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コワレユクセカイノカミ1章【命終】 風が吹いていた いつもいつも風の音がしてた 耳の奥のほうで、いつも風の音が… 「どうした、ユダ」 屍を踏みしめながら近づいて来た男。 その名をヤコブと言った。 「風が吹いてるんだ…ずっと…いつから吹いているのかもわからないほど…」 「風なんか吹いていない」 「いや…吹いてるんだ…今も…音が聞こえる…」 カランと、目の前のしゃれこうべが転がった まるでそれは、迷い持つ者を嘲笑うようだった 1ヶ月前 その日、世界は音を立てて崩れ去った 救いの歌は聞こえなかった、大地が張り裂けた。 世界のバランスが壊れていった。 そして同時に全ての生命のバランスが崩れた。 空は血に染まり、紅蓮の怒号が地を覆った。 平和な時代に溺れた人々は死を知ることで粛清された。 そして現れたのは神―― それは悪神なのだろうか? 僅かに残る命を滅ぼしていく神――と12人の使徒。 全ての人間は断頭台に立たされた。 ――それでも、人の命は未来を諦めてはいない―― 俺は草原にいた。 どこまでも果てしなく続く草原。 だけど、その色は枯れ果てた…茶色い景色。 鐘の音が聞こえた。 そこに一人の少女がいた。 「貴方は、自分が存在することが罪だと言われた時…何を思う?」 「それは…」 「人は泣きながら産まれて来る、それはこの世界に存在を許された歓喜の涙? それとも存在する事になってしまったことを嘆く絶望の涙?」 「俺にはわからない」 「自分のことよ」 「覚えていない」 「ううん、皆忘れてしまっているだけよ」 「君は覚えているのか?」 少女は、微笑する。 その笑みに悲しみを見た気がした。 「ゆき兄、起きろ、起きろ」 呼ぶ声が聞こえた。 重い瞼をゆっくり開く 切れかけた蛍光灯が不快だった。 「随分寝てたな…いつものことか それよりも"教会"が動き出したみたいだ」 教会は世界が割れた日の数日後に現れた謎の組織。 僅かに残る人間たちを滅ぼしていく殺人集団。 助かるために教会側に取り入る人間も多く、自らを選ばれた者と称するイカれた集団。 対して俺達は生き残った人達と一緒に戦火を逃れるために一箇所に留まらず転々とする集団。 無論、戦う力なんて無い。 「24時間後にはここを発つべきだ」 「…うん、そうだな…この廃ビルともお別れか」 思えば、世界が割れた日からまだ1ヶ月しか立っていない。 それなのに全ては変わり果てた。 定住出来ない以上、いつか限界が来る。 逃げてだけじゃ何も解決はしない… だけど立ち向かう力すら持たない者たちは逃げるしかない… 「ちょっと、外で食料探してくるわ」 「気をつけろよ」 人のいない街を歩く アスファルトは砕けてあちこちに崩壊した建物がその面影を残す。 「スーパーかなんかあれば缶詰かなんかがあると思うんだがな…」 そのとき、視界の端を何かが横切った 「!?」 咄嗟にその方向を向くと、そこには男がいた。 黒いローブを身に纏った、不思議な男が。 「あんた…生き残りか?」 そう言うと男は首を横に振った。 そして、言った。 「今すぐここから逃げろ、生き残りたければ」 「どういう意味だ?」 「逃げろッ!!!」 言うが早いか、男は俺を突き飛ばした 後ろに倒れる俺の視界を何かが高速で横切った。 背中から地面に叩きつけられる痛み。 そしてローブの男は、懐から銃を取り出した。 耳を劈く銃撃音。 四方八方から響く乾いた音。 カランカランと薬莢が地面に落ちる音。 地面に伏した俺にはその音が体に響くようだった。 動けなかった。 何が起こっているのか理解できずに金縛りにあったように体は動かなかった。 そしてまた静寂が周囲を支配した。 「わかったか、ここはもう危険だ」 男の声が上から響いた。 ゆっくりと起き上がる…火薬の匂いがした。 周りは見なかった、見たくはなかった。 そこに何があるのかは、もう理解できていたから。 「仲間がいる…教えないといけない…」 「…手を出せ」 言われた通りに手を出すと、とても重たい何かを渡された。 それは、間違いなく、人を殺すための道具。 「使ったこと無い、それに…」 「撃てなければお前の死体が転がるだけだ」 それだけ言うと、男はまたどこかへ走り去って言った。 銃の重さを右手に感じながら、廃ビルへと俺は駆け抜けた。 「裏切り者がここにいるようね」 死体を見つめて女は言った。 乾ききっていない血を指先にあて血よりも赤い舌が怪しく動いた。 「ユダ…」 ――そもそも神とは何だと思う?―― 廃ビルの中は誰もいなかった。 俺達が使っていた機材などはそのまま だけどそこから人だけがすっぽり消えていた。 何が起こったのかわからない。 死体どころか血痕すらない、皆気づいて物を全て捨てて逃げたのか? それにしては明らかに異質な感覚を感じる。 色んな思考が頭の中をグルグルと巡る。 その時、鐘の音が聞こえた気がした。 「…鐘?」 聞こえるはずのない鐘の音。 だけど気のせいでは無い、確かに聞こえた…ような気がした… 「そこの貴方」 「誰…だ?」 そこにいたのは、少女。 その時、強烈な眩暈を感じて俺は膝を突いた。 「…何だ…これ…」 少女が近づいて来るのがわかる、でも動けない。 まるで自分以外の世界が高速で回転しているかのような感覚。 「…ぐ…」 俺はそのまま、意識が深い闇に落ちていくのを感じた。 意識が途切れる瞬間、俺の顔を覗き込む少女の顔が見えた… ――神は人間が思っているほど優しい者じゃない―― 頬に、何かが当たっている 反射的に手でそれを取り除こうとする ぬるりとした生暖かい感触。 目を開き、手を見れば赤い…そう…赤かった… 立ち上がった俺はその光景が脳髄に刻み込まれた気がした。 忘れたくても決して忘れられぬ景色があるというのならばそれはきっとこの光景。 あらゆる死。 そこは死の塊。 全身の皮を剥ぎ取られ吊るされている屍。 内臓を全て抜き取られそこに体内に首を入れられている屍。 まるでどこまで残虐な殺し方ができるのかを試行錯誤して殺されたような圧倒的な数多の死。 直視するだけで常人の精神ならば耐え切れないほどの悪夢。 その真ん中に、俺は立っていた。 「うっ…」 急速に熱せられる嘔吐感を抑え込む。 瞼を堅く閉じ、その目の前に広がる光景を見ないように必死になる。 だけど、嗅覚で感じたおぞましい血と、腐肉の匂いはどうにもならず 俺はその場にへたり込み、胃が飛び出るのではないかという勢いで不快感を吐き出した。 「かはっ…はぁっ…はぁっ…げほっ…」 死しか存在しない世界に投げ込まれた命。 それはそこにあってはならない存在だった。 「…天国に、ようこそ」 後ろから聞こえた無機質な声。 ゆっくりと後ろを向くと、そこには少年がいた。 赤い世界に、まるで浮かび上がるような純白を持つ少年が。 「…想像と違うか? 自らの思い描いていた天国とは」 お前は誰だ 「君にとっての神ってなんだい?」 神…? 「人は神を作ることにかけては天才的だと言える 自ら神という偶像を作り上げ、それを崇拝する。」 俺の問いに答えろ 「お前たちの考える天国も、所詮お前達自身のイメージの産物だ。 さっきは天国と言ったがここは厳密には天国ではない。 命の終点だ。」 命の終点… 「そう、天国も地獄もない。 ただこの、終点に辿り着くだけだ。」 俺は死んだのか? 「いや、ただ君は"見て"いるだけに過ぎない。 なんらかの要因が、君に終点…いや、真実を見せた。」 真実…血と腐肉の匂い…全身を覆うような赤… これが真実… 「死んだら天国に行き幸せになる…全て幻想に過ぎない。 君は真実を知った、死ねばここに辿り着くという真実を。」 視界が歪む。 空間が溶けるように捻れていく。 「でもね、僕は思うんだ、天国はどこにもない だけど地獄は確実に存在すると――」 その言葉を最後まで聞くことは叶わず 俺の意識はまた闇の中に滑り落ちていった。 ――唯一無二の神が、自らの力を他者に渡した時、神はどちらになるのか?―― 「起きて…」 か細い声に、導かれるように、目が覚めた。 ここは現実なのか、それとも俺はまだ夢の中にいるのか。 わからない、ただ震えが止まらない。 人が知るには過ぎた真実を俺は知ってしまった。 あの光景の恐怖が、全身を支配して、怖い、怖い。 これは違う、ただ怖いんじゃない、俺の全てが恐怖している。 人間は死を連想するものを本能で拒否する。 だが俺は連想するものどころじゃない、紛う事なき純粋な死そのものを直視してしまった。 まるで極寒の世界に薄着で放り出されたかのように全身を冷たい感覚が襲う。 それは断続的に続き、どこか痛みすら感じさせるような… 「大丈夫…貴方はまだ生きている…」 震える手に、手が重ねられた。 その暖かさが―― .
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コワレユクセカイノカミ2章【修羅】 半ば崩壊したデパートの屋上。 剥き出しになった鉄骨の上にその男はいた。 黒いローブを風になびかせ、空に浮かぶ巨大な鉄の要塞を睨み付ける。 空中要塞フィラディルフィア。教会の移動する本拠地。 その時、階段を駆け上がる足音が男の背後から響いた。 男は銃を取り出し、鉄骨を蹴り、宙に舞った。 頭から地面に垂直落下する男の視界に階段を上がる兵士の姿が見えた。 落下しながら放たれた銃弾は狙いを外すことなく、その1発が1発が兵士を命の終点へと誘った。 同時に下から、壁を駆け上ってくる者がいた。 赤い髪の女。 それが垂直な壁を重力に逆らい駆け上がってきていた。 手に、赤い剣を持って。 視線が交錯する。 刹那、赤い剣は男に向かって振りぬかれた。 銃で弾き返すもその衝撃で男は壁に叩きつけられる。 壁に穴が開いた、そして男はまた宙へと投げ出される。 男は背中から剣を取り出し、それを壁に突きたて落下を食い止める。 それを足場にして、男は上を見上げた。 穴から身を乗り出して覗いていた赤い髪の女の顔が見えた。 1発の銃撃。 男は真上に銃弾を放った。 赤い髪の女は僅かに動く、銃弾が頬を掠め、一筋の血が流れ出す。 その瞬間、男は壁を叩き壊し、その姿をくらませた。 女は特に追う素振りも見せずに頬から流れる血を指で拭った。 「ユダ…アンタは愚かだね…」 ――この地球自体も神にとっての玩具だとしたら?―― 空に浮かぶ要塞。 その頂点に彼はいた。 椅子に深く座り、強化ガラス越しに超高度の空を眺めていた。 ジジッというノイズが聞こえて、声が部屋に響いた。 「アルファイの子がユダに接触したようです」 それを聞いて彼は言った。 「望むままにすればいい」 そして彼は目を瞑った。 「…誰か私に教えてはくれないだろうか… 神のいない世界に真の秩序をもたらすのは何なのかを…」 ――13の階段を歩む人は14段目を信じるのか?―― 暖かい… 凍てついた心を溶かすような暖かさが身体を巡る。 瞑っていた目を開くと、信じられない光景が目に飛び込んだ。 俺の手を握った少女の顔…顔しか見えない。 状況が理解できずに混乱する頭にさらに追加で理解できない状況が舞い込んだ。 唇が、触れた。 「――!?」 そこで俺の頭は完全に思考を止めた。 同時に何かが口の中に入ってくるのを感じる。 血の味がした。 咄嗟に俺は少女を突き飛ばした。 「きゃっ」 「何を…」 「分けてあげたの、私の血を」 「…血?」 口の中には確かに血の味が残っていた。 「なんのために…そんな…」 1から10まで完全に理解ができない。 血を分ける?キス?この状況で? 「いや…なんでそんなことをしたのか…」 「動くな!!!」 突然響いた大声に慌てて後ろを振り向く。 そこには銃を構えた教会の兵士がいた。 状況を把握する間もなく次から次へと災難が舞い込んでくる。 すると次に後ろから小声で少女の声が聞こえた。 「大丈夫よ」 何が大丈夫なのか、この絶体絶命の状況で。 少女は続けた 「殺すだけなら私達に自分の存在を気づかせる必要は無い。 あの人は私達を殺せない理由があるか、殺すのを躊躇っているの。」 なるほど、だがどちらにせよ絶体絶命の状況には変わりが無い。 「だから今なら貴方の勝ち。 その懐にある道具を相手に向けて引き金を引くだけで終わるわ。」 そうだ、俺は武器を持っている。 ローブの男から渡された、武器を。 だが…俺に…撃てるのか? そうしてるうちに兵士は言った。 「すまねぇ…だけど見つけちまった以上 ここでお前らを殺さないと俺が裏切り者と処刑されちまう…」 …ああ、そうか。 怖いんだ、だから従うんだ。 みんな…怖いから… 俺も…怖いから… 「足掻きなさい」 ――人の命を奪う罪を、壊れた世界で誰が裁く?―― 自分の命を守り抜くために他者を殺すことを許される世界。 自分が助かるためなら何を蹴落としてもかまわない。 ならば、その世界こそ紛れも無い ――地獄だろう―― 心臓が、跳ねた 吐き気がするほどに全身が熱い 全身の皮膚を突き破り自分の中で何かが蠢く感覚を感じた 俺は、何だ? 世界が、フェードアウトする。 闇が、赤い闇が来る。 ここは地獄。 俺達は生きながら地獄に落ちた。 ならば、俺は。俺は。俺は。俺は。俺は。俺はぁああああああああ!!! 頭蓋骨の中で響くかのような絶叫の端に小さな声が聞こえた。 「覚醒めた…」 ここが地獄なら。人はいずれ死ぬ。 地獄で生き残れるのは、地獄の住人だけ。 ――ならば、俺は修羅になろう―― 男は瓦礫に倒れていた。 その身体から血を流して。 「手間をかけさせてくれたわね、ユダ。」 赤い髪の女は倒れた男――ユダに話しかけた。 その手に携えた剣は血に染まっていた。 「ねぇ今ならまだ間に合う 戻っておいで、アンタはイイ男だ。 死ぬのは惜しい。」 ユダは表情を変えない。 赤い髪の女は続けた。 「…そうかい…それじゃあさよならだ」 剣が振り上げられた。 「裏切りの罪を、私が断罪してあげる」 剣が振り下ろされる。 それは首を斬り落とすためだけに振り下ろされた処刑の刃。 「断罪されるのはお前だよ」 乾いた音と同時に血が飛び散った。 赤い髪の女の服に血が滲む。 「な…!?」 僅かに、剣の軌道が逸れた 剣は地面に突き刺さる。 「…これでいいのか?ミカ」 「上等よ」 赤い髪の女が唸る。 「きさ、ま…」 その声は"憎悪"の塊。 だがすぐに声は消え、女は地に伏した。 「これで貴方は力を得た借りを返したわ、もう何にも縛られない」 ――優しい思い出なんかいらない、必要なのは戦う力―― 「…慣れないうちは撃つなら頭じゃなくて心臓を狙え… ちゃんと守れたじゃない」 後ろをついて歩くミカが言った。 「頭を狙った場合外せば終わり。 心臓なら外しても他の部位に当たって次の可能性を繋げる…だろ」 そう、最初の兵士を撃った後、教えられた。 そして少女は自分をミカと名乗った。 「それでこれからどうするの?」 「さぁな、だけどもう俺は躊躇わない。」 言うが早いか、俺は正面に見えた兵士を撃った。 兵士はあっけなく倒れた。 「…手が痛いな」 「当たり前よ、銃の反動を甘くみないで だいたい構え方がおかしいわ」 「お、おい…」 ミカは俺の手を取って構え方を教える。 顔が…近い。 「どうしたの?」 「いや…こういうの…慣れてないから…」 心臓の鼓動が早い。 必死に平静を取り繕っていると後ろから声が聞こえた。 「お前ら誰――がぁっ!! 反射的に撃ってしまった。 教会の兵士だった。 「人を殺すのには慣れたみたいね、大した適応力だわ」 一人殺せば何人殺そうと一緒。 その言葉の意味がなんとなく理解できた。 「…そういえば弾は大丈夫かしら」 言われてみればそうだ、銃は弾があって初めてちゃんとした武器として機能する。 だがここは元々日本だ、都合よくその辺に弾が落ちているはずはない。 「ちょうどいいわ、この兵士の持ってる武器を全部もらいましょう」 「容赦ねぇな」 「地獄で"容赦"という概念が通せると思う?」 「…無理だな」 結局、俺達は死体から武器だけじゃなく食料なども奪える物はすべて奪った。 「しかし思った以上に兵士がうろついてるな。」 「…どうやら、手負いの獣もいるみたいね…」 「何?」 後ろから瓦礫が崩れる音がした。 「よくも…この私を…」 そこには、赤い髪の女がいた。 服すらも流れた血に染まり、それは真紅の鬼女。 「…かなり驚いたが…その傷でやれば死ぬだけだぞ」 「ふっ…ざけるなぁ!!私は…私は…アルファイの子…12使徒の1人!! この私が…貴様のような下衆に…!!!」 「12使徒…」 後ろでミカが呟いた。 なんのことかは知らなかったが、目の前の殺気から目が離せない。 「下衆が下衆が下衆が下衆が下衆がッ!!!! ギリギリまで殺さずに肉片を抉り取ってやる!!! 見るがいい!!これが使徒の!!神に選ばれた者の力だ!!」 「撃ちなさい!早く!」 ミカが叫んだ 状況が把握できずにいるがその剣幕に圧された俺は赤い髪の女へと銃弾を放った。 弾丸は、頭を捕らえていた。 ――風は止まない―― 黒いローブの男が痛む体を引きずって歩いていた。 赤い髪の女は自分など見えていないかのように怨言を呟きながら去っていった。 それだけならよかったが、男は感じていた 大気を震わす、何かの力を。 「…イライラするぜ、クソ」 「動くな!」 男の前に現れた6人の教会の兵士。 「…貴様、ユダだな? 話は聞いている、我々と来――」 喋り終わる前に、その眉間を1発の銃弾が撃ち抜いた。 「…俺は今機嫌が悪い、そこをどけ」 「貴様!!撃て!!」 男の目に怒りが宿った。 「後悔するぞ、雑兵が…」 ――人の命は本当に尊い物なのだろうか―― 信じられない現象とでも言えばいいのか。 赤い髪の女を中心に兵士たちが宙を舞う。 まるで洗濯機の中で回る洗濯物のようにグルグルと。 「どいつもこいつも下衆野郎だッ!!! だから私が使ってやる!!絞りカスのようなクソみたいな奴らでも私の役に立つ事を証明しろ!!」 俺の放った銃弾は確かに赤い髪の女の頭をとらえていた。 だがその銃弾はまるで何かに引きずられるように飛び出してきた兵士の身体に命中した。 「さぁ行くよ、下衆野郎…!!!」 刹那、女の周りを回転する兵士の死体が一つ、俺の方向へ飛んできた。 避ける暇も与えてくれないほど、速く。 「がぁっ!?」 馬鹿げてる。 こいつは人間じゃない。 「撃ちなさい!少しでもいいから気を逸らすのよ!」 ミカが叫ぶ。 「くそったれぇ!!」 手当たり次第に乱射する。 当たってるか当たってないかなんてどうでもいい。 「甘いッ!!!」 だが俺の放った弾丸は全て死体に阻まれる。 死体の防壁。打ち破ることが出来なかった。 俺には理解できた、勝てない。 絶望からくる諦め、それが銃を俺の手から落とした。 「そうだ!!私を傷つけたことを後悔して後悔して後悔して絶望に飲まれて悔いて死ね!!」 俺の目に映ったのは、一斉に空を飛んでくる死の大群。 まるで自分たちの仲間を増やそうとしているかのような、亡者の大群。 きっと俺は死体に押し潰されて潰れちまう。 人を捨てたのに…あっけないもんだな… 「この瞬間を待っていた。」 ローブの男の声が聞こえた。 黒い風が、吹いた。 「啼け、ルインズインファント」 突き出された剣は、赤い髪の女を斬り抜いた。 「あっ…ああああっ…」 空を舞う死は、慣性の法則を無視したように、垂直に地面に落ちた。 つまり、俺は助かった。 ローブの男に助けられたのだ。 男は言った。 「お前の怒りが、俺を生かし、このチャンスを作った」 「ユゥダァアアアアアアアアアアアアア!!!!!」 「無駄だよ、知ってるだろ 俺のこの剣は…ルインズインファントは滅殺の剣…」 風が、吹いてる。 大きな音を立てて、風が吹く。 「フッ…ハハハ…アッハハハハハ…」 赤い髪の女が堰を切ったように笑い出した。 その声は確かな狂気を浮かべていた。 .
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暗い…ここはドコダ? 静かだ、嫌なくらいの静けさだ …ああ、眼を閉じてたのか 根本的なことに気付いた私は眼を開けた コワレルセカイ★3\Rainy Hawk そこは人が一人もいなくて…無音で― 町並みには色がなかった 私は無我夢中でゆたかを探し歩く 「ゆたか…どこ?」 私は叫ぶ、必死に、ただただゆたかだけを求めて歩く 「ゆたかぁー!………う、ひっ、、く…」 ゆたかは現れず、私は泣きそうになった…でも我慢した 歩く、歩き続ける 「は、ぁ…はぁ……う、…あ……ああ!」 足が棒のようになった時、向かい側にゆたかを見つけた 「ゆたかっ」 私は呼び掛ける 「ゆたかぁっ」 何度も、何度も でもゆたかはこっちを見て微笑むだけで私の方に歩みよらない 「…ゆたかっ!」 私は叫んだ、、それでもゆたかは私の方へ振り向かない 「ゆ…たか…?」 ゆたかは誰かと楽しげに談笑している …誰だろう、、 ―あれはっ… あれは―…も、、さくら!? あいつは私の方を見て笑う そして2人は闇へと消えて行く 待ってっ!行かないでっ! 私は…!私は…っっ ― 「うあっ、あぁっあっ!………夢?、、だったんだ…」 そこはいつもの私の部屋、 横には毛布にくるまっている真っ裸のゆたかがいるいつもの光景 外からは小鳥の鳴き声が聞こえる、いつものさわやかな朝なんだろう……他の人にとっては あのパーティから3~4日、、私はこのところついさっきの様な夢を見ている …ゆたかと離れ離れになったり・ゆたかとケンカしたり…そんな感じの夢だ 横にゆたかがいるのに、夢だと分かっているのに…私はいつも不安になる、、心が苦しくなる 「汗…か」 今の私の体は汗でびっしょりだ こんな体じゃ…ゆたかに迷惑だよね ゆたかをおこさないようにそっと布団をでた私はお風呂場へと向かう 「みなみ…ちゃん…?」 「ゆたか、、起きてたの?」 「うん…今さっきね……おふぁようみなみちゃん」 寝ぼけながらふにゃりと笑うゆたかの笑顔を見ると ……私の胸が、あそこが、心が疼く 「ゆたかっっ……!」 「なあに、みなみちゃん?」 ゆたかは私に答えてくれる…ゆたかはここにいる……っ! 「ゆたか…しよ?」 「え?、、でも昨日も朝から…んんっ」 ゆたかにキスをする、ゆたかの色々なモノを吸い上げるように 「んんっ、ちゅっ…ちゅぱ…んんんっ…ふぁ、あ…」 ……あの夢が不安で不安でたまらなくなる 私はその不安を無くしたいんだ…ゆたかの唾液を、愛液を、体温を取り込んで私の糧にすることで― 私とゆたかの唇が離れ、口先からは唾液が糸を引いて落ちていく 「ゆたかが、欲しい、の」 ゆたかの顔は赤くなってぽーっとしているようだった 「汗くさいのは…嫌?」 「ふぇ…ぁっ…嫌じゃないよ…はぁっ…むしろ嬉しい……かも」 「…嬉しい?」 「はぁっ…うん、みなみちゃんのにおい……だから…かな」 そうだゆたかは私のことが好きなんだ、そんなゆたかが私から離れるわけがない…あるはずない、、絶対… 「私も…」 「うん?」 「み、みなみちゃんが、欲しい、、、な」 ――――ッ!!!! 彼女の言葉に興奮した …やばいっ、これ、やばいっ! キスを再開し、ゆたかの胸にやさしく触れる 「ん、、ふ…ぁ…」 「ゆたか、、好きだよ…」 唇を離し、優しく彼女の耳元に囁く 「うんっ…」 「私も…好き、、、みなみちゃん…愛してる…」 「………うん」 「ふぇ、ぁ…っぁ、んん…」 ちゅっ…れろっ…ずずっ… 首筋や腕、脇、へそを舐めていく私 「ひゃ、ぁ…きたない、よぉっ…」 「ゆたかのだから…いい」 ―むしろ摂りこみたい ゆたかの汗も、においも、手も、感触も、髪も、声も、秘部も、体温も ゆたかのモノを何もかも全部、摂りこみたい、糧にしたい ―不安で、不安で仕方ないから 離れている時でも、ゆたかと一緒にいたいから 離れ離れになっていてもせめて体の中では繋がっていたいって あの女に見せ付けてやるんだ…っ 私とゆたかは、絶対離れないって、、、一心同体なんだ―って! ―ゆたかの方から離れるなんて、ありえないんだって…! そう、見せ付けるんだっ… 「んはぁ…っぁ…ぁんんっ、んふ…っぅう、ふ…」 ゆたかの息がだいぶ荒くなってきている いや、発作とかそういう意味じゃないのだけれど 「…ゆたか?」 「みなみちゃ、ん…んっっ」 ゆたかが何を言わんとしているのか分かっている…―でもあえて 「…どうしたの?」 体を優しく愛撫し続けながら尋ねる 「はや…く…ぅ」 「何を?」 「~~~~~っ…もう…ばかぁ…」 「どうして…欲しい?」 う、、私もそろそろ我慢できなくなってきた…っ 「ほしい、の…ぉ、早く…つながりたいっ、の、みなみちゃんのもなめたいのっ、みなみちゃん のお胸を揉みたいのっ…!」 「私、、揉めるほど…胸…無いよ」 「~~~っ…だからぁ!、私がもんで、ぇ、おおきくする…のっ」 「…じゃあ、私はゆたかのを揉むね」 「うん…うんっ…だからっ、だからね…」 「分かった、でも―」 「う、ん?」 ちゅっ… 「キス、していい?」 「みなみちゃん、もうしてる…」 「うん、答えは聞いてなかった」 と言って私は笑う 「…じゃあ、もう1回」 「…ゆたかは早くして欲しいんじゃないの?」 「でもその前にキス………さっきの、は、ぁ、短かったから…」 「―うん、ごめん」 がばっ! そう言って私は勢いよくゆたかに抱きついて強引に唇を奪った 「んん…ちゅ、は、ぁ…んん…ずずずずっ!」 れろ…ずずっ、ちゅぱ… ゆたかの唾液を全部吸いだすようにキスをする私 「んはぁっ…みなみちゃ、ぁ…みなみちゃぁん…好きぃ…好きぃぃ…」 「うん…ずず…れろ……うん、私も…」 じゅぱっ…ぐじゅ…れろれろぉ… ぼすっ! キスは更に激しくなりゆたかをベットに落し倒す …そうだ! キスだけではゆたかが満足できないだろうと思い、私の乳首をゆたかの乳首にこすり合わせた 「んぁ、ん、ぷふぉっ?!、ぉ、~~~~~!!!!」 ―――!!!! 電撃が走った 驚いた私は唇を離す 「ぷはぁっ!?、、い、今の…?!?」 「みなみちゃんも?!」 「…うん凄かった」 何!?…なんだろう…この感じ…凄い、うん…凄いとしかっ 「…つ、続けようよ、ね」 「…うん、うんっ」 …あれ? ふと疑問に思ったことをゆたかに尋ねる 「…キス、まだ続ける?」 「……あ……きす、よりも、、さっきの、乳首の…でされたい…な」 「じゃ、あ…する、ね」 「う、ん…して…」 …うん、、よしっ 私は胸を突き出し、ゆたかの身体に乳首を当て、なぞる 「どう、かな?」 「ふ、ぁ、くすぐった…ひゃ、ぁ、ん…」 …私におっぱいがあればもっと気持ちいいのかもしれないけど…… でも、この乳首の硬さがいい感じにゆたかの肌をすべり、ゆたかという人間の感触を教えてくれる 「う…ゆた、か…ゆたかぁ…う、く…」 そして直にその感触が私の肉体に伝わって気持ちいい 「は、ぁ…ひゃ、う…ぅ…みな、みちゃ…ぅ」 それはゆたかも同じらしい …もっと、もっと― 身体をゆたかの下半身まで持って行き、乳首をゆたかの秘部へと持っていき 「?、みなみ…ちゃ―」 優しく、絹を扱うように―…すじをなぞる 「ひゃ!?、あ、ぁぁ…!」 「んしょ、んしょ…」 「み、な、ひぃ、みなみちゃっ…も、は、」 体勢的にちょっときついものがあるけど…ゆたかが喜んでくれれば― 「ちょ、み、みな、は、も、ら、らめ…ひ、ひゃあぁぁぁぁあぁぁぁあああ~~~~!!!!!」 ゆたかの身体がビクンビクンと波打つ 「ゆたか…イッちゃった?」 「は、は、はぁ、う、ん…いっちゃっ…た」 「ふ、ぅ………」 「まだ、だよ…みな、みちゃん」 「え?」 「まだ、私たち繋がってない、よ…バイブでも、ぉ…直でもいいか、ら、つながりたい、、よ」 ゆたかは真っ直ぐで、その純粋な瞳で― ただただ、私を欲しがっていて― 「そうだね、、忘れてた、ゴメンね…ゆたか」 彼女を見ているとやはり自分に嘘はつけない …欲しい…ゆたかが欲しい …ゆたかが欲しい、欲しくて欲しくて堪らない …そして堪らなくなるのと同時にこの生活を始めたきっかけを思い出して、心が苦しくなる 「ちょっと、待ってて」 そう言ってゆたかから離れ、机から双頭バイブを取出した 「んしょ、、んん…ゆたか、入っ…た?」 「んんっ、、は、ぁ、ぁぁ…もう、すこし…ぃ」 ゆたかの入れる仕草がもどかしくて更に堪らなくなる私 「ん、は、んんっ…入った、よ」 にぱぁっと笑うゆたか、頬は紅に染まっている 「じゃあ、つける、ね」 互いの下口に挿れたところで電源を入れた 「「ふぁ、、あぁっ…!」」 バイブの独特な機械音とゆたかと私の愛液が絡み合う 「は…ひ、くっ…ぅぅん」 ゆたかはもうとろとろに溢れているので奥に入りやすい 「あぁ、う、ゆた…か、ぁ」 私達の呼吸が、心臓の音がシンクロする じゅぽ…じゅっぽ…じゅっぽ…じゅっぽっ! 更に私たちの腰の動きが激しくなる 「も、わた、私っ…とろけちゃい…そ、う」 「ゆたか…とけていいよ」 「や、ぁ、あ、嫌…いや、ぁ!」 ゆたかはその単語を激しく拒絶する 「…どうして?」 「とけた…ら、ぁ…とけたらみなみちゃんに会えなく、なっちゃ…うぅ」 「そしたら、う…私がゆたかを、元に戻して…あげる」 ―あの女よりも、先に 「や、すき…好きぃ!みなみちゃん好きぃっ!好きなのぉ!だ、だいすきっ…ぁあ、ぁ、大好きっ、あ、んんっっ…」 「は、私も…ぉ、すき…好きだよ、ゆたか…好きっっ、、好きっ、だいすきぃぃぃいいい!!!!」 「みな、みちゃ、みなみちゃんっ好きっ…だい好きっっ!みなみちゃっ、あいしてるっ、あ、あいっ、んぁ愛してるのぉっっっっ!!」 びくんっ!びくんっ!! 「「ん、あ、、ら…ふぁあぁぁぁぁあああぁあぁぁぁぁ~~~~~~~~!!!!!」」 自分の体を支えきれなくなった私はゆたかの横に倒れこむ 「……………私も………同じ…だよ」 私は…その言葉を口に出来なかった、、あの女の影が脳裏を過ぎったからだった ― 「…朝からごめん」 「ううん、気にしなくていいよ、、こう…朝からっていうのもいいかな、って」 ゆたかは布団に包まりながらふにゃりとした柔らかな笑顔で答える 「…そう、なんだ……」 「じゃあお風呂に入ってくるね」 「うん、行ってらっしゃい」 「…みなみちゃん……一緒に入る?」 「え、、うん」 そうだ、ゆたかが私から離れるなんてことはありえない、あるはずがない、ある訳がない うん……大丈夫だ…大丈夫……… ゆたかと一緒にお風呂に入って洗いっこをして… ベットの上でじゃれあいながら髪を乾かして― そして昼過ぎ 「じゃあね、みなみちゃん!…夕方くらいに電話するね~!」 ゆたかは力いっぱい手を振る 「うん、楽しみにしてる」 私もゆたかの姿が見えなくなるまで手を振りかえす そう、今日ゆたかはお父さんや泉先輩の都合で家に帰ることになっている …だからあんな夢を見ていたんだろう そうだろう、…そうなんだろう、そう思いたい 「…行っちゃったな」 さぁ、これからどうしよう ぐしゃぐしゃになって私たちの愛の証が染み付いている布団をみる 「……洗濯かな…」 ― 外を見ると空が赤みがかっている 「もう夕方、かぁ」 今日の空はなんだか不気味だ同じ赤でも暗く重い…濃い感じの……見ているだけで不安感が増すような― 「…そんな感じがするだけ、、だよね」 1人でいると不安だ… ずっと隣りにゆたかがいたから部屋が広くて仕方がない そんな時はゆたかという存在が私の中で大きくなっているんだと思うと嬉しくもなるし…苦しくもなる 「早く電話がこないかなぁ、、寂しいよ…ゆたか…」 ブルルルル… 「ゆたかからだ!」 机に置いていた携帯が鳴り出す、パティや田村さんとかはいわゆる普通の着信メロディに設定してある でもゆたかからの着信メロディは携帯電話に内蔵されている着信音だ、そうしてあるのはゆたかからと分かりやすく する為でもあるし…ゆたかに余計な着信音なんて似合わないと思っているからでもある むしろゆたかの音声自体が着信音…って何を言っているんだろう私は ピッ! 携帯を勢いよく取り通話ボタンを押す 「もしもし!ゆたか!?」 「うん、そうだよ、みなみちゃん…どうしたの?」 「え?…何が?」 「声、すごく震えてたよ?」 「心配、だったんだから…それに寂しかった」 「もう、、みなみちゃん心配しすぎだよ~…でも最近3~4時間も離れてなかったからしかたないのかも …私も、みなみちゃんと同じ気持ちだった」 「……ゆたか」 やっぱり手元に残して置きたいんだよね?、自分の思い通りになる玩具は♪- …え? 自分の脳裏に響いてきた声に戸惑う私 「…みなみちゃん?」 「あ、いや…」 観てたのよ全部☆、あんたとゆたかの、え・っ・ち☆- 「なっ、どこからっ!?」 「え…家からだけど…」 「あ、いや……違うの、ゆたか」 この声…も…さくらの… 朝からゆたかを襲うなんてねぇ…くすくす…確か昨日も一昨日もあ、そうかあのパーティの後からだっけ?- 早く電話を切らないと…ゆたかに迷惑が… クフフフっ♪、無駄よ、ムぅぅぅう~~ダ!☆- 「な…電話…切れっ…」 「どうしたの?、みなみちゃん」 電話が切れれない!?……なんで…なんで指を動かせないの!? あ、言い忘れてた…久し振りね、変態さん♪…ゴメンね、声だけでさァ、、すぐそこだし会いに行けれるのにね☆- な、何で…そんな… 「何で」?、「そんな」?、「どこから」?…決まってるじゃない♪、、高良家からよ- 音で気付いた事だけどいつの間にか外は雨が降り始めていた 「何で」?、、面白いからよ、何度も言わせないで♪- …五月蠅い そうだよね♪、あんたは私が怖いのよね~☆…あんたは独りでいるのが怖かった・寂しかった・狂うのが嫌だった、、だからゆたかを一緒に住まわせた- もういい…止めて、喋らないで… 自分の不安を解消させる為だけの存在なんだよね♪…あなたにとってゆたかはさァ- 違うっ!…私は…私はっ… 「違う」?…何が「違う」のよ?、どう観てもそうじゃない☆ 自分が不安になったから朝からゆたかを喰ったんでしょ?、ゆたかの意思を考えずに!私に初めて会った時からずっとずっと!心ここに在らずで!- 五月蠅い…うるさいっうるさいっっうるさい!うるさいっ!うるさいっ! 消えて!消えろっ消えてっっ!!!聞こえるなっ!聞くなっ!! 喋るなっ!話しかけるなっっ!!黙ってっ!黙れっ!黙れっっ くくくくっ- …っ何がおかしいの!? はぁ~あ……ホンっっトにあんたって余裕なさすぎよねェ♪- 何を…!? 「……ごめんね」 …え? 「…………みなみちゃん…じゃあ…その、切るから…」 プツンっ ツー…ツー… 今自分に起こったことが分からなかった 自分が何をしてしまったのかも それを理解したのはあいつの言葉からだった ぷ、、く…ヒャハハハハっ♪、「ゆたかが私から離れるなんてことはありえない」みたいな事言っておいて…自分から離したら意味ないじゃない☆- 離し…た? 自分から…? 何を?…ゆたかを… ゆたかを自分から拒絶した? 「………嘘…そんな…」 私は…さっきまでの言葉をゆたかに…喋って……? 「う、あ…あああ…」 私はなァ~んにもしてないわよ?、、私がしたことはただあんたを口撃しただけだし♪- 「っ…あ……あぁああああああああああああぁああぁぁぁ――!!」 私は泣き叫ぶ ―あんな言葉を言ったら体の弱いゆたかがどうなるか分かっていたはずなのに ―あいつに気をとられなかったらこうならなかったはずなのに 「うぁ…ああ…あ…」 …謝ろう、ゆたかに、今すぐ、話すんだ、あいつの事を 「で、でんわ…」 …違う…電話でじゃない、直接会って謝るんだ 「……あ…」 直後、私は携帯電話を床に落とした ―私は窓が嫌いだ、 あの透明なガラスが人と人とを離しているようで… 見ていると息苦しくなるような気がして… すぐ目の前に愛しい人がいるのに、触れられないからだ そして家の2階からの窓は下の人を見下ろしているようで― …この時ほど私は窓の外を見たことを後悔したことはなかった 「う……あ…」 窓の外には、雨の中傘もささずに私の部屋をじっと見つめているあいつが…さくらがいた 「う…あ……ぁ」 あいつの声は外から聞こえて…っ? ずっとずっと…あそこに、、高良家の玄関前に…いた? あいつは雨の中、ただ笑ってこちらを見ているだけだ そして雨はあいつを避けて降っているようにも見える あははははっ♪- それだけ、ただそれだけなのに 体の震えが止まらない 空気が重く感じる 汗が止まらない 四方八方から視線を感じる うふふふふふ♪- 「見ないで…見ないでっ!…喋らないで…」 私はしゃがみこみ、耳を塞ぐ …結局その日はあいつに怯えて外に出る事が出来なかった …そしていつの間にか私は、深い深い闇の中へと落ちていった コメントフォーム 名前 コメント cool! -- 名無しさん (2010-07-30 13 30 08) 好きよ愛してるよ -- 名無しさん (2010-07-30 11 38 01) 怖かったです(TT) 題名をみて覚悟してましたが みなみちゃんとゆーちゃんがめちゃくちゃ可哀想です(ToT) も、さくらがみなみちゃんを罵ってるシーンは なんというかとても・・・自重します(..) 乙でした(^-^)/ この作品のハッピーエンドがみれたら嬉しいです(^o^) -- オビ下チェックは基本 (2009-05-07 23 02 37)
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「私に挑戦しに来たか…全ての能力が5000以上でなければ挑戦など許さん…」 帰る 神が現れた! HP 96000000000000 錬金術師が現れた! HP 46000000000000 格闘家が現れた! HP 85000000000000 邪神が現れた HP 99999 名前 コメント すべてのコメントを見る
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斗貴子の身体がフラッと倒れる。 「え、あ、」 自分の左手を見て善吉は驚愕した。 血と肉が染み付いている。 次に斗貴子を見る。顔が潰れている。そこにあるはずの顔がただの肉の塊。 脳みそがピューピュー出ていて、辺りを赤で染める。 血の特有の鉄臭い匂いも広がる。 「俺が……殺した?」 善吉は決して殺してやろうなんて考えていなかった。ただ、斗貴子が迫ってきて。 敵意を感じて思わず腕を振り抜いた。 だが結果はこれだ。鉄の塊であるリボルバーナックルを全力で振り抜いたらこうなることぐらい善吉にもわかるはずだ。 それでも振り抜いてしまったものは振り抜いてしまったのだ。 時間は戻るわけもなく、そこには血で濡れた一つの肉塊と一人の哀れな青年が残った。 「あ、ああああ、ああ」 ――――掠れた声が出る。あれおかしいな、声でねえよ。どうした声帯壊れてんのか。 嘘だよな、俺殺してないよな!ほらお前も起きろよなぁ。おい起きろよ起きて嘘だと言ってくれ。 揺すっても揺すっても揺すっても起きない……。赤い液体が顔に降りかかるな。なんだよこの塗料臭いな。 ベチャッとした肉もついてるし。気持ち悪い―――― でも残念。その幻想は現実。 「――――」 ――――認めちまえよ、お前は。人吉善吉は―――― 「ち、がっ!俺はっ!」 “人殺しなんだよ” そんな声が善吉の耳に入った。 「あああああああ、ああああぁぁああ、ああァあ嗚呼ァああ、あああ、ぁああぁ!!!!」 人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し 人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し 人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し 人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し 人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し 人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し! 「やめてくれ!俺は、おれは……何も悪くねえ!!!! 俺はただ、後ろから襲いかかれたから振り払っただけだ!」 脳内を駆け巡る人殺しというリフレイン。紅の呪縛が善吉を攻め立てる。 「だけど……」 人吉善吉は狂わないでいられるだけの意志の強さがあった。 それ故に狂えない。何も考えなくてすめばどれだけ楽なことか、と善吉は思った。 「俺が……俺が!!!!」 真実は一つだけ。 「殺しちまったんだ」 頭を抱えて、蹲り、何も聞きたくない、見たくない。 目の前のことから目を背けたくて。 人を殺したこと。それが泥のように自分の頭の中にへばりつく。 されど、この恐怖劇は終わらない。 何かが善吉の肩に触れて、そのまま飛んで行った。 数瞬後に善吉は遅れてやってきた痛みに顔をしかめる。 見れば肩に抉れたような傷があるではないか。 何だこれは?まだ敵がいたのか?善吉の頭の中はもはやグチャグチャで何を考えればいいのかさえわからない。 それでも自分を襲った相手の顔を確かめようとうしろを振り向いたその時。 善吉をさらなる衝撃が襲った。 「何でだよ……」 自分でもびっくりするくらい小さな声だった。善吉は呆然としながらそんなことを思った。 「竹内……」 そして振り返った廊下の先にいたのは仲間だと思っていた少女――竹内理緒だった。 手には大きなクロスボウを持ち、こちらに向けて射ったところか。 「外しましたか。大型のクロスボウだから手に余りますね」 「お前……最初から俺のこと騙していたのかよ。答えろよ、竹内……」 善吉の言葉がフロア内に木霊する。 嘘だと言ってくれ。質の悪い冗談だってよ、と善吉は泣きそうな顔で呟く。 「ご苦労様でした、あの人を殺していただいて。おかげであたしが危険な綱渡りをしなくてすみました」 「何だと……」 だが返答として返ってきたのは無情な事実。竹内理緒が殺し合いに乗ってるということ。 ただそれだけ。 「騙しててごめんなさい。でも仕方ありませんよね?これは殺し合いなんですから」 善吉が黙っている間も理緒の言葉は続く。 「あたしにもいろいろとあるんですよ、いろいろと」 「…………な……」 「はい?」 掠れたつぶやきのような音が理緒の耳には聞こえた。 スプリンクラーの雨のせいで余り聞き取れなかったが確かに声のようなものが善吉から発せられた。 「……ふ……け……な……」 善吉はふらりと立ち上がり、前を見る。 「ふざけんなよ……」 この言葉に込められた感情は何であろうか。 怒り――――いいえ。 哀しみ――――いいえ。 絶望――――いいえ。 失望――――いいえ。 狂気――――いいえ。 どれも違う。今の善吉に。 人吉善吉の頭の中に存在するのは。 「“どうして”、なんだよ?」 感情が感じれられない無機質な言葉が善吉の口から出る。 無。ひたすらな無。虚無のココロ。 何かが。善吉の大事な境界線が。無くなったような。 理緒はそんなことをふと思った。 「どいつもこいつもよ、殺すのがそんなに好きなのかよ」 淡々と善吉は喋る。理緒はそれを訝しみながらも聞く。 理緒は今すぐ善吉を撃つことは出来る。 クロスボウには矢を装填している。 だができなかった。なぜか、そうしてはいけない気がしたから。 「こいつは護りたいものがあるからみんな殺す。 竹内はいろいろあるから殺す。……何でだよ。どうしてそんな簡単に人を殺すって言えるんだよ」 その言葉は理緒に響いた。そしてとあることを思い出す。 ブレードチルドレン。呪われたヤイバの子供達。 そのブレードチルドレンを排除するために動いていた“ハンター”と争っていた時のことを。 理緒はブレードチルドレンとして、敵対する者を容赦なく殺してきた。 それも仕方はない。殺らねばこちらが殺られるのだから。 だが人を殺したことには偽りはない。 自分の意志で――明確なる意志で殺したのだから。 (あたしは人を殺してきた。あっさりと、時には凄惨に。 だけどそれは簡単だった?違う。それだけはありえない。だって――) 理緒は言う。苦々しく、顔を歪めながら。 「簡単な訳ないじゃないですか……」 「なら、」 「それでも殺さないといけないんです、“希望”を護るために!」 「“希望”を護るため?」 善吉は問う。ということはこいつもとある奴を護るために殺し合いに乗ったのか、と考える。 「そうです。その人は私達の“希望”。呪われたあたし達のたった一つの光」 理緒は語る。呪われた自分達の定めを。そして“希望”の存在の尊さを。 善吉は黙って残酷と言えるブレードチルドレンの“運命”を聞く。 「それで?結局はそいつの、“希望”のためにこのゲームに乗ったってことだろ」 「ええ、あたしは決めたんです、あの人の剣とも盾ともなろうって」 その理緒の一言に善吉は―――― 「アホらしいな」 冷酷に否定した。 「俺にだっているよ。ここに。この島に大切な幼馴染が。俺にとっての“希望”が。 でも、俺が護りたいからなんて言って殺し合いに乗ったらそれこそ本末転倒だ。 めだかちゃんはそんなことされても喜ばない。だから俺は乗らなかった。 だから俺は人を殺すことを否定した」 それでも人を殺しちまったんだけどな、と善吉は呟く。 依然と言葉は淡々としていて、感情めいたものはない。 人を殺してしまい壊れてしまった心の残りカス、その残骸で起動している“人吉善吉”の“ロボット”が喋っているかの様に。 「竹内は“希望”を護るために殺し合いに乗った。 それでその“希望”とやらが死ぬってことも当然考えてんだよな? まさかこのどこよりも危険な島で五体満足で無事でいるとでも思ってんのか」 え?そんな言葉が理緒の口から漏れた。その考えは予想外で考えもしなかった。 それは理緒が無意識に頭の奥に仕舞っていたこと。 そして考えたくもなかったこと。 “希望”である鳴海歩が―――― 「もう死んでるかもしれないぜ、な」 「そんなことありません!彼は!弟さんは死にません!!!」 善吉の言葉を遮って理緒は叫ぶ。それだけはあってはならないことだから。 もし鳴海歩が死んだとしたらブレードチルドレンは破滅あるのみだ。 それに自分の決意はどうなる。ここにアイズや浅月などの仲間がいて尚殺し合いに乗ることを決意したのだ。 ただ鳴海歩を護るが為だけに。 「それに救い?ばかじゃねえのか」 理緒が頭の中でぐるぐると思考を重ねている間も善吉は否定の言葉を紡ぐ。 「そんな血まみれで救われるわけねえよ。ただのエゴで人を殺して、よ」 「あ――――」 それは鳴海歩が死ぬことより奥深くに眠って、いや考えてすらいなかったこと。 理緒にとってそんなことは一度も考えたこともなかった。 「でも、それでもあたしは救われたいんです」 救われたい、その一心で理緒は生きてきた。 そして、誰よりも鳴海清隆と鳴海歩を信じてきた、それは狂信とも言えるだろう。 その狂信を捨てることなどできるのだろうか。 否。考えというものはそう簡単に変わるものではない。 ましてやこの極限状態。あらゆる面からみても最悪の環境で有る。 「そうか、もういい。悪いけどさ俺、まだ死にたくねえんだよ」 「奇遇ですね、あたしもです」 二人は向かい合う。互いの距離はそれなりに離れていて飛び道具のある理緒が圧倒的に有利だ。 「この場を切り抜ける。それには、俺は、俺、は。人を殺すしか――」 「……」 自分に無理やり言い聞かせるように善吉は狂ったように独白を続ける。 もうこの人は普通には戻れない、と理緒は思った。 目は濁っていて、浮かべる薄笑いは気持ち悪い。 「だからさ――死んでくれ」 理緒がクロスボウの先を善吉の頭に向け矢を放つ。 それよりも早く善吉が懐から何かを取り出す。 そして理緒がクロスボウのトリガーを引く前に善吉が手に持った何か――スタンガンを理緒に向けて投げる。 理緒はそれにより標準が少しずれた。そのせいで少しずれて矢が飛んでいく。 「……っ!」 矢は狙っていた顔ではなく右肩に突き刺さった。理緒は急いで予備の矢をクロスボウ装填するが。 「残念だったな」 それは遅すぎて。 「い、や」 理緒のもう善吉は楽に殺せるという油断がこの結果を生んだ。 「まだ、死にた」 再び血の華がこの廊下に咲く。 ◆ ◆ ◆ 「俺は……」 善吉はスプリンクラーの雨に濡れながら一人佇んでいた。 足元には先程まで生きていた竹内理緒の成れの果て。 顔は斗貴子と同じように潰れて原型をなさない。 「殺したんだ。あいつはともかく、竹内は純然な意志で」 そういってこの廊下に転がる二つの死体を見る。 ――眼に刻め。これはお前がやったんだ、人殺し。今更善人ぶるな―― ――よくも殺してくれたな。生きたかったのに、救われたかったのに―― 善吉の頭の中では微かに残る人を殺したことを咎める常識的な心、殺した二人の恨み声が鳴り響く。 無論、声など実際には聞こえない。それは善吉の被害妄想的なものに過ぎない。 「殺しを許容――受け入れてしまったんだ、俺は」 だが、善吉は心身ともにボロボロだった。 右肩に刺さった矢は丁寧に抜き、制服を引きちぎって無理やり止血したが痛みは残る。 精神的にも普通の高校生では考えられない激動の一時だった。 (狂ってしまったんだろうな、俺は) そう心中つぶやいて、気分を変えようと無理やり笑ってみる。 窓に映った自分の顔は酷く歪んでいた。 いつもの皮肉げな笑みはどこに行ってしまったのだろうか。 「行こう……もう終わったんだ」 善吉は落ちているデイバッグにクロスボウなどを全部拾いこの場所を後にする。 ここにいたら余計なことを考えてしまう。 そして階段をおりビルから外へ出た時ふと考える。 (めだかちゃん……できれば、今は会いたくないな) 心の整理がつかない今、幼馴染の黒神めだかに会ったら余計な心配を絶対にかけてしまう、と善吉は苦笑しながら思う。 (ははっ、こんなことがあった後でもめだかちゃんの事を考えるなんて、馬鹿だな俺は) その時の善吉の顔が少しはましになっていた気がするが、それもすぐに消えて。 再び、歪んだ顔に戻る。 (疲れた。少し……休んでもいいよな) そしてそのままふらっと地面に倒れて善吉の意識は闇へと落ちていく。 だがその前に何かの音が善吉の耳に聞こえた。 (誰だ……どうでもいいか。もう俺、何も考えたくねえ) 今度こそ善吉の意識は闇に落ちていった。 これから人吉善吉は立ち直れるのか。それとも負の螺旋に囚われるのか。 今はまだどちらともいえない。 【竹内理緒@スパイラル ~推理の絆~ 死亡】 【津村斗貴子@武装錬金 死亡】 【H-7/一日目・深夜】 【人吉善吉@めだかボックス】 【状態】気絶、びしょ濡れ、肉体疲労(大)、右肩に刺突痕、右肩上に切り傷、精神崩壊? 【装備】左手用リボルバーナックル@魔法少女リリカルなのは 【持ち物】 支給品一式×3、スタンガン、アーマライト AR18(使用不能)、予備マガジン×3、 クロスボウ、竹内理緒の不明支給品1~2(銃に立ち向かえる武器はない) 【思考】 0.――――― ※折れた宗像形の日本刀@めだかボックスはビルの前に転がっています。 【宗像形の日本刀@めだかボックス】 宗像形がいつも手に持っている日本刀。 特に何の変哲もない。 【スタンガン】 電圧により相手にショックを与え無力化する道具。暴漢に襲われた際にでも使うのが適切。 当て所が悪ければ当てられた相手は死ぬ可能性もある。 ちなみに携帯型のハンディータイプである。 【アーマライト AR18】 アメリカ、フェアチャイルド社のアーマライト事業部が、アーマライトIncとして独立後の1963年に開発した突撃銃。 製造権をコルト社に売却してしまったAR15に替わる、新たな5.56mm口径ライフルとして、アーサー・ミラーらによって設計された。 作動機構には、オーソドックスなガスピストン方式のガスオペレーションを採用している。 ちなみにこの銃はなぜかどこの国の軍隊にも採用されないというかわいそうな銃でもある。 【左手用リボルバーナックル@魔法少女リリカルなのは】 ギンガ・ナカジマが左手に装着している非人格式・拳装着型アームドデバイス。 リボルバーナックルが持つオートパーソナライズ機能により、 使用者の身体に合わせたサイズに変化すると同時に、色彩も使用者が設定した色合いに変化することができる。 【クロスボウ】 矢などを発射する武器。拳銃型で大きい。 ◆ ◆ ◆ 「どうするのこれ?」 「そりゃあ、このままにはしない。どこかに運んで治療するさ」 倒れ伏した善吉の前で喋る二人の男女、十六夜咲夜と睦月透真。 二人は銃声が聞こえたので知り合いが襲われてないかと様子を見に来たのだ。 結果、見つけたのは傷付いた人吉善吉だ。 「でもこの子の腕を見なさい、血が付いているわ。 もしこの子がゲームに乗っていたとしたらどうするのよ」 「その時は俺らで止めればいいだろ。それにもし乗ってなかったとしたらどうする。 このまま見捨てろってことかよ」 「はぁ……あなた馬鹿でしょ?」 「馬鹿でいいよ。目の前の人一人救えないで何がゲームからの脱出だ!そんなの認められるかっ!」 咲夜の冷静な指摘にも透真の考えは搖れない。 彼の心の中では善吉を助けることは既に決定事項だ。 「止めても無駄だぞ。俺は一人でもこいつを助ける」 そう言って透真は善吉を背負って歩き出す。 「わっ」 「その子の片方の肩を貸しなさい。二人の方が疲れないでしょ?」 「咲夜……!」 「勘違いしないで。その子が少しでも怪しかったら私は切り捨てるわよ?」 「それでも、ありがとう咲夜」 透真が笑うのに咲夜も仏頂面ながらしっかりと答える。 二人は少しよろけながらもどこか安心して治療ができる場所を探すため夜の闇に消えていった。 【H-7/一日目・深夜】 【睦月透真@操り世界のエトランジェ】 【状態】健康 【装備】 【持ち物】 支給品一式、不明支給品1~3 【思考】 0.善吉をどこか安全に治療できる場所に運ぶ。 1.今は乗らない。 【十六夜咲夜@東方Project】 【状態】健康 【装備】ミセリコルデ 【持ち物】 支給品一式、不明支給品0~2 【思考】 0.善吉をどこか安全に治療できる場所に運ぶ。ただし何かあったらそれなりの対応を取る。 1.今は乗らない。 BACK バベルの階段をあがれ 時系列順 NEXT [[]] BACK バベルの階段をあがれ 投下順 NEXT [[]] GAME START 竹内理緒 GAME OVER GAME START 津村斗貴子 GAME OVER GAME START 人吉善吉 NEXT BACK 糸仕掛けのプレリュード 睦月透真 NEXT BACK 糸仕掛けのプレリュード 十六夜咲夜 NEXT
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--7 25 窓からは朝の日差しが降りそそいでいるみたいだ ……熱い どうやら私は毛布に包まっていたらしい、ベットにも入っていなかったみたいだ 自分がカーペットが敷いてある床に体育座りをしていることに気付いた …何でこんなところで寝てたんだろう? コワレルセカイ 「今日…何曜日だっけ」 眠たい目を擦りながらTVの電源を入れる私 〈ミーちゃんははんにんがわかったのかい?〉 〈はい、わかっちゃいました…はんにんは―〉 「…あれ?」 今やっているアニメは…確か[名探偵バルサミコ酢]だ この前から始まったアニメで確か月曜から金曜日にやっている―とかゆたかが言っていた 「……!」 私は急いで1階に降り、玄関から新聞を抜き取り曜日を確認した 「な…月曜…日?…どういう…?」 ……落ち着こう…深呼吸をして、、落ち着いて整理しよう…土曜日はゆたかとシて、ゆたかを見送って、、 そうだ…あいつの言葉にそそのかされて、、ゆたかに酷い言葉を― ということは私はあいつに怯えて1日半も―? 〈まもなく7時30分です、それでは占いコーナーに―〉 TVからは女子アナウンサーの爽やかな顔と声が響く 「…もうこんな時間!?、、急がないと…」 急いで制服に着替え勢いよく玄関を飛び出す …どうしよう、、、どうしたら―…? 早く、早くゆたかに会って謝らないと… 私は走る、全力で、必死に、泣きそうになりながら 交通機関は使わなかった、待たされるのが嫌だったからだ 今は、信じられるのは自分だけだから― 「あっ、ごめんなさい…っ」 勢いよく走りすぎて人にぶつかりそうになる それでもゆたかに会いたい一心で、ただそれだけを思いながら足を進める …うん………でも、大丈夫 …大丈夫……だろう… ゆたかのことだから表向きは元気な表情で登校してくるに違いない うん、そうだ、きっと…っ 挨拶だけはするんだろうな…ゆたか、、、でもそれだけなんだろうけど… …どうやって謝ろう? うーん、、そうだなぁ… ゆたかと2人きりでお昼ご飯を食べようかな? …でも朝食べて無いし…それだけで終わりそうだ ゆたかを保健室に送る途中で謝ろうか? …いや、、行かないと怒って手を払うかもしれない ……とにかく無理矢理にでも2人きりになれる場所に連れて行ってゆたかに全部話そう …信じてもらえないかもしれないけど… でも話した方がいい……ゆたかとなら…2人ならきっと……っ 今度は間違えないようにしないと… そしてゆたかに許して貰った後は…外でするんだ 恥ずかしいけど…そういう体験もいいかもしれない いや、、早すぎるかもしれないから止めておこうかな…ゆたかの体の事もあるし… そうこうしている内に学校に近付いてきた もうすぐだ…もうすぐ会えるっ、ゆたかにっ… どくんっ!、どくんっ!、どくんっ!、どくんっ! 玄関に入っただけで心臓の鼓動が激しくなる 「っ…はぁ…はぁ…」 教室までもうひと走りだ… ゆたかはどんな顔をしているだろう? 拗ねているのかな?、いつもと変わらない顔を装っているのかな?、膨れているのかな? 言葉は?、態度は?、視線は?、口調は?… 考えただけで更に心臓がバクバクと激しく動く 待っててゆたか、もうすぐだから…もうすぐ謝れるから…っ ガラガラっ! 勢いよく、壊れるくらいの勢いで教室のドアを開けた --8 04 「雨々ふれふれ、もっとデレ!、なんてどうかな?」 「そレどんなタイトルですカ…」 「くぅ…じゃあタイトルを後に回してキャッチコピーから―」 鞄からドリンクを取り出して喉に水分を与え、教室を見回す …まだ、来てない…のかな 「じゃあ、、、会ったことのない人に会った、とかどうっスか?」 「ひよりー、それムジュンしてまスよ」 「いや、だからそれは―…あ、、おはようっス、岩崎さん」 「オハヨウでス、みなみ」 教室に入ると田村さんとパティが話し合っていた 相変わらず来るのが早いなぁ… 「…おはよう」 ゆたかはもうそろそろだろうか 会ったらどう言葉をかけよう? 「あ~!、、今はタイトルとキャッチコピーは置いといてぇっ」 「エー…」 「置いといて!、やっぱりカップリングと内容から―」 「マ、まダ決めてナイってことハ全然描いてないんでスカ!?」 「…あー…うん、明後日が締め切り、英語で言うとジ・エンド……ハ…ハ、ハハ」 「……ヒヨリ、ファイナル調子ぶっこき過ぎたんじゃナいでスか」 …この2人は何を話しているんだろう、、部活動の事みたいだけど 「っじゃあ、記憶喪失モノでどうだァァァァァ!!!」 「またデスかァァァァァ!?!」 「叫ばないでください」 「「すみません…」」 「ほら、勉強してる人に怒られたじゃないスかっ」 「ソレはひよりが―…分かッタでス、今日は学校ノ近くに泊まりマショウ、ファイナル徹夜でス」 「いーじゃん、平成ライダーだってファイナル何度も―…って、え?」 「死ヌ時は一緒デス!」 「ちょ、パティさん、話をオートで進めないふぇいただけますか…」 それにしても― 「ゆたか…遅いな…」 「え、岩崎さん知らないんスか?」 「な、何が?」 突然田村さんに話しかけられ私はびっくりした 「小早川さん…少しの間学校に来れなくなったって」 「なんでも土曜ぐらいから急に具合が悪くなったらしくて…でせきとかなんか色々と続いてるらしいんスよ」 「デ、コナタも付キ添って休ミをとってイルみたいデスよ」 え? …何を…… 何を…言ってるの? 体調が?、悪くなっ…た? 誰が?……ゆたかが? 休…みで… 誰のせい?、誰が… …―私だ 「…岩崎さんが知らないとは思わなかったっス」 「ヒヨリ、ソんな言い方ハ…みなみ?」 私が…ゆたかを追い込んだんだ あの電話で… その日に謝らなかったから 休…む? 何日間?……ずっと? 「いや…あ…あ……」 がくんっ 急に力が抜けその場に崩れるようにへたりこむ私 「ちょっ…どうしたんスか!?」 「私が…私が……」 視界が歪む “ゆたか” その名前がその文字だけが浮かんでは消える ゆたかが学校を休むほど、私は…酷いことを…… どれくらいの具合なの? どれくらいの…どれだけ…… …会わないと、ゆたかに会って謝らないと… ごめんなさいって…そして真実を… 「いかなきゃ…」 「へ?…行くって―」 私は教室を飛び出した 「ちょっ!もう授業が!岩崎さん!?、岩崎さん?!」 「…行っチャいまシタね」 その直後あいつ…高良ゆうきと目があった 『あ…』 この女もだ…! この女の仲間のせいで私はっ! だけどかまってる暇は無い…早くゆたかにっ… --10 01 「はー、はー、はー、はー…」 ゆたか… ゆたか……! もう少しで泉先輩の家だ 〔ゆたかに会って謝る〕その一心だけでふらふらになりながらも走る、足を動かす 早く…早くゆたかに会わないと……私はっ… もうすぐだ…もうすぐっ…… もうすぐ会える…、会って謝る、あいつのことを話す… 会って謝る、あいつのことを話す… 何度も同じ言葉を脳内で反芻した 呼び鈴を押さないと… ゆたか… あぁ、ゆたか… 第一声はどうしよう おはようかな?、ごめんなさいかな? どうやって話そうか… がちゃ そう思っていた時、玄関が開き泉先輩が出て来た 「………」 「泉…先輩……ゆたかに会わせてください……」 「…どうして?」 「……ゆたかは中にいるんですよね、入りま―」 私は格子に手をかける 「…家に勝手に入らないで」 それは私が知っている今までの泉先輩の声じゃなかった そう、これは…〈怒り〉 「…あの」 「…確かにゆたかは部屋にいる、けど会わせない」 「どうして…」 「どうして?…自分が一番分かってるんじゃないの、ねぇ、岩崎さん?」 「それは…それは!も、、さくらが!」 「どうして関係ない人の名前が出てくるの?、あなたがしたことと関係ないでしょ?」 「聞いてくださいっ!私はあいつに―」 「言い訳は聞きたくない…」 「言い訳じゃっ…私はあいつに…」 「……全部聞いた」 「…え?」 「ゆーちゃんに…ゆたかに全部、あなたが言った・やった事全部聞いた」 「ゆたかに会わせてくださいっ!…そしたら―」 「…昨日も来れたはずなのにね?」 「それは…」 「……もう言うよ、ゆたかは2度と会いたくないって言ってる」 …今…この人は何て言った? 「聞こえなかった?、もう1度言おうか?」 「……嘘…嘘ですっ!ゆたかは私が好きなんです!そんなこと言うはずが!!別れるはずがっ!」 「…っ…言ってることが矛盾してるよ、自分から離したんでしょ?」 「…あ……」 「…もういい…あぁもういいよ、もういい…2度とこの家に・私に・ゆたかに・近付かないで」 「……待ってくださいっ」 「さよなら」 「…待ってっ!、待ってください!」 私は柵にぶつかりながらも叫ぶ 玄関が閉まる 閉まるスピードはやけに遅く見えた 印象に残っているのは泉先輩の今までに見たことも無い冷めた視線 先輩は何か言いたげだったけど、それを口にしないまま扉は閉まる バっタンっ!! 直後、がちゃん! と言う音がした、鍵を締める音だ 私にはその音が自分のセカイが崩れる音にも聞こえた --15 04 ここは何処なんだろう? …分からない どこを歩いてるんだろう? …分からない とにかく歩きたい、歩いて忘れたい 立ち止まると余計なことを考えそうだから 私はふらふらになりながら歩く 「ここ…商店街なんだ…」 商店街はにぎわっているようだった …何でにぎわっているんだろうとかどうでもいいや がやがや… 近くのお店からは音楽が聞こえる…なんの曲だろう “見知らぬ恐怖に足を取られて 誰も信じられない そんな姿をずっと見つめながら Breathe a sigh?” ドンっ! 曲に気を取られて私は電柱にぶつかり倒れてしまった 何でこんなところに?、そうか、足がもたれて自分から… どうして……何でこうなったんだろう 私が何をしたんだろう? 私は悪いことをしたの? ただ私はゆたかのそばにいたかった、ただ…それだけなのに 何で…何で!どうしてっ!? “強さ溺れるあまり 悪夢が始まるような 引きずり込まれてしまう 仕組まれたTrap” 嫌……嫌だ…あいつに…あんな女に…!あんな女なんかにっっ…! カランっ! 足に何かが当たった それは足に当たってころころと地面に転がっていく 視線でそれを追った私は、それを手に取ってみる ……あぁ… …そっかぁ なんだ、簡単な方法があったじゃない あはっ…あははははははははははははははははははははははははははははははははははは はははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは はははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは “耳を澄まして聞き取れ 1秒後に起こる未来” 「大丈夫かい?」 ぶつかって転んだ私を心配したのか男の人が私に近付いてきた 「…大丈夫……ですから」 「でも―…」 「…邪魔しないで…ください、、ふふ、、やっと、やっと―方法が見つかったんです」 そう言って私は立ち上がり転がっていた“それ”―先の尖った鉄パイプを杖変わりに歩いていく “力だけに囚われて 自由忘れた瞬間に 飲み込まれて行くような” ★4\月曜日、-黒に溶けゆく- 声がした それはよぉく耳を傾けないと聞こえない様な微かな呟きだった 力が欲しかった そう、冷静冷徹にただ目的の為だけに動く心、そしてそれを実行に移す意志― ――この時はこれが後々あんな事になるなんて思っても…いや…考える余裕が無かったんだ 「ゆたかぁ…もうすぐまた一緒になれるからね…だから、まずは―」 “もう逃げられない Innocent trap” コメントフォーム 名前 コメント まさか、ここでInnocent trapの歌詞を見るとは… いつも楽しく読ませてもらっています! -- 名無しさん (2010-07-18 15 45 35) 前の作品の続きですね!! 毎回楽しくみさせてもらってます(^^) 次の作品も楽しみにしてます がんばってください -- オビ下チェックは基本 (2009-05-21 16 47 23)
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― ―― 1年D組にて それは私がみゆきさんにさくらのことを聞いた次の日のことだった 『…え~…「皆さん今日は私の家でパーティです」…だそうです』 『「「「「…え?」」」」』 コワレルセカイ★2\高良家に行こう!2//Party 「なんでまた?」 『…しんぱてぃも初めて聞いたんだけど』 『……分かりません、、ただ…』 「たダ?」 『…「全員参加です、来なかった人は・・・ですよ?」ということ、、です』 うーちゃんはみゆきさんの声色を真似て喋った 「…強制参加っスか」 『…すいません』 「高良先輩のお家か~楽しみだね~」 「う、うん」 ………みゆきさんの家、か あの女―さくらもいるんだろうか…出来れば…行きたくない、、でも強制参加なのか …………しかたない、、、のか? 「でも、うーちゃんのきょうだいが見れるからよしとするっス!」 「フゥム…まァ確かニ、、コナタからの話ジャ妄想仕切れナイですしネ」 「私は犬が気になるっスね!」 『いや、大兄さん口調悪いよ?』 「だがそれがいいっス!!」 「あと小神あきらさんのもいるんスよね?」 『うん、そうだよ』 「どうカしまシタ、ミナミ?、さっきカラずっと黙っテマスね」 「な…何でもないから、何でも…」 ― ―― 3年B組にて 「~ということなのですが皆さん来て頂けますか?」 「…いやそれ…なんか納得行かないんだけど」 かがみんがみゆきさんに食らいついた 「何がです?」 「毎回毎回集まるのがよ!」 「…毎回というと?」 「今月どれだけ集まったと思うのよ?」 「2~3回ぐらいでしょう?」 「まぁまぁ、かがみんやよいではないかよいではないか」 私はかがみんをなだめる 「うるせー!てか何だその口調!」 …何でこんなに怒ってるんだろう 「ただ遊ぶとかだったらいいの!…でもみゆきの場合は新ロボのお披露目~とかパ~ティ~とかじゃない」 「…別に来なかったら…それでもいいんですよ?」 というみゆきさんの眼鏡は怪しげに光って見える 毎度毎度光ってるような……怪しげに光らせる角度とかあるのかな? 「ゆきちゃんのお家また行って見たかったんだ~!」 「ありがとうごさいます、つかささん、、大好きです!ホントに…」 「ふぇ?!、、そんなぁ…ゆきちゃん……恥ずかしいよぉ…」 「ご心配なく、私が好きなのは―…」 そう言ってみゆきさんは私の方を見る 「え?、、なに?」 なんでか、かがみんも見てるし… 「…何でみんなして私を見るのさ」 ― ―― 3年C組にて 私は今、ついさっきのみゆきのことを日下部と峰岸に伝えようとしているところだ 「ふーん、なら行くしかねーんじゃねぇの?」 これが私の話を聞いた日下部の答え、割とどうでもいいらしい 「な、あやの!」 「う、うん…そうね…」 峰岸は何か迷っているみたいだ 「……完成予定より早くなったのかしら…」 峰岸がつぶやく 「何だ完成って?」 「べべべべべべべべべべべべべべべべべべべべべ」 「峰岸…?」 「…あやの?」 峰岸が壊れた 「ちょ…峰岸!落ち着いて!」 「べべべべべべべべべべべべべべ別つに…」 「そ、そうだって!深呼吸!深呼吸!だってヴぁ!」 一時したら峰岸は落ち着いた 本人は「別に何でもないから」 と言いたかったみたいだけど……余計に気になるぞ… だけど日下部と話し合って理由は聞かないことにした またあんなことになったら困るし ― ―― そうこうしてるうちに学校が終わり 私はゆたかと一緒に家に手を繋いで帰った みゆきさん曰く 「一旦帰ってから来てください、皆さんの私服が見たいんです、、特に―…」 …と言うことらしい「特に―…」の部分は聞き取れなかったけど大したことじゃないんだろう …電車とバスでくる先輩達は大変なんだろうな 「みなみちゃん、何を考えてるの?」 「…みんな一旦帰ってから来るのって大変なんだろうな…って」 「そうだねぇ…なんだか私悪いことしてるみたいだよ…」 ゆたかはしゅんとする、、ゆたかには悪いけどこの表情がグッとくる 「…別にいい、ゆたかは今、私と暮らしてるんだから」 「…うん、そうだね!」 私は、コロコロと変わるゆたかの表情が好きだ ゆたかのその声も ゆたかの顔も、その性格も ゆたかの未熟な身体も、何もかも 誰にも…誰にも渡したくはない ―いきなり現われたあの女にも、、誰にも― 「あ、こなたお姉ちゃんだ!」 ゆたかが窓の方を指差す 見ると泉先輩達がみゆきさんの家の前に集まり始めていた 「みなみちゃん、行こっ!」 …つ、心を…強く持つ、心を強く―… 私はうなずきながらみゆきさんに言われた言葉を何度も何度も繰り返していた ― 「ゆーちゃん、みなみちゃん、こんちゃ~!」 みゆきさんの家の前にはみゆきさん・うーちゃん・しんぱてぃ、そして峰岸先輩を除く7人が集まっていた 「…峰岸先輩はどこに?」 「峰岸はみゆきが電話で「来なくていい」って言ったらしいのよ」 「ったく、何であやのだけなんだろーな」 「皆さん、ようこそ高良家へ!」 私達は大広間へと通された テーブルには料理という料理がずらっと並んでいる 「まぁ……ようこそって言っても何回も来てるんだけどな…」 柊先輩が凄い顔をして愚痴る 「皆さん思い思いの服装でよく来て下さいました、特にこなたさん! 素敵です!!スカート!!!だばだはだばだばだばだばばばばばばばばばばば」 「ゆきちゃん、すごーい滝みたいだよ~!」 いきなりみゆきさんは鼻血を噴き出し、よろけた …そうか、「特に―」は泉先輩のことだったのか… 『みゆきお姉さま、大丈夫ですか?』 『今、変わりの血液パック持って来ますね!』 うーちゃんと…柊先輩似の人がみゆきさんを介抱する 「ちょっ!かがみんが2人!?」 『あ、皆さま初めまして、わたしは高良家専属のヒューマノイド、〈TRMS-02 かがー=みん〉です、よろしくお願いします』 とかがー=みんさんは自己紹介した 「つ~~~…だから行きたく無かったのよ」 「あー!もしかしてかがみんこのこと隠してたからあんなに怒ってたんだ~」 泉先輩は遊び道具を見つけた子供のような顔をする 「…そうよ……悪かったわね!」 「ぐふふ~~」 「その笑い方やめいっ!」 「ぐへへ~~」 「だからやめいっつうに!」 「おぉ!二人のラヴラヴカップルの前に突如現われた恋人似の女っスか~!これはなかなか…」 「ふム、萌え~ト燃えデスね!」 「……いや、燃えはどうかと思うっスよ?」 「 もえ 」その言葉を聞いたとき私は寒気がした 大丈夫、大丈夫だ…心を強く…持つ、心を強く… 私は辺りを見回した、どうやらあの女はいな― っ♪- …!?! どこからかあの女の…? 私は辺りを見回した、しかしあの女の姿は見えない 「ゆたか?…今声が聞こえなかった?、、、笑い声みたいな…」 「笑い声?、こなたお姉ちゃんの?」 …ただの聞き間違い…なのかな? 「この料理ってみんちゃんが作ったの?すご~い!」 『はい!メイド長兼料理長ですから』 「むぅ…かがみん似なのに料理が美味しいのはいったい何事」 「おお!これは1歩リードっスね!」 「さテサて、本妻はドウでるデスか~!」 「…どうもしないわよ、というかあんたら少し黙れ」 「しっかしここの料理すげーうめーな!ゆうき!」 『ええ、私、みんお姉さんの料理が大好きなんです』 「こんなうめーもん毎日食ってんのか?!…このブルジョアめ!」 『ぶ…ブル?』 「みなみちゃん…どうしたの?」 私はみんなが盛り上がっているときも気が気でなかった あの女の視線を感じているからだ 「ねぇ、みなみちゃん」 どこ?…どこなの?…どこから私を見てるの!? 「…みなみちゃん?」 四方八方から視線を感じる、、無視しろという方が無理な話だ どこ…どこなの?…もう止めて…… 「みなみちゃん!」 「…っ黙って!」 そう言ったあと、私はゆたかに暴言を吐いてしまったということに気付いた 「…ごめん」 「え、うん…」 おかしい…今日の私、どうかしてる… 深呼吸しよう、落ち着こう…落ち着くんだ……とりあえず外に出よう… 「さぁ、メインイベントですっ、今日は彼女を紹介するためと言っても過言では―」 みゆきさんの言葉を最後まで聞かずに私は庭に出ようとしたときまた、あの声が聞こえた "どこへ行くの?"- …っまた― その言葉と同時に私の足が、体が金縛りにあったかのように動かなくなる え?、なっ… 「さぁ登場しなさい、もえ」 動け!!…動いて…私の体!…どうして?! 『皆さん、初めまして!私は<TRMS-027 さくら>って言うの、よろしくね♪』 「よろしく~!」 と言っているのは泉先輩だ ふと、私の体が動くようになっていることに気付く 私はみゆきさんの話の中に出てきた "そしてある程度は相手の行動も操れますし…" という言葉を思い出す ―まさか…これもあの女が… 「さくらちゃんいい子じゃん!も~、みゆきさんの話を聞いてwktkしてたのに損したよ~」 「…あんたその損の仕方は違うと思うぞ」 さくらはみんなに握手と自己紹介をして回っている 『今後ともよろしくね♪ひよポン!』 「あ、ハイっス……ひよポン?」 あいつはにこやかな笑顔と可愛らしい言葉を使っている どういう…何で…私の部屋の時のあいつは何だった…の? 『さて…』 あいつはその言葉と同時に私を見て、近付いてくる ―――ぞくっ! そんな何気ないことなのに私の身体には全身を刀で斬り刻まれた様な感覚、、強烈な寒気が襲ってきた 『よろしくね♪…みなみ?』 そう言いながらあいつは笑顔で手を伸ばしてくる ばちんっ!! 「さ、触らないでっ!」 私はその手を払い退けてしまった 『ひっ、あっぁ…』 さくらはそのせいかよろけてその場で転ぶ 「みなみ…ちゃん?」 「…え?」 私は会場が静かになっていることに気付いた ―そう、みんなの視線が自分に向けられていることに しばらくして泉先輩達が口を開いた 「む、むむぅ?…これは三角関係の始まりですかな?」 …違う、、そうじゃ… 「みなみちゃん、いくらなんでもやり過ぎなんじゃない?」 「私もそう思う」 …私は何もしていないのに! 「相手がなんもしてねーのにそれはねーんじゃねーの?」 違うっ…あいつが先に私に― 「おお~!早くも嫁戦争勃発っスね!うほぉっ燃える展開っス!!」 「ふぅむ、、これハ妄想ノしがいガありマスね~」 違うっ!…違う……そんなことじゃ… ゆたかなら…ゆたかなら分かって― 「―みなみちゃん」 ほら!ゆたかは― 「…なんでこんなことしたの?」 「ち、違っ…」 ゆたかに……ゆたかにも分かって…貰えなかった 「わ、私はっ―」 その先の言葉に詰まる 「…………っ」 …どう説明すればいいのだろう 私はあいつに犯されかけた? あいつは私とゆたかを別れさせようとしている? あいつの声が聞こえた? 悪寒がしたから手を払いのけた? 誰がそんなコトを信じるんだろう、、どう言っても言い訳にしかならない 「まぁまぁ、そんなこともあるよぉ~」 と言う普段どおり柔らかに話すつかさ先輩 …そ…そんなこと!? 私のここ何日かの苦しみは[そんなこと]なのッ?! 私はさくらの方を見る、、あいつは口元を手で抑えていた …あいつは笑っているのだろう これであいつに向かって行ったら…あいつの思うツボだ っ…私は………私はどう…行動すればいいの? ― ―― 「く…ぷ…くく…ふ…っっっ…」 可笑しくて笑みがこぼれてくる …なぜかって? あまりにも予想通りだから、かな あぁ、、今ここで声を出して笑いたい 狂ったように、こいつらが引くくらいに盛大に …でもいけない、まだ笑うのは先の話だ…堪えないとね 溜めて溜めて、溜めた先には極上の肉に仕上がっているだろうから…だからもう少し― 「もえ、大丈夫ですか?」 みゆきお姉さまが手を差し出してくる …いつまで私をその名前で呼ぶ気なんだこの女 『大丈夫です♪、、もう部屋に戻ります』 「な!?、このパーティはあなたがしてと頼んだから―」 みゆきお姉さまの言葉を無視して私は部屋を出る そもそもこんなパーティなんかどうでもいい、目的はもう果たしたのだから さて―… コレカラドウヤッテ追イ詰メヨウカ?
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― ―― 1年D組にて それは私がみゆきさんにさくらのことを聞いた次の日のことだった 『…え~…「皆さん今日は私の家でパーティです」…だそうです』 『「「「「…え?」」」」』 コワレルセカイ★2\高良家に行こう!2//Party 「なんでまた?」 『…しんぱてぃも初めて聞いたんだけど』 『……分かりません、、ただ…』 「たダ?」 『…「全員参加です、来なかった人は・・・ですよ?」ということ、、です』 うーちゃんはみゆきさんの声色を真似て喋った 「…強制参加っスか」 『…すいません』 「高良先輩のお家か~楽しみだね~」 「う、うん」 ………みゆきさんの家、か あの女―さくらもいるんだろうか…出来れば…行きたくない、、でも強制参加なのか …………しかたない、、、のか? 「でも、うーちゃんのきょうだいが見れるからよしとするっス!」 「フゥム…まァ確かニ、、コナタからの話ジャ妄想仕切れナイですしネ」 「私は犬が気になるっスね!」 『いや、大兄さん口調悪いよ?』 「だがそれがいいっス!!」 「あと小神あきらさんのもいるんスよね?」 『うん、そうだよ』 「どうカしまシタ、ミナミ?、さっきカラずっと黙っテマスね」 「な…何でもないから、何でも…」 ― ―― 3年B組にて 「~ということなのですが皆さん来て頂けますか?」 「…いやそれ…なんか納得行かないんだけど」 かがみんがみゆきさんに食らいついた 「何がです?」 「毎回毎回集まるのがよ!」 「…毎回というと?」 「今月どれだけ集まったと思うのよ?」 「2~3回ぐらいでしょう?」 「まぁまぁ、かがみんやよいではないかよいではないか」 私はかがみんをなだめる 「うるせー!てか何だその口調!」 …何でこんなに怒ってるんだろう 「ただ遊ぶとかだったらいいの!…でもみゆきの場合は新ロボのお披露目~とかパ~ティ~とかじゃない」 「…別に来なかったら…それでもいいんですよ?」 というみゆきさんの眼鏡は怪しげに光って見える 毎度毎度光ってるような……怪しげに光らせる角度とかあるのかな? 「ゆきちゃんのお家また行って見たかったんだ~!」 「ありがとうごさいます、つかささん、、大好きです!ホントに…」 「ふぇ?!、、そんなぁ…ゆきちゃん……恥ずかしいよぉ…」 「ご心配なく、私が好きなのは―…」 そう言ってみゆきさんは私の方を見る 「え?、、なに?」 なんでか、かがみんも見てるし… 「…何でみんなして私を見るのさ」 ― ―― 3年C組にて 私は今、ついさっきのみゆきのことを日下部と峰岸に伝えようとしているところだ 「ふーん、なら行くしかねーんじゃねぇの?」 これが私の話を聞いた日下部の答え、割とどうでもいいらしい 「な、あやの!」 「う、うん…そうね…」 峰岸は何か迷っているみたいだ 「……完成予定より早くなったのかしら…」 峰岸がつぶやく 「何だ完成って?」 「べべべべべべべべべべべべべべべべべべべべべ」 「峰岸…?」 「…あやの?」 峰岸が壊れた 「ちょ…峰岸!落ち着いて!」 「べべべべべべべべべべべべべべ別つに…」 「そ、そうだって!深呼吸!深呼吸!だってヴぁ!」 一時したら峰岸は落ち着いた 本人は「別に何でもないから」 と言いたかったみたいだけど……余計に気になるぞ… だけど日下部と話し合って理由は聞かないことにした またあんなことになったら困るし ― ―― そうこうしてるうちに学校が終わり 私はゆたかと一緒に家に手を繋いで帰った みゆきさん曰く 「一旦帰ってから来てください、皆さんの私服が見たいんです、、特に―…」 …と言うことらしい「特に―…」の部分は聞き取れなかったけど大したことじゃないんだろう …電車とバスでくる先輩達は大変なんだろうな 「みなみちゃん、何を考えてるの?」 「…みんな一旦帰ってから来るのって大変なんだろうな…って」 「そうだねぇ…なんだか私悪いことしてるみたいだよ…」 ゆたかはしゅんとする、、ゆたかには悪いけどこの表情がグッとくる 「…別にいい、ゆたかは今、私と暮らしてるんだから」 「…うん、そうだね!」 私は、コロコロと変わるゆたかの表情が好きだ ゆたかのその声も ゆたかの顔も、その性格も ゆたかの未熟な身体も、何もかも 誰にも…誰にも渡したくはない ―いきなり現われたあの女にも、、誰にも― 「あ、こなたお姉ちゃんだ!」 ゆたかが窓の方を指差す 見ると泉先輩達がみゆきさんの家の前に集まり始めていた 「みなみちゃん、行こっ!」 …つ、心を…強く持つ、心を強く―… 私はうなずきながらみゆきさんに言われた言葉を何度も何度も繰り返していた ― 「ゆーちゃん、みなみちゃん、こんちゃ~!」 みゆきさんの家の前にはみゆきさん・うーちゃん・しんぱてぃ、そして峰岸先輩を除く7人が集まっていた 「…峰岸先輩はどこに?」 「峰岸はみゆきが電話で「来なくていい」って言ったらしいのよ」 「ったく、何であやのだけなんだろーな」 「皆さん、ようこそ高良家へ!」 私達は大広間へと通された テーブルには料理という料理がずらっと並んでいる 「まぁ……ようこそって言っても何回も来てるんだけどな…」 柊先輩が凄い顔をして愚痴る 「皆さん思い思いの服装でよく来て下さいました、特にこなたさん! 素敵です!!スカート!!!だばだはだばだばだばだばばばばばばばばばばば」 「ゆきちゃん、すごーい滝みたいだよ~!」 いきなりみゆきさんは鼻血を噴き出し、よろけた …そうか、「特に―」は泉先輩のことだったのか… 『みゆきお姉さま、大丈夫ですか?』 『今、変わりの血液パック持って来ますね!』 うーちゃんと…柊先輩似の人がみゆきさんを介抱する 「ちょっ!かがみんが2人!?」 『あ、皆さま初めまして、わたしは高良家専属のヒューマノイド、〈TRMS-02 かがー=みん〉です、よろしくお願いします』 とかがー=みんさんは自己紹介した 「つ~~~…だから行きたく無かったのよ」 「あー!もしかしてかがみんこのこと隠してたからあんなに怒ってたんだ~」 泉先輩は遊び道具を見つけた子供のような顔をする 「…そうよ……悪かったわね!」 「ぐふふ~~」 「その笑い方やめいっ!」 「ぐへへ~~」 「だからやめいっつうに!」 「おぉ!二人のラヴラヴカップルの前に突如現われた恋人似の女っスか~!これはなかなか…」 「ふム、萌え~ト燃えデスね!」 「……いや、燃えはどうかと思うっスよ?」 「 もえ 」その言葉を聞いたとき私は寒気がした 大丈夫、大丈夫だ…心を強く…持つ、心を強く… 私は辺りを見回した、どうやらあの女はいな― っ♪- …!?! どこからかあの女の…? 私は辺りを見回した、しかしあの女の姿は見えない 「ゆたか?…今声が聞こえなかった?、、、笑い声みたいな…」 「笑い声?、こなたお姉ちゃんの?」 …ただの聞き間違い…なのかな? 「この料理ってみんちゃんが作ったの?すご~い!」 『はい!メイド長兼料理長ですから』 「むぅ…かがみん似なのに料理が美味しいのはいったい何事」 「おお!これは1歩リードっスね!」 「さテサて、本妻はドウでるデスか~!」 「…どうもしないわよ、というかあんたら少し黙れ」 「しっかしここの料理すげーうめーな!ゆうき!」 『ええ、私、みんお姉さんの料理が大好きなんです』 「こんなうめーもん毎日食ってんのか?!…このブルジョアめ!」 『ぶ…ブル?』 「みなみちゃん…どうしたの?」 私はみんなが盛り上がっているときも気が気でなかった あの女の視線を感じているからだ 「ねぇ、みなみちゃん」 どこ?…どこなの?…どこから私を見てるの!? 「…みなみちゃん?」 四方八方から視線を感じる、、無視しろという方が無理な話だ どこ…どこなの?…もう止めて…… 「みなみちゃん!」 「…っ黙って!」 そう言ったあと、私はゆたかに暴言を吐いてしまったということに気付いた 「…ごめん」 「え、うん…」 おかしい…今日の私、どうかしてる… 深呼吸しよう、落ち着こう…落ち着くんだ……とりあえず外に出よう… 「さぁ、メインイベントですっ、今日は彼女を紹介するためと言っても過言では―」 みゆきさんの言葉を最後まで聞かずに私は庭に出ようとしたときまた、あの声が聞こえた "どこへ行くの?"- …っまた― その言葉と同時に私の足が、体が金縛りにあったかのように動かなくなる え?、なっ… 「さぁ登場しなさい、もえ」 動け!!…動いて…私の体!…どうして?! 『皆さん、初めまして!私は<TRMS-027 さくら>って言うの、よろしくね♪』 「よろしく~!」 と言っているのは泉先輩だ ふと、私の体が動くようになっていることに気付く 私はみゆきさんの話の中に出てきた "そしてある程度は相手の行動も操れますし…" という言葉を思い出す ―まさか…これもあの女が… 「さくらちゃんいい子じゃん!も~、みゆきさんの話を聞いてwktkしてたのに損したよ~」 「…あんたその損の仕方は違うと思うぞ」 さくらはみんなに握手と自己紹介をして回っている 『今後ともよろしくね♪ひよポン!』 「あ、ハイっス……ひよポン?」 あいつはにこやかな笑顔と可愛らしい言葉を使っている どういう…何で…私の部屋の時のあいつは何だった…の? 『さて…』 あいつはその言葉と同時に私を見て、近付いてくる ―――ぞくっ! そんな何気ないことなのに私の身体には全身を刀で斬り刻まれた様な感覚、、強烈な寒気が襲ってきた 『よろしくね♪…みなみ?』 そう言いながらあいつは笑顔で手を伸ばしてくる ばちんっ!! 「さ、触らないでっ!」 私はその手を払い退けてしまった 『ひっ、あっぁ…』 さくらはそのせいかよろけてその場で転ぶ 「みなみ…ちゃん?」 「…え?」 私は会場が静かになっていることに気付いた ―そう、みんなの視線が自分に向けられていることに しばらくして泉先輩達が口を開いた 「む、むむぅ?…これは三角関係の始まりですかな?」 …違う、、そうじゃ… 「みなみちゃん、いくらなんでもやり過ぎなんじゃない?」 「私もそう思う」 …私は何もしていないのに! 「相手がなんもしてねーのにそれはねーんじゃねーの?」 違うっ…あいつが先に私に― 「おお~!早くも嫁戦争勃発っスね!うほぉっ燃える展開っス!!」 「ふぅむ、、これハ妄想ノしがいガありマスね~」 違うっ!…違う……そんなことじゃ… ゆたかなら…ゆたかなら分かって― 「―みなみちゃん」 ほら!ゆたかは― 「…なんでこんなことしたの?」 「ち、違っ…」 ゆたかに……ゆたかにも分かって…貰えなかった 「わ、私はっ―」 その先の言葉に詰まる 「…………っ」 …どう説明すればいいのだろう 私はあいつに犯されかけた? あいつは私とゆたかを別れさせようとしている? あいつの声が聞こえた? 悪寒がしたから手を払いのけた? 誰がそんなコトを信じるんだろう、、どう言っても言い訳にしかならない 「まぁまぁ、そんなこともあるよぉ~」 と言う普段どおり柔らかに話すつかさ先輩 …そ…そんなこと!? 私のここ何日かの苦しみは[そんなこと]なのッ?! 私はさくらの方を見る、、あいつは口元を手で抑えていた …あいつは笑っているのだろう これであいつに向かって行ったら…あいつの思うツボだ っ…私は………私はどう…行動すればいいの? ― ―― 「く…ぷ…くく…ふ…っっっ…」 可笑しくて笑みがこぼれてくる …なぜかって? あまりにも予想通りだから、かな あぁ、、今ここで声を出して笑いたい 狂ったように、こいつらが引くくらいに盛大に …でもいけない、まだ笑うのは先の話だ…堪えないとね 溜めて溜めて、溜めた先には極上の肉に仕上がっているだろうから…だからもう少し― 「もえ、大丈夫ですか?」 みゆきお姉さまが手を差し出してくる …いつまで私をその名前で呼ぶ気なんだこの女 『大丈夫です♪、、もう部屋に戻ります』 「な!?、このパーティはあなたがしてと頼んだから―」 みゆきお姉さまの言葉を無視して私は部屋を出る そもそもこんなパーティなんかどうでもいい、目的はもう果たしたのだから さて―… コレカラドウヤッテ追イ詰メヨウカ? 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https://w.atwiki.jp/nicoworld/pages/227.html
概要 RPGツクール2000で作られているゲーム。 版権・オリジナルを含め、数多くのキャラクターが活躍する。 マイリストには、「『2525年,全人類はニコニコ動画に支配されました。』 そんな無茶な世界での物語。」と書かれている。 作者 智マル(ともまる)氏。ネタの幅広さとストーリー構成に定評あり。 稀にニコニコワールド中に出てくる(第十一幕、第十七幕)。 お気に入りは美希だがGACKT様も好きなようである。 作者公式ブログは→http //tomomalu.blog44.fc2.com/ 補足(元ネタ) (応援スレ 623氏の記述より、一部改編。問題があれば削除願います) 『ニコニコワールド』の名称は『コナミワイワイワールド』(KONAMI)が ベースになっている可能性がある。以下、2作の類似点を挙げると 1 主人公2人の位置づけ コナミマン→にこたろう コナミレディ→アレ子 にこたろうの正式名称は「ニコニコマン」 コナミレディは博士によって作られたアンドロイドである。 2 ストーリーの大筋 コナミ→コナミマン&レディが各世界(江戸、港町等)に行き、 コナミゲームのキャラである仲間を助け、最終的には悪の科学者と戦う。 ニコニコ→にこたろう&アレ子が各動画に行き、電波塔を破壊しつつ、 ニコニコの有名キャラを仲間に加えつつ黒幕を追う。 ニコニコの方は仲間を増やすことは本来の目的ではなく 偶発的なものとして描かれている点で異なる。 3 研究所の配置 ここは完全に一致。 左ゲート=博士の研究所 中央ゲート→各世界への転送 右ゲート→最初は入れない コナミでは右ゲートは仲間が揃った後に戦闘機が完成し シューティングステージに行くことができた。 関連動画 ニコニコワールドPV 作者が暇を見て作ったキチガイゲーム(『チャージマン研!』的な意味で) 関連商品 ニコニコワールド・携帯タグ待ちうけ ※たぶん作者の人とは一切関係ありません http //ichiba.nicovideo.jp/item/dw951072 その他 ニコニコワールド zoome転載先
https://w.atwiki.jp/nuramagotcg/pages/111.html
カード番号:B01-55 C カード名 :犬鳳凰 サブタイトル:四国一のキレ者 コスト 0 百鬼夜行ポイント 0 キャラクタータイプ 百鬼 所属:四国妖怪 LV.1 1000/3 【吸収】(このカードがキャラクターカードゾーンから捨場に置かれた時、あなたの手札を1枚まで選んで、畏れカードゾーンに裏向きに置く。) このカードがキャラクターカードゾーンにから捨場に置かれた時、あなたの生命力を2増やす。 回復の効果を持ったカード。 コスト0なので、気軽に使いやすい。