約 2,714,601 件
https://w.atwiki.jp/legends/pages/2685.html
西区の工場群の一角… 機械音のやかましいこの地域にはまったくもって似合わない黒い服。 妖しげな雰囲気を放つ建物の前に仁王立ち。 「不審な人物はいないか?」「あぁ、大丈夫だ」 「No.0様の命令で普段よりも警戒を強めるようとのことだ。おそらく実験体を連れ戻したからだろう」 そんな話をしている所から目と鼻の先… 道路の隅に、いかにも怪しげな段ボール箱が二つ。 「…なぁ厨さん」「ん、なんだい昆虫君」 「……これ、逆に目立ちませんか…?」 厨さんこと忠二に昆虫君こと友人が問う。 一応言っておくと、現在二人は段ボールの中にて様子をうかがっている最中である。 「バカヤロー潜入捜査と言ったらこれが基本なんだよ何年生きてきてんだ」「す、すいません」 「段ボールっつーのはなぁ、どんな状況においてもかぶることによってただそこに置いてあるモノとして気にかけられることのなくなる最強装備…! 段ボールこそ最強!段ボールこそ無敵!」「ちょ、厨さん声大きい!」 「…何だ、あの段ボール動いてるぞ」「気にするな、どうせ捨て猫か何かだ」 仁王立ちの二人は気づいてはいるようだが気には留めていない。 「厨さん…あの二人、交代するみたいです」「んあ?ん、そんな感じだな」 段ボールにあけた穴から見ると、ちょうど門の前に立っていた二人が建物内へと入って行くところであった。 「んじゃ、そろそろ始めるか。こっちは気にせずガンガンいったれ」「あ、はい。ありがとうございます」 「気にすんな。俺は暇つぶしたいだけだしぃ?ついでと言っちゃなんだが組織の一施設潰せばこっち側にも得になるしぃ? …っと、早く始めっぞ。また監視が来ないうちにな」 ……… ゴソゴソ… 「…なぁ26」「む?」 ゴソゴソ… 「…段ボールが近づいてくるが…」「む」 26と呼ばれた男がそのほうを向くと、何かが入ったような段ボールが一直線にこちらへと向かっていた。 「ぬ」スゥッ… 深呼吸を一つ。そして、段ボールへ向けて息を吐く… ゴウッ。 26の息は、吐き出されると同時に炎へと変わっていた。そしてその炎は段ボールを取り囲み、包み込んで。 炎が消えた時、そこにはただ何かが焦げたような跡だけが残っていた。 「…虫か何かか」「ぬ」 「ふむ、お前さんの力、なかなかのものだな」 「ぬ…?」「な、何もn」バタッ …ありのまま、今起こったことを話そう。 『ここにいないはずの誰かの声を聞いたと思ったらいつの間にか倒されていた』 何を言ってるのか わからないと思うが俺も何をされたのかわからなかった… 記憶がどうにかなりそうだ… 空耳だとか透明人間だとかそんなチャチなものでは 断じてない もっと恐ろしいものの片鱗を味わっている… 「はいはい、変な改変はいいからおねんねしましょう、ねっ!」ゴッ! 倒れたまま何かネタを呟いてる黒服の後頭部にかかとを思いっきり入れる。 「…よし、意識は飛んだな。さ、堂々と侵入すっぜ!”ヒューマンロケット”!」 忠二が技を叫びながら気絶した二人に触れる… すると ヒュゴォッ! 体が、飛んだ。 門が、飛んだ。 扉が、飛んだ。 「な、何事だ!」「に、26!51!」 その音を聞いて、中から黒服が駆けつけてくる。 「き、貴様!ここをわが研究所と知っての行いか!」「侵入者は排除するまで!」 「さぁって…暴れますか…!」 その頃…施設裏… 「…っん…っく…やっぱ…垂直なのは…まだキツイ…な」 赤と青の全身タイツに身を包んだ男が一人、施設の外壁を上っていた。 「…しっかし…こんなもんまで都市伝説として存在するとはな…」 現在、蜘蛛男となっている彼、友人はまた新たな都市伝説と契約していた。 『蜘蛛にかまれると、蜘蛛の力を手に入れられる』 とあるアメコミのヒーローがそんな経緯で力を手に入れたのは御存知だろう。 その力が、友人の交わした第七の契約。 「まぁ…いいか。んしょっと」 つかむところも何もない、ただの壁を上がりきり、屋上へとたどり着く。 「えーと、入口は…あのドアか…!!」 ドアノブに触れた瞬間、体全体に悪寒が走り、何かの危険を伝える。 「…これが…スパイダーセンス、ってやつか」 蜘蛛男は、その超人的な能力に加え、超人的な感覚を得る。 それにより危機を察知し、幾度となくピンチを乗り越えてきた。 それと、友人の『虫の知らせ』が共に混ざりあい、元以上の超感覚となる。 「…そんじゃあ、こっちから入るか」 そう言って、ドアの横にある小さな窓へと向き直る。 「ふんっ」パリーン …友人のパンチ一発で、まるでそれが飴細工だったかのようにガラスが砕け散る。 そうして出来た穴から窓を解錠し、中へと侵入する。 「ひぇ~、こいつぁ厳しい」 内側からドアを見ると、ドアの脇に手榴弾が仕掛けられていた。 戸を開くとピンがはずれ、爆発するようになっているようだ。 「さて、それじゃ…雪歩ちゃん救出作戦、開始だ…!」 ………続く 前ページ次ページ連載 - わが町のハンバーグ
https://w.atwiki.jp/legends/pages/28.html
合わせ鏡のアクマ 契約者―篠塚美弥 高校1年生、男。自立のために実家から離れた高校を受験し、現在一人暮らし。 自立目的で一人暮らししてるのにほぼ仕送りに頼っていたりする。 最近の土日の昼間はバイトをしている(アクマ達が食費圧迫するので)、所属部活動等なし。 身体能力は高い。頭の回転は早い・・・らしい。 アクマ(都市伝説『鏡合わせの悪魔』) 本来は捕まえた者の願いを一つだけ叶える都市伝説。 しかし、そんな能力が発揮されたことは現在まで一度もない。 鏡関係の能力を複数使える。以下、能力。この他にもあるのか・・・? 【加害に映ったモノを鏡に吸い込む】:吸い込まれたモノは戻ってこられない。使用に長い呪文詠唱が必要。 【鏡像と入れ替わる】:4秒間、自分の鏡像と入れ替わり身代わりにする能力と、相手と鏡像の中の相手を入れ替えてしまう能力の二つのパターンがある。 二つ目の能力は、いわば相手の偽者を作り出す能力で、鏡像の性格までは分からない。 【鏡と鏡を移動する】:近くの鏡から、場所の分かっている鏡へ移動する。長距離の移動は不可。短いが呪文詠唱が必要。 一人称は「僕」だが、元々性別は決まっていない。都市伝説や契約者以外には見えないが、基本的に姿は隠している。 合わせ鏡が近くにある時は実体化が可能、大きい鏡同士であればあるほど能力が上がる。 ザクロ(都市伝説『ブラックドッグ』) 真っ直ぐな道を赤い目をした黒い犬が走り抜ける・・・そんな外国の都市伝説。 広い世界を見たいと思い立って飛行機で密入国。日本に渡る。 体は大きく、自転車並み。【火を吹く】能力を有しているが、普段は驚異的な身体能力で相手を圧倒する。 メスで一人称は「ワタクシ」。契約者の身の安全を優先したりと、契約者思いの娘さんである。 会話は相手の心に直接語りかけている、そして日本語ペラペラ。アクマと違って普通の人でも視認できる。 姫さん―姫野瑞希 編集中 妹ちゃん―篠塚文 編集中 この作品における世界観 鏡合わせの悪魔の世界観 <都市伝説とは?> 人の噂、怪談などが元になり具現化した存在・・・らしい。 人を襲うモノ、人と契約してこれを討つモノ。人型・ケモノ型・不可視型など様々である。 <契約って?> 都市伝説が人と契約することで、都市伝説は本来より強い力を発揮できたり、契約者が都市伝説の能力を使うことができるようになるなど、その効果は様々。 とりあえず強くなるので、退治する側の都市伝説はほとんど契約をしている。 <なんで都市伝説は人を襲うの?> 人への恨み、環境が変わったことによるストレス、狂気ゆえなど原因は様々。 <どうして同じ都市伝説を倒すの?> 悪を見過ごせないという理由や戦いたいからという理由までこれも様々である。 ちなみにアクマは「なんか面白そうだから」で、ザクロは「誰かを襲うのを見過ごせないですわ!」らしい。 <何故町の設定を作ったんだ> 妄想が爆発したので。自分の話の設定に使えると思ったし・・・ 自分の設定はこんな感じ。なにか質問があれば言ってくれ、こっちも詳しく設定固められるから。
https://w.atwiki.jp/legends/pages/4286.html
ゲーム王国編 錨野 蝶助 【姓名】 錨野蝶助(イカリヤ チョウスケ) 【二つ名】火焔歯車(プラズマジャンキー) 【性別】 男 【備考】 ゲーム王国建国を企む男 かつて『ゲーム脳』を巡り、江良井と戦ったことがある ゲーム王国建国の理由は不明 【契約都市伝説】 現状不明 新居 忠 【姓名】新居忠(アライ チュウ) 【二つ名】禁縛背理(ファントムペイン) 【性別】 男 【備考】 ゲーム王国建国の協力者 初老の男 【契約都市伝説】 現状不明 嘉藤 千也 【姓名】嘉藤千也(カトウ チャ) 【二つ名】深淵(リリース) 【性別】 男 【備考】 ゲーム王国建国の協力者 歌舞伎俳優のような顔立ちの男 【契約都市伝説】『ドラクエ8のラスボスは主人公の兄イリアス』 【都市伝説能力】 イリアスの召喚及び使役 【拡大解釈能力】 イリアスからの武具の付与 イリアスと同レベルまでの身体強化 【拡大解釈制約】 回復呪文及び蘇生呪文の使用不可 身体回復力の半減 中元 浩志 【姓名】 中元浩志(ナカモト コウジ) 【二つ名】地裂奇術師(グラインドサプライズ) 【性別】 男 【備考】 ゲーム王国建国の協力者 眼鏡をかけた筋肉質の男 【契約都市伝説】『スパルタンXを五周するとシルビアが襲ってくる』 【都市伝説能力】 シルビアの召喚及び使役 【拡大解釈能力】 シルビアと同レベルまでの身体強化及び技術使用可 【拡大解釈制約】 シルビアの負傷全てを代わりに引き受ける 高城 楓 【姓名】 高城 楓(タカギ ブウ) 【二つ名】静寂刹那(アンノウンサイレンス) 【性別】 男 【備考】 ゲーム王国建国の協力者 肥満体の男 【契約都市伝説】『アメリカ村』 【都市伝説能力】 異空間の形成 【拡大解釈能力】 時間の流れの設定 都市伝説の使用未使用の選択可 【拡大解釈制約】 異空間内部の様子を伺うことは不可能 形成した場所と同じ場所でしか再度異空間を開くことは不可能 至村賢 【姓名】 至村賢(シムラ ケン) 【二つ名】螺旋連撃(スパイラルバスター) 【性別】 男 【備考】 ゲーム王国建国の協力者 頭部の若干薄い男 【契約都市伝説】 現状不明
https://w.atwiki.jp/legends/pages/658.html
喫茶ルーモア・隻腕のカシマ 童貞魔術師・山荘へ 「レンズ越しにぃ~ 切り取った景色をぉ~ 見つめてもぉ~ 真実とはぁ~ 心の目の中にぃ~ 映るものさぁ~♪」 ニット帽を被った男が カメラを弄りながら、のん気な歌声を響かせる 「おい……お前……」 「ん?……なんスか?……おぅッ?!随分ボロボロじゃないスかッ!童貞さんッ!!」 「……魔術師と呼べ、魔術師と」 「まぁまぁ、そんなコトいいじゃないスかぁ」 そう言いながら、カメラを構えて童貞魔術師をファインダーに収めようとする 「おいッ?!それで覗くな!……危ないだろうがッ!」 カメラを持つ男もまた都市伝説と契約した能力者だった 契約した都市伝説は、写真にまつわるもの 三人で写真を撮影するときには真ん中にいてはいけないという…… 真ん中で写真に写ってしまうと不幸になり、場合によっては死んでしまうというものだ 他にも、写真を撮られると魂を抜かれる等もある 「大丈夫ッスよぉ~、絵にならないッスから撮ったりしないッスよぉ~」 さらりと酷い事を言うが、本人に悪意はない * 「チッ……話が違うだろ……あの店、変なガキが一匹いただけだったぞ」 「ん~~?そうスか?結構な手練がいるって話だったんスけど……」 「……クソッ……契約者……ヒトを*しちまったよ……」 ルーモアでの事件から既に数日経っており、男の耳にも届いていた 発端は魔術師が都市伝説の居場所を聞いてきた為、男が教えた事にあるのだろう 正直なところカメラの男は、この先何度も付き合わされるのは面倒臭いので 相当な手練の集まる場所を教え、フルボッコにでもされてくればいいと思っていた だが、結果は予想とは大分違うものとなってしまった様だった 「……そりゃあ大変だったッスねぇ~……まぁ、しょうがないんじゃないんスか?」 「しょうがないだと?!」 「だって、そういうものでしょ?戦いなんスから……ヒトも死ぬッスよ」 「……お前……ヒトの命を何だと思っ」 「都市伝説にも意思はあるんスよ」 「だがッ!」 「オレはバカだから判らないッスよ、都市伝説とヒトの差が」 「……」 「だから、どうて……じゃなくて……魔術師さんのやった事は、今までと大して変わらないと思うッス」 「……チッ」 お前もか……そう言いたげな表情の魔術師 「で?……そのガキとやらにやられたんスか?」 「いや、この傷は別のヤツにやられた……危うく光にされるところだった……」 「光?」 「い、いや……何でもない」 手酷くやられた様だった……魔術師の表情は険しい 「ふ~ん……」 「クソッ……あの学生……(自分はもう童貞じゃないとでもいうのか?……)クソッ」 小さな声でボソボソと呟いている 「で?どうするんス?これから」 「しばらくは、どこかに隠れるつもりだ……」 「アテはあるんスか?」 「……無いからお前のところに来たんだよ」 「ぁ~……そうッスねぇ~~……まぁ、少しはオレにも責任あるッスからねぇ~」 「何処かあるか?」 「まぁ……ないことも……ないッス」 「もったいぶるなよ」 「魔術師さんは……桃、好きッスか?」 「はぁ?」 こうして、首塚の所有する山荘へと魔術師は居を移す * 前ページ次ページ連載 - 喫茶ルーモア・隻腕のカシマ
https://w.atwiki.jp/legends/pages/1972.html
平将門 年齢 ??? 所属 「首塚」 職業 「首塚」の主 家族 滝夜叉 935年、時の政府に反乱を起こした武士。桓武天皇の子孫。 関東の新皇を名乗った時期もあるが、大軍に攻められて敗北した。 その首は切られ、晒され……しかし、そこから平将門の呪いは始まる。 時は流れ、現在は「首塚」に本体を置き、首塚を汚す者、壊そうとする者に呪いをかける存在となっている 能力としては、強力で逃れようのない「呪い」の力を持っている それは、呪われた人間の死や不幸として、確実に実現される ただし、「呪い」には制限があり、首塚を汚す行為・言動。首塚を破壊するような行動をとった者・集団・組織にしか発動しない。 ……の、わりには「首塚」を見下ろす位置にあった某銀行にも呪いがかかっている辺り、少しいい加減なのかもしれない。 「呪い」の他、本気になると地面が揺れ(地震)、雷鳴を轟かせる能力もある。 また、本気になっていない時は胴体がある為、普通に武器による戦闘も可能である。 将門は現在「首塚」に隠れ里のような異空間を作り出してそこに留まっている その隠れ里は、将門に気に入られた人間しか入る事はできない 普段の将門の姿は甲冑を身に纏った若武者の姿をしている 秋祭りにおける「夢の国」との戦闘後、ひとまず「組織」への祟りは一旦終了 ただし、「組織」が「首塚」にちょっかいをかけ続ける以上、いつでも祟りを再開できるよう準備をしている 大好きな物 家族 好きな物 「首塚」を敬う者。酒と美味い物。気の強い女性 嫌いな物 権力を独り占めにする権力者。弱い者を踏みにじる存在。 大嫌いな物 「首塚」に害をなす者 苦手な物 黒服D、菅原道真 日景 翼(チャラ男) imageプラグインエラー 画像を取得できませんでした。しばらく時間を置いてから再度お試しください。 年齢 21歳 所属 「首塚」 職業 フリーター(コンビニ店員。ケーキ店や中華料理屋、フォーチュン・ピエロの厨房。ピアノ教室の臨時教師などバイト多数) 家族 黒服D、望 (本来の両親は家族として認めていない) 金髪によく日焼けした肌の、チャラチャラした格好の青年。シルバーアクセサリーをじゃらじゃら身につけているが、ピアスだけは付けていない 都市伝説「日焼けマシンで人間ステーキ」の契約者 契約直後、黒服Dに発見され組織にスカウトされたが、堅苦しいことは嫌いだと断った 当時まだ未成年であった為、黒服Dから見逃されており、また、当時の家庭環境を同情されてか、色々と彼の世話になっていた なぜか言動・行動が腐女子に誤解されやすい むしろ、腐女子相手じゃなくても誤解されやすい そのせいか、年齢=彼女いない暦である…一応、ボイン好きなのだが。なお、Dカップ以上じゃないと認めないらしい。 「首塚」では将門の側近の一人であり、初期メンバーの一人でもある。 なお、元々は襲われ属性だったようだが、高校の頃に今のチャラけた格好をするようになってからはある程度マシに…なった……はず、である なぜか女装がよく似合うと言う不思議な特徴も 警戒心は強い方なのだが、一度心を許した相手や子供にはどこまでも甘く、無警戒 特技は料理(むしろ家事全般)とピアノ演奏 趣味はシルバーアクセサリー作り(身につけている物の大半は手作り) 秋祭り中の事件にて、望と共に黒服Dと多重契約を交わした その直前に「厨2病」と特殊な多重契約を交わしており、それにより「日焼けマシンで人間ステーキ」の能力の拡大解釈能力で炎を出せるようになった。ただし、体力の消耗が激しく、1日三回の使用が限度である。 過去に失恋した際の経験がトラウマとなっており、大切な存在を失うことに激しい恐怖心を抱く一面もある。 大好きな物 黒服D(家族として) 好きな物 望(家族として)、誠(親友として)、直希(友人として)、エリカ(初恋の相手として) 嫌いな物 「組織」、悪党 大嫌いな物 実の両親 苦手な物 無理矢理女装させてくる相手 キャリアウーマン(貴腐人) 年齢 2X歳 所属 「首塚」 職業 会社員 家族 現在は一人暮らし中だが、両親と兄がいる 「ハンガーの生首」の契約者 「組織」に同僚を殺された事があり、「首塚」組織に所属した もっとも、その同僚の死は本人の自業自得であり、彼女もそれは知っているが、割り切れないらしい 将門に対して絶対忠誠を誓っており、死ぬ時は将門の傍で、と考えている 将門の傍で酒の酌をしている事も多い 普段は真面目なキャリアウーマンだが、同時に貴腐人でもある 現在は目下、同じ組織内のネタになりまくりのチャラ男をネタにしている最中である なお、「首塚」組織内にて、彼女が貴腐人である事を知っている者は多分あんましいない 大好きな物 将門、やおい 好きな物 ハンガーの女幽霊、「首塚」の仲間 嫌いな物 納豆、「組織」 大嫌いな物 やおいを馬鹿にする者 苦手な物 不明 ハンガーの生首 年齢 不明 所属 「首塚」 職業 都市伝説 家族 キャリアウーマン(貴腐人) とある女子高に伝わる怪談が元となっている都市伝説 「ハンガーに制服をかける時、必ず襟側が壁を向くように。そうしないと、ハンガーにかけた制服に女生徒の生首の幽霊が現れる…」 「その女生徒は昔、運悪く生乾きのコンクリートに足を踏み込んでしまい、首から下がコンクリートに埋まってしまった。彼女はそのまま乾いていくコンクリートによって圧死してしまった。首がぼきりと曲がった状態で…」 「襟側を壁に向けずに制服をハンガーにかけ、その制服を着た少女は田んぼで死体となって発見された。首が無理矢理90度曲がり、体は田んぼに埋まった状態で」 以上が、その都市伝説である 彼女はその伝説通りハンガーにかけられた制服に首だけの姿で現れる そして、その制服を来た人間を、自分と同じような状態で発見されるように殺してしまうのだ なお、契約により現れることができる制服は別にセーラー服じゃなくてもよくなった 普段は、媒介であるハンガーを契約者が持ち歩いている限り、契約者にそっとついて回っている こっそりと隠れ巨乳。恥ずかしがりやさんで純情派である。 契約者の原稿をまともに見るとか絶対無理 ただいま、アンサーに淡い片思い中 大好きな物 アンサー 好きな物 可愛いもの 嫌いな物 「組織」、怖い人 大嫌いな物 グロテスクなもの 苦手な物 貴腐人の原稿 コアラショタ(鮫守 幸太) 年齢 6歳 所属 「首塚」 職業 幼稚園児 家族 コアラパパ 「幸せの眉毛コアラ」と契約している5,6歳くらいの少年 「うーうー」が口癖で、普段は歳相応より若干幼いくらいの話し方 しかし、都市伝説に関する知識は深く、それについて語るときは饒舌になる 首塚組織に所属した経緯は不明だが、とりあえず戦闘能力はほぼ皆無な為、他のメンバーに護られている事が多いだろう 将門と直接顔を合わせることができているのを見ると、チャラ男たちのように比較的初期に集められた者なのかもしれない 霊感があるようで、不吉な気配を感じたりもするらしい ちなみに、仲間であるキャリアウーマンから注ぎ込まれる視線がちょっぴり怖いらしい 正統派気弱ショタ?あぁ、そんな属性もあったかもね 大好きな物 パパ、将門様、滝夜叉 好きな物 「首塚」の仲間 嫌いな物 「首塚」の敵 大嫌いな物 都市伝説を信じない者 苦手な物 ピーマンとニンジン 賀川 玲人 年齢 30歳 所属 「首塚」 職業 「首塚」所有はなれ小島専属料理人 家族 不明 「カレーおじさん」の契約者 「首塚」所有の離れ小島で子供達の世話をしている内の一人。 一応、側近組ではなく、保護され組の一人である。 小学生の頃、女性に振られまくったトラウマから女性が苦手で、女装男子萌えと言う困った変態。 ちなみに、カレーおじさんと契約したのもの、その小学生の頃である カレーがタップリ入った鍋で殴られても、一時間もあれば復活するタフさを誇っている。 料理は全般的に得意だが、契約の影響でか、特にカレー作りが得意。 女装男子萌え以外の点については、意外と常識人 「首塚」に所属するようになったキッカケは、「組織」のスカウトが女性だったんで、それを断って追われるようになった為である 大好きな物 女装男子、カレー 好きな物 自分の作ったカレーを美味しいと言ってくれる人 嫌いな物 食事を残す奴 大嫌いな物 カレー嫌いな奴 苦手な物 女性 カレーおじさん 年齢 不詳(外見年齢は30~40代ほど) 所属 「首塚」 職業 「首塚」所有はなれ小島専属料理人 家族 なし(あえて言うなら玲人) 「下校しているとき出没しては「今日のおかずはカレーだよ~」と呼びかけられました。 学校でも何度か注意?されたことがあります。 なぜ「今日のご飯」じゃなくて「今日のおかず」なのか、なぜ「カレー」だったのか、今となってはわかりません。 ちなみに自分の友達はこのカレーおじさんに会った2回のうち2回とも晩ご飯はカレーだったそうです。」 …と、言う話から生まれた都市伝説。 洗練されたシェフの姿をとっている。 カレーと名の付く料理ならなんでも作れる他、狙った対象の食事を問答無用でカレーに決定させたり、恵役者のカレー作りの腕を伝説クラスまで上達させる能力を持っている。 どこからともなく、カレーがタップリ入ったカレー鍋を出す事があるが、それも能力の一つなのかもしれない。 契約者である玲人のことは「ご主人様」と呼んでいるようだ 大好きな物 カレー 好きな物 自分の作ったカレーを美味しいと言ってくれる人、ご主人様 嫌いな物 カレー作りがへタな人 大嫌いな物 カレー嫌いな奴、カレーをバカにする人 苦手な物 ハヤシライス 「コスタリカ帝国」の契約者 年齢 18歳 所属 「首塚」 職業 「首塚」離れ小島ガーディアン 家族 「首塚」離れ小島の子供達(本来の家族は不明) 強気でわりと自分勝手でちょっといっちゃってる系の性格っぽい 「組織」の狗やってるけど何かうざいなー、やめたいなーって思ってたら将門と出合った 「組織」の狗よりこっちの方がよさそうじゃね?とさらっと「組織」を裏切って「首塚」所属に変更 現在は「首塚」所有の離れ小島で、戦闘力を持たない「組織」から逃れた契約者や都市伝説を保護している建物にて、常に警備についている …が、侵入者なんて入ったことないので、普段の仕事は子守りと玲人への突っ込みがメイン 童顔で貧乳で低身長な為、実際年齢より年下に見えるのをちょっと気にしているようだ なお、契約都市伝説である「コスタリカ帝国」は、都市伝説ってよりコピペネタなんだが気にしない方向で わずかな生き残りのみが知っている、コスタリカ共和国の真の姿…と、言うネタコピペ 能力を知った者に問答無用で刺客が送られ、殺してしまうと言う力を持っている 一回殺されて上げない限り、刺客は何度でも送られてくるため非常にうざい なお、本人がコントロールできないから一番困る 大好きな物 将門様 好きな物 自分を褒めてくれる相手 嫌いな物 「組織」 大嫌いな物 「首塚」の敵 苦手な物 黒服D
https://w.atwiki.jp/legends/pages/534.html
御免なさい 私のせいで 私のせいで、あなたはこんな事に 御免なさい 御免なさい 御免なさい御免なさい御免なさい御免なさい御免なさい御免なさい御免なさい御免なさい御免なさい御免なさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい ごめんなさいごめんなさいごめんなさいゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイ ??????? これは、昔の話 「夢の国」が暴走をはじめて、恐らく、すぐの頃の話… …そこで 彼は、静かに死に行こうとしているようだった 彼の傍らでは、少女が泣いている 返り血に塗れた少女 彼と、少女の周りには 小人と、「夢の国」のアニメーション作品の姫君たちが、悲しそうな顔で二人を囲んでいた 彼は、「夢の国」と戦った …否 「夢の国」の目を、さまさせようとした 歪んでしまった「夢の国」 その契約者を正気に戻そうとした 「夢の国」を、本来の「魔法の国」に戻そうとした …しかし、失敗してしまった 一瞬 ほんの、一瞬…「夢の国」の契約者が正気に戻った、ように見えた その瞬間、彼に致命的な隙が生まれてしまって 直後、「夢の国」からの攻撃を、彼はまともに受けてしまった それだけならば、彼は自身が契約している都市伝説の力を使って逃げれば良かったのだ それなら、きっと、まだ助かったかもしれない しかし、そこに…この少女が現れた 現れて、しまった 少女を護ろうとして、助けようとして 彼は、再び攻撃を受けて …そして、瀕死の状態で、ここに逃げ込んだ どろり 出血は、止まらない ここまで体を抉られて…はたして、人間は生き延びられるものか? それは、最早絶望的であった 「………っ」 …その時 少女が、異変に気付いた 彼の体に起こり始めた…異変に 「これは…っ!?」 「どう言う事!?」 小人と、姫君たちも気付く 彼の体が…揺らぎ始めている事に まるで、初めから存在しなかったかのように、消えていっているような… …いや、違う まるで、「別物」に生まれ変わっていっているような… 「…っいけない、「同化」が始まってるわ!」 姫君の一人が叫ぶ 同化 死にゆく彼は、都市伝説に飲み込まれ…同化しようとしていっている 「そんなっ!?彼は確かに、多重契約をしてはいるけれど…でも、器に余裕があったはずじゃあ!?」 「……「夢の国」の攻撃を受けた事で…我々、「夢の国」関連と契約している彼の身に、異変が起きたのかもしれません」 深刻な顔で、小人が呟く …そうだ 彼は、「夢の国」に関連した都市伝説、二つと契約していた その一つが、自分たち「夢の国の地下カジノ」 彼と契約していたお陰で…自分たちは「夢の国」に取り込まれずにすみ、狂わずにすんでいる しかし、このままでは… 「…ねぇっ、それじゃあ、彼は…私たちと一緒に、「夢の国」に取り込まれちゃうんじゃあ…っ」 「その、可能性はあります…まずい、ですね」 小人や姫君の会話に、少女が怯えた表情を浮かべた …自分に襲い掛かってきた、あのおぞましい黒服と、その中から現れた奇形たち 彼が…あんな化け物に、なってしまう? 自分を庇って、死にいこうとしているせいで? 恐怖に囚われつつある少女 その少女を、安心させるように…毒リンゴで眠るはずの姫君が、微笑む 「…大丈夫。そんな事は、させないから」 「…だい、じょうぶ、なの?」 「……一つ、試してみましょう」 小人たちが、姫君たちが 存在が揺らぎつつある彼を見る …もう、時間がない 「…我々「夢の国の地下カジノ」は、彼のとの契約を…解除します」 ……どくんっ 鼓動が、辺りを揺らしたような錯覚 二つの都市伝説と契約していた彼 その重荷が一つ、外れた …これで一つ 彼の、「夢の国」とのかかわりが、消える 「…あなたは、彼と契約したままのつもり?」 ……どくんっ、と その地下通路が、かすかに鼓動したような錯覚 魔法使いから送られたドレスを着た姫君が苦笑する 「そうね…これは、賭け。うまくいってくれればいいんだけど…」 …彼の存在は、揺らぎ続けている ……しかし 先ほどまでとは、また、様子が違う かすかに感じていた、あの狂ってしまった「夢の国」の気配 それが……急激に、遠ざかる 「…これで…彼は、都市伝説化したとしても…「夢の国」の一部には、なりません」 ざわり、ざわり 揺らぐ、彼の姿が変化していく 抉られた体の穴が少しずつ修復していく 服装も、髪も、顔だちも…何もかもが、変わっていく 「都市伝説化は、もう止められない……でも、それで、いい。生きていてくれるなら」 「せめて…あの「組織」の黒服になってしまうとしても。心を失わないでくれれば、いい」 生きて 生き延びて、ほしい それが、ここにいる全員の、共通の思い ……ぎゅう、と 少女は、「黒服」に変わりつつある彼の手を、そっととって …そして、しゃっくりあげながら、呟く 「ゴメンナサイ……わたし、の、せいで……ッゴメンナサイ……っ」 「…………」 …ピクリ 彼の体が…一瞬、反応を示した 閉じられていた瞳が、開き…少女を、見やって …そして、ゆっくりと、その唇が言葉を紡ぐ 「…大丈夫、ですか……?もう……怖く、ないです、からね…」 「………っ!!」 -----あぁ 今、己は都市伝説に変わっていこうとしているのに それでも、彼は少女の心配をしている 少女を、安心させようとしている 彼は、どこまでも子供の味方なのだ だからこそ、「夢の国」に関連した都市伝説たちと契約して …そして 今の「夢の国」のあり方を否定し、正気に戻そうとしたのだ それは失敗してしまった 彼は、今、都市伝説となろうとしている 「黒服」と言う都市伝説に …「夢の国の黒服」になってしまうよりはマシだ あの狂った「夢の国」に使われるよりは…「組織」とやらの一部になってしまう方が、まだ救いがある それならば、まだ…彼の心は、失われずにすむかもしれないから 少女と、小人と、姫君たちが見ている前で 彼は、「黒服」へと変貌した この瞬間より 彼は、今までの記憶を、全て消失した 辛うじて、心だけは保ったまま しかし、今までの事を…彼は、全て忘れてしまった ーーーーーーーそうだ もう、彼は覚えていない 思い出すこともできないだろう かつて、私を助けてくれた事も そのせいで、命を落とし…「組織」の黒服へと変わり果てた、事も 彼は、きっと覚えていないし、永遠に思い出すことはできない 「……それでも」 いえ だから、こそ 私は彼の力になりたい これが、私のせめてもの、罪滅ぼし 目の前にある「死神」のカードの逆位置を前に 彼女は一人…静かに、過去の記憶に囚われるのだった 「夢の国の黒服」になりかけた「組織」の「黒服」 …彼は、本当に「組織」の「黒服」であるだけか? かすかに混じっている、それに まだ、誰も気付かない 思い出さないで 気付かないで 思い出してしまったら 気付いてしまったら …今度こそ、取りこまれてしまうかもしれないから ????????? 前ページ連載 - とある組織の構成員の憂鬱
https://w.atwiki.jp/legends/pages/4231.html
「明日から本気出す」 礼次「ふぁ…眠い…めんどくさい」 気怠そうな声を出しながら歩いているのは帯田礼次。学生会『七つの大罪』の『怠惰』担当である 礼次「あー歩くのめんどくさい…」 めんどくさいと言いながら、ゆっくり歩いている礼次。そして、下水道のある辺りに差し掛かった 礼次「…?」 すると下水道から白い鰐が飛び出して…大きな尻尾できつい一撃をお見舞いしようとした 礼次「ああ畜生めんどくさい! 『明日から本気出す』!」 鰐の尻尾は礼次に直撃。しかし礼次はピクリとも動かない (…? どうしてこの衝撃で吹き飛ばない?) その様子を物陰から怪訝な表情で見ている男、『下水道の白い鰐』の契約者 礼次「あー本当面倒なことに…こいつ野生? 契約者持ち?」 しかも礼次はこの一撃を受けて、かすり傷一つ負ってなかった (…!) これは流石におかしいと思い、男は礼次に近づく 「よぉ、あんた。コイツの攻撃を食らって吹き飛びもせずしかも無傷ってのはどういうわけだい?」 礼次「…誰です貴方?」 「下水道 鰐白(しもみのみち わにあき)。ちょっとした爬虫類マニアだよ」 礼次「そういうことを聞いてるんじゃ…あーもうめんどくさい…。貴方がコイツの契約者かどうか聞いてんですよ…」 鰐白「ああ、そういうことか。…お察しの通り、俺は下水道の白い鰐の契約者だよ。さ、俺は答えたんだ。今度はこっちの質問に答えてもらうぜ?」 礼次「吹っ飛ばされるのがめんどくさかったから。ダメージを受けるのがめんどくさかったから」 鰐白「…は?」 素っ頓狂な声を上げる鰐白 鰐白「『めんどくさい』…それだけの理由であの攻撃を無効化したってのか?」 礼次「無効化はしてないよ。それにこれは僕の契約都市伝説の能力」 鰐白「なんだよ、その契約都市伝説」 礼次「…教えるとでも?」 鰐白「だよなぁ…。だったら自分で調べるまでだ! 行くぞ白子!」 白子と言うのは彼が『下水道の白い鰐(♀)』につけた名前である。鰐→クロコダイル→クロコ→白いからシロコ→白子といった具合だ 鰐が大きな爪で礼次に襲い掛かる。直撃すれば出血多量ではすまないだろう 礼次「…幾らなんでもこれは拙いな。『眠り姫』」 礼次がそう唱えると、礼次の周りに茨が出てきて、鰐に応戦した 鰐白「ほう、『眠り姫』か…。なかなか珍しいのと契約してんじゃねぇか。だがさっきの謎の防御とは関係ねーみたいだな。 どうしてさっきのを使わなかった?」 礼次「…言ったでしょう。無効化はできないって」 鰐白「意地でも吐かしてやるぜ! どんな都市伝説かをなぁ! 食いちぎれ、白子!」 茨を食いちぎって無効化し、礼次に襲い掛かる『下水道の白い鰐』 礼次「く…『眠り姫』!」 『眠り姫』の茨で自分の身体を掴み、投げ飛ばすことで攻撃をかわす礼次 鰐白「な…かわされた!? …だが、この高さではダメージは免れまい…」 礼次は2階くらいの高さから地面へと真っ逆さまに落ちていく。だが… 礼次「10秒後に本気出す!」 地面につくギリギリでそう唱えると、礼次の身体は空中に固定された。そして礼次は身体の向きを変え、10秒が立つ 礼次「明日から本気出す!」 礼次は足から勢いよく地面に落ちたが、やはり傷一つついていない 鰐白「…やはり分からないな。何だその不可解な能力は?」 礼次「…仕方ないですね。読者の皆のこともあるから解説しましょう。『明日から本気出す』ですよ」 礼次の契約都市伝説、『明日から本気出す』。能力は今しなければならないことを指定した時間に先送りする、と言う物である 礼次「殴られたならダメージを受けなきゃいけない。落ちてもダメージを受けなきゃいけない。空中に居るなら落ちなきゃいけない。それらを先送りしただけです」 鰐白「成程、合点がいった。つまり…死ぬほどのダメージなら先送りしたって同じだよなぁ! 行け白子! ご飯の時間だぜ!」 大口を開けて白い鰐が礼次に襲い掛かる 礼次「…そろそろ疲れてきたんじゃないかな。あんなに攻撃したのに、あんなに頑張ったのに、僕は傷一つ付いてない… でも、もう良いんだよ。頑張らなくて良いんだよ。…さぁ、眠りなさい」 礼次の身体から悪魔のような物が飛び出し、『下水道の白い鰐』に取り憑く。すると鰐は眠ってしまった 鰐白「な…!? なんだ!? どういうことだおい!」 礼次「何って、『睡魔』に襲わせただけですよ」 鰐白「『睡魔』だって…!?」 礼次「そ。『睡魔』。…貴方もそんなに叫んで疲れたでしょ? もういいんですよ。こんな無駄な争いもうやめましょう。さぁ、眠りなさい…」 今度は鰐白に『睡魔』が襲い掛かる。成す術もなく、鰐白は眠ってしまった… 礼次「うん…これでよし…っと。ふぁ…久しぶりに戦ったら眠くなっちゃった…。ま、これで一人と一匹は幸せになったわけだし、早く帰って寝よう…『かくかくしかじか』」 『かくかくしかじか』によって家に帰るまでの過程を省略し、一瞬で家に着く礼次 礼次「ふぁ…やっぱりどんなことをしている時よりも…眠っているときが一番、幸せだよねぇ…。どーせ明日は痛みで動けないし、このまま三日くらい寝てよう…ZZZ」 こうして礼次は深い眠りにつくのだった。皆さん、最近無理してませんか? 頑張りすぎてませんか? 人生は長いんだし、そんなめんどくさいこと全部放り投げて、ぐっすり眠りましょう 誰もが何もしなければ、良いことも嫌なことも何も起こらない…世界は平和になるのだから… 続く…
https://w.atwiki.jp/legends/pages/1952.html
GALLERY ソニータイマー OFFLINE MODE これまでのお話 STAGE 1 ソニータイマー STAGE 2 部活 STAGE 3 チョコレートは明治 STAGE 4 通りゃんせ STAGE 6 不幸と病弱 STAGE 7 妬ましい STAGE 8 ポケットモンスター シティ レジェンド STAGE 9 口裂け女のスランプ STAGE 10 電化製品は叩けば直る STAGE 11 血液型性格診断 STAGE 12 ゲーム研究部の活動 EXTRA STAGE 新聞部の活動 STAGE 13 エス○ークを5ターン以内に倒すと仲間になる STAGE 14 通りゃんせの相棒 STAGE 15 私は誰でしょう? STAGE 16 足売り婆さん STAGE 17 声優の重要性 STAGE 18 彼女居ない暦500年越え ONLINE MODE 悪魔の囁き&コークロア騒動編 リア充皆いなくなればいい 新聞部の活動2 ゲーマー3兄妹とカイザーの契約者 黒いキューピー人形 非リア充達の嫉妬 嫉妬少年のその後 二次元研究部 擬人化と魔改造 引き篭もり魔法使いの外出 新聞部の活動3 任天堂寺の決意 坊池一人との戦闘 嫉妬少年と悪魔の囁き OFFLINE MODE これまでのお話2 STAGE 1 物欲センサー STAGE 七つの大罪 STAGE マンホールの上で… STAGE ヘンゼルとグレーテル STAGE 夢見る兄妹 STAGE 走る走る STAGE 羨ましいな STAGE 新聞部の活動4 STAGE 不幸と疾風の文化祭 STAGE ヘビイチゴには毒がある STAGE 三竦み STAGE 不幸の一日 STAGE unluckyHelooween STAGE 食の力 STAGE 才能を求める者 STAGE シャボン玉 STAGE とある化学の都市伝説(フォークロア STAGE 共鳴した者共の集い(エコーズ・メンバーズ・ミーティング) STAGE 甘い香りのするケーキの絵 STAGE 3月14日 STAGE 嘘吐き(マイナス)と不幸(マイナス)の不運(マイナス)な出会い STAGE 死体からダイヤモンド STAGE 変態という名の淑女 STAGE 水晶髑髏 STAGE 久しぶりに遊戯王ネタスレ投下時、魔轟神レヴュアタンのシンクロ素材のレベルが足りないとの指摘があったため、辻褄を合わせるため若干内容を変更しております STAGE デュエルの後に STAGE 地獄の沙汰も STAGE 明日から本気出す STAGE ソロモンの指輪 STAGE 食べて食べて食べまくれ STAGE 規格外の破壊力 STAGE 水晶髑髏と邪気殺し STAGE 恐怖の美術館 STAGE 任天堂寺と注射男 STAGE 全てプラズマで説明できる STAGE 母は強し…いや、私は母じゃないけど STAGE 鷽月頼也、その過負荷(マイナス) STAGE 赤い糸? 緑の炎で焼き切ってあげるよ STAGE 初めての発見 STAGE ニコ厨とねらー STAGE 死亡フラグのさしすせそ『す』 STAGE 戦う漫画家達 STAGE ミイラ兄妹 STAGE 新聞部の活動6 EXTRA STAGE 守りの力と七不思議 STAGE 生まれたてのfolklore STAGE なりきりセット STAGE これは正当防衛です STAGE 氷肌玉骨にして熱血の少女 STAGE 子供の頃傘持ってジャンプとかしたよね STAGE ジャンクフードジャンキー 2PLAY MODE ロリコンとロリコンの邂逅 ONLINE MODE CoA編 ゲーム研究部とゲーマー三兄妹+αのCoA 引きこもり魔法使い達もCoAを始めるようです 新聞部の活動5 ゲーム研究部達のCoA…ってかなり久しぶりだな ONLINE MODE 世界滅亡編 EXTRA STAGE 守りの力と七不思議 STAGE 勝利 STAGE 万有引力 STAGE 百合夫婦 STAGE アイギスと炎の七不思議 3つ目の水晶髑髏~桃色の水晶髑髏~ Mini GAME バレンタインデーなんて都市伝説だよね ホワイトデーには3倍返しとか言うけど、0を何倍したって0にしかならない たまには息抜きを クリスマス撲滅の会 バレンタインデー中止のお知らせ ONLINE Mini GAME 皆でお花見編 色々ともう遅い この世界ではまだ五月 EXTRA STAGE 新聞部の活動シリーズ 第一号新聞部の活動2 第二号新聞部の活動3 第三号新聞部の活動4 第四号新聞部の活動5 第五号新聞部の活動6 EXTRA STAGE アイギスと七不思議シリーズ 守りの力と七不思議 アイギスと炎の七不思議 [[]] ページ最上部へ
https://w.atwiki.jp/legends/pages/4168.html
光彦「よぅ正義、[明美(アケミ)]。元気にしていたか。」 駅から出ると、懐かしい声が聞こえる。そう、正義の父親、[黄昏光彦(ミツヒコ)]である。 正義「あ、お父さん!」 半年と軽く言うが、それも結構長い時間。正義は嬉しそうに父親に駆け寄った。 しかしいつかのように抱きつくでなく、ただ話しかけるだけ。そう、正義はもう中学生なのだ。もう子どもではない、という事らしい。 正義「お兄ちゃんとはどうだった?」 光彦「あぁ、飯は上手だったな。少なくとも、明美以上だな。」 明美「えぇ、ミツ、それは酷いんじゃない?」 大王「(いつまでこの会話は続くんだ?)」 少々長かった団欒も、ふいに正義の母の言葉で止まる。 明美「そろそろ家に行きましょうよ。足が疲れちゃった。」 光彦「まったく、親子の再会をじゃまするとは。」 明美「なによ。それなら私も裂邪と感動の再会をさせてよ。『ママぁー!』『裂邪ぁー!』って。」 正義「えー、お兄ちゃんはそんなんじゃないよ。」 約2名の笑いが起こったところで3人を、いや、【恐怖の大王】を含めて4人を乗せた車は走り出した。 大王「(思えば、俺が世界征服に乗り出せないのは、この両親の所為でもあるな。子ども思いで、明るくて。おかげで少年もこの始末か。)」 正義「そういえば、なんでお兄ちゃんは来なかったの?」 光彦「また散歩と言って出て行ったよ。よほど正義に会うのが恥ずかしいんだろうな。」 明美「いや、きっとこの綺麗な私に会うのが」 光彦「そういえば正義、学校はどうだったんだ?」 正義「楽しかったよ!あ、そういえば修学旅行のお土産まだだったね。あとで渡すよ。」 明美「もう、マサヨシまで無視?お母さん寂しいんですけどぉ。」 ―――なんだかんだで、これから正義が住む事になる家に着いた。 光彦「よし、じゃあ荷物を家に入れるか。」 正義「ねぇ、お兄ちゃん探しに行ってもいい?」 光彦「ん?別にいいが、なんでだ?」 正義「だってお土産、一緒に渡したいから。じゃあ行ってきまーす。」 明美「いってらっしゃーい。気をつけるのよ。」 光彦「(まぁ、大丈夫だろうな。)」 外へ出て少し経った頃に、大王が正義に話しかけてくる。 大王「少年。あんなやつに、プレゼントを渡すのか?」 正義「・・・別にいいじゃん。『罪を憎んで人を憎まず』って言うしさ。」 大王「煮込む煮込まないは分かったが、アメと鞭は大事だと思うぞ。俺なら良い事をしてから、だと思うが。」 正義「『悪い子だからあげない』って言っても逆に悪くなる方が多いよ。それより、『少年』って呼ぶのはもう止めてよ。」 大王「あぁ分かったよ、『少年』。」 正義「だから!もうボクは中学生だよ!子どもじゃないんだよ。」 大王「そう言っているうちは子どもだ。そうだな、俺が大人になったと認めた時に『少年』と呼ぶのを止めてやる。」 正義「うぅ、うん、分かった。でもどうやったら認めるんだよ?」 大王「無論、『幹部になったら』だ。」 正義「やっぱり大王には認めてもらわなくていい。まだ世界征服狙ってたのか。」 大王「(まったく、いつまで経っても少年は『少年』のままだな。)そういえば、何故『大王』なんだ?」 正義「え?大王は大王じゃん。」 大王「友やコインは『くん・ちゃん』付けだろ。なら俺は『大王様』、少なくとも『大王さん』じゃないのか?」 正義「えぇ、じゃあ大王が世界征服を諦めたら“バッサァァァ・・・”考えてあげても・・・。」 突如、目の前に謎の生物が現れた。都市伝説である事はすぐに分かる。 しかしゴミ袋かと思っていたら赤く光る目があり、蛾のような羽があり、さらに脚がある、というリアクションに困る姿をしているのだ。 いったい何の都市伝説なんだ?考えている暇もなく奴は急降下して攻撃をしようとしてくる。 ?都市伝説「・・・、喰、う。」 大王「・・・、戦うのみだな。」 正義「そうみたいだね。大王、いくよ!」 その言葉に反応し、大王が上空に黒雲を広げる。 大王「さて、何で行く?」 正義「んと、『槍の日』で行こう。あれなら避けられないはず。」 大王「なるほど、では行くか!」 黒雲にスパークが走り、大量の槍が降ってくる。まさに『槍の日』。しかしあの都市伝説は槍をするすると避けていく。 大王「これを避けるとは、なかなかだな。」 正義「でも、これならどう!?」 正義はおもむろに降ってくる槍の1つを手に取り、敵へと投げつける。 正義「(上に気を取られている隙に横から来る、下手に避ければ上の攻撃に当たる。これを避けられるか?)」 正義の作戦さえも、あの都市伝説は軽く避けてしまう。遂に雲の外に出てしまった。 大王「くっ!想像より速いようだな。もっと量が多ければ避けられんだろうが、修行不足か。」 不意に向こう側、おそらく槍を投げた方向から、悲鳴のような叫びが聞こえる。 大王「ん?さっきの槍が通行人にでも当たったか?」 裂邪「正義ィ!お前か!?こんな所で槍投げんな!」 その声は、どう聞いても正義の兄、裂邪の声だった。その声に正義が反応するが、 ?都市伝説「あ゛、さっきの・・・。」 正義「あ、お兄ちゃんいたのッ、って増えてるゥ?!」 声の方を向くと、裂邪の後に都市伝説と思わしきものがシェイドの他に3体ほどいた。 正確には火の玉、謎の小動物、あと正義が反応している事から、おそらくあの小学校高学年ほどの少女も都市伝説だろうか。 裂邪「無視すんな!まぁいい、そこの【モスマン】もろとも―――」 ?小動物「なぁ主、あのおっさんは誰バク?」 大王「(まさか更に契約したというのか?それともあの少女も契約者なのか?って)『おっさん』?!」 シェイド「アイツカ?【恐怖の大王】ダ。」 ?都市伝説×3「えッ!?【恐怖の大王】ッ?!」 大王の正体を知ると突然、あの3体が慌てふためきだした。何故かは黄昏兄弟とシェイド、大王も分からなかった。 大王「ん?俺はそんなに有名なのか?」 正義「コインちゃんも知ってたからね。最近生まれた都市伝説は知っている、とかかな。」 シェイド「落チ着ケ。契約者ニ恵マレズ、今デハタダノ『おっさん』ダ。」 大王「だから何故『おっさん』なんだ!?」 相手にされないのでつまらなくなったのか、急にあの【モスマン】という都市伝説が裂邪に向けて目からビームを放つ。 裂邪「あっつぅ!」 正義「お兄ちゃん!」 大王「目からビーム、か。少々厄介だな。」 モスマン「・・・、腹、減った・・・。」 裂邪「チックショウ、モスラかよ!シェイド![バク]![ウィル]!」 その命令に反応し、シェイドは長い爪のような姿に変形して裂邪の右手に付き、[バク]と呼ばれる小動物は熊ぐらい大きさのキメラのような姿に変身し、 [ウィル]と呼ばれる火の玉は急に増え、1列に連なり鞭のようになって左手に付いた。 正義「かっこいい・・・。」 大王「言うと思った。いいから戦うぞ!」 正義「分かった。大王、変身だ!」 大王「無茶を言うな!行くぞ。」 そう言うと、黒雲から剣が2本降ってくる。大王は普通に手に取り、正義は手にとってから、すぐに【モスマン】に向かって行った。 正義「てりゃあぁぁ!」 【モスマン】はゆっくりと、上へ飛翔していった。「あ。」という声は既に遅く、“ゴンッ”という鈍い音が鳴る。 向こう側からやってきた裂邪に正義がぶつかって、尻餅をついた。正義は涙目になりながら打ったところを撫でていた。 裂邪「ッつったぁ~!正義!どこ見てやがる!?」 正義「もう!策もなしに突っ込んできて!」 裂邪「バカか!俺はお前と違って大人なんだ!何の考えもなしに敵に突っ込むかバーカ!どうせお前はこの1年間なんの成長もしていないんだろ!? 俺がいなくなった後も都市伝説に説教かまして、彼女とイチャイチャしてたんだろ?!」 正義「成長したよ!もうボクは中学生だよ!?それに説教は大事な事だし、ボクには彼女なんていないし!」 大王「・・・、やっぱり、子どもだよな。特に兄の方が。」ボソッ 空腹で苛立っているのか、【モスマン】は空中からビームを乱射する。 正義と大王は修行のおかげもあって、難なく回避する。裂邪は、ふとみるとバリアで守られているようである。 大王「“チッ”便利な都市伝説だな。誰の能力だ?」 正義「あの女の子だよ。シャボン玉みたいにバリアを張ってた。」 大王「あいつも契約者か。シェイドと火の玉のを武器、そして盾付きとは豪勢だな。」 正義「ほんとだよ、いざって時に手に負えなくなりそう。でもあの子は都市伝説みたいだよ。」 大王「そうか、では4体と契約か?飲み込まれてても知らんぞ。」 裂邪はウィルを鞭のように扱うが、攻撃は一向に【モスマン】には命中しない。 こちらも策を練るが、あいにく大王は飛び道具を降らす事はできず、雷は外れた時のこちらへの被害が不安、なかなか良い手が出ない。 裂邪「―――そうだ、おいおっさん!雨降らせ!」 大王「またおっさんだと!?それが人に物を頼む態度か!」 正義「(お兄ちゃんの事だから、やはり何か手が?ここはおとなしく聞いておこうか。)大王、ここは。」 大王「・・・、仕方がないか。」 大王は上空に、太陽も隠れるほど黒雲を広げ、大量の雨を降らせる。 大王「これでお望みの量か?!」 裂邪「ウヒヒヒヒ、よくやった!ウィル!『百物語』!」 裂邪の命令に反応し、ウィルが何十体にも増え、周りに散らばり、まるで蝋燭の灯火の様になる。 ふと、少女が歌を歌いだす。おそらく『さっちゃん』であろう、おそらくそのはずだ。 ウィル「「うおぉぉぉーん!バナナ半分なんて可哀想で~い!」」 周りから鳴り響く叫びと共にウィルの炎の色が青くなる。 大王「まさか、『さっちゃん』を聞いて泣いているのではないだろうな?」 正義「あれ、寒くなってきた?あ、霧!?」 気がつくと、周りにだんだんと霧が立ち込めてきた。おそらくこれが裂邪の作戦なのであろう。 正義「この霧で視界を悪くして、隙を突く、かな?」 大王「なるほど、完敗だ。あの火の玉のに周りを冷やす能力があったのか。能力をよく理解している。」 しかし正義は霧の中を注意深く見回し、【モスマン】を探す。 正義「でも・・・、あそこか。緑色の光も見える。たぶん火の玉のやつだね。」 大王「おい、まさか横取りする気か?それは良くないんじゃないのか?」 正義「悪いけど、『同じ事』を、そう何度も繰り返させない。」 ゆっくりと放った、その言葉の重みは、誰よりも大王が知っていた。あえて黙認し、正義を【モスマン】のところへ向かわせた。 正義は駆け足で【モスマン】のところへ向かう。その姿がだいぶ見えた時、その影に跳びかかる。 正義「てぇえりゃあぁぁー!」ブン! ベシィッ! その剣を、正義は力強く、【モスマン】の頭に叩きつけた。峰打ちとでも言おうか。そのまま【モスマン】を霧の外へと弾き飛ばした。 【モスマン】は軽く気を失っているようだったが、ゆっくり起こし、そのまま説教が始まるのであった。 正義「―――だから人を食べるなんて絶対にダメ!だからといっていくら空腹でも他人の物を奪うのもダメだよ。 困っている人を助けたりしてそのお礼として食べ物を貰うんだよ。分かった?―――。」 大王「(このご時世にお礼に食事を与えてくれる、心優しい人間などいるのだろうか?)」 なにか悔しそうにしている裂邪を余所に説教は終わり、【モスマン】はフラフラと空へと戻っていった。 正義「これからは人のためにがんばるんだぞぉー!」 モスマン「分かっ、た・・・。」 正義は手を振り終えると、すぐに兄の方を向く。無論『あの悲劇』を繰り返さないためである。 あの時目を離したから、犠牲者が出た。だから次は絶対に目を離さない。それが正義の『誓い』である。 大王は、正義の気持ちや考え、今かすかに目に溜まった涙の訳は、長く共にいるためだいたい分かる。 だからこそ、その次の行動に驚かざるを得なかった。正義が、裂邪に抱きついたのである。 正義「お兄ちゃん、久しぶりぃ!」ガスッ 裂邪「“ゴキッ”おごぉ!あ・・・ばら・・・ぼね?つ・・・っか・・・足・・・痛・・・」 正義「お兄ちゃん、寂しかった?また一緒に暮らせるからね!」 シェイド「平和ダナ。」 大王「・・・?あぁ。」 大王は何故こんな事をしたか分からなかった。攻撃をするために飛びかかったのだとさえ思った。『兄だから』という理由もすぐに出たが、 なにかそれでは片付かない違和感がある。大王の疑問の回答は帰ってくる事はなく、正義は質問を投げかける。 正義「ところで、やっぱりその女の子達と契約したの?」 裂邪「・・・まぁな、『夢幻泡影四天王』、俺の世界征服のための俺の仲間だ。」 正義「まだそんな事言ってたの!?お父さんと一緒だったのに世界征服を諦めてないなんて!」 裂邪「悪いか!すぐに諦められる夢なんて見ねぇよ!俺は一生諦めない!人の夢は終わらねぇ!」 正義「最後の言葉どっかで聞いたよ?!」 やはり口喧嘩が始まった。しかし『いつも通り』ではなく、若干正義の歯切れが悪い。なにか・・・。 大王「もういいだろ、兄を見つけたんだから。親も心配するぞ?」 正義「あ、そうか。お兄ちゃん、もう帰るよ。」 裂邪「シェイド、『シャドーダイブ』で[ミナワ]達を先に俺の部屋に。」 裂邪の命令により、シェイドの能力で自分の契約している都市伝説は影の中へと溶けるように入っていった。 大王「どういう事だ?お前は帰らないのか?」 裂邪「お前らが迎えに来たんだから、俺が部屋に帰ったら不自然だろ?それに親父達にミナワ達を見られる訳にはいかんし。」 大王「ん?契約者以外でも見えるタイプなのか?」 裂邪は数分硬直し、驚いたように言葉を放つ。 裂邪「見えないやつもいるのか!?」 正義「え?う、うん。例えば幽霊系は、基本的に契約者か都市伝説の被害者にしか見えないらしいよ。」 大王「俺も見えない、はずだ。」 裂邪は何故か黙りこくっていた。考え事でもしているのだろうか。 正義「ほら、もう帰るよぉ?」 こうして、3人はゆっくりと家へ帰るのであった。 光彦「おぅ、帰ってきたか。」 正義「ただいまぁー!」ガラガラ 明美「おかえりぃ、裂邪、マサヨシ。」 裂邪「あ、母さん久しぶり。」 少々雑談があった後、正義が父親と裂邪にいつかのお土産を渡す。 正義「そしてこれが、修学旅行のお土産。水族館で買ったんだ。はい。」 そう言って、ガラスの中に白い線で作った水中生物が入っている置物を出した。父親にはイルカが、兄にはクラゲが入っているものを渡す。 光彦「ん、面白いな。何なんだこれは?」 裂邪「あら綺麗!・・・ありがとう。」 正義「ふふん。」ニコッ 光彦「ところで食い物はどこだ?クッキーとか無いのか?」 明美「もう、今いいところなのに。腐ると危ないからって買ってません。」 光彦「うっ、すまんすまん。ちょっと分からんかった。」 明美「裂邪が『ありがとう』って言ったのよ。信じられる?」ボソボソ 光彦「本当か?まいった、聞き逃したなぁ。」ボソボソ 家族が団らんしている部屋の外では、大王が考え事をしていた。何故少年とその兄の会話が変だと思えるのか?何かが違う。 本当に些細な違いだが、まるで少年らしくなく感じる。 ふと、もう1つある事に気付く。こんな事を考えているようでは世界征服なんてしていられないと。 どうやら少年の甘さがうつったようだ。ゆっくり甘さを忘れていかなければならないな。 ―――世界征服への道は遠い。 第2話「初仕事」―完― 次回予告4コマ――― ☆資料をまとめ☆ ???「『若者の骨粗しょう症に迫る』『キスをすると骨がもろくなる?』『牛乳のススメ』・・・。」 ???「おそらくこの事件によって沸いてきた記事だろうが・・・。本当にこの事件はその程度のものなのか?」 ???「何人もの人間が同じ事にあっているんだぞ。いったいどういう事なんだ?」 ―――教えてくれ 都市伝説よ――― ●謎の人物現る?!真相は、webで!(コラ では第3話に続きます。 前ページ次ページ連載 - 舞い降りた大王
https://w.atwiki.jp/legends/pages/4569.html
悪の秘密結社 11 ぴん、と 金属を弾く澄んだ音が響く 空中踊る十円玉をぱしりと掴み取り、くいと引き絞る 「こっくりさんこっくりさん、ヴィクトリアとかいう女の隠れ家はこの先か」 その言葉に応じて、三Z-No.592の肩に群れていた人の獣耳尻尾の少女達がぱっと散開し、頑丈そうな鉄扉に群がっていく 少女達が嬉しそうにぺしぺしと扉を叩くと、扉に『こ』『の』『と』『び』『ら』『の』『さ』『き』という文字が浮かび上がっていく 「ひのふの……八文字か、充分だな」 「がんばったよー」 「ほめてほめてー」 「あとでなでてー」 腕に群がる少女達から、爆発的に膨れ上がった霊力が十円玉に注がれる 「いちげきひっさーつ!」 狐少女の号令と共に放たれた十円玉は、轟音と共に冷凍用の倉庫ほどもある鋼鉄製の扉を易々とひしゃげさせ、建物そものを揺るがせた 「お、吹っ飛ばなかったか。すげぇ頑丈」 曲がった極太のビス数本で、辛うじて壁にぶら下がっていた扉を、豪快に蹴り飛ばすZ-No.592 暗い下り階段を、壁に引っ掛かり表面を削りながら転げ落ちていく扉だったもの 「さーって、お邪魔しますよーっと」 ポケットに手を突っ込んで、じゃらりと十円玉の量を確認し Z-No.592はきゃいきゃいとはしゃく少女達を率いて、階段を軽い足取りで降りていく あちこちが落ちた扉に削られへこまされたコンクリートの階段を、こつこつと どこか色合いのおかしい照明に照らされて、深く深くへと 「あー、なんつーかこれ、アレかな」 表向きは古臭いビルでしかなかった建物の地下に、洞窟でもくり抜いて最新の軍事基地でも差し込んだかのような、ちぐはぐな通路が伸びている光景 無意味に無駄に無闇に、あちこちでちかちかと明滅するランプ Z-No.592はぽんと手を打つ 「悪の秘密結社、ってやつか」 通路の先に、じわりと浮かび上がるように現れる、黒い全身タイツのような姿の戦闘員達 「正義の味方ってガラじゃないんだけどね、俺」 質量を感じさせない、奇妙なステップで向かってくる戦闘員達に、くいと腕を突き出して 「まあ、アレだよ。乗ってやる」 十枚ほどの十円玉を握り込み、Z-No.592は叫ぶ 「こっくりさんこっくりさん! どうせこいつら、一発でぶっ倒せんだろ!」 「はったおせー!」 「ぶったおせー!」 「ですとろーい!」 飛び交う狐、狗、狸の少女達が、戦闘員の額に、左胸に、次々と触れて『はい』の文字を浮かび上がらせ 「それじゃあまとめて! さようならっと!」 その手から放たれた十円玉は絡み合うような軌道で通路を縦横無尽に駆け、戦闘員達の頭部を、胸を、容赦無く貫いていく 「個も持たねぇがらんどうの雑魚は引っ込んでな!」 「じゃあ、雑魚でなければいいのね?」 ぱきん、と 乾いた音を立てて、十円玉の一枚が真っ二つに割れる 「ようこそ、我ら『悪の秘密結社』の秘密基地へ」 満面の笑顔で両手を広げ、心の底から歓迎の意を表した、似た面影を持つ数人の女 「あんたがヴィクトリア? ああ、あんた『達』かな?」 「ええ、近しい方々からはヴィッキー、もしくは教授と呼ばれています。以後お見知り置きを」 「んで、後ろの毛色の違う連中は?」 Z-No.592が放った十円玉を叩き割った何者か その姿は、人間の造形に昆虫の外殻を貼り付けたような、不気味な姿 戦闘に立つ一人は、すらりとした赤い鞘翅を背負った女性のような姿をしており 大きな複眼に覆われた頭部と、人の面影を残した頬から顎のラインを隠すように覆う甲殻が、僅かに震える 「ネエ」 感情の篭らない声が、二の句を告げる 「ワタシ、キレイ?」 「『口裂け女』みたいな文言だな。まーフォルムは綺麗だと思うぜ、嫌いじゃない」 「キレイナノ? コレデモカ!」 口元を覆っていた甲殻がばくんと開き、昆虫らしい大きな顎がぎちりと開く 床を蹴り滑るように迫り来る赤い昆虫人間 その腕を覆う甲殻が変形し、蟷螂のような鎌が、蟹のような鋏が現れる 「オマエモオナジカオニシテヤロウカ!」 「まるっきり『口裂け女』じゃないかこいつ。お前、何しやがった」 視線はヴィッキーに向けたまま、赤い昆虫人間の刃を掻い潜り懐に潜り込み 普段は腕を支点に弓のように開くこっくりさんの台紙型の力場を、親指と人差し指の間に展開して、パチンコのように十円玉を番える 「こっくりさんこっくりさん、虫っぽいこいつの装甲薄いのはどこだ?」 ぽつぽつと、赤い昆虫人間の腹部に浮かび上がるいくつかの『お』『な』『か』の文字 「悪いが、手加減できそうなほど余裕のある力量差じゃなさそうなんでな」 ずどん、と 鋭い衝撃音と共に赤い昆虫人間の身体が浮いて、突っ込んできた勢いそのままに空中に放り投げられ、通路に叩きつけられ転がったまま動かなくなった 「もう一回聞くが……こいつらは何なんだ?」 「我々の悲願ですよ」 ヴィッキーは笑顔のまま、苦労して作り上げたものを見せびらかすように、興奮を隠さず語る 「『悪の秘密結社』には、やはり怪人が必要でしょう?」 「今まで作れてなかったのかよ」 「殺して、死体から自分を模した『フランケンシュタインの怪物』を作ってはいたんですが……それはただの死体人形ですからね」 ねー、と顔を見合わせて肩を竦め合うヴィッキー達 「やっと私の趣味に合う方法で怪人を作るための技術を手に入れて、もう嬉しくてたまらないんですよ」 「随分と趣味が悪いこったな」 「そりゃあもう、『悪の秘密結社』のプロフェッサーたる者が、趣味が悪くないとダメでしょう?」 そう言うとヴィッキーは、きらきらと淡く輝く結晶体をポケットから取り出す 「これ、何だと思います?」 「俺に質問をするかね」 するりと十円玉を取り出し、腕に展開した台紙の上に置く 「こっくりさんこっくりさん、あれ何だ?」 その言葉に反応して、十円玉の上に手を置いた少女達が、やや戸惑いを浮かばせながら十円玉を動かしていく 十円玉が指し示した文字は『と』『し』『で』『ん』『せ』『つ』 「都市伝説?」 続けて少女達が指し示したのは『は』『な』『こ』『さ』『ん』という文字 「花子……さん」 その言葉に反応して、結晶体を持ったヴィッキーの後ろで、他のヴィッキーがぱちぱちと手を叩く 「優秀な都市伝説と契約しているのですね。素晴らしい」 「あんたに誉められても嬉しかないけどな……それが『花子さん』ってのはどういう意味だ」 「文字通りの意味ですけどね?」 手のひらの上で結晶体を転がし、弄びながらくすくすと笑い声を上げる 「都市伝説の人間化の研究、ご存知ですか?」 「それをかっぱらった馬鹿を叩きのめすために来たんだけどな、俺は」 「まあ研究内容を知っている前提でお話させてもらいますよ? 都市伝説の人間化というのは、手っ取り早い話……都市伝説の意志と記憶、つまり『魂』を取り出して保存、残る都市伝説要素のエネルギーを材料に人間の身体を構築するという錬金術です」 「らしいな。それが怪人を作る事にどう繋がるんだよ」 「簡単ですよ。『魂』を取り出した後のエネルギー、都市伝説としての存在そのものを結晶化したものが、これです」 ヴィッキーがぱちんと指を鳴らすと、背後に控えていた怪人がすいと道を開け 戦闘員が、一人の若い女を引き摺ってくる 「この結晶を、人間と合成するとどうなると思います?」 「……っ! こっくりさんこっくりさん、あいつの――」 Z-No.592が言葉に紡ぐよりも早く ヴィッキーの手の結晶は、焼けたナイフがチーズに刺さるかのように、するりと女性の後頭部に差し込まれる 「あ、ああああああ、ああああああああああああああ」 がくがくと震えながら、頭を押さえ身体を丸める女性 「契約という共生をするにせよ、呑み込むという支配をするにせよ……そこには互いの意志が存在しますが。それを介在しない場合、都市伝説というエネルギーに都市伝説という個が存在しない場合」 ぷちり、ぷちりと ぎちり、ぎちりと 音を立てて、女性の身体が変貌していく 「人体は、都市伝説というエネルギーを排除しようとします。強固な意志があれば充分可能なのかもしれませんが……例えば、脳改造などで命令を聞くだけの木偶人形などの場合」 髪の毛が抜け落ちて、頭部を覆う黒いおかっぱにも見えなくもない外骨格 肌が変質して盛り上がる甲殻の胸部を走る赤いラインは、吊りスカートの名残か 「本能と肉体が都市伝説エネルギーを拒否し排除しようとするものの、それは体表に留まりながら内部に浸透し……やがて変質したまま一体となるわけです」 腰周りに鎧のようなスカートのような甲殻が広がり 出来上がった『もの』は、『トイレの花子さん』をモチーフにした『怪人』としか言えない代物だった 「まだ一人につき一つの都市伝説しか埋め込めませんが。この結晶を複数埋め込めたり、取り外し可能にしたりするアタッチメントも製作中ですからご期待下さいね」 「なるほどね……こりゃまあ確かに、放っておくとやばそうだ」 「あなたの後ろのそれも、放っておくとまずいんですが。修理してはダメですか?」 「悪の秘密結社の怪人なんて、倒されてナンボなんじゃないのか?」 「それはそうですが。ではそのままで」 ヴィッキーがポケットから取り出したスイッチをぽちりと押し込むと、Z-No.592とヴィッキーの間に強固なアクリル板のような障壁がシャッターのように下りてくる 「最近はただ消滅するだけの怪人が多いですが……古式ゆかしい特撮の怪人って」 にたりとヴィッキーの笑顔が歪む 「死ぬと、爆発するんですよね」 「なっ――」 直後に、背後に感じた熱波と衝撃が Z-No.592の全てを飲み込んだ ――― 辛うじて、意識だけはまだあった だがその身体が原型を留めているのが不思議なぐらいの有様は、見ずともに判る 「こっくりさん、こっくりさん……俺、あとどんだけ、持つ?」 あわあわと泣きそうな顔をしている狐、狗、狸の少女 だが問われた事は問われたままに返すしかできない彼女達は、ただ十円玉を動かすだけしかできない 綴られた文字は『あ』『と』『ご』『ふ』『ん』 「……うっし、んじゃその五分で……こいつら全部、ブッ潰す」 Z-No.592の脳裏に浮かぶのは、目を覚ました途端に親友の心配をし そして、友人の無事を知らされると、今度は悪の存在を必死で伝えようとしていたメイの姿 都市伝説に呑まれかけ、その力と存在を否定されかけてなお、何処かの誰かに向けられる悪を止めて欲しいと懇願するその姿 「あの子に……心配かけらんねぇからな……きっちり……片付けてやんねぇと」 赤くぬめる指先で、焦げて歪んだ十円玉を掴み 突き出した腕に、弓状の力場を展開する 「こっくりさん、こっくりさん! あのクソ女は、間違いなく悪い奴だな! そして……怪人どもは、止めてやるべきだな!」 涙目の少女達が目にも留まらぬ速さでヴィッキー達に迫り その場に居る『悪の秘密結社』側の者、その全ての全身に余す事なく『はい』の文字を刻み付ける 「くたばれ、地獄で懺悔しろ」 放たれた数十枚の十円玉は、ドリルのように渦を巻き 先程の爆発に耐えた障壁をあっさりと打ち砕き、通路そのものを抉り取り、そこにある全てを粉微塵に粉砕していった ――― 重い地響きが伝わってくる様子に、さほど動じた様子も無くスピーカーの向こうで大首領がふむと唸る 《大丈夫かね、この基地は?》 「大丈夫でしょう。大首領の間はおろか、この研究室にすら届きませんよ」 笑いながら、ヴィッキーは一抱えほどもある大きなガラス容器を引っ張り出す それは大小様々なケーブルが容器の内部まで続いており、それに詰められたものに接続されていた 「あの黒服の少年は少々勿体無いですが、実験段階の怪人を相手に遊んでもらって、データを収集する事にします」 ガラス容器の中には、大量のケーブルやチューブが接続された、ミイラのような老婆の首が溶液に漬されていた それは、『ヴィクター・フランケンシュタイン』と契約したオリジナルのヴィクトリア 「さて、魂を移し変える技術が手に入った事ですし、実験も充分にしたので活用させてもらう事にしますよ。『フランケンシュタインの怪物』に任せ切りでは、『私』も面白く無いでしょうから」 そう語りながら、やや表情に残念そうな色を隠せない様子もある 「できれば、エルフリーデ女史か……メイちゃん、沙々耶ちゃん、いずれかの肉体が欲しかったですね。かつて善良な人間だった肉体を乗っ取るとか、悪の華でしたし」 溜息を一つ吐いて気を取り直し、ヴィッキーはいつもの調子に戻り 紋章の刻まれたレリーフの、大首領の声を伝えるスピーカーに向かってヴィッキーは深々と頭を下げる 「『私』のより一層の忠誠と悪意にご期待下さい、大首領閣下」 前ページ / 表紙へ戻る / 次ページ