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275 :わたしをはなさないで 第四話 中編:2010/12/21(火) 00 15 36 ID DbBUg7oP 「で、その娘が噂の夏樹ちゃんか」 「……ああ。今日は家でお留守番してるはずなんだけどな」 「えへへ。フミと一緒にいたかったから、ついてきちゃった」 これが別人でしたってオチはありませんかそうですか かくもこの世は世知辛い あとギン、お前もナツを嘗め回すように見るなこのロリコン ああ、本当にどうしたもんか しかし、ここで俺の低スペックの脳味噌に電流のようなひらめきが走る ナツの両親が見つかった ギンが居場所を知っている そして、ここに今ナツが居る 「ギン、ナツの両親が住んでるところって、ここから遠いか?」 「なに? ああいや、別に遠くないぞ。せいぜいこっから一時間って所だ」 「なら、今から行っむぐぐっ!!?」 言葉の途中で首にかかっていた手にいきなり後ろを向かされ、口を塞がれた、 俺の口の中に別人の舌が入り込み、動いているのが分かる 考えるまでもなく、相手はナツ しかも最悪なことに、俺が反射的に発した大声のせいか、周りからの視線が痛いほどに感じられちまう 「ぷはっ……はぁ、はぁ………」 糸を引きながら、俺たちの唇が離れる 荒い息をしたナツがようやく俺を解放したとき、ザワザワとうるさい店内の全ての目がここに集中していた ナツの唇、やわらかかったな 混乱した頭で最初に考えたのは、そんなどうでもいいことだった 無意識に現実逃避してたんだろうなぁ、うん 「兼山さん。わたし、フミとこういう関係なんです」 「え? は? なに? この死ぬ時は25~28歳ボインボインのお姉さまに踏まれて死にたいって言ってた変質者が、君の恋人?」 「………フミ、年下で小さいけど、わたしでよかったらいつでも踏んであげるよ」 店内の視線が余計痛くなってくる うるせぇ、死ぬ時は柱に縛られその周りを数十人の幼女に回られながら死にたいとか言ってたペドフィリア あと踏んでくれるなら誰でもいいってわけじゃねえんだ。まず第一に……… いや、んなこと考えてる場合じゃない 「兼山さん、勘違いしないでくださいね。好きになったのも、告白したのもわたしからなんです そうして、フミはわたしを家族で恋人だって、そう言ってくれたんです」 「待てナツ、そんなこと言っ痛っ!」 ギンから見えないような角度で首に歯形が残る その痕を舌でなぞりながら、誰にも聞こえないように、ナツは呟くように言った [泣いちゃうよ。大声で] 276 :わたしをはなさないで 第四話 中編:2010/12/21(火) 00 16 07 ID DbBUg7oP ギンが何も言わなかったとしても、ここで大声で泣かれれば最悪警察沙汰になってもおかしくは無い そうなれば、俺がナツをうちに二年間も住まわせていたことが明るみに出ちまう 行き着く先は国家権力の別荘だけだ。それだけは避けたい バイト先の運送業者の社長も、行く行くは俺を社員にと言ってくれている ここで前科者になってしまえば、そんな明るい未来もパーだ 「フミ、言ってくれたでしょ? お前は俺の家族だ。これからも一緒に暮らそう、って」 「あー……えー……うー………」 「ちゃんと、うんって言ってよ。ねっ?」 「う、うん……」 「よくできました。フミ、大好きだよっ」 でも、こいつを恨む事もできない 俺が好きで、俺といっしょにいたいってだけでこんなことをしてるナツ 酷い方法だが、その気持ちは本当に嬉しい けれど、やっぱり駄目なものは駄目なんだ 俺と一緒に居たら、ナツはきっともっと駄目になっちまう 「ちょっといいか?」 「なんだ? ツッこみたいならいくらでも言ってボロを出させてくれ」 ギンの言葉につい本音が出ちまって、机の下でいつぞやのように尻をつねられた 「夏樹さんとお前が年齢を超えて交際関係にあることは良く分かった」 「わかんなくていいぞ」 「歳の差なんて愛があれば超えられるもん。警察の人が分かってくれてうれしいな」 「しかし、ならお前は何で古口さん探してたんだ? 警官の俺が言うのもなんだが、今の状況を見たらたぶんお前に好印象を持たないと思うぞ。最悪会わせないようにするかもしれん」 ナイスだギン! そうやってナツの嘘からどんどんボロを出していってくれ! 俺が口をつぐめば、おバカなナツに警察の追及を逃れることはできまい ……勝った。ナツにはかわいそうだが、これからも会うことはできるし、いつかは納得してくれるだろう 「フミが、ご両親に挨拶したいって言ってくれたんです」 「……はぃ?」 「あと二年してわたしが十六歳になったら、結婚しようって」 「しかしこいつに犬と猫と亀のほかに、嫁まで養えるか? 現実は厳しいぞ」 「今アルバイトしてる会社で正社員になれるって言ってました」 「もしも承諾してもらえなかったら、十中八九夏樹ちゃんは親元に帰されるぞ」 「その時は、訴えると言います。私の両親も娘を捨てて逃げ出したなんてことは今の生活で知られたくないに決まってるから」 「……君はそれでいいのか? 一度離れたとは言え、君の両親だぞ?」 「私にはパパとママより、フミとイエハルたちのほうがすーっと大事で、必要で、大好きですから」 …ナツ、お前はおバカじゃなかったのか? なんでそんなふうに嘘がポンポン飛び出してくるんだ? 裏表の無い、正直なナツは、どこに行っちまったんだ?
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わたしを殺さないで 私の呼吸は。 ほとんど消えかけてる。 あなたが触れれば。 それだけできっと、とまってしまうほど。 危うい、微かな、鼓動。 私は、私じゃない。 恋したあの時から。 私は、私じゃない。 見知らぬ弱い獣だ。 ――これは誰? 世界中の誰よりも、いとおしいその横顔。 やさしい言葉とほほえみの牢獄に。 私を閉じこめて。 あなたはふり返らない。 どんなに呼んでも。 どんなに思っても。 世界が消えても。 私が死んでも。きっと。 だから私は、あなたを――。 〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆 ヒグマ提督は震えていた。 部屋の片隅で身を守るように脚を縮こめ、がたがたと全身を震わせていた。 ここはあの百貨店から南に位置する街の、名も知れぬ住宅の一つだ。 自分ですら方向がわからぬほど滅茶苦茶に逃げ、誰にも見つからないよう、入り組んだ路地の家を選んで、窓を割って入った。 息を潜め、身を隠し、彼はただ、ある一人の少女から逃げようとしていた。 彼がその家に入ってから、何分たっただろうか。 まだ数分かもしれないし、数時間かもしれぬようにもヒグマ提督には思えた。 太陽の高度を見ればわかるのかも知れないが、窓の外に顔を伸ばすなんて恐ろしいことは、彼にはできない。 なんにせよ、まだ陽が差し込んできているということは、結局のところそれほど時間は経っていないことになる。 一秒一秒の経過が、恐ろしく長く彼には感じられた。 「――はひっ!?」 突然、家の外から物音がして、ヒグマ提督は引き攣った声を上げる。 心臓が飛び出そうな口を押さえ、彼は必死に乱れる息を静めた。 身を伏せ、耳を欹てても、もう通りから音はしない。 小石か何かが転がる音だった。 きっと風で動いたのだろう。 そう結論付けて、彼は壁に身をもたせ掛け、胸を撫で下ろした。 「……そ、そうだよ、大丈夫だ。ここまで逃げてきたんだ。 こんなところまで、大和が追って来れるわけないし……」 「……て、いとく――」 安堵に呟きかけた刹那、遠くから風に乗って、そんな言葉が彼の耳にかすかに届く。 「ひゅはぁ!?」と裏返った叫びを上げそうになった口を両掌で押さえ、動悸を打つ血流に彼は悶えた。 「提督……、どこに、いるのですか……、ていとく――」 聞き間違いではない。 ゲームの中で、百貨店の屋上で、幾度となく聞き慣れた、大和の声だった。 その声は、何か重い水音を曳いて、少しずつ少しずつヒグマ提督の隠れる家の方へ近づいてくる。 ――に、逃げなきゃ、逃げなきゃ……!! ヒグマ提督は這うようにして、部屋の畳の上をにじり、襖の方へ近づいた。 この部屋から更に逃げ場所を見つけなければ、と彼は必死でそこに手をかける。 もう思考が滅裂となって上手く働かない。 そこがどん詰まりの押し入れだということにも、彼は思い至らない。 ずる。ずる。 ぺた。ぺた。 ずる。ずる。 ぺた。ぺた――。 その間にも刻一刻と、重い水音は路地を近づいてくる。 もうその音は、家のすぐ傍だ。 ――駄目だ、こんな時に、物音を立てたら、聞かれる!! 襖を引き開けようとしていたヒグマ提督は、恐怖に震える爪を、咄嗟に押し留めた。 もはやこうなったら、彼女が気づかずに通り過ぎることを祈るしかない。 そうして彼は、再び身を縮こめ、顔を毛皮に埋めて震えることしかできなくなっていた。 ずる。ずる。 ぺた。ぺた。 「――提督……」 ずる。ずる。 ぺた。ぺた――。 「提と、く……」 家の目前にまで迫る大和のボイスは、彼に底知れぬ恐怖を突き付けてくる。 それはついほんの数時間前まで、耳に心地よく、彼に安らぎをもたらしていたはずだったのに。 こんなに容易く、自分を自分たらしめていた世界が壊れてしまうなど、彼には信じられなかった。 観念は崩れ、信頼はほどけ、誰にも愛されぬまま、彼は独り、死ぬのかも知れない。 それを思うと、涙が溢れて来そうだった。 だが涙を落とすと、その音すら聞かれてしまうかも知れない。 顔を歪め、力を込め、彼は必死に耐えた。 「提督――」 家の前から、そのボイスが聞こえた。 幸いだったのは、彼が破った窓は、路地に面している場所ではなかったということだ。 裏に回らなければ、この部屋の窓が割れていることには気づかない。 玄関にはもちろん鍵がかかっており、入れない。 ――今だけ、今だけ物音を立てなければ、やり過ごせる……!! 彼は呼吸さえほとんど消えかけるほどに抑え、心臓を握り潰して止めるかのように懸命に鼓動を抑えた。 静寂が続いた。 それっきり、物音はしなかった。ボイスも聞こえなかった。 いわんや、深海棲艦の巨体が家の裏に回り込んでくることなどはなかった。 彼は、止めていた息を吹き返した。 ハァハァと息を上げて周りを見回し、彼は安堵した。 「……よ、良かった、やり過ごせた――」 「――やっぱり、ここに居たんですね、提督……」 そう呟いた瞬間、凄まじい勢いで玄関のドアが内側に吹き飛ばされた。 鉄のドアは和室の障子を突き破り、畳表を抉り、ヒグマ提督の目の前まで転がってきた。 「ひぃ――!?」 「大和は……」 ずる。ずる。 ぺた。ぺた――。 尻餅をついたヒグマ提督は、瞠目した眼を、上がり込んでくる巨体へ向けることしかできなかった。 「ようやく、提督を……」 ずる。ずる。 ぺた。ぺた――。 水音は、その巨体の半身から零れ落ちていた。 「見つけられ、ました……」 満面の笑みが、そこにあった。 真っ赤な血にまみれた、青白い笑顔だった。 〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆 叫ぶこともできなかった。 呼吸が凍り付いて、血液は逆流したようだった。 目前に聳えた深海棲艦の威容に、彼は完全に飲み込まれていた。 天井に擦れそうな体高。 家財を破壊しながら、それを意に介さず進みくる巨体。 その全身は、傷だらけだった。 肩口から生えていた顎付きの両腕は根元から千切れ、その副砲ごと消滅している。 正面下部の巨大なヒグマの口も潰され、そこから赤黒い内臓が覗いている。 体の後部と下面は、すりおろされたような肉のひれが垂れているのみで、原型もとどめていない。 側面にも、大砲や銃弾をいくつも撃ち込まれたような深い弾痕が刻まれている。 艦首像のように据えられた少女の肉体にも、その傷と血は生々しい。 だが、そんな損傷を受けても彼女は。 戦艦ヒ級は、あの百貨店屋上の戦いを生き抜き、ここまで進軍していたのだった。 その意味するところは恐らく、天龍が、島風が、天津風が――。 あの場にいた艦娘全てが、彼女に蹂躙されたということに違いない。 意味されるのは、それだけの圧倒的な力の存在だ。 その怪力の矛先がついに、ヒグマ提督に向けられていた。 親と言うべき彼にうち捨てられ、見はなされたまま放置されたその境遇。 四肢の欠損と、それに無理矢理あてがわれたような異形のヒグマの肉体。 日本神話のヒルコのような、子供。 その子供がもし流された先で生きていたとしたら、自分を捨てた親に怨みを抱かないことがあろうか――? 海に揺蕩い、彷徨った寂しさを、晴らしたくならないことがあろうか――? 「ちゃんと、直ったんですね、提督……。良かった。本当に――」 身動きも取れぬ恐懼のままに、ヒグマ提督は戦艦ヒ級の接近を許してしまっていた。 声を上げたら死ぬ。 逃げようとすれば死ぬ。 このまま動けなくても死ぬ――! 彼女の白い微笑を前に、彼はただ、呼吸も心拍も忘れて硬直するだけだった。 戦艦ヒ級は崩れ落ちるかのように、自身の巨大なヒグマの前脚の膝を、片脚ずつ折った。 床が撓んだ。 「提督、いつも、ありがとう、ございます……」 『伏せ』のような姿勢で、ヒグマ提督の目の前数十センチに、戦艦ヒ級の肉体があった。 瞠目するヒグマ提督の元に、上からゆっくりと屈み込むように、大和の笑顔が降りてくる。 「連合艦隊の、旗艦を務めるよりも、敵戦艦と、撃ちあうよりも……」 赤い唇の中には、彼女が言葉を紡ぐたびに、鋭い牙が覗いた。 ヒグマ提督の肉を容易く噛み切ってしまうだろう牙だ。 その牙が、微笑みと共に、ヒグマ提督の口元へ降りてくる。 そうして大和の視線は、尻餅をつくヒグマ提督の視線と、同じ高さになった。 ヒグマ提督はその瞳に、自分の姿を見た。 どうにもできずに、目の中に踊る、恐れの顔。 彼の恐怖は、限界を超えていた。 「今、こうしている時が、私は――」 「わ、私を、殺さないでくれェ――!!」 その時、弾けるようにヒグマ提督は叫んでいた。 唇を寄せる大和から、精一杯身を退き、身を守るように、両前脚を顔の前に翳した。 彼は眼をきつく瞑り、涙を零し、裏返った声で懇願した。 無駄だということはわかりきっていた。 こんな体勢をとっても、彼女の牙は一撃で彼の腕を砕き、次の一噛みで彼の首を折ってしまうだろうから。 それでも彼はもはや、そうして身をよじり逃げることしか、考え付かなかった。 〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆 いつまでたっても、予測していた痛みはこなかった。 代わりに息を呑む音が、聞こえた。 とても悲しそうな、嘆息の音だった。 砕けた歯車が軋むような、そんな声だった。 「……ハイ」 何か柔らかいものが、翳していた手の甲に、触れた。 「え――」 眼を開けた。 ヒグマ提督の手の甲に触れていたのは、大和の唇だった。 彼の毛皮にそっと口づけをしていた彼女は、そうして再び笑顔を見せる。 「大和は……、ずっと提督の――、あなたの、――……」 彼女の言葉は、次第にゆっくりと、小さくなっていった。 大和の姿はそのまま、眠りに落ちるように、翳されているヒグマ提督の腕へと、もたれかかった。 彼女はそのまま、動かなくなった。 言えなかった言葉と共に、彼女を動かしていたエンジンは、静かにその灯を、落とした。 〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆 「死んだ」 ヒグマ提督が声を出せたのは、大和が動かなくなってから、さらに何分か経過してからのことだった。 こわばってしまった前脚を動かすと、大和の体が、そのままヒグマ提督の胸にもたれてくる。 彼女の姿は、既に冷え切っていた。 そして、呆気にとられるほど、その上半身は軽かった。 「――死んだ」 余りにも華奢な少女の死体を胸に抱え、彼は今一度、その言葉を噛み砕くように呟いた。 腕が千切られ、下半身に潰された巨大ヒグマを接合される異形の少女。 少女はその異形ごと、確かに息を引き取っていた。 その死に顔は、どことなく悲しそうな、うら寂しそうな表情をしていた。 「な、んで、大和が……。……なんで私じゃなく、大和が死んだんだ?」 ヒグマ提督は、未だに状況を理解しきれず、呆然とそう呟くのみだった。 抱きかかえる大和の体は、ほとんどの内臓と血を、体外に零し尽していた。 眼を上げれば、室内に引かれた赤い血油の川が見える。 アスファルト道路に引き摺り削られた臓腑と、凝固する間もなく流れ出した赤黒い血液が、彼女の足跡となって傾いた陽に虹色を浮かべていた。 それはとっくの昔に、致死量を超えている色だった。 「――もう、死んでいたはずなのに……。 大和は、私に、『ただ逢う』ためだけに……!?」 ヒグマ提督へ食らいつくことなく、ただ彼に口づけを施していた彼女の唇は、もう乾き始めていた。 『本当に好きなのなら、「愛は伝わる」ものよ……!? あんたは、本当に怨みなんてないと言えるの!? 本当にそう、「信じてる」の!? ねぇ、今でも、あんたは愛してるの――!?』 唐突に、ヒグマ提督の脳裏に、蘇る言葉があった。 佐天涙子という少女が、怒りと共に、彼に叫びつけていた言葉だった。 ヒグマ提督は悟った。 彼女を。戦艦大和をここまで突き動かしていた力は、夢見ていた、愛のような日々だった。 その力がなくなった時、彼女の機能は停止した。 その愛が幻想だったと理解してしまった時、彼女は殺された。 これは轟沈ではない。彼女は生き物だから。 これはロストとは言わない。血の通う生き物だから。 死んだのだ。 彼女は殺されたのだ。 彼女を殺してしまったのは、他の誰でもない、ヒグマ提督だった。 日本神話のヒルコのような、子供。 その子供がもし流された先で生きていたとしたら、自分を捨てた親に怨みを抱かないことがあろうか――? 海に揺蕩い、彷徨った寂しさを、晴らしたくならないことがあろうか――? 『――だからあの子たちは、自分たちの寂しさを晴らしにくるんだ♪』 子供は、怨みを抱きはしなかった。 ただずっと、その寂しさを、癒してもらおうとしていただけだった。 金髪の無邪気な少女の背中が、ヒグマ提督の前を、風のように走り去っていったように見えた。 涙が、溢れた。 〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆 「眼を開けてくれぇ――、大和ォ!! なんで、どうして、どうしてこんなことに――!? 私は、お前に、なんにも……、何一つしてやれなかったのに――!!」 ヒグマ提督は、慟哭した。 ありったけの声を振り絞り、叫んだ。 抱えた少女の遺骸に、欠片でも生気が蘇れ、と、必死に彼は揺さぶった。 畳の上に横たえ、心臓があるだろう部分に、強く掌を押し付けた。 うろ覚えも甚だしい、何の意味もない、心臓マッサージ。 『……なぁおい。どうせ艦娘が死のうと、お前には関係なくなるのと、違うか?』 泣きじゃくりながら拳を少女の胸へ叩き付ける彼へ、背中から低い声がかかった。 眼帯をつけた凛々しい少女が、そのまま彼の脇を通って、立ち去ったかのようだった。 マッサージを続けていた手が、止まった。 彼はまた涙を零して、イヤイヤをするように首を強く振る。 「違う! 違うんだ!! 関係なくなんてない!! こんなに辛いのに、こんなに悲しいのに――!!」 『私が沈むことが悲しいのなら……天龍や皆の言うことを真摯に聞いて、成長して欲しいネ』 その肩が、誰かに叩かれたようだった。 巫女服を纏った亜麻色の髪の少女は、そうしてウィンクを一つだけ投げて、彼の傍から歩み去った。 その少女の幻影を追って、彼は呟く。 「だって……、成長って、真摯って……、どうすればいいんだよ――」 『……あのねぇ提督。私たち艦娘の仕事って、なんだか解ってる? 提督のお世話を焼いて日がな一日執務室でイチャつくことじゃないからね?』 その彼の正面に、座ったまま苦笑を浮かべる少女が見えた。 銀髪に吹き流しをつけたその少女は、ヒグマ提督に向けて、そのまま肩をすくめて見せた。 『何よ。元々ヒグマの肉で作られてるんだから、良くて3割、悪くて10割狂ってるわよ純正の私達からしたら』 「ヒグマが作ってしまったから……、悪くて、10割、狂ってる――」 その少女の言葉は、全ての根源が、彼にあることを示していた。 彼を襲いに来た戦艦大和の精神の在り様も、目の前で温もりを失っていった戦艦金剛の損失も。 ヒグマ提督が望まなければ、ないし、このような無理強いをしていなければ。 きっと起こっては、いないことだったのだろう。 彼は頭を、抱えた。 身に襲う震えは、恐怖のためではなかった。 「わ、私は――! 大和どころか、誰一人の思いにも、応えてやらなかった――。 金剛も! 島風も! 天津風も! 天龍殿も!! あんなに、あんなに好きだったのに!! 今でも好きなのに!! 愛しているのに!!」 激しい後悔と自責が、津波のように、彼の心に押し寄せていた。 自分の望んでいた世界を壊したのは、他の誰でもない、自分自身だった。 その崩壊は、愛していたはずの少女たちを傷つけ、死に追いやった。 傷つくことのない世界から彼女たちを呼び出し、殺していたのは、ヒグマ提督だった。 彼はようやく、そのことに、気づいてしまっていた。 「ごめんよぉ……、ごめんよぉォ……!! ごめん、よぉぉ……。 な、んでっ……、こんなことを、させてしまったんだ……。 ビスマルクは……、那珂ちゃんや龍田さんは……、どうしてるんだ……。 球磨ちゃんだって、この島には確かにいるはずなのに……。 大和の他にあともう一人、まだ建造途中の子が、いたはずなのに……。 その子たちにも、私は、こんな宿業を負わせてしまってるのか――!?」 大和の下半身には、ヒグマの異相がくっついたままだ。 本来なら、有り得ないはずのことだった。 だが、愛している女の子の体を取り扱っているのに、途中でそれを放置して出かけるというのもまた、男として有り得ないはずのことだった。 「私が呼び出してきてしまったのに。こんなにも、私のことを思ってくれてるのに。 私は、彼女たちを省みず、放り出して……」 何が彼女の身にあったのか知りようもない。 だが、『大和の深海棲艦化』というその現象もまた、その根本の原因はヒグマ提督にあるものとみて間違いなかった。 「そうだよ……、そうだよな金剛。これがリアル……。これが現実なんだよな……。 赤疲労もキラキラも目に見えないし。タブから選んだって陣形が決まるわけじゃない。 ボタン一つで艦娘にバーナーが灯せるわけでも、3分ごとに資材が溜まったりするわけでもないんだ!! 指輪だって、ケッコンだって――。軽々しい気持ちで、送って良い物じゃないんだよ!! ……女の子の心が、金や肉で買えるものか。 心なんて見えない。狂わせてしまった女の子の心なんて、特に。 クリックしただけで女の子を作り、クリックしただけで女の子の心まで解体するなんて、有っちゃいけない……ッ、ことだったんだよォ――!!」 指輪を渡そうか悩んで、保留にしていた。 あの日の自分が、見えた。 『ケッコンカッコカリ……は、なんか照れくさいしなあ……』 あの日の純朴だった自分が、とても眩しかった。 ヒグマが啼いた。 自分自身を突き刺すように哭いた。 愛しかった、愛しきれなかった少女の亡骸を抱いて、背骨を震わせてひしり上げていた。 〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆 「あぎぃぃぃぃぃぃる……」 「――!?」 泣いていたヒグマ提督の声にその時、別の、小さな鳴き声が重なった。 その声は、彼が抱きかかえる、大和の遺体の中から上がっていた。 うなじの奥のあたりから、その声は聞こえる。 暫くすると、その中からは、彼女の皮膚を食い破って、何か白い小動物が、顔を覗かせていた。 「お、お前は――」 それは百貨店の屋上に襲来した、白い深海棲艦の艦載機・『羆嵐一一型』であった。 ヒグマ提督が眼を見張るや、大和の肩口辺りから次々と、その艦載機が外へ顔を出してくる。 戦艦ヒ級の体内に残っていたそれら未発艦の艦載機は、母艦の死を察知し、その肉を喰らって最後の整備を終え、生まれ落ちようとしているところだった。 『あのバケモノは、金剛さんの脳を、喰ったのよ――!!』 佐天涙子の鋭い叱責が、ヒグマ提督の耳を打った。 その言葉を初めて聞いた時、ヒグマ提督は何を思ったのか。 それを思い返せば。 ――金剛はお前のものじゃない。 というような煮えた怒りだった。 それは、独占欲にも似た怒りだった。 「お、おい、お前たち!! 大和を喰うんじゃない!! 大和はお前らの食糧じゃないんだぞ!! 大和は、私がきちんと、弔うんだ――ッ!!」 「あぎぃぃぃ……る!?」 大和の皮膚からもぞもぞと這い出ようとしているそれら5機の小ヒグマを、彼は怒りに任せて叩き潰そうとした。 だがその前脚は、驚きと共に反撃してきた艦載機に、逆に深々と噛みつかれていた。 「ぎゃあぁ!? い、痛い、痛い痛い!! や、やめろ、この、艦載機のくせに!!」 「ぎぎぎぃぃぃぃる……!!」 艦載機たちは、ヒグマ提督の発言に、明らかに侮蔑の意があることを感じ取ったらしい。 ヒグマ提督に噛みついたもの以外の4機は、彼の声に反応して、大和から飛び立ち、彼の周りを旋回しながらその口吻の機銃を放ち始めていた。 「い、いひゃ!? うああぁぁぁぁぁ!? や、やめてくれぇぇぇぇ――!!」 機銃の弾で、毛皮が抉られた。 肉にまで弾がめり込まずとも、擦過痕の皮膚には血が滲み脂肪が覗く。 痛みに悶え、5機の飛行機にたかられた彼は、蜂の群れに襲われた人間のように、悲痛なステップでダンスを踊るしかなかった。 『「部下」であるお嬢ちゃんたちが反抗的なんなら、きちんと立場をわからせてやればいいんだよ』 『……そうだな。「キミが北岡くんの言う通りなら」、そうなのだろうな』 そのさなか、痛みに燃える視界に、せせら笑う弁護士と上院議員の姿が映った。 その弁護士は、優雅にカナッペを頬張りながら、皮肉気にこうも言うようだった。 「部下」であるお嬢ちゃんたちが反抗的なんなら、きちんと立場をわからせてやればいい。 ……本当にてめぇが、お嬢ちゃんたちの『上司』にふさわしい仕事をこなしてるならな。 ……そうじゃなきゃ、立場をわからせられるのは、てめぇの方だって、ことだ 皮肉気なその瞳の奥に言葉を読み取った瞬間、彼は叫んでいた。 「わ、私は、大和を直轄する司令官、ヒグマ提督であるぞ!! 上官に対して何たる不届きな行為か、無礼者!! 控えよ!!」 叫んだ瞬間、ピタリと、旋回していた羆嵐の攻撃が、止んだ。 その一瞬の静寂の中で、彼は続けざまに言葉を紡ぐ。 涙混じりに、声を裏返しながら、叫んだ。 「母艦を失った諸君らの沈痛は、私の中腸にも迫るものだ!! その悲しみは、今ここで八つ当たりするべきものではない!! 搭乗員諸君、気をしっかり持て!! ――持たんかァ!!」 ヒグマ提督は、思い出していた。 それは地下で、ともに艦これ勢の設立に携わった同胞たちの姿だった。 艦娘は、決して一人の提督のものではないのだ。 艦娘は、慕う者全てのもの。そして何より、彼女たち自身のものだ。 これらは全て、同志でこそあれ、敵ではないはずであろう。 特に、直轄する提督と、直属の航空部隊。 彼らが仲間でなくて、何だというのだ。 ――死んだ者の体を捕食する。 こうした行為は、ある文化では死者に対する畏敬の念を表すものでもあると、そんな知識を得ていたような気もする。 戦艦大和に敬意を表する。 それは、彼女に関わる者としては、第一義たる当然の行為。 そんな彼らが抱く悲しみもまた、同様のものだった。 「あぎぃぃぃぃる……」 5機の艦載機たちは、ヒグマ提督の言葉を、理解しているようだった。 それらはヒグマ提督の正面で床に着陸し、整列して深々と、その頭を下げ始める。 ヒグマ提督に、傅いていた。 「……お前たちも、悲しいんだよな。そうだよな……」 「ぎぃぃる……」 「……もう2度と、こんなこと、起きて欲しく、ないよな……」 「ぎぃぃる……!」 呟くヒグマ提督に、艦載機たちは、一斉に首肯しながら鳴く。 その姿を見て、ヒグマ提督の心は、決まった。 ずっと鍋の底にわだかまっていたようなその感情が、ようやく固まっていた。 艦載機たちの姿は、小さいながらも、やはり同胞のヒグマだった。 そして艦娘たちと同様に、彼が弄んでしまった、命の一つだった。 「……一緒に来てくれ。いや、来い。何があるかわからないから……。 君たちにも、仕事をしてもらわなくちゃいけないかも知れない。 ……大和の弔いだ。金剛の弔いだ。 島風の、天津風の、天龍殿の……」 「あぎぃぃぃぃぃ……る!!」 軽くなってしまった大和の大きな遺体を担ぎながら、ヒグマ提督は彼らに呼びかけた。 即応した羆嵐の部隊は、彼の周りを直掩機のように旋回し始め、護衛にあたる。 屋内から路上にまで続く、大和の血と臓物の臭いに、ヒグマ提督は洟をすすった。 「遊び過ぎていた……。いや、遊び半分だったんだ……。 軽い気持ちで、彼女たちを、こんな不毛な……。 自己満足すらできないゲームに、巻き込んでしまった……。 もう二度と、こんなことが起きないように……。 これ以上事態が、無惨なことになる前に……」 地下では、膨れ上がった艦これ勢が、何か大きな戦いをしてしまっているらしい。 情報に疎いヒグマ提督には、彼らが一体何をしているのか、とんとわからない。 だがこれだけは言える。 これはもはや、戦争だ。 彼が始めてしまった、戦争だ。 戦争を収めるのは、決して一隻の戦艦や、一人の兵士ではない。 どんなに強い武器や戦士がいても、それでは戦争は終わらない。 戦争を終結させる宣言を出すのは、いつだって、司令官の役目だ。 それが彼の、ようやく見つけた、責任の取り方だった。 大和の体を担ぎながら、彼はごしごしと、泣き腫らした眼を拭った。 『提督、どうか武運長久を……。私、向こう側から見ているネ!』 『大和は……、ずっと提督の、あなたの――』 二つの手が、背中を押してくれたような気がした。 ――その声に、今度こそ私は、応えられるのだろうか? 「……ゲームはもう、片付ける時間だ」 終わらせよう。 自分が始めてしまった、この大きすぎる遊びを。 ブラウザを閉じよう。 暁の水平線に、彼女たちがちゃんと、眠れるように。 【大和(戦艦ヒ級)@艦隊これくしょん、ヒグマ・ロワイアル 死亡】 【C-5 街/午後】 【穴持たず678(ヒグマ提督)】 状態 ダメージ(中)、全身にかすり傷、覚醒 装備 羆嵐一一型×5、大和の遺体 道具 なし 基本思考:ゲームを終わらせる 0:責任を取るよ、大和、金剛……。 1:艦これ勢を鎮圧し、この不毛な争いを終結させる。 2:島風、天龍殿、天津風、ビスマルク、那珂ちゃん、龍田さん、球磨ちゃん……。 3:私はみんなが、艦これが、大好きだから――。もう、終わりにしよう。 4:大和を弔う。彼女がきちんと、眠れるように。 ※戦艦ヒ級flagshipの体内に残っていた最後の航空部隊の指揮権を勝ち取りました。 〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆 結髪して妻子となるも 席 君が床に暖めず 暮れに婚して 晨に別れを告ぐとは 乃ちはなはだ匆忙(そうぼう)たること無からんや 君 今 死地に往く 沈痛 中腸に迫る 誓いて君に随いて 去らんと欲するも 形勢 反って蒼黄たらん 新婚の念を為すなかれ 努力して戎行(じゅうこう)を事とせよ 婦人 軍中に在らば 兵気 恐らくは揚がらざらん 『髪を結って、あなたの妻となったつもりでしたけど。 あなたと一緒に眠ることもできませんでしたね。 ケッコンして一日も過ごせず別れなくちゃならないなんて。 本当に、せわしないことですよね……』 『でも、あなたは今、いつ死ぬかわからないような場所にいるんです。 悲しみは沈んで、はらわたを裂くようですけれど。 私もあなたと一緒にいきたいと思うのですけれど。 ……ごめんなさい。それは、あなたの為にならないんだって、わかりましたから』 『……だから、どうか考えないで下さい。私のことなんて。 ただ力を尽くし、任務を遂行して下さい。 女の子のことを、軍中の兵士が未練に思ってしまったら。 士気なんて、揚がるわけありませんから――』 (杜甫『新婚別』より抜粋・拙訳)
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第58話「わたしを弄んだ悪魔」 【登録タグ】 ゲーム プレイ動画 無双 おでんの人の教祖と愉快な仲間たち 童貞喪失 揺れ動くゴキブリ心 略奪された1元 あの娘も暴れん坊 角野四郎 3バカ軍師がみてる
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247 :わたしをはなさないで 第四話 前編:2010/12/20(月) 00 19 13 ID K68n4F71 「……で、頼んだことについて調べてくれたか? あと応急薬半分よこせ」 「ああ、別段調べるってほどのことじゃなかったけどな。あとお前こそ支給用閃光弾全部取るなよ」 「調べるほどじゃなかった? そりゃどういうことだ。あと罠持ってきたか?」 「まあ待て、とりあえずその話は後だ。あとネットあるがツール忘れた」 月曜の10時過ぎ、喫茶店で携帯ゲームに興じる俺とギンの姿があった ……痛いとか言うな。一応非番なんだよ 今日は一人で出るつもりでナツをどう説得しようかと考えてたんだが、何も言わずに見送ってくれて正直拍子抜けした 意気消沈した、というわけでもなさそうなんだがなぁ。昨日のことがよっぽどショックだったんだろうか 大事なことだったといえども、妙に心が痛んだ 「やべえ! ……あ~、死んじまった」 「お前、大剣使ってんだからやばかったら防御しろよ」 「防御は邪道(キリッ」 「お荷物連れて勝てるほど俺も強くねえんだよ。素材欲しかったら死なないように戦え」 「へいへい」 この万事テキトー男が友人で腐っても警察関係者、交番勤務おまわりさんの兼山直也(あだ名はなぜかギン)だ ナツの両親のことを聞いてきてもらったんだが、こんな調子じゃその話の中身も期待できそうに無い、気がする しかしいつも思うが、こんなに適当な男に警察が勤ま……ああ、また死にやがった 「おいおい頼むぜ。もう死ねなくなっちまったじゃないの」 「任せろ、俺はもう死なない」 「その根拠のない自信はどっから来るんだ」 「まあまあ。ああ、そういやさっきの話だけどさ」 こいつ自分が死んでベースキャンプに戻ったから余裕こいて話し始めやがった まあ、俺はこの辺の敵にやられるほど弱くはない装備してるから平気だけどさ 「古口夫婦のことだろ。もったいぶらずに言ってくれ」 「ああ。けどな、俺は何話せばいいんだ?」 「なに?」 「だって本件調べてた坂本さん、お前んとこに古口夫婦見つかった旨を伝える電話したって言ってたぜ。半年前に」 「………えっ?」 「お前に直接話しては無いらしいけど、お前んとこに同居してる姪っ子に話したってさ」 「………は?」 「なんだ、聞いてないのか?」 「………ぜんぜん」 ナツは、両親が見つかったことを、知ってた? それを半年間、俺に隠し続けてきた? 疑念がぐるぐると頭を駆け巡る ゲームはいつのまにか、俺も死んでクエスト失敗になっていた 248 :わたしをはなさないで 第四話 前編:2010/12/20(月) 00 19 46 ID K68n4F71 「それで見つかった古口夫妻なんだが、ひとつ問題があってな」 「…………」 「それどころじゃないって顔してるが、まあ聞けよ。娘が見つからないんだ」 「そ……それは大変だな」 「名前は古口夏樹、現在十四歳。夜逃げしたときに報知、それから消息不明。古口夫妻と交流があったお前なら知ってるだろ?」 「も、もちろん」 現在十四歳? あんな十六歳いるかと思ってたが、やっぱ歳を偽ってたか 昨日体を重ねていたらどうなってたか、考えるだけで冷や汗が出る しかしなんだ、遊びに来ていたはずの、こいつのこの糾弾するような口ぶりは まるで、何もかもお見通しみたいな――― 「そうか。フミ、一つ聞きたいんだが」 「……なんだ?」 「おまえに、姪っ子なんていたか?」 あっ、と思わず声が漏れそうになる こいつとはもう十八年来の友達で、家ぐるみの付き合いをしている お互い、親族が誰でどんな関係かまで知っているほどの仲だ 仕事を始めて最近は少し疎遠になっていたが、学生時代はほぼ毎日一緒に遊んでいたほどなのだ 「……それは、その」 「いや、いいさ。お前の家に居るのが誰なのか、察しはついてる」 「バカだと思ってたのに、こんなところは気が回るんだな」 「夫婦を見つけるのは無理だが、生来幼女関連は鼻がきくもんでね」 「……ギン、俺はどうなるんだ? 楽しい楽しい別荘行きか?」 「そうしたくないから誰にも言って無いんだろうが。親友を前科者にはしたくないっつの」 心の友よ 普通のおまわりさんなら拉致監禁暴行強姦殺人死体遺棄での逮捕状でも請求してるところだぞ 「まったく、久々に思いっきりお前とゲームやろうと思ってたのに、せっかくの休日が台無しだぜ」 「悪いな、本当に」 「まったくだ。しかしどういう経緯でお前んとこに夏樹ちゃんが居るのか知らないが、お前んとこに居なきゃ彼女 一人で生きてたかも分からないしな。置き去りにしたって事で両親もものすごく後悔してたらしい」 「当たり前だ。娘置き去りにして後悔しないような鬼畜にナツを帰す気は無い」 「名前で呼んでるのか、妬けるな。写真見る限りかなり可愛かったから一度会ってみたいねぇ」 「わがままで大食らいで甘えんぼだがな」 「そんなことないもん。わたしが甘えるのはフミにだけだよ」 「ヒューッ、ますます妬けるね。付き合ってんのか? 未成年と? 夜も? 銃の試し撃ちしていい?」 「コラコラコラ」 「兼山さんとも、これから末永くお世話になりますねー!」 あはははははははははは ねえ、これ何? 悪夢? お留守番してるはずのナツがどうして話に入ってるの? 後ろから俺に抱き着いてるこのちっこい手、誰よ 嘘だといってよバーニィ
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【検索用 こねこはひとりはるかゆきにうもれてわたしをみつめる 登録タグ 2007年 JASRAC管理曲 VOCALOID daniwell こ 初音ミク 曲 曲か】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 PV コメント 作詞:daniwell 作曲:daniwell 唄:初音ミク 曲紹介 曲名:『子猫は独り遥か雪に埋もれてわたしを見つめる』(こねこはひとりはるかゆきにうもれてわたしをみつめる) 歌詞 かわいい子猫が雪にうもれてる 子猫は遠目でわたしをみつめてる ねえ 凍えそうだよ 雪の白くひかる夜のことなの オレンジのマフラー巻いて連れ帰るの ほら 暖かいでしょ いつもと違う道を歩いてみる 壊れかけの街灯がピカピカしてる たぶん もうすぐだよ 小路の向こう窓明かりがきれい キャンドルライトがなぜか目に沁みるの でも いいよね ほら いちばんはじめの 気分なんて 変わりやすいから 分からないけど わたしの前には 何もないよ だからなんでも つめこんでみたいの 4畳半の部屋に子猫と帰る ちいさなコタツでふたりまるくなるの ああ 夢心地だね 空の黒くせまる夜のことなの 意味もなくテレビのチャンネル回して そう イルミネーション いつもどおりの夜と少しちがう そとに広がるいちめん銀色の世界 ほら 輝いてる とおりすぎて行く時間がまばゆい つぎの1秒がまたひとつ新しい よね なんてね ほら いちばんはじめの 気分なんて 変わりやすいから 分からないけど わたしの前には 何もないよ だからなんでも つめこんでみたいの PV コメント かわいいミク歌! -- 名無しさん (2009-04-19 17 59 10) もっと評価されるべき!!!! -- 名無しさん (2009-08-22 21 57 40) 聴くだけでハッピーなクリスマス気分♪ぜひ聴いてください!! -- 白兎 (2009-12-05 11 37 53) ねこさん…いいな… -- 凪 (2010-08-04 05 44 10) 猫好きの僕は、雪が降ると、この曲リマインド! wktk! gj! -- 肉球(=‘x‘=)大好き! (2014-12-02 23 51 39) この曲好きなんですけど、殿堂入りお願いします!お願いッ! -- KITTY (2016-02-01 13 40 36) 名前 コメント
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その剣でわたしを好きなようにして 紋章の謎第1部でシーダがナバールを説得する際の殺し文句。~ 意訳すると「そのまま戦うつもりならまず私を斬って」という感じなのだろうが、~ ぼかした言い方と女が男に対して発する台詞のために、~ いけない想像をしてしまうプレイヤーもいるとかいないとか。~ 聖戦の系譜の周回OPでも、~ ラケシスがエルトシャンに対して同じ発言をしている。~ お姫様の必殺技なのだろうか。~ 封印の剣ではララムがパーシバルを説得する際に~ 「それでも戦うなら あたしを斬って!」と言うつもりだったが、~ その必要もなくパーシバルが寝返ったので不発に終わっている。~ 暁の女神でもこの台詞は存在するが、言うのは敵軍にいるときのペレアス。~ 男でこの台詞を言うキャラはシリーズ初である。~ 言われるのは戦いをやめるようにペレアスを説得しようとしたツイハーク。~ 台詞は「その剣で僕を好きにすればいい」~ ちなみにツイハークはこの台詞を言われても敵側に寝返らないが、最初からペレアスには一切攻撃できない。~ 反対にペレアスはこの台詞を言った後も、謝りながらも容赦なく攻撃してくるので~ 上の台詞は「戦いをやめさせたくば僕を斬れ ただし、こっちも容赦はしない」という意味なのだろうか。~
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数百人が参戦するこのバトルロワイアル。その参加者の行動は様々である。 ある者は主催者の打倒を決意した。 ある者は殺し合いに乗ることを決断した。 ある者はうっかり首輪を外そうとして即死した。 ある者はどこからか飛んできた銃弾で即死した。 ある者はマーダーにエンカウントして即死した。 ある者は話の冒頭で登場してすぐさま即死した。 十人十色を超えて百人百色の参加者たち。 その中でも特異な境遇の参加者もいる。 その代表例は、上弦の陸。妓夫太郎と堕姫の二人である。 この二人、そもそもやたら死ににくい鬼であるが、その中でも特異な、片方が頸を撥ねられてももう片方が健在なら死なないという特徴がある。 この特徴、バトルロワイアルと極めて相性が悪く二人は参加者から外されることとなった。 例えば堕姫が首輪の作動により脱落するとしよう。しかし、妓夫太郎が健在なら堕姫は再生する。その結果生まれるのは首輪の無い参加者だ。 首輪を使って脱落させようとすると首輪を解除した参加者が生じてしまう。したがって二人同時に首輪を作動させなくてはならないのだが、殺し合わせている二人を片方を殺すために両方殺すというのは趣旨に反する。面倒なその特性さえなんとかなればいいのだが、主催者側にそんな技術を持つ者はいない。 よって主催者は堕姫と妓夫太郎を含む十二鬼月を参加者から外すこととした。なんかこう、他の鬼もそういう面倒なアレがあったらヤバそうなんで、とりあえず全員外せばいいだろうという判断だ。実際はそれを口実に主催者の一部が戦力を私物化しようとしているのだが、そんなことは参加者には関係ない。ようは、ロワを破綻させかねない参加者は他の参加者候補と交代となったのだ。 さて、こうなるとまた一つ問題が生じる。交代となった参加者は、基本的に交代した参加者と同じ位置にスポーンするのだが、実はそうとも限らない。同じ参加者ならば同じ位置にほぼなるが、そうでなければ割とズレる。そしてズレた場所が空中や海中などになってしまう場合改めてスポーン位置を決定する。つまり、元の参加者が崖っぷちや船の上などの場合、新しい参加者はどっか行く。その結果。 「「わ、わたし……!?」」 ここは会場内にある豪華客船。 なんで殺し合えって言ってるのに豪華客船があるんだよと思うかもしれないが、せっかく殺し合うんだから色んな施設が欲しいというのが人情だろう。 ともかく主催者の悪ノリで用意された豪華客船に、参加者は二人だけいた。元はもう少し人選も考えて配置されていたのが、参加者の変更の結果一人だけになってしまうので、せめて誰かもう一人は配置してせっかく用意した豪華客船で殺し合ってほしいと思ったのだ。 というわけで、竜堂ルナは二人いた。 豪華客船の廊下で、二人の少女がおずおずと互いに近づく。 同じ顔、同じ目、同じ鼻、同じ口、同じ背格好だ。 伸ばす手も鏡合わせのようになり、触れ合った途端にビクリと互いに手を引く。 なにせ二人はどちらも竜堂ルナなのだ、当然リアクションも同じになるのだった。 いやなんで竜堂ルナが二人いるんだよ、同じ参加者がいるっておかしいだろ、それコミカライズのおまけマンガのネタだろうと思う方もいるだろうが、まま、そう焦んないでよ。 この殺し合いでは同じ参加者は割といる。四宮かぐやは二人いるし、おそ松さん一家などそもそも主催者も誰が誰なのかちょっとあやふやだ。 これは時間軸の違う出典なら別人として扱うからだ。簡単に言えば二人の四宮かぐやはそれぞれ並行世界の人間であるし、おそ松さん一家も同様である。 そして竜堂ルナも同様であるのだが、この二人の場合は少し事情が違う。この二人、並行世界でほぼ全く同じ歴史を辿っているのだ。 実はこの二人、フォア文庫妖界ナビ・ルナの竜堂ルナと講談社青い鳥文庫版の竜堂ルナは、この時点で歩んできた人生に差異が殆ど無い。この二人の人生に違いが現れるのは、彼女たちが参加したタイミングから人間界の時間で2年の時を要するのだ。 「「あ、あの……あなたは?」」 「「あ、わたしは竜堂ルナです。」」 「「え? え?? えーっ!?」」 全く同じタイミングで話し、全く同じリアクションをする。主催者はこれを見たくて二人を同じ初期位置にしたのだ。 そして、6時間が経った。 「ねぇ、船の動かし方ってわかった?」 「ううん、そっちのわたしは?」 「ううん、わたしも……」 主催者は考えていなかった。小学校中退の女児二人を豪華客船に配置しても船を動かす手段がないことを。最初の出会いだけの出オチにしかならないことを。 元は上弦の陸vs伝説の子を期待しての配置だったが、そのマッチアップが崩れてしまったのなら、そして温厚で専門知識の無い同一人物を船に載せたのなら、何も起こらないのだ。 「ねぇ、本当に殺し合いなんてしてるのかな?」 「わからない。この船、わたしともう一人のわたししかいないよね?」 「うん。もう一回第三の目を解放してみる?」 「そうだね、やってみよう。」 その後も色々やってみるが、別に何もイベントが起こったりはしない。この豪華客船、もちろん地対空ミサイルや対潜機雷などは配置されているのだが、もちろん児童文庫の主人公がそんなものに手を出すわけもなく、武器のほかは魔術的な何かもないのでひたすら無駄な時間が過ぎていく。せめて船を動かすか陸から参加者が来てくれればいいのだが、二人は船に火を放ったり爆破したりはもちろんしないので、豪華客船に気づいた参加者もわざわざここに来ようとはしないのだ。 「……おなか減ったね。」 「うん……」 「なにか食べよっか。」 「あ、あっちに鉄板焼きの鉄板あったよ。」 「じゃあ焼きそば作ろうよ、得意なんだ!」 「わたしも!」 二人が数十人の死者の名前を放送で知るのは、この1分後のことである。 【0559 海上・豪華客船】 【竜堂ルナ@妖界ナビ・ルナ(10) 黄金に輝く月(妖界ナビ・ルナシリーズ)@フォア文庫】 【目標】 ●大目標 殺し合いを止める ●小目標 焼きそば作ろう! 【竜堂ルナ@妖界ナビ・ルナ(10) 黄金に輝く月(妖界ナビ・ルナシリーズ)@講談社青い鳥文庫】 【目標】 ●大目標 殺し合いを止める ●小目標 焼きそば作ろう!
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タグ 作品名P Present for you ~わたしをあ・げ・る~ ご奉仕版 曲名 歌手名 作詞 作曲 ジャンル カラオケ OP Hello my love ~逢いに来たよ~ blue 須田尚美・坂元一明 坂元一明 おっとり ED present for you blue 須田尚美・坂元一明 坂元一明 おっとり
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佐高信 『わたしを変えた百冊の本』 実業之日本社 2002.5 Ⅰ 忘れ得ぬ友 1 下村湖人 青年の思索のために 盲いざる傾倒 県立 09 9FB 2 下村湖人 次郎物語 3 川端康成 雪国 名作の書き出しと迫力 4 五味川純平 人間の条件 5 むのたけじ 雪と足と 「鍵番日誌」の論敵 9F(体系 65) 市立書庫 65 6 むのたけじ 詞集たいまつ 論争が鍛えたペン 八戸 7 無着成恭 山びこ学級 Ⅱ 師への思慕 8 桑原武夫編 ルソー 岩波新書 ルソーから中江兆民への道 県立 68 大学旧 62 (桑原武夫編 中江兆民研究 岩波書店) 9 石川達三 人間の壁 職業としての教師 県立( 62作品集 73) 8階壁書架918.6イ12(作品集 79) 10 久野、鶴見 現代日本の思想 岩波新書 思想の生命 県立 67 7FS309ク 79 市立書庫 79 11 中村光夫 風俗小説論 社会性を問う意識 市立書庫 53 大学旧 50 12 小田実 アメリカ 解決へと向かう迫力 市立書庫 62 13 大江健三郎 ヒロシマ・ノート 岩波新書 人間の尊厳について 14 太宰治 斜陽 プライドの究極の立脚点 15 魯迅選集 岩波書店 県立 64 8階壁書架928ル2 80 市立書庫 80 (佐高信 魯迅に学ぶ批判と抵抗) 16 竹内好 魯迅 「善人」への反抗 県立(全集 80) 市立920タ 02 大学旧 81 17 丸山眞男 現代政治の思想と行動 自然法主義と歴史法主義 県立 06 8F社会科学310.8マ6(真男集6 95) 大学新311.Ma59 64 18 丸山真男 日本の思想 岩波新書 「である」ことと「する」こと 県立 67(セレクション 10) 7FS121.9マ 78 市立書庫 78 大学旧 61 19 久野、鶴見、藤田 戦後日本の思想 干物的古典主義との闘い 県立 76 市立書庫 77 大学新121.129 59 Ⅲ 「毒」のある文体 20 福沢諭吉 福翁自伝 岩波文庫 「読める自伝」の見本 21 増田小夜 芸者 事実を語る言葉の強さ 県立 74 8F人文科学289.1マ 95 22 大野伴睦 大野伴睦回想録 浪花節政治家の融通無碍ぶり 県立 62 23 清水幾太郎 論文の書き方 岩波新書 「書く」という能動的行為 県立 59 7F書庫 大学旧 59 24 江藤淳 夏目漱石 立場の違いと意見の共感 県立 93 7FB910.2ナ 79 市立書庫 77 大学旧 84 25 江藤淳 奴隷の思想を排す 悪口の手法 大学旧(文学論集) 26 竹中労 エライ人を斬る 諧謔の精神と絶妙なリズム (木村聖哉 竹中労・無類の哀しみ) 27 竹中労 聞書アラカン一代 無類の徒だけがわかる心意気 県立 28 会田雄次 アーロン収容所 西洋的ヒューマニズムへの疑念 (アーロン収容所再訪) 29 森村桂 違っているかしら 思想を捨てる「就職」 岩木 30 石坂洋次郎 丘は花ざかり 封建的なるものの虫干し 県立 71 市立Z918.6イ9(石坂洋次郎文庫 67) 大学旧 67 31 北杜夫 あくびノオト 天然もののユーモアと技巧 県立 61 9FB 市立書庫 78 32 中村眞一郎 立原道造詩集 今も読む夭折詩人のうた 県立 89 7階壁書架911.5タ 大学旧(岩波文庫 88) 33 石川正雄編 啄木のうた 老成した若き「天才」詩人 県立 64 9F 78 市立書庫 (澤地久枝 石川節子 妻の評伝) 県立 市立書庫 34 河上徹太郎編 萩原朔太郎詩集 絶望の淵に咲く赤い花 県立 97 7階壁書架911.5ハ 市立911.5ハ 大学旧 81 (高木仁三郎 市民科学者として生きる 同じ群馬県生まれの朔太郎が出てくる) 35 中井英夫 黒衣の短歌史 心を癒す短歌の世界 県立 7F書庫 (虚無への供物 7FB書庫 ) 36 真壁仁 人間茂吉 五十二歳茂吉のすさまじい恋文 県立 76 37 渡辺淳一 冬の花火 バランス感覚をもたらす短歌 (県立) 9F7FB Ⅳ 組織悪と人間性 38 ツワイク エラスムスの勝利と悲劇 不寛容へのレジスタンス 県立 49 39 ツワイク マリー・アントワネット 感情を込めた歴史解説 県立 80 75 県立 56 市立書庫 49 大学旧 80 大学旧 84 40 伊藤肇 社長の決断 経済記者とのつきあい方 9F 41 子連れ狼 絶望の淵で重なり合う刺客人生 42 城山三郎 大義の末 戦死者の憤りを伝える激しき情念 県立 05 8階壁書架(全集8) 80 43 城山三郎 総会屋錦城 企業に巣くう「ワル」を見抜く視点 県立 80 8階壁書架(全集6) 80 市立書庫 59 44 清水一行 背信重役 「安定」を刺激する強烈な毒素 県立 78 9F 78 市立書庫 95 45 梶山季之 黒の試走車 自動車開発競争の暗部 地域サービス 八戸 07 (邦光史朗 社外極秘) 県立 77 市立書庫 81 46 森村誠一 『銀の虚城』 ホテルという名の「鉄筋の畜舎」 9FB 市立書庫 74 47 坂本幸四郎 井上剣花坊・鶴◯ 獄死した川柳作家と昭和天皇誕生日 48 小島直記 小説三井物産 安易な嘘を見抜く力 県立 87 市立書庫 69 49 羽仁五郎 都市の論理 官僚の横暴への警鐘 県立 68 市立書庫 77 大学旧 68 50 正田彬 消費者の権利 岩波新書 企業の論理で企業を撃つ 県立 10 7FS365シ 市立365シ 大学旧 10 ( 消費者問題を学ぶ) 県立 97 9F 94 51 アーサー・ヘイリー マネー・チェンジャーズ アメリカで問われた企業モラル 県立 76 9F 78 市立書庫 78 52 秋元秀雄 小説経団連 政治献金をめぐる財界の実態 7F日本文学アキ 53 吉武輝子 夫と妻の定年人生学 定年後に己を悟った男の末路 県立 市立書庫 (老いては子に逆らう 老いては人生桜色 病んでも老いても人生は華) 54 内橋克人 匠の時代 企業内技術者が教える自己実現 (実の技術・虚の技術) 55 奥村宏 三菱 内側から事実をえぐる企業論 県立 81 9F 大学旧 (内橋、奥村、佐高 日本会社原論(6巻) 「会社本位主義」をどう超える 大学335.21.KI22 56 飯田経夫 援助する国される国 日本批判への良識ある対応 県立 01 9F 79 大学新308.N73.216 74 57 岸本重陳 経済学の目で見ると 暮らしをおびやかす破壊者 大学旧 76 (新版 経済のしくみ100話 岩波ジュニア新書) 県立 94 6F知るY233 市立IW 081イ239 58 服部正也 ルワンダ中央銀行総裁日記 心を動かす「対等」意識 (援助する国される国) 59 夏目漱石 私の個人主義 「自己を曲げる」職業 60 横光利一 家族会議 金銭哲学の貧困さ (県立) 8階壁書架918.6ヨ14 大学旧 48 61 山崎豊子 白い巨塔 鮮烈な「悪人の魅力」 県立 04 8階壁書架918.6ヤ6 市立書庫 大学旧918.6.Sh61.50 Ⅴ 理想をつなぐ法 62 星野安三郎 憲法に生きる 三省堂新書 生活感覚へつながる憲法 9F (母と教師の憲法読本 日本国憲法平和的共存権への道 世界の中の憲法第九条) 63 松岡三郎 社長と労働法 責任をとらなにボトムアップ (人事・労務の法律 口語労働法口語六法全書) 64 大江健三郎編 伊丹万作エッセイ集 責任転嫁の被害者意識 県立 85 大学弘高文庫080.C44.180 71 65 大島、宮本 反体制エスペラント運動史 言語統制がもたらす思想支配 県立 87 9F 74 市立書庫 74 66 ウルリッヒ・リンス 危険な言語 岩波新書 独裁者が嫌悪したグローバリズム 県立 75 7階書庫 市立書庫 大学旧 75 67 伊藤三郎 ザメンホフ 岩波新書 大衆教育運動の歴史 県立 65 9F 84 大学旧 50 (類書 ザメンホフ-エスペラントの創始者 国際共通語の思想 68 犬養道子 花々と星々と 国粋主義に抗う精神 県立 77 7階書庫(第2部) 市立書庫 大学旧(第2部) 69 松本重治 上海時代 中公新書 上海の戦時ドキュメント 県立 7FS289.1マ1 市立書庫 70 氷川玲二 ことばの政治学 政治が決める言語の強度 市立書庫 71 トーマス・ペイン コモン・センス 岩波文庫 アメリカ独立革命と企業世襲批判 県立 53 9FB 53 市立書庫 73 大学旧 76 72 マックス・ウェーバー 職業としての政治 志と結果責任の政治 73 バートランド・ラッセル 西洋哲学史 懐疑する哲学者の孤独 74 色川大吉 明治精神史 市民レベルの議論が導く憲法 県立 81 8F人文科学210.6イ1(著作集1) 95 市立書庫 80 大学新121.6.I66 73 75 長谷川昇 博徒と自由民権 中公新書 権力による無法者の政治利用 県立 77 7FS210.6ハ 77 市立書庫 95 (相楽総三と同志たち) 76 安丸良夫 日本の近代化と民衆思想 底流に潜む安直な道徳観 県立 8F人文科学210.5ヤ 大学旧 Ⅵ 人間の存在理由 77 シェイクスピア ジュリアス・シーザー 岩波文庫 「良識」を揺さぶる毒素 78 ロマン・ロラン ジャン・クリストフ 生きることへの意味 79 ニーチェ こうツァラツストラは語った 存在を自問する視点 (氷上英廣 ニーチェの素顔 岩波新書) 80 糸屋寿雄 幸徳秋水研究 死刑を受けた「謀叛」の社会主義者 県立 87 81 瀬戸内晴美 美は乱調にあり アナーキストの人間性と情 県立(全集) 02 8階壁書架918.6セ12(全集12) 市立913.6セト 82 松本竜一 ルイズ 「国賊」の子の抑圧された人生 83 山本健吉 現代俳句 「境涯の俳人」に出会った書 県立 64 9F 64 84 岡田甫編 現代春句 世俗と愛憎を活写する 85 吉村昭 海も暮れきる 尾崎放哉、最後の孤独感 県立 9F 市立書庫 Ⅶ 反骨の精神 86 広告人会議編 広告を考える 三省堂新書 広告人が描く広告の実態 9F 87 ガルブレイス ゆたかな社会 利潤なき需要の切り捨て 県立(著作集 81) 市立BM書庫 06 大学旧 70 88 ラファルグ 怠ける権利 自由へつながる「働かない」権利 県立 08 大学旧 72 89 中野好夫 人は獣に及ばず 伊庭貞剛が説く老醜批判 9F(名随筆 87) 大学旧 82 90 松尾尊編 石橋湛山評論集 岩波文庫 「小欲」を超越した「大欲」 9F 大学旧 81 佐橋滋 異色官僚 天下りしない官僚の抵抗精神 9F 87 市立書庫 67 (城山三郎 官僚たちの夏) 92 田中秀征 自民党解体論 民権政治論者の原点 93 緒方克行 権力の陰謀 ゼネコン汚職で右往左往する官僚 (石川達三 金環蝕 佐高 日本官僚白書) 94 河野義行 「疑惑」は晴れようとも 個人を責め立てる「無法の風」 7階壁書架916コ 95 ダントレーヴ 自然法 理想なき現実主義への警鐘 県立 06 大学新320.107 96 原田正純 水俣病 岩波新書 「特権」を突いた権威への批判 県立 7FS493.1ハ 大学旧 (水俣病に学ぶ旅 水俣病は終わっていない 慢性水俣病・何が病像論なのか 水俣病と世界の水銀汚染 金と水銀) 97 住井すゑ、永六輔 住井すゑと永六輔の人間宣言 教育という名の調教を撃つ 八戸 98 見田宗介 近代日本の心情の歴史 悲しみを美化する日本人の心性 99 小熊英二 『単一民族神話の起源』 単一民族神話論の空虚さ 県立 9F 市立書庫 (<日本人>の境界 インド日記) 100 林達夫、久野収 思想のドラマトゥルギー 目がくらむほどの博覧強記 県立 9F 市立書庫 93
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発言者:アリヤ・タカジョウ 対象者:トシロー・カシマ アリヤ√、死が確定された試練へと赴く少女が求めた、願いの言葉。 闘いへの決意を固め――濡れた瞳で、少女は愛しい天敵(はんりょ)に願う。 「ですから、抱いてください。勇気がほしい。 ほら……震えてるんですよ、私」 「怖くて怖くて仕方がない。 勝機も見出せない存在と戦うことが、恐ろしいんですよ。情けないですよね」 「きっかけが欲しいので、景気づけです。 あなたの欲望で、貫いて」 その指は次第に頬から胸へ、艶かしく、薬で興奮状態にあるトシローの躰をなぞってゆき、 「夢見る乙女を卒業して、 現実に立ち向かう女になりたいのですよ。 だから、さあ、トシロー……」 甘い匂いを漂わせ、華奢な肉体をすりよせるアリヤに、トシローはしかし、ギリギリのところで欲望を押しとどめる。 「お優しい狩人だな、俺を狩る絶好の機会だろうに」 「ええ、当然。今も狩りたいと思います。 あなたを殺(あい)して、抱きしめて、私だけのものにしたいと想う気持ちに嘘はない」 「ですが……そんなことをすれば、結局は餌やり(・・・)ですよ。 死ねばアレに奪われるのに、どうして殺すことができますか」 そうして、彼の首筋に静かに口づけながら―――真っすぐに男を見つめて。 「それにですね、これは極々単純な女心の話です……」 「私があなたに抱かれたいと想う気持ちにもまた、嘘はないのですよ、トシロー」 ……その言葉は、優しささえ感じるように、二人の間に穏やかに染みわたった。 一連のアリヤの振る舞いに、トシローの獣欲はついに臨界寸前に至る。 この誘惑する少女を、啼かせたい―――と。 そうして……最後の仕上げとでも言うように、 「だから、我慢しないでトシロー。ほら・・・・・・んっ────」 アリヤは自らの衣服の下から水音を響かせ、濡れた指先で彼(けだもの)の唇に触れて――― 「わたしを─── た べ て 」 その甘く蕩けるような声に引き寄せられ、トシローは獣の本能をむき出しにした――― ナギサ「・・・わたしを―――― た べ て 」 -- 名無しさん (2018-05-29 02 13 53) アイザック「俺の漢に手を出したな!」 -- 名無しさん (2018-05-30 22 46 45) 物理的に食べられた娘もいるのに話題に挙がんねぇ! -- 名無しさん (2018-06-19 20 37 36) 虚空のバロックの話題少ないよねぇ… -- 名無し (2018-07-22 20 21 14) 加護ちゃん‼️食われた加護ちゃん‼️CD表紙を飾った加護ちゃん‼️ -- 名無しさん (2019-01-28 08 35 59) チトセ「だから、我慢しないで……わたしを────たべて」 -- 名無しさん (2020-05-23 19 14 44) ↑(たべるのは)お前じゃい! -- 名無しさん (2020-05-23 19 25 42) ※なお事後のアリヤの発言(要約)『あなたのソハヤ丸剥製にして残したい位気持ちよかったです❤️』』 -- 名無しさん (2020-05-23 21 12 00) はーい英雄ご一行さまはバイロンさんに喰われるか、サキュバス狩人に資格を性的にもぎ取られてくださーい(事務的 -- 名無しさん (2020-05-23 21 17 52) 実際このあとのエピローグでは割りと育ってるアリヤ嬢…トシローさん、枯れたて本当なんですか……(疑惑 -- 名無しさん (2020-05-23 21 23 18) 夜毎に襲撃されるのも、やっぱり一回手付けちゃうからー…… -- 名無しさん (2020-05-23 22 03 49) 名前 コメント