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携帯画像 さわちゃん(写真左) ぽめ郎(写真右) 都道府県 鹿児島県 肩書き 串木野養護学校イメージキャラクター 解説 串木野養護学校にあるサワーポメロの森で発見された、妖精に似たキャラクター。同校のPTAが考案した。 攻略難易度 ★★★★★難。串木野養護学校の行事で? 名刺の有無 ? 狙い目イベント イベント情報
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澪「さわちゃん!」 http //yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1286885841/ 1 2 3 戻る 名前 コメント
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唯「さわちゃんせんせー」 さわ子「どうしたの?これから軽音部にお茶しにいくところだったんだけど」 唯「えへへー」ピトッ さわ子「ちょっと、何でいきなりくっついてくるのよ」 唯「実は、さわちゃんに相談がありまして」 さわ子「相談?」 唯「うん。みんなの前じゃ言いにくいから・・・」 さわ子「そう、じゃあ個室の面談室に行きましょうか」 唯「ありがとう!」ギュー さわ子「その前に離れなさい」 ・・・ さわ子「それで、相談っていうのは何かしら?進路のこと?」 唯「うん、まあそっち系かなあ・・・」 さわ子「もうすぐ受験だもの。不安になるのはしょうがないわ」 唯「受験も不安だけど、そういうことじゃなくっていうか」 さわ子「違うの?」 唯「えーっと、うーん・・・」 さわ子「言い辛いことならゆっくりでいいわよ」 唯「わ、わたし実はっ!」 さわ子「?」 唯「さわちゃん先生が好きなんですっ!」 さわ子「・・・」 唯「・・・」 さわ子「そう、なの」 唯「・・・」コクン さわ子「(どうしよう・・・)」 さわ子「(女子高の教師やってると、こういうこと結構あるのよね)」 さわ子「(唯ちゃんは私の本性知ってるしそんなことは無いと思ってたけど・・・)」 さわ子「えーっと、好きっていうのはつまり」 唯「もちろんラブの方だよ!」 さわ子「(ですよね)」 さわ子「(こういうのは大抵、憧れと恋愛感情を勘違いしちゃってるから、いつもはそういって断るんだけど)」 さわ子「(受験前の不安定な時期につっぱねていいのかな・・・?)」 唯「さわちゃん、ごめんね、変なこと言っちゃって」 さわ子「いや、いいのよでも」 唯「わかってます!」 さわ子「え?」 唯「さわちゃんの気持ちは分かってるから大丈夫だよ。私なんかがさわちゃんと吊り合わないもんね、えへへ」 さわ子「唯ちゃ 唯「そのかわり!最後の思い出ってことでこれから私とデートして!」 さわ子「え、デート 唯「はい、いこう!」ギュ さわ子「えええ?」 ドタンバタン ・・・ さわ子「外に連れ出されちゃった」 唯「じゃあ行こう♪」ギュ さわ子「行くってどこに?っていうか手・・・」 唯「いいじゃん、デートなんだから」ムスー さわ子「(あ、ふくれてる・・・可愛い)」 唯「さわちゃんとお散歩できればそれで満足だからっ」グイッ さわ子「(生徒と手繋いでるの見られたら色々まずいんだけど・・・まあいっか)」 ・・・ スタスタ 唯「ふふふふーん」 さわ子「ずっと歩いてるだけなんだけど、楽しいの?」 唯「うん!さわちゃんと二人っきりなんて久々だし!」 さわ子「そう・・・」 唯「もっとくっついちゃおー」ガシッ さわ子「もう、恋人みたいに腕組んできて・・・」 唯「ほんと?恋人みたいに見える?」 さわ子「ふふ、どうかしらね」 唯「えー」ブー さわ子「(なんかだんだん可愛く思えてきちゃった)」 さわ子「(いえ、可愛いっていうのは妹とかそういう可愛さで決してそういうあれでは)」 唯「どうしたのー?」 さわ子「なんでもないわ。そういえば、この近くに私の好きな喫茶店があるんだけど、行く?」 唯「おー!いくいく!」 さわ子「私も仕事があるからね、お茶飲んだら帰るわよ」 唯「うん、わかった」シュン さわ子「いい子ね」ナデナデ 唯「~っ///」 さわ子「(あ、つい撫でちゃった)」 唯「えへへ、幸せだなー」ニコニコ さわ子「(そんなに喜ばれると、逆に辛いじゃない・・・)」 さわ子「・・・」 唯「あ、またボーっとしてるー」 唯「さわちゃんさわさわー」サワサワ さわ子「ひゃっ!?」 唯「驚いた?」サワサワ さわ子「く、くすぐったっ・・・ちょっやめなさい!」 唯「はーい」 さわ子「全く、行くわよ?」ギュッ 唯「あ、さわちゃんから手つないでくれた」 さわ子「あっ」 唯「嬉しいなー」ニコニコ さわ子「もうっ!」 ・・・ 唯「美味しかったー」 さわ子「ここは奢るから、このことは秘密ね?」 唯「わーい!」 さわ子「そういえば、荷物持ってないけど」 唯「うん、また軽音部に戻るから」 さわ子「勝手にこんなに抜けて大丈夫だったの?」 唯「大丈夫だよーみんなにも言ってあるし」 唯「さわちゃんも一緒に戻ってお茶しようよ!」 さわ子「今飲んだばっかりじゃない」 唯「これが最後のお願いだから!ね?」 さわ子「うーん、そこまで言うなら、いただこうかしら」 唯「よかったあ」ホッ ・・・ さわ子「で、部室にきたけど誰もいないじゃない」 唯「うん」 さわ子「みんなもう帰っちゃったんじゃないの?」 唯「うーん・・・」 さわ子「(唯ちゃん・・・)」 さわ子「ねえ唯ちゃん」 唯「なにー?」 さわ子「唯ちゃん、わたし パンパンパンパンー!! さわ子「!?」 バッ 唯「さわ子先生!」 律澪紬梓「お誕生日おめでとうございまーす!」 ジャジャーン さわ子「み、みんな!隠れてたの?」 律「へっへー、驚いた?」 紬「唯ちゃんお見事♪」グッ 唯「ありがとう♪」グッ 澪「すいません、先生が来るまでに誕生会の準備が終わりそうになかったから、唯に足止めしてもらってたんです」 梓「わ、わたしは普通に祝った方がいいと思ったんですけど、唯先輩がどうしてもサプライズがいいって」 唯「私が提案したんだよー」 さわ子「へ、へえー(なんだ、サプライズのための演技だったのね・・・)」 律「ほらほら座って座って!」 紬「先生のために特製ケーキを持ってきました!」 さわ子「みんな、ありがとうね」 律「あれ、さわちゃんが素直だ」 さわ子「私が素直じゃ悪いかしらー?」 律「い、いえーとんでも!」 さわ子「(もう、演技なのにちょっと唯ちゃんに心動かされちゃったじゃない・・・)」 唯「ねえねえさわちゃん」 さわ子「なによ?」 唯「私、嘘はついてないからね」 さわ子「え?」 唯「みんなー!早くローソクに火つけようよ!」 律「おお、そうだったな!何本だっけ?」 澪「こらっ!失礼だろ!」 梓「澪先輩も失礼では・・・」 唯「えへへー」 Happy Birthday さわちゃん お わ り 戻る
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《さわちゃんの打算》 イベントカード 使用コスト0/発生コスト1/青 [アプローチ/両方] 自分の「山中 さわ子」1枚は、ターン終了時まで+20/+20を得る。ターン終了時に相手はカードを2枚引く。 (わたしのイメージ上がるかも。) けいおん!Part2で登場した青色のイベントカード。 自分の山中 さわ子1枚のAP・DPを20上昇させ、ターン終了時に相手はデッキから2枚カードを引く効果を持つ。 山中 さわ子専用のコンバットトリック。 コスト0の上に相手ターンでも発動可能で、AP・DPの上昇幅も大きく強力であるが、相手に2枚ドローさせるデメリットはかなり痛い。 《山中 さわ子(037)》はAP・DP60、《山中 さわ子(329)》はAP60・DP50になり相手ファッティを一方的に退場させることができる。 次のターン反撃を受けやすいので、使う場合はそのターンで決着をつけたい。 <デッキデス>ではデメリットを逆に利用できる。 カードイラストは第5話「顧問!」でのさわ子の妄想。フレーバーはその時のさわ子の心の声。 関連項目 《さわちゃんの洗脳》 収録 けいおん!Part2 02-101 編集
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1 唯とさわ子 ※さわちゃん誕生日SS 2012/01/31 http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1328021245/ 戻る 名前 コメント すべてのコメントを見る 確かに。 犬やインコに懐かれるような可愛さがある。 終わり方も効いてていい感じ。 -- (名無しさん) 2016-04-17 21 22 32 ペットっぽくていいよね -- (名無しさん) 2016-04-17 04 27 24 唯さわか・・・その発想は無かった 天然だけどちょっぴり小悪魔な唯と意識しまくりのさわちゃん・・・いい!! -- (名無しさん) 2013-04-10 00 53 05 小悪魔のような唯も良いな。 唯さわもいいものだね。 -- (名無しさん) 2012-06-23 22 44 28 何てこったい 凄く…良いじゃないか! -- (じゅわ〜) 2012-05-13 15 18 18 素晴らしかった…。 唯さわも中々良い物ですねぇ。 -- (名無しさん) 2012-05-13 13 44 08 唯さわの安定感 子供と大人なんだがたまに逆転するとこが味噌、他カプにはないギャップがそこにはある -- (名無しさん) 2012-02-17 23 44 01 ある意味王道のストーリーなんだけど、読ませるよね。良作だ。 -- (名無しさん) 2012-02-03 21 19 47 良いものだなぁ。 -- (通りすがり) 2012-02-01 18 19 12 唯さわ!唯さわ!2828した -- (名無しさん) 2012-02-01 17 56 17
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《さわちゃんの洗脳》 イベントカード 使用コスト3/発生コスト1/青 《使用条件》 「山中 さわ子」 [メイン/自分] 相手のキャラ1枚を手札に戻す。その後、相手は手札からキャラ1枚を選んで休息状態で場に出すことができる。 (先生、なんだか楽しくなってきました。) けいおん!で登場した青色のイベントカード。 山中 さわ子がいる時に発動でき、相手キャラ1枚をバウンスし、手札の相手キャラ1枚を休息状態で場に出す効果を持つ。 相手キャラをバウンスすることができるが、休息状態とはいえファッティなどの強力なカードが登場してしまう危険性がある。 そのため、相手の手札が0枚の時に発動するなど反撃を防ぐ必要がある。この場合は、相手のキャラを休息状態にするカードとして運用できる。 現在は強力なバウンスカードが多い上に、発動条件のない《強権発動》が登場したため、このカードが使われることはないだろう。 カードイラストは最終回「軽音!」でのワンシーンである。フレーバーはこのシーンでの澪のセリフである。 関連項目 《強権発動》 収録 けいおん! 01-132 けいおん!スターターデッキ 01-132 編集
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戻る なかなか無い組み合わせだな。面白い。 -- (通りすがり) 2010-11-05 23 54 03 さわちゃんの喋り方がムギとかぶる -- (名無しさん) 2010-11-05 23 59 36 この組み合わせは完全に射程外だったわww だが面白い -- (名無しさん) 2010-11-06 00 32 02 澪がイケメンに見える不思議…… 本編だとわりと絡んでるこの二人いいよね -- (名無しさん) 2010-11-06 00 41 52 澪しゃんかわいすぎ -- (SGOK) 2010-11-06 04 36 59 予想外のカプなのに意外にも良かった -- (名無しさん) 2010-11-06 12 10 32 澪の喋り方が少しずつ違うのがいいな -- (名無しさん) 2010-11-06 13 29 30 なんかニヤニヤしてしまった。 -- (名無しさん) 2010-11-06 13 41 05 これはさわちゃんも澪ちゃんもかわいい -- (名無しさん) 2011-04-10 04 10 39 だって、さわちゃんだもの -- (名無しさん) 2011-05-13 21 17 32 珍しい組み合わせだがいいな -- (あ) 2011-10-01 15 14 40 ニヤニヤした -- (名無しさん) 2011-10-01 20 57 25 さわちゃん大変だな。 -- (名無しさん) 2011-10-02 00 12 27 さわ子「そうよ。私はさわちゃんです。」 ふいたwww -- (名無しさん) 2011-10-20 19 03 53 なんか姉妹って感じだ -- (名無しさん) 2011-12-21 15 42 34 デレ澪可愛い -- (名無しさん) 2012-01-23 11 44 52 澪もさわちゃんもかわえええ お互いに素で話し合うってのも中々新鮮かも -- (名無しさん) 2013-04-16 00 34 19 かわいいなおい -- (名無しさん) 2014-10-29 22 30 40 澪さわ、あまり見ないがいいじゃないですか。 -- (名無しさん) 2016-11-10 23 07 41 さわちゃんて澪ちゃん大好き(着せ替え人形的な意味で)なのにこのカプ少ないよねー。 -- (名無しさん) 2017-04-15 01 23 13
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《さわちゃんの洗脳》 イベントカード 使用コスト3/発生コスト1/青 《使用条件》 「山中 さわ子」 [メイン/自分] 相手のキャラ1枚を手札に戻す。その後、相手は手札からキャラ1枚を選んで休息状態で場に出すことができる。 (先生、なんだか楽しくなってきました。) けいおん!で登場した青色のイベントカード。 山中 さわ子が自分の場にいる時、相手の場のキャラクターカード1枚を手札に戻し、相手に手札からキャラ1枚を休息状態で場に出す効果を持つ。 相手のキャラをバウンスする効果は強力だが、休息状態とはいえファッティなどの強力なカードが登場する危険性がある。 そのため、相手の手札が0枚の時に発動するなど反撃を防ぐ必要がある。この場合は、相手のキャラを休息状態にするカードとして運用できる。 カードイラストは最終回「軽音!」でのワンシーンである。フレーバーはこのシーンでの澪のセリフである。 収録 けいおん! 01-132 けいおん!スターターデッキ 01-132
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さわちゃんは軽音部の顧問だ。 学校で会おうと思えば職員室に行けばいいし、放課後の部室に行けば必ず顔を合わす。 それなのに何が不満だというんだろう。 自分を無理矢理納得させようとしたけれど、涙はずっと流れたままだ。 自分でもよくわからない感情が体の中でぐちゃぐちゃと渦巻いて、気持ちを整理しようにもどうすることもできなかった。 ただ、何にも言えずに俯いたまま嗚咽を漏らした。 目の前に立っているさわちゃんの顔はよく見えないけれど、きっと困らせてしまっている。 いつも困らせてばっかりの私は、きっといい生徒じゃないんだろうな。 窓から差し込んでくる夕焼けが足元を照らして、床に落ちる涙を染めた。 「なんとなーく、気付いてたけどね」 「……、……」 「最近、唯ちゃんちょっと変だったし」 さわちゃんの声が少し近づいた。 ぐっと涙を拭って顔を上げると、さわちゃんは困ったように笑う。 「唯ちゃん、嘘つくの苦手よね」 「そ……そんなことないっ……」 「ほら、今も」 両頬に温かい手のひらが触れる。 心臓が忙しなく動いていて、どうにかなってしまいそうだ。 私の頬を撫でるように滑るさわちゃんの指の感触に思わず目を閉じる。 拭えるほどの涙なんて、もう残ってないはずなんだけどな。 だけど、すごく心地いい。 「初めは勘違いかなー、自意識過剰かなーとも思ったんだけどね」 一瞬、ほんの一瞬、視界が真っ暗になった。 同時に、今までに感じたことのない温もりと柔らかな感触が唇に広がる。 ぽかんと立ち尽くす私を見て、さわちゃんは笑った。 「合ってた?」 さわちゃんが私の下唇を親指でそっと拭う。 「不思議ね……、一度意識すると、私も唯ちゃんのことばかり考えるようになってたわ……」 さわちゃんに一体何をされたのか、何を言われたのかすぐには理解できなかった。 だけど、段々と状況を理解していくうちに、自然と涙が溢れてきた。 さっきまでとは違う涙だ。 きっと、さわちゃんは私が望んでいたことをしてくれて、その通りの言葉をくれた。 なのに、私に残っている最後の理性の欠片がそれを止めようとする。 「だけど……っ、さわちゃんは先生でしょ……」 嬉しい。 だけど、素直には喜べない。 だって、私とさわちゃんは同じ立場にいないから。 「そうね。先生だし、ましてや唯ちゃんは女生徒よ?手出したなんてバレたらクビが飛ぶのは間違いないし、もう一生女子高の先生なんてできないわ」 「……そうだよ」 「それに……唯ちゃんにだってそれなりの処分はあると思う」 高まっていた感情が段々と下がっていく。 付き付けられる現実に納得しなきゃと思う自分と、それでも一緒にいたいという我儘が交錯した。 いつになく真剣な声色と眼差しに頷くことも忘れて立ち尽くしていると、さわちゃんは言った。 「それでもいい?」 その瞬間、溜まっていたものが全て流れていった。 私は声にならない声でさわちゃんの名前を呼んで、目の前の身体に抱き着いた。 縋るように泣き続ける私を、さわちゃんはちゃんと受け止めてくれた。 「さわちゃん……、大好き」 きっとこれから沢山のことを隠して、周りに嘘を吐きながら過ごしていかなきゃいけない。 だけど、私は頑張りたいと思った。 どんなに辛くたってさわちゃんと一緒なら幸せだと、そう思ったから。 ******************** 「さわちゃん……」 一年前の今日。 私はさわちゃんの言葉でようやく思い出した。 そして、私が今日のことを覚えていないと気付いたときのさわちゃんの表情の意味も理解した。 じゃあ、今日さわちゃんが私を誘った理由って。 「何度も忘れようと思ったんだけどね……」 さわちゃんは小さく溜め息を吐いた。 「一度別れて、唯ちゃんだって毎日学校で頑張ってるのに、私もいい加減忘れないとって」 さわちゃんは前を向いたまま、ぽつりと言った。 「だけど、やっぱり忘れられなかった……」 「ごめんね」と言うさわちゃんの声は震えていた。 私は熱くなる目元を隠すように、視線を窓側へ向けた。 もしかしたらずっとさわちゃんは私よりも私のことを考えてくれてたのかな。 付き合ってるときはそんなこと思わなかったのに。 いや、思わなかっただけで私自身が気付けなかったのかもしれない。 私だけが、さわちゃんのこと好きだって思ってた。 今日は記念日なんだ。 私がさわちゃんに“好き”と伝えてから、ちょうど一年目の記念日。 さわちゃんはちゃんと、覚えててくれた。 「……、さわちゃんっ……」 泣きたくないのに次々と溢れてくる涙が頬を伝う。 まるで一年前の自分に戻ったような感覚。 あの日の私もたくさん泣いて――だけど自分の気持ちはちゃんとさわちゃんに伝えた。 「さわちゃん……、あのね……」 だったら、今日もちゃんと言おう。 今日言わないと、さわちゃんが本当に遠くへ行ってしまう気がする。 「ずっと、言えなかったことあったんだ……」 私はさわちゃんの左手をとった。 久し振りに触れたさわちゃんの指は前よりも少し細くなったような気がした。 「私が卒業するまで待ってて欲しい」 やっと言えた。 「我儘だけど……、私はやっぱりさわちゃんとずっと一緒にいたいから……」 さわちゃんの薬指に光る指輪をそっと外して、傍らに置いてさわちゃんを見つめた。 そのまま手を握ると、さわちゃんの瞳が揺らいだ。 「さ、さわちゃん?」 目元を押さえて俯くさわちゃんにどうしようとうろたえていると、さわちゃんは顔を上げた。 そして光る目元を拭って、さわちゃんは小さく笑った。 「もう……、泣かせないでよ……」 さわちゃんはそう言って私をぎゅっと抱き締めた。 「さわちゃん……」 久し振りに感じるさわちゃんの温もり。 本当に心地良くって、やっぱり離れたくないと思った。 そして、大好きだって実感した。 さわちゃんの腕の中で私は小さく呟いた。 「……あと一年、か。長いなあ」 そしてふうっと溜め息を吐いて「待っててくれる?」と聞くと、さわちゃんはにっこりと微笑んで、 「ずっと待ってる」 と言ってくれた。 【3月1日/高校三年生】 窓から校庭の桜を眺めた。 蕾が少しだけ開き始めている。 卒業式を終え、ざわついていたはずの校舎にはもう誰も居ない。 だけど、その余韻はまだ私の中にも残っている。 教室には夕日が差し込み、全てを橙色に染めている。 りっちゃん、澪ちゃん、ムギちゃん、和ちゃんの机を順番に眺めてからみんなの笑顔を思い出す。 私は立ち上がって、傍らに置いていたギー太を背負った。 そして胸につけられた花飾りを見て、卒業証書を握り締めた。 教室を出て、ゆっくりと廊下を歩く。 三年間を過ごした校舎。 一つ一つの思い出を噛み締めるように、階段を下った。 外に出るとまだ少し寒いような、だけどいつもより温かな風が吹いていた。 そして、正門の先に見つけた背中に向かって名前を呼んだ。 「さわちゃん!」 振り返ったさわちゃんは、にっこりと微笑んで言った。 「卒業おめでとう」 そして私に向かって左手を伸ばした。 私はその手をしっかりと握り締めた。 それから二人で一緒に正門を抜けた。 正門を抜けたあともずっと、私たちは手を繋いでいた。 おしまい 戻る あとがき 終わりです 気が付いたら夜が明けていたorz ここまで読んでくれた人ありがとうございます 唯さわもっと増えろ!
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【9月15日】 この部屋に入ったのはいつぶりだろう。 多分、二ヶ月も経っていないと思うけど、まるで何年も来ていなかった場所のようにさえ感じた。 さわちゃんはキッチンでお湯を沸かしていた。 ティーカップを二つ用意して、片方に角砂糖を三つ、もう片方に一つ入れている。 そして角砂糖が三つ入ったほうのカップにティーバッグを入れてお湯を注ぎ、温めた牛乳を三分の一くらいまで入れた。 いつもこうだ。 さわちゃんは二つのカップを準備するくせに、私のほうから紅茶を作る。 キッチンに立っているさわちゃんの背中は何だか寂しげに見えた。 少し前までは私が何か喋って、さわちゃんがそれに対してふざけて答えて……そして二人で笑ってたのに。 「練習は順調なの?」 さわちゃんが口を開いた。 どうしてここに来て部活の話になるんだろう。 「うん。頑張ってるよ」 違う、話したいのはこんなことじゃない。 昨日の私はちゃんと覚悟を決めていた。 なのに、本人を目の前にすると途端に何にも言えなくなる。 さわちゃんは紅茶の入ったティーカップを一つ、私の前に置いた。 いつものミルクティーだ。 そう……いつもの。 初めてこの部屋にきたときも同じものを飲んだ。 紅茶が苦くて飲めない、という私にさわちゃんはじゃあ多めに砂糖を入れればいいじゃないと言って角砂糖を三つ入れた。 私は入れ過ぎだとさわちゃんを咎めたけど、実際に飲んでみると美味しくて、素直に美味しいと言えなかった記憶がある。 その記憶も全部、さわちゃんと過ごした日々の中にある。 「……、美味しい……」 涙が流れる。 私は震える指先でカップを置いた。 「ごめんなさい……、りっちゃんに……嘘吐けなかった……」 本当は、さわちゃんを咎めたかった。 「一緒にいた男の人って誰?」って、「もう私のこと好きじゃないの?」「別れよう」って、直接言ってやりたかった。 だけど、結局口を吐いて出たのはさわちゃんに許しを請う言葉だった。 私たちにとって、本当の別れの言葉だった。 さわちゃんと付き合うって決めた日、私はさわちゃんと一つだけ約束を交わしていた。 もしも誰かに関係を知られてしまったときは、“別れる”って。 ――――たぶん、それが今日になる。 静寂に包まれる部屋。 壁際にある時計だけが規則正しく動いている。 「私も……唯ちゃんに言わなきゃいけないことがあるの」 顔を上げてさわちゃんを見る。 「お見合い勧められて……実際、その人にも会った」 「さわちゃん……」 「最低でしょ……、だからこれでよかったの。……唯ちゃんが謝ることないのよ」 さわちゃんはそれ以上何も言わなかった。 ただ、こんなにも冷たく話すさわちゃんを見たことがなかった。 「やだ……」 こんなに近くにいるのに、さわちゃんをこんなにも遠くに感じたのは初めてだった。 「やだよ、さわちゃん……、別れたくない……!」 我儘だってわかってる。 約束も守ろうとしない私は、さわちゃんの目にどう映ってるんだろう。 昨日までの覚悟と感情は、さわちゃんに会ったことで全て都合よくリセットされた。 好きだ。 さわちゃんが、大好き。 今更になって、改めてそう感じるなんて。 「唯ちゃん」 さわちゃんは諭すように私の指を離そうとした。 聞き分けのない子供のように、私もそれに力で対抗する。 「じゃあ、どうすればいいの?!」 「唯ちゃん……」 「どうすれば一緒にいられるの?!ねえ!」 私は掴んでいた腕を離し、さわちゃんに掴みかかった。 「さわちゃん……、その人のこと好きなの……?」 「違う……」 「私だけ……、私だけさわちゃんのことが好きだったの……?」 私は泣きながらずるずるとその場に倒れ込んだ。 「違うわ」 さわちゃんの声がいつもより強くなって、それからきつく抱き締められた。 「私は今でも唯ちゃんが好き」 初めてだった。 「私だって……、別れたくなんかないわよ……」 さわちゃんが泣いているのを見たのは。 唇を重ねられて、私はその言葉を信じた。 今までずっとキスをするときは全部私からだったから。 最後の最後までさわちゃんは私よりもずっと大人だった。 「さわちゃん……」 さわちゃんは唇を離すと名残惜しそうに私の唇を親指で拭った。 涙に濡れた瞳が綺麗で、ぼうっと見つめているとさわちゃんは寂しそうに微笑んだ。 「だけど、約束は約束」 …………約束はやっぱり守らないといけない。 「じゃあ……」 私はさわちゃんの肩を掴んでそのまま押し倒した。 「私……、明日から生徒に戻る」 やっぱり、嘘は苦手だ。 私、何でこんなこと言ってるんだろう。 「だから今日だけ……、一緒にっ……一緒にいてもいい……?」 私の涙がさわちゃんの頬に落ちた。 上から見下ろしたさわちゃんはやっぱり綺麗だった。 さわちゃんは未だ泣き止まない私を抱き寄せ、あやすように髪を撫でてくれた。 「唯ちゃん……」 そして、さわちゃんはかけていた眼鏡を外して床に置いた。 この光景を私は今まで何度も見てきた。 だけど、それも今日で最後だ。 ねえ、さわちゃん。 明日、いつも通り笑えるかな。 【9月16日】 朝起きると瞼が腫れていた。 洗面所で顔を洗って鏡を見たけれど、それはもう酷いものだった。 今日、憂が先に登校してくれていたのが唯一の救いだった。 昨夜は自分の部屋で声を押し殺して泣いた。 本当は大声を上げて泣き叫びたい気分だったけど、憂がいたから我慢した。 泣きすぎてエネルギーを使った所為か、お腹だけは異様に空いていた。 憂が作ってくれていた朝食を胃に詰め込んでから鞄を引っ掴んで家を出る。 学校になんて行く気分じゃないのに、習慣っていうものにずるずると引き摺られている。 周りを見ると同じ制服を着た桜高の生徒が朝から楽しげに話しながら歩いている。 昨日までの私の笑顔はたぶん、その中に溶け込んでいた。 私は踵を返して人の波に逆らって歩いた。 やっぱりいつも通りになんて振る舞えそうになかった。 近くの公園のベンチに腰掛ける。 平日だからか誰もいない。 小鳥が鳴いているのが聞こえる。 携帯の時計を見ると既にホームルームが始まっている時間だった。 あと、メールが数件。 みんなはきっと寝坊か何かだと思っている。 かといって話せる理由もないからそれはそれで都合が良かった。 その中にさわちゃんの名前はなかった。 期待なんてしてないはずなのに、寂しかった。 ******************** お昼ごろまで時間を潰し、何もすることがなくなった私は漸く学校に行く決心がついた。 だけど、部活のことなんてすっかり忘れていたから自宅にギー太を置いてきてしまっていることに気付く。 学祭はもうすぐなのに。 重い足取りで校舎に入り、教室のドアを開ける。 「あ、唯!」 「唯ちゃん、大丈夫だったの?」 「メール返ってこないし、心配したんだぞ!」 「憂ちゃんからも連絡あったのよ。どこ行ってたの?!」 入るや否や、色んなところから声が聞こえてきて応対できなかった。 りっちゃんとムギちゃんが私を見つけて駆け寄ってくる。 違うクラスのはずなのに、何故か澪ちゃんと和ちゃんまでいた。 私がいなかったのはたった半日なのに。 それなのにどうしてみんな、そんな心配そうな顔をしているんだろう。 「最近、遅刻することもなかったからさ、大丈夫かなって話してたんだ」 「憂ちゃんには私から連絡しておくから」 みんなの顔を見て、思わず泣きそうになった。 みんなはいつも私のことを心配してくれていた。 なのに、私はずっとみんなのことを二の次にした。 メールだって電話だって、自分の都合ばかり優先して返事もしなかった。 これは今日に限ったことじゃない。 …………最低だ。今更気が付くなんて。 「……ゆ、唯?」 「……ごめんね、みんな……、ギー太忘れてきちゃった……」 情けなかった。 これまで一年とちょっと、私は色恋に浮かれて周りを見失っていた。 その上、その事実を誰にも話すことなく、ギー太の練習もないがしろにした。 なのに、みんなはいつも私を気遣ってくれていた。 嘘ばかり吐いていた私に、いつも笑顔で接してくれた。 「いいよ、今日は休みにしよう」 頭上で一つ、声がした。 澪ちゃんの言葉に「えっ、マジ?」というりっちゃんのいかにも嬉しそうな声が聞こえて、すぐさま澪ちゃんが「喜ぶな」と制している。 久し振りに見た、いつもの光景。 「唯、何があったのか知らないけど……私たちならいつでも頼っていいんだぞ」 顔を上げると澪ちゃんが優しく笑っていた。 その日の放課後はみんなで他愛のない話をした。 いつもの放課後だ。 そうだ、こんな感じだった。 みんなといる放課後ってこんなに楽しかったんだ。 みんなといる空間の心地良ささえも忘れていた私は、よっぽど周りが見えていなかったんだと思った。 帰り道、いつもの場所でりっちゃんと澪ちゃんと別れようとしたら、りっちゃんが澪ちゃんに両手を合わせて何か言った。 澪ちゃんはりっちゃんを見て頷くと「じゃあ唯、また明日な」と言って一人帰って行く。 それを見たムギちゃんとあずにゃんも私たちに手を振って背中を向けた。 「りっちゃん?」 「今日は唯とデートしたい気分なんだよ」 意味ありげな含み笑いを浮かべながら、「別れたんだろ」とりっちゃんは言った。 「なんか……ごめん。私が別れさせたみたいになって」 「ううん、仕方ないよ。それに……さわちゃん、お見合いしたんだって」 「……お見合い?!」 閑静な住宅街にりっちゃんの声が響く。 りっちゃんは慌てて口を手で塞いだ後、「それってマジなのか?」と聞いた。 頷くと「まあさわちゃんもいい年だしな」と言ってりっちゃんは笑った。 しばらく歩いていると、不意にりっちゃんが口を開いた。 「……だけど、唯」 りっちゃんの真剣な表情に思わず言葉が詰まった。 足を止めるとりっちゃんも立ち止まり、そして私に言った。 「唯はもういいのか?」 「え?」 「諦めるのか、ってこと」 どういう意味だろうとりっちゃんを見ると、困ったように笑っていた。 「別れさせたくせに、って思ってるだろ」 「……思ってなくはない」 本音を言うと、りっちゃんの言葉がなければあのまま関係を続けていたと思う。 それが良いことなのか悪いことなのかはわからない。 少なくとも、当人同士の問題ならば前者で、他人から見れば後者なんだろうけど。 複雑な気持ちに何にも言えないでいると、りっちゃんは悪戯気に言った。 「んー、だけど私は『最低でも唯が卒業するまでは』って言ったからな?」 その言葉にはっと顔を上げるとりっちゃんは微笑んだ。 「言わなかったけどさ、今日、さわちゃん学校休んでるよ」 「……え?」 「部室にも来なかっただろ?」 確かに今思えば今日、学校で一度もさわちゃんを見なかった。 私に周りを見るそんな余裕がなかったっていうのもあるけれど、りっちゃんの言葉に気付かされる。 「私はそれでお二人さんに何があったか確信したんだけど」 そう言って空を見上げるりっちゃんにつられて私も上を向いた。 もうすっかり日が暮れてしまっていた。 昨日、さわちゃんのマンションから帰るときも同じ色の空を見た。 別れ際に見たさわちゃんはいつもと何にも変わらなかった。 私はずっと泣いていたけど、さわちゃんはそんな私をただ宥めるだけだった。 あんなに私のこと子供扱いしてたくせに。 さわちゃんのほうがずっと子供じゃん。 やっぱり大人の心は読めない。 急に橙色の空が滲みだして、これじゃダメだとぐっと目頭を拭う。 「さわちゃんも辛いのかもな」 りっちゃんはそう言った後、ぽつりと続けた。 「卒業するまで待っててもらえよ」 りっちゃんは足元に落ちていた小石を蹴った。 ころころと転がって、数歩先で止まる小石を満足気に見下ろした後、私を見て笑った。 「じゃないとさわちゃん、誰かに盗られちゃうぞ?」 私はりっちゃんが蹴った小石を、少し強く蹴った。 「……それは嫌だ」 自惚れてもいいのかな。 吹っ切れていないのは、私だけじゃないって。 そしたらまた少し、頑張れる気がする。 「りっちゃん……、ありがと」 「おう」 昨日と同じ夕焼け空の下を歩きながら、昨日とは違う気持ちの自分を見つけた。 5