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No.185 / じくう 人形 ちびちゆり 基本データ 説明 ちょっと ことば づかいが へんなようじょ。パイプいすで たたかれるといたい。 タイプ みずでんき 特性 せいでんき タマゴグループ ひとがた 種族値 HP 攻撃 防御 特攻 特防 素早さ 合計 45 30 40 50 60 45 270 獲得努力値 HP 攻撃 防御 特攻 特防 素早さ 0 0 0 1 0 0 分布 場所 階層 Lv 備考 いてだきのどうくつ フロア1(滝の下奥) 15~16 いてだきのどうくつ フロア2(フロア1の下) 15~17 いてだきのどうくつ フロア3(カンナがいる場所) 17 その他の入手方法 なし 進化系統 ちびちゆり ┗Lv24でちゆり ┗Lv38でEちゆり 育成例 レベルアップ技 Lv 技名 001 はたく 008 でんきショック 012 みずでっぽう 016 よこどり 020 でんじは 024 じゅうでん 028 パイプイス 032 マジックコート 036 10まんボルト 040 ミラーコート 044 でんじほう 048 ハイドロカノン 技・秘伝マシン技 No 技マシン名 03 みずのはどう 04 マナチャージ 06 どくどく 10 よめしゅぎょう 12 ちょうはつ 13 れいとうビーム 15 LUNATIC 16 ひかりのかべ 17 まもる 18 あまごい 24 10まんボルト 25 かみなり 27 おんがえし 32 かげぶんしん 33 リフレクタ- 34 でんげきは 42 からげんき 44 ねむる 45 あさのひざし 49 よこどり No 秘伝マシン名 03 なみのり 05 フラッシュ タマゴ技 技名 ミラーコート いあつ プレゼント アンコール エアカッター ソニックブーム てだすけ 人から教えてもらえる技 場所 技名 未実装
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『ゆっくり一家の平凡な一コマ』 9KB 小ネタ 育児 自然界 どうという事も無い小話 『ゆっくり一家の平凡な一コマ』 D.O とある森の大きな大きな木の根元、根っこの隙間に掘られた穴は、 とあるゆっくり一家の、小さくもゆっくりしたおうちであった。 そのおうちの中からは、今日もゆっくり一家の楽しそうな声が聞こえている。 「ゆっへん!れいみゅ、ゆっくちしちぇるでしょ!」 「ゆっゆ~ん、れいむのおちびちゃんは、とってもゆっくりしてるよ~」 ぎゅんっ、と胸をそらして見事なのーびのーびをする赤れいむの姿を見て、 母れいむは嬉しそうに微笑みながら歓声を上げた。 「ゆんっ!まりしゃもゆっくちしちぇるよ!ゆんっ!ゆっくち!!」 「ゆわぁぁああ!おちびちゃん、すっごくゆっくりしたこーろこーろだね!」 赤れいむの妹である赤まりさも、姉に負けてなるものかと渾身の前転を披露する。 母れいむはそのゆっくりとしたこーろこーろに、感激の声を発した。 「(れいむのおちびちゃんたち…とってもゆっくりしてるよぉ)」 母れいむの瞳が嬉し涙でうるむ。 それほどまでに、2匹のおちびちゃん達は可愛く、元気で、とてもゆっくりと育っていた。 だから、母れいむはおちびちゃん達に向かって、自分かかけられる最大の賛辞を投げかけたのであった。 「おちびちゃんたちは、れいむにそっくりの、とってもゆっくりしたゆっくりになれるよ!」 「「………」」 「ゆ?」 おうちの中が静まり返った。 「ゆぅ…おきゃーしゃん…」 「ゆ?ゆゆっ?どうしたの、おちびちゃん?」 赤れいむと赤まりさは、申し訳なさそうに、母れいむからサッと目をそらす。 「おきゃーしゃん…ゆっくちしちぇにゃいよ」 「まりしゃ、おきゃーしゃんみたいになりちゃくにゃい…」 「ど、どうぢでそんなこというのぉぉおおおおお!?」 母れいむに衝撃が走った。 これまで、母れいむは自分こそこの世の全ゆっくり、全生物の中で最もゆっくりしたゆっくりだと思っていたのに、 よりによって、愛するおちびちゃん達からその事を全否定されたのである。 とはいえ、おちびちゃん達が自分に嘘をつくとも思えない母れいむは、 とりあえず理由を問いただすことにした。 「どうして…?れいむ、ゆっくりしてるよ・・・?」 それに対する答えは、れいむに新たな衝撃を与えたのであった。 「おきゃーしゃん、あんまり、あしょんでくれにゃいでしょ」 「ゆ?ゆゆっ、おしごとのあいだに、あそんであげてるよ・・・?」 「じぇんじぇんたりにゃいよ!まりしゃ、もっとあそびちゃいよ!」 「ゆ、ゆがーん!?」 母れいむは、おちびちゃん達と出来る限りのスキンシップを取ってきたつもりだった。 狩りの方は今日もそうだが、父まりさが行ってくれている。 だからこそ、貯蔵食糧の整理の合間にはおちびちゃんとすーりすーりしてあげられるし、 おうちのお掃除の合間には、おちびちゃんを頭に乗せてたかいたかいしてあげられる。 お外の天気がいい時は、お布団(の干草)を天日干しするついでに、家族みんなで日向ぼっこだ。 母れいむとしては、これほどおちびちゃんと遊んでくれる母ゆっくりなど、 この森には一匹もいないに違いないと思っていたほどだったのだ。 だが…おちびちゃん達にとっては違うらしい。 母れいむの自己満足でしかなかったのだろうか… おちびちゃん達の母れいむへの苦情は続く。 「おきゃーしゃん、おはだがよごれちぇ、きちゃにゃいよ!」 「うんうんのにおいがしゅるときもありゅよ!」 「ゆががーん!?」 おうちのお掃除には、おトイレ(用の穴)の掃除も含まれる。 家事をしっかりこなすゆっくりなら、なおさら体が汚れる時もあるだろう。 「おはだもあんよもがーさがーさだし、ゆっくちできにゃいよ!」 「おりぼんしゃんも、しわしわだよ!れいみゅ、そんなおりぼんしゃんになりたくにゃいよ!」 「ゆ、ゆぅぅぅううう!?」 お肌を磨く時間も、おリボンの手入れをする時間も惜しんで、 家事に子育てにと奔走してきた母れいむ。 だが、その努力はなんだったのだろうか。 泥まみれになって働く母れいむの姿は、 おちびちゃん達にとってはゆっくりできないモノでしかなかったのである。 「とにかく、れいみゅはおきゃーしゃんみちゃいに、ゆっくちできないゆっくちはいやだよ!」 「まりしゃも、もっとゆっくちしたゆっくちににゃるんだよ!」 「ゆ、ゆわぁぁあああああん!」 母れいむの慟哭は、森の奥の奥にまで響き渡ったのであった。 *************************** 「ゆっくりただいま~なのぜ」 その日の午後、父まりさがおうちに帰ると、 おうちの中はいつもと様子が異なっていた。 「ゆ、おうちがきたないのぜ…ゆぅ、れいむたちはだいじょうぶなのぜ…?」 いつもはキレイに片付けられているおうちの中が、微妙に薄汚れている。 父まりさは、おうちの異常に危険を感じ、とっさにお帽子から木の棒を取り出すと、 切っ先をおうちの奥に向けて構え、慎重に中に入っていき…そして見た。 「ゆっゆ~ん!これでおかーさんも、ゆっくりしたゆっくりになったでしょ!ゆっくりー!」 「「おきゃーしゃん、きりぇ~い!ゆっくちしちぇるよ~!」」 水浴びでもしてきたのか、全身にホコリ一つ付いていない、 おリボンもしわ一つなくのばされ、さらに髪にはお花を挿して飾り立てている、 若い頃に戻ったかのような美ゆっくりとなった、母れいむを。 「まりさ!れいむゆっくりしてるでしょ!」 「「おとーしゃん、おきゃーしゃんが、とってもゆっくちしちぇるよ!」」 そして、父まりさが帰ってきた事に気付いた母れいむとおちびちゃん達は、 とびっきりの笑顔とセクシーポーズで父まりさを出迎えたのであった。 「…で、どういうことなのぜ」 「れいむはかんちがいしてたんだよ!」 「……なんのことなのぜ?」 わけのわからない父まりさに、母れいむはくねくねとセクシーに体をくねらせつつ、 笑顔で言い放った。 「れいむは、つまであり、おかーさんであるまえに、ゆっくりなんだよ!」 「……それで、おそうじをさぼったのぜ?」 「れいむは、こそだてや、ひびのせいかつにおわれて、たいせつなことをわすれてたよ!」 「……」 「ゆっくりしてないゆっくりは、ゆっくりじゃないよ!れいむ、これからはゆっくりいきるよ!」 「……れいむ。れいむはそんなことより、もっとだいじなことをわすれてるのぜ」 「ゆゆっ!?これいじょうにだいじなことなんてないでしょ!」 「「おとーしゃん、ゆっくちりかいしちぇにぇ!!」」 *************************** それから3分後。 「ゆ…いじゃい、ばりざ、もうやべで…」 「ゆぴぅ、おとーしゃ…やべぢぇ」 「まりしゃの、ゆっくちしたあんよしゃんが…いちゃいぃぃ…」 母れいむは両目に木の枝を突き刺され悶絶していた。 おちびちゃん達は、父まりさのお下げであんよを叩かれ、あんよが倍以上にはれ上がっていた。 そして今は、親子そろってよだれやしーしーを垂れ流したまま地面に突っ伏している。 「『おかえりなさい』と『おつかれさま』がまだなのぜ」 「おきゃ…おきゃえりなしゃい…」 「おとーしゃ…おちゅかれ…」 父まりさは少しだけ満足した表情になり、その視線を母れいむに向けた。 「で、れいむからは、かんしゃとねぎらいのことばをまだきいてないのぜ」 「ゆ、ゆぴぃぃいいい!?まりざ、ゆっぐぢいづもありがどうごじゃいばず! まりざのおがげで、いづもれいぶだぢはゆっぐぢでぎまず!ゆっぐぢぢでいっでねぇぇぇえ!!」 母れいむが叫ぶと、それに合わせてお下げがぴこぴこと、上下左右に動く。 これは母れいむが自分の意志で動かしている訳ではない。 母れいむの両目を貫いた木の枝がそのままお下げの中まで突き通されているため、 まばたきするたびにお下げが、ぴこぴこざわざわと動いているのである。 これは父まりさが『ぴこぴこざわわの刑』などと呼んでいるものであり、 母れいむが愚行に走った時に行われるお仕置きの中では、比較的軽い部類にあたる。 どうやら今回は本気で怒っているわけではなく、 純粋におちびちゃん達への見せしめを兼ねた、教育的指導のようであった。 「おちびちゃんたち」 「「ゆっ!ゆっくち!?」」 「おとーさんは、ゆっくりしてないのぜ?」 「「ゆ、ゆっくちしてましゅ!!」」 父まりさは、少し意地悪い表情になり、おちびちゃん達に話しかける。 「おとーさんは、からだがよごれてどろんこなのぜ?」 「ゆ、ゆっくちがんばって、ごはんをとってくれてりゅから、ゆっくちできましゅ!」 「おとーさんは、あんまりあそんであげられないのぜ?」 「お、おとーしゃんは、まいにちいっしょうけんめいはたらいてましゅ!ゆっくちできましゅ!」 「ゆふん。りかいできたならいいのぜ」 「「ゆっくちりかいしちゃよ!!」」 「じゃあ、ばつとしてきょうは、ゆうごはんぬきなのぜ」 「「ゆっぴゃぁぁああああん!どうしちぇぇぇえええ!!」」 父まりさは、今日の収獲をお帽子の中から取り出し、 普段ならおちびちゃん達に優先して食べさせているイモムシやらお花やらをバクバクと口に運んでいった。 「ゆっくりしたおかーさんとゆっくりしてたんだから、ごはんなんかいらないのぜ?ゆふふふ」 「「おとーしゃん、いじわるしにゃいでぇぇええええ!!」」 さらに、 「それじゃ、ばつとしておちびちゃんたちのおかざりはもらっとくのぜ」 「「やめちぇぇぇえええ!」」 「おちびちゃんたちはゆっくりしてるから、おかざりなんていらないのぜ?」 「「おかざりしゃんがないと、ゆっくちできにゃいぃぃいいい!!」」 だが、必死ですがりつく赤れいむと赤まりさを無視して、 父まりさは2匹のお飾りを奪うと、お下げでぺしんと弾き飛ばし、 そのままこの日は、家族のだれとも二度と口を開こうとしなかったのであった。 *************************** この日、結局おちびちゃん達は夕ご飯抜きになった上、罰としてお飾りまで父まりさに捕られ、 身も心もゆっくりできなくなる羽目になった。 とはいえ父まりさが眠った後、おちびちゃん達が空腹に耐えかねて、 こっそり父まりさのお帽子の中に忍び込み、中に仕舞い込まれた苦い雑草を食べていた所、 その中から2匹のお飾りまで見つかり、無事お飾りに包まれながら、ゆっくりと眠ることはできたのだが。 そして翌日、おちびちゃん達の頭の上に乗っているお飾りを見ても、 父まりさは特に何も言わなかった。 「「おとーしゃ…」」 「………」 結局この日も口は聞いてくれなかったが、一応朝食はもらえたため、 許してもらえたのだろうとは2匹も理解した。 もちろん、二度と同じ内容で、父まりさを困らせるようなこともなかったのだった。 ちなみに、 母れいむは、この後数日の間、視力が落ちて自分のゆっくりとした美貌を見る事ができなくなった。 そして、視力が戻ってからもそんなことに興味を持つことは無くなったかのように、 真面目に働くようになったとのことである。 挿絵:トラップあき
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絶対的虐待意思 0 37KB 虐待-凄惨 理不尽 駆除 ツガイ 群れ 野良ゆ ドスまりさ 自然界 都会 現代 虐待人間 独自設定 前作を読むと世界観がわかりやすいです 虐待[ 凄惨 HARD ] 理不尽 駆除 妊娠 ツガイ 群れ 野良ゆ ドスまりさ 自然界 現代 虐待人間 独自設定 前回『絶対的虐待意思』の過去話です。 ちなみに前回でた『クロリボンマンジュ』=『ゆっくりようむ』です ゆっくりがこの『世界』に流れ着いて数週間。 この『世界』であり、すべての『母』でもある『彼女』はゆっくりを――― 拒絶した。 突然開いた『隙間』からゴミを捨てるかのように大量に吐き出されてきた饅頭達。 饅頭達の身の程知らずの馬鹿な行動などはどうでもいい。 『力在る子』達の方が、酷い事もできるし愚かしい行動もする。 許しがたいのは―――饅頭如きが、『言葉と感情』を吐くことだ。 さらにこの世界にいるほかの生物に一切の敬意を払わない。 あろうことかそれが勝手に生まれてくると思い、自分達に与えられたものと思い込んでいる。 許しがたい無知であり、その存在は世界の『理』を捻じ曲げている。 だから、その『言葉』がもう二度と理解されないように、その『感情の変化』がはっきりとわからないようにするのだ。 つまり『四足の子』と同じようにする。 理を矯正するのだ。 贔屓でも差別でもない。 饅頭達にはそれにみあう立場になってもらう。 それだけだ。 命を奪うことは『父』から禁じられている。 だがそれ以外のことだったら何でもして良いと。 いきなりこの世界に吐き出された饅頭など粗末に扱っても問題ないのだ。 『四足の子』『地を這う子』『大地に根付く子』『天空の子』『大地の青』は、 『力在る子』と同じ言葉を使う饅頭を敬遠していたが、これによって自分の意思を理解してくれるだろう。 それに『光』も協力してくれるだろう。 その果てにあの饅頭たちがどうなるかは火を見るより明らかだが、その結末だけは確認しよう。 でははじめよう。 さようなら。 哀れな饅頭共。 <『地を這う子』たちの会話> 「知ってるか?『あいつら』さ『母君』に『言葉』を奪われたんだって」 「本当か?」 「俺も知ってる。もう人間みたいにしゃべれないらしいぞ」 「まあその点はどうでもいいさ。重要なのはそれが意味する事だ」 「『母君』が直接手を下したってことは……」 「奴らは認めてもらえなかったんだ」 「じゃあ『敵』だな」 「ああ、敵だ」 「大体やつらむかつくんだよな。知ってるか?あいつら俺らが『勝手に生まれてくるもの』だと思ってるんだぜ」 「そうそう。草花も『勝手に生えてくるもの』って思ってるんだよ」 「ホントかよ……。あいつらどんだけ終わってるんだ?そりゃあ『母君』もお怒りになるわけだ」 「ということは、もう我慢しなくていいんだよな?」 「そうだ」 「じゃあ、俺は仲間集めて『あいつら』を切り刻んでくるわ」 「俺は毒針で始末してくる」 「いいよなあ。ちゃんと武器があるヤツは」 「お前らは喰われるときに一矢報いればいいだろ。そこらへんはしょうがない」 「っち……他人事だと思って。まあいいさ……『あいつら』どのくらいで全滅するかな?」 <『四足の子』たちの会話> 「それが『お母様』の意思なのか」 「そういうこと」 「昆虫や草花達はすでに行動を起こしているらしいよ?」 「じゃあ、私たちもしないわけにはいかないねえ……」 「まあ俺はいいと思うよ?いいかげん『あいつら』にでかい顔されるのもイヤだったし」 「そうだな。『お母様』の意思を見るまでは手を出さないと決めていたが……正直、我慢の限界だった」 「もうやりたい放題って訳だ。くひひ……」 「でかいヤツはみんなで集まればどうにかなるだろ」 「ああ。それに身軽なヤツが目を潰しちまえばいいんだ」 「よし。じゃあ早速一番近くにいる群れからやっていこうぜ」 「おお!」 <『天空の子』達と『大地の青』の会話> 「そうですか……『母』が……」 「いいんじゃねえか?俺はやるぜ!」 「私たちも協力します。それに『あいつら』はいい食料になりそうです」 「……わかりました。私も協力しましょう」 「おお!お前もやってくれるか!まあ、他の連中には迷惑かけない程度にやるさ!」 「彼は相変らずやんちゃですね……」 「はい。まあ、彼のお陰で私たちは空に居る事ができるわけですがね」 「ふふっ。では私の中に住まう彼らにも伝えておきましょう。それでは」 「はい」 <『光』の独り言> そういう結論か いいだろう あの驕り高ぶる饅頭を焼き尽くそう 二度と我の下を歩けぬようにしてやる 恨むのなら己を恨め 『彼女』の元に連れてこられた自分らの不運をな…… 夜明け。 森に太陽の光が満ちる。 一日の始まり。 ―――ゆっくりにとっては『終わりの始まり』だが。 「「ゆっくりしていってね!」」 「「「「「「「ゆっくりしていってね!」」」」」」」 そんなことも知らないゆっくりまりさとれいむ、そして七匹の子ゆっくりの一日も始まる。 森の巣穴で暮らす一家は朝の日課であるお散歩に出かけた。 「ゆゆ~ん!まりさがいちばんだよ!」 「ゆ~!れいむだよ!」 「おねーちゃんまってよ!!」 「ゆっ!じめんにいしさんがあったらあぶないよ!ゆっくりしていってね!」 「れいむだいじょうぶだよ!!こどもはげんきにあそぶんだぜ!」 そして子まりさが森の木陰から広場へと出ようとしたときだった。。 「ゆゆー!いちば……ゆ”っ!?」 ジュッっと、太陽の光が子まりさの肌を焼いた。 日に当たった部分が赤く焼け上がり、子まりさは思わず木陰に逃げ帰った。 「ゆわあああああぁぁぁ!!いたいよおおおおおぉぉぉ!?」 「ゆっ!?おちびちゃん!?どうしたの!!」 「おねーちゃん?」 「ゆあああぁぁ!!」 子まりさが泣き叫ぶが両親や兄弟はわからなかった。 木陰の外ではお日様がいつも以上に明るく輝いている。 とてもゆっくり出来そうな日。 「ゆっ!なにかゆっくりできないものがったの!?おねえちゃんがゆっくりこらしめてくるよ!」 「おちびちゃん!ゆっくりまってね!まずおとうさんが……」 長女のれいむが元気よく日なたへ飛び出た。 「れいむのいもうとをいじめたのはだれ!?ゆっくりしないでしんでね!」 子れいむは通りに飛び出すと同時に視線を上げた。 れいむはおめめに強烈な痛みを感じた。 次の瞬間目の前が真っ暗になった。 「ゆあああああぁぁぁ!!れいむのおめめがあああああぁぁぁ!?!?」 ―――光がれいむの瞳の寒天を焼き焦がし、一瞬で視力を奪ったのだ。 同時に全身が熱く痛い。 全身が赤くはれ上がり全く動けなくなる。 「いだい”い”い”い”い”!!うごげないよ”お”お”お”お”お”ぉぉぉ」 ―――子まりさと同じく、光がれいむの肌を焼き運動能力を奪ったのだ。 同時に、全身を焦げつかせてしまったため何も聞えない。 ただただ悲鳴を上げる。 「おどうざんんんんん!!おがあざあんんんんん!!だずげでえ”え”え”え”え”ぇぇぇ!!」 だが死ねない。 光はその表面を焼いただけで、中身の餡子は無傷なのだから。 「おちびちゃんんんんん!?どぼじだの”お”お”お”お”お”ぉぉぉ!?!?」 「いまおとうさんがたすけにいくよっ!!ゆっくりまっててね!」 「おねえちゃんをたすけるよ!!」 「「「「えいえいゆー!!」」」」 子ゆっくりたちもそれに続く。 「ゆっ!ゆっゆっ……ゆ”っ!?ゆっぎゃあああああぁぁぁ!!ばりざのきらきらなおめめがあああああぁぁぁ!!」 「「「「「ゆぎゃあ”あ”あ”あ”あ”ぁぁぁ」」」」」 助けようとした両親や他の兄弟も同じような目に遭った。 今は叫び声をあげるだけだが、やがて中身の餡子も水分を奪われ、渇きと共に苦しみぬいて死ぬだろう。 助かったのは、最初に焼かれた子まりさとその容態を診ていた親れいむだけだった。 同じような光景が森のいたるところで見られた。 太陽の光がゆっくり出来ないと気づいたゆっくり達は木の陰に逃げ込んだ。 「とかいはじゃないたいようはゆっくりしになさい!!」 「「「ゆっきゅりちんでね!」」」 日陰から日なたに向かってぷくーをする親ありすと赤ありす達。 「だ……だ、ず……で……あ”、でぃ……ず……」 「ゆ”っ……ゆ”っ……ゆ”っ……」 日なたの中には全身を真っ赤に焦げ付かせながら、半分溶けたような状態で呻き声をあげる親まりさと赤まりさが居た。 赤まりさはすでに死の痙攣が始まっている。 「こんなのとかいはじゃないわ!!こんないなかくさいところはありすとおちびちゃんにふさわしくないわ。 ゆっくりといどうしましょう!」 「「「しょうだね!」」」 まりさの言葉など届いていないのか、親ありすはどこかに行こうとしていた。 だが木の周りは日光で満ちているため、移動する事などできないのだが。 その時、木の下を一筋の風が通り抜けた。 「まったくこんなきけんなところにつれてくるなんて、まりさもとん『スパッ、びちゃり』だいなか……ゆっ?」 親ありすの顔にかかる生暖かい感触。 目の前に居た一匹の赤ありすの体が上下に切り裂かれていた。 断面は非常に綺麗で、転がっている赤ありすの上半分の表情が何が起こったかわからない不思議そうな表情をしている。 しかしやがて痛みが襲ってきたのか、血走った目を見開きつつ瞳から涙を流しながらビクンビクンと震える。 残った下半身も同じだったが、やがて動かなくなった。 その様子を見守っていたありす達は、何が起こったかわからず呆然としていたが 「あ”り”ずの”がばい”い”どがい”はな”あがぢゃん”があ”あ”あ”あ”あ”ぁぁぁ!! 「「ありしゅのいもうちょがあああああぁぁぁ!!」」 悲鳴を上げたありす達だったがそれはすぐに途絶えた。 続いて吹きぬけた風が、赤ありすをバラバラにし、親ありすの体を二分の一ほど切り取ったのだ。 「ど、どぼじで……ごんなごどに……あでぃずば……どがいばの……」 親ありすは死ぬ一歩寸前の激痛の中で、番であったまりさのほうを見た。 しかしそこには、帽子が無残に切り刻まれ、溶けかけた体をしたゆっくりがいただけで、番だったまりさを見つけることは出来なかった。 ありすはいつまでたっても自分を助けにこない番を呪いながら死んでいった。 「わからないよー。ゆっくりできないよー」 「むきゅ……こまったわね……」 「「「わかりゃにゃいよー」」」 「みゅきゅ~……」 親ちぇんと親ぱちゅりー、そして赤ちぇん赤ぱちゅりーの一家はからくも難を逃れていた。 お隣に居たみょん一家が太陽の光に焼かれ。 その隣にいたまりさ一家が風に切り裂かれた。 日なたを避け、風が通らない巣の中に移動した。 「おきゃーしゃんおにょどがかわいたんだねー」 「むきゅ。ならゆっくりとかわさんのちかくにいきましょう」 一家はそろーりそろーりと移動を開始する。 幸い風は吹かず、太陽は雲に隠れていた。 一家は逃げ尽くめで疲れていたこともあり、小川の水をみんなでごーくごーくし始めた。 「ごーく、ご……」 「むきゅ……?……む、むっぎゅう”う”う”う”う”ぅぅぅ!?!?」 「ゆ”にゃ”あ”あ”あ”あ”あ”ぁぁぁ!!」 「ぎゃら”い”い”い”い”い”ぃぃぃ!!」 「わ”がら”な”い”よ”お”お”お”お”お”ぉぉぉ!!どぼじでお”み”ずざん”ががばい”の”お”お”お”お”お”ぉぉぉ!?」 喉を潤そうと水を飲んだに、その水は強烈な辛味を帯びていたのだ。 「「「「う”びょお”お”お”お”お”ぉぉぉ!!」」」」 赤ゆっくりたちは中身を吐き出し即死した。 「ぢぇん”の”がばい”い”あがぢゃん”があ”あ”あ”あ”あ”ぁぁぁ!?わがらだいよお”お”お”お”お”ぉぉぉ!?」 「む”ぎゃっ!えべべべべべぇぇぇ!!」 「ばぢゅり”ぃぃぃ!?」 親ぱちゅりーも中身をぶちまけた。 そしてまっ平になって息絶えた。 「ゆ”ぎゅあ”あ”あ”あ”あ”ぁぁぁ」 親ちぇんも、体内を辛い水に犯される地獄の苦しみを味わいつつ息絶えた。 「ゆうう……おなかしゅいたよぉ……」 「おちびちゃんゆっくりがまんしてね……きょうはおそとにいったらゆっくりできないよ……」 親れいむと唯一生き残った赤れいむが、巣穴の中で震えていた。 親れいむはしんぐるまざーをかさにきて、他のゆっくりから食べ物を奪い生活してきた。 今日も同じ一日が始まると思いきや、周りでゆっくりが次々に死んで行く。 自分もかわいい(笑)かわ~いぃ(絶笑)おちびちゃんがすでにたくさん(四匹)死んでいる。 残ったのはたった一匹だけである。 「ゆっきゅりできないよおぉぉぉ……」 赤れいむがつぶやく。 「ゆうぅ……ゆっ!あれは!」 れいむは巣穴の中の隅っこの方に顔をだしている雑草を見つけた。 「ゆ!かわいそうなれいむにぷれぜんとだね!おちびちゃん!ゆっくりくささんをたべようね!」 「ゆわーい!くささんゆっきゅりいちゃぢゃきまーちゅ!!」 隅から顔を出した若草に二匹でかぶりつく。 「むーちゃ!むーちゃ!それ、にゃ……」 「むーしゃ!むーしゃ!それな……」 二匹の動きが止まった。 「ゆっぎゅりいいいいいぃぃぃ!?!?こりぇどきゅぎゃhjl;:ぱkpはkpjふぁk@f」 「ゆげえ”え”え”え”え”ぇぇぇ!!どぼじでぐざざんががばbkだはfじゃfじゃfなklfじゃ」 目を血走りさせ。 大口と叫びを上げ。 全身から体液が吹き出す。 「ゆっげ……!ゆっげ……!ゆっぎい”い”い”い”い”ぃぃぃ……」 赤れいむは叫び声をあげると同時に。 親れいむは散々苦しみぬいた後呻き声を垂れ流しつつ死んでいった。 よく聞くと、同じような呻き声が森の中で響いていた。 「みょ……みょん……」 「ゆうううぅぅ……」 「みょぉぉぉん……いちゃいよぉ……おちょーしゃん……」 「ゆびいいいぃぃ……ありちゅのきれいにゃおめめがぁ……」 「ぴゃぴゃぁぁぁ……しょんなかまきりしゃん……はやきゅこりょちてぇ……ありしゅのかしゃきちょっちぇぇぇ……」 ゆっくりみょんとありすは、巣の中で一匹の蟷螂と対峙していた。 その日、ゆっくりできない事が多く起こり、巣穴の中で家族でじっとしていたらこの蟷螂が来た。 そして次々とおちびちゃんたちを傷つけ、こうして自分の前に立っているのだ。 みょんと蟷螂はにらみ合っている。 みょんは口に棒を咥えているが、蟷螂は鋭い鎌を振りかざしている。 「みょん!」 みょんが先に動いた。 咥えた木の棒で蟷螂に殴りかかる。 だが蟷螂はヒラリとそれをかわすと、逆にみょんの頬を鎌で切り裂いた。 「み”ょん”!?」 「みょん!!」 番のありすが短く悲鳴をあげる。 蟷螂は第二撃を繰り出すために空中からみょんに突進する。 「みょ”お”お”お”お”お”ぉぉぉ!!」 だがみょんはそこで、棒での攻撃ではなく体当たりを仕掛けた。 攻撃範囲が広い体当たりをまともに食らった蟷螂は地面に倒れ伏す。 そしてその一瞬の隙を突いてみょんがその上に飛び乗った。 「みょん”!みょん”みょん”!おちびっ!ちゃんを!きずつけるっ!かまきりはっ!しぬんだみょん!!」 バンバンバン、と何度も何度も飛び跳ねる。 しばらくしてみょんは荒い息を整えつつその場からどく。 そこにはぺしゃんこになった蟷螂がいた。 「みょん!ぶじなのね!」 「ありす!もうだいじょうぶだみょん!ゆっくりしてってね!」 夫婦二匹で勝利を喜ぶ。 「ゆ~ん。ゆゆ~ん……ゆ?そういえばありすのこどもたちはどこ?」 「みょ?」 蟷螂に気を取られていたが、いつの間にか子供達がいなくなっている。 あの怪我では動けるはずが無いのに……と、巣穴の外から何か聞えてくる。 「ゅ”……ゅ”……ぎゅ……」 「ゃ”べ……ちぇ……」 「ぃ”……ゃ”……ぃ”ゃ”……」 「「……」」 みょんとありすは恐る恐る巣穴の外を見た。 そこは『虫』達の饗宴だった。 群れの広場では多くのゆっくりが虫に集られ喰われている。 「やめ、でぇぇぇ……たべないでぇぇぇ……」 「いぢゃいぃぃっ……どぼ、じでごんな、ごどぉ……」 自分の体が食われているのに抵抗らしい抵抗はほとんどしない。 よく見ると、その体には何かに刺された跡。 饗宴の中を跳ぶ大きな羽音の主、蜂がゆっくりを刺し、その毒で動きを封じたのだ。 そしてそこを一気に襲う。 「いびぃぃぃ!ぎ、ら”な”いでぇぇぇ……あでぃずのがらだぁぁぁ……」 蟷螂はゆっくりの体に集り、外皮を切り裂き中身をすする。 「わ、わ、わ、わがだぁぁぁぁぁ」 カブトムシやクワガタはその武器でゆっくりの体を刺し、挟み傷つけ解体する。 「ゅぅぅ……おちょぅしゃんじょきょぉぉぉ……にゃにもみえにゃいぃぃ……」 蜜を吸う蝶などはゆっくりの目玉から甘い体液をすする。 蟻。ムカデ。蝶。ゴキブリ。カナブン。蜂。甲虫。芋虫。毛虫。虫。虫虫虫虫虫虫虫 虫嫌いな人が見たらショックで気絶するかもしれない。 その中にはみょんとありすの子供もいた。 「ゃ”……だべ……な”……」 「だ、ずげ……で……」 「じに、だぐ、じゃぃぃ……」 「い”ぃ”ぃ”ぃ”じゃぁ”ぁ”ぁ”……」 助けを求める呻き声と苦痛がその場所で渦巻いている。 「「……」」 みょん思わず咥えていた棒を落とした。 虫たちの無数の視線が哀れな餌へと一斉に向けられた――― その日から森にゆっくりの悲鳴が響き渡り、ゆっくりの死体が絶えることなく転がる事となる。 とはいえその悲鳴もすでに人間にとっては意味を成さず、ただの「ゆーゆー」という声が聞える程度の認識になっている。 ではゆっくり達を統べるドスがいる群れはどうなっているだろうか? とある群れを見てみよう。 「だずげでえ”え”え”え”え”ぇぇぇ」 「どぼじでどうぶづざんがお”ぞっでぐる”の”お”お”お”お”お”ぉぉぉ!?」 「どぼじでごん”な”ごどずる”の”お”お”お”お”お”ぉぉぉ!?」 「あ”づい”みょ”お”お”お”お”お”ぉぉぉ!!だい”よ”う”ざん”がゆ”っぐり”でぎな”い”みょ”お”お”お”お”お”ん”ん”ん”ん”ん”」 「がら”い”い”い”い”い”ぃぃぃ!!ゆっぐじでぎな”い”い”い”い”い”ぃぃぃ」 「む”ぎゅばぢぇの”ぢじぎでばごのぐざざんばだいじょぶな”の”にぃぃぃ……エベエベエエエエエェェェ!!」 「いちゃいよおおおぉぉ!!にゃんできゃぜしゃんでまりしゃのきゃらだしゃんがきりぇりゅのおおおぉぉ!?」 「ゆ”んげえ”え”え”え”え”ぇぇぇ!!わ”……が……ゆべっ!!」 「みゃみゃぁぁぁ!たしゅけちぇえええぇぇ!!」 「わがらない”い”い”い”い”ぃぃぃ!!どりざんばぢぇんのごどもをがえじでえ”え”え”え”え”ぇぇぇ」 「ごろ”ざな”い”でえ”え”え”え”え”ぇぇぇ!! あ”でぃずの”おぢびぢゃん”ごろ”ざな”い”でえ”え”え”え”え”ぇぇぇ!!」 太陽の熱線によって焼かれる体。 吹き込む風によって切り刻まれる体。 水や植物は猛毒となり食べられない。 森に住む動物たちの襲撃。 鳥達の攻撃。 昆虫達の同時攻撃。 野生のゆっくり達は瞬く間にその数を減らしていった。 「ゆゆっ!?なんなのこれはぁぁぁ!?」 ドスが群れに到着する。 「どずう”う”う”う”う”ぅぅぅ!!だずげでえ”え”え”え”え”ぇぇぇ!!」 「ゆっ!どすがきたらからもうどうぶつさんたちなんてこわくないよっ!」 「ゆっくちできないどうぶちゅしゃんたちをしぇぃしゃいしちぇねぇ!」 今まで泣き喚いていたのに、途端に大きな態度になるゆっくり共。 「ゆっ!みんなをゆっくりさせない動物さんたちはせいっさいするよ!!」 ドスはその巨体を武器に動物達に襲い掛かる。 「ゆっくり潰れてね!」 三メートルを超えるドスの跳躍! 『ドコンッ!』「ゆ!?!?」 突然ドスの立っていた地面が大きくへこんだ。 ドスの大きな体が顔を真上にしてすっぽりと地面の中に埋まってしまう。 「ゆうっ!?ゆうううううぅぅぅ!?動けないよぉぉぉ!?」 底部が下に来ていればまだ飛び跳ねて抜け出せたかもしれないが、この状態ではムリであった。 「どすうううぅぅ!?なにしてるのおおおぉぉ!?」 「はやくありすをたすけてえええぇぇ!!」 ゆっくりの悲鳴がさらに大きくなる。 「ゆ!待っててね!今助けるから……」 と、ドスを覆う大きな影が 「……ゆっ?ゆっあああああぁぁぁ!!熊さんだあああああぁぁぁ!!」 森に住む最強の存在までもが、他の動物に協力しゆっくり狩りへと赴いたのだ。 しかも何十頭もだ。 「ゆうううぅぅ!!熊さんはゆっくり死んでねっ!!」 ドスは帽子の中からキノコを取り出しドススパークを撃つ為に口に運んだ。 「むーし「ガアッ」ゆ”ぶぼっがあ”あ”あ”あ”あ”ぁぁぁ!!」 そんな長いチャージを待ってくれるはずが無い。 例え撃てたとしても、真上を向いているので動物達に被害が及ぶ事などないのだ。 明確な敵意を持って熊はドスまりさを攻撃する。 熊の腕力によってドスの体の一部が大きく削ぎとられる。 「ゆがぼがぼべえ”え”え”え”え”ぇぇぇ!!や、やべろ”お”お”お”お”お”ぉぉ!! どずの攻撃をゆ”っぐり”ま”っで……「ガアッ」ゆ”ごお”お”お”お”お”ぉぉぉ!!」 熊の一撃はドスの体をさらに深くえぐり取った。 「や、やべっ!ゆぎゃあ”あ”あ”あ”あ”ぁぁぁ!!ど、ドズの体、けずら……ゆぎい”い”い”い”い”ぃぃぃ!!」 そしてドス弱まったところで他の動物達が一斉に襲い掛かる。 鳥。狸。鼠。猿。犬。鹿。鳥。動物動物動物動物動物。 わくわく動物園開園である。 「ど、どす……?……!ゆっぎい”い”い”い”い”ぃぃぃ!!」 「どしゅがしんじゃっちゃっゆぴいいいぃぃ!!」 「ゆぎゃあああああぁぁぁ!!」 「だずげでえええええぇぇぇ!だれがだずげでえええええぇぇぇ!!」 「やべでどずのからだたべないで ゆぎいいいぃぃおめめがみえだいいいぃぃ がみのげざんぬがないでいだいいだいいだい ぐちのながにはいだないでいぢゃいいぢゃいいぢゃい あんよをけずらないでやべでやべでやべで あんござんどらないでやべでやべでやべで どぼじでごんなごどずるのどうじでどうじでどうじで ゆっぐりざぜでゆっぐりざぜでゆっぐりをゆっぐりざぜで ごろざないでごろざないでみんなをごろざないでどずをごろざないで ゆっくりをごろざないでゆっぐりをごろざないで ……ゆげっ ゆげげげげげ ゆげげげげげげげげげげげげげげげ」 こうしてドスまりさも動物達の前に屈した。 ちなみに地面が突然陥没したのも『大地』の意思である。 世界の森羅万象全てがゆっくりを攻撃し始めたのだ。 こうしてドスは無力化され、各所に点在していたドスのほとんどは動物によって屠られ、その体をバラバラにされていった。 しかしそれでも、動物達は殺したゆっくりをほとんど食べなかった。 つまり『殺す』為にゆっくりを襲っていた。 なのでゆっくりが巣の中でおとなしくしていても、そんなの関係なく次々と狩られていった。 そして野生のゆっくりの99.99%は一週間で全滅したのだった。 では、人の生活圏内のゆっくりはどうだったのであろう? <『力在る子』の会話> 「しかし何なんですかねこいつらは……」 「うむ……」 「中身は全部餡子。構造上は饅頭と全く同じ。ですが五感があり、感情のようなものがあり、しかも人語を解する……」 「うむむ……」 「私は少し恐ろしいです……。こいつらは全ての常識を覆しかねない……」 「うむぅ」 「しかも突如として全国に出現した。人の生活圏内では軽い混乱も発生しています。早くこいつらの正体を突き止めないと……」 「うむ」 「さて、では今日も始めますか……。えーあーれいむ?まりさ?ちょっといいかな……あれ?……おい!?」 「うむ?」 「おかしいぞ……?昨日まではムカツク言葉を垂れ流していたのに?おい、れいむ。まりさ?ふざけているのか?」 「うむむ……?」 「おい!!おい!!……おかしいです。やつら『ゆーゆー』としか言いません。表情の変化もありません!」 「うむっ!」 「そんな馬鹿な……。昨日までの映像の確認を……。あれ……?そもそも、あいつら話せたんだっけ……?」 「うむぅ?」 「……あるわけないですよね。饅頭がしゃべるなんて。饅頭が話したり、感情があるなんてあるわけ無いですよね」 「うむっ……」 「では、構造を解析したいんで、解体実験や投薬実験、刺激実験を行ないましょう」 「うむ!!」 「ゆぅ……ここならゆっくりできるよ……」 「ゆっ!まりさもここににげてきたんだねー」 「みょんんん……」 「むきゅぅ……いったいなにがおこっているのかしら?」 「みんなゆっくりできなくなっちゃったよ……」 とある大きな建物の軒下。 日陰であり、風も通らず、食料も水も無い、真っ暗で狭い空間。 もはや日なたの世界では生きていけないと判断した賢いゆっくりは、それらから逃げるように暗がりへと身を潜めた。 「たべるものがなにもないわ……」 「むきゅ。にんげんのだすごみはたべてもだいじょうぶだったわ」 「ごみさんはゆっくりできるよー。わかるよー」 「よるになったらごみすてばにいくんだぜ!」 人間が作った食べ物は既に自然のものではない。 加工されたものは彼女の意思を実行はできない。 月日がたって毒気が抜けた草や虫なども食べることができるようだ。 もっとも都市部のゆっくりがそれを有効活用できる時は訪れないが。 ガコン 「ゆ!いりぐちさんからなにかはいってきたよっ!」 「なんだみょん?」 「むきゅぅ?なにかながいものね……これは……」 ぱちゅりーが不思議がって『それ』に近づいた。 シュワッ、と『それ』から煙のようなものが噴出した。 「むきゅ!?む、む……む”む”っ!?む”っぎゅう”う”う”う”う”ぅぅぅ!!むぎゅえげえええええぇぇぇ!!」 「ゆわあああああぁぁぁ!?!?おあちゅりーがあああああぁぁぁ!!」 ゆっくり達が逃げ込んだ場所は家の軒下。 そしてそこに入ってきたのはホース。 そこから噴出されたのはガス状の殺鼠剤だった。 ゆっくりのことはまだよくわかっていなかったが、普通の毒が普通に効くというのはすでに知られていて、 駆除に使われるようになっていたのだ。 ガスは瞬く間に床下に広がって行く。 「ゆゆっ?まっしろいけむりさん、ゆっく……ゆ?……ゆ”ぎえええええぇぇぇ!!」 「ゆぐぐ……ぐる”じい”い”い”い”い”ぃぃぃ……ゆっげゲッげっげええげえげかjにぅなlは」 「こ、こっちにこないでねー!!ゆっくりできないけむりさんは、ゆげっほっ!!」 「もう、おわりなんだみょん……せめてらくにしぬみょん……さあ、おたべなさいみょん!」 「ゆぎい”い”い”い”い”ぃぃぃ!!じに”だぐな”い”い”い”い”い”ぃぃぃ!!」 「だずげでえええええぇぇぇ!!ぼう!おう”じがえ”る”ううううげええええぇぇぇ!!」 「ごべんだざいいいいいぃぃぃ!!ゆぎょぼおおおぉぉ!!」 窒息死するゆっくり。 毒に耐え切れず餡子を吐き出すゆっくり。 諦めて自ら「おたべなさい!」するゆっくり。 床下で阿鼻叫喚の地獄絵図が繰り広げられている。 「これで大丈夫です。もううるさくないですよ」 業者の人間が床下に突っ込んだホースを回収しつつ住人に言う。 「ありがとうございます。いつの間にか床下に住み着いていたらしくて。『ゆーゆー』うるさくて困ってたんです」 「いったいなんですかねーこれ?」 「さあ……。いま国で研究が行なわれているらしいですよっと、ああいるいる全部で20くらいですね」 長い棒で引っかきだすと、ゆっくりの死骸が転がり出てきた。 「気持ち悪い……人間みたいに飾りとかつけちゃって……」 「うわあ……舌とか歯まである……ホントきもい……」 「今にもしゃべりだしそうですね」 「あはは、まさか……。なんでもこいつら饅頭と同じ成分で体が出来てるらしいですよ?」 「饅頭、ですか?」 「饅頭がしゃべるなんてありえないですよね」 「ええ、そんなことになったら気味が悪いですよ」 『ゅ……れいむは、まんじゅう……じゃ、なぃ……』 「あ、これまだちょっと生きてる。ほら、みてください」 業者の男はれいむの体を両手で掴むと、それをあっさりと引き裂いた。 『ゆっぎぃぃぃぃぃぃぃぃぃ……!!」 無論れいむの言葉や断末魔もただの「ゆーゆー」という声にしか聞えない。 その苦悶に満ちた表情も、死んだ魚のような無表情にしか映らない。 「ホントだ。ホントに餡子だ……」 「不思議ですね……食べられるんですか?」 「さあ……。でも、落ちてる饅頭なんて食べますか?」 「食べないですね」 「ええ。全くです」 駆除する以外の人もいた。 『ゆぎゃあああああぁぁぁ!!』 『おきゃあしゃんちゃしゅけちぇえええええぇぇぇ!!』 『ゆっきゅりできにゃいいいいいぃぃぃ!!』 ゆっくりの悲鳴。 「あはははははは!!チョーおもしれえええええぇぇぇ!!」 「跳ね回ってるよ!!火ぃつけたまま跳ね回ってよ!!」 深夜の公園。 多くの生き物が寝静まる時間帯。 その時間帯を狙って動くゆっくりもいた。 だが、そこを運悪く不良の若者達に見つかってしまう。 『やめろおおおおおぉぉぉ!!おちびちゃんたちをいじめるなあああああぁぁぁ!!ばかなじじいぃどもはしねえええええぇぇぇ!!』 「お?何じゃれ付いてきてるんだコイツ?」 親まりさの必死の体当たりも、人間にとっては只の遊びにしか感じない。 「まあ饅頭だし、殺されるのも理解できねえんじゃないの?自分もやってよ~とか!あはははは!!」 『ぞん”な”ごどい”う”があ”あ”あ”あ”あ”ぁぁぁ!!じねえええぇぇ!じねえええええぇぇぇ」 「はいはい。うんじゃ、ほれ」 若者は親まりさの目にタバコの火を押し当てた。 『ゆ”っ!?……ゆっぎゃあ”あ”あ”あ”あ”ぁぁぁ!!ばりざのづぶらなおめめがあああああぁぁぁ!!』 「おーおー跳ねてる跳ねてる。ゆーゆー言ってそんなにうれしいのか?」 「コイツら痛覚とかないの?あ、饅頭にそんなもんないか!あはははは!」 『ゆっぎぃぃぃ……がえるうううぅぅ!もう”おうぢがえるうううぅぅ!!』 若者達から逃げようとする親まりさ。 『ぉ……ちょ……しゃ……』 『ど……し、ちぇぇぇ……』 赤ゆっくり達はかろうじて生きていたが、既に髪も飾りも燃え尽き、全身に大やけどを負っていた。 自分達を置いて逃げようとする親を絶望のこもった瞳で見つめ死んで行った。 「ゆっ!ゆっ!ゆっ!……ゆばああああ!?」 一陣の風が吹いて、親まりさの体がバラバラに切り刻まれた。 風はいつでも吹く。 「おお!風に対して体が拒否反応を起こすってのは本当だったんだな!」 「あはははは!ばらばらだよ!ばらばら!中身ぶちまけてヤンの!!」 ひとしきり笑って若者は周りを見渡す。 「ん~。もういねえかな饅頭?」 「いないんじゃない?以前はたくさんいたけど突然少なくなったし。死体も増えたから役所がしょっちゅう回収してるよ」 「そうか。じゃあコイツらもゴミ箱に捨てとく……ん?」 見ると野良猫が焼き饅頭を持ってどっかに行ってしまっていた。 「猫の餌か。片付ける手間も省けたし、どっか行くか」 「そうしよそうしよ」 人の生活圏内では自然と動物に加え、人間もその攻撃に加わった。 『気味が悪い』 『動いて気持ち悪い』 『ゆーゆー鳴いてうるさい』 『なんか顔がむかつく』 『潰すとすっきりする』 動物達以上の執拗さと残酷さを持って、ゆっくり達はどんどん殺されていった。 そんなこんなで人の生活圏内に居たゆっくりは三日で全滅した。一部の研究用ゆっくりを除いて。 そして残りの0.01%、最後の野生ゆっくりは…… ここはある森の地中。 その中に成体であるゆっくりれいむとまりさが居を構えている。 れいむの額には植物型妊娠をした茎が生えており、そこに赤ゆっくりが六匹ほど生っている。 「ゆぅ……ゆぅ……ゆぅ……」 「ゆゆぅ……れいむぅ……がんばってね……」 何故かれいむの表情は苦しそうである。 よく見るとれいむから生えた茎はやせ細っており、生っている赤ゆっくりも先端に行くにつれサイズがより小さい。 いわゆる未熟児というやつだ。 理由は親れいむから送られる栄養が不足しているからだ。 茎になっている赤ゆっくりの栄養は、母体であるゆっくりの餡子から栄養が送られている。 なので母体が健康でないと健康な赤ゆっくりは生まれない。 通常にんっしんしたゆっくりは、いつもより多めに餌を食べ、赤ゆっくりの成長をサポートする。 だがこのれいむはそれができない。 出来ない理由があるのだ。 二匹の背後に目を向けてみよう。 そこには食料らしきパサパサの草がたくさん積まれている。 どれもこれも干したようにカラカラになった草がほとんどで、ゆっくりが好む木の実や虫、若々しい草は一切無かった。 無論、それらはゆっくりにとってすべて毒となるからだ。 その対処としては毒が抜けるまで放置すること。 しかし同時に栄養価もほとんどが抜け切った状態になってしまうのだ。 なので只でさえ栄養不足の体から餡子を吸われる親れいむにとって、この出産は非常に苦しいものだった。 とはいえ『ゆっくりできない世界』になってから始めて生まれる命。 二匹は何とか無事に生まれてきて欲しいと思っていた。 「ゆゆっ。うまれるよっ。まりさ、うまれるよ」 「ゆっ。わかったよ。いまおぼうしを」 親まりさが帽子を赤ゆっくりの下にひこうとしたときだった。 先端に実っていた未熟児がプチッと茎から落ちた。 「ゅ……」 未熟児赤ゆっくりは地面へと落下し、パチュンという音と共に体の下半分を破裂させた。 未熟児の体は脆い。 生まれたばかりでは僅かな衝撃も致命傷となる。 生まれた高さから地面に落ちるなど、死亡確定の大事故である。 「ゆあっ!?」 「まりさのあかちゃんがっ!?」 「ゅ”……ゅ”……っぐ……」 下半身を破裂させた未熟児赤ゆっくりは、何が起きたか判らないといった感じで親ゆっくりを見る。 「ゆあぁっ!」 「あかちゃんん!ごめんねえぇ!」 「ゅ”……ぎゅ……」 未熟児赤ゆっくりは最後に大きく痙攣すると、血走った目をギョロンと回転させつつ息絶えた。 「ゆあぁぁぁ!」 れいむが大きく体を揺らした。 と、もう一つ実っていた未熟児が茎からプチッと離れた。 「ゅ~ゅっきゅ~……ゅ”びぃゅ”!」 ヒューンと、空を飛んだ未熟児はそのまま壁に激突。 両親は初めに落ちた未熟児を注視していて気づかない。 「ゅ”……っぐ、ゅ”ぅ”……」 第二の未熟児は、誰に気づかれることのないまま、壁のシミとなってコンマ5秒のゆん生を謳歌した。 「ゆあぁ……ゆっ!?またあかちゃんがうまれるよっ」 「ゆっ。こんどはちゃんとひくよっ」 まりさがサッと帽子をひく。 残った赤ゆっくりは未熟児ではなく、普通の赤ゆっくりのようだ。 そしてプチプチッと音がして赤ゆっくり達がまりさの帽子に着地した。 「「「「ゆ……ゆっきゅりし「「ゆっくりしずかにしてねっ」」ゆっ?」」」」 無事に生まれた赤ゆっくりはれいむ2のまりさ2。 生まれて始めての挨拶を交わそうとした子に、親二匹は静かながらも真剣な口調で言う。 「おちびちゃんたちっ。おおきいこえださないでねっ。でないとゆっくりできなくなるよっ」 度重なる動物たちの襲撃で、二匹は学習していたのだ。 「ゆゆっ!?でもりぇいみゅ「ゆっくりしずかにしてねっ」ゆぅ……」 赤れいむの反論もあっさりさえぎられる。 「ゆっくりりかいしてね。でないとこわいどうぶつさんにゆっくりできなくされちゃうよっ」 「ゆぅ……」 「ゆっきゅちりかいしゅるよ……」 「まりしゃもりかいしゅるよ……」 「ゆっきゅり……」 「いいこだねっ。じゃあしずかにあいさつするよっ。ゆっくりしていってね」 「「「「ゆっきゅ……!「「おおきいよっ」」ゆ”ぎゅっ!!」」」」 慌てた両親にその舌で押さえつけられる。 その後、数十分をかけて赤ゆっくり達は声の出し方を叩き込まれた。 「「「「ゆっきゅりしちぇいっちぇにぇ……」」」」 赤ゆっくりらしからぬ静かな声。 これなら巣の外にも響く事はないだろう。 「ゆんっ。さすがれいむとまりさのおちびちゃんだよっ。あたまがいいよっ」 「そうだねっ。みんなっ。ぜったいおおきなこえをだしちゃだめだよっ」 「「「「ゆっきゅりりかいしちゃよ……」」」」 自分の思い通りに出来ないというのは赤ん坊にとっては多大なストレスとなる。 自己中の塊である赤ゆっくりならばなおさらだ。 現に赤ゆっくり達の顔色は悪く、少しえずいているのもいるくらいだ。 「ゆくっ……ゆくっ……」 「ゆぅ……ゆっくちできにゃいよぉ……」 生まれてくればゆっくり出来る、という希望をもって生まれてきた赤ゆっくりにとって、この現実は厳しいものだった。 「ゆゆっ……まりちゃおにゃかしゅいたよ」 「ゆ~れいみゅもおにゃかしゅいちゃ」 「ゆっ。まっててねおちびちゃんたち。いまこのくきさんを……」 れいむは舌を伸ばして、赤ゆっくり達が生っていた茎を取ろうとした。 しかし疲れがたまっているのか、舌に力が入らず、茎を取る事ができない。 「ゆ……とれないよ……ゆっゆっゆっ……」 「ゆっ。れいむ。まりさがとるよっ」 まりさはれいむの額に生えている茎を咥え引っこ抜いた。 「ゆ。ありがとうまりさ。そのままくきさんをかんでやわらかくしてね」 「ゆっ。わかったよ。むーしゃむーしゃ……」 「おちびちゃんたち。くきさんはかたくてたべにくいけど、おとうさんがやわらかくしてくれるからね」 「ゆわーい。たのちみー」 「おちょーしゃんっ。はやきゅたびぇさせちぇねぇ」 暗かった赤ゆっくり達の顔に笑顔が戻る。 「むーしゃ、むーしゃ、むーしゃ、むーしゃ、むーしゃ……」 『ゴクン』「……し、し、し、あわせえええええぇぇぇ!!」 親まりさの『しあわせー』が巣の中に響いた。 「……ゆ?」 「「「「ゆゆっ?」」」」 やせ細った茎とはいえ赤ゆっくりに栄養を与えていた器官。 その味と潤いは、巣の中にある干草など比ではない。 「どぼじであがぢゃんのごばん”ざんだべぢゃう”の”お”お”お”お”お”ぉぉぉ!?!?」 「ゆ~……ゆゆっ!?」 『しあわせー』に浸っていたまりさは、れいむの絶叫で我に返った。 「ゆぇーん!おちょーしゃんがれいみゅのごはんしゃんちゃべちゃちゃあああぁぁ!!」 「ごはんしゃんちぇべちゃかっちゃのにいいいぃぃ!!」 「ご、ご、ごべんねえええええぇぇぇ!!わるいおとうさんでごめんねえええええぇぇぇ!!」 幸せな雰囲気は一気にぶち壊し。 一家は大泣きする。 ―――そして、破滅は唐突に訪れた。 「ゆびいいいぃぃ!」 巣穴の中に響く赤ゆっくりの悲鳴。 「ゆ!おちびちゃん!?」 まりさが声がしたほうを振り向く。 そこには、体の下半分を地面に埋もれさせた赤れいむが、必死の形相で泣き喚いていた。 「い”ぢゃい”い”い”い”い”ぃぃぃ!!ゆっぎゅり”でぎゅな”びい”い”い”ぃぃ!!」 「まりちゃのいもーちょがあああああぁぁぁ!?」 「りぇいむおねえしゃーん!?」 「ゆわあああ!!『もぐら』さんだあああああぁぁぁ!!」 親れいむが叫び声を上げた。 親れいむの言うとおり、赤れいむの体を地中から引っ張っているのはモグラである。 小さく開けた穴から無理矢理赤ゆっくりの体を引っ張り込もうとしている。 そのため体の中の餡子が引っかかり、その上半身は醜く膨れている。 「ゆ”びっ、び、び、ゆぎっ……おちょ、しゃ……たしゅけちぇ……」 「おちびちゃんんんんんんん!!」 まりさがその体を引っ張りあげようとした瞬間、「ゆびんっ!」という声を遺して、赤れいむの体は地中に消えた。 上半身を破裂させ、体の餡子の半分を地面に飛び散らせるという、凄惨な最後を見せ付けて。 「ゆ”ぎゃあ”あ”あ”あ”あ”ぁぁぁ!!れ”い”ぶの”がわ”い”い”あがぢゃん”があ”あ”あ”あ”あ”ぁぁぁ!!」 「おねぇしゃんがあああぁぁぁ!!」 「ゆえーん!ゆえーん!」 「きょわいよおおお!!」 ―――さらに悲劇は加速する バキッという音が入り口から響いた。 「ゆ!」 親まりさがそっちの方を見るとそこには…… 「お、『おさる』さんだあああああぁぁぁ!!」 三匹の成体の猿が巣の中に乱入してきたのだ。 猿達は一匹ずつ赤ゆっくりを掴むと、ぱくりと噛み付いた。 「ゆ、おしょらを……ゆびいいいいいぃぃぃ!?」 「ゆゆっ?きょきょはまりしゃにょゆっくち……ゆぎいいいいいぃぃぃ!!」 「いちゃいよ!りぇいみゅおゆっきゅ、いぎゅうううううぅぅ!!」 「おさるさんやめてね!あかちゃんたちをたべないでね!」 親れいむの必死の呼びかけも空しく、猿達は赤ゆっくりをあっという間に平らげた。 「あ”あ”あ”あ”あ”ぁぁぁ!!でいぶのあがぢゃん”ん”ん”ん”ん”んんん!!」 「ゆっぐりじでな”い”おざる”だぢばじねえ”え”え”え”え”ぇぇぇ!!」 怒ったまりさは猿に体当たりを仕掛けた。 しかし猿はそれを難なく止めた。 「ゆ!?おさるさんはまりさをはなしてね!」 「うきっ!」 猿はそれに答えるようにその手をまりさの頭に突っ込んだ。 「ゆぐうぅ!?い”だい”い”い”い”い”い”ぃぃぃ!!」 そして口の中からその体内の餡子をつかみ出すと―――食べることなどせずにそのまま地面に捨てた。 猿達は食べるためにまりさを襲っているのではない。 『殺す』ため。 ただ殺すためだけにまりさを攻撃しているのだ。 「や、やべでえ”え”え”え”え”ぇぇぇ!!ばりざのあんござんずでな”いでえ”え”え”え”え”ぇぇぇ」 「ば、ばりざあ”あ”あ”あ”あ”ぁぁぁ!!」 れいむの叫び声があがった。 二匹の猿がれいむに群がり、その体を引き千切りつつ餡子をかき出していたのだ。 「ゆぎっ!やべっ!いぢゃい!れ、れいむのっ!かばだっ!ごばざっ!ゆぎい”い”い”ぃぃ!!」 「でいぶ!でいぶうううぅぅ、ゆぶうううぅぅ!?」 まりさを掴んだ猿はまりさの舌を引っこ抜いた。 「ゆひゅひゅひゅゆふー!!」 ―――嵐のような襲撃が過ぎ去って…… 巣の中には体を穴だらけにし、完全に形が崩れたれいむとまりさの姿があった。 すでにれいむは息絶えていたが、まりさは僅かだが生きていた。 だがそれも時間の問題だ。 すでに巣の中には大量の虫が流れ込んできており、二匹の餡子に群がっていたからだ。 (ど、どぼじで……) まりさは薄れ行く意識の中で思う。 (どぼじで……ごん、な、めに……あうの……?) 多くの仲間が死んだ。否、殺された。 頼りにしていたドスもあっさりと殺された。 そして今、自分達も死のうとしている。 (どぼじで……?) わからない。 でもまりさは問い続けた。 まるで自分の体に群がる虫が、その答えを教えてくれると思っているかのように…… こうして自然界に存在していたゆっくりは実質全滅した。 『彼女』としてもこの結果に非常に満足していた。 『力在る子』は飽きやすい。 そのうち研究用の饅頭もすべて処分されるだろうと思っていた…… が、どんなものでも有効利用するのが人間である。 『やべでえええええぇぇぇ!!れいむのあかちゃんたべないでえええええぇぇぇ!!』 「はいはい。お前の実は美味しいよ。ありがとな」 『じねえええええぇぇぇ!!あがぢゃんをだべるじじいはじねえええぇぇ!!』 ここは河川敷の掘っ立て小屋。 そこに暮らすホームレスの一人は、ゆっくりの中身にいち早く気づき、ゆっくりが言葉を奪われる前からそれを食べていた。 それに伴いゆっくりを研究し、その増やし方や移動方法の奪い方。 さらには美味しくする方法もわかっていた。 この小屋の中にいる『餡子製造機』たるゆっくり達は、足を切られ、口を接着され、そして赤ゆっくりを喰われ続けていた。 「さーて、次は白餡でも喰うか」 『ゆあああぁぁ!!やめるみょんんんんん!!」 『おきゃぁしゃんんん!!ちゃしゅけちぇえええぇぇぇ!」 パチーン『ゆやあああぁぁ!!』 男は赤みょんを両手の中でキャッチボールするかのようにして弄ぶ。 パチーン『ゆぴいぃ!』 パチーン『ゆっぴ!』 パチーン『ゆっきゅぴぃ!』 『おちびちゃあああああぁぁぁんんん!!みょおおおおおんんん!!』 『ゅ……ゅ……』 「さて、頃合だな」 その体が小さく痙攣を始めたら準備完了。 そのまま口に運びほお張る。 『ゅっ……もっ……ゅっ……』 『みょおおおおお!!おぢびがあ”あ”あ”あ”あ”ぁぁぁ』 「うん!うまい!」 男は頷いた。 「しかし最近コイツら弱くなったのかな?餌の草食わせたら死ぬし、外に出しても太陽で死ぬし……。飼い方考えないとな……」 もぐもぐと赤みょんを食べつつつぶやいていると…… 「おい。はいるぞ」 「あ?」 川を挟んで向こう側で暮らすもう一人のホームレスがやってきた。 「なんだよ。饅頭はやらんぞ」 「いるか。俺もたくさんあるんだ」 ちなみに、ゆっくりの出現によって彼らの食糧事情が好転したの言うまでもない。 「じゃあ何の用なんだ?敷地の件は解決しただろ」 どうやらこの二人、あまり仲がよろしくないようだ。 「いや、今日はそのことじゃない……実は……お前の力を借りたい」 「あ?」 「俺の計画を聞いてくれ……」 後に始まる『饅頭畜産計画』―――自然の中でゆっくりを畜産しそれを食用として収穫する これの始まりはここから始まったのだった。 まあそれまでに、数え切れないほどのゆっくりが、畜産するための実験体として消費されたのだが。 ―――それはまた、別のお話。 こんにちわ。 前回は多くの感想を頂きありがとうございました。 当初は書く予定無かったのですが、皆様のお言葉に動かされ『0』となりましたが書いてみました。 感想の中にあったお言葉も参考にして書いてみました。 『世界補正』などという厨二臭い設定ごめんなさい。 わざわざ自然や動物の事を厨二臭い『~子』なんて書いてイミフにしてごめんなさい。 それでもお楽しみいただけたら幸いです。 ちなみに自分のSSはいわるゆ「あげておとす」手法をあまり使いません。 なぜかというと 『そこを書くと自分の寿命がストレスでマッハ。「あげてる」描写は他の作者様が存分に書いてくださっているし、 自分はひたすら底辺で、苦しめて、苛めて、叫ばして、虐殺してすっきりーするぜ!』なのです。 それでは失礼します。 <今まで書いたもの> ふたば系ゆっくりいじめ 433 ゆっくり親子 とクズ人間 ~Another~ ふたば系ゆっくりいじめ 496 あるドスのゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 530 絶対的虐待意思 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る くきさんがおいしそうでなにより -- 2014-01-10 03 57 37 ↓そんなこと言うなら自分で書け -- 2013-09-05 20 28 49 よくこんな山もオチもない年表みたいなの書けるな。まだ稚拙な会話劇のほうが楽しめるわ。100本に一本の駄作だ。 -- 2013-01-13 18 22 10 冒頭のオリキャラ部分は削るか最後に持ってきたほうが良い構成になったと思う -- 2012-03-25 22 13 09 厨二チックw -- 2011-05-28 05 35 47 ↓それを言っちゃお終いだよ。俺もこの話は好きだな。ゆっくりに「味方」なんて、「幸せになれる」要素なんて」この世に一切必要ないだろ。 -- 2011-01-15 00 24 40 人間がこの制裁を受けないのはなんでかな? -- 2011-01-14 19 17 36 自然界の制裁ッだな。個人的には光や風まで攻撃に加わるのは超常現象過ぎると思ったがw ちぇんのチョコレートとか人間以外には毒らしいし、食わずに捨てる所が上手いと思ったよ -- 2010-10-23 13 54 35 俺は面白かったよ。今までの話の中で「ちきゅう」を敵に回してしまった糞饅頭共の話しは無かったな。発想が良いね。 -- 2010-09-29 03 28 16 つまんねってのはやめろよ。その言葉は全く生産的じゃない。どこがどう良くないからつまらない、という形で書くべきだ。 -- 2010-09-12 00 39 11 批判だけは一人前だな屑ども -- 2010-09-06 02 04 21 つまんね -- 2010-08-19 13 53 01 無理に序盤を高尚にかかんでもいい -- 2010-06-11 05 19 27
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・俺設定あり。 ・虐待というより駆除 ・ゆっくりがちょっと頭いいです。 天然あき 今はもう住む者がいなくなった犬小屋。 そこに飼っていた犬はもうこの世にはいない。 我ながら気持ちの切り替えがなかなか出来ない。 拾ってきたとは言え十年もの年月を共に過ごしてきた家族の遺品を処分する事がなかなか出来なかった。 今、私はそれを猛烈に後悔している。 何故なら、 「ゆっゆ~、ここはなかなかのゆっくりプレイスだね!」 「おちょ~しゃんしゅぎょ~あ!!」 「ゆ、それほどでもあるよ!!」 醜い野良ゆっくり共の住み処にされてしまったのだから…。 怒りが私の中に駆け巡ったがゆっくりを踏み潰したりする趣味は私にはない。 なので靴や服、手足に殺した感覚が残らないようなものにする必要がある。 あんな害悪と言えども一応は生物。 殺した後の後味等を記憶に残したくはない。 私は冷静に、犬小屋を占拠している外敵の数を確認する。 親と思われる大きなまりさとれいむが一体ずつ。 その子供と思われる小さなまりさが三体、小さなれいむも四体いる。結構な量だ。 出来る限り私はあいつ等とは接触したくない。 だから片方が狩りと称するゴミ漁りをしている間を狙う事にした。 最悪の場合、二匹同時に相手にして片方、もしくはチビ共を逃がさないようにする為だ。 それにバスケットボールサイズのゆっくり二匹いれば片方が子供を避難させて片方が体当たりをしてくるだろう。 私は汚物に触れられるなんて御免だ。服も汚れるし気分は悪いし嫌な事しかない。 だから親が一匹の時を狙わせてもらう。 「それじゃきょうもかりにいってくるよ!!」 「いってらっしゃいまりさ!!おちびちゃんたちはまかせてね!!」 「おちょうしゃんいっちぇらっしゃい!」 「れいみゅいいきょにしちぇりゅきゃらね!!」 汚物達が狩りに行くまりさを見送る。 どうやられいむの方が子育てするようだ。 狩りという危険な役目は父親役になりやすいまりさがやる事が多いそうだがそんな事はどうでもいい。 休日、あまり手入れしていないとは言え庭にある犬小屋に堂々と住み着いた汚物を早々に片付けよう。 「おちびちゃん!きょうはおひさまがでてるからひなたぼっこさんしようね!!」 「ゆわ~いまりしゃひなちゃぼっきょしゃんだいしゅき~♪」 「れいみゅも~♪」 何だか楽しげな雰囲気のようだが知ったこっちゃない。 出来れば犬小屋の中に篭っていてくれていた方が処分がしやすかったのだが仕方ない。 私はジャージを着てノズルの付いた殺虫剤とジェット噴射型の殺虫剤を一つずつ持って駆除に乗り出した。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「きょうもたいようしゃんあっちゃきゃいよ~♪」 「ゆっきゅりできりゅよおきゃ~しゃん♪」 「おちびちゃんとってもゆっくりしてるよおおおおおおお!!!」 暖かい日差しを浴びながらのんびりするゆっくり一家。 「おきゃうしゃんだいしゅき~♪」 「ゆ、おかあさんもおちびちゃんのことだいすきだよ」 「れいみゅもれいみゅも!しゅ~りしゅ~り」 親子で交わされる親愛のす~りす~り。 親れいむはとてつもない幸せを感じていた。 こんなゆっくり出来るおちびちゃんに囲まれてれいむはゆっくり一幸せだよ!! とか本気で思っていた。 これもまりさがゆっくり出来るお家を見つけて来てくれたからだ。 人間のお家の側は危ないかもしれないけどわざわざれいむ達の為にお家を用意してくれたんだからきっとゆっくり出来る人間に違いないよ! きっとゆっくりできるおちびちゃん達を見て人間も存分にゆっくりしているだろう。と本気で思ってた。 このれいむはゲスではないかもしれないが思慮が足りなかった。 元飼いゆっくりの子供だったれいむはまりさと出会って大きくなるまで成長出来たが犬小屋がなんなのか全くわからなかった。 人間が住むには小さすぎて、自分達に丁度いい犬小屋を、人間達が用意してくれたゆっくり専用のお家と勘違いしたのだ。 そしてそんなお家を用意してくれる人間はきっとゆっくり出来る人間だと思ったのだ。 れいむはどちらかと言うとゲスではなく無知だった。 そして、あまりにも酷い無知は時に大きな害悪となる。 れいむは確かにゆっくりとしてはゲスではなかったが犬小屋の持ち主からは確実な害悪だった。 「ゆ?」 元気いっぱい跳ね回ってれいむ達から離れていた末っ子まりさがそこにいた何かに気付いた。 だがそれが人間だと気付く暇はなかった。 プシュ、と何か変な音がした直後、 「ゆぐぼお゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!?」 突然抗いがたい苦しみが末っ子まりさを襲い、口から餡子が放出された。 「ゆやあ゛あ゛あ゛!!? わぎゃやのあいどりゅぎゃあああああああ!!?」 それに気付いた四女れいむが叫ぶ。 「も…ぢょ…ゆっぐり…」 れいむ一家のアイドルは餡子を撒き散らして目を血走らせて醜い姿で息絶えた。 「ゆ!?どうしたのおちびちゃん!!」 幸せな空間には不釣り合いな悲鳴。 何事かと親れいむは叫び声を上げた四女れいむに近付こうとする。 だがそれよりも早くプシュ、という音がした。 「ゆ゛ごお゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!?」 突然口から餡子を吐き出し始める四女れいむ。 あっという間に中身の餡子を吐き出して死亡する。 親れいむは近づく事すら出来なかった。 「おちびじゃんどおじでえ゛え゛え゛え゛え゛!!?」 れいむは訳が分からなかった。 突然大切なおちびちゃん達が餡子を吐き出して死んでしまったのだ。 どうしてこんな事になったのか? そう思った時れいむは気付いた。目の前に人間がいるのを…。 そうだ、きっとこいつがおちびちゃん達をゆっくり出来なくしたんだ。 れいむは怒った。そして渾身のぷくーで威嚇しようとした。だが直後プシュ、の音と共にぷくーを維持出来なくなってしまった。 「ゆげえ゛え゛え゛!!?」 口から餡子が吐き出される。 れいむは理解した。この苦しみをおちびちゃん達も味わって死んだのだと…。 そして今、ゆっくりできない何か…おそらくに毒がれいむにかかっている事を…。 「おきゃあしゃんしっきゃりしちぇえ!!!」 長女れいむが親の異変に力になろうと近付いてくる。 「ゆぶ…だめだよおぢびじゃんごっちぎぢゃ…」 成体のゆっくりでは効きが遅いのだろう。近付く長女れいむをれいむは止めようとする。 しかし、親のそんな思いも空しく無慈悲にもプシュ、という音がした。 そしてもはや当たり前となったかのように…、 「ゆぼえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!?」 長女れいむは餡子を吐き出した。 「おぢびじゃばあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!?」 れいむは叫ぶ。叫ぶしか出来ない。 さっきまであんなに幸せだったのに…あんなにゆっくりしてたのに…。 「ゆ…びぃ…」 長女れいむも先に死んだ姉妹と同じようになって息絶える。人間は何でもなさそうに立っている。 「ゆ゛、ゆ゛びい…」 れいむは毒に冒された中で考える。 何とかしておちびちゃん達を守らないといけないと…。 「お゛ちびじゃんだぢい゛い゛!!!おう゛ち゛のながにひなんずるんだよ゛お゛お゛お゛お゛!!!」 れいむは口から餡子が吐き出されるのを気にもせず叫ぶ。 「ゆうう!?わ、わきゃっちゃよ!!!」 次女れいむが咄嗟にそう答える。 「みんにゃ!!おうちのなきゃににげりゅんじゃよ!!! ゆっきゅりしにゃいじぇいしょいじぇにぇ!!!」 三女まりさが五女まりさと六女れいむに促す。 「ゆっきゅりしにゃいじぇおうちににげりゅよ!!」 「ゆんやあああ!!れいみゅまじゃちにたきゅにゃいいい!!!」 四匹の赤ゆっくりが犬小屋の中に逃げる。 その際、再びプシュ、という音が聞こえ、 「ゆぼお゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!?」 逃げるのが遅れた五女まりさが餡子を吐き出して息絶えたが、それを気にしている暇は無かった。 れいむも犬小屋に向けて跳ねる。 何故だか分からないが人間はあまりれいむ達に近付きたくないようだった。 れいむも毒に蝕まれる身体に鞭打ちお家の中に逃げ込んだ。 ただし、犬小屋の入口を塞ぐようにしてだが…。 「おきゃあしゃんきょわいよおおおおおおお!!!」 「ゆんやああああああ!!?どうちちぇええええ!!?」 「ゆっきゅりちちぇちゃだけにゃにょにいいいい!!?」 お家に逃げ込んだゆっくりがれいむに擦り寄ってくる。 それに対しれいむはにっこりと笑う。 「おちび…ちゃん…おがあざんは…おちびじゃんど…であえで…じあわぜだっだよ…」 毒がまわり、喋るのもたどたどしくなってくる。 もう自分は助からない…そうれいむは理解する。 だけどせめておちびちゃんは守らなければならない。 そうれいむは考え、 「おどうざんど…ながよくね…」 そうとだけ告げると渾身のぷくーでお家の入口を自分の身体で塞いだ。 「おきゃあしゃあああああああん!!?」 「やじゃよおおお!!しにゃにゃいでえ゛え゛え゛!!!」 「もっちょいっしょにゆっきゅりしちゃいよおおおおおおお!!!」 泣き叫ぶ赤ゆっくり三匹。 それを見ながらもれいむは幸せだった。 こんな優しいおちびちゃん達と出会えて。 最期におちびちゃんを守れて死ねるのだから…。 入口を自分の身体で塞げば毒は入って来ない。 あのゆっくり出来ない人間はれいむ達には触りたがらない。 だから身体で塞げば大丈夫だと判断したのだ。 だが、実際はそうではなかった。 プシュウウウ、と今までとは違う長い音が聞こえてきた。 「ゆぐう゛!!?」 すると突然赤ゆっくり達が苦しみ出す。 「おぎゃ…しゃ…たしゅ…べえ゛え゛え゛え゛え゛え゛!!?」 そして今まで死んだ姉妹と同じように餡子を吐き出し始めた。 そんな、どうして!!? れいむはそう思った。 入口は塞いだのにどうして毒が入ってきてるの!!? れいむには理解出来ない。 わかる訳がない。ノズルが通る程度の隙間があれば毒を流し込めるということを れいむは知らないのだから。 そしてその隙間を生まずに済ませられる程れいむの体積は大きくない事を…。 「やじゃあ゛あ゛あ゛!!? じにだぶう゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛!!?」 「ぐぼえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!?」 れいむにとっても毒は致死量だったが赤ゆっくりであるおちびちゃんの方が餡子の量が少ない分死ぬのは早かった。 どうして…とれいむは薄れ行く意識の中で考える…。 自分達はただゆっくりしていただけなのに…どうしてこんな目に…。 いやわかってる…本当はわかってたんだ…。 れいむは本当は気付いていた。どうしてこんな目に遭ったのかを…。 『にんげんに…ちかづいたからだ……』 人間に近付いてしまったからこんな事になったんだ…。人間に近付かなければこんな事にはならなかった…。 きっとおちびちゃん達も死なずにすんだんだ…。 「ご…べんね…」 れいむは既に死んだおちびちゃん達に謝罪すると勢いよく餡子を吐き出しておちびちゃん達の後を追ったのだった…。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「…ふぅ」 ようやく私は汚物の処理を終えた。 汚物が中身の餡子を撒き散らして死ぬのは予想外だった。 次からは安易に殺虫剤で済まさずゆっくり専用の殺ゆ剤を使おう。あれなら餡子を吐き出さずに死んでくれるらしい。 それを使わなかったおかげで犬小屋に溜め込まれていたゴミも含めて処理に半日掛かってしまった。折角の休日がふいになってしまった。全く忌ま忌ましい…。 今日はもう疲れた…早く着替えよう…。 「ただいま!!れいむ、おちびちゃんたち!!!」 すると、庭の方から景気のいい声が聞こえた。 そういえばまだ汚物が一匹残っていたのを忘れていた。 「ゆゆ!?れいむ、おちびちゃんたちどこにいるの!!?かくれてないででてきてね!!!」 何やらギャーギャー騒いでいる。 仕方ない、近所迷惑になる前に駆除しておくか。 私はそう結論づけ、殺虫剤片手に庭へと向かっていた。 END あとがき 長編を書いてる途中で脱線するのが天然あき。 と、言う訳でまたやっちまいました。 たまにはテンプレもいいかな、と書いていたら止まらなくなったのが要因です。 長編始めたら終わらすのが当然とおもってるのでちゃんと完結させます。だから勘弁してください。 それでは、今回このSSを読んで頂き誠にありがとうございました。 過去に作ったSS ふたば系ゆっくりいじめ 293 おかざりがないとゆっくりできないよ! ふたば系ゆっくりいじめ 311 きゃわいきゅっちぇぎょめんにぇ!! ふたば系ゆっくりいじめ 347 れいむはしんぐるまざーでかわいそうなんだよ!! ふたば系ゆっくりいじめ 397 大好きだよ ふたば系ゆっくりいじめ 447 おきゃあしゃんのおうちゃはゆっきゅちできりゅね! ふたば系ゆっくりいじめ 521 元銀バッジまりさの末路 上 ふたば系ゆっくりいじめ 543 元銀バッジまりさの末路 中 ふたば系ゆっくりいじめ 630 かいゆっくりじゃなくてごめんね!! 上 ふたば系ゆっくりいじめ 631 かいゆっくりじゃなくてごめんね!! 下 ふたば系ゆっくりいじめ 669 おうちのなかでかわれなくてごめんね!! ふたば系ゆっくりいじめ 677 元銀バッジまりさの末路 下 ふたば系ゆっくりいじめ 750 あまあまおいてさっさとでてってね!! ふたば系ゆっくりいじめ 803 雨の日はゆっくり遊ぼう ふたば系ゆっくりいじめ 882 すっきりしたいわあああああ!! ふたば系ゆっくりいじめ 919 元銀バッジまりさの末路 終の1 ふたば系ゆっくりいじめ 920 元銀バッジまりさの末路 終の2 ふたば系ゆっくりいじめ 949 切断マジック(?) ふたば系ゆっくりいじめ 977 ゆっくり祭『どんど焼き』 ふたば系ゆっくりいじめ 1012 すないぱーうどんげ養成所の最終試験 その1 ふたば系ゆっくりいじめ 1033 すないぱーうどんげ養成所の最終試験 その2
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『ゆっくりと犬のう○ち袋』 21KB 虐待 日常模様 野良ゆ 子ゆ 現代 虐待人間 うんしー お食事中の方はご注意下さい 過去に書いたもの anko889 ゆっくりと黒豆 anko1029 ゆっくりとお預かり anko1048 ゆっくりとバレンタイン anko1253 ゆっくりと毛皮のフード anko1443 ゆっくりと寒の戻り anko4048 ゆっくりと節分 anko4097 ゆっくりと横断歩道橋 ※お食事中の方はご注意下さい。 ※最近になって『anko4048 ゆっくりと節分』に挿絵を頂いている事を知りました。 随分と遅くなってしまいましたが、本当にありがとうございました。 『ゆっくりと犬のう○ち袋』 私はしがない虐待お兄さん。 寒さは峠を越えたと数日前に天気予報で言っていたが、今日の夜の散歩では久しぶりに吐く息が白くなっている。 もっとも、愛犬・ミニチュアダックスのポチにとっては寒さなど何のその、だ。 いつもと変わらぬ元気一杯のその歩みを見て、私も思わず前かがみに縮こまった姿勢を正してしまう。 まあ、姿勢を正しても寒いものは寒いので、今日は手近な近所の公園を散歩コースにしているのだが。 ……おやおや、ポチが公園の植え込みの傍で立ち止まり、お尻を地面に近づけてぷるぷると力み始めてしまった。 ポチはいつも自宅内の決まった場所でトイレが出来るいい子なのだが、たまにこういう事があるのである。 だが、愛犬家として当然の備えはある。 私は手持ちのハンドバッグから小さなスコップと、犬のう○ち袋となる小さな白いビニール袋を取り出した。 スコップにてポチのおとしものを拾い、うん○袋に入れて厳重に封をする。 ポチがあさっての方向に砂掛けをしている間に、○んち袋とスコップをハンドバッグに収めて状況終了だ。 ……どうでもいいが、冬場だと出てきた直後のう○ちからうっすらと湯気が立ち上っていたりする。 だからといってそれで暖を取りたいとはかけらも思わないが。 「ゆっくりしていってね!」 ……何ともまあ微妙なタイミングで声を掛けられてしまったものである。 愛犬のう○ち中やその処理中に他の者がいると気まずくなるのはなかなか慣れないものだ。 声の主は実に薄汚いバレーボール大のゆっくりれいむと、輪を掛けて汚いテニスボール大の子れいむの親子。 その肌の薄黒さが、自分がこの公園に住む野良である事を声高に主張している。 とりあえず、尻尾を振って近寄ろうとするポチを奴らから遠ざけた。 「じじい、れいむたちをかいゆっくりにしてね!」 「かわいいれいむをみてゆっくりしたんだから、あまあまももってきてね!」 そして声に出した主張は実にテンプレ通りである。 大方番が死に、備蓄食料が底を尽き、近所の飼いゆっくりの充実振りを見てすわ自分もといった所か。 「じじい、れいむはしんぐるまざーなんだよ! かわいそうなんだよ! だかられいむたちをかいゆっくりにしてね!」 テンプレ台詞による自動回答にて正答を確信するが、当たった所で何の得もないのだから困る。 「……飼いゆっくりを希望するからには、そこの子れいむもそれ相応の躾は出来ているんだろうな?」 子れいむどころか親からして躾など絶望的に出来ていないだろうが、気まぐれに聞いてみる事にした。 こいつらを後日暇な時に殺すか、それとも今日中に殺すかの判断材料にする為だ。 「ゆっへん! おちびちゃんはれいむとえいえんにゆっくりしたまりさににてゆうっしゅうなんだよ! おちびちゃん! じじいにごあいさつだよ!」 「ゆっゆーん! れいむのすーぱーうんうんたいむ、はっじまるよー!」 「ゆえええええ!? お、おちびちゃああああああん!?」 ……飼いゆっくりになれるかどうかの瀬戸際で、挨拶代わりの一発がこれとは恐れ入った。 しかしこれで、こいつらの命は今ひり出されたうんうんから立ち上る湯気よりも儚いものになる事が確定した。 「……お、おちびちゃんはうんうんまでゆっくりできるでしょう!? わかったらすぐにかいゆっくりにしてね!」 フォローするでも謝罪するでもなくゴリ押しを図るれいむ。 ゆっくりの排泄シーンを見てゆっくり出来る人間など、Hentaiお兄さんの中でも更にごく一部のキワモノ位ではないだろうか。 そして私はHentai要素など皆無である虐待お兄さんだ。 よってこいつらは、今日中にでも無残に死んでもらおうではないか。 「……少し待っていろ」 この場で無双したい気持ちを抑え、れいむ達を待たせて一旦自宅へと戻る。 かわいいポチの前でヒャッハーなど出来ないので、足を洗ったポチをリビングに戻し、再び公園へ向かう。 私が処刑の為の準備をしてきたとも知らず、れいむ親子は愚かにも涎を垂らして同じ場所で待っていた。 「……おい、れいむ。お前の子供が垂れ流したうんうんがそのままじゃないか?」 同じ場所で待っているのは結構な事だが、自分の子がひりだした物をそのまま放置するとは頂けない。 「じじいはばかなの? うんうんなんてきたないんだからさわるわけないでしょ?」 「うんうんなんてどれいがかたづけるものだよ! ゆっくりりかいしてね!」 なる程、こいつらはどうやら今までもうんうんをまともに片付けてはいないようだ。 よく見ると公園のあちらこちらにうんうんが転々としており、凄まじく園内の印象を損ねている。 そして片付けるのは公園を掃除する近所の人達……ゆっくりからしたら奴隷が勝手に片付けているという訳だ。 ……こいつらのようなゲスのせいで、我々常識あるペット愛好家まで煙たがられる事があるのだ。 奴らのうんうんも犬や猫のうん○と見た目が似ている為、区別が付かない気持ちは分からないでもないが…… 「飼いゆっくりになりたいというのなら、最低限のマナーは守ってみせろ。それを拾え、片付けろ」 「はあああああ!? れいむたちはもうかいゆっくりなんだよ!? かいぬしであるじじいのしごとでしょおおおお!?」 いつ私が「飼いゆっくりにする」と言ったというのか…… ゆっくりの脳内では定番であるが、いつの間にやら自分達の都合のいいように物事が運んでしまっているものだ。 正直、凄まじく頭が悪い関係上、話し合いで納得させるのはかなり面倒な上、すぐに忘れてまた繰り返す困り者である。 よってこの場合、話し合い(物理)での解決が最もスマートとなる。 「……お前らはもう私の飼いゆっくりになったのだと言いたいのか。 本当にいいのか? お前らは衣食住、全てを私に委ねられるのか? 命を預けられるのか?」 「あたりまえだよ! じじいはれいむたちにすてきなおうちと! あまあまと! びゆっくりをていきょうするぎむがあるんだよ!」 「あまあま! じじい、はやくあまあまちょうだいね!」 「……よし、私に命を預けてくれるんだな」 形ばかりの言質を取り、私は軍手をはめ、ハンドバッグから先ほど使ったばかりの○んち袋を取り出した。 本当は別の道具で色々するつもりだったが、相手がうんうんを放置するゲスなら予定変更である。 「ゆわあああ! おそらをとんでるみたい!」 れいむの傍であまあまを寄越せとほざいていた子れいむを掴み上げる。 そして、厳重にしていた中身入りのう○ち袋の封印を解き、その中にぶち込んだ。 「ゆべぇ!? ……ゆぎゃああああああ! ぐざいいいいいいいいいいいいいい!!」 小さくて白いビニール袋内にあるのは子れいむと犬のうん○だけ。 飛べど○んち、叫べどう○ち。子れいむが放り込まれたのは、逃げ場の無い即席のうん○地獄である。 「……じ、じじい! おちびちゃんになにをしたの!?」 しばらく呆然と見ていたれいむが、子れいむの悲鳴でようやく事態を察したのか叫びを上げる。 「犬の○んちが入った袋に入れただけだが」 「なにやってるんだああああ! れいむたちはかいゆっくりなんだよ!? こんなことゆるされないでしょおおおおお!?」 「先程お前らは同意しただろう? 私に命を預ける、と。つまりお前らの命は私がどう使おうと勝手だという事だ」 「ぐざいいいいい! さっさとだせじじいいいいいいいいいいいい!!」 「お、おちびちゃん!!」 れいむの抗議の最中も暴れ続けて脱出を試みていた子れいむだったが、無理だと悟るや罵声を浴びせてきた。 まあ当然だが、ビニール袋内に閉じ込められたらゆっくりにとっては殆ど詰みである。 人間と違って手がないゆっくりが、鋭利ではない歯か舌だけで内側からビニール袋を破るなど到底不可能なのだ。 手の代わりとは名ばかりで動くだけのもみあげなど論外である。 「じじい、おちびちゃんをだせえええ!」 「まあ待て、れいむ。もう一度だけ言うが、子れいむがひりだしたうんうんを片付けろ」 「いまそれかんけいないだろうがあああ! おちびちゃんをだしてあまあまもってこいいいいいい!」 こういう風に話されて、暗に「うんうんを片付けたら子れいむを助けるよ」というメッセージなのだと勘繰れないものだろうか? まあ仮に片付けた所で助ける事はないが。 「……すまんな、お前のようなゲスにメッセージの裏を読ませようとしたのが悪かった。 では言い直すが、私の心証を良くしたければ、その子れいむがひりだしたうんうんを片付けてみせろ」 「だからうんうんをかたづけるのはかいぬしのしごとだっていっただろうがああああ! さっさとかたづけておちびちゃんをだしてあまあまとびゆっくりのまりさをもってこいいいいい!」 ……要求拒否どころか更に美ゆっくりの条件をまりさに限ってくるとは、さすがゲスは底知れないアホである。 予定通り、ハンドバッグから小さなスコップを取り出す。 「ゆっへっへ……おろかなじじいにもやっとつたわったようだね! そうだよ、じじいはうんうんをかたづけたら、おちびちゃんをだして! ちょこれーとさんとけーきさんをもってこい! ……っておちびちゃんがはいってるふくろにうんうんをいれるなあああああああああ!」 「ゆぎゃあああああああああああああ!! うんうんがふってきたああああああああああああ!?」 「いや、拾ったうんうんは皆この中に入れるんだから当然だろうが」 きっちりと子れいむのうんうんを入れたら、袋の口を厳重に縛って封印する。 さっきから私も地味に臭かったのである。いくらポチのものでもきつかった…… 「ぐざいいいいいいいいいい……ゆっぐぅ……!!」 ポチのう○ちと自身のうんうんとの板ばさみに遭い、子れいむの叫びは嗚咽交じりのものになってきた。 自身のうんうんが泣くほど臭いというのは、いくらゲスとはいえ同情してしまいそうになる。 ゆっくり以外の者からしたらただの餡子の塊だというのに、実に可愛そうな頭である。 「じじい、いいかげんにしろおおおおお!」 「……お前こそ、いい加減に自分の立場を理解したらどうだ?」 「ゆぎゃあああああああああ!!」 うんうんたっぷりのうん○袋をぐるんぐるんと振り回すと、途端に子れいむの悲鳴が木霊する。 中でさぞうんうんがぐしゃぐしゃにかき混ぜられてえらいことになっているのだろう。 ビニールが白いので中の様子は窺えないが、子れいむの悲鳴だけで十分である。 ていうか、うんうんなんて見えなくていい。 「だじでぇぇ……おがあざああん……!!」 「お、おちびちゃん……じじいいいい! だしてあげなきゃかわいそうでしょうがああああああ!!」 子れいむはようやく私への罵声から母への救援要請へとシフトしたというのに、肝心のれいむはまるで成長していないのが情けない。 「れいむ、私に何を言おうとこのままでは何も変わらないぞ? 今お前に出来る事は何だ?」 「おちびちゃんをだしてあまあまをたべてびゆっくりのまりさとすっきりだあああああああああ!!」 「……他にもうんうんは山ほど落ちてるじゃないか」 呆れつつも数箇所、こいつらの物と思しきうんうんを指差してやる。 ……一部犬か猫の○んちっぽいのが混じっているが気にしない。 「飼いゆっくりになりたいなら、トイレは最低限覚えておくべきルールだ。お前らが今まで垂れ流したうんうんを全て片付けろ」 「だからうんうんをひろうのはじじいのしごとだってなんどいえべわか……ゆぎぃ!?」 言葉のドッジボールの間にも着々と子れいむが弱っていくので続けてやってもいいのだが、流石に私が飽きてきた。 取り合えず、れいむが理解するまで蹴り上げてあげる事にした。 「ゆぼっ!? ぐべぇ!? がばっ!? ぼごぉ!? ゆでぶっ!? ゆわらばぁ!!」 後々使わせたいので口回りへの攻撃は避け、後頭部を重点的に蹴り付ける。 髪の毛がまとまって飛び散り、正面から見ても分かるような凹みが次々と出来ていく。 全く、話し合い(物理)は楽じゃない。 「ずびばぜんでじだ……ぼうゆるじでぐだざい……」 正面から見れば醜く泣き崩れた以外は無傷なれいむが額を地面に擦り付け許しを請う。 まあ、擦り付けた際にボコボコになった後頭部が露になるのだからちょっと笑えてくる。 子れいむにも是非見せてあげたいが、ビニール袋が白いので外が見えないのが残念だ。 臭いので封印を解くつもりもないが。 「許すも何も、お前がすべき事は公園中のうんうんを片付ける事だ。私が用意したこの袋の上に集めていけ。」 ハンドバッグから大き目のビニール袋を取り出し、風で飛ばされぬよう袋の口を広げて周囲を石で囲い、地面に置く。 準備周到で意外と私も立派な飼い主っぽいではないか。 「わ、わがりまじだ……」 「おがあざん! だずげでえええええええ!!」 「おちびちゃん、まっででね……おがあざんがんばるがらねえ……!」 ようやく自分のすべき事を理解し、れいむがずりずりとうんうん拾いに出発した。 そんなれいむを、公園備え付けの竹箒とちりとりを持って追いかける。 れいむが公園掃除をする間に、私も地域住民の一人として、少しは掃除をしようと思うのだ。 いつもこの公園には(ポチの散歩 虐待用ゆっくり供給で)お世話になっているし、たまには働くのも悪くない。 それに、う○ち袋を持った状態で竹箒を掃けば、その度に中の子れいむがとても苦しんでくれるのである。 「ゆぐううう……」 植え込みの前でうんうんを発見し、れいむは顔を歪めていた。 触りたくない、関わりたくないというのがとてもよく伝わってくる。 人間社会では素手でトイレ掃除をする教育が行われる所もあるようだが、意外と大事なのかなとこいつを見ていて思う。 「くさいよう……でも、れいむがやるしかないんだよ……そうだ、おちばさんをつかえば」 「少しどけ、れいむ。竹箒で掃くからな」 「ゆひぃ、わがりまじだ……ってどぼじでおちばさんをどけちゃうのおおおおおお!?」 れいむが考えたのは、実際に多くの野良がうんうんを片付ける際にやるように、落ち葉で包んで捨てる方法だろう。 だからこそ付近の落ち葉を掻き集め、れいむに使われる前に捨ててやる。 もちろん、チラシやビニール袋の類も同様だ。 「さっさと運んだらどうだ、れいむ。早くしないと子供の嗅覚が麻痺するんじゃないか?」 「おがあざ……ばやぐだずげでぇ……」 「ゆっ、ゆっゆっゆっ……ゆがあああああああああああああ!!」 ようやく意を決したのか、れいむは奇声を上げてうんうんへと舌を伸ばす。 「ゆっぐ……ゆげえええええ!!」 が、途端に吐き出し涎(消化液か?)と共に撒き散らしてしまった。 まあ正直、これは誰でもこうなるだろうなとは思う。 赤ゆっくりのうんうんを親が舌で拭き取ってやるのは多くのゆっくりで共通の子育ての方法だ。 だが、一回の量がごく少量の赤ゆっくりならともかく、子ゆっくりや成体である自分のうんうんを口で運ぶのは拷問に等しいだろう。 さすがに哀れになってきたので、突き刺して運べそうな木の枝も捨てておいてあげる事にする。 「ううう……」 「泣くのはいいが、袋の中でお前の子供も泣いているぞ?」 「ゆゆゆうううううう……!! ゆおおおおおああああああああああ!!」 子れいむの事を思い出させてやると、れいむは涙を零しながらもうんうんを舌で掬い上げ、捨て場であるビニール袋まで跳ねた。 ゆっくりらしからぬ全力での跳躍で、思ったより早くビニール袋の口の上にうんうんを落とすれいむ。 こんな事なら足を少し蹴っておいてもよかったかもしれない。 「じ、じじい! れいむはがんばったんだよ! おちびちゃんとあまあまとびゆっくりのまりさをだしてね!」 「いやいや、たった一つで何を言ってるんだお前は……そこにも、あそこにもあるじゃないか」 子供の解放だけでなくあまあまと番を要求するのはさすがボコられてもゲスである。 ボコボコに蹴り上げるのに使った右足を振り上げ威嚇しつつ、残るうんうんを指差してやる。 「ぞ、ぞんな……れいむこんなにがんばったのにいいいいいいいい!!」 「やめるなら子れいむもお前もそこで終了だがな」 「おがあざ……」 「ゆがあああああああああああ!!」 私へ向けられない怒りを無闇に叫ぶ事で少しでも晴らそうとしながら、れいむは次のうんうんがある手洗い場へ向かって跳ねた。 手洗い場の前は運ぶのに使えそうな落ち葉はないので、放置して構わないだろう。 れいむの作業中、私は公園の少し奥に入って掃除の続きをやる事にした。 お目当てのゴミは……あったあった、れいむ達のダンボールハウスを発見である。 「ったく、こいつらは毎度どこからダンボールを調達しているのか……」 恐らく多くの虐待お兄さんと同じ疑問を抱きつつ、ダンボールを持ち上げる。 中には枯れ草が申し訳程度に敷き詰められている位で、いかに困窮していたかが窺える。 子れいむの宝物でもあれば、嫌がらせの一つでもしてやれるのだが…… しかし、さすがに自宅の周囲にはうんうんが見当たらない。 やはり臭いのがいやだったのだろうが、こちらとしても掃いて捨てるには落ち葉が多すぎるので正直助かる。 私はダンボール箱をひっくり返し、中身を全て捨ててうんうん捨て場へと戻った。 「ゆひー、ゆひー……ってじじい! それはれいむのおうちでしょおおおおおお!?」 私が戻ると同時に、れいむもようやく次のうんうんを運び終えたようだ。 「私もゴミ掃除をしているからな」 「それはれいむのおうちだっていってるでしょおおおおお!?」 「これはダンボールだから資源ゴミだな……とりあえず今回は普通のゴミ箱に捨てるが」 「やめろおおおおおこわさないでくださいいいいいいいいいい!!」 ダンボールの後ろのガムテープ部分を蹴破り、解体する。 ていうかれいむ達は飼いゆっくりになりたいのだから、おうちに未練を持つ理由などないだろうに…… 「れいむ、ぼさっとせずに次に行け。あっちだぞ」 「ゆぎぎぎぎぎ……!!」 早くも私にボコボコにされた事を忘れてきたのか、あからさまな憎悪の眼差しを向けた後うんうんへと向かうれいむ。 次はどこを蹴ってやろうか? それとも、竹箒でぶすぶすとやるのも楽しいかもしれない。 「ゆっげえええ! これくさい! いじげんでくさいいいいいいい!!」 ジャングルジム前で悲鳴を上げるれいむ。 近くの落ち葉を掃きがてら見てみると、どうやらこれは犬か猫のうん○のようだ。 「これれいむたちのうんうんじゃないよ! くさすぎてゆっくりできないいいいいい!」 「そうか、なら拾ってやれ」 「いまれいむのおはなしきいてたのおおお!? これはれいむたちのじゃないんだよおおおおお!?」 「……我々人間も、今までお前ら親子が垂れ流したうんうんを片付けていたんだぞ? 拾え」 「どれいがかたづけるのはあたりまえで……ずびばぜんうそでずがだづげばずうううううううううう!!」 結局竹箒でぶすぶすと後頭部を刺してやると、れいむは涙を流して非を認めてくれた。 竹箒の先端に餡子がついてしまったので、落ち葉を掃きがてらこすり落としておこう。 「ゆぶろぉっ……ゆべろべろぉっ……」 限界まで顔中に皺を刻み、涙を垂れ流しながら○んちを加えたれいむ。 後頭部の痛みを堪え、懸命に跳ねてビニール袋まで辿り着く。 「ゆっぷ……ゆっげえええええええ!!」 ああ、ビニール袋の上でとうとう嘔吐してしまったではないか。 だが袋の上なので片付けの手間は格段に少ない。むしろグッジョブである。 「ゆっふぇええ……」 それから三十分で、ビニール袋の中心には小さいながらも餡子の山ができていた(う○ち含む)。 内容はれいむ親子のうんうんが六、誰のものとも知れぬうん○が一、そしてれいむ自身の吐瀉物が三といった所か。 現に今もれいむは吐いていたが、最早餡子を吐けないのかよく分からない体液を吐き出している。 「じ、じじひ……ぼういいでひょう……?」 出会った当初が嘘のように頬がこけ、口から粘液の糸を垂らしながられいむが涙する。 確かに、目に付く限りのうんうんは片付いた。もういいだろう。 「いいだろう、れいむ。お前らが垂れ流したうんうんを責任を持って片付けたな。 子れいむを返してやるよ。それと……どうしても私に飼われたいなら考えてやらないでもないぞ?」 そう言って笑って見せると、れいむは途端に青ざめて謝罪を始めてしまった。 人の滅多に見せない笑顔に対し何と無礼な反応か。 ……どうでもいいが、自分で言った事で思い出したのだが、子れいむの事をすっかり忘れてしまっていた。 子れいむ入りの○んち袋を地面に落とす。 「ゆびぃ!?」と声がしたので、どうやら生きてはいたようだ。 「お、おちびちゃあああああん!!」 死んだ目をしていたれいむの目に再び光が灯る。 この子供への愛情を、何故少しでも周囲に向ける事が出来なかったのだろうか? 「おちびちゃん! もうこれでおわりだよ! だしてあげられるよおおおおおお!」 「ゆっ……」 目を輝かせたれいむがう○ち袋の中の子れいむに声を掛け……そして、何故か私の方を見る。こっち見んな。 「……あの、これあけてくれないと……」 「いやいや、自分でやれよ」 「そ、そんな……」 再びれいむの瞳が曇る。まあ、掃除をしたら助ける等と私は約束していないのだから当然である。 掃除をしたからと子れいむを返してやっただけでも、れいむは私が有情であると感謝しなければならないのだ。 「……おちびちゃん、もうすこしだけがまんしてね……れいむがいまたすけるよ……!」 私を攻め立てる気力も体力も無いのか、れいむはうん○袋に歯を立て、一気に噛み付いた。 「ゆんっ!」 「いじゃいいいいいいい!?」 「ゆひっ!? ご、ごべんねおちびちゃん!」 外から袋を噛んで破ろうというれいむの判断は正しい。ていうかそれしかゆっくりが硬く縛った袋を開ける方法はない。 だが、中身は愛しい子れいむかうんうんであり、どう噛んでも地獄である。 「こ、こんどこそ……ゆんっ……ううっ、このにゅるっとしたかんしょくは……ゆげえっ!!」 どうやら今度はうんうんを齧ったらしい。 もはや餡子を吐けないので、粘液が○んち袋にかかる。 中の子れいむは袋に遮られ無事なので良かった良かった(棒) それから十分後、がじがじと齧り続けたれいむはようやく袋の一部に穴を空ける事が出来た。 最も、穴が空いたのは最後の力を振り絞って噛み続けるうちに、歯が何本も欠けて鋭利な形になった結果だ。 だがうんうんを噛む事を恐れず(単に慣れただけかもしれないが)、挑み続けたれいむの根性は正直ゲスにしてはよく持った。 こいつの生まれがショップであったならば、或いは良質な飼いゆっくりになれたのかもしれない。 とはいえ、袋を突破する橋頭堡さえ確保してしまえばあとはれいむのものである。 袋に出来た穴に舌を入れ、一気に引き裂いてみせるれいむ。 子れいむが袋に入って約一時間、感動の(笑)親子の再会である。 「おぢ……おぢびじゃあああああん!!」 袋の中の子れいむはうんうんに塗れ、ただでさえ汚かったものがいよいよ汚物そのものとなりかけていた。 そんな子れいむの全身を、れいむは丹念に舐めていく。 「ごわがっだよねえ!? ぐざがっだよねえ!? ごべんねえ! でいぶおぞぐなっでごべんねええええええ!!」 全く持ってその通りである自身の非を全面的に認め、なおかつ子れいむを労わるれいむ。 ぼせい(笑)ではなくここまで母性を有する個体は、正直下手な店売りでもなかなかいないのではないだろうか。 「お……おかあ……さん……」 一方、子れいむはいくら舐められても目の光こそ灯らないが、それでもれいむをお母さんと呼んでいる。 普通こういう状況だと「おそいだろうがくそばばあああああ!」位は言いそうなものなのだが。 「おかあ……さん……」 「お、おぢびじゃああああん……」 れいむの涙が贖罪から慈愛のそれへと変わり、より優しく、温もりを伝えるような舐め方に変わる。 そしてどうしようもないゲスだと思っていた子ゆっくりでさえも、母親に対してだけは別だったのか。 私の中のゲス観が、物心ついた頃から虐待お兄さんであったこの私のゲス観が、揺らぎ始めてしまっていた。 「おかあさん……」 「おぢびぢゃん、ゆっぐりしでいっでねえええ! でいぶがいっばいべーろべーろじであげるがらねええええええ!!」 「おかあ、さん……」 「おぢびぢゃん……」 「ぺーろぺーろ、しないでぇ……おくちくさいよぉ……」 「ゆっがあああああああああああああああああああああああ!!」 私が声を出して笑うと同時に、れいむのストンピングが子れいむとう○ち袋を襲った。 弱りきっていた子れいむは最初の一撃で即死したが、なおもれいむは攻撃の手を緩めない。 「このがきがあああ! でいぶが! どんなに! ぐるじんだどおぼっでどぅんだあああああああ!」 一度踏む毎に子れいむは原型から遠く崩れ、うんうんとうん○が潰れ、混じっていく。 もちろんれいむの底部にも次々こびり付いていくのだが、当のれいむはそれ所ではない。 「じねっ! じねっ! じねっ! じねっ! じねっ! じねっ! じねっ! じねっ! じねええええああああああああ!!」 残る全ての体力を使い、我が子だったものとうんうんを等しく潰し、自身の底部に塗れさせていくれいむ。 だが、じきにその動きは鈍くなり、そしてついには声だけになっていく。 なにせ、れいむの背中からは跳ねる度に餡子が漏れ出ていっているのだから。 「じねっじねっじねっじっじねっじねっじっじっじねっねっねっねっねっねっねっねっねっ……」 散々に蹴り上げられ、竹箒で刺されて脆くなった背中は、れいむの最後の全力行動によってあちこちが決壊し、餡子が溢れた。 ただでさえ散々に吐いて中身が減っていたのに、間違いなく最後の力を使い切って、自身の子を殺したれいむ。 そしてあれだけの母からの愛を受けてなお、口が臭いと拒絶した子れいむ……良かった、ゲスはゲスだったのである。 善良なゲスなんて最初からいなかったのである。 「全く、○んち袋一つで随分と笑わせて貰ったよ」 最後の仕事を果たし、子れいむの上で同時に果てたれいむをちりとりに強引に乗せ、ゴミ箱へぶち込む。 れいむが掻き集めたうんうんの山も袋に入れ、れいむ達の死骸の上に捨ててやった。 さて、う○ちの放置はゲスと同じである。 飼い主の皆様、お散歩の際はうん○袋が切れていないか確認をお忘れなく…… 【完】
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『あるれいむの一生 いつまでもその笑顔を』 23KB 虐待 不運 姉妹 赤ゆ 自然界 現代 作、長月 おかげさまで50作目です ※俺設定注意 ※キ●ガイ人間注意 ※作、長月です れいむは幸せだった。 優しくて頼もしいつがいのまりさ。かわいらしいおちびちゃん。そしてゲスなどいない群れの仲間達。 ささやかだけど皆がいつも笑ってられるゆっくりプレイス。 いつまでもこのみんなとゆっくりしていたい。いつまでもこの笑顔を見ていたい。 そうれいむは思っていた。 あるれいむの一生 いつまでもその笑顔を その日れいむは悪夢を見た。 れいむ達の群れにゆっくりできない人間が来る夢だ。 ゆっくりできない人間達によりゆっくりプレイスは全部壊され まりさと苦労して二人で作ったおうちも 長のぱちゅりーも、親友のありすも、群れのみんなも、 全てなくなってしまう。 そしてれいむ自身もゆっくりできない人間に捕まり、ゆっくりできない目に合わされ続ける。 そんな夢だった。 「・・・れいむおきるんだぜ・・・れいむ。」 朝起きるとそこにあったのはつがいのまりさの顔だった。 「ゆめ・・だったの?」 ほっとするれいむ。ここはれいむのおうち。怖い人間などどこにもいない。 「だいじょうぶなのぜ?ずいぶんうなされてたみたいだけど。」 「うん・・・ちょっとわるいゆめさんみちゃって・・・」 そう言いながらチラリと横目でおちびちゃんを見るれいむ。 すぅすぅと寝息を立てて2匹の子ゆっくり達。目に入れても痛くない自分達の愛の結晶だ。 良かった。この子たちが無事で。夢の中ではおちびちゃんも一緒にゆっくりできない人間に捕まったのだから。 それにしても不安だ。これが正夢にならないか。最近はこの山へ人間さんの乗った大きなすぃーも良く来るし。 「そんなかおしてんじゃないんだぜ。おかあさんがそんなゆっくりできないかおしてちゃおちびちゃんもふあんがるんだぜ。」 「まりさ・・・」 「だいじょうぶ!!れいむはまりさがまもるんだぜ!!たとえあいてがれみりゃだろうがれいぱーだろうがにんげんさんだろうがぶっとばしてやるんだぜ!!だかられいむはおちびちゃんとゆっくりすることだけかんがえてればいいんだぜ!!」 そう言ってまりさはれいむにすーりすりしてくれた。 ああなんて頼もしいんだろう。本当にこのまりさと一緒になってよかった。 「ありがとうまりさ。れいむ、まりさといっしょにゆっくりできてしあわせだよ。」 れいむは幸せを噛み締める。 「じゃあおちびちゃんおこしてあさごはんにするんだぜ!!」 「うん。そうだね。」 子供達を起こすれいむ。こうしてれいむの一日が始まった。 「それじゃあ、いってくるんだぜ!!」 「うん。きをつけていってきてね。」 れいむは狩りにいくまりさを見送る。 「さてと・・・こんどはおとびちゃんをがっこうにいかせないとね。」 今度は子供達を群れの広場にある「がっこう」へ送り届ける。 「じゃあおちびちゃんたち。おさのいうことちゃんときいてたくさんおべんきょうしてね。」 「「ゆっきゅりりきゃいしたよ!!!」」 この「がっこう」は週2回程度、長ぱちゅりーが教師役をやっている所で群れの子ゆっくりなら誰でも通うことができる。 ここで群れの掟やゆっくりとして必要な一般常識などを学ぶのだ。 こうした教育の成果なのかこの群れにはゲスやれいぱー、でいぶが皆無と言っていいほどいない。 「あっ、ありす!!ゆっくりしてってね!!」 「あられいむじゃない。こちらこそゆっくりしてってね!!」 帰り道れいむは親友のありすに出会った。どうやらありすも自分の子ゆっくりを「がっこう」に送り届けた帰りらしい。 このありすとれいむは子ゆっくりの時からのつきあいで、つがいのまりさとも幼馴染だった。昔は群れで一番強くてかっこよかったまりさとどっちがずっと一緒にゆっくりするかよくけんかしたものである。 結局まりさはれいむをつがいとして選び、ありすは他のゆっくりとつがいになったのだが2匹の交友はいまだに続いている。 普通こういった三角関係になると人間でも友情にひびが入ってぎくしゃくしそうだが2匹の友情は変わらない。 「そういえばこのまえおしえてあげたおようふくかんせいした?」 「きょうにでもかんっせいっさせてまりさにプレゼントするよていだよ。」 ありすにはこの前干草で作ったお洋服(実際は靴下に近いが)の作り方を教わった。ありすはこの群れ一番の編み物上手なのだ。 「そう・・まりさといつまでもゆっくりしてね。」 「ありす・・・」 れいむは胸が熱くなる。本当はありすもまりさが好きなはずなのに。にも関わらずそのまりさの為んのお洋服の作り方を親身になって教えてくれるなんて。 「ありがとうありす・・・ほんとうにありがとう・・・」 「もう、なにないてるのよ!!わたしたちともだちなんだからとうぜんでしょ!!」 そういって笑ってくれるありすを見て本当にありすと友達で良かったとれいむは思った。 夕方れいむは広場へ行った。「がっこう」へ行っていた子供達を迎えに行く為だ。 広場には十数匹の子ゆっくりと長ぱちゅりー、そしておそらく教材として使われたらしい小石や草などが転がっていた。 「おさ、ゆっくりしてってね!!」 「むきゅ、れいむ。ゆっくりしてってね!!おちびちゃんをむかえにきたのね。」 「おちびちゃんはきょうもいいこにしてた?」 「ええ、とっても。みんなれいむたちのおちびちゃんくらいゆうしゅうだとぱちゅもらくなんだけどね。」 「もう・・・そんなにおだてないでよ・・」 照れるれいむ。ぱちゅりーのいうことはお世辞ではない。 親の欲目なしにれいむの子供達は優秀で次の長は2匹のどちらかだろうと群れではもっぱらの評判だ。 賢くて思いやりがあってゆっくりしたおちびちゃん。こんなおちびちゃんを持てて本当に自分は幸せだ。 「ようれいむ。おちびちゃんのでむかえ、ごくろうさまなのぜ。」 家に帰る途中狩りから帰ってきたまりさと出会った。帽子がぱんぱんに膨らんでいる所を見ると今日も大漁だったのだろう。 「あっまりさ!!かりからかえってきたんだね。」 「おとーしゃん!!」 子れいむと子まりさはまりさに駆け寄る。 「きょうは、おちびちゃんたちのすきなのいちごさんがとれたんだぜ。」 「ゆわーい。まりしゃ、のいちごだいしゅきなのじぇ!!」 「おとうしゃんはほんとにかりがじょーずなんだね!!」 仲睦まじい父子。微笑ましい光景にれいむの顔もほころぶ。 「さぁいっしょにかえるんだぜ。まりさもうおなかがペコちゃんなんだぜ。」 夕暮れの中一家は家路を跳ねていく。れいむも一緒だ。 後で出来上がったお洋服をまりさにプレゼントしよう。きっとまりさも喜んでくれるはず・・・ あれ・・・ その時れいむはある違和感に囚われた。 あれ・・・・?この光景 前に一度・・・いや何度も どこかで見たことある・・・? 「どうしたんだぜ?れいむ。きゅうにたちどまったりして。」 「おきゃーしゃんどうしたのじぇ?」 「おかおがゆっくりしてにゃいよ?」 突然立ち止まったれいむを家族達が心配そうに見つめる。しかしれいむの違和感はとまらない。 何だろう、この感覚は。 何か大切なことを忘れているようで・・・ でも思い出したくないような・・・・ 「れいむ!!どうしたんだぜれいむ!!」 「おきゃーしゃんしっかりして!!」 まりさ達の声がどんどん遠くなり、視界がどんどん暗くなる。 ああそうか 全部・・・思い出した・・・ 「おはよう、れいむ。」 どす黒い暗闇の中、誰かの声がした。 目を開ければそこには悪夢が広がっていた。 れいむの前のテーブル一杯に並べられたピンポン玉大の「ソレ」は絶え間なく怨嗟の声を上げている。 「たしゅけて・・・おねがい・・・たしゅけて・・・」 「おきゃーしゃん・・・どうじでまりしゃをたしゅけてくれないのじぇ・・・」 「しにゃせて・・・・おねがい・・もう・・しにゃ・・せて・・・」 「ゆげつ・・・ぐりゅゆ・・・・ゆげっべっべっ・・・」 皆うわ言のように「助けて。」「死なせて」と言いつづける「ソレ」達。中には完全に狂ってしまっている者もいる。 ある者は全身にその小さな体にこれでもかと裁縫針を刺され剣山の様になり ある者は全身蝿たたきで叩かれた後にラー油をかけられ激痛に身を焼かれながら火ぶくれのようになり ある者はホットプレートで黒焦げになるまで焼かれているため良く見ないとどちらが顔でどちらが背中なのか分からない。 ゆっくり達の悪夢を具現化したらこうなるだろう。そんな光景がれいむの眼前には広がっている。 ここはれいむがいた群れではない。どこかの家の地下室だ。 「おはよう、れいむ。いい夢見れたかい。」 その横でさわやかな、だがどこか寒気のする笑顔のお兄さんが立っている。 そうだ・・・れいむはこのお兄さんに捕まったんだ・・・ あんよがじくじくと痛む。お兄さんにあんよを焼かれたからだ。 頭がずきずき痛む。お兄さんに髪の毛を無理やり引き抜かれ、ボルトを何本もねじ込まれたせいで。 心がじわじわ壊死したように痛い。あのお兄さんの言葉で。 「よし。れいむが起きたところで始めようか。今日もよろしく頼むよ、れいむ。」 同好会のレクレーションでも始めるように言うお兄さん。キャリー付きの赤ゆの乗ったテーブルを片付け新しいテーブルを出している。 知らない人が見たらただの爽やかな好青年に見えることだろう。 しかしれいむは知っている。 このお兄さんの正体を。そしてこのお兄さんがこれから何をしようとしているかを。 「さて。寝起きにいきなりで悪いけどおちびちゃんを作ってもらおうか。これがないと始まらないしね。」 そう言ってお兄さんは奥から透明な箱を抱えてやってくる。それには1匹のゆっくりが入っている。 「ずっきりだぁああああ!!!ずっきりざぜろぉおおおおお!!!」 目を充血させ全身からぬめぬめした粘液を出しながらそのゆっくりは、れいぱーのようにそそりたったぺにぺにをガラスケースにニチャニチャとこすり付けている。 れいむの愛するつがいのまりさ・・・いやまりさだったものだ。 まりさはお兄さんに薬を打たれてから変わってしまった。優しくて頼もしかったまりさから、れいぱーありすのようにすっきりーしか考えないおぞましいゆっくりに。 「愛する2匹のご対面だ。全く妬けちゃうねホント。」 まりさをれいむの入った箱へ放り込む。れいむのやめてと言う声などおかまいなしだ。 「ずっぎりぃいい・・ずっきりぃいいいいいい!!!」 目をらんらんと輝かせて襲ってくるまりさ。絶え間なく粘液を体から吹き出してるため動くたびにニチャニチャと不快な音がする。 れいむはあんよを焼かれていて逃げられない。そもそも狭い箱の中に逃げ場などない。 「いやぁああああ!!!!やめてぇまりさ!!!ゆっくりしてぇえええ!!!」 身をよじりなんとかまりさに正気を取り戻させようと叫ぶれいむ。 愛のないすっきりなどけがわらしくて気持ち悪いだけだ。ましてや出来るおちびちゃんの運命を考えればとてもつくろうとは思わない。 「ははっ。無駄だよ。バイゆグラを普通の100倍以上の濃度で打ったからね。完全に中枢餡が破壊されてもうまりさはすっきり以外のことは考えられないよ。」 「ずっきりぃいいいいいいい!!!!」 「ああ・・・ああ・・」 しかし現実は無慈悲でれいむの思いなど少しも汲み取ろうとなどしない。 抵抗、空しくにはれいむの額には植物型にんっしんっの茎に5匹の実ゆっくりがなっていた。 内訳はれいむ3匹まりさ2匹。皆ゆっくりした表情だ。 「よし上手くできたね。産まれてくるのが楽しみだ。出産促進剤を打てば5分ぐらいでできるかな。」 「ずっぎりぃいいいい!!!もっとずっきりざぜろぉおおお!!!」 「ああ・・・」 れいむはただ泣くしかない。もう優しいまりさはいないことに。 そして額の子供達の運命に。 「ゆんゃぁああああやべちぇえええええ!!!!」 地下室に赤れいむの声が響き渡る。 「こらこら暴れるとおめめがえぐれちゃうぞ。まぁ暴れなくてもえぐるけどね。」 原因は一目瞭然、明白だ。お兄さんが自分の目をえぐろうとするから。 お兄さんはあえてひと思いに目をえぐろうとしない。弄ぶようにピンセットで赤れいむの目をつまみ続ける。 「ほーら。これでおしまいっと。」 プチッ 「ゆんゃぁああああ!!!いじゃいいいいいいいい!!!!」 「さーて。次は誰の番かな。君かな。それともそこのれいむかな?」 次は誰をアマギリしようか品定めするお兄さん。まるでおもちゃを買ってもらう子供のように楽しそうだ。 「やべちぇぇえええええ!!!」 「なんじぇそんなことするにょおおおお!!!!おかぁしゃんたしゅけてぇえええ!!!!」 恐慌状態で泣き叫ぶ赤ゆ達。母に助けを求める者もいるがあんよを焼かれ透明な箱に入っているれいむにはどうしようもない。 「やべてぇえええええ!!!!!おにいさん!!!おちびちゃんいじめないでぇええええ!!!」 せいぜいお兄さんにむかって懇願するくらいだ。 「うーん。そこまで言うんなら『じぶんたちはいきるかちのないうんうんいかのくそまんじゅうです。うまれてごめんなさい』って10秒以内に100回言えたらおめめえぐるの許してあげるよ。」 「どぼじでぞんにゃこといわにゃいといけないのぉおおお!!!」 「まりしゃ。うんうんじゃにゃいんらじぇえええ!!!」 当然反発する赤ゆっくり達。そんな自分の存在価値を揺るがすようなとこなど誰も言いたくないのだ。 「あっ、そう。ならおめめをえぐるだけだよ。死ぬほど痛いだろうけど我慢してね。」 「ゆびぃ」 赤ゆっくり達はちらりと横を見る。目をえぐられた赤れいむを。 「・・・いじゃい・・・いじゃいよ・・・」 目をえぐられたショックでピクピクと小刻みに痙攣しており、目には黒い餡子の見える穴が空いている。 自分もこうなるなんて。考えただけでもぞっとする。 「れ・・れいみゅは・・・」 「うん?何?聞こえないよ。」 赤れいむの目をえぐったピンセットをカチカチと動かすお兄さん。それだけで赤ゆ達には十分脅しになった。 「れ・・・れいみゅたちはうんうんでしゅう!!!」 「うみゃれてごみぇんなしゃいいいいい!!!」 「ブーッ。時間切れ。おめめえぐりまーす。」 お兄さんはそばにいた赤まりさを捕まえた。 「ゆびぃ!!!やめちぇえええええ!!!!」 なんとか逃げようと体をブリブリと動かすが赤ゆの力で逃げられるはずもない。 「ゆ・・ゆ・・ゆっきゅりしにゃいでにげるにょ!!!」 他の赤ゆ達はなんとか逃げようとする。しかし今いるのはテーブルの上なのだ。赤ゆにとっては断崖絶壁の崖に等しい。 「ゆんやぁああああたきゃいいいいいい!!!!」 赤ゆ達の逃亡劇は1メートルもせずに幕を閉じた。 「いじゃいいいいいいいい!!!!」 「やべてぇえええええええええ!!!!」 そして待っているのはお兄さんによる地獄のアマギリショーだ。 「おねがいやべてぇええええええええ!!!!!」 どんどん光を失っていく子供達にれいむはただ叫ぶことしかできない。 本当は分かっている。こんなことしてもお兄さんはけして自分達を許しはしないだろう。 しかし何かせずにはいられない。れいむにとって子供はそう簡単に諦められるほど軽くはないのだから。 本当はお兄さんにとって赤ゆっくりの存在は二の次で、れいむの泣き叫ぶ顔が見たいだけなのだがそれをれいむは知らない。 30分後 「ああ・・・どうして・・・うう・・・」 透明な箱の中で泣き崩れるれいむ。 その前には目を失い、髪を毟られ、あにゃるにこれでもかと言わんばかりにつまようじが突き刺された赤ゆ達の無残な死体が転がっている。 みんなお兄さんがやられたのだ。 「よし、まりさ。今日は君に決めた。」 そんななかでまだかろうじて生きている赤まりさをお兄さんは手に取り プス 「ゆぶぃ!!!」 なにやら薬剤を注射した。 「ゆびぃ?ゆべ・・・ゆぶ・・・・」 赤まりさはしばらく苦しそうに痙攣していたがじきに動かなくなった。 実は先程お兄さんが注射した薬は餡子凝固剤という薬でゆっくりを動けなくする薬なのだ。 「さーて、みんな。新しいお友達とゆっくり仲良くしてってね。」 お兄さんは先程横に運んでいたテーブルに赤まりさを並べる。数十匹の今日のように虐待された赤ゆと共に。 このゆっくり達はお兄さんの虐待コレクション。毎日虐待するごとに1匹ずつ増やしている。 餡子凝固剤を投与されたゆっくりは動くことができず、飢え死にすることもなく、餡子を吐いて死ぬこともできない。 「いじゃい・・・いじゃいよ・・・もう・・・ゆっくりさせて・・」 「しね・・・まりしゃをゆっきゅり・・しゃせないやつは・・みんにゃ・・・みんにゃ・・・しね・・・しね・・・」 「おきゃーしゃん・・・どうじで・・・どうじで・・れいみゅをたしゅけてくれないの・・・」 できるのはただひたすら怨嗟の声を上げ続けることだけである。 「おちびちゃん・・・ごめん・・・ごめんね・・・」 そしてれいむもまた己の無力さに涙を流すしかできなかった。 「おいおい。れいむそんなに泣くなよ。今日は預かっていた君のおちびちゃんに会わせてあげるから。」 「・・・ほんと・・・?」 絶望しかなかったれいむの瞳に少しだけ光が戻る。 「ホントホント。待ってて。隣の部屋で待たせてるから。」 そう言うとお兄さんは隣の部屋へ行ってしまった。 ここに連れてこられた時おちびちゃんとは離れ離れにされてしまいそれ以来会っていない。 一度おちびちゃんはどうしてるかお兄さんに聞いたとき 「大丈夫。僕はおちびちゃん達には手を出してないよ。神に誓ってもいい。」 とは言ったのでほっとしたがやはり会いたいことには変わりない。 本来子供を差別するような事をしてはいけないのだろうが、やはりれいむにとって一番思い入れがあるのはあの2匹だ。 おちびちゃん達さえ幸せでいてくれるのなら自分はどんなゆっくりできないことにも耐えられる。 あの子達はれいむの最後の希望であり、まだれいむとまりさが幸せだった頃の象徴なのだから。 「はい。ごたいめーん。」 その時お兄さんが隣の部屋から二つの透明な箱を持ってきた。 「・・・・・なに・・これ・・・?」 思わずれいむはつぶやいてしまう。 「何これって・・・もう忘れちゃったの?餡子脳にも程があるぞ。君のおちびちゃん達だよ。」 「ゆげぴぎゃおうぅゆふげぎゃ!!!」 「ゆひひ・・・ゆげづふぇえええええ!!!!」 そこにいたのはソフトボール大の2匹のはげ饅頭が狂ったように頭を振っている。 ほんの少しぽつぽつ残る髪でかろうじて右の箱に入ってるのがれいむ種、左がまりさ種だと分かる。 どちらも目の下に大きなくまがあり、充血した眼球をグリングリンと動かし、口は半開きでよだれを垂らしながら奇声を上げていた。 「お・・おにいさん・・おちびちゃんに・・・おちびちゃんになにをしたの!!?」 「おいおい、人聞きのわるい言い方はやめてくれよ。僕は何もしていないよ。・・まぁ、ちょっとこの子達の餌に混ぜただけさ。特製のハッピーパウダーって奴をね。」 「はっぴー・・・ぱうだー・・?」 言葉の意味が分からずきょとんとするれいむ。 野生のれいむは知らぬことだがハッピーパウダーとはゆっくりにとって麻薬のようなもので、多幸感でゆっくりできる代わりに幻覚、被害妄想といった副作用もあり、最後は廃ゆんになる恐ろしいものだ。 「うん。僕の調合した効果10倍ぐらいある奴。面白かったよ。いきなりケタケタ笑い出したと思ったら『りぐるがわいてきたぁああ!!』とか言いながら頭ガンガン箱にぶつけてたんだ。副作用なのか髪がどんどん抜け落ちるし。ちなみに箱が2つに分けてあるのは一緒に入れておくとどっちか死ぬまでけんかし始めちゃうからだよ。全く困ったもんだね」 無邪気に笑うお兄さん。しかしれいむにはその邪気のない笑いがこの上なく恐ろしく思えた。 「一番笑えたのは自分のお飾りをビリビリに破り始めた時かな。暴れまわって脱げた帽子やリボンを『れみりゃはしねぇえええ!!』とかいいながら攻撃し始めたんだよね。しかも後で正気に戻ったとき『どぼじでおぼうしさんやぶれてるのぉおお!!』だの『りぼんさんいじわるしないでなおってね!!ぺーろぺろ』とか言ってさ。挙句の果てに『だれがこんなひどいことを・・!!』とか言って泣き出すんだもん。下手な芸人の100倍面白かったよ。」 「・・・・・・・」 れいむは呆然と2匹の奇声を上げるはげ饅頭を見続ける。 「お・・・おちびちゃん・・・」 「ゆびひひひ・・・ゆぎいひゃふふう!!!」 「ゆげっげっげっひっ・・・ゆぎゃひっひひふぅひひぃ!!!」 れいむの声など耳を貸さずひたすら狂った笑い声を上げ続ける子れいむ達。 大好きなお母さんへといつもお花をプレゼントしてくれた子れいむ。 いつかこの群れの長になってお母さんをゆっくりさせてあげると言っていた子まりさ。 れいむの自慢だったおちびちゃんはもういない。 いるのは気が狂って自分の母親もわからなくなった廃ゆんだけだ。 まりさもゆっくりできないれいぱーもどきになってしまった。 もうれいむには 何もない。 夢も 希望も 未来も 何ひとつ。 「まぁ最近じゃパウダー決めすぎちゃったせいか、頭ぶつけすぎたせいか知らないけど完全にいかれちゃって見ての通りってわけさ。ああ、約束どおり僕は手を出してないよ。そこのとこお忘れなく。」 「・・・どうして・・・」 「ん?なんだい。」 「どうして・・・どうしてこんなことするの・・・・・・なんで・・・なんで・・・れいむたちなにかわるいことしたの・・・?したのなら・・・あやまるよ・・・だから・・・・だからもうゆるしてよ・・・」 最後の希望までなくなりれいむの心は完全に折れてしまった。 ボロボロとしゃくりあげるれいむ。零れ落ちた涙がポツポツと音を立てる。 「れいむ・・・君は勘違いをしてるよ。」 そんなれいむにお兄さんは優しく語りかける。 「ゆ・・・かん・・ちがい?」 「僕は君が憎いわけでも、ゆっくりが嫌いってわけでもない。むしろ愛しているんだ。」 「なにを・・・なにをいってるの・・・?」 お兄さんはじっとれいむを見つめている。れいむはその見つめる目が怖い。 一点の曇りもない様で、濁りきったドブ川のようで 聖母のごとくに優しいようで、一点の慈悲もない冷血漢のようで 無邪気な子供のようで、希代の猟奇殺人鬼のようで その相反する二つが同時に存在するその目が怖い。 「僕はゆっくりが好きなんだ。君達の愚かさな所も、脆弱な所も、身勝手な所も、身の程知らずな所も、みすぼらしい所も、生ゴミ以下な所も・・・そんなゆっくりが大好きなんだ。」 ゆっくりとれいむを手に取るお兄さん。そのしぐさは愛おしそうですらある。 「なにいってるの・・・おにいさん・・・わからない・・・わからないよ・・・」 「こらこら、れいむ。そうやって人と人との価値観の違いをわからないの一言で済ませちゃいけないぞ。分かり合えない先にあるものは偏見、差別、戦争といった悲しいことばかりなんだから。れいむには知って欲しいんだ。僕が何を考えているかを。何を感じてるかを。」 れいむには分からない。お兄さんが何を言っているのか。 いやむしろ分かりたくないし、分かってはいけない様な気さえする。 「僕がゆっくりを潰すときどれほど快感なのか、ゆっくりの叫びを聞くとどれくらい興奮するか、そしてゆっくりの絶望する顔をどれほど渇望しているのか・・みんなみんな知って欲しいんだよ。」 れいむは分からない。このお兄さんが何を考えているのか。 ただ一つ分かるのはお兄さんはもう駄目なんだということだ。 「・・わからない・・・わからないよぉおおおお!!!!!!!」 れいむはあらん限りの声で叫ぶ。 叫ばずにはいられない。これ以上お兄さんと話していたら頭がおかしくなりそうだ。 「ふーっ。どうやら刺激が強すぎたようだね。発狂されてもつまらないし今日のところはここでお開きとしよう。」 プスッ そう言うとお兄さんは注射器をれいむに打ち込んだ。 「おやすみ、れいむ。良い夢を。」 意識が暗転する前れいむが見たもの。 それはお兄さんのさわやかな、それでいて全てを飲み込んでしまいそうなどす黒い笑顔だった。 「・・・れいむおきるんだぜ・・・れいむ。」 目を覚ますとそこにあったのはつがいのまりさの顔だった。 「ゆめ・・だったの?」 ほっとするれいむ。ここはれいむのおうち。怖い人間などどこにもいない。 「だいじょうぶなのぜ?ずいぶんうなされてたみたいだけど。」 「うん・・・ちょっとわるいゆめさんみちゃって・・・」 そうか。あれは夢だったんだ。 何か大切なことを忘れてるような気がするけれど。 「そんなかおしてんじゃないんだぜ。おかあさんがそんなゆっくりできないかおしてちゃおちびちゃんもふあんがるんだぜ。」 「まりさ・・・」 「だいじょうぶ!!れいむはまりさがまもるんだぜ!!たとえあいてがれみりゃだろうがれいぱーだろうがにんげんさんだろうがぶっとばしてやるんだぜ!!だかられいむはおちびちゃんとゆっくりすることだけかんがえてればいいんだぜ!!」 そう言ってまりさはれいむにすーりすりしてくれた。 ああなんて頼もしいんだろう。本当にこのまりさと一緒になってよかった。 今日もれいむにはゆっくりした幸せな一日が始まるんだ。 今日だけじゃない。明日も明後日もずっと。 「ありがとうまりさ。れいむ、まりさといっしょにゆっくりできてしあわせだよ。」 れいむはにっこりと微笑んだ。 れいむは今日も夢を見続ける。 もうないゆっくりプレイスで。もういない群れの仲間達と。もういない家族と。 幸せなゆっくりした夢を。 「ふふっ。いい顔してるよ・・れいむ。」 僕はれいむの寝顔を見ながらつぶやく。 このれいむ、近くの森が工事により住む場所を失ったゆっくりだ。そこから命からがら逃げ出したところを一家まとめて捕まえた。 れいむのいた群れは今は存在しない。今は跡形もなく更地にされ工事現場になっている。仲間達も今頃はこの世にいないだろう。 「ありがとうまりさ・・・れいむ、まりさといっしょにゆっくりできてしあわせだよ・・・」 微笑みながらつぶやくれいむ。夢の中のまだ幸せだった頃のまりさに言っているのだろう。 先程れいむに注射中身にはゆっくり用睡眠薬の他に胡蝶夢丸というゆっくり専用の良い夢を見られる薬を入れておいたのでそのせいだ。 僕はれいむのこの寝ている時の笑顔が大好きだ。 もう自分たちのゆっくりプレイスなどありはしないのに もう一緒にゆっくりできる仲間など居ないのに もう僕の欲望のままに虐待され続け、飽きればゴミのように捨てられる未来しかないないというのに そんな事など気づかず夢の中で仮そめのゆっくりを信じて疑わない 愚かで、惨めで、哀れで、滑稽な そんなれいむの笑顔が僕は大好きなのだ。 明日はどうやってこの笑顔を泣き叫ぶ顔に変えようか。明日はどうやってこの顔を絶望に染めようか。 考えただけでもぞくぞくする。 後書き いい夢見た後の虚しさは異常。いっそ悪夢のほうがまだマシ。それが今回のテーマです。 純粋悪お兄さん登場。最初イメージとしてはネウロの絶対悪ことシックスを若くした感じにしようかと思いましたがどうもしっくりいかず、めだかボックスの球磨川禊みたいになっちゃいました。ある意味前に書いた偽善お姉さんと似て対極にある存在ですね。 長月も本作で50作品を迎えました。これからもご贔屓よろしくお願いします。 ご意見、ご感想、ご要望は感想用掲示板(長月用スレ)でおねがいします。URLは下にある通りです。 ふたば系ゆっくりSS感想用掲示板(長月用スレ) http //jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/13854/1274852907/ 今まで書いた作品はこちらに http //www26.atwiki.jp/ankoss/pages/393.html 面白かった、ゆっくりできた、と言う方は下のゆっくりできたよ!!ボタンを押していただければ幸いです。 挿絵:
https://w.atwiki.jp/hutaba_ranking/pages/264.html
『かけがえのないいのちなんだよ!(後編)』 23KB 虐待 観察 野良ゆ 子ゆ 現代 虐待人間 うんしー それでも命は大切にね! ゆひゆひ言いながら必死に駆けてきたれいむは、下半身にうんうんをこびりつかせていた。 庭でバーベキューセットを前に座るわたしに向かって叫んでくる。 「おにいざんっ!!」 「やあ、れいむ。すーぱーうんうんたいむはもういいのかい」 「おぢびぢゃんになにをじでるのおおおぉぉ!!?」 「ああ、これかい?」 れいむはぶるぶる震えながら、私が手に持っている子ありすを見ている。 「なに、ちょっと小腹がすいたんでね。この子をおやつにしようかなと思っていたところさ」 「みゃ、みゃ………だじゅっ、だじゅげ………どぎゃいばじゃ……にゃい……ぎゃびゃああああぁぁぁっあっ!!!」 片方の手でライターの火をつけ、子ありすの体を再びあぶる。 ぷしっ、としーしーを漏らし、目玉と舌を飛び出させて子ありすはまた絶叫した。 すでに顔以外の全身が、ほんのり茶色く変色している。 子れいむの方は透明な箱に閉じ込めて見物してもらっている。泣きながらなにか叫んでいるが放っておく。 「ゆっぐじやべでねっ!!やべでええぇぇぇ!!!なんでええええぇぇ!!?」 「おいおい、何をそんなに騒いでるんだ?」 私はわざと大仰な仕草で肩をすくめてみせた。 「腹が減ったから、殺して食べる。当たり前のことだろう? 当たり前のことをなんでやめなきゃいけないんだい?」 「おぢびぢゃんがいだがっでるでじょおおおおお!!?」 「うん。だから?」 「がわいぞうでじょおおおおぉぉ!!おぢびぢゃんはぢいざいがらやざじぐじないどいげだいんだよおおぉぉ!!」 「あの芋虫さんも、おちびちゃんが沢山いるって言ってたなぁ……」 「ゆっ!!?」 「あびぎゅうっ!!?」 再びライターを灯し、子ありすをあぶりながら私は言ってやった。 「ものすごく痛がってたよなぁ、あの芋虫さん。 あんよを千切られて、苦しんでいるところを少しずつ少しずつ千切られて食べられて…… 痛かったろうなあ。苦しかったろうなあ。なあ、れいむ?」 「だじゅげぢぇええええぇぇ!!あっづううううぅぅぅいいいぃぃぃみゃみゃあああああぁぁぁ!!!」 「ゆ゛…………ゆ゛………なんで…………?」 我が子の絶叫にも返事をせず、れいむは冷や汗をだらだら流して私を見ていた。 「私たち人間にはなんでもお見通しなのさ。芋虫さんは美味しかったかい?」 「…………!!…………あの、あれは……れいむはしんぐる………まざー、だか……ら……」 「あの芋虫さんもシングルマザーだと言っていたよなあ?沢山の子供を育てていると言っていたよなあ?」 「おぢっ………おぢ、びぢゃ…………」 「ぅづううううぅぅぅぅ!!!ゆぎょおおおおおおおぉぉお!!!があ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ーーーっ」 私たちの間で炎に焼かれながら、限界以上に口を開いてあらんかぎりの絶叫を絞り出す子ありす。 美しい光景だ。 子ありすの金髪が燃え上がり、溶けてゆく。 「なあ、れいむ」 「ゆあああああおぢびぢゃっ!!おぢびぢゃのがみがあああぁぁぁ!!」 「私は感動したんだ。お前が、命は尊い、かけがえのないものだと言ったとき。 お前たちのような無力な生き物にも、真実の尊厳が、魂の輝きというものがあるのだと感嘆した。 だが、れいむ。私は裏切られた。お前は私を裏切ったんだ」 バーベキュー用の金属の串を取り出し、とくに意味はないが、炎であぶる。 「命は尊いと言ったお前が………なぜ殺した? あんなにゆっくりしていた芋虫さんを、恐らくはお前よりも弱い体で辛い思いをしながら多くの子供を育てていた芋虫さんを、 お前はなぜ殺したんだ?」 「ごめんなさいいいいぃぃぃ!!」 涙を滂沱と吹き出させてれいむは詫びた。 金属の串の先端を、子ありすの口の中に突っ込む。 なるべく皮に近い部分、そして子ありすの顔面の中心を通るように、炎で熱された串がゆっくりと子ありすの体を貫いていった。 子ありすの絶叫。 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ!!!!!」 子ありすから手を放すと、顔面以外の皮膚が茶色く焼け焦げた子ありすが金串に貫かれてぶら下がる。 上顎から額を貫く金串にほとんど顔面の皮膚だけでぶら下がっているので、 顔面が中心でひきつって盛り上がり、とても面白い顔になっている。 「おぢびぢゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」 「なぜ殺したのかと聞いてるんだが?」 「おなががっ!!おな、おなががずいでっ………」 「私もおなかがすいているんだ。この子でおなかをゆっくりさせてもらうよ」 「あ゛ーーーーーっ!!あ゛あ゛あ゛あ゛ーーーーーーーーっ!!!!」 金串に挿したまま、子ありすを辛口のタレに漬ける。 ごぼごぼと口から空気(呼吸は必要ないはずだが)を吹き出し、全身にしみ込む辛味の苦痛にさらに子ありすが身悶える。 しばらくそうしてから引き上げ、そのまま子ありすをアルミホイルで包み、焼き網の上に置いて蒸し焼きにする。 金串に貫かれ、アルミホイルの中で高熱に蹂躙され、子ありすは元気よく歌いつづけていた。 「お前さえ命を大事にしていれば、私もこの子の命を助けてやったんだがなあ」 「ごべんだざい!!でいぶがばがでじだ!!でいぶがばぢがっでばじだ!!いのぢはだいぜづでず!! いぼぶじざんもだいじなだいじないのぢざんでず!!でいぶがげずでじだ!!ゆっぐじじでばぜんでじだ!! おぢびぢゃんだげはっ!!おぢびぢゃん!!でいぶをだべでぐだざい!!おぢびぢゃんだげはだべだいでぐだざいいい!! でいぶのっ!!でいぶのだがらぼどだんでず!!おぢびぢゃんがいながっだらいぎでいげばぜん!! おぢびぢゃんはわるぐだいんでず!!ぜんぶでいぶのぜいでず!!おぢびぢゃんはいのぢをだいぜづにじばずっ!! でいぶはげずだげどおぢびぢゃんはゆっぐじじでるがらっ!!おでがっ!!おでがいでずだずげでぐだざい!! いっじょうのおでがいでずがらおぢびぢゃんをだべだいでぐだざいいいいいいいいいいいいいいい!!!」 私の足元にすがりつきながら鳴き続けるれいむの声を楽しみながら、子ありすの焼き上がりを待つ。 「そんなに元気に跳ね回って叫べるのも、芋虫さんを苦しめて殺して食べたからなんだよねえ。 謝るなら私にじゃなくて、芋虫さんにだろう?もうお前のお腹の中だけど、まだ聞いてくれるかもよ」 「ゆ゛う゛う゛う゛う゛う゛ぅぅぅ!!! ごべっ!!ごべなざっ!!いぼぶじざんごべんだざいいいいぃぃ!! ゆっぐじぶーじゃぶーじゃじでごべんだざい!!いだいいだいじでごべんだざい!! でいぶがわるがっだでず!!だぐざんおぢびぢゃんいるのにっ!!ごろじでごべんだざあいいい!! でいぶがっ!!でいぶはげずでずっ!!じぶんがいぎるだべに、いぼぶじざんをごろじだげずでずっ!! ゆ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ごべんね!!ごべんで!!ごべんでえええええぇぇぇ!!!」 「お前もバカだねえ。なんで殺して食べたりなんかしたの? いつものようにすればよかったじゃないか。いつものように、生き物じゃない食べ物を食べればよかったのに。 そうすればこの子だってこんな目に遭わずにすんだのに……なに?ちょっとスリルを楽しんでみたかったわけ?」 「ゆ゛んあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!ごべんだざっ!!でいぶがうぞっ!!うぞづいでばじっ………」 「もしも!生き物を食べないってのが嘘だったら、私は怒ってしまうなあ。 あそこに残っている子まりさも食べてしまわないとなあ」 「!!!!」 「あと一日あるじゃないか。子まりさは残しといてやるからさ、あと一日がんばってみなよ。 今回は子ありす一匹のペナルティで見逃してやるからさ、引き続きお前のいつも通りの生活を見せてくれ。 れいむは嘘なんかついてないよな?命を大切にするんだよなあ?」 「……………!!!ゆ゛ぅぅぅぅぅ………!!!」 わかりきっている。このれいむに逃げ場なんかない。 私の休日も残りあと一日、目一杯楽しませてもらうつもりだ。 「さて、焼き上がったかな」 金串を持ちあげ、アルミホイルを破いて子ありすを出す。 全身がすっかり蒸し上がり、涙も枯れ果ててびくびくと痙攣していた。もちろんまだ生きている。 ふうふうと息を吹きかけて冷ましてから、底部からかぶりついた。 「ゆ゛ぎぃっ!!」 びくんと震える子ありす。 わかってはいたが、マズい。もともとゆっくりなんて人間にとっては甘すぎて食用に適さないし、 蒸し焼きにしたカスタード饅頭なんて期待するようなものでもない。 だが、顔をぐしゃぐしゃにして見つめている母親の顔が極上のスパイスとなっていた。ウマい! 私はそれから、カスタードが一気に漏れださないように巧みに持ち変えながら、 小刻みに少しずつ少しずつ、生きたまま子ありすを食べていった。 蒸し焼きにすることでカスタードクリームがある程度固まっていたおかげで長持ちし、 皮膚と顔をすべて剥がれて完全なカスタード玉になってからも、 ふたまわり以上小さくなるまでびくんびくんと震え続けていたのが面白かった。 動かなくなったのを機に中枢餡ごと飲み下し、れいむに声をかける。 「丹精込めて育てたおちびちゃん、おいしかったよ!!また御馳走してね!!」 「ゆ゛んぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!」 怒りと絶望に歪んだ顔をぶるぶると震わせて叫ぶれいむ。 普通は逆ギレし、自分を棚に上げて「ゆっくりしねぇ!!」と跳びかかるのがゆっくりだが、 道理のわかる善良な個体を選んだおかげで、自分に何の反論もできず慈悲を乞う権利もなく、 子れいむを人質に取られた今どんな逆ギレも命取りになることを理解している。 どうにもならない状況下に置かれ、ただただ叫ぶしかないゆっくりの表情ほどこたえられないものはない。 ああ、今回の虐待を思いついてよかった!! 「さて、ペナルティはおしまい。もう戻っていいよ、今度こそいつも通りの生活を見せてくれ」 「おぎゃーじゃん!!おぎゃーじゃあああん!!!」 透明な箱の壁に顔を圧しつけて泣き叫ぶ子れいむを見ながら、れいむは歯を食いしばってうつむいた。 「おっと、でもさっき芋虫さんを食べたからな。あと一日ぐらい食べないでガマンされちゃうかもなあ」 そう言い、私は用意してあった注射器を持ち出した。 「ゆ゛………?」 「ちょっと失礼しますよっと」 「ゆ゛びぃっ!!?」 れいむの腹部に注射器を差し、薬品を注ぎ込む。 「ゆ゛っ………ゆ゛う゛う゛う゛う゛ぅぅぅ!!?」 即効性の薬品だった。 ゆっくり用の下剤を注射されたれいむはとたんに脂汗を流して震えだし、 たちまちのうちに水っぽいぴーぴーうんうん、すなわち下痢便を吹き出す。 「ゆ゛う゛う゛う゛う゛!!?だべっ!!だべええ!! でいぶのあんござんででいがだいでえええぇぇ!!どまっでぇ!!うんうんどまっでよおおおおぉぉ!!!」 新鮮な餡子を持っていかれる激痛に叫びのたうちながら、れいむは景気よく茶色い下痢便を吐き散らしてくれた。 たっぷり三割の餡子を便としてひり出し、げっそりと痩せたれいむ。 「ゆ゛………あ………あ゛………あ………………」 「おーっと、すっかり痩せちゃったなあ。こりゃあ今すぐ食べないと本当に死んじゃうなあ。 でも大丈夫だよな!いつも通り、普通に食べればいいんだもんな。さあれいむ、頑張って狩りに出かけようか。 あ、明日の日没までに帰ってこなかったら、あの子食べちゃうから☆」 れいむは、私を見上げた。 その表情をビデオに撮っておかなかったことを、私はあとあとまで後悔したものだ。 ―――――――― れいむにはもう何もわからなかった。 何がいけなかったのか、なんでこうなってしまったのか、どうすればよかったのか。 そんなことを考える余裕さえなく、ただ意識にあるのは嵐のように吹き荒れる空腹と、可愛いおちびちゃんだけだった。 ほとんど見えない視界を頼りに、森を彷徨する。 道端の雑草を口にしようとした途端に、『ゆっくりしていってね』の声が聞こえた。 「………ゆ゛っ…ぐじじ、で……いっで、ね」 本能で返す挨拶はひび割れている。 れいむはすぐに「食糧」を探すことをやめた。 生きていない食べ物を探し回る時間はなかった。 「………………」 木々に囲まれた空間で、れいむは動かなくなった。 目の前にあるそれをじっと見る。 それは小石だった。 れいむは舌を伸ばし、それをつついた。 「……ゆっぐじ、じで……いっでね」 挨拶は返ってこなかった。 それを喜ぶ余裕もなく、れいむはそれを舌で掴みあげ、口に入れた。 今まで口にした中で一番硬質の、拒絶に満ちた味と感触が口内に広がる。 「……むー、じゃ……む………ゅげぇぇぇ」 異物感に堪え切れず、力なく小石を吐きだす。 一旦吐きだしたそれをじっと見つめながら、れいむは一筋の涙を流すと、再びそれを口に含み、 今度は一気に飲み下した。 「んっぐっ…………ゆっげええぇぇぇ!!」 本能は強烈だった。 ゆっくりの餡子はほぼなんでも消化し、餡子に変換してしまう、他に類を見ない消化機能を有しているが、 それでも限界はある。 食糧として認識できないものを体内に感知すると、すぐに嘔吐なり排便なりで吐きだそうとする強い本能がある。 とにかくなんでもいいから腹に入れて空腹をしのごうとしたれいむだったが、 悲しいかな、ゆっくりの体はそういう面で融通が利かなかったようだ。 土くれを掘り返して食った。 それも嘔吐した。 枯れ枝を噛み砕いて飲み込もうとし、口内がずたずたになった。 喉を痛めながら呑みこんだ枝も吐いてしまった。 そして今、れいむはそれを凝視していた。 ぼろぼろと涙をこぼし、再び反芻する。 どうしてこんなことになってしまったのか。 こんなことになる前に打つ手はなかったのか。 「……ゆっぐじ、いだだぎばじゅ………」 泣きながら、れいむはついにそれに口をつけた。 自らのうんうんの味は想像以上にひどいものだった。 空腹という調味料さえ、その悪臭を遮ってはくれなかった。 何度も飲み込み、何度もえずき、肉体を叱咤しながら、れいむはそれを必死に呑みくだして体内に入れた。 口内に頑固に残るうんうんを水で洗い流すこともできず、その悪臭はずっとれいむを苛んだ。 もはや1グラムの餡子も無駄にできなかった。 古くなって排泄される餡子――吐瀉物と大小便を、排泄したはしから再び体に取り込んだ。 ゆっくりできないげろげろとうんうんを無理矢理飲み込まされた体は反乱を起こし、 なおさら頻繁に苦痛を伴う排便が行われ、れいむの体力を確実に消耗させていった。 それだけやっても、体内の餡子は一切増えない。 排出した餡子を再び取り込むことで餡子の総量はそう変動しなくなったが、 古くなって質の悪くなった餡子の割合は時を追うごとに増加し、れいむの身体機能を奪ってゆく。 一刻の猶予もならなかった。新しい餡子を補給しなければならない。 食欲と母性がれいむを突き動かしており、それ以外の理性はすべて沈黙した。 ぶるぶると震える自分のもみあげを、れいむは見つめた。 それをそういう意識で見るのは生まれて初めてのことだった。 そんな時がまさか来ようとは想像してみたことさえなかった。 ぎゅっと目をつぶり、ついにれいむは自分のもみあげにかぶりついた。 激痛が意識を染め、視界に星がちらつく。 ゆっくりにとっての髪は、人間にとってのそれとは全く異なり、一度抜ければ二度と生えてこない。 そしてもみあげ部分に限ったことだが、任意に動かせる。 ゆっくりのもみあげは、むしろ人間にとっての手足に対応すると考えていい。 つまり、もみあげを千切るということは、肉を裂き骨を砕いて腕をむしり取るのと同じことなのだ。 「ゆ゛があ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!ぎぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁ!!!!」 れいむは叫び、泣きわめき、それでも何度も何度ももみあげに噛みついた。 少しずつ少しずつ食い千切っては咀嚼し、飲み下す。 味を考えている余裕はなかった。ただ、ほんの少しずつでも空腹が満たされていくのがわかり、 この世のものとは思えぬ苦痛を代償に、れいむはわずかなゆっくりを手に入れていた。 口が届く範囲の髪を食べ尽くしてしまうと、後頭部や頭頂部の髪を食べるべく、 木の幹に自分の体をごしごしと擦りつけ、髪をそぎ落としにかかった。 木の皮に皮膚が擦られてところどころに餡子が滲んだが、 それ以上に粗い木肌に擦られて髪がそげ落ちていく激痛はれいむをのたうち回らせた。 それでも空腹は容赦してくれず、次の食糧をひっきりなしに求めた。 まだか。 まだか。 まだ日は落ちないか。 約束の日没まで堪え切らなければならない。生き抜かなければならない。 道端に突き出している枝に片目を突き刺してえぐり出し、それにむしゃぶりついた。 もはや痛みとすら呼べないほどの激痛と引き換えに得られるのは、一時間も持たない、ほんのひとときの気休めだけだ。 まだ何かないか。何かないか。 上唇に噛みつき、食いちぎった。 歯で挟める範囲の皮膚は、すぐにあらかた食ってしまった。 自らの体を食い千切るたびに、激痛に流れ出す自分の涙すら、れいむは必死にぺーろぺーろと舐め取った。 唇をすべて食い、口の周りの歯茎が剥き出しになり、ぽたぽたと餡子がしたたる。 これ以上皮は食べられなかった。体内の餡子が多く漏れだしてしまう。 歯を砕いた。 道端の石に突進して、剥き出しになった歯を叩きつけた。 歯を砕く痛みはそれまでの苦痛をしのぐものだった。 一度体当たりするだけで、れいむは苦痛に叫びのたうち回った。 それでも、二本の歯にようやく罅が入っただけだ。 泣きながら、叫びながら、れいむは体当たりを繰り返した。 髪を食い尽くし片目をえぐり出し唇を飲み下し歯まで砕き呑みこんだた今、 食べられるものはもう、一つしか残されていなかった。 お飾りのリボンをはずし、れいむはぼろぼろと涙をこぼした。 どれだけ泣いても涙が枯れないのが自分でも不思議だった。 すべて食べ尽くすわけにはいかない。 お飾りをなくせば、愛しい我が子が自分を判別できなくなる。 それでも、もう他に食べられるものはない。 ようやく少しうす暗くなってきた空を見上げながら、 食糧を求めて暴れ回る腹をなだめ、かすむ視界を回復させるために、れいむはリボンにかぶりついた。 歯のなくなった口で、少しずつ溶かしていくようにリボンを食いちぎってゆく。 子供が判別するために、少しだけ、ほんの少しだけ………… 「ゆ゛う゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ーーーーーーーーーーっ!!!」 命よりも大事なお飾りを、ただその日の食事のために自らの手で削り取ってゆく絶望感。 れいむは一際長い叫びをあげた。 ―――――――― 「さすがに引くわー」 夕暮れの中、庭に現れたそれを見て私は苦笑した。 全身擦り傷だらけ、片目は抉りだされて空洞となり、唇を失って歯茎が露出し、 でこぼこになった頭部にはほとんど髪がない剥げ饅頭。 その口には、真ん中の結び目の固まりだけが残ったリボンが咥えられている。 引いてはいたが、この結果に満足してもいた。 今までさまざまな虐待を実行してきたが、 生きるために自らの体を喰えるだけ喰らうまで追い詰められたのは今回が初めてだ。 ゆっくりの意思の強さも馬鹿にはできない。もちろん、あらかじめそういう個体を選んだ上でのことだったが。 改めて思う。 正しく生きようとする姿の、なんと滑稽なことか。 「………あ゛………あ…………あ゛……………あ゛ぁ……………」 消耗しきったれいむは、もはや言葉を喋る気力もないらしかった。 縁側に座る私は、れいむが足元に這い寄ってくるまで待ってやった。 ようやくたどり着いて私の顔を見上げてきたところで、私は子れいむを掴みあげて言った。 「やあ、れいむ。間にあったようでうれしいよ。よかったな!」 「ゆ゛………おぢ、び………ぢゃ………だじゅ………」 「これからこの子を殺すところだったんだ。特等席でゆっくり見ていってくれ!」 一つだけ残った右目がいっぱいに開かれた。 真っ赤に血走ったその目の瞳は瞳孔が開き、点のように小さくなっている。 初めて会ったときのゆっくりした笑顔は見る影もない。 れいむは叫びだした。 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!ゆ゛あ゛があ゛あ゛あ゛あ゛ーーーーーーーーーっ!!!」 「あれ、どうしたんだい?私は約束通り事を進めようとしているだけだよ。 なあ、れいむ。私はこう言ったんだよ、「普段通りの生活を見せてくれ」ってね。 それなのに君は見せてくれなかった。そこまでして、普段何を食べているのか隠したかったのかい?」 「ごろっ!!ごろじゃながっだっ!!なにぼごろざながっだあああああ!!!」 「ああ、命を大切にしているのはわかったよ。で、何を食べてるんだ? この二つの問いは同じことだぞ、れいむ。 すべての生き物は、殺さなければ生きられない。そういうふうにできているんだ。 人間も、獣も、微生物に至るまで、他の生物を消費し取り込んで生きている。 お前たちゆっくりが、なにも殺さずに生きているとすれば、それは完全な理想郷に生きているということだ。 なあ、私は本気で思っていたんだ、ゆっくりがそんな生き物だとしたら、私たちはゆっくりに学ばなければならないと。 さあ、お前は、何を食べて生きているんだ?」 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」 「目を抉り、髪を飲み下し、歯を砕き、お飾りをむしり―― まさか、普段からそんな食生活でしたなんて本気で主張するつもりじゃないよな。 それだったら、お前もおちびちゃんもとっくに死んでいるはずだもんな」 「がん……ばっだっ!!がんばっだどに!!でいぶ!!でいぶごろざだいでがんばっだどにいいいいいい!!!」 「ああ、頑張ってたな。だから?」 私は用意してあった二つの水槽を指し示した。 「君たちのために、とっておきのラストステージを用意しておいたよ、れいむ」 「ゆ゛っ…………?」 二つの水槽の中には、それぞれ土が一杯に詰まっていた。 「まずは、あんよをもらうよ」 変わり果てた母親の姿を見てぶるぶる震えている子れいむを掴みあげ、 バーベキュー用の鉄板に載せて焼く。 「ゅあ゛ぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」 「おぢびぢゃああああああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」 子れいむのあんよがこんがり焼き上がったところで、母親も同じように処置する。 「おぢびぢゃん!!おぢびぢゃん!!おぢびぢゃん!!おぢびぢゃ!!おぢびぢゃおぢびぢゃっおぢびぢゃああああああ!!!」 れいむはなんとも面白い悲鳴を上げるようになっていた。 さすがに私にもわかった、このれいむはもう全てをあきらめている。 ただ、最後におちびちゃんと会えたこのひと時を、死ぬまでに目一杯味わっておこうというつもりらしい。 ひたすら我が子を見つめ、我が子を呼び、我が子のこと以外を意識から追い出そうとしているようだった。 私とて鬼ではない。最後の救いまでは取り上げるつもりはなかった。 「さあ、おちびちゃん、れいむ。これから君たちのおくちを塞いじゃうよ」 絶望の表情で私を見上げる子れいむ。この子も、小さいなりに実に深みのある表情を見せるようになった。 「お話ができるのもこれで最後だ。お母さんに、最後に何か言うことはあるかな?」 「…………………!!!」 ぼろぼろと涙としーしーをこぼし、もみあげをわさわさと震わせながらじっと私を見たあと、 次に変わり果てた母親を見やり、子れいむはぎゅっと目をつぶった。 やがて目を開き、涙をいっぱいにたたえた満面の笑みで叫んだ。 「おきゃーしゃん………ゆっくちしちぇいっちぇにぇ!!」 「おぢびぢゃん!!おぢびぢゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!!」 今回の虐待は素晴らしい結果に終わった。 帰りの車内で、私はにやにや笑いを止められずにいた。 来週にでも、またここに戻ってこよう。 その時に、録画モードにしてあるビデオの中身をゆっくりと楽しませてもらおう。 「命の大切さ」などと、人間にも手に余る矛盾に満ちた命題を身の程知らずにもふりかざすようになったゆっくり。 それを口にすることはどういうことか、その身の丈でも理解できるように突きつけてやった。 気分爽快。 本当に命を大切にする生活を強いた結果、実に滑稽な末路をたどることとなった。 「命が大切」などと寝ぼけたことを言えるのは、自分の手で殺す必要がなく、殺される心配もほとんどない、 地上最強の生き物だけなのだ。 都合の悪い事実には耳をふさいで聖者を気取り、眠たいお伽噺を子供たちに吹き込めるのは、 人間が地上最強の地位にあり、あらゆる生殺与奪をその手に握って、 その欺瞞に異を唱えることができる存在、天敵が存在しないから浮かれていられる、ただそれだけのことなのだ。 残念ながら、ゆっくりには人間がいる。 欺瞞もごまかしも許さず、矛盾なき解答を迫れる上位の存在がいる。 人間にはいない。 そう、ただそれだけのことなのだ。 それを見誤ったゆっくり。 問題の本質もわからずに右往左往するその滑稽さは、今も昔も、わたしの興を掻き立て続けてくれる。 私は速くも、次の虐待プランを練り始めていた。 ―――――――― 「…………!!…………………!!」 「………!!…………!!…………………………!!!」 れいむ親子は、ガラスの壁を隔てて見つめ合っていた。 向かい合うように設置された二つの水槽、それぞれに親と子が入れられている。 お互いの様子がじっくりと観察できるように、壁面に触れんばかりの位置に置かれた。 二匹ともほぼ同じ状態だった。 あんよは黒く焼き焦がされ、口はハンダごてで溶接され、目は瞼を切除されて閉じられず、 一切の身動きがとれないまま泣きながら黙って見つめ合うしかなかった。 カリ…… 足元の感触に、二匹はびくんと身を震わせる。 水槽に詰められた土は、蟻の巣だった。 この土の下に、何百匹もの蟻が蠢いている。 『命を大切にする君たちに用意してあげた、これが最後の晴れ舞台さ。 君たちたった二つの命が、沢山の、沢山の命の糧になれるんだ。 自分たちのみじめな餡子が、輝ける無数の命の糧になる、その様子をじっくりと楽しめるように配慮しておいた。 嬉しいかい?嬉しいだろう?笑えよ。どうして笑わないんだ? ――ゆっくりしていってね!!』 足元の焦げ付いた黒い皮を、蟻たちが探っている。 ひび割れたあんよの隙間から、やがて蟻たちは侵入してくる。 普段なら歯牙にもかけず踏み潰し喰らっていた蟻たちを、 口をふさがれ身動きのとれない今はどうすることもできない。 違和感が痒みになり、痒みは痛みになり、痛みは激痛になり、激痛は狂乱となる。 根気よくかじってこじ開けた隙間から蟻たちは体内に侵入し、 少しずつ、少しずつ、れいむ達の餡子を削り取っていった。 「!!! !! !!!! !!!!!!」 体の小さい子れいむのほうが、必然的に惨状の進行は早かった。 涙を溢し、眼球をぐるぐると回し、全身から脂汗をたらし、激痛にぐーねぐーねと狂い悶えた。 蟻は内部から食い荒らしているため、外見上はとくに変化はなかったが、 それでも我が子の苦痛を思い、れいむは涙を流して凝視した。 自らの体が激痛に苛まれ始めたころには、子れいむは死に瀕していた。 体の表面を無数の蟻が這いまわり、体内にはその数十倍の蟻が蠢く。 目の隙間から、しーしー穴やあにゃるから、蟻がひっきりなしに出入りしていた。 蟻たちに押し上げられ、眼球が不規則な動きを見せる。 左目がこぼれ落ち、開いた眼窩からぞわりと無数の蟻が蠢き出た。 それでも、子れいむの死にはまだまだ時間がある。 体内のほとんどの餡子を失うか、中枢餡が完全に破壊されるか。 どちらかの条件を満たすには、小さな蟻たちの進行はあまりにも緩慢だった。 もうなにも考えられなかった。 二匹のれいむ親子は、互いに見つめ合いながら踊り続けた。 いつまでもいつまでも、その身を苛む嫌悪感と激痛に踊り続けた。 その脳裏に、やはり蟻たちの命を思う思考はなかった。
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ここはゆっくりが集まる森。 れいむ、まりさ、ぱちゅりー、ありす。 色んなゆっくりが平和に、仲良く暮らしていた。 ただ、ひとつの家族を除いて……。 「さっさとごはんをとりにいくんだぜ!!!」 親まりさがれいむに怒鳴りつける。 「でも、まいにちれいむばかりがかりにいってつかれるんだよ!たまにはやすませてね!!!」 れいむが抗議するのは当然である。 普通の家族は親が休んで子供を狩りに行かせるなんてことはないからだ。 「もっとおやをだいじにしないとだめでしょおおおおおおおお!!!」 そう言ってれいむを外に追い出す。 「ゆぅ…。まいにちかりにいくのはつかれるけど、みんなのためだよ…。」 「ゆ!れいむごはんをあつめてるの!とかいはなありすおねーさんにすこしわけてね!!」 「むきゅ!ちしきじんのぱちゅりーおねーさんにもすこしわけるのよ!!」 出てきたのはありすお姉さんとぱちゅりーお姉さん。 「もうすこしでかえるからそれまでまっててね!」 「けちはいなかものがすることよ!さっさとわけなさい!」 「むきゅ!れいむのくせにわがままいっちゃだめでしょ!」 お姉さん達に逆らえないれいむは、しぶしぶ集めていた食べ物を地面に置いた。 「それがとかいはのたいおうよ!ごほうびにぜんぶもらっていってあげるわ!!」 「どぼじでぞんなごどずるのおおおおおおおおおおおおお!?でいぶがいっじょうげんめいあづめだんだよおおおおおおおおお!!!!!?」 「またあつめればいいじゃない!これだからちしきじんじゃないこはいやなのよね!!!」 集めた食料を全て奪われて泣き叫ぶれいむ。 だが、そんなことは知らない顔をしてお姉さん達はどこかへ行った。 「ゆっ…これじゃまたおとうさんとおかあさんにおこられるよ…」 「どうしたんだぜ!そんなかなしいかおはれいむらしくないぜ!」 でてきたのはれいむの唯一の友達のまりさ。 「ちょっとごはんをおとしただけだよ!」 「それはこまったんだぜ!まりさもいっしょにごはんをあつめてやるんだぜ!」 お昼過ぎ。ようやく食料を集め終えてれいむは家に帰った。 「ゆっくりあつめてきたよ!おくれてごめんね!」 「おそすぎるんだぜ!もうとっくにみんなむ~しゃむ~しゃしたんだぜ!」 「そうだよ!わたしのかわいいおちびちゃんたちがあつめてくれたんだよ!」 親まりさと親れいむから事実を聞かされた。 ありすお姉さんとぱちゅりーお姉さんは、 れいむから奪った食料をさも自分が取ってきたかのように持ってきていたのだ。 「ゆゆ!そのごはんはさっきれいむがとってきたものだよ!」 「なにいってるの!れいむはずっとあそんでたんでしょ!おちびちゃんたちから聞いたよ!」 「うそをつくれいむはごはんをおいてそとにでるんだぜ!!!」 外に叩き出されるれいむ。 「ゆぅ…これじゃゆっくりできないよ…」 夜空の下で震えるれいむ。ご飯もろくに食べていないので余計に寂しさを感じる。 「ゆゆ?どうちたの?おしゃんぽちてりゅの?」 そこに子ありすが現れる。 「ゆぅ、そうだよ…。ありすはこんなところでなにをしているの?おかあさんは?」 「おかあさんはようじがあるからって!ありしゅはみゃみゃがきゃえってくりゅにょをみゃっていりゅんだよ!」 「それはおりこうさんだね!れいむおねえさんといっしょにあそんでゆっくりまとうね!」 「ゆっきゅりりきゃいしちゃよ!」 まるで妹が出来たかのように思い、少し幸せなれいむだった。 それと同時に、なぜこんな時間に子供を連れて、しかも一人にしているのかも疑問だったが、 餡子脳なのでそれほど気にはしなかった。 「おちびちゃんはなにをしてあそびたいのかな?」 「しゅっきりあしょびがちたいよ!」 「ゆぅ?それはどうやるの?」 「おねえしゃんはうちろをむいちぇにぇ!」 聞いたことのない遊びに少し戸惑いながらも言われたとおりに後ろを向く。 「おきゃあしゃんがね、こうすりゅとなかよくなりぇりゅって!!」 「やべでえええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!」 予想通り(と言っても、れいむは予想していなかったが)子ありすにレイプされるれいむ。 まだ子供とはいえ、精力は他のゆっくりの5倍はあり、子ありすのそれは処ゆっくりのれいむにはきつすぎるものであった。 「きょわれりゅほ~ぢょあい~ちてみょ~、しゃんぶんのいち~もちゅた~わりゃにゃい~♪」 「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!」 どこから覚えてきたのか、懐かしい曲を歌う子ありす。 「おちびちゃん!ちゃんとままのとかいはのあいをみてくれなきゃだめでしょ!!」 子ありすの親のありすがやって来た。 「あら、さすがままのこね。おしえなくてもりっぱにとかいはなあいができてるわ!!」 「みゃみゃ!おねーしゃんとあしょんでちゃよ!たのちきゃっちゃよ!」 「それはよかったわね。さぁ、はやくおうちにかえりましょ」 子ありすを頭に乗せて帰って行く親ありす。 自分より年下の子に抵抗出来なく犯されてしまったれいむ。 次の日の朝。 「ゆぐぅ…。ゆっくりかえったよ…」 「ゆゆ!いままでなにしてたんだぜ!れいむがにんっしんしてこどもがうまれそうなんだよ!」 「ゆぎぎぎぎ…もうすぐでうまれるよ…はやくあーんしてあかちゃんをうけとめるじゅんびをしてね…!」 「きこえたんだぜ!?はやくくちをあけるんだぜ!」 親に命令されて、赤ちゃんのクッションにするために口を大きく開くれいむ。 「もうずぐでうばれぶよおおおおおおおお!!!!」 ぶりぶりぶりぶりぶりぶりぶりぶり れいむの口は、親れいむから出た黒い物体で満たされた。 親れいむから出たのは、赤ちゃんではなくうんうんだった。 「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!!!でいぶど、でいぶのあがぢゃんがあああああああああああ!!!」 親れいむのうんうんを全身で浴び、しかも口にまで入って酷く慌てるれいむ。 「しずかにするんだぜ!ゆっくりできないくそやろうはゆっくりしっかくなんだぜ!!!」 親まりさの頭突きを喰らい、壁に激突するれいむ。 その拍子にれいむの赤ちゃんが全て潰される。 「ゆわあああああああああ!!!でいぶのずでぎなあがぢゃんがあああああああ!!!!!!!」 「そんなことしらないんだぜ!かってにつくってくるれいむがわるいんだぜ!!あやまるんだぜ!!!」 「ゆふぅ…うまれるきがしたけどそんなことなかったみたいだよ!それときたないれいむはどっかいってね!!!」 その時、外かられいむにとって見慣れたゆっくりがやってきた。 「あそびにきたんだ…………。れいむ、いったいどうしたんだぜ!」 れいむの唯一の友達であるまりさだった。 「ばりざぁ…。だじげで…でいぶを…でいぶは…」 「れいむになにをしたんだぜ!こんなゆっくりできないかぞくはおいてどこかへいこうね!!!」 「むきゅ!それはけんめいなはんだんじゃないわよ!」 「んほぉ…ともだちをおもうまりさをみてたらすこしこうふんしてきたわぁ…」 ありすお姉さんとぱちゅりーお姉さんがまりさの前に立ちはだかる。 「れいむをみすてたほうがけんめいなはんだんよ!」 ぱちゅりーお姉さんの言葉を聞き、ありすを見て体を震わせるまりさ。 このままれいむの味方をしてしまったらありすにレイプされてしまう。 ならばどうすれば自分は助かるのか、まりさの本能は分かっていた。 分かっていたが、れいむはまりさにとっても唯一の友達だった。 そんなに簡単に切れる仲ではない。究極の選択を目の前にしてまりさは悩んでいた。 「いいことをおしえてあげるわぁ、あなたのだいすきなれいむは、きのういなかものとこどもをつくっていたのよぉ」 「あたまについてるのをみればちしきじんじゃなくてもわかるわね!!」 事実を聞かされたまりさは、今まで信頼していた友達に裏切られたと感じていた。 お互い一人しかいない友達同士。それはゆっくりにとっては恋人同然だ。 「れいむはくずだぜ!こんなにきれいなおねえさんのわるぐちばっかいってたぜ!きのうだってむりやりまりさにごはんをあつめさせたんだぜ!!!」 「どぼじでぞんなごどいうのおおおおおおおおおおおおおお!!!どぼだぢでじょおおおおおおおおおおお!!!!!」 「こんなにきたないれいむはともだちじゃないんだぜ!かんちがいしてはずかしいね!くさいからしんでね!!!」 「ヴぁりずぁ…」 「もうおうちかえるぜ!」 そうまりさが言い残して帰ろうとしたが、お姉さん達はそうはさせなかった。 「せっかくここまできたんだからとかいはなおねえさんとすっきりしましょお~」 「やくそくがちがうぜ!まりさはおうちかえるんだぜ!!!」 「むきゅ!だれもれいむをみすてたらたすけるなんていってないわよ!」 「うぞづぎいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!」 れいむの目の前で唯一の友達だったまりさがありすお姉さんによって犯されている。 何度もれいむに助けを求めていたが、れいむはぱちゅりーお姉さんに掴まれて、助けることはできなかった。 しばらくして、ありすが満足した。 ありすの下にあるのは今にも死に絶えそうなまりさの姿。 「でいぶぅ…だ…じ…げ…」 「もうこのくずはいらないね!そとになげすてるぜ!」 そう親まりさは言い、まりさを掴んで外へ思いっきり投げつけた。 空中に舞うまりさとれいむは、ずっとお互いを見つめ合っていた。 そして、空中に舞っていたまりさは、木に激突してただの餡子になった。 嘘のような一時だった。 妹だと思っていた存在にレイプされてにんっしんして、うんうんを全身に浴び、唯一の友達に見捨てられた直後にその友達が犯され、目の前で殺された。 正に生き地獄だった。 れいむは、ただ呆然と宙を見つめていることしかできなかった。 そこに、聞き慣れない声がした。 「ゆっくりお菓子があるよ!食べたい人は集まってきてね!」 それは人間のお兄さんだった。 「ゆ!おかしだって!みんなでもらいにいくんだぜ!!!」 「きっととかいはなおかしがたくさんあるのよ!」 「むきゅ!だがしじゃなくておかしだからね!きっとこうきゅうよ!」 「ゆぅ…れいむはにんっしんしてるからうごけないよ…」 「あんしんするんだぜ!まりさがれいむの分までもらってくるよ!」 家族は、少し興奮気味にはしゃぐ。 「ちっ…集まったのは三匹だけか。ここらへんはゆっくりが少ないのかな」 「いいからあまあまをさっさとよこすんだぜ!」 「さいしんのりゅうこうのさいせんたんのとかいはなこうきゅうおかしをちょうだいね!」 「むきゅ!はやくよこすのがけんめいなはんだんよ!」 「まぁ、いいか。れみりゃの腹が膨れれば。」 「れみりゃ!!!そんなこと聞いてないよ!おうちかえるうううううううううううう!!!」 「とかいはなおかしはどぼじだのおおおおおおおおおお!!!!!?」 「このちしきじんなぱちゅりーさまをだまじだのねええええええええええ!!!」 「元気があっていいなぁ。れみりゃも満足するだろうな」 「「「いやあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!!!!!!!」」」 叫ぶ三匹の足をナイフで切り付け、袋に入れてお兄さんは帰って行った。 「おなかがすいたよ!れいむはごはんをとりにいってきてね!!!」 親れいむがれいむに命令するが、れいむは何も言わない。 「きこえてないの!はやくごはんをとりにいってきてね!!!!」 うるさく叫ぶ親れいむに、れいむは近付く。 「やべでええええええええええええええ!!!!!」 「うっめ!うっめ!めっちゃうっめ!めがうっめ!まいうー!」 れいむが親れいむを食べる。 憎しみと空腹に任せ親れいむの全てを喰らい尽くす。 「しあわせー!」 親れいむの中にいた赤れいむごと食べ終えたれいむは、体を洗うために川へと向かった。 そこに、一人の老人がいた。 「おじいさんゆっくりしていってね!!!」 「あぁ、ゆっくりれいむか。ゆっくりしていってね」 「おじいさんこんなところで何してるの!?」 「いや、特に何も。ただの散歩じゃよ。ところで何で餡子塗れなんだい?」 「おかあさんにうんうんかけられたんだよ!れいむのあかちゃんをゆっくりできなくされたんだよ!おともだちを…」 「あぁ、それ以上言わなくて良いよ。どうだい、これから家に来ないかい?実はわしも一人で寂しいんじゃよ」 「いく!ゆっくりさせてね!!!」 「それじゃ、行こうか」 おわり 「むきゅ!いいおはなしだったわね!さいごにいいこがゆっくりできるのよ!」 飼い主のお兄さんの本棚から取り出した本を閉じて、子供の方へ振り向く親ぱちゅりー。 だが、子ぱちゅりー達にはその本は刺激が強すぎたのか、子ぱちゅりー達は泡を吹いて絶命していた。 「むきょああああああああ!!!おあっぢゅでぃーのずでぎなごどもだぢがあああああああああ!!!!」 親ぱちゅりーも、絶命するのは時間の問題だろう。 本当に終わり
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前へ ふがふが、キーキー。 後ろから聞こえてくる言い争いの声は、もはや日常の中の一コマと化していて、今更私を動揺させるような代物ではない。だがしかし、やかましいことに変わりはない。 下睫毛にクリアマスカラをほどこしつつ鏡越しに様子を伺うと、ちょうど舞ちゃんが千聖の肩を押さえつけて、ソファに座らせているところだった。 「もー、いいじゃん別に!千聖がみやびちゃん大好きで何が悪いの?」 ――あー、なるほど。そのことか。 つい無意識にニヤッとしてしまったようで、エスパーな舞様からとげとげしい視線を送られてしまった。 最近、ストリーム放送で千聖のための番組ができた。 その第2回目の放送の中で、千聖はゲストにきたももに対して、ものすごく「みやびちゃん大好き」アピールをしていたから、多分それに御立腹なんだろう。 思えば、録画分をキュートみんなで観覧してるときから、舞ちゃんはどことなく不機嫌だった。 「・・・なんなの、みやびちゃんみやびちゃんて」 「ええ?」 ほらほら、やっぱり。ケッケッケ。 でもあれは、半分ももへのあてつけというか、ももをいじるためにみやをヨイショヨイショしたっていうのもあると思うんだけど・・・。でも、ヤキモチやきな舞ちゃんにはそんなの関係ないのか。 「千聖とみやびちゃん、そんなに仲良かったっけ?」 「フガフガフガそれは現状はまあ千聖の片思いですけど?何か問題でも?」 「かっかたおもっ」 「ああそうさ。千聖はみやびちゃんが大好きだもん。だって、千聖はみやびちゃんが大好きだからね」 「二回も言いやがったな」 舞の心、千聖知らず。 したり顔の千聖は、ニヤッと笑いながら口撃を続ける。 「だってー、みやびちゃんって美人じゃん?千聖はぁ、最近可愛いより美人がタイプだからぁ」 「ちょっと!何それ!」 「ベリーズで言ったらぁ、熊井ちゃんとかりーちゃんも美人だよねっ。茉麻ちゃんもいいな!あーもー美人だけで千聖のハーレムを作りたいよ本当にさぁ!」 「ケッケッケ」 あまりの脱線&暴走ぶりに、思わず笑い声をあげてしまう。 すると、今度は舞ちゃんだけでなく千聖までこっちに視線を寄越してきた。・・・仕方ない。私はくるりと椅子の向きを変えた。 「もう、愛理もなんか言ってやってよ」 「いやー、本当に千聖って面白いねぇ」 「でへへ」 「そういうことじゃなくて!」 私が“面白い”なんて言ったのが嬉しかったのか、千聖は子どもみたいに無邪気な笑顔。対照的に、ものすごく不愉快そうな舞ちゃん。 そんな舞ちゃんの様子を知ってか知らずか(否、知ってるんだろう)、千聖はついに「ちなみに、℃-uteならぁ」と禁断の領域に言及しだした。 「まずー、舞美ちゃんは美人じゃーん?」 「うっ」 「あとー、あいりんも美人だよねー」 「わ、わたし!?」 まさか、自分が巻き込まれるとは思わず、私は目を白黒させた。 「うん、なんかぁ、最近きれーになったと思う!千聖みたいなちんちくりんと違ってぇ。グフフフフ」 「は、は、そりゃどーも」 舞ちゃんの方は、とても向けない。きっと今目が合ったら、良くて失神悪くて天に召されることとなるだろう。 「・・・じゃあ、なっちゃんはどうなの」 怒りで拳をぷるぷるさせつつ、舞ちゃんが引きつった声でそう問いかけると、まるで話題に出るのを待っていたかのごとく、「なになにー!?」となっきぃが小走りに近づいてきた。・・・なんていうか、天性のヘタレ&やられキャラですよね。 「んー」 千聖はそんななっきぃの全身を無遠慮にじろじろ眺めると「・・・・だめ。失格」とつぶやいた。 「なっきぃはぁ、確かに美人とゆえるかもしんないけどぉ、可愛さもたっぷり入っちゃってるからぁ、何かはっきり言ってぇ、美人としては中途半端!だからハーレムにははいれませーん」 「ちょっとぉー!!美人で可愛いから、中途半端とか失礼だぞっ」 「うぁーキモッ!なんでそんなポジティブなの!?なっきぃうけるー!」 ――うわ、超嬉しそう。なっきぃって、なっきぃって・・・・ 「・・・もーいい」 はしゃぐ2人を尻目に、完全にふてくされた舞ちゃんは、うつむいて楽屋を出て行こうとする。 「舞ちゃ・・・」 追いかけようとする私を片手で制して、千聖がスッと立ち上がる。そのまま、舞ちゃんの手首をガシッと握った。 「何。離してよ」 とげとげしいその言葉には答えず、自分がさっきまで座っていたソファに舞ちゃんを軽く突き飛ばす。 「ちょっとぉ」 抗議をしようとした舞ちゃんは、千聖にガシッと肩を掴まれて黙り込む。 「・・・あのね、舞ちゃん」 声のトーンを落として、いつになく真剣な顔の千聖。・・・ほら、ふざけてなければ千聖だって結構美人・・・ 「舞ちゃんは、ハーレムには入れないんだからね」 でも、真面目な顔して言い放ったのは、そんなオマヌケな台詞。私となっきぃは昭和のコントみたいに、ガクッと体を傾けた。 「はいはい、どーせ舞はブサイクだから」 「違う。舞ちゃんはマジ可愛いよ。今は美人より可愛いって感じだけど。でも、もっと大きくなって、舞ちゃんが完全に美人になっても、美人ハーレムには入れないの」 「・・・なんでよ」 「だって、舞ちゃんは特別だもん。千聖はね、これからもいろんな人を美人だなーって思って好きになるよ。でもね、特別なのは舞ちゃんだけだから。舞ちゃんは千聖が自分のとこに帰ってくるのを、胸を張って待っていてくれればいいの」 ――な、な、な、なんという・・・・!!! こないだテレビで見た、すっごい浮気症の男の人と同じ事言ってる。すっごい自分勝手なのに、言うことに妙に説得力があって、結局上手く丸めこんじゃうみたいな。 案の定、みるみるうちに舞ちゃんの眉間の皺も引いて、いつもの無邪気で可愛い笑顔が戻ってくる。 「もー、しょーがないなぁ」 「「ええっ!!」」 「でへへへ。千聖にはぁ、舞ちゃんしかいないんだよぉ」 「ちしゃとぉ」 そのミエミエなネコ撫で声に、私となっきぃはドドドどん引き。 なのに、やっぱり舞ちゃんは嬉しそうで・・・お気に入りの大きなぬいぐるみを抱えるみたいに、千聖に抱きついてイチャイチャし始める。・・・御丁寧に、「ちしゃとは舞のだかんねっ」と言わんばかりの視線をこちらに送ってきながら。 何だろう・・・この、友達がダメ男にハマッて、底なし沼に足をはめかけているのに、手の施しようがない感じ。 いや、千聖は大丈夫だよね?ちょっと人懐っこいのが過ぎるだけだよね? そう思いながら、千聖の目を見ると、まるで私の心を見透かしたように、口パクで「大丈夫」なんていいながらゆっくりうなずいてきた。――千聖って、千聖って・・・・。 「・・・何か、お嬢様の千聖は、肉体的に浮気者だけど、こっちは精神的に浮気者だよね。しかも手馴れすぎ」 「うん・・・」 ボソッと放たれたなっきぃの一言が妙に心に残って、私は幸せそうなお2人を、何とも言えない気持ちで眺め続けたのだった。 次へ TOP