約 487,940 件
https://w.atwiki.jp/kakinoki/pages/46.html
ようこそ、遊技場へ。 ここでは心行くまでゲームを楽しんでいってください。 学怪劇場 学校の怪談番外編(その零)「あの世のゲーム!! ブキミ」
https://w.atwiki.jp/kakinoki/pages/124.html
第6話 剣、銃、魔術 正彦はこの現状がまだ信じられなかった。 破壊された玄関には少し古い黒い車が出ていて、車の近くにいる正彦とゲッシュの側にとても古い本を持っている(表紙はとても趣味が悪い・・目玉が書いてある)バクスと言う青年がいた。そして、正彦たちの前には右手に刀、左手にピストルを持っているラックと言う青年がいる。そして、その前には右手に刀を持ち、事実上ミラとスランを殺し、ラベスタを狂わせた青年2人が『狂戦士』と言っている生物がいた。 ラックが正彦たちのところに振り向いてこう言った。 ラック「あ~あ。狂戦士のいるところに来たら変な3人入るし・・」 正彦「ちょっと待て・・変な3人って俺達のことか?」 ラック「YES!」 バクス「おいおい兄貴・・・後ろ後ろ」 ラック「え?」 ラックが後ろを見ると、狂戦士が刀を振り回し、ラックに襲い掛かっていた。ラックはそれを持っていた刀で対応し、攻撃を防ぐ。 ラックと狂戦士の剣と剣の攻防戦が始まった。 正彦「おいおい・・・あいつ・・どこであの剣さばき習ったんだ?」 ゲッシュ「我流だよ。そりゃあんな悪魔みたいな奴らと戦っていたらそりゃあんな剣技くらい身につくさ」 ゲッシュ「おまえらの仕事は何なんだ・・・・・?」 ラックは狂戦士の攻撃を防ぎながら狂戦士に攻撃を仕掛けようと懸命に攻めていた。対する狂戦士はラックの攻撃を防いではいるが、ラックの攻撃が当たってしまっていた。しかし、狂戦士は傷を負っても攻撃を仕掛けていた。 その時、狂戦士は左手でラックの顔を殴った。ラックはその攻撃が直撃し、倒れこんでしまった。 そして、狂戦士は正彦たちのところに向かって走っていった。 正彦「!!来た!ゲッシュ、用意はいいか!?」 バクス「駄目だ!狂戦士には普通の弾は効かない!」 ゲッシュ「じゃあどうするんだ?」 バクス「この弾を使え!」 バクスはそう言って正彦とゲッシュに弾をそれぞれ8発分与えた。 バクス「それには塩と悪魔が嫌う土、魔除けの薬草が入っている。それで攻撃するんだ」 正彦「なるほど、感謝するぜ。防戦一方は嫌いなんでね」 ゲッシュ「来たぞ!」 狂戦士と正彦たちとの距離は10歩程のところまで来ていた。それを見た途端、正彦とゲッシュはバクスからもらった弾をピストルに入れ、発砲した。 弾は狂戦士に直撃し、狂戦士は一瞬動きが止まったが、また走り出した。弾が当たったところからは血が出ていた。 正彦「くそ!効いてんのか効かないのかどっちかにしてほしいぜ」 ゲッシュ「こりゃ骨がおれる戦いだよ」 バクス「伏せろ!!」 バクスの大声に驚きながらも2人はその場で伏せた。その瞬間、バクスの右手から火球が飛び出し、狂戦士を攻撃した。狂戦士は火球攻撃を受け、大きく吹っ飛んだ。 正彦「・・・・え?」 ゲッシュ「何?今の?」 バクス「今のは火球<ファイヤーボール>魔法だよ。僕は兄貴みたいに剣術は無いけど、魔術が使えるんだ。」 ゲッシュ「すごいなぁ~。魔術って本当にあったんだ」 ラック「3人とも、ご苦労さん」 ラックは痛みから立ち直り、狂戦士の前に行っていた。 そして、狂戦士に弾を10発程食らわせていた。 狂戦士は動かなくなった。 ラック「よし、帰ろう」 バクス「このままにしとくの?」 ラック「狂戦士の殺し方はまだわかっていない。このまま戦い続けて俺達が死ぬよりいいさ」 正彦「こいつは殺せないのか?」 ラック「まだな。だけどいつかは殺すさ・・。さて、あんたらも俺の車に乗るか?」 ゲッシュ「じゃあ、お言葉に甘えて」 正彦「そうだな・・どうせなら一緒に行動した方がこいつの正体がわかる」 ラック「・・・・抜かりは無いね・・」 気絶しているラベスタをラックとバクスが乗っていた車に乗せ、正彦とゲッシュは後部座席に乗り、バクスは助手席に乗った。 ラックが運転席に乗ろうと歩いていくと、ラックの背中に何かが当たった。 よく見ると、人間の女性の頭だった。頭が来た方向を見ると、狂戦士が息を荒くしながら立っていた。 ラック「・・・・俺、この女の人知らないし・・」 ラックはその女性の頭を狂戦士目掛けて蹴り、狂戦士に当たった(実はこの女性の頭部はミラだってことは正彦とゲッシュは知らない)。 ラック「それと、あと1年は気絶していてくれ」 ラックは水が入った小瓶を出し、取り出した2本の短剣をその水で濡らし、短剣を狂戦士に投げつけた。 短剣を投げつけたラックは急いで運転席に乗った。 バクス「どうしたの?」 ラック「狂戦士がまだ動いていたから聖水をつけた短剣を刺してきた 正彦「まさかこんな奴がこの世界にいたとは・・・」 ラック「フランスから出たら、狂戦士のことを2人に教えてやるよ。あと俺達が誰なのかも」 ゲッシュ「ああ、よろしく」 そして、5人が乗った車は屋敷から離れていった。 続く
https://w.atwiki.jp/kakinoki/pages/152.html
14話 止める戦争と解読 ラック「何!?狂戦士は誰かが退散させた!?」 取引から翌日、ラック一行はシンガポールの都会のレストランで遅い昼食をとっていた。ラックはレストランの外にある公衆電話である人物と話していた。 ラックの驚きの声は店で腹ごしらえをしていたバクス、正彦、ゲッシュ達や店にいた人たちにも丸々聞こえていた。 バクス「・・あの・・馬鹿兄貴・・」 バクスは食べ終えた皿を塔の如くそびえ立たせながら兄の悪口を言っていた。正彦とゲッシュはそれぞれは互いの悪口は言えないなと思った。 正彦は食べ終えてタバコを吸っていると、ラックが戻ってきた。 ラック「ふぅ~~~~~~・・・」 ゲッシュ「うわ、すごい溜息・・何かあったの?」 ラック「アメリカで狂戦士が虐殺をしているって新聞で書かれただろ。それで狂戦士を討伐しに行こうとしてアメリカのハンターのダイルスにアメリカの状況を聞こうとしたんだが、ダイルスの話じゃもう狂戦士は誰かに退散されたらしい・・」 バクス「待って。誰か?狂戦士を退散したのは数十名のハンターではなく1人で?」 正彦「あの狂戦士を1人で・・・」 ラック「ああ。聞いた話じゃ白いマントを着た老人が退散させたとか」 ゲッシュ「ガンダルフみたい」 バクス「・・アイディアス・・まさか、そんな・・」 バクスの顔は徐々に驚きに満ちてきた。その顔を見て正彦が質問をする。 正彦「誰だよ?アイディアスって?」 バクス「・・・もう何千年も生きてるリッチ(不老不死の魔術師のこと)で、最強の魔術師であり、この世界でたった1人の魔法使い。でもアイディアスはそんな簡単に人前には姿を現せないのに・・」 ラック「何にせよ、アメリカ滅亡はなくなった。今は『デット・クロス』の破壊する方法を考えないと」 ゲッシュ「ただ壊せばいいんじゃないの?」 ゲッシュの疑問にラックは何処から出したのか『デット・クロス』が入っていると思われる黒い箱を取り出した。そして箱を開けた。 中に入っていたのは透明な十字架だった。まるでクリスタルで造っていると思うほど透明で、日が当たると虹色の光を出して輝いている。クリスタルには紐がつけられていて、その紐にもパールやサファイヤ、ルビーなどの宝石と思われる装飾品がつけられている。透明な十字架、虹色に光り、高価な装飾がつけられ、見た限りでは豪華の極みを思われるが、だんだん見慣れると十字架から発せられると思われる魔力で気分が悪くなっていく。 そして、ラックはポケットから短剣を出し、思いっきり短剣を『デット・クロス』に突き刺した! 短剣が何かに防がれる音がしたと思うと、短剣は折れていた。十字架はかすり傷一つ付いていない。 正彦「なっ・・・」 ラック「昨日の夜、俺とバクスはできる限りの武器と魔術でこの十字架を壊そうとした。だが見ての通り、かすり傷つかない」 バクス「レイピア、剣、銃、ファイヤーボール、サンダーランス。これでもかとやっても成果は無い」 ゲッシュ「じゃあ・・どう壊せばいいんだよ。お前らから聞いた話じゃこの十字架は狂戦士の心臓のようなものであり、これを壊すということは狂戦士の心臓を壊すのと一緒なんだろ?」 ラック「そう。だから困っているんだ。この十字架を破壊しなきゃ狂戦士は死なない、死者は増える、世界は破滅の道を歩いていくだろうな」 ゲッシュ「・・なぁ、ヴァンサーの日記には何も書いてないのか?」 バクスは首を無念そうに縦に振る。 正彦「くそ・・・これじゃあ・・」 ラック「俺はこの日記を信じてもう少し読んでみる。何か手がかりを探すために」 4人は焦っていた。こうしている間にも世界が滅亡の一途をたどっていると思うと、焦りが大きくなっていた。 ラックたちが焦り始めた頃、狂戦士は何も見えない、ただ土があるだけの陸に上がった。アイディアスから受けた傷はもう完治していた。 彼が上がった陸はアフリカ大陸だった。 狂戦士はニヤリと笑い刀を振り回して走り出した。全ては虐殺のために・・ 続く
https://w.atwiki.jp/kakinoki/pages/102.html
だいいちわ「かがみちゃんとのいちごちゃん」 だいにわ「鑑さんちのかがみちゃん」
https://w.atwiki.jp/kakinoki/pages/103.html
かがみちゃんは、桜ヶ丘にあるお米屋さんの一人娘です。光にとけこむようなしっとりまったりしたうっとりするような黒い髪で、りりしくもあり、かわいらしくもあり、ちょっとたりないけど女の子らしくもありな目をした、それはそれは元気で活発な女の子でした。 かがみちゃんの家族は、かがみちゃん、おとうさん、母上、じーちゃん、ばーちゃんと、それからお兄ちゃんがいます。お兄ちゃんと言っても、かがみちゃんの本当のお兄ちゃんではなく、よそのお兄ちゃんです。 今日は、そんなかがみちゃんの家族の紹介です。 「ただいま―。」 あ、かがみちゃんがおうちに帰ってきましたよ。 かがみちゃん。本名は鑑 鏡子ちゃんです。このお話を作者が原稿用紙で書いていたときに、鑑 鏡子って画数多くていやだなぁ、じゃあ、かがみちゃんでいっかぁ、うん、かわいいし。というふうにつけられちゃったんですけど、それじゃああまりにもあまりにもなので、みんなが(特に両親が)かわいさを込めて呼んでいることになってます。でも、かわいいでしょ? 今日は赤いスカートに花柄のピンク色のシャツを着ています。まっかなランドセルは小学生の証です。中にはあんな(シロ)モノやこんな夢がギッシリ詰まっているわけです。 かがみちゃんのおうちはお米屋さんです。お店とおうちはくっついているので、おうちの中にはお店から入ります。おうちには裏口と、おうちの玄関もあるんですが、かがみちゃんはいっつもお店から入ります。家族の誰も文句を言いませんし、かがみちゃんも別に迷惑かけるようなことをするようなろくでもないガキじゃあありませんので、お店側から帰ってきます。今日はいませんでしたけど、お客さんがいた時には、百万ヘルツの笑顔で、いらっしゃいませー、なんて言うわけです。若いうちから看板娘のなんたるかをわきまえてるんです。 「あ、かがみちゃん。お帰りなさい。」 「ただいま! おとうさん。」 お店では、お父さんがなんかしていました。なんかというのは、つまりなんかしてたわけです。それは、お父さんが床に片ひざをついて帳面片手に商品をチェックみたいなことでしたが、かがみちゃんがそこまで詳しく仕事の内容を知っているわけでは無いのです。 お父さんは、かがみちゃんのお父さんです。本名は鑑 恭一といいます。お米屋さん、鑑米店の店長さんです。お米にお餅、お酒なんかも売っています。あ、ジュースも売ってます。桜ヶ丘では一番のお米屋さんです。愛娘のかがみちゃんが大好きです。 「あれ? 今日はお友達は一緒じゃないのかい? その、なんていったかな・・・・・・。あぁ、きいちごちゃん。」 お父さんはえんぴつで帳面にレ点をつけると、立ち上がっていいました。 「ちがうよおとうさん。きいちごちゃんじゃなくてのいちごちゃんだよ。」 かがみちゃんは言いました。きいちごちゃん、もといのいちごちゃんは、かがみちゃんの親友です。かがみちゃんの通っている桜ヶ丘小学校の、1年2組のクラスに2人はいます。席も隣どうしです。 「このあとこうえんにあそびにいくんだ。」 「そうなのか。ランドセルはちゃんと置いていくんだよ。」 「わかってるよー。」 と言って、かがみちゃんは店の奥へ行きました。お店は広くて、入り口から入って右手左手両側の壁に様々なお米の袋が山積みです。サイズや品種などで分けてあります。その奥にはお酒とジュースの冷蔵棚があって、隣端にレジがあります。その横から入って奥に、かがみちゃんのおうちへの廊下があるんです。 「ただいまー!」 かがみちゃんはそこそこきれいに靴を脱ぎ散らかすと、廊下に入りました。廊下の扉を開けると、おうちの中な感じです。お茶の間のドアを開けると、 「あら、お帰りなさい。かがみちゃん。」 そう、やわらかくて暖かい女の人の声がかがみちゃんを迎えました。 「ただいまかえりました。母上。」 母上です。母上は、まぁわかるとおもいますが、かがみちゃんの母上です。本名は鑑 京子といいます。かがみちゃんのお父さんの恭一さんと結婚して、かがみちゃんを産みました。そういうことです。母上はお店の手伝いをするかたわら、合気道と書道と華道の先生もしています。いつも微笑みを絶やさない美人さんです。はっきり言って何とかキラーです。でも、そんな笑顔でこちらが全く刃向かえなくなるような圧力をかけてきます。怖いです。でも、ホントはとっても優しいです。 母上は今日も和服姿で、 お茶の間で優雅にお茶をすすっていました。まず、湯飲みの持ち方一つとっても絵になります。 「きょうはおけいこは?」 かがみちゃんが母上にたずねます。たずねながら、ちゃぶだいの上のおせんべいを取ろうとして、ぺちんとたたかれました。 「今日はお休みの日ですよ。明日はお華です。ちゃんとお手洗いとうがいをしてからですよ。」 にっこりとしかってくれました。かがみちゃんはうっかりしちゃった、てへ。っというような、イマイチ反省していないようでいて、実は猛烈に反省したスマイルで、洗面所へ行ってお手洗いとうがいを済ませました。 すると、洗面所にばーちゃんが入ってきました。 「おや、お帰りなさい。かがみちゃん。」 ばーちゃんは、とても優しくそう言いました。 ばーちゃんはかがみちゃんのばーちゃんで、お父さんのお父さんの奥さんです。で、母上の姑です。でも、母上とばーちゃんはすこぶる良好で円滑な関係にあるので、どろっどろの嫁姑関係をみたいひとは、昼ドラでもみるといいです。ばーちゃんの名前は鑑 杏子っていって、昔はとっても美人の女豹だったらしく、男に貢がせてポイ! だったそうです。でも、じーちゃんの鑑 響介に憧れて告白しておっけーもらって押しかけ女房だったよって百回くらい聞かされました。 「ただいま! ばーちゃん。じーちゃんは?」 「おじいちゃんなら、今はちょっと用事があって……」 と、話していると、 「戻ったぞー!」 とお店の方から大きな声が聞こえました。 「あら、丁度帰ってきたみたい。」 「おー、じーちゃんおかえりなさーい!」 まっかなランドセルをぴょんぴょんさせて、かがみちゃんは洗面所から飛び出すと、店までダッシュしました。 「あらあら、もうかばんくらい置いていったらいいのに。」 ばーちゃんの声はもう聞こえてませんでした。 「じーちゃんおかえりー!」 「おお、かがみちゃん帰ってたのかい。ただいま。」 ごましお頭のこの人が、じーちゃんです。じーちゃんは軽トラックから、お父さんと一緒に次々に荷物を店に入れていました。 「今は危ないから、入ってなさい。」 じーちゃんは笑顔でいいました。お米屋さん鑑米店はもともとじーちゃんが作ったものです。だけど、じーちゃんの息子のお父さんが、でらべっぴんの器量良しの母上をめっけて結婚してかがみちゃんが生まれてからは、自分は店長を引っ込んでお父さんにまかせながら、今でもお米屋さんをいろいろやってるんです。複雑で、かがみちゃんにもその辺はよくわかりません。昔はかなり無茶をやってたらしく、渋い人だったみたいで、そこに憧れたばーちゃんが手伝って、今の鑑米店があるそうです。 「うん。わかったよ。」 よいこのかがみちゃんはそう言って、また中へと引っ込みました。 そうして、自分の部屋へと向かう途中、家族とは違うけど一緒に住んでいる人と会いました。 「あ! おにいちゃんだ。」 「その珍獣をみつけたような言い方はよしてくれ。あと指差さないでくれるかな。」 おにいちゃんです。と、言ってもかがみちゃんの本当のおにいちゃんじゃなくって、よそのおにいちゃんです。鑑米店は、広くて空き部屋があるので、そこを下宿にしています。そこに住んでいるのが、専門学校生のおにいちゃんでした。 「帰ってたんだね、お帰り。」 「ただいま、おにいちゃん。」 眠そうなおにいちゃんに、かがみちゃんは笑顔です。 「またてつやでギャルゲーやってたの?」 「……違うよ。ていうかそういうこと言わない。誤解されるから、特に京子さんのまえでは絶対に言わないように。ちなみに徹夜はしてたけどギャルゲーじゃなくて純粋にレポートが……ってそうだ。かがみちゃんに聞きたいことがあったんだ。」 おにいちゃんは慌てて否定しつつ、かがみちゃんに言いました。 「なあに? おにいちゃん。」 かがみちゃんは無邪気です。例え相手がヤヴァイ趣味のお兄さんでも、変わらずその笑顔を振りまくのでしょう。手を出し次第変貌しますが。 「うん、聞きたいことってのはね、僕が必死こいてバイトして、ちょっと言えないルートで手に入れた硬質ガラスのナイフが無くなっちゃったんだけど、知らない?」 おにいちゃんは、かがみちゃんの目を真っ直ぐに見ながら言いました。 かがみちゃんはそれを見つめ返して、 「うん。しってるよ? これでしょ?」 と、ぺらりと赤いスカートをめくりました。うおっと! かがみちゃん、いけませんよ!男は狼なのよ、とかの有名な桃色女の二人組も言ってました……とおや? 何故か見えない。見えそうで見えない! これが噂の絶対領域……。 「はあ、やっぱり……」 おにいちゃん溜息です。そうか、真正面にいた彼にも見えなかったみたいです。いや、ふしぎですね。こう、なんだか大人の事情では片付かない、宇宙の神秘すら感ぜずにはいられない…… 「かがみちゃんが持ってたのか。」 ってあれ? 彼の目線はそのそれではなく、かがみちゃんの太もも辺りに釘付けでした。ヤロウ、そっちか! いたいけな小学生におにいちゃんって呼ばれて、スカートまでめくらせるとはふらちせんばん……と思ったら、その太ももには、ベルト。そして、透明な何かが収まっていました。 「へへー。ごめんなさい。」 ぺろりと舌を出しながら、そんな上目遣いで謝られたらおにいちゃん許しちゃうよ。 「……全然反省してないな。」 何ィ! このおにいちゃんは、おにいちゃんなんて呼ばれてるくせしやがって、どうやら許してはくれないようです。なんだ、割とそういうことには厳しいんですね。 「だって、カッコよかったんだもん。」 かがみちゃんはベルトに備え付けられた鞘からガラスのナイフを抜くと、某沈黙の人みたいに逆手で構えました。おおう、なかなか様になってます。 「うん、かっこいいね。似合ってるよ。」 おにいちゃんも褒めてくれました。 「えへへ。」 「でもね、コレクターズナイフって言っても、それは特別なんだ。もう有害玩具をすっ飛ばして、Z指定でも済まないくらい。マジで人を殺せるくらいヤバイものだから、返して?」 言ってることはこの上なく物騒ですが、どうやら子供に悪影響を与えるようなことはしない良心の持ち主のようです。 「むー。じゃあちょうだいっていわないから、かして?」 かがみちゃんひきさがりません。よっぽどガラスのナイフが気に入ったようです。 「許可できないなー。前に僕の硬質ゴムスペツナズナイフを黙って持って行った時だって、僕のものって京子さんと杏子さんにばれてもう恐ろしい目にあったからね。だーめ。」 結構苦労してたんですね、おにいちゃん。 「むむー。わかったよ。……はい。」 かちゃかちゃとベルトを外すと、かがみちゃんはおにいちゃんに渡しました。 「うん。聞き分けのいいかがみちゃんは大好きだよ。」 おにいちゃんは笑顔で言いました。 かがみちゃんはそれには答えず、とぼとぼと自分の部屋に入っていきました。 「ま、どーせまた勝手に持ち出すんだろうけどね。しかし、うん……似合ってたな。」 おにいちゃんはそう呟きました。 「いってきまーす!」 「車に気をつけるんだよ。」 お父さんに手を振りながら、かがみちゃんは小さなハンドバッグを手に家を出ました。 のいちごちゃんと待ち合わせた桜ヶ丘公園は、かがみちゃんのお家のある桜ヶ丘商店街からは、桜ヶ丘通りを通ってまっすぐです。 かがみちゃん、はなうたなんか歌いながら歩いています。すると…… 「ひったくりよー!」 と、後ろから女の人の凄い悲鳴。振り返ると、猛スピードでこちらに向かってくる原付き。おのれ、犯罪者許すまじ! かがみちゃんはすばやくハンドバッグのチャックを開けずに手提げ部分と縫い目の隙間に手を入れると、小さな石ころのようなものを取り出しました。そして、それを原付きの犯人のフルフェイスヘルメットに向かって思い切り投げつけると、 ッパ――ン! ものすごい音がして破裂しました。その犯人も驚いたのでしょう。いや、そりゃ驚くでしょうね、いきなり爆発物投げられりゃ。その犯人はえらく体勢を崩しつつも、何とか転ばずに止まりました。電柱まで残り数センチ! みごとです。 かがみちゃんはとててーっと近寄ると、まだビビッてる犯人の原付きの鍵を抜くと、ポーイっと投げ捨てるふりをして、さりげなくスカートのポケットに入れました。 犯人がそれに気が付いてフルフェイスをとって振り向くと、そこには何か小型のペンライトのようなものを犯人に向けて立っているかがみちゃんがいました。 「テメェガキィ! 危ね」 カッ――! 犯人の言葉はそこで止まりました。かがみっちゃんが目をぎゅっと瞑って、持っていたペンライトのようなものをぐっと捻ると、昼間にも関わらずカメラのフラッシュなんて比にならないくらいの光が犯人を突き刺しました。 「うあっああ――! 目が、目が―ー……」 某大佐のように目を押さえて喘ぐ犯人。 「目が――! あー!」 やがて、道の向こうから二十代後半くらいの女の人が走ってきました。きっとひったくられた人に違いありません。 かがみちゃんはまだ目を押さえて涙を流している犯人に、華麗な足払いをお見舞いしてすっころばせると、女の人に向かって原付きの鍵を放りなげ、公園へと走りました。 「あ! のいちごちゃーん! ごめんね、おそくなって!」 「ううん。いまきたところだから。」 「ということはのいちごちゃんはじかんにルーズなひとってことだね。ああいやだいやだ。」 「そんなー。ひどいよー。ほんとは15ふんくらいまったよー。」 「うそつきー。ははは、ごめんねほんとに。」 「ふふ。いいよ、それよりどうしておくれたの?」 「ちょっとおにいちゃんとはなしてて。たからものとられちゃって。」 「おにいちゃんて、まえにいってた?」 「そう。あーあ、ついひとにやつあたりしちゃった。」 「あー、わかるよ。わたしもだいすきなくまのチャーリーをひっぱったりたたいたりする!」 そうして二人は今日も仲良く遊びました。 「またかがみちゃんか……」 引き出しからペン型ライトが無くなっているのを見て、おにいちゃんは呟きました。 「ま、あれで人を殺したーとか、さすがに一生に関わるようなことは出来ないだろ。失明したとかは困るけど、一瞬しか光らないし。」 どうやら、今日も平和ということで。
https://w.atwiki.jp/kakinoki/pages/121.html
第1話「伝説」 第2話「滅亡した国」 第3話「2つの車」 第4話「襲撃とアクシデント」 第5話「殺戮・戦い・救世主」 第6話「剣、銃、魔術」 第7話「虐殺を止める!」 第8話「ミッケ!」 第9話「中途半端な力」 第10話「突撃!となりのブレイス家!」 第11話「戦いへ」 第12話「麻薬王」 第13話「伝説の魔術師と取引」 第14話「止める戦争と解読」 第15話「ジャジャウマ娘と殺戮者」 第16話「最終決戦」 第17話「ハンター・戦士・デーモン」 第18話「夜明けの結末・前編」 最終話「夜明けの結末・後編」 番外編「アフタートーク」
https://w.atwiki.jp/kakinoki/pages/69.html
深夜。静まり返った漆黒の街を、疾走する一人の少年。ハッ、ハッ、と短く息を切らし、街灯の下を駆け抜ける。 「よう少年。そんなに走ってどこ行くんだ?」 突如、背中にかかる声。少年は、足を止める。振り返ると、そこには、よれよれのコートを着た中年男「山川夏夫」が。 嫌なやつに出会ったものだ。 「はは! ようやく、自分の気持ちに従うようになったか。ったく、最初からそうすれば、終里ちゃんも救われたんじゃないのか? あの娘は、心の奥底で、ずっと仲間を欲しがってたのに」 ニヤニヤとした笑いを浮かべながら、山川は言う。相変わらず、人を小馬鹿にしたような態度。少年はムッとし、思わず言い返す。 「うるせえよ。どうせ、あいつの心の支えになることなんてできないんだよ。オレじゃあ……三四郎先輩の代わりは無理だった」 「お前が、全力でぶつかることにビビッてたからだろ」 これまでのふざけた口調から一転し、ピシャリと言ってのける山川。少年は、思わずグッと言葉に詰まる。 「好きになった相手をまた失いたくない。だから、誰も好きにならないし、誰の味方もしない。そうやって、自分の気持ち誤魔化そうとしてたやつを、誰が好きになるっつーんだ」 少年は、言い返さない。ただ、山川をジッと睨んでいるだけ。 本当に、つくづく人の心を見透かしてくる。 「だけどよ、お前は変わった。ちゃんと自分の気持ち、伝えられたじゃねえか。まあ、振られちまったけどよ。もしか、今のお前なら、お友達レベルにはなれるかもしんねえぞ?」 再び、ニヤッと笑う山川。少年は、それを無視し、再び先を目指す。 そうだ、こんなのに構ってなんかいられない。急がないと、間に合わないかもしれない。やっと、自分の気持ちに気づいたのだから。 「あ~あ、行っちまったよ。さぁて、俺もボツボツ行きますか。確か、朝風ここみの新刊が今日出るんだったっけ。いや、エーテルワークスの取材がまず……」 山川は、独り言を呟きながら、コートを翻す。 あと、五時間くらいで夜が明ける。胸に思いを秘め、各人は「旭小学校」へ。
https://w.atwiki.jp/kakinoki/pages/155.html
第17話 ハンター・戦士・デーモン ★ラック組★ フランスの海岸沿いに建てられている古ぼけた屋敷に4人の男性と1体の生物がいた。バクスと正彦は武器を持ち、屋敷に向かって走っていた。それを見た生物、狂戦士は手始めに2人を殺すために2人の方向に走り出した。 しかし、バクスと正彦を刀を振り回して追いかけていた狂戦士はバクスと正彦との距離20メートルのところでラックの剣、ゲッシュの短剣によって刃を止められ、止められたことにより狂戦士に怒りがこみ上げた。 そして、狂戦士の眼光はラック、ゲッシュに向けられた。 刀を振り、ラックと狂戦士の距離は離れた。ゲッシュはいったん距離をおき、すばやい行動で狂戦士の後ろに回り込んだ。 ゲッシュは短剣を狂戦士の背中に突き刺そうとした。狂戦士はラックがいる方向を見ている。 ゲッシュは短剣が刺さったと思った。だが、刺される瞬間、狂戦士はジャンプし、飛んだ。ゲッシュの短剣は空を切る。 狂戦士は飛んだ瞬間、体の向きを180度回転させ、落下しながらゲッシュに向かって刀を振り下ろした。それを見たゲッシュは短剣を構え、狂戦士の攻撃に備える。 狂戦士の刀とゲッシュの短剣が交わった。最初の方はお互い一歩も譲らなかったが、次第に狂戦士の力が上回ってきた。そして落下を終え、剣に力を入れること専念できるようになった狂戦士は一気に力を入れた。そして、ゲッシュを10メートル程吹き飛ばした。 ゲッシュを吹き飛ばした狂戦士は後ろに感じた殺気を感じ、すぐ後ろを振り向いた。その瞬間、数歩のとこまで近づいていたラックがいて、ラックの方向を狂戦士が見た瞬間、狂戦士が身に着けている兜を中心にラックの斬撃の猛攻が決まった。 狂戦士はラックのすばやい剣さばきを防ぎきれず、兜に6回の斬撃を食らわされた。そして、狂戦士の兜が破壊された。 その瞬間、ラックは狂戦士の素顔を見た。その瞬間、戦慄が走った。 何故なら、狂戦士の素顔は兜が恐るべきスピードで再生され、一瞬ほどしか見れなかったが、ラックはすぐに素顔を覚えた。 人とは程遠い眼光でこちらを睨みつける眼、血塗られた金色の長髪、肌は赤に近い。もし肌が人肌で、眼が普通の人の目ならばとラックは一瞬でそう思い、結論を出した。 人間だ ラックが驚愕の結論を出していると、狂戦士の兜は完全に再生され、狂戦士は刀をラックめがけて振り下ろしていた。ラックは一瞬のうちに現実に戻り、狂戦士の攻撃を防いだ。 攻撃を防いだラックは今度はラックが攻勢に出た。狂戦士の肩、右足、手、腹めがけて刀を振るが、狂戦士の剣さばきにことごとく防がれる。 すると、狂戦士の肩に銃の弾が2発当たる。 ラックが狂戦士の剣を防ぎながら弾が撃たれた方角を見ると、ゲッシュが拳銃を構えていた。 ラックは狂戦士が見せた一瞬のひるみを見逃さなかった。そして、ラックの剣は狂戦士の左肩を切り裂いた。 狂戦士の左肩から血が飛び散る。 ☆バクス組☆ 屋敷の中はかつて屋敷の中で小さい乱闘が起きたのか、屋敷の中は倒れているか、破壊されている家具により散らかっていた。 バクスと正彦は家具と家具の隙間を進むか、剣で家具をある程度破壊し、道を作って進んでいた。 このような活動をし、階段まで近づき、階段を上っていった。階段の音がギシギシと怪しい音を出す。しかし、不安な音を出すだけで階段は壊れなかった。 2回は1回とはだいぶ違っていた。破壊された家具も倒れている家具もない。それ以前に家具が少ししかない。それ以外はただ広い部屋があるだけだ。しかし、2人は見た。部屋の奥にある壁にかけられている、何の変哲もないレイピアを。これを見て、2人の目的であるレイピアだとわかった。 2人はレイピアを入手するために走り出した。だが、その瞬間思いもよらないことが起きた。 何処からやって来たのか、頭につけられている2本の角、2人の目の前に骨のように痩せ細っている顔、紫の色をしたからだ、長い爪、骨と筋肉しかない翼。この生き物を見たバクスはすぐさま喋り出した。 バクス「デーモンだ!」 正彦「・・てことは、こいつはこのレイピアを守る番人ってことかい?」 バクス「そういうことら・・」 バクスが話している最中に、デーモンが2人に襲い掛かった。デーモンの爪を2人に振り回す。 バクスと正彦は寸でのところで攻撃をよけた。バクスは攻撃をよけた後、落ちていた鉄の棒を持った後、呪文を唱え始めた。そしてバクスが持っていた鉄の棒は両端に炎をまとった。そして、バクスは炎をデーモンに突き刺す。デーモンはその攻撃を左手を使って刺されることにより防いだ。 その間に正彦はレイピアがある奥に向かって走り出した。だが、正彦の左足にデーモンの尻尾が絡まった。そして、デーモンは尻尾を振り回し、正彦を壁に叩きつけた。正彦が叩きつけられたところには砂塵が舞った。 バクス「正彦!!」 バクスが声をかけるが、正彦の返事はない。バクスはデーモンの爪を鉄の棒で防ぐ。デーモンは少しずつバクスを階段側に追い込んでいく。 すると、バクスの右手からゴォという音を出し、炎の玉が飛び出した。その火の玉はデーモンに腹に命中した。デーモンは後ろに後ずさる。 その瞬間、バクスは鉄の棒を振り、さっきとは打って変わって攻勢に出ていた。デーモンはバクスの猛攻をただ防ぐしかなかった。 そして、バクスの猛攻を防いでいたデーモンの両手の爪は、バクスの一撃により、爪は破壊された。
https://w.atwiki.jp/kakinoki/pages/120.html
第3話 2つの車 正彦達がフランスに来て1週間が経った。もうこのフランスの惨劇にも少しは慣れたが、まだこの事実を完全には受け入れられなかった。 その日の夕方、正彦たちは今日泊まる場所を探していた。もう人がいないここでは、どこに泊まっても一緒だと思ったからだ。大量の死体があるフランスの町を、泊まるところを探すために歩き続けていた。 正彦「・・・・しっかし、こんな状況をどう報告すればいんだろうな?」 ミラ「いきなりそんな後のこと・・。今は泊まる場所を探しましょうよ」 スラン「・・・ゲッシュ、いない・・」 一同「えっ!?」 彼らが後ろを見ると、一番後ろにいたゲッシュがいなかった。これを見て、一同は慌てた。 正彦「えぇっ!?あの生意気小僧が~。どこ行きやがった?」 ラベスタ「スラン、いつからいなかったの?」 スラン「・・・さっき見たら、いなかった・・」 ミラ「まさか・・。ゲッシュ、このフランス人達みたいに・・」 正彦「お、おいおい。そんな絶望的なことを言うなよ」 ??「お~い。誰が生意気小僧だ?」 4人が聞こえたところに振り向くと、そこに、5人分は軽く乗れる少々大型の車に乗っているゲッシュがいた。ゲッシュは車を4人の前で止め、車から出てきた。 ゲッシュ「こんな広い所は、歩くよりも車で乗っていったほうがいいだろ?だから車を探してたんだよ」 ラベスタ「でも、この車のキーをどこで見つけたの?」 ゲッシュ「車にささってた。たぶんどこかに出かけるところを、殺されたんだろ」 ミラ「でも、少し窓壊れているわよ?」 正彦「もうここには人はいないんだ。そんなこと心配しなくていいよ」 ゲッシュ「あ、そうそう!車探している時、泊まるのに丁度いい、古い屋敷みたいなところ見つけたぜ」 ラベスタ「そうね。じゃあ、そこで今日は泊まりましょうか?そろそろ見つけないと暗くなるし」 4人は車に乗り、ゲッシュが運転することになった。 車で走ってそんな掛からずにゲッシュが見つけたという屋敷に着いた。 ゲッシュの言ったとおり、少々古いが、とても大きく立派な屋敷だった。 正彦「うん。泊まるだけじゃもったい程の屋敷だ。ここをしばらく拠点としましょう」 ラベスタ「そうね。もう歩かなくてもいいし」 ゲッシュ「さ!もう暗くなるし、入りましょう」 そして、5人は屋敷に入っていった。 5人が屋敷を見つけ、屋敷に入った頃、フランスとイタリアの国境から、フランスに入った。1台の黒い車があった。そして、車は5人は泊まる屋敷に向かって走っていた。 続く
https://w.atwiki.jp/kakinoki/pages/63.html
頂き物 ようこそ、頂き物の部屋へ。 ここでは、このサイトへ寄贈していただいたありがたい贈り物を展示します。 小説(頂き物) 絵(頂き物)? 音楽(頂き物) 怪談(頂き物)