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M36:巨人の街 │ M37:悪魔のツインタワー | 次 ≫ M38:非公式作戦 ミッション概要 市街地エリアに巨大生物の巣が2つ出現しました。 それぞれ異なる種の巣のようで、非常に珍しいことです。 巣の中で巨大生物は増え続けています。 直ちに破壊してください。 難易度 クリア報酬 EASYNORMAL SP-20X-SSGK-ハイロゥビームSR-強酸-指向性地雷3型×6SR-強酸-指向性地雷3型×8SR-強酸-指向性地雷3型×10 HARD WS-インテグラルレイFdXMR-超大型ミサイル/ガリレオ物資輸送プラン3 HARDEST FX-ノーティボーイJr.SQ-スカイタンゴ・ファイナルヒート DISASTER 無し マップ 市街地 昼間 出現する置物 出現数 備考 第一波 出現する味方 出現数 備考 第一波 出現する敵 出現数 備考 第一波 巨大生物の巣 2 ┣シルバーアント 5 初期位置から正面の巣 ┗ウィングアント 5 初期位置から左側の巣 第二波 シディロス・変異種 巨大生物の巣撃破後、会話終了で出現 第三波 ラズニード・ラーヴァ シディロス・変異種撃破で出現 ミッション全体コメント 坂のある市街地での巨大生物の巣駆除作戦。 ステージ開始時はすべての敵が待機状態のため、長射程の武器でさっさと巣を破壊してしまったほうがいい。 その後に出現するシディロスたちには、アリの駆除が間に合っていれば十分対処できるだろう。 トルーパー ジェットリフター ヘビーストライカー プロールライダー
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名前:卜部秋綺 性別:♂→♀ 年齢:14 生年月日:1992年 9月30日 血液型:A型 星座:てんびん座 出身地;埼玉県越谷市 社会的地位:中学生 性格:物事をはっきりと言う。芯がしっかりしており、決して折れることがなく、自分の道をまっすぐ突き進む。一方で、いささか言葉がきつすぎるという短所もある。また、いつも冷めた表情をしており、誤解されやすい。群れるのを嫌う一匹狼。また、信じた人間にはとことんまでついていく一途さを持つ。 趣味:釣り(一度溺れかけてからやめた) 特技:掃除、洗濯、炊事。結構マメ。喧嘩。 苦手:蛇、蜘蛛、ゴッキーなどのゲテモノ。 身長:160cm 体重:禁則事項♪ 髪型:ショートカットをピンで留めている。 髪の色:黒。 胸:Dカップ 視力:そこそこ。 知性:普通。 動物に例えると:猫(他人と群れないから) 好物:スルメ。チータラ。酒のつまみ系。 嫌いなモノ:甘いもの全般(以前、山川に駄菓子屋めぐりにつき合わされ、嫌いになった)、鰻(蛇に似てるから)、蟹(蜘蛛に似てるから)、ゲテモノ料理。 イメージカラー:黄。 イメージ音楽:COOL!(TAM作曲) イメージボイス:桑島法子 一人称;「俺」 履歴:中学一年の頃、聖獣白虎に接触。以来、雷の巫女「ホーリーライト」として活躍。 親戚関係:両親(父母共に、埼玉でサラリーマンをやっている)、山川夏夫(父親の親友。現在は、彼のうちに住んでいる)。
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「サラと格ノ進のメダロット教室(第壱回)」 格ノ進「――はいっ! ということで始まりましたこのコーナー! 僕は質問役にしてアシスタントの『栗ノ木格ノ進』でぃす!」 サラ「漏れ(自分)は解説役のセーラー服少女型メダロット『サラ』。おまいら、漏れの言葉を耳の穴作業用ドリルでかっぽじって聞きんしゃい」 格ノ進「ちなみに、わからない用語が出てきた場合、すぐ下の用語辞典を見ながら説明を聞くといいでぃす! ――んじゃっ、最初の質問行ってみよう! ずばり、メダロットの組み立て方について!」 サラ「――――は?」 格ノ進「いや……『は?』って…………読者のみなさんにメダロットの組み立て方を教えるんでぃすよ」 サラ「ググれ」 格ノ進「いやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやッッ?!!」 サラ「うざっ」 格ノ進「そりゃうざくもなるでぃすよッ!! 栄えある第一回目になに言ってるんでぃすかあんたッ!!!」 サラ「あのなぁ格ノ進、そーいう簡単な質問をする厨房は胎児レベルからやりなおした方がいいと思うよ」 格ノ進「ちょっ、第一回からこのコーナーを最終回にしたいんでぃすかッ!!?」 サラ「いや、このコーナーはわからないことをすぐ他人に聞いてくる椰子の自立を促すコーナーだろ?」 格ノ進「企画書読めェエエエエエエエエエッ!!! ここはメダロットを初めて知ったお客様への説明書に等しいコーナーなんでぃすッ!!!」 サラ「もしそうだとしても、漏れは屈しない!! 思想統一なんてまっぴらゴメンだぁッ!!」 格ノ進「そうでぃすか。――あ、スタッフの皆さんお疲れ様でぃしたー。このコーナーはこれで終わりだから、次回からは本編のみに神経を注いでくださいでぃす」 サラ「――――しかし、第一回目の今日は特別に答えてあげよう。あれ? 漏れってツンデレ?」 格ノ進「単に怖くなっただけでぃしょッ!!! てか、最初のやり取りで何行使ってるんでぃすかッ!!!」 サラ「んじゃ、始めるけど……なにから話したらいいの?」 格ノ進「ティンペットのことからお願いするでぃす」 サラ「本編見てご存知だとは思うけど、メダロットにはティンペットという基本フレームがあるわけ」 格ノ進「人間で言うと丁度骨みたいなものでぃすね」 サラ「そうそう。しかも人間の骨なんていう虚弱なものと違ってしなやかで丈夫ときている」 格ノ進「うんうんっ! やっと解説コーナーらしくなってきたでぃす!」 サラ「そして忘れちゃいけないのが、ティンペットには♂♀の区別があるコト」 格ノ進「よっ、名解説役ぅ!」 サラ「♂型のパーツは♂型にしかつけることできないし、♀型のパーツは♀型にしか付けられないの」 格ノ進「日本一ぃ!」 サラ「で、ティンペットに肉を付けていくように、頭、右腕、左腕、脚部の四種類のパーツを装着する」 格ノ進「世界一ぃ!」 サラ「うざいよ?」 格ノ進「ごめんなさいぃ!」 サラ「まぁ、あとはメダルを背中にセットすれば完成……どう? わかった?」 格ノ進「はい! メダロットって、結構単純な構造なんでぃすね!」 サラ「そうそう。だから、パーツ交換なんかも簡単に出来て、戦略性が広がるわけ。んじゃ、次はパーツについて――」 格ノ進「あ~、ごめんなさいでぃす。悪いけど、今日はここまでということでひとつ」 サラ「……は? だって、漏れまだ全然話してないよ」 格ノ進「いや、『メダロットの知識なんてどうせ話すことそんなにないんだから、コーナー終わらせたくなきゃ伸ばせ』って上が……」 サラ「はっ! 上の都合かよ! ――ぺっ」 格ノ進「…………あぁ、あとこんなことも言ってたでぃす」 サラ「?」 格ノ進「『読者からの反響が全くなかったら、次回からこのコーナーないと思え』って」 サラ「最初からクライマックスぅ!? ――てか、なんでそういう重大なことを先に言わないんだこのクサレ眼鏡っ!!」 格ノ進「イテテテテテッ!! くっ、首にモロ入ってる!! 入ってるでぃす!!」 サラ「こんなグダグダコーナーだけど、読者の皆さん! 清き一票をキボンヌ!」 格ノ進「それよりも哀れな僕を解放してェエエエエエエエエエッ!!!」 サラ「よし、腹掻っ捌いちゃる♪」 格ノ進「ちょっ……それ解剖っ!? ――――アッ」 ※「(2ch)用語辞典」 漏れ――「一人称。自分のことを指す言葉」 ググれ――「googleで調べろという意味。主に自分で調べろという意味で使われる」 厨房――「中学生のこと。主に程度の低いヤツのことを指す」 椰子(やし)――「ご存知南国の植物。ここでは、相手のことを指す言葉『ヤツ』とかけている」 キボンヌ――「お願いしますという意味」
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第2話 滅亡した国 ~現在・イタリア~ イタリアとフランスの国境の近くに、男が3人、女性が2人、フランスめがけて歩いていた。5人は体を防具で固め、武器を持っていた。イタリアに住む人々は5人を見て、一瞬彼らを疑うが、胸についているマークを疑いはなくなった。胸のマークには、 『FBI』 と書かれていた。 すると、日本人らしき男が、歩きながら不満を言った。 男「しかし、何で俺達がゲリラ退治でもなけりゃ、凶悪犯退治でもない、ただの調査何だ!?俺はその方が合っているぞっ!」 女「仕方ないじゃない。ゲリラもいなけりゃ、凶悪犯もいないんだから。だから正彦、悪口は言わないの」 正彦「へいへい、わかりました。ラベスタ隊長」 この2人の会話を聞き、残りの2人がフッと笑った。1人は若いヨーロッパ人で、もう1人は体格がいい黒人の男性だ。 男「ははっ。正彦、お前もラベスタには頭が上がらないか?」 正彦「うるさいぞ、ベッシュ!それに、スラン。お前もそこでこそこそ笑うな!」 スラン「・・・正彦、荒れてる・・」 正彦「・・だ~~~!っもうスラン!これ以上俺をおちょくるな!」 女「そうよ。早く任務を終らせましょう」 正彦たちの会話を止めるべく、黒い長髪の女性が言った。 ラベスタ「ふぅ~。ミラ、止めてくれてありがとう」 ミラ「いえいえ」 ラベスタ「さぁ!3人とも、お話しもそこまでにしなさい」 正彦&ベッシュ&スラン「・・・へいへい」 5人はここで話をやめ、無言で歩き出した。 もうすぐフランスに入る時、正彦が再び話し出した。 正彦「ところで、俺達は何でフランスに行くんだっけ?」 ラベスタ「前に国のトップが集まる会議にフランスに関することも話すのに、そのフランスのトップの人たちが1人も来なかったから、何かあったかを調べるためよ」 正彦「それじゃあ、誰かが知り合いのフランス人に電話か何かをすればいいじゃないか」 ベッシュ「ああ。しかし、フランス人の知り合いをもつ人たちが電話などをしたが、全く誰1人、応答をしなかったんだ」 スラン「そこで、俺達が直接調査をするとゆうことだ」 正彦「ふ~ん・・・。確かに、調べてみる価値はあるな」 しばらくして、5人はフランスに着いた。しかし、フランス人は誰1人、いなかった。 あったのは、無残に破壊された建物、無茶苦茶に散らかった食べ物、そして、切り刻まれ、殺された人々の死体だった。 正彦「・・・こりゃあ・・」 ミラ「・・大量殺人・・」 ベッシュ「・・おい、ラベスタ・・。こんなことがあったって、報告、あったか?」 ラベスタ「・・いえ・・」 スラン「むごいな・・」 5人は死体を目にしながら、歩き続けた。なかには、腕を体から離れた死体、内臓が体からとび出ている死体、頭が無残にももがれて、血が大量に出ている死体があった。 5人は死体の悪臭を耐えながら、首都を目指した。首都ならば、ここのような死体の山はないと思ったからだ。 彼らは誰もいないホテルなどで休み、この現状を頭の中でどうにかしようと考えた。しかし、どう考えても、これは現実だとわかった。 彼らが来て、5日後、彼らは愕然とした。首都に来ても、変わりがなく、死体の多さに驚くばかりだった。 あの芸術の都といわれたパリも今は死体と破壊された建物しかない、生気が感じられない町になっていた。 5人はこれを見てわかった。 もう、フランスはない。フランスとゆう国は、滅亡した。と・・
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噂。 それは、様々な場で人々によって交換されるもの。 時にはそれが真実であり、時にはそれが根も葉もないものである。 だが、人々は根も葉もないそれを、あたかも本当にあったもののように語ることがある。 もしかしたら、人々によって生み出された噂が真実になっていくのではないだろうか…。 黄昏時の公園。 さびついた滑り台やジャングルジム。 それらが全て、橙色一色に染められていた。 その近くを、中学生らしい学ランの少年が歩いていた。 眼鏡をかけた少年は、辺りをきょろきょろと見回しながら、早足気味に歩いた。 それというのも、この公園にはとある噂があるのだ。 少年は、なるべく公園の方を見ないようにした。 その時。 キィ…キィ…と、金属がこすれあうような音が聞こえてきた。 まるで、ブランコをこいでいるような…。 少年は、まるで操られるかのようにそちらに首を向けた。 ブランコは、かすかに揺れていた。 鞠のような影を乗せて。 この公園に伝わる噂とはこうだ。 夕方にブランコを誰かがこいでいる。 誰だろうと思ってみると、そこには誰も乗っていない。 いや、よく見ると乗っているのだ。 髪の長い、少女の生首が。 蝋細工のような少女の生首は、少年のほうを見ると、血で紅を差したような赤い唇で言った。 「お…兄…ちゃ…ん…あ…そ…ぼ…。」 生首は、口が裂けんばかりに口を歪めた。 少年は、腰が抜けてなにも喋れなかった。 生首は、ふわっと音もなく浮かび上がると、徐々に少年に近づいていった。 その時。 「そこまでよ!」 鋭い少女の声がした。 声のした方向を見ると、そこには夕陽を受けた二つの黒い影が立っていた。 それは、少年と同い年くらいの二人の少女だった。 少女は、巫女が着るような着物を着、ミニスカート状の袴をはいていた。 その髪は、鈴のついた大きなリボンで留められていた。 生首は、今度は怒りに顔を歪ませた。 「邪魔をするなぁぁぁ…。」 「そんなわけにいかないっての! さっさと消えなさい!」 赤で色調を統一された少女は、挑発的にそう言った。 生首はそれを聞くと、鮫のような白い歯をむき出しにし、勢いよく襲い掛かってきた。 緑で色調を統一された少女は、素早く白いシダのついた翡翠の棒を腰から取った。 それで五角形を描くと、二人の少女は風に包まれた。 生首は軽く吹っ飛ばされ、砂場の上に転がった。 生首が素早く起き上がろうとした次の瞬間、突如焔が舞い上がった。 いつの間にか、赤い着物の少女は、紅の棒を取り出していた。 「聖なる焔よ!」 少女が命じた途端、焔は生首を包み込んだ。 「ぐえええええええええええ!!!」 生首は、断末魔の悲鳴を残し、焔の中に消えていった…。 尻を地面につけたまま、少年はただ呆然としていた。 それに対し、赤い着物の少女は、手を差し伸べた。 白い手袋に包まれた華奢な手を、少年は握って立ち上がった。 「怪我はなかった?」 少女の問いに対し、少年は慌てて返事をした。 「あ、は、は、はい!!」 少女はそれを聞くと、口の端をちょっと吊り上げ、満足そうに背中を向けた。 それと同時に、二人の少女は、夕闇の中に溶けるように消えていった…。 翌日の少年の自宅。 (昨日のあれは…なんだったんだろう…。) 眼鏡の少年は、そんなことを考えながら、歯を磨いていた。 その時、居間の方から母親らしき怒声が響いた。 「冬雪ぃ!! 早くしないと、学校遅刻するわよ!!」 「ふぁーい!!」 少年は素早く口をすすぐと、急いで家を飛び出した。 少年は、朝の新鮮な空気を胸いっぱいに吸い込みながら歩いていた。 彼の名は「碓氷冬雪(うすいふゆき)」。 近所にある花田中学校に通う、二年生だ。 最近の悩みは、少し影が薄いことと、小柄な体系の上女顔のために私服だと女の子に間違われることだ。 そして、もう一つ。 「おっはよぉ! ふっゆきぃ!」 誰かが大声を張り上げながら、冬雪の背中を勢いよく叩いた。 冬雪は思わず、前のめりになった。 振り向くと、そこにはセーラー服に身を包んだ、ポニーテールの少女がいた。 健康そうな小麦色の肌が、その少女に活発な印象を与えた。 冬希の同級生で幼馴染の「坂田夏月(さかたなつき)」だ。 夏月は男勝りな性格で、よく冬希をいじめっ子から守っていたりした。 昔から「夏月と冬雪君を入れ替えられたら、丁度いいのに」と夏月の母がよくぼやいていた。 冬雪は、早速昨日のことを話そうとした。 口を開きかけたその時、夏月は道の向こう側にいる人影に向かって、手を振りながら走っていった。 夏子と同じセーラー服を着た、大きな三つ編みの少女だ。 抜けるような白い肌に、柔和な笑顔が特徴的だった。 二人の同級生で、委員長の「渡辺春花(わたなべはるか)」だ。 「おはようございます、夏月ちゃん、冬雪君。」 「おはよう春花!」 夏月と春花は、並んで歩き始めた。 冬希のもう一つの悩みとは、最近夏月と疎遠になったことだった。 昔は冬雪と連れ立ってよく遊んでいたが、中学生になってからは女友達の春花としか話さなくなった。 その話題も、冬雪がついていけないような、ファッションとか好きなアイドルとかの話題だ。 最近では、不可解な用語の出てくる話をしていた。 それと同時に、夏月が急に女らしくなってきたような気がする。 はっきりとは言えないが、仕草の一つ一つがそう見えた。 おしとやかな春花の影響だろうか。 (僕が、女の子だったらなあ…。) 冬雪は、心の中で静かに呟いた。 「みなさん、知っていますか!! マッドガッサーの噂を!!」 教室に入ると、やかましく声を張り上げている眼鏡の少年がいた。 長身で、筋肉質な体は、スポーツマンであることをわからせるに十分だ。 バスケ部で、クラスの副委員長を務める「桃ノ木三四郎(もものきさんしろう)」だ。 スポーツ、勉強、共に上位の成績に食い込む実力者であるが、噂好きで、 新しいネタを仕入れてはこうやって怒鳴り散らすところが玉に傷だ。 「マッドガッサーは、大きな袋をいつも持っています!! その姿は全身毛むくじゃらで、人間を見ると近寄ってくるんです!! そして、その袋の中のガスを人間に吹き付けるそうです!! そのガスをかけられた人間は」 そこで、三四郎の話は強制終了させられた。 「はいはい、今日の講釈はここまで~!」 夏月はそう言って、三四郎の前を横切った。 「ちょっとなにするんですか!! 今いいところなのに!!」 三四郎は憤慨し、夏子に食い掛かった。 「うるさいっての!! この爽やかな空気を、あんたの馬鹿でかい声に汚されるのが耐えられないのよ!!」 「なんですってえ!!」 その様子を、春花は笑いながら見ていた。 「あの二人、相変わらず仲がいいですね。」 それに対して、冬雪は苦笑した。 放課後。 「えー! 春花ぁ、今日一緒に帰れないのー!」 「ごめんなさい、今日はクラス代表の集まりがあって…。」 すまなそうに言う春花に対し、夏月は頬を膨らませた。 「仕方ないか! いこ、冬雪!」 そう言うと夏月は、スカートを翻し、春花と三四郎に背を向けた。 冬雪は、慌ててその後を追った。 辺りは昨日と同じように、夕陽の柔らかな光を受けていた。 木造のボロアパートも畑もすっかり黄昏ていた。 冬雪は、前をスタスタと歩いていく夏月の後ろを、まるで鳥の雛のようについていった。 話しかけるなら、今が絶好の機会だった。 これは、長い間待っていたはずの機会だった。 だが、いざ機会が訪れてみると、冬雪はどう話しかけていいかわからなかった。 言葉は咽まで出掛かっていた。 冬雪がもたもたしている間に、時間は一分一秒と消失していき、家との距離も縮まっていった。 そのうち二人は、昨日の公園の前を通りかかった。 昨日のことを思い出し、冬雪は自然と早足になっていった。 その時、一陣の風が通り抜けた。 風は、公園の草木をざわざわと揺らした。 次の瞬間、木の上から黒い何かが飛び出してきた。 それは、黒いコートを着た男だった。 いや、よく見ると、人間ではなかった。 コートから突き出た腕や顔は、熊のような毛に覆われていた。 目は夕闇の中で爛々と輝き、耳まで裂けた口には鮫のような歯が並んでいた。 その手には、大きな頭陀袋が握られていた。 冬雪が大声を上げようとした次の瞬間、白いガスが勢いよく袋から飛び出した。 「よいしょ!」 三四郎は山のような書類を担任の机の上に置いた。 「すいません、私の分まで運んでいただいて…。」 「いいえ! これも男の仕事です!」 三四郎は、そう言って高笑いをした。 「そういえば、マッドガッサーのガスを浴びると、どうなるんですか?」 「う~ん、色々ありますねえ…。 死ぬとか気が狂うとか、植物人間になるとか…。 あとは…」 ガスに包まれながら、冬雪は、だんだん体が熱くなってくるのを感じた。 冬雪はのぼせてしまい、不意に気が遠くなっていった。 「冬雪!!」 夏月の声を最後に、冬雪は深淵へと墜ちていった…。 冬雪は、しばらくするとうっすらと目を開けた。 なにかが首や肩にまとわりつく。 それを無意識に取り払おうとすると、頭皮に痛みが走った。 その刺激により、完全に目がさえた。 「な、なにこれ!?」 そう言って上げた声は、透き通るように高かった。 いつもの声も、一般の中学生男子にしては高いが、今のはそれ以上だ。 そう、まるで少女のような声。 冬雪は、自分の体の各部を学ランの上から手探りで確かめた。 背中まである長い髪。 胸のわずかなふくらみ。 そしてその他諸々。 冬雪は、あのガスのせいで少女になってしまったことを完全に理解した。 パニック状態の冬雪は、ふと気づいた。 そういえばあの怪人は? そうだ、夏月は大丈夫なのか? そう思い立った時、目の前になにかが重い衝撃とともに落ちてきた。 それは、昨日の赤い着物の少女だった。 少女は顔をゆがめながら、両手に力を込め、立ち上がった。 少女の体は激痛のため痙攣しており、 白いストッキングに包まれた細い足は、 所々紅に染まっていた。 少女は振り返ると、口の端に血のにじんだ顔で微笑みかけた。 「あは、起きたんだ。待っててね、すぐ元に戻れるから。 あんたは、あたしが守ってあげる!」 少女はそう言って、怪人に立ち向かっていった。 あんたは、あたしが守ってあげる。 それは幼い頃から、冬雪が何度も聞いた言葉だった。 ゴーグルで顔はわからなかったが、冬雪は少女の正体を確信した。 じゃあ、昨日のあれも…。 (そうだったのか…。) 夏月は、何も変わっていなかったんだ。 昔と同じ、世話焼きの好きな幼馴染。 いつも、自分を助けてくれた。 「彼女を助けたいかい?」 不意に、少年のような声が冬雪の耳に飛び込んだ。 冬雪は、辺りを見回した。 「君の足元を見てごらん。」 素っ気ない声に従い、その方向を見た。 そこには、黄緑色で縦横に線の入った円盤状の物体だった。 「…メロンパン?」 「違うっての。」 そう言って、物体から手足が出てきた。 それは、ぬいぐるみのような亀だった。 冬雪は、思わず大きく飛びのいた。 「ボクの名前は、玄武。北を守護する聖獣さ。 そんなことより、彼女を助けたいんだろう?」 「あ、う、うん!」 冬雪は慌ててうなずいた。 亀はにっこり笑った。 「じゃあ、話は簡単だ。」 亀がそう言った途端、手の中に何かが現れた。 それは、白いシダのついた碧い棒だった。 神秘的な深い蒼の棒は、冬雪の手になじんだ。 「さあ、その棒『オーヌサステッキ』に祈るんだ。君の思いをこめて。」 亀の言うことに疑問はあったが、今は信じるしか選択がなかった。 冬雪は言われたように精神を集中させた。 不思議と、あれほど取り乱していたはずなのに、今はとても気持ちが落ち着いていた。 「この冷静さ、さすが水の巫女の適合者なだけあるね。」 (水の…巫女…?) 不可解な言葉に冬雪が疑問を抱いたその時、青白い光が冬雪を包み込んだ…。 「くぅ!!」 夏月は、マッドガッサーの頭陀袋によって殴りつけられた。 重い鉄の塊のような袋が脇腹に激突した瞬間、鈍い衝撃が走った。 マッドガッサーの攻撃が俊敏な上、今は防御役である春花がいない。 防御がこれほど重要なものだということを、つくづく思い知らされた。 その上、相手の動きを自動追尾する「オラクル・ゴーグル」も最初の攻撃で故障してしまった。 (くっそ、運悪いな…。) 夏月がそう思った次の瞬間、マッドガッサーは視界から消えた。 ハッとした時には、敵は上空にいた。 その時、なにかがぶつかるような音がした。 攻撃を防がれたマッドガッサーは、空中で回転すると、素早く戦闘体勢に戻った。 夏月の目の前には、彼女と同じような格好をした少女がいた。 一瞬、今はいない春花だと思った。 だが、その少女は背中まであるロングヘアーをしていた。 その髪には蒼いリボンが留められていた。 浅葱色の着物にミニスカートのような群青色の袴。 目から耳にかけてを覆う蒼いゴーグル。白いストッキングに覆われた脚にはスカートと同色のブーツ。 白い手袋をはめた手には、海のような色のオーヌサステッキが握られていた。 「大丈夫、夏月?」 見知らぬ少女は振り返ると、にこやかにそう言った。 いや、どこか知人に似ているような気がした。 そう思った時には、蒼い少女はマッドガッサーに立ち向かっていった。 しかし、いくらオーヌサステッキで殴りかかっても、軽業師のように俊敏なマッドガッサーの敵ではなかった。 夏月は、だんだんイライラしてきた。 (なにやってるのよ、術使いなさいよ!) そういう気分にさせるところも、誰かに似ていた。 そのうち蒼い少女は、オーヌサステッキをマッドガッサーの袋によってはじき飛ばされた。 「あ!!」 蒼い少女は、顔いっぱいに驚きを表した。 マッドガッサーは、武器を失った少女に対し、余裕を浮かべながら近づいた。 余裕? そうだ、今は隙だらけだ。 夏月は、オーヌサステッキを持ちながら空中で九本の線を交差させた。 「臨・兵・闘・者・皆・陣・列・在・前!! 燃え上がれ焔よ!!」 オーヌサはたちまち焔に包まれた。 夏月は飛び上がり、オーヌサステッキを垂直に振り下ろした。 マッドガッサーは、たちまち一刀両断された。 その後、煙となって掻き消えてしまった。 「ふー、終わったわね…。」 夏月はそう言って、その場にへたり込んだ。 「ありがとう、おかげで助かったよ。」 そう言って振り向いた時には、もう誰もいなかった。 「あー、疲れたぁ…。」 変身を解いた冬雪は、家に帰るとまっすぐ自分の部屋の布団に倒れこんだ。 「お疲れ様。あんまり役に立たなかったけど。」 「うるさい…。」 今の冬雪には、満足に言い返す余力も残っていなかった。 冬雪はそのまま、泥のように眠った。
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登場人物 ホーリーメイデンズ(変身前) ホーリーメイデンズ(変身後)? アヤカシ? その他?
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「戻せない!? どういうことだ、ガイスト!! なに? 戻れなくて困ってるハンターもいるのに、差別はいかん? 冗談じゃない!! わしはボス――おい、ガイスト? もしもーし!!?」 薄暗いハンター基地内部にある、ボスの部屋。 受話器に耳を押しつけ、体操服姿の幼女が怒鳴っている。里華被害に遇ったボスの、なれの果て。 「まったく……わしはこんな姿になるわ、78号が出動するわ、今日は厄日だな……」 黒塗りの机に手をつき、ボスは大きく溜息を吐く。肩まであるツインテールが揺れ、部下Aの心をくすぐる。 ――って、私はなにを興奮してるんだ!? よりにもよって、ボス相手に。 部下Aは、慌てて妄想をかき消そうとする。しかし、桃色の霞は、ぺたぺたとまとわりついてくる。 今のボスは、本当に魅力的だ。 しっとりと艶やかな黒髪。虹彩を放つ澄んだ瞳。ブルマから伸びた脚は雪像のように白く、すぐ折れてしまいそう。 一見すると幼い少女だが、椅子の上で足を組んでいる態度は紛れもなくボスのもの。そのギャップが、また―― 「――おい、なにをジロジロと見つめている?」 ハッと我に返る部下A。顔を上げると、ボスがいぶかしそうに自分を見ている。 部下Aは、急いで話題を変える。 「そ……その、命令に背き、本当に申し訳ありませんでした。ですが、やつも大分落ち着いてきましたし、大丈夫かと」 ボスは、しばらく間を置き、口を開く。 「……――今日が何の日か、覚えているか?」 ハッとする部下A。ボスは、言葉を続ける。 「札流し祭の日だ」 沈黙が、部屋を満たす。部下Aもボスも、まばたき一つしない。まるで、時が止まったかのよう。 しかし、無情にも時は流れていく。窓の外では、ゆるゆると、ゆきむしが漂っている。 ――さぁ、いつまでもここに留まってはいられない。我々も、先へ先へと進まなければ。 振られた賽の目がいくつか、確かめるために。
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第15話 ジャジャウマ娘と殺戮者 『デット・クロス』入手から3日、破壊方法を未だにわからないままラックたちはイギリスのロンドンにいた。 ロンドンの歴史ある街の一角に車を停め、少し休憩を取っている。もちろんシンガポールからロンドンまでは魔術でここまでやってきた。 車の中でラックはヴァンサーの日記を読みふけり、バクスはこれでもかとラックが作ったサンドウィッチを湯水の如く食べ進んでいる。 ゲッシュは今日と昨日の新聞を読んで顔に疲労が出ていた。ゲッシュの頭を悩ませていたのはこのような記事だ。 『アフリカ州にも殺戮!』、『南アメリカでも殺戮!』、『ついに全世界で大規模な殺戮!』、『世界に革命を起こすクーデターか!?』 ここ3日間、狂戦士はアフリカ州、南アメリカ州で殺戮をした。ラックの話では今回は狂戦士に襲われていない地域の守備を強化していたたらしい。激しい戦闘の末、熟練の十数名のハンターで何とか狂戦士を退散させた。しかし、それでも民間、ハンター、動物の死者は少なくなかった。 正彦はどこかに連絡したいと言い、今はラックたちとは別行動をとっていた。もちろんラックたちにそんなことは聞こえてなかったが・・・。 ラックが読み飽き、日記を置いた。そして、車のエンジンをかけた。バクスも自分の分(普通の人の5倍)のサンドウィッチを食べ終え、空になった弁当箱をゴミ箱に捨てに行った。どうやら正彦が帰ってきたら出発するつもりらしい。 正彦が暗い面持ちで帰ってきた。見た限りでは良い話をされたわけじゃないとゲッシュは思った。正彦はゲッシュに話しかけた。 正彦「・・申し上げにくいこと何だが・・・俺達の部隊の隊長だったラベスタが、息を引き取った」 ラベスタは滅亡したフランスに来た正彦たちの部隊の隊長だったが、狂戦士との戦闘の最中、変えられたものは数日、地獄の如き幻覚を見る狂戦士の息をかけられ、フランスの戦闘から今日まで病院のベットにいた。 ラックの話では、狂戦士の幻覚は3日間ずっと地獄のような嫌な幻覚を見続けるが、見終えた後でも時々後遺症が残るらしい。 ラベスタの場合、3日間が過ぎ、後遺症が残っていて、ベットの上で後遺症と戦っていたが、途中、肺ガンにかかり手術もできないほどまで進行していたため、息を引き取った。 ラックが何処を目指すか話さないまま車を走らせていた。その間に正彦がラベスタの死について話していた。ゲッシュはそれを聞き、愕然としていた。何はともあれ、ラベスタは彼らの隊長だったためショックも大きかった。 しかし、ラックとバクスはそんなことはどうでもいいようだ。彼らはもう何百何千と人が死ぬのを見てきたため、人一人が死んでもあまり悲しくは無いようだ。 1時間ほど走り、ラックは車を停めた。そこはラックとバクスが住んでいる家だ。 正彦「ん?戻ってきたのか?」 ラック「・・・いや、違う。今日はここから少し歩いたところに用がある本当はあまり強力をさせたくないけど・・」 バクス「・・まさか・・ミルに助けを求めるの?・・・悪夢だ」 そんな簡単な話をして、ラックを先頭にどこかを目指して歩き始めた。ラックとバクスの家の周りには森林地帯があるだけで何も無いが、5分ほど歩くと小さな町についた。 その町は1階建ての家とカフェがほとんどで、店がカフェよりも少ない。町の周りは森林で覆われている。人はあまり外には出ていないが、若者が数名と中年の男達、老人が歩いているぐらいだ。あるところはカフェでゆっくりと時間を過ごしている人もいる。 ラックは1階立ての家に青い壁に赤い屋根というシンプルな家の玄関前にやってきた。そして、ラックがその家のインターホンを押す。 家から出てきたのはラックとバクスとは差ほど年が変わらない赤紙の長髪の女性だった。ミルと呼ばれる女性がラックとバクスを見ると、顔が笑みに包まれ、ラックとバクスに抱きついてきた。その光景を見た正彦とゲッシュはただ唖然とするばかりだ。 ミル「ラック!バクス!久しぶり!!」 ラック「ぐぇ・・・や、やぁミル。元気にしてた?」 ミル「うん、元気にしてたよ。バクスもまた髪伸びたんじゃない?今度私が切ってあげようか?」 ミルがそういっている間、ラックがミルの抱きつきから脱出し、抱きつき攻撃はバクスを中心に行なわれた。バクスも必死に攻撃から奪取しようとして何とか奪取した。バクスの顔は休まずに走り続けてもう息をすることしかできない状態に近かった。 バクス「ゼェ、ゼェ・・・。髪は・・もう少し伸ばす・・・よ」 へとへとである。 話がそらさないうちにラックが話しかけた。その手にはヴァンサーの日記を持っていた。 ラック「ミル。ちょいと俺らに力貸してくれないか?」 ミル「いいわよ。ところで・・・後ろの人たち、誰?」 ミルはやっと正彦とゲッシュの存在に気がついた。 ゲッシュ「へぇ~。じゃあミルはラックとバクスの幼馴染なんだ」 4人はミルの家に入り、ソファに座っていた。ミルがクッキーを持ってくると最初に手をつけたのはバクスであるのは言うまでも無い。 ミル「そ。ラックとバクスの父さんもハンターだったから、遠いところで悪魔退治に行くとき小さい頃のラックとバクスがよくうちに来て面倒見たの。私から見て、ラックが頼りになるおにいちゃんで、バクスは頭がいい弟みたいな存在だったかな」 昔のことの会話と今までの狂戦士について、『デット・クロス』についてを話した。話を聞き終えた後、ミルはヴァンサーの日記を読み進めた。 読み終えたのを見ると、ラックがミルに話しかけた。 ラック「お前は俺らと見方が違うからお前の意見を聞きたいと思ったんだ。俺らが悩んでいるのはさっき説明した通り。で、どう思う」 ミル「・・・自分だったらヴァンサーと同じで、『デット・クロス』だっけ?その十字架を壊す方法は書きにくいと思うなぁ」 バクス「書きにくい?」 ミル「そう。その十字架はヴァンサーが作ったんだよね?もし十字架が難しい方法で破壊するんだったら、自分は破壊方法は書くよ。でも書いていないってことは自分の考えでは理由は2つ」 ラック「2つの理由?」 ミル「1つはどんな武器でも破壊できること。でもラックとバクスがもうそのことを試したから可能は無い」 バクス「なるほどね。で、もう1つは?」 ミル「多分、ヴァンサーは『デット・クロス』はすぐ破壊されると思うんじゃないかな」 ラック「え?」 ミル「でも、ヴァンサーの考えどおりには行かず、十字架はそのままになった」 正彦「どういうことだい?」 ミル「ヴァンサーは多分、自分が死んでから十字架はすぐ破壊されると思って日記には書かなかった」 バクス「・・・・ちょっと待って・・・てことは・・」 ミル「破壊方法はすぐ近くにあったのよ。破壊方法はヴァンサーの所有する武器で破壊することよ」 ラック「そうか・・悪魔の命をなるものを作るには事細かに悪魔の命を作る特定の悪魔に注文しなければいけない。注文をし忘れると、悪魔が勝手に解釈して勝手に破壊方法を変えてしまうんだ。だから特定の武器で破壊することになったんだ」 ラックは日記をとり、パラパラとページをめくっていく。そして、見たいページを見つけ、探し求めた単語を指差した。 『レイピア』 続く
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名前:源終里 性別:♀ 年齢:13 誕生日:7月31日 血液型:AB型 星座:しし座 出身地;北海道旭川市 社会的地位:中学生 性格:皮肉屋。素直じゃない上に、影が薄い。一方で、正義感が強く、生真面目な面を持つ。そのため、冗談を言われたとしても、本気にとってしまうことが多い。 趣味:読書。本の虫で、意外なことを知っていたりする。 特技:きもだめしの幽霊役。 苦手:会話。人付き合い。 身長:145cm 体重:禁則事項♪ 髪型:ツインテール。 髪の色:黒。 胸:壁。 視力:そこそこ。 知性:普通。 動物に例えると:ももんが。 好物:コーヒーゼリー、ババロア、プリン。 嫌いなモノ:にんじん、ピーマン等の野菜。 イメージカラー:黒。 イメージ音楽:向こう側の月 イメージボイス:沢城みゆき 一人称;「終里」 履歴:不明 親戚関係:両親
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地球防衛軍日本基地本部内は騒然としている。 地底怪獣出現の振動で、多数のけが人が出てしまったのだ。 壁際には、あちこちに血を流している隊員たちが蠢いている。 慌ただしく走り回る医師、看護師、そして隊員達。 「巨大生物が地下から出現!! 一体はアジアに生息している地底怪獣「バルト」。 もう一体のクラゲ型の生物は、出現経験がありません!」 声を大にして叫ぶ通信隊員。 眉間にしわを寄せる上村。 地震の原因が、まさか地底怪獣だったとは。 いくら陸海空での戦力を誇る地球防衛軍でも、地下からの攻撃には全く無力だったのだ。 「轟天号を呼び戻せ!」 「駄目です! 大戸島の巨大生物と戦闘中!」 唇を噛み締める上村。 とにかく今は、ある戦力で対処するしかない。 「メーサー殺獣光線車を中心とし、全力で対処せよ!! 東京がやられては、日本がやられたことと同じだ!!」 クラゲ型の巨大生物は奇声を上げ、レンズ状の目から虹色の光線を放つ。 オーロラのような光線が辺りを包み込んだ途端、火花を散らして破裂する教会。 瞬く間に炎上し、ビル街を火の海に変える「発火光線」。 その光がデズリーの透明な体に映し出され、美しいプリズムを作る。 焔にライトアップされた夜の街並みはさらがら地獄。 そのデズリーに雄叫びを上げながら突っ込んでいくバルト。 押されてよろめき、近くのビルに崩れるデズリー。 ガラガラと崩れ落ちる瓦礫。 バルトはそのまま踏みつけ、ハサミを食い込ませようとする。 だがその時、アスファルトを突き破って現れる触手。 ところてんのような細長いそれは、バルトを縛りつけた。 そのままそれを難なく振り回そうとするデズリー。 バルトはハサミについたのこぎりのような返し刃で、それを切断する。 甲高い奇声を上げるデズリー。 バルトは刃のついたその尾で次々と触手を切り刻んでいく。 次々と崩れ落ちるマンションや学校、寺院。 崩れ落ちる教会の十字架。 恐怖に怯え、リュックを背負って右往左往する人々。 防空頭巾を被り、泣き叫ぶ子ども。 それはまさに、日本の終わりを予感させる光景。 誘導する隊員達の顔にも、絶望の色が浮かんでいる。 その横を、銀色をしたパラボラ状の兵器を乗せ、 牽引車に引かれた戦車が信号をかすめて逆方向に走っていく。 66式メーサー殺獣光線車だ。 メーサー車はそのパラボラ状の砲塔を怪獣に向ける。 バチバチという音を立て、ほとばしる10万ボルト紫外線レーザー。 その青白い光線は、バルトの皮膚を捉えた。 もだえ苦しみ、体をはげしくゆするバルト。 どうやら効いているようだ。 それに追い討ちをかける戦車部隊。 74式戦車の砲門が次々と火を噴き、デズリーを火達磨にしようとする。 デズリーの透明な体に次々とつく火。 鈴のような啼き声を上げ、発火光線を放とうとするデズリー。 だが、航空からの攻撃がデズリーに襲い掛かる。 疾風のごとく夜空を通り過ぎるF-15。 その隙に後方へと下がり、別な場所からデズリーを狙い撃ちするメーサー部隊。 甲高い雄叫びを上げるデズリー。 やった――誰もがそう思った。 その途端、アスファルトを突き破って現れる無数の触手。 何千何万という触手の先端についている銀色の槍。 西洋のランスを思わせるそれは、真っ二つに開く。 次の瞬間、そこから紅いドリル状のミサイルが発射される。 まるで雨のように降り注ぐ紅いミサイル。 それは戦車の分厚い装甲を、まるでボール紙のように貫く。 たちまち串刺しとなる戦車や戦闘機。 バルトも例外ではなく、ハリネズミのようになり、立ったまま絶命している。 まるで空が割れんばかりの轟音が響き渡り、ミサイルは大爆発を起こした。 瓦礫、粉塵、爆煙――爆風によってそれらがゴミくずのように舞い、辺りは白一色に包まれる。 廃墟と化した東京。 原型を留めていないビル街や東京タワー。 立ち上る焔に彩られ、立っているのはデズリーのみ。 奇声を上げ、ゆっくりゆっくりとその巨体を移動させていくデズリー。 焔をその体に映し出し、進んでいく様は一種の幻想を感じさせる。 災魔の目指す先はただ1つ……地球防衛軍日本基地。 今、全ての希望の芽が摘まれようとしていた……。