約 1,487,828 件
https://w.atwiki.jp/pokecharaneta/pages/12312.html
それが声優! 登場人物 コメント 浅野真澄(あさのますみ名義)が原案(原作)で、畑健二郎が作画の同人誌およびWebで公開の漫画作品。 2014年年末に開催されたコミックマーケット87開催中にテレビアニメ化が発表された。2015年夏放送予定。 登場人物 ゴルーグ:一ノ瀬双葉 持ち物:ものしりメガネ 特性:ぶきよう(自己PRが苦手) 使い手のシキミと雰囲気が似ている チリーン:小花鈴 名前繋がり。 色違いのミミロップ:萌咲いちご 持ち物:チーゴのみ 色とツインテール コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る チリーン:小花鈴 名前繫がり -- (ハ!) 2020-09-10 19 22 58
https://w.atwiki.jp/xevs/pages/37.html
解説 (例題の答えは一番下にあります) Aいくつかのマスを黒く塗りつぶし、縦横同じ列に同じ数字が2つ以上残らないようにする。 B黒マスは縦横に連続しない。 C白く残ったマスは、すべて縦横にひとつながりになる。 同じ数字が3つ並んでいる所が一番分かりやすい入り口です。 真ん中の数字を黒マスにすると、ルールBからその両隣がどちらも白く残る事になり、ルールAに違反してしまいます。 ×悪い例× 333 ↓ 3■3 ↓ ③■③ 同じ数字が同じ列に2つ残る事になる よってこの場合には真ん中は白マスだと確定し、両隣が黒マスになります。 ○よい例○ 333 ↓ ■③■ もう一つ、同じ数字が隣り合っていて、同じ列の少し離れた所に更に同じ数字がある場合。 離れた所の数字が白マスになるとすると、ルールAより残りは全て黒マスとなりますが、 これはルールBに反します。 ×悪い例× 22 2 ↓ 22 ② ↓ ■■ ② したがって、この場合には離れた所の数字は必ず黒マスになります。 ○よい例○ 22 2 ↓ 22 ■ 他にもいろいろな手筋がありますので、沢山解いていくうちに身につけてくださいね。 さて、例題ですが、上記の手筋を使うだけで結構進みます。 黒マスの隣など、白マスになる事が確定したマスには印をつける様にするとやりやすいですよ。 123456 333524 644431 456321 545123 261645 ↓ ①2③4⑤6 ■③■⑤■④ ⑥■④■③1 4⑤6③21 545123 261645 ここでルールCの出番です。全ての白マスはひとつながりになりますので、 黒マスに囲まれて一マスだけ孤立した場所(小島と言ったりします)ができてはいけません。 ①2③4⑤6 ■③■⑤■④ ⑥■④■③1 4⑤6③21 545123 261645 ↓ ①②③④⑤6 ■③■⑤■④ ⑥■④■③1 ④⑤⑥③21 545123 261645 一マスだけの小島に限らず、ある程度大きなカタマリであっても他とつながる様にしなければなりません。この状況で言えば、右上の6やその二マス下の1が黒マスになると、上と下の白マスが離れてしまう事になります。 ①②③④⑤6 ■③■⑤■④ ⑥■④■③1 ④⑤⑥③21 545123 261645 ↓ ①②③④⑤⑥ ■③■⑤■④ ⑥■④■③① ④⑤⑥③21 545123 261645 今白マスだと決まった1と同じタテ列にはもう一つ1があるので、ルールAによりそちらは黒マスになります。そうするとその黒マスと隣り合うマスは白マスに決まり… といった感じで解き進めていくと解答にたどり着けるはずです。 ①②③④⑤⑥ ■③■⑤■④ ⑥■④■③① ④⑤⑥③21 545123 261645 ↓ ①②③④⑤⑥ ■③■⑤■④ ⑥■④■③① ④⑤⑥③②■ 54512③ 261645 ↓ ①②③④⑤⑥ ■③■⑤■④ ⑥■④■③① ④⑤⑥③②■ 545①■③ 2616④5 ↓ ①②③④⑤⑥ ■③■⑤■④ ⑥■④■③① ④⑤⑥③②■ 545①■③ 261⑥④⑤ ↓ ①②③④⑤⑥ ■③■⑤■④ ⑥■④■③① ④⑤⑥③②■ 5④5①■③ ②■①⑥④⑤ ↓ ひとりにしてくれの例題の答え
https://w.atwiki.jp/terachaosrowa/pages/2428.html
言うならば、ほんの少しのすれ違い。 少女はただ戦いを止めたかった。 騎士はただ主を守りたかった。 青年はただ少女を救いたかった。 どうしてこうなった・・・ どうしてこうなった!? どうしてこうなった! そんなこと、俺が知るか! ◇ 赤い。世界が真っ赤に見える。 意識が浮いている。不思議な浮遊感。 俺は一体、何なんだろう ふと、そんなことを思った。 人間、化け物、それとも…… 『さあ…マクドナルドのマクドナルドによるマクドナルドの為の闘争の時間だ!! かかってこい!!Hurry!Hurry!Hurry!』 違う!俺はお前なんかとは違う! 『認めろ!お前は闘争を求めている!』 違う!俺はそのために力を手に入れたんじゃない! 『ならば、消えろ人間もどき!』 その瞬間から変化が始まった。 世界が変わっていく。色が失くなっていく。 世界が変わっていく。形が失くなっていく。 全てが解けて失くなっていく。 夢幻泡影 そんな言葉がよく似合う光景だった。 落ちていく。色も形もない世界をたった一人でどこまでも落ちていく。 『早く、くたばれ』 体が溶けていくような感覚が襲う。 溶けている。そういう自覚だけが其処にあった。 煮込めば煮込むほど、原形をとどめすに崩れ名前を失っていく野菜のように。 死ぬ? 終わる? 俺が? こんな処で? 諦める? ――――――否ッ!! 今はまだ死ぬ時に非ずッ! 『助かりたければ、答えろ、貴様はなんだ?』 ああ、そうか、そういうことか…… ならば答えよう。 そんなことは分からなくていいんだ。 分からなくちゃいけないなんて、何処の誰が何時決めたんだよ。 だから分からなくても大丈夫なんだよ、きっとな。 他人がどう思おうと、俺がどう恐怖しようと、絶対に俺という存在は破綻しない。 だって俺は、俺なんだから。 それだけはずっと変わらない。 『それが貴様の答えか?』 ◇ 意識が鮮明になった。 空が遠く、雲が早く流れる。 背中の裂傷も完全に塞がった。 体の感覚を確かめる。動く、それだけで十分だ。 マ力もそこそこ回復した。戦いには支障はなさそうだ。 そうだ、メタナイトはどうなったんだ? パチッ!パチッ!パチッ!パチッ! なんだ、この音は? そして、俺は見たんだ。なんじゃこりゃ? 「メタナイトが殺したんだろ」パチッ! 「いや、止めを刺したのは妹紅だろ」パチッ! 「背中の傷のほうが致命傷になったから絶対に、よし王手飛車取り」パチッ! 「むぅ!?待った!」 「さっきも待っただろ」 俺がみた光景はカオスだった。 あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ! 『おれは前回の終わりからして二人のバトルが始まってると 思ったらいつのまにか二人は将棋を指していた』 な… 何を言ってるのか わからねーと思うが おれもなんで将棋なのかわからなかった 頭がどうにかなりそうだった… 世界一カッコいい一頭身だとか焼死しない人間だとか そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ もっと恐ろしいカオスロワの片鱗を味わったぜ… つーか、あいつらはどっちが殺したかを将棋の勝敗で決めてるのか? 一体、どこの星の常識ですか?この野郎!さっきまでの俺のシリアスを返せよ、訴えるぞ! 「これで私のニ十勝ニ敗だ」 「次は負けん!」 一体、何局打ってんだよ!将棋打ってる暇があったらまず生きてるかどうか確認しろ! というかメタナイト弱すぎだろ、二勝しかしてねぇんだったら、もうおまえの負けでいいだろ! 「やっぱり将棋はおもしろいよね」パチッ! 「そうだな」パチッ! 「メタナイト、それニ歩で負けだよ」 「なにぃ!?今のは無しだ」 「そぉ―――――い!!!!!!」 俺は勢いよく将棋盤をひっくり返した。 「なにをするんだ!」 「それはこっちの台詞だ!いいからそこに座れ! だいたいなんで将棋なんだよ、どっちが殺したかを将棋の勝敗で決めるって どこの星の常識ですか?というか俺まだ生きてるし、 それにお前らは生きてるかどうかも確認せずにな……… (省略されました・・全てを読むにはここを押してください) いいかわかったか!」 その後、俺は文章にすると100kbを余裕で超える説教をした。 「わかったけど、何で戦ってたの?」 「それはだな……… (省略されました・・全てを読むにはここを押してください) というわけだ」 「つまり、好きで戦ってわけじゃなかったのか?」 「そうだ、それに俺はあんまり戦いたくない」 俺の目の前の白髪の少女――藤原妹紅にことの一部始終を話した。 その後、妹紅の話を聞くとメタナイトとは戦うような流れだったが、 戦う意思が双方にはなく、そもそも二人とも殺し合いには否定的であったことで和解したらしい。 そこで戦いではなく平和的解決法将棋でどっちが殺したかを決めることにしたらしい。 もう、呆れて説教する気にもならなかった。 「そういえば、◆02GOODMe2.その……背中の怪我はどうしたの?」 「妹紅、その呼び方じゃ長いだろうに02って呼んでくれ、それと背中の怪我は治ったから、ほら」 俺は二人に背中を見せた。 「本当だ…」 「信じられん……、一体どのような体のつくりをしているのだ」 二人はまるで珍しいものを見るような目で俺の背中を見ている。 その時、俺は嫌な予感がした。動物的勘ってやつかコレ? 「ちょっと、飛ぶぜ――――」 「きゃあ」 「何をする!」 俺は二人を抱え上げて真横に跳躍した。 そして、俺たちのいた場所は蒼き刃でなぎ払われた。 もしや、またあいつか? 「まさか、私たちを助けようとして?」 「すまないな、イーターのマスターよ」 「気にすんなって、……それよりもこの場を乱した張本人の登場だ」 そして奴が現れた。 「ちっ、仕留め損ねたか、だが次は外さん」 「オプーナァァァァァァッ!!」 第二ラウンド開始ってか? 【二日目・2時/新惑星・蒲田】 【◆02GOODMe2.@書き手】 (マスター) 【状態】疲労(中)、マ力消費(中) 柊かがみ(イーター)と契約、令呪残り三画 悲しみの王子◆02GOODMe2.、怒りの王子◆02GOODMe2.に変身可 英霊化、 ペルソナ「愚者」ドナルド・マクドナルド解放中 首輪なし 【装備】マクドナルドの制服(血まみれ、シャツのみ)、イナバ製作所の作業着(ズボン部分のみ) 【道具】なし 【思考】 基本:柊かがみを救う 1:オプーナを倒す 2:赤鬼、10/を探しに行く 3:10/が心配 4:さっきの記憶はいったい? 5:全てが終わったら……… 6:さっきの男はいったい何者だ? ※平行世界の◆02GOODMe2.と会話しました。 ※固有結界“無限の物置(アンリミテッド・イナバ・ワークス)”使用不可。 ※「ドナルド」の記憶の一部を見ました。 (一部欠損あり) ※「ドナルド・マクドナルド」の解放に伴いマクドナルド力適性が生じました。 ※ここが地球ではないことを知りました。 ※永琳と情報交換をしました。 ※英霊化しました。サーヴァントかどうかは不明です 【メタナイト@星のカービィ】(クラス・ライダー) 【状態】疲労(小) 精神的ダメージ(大)仮面無し 【装備】なし 【道具】支給品一式 【宝具】“銀河の聖剣(ギャラクシア)” 【思考】 1:オプーナに対処 2:私の仮面……… 3:マスターに絶対の忠誠 【藤原妹紅@東方Project】 【状態】健康 熱血 【装備】なし 【道具】支給品一式、蜆×3 米の苗 将棋セット一式 【思考】 基本:戦いを止めたい 「生きる」 1:オプーナに対処 【オプーナ@オプーナ】(マスター) 【状態】??? 【装備】乖離剣・エア エターナルソード 天の鎖 【道具】支給品一式その他不明 クリムゾン ルイージの手(令呪残り二つ) 【思考】 基本:参加者全員皆殺しだッ! 1:とりあえず、化物(アーカードナルド)は殺す。 2;聖杯戦争の参加者も皆殺しにする(その後、シンヤも殺す) 3;主催者も皆殺し 4:目の前のチームの殲滅 ※マスターになりましたが、協力する気は皆無です。
https://w.atwiki.jp/nikuq-niuniu/pages/302.html
生命、マテリア、すべての答え 依頼主 :ミンフィリア(暁の間 X6-Y6) 受注条件:レベル19~ ミンフィリア 「これからの戦いに備えて、 あなたに紹介したい人がいるの。 「ミュタミクス」というゴブリン族の学者よ。 彼は、武器や防具の強化について、 独自の素晴らしい技術を持っているわ。 そして、それを冒険者に広めたいと考えている・・・・・・。 ゴブリン族に偏見を持たない篤学(とくがく)の士に 未来を託したいと、常々言っているそうなの。 あなたが望めば、きっと協力してくれる。 剣を一振り預けるから、 その目で直接、彼の技術を見ていらっしゃい。 ミュタミクスの工房があるのは、 中央ザナラーンの「狼煙の丘」。 不思議な色の煙が見えたら、そこが目的地よ。」 狼煙の丘のミュタミクスにミンフィリアの短剣を渡す ミュタミクス 「とつぜん なんぞ なにようぞ~?」 (ミンフィリアの短剣を渡す) ???? 「武具にやどりし ヒトがココロ~。 マテリアかわりて かがやきはなつ~。」 ???? 「マテリアかがやき ココロのキオク~。 あらたな武具へと マテリアつけりゃ~。」 ???? 「キオクのチカラ うけつぐぞ~! いかなるチカラを うけつぐか~?」 ミュタミクス 「はよう ためして みたいぞなー! シュコォ・・・・・・シュコォ・・・・・・。 わしゃ カガクシャ ミュタミクス! おぬしゃ だれぞ なにもんぞ~? おやおや ミンフィの使いぞな~? たしかに 連絡 うけたぞな~! マテリア おしえて 強くしろ~。 そんな 依頼を うけたぞな~! ほいじゃ 武器を かしてみよ~! こいつぁ しょんぼい 武器だぞな~! マテリア つけにゃ しょんぼいままぞ~!」 スヴィンブルース 「お師様、これを。」 ミュタミクス 「シュコォ・・・・・・シュコォ・・・・・・。 ほれほれ 一同 ご注目~! マテリアつけりゃ~ かがやきはなつ~。 ほいほい できたぞ 成功ぞ~! しょんぼい武器が ぴかぴか武器ぞ~! こいつを ミンフィに 渡すぞな~!」 スヴィンブルース 「マテリアとは、使い込まれたことで、 人の想いが染みついた武器や防具を、 特殊な技術で結晶化させたもの・・・・・・。」 フ・ホバス 「そうしてできたマテリアを 新たな装備品に装着することで、 想いの力を受け継がせ、性質を強化できるわ。」 ココサム 「今回のようにボロ武器は、そこそこ使えるようになり、 強い武器は、より強くすることができるということだな。」 ミュタミクス 「シュコォ・・・・・・シュコォ・・・・・・。 おぬしゃ ちしきの たんきゅうしゃ~? マテリア しりたきゃ 鍛錬ぞ~。 クラフタ ちしきを 深めれば~。 おのれで マテリア つけられる~! マテリア ちしきを 極めれば~。 おぬしの 武具は てんかいち~! きょうみ あるなら 鍛錬ぞ~。 そこなる 弟子に 習うぞな~!」 砂の家のミンフィリアにマテリア付の短剣を渡す ミンフィリア 「おかえりなさい! ミュタミクスの技術を間近で見て、どうだった? なにか得るものはあったかしら?」 (マテリア付の短剣を渡す) ミンフィリア 「・・・・・・やっぱり、「マテリア」を装着すると違うわね。 扱うには技術が必要だって聞くけれど、 あなたなら、きっと活用することができる。 あなたはこれからも、多くの戦いに身を投じるでしょう。 勝つため・・・・・・そして万が一にも負けないために、 装備の強化は必須事項よ。 それがわかったら、次の作戦の話をしましょう。 ちょうど、サンクレッドから報告が入っているの。」
https://w.atwiki.jp/bbtarts/pages/55.html
名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/19049.html
登録日:2012/06/26(火) 00 28 37 更新日:2024/08/07 Wed 19 29 11 所要時間:約 5 分で読めます ▽タグ一覧 DSI だがそれがいい だが男だ ←だがそれがいい パチンコ 前田慶次 台詞 名台詞 名言 肯定 花の慶次 賞賛 迷台詞 雲のかなたに 漫画「花の慶次 -雲のかなたに-」の主人公前田慶次が作中で発した台詞。 初登場は「第三話 忠義の傷 の巻」 天正十二年(1584年)。 前年の賤ヶ岳の合戦を経て羽柴筑前守秀吉の軍門に下っていた加賀前田家当主・前田利家は、 甥である天下無双の傾奇者・前田慶次に頭を悩まされる日々が続いていた。 かつて自身も傾奇者であった秀吉から、 慶次に会わせるよう、話を持ち掛けられていたからである。 事実上の天下人である秀吉の前で、傾奇者である慶次が勝手気ままに振る舞うことは、 秀吉に対して無礼を働く事と同義であり、それは即ち前田家取り潰しの口実となってしまう。 かと言ってお目見得を引き伸ばし続けるのも限度があり、 慶次を改心させることはさらに難しい。 そこで利家は慶次を合法的に殺害し、お目見得そのものを回避しようとするのである。 ある日、利家は慶次に対して秀吉から拝領された今は亡き織田信長公の甲冑の目付役(警護)を言い付ける。 慶次がその任にあたっている時に、加賀忍軍棟梁の四井主馬とその配下の者を刺客に差し向けて甲冑に傷を付けさせ、 そのヘマを口実に慶次を死罪へと追いやろうとしたのだ。 しかし、慶次はそれを読み切っていた。 傾奇者にして大剛の武士でもある慶次の前に忍者軍団はなす術もなく斬殺され、利家の計画は破綻するのだった。 翌日、慶次と共に信長公の甲冑の目付役を勤めていた老齢の前田家家臣・村井若水はつい出来心から甲冑を身につけ、 信長公になったつもりで鬨の声をあげてしまう。 だが物音を聞いた利家がその場に駆けつけ、 動転した若水は後ろに倒れ込み、甲冑を破損させてしまう。 利家は若水に切腹を言い渡す。 信長公の甲冑を背にした利家、他の前田家家臣たちが見守る中、 若水の切腹が始まろうとしていた。 いくさ人である若水の死に目が、切腹とは……。 同輩である家臣の多くが若水の無念さを思う中、 いくさ装束となった慶次がその場に現れる。 「殿の大事な甲冑を壊した賊がいると聞いて成敗にまいった」 その言葉に平伏する若水。 しかし、慶次は利家の傍らにある信長の甲冑を指さして言った。 「はは〜〜ん、こやつですな」 「う〜〜ん、いかにもたちの悪そうなツラでござる」 「殿。ここはこの前田慶次におまかせください」 太刀を抜いた慶次は、信長公の甲冑を一刀のもと真っ二つにしてしまう。 驚愕し、声も出ない家臣団。 当然、利家はこの慶次の行動に激怒する。 「きさまぁ〜、な……何を!!」 慶次は若水を振り返り、指で指し示すようにその場にいる全ての人間に聞こえるように言った。 「見なされ若水殿のツラを!!」 「戦場で傷だらけになったきたねえツラだ」 慶次のあまりの言い様に、“いくさ”で顔に傷を負った家臣たちは憤怒の声を上げた。 いくさ人である彼らにとって、傷の一つ一つが誇りであり、まさしく漢の勲章である。 それを貶められて黙っていられる筈がない。 ところが当の慶次はというと……、 「だがそれがいい」 「その傷がいい!!」 「これこそ生涯をかけ殿を守り通した忠義の甲冑ではござらんか!!」 村井若水という名の一箇のいくさ人を、主君を守る甲冑に喩えて賞賛したのである。 慶次の言葉は、その場に居合わせた者たち……かつて“槍の又左”の異名をとった利家を含む歴戦の兵たちの心に確かに響いた。 このままでは自身の面目が立たぬと知りつつも、大勢の家臣団を前にして利家は若水を許すのだった……。 完 名台詞の宝庫でもある「花の慶次」の中でもとりわけインパクトの強い台詞だが、作中で使用されたのはこの時を含めて僅か2回しかない。 2度目は末森の合戦でなんやかんやあって敗走する敵軍の総大将・佐々成政を見送る際のやりとりで。 「慶次……意地を通すのは不便なものよな」 「だがそれがいい」 この時、慶次は前述の信長公の甲冑を成政に贈っている。 勝手に持ち出された挙げ句、他家にプレゼントされた利家涙目である。 ■パチンコ 第2弾「CR花の慶次〜斬」から使用頻度が増加した。 襖予告、戦国モード中の手紙予告、七霧モード中のおふう台詞予告、真戦モード中の矢文予告、 リーチはずれ後の復活大当たり演出などで登場し、いずれも当確。 近年の「だがそれがいい」の人気っぷりはひとえにパチンコ「CR花の慶次シリーズ」によるものが大きいと思われる。 ただし、ただでさえSPリーチの演出時間が長いにもかかわらず、さんざん打ち手を待たせた上での復活大当たりには賛否両論である。 「普通に当たれ」 特にストーリー系リーチがはずれた後の、 「だがそれがいい」はいろいろとおかしい。 例 「第一話 悪魔の馬 の巻」 「さあ俺の言うことを聞いてくれ」 ↓ 松風から振り落とされる ↓ 「だがそれがいい」 「第二話 麗しき涙 の巻」 「なかなか死なぬと悪態ついてござるよ」↓ 鉄面皮(´・ω・`) ↓ 「だがそれがいい」 「第三話 最後の徒花 の巻」 「旦那〜〜!!」 ↓ 「だがそれがいい」 「第四話 義の鉄拳 の巻」 「このゲス野郎が〜〜!!」 ↓ 「やめておけ兼続」 ↓ 「だがそれがいい」 「追記・修正ばかりでツギハギだらけのきたねえ項目だ」 「だがそれがいい」 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 似たような台詞を最近どっかで見たと思ったらアレだ。岸辺露伴は動かないシリーズの密漁海岸で出てきた「だから気に入った」だ。 -- 名無しさん (2014-02-21 01 23 00) ↑だが断るも良く似た使い方だったな。まあ面白ければ良いのだ -- 名無しさん (2015-01-31 17 42 53) この言葉、利家も結構感動してるんだよね… -- 名無しさん (2018-09-24 22 55 23) ↑利家は慶次のことは気に入らないけど村井さんのことは好きだったからね。慶次が鎧をぶった切ったのは腹立ったけど、村井を切腹させずに済んだこと自体は素直に喜んでる。 -- 名無しさん (2022-04-21 16 12 28) 信長だったらあげた鎧が壊れたと聞いたらホイと新しい鎧か別のものをプレゼントすると思う。信長も傾奇者だからな -- 名無しさん (2023-11-03 20 01 58) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/animerowa-2nd/pages/69.html
それが我の名だ ◆tu4bghlMIw あたし、結城奈緒は走っていた。そりゃあもう全速前進ってな具合に。 バサバサ自慢の赤色の髪が乱れるし、制服には汗が滲むし。 ニーソックスが少しずり下がってきたような気もするけど気にしない。 突き動かすのはとある本能的な衝動。 とはいえ命の危険を感じ逃げ惑う子羊のソレでも、狩りに没頭する狼のソレでもなかった。 ――ふざけんな、糞オヤジ。 ソレがあの厳ついオッサンに『殺し合え』と言われた時、一番最初に思った事だった。 殺し合い? 優秀な個体を集めるための実験場? 『はぁ? アンタ馬鹿じゃないの?』と、心底文句を言ってやりたい気分だった。 ……まぁ、変身ヒーローみたいな格好をした変な男がボコボコにされるのを見て、さすがに声に出すのは止めておいたけど。 大体、そういう"最後の一人になるまでの潰し合い"みたいなシチュエーションは、とっくに間に合っている訳で。 と言うかもうお腹一杯、みたいな。 正直"蝕"の時みたいに積極的に恨みを晴らして回るだとか、喧嘩を売りまくる気分にはまるでなれなかったのだ。 つまりあたしを動かしている燃料は、ずばり長年磨き上げられた倦怠感。これだけだった。 だるい、面倒くさい、帰りたい。 そんなまぁ現代の女子中学生としては極めて普通の感情。 そりゃあ"本当に"一般的な女学生だとしたら、いきなりこんなゲームに放り込まれたら死ぬほど取り乱すだろうけど。 まぁ一応似たようなイベントの経験者でもあるし、慣れてるっちゃ慣れてるから。 それにあたしって厳密にはふつーじゃないし。 ■ Highly-advanced Materializing Equipment、通称――HiME。 HiMEとは要するに……まぁなんか爪だとか銃とか、様々な武器を具体化できる能力者の事だ。 名簿を確認した限り、あたし以外にもこのゲームには三人のHiMEが参加している。 玖我なつき、鴇羽舞衣、藤乃静留……よりにもよってどうしてこの三人、と嘆かざるを得ない最悪の面子。 明らかに頼りにならないヘタレ、コイツは既に論外。 加えて明るさと胸の大きさだけが取り得のバカ、そして最悪と言うか災厄としか表現できないぶぶ漬け女。 まるで役に立たない。 支給品、とやらにも一通り眼を通してみたものの完全にハズレとしか表現の出来ないものばかりだった。 中には明らかにあたしが"あんな体験"をした事を示唆する物までご丁寧に突っ込まれていた。 どう考えても嫌味、もしくは皮肉。正直ムカつく事この上ない。 「さてと……どうしたものかな」 ある程度走って目の前に飛び込んできたのは大きな工場地帯だった。 モクモクと煙を吐き出す無数の煙突とゴウンゴウン唸るコンベアの音がやけに印象的だった。 糸を使い高速移動する事も可能だがとりあえずソレは控える。 エレメントには特別な制限が掛かっていないようで問題無く運用できるのだが、あまり露骨に使っている所を見られるのはマズイ。 森の中や路地裏などの戦い慣れた場所ならともかく、市街地にはどんな人間がいるのか分からないのだ。 とりあえず休める場所を探して、そこでゴロゴロしながら先のことを考えるか。 ――ッ!? 突如、背筋に得体の知れない衝撃が走った。 それは肉体的な何かではなくて、精神的なもの。 大脳、もしくは脊髄が作り出した人工的な電気信号。そして本能的な叫び。 振り向く。つまりターンだ。 ワン、ツー、スリー。 それはまるで、隣でダンスの教師が手拍子でも叩いてるようにゆっくりとしたスピードだった。 勿論わざとではない。 というか自分としては"反射的に振り向いた"つもりだったのだ。 だけど出来なかった。 それだけの行為に丸々三秒の時間を使ったのは生まれて初めての経験だった。 何かが、来る。 圧倒的な存在感。 大気が、空が、木々が震えている。 命を持たないはずのコンクリ詰めの道路やペラペラな石で作られた石垣まで一緒に呼応しているような。 「……ほう。最初に出くわしたのが子供、とはな」 工業地帯の遙か奥、一番近い工場の入り口付近からその男は現れた。 金色。 ソレが第一印象だった。 逆立てた、どこかの国の国家金庫から盗み出してきた金塊から抽出したような見事なまでの黄金色の髪。 全身を覆い尽くすやけに趣味の悪い金ぴかの鎧。だけど何故か不思議なくらい似合っていた。 そして肩に背負った見事な黒色の大剣。あたしはソレに見覚えがあった。 「……それ、命の……?」 「……この剣の事を知っているのか、雑種」 「――ッ!! まあ……ね」 思わず"命"と口に出してしまった。そう、この場には存在しないあの剣の持ち主の名前を。 『ヤバッ』と自らの無用心を呪っても時既に遅し。 もしもあのままダンマリを決め込んでいたなら、この男はあたし目の前から消え去っていたかもしれないのに。 そう、現実は常に過酷なのだ。 男の目つきが変わった。気高く、何者にも侵されない絶対的支配者の瞳。 大空にも似た青い視線が絶対的なオーラと共に皮膚を這い回る。 「ふむ。少し、話を聞かせて貰おう」 「……もしも、あたしが断ると言ったらどうする?」 とりあえず距離を取るため男を睨み付けたまま軽く返答。 退却を前提に少し後ろに後退、したつもりだった。 だがそんな行動も相手にとってはお見通しらしく、あたし達の距離は"全く"変わらない。 そう、おそらくだが……一センチの誤差も無く、だ。 男は笑った。 そして狂おしいほどの残酷な笑みを口元に携え、一喝する。 「雑種、我を失望させてくれるな。――まさか、我との絶対的な"差"が分からぬ程貴様は腑抜けなのか?」 「はッ、まさか!! あたしをそこら辺の餓鬼共と一緒にしないで貰いたいね!!」 場に流れる険悪な空気。 ヤバイ。 とりあえず啖呵は切ってみたものの、全身の器官が総動員でとある指令を伝えてくる。 つまり"逃げろ"だ。 反対しているのはもはや脳だけ。 つまりこの状況で逃げ出したらどうなるか、冷静に判断出来る唯一の体内器官という訳だ。 てか……いきなりこんな化け物と出会っちゃうなんてあたし、大ピンチって奴? 「さぁ応えろ、雑種。選択する権利はくれてやる。もっとも、我としてはどちらでも構わんがな」 男が一歩、前に出た。 固定された距離が破られる。ソレは審判の時。 考えろ、結城奈緒。いくら何でもこの男は危険過ぎる。 何が危険ってまぁ全てだ。何もかもがヤバ過ぎる。というか反則だ。 いくら自分に多少無鉄砲な所があるとはいえ、コイツに向かっていく勇気はさすがに無い。 ジュリアを呼び出しても、まるで勝機が見出せない。 勝つ見込みがあるとすれば、藤乃と鴇羽のチャイルドがそれぞれ全力でぶつかった場合ぐらい。 ……もしも男が全力を出せばソレでも足りないかもしれない。 ではとりあえず命のエレメントの情報を与えるべきなのか。 だが正直、それは"最もしてはならない選択"な気がしてならない。 なぜなら――情報を教え終わった後用済みになったあたしがどうなるのかまるで保証が無いから。 沈黙。数秒の空白。 男はつまらなそうな表情でぽつりと呟いた。 「仕方ない。では、直接身体に聞くか」 その言葉と共に男の左腕がすっと持ち上がる。 何が起こる? 何だ、とてつもなくヤバイ予感しかしないのは気のせいだろうか。 駄目だ、チャイルドを呼ぶ事を躊躇っている場合ではない。 即座にエレメントを発動、そして―― 「――砲撃、開始」 「ジュリアッ!!!!」 …………。 ……。 「……やはり無理か」 「ジュ……リア?」 数秒の間。 ジュリアは現れなかった。 そして男が"呼び寄せたはずのもの"も同じく。 この空間に新たに出現したのはあたしの両手を覆う爪型エレメントだけ。 「中々面白い力を持っているな、雑種。今"何処から"ソレを出した?」 「……さぁね。まずはアンタの軽そうな脳味噌使って考えてみたらどうよ?」 「……くくく、弱い狗程良く吼えるとはこの事か」 やはり、簡単に挑発に引っ掛かる程相手は愚かではなかった。 それどころか命のエレメントに加えて、あたしのエレメントにまで興味を持たれてしまったらしい。 最、悪。 「――なれば、今宵は剣兵の真似事に興じよう」 「なッ!?」 そのスピードは常軌を逸していた。 音……よりはさすがに遅い。 だが、その呟きと共に大地を蹴った男の姿は次の瞬間には数十メートルはあったはずの距離を数メートルまで縮めていた。 視界が金色で一杯になる。男が大剣を振るう。 「やらせないッ!!!」 「――ッ、雑種が……!!」 瞬間、両手の十本の指からワイヤーを発射。 現時点で優先すべきはこの男の迎撃よりも一刻も早い撤退だ。 右手の五本は隣に立っていた電柱の上方部、塀の上へ。そして左手の五本は反対側の電柱へ。 左手の方は巻きつける程度では済まさない。 柔らかな血肉を切断するが如く、石で出来たその柱を軽々と切り裂き、男の目の前へ――落下させる。 トンネルでダイナマイトを爆発させたような鈍い音が辺りに木霊した。 吹き上がる粉塵。だがあたしと男はそんな些細な事象など気にも留めずに睨み合う。 突進を回避された男は驚いた顔をしながら後ろに大きく跳躍した。 それだけで立ち位置は最初の"固定"されていた距離に戻る。 男はおそらく殺しても構わない、その程度の気持ちで剣を振るったのだろう。 エレメントの話を聞きたい、という気持ちに偽りは無いはず。 ソレと同時にこの一撃を受け止められないのならば、生かしておく価値も無いと判断したのかもしれない。 だが、その慢心にこそ付け入る隙があった。 正直男の"全力の"突進であったならば、あたしにソレを制止出来ていた自信は無い。 ここから、どうすればいい? さぁ、困った。もしここで男が"全力"を出してきたら間違いなく死ねる。 ならばこの機会に逃げ出すのが得策と言うもの。 ワイヤーを使えば、更に移動する事が可能。 男の身体能力がいくら化け物染みているとはいえ、障害物があれば追跡には限界が生じる。それに賭けるしかない。 「…………なるほど」 ……ん? 待て、男の様子がおかしい。 明らかに先ほどまでのあたしに向けていた表情とは違う。 何と言うか……言葉にし難い妙な感じだ。 「――気が変わった」 「……はぁ?」 「貴様、その手を覆っている武具について説明しろ」 男があたしの指先、つまりエレメントを指差しながら命令する。 やけにその態度が型にはまっていて、きっとコイツはいつも部下に指図ばかりしていたんだろうな、と思った。 だって自分より高い所にいる人間に話しかけるのが凄く嫌そうだ。 武具ってまぁ、武器っちゃぁ武器だとは思うけど。 でもそこまで大げさに言うほど、大層なものでも無い気はする。 「その突然現れた武器についてだ――殺しはしない。さっさと喋るがいい」 ■ 「つまり金ぴか、アンタはあのオッサンをブッ殺すのに武器が欲しいって訳? それも出来るだけ沢山」 「蜘蛛女、王への侮辱は万死に値するぞ。それに恥じらいが足りんな。言葉遣いもまだまだ乳臭さが抜けん。 加えて礼節も気品も、女としての魅力が何もかも欠けている」 「……下品で悪かったわね」 男が積み上げられたコンテナの上で踏ん反り返りながら、そうあたしに駄目出しをする。 道のど真ん中、というのも何なので少し移動した。大きな音に反応して誰かがやって来る可能性もあったし。 やって来たのは工場前の開けた空き地。 地面がコンクリート張りである以上、昔は何かが建っていたのかもしれない。 それにしても……おかしい。 いつの間にか呼称が"雑種"から"蜘蛛女"に変わっている事はまぁ良しとしよう。 逆によく分かったと賞賛に値するくらいだ。普通はどっちも相当失礼なんだろうけど。 だがなんだ、このまるで『子供を相手にしている』ような話しっぷりは。 「この"巳六"という大剣もその爪も、エレメントという種別の武器なのだな」 「まぁ、ね。その剣はずっと出っ放しな辺り、あたし達のとは大分タイプが違うはずだけど」 男はその漆黒の大剣を片手で軽々と持ち上げながらそう確認した。 この辺りに男の化け物染みた強さを感じる。 確かこの剣、巳六はあの命でさえ両手で持たなければ扱えなかった。正式な持ち主であるはずの命でさえ、だ。 それを片手で扱う圧倒的な膂力。今なら確信出来る。 あの時男がもう少し本気になっていたら、あたしは真っ二つになっていたはずだ。 「面白い……宝具にも匹敵するこの力、是非とも我が手中に収めたいものだ」 「……言っとくけど、無理よ。あたしのだって外そうとしても外れないんだから」 「……所詮は雑種か。例外があるかもしれんだろう。この空間は妙だ、何が起こっても不思議ではない。 しかし、我の財が薄汚い雑種どもの手に渡っている可能性が高いという事か……耐えられんな」 「まぁね」と軽く相槌。 今の発言に軽くブチ切れなかった辺り、何だかコイツとの付き合い方が分かってきた気がする。 そう、確かに金ぴかの言う事はもっともかもしれない。 例えば、何しろ命が持っていたはずの巳六がこうしてココにある時点で何かがおかしい。 それにジュリアが出せないのにエレメントは使える矛盾。 この時点で他のエレメントが支給品としてこの島に集められている可能性だって無くはないのだ。 HiME不在のエレメントが存在出来るかどうかは別として。 「そうだ、貴様の支給品には宝具に値する武器は無かったのか?」 「…………見た方が早いわ。ハズレもハズレ、大ハズレよ」 そう自嘲気味に呟くとあたしは背負っていたデイパックの中身をコンクリートの上にぶちまける。 ちょっとキレ気味なのは昨今のゆとり教育がどうこうとか、そういうのは関係ない。 ただちょっと思い出しただけなのだ。例のあの糞ムカつく道具の事を。 「……この紙は?」 金ぴかが立ち上がり足元に転がる道具のうち、数枚の紙の束に視線を落とす。 もちろん支給されたメモ帳などではない。 これまた何の役にも立たないハズレ支給品である。 「あれでしょ、悪人の手配書。名前も書いてあったはず……確か"ヴァッシュ・ザ・スタンピード"だったかしら?」 WANTEDと書かれたボロボロの紙切れ。 中央にプリントされたのは金ぴかと同じような鮮やかな金髪を重力に逆らうように逆立てた男の顔だった。 しかし……どうしてこんな目茶目茶笑顔の写真を使っているのだろう。あまりにも内容と不釣合い過ぎる。 「……ふむ、コレはいらんな」 「な……ッ!?」 そう呟くと金ぴかは、仮にもあたしの支給品であるその手配書を無遠慮に後ろにぽいっと放り投げた。 ――しかも、間の悪い事は続くもので。 非常にタイミングよく吹いた強風が、 非常にタイミングよくその手配書をふっ飛ばしてしまった。 そして非常にタイミングよく紙束があっという間に見えなくなってしまったのは言うまでも無い。 「ちょ、ちょっと!!! アンタ、何て事すんの!?」 「その男が邪魔ならば捻じ伏せるだけ。我にとって雑種が指定した悪の基準など意味を持たん」 「……呆れた」 訂正する。この男はあたしを子供扱いしていると言うよりもむしろ"自身が子供に近い"のだ。 ただコイツに純真無垢という言葉を当てはめるのはあまりに不適当。 まぁ、あたしもだが。 とにかく横暴で自己中心的、きっと子供の頃はわがままを言って玩具屋の前でブレイクダンスをするような人種だったに違いない。 「蜘蛛女」 「何よ」 「この眼帯のようなものは何だ?」 「う……」 男が最後に指差したのは……黒い、単眼鏡だった。 まるで大きなソファに踏ん反り返りながら猫を抱き、高級なワインを片手に葉巻を吸っている悪の組織のボスが身に着けているような特徴的なアイパッチだった。 つい最近まで似たようなものを眼に付けていたあたしにとってコレは最悪の支給品。 玖我の豆鉄砲によって傷付けられた左目……ソレを隠すためにずっと眼帯をしていたのだから。 見るだけであの辺の嫌な記憶が思い出されるから憂鬱だ。 「これもどこかの物好きの愛用品よ、きっと」 「ふむ、妙な品物ばかりだな。本当に主催者が殺し合いをさせる気があるのか図りかねる」 「そうね。そういえばさ……アンタはゲームに乗ってない訳? 普通に襲い掛かって来たけど」 あたしがそう問い掛けると男はピクリと身体を震わせ、露骨に不愉快な顔をした。 「我が? この馬鹿げた殺人遊戯にか? 蜘蛛女、愚問だな。 与えられた環境で狩りに身を窶すのは我の性に合わん。 所詮この地は宝具を集めてあの男の元に乗り込むための踏み台に過ぎん」 「乗り込むって――あのオッサンの所へ!?」 「当然だ……王は一人で十分。つまり英雄王たる我の存在こそが"螺旋王"とやらと相反するのだ」 自信満々に、不敵な笑みを浮かべながら男はそう断言した。 マジだ。このゴールデンバカ、どう見ても本気だ。 王、ねぇ。まぁ確かに威風堂々とした雰囲気はあるけど。 どっかの国の王様、ってことなのかしら。 「さて、そろそろ出るか。蜘蛛女、早くそこに散らばったゴミを仕舞うがいい」 「……は?」 「貴様も我と共に来るのだ――エレメントとやらの力、みすみす見逃す術は無いだろう?」 「ちょ……ッ!?」 当たり前のように言い放つ金ぴか男。 どうもエレメントがその宝具って奴と並び得る強力な力を持った武器だと認識しているらしい。 HiMEの身体から離れたら存在できるかも分からないって言ってるのに。 コイツ、人の話を全く聞いていない。 ただ男の戦闘能力は驚異的だ。 妙な連中、つまりはゲームに乗った過去の藤乃のような人間が現れても、この金ぴかならあっさりと片付けるだろう。 かったるいからあまり戦いたくない身の上としては同行者がいるのは好都合。 「その眼帯は貴様に預けておく。しっかりと身に着けておけ」 「……一応、コレあたしの支給品なんだけど」 「臣下の財、それすなわち王たる我のもの。これは管理や支配における常識であろう」 「……はいはい」 嫌々ながら黒いアイパッチを手に取り身につける。 こうでもしないと納得しなさそうなのだ、この男は。 目上の人間からの恩赦は必ず受け取るべきもの、そういう感じだろうか。 不思議なくらい左目にフィットするソレに違和感を覚えつつ、その時あたしはすっかり忘れていた一つの重大事項をようやく思い出した。 「ねぇ……金ぴか」 「何だ、蜘蛛女」 「あたしは結城奈緒、どうせアンタは呼ばないだろうけど。で……そっちの名前は何て言うの?」 「我か、我は――」 どこかの推理漫画の主人公が推理する時のポーズのように男は顎元に手を当てる。 そして自信満々に、威厳に満ちたその眼で、こちらの瞳を見つめながら言い放った。 「王の中の王――ギルガメッシュ、それが我の名だ」 そう、あたしの受難はまだ始まったばかりだ。 【G-2 工業区 一日目 深夜】 【結城奈緒@舞-HiME】 [状態]:健康、眼帯を外したい [装備]:エレメント(爪)、衝撃のアルベルトのアイパッチ@ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日- [道具]:支給品一式、ランダム不明支給品x1 [思考] 基本思考:面倒なのであまり戦いたくない。ヤバくなったら真面目にやる。 1:とりあえず金ぴかと一緒に行動する 2:攻撃してくる人間を殺すのに躊躇いは無い 3:藤乃にはあまり会いたくない [備考] ※ヴァッシュ・ザ・スタンピードの手配書@トライガン がG-2を中心に二枚吹き飛ばされました。 海に落ちるのか、それとも誰かに拾われるのかは分かりません。 ※奈緒は原作の蝕の祭の結果が全部ナシになった辺りから参戦。 【ギルガメッシュ@Fate/stay night】 [状態]:健康 [装備]:巳六@舞-HiME、黄金の鎧@Fate/stay night [道具]:支給品一式、ランダム不明支給品x1 [思考] 基本思考:打倒、螺旋王ロージェノム。【乖離剣エア】【天の鎖】【王の財宝】の入手。 1:宝具、それに準ずる道具を集める 2:目障りな雑種は叩き切る 3:エレメントに興味 [備考] ※参戦時期は未定。 [補足] 【衝撃のアルベルトのアイパッチ@ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日-】 アルベルト愛用の黒いアイパッチ。レーダーや通信機能を内蔵した高機能眼帯。 ただ、コレは眼鏡部分だけなので特殊な機能は特にナシ。 【ヴァッシュ・ザ・スタンピードの手配書@トライガン】 600億$$(ダブドル)の賞金首「人間台風(ヒューマノイド・タイフーン)」ことヴァッシュ・ザ・スタンピードの手配書。 プリントされているのは間抜けな笑顔の写真。 【巳六@舞-HiME】 命が肌身はなさず持っている大剣。オーファンやチャイルドを両断できる力を持っている。 命以外の人間が持つと在り得ない重さになる。 剣を地面に突き刺すと、無数の剣を地中から飛び出させることができ、少し距離の離れた敵を地中から串刺しにする。 この能力を一応あらゆる武具を"扱う"事の出来る我様が使えるかは不明。 【黄金の鎧@Fate/stay night】 魔術的な力もかなりあると思われる大鎧。金ぴか。 時系列順で読む Back シモン、あなたはどうしていますか? Next ラピュタの雷 投下順で読む Back シモン、あなたはどうしていますか? Next ラピュタの雷 結城奈緒 051 王の視察 ギルガメッシュ 051 王の視察
https://w.atwiki.jp/dgrpss/pages/189.html
たまには広い湯船にゆっくり浸かろう、そんな風に考えてボクは大浴場へと向かった。 すると大浴場の前の廊下で、珍しい人たちが話し込んでいるのが視界に入り、思わず立ち止まった。 あれは……セレスさんと大神さん? 超高校級のギャンブラーと格闘家……珍しい組み合わせの上に、どこか深刻そうな雰囲気を漂わせている。 不審に思ったボクは二人に近づき、声をかけた。 「やあ、何かあったの?」 セレスさんが驚いたようにびくりと肩を震わせた。 「ああ、苗木君でしたか。驚かさないで下さい」 振り返ったセレスさんは、どうやらお風呂上りだったようだ。まだ少し湿気を含んだ黒髪は艶やかで、上気した頬も色っぽい。 表情は普段は見られないような憂いの色を帯びていて、ボクは場違いにどきりとした。 「苗木君には関係ありませんわ。どうかお気になさらずに」 セレスさんはそう言ってひらひらと手を振った。向こうに行け、ということか。 今日のセレスさんは妙に冷たいな。……でも、女の子同士、聞かれたくない話もあるのかもしれない。 ボクが釈然としないながらも大人しく脱衣所の暖簾をくぐろうとすると、それを大神さんが引きとめた。 「待つのだ、苗木よ」 そしてセレスさんにも声をかける。 「ここは苗木に協力してもらうべきではないか? 少なくとも、我よりは力になれるであろう」 セレスさんは細い顎に手を当て、少し俯いて考え込むような仕草を見せた。数秒の沈黙の後、顔を上げる。 「……そうですわね。……苗木君、相談がありますの。中でお話を聞いて下さい」 ボクはセレスさんに促され、二人で脱衣所に入った。 ボクと二人きりになったセレスさんは、おもむろに口を開く。 「わたくし、先程までこちらのお風呂に入っていたのですが……どうやら、お風呂に入っている間に盗まれたようなのです」 予想外の言葉にボクは驚いて聞き返した。 「盗まれた!? ……何を?」 「……大切な物です。脱いだ服と一緒に脱衣籠の中に入れておいたのですが、お風呂から上がると無くなっていましたの」 盗難事件か。何を盗まれたのかは、はぐらかされたが、よほど大切な物だったのだろう。 いつも微笑を絶やさないセレスさんが辛そうに表情を曇らせている。ボクは犯人に怒りを覚えた。 「苗木君、一緒に犯人を探して頂けませんか。わたくし、悲しくて……」 セレスさんが潤んだ瞳でボクを見つめる。……異論など、ある訳がない。ボクは力強く答えた。 「わかったよ。絶対に盗まれた物を取り返そう!」 犯人を探す前に、まずは事件の流れを知っておく必要がある。 「じゃあ、事件が起きた時のことを、始めから聞かせてくれるかな」 ボクの言葉にセレスさんは頷きを返すと、記憶を辿るように目を伏せた。 「あれは、一時間ほど前だったでしょうか。わたくしが食堂でお茶を飲んでいると朝日奈さんと大神さんが来ましたの。 お風呂がまだなら、これから一緒に大浴場に行かないか、というお誘いでした」 朝日奈さんと大神さんが一緒にいるのはいつものことだ。 きっと朝日奈さんが、セレスさんはいつも一人でいるから、と声をかけたのだろう。 でも、社交的な性格の彼女なら、もっと大勢を誘いそうな気もするな……。 「それで、一緒にお風呂に行ったんだね。他の人は誘わなかったの?」 「たまたま、食堂にはわたくししか居ませんでしたから。ですが、脱衣所に入ると先に腐川さんが居ましたわ」 意外な人物の登場に、ボクは思わず「えっ」と声をあげた。 お風呂嫌いの腐川さんが一人で大浴場に居るなんて……。 戸惑うボクに構わず、セレスさんは説明を続ける。 「腐川さんは、朝日奈さんが話しかけてもいつもの調子でしたが、結局は一緒に浴場に入ることになりました」 「四人で一緒にお風呂に入ったんだ?」 「いいえ。……それが、わたくし達がいざ服を脱ごうとしたところで、葉隠君がやって来たのです。 そのまま何食わぬ顔でお風呂に入ろうとしましたので、当然、すぐに大神さんに叩き出して頂きましたわ」 は、葉隠クン……。 いつもの天然ボケなのか、前回の「男のロマン」で味をしめたのかわからないが、ボクは呆れて物も言えなかった。 「また同じように男子がやってきたのでは、のんびりお風呂に浸かるような気分にはなれません。 そこで、わたくしと腐川さんが先に入浴して、朝日奈さんと大神さんが脱衣所の前の廊下で見張りをすることになりましたの」 「なるほど。二人ずつ、交代でお風呂に入ることにしたんだね」 「ええ。それから、わたくしが体を洗って、ゆっくり湯船に浸かっていると先に腐川さんが浴場を出て行きました。 十分ほど遅れて、わたくしもお風呂を出たのですが、体を拭いて服を着ようとした所で盗難に気がついたのです……」 セレスさんが悔しそうに唇を噛む。 ボクは同情に痛む胸を押さえながら、疑問に思った事を口にした。 「さっき、盗まれた物は脱衣籠に入れてたって言ったよね。ロッカーに鍵はかけなかったの?」 「鍵を持ってお風呂に入るのは面倒でしたし、脱衣所の入り口は朝日奈さんと大神さんが見張ってくれていましたから。 わたくしも腐川さんも、ロッカーの中の籠に服を入れただけで、扉も開けっ放しでしたわ」 荷物そのものは無防備状態だったわけか。 それにしても……脱衣所の入り口は朝日奈さんたちが見張っていて、浴場にはセレスさん自身がいた。 犯人は一体、どうやって脱衣所に侵入してセレスさんの荷物に近づいたんだ……? 「……苗木君、説明を続けてもよろしいですか?」 ボクの思考は、セレスさんによって中断させられた。 推理の前に、とりあえず一通りの話を聞いた方がいいだろう。ボクは頷きを返す。 「盗難に気づいたわたくしは、すぐに周囲を探しましたが見つかりませんでした。 そこで、帰ろうとしていた腐川さんに声をかけ、朝日奈さん、大神さんもお呼びして事情を説明したのです」 さっき、脱衣所の前で大神さんと話していたのは、そういう事だったのか。 ボクが納得していると、脱衣所の入り口に掛けられた暖簾が揺れ、ぬっ、と大神さんが顔を出した。 「苗木よ、何かわかったか?」 「いや、まだ説明を聞いていたところだよ」 折角だからセレスさんだけじゃなく、大神さんからも話を聞いてみようか。 セレスさん一人の説明では記憶違いや思い込みもあるかもしれない。 ボクはセレスさんの説明の続きを、大神さんから聞き取ることにした。 「……我と朝日奈が見張りをしていた間、猫の子一匹たりとも脱衣所には近づいておらぬ。 ゆえに、セレスから盗難の知らせを受けた我らは脱衣所の中を詳しく調べる事にした。 我らが風呂に向かう前から、脱衣所に曲者が潜んでいたのやもしれぬからな」 「でも、誰も隠れてなかったんだね?」 「うむ。脱衣所の中には、そもそも人が身を隠せるような場所は無い。 セレス自身も、盗まれたという品がどこかに移動しておらぬか調べたが、見つからなかったようだ」 ここで再び、セレスさんが説明に加わる。 「それで、大変申し訳ないとは思ったのですが……皆さんの荷物を調べさせていただきましたの。 もっとも、お風呂セットは元々この大浴場に備え付けてありましたから、皆さん手ぶらでした。 ですから、服のポケットの中身を見せて頂くことしか出来なかったのですが」 「一人ずつポケットの中身を出して全員に見せたのだが、朝日奈のポケットには飴玉しか入っておらぬし、 我と腐川の制服の胸ポケットは空だった。いよいよ、お手上げというわけだ」 そう言って大神さんは本当に両手を上げて見せた。 確かに彼女の言う通り、このままではお手上げだ。 ボクは別の人の証言に活路を求めたくなった。 「……朝日奈さんと腐川さんは今、どうしてるの?」 「また何か聞きたいことが出るかもしれませんからと、そのまま食堂で待機して頂いていますわ。 一応は容疑者でもありますし。お二人にも話を聞いてみますか?」 是非もない。ボクたちは朝日奈さんたちに話を聞きに、食堂に向かうことにした。 ボクたちが食堂に入るなり、椅子に腰掛けていた朝日奈さんが声をあげた。 「あれ、苗木じゃん! どうしたの?」 「あまり事を大きくしたくはなかったのですが、わたくし達だけでは真相がわかりそうもありませんから、 苗木君に捜査をお願いしましたの。彼、こう見えて結構頼りになりますもの」 セレスさんがボクに目配せをする。 ボクは彼女から期待を寄せられている事に、身が引き締まる思いがした。 「そうだね。苗木なら何とかしてくれそうな気がするよ。苗木、頼んだよ!」 朝日奈さんはそう言って、元気よく立ち上がった。 一方、少し離れた椅子に座った腐川さんはというと、ボクの方をちらりと見ただけで不機嫌そうに爪を噛んだ。 どこか陰気で落ち着かない彼女の態度には慣れているので、今更何とも思わない。 ボクはまず、事件について朝日奈さんから聞くことにした。 「朝日奈さんは、大神さんと二人で見張りをしていたんだね?」 「うん、そうだよ。また葉隠のやつが戻ってきたらダメだからね」 葉隠クンか……。そういえば、彼には犯行のチャンスは無かったのだろうか。 「葉隠クンは、最初に脱衣所に入ってきたんだってね?」 「葉隠を疑ってるの? うーん……さすがに無理だと思うよ。本当に脱衣所に入って来るなり追い出したから」 朝日奈さんは腕を組み、一人で納得するように頷いた。 セレスさんからも、葉隠クンは「服を脱ごうとした」時に現れたと聞いている。 「脱いだ服と一緒に入れた」品物を盗めたわけがなさそうだ。 さらに朝日奈さんからも順を追って話を聞いたが、新しい事実は出てこない。 ボクは一旦、質問を切り上げて腐川さんに話しかけた。 「腐川さんが、大浴場に来るなんて珍しいね」 腐川さんはびくりと体を震わせて、立ち上がった。 「な、な、何よ! あ、あんたも私を疑ってるわけ!?」 その表情は、恐怖と狼狽に満ちている。だから怪しいという事はない。……いつものことだから。 「い、いや、落ち着いて。事件について聞きたいだけだから」 何とか腐川さんをなだめると、ボクはさっきと同じ質問を繰り返した。 腐川さんはまだ落ち着かない様子だったが、ボソボソと小さな声で答えた。 「びゃ、白夜様に、臭うから、お風呂に入ってこいって言われたのよ……。 わ、私、部屋にお風呂の道具を置いてないし、それで大浴場に来たの……」 腐川さんが珍しくお風呂に入ったのは、十神クンが絡んでいたから。 熱烈に十神クンを信奉する腐川さんらしい理由だ。 一つ疑問が解消してすっきりしたボクを尻目に、腐川さんは一人で話し続ける。 「う、うふふ、白夜様ったら、綺麗になった私をどうするつもりなのかしら。 あんな事や、こんな事も!?うふ、うふふふふ!」 腐川さんは自分の体を抱きしめながら、恍惚とした表情で笑い始めた。 ……いつものように自分の世界に入ってしまったようだ。 恐らく、十神クンは自分について回る腐川さんを遠ざけようとしただけだろう。 まあ、そんな事は今、どうでもいいな……。 ボクは幸せそうな腐川さんを放っておくことにした。 証言を聞き終えて、ボクは頭の中で、事件の関係者たちの情報を整理する。 セレスさんは被害者。入浴中に「大切な物」を盗まれた。 朝日奈さんと大神さんは一瞬たりとも一人になっていない。 腐川さんはセレスさんより先に浴場を出たが、ポケットの中身は空。 葉隠クンは脱衣所に入るなり全員の目の前で追い出された。以降は目撃されず。 わからない。……誰にも、犯行は不可能なのか……? ボクが頭を抱えると、セレスさんが心配そうに覗き込んできた。 「苗木君……。苗木君でも、無理ですの……?」 ボクは思わず、この場にいない女の子を頼りたくなった。ボクなんかより、ずっと頭が切れて行動力がある、あの人を。 だが、頭を振って弱気を追い払う。 セレスさんがボクを信じて頼ってくれたのに、ボク自身の力で解決しなくてどうするんだ。 何か……何か突破口はないだろうか。 ボクは必死で思考を巡らせ、一つ、まだ解決していない疑問に突き当たった。 「……セレスさん、盗まれた『大切な物』って……何?」 「えっ? ……そ、それは……」 ボクの真剣な表情に圧倒されてか、セレスさんは口ごもった。 大神さんも追い討ちをかける。 「確かに、セレスは何を盗まれたのか教えてくれなかったな。それは一体何なのだ?」 全員が口をつぐんでセレスさんの答えを待った。 重苦しい沈黙の後、やがてセレスさんが諦めたように口を開いた。 「……下着ですわ」 し、下着!? 盗まれた物は、セレスさんの下着……。 ボクは驚きのあまり声を出せなかった。 皆の視線が集中し、セレスさんは恥ずかしそうに俯いてしまう。 ……ちょっと待てよ。下着を盗まれたって事は! 今、セレスさんは……! ボクは非常にイケナイ想像をしてしまった。 と、突然、右耳に鋭い痛みが走り、ボクは悲鳴をあげた。 「い、痛い!」 セレスさんがボクの耳をぐいっと引っ張ったのだ。 「あなた今、不埒な事を考えませんでしたか?」 「そ、そんな事ないよ! 絶対!」 ボクは頭をぶんぶん振って、全力で否定した。するしかなかった。 「あなたが来る前に、わたくしは一度、一人で部屋に戻りましたから。余計なことを考えませんように」 セレスさんは頬を染めながら、不機嫌そうにため息をついた。 ボクは少し安心して、思考を推理に傾ける。 セレスさんが何を盗まれたのか、どうしてそれを言いたがらなかったのは、よく分かった。 何としてもこの情報を元にして、犯人を特定しなくては。 ……そして、ボクは思いあたった。犯人たりうる唯一の人物に……。 ボクは食堂に集まった皆の顔を見渡して、自分の推理を話し始めた。 「まず、現場になった脱衣所には葉隠クンがやってきたけど、セレスさんが服を脱ぐ前だったから関係ない」 セレスさんが黙って頷く。 「朝日奈さんと大神さんには、ずっと一人になるチャンスがなかった。そうだね?」 朝日奈さんと大神さんも、揃って頷いた。 「そうなると、犯行が可能だったのは一人しかいない。セレスさんより先にお風呂を出て、 一人で脱衣所にいる時間があった……腐川さんだけだよ」 今度は、全員の視線が腐川さんに集中する。 当の腐川さんは激しく狼狽し、すくみ上がった。 「な、な、な、何で、そうなるのよ!わ、私は知らないわ!」 「さっき言った通りだよ。腐川さん以外には誰も下着を盗めなかった」 「う、うう……。そ、そうだわ、あれはどう説明するのよ? わ、私のポケットには下着なんて入ってないし、 脱衣所のどこにも、盗まれた下着は無かったんでしょ? い、いい加減なこと、言わないでよ……!」 腐川さんの反論に、朝日奈さんが同意する。 「そうだね。私達、下着が盗まれてからはずっと一緒にいるし、どこかに隠したりはできなかったはずだよ」 腐川さんは勝ち誇るような笑みを浮かべたが、ボクはすかさず言い返した。 「隠したりする必要なんてないよ。下着なんだから、身に着ければいい。 腐川さんとセレスさんは体型も近いし、そんなに難しくないよね?」 「う、うぐっ!!」 息を詰まらせるような声と共に、腐川さんは言葉を失った。 大神さんが、ゆっくりとした口調で腐川さんに語りかける。 「腐川よ、潔白だと言うのならセレスに調べてもらうがいい。それではっきりしよう」 「腐川さん、お調べしてもよろしいですか? 抵抗なさるのなら苗木君にも手伝って頂きますが」 セレスさんが静かな……それでいて凍りつくような冷たい声で、腐川さんを追い詰めた。 腐川さんはがっくりと首を折り、ぽつりと言った。 「……ご、ごめんなさい……」 「腐川さん、どうして……?」 ボクの言葉に、腐川さんはうなだれたまま答える。 「わ、私、お風呂を出て、白夜様に会いに行こうと思ったの。そ、そしたら、脱衣籠から色っぽい下着が見えて……。 私、地味な下着しか持ってないし、白夜様に見てもらったら、どんな風になるんだろうって、思って。 い、いけないのはわかってたんだけど、試しに着けてみたのよ……」 「……わたくしがお風呂を出た時には、もう服を着ていましたわね?」 セレスさんが抑揚の欠けた声で問いかけた。 「え、ええ。上から服を着て、鏡の前で、スカートをひらひらさせてみたりして。 しばらく眺めていたら、あんたがお風呂から上がってきちゃって、大騒ぎになって、言い出せなかったの……」 ボクはふと思ったことを口にする。 「えっと……それじゃ、今、腐川さんの下着は……」 「だ、脱衣所よ。わ、私が使ったロッカーの中に置いてあった……はずだけど……」 今までの証言の中で、セレスさんが二度も脱衣所で自分の下着を探した事がわかっている。 その時、残されたままの腐川さんの下着に気がつかなかったのだろうか。 ボクがセレスさんの方を見ると、彼女は思い出したように呟いた。 「……ああ、そう言えばロッカーの中に汚い布きれが落ちていましたわ。 わたくしは自分の下着を探していたので気にも留めませんでしたが、あれが腐川さんの下着だったのですね」 ボクはつい苦笑したが、そういうものかもしれない。 セレスさんの下着と腐川さんの下着は、かなりデザインが違う物のようだし、 突然、自分の下着が盗まれたら男のボクだって余計な物は目に入らなくなりそうだ。 「まったく、早く言っておればよかったものを……」 大神さんが呆れたように言った。腐川さんは身を大きく縮ませる。 「な、何度も言おうと、思ったのよ。で、でも、結局言い出せなくて……。 あ、あの、本当にごめんなさい。……し、下着は返すわ」 セレスさんは憐れむような目で腐川さんを見ると、ふぅっと、大きなため息をついた。 「もう結構ですわ。事情はわかりましたから。その下着は差し上げます。 ……一度他人が身に着けた物なんて、気持ち悪いですもの」 最後の言葉は、腐川さんの耳には入らなかったようだ。彼女は飛び上がって喜んだ。 「ほ、本当!? あ、あんたって、結構いい人なのね! み、見直したわ。 う、うふふ、この下着があれば、白夜様もメロメロだわ! うふ、うふふ、ありがとう!」 セレスさんへのお礼もそこそこに、そのままの勢いで腐川さんは食堂を飛び出して行った。 早速、十神クンの所に向かったのだろう。多分、彼女の思うようにはならないだろうけど……。 セレスさんは朝日奈さんと大神さんに頭を下げると、今回の件を口外しないように頼んでから二人を帰した。 そして食堂を出て行く二人の背中を見送ってから、ボクの手を取って言った。 「苗木君、あなたのおかげで助かりましたわ。あなたを頼って良かったです。どうもありがとう」 改まって言われると何だか照れ臭い。ボクは頬を指で掻いて答えた。 「セレスさんの役に立てて良かったよ」 「あ、あの……。それで一つ言っておきたいことがあるのですが」 セレスさんが上品な仕草で胸に両手を当て、頬を染めながら俯く。 「腐川さんが言っていた下着ですが、いつもそのような下着を身に着けているわけではありませんの。 『大切な物』、というのは嘘ではなくて、あれは特別な物だったのです」 ボクは腐川さんの告白を思い出した。 彼女によれば、「色っぽい下着」……。だいぶ希望的観測が入っているにしても、十神クンがメロメロになるような下着……。 ひょっとすると、いわゆる「勝負下着」というやつだったのだろうか。 ボクはおぼろげに色っぽい下着姿のセレスさんを想像して、顔が熱くなるのを感じた。 「ですから、誤解なさらないで下さいね。……ああ、わたくし、何を言っているのでしょう。……忘れて下さい」 セレスさんは珍しく動揺したそぶりを見せ、ゆるゆると首を横に振る。 そんな彼女の様子を見ていると、胸が高鳴った。ボクは場の空気を変えようと、軽口を叩く。 「うん、忘れるように努力するよ。……前向きに善処します」 セレスさんは一瞬、呆気に取られたように固まったが、すぐに表情を和らげた。 「……なんですか、その言い方は。ナイトのくせに、ご主人様をからかうと許しませんわよ?」 彼女は冗談と本心が混ざったようなことを言って、クスリと笑った。 ……良かった。少しは、機嫌が治ったかな? いつも微笑んでいるほうが、セレスさんらしくていい。 ボクがほっとしていると、セレスさんは少し真剣な表情になって囁くように言った。 「……でも、そうですわね……。あるいは、忘れる必要なんてないのかも……。 あなたには、いずれ見せて差し上げる可能性も……ありますものね」 「ええっ!?」 ボクはどきりとして思わず聞き返した。 セレスさんは白い頬をほのかに赤く染め、にっこりと微笑んだ。 「うふふ、驚きましたか? 冗談。冗談ですわ」 これは嘘なのか、本当なのか……。ボクは激しく心を揺さぶられた。 ボクの動揺をよそに、セレスさんはいつものポーカーフェイスに戻ってしまう。 「それでは、湯冷めするといけませんから、そろそろお部屋に戻りますわ。……ご機嫌よう、苗木君」 うやうやしくお辞儀をすると、彼女は優雅な足取りで食堂を出て行った。 一人残されたボクは、しばらく放心して動けなかったが、やがて我に返った。 ……ボクも部屋に帰ろう。 本当に、しばらくは忘れられそうにない。下着のことも、彼女の言葉も。 ボクは自分の頬を軽く叩いて、いけない想像を追い払うと、食堂を後にして自室へと戻った。
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/3418.html
それかわたしのいちにち【登録タグ そ 乱数P 曲 曲さ 鏡音リン 鏡音レン】 作詞:乱数P 作曲:乱数P 編曲:乱数P 唄:鏡音リン 鏡音レン 曲紹介 曲名は『それが私の一日』(それがわたしのいちにち) 鏡音リン・レン一周年曲。 満月のステージ以来久々の同一人物設定。 歌詞 シャワーを浴びたなら 眠るだけ それが私の一日 朝に(アサニ)大きく(ウルサク)鳴り響く Pからの仕事依頼電話 今日は男の(オトコノコノ)声が欲しいから 髪を縛って出勤 Let's GO 歌詞を渡され(ドレドレ?) しばし凍りつく(ナンジャコレ) これはどう見ても(ハズイ) 女の子の歌 お兄ちゃん好き好き(ウホホ) お嫁さんにして(ウホホ) なんて歌えるわけない!よ(ヘタレ) 朝に(アサニ)大きく(ウルサク)鳴り響く Pからの仕事依頼電話 今日は女の(オンナノコノ)姿が欲しいから 髪をほどいて出勤 Let's GO 全員揃って(ゾロゾロ) PV収録(タリナイヨネ) ちょっと待ってよ(マッテヨ) 身体ひとつしか無い とりあえず撮影(ヤッテ) その後居残って ブルーバックで合成、よ(ナノヨ) 帰りの夜道は(ブルブル)女じゃ危険だから (カミヲシバリ)男になれば(ナレバ) 安全だよね シャワーを浴びたなら 眠るだけ それが私の一日 オフの日はちょっと寂しいよ 誰かと一緒にデートをしたい 性別自在に切り替え出来るから 誰とでも恋人になれるよ 映画にカラオケ ボウリングとか(ゴロゴロ) 楽しいけれど(ケレド) 心が埋まらない いっぱい愛され(サレ) 愛し続けても(テモ) それはまぼろしだから、ね(カナシ) 鏡を見つめて(バッタリ) 私は気がついた(キガツイタ) こんなに身近に(アノコガ) 居てくれてたのね(ミツケタヨ) 私の身体があともう一つあれば 夜も寂しくないのに(イノニ イノニ ・・・) コメント 登録早い! -- 名無しさん (2008-12-27 14 18 48) これ、結構好きなんだけど伸びないな -- 名無しさん (2009-04-18 19 52 27) 多分、これカラオケ配信になるな しかも6位だったような気がする -- 名無しさん (2009-11-25 19 13 25) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/fwsimple/pages/114.html
質問 答え 私は竹のかごとネットで水を汲むことができる~ 水を凍らせる デザートオックスと同じ大きさで重さがないものは? 影 私が林を駆けると、木はみんな曲がる~ 風 自由の港の星屑広場で酒を売っているのは誰? ルカ あなたが目を閉じると、私が見える、私は何? 暗闇 買った人は使わず、使う人は自分が使うことを知らないものは? 棺桶 鏡とじゃんけんをして、どうすれば鏡の中の自分に勝てる? 勝ったと言う 一人のヒューマンが間違いなく持っているものは? 父母