約 632,104 件
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/4218.html
※俺設定注意 英国人を貶める表現が出てきます。注意 ヨーロッパ北西部のとある島国。 雲をついて林立する摩天楼。 暗闇を照らし出すイルミネーションは、そこが世界でも有数の大都市であることを示している。 並び立つビルの合間に時折見える建造物は、中世の古雅をそのままに残す。 夜の帳から街を守るように覆う霧は、それ自体が歴史と伝統を物語っているようにも感じられた。 そう、ここは霧の都とも名高い王都・倫敦。大英帝国の栄誉ある首都である。 千年以上も昔からそうしていたように、今日も霧の古都は優雅に、だが眠ることなく夜を過ごす。 街灯に照らし出された街中では、今も人が行き交い、昼も夜も変わらないようにすら見えた。 霧と繁栄に包まれた王都に、だが自然は何の贔屓も無く接する。 今日は満月。淡い光を湛えた月が倫敦をやさしく照らしだす・・・筈だった。 何かが。何かが月を覆っている。 雲ではない。つい先ほどまで、月はその顔を地上に向けていたはずだ。 霧でもない。濃霧と名高い倫敦の霧は、今日はその名を裏切って淡く街を包んでいるだけに過ぎない。 ならば、一体何が。 影だ。 とてつもなく大きな影が、月・・・いや、空そのものを覆いつくしている。 まるで黒い絨毯のように、空は真っ黒に染まっている。 いや、大きいのではない。 多いのだ。 何か小さな影が、それこそ無数に集まってこの空を塞いでいた。 一体何が?鳥か?蟲か?蝙蝠か?あるいは、他の何かか? それは、ゆっくりだった。 蝙蝠の羽を持った空飛ぶ肉まん・・・・・・ゆっくりれみりゃ。 一匹は三十センチに満たないそれが、群れに群れてこの空を満たしている。 勿論、王都にいる人間達がそれに気付かぬはずは無い。 彼らは一様にポカンと口をあけながら空を見上げ、この異常な光景を見続けている。 『お、おい!?ありゃ一体なんだ!!(※)』 『何だ・・・蝙蝠・・・?いや、違う・・・人の、頭・・・?』 (※彼らの言語は日本語に通訳しています) ゆっくりは世界規模で見るなら非常に分布している領域は小さい。 日本と、台湾に少々。あとは世界にいるかいないかといった所だろうか。 英国人たちがこのけったいなナマモノを知らないのも当然といえた。 一匹のれみりゃがふと街を見下ろした。 光り輝く建造物の合間に、人間達を見咎める彼女。 そして理解した。あれこそは、我々の食料だということを。 それは本能に刻まれた記憶。 血を啜り永遠の命を手にする吸血鬼の宿命。 かつて海を越えてこの王都にやってきたドラキュラ伯爵のように、彼女達もまた獲物の血に飢えていた。 「うー!!」 一声、高く鳴く。 一斉に集まるれみりゃたちの視線。 彼女は羽根を使い、器用に眼前の人間達を指した。 そして彼女の同胞達も思い出す。 吸血鬼の矜持を。捕食者の悦びを。そして目の前にいる者に、何を理解させるのかを。 そうだ。 偉大な先人がそうした様に、我々もこの霧の都を恐怖に突き落としてやる。 この優雅な都市を、地獄の釜の底に化けさせてやる。 何をすべきか理解した彼女達は、一斉に急降下を始めた。 狙うはあの人間達。あの赤い血がたっぷり詰まった美味しいご馳走だ。 その思いを胸に、彼女達はおのおの狙いをつけた人間に襲い掛かる。 空から落ちてきた無数の肉まんたちが、この街にいる全ての人間に対し襲い掛かってきた。 『う、うわあああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!』 『あああああああああああああああああああああ!!!!・・・・・・あ、あれ?』 途端、素っ頓狂な声を出す英国人達。 一体何がどうしたというのであろう。 確かに、彼らは襲われていた。 彼らの周りにはれみりゃたちが群がり、それそれがその牙を身体に突き立てようとしてくる。 だがれみりゃ達の攻撃は通用しなかった。 それは当然である。なんと言ってもゆっくりなのだ。 いくら捕食種で牙持ちだろうと、それが通用するのはゆっくりまで。 人間の肌を突き破るような鋭利な牙を彼女達は持っていないし、咬合力が足りないせいでどうしても甘噛みのようになってしまう。 結果、彼女達は人間の周りを飛び回りじゃれ付いているようにしか見えなかった。 所詮ゆっくりなんてどこまでいってもこんなものだ。 「うーうー♪」 「たーべちゃうぞー!」 パタパタと羽音を鳴らし飛び回りまくる彼女達。 いつもならば笑って見過ごすはずの英国人達も、今回ばかりは事情が違った。 いつの間にか空を覆って何故か自分達に襲い掛かってきた人間の頭部をデフォルメしたような変な生き物。 空一面を覆い尽くすほどのれみりゃたちに攻撃されて、心穏やかにしていられる人間は少ない。 加えて、いきなり攻撃してきたのもまずかった。彼らの心にはこの変な生き物=害獣のイメージが付いてしまった。 あと、なんかムカついたりイライラしたりした。それはゆっくりだからしょうがない。 結果、いろいろな事情が複雑に絡み合った末に一人の男性がブチ切れた。 目の前を飛び回り群がってくるこのウザイ饅頭に我慢がならなくなったのだ。 『うるっせえええええええええぇぇぇぇ!!!!死ねぇい!!!』 「うべらぎゅぼっ!?」 怒りをそのまま拳に込めた彼の正拳突きは、あっさりとれみりゃの口を貫通し、中を抉り通し、後頭部から手を突き出させるに至った。 当然と言えば当然の結果。人間を怒らせればゆっくりなんてこんな風に蹂躙されるしかない。 『貴様らもだっ!!死に晒せァ!!』 「う゛あ゛っ!!?」 「ぶべぇっ!!」 「う゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!」 続きざまに拳を振るい、蹴りを見舞う彼。 やはり木っ端のように引き千切られ、死んでゆくれみりゃ達。 そんな彼の狂気が伝染したかのように、次々と他の人々もれみりゃを血祭りに上げてゆく。 『喧しいぃわゴラァ!!貴様らなんぞこうしてくれるわァ!!』 『キャオラッ!!』 『死ねぇッ!!死ね死ね、死んじまえェッ!!』 『英国人ブリーカー!!死ねぇ!!』 「「「「う、うあああああああああーーー!!!?」」」」 叩き潰す者、蹴り殺す者、切り裂く者、引き裂く者それぞれだ。 ぶっちゃけかなり怖い。 当のれみりゃ達からしてみれば、これは極めつけの悪夢だった。 何故自分達の攻撃が通用しない? 何故自分達が殺されているのだ? 何故、何故?自分達は吸血鬼のはずなのに? 当たり前のことだが、彼女達は吸血鬼などではない。 あくまで彼女達のモデル、レミリア・スカーレットが吸血鬼である。 そこん所を勘違いした結果が今の惨状だ。特に同情すべきところは無い。 かくして狂気は広がり続け、今や霧の都は肉汁の香り漂う肉まんペーストの都へと変貌を遂げていた。 最早れみりゃ達に怯える者などただの一人もいない。 皆が皆、外に出てれみりゃを狩りまくっている。かなり頭の悪い光景といえるだろう。 そんな中、最初にれみりゃをぶち殺した男性がまたもや何かに気付いた。 一番最初に狂気に染まった彼は、またしても最初に一段上へと昇り詰めたのだ。 この匂い。一体なんだ。 このたまらなく食欲をそそる匂い。 美味しそう。 匂いの発信源であるれみりゃを掴み、彼は一口ガブリといった。 皆さんは決して初めて見かけた動物を食べたりしちゃ駄目だぞ! そして口の中に広がる肉汁。そして脳髄に届く電気信号。そして・・・・・・ 『う、う、う、旨い、旨いぞおおおおおおおおォォォォォォォッッッッッ!!!!!!!!』 この街を揺るがしかねないほどの大音声で、叫んだ。 元々英国人の食べ物は貧相である。 食えるものといったら朝食と紅茶と、そのお茶請けとフィッシュアンドチップスくらいであろうか。 とにかく彼らは毎日毎日貧相なもんしか食ってないのだ。 そんな折、彼はれみりゃという味の衝撃と出会った。 まさしく衝撃。まさしく驚天動地。 一体自分は今まで何を食べていたんだ。そんな思いに囚われるほどの極上の美味。 ベシャベシャに茹でられた野菜とか大量の芋揚げとかウナギゼリーだとか日本人からすれば毎日拷問ともとられかねない メニューに慣れきった彼には、それほどれみりゃが素晴らしく思えたのである。 もっと食いたい。 もっと、もっとだ! もっと輝けええぇぇぇぇぇ!!! 狂気に浸されすぎて何を考えているか分からなくなった彼が取った行動は、さらにれみりゃを食うことであった。 今まで握っていた拳を開き、突き通すから掴み取るの動作へ。 そして齧り取り、咀嚼、飲みこむ。結局れみりゃが死ぬのは変わらなかった。 『旨い旨い旨い旨い旨いィィィィィィィ!!!!! もっとだ!もっと食わせろ!! 足りない足りない足りない足りない足りないィィィィィィィィィィィィィィッッッッ!!!!!!』 あふれ出る狂気をそのままに、彼は疾走り出した。 ここに一匹の狂った修羅が誕生したのである。 やはりこの狂気も広がり続け、古都は魔都、いや狂都と化した。 『ヒャッハー!我慢できねぇ、虐待だァ!!』 『うっめ!これめっちゃうっめ!!』 『むーしゃむーしゃしあわせー!!』 『んほおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!』 虐待をする者、貪り食う者、そしてHENTAIに目覚めた者。 最早正気の者は一人もいなかった。 彼らは己が欲望のまま虐め、食い、そして犯す。 英国紳士という名の変態の完成である。 死んでもお近づきにはなりたくない。 れみりゃ達もまた狂気の世界に足を踏み入れ始めていた。 極め付きの悪夢のはずが、それより更に上があったのだから仕方ないと言えばそうなるだろう。 最早彼女達に吸血鬼の矜持など一欠けらも残ってはいない。 人間が彼女達の餌だなどという認識は根底から覆されている。逆だったのだ。何もかもが。 自分達は人間の餌で、殺され嬲られ食われ犯され―――搾取されていくのだ。 窮地に立ったれみりゃ達に残された手段などひとつも無い。 いや、あった。たった一つだけ残った最後の手段。 今は砕け散った吸血鬼の矜持と同じく本能に刻まれた言葉。 それさえ呼べば、この悪夢も終わる。 それさえ呼べば、もうこんなこあいひとたちに虐められなくてすむ。 だから呼ぼう。最後の、最後に残されたこの言葉―――! 「ざ、ざぐやああああああ!!!!だずげでえええええええええええええええ!!!!!!」 当然、さくやは来なかった。 彼女達の悪夢はまだまだ始まったばかりである。 今狂都と化した倫敦では約750万の人々が暮らしている。 その全ての―――なんと子供でさえも―――住民が、今は狂いれみりゃ達を殺す一騎当千の殺饅機械となったのだ。 750万×1000の威力の前には、空を覆うほどのれみりゃの数も些か分が悪い。 人々が空とぶ饅頭を捕まえ、虐殺してゆく光景はまさに英国無双といった有様だった。 夜が明けるまでに彼らはれみりゃ達を皆殺しにし、翌朝なんでこんなことをしたのだろうと後悔の念に襲われたり、 虐待の高揚感が忘れられずいろいろ調べて日本に渡ってくる人がいたりするのだが、それはまた別のお話。 「―――――はっ!」 「どうした、鬼威惨!」 「い、いや・・・鬼意山、それがな。何かを感じ取ったのだよ」 「むぅ・・・?何かとは、一体・・・・・・」 「うむ・・・・・・。ここより遠く離れた異郷の地で、我等と志を共にする者が数多く生まれた、様な気がしてな」 「何言ってんだ厨二病乙」 「ちょ、お前!お前も途中までノリ良かったじゃねぇかよ!」 「いやでもそれはないわ」 「ですよねー」 おわり ――――― あなたのおじいさまは せまりくるれみりゃをちぎっては食いちぎっては食い 正に英国無双といったありさまで 近づくゆっくりを片っ端から真っ二つにして最終的に 全身に爆弾をくくりつけて敵のドス共全てごと吹き飛んだそうです これはひどい、書き溜めです。 大富豪のとき誰かが言ってたお題「英国無双」を勝手に書いちゃいました。 ごべんなざい。 あと上の出来事は本当なので新しいヘリの代金お願いしますね。 おねがいしますね。 今まで書いたもの ぱちゅりーばたーをつくろう! ゆっくりしたおかーさんにごはんをあげよう! そっくりれいむで遊ぼう! ゆっくり再調教 ゆっくりぱらのいあ なにこれ・・・。 函の中 ゆっくり○○○りー ゆっくりすっぱいよ! ゆーぶつえん ゆっくりにひたすら足焼きしてみた このSSに感想をつける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/4880.html
〜ゆっくり達の生涯『加工場の日常編 にくまん工程』〜 前書き(と言う名の注意書き) 加工場の職員として人間が登場します。 ぺに、まむ、うん、しー設定は使用しておりません。 「加工場の日常編」の続編となりますが、各SSは単体で完結しておりますので以前の物を読んでいなくても問 題ありません。 〜にくまん工程〜 「うーうー! 」 1匹のにくまんこと、ゆっくりれみりゃが元気よく夜空を飛んでいる。 空中でホバリングしながら何かを探すように地面をキョロキョロと見回している。 「・・・・・うー♪ 」 何かをみつけたれみりゃは笑顔で鳴き声を上げた。 そして、ある木の根元めがけて急降下する。 そこにあるものは・・・・・。 ガサガサ・・・・・ゴソゴソ・・・・・ 不自然に盛られた木の葉や木の枝を慎重に退かしていく。 ・・・・・ガサガサゴソゴソ・・・・・ 音が止むとそこにはポッカリと口をあけた木の洞が姿を現した。 翼をたたみ、音を立てないように洞の中へ入っていく。 「ぅ〜♪ 」 れみりゃは洞の中に居たあるものを笑顔で見つめている。あるものとは・・・・・。 「ゆぅ〜・・・・・ z z z z z ・・・・・おちびちゃ〜ん♪ ・・・・・。」 「むにゃ〜・・・・・z z z z z ・・・・・れいむぅ〜♪ だいす・・・・・。」 そこにはれいむとまりさが身を寄り添いながら幸せそうに眠っていた。 れみりゃは翼を邪魔にならない程度に広げると2匹の饅頭に向けて牙をキラ〜ン! と輝かせる。 カプッ♪ 「ゆぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛! ! ! 」 まりさは頬に走った激痛に一瞬で目を覚まし、悲鳴が巣穴中に木霊する。れいむはというと・・・・・。 「・・・・・z z z z z ・・・・・ゆふふふ♪ くすぐった・・・・・。」 まったく目を覚ます気配は無かった。 なんとも図太い神経をしているゆっくりである。 「う〜う〜♪ 」 「やめでえぇ ぇ ぇ ぇ ぇ ! ながみずわないでえぇ ぇ ぇ ぇ ぇ ! 」 まりさは必死に抵抗しようとするが、捕食種相手では既に勝負は決まっていた。 気持ちよさそうに眠っているれいむのすぐ横でまりさはどんどん中身を吸われ、しおれていく。 「・・・・・れ・・・・・い・・・・・む・・・・・に・・・・・げ・・・・・。」 薄れゆく意識の中、まりさはつがいのれいむに向けて必死に迫り来る危機を知らせようとしている。 しかし・・・・・。 ザクッ! 「っ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! 」 れみりゃの牙がまりさの両目をえぐり取っていた。 中身の大半を失ったまりさにはもはや悲鳴を上げる力すら残っていなかった。 「う〜う〜♪ 」 れみりゃはもちもちなまりさの目をおいしそうに頬張っている。 まりさの目のあった部分からは餡子が涙に溶けた薄茶色の液体がどくどくと溢れ出している。 「うー♪ 」 れみりゃは最後の仕上げとばかりに、まりさの体内に残った餡子を吸っていく。 この時、すぐそばまで迫った死の恐怖からまりさの餡子の糖度は最高潮に達していた。 「う〜♪ 」 れみりゃは今日一番の笑顔でおいしそうにまりさの中身を吸い尽くした。 れみりゃの横には、帽子と皮だけになったまりさのデスマスクが転がっている。 「うー! 」 れみりゃはまだ満足しておらず、すぐに次の標的を定める。 「・・・・・まりさ・・・・・ずっと・・・・・ゆふふふふ♪ ・・・・・。」 既にこの世に居ないつがいの名前を寝言で呼びながら、れいむは気持ち良さそうに眠っている。 れみりゃはふしだらに開けた口からよだれを垂らし、呑気に眠るれいむへと近づいていく。そして・・・・・。 「ゆっぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛! ! ! だずげでえ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛! ! ! 」 れいむの苦痛に歪む悲鳴が巣穴中に木霊した。 「うっう〜♪ 」 おなかがいっぱいになり、ご機嫌なれみりゃは笑顔で寝床に向かって飛んでいる。 しばらく飛んでいると遠くの方からなにやら鳴き声がれみりゃの耳(?)に入ってくる。 「う〜♪ 」 1匹のれみりゃが笑顔で横から姿を現した。 どうやらこのれみりゃも満足な獲物を捕らえる事に成功し、寝床へ帰る途中のようだ。 「うっう〜♪ 」 「う〜〜〜♪ 」 「う〜う〜♪ 」 複数のれみりゃ達が様々な方向から合流し、最終的には数十匹の群れとなり夜空を飛んでいた。 れみりゃ達は皆同じ方向に向かって列をなすようにして飛んでいる。 しばらくするとれみりゃ達の前方に視界を覆いつくす大きな壁が現れる。 「「「「「う〜♪ 」」」」」 れみりゃ達は嬉しそうな鳴き声を上げると壁にあいた穴へと次々に入っていく。 そう、この穴こそれみりゃ達の“おうち”である。 ゆっくりは“おうち”というものに対し非情に強い執着心を持つナマモノである。 これは捕食種れみりゃにとっても同じ事である。 このれみりゃ達もまた、無作為ではなく自分が“おうち”と決めた穴へと入っていっているのだ。 「う〜〜♪ 」 あの呑気なれいむを仕留めたれみりゃも同じくして自分の“おうち”へ入っていく。 “おうち”へ入ったれみりゃは器用に翼を折りたたむと落ち葉や干草で出来たベッドの上に体をうずめていく。 「う〜♪ ぅ〜・・・・・z z z z z 。」 朝日が昇る頃、お腹がいっぱいになったれみりゃ達は気持ちよさそうにゆっくりと夢の中へ旅立っていった。 「・・・・・z z z z z ・・・・・ぅ〜♪ ・・・・・。」 れみりゃが可愛らしい寝顔で気持ち良さそうに眠っている。 毎日十分な獲物を手に入れ、満足のいく“おうち”に住む事ができている。 れみりゃにとって最高にゆっくりできる環境が整っていた。 しかし、その永遠に続くと思われた至福の時も終わりを告げようとしていた・・・・・。 ・・・・・カチャッ・・・・・ 「・・・・・う〜? 」 僅かに聞こえた金属音に気付き、れみりゃは寝ぼけ眼で“おうち”の中を見回している。・・・・・次の瞬間! ガシッ! 「うー!? 」 突如れみりゃは何者かに捕まれ、まったく身動きができない状態に陥ってしまった。 そしてれみりゃは驚愕する、なんと自分の寝床にしている“おうち”の最深部に大きな穴がポッカリ開いてい たのだ。 「うー! うーーー! 」 れみりゃは体をジタバタさせ抵抗しようとするが、抵抗も空しくれみりゃはポッカリと開いた穴に引きずり込 まれていった。 「うぅ ぅ ぅ ぅ ぅ ! ! ! 」 れみりゃの悲痛の叫びが小さな“おうち”に木霊した。 「・・・・・う〜? 」 れみりゃは見知らぬ場所で目を覚ました。 とりあえず目をキョロキョロさせ周囲の様子をうかがうが、すぐに自身の体に起こった異変に気が付いた。 ガタガタガタ・・・・・ガタガタガタ・・・・・ 「うー! うーうーうー! 」 れみりゃの体は固定され、まったく身動きが取れなくなっていた。 「お、起きたか、それでは出荷前の最終作業に移るかな。」 背後から聞こえる声にれみりゃは恐怖する。 そう、今まで味わった事のない狩られる側の恐怖を・・・・・。 スッ・・・・・ 「う〜!? うぅ ぅ ぅ ぅ ぅ ! 」 れみりゃは頭が軽くなったのを感じ、すぐに理解した。 ・・・・・大切な帽子が無くなった。 帽子を取り戻そうと目一杯体を動かして束縛から逃れようとする。 しかし、無情にもれみりゃの身は自由にならず更なる悲劇へと駒を進めていく。 スパッ! スパッ! 「う! うあ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛! ! ! 」 れみりゃの体に激痛が走った。 そして目で確認する事ができなくても、れみりゃはすぐに何が起こったのか理解する。 ・・・・・・・・・・翼の感触を失った。 「うあ゛っ! うあ゛っ! うあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛! 」 体中を駆け巡る激痛、恐怖から逃れようとれみりゃは必死に暴れようとする。 しかし体は固定されており、身動き一つ取れない。 「うぅ ぅ ぅ ぅ ぅ ・・・・・うぅ ぅ ぅ ぅ ぅ ・・・・・。」 れみりゃが悲しげな鳴き声を上げた時だった。 カシャン 「うー! 」 コロコロコロコロコロン 体の束縛が解け、れみりゃはこの場から少しでも遠くへ逃げようと転がりだす。しかし・・・・・。 ガシッ! 「うぅ ぅ ぅ ぅ ぅ ! 」 あっさりと捕まったれみりゃは悲痛な叫び声を上げる。 そしてれみりゃはそのまま狭い箱の中へ押し込められてしまう。 箱のサイズはれみりゃより一回り小さく、押し込まれたれみりゃはまったく身動きが取れない。 「うーーーーー! うぅ ぅ ぅ ぅ ぅ ぅ ぅ ぅ ぅ ぅ ・・・・・・・・・・。」 箱のフタがゆっくりと閉められ、れみりゃに外の音はほとんど届かなくなってしまった。 「・・・・・ぅ〜・・・・・。」 狭くて暗い箱の中、れみりゃが弱々しい鳴き声を上げる。 まったく身動きが取れない箱の中に押し込められたのであっては仕方のないことである。 「・・・・・ぅ〜・・・・・ぅ〜・・・・・ぅ〜・・・・・。」 間隔をあけ、れみりゃは不機嫌そうに鳴き声をあげる。 翼の生えていた部分がムズムズして気になって仕方がないのだ。 れみりゃは通常種に比べて再生力が高く、たとえ翼を失っても数日後には元通りになっている。 今れみりゃはまさに翼が再生しようとしているのだが、箱にきっちり収まっているため壁が翼の再生を邪魔し ているのだ。 ガタンッ!・・・・・ゴト・・・・・ガッ!・・・・・ 「・・・・・ぅ〜!・・・・・ぅ〜!・・・・・。」 時々箱に伝わってくる震動もれみりゃのストレスを更に上昇させていった。 光が差し込まない箱の中、時間の間隔は既に麻痺していた。 「・・・・・ぅ〜・・・・・・・・・・。」 ひょっとしたら自分は一生このままなのかもしれない、そんな不安がれみりゃの脳裏によぎった時だった。 「やっと届いたみたいね♪ えーと何々? この度は・・・・・・・・・・。」 「う! 」 突如うっすらと聞こえた声にれみりゃは元気を取り戻す。 「うー! うー! うーーーーー! 」 自分はここにいる! 助けてくれ! と必死に鳴き声をあげた。 そして願いが届いたのか箱に震動が加わる。 ガタッ!・・・・・パカッ! 「う〜〜〜〜〜♪ 」 久しぶりに見た外の世界にれみりゃは満面の笑みで鳴き声をあげた。 「うふふ♪ さすが加工場の製品ね。こんなにも活きがいいなんて♪ 」 れみりゃが閉じ込められていた箱を開けたのは人間の女であった。 女は笑顔でれみりゃの体を優しくつかむと、慎重に箱の中かられみりゃを救出した。 「う〜♪ う〜♪ 」 助けてくれた人間に向けてれみりゃは何度も何度も笑顔で鳴き声を上げた。・・・・・しかし。 「ではさっそく♪ 」 「う〜?」 コトンッ!・・・・・カチャンッ! 「うー! 」 れみりゃは閉じ込められていた箱程ではないが、再び狭い入れ物の中へ入れられフタをされてしまった。 なんとか脱出しようとするが、翼を失っているため思うように体が動かず悪戦苦闘している。 カチッ! 「うー! うーーー! 」 小さな音が鳴ったが、脱出しようと必死にもがくれみりゃには届いていなかった。 体を転がらせて壁にぶつかるがもともと狭い入れ物の中のため、たいした反動も得られず無駄な努力に終わっ た。 シュ〜〜〜〜〜! 「うぅ ぅ ぅ ぅ ぅ ! ?」 しばらくすると白い煙がれみりゃを包み込み、入れ物内の温度はみるみるうちに上昇していった。 「うあぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ! うあぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ! 」 れみりゃは体中を覆う熱気にもがき苦しんでいる。 そして内部の温度は更に上昇し・・・・・。 「う、う゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛! ! ! ・・・・・・・・・・」 すさまじい断末魔を残し、れみりゃのゆん生は幕を閉じた。 -------------------------------------------------------------------------------------------------------- 〜加工場&消費者サイド〜 -------------------------------------------------------------------------------------------------------- 「A−3はちょうど良い頃合です。」 「B−1はあと2、3日といったところでしょうか。」 加工場のとある1室、職員達が大きな壁にあけられた窓の中を注意深く覗いている。 その窓の奥にあるもの、それは・・・・・。 「ぅ〜・・・・・ぅ〜・・・・・z z z z z ・・・・・。」 1匹のれみりゃが気持ちよさそうに眠っていた。 そう、ここではれみりゃ達が自然に近い形で養殖されているのだ。 餌場となるのは自然の森を模した大規模な施設となっている。 天井はガラス、壁には森の風景が描かれており、職員の出入りを除き完全に閉ざされた空間となっている。 そのため、れみりゃ達が勝手に外へ飛んで行ってしまう可能性は0であった。 れみりゃはれいむやまりさなどの通常種とは違い、数が少ない希少種である。 また特殊な条件の下でしか子供を産まないため、通常種のように安易に数を増やすことができない。 飼育にはそれなりのコストがかかるため徹底した管理の下、自然に近い形で飼育する事で品質をより向上させ 価値を高めているのだ。 そのため、養殖物であってもそれなりの値段となってしまうが需要は高い。 もちろんれみりゃ達は自分達が養殖されていることなど知る由も無い。 職員達が覗いている窓はNITORI印の特製マジックミラーとなっている。 こうして職員達はれみりゃ達に気づかれること無く毎日状態を観察することができているのだ。 「よし、A−3、A−7、・・・・・・・・・・は出荷時期だな。皆大切な商品だ、慎重に扱うんだぞ。」 班長の男が指示を出すと、職員達は慣れた手つきで作業に取り掛かる。 カチャッ マジックミラーの窓は扉にもなっており、職員は静かに手を中に入れるとれみりゃをしっかりとつかみ上げる。 ガシッ! 「うー! ? うー! うーーー! 」 突然つかまれたれみりゃは当然すぐに目を覚まして暴れようとする。 しかし、移動手段の要である翼を上手く押さえ付けているため逃げられる事はまずなかった。 慣れた手つきで職員は窓の外にれみりゃを運び出す。 「うぅ ぅ ぅ ぅ ぅ ! ! ! 」 れみりゃは悲痛な鳴き声をあげるが、職員はまったく気にすることなく作業を続ける。 窓から取り出したれみりゃをすぐに定番の透明な箱に閉じ込める。 この透明な箱、通常のものとは1箇所だけ違うところがある。それは・・・・・。 シュ〜 箱の側面に開いた小さな穴から職員は白いガスを注入する。 「うー! うー! ぅー! ぅー! ・・・・・z z z z z ・・・・・。」 箱の中で大声を出し暴れていたれみりゃはあっという間に夢の中へ旅立っていった。 れみりゃ達の“おうち”の各所で同じ様な光景が繰り広げられていた。 職員は眠っているれみりゃ達を出荷の最終作業を行う部屋へと運んでいく。 そして眠っているれみりゃの全身を丁寧に洗浄し、作業台の上に乗せ逃げられないようにしっかり固定する。 「・・・・・う〜? 」 ガタガタガタ・・・・・ガタガタガタ・・・・・ 「うー! うーうーうー! 」 れみりゃは起きてすぐに逃げ出そうとするが、当然体が固定されているので身動き一つ取る事はできない。 「お、起きたか、それでは出荷前の最終作業に移るかな。」 職員はれみりゃに背後から近づくとれみりゃの帽子に手を伸ばす。 「う〜!? うぅ ぅ ぅ ぅ ぅ ! 」 帽子を失ったれみりゃは“返せ! ”とばかりに大声で鳴くが、職員は気にすることなくナイフに手を伸ばす。 スパッ! スパッ! 見事なナイフさばきでれみりゃの翼を綺麗に剥ぎ取った。 「う! うあ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛! ! ! 」 当然の反応ではあるが、れみりゃは激痛に襲われ悲鳴を上げている。 この翼は別の場所で燻製にされ、珍味としてれみりゃと一緒に出荷される。 眠らせたまま作業を行わないのには当然理由がある。 既にれみりゃの中身はかなり上質なものへと仕上がっているが、高級食材としてはまだ完全ではない。 そう、まだ身の引き締まった肉としての食感が足りないのだ。 れみりゃは恐怖や苦痛により通常種同様中身の質を変化させることができる。 職員が姿を見せずに作業を行うのも、恐怖を煽りより上質な身の引き締まった肉へと変化させるためである。 「うぅ ぅ ぅ ぅ ぅ ・・・・・うぅ ぅ ぅ ぅ ぅ ・・・・・。」 れみりゃの顔からはいつもの笑顔は消え、泣き顔へと変わっていた。 カシャン 職員は箱詰めするため、れみりゃのかせを外す。 「うー! 」 好機とばかりにれみりゃは転がって一目散にその場から逃げようとする。 当然職員は予想済みであり、両手で傷をつけないようにれみりゃをつかみ上げる。 「うぅ ぅ ぅ ぅ ぅ ! 」 そして商品箱の中へ泣き顔のれみりゃを丁寧に収める。 この時、気を付けなければならない事は目を傷つけないように細心の注意を払う事である。 目を傷つけると著しく品質が落ちてしまうためである。 箱の大きさはれみりゃのサイズより一回り小さい。 それは翼の再生を阻害させ、消費者に届くまで常にストレスによる苦痛を与え続けるためである。 「うーーーーー! うぅ ぅ ぅ ぅ ぅ ぅ ぅ ぅ ぅ ぅ ・・・・・・・・・・。」 職員がフタを閉じるとれみりゃの声が一切聞こえなくなった。 出荷中の鳴き声による騒音を回避するためである。 こうして今日もれみりゃが高級食材として出荷されていく。 「すいませ〜ん、加工場からのお届け物です。」 とある民家にれみりゃの入った箱が届けられた。 民家の主は興奮気味に付属のメモを読み上げる。 「やっと届いたみたいね♪ えーと何々? この度は加工場特製“まるごとゆっくりれみりゃ”をお買い上げいただき誠にありがとうございます。 内容物 れみりゃ1匹 下ごしらえ済み、まだ生きているので注意(丸ごと蒸し焼きにするのがオススメです。) れみりゃの帽子1個 (食べることはできませんが貴重なれみりゃの帽子です。お好きなようにお使い下さい。) れみりゃの翼の燻製 左右1枚ずつ(歯ごたえ抜群の燻製です。お酒のおつまみのどうぞ。) ※本製品はあくまで食品として出荷されたれみりゃです。 ペット用としては不向きですのでご注意下さい。 開封後は早めにお召し上がり下さい。 開封後にエサなどを与えてゆっくりさせると味の低下につながります。 万が一製品に不備がございましたらすぐに返品、交換を承りますので加工場の方へご連絡下さい、か。」 メモを読み終えた主は少々緊張しながられみりゃの入っている箱のフタへと手を伸ばす。 「いよいよご対面ね、かなりの期間待ったわね。さすがに緊張するわ。」 ・・・・・パカッ! 「う〜〜〜〜〜♪ 」 箱を開けると満面の笑みのれみりゃが元気良く鳴き声を上げた。 「うふふ♪ さすが加工場の製品ね。こんなにも活きがいいなんて♪ 」 主は慎重にれみりゃの体をつかむと箱からゆっくり取り出す。 「う〜♪ う〜♪ 」 れみりゃは満面の笑みで主に向けて鳴き声を放っている。 (・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・じゅるり♪ ) 「ではさっそく♪ 」 「う〜?」 主はれみりゃを少し大き目の蒸し器へセットする。 コトンッ!・・・・・カチャンッ! 「うー! 」 カチッ! フタを閉めるとれみりゃが大きな鳴き声を上げたが、主は気にすることなく火を入れた。 「うー! うーーー! 」 カタカタカタ! カタカタカタ! 中でれみりゃが暴れているのか蒸し器が小刻みに揺れ始めた。 蒸し器は丈夫な金属製であるため重量もそれなりにあり、転がる事しかできないれみりゃにとって自力での脱 出は不可能であった。 故に主は安心して蒸し上がる瞬間を今か今かと待ち続けている。 「うぅ ぅ ぅ ぅ ぅ ! ?」 蒸し器の中からは驚きの混じったれみりゃの声が響いてきた。 「どうやら蒸気が充満し始めたようね♪ 」 フタの隙間から白い蒸気があふれ始める。 「うあぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ! うあぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ! 」 時間が経つにつれ、れみりゃの苦しむ鳴き声はどんどん大きくなっていく。そして・・・・・。 「う、う゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛! ! ! ・・・・・・・・・・。」 すさまじい鳴き声を残し、蒸し器は静かになった。 「うわ! びっくりした! どうやら蒸し上がりのようね♪ 」 主はミトンを装着するとゆっくりと蒸し器のフタを開ける。 ・・・・・パカッ! 驚愕の表情を浮かべたまま固まっているホカホカれみりゃが完成していた。 「うわぁ・・・・・話には聞いていたけど確かに見た目はアレね。」 皮が破れないようにれみりゃを慎重に皿へ移し、テーブルまで運んでいく。 主は椅子に腰掛けると、緊張した面持ちで頬のあたりを軽くむしり取り口へと運ぶ。 パクッ! 「! ! ! ! ! ! ! ! ! ! おいし〜〜〜♪ ♪ ♪ 口中にお肉の旨味が一気に広がっていくわ! さすが普通の肉まんとは大違いね。」 かなりのサイズであったが、主はあっという間にペロリとれみりゃを平らげた。 「ふぅ、おいしかったわ♪ もうお腹一杯。」 主は少し苦しそうな表情で同封されていた翼の燻製と帽子を見つめながら口を開く。 「翼は酒の肴にするとして、この帽子どうしようかしら・・・・・?」 少しの間考え込んだ主であったが、特に思いつかなかったためとりあえず帽子は押し入れにしまったのであった。 こうして養殖れみりゃは女性のお腹の中へ消えてゆき、そのゆん生に幕を閉じたのであった。 にくまん工程 END にくまん繁殖工程へ続く 作成者:ロウ 後書き 初めましての方、お久しぶりの方、本作品を最後まで読んでくださりありがとうございます。 個人的にですが、れみりゃは語呂が少ない方が可愛いと思っています。 そのため、私の書くSSのれみりゃはほとんど「うーうー! 」としか鳴きません。(希少種は除く) 「加工場の日常編」はまだまだ続きそうですが、ゆっくりと書いていきたいと思います。 このSSに感想をつける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/1758.html
注意 ゆっくりに対して性的な虐待あり(18禁) れみりゃ、ふらん、ちぇんが登場 受け付けない人は【戻る】推奨 少しでも気分が悪くなったらブラウザを閉じることを推奨 会社帰り、駅を降りてアパートに向かう途中の路地裏に露店がある 置いてあるものはどれもこれも胡散臭いものだが、ここで販売している裏ビデオだけは本物で質が高いことを私は知っている 少々値は張るが恋人も特にこれといった趣味も持たない私にとって、これは数少ない楽しみだった 丁度今日は新作が2本入っておりそれを購入した 購入した際、露店の男性から「これはいつも贔屓にしてくれているサービスだ」と言われて 売り上げを入れている鞄から一本のビデオテープを取り出して私の買ったビデオに上乗せしてきた 不安になり「何のビデオか?」と尋ねると「警察の厄介になる品じゃないから大丈夫だ」と答えた どうやら私は在庫処分品を押し付けられたらしい アパートに付き、飯を食べ終えて部屋を暗くしてイヤホンを挿してビデオを見る 購入したビデオはどれも私の期待に応えてくれるものだった 最近はDVDが主流だが、こういったものはビデオだからこそより楽しめると私は個人的に考える 2本を見終えて、最後に残った一本に視線を移す。露店で無理矢理押し付けられたビデオだ ふと過去に見た映画で、これに良く似たシチューションがあったことを思い出す 「まさか呪いのビデオ?」 自分で言って苦笑する。馬鹿馬鹿しい、いい年のおっさんが考えるようなことじゃない 詳細不明のビデオを年季の入ったビデオデッキに入れてみる。ちなみにこのビデオテープも相当年季が入っていた 大きな不安と小さな好奇心に僅かばかりの期待感 子供の時ガチャガチャに百円を入れて回す感覚に似ていた 今思えば、これが呪いのビデオだったらどんなに良かったのかと後悔している 数秒の砂嵐の後、映像が始まる。画質からして一般に販売されているビデオカメラだと分かった だが映っていたのは人間ではなかった 生き物なのか食べ物なのか判別できないモノ テレビ番組でその特集が何度も組まれていたため、大体のことは知っていたし覚えてもいた 「・・・・・これってゆっくり?」 ゆっくりれみりゃの胴付きとゆっくりふらんの胴付きが床にぺたりと座り、飼い主から貰った餌を食べているところだった カメラが二匹に近づくとれみりゃは「う~♪」と笑い、ふらんはキッとこちらを睨みつけた 二匹が食事をしている周りには格子のような棒がいくつも見えた どうやら二匹は檻の中にいるらしい その檻は意外と広めに作られており。撮影者も檻の中からその状況を記録していた 本来れみりゃとふらんの個体は仲があまり良くないと聞く、しかし二匹は喧嘩する様子もない それどころかれみりゃがふらんの頬についた食べかすを取ってあげたりと色々気にかけていた 音声が乱れて聞き取れないが、れみりゃがふらんにしきりに話しかけているようだった れみりゃは独特の口調で流暢に話すが、ふらんの方は話せる言語が少ないようだった 見た感じ二匹の仲は良さそうだった カメラが後にさがると、二匹の向こうにゆっくりちぇんが一匹だけおり、同じものを食べていた 飼われているという仲間意識があるのか、ちぇんを襲おうという素振りは二匹に無い ここでいきなり画面が変わった 今度は熟睡する先程の三匹を映していた カメラが密着しているれみりゃとふらんに寄る 手を繋ぎ眠る二匹は仲の良い姉妹のようにも見えた 撮影者の男のいかつい手が二匹にかかっていた毛布を剥ぎ取る 嫌な予感がした 毛布をどかすと、男は片手だけで器用に二匹の衣服を脱がしていった すぐに二匹は上半身裸にされた 二匹の半裸がを幼児のそれと同じように見えて、慌ててその錯覚を捨て去る 男はふらんの手(れみりゃとは繋いでいない方の手)を掴むと自分の半立ちになっている性器を握らせた そのまま寝ているふらんに手コキをさせる 見る見る男性の性器は膨張していき。しきりに男が吐くの息が不愉快なノイズとなり流れた 男はカメラを床に置き固定すると、今度はれみりゃの手も掴み、ふらんの手コキに参加させた 柔らかな二匹の手に包まれ摩られて男のソレはさらに大きくなる 二匹は未だに起きる気配がなく穏やかな寝息を立てている。もしかしたら睡眠薬か何かを飲まされているのかもしれない 先走りにより男のその先端がぬらぬらと光る 怒張したそれが大きく脈打つと先から大量の精液が飛び出した それは寝たままのふらんとれみりゃの顔に掛かった 私はそこで一時停止ボタンを押してビデオを止めた 吐き気がしたので洗面所で口をゆすいだ 私はビデオの内容が理解出来なかった。饅頭相手に興奮できる奴の気が知れない。あれは獣姦というレベルの話ではない さっさと取り出して捨ててしまおうと思い、エジュクトボタンに指を近づける だが、あろうことか私の手は止まってしまった 正直に言うとこのビデオの結末が気になった そういえば明日は久しぶりの休暇だった、寝るのが遅くなっても問題なかった 好奇心に負けて私は再び再生のスイッチを押した 結末を見届けたらすぐにこのビデオは捨ててしまおうと決めた 再生されると丁度場面が切り替わるところだった 今度は起きているゆっくりちぇんが映っていた 背景に檻があることから同じ部屋で撮影しているのだとわかった その証拠に檻の中には未だ眠ったままの二匹がいた ちぇんは周囲を見回し「わかるよー」「わからないよー」の言葉を繰り返していた 男が手を差し出すと、その手の匂いを嗅ぎ始めた 手を一舐めすると「うにゃ~」と呆けたような声を漏らして、丸い体がころりころりと不自然に揺れ始めた ちぇんは酔っ払っていた。昔、実家で飼っていた猫もあれと良く似た状態になったことがある 「マタタビ?」 山地に自生するマタタビ科のつる性の木本で、夏に白色の花を咲かせる。本来はリウマチや神経痛、腰痛に効果があるものだが猫に使用すると感覚を酔わせる効果があった おそらく手からマタタビの匂いがしたのだろう 撮影者の男の体が一瞬映ると、彼は全裸になっていることがわかった あぐらをかいた膝の上にちぇんを乗せると手を小刻みに振動させた 段々とちぇんの目蓋がトロンと下がり、吐く息が甘くなっていく 頬を赤く染め、春の発情期に入った猫と同じような声を出し始めた 男のお腹にちぇんは擦り寄り、頬をくっつけてこすり付ける ゆっくりの間で【すりすり】と呼ばれる前戯だ ちぇんの表情が火のついた雌のものになる それを見て男も興奮したのか、先ほどの姉妹の手コキで射精し一度萎えた男根にまた血液が集まりだした 時計の秒針のように、カチリカチりと脈打ちながら大きさを増して上を向いていく ちぇんがそれを見て何かを言っているが音の乱れと呂律が回らないのとでまた良く聞き取れない 男のソレにちぇんは興味を持ったらしい 言い終わると唐突にちぇんが男のを舐め始めた あそこまで積極的に舐めるということは性器にもマタタビの匂いがするものが吹き付けてあるのかもしれない ちぇんのざらざらの舌が亀頭を刺激する。丁寧に尿道の先を刺激すると男の腰が一瞬浮いた ゆっくり特有の大きな舌がイチモツ全体を包み込みそのまま口内へと誘う、男のナニを咥え込むとそれを頬の内側を擦り付けた 擦り十分に固くなるのを感じたら、口をすぼめて体全体を前後させて何度もストロークを繰り返す 男に調教され教え込まれたのだろうか、ちぇんの口技は見ていて巧みに思えた これまで多くの女性を見てきたがあそこまで口を使い奉仕する者は少ない。口を主体として生活するゆっくりだからこそ出来る口淫だった 今までずっとされるがままだった男が動くちぇんの体を両手で押さえた ちぇんは一瞬、頭上に「?」を浮かべるも、その意味を理解して男の手から逃れようと若干の抵抗を見せた 男は腰を乱暴に突き上げた 両手で押さえてひたすら腰を振りその喉奥を無遠慮に抉る ちぇんは涙をボロボロこぼし、2本ある尾がピンと張り苦痛を訴えている 何度も何度もちぇんの顔が男の下半身にぶつけられる ピストン運動はまだ止まらない しばらくして男がちぇんを股間にうずめた、ちぇんの尾が千切れる寸前まで張り詰める 男はちぇんの口内で射精していた 全てを出し終えるとちぇんを離す、引き抜いた竿は唾液まみれでべとべとだった ちぇんの口は手で塞がれており精液を吐き出すことを許されていない カメラのマイクがゴクリという音を拾うと、ようやく口を開けることを許された ちぇんは冷たい床の上でぐったりとしていた 人は自分の理解できないことを見るとその対象の姿に関係なく恐怖を感じるという 私は画面の中に居る男に畏怖の感情を抱いていた 彼はゆっくりを勝手に動くオナホールか何かと見ているのだろうか、それともそれ以上の価値を見出しているのかはわからない 胴つきを見ていると人間に童女に見えてしまうそうな錯覚に陥りそうになるが、あの男が興奮する理由はそれでは無いような気がした 自分自身よく分からないがそう確信できた 一旦画面がブラックアウトして再び違う場面に切り替わる 今度は服を着ていないれみりゃとふらんがいた。場所は今さっきちぇんと男が交わった場所だった 羞恥心があるのかどちらも手で体を隠すように自分で自分の体を抱きしめていた 二匹には首輪が取り付けられており、その首輪の鎖は手錠のように二匹の首を繋いでいた ゆっくりゃが一歩前えへ出るとふらんが苦しそうな表情をした どうやら鎖を引かれると首輪の内側が絞まる仕組みになっているようだ 咽るふらんにれみりゃが慌てて近づき背中を摩った。雑音に混じってれみりゃの「ごめんだどぉー! ごめんだどー!」という声を拾えた イヤホンの音声の微調節を繰り返しようやく声が聞こえるようになった ふらんが石で出来た床に「仰向けになれ」と男に命令される。しかしふらんはそれを無視して反抗的な目で睨み返した 直後、空気の爆ぜるような小気味の良い音が響いた。男がふらんの頬を叩いていた 叩かれて放心するふらんを男は蹴飛ばした。それにより二匹の首輪が絞まりれみりゃもつんのめる 男の暴力は見た目ほど痛くはなさそうだったが、ふらんの戦意を喪失させるのには十分だった 男の手にポリ製の容器がありそのキャップが開けられる 容器の中にはローションが入っていた。それを無遠慮に寝そべるふらんの上に垂らす。「ひゃぅっ!」と驚く声がはっきりと聞こえた 満遍なく垂らされてあっという間にふらんの体の表面が光沢を放つようになった 今度は手にローションを塗りたくってれみりゃの体にそれを擦り付け始めた れみりゃの表情は不快感に満ちていたが、男が怖いのか声を押し殺して必死に耐えていた 塗り終わるり「ふらんに覆いかぶされ」とれみりゃは指示された 無言で首を横に振り拒んだが、男に鎖を掴まれるとすんなり言うことを聞いた れみりゃとふらんは裸で体を重ねた そのれみりゃの背中と羽根に男は残りのローションを全てぶちまけられた れみりゃはいきなり背中にローションをかけられたことで、 ふらんはこれから何をされるのかという恐怖で、 お互いにしがみついて抱き合った 摩擦による抵抗が完全に失われているため、抱き合ったはずみでれみりゃはふらんの上を数センチ滑った 「んんっ・・」「うあぅ・・・」 体の敏感な部分が擦れあったことで二匹は甘い吐息を漏らした 勢いがなかなか無くならず、れみりゃはふらんの上を何往復もする れみりゃは慌てて床に手を付き制動を掛けようとした、しかし下のふらんがそれを許さなかった それどころか体を動かしはじめた 「やめるんだどぉ~」 ふらんの目つきがおかしい、瞳の色彩が薄い 「ん・・・ちゅぅ」 何の予告もなくふらんがれみりゃの口をついばんだ 単純な愛情表現。ふらんはれみりゃにこすられて発情していた ふらんの動きが徐々に大きくなる 「ふっ・・・ふっ・・・・・」 最初の映像で、このふらんはあのれみりゃに対して恋愛感情もしくは依存しており何らかの好意を持っていることが感じ取れた だかられみりゃに対してこれだけ積極的なのかもしれない 「あっ♪、あっ♪、あっ♪・・・・」 歯を向き出しにて嬌声をあげるふらん。よほど気持ちが良いのか顔は蕩けるような笑みを浮かべる 体を激しくこすり合わせるのがゆっくりの交尾だと聞くが、まさにそれが展開されていた 一方のれみりゃは快楽に負けまいと首を左右に振り目を口をきつく結んで耐えていた だがその動く顔を押さえつけられ、下に引っ張られて顔を舐められる 舐める行為は口付けに変わりディープキスへと発展していく 「あう・・・・・くちゅ・・・・んん・・・・・はあぁ・・・・・・ちゅぅ・・・・」 いつしかれみりゃも自制を失い自分からにふらんに舌を伸ばしていた ふらんの足がれみりゃを逃がさないと言わんばかりに両足をれみりゃの腰部分に回してロックする、それにより二匹の密着は強まる そしてれみりゃもふらんと手のひらを合わせて指を絡める お互いに快感を貪り昇り詰めていく 「「ぅぅぅぅぅぅっ!」」 二匹の体がビクビクと震える。絶頂を迎えた だが、ふらんの動きは止まらない。体を痙攣させながらもまだ体をこすり合わせる れみりゃは少しだけ辛そうだったが、ふらんの要求に応えようと絡めた指を固く結びなおした 何度も達した二匹は目を閉じたまま抱き合っていた。胸が激しく上下している ゆっくりはこの場合どちらかが妊娠するというが、その様子は無い。あのローションに避妊効果でもあるのだろうか? 男はくたくたになった二匹の首輪を外すと、今度は両手を背中に回させて手首を縛りそれぞれ両手の自由を奪われた 縄を軽く引いて解けないのを確認した後、右腕でれみりゃを、左腕でふらんをそれぞれ抱える 軽々と抱えて立ち上がり、部屋の隅に移動する その先にSMでお馴染みの“三角木馬”があった 前にれみりゃをその後にふらんを跨らせた姿勢を維持させ浮かせてから、一気に落とした 「いぎぃぃぃぃぃぃぃ!!」「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!!」 目蓋を力一杯閉じて、歯を食いしばるも痛みで悶える二匹 内股に力を入れて踏ん張るが絶頂を繰り返した二匹にそれだけの体力は無い 股に三角の頂点が容赦なく食い込む 先端部分はゴムで出来ているため体を損傷するということは無いが痛みは確実に感じている 「おろじてほじぃんだどーーーーー!!」「いだいぃぃ!! いだいぃぃ!!」 動くほど余計に体が沈んでいく 木馬に目を凝らすと、それが小刻みに振動していた。木馬は電動の玩具の部類のようだ 全てのゆっくりが振動により発情状態になるため電動系の玩具はゆっくりに効果が高いのだろう 「ああふっ! ああふぅ!・・・・・ああ」 痛みとも快楽ともつかない感覚に襲われ正常な呼吸が出来ていない 振動はそんなのを全くお構いなしで二匹を刺激し続ける 「っっ・・・・!!」 ふらんが体を仰け反らせて気をやった そのままれみりゃの羽根と背中にもたれ掛かる 「ぎゃう!!」 ふらんに後から体重を掛けられたことでれみりゃの体がさらに深く食い込む 必死にどいて欲しいと叫ぶが絶叫するが、それはふらんの耳には届いていなかった 「あぁ゛~~~~~あぁ゛~~~~~~」 ふらんは虚ろな目で涎をたらしていた。さらにゆっくりゃに体重が掛かる そんな状況にも関わらず二匹を乗せる木馬の動きが大きくなった。男が遠隔操作で機械の振動を強めていた 「おぢるぅぅぅぅぅ!! おぢじゃうどぉーーー!!」 落とされないように内股に力をキュッと入れたがそれがいけなかった それが敏感な部分の強い刺激に繋がった 「いぃぃぃぎぎぎぃぃああああああああああああ」 れみりゃも体をガクガクと痙攣させる。絶頂したようだ 男が跨った状態のれみりゃとふらんの肩を揺すった 「「・・・・・・・」」 反応は無かった 二匹は目を開けたまま失神していた 男が乱暴に木馬を蹴り上げた 「「っっあぁぁ!!!!!!!!!!」」 ガコンッと木馬が上下する それに連動して二匹の体も自発的に跳ね上がった。目が飛び出す寸前まで見開かれた 股間に大きな衝撃が与えられ、体が十二分に引き絞られた弓のように反る 二匹が同時に失禁した。この場合流れているものは砂糖水なのだろう 男は再び動かなくなったそれらを木馬から降ろすと檻の中の布団が敷かれた簡易ベットの上に寝かせた そこでれみりゃとふらんは密着した状態で上下逆の状態で並べられた 体位で説明するなら“シックスナイン”というものでお互いの股座が見えるように転がされていた しばらくして二匹の目覚める お互いの散々痛めつけられた部分が目の前にあった どちらが先ということなく、ほぼ同時に舌を伸ばした 少ししたらそれはいやらしい水音に変わった 男はそれを檻の外からちぇんを抱えて見つめ・・・ バツン 「あれ?」 いきなりテレビ画面に何も映らなくなる 真っ暗な部屋に砂嵐のあの不協和音が木霊する 取り出したテープを見ると中のテープが千切れていた ビデオ自体だいぶ劣化していたため再生中にガタが来たようだ まだテープは4分の1ほど残っていた。あの後もまだ少し続いたらしい 結局、男のことも飼われているゆっくりについてもその結末も、何も分からずじまいだった ビデオについては何の編集もされていなかったことからして、販売目的ではなく個人で楽しんでいたものが流失してしまったのだろうと察しがついた 「なんだ、折角これからだって時に・・・・・・・・え? 待て、今、自分でなんて言・・・・・」 自身が口走ってしまった内容に背筋が凍った 「嘘だろ・・・」 ビデオが途中で切れたことを『残念に思う自分』がいる。饅頭の擬似交尾を見て『興奮していた自分』がいた 「そんなはず無い」 慌てて取り出したテープを窓から捨てた。向かいを流れる川にそれの落ちる音がした 「これを見る前に2本裏ビデオを見たからだ。今興奮しているのはそのせいだ・・・」 そうだ、そうに違いない。それ以外の理由など有りはしない、あってはならない 今日はさっさと寝てしまおう。寝ればこんな気の迷いは吹っ飛ぶはずだ しかし私は遠足前の小学生のように、その日は妙にソワソワとして寝付くことが出来なかった 朝日が昇る頃にようやく眠りにつくことができた、起きたのは夕方だった 昨夜見た光景が何度も脳内で再生されている。網膜に焼きつきスライドショーのようにコマ送りで上映されている これから逃れる方法を私は知っている。しかし実行するわけには行かない 実行したら最後。私はまっとうでなくなってしまう 「ありがとうございましたー」 店員の声で我に返れば、私は店で購入したゆっくりが入ったゲージを抱えて家路についていた ゲージの中では昨日見たのと同じ種類のゆっくりちぇんが興味津々な目でこちらをのぞきこんでいた 何も知らない無垢な瞳 私は素直にこのちぇんのことを可愛い奴だと思った これが私の所有物になった ゆっくりは動物と規定されていないため、どんなことをしても許される そう考えたら、無意識に私の頬と口元が吊りあがっていた 自分が笑っているのだと自覚するのに少しだけ時間が掛かった eNd present by ゆっくりレイパー このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/699.html
俺は村の温泉を訪れている。 ……別に混浴だからとかそんなんじゃないよ?ただ単純に寒いからだよ? おお、しばれるしばれる。 この温泉は沸いてからしばらくたつ。 俺のような、特に興味のないものはこうして寒い季節になるまで来ることはないのだろうが、 既に村には温泉の熱心な愛好者が何人もいる。 その人たちの要望を聞き入れて、この温泉はさまざまな試みをしているのだという。 たとえば混浴。ほかには、水車の力で湯を高いところへ引き上げ、 滝のように落として循環させている”打たせ湯”。 何でもそうだが、好きな人間というのは色々なものを考え付くものだ。 代金を支払い、中に入る。敷地に入ると、真っ白い湯気が俺を出迎えた。 「誰もいない、か……」 何を期待していたわけでもないが、なんとはなしに寂しさを覚える。 まあいい。とりあえず湯を楽しもう。 銭湯のゆっくり 湯の中をじゃばじゃばと進むと、湯気の中に白い人影が見えた。何だ、いるじゃないか。 どうやら子供のようだが…… 「ゲェーッ!れみりゃ!!」 だぶついた衣服は脱ぎ、ババくさい帽子だけを頭にのせた胴付きのゆっくり―― ゆっくりれみりゃだった。出オチかよ。 俺とれみりゃの視線が交錯する。 「あう、おにいさん、いいゆだったど~!」 「あ、ああ、そうかい」 おや…れみりゃにしてはまともな会話ができるような……?俺は面食らう。 「いまおぜうさまはぽかぽかできぶんがいいから、おにーさんにとくべつにのこりゆをつかわせてやるどぅ!! はいっていいど~!!えっへん!」 やっぱ殺す。そっとれみりゃの首に手をかける。 「ぎゅ、ぎゅお……?」 「っと、いかんいかん」 まだ出自も定かでないれみりゃだ。もし他人のものだったなら、確実にひと悶着起きてしまう。 俺はたずねてみることにした。 「れみりゃは、誰かといっしょに来たのかい?」 「おぜうさまは、もりのおぜうさまなかまといっしょにきたど~!! あんまりおぜうさまがいっぱいいて、かりすま☆にのぼせちゃったらこまるから、こうしてさきにでてきたどぅ~」 ……?よくわからないが、どうやら人飼いのれみりゃではないらしい。 「まあいいや」 俺はれみりゃにでこぴんを食らわす。 「いだっ! おぜうさまのこーきなおかおになんてことするんだど~!! ぜったいにぶっ!!!」 「おっ、今”ぶっ”って言った?豚っぽくてよいね。それそれ」 「ゆぶっ!ゆるざなびっ!」 顔をへこまされながらもこちらへ手を伸ばしてくるれみりゃだが、悲しいかな腕の長さが違いすぎて届かない。 「この下膨れをたぷたぷしてみたりして」 「あうううう!やっめるんだっど~☆くしゅぐったいどぅぅぅ!!」 「何がくしゅぐったいだ。つまらんからやめてやる。 それより、”森のおぜうさま仲間”とやらの所へ案内してくれるかな?そこには仲間がたくさんいるんだろう?」 れみりゃの帽子を左右に引き伸ばしながら問いかける。 「やめるんだっどぅ~!!おぜうさまのだいじなおぼうしだっどぅーー!!」 「教えたらやめてやるよ」 「やだどぅ!すぐにはなすんだどぅぅぅぅ!!! はなじたとしてもいじわるなおにーざんになんかぜったいおしえないどぅ!!! じゃくやぁぁぁ!!じゃくやぁぁぁぁぁぁ!!!!」 れみりゃはあたりに響く大声で泣き喚く。 「(しくじった……っ!?)」 俺は我に返った。やりすぎた。 今は人がいないとはいえ、ずっと無人だとは限らなかったのだ。もっと慎重にするべきだった。 しかも、れみりゃの声に答えるように、湯煙の向こうから人影が現れてしまった。やばい。 「近づいて来るし……逃げるか」 と、そこで俺は気づく。人影はすらっとした人間のものだ。 「しゃくやぁ~♪」 さくや、だと。 (まさか、美人と名高い紅魔館のメイドさん……?) 俺は立ち止まる。 やはり温泉にきて良かった!咲夜さんの艶姿が直に拝めるなら、虐待の罰を命で贖うとも我が人生に一遍の―― 「ここにいましたか、れみりゃ」 凛と響き渡った声は、 野太かった。 「どぼちでおどごなのおおおおお!!!???しゃくや、しゃくやぁぁぁぁぁ!!!???」 俺は泣いた。 「ど、どうしましたお客様」 ちなみに”凛と”は本来、男性器が隆起するさまを形容した表現らしい。 「さくや!あいついじわるするの!こらしめてやるどぅ~!!」 背が高く、鍛えられた肉体の”さくや係”の肩に担がれて大得意のれみりゃ。くそっなんて時代だ。 「失礼いたしましたお客様、このれみりゃは当温泉の所有でございまして」 「い!いえいえ、こちらこそ」 現場を見られていないとはいえ、虐待していた負い目があってしどろもどろになる。 「れーぎをしらないおにーさんは、ぽーい☆だっどぅ~☆ ぽーいされたくなかったらぁ、じべたをあたまにこすりつけてあやまるどぅ☆ それからぷっでぃーんもってくるどぅ♪」 「ぐぐぐぐぐ……!!」 俺はさくや係がれみりゃを連れて行くまで、その罵声に耐えるしかなかった。 「なんでおにーざんがごんなめにあうのぉぉぉぉぉ!!!!!」 ちくしょう!温泉なんて、二度と来ねえよ!!!!! * * * * 「それにしても、どうやって逃げ出したんだこいつ」 れみりゃを肩に捕まえて歩くさくや係。 「あう~♪おぜうさまはあつあつだったからぁ~、ぱたぱたーしてまどからでたどぅ~☆ あんなちいさなまどはえれがんとじゃないどぅ、かいちくしなきゃだめだどぅ!」 成程、比較的小柄なこのれみりゃはおそらく通気孔を潜り抜けたのだ。 これを鍋風呂に戻したあとで、通気孔に網をかけるよう手配しよう。 「あう~?このみちはあつあつにもどるみちだどぅ? おぜうさまはあつあついやだどぅ!ぎっしりもあつあつもえれがんとじゃないどぅ~!!」 さくや係はれみりゃの言うことなど歯牙にもかけず、通路を歩いていった。 時をさかのぼること半刻――鍋風呂区画。 ぎっしりあつあつに耐えかねた個体が逃走したあと、ぎゅうぎゅう詰めのれみりゃ達は、 じりじりと上昇しつづける水温をまだ我慢していた。 ”こんなにたくさんのおぜうさまが集まるぱーてぃー☆”で、えれがんとでない振る舞いをしたくない。 そんな思いが、れみりゃに忍耐を強いていたのだ。 ただ、いつも優しいさくやが来たら、それとなく注意してやろうとは思っていた。 しかし、やってきたさくやは今までとは様子が違った。 「今日は仕上げの日か。これで二週間分?」 「いや、第一週分だけ」 「そっち火入れて」 「おう」 ”あつあつ””せませま”と訴えるれみりゃの抗議に耳を貸さず、てきぱきと作業を進めていく。 「さうなはもういいどぅ!おそとでゆっくりつかまえてあそぶどぅ♪」 「一匹逃げた」 「おうさ」 鍋風呂を出ようとしてもすぐに捕まえられ、元に戻される。 「どおじてじゃまするんだっどぅぅぅぅ!!しゃくやじゃま!しゃくやいらない! しゃくやぽーい☆だっどぅぅぅぅ!!!!」 「火入りまーす」 今までは比較的ぬるかった鍋風呂が強火で焚かれ、すぐにれみりゃの我慢の限界を超える。 「よし、蓋だ」 「少しずつ運べー」 「いっせーの……」 「「せっ!!」」 がこん!! 「なんだどぅぅぅぅぅ!!??くらいどぅぅぅぅぅ!!??」 「あつあつだどー!?むしむしするどー!!!」 「さくやぁぁぁ!!??じぶんかってはゆるさないんだどー!!」 「ぐるぢぃぃどぅぅぅ!!!!」 れみりゃ達にはわからなかった。 ずっと自分の言うことを聞いていたさくやが、どうして自分達のかり☆すまを忘れたのか。 おぜうさまである自分たちが、どうしてこんな不快な場所に押し込められなければならないのか。 これから自分たちがどうなるのか。 逃走したれみりゃを連れて、さくや係の一人が帰ってくる。 既に、れみりゃの詰まった巨大鍋風呂は、かなりの高温に達していた。 「びゃおっ!まえよりずっとあついどぅ!!さくやのくせにこんなこともできないのかどぅ!! とっととぽかぽか~☆にもどして、ぎっしりのれみりゃもはんぶんくらいにするんだどぅ、わかったかどぅ?」 さくや係は構わず蓋をずらし、れみりゃに中を見せる。そこにはまさに、”ぎっしり、あつあつ”の光景が広がる。 「ぎゃぶぅぅぅ!!!」 「みゃんみゃあぁぁぁ!!!!!」 「あぢゅい!あぢゅのいやぁぁぁぁ!!!」 肩の上の個体が息を呑んだ。 「どうしてだっどぅ……?おぜうさまはこーまかんのあるじだっどぅ……? いちばんえれがんとなのはおぜうさまだけど、みんなをこんなふうにしなくたっていいどぅ!!はやくたすけるどぅ!!」 「駄目だね」 れみりゃは混乱した。 今までは何くれとなく世話をやいてくれたさくやの反抗。 「さくやのくぜにどうじてそんなこというのぉぉぉ!!!!!」 男は鍋と自分の肩を見比べた。その目は冷たく澄んでいた。 男の目に不穏なものを感じたれみりゃは、生まれて初めて命の危険を感じた。 「さくや、やめるんだどぅ~…… そうだどぅ!おぜうさまののうさつ☆だんすをみせてやるんだどぅ~♪それできげんをなおすどぅ☆ さくやにきづかってあげるなんて、おぜうさまはかんだいなんだどぅ~」 だんすを始めるれみりゃ。男は腕組みしたままそれを眺めていた。 「うっうー☆うあうあ☆」 「れみ☆りあ☆うー☆」 男の手がゆっくりと伸びてくる、れみりゃはさくやがまだ機嫌が悪いのだと思い、腕、腰の動きを早める。 「れみりゃ☆うー! れみりゃ、うー!! どうじてこっちくるんだどぅぅぅl!!??おどりこさんにてをふれちゃいけないんだどぅ!!! れみりゃうー!! れみ、りゃ……」 れみりゃは捕らえられ、鍋へと運ばれる。湯気がれみりゃの顔を打つ。 「あぶっ!!あぢゅいどお~!!!! しゃくや!しゃくや!あづい!しゃくやぁぁぁぁ!!! うばああああああ!!!!!!!! じゃくやあああああああああ!!!!」 さくや係は鍋の真ん中のほうへその個体を投げ込むと、ずらした蓋をもとどおりに閉めた。 * * * * ちくしょう!ちくしょう!今日はなんて日だ! すっきりーしようと温泉に行けばれみりゃごときには威張られるし、咲夜さんだと思ったら筋肉だし、 帰ってきたらきたで妹に、 「なんでれみすい買って来てくれなかったの!?私あれ大好きなのに!馬鹿なの!?死ぬの!?」 とか怒られる始末。 なんだよれみすいって、訳わかんねえ…… 「俺が何をしたってんだ、ちくしょぉぉぉぉぉ!!!!」 * * * * 《れみりゃ水餃子風》は、この温泉の人気の献立の一つだ。 業者が取ってきたれみりゃを長期間出汁風呂につからせ、段階に分けて加熱していき、熱死させる最終段階を経て はじめて完成品として供することができる、製造工程の難儀な献立でもあるが。 《水餃子》はお土産としても有名だが、やはりできたてを食べられる食堂での注文数が圧倒的に多い。 「はふはふ……美味ぇっ!! やっぱここに来たらこれを食べなきゃなあ、おい。 お兄さん!水餃子もう一個追加ね!」 「かしこまりました」 「なあお兄さん、これってどうやって作ってるんだい? ……って、そんな野暮なこと聞いちゃいけねえな、悪い悪い」 背の高い男はただにっこりと微笑んで、その場を辞した。 おしまい。 書いた人:ゆっくり用品店”ゆ虐の友”従業員 □ ■ □ ■ 過去の作品: 豚小屋とぷっでぃーん 豚小屋とぷっでぃーん2 エターナル冷やし饅頭 れみりゃ拘束虐待 無尽庭園 ゆっくりできない夜 ゆっくりぴこぴこ 何かがいる ぽんぽんいたいよ!ゆっくりできないよ! 踊り師とれみりゃ 小ネタ-瓶ゆっくり ゆっくりゆうぎ ゆっくりだんじょん りぇいみゅのりぇみょんに! れみ☆りゃ☆ぎゅー☆ 紙芝居屋とゆっくり このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/628.html
このページは、ジャンル別でSSが一覧となっております。 作品の後ろにある文字の説明はジャンルマークについてに纏めてあります。 ジャンル別ゆっくりについて ゆっくり加工場系 霊夢×ゆっくり系 魔理沙×ゆっくり系・森近霖之助×ゆっくり系 アリス×ゆっくり系 紅魔館×ゆっくり系 レミリア×ゆっくり系・小悪魔×ゆっくり系 美鈴×ゆっくり系 白玉楼×ゆっくり系・幽々子×ゆっくり系 紫×ゆっくり系・藍×ゆっくり系 永遠亭×ゆっくり系 永琳×ゆっくり系 てゐ×ゆっくり系・鈴仙×ゆっくり系・輝夜×ゆっくり系 慧音×ゆっくり系・妹紅×ゆっくり系 幽香×ゆっくり系 映姫×ゆっくり系・メディスン×ゆっくり系 阿求×ゆっくり系 にとり×ゆっくり系・射命丸×ゆっくり系・萃香×ゆっくり系 チルノ×ゆっくり系・レティ×ゆっくり系 ルーミア×ゆっくり系・ミスティア×ゆっくり系 プリズムリバー三姉妹×ゆっくり系・衣玖×ゆっくり系 パルスィ×ゆっくり系 ゆっくりれみりゃ系いじめ ゆっくりフラン×ゆっくりれみりゃ系・ゆっくり×ゆっくりれみりゃ系 ゆっくりフラン系いじめ ゆっくりパチュリー系・ゆっくりれーせん系・きめぇ丸系 ゆっくり静葉系・ゆっくりてんこ系・ゆっくりすいか系 その他 シリーズもの都会派ありすシリーズ(作者:キノコ馬) ゆっくりーだーシリーズ(作者:ケラ子) 永夜緩居シリーズ(作者:懲りない男) わがまままりさシリーズ(作者:懲りない男) 俺とゆっくりシリーズ(作者:セイン) gdgd三人組シリーズ(作者:バスケの人) まりさとわたしシリーズ(作者:古本屋) ゆっくりが嫌われるまでシリーズ(作者:古緑) ゆっくりハンターシリーズ(作者:味覚障害の人) 日常シリーズ(作者:ムクドリの人) 僕はこうしてシリーズ(作者:ゆっくりレイパー) ~の生涯シリーズ(作者:ロウ 都会派きめぇ丸シリーズ(作者:118) 守矢神社の核ぱちゅりーシリーズ(作者:NFRP) 騎馬めーりんシリーズ(作者不詳) 新製品シリーズ(作者:複数人) スーパーボールシリーズ(作者:ゆっくりボールマン2世) ジャンル別 ゆっくりについて ゆっくりについて そ ゆっくりについて2 そ ゆっくりについて3 ゆっくり求聞史紀そ ゆっくりについて4 ゆっくり解体新書 ゆっくり加工場系 ゆっくり加工場系1 虐 性 捕 ゆっくり加工場系2 ゆっくり霊夢の生涯? 虐 捕 ゆっくり加工場系3 ゆっくり脱出1? 虐 ゆっくり加工場系4 ゆっくり脱出2? 虐 ゆっくり加工場系5 プチゆっくり魔理沙の生涯? 虐 制 料 ゆっくり加工場系6 ゆっくりれみりゃ? 虐 ゆっくり加工場系7 ゆっくりいじめプロローグ? 虐 ゆっくり加工場系8 ゆっくりれみりゃの生涯 虐 料 ゆっくり加工場系9 幻想郷滅亡の日? 復 ゆっくり加工所10削除 ゆっくり加工場系11 ゆっくりの貴重な出産シーン虐家性 ゆっくり加工場系12 ゆとり線香?虐 ゆっくり加工場系13 ゆっくり商品開発? ゆっくり加工場系14 地ゆっくり?そ捕環無 ゆっくり加工場系15 ゆっくり魔理沙の生涯『加工編』?虐機料 ゆっくり加工場系16 小規模加工所でのゆっくり処理?虐 ゆっくり加工場系17削除 ゆっくり加工場系18 ゆっくり連環腿?虐薬道 ゆっくり加工場系19 水羊羹饅頭?虐料無 ゆっくり加工場系20 小規模加工所?虐家無 ゆっくり加工場系21 ゆっくり処理場?虐無 ゆっくり加工場系22 ゆっくり達の生涯 『加工場脱出編』(前編)?虐家機 ゆっくり加工場系23 ゆっくり達の生涯 『加工場脱出編』(中編)?虐性機料 ゆっくり加工場系24 ゆっくり達の生涯『加工場脱出編』 (後編)?虐環機 ゆっくり加工場系25 ゆっくり農園?そ環無 ゆっくり加工場系26 【加工場の一室で】虐家機無 霊夢×ゆっくり系 霊夢×ゆっくり系1 ゆっくり魔理沙の大家族? 制家 霊夢×ゆっくり系2 博麗神社の酒造り? 虐料 霊夢×ゆっくり系3 ありふれた喜劇? 虐料性 霊夢×ゆっくり系4 ゆっくりれいむと霊夢 そ 「霊夢×ゆっくり系5は作者さんからの要請により削除しました。」 「霊夢×ゆっくり系6は作者さんからの要請により削除しました。」 「霊夢×ゆっくり系7は作者さんからの要請により削除しました。」 「霊夢×ゆっくり系8は作者さんからの要請により削除しました。」 霊夢×ゆっくり系9 巫女さんの結界栽培? 制家共 霊夢×ゆっくり系10 ゆっくり一家の生涯 『博麗神社編』(前編)? そ家 霊夢×ゆっくり系11 ゆっくり一家の生涯 『博麗神社編』(後編)? 制家料共 霊夢×ゆっくり系12 霊夢の怒らせ方 虐制そ 霊夢×ゆっくり系13 あるゆっくりと霊夢?そ性 霊夢×ゆっくり系14 巫女さんの賽銭大作戦?制性家共捕 霊夢×ゆっくり系17 霊夢のバイト虐制家機捕 「霊夢×ゆっくり系18は作者さんからの要請により削除しました。by管理人」 霊夢×ゆっくり系19削除 霊夢×ゆっくり系20 ドスまりさの真実?制 霊夢×ゆっくり系21 体付きとの違い?虐捕 霊夢×ゆっくり系22 どすまりさの失敗 魔理沙×ゆっくり系・森近霖之助×ゆっくり系 魔理沙×ゆっくり系1 ゆっくりいじり?そ 魔理沙×ゆっくり系2 普通の饅頭と普通の魔法使い?虐そ 魔理沙×ゆっくり系3削除 魔理沙×ゆっくり系4 ゆっくりの身の程? 森近霖之助×ゆっくり系1 代価? アリス×ゆっくり系 アリス×ゆっくり系1 虐 アリス×ゆっくり系2? 復 アリス×ゆっくり系3 お食事タイム? 虐 アリス×ゆっくり系4 UNIQQLI? 制 アリス×ゆっくり系5 ゆっくりパチュリーの生涯? 虐制共 アリス×ゆっくり系6 あなたと合体したい……? 虐 アリス×ゆっくり系7 ゆっくり養成所? 虐共環 アリス×ゆっくり系8 アリスのぐちゃぐちゃゆっくり駆除? 制 アリス×ゆっくり系9 ゆっくりによるゆっくりいじめ?制 アリス×ゆっくり系10 ぼくのかんがえたさいきょうのしてんのう?虐性 アリス×ゆっくり系11削除 アリス×ゆっくり系12 変身-Polymorph Loop Junction-?虐環 「アリス×ゆっくり系13および14と15は作者さんからの要請により削りました。by管理人」 アリス×ゆっくり系16 アリスのゆっくり水爆弾? 制 家 「アリス×ゆっくり系17は作者さんからの要請により削除しました。by管理人」 アリス×ゆっくり系18削除 紅魔館×ゆっくり系 紅魔館×ゆっくり系1 ゆっくりピクニック? 制 紅魔館×ゆっくり系2 さらば愛しきメイド長?制 紅魔館×ゆっくり系3 冬は中華まん。夏でも中華まん。?制料無 紅魔館×ゆっくり系4 紅魔館の憂鬱?制料 紅魔館×ゆっくり系5 ゆっくり咲夜虐 紅魔館×ゆっくり系6 がぁおー! 食べちゃうぞー!(前編)?虐捕性料機 紅魔館×ゆっくり系7 がぁおー! 食べちゃうぞー!(後編)?虐捕性料機 紅魔館×ゆっくり系8 ゆっくりゃバーガー?虐 紅魔館×ゆっくり系9 わたしのペットはよいれみりゃ 前編?虐制環 紅魔館×ゆっくり系10 わたしのペットはよいれみりゃ 中編?虐環 紅魔館×ゆっくり系11 わたしのペットはよいれみりゃ 後編?虐捕環 紅魔館×ゆっくり系12 突発ゆっくり茶会制家 紅魔館×ゆっくり系13 れみりゃの越冬?虐家共捕 紅魔館×ゆっくり系14 れみりゃは一日しか生きれない?虐環 紅魔館×ゆっくり系15 ゆっくり誕生秘話1? 紅魔館×ゆっくり系16 ゆっくり誕生秘話2? 紅魔館×ゆっくり系17 ゆっくり誕生秘話3? 紅魔館×ゆっくり系18 ゆっくり誕生秘話4? 紅魔館×ゆっくり系19 加虐性?虐 紅魔館×ゆっくり系20 ゆっくりはまさに世紀末? 紅魔館×ゆっくり系21 1-1? レミリア×ゆっくり系・小悪魔×ゆっくり系 レミリア×ゆっくり系1 レミリアと森のゆっくり 中編_1虐性薬捕 レミリア×ゆっくり系2 レミリアと森のゆっくり 中編_2虐性薬捕 レミリア×ゆっくり系3 レミリアと森のゆっくり_後編その1_18禁エロ※年齢制限内容を含むため、本文は外部ページ レミリア×ゆっくり系4 レミリアと森のゆっくり_後編その2_1?虐性捕 レミリア×ゆっくり系5 レミリアと森のゆっくり_後編その2_2?虐性捕 小悪魔×ゆっくり系1 素敵な史書さん2?虐料 小悪魔×ゆっくり系2 ある村の冬の風物詩?虐家 小悪魔×ゆっくり系3 ゆっくりぱちゅりぃ制 小悪魔×ゆっくり系4 紫饅頭にクイズ出せば自滅してくれる制 小悪魔×ゆっくり系5 パティシエールな小悪魔?虐料 小悪魔×ゆっくり系6 パティシエールな小悪魔2?虐料 小悪魔×ゆっくり系7 凶? 小悪魔×ゆっくり系8 パティシエールな小悪魔3虐料 美鈴×ゆっくり系 美鈴×ゆっくり系1 Y-1グランプリ? 虐そ共 美鈴×ゆっくり系2 ほんめーりん×ゆっちゅりー甘甘水責め? 虐そ 美鈴×ゆっくり系3 シエスタ? 虐 美鈴×ゆっくり系4 美鈴のゆっくりお昼ご飯?虐料 美鈴×ゆっくり系5 磔刑?虐 美鈴×ゆっくり系6 ゆっくりめいりんと美鈴?虐 美鈴×ゆっくり系7 ゆっくりめーりん?虐制家 美鈴×ゆっくり系8 美鈴×ゆっくりゃ_18禁_エログロ?※年齢制限内容を含むため、本文は外部ページ 美鈴×ゆっくり系9 美鈴と森のゆっくり_前編_1?虐家捕 美鈴×ゆっくり系10 美鈴と森のゆっくり_前編_2?虐家捕 美鈴×ゆっくり系11 美鈴と森のゆっくり_中編_1?虐制性家 美鈴×ゆっくり系12 美鈴と森のゆっくり_中編_2?虐制性家 美鈴×ゆっくり系13 美鈴と森のゆっくり_中編_3?虐制性家 美鈴×ゆっくり系14 美鈴と森のゆっくり_後編_18禁?※年齢制限内容を含むため、本文は外部ページ 美鈴×ゆっくり系15 美鈴と森のゆっくり_後編_全年齢_1?虐制性 美鈴×ゆっくり系16 美鈴と森のゆっくり_後編_全年齢_2?虐制性 美鈴×ゆっくり系17 めーりんと美鈴?虐制性 美鈴×ゆっくり系18 レミリアと森のゆっくり_前編※年齢制限内容を含むため、本文は外部ページ 美鈴×ゆっくり系19 ゆっくりめいりんの恩義_前?制 美鈴×ゆっくり系20 ゆっくりめいりんの恩義_後? 白玉楼×ゆっくり系・幽々子×ゆっくり系 白玉楼×ゆっくり系1 ゆっくりみょんいじめ? 制 白玉楼×ゆっくり系2 月見ゆっくり?制性料 白玉楼×ゆっくり系3 ゆっくり弾幕?虐 白玉楼×ゆっくり系4 妖夢とみょん? 白玉楼×ゆっくり系5 みょんとの出会い? 制 幽々子×ゆっくり系1 死を操る程度の能力?虐 幽々子×ゆっくり系2 死に呼ぶ虐家原幻 紫×ゆっくり系・藍×ゆっくり系 紫×ゆっくり系1 ゆかりんとゆっくり?虐家性 紫×ゆっくり系2 都会のアリス?そ 藍×ゆっくり系1 ゆっくりマスター?虐そ共 永遠亭×ゆっくり系 永遠亭×ゆっくり系3 頭が哭く日々? 虐 永遠亭×ゆっくり系4 作者本人により削除しました 永遠亭×ゆっくり系5 作者本人により削除しました 永遠亭×ゆっくり系6 ゆっくり夫婦の出産-1?虐家性共 永遠亭×ゆっくり系7 ゆっくり夫婦の出産-2?虐家性共 永遠亭×ゆっくり系8 ずっといっしょ虐制捕性 永遠亭×ゆっくり系9 ちょいワルマタニティー(笑)虐制薬家 永遠亭×ゆっくり系10 仲違?虐家 永琳×ゆっくり系 永琳×ゆっくり系1 永琳とゆっくり? 虐 永琳×ゆっくり系2 発狂? 虐機 永琳×ゆっくり系3 ゆっくり実験室虐共 永琳×ゆっくり系4 選択できる部屋?虐環薬 永琳×ゆっくり系5 恋の病?虐環薬性家 永琳×ゆっくり系6 の部屋?虐そ家薬 永琳×ゆっくり系7 脆い鎖?虐家環 永琳×ゆっくり系8 蓬莱饅頭?虐制薬 永琳×ゆっくり系9 誰が心、彼知らず?虐家無 永琳×ゆっくり系10 実験監獄?虐制環機 永琳×ゆっくり系11 八意永琳のアルティメット・サイエンス?虐そ 永琳×ゆっくり系12 断片の連続?そ環 永琳×ゆっくり系13 家族のこれから?虐そ環家 永琳×ゆっくり系14 失敗?虐そ環家 永琳×ゆっくり系15 幸せな生活?虐そ環家 永琳×ゆっくり系16 ゆっくり死に至る?虐 永琳×ゆっくり系17 恐怖?虐薬 永琳×ゆっくり系18 耐久実験?虐 永琳×ゆっくり系19 紅茶と放射線?虐 永琳×ゆっくり系20 弱者?虐 永琳×ゆっくり系21 説明?虐 永琳×ゆっくり系22 はじめ?虐環 永琳×ゆっくり系23 怖い?制薬 永琳×ゆっくり系24 ゆっくりアリス最後の日?制薬 永琳×ゆっくり系25 人間になりたいれいむ?虐環 永琳×ゆっくり系26 ゆっくリアン? 永琳×ゆっくり系27 忘れもの? てゐ×ゆっくり系・鈴仙×ゆっくり系・輝夜×ゆっくり系 てゐ×ゆっくりれーせん系1? 制 てゐ×ゆっくり系2 崩壊と嘘?虐環共 てゐ×ゆっくり系3 遊ぶ?虐環 てゐ×ゆっくり系4 楽園実験?虐環 てゐ×ゆっくり系5 酷い暇つぶし?虐家 鈴仙×ゆっくり系2 うどんげのゆっくり実験?虐家共 鈴仙×ゆっくり系3 うどんげのゆっくり実験2?虐共捕 鈴仙×ゆっくり系4 うどんげ実験3?虐 輝夜×ゆっくり系2 輝夜の暇つぶし?虐環機 輝夜×ゆっくり系3 闊歩?虐 輝夜×ゆっくり系4 気まぐれの暇つぶし? 輝夜×ゆっくり系5 月に帰らないかぐや姫? 慧音×ゆっくり系・妹紅×ゆっくり系 慧音×ゆっくり系1 慧音先生とゆっくり制家 慧音×ゆっくり系2 慧音先生奮闘記_1?そ家 慧音×ゆっくり系3 慧音先生奮闘記_2?そ家 慧音×ゆっくり系4 慧音先生奮闘記 慧音エンド?虐そ家 慧音×ゆっくり系5 ゆっくり奇々怪々(上)? 慧音×ゆっくり系6 ゆっくり奇々怪々(中)? 慧音×ゆっくり系7 ゆっくろっく (上)? 慧音×ゆっくり系8 ゆっくろっく(下)? 慧音×ゆっくり系9 ゆっくり奇々怪々(下)?制 妹紅×ゆっくり系1 ゆっくりたちのトラウマの夜前篇? 制家料 妹紅×ゆっくり系2 ゆっくりたちのトラウマの夜後編?虐 妹紅×ゆっくり系3 妹紅のゆっくりいじめ in 川辺?虐 妹紅×ゆっくり系4 ゆっくりほーらい?虐 妹紅×ゆっくり系5 人食いゆっくり_前?虐家 妹紅×ゆっくり系6 人食いゆっくり_後?虐家 妹紅×ゆっくり系7 妹紅とゆでたまご?虐家 妹紅×ゆっくり系8 もこたんvsドスまりさ?制 妹紅×ゆっくり系9 妹紅と?虐性家 幽香×ゆっくり系 幽香×ゆっくり系1? 制 幽香×ゆっくり系2? 性 そ 幽香×ゆっくり系3 教材。?虐料 幽香×ゆっくり系4 緑色は何の色??虐共 「幽香×ゆっくり系5 ゆっくりと幽香 リグルの一週間は作者さんの要請で削除しました。」 幽香×ゆっくり系7 ゆっくり後悔し続けてね!制 幽香×ゆっくり系8 ゆっくりメーリン2制 幽香×ゆっくり系9 ある馬鹿なゆっくりの話2?制共 幽香×ゆっくり系10 ゆっくり植えていくね!?そ 幽香×ゆっくり系11 ゆうかりんfA・大量虐殺ルート?そ 映姫×ゆっくり系・メディスン×ゆっくり系 映姫×ゆっくり系1 ゆっくり輪廻転生していってね!? 制 映姫×ゆっくり系2 ゆっくりの罪?制そ 映姫×ゆっくり系3 地獄で苦しめ?制環 メディスン×ゆっくり系1 風下注意?制環 メディスン×ゆっくり系2 風上に立つ?虐薬 阿求×ゆっくり系 阿求×ゆっくり系1? 虐 阿求×ゆっくり系2 ゆっくりしつけてね? 制 阿求×ゆっくり系5 阿求の竹林遠征記?虐 阿求×ゆっくり系6 少女?そ 阿求×ゆっくり系7 ゆっくりと猟師と阿求さん虐 阿求×ゆっくり系8 ゆっくりボール2虐道 阿求×ゆっくり系9 ゆっくり阿求?虐 阿求×ゆっくり系10 ゆっくりごーまがん?虐 阿求×ゆっくり系11 ゆっくりと焼きましょ?虐家 阿求×ゆっくり系12 鋼の糸? 阿求×ゆっくり系14 虐待王AQN.? にとり×ゆっくり系・射命丸×ゆっくり系・萃香×ゆっくり系 にとり×ゆっくり系1 虐 にとり×ゆっくり系2 しなないゆっくり?虐そ にとり×ゆっくり系3 見本市?虐機 にとり×ゆっくり系4 のびーる?制機 にとり×ゆっくり系5 波乱盤上?虐家機 にとり×ゆっくり系7 ゆっくりロケットに乗る にとり×ゆっくり系8 ドスの卵? にとり×ゆっくり系9 火遊び? にとり×ゆっくり系10 YUSIN? にとり×ゆっくり系11 ほぺミキ? 射命丸×ゆっくり系1 カラス?虐家 萃香×ゆっくり系1 子鬼とゆっくり 制 チルノ×ゆっくり系・レティ×ゆっくり系 チルノ×ゆっくり系1? 虐 道 チルノ×ゆっくり系2 大ちゃんの想い? 虐 チルノ×ゆっくり系4 妖精と遊ぼう? 虐 チルノ×ゆっくり系5 歌うのをやめないで? 虐 チルノ×ゆっくり系6 ハードチルノ?制そ チルノ×ゆっくり系7 チルノ助ける?そ家 ルーミア×ゆっくり系・ミスティア×ゆっくり系 ルーミア×ゆっくり系1 ルーミアとゆっくり虐家捕 ミスティア×ゆっくり系1 ゆっくりいじめ鰻篇 前編? 制 ミスティア×ゆっくり系2 ゆっくりいじめ鰻篇 後編? 制 プリズムリバー三姉妹×ゆっくり系・衣玖×ゆっくり系 プリズムリバー三姉妹×ゆっくり系1?そ性 プリズムリバー三姉妹×ゆっくり系2 花見ライブin白玉楼?そ プリズムリバー三姉妹×ゆっくり系3 【プリズムリバーのトランペット吹き】?制 衣玖×ゆっくり系1 衣玖さんとゆっくり 虐 そ 衣玖×ゆっくり系2 ゆっくりてんこ大虐殺虐家捕 パルスィ×ゆっくり系 パルスィ×ゆっくり系1 秘目? ゆっくりれみりゃ系いじめ ゆっくりれみりゃ系いじめ ゆっくりフラン×ゆっくりれみりゃ系・ゆっくり×ゆっくりれみりゃ系 ゆっくりフラン×ゆっくりれみりゃ系1 ゆくりれみりゃとフラン? 虐 制 共 ゆっくりフラン×ゆっくりれみりゃ系2 ゆっくりフラン? 虐 捕 ゆっくりフラン×ゆっくりれみりゃ系3 れみりゃのトモダチ奮闘記? そ捕共 ゆっくりフラン×ゆっくりれみりゃ系4 スクうーター? ゆっくり×ゆっくりれみりゃ系1 こわいこわい? 虐 制 捕 ゆっくりフラン系いじめ ゆっくりフラン系いじめ1 ここほれ うっうー! ゆっくりパチュリー系・ゆっくりれーせん系・きめぇ丸系 ゆっくりパチュリー系いじめ1 ゆちゅりーいじめ虐 ゆっくりパチュリー系いじめ2 あるゆちゅりーの生涯虐捕家 ゆっくりパチュリー系いじめ3 ぱちゅりー? ゆっくりれーせん系いじめ1 DXトラップ ゆっくり静葉系・ゆっくりてんこ系・ゆっくりすいか系 ゆっくりてんこ系いじめ1 愛憎のゆっくりてんこ? ゆっくりてんこ系いじめ2 てんこを虐待してみた?虐無 ゆっくりすいか系いじめ1 ゆっくりすいか その他 ジャンル:その他 一覧ページ? シリーズもの 都会派ありすシリーズ(作者:キノコ馬) ゆっくりいじめ系1223 終わらないはねゆーん 前編 ゆっくりいじめ系1253 終わらないはねゆーん 中編 ゆっくりいじめ系1273 終わらないはねゆーん 後編 ゆっくりいじめ系1492 都会派ありすの憂鬱 ゆっくりいじめ系1500 都会派ありす、の飼い主の暴走 ゆっくりいじめ系1512 都会派ありすの溜息 ゆっくりいじめ系1535 都会派ありすの消失_01? ゆっくりいじめ系1536 都会派ありすの消失_02? ゆっくりいじめ系1777 ありふれた喜劇と惨劇 ゆっくりいじめ系1790 あるクリスマスの出来事とオマケ ゆっくりいじめ系2024 都会派ありすの驚愕 ゆっくりいじめ系2025 都会派ありす トゥルーエンド ゆっくりいじめ系2026 都会派ありす ノーマルエンド ゆっくりーだーシリーズ(作者:ケラ子) ゆっくりいじめ系509 紅い弾丸 ゆっくりいじめ系601 ある新人ゆっくりーだーの話(前編) ゆっくりいじめ系647 ある新人ゆっくりーだーの話(後篇) ゆっくりいじめ系807 あるロボットゆっくりーだー達の話(前編) ゆっくりいじめ系844 あるロボットゆっくりーだーの話(後編) 永夜緩居シリーズ(作者:懲りない男) ゆっくりいじめ系278 永夜緩居― 二匹のゆっくり_1 ゆっくりいじめ系279 永夜緩居― 二匹のゆっくり_2 ゆっくりいじめ系384 永夜緩居[ゴミクズ]_1 ゆっくりいじめ系385 永夜緩居[ゴミクズ]_2 ゆっくりいじめ系386 永夜緩居[ゴミクズ]_3 ゆっくりいじめ系476 永夜緩居[胎動]_1 ゆっくりいじめ系477 永夜緩居[胎動]_2 ゆっくりいじめ系738 永夜緩居[ゆっくり ゆっくりいじめ系2319 永夜緩居[三匹のゲス、一匹目-グズ(前編) ゆっくりいじめ系2320 永夜緩居[三匹のゲス、一匹目-グズ(後編) ゆっくりいじめ系2321 永夜緩居[三匹のゲス、二匹目-れいぱー](前編) ゆっくりいじめ系2322 永夜緩居[三匹のゲス、二匹目-れいぱー](中編) ゆっくりいじめ系2323 永夜緩居[三匹のゲス、二匹目-れいぱー](後編) ゆっくりいじめ系2324 永夜緩居[三匹のゲス、三匹目-ゴロツキ](前編) ゆっくりいじめ系2325 永夜緩居[三匹のゲス、三匹目-ゴロツキ](中編) ゆっくりいじめ系2326 永夜緩居[三匹のゲス、三匹目-ゴロツキ](後編) ゆっくりいじめ系2327 永夜緩居[三匹のゲス、一人と四匹目 ゆっくりいじめ系2330 永夜緩居6前編-1 ゆっくりいじめ系2331 永夜緩居6前編-2 ゆっくりいじめ系2332 蠢符「永夜緩居」(永夜緩居6後編-1) ゆっくりいじめ系2333 蠢符「永夜緩居」(永夜緩居6後編-2) ゆっくりいじめ系2334 蠢符「永夜緩居」(永夜緩居6後編-3) ゆっくりいじめ系2335 永夜緩居― EX[眠れるゆっくりは饅頭の夢を見るか わがまままりさシリーズ(作者:懲りない男) ゆっくりいじめ系987 僕とわがまままりさのギスギスした朝 ゆっくりいじめ系1037 僕とわがまままりさのギスギスしたおもてなし ゆっくりいじめ系1079 僕とわがまままりさのギスギスしたごっこ遊び ゆっくりいじめ系1152 僕とわがまままりさのギスギスした山登り 俺とゆっくりシリーズ(作者:セイン) ゆっくりいじめ系471 俺とゆっくりの話 1 ゆっくりいじめ系564 俺とゆっくりの話 2 ゆっくりいじめ系579 俺とゆっくりの話 3 ゆっくりいじめ系825 ゆっくりを飼おう gdgd三人組シリーズ(作者:バスケの人) ゆっくりいじめ系1503 雪だるま ゆっくりいじめ系1549 デモ活動 ゆっくりいじめ系1859 帰省 まりさとわたしシリーズ(作者:古本屋) ゆっくりいじめ系2405 まりさとわたし ゆっくりいじめ系2412 まりさとわたし タベモノ ゆっくりいじめ系2434 まりさとわたし スミカ ゆっくりいじめ系2441 まりさとわたし キョセイ ゆっくりが嫌われるまでシリーズ(作者:古緑) ゆっくりいじめ系2348 ゆっくりが嫌われるまで ゆっくりいじめ系2362 ゆっくりまりさが嫌われるまで ゆっくりいじめ系2366 ゆっくりまりさが嫌われるまで2 ゆっくりいじめ系2368 ゆっくりを嫌いになるまで ゆっくりいじめ系2374 ゆっくりを嫌いになるまで2 ゆっくりハンターシリーズ(作者:味覚障害の人) ゆっくりいじめ系323 ゆっくりハンターの生活 ゆっくりいじめ系355 ゆっくりハンターの生活2 ゆっくりいじめ系366 ゆっくりハンターの昔話_1 ゆっくりいじめ系367 ゆっくりハンターの昔話_2 日常シリーズ(作者:ムクドリの人) ゆっくりいじめ系1692 綿棒 ゆっくりいじめ系1712 ストロー ゆっくりいじめ系1760 感謝 ゆっくりいじめ小ネタ375 引越し? ゆっくりいじめ小ネタ399 雛祭り? ゆっくりいじめ系2576 風呂 僕はこうしてシリーズ(作者:ゆっくりレイパー) ゆっくりいじめ系1526 僕はこうして育ちました ゆっくりいじめ系1632 ボブはこうして出会いました ゆっくりいじめ系1682 僕はこうして出会いました ゆっくりいじめ系1817 僕はこうして学びました ゆっくりいじめ系1978 僕はこうして助かりました ゆっくりいじめ系2067 僕はこうして渡米しました 前半 ゆっくりいじめ系2068 僕はこうして渡米しました 後半 ゆっくりいじめ系2069 僕らはこうして知り合いました ゆっくりいじめ系2168 僕はこうして巻き込まれました ゆっくりいじめ系2169 僕はこうして~番外 ゆっくりいじめ系2224 僕はこうして振り回されました ゆっくりいじめ系2317 僕はこうして懇談しました ゆっくりいじめ系2611 僕はこうして困りました ゆっくりいじめ系2612 僕はこうして過ごしました ゆっくりいじめ系2741 僕はこうして探しました ゆっくりいじめ系2784 僕はこうして探しました -another- ゆっくりいじめ系2841 僕はこうして探しました -after-虐巨無現 ~の生涯シリーズ(作者:ロウ ロウの作品集 都会派きめぇ丸シリーズ(作者:118) ゆっくりいじめ系2117 都会派きめぇ丸 ゆっくりいじめ系2118 裏・都会派てんこ 守矢神社の核ぱちゅりーシリーズ(作者:NFRP) ゆっくりいじめ系1583 ゆっくり信仰を集めてね! ゆっくりいじめ系1590 ゆっくり新技術を導入していってね! ゆっくりいじめ系1619 ゆっくり体調管理をしていってね! ゆっくりいじめ系2569 ゆっくり地球を守っていってね!_前編 騎馬めーりんシリーズ(作者不詳) ゆっくりいじめ系1447 騎馬民族の襲来 ゆっくりいじめ系1449 ありすの奇妙な生涯 ゆっくりいじめ系1566 騎馬民族の都 新製品シリーズ(作者:複数人) ゆっくりいじめ小ネタ189 新製品 ゆっくりいじめ小ネタ453 新製品 その2 スーパーボールシリーズ(作者:ゆっくりボールマン2世) ゆっくりいじめ系2897 スーパー赤ゆっくりボール1-1虐家改汚無 ゆっくりいじめ系2898 スーパー赤ゆっくりボール1-2虐家改汚無 ゆっくりいじめ系2899 スーパー赤ゆっくりボール2-1虐家改汚無 ゆっくりいじめ系2900 スーパー赤ゆっくりボール2-2虐家改汚無 ゆっくりいじめ系2901 スーパー赤ゆっくりボール3-1虐家改汚無 ゆっくりいじめ系2902 スーパー赤ゆっくりボール3-2虐家改汚無 ゆっくりいじめ系2949 お化けまりさ1虐改家無 ゆっくりいじめ系2950 お化けまりさ2虐改家無 ゆっくりいじめ系2951 お化けまりさ3虐改家共無 ゆっくりいじめ系2952 お化けまりさ4虐改家共無 ゆっくりいじめ系2971 まりさのおうた1虐家無 ゆっくりいじめ系2972 まりさのおうた2虐改家無 ゆっくりいじめ系2973 まりさのおうた3虐改性家無
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/792.html
「ゆっゆ~♪」 「ゆ~♪」 れいむは巣の中で子ども達と一緒に宝物を眺めてにやにやと笑いあっていた。 「おや、なんだいそれは?」 「ゆ!?」 その時、突然巣の入り口から人間が覗き込んだ。 人間はゆっくり達の宝物を面白そうに眺めていた。 「あんなガラクタ大事にしてんのか…」 ゆっくりの宝物というのは比較的まるくて綺麗な小石や人間が出したゴミといったものだった。 こんなものでもゆっくりにとっては珍しく大事なのだ。 「ゆー!ここはれいむのおうちでこれはれいむのたからものだよ! ゆっくりでていってね!」 れいむは勝手に巣をのぞく男に対してぷんすかと怒り男はそれを無視して 顎に手を当てて考え込みながらぱっとひらめいたかのように自分のかばんの中を漁って 母れいむ二匹分くらいの箱を手渡した。 「宝物をそのまま置いておくなんて無用心だろ こっからこの中に入れるといいよ そうすれば取られない」 そう言って箱の上部の500円玉くらいの大きさの穴を指差した。 「ゆ!?おにいさんありがとう!ゆっくりもらっていくね!」 「ゆっくちありがちょう!」 男はゆっくり立ちに御礼を言われると笑顔で返して 箱を置いて去っていった。 「ゆ~♪これであんしんしてゆっくりできるよ☆」 れいむは嬉しそうに宝物の小石やゴミクズを口に咥えると箱の中にいれていった。 「おかーしゃんおかーしゃん!たかりゃものだけぢゃなくちぇごはんもだいぢだよ!」 「ゆ!ほんとだ!れいむのあかちゃんはやっぱりあたまがいいよ!」 子れいむにいわれてれいむは今度は食べ物を箱の中に入れていく。 食料を全て入れてれいむはほっと一息ついた。 「ゆ~こんどこそゆっくりできるよ…」 「う~~~~☆たーべちゃうぞー☆」 「ゆううううううう!?」 そんなれいむの巣に突如ゆっくりれみりゃが襲い掛かった。 「たーべちゃうぞー!」 「たちゅけておかあしゃああああああん!!!」 このままでは子れいむ達が真っ先にれみりゃに食べられてしまうだろう。 迫り来るれみりゃを見ながられいむははっと思いつく。 この大事なものを入れる箱の中に子ども達を入れれば子ども達は安全だ尾t。 「あかちゃんたちはこのはこのなかにはいってね!」 さっと子れいむ達を咥えると穴にぺっとだしてさらに上から押し込んだ。 「ゅぅぅぅぅぅう!?いちゃいよおかあしゃあああああん!!」 「がまんちてねえええええ!!」 穴が小さすぎたのか子れいむ達は痛みに悲鳴を上げるが今はそんなことを構っている暇は無い。 れいむは三匹の子れいむ達を即座に押し込んでいった。 「う、うー?」 れみりゃはさっきまでいた子れいむ達が箱の中に隠れてしまい困ったように辺りを探した。 「ゆううう!ここはぜったいにとおさないからゆっくりでていってね!」 立ちふさがるれいむを見てれみりゃはそれをむんずと掴んだ。 「これまずいからいりゃない!ぽいっするど!ぽいっ!」 「ゆうううううう!?」 「しゃくやー!ぷっでぃーんもっでぐるどー」 もとより子れいむ以外食べる気がなかったのか母れいむを投げ捨て、れみりゃはその場を立ち去った。 「ゆぅぅぅ…あぶないところだったよ…」 れいむはれみりゃに投げ飛ばされて痛む体を起こしながらほっと溜息をついた。 「ゆ、もうだいじょうぶだよ!ゆっくりでてきてね!」 「ゆー♪おかあしゃんしゅごーい!」 「さっしゅがぁ♪」 「おかあしゃんだいちゅき!」 子ゆっくりたちは歓声を上げて母の元へと行こうと箱の中を歩き回った。 「「「どうやってでりゅのおおおおおおお!?」」」 「ゆううううううううう!?」 それから一月が経った。 「ごはんをもってきたからゆっくりたべてね!」 巣に帰ったれいむは真っ先に箱の中に餌を入れていく。 「…むーしゃむーしゃ」 「…しあわ」 「じぇんじぇんしあわせじゃないよおおおおおおお!!!」 あれから子れいむ達は毎日のように泣いていた。 箱の中は穴以外から光は入らず非情に薄暗く、換気もろくに出来ないため常にじめじめとしていた。 鉄で出来た箱の内壁は冷たく重々しく、心までゾワゾワと冷ましていく。 箱の中はゆっくりとは全く無縁の場所だった。 「だちて!だちてえええええええ!!」 一匹の子れいむがドンドンと壁に体当たりを繰り返す。 「やめてね!ゆっくりできなくなっちゃうよ!」 「も゛う゛ゆ゛っぐり゛でき゛な゛い゛い゛い゛いいいい!!」 箱の中に子れいむの叫びが木霊した。 「ゆ゛ぐぐぐ…ごべんね…ごべんね…!」 れいむは箱に耳を当てて中の会話を聞きながらぎゅっと目をつぶり涙した。 もし自分が箱の中に入れたりしなければこんなことには もし自分がこの鉄の箱をひっくり返して中のものを取り出せれば れいむはこころの底から後悔した。 さらに二ヶ月の月日が経った。 都合、三ヶ月もの間子れいむ達は過ごしたことになる。 「ごはんをもってきたからゆっくりたべてね!」 「「「……」」」 ここのところもはや三匹は何も喋らずにただただご飯を食べるだけであった。 その姿を見ながら元気だった頃の子れいむ達の姿を思い出してれいむの頬を涙が伝った。 「どぼぢで…ごんなごどにぃぃぃぃ…」 悲痛なれいむの声を聞いて、通りすがりの男がすっと巣の中を覗き込んだ。 「なにしてんだ?」 あの箱をれいむたちに与えた男である。 「うわああああああああああ!!!」 思わずれいむは男の顔面にむかって体当たりした。 「うわっぷ!?な、なにすんだよ!?」 「おばえのぜいで!おばえのぜいでぇええええ!!」 「おにいざんがごのばごをわだずがらでいぶだぢがあああ!!!」 子れいむたちも男の出現を悟って思わず溜まっていたものが爆発して罵声を投げかけ始めた。 「な、まさかお前子どもまで箱の中に入れたのかよ!?」 男は酷く驚いたようだった。 「でいぶのあがぢゃんぢゃんどだぢでねえええええ!!」 男はこの箱ならゆっくりには取り出せないだろうと思って軽いいたずらのつもりでこの鉄の箱を手渡したのだが まさか子どもを入れてしまうなんて思いもよらなかった。 「わかったわかった、出してやるって…」 流石に男も気の毒に感じて手を貸してやることにしたのだった。 「あ、あぢがどおおおおおおおおおお!!!」 れいむは嬉し涙を流して男の足に頬をこすりつけて感謝した。 「要はひっくり返せばいいんだよ…重いな」 男はよっこいせと箱を持ち上げるとごろんとさかさまにした。 「ゆぐ!?」「ゆうう!?」「ゆっくりまわしぎゃあ!?」 中のものもごろごろ壁に当たりながら転がり、箱の穴が下側に向いた。 「さ、その穴からでな」 男は思っていたより重いのか少し声を震わせながら早く出るよう子れいむ達に促した。 「ゆっくりでてきてね!」 れいむはこれ以上ないという笑顔で子れいむ達の脱出を待った。 箱の中から子れいむ達が動きあう音がする。 「「「でれないよおおおおおおおおおお!!!」」」 「ど、どおいうことおおおおおおおお!?」 三ヶ月という時間は子れいむ達が成長するのに充分すぎたのだ。 500円玉程度の穴を通るには子れいむ達は成長しすぎていた。 「ぢゃんどだぢでね!でいぶのあがぢゃんぢゃんどだぢであげでね゛!」 「これ、加工場に働いてる兄貴から失敗作貰っただけだから加工場行かないと取り出すのは…」 「がごうじょういやあああああああああああ!!!」 子れいむ達が加工場という単語を聞いて泣き喚いた。 「ほがのぼう゛ぼうぢゃんどがんがえでよ゛おおお!!!」 子れいむ達が出られるという希望を打ち砕かれてれいむは半狂乱になって男に噛み付いた。 目は血走り、怒りに震えている。 「し、しるかよ!」 男は箱を投げ捨ててれいむを引っ剥がすと一目散に走り去った。 男にとっていくら同情したからといってこれ以上は面倒なだけだった。 「ゆぎゃあああああ!」 「いだいいいいい!!」 子れいむ達は箱を乱暴に投げ出されて壁に体を打ち付けて悲鳴を上げた。 「ま゛っでよおおおおお!ゆ゛っぐり゛だぢでえええええええ!」 れいむは男の後を追ったが遂にその男とふたたび出会うことは無かった。 「もういやあああああ!」 「ごごがらだぢでええええええ!!」 子れいむ達の悲鳴だけが箱の中から漏れ出していた。 それから月日は経って、子れいむ達が箱に入って一年がたった。 もはや親子の間で会話さえなくれいむが箱の中に餌を入れ それを黙々と子れいむ達が食べるだけという生活が続いていた。 成人間近の子れいむ達の食料を集めるためにれいむは奴隷のように働き続けた。 もはや他のゆっくりとの親交もなくただただひたすら食料を集めるだけ れいむの楽しみなど全く無くゆっくりせずに汗水たらす日々だった。 れいむはなみだも枯れ果てた目で箱を見つめる。 「ぉかあさん…」 その時、小さな小さなくぐもった声が箱の中から聞こえた。 「…!?どうしたの?ゆっくりしていってね!」 久々に聞いた子どもの声にれいむは慌てて箱をよじ登って穴を覗き込んだ。 「ぜまぃぃ…!」 「ゆ!ごべんね!いつかかならずだしてあげるからがまんしてね!」 れいむはいつも言っていた文句ながらも久々に子れいむと会話が出来て 嬉しそうに答えた。 「ちがうのぉぉお…!」 しかし子れいむの声は苦しみに満ち、切実だった。 「いぎ…でぎ…だい…」 「ぐるじぃぃ…!」 「ゆ!?どういうこと!?ゆっくりせつめいしてね!」 箱の中は限界に来ていた。 成長した子れいむ達により完全にぎゅうぎゅう詰めになり息をするのも困難なほどで 三匹は顔をつき合わせて穴に向かって口を開いていた。 もう後ろを振り返ることも出来ないだろう。 いや、横も無理か。 動かなくていいぶん発育だけは非常によかったのが仇になった。 ぶくぶくと太り成人以上のサイズになった三匹にもはやスペースは無かった。 次の日 何とかしなければと思いながらも結局何も思いつかなかったれいむは また食事を運ぶことを繰り返した。 「ぉか…さ…」 この前よりさらに苦しそうなか細い声が聞こえ、慌てて箱を覗き込む。 するとそこには赤黒い何かが広がっていた。 「ど、どおいうこと?!」 「はやくれいむのおくちにたべものいれてね!!!」 箱の中の赤黒い何かがうごめいたかと思うと子れいむの元気な声が返ってくる。 「ゆ!?ひょっとしてこれおくちなの? そんなところにいたらほかのみんながたべられないよ! ゆっくりどいてあげてね!」 「うるさいよ!むのうなおかあさんはゆっくりしてないではやくごはんよこしてね!」 「どぼぢでぞんなごどいうのおおおおおお!?」 子れいむの突然の暴言にれいむは驚愕した。 「こんなことになったのはおかあさんのせいなんだからおかあさんのいうことなんてきいてられないよ! おかあさんはれいむたちみんなしぬかれいむにだけでもごはんをあげるかとっととえらんでね!!」 「ゅ…」 「た…ぅぇて…お…ぁ…ん…」 子れいむの怒声と押し潰された他の二匹のか細い悲鳴が聞こえてくる。 「ゆ、ゆぅぅぅう…!」 れいむは悩んだすえに、他の二匹にないて謝りながら餌をあげることにした。 その顔には苦渋の色だけがあった。 それから三日ほど経った。 「……」 れいむは陰鬱な気持ちで箱の前へと歩いていった。 その姿はまるで死刑執行代への道を歩む死刑囚のように項垂れていた。 「おかあさん!はやくごはんちょうだいね!おなかすいてゆっくりできないよ!」 「ゆーおなかすいたああああああ!ゆっくりしてないでえええええええ!!」 しかし二匹の呼び声を聞いてその表情はぱぁ、っと明るくなった。 「ゆ!なかなおりしてくれたんだね!みんなでゆっくりごはんたべようね!」 れいむは三匹の子達が仲直りして押し潰すのをやめてくれたのだと想い喜びに震えながら穴を覗き込んだ。 「ゆ…?」 しかし穴の中からは甘い香りと真っ赤に開かれた二つの口があるだけだった。 甘い香りは一体どこから来たのかとれいむは目を皿の様にして必死に見回した。 何度か角度を変えると光の具合が変わり、その原因がわかった。 「どぼぢでええええええええ!?」 穴の前を占領していた子れいむが顎の下を食い破られて死んでいた。 「れいむたちのごはんをとるわるいれいむはやっつけたよ!」 「だからおかあさんはやくごはんちょうだいね!!!」 「ゆっぐりいいいいいいいいいいいいいいいい!!!」 れいむの中に一挙に恐怖の感情が沸き起こった。 自分の家族を自分で喰らったこの子達は本当に自分の仲間なのかという疑問がわきあがる。 その疑問や恐怖を仕方なかったんだと理性が必死に押さえつけた。 感情を押し殺して、れいむの箱の前にただ餌を運ぶだけの日々がまた始まった。 「ぐぢゃいいいいいいいいいいい!」 「むじじゃんごわいいいい!おがあじゃんだずげでよおおおおおお!!」 「……」 食いちぎられた子れいむの死体は腐って、悪臭を放ち いつの間に入り込んだのか虫たちが集り始めていた。 れいむの耳にはそんな状況に身をよじって助けを求める子れいむ達の悲鳴を 聞き入れる気力さえなかった。 ただただ餌を与えるだけである。 数日後、男が巣の中をのぞいた。 一瞬、箱を渡した男が来たのかと思ったがよく顔を見ると別人だった。 ひょっとしたら箱の開け方が分かって助けに来たのかと思ったのにぬか喜びだったのかと れいむはまた死んだ魚のような目で俯き溜息をついた。 「その箱、開けに来てやったぜ」 「「「ゆ゛!?」」」 「弟に前なんとかならないかって頼まれててな 工場の道具持ち出すと色々とまずいんだが弟があんまりに憐れそうに言うんで遂に折れてきちまったよ。」 その男は箱を渡した男の兄であるようだ。 罪悪感を感じてた弟が兄に頼み込んで、重い腰をあげたというところのようだ。 「あ、あぢがどおおおおおおおおおおお!!!」 れいむは押し殺していた感情が爆発して涙を流した。 この箱に囚われた生活がやっと終わるのだ。 「やっどでれるよおおおおおおおお!」 「おねえちゃん!おかあさん!おそとにでたらいっぱいあそぼうね!!」 子れいむ達は顔を見合わせて嬉し涙を流しながら笑いあった。 れいむもその仲のいい姿をもうすぐ見れるのだと思って嬉しくて嬉しくて仕方が無かった。 今までの全てが報われたとれいむは思った。 「加工場製作のチェーンソー、切れないものはあんまり無いぜ!」 男が背負っていた巨大な機械の紐を引っ張るとその刃が回転し始める。 その刃を箱に添えると火花と不思議な金属音が鳴って、箱の上部が切り開かれた。 「ゆぎゃあああああああああ!!!」 「でいぶどりぼんがあああああああああ!!!」 その際子れいむの頭の皮が少し削れ、悲鳴を上げた。 「あ、わるいわるい」 男は悪びれなくニヤリと笑った。 「きをつけてね!」 「わかったわかった、今だしてやるから…あ」 男は顔をしかめた。 「ゆ?どうしたの?はやくだしてあげてね!」 「「だしてね!」」 「ちょっと見てろ」 そう言うと男は死んだ子れいむの体を掴み引っ張った。 ベリベリと音を立てて壁に皮を残して子れいむの死体がちぎりとられた。 「ゆげええええええええ!!!」 凄惨な我が子の姿にれいむは餡子を吐いた。 「な、なんでごどずるのおおおおお!!」 そしてすぐに抗議をした。 男は残念そうに首を横に振る。 「皮が壁に完全に癒着しちまってるよ 取り出したら今みたいに皮剥がれて死ぬね 諦めろ」 男は両手を上げてお手上げのポーズをとった。 「どおいうごどおおおおおおおおおおおおお!?」 「ぢゃんどだぢでよおおおおおおおおおおお!!」 子れいむ達が話が違うと悲鳴を上げ男に飛び掛ろうとした。 しかし今は動ける空間があるにも関わらず一歩たりとも二匹は動くことが出来なかった。 「ま、人生そううまくいかないってこったな」 男はやれやれとチェーンソーを抱えて去っていった。 「「おいでがないでえええええ!!!ゆっぐりぢでいっでよおおおおおおお!!!」」 子れいむ達の叫びに男は一度だけ振り返って残念そうに眉をしかめたがそれだけだった。 「ふ、ふひひひひひひひいひひひ…ゆっくりぃ…ゆっくりぃ…」 れいむに至っては、絶望の淵で目の前にぶらさげられた希望を打ち砕かれて遂に心に異常をきたした。 しかしその顔は幸せそうでもあった。 なにせこうやって何もせずにゆっくりしているなど一年ぶりにもなるのだから。 子れいむ達も直に何もかも諦めてゆっくりしだして家族みんなでゆっくりできるようになるだろう。 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/slowlove/pages/2186.html
※この作品はれみりゃとお兄さんシリーズの世界観です ※下品なネタがあります ※エロくはありません ※お姉さん自重しろ 大丈夫ならどうぞ れみりゃの初めてのお風呂 「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」 「へっへっへ~♪」 皆さんこんにちは。 突然ですがれみりゃが大ピンチです。 「やめでぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」 「よいではないか~♪よいではないか~♪」 何故かというと変態オヤジ…もとい姉貴に襲われているからです。 「さあ、脱ぎ脱ぎしましょうねぇ♪」 「れみぃのおようふくぬぎぬぎしないでぇぇぇぇぇぇ!!!!!」 具体的に言えば、姉貴がれみりゃの服を強制的に脱がせようとしている。 どうしてこうなったのかと言うと…話は10分前に遡る。 「ねぇ!れみりゃもお風呂に入ってみない!?」 姉貴の突然の提案。 れみりゃはその提案に大きな両目をぱちくりさせている。 「う~?おふろってなんだぞぉ?」 れみりゃ(と姉貴)が俺の家にやってきて数日が経過した。 今ではすっかり言葉を話せるようになっている。 俺の知らないところで姉貴も色々と言葉を教えていたらしい。 見た目は変わっていないのだが、随分と中身は成長していたようだった。 「へっへっへ~♪お風呂ってのはねぇ…入るととってもカリスマになれるんだよ?」 1から10まで説明しろとは言わないが…さすがにその説明は雑すぎやしないだろうか? まあ、れみりゃを風呂に入れてもらえれば俺としては助かるのだがな。 「うっう~♪れみぃおふろにはいるぞぉ♪れみぃのかりしゅま☆ぱわ~あ~っぷ!だっぞぉ♪」 れみりゃに対して『カリスマになれるから』という説明は絶大な効果を及ぼすようだ。 これを使えば簡単にれみりゃを納得させられるのだろう。 あまり頻繁に使用するのは避けたいが。 れみりゃには出来るだけ真実を教えてあげたい。 「じゃ…じゃあ…さぁ…」 ん? 姉貴が顔を俯かせ全身を震わせ出した? な、何が起きるというのです? 「脱ぎ脱ぎしましょぉねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!」 「うぁぁぁぁぁ!?」 「うわっ!?」 次の瞬間の姉貴の顔は、少し離れた場所にいる俺でさえも驚く程の邪悪な笑顔! 目の前にいたれみりゃにとっては衝撃的だっただろう。 両手を大きく広げ、口も大きく広げ、眼も大きく見開かれている。 「はぁっ…はぁっ…れみりゃ…脱ぎ脱ぎ…」 「う…うぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」 姉貴があまりの興奮の所為か、息を荒げている。 れみりゃはそんな姉貴に恐怖を感じたのか、離れて見ていた俺の方によたよた走ってくる。 この光景には弟の俺もドン引きだ。 そんなに姉貴はれみりゃの服を脱がせたかったのか。 …もしかして、姉貴の提案の真の目的はこれだったりするのか!? 「れみりゃぁぁぁぁぁぁ!!!待ってぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」 姉貴が叫びながら逃げるれみりゃを追いかけようとゆっくりと歩き出す。 お前はゾンビか。 その邪悪な笑顔をまず何とかしろ。 夢に出たらどうするんだよ。 「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 れみりゃが恐がるのはよくわかる。 あんなの俺だって見たくない。 「うあっ!!」 れみりゃがあと一歩で俺の元にたどり着こうというところで転んでしまう。 床には何も落ちていないので、何故転んだのかは全く不明だが。 まあ、肉まんの足なので仕方ないのだろう。 「つぅぅぅぅかまぁぁぁぁぁぁぁえたぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 姉貴の両手がついにれみりゃの身体を捉えた。 れみりゃは成す術もなく、姉貴にその全身を持ち上げられてしまう。 あまりの恐怖に涙がボロボロと出ている。 可哀相になってきたのだが、俺は手を出そうとは思わない。 …一応言っておくが、姉貴が恐かったからじゃないぞ。 姉貴がいるうちにれみりゃを風呂に入れたかったという理由があるからだ。 れみりゃは人間ではない。 ほっかほかの肉まんだ。 それは間違いない。 しかし、やはり人間に近い体を持っていることも間違いなかった。 そして、あの見た目だ。 ゆっくりに男女の区別があるのかはわからないが、れみりゃはどう見ても人間の幼女にしか見えない。 そして…恐らくれみりゃ…というよりゆっくり全般には風呂に入る、という習慣はないだろう。 だったら、納得して服を脱いでもらう、ということは難しい。 何故服を脱ぐ必要があるのか、そこから説明しなければならない。 しかし、説明をしたところで、れみりゃが風呂に入るという行為を納得してもらえるかどうかわからない。 いや、風呂に入るという習慣がなければ嫌がる可能性の方が高いだろう。 動物の中には、風呂というものを激しく嫌がるのもいるらしいし。 そしてれみりゃが仮に風呂に入ることを嫌がれば…強制的に風呂に入れるしかなくなってしまう。 これが俺が姉貴を止めなかった理由だ。 先程も言ったが、れみりゃは見た目には人間の幼女にしか見えない。 そんな見た目幼女の奴の服を、大の大人の男である俺が無理矢理引っぺがす図を想像してみる。 …うん、明らかにヤバすぎる。 出来ることなら、れみりゃには自発的に風呂に入るようになってもらいたい。 一生風呂に入らない、という訳にはいかないと思うから。 ということで、今の目の前の状況が生み出されることとなったのだ。 「れみぃのおぼうしかえしてぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」 「ハァハァ…必死にぴょんぴょん飛び跳ねるれみりゃも可愛い…」 ドロワーズ一丁で姉貴の手の中にある帽子を取ろうとぴょんぴょん飛び跳ねるれみりゃに、その帽子をれみりゃが届かない高さまで持ち上げる姉貴。 姉貴は未だに興奮しているようで息が荒い。 どう見ても変態オヤジにしか見えません。 本当にありがとうございました。 …これなら、俺が脱がせてもあまり変わらなかったのかもしれないな…。 れみりゃが却って風呂に入ることを嫌がったら本末転倒だ。 風呂に入る=ゆっくり出来る、という図式をれみりゃには作ってもらわなければいけない。 さすがに姉貴は調子に乗りすぎだろう。 「姉貴、遊んでないでれみりゃを風呂に入れてやろうぜ。れみりゃが風邪ひいたらどうするんだよ」 「ごっめ~ん♪ついついれみりゃが可愛くってぇ♪」 …その気持ちがわかるだけに、これ以上は何も言えなかった。 確かにこうも可愛いとちょっといじめたくなってしまうような気がする。 俺も姉貴と同じ血を引いているということがリアルに感じられる瞬間だった。 「じゃあ、れみりゃ♪可愛いドロワーズも脱ぎ脱ぎしましょうねぇ♪」 「うぁぁぁぁぁぁ!!!すっぽんぽんはいやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」 「やれやれ…」 まあ、俺が脱がせてもれみりゃは嫌がっただろう。 だったら姉貴は汚れ役を買ってくれた、ということになる。 ならば姉貴には感謝するべきなのだろう。 「ふへへ…れみりゃのすっぽんぽん…」 明らかに姉貴は楽しんでいるようにしか見えなかったが。 俺はこんな変態とは違う。 それだけは言っておこう。 「うっう~♪」 「れみりゃ~♪痒い所ありませんか~♪」 「う~♪かゆかゆはありませんぞぉ♪」 「れみりゃ、風呂はゆっくり出来ているか?」 「うぁうぁ♪おふろはゆっくりゆっくりぃ♪」 れみりゃは髪の毛を泡だらけにしながら、満面の笑みを浮かべている。 良かった、どうやら今はゆっくり出来ているようだ。 裸で風呂場に入れた時には泣き叫んでいたが、姉貴がれみりゃにシャンプーハットを被せると状況が一変した。 「うっう~♪れみぃのかりしゅまおぼうしげっとだぞぉ♪」 それは帽子じゃない、シャンプーハットだ。 ツッコミを入れたくなる自分に喝を入れる。 余計なことを言って喜んでるれみりゃに水を差したくない。 れみりゃには風呂に入ってゆっくりしてもらいたかった。 「れみりゃ~。泡を流すから眼を瞑ってね~」 姉貴がれみりゃの頭を洗っていた手を止める。 「う~?」 姉貴はれみりゃの返事を待たずにれみりゃの頭に洗面器に入れておいた湯を掛ける。 「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」 れみりゃは当然のごとく大慌てだ。 まあ、れみりゃの返事を待っていたとしても、こうなることは変わらなかった気はするが。 シャンプーハットを付けているので、湯が眼に入ることはない。 こうやって考えてみると、シャンプーハットって凄いんだな…。 シャンプーハット万能説。 れみりゃの帽子代わりになってお買い得。 一家に一品シャンプーハット。 アホなこと考えていたら姉貴がれみりゃの背中を洗おうというところだった。 さすがに全部姉貴に任せるわけにはいかない。 「姉貴、れみりゃの背中は俺にやらせてくれないか」 「え~…」 姉貴よ、いい年なんだからそのアヒル口はやめてくれ。 全く可愛くない。 「俺もやらなきゃダメだろう、良いよな、れみりゃ」 「うっう~♪れみぃにゆっくりさせてねぇ~ん♪」 「はぁ…仕方ない…れみりゃの背中は弟君に譲るとしますか…」 姉貴は肩を落とし、渋々といった様子で風呂場から出てくる。 よし、俺もやれば出来るってところを見せないとな。 れみりゃの体を洗うのに使うのは赤ちゃん用のタオル。 初日に姉貴が買ってきた物の一つだ。 ゆっくりは人間よりも肌が弱いみたいなので、赤ちゃん用じゃないと危険のようだ。 「じゃあ、行くぞ、れみりゃ」 「うっう~♪どんとこぉ~いだっぞぉ♪」 「どこで覚えたんだそんな言葉」 「おね~さんにおしえてもらったんだぞぉ♪」 姉貴はきちんとした言葉を教えているのだろうか。 少々不安になりながらも、俺はれみりゃの背中を優しく擦る。 れみりゃの背中を傷つかないようにしないとな。 「うっう~♪おふろはゆっくりできるぞぉ♪」 「そうか、良かったな、れみりゃ」 「うぁうぁ♪」 「ぶ~ぶ~!そろそろ代わってよ~!」 姉貴がやかましい。 背中くらい全部おれにやらせろっての。 … よし、大体こんなもんかな。 「じゃあ、れみりゃ。湯を掛けるぞ」 「う~…おゆはゆっくりできないぞぉ…」 そう言われても泡だらけの背中を放置するわけにはいかない。 俺は苦笑しながられみりゃの背中に洗面器の中の湯を掛ける。 「うぅぅぅぅぅ…」 やはりこちらはあまり好きではないようだな。 そのうち慣れてほしいけど。 「姉貴、終わったぞ」 「うっう~♪お姉さん待ちくたびれたぞぉ♪」 れみりゃの真似はやめてくれ、マジで。 何というか、こう…大切な何かを汚された気分になってしまう。 しかし…。 「背中も頭も洗い終わったぞ?前くらいは自分でやらせるべきじゃないのか?」 そう、背中と頭は直接れみりゃからは見えない。 だからこちらはどのような感覚かを覚えさせる必要がある。 だから最初は俺と姉貴がやってやる必要があった。 しかし、前部分は違う。 洗う部分をれみりゃから見ることが出来る。 こちらは最初から出来ると思うのだが…。 「ふっふ~ん。弟君は何もわかっていないですわねぇ」 うわ、なにこの口調。 なんかすっげえ腹立つ。 「前こそが…メインディッシュじゃないですかぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」 うわぁ、何を叫んでいるんだこの変態。 まさか身内にここまでの変態がいたとは。 そう言えば、大学の知り合い(断じて友人ではない)に『ランドセルを背負った時点でババアだろ!』と豪語していた奴がいたが、姉貴もあいつと同類なんだろうか…。 嫌過ぎる…。 「れみりゃぁぁぁぁぁぁ!!!!お姉さんにれみりゃの大事な部分を洗わせてぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」 「うぁぁぁぁぁぁぁ!!おね~さんがこわいこわいだぞぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」 ヤバイ、眼を血走らせている。 これは本気だ。 姉貴は俺の手から強引にタオルを奪い取ると、れみりゃの正面まで移動する。 「れみりゃぁぁぁぁぁ!!お姉さんとキモチイイコトしましょうねぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」 「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」 両手をわきわきさせながら邪悪な笑顔を浮かべる姉貴。 悲鳴を上げるれみりゃ。 これは止めねばまずいだろう。 「やめろよ姉貴!!」 「ここか!?ここがええのんかぁぁぁぁぁぁぁ!?」 「うぁぁぁぁぁぁぁ!!!きもちわるいぞぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」 ちょ、姉貴!! どこに手を突っ込んでやがる!! おい、馬鹿やめろ!! … アッー! 後日 れみりゃは自発的に風呂に入る様にはなったが、姉貴と一緒に入ることはしなくなった。 れみりゃの頭と背中を洗うのは俺の役目となった。 当然と言えば当然か。 「えっちなおね~さんはゆっくりできないぞぉ!!」 「ごめん、ごめんね!れみりゃ!ほら、あまりにもれみりゃが可愛くてね!!」 今日も風呂の同伴を断られた姉貴。 何とか承諾を得ようとれみりゃの目の前で必死に土下座している。 れみりゃは本当に怒っているようで、風呂のことに関しては姉貴の顔を見ようともしない。 「ぷ~んだっぞぉ!!」 「こっち向いて話そう?ねっ?れみりゃぁぁぁぁ!!!視線逸らさないでぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」 これは姉貴の自業自得だろう。 我関せず、だ。 やれやれ。 後書 お姉さんが自重してくれませんでした 今は反省しています お姉さんは十六夜咲夜の血縁者なのでは・・・ -- 名無しさん (2011-01-28 04 55 22) そこまでよ! -- 名無しさん (2011-01-28 15 50 52) お姉さん自重しろやw -- 名無しさん (2014-09-23 15 21 23) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1846.html
たっぷりしていってね! ======================== ≪はじめに≫ 一部、他作品の名称・設定等を使わせていただいております。 ちょっと変化球気味かもしれません(汗) 以上、ご理解ご容赦ください。 ======================== たぷたぷ。 たぷたぷ。 「うぁぁーーっ! やめるんだどぉーーっ!」 ここは友人の家。 私は、居間で椅子に座ってくつろいでいた。 そして、私の膝の上には、1匹のれみりゃが座っていた。 私に構ってもらいたかったのか、無防備にトテトテ歩いて来て膝の上に乗ると、 手に持った絵本を朗読するよう催促してきた……そんなれみりゃだ。 「もうやめでぇぇーー! きもぢわるいどぉーーー!」 けれど、先ほどまでニコニコしていたれみりゃは、 今は叫びながら嫌悪感を露わにしていた。 たぷたぷ。 たぷたぷ。 「ううう~~~~っ!」 大粒の涙を目に溜めて、嫌悪を堪えようとする、れみりゃ。 だが、なにも私はこのれみりゃを虐めているわけではない。 ただ少し、自分でも押さえられない、"手癖"をやってしまっているだけなのだ。 たぷたぷ。 たぷたぷ。 「うぁぁーーーん! おにぃーしゃん、たしゅげでぇぇーーーっ!!」 とうとう、れみりゃは泣いて助けを乞いだした。 その声を聞いて、キッチンから一人の男が現れる。 男はこの家の主で、このれみりゃの保護者で、私の友人だった。 「……ったく、なんだっていうんだ」 「ごめん。ついやってしまった……」 「その癖……まだ直っていないのか」 溜息をつく友人。 私は、素直に友人に詫びて、れみりゃを放してやる。 「ううーーーっ! ごあかっだどぉーーー!」 れみりゃは、私から離れ、一目散に友人の下まで走っていく。 そして、ガシっと友人の足にしがみついて、ズボンに顔を埋めた。 「はいはい、もう大丈夫だから泣くんじゃない」 れみりゃの頭を、帽子の上からグシグシ撫でてやる友人。 友人の存在に安心したのか、れみりゃは次第に泣きやんでいく。 「さすがね」 「まぁ、仕事だからな」 この友人の仕事とは、ゆっくりのブリーダー業だ。 このれみりゃも、仕事の一環で家に預かっているとのことだった。 「お前こそ、ブリーダー業に戻る気はないのか?」 「無理よ。今も見たでしょ? この"病気"は直っちゃいない」 私は苦笑して、両手を友人に見せる。 その手を見て、れみりゃはビクっと体を震わせて、友人の背後に隠れてしまう。 そして、隠しきれていない大きな下ぶくれ顔をこちらに向けて、怯えたように声をだす。 「う~~、 おねぇーしゃんはゆっくりできないひとだどぉ……」 「ほら、この通り。ゆっくり達にもすぐ嫌われてしまうでしょ?」 そう、私も昔はゆっくりのブリーダーだった。 だが、この手癖……いや一種の病気のせいで、ゆっくりを適切に扱えなくなってしまったのだ。 「やれやれ、こいつのことを相談しようと思ったんだけどな…」 友人は、れみりゃの頭を撫でて落ち着かせる。 「う~~~♪ なぁ~でなぁ~でぇ、しゅきしゅき~~♪」 顔をほころばせる、れみりゃ。 緊張の解けた、端から見ていてもわかる"ゆっくりしている"状態だ。 「こいつも、れみりゃ種にしてはよくできたヤツなんだけどな……」 「ええ、大したものよ……その例の"自分は肉まん"という主張以外は、パーフェクトに近い」 「……その一点が大問題なんだけどな」 肩をすくめる友人。 彼曰く、このれみりゃは"自分を美味しい肉まん"と言って聞かないのだそうだ。 そんなれみりゃらしからぬ認識を矯正するというのが、彼の受けた依頼らしい。 だが、彼はその依頼に手を焼き、相談がてらグチがてら、 かつてのブリーダー仲間である私を家に招いたというわけだ。 「まぁ、いいさ。ゆっくりメシでも食っていってくれ」 「……ええ、そうさせてもらうわ」 私は、精一杯気を使って微笑み顔を作る。 この時、私の中では食欲よりさらにプリミティブな欲求が渦巻いていた。 その欲求、即ち私の"手癖"であり"病気"とは、 「常に何かを手で弄んでいないと気が済まない」というものだ。 摩擦症などとも似ているが、私の場合単なる性的な嗜好ではなく、 それを行わないと落ち着けない・動悸が荒くなるなどの、神経症に近い精神疾患の一種だった。 そして、ゆっくりのブリーダー業をしていた時、私は気付いてしまったのだ。 ゆっくりの柔らかく弾力のある体こそ、私の手が求めてやまない感触だということに。 以来、私はゆっくりを見ると、無意識的に"たぷたぷ"とゆっくりの体を愛撫してしまうようになった。 ゆっくり達は、最初のうちこそスキンシップとして受け入れてくれるが、 やがて病的な私の愛撫に嫌悪感と敵意をむき出しにするようになる。 ゆっくりに原因のある敵意なら叱りつけて矯正するべきだが、 この場合、叱って矯正すべきは私の手癖の方だ。 仕方なく、私はゆっくりのブリーダー業をやめることにした。 (……しかし、仕事を変えたところで私の悪癖が治るわけでもないか) 久しぶりに、ゆっくり相手にやってしまった"手癖"。 ブリーダー業から引退せぜるを得なくなった忌まわしき病だったが、 それでも、やはり欲求には逆らえそうになかった。 ああ、どんなに理性で否定しようとも、ゆっくりは良い。 中でも、れみりゃ種は格別だ。実に、私の手をそそらせる。 私は、久しぶりにドス黒い欲求に従うことを決めた。 * * * 数日後、私は森の中でキャンプを始めていた。 そして、森でキャンプを張り出してから三日後、ついに目標が現れた。 私は、茂みの中に身を隠して、その目標の様子を窺うことにする。 「うー♪ うー♪」 ピンク色のおべべ。 ふくよかで丸っこい体と短い手足。 申し訳程度に背中にチョコンとついた小さな黒い羽。 下ぶくれた顔に浮かべるニコニコ顔。 それは、胴体付きのゆっくりれみりゃだった。 それも1匹や2匹ではない。 木々の隙間から、楽しそうな声を上げて、れみりゃ種が次々集まってくる。 「「「う~~~♪」」」 れみりゃ達が集まってくるこの場所。 森の奥、木々に囲まれた中にひっそり広がる花畑。 ここは、ブリーダー業をしていた時に見つけた、ゆっくりれみりゃ達の"社交場"だった。 通常、野生のれみりゃ種は群れを作らない。 だが、甘えん坊で寂しがり屋なところの有るれみりゃ種は、 "一緒にゆっくりできるお友達"とやらを求める傾向がある。 それ故に、れみりゃ種は定期的に"しゃこーかい"と呼ばれる集会を開く。 手みやげに捕まえたゆっくりや、果物を持ち合って、「うぁうぁ」歌ったり踊ったり楽しむのだ。 「うっうー♪ いっくどぉー♪」 「まってましたどぉー♪」 「きょうもかぁーいいどぉー♪」 私の視線に気付かず、ワイワイ騒ぎだすれみりゃ達。 一番体つきのふくよかなれみりゃが、切り株の上に登り"うあうあ"ダンスを踊り出し、 他のれみりゃ達が、その1匹のれみりゃを眺めながら、いっしょにリズムを刻んでいく。 「「「うっふぅ~~~~ん♪ しゅびぃどぅばぁ~~~♪」」」 れみりゃ種がコミュニケーションや感情の発露、示威行動やマーキングにも用いる踊り。 専門用語で言うところの、"のうさつ☆ダンス"という奴だ。 「う~う~♪ うぁうぁ~♪」 「うー! きゃわいいどぉー♪」 「しゅっごいどぉー! しぇくしぃーだどぉ!」 切り株の上で踊るれみりゃに対し、他のれみりゃ達は賞賛を贈る。 「えれがんとだどぉー♪」 「おぜうさまこうほは、れみりゃにきまりだどぉー!」 切り株の上のれみりゃは踊りを止め、頬を赤く染めてかぶりを振る。 「う~~~、てれちゃうどぉ~~~~♪」 "おぜうさまこうほ" あのれみりゃ達は、そう言った。 数日前に話をしたブリーダーの友人曰く、 最近れみりゃ種の間で、広まりつつある新手のステータスらしい。 どこで誰が、いやそもそも本当にやっているのかも定かではないが、 れみりゃ種達のコンテストのようなものがあり、そこで認められたれみりゃは、 "おぜうさまこうほ"として丁重に扱われゆっくりすることができる…… と、何故かれみりゃ種達が信じだしているのだという。 半信半疑ではあったが、 目の前の光景を見るに、どうやらのその情報は本当のようだった。 (なら話は簡単……) 私は、切り株の上のれみりゃの姿を網膜に焼き付け、口角を歪ませる。 「うーー! 今日はおいわいだどぉーーー!」 「そうだどぉー! ぷっでぃーんでかんぱいだどぉーー」 れみりゃ種達は、予め持ち込んでいたれいむ種やまりさ種を手に取り合うと、 それらを一斉に天高く掲げて叫んだ。 「「「おぜうさまこーほにぃ~~♪ かんぱぁ~~いだどぉ~~♪」」」 ぱくぱく、ちゅーちゅー。 ゆっくりや果物を、口のまわりをベトベトにしながら食べていくれみりゃ達。 (そろそろ頃合いかな?) 私は、ガサッと茂みから立ち上がり、れみりゃ達の下へ歩いていく。 「「「うっ!?」」」 突然の人間の登場に、警戒するれみりゃ達。 だが、れみりゃ種は基本的に初対面の人間に対して怯えたり攻撃したりすることはない。 "こーまかんのおぜうさまである自分達は人間よりえらいんだ" "れみりゃたちは、とってもえれがんとでかわいいから、いじめられるわけない" "かわいいれみりゃ達のために、ぷっでぃーんをもってこさせよう" "れみりゃたちをゆっくりさせるためにつくすのは、目下の人間達にとって当然のこと" "もし、わるい奴やこあい人でも、さくやをよべばだいじょーぶ♪" そういった思考が、本能レベルでそなわっているゆっくり。 それが、れみりゃ種だからだ。 「う~~? おねーさんだれだどぉー?」 「ここはえれがんとでぷりちぃーなれみりゃ達のしゃこーじょうだどぉー♪」 「めしつかいのおねぇーさんは、かってに入ってきちゃだめだどぉー♪」 「まねかれざるきゃくだどぉー! まわれぇーみぎぃーだどぉー」 「でもでも~、れみりゃたちはやさしいからぁ~、ぷっでぃ~んもってきたらゆるしてあげるどぉ」 私は、れみりゃ達の言葉を気にせず、ツカツカ歩いていく。 目標はれみりゃ達の真ん中、切り株の上にいるれみりゃだ。 「れみりゃたちをむしするなどぉー!」 「おねーさんのぶぁ~~か! ぷっでぃんくれないとたべちゃうぞぉー!」 「だめなめしつかいだどぉー! さくやをよんでいじめでもらうどぉー♪」 抗議するれみりゃ達。 私は、そんなれみりゃを両手でかきわけて歩いていく。 「ぷぎゃ!」 「な、なにするどぉー!」 「れ、れみりゃのぴんちだどぉー!」 「さくやー! さくやはなにしてるんだどぉー!」 そして、私はとうとう切り株の前に辿り着く。 「う、うーー?」 切り株のれみりゃは、額にうっすら肉汁の汗をうかべて、じっと私を見上げる。 そんなれみりゃを、私もじっと見つめ返す。 「う~~~、そんなみつめちゃイヤ~~~ん♪」 ポッと頬をそめて、れみりゃはぶりっ子のポーズをとってイヤイヤ♪と首を振る。 「ダンス見せて貰ったわよ」 「う?」 「とってもゆっくりできたわ。あなたは素晴らしいれみりゃね!」 私は腰を屈めて、れみりゃと同じ目線にしてから、ニコっと笑いかける。 すると、れみりゃは見る間に警戒心を無くし、私に微笑みかけてきた。 「うーうー♪ おねーしゃんはなかなかみるめがあるどぉー! えらいえらーい♪」 切り株の上のれみりゃは、手を伸ばして私の頭を「いーこいーこ♪」と撫でる。 「さっしゅが、れみりゃだどぉー」 「おねーしゃん、れみりゃにメロメロだどぉー」 切り株の上のれみりゃを賞賛する、他のれみりゃ達。 「「「やっぱりおぜうさまこうほは、れみりゃに決まりだどぉー♪」」」 口を揃えるれみりゃ達。 切り株の上のれみりゃもまんざらでもない様子で、 照れながらも「うっうー♪」と胸を張っている。 その様子を見て、私はここぞとばかりに溜息をつく。 「はぁ……」 「う? どーしたんだどぉ?」 「……れみりゃは、おぜうさまこうほになりたいのよね?」 「そのとおりだどぉ~♪ れみりゃは~おぜうさまこうほになっちゃうんだどぉ~♪ だからぷっでぃんもってくるどぉ♪」 私は、れみりゃの尊大な素振りを確認したのち、 オーバー気味に首を左右に振って、表情を曇らせる。 「……ざんねんだけど、それは無理ね」 「う~!?」 私は、すっと立ち上がって切り株の上のれみりゃを見下ろす。 「だって、紅魔館のれみりゃたちは、あたなよりずっとダンスも上手くて、毎日厳しいレッスンを受けているんだもの」 「うっ!?」 「あなた達がこうやってゆっくりしている間にも、他のれみりゃ達は"おぜうさまこうほ"になるべく努力しているのよ」 「ううーっ!?」 「そんな何匹もの"エリート"れみりゃ達をおしのけて、あなたは"おぜうさまこうほ"になれるのかしら?」 「だ、だいじょーぶだどぉ! れ、れみりゃだって!」 「いいえ! 私は紅魔館のれみりゃ達を見たことがあるわ! 残念だけどあなたよりずっとプリティーでエレガントよ!」 「うがぁーん!」 ショックを受ける、れみりゃ。 私の言葉を聞くたびに、切り株の上のれみりゃから余裕の笑みが消えていく。 周囲のれみりゃ達も、徐々にざわつき始めている。 「う~~~~~! れみりゃどうすればいいんだどぉ~~~~!!」 切り株の上のれみりゃは、目を潤ませて、ペタンと座り込んでしまう。 私は、しめしめと心の中で笑みをこぼす。 いま言っていることは、殆どが出任せだ。 ブリーダー業をしている時に、紅魔館のれみりゃ達を見たことがあるのは事実だが、 "おぜうさまこうほ"になるためのレッスンなど受けているわけがなかった。 そもそも、紅魔館自体"おぜうさまこうほ"なんてものを募集していないのだから。 けれど、こんな他愛も無いウソも、目の前のれみりゃには効果絶大だった。 「う~~~~っ」 頭を抱え込むれみりゃ。 私は、そんなれみりゃの肩にポンと手をかけ、優しく微笑みかける。 「大丈夫、安心して」 「うー?」 私は、落ち込んでいる切り株の上のれみりゃを抱き上げる。 そして、赤ん坊をあやすように、"よしよし"と軽く上下にゆらしてあげる。 「うー♪ だっこきもちいいどぉー♪」 ニコニコ笑う、れみりゃ。 私はこみ上げてくる"手癖"の衝動を必死に押さえ込みながら、"演技"を続ける。 「私があなたを"おぜうさまこうほ"にしてあげる」 「う?」 「私はこう見えても一流のブリーダーよ! 私の下でレッスンを積めば、必ず"おぜうさまこうほ"になれるわ!」 「うー!?」 最初、私の言っている意味を理解できなかったのか、れみりゃはキョトンとしていた。 だが、ゆっくりその意味を咀嚼して、目を輝かせ始めるのに、大して時間はかからなかった。 「おねーしゃんのところへ行けば、おぜうさまこうほになれるどぉ?」 「そうよ! 私のレッスンを受ければ、あなたなら必ずなれるわ!」 「うっうー♪ やったぁどぉー♪」 私に抱かれたれみりゃは、両手を上げて、 さっそく"おぜうさまこうほ"になったつもりで喜び出す。 「きめたどぉー! れみりゃおねーしゃんのれっすん、うけてあげるどぉー!」 上から目線なのが多少気になったが、私はその程度で友好的態度を崩すことはない。 「そう! それじゃさっそく私の家へ行きましょう! 今日から個人レッスンのはじまりよ!」 「う~~~♪ こじんれっすんだどぉ~~♪」 意味を理解しているのかは怪しいが、 れみりゃは"個人レッスン"という響きに優越感を覚えているようだ。 まるでお姫様が庶民にそうするように、他のれみりゃ達に手を振り、出立を告げる。 「みんなぁ~、れみりゃはおねーしゃんといってくるどぉ~♪」 「「「う~~! ゆっくりしてくるんだどぉ~~♪」」」 ある者は誇らしげに、ある者は寂しげに、 森のれみりゃ達は、私に抱きかかえられているれみりゃにエールを送る。 「も~ちろんだどぉー♪ ゆっくりしてくるどぉー♪」 仲間達の応援をゆっくり受け止めながら、私の腕の中で応えるれみりゃ。 「ふふふ……」 私は、こらえきれず笑みを漏らしてしまった。 どのれみりゃも、私のレッスンでゆっくりできると思っているらしい。 「それじゃ、行きましょうか?」 「うーー! ゆっくりいくどぉー♪」 元気よく返事をする、れみりゃ。 私はれみりゃを丁重に抱きかかえながら、 裏を返せば、れみりゃが逃げられないように確保しながら、その場を後にした。 続く このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/1705.html
※ (´∀`)他に書くとこねえや ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ _ ∩ ( ゚∀゚)彡 ( ⊂彡 | | し ⌒J ゆっくりれみりゃをさらってきて鎖で吊して毎日レイプ調教。 しかし希望を失わないように、「さくやが助けに来るかもしれない‥」とうそぶいておく。 もう限界まで来た頃に扉の向こうから「おぜうさま!助けにきました!!」とさくやの声を聞いて「う~! ここだど~!」と歓喜して叫ぶれみりゃ。 扉が開かれた時、れみりゃの目にしたのは首を切断されたさくやとラジカセを手にした俺の笑み。 「いやだどおぉぉぉお!!!」とこれ以上無く泣き叫ぶれみりゃの声を聞いて最高に勃起。 完璧に絶望の淵まで叩き込んで、 高笑いしながらあにゃるを犯して精神を崩壊させる。 その後、げんのうで顔面叩き潰して死姦して泣き叫ぶのが夢。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [カップラーメンはこんなにも危険!!!] 1)ゆっくりによる実験では、れいむをラーメン内に入れると87%の確率で溶解死する。 2)カップラーメンを食べたまりさが二時間以内に俺に殺される確率は100%。 3)ゆ虐人がカップラーメンを購入する確率は、同じお兄さんがアフガニスタン国債を購入する確率よりはるかに高い。 4)カップラーメンの割り箸をぱちぇの眼球に入れると痙攣反射が起こり、最悪の場合ショックにより死に至る。 5)カップラーメンを食べながらありすがレイプした場合、重大な妊娠事故が発生するおそれがある。 6)健康なゆうかにゃんにカップラーメン1個のみを与えて長期間監禁した実験では、被験者の99%が50日以内に死亡した。 7)みょんをカップラーメン内に入れると、死亡するおそれがある。 8)25年間保存されたカップラーメンはめーりんにとって有毒である。 9)カップラーメンで火傷したちぇんの85%は、カップラーメンさんが悪い自分は悪くないと述べている。 10)米国では倒壊したカップラーメンの入ったコンテナの下敷きになってスィーが破損した事例が報告されている。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 生意気なゆっくりまりさをシめてやるッ! まりさのつがいであるゆっくりれいむが見守る中、制裁は行われた。 既にまりさの口にはゆっくりありす(A)のぺにぺにがねじ込まれている。 「ありすぅ、とかいはなあいを そそいであげなさぁあい!!」 クイーンありすがいうと、ありすBは饅頭皮の中からぺにぺにを取り出した。 ゆうに1ちくわはあろうかという巨大な業物に、まりさはぶるっと震えた。 しかし、その恐怖とは裏腹に~いや、まりさにとってはその恐怖こそが 色欲を沸き立たせるものだったのかもしれないが~まりさのけむしさんの ような小振りのぺにぺには痛い程にそそり立っていた。 その けむしさんの部分をありすCが舌でちゅるんと器用におし込む。 ありすCの口中にまむまむ餡子臭が広がる。 そして、ありすBのぺにぺにがまりさのあにゃるにねじり込まれていく・… 4匹総体重70kgを越えるド迫力の4Pゆックス。 まだ、幕が開いたにすぎない。 悦楽は、ここから始まる。夜はまだ終わらない… ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ <がんばれ自然の仲間たち> 【雨(梅雨)】 ゆっくり撲滅のエースで今まで輝かしい戦績を誇ってきた。攻撃範囲、強さ、実績とも文句なし。 【冬】 雨と比較し突発力は弱いが、地域一体完全沈黙に一役買うお得な兵器。 【野生動物】 強力生物であるニホンオオカミは絶滅してしまったが、熊や猪などは相変わらずの強みを見せる。 【斜面】 ゆっくりのバランスを崩して転がし転落死や川ポチャを堅実にアシストする縁の下の力持ち。 【野鳥】 持ち前の機動力で狩場に現れたゆっくりやすぃーから放り出された負傷ゆっくりに止めをさす。 全域警戒型ではないものの捕獲が鮮やかに決まった際、その魅力は脅威的。 【流行病】 カバー範囲の広さで、敵のずぶとさに断固立ち向かう頼れる存在。 【小石】 致命傷を与える力はないが、長距離移動したゆっくりの足破り役を地道にこなす仕事屋。 【落雷】 頻度の無さをインパクトの強さでカバーするクールガイ。雨と共にあらわれゆっくりを撃つ。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 882 774RR 2009/13/13(金) 25 08 40 ID sUkImaF ゆっくり虐待が大好き!死ぬほど大好き! どれくらい大好きかって言うと、 例えば、血肉も沸騰する灼熱のゴビ砂漠で一人放浪、 もう手持ちの水もなくなって 「いよいよ最後の時来たり」と覚悟した時、 目の前に八雲紫が現れたとする。 八雲紫は、無限に水が湧き出るオアシスと、 一家族程度のれいむの入った水槽を差し出し、 どちらか一方を選択しないさいと言う。 そうなった場合、僕はさんざ迷うだろうけど 間違いなく紫のオッパイを揉む。揉みしだく。 それくらいゆっくりが好き。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/1859.html
『適者生存』 温かな春の陽射しの下、 色とりどりに咲き乱れる花畑があった。 風に揺られて、花びらと蝶の舞う一帯。 そこで、楽しさを全身で表現して、よたよただばだば踊る者達がいる。 胴体付きの、ゆっくりれみりゃ達だ。 「「「うっうー♪ うぁうぁー♪」」」 花畑のステージで、思い思いに踊って歌うれみりゃ達。 その周りで、一回り小さい胴体付きれみりゃ達が草花の絨毯に座って喝采を送っていた。 「まんまぁー、きれぇーきれぇーだどぉー♪」 「とぉーってもえれがんとだどぉー♪」 れみりゃ達は、数組の親子からなる群れだった。 今は、親にあたるれみりゃ達が、 子供達に"のうさつ☆だんす"や"うぁうぁ☆だんす"を教えているところだ。 親れみりゃ達は充実した笑みを浮かべて踊りを止め、 ふくよかな手で拍手を送るギャラリー達に、誇らしげに胸を張る。 「うー♪ あかちゃんたちぃーありがとぅだどぉー♪」 「まんまぁーはかりしゅま☆おぜうさまだから、これくらいあっさめしまえなんだどぉ♪」 そうして、親れみりゃ達は、ワクワク体を揺らす子供達を立たせ、ダンスを教えていく。 お手々を閉じて、開いて、ぐるぐる回して、お尻をフリフリ揺らして、はいウィンク。 そして、最後はおぜうさまだけに許される"かりしゅま☆ポーズ"で決めだ。 「「「れみ☆りゃ☆うー☆にぱぁー♪」」」 決まった。 そこにいる全てのれみりゃ達がそう感じていた。 渾身のポーズに、れみりゃ達は「うっうー♪」と一同に喜びを露わにする。 心が満たされれば、次はお腹が満たされる番だ。 親れみりゃ達は、花畑に咲く大輪の花をもぎ取って、優先的に子れみりゃ達に渡していく。 やがて、親れみりゃにまで花が行き渡ったところで、 れみりゃ達はフカフカの緑をソファーにして、杯に見立てた花で乾杯をする。 「えれがんとなでぃなーにするどぉー♪」 「うーうー♪」 "えれがんと"な食前の挨拶を終え、 れみりゃ達は、花の付け根に口をつけ、ちゅーちゅー吸い出した。 「う~~ちゅぶちゅぶ☆」 「ちゅ~ぶぅ☆ちゅ~ぶぅ」 ちゅーちゅー。 ちゅーちゅー。 れみりゃ達は、花の蜜を吸っていく。 「うーうー♪ あまあまー♪」 「うぁうぁー☆おはなさんおいしぃーどぉー♪」 蜜を吸い終え、まるっこい掌で両頬をおさえる、れみりゃ達。 1輪吸い終えると、また次の花へ。 赤い花、青い花、黄色い花。れみりゃ達は花を千切っては、その蜜を吸い上げていく。 れみりゃ達の顔は、一様に幸せに満ちていた。 そこに一切の不満や疑いは無い。 とはいえ、この花畑に咲いている花は、全てごく普通の花だ。 蜜の量は少なく、人間のお菓子や餡子の甘みとは比較にならない。 にも関わらず、れみりゃ達は満足していた。 「う~~♪ ごちそうさまだどぉ~~♪」 やがて、お腹いっぱいになったれみりゃ達は、どさっと体を倒してゴロゴロひなたぼっこを始める。 とりわけ、さっきまで盛んに踊っていた親れみりゃ達は、温かな日光を毛布にして、うつらうつらし始めた。 一方、遊び盛りの子れみりゃ達は、ひなたぼっこをそこそこに切り上げ、起きあがる。 「まんまぁー、れみぃーおさんぽいきたいどぉ☆」 「う~~ぽかぽかだどぉ~~~♪ むにゃ~~さくやぁ~~~♪」 親れみりゃを催促する子れみりゃ達。 けれど、親れみりゃ達は既に幸せな夢の中にいた。 「うー? まんまぁーたちおやすみだどぉー」 「れみぃーのまんまぁは、おねむしててもえれがんとだどぉー♪」 仕方なく、子れみりゃ達は自分達だけで探検を始める。 それは、ちょっぴりドキドキ刺激的で、まだ幼いれみりゃ達には大変魅力的なものに思えた。 子れみりゃ達は知らなかったのだ。 自分達れみりゃ種が置かれている状況を。 故に、子れみりゃ達は、探検するうちに見つけた"ソレ"に対しても無警戒だった。 「うぁ?」 「どぉーしたんだどぉ?」 「なんだかへんなのがいるどぉー♪」 先頭を行く子れみりゃが足を止め、視線の先にいる"ソレ"を見て首を傾げた。 後ろの子れみりゃ達もまた、不思議がりながらも、無邪気な余裕を露わにする。 「ほんとだどぉー☆れみぃーたちとちがって、ぶちゃいくだどぉー♪」 「おあたまぴっかーん☆だどぉ! だんすのおれいに、まんまぁたちにアレぷれぜんとするどぉ!」 「うっうー♪ ぐっどあいであだどぉー☆きっとまんまぁたちよろこぶどぉー♪」 「「「れみぃーたちってば、やっぱりかわいくておりこうさんだどぉー♪」」」 自画自賛を繰り返し、子れみりゃ達は"ソレ"を捕まえることに決めた。 それが、どれほど危険な行為かも知らずに……。 * * * "まんまぁー!!" 静かな森からか弱い叫びがこだまし、夕焼けの花畑に届くのに、そう時間はかからなかった。 「う、うぁ!?」 遠くから聞こえてきた愛する子供たちの声に、ハタッと目を覚ます、親れみりゃ達。 親れみりゃ達は、キョロキョロあたりを見回して、額に一筋の肉汁の汗を浮かべた。 「う~~? あかちゃ~~ん?」 「どぉーしたんだどぉ?」 「うぁ、あかちゃんたちいないどぉ!?」 徐々に状況を理解していき、慌てふためく親れみりゃ達。 じたばたどたばた。 あっちへウロウロ、こっちへウロウロ。 親れみりゃ達は愛する子供達を探すが、取り乱すばかりで何も出来ない。 と、その時、再び子供達の声が響いた。 その声は、花畑に隣接する森の奥から聞こえてきた。 "まんまぁー、こっちくるどぉー!!" 「うっ! あかちゃんたちのおこえだどぉー!!」 「ほんとだどぉー♪ あのかぁーわいいおこえはまちがいないどぉー♪」 親れみりゃ達はその声を頼りに、森の中へと走っていく。 トテトテ、だばだば。 その走る姿は、人間からすれば巫山戯ているようにも見えるが、れみりゃ達からすれば必死の全力疾走だ。 ふくよかなお手々やあんよに擦り傷ができようと、 おべべが泥でよごれようと、親れみりゃ達は厭わなかった。 それは親としての情愛、さらにれみりゃ種の種としての生存本能が働いたからこそ出せる火事場の力でもあった。 「う~~~っ! あかぢゃーん! まっででねぇ−ん♪」 「いま、まんまぁーがいくどぉー! もぉーあんしんだどぉー♪」 そうして、がさごそ茂みを抜ける親れみりゃ達。 彼女らは、そこで愛する子供達と再開するのだが……。 「うーっ♪ まんまぁーだどぉー♪」 「ほんとだどぉー♪ やっぱりしゅやくはおくれてくるもんなんだどぉー♪」 「たよりになるどぉー♪ えれがんとでかりしゅま☆なれでぃーだどぉー♪」 子れみりゃ達は、確かにそこにいた。 そして、駆けつけた親達を見て、一様に目を輝かせた。 が、感動の対面……というわけにはいかなかった。 喜色満面の子れみりゃ達の一方で、親れみりゃ達は絶句して固まってしまっていた。 親れみりゃ達が見た光景。 それは、子れみりゃ達が数匹の"ソレ"によって捕まってしまっているところだった。 愛する子ども達は、"ソレ"の長い舌に体を巻き取られ、かろうじて顔だけが露出していた。 「う~~♪ しんだどぉー☆おまえらしんじゃったどぉー♪」 「れみぃーたちをいじめたこと、こうかいするがいいどぉー♪」 「まんまぁー♪ はやくこいつらやっつけちゃうんだどぉー♪」 自分たちを捕まえて離さない"ソレ"に対し、悪態をつく子れみりゃ達。 意気揚々な子れみりゃ達に疑いはなかった。 こーまかんのおぜうさまたる自分たちに害をなす者などいるはずがないと、そんなことが許されるはずがないと。 だから、自分たちに無礼を働いた"こいつら"は、間もなく尊敬する"まんまぁー"達にやっつけられて当然だと。 しかし、現実は子れみりゃ達が思うほど甘くはない。 親れみりゃ達は、子ども達の期待になかなか応えようとしない。 それどころか、ガタガタと体を震えさせるのが精一杯だった。 「う~? まんまぁー?」 「お、お、お……」 親れみりゃ達がようやく絞り出し、発した行動……それは恐怖に染まった絶叫だった。 「「「お、お、お、おまんじゅうだどぉぉぉーーー!!!!」」」 うわぁぁー!と目を見開き、パニックに陥る親れみりゃ達。 そこに、先ほどまでの平和で楽しかった面影も、かりしゅまでえれがんとな様も無い。 圧倒的な恐怖と絶望を前にして、そんなことを気にする余裕はどこにも無い。 "おまんじゅう" 親れみりゃ達が口にし、子れみりゃ達を舌で捕らえているもの……それは、ゆっくりれいむの親子だった。 ただし、その大きさは尋常ではなく、親と思われる1匹がざっと3メートル、 その両脇にいる子供らしきものでさえ、2メートル近くはある。 親で1メートルたらず、子どもで50センチほどのれみりゃ達では、どうしようも無い質量の差。 現に、れいむ親子達は、巨大な体躯についた目と口でニヨニヨ余裕の微笑みを浮かべ、愚かなれみりゃ達を嘲っていた。 "うぁぁぁーーん! ざぐやぁぁぁーーーごあいのがいるぅぅーーーー!!" 数匹の親れみりゃが恐怖に負け、子どもを見捨てて逃げ去ろうとする。 だが、回れ右をして走り出したすぐ先に、大きな黒い影が現れ、その進路を塞いでしまう。 「ぶっぎゃあ!」 目の前に突如現れた壁に顔から突っ込んでしまう親れみりゃ。 ボヨンとした弾力にはじき返され、その親れみりゃは尻餅をついてしまう。 "ぅ~~っ、ぅ~~~っ"と嗚咽を漏らし、赤くヒリヒリする顔を押さえて涙する親れみりゃ。 その前で、巨体がドスンと跳ねて地面を揺らした。 そこには、やはり3メートルサイズのゆっくりれいむがいた。 「う、うぁ、うぁあ……」 さらに、茂みの中からは次々と巨大なゆっくり達が姿を現していく。 れいむ、まりさ、ありす、ぱちゅりー、みょん、ちぇん……そのいずれもが、2〜3メートルの巨体を揺らす。 れみりゃ達は、今やこの巨大ゆっくり達に完全に包囲されてしまっていた。 『ぶたまんがにげられるわけないでしょ? ばかなの? しぬの?』 巨大なれいむがそう言うや否や、巨大ゆっくり達は全てのれみりゃを舌で捕らえ、口の中に閉じこめる。 そうして、巨大ゆっくり達は自分たちのコロニーへと跳ねていく。 この巨大ゆっくり達にとって、れみりゃ種は貴重な食料源だった。 だからこそ、この場で食べあさってしまうようなことはしない。 ある者にとってはより効率的で、ある者にとってはより残酷な手順を、この巨大ゆっくり達は知っていた。 "まんまぁーーー!" "あがじゃんーーー!" "やだぁーーごぁいどぉーーー!" "ざぐやぁーーだじゅげでぇーー!"" 暗い口の中に閉じこめられながら、れみりゃ達はあらん限り泣き叫んだ。 特に、親れみりゃ達は、こらから起こるだろう事態を見聞きしていたため、より悲痛な叫びと絶望をあらわにした。 やがて、泣き叫ぶ力も無くなった頃、れみりゃ達はペッペッと巨大ゆっくりから吐き出された。 そこは、巨大ゆっくり達のコロニーのはずれに作られた"のうじょう"だった。 固い地面の上に吐き出され、痛みで叫ぶ者。 久しぶりの親子の対面に、抱き合いながら号泣する者。 れみりゃ達にとっては、まさに阿鼻叫喚の地獄絵図。 しかし、そんな叫びを涼しく受け流して、1匹の巨大ゆっくりちぇんが、口を開いた。 『みんな"ようとんじょう"いきなんだよー、わかるよぉー』 養豚場。 ちぇんが口にしたその場所には、既にたくさんのれみりゃ達がいた。 だが、そこからは「うーうー♪」も「うぁうぁ♪」も聞こえてこない。 "ぶぅーぶぅー" その場所から聞こえてくるのは、そんな鳴き声だけだ。 この場所は、巨大ゆっくり達が自分達群れのために共同で、れみりゃを"飼って"いる場所だった。 人間であるならば目をそむけたくなるほどの劣悪な環境に、大人も子どもも関係なく、れみりゃ達は押し込められていた。 そこでれみりゃ達は、ゆっくりとはほど遠い、悲惨な家畜としての日々を強制されていた。 『むきゅー! ふらんまかせたわよ!』 新たに連れてきた親子れみりゃ達を"養豚場"に放り込んで、1匹の巨大ぱちゅりーが"養豚場"の管理者を呼ぶ。 間もなく、全身薄汚れて傷だらけのゆっくりフラン達が数匹やってくる。 フラン達は、この"養豚場"の管理を任されていた。 「……うー、わかりましたぁ」 本来、最強のハンターであるはずのフラン達。 そのフラン達もまた、巨大ゆっくりの言いなりになっていた。 管理者といえば聞こえはいいが、結局のところこのフラン達もまた巨大ゆっくり達の奴隷であった。 食糧の飼育に、危険で汚い重労働、あるいはストレス発散のすっきり相手として、フラン達もまた悲惨な状況下でこき使われていた。 「ふらんー! おねがいだどぉー! せべでぇあがぢゃんだけでもぉー!!」 「おねがいじまずぅーー! れみりゃをいじめないでぐだざいぃーー!!」 「……ゆっくり……しね」 泣き叫ぶれみりゃの顔を殴ったり、抓ったり、死なない程度に痛めつけておとなしくさせてから、 フラン達は新しく連れてこられたれみりゃ達を養豚場の奥へ連れ込んでいく。 そこでれみりゃ達を待つのは、家畜として無理矢理繁殖させられ、 育ったならあの恐る巨大べきゆっくり達に食糧として食われる無限地獄だ。 "ぶひぃ~~! ぶひぃ~~!" "はいぃぃーっ、でびりゃはぶちゃいくなぶだまんでずぅー!" "きょうもでびりゃのあがじゃんたべでぐれでありがどぉーごじゃいまずぅー!" 一昨日は友達が食われた。 昨日は実の子どもが食われた。 今日は子ども増やすために無理矢理すっきりさせられた。 明日は自分が食われるらしい。 いつまでも終わらぬ地獄。 巨大ゆっくりやフラン達が眠った夜遅くに、 れみりゃ達は、あらん限りの声で天に叫ぶのが日課になっていた。 「「「ごーまがんのおぜうざまがどぉーじでごんなべにぃーー!!?」」」 * * * どうしてこのような事態になったのか。 事の起こりは数年前にまで遡る。 幻想郷に"ゆっくり"と呼ばれる不思議生命体が現れ始めた頃。 れみりゃ種は胴体の無いものが殆どで、胴体を持っているものは希少種中の希少種と呼ばれていた。 だが、それからしばらくして、そのバランスに変化が起こる。 胴体と四肢を持ったれみりゃの数が増えていき、いつしか胴体の無いものの方が珍しくなっていく。 胴体を持つことでれみりゃ種は飛行能力や敏捷性、捕食種としての感覚を著しく衰えさせた。 しかし、そういったデメリットを差し引いても、当時のれみりゃ達は胴体付きに姿を変えていった。 どんなに不器用でも四肢を持っているメリットは大きい。 また、体が有ればより"えれがんと"なダンスを踊れるし、紅魔館の主に近づくことで一部の人間からの寵愛も受けられる。 既に捕食者として通常種に対して明確なアドバンテージを得ていたれみりゃ種は、 外敵への対処や自然環境を生き抜くためではなく、例え身体能力を劣化させてでも"よりゆっくりするための"進化を選んだのだ。 一方で、れみりゃ達が一つの進化の選択を行うのに対して、通常種達はまた別の進化を模索していた。 れいむ種やまりさ種などに代表される通常種。 彼らは、自然環境に生きるにあたって、あまりにも脆弱で非力だった。 故に、少しでもゆっくりするための可能性として、通常種は一つの定向進化を始めた。 それは、他の動物たちでもまま見られる傾向……すなわち種の個体の大型化であった。 初めは"ドスまりさ"に代表される一部の変異体のみだった大型化。 やがてそれは、通常種全体に見られるようになっていく。 代を重ねるごとにサイズを一回り大きくさせる通常種達。 通常種の世代交代のサイクルの早さもあって、その巨大化は他の生物では考えられぬ早さで行われていった。 そして、2メートルオーバーの成体ゆっくりが当たり前になった頃、通常種達は明確な事実に気付くことになる。 自分達が既に食物連鎖のヒエラルキーにおいて最下層にはいないことに。 さらにこの頃、既に全てが胴体付きになっていたれみりゃ種は、 ゆっくりする事を追い求めた結果、羽を完全にお飾りのものにまで退化させ、空を飛ぶこともできなくなっていた。 ここにきて、捕食する者・される者の関係は、完全に逆転したのだ。 れみりゃ種や、同じく巨大化の道を選ばなかった捕食種達は、巨大通常種に次々蹂躙され、そのエサとなっていった。 一方で、巨大ゆっくりの中には、己の力を過信し、捕食種以外に戦いを挑むものもいた。 だが、人間の知恵と技術には到底かなわず、中型以上の野生動物の牙や爪に対して饅頭の体はあまりに無力だった。 故に、巨大ゆっくり達のターゲットは、次第にれみりゃ種やふらん種に固定されることになる。 一時期"希少種"であることを忘れさせるほど大繁殖した、れみりゃ種・ふらん種だったが、 巨大ゆっくりに狩られて次々に数を減らしていき、ついには絶滅寸前にまで追いやられてしまった。 短期間でそこまで追い込まれてしまったのには、胴体付きの種が、通常種に比べて繁殖力が低いのも起因した。 このままではエサが無くなってしまう……そう考えた巨大ゆっくり達は、 自らのコロニーに農場を作り、生き残ったれみりゃ種・ふらん種をかたっぱしから捕獲して閉じこめた。 そしてそこで、自分達の都合の良い家畜や奴隷として、調整生産することにしたのだ。 この進化と生存競争の課程が、現在れみりゃ種に起こっている悲劇の理由だった……。 * * * れみりゃ達の叫びが、巨大ゆっくりに届くことはない。 巨大ゆっくりのコロニーの一画、れいむとまりさの番からなる家族では、今日もいつも通りの夕食が始まろうとしてた。 『おちびちゃんたち、ゆっくりごはんのじかんだよ』 『『『はぁ~~~い』』』 巨大れいむに呼ばれて、子ども達が集まってくる。 子どもとはいえ、そのサイズは成人男性よりもよほど大きい。 家族ですごす一家団欒のひととき。 今宵のメインディッシュは、鮮度の良い子豚だった。 「「「まんまぁーーー!! ざぐやぁぁーーーー!!」」」 号泣するのは、痛めつけられ動くことの出来なくなった子れみりゃ達。 れいむとまりさは、子ども達にれみりゃの食べ方を教えていく。 『おちびちゃんたち、まずはきたないから皮をむこうね』 『ほらこうするんだよ、べぇ~りべぇ~り、ぺっぺっ』 れいむとまりさは、舌を使って子れみりゃのおべべを剥ぎ取っていく。 子ども達もそれを真似するが、まだ不器用で、ついつい力を入れすぎて子れみりゃの皮膚ごと剥ぎ取ってしまう。 「ぶっぎゃぁーー! いだいーー!!」 「れみりゃのおべべがぁーー! おぼうじがぁぁーー!!」 「それきちゃなくないどぉーー! まんまぁーからもらっただいじだいじだどぉーー!!」 「ぎゃぼぉーー! ぎゃぼぉーーー! たべちゃうぞぉーーー! だべちゃうどぉーーーー!!」 「おねがいじまずぅーーおばんじゅうざまぁーー! えびりゃをだべないでぐだじゃいぃぃーー!!」 『きたない皮をむいたら、次はこうするんだよ』 「うわぁぁぁーーー!!! まんまぁーーーーー!!!!!!」 れいむは舌で子れみりゃを1匹巻き取りそれを丸ごと口の中へ運ぶ。 そして、その質量を活かして咀嚼をはじめた。 『『『ゆぅ~~♪ むーしゃむーしゃ♪』』』 親れいむに続き、番のまりさや子ども達も、子れみりゃを丸呑みにして噛み砕いていく。 ばりばりむしゃむしゃ。 ばきばきごっくん。 不愉快な音は、れいむ達には聞こえない。 感じるのは満たされる空腹感と、口の中に広がる肉汁の美味だけた。 『ゆっくりごちそうさまだよ』 『おいちかったねぇー♪』 子れみりゃを全てたいらげ、れいむ一家は幸せを満喫する。 『でも、ぶたはちょっとあきちゃったよ……』 『ゆっ、そうだね、それじゃこんどはあんまんをたべようね』 『ゆぅーーん! あんまんはあまくて、とってもゆっくりできるよ♪』 明日はれみりゃを食べようか、それともフランを食べようか。 あるいは、久しぶりにゆゆこや、きめぇ丸を食べるのも良いかもしれない。 かつての通常種では考えられなかっただろう食の悩みと、選択肢。 これからもいつまでも、ずっとゆっくりした日々が続くに決まっている。 この巨大ゆっくりの一家には、薔薇色の未来しか見えなかった。 だから、子どもの1匹がふと違和感を口にしても、さしたる危機を覚えることは無かった。 『……ゆぅ? おかーさん、なにかきこえるよ?』 『ゆー?』 外の音に注意を傾ける、親れいむと親まりさ。 すると、確かに外が騒がしいようだ。 『ようすをみてくるよ、みんなはゆっくりここでまっててね!』 親まりさはそう言うと、一人で巣から出て行く。 他の家族も、巣の入り口付近に立って、勇敢な親まりさの様子を眺めている。 親まりさは、どっすんどっすん跳ねて、開けた場所に出て周囲を見回した。 『ゆっ、なにかとんでるよ!?』 まりさは、コロニーの上空、ほの暗い薄暮の空を飛ぶ"何か"を見つけた。 一方、その"何か"も、まりさを見つけたらしく、まりさめがけて降下してくる。 まりさは、それを大きくてゆっくりしている自分に対する挑戦と受け取った。 『みのほどしらずだね! まりさがやっつけてあげるよ!』 ドッスンと跳ねるまりさ。 しかし、降下してきたそれは、まりさの体当たりを軽々よけると、まりさの左右に散っていた。 『ゆっ!?』 体当たりを避けられながらも、まりさは"何か"の正体をかいま見た。 それは、自分よりずっと小さい、空を飛ぶ生き物の群れだった。 まだ、自分たちに逆らう愚か者がいたとは……。 まりさは、その小さい飛行生物を倒すべく体の向きを変えようとして……違和感に気付いた。 自分が振り向いた時、そこには既に小さな飛行生物はいなかった。 飛行生物はすばしっこく、常にまりさの死角へとまわり込む。 『ゆぅー! まりさとたたかってね! にげまわるなんてひきょうもののすることだよ!』 まりさは叫ぶが、飛行生物がそれを気にとめることはない。 それどころか、飛行生物達はノロマで鈍重なまりさを、まるで嘲るように、からかうように周囲を旋回する。 いいように翻弄され、次第に息を荒げていくまりさ。 さらに、飛行生物はまりさの死角から、チクチク攻撃をしかけ始める。 何かをついばむような、突き刺すような痛みが、まりさの後頭部や側頭部に繰り返される。 『ゆぎぎ! やめてね! ゆっくりまりさにやられてね!』 1回1回の攻撃は、そこまででは無かったが、集団でそれを繰り返されれば、巨大なまりさといえどたまらない。 さらに、まりさの攻撃能力を見極めた飛行生物は、それまでのヒットアンドアウェイではなく、本格的な攻撃を開始した。 髪の中、帽子の中に潜り込まれ、さらに噛みつきようのない、目の周りや頬にまでその攻撃は及ぶ。 ここに来て、まりさは久しく忘れていた感情を呼び起こす。 それは、生命の危機に対する、恐怖だった。 『ゆ、ゆげっ! や、やめてぇー!!』 とうとう、まりさは悲痛な叫びを上げる。 それと同時に、飛行生物の群れは暗い影の塊となって、まりさを覆った。 その光景を、番の巨大れいむは家の出入り口でじっと見つめていた。 れいむには全く想像できないでいた、大きくて強い自分たちに害がなされることなどあるはずがないと。 『ま、まりさ……?』 黒い影に覆われたまりさに、声をかけるれいむ。 次の瞬間、黒い影が散開して、まりさの姿が露わになった。 ……ただし、そのまりさは、既にれいむの知る姿とは大きくかけはなれていた。 『ま、まりざぁぁーーー!?』 絶叫する、れいむ。 視線の先のまりさは、体内のあんこを急激に失い、既に事切れていた。 体中に無数の穴が開き、そこから今なおビュッビュッとあんこが漏れている。 そのショッキングな光景に、身を固まらせるれいむ。 呆然とするれいむを現実に戻したのは、子ども達の助けを求める声だった。 『ゆ、ゆぇ~~ん! おかぁ~しゃ~~ん!』 『ゆゆっ? おちびちゃんどーしたの!?』 ハッとして後ろを振り向く、れいむ。 そこには、先ほどまでまりさを覆っていた影に覆われる、我が子達がいた。 その影……飛行生物の群れは、先ほどのまりさと同様、子ども達の死角にまとわりつき、 攻撃を加えて弱ったところを狙って、あんこを吸い上げていた。 『おかーしゃーん! いたいよぉーー! ゆっぐりできないーー!』 『も、もっどゆっぐり……ぢだがっだよ……』 子どもとはいえ2メートル前後の巨体を持つ、子れいむや子まりさの顔から、あっという間に生気が失われていく。 全身にくまなく無数の穴が空き、そこからは親まりさと同様あんこをもらしていた。 『お、おちびちゃんーー!!』 子ども達の惨状を見て、叫ぶれいむ。 しかし、時はすでに遅く、親れいむの目の前で子ども達は息を引き取ってしまう。 『ゆがぁーー! しねぇーー! ゆっぐりしないでじねぇーー!!』 れいむは、怒りで我を忘れ、飛行生物達に突撃をかける。 しかし、巨大な質量塊となったれいむは、パワーこそ凄まじいが、スピードはお粗末なものだ。 空を飛び回る、敏捷なそれらに体当たりが当たることはなく、れいむだけが体力を消耗していく。 『よぐもぉー! よぐもばでぃざをぉーーー!! おぢびぢゃんだぢをぉーーーー!!』 れいむは、舌をのばして飛行生物を捕らえようとするが、飛行生物の俊敏な動きには舌の動きがついていかない。 それどころか、伸ばした舌にまとわりつかれて、攻撃されてしまう。 『よぐもぉー! よぐもぉー!! ばでぃざをがえぜぇぇーー!! おぢびぢゃんぼぉがえじぇぇぇーーー!!!』 その怒りが通じたか、れいむは口を最大限に開き、目の前をゆく飛行生物の一匹を丸呑みにすることに成功する。 が、それとて飛行生物には通用しなかった。 『ゆ、ゆぎゃぁ!?』 れいむが口の中の飛行生物を咀嚼するよりもはやく、その飛行生物はれいむの体内を攻撃しはじめた。 口の中を飛ばれ、体内の大事なあんこを直接攻撃され、食べられてしまう……その事態に、れいむは恐怖を爆発させる。 『た、たべないでぇー! れいむをなかからたべな』 それが、巨大れいむとその一家に訪れた、幕引きだった……。 そして、それと同様の光景が、巨大ゆっくりのコロニー各所で巻き起こっていた。 『『『ゆぎゃーー! おねがいゆっぐりざぜでぇぇーー!!』』』 ゆっくりできない生命の危機に、巨大ゆっくりのコロニーは大混乱に陥っていた。 次々に巣の中から飛び出してくる、巨大ゆっくり達。 上空を舞う飛行生物達は、その様を見て楽しげに微笑んだ。 そして、その飛行生物達は、独特のリズムで羽をはばたかせ、歌を口ずさむ。 「うーうー♪」 「うっうーうぁうぁー♪」 その歌を聞いて、自分たちを狙い上空を舞う飛行生物達を見上げる、巨大ゆっくり達。 そこいた生物を、巨大ゆっくり達ははるか昔に見たことがある気がした。 50センチほどの顔にニコニコした表情を浮かべ、 その下ぶくれ顔の左右にはコウモリを思わせる羽がついている。 「うー♪ うまうまー♪」 「あまあま☆おいしぃぞぉー♪」 飛行生物の正体……それは、巨大ゆっくりが現れるよりもはるか前に消えたと思われていた、原初の捕食種。 ……胴体無しの"ゆっくりれみりゃ"だった。 あんこの遺伝子に刻み込まれた、遠い記憶を呼び起こす巨大ゆっくり達。 気付くと、巨大ゆっくり達は一様に叫んでいた。刻み込まれた通常種の宿命たる叫びを。 『『『れ、れ、れ、れみりゃだぁぁーーーー!!!』』』 * * * 数年後。 そこには、胴無しれみりゃから逃げ回る小さなゆっくり達がいた。 瞬く間に起きた、胴無しれみりゃ、胴無しフランの復活。 それは、れみりゃ種フラン種が、種として巨大種に対抗するための進化だった。 巨大で鈍重なゆっくり達は、機敏な胴無しれみりゃ達に次々と狩られ、あっという間に姿を消していった。 ゆっくり達は、少しでも生存確率を上げるため、 ちょっとした隙間でも身を隠せる小さな体へと進化していった。 それからさらに数年後。 胴無しれみりゃ達にも変化は起きる。 飛びながらでは入れない小さな隙間にゆっくりが逃げ込むようになり、思うような狩りができなくなったためだ。 その結果、胴無しれみりゃ達は飛行能力を犠牲にして、地面に降り立った。 その四肢で、隙間や洞の奥に逃げ込んだゆっくりを掴みだせるように……。 「ぎゃおー☆たーべちゃうぞー♪ あまあまどもーまつんだどぉー♪」 「うっうー☆まんまぁーはかりのてんさいだどぉー♪」 諸行無常。世界は流転し繰り返す。 おしまい by ティガれみりゃの人