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『ゆっくりショップのバイト』 18KB 愛で 観察 現代 独自設定 お願いします。 anko2611 ゲスゆっくり奮闘記1 anko2622 ゲスゆっくり奮闘記2 anko3414 ゲスゆっくり奮闘記3 anko3417 ゲスゆっくり奮闘記4 anko3456 れいむのゆん生 anko3458 まけいぬとゆっくり anko3461 ゆっくりに生まれて anko3484 ゆっくりブリーダー anko3489 休日とゆっくり anko3652 ドスについて anko3715 ゆっくりに餌を anko3729 はじめてのぎゃくたい anko3730 はじめてのしいく 「」ゆっくりの台詞 『』人間の台詞でお願いします 誤字脱字失礼します 虐待はないです AM9時。 『おはようございまっす』 『あー、おはよう』 俺はバイト先であるゆっくりショップ〔ゆーミン〕の従業員入り口を通り、事務所でPCと睨めっこをしている店長に声をかける。 返事を返してくれた40代のおっさんが店長、気さくな人だ。 『店長、なんかあったんすか?』 俺は事務所内の従業員ロッカーに荷物をしまいながら、店長に声をかける。 ロッカーを開けて、上着だけの制服を取り出す。 『いやなぁ、お前、先週、あれ? 先々週かに始まったドラマ知ってる?』 『ドラマっすか? えー、ちょっとわかんないっす、あー、制服そろそろ洗わないとな』 店長の言葉に返事をしながら、やや薄汚れた制服に袖を通す。 『毎週持ち帰れって言ってるだろ? あー、いいや、それでさ、始まったドラマでさぁ、ヒロインだかがさぁ だじぇまりちゃ飼ってるらしいーんだよなぁ』 『あー、そうなんすか』 『それでさー、予約一杯来たんだけどさ、そんとき俺そんなん知らなくて片っ端から受けちまった訳よ』 店長が何を言わんとしているのかを理解して、俺は苦笑してしまう。 『それで、業者に発注したらどこも品薄ですって訳っすか?』 『そー、そーなんよぉ、やばいよね、これ』 店長は大きく溜息をつくと、椅子をずらして俺にPCの画面を見せる。 そこには予約待ちの大量のお客さんの名前が並んでいた。 以前ならだじぇまりちゃなんて虐待用入荷くらいのもんだったのに、ドラマ人気で火がつくとは思いもしなかった。 しかも人気上昇も知らずに予約を受けてしまって、まったく供給が間に合っていない。 店長は額に手を当てて、天井を仰ぎ見る。 『いつもウチに卸してくれるブリーダーの女の子いるじゃん?』 『あー、あのおっぱいの』 言われて思い出す、20代前半くらいのおっぱいの大きなブリーダーの女の子を。 彼女の育てるゆっくりは結構評判が良くて、そろそろ専属を結ぼうかと店長が悩んでいた。 『そー、おっぱい、そのおっぱいがさ、5匹明日入れてくれるって話なんだけど、全然足りないんだよなぁ』 嘆きながら、色々な業者にメールを送っている店長は随分疲れているらしかった。 大変だとは思うけど、そこの辺りはバイトである俺には計り知れない話であるので、適度に愚痴を聞いてから店の方に向かう。 『あー、とりあえずさ、繁殖用に銅のまりさ二匹持って着といて~』 『了解っす』 店長の声を背中に聞きながら、まだ開店していない店内に様々な餌や、道具を乗せたカートを押しながら向かう。 シャッターを下ろしているので薄暗い店内に電気をつける。 店内は横長に広く、その壁に所狭しとゆっくりの入ったケースや、飼育道具が置かれている。 ざっと説明すると 事務所へ レジ 希少種 希少種 銀バッチ 訳ありゆっくり 生餌 バッチ無し 通路→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→ 入り口 金バッチ 金バッチ 飼育グッズ 捕食種 銅バッチ 銅バッチ こんな感じである。 入り口付近には目玉となる金クラスのゆっくりに希少種がいて、奥にいけばいくほどランクが下がっていく。 世話、というより整備をするのも、入り口から奥にの順番が基本だ。 まずは入り口直ぐに置かれている金のコーナーに向かう。 非防音の透明な60センチ四方の箱に、軟らかいマットが敷かれ、中には軟らかい素材で作られたクッションや玩具が置かれているケース。 それらの過ごしやすいケースはいくつか並んでいる。 その中には金色のバッチをつけたゆっくりたちが1箱に1匹づつ眠っている。 今いる金ゆっくりは、れいむ×2 ちぇん×1 ぱちゅりー×1の計四匹。 だじぇまりちゃの人気に肖ってか、金まりさは3匹いたのが全部売れたらしい。 なので、金バッジコーナーは少し寂しい様相を見せている。 『ほーら、ご飯の時間だぞー』 「ゆ?」「ゆゆ!?「むきゅ!」 俺の声に反応してゆっくりたちが即座に起きる。 起きて直ぐに俺に挨拶と、感謝の言葉をそれぞれ心地よい程度の音量で言ってくる。 それを適当に聞き流しながら、餌皿にカートに乗せた業務用のゆっくりフードと、少し砂を混ぜて味を落とした水を、犬や猫の給水ボトルのような物に注いで箱を締める。 確認はしないけど、金ゆっくりたちは食べ散らかすことも叫ぶこともしないで、もそもそと食事を始めている。 そして次に希少種コーナー。 希少種は1年ほど前に、大ブームが起きた。 芸能人がこぞって高価な希少種ゆっくりを買って、それに煽られる形でどんどん売れていった。 今ではブームは下火だけれど、希少種ゆっくりを飼っているというのがある種のステータスのようにもなっている。 格言う俺の実家でも、母がさなえを飼い出したと言っていた。 何でも、好きな俳優が飼っていたとかで、実に単純な母親だと俺は内心溜息をついた。 ……今度久しぶりに実家に帰ってみようか、間違った飼育をしているかも知れないし。 そんなことを考えながら、金ゆっくりの物よりも若干大きめで中にそれぞれのゆっくりに適した道具の置かれている希少種のケースを覗く。 現在ウチの店にいる希少種は全部で3種5匹。 ウチでM種希少種を取り扱っている。 説明を入れさせて貰えば、M種とは通称「MORIYA」種と言われる希少種カテゴリで。 かなこ すわこ さなえ がこの分類に入る。 希少種は広く知られているように知能が高い、それ故に我慢が出来てしまうゆっくりなんだ。 いくら希少種と言えどゆっくり、自分の知らないゆっくりと一緒に並べられるとどうにも落ち着かなく、ストレスを感じてしまうらしい。 だから、希少種ゆっくりはそれぞれのカテゴリーの中で揃えて販売するのが基本になっている。 他にもカテゴリはK(KOUMA)種のさくや、めーりん、れみりゃ、ふらん。 E(EIYA)種のてるよふ、えーりん、うどんげ、てゐ等。 いくつかの種別に分かれていて、どんな繋がりがあるのかは俺は知らないけど、その種別に集めておくととてもゆっくりしてくれるのだ。 だから、ウチの店ではM種のかなこ×2、すわこ、さなえ×2を販売している。 これが売り切れたら、次は最近人気のS(SEIREN)種と呼ばれる、びゃくれんや、むらさを仕入れようかと店長は悩んでいた。 『っと、やり過ぎたか……』 考えごとをしていたら、さなえの餌皿に普段より多めに入れてしまった。 しかし、まぁ誤差の範囲として戻すことはしないで次のコーナーに向かうことにする。 次は銀バッチ、ではなく店の奥のバッチなしコーナーに向かう。 銅バッチコーナーを通ると、何やらケースの中でゆっくりが暴れてこちらに何かを訴えていたが、ここのケースは防音になっているので無視。 金や希少種のケースは防音ではない、あいつらは客と会話できるレベルだから。 俺は早足で、ゆっくりがギリギリ一匹入るようなケースがコインロッカーのように並ぶ銅バッチコーナーを抜けて。 店の一番奥にある、1mほどの大きな防音ケースの蓋をあける。 そこには赤ゆっくりから子ゆっくりが数えるのも嫌になるほど寝ていた。 そこいら中にうんうんしーしーがされていて、何匹か死んでいる。 俺はその死骸を取り除き、四方に分けられた皿に、残飯みたいなどろどろのゆっくりフードを流し込み、適当に10匹ほどカートに乗せる。 10匹は何やら騒いで、喚いているが無視してカートを反転させる。 そして捕食種のコーナーに向かう。 捕食種を前にするとさっきまで「かいゆっくりになれたよ!」「これきゃらは まりしゃのじだいなのじぇ!」「やっとありすのかちにきづいたのね!」とか叫んでいたピンポン玉饅頭共が震え上がって、隅に寄っていた。 『てゆーか、だじぇまりちゃいるし……』 一匹のまりちゃを弾いて、残りのゆっくりを掴み。 大きな天井まで届きそうな巨大ケースの、横を開きそこに放り込む。 この捕食種ケースはちょっとした目玉で、優雅にそらを飛ぶ姿や、餌の時間帯に来れば捕食の姿も見れる客寄せ装置だ。 中にはれみりゃ×2、子れみりゃ×3、フラン×1、子ふらん×2が入っている。 全員で喧嘩することなく餌ゆっくりを食べていた。 俺はしばしその姿で癒されてから、銀バッチコーナーに向かう。 だじぇまりちゃは餡子を吐いて痙攣したいたので、口に押し戻してラムネを口にぶち込んで置いた。 銀バッチコーナーに向かうと、30センチ四方程度の狭いケースに入れられた基本種ゆっくりたたちが、ガクガク震えていた。 まぁ、当たり前に目の前で赤ゆっくり子ゆっくりが捕食されたのを見ていたのだから当たり前だ。 捕食種コーナーを店の入り口、金バッチたちから離してあるのは、ストレスを与えない為と、銀や銅、訳ありゆっくりたちに自分たちの立場を教え込む為でもある。 それでも銅辺りには効果は薄いんだけれど、銀にはかなりの効果がある。 銀バッチたちは狭いケース内で縮こまり、涙を流して俺を見ていた。 こいつらのケースは防音ではなく、消音なので耳を傾ければ「れ、れいむはいいこだよ、れいむはいいこだよ」「まりさはおいしくないよ、おねがいだよ、たべないでね」など許しを請う声が聞こえてきた。 金の10分の1程度の値段とは言え、こいつらがある種店のメイン商品なので捕食種の餌にするなんて勿体無いことはしない。 『何より、こんなデカイのまずいからなぁ、食わせられないよ』 呟きながら、ケースを開けて、餌皿にゆっくりフードを適量放り込み、ついでにケースに張られた最終販売日を確認しながら歩く。 金や希少種には基本的に販売期間はないけれど、銀以下には明確に期間が決められていた。 大体銀バッチは生後2ヶ月前後の亜成体で店に卸される、そこから20日ほどで成体になっていき、そこから更に5日がリミットだ。 成体になってしまった銀バッチは業者仕入れのゆっくりならば、ゆっくりフードを作る会社に一匹百数円で買い取ってもらい。 ブリーダー卸のゆっくりならば、そのままブリーダーに返却だ。 業者と、ブリーダーの扱いは微妙に違っていて、そこがまた面倒なんだけれど、その手の手続きは店長や先輩たちがやっているので俺は関係ない。 銀の奴らに餌が行き渡り、期間の終わりが近いゆっくりに発破をかけてから次は銅バッチのコーナーに向かう。 ここは、もうカオスゾーンだ。 さっき書いたように、ゆっくりがギリギリ一匹はいる」サイズのケースが、コインロッカーのように並び、防音ケースの中でゆっくりがこちらを見て何かを叫んでいる。 笑顔のものも入れば、憤怒の表情もいて、泣いてるゆっくりもいる。 銅バッチゆっくり、ほぼ間違いなくまともな飼われ方をしないゆっくりたちだ。 値段も実に安く小学生のお小遣いでも余裕で買える。 まともな躾もされていない、業者卸のゆっくりたちだ。 『はぁ、めんど……』 俺は上から順に箱をあけて、一掴みづつゆっくりフードを投げ込む。 「れいぶをゆっぐ――」 『次ー』 「どぼじでまり――」 『次ー』 「あのクソちぇんの――」 『次ー』 蓋を開ける度に雑音が響くので、心を閉じて作業しないと精神衛生上良くない。 無心で餌の供給を済ませ、次は訳ありゆっくりコーナーだ。 ここは、お飾りがかけたり、返品されたゆっくりだったり、はたまた家族セットだたったりが売られている。 ケースは勿論防音、しかし家族セットからは頭の中が花畑な会話が聞こえてきそうだし。 返品された銀まりさからは哀愁が漂ってくる。 それらに餌を皿に流し込んだら、次は生餌コーナー。 捕食種や、最近では蛇にもあげたりする人もいる赤ゆっくり子ゆっくりたち。 バッチなしコーナーのように大きなケースではなく、底の浅い50センチほどのケースに、れいむなられいむ、まりさならまりさ、ちぇんならちぇんのように種類別に分けて入れられている。 ケースに餌をばら撒いて、横に置かれた買うときに使う使い捨て手袋とビニール袋がしっかりあるか確かめて、再び金、希少種コーナーに戻る。 そこで、礼を聞きながらしっかり決められたところでしてある、うんうん等を片付ける。 これで俺の朝の仕事は終わりだ。 『っと、銅のまりさ持ってくるんだっけ』 事務所にカートを持っていこうとして、店長の言葉を思い出す。 小走りで銅コーナーに戻り、特に考えもせずまりさ二匹のお下げを掴んで戻る。 『店長、まりさ二匹持ってきましたよ、あ、あとバッチなしにだじぇまりちゃいたっす』 『あー、ありが、え? マジで!? いた!?』 コーヒー飲んで一服していた店長は椅子から立ち上がり、近付いてくる。 俺はカートに乗せといた餌になる寸前だったまりちゃを掴み上げて、ゆぴゆぴ寝ているそいつにデコピンかます。 「ゆぎぃ!? い、いっちゃいのじぇぇぇええ!! なにしゅるのじぇ!!」 『ほら、これ』 『おぉおおお!! よくやったぁああ、今度飯奢るよ、ありがとぉぉおお!!』 店長は小躍りしながらだじぇまりちゃを掴んで、電話を手に取り、何やら話し出した。 俺はとりあえず、さっきからお下げを掴まれているからか、暴れている銅まりさを繁殖室に運び込み、空いてる横長の防音ケースにぶち込む。 『ふぅぅ、こんなとこか……さて、そろそろ店あけるか』 電話してる店長を横目で見て、事務所の壁にかけられた鍵を持って入り口に向かう。 シャッターの鍵を開けて、一気に持ち上げる。 そして店長お手製の看板を店の外に置いて大きく伸びをしていると。 『やっと開いた開いた、あ、君、ゆっくりフードある? こー、紫の髪のゆっくりが食べるやつなんだけど』 いきなり50前後のおじさんに声をかけられた。 手にはコンビニの袋を持っていた。 『あ、いらっしゃいませ……えっと、紫ってことはぱちゅりー、ですよね?』 どうやらお客さんらしいので、対応をする。 『あー、確か、そんな感じだったかなぁ? 娘が飼い始めたんだけど、私は興味が無くてね、それでさっき散歩してたら電話があってね、買ってこいって言われて、コンビニにないけど、ここならあるって聞いたから』 どうやら娘さんに頼まれたらしい。 この手のお客さんは少し面倒なので、慎重に対応することにする。 『では、こちらにどうぞー』 まずは店内に招き入れて、ゆっくりの飼育グッズ、そこのゆっくりフードの置かれたコーナーに連れて行く。 お客さんを確認して、金ゆっくり希少種たちが笑顔の挨拶で出迎える。 そしてゆっくフードコーナーに、そこには、たかがゆっくりにこんなに必要かと思えるほど、様々な種類のゆっくりフードが置かれていた。 乾燥タイプ、固形タイプ、生缶詰タイプ、液体タイプ、赤ゆっくり用、子ゆっくり用、成体成り立て用。 などなど、他多数。 『えーっと……どれだったかなぁ』 俺はチラッと横目でお客さんを確認して、悩みこんでいるいるのを見てそこからそろそろ離れる。 『何かあったら気軽にお声をかけてください』 と、小さめの声で言いながら逃げる。 あそこで、俺に選んでくれなんて言われたら困るからだ。 さっきの通り、ゆっくりフードの種類は多岐に渡る。 それぞれがそれぞれの飼育ルールによって餌を決めている。 だから、下手なものを与えられない。 これで俺が選んだフードで何か問題があっては叶わない。 だったら自分で選んで貰いたいのだ。 レジに戻って、俺はつり銭確認、持ち帰り袋確認などをしながらお客さんを待つ。 このバイトを始めてもう結構長いので、常連客の来る日、時間などはそこそこ解る。 時計を見ながら、そっと思い出す。 『今日は日曜だから、そろそろあのお姉さんが銅辺りを買いに来るかな……っと、思ってたら来た』 『こんにちわー、ゆっくり買いにきたよ』 『あ、いらっしゃいませ』 爽やかなショートヘアを明るいオレンジに染めた、スレンダーなお姉さんがゆっくりを運ぶケース片手に元気な笑顔で来店した。 名前は知らないけど、ひそかに良いなぁと思ってる人だ。 お姉さんは金ゆっくり希少種に挨拶をすると、銅バッチコーナーに向かいしばらく迷ってから手を上げた。 『店員さーん、お願ぁい』 『はーい、少々お待ちください』 呼ばれて俺は早足で、蓋付の籠を持ってお姉さんの元に向かう。 お姉さん俺より年上だろうに、幼い仕草で『こっちこっち』と手招きをしてくる。 それにニヤケそうになりながら、向かう。 『えっと、今日はどれっすか?』 『このまりさと、ありす、うん、その二匹お願い♪』 俺は示された二匹を蓋付ケースに放り込み、ケースについていたバーコードを取ってレジに向かう。 『これと、これ、ですね……ケースはそれで良いんすよね?』 『うん、お願い』 バーコードを通してから、お姉さんが持ってきた自前のケースに二匹を移す。 飼いゆっくりに慣れたと騒ぎ、金銀、そして同じ銅たちを見下す発現をする二匹に、金ゆっくりと希少種、そして期間間近のゆっくりたちは哀れみの視線を向ける。 そう、このお姉さんは――。 『それで今回はどんな虐待するんすか?』 『今回はねー、内緒♪ またブログアップするから見てよ』 虐待お姉さんなのだ。 自分でゆっくりを虐待して、それをブログで公表していて一部で大人気のお方だ。 俺もそのブログは欠かさずチェックしている。 まぁ、虐待趣味って訳じゃなくて、お姉さんは結構ラフな格好で虐待写真や動画をあげるので、それ目当てにだったりする。 大体覆面かぶっているけど、素顔を知っているので問題ない。 『えーっと、はい、じゃあ500円のお釣です』 レジを撃ち終わり、お釣を渡す。 『ありがと、じゃあ、また来るね』 手を振りながらさっていったお姉さんを見送ると、さっきのおじさんが安いゆっくりフードを抱えてやってきた。 『あぁ、これ頼むよ……たぶんこれだと思うんだけどなぁ』 『……袋入れますかー』 悩みに悩んだらしく、ブツブツ呟くおじさんを無視して作業する。 話を振られても困るからだ、ちゃっちゃか袋に詰め込み清算する。 返品の可能性も考えて、レシートもしっかり渡しておく。 『ありあっしたー』 雑に挨拶をして見送る。 そしてしばらくお客さんが来ないので、ゆっくり飼育コーナーに向かい商品を整理する。 日曜日と言えど、そんなにお客さんが来るような場所でもない。 まぁ、昼を過ぎればお子さん連れとか、子供着たりするけど俺は日曜日は昼上がりだ。 午前の間には、さっきのお姉さんのような常連や、夜になくなった飼育用品を買いに来る人くらいだ。 なので、飼育コーナーを適度に整理して、レジに戻る。 『あ、店長、銅まりさ飼育に入れといたんで後お願いしていっすか?』 レジに戻ると、店長が俺がやっとようにつり銭確認やらをしていた。 『あー、うん、わかったぁ……あれで上手くだじぇまりちゃ量産出来れば良いんだけどなぁ』 『躾とかは良いんですか?』 『そのあたりは追々かな、今はとりあえず数必要だし』 『そっすかぁ』 適当に返事をして、俺は店内を見回る。 ゆっくりショップ、客が来なければ暇で暇で仕方が無い。 『っと、そーだ銅が二匹売れて、まりさ二匹出したんだっけ』 俺は踵を返してレジに戻り、店長に声をかける。 『店長、お客さん来ないみたいなんで銅の空いたケース洗ってますね』 『よろしくー』 さっき餌やりに使ったのと同じタイプのカートを押して、銅バッチコーナーに向かう。 そして中身のないケース4つを取り出してカートに乗せる。 そのまま事務所に運び、そこを抜けて従業員出口から、倉庫に向かう。 倉庫近くの水道まで運んだら、ケースを洗う。 冷たい水に顔をしかめながら、柄付ブラシで念入りに何度も擦って、主にうんうんと、しーしーを洗い落とす。 ある程度綺麗になったら、蓋を開けて、逆さまにして、近くに設置された台に置いて店に戻る。 レジでは店長が資料を見ながら立っていた。 『お客さん着ました?』 『すっげぇ可愛い女の子が来て、しばらくかなこ見てから帰っていった、かなこ上げたら付き合ってくれるかな』 『何歳くらいっすか?』 『13歳くらい』 『店長、犯罪って知ってます?』 他愛のない会話をしながら、お客さんを待つ。 しばらくすると、一人の男性がやってきた。 これまた常連さんで、しかしさっきのお姉さんと違い無口な人だ。 こっちに軽く会釈をして、店の奥の生餌コーナーに向かい。 袋にれいむ5匹、ぱちゅりー5匹をきっかり詰め込んで持ってくる。 俺は「かいゆっくちになれちゃよ!」と叫ぶ饅頭たちを普通にレジに打ち込み、紙袋に詰める。 『ありがとうございましたー……捕食種でも飼ってるんですかねー』 背中を見送ってから店長に話しかける。 常連だけど、まったく話す事がないので良く解らない人だ。 『さぁなぁ、爬虫類かも知れないし、猫の玩具にする人いるらしいし』 『あー、聞いたことあります……普通に虐待かも知れないですしね』 お客さんの詮索は良くないのだろうけど、特に気にせず話を続ける。 『後はな、ここだけの話だぞ? あ、俺の実体験じゃないけどオナニーに使う人もいるらしいぞ?』 『え゛? 店長、いくら独身だからって』 『俺じゃないって! 聞いたな話だよ、ゆなほとかネットで聞かない?』 『あー、あれって都市伝説じゃないんですか?』 下らない会話をしていると、カップルが入店してきた。 一人もんどうし、目の前のカップルに理不尽な怒りを抱きながら、口をつむぐ。 どうやら、同棲を始めるにあたってゆっくりを飼おうという話になっているみたいだった。 奥にはいかないで、金と希少種コーナーをウロウロしている。 彼氏はゆっくりれいむを、彼女は早苗を欲しがっているらしい。 しかし両方は変えないので、相談をしているようだった。 そして最終的に彼女の『やっぱり犬にしよー』で、店を出ていった。 店長はアジ塩を撒いていた。 『おつかれさまです』 『おつっす』 『あ、おつかれーっす』 しばらくして俺の上がり時刻10分前に、女の子と男がバイト制服を着て、事務所から出てきた。 男は先輩で、女の子は入ったばっかりだ。 先輩がしばらく新人教育をするらしい。 俺にはその話は回ってこなかったが、特にどうとも思わないことにしてその日は少し早めにバイトをあがった。 帰る道すがら、這いずり野良ゆっくりを何匹かゆっくり用ゴミ箱に放り込んでおいた。 少し肌寒くなってきた季節の空を見上げて、ふと横目に見えたコンビニ。 『おでんでも、買ってくかな……あー、彼女欲しい』 適度な疲労を身体に残して、俺は家に帰った。
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【ゲスゆっくりは捨てられる】 「おねえざん!おねがいぢまずぅぅうう!!まりさを、ゆっぐぢひろっでぐだざいぃぃいい!!」 町を歩いていたら、野良まりさに拾って欲しいと頼まれた。 薄汚れているが、よく見ると帽子にバッジを外した跡がある。 珍しくもないが、捨てゆっくりらしい。 「おねがいぢまず!まりさはぎんばっぢのかいゆっぐりだったんでず!!ゆっぐぢぢでまずぅぅうう!!」 さほど賢そうにも見えない。 まあ、この手のゆっくりが捨てられる理由などたかが知れている。 どうせ増長した揚句、飼い主を奴隷扱いして捨てられたとか、そんなとこだ。 「うんうんもおといれにでぎます!!ごはんもこぼぢまぜん!!」 ・・・とは言え、一度野良になって酷い目に合ったようだし、 多少は反省しているだろうから、案外まともな飼いゆっくりになるかもしれない。 それに、元飼いゆっくりなのだから、最低限の躾くらいはしてあるだろう。 「ねえ、まりさ。」 「はいぃぃいい!!」 「拾ってあげてもいいけど、あなたがゲスだったら捨てる。それでいい?」 「ゆ!?ゆぁぁああ!!ゆっぐぢりがいぢまぢだ!!まりさをひろっでぐだざい!!」 「よし。」 こうして私はまりさを拾った。 --------------------------------------------------- 2日後。 「ゆふぅ~ん!くそどれいは、とっととあまあまもってくるのぜ!!はやくしないとせいっさいなのぜぇ!!」 やっぱダメだった。 それでも長くもった方だろう。 捨てられた理由も今ならハッキリわかる。 「ふん。んじゃ、まりさ。・・・捨てるね。」 「ゆへへ・・・・ゆ?」 「いや、ゆ?じゃなくて、約束通りあなたを捨てるから。」 ・・・・・・。 「ゆ、ゆ、ゆぁぁあああ!?おねえざん、ごめんなざいぃぃいい!!ゆるぢで、まりざちょうしにのっでまぢだぁぁああ!!」 「いや、約束したでしょ?それに、増長するのも2度目じゃ、ついやっちゃいましたじゃ済まないって。」 「ごべんなざい!まりざ、もうのらはいやでず!ゆっぐぢきをづけますから、ゆっぐぢざぜでぐだざいぃいいい!!」 「・・・うーむ。」 --------------------------------------------------- でも結局、 私はまりさを捨てた。 約束通り、ゴミ袋に入れて入念に踏みつぶし、燃えるゴミの日に。 生ゴミが散らかったりしないように、処理・分別をしっかりするのは、社会人として当然であろう。 作:D.O
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『しんぐるまざーの朝は早い』 11KB パロディ 小ネタ 現代 失礼します。 anko2611 ゲスゆっくり奮闘記1 anko2622 ゲスゆっくり奮闘記2 anko3414 ゲスゆっくり奮闘記3 anko3417 ゲスゆっくり奮闘記4 anko3456 れいむのゆん生 anko3458 まけいぬとゆっくり anko3461 ゆっくりに生まれて anko3484 ゆっくりブリーダー anko3489 休日とゆっくり anko3652 ドスについて anko3715 ゆっくりに餌を anko3729 はじめてのぎゃくたい anko3730 はじめてのしいく anko3794 まりさとの勝負 anko3843 野球部のゆっくり anko3855 ゆっくりと会話してみた anko3932 ゆっくり観察日記 anko3933 ゆっくりと子供 誤字脱字失礼します 今日は、公園に設置されたベンチの後ろの茂みにある、ダンボール箱に住むれいむ(生後3ヶ月12日)に密着してみようと思う。 AM5:40―― 冬の始めに差し掛かり、まだ真っ暗なこの時間帯、しんぐるまざーは動き出す。 しんぐるまざーの朝は早い。 真っ暗な中、公園の外灯を頼りに、今回取材に協力してくれるれいむが這いずり出てきた。 「ゅ、ゆ~ん」と寝ぼけ眼を擦りながら、身体全体をほぐすように若干気持ち悪い動きをするれいむに、私は尋ねる。 ―――随分早いですね、いつもこの時間に? 私の質問に、れいむはこちらを見ずに答える。 「そうだよ、はやくしないとごはんさん とれないからね」と、れいむは寒さに身体を震わせながら、ゆっくり進みだした。 迷いの無いしっかりとした足取り、ベテランとしての風格が、揺れる汚いリボンに見え隠れしていた。 夜明け前が一番暗いと言う話を私は聞いたことがあったけれど、暗いとは明度の話ではなく心の問題なのかも知れない。 無言で、冷たい公園の歩道を進むれいむを見ながら私はふとそんなことを感じてしまった。 ―――これから、どちらへ? 「ゆぅ、きょうはちょっと あぶないけど ちかくのゴミ捨て場さんにいくよ」 ―――近くなのに危ないのですか? 私の言葉に、れいむは小さく頷くと。 「ちかいからあぶないんだよ」そう告げた。 その言葉は、どこか重さを感じさせるものだった。 それからはれいむは、無言で、それでいてゆっくり這い進んでいった。 外灯はまだ暗い道を照らしてくれるが、それも完全ではないだろうに、彼女の足取りに迷いは無い。 しばらく進むと、公園を出て一つ角を曲がった先にあるゴミ捨て場についた。 そこには、蓋付のケースもなければ、ゆっくり避けのネットも無い、ただ木で作られた大きな本立てのようなゴミ捨て場があった。 今そこに、一人の年配の女性が二つのゴミ袋を置いている。 その光景を、れいむは角の陰からじっと見つめる。 ―――行かないんですか? 「まだ、まだだよ、まだだめ、いまは、まだだよ」 れいむは小さく呟き、そのままに身体に力を込めて行く。 私には解らない、高度な駆け引きが行われている、そんな感覚を得てしまう。 そして、ゴミ袋を置いた女性は大きく息を吐くと、こちらに背を向けてゴミ捨て場から離れていく。 女性が反対側の角に消えるか消えないかの瞬間、しんぐるまざー・れいむが動いた。 「ゆっ!」っと一声、今まで這っていたのに急に跳ねての移動を開始した。 ぽいんぽいんと、素早くゴミ捨て場に近づくとれいむは一旦動きを止めた。 その目が油断無く、積まれたゴミ袋を見渡す。 そこには熟練のしんぐるまざーならではの、鍛えられた眼力が篭っていた。 「これだよ!」 数秒の沈黙の後に、れいむは大きなビニールではなく、小さな、どこかのコンビニの袋らしきものを選び出し、頭に載せた。 ―――もっとしっかり選ばないんですか? 私の疑問は、今までゆっくりは袋を破いてゴミを選択する姿を見てきたので当然だった。 疑問に対して、れいむは実にシンプルに答える。 「そんなじかんはないよ」 そう言って彼女は、何かに背を押されるようにその場を離れていく。 私も拭えない疑問を感じながらも、その背を追っていく。 そのとき、背後にしたゴミ捨て場から何やら声が聞こえてきた。 チラッとそちらを見ると、数匹のゆっくりがゴミ袋に群がってゴミ袋を破いては散らかしていた。 「あのゴミすてばさんは、あいつらのむれの なわばりなんだよ」 無感動に告げる彼女は、帰る足を速めた。 今少しあそこに留まっていたら、引き裂かれたのはゴミ袋ではなくれいむだったのかも知れない。 そして、無事に食料を入手したれいむは真っ直ぐ子供の待つダンボールに戻ると思いきや、公園に入って直ぐの場所で戦利品たる袋を器用に舌であけた。 中には、れいむの読み勝ちなのか、野菜の切れ端などの生ゴミがたっぷり詰まっていた。 寒いこの時期腐敗も進んでいないで新鮮だ。 ―――それを、どうするんですか? 「みてればわかるよ……」 れいむは、生ゴミの中から食べる部分のあまり無さそうな野菜くずなどを選ぶと、それを口に含んだ。 ゴミ袋は見つかりにくい場所に押し込んで、改めてダンボールに向かっていく。 その道を遮るように、2匹のゆっくりが現れた。 「おっとぉ、れいむ いまおかえりなのかぜぇ?」 「すどおりできるなんておもってないわよねぇ?」 まりさとありすだ、共に野良が長いのかれいむよりも汚らしい格好をしていた。 その二匹は、れいむの前に出るとニヤニヤ笑いながら何かを要求しだした。 強盗だろうか? 私が質問をする前に、れいむは口を開いた。 「れ、れいむは、しんぐるまざーなんだよぉお!」 取材を始めて初のしんぐるまざー宣言、そこにはしんぐるまざーとしてのこだわりを強く感じられた。 私が感心してると、れいむは更に続ける。 しかし……。 「やさしくしないと、いけな、ゅぶぉ!」 「うるっさいのぜ!」 しんぐるまざーとしての台詞を続けようとしたれいむに、まりさの体当たりが決まった。 れいむは痛みに悶えながら、口からさっき選んだ野菜くずを吐き出していた。 「ゆっへっへ、しっかりとってきてるのぜ」 「あたりまえよ、だれのおかげでこうえんにすめてると おもってるの? これはもらっていくわよ!」 二匹は、れいむの唾液に塗れた野菜くずを回収すると、笑いながら去っていった。 「れ、れいぶの、ごはんさんがぁ………………ふぅ」 二匹が見えなくなると、さっきまで涙ながらに震えていたれいむは何事も無かったかのように立ち上がった。 そして、さっきゴミ袋を隠した場所まで戻っていく。 そこで、私は疑問をぶつけることにした。 ―――さっきのは? 「れいむがこのこうえんさんに すめるようにくちをきいてくれたふたりだよ」 ―――友人なんですか? 「さいしょはね、でも れいむがおかえしにごはんをあげるようにしてたら あんなふうになったよ」 寂しそうに、れいむは告げた。 どうやらさっきの二匹の来襲を予測して、少量のご飯を捨石に使ったらしい。 改めて、ゴミ袋を持ったれいむはダンボールに向かった。 やっとの帰還だ。 空はもう明るくなり始めていた、街も呼吸を始めたようにざわめきが聞こえてくる。 れいむは、ゆっくりと、横倒しにされたダンボールに入っていく。 私のしゃがみこんで、中を覗き込む。 薄暗いダンボール内では、汚れたタオルに包まれて二匹の子れいむが寝ていた。 もう一匹、その二匹より随分汚れた子まりさがダンボールの隅で、震えながら寝ている。 「ゆふふ、おちびちゃん、きょうもかわいいね」 子供の顔を見て、本日始めての笑顔を見せるしんぐるまざー、苦労も洗われる瞬間なのかも知れない。 ―――子供は可愛いですか? 「あたりまえだよ、れいむにそっくりのかわいいあかちゃん、ぜったいたいせつにするからね」 そう答える彼女は、笑顔のまま子れいむ二匹を優しく舐めていく。 ―――そっちの子まりさは舐めてあげないんですか? 「そいつはゲスのまりさにだからね、あれくらいのあつかいでいいんだよ あまいくらいだよ」 しんぐるまざーのこだわりが光る瞬間だった。 「おちびちゃんがおきるまで、れいむはすーやすーやするよ……」 彼女はそう言うと、子れいむに寄り添うようにしながら眠りだした。 どうやら朝の狩の疲れをとるらしい。 休める時に休んでおく、しんぐるまざーとしての心構えが伺える。 AM9:20――― 子供の声で、れいむは目を覚ましたようだ。 食事を催促しながら、彼女の髪の毛を噛んで引っ張る二匹の子れいむ。 サイズの割にまだ、赤ちゃん言葉が抜けきらないらしい。 「ゆふふ、わかったよ、すぐにごはんさんにしようね、きょうはごちっそうさんだよ!」 れいむの言葉に、子れいむ二匹は声をあげて喜んだ。 れいむは、取ってきた袋の中から食べる部分の多く、尚且つ新鮮そうなものを選ぶと、二匹の前に置いて行く。 子れいむたちは、置かれた端から口をつけて食べ始めた。 それを見るれいむの顔は安らかで、しんぐるまざーとしての幸福に満ち溢れていた。 子いつの間にか目を覚ましたらしい子まりさは、黙ってその光景を見ていた。 ―――子まりさにご飯はあげないんですか? 「ゲスにはごはんさんなんてもったいないよ! ほら いつまでもサボってないで おちびちゃんたちのうんうんかたづけなきゃだめでしょぉおぉおおお!!?」 れいむの叱責に、子まりさはビクッと身体を震わせて直ぐさま姉妹のベッドであるタオルケットに向かうと、寝てる内にしたらしいうんうんを口に入れていく。 「まったく、ゲスのまりさそっくりでつかえないやつだね!」 れいむの眉間に深い皺が刻まれる、苦労は絶えないのだろう。 そして、子まりさがうんうんを片付け、子れいむたちが食事を終えると、れいむな二匹を頭に載せるとダンボールから出て行く。 子まりさは何度も吐きながら、うんうんを咀嚼していた。 少しそちらに視線を送って、私はれいむを追う。 ―――これから何を? 「おちびちゃんのかわいさをみせて、おちびちゃんとれいむをかいゆっくりにしてもらうんだよ!」 笑顔で彼女は、ベンチの前に這い出る。 そして、そこに鎮座して何かを待っていた。 さっきかられいむの前を何人かの人間が足早に通り過ぎるが、どうやら彼女が待つのは彼らではないらしい。 厳しい目つきで、人を見極める。 そこには、しんぐるまざーとしてのこだわりと、矜持が感じられた。 二匹の子れいむは、れいむの頭の上で眠り始めている。 そして、それから数分れいむは一人の男性に声をかけた。 「にんげんさん! れいむのおちびちゃんをみてね! かわいいでしょ!」 れいむの声空しく、男性は舌打ちをすると足早に通り過ぎていった。 ―――選んだのはどう言う基準なんですか? 「ゆぅ、くわしくはいえないけど、ちょっかん、だよ」 長年の修練が与えた結果なのだろう。 彼女はその直感を信じて、声をかけ続けた。 PM17:10――― 途中、ダンボールに戻って休憩を挟みながらも、一日中声をかけた彼女には流石に疲労の色が濃く見られた。 ―――今日は残念でしたね。 「ゆぅ…………」 不振に終わったことの落胆が強いのか、れいむはため息をつくだけだった。 彼女は、頭の上の子れいむを地面に下ろすと、優しく舌で舐めだした。 パートナーとして、我が子として精一杯の労いなのだろう。 安易な言葉を使わない、それもまたしんぐるまざーならではなのかも知れない。 「きょうは いいほうだよ……にんげんさんにいたいことされたり、ゲスにじゃまをされたりしなかったから」 自分を慰めるように、肯定をするように誰が聞くともなくれいむは呟いた。 「じゃあ、おちびちゃん、かえろっか……」 優しい笑みを浮かべて、二匹を導くれいむ。 しかし、子れいむたちは大きな声で空腹を訴え、れいむを「うそちゅき!」と罵倒しだした。 ―――嘘つき、とは? 「ゅ、ゆ、ゆゆぅ、あ、あまあまを もらえるからって おちびちゃんに きょうりょく、してもらってたんだよ、おちびちゃん、おちついて? ごはんにしよう?」 どうやら、子れいむたちはあまあまを条件にれいむに協力していたらしい。 しかし、それを満たせなかったれいむに不満と批判をぶつける。 最初の内は必死に宥めていたれいむだったが、子れいむたちの言葉が苛烈になるにつれて無口になっていく。 そして、爆発するようにれいむは飛び上がり二匹を自重をもって潰した。 ぶちゅっと、水っぽい破裂音が響く。 荒い息を吐く彼女は、しばらくすると一言呟いた。 「…………おちびちゃんはゲスだったよ、ゲスはせいさい、したよ」 しんぐるまざーとして、ときに非情な決断も必要である、彼女はそれを身をもって教えてくれた。 しばらく、我が子だった染みに舌を這わせていたれいむだったが、決別の決意が出来たのか、ゆっくりダンボールに進んでいく。 その、小さな背中に私は質問を投げかける。 ―――あなたにとって、しんぐるまざー、とは? 「………………かわいそうなんだよ」アト、オレイ ノ アマアマ ハヤクネ 重い一言を残して、彼女はダンボールに消えた。 私の取材はこれで終わりである。 今日この日、しんぐるまざーに関わった私は、彼女から多くのことを学ばされた。 如何に今まで私がしんぐるまざーを知らずに生きてきたのかということを実感させられた。 今日という日は私の中で大きな糧になることだろう。 胸に残る、暖かさと少々の寂しさを吐く息に滲ませながら私は電話を取り出した。 ―――加工所ですか? ゆっくりの清掃をお願いしたいのですけれど、はい、はい、はい、お願いします、はい。 やってきた作業服姿の加工所職員の方に挨拶をしながら、ゆっくり公園を離れる。 公園の入り口が小さく霞んだ頃、私の耳にある言葉が届いた気がした。 「れいむはしんぐるまざーなんだよ! がばいぞうなんだよぉおおおぉお!! やざじぐじろぉぉぉおぉおおおおお!!!」
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『むっきゅーさん』 12KB パロディ 失礼します。 anko2611 ゲスゆっくり奮闘記1 anko2622 ゲスゆっくり奮闘記2 anko3414 ゲスゆっくり奮闘記3 anko3417 ゲスゆっくり奮闘記4 anko3456 れいむのゆん生 anko3458 まけいぬとゆっくり anko3461 ゆっくりに生まれて anko3484 ゆっくりブリーダー anko3489 休日とゆっくり anko3652 ドスについて anko3715 ゆっくりに餌を anko3729 はじめてのぎゃくたい anko3730 はじめてのしいく anko3741 ゆっくりショップのバイト anko3794 まりさとの勝負 anko3843 野球部のゆっくり anko3855 ゆっくりと会話してみた anko3932 ゆっくり観察日記 anko3933 ゆっくりと子供 anko3953 しんぐるまざーの朝は早い anko4016 虐められるためのゆっくり anko4094 普通の人とゆっくり anko4153 愛された果てに 「」ゆっくりの台詞 『』人間の台詞でお願いします むかしむかし、と言う訳でもない最近のお話。 あるところにむっきゅーさんと呼ばれる、たいそうけんじゃ(笑)の得意なぱちゅりーがいたそうな。 けんじゃが得意の意味は良く解りませんが、本ゆんも解ってはいないと思われますので、気にしないでおきましょう。 むきゅむきゅむきゅむきゅむきゅっむきゅ♪ むっきゅーさぁぁぁぁぁあん! 「むきゅ!」 ~~~~~~~~~~ ある日、むっきゅーさんは群れのれいむと一緒に公園の外に出ていました。 ちょっと隣の群れまで用があって、身体の弱いむっきゅーさんだけでは不安なのでれいむが付きそいに来たそうです。 「むっきゅーさん、はしさんを こえたら もうすぐ となりのむれだね!」 「そうね、まだひはたかいけど いそぎましょう」 れいむの声にむっきゅーさんは頷き、あんよをぽいんぽいんと鳴らしながら跳ねて橋に向いました。 「ゆゆ? むっきゅーさんむっきゅーさん、はしさんに なにかかいてあるよ?」 「むきゅ?」 れいむの視線の先には、橋の欄干に張られた一枚の張り紙がありました。 そこには〔さくら祭16日より開催〕と書かれているようです。 「むっきゅーさん、あれはなんてかいてあるの?」 文字の読めないれいむは、けんじゃが得意なむっきゅーさんに質問したところ。 むっきゅーさんは、少しだけ考え込むと。 「むきゅ、このはし わたるべからず わかるよー ってかいてあるわ!」 「ゆゆ!? この はしさん わたっちゃダメなの?!」 もちろんそんなことは書いてはありません、何故ちぇん口調なのかも解りません。 しかし、むっきゅーさんにはそう読めたらしく、れいむも驚きあたふたしています。 それもそのはず、この橋を渡らないと目的地につけないのに、それを禁止されているのですから。 「むっきゅーさん、どうしよう……」 れいむは、不安そうにむっきゅーさんを見つめています。 その視線に答えるように、むっきゅーさんは、その場に根を張るように重心を落とすと。 「このむっきゅーのけんじゃにかかればいっぱつよ!」 そう宣言して、左右のもみ上げを持ち上げると、自分の頭に押し当てて、グリグリと動かし始めました。 「むきゅ、むきゅ、むきゅ………………」 これはむっきゅーさんがお得意のけんじゃを披露するときに集中するポーズなのです。 おつむを刺激して、餡子の流れを良くしてひらめきを得るために必要かも知れない儀式。 「むきゅ、むきゅ………………むっきゅぅぅっぅうううぅうううう!!!」 「ひらめいたの!?」 むっきゅーさんの声に、れいむはパァッと笑顔を輝かせて、その鮮やかなけんじゃに期待しています。 期待に応えるように、むっきゅーさんは笑顔を見せると、ビシッと言い放ちました。 「かんたんなはなしよ! はし、はしっこじゃなくて まんなかをわたればいいのよ!」 「ゆゆ?」 むっきゅーさんの言葉を理解出来なかったれいむは、首を傾げて「?」とポカンとしていいました。 しかし、言った本人は自分の頭脳に酔い痴れながら、キリッとした表情で今いる場所から、真ん中目掛けてぽよんぽよん跳ねていきます。 「むきゅきゅ! きょうもむっきゅーのけんじゃがさえわ 〔ブロロロロロロロ!〕 ゅぶきゅぎゅる!!?」 「む、むっきゅさぁぁぁぁぁぁあぁぁああぁぁああんん!?」 哀れ、橋の歩道部分から車道に飛び出したむっきゅーさんは、真ん中につくことなくトラックに轢かれて、その生クリームを散らししまし。何だかんだでれいむも死にました。 ~~~~~~~~~~ むきゅむきゅむきゅむきゅむきゅっむきゅ♪ むっきゅーさぁぁぁぁぁあん! 「むきゅ!」 ~~~~~~~~~~ 「むっきゅーさん、あのれいむをどうにかしてほしいのぜ」 「あのれいむがうるさくて ゆっくりできないよー わかってねー」 「むっきゅーさん とかいはなけんじゃを みせてほしいわ」 「むきゅぅ……まったく、こまったものね」 公園にあるむっきゅーさんのダンボールハウスには、連日様々なゆっくりが困り顔で訪れていました。 皆一様に、得意のけんじゃを頼りにむっきゅーさんにある困りごとを解決して貰いたがっているのです。 その困りごととは……。 「ゆゆ!? きたよ!」 「みんな! にげるのぜ!」 「れっぃむはれいむぅぅぅぅぅうう!!!♪!♪ ぼっせいてきぃいいいぃいいい!!!♪!!♪」 「「「「ゆぁぁぁぁあ!?! あんこがいたいぃいい!!」」」」 「むきゅぅうう!? えれえれ!?!?」 それはれいむ、最近公園に来ては破壊的な歌声を響かせては帰っていくはた迷惑なゆっくりなのです。 迷惑なゆっくりだけならば、ここは公園の群れ、迷わずせっさいになるのですが……。 『まったく、れいむはお歌が好きだなぁ』 「ゆ! だってれいむは うたひめだからね!」 『ははは』 そう、れいむは飼いゆっくりだったのです。 染みひとつない真っ赤なおリボンに輝くマークは流星ではなく、銀色のバッジ。 そして傍らには優しそうなお兄さん、どこからどう見ても幸せな飼いゆっくりです。 その飼いゆっくりのれいむは、性格はまぁまぁ、うん、まぁまぁなんですけれど、お歌が壊滅的に下手だったのです。 「てぇぇぇんかごめんのれっ! いむだよぉおおぉおおお!!!」 「「「ゅぎゃぁぁっぁあああ!! むっきゅーさぁぁぁあん! なんどがじでぇぇぇえええ!!」」」 れいむのお歌に、公園のゆっくりたちは餡子を吐きそうになりながら耐えていました。 むっきゅーさんは既に瀕死です。 ……。 …………。 そして次の日。 「むきゅ、あの れいむをのばなしには、できないわね、こひゅーこひゅー」 普段から青白い顔色を更に不気味にしたむっきゅーさん。 荒い息をしながらそう宣言しました。 その力強い発言に、群れの皆は俄かに沸き立ち、歓喜の色が広がっていきます。 「さすがむっきゅーなのぜ!」 「たよりになるんだねー! わかるよぉ!」 「むきゅきゅ! それじゃあ、ちょっとまってなさい! このていどのなんじ このむっきゅーのけんじゃでかいけつよ!」 「「「さっすがむっきゅーさん!」」」 むっきゅーさんの自信に満ち溢れた顔に、希望を見出す皆さん。 その期待に応えるように、むっきゅーさんは目を閉じるとお下げで自分の頭を刺激していきます。 「むきゅ、むきゅ、むきゅ、むきゅ…………」 そう、これはむっきゅーさんお得意のけんじゃを披露するときのポーズなのです。 けんじゃが得意とはなんのことなんでしょうね、相変わらず訳が解りません。 だけれども、群れの皆は期待も期待の大期待でむっきゅーさんを見つめて……。 「むきゅ、むきゅ………………むっきゅぅぅぅううぅううぅうううぅぅぅぅ!!!」 「「「やった! むっきゅーさんがけんじゃをひらめいたよ!」」」 目をカッと見開き声をあげるむっきゅーさんに、手放しの賛辞を送り込んでいきます。 それを心地よく受け止めてから、むっきゅーさんは笑顔を見せているとダンボールハウスの外から……。 「れ、れいむがきたよぉおぉおおお!!!」 「「「ゆ!?」」 「さっそく きたようね!」 どうやら今日もあのれいむがお歌を披露しに来たようです。 外は既に阿鼻叫喚、親ゆっくりは子ゆを自分の口に隠したり、身体を寄せ合って震えたりしています。 そんな群れの皆の救う為にむっきゅーさんは立ち上がりました。 ぽよんぽよんと跳ねながら、上機嫌なれいむの前に立ちふさがります。 「むきゅ! れいむ、ゆっくりしていってね!」 「ゆ? ゆっくりしていってね!」 「「「どきどき」」」 むっきゅーさんの背中を、群れのゆっくりが見守ります、頑張れむっきゅーさん。 背中に刺さる期待に押されながら、むっきゅーさんは切り出しました。 「じつはね れいむ きょうからこうえんのおきてがかわったの! この こうえんには れいむははいっちゃいけないのよ!」 「ゆ!? どぼじでそんなごどゆーの!?」 あまりにもあまりな発言に、れいむはもみ上げたしたししながら声をあげました。 そして、むっきゅーさんを見守るゆっくりにれいむがいるのを見つけると 「じゃあ! じゃあ! どうじであのれいぶは この こうえんにいるの!? おかしいでしょ?!」 揉み上げをビシッとそのれいむに突きつけて、大きな声で叫びました。 その発言に、群れのゆっくりはむっきゅーさんに視線を向けます。 むっきゅーさんは冷静に目を閉じて、ゆっくり開きました。 「それはね、この むれにはれいむははいっちゃいけないの、だから それでもはいってくるれいむは いつもみんなからせいっさいされてるのよ!!」 「「「「「ゆ?」」」」」 むっきゅーさんの発言に、群れのれいむはポカンとしていました。 いきなりせいっさいの対象にされたのだから、それもそうでしょう。 そして、他のゆっくりもそうだった、どうしていきなりそうなったかも解らずにポカンとしています。 「れいむは むのうで なにもできないくせに ざつおんをまきちらすだけだから せいっさいされるのよ! さぁ! わかったらさっさとでて 『わかるかあぁぁああ!!』 ゆじゅりゅべ!?」 「「「「む、むっきゅーさぁぁっぁぁぁあああん!!?!?」」」」 無理矢理なけんじゃ理論を振りかざすむっきゅーさんの頭を、飼い主のお兄さんが踏み砕きました。 後日、公園のゆっくりは駆除されましたとさ。 ~~~~~~~~~~ むきゅむきゅむきゅむきゅむきゅっむきゅ♪ むっきゅーさぁぁぁぁぁあん! 「むきゅ!」 ~~~~~~~~~~ 「むきゅ、おなかがすいたわ……」 最近ご飯がとれないむっきゅーさんは、お腹を空かせながら公園をフラフラ歩いていました。 「むきゅ、おはなさん……」 ふと見た先の花壇には、それは美味しそうなお花が沢山植えられていました。 しかし、公園の花は人間のもの、勝手に食べることは許されません。 「むきゅ……ここは けんじゃのでばんね!」 むっきゅーさんは目を閉じるともみ上げを(以下略)むっきゅぅぅうぅうう!!」 閃いたむっきゅーさんは、迷わずその花壇に飛び込むとそれらをむさぼり出しました。 久しぶりのご飯に涙を流して食らい付いていると、そこに犬を連れた女性が通りかかりました。 『ちょ、ちょっと! 何してるの!? それは食べちゃ駄目! 知らないの!?』 「むきゅ?」 荒らされた花壇を見て、即座にむっきゅーさんに声をかけてきました。 しかし、むっきゅーさんは冷静に対処をします。 「むきゅきゅ、にんげんさん、よくききなさい? むっきゅーののどは なんでもとおるトンネルさんなのよ。そう、こうそくどうろさんの したをとおるトンネルさんみたいに」 『随分短いトンネルね…………それは、まぁ良しとします、ふぅん、何でも通すトンネル、ね』 お姉さんはニヤリと笑うと、手に持っていたビニール袋をむっきゅーさんに見せました。 「くさいわ!?」 『そう、臭い、これは犬のウンチなんだけど、何でも通すトンネルなら、これくらい通せるよね?』 ニヤニヤ意地の悪い笑みを浮かべた女性は、犬の糞入りのビニールをむっきゅーさんに突きつけました。 しかし、流石はむっきゅーさん、冷静に目を閉じると。 「げほげほげほ、むきゅ、あら? せきがとまってしま、げほっ! げほえほっ、せ、せきが、とま、げほっ! せきしょが、げほげほっ!」 犬の糞の臭いにやられて、身体の弱いむっきゅーさんは、セキを連発します。 「せきしょが、げほげほっ! と、とまって、えほっ! げほげほっ!」 『セキ、全然とまってないんだけど、あとトンネルに関所ないし、まぁ、良いや、さ、しっかりこれを! 通しなさいっっ!!』 「ゆぎゅばぁぁぁあぁあぁあぁあああ!!!!」 「「「「むっきゅーさっぁぁぁぁあぁあああん!!!?!」」」」 お姉さんがむっきゅーさんの口にビニールを叩き込むと、むっきゅーさんはエレエレし過ぎて、エレ死してしまいました。 『? さっきどっかから声が? って、こらっ! さっきウンチしたのにもうするの!? ビニールないのに…………あ、これがあった』 お姉さんの飼い犬が、またウンチをしてしまったようです。 さっきビニールをむっきゅーさんに突っ込んでしまったお姉さんは困りましたが、直ぐにむっきゅーさんに目をつけると、スコップで糞を掬い上げて、彼女の口に放り込みました。 『これで、よし……さ、帰りましょマキシマムホルモン』 お姉さんは愛犬と一緒にお家に帰って行きました。やっぱり群れは駆除されました。 ~~~~~~~~~~ むきゅむきゅむきゅむきゅむきゅっむきゅ♪ むっきゅーさぁぁぁぁぁあん! 「むきゅ!」 ~~~~~~~~~~ ある男性に飼われているむっきゅーさん。 むっきゅーさんは毎晩毎晩飼い主のお兄さんが、自分に隠れて何か美味しいものを食べているのを見ました。 しかし、それを問いただしてもお兄さんは『これは毒だから』と嘘をつきます。 そこでむっきゅーさんは、得意のけんじゃを使って、その美味しいものを手に入れようと画策しました。 「けんじゃにかかれば いっぱつよ! むきゅ、むきゅ、むきゅ」 何だかんだで閃いたようです。 ……。 …………。 ガッシャーーン!! 『な、なんだ?』 お兄さんが部屋でゆっくりしていると、何かが壊れるような音が響いてきました。 慌てて音の元に向かうとそこには、お兄さんが大事にしているティーセットが割れていました。 『な、なんで、誰が……まさか、むっきゅーのやつか?!』 怒りも露にお兄さんは、むっきゅーさんを探しました。 すると、むっきゅーさんが居間で倒れているのを見つけました。 『おい、むっきゅー!! お前……むっきゅー?』 声を荒げて近づいて気づきました、むっきゅーさんの傍らには辛いの大好きなお兄さんが毎日食べているゆかり印のババァネロスナックが落ちていました。 『毒って言ったのに、まさか、むっきゅー、詫びる為に……そんな』 お兄さんは涙を浮かべながら、エレ死したむっきゅーさんを抱き上げました。 『む、むっきゅ 「「「「むっきゅーさぁぁぁぁぁぁぁあああぁあん!!?!?」」」」 ぁぁぁん!!! 何か声した?』 やっぱり群れは駆除されました。 ~~~~~~~~~~ むきゅむきゅむきゅむきゅむきゅっむきゅ♪ むっきゅーさぁぁぁぁぁあん! 「むきゅ!」 ~~~~~~~~~~ 「またらいしゅうよ!」
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書籍情報 あらすじ 既刊一覧 関連リンク 書籍情報 タイトル 異世界出戻り奮闘記 著者 秋月アスカ イラスト はたけみち 出版社 フロンティアワークス レーベル アリアンローズ Nコード N7669BT 連載開始 2013年 08月31日 あらすじ 『気がついたら二度目の異世界でした――』かつて、異世界に召喚され、「異界からの巫女」として世界を救ったハルカ。初恋の相手・護衛騎士のノエルにフラれ、失恋の痛みを抱えたまま元の世界に戻ったはずなのに……気づけばまさかの出戻り召喚。なんでっ!? しかも今度は巫女ではなく、“ただの人”!? こうなったら誰にも巫女だったとバレないように、自力で元の世界に帰ってやる! と奮闘するも、なんと一番知られたくなかったノエルに出戻りがバレてしまい――!? 既刊一覧 タイトル 発売日 分類 ISBN 値段 詳細ページ ストア ランキングデータ 異世界出戻り奮闘記 1 ~巫女だとバレずに帰ります!~ 2014年 08月12日 一般書 978-4-86134-726-9 1,200円 アリアンローズ Amazon B☆W 書籍データ 異世界出戻り奮闘記 2 ~召喚の黒幕捜してます!~ 2015年 06月12日 一般書 978-4-86134-795-5 1,200円 アリアンローズ Amazon B☆W 書籍データ 異世界出戻り奮闘記 3 ~私の居場所を見つけます!~ 2016年 01月12日 一般書 978-4-86134-849-5 1,200円 アリアンローズ Amazon B☆W 書籍データ 関連リンク Web版 「異世界出戻り奮闘記」
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1 anko1876 まりさは“英雄ん”なのぜ! 2 anko1986 まりさは“英雄ん”なのぜ! 3 anko1992 まりさは“英雄ん”なのぜ! 番外編 anko1995 まりさは“英雄ん”なのぜ! 4(前編) anko1999 まりさは“英雄ん”なのぜ! 4(後編) 都会のゆっくりとその顛末シリーズ anko1790 ~都会のゆっくりとその顛末~「親子れいむ」 anko1798 ~都会のゆっくりとその顛末~「捨てありす親子」 anko2055 ~都会のゆっくりとその顛末~「夏の一幕」 anko2276 ~都会のゆっくりとその顛末~「街れみりゃ親子」 クレイモア・ゆんシリーズ anko1736 クレイモア・ユン前篇 anko1760 クレイモア・ユン後篇 anko1977 最高の餡殺者 anko2019 無残!!荒澤城渇殺し!!前篇 anko2039 無残!!荒澤城渇殺し!!後篇① anko2159 無残!!荒澤城渇殺し!!後篇② anko2359 飲み比べ anko2435 べリアル・サイス:前篇 anko2442 べリアル・サイス:中編 anko2579 べリアル・サイス:後篇 anko2594 負けたの誰だ? anko2684 負けたの誰だ?の後日談 anko2903 アストロン・シザーズその1 anko2975 アストロン・シザーズその2 anko3222 アストロン・シザーズその3 anko3366 アストロン・シザーズその4 よわいものいじめはゆっくりできないよ!シリーズ anko1548 よわいものいじめはゆっくりできないよ!(前編) anko1744 よわいものいじめはゆっくりできないよ!(中編-1) anko1745 よわいものいじめはゆっくりできないよ!(中編-2) anko2170 よわいものいじめはゆっくりできないよ!(後編-1) anko2171 よわいものいじめはゆっくりできないよ!(後編-2) その台詞は言わせないシリーズ anko1481 その台詞は言わせない anko1508 その台詞は言わせない2 anko1521 その台詞は言わせない3 anko1835 その台詞は言わせない4 anko2832 その台詞は言わせない5 anko2910 その台詞は言わせない6 anko3186 その台詞は言わせない7 anko3289 その台詞は言わせない8 anko3382 その台詞は言わせない9 ゲス一家シリーズ anko1461 ゲス一家 anko1501 ゲス一家 case2 ~とかいは~ anko1708 ゲス一家 case3 ~あまあま~ anko1749 ゲス一家 case4 ~けんじゃ~ anko2239 ゲス一家 case5 ~きしょうしゅ~ ゆっくりを食べる山羊シリーズ anko1406 ゆっくりを食べる山羊 anko1641 ゆっくりを食べる山羊その2 anko1822 ゆっくりを食べる山羊その3(1/2) anko1891 ゆっくりを食べる山羊その3(2/2) anko2015 ゆっくりを食べる山羊その4 anko2230 ゆっくりを食べる山羊その5 anko2793 ゆっくりを食べる山羊~お正月編~ anko3574 続・ゆっくりを食べる・・・ anko3786 続・ゆっくりを食べる・・・その2 野良ゆっくりシリーズ anko1356 野良ゆっくりNo.1 anko1364 野良ゆっくりNo.2 anko1381 野良ゆっくりNo.3 anko1428 野良ゆっくりNo.4(完) ゆっくりが奇妙な新種として実在する世界シリーズ anko1323 1・学者 anko1324 2・先輩 anko3853 3・小僧_前 anko3854 3・小僧_後 anko4274 4・旦那 anko4312 5・小僧 anko4313 6・ゆーか anko4314 7・所長 anko4315 8・小僧 学校シリーズ anko1279 学校:春 anko2158 学校:夏 anko2589 学校:秋(前編) anko2591 学校:秋(後編) anko3094 学校:冬(前編) anko3106 学校:冬(後編) ゆっくり種シリーズ anko1276 ゆっくり種 anko1278 ゆっくり種2 anko1291 ゆっくり種3 anko1310 ゆっくり種4 anko1331 ゆっくり種5 anko1350 ゆっくり種6 anko1391 ゆっくり種7 anko1482 ゆっくり種8(終) デスラッチまりさシリーズ 本篇 anko1237 雪原のまりさ 本篇 anko1250 まりさの思い出 本篇 anko1274 まりさとつむり 本篇 anko1282 まりさとおにいさん 本篇 anko1314 まりさとおちびちゃん 本篇 anko1337 まりさとリボン 本篇 anko1341 まりさと春 本篇 anko1711 まりさの子ぱちゅりー 本篇 anko1931 まりさの写真 外伝 anko1296 まりさとまま 外伝 anko1505 まりさとめぐりあい 外伝 anko2208 まりさに出会うまで・・・・・ ゆっくり教材シリーズ anko1241 ゆっくり教材Vol.1『野良に憧れるれいむ』 anko1257 ゆっくり教材Vol.2『大人になれないまりさ』 anko1272 ゆっくり教材Vol.3『ゆっくりありすの注意点』 anko2390 ゆっくり教材Vol.4『ゆっくりぱちゅりーの弱さ』 anko4106 ゆっくり教材Vol.5『ペットとちぇんと野良と飼い主』 老夫婦とまりさシリーズ anko1222 老夫婦とまりさ1 anko1228 老夫婦とまりさ2 anko1235 老夫婦とまりさ3 anko1247 老夫婦とまりさ4 anko1315 老夫婦とまりさ5 anko1444 老夫婦とまりさ6 後日談 anko1206 ゆっくり一家とゲスとお兄さん すないぱーうどんげ養成所シリーズ anko1132 すないぱーうどんげ養成所の最終試験 その1 anko1154 すないぱーうどんげ養成所の最終試験 その2 anko1883 すないぱーうどんげ養成所の最終試験 その3 anko1884 すないぱーうどんげ養成所の最終試験 その4(終) 職業見学シリーズ anko1007 職業見学 加工所のふらんちゃん 前編 anko1133 職業見学 加工所のふらんちゃん 中編 anko1242 職業見学 加工所のふらんちゃん 後編 anko2619 職業見学 ゆっくり校長のドスまりさ ムシゴロウ王国シリーズ anko0935 ムシゴロウ王国 anko0942 ムシゴロウ王国2 anko0944 ムシゴロウ王国3 anko0947 ムシゴロウ王国~王国の仲間達~ anko0972 ムシゴロウ王国5 anko0995 ムシゴロウ王国6 anko1099 ムシゴロウ王国7 anko1518 ムシゴロウ王国~でいぶの生態~ anko2744 ムシゴロウ王国のクリスマス anko3169 ムシゴロウ王国~春~ anko4050 ドスは外 南の島シリーズ anko0891 南の島のまりさ anko0897 南の島の生命賛歌 anko0907 南の島の葬送行進曲 anko0933 南の島の風葬墓 anko0943 南の島のスカーレットクロス anko0962 南の島の天の河 売ゆん婦 anko0821 売ゆん婦 anko0830 売ゆん婦2 anko0836 売ゆん婦3 anko0913 売ゆん婦4 anko1184 売ゆん婦5 anko1487 売ゆん婦番外編 たとえゲスであろうと 前編 プラネット・ゆースシリーズ anko0703 プラネット・ゆース anko0787 プラネット・ゆース ~きめぇ丸~ anko0956 プラネット・ゆース ~ドスまりさ~ anko1873 プラネット・ゆース ~秘境の戦争~ ゆっくりに関係する怖い話シリーズ anko0679 ゆっくりに関係する怖い話序幕 anko0681 ゆっくりに関係する怖い話1話 anko0683 ゆっくりに関係する怖い話2話 anko0688 ゆっくりに関係する怖い話3話 anko0692 ゆっくりに関係する怖い話4話 anko0698 ゆっくりに関係する怖い話5話 anko0704 ゆっくりに関係する怖い話6話 anko0706 ゆっくりに関係する怖い話7話 anko0709 ゆっくりに関係する怖い話終幕.7 羽付きまりさシリーズ anko0631 シティ・リベンジャーズ anko0690 ビルディング・フォレスト anko0701 コールド・ソング anko0713 ロンリー・ラック anko0736 ループ・プレイス anko0743 フェザー・メモリー(前編) anko0754 フェザー・メモリー(後編) anko1172 街を跳ねるもの達 anko1190 CLOUDY anko1360 風の流れる街 anko2064 狭間に見た夢 anko2069 虚構の代償 anko2277 空き缶の記憶 anko2431 RAIN anko2600 冬の別れ anko2604 GRAVITY anko2698 ラスト・ブルース anko2938 羽根の追憶 元銀バッジまりさの末路シリーズ anko0624 元銀バッジまりさの末路 上 anko0649 元銀バッジまりさの末路 中 anko0789 元銀バッジまりさの末路 下 anko1037 元銀バッジまりさの末路 終の1 anko1038 元銀バッジまりさの末路 終の2 売れるゆっくりを開発せよ!!シリーズ anko0605 売れるゆっくりを開発せよ!! プロローグ anko1317 売れるゆっくりを開発せよ!! まりさつむり量産計画Ⅰ anko1326 売れるゆっくりを開発せよ!! まりさつむり量産計画Ⅱ anko1332 売れるゆっくりを開発せよ!! まりさつむり量産計画Ⅲ anko1335 売れるゆっくりを開発せよ!! まりさつむり量産計画Ⅳ anko1339 売れるゆっくりを開発せよ!! まりさつむり量産計画Ⅴ 俺が、ゆっくりだ!シリーズ anko0501 俺が、ゆっくりだ! anko0522 俺が、ゆっくりだ! 2 anko0527 俺が、ゆっくりだ! 3 anko0531 俺が、ゆっくりだ! 4 anko0533 俺が、ゆっくりだ! 5 anko0536 俺が、ゆっくりだ! 6 anko0539 俺が、ゆっくりだ! 7 anko0546 俺が、ゆっくりだ! 8 anko0552 俺が、ゆっくりだ! 9 anko0555 俺が、ゆっくりだ! 10 久城学園シリーズ anko0438 久城学園のボランティア anko0442 久城学園の飼育 anko0445 久城学園の運動会~うえ~ anko0446 久城学園の運動会~した~ anko0449 久城学園の番人 anko0454 久城学園の日常 anko0456 久城学園の夜 anko0521 久城学園の不思議 天然お兄さんシリーズ anko0400 きゃわいきゅっちぇぎょめんにぇ!! anko0436 れいむはしんぐるまざーでかわいそうなんだよ!! anko0548 おきゃあしゃんのおうちゃはゆっきゅちできりゅね! anko0741 かいゆっくりじゃなくてごめんね!! 上 anko0742 かいゆっくりじゃなくてごめんね!! 下 anko0780 おうちのなかでかわれなくてごめんね!! anko0864 あまあまおいてさっさとでてってね!! anko0998 すっきりしたいわあああああ!! anko1205 あみゃあみゃもっちぇきょいくちょじじい!! anko1385 からだのしんからあったまろうね!! anko1642 でいぶはかわいくってかわいそうなんだよ!! anko2397 これでふゆさんもだいじょうぶだね!! anko2543 ドスはゆっくりできるんだよ!! ゆっくり興亡史シリーズ anko0360 嘘つきゆっくり anko0363 騙されゆっくり anko0388 勘違いゆっくり anko0403 仕返しゆっくり anko0508 お尋ねゆっくり anko0664 捕まりゆっくり anko1102 お話しゆっくり 前編 anko1103 お話しゆっくり 中編 anko1104 お話しゆっくり 後編 番外編 anko2004 とあるれいむにまつわるおはなし ユグルイシリーズ anko0240 ユグルイ その1 anko0245 ユグルイ その2 anko0251 ユグルイ その3 anko0256 ユグルイ その4 anko0271 ユグルイ その5 anko0322 ユグルイ その6 anko0551 ユグルイ その7 anko0557 ユグルイ その8 anko1586 ユグルイ~幕間 ビギンズナイト れいむ~ 町れいむ一家の四季シリーズ 前日談 anko0625 とてもゆっくりしたおうち 前日談 anko0739 ゆきのなか 前日談 anko0867 原点に戻ってみる 前日談 anko0876 秋の実り 前日談 anko1225 森から群れが消えた日(前編) 前日談 anko1226 森から群れが消えた日(後編) 前日談 anko1255 いつもの風景 前日談 anko2443 ワンス・アポンナ・タイム・イン・ニジウラシティ(前編) 前日談 anko2444 ワンス・アポンナ・タイム・イン・ニジウラシティ(中編) 前日談 anko2445 ワンス・アポンナ・タイム・イン・ニジウラシティ(後編) <春> anko0242 春の恵みさんでゆっくりするよ <春> anko0235 竜巻さんでゆっくりしようね <春> anko0248 お姉さんのまりさ飼育日記 <春> anko0261 お姉さんとまりさのはじめてのおつかい <春> anko0250 ちぇんの素晴らしきゆん生 <春> anko0290 町の赤ゆの生きる道 <夏> anko0215 真夏はゆっくりできるね <夏> anko0217 ゆっくりのみるゆめ <夏> anko0847 未成ゆん <夏> anko0790 飼われいむはおちびちゃんが欲しい <夏> anko0257 ぱちぇと学ぼう!ゆっくりライフ <夏> anko0321 てんこのインモラルスタディ <夏> anko0220 ゆうかりんのご奉仕授業 <夏> anko0225 雨さんはゆっくりしてるね <夏> anko0289 末っ子れいむの帰還 <秋> anko0269 台風さんでゆっくりしたいよ <秋> anko0357 都会の雨さんもゆっくりしてるね <秋> anko2211 ゴミ処理場のゆっくり達 <冬> anko0591 ゆっくりしたハロウィンさん <冬> anko1028 寒い日もゆっくりしようね 後日談 anko0210 俺の嫁ゆっくり 後日談 anko0228 ここはみんなのおうち宣言 後日談 anko0310 レイパーズブレイド前篇 後日談 anko0335 Yの閃光 後日談 anko0422 銘菓湯栗饅頭 後日談 anko0467 飼いゆっくりれいむ 後日談 anko0507 町ゆっくりの食料事情 後日談 anko0537 苦悩に満ちたゆん生 後日談 anko0773 野良ゆっくりがやってきた 後日談 anko0923 家出まりさの反省 私は鬼にはなりきれないのだシリーズ anko0111 そんなに我侭いうなら自分で生きてね! anko0158 私は鬼にはなりきれないのだ anko0273 子まりさはゆっくりできない anko0277 おいまりさ、涙の味はおいしいか? anko0286 そして家族の崩壊 anko0576 野良ゆっくりの一家の訪問を受けた
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『ドスについて』 19KB 愛で いじめ 観察 考証 ドスまりさ 現代 独自設定 失礼します。 anko2611 ゲスゆっくり奮闘記1 anko2622 ゲスゆっくり奮闘記2 anko3414 ゲスゆっくり奮闘記3 anko3417 ゲスゆっくり奮闘記4 anko3456 れいむのゆん生 anko3458 まけいぬとゆっくり anko3461 ゆっくりに生まれて anko3484 ゆっくりブリーダー anko3489 休日とゆっくり 「」ゆっくりの台詞 『』人間の台詞でお願いします 誤字脱字失礼します 『えーっと、それでドスの間違った認識とは、何でしょうか?』 ある研究所の一室、応接室と呼ぶには雑多にものがあり過ぎるそこで、俺は目の前に座る白衣の中年男性に質問する。 雑誌記者である俺は、ゆっくり特集の空きページがあると言うので、そこにドスについて聞く為にここに来ていた。 眼の前の白衣の中年男性は、詳しくは知らないけどゆっくりの研究、ドスの研究をしているらしい。 どうせ空きスペース埋めるだけと、俺はそんなに本気にならす、手帳とレコーダーを横に設置されている机に置いて話を聞く。 机には様々な資料や、薬品、そしてノートPCが置かれていた。 『間違った認識と言うはね、えーっとそうだ、まずは君はドスについてどんなことを知っているかな?』 『ドスに、ついて、ですか?』 その質問に俺は、軽く目を閉じて頭に思い浮かべる。 生まれてこの方都会育ちの俺は、田舎の山などに存在するドスと触れ合ったことなどないので、必然的にネットの情報、あとは人伝に聞いた話しかない。 その中で、質問に該当そうな答えを探す。 『えっと、確か大きさは2メートル以上、固体によっては5メートルにもなり、ドススパークっていう光線で人を殺傷することがある、 そしてゆっくりオーラと呼ばれる謎の能力で人から戦意を削いだり、固体によっては姿を消したりして、人間に危害を加える固体も多い ……でしたっけ?』 思いつく限りのドスの特性を答える。 ネットで仕入れた情報もあるが、以前山に遊びに行った知人の体験談もあるのでそれなりに自信を持って答えることが出来た。 しかし。 『あー、そうだよねぇ、そーゆー感じだよね、それ間違いなんだよね』 『はい?』 ……間違い、間違いとは何だろうか? 優秀な記者を気取るつもりはないが、何でも質問で解決しないように考える。 そして発言する。 『あ、あー、5メートルというのは流石にあり得ませんか、そんなに大きくなったら自重で潰れてしまいますよね、やはりそれは見間違いや尾ひれが着いたんでしょうか』 『いや、それもそうなんだけどそれだけじゃないんだよ、君が言ったドスの特性全部間違い、勘違いなんだ』 男性の言葉に俺は眉を潜める。 『全部、ですか?』 『そう、全部だ……これを見てくれたまえ』 そう言うと、男性は横の机、その資料の中から写真を取り出した。 それはゆっくりを撮影した写真だった。 場所は、この研究所の施設なのか何もない明るい白色コンクリートの部屋だった。 一際大きな、本当に大きなゆっくりれいむの周りに一般的なゆっくりたちが多数集まっている。 そのサイズの差は10倍じゃきかないほどのサイズ差だ。 『これは大きいですね……一般的ゆっくりが20センチくらいなんですから、3、いや4メートルはありますか?』 『あっはっはっは、違うよ、違う違う、良く見てっても、解らないか、じゃあこっちを見てくれ』 『え?』 俺が写真に見入っていると、男性は楽しそうに笑いながら新たな写真を取り出した。 そこにはさっきの同じように、大きなれいむの周りにゆっくりが集まっている光景が写されていたが、決定的に違うものがあった。 『え? あれ、タバコの箱? え? じゃあ、あれ?』 その写真、写っている一般的ゆっくりたちの横にはタバコの箱が置かれていた。 タバコの箱は10センチにも満たない程度のサイズ、しかしその箱に並ぶ一般ゆっくりたちは、箱の半分程度の大きさしかない。 この情報から見るに、ピンポン玉サイズしかないことになる。 『あの、これは?』 『それが2メートル、5メートルのドスの真実だよ』 俺はもう一度、その写真をまじまじと見た。 『……これ、赤ゆっくりですか』 『そうだよ』 写真に写っていたのは、大きなれいむと赤ゆっくりたちだったのだ。 確かに対比するものがなければ、数メートルのドスゆっくりに見えるかも知れない。 『山に遊びに行った都会の人が、見間違えてそれが話が大きくなったんだよ ドスゆっくりはね、基本的に運動があまり得意じゃないから赤ゆっくりの面倒を見ることが多いんだ だから、こんな光景が山では良く見られて、それを遠くから見た人が勘違いしたりするんだよ』 『そう、なんですか、へぇ……』 男性の説明を聞きながら、二枚の写真を見比べる。 ……確かに、こんな姿を山で見たら勘違いもするか。 『解ってくれたかな? じゃあ、ちょっと待っててくれ』 俺の反応に気分を良くしたのか、男性は部屋を出ていた。 そして数分で戻ってきた、大きなゆっくりれいむと、ゆっくりまりさの二匹を連れて。 『大きいですね……あ、こっちのれいむが写真のドス、ですか?』 『うん、そうさ、ほら挨拶してみなさい』 男性の言葉にゆっくり二匹は素直に頷いて、跳ねることなく這いずって俺の前に来ると。 「「こんにちはおにーさん、ドスはドスだよ、ゆっくりしていってね」」 と、随分理知的に挨拶をしてくれた。 その辺の野良や安いゆっくりとは違う、金バッチクラスの知性を感じた。 『あぁ、ゆっくりしていってね』 俺は挨拶を返して、目の前のドスと名乗った二匹の1メートル、バランスボールほどの大きな二匹を見た。 確かの普通のゆっくりに比べてかなり大きい、しかしそれでも俺の腰程度のサイズだ。 『これがドスゆっくり……』 『そうこれがドスさ』 男性は再び椅子に座り直すと、俺に笑顔を向けた。 『それで見た感想は、どうかな?』 『いや、大きいは大きいんですけど、やっぱり思ったほどじゃなかったな、という感じですね』 『そうだろうね、それで、このドス、このサイズのゆっくりは人間に危害を加えられそうかね?』 俺が最初に言った、ドスにイメージの内の一つ。 人間に危害を加える固体もいる。 俺はまじまじと二匹を見る。 「そんなにみないでよおにーさん、ドスははずかしいよ」 「そうだよ、ドスはおとめなだよ?」 『……あ、あぁすまない』 ちなみに最初がれいむで、次がまりさだ。 俺は二匹を観察した上で、答えを出す。 『このサイズなら、腰に体当たりされたら転びますし、子供なんか潰されたりしたらかなり危険じゃないですか?』 俺は思ったままの感想を言う。 自分で言ってそれなりに確信も持てた。 ゆっくりは自分のサイズの半分ほど跳躍できる、ドスは重さもあるから半分は無理でも30センチは飛べるだろうと、考えた。 俺の言葉に男性は楽しそうに頷く。 そして、片手でドスれいむを撫でると口を開いた。 『残念、発想は悪くないけどそれには穴があるんだ』 『穴? ですか?』 さっきの自分の答えを思い返す、そして間違ってるだろう部分を探す。 俺の考えがまとまる前に男性は答えを出す。 『実はね、ドスゆっくりは跳ねることが出来ないんだよ』 『え? そうなん、ですか?』 俺は男性の言葉に、まじまじと二匹を見る。 確かにさっきは這って移動していたが、それは短い距離で跳ねる必要が無いからだと思っていた。 視線に気付いたのか、ドスまりさはおずおずと口を開いた。 「そうなんだよ、ドスになると はねると すごくいたいいたいに なっちゃうんだよ……ドスも、なりたてのころに しっぱいしたから、おぼえてるよ」 『これを見てくれ』 ドスまりさの言葉が終わるに合わせて、男性は横の机に置かれたノートパソコンを取り出した。 そして、画面を俺に向けた。 そこには動画が映し出されていた。 画面の中では大きなゆっくり、ドスまりさが寝起きなのか身体を震わせて伸びをしていた。 そしてキリっとした笑顔を浮かべて、ぴょんと跳ね、着地と同時に顔を強張らせ。 次の瞬間大きな声で鳴きながら転げまわっていた、その底部、ゆっくりの言うあんよには結構大き目の裂けた傷が出来ていた。 底部の傷から餡子を漏らしながら転げまわって、大粒の涙を流していた。 『えと、これは?』 『これがドスゆっくりが跳ねられない理由だよ、ドスになるとゆっくりは圧倒的に体内の餡子の量と、密度が増えるのだよ』 男性は、画面のドスと足元のドス二匹を交互に見て言った。 『そうなると、所詮は饅頭の皮少し高いところから落とすとパンパンのそれは簡単に弾けてしまうだ』 『なるほど……だから、ドスは跳ねられないんですか』 俺も画面と足元のドスを見つめる。 『そう、そのため子守りなどの役をすることが多くなるんだ えっと、じゃあ次はドススパークだった、かな?』 『あ、はい、そうですね』 説明に満足したのか、博士は次に話題を移した。 次の話題はドススパーク。 主にドスまりさが放つ光線で、それは木々を焼き、人さえ殺すという。 俺は足元のドスまりさの帽子をチラッと眼にした。 話によると、この帽子の下にキノコがあり、それを租借してドススパークにするという。 もし今撃たれたら俺の下半身はどうなるのだろうかと少し不安になった。 『人を殺傷する光線、これも間違いなんですか?』 『そうさ、ちょうどドスもいるし実践してみようか』 『え?』 男性は、すっと足元のドスまりさの帽子を持ち上げた。 一瞬だけドスは顔を強張らせたが、それだけだった。 その帽子の下には、小さなキノコが3つ4つ生えていた。 男性はそのキノコを一つ、そっと抜いてまたドスまりさに帽子を返す。 『ほら、これをどうぞ』 男性はそう言うと、その小さなキノコを半分に裂き、片方を俺に渡してくれた。 俺は渡されたそれをまじまじと見つめる。 『あの、これは?』 『食べてみてくれ、結構いけるよ』 困惑する俺を気にせず、男性は自分の手に残った残り半分を口に放り込み、租借した。 『…………っ』 俺はその様子を見て、意を決してキノコを口に放り込んだ。 小さなキノコをゆっくり、ゆっくりと噛み。 『っ、か、からい、ですね、これ』 『あははは、そうだろう でも、それほどもでもないだろう?』 キノコは、唐辛子のような後引く辛味を口の残した。 しかし、男性の言う通り、中々にいける味だった。 辛いと言っても、知って食べれば驚くほどじゃない、そのレベルだった。 しかし、これがドススパークとは? 俺の思考に気付いたのか、先読みしたのか男性は口を開いた。 『この辛いキノコを噛み砕いて、それを噴射するのがドススパークなんだよ』 『これ、を?』 口の中に僅かに残る辛味を思い出して、首を傾げる。 『まぁ、納得いかないだろうから、説明させて貰うよ ゆっくりは辛いものが苦手、それは知ってるね?』 『えぇ、一応は』 虐待動画や、そうでなくてもカプサイシン入りのゴミ袋を破ろうとして悶絶するゆっくりなんてその辺で腐るほど見る。 俺の言葉に、男性は満足そうに頷く。 『この辛いキノコを噛んで吐き出す、それを皮に受けたゆっくりはその辛味に弱い性質から悶絶することになる そうすると、人間に似た語彙体系を持つ彼らは[やけるようにいたい]と認識するんだ』 男性はそこで言葉を区切る。 『焼ける、燃える、そこの関連からゆっくりはドススパークで物を燃やすという妄想を手に入れた そして、人間相手に脅すときにドススパークで燃やす、ということを言い出すようになったんだ ドスゆっくりはそれを不可能と知ってはいるが、一般的なゆっくりは知らない そして何より、この辛味の毒きりの様な技をドスは結多様するんだ』 『そうなんですか?』 『あぁ、群れ内でのいざこざに、そして天敵である捕食種に、そして群れ同士の抗争に 対ゆっくりにおいて、この辛味の毒霧は広範囲、といってもゆっくりにとっては、だけど 広範囲に撃てて、尚且つ一撃必殺の威力をも秘めているからね』 細かく噛み砕いて、吐き出す。 確かに、便利なのかも知れない。 ゆっくりの単体対単体を基本にした戦闘にしたら、一騎当千とまではいかなくてもそれなりに。 『ドスには我慢できても、普通のゆっくりなら口に入っただけで悶絶して餡子を吐き出すし 肌についたら転げまわる、そして痛みを熱いと判断する そこから尾ひれがつき、ドススパーク=燃えるの図式が生まれる そして、それを脅し文句に使うのがドススパークの死傷の噂だよ』 俺は話を聴いて、確かにこんなデカイ饅頭に殺されるなんて堪ったもんじゃないしな、と頷く。 ドススパーク、辛いキノコのエキスを浴びて[燃える]ような痛みを受け。 そこから伝聞と憶測と、ゆっくりの妄想により出来上がったのか。 なんともゆっくりらしい必殺技だ。 『ドスになりたての者には、本当にドススパークで人間を殺せると思っている固体もいるからね ドスのドススパークで殺すよ、等と脅されることも実際にあるのでね』 『なるほど、そこでまた勘違いとなる訳ですか』 『その通り、ドススパークについてはもう良いかな?』 『はい、では、次のゆっくりオーラについて、お願いできますか?』 俺は話の区切りで、話題を変える。 それに男性は小さく頷く。 『ゆっくりオーラというのは、これは存在しない』 『しない、ですか』 さっきまでのように実証も何もなく、そのまま断言。 『ゆっくりオーラはドススパークのような元あっての妄想ではなく、完全なゆっくりの妄想なんだよ』 男性は呆れたように笑いながら、肩をすくめた。 そして足元にじっとしているドス二匹に視線を向けた。 『ドスがいるとゆっくり出来る、というゆっくりの根拠のない理論、そこから生まれた妄想なんだよ』 『ドスがいるとゆっくり出来る、ですか』 俺も同じく、足元で実にゆっくりしてる二匹を見た。 『ドスをいればゆっくり出来るから始まり、それがどんな思考回路で言ったか人間さえにも効くゆっくりオーラになったのだよ そして、ドスがそれを自分で発現すればそれを妄信するゆっくりは信じる [今からゆっくりオーラをだすよ]とでも、言えば勝手にゆっくりするのさ』 『そんなもんですか』 『そんなもんだよ、色々実験してみたがゆっくりオーラはついぞ発見できなかったよ』 もしかしたら、ゆっくりオーラの研究について結構時間などを割いたのかも知れない。 そう感じさせるような呆れた表情をしていた。 俺はそこには言及せず、最後の話題に移る。 『では、その、姿を消したりと、言うのは?』 再びドスまりさのキノコを採取している男性に質問する。 『姿を消す、ゆっくりステルスと言われるものだね、うん』 『ゆっくりステルス、ですか』 聞き慣れない言葉に、少し首を捻る。 『これについては、ゆっくりオーラと違ってそれなりの物があるんだ』 男性はそう言うと、キノコを齧りながら先ほどのパソコンを手に取り、また動画を開いて俺に向けた。 俺は黙ってそれを見る。 そこには、ドスまりさとその周りに成体ゆっくりが佇んでいるものだった。 どうにも和やかとは言いがたい感じの会話をしている。 内容は省くが、ドスの周りにいるのは俗に言うゲスゆっくりらしく。 自分たちの長の座を譲れと喚いているらしい。 ドスはどうにも不機嫌そうな顔をしているが、やがて大きく溜息を吐き。 「ゆっくりしていってね!!」と、大きな声で叫びそして帽子を外し大きく息を吸い膨らんだ。 ドスの言葉に返事をしていたゲスたちはハッと我に返ったような仕草をして、そして……。 「ドスはどこにいったの!?」 「きえっちゃったよ!」 「ゆっくりでてきてね!」 などと叫んでいた、そして目の前にドスがいるのに一切構わずドスを探しに跳ねて画面から消えていった。 『……どういうことですか? これ』 状況が良く解らず、俺は男性に質問する。 男性は、パソコンを戻して俺の問いに答えてくれた。 『ゆっくり、野生や教育を受けていないゆっくりは[ゆっくりしていってね]と呼ばれると、瞬間的にそれに対する返答以外の思考が停止するんだよ あぁ、この子達はドスだし、何より教育されてるからそんなことはないがね』 ドス二匹は、言葉に反応せず相変わらずゆっくりしている。 『そして、思考を停止している間は完全に無防備、目の前で何があっても理解できない認識できないんだ その間にドスはゆっくりにとっての固体認識の鍵たる帽子を脱ぎ、大きく膨らむ 普通飾りである帽子をなくせば、ゆっくりに[ゆっくりできない]と称され制裁の対象になるだが ドスについて、それはない、何故か解るかな?』 『それは……』 出された質問に必死に頭を回転させる。 ドス二匹を見ながら考えるが、答えは出ない。 それに男性は鷹揚に頷き、言葉を続けた。 『それはサイズが大きいからさ、ゆっくりたちが認識できるサイズはドスより少し小さいのがギリギリなんだよ だから彼らは自分より大きな人間に喧嘩を売るんだ、必要な部分以外を認識出来ないから 認識できないということは見えないといことさ、ドスは相手の思考停止の内に帽子を取り個体認識を阻害し 更に大きく膨らみ、ゆっくりの認識外のサイズに変貌することで、認識から消えてしまうのだ』 『なるほど、認識能力を超えることで、その外に出るんですか』 『その通り、そしてこれを知ったゆっくりが人間に話し、そこから生まれたものだよ、姿を消せるという話は』 『なるほど、大変参考になりました、今日は本当にありがとうございました』 俺は取材に協力してくれた男性に礼を言い、レコーダーやらを回収し、 土産にドスキノコを1パックも貰い帰路についた。 ……。 …………。 「おい! そこのにんげん! まりさにたべものをよこすのぜ!」 『あぁ?』 今日の取材を頭の中で推敲しながら、家路を急いでいると、薄汚いゆっくりまりが何やら俺に声をかけてきた。 今日見たドスまりさと違い、知性も理性もなさそうな酷い顔をしていた。 「きこえなかったのぜ!? まりさはたべものを よこせっていってるのぜ!」 『…………あ、そだ』 疲れているので、さっさと潰そうと考えた俺は鞄を漁り、貰ったドスキノコを手に取る。 そして……。 『ゆっくりしていってね!』 と大きな声で叫んでみる。 俺の声に合わせてまりさの「ゆっくりしていってね!」が聞こえてきたが、それより早くまりさの後ろに回りこむ。 ハッと我に帰ったまりさは、キョロキョロと俺を探す。 「ゆっ!? ゆゆ?! い、いないのぜ? どこにいったのぜ! でてくるのぜ!」 左右に忙しなく視線を行き来させる。 今日学んだゆっくりステルスの応用編? だ。 少し不安がっていたが、そこはゆっくり直ぐに自分の良い様に脳内変換。 「ゆっ、きっとまりさをこわがってにげたのぜ! まったくにんげんはなさけないのぜ!」 そう判断したらしいまりさは、「ゆふん」と偉そうな息を吐いた。 そこで俺は後ろから軽く蹴ってやる。 「ゆぎゃん!? ……な、な、なにしやがるのぜぇぇぇえ!? ゆっ!? さっきのにんげん!?」 『よう』 驚くまりさに、気さくに声をかける。 しかし俺の気さく差を無視して、まりさは顔をむかつく笑みに変える。 「ゆぁぁぁぁん? にげたよわよわのにんげんがなにしてるのぜぇ? またまりささまにボコボコにされたいのかぜ?」 いつの間にか、俺はこのまりさにボコボコにされていたらしい。 まったく、ゆっくりの妄想には頭が下がる、こりゃ噂も生まれるってもんだ。 変な納得をしながら、俺はまりさに話しかける。 『はぁ? 逃げた? なに言ってんだよ、俺は面倒だからゆっくりステルス使ってお前から見えなくしてただけだっつの』 「はぁぁぁぁあぁあ?! にんげんごときが ゆっくりステルスなんてつかえるわけないのぜ! あれはゆっくりしたゆっくりのなかでも、とくにゆっくりしたドスしかつかえないわざなのぜ! ゆっくりしてない にんげんが つかえるわけないのぜ! ゆひゃひゃひゃひゃ!!」 『へぇ、じゃあもう一回してやるから今度はしっかり見てろよ?』 「なぁんかいでも みてやるのぜ!」 俺はまりさの返事を聞き、また大きく息を吸い……。 『ゆっくりしていってね!』 と言い同時に後ろに回りこむ、返事をしたまりさはまたさっきと同じようにキョロキョロしだした。 「い、いない、の、ぜ……つ、つかえるはず ないのぜ! ゆっくりステルスはドスみたいにゆっくりしたゆっくりしかつかえないのぜ!! にんげん ごときがつかえて いいわざじゃないのぜ!」 さっきとは違う、慌てた様子に俺はついつい笑いそうになってしまった。 ……応用版ゆっくりステルス結構使えるな。 俺は笑い声を堪えて、またまりさを軽く蹴った。 「ゆびぇ! な! なんなの、ぜぇ……に、にんげん、なんで、そこに」 『言ったろゆっくりステルス使ったって』 俺は事もなげに言い放つ。 実際事もないのだが、ただ後ろに回っただけなんだから。 しかし、まりさにとってはドスにしか使えない技を、それも二回も目の前で使われ顔には大量の汗が浮いていた。 物理的論理的思考では物事の優劣を考えることが難しいゆっくりだが、ゆっくり的思考ではそれなりの反応を示す。 [ドスしか使えない技を使う人間] その不気味さに、まりさは怯えていた。 「お、おまえは、なんなの、ぜ……」 『なにって、人げ……』 俺はそこまで言ってふと思いついた。 「ゆ?」 『実はな俺は、ドスなんだ、いやドスは全て人間なんだ』 そう言って笑ってみせる。 「な、なにばかなことをいってるのぜ? ゆ、ゆひゃ、ほんとうににんげんが、お、おろかなのぜ……」 否定するまりさの言葉に力はない。 俺は後押しすることにした。 『否定するなら仕方ない、ドスを否定するものにはドススパークだ!』 「ゆひっ!?」 俺は手に隠したドスキノコを頭から抜き出したように見せながら、ゆっくりに口に含んだ。 「や、やめ、やめるぜ、は、はったりは、よ、よすの、ぜ!」 そしてまりさに見えるように、わざとらしく租借する。 適度にペーストになったら、俺はゆっくりゆっくりまりさに顔を近づける。 「やめろ! やめるのぜ! そ、それいじょう ちかづいたら せ、せい、せいっさいなのぜぇぇぇぇええ!!」 『制裁はこっちの台詞だ、ドススパーク!!』 「ゆひっぃぃぃぃいい!?!!?!?」 口の中のキノコを、まりさに向けて噴出した。 一瞬フリーズしたまりさは次の瞬間。 「い、い、いたいいたいいたい!!! いたいのぜえぇぇぇえ! あ、あつい、あついのぜぇぇぇええええ!!」 と、叫んで転げまわり始めた。 運よく口には入らなかったのか、皮膚についただけのようだ。 必死にキノコを落とそうと地面を転がるが、上手くいかないらしく、痛みに声をあげ続けていた。 『あっはははは、ドスに逆らうからこうなるんだよ! ゆっくり理解してね!』 「なんでぇぇっぇぇええ!!? なんでドスがにんげんなのぉぉおおぉおお!!!」 ゆっくりの口調を真似た俺に、まりさはもう本気でドスだと信じているらしい。 泣き転がりながら、喚いていた。 俺はその姿を横目に見ながら、去り際に言ってやった。 『ドスはね人間さん、いや人間様に作って貰ったんだよ! ゆっくりを騙してゆっくりを虐めると人間さまと同じにしてもらえて 毎日あまあま沢山食べられるんだよ! ドスはねゆっくりはゆっくりさせないために、人間様に作られたんだよ!』 誰が聞いても苦笑しそうなことに、まりさは……。 「う、うそなのぜぇぇぇぇぇえぇぇぇぇええ!!!」 と叫んでいた。 俺はクスクス笑いながら、家に帰った。 ……。 …………。 それから数日にして、俺の記事が無事スペースに乗ることを確約してもらい一段落したある日。 『ん、なになに……』 戯れで買ったゆっくり情報誌に、こんな記事があった。 [ドスゆっくりが野生の群れで迫害されている!?] というタイトルの記事で。 読み進めると、ゆっくりの守護者であり群れの長であるドスゆっくりたちが、群れのゆっくりから攻撃を受けて迫害されているという記事だった。 ゆっくりたちはドスを「ゆっくりできない」「うらぎりもの」「にんげんのどれい」などと言って嫌悪しているらしい。 この事件の原因は不明だが、範囲は徐々に拡大しているらしい。 『…………へぇ、妙なこともあるもんだなぁ』 数日前の自分がまりさに行ったこと、言ったことをすっかり忘れ。 俺はドスキノコを齧り、ゆっくりと過ごした。 「にんげんのてさきのドスはしんでね!」 「な、なんでそんなこというの!? ドスはみんなのドスでしょぉぉぉおおおお!!」 ドスの叫びは森から森に伝播していった。
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「ゆっくりしずかにはいろうね!!!」 「うん、しずかにはいろうね!!!」 近くにゆっくり達が住む森がある農村。 対策はしているが、やはりゆっくりは進入してくる。 この日も、五・六匹のゆっくり魔理沙が人間の家に侵入しようとしていた。 「ホワッツ! お前達ナニシテルンデスカー!!!」 直ぐに人間に見つかった。 ここで、大抵のゆっくりなら直ぐに人間の癇に障ることを言うのだが、今回のゆっくり達は違った。 「ゆゆ!! おかーーさんがあかちゃんをうんだから、たべものをさがしにきだんですーー!!」 「あがじゃんにえいようづけないとしんじゃうからーー!!」 なるほど。 よくよく見ると、確かにその集団には、小さい赤ん坊はもとより、お母さん魔理沙らしき存在もいない。 このゆっくり達の言うとおり、巣の中ではお母さん霊夢と赤ちゃん達がお腹をすかせて待っているのだろう。 「なるほど。なら、今回だけだぞ。ほら、これ位ならくれてやる」 それならば、と男は幾つかの野菜とお菓子を渡してやった。 「ゆゆ!! おじさんありがとうね!!」 「おじさんはやさしいから、きっとゆっくりできるね!!!」 思い思いの感想を残し、ゆっくり達は男の家を去っていった。 ―― 「ゆゆ!! おかーさん!! きょうはこんなにあつまったよ!!」 「ゆゆ!!! すごいね!! さすがだね!!!」 「すご~い!!」 「いっぱいたべれりゅね!!」 戻った巣の中には、お母さん魔理沙と赤ちゃん達。 それに沢山の食べ物。 野菜や果物から、果てにはお菓子まで。 およそゆっくりには準備できないような代物まで、沢山の食べ物が山積みされていた。 「むっしゃ!! おいし~~ね!!」 「うまくいってるね!!」 「あたりまえだよ!! まりさたちゆっくりは、みんなとってもかわいいんだもの!!」 手当たり次第に食べ物を口に運んでいる一家は、昨日の事を思い出していた。 この森のゆっくり達がドンドン人間に殺されている。 理由は人間の家に入ったり、畑の食べ物を勝手に食べたりしているからだ。 しかし、森の中にゆっくり全員を賄える程の食料はない。 そこで、一家の母親達が集まり、相談していた時に、この森には珍しいゆっくりアリスとパチュリーの夫婦がこう進言したのだ。 「むきゅ!! おかあさんとあかちゃんをいえにおいて、こどもたちだけでにんげんのいえにはいればいいの!!」 沸き起こる反論を抑えながら、パチュリーは大まかに次の事を説明した。 曰く、もし掴まったらお母さんが赤ちゃんを産んだといえば良い。 曰く、そういえば美味しい食べ物をもらえる可能性が高い。 曰く、誰かが巣に残っていればよそ者に巣を取られないで済む。 そして、最後にアリスが言った言葉が引き金となり、森のゆっくり達はこの作戦を行う事に決めたのだ。 「だいじょうぶ!! ありすたちはみんなとってもかわいくてうつくしいから、にんげんたちにはどれもかわいくうつるの!!!」 最後の問題、人間達が同じ顔のゆっくりを見て怪しまないのか、それをこの言葉で封じたアリス。 会議は直ぐに終わり、パチュリーと寄り添って巣に帰っていった。 それが数日前の事だ。 そして、次の日から実践をし、今ではどの巣もこのように大量の食べ物を蓄える事ができた。 「ゆっゆ~~~♪ よかったね!!」 「あしたはみんなでゆっくりしようね!!!」 「「「「ゆっくりしようねーーーー!!!!!」」」」 これだけの食料を何時でも手に入れることが出切る様になった以上、毎日せっせと集める必要はなくなった。 必要な時に集め、必要な時に食べる。 ゆうに一ヶ月程度の蓄えは出来た、当分は大丈夫。 森のゆっくりは、全員そのような考えだった。 一度上手くいったら大丈夫。 もう相談の必要はない。 それがゆっくり達の心情だった。 ―― 「むきゅ? そういえばありす?」 「なぁ~に?」 「ぱちゅりーがこどもをうんだときも、にんげんにもらったの?」 「!! そうだよ!! ありすがはくしんのえんぎでもうじまぜんがらーー!! っていったらたべものをたくさんくれたの!! ありすのえんぎはとってもさいこうだったの!! えんぎは!!」 「むきゅ」 ―― そして、先の霊夢が男の元を過ぎ去った後、人間たちもそのからくりに気付いた。 時間にして数日。 この数日間で、なんか匹ものゆっくりが同じ台詞を話せば、奇妙に感じるのは当然。 あっという間にそのからくりがバレタのだ。 そして、人間はゆっくり達にある方法で復讐する事にした。 ―― 「ゆゆ!! おがーざんがあがじゃんをうんだがらたべものをあづめでだのーー!!!」 数日後、再びあの魔理沙一団が男の下へやってきた。 そうやら、単純で涙もろいオジサンにカテゴライズされたらしい。 口調こそはしっかりしてるが、表情は泣き顔と笑顔の混ざった奇妙な顔を作っていた。 「そうだったのかい。それじゃあこれをもっていきな」 前回同様、大量の食べ物を渡してやる。 しかし、今回は殆どがくず野菜だが。 「そうだ。未だ食べ物がいっぱい有るから、それを置いたらまたおいで」 賑やかに去っていく魔理沙達に、男は大声で伝える。 「ゆゆ!! わかったよ!! ゆっくりいくよ!!!」 それに笑顔で答え、森へ続く道へと消えていった。 「やったね!! こんかいもせいこうだね!!」 「おじさんは、きづいてなかったね!!!」 「まりさたちがかわいいからだね!!」 「「「ゆっくり~~~~♪」」」 沢山の戦利品を運びながらの道中、その魔理沙達は最後の帰路に着いた。 ―― 「またいっぱいもらってくるからね!!!」 「おかあさんもあかちゃんもゆっくりまっててね!!」 「ゆっくりがんばってきてね!!!」 「ゆっきゅりまってるりょ!!!」 一家は最後の挨拶を交わして、交わる事のない岐路に進んでいった。 ―― 「ゆっくり~していってね~~~♪」 「こんどはぁ~なにを~もらえるのかな~~♪」 「「「「おっじさぁ~ん!! まりさたちがきたよ~~~♪」」」」 「やぁ、良く来てくれたね」 「「「「やだなぁ~おじさんは。まりさたちにたべものをくれるんでしょ!!!」」」」 「そうだったね」 そこで待っててね、と言い残して一旦中に消えた。 歌を歌いながら待つこと数分、大きな袋を携えて男が戻ってきた。 「この袋の中に入ってるよ。遠慮しないで沢山持っていってね」 「えんりょなんかしないよ!! ぜんぶまりさたちのだよ!! みんなもっていくよ!!!」 男に適当な返事をしながら、我先に袋の中に入り込んでいく。 全員が入った事を確認し、男は何食わぬ動作で袋を閉じる。 そして歩き出す。 「ゆゆ!! おじさん!! からっぽだよ!!」 「ここからだしてね!! はやくたべものもってきてね!!!」 「ゆっくりさせてあげないよ!!!」 「ダメだよ。お母さん達はもう居ないんだから。それに昨日の分の食事代も貰ってないしね」 淡々と袋越しに話しかけていく。 「だから、加工場に持って行ってお金に換えてもらうんだ」 その言葉を話し終えると、中のゆっくりも理解したようで、大声で騒ぎ始める。 「いやだーーー!! ゆっぐりさぜでーーー!!!」 「ゆぐりじだいよーーー!!」 「どうじでーーー!!!」 帽子が取れようが、髪がボサボサになろうが関係なく暴れまわる。 「だまれ!!」 「ゆびゃ!!」 「あああ!!!!」 必要なのは中身なので外見は関係ないのだ。 中が黙った事を確認すると、そのまま加工場へと足を進めた。 ―― 子供達が出て行って直ぐに、お母さん魔理沙の所に男がやって来た。 「こんにちは」 「ゆ? おにーさんはゆっくりできるひと?」 お母さんと赤ちゃん魔理沙が、大きなクリクリした目で男を見つめてくる。 「ううん。できないひとだよ」 「ゆ?」 「子供達は皆処分したから、最後に君達を処分しに来たんだよ」 言うが早いか、むんずとあかちゃん達を取り出し、物凄い勢いで入り口を塞いでいく男。 「それじゃあ、君はそこでゆっくりしんでね!!」 あっという間に打ち付けた男は、中に居るお母さん魔理沙に呟くと、赤ちゃん達を残してそのままもと来た道を戻っていった。 「あああーーーー!! まりざのこどもたちがーーー!!! どうじでーーー!!!」 「ゆ?」 「ゆ?」 中では、自分の子供達の末路を知った母親の声。 外では、自分達に何が起こったのか理解できていない赤ちゃん達の声。 「あああーーー!! !! ぞうだ!! あがじゃん!! あがじゃんはぞごにいるの!!!」 「ゆ? いりゅよ!!」 「ゆっくりいりゅよ!!」 「おがあさんはここからでられないの!!! ぱちゅりーーをよんできてね!!」 「ゆ!! わかっちゃ~♪」 「ゆっきゅりまってちぇね!!」 これで助かった。 お母さん魔理沙はそう思った。 パチュリーがきてくれればここから出られる。 そうすれば残った赤ちゃん達で子供達の敵が討てる。 そう思うと、気が楽になってきたお母さん魔理沙は、乱雑に積み上げられていた食べ物に駆け寄って咀嚼し始めた。 「う~むっしゃむっしゃ♪」 赤ちゃん霊夢がパチュリーの所から帰ってくるまで数日かかるかもしれない。 でも、こんなに食べ物があるなら大丈夫。 「むっしゃ。これうめぇ!! しあわせ~~~♪」 食べ物の中に埋もれて、お母さん魔理沙は至福の時間を味わっていた。 ―― 「ゆっくりいこーにぇ!!」 「ゆ~~~♪」 「あちゅいね~~」 「ゆ~~!! あそこのきのしたはしゅずしようだよ!!」 「ゆ!! ほんとうだ!!」 「ここをまりしゃたちのお~ちにしようね!!」 「まりしゃたいなにしてちゃんだっけ?」 「しりゃない♪」 「「「「「ゆっくりしていってね!!!」」」」」 ―― 「むきゅ!! こどもたちおそいねー」 「ゆ!! きっとかわいいありすとぱちゅりーのこどもたちだから、あちこちからひっぱりだこなのよ!!!」 ここはパチュリーとアリスの家。 同じように、子供達に狩りをさせていたのだが帰ってこない。 「こんにちは、ゆっくりしているかい?」 「「!!!」」 代わりに入ってきたのは人間の男。 先ほどの言葉とは裏腹に、当然のように二匹は男を警戒し始める。 「むきゅ!! おじさんなにかよう?」 「ここはぱちゅりーとまりさのおーちだよ!! なにかようなの?」 「そんなに警戒するなよ。おじさんはお菓子を持ってきただけだよ」 「うそだよ!! にんげんはうそをつくんだよ!!」 「むっきゅーーー!!! むぎゅ? ぎゅーーーー!!!」 「そうかい。残念だよ」 パチュリーを勢い良く踏み潰す。 「ああああ!! ぱじゅりーー!! おじざん!! なんでごんなごとするのーー!!!」 「だって、人間を疑るような悪いゆっくりは駆除しないとね」 そう言って、残っている足でアリスも踏みつける。 「ぶじゃ!! あああ!!!」 「ああそうだ、子供達も皆加工場に持って行ったよ。数が多かったから、潰して押し込めて運んでいったけど、さすが饅頭だね!!」 「む……ぎゅーー!!」 「どうじでーー!! ありずのごどもだじ……が!!」 「ああそうだ、最近ゆっくりの子供達に食べ物を物乞いさせる行為が流行ってたけど、それって君たちが考えたの? 正直に答えてね」 喋りやすいように一旦足の力を弱める。 「むじゅ!! ぞうです!! ぱちゅりーたちがかんがえましたーー!!」 「しょうじきにいいましたーー!! だからゆるじでーー!!」 「ご苦労さん。じゃあ死んでね♪」 「なんでーーー!!」 「むっじゅーーーー!!!」 それが、この森に住むお母さん達の最初の断末魔だった。 それから数日後、例の魔理沙の巣の中でも同様の叫び声が被疑機わたっていた。 「ゆーー!! ぐざいーー!!」 最後に男が持たせた中に、生きの悪い魚が入っていた。 沢山の野菜くずで見えなかったのだが、今になって漸くお目見えしたのだ。 奇しくも夏真っ盛りのこの時期、全ての食べ物を巻き込み、オドロオドロしい匂いを撒き散らせながら、魔理沙を餓死へと追いやっていく。 「うぐーーどうじでーー!! なんでーーー!! だべものはどごにいっじゃっだのーー!!!」 これから数日間、この中で空腹に耐えながら、やがて自分もこの中に仲間入りする事だろう。 「あがじゃんーー!! はやぐもどっでぎでーーー!!!!!!」 ―― 人々が、共同で仕返しをした後の事。 その後の生活は今まで通りだった。 既に森には、赤ちゃんゆっくりしかいない。 「ゆっゆ~~♪」 「ゆ!! おやさいがいっぱいあるりょ!!」 「ゆ? はいりゃにゃいよ!!」 「「「「ゆっぐりじだがっだーーーー!!!!!」」」」 先代が残したシステムを覚えているゆっくりなど居るはずもなく、そうで出掛かり駆除され、巣を知られて駆除させ、他のゆっくりに巣を乗っ取られる。 そこの森にでもある光景がそこにも有った。 やがて、赤ちゃん達が育てば、今まで通りのゆっくり一家が沢山できることだろう。 このSSに感想を付ける
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※虐待側も酷い目に遭います ※しかもゆっくりに対する虐待描写は薄め ※「SAW」って小説のパロ ※前置きが長いですがゆっくりしていってね ジゆソウ 作者:古緑 目が醒めたとき俺はコンクリ張りの薄暗い殺風景な部屋にいた 体を起こして周りを見渡すと本当に何も無い部屋だ 部屋に置かれたモノは小さな木の箱が一つ、それだけ あとは離れた所にドアと…壁の下の方に大きな穴が空いている それに後ろの壁にデジタル掲示板のようなものがある 窓も無く、それだけが特徴の部屋だ もちろん俺の住んでいた部屋はこんな牢獄のような部屋じゃない 何故俺はこんなこんな所に? 俺は昨日どこで寝た? 働かない頭で懸命に記憶を辿っていると脚の先でジャラッと音が鳴った 薄暗くて良く見えなかったが脚の先に何か付いてる 鉄の輪だ 輪は右足首にガッチリと食い込んでいる 輪には鎖が付いており 呆然と鎖の先を目で追っていくと壁のパイプに錠で留められていた 「うおおぉおぉぉおぉぉぉぉ!!?」 まさかとは思っていたが これは「ジグソウ」の仕業か!? ちょっと前にアメリカ全土を恐怖に落し入れた連続殺人犯 事前に被害者を丹念に調査した後に拉致・監禁し 『ゲーム』と表して命懸けの無茶な試練を被害者に課す それに勝てば生き残り、負ければ… まさか日本にも来ていたと言うのか!? もしそうだとしたら俺はこれから恐怖の試練を? 何とかこの鎖を外す道具は無いかと体中のポケットを探ると ジャケットのポケットからカセットテープが出てきた ジグソウとそっくりな手口だ 『ゲーム』を始める前にカセットテープ等を通してルールを伝える 恐れていた事が現実のモノとなってしまった 駄目だ…怖くて再生ボタンなんて押せるワケが無い それからどのぐらい時間が経ったのか 数十分かも知れないし数時間経ったのかも分からない どうやらここは見捨てられた廃ビルのようで 人の気配はおろか車の音も聞こえない ここままだと俺は数年後に醜いミイラとなって発見される事になりかねない やるしかない…俺は次第に覚悟を決めていった テープを再生しよう 『ーおはよう○○ 私はジグソウの意思を継ぐ者…ジゆソウだ 今日はゲームをしよう』 まだ若そうな男…俺とそう変わらなそうな歳の声だ 日本語で話している 『お前は月に何度もペットショップで 質の悪く安いゆっくりを買っては自宅で嬲り殺している お前のゆっくりに対する強い憎しみは消える事が無い 今日はお前の命がその憎しみを超えられるか試してやろう 憎しみが死ぬか?お前が生きるか? ルールは簡単だ そちらにゆっくりを順番に4匹送る 制限時間内に全て殺したらゲームオーバー 制限時間の終わりとともに部屋ごとお前は爆破される事になる ゲームが終わるまで一匹でも生かしておく事が出来たら 足輪の錠と扉の鍵を遠隔操作で外し、爆弾を止めよう …あぁ、忘れる所だった お前がゆっくりを拘束したり 暴力を振るったり ゆっくりの口を利けなくさせたら『殺した』と見なす 私は常にお前を見ている ルールはそれだけだ では、ゲームスタート』 ジグソウではない どうやらジグソウに憧れるだけの模倣犯のようだ この手の犯罪者は今までにも何人か現れた このジゆソウを名乗る変態野郎は事前に俺の事を調べたのか 俺が自宅でゆっくりの命を弄んで楽しむ事を知っていた 過激な動物愛護団体の一員かと思ったがそれも違うようで ゆっくりを殺して喜ぶ俺の元へゆっくりを送るのだそうだ 『爆発』と聞いてまさかと思い 箱の中身を覗いたところタイマー付きの爆弾らしきモノがあった 堅い木の箱に固定されて外せないようになっている 実物を見ると少し怯んだが大した事は無い ハッ お粗末なゲームだ ゆっくりを4匹殺したら部屋ごと吹っ飛ばすだと? 制限時間まで我慢したら足輪が解除されるだと? そんなの簡単だ!笑わせやがる ここで制限時間一杯まで黙ってじっとしてりゃそれで終わり! 簡単だ!なんてぬるゲーだ! 見てろ、何が目的だか知らねえが こっから出たらその足で警察に通報しに行ってやる ブタ箱にぶち込まれて酷え目に遭うのはお前だ どうやら『ゲーム』は始まったようだ 既に爆弾のタイマーが作動し始めた 今タイマーは59:20を表示している 制限時間は一時間だ 薄暗くて天井の様子はよく分からないが あの口ぶりからカメラかなにか仕込んで俺を見てるのだろう でかい穴から何かが出てくる 男の言ってた通りゆっくりが出て来るんだろうな ノロノロしやがって…出てきたな あのフォルムはー 「みゃみゃ~!どきょにゃの~?ゆゆっ?ゆっきゅちちていっちぇね! りぇーみゅはりぇーみゅだよ!ゆっきゅちりきゃいしちゃら ばきゃなにんげんはあまあまを」 もう一匹殺してしまった 何がぬるゲーだ? こんなの反則だ 俺はこいつ等ゲス赤ゆっくりが反吐が出るぐらい嫌いなんだ こいつ等の人を舐めつつも媚びきった喋り方を聞くと我を失う 多少ゲスでも成体ゆっくりや子ゆっくりならなんとか我慢出来る だがこいつ等だけはー ーいや、こいつ等だけじゃない 俺が我慢出来そうにないのはこいつ等だけじゃない 俺はこのゲームを甘く見過ぎていたようだ 「憎しみを超える」ね…思っていたより簡単じゃないな 飛び散った餡子を眺めながらそんな事を考えていると 後ろの方で小さな電子音が鳴るのが聴こえた 後ろのデジタル掲示板に『1』と表示されている あと3匹殺すとこの部屋は爆破される運命になるってワケか ここからは決して怒りに自分を任せてはならない …どうやら次のゆっくりが来るようだ ノロノロしやがって…出てきたな あのフォルムはー 「ゆっへっへ…おいくそじじい!よろしくたのむんだぜぇ?」 全力で振り下ろす右腕をギリギリで止める事に成功した 今度はゲスまりさか…かなりでかいサイズだ 俺はこの類いのゲスまりさをショップで買って家に持ち帰ったら 水を含ませたタワシで『無くなるまで』延々と擦り続けるのが大好きだった 振り上げた手に驚いて固まってたこのゲスまりさだが 俺が危害を加えないと分かるとニヤニヤしながら近づいてきた 「ゆ…ゆへへ…!おどかしやがるのぜ…! あのじじいのいったとおりなんだぜ! まりささまにはんこうできないのはわかってるんだぜ? きょうはゆっくりたのしんでやるのぜ!」 最悪の展開だ ゲスまりさはジゆソウにある程度の事情は聞いてるようで 自分が人間に敵わない事は理解しているようだが 構わず攻撃を仕掛けてきた 人間に恨みがあるのか座ってる俺の肩あたりに 鬱憤を晴らすように体当たりを続けてる デカイだけあってちょっと痛い こめかみに浮かんだ血管がドクドク波打つのが分かる 「ゆひょおぉおぉおぉ!!さいこうなんだぜ! おらおらどうしたくそじじい!まりささまのつよさをおもいしるんだぜ!」 ヤバい今にも手が出そうだ…! そうだ!こいつを言いくるめて静かにさせとけばいいんだ! それならルールにも反してない! 「…オイまりさ…!お前がここでこのままゆっくりしてたら 俺が後であまあまを山ほどくれてやる…! それだけじゃない…!最高の美ゆっくりや最高の」 「だまるんだぜ!くちのききかたがなってないじじいだぜ! 『まりささま』ってよぶんだぜ!?このッ!このッ!」 早くブチ殺したい 噛み締めた奥歯が砕けそうだ このクソまりさが…制限時間が終わり次第連れ出して じっくりと!…楽しんでやるぞ…!! 顔を真っ赤にして耐えていると ふとシャツに何かお湯のようなものがかかるのを感じた 「ゆっへへへへ! まりささまのしーしーできたないじじいをきれいにしてやるのぜ! どげざしてじょうずに『おねがい』できたら まりささまのうんうんをたべさせてやるんだぜ?」 『2』と表示されたデジタル掲示板の下で 俺は頭を抱えていた あの後まりさは歯を全て砕いた後 リンゴの皮を剥くように皮を剥いてやった 横でピクピクしてる黒いのが『それ』だ…一応まだ生きてる 非常に気持ちが良かったがそれどころではない もう後が無い! あと2匹殺したらこの部屋は爆破され俺の人生は終わりだ! タイマーはまだ42:44を示している いっそのこと手を潰すか?でも道具も無しにどうやって!? 無理だ!そうだ! ズボンを脱いで顔に巻いて目を隠し耳も塞ごう! ゆっくりの顔を見ず声も聞かなければ怒る事も無い! ズボンを脱ぎさぁ顔に巻き付けようとしたその時 穴からゆっくりが出て来るのが見えた 後になって思ったがこの時出てくるゆっくりを見なければ良かったのだ ノロノロしやがって…出てきたな あのフォルムはー 「ゆ”っ!じじいがごはんをくれるにんげんだね! はやくもってきてね!おちびちゃんがおなかをすかせてるんだよ!」 「とっととよこちぇ!じじぃ!」 でいぶだ 今までの奴等とは格が違う サイズもさっきのまりさよりも一回り大きい しかもゲス赤ゆっくり付きのハッピーセットと来たモンだ 俺にとっては最悪の相手 目の前が真っ白に…否、真っ赤になったものの耐えられたのは 巻き付けたズボンのおかげか学習によるものか それにしてもなんてデカイ声だ ズボンの上から耳を手で押さえ付けても全然効果がない 「はやくもってきてね!れいむはしんぐるまざーなんだよ!? かわいそうだとおもわないの!? もってこないの!?ばかなの?しぬの!? 「ゆ”え”ぇ”えぇぇんおながちゅいだよぉおぉぉ! くちょじじい!はやきゅなんとかちてね!」 散々甘やかされた個体のようで 人間をエサ係としか認識していない いい加減無駄だと悟り顔からスボンを剥ぎ取った 本当に醜いゆっくりだ こんな奴等がいるから…!! 俺がコイツ等を憎むようになったのは このでいぶのようにゆっくりの中で最低の個体が存在するせいだ 俺はかつてゆっくりれいむを溺愛するぐらい ゆっくりの事が好きな人間だった 毎日自分で調理した栄養のある食事と 朝早くのれいむとの散歩 今でもれいむが頬を寄せて来る夢を見る事がある ある日れいむは死んだ 母が夕方のれいむの散歩中うっかり近所のオバさんと 話し込んでる間れいむから目を離し、 その間に母から少し離れたれいむは 中学校の通学路で 悪ガキ共に石蹴りの石代わりのように蹴り殺されたのだ 何故そんな事を悪ガキ共がしたのか? 単純な悪意から小動物を虐め殺した…それだけじゃない 今じゃ俺の住むような田舎じゃゆっくりなんて害虫扱い ゆっくりを飼うヤツはほとんどいない どうしてそうなったのかというと このでいぶのようなゲス共が好き放題暴れたからだ ゲスゆっくりは大抵 群れの中でハブられて居場所を無くした負け犬共で 人の住む所まで降りてきては ゴミ漁り、人の家に侵入、おうち宣言、 路上での交尾、騒音公害、交通妨害、甘味要求、 散々好き放題やってくれるワケだ これは碌な躾も受けず捨てられた元飼いゆっくりも同じ だんだんとゆっくりはゴミ屑だと多くの人に認識され始めた その御陰で迷惑を被ったのが 俺のれいむや自然の中でひっそりと暮らすような 人に迷惑をかけない個体だ 知らなかった事とは言え 悪ガキ共は俺のれいむをゲスゆっくりを駆除するつもりで殺しやがったんだ 奴等は勿論の事だがゲスゆっくり共も許す事は出来ない 間接的にとは言えれいむを殺したのはこいつ等ゲスゆっくり共だからだ それからだ ペットショップの片隅にあるエサ用のゆっくりの中から 特にゲスな個体を見定めて 恨みを擦り減らすように嬲り殺し始めたのは ゆっくりを殺す事を正当化するつもりは無い ストレス解消に、全く自分勝手な虐殺をしてる事は認める だがゲスゆっくりが俺に向かってそんな口を利く事は許さない でいぶごときが『れいむと同じ顔をして』そんな口を俺に利く事は許さない 「きゃわいいれーみゅはおなきゃすいてるんだよぉぉ!?」 「…うるせえ」 「おぢびちゃんがおながすいたっていってるでしょおぉおおぉぉ!? にんげんはごはんもってくるしかのうがないんだからさっさとしてね! りかいできないの?ばかなの?」 「うるせぇってんだよ!!」 デジタル掲示板が『3』を表示した 「おがぁぢぁぁぁぁああぁん!?」 「だじずるのぉおぉぉおおおぉ!!? ぐぞじじい!!でいぶがはんごろじにじでやるぅうぅうぅ!!」 「クズ共が!!よくも俺のれいむを殺しやがったな!! れいむと同じ苦しみを味あわせてからブッ殺してやる!!」 それから後の事は 泣き叫ぶ赤ゆを叩き潰してやった事までしか覚えていない 我に返った俺は 『4』を示す掲示板の下でガタガタ震えていた タイマーは既に残り十分を切り09:33を表示している もうおしまいだ! 残り十分足らずで俺はこの部屋ごと爆破される! 俺は自分のやった事を後悔していた こうなったら自力で爆弾を止めなければならない だがどうやって?俺には着ている服ぐらいしか道具が無い! どうする!? 「…ゆ…ぐぞじじい…はゆっぐり… ね…」 「がわいぞう…なでいぶに…だんでごどずるのぉ…?」 死に損ないのゲスまりさとでいぶが何やらほざいている こいつらの雑音のせいで考える事に集中出来ない デカイ図体して泣き喚きやがって 今からでもその口を利けないように…! デカイ図体? そうだ…! どうせなにも出来ないのなら賭けるしか無い こいつらを使った賭けだ 「ゆ”っ…!ざわるな…!」 「ぼぉやべるんだぜぇ…」 「…かなり痛いだろうがゆっくりしてろよ」 次の日、廃ビルから少し離れた路上で 痩せた青年が逮捕された 偶然男を拉致する現場を目撃した男性が 車のナンバーを記憶していた事によって 素早く事件が解決されたのはまさに男の幸運だった 痩せた青年は男の行きつけのペットショップ従業員で どういうワケか事件の動機を話す事は無かった 爆弾はネットで調べて作り上げたものだと言う 爆音を聴いたとの報告を受け警察が救出に向かい 男はビルから救助された 素人の犯行と言う事もあったのだろうか 犯人の作った爆弾は部屋を吹っ飛ばすような威力は無く、 更に男は部屋の端に体を縮め 二つの饅頭の塊を伸ばして盾にする事で爆風を防ぎ 頭を壁に打つけて針を縫う程の怪我こそしたものの 奇跡的に他は軽傷で運び出された 「ジグソウ」のゲームに勝利し生還を果たした者は 不思議と「ジグソウ」に感謝するようになる事があるそうだが この男は「ジゆソウ」に感謝するようになった ジゆソウが調子に乗ったゲスゆっくりを嬲り殺す事の 快楽を再認識させてくれたからだ 男はこれからまた一層ゲスゆっくりを殺し続けるだろう 担架に乗せられた憎しみと共に生き残った男は 気を失っているにも関わらずその頬を醜く釣り上げていた ー完ー
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「ゆっくりしずかにはいろうね!!!」 「うん、しずかにはいろうね!!!」 近くにゆっくり達が住む森がある農村。 対策はしているが、やはりゆっくりは進入してくる。 この日も、五・六匹のゆっくり魔理沙が人間の家に侵入しようとしていた。 「ホワッツ! お前達ナニシテルンデスカー!!!」 直ぐに人間に見つかった。 ここで、大抵のゆっくりなら直ぐに人間の癇に障ることを言うのだが、今回のゆっくり達は違った。 「ゆゆ!! おかーーさんがあかちゃんをうんだから、たべものをさがしにきだんですーー!!」 「あがじゃんにえいようづけないとしんじゃうからーー!!」 なるほど。 よくよく見ると、確かにその集団には、小さい赤ん坊はもとより、お母さん魔理沙らしき存在もいない。 このゆっくり達の言うとおり、巣の中ではお母さん霊夢と赤ちゃん達がお腹をすかせて待っているのだろう。 「なるほど。なら、今回だけだぞ。ほら、これ位ならくれてやる」 それならば、と男は幾つかの野菜とお菓子を渡してやった。 「ゆゆ!! おじさんありがとうね!!」 「おじさんはやさしいから、きっとゆっくりできるね!!!」 思い思いの感想を残し、ゆっくり達は男の家を去っていった。 ―― 「ゆゆ!! おかーさん!! きょうはこんなにあつまったよ!!」 「ゆゆ!!! すごいね!! さすがだね!!!」 「すご~い!!」 「いっぱいたべれりゅね!!」 戻った巣の中には、お母さん魔理沙と赤ちゃん達。 それに沢山の食べ物。 野菜や果物から、果てにはお菓子まで。 およそゆっくりには準備できないような代物まで、沢山の食べ物が山積みされていた。 「むっしゃ!! おいし~~ね!!」 「うまくいってるね!!」 「あたりまえだよ!! まりさたちゆっくりは、みんなとってもかわいいんだもの!!」 手当たり次第に食べ物を口に運んでいる一家は、昨日の事を思い出していた。 この森のゆっくり達がドンドン人間に殺されている。 理由は人間の家に入ったり、畑の食べ物を勝手に食べたりしているからだ。 しかし、森の中にゆっくり全員を賄える程の食料はない。 そこで、一家の母親達が集まり、相談していた時に、この森には珍しいゆっくりアリスとパチュリーの夫婦がこう進言したのだ。 「むきゅ!! おかあさんとあかちゃんをいえにおいて、こどもたちだけでにんげんのいえにはいればいいの!!」 沸き起こる反論を抑えながら、パチュリーは大まかに次の事を説明した。 曰く、もし掴まったらお母さんが赤ちゃんを産んだといえば良い。 曰く、そういえば美味しい食べ物をもらえる可能性が高い。 曰く、誰かが巣に残っていればよそ者に巣を取られないで済む。 そして、最後にアリスが言った言葉が引き金となり、森のゆっくり達はこの作戦を行う事に決めたのだ。 「だいじょうぶ!! ありすたちはみんなとってもかわいくてうつくしいから、にんげんたちにはどれもかわいくうつるの!!!」 最後の問題、人間達が同じ顔のゆっくりを見て怪しまないのか、それをこの言葉で封じたアリス。 会議は直ぐに終わり、パチュリーと寄り添って巣に帰っていった。 それが数日前の事だ。 そして、次の日から実践をし、今ではどの巣もこのように大量の食べ物を蓄える事ができた。 「ゆっゆ~~~♪ よかったね!!」 「あしたはみんなでゆっくりしようね!!!」 「「「「ゆっくりしようねーーーー!!!!!」」」」 これだけの食料を何時でも手に入れることが出切る様になった以上、毎日せっせと集める必要はなくなった。 必要な時に集め、必要な時に食べる。 ゆうに一ヶ月程度の蓄えは出来た、当分は大丈夫。 森のゆっくりは、全員そのような考えだった。 一度上手くいったら大丈夫。 もう相談の必要はない。 それがゆっくり達の心情だった。 ―― 「むきゅ? そういえばありす?」 「なぁ~に?」 「ぱちゅりーがこどもをうんだときも、にんげんにもらったの?」 「!! そうだよ!! ありすがはくしんのえんぎでもうじまぜんがらーー!! っていったらたべものをたくさんくれたの!! ありすのえんぎはとってもさいこうだったの!! えんぎは!!」 「むきゅ」 ―― そして、先の霊夢が男の元を過ぎ去った後、人間たちもそのからくりに気付いた。 時間にして数日。 この数日間で、なんか匹ものゆっくりが同じ台詞を話せば、奇妙に感じるのは当然。 あっという間にそのからくりがバレタのだ。 そして、人間はゆっくり達にある方法で復讐する事にした。 ―― 「ゆゆ!! おがーざんがあがじゃんをうんだがらたべものをあづめでだのーー!!!」 数日後、再びあの魔理沙一団が男の下へやってきた。 そうやら、単純で涙もろいオジサンにカテゴライズされたらしい。 口調こそはしっかりしてるが、表情は泣き顔と笑顔の混ざった奇妙な顔を作っていた。 「そうだったのかい。それじゃあこれをもっていきな」 前回同様、大量の食べ物を渡してやる。 しかし、今回は殆どがくず野菜だが。 「そうだ。未だ食べ物がいっぱい有るから、それを置いたらまたおいで」 賑やかに去っていく魔理沙達に、男は大声で伝える。 「ゆゆ!! わかったよ!! ゆっくりいくよ!!!」 それに笑顔で答え、森へ続く道へと消えていった。 「やったね!! こんかいもせいこうだね!!」 「おじさんは、きづいてなかったね!!!」 「まりさたちがかわいいからだね!!」 「「「ゆっくり~~~~♪」」」 沢山の戦利品を運びながらの道中、その魔理沙達は最後の帰路に着いた。 ―― 「またいっぱいもらってくるからね!!!」 「おかあさんもあかちゃんもゆっくりまっててね!!」 「ゆっくりがんばってきてね!!!」 「ゆっきゅりまってるりょ!!!」 一家は最後の挨拶を交わして、交わる事のない岐路に進んでいった。 ―― 「ゆっくり~していってね~~~♪」 「こんどはぁ~なにを~もらえるのかな~~♪」 「「「「おっじさぁ~ん!! まりさたちがきたよ~~~♪」」」」 「やぁ、良く来てくれたね」 「「「「やだなぁ~おじさんは。まりさたちにたべものをくれるんでしょ!!!」」」」 「そうだったね」 そこで待っててね、と言い残して一旦中に消えた。 歌を歌いながら待つこと数分、大きな袋を携えて男が戻ってきた。 「この袋の中に入ってるよ。遠慮しないで沢山持っていってね」 「えんりょなんかしないよ!! ぜんぶまりさたちのだよ!! みんなもっていくよ!!!」 男に適当な返事をしながら、我先に袋の中に入り込んでいく。 全員が入った事を確認し、男は何食わぬ動作で袋を閉じる。 そして歩き出す。 「ゆゆ!! おじさん!! からっぽだよ!!」 「ここからだしてね!! はやくたべものもってきてね!!!」 「ゆっくりさせてあげないよ!!!」 「ダメだよ。お母さん達はもう居ないんだから。それに昨日の分の食事代も貰ってないしね」 淡々と袋越しに話しかけていく。 「だから、加工場に持って行ってお金に換えてもらうんだ」 その言葉を話し終えると、中のゆっくりも理解したようで、大声で騒ぎ始める。 「いやだーーー!! ゆっぐりさぜでーーー!!!」 「ゆぐりじだいよーーー!!」 「どうじでーーー!!!」 帽子が取れようが、髪がボサボサになろうが関係なく暴れまわる。 「だまれ!!」 「ゆびゃ!!」 「あああ!!!!」 必要なのは中身なので外見は関係ないのだ。 中が黙った事を確認すると、そのまま加工場へと足を進めた。 ―― 子供達が出て行って直ぐに、お母さん魔理沙の所に男がやって来た。 「こんにちは」 「ゆ? おにーさんはゆっくりできるひと?」 お母さんと赤ちゃん魔理沙が、大きなクリクリした目で男を見つめてくる。 「ううん。できないひとだよ」 「ゆ?」 「子供達は皆処分したから、最後に君達を処分しに来たんだよ」 言うが早いか、むんずとあかちゃん達を取り出し、物凄い勢いで入り口を塞いでいく男。 「それじゃあ、君はそこでゆっくりしんでね!!」 あっという間に打ち付けた男は、中に居るお母さん魔理沙に呟くと、赤ちゃん達を残してそのままもと来た道を戻っていった。 「あああーーーー!! まりざのこどもたちがーーー!!! どうじでーーー!!!」 「ゆ?」 「ゆ?」 中では、自分の子供達の末路を知った母親の声。 外では、自分達に何が起こったのか理解できていない赤ちゃん達の声。 「あああーーー!! !! ぞうだ!! あがじゃん!! あがじゃんはぞごにいるの!!!」 「ゆ? いりゅよ!!」 「ゆっくりいりゅよ!!」 「おがあさんはここからでられないの!!! ぱちゅりーーをよんできてね!!」 「ゆ!! わかっちゃ~♪」 「ゆっきゅりまってちぇね!!」 これで助かった。 お母さん魔理沙はそう思った。 パチュリーがきてくれればここから出られる。 そうすれば残った赤ちゃん達で子供達の敵が討てる。 そう思うと、気が楽になってきたお母さん魔理沙は、乱雑に積み上げられていた食べ物に駆け寄って咀嚼し始めた。 「う~むっしゃむっしゃ♪」 赤ちゃん霊夢がパチュリーの所から帰ってくるまで数日かかるかもしれない。 でも、こんなに食べ物があるなら大丈夫。 「むっしゃ。これうめぇ!! しあわせ~~~♪」 食べ物の中に埋もれて、お母さん魔理沙は至福の時間を味わっていた。 ―― 「ゆっくりいこーにぇ!!」 「ゆ~~~♪」 「あちゅいね~~」 「ゆ~~!! あそこのきのしたはしゅずしようだよ!!」 「ゆ!! ほんとうだ!!」 「ここをまりしゃたちのお~ちにしようね!!」 「まりしゃたいなにしてちゃんだっけ?」 「しりゃない♪」 「「「「「ゆっくりしていってね!!!」」」」」 ―― 「むきゅ!! こどもたちおそいねー」 「ゆ!! きっとかわいいありすとぱちゅりーのこどもたちだから、あちこちからひっぱりだこなのよ!!!」 ここはパチュリーとアリスの家。 同じように、子供達に狩りをさせていたのだが帰ってこない。 「こんにちは、ゆっくりしているかい?」 「「!!!」」 代わりに入ってきたのは人間の男。 先ほどの言葉とは裏腹に、当然のように二匹は男を警戒し始める。 「むきゅ!! おじさんなにかよう?」 「ここはぱちゅりーとまりさのおーちだよ!! なにかようなの?」 「そんなに警戒するなよ。おじさんはお菓子を持ってきただけだよ」 「うそだよ!! にんげんはうそをつくんだよ!!」 「むっきゅーーー!!! むぎゅ? ぎゅーーーー!!!」 「そうかい。残念だよ」 パチュリーを勢い良く踏み潰す。 「ああああ!! ぱじゅりーー!! おじざん!! なんでごんなごとするのーー!!!」 「だって、人間を疑るような悪いゆっくりは駆除しないとね」 そう言って、残っている足でアリスも踏みつける。 「ぶじゃ!! あああ!!!」 「ああそうだ、子供達も皆加工場に持って行ったよ。数が多かったから、潰して押し込めて運んでいったけど、さすが饅頭だね!!」 「む……ぎゅーー!!」 「どうじでーー!! ありずのごどもだじ……が!!」 「ああそうだ、最近ゆっくりの子供達に食べ物を物乞いさせる行為が流行ってたけど、それって君たちが考えたの? 正直に答えてね」 喋りやすいように一旦足の力を弱める。 「むじゅ!! ぞうです!! ぱちゅりーたちがかんがえましたーー!!」 「しょうじきにいいましたーー!! だからゆるじでーー!!」 「ご苦労さん。じゃあ死んでね♪」 「なんでーーー!!」 「むっじゅーーーー!!!」 それが、この森に住むお母さん達の最初の断末魔だった。 それから数日後、例の魔理沙の巣の中でも同様の叫び声が被疑機わたっていた。 「ゆーー!! ぐざいーー!!」 最後に男が持たせた中に、生きの悪い魚が入っていた。 沢山の野菜くずで見えなかったのだが、今になって漸くお目見えしたのだ。 奇しくも夏真っ盛りのこの時期、全ての食べ物を巻き込み、オドロオドロしい匂いを撒き散らせながら、魔理沙を餓死へと追いやっていく。 「うぐーーどうじでーー!! なんでーーー!! だべものはどごにいっじゃっだのーー!!!」 これから数日間、この中で空腹に耐えながら、やがて自分もこの中に仲間入りする事だろう。 「あがじゃんーー!! はやぐもどっでぎでーーー!!!!!!」 ―― 人々が、共同で仕返しをした後の事。 その後の生活は今まで通りだった。 既に森には、赤ちゃんゆっくりしかいない。 「ゆっゆ~~♪」 「ゆ!! おやさいがいっぱいあるりょ!!」 「ゆ? はいりゃにゃいよ!!」 「「「「ゆっぐりじだがっだーーーー!!!!!」」」」 先代が残したシステムを覚えているゆっくりなど居るはずもなく、そうで出掛かり駆除され、巣を知られて駆除させ、他のゆっくりに巣を乗っ取られる。 そこの森にでもある光景がそこにも有った。 やがて、赤ちゃん達が育てば、今まで通りのゆっくり一家が沢山できることだろう。 このSSに感想を付ける