約 1,141,836 件
https://w.atwiki.jp/keizoku_eroparo/pages/16.html
「彩さぁぁん!!」 おはようさん、と弐係に足を踏み入れた瞬間に柴田が泣きついてきたものだから、彩は危うく抱えていた書類を取り落とすところだった。 「わっ、ちょっ、危ないやろ柴田!」 「だって、だって、聞いてくださいよ彩さん~……」 「はいはい、どないしたの。また真山さんにいじめられたん?」 ぐすぐすとべそをかく柴田がコクンと頷く、その後ろでは近藤や遠山らが助けを求めてすがるような視線を彩に送っていた。 一人真山だけが、そっぽを向いて知らん顔である。 その状況を即座に読み取った彩は、小くため息をついた。 柴田を宥めるのはやっぱりあたしの役目なんかい、ホンマに役に立たへん男共やな。 そんなことを考えながらもしかし、実のところ彩もまんざらではない。 今自分に泣きついているこの女は、年上であるにも関わらず、どこか保護欲のようなものを生じさせる性質なのだ。 「あーよしよし、可哀想になぁ。真山さんに何言われたのよ」 「さ、さっき、事件のことで女性の方が相談にいらっしゃったんです。その方が私と同じ年齢で、綺麗な方で、」 「うんうん」 「その方が帰ったあとに、私、綺麗な方でしたねー憧れちゃいますって言ったんです。そしたら真山さんが、」 「あー無理無理。お前は一生あんな風にはなれねーよ。夢見るのもほどほどにして、現実見たら? な」 唐突に口を挟んできた真山の方を見れば、彼は何食わぬ顔でスポーツ新聞に視線を落としたままだった。 それと対照的に、「……また言ったぁ~……」と呟いた柴田の瞳には再び涙が溜まっていく。 その様子に、彩は今度こそ大きくため息を吐き出す。 「真山さん、あんまり柴田いじめんといてよ。泣いてるやん」 「だってさ、ほんとに全然違うんだよ?さっきの人とコイツ」 「何がよ」 「ん?さっきの人、綺麗清潔礼儀正しい常識ありそう。あぁ、色気もあったな。 でコイツ、風呂入らない頭臭い化粧っけもない、オマケにいろいろ変。 ほら、全然違うじゃん。な?無理だよ」 「……別に、私がどう思おうと真山さんには関係ないじゃないですか」 「そりゃあ思ってるだけならな。でも目の前でいけしゃあしゃあと言われると、なんか腹立つんだよね」 「……彩さーん……」 「あー柴田よしよし、もー真山さん!」 なんでこうも素直になれないのだろう、この男は。好きな子いじめるガキかいな。 それが正直な感想だが、そのまま口に出すと真山に撃たれかねないので彩は口をつぐむ。 代わりに、ぐすっと鼻をすする柴田の顔を、子供にしてやるようにして覗き込んだ。 「アンタももう泣かんのよ、ほら」 「彩さん、私悔しい……」 「そーやなぁ……あ、したらあたしがキッチリ化粧したるわ」 「え?でも私お化粧はもうしてますけど」 「えっ?そーなの!?お前が!?」 「社会人としての身だしなみです!真山さん失礼です」 「はっ、どの口が『身だしなみ』なんて言うわけ?」 「もー柴田も真山さんも黙り!柴田のメイクは、ホンマに必要最低限だけやろ。そんなんやったらしててもしてなくても変わらへんわ」 「……」 「せやからあたしがちゃんとしてあげる。柴田はよく見たら元がええから、絶対可愛くなるで。な、そーしよ?」 「いいんですか?」 「そら、係長にいつまでも泣かれても困るしな。ほなそこ座り」 「彩さん……ありがとうございます……!」 そうして柴田の濡れた瞳が感動に彩られていくのを見ながら、ホンマにこの子は手ぇ掛かるなぁ、とどこか姉のような気持ちすら抱き。 彩は自分のバックから、使い慣れた化粧ポーチを取り出したのだった。 * * * 「ほら、どーよ!」 数十分後。 彩にずいっと押し出される形になった柴田は多少困惑顔だが、その顔にはきっちりとメイクが施されていた。 澄んだ強い瞳はアイラインの効果でさらに大きく見え、元々長い睫毛は更に1.5倍ほどの長さになっていて。 オレンジのチークのおかげでいつもよりずっと健康的な雰囲気になり、そしてなにより、唇にのったグロスが、妙に妖艶な輝きを放っていた。 普段のままの服装はともかくとしても、街ですれ違えば思わず振り返りたくなってしまうような美人だ。 近藤や遠山らから、思わず感嘆のため息が漏れる。 「うわー……すごく綺麗ですよ、柴田さん」 「ホンマにこれが、あの東大ちゃんかいな……」 「せやろー?この彩さまにかかればこんなん朝飯前よ!」 「あのぅ……私まだ、自分がどうなってるのかわかってないんですけど。鏡、貸してもらえませんか?」 「もー、鏡くらい自分で持っとき。ほら」 「ありがとうございます。……うわ」 手鏡に映った自分を見て、柴田はぱちぱちと瞬きをした。 そしていろんな角度から自分の顔を興味深げに眺め始める。 「え、すごーい、彩さん、すごいです!プロですね!」 「ふふん、せやろ。ホンマにかわええわ~柴田。な、真山さん?」 話を振られた真山は、しかし先程から柴田を凝視したまま微動だにしない。 「真山さん?聞いてんの?」 「……はは、これ、柴田?嘘だろ、うわ、気持ち悪ぃ」 「ちょっ、気持ち悪いって何ですかー!?せっかく彩さんが可愛くしてくれたのに、」 「やめて、顔近づけないで!来ないで!来ないで!」 「何でですか、え、真山さん?」 「こえー!女ってこえー!!」 「……真山さん、変ですよ?」 「あかん、許容範囲越えてもうてるわ……」 * * * 私は何か変なんだろうか。 定時も過ぎて皆が出払ってしまった弐係で、柴田は一人、不意に調書を読む手を止めて思った。 行動は完全にいつもの柴田だが、顔に施されたメイクは今朝のままである。 あの時鏡に映った自分は、自分で思うのも難だが、今まで見たこともないくらいに綺麗だった。 これで私も大人の女性の仲間入りだと、そう思ったのに。 それなのに真山の反応ときたら全く要領を得ず、柴田は未だに首をかしげるしかできない。 「気持ち悪いって言ったっけ……何が?んー……やっぱりお風呂入ってないのが悪かったのかなぁ。ここ数日忙しかったから仕方ないか」 そう無意識のうちにぶつぶつ呟いていると、背後から足音が聞こえた。 反射的に振り向くと、そこには真山の姿があった。 「あれ、真山さん。もう帰ったのかと思ってました」 「うん俺もね、帰りてぇよ。でもどっかの係長がさぁ、関係者の証言取ってきて報告するように命令しやがったから?」 「あ、そっか私が言ったのか。すいません、忘れてました」 「はぁ!?何だよお前ほんともう、どーでもいいことは怖いくらい憶えてるくせに!ちくしょー!」 「そんなに怒らないでくださいよ~。真山さん、今朝から何か変ですよ?」 真山は柴田の言葉を無視して自分のデスクに腰を下ろすと、一服し始めた。 柴田はその様子に返事を期待しても無駄だと悟ったのか、再び調書へと視線を落とした。 とたんに、弐係を沈黙が支配する。 途中「そういえば、関係者の証言はどうだったんですか」「変化なし。相変わらず調書と相違も矛盾もねぇよ」などといった会話を交わしたが、それ以外は時計の秒針と柴田が調書を捲る音が耳に届くだけだった。 やがて、煙草を指先で遊ばせる真山が思い出したように口を開くまでは。 「お前、まだ落としてねぇの」 「はい?何をですか?」 「化粧。落として寝ないとね、肌荒れるぞ」 「あぁ、大丈夫です。これ読み終わってからちゃんと落とします」 「そんなこと言って、絶対それ読んでる最中に失神とかしてんだろ。な。いい加減パターンなんだよ」 「やめてくださいよ、人をどこでも失神する女みたいに」 「あれ、自覚なし?うわー信じらんねぇ」 「……真山さん、うるさいです」 「……つーかさ、」 「何ですか」 「お前もさ、何も泣くことねーじゃん」 「……真山さんが、散々言うからじゃないですか」 「でもさー、普通泣かないでしょ。部下にちょっと言われたくらいで」 「っ、もうさっきから何ですか真山さん!仕方ないじゃないですか、悔しかったんです!悲しかったんです!」 張り合うつもりなんて毛頭なかったにも関わらず、勝手に美人と比べられて。 せっかく綺麗にお化粧してもらっても、まともに反応してもらえない。 その上に意図のわからない小言のようなことを言われて、柴田は思わず声を荒げた。 そうか、自分は悲しいのだ。 感情の機微に疎い柴田は、その悲しさが相手が真山であることに大きく起因していることに気付くことはないのだが。 柴田にキッと睨まれても、真山は表情ひとつ変えない。 むしろ冷静な目で向かいのデスクの女を観察した。 華やかに色付いた目元。艶やかに強調された唇。……くそ、落ち着かねぇ。 けれどもこの微かな苛立ちの原因は一体何なのか、真山はそれを考えようとは決してしない。 ただ、目の前のこの女に精神面でも振り回されそうになることが堪らなく癪にさわるのは確かだった。 「……それ、取ったら。化粧。柴田に見えないからさ」 「なん、」 「あ、取ってやろうか?」 わけのわからない、わかりたくない苛立ちを押し込めて、真山は『攻撃は最大の防御』を実践すべく煙草を灰皿に押し付けて立ち上がった。 あっという間に机を回り込んで、デスクのチェアに座ったままの柴田の顎をくいっと引き上げて。 そうしてそのまま、その色付いた唇に自分のそれを重ねた。 「っ、ん、んんー!?」 柴田が困惑した声を上げたが、真山はお構いなしにその口内に割って入る。 逃げる舌を探り当て、絡めとり、吸い出して。 自分の唇で柴田の唇を拭うようにもしながら、何度も角度を変えて味わう。 柴田は徐々に頭の芯がぼうっとしてくるのを感じる。 力が入らなくなってきて、チェアからずり落ちそうになれば、それでもまだ逃がすつもりはないと言わんばかりに真山に身体を抱き込まれた。 「……んっ……ふぅ……」 困惑の声が、次第に違う色を帯びてくる。 それを聴いて、真山はうっすらと開いた目を愉快そうに細めた。 そうして完全にくったりとなって自分に身を預けた柴田に満足したのか、仕上げにその唇を舐めあげてから、真山は柴田を解放した。 ずるずるとデスクに崩れ落ちた柴田は、肩で息をしながら涙目で真山を見上げて睨んだ。 グロスが剥がれ、代わりに唾液で濡れて光っている柴田の唇を見て、真山はクッと笑った。 「はい、取れた」 「……っも、真山、さん!」 「息上がってますよー係長。それじゃあ報告もしたり煙草も吸ったし、俺は帰りますかね」 「え、嘘ちょっと、」 「お先失礼しまーす、お疲れさまっしたー」 「真山さん!」 飄々と去っていく背中を追いかけたくても、まだ力が入らなくて立ち上がれもしない。 結局一人弐係に残されて、柴田は未だに整わない呼吸と共に呆然とするのだった。 * * * 「あー柴田、オハヨ」 「あ、彩さん。おはようございます」 「あれ、アンタまたいつも通りやん。何でメイクしてへんの、昨日教えたやろ?」 「いや、えっと……やっぱりこれでいいかなって」 「えー何で?せっかく可愛かったのに勿体無いやん」 「いえ、いいんです、私これで十分なんです」 「……?」 昨日と一変して頑なな、何故か恥ずかしそうでどこか焦ったような柴田に、彩は怪訝な顔をした。 しかしふと弐係を見回すと、鼻歌を漏らしながらスポーツ紙を読む妙に上機嫌な真山の姿が目に入って、あぁ、と納得した。 何があったのかはわからないが、確実に、何かがあったんだろう。 (……アホらし) 妙な脱力感を覚えて、彩は自分のデスクに腰を下ろすのだった。
https://w.atwiki.jp/akky-adventure/pages/14.html
名前:あっきー 職業:勇者 詳細:主人公、すぎもとの野望を阻止するために、立ち上がった勇者 ▲DATE 初期Lv:1 初期装備 武器:火の木の棒 盾:- 頭:- 鎧:ブレザー 装飾:- 位置:前衛 ▲オプション クリティカル頻繁 ▲初期ステータス 最大HP:100 最大MP:30 攻撃力:15 防御力:10 精神力:30 俊敏性:20 ▲メモ 一応バランス型に作った予定・・・ 少し精神力は高いが、MPが少ないのが難点かと・・
https://w.atwiki.jp/sinsougou/pages/152.html
前ページ次ページ東京魔人學園伝奇ネタ 渋谷駅前 「人混みがすごいな…」 人混みで溢れかえる歩道。シン・アスカはその中心にいた。 なぜこんな所にいるのかというと、いつものようにいつものメンバーでラーメン屋に行こうとした時に、遠野杏子が事件を持ち込み、その事件を調査するために渋谷に乗り込んだからだ。 事件というのは渋谷区での殺人事件。普通の殺人事件ではなくカラスが殺人を犯すというものだった。 その背後に美里たちのような力を持つ存在を感じ取ったシンたちは、事件が起こった現場、代々木公園に向かっていた。 「…やばい信号がうっ」 「きゃッ!!」 歩行者用の信号が点滅していることに気付いたシンは急いで渡ろうとしたが、 ちょうどシンの前を横切っていた少女とぶつかり倒れこんでしまった。 「痛たた…」 目の前にはシンの妹、マユと同じ髪形に髪色をした美少女の顔があった。 「あ…あの」 「え?」 「手が…胸に…」 「あ!?」 シンは見とれていてしまっていて自分の置かれた状況が把握できていなかった。 今の状況はシンがこの少女を押し倒し胸を掴んでいるというもの。 傍から見るとかなり危ない光景になっていた。 「ご、ごめん!!」 シンはすぐに跳ね除き謝罪する。 「いえ…わたしがボーッとしていたのがいけないんですから」 「で、でも…」 「大丈夫ですから」 少女は笑顔で許してくれた。シンは内心ホッとする。 「怪我はないのか?」 「はい。あの…よかったらお名前を教えて頂けますか?」 『名前を聞いてどうするんだ?まさか訴えたり…俺が悪いんだし正直に言うか…』 「シ、いや飛鳥シン…」 観念したシンは自分の名前(この世界での)を少女に告げた。 「飛鳥シンさん…あっごめんなさい。おかしいですよね。初めて会ったはずなのになんだか昔…どこかで…」 『昔か…マユが大きくなったらこんな風になってたのかもな。』 「飛鳥君…どこなの?」 声のした方、横断歩道の向こうで美里がシンを捜していた。 「あ…変なこと言ってごめんなさい。また会えるといいですね。それじゃあ…」 少女はそう言って去っていった。 「飛鳥君よかった…みんな捜してたのよ」 「え…あ、美里か」 さっきまで横断歩道の向こうにいた美里がいつのまにかこちら側に来ていた。 シンは信号を見るがまだ赤のままだった。 『いつの間に来たんだ?』 「さっきの人は?」 「いや、ちょっとぶつかって押し倒してしまって…うっ」 説明する途中にシンの胸を、刺すような痛みが走った。 織部神社でも味わった痛みである。 「みんな待ってるわ行きましょう」 「わ、わかった…病気なのか?」 渋谷 路地裏 「これは事故だ!! 信じてくれ!!」 シンと美里がみんなと合流したのと同時に女性の悲鳴が聞こえて来た。 駆けつけると複数のカラスに女性が襲われていた。 そのカラスをその場にいた槍をもった金髪の高校生、雨紋雷人と協力して倒したのだが、その後が問題だった。 襲われていた女性を助け起こそうと駆け寄ったシンは、石につまずいてしまい女性の胸にダイブしてしまったのだ。 シンが起き上がり振り返ると殺気が立ち上っていた。 「シンくんのエッチ! 変態! スケベ! 」 「飛鳥君…不潔よ…」 「ワ、ワザとじゃないんだ信じてくれよ!!」 「シン、骨くらいは拾ってやるからな」 「すまん飛鳥。俺たちじゃどうしようもない」 「こ、この薄情者ぉ!!」 俺たちが助けた女性、天野絵莉はフリーのルポライターであり、このカラス事件を追っていた。 彼女と話している途中、唐栖亮一と名乗る男の声が聞こえ代々木公園に来いという声が聞こえた。 雨紋によるとこいつがこの事件の黒幕らしい。 公園内の工事現場の鉄骨の上で俺たちは対峙することになった。 なったんだが…痛い… 俺の頬は三倍に膨れていた。なぜかというとさっき小蒔に何百回もビンタを貰ったからだ。 それに胸が痛い。あの、胸を刺すような痛みがずっと続いている。 「そこの君もそうは思わないかい?」 「え、ああそうだな」 いきなり話を振られたので反射的に肯定してしまった。 辺りを見回すと京一と醍醐が口を開けてこっちを見ている。 「シンくんサイテーだよ!!」 「へ?うっ…」 今まで以上に強い胸の痛みについ声が出てしまった。 「葵がアイツに相応しいなんて本当に思ってるの?!」 …やってしまった。痛みがひどくてまったく話を聴いていなかった。 「み、美里ごめん!! 話聴いていなくて…本当にごめん!!」 「飛鳥君…」 はあ…今日は間違いなく厄日だ… 俺たちはなんとか唐栖を倒した。雨紋によるともう力を感じないんだそうだ。 だけど他にもこんな力を持った奴がいるだろう。そう雨紋は言っていた… 俺は嘗て力を求めた。戦争を失くす力…議長の言葉に従って、デスティニーで全てを薙ぎ払った。 でも今思えば俺も唐栖と同じ いや、あいつの操るカラスと同じだったのかもしれない。 力を与えて貰い、何も考えないで命じられるままに力を振りかざして その結果、故郷を撃つっていうことになった上にあと少しでルナを、大切な人をこの手で… 『お前が欲しかったのは本当にそんな力か?!』 俺が欲しかった力は…全てを薙ぎ払う力じゃなくて大切な人を守る力だったんだ。 美里も京一もみんなこの町を守るために戦っている。 だから俺はこれからも、みんなと一緒に居てみんなを守りたい。 あの世界で傷つけてきた人たちの為にも。 「あっこの服も似合うよ葵!!」 「そうかしら…飛鳥君どう?」 「えっ似合ってると思うよ」 「よしっ! じゃあこれも追加だね!!」 代償は高くつきそうだけど… 前ページ次ページ東京魔人學園伝奇ネタ
https://w.atwiki.jp/tesu002/pages/5074.html
唯「折角思い出したのに訳が分からなくなってきたよ」 律「ん?」 唯「どうしてあずにゃんはりっちゃんは亡くなったなんて言ったんだろう」 律「そーれはな。私が梓と勝負してるんだよ」 唯「勝負?」 律「そ!唯はさっき私が書いた論文、胎児の夢は見ただろ?」 唯「うん」 律「それの心理遺伝の仕組みは分かるか?」 唯「え、えっと記憶しているのが細胞だとしたら、親とかの心理が遺伝されるっていうことだよね?」 律「だとしたら、じゃなくて細胞なんだよ。まぁそこの窓からあの人を見てくれ」 唯「あの耕してる男の人?」 律「そう。あの人は元からあんなに働き者じゃなかったんだよ」 唯「確かに体は細いし無理にやってるようにしか思えないよ」 律「そう思うだろ?だけどあの人の先祖がまたさー」 律「名前は分からないだろうから言わないけど、物凄い働き者だったんだ」 律「一度畑を耕すと昼までずっと耕して昼になると食事をとる。食事をとったらまたすぐ畑を耕すんだ。日が沈むまで」 唯「えぇ?すごいねえ」 律「だろ?その人の記憶が遺伝してあの人も畑を耕しているってわけさ」 唯「じゃああの人の家系はみんな畑を耕していたの?」 律「いい質問だな」 律「そういうわけでもないんだよ」 律「心理は遺伝されているってだけで普通の人はその先祖の記憶なんてないんだよ」 律「唯、唯は先祖の記憶を思い出せ。って言われても思い出せないだろ?」 唯「う、うん」 律「だから普通の人はそう。だけど何かの拍子でその先祖の記憶が現代の人の意識と入れ替わってしまうんだよ」 唯「何かの拍子?」 律「それは人によって様々だけど、あの人の場合は鍬だな」 律「鍬を握ることによって自分の中で眠っている先祖の心理が起きて、その本人と移り変わったわけだよ」 律「それで、あの人は意識が先祖だから畑を耕し続けている。」 律「今名前と時代を聞いても先祖の名前と生きていた時代を答えるだろうね」 唯「ふーん」 唯「それがどう関係しているの?」 律「私は憂ちゃんが起こしたこの事件が心理遺伝の発作によるものじゃないかと疑っていたんだ」 唯「憂の先祖が憂と入れ替わってギターを振り回したの?」 律「私はそういうことだと思っている。」 律「そういう仮説を立てたわけだな」 唯「それがあずにゃんが嘘をつくことにどう関係してるの?」 律「梓にとっては迷惑なんだよ」 唯「迷惑?」 律「私は梓を良い奴だと思ってた。この事件は憂ちゃんのせいじゃないとあたしが証明することに納得してくれると思ってた」 律「だけど違ったんだ。梓はそんなことは無い。犯人は紛れも無く憂って言ったんだよ」 唯「つまりどういうことなの?」 律「簡単に説明すると、梓は法医学部の教授だろ?最初に犯人は憂と決めつけたんだ」 律「当然みんな賛成。だけど急に私が犯人は別にいるって言い出したもんだから教授の立場としてたまったもんじゃないよ」 律「梓の言っていることにヒビが入れば信用は落ちてしまうからね」 律「だから私としての目的は唯の目が覚めたら心理遺伝の発作の引き金になった何かをききたいんだ!」 唯「引き金ってさっきの人でいったら鍬なんだよね?」 律「そうだ。そういう詳しいことをきこうとしていたんだけど梓が邪魔ばっかしてきてな」 律「梓としては自分の推理が外れるなんて嫌だから、あたしと唯を会わせたくないんだよ」 律「スッキリ、憂が暴れた。という事実だけを言って欲しかったんだ」 唯「だから死んだって嘘をついたんだ」 律「そこで梓はお前が起きるなり、すぐに事件資料がある教授室に連れていこうと思ったわけだ」 律「だけど教授室にはでっかな私の写真があることを思い出したわけだ」 律「そこで梓は律の事を思い出していたらマズい、あの写真で思い出されたらたまったものじゃない」 律「そこで咄嗟に思いついたのが私の死。死んだことにすれば思い出しても死んだのかーで済むからな」 唯「ふーん」 唯「だけどあずにゃんはさすがに馬鹿なんじゃないの?だってりっちゃんは教授室にいたわけじゃん。いるのに死んだって嘘をつくなんて馬鹿にもほどがあるよ」 律「あー説明してなかったな」 律「私、ストーブの中に隠れてたんだよ」 律「そこで大学を出たフリをしてたんだよ」 律「梓からすればチャンスだろうな」 律「邪魔な律はいない。律に関する情報は資料から取り除いて唯の記憶を操作しよう。とな」 律「そこで唯を迎えに言ってる隙に私がストーブから出て、キチガイ地獄外道祭文と胎児の夢の論文を資料に混ぜてやった」 唯「な、なるほどー」 律「こうさせた後で私の印象つけとけば出てくる時楽だからな」 唯「つまりあずにゃんとりっちゃんは頭脳戦を繰り広げていたんだ…何か恐ろしいな」 律「さて、本番だぞ。事件に関することで何か思い出さないか?」 律「一応調べはついてるんだよ」 律「憂、唯の先祖は平沢彩子っていう人がいたんだ」 律「その人は姉を友達に取られる悔しさで暴れてしまったわけだね」 律「その心理が遺伝したと私は考えている」 唯「確かに筋書き通りだね」 唯「憂が嫉妬しただなんて」 律「ただ分からないことが一つあるんだ」 律「その引き金がなんだったかってことだよ」 律「最初はギー太かと思ったんだけど憂ちゃんが触ってないはずがないよな?」 唯「うん。憂は何度も1年の頃から触ってるよ」 律「とすると2年たってからっていうのは流石にあり得ない。何度も機会はあったはずだしな」 唯「なんなんだろうねぇ」 律「それが謎なんだよな」 律「それさえ分かれば憂ちゃんは無実になるぞ。また二人で暮らせるぞ」 唯「そっか、そうだよね。あんなに酷いことをしたって意識が乗っ取られていたんなら仕方が無いよね」 律「そういうことだ」 唯「でも、事件の時の記憶は殆ど無い」 律「頼む!思い出してくれ」 唯「フウンだけど少し疲れたかな」 律「まぁ、今日一日だけで凄い話きいたもんな、少し休んでもいいぞ」 唯「そうするよ。じゃあこのソファーで」 律「ああ」 4
https://w.atwiki.jp/tmnanoha/pages/459.html
#1 ちらちらと肩ごしに後ろを振り返るアリシアの手を引いて走りながら、 フィアッセはまいったなぁと呟いた 「ホテルと反対方向に逃げちゃった、どうしよう?」 ボディーガードやソングスクールのスタッフの居るホテルに逃げ込んでしまえば こっちのものだという目算があったらしい 今から引き返すのは危険な気がするし、士郎も心配だ さてどうするか――― むぅと唸った彼女の前に一台のワゴン車が道をふさぐようにして止まった、 その扉が開くかどうかという間に目を走らせた先にある路地に飛び込む 肩越しに振り返ったワゴン車から降りてきた人影の手の甲に刺青があるのに気がついて フィアッセは顔を曇らせた アレが本物なら今度の人達が持ってるのは拳銃だろう、 コレで少なくてもさっきの人達が“偽者”どころか悪い人だというのが はっきりした訳である 「アリシア!」 「えっ、え?!」 戸惑うアリシアの手を引いた瞬間、乾いた音と共に地面で何かが弾けた 驚いたアリシアが足を止めるのを強引に走らせる 警告無しに発砲してきたが当てるつもりは無いようだ こちらが恐怖に負けて足を止めるのが目的、といったところだろうか? 路地から通りへ出ようと更に足を速める、曲がろうとした目の前を銃弾が通り過ぎたが、 逆に行くのは不味いという勘に従ってそのまま駆け抜ける その途中――― 「しまった、携帯―――」 銃弾に驚いた瞬間か、それともアリシアを引き寄せたときか…… 手にしていたはずの携帯電話をいつの間にか落としたようだ さて、どうしよう…… “切り札”を失ったことに気が付き、焦りを顔に浮かびかけた所で、 観光客らしいオレンジ色の髪の少女とすれ違った 「そのまままっすぐ、川の方へ」 「え―――っ、うん!」 すれ違いざまの少女の指示に、フィアッセは一瞬戸惑い、 ついでそれに気づくと心強そうに頷いた そろそろ自分もアリシアも限界である、 でももう一息だと言い聞かせ、懸命に走る 「さっきの人……」 肩で息をしながらちらちらとアリシアが後ろを振り返る その手を引いて走りながら、自分も肩で息をしながらフィアッセは大丈夫だよと 笑みを浮かべて答えた #2 車で深山町側から市内に入り、冬木大橋を通って新都に入る 「士郎の奴、家に居ないみたいね 何事も無ければいいけど……」 後部座席で携帯電話を切りながらそう言う凛に、ティアナは嫌な予感が頭によぎった こう言う時のこう言う発言はいわゆるドラマのお約束である 「心配はいいけど、その歳で携帯電話の操作にまごつくのはどうかな?」 ハンドルを握る女性が苦笑しつつ凛にあきれた声を上げる その片耳には携帯電話に繋がったイヤホンがつけられており、 運転しながら片手間で何処かに連絡を取っていた その顔が一度、呆れの混じった苦笑を浮かべた後、 一転して緊張したものに変わった 「どうしました?」 助手席のフェイトが声をかけるのを手で制する どうやら先方に何かあったらしい 「先に街に入っている部下の報告でね フィアッセと連絡が取れないそうだ」 土手沿いの路肩に車を止めながらの女性の言葉にフェイトが眉を寄せる ボディーガードの目を盗んでホテルを抜け出したらしい ここ最近荒事に遭遇していないのと日本ということもあって気が緩んだのだろう とは思うが、周りからすればたまったものではない 「とりあえず空から探してみます、 美沙斗さんとシャーリーは此処に、ティアナは凛と一緒にこのあたりの巡回頼める?」 「それがいいでしょうね、 多分何かあったらあの莫迦も首を突っ込んでるでしょうし」 騒ぎの一つもあれば手っ取り早く見つかるんじゃないといいながら車を降りる 不謹慎だが凛がそう言えるのもその人物を信頼しているからだろう 「あぁ、少しまってくれ」 イヤホンのある側の耳に手を当てながら、行こうとする凛とティアナを呼び止めた どうも街中に居る部下から何か新たな連絡があったらしい 「赤毛の少年が男達と乱闘したあと何処かに走り去ったそうだ」 どうも直前にその少年がフィアッセらしき女性ともう一人を男たちから逃がしたらしい 部下にその男たちの拘束と身元の確認を指示しながらの美沙斗の言葉に凛は納得した ―――間違いなく士郎だ 「なら駅前に向かいましょ、多分どっちかと鉢合わせるはずよ」 女性も少年も大橋方面に向かって走り去ったとの報告に対しての 地元民の土地勘からの凛の提案に反対する理由は無い おのおのに動き出し 飛び上がったフェイトが飛行魔法を使う不審な魔導師を発見、捕縛したのは これからわずか数分後の出来事であった #3 通りがかった路上で不審なワゴンを士郎が見かけたのは偶然だった 信号待ちや人待ちにしては不自然なところで停車している 路地に向けて後部座席のドアを開いていることからそちらに人が出て行ったようだが ―――これも、先ほどの黒服達と関係あるのだろうか? だとすれば二人が心配である 警戒しながらワゴンに近づくと、 運転席の男は携帯で何処かに連絡を取るのに集中しているらしく 聞き耳を立てると小娘一人にいつまでかかっているなどといったやり取りが聞こえてきた これは間違いないな――― と士郎が右手に干将を投影しようとした瞬間だった 路地の方からオレンジ色の光の玉が一つ、ふらふらと漂ってきた 「―――?」 首を傾げた士郎の前で、その光に顔を運転席の男が顔を向けた直後、突然光弾が加速した それまでのふらふらとした動きとは段違いの速度である、 気づいたときには助手席から運転席まで見事に貫通、破壊して、 運転席に居た男は路上に放り出されていた 「士郎!」 その光景に面食らいながら光の弾が来た路地の方を向くと、 見覚えのある黒髪の少女―――遠坂凛が現れた 「遠坂、倫敦で何があったか知らないけど 街中で派手に魔術をぶっ放すのはどうかと思うぞ?」 改めて確認するとワゴン車の助手席から運転席まで見事に貫通、 ドアやシートその他もろもろ見事に外に放り出され、ガラスも全損である ここまでやるあたり相当ストレスが溜まっていたようである 「ちょっと、何でそうなるのよ? さっきのは私じゃないわよ」 「そうなのか? てっきり遠坂の宝石魔術かと思ったんだが」 あぁでもそうなるとワゴン車が原形留めてるのはおかしいのか? と士郎は首をかしげた 「えぇそうね、ちょっと試してみましょうか?」 懐から宝石を取り出しながら口の端を吊り上げるのを見て、 士郎はあわてて彼女を引きとめた 「なにしてるんですか?」 呆れた様な声に顔を向けると見覚えの無い女の子が路地から顔を出した 「あぁ悪かったわね、 それで、対象は確保できたの?」 「えぇ、件の連中は全員拘束しました、 アリシア・テスタロッサの方はシャーリーさんが」 凛の知り合いであるらしい少女はテキパキと答えると手にしたカードを懐に収めた 何かのコスプレかと思うような服装だが、魔術礼装だろうか? そう思う士郎の目の前でオレンジ色の魔力光が弾け、 少女の服装がありふれた洋服に変わる どうやら彼女が先ほどの光弾の主のようだ 「ティアナ!!」 上からの声に少女が頭上を振り仰ぐ、 つられて振り仰ぐと、上空から金色の光が降りて来る所だった 地面に付いたところでそれが弾けると、中から男を抱えた女性が現れた 抱えられているのは士郎が先ほど逃した黒服である 金色の魔力で出来た輪で拘束されているようで意識は無いようだ 「なんでさ?」 それを脇に置いて、士郎は女性の顔に驚いて声を上げていた 髪形こそ違うが彼女の顔がアリシアに瓜二つだったからである 「時空管理局本局執務官フェイト・テスタロッサ・ハラオウンです ご協力ありがとうございました」 あぁ―――そういう事か 男を降ろし、そう言って差し出した女性の手を握り返し、 その柔らかさにドギマギしながら士郎は幾つかのことに納得した #4 翌日衛宮邸 「―――大体分かった、 それで、アリシアはどうなるんだ?」 凛から事情の説明を受け、士郎は指し当たって最も気になっている疑問を口にした 「独力での本国への帰還は本人の能力的に不可能な上に、 地球にはそもそもそんな技術はありませんよね それに、もともと事故で流れ着いたようなものですから、 今回は緊急避難が適応されることになります」 Diaryと書かれた大学ノートに目を通し、 件のロストロギアの内いくつかは虚数空間内で損失、 そこで何らかの取引があったものと思われるが詳細不明などと書きながら、 ティアナがそれに答えた アリシアから提出されたそのノートは十数冊に及び、 この街にたどり着いてから没するまでの間に彼女の母が書いたものだと言う 「戸籍は綺礼がでっち上げてるしね、問題は無いんじゃない?」 「でも一応手続きは必要なんだよな?」 同じノートを片手に魔術教会への報告書を書いていた凛が相槌を打つ とはいえ士郎が言う通り、地球側がどうあれ管理局には役所としての立場がある、 通常特別な許可が無い限り管理外世界での居住は認められていない 「えぇ、でも本人の希望があればどうにかなる範囲ですし、 手続きの方もフェイトさんが―――」 言いかけて「アレ?」とティアナが首をかしげる 何か引っかかりを覚えたらしい あの書類、あんなふうに処理してよかったかなと首をかしげるあたり 手続きに何か問題があったのかもしれない 「なにか職権乱用か? とかそんな疑問を感じるんだが……」 「良いんじゃない? 職権なんてどうせこういうときに乱用するためにあるんだし」 ティアナの様子に士郎が不安を覚えるが凛は軽く流した 「何か誤解を与えかねない言い回しですね……」 「いいのよ、別に誰にも迷惑はかからないんでしょ?」 結果として損をしたものは居ないので結果オーライということらしい まぁいいか、と納得し、お茶の御代わりを注いだところで呼び鈴が鳴った 「っと、客か」 今日は来ないとは思うけど桜だったりするとまずいから、 ティアナの立場については適当に口裏を合わせといてくれと言いながら応対に出る 律儀に門前で待っているらしいことから桜ではないなと 軽い気持ちで門扉を開いた士郎は呆気にとられることになるが それはまた別の話
https://w.atwiki.jp/sattisaba/pages/4.html
未決定…ただいま試験運用中につき 掲示板で意見とか聞いてるので投稿してください。 base exp所得倍率 3倍 job exp所得倍率 3倍 アイテムドロップ倍率 5倍 公平可能Lv差 10 PTボーナス なし パラメータ上限 99 VIT・AGIペナルティ 無し 転生・転生ボーナス 1回・ボーナス100 スキルツリー 無視 詠唱時間 100% ディレイ 100% 左手武器のダメージ補正を右手武器に 適用する アイテムドロップ 手動取得 カート重量 50000 自然回復しなくなる重量 90% 攻撃できなくなる重量 90% テコン・ケンセイ・ソウルリンカー・ガンス・忍者実装。 リヒタルゼン・タナトスアビス・フュゲル・オーディーン神殿実装。 今のところ本鯖になるだけ近い感じにしまする。
https://w.atwiki.jp/kaenairu2/pages/26.html
2008年頃無謀にもアイルー連盟を潰そう(どうやって潰すんだろう) として返り討ちにあった愚かなねずみ。 元祖みっきの後に新しいみっきが出たが 三浦や水冷の話だと こいつはそこまでバカではなかったようだ。 最近はみっき一族すら見かけない。 なのでゲーベヤでみっき ミッキ みっきたれ などを見たらたぶん俺か三浦だ。 仲間に裏切った「お肉アイルー」 「残虐アイルー」などがいた 102785.jpg 2010年8/22の夜ごろ なんと爆王国に出現。 爆・殺・おれ によって叩かれて逃げ帰る。 IPは米国産になっていた。 あいかわらず発言が幼稚なのは変わっていなかった。 (爆曰く「コイツ会ったことある」なので過去にも爆王国に来ていたようだ)
https://w.atwiki.jp/naianakikaku/pages/1438.html
「……行っちゃいましたね」 「気付かなかったのかしら……」 エトレクと女性が去った後、琴音とミナは顔を見合わせた。二人が出て来た所はちょうど入口から一方的に死角になる位置だったようで、向こうは二人に気付かなかった。 それとは別に、琴音には気になることがあった。 「……うーん」 「どうしたんですか?」 「あの人……どこかで見たような気がするのよね」 必死で思い出そうとしていると、 「あれっ、琴音さん!? 帰って来てたんですか?」 「? あら、春美ちゃん」 ミナ達の「主」たる少女が顔を覗かせた。 「んー、入れ違っちゃいましたね」 「さっきの人? 何かあったの?」 「実はですね……」 春美から事の次第を聞いた琴音は、「あっ!」と顔を上げた。 「な、何ですか?」 「そっか、思い出した……アカネちゃんだ、あの人」 「え、ご存じなんですか?」 「中学時代の同級生よ。卒業してからあんまり連絡してなかったけど……そっか」 旧友の複雑な事情に、それでも琴音は安堵する。そして、 「エトレクさんが探してるのがランカちゃんじゃないかと思って、ちょっと確かめに行っただけよ。アカネちゃんに伝えておいてくれる?」 「わかりました」 「……外から家を見るの、本当に久しぶり」 「そう、ですか……」 ずっと「部屋」にいたアカネにとっては、久方ぶりに外から見る我が家だった。まさか「よかったですね」とは言えず、エトレクは曖昧な答えを返すことしか出来ない。 (って、しまった) さっき「あれがランカちゃんの家です」と言ったが、よくよく考えれば元々アカネはここに住んでいたのだ。知っていて当然である。 「…………」 玄関口に立ったアカネは、ドアの取っ手を握る事を少し躊躇っているように見られた。何度か差し出しては引っ込め、を繰り返した後、意を決したように強く握り、ゆっくりと扉を開ける。 かすかな金属音と共に扉が開き、かつてそこにいた人をもう一度、中へ誘う。 「――――」 7年の時を経ても変わらぬ風景―――椅子が微妙に新しいくらいか―――に知らず息をのみ、ややあって、その唇が言葉を紡ぐ。 「―――――ただいま」 万一に備えてエトレクを玄関口に残し、アカネは慣れた調子で、しかし静かに2階に向かう。そこに、「二人」の娘がいるはずだ。一人はこの腹を痛めて生んだ、愛娘。もう一人はその娘が繋げた命。 自分の部屋の前を通り過ぎる時に一瞬足が止まったものの、隣にある娘の部屋の前に立ち、ノックをする。 だが、 「……あら?」 何度かノックしたのに、返事がない。人の気配はあるので、中にいるのは確実だが。 「……入るわよー?」 呟いてそーっとドアを開け、中を見る。すると、返事がなかった理由がわかった。 「あらら……」 ベッドの上で、二人の娘―――ランカとアズールが、寄り添いあって眠っていた。よっぽど疲れたのか、たまに身動きする以外はそのまま寝息を立てている。 「ん……お母さん……」 「……私の夢を見てるの? ……起きたら、オムライス作ってあげるわ」 「いいんですか? お邪魔しちゃって」 「無理に起こすのも何だし、今の時間だと何もすることがないしね。お礼の一環よ」 玄関先で待っていたエトレクに戻って来たアカネが告げた言葉は、「上がって行かない?」だった。 誘われるままに入り、リビングで机を挟んで向かい合う。 「とりあえず、ゆっくりしてて、お茶くらい御馳走するわよ」 「は、はあ、いただきます」 だが、言葉に反してアカネは動かない。にこにこ笑ったまま、エトレクを見ている。 「……?」 ある種のプレッシャーを感じつつ、エトレクは自分が何かまずいことでもやらかしたのか、と頭を巡らせる。 が、一向に答えが出ず、思わず頭を押さえようとして、 (あ) 気付いた。シルクハットを被ったままだった。確かに、他人の家に招かれて帽子を被ったままというのは少し失礼だ。 「し、失礼しました」 「いえいえ、気にしないで」 言葉とは裏腹に、エトレクが気付いて帽子を取ったのと同時に、アカネは台所に向かった。その様子を見て、「怪人赤マント」は密かに思う。 (そうか……ああやってランカちゃんを育てたんだな。何が悪いのか、何がいけないのか、自分で気づけるように) 出された緑茶の苦さを味わいつつ、密かにエトレクは感嘆した。と、 「?」 「あら」 隣の部屋から(どこか陰鬱な)音楽が流れて来た。電子音のようなこれは、携帯の着信だ。 「私の携帯ね、これ」 「持ってたんですか?」 「ええ。私がいなくなった後は、ランカが使ってたみたいだけど」 「そうなんですか……(にしても何で「呪い」?)」 ホラーソングが着うたになっていることに首を傾げるエトレクをよそに、携帯を取ったアカネは画面を確認する。通話ではなく、メールだった。内容は、 『ヴァイスに関する進展はなし。4時頃、一度家に戻る シドウ』 「……シドウさん、帰ってくるのね」 「え、あの人が?」 白波 シドウ……エトレクはついこの間会ったばかりの、ランカの父にしてアカネの夫。その眼で見た者の能力を文字通り「封じ込めて」しまう力の持ち主。一瞬で場を制圧したあの気迫は、未だに忘れようがない。 しかし、気迫というならこの人も負けてはいない。 「今は1時過ぎか……ちょうどいいわ。ランカを放って外ばっかりほっつき歩いてたわけ、キッチリ聞かせてもらうとしましょうか」 携帯を片手で閉じてそう言うアカネの後ろ姿は、何に対してなのか闘志に燃えていた。 帰還と波乱の予感 (娘が目覚めて) (父が帰って来る) (その時こそ、波乱の始まりだ) (……俺は、どうすればいいの哉)
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/4138.html
前ページ自由人ZERO 第一話 焦っていた、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールは焦っていた それもそのはず、今回の召還の儀式はどこかおかしかった。 召還の儀式は次の学年に進むための試験であり召還した『使い魔』で今後の専門課程を決めるためのものだ 普通は梟や土竜、サラマンダーなどの野生生物などが召還されるはずであった。 もちろん大多数の生徒はそういった物を召還していたのだが… しかし…今回は一部の生徒…そう五人程が問題だった。 ~ギーシュの場合~ 「鳥?」 「鳥だ…」 「鳥だよな?」 「でも…あんな鳥は見たこと無いぞ?」 「なんかあの鳥キョロキョロしてないか?」 なんだか他の生徒が騒いでいるが気にしないでおこう、本当はモグラとかがよかったんだけどなぁ… しっかし…なんとなくだけども…モテそうに無い鳥だなぁ… そんなことを考えながらもギーシュ・ド・グラモンは契約を済ませた と、同時に…「何すんじゃあぁぁぁぁぁーーーー!!」その鳥が喋った……というか…叫んだ 「何だあれ!?」 「韻鳥!?」 「なんだよそれ?聞いたこと無いぞ!」 またも生徒達が騒いでいる、がさっきとは違い大騒ぎだ 「何が悲しゅうて男とキスなんぞせにゃならんのだ…」 そして件の鳥は泣いていた というか雄だったのか…まあ、あの言い分には自分も同感なのだが。 そう考えていると『ボン』ん?なんの音……あれ? 鳥がいたはずの場所を見てみると上半身裸の男がいた。 「よくもやってくれたなぁ…一体何のつもりだ?」 「い…いったい君はなんなんだい?」 表面上は冷静だが内心はパニック状態の自分がそこにいた 「あぁ?俺様は鳥人界のナンバーワンバード様だよ、で?ここは何処だ? 見たところ七世界のどこでもないみたいだが…天上界か?」 「七世界?天上界?」・・・・・使い魔の話を聞いているとまた生徒達が何かを騒いでいた。 ~タバサの場合~ それは一見大きな蛇に見えた 「蛇…?」 「蛇じゃねえよ竜だ」 普通に返してきた 「今喋ったのは…アナタ?」 「俺以外に誰がいンだよ」 まあ、言われてみればそうなのだが 「あぁ、リュウじゃねぇかよ」 ギーシュの使い魔が割って入ってきた 「知り合い…?」 「「まあな」」 ~~~~~~ 「フーン、使い魔?べつに良いぜ」 やはり、そのリュウと呼ばれた(自称)ドラゴンはバードと同じように人型になっていた 「良いのかよおっさん!?」 「長い人生だ、ツチノコになることもあれば異世界で使い魔になることもあるさ」 《だからアンタはあと何年生きる気だよ…》 バードはそんな表情をしていた。 ~通称マルコメの場合~ お…女!? しかもかなりの美人だ 「ゲッ!サクラ!?」 「マルコメが平民を召還したぞ」 「本当だ、平民だ」 いや、こんな美人なら兵民でもかまうものか!いくぞっ! 「あっ!かまわずコントラクト・サーヴァントに持ち込んだぞ!」 「あー…蹴り飛ばされてる…」 「あれ?あのロープみたいな物何処から出したんだ?」 「こころなしか嬉しそうだな」 「あー…蹴り転がされてる…」 「あれ?手から茨みたいなの出してないか?」 「ああ、やっぱり鞭として使うのか」 「あっギ-シュの使い魔とさっきのドラゴンが止めに入った」 「でも、マルコメはやっぱり嬉しそうだ」 「あいつ…変態だな…」 ~キュルケの場合~ 「早かったな…」 「ああ…」 「なんか内二人は『道連れにしてやる』って顔で一人は『おもしろそうだ』って顔だったな…」 「ちょっと可哀想だったなあの虫…」 「絶対パシられるな」 ~モンモランシーの場合~ 「やっぱり知り合いだったのか…」 「あの美形のにーちゃんなんであんなあっさり了承したんだ…」 「あのギーシュの使い魔の言ってた『忍』って誰なんだろうな?」 「さあ?でもその名前が出たとたんに青ざめてたな」 「なんなんだろうな?」 そんなことがあったのだ あれだけすごい使い魔が団体で召還されているのだからあれほどでなくとも とりあえず召還だけは成功させなければいけない… しかし、ギーシュの使い魔は『七世界』と言っていた…七つの世界に『ナンバーワン』が一人づついるのなら『ナンバーワン』は全員で七人召還されたのは今のところ五人 残った『ナンバーワン』はあと二人 そのどちらかが自分の使い魔として出てくるかもしれないそう思っていたのだが… ~~~~~ 「まだなのかよゼロのルイズ!」 「もうすぐ日が暮れちまうぞ」 「いい加減にあきらめたらどうだ?」 ああ、うるさい!いい加減にして欲しい 自分がゼロなのは自分が一番分かっている、だがこの儀式は次の学年に進むために必要なものなのだ。 だから…何度失敗しようと諦める訳にはいかないのだ。 しかし…「ミス・ヴァリエール…まことに残念なのですが…日没を期限に儀式を終了したいと思います」 教師コルベールはルイズにそう告げた、儀式の終了…それはルイズの留年を意味する言葉であった 「……っつ…分かりました…絶対に日没までに成功させて見せます!」 そしてあとすこしで完全に日が落ちると言う時、教師コルベールは告げる 「ミス・ヴァリエールそろそろ日没ですまことに残念なのですが次の召還で今回の儀式は終了とさせていただきます」 「…っ…ハイ…」 これが最後のチャンス…これを逃してしまえば文字通り後が無い… 《大丈夫だ今度こそ成功する、絶対に失敗なんてしない…》 ルイズは自分にそう言い聞かせた 「宇宙の果てのどこかにいる私の使い魔よ! 神聖で美しく、そして強力な使い魔よ! 私は心より求め、訴えるわ! 我が導きに答えなさい!」 今までと違う、長い詠唱を唱え杖を振り下ろす その瞬間、いままでで一番大きな爆発がおこった。 「ケホッ…どう…私は成功したの?…早く確認しなけれ…ば…」 とても濃い土煙のせいで他の生徒は見えない、だが…そこには…明らかに生徒とは違う人物がいた 蝙蝠のような翼が背中から生えている、年齢はおそらく自分と同じ程だろう、顔立ちもなかなか… いや…見とれている場合ではないこれはサモン・サ-ヴァントが成功した証… ならば早く契約の儀式コントラクト・サーヴァントを実行しなければ すでにルイズには使い魔を選んでいる余裕は無かった 「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、我の使い魔となせ」 ルイズはそう早口でまくし立て、その使い魔候補に走りより 契約の口づけをした 「い…一体何を?…熱っ!手が熱い!なんだコレ」 ルーンが刻まれたようだ、コレでコントラクト・サーヴァントが成功した事が分かった 「大丈夫よ危険はないわ」 「危険は無いって…あっつい!」 その時一陣の風が吹き辺りの土煙を吹き飛ばした、と同時に日が完璧に沈んだ 「ミス・ヴァリエール?どうでした?結果は?」 コルベールがそう、ルイズに聞いてくる 「成功しました!見てください」 そう言いながら振り返るとそこには先ほどの少年が………いなかった!? 「あれ?ミ…ミスタ・コルベール違うんで「おめでとうございます、ミス・ヴァリエール」え?」 おめでとう?何故? 「子供と言えど召還には成功しました、これであなたも次の学年に進めます。ああすいませんね、おや?コレは珍しいルーンだ…」 子供?一体何処に… そう思いつつルイズが視線を下げると「やーほー」 ちみっこがいた 「ねえ、アンタさっきの人知らない!?こう蝙蝠みたいな翼生えてて…」 ルイズは鬼気迫る表情で問い詰めていく 「知ってるぞ」 「どこ!?」 そしてそのちみっこは自分を指差した 「冗談言わないでよ!にゃ!?」 ルイズは気付くといきなり後ろから摘み上げられていた、そしてルイズが振り返ると『ナンバーワン』達がいた 「たぶんそれはコイツで間違いねぇよ、日も沈んじまったしきっと変身が解けたんだろう。まあ、詳しい説明は本人から聞きな」 とバードがルイズを摘みながら言う 「ちょっと借りるぞ、色々と説明しておくから」 そう言いながらバードはヒーローを連れて行く 『ナンバーワン』達は生徒たちから少し離れた場所で話し合いをしている 「さあ、儀式も終わりましたし皆さん学校に帰りましょう」 その言葉を待っていたかのように生徒はそれぞれ『フライ』の魔法で飛んで行く 『ナンバーワン』たちも話が終わったようでそれぞれの主の所へ向かっていた。 「みんな帰ったけどルイズは戻らないのか?」 「…私は飛べないのよ…って…あんた飛んでない?」 ルイズはヒーローの背中に翼があるのを発見していた、確かにさっきの少年の翼と似ていると言えば似ている 「もしかして本当にさっきの?いや…確かにルーンはあるけど「じゃあいくぞー」え?」 その瞬間ヒーローはルイズを持ち上げ空高く飛んでいた 「キャァァァァァァァァァァ!!」 何も知らされずに飛んだルイズは悲鳴を上げていた 「びっくりした…アンタ凄いのね」 「で、どっちに行けば良いんだー?」 「今日はもう疲れたから部屋にもどるわ…あっちよ」 そう言ってルイズは自分の部屋の方向を指差した ~第一話Fin~ おまけ 「おーいだれかー…」 「嘘…縛られっぱなし?」 「いや…これはコレで…」 夜は更けてゆく… 因みにサクラはリュウに乗ってました 前ページ自由人ZERO
https://w.atwiki.jp/homuhomu_tabetai/pages/942.html
作者:GTSQXORNo 601 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/09/13(火) 21 15 53.93 ID GTSQXORNo まみまみ「マミマミ~マーミマミ♪」キョウハミンナデウタヲウタイマショウ 仔ほまみ「「「ホマティームドロ」」」ハーイ まみまみ「ティロッティロッ!」セーノ! 仔ほまみ「ホムホムマードマドティロッティロ♪」カワシタヤクソクワスレナイヨ 仔まみ「マードティロ♪」メヲトジ ブンッ! 仔ほむ「ホムホギャ!」タシカメギャ! 仔まど「マギャ!」 仔まみ「ティボ!」 まみまみ「ティロロォォォー!!」ミンナー! 現れたおっさんに蹴られ、跳んでいく三匹 仔ほむは、池ポチャ 仔まどは、枝に串刺し 仔まみは、近くを歩いていた、さやかのお口にゴオォォル! さやか「ウマイ!」テーレッテレー! おっさん「さっきから、ギャーギャー煩いんだよ!」 まみまみ「ティロティロ、ティロマミマミ~ン」オジサン、ワタシノプリティーナイスボディミセテアゲルカラ、オチツイテ おっさん「煩いシネ」 グシャ! まみまみ「」 おっさん「やっと静かになった」 おわり ジャンル:まみまみ 仔ほむ 仔まど 仔まみ 虐待 感想 すべてのコメントを見る