約 2,165,286 件
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/4462.html
ゆっくり小ネタ 「んー…」 山の中で山のように積んでるきのこの前に座り込んで悩む俺は、傍から見ればきっと変なやつだろうなと思う。 だがきのこ狩りしてて食えるかどうか判断が難しいきのこがあったら誰だって悩むに違いない。 まぁそんな状況なのである。 「ゆっくりしていってね!!」 「ん?ゆっくりゆっくり」 そんな変な俺に話しかける饅頭が一匹。確かゆっくりまりさとかいうやつだ。 黒い帽子と微妙にうざい顔。そしてゆっくりというやつでまりさじゃなかったらそれはそれで驚きだが 「おにいさんそこにあるきのこちょうだいね!!」 「は?これは俺がみ…ん?お前きのこの判別できるのか?」 「ゆ?まりさはきのこだいすきだよ!!ゆっくりわかるよ!!」 ほほう、ゆっくりまりさにそのような特技が…ならばちょっと利用させてもらおう。 「なぁまりさ、お前このきのこはどう思う?」 「ゆっくりできないきのこだよ!!まりさはいらないよ!!」 (毒キノコか…) ぽいっと適当なところに投げ捨てる。そして別のきのこを見せる 「じゃあこれは?」 「それはゆっくりできるよ!!ゆっくりちょうだいね!!」 「これは食えると…」 脇のかごの中にきのこを置く。まりさが近づこうとするがその前に別のきのこを見せる。 「ゆ!きのこちょうだいね!!」 「まあそれは待て、このきのこはどうだ?」 「それもゆっくりできるよ!!ゆっくりちょうだい…」 「じゃあこれは?」 「それはゆっくりできないよ!!さっきのきのこちょう…」 「じゃあこれは?」 「ゆー!!!」 まりさが食えるきのこをもらおうとするがそれより早く次々と見せる。そしてそれに律儀に答えるまりさ。 これを繰り返し、一通りのきのこの判別が終わるまでつづいた。 「ゆゆー、まりさつかれたよ」 「これで終わりだな。ありがとさん」 「ゆゆ、それじゃあきのこさんちょうだい…」 「いやぁ助かったよ。ありがとうまりさ君はとってもゆっくりできるまりさだ~~…」 「ゆう!!??おにいさんどこいくの!!??きのこちょうだいね!!???」 終わると同時に俺はすぐに立ち上がり手を振りながらその場から立ち去った。 このきのこは俺がおいしくいただかせてもらうよ。はっはっは。 もともと俺が採ったやつだし問題はない。 「まりざのぎのごーーーっっ!!!」 だから俺がとったきのこだって ~~~~~~~~~~ 昔の作品見てたら「戦略シミュを作ってうんぬんかんぬん…」というのを発見して、 そういえば作ってたなぁ、あれどうなってたっけとデータを探すも見つからず。 どうやら少し前にやったパソコンのデータ移動のごたごたでなくしたもよう。マップと勢力ができてただけにもったいない ガッツが足りない状態なので改めて作るのも難しいです。ごめんなさい 過去作品 巨大(ry 餌やり ゆっくり対策 巨大まりさ襲来 ゆっくり埋め どすまりさの失敗 原点 ゆっくり駆除ありす まきぞえ なぐる ゆっくりのある田舎 現実的なドスまりさ ゆっくりゃの飼育 崩落 狩人 ゆっくりと共存 幻想郷の人たち このSSに感想をつける
https://w.atwiki.jp/unidentified-object/pages/190.html
スレ78まとめへ戻る 441 :本当にあった怖い名無し:2009/09/25(金) 23 04 35 ID uoVlUjD90 国語辞典によれば、『幽霊』とは 死んだ人間の霊が、生前の姿で現れたもの ・・・だそうだ。で、『霊』とは『魂』のことなんだとさ。 ということで、幽霊の源である魂の存在が否定されてしまったら、幽霊は存在しないことになってしまう。 魂とやらは、本当に存在すると言えるのか? 魂の存在を仮定しなければ説明のできない現象、魂の存在を仮定すれば誰が見ても納得し理解できる現象って、あるのか? 442 :本当にあった怖い名無し:2009/09/25(金) 23 15 15 ID uoVlUjD90 死んだ人間の霊が、生前の姿で現れたもの という定義に厳密にしたがうのであれば、赤ん坊のときに死んだ者の幽霊はいつまで経っても赤ん坊のまま、 幼児のときに死んだ者の幽霊はいつまで経っても幼児のままということになるのかな? それとも、死亡時よりも若い姿なら何歳のときの姿でもオッケーということになるのかな? 少なくとも、「生きて成長してたらこうなってたはずだ」という姿で現れることはないってことだよな? 444 :に:2009/09/25(金) 23 47 09 ID d6DzIVNp0 あと、「姿」というのは、ルックスだけをあらわすのか、ひととなりまであらわすのか、だな。 尊敬できると思っていた人が卑屈な行為を行なっているのを目撃したとき 「あの人のああいう姿は見たくなかった」などと考えますね。 ということは、「姿」には、何かをしている状態とか、ひととなりも含まれるわけですよね。 赤ん坊の霊は、生前のままにゴロゴロ転がるくらいしかできないんじゃないだろうか。 446 :本当にあった怖い名無し:2009/09/26(土) 00 23 56 ID YTlSEXF/0 444 ってことは、幽霊になって無差別に人を襲うヤツには、 生前からもともとそういう攻撃的な素質があったということですな。 そしてバカは幽霊になってもバカのまま。 「バカは死ななきゃ治らない」ってのは、間違いだということになる。 奥が深いね。 457 :本当にあった怖い名無し:2009/09/27(日) 00 08 11 ID qL4zhISU0 なんか幽霊(達)との対話集的なものを読んでみたけど 人間の世界観の延長みたいなもんで、まんま宗教なんだよねー…すんごい萎える 本当に、幽霊がいるとしても、なんつーか 向こうは向こうで、結局世界って何なのか、分かってないんじゃなかろーか 458 :本当にあった怖い名無し:2009/09/27(日) 00 20 39 ID TaxdgoJg0 457 仮に幽霊なるモノがいたとしても、そいつの意識が生前の人間の延長であるなら、必然的にそうなるんじゃない? 生前に微分・積分ができなかったヤツは、幽霊になってもやっぱり微分・積分は理解できない。 生前に犬が苦手だったヤツは、幽霊になってもやっぱり犬が苦手。 生前にバカだったヤツは、幽霊になってもやっぱりバカ。 バカは死ななきゃ治らない、じゃなくて、バカは死んでも治らない。 459 :本当にあった怖い名無し:2009/09/27(日) 00 30 16 ID JNqWcRLC0 458 うん、その必然性はあっても別に違和感はないんだよね 問題は、その「必然的な結果」に、魂はこうあるべきだからそれは間違いだとか 間違いや不幸は試練だ、とかのゴール地点ありきで語られる事 死んでまでそんな矛盾だらけの人間みたいな理屈こねられたらたまらん そんなあの世なんて、普通に勘弁 460 :本当にあった怖い名無し:2009/09/27(日) 00 37 25 ID TaxdgoJg0 死後の世界は高次元の世界だとか、レベルの高い世界だとかいう話もあるが、世間に溢れる幽霊話を聞くと、とても信じられん。 写真に写ってわけのわからんデモンストレーションをしたり、無関係な人間を驚かせたり、場合によっては危害を加えたり。 とても“レベルの高い者”のすることとは思えんのである。どーなっとるんだ??? 461 :本当にあった怖い名無し:2009/09/27(日) 00 52 21 ID JNqWcRLC0 「何々でなければならない」というのは「目的」が存在する事を意味する それは何? 何のため? 本人のため? その他大勢の「私達」のため? つまりひたすら「相互扶助」でしかないのか? スケールの小ささに、ひたすら萎える 462 :青い猫:2009/09/27(日) 00 58 21 ID vxJp7cOF0 死後のことまで思いをはせるのは別に問題はない。 問題は、死後の世界なるものが存在するのか否か。 これが幽霊の存否と深く関係する。 463 :本当にあった怖い名無し:2009/09/27(日) 01 11 11 ID JNqWcRLC0 別にあってもいいけどねー、死後 ただ、「私の利益を損なわない範囲に限り、私以外に理性を適用する事を約束しよう」的な まんま人間ルールのあの世なら、所詮、「中間」のステップでしょう、それ んで、残念なことに、「霊の証言」とやらはそれらに満ちてる 存在しようがしまいが、非常に下らないね 464 :青い猫:2009/09/27(日) 01 42 12 ID vxJp7cOF0 幽霊の存在がくだらないとは、それもまた非常に不可解。 幽霊の存在が明らかになれば、現在の価値観は一変する。 人類の存在に大きな変化をもたらすだけの衝撃的な出来事になる。 これをくだらないとは……、現実がみえていない。 465 :本当にあった怖い名無し:2009/09/27(日) 01 59 49 ID 9XcnGoHk0 幽霊よりも青い猫に合ってみてー 幽霊なんてのは居ないので無理だが 猫ちゃんは実在してる・・してるよな・・・? 466 :本当にあった怖い名無し:2009/09/27(日) 02 08 15 ID JNqWcRLC0 幽霊がいたとしても結局、いるのは「人間」でしかないって事だよ わかってないのかい? 467 :青い猫:2009/09/27(日) 02 47 39 ID vxJp7cOF0 幽霊と人間はまるで異なる。これが理解できないとは……。 仮にお互いの個性が同一であるとしても、肉体があるものとそうでないものとでは 状態が根本的に異なる。この状態に応じた価値観を無視する理由が不明。 468 :本当にあった怖い名無し:2009/09/27(日) 02 54 19 ID JNqWcRLC0 状態が異なっても、問題は「存在理由」が同一なことだよ 価値観の変化なんて、仮にあった所で一時的なものでしかない(すぐに最適化される) まあ、「あちらの物語設定」では「価値観の変化」は起こさず殺さず、が必要条件みたいだけども 469 :青い猫:2009/09/27(日) 02 57 55 ID vxJp7cOF0 存在理由が同一とは? 価値観じたいが存在理由と不可分でもある。 肉体の有無における価値観が自身の存在理由に影響することは自明のはず。 470 :本当にあった怖い名無し:2009/09/27(日) 03 11 53 ID JNqWcRLC0 「霊性を高める事が霊の、そして生の目的」らしいよ? 471 :本当にあった怖い名無し:2009/09/27(日) 03 45 32 ID Lswv4HGE0 458 バカは死んでも治らない、か。 イヤイヤ分かってないね君も含めてみんな。 バカは死んで生まれ変われば治ると思うよ。 例えばだ、相撲取りとして成功しようと思ったら、相応の肉体を選んで生まれ てくればいいんだよ。もちろん後天的な努力も必要なのは言うまでも無い。 極端な話、DNAレベルに欠陥がある様な受精卵に宿っても、肉体が資本の職 業で成功するのは無理。 逆にそういう不完全な肉体に宿る事でしか得られない経験もあるだろう。 脳みその性能のいい肉体もあるわけでね。IQ180位の脳を有する肉体に宿れ ば、数学者にでもなんでも努力次第でなれるだろう。 要するにあの世の存在がある、生まれ変わりがあるってのはそう言うことじゃないのか? 472 :青い猫:2009/09/27(日) 03 58 52 ID vxJp7cOF0 このスレでは「死後生仮説」を前提にした話ができるようになったのですか。 これはこれで驚くべきことですね。少し前まではそんな話を出そうものなら しつこく糾弾されたものですが。 473 :本当にあった怖い名無し:2009/09/27(日) 04 11 58 ID JNqWcRLC0 471 生まれ変わり先は「お偉いさん」に指定されたりするそうだよ? 「試練」なんだってさ 実験的に確認された偉い霊のお言葉だから間違いない 474 :本当にあった怖い名無し:2009/09/27(日) 04 30 42 ID nf18unyGO またキチガイ青猫が現れた こいつITCの話一切しなくなったなw 475 :青い猫:2009/09/27(日) 05 50 04 ID vxJp7cOF0 スピリチュアルが広まった今日において、頑なに霊的存在を否定するひとは居づらくなったような印象を受けます。 世の中の経済事情がよくないことも一因なのか、生活等における不安が大きい世の中だからか、霊的存在が世の中に 受け入れられやすくなっているのかもしれません。ただし、スピリチュアルは究極の自己責任論でもありますから、 あれはあれで非常に問題のある思想でしょうね。 476 :本当にあった怖い名無し:2009/09/27(日) 06 11 13 ID zjlITOZIi 475 と馬鹿なお前にはそう思えた、それだけ( 嘲笑 ) 480 :本当にあった怖い名無し:2009/09/27(日) 07 51 33 ID trnWtxN10 471 肉体、霊魂、環境で頭のよしあしが決まるから、 霊魂じたいの賢さは重要です。肉体ももちろん重要ですが。 霊魂は固有の周波数を持っていて、周波数は頭のよしあし のバロメータになります。その周波数に合ったそれ相応の 肉体でないと宿れないです。 481 :本当にあった怖い名無し:2009/09/27(日) 08 41 49 ID sisRxksGO 宗教はよそでやれ。 482 :青い猫:2009/09/27(日) 08 49 13 ID vxJp7cOF0 これらは宗教ではない。物事の考え方のことですよ。 話について行けないからと言って、一方的に追い出すのは無学な証拠。 「科学的」な話にこだわる輩に限って「宗教的」な話に結びつけたがる傾向がある。 これはひとえに何とかのひとつ覚えというやつ。 483 :本当にあった怖い名無し:2009/09/27(日) 08 55 47 ID trnWtxN10 475 心の作用に科学的な因果律(自然科学的発想)を持ち込んでいるので、 そこが合理的判断をよしとする現代社会にはいいんでは? 484 :青い猫:2009/09/27(日) 09 01 15 ID vxJp7cOF0 483 心の作用に科学的な因果律を持ち込むとは具体的にどういうことでしょうか。 われわれが心と呼んでいる精神作用じたいがすでに脳内における生理反応であるわけですから、 それとは別に何かを想定しているのでしょうか。 485 :本当にあった怖い名無し:2009/09/27(日) 09 06 48 ID trnWtxN10 言い方が厳密でなかったかもしれませんが、 霊魂、あの世はとりあえずおいといて、 実際に生活する上で、 いい想念で人に接すれば、いい想念が返ってきて、 悪い想念がそうすれば、悪い想念が返ってくる、 作用反作用の世界。 松下幸之助ではありませんが、これが商売(人生の営み)の基本で、 こういうのは仏教やキリスト教の影響だと思います。 486 :青い猫:2009/09/27(日) 09 13 52 ID vxJp7cOF0 なるほど、「想念」という概念を脳に由来するものと仮定すると、 倫理的にあるいは道徳的によくない心理状態のまま長い時間を過ごすと、 その心理状態を維持するだけの脳内構造が形成強化され、その結果、 いわゆる悪人としての人格なり行動様式を身につけてしまうことが現実にあり得る のではないかと考えています。 この2ちゃんねるなどは悪い想念による書き込みで溢れていると思えてなりませんから、 実際のところ、想念における作用反作用の法則が適用できるのではないでしょうか。 487 :本当にあった怖い名無し:2009/09/27(日) 09 32 48 ID c76Gm9+f0 われわれが心と呼んでいる精神作用じたいがすでに脳内における生理反応であるわけですから、 それとは別に何かを想定しているのでしょうか。 あれ? 前スレあたりでそれを確認できてないとかなんとかゴネてなかったか?w 488 :本当にあった怖い名無し:2009/09/27(日) 09 45 17 ID uwcUOsk4O 勧誘はヨソでやらんかい 489 :本当にあった怖い名無し:2009/09/27(日) 11 41 35 ID sisRxksGO 482 お前に言ってるんじゃない。お前のは宗教ですらない。戯言。 491 :本当にあった怖い名無し:2009/09/27(日) 12 30 19 ID oNZzTHlp0 486 ITCはどうしたんですか? はやく前スレで突かれてた矛盾点について反論してくださいよ。 「もう反論した」というなら、具体的に反論した発言をしたレスを 示してくださいね。あなたの妄想の中だけで反論されてても、 一般人にはそれは見えませんから。 それともITCは間違っていたと認めてくれますか? PS こんな馬鹿につきあってられない(笑)とか 使い古した手で逃げないでくださいね。 493 :青い猫:2009/09/27(日) 13 02 58 ID vxJp7cOF0 だから Instrumental Transcommunication (ITC) ですよ。 この実験および現象において死者を想定しなければ説明ができません。 心霊現象に否定的な科学者さえも反証を挙げることができていません。 もしもこれらがデタラメと言えるのであれば、科学者は共同声明を出すべきでしょう。 特に霊感商法や新興宗教の弊害を指摘するのであれば、学者は学会において共同声明を出すべき。 514 :本当にあった怖い名無し:2009/09/27(日) 16 44 11 ID Lswv4HGE0 480 でも世の中には、「天才的な頭脳を持つ冷徹な殺人鬼」みたいな存在もあるよ? 515 :本当にあった怖い名無し:2009/09/27(日) 16 56 58 ID 0h01hbbS0 514 つまり信長とか家康とかのことか? 関連 人間の記憶や意識が霊体にも引き継がれるのか
https://w.atwiki.jp/imas/pages/484.html
よこしんP 大胆な発想を武器にするIM@SHUP職人。 動画の編集も行っている。 最新動画 『隣に…』と『かたち あるもの』。桃邪気P追悼作品との事。 代表作 『rocket dive』×『おはよう!!朝ご飯』 『POP STAR』×『思い出をありがとう』 関連動画 怪人みどーのプロデューサーでもあることも忘れてはならない 無声映画風に私shiny smile 無声映画風にエージェント夜を往く みどー画伯の部屋 【ニコニコ動画】みどー画伯の部屋 製作環境 XBOX360 + 20GB HDD(すべてのはじまり) Windows XP PC(パソコン)Pentium4 2.4GHz 1GB RAM 160+250+160GB HDD V-Stream Xpert TV-7133(キャプチャ) ULEAD Video Studio 9(動画編集) ペイント(静止画処理) 歌声りっぷ(アカペラトラック作成) SoundEngine Free(音素材加工) KRISTAL Audio Engine(音の仮組み→ミックスダウンまで) iTunes(wav⇔mp3、CD作り) Aviutl(エンコード) flvenc(flv作り) Peugeot 306(買出し、音の仮組み場所) KENT Ultra Menthol 1(神が降りてくる為の儀式) ニコ動一覧 タグ-よこしんP マイリスト-つくってみた blog-千早は可愛い。 タグ一覧:P名 P名_よ サイト持ちP デビュー2007.10下旬 投稿数10作品以上
https://w.atwiki.jp/20161115/pages/21.html
夢を...夢を見ていました。 夢の中のあの人は、独りぼっちで泣いていました。 大切な人達のために、泣き、怒り、けれど誰にも頼らず孤独に身を沈めていきました。 私はあの人の名前を何度も呼びました。 けれど、あの人に私の声は届きません。どれだけ手を伸ばしてもあの人には届きません。 そして、あの人は独りで――― 神様、どうかお願いします。 わたしの大好きなあの人を助けてください。 ☆ 寂れた商店街の交通路。 小さなスーパーマーケットのガラスの前で、野崎祥子は信じられないものを見たような顔で立ち尽くしていた。 ぺたぺたと顔を触り、感触と共に確かにこれは自分のものだと認識する。 野崎祥子は、家を家族諸共焼き討ちされた。 皮膚も、髪も、以前の面立ちは見る影もないほどに焼けただれ、全身に包帯を巻いたままずっと病院のベッドで過ごしていた。 その病院の記憶も、寝たきりで辛うじて生きていただけの彼女にはほとんどない。 己の肌を見たのはいつ以来かもわからない。 (あたし...戻ったんだ...!) けれど、いまこうして彼女は五体満足で立っている。 後遺症や傷一つなく、ここにいる。 その事実だけは、泣きたいほどに嬉しいことだった。 だが、側に置かれた支給品と首に巻かれた首輪が、ここは殺し合いだという現実に引き戻す。 名簿には、姉の春花の名も連ねられていた。 身体を元に戻す代償に彼女と殺し合えというのか。 絶対に嫌だ。 そんなことをするくらいなら、迷わずあの見るに堪えない火傷姿に戻るのを選ぶだろう。 赤い首輪の参加者を殺せというのも従う気にはなれない。 一度死に瀕したからこそ、命を奪うという意味がよくわかるから。 (早くお姉ちゃんを探さなくちゃ) とにもかくにも、まずは春花と合流しよう。 当面の目的を決め、歩き出そうとしたその時だ。 ゴリ、ゴリ。 なにかを引きずる音。少し遅れてカチャカチャと金属音が祥子の耳に届く。 ビクリ、と肩を震わせる祥子だが、そんな彼女にお構いなしに音はカシャンカシャンと近づいてくる。 やがて音は止まり、ひとつの巨大な影が祥子へと覆いかぶさる。 祥子は、肩を震わせつつもゆっくりと振り向いた。 「聞きたいことがある」 背後に立っていたのは、隻眼の黒い亡霊だった。 ☆ 男、ガッツはこの殺し合いに対して苛立っていた。 傭兵くずれの経験もある彼にとって、殺しは日常茶飯事であり忌避すべきものでもない。 しかし、いつの間にかこのような首枷をつけた上にグリフィスを探しだし殺す旅の邪魔をされたのは非情に腹立たしかった。 そんな苛立ちを我慢しつつガッツは参加者の名簿に目を通した。 彼を待ち受けていたのは驚愕。 何度か遭遇している使徒『不死のゾッド』がいるのもそうだが、それ以上にだ。 「ロシーヌとワイアルド...だと?」 ロシーヌとワイアルド。共に使徒であり、ガッツも剣を合わせたことがある。 しかし、両者とも、特にワイアルドは死んだのをガッツのみならず大勢の人間が目撃した。 なぜ奴らがこの名簿に記載されているのか?どうやって生き返らせたのか? 気にかかることは山ほどある。 (...いや、んなことはどうでもいい) だが、それで彼という男が止まる理由にはならない。 彼の目的は使徒を殺し、鷹の団を裏切ったグリフィスも殺すこと。 死んだ筈の使徒が生きているというのなら、再び殺せばいいだけの話だ。 やるべきことは変わらない。 これまで通り、武器を振るい憎き奴らを殺すだけだ。 一歩。また一歩を踏みしめる度に身体に蠢く獣が囁いてくる。 前へ踏み出せ。憎しみを燃やせ。奴らを殺せ。 ああ。ああ。云われるまでも無い。 怒りも憎しみも殺意も決して忘れてたまるものか。 与えられた支給品を引きずり、気配を隠すことすらなく、男はただその足を愚直に進める。 どれほど歩いただろうか。 やがて見つけたのは小さなひとつの影。 ハッキリとは見えないが、背丈や身体つきからして子供。 そういう外見に化ける使徒もいるため油断はできないが、烙印が疼かないため少なくとも奴らではないだろう。 無視するか。いや、万が一にもこの殺し合いか使徒共の情報を得られる可能性があるならば捨てる意味は無い。 やがて、はっきりと互いが認識できる距離まできて、影は振り向いた。 その正体は幼い少女だった。 明らかに怯えている様子だが、さてどう声をかけるかなどと悩むほど彼はお人好しではない。 知りたいことは最低限に迅速に。その方が互いのためになる。 「聞きたいことがある」 そう口を開いたガッツに、少女はまたしても怯えるように肩を震わせるのだった。 (別にとって食おうって訳じゃねえんだがな) ☆ 「牛みたいな化け物か犬みたいな化け物か虫みたいな化け物を知らねえか?」 ガッツの問いに、ふるふると首を横に振る祥子。 その返答を聞くなりガッツは「邪魔したな」と一言だけ詫びをいれて再び歩き出す。 「ま、待って」 通り過ぎようとしたガッツをしかし祥子は呼び止める。 高い背丈にガッシリとした体格の強面の男。 祥子にとっては恐怖の対象でしかなかったが、危害を加えずそのまま立ち去ろうとする様から、悪い人ではないかもしれないと彼女は思い直した。 見るからに強そうな彼なら、一緒にいてくれれば心強いかもしれない。 そんな想いで祥子は声をかけたが。 「俺が会ったのはお前が初めてだ。だから、誰か知らねえかって聞かれても何も答えられねえ」 聞く耳も持たないというべきか、ガッツは振り返りもせず足も止めない。 そのまま、祥子を置き去りに前へと歩を進めていく。 祥子はそんなガッツを追うことはできない。 ただでさえ人見知りの気がある少女だ。 強面の男に拒絶されれば、追う術を持たない。 これで、少女と男の邂逅は大した意味も無く終わる。 「...そうか。ここでもそうなのかよ」 はず、だった。 バリン。 突如、ガッツの前方の民家のガラスが割れ、中から黒いなにかが転がり出てきた。 祥子はひっ、と喉を鳴らし思わず腰を抜かしてしまう。 ガラスを突き破ってきたのは、人―――いや、獣。 違う。その両方。 人と獣の身体を有する幽鬼、トロールだ。 睨み合うガッツとトロール。 じりじりと距離を詰めていくトロールに対し、ガッツは微動だにしない。 トロールがピタリと足を止めると、訪れるしばしの静寂。 先に動いたのはトロール。 家屋の壁を蹴り、跳躍しガッツへと迫る。 降りかかるトロールに、並の人間ならば恐れおののくだろう。 だが、彼は違う。 一切退く素振りさえ見せずに、左拳を振るう。 リーチの長さではガッツの方が上。 メキリ、という音と共にトロールの鼻に鉄に包まれた拳が減り込み吹きとばす。 地面をいくらか跳ねると、トロールは体勢を立て直し再びガッツと睨み合う。 「そうじゃねえだろ。テメェらはよ」 突如、トロールは雄叫びを上げる。数瞬の木霊の後に、ざわざわと殺気が立ちこみ始めた。 「そうだ。テメェらはそうでなくちゃな」 ぞろぞろと四方から姿を現すトロールの群にも、ガッツは微塵も怯まない。 どころか、口角を吊り上げている始末だ。 (いつものことじゃねえか) トロールが一斉に跳びかかる。 その様はまさに押し寄せる悪魔の軍勢。 だがガッツは物怖じしないどころか笑みさえ浮かべていた。 (剣を振るって、群がるバケモノどもを殺す) ガッツは、手にしたそれを握り絞める。 (奴らに剣を振るっている間は、何もかも忘れて憎しみに全てを委ねることができる) そして。 ゴ ッ ガッツがソレを振るうと、トロールたちは一様に吹き飛ばされた。 「中々どうして、おあつらえ向きのモンじゃねえか」 ―――それは、木材というにはあまりにも大きすぎた。 大きく、ぶ厚く、重く、そして丁寧に切りそろえられていた。 それはまさに丸太だった。 吹きとばされた同朋の仇を討つたずにはいられぬとでもいうのか。 トロール達は絶え間なくガッツに襲い掛かる。 ガッツは臆することなく、ただただ丸太を振るい、薙ぎ払い、叩き殺し、押しつぶす。 「こいつはイイ丸太だな」 男は嗤う。 まるで狂った玩具のように、商店街を朱に染め上げていく。 祥子は、未だに腰を抜かして動けなかった。 恐い。 トロールもそうだが、それ以上にあの丸太を振るい血に濡れていくあの男が。 なぜ、あそこまで躊躇いなく殺せるのか。 なぜ、笑みさえ浮かべているのか。 恐い。悪魔のように丸太を振るうあの男が。 彼から伝わってくるどうしようもない憎しみが。 (...でも) 祥子は、そんなガッツにどこか既視感を覚えていた。 どうしようもない悲しみや怒り、憎しみなどの負の感情を抱え、壊れていったあの少女に。 今際のきに夢で見ていた己の姉、野崎春花に。 (お姉ちゃんを助けてくれる人は誰もいなかった) 春花はなにも悪くなかった。 ただ転校してきただけなのに。ただどんなに酷いイジメからも耐え続けてきただけなのに。 彼女は全てを奪われた。 神様は、優しい彼女を救おうとはしてくれなかった。 (あの人も、誰も助けてくれなかったのかな) あの男もそうなのだろうか。 誰からも救われず、全てを奪われ、憎しみに全てを委ねることしかできない。 復讐に感情を押し殺した春花と復讐に感情をむき出しにするガッツ。 両者は対極であれど、その根本は同じ。 少なくとも、祥子にはそうとしか見えなかった。 (あの人も、お姉ちゃんと同じ...) 気付けば、祥子の震えは止まっていた。 グチャリ、と最後のトロールを叩き潰し膝をつく。 (...足りねえ) まだだ。まだ、暴れ足りない。 (奴らがここにいるだけで憎しみが湧き出てくる) 己に蠢く獣が囁く。 まだ奴らは生きているぞ。 早く進め。奴らを殺せ。 (云われるまでもねえっつってんだろ。奴らは必ず―――) ザッ、と土を踏みしめる音がする。 振り向けば、立ち尽くすのは小さな少女。 「......」 「なんだガキ。まだいたのか」 「...祥子」 「あ?」 「野崎祥子。あたしの名前」 少女の予想外の言葉に、ガッツは思わずポカンと口を開けてしまう。 (神様はお姉ちゃんを助けてくれなかった) もしも本当に神がいたとしたら、祥子は春花を見捨てたことを絶対に許さないだろう。 だが、そんな神に憎しみを向けているだけでどうする。 いま、祥子はちゃんと両脚で立っている。 なら、春花を助けなければいけないのは誰だ。 (神様なんかあてにしてちゃいけない。あたしが、お姉ちゃんを助けるんだ) 祥子は一人決意する。 必ず春花を独りにしないと。そして、眼前のこの男もだ。 彼といれば、春花と安全に会えるという子供なりの打算はあったかもしれない。 だが、それ以上に。 春花と同じ、誰も助けてくれなかった彼を、春花のように神様に見捨てられた彼をこのまま放っておくことなどできなかった。 そんな彼女の想いなど知らないガッツは、差し伸べられた手に疑問符を浮かべずにはいられなかった。 【D-7/商店街/一日目/深夜】 ※トロール@ベルセルクが商店街に巣食っていますが大半はガッツに殺されました。 【ガッツ@ベルセルク】 [状態]:疲労(中)、軽い興奮 [装備]:ゴドーの甲冑@ベルセルク、青山龍之介の丸太@彼岸島 [道具]:基本支給品 [思考・行動] 基本方針:使徒共を殺し脱出する。 1:なんだこのガキ 2:ドラゴン殺しが欲しい 3:己の邪魔をする者には容赦しない。 ※参戦時期はロスト・チルドレン終了後です。 ※トロールをいつもの悪霊の類だと思っています。 【野崎祥子@ミスミソウ】 [状態]:健康 [装備]: [道具]:不明支給品1~2 [思考・行動] 基本方針:今度こそお姉ちゃん(春花)を独りぼっちにしない。 0:お姉ちゃんと合流する。 1:ガッツは春花に似てるので放っておけない。 ※参戦時期は18話以降です。 ※NPC解説 【トロール@ベルセルク】 直立歩行する獣。簡単な道具を使う程度の知能はある。極めて貪食で、人間や動物を襲うだけでなく、共喰いも日常的に行っている。洞窟の中など暗い所を棲家とし、人間の女を攫って犯し繁殖する。 クリフォト(幽界の領域のひとつ)から生まれる。 より高い知能を持つ一際大柄な個体が群れのボスとして君臨する。 このロワにおいては普通の首輪をしている参加者には滅多に干渉せず、参加者側から干渉しなければ極めて無害。 ただし、NPCや赤い首輪の参加者や強い力を放つ烙印を刻まれているガッツには容赦なく襲い掛かる。 また、吸血鬼同様首輪を巻かれており、エリアから出ると首輪が爆発し死ぬ。 時系列順で読む Back 魔法少女(迫真) Next 帝王とは 投下順で読む Back 魔法少女(迫真) Next 帝王とは GAME START ガッツ ひとりきり 野崎祥子
https://w.atwiki.jp/houseofhero/pages/2579.html
ののこ ストレンジャー家のペット。オス。 ねこから見て、二世代ほど下の猫である。 他に四匹の兄弟姉妹を連れており、彼は次男。 基本的にはストレンジャー家のお留守番が仕事。 名付け親はエドウィンとナンナの夫婦であるが、実質的な飼い主は 娘のエリシャ、息子のケヴィンの両名である。 ネーミングセンスが悪い、とはワイマールの談。 性格的には非常に礼儀正しいが、融通が効かない一面も。 エリシャと添い寝するのが大好き。
https://w.atwiki.jp/tsundereidayon/pages/473.html
夢を追いかけていた俺。挫折した俺。 何もかも、砕けた。何もかも、滅びた。 そんな俺を笑顔にしてくれたあいつが今は居ない。 俺は、ふらふらとそこへと向かう為に歩く。 ―――バカ。あんたのためじゃないんだから! そんな恥ずかしがりやのあいつ。 ―――寂しいじゃないの・・・バカ。 そういえば、口癖がバカだったな。 ―――バカ!! ああ、今思えば、俺はバカだな。 ―――ぐす・・・バカ・・・・・。 俺は、どうしたら良いのかわからないんだから。 ―――必ず、帰ってきてね・・・。 お前の居ない家は、悲しすぎる。 お前が居なければ、俺は死ぬ予定だったんだ。 それが、遅くなっただけ。ただ、違うのは楽しい思い出が出来たこと。 悲しいけど、凄く楽しかった一時の恋の思い出。 俺は、これから死んであの世に行く。そこにあいつが居るとは思わない。 あいつは多分天国だから。俺は、多分地獄に行くから。同じあの世なのに違う世界。 どちらにしても、あいつの居ない世界、か。 断崖絶壁。そこから、俺は身を投げた。海が、海面が近付いてくる。 あいつが、死んだ海。夢を追いかけて、諦めて死んだ海。 身を投げて、死んだ海。俺は、それを辿る。 意識が失せる直前、俺が見たのは、手だった。それは優しく俺の体を包む。 海へ沈む体。霞む視界にあいつが居た。 「バカ・・・あんたは、死んだらダメだよ。 あんたの為じゃなくて私の為にだからね!」 ・・・。・・・・・。・・・・・・・。 気付けば病院だった。白いカーテンと白い壁、そして白いベッド。 真っ白な世界はまるで天国だが、薬品の芳しい匂いがその考えを打ち消す。 「・・・・・・」 本当だったら死んでいたのに、俺は生きている。 それは、あいつが俺を生かしたからだ。聞こえた声が、証拠だ。 ―――あんたは死んだらダメだよ。 ―――あんたの為じゃなくて私の為だからね! ああ、そうだ。俺はあいつの為に、あいつの分まで生きよう。 あいつが夢を諦めた分、俺が夢を追いかけよう。 そう決心した。 そして、三年の月日が流れた。 俺は憧れだったタリモが司会のミュージシャンステーションに出ている。 再び追いかけた夢が、今度は叶った。全部、あいつが俺を助けてくれたからだろう。 あの時、生かしてくれた。そして、こうやって売れたのはきっとあいつのおかげだろう。 お節介好きなあいつ。いつも怒ってたけど、いつも笑ってたあいつ。 「君が居るから僕が居る」。そんな単純なタイトルのこの曲にお礼を込めて俺は歌う。 そして、歌い終わった。俺は、ふと客席の後ろに何か見慣れた陰を見つけた。 あいつだった。変わらない笑顔でそこに立っていた。 口が動いているけど、俺には聞こえない。でも、解る。 ―――良かったね。おめでとう。 そう言っていた。俺は、笑顔を自然と浮かべてあいつに言った。 「お前のおかげだよ」 どうせ、言い返してくるに違いない。 ―――バカ。 ほらね。俺には聞こえないけど、やっぱりこう言い返してきただろ。 ―――私、楽しかったよ。ありがとう・・・さようなら。 あいつは、俺に手を振ると煙が風に吹かれるように消えてしまった。 これで、永久にさようならになるのだろう。なんとなく理解してしまった。 目からはみ出た涙が、あいつみたいに優しく頬を撫でた。 余計に、涙が溢れた。 「俺も、楽しかったよ。ありがとう・・・さようなら」
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/2716.html
ゆっくり小ネタ 「んー…」 山の中で山のように積んでるきのこの前に座り込んで悩む俺は、傍から見ればきっと変なやつだろうなと思う。 だがきのこ狩りしてて食えるかどうか判断が難しいきのこがあったら誰だって悩むに違いない。 まぁそんな状況なのである。 「ゆっくりしていってね!!」 「ん?ゆっくりゆっくり」 そんな変な俺に話しかける饅頭が一匹。確かゆっくりまりさとかいうやつだ。 黒い帽子と微妙にうざい顔。そしてゆっくりというやつでまりさじゃなかったらそれはそれで驚きだが 「おにいさんそこにあるきのこちょうだいね!!」 「は?これは俺がみ…ん?お前きのこの判別できるのか?」 「ゆ?まりさはきのこだいすきだよ!!ゆっくりわかるよ!!」 ほほう、ゆっくりまりさにそのような特技が…ならばちょっと利用させてもらおう。 「なぁまりさ、お前このきのこはどう思う?」 「ゆっくりできないきのこだよ!!まりさはいらないよ!!」 (毒キノコか…) ぽいっと適当なところに投げ捨てる。そして別のきのこを見せる 「じゃあこれは?」 「それはゆっくりできるよ!!ゆっくりちょうだいね!!」 「これは食えると…」 脇のかごの中にきのこを置く。まりさが近づこうとするがその前に別のきのこを見せる。 「ゆ!きのこちょうだいね!!」 「まあそれは待て、このきのこはどうだ?」 「それもゆっくりできるよ!!ゆっくりちょうだい…」 「じゃあこれは?」 「それはゆっくりできないよ!!さっきのきのこちょう…」 「じゃあこれは?」 「ゆー!!!」 まりさが食えるきのこをもらおうとするがそれより早く次々と見せる。そしてそれに律儀に答えるまりさ。 これを繰り返し、一通りのきのこの判別が終わるまでつづいた。 「ゆゆー、まりさつかれたよ」 「これで終わりだな。ありがとさん」 「ゆゆ、それじゃあきのこさんちょうだい…」 「いやぁ助かったよ。ありがとうまりさ君はとってもゆっくりできるまりさだ~~…」 「ゆう!!??おにいさんどこいくの!!??きのこちょうだいね!!???」 終わると同時に俺はすぐに立ち上がり手を振りながらその場から立ち去った。 このきのこは俺がおいしくいただかせてもらうよ。はっはっは。 もともと俺が採ったやつだし問題はない。 「まりざのぎのごーーーっっ!!!」 だから俺がとったきのこだって ~~~~~~~~~~ 昔の作品見てたら「戦略シミュを作ってうんぬんかんぬん…」というのを発見して、 そういえば作ってたなぁ、あれどうなってたっけとデータを探すも見つからず。 どうやら少し前にやったパソコンのデータ移動のごたごたでなくしたもよう。マップと勢力ができてただけにもったいない ガッツが足りない状態なので改めて作るのも難しいです。ごめんなさい 過去作品 巨大(ry 餌やり ゆっくり対策 巨大まりさ襲来 ゆっくり埋め どすまりさの失敗 原点 ゆっくり駆除ありす まきぞえ なぐる ゆっくりのある田舎 現実的なドスまりさ ゆっくりゃの飼育 崩落 狩人 ゆっくりと共存 幻想郷の人たち このSSに感想をつける
https://w.atwiki.jp/mbmr/pages/242.html
魔法をかけて! ◆yX/9K6uV4E ――――そっと瞳を閉じるから、魔法をかけて! ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 私が、アイドルになった時の事を思い出していました。 たしかクレープの食べ歩きをしていた時だったと思います。 あの頃の私は普通の少女だったと思う。 ちょっとスイーツが好きなだけの女子高生でした。 ケーキを食べ過ぎて体重を気にしたりするだけの、そんな当たり前のようにある普通の生活。 変わった所は無くて。 だから、スカウトされた時、本当ビックリしたんです。 だって、私はそんな特徴ある子じゃなくて。 むしろ少しちょっと太めで…… こんな取り柄のない私がアイドルになるなんて思わなくて。 でも、なれたんです、アイドルに。 プロデューサーがかけてくれた『魔法』で。 私は、皆の応援されるアイドルになれたんです。 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 「ふう、これで……入れるかな」 裏道を使って、お昼にかかる頃、私――三村かな子は温泉に無事たどり着く事ができました。 その後は温泉施設の探索に時間を費やしました。 誰か潜んでいるかもしれないので、一部屋一部屋しっかり確認しながら。 幸い誰も居なく、殺すことせずにすんだのです。 ……ただ、誰が居たという事は食堂と女風呂のものがなくなっていたことから解かりました。 一旦此処を出ているだけかもしれない。 単純に去ったと楽観視することはできないでしょう。 なにせ、私はこれから温泉に入るんです。 ある意味無防備になるので、準備は怠る事はできません。 まず、私は管理室に言って、施設のマスターキーを回収しました。 そして、幾つかの非常口を封鎖して、入り口を限定します。 といっても、玄関のみですが。 玄関は逆に閉まっていたら不自然すぎるので。 玄関から、入浴場から少し離れた所にあるので、まあ直行する人はいないでしょう。 そして私は、『男湯』に向かいました。 何で、男湯かというのは、心理的要因を利用した保険です。 参加者は言うまでも無く女の子しかいません。 ので、あえて男湯を好き好んで入る……というのはないでしょう。 だって、参加者はアイドルで女の子なんだから。 普通は嫌がります。 ので、探索の目的以外でこちらに来ることはない。 そう踏んだのです。 男湯の入浴場に入り、露天風呂からの非常口があることを確認して、私は一安心しました。 脱出する時があったら、此処から出ることができるので。 そして、男湯の脱衣所の入り口に入ったら、音がなるように、施設のお土産コーナーから鈴を拝借してつけました。 しかも、3つほど。これで、戸を開ければ入浴場にも音が聞こえるでしょう。 呼び鈴代わりなので、不自然には見えないので大丈夫です。 そうして、下準備が終わったので、ようやく入る事ができる。 ふうと、私は大きな溜め息をついて、服を全部脱いで、それを脱衣籠にいれるのではなく、デイバッグに。 勿論このデイバッグも入浴場にもっていくつもりです。 だって、そんな全部の装備を外に置くなんて自殺行為できるわけがありません。 服をつめたのも、脱衣場に置く事で、誰かが居ると言う証拠を残すわけにもいかなかったが一つ。 もし露天風呂の非常口から逃げ出す事になっても、着る服が亡くなるという事がないようにする。 その二点を考え、私は服をつめました。 これで、準備オッケーです。 ……ふう、ちょっと疲れました。 でもやっと、お風呂に入れる。 少しは疲れがとれるかな。 そう思って、入浴場に向かおうとして。 ふと目に入るものがありました。 それは、変わり果てた自分――――三村かな子の姿だったのです。 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ そう、私の姿が、映っていました。 大きな鏡に、変わり果てた自分が。 別に、何かが変わった訳……でもないんです。 二の腕や、太腿、それにお腹周りが……すっきりと引き締っている。 ちょっとぽっちゃりした私の姿では……もうありませんでした。 何でこうなったかって……基礎体力をつけるための運動を一週間続けたんだから、そうなるのも当たり前でしょう。 ある意味ダイエットと変わらないんだから。 それだけ、それだけのことです。 ですが、それは、私にとって『消失』でした。 ……私はアイドルとしては……そのちょっと、丸めだったんです。 それはコンプレックスだったのだけど、やがてそのコンプレックスは無くなっていきました。 なんでって……それがいいと応援してくれるファンやプロデューサーが居たから。 自分が駄目だと思った欠点でさえ、それはアイドルの個性だったんです。 嬉しかった。嬉しくて、涙が出てきたことさえ。 こんな自分でさえ、ファンは受け入れて、私を見て笑ってくれる。 だから、私も笑顔になれる。それに応え、もっと頑張ろうと。 みんなを幸せにする『魔法』をもっとかけようと。 だって、ファンが、プロデューサーが、みんなが、私をアイドルにする『魔法』をかけてくれたんだから。 私は、ファンを、プロデューサーを、みんなを、幸せに出来る『魔法』をかけることができるんです。 ……そう、だったんです。 ……でも、でも、もう……無理なんですね。 だって、私は、もう変わり果ててしまったんだから。 私は、『アイドル』じゃなくなってしまったんだから。 みんなが褒めてくれたものすら失くしてしまって。 私は、あんなにもアイドルだったのに。 『魔法』は解けて、『魔法』をかけることなんて、もう出来ないんですね。 あぁ……そうです。 だって、私は…………『敵』なんだから。 こんなにもすらっとした身体になって。 こんなにも、運動するのにも苦じゃなくなって。 アイドルだった時は、踊りは苦手だったのに。 今じゃ、上手くできそう。 えへ……えへへ……うぅ……うぅ……ぁ。 鏡に映る私は、泣いてました。 笑おうと思って…………笑えませんでした。 いつかファンのライブで見せた時のように、幸せで、泣きながら、笑う事なんて、出来ませんでした。 幸せにする権利も、幸せになる権利も何もかも捨ててしまったんですから。 ……ぁ、うぁ…………ぁあ。 気がついたら、涙が止まりませんでした。 其処に移る顔は、アイドルでの私ではありません。 当然、アイドルに戻る事ができない、ただの、敵。 ……そう。そうなんだ。 私は、自分の顔を見ながら、他の人達の顔を奪ってた『本当の理由』に気付いてしまった。 トレーナーさんに言われたからじゃない。 自分が敵だという証明したかったんじゃない。 アイドルを奪って、アイドルを殺したかったんじゃない。 本当は…………ただ、羨ましかった。 きっと、こんな状況でも、参加者のアイドルは、笑うでしょう。 哀しみで、泣くでしょう。 笑って、泣いて。 でも、それでも光輝くアイドルなんです。 それが堪らないぐらい、羨ましかった。 悔しかった、嫉妬していた。 ねえ、なんで、なんで。 ――――――私と、貴方達は違うものになったんですか? 『アイドル』と『敵』というものに。 なんで、私が『敵』にならないといけなかったんですか? 誰か別の人になっていたかもしれないのに。 どうして、どうして、私だったんですか。 貴方達も私になっていたかもしれないのに。 「……ぁ……っー」 そう思うと悔しかった。 だから、アイドルの人達のアイドルを奪いたかった。 アイドルを否定しかった。どうしても否定したかった。 貴方達も、私のようになったんだと認めさせたかった。 そんな、醜い私が居たんだ。 ファンを幸せにする魔法もかけらない、ただの魔女になった、私。 幸せになれない、ただ輝くアイドルを不幸にする魔女になった、私。 そんな、私が、今の私でした。 「……ぁあぁあ」 泣いた、涙が溢れた。 そんな自分が嫌だった。 違う、違う、こんなものになるためにアイドルになりたかったんじゃない。 こんなものの為にプロデューサーは魔法をかけたんじゃない。 ファンが、みんなが、応援した、私はこんなんじゃない。 私がなりたかった私はこんなんじゃない。 そう、思ったら、もう、無理でした。 私は、もう顔をとるなんて、出来やしない。 醜い私なんて、もう閉じ込めたい。 そう思ったんです。 私は、『敵』 でも、私は、私は。 笑えなくても、笑う事ができなくなった私でも。 こんなにも変わってしまった私だけど。 みんなを幸せにする魔法をかけるように。 笑いたいと思う事は、ちゃんとあるんです。 だから、ねえ……私。 泣かないで。 ――――笑って、魔法をかけて! 【F-3・温泉 男湯脱衣所/一日目 昼】 【三村かな子】 【装備:無し】 【所持品:基本支給品一式(+情報端末に主催からの送信あり、ストロベリー・ソナー入り) M16A2の予備マガジンx4、カーアームズK7の予備マガジンx2、ストロベリー・ボムx11 コルトSAA"ピースメーカー"(6/6)、.45LC弾×24、M18発煙手榴弾(赤×1、黄×1、緑×1) 医療品セット、エナジードリンクx5本、US M16A2(27/30)、カーアームズK9(7/7)、カットラス かな子の服】 【状態:疲労】 【思考・行動】 基本方針:アイドルを全員殺してプロデューサーを助ける。 0:魔法をかけて。 1:温泉に向かい、そこを拠点とし余分な荷物を預け、できればまとまった休息を取る。 2:もう二度と顔はとらない。 涙を止める魔法を知らない少女が居なくなって。 笑える魔法を失くした少女が移していた鏡は。 ―――こなごなに割れていました。 前:Another Cinderella 投下順に読む 次:孤独のすゝめ 前:Another Cinderella 時系列順に読む 次:孤独のすゝめ 前:彼女たちは孤独なハートエイク・アット・スウィート・シックスティーン 三村かな子 次:彼女たちが引き当てたBLACKJACK(トウェンティーワン) ▲上へ戻る
https://w.atwiki.jp/rowacross/pages/131.html
昔々あるところに、蟹沢きぬが住んでいました。 ある日、きぬは自分の家の庭になった柿を収穫していました。 しかし、背の低い彼女では上の方になった柿が収穫できません。 きぬが困っていると、そこへ悟空が通りかかりました。 「何だ、そんなことならおらが取ってやんぞ」 悟空はするすると柿の木に登り、柿を収穫していきます。 ところがその時、偶然落下した渋柿が、悟空の頭を直撃しました。 「ぐっ! 俺は……」 なんということでしょう。渋柿が頭に当たった衝撃で、悟空は凶暴なカカロットの人格に変貌してしまいました。 「地球人は殺す!」 カカロットは状況を理解していないきぬに向かって、思い切り渋柿を投げつけました。 渋柿を頭に受けたきぬは、その傷が元で亡くなってしまいました。 きぬの死を知ったレオは、幼なじみの仇を討つべく立ち上がりました。 しかし一般人の彼に、戦闘民族サイヤ人を倒せるはずがありません。 そこで彼は、カカロットを倒すべく仲間を募りました。 その結果呼びかけに応え、QB、クリリン、DIOがレオの元に集まりました。 カカロットの家までやってきた一同は、彼がいない内に家の中の各所に隠れました。 やがて、カカロットが家に帰ってきました。 水瓶の中に隠れていたQBが飛び出し、針をカカロットに突き刺します。 不意をつかれたカカロットはまともに攻撃を受けましたが、落ち着いて反撃を繰り出しQBを倒しました。 しかし、次はスキンヘッドつながりでガイアから教わった環境利用闘法で隠れていたクリリンが、カカロットに襲いかかります。 「すまん、悟空! あとでドラゴンボールで生き返らせてやるからな!」 クリリンのかめはめ波が、カカロットに命中しました。 しかしカカロットもすぐさまかめはめ波を撃ち返し、クリリンを倒しました。 (あと何人、敵が潜んでるんだ? ここはいったん外に出て、様子を見るか……) カカロットは、家の外へ引き返します。 その瞬間を狙って、屋根の上にいたDIOがそこから飛び降りました。 「ロードローラーだ!」 DIOと共に落ちてきたロードローラーが、カカロットを押しつぶします。 即死は免れたカカロットでしたが、身動きが取れません。 「あいつの仇……。覚悟!」 近くの茂みから飛び出してきたレオは、ロードローラーの下から出たカカロットの首を雛身沢名産の鉈で切り落としました。 「おめでとう、君の敵討ちの旅もここが終着点というわけだ」 「ありがとうございます、DIOさ……え?」 DIOにお礼を言おうとするレオでしたが、それよりも早く、DIOの右手がレオの胸に突き刺さっていました。 「な……なんで……」 「このDIOが、敵討ちなんて安っぽいもののためだけに君に協力していると思っていたのか? すべては我が野望の妨げとなりうる存在、孫悟空を最少の労力で抹殺するためだ!」 「そんな……がはっ!」 「所詮お前も悟空も、このDIOにあしらわれるだけのモンキーなんだよぉ! ハハハハハハ!」 こうしてDIOは、また一歩世界制覇の野望に近づいたのでした。 めでたしめでたし。
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/2298.html
第3章・朝比奈さんのお誘い どうやら、どこかで何か情報の齟齬が発生しているらしい。さっきの二人の詰問内容から考えられる推論を出してみた。たぶん、大きくは間違ってないと思う。 朝比奈さんの体調を心配した鶴屋さんが電話をかけると朝比奈さんが泣いていた。 聞こえた俺の名前で、泣いているのは俺が原因と考えた。 そう思った鶴屋さんがハルヒになんかあったか聞いてみた。 俺が送って帰ったと聞いた。 どうやら俺が酔った朝比奈さんを手籠めにしたんじゃないかと早とちり。 二人して俺ん家に殴り込み。 …らしい。激怒するのも頷けないわけでもないが、間違ってるぞ。教室で長門を抱き起こす俺を見た谷口を俯瞰で見下ろすぐらい超越してる。早とちりが齟齬の原因なら俺のしなきゃいけないことはそんなにもないだろうし、難しいことでもないだろう。 朝比奈さんと話す>鶴屋さんの誤解を解いてもらう>ハルヒの誤解を解く、だ。 『>』の左項の人が少し口添えでもしてくれればあっさりと片はつく…はず。 明日にしようかとも思ったが、鶴屋さんの言う通りこういったことは早いほうがあらぬ詮索をされずに済むし、朝比奈さんさえ落ちつていれば問題はあるまい。それより、携帯をどこかに置き忘れたような妙な焦操感。落ち着かない。俺は早速携帯のメモリから朝比奈さんの番号を呼び出して発信した。 呼び出し音が続き、これは出ないかな? そう思ったころ、コールが止まる。 良かった。声も変わりないいつもの天使の声だし、もう落ち着いておられるようだ。 俺は深く息を吸い込んで深呼吸すると、とりあえず謝った。 「…あの、その…なんか、俺、朝比奈さんに失礼なことしちゃったみたいで…すみません。何をしたのか覚えてないんですけど、とにかく謝ろうと思って」 何もしてないのに謝るってのもなんだかなとは思うものの、もしかすると何か情報操作でもされるなり、もしくは朝倉に刺された俺が階段から落ちたことになっていたように、今の俺の記憶と違う、朝比奈さんに何かした歴史に上書きでもされちまったのではないかと、急に不安になって歯切れが悪くなりながらも、いきなりと本意を伝えると電話の向こうの朝比奈さんはあっさりと許してくれた。 俺に対してじゃなくて、自分のことで泣いてたのに鶴屋さんが早とちりしただけだからと。 朝の二人の乱入の後、朝比奈さんと鶴屋さんは会って話をしたらしく、どうやら鶴屋さんの誤解はすでに解けた後らしい。ハルヒの方は鶴屋さんがフォローを入れてくれるとのこと。ハルヒが素直に人の話を聞くのはこの人ぐらいしか俺は知らんので、ありがたくお言葉に甘えることにした。 あっさりと用件が済んでしまいこのまま電話を切るのも名残惜しく、俺は朝比奈さんと当たり障りのない話しを続けた。彼女の笑い声も聞こえる。いつもの俺の朝比奈さんに戻ってくれたようでほっとした。一通り話すネタも尽きて電話を切ろうとしたら、朝比奈さんが引き留めた。 「あのぉ、キョンくん。明日、お時間ありますか?」 ミスキャンパスからのお誘いである。即答したね。俺にはこの申し出を断る意志など、テストの氏名欄に『キョン』と間違って書いてしまう確率ほどもない。 「はいっ、大丈夫ですよ。朝比奈さんのお誘いを断ったりしたら末期まで後悔しますから」 「うふふ、もう、キョンくんたら。何時頃ならいいですか?」 目の前で朝比奈さんが勝負服を着てウインクしている幻視が見える。 実際はお詫びかまた何か未来からの用事というところが真相だろう。でも期待するのは自由だよな? 「そうですね、ええと、あんまり朝早くは…11時ころとかどうですか? ランチでもどうでしょう? ハルヒに見つかるとやっかいなので、特に場所の問題がないんなら、ここからちょっと離れて四宮駅とかどうですか?」 「それなら、この前梅多のほうでいいお店見つけたの。そちらのほうに行ってみませんか? 電車降りたところの左側のLARGEMANのコインロッカーのあたりで待ち合わせで」 朝比奈さんの申し出である。反対する理由もない。ちなみにLARGEMANとは、神急電車梅多駅の改札出てすぐにある、情報用大型液晶ビジョンのことである。階段を挟んで左右二基あり、待ち合わせ場所の代名詞となっている。正確には左側はCO-LARGEMANといい、休日は人多すぎで『LARGEMANの前』だけではどこにいるのか判らんこともあるぐらいだ。 「はい、わかりました。では、11時に…また、明日」 「うん、さようなら…」 言って、お互い先に切るのを待つ膠着状態に陥ったので、俺は後ろ髪を盛大に引かれながら切断ボタンを押した。 デートのお誘いと思っていいよな、これは。 登下校で一緒になったり団活の買い出しで二人出かけたりはするものの、特に目的も定めず二人だけで出かけるのはしばらくなかった。 二人きりのデート…なぜだが俺の頭には昨夜送っていったときの朝比奈さんの仕草が甦った。 止めどなく溢れる妄想。いやもう、エロい妄想をするなという方が無理だ。どんどん暴走していく俺の頭の中の朝比奈さん。下半身が何やら熱くなるのを感じながら、しかし頭の隅には、昨日の今日だきっと何かあるね、実はハルヒの仕組んだドッキリじゃないか、とか疑う俺がいるのも確かだった。何かうまく行きそうになると、かならずハルヒの邪魔が入る。変に勘ぐるのも忌々しいが身に染みついた因果な習性だ。 ま、せっかくだ、もう少し妄想していようや。俺は再び妄想の世界に耽溺を開始した。 「キョンくーん、ごはんだよー!」 中学生になったのにまだ小学生と見間違われる妹からの食事の呼び出しであっけなく妄想タイムは強制終了。当てつけにガシガシと指を立てて妹の頭をかき回し階段を降りた。 部屋に戻ってくると、ベッドの上に投げ出していた携帯電話の着信ランプが点滅している。着信履歴を確認すると鶴屋さんからだった。今朝のこともあるし、報告はしておいた方が良いだろう。俺はすぐに電話をかけた。 「やっ、キョンくん。いやー朝はごめんねーっ。おいらの早とちりだったさーっ。びっくりしたにょろ? 悪いことしちゃったね。はっはっはっはっは」 いつもの豪快ハイテンションである。今朝は、この人がハイテンションでない状態を見たわけだ。レアカード引いたようなもんだな。それ以上か。多分に恐ろしい思いもしたが。 「いえ、朝比奈さんとはさっき電話で話しました。ご心配ありがとうございました」 「ああ、ハルにゃんのことはあたしがうまくやっとくからさっ、言っちゃったのはあたしだしねっ。こっちは心配しなくていいにょろ。でさ、みくる、なんか言ってたかい?」 「ありがとうございます。ハルヒのほうはお願いします。あいつは俺が言ってもちゃんと聞いてくれませんから。えっと、実はですね、明日会うことになりました」 「おっ、さっそく仲直りのデートですかい? みくるもやるなぁー。うん、おねえさんは嬉しいぞっ」 妹を見守る姉、そんな感じの口調だ。なんかいいなあ。こちらの妹もそのうち男とデートの約束なんぞするんだろうか。想像したらなんだかやるせなくなった。先に断っておくが俺には妹属性はない。この心境は年頃の妹を持つ兄貴ならわかってもらえるだろうか。 「それでねっ、一つお願いがあるんだ。みくるがさっ、なんか言いたそうにしてたら、ちゃんと聞いてあげてくれないかなっ。話しやすい雰囲気を作ってあげるにょろ。それは男の子の仕事だぞっ。あと、返事はあんまり延ばさないであげてねっ。あの娘のかかってる魔法はシンデレラみたいなものだから」 なんですか魔法って…。あなたなら呪文の一つや二つ持ってても驚きはしませんが。 「何か知ってるんですね? 朝比奈さんが泣いてたのにも関係してるんですか?」 「ふっふっふ。それは女の子の秘密ってぇことだよっ。言うわけにはいかないねぇ。いやー、キョンくんも隅におけないねぇ」 いたずらっぽく言った。何かあるのだろう。明日になれば自ずと解るだろうし、ここでしつこく訊く必要はない。 「みくるのこと、よろしく頼んだよっ! じゃねー、おやすみっ!」 鶴屋さんらしくさっぱりと電話は切れた。 こういうところが、鶴屋さんが誰からも愛される所以である。名誉顧問としてこれ以上の人材は宇宙人やら未来人やら超能力者並に存在しないだろう。これもハルヒの力…考えすぎか。 まだ寝るには早い時間だが、夕食で腹一杯になったこともあるだろうし、朝に予期せぬ出来事で起こされたこともあってか、もう睡魔が俺の上で寝袋を用意して待っている。明日は遅刻するわけにもいかないし今日は寝よう。そう決め込むと布団に潜り込み、皮算用になるだろう明日のデートの計画を練りつつ眠りに落ちた。