 その瞬間、耳元で聞き逃してしまいそうな程小さく甘い声が聞こえた気がした。 「ありがとう、愛してる」と。 アルトは完全に意識を飛ばしたシェリルを愛おしむようにぎゅっと抱き締めると、そのまぶたの上に優しいキスを一つ落としたのだった。 おしまい ***** 次スレも立ってないのに、スレ消費してごめんなさい。 初アルシェリ、どうしても書きたくなったんだ。
https://w.atwiki.jp/macross-lily/pages/97.html
「ラ~ンカちゃん。」 「ひゃっ・・・」 いきなり背後から抱きしめられて変な声をあげるランカ。 無理もない。 今の今まで2人で奮発して買った豪華なソファの上で、作詞活動をしていたシェリル。 集中したシェリルが何も耳に入らないことを知っているランカは、邪魔をしないように。 反対側のソファの端っこで、課題を片付けることにする。 その課題を終えて、自分がお茶を飲むついでに。 シェリルの分のミルクティーも、テーブルに置いたその時の出来事だった。 「な、なんですか?シェリルさん。」 「ん~?恋人を抱きしめたいと思うのに理由がいるの?そうね、だったら・・・」 ランカを自分の膝の上に座らせるべく、浮いた腰をソファに戻すシェリル。 抱きしめられた腕にまた少し力がこめられると、ランカの耳に囁いた。 「ランカちゃんかわいくて、あったかそうだったから。」 囁かれた声が艶めいて。 真っ赤になるランカだったが、その声に憂いを感じて、抱きしめられた手に手を重ねる。 それに応えるように、シェリルがランカの肩口に顔を埋めた。 ランカの頬を、シェリルの髪が撫でる。 「シェリルさん・・・」 「ん?」 「あったかい・・・ですか?」 「ええ、あったかいわよ。」 「そうですか。」 ランカは小さな笑みを浮かべて、それ以上、シェリルと言葉を交わすのをやめる。 ただ、シェリルが話してくれるか、離してくれるのを。 シェリルの手を撫でながら、ジッと待った。 その時、ふと、シェリルの手書きの文字がランカの目に止まる。 書き殴るように書かれた文字や、黒く塗りつぶされている箇所。 それに、そのフレーズに決めたのか囲まれている単語。 それは、ただのキーワードにしか見えないけれど。 シェリルの中ではきっちり歌詞になってるのだと思うと。 やはりランカは彼女に強い憧れを抱いてしまう。 (すごいなぁ・・・シェリルさん。私もいつか書けるといいなぁ。) 漠然とそんな風に思っていたら、あるフレーズがランカの目に止まる。 『温もりなんて もう何もいらない』 そのフレーズにランカの胸がギュッと、しめつけられるように痛くなる。 読むのをやめようと思うのに、ランカの目は、さらにそこに書かれた文字を追っていく。 『君を失えば 光のすべてを世界は手放してしまうだろう』 『それでも互いの役目 果たしたことが別れなら これでいいよね』 『強く強くありたい』 『わたしはわたしを 暖められるから』 『傷つけさせない 夢みたりしない』 『何もこわくない 忘れはしない』 『愛は泣かない 愛は眠らない 愛は死なない 忘れはしない』 歌になっているわけでもない、ただ、言葉が並んでいるだけなのに。 瞳から溢れそうになるものを、ランカはグッと堪えた。 それと同時に、ぎゅっとシェリルの手を握る。 “君”が、誰かなんてわからないのに。 ランカが勝手に思ってしまった“君”は、もうこの世にはいない。 誰よりも“シェリル・ノーム”という人物を知っていると思われる存在。 ランカにとって最大のライバルであり、負けたくない存在。 最も長くシェリルと過ごしてきた“女性(ひと)” “グレイス・オコナー”という“女性” (ずるいですよ・・・グレイスさん・・・) 胸が痛くて痛くて、今にも叫びだしてしまいそうになる思いをグッと堪えて。 ランカはシェリルの腕の中で俯き、唇を噛んだ。 『愛されて、奪われて。失って、拾われて。愛されてると思ったら、捨てられて。』 『気づけば、また“ひとり”。私の人生って、ほんと両極端よね?ランカちゃん。』 ベッドの中で笑ってそう言ったシェリルのことを思い出すと、ランカの瞳が涙で揺れる。 「ごめんね・・・ランカちゃん・・・」 不意に聞こえた声に、その意味を図りかねてシェリルの方を見れば。 シェリルに深く深く口づけられるランカ。 突然のことに驚いて、大きく目を見開くランカの瞳に。 閉じかけたシェリルの悲しみに染まった瞳が映る。 (そんな顔しないで下さい・・・) 言葉にできるはずもない言葉を思って、ランカはぎゅっと目を閉じた。 絡んでくる舌に抵抗もせず受けいれる。 息継ぎさえ許そうとしないその口づけに、ランカはただ応えた。 それどころか自分からも求めるかのように。 シェリルの膝の上で向き合うように、態勢をかえていくランカ。 ただ、淫らな水音だけが、静かな部屋を支配していく。 「っん・・・はっ・・・」 「はっはっ・・・」 短く荒い呼吸が2人の耳をくすぐる。 ソファにシェリルを押しつけるように。 ソファの上で膝立ちになるランカの顔を引き寄せるように。 2人はただ夢中で深く口づけを交わす。 やがてどちらからともなく離れる唇。 銀の糸が引き、細くなって切れるとランカはシェリルに抱きついた。 「ど・・・して・・・謝るんですか・・・」 「・・・これからランカちゃんを食べちゃうからかしら?」 軽口で答えるシェリルの耳に、ランカは囁く。 「シェリルさんの一番は・・・私です。」 「なに当たり前のこと言ってるの?ランカちゃんは。」 「シェリルさんが素直じゃない分、私は素直になることにしてるんです。」 そう言ったランカがゆっくりと身を起こして、シェリルに微笑む。 その微笑みに赤くなるシェリル。 しかし、それもすぐに余裕の笑みへと変わると、ランカの額を軽く弾いた。 「どういう意味よ?ランカちゃんたら、たまに反抗的になるんだから。」 「反抗なんてしてませんよ。事実を言ってるだけです。」 弾かれた額を撫でながら、ランカははっきりとそう言って笑う。 そんなランカに苦笑を浮かべながら、シェリルは肩を竦めて見せると、 ランカに体を預けるようにして抱きついた。 「なんだか気にいらないから、おしおき。」 「そんなの理不尽ですよ、シェリルさん。」 「知らないわ。私はしたいことをするだけよ。」 「シェリルさんたら、いっつもそれなんだから。」 「あら?私は自分に素直に生きているだけよ?」 「わかりました。シェリルさんは素直でいい子です。」 「・・・やっぱりなんだか気にいらないから、おしおきね。」 2人して、そんな会話を楽しみながら。 子どもにするみたいに頭を撫でるランカの首筋に、やんわりと噛みつくシェリル。 ランカの口から小さな甘い吐息が零れると、 頭を撫でていた手が、軽くシェリルの髪を掴んだ。 「痛いですよ、シェリルさん。」 本当は痛くも何ともないのに、ランカはそう言ってシェリルにぎゅっと抱きつく。 「しーらない。」 「もう、シェリルさんの意地悪・・・」 「ランカちゃんが、この私に反抗的なのがいけないんでしょう?」 くすくす笑ってそう言えば、ランカに甘えるみたいに肩口に顔を擦りつけるシェリル。 柔らかなシェリルの髪がランカの頬を擽る。 やがて。 シェリルの手が妖しくランカの体を撫で始めると、ランカの頬がほんのりと赤く染まる。 「シェリルさん・・・」 「なに?ランカちゃん。」 向けられたシェリルの微笑みに、ランカは何も言えなくなって、シェリルに抱きつく。 「なんでもないです・・・」 「そう。」 意地悪で艶やかな声がランカの耳にそう囁いて、わざとらしく息を吹きかける。 「んっ・・・もう・・・シェリルさん・・・」 「だから、なに?ランカちゃん。」 「むぅ・・・意地悪です。」 「ランカちゃんがかわいいから、そうさせるのよ。私のせいじゃないわ。」 「な、なんですか、それ。ほんとに、シェリルさんはいつだって・・・」 「うるさいお口は塞ぐわよ、ランカちゃん。」 少しだけ、強い口調でそう言って、それを実行するシェリル。 びっくりしたように、目を大きく見開いたランカを、そのまま押し倒せば、 直ぐさま服の中に手を入れる。 大きく見開かれた瞳が、その感触に驚いて、今度は固く閉じられる。 怯えるみたいに、その身を震わせるランカの反応に、笑みを浮かべながら。 シェリルはさらに深く口づけた。 “んー”と、くぐもった反抗する声がやみ、 ランカの舌が自ら自分の舌に絡んできたことを確認すると、 シェリルはゆっくりとその唇を離して、ランカの瞳が自分を映すのを待った。 とろんとした瞳に自分が映れば、シェリルは満足そうに微笑み、ランカの額に口づける。 「・・・シェ・・・リルひゃ・・・ん・・・」 甘えた声がそう呼んでくれることに答えるように。 顔のパーツ1つ1つに優しく口づけるシェリル。 両目、両頬、鼻頭、顎先。 唇が触れる度に擽ったそうにするランカに、微笑んで見下ろせば。 その微笑みに真っ赤になったランカが瞳を彷徨わせ、恥ずかしそうに瞳を伏せる。 「ランカちゃん。」 歌うように名前を呼ばれれば、伏せた瞳がシェリルを映し、 ランカの顔がはにかむように微笑んだ。 それに微笑み返して、最後にもう一度、ランカの唇に唇で触れるシェリル。 すぐに離れる唇に、少しだけ不満そうなランカの表情にシェリルは小さく笑う。 「ご不満そうね、ランカ姫。」 「そ、そんなことないです・・・」 「素直じゃないわね、ランカ姫。」 笑って返された言葉にランカは、頬を膨らませる。 「相変わらず、怒った顔もかわいいわね、ランカ姫。」 からかうような声がそう言って、シェリルは膨らむ頬にキスをする。 それと同時に、ランカの胸元でおとなしくしていた手が動き出す。 「シェ・・・シェリルさ・・・」 驚いたランカが服の中のその手を止めようとして。 重ねられたその手の甲にキスを落とすシェリル。 「あ・・・」 「いや?」 聞かれたことに首を横に振ったランカに、シェリルの手がまた動き出す。 「シェ・・・シェリルさん・・・あの・・・ベッド・・・」 「ここで。」 「で、でも・・・明るい・・・ですし・・・」 「いいの。」 「は、恥ずかしい・・・です・・・」 「そうね。」 「だっ、だから・・・」 「ランカちゃんは。」 「え・・・」 言われた意味がわからずに、きょとんするかわいいランカに。 ニッコリと微笑んで、シェリルは言った。 「ランカちゃんは恥ずかしいわね。私に見られちゃうから。」 「な・・・」 「でも、おしおきだもの。しかたないわ。」 クスッと笑ったその微笑みはまるで、天使のようで。 けれど、その言葉は悪戯大好きな悪魔そのもので。 ランカはそんなシェリルにいつものように魅了されてしまった。 静かな部屋にランカの甘い声が歌うように響き渡る。 「わぅ・・・シェ・・・リル・・・しゃ・・・」 本来は肘置きの場所にその背を預けて、シェリルの髪をかき乱すランカ。 それ以外にすがれるものがないから。 ただ、シェリルから与えられる快感に、ふわふわのその髪をかき混ぜる。 シェリルの唇が尖った胸の尖端を、舐め、啜り、少し強く噛む。 その度にランカの甘い声が零れて、強くシェリルの髪を掴んだ。 シェリルの指は、もうすっかり濡れてしまっているその場所に沈み、中をかきまわす。 「んんっ・・・んっ!!!だ・・・め・・・いっしょは・・・らめ・・・れす・・・」 胸元で遊ぶシェリルにそう言えば、上目遣いの悪戯な瞳がランカに笑いかける。 「シェリ・・・リュ・・・さ・・・」 涙目で懇願するランカに、シェリルはその顔を上げる。 「ランカちゃんに、そんなにかわいらしくお願いされたらしかたないわね。」 その声は妙に楽しそうに弾んで。 絶対に何か企んでいるのは目に見えてわかることなのだが。 ランカは、それがわからないほどにシェリルの手によって蕩けていた。 「シェリルさん・・・」 甘い掠れた声がそう呼べば、シェリルはその唇にキスを落とす。 「そろそろ許してあげるわね、ランカちゃん。」 囁かれた言葉の意味を理解するよりも先に、中に沈んでいた指が激しく動き出す。 思ってもいなかった快感に、高らかにランカが声をあげる。 露わになったランカの首筋にやんわりと噛みついたかと思えば、舌で舐めあげるシェリル。 間断なくあがるランカの甘い喘ぎに、自分も快感を覚えながら。 シェリルの舌が、ランカの体をなぞっていき、そこに辿り着く。 「やら・・・やら、やらぁ・・・シェリ・・・ル・・・しゃ・・・」 力の入った手が髪を引っ張るけれど、その手に応えることなく。 シェリルはランカの濡れた場所に口づけた。 ランカの体が、訪れた快感に大きくそる。 声にならない声が、たぶん、やめてと言ってるのであろう言葉は無視して。 シェリルは、ランカの中を人さし指と中指でかき混ぜながら。 舌で見え隠れしていた突起に触れた。 その瞬間、ランカの背はさらに大きく反り返り、 シェリルの頭をかき抱くようにして抱きつく。 「だめ・・・やっ・・・シェリ・・・ル・・・さんっ!!!」 それに答えるのは、声ではなくてシェリルの唇。 舐め、啜り、優しく噛む。 それを繰り返されて、ランカの瞳から大粒の涙が零れる。 甘い声は激しいものへと変化して、縋るようにシェリルの髪を掴むランカ。 もう限界が近いことがわかったシェリルは、その口元に小さな笑みを浮かべて。 溢れだす蜜を舐めあげ、啜り、痛いほどに赤く腫れ上がった場所を。 少しだけ強く噛んだ。 『あなたは、シェリルのような歌を歌えないわ、ランカさん。』 ぼやけた頭にそんな言葉がよぎって、ランカは目を覚ます。 ボーっとする頭で、体を起こそうとしたら、動かないことに気づいた。 かわりにふかふかの柔らかな感触に微笑んで、顔を思わず擦りつけてしまう。 「んん・・・」 そんな声が聞こえてしばらく。 やっと自分の位置を把握したランカは、慌てて顔を上げた。 そこには、シェリルの顔がある。 「あ・・・」 ぐっすりと眠っているその寝顔に、勝手に頬が緩むランカ。 そして、時計に目をやって時間を確かめる。 そんなに時間が経っていないことに息を吐いて、 シェリルを起こさないようにその身を起こした。 『だって、あの子は“当たり前の温もり”を知らないのよ、ランカさん。』 そう言った時、少しだけ悲しみを見せたような気がしたグレイスの笑顔を思い出して。 ランカの胸がチクリと痛んだ。 『何をするにも“命”がかかわるの。あの子には・・・シェリルには。』 『だから、ランカさんにシェリルの歌を望んだりしないわ。』 『シェリルの歌は“絶望”の中でこそ生まれるの。』 『そしてランカさん、あなたの歌は“希望”の中で生まれるのよ。』 いつかグレイスの口から聞いた言葉を、思い出してしまったランカ。 シェリルのことを裏切ったのに、誰よりもシェリルのことを知り、理解していた存在。 「シェリルさん・・・」 たまらない気持ちになって、思わず自分からシェリルに抱きついてしまうランカ。 さすがにそれに気づいたシェリルが目を覚ます。 「ん・・・ん?どうかしたの?ランカちゃん。」 寝ぼけたいつものシェリルの声が聞こえてきて、ぎゅっと抱きしめ返される。 それに、ランカの胸の痛みが増したけれど。 「ほんとに、あったかいわね。ランカちゃんは。」 その言葉にランカはハッとして、シェリルを見やる。 シェリルは寝起きの顔で、幸せそうにランカに微笑んで見せた。 その笑顔に真っ赤になって、ランカは気づく。 「私・・・あったかいですか?シェリルさん。」 「あったかいってば。なぁに?信じないの?このシェリル・ノームの言葉を。」 返ってきた答えにランカの顔に笑みが戻る。 (そうだよ・・・そうだよねっ!!!) 胸の内で大きくそう叫んで、ランカはぎゅーっとシェリルを抱きしめる。 ピッタリとその体をシェリルにくっつけるように。 「ちょ・・・ランカちゃん?」 「私がシェリルさんの一番なんです。」 満面の笑みを浮かべて、ランカがそう言えば不思議そうに首を傾げるシェリル。 「だから、何を当たり前のことを言ってるの?変なランカちゃん。」 「いいんです。言いたいことを言ってるだけなんですから。」 「ふ~ん、ま、いいけどね。」 抱きついてくるランカをそのままに、シェリルはランカの頭を撫でる。 頭を撫でられながら、その胸に頬をつけてランカは瞳を閉じて思う。 シェリルの歌が“絶望”の中でこそ生まれるのだとしても。 その“絶望”の中でシェリルが“希望”を歌っていること。 それをランカは知っている。 だからこそ、シェリルは“強い”のだ。 絶望を知ってなお、希望を歌えるから。 そこに留まるのではなく、前へと進もうとするから。 だから。 もしも、グレイスの言ったとおり、ランカの歌が“希望”の中で生まれるのだとしたら。 その希望で、絶望を照らせばいい。 絶望の中で光を放つ存在を助けるように。 疲れてしまったら、少しでも休ませてあげられるように。 絶望にとらわれてしまった時に、希望を教えてあげられるように。 自分のことを“あったかい”と言って。 幸せそうに笑ってくれるシェリルの笑顔を守れるように。 ランカ自身がシェリルにとっての“当たり前の温もり”になればいい。 これから。 もういない存在よりも、今傍にいる自分がシェリルの“いちばん”になれるから。 (グレイスさん・・・) 「私、絶対、負けません。」 静かに強く、確かな気持ちでそう告げたランカの瞳はキラキラと輝きを放つ。 「何か言った?ランカちゃん。」 問いかけてきたシェリルに、ランカはにっこりと笑って告げた。 「シェリルさん、大好きです。」 言われたことに一瞬驚いて、それから少し頬を染めるシェリル。 「だから、さっきから何を当たり前のことばっかり言ってるの?」 怒ったような口調に早口で、そう言ったシェリルが、ランカをぎゅっと抱きしめる。 「そんなの言われなくても知ってるわよ、ランカちゃん。」 耳に聞こえた恥ずかしそうな声に、ランカは嬉しそうに微笑んで。 シェリルの頬に自分の頬をぴったりとくっつけた。 おわり
https://w.atwiki.jp/fairy-waterfall/pages/146.html
407 名前:ミッションコード「千鳥の曲」[sage] 投稿日:2011/10/14(金) 11 07 16.85 続きがアルトさんからだだ漏れしてきたから投下しとくね クリトリスクリトリスってもうゲシュタルト崩壊 =================== 今晩は新しいシェリルの一面を見ることができて、兄さんに心から感謝した。 しかし、本懐はまだ遂げられていない。 俺の…俺のナニをシェリルにアレしてもらうという大いなる野望が。 ミシェルによると、天にも昇る気持ち良さだという。 それを聞かされる都度、期待に胸も股間も膨らませてきた。 実のところ、シェリルと褥を共にしたのは両手の指に満たない程の回数。 俺の知識自体、保健体育の授業とミシェルに観せられたポルノビデオ、そしてネットでダウンロード購入した「初めてのセックス 必勝マニュアル~傾向と対策~」くらいしかない。 ここからどうやって次のフェーズに移行するか…それが難題と思われた。 ふと我に返ると、シェリルはようやく呼吸も整って今にも夢の世界へ旅立ってしまいそうだった。 しかし、俺の息子はへそを打つ勢いでそそり勃ったまま。 勇気を出せ、俺! 次に進め、俺! 「なあ、シェリル…次は俺のも触ってくれるか?」 意を決して、シェリルのピンクブロンドを梳きながら囁く。 「ん…」 否定とも肯定とも取れない返答だったが、力ないシェリルの手を取って、俺の下半身に導いた。 「やっ! な、なにコレ!?」 浴衣越しに俺の股間に触れたことで、ようやく覚醒したようだった。 「次は俺も気持ち良くなりたいんだ」 「…ここ触ったら…アルトも気持ちイイの?」 「ああ」 こんな時でも好奇心の旺盛さは変わらないらしく、浴衣の上から形を探り、質問攻めに遭う。 「すごく硬い…これどうなってるの? 骨が入ってるの? なんでこんな形なの? こんなところにあったら邪魔じゃないの? 普段はどこにしまってるの? 」 マジかよ? この無知さは授業はオンラインのみだったからとか、そういうレベルじゃない。 わざと性に関する情報を遮断されていたとしか思えない。 でも…俺が一から教えるのも悪くない。 まっさらなら、俺の色に染められる。 「お前、質問多すぎ」 「だって不思議なんだもの」 「…普段は柔らかいけど、興奮すると硬くなるんだ」 「アルト…今、興奮…してるの?」 不思議そうなシェリルの顔。 「さっきのお前を見てたら興奮するに決まってるだろ」 「!」 シェリルは一瞬で火が点いたように顔を真っ赤にして飛び起きた。 「表情も声も…可愛かったし」 俺も身を起こしてシェリルと向き合う。 「すごくいやらしくて興奮した」 肩に浴衣を掛けただけのシェリルをそっと抱き寄せ、噛み付くように口付けた。 言葉にしたことがあまりにも照れ臭くて。 ひとしきり唇を求め合うと、シェリルは恥ずかしそうに肩口に顔をうずめた。 「ほら、お前にこんなに興奮してる」 ほんの少し身を離し、浴衣を脱いで股間を露わにする。 「これ…アルトなの…!?」 シェリルはそう言ったまま黙り込んでしまった。 いつも部屋の照明を落としてしてるし、見せたこと無かったよな。 普段から見慣れた俺にはなんてことはないが、確かにグロテスクかも知れない。 しかし、これからずっと共に歩いて行くのだから、コレに慣れてもらわなくては愉しい性生活は成り立たない。 「ほら、今度は直接触ってみろ。優しく握って、上下に扱くんだ」 シェリルは硬直したまま、恐る恐る手を伸ばした。 細くて柔らかな白い指が俺の竿に触れて…ヤバイ、視覚的にも感覚的にも。 無意識にペニスがビクンと震える。 「やだ、コレ動いたわ!」 驚いて離れかけたシェリルの手に上から手を添えて、上下させるように促す。 「これでいいの…?」 「ああ」 竿を扱きながら俺の股間を凝視していたシェリルが、変化に気付いたようだった。 「ねえ、先から何か出てきたわ」 「気持ち良くなると出て来るんだ。今度はそれを塗って、括れた部分も含めて上から下まで扱いて」 シェリルは素直に俺の言う通り扱き始めた。 その表情は真面目そのもの。 こいつ、なんにしても勤勉家だからな。 「う…」 気持ち良すぎる。 早くもイってしまいそうな状況だ。 これでは念願のアレをやってもらう前に果てちまう。 「シェリル」 「なあに?」 「口でしてくれないか?」 一瞬の沈黙。 ペースが早すぎたか? もっと時間をかけて慣らしてやらないといけないのか? 「コレ…口に…入れるの?」 「あ、ああ。でも無理には…」 「するわ…アルトが気持ち良くなるなら」 シェリルは頬を染めて目を伏せた。 「…だって、アルトもいつもしてくれるでしょ? あたしに」 その一言で俺の質量が増したことは言うまでもない。 遂に、遂に念願の瞬間が…。 早乙女アルト、推して参る! 幾度も反芻した「初めてのセックス 必勝マニュアル~傾向と対策~」のイラストを思い出し、シェリルの前に仁王立ちになった。 「下手だからって笑ったら…社会的にも生物的にも抹殺するわよ?」 どうしたらこのシチュエーションでその言葉が出るんだ? でも潤んだ瞳が照れ隠しであることを物語っている。 「笑わねえよ」 そう微笑んで優しくシェリルの頬をなでる。 シェリルは俺の足元に跪き、竿にぎこちなく舌を伸ばし…そしてまるでソフトクリームを舐めるような舌使いになった。 何だ、この気持ち良さ…! 快感が背中を駆け上る。 初めは戸惑い気味だったシェリルも、俺の反応を見ながら忙しなく舌を動かしている。 その愛撫は徐々に大胆になり、竿の下から上まで唇を這わせ、遂に先端がシェリルの口腔にすっぽり収まった。 初めての感触。 温かくて柔らかい口腔の肉と、滑らかな舌が亀頭を包んで…これだけでイってしまいそうだ。 「アルト…気持ちイイ?」 「…ああ…」 シェリルは再び亀頭を咥え込んだ。舌が鈴口に潜り込んだかと思えば、カリの周りを蠢く。 教えてもいないのに、俺の気持ちいいポイントを次々に押さえていく。 ーーもっともっと気持ち良くなりたい。 思わず、シェリルの頭を押さえつけて口腔の奥を犯した。 「ん…!」 そのまま腰を前後させる。 シェリルは精一杯口を大きく開け、苦しそうに眉根を寄せている。 赤黒い俺の竿と、シェリルの濡れた桜色の唇のコントラストが何ともエロティックで….俺の中にも嗜虐性があったのかと苦笑する。 「シェリル」 「は…あ…」 名前を呼ぶと、口を開けたまま俺の顔を上目遣いで見つめた。 ぽってりとした唇の端から、唾液とも先走りともつかないものが筋を作って乳房に垂れた。 シェリルの何もかもが扇情的で…マニュアルもポルノビデオも、全てが幻想で何の意味も成さないのだと悟った。 「…アルト…ホントに気持ちいいの?」 「ああ、すごく気持ちいい」 だが、不安そうにシェリルの瞳が揺れている。 何故だ? 「ホントに? だって全然声を出さないんだもの」 ああ、そういうことか。 「男は声を出すのを我慢するもんなんだよ。お前と違って」 「な…!」 瞬時にシェリルの表情が憤怒とも羞恥ともつかないものになる。 「お前が気持ち良くなってる時の声…すごくそそる。もっと聞きたい」 強引に押し倒して、シェリルの下半身を探る。 そこは少し乾いていて、挿入するには早そうだった。 素早くシェリルの脚の間に陣取り、膣口からクリトリスまで舐め上げる。 「や、何、急に…!」 「早くお前の中に入りたいんだ、シェリル」 俺が低く呟くと、シェリルが身を震わせ、愛液がじわりと滲んだ。 シェリルも望んでるって、自惚れてもいいのか? クリトリスをわざと避け、陰部全体を舐りつつ、手では滑らかでしなやかな脚を撫で、その感触を愉しむ。 「アルト…アルトぉ…」 シェリルがうわ言のように俺の名を呼ぶ。 俺の舌がシェリルの弱点であるクリトリスを捉えた時、甲高い嬌声が上がった。 「いやあああああああん!」 指で包皮を剥いて、痛いほどに膨れたクリトリスを集中して吸ってやると、太腿が緊張して爪先にまで力が入っているのがわかった。 「いや、いや、またイっちゃう…!」 「イけよ、ほら」 「んうううううう!」 剥き出しのクリトリスを強く吸い上げた瞬間、シェリルの身体が大きく痙攣し、弛緩した。 シェリルは裸体を隠すことすら忘れて、荒い息を整えるのに必死だ。 紅色に染まった肌と物欲しげにひくつく陰部を見せられて、もう我慢できなかった。 シェリルの腰を引き寄せ、怒張したペニスを膣口にあてがった。 刹那、放心したと思っていたシェリルが怯えたように抵抗した。 「いや…無理よ、アルト…そんな大きいの入らない…!」 シャワールームで大きいとか小さいとか騒ぎ立てる同級生に呆れていたが、今は少し理解できる。 俺の自尊心が満たされるのが分かったから。 「大丈夫だ、いつも入ってるだろ?」 言い終わる前にシェリルの中に押し入った。 「ああん!」 そこは充分に潤い、ほんの少し肉の抵抗を受けながら根元まで挿入する。温かくて口腔内とはまた違った感触。 シェリルと一つになったと実感できる瞬間だ。 そしてゆっくり抜き差しする。 「あっ…あっ…あっ…!」 俺の動きにシェリルの声がシンクロして、豊かな乳房が揺れる。 あとはもう、止められなかった。 シェリルの腰を強く掴み、欲望のままに腰を打ち付けた。 しかし。 「アルト…こんなのいや…ぎゅぅって、いつもみたいにして」 涙に濡れたシェリルの双眸。 子供のように両腕を伸ばして、俺の抱擁を求めて来る。 そこでやっと冷静になれた。 「ゴメン」 シェリルに体重をかけないよう身体を重ねると、しっとりと汗ばんだ乳房が俺を受け止める。 シェリルの腕が俺の背中を掻き抱いて、密着度が増す。 静かな離れに、シェリルの言葉にならない喘ぎと俺の息遣い、繋がった部分の粘着質な音だけが響く。 俺の限界も近づいてきた。 抽送を続けながら際限なく溢れる愛液を指で掬い、シェリルのクリトリスをこすりあげる。 「そこいや! あ! あ! あ! イっちゃう! 」 「俺も…イく…!」 シェリルがクリトリスで絶頂を迎えたのを見届けて、シェリルの中に精を放った。 挿入したままシェリルを強く抱きしめて、膣内が律動しているのを感じていた。 快感の波が去って残るのは、胸を占める愛おしさ。 「シェリル、愛してる」 繋がったまま、甘い口付けを繰り返す。 「私も愛してるわ、アルト…すごく幸せよ」 二人抱き合ったまま、泥のような眠りについた。
https://w.atwiki.jp/fairy-waterfall/pages/127.html
行くぜ 1投 敷かれた布団の上にペタリと座るシェリルと向かい合うように腰を下ろすと、アルトは彼女の潤んだ瞳を見つめ、照れたような笑みを浮かべた。 「シェリル…」 吐息混じりに名を呼び、シェリルの華奢な身体をそっと抱きしめる。 抱き込まれた腕の中、シェリルは驚いたようにビクッと肩を震わせると短く悲鳴を上げた。 「いやっ」 「…え」 シェリルの反応に、アルトは反射的に抱いた腕を離してしまった。 え、嫌なの? ガーンと硬直してしまったアルトをよそに、シェリルは怒ったように眉を上げる。 「ちょっと、あんたなんでこんなに身体冷やしてるのよ!お風呂入ってきたんじゃないの?」 「あ、え…?」 あれ、嫌なわけじゃないのか…? 「んもう。あったまってこなかったの?」 心配そうな青い瞳に覗き込まれ、アルトはようやく我に返って愛想を崩した。 シェリルの反応を取り違えるなんて、余裕な振りをしたが、思った以上に緊張していたようだ。 あぁ先ほどまでの甘い雰囲気はどこへ行った…。 「あー…。水風呂?」 いろいろ鎮めるのに苦労してね、と心の中で呟く。取り繕うのもらしくないかと苦笑した。 「はぁ?やだ、なにやってるのよ。風邪引いちゃうじゃない!」 何かを誤魔化すように苦笑めいて言うアルトに、シェリルは心底呆れたような声を上げる。 「まったく…水風呂なんて。なんかの修業でもするつもり?」 馬鹿なんだから…と困った顔をして呟くと、シェリルはアルトをその豊かな胸に抱き込んだ。 「シェ、シェリル…!」 薄物の布越しの、ふにゃりと柔らかい感触を頬に感じ、アルトは上擦った声を上げる。 「ほら。こうすれば、少しはあったまるわ」 あんたの身体、氷みたいだったわよ、とアルトを胸に抱き込み、彼の絹糸のような黒髪を優しく梳きながらシェリルは言う。 2投 不器用なシェリルの、髪を梳く指先が優しい。 とても大切なものに触れるように動く、その白い指先から愛情が伝わってくる。 「シェリル…」 途端に愛しさが溢れてきて、アルトは唇に名を乗せた。 顔が見たい。その瞳に映るのが自分の姿であると確かめたい。 「なぁに?」 震える声で名を呼ばれ、シェリルは髪を撫でる手を止めると、アルトの顔を覗き込んだ。 なんて慈愛に満ちた優しい瞳をするのだろう。 その優しい瞳に写った自分は、なんと情けない顔をしているのだろう。 アルトは胸が苦しくなって、喘ぐように息を吐いた。 体中から溢れ出る想いに、溺れてしまいそうだ。 「アルト?」 どうしたの?と首を傾げるシェリルを、彼女の胸の中から見上げていたアルトは、首を伸ばしその唇にそっと口付けた。 「……んっ」 アルトからの口付けに、シェリルは鼻から抜けるような吐息を漏らす。 ちゅっちゅと音を立て、角度を変えてシェリルの唇を吸うと、ゆっくりと唇を離し、アルトはその青い瞳を覗き込む。 お互いの瞳に、お互いの情欲に濡れた顔が映っていることが、ひどく心を満たし、二人見つめあったままそっと唇を合わせた。 「シェリル…、好きだ」 唇を触れ合わせたままアルトは告げる。 間近に見つめた瞳は、涙の膜を張って青が滲んでいる。 それが美しいと、愛おしいと思いながら、アルトはゆっくりとシェリルの身体を布団に押し倒した。 3投 真っ白な布団に、シェリルの豪奢なストロベリーブロンドがふわりと広がる。 白くなだらかな頬を撫で緩く顎を固定し唇を開かせると、アルトは己の舌をそっと差し込んだ。 ぎこちないながら、二人舌を絡めあう。 「……ん…ぅ」 シェリルが深い口付けに懸命に応えている隙に、アルトは手馴れた様子で彼女の浴衣の帯を解き、抜き去った。 本当に和装で良かったと思う。不本意だが、シェリルに浴衣をすすめた糸目の兄に感謝した。 ちゅっと音を立てて唇を離すと、アルトはシェリルの浴衣の袷に手を掛け、ぐいと左右に広げる。 「えっ…あ、…っ」 浮かび上がる白く清らかな裸体に、アルトはごくりと喉を鳴らした。 「シェリル…」 熱を孕んだ声で名を呼ばれ、シェリルはぞくぞくと身体の奥を駆け抜ける感覚に身体を震わせた。 アルトはシェリルのひざを割り、己の身体を割り込ませると、胸元を隠そうと持ち上げられた彼女の両腕を取り、布団に押し付ける。 「隠すなよ」 自分には全て隠さずに見せて欲しいと、唇を尖らせてアルトは言う。 ついうっかりその細腕をきつく押さえつけてしまいそうになって、逸る気持ちを落ち着かせようと深く息を吐いた。 『シェリルさんの真っ白な肌にーなにするのー!』 以前浴びせられたランカからのお小言を思い出し、思わず苦笑いを浮かべる。 シェリルの肌に跡をつけるな、と。残念、それは無理な話だ。 むしろ積極的につけてやるよ、俺だけの証を。 4投 「…あ、ると?」 自分の手首を押さえたまま、苦く笑うアルトに、瞳に熱を宿したままのシェリルは不安そうに問う。 「跡、つけていい?」 「え?」 アルトはシェリルの手首を押さえつけていた手を離し、そっと左腕持ち上げると、しっかりと指を絡め、その指先に口付けを落とした。 一度、捕まえられずに離れてしまったこの手を、もう二度と離すものか。 「ダメって言われても…無理」 「えっ」 アルトは子供のようにそう言うと、シェリルの返事を聞くことなく、彼女の豊かな胸元に顔を落とす。 柔らかく、しかし張りのある白い乳房に唇を寄せると、ふと考えて左の乳房の上をきつく吸い上げた。 「あっ…ん」 くっきりとついた所有の証に微笑みを浮かべ、それでも足りず白い首筋にも唇を寄せ吸い付いた。 強く、弱く重量感のある乳房を揉みしだくと、それは面白いようにアルトの手の中で形を変える。 ツンと尖った頂を指先で捏ね回し、もう片方は唇で挟んで吸い上げる。 シェリルから紡がれる声が熱を帯び濡れている。 アルトは身体を起こすと、散々胸元を弄り回していた手を、そっとシェリルの秘所へと滑らせた。 「……っあぁ!」 くちゅっと下着の上からでも水音を立てるそこへの刺激に、シェリルは高い声で鳴いた。 「……すげ…、濡れてる…」 感嘆したように目を丸くして呟くアルトの言葉に、シェリルはカァと赤面するとギュッと目を閉じる。 「も…バカ!言わない、で…よっ…」 こんな自分の拙い愛撫に応えてくれたシェリルが、可愛くて仕方ない。 両手で顔を覆ってしまったシェリルをチラと見、アルトはそっとシェリルの下着に手を掛けた。 サイドストリングのそれは、思いのほか脱がせやすく、アルトはほっと胸をなでおろした。 5投 ふ、と有り得ない場所に吐息を感じ、シェリルは驚いて顔を上げた。 視線の先には、シェリルの秘部を凝視するアルト。 「…うそ、や…。アル、ト、見ちゃダメ…」 シェリルは顔を真っ赤に染め、力の入らない足を閉じようとする。 だが、アルトはそんなシェリルの弱々しい抵抗を、両太股に手をかけ、閉じられないよう固定することで阻む。 そして、アルトは何の戸惑いもなく、まるで花の蜜を求める蜂のように、シェリルの愛液に塗れたスリットに顔を埋めた。 シェリルの身体が、弓なりにしなる。引き攣ったかかとが布団を蹴った。 「………あ、…っあぁ!」 アルトの唇が、シェリルの下の唇を食む。じわりと溢れ出る蜜を夢中で吸い上げた。 もっと、もっとだ。全然足りない。 ぷくりと充血した花芯をひと舐めすると、アルトは蜜が湧き出す秘所に舌を捻じ込んだ。 「…ひっ…あ…、っ」 舌の動きにつられるようにあがる、シェリルの高い喘ぎが耳に心地よい。 散々舌で愛撫したそこから顔を上げると、シェリルの愛液と己の唾液で濡れた顔を手の甲でぐいと拭った。 アルトは身を屈めると、いまだ両手で顔を隠したままのシェリルの額にそっと口付け、ふぅっと息を吐く。 「シェリル……力、抜いて…」 宥めるように言いながら、アルトはその長い指を彼女の中に潜らせた。 6投 「……ぅっ、っく…」 とたんに上がる苦悶の声。 きつい。 「シェリル……」 思わず、情けない声が零れてしまった。 シェリルは顔を覆っていた手をそっと退けると、痛みに引き攣る頬を誤魔化すようにニコリと笑ってみせる。 「あ、ると…。平気、だから…」 「でも……」 それでもなお躊躇するアルトに、焦れたシェリルが声を張った。 「…もう!このあたしがいいって、言ってる…の!アンタ、だけ、なんだか、ら…!」 「……っ、お前…。そんなこと言って、やめてやれない、ぞ?」 シェリルの言葉に、アルトは頬を染める。 「のぞむところよ」 先に進みたいのはお互い様と言うわけか。 涙に濡れそれでも強い光を湛える空色の瞳を見つめアルトは、ふっと笑った。 こいつには敵わない。 「…覚悟しろよ、妖精さん」 7投 ようやくシェリルの中がアルトの指を二本受け入れたところで、二人大きく息を吐いた。 すでに脱がせてしまったシェリルとは逆に、アルトは浴衣を寛げただけなので、布地が汗で張り付いて気持ちが悪い。 さらに、下着は先走りで濡れている。 こりゃあんまり持たないかもな…とアルトは腹に力を込める。 「ある…と…」 「ん…」 「も、だいじょうぶ、よ」 シェリルの言葉に、彼女の顔色を伺うと、頬がうっすらと上気している。 「……うん。挿れる、ぞ…?」 「あ、まって。その前に、アルトも脱いで…」 あたしばっかり裸でずるいわと、頬を膨らませて言うシェリルに、アルトは眩暈を起こしそうになった。 壮絶な女の色香を放っているくせに、ふと見せる表情がどうにも無垢な子供のようなのがいけない。 くらくらしながら浴衣を脱ぎ捨て、ついでに下着もおろしたところで、こちらを凝視しているシェリルに気付きアルトは動きを止めた。 「……シェリル?」 「…えっ、あ…。あの、それ……?」 「それ?」 それと指差されたものは先走りを滴らせるアルトの屹立。 「……それが、入る…の?」 「……うん」 8投 あれ、何かおかしい?俺の…。 「入る、の?」 「え。う、うん…」 とたんにどこか及び腰になるシェリルに、今度はアルトが焦れる。 「やめてやれないって、言った」 むっとしたようにそう言うと、アルトはシェリルの細い腰を両手で捕らえる。 「えぇぇ…無理、よぉ…」 泣き言を言うシェリルにずいと顔を近づけると、アルトも眉を下げ言う。 「…って言うか、ホント、ごめんな。もう、さすがに我慢できない…」 最後は唸るように言うと、アルトは自身をシェリルの入り口に宛がい一気に押し入った。 「………ひっ…あぁっ…!」 挿入と同時に、シェリルが高く掠れた声を上げる。 途中、何かを突き破るような感覚がして、アルトはハッとして結合部に目をやる。 白い布団に散った赤。 そうなんだろうな、とは思っていたけど本人に聞くことでもないし、でもやっぱり、これは破瓜の… 「…シェリ、ル」 気付いたとたんに、頭に血が上るのが分かった。 俺が、シェリルの初めての…改めて認識したと同時に、ドクリと大きく脈を打つ。 「ヒッ…、バカ…なんでもっとおっきくなるのよ…」 「え、あ…ごめん。ちょっと、うれしくて…」 泣きながら睨むシェリルに、悪いと思いつつもアルトは頬がにやけるのを止められない。 「俺が、初めてなんだ…な」 嬉しくて思わずそう口に出すと、シェリルはカァと頬を染めた。 それと同時に、シェリルの中がキュッと締まる。 「ちょっ……!く、ぅッ…」 「…キャッ」 9投 ………いやいや、早すぎだろ、俺! シェリルのきつい締め付けに、限界まで挿入を堪えていたアルトの欲はあっけなく弾けてしまった。 いきなり最奥に、熱い飛沫を注がれたシェリルは目を見開いている。 うわ…そりゃ、そうだろ。アイツは挿れられて痛いだけで…俺は気持ちよかったけど…。 情けなくてシェリルの顔を見られず、アルトはがっくりと項垂れた。 「…ごめ、ん」 「……なんで、あやまるの?」 「いや、だって…」 「あたしは、嬉しかった、わ」 やっと繋がれたんだもの、といまだ涙が滲む瞳を細めてシェリルは言い、アルトの頬を両手で包みチュッと唇を寄せた。 はにかむような表情が可愛くて、シェリルの中に埋めたままのアルトがまた熱を上げる。 「えっ…あ、なんでっ…」 シェリルがそれを敏感に感じとり、身体を震わせる。 10投 「あんま、可愛いこと言うからだ…」 熱に掠れた甘い声で言うと、アルトはシェリルの身体を抱き起こしひざの上に乗せる。 「…ぅ…あぁっ…」 自重でアルトが最奥を穿ち、シェリルはアルトの背中に腕を回ししがみ付いた。 触れ合った胸が早鐘のように音を刻んでいる。 「シェリル…」 唇から零れる声が甘い。 ひざに乗せた身体を上下に揺さぶりながら、アルトはシェリルの頬を撫でる。 「シェリル…」 「…あっ、る…と」 切れ切れに悲鳴のように喘ぎながら、シェリルはうっすらと瞳を開けてアルトを見た。 情欲に濡れた瞳すら美しい。 「シェリル、好きだ…。好きだ、愛してる」 吐息のように囁いて、薄く開いたままの唇に口付けると、そのまま彼女の身体を揺さぶり続けた。 「あ、…アル、ト…もう…」 すすり泣くようなシェリルの声に、自分の限界も感じていたアルトはさらに奥を穿つ。 搾り取ろうとするかのような中の動きに、アルトは息を詰めシェリルの最奥へと欲を放った。 引き摺られるように、シェリルは身体を痙攣させると、目の前のアルトの肩に噛み付きながら果てた。 二人しばらく抱き合ったまま息を整えると、ふと目を合わせ、照れたように笑いながら唇を合わせた。 「愛してる、シェリル」 甘えるように、首筋に鼻先を寄せて囁くアルトの言葉に、シェリルは幸せそうな笑みを浮かべた。 11投 体中が軋むような痛みに、夜中にふと目を覚ましたシェリルは、自分を抱きしめる腕に気付き、そっと眠るアルトの顔を伺い見た。 気の抜けた、あどけない顔。シェリルはふっと笑みを漏らす。 「……寝てても綺麗な顔、ね。でも、男の人なのね…」 女よりも綺麗な容貌をしているくせに、抱きしめられた腕は力強く、頬を寄せた胸は思った以上に広かった。 男のくせに肌理の細かい白い肌を羨ましく思いながら、眠るアルトを見つめ、彼の肩口についた歯のあとに気付いたシェリルはカァと赤面する。 「あたし、とうとうアルトと……」 幸せな痛みだった。泣きすぎたのか、目元が腫れている気さえする。 いつだか、シェリルの入院中に、雑誌のウェディングドレスを指差し『それも夢で終わらない』と言ってくれた。将来を約束するような言葉はなかったが、それだけで充分幸せだった。 愛している人と身体を繋げる悦びを知ることなく、恋心を抱いたまま死んでいくのだと思っていた自分に、憧れだけで終わると思っていた『夢』を見続けていいと。 そんな彼が、好きだ、と。愛している、と言ってくれたのだ。これ以上の幸せを望むのは欲張りすぎだろうか。でも。 「ねぇアルト。……大好きよ」 でも、ね。出来れば、これからもずっとそばにいて。 シェリルは眠るアルトに口付けると、そっと彼の腕の中で再び目を閉じた。 以上です。なんか、途中で眠くなって、変なとこで投下したとことかあるかもしれない、けど確認してない ノリと勢いだけで書いたから、アルトとか誰これ状態ですが… っていうか、滝なんて初めてだよ!こんなんでいいの? 書く側じゃなくて、読む側なんだよ… かなりひどいお目汚し失礼しました…
https://w.atwiki.jp/macrossf-eparo/pages/151.html
スレ4 4-019(アルト×シェリル)「愛しい痛み」 4-104(アルト×シェリル)「とあるパラレル 歌をなくしたローレライ」 ※人魚姫パラレル 4-150(ルカ×ナナセ)「ある少年兵の聖夜1」 4-162(ランカ+アルト×シェリル)「ランカ・リー 妄想と欲情の日々 ~一人上手と呼ばないで~」 4-331(シェリル×ランカ)「シェリルとランカ百合」*小ネタ ※百合もの 4-360(矢三郎+アルト×シェリル)「助太刀」 4-372(ルカ+アルト×シェリル)「ルカの妄想DAYS」*小ネタ 4-381(アルト×シェリル)「J ai envie de toi」※続きは5-160 4-391(アルト×シェリル)「こたえなさい。」 4-395(グレイス×レオン)「Seacret ambition」*小ネタ 4-413(アルト×ランカ+ブレラ・オズマ・ルカ)「仁義なき兄妹愛」 4-449(レオン×キャシー)「Fatal Attraction」 4-457(ルカ×ナナセ)「仁義なき兄妹愛 後日談」※4-413の続編 4-467(アルト×シェリル)「キミの元へ」 ※ランカファン非推奨、エロ描写なし 4-506(ミハエル×クラン)「夢に惑う」 ※ミハエル死亡、エロ描写なし 4-514(ルカ×ナナセ)「ある少年兵の宴会」 4-529(ミハエル×クラン)「幸せの青い鳥」 ※エロ描写なし 4-526(アルト×シェリル)「跪いて足をお嘗め」*小ネタ 4-527(アルト×シェリル)「水平線」*小ネタ 4-541(矢三郎×シェリル)「*Savoir-faire*」 4-552(アルト×シェリル)「*Douce nuit*」 4-584(ルカ×ナナセ)「ある少年兵の迎春」 4-718(アルト×シェリル)アルシェリ妄想 ※小説三巻364ページ~365ページ、食事後の話 4-728(バサラ×ミレーヌ)「熱意の歌」 ※マクロス7 4-741(アルト×ランカ・ルカ×ナナセ)「上手にできたな」 4-770(アルト×ランカ×シェリル)「The Super Dimension Triangular」※3Pもの 4-786(レオン×キャシー)「愛しい名前」 4-814(バサラ×ミレーヌ・マックス×ミリア)「新年のご挨拶」バサミレサイド。※マクロス7 ※続きは4-931、5-027 4-829(グレイス×シェリル)「*Interval act*」※百合もの 4-843(オズマ・レオン×キャシー)「訳ありトライアングラー」※3Pもの 4-850(グレイス+(バジュラ?)×ちびシェリル) それが彼女を貫く ※陵辱系 4-859(ブレラ×シェリル)「ブレシェリ陵辱系?」※3-662の続き 4-871(ルカ×ナナセ・アルト×ナナセ)「ある少年兵の初夢」※フェラ 寝取られ 4-931(バサラ×ミレーヌ・マックス×ミリア)「新年のご挨拶」マクミリサイド。※マクロス7 ※4-814続き ※続きは5-027 →スレ4ログ
https://w.atwiki.jp/macross-lily/pages/58.html
最近シェリルさんの様子がおかしい。 シェリルはランカには気取らせないようにしているようであるが、時折漏れるため息がそれを如実に語っている。 (シェリルさん、どうしたんだろう…。はっ、もしや本当は美味しくない?) 今日もランカが作った食事に 「今日も美味しいわ」 とにこやかに笑いかけてくれるがどこか陰りがある。それはランカが不安に思っているが故の思い込みだろうか。 でもシェリルに問いかけてもきっと答えてはくれないだろう。 「はぁ~っ」 一方シェリル・ノームも1人悩んでいた。 「これは…!やはりどうにかしなくてはならないわね」 独り言をぶつぶつ唱えつつシェリルはお風呂場で何かを決意する。ランカがぐるぐるシェリルのことを考えていることに気付くことが出来る余裕も失っていた。 翌朝。まだ陽も当たらないような時間。ランカはまどろみながら隣からごそごそ音がしているのを耳にしたような感覚にとらわれた。疑問符を浮かべつつも寝ぼけた頭ではあまり深く考えられず、再びそのまま眠りに落ちた。 「んーーっ!シェリルさんおはようございます!」 隣でまだ寝ているはずの人に起こして挨拶をしようと、伸びをしつつ振り返ったランカは固まってしまった。そこには誰かがいた形跡はあるものの既にもぬけの殻だ。 (シェリルさんの寝顔を見ようとしたのに~って違う!) 頭を振り妄想を振り払う。 暖かい… ランカがベッドを確認するとまだ微かにシェリルが先程までいたであろう温もりが残っていた。 (どこに行っちゃったんだろう…) 急に不安にかられ胸が押し潰されそうになる。 ランカが泣きそうになっていると、計ったかのような絶妙のタイミングでガチャリと玄関の扉が開きシェリルが戻ってきた。 「ふぅー、ただいま…」 まだランカが寝ていると思っているのか静かに告げる。 「シェリルさん!置いて行かないでくださいっ!」 「ええっ、ど、どうしたの?ランカちゃん。私はどこにも行かないわよ」 帰宅した途端ランカに急に飛び付かれ泣かれてしまい訳が分からずとまどうシェリルだったが、ランカを胸に抱きしめ泣き止むまで頭を撫で続けた。 「落ち着いた?でも急にどうしたの?」 「うぅ…シ、シェリルさんがっ私を置いていなくなっちゃうと思ってっ」 何故そんなことを思ったのだろう。逆はあっても私がランカちゃんから離れることなんてありえないのに。でもランカを不安にさせてしまったことは確かなようだ。 「そんなことないわよ。ずっとランカちゃんの傍にいるわ」 「ほ、ほんとですかー」 まだ落ち着かないのか舌足らずになっているランカを宥めつつ疑問に思っていたことを尋ねる。 「でもどうしてそんなことを?」 「シェリルさんが最近何か悩んでいるようだったから。私に不満があるのかな、って思って…それで今朝起きたらシェリルさんがいなくなってたし」 気付かせないように注意をしていたつもりだったが、この娘はしっかり気付いていたようだ。ランカの洞察力に感心すると共に、自分のことをしっかり見ていてくれたことにシェリルは感激していた。 「心配かけてしまってごめんなさい。でもなんでもないのよ」 詫びつつも肝心の理由を告げず曖昧にごまかそうとするシェリルに対しランカは追及の手を緩めない。 「じゃあ今どこに行ってたんですか!」 また少し涙目になりつつもランカが尋ねると、ランカの泣き顔に弱いシェリルは真っ赤になりながらも渋々白状した。 「…ランカちゃんの食事が美味し過ぎてちょっと太っちゃったから。ダイエットしようと思ってジョギングに行ってたのよ」 ランカは気が動転していて気付かなかったが言われてそういえばシェリルはジャージでタオルを肩にかけた姿だったことに気付いた。 「なんだ…」 気が抜けて崩れ落ちそうになるランカをシェリルが慌てて支える。 「ちょっ、ランカちゃん大丈夫?しっかりして!」 しばらくしてようやく立ち直ったランカはシェリルに尋ねた。 「でもシェリルさん全然見た目変わってないじゃないですか。いつも通りきれいで私の憧れの人ですよ」 「駄目よ!私達は人に見られる職業なのよ。歌手であっても常に外見も磨かなくてはならないのよ」 素直に感情をぶつけてくれるランカに照れながらもシェリルは強く言い切る。 そして意識しなければ聞き逃してしまうような小声でつけ足した。 「…それにランカちゃんにいつもきれいだと思っていてもらいたいから」 「えっ?シェリルさん何か言いました?」 「な、なんでもないわっ!」 そう慌てるシェリルをニコニコ眺めながらランカはいたずらっぽくこう言った。 「じゃあ明日からは私も一緒に走らせてください。私もシェリルさんにきれいだと思っていてもらえるよう外見を磨きます!」 「な、本当はランカちゃん。さっきの聞こえてたんでしょ?」 ランカにからかわれたと気付いたシェリルは赤面しつつ、この娘には一生かなわないなぁと思うのだった。 -翌朝- 2人仲良くジョギングをして帰ってきたのはいいのだが… 「こ、これは一体…」 食卓に大量に並んでいる黄色の物体。まさか…? 「ランカちゃん。これは?」 恐る恐る尋ねるシェリルに満面の笑みを浮かべ、答えるランカ。 「え、シェリルさん知らないんですか?バナ○ダイ○ットですよ!なんかとある大物歌手の方がやって効果があったそうなんです」 (大物歌手って誰!?) と思いつつ笑顔でランカにバナナを差し出されると断れないシェリルであった。 結局それからどこで聞き付けたのか皆からも楽屋にまでバナナが届けられてしまいシェリルは約1ヶ月バナナ漬けの生活を余儀なくされたのでした。 でも日頃バナナ尽くしだった為に、ランカの料理が一層美味しく感じられたのも事実だったり。 終わり。
https://w.atwiki.jp/fairy-waterfall/pages/34.html
3スレ75 250物語1 75 名前:fusianasan 投稿日:2009/01/17(土) 18 17 20 約束の時間はとうに過ぎたというのにアルトが来ない 初めのうちは「私を待たすなんていい度胸だわ!」と言っていたシェリルだったが イライラが不安に変わり酒を煽る 「アイツが来るのをこんなにも楽しみにしていたなんて…」 アルトが自分の元へ来るのは彼の要望への対価として自分が下した命令だ 本当は自分の相手などしたくないのかも知れない そこまで考えて、ついにその空色の瞳が涙に濡れる 「やだ…どうしてこんな…っ。………アルトのバカ」 「悪い、遅くなった!」 「………っ」 「シェリル…? お前、泣いて…」 「そ、んなワケないでしょ! ただの欠伸よ! 今夜はもういいから帰って!」 そう言いながら顔を背け俯くシェリルに、アルトはどうしようもない思いに駆られ抱きしめた 「待たせてごめん」 (…嘘。ホントは来たくないんでしょう?) 豪奢なストロベリーブロンドを広げて、シェリルがアルトの方を向いて布団の中で横臥している。 アルトが撫でる金髪は、その絹の夜着にも勝るほどに滑らかだ。 いつもは物語の展開に合わせて豊かに変わる表情が可愛らしいシェリルだったが、 今夜は頬をほんのり赤らめ、まだ涙が残っているのか瞳を潤ませて、悩ましい様子で アルトは別の意味で目が離せなかった。 その刺激に翻弄されないよう、アルトは物語りに集中する。 物語はちょうどラブストーリーの山場に来ていた。 先ほどまで不機嫌だったシェリルも、物語に集中しているのかぼんやりとこちらを見ているだけだった。 禁忌を犯して、主人公がヒロインに愛の告白をするシーンに差し掛かり、 アルトはシェリルの瞳が自分をとらえるのを待った。 物語は相手の反応を見ながら、適切な間で話すものなのだ。 続くはずの愛の言葉がないことを不思議に思ったシェリルがようやくアルトの瞳を見詰めた。 視線が絡んだところでアルトが口を開いた。 「お前を愛してる。もう、離さない」 思いの外甘い声が出て、アルト自身どきりとしたが、 シェリルは物語に浸っているのかうっとりとするばかりだったのが、少し面白くなかった。 めでたしめでたしと、恋人達が結ばれた事に満足して、シェリルは目を閉じた。 しかし、今だ髪を撫でられていることに気づき、落ち着かない。 あなたは旅に出るために、そんなに優しくしてくれるのよね? アルト…、物語の恋人たちと違って、私たちは結ばれない。 結ばれるとか…イヤだ私酔ってるんだわ…。 愛してると囁いたアルトの真剣な顔を、声を思い出し、胸が締め付けられる。 すぐ近くの息遣いを感じて、シェリルがゆっくりと瞼を開くと、 目前に切なげに自分を見つめるアルトがいた。 シェリルが泣いていたので、今晩は眠るまでは一緒にいてやろうと思っていた。 髪を撫でる手を退くタイミングを失い、撫で続けているせいで、この至近距離。 やわらかそうな頬や唇は、正直、目の毒だ、などと考えていたところにシェリルが目を開いた。 ぼんやりと切なげにアルトを見つめているシェリルは、涙を潤ませ、唇を噛む。 やわらかな唇に傷がついてはいけない、アルトはつい、シェリルの唇に手を伸ばした。 触れた唇はめまいがするほど柔らかく、赤い舌が歯の間から覗いた。 アルトは指で唇をなぞると、顔をよせ、唇を重ねた。 甘い刺激がゾクリと背を走るままに、アルトは従順に受け止めるシェリルの唇を貪った。 弱って酔ったシェリルに手を出すなんて、最低だ。 物語の反応を見る限り、色恋に関してシェリルは初心で世間知らずなようだったので、尚更、性質が悪い。 ようやく官能を欲する己の欲に打ち勝ったアルトは唇を離す。 が、組みしいたシェリルは、頬はますます上気し、濡れた唇が艶めかしい。 頼りなげな様子でシェリルがわずかにこぼした目じりの涙を唇にのせると、 アルトは甘い香りに誘われて唇を首筋へと移した。 頼むから、いつもの調子で抵抗してくれ!と願うアルトを余所に、シェリルから甘い吐息が漏れる。 なんで、今日はそんなに、儚げなんだ。置いて行けるわけないだろ。 布団を剥いで、シェリルを強く抱き締めた。 「何か、言えよ、シェリル」 抱き締めた体は柔らかで温かで、折れそうにか弱い。 「アルト…」 シェリルが、か細く名を呼び、背中に手を回してきた。 「お前このままどうなるのか分かってるのか。後悔しても遅いんだからな」 どんなに指で馴らしても、初めて受け入れるシェリルは狭く、 アルトが努めてゆっくりと腰を進めるものの痛みにシェリルは身をすくませていた。 その耐える姿が扇情的で、健気さに愛しさが溢れる。 精を放ったアルトはシェリルの胸に顔をうずめて息を整えた。 恐る恐るシェリルの様子を伺うとシェリルも放心している。 シェリルに見てほしくて、アルトがキスを送ると我に返った様子だった。 シェリルが恥ずかしげに微笑むのを見て、安心したアルトは 逃がさないように腕に閉じ込めてしばしの眠りについた。 腕の中のシェリルが身じろぎして、アルトも目を覚ました。 「起しちゃったわね」 シェリルがかすれた声で囁くので、アルトは水を差しだした。 「湯浴み、するか?手伝うぞ」 「いいわ、女官たちにお願いするから。 あんたの方こそ帰らないといけないんだから、浴びるなら先に行きなさい」 ぬくもりが離れて行き、シェリルは夢心地が急速に冷えたのを感じた。 身支度をしたアルトが傍に腰かけると、シェリルは彼に抱きつき、髪をすいて、心の中で密かに別れを惜しんだ。 話し終えれば、彼は去ってしまう。だけど。 「また、話をしに来なさい、アルト」 250話を終えるまでは、甘い夢を見せて。 アルトがいつもの時間に寝室を訪れると シェリルはすでに眠っていた。 公務はいつも激務で、昨夜初めて男を受け入れて、疲れたのだろう。 読みかけの本を握ったまま、安らかな様子だ。 来いって言ったのはお前なのに。 話終えるとすやすやと眠っていた、というシェリルの寝顔は幾度となく見てきたが こんなに触れたいのは初めてだった。 正直、ベッドで自分の話に耳を傾けるシェリルは昼の雄々しさと対照的に可愛らしく、 男としていろいろと我慢させられたことは数え切れないほどあったのだが、 お互いの信頼の上に続けてきた夜伽だ。 裏切るわけにはいかない。 しかし、昨日の今日だ。 そりゃあ、今日も淡い期待を抱いて来たし、ちょっとくらいは、許されるだろ。 昨日の行為を思い出し、目がギラギラとし始めたアルトは それに気づき、なんとか自分を落ちつけた。 アルトはシェリルの額に口づけを落とすと、灯りを消し、ベッドを後にした。 いい夢、見ろよ。 明日はきっとあの青い瞳に映ることができるだろう。 「また、来るよ」 おわり