約 94,300 件
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/2112.html
「ふたば系ゆっくりいじめ 1009 めーりん公園花/コメントログ」 うおおおおお!!!イイハナシダナアアァァァあアア!! -- 2010-05-04 18 43 43 感動した!! めーりん!めーりん! -- 2010-05-06 02 41 11 いい作品を読ませてもらった。 -- 2010-05-25 09 19 51 なんで通常種ってこんなクズだらけなんだろう -- 2010-06-20 05 33 41 書いてるのは作者さんな訳だけどゲスが似合うのは通常種だけだな…(周りがそんなのばっかだからだろうけど)GJです!! -- 2010-07-07 23 32 20 通常種皆殺しでよくね? 愛護団体は何処でも出てくるな~ -- 2010-07-24 01 43 06 ゆっくり愛護団体なんてカスはゆっくりしんでね!! -- 2010-09-02 07 34 27 jaooooooooooooooo -- 2010-09-29 14 33 59 じゃおおおおおおおおおおん(イイハナシダナー) -- 2010-10-11 14 24 00 押絵もまたすばらしい -- 2010-11-24 19 10 57 イイハナシダナー;; スペック低くて頭が悪くて繁殖力だけ多い通常種は排除が良いな -- 2010-12-05 09 08 59 イイハナシダナー つーかゲス饅頭4っつどうやってあの規模の花壇をぐちゃぐちゃにしたんだろ -- 2010-12-11 23 12 51 感動した! すごい良い話だね -- 2011-03-05 22 01 59 ううううううううううううううううう!!!!!! めーーーーーりーーーーーーん!!!!! -- 2011-04-19 19 05 23 なんでこうも通常種はクズ役が似合いかなw -- 2011-07-31 01 58 51 ちーーんぽ!まら!ぺにす! -- 2011-08-09 04 45 49 ↓訳(すごくいい話!) -- 2011-08-24 09 18 50 貴方のSSは愛でのほうが好きです 押絵のちぇんとらんが可愛い! あと某団体潰れろ -- 2011-10-10 01 53 12 愛護団体とかいう餡子脳ならぬうんこ脳はいらない子 -- 2011-10-10 03 15 28 すばらしい!!!エクセレント!まーべらす!!!! -- 2012-03-26 19 12 24 すばらしい作品をありがとう -- 2012-07-21 14 33 02 愛護団体って「破防法」で禁止できないのかね? 現実社会でもw -- 2012-09-14 11 26 29 愛誤団体(笑) -- 2012-10-10 22 39 30 お兄さんは人間の鑑、ハッキリ分かんだね。 -- 2012-12-15 13 53 57 いいはなしで感動しました -- 2012-12-28 16 06 24 ゲスなんか爆発すればいいのに -- 2013-02-19 18 24 13 かなこさまとすわこさまが認めたなんて;w;いい・・・花壇だったんだなぁ:w: -- 2013-02-27 21 35 17 いい話でした しかし希少種多いな -- 2013-06-19 02 49 15 なんか俺にはこの学者が光って見えるんだが俺だけか? -- 2013-07-08 01 15 57 おしゃれこんどーむwww -- 2013-08-01 02 30 35 あれ、おかしいな目から汗が -- 2013-09-25 23 28 59 じゃおおおおぉ(涙) -- 2014-01-02 16 09 31 めーりんを殺したゲスは死ね -- 2014-06-27 16 53 05 -- 2015-08-05 08 37 35 「ゆぎゃぁぁぁぁ!ぎれいなばりざをがだんざんのびりょうにじないでぇぇぇ!」 「うるせぇ!おまえは助けを求めるめーりんを殺したんだろぉがぁ!」 「そんなゲスには死んでもらうよ!」 -- 2015-10-10 18 42 26 ゲス エクスプロージョン(爆発しろ) -- 2015-11-22 17 44 41 後の白玉楼である -- 2016-02-19 07 49 46 学者様神! ゲスは問答無用でダストシュート -- 2016-10-20 11 15 05 めーりん!!!!!!(涙)(T-T) -- 2017-01-15 23 25 34 ↓×3天才 -- 2023-02-22 16 53 55
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/1759.html
ゆんセルク 2KB 悲劇 同族殺し ゲス 現代 ネタバレ注意です。 悔しい…悔しい…悔しい…… さなえは嘆いていた、無慈悲な暴力に。 憎い…憎い…憎い… さなえは苛立っていた、無慈悲なものたちに。 そして何より、自分の無力さに… 父を、母を、姉を、目の前で犯され、嬲られ、弄られ、殺され、食われ… それでも何も出来ない自分。 両親に、姉に守られ… ただ、守られるだけの自分に… 「よわっちぃくせに、まりささまにさからうからこうなるんだぜぇ!!いいきみなのぜ!」 「どれいはどれいらしくしていればよかったんだよ!」 「むきゅ!くずにはみずぼらしいしにざまがおにあいよ」 「ごみにしてはいいまむまむだったわぁ!」 死んだ両親と姉にむけて好き放題言い放つもの達に対して何も出来なく、 ただ、ただ、涙があふれるばかりだった。 「さあ、くずさなえ!えらぶのぜ!ここでころされるかどれいになるか!」 「おすすめはれいむたちのまむどれいだよ!」 「はつすっきりぃーはありすのものよおぉぉ!まりさにはわたさないわあぁ!!」 「ちぇんたちのどれいにえらばれるのはめいよなんだよーわかるねー」 「むきゅ!みんなかってなことばかりいって…どれいはみんなのきょうゆうざいさんよ」 「…………」 「さあ、どうするのぜ?はやくきめないならこっちがきめるのぜ!!」 憎い…憎い…憎い………… 憎しみに、怒りに、絶望に、さなえの意識がやみに沈む……… どれくらい経ったのだろうか?あれからそう時間は経っていないはず… 周りには甘い臭気がたちこめる。 時折悲鳴が聞こえる。 「ゆっぎゃあぁぁぁぁぁぁ!!」 「やめてね!れいむはわるくないよ!!わるいのはぱちゅ…ゆぎぎぎぎぃぃぃぃ!!」 「むぎゅ!えれえれえれえれ………むぎゅあぁぁぁぁぁ!!!」 「ちぇんはなにもしてないんだよおぉぉ!わかってねえぇぇぇぇぇ……ぎゃぶぶぶぶ!!」 「とかいはじゃないわぁぁぁ!!ぐびゅぅ!」 「まりさはしにたくだいんだぜぇぇぇぇ!いやなんだぜえぇぇぇぇ!!」 ………ゆっぎゃああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!! 気が付けば、自分は怒りに身をゆだねていた。 怒りに身を任せ動いていた。 そして 「ゆるさなえ!」 そう呟く自分がいた。 そして現在に至る… あれから人間に拾われた。 ガブッ! 気が付けば自分はここに居る。 もうあれほど怒りに身を任せることもないだろう。 ただ、自分自身に起こった変化はどうすることも出来ないだろう。 「ゆるさなえ!」 そう呟く。 「いだっ!かわいいですねーいたくないですねーかわいいですねー」 この不思議な人間といっしょに暮らす生活はそう悪くはないと、 さなえは思うのだった。 挿絵 by全裸あき 過去に書いたもの ふたば系ゆっくりいじめ 819 ムシゴロウ王国 ふたば系ゆっくりいじめ 826 ムシゴロウ王国2 ふたば系ゆっくりいじめ 828 ムシゴロウ王国3 ふたば系ゆっくりいじめ 831 ムシゴロウ王国~王国の仲間達~ ふたば系ゆっくりいじめ 835 罰ゲーム ふたば系ゆっくりいじめ 836 ショート トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 無視五郎さんやん笑 -- 2016-09-04 21 08 43 あれ……?? このさなえひろったひとは… む、ムシゴロウさん………????? -- 2013-04-10 21 56 47 他のゆっくりにいじめられるゆっくりって、こんな感じだったんだな~ ゲスをひねりつぶしたいwwww -- 2011-10-13 19 32 39 イラストのさなえさん可愛い分、来る物があるなぁ…;; げすは本当に潰したくなるなぁ -- 2010-11-13 21 23 23 「蝕」みたいな何かを起こして欲しかった 「かなこ」「すわこ」にゴッドハンド役させるとか。 -- 2010-06-17 10 59 13 これ、ベルセルクじゃなくて悪鬼御用ガランじゃね? -- 2010-05-20 09 20 09
https://w.atwiki.jp/azuma3733/pages/901.html
#blognavi ~一般サイトニュース~ http //www.geocities.jp/nivansenji/sumairu.html ■マクドナルドでスマイルLサイズを注文 まさにスマイルLサイズ。こういうユーモアって大事ですよね。でも迷惑なのでやめましょう。 http //gigazine.net/index.php?/news/comments/20081008_gilotine/ ■防塵マスク&ゴーグルを着用しないと作れない激辛唐辛子100本入りの「ギロチン炒飯【ゴッド】」を本当に命がけで食べてきました 採用試験で食べさせられるとか無理すぎるwww http //milfled.seesaa.net/article/107760967.html ■事故米加工の会社告発断念へ 証拠の決め手となる事故米入りでんぷんを発見できず…農林水産省 ほんとやったもん価値な社会ですね。真面目がバカを見るとはまさにこのこと。 ~今日のオススメ~ http //www.nicovideo.jp/watch/sm4849463 ■shiningrayを歌って描いてみました byルチル これは・・・ブルブルきました・・・。絵は勿論声、高音とサビの心奪われる声は素晴らしいです。 http //www.nicovideo.jp/watch/sm4866870 ■【初音ミク鏡音リンレン】 トラボティック・ワールド 【オリジナル曲】 名作のオンパレード。これが1つの作品になってます。トラボティック・ワールド素晴らしすぎです! ~ニコニコ動画~ http //www.nicovideo.jp/watch/sm4861922 ■ドラクエ5 はぐれメタルだけで世界を救う 15 やわらかメタルでばくちメタル。運ゲーすぎるwww編集早いよwwwでもすげぇ!!!!!! http //www.nicovideo.jp/watch/sm4862573 ■年刊 松岡修造ランキング うp主コメがまず熱いwww説明が熱いwwwこの素材でよくこんだけwwwカービィと東方多いなwww 15位無理すぎるwwwwwwww地味に繋がってるwwwww4位からすっごいよ!!!ずっと熱いよ!!! ~東方関係~ http //www.nicovideo.jp/watch/sm4858045 ■ゆっくり浸かっていって・・・やっぱ帰れ!!! きめぇwwwwなんでののワさんwwww http //www.nicovideo.jp/watch/sm4858836 ■【東方】すわこでございま~す! 市場もひどければ動画の最後もひどいwwwでも癒しwww http //www.nicovideo.jp/watch/sm4236713 ■武装神姫「ジオラマスタジオ」東方キャラ再現Ver.2 魔理沙大人ver.が素敵ですっ!あとえーきたんがやばいっ。藍様やべぇ!!!! ~歌って・演奏して・描いてみた~ http //www.nicovideo.jp/watch/sm4832325 ■崖の上のポニョ 【いさじ】 兄貴、いやくそみちお兄さんwwww両方とかすごすぎですwwwwww後半wwwwwwwwwwww http //www.nicovideo.jp/watch/sm4862790 ■初音ミク-shiningray-うたってみた【ピコ】 なんと、高いver.もあったのですか、残念・・・。でもこの声もピコっぽくてかっこいいですねっ! と、某所で高いの見つけました。こっちはやはり性別ピコでした。 ~VOC@LOID~ http //www.nicovideo.jp/watch/sm4867807 ■SPICE!【鏡音レンオリジナル】にイメージPVつけてみた。 恐ろしくかっこいい!!!ネルもハクもヤバいくらい似合ってる!!!イケレン!!! 兄さんとリンとかアウアウすぎるwww久々のレン君綺麗な仕事ですね。 http //www.nicovideo.jp/watch/nm4862028 ■[初音ミク]僕みたいな君 君みたいな僕[オリジナル曲] キモチイイ曲。聞いてて鋭さがないという感じ。 http //www.nicovideo.jp/watch/sm4863582 ■【報われない】アナザー:ワールドイズマイン【未完成】 歪んでるなぁwwwレン君が可愛すぎるよwwwww カテゴリ [ニュース日記] - trackback- 2008年10月09日 23 57 16 #blognavi
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/1686.html
「お前たちに明日はない」 ※初投稿です ※現代設定(?)です ※独自設定があります ※ハイスペック希少種愛で、善悪問わず通常種ジェノサイドです ※虐待ではなくジェノサイドです 暦の上では秋になっても、いまだに続く残暑のせいで、 夜の9時を回ったというのに半袖でも汗ばむ暑さだった。 そんな中を一匹のゆっくりまりさが、人通りのない道を目的地に向かって急いでいた。 ここは郊外というのも憚られるくらいの田舎だった。 まりさの跳ねている、森から抜け出た道の両側には、雄大な山を背景にして途方もなく広い田んぼが広がっている。 ここに暮らす人々の多くは農作業に従事しており、朝早くからの作業に備えてすでに就寝していた。 しかしながら例外もいた。 バスが1時間に1本という田舎から、片道5時間かけて都心に通うという例外が。 今まさにまりさが到着したのは、その例外の家であった。 そしてまりさの目的は… 「ゆっふっふ。まってるのぜ、あまあまさん!」 …言わずもがな。 まりさがこの家に目をつけたのは1週間前である。 このあたりに住む他の人間とは明らかに異なる格好をして、 時折まりさたちの暮らす山奥にまでやって来た不思議な人間に興味を持ち、 ゆっくりと観察を続けた結果、「この家には人間が1人しか住んでおらず」、 そのたった1人の人間も、「出かけたら深夜まで帰ってこない」という事実を突き止めたのである。 そして、人間に見つかる危険の低い夜になってから、まりさは意気揚々とやって来た。 一般的に里山付近に生息するゆっくりは、農家の人たちが精魂込めて育てた作物を食い散らかし、 住居に侵入して乱暴を働き、挙句の果てに暴言まで吐く害獣もとい害饅頭として認識されている。 しかしこの地域のゆっくりは、豊富な山の食料に恵まれていたため、 人間のテリトリーを犯すことなく穏やかに暮らす、極めて稀有な存在だった。 そのため人間の方も、特にゆっくりを意識することなく日々の生活を営んでいた。 それでは何故このまりさは人間の住居に侵入するという暴挙に出ているのか? まりさはかつて、都会で暮らす野良ゆっくりだった。 それがある時、気まぐれな人間に拾われて飼われる事となったのである。 野良だった頃からは想像もできなっかた夢のような日々に、 まりさはしあわせーの絶頂だった。 だが、夢は醒めるから夢なのである。 まりさは今からおよそ2週間前に、この近くの森に捨てられた。 その時の人間の言葉をまりさは未だに覚えていた。 「やっぱり『つうじょうしゅ』なんて飼うもんじゃないな…。 ここなら餌には困らないだろうし、まあ、達者でな」 まりさの元飼い主は中途半端な愛情からか、どうせ登録もしていなかったこともあってか、 あるいは処分費用(200円)を惜しんだのか、まりさを自然に帰すことにした。 都会育ちのゆっくりが野生に順応することが極めて困難で、 同じように捨てられたゆっくりの多くが死んでいる現実を鑑みれば、 まりさの命運は尽きたかに思われた…。 ところがぎっちょん、まりさは生きていた。 まりさ種特有の小賢しさと生存本能の強さに加えて、 このまりさがペットショップ育ちの純粋な飼いゆっくりではなく、 野良生活の経験があったこと、そして何よりも運が味方した結果である。 元飼いゆっくりであった頃の知識と、そこそこの器量を武器に、 群れに入り込むとそれなりの地位も確保することができた。 いかなる神の慈悲によってか、それなりにゆっくりとした生活を保障されたまりさだったが、 自分をこんな所に置き去りにした人間に対する恨みの炎は消えず、 そしてそれ以上に、 「ゆうう…あまあまさんがたべたいのぜ…」 かつての飼い主から与えられていたケーキやクッキー、ドーナツの味を、 まりさは忘れることができなかった。 かくして現在に至る。 慎重に慎重を期して、家の周りに人間の気配がないことを確かめると、 まりさは石で窓ガラスを割った。 パリーン、という破壊音があたりに響く。 しかしその音が隣家の住人に聞かれることはなかった。 一番近い家でも100メートルは離れているのだ。 まりさは首尾よく侵入に成功した。 家の中に入ると、当然明かりは消えていたが、 食べ物の匂いがまりさの鼻腔(そんなものないとは言ってはいけない)をくすぐった。 「ゆゆゆっ!こっちからおいしそうなにおいがするんだぜ!」 どうせ人間はいないのだ、とばかりにポヨン、ポヨンと派手に跳ねて、 薄暗い廊下を進むと、リビングらしき部屋に出た。 床にはお皿が置いてあり、その上には食べ物が盛られていた。 どうやら匂いの正体はこれらしい。 あまあまさんではないが、まあ軽く腹ごしらえをするかと、 まりさはお皿に近づいていく。 その時だった。 「…何してるんだい?」 暗がりから声が聞こえたのは。 「ゆゆっ!だれだぜ!?どこにいるんだぜ?!」 自分以外誰もいないと思っていた家の中に他者の存在を認識したことで、 まりさはパニックになりかけた。 馬鹿な、人間はいないはず。 このまりささまが、しくじるなど…。 だが現に声がした。 まずい、まずい、まずい! 早く逃げ…。 まりさが素早く身を反転させ、逃亡を図ろうと決断しかけたとき、 月明かりが部屋に差し込み、その声の主は姿を現した。 そこにいたのは見たこともないゆっくりだった。 濃い紫みの青い豊かな髪をもち、背中には輪っかになった注連縄がついている。 そして黒い筒のようなものを4つ背負っていた。 そのゆっくりの後ろには、さらに二匹のゆっくりがいた。 鮮やかな緑色の長い髪に蛇のような飾りをつけたゆっくりと、 目玉のついた変な帽子をかぶった金髪のゆっくりである。 それぞれの飾りにはバッヂがついている。 飼いゆっくりであることは明白だ。 先ほどの食べ物はこいつらの餌といったところだろうか。 「ゆひぃ!ゆっ…ゆっくり…?」 いきなり現れたことにビクッ、と震えたものの、 相手がゆっくり、それも飼いゆっくりだと分かると、まりさが落ち着きを取り戻すのも早かった。 「ゆゆっ!おどろかさないでほしいんだぜ! まりささまはかんだいでれいせいだからゆるしてやるけど、 ほかのゆっくりだったらそうはいかないのぜ!」 先ほどまでの怯えぶりを忘却の彼方へと押しやり、 まりさは胸(だからそんなもn(ry)を張った。 しかし対するゆっくりは無言のままだ。 「ゆぅ…?ゆっくりしていってね!」 「……」 やはり無言。 まりさがもしも、人間かそれに準ずる感性をもっていたのなら、 自分に向けられる険しい表情を察知できただろう。 しかしまりさはゆっくりだった。 こいつらはいったい何なのだろう。 さっきからずっと黙ったままだ。 挨拶すら返せないとは。 ひょっとすると、これがいわゆる「足りないゆっくり」なのだろうか。 きっとそうに違いない。 だから見たこともない変な姿かたちをしているのだ。 その頭のバッヂも中身の無いお飾りに違いない。 おお、あわれあわれ。 そしてこんな無様なゆっくりを飼っている人間も馬鹿だ。 おお、おろかおろか。 こんなクズどもに関わっている暇などない。 さっさとあまあまさんを探そう。 飼いゆっくりに対する嫉妬心と、人間に対する憎しみとがぐちゃぐちゃに混ざり合った負の感情を、 無意識のうちに根拠のない優越心へと昇華させたまりさが踵を返した時、 「待ちな」 青い髪のゆっくりが再び声を発した。 「ゆあん?」 まりさはうるさそうに振り返る。 「なんなのぜ?クズがきやすくまりささまにはなしかけていいとおもっているのかぜ? みのほどをしr「黙りな」nて…ゆ?」 高説をのたまっているところに割り込まれ、まりさはいよいよ苛立たしさをあらわにした。 しかしまりさが罵倒の言葉を口にする前に、青い髪のゆっくりが喋りだした。 「いいかい、あんたは人間の家に勝手に上がり込んでいる。 さっきの音からすると、窓を割ったみたいだね。 まったく、何てことしてくれたんだい」 そう言ってからため息をつく。 「…でも、やってしまったことは仕方がないね。 このまま大人しく出て行くのなら、見逃してやるよ。 私たちも無益な殺生は好まないんでね。 何しろ今はまだ…」 「ふざけるんじゃないのぜぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!」 まりさの中で何かが切れた。 何だ? こいつは何と言った? 見逃す? それはこっちの台詞だ。 自分はゆっくりしているから心が広い。 命まで取るつもりはなかった。 だがそれもここまでだ。 あの世でゆっくり自分の愚かさを呪うがいい! まりさの目の奥で、餡子が弾けた。 床を蹴り、突進する。 標的は青い髪のゆっくりだ。 一気に間合いを詰め、跳躍。 その間、僅か0.2秒という神速に青い髪のゆっくりの顔からも余裕が消える。 しかしその目が驚愕に見開かれる前に、まりさの鋭いボディプレスが直撃し、 青い髪のゆっくりは、そのまま物言わぬ饅頭と化した。 そこまでがまりさの思い描いていた未来であった。 実際にはたっぷりと2秒はかけてようやく青い髪のゆっくりの目の前に到着し、まりさは飛び上がった。 青い髪のゆっくりは動かない。 「しぬのぜっ!!!」 対する青い髪のゆっくりは驚いていた。 そのまま引き下がるだろうと思っていたまりさが、憤怒の表情で突っ込んできたのだ。 思わず体が反応し、現時点で自分が持つ最も強力な攻撃手段をとってしまった。 「もらったのぜぇぇぇっ!!!」 勝利を確信していたまりさの目の前に突き出されたのは、 あの黒い筒だった。 「ゆっ?!なにこr…」 直後、パンッ、という乾いた爆発音とともに、 まりさは激痛に襲われた。 「フンフフンフンフンフンフンフフーン♪」 狭いうえに、舗装されていないためでこぼこになっている道を自転車で走るのはなかなかにスリリングだが、楽しくもある。 思わず鼻歌を歌ってしまってから、今が夜の11時であることを思い出し反省する。 こんなだから上司や同僚に子供っぽいとからかわれるのだ。 ここに住み始めた当初は、バスと電車を乗り継いで職場に通うつもりだったし、実際そうしていたが、 ある日気まぐれで自転車を使ってみたところ、所要時間がそれまでの6時間から5時間に短縮できたので、 今では雨が降っていようが雪が積もっていようが自転車で通っている。 どうしてこんな所から都心に通っているの?馬鹿なの?とお思いの方もいらっしゃるだろうが、 何を隠そう俺の仕事と関係があって…、 っと、到着。 とりあえず一息つかせてほしい。 さすがに疲れた。 「ただいまー」 玄関に入り、靴を脱ごうとして手が止まる。 廊下の向こうから我が家の愛すべき同居ゆっくり、 目玉つき帽子の可愛いゆっくりすわこ、通称すわこさまと、 緑の髪の美しいゆっくりさなえ、通称さなえさんがやって来たのだ。 「あーうー…」 「お帰りなさい、お兄さん…」 えらく元気が無い。 「どうした?暗い顔して。具合でも…」 と言いかけておや、と気付いた。 怪我をしてはいないようだが、すわこさまとさなえさんの顔に何やら汚れが付いて…いや…これは…。 スッ、とその汚れのようなものを手にとって見る。 間違いない、餡子だ。 「これは一体…?」 我が家のゆっくりの中身は餡子ではないため、とりあえず安心する。 となると考えられるのは…。 「リビングです…、野生のゆっくりがしんにゅうしてきて…」 さなえさんが説明してくれた。 「なるほど、で、かなこさまがやっつけた、と」 すわこさまとさなえさんが頷き、俺たちはリビングへと向かった。 リビングには、同居ゆっくりであると同時に、 俺の仕事のパートナーでもあるゆっくりかなこ、通称かなこさまがいた。 かなこさまにも怪我がないのを確認しようとすると、 「お兄さん…。ごめんなさい…」 と、普段の快活で剛毅なかなこさまからは考えられないような暗い声で謝られた。 一体全体どうしたんだ、と思いつつかなこさまの視線の先に目をやると、 ゆっくりの死体があった。 黒い帽子と金髪から判断するに、どうやらゆっくりまりさのようだ。 「殺したことを気にしてるのか?それなら心配要らないぞ。 実は今日の会議で…」 しかし、かなこさまはまりさを見ているわけではなかった。 もっと上…俺もつられて視線を動かし…壁を見て時が止まった。 そこにはポスターが、額縁に入れて飾ってあった。 俺の生涯のベストオブベストオブベストと言っても過言ではないTVアニメ、 『魔法少女ゆうかにゃん』のDVDボックス初回限定版の特典ポスターであり、 今ではオークションでも手に入るかどうかといわれる代物である。 そのポスターの中央で、太陽のように微笑むゆうかにゃんの額には…ぽっかりと…穴が…ががっがくぁwせdrftgyふじこlp 「ゆうかにゃあああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁんんん!!!!!!!!!」 お隣さんの話では、この時の俺の叫び声は両隣十軒にまで響き渡ったらしい。 その後、泣き出したすわこさまを宥めたり、責任を取って自決しようとするかなこさまを止めたりで、 俺たちは大騒ぎだった。 「とにかく、これは不可抗力で、どうしようもなかった訳で、かなこさまは悪くないから! 悪いのはこいつ!このまりさが悪いわけで…。 かなこさまが撃つのを躊躇って怪我でもしていたらそっちの方がショックだから! いや、そもそも俺にとってはポスターよりも、お前たちの方がずっと大事だから!」 後々冷静になってから思い起こすと相当に恥ずかしい台詞であるが、 俺も気が動転していたのだ。 とにもかくにも、ようやく俺たちは落ち着いた。 時計を見ると、すでに午前2時を回っている。 かなこさまたちを休ませて、さてまずはまりさの死体を片付けようかとそちらに近づく。 それにしても…。 かなこさまの体長は俺の身長の約半分、90センチメートルである。 一番小さなさなえさんでさえ40センチメートルはある。 一方このまりさは精々30…、バスケットボールよりもほんの少し大きいくらいか。 勝てると思ったんだろうなぁ、やっぱり。 呆れつつもまりさに手を伸ばしかけた俺は驚愕した。 まりさはまだ生きていたのである。 どうやら仮死状態だったらしい。 「本当にしぶといな…。オンバシラをくらってまだ生きてるとは…」 ゆっくりかなこ種は「オンバシラ」と呼ばれるキャノンを持つことで知られている。 さらに、生まれ持ったキャノンのみならず、およそ火器の類は体のサイズにさえ合っていれば、 見事なまでに使いこなすのである。 ゆっくりうどんげ種と並んで、俺の職場で活躍しているゆっくりだ。 おっと。 そういえば、俺の仕事の説明をしようとしてたんだっけ。 それが醜態を晒してしまい…まあいいや、説明しよう。 俺の仕事は「自然保護官」、かっこよく言うなら「レンジャー」だ。 一応国家公務員である。 自然保護官というのは、読んで字の如く自然を保護するのが仕事だ。 従来はデスクワークが主な仕事で、頻繁に自然に干渉することなど出来なかったのだが、 「人間だって自然の一部なんだから積極的に干渉して何が悪い?」 というぶっ飛んだ意見にマスコミが飛びつき、 後は国民、政治家という流れであれよあれよという間に法改正が進められた。 そして、自然保護官は自然に介入する極めて強力な権限を持つようになったのである。 「自然環境の保全を第一の目的とし、妨げるものあらばこれを実力で排除する。」 これが俺たちのモットーだ。 その結果、当然といえば当然なのだが、 俺たちの最大の敵はゆっくりとなった。 そして俺は、対ゆっくり専門の保護官である。 有史以来人類が出会ったどの生命よりも謎に満ちた存在、ゆっくり。 3年前に突如として世界各地に現れたゆっくりに挑んだ数多の研究者たちの考察から、 今でこそ、人語を解する饅頭生命体ということでひとまず落ち着いているが…。 底なしの食欲、ネズミ算など足元にも及ばない繁殖力、本当に生物なのかと疑いたくなる生命力。 おまけに中途半端な賢さと、自己中心的な性格、他者をイラつかせる天性のセンスも備えている。 ゆっくりによって多くの生態系は破壊された。 昆虫や植物といった、小さく、移動手段を持たない生物は例外なくゆっくりの餌となり、その数を減らした。 そうなれば、他の生物にも多大な影響が出てくる。 今まで主食としていたものをゆっくりに取られ、ゆっくりを捕食するようになった生物は健闘したほうだ。 だが最終的には数の暴力と、「ドスまりさ」と分類される大型種の登場により、やはりその数を減らしていった。 いずれにせよ、ゆっくりが現れた地域の生態系は、 最悪の場合ゆっくりを中心としたものに書き換えられてしまったのだ。 近年では、世界各地で進む砂漠化の原因はゆっくりではないか、という研究データすら出てきている。 人間が今までやってきたことを棚に上げて、ゆっくりに憎悪を抱くというのも随分勝手な話だ。 しかし俺はこうも思う。 ゆっくりの出現は、ゆっくりを反面教師として自らを省みるよう、 人間に与えられたチャンスなのではないか、と。 事実、ゆっくりが現れてから、人間による環境破壊や紛争は減少の傾向を見せていた。 ここまで説明すると、ゆっくりがとてつもない害悪のように思われてしまうかもしれないが、救いもある。 それが、ゆっくりの研究が軌道に乗り始めた頃にその存在が確認された「希少種」と分類されるゆっくりである。 希少種とは、文字通りその絶対数が少ないことから名づけられたゆっくり種のことで、 環境破壊饅頭である「通常種」とは一線を画す存在である。 その大きな違いは心にある。 希少種は通常種と違い、相手を思いやる心を持っているのだ。 その他に優れている点としては、知能や体力、寿命など枚挙に暇がない。 飼いゆっくりや家畜、そして研究用として飼育されたり保護されたりするごく一部を除いて、 通常種は人間から疎まれ、憎まれていった。 それに反比例するかのように、 絶対数が少なく、理性的である希少種は親愛なる隣人として迎えられていった。 今では人間社会のあちこちで、幸せそうに暮らす希少種たちを見ることが出来る。 希少種たちからも、人間は多くのことを学んでいるのかもしれない。 さて、そんな世界で俺は自然保護官なんてやってるわけだが、 現在の任務はこの地域―居住区から10キロ離れた山岳地帯が準自然保護区に指定されている―の保全である。 1年ほど前から通常種ゆっくりの目撃情報が寄せられ、俺はパートナーと共に赴任してきたのだ。 そして毎日のように調査活動を行ってデータを集め本部へと提出した。 ここ数日は会議やら何やらで、本部と仮の住まいを行ったり来たりである。 薄給でえらいこき使われようだが、税金で希少種たちと一つ屋根の下で暮らせるのだから、 まあ、ありじゃないだろうか。 そして今俺の手の上で、 「ゆっ…ゆっ…」 と痙攣しているまりさ。 こいつも運のない奴だな、と思い、そう思った自分に苦笑した。 どうせ時間の問題なのだ。 俺たちが集めたデータから、この地域の自然環境とゆっくりたちとの共栄の可能性は、 9パーセントと算出された。 かつてないほどに高い数値だったが、それでもあまりに低い。 調査開始当初は、随分と穏やかなゆっくりたちの暮らしぶりに期待していた保護官たちも落胆した。 そして、このままではおよそ1ヶ月で、ゆっくりたちの勢力圏が希少動物たちの営巣地と衝突するとの報告が決め手となり、 今日の会議で「環境保護プログラム」の発動が正式に決定された。 早い話が、当該地域の通常種ゆっくりの殲滅である。 2日後、朝の6時に起床した俺たちは重装備を背負い、集合地点に向かった。 現地集合という、遠隔地に住んでいる保護官には悪夢のような任務だが、現地に住む俺には関係ない。 心配されていた天候も、予報どおりの快晴だ。 木々の間から漏れる朝日の光が眩しかった。 森の中をしばらく進むと、開けた場所に出た。 ここが集合地点で、すでに到着していた同僚たちが本部テントを設営している。 俺たちも手伝おうとしたら、横から声をかけられた。 「遅かったじゃない。あなたが一番近くに住んでいるのに、弛んでるわよ」 「まだ集合時間の2時間前なんだが…。お前こそ一番遠くに住んでいなかったか?」 「税金で最高の装備を使わせてもらって饅頭狩りができるのよ。 気合が入るのは当然じゃない。ねえ、ゆうか?」 「ええ、そうね、おにいさん」 そういって微笑み合う同僚とゆっくりゆうか。 お互い良いパートナーに恵まれている。 「あなたたちは今回の作戦の花形なんだから。 あたしたちの分まで頑張ってよね」 へいへい。 本部の設営が終わった頃には、今回の作戦に参加する全ての保護官とゆっくりが集合した。 訓示の後、俺たちは早速行動に移った。 俺とかなこさまは実働部隊として作戦に参加するが、 すわこさまとさなえさんは通信担当の補佐として本部に残る。 「ごぶうんを祈っております」 「あーうー!」 あいよ、と俺は軽く手を振って答え、かなこさまもそれに倣う。 総勢14名の保護官と、113体のゆっくりたちと共に、俺たちコンビも森へと足を踏み入れた。 作戦の概要はこうだ。 第一段階。 ゆっくりれみりゃやゆっくりふらん、きめぇ丸などをパートナーにした保護官たちが通常種ゆっくりの群れを追い立てる。 俺たちがゆっくりをパートナーにしているのは、その優れたゆっくり探知能力によるところが大きい。 餅は餅屋、といったところか。 ついでに言うと、この地域に希少種と危険動物がいないことは確認済みだ。 第二段階。 恐慌によって群れが散り散りとなった時点で、第一陣はいったん引き上げる。 これはドスまりさを警戒するためであり、 さらには群れを守ろうとするドス特有の性質を利用し、通常種ゆっくりをドスのもとに一極集中させるという狙いもある。 第三段階。 あらかじめ捕獲しておいた群れのゆっくりを使い、ドスもろとも群れを予定ポイントまで誘き寄せる。 第四段階。 罠にかかった群れを掃滅する。 第五段階。 後片付け。 単純だが、それゆえに手堅い作戦だった。 森の中はゆっくりたちにとっての楽園、ゆっくりプレイスだった。 食料となるきのこさんやおはなさんやむしさんは豊富にあり、毎日どれを食べようか悩むくらいだった。 自分たちゆっくりよりも大きい生き物はおらず、安心して遊んだり狩りに出掛けることが出来た。 「むーちゃむーちゃ、ちあわちぇえぇぇぇ!!!」 「おちびちゃんたち、たくさんあるからいっぱいたべてね!」 「ごきげんようぱちゅりー!きょうもとかいはないちにちね!」 「むきゅ!そうね、ありす」 「ゆっくりかりにいってくるよ!」 「「「「「おとーしゃんいってらっしゃい!!!!!」」」」」 ゆっくりたちは皆、この素晴らしくゆっくりした日々がいつまでも続くと信じて疑わなかった。 「うー!みつけたー!」 見たこともないゆっくりが、突然茂みから飛び出してくるまでは。 「れみりゃがいちばんのりー!」 それが楽園の終焉を告げる合図だった。 「うー!」 「うー!ゆっくりしね!」 「き・めぇ・丸!う・ぜぇ・丸!」ヒュンヒュンヒュン 「「「ゆぎゃあああぁぁぁ!ごないでえええぇぇぇ!!!」」」 作戦開始からものの5分で、森の中は(通常種にとっては)阿鼻叫喚の様相を呈していた。 何しろ今まで見たこともなかったであろうゆっくりたちが突然襲い掛かってきたのだから無理もない。 「ぎゃおー!たべちゃうぞー!」 「れいみゅはおいぢぐにゃいよぉぉぉ!!!」 「しねっ!しねっ!」 「やべでええええええぇぇぇぇぇ!!!」 「毎度おなじみ、きめぇ丸です」ヒュンヒュンヒュン 「おなじみじゃないいいいいぃぃぃぃぃ!!!」 保護官たちも一緒になって追い立てる。 「とっとと逃げんと潰しちまうぞ!」 通常種たち―ゆっくりれいむとまりさが殆どで、それにありすとぱちゅりーが少々―は悲鳴を上げてひたすら逃げ惑う。 ついさっきまで、ここは最高のゆっくりプレイスだったのに、 ゆっくりできないやつらが現れたせいでゆっくりできなくなってしまった。 いやだ、いやだ、ゆっくりしたい! そうだ、こんな時こそドスに助けてもらえばいいのだ! ドスがいればもう大丈夫!ドスのところへ行こう! 恐怖のどん底に差し込んだ希望の光は一気に増幅される。 途端に気の大きくなった1匹のまりさが高らかに宣言した。 「どすがきたらおまえらはみなごろしだよ! ゆっくりぷれいすをこわしたじじいはしね!!!」 「誰がジジイよっ!この糞饅頭っ!!!」 罵倒された保護官がまりさを蹴り飛ばす。 茂みに突っ込んでもなお勢いを殺すことなく吹っ飛び続けたまりさは大木に激突し、 「ゆぐぇばっ…!!!」 大量の餡子を吐き出した。 「んもうっ!失礼しちゃうっ!」 「おにいさん、おちついて」 パートナーのゆうかが宥める。 第一段階において、ゆっくりを殺傷することは好ましくない。 後片付けが面倒になるし、何かのはずみで貴重な動植物を傷つける恐れもあるからだ。 「やだっ、あたしとしたことが…」 「きにしないで、あんなこといわれたらむりないわ。それよりも…」 そう言って、ゆうかは茂みの奥で這いずりながらも逃げようとするまりさを見やる。 「そうね、こいつをこのままには出来ないわね」 保護官とゆうかは微笑んだ。 死なないように、さりとてゆっくりもできないように微妙に加減しつつ予定のラインまでゆっくりたちを追い立て、 ゆっくりたちが森の奥深くに逃げ込んでいくのを確認した時点で、 第一陣は撤退を開始した。 そのうちの1人、ゆうかを連れた保護官の手には袋が握られており、 中には凄絶な表情を浮かべて事切れたまりさが入っていた。 本部にいるすわこさまたちからの連絡によると、第一陣は派手にやっているようだ。 ゆっくりたちの叫び声がここまで聞こえてくるような気がする。 俺たちの出番は第三段階からなので、すでに予定ポイントに罠を仕掛けて待っていた。 ここには長い年月をかけて浸食されたU字谷が、およそ10キロにわたって伸びており、 谷底の高度も30メートルはある。 そしてその行き止まりには、かつて湖があった空間がぽっかりと広がっていた。 草木は1本も生えていないが、準自然保護区の近くだけあってなかなかの絶景だ。 そしてこのU字谷の上、入り口から1キロの地点に俺たちはいた。 俺を含む保護官3名とそのパートナー、ゆっくりかなこやうどんげが谷を挟むように待機している。 時刻は正午を回ったところで、作戦開始から3時間が経過していた。 この作戦の要とはいえ、出番が来るまでは暇を持て余してしまう。 俺がうどんげと砂山崩しに興じ始めて(うどんげは胴付きである)20分が経った時、 上空で哨戒任務にあたっていたきめぇ丸から通信が入った。 「こちらきめぇ丸2。ゆっくりの群れはドスまりさに完全に合流し、 ポイントM−9に向けて移動しています。 ドスまりさの数は3、それ以外はおよそ1000。 ドスの体長は、一番大きいのが5メートル、小さいので3メートルです。 おお、オーバーオーバー」 事前調査の数とも合致する。 この地域に生息する全てのゆっくりが集合したと見て間違いないだろう。 にしても、何てこった、峡谷の入り口のすぐ近くじゃないか。 ラッキーだ、早速第三段階発動といこう。 「了解、状況を開始する。通信終わり」 短い通信を終えると、俺は背負ってきたリュックサックの中からあるものを取り出した。 強化プラスチックの箱に入った、先日の不法侵入まりさである。 あの後、俺はこいつを治療して、この作戦に協力するように説得もとい強制して連れて来たのだ。 生への執着の強さにかけては、他のどのゆっくりをすら凌駕するといわれるまりさ。 その点を突けば容易にコントロール出来た。 「予定とは少し違うがむしろ好都合だ。 まりさ、谷の入り口にいるドスたちをここに呼ぶんだ。」 俺の言葉にビクッ、と震えたものの、まりさは大人しく従った。 スゥーッ、と大きく息を吸い込み、谷に向かって叫んだ。 「どすうぅぅー!みんなあぁぁー! ここにはへんなやつらもいないからとぉーってもゆぅーっくりできるよおぉーっ!!! はやくおいでよおぉーっ!!!!!」 1キロも離れているのに聞こえるわけないだろ、と突っ込まれるかもしれない。 確かに通常種のゆっくりたちには聞こえないだろう。 だがドスには聞こえるのだ。 ドスが群れを守るための能力の一つとして、ゆっくりの声に極めて敏感なことが知られている。 最長で2キロ先のゆっくりの声を感知したという記録があるのだ。 今回はその半分の距離である上に、谷に声が反射してより届きやすくなっている。 その能力を逆手に取らせてもらうぞ、ドス。 ドスまりさたちは困っていた。 ゆっくり出来ない奴らにゆっくりプレイスが奪われた、と群れの全てのゆっくりたちがドスたちのもとに逃げてきたのだ。 ひどい恐慌状態で、中には餡子を吐き出すゆっくりまでいた。 こんな経験は初めてだった。 この森にはゆっくりにとっての天敵が存在せず、平和な日々を送っていたドスたちには、 戦うという選択肢はなかった。 どうしよう、みんなをゆっくりさせてあげたい。 でもどうすれば? ゆー、だの、やー、だの好き勝手に騒ぎ立てる普通サイズのゆっくりに囲まれて、ドスたちは途方にくれていた。 その時、 「ゆっ!」 短い声を上げドスが顔を上げた。 「むきゅ?どうしたの?どす」 側にいたぱちゅりーが尋ねる。 それには答えず、ドスたちは互いに目を合わせ頷いた。 そして一番大きなドスが、群れのゆっくりたちに伝える。 「これからみんなをゆっくりぷれいすにつれていくよ!」 群れに歓声が響き渡った。 双眼鏡をのぞき、うさぎそっくりの耳をピンと立てていたうどんげが、 峡谷の中をこちらに向かって移動してくるゆっくりたちの姿を補足した。 「たいちょー、ほーこくどおりドスが3体とふつーサイズが数百体、 きょーこく内にしんにゅーしてきました。 距離は500ヤードです」ケラ よし、と頷き速やかに指示を出す。 「モリヤ1より各員へ。配置に付け」 洗練された動きで準備が整えられていく。 俺もまりさをリュックサックの中に戻すと、リュックサックとは別に持ってきたケースを開ける。 取り出したのはライフルだった。 ゆっくりに対して銃など、過剰装備もいいところだが、 そんなことが言えるのは相手が普通サイズだった場合のみだ。 ドスまりさは見た目どおりのパワーとタフネスを持ち、 見て目からは考えられないほどのスピードを備えている。 さらに口から「ドススパーク」なる熱線を発射することも出来る極めて危険な相手だ。 ドスまりさが出現した当初は、接近戦による駆除が試みられたが、手痛い反撃を受けてしまった。 その苦い経験を教訓として、味方の被害をゼロにするために俺たちが出した結論が、銃の使用だった。 ライフルに弾を装填し、伏射姿勢をとる。 俺の左10メートルでは、オンバシラを24ミリ機関砲に換装したかなこさまが射撃姿勢をとり、 右を向けばうどんげが俺と同じように伏射姿勢をとっていた。 何も知らないドスと群れは順調に近づいてくる。 上空からの監視によって、ゆっくりの動きは完全に把握されていた。 目視できる普通サイズの数が当初の報告よりも若干少ないのは、ドスの帽子の中に入っているからだ。 「第一目標はドスだ。コマいのには構うな。 モリヤは先頭の、ヤサカは左翼の、コチヤは右翼のドスを狙え。 合図があり次第斉射しろ。合図があるまで絶対に撃つなよ」 「ヤサカ1、了解」 「コチヤ1、了解です」 「こちらモリヤ2、まかせとくれ!」 「モリヤ3、りょーかいです、たいちょー」ケラ ドスたちは前進を続け、ついに俺たちの真下にやって来た。 先頭のドスが停止し、辺りを見回す。 「ゆう…。このあたりだとおもったんだけど…」 次の瞬間、 「撃て!」 6丁のライフルと12門の機関砲の先から閃光が走り、轟音が響き渡った。 「ひゅぃぐべっ…!」 「ぷぎょっ…!」 「ごっ…!」 突然襲った衝撃に、反射的に悲鳴を上げるドスたち。 遅れてやって来た、生まれて初めて味わう激痛によって精神が崩壊する直前、 ドスたちは、爆ぜた。 俺たちが使用しているのはホローポイント弾と呼ばれる特殊な弾丸だ。 こいつには弾頭を窪ませる処理がしてあり、標的に命中すると内部で変形し、多大なダメージを与えることが出来る。 特にゆっくりのように中身がやわらかいものが相手だと、 その威力は…まあ見ての通りだ。 発射された全87発が悉く命中し、その運動エネルギーは最大限の効果を発揮した。 目の前でドスが餡子と皮の塊と化し、ゆっくりの群れは再び恐慌状態に陥った。 ドスの帽子に入っていたゆっくりたちは、土台を失って地面に叩きつけられ、 ドスの近くにいたゆっくりたちは、ドスの餡子を全身に浴び、 そのどちらでもないゆっくりたちは、現状を認識できず固まっていた。 「いぢゃいぃぃ!なにやっでるんだぜどずぅぅぅ!!」 「れいみゅのきゃわいいおきゃおがよごれちゃあぁぁぁ!!! おきゃーしゃんぺーろぺろしちぇえぇぇぇ!!!」 「ゆ…?どす…?どこにいったのぉ…?」 ドスは仕留めた。 ドスを失ったゆっくりの群れなど脆弱な存在で、右往左往するその姿には哀れみを感じる人もいるかもしれない。 だが俺たちは容赦なく撃ちつづける。 谷底には土煙が舞い上がり、硝煙と餡子の匂いが立ち込めた。 鼻がムズムズしてきたが、それでも俺たちは射撃を重ね、 物言わぬ饅頭を大量生産する作業に熱中した。 「れいぶぅべらっ…!」 「ばりずぇあっ…!」 「おぎゃざぁっ…!」 「おぢびぃぇあっ…!」 ドスまりさほどの大きさになると、ライフルの一撃で倒すことは困難だが、 普通サイズのゆっくりたちは容易に吹き飛んでいく。 特にかなこさまたちの機関砲の威力は絶大だ。 1秒毎に、大量の餡子の花が咲き乱れた。 「やめてあげてね!いたがってるよ!!!」 そう叫んでいたれいむは痛みを感じる暇も無いまま弾け飛んだ。 「むぎゅうぅぅぅ…!」エレエレ ぱちゅりーは精神負荷が限界を突破し、中身を吐き出して絶命した。 「おちびちゃん…まりさ…とっても…とかいは…」 家族の死をまざまざと見せつけられ放心していたありすは、その直後自分の下半身とも永遠にさよならした。 次から次へと仲間たちが死んでいく中で、多くのゆっくりはただ死を待つだけだったが、 この屠殺場から逃げ出そうとするゆっくりもいた。 「ゆひぃっ!ゆひぃっ…!まりさはゆっくりにげるよっ!!!」 「まっでえええぇぇぇ!でいぶもづれでいっでえええぇぇぇ!!!」 さすがに1000匹もの大群を俺たちだけで殲滅することは出来ない。 弾も切れそうだし、残りは下にいる別働隊に任せよう。 「撃ち方やめ!別命あるまでこの場で待機する」 「了解。ふぅ、終わったぁ…」 「ここまで派手なのは久しぶりだったね、お兄さん!」 「へくちっ…。」ケラ 逃げ出したゆっくりたちは、峡谷の入り口へ向かったものと、行き止まりへ向かったものに分かれたが何の問題もない。 どちらに逃げても同じ運命を辿るのだ。 峡谷の入り口の方、すなわちもと来た方へとへ逃げていったゆっくりたちはおよそ30匹だった。 れいむを先頭に、底部が傷つくのにも構わず必死の形相で跳ねている。 「みんなっ!いそぐよっ!」 この若いれいむにはリーダーの資質というものがあったのだろう。 将来は立派なゆっくりになったかもしれない。 存在しない未来のことなど考えても意味はないが。 れいむたちの前方10メートルに、またしても見たことのないゆっくりがいた。 銀色の長髪に紅白のリボンが幾つかついている。 こいつもゆっくりできないやつかっ…! れいむは警戒する。 だが、その一匹以外には何も見当たらない。 ならばいけるっ…! れいむは一気に襲いかかった。 そしてあと1メートルというところにまで迫ったとき、 「もこたんINしたお!」 銀髪のゆっくりは炎を吐き出した。 このゆっくりはゆっくりもこうと呼ばれ、 体内に火炎袋を持つこと、そして1千℃の熱にも耐えうる体を持つことで知られている。 れいむはその火炎放射を真正面から浴びた。 「…!」 叫び声すら上げる間もなく、炎に包まれたれいむのりぼんが、もみあげが、髪が、顔が、溶けて一つになり、 それでもなお炎はれいむだったものを燃やし尽くし、 もこうが炎を吐くのを止めた時には、そこには何もなかった。 いや、地面に僅かばかり付いた煤のようなものが、れいむがそこにいたことを物語っていた。 れいむの後ろにくっついて来ていたゆっくりたちも無事では済まなかった。 顔面が溶け、激痛にのた打ち回るもの。 髪や飾りに炎が燃え移り必死になって消そうとするもの。 逃走の意志などとっくに砕かれていた。 そんなゆっくりたちに近づいていくもこう。 「ふじやまぼるけいの!」 1分後、焼き饅頭としてこの世にとどまることすら出来ずに、ゆっくりたちは消滅した。 一方行き止まりの方へと逃げていったのも、やはり30匹ほどのゆっくりで、 こちらも死に物狂いで跳ねていた。 「ばりざざばをゆっぐりざぜないぶのうなどずはじねぇぇぇ!!!」 「でいぶばじんぐるばざーなんだよ!?がわいぞうなんだよ!? ざっざどだずげでね!!!」 好き勝手なことを喚き散らしながらも、なかなかの速度で逃げ続けるゆっくりたち。 だが悲しいかな、そっちは行き止まりである。 10キロ近い距離を逃げ続けて、行き止まりだったことを知ったゆっくりたちの絶望はどれほどのものだろうか。 とはいえ、そんな茶番に付き合う気などさらさらないものたちが、そう遠くない所で待ち構えていたわけだが。 「じゃじゃーん!」 「やっぱり、こっちにも来るのですね…」 「いいじゃないか、わくわくしてきたよ!」 赤い髪を左右で三つ編みにし、黒い猫耳とリボンがアクセントになっているゆっくりおりんと、 薄い紫の髪に、目玉のような飾りをつけているゆっくりさとり、 そしてさらに、金色の髪に額から生えた角が特徴のゆっくりゆうぎである。 「おりん、私たちが前に出ますから、後は落ち着いて、訓練どおりにね」 「はい!さとりさま!」 さとりとゆうぎが迎撃の態勢を整えたところで、30匹のゆっくりたちがやって来た。 「ゆううっ!?またへんなのがいるよぉぉぉっ!?」 「いやじゃあああっ!ゆっぐりしだいぃぃぃっ!!!」 目先の恐怖から逃げ出したくて、引き返そうとするゆっくりたち。 「まつんだぜっ、みんな!」 それを1匹のまりさが止めた。 「なにいっでるのおおおぉぉぉ!?ばやぐにげないどごろざれぢゃうよおおおぉぉぉ!!!」 「もどってももっとひどいめにあうだけなのぜ! どすたちがやられたのをおぼえてないのかぜ!?」 「「「ゆゆっ!!!」」」 このまりさも反対方向に逃げていったれいむ同様、多少は頭の働くゆっくりらしい。 確かにあの殺戮空間に比べれば、たった3体のゆっくりのほうがはるかにマシだった。 「みんなっ!まりさについてくるのぜっ!!!」 得体の知れないゆっくりに向かって駆け出すまりさ。 その姿を見て、他のゆっくりたちの中にも希望が芽生えてきた。 なんて賢くて勇敢なまりさだろうか。 いつの間にか消えてしまった無能なドスなどよりずっと頼りがいがある。 このまりさについて行けば自分たちはもう大丈夫。 よかった、本当によかった。 われらの英雄、まりさ! ばんざい、まりさ!まりさ、ばんざい! 「ぴぎげばっ…!」 ゆっくりの英雄まりさ。 ゆうぎの角の一突きにて死す。 「ばり…ざ…?」 呆然とするゆっくりたち。 さとりはその隙を逃さずに素早く近づいた。 ゆっくりたちがハッ、と我に返った時、さとりは目の前にいた。 「ば…」 「『まりささまはえらい』のですか、そうですか」 「で…」 「『れいむはしんぐるまざー』なんですか、そうですか」 「ご…」 「『こんなのとかいはじゃない』ですか、そうですか」 「ど…」 「『どうしてせりふとっちゃうの』ですか。すみませんね、これが性分なのです」 「ゆ…」 「『ゆっくりしないでしね』ですか。 奇遇ですね、私も同じことを考えていました」 その瞬間、さとりの後ろからゆうぎが現れる。 そしてまりさたちは悲鳴を上げる前に、ゆうぎの一突きによって絶命した。 さとりは心を読むことの出来るゆっくりである。 特に相手がゆっくりならば、その思考の100パーセントを把握することが出来た。 さとりがゆっくりたちの動きを封じたところを、ゆうぎが一撃で屠る。 即製の組み合わせとは思えないコンビだった。 「正面からぶつかるのが好きなんだけどねぇ」 「今回は我慢してください…おりん、準備はいい?」 10匹ほど片付けたところで、さとりはおりんに呼びかけた。 「はい!さとりさま!」 おりんはぴょん、と飛び跳ねると高らかに宣言した。 「おりんりんランドかいえんだよー」 谷の入り口の方へ向かったゆっくりたちは、もこうの活躍によって全滅したとの報告を受け、 俺たちはさとりたちの援護…というよりは検分に向かった。 そこではまりさがれいむを、れいむがありすを、ありすがまりさを食い殺すという光景が展開していた。 「ばりざあああぁぁぁ!!!やべでえええぇぇぇ!!!」 「どぼじでごんなごどずるのおおおぉぉぉ!?」 「じねええぇぇ!ありずばじねえええぇぇぇ!!!」 「「「…」」」 襲われているゆっくりが力の限り叫びまくるのに対し、襲う方は無言のままだ。 そしておりんが嬉しそうに指示を出している。 おりんの能力、それは損傷の少ないゆっくりの死体を「ゾンビゆっくり」として操ることができることだ。 その能力がこの仕事にどの程度活用できるかを確かめるため、 ベテランのさとりとゆうぎがサポートについて初の実戦に参加していたのだが、結果は上々のようだ。 最後の1匹であるれいむが息絶えて、こちらに逃亡してきたゆっくりも全滅した。 残るは俺の腕の中のまりさただ1匹だった。 万が一を考えて生かしていたが、必要なかったな。 「ど…じで…」 ん? 「どぼじでごんなごどにぃ…?」 絞り出すような声で、素朴な疑問を口にするまりさ。 あれだけ大勢いた群れの仲間たちが自分だけを残して全滅したのだ。 無理もない。 「まりざだぢ…ゆっぐりじでだだげなのにぃ…」 まあ、そうだろうな。 でもお前たちがゆっくりするために、他の多くの生き物が犠牲になるんだよ。 仕様がない。 「…ぇ」 ん? 「じねぇ…。ゆっぐりじないでじねぇ…」 「許しは請わんさ。恨んでくれ」 そして俺は、まりさを一撃で踏み抜いた。 ピンク色の髪と水色の帽子がトレードマークのゆっくりゆゆこたちが、 ぐちゃぐちゃに積み重なった饅頭の山を平らげていく。 「こぼね!こーぼねっ!」ハフハフ 弾丸などの金属もその食欲の敵ではなく、綺麗さっぱり片付けてくれる。 「モット…ユックリ…シタカッ…タ…」 「ゆゆこがおりんのゾンビたべちゃったぁぁぁ!!!」 「また新しいの作らせてあげるから我慢しなさい」 ちょっとした騒ぎはあったが、無事に片付けを終え、 30分後、俺たちは本部へと帰還した。 全員無事、作戦完了だ。 本部に帰った俺たちを真っ先に出迎えてくれてのは、 すわこさまとさなえさんだった。 「あーうー!」 「お帰りなさい、お兄さん!かなこさま!」 時刻は午後5時、作戦開始から8時間が経過していた。 俺もかなこさまも疲労困憊だったが、すわこさまとさなえさんの笑顔でたちどころに回復する。 やはり天職だ、これは。 同僚たちもパートナーのゆっくりとの談笑を楽しんでいた。 やがて解散式が始まり、家に帰るまでが任務である、との言葉で上司が解散を宣言した。 今日のところはこのまま解散で、書類の処理なんかは後日になるんだが、弾薬費の清算とか面倒くさいな…。 そんなことを考えていると、本部テントから騒がしい声が聞こえてきた。 「おいィ?みんな、ひんじゃくゆっくりをいじめてないでこのいっきゅうゆっくりであるてんこをいじめるべきでしょう? このままではてんこのじゅみょうがストレスでマッハなんだが・・」 今日も今日とて出番の無かった衛生担当。 その補佐である、看護服を着たゆっくりてんこが駄々をこねていた。 やれやれ。 帰り道、俺は今後のことについて思いを巡らせた。 この地域のゆっくりが全滅した以上、俺たちの異動は間違いない。 今度はどこになることやら…。 まあ、どこだろうとこいつらと一緒ならば楽しくやっていけるだろう。 俺はかなこさまたちの方に振り返った。 「お前たち、今日の晩御飯は何にする?」 (了) あとがき 最後までお付き合いいただきありがとうございます。 楽しんでいただけましたら幸いです。 ご意見・ご感想などありましたら、是非お聞かせください。 ゆ虐の先達に敬意を表して
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/2650.html
ゆっくり種7 21KB パロディ 捕食種 ドスまりさ 希少種 現代 虐待人間 創作亜種 懲りずにゆっくり種の続きです。 『ゆっくり種7』 希少種 独自設定 種のパロディなので先読み余裕です。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー さとり・・・・ 『誰ですか?』 さとり・・・・ 『誰なんですか?』 さとり・・・・ 何も無い真白な空間、そこにはさとり1匹だけが佇んでいる。 だが声が聞こえる。 1つだけでは無い、幾つもの声がする。 ポワ 不意にさとりの身体がふらんへと変化する。 『え?』 自分の意思で変化したのでは無かった。 そしてさとりの中に、ふらんの記憶が流れ込んでくる。 『えぇ!・・・まさか・・・そんな・・・酷い・・・』 ポワ 今度はみょんへと変化する。 そしてみょんの記憶が流れ込んでくる。 『あぁ・・・・・なんて事なの・・・・』 次から次へと強制的に、さとりは変化を繰り返していく。 そしてゆっくり達の記憶を、さとりは受け継いでいった。 さとりの目には涙が流れていた。 受け継いだ記憶によって、 おくうから受け継いだこの身体の秘密を、知ってしまったからである。 ポワ さとりの前に、緑の髪に帽子を被った胴付きのゆっくりが現れる。 『さとり・・・・あなたはこのゆっくり達の想いを受け入れますか?』 それはとても静かで、とても憂いのある声だった。 さとりの中にある沢山の想い・・・・・ その器として生きていく覚悟を問われている。 さとりの涙は、総ての悲しみを受け入れた涙であった。 『はい・・・』 『そうですか・・・・』 緑の髪のゆっくりは、優しく微笑み、 手に持っていた、悔悟の棒をさとりに差し出した。 さとりはそれを受け取る。 『これは!』 パァァァーーーーーーーーーーーー さとりの身体から光が放たれる。 白い世界に光が満ちていく、全てを包み込むように・・・・・ 『あなたの善行がゆっくりの未来に、光を導いてくれる事祈っていますよ・・・』 さなえはあーくえんぜるさん一行と別れ、自分のいた群れへと目指していた。 色々考えさせられる事が沢山あった。 もうどうすれば良いのかを判断しかねていた。 全てをかなこ様に報告しようと決めていた。 あの方は無慈悲な方では無い、きっと妙案を考えて下さる。 そう信じ群れへと急ぐ、群れまでもう少しの所まで辿り着いていた。 その頃希少種の群れでは、仮面まりさが帰還した所であった。 仮面まりさは帰るなり早々に、かなこに呼び出しをくらう。 社に入ると何時もより護衛のゆっくりが多い、何かしら重い緊張感で張り詰めているのが分かる。 『かなこさま、ただいまもどりました・・・』 『ご苦労だったなまりさ。』 『いえ・・・・でごようとは?』 『おぬしは今日、何処に行っていた?』 胡坐をかき、片膝をたて頬杖をついた状態で仮面まりさに今日の行動を聞く。 『きょう?きょうはふきんのていさつに・・・・』 『ほぉ?偵察で研究所の中までか?』 ザッザッザ 『!』 仮面まりさの周りを護衛が取り囲む。 『おぬしの行動は筒抜けだ、通常種のおぬしにわしが、 影をつけぬとでも思うたか!このうつけ!』 『きづかれていましたか・・・』 『何を企んでおる!事と次第によってはただではおかぬぞ! まりさを取り押さえよ!』 かなこは護衛に号令をかける。 皆、一斉に捕獲にかかったその時、 ザシュルルルルル 空気を裂く音が社を響き渡った。 ズルズルズル・・・・ドサ まりさを囲んだ護衛8匹全員、真横に裂けてしまった。 『な!』 かなこも他の護衛も、何が起こったのか理解出来なかった。 だが仮面まりさが何かをした! そうかなこは確信した。 側に置いてある御柱を握る。 『そう言えば・・・研究所の希少種救出の話も・・・・ 通常種が我らの同胞を売ったと言う話もおぬしだったな・・・・まりさ!わしを謀ったか!』 かなこは立ち上がり御柱を構える。 『くっくっく・・・あなたは、はなしがはやくてたすかります。 そうですよ!あなたのごそうぞうどうりです! すべて、しょちょうのけいかくのうちなのですよ!』 仮面まりさは、ゆらりと身体を振りながら話す。 『あまりにけいかくどうりにおどってくれるもので、ひょうしぬけしたくらいですよ。』 『この痴れ者め!』 ドゴーン かなこは、怒りに任せて御柱を仮面まりさに投げつけた。 だがそこにあったのは、黒いお帽子と仮面だけであった。 『もう仮装も必要ありませんね・・・・』 かなこの後ろから、仮面まりさの声がした。 『何ぃぃ!!』 背筋に冷たい物を感じ、咄嗟に御柱を背後へ振り回す。 だがそこには誰もいなかった・・・・ 『何処を見ているのです?私はここですよ。』 左側を見ると、そこには黄色い帽子を被った見慣れないゆっくりがいた。 『・・・・・誰じゃおぬしは?』 『もうお解かりでしょう?まりさですよ・・・・ いやもうまりさでは無かった・・・すわこと呼んで頂きましょう。』 かなこは再び御柱を構える。 『おぬしの目的はなんじゃ!わしの命か!それとも他の何かか!』 『そうですね命と言えば命かも知れませんね・・・・・・でも・・・・・ それはあなただけの命ではありませんけどね!』 すわこと名乗るゆっくりは大きく顔を振った。 シュルルルルルルル ザシュザシュザシュ またあの空気を裂く音が響く、 バタバタバタ 周りにいた護衛全てが倒れていく 『それがおぬしの得物か・・・・・』 すわこの口には、金属で出来た輪が咥えられていた。 先程の音は、この輪が空を舞っていた音だったのであろう。 2匹はジリジリと間合いを計りつつ詰めていく。 『やっともどってこれましたね・・・でもみはりがいない?』 その頃さなえは、廃村の入り口まで帰っていた。 そして何か異質な空気を感じていた。 『やっぱりおかしい!なにかあったんだ・・・』 嫌な予感を感じ、社目指して駆け出す。 シュルルルルル すわこの鉄輪が宙を舞う。 ドーン かなこの御柱が突き刺さる。 『なかなかやりおる・・・・』 『それはお互い様ですね・・・・』 双方の攻撃は、お互いへの決定打となかなかならなかった。 だがその均衡がついに崩れた。 『かなこさまー』 『!』 さなえが社へ入ってくる。 一瞬であったが、かなこの気がすわこから反れる。 『この勝負もらったぁ!』 シュルルルルルルル かなこに再度鉄輪が投げられる。 『ふん!わしを舐めるでないわ!』 かなこは、紙一重でかわした・・・・はずであった。 目前で鉄輪は進路を変える。 そしてかなこの顔を切り裂いた。 ザシュゥ!! 『ば・・・・ばかな・・・・』 傷はかなり深かったらしく、かなこは意識が遠のいて感じられた。 僅かに残った意識でかなこが見たものは、 すわこから長く伸びた舌が鉄輪に巻きついている様子であった。 恐らくかなこの直前で舌を巻きつけて進路を変えてきたのであろう。 『・・・・・・かなこさま?』 駆けつけたさなえが見た物は、顔を切り裂かれ地に伏せるかなこの姿であった。 『いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!』 さなえはかなこに駆け寄る。 『ば・・・か・・もの!にげ・・んか・・・』 かなこは瀕死に喘ぎながらも、さなえに退却を指示する。 『もちろん逃がしませんよ!』 すわこの追撃が飛ぶ。 シュルルルルルル さなえにはこの時、鉄輪がスローモーションに見えた。 そしてこの輪が、かなこを切り裂いたのだと理解した。 目前には、見慣れぬゆっくり・・・・ さなえは己の中で、何かが弾けるのを感じた。 『お・・まえか・・・・・おまえがやったのか・・・・・おまえがやったのかぁ! おまえかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!』 パキーン さなえの目が紅く染まっていく、髪は逆立ちうねりを上げていた。 パシュゥゥゥゥゥ さなえの口から空気の渦が放たれる。 ギギィィィ・・・パッキーン すわこの鉄輪は、渦に脆くも砕かれた。 『馬鹿な!覚醒しただと?』 すわこは、さなえから距離を置いて間合いを取った。 さなえはジリジリとすわこに詰め寄っていく、紅い目がすわこを捕らえ続ける。 『ユルサナエ・・・ユルサナエ・・・・・ユルサナエ・・・・・』 言霊を唱えながら間合いを確実に狭めていく。 さなえが1歩近寄れば、すわこは1歩後退する。 『覚醒するとは誤算でしたね・・・まぁ胴付きはまだいますし、 ここは引いた方が良いかも知れませんね・・・・・』 そう言うと後方に大きく飛び、闇へと紛れ込む。 その姿は一瞬で見えなくなった。 『さ・・・・な・・・え』 追おうとしたさなえをかなこが呼び止める。 『あ・・・あ!かなこさま?』 さなえは、かなこの声を聞き正気を取り戻す。 かなこの側まで急いで駆け寄る。 『さ・・・な・・え・・ここ・・に・・のれ・・』 かなこは瀕死の身体で起き上がり、片手をさなえの前に出した。 『かなこさま!そんなことよりいまはおけがを・・「いいから聞けぇぇぇ!!」・・ひぃ』 『わしにもう・・・時間・・は・・ない・・・長はおぬしが継ぐのじゃ・・・』 かなこは、さなえを手に乗せると顔近くまで持ち上げる。 『いや・・・いやです・・・そんな・・・いやぁ・・・』 子供のように泣きじゃくるさなえ。 『泣くな・・・さなえ・・・・今から・・・おぬしに・・・わしの全てを・・・・与える!』 そう言うとすわこの残した鉄輪を、さなえを持つ手とは逆の手に掴む。 そしてその輪を自らの首へとかけた・・・・ 『ウォォォォォォォォォォォォ!!』 ザシュ 気合と共に引き抜いた。 『え・・・・・?』 唖然とするさなえの目の前から、かなこの首が床へと落ちていく。 その落ち行く表情は安らかな色を浮かべていた。 『あ・・・・・・・・・かな・・・こ・・・さま?』 さなえは何が起こったのかを、受け入れる事が出来ない。 グググググググ 首を失った身体が動き、放心状態のさなえを頭部へと据えた。 プシュゥゥゥゥゥゥゥ 湧き上がる煙 フォォォォォォォ そして舞い上がる風 赤を基調としたかなこの身体は、白に緑を配した物へと変化していく。 さなえ・・・ さなえ・・・・ 誰かが呼ぶ声がする。 さなえは気が付くと真白な場所にいた。 『あれ?ここはどこですか?』 さなえ・・・ 『え?かなこさま?』 パァァァァァァァ 目の前に光が収縮していく、やがてその光はかなこを象る。 『かなこさま・・・・』 光のかなこはそっとさなえを抱きしめる。 そしてさなえの中へ、吸い込まれるように消えていった。 『あぁ・・・・かなこ様・・・・分かりました・・・・ かなこ様の意志!さなえが引き継させて頂きます!』 さなえの目から涙が溢れていくのであった。 『どすがここのおさだよ、ゆっくりしていってね。』 あーくえんじぇるさん一行は山向こうの群れに辿り着いていた。 近々、希少種が攻めてくると、情報が入っていたので群れは慌しかった。 少しでも戦力が欲しかったらしく、あっさりと群れへの加入は認められた。 『ぱちゅたちはなにをすればいいの?』 実際の所は、初めての群れで勝手も利かず、 隅っこで途方にくれていた。 結局は自主的にあーくえんぜるさんに乗って、巡回警備をする事となった。 『ねぇ?ちゃとりおねいちゃんは?ありちゅをおいちぇどきょいっちゃったの?』 毎日のようにさとりの所在を尋ねる子ありす。 この話をすると誰も答えてくれなかったのだ。 目まぐるしく変化していく日々・・・・・ その心の支えだったさとりが居なくなり、子ありすは寂しかった。 ただ毎日、空を見上げてさとりの帰りを心待ちにしていたのだ。 そんな子ありすに、真実を告げる事は酷である。 「おーいドスは居るかい?」 群れに何人かの人間が入ってきた。 顔見知りの様子で、群れの中を我が物顔で闊歩する。 『ゆゅ?どすはここだよ、ゆっくりしていってね。』 「おぉゆっくりゆっくり、・・・で希少種の連中なんだが近くまで来ているらしい・・・ お前さんとこのゆっくりじゃ戦力にならんだろ?強くなれる薬を持ってきたから食わせてやれや・・」 そう言って人間は幾つかの袋をドスに渡す。 『ゆゆ?つよくなれるんだね?それはゆっくりしてるね。 にんげんさんたちも、どすたちとせいさいにきょうりょくしてくれるんだよね?』 希少種撃退の協力の約束を確かめるドスまりさ。 「お?おぉ任せておけや、ゆっくなぞ全滅させてやっからよぉ・・・・ でさっきの薬は戦いが始まる直前に食わせてやれや、その方が強くなれるぞ。」 『ちょくぜんだね?ゆっくりりかいしたよ。』 「じゃあ俺等は用意してくっからよぉ、それまできばってくれや」 そう言うと人間達は引き返していった。 ぱちゅりーは去っていく後姿を見ながら、何か悪い予感がしてならなかった。 山道を上流へと歩いていく先程の人間。 「おやっさん・・・さっきの薬って・・・」 1人の青年が、先頭を歩く中年の男性に先程の薬の事を聞いた。 「あぁあれか?檳榔子だ。」 「えぇ?それってやばくないですか?」 「さぁ?まぁ興奮剤になるし、痛みや恐怖は吹っ飛ぶだろうさ。」 「こまけぇ事はいいんだよ。どうせ全滅するんだからよぉ」 「そりゃそうですけど・・・・・」 「さっさと行って用意するぞ、手間取って逃げられてもかなわん。」 「「「了解っす」」」 この会話を聞いていたゆっくりがいた。 不審に思い後をつけていたスィまりさである。 『なにかゆっくりできないきがするよ・・・・もうすこしあとをつけてみるよ。』 人間より少し離れた場所から、置いていかれないようにスィーを走らせる。 1時間後、ついにその時は来た。 『れみりあだぁぁぁ!きだよ~わがってねぇ~』 見張りに立っていたちぇんの声が響く。 『れみりあこわいよ~』 『でいぶはじにたくなぁぁぁい!!!』 れみりあと聞いただけで震えだす群れ。 『まりさはにげるんだぜ・・・そろ~りそろ~り・・・てどぉじでれみりあがいるのぉぉぉ!』 真っ先に逃げ出したゆっくりは、れみりあの餌食となっていく。 『そうだ!みんなこれをたべてね。 にんげんさんがくれたれみりあにもかてるおくすりだよ。ゆっくりたべてね。』 ドスまりさは先程の「強くなれる薬」を皆の前に置いた。 『む~しゃむしゃ~しあわせ~』 『これめちゃうめぇ!うめぇうめぇ!』 本来なら苦味が勝ち、ゆっくりには食べる事は出来ないのだが、 これは蜂蜜漬けにされていて甘くできていた。 そしてその効果を発揮しだす。 『うぅぅいたんだどぉ~おじょうさまがやっつけるんだどぉ~』 希少種の部隊が次々と、通常種を襲い始める。 まずは近くにいたれいむが襲われた。 『むのうはしぬんだどぉ~』 れいむの身体に噛み付くれみりあ。 だがれいむの反応は異常であった、身体を捻りれみりあをゆらりと睨む。 『デいぶハデングるまだなんダどォやだジぐじないどだでナんだド』 まったく何を言っているのか聞き取れない。 そして、力任せにれみりあを振り解いた。 無理に身体を捻ったので、れいむの身体は引き千切られる。 だが構う事無く、そのままれみりあに噛み付いた。 ガブ 『いだぁいんだどぉぉぉぉざぐやぁぁぁぁ!!!!』 ゴキゴキボキ 砂糖で出来た歯が砕けるほどの力で、噛締めていくれいむ。 『うメえウメえうめえうメえうめぇ』 瞬く間にれみりあを食い尽くしていく。 異常なゆっくりは、れいむだけでは無かった。 まりさもみょんも、ちぇんやありすも・・・・・ 通常ならば、れみりあを見ただけで逃げ惑う通常種が、 逆に襲いかかっていく。 『ワがだナいギョォォォ!』 『げづバぜイだいなンだぜぇぇぇぇぇ!』 『どガいバぁぁぁぁァァァァあぁ!!!』 『なんなんだどぉぉ!どうなってるんだど?れみりあは・・・ぎゃぁぁぁぁ!!!』 どの通常種も奇声を上げながら、希少種を襲っていった。 だが希少種も負けてはいない、 『たんどくであいてをするな!ちかくのなかまとくんでたたかえ! はんげきするすきをあたえるなぁ!』 ゆうかの指示で3匹1組のチームを組み、次々と通常種を囲んで倒していく。 だが痛みや恐怖に囚われない、不死の如く動くゆっくりが相手である。 希少種群は、劣勢とはいかないでも押されていった。 『いったいどうなっているの・・・・』 倒しても倒しても起きあがる通常種に、ゆうかも動揺を隠せなかった。 その頃ドスまりさは、上流にいる人間に加勢を頼みに行っていた。 『ゆゅ!にんげんさんゆっくりしすぎだよ!はやくどすのむれをまもってね。』 騒ぐドスまりさを慌てる様子もなく、煙草をふかしながら眺める男性達。 『なにしてるの?どすとのやくだよ・・・ゆっくりしないでほしいよ!』 「そろそろ始めますか?」 「もうちっと待てや・・・連中全部が川原に入った時が狙い目だ、 まだ揃ってなさそうだしちぃと待てや・・・」 『ゆゅなにいってるの?』 「こいつはもう用無しだから、こいつでも潰しながら待とうや!」 そう言うと男性達は手にそれぞれ道具を持ち、ドスまりさを取り囲んだ。 『なにするの?なんだかゆっくりできないよ?あいつらをせいさいしてくれるのでしょ?』 何やら身の危険を感じたのか、ジリジリと下がるドスまりさ。 ザス 『ゆぎぃ!いだぃぃぃぃぃぃ!』 背後にいた男性に、鋤で刺されて悶え苦しむ。 それを合図に、全員がドスまりさに襲いかかった。 『いだいぃ!やべでぇぇぇ!!どうじでぇごんなごどぉぉぉ』 ドスまりさには状況が理解出来なかった。 味方のはずの人間によって、何故自分が暴行をうけているのか分からなかった。 「おいドスよ!言ったよなぁ?ゆっくりは全滅させてやるってよぉ? お前もそのゆっくりだろうがぁ!約束通り全滅させてやるよぉ!」 「ヒャハァァァ!!やっぱドスはやりがいがあるな!思いっきりやってもまだ死なないぜ!」 『やべでぇぇぇ・・・いだい・・・いだい・・・・』 ドスまりさは横倒しになり、一方的に暴行をうけ続ける。 「もうすぐ、この水門あけてお前らの仲間ごと水で流してやっから先いってろや・・・」 『ぞんなぁぁぁ・・・やぐぞくが・・いだいぃぃぃ・・・ち・・ちがうでしょぉぉぉ!』 『!』 ドスまりさは抗議するが聞き入れてもらえない、 隠れて様子を伺っていたスィまりさは、 この事をあーくえんぜるさんに教えるため、急いで引き返していった。 『おぜうさまはつよいんだどぉぉぉ!』 3匹同時にまりさに襲いかかり、餡子を一気に吸い上げて皮のみにしていく、 だが倒した隙を別の通常種に襲われる。 ガブ 『いだだ!だずげでぇぇぇぇ!!!』 『うバうばウバうびゃうばウマ』 この繰り返しで戦場は混沌としていた。 『むきゅう!あっちのれみりあにぶつけてちょうだい!いしさんのよういもわすれないでね!』 生き残るべく、必死にぱちゅりーは指示を出していく。 『わがったんだよぉぉ!』 『くらうんだみょん!』 『あっちいけぇぇぇ!』 あーくえんぜるさんは、全員必死で戦っていた。 狂った通常種は希少種どころか、仲間までも襲いだしている。 このままでは、いつ自分達にも危害が及ぶか知れない状態であった。 『ぱちゅりー!ここはもうすぐみずさんがくるよ!ゆっくりしないでにげてね!』 スィまりさが上流から戻ってきた。 『むきゅう!みずさん?それはいけないわ!でもこのままじゃにげられない・・・』 周囲を希少種と狂ったゆっくりで囲まれているのである。 動きを自由にはさせてもらえなかった。 それでも逃げなければならない・・・・・ 無理してでも強行突破するしか、手段は残されていなかった。 『とつげきだみょぉぉん!』 『いぐんだよぉぉぉぉぉぉぉぉ!』 ドーーーーン 次々と、敵味方関係なく跳ね飛ばして行く。 だがそんな進行も長くは続かない・・・・目の前にれみりあが現れる。 『しぬんだどぉぉぉぉぉぉ!!!』 れみりあの口が大きく開かれる。 ここに逃げ場所はない、恐怖でみな思わず目をつむりうずくまる。 その時、上空に大きな影が横切る。 バッサバッサバッサ ドーーーーン 『なんなんだどぉぉぉぉ?』 れみりあは影に吹っ飛ばされた。 皆が目を開くとそこには大きな背中があった。 黒い大きな翼を広げ、あーくえんぜるさんの盾となってそこにあった。 『ぱちゅりー大丈夫ですか?』 皆、その声に聞き覚えがあった。 『む・・・むきゅう?さとりなの?』 ぱちゅりーは震える声で尋ねる。 死んだはずと思っていた仲間の声・・・困惑と希望が入り混じる。 『はい!心配をかけました。ここは私が引き受けます! みんなは早く逃げて下さい。』 援護を引き受け、皆に撤退を促すさとり。 『むきゅう・・・だめなの・・・・ここにはもうすぐ、いっぱいのみずさんがくるの・・・ でも・・・れみりあやゆっくりしなくなったみんながいて・・・・・ ぱちゅたちはおとりにされのよ!にんげんさんにだまされたのよ!』 涙を流しながら叫ぶぱちゅりー。 『そうですか・・・・分かりました!道は私が切り開きます!』 そう言うとさとりは、黒い翼を大きく広げ宙を舞うが如く飛んだ。 そして前方にいる希少種達に向かっていく。 『ううぅ?おじぇうさまのすてきなおぼうしがぁぁぁ!!』 『かえすんだどぉぉぉ!!』 『ゆっくりできないんだどぉぉ!』 『おぼうしぃぃぃぃ!!』 次々にゆっくりの命とも言うべきお飾りを奪っていく、 大切なお飾りを求めて、皆さとりを追いかけていった。 『あいたんだみょん!』 『むきゅう!いまよ!いそいでちょうだい!』 『わがったんだよぉぉ!』 さとりを追いかけて開いた道をあーくえんぜるさんは猛進して行く、 「さてそろそろいいだろ・・・水門あけっぞ」 「「「了解っす」」」 ギィギィギィギィ ザァァァァァァァァァァァァァ ついに水門は開け放たれた。 川原一杯に濁流となって押し寄せていく。 『おみずさんこないでぇぇ!』 『ゆっくりできないぃぃぃ!』 『わがらないよぉぉぉぉ!!』 次々と濁流に呑まれていくゆっくり。 『むきゅう!いそいでぇ!』 あーくえんぜるさんは必死に山を登って行く、 さとりはお飾りを高台に放り投げて、まだ川原にいるゆっくりの救出に行く。 『おまえは!あのときの!』 ゆうかは、川原の真ん中でこちらに向かって飛んでくるさとりを見つける。 そのまま、さとりに襲いかかった。 ガシ だがゆうかはさとりの両手に捕らえられる。 その直後、今迄いた場所を濁流が飲み込んでいくのが見えた。 さとりはゆうかを高台に降ろすと、他にも助けれるゆっくりがいないかを探しに行ってしまった。 『あいつ・・・・』 ゆうかは何が起こったのかは分からなかったが、 自分がさとりに助けられたのだと言う事は理解できた。 『おねいちゃんがきゃえってきちゃんだにぇ』 子ありすは、さとりの帰還を喜びはしゃいでいた。 だがそこに現れる3匹のれみりあ 『れ・・・れみりあだぁぁぁぁ!』 逃げた通常種を追っていて、難を逃れた運の良いゆっくりである。 『こうまかんにもってかえって、でなーにするんだどぉ』 『いやぁぁぁたちゅけちぇぇぇぇ!!』 1匹が子ありすを掴むと飛び去って行く、そこに戻ってきたさとり。 だが子ありすを追えば、ぱちゅりー達が危ない! さとりに選択の余地は無かった。 『いただきまんもすなんだどぉ・・・れみりあのかりすまなおぼうしがぁぁぁ』 『あまあまいただくんだ・・・・かえすんだどぉぉ!』 すかさず2匹のお飾りを奪い、そのまま子ありすを追った。 既にかなりの距離を離されている。 現時点で追いつくのは不可能であった。 『ありす・・・・・・ごめんなさい・・・』 お飾りを捨てぱちゅりー達のところへ戻る。 人間が確認に来る前に、皆を安全な場所まで非難させる必要があったのだ。 行くあてのないあーくえんぜるさん一行は、灯台の群れへと引き返すしかなかった。 『さとりぃぃよかった・・・よかったよぉ・・・』 出迎えてくれたこいしは、さとりの生還を泣いて喜んでくれた。 この時教授は、出かけていて会う事は出来なかった。 管理者の許可は得られなかったが、 こいしの強い要望で、灯台の群れへと仲間入りする事となった。 『むきゅう!よろしくおねがいしますわ。 でもここのおさはやっぱり、きょうじゅさんでいいのかしら?』 『ちがうよ、ここのおさはこいしだよ。 そしてきょうじゅはかんりしゃさんなんだよ。ゆっくりりかいしてね』 『かんりしゃさん?よくわからないわ・・・・でもゆっくりりかいしたわ。』 管理者が何を意味しているのかは、ゆっくりには理解しようが無かった。 だが頼るしかないのである。 ぱちゅりーは、それだけは理解出来た。 落ち着いた一行は、やっとさとりの話を聞く事が出来た。 『わたしはもう・・・・希少種とか通常種とかの争いはしたくありません・・・・ これからは戦いと止めるために戦います! ぱちゅりー達がまだ希少種と戦うのであれば、さとりはここから出なければなりません・・・・』 『むきゅう・・・さとり・・・あんしんしてちょうだい、ぱちゅもそのいけんにさんせいよ。』 さとりに賛同するぱちゅりー 『こいしたちは、さいしょからちゅりつはよ。せんそうはゆっくりできないからね。』 こうして彼女達の今後の方針は決まった。 これがどれ程難しい事なのか、誰もまだ理解してはいなかった。 つづく ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー もう少しで終われそうなので、なんとか完結まで書かせて下さい。 前回より少し長くしてみました。 書いておいて何なのですが・・・・・ こんな与太話が長いと読み辛くないですか? この様なSSを読んで頂いただけで感謝です。 誤字・脱字等あれば勘弁して下さい。 これまで書いた物 ふたば系ゆっくりいじめ 1097 ゆ虐ツアー ふたば系ゆっくりいじめ 1111 ゆ虐ツアー お宅訪問編 ふたば系ゆっくりいじめ 1116 雪原のまりさ ふたば系ゆっくりいじめ 1122 ゆヤンワーク ふたば系ゆっくりいじめ 1129 まりさの思い出 ふたば系ゆっくりいじめ 1152 まりさとつむり ふたば系ゆっくりいじめ 1154 ゆっくり種 ふたば系ゆっくりいじめ 1156 ゆっくり種2 ふたば系ゆっくりいじめ 1160 まりさとおにいさん ふたば系ゆっくりいじめ 1169 ゆっくり種3 ふたば系ゆっくりいじめ 1174 まりさとまま ふたば系ゆっくりいじめ 1188 ゆっくり種4 ふたば系ゆっくりいじめ 1192 まりさとおちびちゃん ふたば系ゆっくりいじめ 1209 ゆっくり種5 ふたば系ゆっくりいじめ 1215 まりさとリボン ふたば系ゆっくりいじめ 1219 まりさと春 ふたば系ゆっくりいじめ 1228 ゆっくり種6 ふたば系ゆっくりいじめ 1240 ケーキ トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る とってもゆっくりしたSSさんだね!つづきをゆっくりまつよ! -- 2012-11-24 14 02 40 続き楽しみにしてますよ 頑張ってくださいo(^^)o -- 2012-08-30 12 30 47 非常に続きが楽しみです -- 2011-12-30 16 49 52
https://w.atwiki.jp/touhoupuppetshow/pages/58.html
Eりん No.089 タイプ:ほのお/ゴースト 特性:もうか(自分のHPが3分の1以下になると、ほのおタイプのわざの威力が1.5倍になる) HP 攻撃 防御 特攻 特防 素早 75 105 75 100 75 100 ばつぐん(4倍) ---- ばつぐん(2倍) みず/じめん/いわ/ゴースト/あく いまひとつ(1/2) ほのお/くさ/こおり/どく/むし/はがね いまひとつ(1/4) --- こうかなし ノーマル/かくとう Eりん 解説みがヤタ型 両刀型 解説 耐性8つと優秀。と言っても耐久型をするような種族値ではないが。 攻撃,特攻,素早さが高めの軽量アタッカー。 補助技を見ても、みがわり,あやしいひかり,鬼火,挑発,アンコールなど優秀なものを覚える。 みがヤタ型 性格:おくびょう 努力値:素早さ252 HP4n調整 残り特攻 持ち物:ヤタピのみ 確定技:みがわり 攻撃技:オーバーヒートorだいもんじ/ハートブレイク 補助技:あやしいひかり/おにび/アンコール/にほんばれ 身代わりを連発してヤタピ&猛火を能動的に発動。そこからオーバーヒートorだいもんじで大ダメージを狙う。 オーバーヒートは初弾の威力が凄まじいが、二発目からは文字より落ちる。 文字は威力が安定しているが、命中率はオバヒよりも不安定。 ダメージ例(猛火+ヤタピ発動時) だいもんじ オーバーヒート 控えめ特防全振りEさなえ 中乱数1 確1 無振りEめいりん 中乱数1 確1 控えめHP全振りEパチェ 確2 中乱数1 HP振りEこまち 確2 確2 無振りEすわこ 確2 確2 傾向としては、炎半減相手だとオバヒ一発では厳しい場合が多い。Eめいりんぐらいなら落とせる。 等倍以上なら、殆どが一発。 何らかの手段で晴れ状態に出来れば、落とせる範囲が一気に広がる(と言うより恐らくほぼ全ての人形が確1?) お燐が優秀なのは、身代わり戦術の天敵となる先制技が通用しない点。 ゴーストタイプを持つので、電光石火,神速,マッハパンチは無効。 鋼タイプの一閃は通るが、炎タイプなので半減。 お燐のHPがVならば、いじっぱり攻撃振りE夢子の一閃を防御無振りでも確定で耐える(ハチマキ持ちは無理)。 ただし、他にも弱点は存在するので安心は出来ない。 1,相手の方が速い 素早さ105族以上には単純に先手を取られてしまう。 2,ヤタピ発動後に炎技が出せない 三回目のみがわりに合わせてアンコールを使われる,ほえるor吹き飛ばしを使われる,もらいび持ちが出てくるetc... もらいび相手なら此方もサブウェポンを使う事で攻撃可能だが、いずれにしても本来の爆発力を活かせなくなる。 3,対雨パ 相性最悪。雨+水タイプのおかげで炎が1/4に。すいすい持ちのにとりや小町ならば素早さも抜かれてしまう。 4,積まれる こちらも単純。相手の特防が上がってしまうと、落とせる範囲が狭まる。壁持ち,回避率アップも同じく。 上記のように、弱点も割と存在しているので、過信はNG。アンコール,貰い火,雨乞いなどは利用する人形が限られているので、把握しておくと吉。 両刀型 性格:せっかちorむじゃき 努力値:素早さ252 攻撃252or特攻252 持ち物:ラムのみ、ヤタピのみ、チイラのみ、カムラのみ 確定技:シャドーボール/オーバーヒートorだいもんじorかえんほうしゃ 攻撃技:とびげり/ハートブレイク/おいうち 補助技:あやしいひかり/おにび/アンコール/みがわり およそ一般的な両刀アタッカー型。みがわり・アンコール・状態異常を駆使して相手の動きを制限し、ダメージを奪っていく。 サブウェポンが乏しいのでタイプ相性が悪い相手がそのまま苦手な相手になる。 とびげりがあれば一応ノーマル・悪・岩辺りに抵抗はできる。が、所詮不一致70。過度な威力は期待しない事。 上記のみがヤタ型と同様にみがわりを使って木の実を発動させ、火力増を狙ったり抜けない相手を抜けるようにするのもアリ。
https://w.atwiki.jp/gensouutage_net/pages/3244.html
熊虎//橙3藍1//橙-橙-橙-八雲 藍- dengeki//すわこ1フラン2神奈子1//洩矢 諏訪子-フランドール-フランドール-八坂 神奈子- dengekiは山札をシャッフルしました。 配置:童符「護法天童乱舞」 Turn 2 - dengeki//体力20( 18) 呪力1( 1) 手札7( 6) 山33( 34) スペル0( 1) 配置:禁忌「フォービドゥンフルーツ」 Turn 3 - 熊虎//体力18( 20) 呪力3( 1) 手札6( 6) 山33( 33) スペル1( 1) 配置:仙符「鳳凰卵」 Turn 4 - dengeki//体力20( 18) 呪力3( 3) 手札7( 5) 山32( 33) スペル1( 2) 配置:神符「水眼の如き美しき源泉」 Turn 5 - 熊虎//体力18( 20) 呪力6( 3) 手札6( 6) 山32( 32) スペル2( 2) 配置:式神「仙狐思念」 起動:童符「護法天童乱舞」 Turn 6 - dengeki//体力20( 18) 呪力6( 2) 手札7( 5) 山31( 32) スペル2( 3) 配置:蛙狩「蛙は口ゆえ蛇に呑まるる」 起動:蛙狩「蛙は口ゆえ蛇に呑まるる」 Turn 7 - 熊虎//体力18( 20) 呪力5( 3) 手札6( 6) 山31( 31) スペル3( 3) 戦闘:熊虎 - 童符「護法天童乱舞」 vs 蛙狩「蛙は口ゆえ蛇に呑まるる」 - dengeki dengekiは洩矢 諏訪子の1番目の特殊能力を使いました。 結果:熊虎 - Dmg 1 4 Dmg - dengeki 配置:式神「橙」 起動:童符「護法天童乱舞」 Turn 8 - dengeki//体力16( 17) 呪力5( 1) 手札7( 5) 山30( 31) スペル3( 4) 配置:禁忌「クランベリートラップ」 起動:禁忌「クランベリートラップ」 起動:禁忌「フォービドゥンフルーツ」 Turn 9 - 熊虎//体力17( 16) 呪力5( 1) 手札6( 6) 山30( 30) スペル4( 4) 戦闘:熊虎 - 童符「護法天童乱舞」 vs 禁忌「クランベリートラップ」 - dengeki 結果:熊虎 - 回避 4 Dmg - dengeki 配置:化猫「橙」 起動:仙符「鳳凰卵」 Turn 10 - dengeki//体力12( 17) 呪力5( 1) 手札7( 5) 山29( 30) スペル4( 5) 戦闘:dengeki - 禁忌「フォービドゥンフルーツ」 vs 仙符「鳳凰卵」 - 熊虎 結果:dengeki - Dmg 1 4 Dmg - 熊虎 起動:禁忌「クランベリートラップ」 配置:禁弾「スターボウブレイク」 dengekiは弾幕遊戯をdengekiのリーダーにつけました。 Turn 11 - 熊虎//体力13( 11) 呪力6( 2) 手札6( 5) 山29( 29) スペル5( 5) 戦闘:熊虎 - 童符「護法天童乱舞」 vs 禁忌「クランベリートラップ」 - dengeki 結果:熊虎 - Dmg 0 4 Dmg - dengeki 配置:化猫「橙」 起動:童符「護法天童乱舞」 熊虎は童符「護法天童乱舞」を準備状態にしました。 熊虎の呪力が+1 (3) 熊虎の呪力が+1 (4) 熊虎の呪力が+1 (5) 熊虎の呪力が+1 (6) 起動:化猫「橙」 Turn 12 - dengeki//体力7( 13) 呪力8( 0) 手札6( 5) 山28( 29) スペル5( 6) dengekiの体力が-1 (6) - 弾幕遊戯 起動:禁忌「フォービドゥンフルーツ」 配置:神符「水眼の如き美しき源泉」 起動:神符「水眼の如き美しき源泉」 Turn 13 - 熊虎//体力13( 6) 呪力6( 1) 手札6( 5) 山28( 28) スペル6( 6) 戦闘:熊虎 - 化猫「橙」 vs 神符「水眼の如き美しき源泉」 - dengeki イベント(熊虎):大回転攻撃 熊虎は大回転攻撃を場から捨札に送りました。 結果:熊虎 - Dmg 1 6 Dmg - dengeki 熊虎 ありがとうございました dengeki ありがとうございました 熊虎 手札がフィーバーしすぎ dengeki 無理だorz 熊虎 これは無理w 熊虎 戻りますか dengeki はーい 熊虎 ノシ dengeki ではー
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/502.html
『ゆっくり種7』 希少種 独自設定 種のパロディなので先読み余裕です。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー さとり・・・・ 『誰ですか?』 さとり・・・・ 『誰なんですか?』 さとり・・・・ 何も無い真白な空間、そこにはさとり1匹だけが佇んでいる。 だが声が聞こえる。 1つだけでは無い、幾つもの声がする。 ポワ 不意にさとりの身体がふらんへと変化する。 『え?』 自分の意思で変化したのでは無かった。 そしてさとりの中に、ふらんの記憶が流れ込んでくる。 『えぇ!・・・まさか・・・そんな・・・酷い・・・』 ポワ 今度はみょんへと変化する。 そしてみょんの記憶が流れ込んでくる。 『あぁ・・・・・なんて事なの・・・・』 次から次へと強制的に、さとりは変化を繰り返していく。 そしてゆっくり達の記憶を、さとりは受け継いでいった。 さとりの目には涙が流れていた。 受け継いだ記憶によって、 おくうから受け継いだこの身体の秘密を、知ってしまったからである。 ポワ さとりの前に、緑の髪に帽子を被った胴付きのゆっくりが現れる。 『さとり・・・・あなたはこのゆっくり達の想いを受け入れますか?』 それはとても静かで、とても憂いのある声だった。 さとりの中にある沢山の想い・・・・・ その器として生きていく覚悟を問われている。 さとりの涙は、総ての悲しみを受け入れた涙であった。 『はい・・・』 『そうですか・・・・』 緑の髪のゆっくりは、優しく微笑み、 手に持っていた、悔悟の棒をさとりに差し出した。 さとりはそれを受け取る。 『これは!』 パァァァーーーーーーーーーーーー さとりの身体から光が放たれる。 白い世界に光が満ちていく、全てを包み込むように・・・・・ 『あなたの善行がゆっくりの未来に、光を導いてくれる事祈っていますよ・・・』 さなえはあーくえんぜるさん一行と別れ、自分のいた群れへと目指していた。 色々考えさせられる事が沢山あった。 もうどうすれば良いのかを判断しかねていた。 全てをかなこ様に報告しようと決めていた。 あの方は無慈悲な方では無い、きっと妙案を考えて下さる。 そう信じ群れへと急ぐ、群れまでもう少しの所まで辿り着いていた。 その頃希少種の群れでは、仮面まりさが帰還した所であった。 仮面まりさは帰るなり早々に、かなこに呼び出しをくらう。 社に入ると何時もより護衛のゆっくりが多い、何かしら重い緊張感で張り詰めているのが分かる。 『かなこさま、ただいまもどりました・・・』 『ご苦労だったなまりさ。』 『いえ・・・・でごようとは?』 『おぬしは今日、何処に行っていた?』 胡坐をかき、片膝をたて頬杖をついた状態で仮面まりさに今日の行動を聞く。 『きょう?きょうはふきんのていさつに・・・・』 『ほぉ?偵察で研究所の中までか?』 ザッザッザ 『!』 仮面まりさの周りを護衛が取り囲む。 『おぬしの行動は筒抜けだ、通常種のおぬしにわしが、 影をつけぬとでも思うたか!このうつけ!』 『きづかれていましたか・・・』 『何を企んでおる!事と次第によってはただではおかぬぞ! まりさを取り押さえよ!』 かなこは護衛に号令をかける。 皆、一斉に捕獲にかかったその時、 ザシュルルルルル 空気を裂く音が社を響き渡った。 ズルズルズル・・・・ドサ まりさを囲んだ護衛8匹全員、真横に裂けてしまった。 『な!』 かなこも他の護衛も、何が起こったのか理解出来なかった。 だが仮面まりさが何かをした! そうかなこは確信した。 側に置いてある御柱を握る。 『そう言えば・・・研究所の希少種救出の話も・・・・ 通常種が我らの同胞を売ったと言う話もおぬしだったな・・・・まりさ!わしを謀ったか!』 かなこは立ち上がり御柱を構える。 『くっくっく・・・あなたは、はなしがはやくてたすかります。 そうですよ!あなたのごそうぞうどうりです! すべて、しょちょうのけいかくのうちなのですよ!』 仮面まりさは、ゆらりと身体を振りながら話す。 『あまりにけいかくどうりにおどってくれるもので、ひょうしぬけしたくらいですよ。』 『この痴れ者め!』 ドゴーン かなこは、怒りに任せて御柱を仮面まりさに投げつけた。 だがそこにあったのは、黒いお帽子と仮面だけであった。 『もう仮装も必要ありませんね・・・・』 かなこの後ろから、仮面まりさの声がした。 『何ぃぃ!!』 背筋に冷たい物を感じ、咄嗟に御柱を背後へ振り回す。 だがそこには誰もいなかった・・・・ 『何処を見ているのです?私はここですよ。』 左側を見ると、そこには黄色い帽子を被った見慣れないゆっくりがいた。 『・・・・・誰じゃおぬしは?』 『もうお解かりでしょう?まりさですよ・・・・ いやもうまりさでは無かった・・・すわこと呼んで頂きましょう。』 かなこは再び御柱を構える。 『おぬしの目的はなんじゃ!わしの命か!それとも他の何かか!』 『そうですね命と言えば命かも知れませんね・・・・・・でも・・・・・ それはあなただけの命ではありませんけどね!』 すわこと名乗るゆっくりは大きく顔を振った。 シュルルルルルルル ザシュザシュザシュ またあの空気を裂く音が響く、 バタバタバタ 周りにいた護衛全てが倒れていく 『それがおぬしの得物か・・・・・』 すわこの口には、金属で出来た輪が咥えられていた。 先程の音は、この輪が空を舞っていた音だったのであろう。 2匹はジリジリと間合いを計りつつ詰めていく。 『やっともどってこれましたね・・・でもみはりがいない?』 その頃さなえは、廃村の入り口まで帰っていた。 そして何か異質な空気を感じていた。 『やっぱりおかしい!なにかあったんだ・・・』 嫌な予感を感じ、社目指して駆け出す。 シュルルルルル すわこの鉄輪が宙を舞う。 ドーン かなこの御柱が突き刺さる。 『なかなかやりおる・・・・』 『それはお互い様ですね・・・・』 双方の攻撃は、お互いへの決定打となかなかならなかった。 だがその均衡がついに崩れた。 『かなこさまー』 『!』 さなえが社へ入ってくる。 一瞬であったが、かなこの気がすわこから反れる。 『この勝負もらったぁ!』 シュルルルルルルル かなこに再度鉄輪が投げられる。 『ふん!わしを舐めるでないわ!』 かなこは、紙一重でかわした・・・・はずであった。 目前で鉄輪は進路を変える。 そしてかなこの顔を切り裂いた。 ザシュゥ!! 『ば・・・・ばかな・・・・』 傷はかなり深かったらしく、かなこは意識が遠のいて感じられた。 僅かに残った意識でかなこが見たものは、 すわこから長く伸びた舌が鉄輪に巻きついている様子であった。 恐らくかなこの直前で舌を巻きつけて進路を変えてきたのであろう。 『・・・・・・かなこさま?』 駆けつけたさなえが見た物は、顔を切り裂かれ地に伏せるかなこの姿であった。 『いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!』 さなえはかなこに駆け寄る。 『ば・・・か・・もの!にげ・・んか・・・』 かなこは瀕死に喘ぎながらも、さなえに退却を指示する。 『もちろん逃がしませんよ!』 すわこの追撃が飛ぶ。 シュルルルルルル さなえにはこの時、鉄輪がスローモーションに見えた。 そしてこの輪が、かなこを切り裂いたのだと理解した。 目前には、見慣れぬゆっくり・・・・ さなえは己の中で、何かが弾けるのを感じた。 『お・・まえか・・・・・おまえがやったのか・・・・・おまえがやったのかぁ! おまえかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!』 パキーン さなえの目が紅く染まっていく、髪は逆立ちうねりを上げていた。 パシュゥゥゥゥゥ さなえの口から空気の渦が放たれる。 ギギィィィ・・・パッキーン すわこの鉄輪は、渦に脆くも砕かれた。 『馬鹿な!覚醒しただと?』 すわこは、さなえから距離を置いて間合いを取った。 さなえはジリジリとすわこに詰め寄っていく、紅い目がすわこを捕らえ続ける。 『ユルサナエ・・・ユルサナエ・・・・・ユルサナエ・・・・・』 言霊を唱えながら間合いを確実に狭めていく。 さなえが1歩近寄れば、すわこは1歩後退する。 『覚醒するとは誤算でしたね・・・まぁ胴付きはまだいますし、 ここは引いた方が良いかも知れませんね・・・・・』 そう言うと後方に大きく飛び、闇へと紛れ込む。 その姿は一瞬で見えなくなった。 『さ・・・・な・・・え』 追おうとしたさなえをかなこが呼び止める。 『あ・・・あ!かなこさま?』 さなえは、かなこの声を聞き正気を取り戻す。 かなこの側まで急いで駆け寄る。 『さ・・・な・・え・・ここ・・に・・のれ・・』 かなこは瀕死の身体で起き上がり、片手をさなえの前に出した。 『かなこさま!そんなことよりいまはおけがを・・「いいから聞けぇぇぇ!!」・・ひぃ』 『わしにもう・・・時間・・は・・ない・・・長はおぬしが継ぐのじゃ・・・』 かなこは、さなえを手に乗せると顔近くまで持ち上げる。 『いや・・・いやです・・・そんな・・・いやぁ・・・』 子供のように泣きじゃくるさなえ。 『泣くな・・・さなえ・・・・今から・・・おぬしに・・・わしの全てを・・・・与える!』 そう言うとすわこの残した鉄輪を、さなえを持つ手とは逆の手に掴む。 そしてその輪を自らの首へとかけた・・・・ 『ウォォォォォォォォォォォォ!!』 ザシュ 気合と共に引き抜いた。 『え・・・・・?』 唖然とするさなえの目の前から、かなこの首が床へと落ちていく。 その落ち行く表情は安らかな色を浮かべていた。 『あ・・・・・・・・・かな・・・こ・・・さま?』 さなえは何が起こったのかを、受け入れる事が出来ない。 グググググググ 首を失った身体が動き、放心状態のさなえを頭部へと据えた。 プシュゥゥゥゥゥゥゥ 湧き上がる煙 フォォォォォォォ そして舞い上がる風 赤を基調としたかなこの身体は、白に緑を配した物へと変化していく。 さなえ・・・ さなえ・・・・ 誰かが呼ぶ声がする。 さなえは気が付くと真白な場所にいた。 『あれ?ここはどこですか?』 さなえ・・・ 『え?かなこさま?』 パァァァァァァァ 目の前に光が収縮していく、やがてその光はかなこを象る。 『かなこさま・・・・』 光のかなこはそっとさなえを抱きしめる。 そしてさなえの中へ、吸い込まれるように消えていった。 『あぁ・・・・かなこ様・・・・分かりました・・・・ かなこ様の意志!さなえが引き継させて頂きます!』 さなえの目から涙が溢れていくのであった。 『どすがここのおさだよ、ゆっくりしていってね。』 あーくえんじぇるさん一行は山向こうの群れに辿り着いていた。 近々、希少種が攻めてくると、情報が入っていたので群れは慌しかった。 少しでも戦力が欲しかったらしく、あっさりと群れへの加入は認められた。 『ぱちゅたちはなにをすればいいの?』 実際の所は、初めての群れで勝手も利かず、 隅っこで途方にくれていた。 結局は自主的にあーくえんぜるさんに乗って、巡回警備をする事となった。 『ねぇ?ちゃとりおねいちゃんは?ありちゅをおいちぇどきょいっちゃったの?』 毎日のようにさとりの所在を尋ねる子ありす。 この話をすると誰も答えてくれなかったのだ。 目まぐるしく変化していく日々・・・・・ その心の支えだったさとりが居なくなり、子ありすは寂しかった。 ただ毎日、空を見上げてさとりの帰りを心待ちにしていたのだ。 そんな子ありすに、真実を告げる事は酷である。 「おーいドスは居るかい?」 群れに何人かの人間が入ってきた。 顔見知りの様子で、群れの中を我が物顔で闊歩する。 『ゆゅ?どすはここだよ、ゆっくりしていってね。』 「おぉゆっくりゆっくり、・・・で希少種の連中なんだが近くまで来ているらしい・・・ お前さんとこのゆっくりじゃ戦力にならんだろ?強くなれる薬を持ってきたから食わせてやれや・・」 そう言って人間は幾つかの袋をドスに渡す。 『ゆゆ?つよくなれるんだね?それはゆっくりしてるね。 にんげんさんたちも、どすたちとせいさいにきょうりょくしてくれるんだよね?』 希少種撃退の協力の約束を確かめるドスまりさ。 「お?おぉ任せておけや、ゆっくなぞ全滅させてやっからよぉ・・・・ でさっきの薬は戦いが始まる直前に食わせてやれや、その方が強くなれるぞ。」 『ちょくぜんだね?ゆっくりりかいしたよ。』 「じゃあ俺等は用意してくっからよぉ、それまできばってくれや」 そう言うと人間達は引き返していった。 ぱちゅりーは去っていく後姿を見ながら、何か悪い予感がしてならなかった。 山道を上流へと歩いていく先程の人間。 「おやっさん・・・さっきの薬って・・・」 1人の青年が、先頭を歩く中年の男性に先程の薬の事を聞いた。 「あぁあれか?檳榔子だ。」 「えぇ?それってやばくないですか?」 「さぁ?まぁ興奮剤になるし、痛みや恐怖は吹っ飛ぶだろうさ。」 「こまけぇ事はいいんだよ。どうせ全滅するんだからよぉ」 「そりゃそうですけど・・・・・」 「さっさと行って用意するぞ、手間取って逃げられてもかなわん。」 「「「了解っす」」」 この会話を聞いていたゆっくりがいた。 不審に思い後をつけていたスィまりさである。 『なにかゆっくりできないきがするよ・・・・もうすこしあとをつけてみるよ。』 人間より少し離れた場所から、置いていかれないようにスィーを走らせる。 1時間後、ついにその時は来た。 『れみりあだぁぁぁ!きだよ~わがってねぇ~』 見張りに立っていたちぇんの声が響く。 『れみりあこわいよ~』 『でいぶはじにたくなぁぁぁい!!!』 れみりあと聞いただけで震えだす群れ。 『まりさはにげるんだぜ・・・そろ~りそろ~り・・・てどぉじでれみりあがいるのぉぉぉ!』 真っ先に逃げ出したゆっくりは、れみりあの餌食となっていく。 『そうだ!みんなこれをたべてね。 にんげんさんがくれたれみりあにもかてるおくすりだよ。ゆっくりたべてね。』 ドスまりさは先程の「強くなれる薬」を皆の前に置いた。 『む~しゃむしゃ~しあわせ~』 『これめちゃうめぇ!うめぇうめぇ!』 本来なら苦味が勝ち、ゆっくりには食べる事は出来ないのだが、 これは蜂蜜漬けにされていて甘くできていた。 そしてその効果を発揮しだす。 『うぅぅいたんだどぉ~おじょうさまがやっつけるんだどぉ~』 希少種の部隊が次々と、通常種を襲い始める。 まずは近くにいたれいむが襲われた。 『むのうはしぬんだどぉ~』 れいむの身体に噛み付くれみりあ。 だがれいむの反応は異常であった、身体を捻りれみりあをゆらりと睨む。 『デいぶハデングるまだなんダどォやだジぐじないどだでナんだド』 まったく何を言っているのか聞き取れない。 そして、力任せにれみりあを振り解いた。 無理に身体を捻ったので、れいむの身体は引き千切られる。 だが構う事無く、そのままれみりあに噛み付いた。 ガブ 『いだぁいんだどぉぉぉぉざぐやぁぁぁぁ!!!!』 ゴキゴキボキ 砂糖で出来た歯が砕けるほどの力で、噛締めていくれいむ。 『うメえウメえうめえうメえうめぇ』 瞬く間にれみりあを食い尽くしていく。 異常なゆっくりは、れいむだけでは無かった。 まりさもみょんも、ちぇんやありすも・・・・・ 通常ならば、れみりあを見ただけで逃げ惑う通常種が、 逆に襲いかかっていく。 『ワがだナいギョォォォ!』 『げづバぜイだいなンだぜぇぇぇぇぇ!』 『どガいバぁぁぁぁァァァァあぁ!!!』 『なんなんだどぉぉ!どうなってるんだど?れみりあは・・・ぎゃぁぁぁぁ!!!』 どの通常種も奇声を上げながら、希少種を襲っていった。 だが希少種も負けてはいない、 『たんどくであいてをするな!ちかくのなかまとくんでたたかえ! はんげきするすきをあたえるなぁ!』 ゆうかの指示で3匹1組のチームを組み、次々と通常種を囲んで倒していく。 だが痛みや恐怖に囚われない、不死の如く動くゆっくりが相手である。 希少種群は、劣勢とはいかないでも押されていった。 『いったいどうなっているの・・・・』 倒しても倒しても起きあがる通常種に、ゆうかも動揺を隠せなかった。 その頃ドスまりさは、上流にいる人間に加勢を頼みに行っていた。 『ゆゅ!にんげんさんゆっくりしすぎだよ!はやくどすのむれをまもってね。』 騒ぐドスまりさを慌てる様子もなく、煙草をふかしながら眺める男性達。 『なにしてるの?どすとのやくだよ・・・ゆっくりしないでほしいよ!』 「そろそろ始めますか?」 「もうちっと待てや・・・連中全部が川原に入った時が狙い目だ、 まだ揃ってなさそうだしちぃと待てや・・・」 『ゆゅなにいってるの?』 「こいつはもう用無しだから、こいつでも潰しながら待とうや!」 そう言うと男性達は手にそれぞれ道具を持ち、ドスまりさを取り囲んだ。 『なにするの?なんだかゆっくりできないよ?あいつらをせいさいしてくれるのでしょ?』 何やら身の危険を感じたのか、ジリジリと下がるドスまりさ。 ザス 『ゆぎぃ!いだぃぃぃぃぃぃ!』 背後にいた男性に、鋤で刺されて悶え苦しむ。 それを合図に、全員がドスまりさに襲いかかった。 『いだいぃ!やべでぇぇぇ!!どうじでぇごんなごどぉぉぉ』 ドスまりさには状況が理解出来なかった。 味方のはずの人間によって、何故自分が暴行をうけているのか分からなかった。 「おいドスよ!言ったよなぁ?ゆっくりは全滅させてやるってよぉ? お前もそのゆっくりだろうがぁ!約束通り全滅させてやるよぉ!」 「ヒャハァァァ!!やっぱドスはやりがいがあるな!思いっきりやってもまだ死なないぜ!」 『やべでぇぇぇ・・・いだい・・・いだい・・・・』 ドスまりさは横倒しになり、一方的に暴行をうけ続ける。 「もうすぐ、この水門あけてお前らの仲間ごと水で流してやっから先いってろや・・・」 『ぞんなぁぁぁ・・・やぐぞくが・・いだいぃぃぃ・・・ち・・ちがうでしょぉぉぉ!』 『!』 ドスまりさは抗議するが聞き入れてもらえない、 隠れて様子を伺っていたスィまりさは、 この事をあーくえんぜるさんに教えるため、急いで引き返していった。 『おぜうさまはつよいんだどぉぉぉ!』 3匹同時にまりさに襲いかかり、餡子を一気に吸い上げて皮のみにしていく、 だが倒した隙を別の通常種に襲われる。 ガブ 『いだだ!だずげでぇぇぇぇ!!!』 『うバうばウバうびゃうばウマ』 この繰り返しで戦場は混沌としていた。 『むきゅう!あっちのれみりあにぶつけてちょうだい!いしさんのよういもわすれないでね!』 生き残るべく、必死にぱちゅりーは指示を出していく。 『わがったんだよぉぉ!』 『くらうんだみょん!』 『あっちいけぇぇぇ!』 あーくえんぜるさんは、全員必死で戦っていた。 狂った通常種は希少種どころか、仲間までも襲いだしている。 このままでは、いつ自分達にも危害が及ぶか知れない状態であった。 『ぱちゅりー!ここはもうすぐみずさんがくるよ!ゆっくりしないでにげてね!』 スィまりさが上流から戻ってきた。 『むきゅう!みずさん?それはいけないわ!でもこのままじゃにげられない・・・』 周囲を希少種と狂ったゆっくりで囲まれているのである。 動きを自由にはさせてもらえなかった。 それでも逃げなければならない・・・・・ 無理してでも強行突破するしか、手段は残されていなかった。 『とつげきだみょぉぉん!』 『いぐんだよぉぉぉぉぉぉぉぉ!』 ドーーーーン 次々と、敵味方関係なく跳ね飛ばして行く。 だがそんな進行も長くは続かない・・・・目の前にれみりあが現れる。 『しぬんだどぉぉぉぉぉぉ!!!』 れみりあの口が大きく開かれる。 ここに逃げ場所はない、恐怖でみな思わず目をつむりうずくまる。 その時、上空に大きな影が横切る。 バッサバッサバッサ ドーーーーン 『なんなんだどぉぉぉぉ?』 れみりあは影に吹っ飛ばされた。 皆が目を開くとそこには大きな背中があった。 黒い大きな翼を広げ、あーくえんぜるさんの盾となってそこにあった。 『ぱちゅりー大丈夫ですか?』 皆、その声に聞き覚えがあった。 『む・・・むきゅう?さとりなの?』 ぱちゅりーは震える声で尋ねる。 死んだはずと思っていた仲間の声・・・困惑と希望が入り混じる。 『はい!心配をかけました。ここは私が引き受けます! みんなは早く逃げて下さい。』 援護を引き受け、皆に撤退を促すさとり。 『むきゅう・・・だめなの・・・・ここにはもうすぐ、いっぱいのみずさんがくるの・・・ でも・・・れみりあやゆっくりしなくなったみんながいて・・・・・ ぱちゅたちはおとりにされのよ!にんげんさんにだまされたのよ!』 涙を流しながら叫ぶぱちゅりー。 『そうですか・・・・分かりました!道は私が切り開きます!』 そう言うとさとりは、黒い翼を大きく広げ宙を舞うが如く飛んだ。 そして前方にいる希少種達に向かっていく。 『ううぅ?おじぇうさまのすてきなおぼうしがぁぁぁ!!』 『かえすんだどぉぉぉ!!』 『ゆっくりできないんだどぉぉ!』 『おぼうしぃぃぃぃ!!』 次々にゆっくりの命とも言うべきお飾りを奪っていく、 大切なお飾りを求めて、皆さとりを追いかけていった。 『あいたんだみょん!』 『むきゅう!いまよ!いそいでちょうだい!』 『わがったんだよぉぉ!』 さとりを追いかけて開いた道をあーくえんぜるさんは猛進して行く、 「さてそろそろいいだろ・・・水門あけっぞ」 「「「了解っす」」」 ギィギィギィギィ ザァァァァァァァァァァァァァ ついに水門は開け放たれた。 川原一杯に濁流となって押し寄せていく。 『おみずさんこないでぇぇ!』 『ゆっくりできないぃぃぃ!』 『わがらないよぉぉぉぉ!!』 次々と濁流に呑まれていくゆっくり。 『むきゅう!いそいでぇ!』 あーくえんぜるさんは必死に山を登って行く、 さとりはお飾りを高台に放り投げて、まだ川原にいるゆっくりの救出に行く。 『おまえは!あのときの!』 ゆうかは、川原の真ん中でこちらに向かって飛んでくるさとりを見つける。 そのまま、さとりに襲いかかった。 ガシ だがゆうかはさとりの両手に捕らえられる。 その直後、今迄いた場所を濁流が飲み込んでいくのが見えた。 さとりはゆうかを高台に降ろすと、他にも助けれるゆっくりがいないかを探しに行ってしまった。 『あいつ・・・・』 ゆうかは何が起こったのかは分からなかったが、 自分がさとりに助けられたのだと言う事は理解できた。 『おねいちゃんがきゃえってきちゃんだにぇ』 子ありすは、さとりの帰還を喜びはしゃいでいた。 だがそこに現れる3匹のれみりあ 『れ・・・れみりあだぁぁぁぁ!』 逃げた通常種を追っていて、難を逃れた運の良いゆっくりである。 『こうまかんにもってかえって、でなーにするんだどぉ』 『いやぁぁぁたちゅけちぇぇぇぇ!!』 1匹が子ありすを掴むと飛び去って行く、そこに戻ってきたさとり。 だが子ありすを追えば、ぱちゅりー達が危ない! さとりに選択の余地は無かった。 『いただきまんもすなんだどぉ・・・れみりあのかりすまなおぼうしがぁぁぁ』 『あまあまいただくんだ・・・・かえすんだどぉぉ!』 すかさず2匹のお飾りを奪い、そのまま子ありすを追った。 既にかなりの距離を離されている。 現時点で追いつくのは不可能であった。 『ありす・・・・・・ごめんなさい・・・』 お飾りを捨てぱちゅりー達のところへ戻る。 人間が確認に来る前に、皆を安全な場所まで非難させる必要があったのだ。 行くあてのないあーくえんぜるさん一行は、灯台の群れへと引き返すしかなかった。 『さとりぃぃよかった・・・よかったよぉ・・・』 出迎えてくれたこいしは、さとりの生還を泣いて喜んでくれた。 この時教授は、出かけていて会う事は出来なかった。 管理者の許可は得られなかったが、 こいしの強い要望で、灯台の群れへと仲間入りする事となった。 『むきゅう!よろしくおねがいしますわ。 でもここのおさはやっぱり、きょうじゅさんでいいのかしら?』 『ちがうよ、ここのおさはこいしだよ。 そしてきょうじゅはかんりしゃさんなんだよ。ゆっくりりかいしてね』 『かんりしゃさん?よくわからないわ・・・・でもゆっくりりかいしたわ。』 管理者が何を意味しているのかは、ゆっくりには理解しようが無かった。 だが頼るしかないのである。 ぱちゅりーは、それだけは理解出来た。 落ち着いた一行は、やっとさとりの話を聞く事が出来た。 『わたしはもう・・・・希少種とか通常種とかの争いはしたくありません・・・・ これからは戦いと止めるために戦います! ぱちゅりー達がまだ希少種と戦うのであれば、さとりはここから出なければなりません・・・・』 『むきゅう・・・さとり・・・あんしんしてちょうだい、ぱちゅもそのいけんにさんせいよ。』 さとりに賛同するぱちゅりー 『こいしたちは、さいしょからちゅりつはよ。せんそうはゆっくりできないからね。』 こうして彼女達の今後の方針は決まった。 これがどれ程難しい事なのか、誰もまだ理解してはいなかった。 つづく ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー もう少しで終われそうなので、なんとか完結まで書かせて下さい。 前回より少し長くしてみました。 書いておいて何なのですが・・・・・ こんな与太話が長いと読み辛くないですか? この様なSSを読んで頂いただけで感謝です。 誤字・脱字等あれば勘弁して下さい。 これまで書いた物 ふたば系ゆっくりいじめ 1097 ゆ虐ツアー ふたば系ゆっくりいじめ 1111 ゆ虐ツアー お宅訪問編 ふたば系ゆっくりいじめ 1116 雪原のまりさ ふたば系ゆっくりいじめ 1122 ゆヤンワーク ふたば系ゆっくりいじめ 1129 まりさの思い出 ふたば系ゆっくりいじめ 1152 まりさとつむり ふたば系ゆっくりいじめ 1154 ゆっくり種 ふたば系ゆっくりいじめ 1156 ゆっくり種2 ふたば系ゆっくりいじめ 1160 まりさとおにいさん ふたば系ゆっくりいじめ 1169 ゆっくり種3 ふたば系ゆっくりいじめ 1174 まりさとまま ふたば系ゆっくりいじめ 1188 ゆっくり種4 ふたば系ゆっくりいじめ 1192 まりさとおちびちゃん ふたば系ゆっくりいじめ 1209 ゆっくり種5 ふたば系ゆっくりいじめ 1215 まりさとリボン ふたば系ゆっくりいじめ 1219 まりさと春 ふたば系ゆっくりいじめ 1228 ゆっくり種6 ふたば系ゆっくりいじめ 1240 ケーキ
https://w.atwiki.jp/slowlove/pages/599.html
注意。 この作品には、無茶苦茶な設定が含まれます。 というか、ゆっくり主役じゃないです。 まごうことなきスイーツ(笑)です。何書いてるの、自分。恥ずかしくないの。 彼女なんていないのにさ。 「紅い血の女」 お前は、俺から逃げないでくれるか? 俺は、ひとりぼっちなんだ。誰からも見捨てられた。 孤独なんだ。 お前が家に来てくれてから、俺はとても幸せだ。 だから絶対、俺が死ぬまで側にいてくれ……。 ぴーんぽーん。 冬真っ直中の寒空の下、僕はとある家のチャイムを鳴らした。 いつの間にかズレていた眼鏡を、格好つけて中指で押し上げていると(単にやり易い方法だからだが)、 鍵を開ける音がして、玄関のドアが開いた。 「……大江か。」 玄関にいたのは、同級生の長沢だった。 「……元気みたいだね。おばさんは?」 「お袋ならまだ仕事だ。」 「そう……。」 長沢はくるりと踵を返した。 「ま、入れよ。」 そう言うと、さっさと二階の部屋に戻ってしまった。 「全く……。ピンピンしてるじゃないか。」 僕は長沢の後をついて二階の階段を昇っていった。 見慣れた長沢の部屋に入ると、僕は本題を切り出す。 「それにしても災難だったな。その……。」 「変質者に襲われて、か?」 ……相変わらず、歯に衣着せない奴だ。 「全くだぜ。お陰で折角の平日休みだってのに、部屋に引き籠もりっぱなしだ。」 「何があったんだ?」 僕がそう聞くと、長沢は押し黙ってしまった。 「学校じゃ、詳しいことは話して貰えなかった。普通だったら、手口だとか犯人の服装とか細かく言われるって 言うのに。」 「……。」 「何が、あったんだ。」 長沢はやはり、押し黙ったままだ……。 「ぅゅ……っ!ゆ、ゆっくりしていってね!!!」 突然、ベッドの上にいた、長沢の家のゆっくりまりさが声をあげた。 「ゆ!?おにいさん、おひさ!!!」 そしてぴょんぴょんと跳ねて、僕の足下にすり寄ってきた。 「みきちゃん、おにいさんだよ!!!」 そう言われたみきちゃん――長沢美紀は、少し苦笑いをして、まりさを抱えあげた。 「おう、嬉しいか?」 「うん!!!」 まりさの言葉に、僕も長沢の様に苦笑いを浮かべていた。 「何でこんなに好かれてるのかな、僕は。」 「頼りなさそうな所とか、まどろっこしい所とか、色々長所はあって、判断に困るな。」 「……全部短所じゃないか。」 僕が呆れていると、まりさは長沢の腕の中で頬をぷくりと膨らませた。 「ゆゆ!いくらみきちゃんだからっておにいさんのわるくちはゆるさないよ!!!おにいさんはとてもゆっくり してるからまりさはすきなんだよ!!!」 「へいへい。」 長沢がまりさをあしらっている所で、僕は話を本題に戻す。 「で、何があったんだ。学校じゃ、変な噂が立ってるし。例えば、その……」 まぁ、未成年とはいえ僕らはもうすぐ高校生だ。 その……そういうのは、ねぇ? 「暴行されたとかか?」 「なッ?!」 「おねえさん!!」 やっかいな所でまりさが話に割り込んできた。 「ぼうこうってなにー?」 「乱暴されることだな。ゆっくりだと、無理矢理すりすりー、すっきりさせられ るみたいな……」 こ、こんの……ッ! 「馬鹿!せめてぼかして言えよッ!!」 「これでもぼかしてるぜー?ま、回りくどいことはしないのがあたしの主義だからな。」 そう言ってけらけらと笑いだした。 「……その様子だと、本当に違うんだな。」 「ったり前だぜ。お前も下世話な噂が好きだなぁ。」 「僕が言ってるんじゃない。」 「ふーん、そうか。」 長沢はそう言って、ベッドにぼすんっ、と腰を下ろした 僕、大江健次と長沢は、小学生の頃からの友人だ。 特に何かあった訳じゃない。 何回かクラスが一緒になり、何故だか気が合ってしまったから、 いつの間にか親友と言うか、悪友と言うかの仲になっていた。 男勝りを越して親父臭い口調の長沢だが、見た目はいたって普通の女子だ。黒い長髪で、不良と言う訳ではない。 いや、昔は普通の女の子だった筈だ。それが最近じゃ、口調のせいでか周囲から浮いている。 「なんでだろうかな……。」 「ん?なんか言ったか?」 「いや、別に。」 「それにしても、今日は何でわざわざウチまで来たんだ?」 長沢にそう聞かれて、僕は飲んでいたジュースを噴き出しかけた。 「ゆゆ!?おにいさんどうしたの?」 「げほげほ……、いや、その……。」 「どうせクラスの連中に唆されたんだろ?『恋人の見舞いに行けー』なんてさ。」 僕は不貞腐れてそっぽを向いた。分かってるなら聞くなよ、まったく……。 クラスで僕が冷やかされるのは、今年のバレンタイン、僕が長沢からチョコをもらったからだ。 とはいっても、10円のチ□ルチョコ。……今では20円の物が殆どだというのに、コイツは10円をケチるた めにわざわざ駄菓子屋で買ってきたのだ。 しかも義理チョコで、クラスの男子全員に配る予定が、僕に渡した後はすっかり忘れていたお陰で、僕は長沢の 意中の人扱いされた。 冗談じゃない。 しかも長沢は恥ずかしがるどころか、悪びれた様子もなく、平気でその話をするからタチが悪い。 「機嫌を直せよ、わが恋人。」 「……もういいよ、それは。それより、本当に何があったんだ?」 僕が聞くと、長沢は少し間をおいてから、 「知らん。」 とだけ答えた。 「知らない、ことはないだろ。自分のことなんだから。」 僕が問い詰めても、長沢は難しい顔をして、 「いや、本当に知らん。覚えてないんだよな。」 と嘯く。 「覚えてんのは、昨日ちょっと出かけて帰りまでで、そこから先は無し。朝起きたら病院に居たんだよ。」 「……本当か?」 「本当。なんか変質者ってのも状況判断らしいし。」 「何だよそれ。」 「だって、そりゃ、なぁ。」 長沢は僕に背を向け、後ろ髪を掻き揚げた。 「こんな痕がありゃあな。」 長沢の首には、丸で牙で噛まれたような傷跡が2つ、残っていた。 「こんなの、どう説明しろってんだ?」 日がすっかり暮れた頃、僕は家の近くの公園に居た。 長沢の家で薄気味の悪い事を聞いた僕は、少しばかり暗くなった気分を晴らすため、そこに居る愉快な連中に会 いに来たのだ。 そいつらとは……。 「ゆゆ!!!さなえ、すわこ!!!おにいさんがきたわよ!!!」 「あうー!!!ほんと?かなこ!!!」 「おひさしぶりです!!!」 この公園の遊具に住み着いている、ゆっくりかなこ、すわこ、さなえの3頭だ。 こいつらと会ったのは、小学校五年生くらいの頃。 念願のマイホームとか言って、ここに引っ越してきた時のことだ。 マイホームといっても、実は海外で老後を送っているらしい、遠い親戚の家を改築したものだったりする。 その引越した当日に近くをうろついてたらこいつらを見つけたのだ。 「ゆ!!!おにいさん、きょうはおかしあるの?!」 かなこがさっそくねだり始めた。というのも、僕は度々こいつらにお菓子やら給食のパンやらを食べさせている。 パンに関しては、単に嫌いなものといっても捨てるのが勿体無いから食べてもらっている。 菓子に関しては、なんか、その……義理みたいなものだ。 件のチ□ルチョコを売っていた駄菓子屋で買ってきたやつだから、そんな大したものじゃないけど。 「残念だけど、今日は無い。」 「ゆぅ~。おにいさんたらケチね!!!」 かなこが口を尖らせていうと、 「かなこみたいだよ!!!」 すわこがすかさず、かなこをおちょくる。 「……すわこ、あんたなまいきだよ!!!」 かなこが頬を膨らませてそう言うと、 「かなこにはまけるね!!!」 売り言葉に買い言葉。すわこは胸を張るようなポーズをとる。 「ふん!!!なら、ここでけっちゃくつけるよ、すわこ!!!」 「のぞむところだよ、かなこ!!!」 2頭はそう言うと、互いに頬を押し付け合い、 『うりうりうりうりうりうりうりうりうりうりうりうりぃぃ~!!!』 とおしくら饅頭らしきものを始めた。 「……はぁ。」 途中から、なんだか楽しそうになってる2頭を見て、僕はため息をついた。 「どうされたんですか!?」 そんな僕に寄ってきたのは、3頭の中で一番まともな、さなえだった。 「いや、ちょっと物騒な話でさ……。」 僕が事の次第を話すと、さなえは少し考えているようだった。 『すっきりー!!!』 かなことすわこが喧嘩というかなにかを終えた頃、さなえはようやく口を開いた。 「おにいさん。きょうはもうかえったほうがいいです。」 「え?いや、確かに遅いけどさ、変質者が出た所とは離れてるし……。」 「いいから、かえってください。」 さなえはそういうと、住処の遊具へと跳ねていく。 「どしたの、さなえ。」 「なんでむずかしいかおしてるの?」 そんなさなえを見つけて、すわことかなこが声をかけた。 「……ごめんなさい、かなこさま、すわこさま。おにいさんにはかえってもらいます。」 さなえはそれだけ言って遊具の中に入っていってしまった。 「どうしたのかしら……?」 「ごめんね、おにいさん!!!」 2頭が謝ったが、別に僕は怒ってはいなかった。 ただ、いつものさなえらしくなくて、僕にはすこしばかり不思議に思えた。 どこだ。どこに行ったんだ? こんな時間に出歩くなんて、危ないじゃないか。 最近は冬にも関わらず変な奴が出るというのに。 公園を出た僕は、特に何をする訳でもなく、辺りをうろついていた。 時刻はまだ6時半。だというのに、すでに夜と言えるほど暗かった。 そして、寒い。 「変質者って春出るっていうけどなぁ……。」 そんなことを呟きながら歩いていると 「おい!」 と、声がした。いや、怒鳴られた。 ……驚きのあまり、思わず硬直する僕。 「聞こえてるのか!」 再度怒鳴られたので振り向くと、そこには怒りっぽいことで有名な竹下の爺さんがいた。 「は……はい……。」 ……今日はとことんついてない。 「こんな時間になに出歩いてる!」 「い、いえ、特になにも……」 「理由を聞いてるんじゃない!!」 一際大きい雷が落ちた。 正直、一言注意するだけでいいと思うんだけどな……。 それから、竹下の爺さんが嫌われている最大の原因である、長いお説教が始まった。 基本的には、怒った理由についてのお叱りから飛躍して、いつの時代も変わらない若者論、果ては現代社会の若 者の「心の闇」にまで話は及ぶ。 「兎に角、餓鬼はさっさと帰れ!帰って勉強でもしてろ!」 そう言ったあと、何だかグチグチ言いながら竹下の爺さんは帰っていった。 ふぅ、と僕はため息をつく。いつもなら長いお説教なのだが、今日はあれだけで済んだみたいだ。 早く帰れっていってるのに遅く帰らせる羽目になったら意味がない。 まぁ、もう7時を過ぎてしまったので、充分本末転倒だけれど。 兎に角今日は良いことが無かった。爺さんが言うとおり、早く帰ろう。 そう思って、僕は近道の裏路地を歩いていった。せまくて汚いが、今は一刻も早く帰りたい。 爺さんはそう悪い人では無い、と僕は思っている。基本的には間違ったことで注意はしないし、僕に限って言え ば、締めは真っ当なことを言うし。 「まぁ、話を飛躍させてまで長いお説教を聞かせるのはなぁ……。」 そんな独り言を言っていたときだ。 ふと、僕は足を止めた。 前に人影が見えた。はっきりとはわからないが、背格好からして10歳ぐらいの、金髪の少女のようだ。 何だか見覚えのある、変な帽子を被っている。 見かけない子だな……。 こんな子がいたなら、流石に近所でも話題になるとは思うのだけれど。 そう思って彼女を見ていると、彼女は、 「おねがい。」 そう言って笑った。 その途端、僕に走ったのは、どうしようもない程の 怖さ。 笑顔は屈託の無い、むしろ綺麗で可愛いものだったと思う。 だけどそれにこめられた意味は、大人でもない僕にすら分かるほど明瞭で、そしてただただ 恐ろしかった。 逃げなくてはいけない。直感的にそう思った僕は踵を返して来た道を走った。 声を上げる余裕もない。それほど恐ろしかった。 きっとライオンと対面した獲物、それも、まさに子供の気分だ。 もつれる足を気にも留めず、僕は必死に走って 「おいついたぁ。」 すぐそばに、大きく口を開けた少女の顔が見えた。 犬歯がひどく長くて尖っていたけれど、やっぱり綺麗で―― とても、恐ろしかった。 「うわぁぁぁぁぁ!!!!」 次の瞬間だった。そう、まさに一瞬。 眩い光が通りすぎ、少女は吹き飛ばされていた。 路地に置いてあるゴミ箱にぶつかる音が、派手にしていた。 助かっ……た……? そう思った途端、急に、僕は足に力が入らなくなり、 「うわぁっ?」 前のめりにすっ転んでしまった。 「いてて……。」 起き上がろうとして前を見ると、 「まったく、何をしてるんですか?」 見たことも無い女性がいた。 緑の長髪に、妙な髪飾りを付けて、 なによりも、何故かノースリーブを着た上で二の腕辺りに袖をくくりつけた妙な格好。 普通ならあまり関わりたくないと思わせる服装だというのに、なんだかとても優しい雰囲気のする人だ。 「だから早く帰るように言ったのに。」 ガタン、と音がした。 後ろを向くと、あの少女が起き上がり、こちらを睨み付けていた。 枝のような、翼のようななにかを広げて。 「さがっててください。」 女性にそう言われた僕は、這いずりながら慌てて後ろに下がった。 少女は軽く飛び上がり、 そのまま、滑空してきた。 女性はどこからとも無く、神主さんが持っているような、何かひらひらした紙のついた棒を取り出すと、 軽く振り上げた。 すると、さっきよりも眩い光が走り、あの少女に直撃した。 少女はさっきよりも強く地面に叩きつけられたようで、うめき声を上げている。 「帰りなさい。」 女性は毅然として言った。 「人に危害を加えるようなものに、容赦はしません。」 少女は忌々しげな顔をすると、翼を広げ、夜の空に消えていった。 しばらく訳が分からず、呆然としていると、 「駄目じゃないですか。早く帰って下さいって言ったのに。」 女性が声をかけてきた。 「え、ええと、その……、ど、どなたですか?!」 当然だが、僕はこんな奇抜で綺麗な人に見覚えが無い。 「……まぁ、仕方ないですね。この姿じゃあ。」 女性がそう言った次の瞬間、僕は信じられないものを見た。 不思議だとかいうのを通りこして、不自然だった。 目の前にいた女性が、まさに一瞬にして、 「ゆっくりりかいしてくださいね!!!」 ゆっくりさなえになったのだから。 「ええと、つまり、まとめると、……ゆっくりって人間になれるの?」 「人間ではないですね。」 ゆっくりの姿から、さっきの女性の姿に戻った……さなえでいいんだろうか? 「あくまでゆっくりです。それに、私以外の多くのゆっくりが、人間ではなくて、人間のような容姿の妖怪の姿 を取ります。『始祖返り』って言うんですよ。」 「はぁ……。」 「私達は、私達の生まれ故郷にいるすごい人や妖怪達が力を使った余波で生まれたんです。だから、普段の姿も、 この姿も、その人達の格好を真似してるんですよ。」 たしかに見直してみれば、変な髪飾りはゆっくりさなえがしているものと同じだった。 「あと、すべてのゆっくりがこんな風に姿を変えるわけじゃありません。年を経て、なおかつ自分のあるべき姿 に目覚めたゆっくりだけが、こんな姿になれることもある、ぐらいです。」 「じゃあ、かなこやすわこも?」 「いいえ。お二人はまだ私よりも若いですし……、なにより、ゆっくりがこうなれるというのは、幸せじゃああ りませんから、隠すゆっくりも多いんです。仮に出来るとしても、私には分かりかねます。」 ……というか、さなえってあの2頭より年上だったんだ。 僕の思考はかなり変な方向に飛びっぱなしだったが、ふと、ある大きな疑問が浮かんだ。 「……さっきの女の子はなんだったんだ……?」 さなえは答えなかった。 「あいつもゆっくりだったのか?長沢の奴を襲ったのも、あいつなのか?!」 「……おにいさん。このことは誰にも喋らないでくれますか?」 さなえは、真剣な顔で僕を見ていた。人間のときのさなえの顔は綺麗過ぎて――どこか恐くも感じた。 次の日。 長沢は何事もなかったかのように登校して来た。いつもの様に快濶に喋り、見事なまでに浮いていた。 本人はそれさえも楽しんでいる様な気もしたけれど。 「ちょっといいか、長沢。」 昼休み、僕は長沢を屋上に連れ出した。 周りはいよいよ告白だのなんだのと五月蠅かったが、僕はとにかく無視した。 「なんだよ、大江。」 屋上に着くと、長沢は不満気に尋ねた。 「……今日は、早く帰れよ。夜も出歩かない方がいい。」 長沢の顔が余計に機嫌悪く変わった。 「……お前はいつからあたしの親だか保護者になった?」 「大事な友達のつもりだけどね。」 僕が毅然と言い放つと、向こうも苦々しい顔をして、 「ああ、そうかい。じゃ、こっちの頼みも聞いてくれるか?」 と、言った。 「頼み?」 「あたしもお前も満足する、一挙両得なお願いさ。」 長沢がにやりと笑うのを見て、僕は無性に嫌な予感がした。 そして、下校の時間。 「……長沢。やっぱり勘弁してくれ。」 僕は本当に頭が痛い。というのも、 「勘弁も何も、な。」 「犯人捕まえるとか、無謀だとは思わないか?警察に任せればいいだろ?」 長沢が、犯人を自分で捕まえると意気込んでいたからだ。 「警察じゃ当てになんないんだよ、この場合。」 「いや、だったら余計僕らには無理だろ。」 「心配すんな。それこそびっくりするような助っ人がいるからさ。」 長沢は昼と同じくにやりと笑ったが、僕は凄まじい不安を抱えていた。 『先ほどの少女は、おそらく、ふらんが「始祖返り」したものでしょう。』 『ですが、いくら私達が本物に劣るとはいえ、「始祖返り」したのなら、先ほどのような「光の弾」を撃てない ものはまずいません。』 『と、なれば、不完全な形で「始祖返り」を果たしたゆっくりなのでしょう。故に、彼女の本物と同じく、吸血 することで、あの姿を保っているのです。』 『一体何のために……?』 『分かりません。ですが、放って置ける訳もありません。彼女がどうあれ、ゆっくりのこの性質が、このような 形で表沙汰になれば……あまりに不幸なことになります。』 『私や、私の知り合いのゆっくり達で何とかします。おにいさんは、このことを決して他言しないで下さい。』 「そんじゃま、今日の夜8時にな。」 「……。」 「おい、聞いてんのか、……大江!」 昨日さなえに言われたことを思い出していた僕は、長沢の言葉で我に返った。 「ご、ごめん……。」 「ったく。いいか、8時だぞ。……ってヤベ!、隠れろ!」 長沢はいきなりそう言うと、電柱の影に僕を引きずりこんで隠れた。 「な、何だよ!?」 「竹下のじーさんだ!見つかると厄介だぜ……。」 電柱からこっそり覗くと、確かに竹下の爺さんが歩いていた。何かを探しているようだった。 「別に僕らを探しているような雰囲気じゃなさそうだけど。」 「だから嫌なんだよ。あいつあたしを見つけたら難癖つけて説教するんだよ。」 長沢曰く、竹下の爺さんは、完全に男口調で話す長沢には大層ご立腹なようで、姿を見るたびガミガミ言ってく るらしい。 「女はもっとおしとやかにって……んな古臭いこと言うんじゃねぇっての。あたしの心は充分おしとやかぜ?」 僕としては、それは違うと思う。 「……どうやら行ったみたいだな。じゃ、頼んだぜ。」 「お、おい!」 長沢はさっさと帰ってしまった。 どこだ!どこに居るんだ?! 危ないじゃないか。お前はまだ子供なんだ。 昨日だって、夜遅くにボロボロになって帰ってきた。 何があったと言っても教えてくれない。 あいつと同じように、手遅れにはしたくないんだ。 だから、早く出てきてくれ……。 「塾で一般参加も出来る特別講習があるらしいから」という名目で家を抜け出してきた僕は、待ち合わせ場所で 長沢を待っていた。 長沢が襲われた通りから、少し離れた場所だ。 件の通りは、僕が近道に使う裏路地並みに人の気配の無い、寂れた通りだった。流石に不気味だから、夜ここを 通る人は、まずいない。 「あいつ……何でこんな所通っていったんだ……?」 僕がそんな独り言を呟いていると、 「お前にしちゃあ早いなぁ!!」 と、後ろから長沢の声がした。 「むしろいつも遅刻するのは長沢の方だろ。って、」 そう言いながら長沢の方を振り向くと、僕は言葉を失った。 「お、おにいさん……!!」 「うー?しりあいなのぉー?」 長沢と一緒に、あのさなえを抱えた体付きれみりゃが飛んでいたからだ。 「およ?知り合いなのか?」 長沢がさなえに尋ねる。 「うー。れみりゃはしらないんだどぉー!」 「そりゃお前も言ってたから知ってるって。聞いてんのはさなえの方。」 長沢はそう言うと、僕の方を向いた。 「で。知ってるのか?」 「あ、ああ。僕ん家の近くに住んでるゆっくりさなえだよ。……で、そのれみりゃは?」 僕が聞き返すと、長沢は大層うれしそうににやついて、 「驚くなよ。実はコイツがあたしを助けてくれたのさ。れみりゃ、見せてくれよ。」 「うー!らじゃー!!」 そう言ったれみりゃは一瞬にして、昨日のさなえと同じく、人の様な姿になった。もっとも、体付きのためか、 単により洗練された姿になった、という気もする。 「……あら。反応薄いわね。」 「変なこと言うからじゃないのか?」 「仕方ないじゃないの。にくまんのときはあんな調子なんだから。」 「……ちがいますよ。」 2人の掛け合いを遮って、さなえが言った。そして 「もう、見るのは二度目ですから、ね。」 人の姿になった。 「うわっ、お前もかよ!」 「あら、いいリアクション。」 僕と違って、長沢は大層驚いていた。 「じゃ、お前昨日襲われたのか?!」 長沢の言葉に、僕は頷く。 「それを、このさなえに助けてもらったんだよ。」 「へぇぇ。あたしの方は、襲われて直ぐにれみりゃに助けてもらったけど、血が足りなくて意識が朦朧としてた からな。れみりゃに『何も知らない、分からないと言いなさい』って言われたっきりだったんだよな。」 「仕方ないじゃない。」 「ま、助けてくれて連絡しに昨日来てくれただけでも良しとするぜ。」 そんな息の合った掛け合いをする2人を、さなえはじとりと睨んでいた。 「……何よ。」 「言ったじゃないですか、れみりゃさん。このことに人を巻き込むのはやめよう、って。」 「仕方ないじゃない。みきちゃん乗り気なんだし。異様な強引さがあるのよね、この人。」 「嬉しいぜ。」 照れる長沢。 「褒めてないと思うよ。」 突っ込む僕。 「ともかく、お2人を巻き込んでどうするつもりですか?いくら不完全な『始祖返り』だからって、単純な力だ けで見れば、人間にとっては脅威なんですよ?!」 「分かってるわよ。2人には囮として頑張ってもらうわ。」 まるで、当然のことのように言い放つれみりゃだったが、さなえは頭を抱えてしまった。 ……僕も、気持ちは分かるような気がした。 「ひとまず、2人にはあの路地を歩いてもらうわ。出来るだけゆっくりしていってね。私達の方は、ゆっくりに なって潜んでいるから。」 れみりゃはそう言って、 「うっうー!それじゃたのんだどぉー!」 と肉まんになった。 「……あまり賛成しかねますけど……お2人とも、もしふらんに出くわしたら……ぜんりょくでにげてください ね!!!」 さなえもゆっくりに戻った。 「そんじゃま、作戦開始ってところだな。ビビるなよ?」 長沢は酷く楽しそうだった。 「……はぁ。」 僕はため息しか出ない。何だか、さなえの苦労が分かる気がした。 僕と長沢は2人並んで歩いていた。囮を2人使う意味が良く分からないが、多分ノリだと思う。 あのれみりゃなら充分あり得る。 「なぁ、大江。高校、どうした?」 ふいに、長沢が声を掛けてきた。 「え?ああ、例の進学校。母さんや父さんも乗り気でさ。特に行きたい高校があるわけじゃないし、学力的にも 大丈夫らしいし、そこを第一志望にした。」 「……そうか。」 ……どうしたんだろうか。妙に元気が無い。 「すごいなー、お前。あたしじゃあそこは無理で、結局公立だしな。ホンット、頭いい奴って羨ましいぜ。」 「……褒めるなんて、どういう風の吹き回しだよ。」 「別に。あたしはあたし、お前はお前の道を行くだけだ。」 そう言って、長沢は黙りこくってしまう。 本当にどうしたんだ?さっきまでは犯人を捕まえてやろうって意気込んでたくせに。 今は、なんだか空回りをしてるようだった。 「それにしてもさー、お前、クリスマスはどうするよ。」 「え?ああ、普通に家で過ごすけど。」 「……ふーん。」 「長沢はどうするんだ?」 「あたしも暇だぜ。彼氏いないし、な。」 「まぁ、そうだろうね。色々難ありだし。」 「……大江もそうだろ。お前みたいな陰険な眼鏡に興味ある女なんてそうそう居ないし。おまけに、学力はいい けど馬鹿だし、頼りないし、友達少ないし……。」 「ちょ、ちょっと、いきなりどうしたんだよ。そんなに僕のこと嫌いか?」 長沢は、いきなり立ち止まった。 「お、おい、長沢!」 「だからさ!」 長沢は僕の方を見据えていた。 「あたしがクリスマスに、いや、ずっと一緒に居てやる。」 「え?」 僕の思考はしばらくの間、堂々巡りしていた。 こいつは一体何を言ってるんだ? こいつは自分が何を言ってるのか分かっているのか? そして、僕も。 そして、それを打ち破ったのは、最悪な予兆だった。 「……長沢。いいか。」 「な、なんだよ!?悪いかよ!」 「……顔赤らめてる場合じゃない。」 あのときの、気配だ。 前を見ると、あの時の少女が居た。 僕と長沢は、じりり、と後ずさる。 「走れ!!!」 そして、全力で逃げた。 「れみりゃ!!さなえ!!出番だぁ!!!」 長沢が大声を張り上げる。 だが。 来ない。 「ああ、もう、あいつら何してんだよ!!」 長沢が愚痴る。僕もまるで同じ気分だ。 必死になって逃げるが、相手は空を飛べるのだ。 直に追いつかれる。 「くそっ!死ぬほど恥ずかしい思いしたからって、まだ死にたくないってのに!!」 まったく、僕も同じ気分だ!! 翼の音が耳元まで迫る。なんであの2人、来ないんだ?! 「おいついた。こんどはにがさないよ。」 居ない。こんな時間まで何をしているんだ?! まさか、逃げ出したのか。 お前まで、俺の前から居なくなるのか。あいつと同じように。 頼む、俺が悪かった。もう叱ったりしない。プリンはいくつでも食べていい。 食べてすぐに寝てもいい。後片付けだってしなくていい。 ただ、俺の側で笑って居て欲しいんだ。 ……くそ、何だってこんな時にガタがくるんだ、この体は! 絶対、絶対に見つけるぞ。無くしてたまるか!手遅れになる前に、早く家に帰って、あの笑顔を―― 「倒れるような無理は、しない方がいいわ。」 ……誰だ、あんたは。 「さぁ。それより、お話があるんだけれど、聞いてくれる?」 うるさい。そんなことより、俺は―― 「ほらほら、無理しない。自分の体のことより、ふらんちゃんのことが大事?」 ……なんで、知ってる。 「お話があるって言ったでしょう?少しばかり、酷な話だけど。」 耳元で声が聞こえた途端、少女は光に弾き飛ばされ、影が少女を押さえつけていた。 長沢が急に止まったので、それにつられた僕はやっぱり前のめりに倒れた。 「ごめんなさいね。ちょっとばかり遅れて。」 少女を押さえつけながら、れみりゃは……あまり反省してなさそうな口ぶりでそう言った。 「その……少しお説教をくらってたんです。」 僕の前に降り立ったさなえはそう言うと、少女の前へと歩いていく。 「……じゃま、するな。」 「するに決まっているでしょう。貴方は自分が何をしているのか分かりますか?」 「おじいちゃんには、わたししかいないんだ!だから!!」 「だから、こんな体が欲しいのかしら?」 れみりゃがそう言うと同時に、少女の姿は消え、体の無いゆっくりふらんがいた。 れみりゃはため息をついた。 「まぁ、分からなくも無いわね。あんまんの、それも体付きじゃあないのなら、確かに世話なんて出来ないわね。 好きな人のために自分を高めたいと思うのは、悪いことじゃない。けど、そのために誰かを犠牲にするのは止め なさい。そんなことをして夜の姿を手に入れた所で、あなたのおじいさんは喜ぶと思う?」 「う、うう……。」 「そうよ。」 ふと、横の建物から声が聞こえた。 白い服を着た、紫の髪の女性がいた。 「あなたのおじいさんは、こんなにもあなたを大事にしてるのに。」 隣には、竹下の爺さんがいた。 「本当、だったのか。」 「ええ。」 爺さんはふらんの下に駆け寄った。 「ふらん!!お前は……!」 「う、うう……。ごめんなさい、おじいちゃん……。ふらんは、おじいちゃんをひとりぼっちにしたくなかった の……。ねたきりになっても、いっしょにいたかったの……。」 「ふらん……。」 竹下の爺さんは、ふらんを大切に抱きかかえると、僕らの方を見た。 「……お前ら、」 僕は、てっきり爺さんに因縁をつけられると思った。長沢も同じことを考えたらしく、舌戦の構えをみせたが― ― 「すまなかった!!!」 爺さんから出たのは、謝罪の言葉だった。 ……冷静に考えれば、自分の飼っているペットが人に危害を加えれば、普通は謝る。 まぁ、そうしない人の印象の方が強く感じる現代だけれど、――本来は、それが筋だ。 爺さんは僕たちに頭を下げると、長沢の方を向いた。 「特に、危険な状態になるまで血を吸われたお前には本当に申し訳なかったと思う。俺がいうのもおこがましい が、……許してくれないか。」 「いいさ。別に。」 長沢は、やけに素直だった。 「あたしは、あんたと違って根に持たないのさ。」 ……それが根に持ってるってことだと思うけど。 「すまん、ありがとう、ありがとう……!」 爺さんの方は感動してるから、いいのか。 「れみりゃ。」 先ほどの紫髪の女性がれみりゃに声を掛けた。 「なにかしら。お説教の続き?」 「ええ。勝手に人を巻き込むのはやめなさい。こういうのはえーきさまのお仕事なんだけど、まぁ、いいでしょう。ゆっくりなんだし。」 「これからはもう止めてくださいよ、れみりゃさん……。」 さなえは泣きそうな顔をしている。 「乗った私が言えることじゃないかも知れませんけど、酔狂なことはやめて下さい……。」 「……分かったわよ。」 れみりゃはそう言うと、翼を広げた。 「もうおじ……私のおにいさんが残業から帰ってくる時間だから、失礼するわね。」 「まぁ、言いたいことは無いし、えーきさまでもないからもういいわよ。さなえも、ね。」 「じゃ、そういうことで。」 れみりゃはそう言って夜空へ消えていった。 「私も、すわこさまやかなこさまが心配するといけないので、これで。」 さなえも、同じように飛んでいってしまった。 紫髪の女性は、僕と長沢の方を向くと、 「大変だったわね。あのふらん、どうしても体を持ちたかったらしくて、あんなことをしたみたいなのよ。」 そう言って、ふらんを抱いている竹下の爺さんを見た。 「あのおじいさん、ガンなんだそうよ。」 「え?」 意外だった。とてもそうは見えない。 「まだ初期の段階で、直る見込みはあるんだけどね。入院に必要な費用もあるそうだし。……けど、 ふらんを家に置いて入院したくはないそうよ。」 「……家族に預けりゃいいんじゃないか?でなきゃ親戚とか。」 長沢がそう言うと、紫髪の女性は首を横に振る。 「親戚からは断られたそうよ。それに、あの人……奥さんとお子さんを事故で亡くされたそうよ。だから、あの ふらんを大事にしている。」 紫髪の女性は長沢を見つめる。 「改めていうけど、だから、本当に許してくれるかしら?」 「そこまでいわれちゃあ、なぁ。一層文句つけようがないぜ?」 長沢はそう言って、僕を見た。 「女に怪我させられた彼氏としてはどう思うよ、大江。」 「か、彼氏!?」 「なんかもう、それでいいだろ。あんなこと言っちゃたし。で、どうなんだ?」 そう言われても……。 「いや……別に、長沢がいいなら、いいんじゃないか?」 そう言うしかない。 「じゃ、この話はお開きだ。もう9時だし、帰って風呂入って寝よう。」 長沢はそう言って、1人でさっさと帰っていってしまった。 「……勝手だなぁ、あいつ。」 僕がそう言うと、あの女性は 「ふふふ、恥ずかしいのよ。あの子、なんでこの道を通ってたか知ってる?」 と言って、僕を見た。 「え?……さぁ?」 「ここを抜けると、百円ショップがあるの。そこでマフラーの材料を買ってたんですって。」 ……あいつ、どこまでもケチだな……。 「でも、どうしてあなたはそんなことを……?」 大方、この人もゆっくりなんだろうが、どうしてそんなことまで知ってるのか。 「ふふふ……それはね。」 女性の姿が変わった。 「わたくし、れんあいそうだんにもうけたまわっております……ふふふ。」 例のチ□ルチョコがある、駄菓子屋のマスコット。白石さんがそこにいた。 数日語。僕はあの駄菓子屋を訪れていた。 冷蔵ケースをスライドさせると、そこに白石さんがいた。 「ゆっくりしていってね。……所で、べんちでゆっくりしたいんだけどいいかしら。」 「うん。」 「竹下のおじいさんは、」 ベンチに下ろすために抱えた僕の腕の中で、白石さんは言った。 「ろうじんほーむにはいるそうよ。」 「……そう。」 なんとなく、少し寂しい気もした。あの人のお説教をくらうことも、もうないのか。 「すこしさびしいわね。そうおもわない?あのひとには、もうふらんしかのこっていなかったのよ。」 子供さんが病気で亡くなってから、爺さんはだんだんと偏屈になり、子供が憎くなっていったらしい。 何故、自分の息子が、あそこで遊びまわっているクソガキどもと一緒に居られないのか、と。 そんな爺さんは、次第に親戚中から煙たがれていったらしい。 「けど、あのふらんも、おなじほーむに、ゆっくりせらぴーとしてつとめるそうよ。」 「ゆっくりセラピー?」 「びょうきのひとやおじいさんおばあさんを、なごませてげんきにさせるゆっくりのこと。」 「ふーん……。」 あの時の、無邪気で恐ろしい顔が浮かんだが、僕には、何だかしっくりくるような気もした。 「ねはわるいこじゃないわ。きっとうまくやってける。」 僕はベンチに白石さんを乗せると、隣りに座った。 それから何を話すわけでもなく、それこそゆっくりしていたのだけれど、ふいに白石さんが呟いた。 「『現代ほど、老人にとって孤独な時代は、なかったかもしれない』」 「……?なに、それ。」 「なんでもないわ。もうよんじゅうねんもまえのことばよ……。」 雪がちらつく。 「おいる、ってけっこうつらいものね。いろんなものをうしなっていく。だんだんと。」 「……けど、さ。」 僕は、訳もなく呟く。 「けどさ、爺さんには、ふらんが居る。ああまでして、一緒に居てくれようとしたふらんが。だから、爺さんは 辛くても、楽しい人生を送っていけると思う。」 「ふふ。そうね。」 白石さんはいつもの澄したような顔でそう言うと、体を付けた。 ……どういう原理なんだろうか、これ。 僕がそう思っていると、白石さんはいきなり、 「しょうねん。じんせいのはかばへのしょうたいじょう、うけとれるかしら。」 と言い出して、前を指差した。 その先には、 「……おう。」 やけに顔を赤くした、長沢がいた。 「ゆっくりしていってね!」 ……変な編み物をまとったまりさを抱きかかえて。 「すまん。マフラー無理だった。」 長沢は俯いた。 「だろうね。」 期待はしてなかった。この結果は予想出来たよ。 長沢は俯いたまま、僕の目の前まで歩いてきた。 ひどく緊張してるのが分かった。足と手を同時に出して歩いてたし。 そして、空を仰ぐと、まるで最後通告かのように、こう言った。 「だから、さ。プレゼントはあたしで我慢してくれ。」 「……よく、そんな恥ずかしいこと言えるな。」 「いいだろ。別に。」 「それに、あじはほしょうするよ!!!」 『なんのだ。』 僕と長沢は顔を見合わせた。 「きがあうわね。」 白石さんが茶化す。 「まさかえっちなことかんがえた?それはいけないとおもうよ!!!」 まりさは、小馬鹿にしたような顔で僕に言った。 「じゃあ、何なんだよ、まりさ。」 僕が聞くと、まりさは得意げに、 「けーきだよ!!!みきちゃんがつくったけーき!!!」 「うわっ、馬鹿!言うなって!!」 顔が赤いままの長沢はそう言うと、恥ずかしそうに僕を見た。 ……なんだ、この乙女全開の長沢は。UMAか何かだろうか。 そんな考えが顔に出ていたのか、長沢はぶすっとした口ぶりで、 「……悪いかよ。」 と呟く。 「……まぁ、仕方ないんじゃないかな。うん。」 「どういう意味だよ。」 だって今日は、クリスマスだから。 #もう、ごめんなさいしか言えない。 #タイトルの元ネタは円谷プロの傑作特撮テレビドラマ、「怪奇大作戦」第7話「青い血の女」より。 正直面影全然無いorz あまずっぱくていいですーー!!♪ なんかどきどきしてきちゃいましたよー?これってなんだろ?だろ!? 兎にも角にも良い作品です。ありがとうございます。 -- ゆっけの人 (2009-01-03 18 18 26) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/2785.html
注意 *人間メインです *ゆっくりの繁殖力は現実的です *希少種相手にも容赦ありません *希少種は優秀じゃないと嫌な人にはお勧め出来ません *独自設定あり *考察系です とある高校の昼休み… 「なぁ、ゆっくりって何で絶滅しないのかな?」 僕はゆっくりに詳しい(虐)友人にこんな疑問をぶつけてみた 「そりゃ、バカみたいに増えるから絶滅なんてしないだろw」 「でも、ゆっくりの繁殖力ってネズミより遥かに下だろ?」 ネズミは一度に9匹生むのに対して 姉が飼っているれいむは三匹だった 「それでも十分すぎるだろ」 「でも大規模駆除とかされるじゃん」 「なら地面からかってに生えてくるんだろ」 「でも…」「いや…」「だからな…」 昼休みが終わるまでこの論議の決着は着かなかった 本当ならこのまま話が流れて終わりなんだろうが お互いゆっくりに思い入れがあり、お互いが譲れない思いが有った為 一か月近く論議は続いた… そして、最終的な決着をつけるためゆっくりについて一番詳しい情報がある研究所に向かった 「ゆっくり研究所」 ゆっくり研究所… 政府が立ち上げたゆっくり専門の研究機関であり 各大学企業の優秀な人材を集めてゆっくりを調査している所である 主な仕事は ゆっくりの生態調査 対薬品開発 ゆ体実験 品種改良などである。 政府の重要な機関であり、唯の学生である俺達が気軽で入れる場所では無いが 自分には多少のコネが有ったので何とか入れてもらえた… 「なるほどね…○○君達はゆっくりが何で絶滅しないか聞きに来たのか」 若い白衣の男性がやさしく対応してくれた 「下らない事で訪ねてすみません…」 「いやいや、君の姉には良く御世話になったからね」 この男性は姉の小さい頃からの幼馴染で自分も良く遊んでもらった親しい人である。 「えーと…ゆっくりが絶滅しない理由って繁殖力がバカみたいに有るからですよね?」 研究所独自の雰囲気に戸惑いながらも友人は訪ねた。 「結論から言うと…違うよ」 「「えっ!?」」 一番根拠がある説がアッサリ否定されてしまった 「ゆっくりの繁殖力は確かに高いですがゴキブリに比べれば数百分の一 ネズミが相手でも十分の一以下です」 そのあと繁殖力について丁寧に説明してもらった ゴキブリは一回の繁殖で約40匹 ネズミは6~9匹ほど ゆっくりは植物型で平均で6~8程、胎生型で2~3匹 で一年での繁殖力はと言うと… 同じ条件下で一組の組みから… ゴキブリ約20.000匹 ネズミで約10.000匹 ゆっくりは約50匹ほど増える…桁が違いすぎる。 話を聞くとゴキブリとネズミは見つかり難い事もあるが繁殖可能時期までの期間が短く、殆どが繁殖可能時期まで成長した上 一夫多妻制で二度目の繁殖で、増える数が桁違いに上がる。 野生のゆっくりは繁殖可能になるまでの期間が長く、それまでに半数以上が死ぬのが数の決定的な差の原因らしい。 一応、加工場で無理させれば一か月で一組から1.000匹産まれるらしい(殆どの母体は半月でストレスで死ぬ)が 自然だと絶対に無理だ…ゴキブリと違い赤ゆは親の加護が無ければ生きていけない。 「なら何故?ゆっくりは絶滅しないんですか?」 一番の有力候補が消え、戸惑いながらも友人は次の質問をぶつけた 「ドスまりさを知ってるかい?」 白衣のお兄さんは笑顔で語りかけてきた 「知ってます、確か大きいまりさ種ですよね?」 実物は見たこと無いが知識だけなら知っている。 「わかった!!ドスまりさが居る群れだけ爆発的に増えているのか!!」 友人は勢い良く答えた 「残念!!でも半分正解」 お兄さんは指を鳴らして大げさなアクションをとりながら答えた 「確かにドスまりさの群れは安全だから絶滅は免れるよ けど繁殖力で行くと群れの1.2~1.5倍ぐらいしか増えなんだよね」 「ウソ!」 友人は目を大きく開いて驚いていた。 僕も驚いた 「ドスによってはスッキリ制限してる群れもあるし 家族ごと追放するドスもいるし 安全な御蔭で危機感が無いからあんまり増えないんだよ」 お兄さんは笑顔で話を続けた。 「ゆっくりが絶滅しないのはドスに守られたゆっくりが高確率で生き残るからなんだよ だから…」 お兄さんは一息ついて 「数が年々減少してもドスが居る限り絶滅は有り得ないんだよ」 さらりと爆弾発言が飛び出してきました。 「「数が減っている!?」」 この発言には本当に俺も友人も驚いた。 ゆっくりって絶対に減らない印象が有ったんだけどな… 「あくまで野生のゆっくりの話ですけど、 初めてゆっくりが現れた当時に比べてもう半分も居ませんね」 お兄さんは一息つくと理由を話してくれた 理由は人間の手による自然破壊 周辺の町村による駆除 群れ規模での越冬の失敗などを挙げてくれた 「なら!!野良ゆっくりはどうですか?」 友人は先程の「野生」と言った部分に着目して次の質問を浴びせた 「野良の場合…場所によりますが自然以上にゆっくりに厳しいかんきょうですからね。 爆発的に増えるような事はありませんね」 「そうですか…」 友人は落ち込んでいる。 ゆっくりを虐待するのが趣味な友人にとってゆっくりが減るのは死活問題なんだろう。 だが此処で僕は一つの疑問が出てきた。 「希少種はどうなんですか?」 基本種より優秀だと言われているゆっくりも同じ運命なんだろうか 「希少種と言っても色んなタイプが居るけど、色々な理由で減って行ってるね」 「色々な理由?」 「例えば、るーみあ、みずちー、は捕食種なの基本種以下の知能と身体能力しか持たないから 獲物に返り討ちに会う可能性が高い」 そう言うと実際の映像を見せて貰いながら説明された。 「ほしょくなのかー!!」 「ちんちん!!」 映像には成体ゆっくりや子ゆっくりを襲うるーみあ、みずちーの映像が流れていたが 「「げすはしね!!!!!!!!!」」 成体に挑んだるーみあ、みすちーは100%の確率で返り討ち 子ゆっくりを襲ったのも50%の確率で近くの親に撃退されてる 「これで同じ捕食種のれみりぁ、ふらん、からも餌として狙われてるから自然界ではもう殆ど残っていないだろうね」 「れいむ以上のバカで弱さ……哀れ過ぎて言葉がでねよ…」 虐待趣味の友人がホントに憐れむほど確かに酷い 彼女達が子ゆっくりを狙ったのは映像を見た限り単に目についたからと言うのは殆ど 中にはスキ狙った個体もいたが、多くは親が近くに居ても気にしないで正面から突撃→返り討ち→食料化と言う展開 「次は逆に優秀過ぎるタイプだね」 映像にはゆっくりかなこ、ゆっくりゆかりんが其々群れを指揮している姿が有った。 かなり的確に指示を出したりして優秀なのが分かる 「優秀だから希少種なんですか?」 「基本、上に立つゆっくりで基本子を持とうと言う考えに、至らないみたいなんだ」 確かに長って大へん・・・アレ?ゆうかりんの代わりにらんが指揮を執ってるぞ? 「ゆかりん種は一日の半分以上寝て過ごす上に、秋から春まで冬眠するから その間に群れが壊滅してる事も有るみたいだね」 お兄さんが説明してくれている間にかなこの群れでも異変が起きた。 「かなこがこのむれのおさだよ!!」 「ちがうよ!!かなここそこのむれのおさだよ!!」 「「オンバシラー!!」」 別個体の若いかなこと長かなこが戦い始めた 「長タイプの希少種は長の座を巡って決闘をする事もあるんだ」 ようは猿のボス争いか… 「オンバシラー!!!」 「ゆっ!!!」 若かなこのオンバシラが長かなこの顔に直撃して顔の一部が消し飛んだ 勝ったのは若い方のかなこみたいだ 「うわぁぁぁ、かなこのしめなわがぁぁぁ!!!!」 勝負は着いたはずなのに若かなこが長かなこのおかざりを破壊していく 「もう勝負は着いた筈なのになぜ?」 「負けた、かなこは二度と長になれないようにかざりを破壊されるんだ」 「すわこぉぉ!!さなえぇぇぇ!!」 元長かなこ顔の三分の一が消し飛ぶ重傷の状態で群れの広場に放置されいた 最愛の家族の名を叫ぶが誰も寄り添う者は居ない 元長かなこは中身が漏れて死ぬまでの三日間誰からも相手にされる事無く息を引き取った 「群れの奴等、薄情だな・・・」 友人の言う通りだと僕も思う 「そうでも無いよ。かなこの重要性はその戦闘力の高さだからね。 高い戦闘力で外敵から群れを守る代わりに、群れから食料を分けて貰うのが、かなこ種の特性 だから負けた上にかざりが破壊され認識されなく成ったかなこは信仰を失うのさ」 「かなこと一緒に住んでるすわこ、さなえもですか?」 「彼女達にとって重要なのは、かなこ種と一緒に或る事だからね。 現に問題無く群れが運営されているだろう?」 確かに若かなこが長に成った後も以前と変わらず群れが運営されている 「長は群れに一匹居れば良い… だから優秀な希少種はお互いを消し合い数を多く減らした。 さらに、自分にとって代わる可能性もある自分の子を産まないようにした」 成るほど… それが優秀がゆえに希少種になる理由ですか… その後も色々な希少種が減っている理由を教えてもらった 危険性により人為的に駆除される、ふらん、ゆゆこ… 他の種との関係を立ってゆっくり減って行く、ゆうか… 人間やクマ相手に戦いを挑む、ちるの… 特徴も人気も無く空気になって行く面々… 色々聞けて満足した僕と友人と一緒に帰ろうとすると… 「君達、折角来たんだ、研究所の内部を見学していかないか?」 僕と友人は速攻でハイと答えた。 最初に連れて行かれたのは『限界』を研究する部屋らしい 「ゆっくり、きろくをこうしんするよ!!」 ガラスの壁の向こうで3mのハードルに挑戦するれいむ種や 「ほかのまりさにはまけないんだぜ!!」 流れる水の上を必死で逆流するまりさ種 「むきゅ!!9×7は63よ!!」 計算問題を解くぱちゅりー種などが居た どうやら、訓練すればどれだけゆっくりのスペックが上がるか実験しているみたいだ。 僕は面白いと思ったが友人は退屈そうだった。 次の部屋は『品種改良』の研究をする部屋だそうだ 「プクプク~♪(おみずのなかはゆっくりできるよ)」 水槽の中で泳ぐれいむ 「いいぐあいにやけたんだぜ!!」 オーブンで焼かれても焦げ茶になるだけのまりさ 「むきゅむきゅ!!」 高速のランニングマシーンの上を走るぱちゅりー 此処ではペット用やゆ害対策用の希少種や変異種を元に基本種の改良をしているらしい 次に向かったのは『希少種&捕食種』と書かれた部屋だ 部屋の中には、れみりゃなどメジャーな捕食種からかなこ等の滅多にお目に掛かれない希少種が 白いケースに入れて居た。 「自由に中を見ていいよ」 お兄さんがそう言ってくれたので部屋の中を見回った。 僕はレアな希少種が観れると感動して見回っていたが しばらくして、ケースのゆっくり達の様子がおかしい事に気付いた。 必死にケースに体当たりを繰り返す、さくや もこう ゆうか ふらん かなこ 天井を見て悲観な顔なきめぇ丸 泣き叫ぶ れみりゃ すわこ さなえ 絶望的な顔で此方を見てくる らん ゆかりん えーりん さとり 何時もと変わらない ちるの るーみあ かぐや 僕は少し気になったので、お兄さんに聞いてみることにした 「それはね、彼女達は自分が辿る末路を知っているからだよ」 お兄さんはそう言った後、詳しい事は教えてくらなかった。 どうやら一般人が見学出来るのは此処までみたいで これ以上は見せてもらえなかった… 僕と友人はお兄さんにお礼を言い研究所を後にした。 研究所(裏) 『希少種&捕食種』と書かれた部屋の地下 「おお・・・・!!」 一匹のきめえ丸が台の上で色々弄られていた きめぇ丸は分からなかった 何故人間にこんな目に遭わされるのか 人間に理由を説いても誰も答えてくれず 有無を言わず飾りは取られ 髪も毟られ 目玉を取られたり 強制的に繁殖させられたり 頭を切られて中身を混ぜられた事もあった… 正直生きているのが苦しい… 死にたいけれど死ねない…死にかければ的確な治療で再生させられてしまう。 「ころしてくれませんか?」 以前、きめぇ丸は人間に頼んだがだれも答えてくれなかった きめぇ丸は、ある実験で作られた薬の副作用で死ぬまで苦しみ続けた。 「ゆ゛っ……お゛ね゛がい゛でずぅ……ゆ゛る゛じでぇ……」 別の台ではゆうかを解剖していた このゆうかは自分の花畑の花を無断に採った人間の子供を傷つけた事で 此処に連れてこられた 研究者達は、ゆうかの懇願を無視しメスで的確に体を刻んで分解していった ゆうかは体中を切り刻まれ 体中の餡子や中枢餡を削り採られたり 体の中を調べられた後元の形に戻された。 体を弄られる度に、死んだ方がマシな激痛が走るがゆうかも又 治療により死ぬことが出来なかった このゆうかは長年多くのゆ体実験をされた後 繁殖用として20匹のゆうかを産んだ後、力尽きて死んだ その他の台でも同じように かなこ らん うどんげ等が同じ目に遭っていた 希少種愛好家が見れば気絶しそうな光景である。 希少種を知る人は通常のゆっくりとは違うと思う人が多いが 研究者にとって観れば、両方ゆっくりである事に違い無く むしろ、希少種の特殊性から徹底的に調べられ解剖される。 もったいないと思う人が居るがゆっくりは生命力が非常に強く 限度を過ぎなければ死なないし、自然界に不適合で数が少ない種も居るので 希少種と言えど数は増えるタイプの種類が多い(さなえ種等)。 各研究所では繁殖用の希少種、観察用の希少種、実験用の希少種が在り 滞る事無く希少種も含めたゆっくりの研究を進めている。 研究所その他にも群れ規模のゆっくりの観察やドス級のゆっくりや特殊な基本種を研究しているが その話はまた今度… あとがき 駄文をすみません… 前半の絶滅しない理由を真面目に考察した結果 何処からか沸いてくると言う考えを除くと、絶滅しないまでも数は減ると考えた結果です。 基本原作もゆっくりも全部好きです。 だから後半の希少種虐待は苛めたい衝動に負けてムシャクシャしてやった反省はしていない あと独自希少種設定ですが 元々ゆっくりの子共設定はゆっくりの希少度を下げる物だったはずなのに 個体が少ないと言う意味の希少種はどうかと思ったので量産可能設定にしました。 この世界では希少種は捨てられたら群れを作るタイプは真っ先に人間に駆除されて 弱いタイプは他の野良に消されます。 最後に本編と関係ありませんが 東方の新作ネタバレで悪いが 射命丸が能力とはいえ霊夢に最速の称号を奪われていたのは驚いた このネタ使って、きめぇ丸虐待SS書こうと思うんだが良いかね? このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! ◆SS感想掲示板 10作品未満作者用感想スレへ ※書き込む時はSSのタイトルを書いて下さい。 コレをコピーしてから飛びましょう→『ふたば系ゆっくりいじめ 1350 ゆっくり研究所』 トップページに戻る