約 1,622,279 件
https://w.atwiki.jp/utauuuta/pages/5240.html
こたえみつかりました【登録タグ こ デフォ子 ニコニコ外公開曲 全て貴方の所為です。 曲 曲か行】 作詞:全て貴方の所為です。 作曲:全て貴方の所為です。 編曲:全て貴方の所為です。 唄:デフォ子 曲紹介 全てあなたの所為です。氏をリスペクトした模倣曲。 歌詞 (動画より書き起こし) 本日は当チャンネルに 御アクセス頂き、 ありがとうございます。 大変申し訳ありませんが、 この動画はアップロード者が 非公開に設定した為、 ご覧になることが出来ません。 またの御アクセスをお待ちしております。 自らを知れば、 己が如何に癇癖で、 如何に愚かで、 如何に未熟か。 もう手遅れです。 見做されるのは、諧謔でした。 火の無い所には、煙は立たないものです。 狂い切れない獣は、 衰えに加担した。 貴方が信じているその道が、 奈落へ続くとも知らずに! 撓むリテラチャに轢かれ、 牙を抜かれました。 信じる道さえも転ぶなら、 誑かすも、壊すも、探すも、どうぞ。 応え見つかりました。 辺りを見渡す、 咲かぬ蕾を目にした。 触れぬ神には、 祟り無しだと、 如何なものかと。 捻り潰せば、いとも容易く。 笑い飛ばせるなら、その水は飲めるものです。 滲むテクスチャが光り、 魂を抜かれました。 禁じる盈ち虧けを装うなら、 はぐらかすも、燃やすも、涸らすも、どうぞ。 全て貴方の所為です。 己の器を満たす為に、 他者を落とす行為は、 己の器を割るも同然である。 一度壊れたものは、 二度と戻りはしないのです。 狂い切れない獣は、 衰えに加担した。 貴方が信じているその道が、 奈落へ続くとも知らずに! 撓むリテラチャに轢かれ、 牙を抜かれました。 信じる道さえも転ぶなら、 誑かすも、壊すも、探すも、どうぞ。 堪え逃げている様子が、 滑稽! 歪んだ信念を捨て、 脳無し犬の高吠えを止め、 今すぐ離れましょう。 異常。 コメント 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/anirowakojinn/pages/4266.html
「遠野…嘘だよ…」 坊主頭で老け顔の大学生、MURは唐突な後輩の死に涙を流していた。 野獣の恋人で優しい心の持ち主だった遠野。 そんな遠野が何故死ななければならないのか。いったい遠野がなにをしたというのか。 後輩の理不尽な死にMURは悲しみと怒りを覚える。 「あの変なロン毛絶対に許さないゾ…。AKYS先生直伝の鉄拳をブチ込んでやるぜ!」 遠野の命を奪った主催者打倒を決意したMURはこれからどうするか考える。 まず自分が居るのはどこかの倉庫のようだった。 遠野の死に悲しんでいた為気付かなかったが、深夜の冷気も相まって倉庫内はとても寒い。 何か暖を取るものはないかとデイバッグ内を探ると、何か柔らかい毛布のような感触が手に伝わってくる。 期待を込めて取り出すとそれは… 「ポッチャマ…」 青い鳥のようなキャラクターのパジャマだった。 これ幸いとばかりに早速着てみると、ヌクヌクとした感触が心地良く冷えた体を暖めてくれる。 「いいゾ~これ(恍惚)」 いわゆるハズレ支給品の部類なのだが、MURにとっては大当たりの物だったようだ。 ご満悦の表情で更にデイバッグを漁ると二つ支給品が出てきた。 一つは余り役に立たないだろうが、もう一つは銀色のリボルバー銃だった。 「本物、か?」 緊張した面持ちで銃を握り締めるMUR。 できれば使いたくない代物だが、迫真空手では太刀打ちできない危険人物が現れた時は使うしかないのだろう。 ふーっと息を吐きズボンのベルトに挟む。 続いて名簿を見ると部活の後輩二人に先生まで呼ばれていると分かった。 三人とも殺し合いなんて絶対にしないに決まってる。 「けど野獣とは早めに会った方が良いかもな」 恋人が見せしめで殺されたのだから、精神的にかなり参ってるだろう。 ならばこんな時こそ先輩である自分が彼の支えになってやらねば、とMURは意気込む 名簿を仕舞い今度は地図を取り出そうとし、 「おにーちゃーん!クルスくーん!どこー!」 突然外から聞こえてきた大声に心臓が跳ね上がりそうになった。 幼い少女の大声に驚いたMURだがハッとこの行為が如何に危険かに気付く。 もしこの悪趣味なゲームに乗った者が聞いたら、大変な事になる。 声の発生源である少女を止める為MURは外へ飛び出す。 声の持ち主は直ぐに見つかった。 桃色の髪にオレンジの大きなリボンを付けた可愛らしい少女だ。 周囲をキョロキョロと見回しながら、大声で知り合いの名を呼んでいる。 「クルスkモゴモゴモゴ」 「ストップだゾ!そんな大声だすのは危険だゾ」 MURは慌てて少女の口を塞ぐ。 少女は突然口を塞がれた事に抗議しようと後ろを向いた。 「わぁー!ペンギンのおじちゃんだぁ!」 「おじちゃんなのか…(落胆)」 おじちゃん呼ばわりされた事にショックを受けるMURだが、反対に少女はキラキラとした目を向けている。 「お嬢ちゃん名前は?」 「未央はー、未央って名前だよー」 「未央ちゃんか。大きな声を出して誰を探してたんだゾ?」 「お兄ちゃんとクルス君だよ。さっきの変な部屋でみつけたの」 「……未央ちゃんはあの部屋で何があったか見てたのか?」 「んーん。クルス君たちを探してたから分かんない」 無邪気に答える少女を見てMURは、こんな小さな子まで巻き込む主催者に改めて怒りを覚える。 「ねーおじちゃん。ウサちゃん知らない?」 「ウサちゃん?」 「うん、未央のお気に入りのお人形のウサちゃん。探してもどこにもないの」 「そうなのか。ごめんな、持ってないゾ」 「そっか……」 答えを聞いて悲しげに俯く未央。 その姿に心を痛めたMURはあることを提案する。 「あっそうだ。なら俺が一緒に探してあげるゾ」 「ふぇ?いいの?」 「当たり前だルォ?それから未央ちゃんの友だちも一緒に探してあげるゾ」 「わー!ありがとうおじちゃん!」 喜ぶ未央を見て頬を緩ませるMUR。やはり子どもは元気が一番だ。 MURはこのバトルロワイアルの間は自分が未央を守ろうと決意した。 こんな幼い少女を見捨てる程自分は腐ってはいないし、そんな腐った奴なら今頃AKYS先生にブチのめされている。 未央のウサちゃんと知り合いを探しつつ、併行して迫真空手部の皆を探す。 大まかな方針はこんな所だろう。 「早くいこーよおじちゃん!」 「おっそうだな(即決)」 (KMR、AKYS先生。会うのが遅くなるかもしれないけど、無事でいてくれよ) (野獣。お前には俺達迫真空手部の仲間が付いてる。だから絶対自棄になるんじゃないゾ!) 決意を新たに歩き出すMUR。 だが彼は知らない。 守ると決意した少女は大人など容易く嬲り殺せる怪物、ニードレスであることを。 迫真空手の仲間は二人がゲームに乗り、一人は既にこの世にいないことを。 【MUR@真夏の夜の淫夢】 [状態]:健康 [装備]:ポッチャマの着ぐるみパジャマ@現実、雑賀孫市のリボルバー(8/8、予備弾×32)@戦国BASARA [道具]共通支給品一式、不明支給品×1(武器ではない) [思考] 基本:主催者に怒りの鉄拳をブチ込む 1:未央と行動し守る 2:未央と自分の仲間を探す(できれば野獣優先) 3:未央のウサちゃんを探す [備考] ※遠野と面識があります 【未央@NEEDLESS】 [状態]:健康 [装備]: [道具]:共通支給品一式、不明支給品1~3 [思考] 基本:お兄ちゃん達に会いたい 1:ペンギンのおじちゃんと一緒に行動 2:ウサちゃんとクルス君達を探す [備考] ※参戦時期は14巻セツナ・梔との決別以降 ※殺し合いの場である事を今ひとつ理解していません ※名簿を確認していません
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/645.html
━━━━沈みかけた夕日が、一日の終わりを告げている。 それにもかかからず僕は、まるで今から一日が始まるかの様に心を踊らせながら、駐車場へと向かっていた。 真冬の夜の訪れを告げる冷たい風が、時たま足早に歩く僕の頬を撫でるが、今はそれさえも心地よい。 そして歩きながら少しだけ、彼女の笑顔を思い出して胸が熱くなるのを感じる。 おそらく…この想いは、何度目かの…━━━━━━━━ 【コーヒーふたつ8・前編】 駐車場へ着いた僕は車に乗り込むと、制服の上着とともに『北高の古泉君』である自分を脱ぎ捨てて、後部座席に用意してあった上着に着替えた。 そして、キーを回してエンジンを始動させながら、ステレオにMDを差し込む。 静かに音楽が始まり、イルミネーションに「JUST A TWO OF US」と表示されたのを確かめると、僕はゆっくりとアクセルを踏み込んだ。 ふと、ハンドルを回しながらどうしようもなく浮かれている自分に気が付いて、思わず苦笑いを浮かべてしまう。 (まったく、今の僕は殆んど病気だな。) 約束のバス停に近付いた僕は、フロントガラス越しに朝比奈さんの姿を探した。 (ん…まだ、来ていない?) そこに居るはずの、制服の少女が見当たらない。 しかし、少し正装に近い服装を纏った女性が、僕に向かって小さく手を振っているのが見える。 そして、さらに近付いた所で、その女性が朝比奈さんであることに気が付いた。 僕は驚きつつ、ハザードランプを灯けて朝比奈さんの傍に車を停めた。 助手席の窓を開け、とりあえず「お待たせしました」と声をかけてみる。 「いいえ、私も少し前に来たばかりですから。それより…ごめんなさい、私だって判り辛かったですか?」 「いえ、ただ…驚きました。どうしたんです?その服…」 「うふふっ、それはですね…あ!バスが来ちゃったみたいです!…とりあえず、お邪魔しますね?」 そう言いながら彼女は少し照れた様に笑うと、遠慮がちにドアを開けて素早く助手席に体を沈ませた。 そして手早くドアを閉めると、走り出した僕に微笑みかけながら話を続ける。 「この服はですね…婦警さんのコスプレで使ったスカートに、バーテンのコスプレで使ったトップを合わせて…まあ、部室にあった衣装を適当に合わせてみたんですよ?」 「え?そうなんですか?僕にはとても、そんなふうには見えないな…」 「そうですか?よかったぁ…大成功です!せっかく誘ってくれたのだから…ね?」 本当に…とても有り合わせで用意した服装には見えない。 しかも、その大人びた服装がいつもの制服よりも似合っている気がする。 そして…微かに香る甘い香り… 髪型も少しだけ変えている様だ。 (もしかしたら、今の朝比奈さんが本当の彼女の姿なのだろうか。) 僕は、そんな事をぼんやりと考えながら、暮れなずむバス通りを街へと向かった。 目的のシュークリーム屋は、商店街を抜けて少しばかり走った右手にある。 先程は任務の後に学校へ向かうついでに寄ったので感じなかったが、改めて車で行ってみると余りにも近すぎる場所である事に気が付く。 僕は「すいません、そろそろ着いてしまいます。」と告げると「思ったより近かった様で…折角お洒落をして来て頂いたのに、これ程近くてはドライブになりませんね。」と恐縮しながら笑って見せた。 「いいえ、いいんですよ。それより楽しみですね?出来立てのシュークリーム!」 「そう言って頂けると救われます。」 やがて、店の近くに運良くパーキングを見付けた僕は、素早く車を停めると先に車から降りて助手席のドアを外から開けた。 そして、少しかしこまりながら朝比奈さんをエスコートする。 「さあ、着きましたよ?どうぞ、此方へ!」 「ふふっ…古泉君たら…。いつも、こんな事してるんですか?」 「とんでもない、今日は特別ですよ!お洒落な朝比奈さんに敬意を表して…」 わざと大袈裟にお辞儀をして見せた僕を見て、朝比奈さんが楽しげに笑う。 そして、差し出した僕の手にそっと触れながら助手席から歩道へと降り立った。 ふと、このまま手を繋いで歩いて行きたい衝動に駆られる。 そして、それは僕の挙動を少し不自然なものへ変えた。 「古泉君?」 「い、いえ…あ!そうだ、すぐそこの赤い看板の店がシュークリーム屋さんですよ。」 僕は、彼女から手を離すと「さあ、行きましょう」と彼女の歩幅を気遣いながら歩き出した。 そして、店に辿り着くとショーケースの中にシュークリームを探す。 「あれ?見当たらないな…」 「どうしたんですか?」 「いえ…先程までは、ここに並べてあったんですが…。」 昼間はたくさんショーケースの中に積み上げられていたシュークリームが、一つ残らず消えていた。 僕は何と無く悪い予感を感じながらも、店員に尋ねた。 「すいません!シュークリームを頂きたいのですが…」 「あ、申し訳ありません!ウチは7時で終わりなもんで…。夕方に売り切った分で、オシマイにさせて頂いているんですよ。」 「そうなんですか…。いや、失礼。また来ます。」 「ええ、是非宜しくお願いします。あ、そうだ…よろしければコレ、どうぞ?」 そう言うと店員は掌に乗る程の箱を2つ、ショーケースの上に差し出した。 「当店オリジナルのペアマグカップです。…せっかく来て頂いたので、サービスですよ。」 「あ、ああ…すいません。では遠慮なく…」 『ペアマグカップ』という言葉が、僕の頭の中で甘く揺れる。 店員は僕達二人を『その様な関係』と把握して、この様なプレゼントを差し出したのだろう。 しかし、残念ながら僕達は『その様な関係』では無いのだ。 そして…朝比奈さんの心の中には『彼』の存在がある事を僕は知っている。 僕は横に立つ朝比奈さんに「申し訳ありません、売り切れてしまった様です。」と言いながら「コレはサービスだそうですよ?」と2つの箱を手渡した。 「あら…残念ですね。でもこれ…私が2つとも頂いてしまって良いんですか?」 「ええ。それ…箱は別れていますが、ペアのマグカップなのだそうです。さすがにペアの相手が僕ではマズイでしょう?いずれ、朝比奈さんが望む使い方が出来る時が来るまで、持っていれば良いと思いますよ?」 そうだ…これで、いい。 少し残念ではあるが、彼女の想いを知りつつ僕の秘めた想いを気付かせてまうのは、彼女を混乱させるだけだ。 そして、おそらく人並み以上に優しい性格の彼女は、僕の想いに気付いてしまえば自らの想いとの廻間で悩み苦しむ事だろう。 僕は「さて、とりあえず此処を出ましょう。」と告げると、先に店の外へと足を運んだ。 そして、少し遅れて彼女が歩き出したのを確かめながら、買い損ねたシュークリームの埋め合わせをしようと考えてみる。 時計を見ると、短い方の針が7に重なろうとしていた。 「朝比奈さん、是非…夕食を御馳走させてください。せっかく来て頂いたのに、これでは申し訳ない…」 「え?ええ…。でも、あまり気にしないでください。」 「あ…都合が悪ければ、このまま送りますよ?」 「いえ…あの…古泉君?」 「どうしました?」 「その…私が相手じゃ…駄目ですか?」 「何の事です?」 「…ペアの…マグカップの事です。」 「えっ?」 (一体、どういう事だ…?) 少し頬を赤らめながら尋ねる朝比奈さんと、全く予想していなかった展開に僕は戸惑う。 (つまり…そういう事なのだろうか…。しかし彼女は、キョン君の事を…) 僕は、揺れる心を必死に押さえながら「それは光栄ですね、もちろんですよ!僕でよろしければ。」と余裕の表情を見せてみた。 (馬鹿だな、僕は!そんな駆け引きじみた言葉しか返せないのか!) 本当は「それは、どういう意味です?」と訊いてみたかった。 しかし、僕の中に在る『いつかのキョン君を悲しく見つめる朝比奈さんの表情』がそれを許さない。 それに…たった今感じた甘い感触には、なんと言っても確証が無い。 僕はただ、平静を装いながら車へと歩いた。 車に辿り着いた僕は、先に乗り込むとヒーターのスイッチに触れながら「すぐに暖かくなりますから。」と少し遅れて車に乗り込んだ朝比奈さんに声をかけた。 そして、彼女の手から先程のマグカップを受けとると「大切にしますね?」と微笑んでみせる。 そんな僕を見て、朝比奈さんも「はい」と頷きながら幸せそうに微笑んだ。 (こんな時、彼…キョン君なら、どうするのだろうか…) ふと、そんな事を思い付いて僕は思わず黙りこむ。 そして、そんな気持ちを彼女に悟られぬ様に、車を静かに発進させた。 僕達は、夜を迎えたばかりの町並みを走り抜ける。 時折、短く差し込む街路灯の明かりが彼女の輪郭を映し出し、瞬く間に消えていく。 僕は、もう少し彼女の存在を感じたくなって、何か話をしようと話題を探した。 「…朝比奈さん。」 「はい?」 「…ところで、何を食べに行きましょうか。」 「おまかせしますよ?」 「なるほど。では、パスタなどは如何です?」 「あ!私、パスタ大好きです!」 「それは良かった。面白い店を見付けましてね?少し遠いですが、時間は…」 「ふふっ、大丈夫に決まってますよ?私がどんな生活をしているのか、大体察しはついているんでしょう?」 「はは、愚問でした。まあ、僕も貴女と似たような類の人間ですからね。現にこうして、誰かと夕食を共にするのは久しぶりです。」 「私も…本当に久しぶり…」 そう言いかけると、彼女は窓の外に視線をそらした。 おそらく、彼女の「久しぶり」という言葉が指す記憶は、かつて暮らしていた未来での出来事なのだろう。 そういえば今まで考えた事もなかったが、彼女はその未来の世界で、どのような日々を過ごしていたのだろうか。 家族、仕事、友達…そして恋人…。 全てを断ち切って、任務の為にこの世界にやってきた彼女。 いずれ、元に居た未来へ帰る時が来るのだろうか。 そして…その時、僕はどうしているんだろう。 彼女は、少しだけ窓の外に視線を送った後で、再びこちらを向き「ごめんなさい…私…」と潤んだ瞳で照れた様に笑った。 そして思わず微笑みを返しながら、僕は再び考えを巡らせる。 (おそらく…そんな彼女が選んだ心の拠が、キョン君…だったのだろうか。) そして…そこまで考えたところで、僕はシュークリーム屋で貰ったマグカップの事を思い出した。 『その…私が相手じゃ駄目ですか?』 先程の朝比奈さんの言葉が頭の中を駆け巡る。 「駄目な訳…ないじゃないですか…」 うっかり呟いてしまった僕は、慌てて助手席の方を見る。 (聞こえてなかったみたい…だな。) 「あら、どうしました?」 「い、いえ…何でもありません!そうだ…何か、音楽でも…」 僕は少し慌てながら、ステレオのスイッチを入れる。 そしてイントロが流れ始めたところで、選曲を「誤った」事に気が付いた。 (よりによって…この曲か…) 今更慌てて選曲し直すのも不自然な気がして、とりあえずこのままにする事にする。 ああ、神様…彼女が鈍感でありますように…。 ♪━━長い髪の色も 話しかける仕草も ━━━見慣れた君のまま 香りだけが変わってた ━━恋なら何度もした筈 やり過ごすのも慣れた筈さ ━━なのに上手く言えない想い 胸の中浅く漂う ━━君のそのやわらかな香りには いつも僕だけが包まれてたい ━━静かに燃やす恋の灯 消してしまわない様に ━━━もしも悪戯に遊ぶつもりなら 二人 今の関係このままでいい ━━傷付けあうほど近く踏み込めない ━臆病だから 後編へ続く 参考曲 Perfume Love/SCOOP ON SOMEBODY (2002年アルバム「SAVE OUR SOULS」収録)
https://w.atwiki.jp/twin_world/pages/52.html
「えっくし!」 暖房の効いたスーパーから外へ出てすぐに、あまりの寒さの違いに陸はくしゃみを我慢できずに出してしまう。 たまたま人通りの少ない出入り口だったため、はちゅねからミクへの変身は目立たずにすんだ。 ただ、あまりに目立ちすぎる少女が忽然と登場したのには変わらなかった。 「ごめ、我慢したつもりだったんだけど」 「ううん。大丈夫」 陸は、地面に座り込みぱちくりと目を丸くするミクに手を差し伸べて立ち上がらせる。 そして人目を引く前にと、ミクの手を引いて足早に歩き出した。 「あ、待って!」 ミクは慣れない人通りをなんとかついていく。 もちろん陸は人が少ない道を歩いているのだが、ミクを見つけた人々の視線が逐一ミクのセンサに反応してしまい歩きにくくなっている。 カイトと違ってミクは冒険癖もなく外へ出ようともあまりしなかったし、バグもあったため誰も外へ連れて行こうとしなかった。 よく考えれば今日が初めて街へ出たことになる。 うかつだったと、陸は父親と祖父のお叱りを想像して少し駆け足になる。 「ま、待ってよ陸ー! あ、あたし、もう――……きゃ!」 するりと手が離れて、アクアグリーンの長い髪が派手に舞って少女は『前に』転んだ。 「ミ、ミク!?」 「い、いたたた。転ぶと痛いのね。ちょっと服破れちゃった」 少し恥ずかしがりながら、ミクはぶつけた鼻と膝をさすった。 赤い血は出ていないものの、何か炎症のようなものが起きている。 「あ、大丈夫。しばらくすれば自己修復するから。痛みも内部に異常があるわけじゃないし、えと、皮膚に使われている素材が――」 「わ、わかった。わからないからそれ以上は説明しなくていいよっ」 陸はぞっとしながらミクを制止する。 算数赤点の自分に、そんな科学的なことを言われてもわからない。 機械に対する経験といえば、せいぜいパソコンを起動してインターネットを見るくらいだ。 「あ、う、うん。実はあたしもよくわからないの。だ、だめだよね。ロボットの――自分のことのくせに」 ふと、ミクの瞳が不安の色に染まったことに陸は気づいた。 ただ、年頃の女の子をなだめる方法なんて知る由もない。 陸はなんだかばつが悪そうに頭をかいて、自分のコートをミクの肩にかけてやる。 「いいの?」 「俺、マフラーと帽子あるし。家までもうすぐだけど、ミク寒そうだし、服ちょっと破れてるし、あー、えっと……」 「ありがと。陸、やさしいね」 ぼっ。 と、陸の顔から火が吹いたことは言うまでもない。 二人はようやく落ち着いて、並んで歩き始めた。 「あ、えーと。ミクはさ、最近、はちゅねから戻ってもエネルギー不足で倒れないよね」 「それはきっと、もう一人のあたしが力をセーブしてくれているから」 「へえ」 「そういえば、いつの間に外に? さっきまでゲームしてたよね?」 「そうそう。ミクの髪でくしゃみしちゃって。負けそうだったから好都合だけど」 「あー! もう、ずるーい!」 ミクの瞳には、さっきまでの不安の色はもう伺えなかった。 ミクもココロが軽くなっているのに気がついていた。 やはり、カイトのマスター。自分たちのことを一番に考えてくれている。 当たり前のように気遣い、人と同じように接してくれる。 何よりも、『マスター』という特別な存在が、安心できる第一の理由だった。 「どうしよう、はぐれちゃった」 さきほどから少しだけ歩いた場所にある大通り。 五差路の大きめのスクランブルで見事にはぐれてしまった。 人通りは決して多くはないのだが、どうやら方向を見失ってしまったようだ。 これでは動きようがない。 ミクは、陸が見つけてくれるまで近くのベンチに座ることにした。 ここなら、一つずつの道を見ていけば必ず通るはず。 ほんの数分だと言い聞かせながらも、孤独感に耐え切れず早く来てくれることを期待して辺りを見回してしまう。 「あら、あなた……、初音ミクじゃない?」 ふと、女性の優しい声がかかる。 ミクは、知らない声に緊張しながらもその優しい声色の持ち主におそるおそる目を合わせた。 「あたし……ですか?」 30代後半だろうか。若々しくエネルギーに満ちた女性だ。 赤いキャリーケースと、同じ赤いハードケースに入ったバイオリンが目を引いた。 「陸から聞いてるわ」 にこりと笑った目の具合が、あの少年と実にそっくりだった。 「春子さん!」 「響君!」 感動の再会といわんばかりに、響と、さきほどの女性――彼の妻の春子が渡海家の玄関口で抱き合った。 陸と明はあきれ返って、カイトとミクは思わず呆然とする。 人の再会とはこれほど激しいものなのか。 「いや、これうちの親だけだから。気にしないで」 カイトとミクの衝撃を察してか、陸が解説を入れる。 いつまでも新婚気分で小学六年生には目の毒である。 「陸ぅぅー会いたかったわー!」 「母さん、やめろよー。恥ずかしいだろー」 春子は響からすっと離れて、陸に熱い抱擁をする。 先ほど、ミクとはぐれた陸へ携帯電話で連絡をして家で落ち合ったため、『感動の再会』ができなかったのだ。 陸もなれたもので、やんわりと母親を流しつつ、やはり呆然としているカイトとミクへフォローを忘れない。 「カイトとミクに紹介するね。俺の母親」 「春子です。みんな、響君にいじわるされなかった?」 「すごい言われようですね」 自分のことなのになぜか嬉しそうにする響である。 「春子さん、ずいぶん予定より早かったの」 明はバイオリンのケースを指差してそう言う。 仕事、というのは知り合いのオーケストラの賛助である。 そのため響とは帰国がずれてしまったのだ。 「最後の打ち上げさぼってきちゃった♪」 「母さん! 俺、歌作ったんだ! 聞いてよ!」 はっと思い出し、陸は母親を連れ出す。 「ええ。いいわよ」 「ほら、ミクもいっしょに」 「う、うん」 陸は両手に母親とミクの腕をつかんで、防音室へ連れて行く。 カイトは言われずも、その後をついていく。 明と響は顔を見合わせて、ややあってからその後に続いた。 大人3人と子供1人、そしてロボット2人。 使わない機材をどけて、なんとか防音室に入りきる。 カイトがやや緊張しているのが見て取れたが、陸はカイトを信じてピアノへ向かう。 「いくよ」 頷きあって、出だしの音を弾く。 それに合わせてカイトのハミングが始まる。 「Lalalala……」 幸せな、喜びに満ちた音が広がる。 だが、異常はすぐに起きた。 「イヤ――!!」 細く高い悲鳴のような助けを求める声に、空気が凍る。 ピアノの鍵盤から視線を向けた陸の目に映ったのは、デジャヴのようなアクアグリーンだった。 前へ 小説 次へ ごめんなさい、ここで切ります。 中途半端に長くて、どこで切ったら良いのやらで前・中・後編になってしまいました。 ある意味、切りがいいのでここまででアップしておきます。 前編のカイトの鬱?描写で自分まで鬱です(ぉぃ なんだかミクも暗くなってるし、気をつけます; 場面と視点がころころ変わって分かりにくいところがあるかと思いますが、 なにとぞ補完のほどを宜しくお願い……しちゃいかんだろう自分!(ぇ もしかしたら後日、すこーし修正するかもしれません; 本当、すみません; 読んでいただいて、本当に感謝感謝です、感謝止まりません(涙)。 後編は地の文がまだなので、しばらくお待ちください; かるな
https://w.atwiki.jp/girlmeetsgirl/pages/131.html
HP なつこん 内容等 ある学校のクールで一線を越えない程度に微変態な数学教師、白居茉莉花(しらいまりか)。 ちょっと物足りなさを感じた頃に中途採用でやってきた新米の数学教師、錦木華(にしきぎはな)。 数学だけが人生じゃない、授業だけが勉強じゃない!! 教育熱心な茉莉花先生、勉強熱心な華先生、絡み合うふたつの方程式の解は……。(公式より) 備考 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/pastelchime3/pages/49.html
勝利条件 プライマリ・ゴレムの撃退 敗北条件 自軍の全滅 +マップ 宝箱 スタート地点から見て奥上 10G スタート地点から見て奥下 10G 敵情報 敵名 レベル 数 デビルスライム 48 3 マーシィドラゴン 48 2 デーモン 48 2 プライマリ・ゴレム 50 1 ※サイクロプス 48 6 攻略 プライマリ・ゴレムとサイクロプス以外即死スキル持ちなので少し注意が必要。 ※たぶん宝箱に近づくと宝箱を囲むようにサイクロプスが出現するようになってる? クリアでGを入手
https://w.atwiki.jp/dbrpalpha/pages/4869.html
スズカのステータス体 30 攻 50 防 30 速 70 検証用体 20 攻 10 防 70 速 80 防御差も高く痛烈も起きないため試合が終わらないのではと思ったが...? 2024年06月26日10時48分のバトル キャラ名 作者 体力 TYPE LIFE 勝利数 サイレンススズカ ただのヒトミミ 30 能力重視 1 6 サイレンススズカ ただのヒトミミ 30 堅守高速 3 5 検証用 あはあは 20 堅守高速 10 0 検証用2 あはあは 20 堅守高速 10 0 前回のバトルを勝ち抜いたのはサイレンススズカです。 勝利数は6です。 第13シーズン・第355回目のバトルがスタートです! サイレンススズカ の攻撃!(命中率95%/会心率5%) サイレンススズカ 、会心の一撃!!! サイレンススズカ 「先頭の景色は譲らない...!」 サイレンススズカに32のダメージをあたえた!! 残り体力( サイレンススズカ -2 , サイレンススズカ 30 , 検証用 20 , 検証用2 20 ) サイレンススズカのLIFEは0になった! サイレンススズカはやられた・・・ サイレンススズカ 「うっ...まだ足が痛むわね...」 サイレンススズカは6勝で 消えていった・・・ 検証用の攻撃!(命中率91%/会心率5%) 検証用「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 ミス!検証用2にダメージをあたえられない! 残り体力( サイレンススズカ 30 , 検証用 20 , 検証用2 20 ) 検証用2の攻撃!(命中率92%/会心率5%) 検証用2「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 ミス!検証用にダメージをあたえられない! 残り体力( サイレンススズカ 30 , 検証用 20 , 検証用2 20 ) サイレンススズカ の攻撃!(命中率95%/会心率5%) サイレンススズカ 「ふぅ...ちょっと走って来ますね。(全力疾走の風圧で攻撃)」 検証用に1のダメージをあたえた!! 残り体力( サイレンススズカ 30 , 検証用 19 , 検証用2 20 ) 検証用の攻撃!(命中率94%/会心率5%) 検証用「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 ミス!検証用2にダメージをあたえられない! 残り体力( サイレンススズカ 30 , 検証用 19 , 検証用2 20 ) 検証用2の攻撃!(命中率58%/会心率6%) 検証用2 「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 サイレンススズカ に3のダメージをあたえた!! サイレンススズカ 「嘘でしょ...?」 残り体力( サイレンススズカ 27 , 検証用 19 , 検証用2 20 ) サイレンススズカ の攻撃!(命中率95%/会心率7%) サイレンススズカ 「ふぅ...ちょっと走って来ますね。(全力疾走の風圧で攻撃)」 検証用2に1のダメージをあたえた!! 残り体力( サイレンススズカ 27 , 検証用 19 , 検証用2 19 ) 検証用の攻撃!(命中率60%/会心率8%) 検証用 「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 サイレンススズカ はゆうゆうとかわした。 サイレンススズカ 「...あら?」 残り体力( サイレンススズカ 27 , 検証用 19 , 検証用2 19 ) 検証用2の攻撃!(命中率95%/会心率9%) 検証用2「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 ミス!検証用にダメージをあたえられない! 残り体力( サイレンススズカ 27 , 検証用 19 , 検証用2 19 ) サイレンススズカ の攻撃!(命中率95%/会心率10%) サイレンススズカ 「ふぅ...ちょっと走って来ますね。(全力疾走の風圧で攻撃)」 ミス!検証用にダメージをあたえられない! 残り体力( サイレンススズカ 27 , 検証用 19 , 検証用2 19 ) 検証用の攻撃!(命中率63%/会心率11%) 検証用、会心の一撃!!! サイレンススズカ に17のダメージをあたえた!! サイレンススズカ 「嘘でしょ...?」 残り体力( サイレンススズカ 10 , 検証用 19 , 検証用2 19 ) 検証用2の攻撃!(命中率95%/会心率12%) 検証用2「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 ミス!検証用にダメージをあたえられない! 残り体力( サイレンススズカ 10 , 検証用 19 , 検証用2 19 ) サイレンススズカ の攻撃!(命中率95%/会心率26%) サイレンススズカ 「ふぅ...ちょっと走って来ますね。(全力疾走の風圧で攻撃)」 ミス!検証用2にダメージをあたえられない! 残り体力( サイレンススズカ 10 , 検証用 19 , 検証用2 19 ) 検証用の攻撃!(命中率95%/会心率14%) 検証用「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 ミス!検証用2にダメージをあたえられない! 残り体力( サイレンススズカ 10 , 検証用 19 , 検証用2 19 ) 検証用2の攻撃!(命中率67%/会心率14%) 検証用2 「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 サイレンススズカ に3のダメージをあたえた!! サイレンススズカ 「嘘でしょ...?」 残り体力( サイレンススズカ 7 , 検証用 19 , 検証用2 19 ) サイレンススズカ の攻撃!(命中率95%/会心率30%) サイレンススズカ 「ふぅ...ちょっと走って来ますね。(全力疾走の風圧で攻撃)」 ミス!検証用2にダメージをあたえられない! 残り体力( サイレンススズカ 7 , 検証用 19 , 検証用2 19 ) 検証用の攻撃!(命中率68%/会心率15%) 検証用 「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 サイレンススズカ に1のダメージをあたえた!! サイレンススズカ 「嘘でしょ...?」 残り体力( サイレンススズカ 6 , 検証用 19 , 検証用2 19 ) 検証用2の攻撃!(命中率68%/会心率15%) 検証用2 「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 サイレンススズカ に3のダメージをあたえた!! サイレンススズカ 「嘘でしょ...?」 残り体力( サイレンススズカ 3 , 検証用 19 , 検証用2 19 ) サイレンススズカ の攻撃!(命中率95%/会心率45%) サイレンススズカ 「ふぅ...ちょっと走って来ますね。(全力疾走の風圧で攻撃)」 ミス!検証用2にダメージをあたえられない! 残り体力( サイレンススズカ 3 , 検証用 19 , 検証用2 19 ) 検証用の攻撃!(命中率95%/会心率15%) 検証用「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 ミス!検証用2にダメージをあたえられない! 残り体力( サイレンススズカ 3 , 検証用 19 , 検証用2 19 ) 検証用2の攻撃!(命中率95%/会心率15%) 検証用2「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 ミス!検証用にダメージをあたえられない! 残り体力( サイレンススズカ 3 , 検証用 19 , 検証用2 19 ) サイレンススズカ の攻撃!(命中率95%/会心率45%) サイレンススズカ 「ふぅ...ちょっと走って来ますね。(全力疾走の風圧で攻撃)」 ミス!検証用にダメージをあたえられない! 残り体力( サイレンススズカ 3 , 検証用 19 , 検証用2 19 ) 検証用の攻撃!(命中率63%/会心率15%) 検証用 「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 サイレンススズカ に3のダメージをあたえた!! 残り体力( サイレンススズカ 0 , 検証用 19 , 検証用2 19 ) サイレンススズカ は逃げ出した! サイレンススズカ 「嘘でしょ!?」 サイレンススズカ のLIFEは残り2になった! 検証用2の攻撃!(命中率95%/会心率15%) 検証用2「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 ミス!検証用にダメージをあたえられない! 残り体力( 検証用 19 , 検証用2 19 ) 検証用の攻撃!(命中率95%/会心率15%) 検証用「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 ミス!検証用2にダメージをあたえられない! 残り体力( 検証用 19 , 検証用2 19 ) 検証用2の攻撃!(命中率95%/会心率15%) 検証用2「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 ミス!検証用にダメージをあたえられない! 残り体力( 検証用 19 , 検証用2 19 ) 検証用の攻撃!(命中率95%/会心率15%) 検証用「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 ミス!検証用2にダメージをあたえられない! 残り体力( 検証用 19 , 検証用2 19 ) 検証用2の攻撃!(命中率95%/会心率15%) 検証用2「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 ミス!検証用にダメージをあたえられない! 残り体力( 検証用 19 , 検証用2 19 ) 検証用の攻撃!(命中率95%/会心率15%) 検証用「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 ミス!検証用2にダメージをあたえられない! 残り体力( 検証用 19 , 検証用2 19 ) 検証用2の攻撃!(命中率95%/会心率15%) 検証用2 「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 検証用に1のダメージをあたえた!! 残り体力( 検証用 18 , 検証用2 19 ) 検証用の攻撃!(命中率95%/会心率15%) 検証用「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 ミス!検証用2にダメージをあたえられない! 残り体力( 検証用 18 , 検証用2 19 ) 検証用2の攻撃!(命中率95%/会心率15%) 検証用2「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 ミス!検証用にダメージをあたえられない! 残り体力( 検証用 18 , 検証用2 19 ) 検証用の攻撃!(命中率95%/会心率15%) 検証用「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 ミス!検証用2にダメージをあたえられない! 残り体力( 検証用 18 , 検証用2 19 ) 検証用2の攻撃!(命中率95%/会心率15%) 検証用2 「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 検証用はギリギリかわした。 残り体力( 検証用 18 , 検証用2 19 ) 検証用の攻撃!(命中率95%/会心率15%) 検証用「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 ミス!検証用2にダメージをあたえられない! 残り体力( 検証用 18 , 検証用2 19 ) 検証用2の攻撃!(命中率95%/会心率15%) 検証用2 「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 検証用に1のダメージをあたえた!! 残り体力( 検証用 17 , 検証用2 19 ) 検証用の攻撃!(命中率95%/会心率15%) 検証用「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 ミス!検証用2にダメージをあたえられない! 残り体力( 検証用 17 , 検証用2 19 ) 検証用2の攻撃!(命中率95%/会心率15%) 検証用2 「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 検証用に1のダメージをあたえた!! 残り体力( 検証用 16 , 検証用2 19 ) 検証用の攻撃!(命中率95%/会心率15%) 検証用「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 ミス!検証用2にダメージをあたえられない! 残り体力( 検証用 16 , 検証用2 19 ) 検証用2の攻撃!(命中率95%/会心率15%) 検証用2「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 ミス!検証用にダメージをあたえられない! 残り体力( 検証用 16 , 検証用2 19 ) 検証用の攻撃!(命中率95%/会心率15%) 検証用「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 ミス!検証用2にダメージをあたえられない! 残り体力( 検証用 16 , 検証用2 19 ) 検証用2の攻撃!(命中率95%/会心率15%) 検証用2「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 ミス!検証用にダメージをあたえられない! 残り体力( 検証用 16 , 検証用2 19 ) 検証用の攻撃!(命中率95%/会心率15%) 検証用「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 ミス!検証用2にダメージをあたえられない! 残り体力( 検証用 16 , 検証用2 19 ) 検証用2の攻撃!(命中率95%/会心率15%) 検証用2「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 ミス!検証用にダメージをあたえられない! 残り体力( 検証用 16 , 検証用2 19 ) 検証用の攻撃!(命中率95%/会心率15%) 検証用「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 ミス!検証用2にダメージをあたえられない! 残り体力( 検証用 16 , 検証用2 19 ) 検証用2の攻撃!(命中率95%/会心率15%) 検証用2「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 ミス!検証用にダメージをあたえられない! 残り体力( 検証用 16 , 検証用2 19 ) 検証用の攻撃!(命中率95%/会心率15%) 検証用「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 ミス!検証用2にダメージをあたえられない! 残り体力( 検証用 16 , 検証用2 19 ) 検証用2の攻撃!(命中率95%/会心率15%) 検証用2「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 ミス!検証用にダメージをあたえられない! 残り体力( 検証用 16 , 検証用2 19 ) 検証用の攻撃!(命中率95%/会心率15%) 検証用「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 ミス!検証用2にダメージをあたえられない! 残り体力( 検証用 16 , 検証用2 19 ) 検証用2の攻撃!(命中率95%/会心率15%) 検証用2「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 ミス!検証用にダメージをあたえられない! 残り体力( 検証用 16 , 検証用2 19 ) 検証用の攻撃!(命中率95%/会心率15%) 検証用「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 ミス!検証用2にダメージをあたえられない! 残り体力( 検証用 16 , 検証用2 19 ) 検証用2の攻撃!(命中率95%/会心率15%) 検証用2「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 ミス!検証用にダメージをあたえられない! 残り体力( 検証用 16 , 検証用2 19 ) 検証用の攻撃!(命中率95%/会心率15%) 検証用「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 ミス!検証用2にダメージをあたえられない! 残り体力( 検証用 16 , 検証用2 19 ) 検証用2の攻撃!(命中率95%/会心率15%) 検証用2「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 ミス!検証用にダメージをあたえられない! 残り体力( 検証用 16 , 検証用2 19 ) 検証用の攻撃!(命中率95%/会心率15%) 検証用「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 ミス!検証用2にダメージをあたえられない! 残り体力( 検証用 16 , 検証用2 19 ) 検証用2の攻撃!(命中率95%/会心率15%) 検証用2「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 ミス!検証用にダメージをあたえられない! 残り体力( 検証用 16 , 検証用2 19 ) 検証用の攻撃!(命中率95%/会心率15%) 検証用「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 ミス!検証用2にダメージをあたえられない! 残り体力( 検証用 16 , 検証用2 19 ) 検証用2の攻撃!(命中率95%/会心率15%) 検証用2「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 ミス!検証用にダメージをあたえられない! 残り体力( 検証用 16 , 検証用2 19 ) 検証用の攻撃!(命中率95%/会心率15%) 検証用 「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 検証用2に1のダメージをあたえた!! 残り体力( 検証用 16 , 検証用2 18 ) 検証用2の攻撃!(命中率95%/会心率15%) 検証用2「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 ミス!検証用にダメージをあたえられない! 残り体力( 検証用 16 , 検証用2 18 ) 検証用の攻撃!(命中率95%/会心率15%) 検証用「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 ミス!検証用2にダメージをあたえられない! 残り体力( 検証用 16 , 検証用2 18 ) 検証用2の攻撃!(命中率95%/会心率15%) 検証用2「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 ミス!検証用にダメージをあたえられない! 残り体力( 検証用 16 , 検証用2 18 ) 検証用の攻撃!(命中率95%/会心率15%) 検証用「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 ミス!検証用2にダメージをあたえられない! 残り体力( 検証用 16 , 検証用2 18 ) 検証用2の攻撃!(命中率95%/会心率15%) 検証用2「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 ミス!検証用にダメージをあたえられない! 残り体力( 検証用 16 , 検証用2 18 ) 検証用の攻撃!(命中率95%/会心率15%) 検証用「高防御低攻撃同士がぶつかり合ったらどうなるかテスト」 ミス!検証用2にダメージをあたえられない! 残り体力( 検証用 16 , 検証用2 18 ) 検証用2の攻撃!(命中率95%/会心率15%) 検証用2、会心の一撃!!! 検証用に19のダメージをあたえた!! 残り体力( 検証用 -3 , 検証用2 18 ) 検証用は逃げ出した! 検証用のLIFEは残り9になった! 勝ち残ったのは検証用2です! 検証用2 「あす」 結論:めっっっっっっっっっっっっっっちゃ試合が長くなる おそらくミスが発生する確率は防御と攻撃の差により決まるのであろう。 ちなみに避けられた場合はしっかり避けた際の台詞がでるので命中時に攻撃のミス判定がおきミスが起きなかった場合に会心判定が行われるのではと考えた。 誰に攻撃するか→命中判定→攻防差によるミス判定→会心判定→次のキャラの行動へ 要するにマイナスステにする場合は攻撃は避けた方がいい。挑戦者側も70まで防御あげれられるし。
https://w.atwiki.jp/jcbr/pages/228.html
0138:袖振り合うも多生の縁 ◆TZjgvQRqBw 九州自動車道を北上し、ひたすら東京を目指す一つの影。 赤毛の長髪を首の後ろでまとめ、左頬に傷を持ち、日本刀を腰に帯びたその青年の名は 、緋村剣心。 幕末に人斬り抜刀斎として名を馳せた彼は、ただひたすら東京を目指し、道を駆け続けていた。 とはいえ、流石の剣心も長時間走っていれば疲労するのは当たり前で、 今は一旦足を休め、歩きへと切り換えていた。 それでもその歩みは常人のそれよりも遥かに速い。 かつて志々雄との闘いの折、東海道を通って京都へと向かおうとした剣心に、斎藤がこう言ったことがあった。 『常人なら十日前後の道のりだが、お前なら五日もあれば充分だろう』 神速を誇る剣心だが、徒歩もまた例外ではない。 全力ではない速さで、けれどできる限り急いで剣心は歩を進める。 早く、早く、早く彼女に、神谷薫に会いたい。 その思いが、剣心の足を更に速める。 目指すは東京。神谷道場。 思いはまさに、飛ぶが如く――― 「!」 けれど、その思考を止めるものがあった。 剣心が今進んでいる道の前方、そこにいる禍々しい人の形をしたモノは。 かつて死闘を繰り広げた、参號夷腕坊に相違なかった。 (なっ・・・・・!) 剣心は息を呑む。一瞬のうちに、神谷道場での苦い人誅の出来事が脳裏に蘇る。 あの時は、『機巧芸術家』を自称する外印が参號夷腕坊を操っていた。 参加者名簿には外印の名は無かったから、彼以外の者が参號夷腕坊に乗っていることになる。 それが何者かは分からない。だが、人形とはいえ、参號夷腕坊は使いこなすことができれば、凶悪な『武器』へと昇華する。 中にいるのが外印ではないから、彼のように完璧に操作するのは無理にしても、 それでももし、他人を殺める意識を持った者が参號夷腕坊を駆使していたとしたら・・・・! 剣心は左手でぐっと鞘を握り締めた。納まっているのは愛刀の逆刃刀ではなく、紛れもない日本刀。 精神が不安定な今、抜刀はできることならば避けたかったが、もしも相手に闘う意志があるのなら。 (抜く・・・・しかなかろう) かつて闘ったことがあるから、参號夷腕坊の性能や弱点は良く分かっている。 まして、今の己の武器は日本刀。何より、操る者が外印ではないのなら、充分に勝機はある。 短い時間のうちにそれらを逡巡して、剣心は止めていた足を再び踏み出した。 一歩ずつ、少しずつ、参號夷腕坊に近付いていく。 不思議なことに、参號夷腕坊の方も剣心に気付いているだろうに、微動だにしない。 人形だから表情も読めず、その静けさが不気味だった。けれども中にいる者からは、今のところ殺気は感じない。 この殺し合いに放りこまれて、感覚も幾分か鈍っているようだがら、絶対とは言い切れないが。 剣心は、参號夷腕坊の間合いのぎりぎり一歩外のところで足を止めて、静かに口を開いた。 「お主は、何者でござる?」 午前中の、まだ涼しい空気の中、凛とした声が辺りに響く。 剣心はじっと参號夷腕坊を見据えた。動きは、無い。 もう一度問いかけようと口を開きかけた剣心だったが、 「人に名前を訊くんなら、自分から名乗るのが礼儀ってもんじゃねぇか?」 恐らくは、参號夷腕坊の内部から、若い男、というよりは青年といった感じの声が響いた。 剣心がそれに反応するより早く、 「すみませんすみませんすみません!」 今度は参號夷腕坊の後ろから、ぴょこっと一人の少年が現れた。やけに腰が低く、剣心に対して懸命に謝っている。 「いきなり不躾なこと言って、本っ当にすみません!」 「あ、いや、拙者は・・・・・」 ぺこぺこと頭を下げる姿に、剣心の方が面食らってしまう。 「オイ、何謝ってんだよ、糞チビ!」 「だだだだだって・・・・・! すみません!」 参號夷腕坊の中にいる青年に怒鳴りつけられ、少年は萎縮しながらも謝っていた。 その様子に呆気に取られながらも、剣心はふっと肩の力を抜いた。どうやら闘う意志は無いようだ。 それに、青年の方から言われた言葉ももっともだ。 「拙者の方こそすまぬな。拙者は緋村剣心と申す」 「あ・・・・僕は小早川瀬那といいます」 セナ、と名乗った少年は、またぺこりと頭を下げた。 見慣れない服装ではあったが、外見や言動から判断するに、恐らくは同じ日本人だろう。 向こうも同じことを思ったのかどうかは知らないが、セナはじ~っと剣心を凝視してきた。 「何でござる?」 「えと・・・・緋村さんって、見た感じ侍っぽいですけど・・・・やっぱり江戸時代から来たんですか?」 上目遣いでこちらの様子を恐る恐るといった風に尋ねてきた。 そんなに怯えずとも・・・と内心思いながら、剣心は言葉を返した。 「今の時代がいつなのかは分からないが、拙者は明治十一年の時代から来たでござるよ」 「明治十一年!? ・・・ってことは、百二十年以上前の人なんだぁ・・・・」 セナが単純計算して呟くと、剣心もほんの少し目を丸くする。 「そうか。拙者の時代より、そんなに時が流れているのでござるな」 「僕もびっくりです。このゲームが始まる前に集められた会場には色んな人がいたけど、 時代が違う人もいるなんて・・・・」 そこまで言って、セナはハッと何かに気が付いたような顔になる。 「そうだ! 僕らと会う前に誰かと会いませんでしたか? 僕達、姉崎まもりっていう女の子と、進清十郎って人を探してるんです!」 「セイジュウロウ・・・・」 剣心はその名を反芻する。偶然にも、それは己の師匠、比古清十郎と同じ名前だった。 ふと彼の顔を思い出し、ほんの少し感傷に浸り、不思議な縁もあるものだと剣心は思った。 けれど、残念なことに。 「すまぬな。拙者が会ったのは、お主達が初めてでござるよ」 「そうですか・・・・」 剣心の返答に、セナは目に見えてしゅんとうな垂れる。 セナが先程名を上げた二人が、彼にとってどのような存在であるかは分からないが、 この状況下で探しているというからには、大切な人であることに違いない。 そう、きっと、剣心が薫を求めているのと同じように。 「実は、拙者も人探しをしているのでござるよ。神谷薫という少女と、斎藤一という男を見なかったでござるか?」 「えっと、僕は会ってないですけど・・・・・」 申し訳なさそうに答えながら、セナは背後にいる参號夷腕坊、ひいてはその中にいる者を見遣る。 「ヒル魔さんはどうですか?」 「ヒルマ?」 またも聞き覚えのある名。 剣心が神谷道場に居候するきっかけになった偽抜刀斎事件、それの首謀者の名が比留間兄弟だった。 (またも奇縁でござるな) 二つも偶然が重なったことが不思議で、剣心はふと小さく笑みを漏らす。 思えば、このゲームが始まって以来、初めての安堵の溜息だったかもしれない。 「その参號夷腕坊に入っている青年は、ヒルマ、というのでござるか」 「え、何でこれの名前知って・・・・・」 剣心が『参號夷腕坊』の名を口にしたことに驚きを隠せないセナ。 一方、その件の人形の中にいる青年、蛭魔妖一は先程の剣心とは反対に、呆れたような溜息を吐きながら、 「頭使えよ、糞チビ。事情は知らねーが、そこの緋村サンと、この参號夷腕坊が顔見知りだからに決まってんじゃねーか。 ま、人形なのに”顔”見知りってのも、何か変な話だけどな」 ケケケケという笑い声と共に、参號夷腕坊の口の中から蛭魔が這い出してきた。 長身で金髪、といった外見に、剣心は彼は異人なのだろうか、とふと思った。 けれど、セナと似たような格好であることと、遠慮無しに話をしているところから見て、恐らくこの二人は前からの顔見知りなのだろう、と判断する。 剣心が思考していると、ボン、という軽い爆発音が聞こえた。 蛭魔は参號夷腕坊をカプセルに収め、それをとりあえずズボンのポケットにしまう。 「色々と悪かったな。オレは蛭魔妖一。あんたがこのゲームに乗ってたらまずいと思って、一応参號夷腕坊に乗ってたんだ」 (・・・・・いや、悪いなんてちっとも思ってないな・・・・・) 一足遅れの自己紹介をしている蛭魔に、セナは内心突っ込みを入れる。 「とりあえず、あんたはこのゲームには乗ってないみてぇだな?」 「ああ・・・・殺し合いに参加する気などござらん」 蛭魔の問いに剣心は力強く頷く。 例え己に人斬りの血が流れていても―――それが本性であったとしても――― この先、このゲームの中で自分をまた見失って、再び修羅道に堕ちてしまうかもしれなくても――― もう人は斬らない。 剣を振るうとしても、人を殺めるためでなく、人を守るために。 そう、今はただの、流浪人だから。 「お主達が、拙者がいた時代よりずっと後の時代の者なら、恐らく知っているであろう、幕末の動乱を・・・・ 拙者は幕末の頃、多くの人を斬った・・・・」 剣心は静かに語り出す。 どうして初対面である彼らにこんな話をしようと思ったのかは、剣心自身分からなかった。 けれどそれはもしかしたら、自分も含め多くの者が命を懸けて血刀を振るって拓いた新時代の、 そのずっと先にある未来の日本に、セナたちが生きていたからかもしれない。 自分の時代よりずっと先の、新たなる世代。 「けれど、今は―――拙者は『不殺』・・・・もう誰の命も殺めないと決めた。 たとえそれが、自分以外の他者を皆殺せば生き残れるような状況下であっても、拙者はもう誰も殺したりはしないでござるよ」 戯言を――― 頭の中で、誰かの声がする。 今、口にしたことは嘘ではない。紛れもなく本心だ。もう誰も斬りたくはない。 もしも、また人斬りに戻ってしまうようなことがあったとしても。 それでも、それまでは『不殺』の流浪人のままで。 出来得ることならずっと―――流浪人のままで。 「緋村さん・・・・」 しん、となった空気の中、セナは驚きと恐怖と尊敬が入り混じった、複雑な表情を剣心に向けていた。 対照的に、蛭魔は感情を表に出さない顔で剣心に尋ねる。 「じゃあ、もし殺る気満々の奴が襲って来たらどうすんだ?」 「その時は・・・・闘うしかないでござるな。できることなら、説得したいでござるが・・・・」 幾らか迷いながらも剣心は言葉を紡ぐ。蛭魔は再び質問を投げかけた。 「幕末に闘って明治まで生き延びた、ってことは、あんたは結構、腕は立つんだろ?」 「・・・・・・」 剣心は肯定の意味で無言を返した。 「じゃあ、俺がさっき乗ってた参號夷腕坊・・・・あれとも闘ったことあるのか?」 「ああ。参號夷腕坊とはかつて闘い、打ち破ったことがある」 それを聞いて、蛭魔は一瞬だけセナに振り向いた。 その時の蛭魔の会心の笑みは一生忘れられないだろう―――とセナは思った。 「どうやらあんたは信用できそうだな。オレらもこんなゲームに乗る気はねぇ。何とか脱出してやろうと思ってる。 当面の目的も人探しってコトは同じだし、ここは一緒に行動してみねぇか?」 「蛭魔さん!?」 突然の話にセナが驚いて目を見開いている間にも、蛭魔は畳み掛けるように剣心を言葉巧みに誘う。 「支給武器こそ参號夷腕坊だったものの、オレらは元々殺し合いなんて縁のない、ただの学生なんだ。 あんたみたいな強い剣客がいれば心強いし・・・・・」 (う、嘘は言ってないけど―――!!) セナは心の中で叫ぶ。蛭魔の言っていることは確かに嘘ではない。 けれど、普段の彼の言動を知るセナとしては、胡散臭いことこの上ないのだった。 「拙者は・・・・構わぬでござるよ。 このような状況下の中、お主達のようにしっかりとした意志を持った者と行動を共にできるのは、拙者としても心強いでござるよ」 剣心は、快く同行を申し入れる。 人斬りと流浪人の狭間で揺れ動く心が、こうして誰かと話せたことで随分と落ち着いた気がする。 薫は今どこで、どうしているのか、果たして無事なのか―――その不安は消えないが、とりあえずは。 「あの・・・・ヒル魔さん?」 「ああ、ちょっと待っててくれ。今この糞チビと作戦会議してくる」 不安そうに顔色を窺うセナの首根っこを引っつかんで、蛭魔は剣心に一言入れると、ダッとその場を離れた。 距離にして十mくらいか。 剣心に聞こえないように小声で話す。 「緋村さんは確かに信用できるように見えますけど・・・・でも、何でまたいきなり仲間に?」 「だから、頭使えよ糞チビ! あの外見も機能も化け物じみた参號夷腕坊に勝ったってことは、緋村ってのは相当の腕前じゃねーか!仲間にしておいて損はねぇ。 それに、参號夷腕坊と闘ったことがあるって以上、その弱点とか攻略法とか知ってんだろ? つまり、逆に言えばそれを教えてもらえば参號夷腕坊の弱点は無いも同然だ。分かったか、糞チビ!」 「ハ、ハイ・・・・よく分かりました」 流石は蛭魔、そこまで考えていたとは。セナは感嘆の溜息を吐く。 「いやー待たせたな。これからよろしく頼むぜ。YaーHaー!」 戻ってきてやたら上機嫌な蛭魔と、何故か疲れたような顔をしているセナ。 二人を見比べて剣心は不思議に思ったが、 「そうでござるな」 穏やかな笑顔で、同行の意を改めて固める。 「ところで、セナ殿と蛭魔殿はどちらに向かうつもりでござるか? 拙者は東京を目指していたのでござるが・・・・」 「あ・・・・と、僕達も東京を目指すつもりではいたんです。 でも、休息を取ったり、参號夷腕坊の訓練をしたりするには、熊本の方がいいだろうって」 「ああ、俺もそう思ってたけどな。けど、緋村サンが加わったんなら、わざわざ熊本まで行かなくてもいいだろ。 でもまぁとりあえずは、緋村サンも疲れてるみてぇだし、ここは一つ、この辺で休まねぇか? 情報交換もしたいしな」 「そうでござるな・・・・・」 蛭魔の言葉に剣心は頷く。 確かに、休息を必要とする人間が三人中二人もいるのなら、少しの時間でも休憩して、体の調子を整えてから出立した方が良さそうだ。 蛭魔の言う通り、情報交換をしたい、というのもある。 「道で休んでいては目立つでござるな」 「ここの少し先にパーキングエリアがありますよ。さっき通り過ぎたから・・・・そこで一休みしませんか?」 「・・・・・ぱーきん、とは何でござる?」 聞き慣れぬ言葉に剣心が首を傾げる。セナは一瞬返答に困った。 「・・・・ま、まぁ道路沿いにある建物みたいなものです」 かなり大雑把な説明だったが、剣心は納得する。 「このしっかりした道といい服装といい・・・・拙者の時代とは随分違うでござるなぁ。その辺りの話も聞かせて欲しいでござるよ」 「は、はい! 僕も明治時代の話、聞いてみたいです」 「この時代のこと知ったら、色々と驚くぜ、きっと」 剣心とセナ、蛭魔は明るい言葉を交わしながら歩いていく。 人と出会えたことで剣心の中から焦りは大分消え、再び彼には穏やかな笑みが浮かぶ。 剣心は思いを馳せた。 (薫殿。薫殿は今、どこにいるでござる? 拙者は、同行する者に恵まれた。薫殿も、誰かと共にいるのでござろうか? 再び会う時まで、どうか、どうか無事で―――) ―――奇しくも。 剣心の探し人である薫と、セナ達の探し人の内の一人である進は、兵庫で出会い、行動を共にしていた。 今の彼らが、それを知る由は無いけれど。 これも、何かの縁だろうか。 【福岡県/午前】 【緋村剣心@るろうに剣心】 [状態]やや疲労、精神不安定(精神はセナ達と出会ったことで大分安定してきています) [装備]日本刀@るろうに剣心 [道具]荷物一式 [思考]1.休息を取る 2.セナ、蛭魔との情報交換 3.人を斬らない 【小早川瀬那@アイシールド21】 [状態]:健康 [装備]:特になし [道具]:支給品一式 野営用具一式(支給品に含まれる食糧、2/3消費) [思考]:1.休息を取る 2.剣心との情報交換 3.姉崎まもりと合流し、守る。 【蛭魔妖一@アイシールド21】 [状態]:夷腕坊操作の訓練のため疲労 [装備]:参號夷腕坊@るろうに剣心(習熟中) [道具]:支給品一式 [思考]:1.休息を取る 2.剣心との情報交換(主に参號夷腕坊について) 3.ゲームを脱出する。 【共通思考】 1、三人で行動を共にする。 2、薫、斎藤、まもり、進との合流。 3、休息の後、東京を目指す。 時系列順で読む Back 麗しき貴族”C Next 再会ならず 投下順で読む Back 麗しき貴族”C Next 再会ならず 113 北へ南へ 緋村剣心 152 刹那の風と燃え滾る炎 113 北へ南へ 小早川瀬那 152 刹那の風と燃え滾る炎 113 北へ南へ 蛭魔妖一 152 刹那の風と燃え滾る炎
https://w.atwiki.jp/twin_world/pages/45.html
木枯らしが吹いて、身を縮めて歩く人が多くなった頃。 イチョウがすでに散り始めて、黄色い葉が街を彩っていた。 「今日のご飯は何にしようか。銀杏の茶碗蒸しなんて、作ってみようかな」 最近のカイトのレパートリーはとどまるところを知らずに増えていくばかりである。 「あとは味噌汁の具はどうしようかな……」 献立を立て終わるころにちょうどスーパーへとたどり着く。 すると、後ろから聞き覚えのある声がかかった。 「やっほ」 元気?と手を振る20代前半の茶髪の女性―― 「メ、メイコ!?」 カイトの姉であるメイコの姿があった。 再会から1時間後、カイトとメイコは近くの公園のベンチに並んで腰掛けていた。 もちろんカイトの隣にはスーパーの袋が置かれている。 これさえなければ美男美女の完璧なカップルなのだが、ネギが突き出している袋はどうみてもロマンチックな雰囲気にそぐわない。 メイコは家庭的な弟にムードなど求めない、とあきらめていた。 「この私を買い物につき合わせるなんて、たいした男ね」 「だって特売の時間が……」 メイコは特売のおば様方の波を掻き分けて進むカイトを想像したが、気弱な彼にそれはあまりにあえりない。 実際、カイトは親切なおば様方に一つ多く取った戦利品を分けてもらっている。 なぜそんな親切をしてくれるのかカイトには謎だったが、それを聞いたときメイコはすぐに合点がいった。 おそらく戦利品を分けたときのカイトの恐縮した表情とか、名前つきでお礼を言われたいがためだろう。 愛されてる弟に嘆息しながらも、メイコは持っていたハンドバックを開ける。 「ま、いーわ。今日はコレを渡しにきたのよ」 「エアメール?」 「今、音無博士は海外にいるからね。これは私に直接届けるように言いつかったからこうして持ってきたんだけど」 音無博士とは、渡海明と共にボーカロイド製作に携わる研究員の一人である、とカイトは聞いている。 しかもあのミクの『中身』を作ったのもその人だという。 「電話やメールだと盗み見(リーク)が怖いし。『人間』に聞かせられないこともあるから」 そういって、取り出したエアメールをカイトへ手渡す。 「ここで見てもいいけど、読み終わったらシュレッダーか燃やして廃棄しなさい。一応、重要項目だから」 「うん……」 手紙の文面からは、今だ電脳空間で暮らすミクの近況についての質問や注意がいくつかと、カイトに対するボーカロイドとしての今後の予定などが書かれていた。 「そのうち、陸のご両親がその件で明さんの研究所……つまり家に来ると思うから、そのときに色々聞きなさい」 「え、マスターのご両親が?」 「そうよ、聞いてないの? まさか、今日私が来ることも?」 こくこくとカイトはうなづく。 メイコはしまったわね、というような表情をしている。どうやら思い当たるところがあるようだ。 「陸ってば、私からのメールを明さんやカイトへ話してないようね」 「は、メール……ってメイコとメール交換してるの!? 陸が!?」 いつの間に、とカイトは自分のマスターの手早さに驚いた。 「何よ、あなたも私とメール交換したいの?」 「べ、別にそういうわけじゃ」 「ふぅん」 メイコはすっと立ち上がり、風で乱れた髪をそっと掻きあげる。 「じゃ、私帰るから。明さんと陸によろしく伝えておいてね」 「うちによらないの?」 「今回は一応、カイトだけに会うつもりだったし。その手紙のこと、よろしくね」 けして近いわけではない道のりをこのためだけに来たということはよほど大事なことなのだろうが、その重要さがカイトにはまだ分からなかった。 とりあえず考えるのを途中で止めて、カイトは洗濯物が冷たくなると少し慌てて家に戻った。 「ただいまー」 「陸!」 学校から帰ってきた陸を、カイトはエプロン姿のままで出迎える。 「ど、どうしたの? カイト」 「どうしたのじゃないですよ! メイコが今日来るってどうして教えておいてくれなかったんですか!」 しかもメル友だって隠してたし。とカイトは拗ねるように陸を責める。 「だってメイコさんカイトに会いに来るって言うんだもん。いじわるしよーと思って」 にやり、と意地の悪い笑いをする。自分のマスターじゃなかったらつねってやるのに!とカイトは苛立ちをぐっとこらえた。 「まぁ、メイコにはちゃんと会えたし、いいですけど。今日の晩御飯は陸の大好きなピーマンの肉詰めですよ」 「げぇっ! 全然根にもってんじゃんか!」 そういって二人がリビングへ戻ると同時に、眠そうな顔をした明があくびをしながら現れた。 「あとは新機能の調整だけじゃ~、いやぁ~疲れたぞー」 「お疲れ様です、プロフェッサー。夕食はどうされますか? 先に休まれますか?」 「いや、コーヒーをくれカイト。明日にはミクを仮起動するからな」 起動、という言葉に陸は体を乗り出す。 「もしかしてもう本体できてるの!? 見せてよじーちゃん!」 「だーーーめじゃ。ようやくスリープに移行させて、明日お前の両親が来てすぐに色々調整するんだから今起こすと面倒なの」 しっしっと明は手を払う。 陸はもちろんブーイングの嵐である。 「そうか、陸はミクに会ってないんだ」 カイトは何度も電脳空間で会っているが、陸はその話を明とカイトから聞くだけで実際ミクの姿を見てはいない。 仲間はずれにされ、しかも本体があるのに見ることもできなくて不満いっぱいの顔をしている。 「あー、もう。ボク、お腹空いた! カイト、ご飯は?」 「あと少しです」 「じゃあそれまで防音室で待ってる」 少し拗ねたような様子だったが、最近作曲の勉強をしているのでその続きをしに防音室に閉じこもるようだ。 明はインスタントのコーヒーをすすりながらもソファですっかりうつらうつらとしている。 「じゃ、プロフェッサーに軽く食べてもらうためにもご飯さっさと作っちゃいますね」 そう言って、カイトは台所へ戻った。 防音室の扉を開けて荷物を放り込んだ陸が、廊下にいるままで扉を閉めた。 カイトは台所、明はリビングのソファでうたたねをしている。 「今がチャンスだもんね~」 にしし、と笑いをこらえながら忍び足で明の研究室へ入る。 徹夜明けだと鍵をかけ忘れていることが多いので、すんなり侵入できた。 数々のパソコンがまだ作業中だというように、暗がりの中で青緑の文字がディスプレイのコンソール上に輝いていた。 その光を受けて浮かび上がるように、作業台の上に黒い足のようなものが見える。 どうやら黒いブーツのようである。 顔はその上だ、そう思い、陸は一歩前へ進もうと足を―― 「うわぁぁぁっ!!??」 コードにひっかけて盛大にひっくり返った。 そのコードが絡まっていた椅子がひっぱられて倒れた拍子にLANケーブルを繋いでいたルータが落下し、長さが足りなくなったPC側のLANケーブルが抜け落ちると、 ガ、ガガガガガガガ!! と、ハードディスクの音とは思えない激しい奇怪な音がPCから流れる。 陸はからまった足をそのままに何とか体を起こすと、コンソール上に何か表示がされたのを確認した。 これはまずい、と明に知らせに行こうと立ち上がった直後、最後のとどめで観葉植物がキーボード上へ落下した。 ウィィィィィィィイイイイイイィィィィィ……ン……! チチチチ、オォン! 火花が散るような音がした後に、小さな爆発音がする。 それと同時に作業台に蒸気のようなものが発生する。 オーバーヒートにしては大げさな煙であるが、陸は煙を吸って大きくむせた。 「ごほっ! げほっ! ぶぇっくしょい!」 さらにホコリがまじって、鼻炎アレルギーが始まる。 「ぶぇ、くっしょん! へぇっ……くしょい!!!」 目の前は蒸気で見えないわ、ホコリでくしゃみが止まらないわで陸は目をつぶって口を両手で押える。 「何の騒ぎじゃい!!??」 ようやく騒ぎを聞きつけた明が扉を開け放つと、咳き込む孫と、煙だらけになって荒れた室内に言葉を失う。 「まさか……、ミクを起動したのか!?」 「じーちゃ…うぇっくしょい!! あ、あー、み、ミク?」 蒸気が少し晴れて、カイトがかつて眠っていた台を見るとそこには抜け落ちたケーブルがあるだけだった。 「さっきまでここに足が見えたはずなのに……」 「ミク、ミクはどこじゃ!」 ごそ。 物陰からの物音に、二人は一斉に目を向ける。 そこには小さな影が見える。 「なにあれ、ねずみ?」 「そんなもんがいるか!」 明が半ばキレ気味に言うと、小さな影は驚いたように、ビュン!と足元を駆け抜けていった。 「うわ!?」 陸はびっくりして足を大げさに上げ、それを避ける。 「やっぱりねずみか……? いや、それよりもミク、ミクはどこに……!?」 「ねー、じぃちゃん」 「なんじゃい」 「ミクってもしかして緑っぽい色してる?」 外見を知らないはずの陸は、ぴたりと言い当てる。 「さっき走っていった小さいの、緑色だったんだけど……」 ところかわって台所。 再び料理にとりかかったカイトは、ふと背後の気配に振り返る。 が、誰も居ない。 気のせいかと、野菜を切ろうと食材に手を伸ばしたその瞬間! 「あぃたぁ!!?」 べちぃ!と手の甲を何かで叩かれる。 と、その目に見たのは、ネギを片手に振り続ける緑色の髪の毛をした小さい、そうとても小さくて丸っこい――非常にありえないがミクのような外見をした――子供がそこにいた。 「ミクの姿をしたおもちゃのロボットかなぁ。よくデフォルメされて、笑える顔してるし」 明が遊びで作ったんだろうと勝手に納得し、まじまじとその姿を観察する。 ある意味無表情でネギを振り続けるその姿はおもちゃのようにしか見えないが、そろそろ手の甲がかなり痛い。 このロボットの止め方はどうするんだろう、と考えたところに明と陸が台所へ飛び込んでくる。 「カイト、そいつ捕まえて!!」 「え?」 大きな虫取り網を大きく振りかぶる陸と、扉を閉める明。 状況がまったく理解できないが、捕まえればいいんだろうかと手を伸ばす。 「そいつ、初音ミクなんだ!」 「はい!?」 思わず大声を上げて、『初音ミク』を取り逃がす。 小さい上にジャンプをしたり、軽やかなステップで何度も逃げられる。 しかも逃げながらもこちらに隙があろうものならネギアタックをくらってしまう。 「いってぇ!」 ネギが折れるほどに殴られて、陸は準備中の料理が並んだテーブルによろけてぶつかる。 「陸!大丈夫ですか!? ――こら、いい加減にしないか!」 叱り付けるカイトに、チッと舌打ちをして『初音ミク』は折れたネギの半分を目に刺さらんばかりに投げつける。 「わっ! こ、この!」 目を封じられたカイトはテーブルにあった小さな小瓶を投げて応戦する。 ふぃ、と避けられるが、空中でふたが外れて瓶の中身が飛散する。 「――っくしょん!」 「ア!!??」 陸が中身を吸って、くしゃみをすると『初音ミク』が苦しみだす。 ぼんっ!!と、まるで手品のような小さな爆発が起きてミクが煙に包まれる。 「ば、爆発した……?」 そう言って明はがくりと膝を落とす。 「あ……。じーちゃん、見て!」 爆発の煙の中に、陸より少し大きいくらいの人影が映る。 そして少女の声がした。 「ここ……どこ……?」 「ミク!」 明は泣きべそをかきながらも、ミクの無事を確かめて起動チェックをする。 「君の識別番号と個体名は言えるかね?」 「あ、はい。ボーカロイド2の01_01、初音ミクです」 可愛らしい高く澄んだ声が答えるが、3人の疲れきった表情と部屋の状況をミクは理解できなかった。 「あの……、なんでピーマンと肉のかけらとコショウが散乱してるんでしょうか? あたしの起動に必要なんですか?」 ふわりとツインテールの髪を揺らして尋ねるが、力が抜け切った3人は答えてくれそうにもない。 その様子を見ていた明が一つの推測を導き出す。 「どうやら陸のくしゃみが起動時に何らかの影響を与えて、ミクをあんな風に小さくしたみたいだな」 「え、ボクのくしゃみでミク、あんなのになっちゃったの!?」 自分のせいとはいえ陸はショックで落ち込み、明はどうしたもんかと途方に暮れた。 ようやく落ち着いた状況にカイトはホッと胸を撫で下ろす。 そして、起動したばかりなのにこんなことになったミクが気の毒になり、カイトはミクにそっと歩み寄る。 ミクはというと、手にしたネギの半身をじっと見つめていた。 「あれ……。なんであたし折れたネギなんかもってるのかな?」 「なかなか効いたよ、ミクのネギ攻撃……」 カイトは目をさすりながら残りのネギをミクから取り上げる。 「僕はカイト。君の兄にあたるボーカロイドだよ。よろしくねミク」 「はい、はじめまして。カイトさん」 少し寂しそうにカイトは微笑み返すと、汚れてしまった部屋の掃除と料理の後始末をすると自分以外全員を追い出す。 明はすぐにミクを研究室へ連れ戻し、異常がないかチェックを始めた。 その結果、起動時の爆発や誤作動の影響でミクは小さく変身するようになってしまったことがわかった。 小さくなる理由は新機能の暴走とバグによるものらしく、簡単には直らないそうだ。 つまり、陸がまたくしゃみをするとミクが小さくなってしまうのだ。 明は製作者の恥と自分を責めていたが、結果的に陸はすっかり小さいミクを面白いと気に入って「はちゅね」と名前をつけていた。 陸にしてみれば歳の近い姉と歳の離れた妹ができて嬉しいらしい。 一方カイトはというと、妹が一人増えたものの兄の威厳など通じもしない強敵ぶりにすでに挫けかけていたのであった。 前へ 目次 次へ こうして渡海家には、不思議で危険な家族が二人増えましたとさ。 育児書をまた読み漁るといいよ、兄さん。 ちなみに、陸がこけたときの様子は管理人が経験したことだったりします。 大人になってからこけるって恥ずかしいねと思いつつも、ケーブルがうじゃうじゃしてる床ってまじで危険だと思いました。 あと前半がアレですが、メイコねえさんと公園デートを妄想すればいいと思う(コラ 最後のところでミクがカイトを覚えてない感じですが、電脳空間にいた頃の記録って消されちゃうんです。 例えると、子供は胎児の頃の記憶を持っているけど、覚えてない感じに近いです。 カイトとミクの現実空間の話を書きたくてうずうずします。 だってカイトは知っててミクは知らないってなんかこういいなって思って…w そういうのもちゃんと書けるといいなと思います。 他にもはちゅねの暴れっぷりとか可愛さを書ききれなかった感じがするので、短編か本編でまたトライします。 今回は特に長文でした。 最後まで読んでいただいて、感謝感謝です!! かるな
https://w.atwiki.jp/vocaloidchly/pages/3362.html
作詞:電ポルP 作曲:電ポルP 編曲:電ポルP 歌:GUMI 翻譯:MIU 夜空兩處 今天也快消失了 就在轉瞬之間 星星照看著膽小鬼 “喜歡”都說不出的這個我 總是在這夜裡獨自一人 再怎麼許願 也是一副不知曉的樣子 下定決心 做一個大大的深呼吸 這一直未曾相逢的二人的故事 邊聽邊仰望著 夜空中星光閃爍 如果跨越這片天空 就能稍許有些改變吧 來約定吧 擦肩而過時突然意識到 昨天是如此地失落無助 連說謊也不會的這個我 也只能在這夜裡獨自一人 過去的光芒 即使裝作沒有看見 卻已成為了記憶 留在了這裡 可是我討厭想起你的那些日子啊 劃過臉頰的淚痕 在閉上的雙目上閃亮 等這個夢蘇醒之時 淚水也已經乾涸了吧 但是啊 這一直未曾相逢的二人的故事 邊聽邊仰望著 夜空中星光閃爍 跨越這片天空的話 就能傳遞給你了 來約定吧 呐