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『死にかけぱちゅりを拾って』 30KB 愛で 制裁 拾ったぱちゅりを治療して、その元凶を軽く制裁しています 車で温泉に行った帰り、何気なく寄った公園が始まり 久しぶりの温泉で、気分はとても穏やかで安らいでいたからだろう、あんな事をしたのは 休憩と飲み物の調達をしよと自販機のある場所を探していたら自然公園の所で見つけた そのままその公園で一服しようと中に入って行き、遊歩道の途中にあるベンチに腰を降ろす 整備されていない様に見えて、しっかりと手が入っている森の中を彷彿させる場所 自然とそんな事を思わせるここの管理者、なかなかやるな そんな場所で、頭の中真っ白で全身気を抜いて居ると、おや?と思い始める 近くに何か居る様な気配がする、周りを見渡しても何も居ない誰もいない 今の所危機感は全くないのだが、自分が認識できない何かがあるって言うのは、ゆっくり出来ない その内かすかに何かが蠢く様な音がしてきて、こもった呻き声らしい物まで聞こえてくる 流石に緊張感が増して来る、何かが自分の近くに居る事は間違い無いらしい 注意深く気配や音を探る・・・かなり近いな・・・自分の真下・・・から? ベンチの下を覗いてみると、一匹のゆっくりがうずくまっていた 何の事はない、はじめからその場所に居た所へ、自分が来て座っただけだった 俺が来た事で場が乱れて、かすかな事に気が付かなかったことと 俺が来た事で多少でも、このゆっくりに影響を与えて蠢く様な気配が出たって事だけだった さて、俺の下に居たゆっくりを見てみる事にしよう 帽子と色白、薄紫の髪、ぱちゅり種だね そして何よりも、全身くまなく傷だらけでズタボロ、かなりの量のクリームが出ている よく見ると、でっかいナメクジでも這った様な染みが、木々の中から地面に確認できる ほとんどが刺し傷と強打された様な変色、片目は小さい枝が刺さったままだ その他にも、体に刺さったままの枝が数本有る 脇腹?にある刺してから引き裂いた感じの傷が一番でかいダメージかな、クリームも自然に流れている 帽子も所どころ破けている、髪もグシャグチャだ これは長くは無いな、実際俺が居るのに反応がほとんど無い と思ったら、かすかに目が開いて視線が合った?と思う反応をしたが、限界みたいだね さてと、車に戻りますか ぱ「・・・む・きゅ」 お~気が付いたって事は、おおむね成功したって事でいいかな ぱ「ここは・・・」 俺「あ~まだ無理するなよ、生きているのが不思議な位だったんだから、安心して休んでいろ」 その言語を聞くと、また眼を閉じて弱いが規則正しい寝息を立てる このぱちゅりを見つけたあの日、一度その場を離れ車に戻ったのだが 車に常備しているビニール袋を持って、ぱちゅりの所へ行った もう既に意識らしいものもない状態だったが、ビニール袋の中に入れて持ち帰る 自販機でオレンジジュースを買って、半分を口をこじ開けて流しこみ もう半分をタオルに染み込ませて包み込み、ビニール袋の中に戻して連れ帰った 途中店に入って、治療の為に使う物を調達しておく オレンジジュース、生乳の生クリーム、バニラビーンズ、寒天、ブルーベリージャム、餃子の皮 これらを持ち帰って早速治療を行う、が、 ただ治したのでは面白くない、どうせならスペックアップしたい所だ、その為の買い物でもあったんだけどね まずは死なせない為に、オレンジジュースを口の中に流し込み、表面に塗り付ける 小麦粉を溶いて傷を塞ぎ、大きい傷は餃子の皮をあてて補強する ベースと成る生クリームは、比較的安価な植物性の物は使わずに、生乳の物を使用 普通はバニラエッセンスを使うが、奮発してバニラビーンズを入れてみる 温める事が出来ないので、中のビーンズを混ぜるだけになる ホイップは多少硬めにして、絞り袋に詰め込む バニラの皮の方は、牛乳の中に入れて温めて、色々使って美味しく頂きました 中身の生クリームを補給しないで、最初に傷を直してしまったのは ぱちゅりの体力面もあるが、これからの治療法の為でもある 既に中身の三分の一位は流れ出てしまっているので、体はブヨブヨで弛みきっている その弛んだ部分と、おそらく中枢だろう、まだ中身のある境の所を紐で軽く縛ってしまう 足の方に直径1cm位の穴を開けて、頭の方も同じ様に穴を開けて、その頭の穴へ絞り袋を突っ込む 後は元々の中身が頭から足へと押されて行き、足の穴から次第に出てくる おおよそ入れ替わったかな?って所で、足の穴は塞いで紐をほどいて完全充填する 当然充填が終わったら頭の穴も塞ぎますよ 次は枝が刺さったままになっている目だ 現状ではもう、白く濁った様になっているし、刺さった枝の周りは黒く変色してきている、寒天の細菌培養みたい 枝を抜いても視力は戻らんだろうから、目玉一つ造る事にした 意識も全く無いので、目玉をぐりっとほじくり出して大きさを測り元に戻しておく 手近な物と大きさ的に卵の殻を使ってみよう 瞳の部分は、ブルーベリージャムをオレンジジュースを水で薄めた物で溶いて、寒天を加え固める おおよそ固まった所で、残りの部分に牛乳寒天を流し込んで固める もう半球分牛乳寒天を流しこんで、固まった物を接合面に寒天塗って合わせて完成、紫色の瞳ですね~ これが完成した頃は峠は越えたらしく、寝息は規則正し物になっていた もっとも体力が回復した訳ではないから、まだまだこれからなんだろが目玉が完成したので、意識が無い内に治療だ 最初に大きさの計測をした時と同じ様に、ぐりっとほじり出すけどちょっと一手間かけよう 枝が刺さっていると言っても、中心を貫いている訳でない 一部でも元の物があった方が成功確率上がると思うから、眼球の中心部分をストローで抜く 表面の濁った部分は剥ぎとるけどね で、新しく作った眼球の中心にそのまま移植、表面を寒天でコーティングして完了 この間多少なりとも回復していたので、作業のたびに小刻みにピクピクしていた 治療後様態が安定した辺りで、髪の毛を綺麗にしてやったり、帽子を簡単ではあるが直したりしてやる 俺「と、まぁお前にやった事はこんな所だな、取り敢えず体で変な所無いか?」 ぱ「むきゅん、これといって、おかしなところはないわ」 治療及び生体改造の終了から、一週間ほど経過している 流石に中のクリームの入れ替えなんて強引な事をやったせいだろうが、三日位まったく動かなかった 次第に動く様に成って来て今にいたるが、まだまだ普通のゆっくりと比べるレベルではない 俺「体はちゃんと動くらしいな、目はどうだ?テストしてみるか」 片側ずつ同じ内容の視力テストをしてみたが差は見られなかった、あれで見える様になるんだ・・・ 俺「さて、最後にお前の今の姿なんだが、ちょっと前とは違っているんだ」 ぱ「それはしかたないです、ほんとうなら、えいえんにゆっくりしていたはずでしたし・・・」 それじゃぁって事で、鏡を見せてみると、え?って感じで呆けている 俺「結構傷だらけだったから、まだ馴染んでいない所が結構あるし、目は作り直しているから色が違うし」 ぱ「むきゅっ・・・ぐすん、」 俺「色々前と違っているから仕方ないが、この姿で生きて行くしか無いんだ」 ぱ「うきゅっ、ちがいます、おもっていたよりきれいだったので、おめめさんもきれいです」 俺「まぁショックを受けていないんならいいだけど、無理しなくてもいいぞ」 ぱ「むきゅ、ほんとうですよ、おめめさんのいろがちがうのも、なんかとくべつなかんじです!」 どうやら気に入ってもらったようだ一安心だな、その目いいのか・・・ その後もうしばらく様子をみると、以前と違うとぱちゅりが言って来た うわ、やっちまったな、おい!って思ったんだが、どうやらマイナス方向でないらしい 前よりも体が軽い、体力が有ると言う事の様だ、確かに普通のゆっくり並に動けている様に見える ぱちゅりが普通のゆっくり並に動くって、確かに普通じゃないよな 生乳のクリーム&バニラビーンズ入が効いているのか? 前より遠くが見える様になっていると言う事、ブルーベリーか? ぱちゅりは、まるで生まれ変わった様だと言っているが、一回死んだ様なものだったけどね 引き裂かれた所に餃子の皮を当てた所は、そのまま定着しないで剥がれてしまった 同じ小麦粉で出来ている物だから、定着してもいいと思うんだけど、何か間違えたかな? ケガ自体は完治しているが、引き裂かれた傷跡がくっきりと残っている ほぼ全回復しただろうと言う頃、ぱちゅりが話してきた ぱ「おにいさん、けがさんなおったから、でていくね、おれいはなんとかしてするわ」 俺「は?出て行くって元の場所に帰るつもりか?」 ぱ「むきゅ・・・あそこにはかえれないわ」 俺「じゃぁ何処に行くつもりなんだ?行くあてでもあるのか?」 ぱ「あてもないですけど、おにいさんにめいわくかけちゃいますから」 俺「なぁお前、行くあてもないし、そもそも餌取れるのか?」 ぱ「・・・むきゅん」 俺「お前元々飼いゆっくりだっただろ」 ぱ「むきゅっ!なんでわかるんですか?」 そうだろうな物分りが良すぎる、あり得ないほどだ、本当にゆっくりなのかって位に 普通なら、これだけの期間家に置いてやれば、いや治療した時点で飼いゆっくりになれたと思ってもおかしくない こっちから出て行けと言って、文句を言って来たり、泣きすがるのが通常だろう その辺りの事も含めて話しを聞いてみると、やっぱり捨てられたらしい ショップ育ちで銅バッチを持っていたと言う事だ、銀バッチ位の実力派あるんだろうが ショップがあえて取らなかったらしい、銀バッチ性能の動バッチゆっくりで売り出す 銀バッチより安く、銅バッチより高く売れるし、銀バッチ取得費用も浮くって訳だ 前の家では最初こそ可愛がられていたらし その内ちょっとした事でクリーム吐いたり、体力面でほとんど動かない事が面白くなかったと この辺りは、なんでぱちゅりを買ったんだ?としか思えない、なんの下調べもしないでの衝動買いか 飼い主が遊びに行くにも、餌の準備をしておいてやらなきゃならんし、餌を忘れると直ぐに弱って手が掛かるとか お前は生き物全て飼うなんて事するなと言ってやりたい 最後には「お前が居るとゆっくりできないんだよ」「お前みたいなのは、居ない方がいいんだ」等々言われて あの公園の近くで投げ捨てられたそうだ 出て行こうとしたのは、この時の言葉を覚えていたからだろう ショップ育ちのゆっくりに、飼い主からゆっくり出来ないなんて言われたら、存在意義を潰された様なものだ 自分は人間に飼われる為にある存在で、人間をゆっくり出来る様にする事が勤めだと教えられたはずだ なのに、それを否定された、自分はゆっくり出来ない存在として認識してしまったと言うところかな 公園で野良の群れに入ることが出来たが、ここでも居場所はない様なものだった 野良の世界じゃ餌を取れる事や、体力が物を言うだろうから、立場は無かっただろう もっともショップ育ちで、よく生きて来たものだと関心すらする そして、あの日、群れの中で住み家を移動しようと言い出したらしい 丁度公園の反対側辺りに行こうという事だ、当然言い出したのは、体力はあるが思考能力の欠けた奴 公園の反対側、繁華街に近い所、人間が多く居る場所、餌が多く近い場所 ぱちゅりを拾ったのは、自然公園らしい木々が生い茂っている区間 移動しようとした場所は、人を集める為に整備された公園付近 簡素な噴水から人工の川に水が流れ出て作られる、せせらぎまである これに、ぱちゅりは反対したらしい、駆除される危険性が大きいからだ 群れその物は実際どうでもいい、常にさげすまれて来ていたから仲間意識もない それでも自分が生きて行くには、この群れの存在はなくてはならない 群れが無くなるって事は、自分も生きて行けなくなる事を意味していたからだ 当然ぱちゅりの言う事は、全く聞いてもらえなかったばかりか、ゲス扱いされて制裁された ここまでが、俺と出会うまでの経緯 俺「なるほどね~それでお前どうする、って言うか実際のところどうしたい?」 ぱ「ぱちぇは・・・その・・・できればここにおいてほしいです」 うつむき加減で、こっちを見ながら言って来る、いじらしいでは無いか、ちょっと弄りたく成って来た 俺「ん~ぱちゅりは俺に何をしてくれるのかな?何かいい事でもある?」 ぱ「むきゅっ・・・おにいさんをゆっきりできるように、がんばります」 俺「ゆっくりか~お歌でも歌ってくれるのかな?」 ぱ「おうたはあまりうたったことないです」 俺「俺と一緒に遊んでくれるのかな?」 ぱ「うんどうさんは、いっぱいできないです」 俺「じゃあ、ぱちゅりは何ができるのかな?」 ぱ「むきゅ・・・ぱちぇは、ぱちぇは・・・ちゃんということききます!ですから、ですから!」 既に半泣き状態で懇願してくる、そんなぱちゅりを両手で持ち上げる そして座ってから、膝の上に降ろす 俺「ちょっと遊び過ぎたかな、その気がなければ最初から助けたりなんかしないよ」 ぱ「え、あの、それじゃぱちぇを・・・」 俺「おう、飼ってやるよ、元々バッジ持っていたんだから、トイレとかだって大丈夫だろ?」 ぱ「むきゅ!ちゃんとできます!ごはんさんもきれいにたべます!」 俺「それじゃあ、お前は俺のゆっくりだ、いいな」 ぱ「むきゅ~ありがとうございます、ありがとうございます!」 飼うと言っても、ウサギやハムスター飼う様な物だと思うし れいむや、まりさを飼う事に比べれば遥かに楽な気がする 割といい顔立ちだし、ぱちゅりなら話し相手位にもなれるだろう その後飼いゆ登録をしてから、銅バッチテストをして、あっさり取ってしまった 公園に行ったりした時は結構言い寄られていた、話を聞いていると 「いいにおいがするのぜ~」「とかいはなかおりね~」「ゆっくちするよ~」等々、バニラビーンズなのか? ぱちゅりを飼い始めてから、一ヶ月が経ったかという頃、あの公園に行ってみることにした なんとなく、ぱちゅりの忠告を無視した連中のその後を見てみたくなっただけなんだけどね ぱちゅりにとっては、いい思い出の無い所だろうから、行きたくはないだろうけど行っておいた方がいい気がした 前に来た時と何が違うなんて事はなく普通の公園のままだ、もっとも二回目でしかないんだが 公園の表側、人が集まる場所では、ゆっくりを連れた人も見られる どこででも見ることが出来る風景だ 少し話をしてみると、少し前に野良ゆっくりが頻繁に出没する様になって 餌をねだったり、飼いゆにちょっかいを出す奴とか出てきたので 公園管理者による見回りと発見したら駆除する程度の事は行われたらしい ひと通り話を聞き、その場を後にして公園の裏側、ぱちゅりと会った場所に行ってみる 前回来た時と同じ様にベンチがあるだけだ、腰を下ろして、ぱちゅりを横に置く 俺「始まりの場所だな」 ぱ「あのときは、このべんちさんのしたでした、ほとんどおぼえていませんけどね」 俺「瀕死の重体だったからね、あの時は」 ぱ「おにいさんがきていなかったら、えいえんにゆっくりしていました」 改めて周囲を見渡してみると、なかなかいい場所だ 周りの喧騒がかすかに聞こえては来るが、木々が吸収しているかの様に、耳障りではない 風が吹くと、葉の擦れ合う音がより喧騒を覆い隠してくれている 日差しも直接照り付けるといった感じではなく、直に射す陽の光は木漏れ日って感じだ ぱちゅりがあの時、ここに来た理由が分かるような気がする そんな空間に癒されながら何も考えず、ぼ~と時の過ぎるのを楽しんでいるといきなり邪魔が入った 「こんなところに、にんげんさんがいるのぜ」「ひとりだけだね、ぱちゅりなんかといっしょだよ」 出来れば振り返りたくない、振り返った瞬間この幸せ~な空間が壊れてしまう確信があった ぱちゅりも眉間にシワなんぞを寄せて、ため息を付いている あれだ、時代劇なんかで出てくる三下そのものだ 空気を読むなんて出来ないし、自分達が何を相手にしているの理解出来ない、自分達の未来さえも ぱちゅりが俺より先に動いた、少し様子を観ることにしてみるか ぱ「あなたたち、なにかごようかしら」 れ「ここは、れいむのばしょだよ、ここにいるなら、あまあまけんじょうしてね、いっぱいでいいよ!」 ま「ゆうん?みたことあるとおもったら、げすのぱちゅりじゃないか、えいえんにゆっくりしていなかったのか」 ぱ「そうね、おにいさんにたすけてもらって、えいえんにゆっくりしなくてすんだわ」 れ「げすをたすけるなんて、ばかなの?しぬの?」 ま「ばかなじじは、げすをたすけるくらいなら、まりさにあまあまちょうだいね」 ぱ「むきゅん、なにをいっているの、もともとここはあなたたちのばしょじゃないでしょ それにおひっこしさんしたんでしょ、ここはだれのものでもないはずよ」 ま「ゆぐっ、おひっこしさんはしたのぜ、またこっちにおひっこししただけなのぜ」 れ「げすなにんげんさんがいない、こっちのほうが、ゆっくりできるよ」 ぱ「やっぱりむこうにいったのね、ぱちぇがいったとおりになったでしょ」 ま「なんのことなのぜ、むこうにいったら、にんげんさんがいっぱいいただけなのぜ」 ぱ「にんげんさんがいるから、むこうにいったのでしょ、あまあまもあうために」 れ「かわいいれいむに、あまあまくれるのは、あたりまえなんだよ」 ま「そうなのぜ、ばかなにんげんさんは、すこしおどせば、いいなりのどれいなのぜ」 ぱ「にんげんさんは、あなたがかわいいから、ばかだから、どれいだから そんなことであまあまくれるんじゃないのよ、わからないの?」 ま「げすのぱちゅりが、なにいっているのぜ、まりささまはさいきょうなのぜ!」 れ「げすは、めもわるいんだね!れいむのかわいさがわからないなんて、ゆぷぷ、かわいくってごめんね!」 ぱ「むきゅ~はなしてもむだね、ほかのゆっくりはどうしたの?いるんでしょ」 ま「なにいっているのぜ?げすには、ほかにもみえるのぜ?おめめさんかたがわちがうだけのことはあるのぜ」 ぱ「まさか、あなたたちだけになったわけじゃないでしょうね?」 れ「つかまった、のろまのことなんてしらないよ」 ぱ「あなたたちが、むこうにいこうなんていわなければ、つかまらなかったのよ」 ま「つかまったやつが、むのうなのぜ、わるいのぜ」 れ「れいむは、さいしょくけんびさんだ、からだいじょうぶなんだよ!」 ぱ「あなたたち、ほんきでいるの?なかまでしょ」 ま「のろまなくずがわるいのぜ、まりさはわるくないんだぜ」 れ「くずはゆっくりできないよ、くずのせいなんだよ」 うわ~なんちゅう傲慢な自己中、同意した連中も自業自得だが、群れ一つ潰して何とも思わんのか 憎まれっ子世にはばかるっていうが、そのものを具現化した感じだな しんだゆっくりが、いいゆっくりなんだよって事か もっともこの馬鹿共のおかげで、野良の群れ一つを駆除で来たって考え方もあるか ま「げすがいちいちうるさいのぜ、またせいっさいしてほしいのぜ?」 ぱ「むきゅ・・・ま、まえのぱちぇとはちがうのよ」 れ「にんげんさんが、ついているからって、れいむにかったつもりだよ」 ぱ「おにいさんに、めいわくはかけません!」 ま「ゆん~、ぱちゅりが、あいてするのぜ?」 れ「ゆふふ、ばかなの?しぬの?かてるとおもっているの?」 ぱちゅりは、自分でなんとかしようとしているが、以前より体力が着いたと言っても無理だろう ま「それじゃあ、まえとおなじように、ひっさつのぶきで、こんどこそえいえんにゆっくりするのぜ!」 そう言って帽子の中から武器とやらを取り出す、コルク抜きか、これであの傷を作ったのか れいむは髪から先割れスプーンを取り出すって、そんなもの何処から手に入れたんだ? これと相手させる訳にはいかないな、ぱちゅりには悪いが介入させてもらうかな 俺「悪いがぱちゅりにケガをさせるつもりは俺にはないぞ」 ぱ「むきゅん、でもおにいさん」 俺「まぁいいから、ちょっと俺も混ぜろよ、あまあま要求されたのは俺だし」 れ「そうだよ、あまあまよこしてね、いますぐでいいよ!」 俺「今持ってねえよ、有ってもやらんだろうがな、ぱちゅりもいるし」 ま「ゆん!そんなげすをかうより、まりささまがかわってやってもいいのぜ!」 れ「そんなぼろぼろなげすより、かわいいれいむがかわれてあげるよ、ゆっくりしないでいいよ!」 俺「なんでお前らを代わりに飼わなきゃならないんだ?」 だいたい、ぼろぼろにしたのもゲスのレッテル貼ったのもお前らだろうに ま「じゃあなんで、ぱちゅりをかっているのぜ!まりさのほうがりりしいのぜ!」 俺「なんでって、可愛いじゃないか、ぱちゅり」 おい、「むきゅん」とかいって赤くなっているんじゃない、可愛いけど れ「なにいっているの!れいむのほうが、かわいいにきまっているでしょ~おめめついているの~」 本気で言っているんだろうな、悲しくなってくるぞ、お前たちもボロボロだぞ色々と 俺「ここで会った時は、全身ボロボロで、死にそうになって可哀想だったからね」 と、二匹で話し始めた、自分はかわいいとか、ボロボロにならとか、ぱちゅりを飼うんだから自分もとか 分かりやすいな~全部聞こえているけど、聞かれてるなんて思っていないだろうな さて、こいつらの行動を見るってのも面白そうだな~自滅するだろうと予想できるけど それだと予想できすぎて面白味に欠けるな、少し遊んでみるかな 俺「お前達は、あまあまが欲しいのか?飼いゆっくりになりたいのか?」 れ「あまあまほしいよ!いっぱいでいいよ!」 ま「やっと、まりささまをかうきになったのぜ、ばかなじじいにしては、りこうなのぜ」 ぱ「むきゅっ、おいにいさん、ほんきなんですか?」 俺「まぁなんだ、ちょっとした余興だよ、ここにはあまあまないから取りに行ってくるな」 れ「そんなこといって、にげるつもりだよ!ゆるさないよ!」 なんでこう言う事だけは気が回るかね、逃げるつもりなんてないけど、それじゃ遊べない 俺「だったら、ぱちゅりを置いていくよ、それなら安心だろ」 ぱ「お、おにいさん・・・あの、ぱちぇおいていくんですか」 俺「ちゃんと戻って来るって、車の鍵を預けよう、それなら安心だろ」 そう言って、ぱちゅりの帽子の中に車の鍵を入れる 多少安心した様だけど、やっぱりまた捨てられるんじゃないかって不安なんだろうな 俺「それから、ぱちゅりに何かしたら、問答無用で制裁だからな」 ぱちゅりはベンチの上だから、だいじょうぶだろうとは思うけど 公園を出てお菓子とオレンジジュース、あと少々遊べそうなものを買って戻る そこには、ぱちゅりを罵っている野良二匹が居た、内容なんてさっきの会話の延長でしかない 俺「持ってきたぞ、ちゃんと待っていたのか」 ぱ「おかえりなさい、おにいさん」 れ「おそいよ、このくそじじい、はやくあまあまよこせ!いっぱいでいいよ!」 俺「くれてもいいんだが、ぱちゅりと勝負しないか?勝てたらかいゆっくりにしてやってもいいぞ」 ま「ゆん!ぱちゅりとなんて、しょうぶにもならないんだぜ」 俺「そうか、そうか、なら決まりだな、三回勝負でぱちゅりより多く勝ったら、お前達の勝だ、いいな」 ぱ「おにいさん、しょうぶって、どんなことを」 俺「大丈夫だよ、飼いゆっくりになれる、ゆっくりなら楽勝だよ、なれるゆっくりならね」 俺「さてと、それじゃあ最初の勝負は我慢比べだ、あまあまを誰が一番食べないで我慢できるかだ簡単だろ」 買ってきたお菓子を三つに分け、段ボール箱を三つ組み立てて壁にして、目の前にお菓子を置く形 お互いを確認できない様にする事で、誰かに勝つまではでは無く、個体そのもの我慢強さを見る為 お互いを認識出来る様にした方が、れいむの反応とかすごく面白い物が見れるとは思うんだけどね とんでもなく見苦しい物を見る事になるのも、容易に予想されるからな~ 俺「お前はここで、こっちかお前、ぱちゅりはここな よし始め、もう一度言うぞ、食べてもいいが一番我慢できた者が勝だからな」 ぱちゅりは当たり前に平然としているが、後の野良二匹は何とかお菓子を意識しない様に必死だ 他所を見る様に顔を背ける感じではあるが、目がガッツリ釘付けになっている、ぱちゅりは俺を見ている れ「ゆっゆっ~ゆ~、ゆっゆっ~ゆ~、ゆゆん~ゆんゆ~ん」 れいむは気を紛らわせる為に歌い出したか、歌だよなそれ?だがな、お前の歌はな ま「れいむ、うるさいのぜ!きがちるのぜ!」 心休まらない歌なんだよ、周りの不快指数をアップさせる能力なんだな れ「なにいっているの!れいむのびせいがりかいできないの?!まったく、まりさは・・・ゆっ・・・」 視界に入ったお菓子を、思わず凝視してしまっているよ、これは決まったな ちょっとれいむを見ていない振りをしてみようかな、反応ハヤ、もう目を盗んで食べようとしてるよ で、れいむに視線をもどして、お、素早く素知らぬふりをしてるな~ちょっと遊べるなこれは そんな事をしていると、れいむはヨダレでベトベトになっている、汚いというか、バッチイって方が合っている まりさが置き去りだった、目が血走っているよ、歯をめいいっぱい噛み締めて我慢している ぱちゅりも、そろそろきつくなって来ているかな、そわそわし始めている と、ちょっと隙を見せたら、がっついています、れいむ、しゅ~りょ~ 目があってれいむが硬直する、微笑んでやると変な汗が出てきて顔色が真っ青 さて、残る二匹はこれ以上長期戦にしても面白く無いので、テコ入れしましょう この試練を受けている方達の目の前で、前に置いてあるものと同じ物を食べてみましょう ぱちゅりが「そんな・・・」みたいな目をするが、見つめてやると、意を決した様に表情が硬くなる 現在もだが元々飼いゆっくりという所のプライドに火が付いたかな 一方まりさはさっきの表情から口の端からヨダレを垂れ流して、フゥーフゥーと息が荒い 既に何処を見ていたらいいのか分からない様に挙動不審だ 人間だったら、クスリが決まっている様にしか見えないだろうな お菓子を食べ終わって一言「ふう、おいしかった」この言葉を出したとたん ま「うがーがまんできるわけないのぜー!」と言ってお菓子に喰らいつく その瞬間手を「パンッ」と一つ鳴らして 俺「はい終了~ご苦労様」近寄ってダンボール箱をどける 既に何も残っていない、れいむ お菓子に喰らいついて硬直している、まりさ 全くの手付かずの、ぱちゅり 一回戦終了、お菓子を食べてもいいと告げると、まりさは物凄い勢いでがっ付いた ぱちゅりも、ほっとした表情で食べ始める その二匹を物欲しそうにヨダレを垂らして眺める、れいむ お菓子を食べ終わった頃合いを見て、次の対決を切り出した 俺「それじゃあ次は、俺がいる所まで誰が一番早く来れるか勝負な」 これを言った時、ぱちゅりは「そんな・・・」的な顔をするが大丈夫なんだよ 単純な体力勝負をするつもりなんてない、勝負に勝てたら飼いゆっくりって事に体力は意味が無い ま「ぱちゅりがあいてじゃ、かったとおなじなのぜ!」 れ「ぱちゅりは、じぶんのひよわさを、りかいしてね!」 丁度良い場所を、さっきの買い物の時に見つけて有るんだよね 小高く山に成っている場所で頂上付近は結構な角度だ、人間でも手を使わずに足だけだとキツイだろう その斜面の手前のまだ平らな所に待機させる、そのまま直進で頂上まで行く、うん、手を使わないと無理 俺「さて、ここまで来る事、一番早く来た者が勝だ」 野良二匹は既に勝ったつもりだ、対照的にぱちゅりは既に絶望的な表情をしている 俺「優しい俺は、ここの攻略方法を教えてやろう、周りをよく見ろ、道が見えて来るだろうから」 はっきり言っちゃえば、ぱちゅりのための攻略方法なんだけどね 俺「それじゃいくぞ、スタート!」 ま・れ「ゆがぁぁぁー」 一斉に一直線に全力で突っ込んでくる、ぱちゅりはその場を動かない 頂上付近にまで来るが、野良二匹とも斜面の角度に耐え切れずに転がり落ちる 何回も挑戦するが結果はリプレイを見ているかの様だ そんな様子を見ていたぱちゅりは、自分では到底無理だという雰囲気を出している 俺「さっきヒント教えただろ?周りをよく見ろ」 そう言って周りをきょろきょろ見る仕草をしてみる、三匹とも同じ様に辺りを見渡し始める まりさが樹の枝を見つけて咥えて登ってくる、れいむもそれに習う 斜度がきつくなって来ると、枝を使って落ちるのを防ごうとしている、意外と器用だなこいつら だが、枝が折れたり滑ったりして、いまいち上手くいっていない 俺はもう一度、右・左と首を向ける、それと同じ様にぱちゅりもその方向を見る と、ぱちゅりが動き始める、体力がどの位向上したのか分からないが、間に合うといいな 間に合ってもらわないと俺も困るんだよね、この後の予定はできればやりたくない・・・ ま・れ「ゆ、ゆぐぅぅぅ~」 おお、もう少しで上がれそうだが、このままだとまた落ちてしまうな~と思った時 ま「ゆおぉぉぉっ!」 まりさが、最後のひと蹴りを入れる、れいむに れ「ゆふっ、ゆあ~~~ん」転げ落ちるれいむ ま「ゆ、ゆぐっ、ゆおっ!」 頂上に枝を刺す事に成功して、最後の力を振り絞るかの様に登ってくる、登り詰める ま「や、やったのぜ!のぼったのぜ!」 れ「かわいくて、きれいなれいむを、なんでふみだいにしてるの!ばかなの!しぬの!」 俺「お~ここをよく登れたな、最後のアレがなければ完璧だったのにな」 ま「かんけいないのぜ!まりさがいちばんにのぼ・・・」 ぱ「はーはー、はーはー、むゆっ、むきゅっ」 俺「大丈夫か?ぱちゅり」 ぱ「はい、だいじょうぶです、すこしつかれただけです、むきゅっ」 ま「な、な、な、なんでぱちゅり~が、ここにいるの~!」 わざわざ教えたりしないけど理由は簡単、一直線で来ないで、迂回してここまで来ただけ この勝負の条件は、俺の所に一番最初に来る事それだけ、それ以外はなんの条件も規制もしていない 何度も周りを見ろと言ったのはその為、迂回すれば斜度はかなり低くなる その代わり道のりは長くなる、ぱちゅりが迂回路に気がついた時は正直間に合わないかも知れないとも思った 野良二匹がヘタをすると登ってしまいそうな勢いだったし実際登り切った、れいむを蹴り落としてだけど その後下に降りて休憩後 俺「勝負は決まったね、三回のうち二回をぱちゅりが勝ったから、ぱちゅりの総合優勝だ」 れ「こんなの、なっとくできないよ!むこうだよ!」 ま「ずるしたにきまっているんだぜ!やりなおしなのぜ!」 どこぞの方々みたいに、自分の思う様にならなかったら無効ですか 俺「条件はお前たちも、ぱちゅりも、全く一緒だし、ズルも贔屓もしていないぞ(一応)」 ぱ「なにをいっても、むだですよ、おにいさん」 うん、分かっているよ、今まで自分の思い道理に、したい事だけをやってきたんだろうからね 俺「それじゃぁ、本当に特別に最後の勝負をさせてやろう」 二回の勝負で決着着けば、一応用意して置いた物は捨てるつもりだった 本当、これはやりたくなかったけど、仕方ない用意していた物を取り出す 連中の目の前に取り出したのは小さめの饅頭 俺「最後の特別勝負は、この饅頭を食べるか食べないか、それだけだ、簡単だろ」 れ「あまあまだよ!いっぱいちょうだいね!かわいいれいむが、たべてあげるよ!」 ま「まりささまのいだいさが、やっとわかったのぜ!」 俺「慌てなくても、ちゃんとやるよ、ただし、この饅頭しっかり見るんだぞ」 ま「なにいっているのぜ、あまあまは、あまあまなのぜ」 れ「ぐずは、ゆっくりできないよ!ゆっくりしないで、あまあまよこしてね!」 ぱ「むきゅ?おまんじゅうさん?なにかへんなかんじですけど・・・」 流石にこの状態じゃ直ぐには無理なのか、ぱちゅりでも 俺「いいか、しっかり見るんだ、最後の勝負なんだからな」 野良二匹には饅頭以外の何物にも見えていないらしいな ぱちゅりは、違和感がある事は分かってはいるらしい、その違和感を確かめようとしている ぱ「・・・ひっ!お、お、おにいさん、こ、これ、これ!!」 気付いたか・・・ぱちゅりの顔を自分の胸に付ける様に抱き抱える 出した饅頭は、赤ゆ饅頭 買って来た物は、髪を剃って口を焼き塞いだ赤ゆ、目はそのままだ 売っている物の中には、目も焼きふさいでしまっている物もあるが、これだと判別は付かないだろう ちなみに、目が開いたままの赤ゆ饅頭は、一部のコアな客層向けの品物だ お飾りが無いだけで個体識別が出来なくなる、ゆっくりだ 目が開いていても、それをゆっくりだと認識する事は難しいと思う 最悪の結果として、ぱちゅりも食べてしまうかもと思っていた その場合理由を付けて食べさせない様にするつもりだったけどな ただ、最後の勝負と言う事で、慎重になっていた事と 勝利条件の「食べるか食べないか」その意味を考えて観察した結果だろうか もしかしたら饅頭に残されていた目が合ったのかも知れない 実際俺が赤ゆ饅頭を見れば、ピクピクとわずかに動いているし、目からは涙が出ている事も分かる この結果はむしろ上出来過ぎると言ってもいい ぱちゅりが実際どこでこの饅頭がゆっくりだと気付いたかは、聞けそうにないけど こんな事をした俺を見限る可能性もある、そうなったら、それは仕方ない自業自得だ 俺「最後にもう一度だけ聞くぞ、本当にこの饅頭をお前達は食べるんだな?」 れ「ばかなじじいは、ものおぼえがわるいんだよ、ゆっくりしないで、あまあまちょうだいね!」 ま「かんだいな、まりささまもはやくしないと、おこるんだぜ!」 ぱ「あ、あなたたち、なにいっているか、わかっているの!それは!!」 ぱちゅりの口を塞ぐ 俺「ほらやるよ、これはお前達の物だ好きにしろ、ただし勝負は負けだ、それは食べないが正解だったんだよ」 話の途中で既に聞いていない、渡した饅頭に夢中だ ま「うめ!これめっちゃうめ!」 れ「れいむが、たべてあげるんだよ!かんしゃしてね!」 既にこちらには興味が無くなって、食い漁っている 俺「・・・これもやるよ、使う予定がなくなったからな」 そう言って、予備で持っていたお菓子もその場に投げて立ち去った 俺「すまない、本当は、あれは使うつもりは無かっただけど、使っちまった 嫌いになったんなら、それも仕方ないよな、どうする?」 ぱ「・・・むきゅ、そうですね、あんなのをつかうなんて、ゆっくりしていません ゲスなかいぬしさんがすることですよ、しんじられません」 うわ、ゲスとまで言われてしまった、当然か、人間ならDr・レクターと同じ事をさせようとしたんだし ぱ「もしぱちぇもたべるといったら、たべさせていたんですか?」 俺「いや、それはないです、色々理由付けてでも食べさせない様にしていました」 ぱ「こんなかいぬしさんは、ぱちぇがきょういくしてやらないと、だめですね」 俺「ぱちゅりが俺を教育するんですか・・・」 なんか俺の口調も飼い主の口調じゃなくなっていますね ぱ「むきゅん、りっぱなかいぬしさんになってもらわないと、ぱちぇがこまりますから」 俺「つまりそれは、嫌いにはなっていないって事でいいのかな」 ぱ「き、きらいになったなんて、いったおぼえはありませんよ」 俺「そうか、まだ俺の所にいてくれるか」 ぱ「ただし、あんなことは、にどとしないでくださいね!」 俺「そうだな、二度としないよ、ぱちゅりのあんな顔みたくないしね、かわいい顔が台無しだ」 ぱ「・・・むきゅ」 一つだけ残して来てしまったことがあるんだよね、あの二匹だ ぱちゅりにしてみれば、自分を死の淵まで追いやった張本人なのだから、何かしたかったんじゃないかと思う 最後をあんな形で終わらせてしまったから、なにもしないで帰る事になってしまったし 公園から車に向かう道中、公園の管理をしている人に出会った 俺「お疲れ様です、こちら側の公園いいですね」 管「そう言って頂ければ、やり甲斐もあるってものです、でも最近はゆっくりに荒らされて困ってますよ」 俺「野良ゆっくりは、ある程度駆除されたって聞きましたけど」 管「どうも一番暴れ回っていた奴が残っているらしいんだよ、また群れなんか作られたらと思うとね」 俺「・・・向こうに二匹のゆっくりが何かあさってましたよ、ガラ悪そうでしたから例の野良かもしれませんよ」 管「お、本当ですか?助かりますよ、ちょっと行ってきますね」 俺「はい、ご武運を」 管理人は振り向かないで手を振った後、鎌を両手に装備して奥に行った 注)その後あの二匹は食事に夢中で、鎌で地面に縫い付けられてあっさり捕まったとか 管理人さんに自分達が何を食べていたか、パッケージを見せつけて教えられ 餡子をゲロゲロ&ゲリゲリして逝ったとか逝かないとか( 俺「こんな感じで良かったな?あいつらの犠牲になる奴は、これで居なくなるだろう」 ぱ「むきゅ、いいんじゃないかとおもいますよ」 あとは家に帰って、これまで通りの毎日を送るだけだ ぱ「おにいさん、ぱちぇはおなかさんすきました、あかふくさんたべたいです」 俺「え、赤福ですか、買いに行くにも、ここからだと、」 ぱ「ぱちぇはきょう、いっぱいがんばったとおもうんです、ごほうびさんもらってもいいとおもうのですけど」 俺「はい、赤福ですね、買いに行きましょう」 確かに今日は頑張ってもらった、別に連中を無視しても問題なかった訳だし 最後の勝負はまさに蛇足だし、精神的苦痛を与えてしまったしね 予定変更だな、このままドライブして赤福を買いに行きますかね 読んで頂きまして、ありがとう御座いました 今まで書いた物 農家の試みvol1 anko2475 農家の試みvol2 anko2476 農家の試みvol3 anko2477 農家の試みvol4 anko2478 おうち宣言その攻防 anko2510 おうち宣言その攻防別の家編+その後 anko2517 愛で派の鬼威山まとめ01 anko2709 愛で派の鬼威山 後日談 味覚リセットその後の予防 anko2710 挿絵:○○あき
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諸君 私はぱちゅりーが好きだ 諸君 私はぱちゅりーが好きだ 諸君 私はぱちゅりーが大好きだ 飼いぱちゅりーが好きだ 野良ぱちゅりーが好きだ 赤ぱちゅりーが好きだ 子ぱちゅりーが好きだ 成体ぱちゅりーが好きだ 胴付きぱちゅりーが好きだ 長ぱちゅりーが好きだ 参謀ぱちゅりーが好きだ 一匹狼ぱちゅりーが好きだ 平原で 町中で 家中で 草原で 洞窟で 洞穴で 山奥で 道端で 木の幹で 紅魔館で このネット上で行われる ありとあらゆるぱちゅりー愛で行為が大好きだ ぱちゅりーの家族が「「「「むきゅっ、ゆっくりしていってね!!」」」というのが好きだ 人間に名前を言われて人←のような口で振り向いてきた時など心が踊る ぱちゅりーの高い知能が好きだ どうしようもないゲスまりさの自己勝手な言い分を すました顔で論破して群れを救った時などは胸がすくうような気持だった 薬草などの医学に詳しいのが好きだ。 毒キノコを食べて苦しんでいるゆっくりを献身的に治療する様など感動すら覚える 膝の上に乗ったぱちゅりーが可愛らしい寝息を立てて寝ている様などはもうたまらない 寝ているぱちゅりーが私の頭をなでる手の平の動きで 嬉しそうに身悶える動きも最高だ 無謀なゆっくりが言うことを聞かずに人間の畑に向かうのを 生クリームが口から出てしまうかと思えるほど泣き叫んでいる時など絶頂すら覚える ゲスなゆっくりに巣を無茶苦茶にされるのが好きだ 必死に集めた食材が食いつくされ ぱちゅりーもボロボロになるのはとてもとても悲しい 虐待お兄さんに虐待されるのが好きだ。 れみりゃに追い回され 煎餅のように地べたを這い回るのを見るのは屈辱の極みだ 諸君 私はぱちゅりー愛でを 綿菓子よりも甘いぱちゅりー愛でを望んでいる 諸君 私に付き従う愛でお兄さん、愛でお姉さん諸君 君たちは一体何を望んでいる? 更なるぱちゅりー愛でを望むか? とろけるほど甘くほのぼのとしたぱちゅりー愛でを望むか? 愛情の限りを尽くし 別世界にいるお兄さんを殺す 甘々なぱちゅりー愛でを望むか? 「愛で!!愛で!!愛で!!」 よろしい ならばぱちゅりー愛でだ 我々は自らの妄想の力を込めて今まさに愛護しようとする愛の塊だ だがこの愛での中で長い間 耐え続けてきた我々にただの愛ではもはや足りない!! 大愛護を!! 一心不乱の大愛護を!! 我らはこのスレの中で一個大隊千人に満たぬ少数兵に過ぎない だが諸君は一騎当千の愛で集団だと私は信仰している ならば我らは諸君と私で総兵力100万と一人の愛護集団となる 我々を少数勢力へと追い込み眠りこけている愛でお兄さんたちを叩き起こそう。 腕を掴んで作品を見せ 眼を開けさせ思い知らせよう 彼らにぱちゅりーのZUN帽を思い出させてやる 彼らにぱちゅりーの鳴き声を思い出させてやろう ネットと現実のはざまに彼らの哲学では思いもよらないことがあることを知らしめてやる 一千人のゆっくりの愛護団で 世界を萌やし尽くしてやる 「ぱちゅりー好きの私より全ての同志へ」 第一次むきゅきゅん作戦 状況を開始せよ 行こう 同志よ めいりんとどっちにするか悩んでこっちにした。 ぱちゅりーは本当に好きだ。 貴様… ぱちゅりーは渡さんぞ!! -- 名無しさん (2009-01-16 17 49 11) 主にパチュリーは渡せないぜ パチュリーは我のものだ -- 名無しさん (2009-01-16 18 40 43) なんとも素敵なぱちゅ愛布告 うれしいね、これでまたゆっくりできる -- 名無しさん (2009-01-17 02 42 00) 嬉しい言葉をありがとうございます。初投稿でした。 いつかシリーズものも書いてみたいです。 -- 作者 (2009-01-19 22 51 23) はてなー? 演説のような感じですけれど、どこか違うようなー?? よくわかりませんがなにやら凄いですねw -- ゆっくりのひと☆ (2009-01-27 01 00 58) そうであろう。そうであろう。 ぱちぇは俺のものだ。異論は認めない -- 上から2番目のひと (2009-01-28 16 38 30) 私もぱちゅりーが好きだ 一緒にもっとぱちゅりーを愛でよう!!! -- 名無しさん (2009-10-17 11 28 46) 主のぱちぇ愛に感動した -- 名無しさん (2010-08-01 21 55 04) む、むきゅ~!変態お兄さんは来ないでね! -- 名無しさん (2013-01-14 21 16 42) パーフェクトだ、主 -- 名無しさん (2013-04-07 13 38 34) ぱちゅりーは俺の嫁! -- 名無しさん (2013-08-12 19 06 15) ぱちゅりーは俺の嫁なのZE☆ -- 淫ゆ (2014-12-10 02 30 02) 名前 コメント
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虐待表現がひがえめだど〜☆ ここのところ仲間の数の減りが早いな、とぱちゅりーは感じていた。 ぱちゅりーは群の中でもブレインとして働く(ゆっくりにしては)とても優秀なゆっくりだった。 増える速度が普通の生き物と比べて速いはずのゆっくりの数が減る。 これはどう考えてもおかしいことだ。 でもゆっくりの間で病気がはやっているという話も聞かないし、でんじゃらす・すぽっとが増えたという話も聞かない。 となると、答えは自然と1つに絞られる。人間の捕獲スピードが上がっているのだ。 むきゅん、とぱちゅりーは嘆きの声を上げた。 どうにかして人間につかまらないようにしなければならない。 ぱちゅりーはそれでなくとも無い脳みそ……ではなく脳クリームもフル回転させて考えた。 一番いいのは人間をやっつけることだが到底自分たちの力ではかなわない。 人間は自分たちゆっくりを捕まえたらどこに連れて行くのか……それは加工所だ。 最近では潰されるだけだったドスですらも加工所に連れて行かれるのだそうだ。 ……あぁ、そうか!人間がやっつけられないなら加工所をやっつければいい! そうすれば人間もゆっくりの処分に困って手を出さなくなるだろう! ……と、この結論に至るまで1ヶ月ほどかかった。 それでなくても回転の遅いゆっくりブレイン。 食う間も寝る間も惜しんでその上5分考えるたびに2時間ものゆっくりタイムを挟んでいればこうなる。 さっそくぱちゅりーは加工所にスパイを送り込むことにした。 加工所はゆっくりできない所なんて事はいくらアホなゆっくりにも遺伝子に組み込まれるほど強く認識されていた。 従って加工所に自ら飛び込むような真似をするゆっくりは一匹もいなかった。 そもそも近づこうとするものさえ居ない。 その逆を突いた……と、そこまで深く考えていたわけでは全く無かったが、加工所の周りのゆっくり対策はやはり手薄だった。 逃げ出し防止の為のトラップは多く仕掛けられていたが、進入防止のトラップは皆無と言っていい。 「あいてをやっつけるには、まずあいてをしることからなのよ!」 「さすがはぱちゅりー、あたまがいいぜ!」 しかし残念ながらぱちゅりーはスパイを送り込んだ後のことを何も考えていなかった。 ただ加工所をやっつけるという野望にまるで空飛ぶ肉まんのようにほくほくとしていた。 いったい君たちは何を知りたかったのかな? 一方でスパイとして送り込まれたありすは中に入るときょろきょろと辺りを見回した。 いたるところで絹を……いや皮を裂くような叫び声があがり、ごうんごうんと大きな音がしていた。 大きな黒いベルトの上で足を焼かれたゆっくり達が思い思いの叫び声をあげていた。 「ゆぎいいいいいいいいいぃぃぃぃぃぃ!」 「あぢゅいよおおおぉぉぉぉ!れいぶうううぅぅぅぅぅぅぅ!」 「わがらないよーーーー!あんよがうごがないよぉぉぉぉぉぉぉ!」 悲鳴が上がるたびにありすは驚きすくみあがった。 また、白い服を着て白い手ぬぐいを口元にまいた男たちがその叫び声のベルトを囲みせっせと種族ごとに仕分けをする。 さらに種族ごとに分けられたゆっくりはかごに放り込まれ、かごがいっぱいになると別のテーブルに運ばれる。 テーブルの目の前には別のラインが横たわり、そのラインでは大きな回転する刃でゆっくりを粉々にしていた。 このラインはゆっくりを加工すると同時にちょうどかごの中でその光景を嫌でも目の当たりにするゆっくりに更なる恐怖を与えるという優れものだ。 このようなサイクルをDFC(Double Fear Cycle)工法(意匠申請中)と呼ぶが、それはまた後日ゆっくりと説明しよう。 そしてテーブルの上では大量のゆっくり霊夢たちが食用乾燥饅頭となるべく加工を受ける。 目の上下部分の皮を無理やりあわせ、水溶き片栗粉でよく接着した後に、乾燥台の針の上に突き刺していく。 針の上では無数の霊夢が自分の足がなくなった事と暗闇の恐怖をのろった。 「ゆっぐりでぎないいいいいいいいいいいいいいぃぃぃぃ!」 「ぎゃぼおおおおぉぉぉぉぉ!おがあじゃああああぁぁぁぁん!」 「ゆっぐりじだいよぉぉぉぉぉぉぉ!」 後ほど乾燥機の中で干からびるほどゆっくりできるというのに真にせっかちな連中である。 この光景を目の当たりにしたありすは絶望した。加工所を動かしていたのも人間だったのだ! それにあんなにゆっくりできないものだらけのお化けに勝てるわけが無い。 加工所も人間だとしたら自分たちに勝ち目は無いじゃないか! ぱぢゅりいいのうぞづぎいいいいぃぃぃ! ありずはごんなにごわいおもをじだのにどうじでええええええええ! ま、少し考えればわかる事だが。こいつらの頭の残念さも絶望的だ。 だが叫んだ瞬間にラインを外れたゆっくりだと思われ自分もベルトに放り込まれてしまうだろう。 ありすは人間がいなくなった隙を見計らって外に飛び出そうと身を構える。 と、そのとき一人の人間がふとこんな言葉を漏らしたのを聞いた。 「ふぅー、いやぁ電気で動くカラクリが増えてからずいぶんと楽になったなぁ」 「そうだな。ずいぶんと手間が省けるようになったな。 だがその分俺らがゆっくりをぶっつす楽しみが減ったのが残念だがね」 「ま、そういうなよ。まだゆっくりなんて探せばいくらでもいるじゃないか。 楽でも給料が変わらないんだから電気様様さ」 男たちはテーブルを離れるとおくに昼食をとりに行く。 その隙を狙ってありすは外へ出た。 生きた心地のしない加工所と打って変わり、外はお日様が照り、風はそよそよ、とてもゆっくりとした昼下がりだった。 「うめっ、シャバの空気めっちゃうめっ」 ありすは一目散に仲間の元へと帰っていった。 再び図らずしてぱちゅりーはおいしい情報を手に入れた。 別に今度新たに発売されるゆっくり特製ようかん(税込み\600)の事ではない。 最近は「電気」というものを使ってゆっくりを処分しているということである。 「でんきってなにー?わからないよー」 「れいむにもわかるようにゆっくりおしえてね!」 「むきゅっ!知ってるわ。でんきって言うのはかみなりさまのことよ! きっとにんげんさんはかみなりさまの力をかりているのよ。 だからかみなりのかみさまがいけないの!」 「ゆゆっ、かみなりさま?」 「ゆぅ、まりさはかみなりさまきらいなんだぜ……」 「うるさくてゆっくりできないわ。きっといなかもののかみさまなのね!」 人間は雷様と結託してゆっくりを処分しているに違いないという結論になった。 だからいっぺんにたくさんのゆっくりが処理できるようになった分、捕まえられる個体数が増えたのだ。 「そんなゆっくりできないかみさまはゆっくりしねばいいんだぜ!」 「そうだね!れいむたちをゆっくりさせてくれないかみさまはかみさまなんかじゃないよ!」 「ひとのゆっくりをじゃまするなんてとかいはじゃないわ!いなかものね!」 みな口々に非難の言葉を口にした。 ぱちゅりーは誓った。この悪い悪い神様に抗議しにいかなくてはなるまいと。 ぱちゅりーは雷神を恐れなかった。なんといっても彼らには採られるヘソがないのだから。 さっそくぱちゅりーはドスと群の仲間とともに加工所へ向かった。 途中夕立にあってしまい足止めを食ったが、それ以外は難なく到着した。 もう日が傾きかけている。暗くなればさすがに人間も加工所をはなれて家でゆっくりするだろう。 工場の中が雷神だけになった瞬間を狙って直訴するのだ。 ぱちゅりーの計画はゆっくりの割りにはなかなか頑張ったもので、本人は完璧だと自負していた。 とてもゆっくりしている自分たちの言い分を聞き入れてくれるに違いないという煮ても焼いても食えないような無駄な自信もあった。 しかしぱちゅりーの予想に反し、なぜか加工所の中からは煌々とした光が漏れていた。 それでなくても朝早くから動き始めるというのに、夕方になった今も変わらず稼動しているのだ。 「ゆゆっ、なんだかかこうじょがあかるいんだぜ!」 「らいじんさんをこんなにこきつかうなんて、とかいはじゃないわ!」 「労働基準法違反だね、わかるよー」 ぱちゅりーは躊躇した。群の仲間は総勢30匹ほどで、そのうち1匹はドスだ。 だがこのまま直訴に行っても結局人間につかまってゆっくりできなくなってしまう。 ここで粘っていてもいいが、夕立後のせいかなんとなく雲行きが怪しのが心配だ。 てかここに来て怖い。 「むきゅぅ……」 その時、群の背後の草むらががさがさと揺れた。 場の空気がカチンと固まり、水を打ったように静かになる。 がさがさは次第に自分たちより遠ざかり、やがて再び静かになった。 ぱちゅりーは恐る恐る茂みから突き出た岩場によじ登った。 人間の子供が3人、100mほど先で遊んでいた。 すると、そのうち一人が近くにあった銀色の塔に登りはじめた。 後に続けと残りの2人も一緒に上り始めるが、突然後ろからやってきた男に引き止められたようだ。 「こらっ、鉄塔に登っちゃだめだって言ってるだろうが!何でお前らは毎回毎回……」 「えー、なんで?すっげー高いじゃんこれ」 「登るなっていわれると妙に登りたくなるよな」 「理由?そうだな、そこに高いものがあるから……かな」 「駄目な物は駄目だ!落ちて怪我でもしたらどうする! それに一番高いところには高圧の電気が流れてるんだぞ。 触ったらどうなるか分かってるのか? まぁ高圧って言っても分からないとは思うが……」 「知らなーい」 「触ったぐらいで死ぬわけ無いじゃん!」 「僕のハートも……高圧だぜ」 「いいか?あすこに流れているものは雷と同じものなんだ。 だからあれを触るってことは、体に雷が落ちるのと一緒なんだぞ! 真っ黒こげになりたくなかったら金輪際鉄塔に近づいちゃ駄目だ!」 子供たちは返事をすると渋々と鉄塔を離れていった。 一方のぱちゅりーは男の説教が終わる前に目を輝かせて地面に降り立った。 具体的には「しらなーい」の「な」の辺りである。 「むきゅ!いいことをきいたわ! あのたかいところのせんにでんきさんがとおってるらしいの! だからあのでんきさんがとおってるみちをこわしちゃえば、かこうじょはうごかなくなるわ!」 「さすがはぱちゅりー、かしこいんだぜ! 「これでとかいはのありすもゆっくりできるわね!」 「さっそくそのせんさんをきっちゃおうね!」 「これでおちびちゃんたちともゆっくりできるよ!」 「にんげんにかてるよー。わかるよー」 わらわらと鉄塔の下に集まってくるゆっくりたち。 自分たちが加工所をやっつける瞬間を見ようと多くのゆっくりが押し合いへしあいドスを取り囲んだ。 「むきゅ!ドススパークでてっとうをたおして!」 「こんなほそいはしらさんはドススパークでいっぱつなんだぜ!」 ドスの口がキラキラ光りだす。 周りのゆっくりの瞳も期待でキラキラと光っている。キモい。 ドォーーン!と盛大な音とともにドススパークが放たれ、見事4本足のうちの一本を叩き折った。 それと同時にチカチカッという数回の点滅の後に加工所の光が途絶えた。 周囲からゆーっ!という大きな歓声が上がる。 「やったぜ!とうとうかこうじょをやっつけたんだぜ!」 「むきゅん!われながらかんぺきなけいかくだったわ!」 「これでみんなゆっくりできるよ!」 「おきゃーしゃん、いっしょいゆっきゅいいよーえ!」 「いなかもののにんげんに おにあいだわ!」 思い思いの喜びの声をあげる中、ドススパークを食らった鉄塔はミシッミシッと悲痛な悲鳴を上げていた。 そしてスコーンッという何かが吹っ飛ぶ音とともに一本の鉄骨がはね飛んだ。 「ゆぎゃぎぃっ!」 その鉄骨は見事にドスの背中から腹を貫通し、ドスを串刺しにした状態で地面に斜めに突き刺さった。 ドススパークで吹っ飛ばされた群に最も近い足側にゆっくりと倒壊していく鉄塔。 「ゆ゙ゆ゙ゆ゙っ!」 「てっとうさんがたおれてくるよ!」 「みんな!ゆっくりにげるよ!」 「ごわいよおおおおぉぉぉぉぉ!」 ギャーギャーと騒ぎ立てながらそろいもそろって鉄塔と逆方向に逃げるゆっくり達。 口の中に赤ゆっくりを匿うれいむ、我先にと他のゆっくりを踏み台に逃げるまりさ。 こんなはずでは!と顔を真っ青にしてよろよろと後に続くぱちゅりー。 鉄塔はゆっくりを串刺しにしながら地面に倒れこむ。 ある者は頭から真っ二つ、ある者は体の一部のみをけずりとられ、 ある者は口から鉄骨が飛び出し、ある者は挟まれ跡形も無く圧縮される。 砂煙が上がり鉄骨と生ごみの山が出来上がるとゆっくりたちは呆然とその山を見つめた。 中からは息のあるゆっくりたちが助けを求める声が聞こえてくる。 「おがあじゃああああああああぁん!」 「れいぶのあがじゃんがああぁぁぁ!」 「らんじゃまあああぁぁ!おぎでええええええぇぇ!」 そして彼らに追い討ちを掛けるかの用に山の頂上から切れた電線が弾性により地面に叩きつけられた。 ぱちゅりーは目の前にたくさんの星が、雷が、自分のクリームが、飛び交うのを見た。 「あびゃびゃびょよよよびびびびびびびび!」 「びょびゃびゃびゃびゃぶぶぶぶぶ!」 「りりりりりりりりりりびゅ!」 「でんこ!」 「えれぐどろにぐずー!」 夕立の後もあり鉄塔から逃れたゆっくりたちに満遍なく漏電した電気がいきわたった。 体中に張り裂けそうな痛みが走った。 平衡感覚が失われ目が焼け付くような痛みを訴える。 逃げようにも痙攣を起こし体は動かない。 だんだんと頭の中がめちゃくちゃになってゆく。 どうしてこんなことになってしまったのだろう? ただぱちぇは、みんなとゆっくりするためにがんばっただけなのに。 その答えが出る前に、ぱちゅりーは跡形も無くふき飛んだ。 中途半端に頭がよかったためにすべてを台無しにしてしまったぱちゅりー。 ぱちゅりーの生クリームは何も生み出さなかった。 最新の技術も、群も、そして最もほしかったゆっくりでさえもなくなってしまった。 後に残ったのはかけつけた職員達の絶望に満ちた顔。 すでに炭化してなんだったのかよくわからない布のようなものや団子のようなもの。 そして真っ黒にこげてしまった月の形をかたどったアクセサリーだった。 おしまい あどがぎ☆ うっうー☆ぱぢゅりーはばかなんだど〜♪ こーまがんのおぜうさまにはごんなごとすぐにわがっだど〜♪ (訳:どうもこんにちは。なんとなく頭のいいゆっくりについて書きたくなったので 虐待表現が少なめになってしまうのですが、こんなんでいいのでしょうかねぇ?)
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作者:白兎 ※虐待成分少なめ。 ※虐待お兄さん、お姉さんは出てきません。 翌朝。子ぱちゅりーは、母親に作ってもらったお弁当を持ち、家を出た。 彼女の家から河原まで、片道で3時間は掛かる。 れみりゃが出没する夕方までには帰って来なければならない。 「むきゅん。行って来るのだわ。」 「いってらっしゃい。」 子ぱちゅりーは、ゆんしょゆんしょと野原を急いだ。 往復6時間の道のりだ。 ゆっくりしていては、にんげんさんを観察する暇がなくなる。 「どこへいくのぜ?」 森へ入ろうとするところで、ふいに背後から声を掛けられた。 子ぱちゅりーは、びっくりして後ろを振り返った。 声を掛けたのは、子まりさ、子れいむ、そして子ちぇんからなるグループだった。 8月も中頃になると、子ゆっくりは子ゆっくり同士で遊ぶようになる。 それが秋の初めまで続き、その間にできた交友関係が、 そのまま将来のゆっくり付き合いを形作る。 恋仲に発展したゆっくりはつがいとなり、友達の関係に留まったゆっくりは、 越冬の準備を手伝ったり、その後の近所付き合いを楽しんだりする。 強いて人間に喩えれば、高校から大学にあたる段階だ。 この3匹も、親同士の付き合いが縁になり、こうして友達の輪を作っていた。 「だれかとおもったら、ぐずぱちゅなのじぇ。」 一歩前に出た子まりさが、にやにやしながらぱちゅりーに話しかけた。 この子まりさは、群れのリーダーまりさの長女であり、 甘やかして育てられたせいで、性格が相当ひねくれていた。 「ゆふふ。ぐずなんていっちゃきゃわいそうだよ。」 口元にもみあげを当てて笑うのは、子れいむだ。 かわいそうなどと言いながら、少しも同情する素振りを見せていない。 彼女は、この群れ一番の歌姫の娘で、彼女自身の歌声も評判が高かった。 もちろん、ゆっくり基準で、の話であるが、ぱちゅりーも彼女の実力は認めていた。 「いもむしさんもとれないんだね。わきゃるよー。」 子ちぇんのからかいに、爆笑する一同。 子どもというものは、時に残酷である。 この子ちぇんは、リーダーまりさの側近ちぇんの長女。 要するに、この子まりさと子ちぇんは、将来のリーダー候補、側近候補というわけだ。 だから彼らは、群れの中でも、常に一目置かれる存在であった。 そしてそれが、彼らの自尊心を、あってはならないレベルにまでに煽っていた。 ぱちゅは、こういうときの対処法をよく心得ていた。 無視するのが一番である。 反論したり怒ったりすれば、ますます相手を愉快にさせてしまう。 ぱちゅりーは、ゆっくりとその場を離れた。 3匹も、興味を無くしたのか、追っては来なかった。 森の中はとても暗かった。 母親に教えられた通り、なるべく目立たない場所を通るように心がける。 ゆっくりの天敵は、れみりゃだけではない。 「ふぅ…大変なのだわ…。」 虚弱体質の子ぱちゅりーにとって、森の道は険しかった。 だが、にんげんさんを見られるという希望の前には、 なんでもないことのように思われた。 どのくらい歩いただろうか。 時間の感覚がなくなろうとしていたところで、遠くに水の音が聞こえた。 いつもは冷静に振る舞う子ぱちゅりーも、思わず下腹の動きを速めた。 木々の壁が途切れ、まぶしい昼間の太陽が降りそそぐ。 子ぱちゅりーの視界が、涼やかに流れる川の全貌をとらえた。 「むきゅん!」 思わず鳴き声を上げてしまう子パチュリー。 慌てて髪の毛で口元を覆った。 そうだ。ここでにんげんさんに見つかってはならない。 木の根元から、そっと河原の様子をうかがう。 ………いた。にんげんさんだ。 森に住む動物とは違う特徴を持つその生き物は、すぐにそれと分かった。 1、2、3…全部で5匹。 4匹は川の中、残りの1匹は、なにやら不思議な形をした物体のそばにいる。 子ぱちゅりーには分からなかったが、それはテントだった。 「おーい、こっちに蟹さんがいるぞー!」 群れの中で一番大きな人間が、川の水を覗き込みながら声を上げた。 「え、どこどこ?」 その半分くらいの背丈しかない人間が、ぱしゃぱしゃと川を渡る。 あれはなんだろうか。 もしかすると、子どもに狩りの仕方を教えているのかもしれない。 子ぱちゅりーは、自分なりの解釈をしつつ、人間の群れを観察した。 「みんなー、食事の用意ができたわよー。」 「「「わーい!」」」 テントの側にいる2番目に大きな人間が、みんなを呼び集める。 彼女は、バーベキューの準備をしていたのだ。 子ぱちゅりーは、女性のそばにある材料から、彼らの行動を理解した。 いくつか見知らぬ食材はあったものの、魔導書すなわちチラシで勉強した子ぱちゅりーは、 人間がどういうものを食べるのか、あらかじめ予習しておいたのである。 「よーし、早速焼くか。」 一番大きな人間が、何か小さな道具を取り出した。 子ぱちゅりーは、男の仕草を見逃すまいと目を凝らす。 すると、その道具からいきなり炎が吹き出し、何か黒い塊に火を点けた。 「むきゅ…!」 炎に驚いて再び声を上げてしまう子ぱちゅりー。 それは、春雷が木に落ちたとき、一度だけ見たことのある現象だった。 あのときは、群れ中が大騒ぎになったっけ。 人間たちは、火を全く恐れる様子がない。 見る見るうちに、箱の中から煙が上がる。 「お父さん、肉焼いて肉!」 「こらこら、まずは焼けにくい野菜からだぞ。」 なんという大飯喰らいなのかしら。 子ぱちゅりーはそう思った。 ゆっくりならば一家が余裕で冬越しできそうな量の食べ物を、 5人はものすごい勢いで口の中に運んで行く。 ぐるるきゅ〜 思わずお腹が鳴ってしまった。 子ぱちゅりーは、お弁当を食べることにした。 柏の葉で編んだ弁当を開けると、美味しそうな毛虫さんと、 デザートの蜂蜜さんが目の前に広がる。 そう、なんと蜂蜜さんが入っているのだ。 子ぱちゅりーは、母の心遣いに感謝した。 食事をとっている間も、子ぱちゅりーは人間から目を離さない。 大きな人間2匹は、火の点いた箱を囲んで座っている。 何をするでもない。 にんげんさんもゆっくりしているのだわ、と子ぱちゅりーは思った。 それとは対照的に、3匹の小さな人間は、川のそばで遊び回っていた。 姉妹とも友達ともそのような経験のない子ぱちゅりーは、少し羨ましくなった。 しかし、1時間もすると、子ぱちゅりーはだんだんと観察に飽きて来た。 好奇心が満たされたからではない。 にんげんさんは、ずっと同じことをしているように見えたからだ。 やることと言えば、川に入ったり、石を集めたり、虫を追いかけたりすることだけ。 大きなにんげんさんの方はと言えば、奇妙なベッドを取り出して寝ている始末。 「むきゅぅ…これではゆっくりと変わらないのだわ…。」 ゆっくりの世界しか知らない子ぱちゅりーには想像もつかなかったのだが、 人間がこれほどまでにゆっくりできることなど、滅多にないのである。 待てど暮らせど変化がない。 仕方がないので、子ぱちゅりーは、早めに家へ帰ることにした。 本当は夜になればもっと面白いものも見れたのだが、それは無理な相談であった。 元来た道をゆんしょゆんしょと辿り、森を抜けたところで、 草原にたたずむ母ぱちゅりーの姿を見つけた。 日が暮れるまでには帰って来るように言ったのだが、 あまりにも心配で、正午からずっとここで待ってくれていたのだ。 子ぱちゅりーは、母親にお弁当のお礼を言うと、2匹並んで巣へと帰って行った。 「むきゅ。行ってくるのだわ。」 「いってらっしゃい。」 翌日も、子ぱちゅりーは河原に向かった。 一度通った道は、前よりも短く感じるものである。 子ぱちゅりーは、迷うこと無く同じ場所に出ることができた。 ところが、そこにはにんげんさんの影も形も無くなっていた。 例の不思議なおうちも、火が出る不思議なお道具も見当たらない。 むきゅぅ、とぱちゅりー種特有の溜め息をつく。 ところが、である。 子ぱちゅりーが視線を手前の草むらに移すと、そこには見知らぬ本が置いてあった。 それは、母ぱちゅりーの本棚にあるどんな魔導書よりも分厚い。 子ぱちゅりーは、急いでそれをくわえると、木の影に隠れた。 表紙には、何やら楽しそうな子どもの絵と『なつやすみのとも』の文字。 意味は分からないが、とにかく凄い物を見つけてしまった。 中枢餡をグラニュー糖が駆け巡る。 かなり重たいが、持ち帰る時間はたっぷりある。 子ぱちゅりーは、冊子に髪の毛を絡め、口で引っ張るように引きずりながら家を目指した。 道中、子ぱちゅりーの頭の中は、煮えたぎる知識欲で一杯だった。 ただただこの魔導書を解読したい。 その一心で、森の奥へ奥へと進んで行く。 普段なら逐一確認する草木の種類も、鳥の泣き声も、子ぱちゅりーの意識にはのぼらない。 ところが、野原まであと少しというところで、それは起きた。 「みつけたどー。」 悪夢。そうとしか表現の仕様のない事態。 ばさばさと羽音が響き、その物体はこちらへ向かってくる。 ゆっくりれみりゃだ。 何故こんな時間に森をうろついているのか。 そんな疑問も湧かないほど、子ぱちゅりーはパニックに陥った。 魔導書を盾にして、近くの凹みへ避難する。 1ページも読まないまま死んでしまうのか。 これほどまでに命が惜しくなったことはない。 れみりゃの羽音は、まっすぐこちらへ向かってくるように思われた。 万事休す。 「おいしそうなちぇんだぞー。」 ……ちぇん? 子ぱちゅりーの頭に、ふと?マークが付いた。 その瞬間、少し離れたところの茂みから、何かが飛び出した。 見れば、先日、子ぱちゅりーを馬鹿にしたあの子ちぇんである。 「わきゃらないよおぉぉ!!!なんでれみりゃがいるのおぉぉ!!!」 子ちぇんは泣きながら全速力で走ったが、空を飛ぶれみりゃの方がずっと速い。 あっと言う間に追いつかれ、右頬に鋭い歯が立てられた。 みちっと言う音とともに皮が剥がされ、中のチョコレートが顔を出す。 それは、これから始まるおぞましい仕込みの序曲でしかなかった。 痛みで動けなくなった子ちぇんの周りを旋回しながら、 れみりゃは何度も何度も執拗に攻撃を仕掛ける。 皮を裂かれ、尾を千切られ、帽子をずたずたにされ、 そして最後には眼を抉り穫られても、子ちぇんはまだ生きていた。 れみりゃが手加減しているのだ。 れみりゃは、痛めつけることでゆっくりの甘みが増すことを、 日頃の経験から熟知していた。 「わがりゃ……ない……よ……。」 息も絶え絶えに最後の悲鳴をあげる子ちぇん。 でろりと垂れた目玉からは、涙とも体液ともつかぬものが滴っている。 「いただきますだどー。」 れみりゃは、今度こそ容赦せずに子ちぇんの顔にかぶりついた。 ゆぷっと最後のチョコを吐き出し、子ちぇんは絶命する。 「おいしーどー。ひさびさのごはんだどー。」 くちゃくちゃと咀嚼する音を聞きながら、子ぱちゅりーは、ひたすら震えるしかなかった。 いったいどうやって帰って来たのか、子ぱちゅりーは覚えていなかった。 れみりゃが去った後、ただ闇雲に森を歩いた気もするし、 いつの間にかおうちの布団で寝ていたような気もする。 だが、例の魔導書だけは、ちゃんと側にあった。 なぜ持って帰ることができたのだろうか。 その答えは、母ぱちゅりーにあった。 母ぱちゅりーは、娘の帰りが遅いので、身の危険も顧みずに森へ入り、 倒れている娘を発見した。 最初は気が動転したが、生きていることを確認した後は、 子ちぇんの死体をよそに娘を連れ、森を出た。 そのとき、子ぱちゅりーがうわ言を呟きながら魔導書を離さなかったので、 何とかそれも巣へ持ち帰ったのだった。 その話を聞かされた子ぱちゅりーは、むきゅんとしなだれた。 心身ともに負担を掛けてしまい、申し訳なく思ったのだ。 「むきゅん。お母さんごめんなさい。ぱちゅは…。」 そんな子ぱちゅりーを、母親は黙ってゆっくり介抱してやった。 読書と研究に明け暮れていた子ぱちゅりーにとって、安らぎの時間が流れた。 一方、群れは大騒ぎになっていた。 側近ちぇんの長女が行方不明になったからである。 捜索隊が組まれ、森の中を探したが、子ちぇんは見つからなかった。 当然である。れみりゃに襲われ、その死体も大方蟻に持って行かれてしまったのだ。 見つかるとすれば、それはゆん霊に違いない。 群れの仲間は捜索を打ち切り、事件は収束したかに見えた。 しかし、1匹だけ納得しなかったゆっくりがいた。 子ちぇんの父親ちぇんである。 母親のありすは、我が子は死んだものと諦めていたが、 父親ちぇんは断固としてそれを受け入れなかった。 ゆうっしゅうな自分の子どもが死ぬはずが無い。 父親ちぇんは、いつまでも長女の帰りを待った。 それでも娘が帰って来ないと分かると、今度は同族を疑い始めた。 「ちぇんのおちびちゃんはころされたんだよー!わかるよー!」 広場で発狂したように叫ぶ父親ちぇん。 その狂気は、次第に群れの中を吹き荒れて行った。 9月。れみりゃ襲撃のショックから立ち直った子ぱちゅりーは、 朝から晩まで魔導書の解読に取り組んだ。 そして、にんげんさんの叡智を読み取っていた。 掛け算を自力で発見した子ぱちゅりーだったが、彼女は1桁の場合だけを考えていた。 しかし、この魔導書『なつやすみのとも』によれば、156×782などという、 到底信じられないような膨大な数の計算も可能なのだ。 さらに子ぱちゅりーを熱狂させたのは、「めんせき」と「たいせき」の概念である。 長さと長さの掛け算で、平らな物の大きさを一律に扱うことができる。 長年、「大きい」「小さい」「広い」「狭い」という言葉しか知らなかった子ぱちゅりーには、 目から鱗の発想だった。 子ぱちゅりーは、早速、巣の大きさを図ったりした。 子ぱちゅりーが興味を持ったのは、「すうがく」だけではない。 にんげんさんの言葉の奥の院、「こくご」もそのひとつだ。 「お母さん、二兎追う者は一兎も得ずなのだわ。」 理解した諺を片っ端から使い、母親を困らせる子ぱちゅりー。 ただひとつ、使い方を間違えて覚えてしまったものがある。 「自然は、焼肉定食なのだわ。」 原因は、穴埋め問題に書かれたジョーク。 しかし、これも人間の知恵のひとつに違いない。 人間の奥深さに触れた子ぱちゅりーは、ついにある決心をした。 にんげんさんと話そう。 子ぱちゅりーは、ふたたび母親と相談した。 母ぱちゅりーは、少し困った顔をしたあと、こう言った。 「すきにするといいのだわ。」 あれだけ怖い思いをしながら、一向に好奇心の衰えない娘を前に、 少しばかりあきれ顔の母ぱちゅりー。 トラウマからノイローゼになってしまうよりはいいのだろうと、諦めるより他にない。 そう。自然は焼肉定食なのである。 最初は、とあるれいむ種の一言だった。 「ゆゆ。そういえば、ぐずのぱちゅりーをもりでみかけたよ。」 それ自体は事実だった。 あの日、森のそばをたまたま通りかかったれいむは、 森の中から出てくるぱちゅりー親子を目撃したのだ。 恐ろしいのは、そこから先である。 あっと言う間に尾ひれがつき、子ぱちゅりーはチョコ塗れだったの、 子ちぇんと口論するところを見かけただの、 とにかく子ぱちゅりーを犯人に仕立て上げる証人が続々と現れた。 しかも、それは群れのリーダーまりさに密告という形で伝えられたため、 母ぱちゅりーも子ぱちゅりーも知らぬところで、事態は進展して行った。 そしてついに、幹部の間で決定が下されたのである。 「ぐずぱちゅをさいっばんにかけるよ!」 この知らせは、そっきんと仲良しグループだった別のまりさによって、 こっそりと母ぱちゅりーに伝えられた。 母ぱちゅりーは、生クリームを吹き出しそうなほど驚いた。 「とにかくおちびちゃんをにがすのぜ。さいっばんはあしたなのぜ。」 「むきゅ。ありがとう。まりさも、きをつけるのだわ。」 まりさは、辺りを用心して巣から出ると、そのまま闇に消えた。 母ぱちゅりーは、何かを思い詰めたようにしばらく身じろぎもしなかったが、 ふいに顔を上げ、子ぱちゅりーを起こした。 子ぱちゅりーは、太陽が沈むとすぐに寝てしまう習性の持ち主だった。 「むきゅん。こんな夜遅くに、何かしら。」 「あなたにおしえたいことがあるのだわ。」 母ぱちゅりーは、率直にありのままを伝えた。 隠し事をしても、メリットはないと思ったからだ。 話が進むにつれ、子ぱちゅりーは青ざめた。 さいっばんとは、ゆん罪者を捕まえるための手続だが、 その内容は群れごとに様々である。 ドスとまともな側近のいる群れでは、人間の行っているそれに似ていたが、 そうでない群れでは、およそ真相解明とは無関係なことが行われていた。 そして、この群れでは恐ろしいことに、ごうっもんが認められていたのである。 証ゆんが2匹以上いるにもかかわらず犯行を否認した場合、 ごうっもんが行われ、そこで自白しなければ罪を免れることができる。 しかし、そのごうっもんというのが、さっさと罪を認めて死んだ方がマシなほどの、 ゆっくりの名にあるまじき、とてもゆっくりできない内容だった。 「お、お母さん…ぱ、ぱちゅは、ぱちゅは…。」 ぱちゅりーの体がわなわなと震えた。 体内の生クリームがぐにゃりとした感覚におちいった。 「ぱちゅ。あなたはむれをでなさい。」 「むきゅ!?」 どういう意味だろうか。 自ら追放されろと言うのだろうか。 子ぱちゅりーは、わけが分からなくなった。 すると、母ぱちゅりーは、驚くべきことを語り始めた。 「ぱちゅのおかあさんのおかあさんのおかあさんのおかあさんは、 にんげんさんといっしょにすんでいたのだわ。そのしょうこに…。」 あんぐりと口を開けたままの子ぱちゅりーのまえで、 母ぱちゅりーは宝箱からまるっこいピカピカ光る物体を取り出した。 「これはね、そのおかあさんのおかあさんのおかあさんのおかあさんがくれた、 にんげんさんといっしょにすむための、あかしなのだわ。これがあれば、 にんげんさんは、ゆっくりといっしょにすんでくれるのだわ。」 子ぱちゅりーは、恐る恐るその金色の物体を受け取った。 そこには、数字と何かよく分からない紋が描かれていた。 母ぱちゅりーはさらに、一粒の錠剤を渡す。 それも、子ぱちゅりーには見知らぬものだった。 「これは何かしら。お薬に見えるのだわ。」 「もしにんげんさんにひどいことをされそうになったら、これをたべるのだわ。 そうすれば、ゆっくりすることができるのだわ。」 「これも、お母さんのお母さんのお母さんのお母さんがくれたのかしら?」 母ぱちゅりーは頷くと、それ以上説明しなかった。 「お母さんはどうするの?」 子ぱちゅりーが尋ねた。 「おかあさんはここにのこるのだわ。」 「駄目なのだわ。お母さんがみんなに怒られてしまうのだわ。」 自分を逃がしたことが分かれば、母親がせいっさいされてしまうかもしれない。 子ぱちゅりーは、一緒に逃げることを提案した。 だが、母ぱちゅりーは、首を縦に振らなかった。 「ばっぢはひとつしかないのだわ。それに、おかあさんはだいじょうぶなのだわ。」 どうすればそんなことが保証できるというのか。 しかし、母ぱちゅりーの決意は固かった。 結局、子ぱちゅりーは母親の気迫に押され、一匹で家を出ることになった。 「それじゃ、きをつけるのだわ。」 「今晩は、森のそばの別荘で寝るのだわ。太陽さんが昇ったら、すぐ川へ行くのだわ。」 「それがいいのだわ。」 別荘がこんなところで役立つとは、2匹とも思わなかった。 「さよならなのだわ。」 「お母さん、ありがとうなのだわ。」 子ぱちゅりーの声は震えていた。 今まで大切に育ててくれた母親に別れを告げ、子ぱちゅりーは闇の中へと消えた。 翌朝、ぱちゅりーの巣を村の有力者たちが訪れた。 その中には、母ぱちゅりーに告げ口をしたあのまりさも混じっていた。 まりさは、親子がちゃんと逃げたのか、気が気でなかった。 逃げられないように入り口を囲むと、リーダーまりさが一歩進み出る。 「ぐずぱちゅりーでてくるのぜ!これからさいっばんなのぜ!」 返事はない。 「ぱちゅりー!こどもをそとにだすのぜ!でないとぱちゅりーもさいっばんなのぜ!」 やはり返事はない。 リーダーまりさがおさげで合図をすると、小枝で武装した数匹が、穴の中へ押し入った。 リーダーまりさも、その後に続く。 「ぱちゅりー!ゆっくりかんねんするのぜ!……ゆげ!?」 リーダーまりさたちが見たもの。 それは、紫に変色し、口から生クリームを吐き出した母ぱちゅりーであった。 ひゅうひゅうと辛うじて息はあるものの、彼女が死にかけていることは一目瞭然だった。 誰も、無惨に崩れた母ぱちゅりーに近付こうとはしなかった。 だが、おぞましい姿とはうらはらに、母ぱちゅりーは、とても穏やかな顔をしていた。 「むきゅ……あなたとおしょらを……とんじぇ……る……。」 そう言って、母ぱちゅりーは、静かに息を引き取った。 続く これまでに書いた作品 ダスキユのある風景(前編) ダスキユのある風景(中編) ダスキユのある風景(後編) 英雄の条件 ふわふわと壊れゆく家族 ♂れいむを探して 乞食れいむのおうた ある群れと、1匹のぱちゅりーの記録(前編)
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「ゆっくりしていってね!」 お馴染みの掛け声と共に、三匹は笑いながら跳ね回る。 れいむとまりさとぱちゅりー。この三匹は何時も一緒だった。 皆早くに両親を亡くしてしまったために、協力し合って生きてきたのだ。 「あのれみりゃばかだったねー」 「たべちゃうぞー、だってさ。おお、こわいこわい」 「むきゅ。ぱちゅりーたちにかてるわけないのに、むちはつみね」 そしてこの三匹はご機嫌だった。 あの天敵であるれみりゃを倒したからだ。 ぱちゅりーの策によってれみりゃを誘導し、木の枝にぶつけてやった。 当然その程度でれみりゃは死なないが、痛みでのたうち回って三匹を追うどころではない。 そこを体当たりで散々甚振り、満足気に帰路についたのだ。 「れいむたちにかかればにんげんだってらくしょうだね!」 「むれのおさはばかだぜ。にんげんにはかてない、なーんてまぬけなこというんだぜ」 「しかたないのよ。いまのそうだんやくのぱちゅりーがばかなんだから」 そして調子に乗った三匹は現実を直視してない発言を繰り返す。 三匹は人間など見た事もないのだが、三匹の中では自分たち以下になっている。 「そうだよ、いまのそうだんやくのぱちゅりーはばかだよ!」 「ならそいつをころしてぱちゅりーがそうだいやくをやればいいんだぜ。 ばかなゆっくりなんてひゃくがいあっていちりなしだぜ」 「そうね。わたしももうおとなになったし、そろそろあのばかをおいだすべきかしら」 通常ゆっくりの群れには長を補佐する相談役がいる。 相談役は大抵周囲に認められたぱちゅりー種が就き、群れのために知恵を絞るのだ。 が、ぱちゅりー種は病弱であり、中には自分で餌も満足に取れない固体も存在する。 だから群れがぱちゅりーに餌を分ける事になるのだが、それに良い顔をするゆっくりは多くはない。 そういった理由で群れには相談役と副相談役、そして後継者である数匹の子どもしかぱちゅりー種は存在していない。 今三匹が属している群れには存在するぱちゅりー種は五匹。 群れ全体でゆっくりが三百匹ほど居る事を考えると、かなり少ない数だ。 「ぱちゅりーならぜったいかてるよ! はやくあのばかをおいだしてやって!」 「いまのそうだんやくはまりさたちにいちいちうるさいぜ。 ぬすみぐいするなとか、まりさたちはそだちだかりなんだからしかたないんだぜ」 「じぶんがたべようとしてたからおこるのよ。まったく、やくにたたないくせにくいじだけはいちにんまえね」 通常、相談役が死亡した場合を除いて代替わりが起こる事はない。 だが、群れの皆を説得すれば追い出せる筈。三匹はそう信じて疑わなかった。 「いまかえったよ、ゆっくりごはんちょうだいね!」 「まりさたちはおなかぺこぺこだぜ。たくさんほしいんだぜ!」 「むきゅー、かしこいわたしたちがおおくたべるのはとうぜんよ」 そうこうしているうちに群れの食料庫までたどりつき、見張りのゆっくりれいむに餌を強請る。 遊びに夢中で三匹は今日の分の餌を取るのを忘れたからだ。 「ばかいわないでね! このしょくりょうはみんなのものなんだよ!」 この食料庫は通常怪我をして動けないゆっくりや、緊急時のための食料を溜めるためのものだ。 現相談役のぱちゅりーの進言によって作られ、多くのゆっくりたちを助けてきたものだ。 間違っても遊びほうけていた三匹のためのものではない。 だが三匹はここのところこの食料庫から餌をもらっている。 狩りが下手なゆっくりにも食料を分け与えているので、三匹はそう言えば餌を貰えると分かっていた。 が、今回は事情が違う。 三匹の行動に頭を悩ませている長まりさから、餌を渡すなと見張りれいむは言い付けられているのだ。 「みんなのだかられいむがもらうのもとうぜんだよ!」 「おお、こわいこわい。わたしたちだってその『みんな』のなかにはいってるんだぜ」 「むきゅ、そういうことよ。わかったらさっさとだしなさい」 三匹の反撃に、見張りれいむは臆してしまう。 逆らったら攻撃されてしまいそうだし、なるべくなら痛い思いはしたくない。 だがあげてしまえば自分が罰を受ける。 見張りれいむが迷っていたその時、まりさが何者かに吹き飛ばされた。 「ばかいわないわないでね! さんにんはゆっくりはんせいしてね!」 突然の乱入者、長まりさの登場で三匹は後ずさる。 長まりさは体付きれみりゃほど大きく、バスケットボールほどしかない通常種など簡単に潰されてしまう。 三匹も戦って敵わないことは薄々分かっている。 「それにぱちゅりーはどうしてじゅぎょうさぼったの! べんきょうしないといいゆっくりになれないよ!」 「むきゅ、あんなばかにおそわることなんてなにもないのよ! じかんのむだでしかないわ!」 そういうとぱちゅりーは憎らしく舌を出し、まりさの上に飛び乗る。 そうして三匹は長まりさの話も聞かず、一目散に逃げ出した。 それを見て長まりさは溜息を吐く。どうしてこんな事になってしまったのか。 あの三匹の親は立派だった。群れのために命を投げ出し、見事群れを救ったのだ。 だからこそあの三匹は大切に育てられ、多少の悪事も目を瞑ってきた。 それがいけなかったのか、今では手が付けられなくなっている。 長の言う事は聞かないし、自分たちが群れで一番偉いと思っている節もある。 溜息を吐きながら長まりさは相談役も下へ向かった。 今は後継者の育成で忙しい時期なのだが、三匹を何とかする知恵を貸してもらいたい。 三匹の親は長まりさの友人でもあったために、殺したり追放するのは忍びないのだ。 「ぱちゅりー、なにかいい方法ない?」 「……むりよ。おさだってほんとはわかってるんでしょ? あのこたちはもうずっとまえからおべんきょうもおてつだいもしてない」 「……もう、だめなのかな?」 「むきゅー……つらいのはわかるわ。けど、どうしようもないのよ……」 ぱちゅりー種は生まれた時から知識があるわけではない。 親や周囲のゆっくりから教えられ、少しずつ知識を蓄えていくのだ。 だが肝心のぱちゅりーは大切に育てられたためか、仲間と居るのが楽しかったからか。 普通のぱちゅりー種よりも体が強く、何時も三匹で遊び回っていた。 当然受け継ぐべく知識は手に入らず、ぱちゅりーが知ってるのは挑発による誘導法くらいなものだ。 後は石の使い方も、餌のある場所も、家の作り方や入り口の塞ぎ方も何も知らない。 真面目に勉強してきた後継者候補たちとの差は天と地ほどもあるだろう。 そして間違いなく後継者には選ばれず、群れから去る事になる。 そして餌も取れずにのたれ死ぬか、周囲に生息するれみりゃや動物に食われるか―― 群れに戻ろうとして殺されるか。 遅かれ早かれ、結局はそうなるのだ。 そして二匹は黙り込んでしまった。 三匹の親には長や相談役だけでなく、群れの大人ゆっくりの大半は世話になっている。 だからこそ、群れに三匹の追放を伝えるのは気が重い。 自分たちが育て方が間違った事を後悔しながら、二匹は溜息を吐いた。 「まったく、しつれいしちゃうね!」 「そうだぜ。まりさたちがれみりゃをたいじしなかったらどうなってたことか」 「むれがぜんめつしたかのうせいもあるのに。えいゆうをたたえないなんてばかね」 三匹は長から逃げ出したあと、家の周りの花畑で愚痴っていた。 その花畑は三匹が来る前は群れの皆の憩いの場だったのだが、今では三匹専用になっている。 三匹が強引に占拠し、他のゆっくりを追い払ったからだ。 もっとも、三匹が食い荒らして無残になった花畑になど誰も来ないだろうが。 「もうがまんのげんかいだよ、くーでたーをおこすよ!」 「そのとおりだぜれいむ! まりさたちのあつかいがわるすぎるよ!」 「ばかにひきいられたむれにまっているのはしよ。そうなるまえになんとかしないと」 今まで何を我慢してきたのか、三匹は話している内にどんどんヒートアップしていく。 そうだ、間抜けどもを排除して自分たちが指導者となる。それこそがむれのためだ。 そんな幸せな考えを持って、三匹は遂に決心した。 もう追放だなんて甘ったるい事など言ってられない。 100%の私怨の逆恨みだが、長を殺す事が群れのためになると三匹は決め付けた。 「じゃあれいむはあっちのいえのこをさそってくるね!」 「なかまはおおいほうがいいんだぜ! まりさはあっちのほうにこえをかけてくる!」 「ぱちゅりーはばかどもをまとめてしまつするさくせんをかんがえておくわ」 互いにやるべき事を確認し、三匹はゆっくりと頷く。 そして散り散りの方向へ走り出し、群れを乗っ取るべく動き出した。 群れの親世代には三匹は好かれていないが、反面子世代の中では英雄だ。 家から離れられず、群れのために毎日勉強や狩りをしている子どもたちにとって、自由な三匹は憧れる存在なのだ。 そして三匹から実際の百倍ほど誇張された自慢話を信じ、ますます憧れを増していく。 三匹曰く今日は多くの人間を戦っただの、百匹のれみりゃと全て殺してきたなど。 そんな作り話を信じているからこそ、今の長には不満を覚えてしまうのだ。 長にはまりさこそが、相談役にはぱちゅりーこそが相応しい。群れにもそういった考えを持つゆっくりは少なくはないのだ。 そして全ての準備が終わったあと、疲れ果てて眠る三匹は共通の夢を見た。 新しい長にまりさがつき、相談役にはぱちゅりーが。そしてれいむと一緒に喜び合う、そんな夢を。 翌朝、クーデター軍は行動を開始した。 クーデター軍の数は群れの八割にものぼる。 普段から厳しい規則を押し付ける長たちに対し、皆鬱憤が溜まっていたのだ。 作戦は日の出と共に作戦開始の筈だったが、三匹が寝坊したため作戦は大幅に遅れた。 もっとも、作戦など長と相談役と副相談役を殺すといった事しか決まっていないが。 しかし決行が遅れたのがよかったのか、長が一匹でいるところを強襲することができた。 長は三匹のところを訪ねるつもりだったらしいが、クーデーター軍からすれば鴨ねぎだ。 「どお゛じで゛ご゛ん゛な゛ごどす゛る゛の゛お゛」 そして長まりさを散々痛め付け、三匹はニヤニヤと笑っていた。 体の大きい長まりさととは言え、集団で攻撃されれば文字通り手も足もでない。 「りゆうがわからないなんてやっぱりばかだね!」 「じぶんのむねにてをあててかんがえてみるといいんだぜ」 「ぱちゅりーたちをそまつにあつかったむくいよ。くるしんでしになさい」 痛みと絶望で泣き喚く長まりさに対し、三匹は嬲る様に体当たりを加える。 体の弱いパチュリーも、反撃できない相手に対しては容赦なく攻撃する。 「こんなきたないぼうしはいらないよね! れいむがふんであげるね!」 「まりさはおさのことすきだぜ。だからきずぐちにほおずりしてやるぜ!」 「むきゅー、あんまりおいしくないわね。せめてしょくりょうとしてやくにたちなさいよ」 既に長まりさは体中のあちこちから餡子を垂れ流し、もう長くは持たないだろう。 それでも三匹は長踏み付け、体当たりして、少しずつ食らっていく。 「そうだよ、おさはばかだよ!」 「なにもしてないのにえらそうにしすぎだぜ!」 「むれのきそくがきびしすぎるんだねー、わかるよー」 そうして長まりさは次々とクーデター軍から罵声を浴びせれる。 三匹を英雄視するクーデター軍からすれば、長などただの役立たず。 人間を何十人も殺したと言っていた三匹の方が強くて頼りになる。 そう判断しての行動だ。 「ぞん゛なんじゃゆ゛っぐり゛でぎな゛いよ!」 「うるさいよ! だまってゆっくりしんでね!」 「そうだぜ! ゆっくりしね!」 れいむとまりさにとどめを刺される長まりさを見て、ぱちゅりーは満足気に頷く。 既に別働隊から他のぱちゅりー種を皆殺しにしたと報告がった。 これで群れは三匹のものだと確信し、ぱちゅりーはクーデターの成功を宣言した。 「これでようやくゆっくりできるね!」 「あたらしいおさがいればにんげんだってこわくないよ!」 「ぱちゅりーがそうだんやくならどんなことがあってもだいじょうだぜ!」 そして新たな長の誕生に、クーデター軍は沸きあがった。 これでずっとゆっくりできると。毎日自由に遊び回れると。 「これからまいにちゆっくりできるね!」 「まりさがおさになったからにはにんげんたちからおいしいものをいただきにいくぜ!」 「むきゅー、ごほんもいっしょにうばうのよ! やっとごほんがよめるのよ!」 だがゆっくりたちは知らない。 長は直ぐそこにまで迫っている冬を越すために、皆に餌を集める様に言ってた事を。 餌を奪おうとした人間の里はここから五km以上離れた場所にあることを。 人間たちはとっくの昔にゆっくり対策を済ませている事を。 長はその巨体を持って周囲のれみりゃたちを退治していた事を。 そして何より、自分たちの行く末を知らなかった。 あとがき タイトルに反して三匹が死んでないや このSSに感想を付ける
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俺は北中の頭、御亞。昼に、南中のクソ野郎共をぼこってきた。 家に帰るとゆっくりぱちゅりー(以下ゆっちゅりー)がベッドに寝てた。 「むきゅっ!む・・・むっきゅりしんでいぐね・・・」 と言いつつも目はキラキラと輝き、病体には見えない。これがゆっちゅりーか。 「むっきゅりしていってね!」俺は言った。 「むっきゅん!6Q6Q6っQん!むっきゅっきゅー」 サルのような口をせわしなく動かして低めの声で見下すように叫ぶゆっちゅりー 「むっきゅりさせてもらうね!」 ベッドの横にある俺の読みかけのエロ本を見るとゆっちゅりーは口で挟んでページをめくり読み始めた。 「おいおい!何やってんだよ!」 見るとゆっちゅりーのシロップとおぼしき粘着性の高い生暖かい液体で俺のエロ本が汚された。 なんだかシソ臭い。1000兆円したのに、金返せ。 「むきゅっ!ここはぱちゅりーの『としょかん』よむきゅ!勝手に入ってこないでむきゅ!」 一々語尾に「むきゅ」を付ける。べじったれ。シーツもゆっちゅりーの唾のせいで黄ばんできた。 俺はmケツ意mしてゆっちゅりーを殺すことにした。 ゆっちゅりーは病弱そうにして人の家を占領し紙を口から出るシロップでベタベタにする。 決していいシロップではない。ページめくりのために出すのだが無茶苦茶な量を出すのだ。 レポートの期日が迫った学生の部屋に上がって来られたときにはある意味ゆっくりれいむとまりさよりタチが悪い。 俺はゆっちゅりーの匂いの素であるシソをまず伐採することにした。 使い捨てカミソリを持ち出してゆっちゅりーを誘うことに。 「ゆっちゅりー」 「むきゅ~!?ちょっと勝手に入ってこないでね!うざいのよ!」 「もっと面白い本があるぞ」 「むきゅ?ほんとう!?むっきゅーん行きたい!」 「じゃあ俺の手の上に乗れ」 「むっきゅん!」 というとむっきゅりは飛び乗った。バレーボール大のむっきゅりは3キロはある。 意外と重いなこいつ。ほとんど動かないから太りすぎなんだよ。 そして浴室へ。ラフな服装で挑む。 「むきゅ~?けんきゅ~しりょ~がないよ?!どうしろっていうの!?」 ガシッ 「むきゅん!?え?まりさ?」 ゆっきゅりの帽子を取った。上等な布で出来てやがる。絹か?ゆっくり種の癖に。 「むきゅーん!もっでがないでー!」 どしん、どしんとのろく跳ねるゆちゅりー。涙と鼻水でシソ臭い。 俺はむっきゅりのシソの後髪を掴む。何か微妙に湿っている。じめじめしすぎなんだよてめぇ。 「誰がまりさだよ」そう言って思いっきりカミソリでシソを刈る。 「むぎゅぅ!!!!!????な”に”ずる”の”ぉ”!?」 ゾリ、ゾリ。 続けて前の方のウインナーみたいな前髪もそる。結構髪あるなこいつ。 虎刈りになったゆちゅりーは兎みたいな変な口でしか前の姿を思い出せない。 「どうじでごんなごどずどぅの!むっきゅんまりさをよぶよ!」 おもいがけない。 「よんでみろよ。はよーせーやごら!くらーすぞ。」 「むきゅー!まりさ!」 シーン 「来ないじゃー!!くらーすぞきさまらーーーー!!!」 「っむきゅー!くるの!まりざぎでー!むぎゅんん!」 俺は本格的にゆちゅりーを始末する。コイツハ結局人に頼らないと生きていけないのだ。 病弱といっても体力はそれなりにあるし、野生で一匹でも大丈夫だ。 卑しいのはコイツが楽して生きようとする根性なのだ。 俺は思いっきりゆちゅりーをぼこった。 殴って皮を爪でちぎって中身を取り出す。ゆちゅりーの中身はボンタンだ。 ボンタン狩りをする。 「ボンタン、GETだぜ!」 いっぱい溜まった。これで後輩への威嚇には困らない。 そして翌日・・・・・・ 俺はボンタンをはいた足でおもいっきり一年のクラスのドアを蹴り飛ばした。 ドガッ!!! バッシャーーーー・・・ン 「きゃああああああああああああ」 「これ!!御亞!!やめなさい!!!!」 「KS一年がくっそウゼーんだやあッ!!!!!!!!!!」 このSSに感想を付ける
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『馬鹿一家と賢いぱちゅりー』 12KB 愛で 虐待 制裁 同族殺し 番い 飼いゆ 野良ゆ 子ゆ ゲス 現代 愛護人間 虐待人間 処女作です。よろしくお願いします 処女作になります。 直接的な虐待描写は少ないです。 賢いゆっくりが多少の漢字を使います。 ゆっくりしていただけたら幸いです。 『馬鹿一家と賢いぱちゅりー』 「おぉ、今回は金バッチも取得させられたか。成長してるじゃないか」 「いえいえ、一匹だけですし、他は銀だけですよ」 『おにいさん!いままでありがとう!ゆっくりしていってね!』 やぁ、僕は一流ゆリーダーを目指すしがないお兄さんだ。 今日は取引先のペットショップに銀バッチゆっくりを数匹卸してきた。 まだまだ未熟で、金バッチゆっくりを卸せることは少ないが。 店長は「君のゆっくりは評判が良い」とのことで、僕のゆっくりを優先的に買い取ってくれる。ありがたいことだ。 「むきゅ、にんげんさん、ゆっくりしていってね!」 帰路の途中にある、小さな公園で缶コーヒーをすすり、一息ついていると、目の前に子ゆっくりほどのぱちゅりーが現れた。 「あぁ、ゆっくりしてるよ」 一応僕はゆリーダーだ、すぐに潰したりはしない。 物乞いや恐喝(笑)なら蹴り飛ばす程度だが、このぱちゅりーは違うようだ。 「むきゅー、ぱちぇもおにいさんといっしょにゆっくりしていいかしら?」 「あぁ、いいとも」 こういった公園に住み着くゆっくりは善良種が多い。 加工所とゆっくりんピースの努力の結果。善良種に被害を及ぼすゲスは早急に駆逐されるようになった。 ベンチから一度立ち上がり、自販機でオレンジジュースを買ってもう一度ベンチに腰を下ろす。 ひざの上にぱちゅりーを乗せてやり、頭をなでてやる。 常備している「ゆっくりフード、それなり」を与えてジュースを飲ませてやる。 どうやら僕はどちらかと言うとだいぶ愛でお兄さん寄りのようだ。 「む~しゃむ~しゃ、ごーくごーく……、しあわせ~!!」 おぉ、野生では珍しく食べ溢さないな。前育てていたれいむは最後まで食べ溢しが直らなかったのになぁ。 「ゆっ!くそじじい!まりささまのどれいをはなすんだぜ!そしたらおまえもどれいにしてやるから、かんしゃするんだぜ!」 「ゆゆっ!どれいがあまあまをむーしゃむーしゃしてるよ!なまいきだよ!れいむによこしてね!すぐでいいよ!」 子ぱちゅりーを愛でていると、今度は成体のまりさとれいむが現れた。 うるさいのでとりあえずフードを足元にばら撒いてやる。 「うっめ!これめっちゃうっめ!がーつがーつ!」 「く~っちゃく~っちゃ!ししし、しあわせええええええええええっ!」 汚らしく溢しまくっている二匹をほっておいて、ぱちゅりーに話しかける。 「ぱちゅりー、奴隷ってどういうことだ?」 ぱちゅりーはビクッと体を揺らすとゆっくりと口を開いた。 「むきゅ……、ぱちぇのおとうさんとおばさんなの……」 話を聞いてみると、このゲスまりさと子ぱちゅりーのおかあさんのぱちゅりーは姉妹であったらしい。 ゲスまりさは番のゲスれいむとの無計画な子作りによって越冬できなくなっていた。 そこで妹であるこの子の母の家に押し入り、餌をうばったあげく、すっきりーして殺した。その時できた子がこの子ぱちゅりーであるらしい。 「ゆっへっへ!まりちゃさまにもよこすんだじぇ!」 「かわいいれいみゅにちょうだいね!たくさんでいいよ!かわいくってごめんにぇ!」 さらに二匹の子ゆっくりが後ろから現れた。どうやらまともな子供はこの子ぱちゅりーだけのようだ。 このぱちゅりーは母ぱちゅりーの餡を色濃く引き継いでいるようだ。 本能と自分がゆっくりすることだけに全力を尽くすゆっくり。 普通ゲスに育てられればゲス化するものだが、母ぱちゅりーの餡子脳はとても優秀だったのだろう。 「ぱちゅりー、僕に飼われる気はないか?」 「ゆゆっ!どれいをかうくらいなら、まりささまをかうんだゆげっ!?」 「まりさああああ!なにしてるのおおおお!?おまえはどれいだろおおおお!?ゆべぇっ!!」 「お前らに聞いてねぇよ」 足元で跳ねたゲスまりさを蹴り飛ばし、れいむを踏みつける。 「むきゅ……、うれしいけど、やめておくわ」 「どうしてだい?」 「ゆがあああああっ!いだいんだぜえええええ!ゆぎゃあああああっ!」 「ぐるじいいいいいい!はなぜええええええええ!」 無様にのた打ち回る両親を一瞥し、ぱちゅりーはゆっくりと言い放つ。 「むきゅ、ゆっくりしてるおにいさんにめいわくはかけられないわ」 他人も思いやれるようだ、これは本格的に欲しくなってきた。 「そうか、残念だ。よしぱちゅりー、これをお食べ」 ラムネを食べさせて眠らせる、これで拉致の準備は完了だ。 なんとしてもこのぱちゅりーは僕が育てる、僕が決めた、今決めた、持ち帰る。 「よぐもやりやがっだなぐぞどれいいいいいいい!ぜんっごろじにじでやるう゛ううううう!!」 「まりさ!さっさとぶっころしてね!すぐでいいよ!つぶれるううううう!!!」 「「おとーしゃんたちをいじめるゲスはせいっさいっしてやるううううう!」」 「むきゅ~……、むきゅ~……」 深い眠りについたぱちゅりをベンチにおいて、僕はゆっくりと立ちあがる。 僕はどちらかと言うと愛で寄りなゆリーダーである。 仕事柄、言うことを聞かずどうしようもないゆっくりもいる。 そういう時どうするか? もちろん愛を持って接することで調教を施す一流ゆリーダーもいると言う。 しかし、僕は未熟なゆリーダー。言うことを聞かないゆっくりには…… 「ヒャァァァッッッハァァァァァァァッ!!!もーう我慢できねぇ!虐っ待っ!っっだああああああああああああっ!!」 愛の鞭で応えてやる。 「ごろずうううううう!!!」 真正面からまりさが突っ込んでくる。 「いいよ、殺してみな」 僕はそれを足に受けてやる。 ボスッ と柔らかな衝撃が伝わる。 「ゆっへっへ!これでにんげんさんもいちころ……、どぼしてしんでないのおおおおおお!?」 饅頭ごときの体当たりで死ぬ人間がいたら、むしろ見せてもらいたいものだ。 「なにぐずぐずしてるの!?さっさところしてね!すぐでいいよ!」 「う、うるさいんだぜ!だまってるんだぜ!ゆゆっ!?おそらとんでるみたい!」 れいむを怒鳴るまりさを持ち上げてやると、お決まりの台詞を吐いた。 「なぁ、まりさ。躾って知ってる?」 「それくらいしってるんだぜ!まりささまのばばぁがいつもうるさかったんだぜ!!だからまりささまがえいえんにゆっくりさせてやったのぜ!」 「ゆーん、やっぱりれいむのまりさはさいっきょうっだね!」 聞いてもないことをベラベラ喋るまりさ。 なんと、あの子ぱちゅりーの一家は揃って頭が良かったようだ、この馬鹿を除いて。 「そうか、まりさのおちびちゃんに躾はしたのかい?」 「するわけないんだぜ!!おちびちゃんはのびのびとゆっくりするのがおしごとなんだぜ!!そんなこともわからないの?ばかなの?しぬの?」 「「(れーみゅ)(まりしゃしゃま)はとくべつなんだ(よ、ぜ)!しつけさんなんてなくてもゆっくりできるんだ(よ、ぜ)!きゃわいくってごめんにぇ!!!」 「そうか……、じゃあ俺がお前らに、躾を施してやるよ」 「「「「どぼしてそうなるのおおおおおおおおお!?」」」」 「しっかり躾して、ゆっくりできるゆっくりにしてあげるから、覚悟してね!」 「「「「だからどぼしてそうなるのおおおおおお!?」」」」 「お兄さんは未熟だから、永遠にゆっくりさせちゃうかもしれないけどごめんね!!」 「「「「ゆんやあああああああああああああああああああああああああ!!!!!」 「むきゅ?ここはどこなの?ぱちゅりーはぱちゅりーよ、ゆっくりしていってね!」 「あぁ、ゆっくりしていってね!」 『ゆっくりしていってね!!!』 子ぱちゅりーが眼を覚ますと、そこは見知らぬ天井であった。 そこには見知らぬご飯さん、見知らぬおもちゃさん、見知らぬふかふかさん。 さらに見知らぬ子ゆっくり達、みんなとってもゆっくりした表情だ。 ちなみにこの子ゆっくり達は僕が育てているゆっくり達だ、見事銀バッチ試験の合格ラインに到達し、金バッチ取得のために日夜勉強中だ。 そしてぱちゅりーを抱えているのは見知ったお兄さん。 「むきゅ?おにいさん?そういえばぱちぇはどうしてここに?」 「あぁ、それはね、君のお父さん達から頼まれたんだ。君を引き取って、ゆっくりさせてあげてくれって」 「むきゅ?そうなの?」 頭の良いぱちゅりーは少し疑問に思ったようだが、そこはすばらしい餡子脳。 あの両親から離れられた喜びと、とってもゆっくりできるお兄さんと一緒にいられるということから、優秀なぱちゅりーの餡子脳も自分の都合のいいように解釈した。 「ところで、君はどうだい?君がいやなら僕も無理にとは言わないよ」 「むきゅ……、ぱちぇはここにいてもいいのかしら?」 「いいよ」 『一緒にゆっくりしようね!!!』 「めいわく……、じゃないかしら?」 「大丈夫だよ」 『ゆっくりしようね!!!』 ぱちゅりーはうつむき、身体をフルフルと震わせてから、ゆっくりとこう言った。 「むっきゅーん!おにいさん!ありがとう!!ゆっくりしていってね!ゆっくりしていってね!」 「『ゆっくりしていってね!!!』」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「ゆがああああああっ!!!ゆっくりできないいいいいいいいいいい!!!!」 数ヵ月後ぱちゅりーとであった公園で、あのゆっくり達が悲鳴をあげていた。 三匹とも片目がくり抜かれ、足は焼かれて、ずーりずーりと這うことしかできない。 まむまむとぺにぺにさんも切り取られ、焼かれている。額は真っ黒に炭化し、どちらにせよ、子供は産めないだろう。 お帽子さんとお飾りさんもボロボロだ。しかし捨ててない分、そこはお兄さんの情けというものだろう 揉み上げとおさげも刈り取られ、三匹にできるのは地面に生えている雑草をむーしゃむーしゅする程度だろう。 しかしそれすら叶わない。何故なら三匹が入れられているのは加工所製のケース。 這うしかできないまりさ達はここからは出られないだろう。雨で溶けることもない。 「ゆがあああああ!!うるさいいいいいい!!ゆっくりできないくそおやはだまってろおおおお!!!」 「「「どぼしてこんなごどにいいいいいいいいい!!!」」」 子れいむも見事に成長し……、いや、数ヶ月前とほとんど変わっていない。 子まりさは最初の数週間で非ゆっくり症を発症し、ポックリいってしまい、三匹の餌となった。 この三匹はメンタルは強かったらしく、今日まで生きながらえている。 「ぱちゅりー、きめぇ丸、先に行っててくれるかい?」 公園の前を通りかかった僕は、胸に燦然と輝く金バッチをつけた胴付ききめぇ丸に出荷用のゆっくり達を預ける。 このきめぇ丸は傷ついていた所を助けた。恩返しがしたいと言うので飼ってみると、すぐに金を取得してくれた。 「むきゅ、分かったわ。行きましょうきめぇ丸」 そして、ついにぱちゅりーはバッチ制度最高ランク、世界に数百匹しかいないプラチナバッチを取得していた。 このことで僕は一気に有名になり、今からいつものお店に金ゆっくり達を卸しに行くところである。 「車に気をつけろよ」 ぱちゅりー達が行ったのを確認してから、公園に入り奥にひっそりと置かれているケースを覗きこむ。 「よぉ、ゲス一家、ゆっくりしてるか?」 「「「ゆひぃっ!!?」」」 「ちゃんと生きてるな、偉いぞ。ほら今週の餌だ」 ケースの中に餌とはいえないようなゴミを入れてやる。 硬い卵の殻、腐りきって蛆が湧いている魚の切り身、そして家を荒らしに来たゲス一家のお飾り。 「ほら、餌を貰ったらお礼を言うんだ。先週も教えたよな?」 「ゆがぁ!!!じねええええ!!!ぐぞじじいはゆっぐりしないでじねえええええっ!!!」 「そうか、まだいい子にならないか」 まりさを掴み、ゲスゆっくりの死臭が染み付いたお飾りを口に入れる。 「ゆげぇっ!!ゆぐっ!!げえええええっ!!」 「おっと」 吐き出そうとしたので、口を押さえ頭を押し込んで咀嚼の手伝いをしてやる。 「ほら、む~しゃむ~しゃ、幸せ~」 「ゆげぇ……」 ぐったりしたまりさを適当に痛めつけ、ケースに放り込む。 「ほら、いい子はお礼を言おうな」 「「ゆ……、ありがとう……ございます……」」 もはやこの二匹のれいむは抗う気力も無い。 「聞こえねぇぞ!クソ饅頭が!!!」 「「ゆっぎゃああっ!!!いだいいいいいいいい!!」」 二匹の顔に拳を叩き込む、中枢餡に届く威力、しかし殺しはしない。 数ヶ月の間に身につけた虐待テクだ。 「「ありがどうございばずううう!!うずぎだないでいぶだちにごはんざんをぐれでありがどうございばずううううっ!!!」」 「そうだ、いい子だね」 ダンボールを公園の奥に戻す。 「じゃ、また来週来るからね、いい子にしてるんだよ」 「「「ゆぐぅ……」」」 逆らえはしない、できない。餌をやれるのは僕だけであり、助けの声もケースに阻まれ、反省中という張り紙もはられている。 こいつらを助けられるのは、公園の草むらを漁る、暇な愛護派の人間だけだろう。 「……返事は?」 「「「「はい゛い゛ぃ!!ゆっぐりまっでまずううううう!!」」」 「よろしい」 これからも僕の躾は続くだろう。 彼らが非ゆっくり症で死ぬか、老衰か、はたまた助けられるか。 どれにせよ、その日が来るまで、ゆっくりと躾をしてあげよう。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「いやぁ、まさか君のゆっくりがプラチナを取るとはね。俺の眼にくるいは無かったようだ!ハッハッハ!」 「いえいえ、ぱちゅりーは元々優秀ですから、きめぇ丸もね」 「むきゅー、照れるわお兄さん」 「おぉ、てれるてれる」 顔を赤らめ、高速シェイクをするきめぇ丸から荷物を受け取り、店長に渡す。 『おにいさん!いままでありがとう!ゆっくりしていってね!!』 「今回も素直でいい子が多いな、君のゆっくりはすぐ売れるからな!これからも頼むよ!」 店内を少しうろついていると、半人前のゆリーダーから声をかけられる。 「先輩、躾中のゆっくりが言うこと聞かないんすよ。どうすればいいでしょうか?」 「ハハハ、僕も昔は大変だったよ。いや、今もかな? うーんそうだな、言うことを聞かないなら……」 「気長に ゆっくりと 教え込んであげなさい」 最後まで読んでいただきありがとうございました。 どんなソフトを使えばいいか分からなかったので、とりあえずメモ帳に書きました。 いかがだったでしょうか? 正直自分にはどぎつい虐待描写は難しいようです……。 これからも精進していきたいと思います。 書いた作品 ・『馬鹿一家と賢いぱちゅりー』
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『ぱちゅりーとふぁみこんさん』 8KB 愛で ギャグ 飼いゆ ちょっとHENTAI要素があると言えるかもしれません ※前置き SDカードの整理をしていたらひょっこり出て来た作品です。 まあそのていどの出来のものだと思って読んでください。 あとここ300ほどの作品をまだ読んでないので、ネタかぶってたらゴメンネ。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 『ぱちゅりーとふぁみこんさん』 うちで飼っているぱちゅりーが、俺が仕事で家を空けているあいだ大変暇そうだった のでファミコンを与えてみた。 その時のことを話そうと思う。 まず、ペットを飼ったことのない人に説明しておくと、ペットというのは孤独や退屈に 非常なストレスを感じる。なので、家にいる時は遊びの相手などをしてやらねばならな い。これはゆっくりにしても同じだ。 ゆっくりの場合、多頭飼いをした場合の弊害が大きい(ゲス化したり、去勢していな ければ当然子作りしてしまったり)ので、単頭飼いすることも多いと思う。だがゆっくり は(無駄に、とも言えるが)知能が高く人間とコミュニケーションできるために孤独な時 間によるストレスは他のペットよりも大きい。独り身で飼っている人で、ゲス化させてし まう原因のひとつとなっている。 対策としては、テレビを自由に見れる環境を作ったりすることだが、ゆっくりの理解力 など限られているし、これも退屈することが多い。(ケーブルテレビなどでゆっくり専用 チャンネルが見れる場合は別だ) うちのぱちゅりーは頭が良く、若ゆっくりとなったころから絵本や、せがまれて小学1 年生用の国語・社会の教科書など見せていたのだが、それも内容に限りがありやが て飽きが来る。 そこで俺は、押し入れに突っ込んだままになっていたファミコンに目を付けた。 あれならば人間の幼児ていどの知識しかないゆっくりでも、楽しめるはずだ。特にう ちのぱちゅりーはひらがなていどであれば普通に読むことができる。最適だろう。 さっそく押し入れからファミコン一式を引っ張り出す。 「むっきゅ? おにいさん、なにをしているのかしら?」 俺がごそごそやっている気配をかぎつけて、のそのそとぱちゅりーが足下に寄って きた。俺が何かやっているとすぐに近寄ってきて一緒にいたがる、可愛い奴だ。 『なに。ちょっとぱちゅりーにプレゼントをしようと思ってな』 「むきゅ? ぱちぇにプレゼント?」 『ほら、これだ』 押し入れの奥から、少々苦労して俺はファミコンを取り出した。かぶっていた埃を払 って、ぱちゅりーの前に置く。 「これは……なにかしら」 『これはゲーム機だ』 「むきゅ? げーむきさんなの? でも『ぺけばこさん』や『ぴーえすぴー』さんとはなん だかふんいきがちがうわね……」 『そりゃあな。これはもう30年近くも前のゲーム機だから』 「さ、さんじゅうねん……!」 ぱちゅりーがめまいを起こしたかのようにくらりと少しのけぞった。まあ、ゆっくりから したら30年なんて、江戸時代なみに昔のことだろうからなあ。 「そんなにふるいげーむきさんなのね……」 『ああ。今のゲーム機さんのご先祖様みたいなやつだ。ファミコンっていうんだぜ』 「むきゅー。ふぁみこんさん。なまえだけはきいたことがあるわね」 『これを、ぷれぜんと・ふぉー・ゆー』 そう言って俺はぱちゅりーにファミコンをずいっと差し出した。 「む、むっきゅ?!」 今度は驚きに体をのけぞらせるぱちゅりー。目をまん丸く見開いている。 「こ、これをくれるの?! これがぱちぇのものになるの? げーむきさんよね?!」 『ああ、俺はもう使わないだろうからな。それに最近、ぱちゅりーは『こくごさん』も読め るようになったんだろう? そしたらちゃんと楽しめるはずだ』 「……でも、ぱちぇにはおててがないわ」 『大丈夫。ほら、ファミコンのコントローラーはこんなにボタンが少ないんだぜ』 「む~。これなら……ぱちぇにもできるかしら」 『とりあえずやってみんさい』 「わかったわ!」 「ほかにもいっぱいあるのね」 『ああ。こんなのもあるぞ』 そう言って俺がファミコンにセットしたカセットには、『コンボイの謎』と書かれていた。 「むっきゅううう?! これ、うまくうごかせないわ!」 『そういう仕様だから』 「いきなりしんだわ?!」 『それ、よく見ると弾が飛んできてるから』 「あ、ほんとだわ……でもよけられないわよ?!」 『がんば!』 「むきゅう?!」 数分後、俺の前にはぜえぜえと荒い息を吐くぱちゅりーの姿があった。 「おにいさん、これはちょっと、ぱちぇにはむずかしいみたいだわ……」 『だよな。人間がやっても放り投げるくらい難しいからな』 「おにいさん?!」 色々やらせてみて、最終的に落ち着いたのはRPGだった。やはり手の無いゆっくり にアクション性の強いものは向いていないらしく、こうした落ち着いてできるもののほう が向いているようだった。 今はドラクエをやっている。ナンバーの付いていない、第一作のドラクエだ。 「……………」 黙々と。 名前は「は゜ちえ」だ。 ちなみに今、「勇者は゜ちえ」はスライムに殺されたところだ。通算17回目だ。 「………………」 黙々と。 「………………」 『……ぱちゅりー?』 「むきゅっ?!」 通算50回目くらいになろうかという頃に、俺はいい加減突っ込むことにした。 『これ、スライムさんに殺されるゲームじゃないぞ』 「むきゅ?」 どうやらただひたすら、単純に、出てくる文字を読む、操作する、操作に画面が反応 する、ということを楽しんでいたらしい。 文字が出てくるから、ただそれだけでぱちゅりーには面白いのかもしれない。 「そ、そうね。おうさまもいってたわ。ぱちぇはせかいをすくわなければいけないのよね」 『うん。でもぱちゅりーの好きなようにやっていいと思うよ。別に何をしちゃいけないと は言われてないんだし。どうせ王様だって、ちょぴっとしかお金くれなかったんだから、 いいんだよ』 「でも ぱちぇに100じーさんはたいきんだわ……」 それから数日。しばらくゲームを進め、レベルが18くらいになったころ、ぱちゅりーは 勇者は゜ちえを町の周りでぐるぐる回らせながら、ぽつりと呟いた。 「ふぁみこんさんからほんとうにおかねがでてくればいいのに……」 ぶふっ、と俺は茶を吹いた。 ぱちゅりーの言ったことが、小学生時代の俺たちが言っていたのと同じだったからだ。 「そしたらぱちゅりー、ごほんさんをかうわ!」 『おー。どんなのを買うんだ?』 「むきゅー……こうりゃくぼん…さん?」 うわあ、これは大変だ。ファミコン時代の攻略本なんてどこで買えばいいんだろう。 今時、ゲーム屋とかに置いてあるのかなあ。 それから、天寿を全うするまでに、ぱちゅりーはそれから「ろと」になったりタマネギ剣 士になったりした。ぱちゅりーが死んでも、ぱちゅりーが旅した異世界の体は、カセット の中と36文字の呪文の中に残っている。 そう、呪文だ。 これはぱちゅりーが遺した「魔導書」なのだ。何人もの「は゜ちえ」の旅の足跡を記録 した、そして今すぐにでも甦らせることのできる、魔導書。 余談だが、それから俺はゲームをやる時、仲間に名前をつけられる時は「は゜ちえ」 とつけている。一文字分の半濁点がポイントだ。別に執着じゃない。単に他に、適当 な名前が思いつかないだけのことなのだが。 そうして「は゜ちえ」は俺のPSPやDSの中で、メテオを降らせたりオトモになったり、時 には市長になったりもした。こうしていると、なんだかぱちゅりーと一緒にやっているよ うな気がして、少し楽しい気持ちになれるのだ。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ おまけ(あるひとつの可能性) バーン!!(扉の開く音) 「今帰ったわ、おにいさん!」 『えっ、どちらさまで……ぱちゅりー?!』 「ええ、ぱちぇよ!」 『帰ったって、え、えっ?』 「ぱちぇは色々な世界を旅してきたわ。それはそれは長く、時につらく険しい旅だった わ。そして今、この世界に帰ってきたのよ! 輪廻の輪を超えて!」 『あー……生まれ変わりとか、そういう?』 「そうね! そういう解釈で問題ないわ!」 『え、いやでも、どうして、どうやって……』 「そんなの決まってるわ。お話っていうのは最後はめでたしめでたしで終わるものでし ょう?! そのためよ!」 『あー。そうなんだ……』 「そうよ!」 『あー……』 俺は気になっていたことを訊いた。 『……あのさ、ところでなんで胴付きになってるの? 付いてなかったよね? 前は』 「決まってるわ! めでたしめでたしになるためよ! ……おにいさんと!」 『あー……そういう?』 「そうよ!」 『そうなのかー』 「おにいさん!」 『なんだい』 「とりあえずぱちぇ漢字が読めるようになったからドラクエ5さんがやりたいわ」 『あー、おーけい』 「リメイク版じゃないほうよ! 原作のほうよ!」 『はいはい』 と、こうしておにいさんとぱちゅりーはめでたしめでたしとなったとさ、 というお話になるかどうかは、また別のお話。 『ところでぱちゅりーさん、おっぱい大きいッスね』 「おにいさんの趣味に合わせたわ!」 ANOTHER END - ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■過去作品一覧 anko2326 朝のゴミ捨て場で anko2328 マッチ箱をポッケに入れて、公園へ anko2334 限りなく透明に近いはこ anko2400 ぱちゅりーのおめめで anko2414 ゆトンプ! anko2616 とあるまりさのスーパーノヴァ 適当に書き始めたものはさらっと出来上がるのに、 書こうと思って書くと一年かかっても出来上がりません。 誰か俺の脳をどうにかしてくれー。
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ゆっくりパチュリー系いじめ1 ゆちゅりーいじめ 俺は北中の頭、御亞。昼に、南中のクソ野郎共をぼこってきた。 家に帰るとゆっくりぱちゅりー(以下ゆっちゅりー)がベッドに寝てた。 「むきゅっ!む・・・むっきゅりしんでいぐね・・・」 と言いつつも目はキラキラと輝き、病体には見えない。これがゆっちゅりーか。 「むっきゅりしていってね!」俺は言った。 「むっきゅん!6Q6Q6っQん!むっきゅっきゅー」 サルのような口をせわしなく動かして低めの声で見下すように叫ぶゆっちゅりー 「むっきゅりさせてもらうね!」 ベッドの横にある俺の読みかけのエロ本を見るとゆっちゅりーは口で挟んでページをめくり読み始めた。 「おいおい!何やってんだよ!」 見るとゆっちゅりーのシロップとおぼしき粘着性の高い生暖かい液体で俺のエロ本が汚された。 なんだかシソ臭い。1000兆円したのに、金返せ。 「むきゅっ!ここはぱちゅりーの『としょかん』よむきゅ!勝手に入ってこないでむきゅ!」 一々語尾に「むきゅ」を付ける。べじったれ。シーツもゆっちゅりーの唾のせいで黄ばんできた。 俺はmケツ意mしてゆっちゅりーを殺すことにした。 ゆっちゅりーは病弱そうにして人の家を占領し紙を口から出るシロップでベタベタにする。 決していいシロップではない。ページめくりのために出すのだが無茶苦茶な量を出すのだ。 レポートの期日が迫った学生の部屋に上がって来られたときにはある意味ゆっくりれいむとまりさよりタチが悪い。 俺はゆっちゅりーの匂いの素であるシソをまず伐採することにした。 使い捨てカミソリを持ち出してゆっちゅりーを誘うことに。 「ゆっちゅりー」 「むきゅ~!?ちょっと勝手に入ってこないでね!うざいのよ!」 「もっと面白い本があるぞ」 「むきゅ?ほんとう!?むっきゅーん行きたい!」 「じゃあ俺の手の上に乗れ」 「むっきゅん!」 というとむっきゅりは飛び乗った。バレーボール大のむっきゅりは3キロはある。 意外と重いなこいつ。ほとんど動かないから太りすぎなんだよ。 そして浴室へ。ラフな服装で挑む。 「むきゅ~?けんきゅ~しりょ~がないよ?!どうしろっていうの!?」 ガシッ 「むきゅん!?え?まりさ?」 ゆっきゅりの帽子を取った。上等な布で出来てやがる。絹か?ゆっくり種の癖に。 「むきゅーん!もっでがないでー!」 どしん、どしんとのろく跳ねるゆちゅりー。涙と鼻水でシソ臭い。 俺はむっきゅりのシソの後髪を掴む。何か微妙に湿っている。じめじめしすぎなんだよてめぇ。 「誰がまりさだよ」そう言って思いっきりカミソリでシソを刈る。 「むぎゅぅ!!!!!????な”に”ずる”の”ぉ”!?」 ゾリ、ゾリ。 続けて前の方のウインナーみたいな前髪もそる。結構髪あるなこいつ。 虎刈りになったゆちゅりーは兎みたいな変な口でしか前の姿を思い出せない。 「どうじでごんなごどずどぅの!むっきゅんまりさをよぶよ!」 おもいがけない。 「よんでみろよ。はよーせーやごら!くらーすぞ。」 「むきゅー!まりさ!」 シーン 「来ないじゃー!!くらーすぞきさまらーーーー!!!」 「っむきゅー!くるの!まりざぎでー!むぎゅんん!」 俺は本格的にゆちゅりーを始末する。コイツハ結局人に頼らないと生きていけないのだ。 病弱といっても体力はそれなりにあるし、野生で一匹でも大丈夫だ。 卑しいのはコイツが楽して生きようとする根性なのだ。 俺は思いっきりゆちゅりーをぼこった。 殴って皮を爪でちぎって中身を取り出す。ゆちゅりーの中身はボンタンだ。 ボンタン狩りをする。 「ボンタン、GETだぜ!」 いっぱい溜まった。これで後輩への威嚇には困らない。 そして翌日・・・・・・ 俺はボンタンをはいた足でおもいっきり一年のクラスのドアを蹴り飛ばした。 ドガッ!!! バッシャーーーー・・・ン 「きゃああああああああああああ」 「これ!!御亞!!やめなさい!!!!」 「KS一年がくっそウゼーんだやあッ!!!!!!!!!!」
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作者:白兎 ※前編に虐待シーンはありません。 ※独自設定多数。 ある群れに、一匹の子ぱちゅりーがいた。 珍しいことではない。 ぱちゅりー種など、どの群れにも何匹かはいるものだ。 れいむ種やまりさ種と比べれば数が少ない、というだけのことである。 しかし、その子ぱちゅりーには、他のぱちゅりーと異なる点がいくつかあった。 まず、家族構成が変わっていた。 彼女の父親はぱちゅりーであり、その母親もまたぱちゅりーだった。 普通、ゆっくりは、同種間のすっきりを忌避する傾向にある。 それは、多くの動物たちがそうであるように、近親交配を避け、 少しでも遺伝子の多様性を維持しようとする本能的なものであった。 むろん、ゆっくりの場合は、遺伝子ではなく餡子なのであるが、事情は同じことだ。 なぜ両親ともにぱちゅりーなのか。 その答えは、この両親が子ぱちゅりーを産むにいたった経緯にある。 彼女の父親だったぱちゅりーは、生まれつき病弱で、 親友だった別のぱちゅりーにいつも面倒を見てもらっていた。 このもう一匹のぱちゅりーというのが、子ぱちゅりーの母親にあたる。 父ぱちゅりーは、ひとりで狩りをすることもできなかった。 だから、母ぱちゅりーは、父ぱちゅりーとともに冬を越そうと決心した。 つがいになるつもりはなかった。 正確に言えば、2匹は、一度もつがいになったことなどなかった。 その年の冬、稀に見る寒波が山を襲い、父ぱちゅりーは自分の死期を悟った。 食糧はまだ十分にあったが、気温の低下に体が耐えられなかったのである。 父ぱちゅりーは、親友の母ぱちゅりーに、とんでもないお願いをした。 ゆん生で一度でいい、すっきりしてみたいのだわ、と。 母ぱちゅりーは驚き、最初はそれを拒んだ。 ぱちゅりー同士が子を作るなど、聞いたことがなかったからだ。 2匹の間で、その話は無かったことにされた。 それから3日後、外はますます冷え込み、巣の中も真冬のような寒さに包まれた。 父ぱちゅりーがいよいよ衰弱していく中、母ぱちゅりーは突然つぶやいた。 すっきりしてもいいのだわ、と。 その夜、2匹は生まれて初めてのすっきりをし、父ぱちゅりーはそのまま息を引き取った。 永遠にゆっくりしてしまった父ぱちゅりーは、いかにもすっきりとした表情を浮かべていた。 母ぱちゅりーは、泣く泣くその死体に切り口を入れ、まだ温かい生クリームを取り出すと、 それを使って入り口の補強工事を始めた。 油脂をたっぷり含んだ生クリームは、グリセリンと同じように防寒剤となり、 巣の中はとても暖かくなった。 それはまるで、死んだ父ぱちゅりーと寄り添い合っているかのような、そんな温かさであった。 ゆっくりの中でも比較的賢いぱちゅりー種である。 出産方法などは、事前に話し合っておいた。 動物型にんっしん。厳しい冬を耐えるには、植物型にんっしんでは危険過ぎる。 小さな赤ゆっくりから育てていくのは、到底不可能に思えた。 しかし、動物型にんっしんでも、2匹、3匹と産まれては困る。 食糧などを勘案して、育てられるのは子ゆっくり1匹だけだ。 そこで、父ぱちゅりーと母ぱちゅりーは、巣の中の葉っぱで避妊具を作り、 それをぺにぺにに巻いて、精子餡の量を調整した。 人間の場合とは違い、赤ゆっくりの数は精子餡の量に比例する。 大量の精子餡を放出するれいぱーが母体の死に直結するのも、このためだ。 3週間後、ぷっくりと下顎を膨らませた母ぱちゅりーは、 巣の中でゆっくりラマーズ法を実践しながら、陣痛に苦しんでいた。 ゆっゆっふぅ、ゆっゆっふぅ、と白い息を吐く母ぱちゅりー。 そして、次第に割れ目が大きくなり、赤ゆっくりがじわじわと顔を出す。 自分の位置からは見えないが、母ぱちゅりーには我が子の動きがはっきりと分かった。 ぽん コルク栓を抜いたような音とともに、赤ゆっくりが産道から飛び出した。 木の葉や綿毛で作った毛布をクッションにして、地面にぶつかったときの衝撃を和らげる。 ふぅー、と大きく息を吐いた後、母ぱちゅりーは産まれたばかりの赤ゆっくりを見た。 それは、案の定と言うべきか当然と言うべきか、ぱちゅりー種であった。 「ゆっくりちていってね!」 元気よく挨拶する赤ぱちゅりー。 「ゆっくりしていってね。」 母ぱちゅりーの目に、すっと涙が流れた。 死んでしまった親友への涙か、それとも、母親になれたことの喜びか。 そんな母親の複雑な思いを、赤ぱちゅりーは知る由もなかった。 赤ぱちゅりーはとてもゆっくりした子で、2匹は何とかその冬を乗り越えることができた。 春が来て、山のほうぼうからゆっくりたちが顔を出す頃になると、 母ぱちゅりーも、入り口を塞いでいた木の枝や苔をはずし、 久々に見るお日様に向かって、ゆっくりー♪、と喜びの挨拶をした。 そして、皮となった親友の死体を埋め、そこにお墓を作った。 父親のことは、成長して子ぱちゅりーになった我が子にも内緒にしておいた。 ぱちゅりー同士の子だと知れれば、何をされるか分かったものではない。 だから、母ぱちゅりーは、仲間に尋ねられると、いつもこう答えた。 これは、一本杉の根元に住んでいた、まりさの娘だ、と。 一本杉のまりさは越冬中の雪崩に巻き込まれており、まさに死人に口無しであった。 そんな母ぱちゅりーが、我が子のおかしさに気付いたのは、 4月に入り、山桜がゆっくりと咲き始めた頃のことだった。 「おかあしゃん。ちょうちょしゃんがゆっくりとんでりゅよ。」 「ほんとだね。ちょうちょさんはとってもゆっくりしてるね。」 「ゆわーん!いちゃいよー!まりしゃおねえしゃんがいじめりゅー!」 「いじめちぇないのじぇ。ちょっとおふじぇけしただけなにょぜ。」 「らんぼうさんはだめだよ。いもうとはまだちいさいからゆっくりあそぼうね。」 野原の片隅で、花と虫に囲まれながら、日光浴を楽しむれいむ一家。 彼女のつがいだったはずのまりさは、もういない。 親れいむの話では、冬越しの間に風邪をひき、そのまま死んでしまったのだという。 親れいむは夫の死を乗り越え、形見のおちびちゃんたちを世話している。 だが、親ぱちゅりーは薄々勘付いていた。 彼らは、予定外のすっきりで冬籠り中ににんっしんしてしまい、食糧が足らず、 親まりさが自ら命を絶つことで家族を救ったのだ、と。 話をもとに戻そう。 親れいむのそばで遊ぶ子ゆっくりたちは、子ぱちゅりーと同じ早生まれ、 通称、冬生まれである。 親れいむの話からすると、産まれた時期もほぼ一緒のようだ。 ところが、その子ゆっくりたちは、子ぱちゅりーとは似ても似つかない。 いや、逆だ。子ぱちゅりーが、その子ゆっくりたちとは似ても似つかないのである。 「むきゅん。おかあさん、きょうもごほんをよんでほしいのだわ。」 「もちろんいいのだわ。ぱちぇはほんとにごほんがすきなのね。」 お分かりいただけただろうか。 この子ぱちゅりー、れいむ一家の子どもたちと違い、 何の問題もなく言葉を話せるようになっている。 これは、ぱちゅりー種だという事実だけでは説明がつかない現象だった。 まだ生後3ヶ月しか経っていないのである。 「このまどうしょによれば、ひとざとには、ちょこれーとでできたおしろがあるのだわ。」 子ぱちゅりーが持って来たのは、河原で拾った1枚のちらしだった。 大方、キャンプ客が、何かを包むために持参したのだろう。 ちらし一面に、甘い食べ物がところ狭しと並んでいた。 「むきゅん。おかあさん、そんなおしろがあるのかしら。」 子ぱちゅりーが、いぶかしげに尋ねた。 「どうしてうたがうのかしら?」 母ぱちゅりーは驚いた。 これまで、自分がごほんを読んでいるときに、口を挟まれたことがなかったからだ。 ゆっくり一般に言えることだが、文字に関するぱちゅ種の解釈は絶対なのである。 「むきゅん。ちょこれーとさんはあついとすぐにとけてしまうのだわ。 そんなものでおしろをつくったら、だれもすめないのだわ。」 ぱちゅ親子が住む群れは、一度も人間の里に下りたことがなかった。 それが最も安全な方法だと、先祖代々伝えられていたからだ。 しかし、近くの河原がキャンプに適しているため、 夏場には人間のほうから群れの近くへやって来ることがある。 そして、彼らの中には、ゴミを持って帰らない人たちもいる。 そのおかげで、チョコレートというお菓子も、群れのゆっくりたちにはよく知られていた。 とっても甘くてゆっくりできる、伝説のあまあまさんである。 親ぱちゅりーですら、それを口にしたことは一度しかない。 「でも、このまどうしょには、ちょこれーとのおしろがあるのだわ。」 親ぱちゅりーは、うねうねと動く髪の毛でちらしを指した。 「それはおしろじゃなくて、おしろのかたちをしたちょこれーとなのだわ。」 「むきゅん。そうかもしれないわね。」 親ぱちゅりーは思った。 この子は、てんっさいかもしれない。 それも、自信過剰なまりさ種がよく使うような意味ではない。 思えば、父ぱちゅりーも、病弱ではあったが、頭の回転は群れ一番だった。 それを知っているのは、世話をしていた母ぱちゅりーだけだったけれども。 「おかあさん、このしろいものはなんなのかしら?」 「むきゅん。それはね…。」 こうして、ぱちゅ親子は、今日もごほんを読みながら一日を過ごした。 6月。梅雨の訪れ。 今や子ぱちゅりーも半年の歳月を経て、子ゆっくりから大人ゆっくりになろうとしていた。 そして、その間の成長ぶりは、親ぱちゅりーの予想を遥かに上回るものだった。 「お母さん。ぱちゅは今日、面白いことに気付いたのだわ。」 子ぱちゅりーは、地面に木の枝で何かを書きながら、母親に話しかけた。 いつまでも降り続ける雨の中、子ぱちゅりーは、こうやって時間を過ごしている。 「どうしたのかしら。」 「むきゅん。3匹のまりさが、木の実を4つずつ拾ったら、何個になるのかしら。」 母ぱちゅりーも木の枝を取り、地面に式を書く。 4+4+4=12 「12個なのだわ。」 普通、ゆっくりの中で計算ができるのは、ぱちゅ種だけである。 その計算とやらも、足し算と引き算のみから成る簡素なものだったが、 10以上の数を「たくさん」としか認識できないまりさ種やれいむ種と比べれば、 格段の能力差に違いなかった。 「そうなのだわ。でも、こうすると、もっと速く計算できるのだわ。」 4×3=12 母ぱちゅりーは、おめめをぱちくりとさせた。 彼女には、娘の書いた計算式が、何を意味するのか分からなかったからだ。 ゆっくりは、掛け算を知らない。 「足し算で同じ数が連続するときは、その連続する数を使って、計算できるのだわ。 この新しい計算方法に重要な組み合わせは、81通りあるのだわ。」 母ぱちゅりーは、子ぱちゅりーの言っていることが理解できなかった。 子ぱちゅりーの能力は、その母を凌駕していたのである。 だが、ひとつだけ分かったことがあった。 この子は、本物のてんっさいだということだ。 「むぎゅ。」 親ぱちゅりーは、そっと子ぱちゅりーを抱きしめた。 長い髪の毛で顔を撫で、すりすりをしてやる。 「ぱちゅはほんとにいいこね。おとうさんもよろこんでるのだわ。」 「むきゅきゅ。お母さん、苦しいのだわ。」 その夜、母ぱちゅりーは、花の蜜とムカデでお祝いをした。 「むきゅん。何のお祝いなのか分からないのだわ。」 こういうところには、てんで疎い子ぱちゅりーである。 だが、そんな彼女も、母親の喜んでいる姿を見ると、 うっとおしい湿気など、吹き飛んでしまうのだった。 7月。晴れ渡った夏空の下で、ぱちゅ親子は狩りに精を出していた。 他のゆっくりたちも、家族連れであちこち飛び回っていた。 目立つのはまりさ種とちぇん種だが、れいむ種もちらほら見かける。 この時期になると、春に産まれた子どもたちもすっかり大きくなり、 子育てに手間がかからなくなるのだ。 子ゆっくりたちは、親の狩りに同行し、生きるために必要な知識と技術を学ぶ。 父ぱちゅりーの世話をしていたためか、母ぱちゅりーは狩りが上手かった。 上手いと言っても、ぱちゅ種にしては、という条件付きだが。 それでも自分たちの食糧を集めるのには、一度も困ったことがない。 頭を使って山菜の群生地を探したり、虫の巣を見つけたりして、 体力任せにうろうろするまりさたちよりも、効率がよいくらいである。 それと対照的なのが、子ぱちゅりーであった。 すっかり大人になったというのに、自力で虫を捕まえることができない。 ぴょんぴょんと後を追っては、石に躓いて転んでしまう。 「むきゅん!虫さん待つのだわ!むぎゅ!」 今日も今日とて、何度目か分からない盛大な転び方をする子ぱちゅりー。 「むきゅん。ちょっときゅうけいするのだわ。」 「むきゅん…。」 いくら頭がいいとは言え、実践は別物である。 動植物に関する知識は完璧なのだが、動かないもの以外には応用がきかなかった。 とはいえ、親ぱちゅりーも、娘の鈍重さをそれほど気にはしていなかった。 欲張りさえしなければ、花や草、木の実だけでも生きていけるからである。 特に、この子ぱちゅりーほどの知識があれば、誤って毒草を口にすることもなく、 いろんな場所で食べ物を探すことができるだろう。 ただ、ごちそうのムカデさんを食べられないことだけは、不憫に思っていた。 ムカデさんは、本当に美味しいのだ。 「おひるごはんにするのだわ。」 「むきゅん。今日はお花さんの蜜を呑むのだわ。」 子ぱちゅりーは、自分で摘んだ花の蜜をちゅーちゅーと吸い、 親ぱちゅりーは、自分で穫った毛虫をむーしゃむーしゃする。 交換はしない。 それは、子ぱちゅりーのためにならないからだ。 毛虫を口一杯に頬張りながら、母ぱちゅりーは子ぱちゅりーを盗み見る。 子ぱちゅりーの顔は最近痩せており、どうも元気が無い。 娘が理由を語ることはなかったが、母ぱちゅりーには分かっていた。 友達ができないのである。 母ぱちゅりーは、子ぱちゅりーの偉大さを理解していた。 ただし、何となくスゴい、という意味でだった。 子ぱちゅりーは毎日「まどうしょのかいどく」に取り組んでいたが、 それを横目で見る母ぱちゅりーには、娘が何をしているのか見当もつかないことが多い。 ぱちゅ種の、しかも比較的優秀な個体ですらそうなのだ。 他のゆっくりがどういう反応を示すかは、火を見るより明らかである。 子ぱちゅりーは、「かわりもののぐず」とみなされていた。 「むきゅん。美味しかったのだわ。」 「むきゅん。ちょっとおひるねしましょう。」 ぱちゅりー親子は、近場にある老木へと向かった。 その根元には、ゆっくりが寝るのにちょうどいい穴蔵がある。 春にそれを見つけた2匹は、草や苔でその穴を塞ぎ、ときどき別荘代わりに使っていた。 親子が薄暗い穴に身を隠すと、ひんやりとした土と空気に心が休まる。 「むきゅん。ごくらくなのだわ。」 「ここは太陽さんが当たらないから、昼間も涼しいのだわ。」 そう言うと、2匹はゆっくりとお昼寝を始めた。 8月。ゆん生の中で最も楽しい季節がやってきた。 子どもたちはみな成長し、あちらこちらに家族連れのゆっくりがあふれ返る。 おうたを歌うれいむ一家、どろんこになりながら遊ぶまりさ一家、 わかるよーと言いながら鬼ごっこをするちぇん一家、 そんな中でも、とかいてきな慎みを失わないありす一家。 ぱちゅ一家は、そのいずれにも与することなく、自分たちの夏をゆっくり楽しんでいた。 そんなある日のこと。 「お母さん、話があるのだわ。」 真剣な顔付きで、娘が口を開いた。 母ぱちゅりーも、自然と居住まいを正す。 「むきゅん。どうしたの。」 「ぱちゅは、河原に行きたいのだわ。」 ついにこの日が来てしまった。 母ぱちゅりーは、心の中でそう思った。 8月になると、人間の親子連れが、近くの河原に集まって来る。 この群れのゆっくりなら、誰でも知っていることだ。 だから、この時期、川に行くことは禁じられていた。 それでも、母ぱちゅりーには、娘の考えが手に取るように分かった。 にんげんさんを見てみたい、と。 「にんげんさんにあいたいのね。」 「むきゅん。ぱちゅは、人間さんを見たいのだわ。会うんじゃないのだわ。」 「それはおなじことなのだわ。」 「同じではないのだわ。遠くから見るだけで、お話はしないのだわ。」 「みんなさいしょはそういうのだわ。でも、おはなししたくなるのだわ。」 人間は、ゆっくりにとって、親しくもあり危険でもある、そんな存在だ。 同じ言葉を話す別々の種族。 違いは多々あれど、コミュニケーション手段が同じだという事実は、 人間にとってもゆっくりにとっても非常に魅力的である。 だからこそ、人間はゆっくりに、ゆっくりは人間に近付いて行く。 やはり駄目か。 子ぱちゅりーは、心の中で落胆した。 「あなたがいきたいのなら、いくといいのだわ。」 「むきゅん!本当!?」 意外な母の言葉に、思わず飛び上がってしまう子ぱちゅりー。 しかし、すぐに冷静さを取戻した。 おそらく、何か注文をつけてくるだろう。 子ぱちゅりーは、母親の言葉を待った。 「どうしたのだわ。いかないのかしら。」 「むきゅ…本当に行っていいのかしら…。」 「すきにするといいのだわ。」 母ぱちゅりーは、それ以上何も言わなかった。 彼女は、子ぱちゅりーの予想とは全く違う態度で、娘の意志を尊重したのである。 すると逆に不安になってしまうのが、ゆっくり心というもの。 子ぱちゅりーは、母が自分のことを心配してくれていないのではと思った。 そんな娘の不安を察した母ぱちゅりーは、ゆっくりと話を続ける。 「むきゅん。ぱちゅはおかあさんをこえてしまったのだわ。 おかあさんは、もうぱちゅのかんがえがよくわからないのだわ。」 「むきゅ!?」 ショックだった。 冷たい群れの中で、唯一の理解者だと思っていた母。 その母親が、自分のことをもはや理解できないと言うのである。 子ぱちゅりーの目がうるむ。 「ないちゃだめなのだわ。おかあさんは、ぱちゅがきらいじゃないのだわ。」 母ぱちゅりーは、娘を髪の毛で優しく包んでやる。 「おかあさん、わからないことには、さんせいもはんたいもできないのだわ。 だから、ぱちゅがやりたいようにやればいいのだわ。ぱちゅのかんがえは、 きっとおかあさんよりもただしいのだわ。」 「むきゅ…お母さん…。」 その夜、2匹は久しぶりに一緒のお布団で寝た。 優しい母の温もりを感じながら、子ぱちゅりーは明日の冒険に胸をはずませ、 なかなか寝付くことができなかった。 続く これまでに書いた作品 ダスキユのある風景(前編) ダスキユのある風景(中編) ダスキユのある風景(後編) 英雄の条件 ふわふわと壊れゆく家族 ♂れいむを探して 乞食れいむのおうた