約 106,066 件
https://w.atwiki.jp/kkjs/pages/164.html
随分、時間を無駄にしてしまったわ。 ラプソーンが自らの城を取り込み、完全な復活を果たしてしまったっていうのに、ヤンガス以外の全員が、まともに歩くことさえ出来ないダメージを負ってしまい、戦える状態に戻るまで一週間も費やしてしまった。 レティスに指示された七つのオーブを集め終わり、これからレティシアに向かおうという時、エイトはミーティア姫と話をすることを望んだ。 私は別れの挨拶のようなことは好きじゃないんだけど、これは違うとわかる。 エイトは必ず勝つためにそうするんだって。エイトが戦う理由は、世界を救うためだけじゃなく、ミーティア姫を元の姿に戻してあげるため。その気持ちをもう一度力に変えるために、彼女に会いたいんだって。 でも最近、移動する時は空を飛ぶか、ルーラを使うかしてたもんだから、ミーティア姫は人の姿に戻れるほどの量の水を飲めなかった。 それでどうしてるかっていうと、エイトとミーティア姫は一生懸命、泉の周りを走って喉を乾かそうとしている。 ダイエットを兼ねたヤンガスもそれに付き合ってるんだけど、私は辞退させてもらった。 もちろん魔物が襲ってくるようなことがあったらすぐに加勢するつもりだけど、今のところそういう様子はない。 私は泉から少し離れた場所に座って、空を見上げた。 暗黒神、ラプソーンが待つ空。 追いかけて、追い詰めて、今度こそと何度も思ったのに、あいつはそれをあざ笑うかのように、次々と犠牲を増やしていった。 もう許さない。もう次はない。ラプソーンは必ず、この私の手で倒してみせる。 不意に視界が遮られた。 「そちらの美しいお嬢さん。私めに貴女のそばに座る栄誉をいただけますか?」 ククールがすました顔して、私の顔を覗き込んでいた。折角ひとが気合入れてたっていうのに、拍子抜けしちゃうじゃないの。 「勝手にどうぞ」 今は彼の軽口に付き合う気分じゃない。 「それでは、お言葉に甘えて」 そう言ったククールは、わざわざ私の真後ろに回り込んで腰をおろした。 何してるんだろうと思うと同時にククールは、いきなり私に全体重を預けてきた。 完全に油断していた私は、手の指が足のつま先についてしまうほどの、完全な屈伸を強いられる。 「いたたたたたっ! いたっ、おもっ、ちょっと重い! 痛いってば!」 パッと見、細く感じるけど、鍛えてる上に背も高いから結構重いのよ、この男。 「へえ、途中で胸がつかえるかと思ってたのに、ゼシカは身体やわらかいんだな」 妙に感心したような声をあげられた。 「このっ・・・ドアホーッ!!!」 渾身の力を込めて押し返す。何とか元の体勢まで戻すことは出来た。 「おおーっ。すごいすごい」 拍手までされてしまった。何なのよ、このバカ。 付き合ってられないとは思うけど、ククールの力加減は絶妙で、立ち上がって逃げるまでは出来ない。 「あんまり上ばっかり見てると疲れるぜ? 足元が疎かにもなるしな」 ・・・何よ、その見透かしたような言い方。 いつもそうよ。自分は何もかも全部わかってるっていうような顔をして、私のことは子供扱いする。 この一週間で、やっぱりククールは私には理解しきれない人なんだっていうことがわかった。 立つのもやっとっていう時は、辛い気持ちやオディロ院長との思い出なんかを、本当にちょっとだけなんだけど話してくれたりして、少し距離が縮まったような気がしてたのよ。 だけど少し回復すると、ククールはマルチェロから渡された指輪を見つめて考え事することが多くなって。そして私はそれを、お兄さんを心配してるんだと受け止めてた。 マルチェロときたら死にそうなケガしてたのに、治療もしないでゴルドから歩き去ってしまったから。あの姿を見送る時も、本当に回復魔法が使えない自分が歯痒かったわ。 だけど、それは私の思い込みだった。 普通に歩けるようになるとすぐ、ククールは一人でサヴェッラに行くと言い出した。 私もエイトも、やっぱり歩けるようになったばかりの時で、どうせ戦えないんだし、ルーラを使うからすぐに戻るって。 もちろん私たち、止めたわよ。何をするつもりなのかわからないけど、行くなら全員で行こうって。 だけど、同行を許されたのはエイトだけ。私とヤンガスは置いてけぼり。 キメラのつばさを使って後を追うことも考えたけど、絶対についてくるなってクギを刺されて、出来なかった。本気で怒らせると、ククールは結構怖いから。 その夜、二人が戻ってきた時もククールは何も話そうとはしてくれなくて、何があったのかを教えてくれたのは結局エイトの方だった。 ククールはサヴェッラ大聖堂のお偉方のところに行って、『行方不明の新法皇様から即位式の直前に、煉獄島の囚人たちを新法皇誕生の恩赦による減刑で出獄させるよう、命令を受けていた』なんて涼しい顔して大嘘ついて。 マルチェロからもらった騎士団長の指輪を証拠の品だって見せて、ニノ大司教たちを助け出す手筈を整えてしまったんだって。 それと崩壊してしまったゴルドへの救援も一緒に要請したらしい。 もちろん、嘘ついたのが悪いなんて言うつもりはないわよ。 煉獄島みたいなひどい所、助けられるなら一日だって早く出してあげた方がいいと思う。崩壊してしまったゴルドにも、回復魔法の専門家の聖職者たちを送り込むのは何よりの助けになると思う。 でも、どうして一人でやろうとするの? 聞くまでもなく、理由はわかってるわよ。もし嘘がバレた時でも、自分一人が捕まれば済むなんて思ってるんだわ。だけどそういうところが本当に腹立つのよ。 ・・・でも多分私が一番ショックを受けてるのは、マルチェロに貰った指輪を見ながらククールが考えていたことが、マルチェロの行方じゃなくて、その使い道だったっていうことの方なのかも。 ククールがマルチェロのことを全く心配してないとは思わないわ。でも私だったらきっと、あんな形でお兄さんに渡されたものを、何かに使おうだなんて思いつきもしない。 そして、いくら人助けのためだからってそれを使って公の場でサラッと嘘ついて、その帰りにベルガラックのカジノに寄るなんて絶対無理よ。 そばで見ていたエイトにも教えなかったらしいんだけど、多分とんでもないイカサマをして、わずか数時間の間にコインを40万枚も稼ぎ、大量の剣やら鎧やらをお土産にすました顔して帰ってきた。 私にもグリンガムのムチなんていう最高級の武器をプレゼントしてくれたもんだから、いろいろ言ってやりたいことがあったのに、何も言えなくなってしまった。 本当にわからない。繊細で傷つきやすい人なのかとも思うのに、変なところで人並み外れて図太いんだもの。 そういうところ、半分くらい分けてほしいもんだわ。 「最後の戦いの前に、ゼシカに話しておきたいことがあったんだ」 自分の考えにふけっていた私は、背中越しにつたわるククールの声の響きに、ちょっとドキッとした。 「やめてよ。戦いの前にどうとかって、私、そういうの好きじゃないのよ。話なら帰ってきてから聞くわ」 「今じゃないと、意味ないんだ」 いつになく真剣な声に、それ以上は拒絶できない。 「・・・わかったわ、どうぞ」 「オレがこのパーティーに加わる時、ゼシカに言った言葉、覚えてるか?」 何よ、何言うつもり?」 「・・・覚えてるわよ。私だけを守る騎士になるとか何とかでしょう?」 「そう、それ。あれ、無かったことにしてくれ」 頭をウォーハンマーで殴られたような衝撃がきた。 「あの頃のオレは何も考えてなかった。ひと一人守るってことがどれだけ難しいことか、わかってなかったから簡単にそういうことを口にできた。本当にバカだったと思う」 ひどい・・・。 ククールのバカバカバカ! 何よ。どうしてそういうことを、今言うの? 守ってくれてたじゃない、ずっと。私がどれだけ支えられてきたか、わからないの? これから決戦だっていうのに、いきなりそんなこと言って突き放すなんて、ひどすぎる。一気にテンション下がっちゃったじゃないの。 ・・・本当に、私ずっと頼りっぱなしだったんだ。ククールのこんな一言でショック受けるほど。 もしかしてククールは、もういやになったのかしら。この間だって私のために危うく命を落とすところだったんだし。 そう考えると、これ以上甘えちゃいけないんだと思う。 そうよ、初めは私一人で兄さんの仇を討つつもりだったじゃない。 私だけを守るなんていうククールの言葉も、言われた時は全く信用してなかった。 それなのにククールは、私を何度も助けてくれて、守ってくれた。 これ以上望むのは間違ってる。次が最後の、それも一番大きな戦いなんだもの。こんなことで落ち込んでるようじゃあ、暗黒神なんてものに勝てるわけないわ。 「それにゼシカつえーしな。ドラゴンキラーやもろはのつるぎなんて片手で振り回してるのを見た時には、うかうかしてたら剣でも負けると思ったもんだ」 でも何か、こういう言われ方されるのはムカつく。 確かに身体が回復してからというもの、今までは重くて上手く扱えなかった剣が嘘のように軽く感じるようになった。 力が特別強くなったわけではないんだけど、私にも少しは魔法剣士だったご先祖様のチカラが受け継がれてたっていうことなのかしら。 でも、だからって剣でククールより強くなれるなんて思ってないわよ。ククールだって、きっと本気では思ってない。 こういう時でも、私をからかうのは忘れないのね。 「それにゼシカだけ守ったって、そんなものに意味なんてないんだよな。大事なものが何もない世界に一人だけ取り残されても寂しいだけだ。ケチなこと言わずに、守れるものは全部守る」 ちょっと泣きそうだったんだけど、続くククールの言葉に、そんな気分は吹き飛んだ。 「オレ一人じゃキツいけど、ゼシカと一緒だったらこの世界全部だって守れる気がする。・・・頼りにしてるんだぜ、これでも。ラプソーンとの戦いでも、よろしくな」 ・・・どうしよう、目眩がする。 「ゼシカ?」 私が返事をしないもんだから、ククールがこっちの様子を伺おうとしてる。 ダメ! こっち見ちゃダメ。 「・・・まかせといて」 それだけ言うので精一杯だった。でも、ククールの動きは止まったので一安心。 見られたくないの。私きっと今、すごく変な顔してるから。嬉しすぎて、頭がおかしくなりそうなんだもの。 ずっと聞きたかったの、その言葉。『頼りにしてる』って、そう言ってほしかった。嘘や慰めじゃないよね? ククール、そんなに甘くないものね。 言葉は何も思い浮かばなくて、でも何かは伝えたくて、私もククールの背に体重をかけた。広くて温かくて、力強い背中。命も何もかも、全て預けられる。 うん、私も頼りにしてる。あなたを信じてる。一緒に守ろうね、私たちがこれから生きていく世界を。 さあ、首を洗って待ってなさいよ、ラプソーン。今の私には怖いものなんて、もう何もないんだから! ほしかったもの-後編
https://w.atwiki.jp/henroy/pages/327.html
【西条凪】 [名前]西条凪(さいじょう-なぎ) [出典]ウルトラマンネクサス [異名] [俳優]さとうやすえ(牙狼の邪美と同じ) [性別/年齢]女性/27歳 [一人称]私 [二人称]あなた、お前 [三人称]あいつ 「その憎しみを力に変えなさい」 ナイトレイダーA班の副隊長。四番目のデュナミストでもあるが、変身自体一回きりで戦闘すらしてない(石堀にパンチしようとしただけ)。 とにかく厳格な孤門の上司だったが、隊員の中では主人公の孤門の次にインパクトが強い「もう一人の"ウルトラマンじゃない主人公"」だろう。孤門の良きパートナーとして信頼を深め合っていく姿も物語の進行を感じさせる。 幼い頃に両親をビーストに殺害された過去から、ビーストを憎む。しかし、それは凪が光を継承することを予期したアンノウンハンドの張った罠であり、凪の持つ憎しみが光を闇へと変換するための伏線であった。 最終回で憐から光を受け継いだ彼女は、ウルトラマンの力を奪われたが、その力は孤門に受け継がれ、姫矢や憐、孤門などといった人物との絆が最強のウルトラマンを作り出すことになった。 初期設定では彼女がダークザギにされる予定だった。打ち切りのお陰で何とかそれを免れた模様。 [外見] 中の人の身長は169cm(石堀のデータでは168cm)。女性としては高身長である。 髪はセミロングくらいの髪を真ん中で分けており、戦闘があるためか前髪は作らないようにしている模様。 基本的にナイトレイダーの制服を着ているかタンクトップだが、私服を見せたこともある。 [性格] とにかく自分にも他人にも厳しいが、他人に言ったことを自分で守れていない迂闊なシーンが序盤にある(孤門に対し、「残弾の数は把握しておくべき」と言っておきながら、自分は姫矢に対して弾切れを起こした)。 幼い頃にビーストによって両親を殺害されたため、それ以来ビーストを憎む。ウルトラマンに対しても、序盤は「得体が知れない」「ビーストかもしれない」という理由で発砲した。異形の者、人知を超える存在はそう簡単には認めないのだろう。物凄く短絡的。 あまり笑わない人物のイメージがあると思うが、孤門は恋人の死を乗り越えてビーストを倒した時にはサムズアップを送り笑みをかけたり、ビーストの襲撃を受けた少女を孤門が助けた際には少女に「よかったね」と笑いかけたりしており、笑うシーン自体は頻繁にある。更には、「詩織─ロストメモリーズ─」では、孤門のボケっぷりに絶句するギャグシーンまであるので、一概に真面目キャラとも言えない普通のクールな女性。 ただ、実際は上記のビーストの襲撃から逃れた少女に対しても、「ビーストを倒すための見殺し」という手段をとろうとした後(孤門により救出された)であり、初期は任務に忠実で合理性の高い性格だった。とにかくビースト殲滅のために冷徹な判断も辞さない。 その他、姫矢に対しては殺人未遂に近い行為をしていたり、他人に対して平然と武器を向けたりする問題行動も多いが、救える命は救うべく奮闘している部分は序盤からあった。 特に、ビーストの被害者に対しては、自分の境遇を重ねてか優しくしたり、同情したりすることが多い。 明らかに孤門のことを嫌っていたにも関わらず、彼の恋人の一件を知ると一喝し、彼を立ち直らせているあたり、やはりビーストと戦う理由は決して「憎しみ」だけではないように見える。 また、後半では憐の命を脅かしかけたTLTという組織に対し、ナイトレイダー全員で憐の救出をするなどの反逆行為を行っており、自分が持っている疑問は解消せざるを得ない性格かもしれない。 彼が自己犠牲的な行動を取るのを見かねて、「生きるために戦いなさい」となだめていることもあり、自他ともに人間の命を強く尊重している様子も見て取れる。 更には、瀕死の溝呂木に対して「償うならば人として生きるべき」と諭しており、たとえ元・ダークメフィストであれど、罪を償わせるために生かそうとするなど、後半ではかなりの成長を見せている。 ただし、やはり無茶をする性格や、復讐相手を前にすると暴走する性格には改善の余地がなかったため、最終回でも石堀の裏切りに対して感情を抑えきれず、彼を倒すために迂闊な行動を取ってダークザギの復活を手伝う結果になってしまった。 [他キャラとの関係] 序盤の凪は孤門を疎ましく思っていたようだが、彼の考え方などを知り凪も変わっている。リコの死亡時には一喝しており、それから立ち直った後は信頼感が強まっていく。 石堀は凪を利用し続けた敵であるが、ナイトレイダーとして共に戦っており、あまり衝突する場面がない以上、彼の能力に対する一定の信頼感はあったのだろう。 溝呂木は過去の上司であり、闇に魅入られて以降は敵である。彼に対しては最も強い憎しみを向けている。 姫矢とは当初衝突したが、彼の考えを知り、凪も変わっていた。 [能力] ナイトレイダーとして、武器の扱いは勿論、基礎体力も人間離れしたものに違いない。 車や戦闘機も運転できる。 以下、変身ロワにおけるネタバレを含む +開示する 西条凪の本ロワにおける動向 基本情報 初登場 021 ゲゲル ゾ ザジレス 最終登場 157 ひかりのまち(前編) 参戦時期 Episode.31の後で、Episode.32の前 スタンス 対主催 変身回数 仮面ライダーアクセル(2)仮面ライダースカル(1) 所持品 支給品 コルトパイソン+執行実包(6/6)、T2ジーンメモリ、.357マグナム弾(執行実包×18、神経断裂弾×8) 参加者関係表 キャラ名 状態 関係 呼び方 本名 初遭遇話 生死確認 孤門一輝 友好 元の世界の仲間 孤門隊員 未遭遇 姫矢准 石堀光彦 元の世界の仲間。再会し、共に行動中 石堀隊員 103 ピーチと二号! 生まれる救世の光!!(前編) 五代雄介 中立 共に行動していたが、離別 五代 021 ゲゲル ゾ ザジレス 溝呂木眞也 敵対 元の世界以来の宿敵。交戦する 溝呂木 美樹さやか 敵対 共に行動していたが、敵対 068 悪魔は笑う 響良牙 中立 情報交換・共闘後、離別 078 夢見ていよう(前編) 村雨良 一文字隼人 協力 バラゴとの戦いで共闘 103 ピーチと二号! 生まれる救世の光!!(前編) バラゴ 敵対 一文字と共に戦う 桃園ラブ 気絶中で未認識 涼村暁 協力 共に行動中だったがはぐれる 黒岩省吾 警戒しつつ共に行動中→ラームを吸われる 涼邑零 情報交換の後別れる 110 あざ笑う闇 結城丈二 ゴ・ガドル・バ 敵対 交戦する 122 温度差 ン・ダグバ・ゼバ 不明 意識を失っている間に殺される 157 ひかりのまち(前編) 名前のみの情報 キャラ名 状態 情報 情報伝達者 説明 第一回放送まで ナイトレイダーの副隊長の女性。ちなみに、「牙狼─GARO─」の邪美と外見が同じである。 対主催ながら、原作では異形の存在に容赦なく銃を発砲したり、戦いの根源が憎しみだったりと、ウルトラ隊員史上屈指の危険人物(キリヤマ隊長などもかなり危険だが)で、本作でもそうした姿を見せてくれると思われた。 ……が、ある程度原作の後半からの参戦であるせいか、事前に思われていたよりも温厚。ただし、やはり異形の存在に対しては結構容赦がないし、殺人も考慮に入れている。 まず最初に合流することとなったのは、仮面ライダークウガこと五代雄介。彼に銃を向けて、情報を得、信頼できるか否かを確認してから銃を下ろすというパロロワではそこまで珍しくない邂逅の仕方をしているが、今ロワでは彼女ほどこの行動が似合う人物はいないだろう。 クウガについての情報も得たが、五代に対して発砲することはなく、多くの読者が安心しただろう。それからしばらくは、互いの認識の違いについて何となく論じ合い、互いが記憶処理を受けたかパラレルワールドの住人であることを思慮に入れることとになった。 直後にバイオレンス・ドーパント(正体は溝呂木)に襲われ、五代はクウガへと変身。厳しげに見つめたが、敵はバイオレンスであるため、彼に対して神経断裂弾で援護をする。ネクサスが登場時に凪に発砲されたのと同じく、クウガも作中で警察に発砲されているので、色々と不安だったが、そんなことはなかった。 何とかバイオレンスを撃退したが、彼を退けた五代には「どうして見逃したのか」と責め立て、彼がもし人間の脅威となるようなら撃つと宣言した。 ドーパントを追うこととなったが、実際はバイオレンス=溝呂木に監視されており、彼女たちが追いつくことはない。彼女自身も尾行されていることに薄々気がついているようだ。 色々と考察した後、教会に向かうことに決定し、そこで美樹さやかに会う。彼女が魔法少女であることを知ると、彼女にも五代と同じような宣告をした。 異形の相手に対しても、いきなり発砲したりはせず、あくまでその力の使い方によって対応を変え、場合によっては保護の対象と決めているあたり、この凪は案外常識的な凪なのかもしれない。……もしかして、ツンデレ? 第二回放送まで と思いきや、放送後にさやかに妙な肩入れをし始め、村に向かう道中で良や良牙に会い情報交換。その後、ファウストに覚醒したさやかと交戦し、容赦なく発砲を始める。 それぞれのスタンスの違いから五代たちとは対立を起こし、更にはそこに現れた溝呂木によってほとんどの悲劇が仕組まれていたと勘違い。さやかと溝呂木を殺す方針で可決してしまった彼女は、五代とのチームを決裂し、仮面ライダーアクセルの力を使って戦いぬくことを決意。本編序盤の片鱗が見え始めた。 北に進路を進めていると、一文字と石堀がバラゴと戦闘している現場に遭遇。アクセルに変身してバラゴと戦うも、相手は手ごわく気を失わされてしまった。その後、彼女を逃がして逃亡していた石堀が桃園ラブ、涼村暁、黒岩省吾と遭遇しているが、気絶中のため会話はしていない。 冴島邸での涼邑零、結城丈二との情報交換中に目を覚ます。五代同様、黒岩にも脅威となるなら容赦はしないと告げる。そして、自らの力不足を感じつつ、溝呂木やバラゴ、さやかのような敵を倒すことを胸に誓う。 第三回放送まで 放送で五代とさやかの名前が呼ばれ、五代と別れていなかったら自分も死んでいたかもしれないと、複雑な心境となる。ニードルのなぞなぞを解いたのち、拡声器で呼びかけを行っていたゴ・ガドル・バから逃れようとするも見つかり戦闘になる。変身能力を持たないため後衛で待機していたが、神経断裂弾を発砲してガドルの動きを止めることに成功し、逃走する。その後、暁から仮面ライダースカルの変身道具をもらい、再び戦うための変身能力を手にすることとなった。 逃走後、情報交換によりダグバの存在などを知ったりする中、再びガドルが襲ってくる。凪はシャンゼ組を逃がし、仮面ライダースカルに変身すると、仮面ライダーアクセルのバイクモードとなった石堀に乗ってガドルとの鬼ごっこバトルを繰り広げる。石堀との連携によりうまく立ち回ったつもりだったが、実はガドルに逃走経路を誘導されており、逃げていたシャンゼ組と合流してしまう。暁は川に流され、黒岩と合流するとガドル、そして突然現れたサイクロン・ドーパントと交戦する。 黒岩がガドルと戦っている間、石堀と共にサイクロン・ドーパントと戦いその正体を溝呂木だと看破する。やがて黒岩がガドルに敗れ石堀がそちらと戦うことになり、溝呂木と一対一で戦うも苦戦するが、ガドルを倒して戻ってきた石堀の救援により事なきを得て逃走する。 途中溝呂木がガドルに殺されたことを知り、敵とはいえ尊敬していた上司の死に心を痛める。そこへ黒岩が現れ合流する。傷心な自分の心を見抜いた彼に一瞬心を許した隙にラームを吸われてしまい、意識を失ってしまう。その後黒岩と石堀に一悶着あった後、意識を失ったまま石堀に運ばれる。 その後、目を覚ますことなくダグバに殺された。現実は非情である。気絶は生存フラグなんてなかった。 称号:【気絶して助かれる程バトロワは甘くないのだよ】
https://w.atwiki.jp/dista/pages/608.html
〒225-0011 神奈川県横浜市青葉区あざみ野2-1-1 ☆電話番号:045-902-0109 ★営業時間:24時間営業(1階のみ)2階は23時まで ☆最寄駅:東急田園都市線 あざみ野駅 ★行き方:あざみ野駅改札出て左すぐ ☆徒歩30秒程度
https://w.atwiki.jp/ercr/pages/87.html
発売日 2019年12月27日 ブランド あざらしそふと,SMEE タグ 2019年12月ゲーム 2019年ゲーム SMEE あざらしそふと キャスト 北大路ゆき(麻布真澄) スタッフ 原画:城崎冷水 シナリオ:温泉大佑,早瀬ゆう 背景:Studio Fuji グラフィック:斑木鶉,もっちー,とん,NK 音響制作・収録:佐々木智経 音声録音スタジオ:Studio CLEF 音楽:えびかれー伯爵,SONO MAKERS 編集&演出:黒木ノア,VⅡ プログラム:悠木此夜(BURIKO),Dan(BURIKO),Darios Sawm(BURIKO) デザイン:ELMA ディレクター:あおきゅん,宅本うと アシスタントディレクター:柚坂みる,ELMA スペシャルサンクス:天海向日葵,皇女ちゃん
https://w.atwiki.jp/magicman/pages/6929.html
超竜魔皇ウィンディズム VR 闇/火文明 (7) 進化クリーチャー:グランド・デビル/アーマード・ドラゴン 11000 ■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。 ■進化―自分の闇または火のクリーチャー1体の上に置く。 ■W・ブレイカー ■自分のクリーチャーがバトルゾーンを離れる時、かわりに自分の手札に加えてもよい。 作者:赤烏 フレーバーテキスト 死という史上最高の方向性をも捻じ曲げる、その魔竜の力で、生きるものをあざ笑え。 評価 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/bizinbiyou/pages/82.html
店名 ルジャルダン あざみ野店 電話番号 045-902-4348 店舗住所 神奈川県横浜市青葉区あざみ野2-28-17 店舗までのアクセス あざみ野駅から商店街方面に徒歩4分 営業時間のご案内 平日10:00~19:00(カット最終受付19:00)、土日祝9:00~19:00(カット最終受付19:00) 定休日 年中無休 取り扱いクレジットカード 使用不可 カット価格 3990円 スタイリスト数 4人 席数 10席 備考 ロング料金なし/年中無休/朝10時前でも受付OK/男性スタッフが多い ▼あざみ野・溝の口・たまプラーザのその他の美容院 b・Hair Dressers 溝ノ口店 Neolive anie 溝ノ口店 Neolive11 溝ノ口駅前店 MerryLand 宮崎台店 gecca C-LOOP UNITED gross Alaine hair design Neolive3 溝ノ口店 insence たまプラーザ gita たまプラーザ店 QUATRO 溝の口店 Lampara League bis あざみ野店 shu.ha.ri.. League 宮崎台店 Hair&make Oggi たまプラーザ SHIDO Hair&make Oggi 溝の口 ピュアモード イメージア たまプラーザ店 QUATRO たまプラーザ店 az JOY美容室 宮前平店 Sora melange-CLAIRE hairstudio ヘアブティック BOZ-1 溝の口店 イメージア あざみ野店 ヘアメイク アンリ Diaz Of HAIR 鷺沼店 Ash たまプラーザ店 ROSINANTE Anagram Of HAIR 宮崎台店 Ash 鷺沼店
https://w.atwiki.jp/mayyugioh/pages/241.html
「ふん・・・少しはやるようね」 リリカは鼻を鳴らす。 虚勢を張っているな…と、ドゥカヴニーはリリカの心の内を見透かす。 「私の手札は5枚。図に乗らない事ね。 手札よりモンスターをセット!」 リリカはさらに二枚のリバースカードをセットし、ターン終了を宣言する。 「ターンエンドよ」 リリカ・ベーゼルン 手札:2 LP:3600 場:伏せモンスター 伏せ魔法罠2 ドゥカヴニー 手札:2 LP:3800 場:エーリアン・マザー ボタニカル・ライオ 『A』細胞増殖装置 「ワタシのターン…」 リリカの場にはセット状態のモンスターが一体、リバースカードが2枚。 (防御を固めてきマシタカ…。 あの二枚の伏せカード。まずトラップと見て間違いは無いデショウ) ドゥカヴニーは思考を巡らせるが、攻めの姿勢は崩さなかった。 バトルフェイズに移行、攻撃を宣言する。 「ボタニカル・ライオ!伏せモンスターに攻撃!」 口の端を歪ませてニヤリと笑い、トラップカードを発動する。 「かかったわね!罠カード発動、マジック・アームシールド!」 リリカのフィールドから巨大なマジックハンドが伸び、エーリアン・マザーの胴を掴む。 戻ってきたマジックハンドは攻撃態勢のボタニカル・ライオとリリカの間に割り込んだ。 「アハハ!返り討ちよ!」 勢いそのままに向かってくる突進攻撃をエーリアン・マザーが振り払う。 たまらず破壊されるボタニカル・ライオ。それを見たリリカは心底楽しそうに笑った。 「…この攻撃順は少ーしBadデシタネ…」 バトルフェイズが終了し、エーリアン・マザーのコントロールがドゥカヴニーに戻る。 墓地を介したためにドゥカヴニーのコントロール下で出す事が出来たが、本来ボタニカル・ライオにはコントロールを奪われない能力が備わっている。 仮にエーリアン・マザーから攻撃していれば、裏守備モンスターを無事に攻撃…あわよくばダイレクトアタックに持ち込めた筈だ。 (コントロール奪取主体のデッキにボタニカル・ライオ…。 自分の手駒が奪われるのは嫌だという訳デスカ。我儘なGirlデス) 自らのミスを冷静に分析した後、ドゥカヴニーは心の中で呟く。 「ワタシはモンスターをセット。ターンエンドデス」 リリカ・ベーゼルン 手札:2 LP:3600 場:伏せモンスター 伏せ魔法罠 ドゥカヴニー 手札:3 LP:3400 場:エーリアン・マザー 伏せモンスター 『A』細胞増殖装置 「私のターン…モンスターをリバース!」 先程マジックアーム・シールドにより守られた裏守備モンスター。 リリカはそのカードを得意げに反転召喚する。 現れたのは異臭を放つ巨大な花。 その芳香に誘われてか、エーリアン・マザーはふらふらと鼻の元に歩いてゆく。 「このモンスターは幻惑のラフレシア。リバース効果で相手モンスターの心を奪う魔性の花よ。 貴方のエーリアン・マザーをもう一度頂くわ。 …そして二体のモンスターを生贄に捧げる!現れなさい、私の可愛い僕!」 リリカの声と共に、巨大な昆虫が現れる。 地中から現れたそれは、グロテスクな肢体を音を立てて蠢かせた。 「ブレイン・クラッシャーッ!」 「ナルホド…それがGirlの切り札デスカ」 「伏せモンスターに攻撃よ!」 ブレイン・クラッシャーは沢山の手足を軋ませ、ドゥカヴニーの守備モンスターに襲いかかる。 「ブレイン・バイトッ!!」 裏守備モンスター…エーリアン・スカルはその攻撃を受け、あえなく破壊される。 「ブレイン・クラッシャーの特殊能力! 殺されたモンスターの屍は思考を無くした奴隷となり、私のフィールドに蘇る!」 脳を食われ、頭の上半分を失ったエーリアン・スカルが地面から這い出す。 B級ホラー映画のような光景に、ドゥカヴニーは眉をしかめた。 「またコントロール奪取デスカ…よくもまァ次から次に」 「これが私の戦術。何度でも奪い尽くしてあげるわ、おじさま!」 リリカ・ベーゼルン 手札:2 LP:3600 場:ブレイン・クラッシャー エーリアン・スカル 伏せ魔法罠 ドゥカヴニー 手札:3 LP:3800 場: 『A』細胞増殖装置 「ワタシのターン…」 ドゥカヴニーは増殖装置の効果によって、ブレイン・クラッシャーにカウンターを載せる。 フィールドと自分の手札を見比べ小さくため息をつくと、諭すような口調でリリカに語りかけた。 「ナルホド、コントロール奪取に次ぐコントロール奪取…。その卑怯なスタイルの徹底っぷりには感服シマス。 シカシ…姑息な手段で得た力は、長くは続かない物デスよ、Girl」 「な、何よ。私の場にはモンスターが二体、それも一体は最上級モンスターよ!」 「ワタシは手札より、エーリアンモナイトを召喚。 効果により、墓地のエーリアン・ウォリアーを特殊召喚シマス」 エーリアンモナイトの触手はドゥカヴニーのディスクに伸び、器用に墓地からカードを選び出すとモンスターゾーンにセットした。 特殊召喚されたエーリアン・ウォリアーは腕を振り吠える。 「チューナーとレベル4モンスター…シンクロ召還!?」 「That's right. エマージェンシー!Bランクミッション・エリアFUTABA・5-8!シンクロ召喚!捕えよ、宇宙砦ゴルガー!」 ドゥカヴニーの声を受け、異形の巨大要塞が現れる。 ゴルガーは触手をくねらせ、リリカをサーチライトで照らす。 「な、何よこのモンスター…攻撃力2600!?」 「ゴルガーの能力を発動シマス。 フィールドの『A』細胞増殖装置とを手札に戻し、ブレイン・クラッシャーにAカウンターを載せマス。 ソシテもう一つの効果。場のカウンターを2つ取り除き、ブレイン・クラッシャーを破壊シマス!!」 ゴルガーの眼から放たれたレーザーがブレイン・クラッシャーを貫く。 あっけなくフィールドに崩れ落ちるその巨体に、リリカの顔が青ざめた。 「そんなっ…私の最強の僕が、たった一ターンで…」 「"Ill gotten goods never prosper."…この国の言葉で『悪銭身に付かず』と言った所デスネ。 サテ…手札に戻した増殖装置に加えて、古代遺跡コードAを発動。バトルフェイズに入りマス」 「哀れなエーリアン・スカルを攻撃!」 ゴルガーの放ったレーザーにより一瞬で蒸発するエーリアン・スカル。 消え去ったかつての僕を供養するように、ドゥカヴニーは十字を切った。 「エーリアンが破壊された事で、古代遺跡にAカウンターが蓄えられマス。 フフ…コントロール奪取が裏目に出マシタネ。さあ…Girlのターンデス」 リリカ・ベーゼルン 手札:2 LP:2600 場:伏せ魔法罠 ドゥカヴニー 手札:2 LP:3800 場:宇宙砦ゴルガー 古代遺跡コードA 『A』細胞増殖装置 「悪の組織の幹部とはいえ、ヤハリ子供という事デスカ」 その言葉に、リリカはキッとドゥカヴニーを睨みつける。 「何ですって!?」 「自分に従う者ばかりに囲まれて、あたかも強くなったかのように振舞っている…。 相手のモンスターを利用する戦術もその現れデス。 この国の言葉で言う、『Tigerの威を借るFox』デスネ」 「だっ、黙りなさい!」 怒りに震えるリリカに構わず、ドゥカヴニーは続ける。 「図星デスネ。可愛そうに…。 所詮Girlは一人ぼっちだと何もできない、寂しがり屋の子供に過ぎないのデス」 「私は、私はぁぁぁぁッ!!」 半ば叫ぶような声を上げながら、リリカはカードをドローする。 カードを確認し、彼女は不気味なほどの笑みを浮かべた。 そして数ターン前からセットされていたリバースカードに手をかける。 「罠カード・DNA改造手術を発動!『悪魔族』を指定するわ!!」 「『悪魔族』!?」 ドゥカヴニーは驚きの声を上げる。 植物族・昆虫族は共に種族変更と相性のいい種族。 故に「悪魔族」を指定するリリカの行動はドゥカヴニーを困惑させるものだった。 「何を企んでいマスカ…?」 「手札から傀儡虫の効果を発動! このカードの能力で、相手フィールドの悪魔族モンスター一体のコントロールを得る!!」 傀儡虫はゴルガーの上に取り付き、手足の刃を突き立てその身を固定する。 完全に操られたゴルガーはリリカのフィールドへと移ってしまった。 「バ…馬鹿な…!!」 「さらに手札より炎妖蝶ウィルプスを召喚ッ!!」 能力により墓地のデュアルモンスターと入れ替える事の出来る昆虫モンスター。 攻撃力1500…ゴルガーの攻撃力に加えれば、ドゥカヴニーのライフポイントを上回る。 「アハハ!運命の女神はどうやら私に微笑んだようね!」 ウィルプスが炎の翅をはためかせ、攻撃態勢に入った。 ゴルガーもまた、かつての主にレーザーの照準を向ける。 「アハハハハハ!!最後に笑うのはこの私、リリカ・ベーゼルン様よ!!イっちゃいなさい!!」 リリカの高笑いと共に、二体のモンスターがドゥカヴニーに迫る。 攻撃を受ける間際、彼の脳裏にいとしい妻の笑顔がよぎった。 リリカ・ベーゼルン 手札:2 LP:2600 場:DNA改造手術 宇宙砦ゴルガー 炎妖蝶ウィルプス ドゥカヴニー 手札:2 LP:0 場: 古代遺跡コードA 『A』細胞増殖装置 「フン、エラソーに説教してくれちゃって」 地に伏した男を鼻で笑うと、リリカはその横腹を蹴りつけた。 鋭い痛みにドゥカヴニーは低く呻く。 「…タクティクスではワタシが上回っていたハズデス…。悪運に敗れたと言う訳デスカ…」 「負け惜しみをッ!!これが、アタシの、実力よ!!」 リリカが逆上し何度も蹴りつけると、転がるドゥカヴニーの懐から一枚の写真が落ちる。 拾い上げられたそれを見て、リリカは顔をしかめた。 「女々しいわね、こんな物持ち歩いて」 「やめろ!Dont touch it!」 妻の写真を奪われ、ドゥカヴニーは叫び必死に手を伸ばす。 弛緩剤の回りつつある彼の手は虚しく空を掴む。 リリカは座り込むと、ドゥカヴニーの目前に写真をちらつかせる。 そして動けない彼をあざ笑うかのような手つきで、写真を左右に引き裂いた。 「No…!!」 悲痛な叫びを上げるドゥカヴニーを前に、リリカは写真をどんどん破いてゆく。 はらはらと落ちる破片が彼の視界を舞った。 「こんな女、すぐに忘れさせてあげるわ」 ドゥカヴニーの目前で、ロリータ靴の踵が細切れになった写真を踏みにじる。 怒りに顔面蒼白で震える彼の頬に手をやり、リリカはじっとその目を見つめた。 「あなたは私の下で働いてもらうわ。そろそろ執事も欲しいと思ってたのよね」 「ティア…ティア…」 「心配しないで。たまには奥さんの代わりに愛してあげるわ」 リリカの瞳に魅入られて、ドゥカヴニーの意識は遠くなってゆく。 頬を撫でる掌の感触。彼の脳裏に浮かぶ妻の笑顔はだんだんと薄らいでいった。 「ちょっと待ちな!!」 ハスキーな女の声が夜の路地に響く。 洗脳を邪魔され、リリカは露骨に不機嫌な様子で振り向いた。 「誰よ」 リリカの問いに声の主――樋道が答える。 「奥さんの居る男を誘惑とは、感心しないねぇお嬢ちゃん」 「お前もお前だ。子供にやられるとは情けないぜ…ったくよぉ」 まだ酒が抜けきっていないらしく赤ら顔の福本が、倒れているドゥカヴニーを介抱する。 「ちょっとアンタ!!そいつは私のよ!!」 福本を追い払おうとするリリカの体が不意に宙に浮かぶ。 長身の神乃木に襟元を掴まれ、彼女は猫のように情けなく吊り下げられていた。 「は、離しなさい!!」 「悪いがそいつは俺たちの連れなんだ。返してもらうよ」 「こんな子供が…世も末ね」 黒橋が憐れむような目でリリカを見る。 「あなたの目的は?何でドゥカヴニーを襲ったの?」 「お…おじさんがいたずらしてきて…それでこわくてね」 リリカはうるんだ目で猫を被るも、流石に遅かったようだ。 「嘘おっしゃい」 「痛い!」 黒橋に頬っぺたを抓り上げられ、涙目で情けない声を上げる。 「ひ、卑怯よ!大人が寄ってかかって!」 「悪い子を叱るのも大人の責任よ」 「離しな…さい!!」 必死のジタバタの末、リリカはようやく神乃木の手を振り払って着地する。 そのまま逃げるように距離を取ると、指を鳴らして命従士を呼んだ。 「…お迎えにあがりました」 「グズグズしてないでさっさとゲートを開きなさい!!」 リリカは現れた命従士に悪態をつく。 「私はリリカ・ベーゼルン、邪神結社が幹部の一人!! 最後に笑うのはこの私。覚えておく事ね!!」 捨て台詞と高笑いを残して消える二人を、一同はただ呆然と見送ったのだった。 彼が目覚めたのはベッドの上だった。 上半身を起こして周りを見回し、そこが病室であると気付く。 傍らには花瓶とメモ帳。 そこにはボールペンの走り書きでこう記されていた。 『また見舞いに来る あまり一人で背負いこむな …デュエルバーmay一同』 「ミナサン…」 『追伸 全部は見つからなかった これで勘弁して』 メモ帳の横には破片がテープで繋ぎ留められたボロボロの写真。 所々パーツが抜けてはいるが、二人の顔の部分は運よく無事だったようだ。 妻の変わらぬ笑顔を目の当たりにして、ドゥカヴニーは安心しきったように目を閉じる。 (ティア…ワタシは素晴らしい友人に恵まれマシタ。 必ず令嬢を取り戻し、正義を貫いて見せマス。だからもう少し…もう少しだけ、待っていて下サイ)
https://w.atwiki.jp/henroy/pages/393.html
温度差 ◆gry038wOvE 「爆発よ、伏せなさいっ!!」 ────正午を迎える少し前あたり。 西条凪は、自分と共に行動する三人に向かってそう言い放った。 石堀光彦が、背後から涼村暁の頭を強く抑えて、強引に伏せさせる。 黒岩省吾は、そんな事をされずに勝手に伏せる。彼も凪と同じように、その閃光を予感していたのだろう。 彼らの眼前で、強い光が放たれ、視界を遮る。 F-6エリアに響き渡る轟音が、彼らの耳を打った。耳に水が詰まった時のような感覚と、焦げ臭いにおいが一瞬で暁たちを襲った。 凪や黒岩、石堀が兆候らしきものを察したのは、直前だった。 二つの小さな光が、一秒ごとに大きくなっていくのが見えたのである。それが何なのかは結局謎だが、それは決して自分たちに利益のあるものではないのは、直感が悟った。 その光が膨れているたびに、それが破裂するような未来が見えてきたのだ。大きく膨れていくものに、人はどうしても危機を感じてしまうのだろう。 そして、膨れるという形ではなかったが、それは巨大な音を立てて、直線的に進んでいった。 もう一方の光へと向かっていくように、二つの光が伸び進んでいく。 その二つがぶつかる瞬間が、危ない気がした。それで、凪が叫んだのである。 結果的に、大きな爆風を感じたが、四人の体は何ともなかった。 四人の頭の上を、木々の破片が飛んで行ったため、もし伏せていなければ上半身に致命的なダメージを受けていたかもしれないが、閃光に目を伏せた彼らはそんなことを知る由もない。 そして、伏せた目を開け、顔を上げると、眼前にはもう森林などなかった。 そこは、焼け焦げ、砂漠のように禿げた荒れ果てた地があるのみだった。 光の正体は不明だが、遠目にも二人の人間の姿が見当たる。彼らが何らかの方法で起こしたのではないか、というのがよくわかった。 「……どうする?」 口を開いたのは、石堀だった。 彼らが通る予定だった道だ。情報交換をせず、あと数分早く歩いていたならば、彼らは確実にこの爆発の餌食だった。 そして、これからまた爆発が起きようものなら、彼らの命はない。 「別のルートを行きましょう。爆発の正体を知りたいけど、そんなことをしている暇はないわ」 凪の判断は、一瞬で決まった。 おそらく全員の総意だろう。このルートを歩きたくはない。 もう目の前には街エリアがあるのだが、残念ながらそちらへの近道は絶たれたようだ。 更に、少しでも道を反れれば禁止エリアにも抵触する。仕方がないので、一度山を登ってから、川沿いに歩き、図書館跡地に向かってから街へと迂回するルートしかなさそうだ。 「くそ~!! もうすぐ目的地だっていうのに、迷惑な奴らだ!!」 既に足に筋肉痛が回り、山を登るのが嫌になってきた暁は、そう嘆く。 仕方がないこととはいえ、腹立たしさを解消できそうにはない。 しかし、文句を言おうが、結局暁も山を登るということには賛成だ。死にたくないので、こうするしかない。 「……仕方がないか」 若干の居心地の悪さを感じている黒岩もまた、行動は同じだ。 この状況下では、同じようにしばらく彼らと行動し、無駄な戦闘は避けなければならない。 少なくとも、この場には爆心地に突っ走っていくような熱血漢はいなかった。 四人は、自分の生存と脱出を目的に行動しているのである。 ★ ★ ★ ★ ★ 山の頂上付近を歩くのは、ゴ・ガドル・バである。 彼の現在地からは、既にあらゆる光景が目に入る。 頂上ほど完全に周囲を見渡せるわけではないが、少なくとも、右隣に見える──いやでも目立つような光景だけは確実に目に入った。 「……センオグ、バ!(戦闘か!)」 爆音。轟音。怪音。 間違いなく、破壊の音。 それを聞いたガドルの視界に入ったのは、焦土と化した麓の森である。少なくとも、一瞬前まで其処には緑色の森が広がっていた。しかし、既にそれは無い。 それまでの戦いは見ていないが、放送を待っていたガドルは、放送の終わりまで拡声器を使う気もなかったし、誰か参加者が来るのをなんとなく待っていた程度だった。 「……フン」 ガドルとしては、そちらに向かう気も無かった。 あの爆発を見る限りでは、現地にいた人間は死亡──または瀕死となっている可能性が高い。 かつて、ガドルの視界を完全に消し去ったあの黒いクウガのキックともまた違う。 爆心地を中心に広がっていくのではなく、直線的な光線がぶつかり合い、爆ぜたのだ。 出力を見た限りでは、おそらくあれは戦いの始まりではなく、終わりを表す硝煙。 「……ホグゾグ ゾ ラズバ(放送を待つか)」 ガドルはまた、何事もなかったかのように山の頂上へ向かう。 万が一、あそこで戦っていた戦士が万全ならば、頂上からの放送は聞こえるだろうと思う。拡声器によって巨大化された音は、静かで車の音一つないこの場にはよく響くものだ。 また、爆音を聞いて集まってくる奇特な人間──たとえるなら、ダグバのような人間もいるだろう。 そこに集まった人間もまた、ガドルの放送を聞く。 絶妙なタイミングで大音をたててくれたものだ。 ガドルは、そう思いながら上を目指す。 そして、頂上へとたどり着いた時、正午となった。 ★ ★ ★ ★ ★ 『『『『みなさん、ごきげんよう……』』』』 ニードルからの別れの言葉とともに、空に現れた映像が消え、首輪からの音声も途絶える。 「……」 西条凪はニードルという男の放送に、思わず大口を開けてしまった。 五代雄介。 姫矢准。 美樹さやか。 彼女にとっては、ごく最近まで慣れ親しんでいた名前が幾つかある。 共に行動していた仲間の名前、そして当初敵対をしたものの共にダークメフィストを撃退した仲間だったウルトラマンの名前。 そちらの名前は、石堀隊員も知っているようだった。 「……五代雄介、それに美樹さやか……」 彼ら二人は、やはり一緒に行動していて死んでしまったのだろうか。 彼らと共に行動していたなら、凪も死んでしまったのだろうか。あの離別こそが、きっと凪たちの運命の分岐点だったのだろう……。 あそこでどう行動していたかによって、凪が今ここにいるか否かは決まったに違いない。 ともかく、彼ら二人の死を悲しむ時間は凪にはなかった。……いや、悲しむ時間そのものが、無駄だった。 仲間の死は凪の思いを加速させる。 (あなたたちも、この殺し合いの被害者ね……溝呂木を、加頭を、サラマンダーを、ニードルを倒すことで、私はあなたたちにお詫びをするわ) さやかを利用した悪魔・ダークメフィスト。五代の死がそれによって生まれたものだという可能性も否めない。 彼らの死に溝呂木の存在がかかわってくる可能性はゼロではないだろう。 ともかく、溝呂木だけは参加者の中でも絶対に殺さなければならない。 何にせよ、ナイトレイダーの隊員の一人として、犠牲は最小限に抑えなければならないのだ。 一人の犠牲は、これからの反省に変えていかなければならない。 しかし、同時に凪は考える。 もしかしたら、二人が殺し合ってしまったのかもしれないし、誰かに襲撃されたのかもしれない。 どちらにせよ、二人との行動は確実に危険なものだったのだ。 そんなことを考えるのは野暮かもしれないが、凪にとって数時間前の同行者の離別後の死はその可能性を考えさせるに十分だった。 ……凪は、二人と行動していたら死んでいたのだ。 早く二人と別行動をとったおかげか、凪だけは生き残ることができた。 そういえば、かつて、両親が殺されたときもそうだった。 自分だけ生き残った。 あのときは何が運命を変えたのかわからない。 言ってみれば、ただの運だ。 しかし、今は確実に自分の判断によって、危険から脱した。 「ったく……孤門のヤツ。どこで何をしてるんだ一体」 凪は知る由もないが────その“西条一家惨殺”の犯人・石堀がそう言った。 一応、ナイトレイダーの隊員は「元・隊員」も含めて全員生存している。 ウルトラマンという超人は死んだが、戦闘のプロであるナイトレイダー隊員は全員生きながらえているのだ。 今は、その孤門と合流する必要が大きい。 この場において、変身能力を有さないナイトレイダーが三人も生き残っているのは不思議な思いもあるが……(まあ、石堀だけは仮面ライダーアクセルへの変身能力を得たが)。 「彼も彼で、きっとうまくやってるわ」 一方、暁は暁で別の名前への心当たりがあったらしい。 暁も馬鹿ではないので、流石に心当たりのある名前だけははっきりと聞き取った。 「銀ピカ野郎……それに、パンスト野郎?」 「……なんだ、貴様はパンスト太郎とやらと知り合いか」 「ああ、ほむらは、あいつらのせいで……」 志葉丈瑠。パンスト太郎。 いずれも暁が知る敵の名前である。そして、彼らはほむらを襲撃した、殺し合いに乗る参加者たちだ。 忘れもしない。ほむらが弱っていく姿を暁に見せたのは、彼ら二人だった。 「クソッ……!!」 暁が久々に、深刻そうな表情で叫んだ。 あの二人が死んだのはいい。 ……しかし、暁の知らぬところで勝手に死んでしまったというのは煮え切らない。 この手で葬ることができなくとも、せめてその死を見届けたかった気持ちは少なからずあったのである。 彼にとっても、何とも後味の悪い決着になってしまった。 「桃園さんの知り合いも数名……亡くなったようだ」 黒岩省吾もまた、聞き覚えのある名前が放送で呼ばれたことを告げる。 月影ゆり、東せつな、山吹祈里。 その三つの名前は、桃園ラブと同じく、プリキュアの力を持つ者だ。 黒岩もその能力を目にしたが、ラブ──キュアピーチと同等の力を彼女たちも持つというのなら、それを打ち滅ぼした者は相当の手練れだろう。 あとは、黒岩とはまったく関係ないが、美樹さやかという少女も、ラブによって聞いている。ラブの知り合いのマミの知り合い……というかなり遠回しな名前であるため、これは本当に他人事としか思えなかった。彼女には申し訳ないが。 「──ところで」 石堀は、すぐに気持ちを切り替えてそう言う。 彼にもまた、人間的な感傷は似合わない。 いや、現実的に人間的な感傷に浸ろうにも、それらしい感情がないのだから、傷を受けることもない。 実際、姫矢たちの死も、彼にとってはどうでもいいものでしかなかった。少し意外に思った程度だろうか。 それを、ナイトレイダーの隊員として私情を捨てた中立的態度と見てもらえるのは、やはり「石堀光彦」としての利点と言えるだろう。 石堀は本題に入る。 「……主催側の『なぞなぞ』とやらの答えがわかった方はいますかね?」 石堀にとって気がかりだったのはそれだ。 石堀もすぐに答えに気が付いたが、彼が知りたいのは、凪以外の連中がその答えを知ることができたか否かである。 特に涼村暁とかいう奴だ。到底、頭が回りそうにない。 「あ、ああ。まず、○と×を足す……っていうのは、警察署の地図記号のことで間違いないだろう」 黒岩がそう言った。 伊達に図書館で毎日人間界のことを勉強はしていない。警察署の地図記号が○と×を組み合わせたようなものであるのは、彼も知っていた。 単純に知識があるだけでなく、彼は頭の回転も早い。 二つの記号を組み合わせ、また別の記号を生み出すことも彼には容易だった。 更にそこへ、暁が付け加える。 「青+黄色……青と黄色を混ぜ合わせると、緑だぜ?」 地図記号に関する知識はなくとも、こういう「お遊び」的な常識は何となく知っている。 絵具の青と黄色をかき混ぜれば、そこに生まれる色は緑だ。暁はそんな脳内のイメージでその答えを出した。 たとえこの場で一番バカな人間が答えたとしても、誰も疑問に思わない。 「……緑、別の書き方をするのなら、コレだ」 先ほどまで禁止エリアを書き込んでいたマップを、石堀が指差す。 そこには、「翠屋」と書いてあった。ひらがなに直せば、「みどりや」。緑、碧、翠……など様々な書き方をする「みどり」という漢字の一つだ。ちなみに、表す意味はどれも同じく、「青と黄色を混ぜあわせた色」である。 ……ただ、この読み方は暁にはよくわからなかったが、彼は適当に話を合わせることにしたようだ。 「主催者側のボーナスは、警察署と翠屋を繋ぐもののようね」 「ちょうどマップの端から端だ」 「……ちくしょー! 羨ましい! 俺も翠屋にいれば街まで簡単に行けたんじゃねえか」 暁がそう叫ぶ。 こうやって、走ったり山を登ったり道中で戦ったり……そんな風にしてマップを歩かなければならないのは流石に辛い。 もう暁の足は悲鳴をあげているのだ。いや、むしろ全身が悲鳴をあげていると言っていい。シャンゼリオンになると、まるで100キロ近くあるスーツを着せられたような重みを感じる。 スーツアクターであっても、そんなものを着るなんて、ほとんどの人が無理だろう。 ……などと暁が勝手に考えていると、黒岩が声をかけた。 「……暁。お前は二人も人間を殺したのか?」 「は?」 「二人殺さなければ翠屋にいても警察署へは行けない」 黒岩にそう言われて、暁は疑問符を浮かべた。 あまりに不意な発言に、彼が何を言おうとしているのかの意図がわからなかったのだ。 それから数秒後もまだ疑問符を浮かべつつ、なんとなく彼が言いたいことを推理する、探偵らしい鋭さを発揮して、暁は訊く。 「……もしかして、人の名前でできた式のことか?」 暁の記憶にあるヒントといえば、「この数の参加者を手にかければボーナスが使える」という発言だ。 ニードルの言葉は早すぎてうまく聞き取れず、全員の名前を覚える前に進んでしまったが、その言葉は覚えている。。 厳密に言えば、暁も、最初の「雄介」と最後の「結城」は聞き取った。しかし、それだけしか覚えていなかった。今までに覚えたあらゆる名前が、頭の中で交錯したのである。 他の三人はどうやら全員分覚えていたらしい。 「……ああ。名前が呼ばれたのは、五代雄介、孤門一輝、一条薫、一文字隼人、結城丈二だ。全員、名前に数字が入っている」 「式は雄介-孤門-薫+隼人-結城だから、5-1-1+1-2で2。二人殺してないと、移動手段は使えない」 黒岩と石堀の解説で、暁は全部理解した。 しかし、男の名前ばかりで嫌になるな……とも思う。だから覚えなかったのだ。 知り合いの名前も入っているが、そんなことは関係ない。 しかも、その問題で名前が出された人間のうち一人は、もう死んでいるのだ。はっきり言って気分が萎えるようなヒントだ。 「……つまり、二人殺した人間が警察署か翠屋に行けば移動手段が出るんだな?」 「そういうことになる」 「ボーナスでも何でもないじゃねえかよそれ……」 「主催者から、“殺人者”へのボーナスってわけだ。主催者にとって一番都合が良いのは、殺し合いを積極的にやってくれてる人間だからな」 暁は深いため息をすると、彼は不意にほむらのことを思い出した。 そういえば……。 「あれ」も、「数」に入るのだろうか? 結果的に、暁美ほむらにトドメを刺し、息の根を完全に止めるに至ったのは暁だ。あれも数に入るとするのなら、暁はもう一人殺していることになる。 あれは主催側で、殺害1とカウントされているのだろうか。 だとしたら、プレイヤーの意思に関係なく、主催者は暁を人殺しとしてカウントしていることになる。 一生涯、おそらく人を殺すことなんてなく、終わるだろうと思っていた暁の人生が、血塗られたものになってしまう。 暁の意図や暁の認識と無関係に……。 (……まあいっか) 暁は、すぐに思考を停止した。 難しいことはなるべく考えないようにしよう。 根暗の加頭や、変な名前のサラマンダー男爵、それからどう見ても○○○○(放送禁止用語)のニードル……あいつらにどう思われたところで、あれが暁の手による殺人なのか否かは暁が決めることだ。 自分が殺人者であると思い込むことはない。 ……いや、彼は一応、優勝を狙うスタンスなのだが。 「……で、今回のボーナスの方も気がかりだな」 「特殊アイテムの配置、か。緑と青の強力な武器……」 もう一つのボーナスについても、全員が少し考えてみるが今のところ思い当たるものがないらしい。 緑と青の斑の武器が二つあるのか、緑の武器が一つ、青の武器が一つあるのかもわからない。 心当たりがないということは、自分たちの世界のものではないのか、または自分たちがまだ巡り合っていないのか……そのいずれかだろう。 「これまでにどこかの施設に立ち寄って、それらしいものを見た人はいる?」 凪の問いかけに、その場にいる全員が首を横に振る。 暁は一応教会に立ち寄ったし、黒岩は図書館が崩壊するのを見た。 少なくとも、それらの施設に武器はないと思うが、武器がどのような形状になっているのか等のヒントがなかった以上、詳しくは不明のままだ。 ともかく、今回はヒントが少なすぎるので、考えるのを停止して山を登ることにした。 第一回ボーナスも無縁だったし、ボーナスに関しては切り離して考えてみるのもいいかもしれない。 彼らが歩きだしたその時──── 「聞けぇっ!! リントの戦士たちよっ!!!」 低く野太い声が木霊する。 全員が足を止め、山の頂上を見た。 言葉が反芻され続けるために、どこから聞こえるのかははっきりとはわからないが、最初の一声は真上から聞こえたような気がした。 ★ ★ ★ ★ ★ 「……ゴダイ」 放送を聞き、ガドルはその名前を呟く。 五代雄介という男の名前。 ──それは、クウガのリントの世界での呼び名であると推測された男の名前だ。 (何者だ? クウガを葬った戦士とは……) この場には、クウガやガドルと同じく、変身する能力を有する者が何人もいる。 リントの戦士(警察)と戦っていた生前よりも、ずっと楽しい宴ではないか。 フェイト、ユーノ、仮面ライダーダブル、杏子、ウルトラマンネクサス……骨のある戦士と戦える好機だ。 しかし、ガドルを倒したクウガさえも超える戦士が、この場にはいる。 (……面白い) クウガにはこの手で引導を渡してやりたかったが、彼が死んだ以上は、それを超える戦士を倒し頂点に立つほか道はない。 ……とはいえ、一抹の怒りも感じざるを得ない。 クウガとの再戦を果たす好機を潰した者には制裁を加えなければならないのだ。 剛健な肉体。 強い者を欲し、戦い続けた結果、「ゴ」のトップにまで上り詰めたガドルの血のにじむような戦いの記録。 人間ならば何度死んだ痛みを受けたかもわからない。 リントを殺し、反撃を受け、傷ついても己の為に戦い続けた。 その全てを否定したリントの戦士──クウガ。 奴を倒すのが、ガドルが蘇った意味の一つだと考えられた。 しかし、それは叶わなかった。こんなにもあっさりと、その名前が告げられるという形で幕を下ろすというあっけなさで。 ガドルは目を瞑る。 黙祷ではない。精神を落ち着かせる、いわば黙想だ。 これからどうすればいいだろうか。 どのようにして、あの戦いの雪辱を晴らせばよいのだろう。 ……。 …………。 どれくらい考えていたかはわからないが、ガドルの答えが決まり、彼は目を開けた。 ………………クウガなどという小さな目標を狙わず、クウガさえ凌駕する戦士を殺し、ダグバを倒す。 ────それしか、ガドルの道はない。 「……フン」 禁止エリアは聞き取ったが、ボーナスなどはどうでもよかった。 その程度の事に興味はない。 ガドルにとってこれは、殺し合いであると同時に重要なゲゲルだ。 己の力で敵を打ち滅ぼし、ゲームの頂点にならなければ意味がない。 移動手段も不要だ。ただ、そこにいる敵を殺せばいい。行くあてはないのだ。 「……」 ガドルは高所から山を見渡す。 其処には、確かに木々を揺らす「人」の気配があった。 誰かが移動しているのだろうか。 それとも、ただの気のせいだろうか。 何にせよ、ガドルはそれを確かめる術を持っているのだ。 ガドルは拡声器を片手に、深く息を吸う。 「聞けぇっ!! リントの戦士たちよっ!!!」 拡声器に向かって、枯れんばかりの声でそう叫ぶ。 この場に来て、こうして拡声器で声を発するのは二度目になる。 付近のエリアにいる参加者たちを呼び寄せ、何人がかりだろうとかたっぱしからねじ伏せる。 「俺は破壊のカリスマ、ゴ・ガドル・バだ! リントの戦士よ……腕に自信があるならば、鎧を纏い俺に挑戦してみろ!! 挑戦を受けないならば俺は殺戮を繰り返す!!」 ガドルは本気だ。 もし、この場に来る者がいなければ、下山して適当に人を殺す。 無論、相手は戦力を持つ者に限るが、この場にいる人間の多くは「鎧」を纏ったり、姿を変えたりすることができることが既にわかっている。 「もし止めたいのならば何人がかりでもいい!! 自由に戦略を練り、戦力の限りを使い、俺の体に一つでも傷を作ってみろ!! 俺は山の頂上にいる、いつでも来い!!」 ガドルはそう叫ぶと、拡声器のスイッチを切った。 今の放送は、誰かが聞いただろうか。 この周囲に人がいるなら、この放送に何らかの反応を示すだろうか。 ともかく、ガドルはまたそこで剛として立ったまま、山のふもとを見下ろしていた。 ★ ★ ★ ★ ★ 「んで、どうするんですか? 西条副隊長」 石堀が訊く。 アクセルの力を得たとはいえ、石堀としてもなるべくそこへは行きたくなかった。 誰が殺戮を繰り返したところで、正直彼には全く興味がないのだ。 ナイトレイダーの隊員の一人としてどうすべきかは凪に託す。 この緊急時の対処をすべきは凪なのだ。 「……行くつもりはないわ。明らかに罠よ」 そして、石堀が望んだとおり──あるいは予測した通りの答えが返ってきた。 「だな。俺も賛成」 「俺もだ。迂闊な行動は危険すぎる」 凪、暁、黒岩と全くの同意見だった。 彼らも意見は同じだ。山を登るのは面倒だし(←これが暁)、わざわざ殺人を宣告しているイカレた人間のもとへ行く意味もない(←これが他)。 「たまにいるんだよなぁ、ああいう変なやつ」 暁がそう呟き、四人は真っ直ぐ歩いて行く。 ガドルの渾身の叫びが見事にスルーされた。 ★ ★ ★ ★ ★ ゴ・ガドル・バの目に四人の参加者の姿が映ったのは、ほんの偶然だった。 彼は来訪者を待つまでの間に、もう一度荷物の整理を始めようと荷物を取り出したのだが、その時にまた意外なものが出てきたのだ。 双眼鏡。 以前、フェイトのデイパックを確認した時にも拡声器と共に出てきたのだが、あの時はまだ使おうとは思わなかったし、興味もなかった。 理由は単純。 これは敵を呼ぶこともできず、戦いにも使えない。 「……バスホゾ(なるほど)」 これは、おそらく何かのめぐり合わせによって配られたカードだ。 あそこで歩く四人の男女と戦うために、ここへ入っていたのだろう。 あの四人はおそらく、ここへ来ずに逃げようとしていた。それは、積極的に頂上に上ろうとせずに、地面と並行に歩いていることからもうかがえる。 しかし、禁止エリアがあるせいで、ある程度、距離を近づけながら歩いて行かなければならないのという問題があった。 それが原因で彼らはガドルの視界に入ってしまった。 四人。バイクを押している。 おそらく、変身する者、戦う者は間違いなくいる数だろう。 特に、青い服を着ている二名は、明らかに「リントの戦士」(警察)に酷似した服装である。ガドルは知らないが、少なくとも、ああして統一された服を着用しているのを見る限りでは、おそらく戦うリントだろう──とにらみを付けたのである。 ────逃げられると思うな。 ガドルの体が、胸を中心に一瞬でカブトムシの怪人のものへと変化する。 変身。 ガドルが対戦相手に求める最低条件となるのは、この姿だった。 ガドルの心を満足させるだけの力を持つ者がいるならば、この場で戦い合い、殺す。 ガドルは拡声器と双眼鏡を山の頂上で放り投げ、彼らのもとへと歩き出した。 宙を舞った二つの道具が地面に落ちたとき、そこに怪人の姿はもう無い。 ★ ★ ★ ★ ★ 「……ここ、随分前に通ったような気がするな」 暁がそう呟いたが、全員が無視した。 暁がここを通ったのは、禁止エリアから逃げるために必死で走った時であり、既に暁の中では忘却の彼方へと投げ捨てられた事実だ。 しかし、いざそこへ来てみるとなると、なんだか木の感じが似ている気がした。南東にある1メートルほどの木の小さな割れ目や、先ほどいた場所より少し色が暗く見える土、前に見える木の生え方、折れ方。 まあ、森の木々など、はっきり言って違いもわからないものだし、わかったところで何ということもないものなので、暁もその既視感を無視した。 特にここに置き忘れたものもなく、この場所に何か伏線があるわけでもない。 たとえここがどんな場所か思い出しても、暁は勿論、どんな人でも「ふーん、ここ通ったんだ」で終わってしまいそうなくらいの場所だ。 はっきり言って、この地の文の100パーセントは無駄でできている。わざわざ丁寧に地の文まで読んでくれた人間には謝らなければならない。 「禁止エリア制度……やはり厄介ね」 凪は頂上を見ながら呟いた。 彼女たちは、7時に禁止エリア指定されたG-6エリアを避けながら、F-5からG-5へと移動しようとしている。 その間に、頂上にいるはずの男に目を付けられたり、行き過ぎて鉢合わせたりしないだろうかと不安だったのだ。 可能性としては決して低くない。 例によって、最悪の場所を歩いたものだ。 F-6は戦闘。G-6は首輪爆破。それに加えてF-5はバカの放送ときている。 周囲のエリアが危険に囲まれたといっていい。このまま、うまくやりすごせればいいのだが……。 「残念ですね、副隊長。誰か来る……」 石堀はいち早く異変に気付いた。黒岩も、その言葉で表情を変えた。 「副隊長、それから二人とも。今は、少し隠れて」 「あなたは?」 「少し時間を稼ぎますから、戦闘の準備を。俺はもうできてます」 と言う石堀の腹部には既にドライバーが巻かれている。 どうやら、一人で先に戦闘の準備をしていたらしい。 常に危機を回避する方法を探っていた石堀としては、当然の行動だった。 「了解」 凪と黒岩はすぐに茂みの影に隠れた。 暁も一歩遅れて凪の尻を追いかけ、茂みへと隠れる。 暁は隠れてすぐに、何が来るのかと、そっと顔を出そうとしたが、凪が強引に頭を押さえつけた。 「……静かにしなさい」 言いつつ、凪はコルト・パイソンに弾を装填する。 そういえば、前に孤門に、「残弾の数は常に把握しておけ」と忠告したことがあった。これは、銃を持ち戦場に出るものが絶対に忘れてはならない鉄則である(ちなみに、凪は姫矢に「残弾の数は確認しておけ」と注意をされたこともあるのだが……)。 彼女もそれに倣い、残りの弾数を改めて確認した。 そして、使っていい弾数を脳内で想定する。 「あなたも戦う準備をしなさい。ふざけていられる相手かわからないわ」 「味方かもしれないんだろ?」 「そう。でも、敵かもしれない。それはすぐにわかるわ」 凪が暁にそう言う。 仕方がなく、暁は腰にロストドライバーを巻いた。 以前、ほむらがこれを使って戦ったのを、暁はよく覚えている。 (そういえば、この人は魔法少女とかプリキュアってやつに変身しないのかな……) 暁は凪を見ながら思う。 暁の頭の中では、凪が携帯電話で変身し、超フリフリな恰好をしながら── 『ブルーのハート(←ダブリ)は復讐のしるし! 撃ちたてフレッシュ! キュアレイダー!』 と名乗る。 想像上の凪は、今の凪からは想像もできないであろう満面の笑みである。 手でハートを作り、ポンと叩いて名乗る。 そんな凪を想像しつつ、「それはない」と暁は勝手に自分のイメージを一蹴した。凪は暁の複雑そうな顔を、怪訝そうな顔で見つめる。 それで怪しまれたと思った暁は、気を取り直して周囲を見る。 別の茂みでは、黒岩も同じように変身の準備をしているようだった。 それぞれ、一人一人で分かれているが、凪と暁は同じ茂みの中にいる。暁の初動が遅れたからだ。 窮屈で、下手をすれば頭や尻が飛び出てしまうかもしれない状態だ。 これが殺し合いじゃなければ最高なのに……と暁はひそかに思っている。凪の体が少し、暁の体にあたっているのだ。 「……変身!!」 『アクセル!』 「さあ来い、カブトムシの化け物」 石堀が変身するバイク音と声が聞こえる。仮面ライダーアクセルの変身の際に必然的に鳴る音だった。 彼が変身したということは、向こうから来たのが敵であるという合図である。 更に石堀は、カブトムシの化け物……と敵の特徴も教えた。 三人が気を引き締める。 「お前だけじゃないだろう。隠れても無駄だ」 茂みの向こうから声がした。 先ほどの頂上からの放送の男の声に似ている。 おそらく、あの「ゴ・ガドル・バ」とかいう男に間違いないだろう。 「お前はゲームに乗ったのか」 「ああ。このゲゲルのプレイヤーの頂点に立つ……それが俺の──破壊のカリスマ、ゴ・ガドル・バの目的だ」 どうやら、石堀と会話してるらしい。 ゲームに乗っていることや、あの放送の人物と同一人物であることまでベラベラと話している。 暁は小声で凪に訊く。 「……おい、どうするよ」 「合図をしたら、あなたも変身しなさい」 落ち葉を踏む足音がはっきりと聞こえる。そのうえ、彼が歩いているだけで、周囲の葉が靡く。彼の体から発されるプレッシャーが、葉を揺らし続けているのだ。 その音が大きく聞こえるにつれ、暁の胸の音も大きくなる。 なんだ、この恐ろしさは……。 変身もしていない。相手は殺し合いに乗るプレイヤー。そのうえ、かなりの手練れ。 その圧倒的な戦力差を、暁の動物本能が教えていた。 「おい、変身していいか?」 「3……」 「おい、」 「2……」 「ちょっ」 「1……」 「なっ」 「行きなさい!!」 凪は片足で暁を蹴り、茂みの外に放り出す。 それと同時に、凪が頭を出して、 ダンッ、ダンッ、ダンッ、ダンッ 弾丸を撃つ。 そのうち三発がガドルの体に命中し、ガドルの体が少し後ろによろけた。 肩、胸、それに頭だ。 なるほど、それなりに効いたらしく、ガドルは命中した箇所を押さえて悶えていた。 暁はそれを見てすぐに起き上がり、目の前にいる黒岩とともに叫ぶ。 「変身!!」 「ブラックアウト!!」 変身──それは、涼村暁が仮面ライダースカルへと(略) ブラックアウトとは(略) 仮面ライダースカルと暗黒騎士ガウザーがその場に姿を現し、ガウザーは不思議そうにスカルの方を見た。 そこにあるべきはシャンゼリオンの輝きであると思っていたので、ガウザーは違和感を感じてしまったのだ。 「ちょっと待て、暁。なんだその姿は」 「ん? ああ、これは仮面ライダースカルだ。試着試着♪」 「試着!?」 ガウザーが右手を自分の額に当て、俯く。呆れた、といったポーズだった。 この土壇場で、変身アイテムの試着とは何を考えているのだろう。 (……いや、もしスカルがシャンゼリオンより強い力を持っていれば、あるいは──) ……と思って、ガウザーはスカルの姿を見たが、真ん丸な頭やシンプルすぎる黒と白の異形、シャンゼリオンに比べて圧倒的にスマートなそのボディラインにまた絶句した。 そう、偏見ではないはずだ。 ……こいつは、明らかに弱い。雑魚の顔だ。見ればわかる。 「だいたいさ、毎回毎回あんな恰好したらシャンゼリオンの中に入ってる次郎さんがたいへ」 言い終わる前に、スカルが背後からの衝撃を受けて前のめりにバランスを崩す。 何かまずいことを言ったという予感を、暗黒騎士ガウザーは感じた。 このまま喋れば、この男は間違いなく危険なことを言う。 それを心のどこかで予期したガウザーは、スカルを後ろから殴ったのである。 「何すんだよっ!!」 「暁、知っているか!! 世界文学で一番最初のメタフィクションは1096年にフランスの作家イノーエット・シキが書いた『チャンゲリオン』という小説で」(※適当です) 「あーもういいっ!! 何の脈絡もない知識自慢はもう散々だ。だいたい、なんだメタナントカって」 「貴様こそ。誰だ、次郎さんって!!」 そう言い返されると、暁はムキになって適当なことをほざき始めた。 「いいか黒岩ぁ。次郎さんっていうのはだなぁ……、シャンゼリオンの中に入ってる力の源、言ってみれば動力源だ。俺がさっき創作した。だからこれは、メタナントカでもなんでもない。もう一度言う、これは俺の創作だ」 「シャンゼリオンの力の源はクリスタルパワーだ! だいたい、なんで力の源が人名なんだ」 「それはだな、深~いワケがある。次郎さんはクリスタルパワーの小さな粒子の中に住んでいる妖精なんだ。そして、シャンゼリオンの力を発揮させるために、シャンゼリオンの中で毎日必死に家族のためを想い、上司の文句を受けながらも自転車を漕いでいる……そして」 「話が深まる前に言っておくぞ、暁! 俺はお前の相方のあの暑苦しい奴じゃない。だから、その話のオチがいかに感動的なものであったとしても、俺はお前の話に何の感銘も受けないし、騙されることもない。聞くだけ時間の無駄なのはわかってる」 ガウザーに前置きされたせいで、スカルは舌打ちをした。完全に魂胆が透けていたのだ。 しかし、相方の暑苦しい奴というのがいまいちピンとこない。 はっきり言ってどうでもいいので、その単語は完全に無視することにしたが。 一応、解説しておくと暑苦しい奴というのは速水克彦のことである。 このゲームにも参加していたが、暁は彼と深く関りあう前から参戦したため、彼の姿は知っていても名前は知らない。 で、スカルがふとガウザーに訊く。 「……ところで、黒岩ぁ。俺たち何をしてたんだっけ?」 「……忘れるな暁! …………えっと、つまり、あれだ」 暁は勿論、黒岩もその瞬間自分が何をしていたのかド忘れした。 はっきり言って、緊張感が全くない。 「「戦闘中!!」」 アクセルと凪の怒号で二人ははっきりと思い出す。 そう、カブトムシの怪人との戦闘中だったのだ。 それが、長いお喋りのせいで完全に忘れ去られていた。 暁のせいだ、黒岩のせいだ、……という感じで心の中で相手のせいにしたが、原因を作ったのは間違いなく二人両方である。 今更ながら恰好をつけ、仰々しいポーズとともに二人は叫んだ。 「……さあ、かかってこいカブトムシ野郎! この正義のヒーロー・仮面ライダースカルが昆虫標本にしてやるぜ!」 「知っているか! 世界で最初の昆虫標本は紀元前600年ごろ、ローマで捕まえられた金色のカブトムシを保管する方法を探るために作られたが、実はそれはただのカナブンだったという……」(※適当です) 二人がガドルの方を見ると、そこにはガドルののびた姿があった。 あの巨体が、地面に突っ伏して、何も言わず、少しも動かなくなっている。 カッコいいポーズや決め台詞を出した二人は、すぐに萎えた様子で言った。 「おい、あんた意外とやるんだな……」 アクセルに向かってスカルが言うが、アクセルは首を横に振り、凪を差した。 人差し指で差すのは失礼だと思ったのか、指を全て立てた状態で差している。 かなり丁寧な動作。紳士だ。 とりあえず、コイツを倒したのは凪らしい。一体どうやったのだろう。 まさか本当にプリキュアに変身したのだろうか。 「支給されていた特殊な弾丸が効いたわ。ただ、早く撤収しないと神経が回復してしまうから急ぎなさい」 ……そう、先ほど西条凪が発砲した弾丸は神経断裂弾という特殊な弾丸であり、グロンギの怪人をこのように弱らせることができる。 場合によっては、殺害もできたのだが、こうしてあっさり敵がのびたのを見て、凪はもういいだろうと判断した。 逃げられるだけの隙ができれば十分だ。 「……というわけだ。二人とも、早くここを立ち去るぞ」 石堀の言葉を聞き、二人は凪と石堀の背中を追った。 よく見ると石堀と凪の荷物が増えている。ガドルから剥ぎ取り、もとい奪ったもの……らしいとすぐにわかる。 動きにくいだろうが、殺し合いに乗る者が気絶してるのなら、荷物くらいは奪っておくのが当然か。 それだけ考えて彼らが行動していた間、暁と黒岩は何をしていただろう。 「「……」」 明らかにピリピリした様子の凪に、二人は思わず黙る。 これは完全に怒らせた。 別にふざけていたわけではない。いつものノリで戦っていたら、思わずこうなってしまっただけだ(ただし黒岩のみ)。 「……そうだ、涼村暁」 凪が急に立ち止まって、暁に声をかける。 顔が明らかにムスッとしており、不機嫌だ。 本人が真面目に戦っているなか、暁と黒岩はふざけていたのだから当たり前だ(ただし黒岩はふざけていたわけでh)。 「……そのドライバーは私に預けなさい。シャンゼリオンに変身できるあなたが複数の変身道具を持ってる意味はないわ」 「……あ、いや、でも次郎さんが」 「預けなさい」 「はい」 暁は、すぐに弱り、ロストドライバーとスカルメモリを凪へと手渡す。 片手間に持てるのが不思議なくらい小さな道具だ。あれが腰に巻けるベルトになるというのはなかなか興味深い構造である。 何はともあれ、これでこのチームは全員が変身できる装備を持ったことになる。 しかし── メンバー内の不和は大きくなったと言っていい。 暁と黒岩の住む世界、凪と石堀の住む世界は空気が違う。 全員がその世界の空気を持ち込んでしまったがゆえに、互いの不信感やストレスは深まるばかりだった。 ★ ★ ★ ★ ★ ガドルが負ったダメージは相当のものだった。 かつて、彼がリントの戦士──警察たちを襲ったとき、ガドルは全身に何度も銃創を作ったが、弾丸は全て体の内部からはじき出し、攻撃が持つ意味そのものを無に返したことがある。 しかし、この弾丸はガドルをダウンさせた。 相当のダメージで、動くことができなくなるのである。手も足も、体の全てが麻痺して動かない。 神経そのものが断裂されているのだ。 そう、この痛みは── (一条と呼ばれていた奴の……) クウガに「一条」と呼ばれた男の放った弾丸に似ている。 いや、似ているのではない。これはあの時と全く同じだ。 神経断裂弾という、対グロンギ用の弾丸なのだが、彼がそれを知る由もない。 ともかく、回復するのに少しだけ時間がかかる。 ほんの少しだけだが……。 (……逃げたか? まさか戦う前に終わるとは) 立て。 奮い立て。 立ち上がれ。 ガドルは、自分の体へと何度も念じる。 視神経など五感の幾つかも断裂したらしく、思考だけが巡る。 目も見えず、耳も聞こえない。 しかし、誰かが襲ってくるかもしれない……という恐怖はない。 襲撃されたとしても、死ぬ前に神経が回復するという自信があったからだ。 少しだけ、待つ。 ガドルの視界に光が取り戻されていく。 最初に見えたのは黒。 それが茶色になり、やがてはっきりとそれが土だと認識できるようになった。 それと同時に、ガドルはゆっくりと立ち上がる。 「ボゾギデジャス(殺してやる)」 ただ、それだけ呟いた。 ガドルが地面に伏す。そんな無様な姿にさせた者は許さない。 まずはあの女。それから、次に残りの三人。 これから始まる新たなゲゲルの幕開けだった。 彼らが逃げたルートはわからないが、頂上のガドル、禁止エリア、爆発の全てから逃げていた連中のルートはほぼ限られる。 ガドルは、間接を鳴らすような動作をした。 断裂された神経はどうやら、全身で完全につながったらしい。 荷物が無い──彼らが奪ったのだろうが、それは些細なことだ。 プライドを奪われたことの方がずっと重大な問題である。 ガドルは、敵の数を頭に浮かべた。 四対一。 あの時──フェイトとユーノを殺したときと同じだ。 あの時とは違う。全員殺す。 「ジョグオク ザ(上等だ)」 逃がしはしない。 【1日目/日中】 【G-5/森】 【石堀・または凪が次の道具を持っています】 基本支給品一式×2、ガドルのランダム支給品1~3(本人確認済み、グリーフシードはない) 、フェイトのランダム支給品0~1、ユーノのランダム支給品1~2個 、イングラムM10@現実?、火炎杖@らんま1/2 【石堀光彦@ウルトラマンネクサス】 [状態]:健康 [装備]:Kar98k(korrosion弾7/8)@仮面ライダーSPIRITS、アクセルドライバー@仮面ライダーW、ガイアメモリ(アクセル、トライアル)@仮面ライダーW、エンジンブレード+エンジンメモリ@仮面ライダーW [道具]:支給品一式、メモレイサー@ウルトラマンネクサス、110のシャンプー@らんま1/2 [思考] 基本:今は「石堀光彦」として行動する 0:とりあえずガドルから逃げる。 1:周囲を利用し、加頭を倒し元の世界に戻る 2:今、凪に死なれると計画が狂う…… 3:凪と暁と黒岩と共に森を通って市街地に向かう(ただし爆発が起こったエリアや禁止エリアを避ける) 4:孤門や、つぼみの仲間を捜す。 5:都合の悪い記憶はメモレイサーで消去する 6:加頭の「願いを叶える」という言葉が信用できるとわかった場合は…… [備考] ※参戦時期は姫矢編の後半ごろ。 ※今の彼にダークザギへの変身能力があるかは不明です(原作ではネクサスの光を変換する必要があります)。 ※ハトプリ勢、およびフレプリ勢についてプリキュア関連の秘密も含めて聞きました ※良牙が発した気柱を目撃しています。 ※つぼみからプリキュア、砂漠の使徒、サラマンダー男爵について聞きました ※殺し合いの技術提供にTLTが関わっている可能性を考えています ※テッカマン同士の戦いによる爆発を目にしました ※第二回放送のなぞなぞの答えを知りました ※森林でのガドルの放送を聞きました 【西条凪@ウルトラマンネクサス】 [状態]:疲労(小)、ダメージ(小)、強い苛立ち [装備]:コルトパイソン+執行実包(2/6) 、スカルメモリ&ロストドライバー@仮面ライダーW [道具]:支給品一式、ガイアメモリ説明書、.357マグナム弾(執行実包×18、神経断裂弾@仮面ライダークウガ×4)、照井竜のランダム支給品1~3個、相羽ミユキのランダム支給品1~3個、テッククリスタル@宇宙の騎士テッカマンブレード [思考] 基本:人に害を成す人外の存在を全滅させる。 0:とりあえずガドルから逃げる。 1:涼村暁と黒岩省吾をどうするべきか(その思いは更に強力に)。 2:状況に応じて、仮面ライダースカルに変身して戦う。 3:孤門と合流する。 4:相手が人間であろうと向かってくる相手には容赦しない。 5:黒岩省吾の事を危険な存在と判断したら殺す。 6:溝呂木眞也、暗黒騎士キバ、ゴ・ガドル・バもこの手でいつか殺す。 [備考] ※参戦時期はEpisode.31の後で、Episode.32の前 ※さやかは完全に死んでいて、助けることはできないと思っています ※まどか、マミは溝呂木に殺害された可能性があると思っています ※テッカマン同士の戦いによる爆発を目にしました ※第二回放送のなぞなぞの答えを知りました ※森林でのガドルの放送を聞きました 【涼村暁@超光戦士シャンゼリオン】 [状態]:ダメージ(小)、疲労(中) [装備]:シャンバイザー@超光戦士シャンゼリオン [道具]:支給品一式(ペットボトル一本消費)、首輪(ほむら) [思考] 基本:願いを叶えるために優勝する………………(?) 0:とりあえずガドルから逃げる。 1:石堀、黒岩、凪と行動し、黒岩が変な事をしないよう見張る。 2:可愛い女の子を見つけたらまずはナンパ。 3:ラブちゃん、大丈夫なのか……? [備考] ※第2話「ノーテンキラキラ」途中(橘朱美と喧嘩になる前)からの参戦です。 つまりまだ黒岩省吾とは面識がありません(リクシンキ、ホウジンキ、クウレツキのことも知らない) ※ほむら経由で魔法少女の事についてある程度聞きました。但し、まどかの名前等知り合いの事については全く聞いていません。 ※黒岩とは未来で出会う可能性があると石堀より聞きました。 ※テッカマン同士の戦いによる爆発を目にしました ※第二回放送のなぞなぞの答えを知りました ※森林でのガドルの放送を聞きました 【黒岩省吾@超光戦士シャンゼリオン】 [状態]:健康 [装備]:デリンジャー(2/2) [道具]:支給品一式、ランダム支給品0~2 [思考] 基本:周囲を利用して加頭を倒す 0:とりあえずガドルから逃げる。 1:あくまで東京都知事として紳士的に行動する 2:涼村暁との決着をつける ……つもり、なのだが…… 3:人間でもダークザイドでもない存在を警戒 4:元の世界に帰って地盤を固めたら、ラビリンスやブラックホールの力を手に入れる 5:井坂とティアナが何を考えていようとも、最終的には自分が勝つ。 6:桃園ラブに関しては、再び自分の前に現れるのならまた利用する。 7:涼村暁が石堀光彦や西条凪に妙なことを口走らないよう、警戒する。 [備考] ※参戦時期は東京都知事になってから東京国皇帝となるまでのどこか。 ※NEVER、砂漠の使徒、テッカマンはダークザイドと同等又はそれ以上の生命力の持主と推測しています。(ラブ達の戦いを見て確信を深めました) ※ラブからプリキュアやラビリンス、ブラックホール、魔法少女や魔女などについて話を聞きました 。 ※暁は何らかの理由で頭が完全におかしくなったのだと思っています。 ※暁は違う時間から連れて来られたことを知りました。 ※テッカマン同士の戦いによる爆発を目にしました ※第二回放送のなぞなぞの答えを知りました ※森林でのガドルの放送を聞きました 【1日目/日中】 【F-5/森】 ※同エリアで拡声器を使い、周囲に呼びかけをしました。周囲1~2エリア(頂上で使ったため、場合によってはもっと遠くも)に聞こえた可能性があります。 ※拡声器と双眼鏡が同エリアの頂上に放置されています。 【ゴ・ガドル・バ@仮面ライダークウガ】 [状態]:疲労(中)、全身にダメージ(中)(回復中)、右脇に斬傷(回復中) 、肩・胸・顔面に神経断裂弾を受けたダメージ [装備]:なし [道具]:なし [思考] 基本:ダグバを倒し殺し合いに優勝する 1:凪を殺す。ほかの三人(石堀、黒岩、暁)もついでに殺す。 2:強者との戦いで自分の力を高める。 ※死亡後からの参戦です ※フォトンランサーファランクスシフトにより大量の電撃を受けた事で身体がある程度強化されています。 ※フォトンランサーファランクスシフトをもう一度受けたので、身体に何らかの変化が起こっている可能性があります。(実際にどうなっているかは、後続の書き手さんにお任せします) ※テッカマン同士の戦いによる爆発を目にしました 時系列順で読む Back 分身出来ると思った?残念枯れちゃいました!Next You make me happy 投下順で読む Back 分身出来ると思った?残念枯れちゃいました!Next You make me happy Back あざ笑う闇 石堀光彦 Next 死神の祭典(第1楽章 悪魔の祝宴) Back あざ笑う闇 西条凪 Next 死神の祭典(第1楽章 悪魔の祝宴) Back あざ笑う闇 涼村暁 Next 死神の祭典(第1楽章 悪魔の祝宴) Back あざ笑う闇 黒岩省吾 Next 死神の祭典(第1楽章 悪魔の祝宴) Back 三つの凶星 ゴ・ガドル・バ Next 死神の祭典(第1楽章 悪魔の祝宴)
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/37349.html
【登録タグ bibuko その他の文字 初音ミク 曲】 作詞:bibuko 作曲:bibuko 編曲:bibuko 唄:初音ミク 曲紹介 当楽曲の視聴にあたっては【データ削除済み】てください。 首を折ってくるフレンズの曲です。(作者Twitterより引用) bibuko氏の94作目。 前作の「憑けもの屋さん」から約1年4ヵ月ぶりの投稿となる。 歌詞 (作者Twitterより転載) コンテナ内には必ず複数人で入室して下さい 作業の際にドアは必ず施錠して下さい 凶器や金属などは決して身に着けないで下さい 常に迅速な行動を心がけて下さい 終始常時に渡りそれを必ず注視するようにして下さい 正常な状態を保つよう心がけて下さい 有事の際はプロトコルに従い行動して下さい ルールに反した場合の処置は【編集済】です 目を閉じるな 俯くな 風説に惑わされるな さぁ あざ笑え その不条理を 健全で正常な世界を維持するために 罪に塗れたその身を捧げ 安寧秩序を律する礎となれ 自律性を持つものの取り扱いには十分注意して下さい 情報は秘匿性をもって管理して下さい 壊滅的な事故の際は速やかに「解雇」して下さい 制御が不能な場合の処置は【編集済】です 極めて敵対的な感情を吐き出す冷たい鉄筋の構造 愛情をもっと 首筋にそっと触れて ギュっと 刹那の瞬きには警告を 想定内のトラブルには代員を スペアを 速やかに準備して下さい 汚れは適宜処理して下さい 背を向けるな 畏れるな 動向を見透かされるな さぁ 打ち捨てろ 全ての矜持を 安全で平穏な時代を維持するために 使い古しの命を砕き 鬼気森然に打ち克つ傀儡となれ 不完全なコミュニケーション 軋む褐色の階段 徘徊するイミテーション 渇く眼球の狭窄 やけっぱちのハイテンション 頚部圧迫の損傷 非常時のアプリケーション 抗鬱剤をちょうだい あっち向いてMy darling ちょっと待ってよHoney 一時も目が離せない 愛すべき僕のSCP ケージの中彷徨って そっぽ向いて転がって 合図を待つ視界に映り込む幾何学の世界 目を閉じるな 俯くな 風説に惑わされるな さぁ あざ笑え その不条理を 最低で最高な世界を維持するために 塵と殉ずるその身を誇り 安寧秩序を律する礎となれ この世が終わるまで コメント 追加させていただきました。問題点などありましたら追記・修正をお願い致します -- エージェント・███ (2018-03-06 21 10 08) 更新お疲れ様です! -- とあるぼく (2018-03-06 21 33 56) お疲れ様でございます。助かります -- ██博士 (2018-04-12 00 15 25) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/gundamfamily/pages/7140.html
641 名前:通常の名無しさんの3倍 :2013/06/17(月) 13 44 10.08 ID ??? ルナマリア「そう、今の私に必要なのは、あのあざとさ!そのための第一歩、露出度を高く!」 メイリン「もうあり得ないレベルのミニスカなのに」 ルナマリア「じゃあ萌えポイント増設!」 メイリン「アホ毛に絶対領域完備じゃない。あとドジっ娘属性(選択した装備が特性に合ってない的な意味で)」 ルナマリア「そ、それなら学校のアイドル的な立ち位置を…!」 メイリン「あの猛者揃いの中でトップに立てるかなあ…?」 ルナマリア「orz」 642 名前:通常の名無しさんの3倍 :2013/06/17(月) 15 07 18.97 ID ??? 641 ルナマリア「ルナルナるなりんじゃんけんポン♪」 シン「(ルナ…酸素欠乏症にかかって……)」 650 名前:通常の名無しさんの3倍 :2013/06/17(月) 22 08 42.52 ID ??? ゼクス「女性に大事なのはあざとさではなく芯の強さだろう…ブフォッ!」 グラハム「あざとさに惑わされぬように心眼は鍛えている……ブフォォッ!」 周瑜「しかしあざとくてもいいから姫には女性らしくあって欲しい……ブフォォッ!」 カミーユ「あんたらの吐血が一番あざといんだよ!」 651 名前:通常の名無しさんの3倍 :2013/06/18(火) 00 10 57.91 ID ??? ギニアス「私を忘れるだと…………ブフォォッ!」