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希苑組 名前 能力 Q A 能力説明 ダンゲロス子 フレイムレイン 能力説明 エン・ジェル 死ぬまでセクース EA01β版 B.R.シュート 能力説明 ドリアン みんなボクのこと食べるのが好きなんだ。 能力説明 桂珪馬+夢見崎ルウク 神のみぞ知る新世界 夏川文尊 ふん、俺は降りるぜ 能力説明 高無次元 コネクション 能力説明 雛守瑞穂 貴方達は先生が守るから 能力説明 ドダイ サブフライトシステム 能力説明 ノリノリのり子 神秘の撮影会 能力説明 魔山アリスクローン覇虐王・影 エイトボール完全犯罪 能力説明 EXヒュージフェアリー レインソード 青空の会 名前 能力 Q A 能力説明 北森凛 『魂の産出』 能力説明 揖屋崎 究 カルダントレーゲ 能力説明 薄野 透流 歩法之参 喪々乃貫通女 大倉鷹久 対魔人究極念波砲 土乃笑 武 魂喰〜ドMの逆襲〜 コードネーム 範馬神多狼 ハンマの大号令 能力説明 大和 龍牙 「ここは俺に任せて先へ行けえっ!!」 能力説明 勇者アーサー 暗黒舞踏 深崎理玖 C-トランスファー 能力説明 周瑜&小喬 「赤壁の大火」 能力説明 大橋美樹 ブレイクショット 能力説明 秋山澪 ふわふわ時間 能力説明 ぽんでらいおん Bloody Ring 薄野 透霞 秘奥之壱 駆路身通床露天 能力説明 白龍 一撃必殺 能力説明 狭霧ゼンロ 楽園の凶器 能力説明 ミラクルドラゴン サンサーラ 能力説明 自立型インスタント魔導書~だれでもできるかんたんまじゅつ~ だれでもできるかんたんまじゅつ〜にゅーもんへん〜 能力説明 矢月 折 凡夫の意地 能力説明 月読三枝 魅須帝苦鎖印-ミスティックサイン- 能力説明 峰内 双 峰内流剣術・唯神風 能力説明 名も無き日本刀 エゴ・スワップ 能力説明 アトリフラート フラット・シンクロ 能力説明 結昨日蛙 Rebirtyday Song 能力説明 錫原ミツキ 贄の儀式 能力説明 くるとん12世 巨大クルトン召還 能力説明 園城寺サカナ キュービック・ルーブ! 能力説明 小石 照 愛殺 屁 恋太郎 メタンガスの塊 能力説明 山田幻 秘技乱れ時空 能力説明 イプシロン 神の蹂躙 能力説明 有江須 無有 うろたえるな小僧 能力説明 タロウ 忍法 静羅月・狂繰 能力説明 土御門 輪 土兵召喚 能力説明 リネット・ビショップ 弾丸により多くの魔力を帯びさせ、威力、貫通力、有効射程を大幅に強化する魔法 能力説明 土御門 埴 土兵召喚 能力説明 遠坂深耶 “リバース” その他 名前 能力 空乃 秘露飲 「もう・・・ゴールしてもいいよね・・・」
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禁書シリーズの登場人物 その他のソートはこちら 人物目録内の全てのページの一覧はこちら 現在多数のページが未作成です 主要キャラクター 科学サイド(学園都市)上条の高校生徒 教師 常盤台中学 柵川中学 風紀委員(ジャッジメント) 超能力者(レベル5) スキルアウト その他の学園都市の学生 妹達(シスターズ) 統括理事会 ドラゴン 学園都市の暗部組織グループ スクール アイテム メンバー ブロック 新入生 その他の学園都市暗部の人物 その他の学園都市関係者 魔術サイド(十字教各宗派・魔術結社・他)英国(イギリス)イギリス清教(清教派)必要悪の教会(ネセサリウス) 天草式十字凄教 アニェーゼ部隊 その他のイギリス清教の人物 王室派 騎士派 上記三派に属さない組織新たなる光 明け色の陽射し その他の英国の魔術サイドの人物 ローマ正教神の右席 その他のローマ正教の人物 ロシア成教殲滅白書 その他のロシア成教の人物 翼ある者の帰還 他の組織・無所属 その他メインキャラクターの親類縁者 その他の日本の人物 その他の英国の人物 その他のロシアの人物 その他の国籍、または国籍不明の人物 人物? 実在の人物 主要キャラクター 上条当麻 インデックス 御坂美琴 一方通行(アクセラレータ) 浜面仕上 科学サイド(学園都市) 上条の高校 生徒 上条当麻 土御門元春 青髪ピアス 姫神秋沙 吹寄制理 雲川芹亜 教師 月詠小萌 黄泉川愛穂 親船素甘 災誤 常盤台中学 御坂美琴 白井黒子 婚后光子 湾内絹保 泡浮万彬 薄絹休味 食蜂操祈 寮監 柵川中学 初春飾利 佐天涙子 春上衿衣 アケミ、むーちゃん、マコちん 鴻野江遥希 大圄 風紀委員(ジャッジメント) 白井黒子 初春飾利 固法美偉 柳迫碧美 木原那由他 四葉 超能力者(レベル5) 一方通行(アクセラレータ) 垣根帝督 御坂美琴 麦野沈利 食蜂操祈 第六位 削板軍覇 スキルアウト 駒場利徳 浜面仕上 服部半蔵 黒妻綿流 蛇谷次雄 タメゾウ 横須賀 丘原燎多 絶対等速 トリック 姐御 その他の学園都市の学生 土御門舞夏 海原光貴 郭 フレメア=セイヴェルン 工山規範 微細乙愛 枝先絆理 布束砥信 原谷矢文 介旅初矢 重福省帆 釧路帷子 鋼盾掬彦 妹達(シスターズ) 妹達(シスターズ) 御坂妹(10032号) 打ち止め(ラストオーダー) 番外個体(ミサカワースト) 10777号 その他の原作で登場している妹達MNWネタによく登場する妹達 統括理事会 アレイスター=クロウリー 親船最中 貝積継敏 潮岸 トマス=プラチナバーグ 杉谷 ドラゴン 風斬氷華 エイワス 学園都市の暗部組織 グループ 土御門元春 一方通行(アクセラレータ) 海原光貴(エツァリ) 結標淡希 スクール 垣根帝督 ドレスの少女(心理定規) ゴーグルの少年 砂皿緻密 アイテム 麦野沈利 絹旗最愛 フレンダ=セイヴェルン 滝壺理后浜面仕上 フレメア=セイヴェルン メンバー 博士 馬場芳郎 査楽 ショチトル ブロック 佐久辰彦 手塩恵未 山手 鉄網 新入生 黒夜海鳥 シルバークロース=アルファ その他の学園都市暗部の人物 天井亜雄 木原数多 布束砥信 テレスティーナ=木原=ライフライン 木原幻生 木原那由他 その他の学園都市関係者 カエル顔の医者 芳川桔梗 坂島道端 亀山琉太 丈澤道彦 木山春生 鉄装綴里 城南朝来 工示雅影 山岳達子 魔術サイド(十字教各宗派・魔術結社・他) 英国(イギリス) イギリス清教(清教派) 必要悪の教会(ネセサリウス) インデックス ステイル=マグヌス 神裂火織 土御門元春 シェリー=クロムウェル ローラ=スチュアート テオドシア=エレクトラ リチャード=ブレイブ 天草式十字凄教 神裂火織 建宮斎字 五和 浦上、牛深、香焼、諫早、野母崎、対馬 アニェーゼ部隊 アニェーゼ=サンクティス ルチア アンジェレネ アガター その他のイギリス清教の人物 オルソラ=アクィナス 王室派 エリザード リメエア キャーリサ ヴィリアンシルビア 騎士派 騎士団長(ナイトリーダー) ウィリアム=オルウェル 上記三派に属さない組織 新たなる光 レッサー ベイロープ フロリス ランシス 明け色の陽射し レヴィニア=バードウェイ マーク=スペース パトリシア=バードウェイ その他の英国の魔術サイドの人物 ヴァルキリー ジーンズ店主 ヴィース=ワインレッド フレイス セイリエ=フラットリー ローマ正教 神の右席 前方のヴェント 後方のアックア 左方のテッラ 右方のフィアンマ 神の力(ミーシャ=クロイツェフ) その他のローマ正教の人物 リドヴィア=ロレンツェッティ ビアージオ=ブゾーニ マタイ=リース ペテロ=ヨグディス ビットリオ=カゼラ バルビナ ロシア成教 殲滅白書 サーシャ=クロイツェフ ワシリーサ クランス=R=ツァールスキー ブラッシャ=P=マールハイスク その他のロシア成教の人物 ニコライ=トルストイ スクーグズヌフラ ヴォジャノーイ 翼ある者の帰還 エツァリ ショチトル テクパトル トチトリ 他の組織・無所属 アウレオルス=イザード アウレオルス=ダミー 闇咲逢魔 オリアナ=トムソン オッレルス エリザリーナ ロンギエ 傾国の女 アンナ=シュプレンゲル オティヌス その他 メインキャラクターの親類縁者 上条刀夜 上条詩菜 竜神乙姫 御坂旅掛 御坂美鈴 その他の日本の人物 一一一 火野神作 その他の英国の人物 いるの? その他のロシアの人物 エカリエーリャ=A=プロンスカヤ セリック=G=キールノフ ディグルヴ ソールジエ=I=クライコニフ その他の国籍、または国籍不明の人物 ステファニー=ゴージャスパレス 原石の少女 イネス ビバリー=シースルー ジョージ=キングダム ホワイトプレイヤー レッドプレイヤー 人物? スフィンクス 鈴科百合子 神裂キゴミ ゲコ太 超機動少女カナミン 実在の人物 鎌池和馬 灰村キヨタカ
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◆このページのタグ◆ インデックス 一方通行 上条当麻 佐天涙子 初春飾利 土御門元春 姫神秋沙 御坂妹 御坂美琴 月詠小萌 現行SS 結標淡希 芳川桔梗 長編SS 黄泉川愛穂 元スレ一方通行「俺と契約して魔法少女になンねェか?」 一方通行「俺と契約して魔法少女になンねェか?」まどか「…え?」 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19
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ココが死んだ。 ホテルで休んでいたトリコが豊臣秀吉から聞いた放送の内容である。 トリコはこの事実を受け入れることは出来なかった。だから彼はホテルを飛び出した。 ココの匂いは北の方から感じていて、その場所と思われる所から激しい戦闘音が聞こえてくる。 左を見れば怪物が、右を見れば巨大なロボがいるが今はそんなことは関係ない。 唯一つ、友の生死を確かめるためにトリコは走り続ける。 きっとサニーとゼブラも同じようなことをしているだろう。 口には滅多に出さないが四天王は固い絆で結ばれている。 この殺し合いに置いても悪を倒すために奮闘しているはず。 もし仮にココが本当に死んだとしたらその使命を全うしたのだろう。 トリコが為すべきことは一つ。 「ココ……俺達が仇をとってやる――」 それが死んだ友への手向けとなるだろう。 トリコもココが本当に死んだことに対して疑いを持っていなかった。 この会場にはトリコが感じたこともない闘気を至る所から発せられている。 ここの放送で嘘をつくデメリットも無い。信じたくはないが心の底では理解している。 「ん?なんだぁ……!?」 足を止めてトリコはその正体を確認する。 大きな音を立てて自分に迫る者の正体を。 怪物やロボがいる事もあり、捕獲レベルの高い動物がいてもおかしい事はない。 だが気配は感じられず、大きな音だけが聞こえてくる。 それもそのはず 「津波だあああああああああああああ!?」 ◆ 何も感じられない暗い空間。 ソファに腰を掛け土御門とスタージュンはモニターを見つめる。 その先にいるのは先程こちらに飛ばされ来た垣根帝督である。 「これが未現物質の進化形態か……」 「君の世界には面白い能力があるな、土御門」 まどかとほむらの戦いによって劣勢を強いられていた垣根は柄にもなく必死に戦っていた。 それが実を結んだのか自身に掛けられたいた制限を自ら突破することに成功した。 だが、唯でさえ数値だけでは測れない参加者が多い中そんな事をされては困る。 いや――垣根までそうされたら困る話しだ。 「ニトロがこうも簡単に破壊されるとはな」 先の倉庫襲撃で破壊されたいたニトロだったが何も倉庫は一つではない。 別の倉庫から引っ張り出してきたニトロを何体も垣根がいる空間に送り続けた。 ニトロは名の高い美食屋や料理人を殺すことも出来る戦闘力の強い兵器であり、並大抵の力では倒すことは出来ない。 だが垣根は迫り来るニトロを何体も破壊しており、無類の強さを発揮している。 枷から開放された垣根の力はニトロ如きで止められることは出来ない。 手を横になぎ払うだけで飛ばされるニトロ。 小さい羽を手から飛ばしただけで壊されるニトロ。 ニトロの攻撃に当たらない垣根。 例え体を破壊されても、上半身をレーザーで消されても瞬時に体を再構成する垣根。 その差は歴然であった。 垣根の見た目も人からかけ離れていた。 その瞳は赤く、その他の色素は白しかなく、とても人間と判断できる状態ではなかった。 未現物質による体の構築。 今の垣根は未現物質という能力から成っており、垣根という個体は徐々にその姿を変えていた。 足元には何体ものニトロの残骸が転がっている。 送られてきたニトロを粉砕した垣根はそれらを蹴り飛ばしその空間に笑いを響かせる。 「俺が最強……最ッ高にハイってやつだあああああああああああああああああああ!!!!」 彼は学園都市第二位の器を乗り越えたのかもしれない。 ◆ 「くっそおおおおおおおおおおおお」 突然の大津波にトリコは未動きがとれない状況に陥った。 必死に泳ぐことで生命を繋いでいるが、津波は創造よりも遥かに大きくこのままでは持たない。 (俺もここで死んじまうのか?) 己自身に問いを投げる。ここで死すべき運命なのか? いや違う。やり残したが数多にも残っている。ココの仇を誓ったばかりだ。 それに小松の救出、そしてフルコースを埋める夢がある。 ここで死ぬ?いいや違うね。こんな所で死んでいいはずがない。 「この俺を舐めるなあああああああああああ!!」 水中に深く潜り込み地に足をつけるトリコ。 迫り来る水流に体を持っていかれないようにどっしりと構え津波に耐える。 「こんな海水全部飲み込んでやるぜええええええええええ!!!!」 大きく口を開き迫る海水を飲み始めるトリコ。 普通の人間には多少難しい技ではあるがトリコになら出来るかもしれない。 本来ならエリア分の質量を人間に与えるなど容量が大きくて無理な話である。 だが、グルメ細胞により活発しているトリコの器官になら話は別である。 大量の海水と同じ量を消費すればいいだけのこと。 体中のありとあらゆる物をフル稼働して体内に溜まる水分を消費する。 ジバリングを行い体温を保つことも忘れない。 完全ではないが海水は減り始めている。 しかし人体一つで海を処理することは叶わなかった。 次第にその体は津波に飲まれてしまった―― 「今度は何だ!?」 トリコは知る由もない。 同じ参加者の宇宙からの攻撃で地球に亀裂が走り海水が宇宙に流れたなどと。 「これはさっさと行ったほうがよさそうだな」 ◆ 「フフフ……ハハハハハハハ!!これはいい!!これはいいぞぉ!!!」 スタージュンの歓喜に満ちた声が部屋に響き渡る。 その声を聞くのは土御門と垣根の二人である。 力を思う存分振るっていた垣根を引き寄せ、交渉に成功したスタージュン。 垣根の首輪解除及びまだ知ることのない未知への到達。 後者は不確定要素であったが邪魔な首輪を外すのは美味しい提案であり垣根は承諾した。 未知への到達。これは本来垣根が通るはずの時間軸に置いての進化である。 無論、イレギュラーに巻き込まれた今たどり着くかは不明だが。 今の垣根は人に非ず垣根でもない。 未現物質と呼んだほうが適切かもしれない。 「随分とご機嫌だな、スタージュンは」 「お前……どっかで見たと思えばグループの頭か」 スタージュンを見ながら土御門と垣根は会話を行う。 この二人は同じ軸の住人であり、両者ともに学園都市の暗い深い闇に携わるもの。 派閥は違えど暗部と言う点から見れば同じ存在であり互いの顔は知れていた。 「お前がいるなら第一位様もいるのか」 「ああ。あいつもいるぜぃ。それとお察しの通りだが――」 「アレイスター……だろ?ここまで来たらレベル0でも……無能力者と言ったら一人いたよな?」 「……」 「無言は肯定だ。知り合いか?」 垣根の問に答える事無く土御門は立っている。 暗部にもいれば知り合いが死ぬことなど日常茶飯事の事でありいちいち止まっていては仕事にならない。 土御門もそれをわかっているのか、上条当麻が死んだ後にその死に対してアクションを起こしていない。 「形あるものいずれ崩れる……君たちはどうして個体一つの死にそこまで執着するんだい?」 「こいつが契約野郎か」 謎の白い小動物が突然話し始めるのは常人にとって常識外れだろう。 だが垣根はスタージュンとの取引の際に情報も要求しておりキュゥべぇの存在も知っていた。 今の彼には常識は通用しない。自分の領域が上がったせいか会場を写すモニターの悟空やブロリーに慣れ始めた。 「そこに写っているのは?」 「あそこに写っているのは別の個体さ。でも感情が明らかに感じ取れる残念な個体のようだ。 でもあれはキュゥべぇの中でも最弱さ。本来なら新たな刺客も送りたい所なんだけどね」 「そいつは出来ない話しだぜぃ」 土御門が言う通り現在キュゥべぇの新しい個体を送り込むとは不可能な状態である。 宇宙空間で暴れまくる悟空とブロリーにより本星が破壊されてしまった。 魔女化したまどかを攫ったり、勇次郎やセルにフェイトなどの契約によりある程度のノルマは達していた。 「それはそうと垣根帝督」 キュゥべぇは垣根へ話しかける。 垣根は面倒臭いと思いながらも自身のテンションの高まりもありその話を聞くことにする。 「この際契約とかどうでもいいんだ。君が望む条件を飲む、だから僕の星を君の未現物質で創星してほしいんだ!」 一般人なら惹かれる可愛らしい営業スマイルを垣根に向け交渉をし始めるキュゥべぇ。 本来なら契約と引き換えに願いを叶えさせるのがキュゥべぇのスタイルである。 それを無条件で願いを叶えさせると言うのは破格の条件である。 感情がないと言っていたが星の破壊により個体の創造が出来ない今キュゥべぇにも感情が芽生え始めたのだ。 自身の死に対する恐怖心がキュゥべぇに感情を植えつけたのだァッ!! クールを装いつつも内心(本星ぶっ壊れたあああああああああああ)や(死ぬの?これ死んじゃうの?)など崩壊している。 「面倒くせえ却下だ。それに未現物質で星創ってもお前らの個体を創れる気がしねえ」 「そうか、それは残念だね」 (所詮は人間か、使えない。これは真剣にドラゴンボールを集めた方がいいかもしれない) そうでもしなければ気が気じゃない、キュゥべぇはそう考えていた。 そもそも彼らがこの空間にいる理由とはなんだろうか。 それはスタージュンと垣根の交渉であり、垣根側が提供したことである。 先のスタージュンの笑いもこれが原因である。 ホールの中央に立つスタージュンの側方はカーテンで遮られており何も見えない。 だがそこから「何かを感じる」のだ。 「俺の能力を使ったんだ。そんな簡単には壊れないぜ」 「ああ、感謝するよ垣根帝督」 「僕にも見せてほしいものだね」 土御門はこの正体を知っているがキュゥべぇは知らないためスタージュンに問いかける。 その問にスタージュンは答えようと右手を広げた。 「よかろう……これが未現物質により構築された真ニトロ!!」 言葉と共にカーテンが開き大量のニトロが現れる。 見た目は従来通りだが未現物質の応用により強度及び戦闘能力が大幅に上昇し、数多の並行世界の中でも数ある力を持つ。 「そしてこっちが第三位の複製に未現物質を応用した『欠陥電気未現物質』……これでは長いな。 間を取り『未現電気』――『ダークノイズ』とでも名付けようか」 そこには大量の欠陥電気が並べられており、その一つ一つが未現物質による再構築を受けている。 主催側も来たるべき最終戦に向け準備を始めていた―― 【???/1日目・昼】 【垣根帝督@とある魔術の禁書目録】 【状態】 未現物質 【装備】 未現物質 【持ち物】 【思考】 基本:今を楽しむ 1: 負ける気がしねえ 【備考】 ※15巻終了後(死亡後)より参戦 ※能力に若干の制限あり? ※この企画に対する考察は一時中断。今は情報を集める。 ※べジータやゼブラ一護にほむらの力の興味あり。 ※ベジータの知り合いに会ったら二回目放送の時に会場に来いと伝え自分も行く ※制限を超えましたがもう一度出来るかは不明です ※未現物質状態(新約時代)になりました。 ※スタージュンには伝えてませんが真ニトロ、未現電気に対する最終命令権は垣根にあります。 「やべえ……やべぇよ……」 トリコは一人で何度も呟く。 それは友の死へでもなく、割れた会場でもない――自分自身に対して。 「これは何だ?……食ったことがねえ味だ」 海水を飲み干している間に口の中には固形物も入ってきた。 数はそれなりにあり、どれもが中々のサイズを持っていた。 そして食べたことのない未知の味でありその味にトリコも惹かれていた。 それもそのはず―――――― 人を喰らうのは初めてだから―― 【G-2 ホテル前/1日目・昼】 【トリコ@トリコ】 【状態】 喰人状態 【装備】 【持ち物】 ランダム支給品1~3、基本支給品一式 【思考】 基本:馴染む……馴染むぞ、この味は 1:食いてえ……もっと食いてえ 【備考】 ※放送を聞き逃しました ※ベイの挑発は聞いてなかったようです ※聞き逃した情報を聞きました ※人を喰らった事により喰人状態になりました。人を見たら捕食します ※ゾロ、グリンバーチ、クロコダイル、アミバ、ゆり、ダークプリキュア、サウザーを喰らいました ※喰らいによりスナスナの実の能力を使えるようになりましたが泳げますよ。 Love me do! Look at me! 時系列順 とあるお嬢のマッハキャノン 投下順 未元物質は砕けない 垣根帝督 第二回放送 モーニングはいかが? トリコ 食戟-WILD FANG-
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「これは………………………………………………どういうことか説明してもらいましょうか……?」 「どうした美琴?……………………………………………………よし、殺しはしない十分の九殺しだ」 この二人は上琴のケンカを売った。そして二人は絹旗とレッサーのケンカを買った。 目の前のリビングは傷だらけだった。 「……土御門アクセラ浜面青ピィ!!」 上条は玄関にいる土御門たちを怒っているように(絹旗とレッサーには怒っているが)呼ぶ。 「な、なんぜよ?俺はカミヤンを怒らせた事は……これはいったいなんぜよ?」 「今から『最愛&レッサー捕獲作戦』を実行する。土御門は知り合いの中に探すのが得意のヤツに探すように頼んでくれ。 アクセラは早速能力のオンパレードで探してくれ。浜面は昔のガラの悪い連中に頼んでくれ。青ピはクラスメイトに連絡。」 新居の上条は最強敵無しと知っている彼らは、 「に、にゃー。わかったぜい。いくぜ!!野郎共!!」 「「「ら、ラジャー!!」」」 そういうと男達は(上条含める)外に飛び出していった。 一方女たちはと言うと。 「あっ飾利?ちょっと頼みごとよ。うん、最愛とレッサーを探してほしいの。 いろいろとハッキングとかお願い。え?何でかって?二人ともちょっとおいたが過ぎたから罰ゲームよん♪ うん、ありがとうじゃあね~。あっ白雪さんと打ち止めも捜索お願い、滝壺さんはわかれば教えてね」 「「わかった」」 白雪と滝壺は聞いてくれたが、 「ミサカ疲れた~てミサカはミサカはソファーに崩れ落ちてみる……」 「見事つれてきたらごほうびに部屋ひとつあげるわよ?」 「ミサカふっかーつ!!てミサカはミサカは勢いよく外に飛び出してみる!!」 上条勢力、本気を出せばこんなものである。 「おいおい、何の騒ぎよな……ってうおっ! なんつーことしやがったんだ、あの二人は……」 「あ、建宮も悪いけど手伝ってくれるか? 最愛とレッサーにちょっとお説教しなくちゃいけねーからさ」 「ま、まあそれは一向に構わんが一つだけ冷静になって聞いて欲しいのよ。きっとリビングをあんなにしたのはレッサーで、絹旗は止めようとしたはずよね」 建宮は自分が出る前はリビングは綺麗そのものだっただけに、上琴以上に驚き、そして呆れていた。 そんな建宮の予想通り、実は主犯はレッサーで絹旗は止めようとしており、逃げた理由は友達の付き合いとしてだったりもする。 ちなみに男性陣といっしょに探しに行った当麻だがここにいるかというと美琴と一緒に探したいからという理由で引き返したのだ。 「確かに最愛はそんなことする子じゃ無いわよね。でもま、逃げたんだから同罪よ♪ お仕置きは軽めにはしてあげるけど」 「そうだな。じゃあ建宮は天草式のみんなにも頼んでくれるか?」 「それなんだがな、上条当麻。プリエステスと五和は連絡が取れず、対馬と浦上は別の用事で手が放せないのよ。でもその分、わしが働くから安心するよな」 神裂は初春を愛でると言う名のストーキング中で五和は気絶中で連絡が取れず、対馬と浦上は寮監命令の黒子の監視でそれどころでは無かったのだ。 建宮の言葉に納得した上琴は、建宮が出陣するのを見送った後で自分達も絹旗&レッサー探しを始めるのだった。 (もし飾利姫に会ったらさっきのパンツの件、謝るべきか……。いやしかし、気絶する前に見たあの方のことを考えると……むぅ) こちらはジャッジメント第一七七支部、美琴に頼まれて絹旗&レッサー探しとその他もろもろを頼まれた初春が行動していた。 ちなみに今までは固法、それと遊びに来ていた佐天と学園都市の巡回をしていて戻ってきたのはついさっきのことだ。 「固法先輩、止めなくていいんですか?」 「止められるならとっくに止めてるわよ……。さっきまでは私がよく知る初春さんだと思ってたのに……」 「アレが、ですか? あの飾利は確かにいじり甲斐がある方の飾利ですけど、少し変じゃなかったです?」 佐天の言う通り、初春は巡回中も建宮にパンツを見られたことを思い返し、恥ずかしさで頭が一杯で心ここにあらず状態だったのだ。 最近見せていた怖さが無いという点では固法の言い分も理解出来るが、佐天だけは何か悩みでもあるのではと心配していたのだ。 (皆さんが暴れてもいいようにジャッジメントの演習ってことで学園都市中に連絡終了♪ あとは最愛さんとレッサーさんを……あう~~~~っ) 大人しくすると言っても初春は美琴の頼みとあって手早く情報操作を済ませ、今度は絹旗とレッサー捜索をしようと思っていたが突然、顔を真っ赤にしてボーっとしてしまう。 理由は絹旗のことを思い出し、彼女にスカートを捲られて建宮にパンツを見られたことも思い出したからだ。 「ちょっと初春さんしっかりして! 大丈夫? 私のこと、分かる?」 「た、建宮さんに、パ、パンツを……。は、早いんです、ま、まだまだ……。わ、私じゃ、つ、釣り合わないし、あ、あと、6年は……きゅう」 「飾利、飾利ーーーーっ! 固法先輩、とりあえず飾利を寝かせましょう!(後で建宮さんに事情を聞こう。そして場合によっては許さない!)」 初春は顔から湯気が出かねないほど顔を紅潮させて気絶してしまい、しばらくの間、使い物にならなくなる。 佐天は気絶する前の初春の言葉を聞いて、建宮に佐天特製金属バッドを持って事情を聞く決意をするのだった。 当麻の高校の食堂、そこに真夜と半蔵に電話がかかってきた。 今、半郭、トライアングルカップル、木山は真夜が作った料理を食べ終え、まったりと過ごしていた所。 「もしもし浜面か? 何かあったのか? いやまあ、別にいいけど。分かった、こっちからも探してみる。じゃあまた後でな」 「どうかしました? 半蔵様」 「浜面から人探しの依頼だ。きっとそんなに時間はかからないだろうから郭はここで待っててくれ」 「分かりました。でも私が必要とあらばいつでも呼んでください! すぐに駆けつけますから」 浜面の頼みごとが人探しだったので自分一人で充分だと考えた半蔵は、郭をここに残す決断をする。 郭もそれを了承したが、その時の二人は木山曰く、亭主とその亭主を見送る妻のようだったという。 「あれ? 真夜君、電話にも出ないで切っちゃったけど誰だったの?」 「青ピだよ。ここ最近、真昼さんと赤音さんに迷惑かけてるのにこんな時だけ頼ろうとするなんて虫が良すぎるから無視したんだ」 「そーだよなー。青髪のやつ、うちのクラスの男共を集めて俺達を付け回しやがって。ナイス判断だぞ真夜♪」 「……でもそんな青髪君たちを毎回やっつけてるんだよ私達。けど確かに協力する理由、無いもんね~♪」 最近、毎日のように青ピ率いる『嫉妬ファミリー』に追い回されてるトライアングルカップルは、青ピにはかなり冷たかった。 とはいえ青ピ達を毎回毎回ぐうの音も出ないくらいに返り討ちにしているが、それでも彼らに対する不満は消えることは無いのだ。 「じゃあ悪いなみんな。すぐ戻るから郭のことよろしく頼む」 半蔵が出て行くのを見送ると真夜と赤音は後片付け、郭と木山と真昼は午後の訓練の準備に向かうのだった。 「あーっ! 井ノ原弟のやつ、人の話も聞かんと切りよった! まったく何て友達甲斐の無い奴や!」 「あのな青ピ、井ノ原弟を狩ろうとしてるのにこうゆう時だけ協力してもらおうって虫が良すぎるだろ……」 「何言うてんねん、浜面はんは。それはそれ、これはこれや♪」 こちらは上琴に命じられるまま、行動を起こしている土御門、青ピ、浜面。 青ピが真夜のことで怒ってるのを見て、土御門と浜面は目の前の人間を揃って最低だと思っていた。 「絹旗とレッサーの動きに体力を気にせずついて来れる井ノ原弟が参加しないのは痛いが、他のクラスの男共は参加してくれる。そう悲観することも無いぜよ」 「そうだな。半蔵も動いてくれるみたいだし、絹旗とレッサーちゃんもすぐ見つかるさ。じゃあ俺は半蔵と合流して捜索に当たるから二人もちゃんとやるんだぞ」 「了解にゃー♪ ほら青ピ、俺達もクラスの連中と合流するぜよ」 浜面は半蔵と、土御門と青ピは参加してくれるクラスの男子こと『嫉妬ファミリー』と合流して絹旗&レッサー捜索に向かうのだった。 その際、土御門は密かにこんな決意を固めていた。 (カミやんと美琴ちゃんの新居二号の件は絶対にバレないようにしないとな。それはあの二人も困るし、何より俺達も困るからな) そのころ、初春をストーキングしていて、初春が気絶したのを見た神裂、シェリー、ヴィリアン、ウィリアムはというと… 「なんか飾利が変ですね。」 「さっきから顔が赤くなったり、気絶したりしてますからね。」 「なんで顔が赤くなっているのかここからじゃわからないね。」 神裂、シェリー、ヴィリアンはなんで初春の顔が赤くなっているのか気になっていた。 「おーい、そこの4人とも何をしているのね?」 初春の顔が赤くなっている原因の建宮が神裂達に走って近づいてきた。 「建宮、そんなに走っていったいどうしたのですか?」 「それが、レッサーと絹旗が上条当麻と御坂さんの新居を傷つけてしまったのね。それでみんながレッサーと絹旗を捜索しているのね。」 「そうなんですか。(あの二人は何をしているんですか!!)」 「それでプリエステス達も手伝ってほしいのよね。」 「わかりました。それじゃあ私たちは飾利の尾行をやめてレッサーと絹旗を探しにいきます。」 というと神裂、シェリー、ヴィリアン、ウィリアムはレッサーと絹旗を捕まえにいった。」 「さてと俺も二人を探しに行くのね。ってあれ、誰かがこっちに近づいてくるのよね?」 建宮もレッサーと絹旗を探しにいこうとしたら佐天が近づいてきた。 「これでもくらえー!!この変態ロリコンクソオヤジー!!」 挨拶代わりに何故かバットが飛んできた。 「どわー!?いきなり何なのよね!?」 「飾利のスカートをめくっていいのは私だけだー!!」 「何の話なのよね!?」 実は佐天、初春が途切れ途切れに『めくられた…………健宮さんに………見られた』と言ってる事を聞いてしまったのだ。 (めくったのは絹旗だが) 「待てやゴルァあああああああ!!」 「り、理不尽なのよねー!!」 相手が初春と同じ中学生の女子とあって逃げることしか出来ない建宮だが、こちらも事情があるので逃げることを止める。 建宮が逃げるのをやめたことで佐天も追いかけるのを止めると、話だけでも聞くことにした(バッドは構えたまま)。 「逃げるの止めたってことは観念したってことですよね? 飾利のスカートめくってパンツをガン見した罪を告白する気になったんですか?」 「待て待て待て待て! ガン見はおろか捲ってもいないのよ! わしは絹旗が飾利姫のスカートを捲りやがったもんだから、つい飾利姫のパンツを見ちまったというか何と言うか……」 「つまり建宮さんは飾利のパンツを見たのはあくまでも事故、そう言いたいんですね?」 しきりに頷く建宮を見て、日頃の彼の初春に対する態度を改めて思い返した佐天はとりあえず信用することにして、バッドを下ろした。 もっとも、初春のパンツを見たことで鼻血を出したと分かっていれば建宮はバッドで殴殺されかねかったのだが。 「ところでどうしてあんな場所に居たんです? 気のせいか急いでた気がするんですけど」 「おおっ! お前さんとの追いかけっこですっかり忘れてたのよ! 悪いが佐天、お前さんも手伝ってくれ!」 建宮はレッサーと絹旗(主犯はレッサー)が上琴新居二号でやらかしたこと、上琴の指揮のもと二人を追いかけてることを説明した。 佐天はそんな命知らずがいることに驚くとともに、すぐさま携帯を取り出した。 「最愛がそんなことするとは思えないですからきっとレッサーって子の仕業でしょうね。ところであっちはあたしが動いてることは知りませんよね?」 「おそらくは。ただ、御坂嬢が飾利姫に連絡を取っていたからそれ経由で伝わってると思ってるかもしれないが……」 彼女達も自分が捜索に加わっているとは思っていないだろうと踏んだ佐天は、絹旗に連絡を取り始めた。 しかし絹旗の携帯の電源は切られており、繋がることは無かった。 「ダメですね。最愛のことだから飾利を頼ると読んで連絡を一切取らないつもりですよ。でも今、飾利は気絶してるから情報で追い込むのは難しいですね」 「気絶! 飾利姫はどこかお加減が宜しくないのか? 佐天、詳しく説明すウゴッ!」 「ぜーーーーったい建宮さんには理由は教えてあげません! それと飾利は無事ですから安心して下さい。最愛とレッサーって子の捜索、手伝いますから早く行きましょう」 初春が気絶した理由をありえないとは思いながらも感じ取っていた佐天は、暑苦しく迫る建宮をバッドで殴って黙らせると絹旗&レッサー捜索を始めるのだった。 なお、初春から佐天だけに驚愕の真実が聞かされるのは絹旗&レッサーが捕まってから後のことである。 時は少し遡り、建宮と佐天が追いかけっこを始める前、実は近くの路地裏に絹旗とレッサーが隠れていたのだ。 第一七七支部なら安全だと踏んだ絹旗だったが、建宮がここにいたこと、佐天が今後自分達の敵に回ることを考え、悩んでいたのだ。 「ちいっ、ここはもはや超安全ではありませんね。もっと違う場所を探しましょう」 「ごめんなさい絹旗。元はと言えば私があなたの言うことを聞いてさえいれば……」 「過ぎたことを言っても超始まりません。とりあえずみんなのほとぼりが超冷めるまで……レッサー避けて下さい!」 絹旗の勘は見事に的中、先ほどレッサーが居た場所は酷い有様でそこに立っていたのは、 「よォ獲物ども。思ったよりも簡単に見つけちまって少々拍子抜けしてンだ。最後の抵抗ってやつ、やってみなァ」 「ヒーーーーッ! あの白い堕天使がいきなりですか! どうします絹旗……絹旗?」 「ふうっ、アクセラが相手なら超余裕です♪ こっちにはアクセラ対策を何個も超授かってますから」 学園都市最強の一方通行だが、怯えるレッサーとは対照的に絹旗はとても落ち着いていた。 その態度が癪に障った一方通行が迫るが彼は知らない、絹旗が初春にいくつか一方通行を萌え死させるアイディアを授かっていることなど。 「ははははは!!超必殺!!打ち止めの萌え写真!!」 バーン!!と言葉通りの打ち止めの萌え写真を何枚も持っていた。 メイド打ち止め、看護師打ち止め、婦警さん打ち止め、バニー打ち止め等々…… 一方通行には大ダメージどころか超ダメージだ。 「オマエラバカだなァ?」 だが 「こんなんで俺をどォこォできると思ったかァ?」 一方通行は突き進んでいた。 「な、何ですとぉ!?」 「対策ってこれですか!?」 一方通行も手に何かを持っていた。それはケータイだった。そこには…… 「ね、寝顔ですとぉ!?」 「子供の寝顔を待ち受けって変態!?」 「俺はロリコンじゃねェ、そしてオマエラ地獄行きィ!!」 悠然と突き進む一方通行を前にレッサーはさらに怯えるが、絹旗は決意を秘めて切り札の一つを投下する。 「これだけは、これだけは超使いたくありませんでした。アクセラの名誉を傷つけることになりますが超止むを得ません、行きます!」 「ほほォ、随分と余裕じゃねェかァ! てめェらの持ってる手とやら、俺に見せてみろ! 効くわけねェけどなァ!」 「では打ち止めとの初夜を超イメージしやがって下さい! 学園都市最強のP・Rを超駆使して!」 絹旗に言われるまま、条件反射的に一方通行はまだまだ先の話である『打ち止めとの初夜』をイメージしてしまう。 ちなみに『P・R』とは『自分だけの現実(パーソナルリアリティ)』の略で、初春の言葉を借りれば『妄想・信じる力』である。 当然ながら学園都市最強のP・Rともなると並大抵のものではなく、より現実的かつ鮮明にイメージ出来てしまうわけで結果、 「ブハッ!!!!!!! て、てめェ、ひ、卑怯だぞ…………ぐっ」 『打ち止めとの初夜』をイメージしてしまった一方通行は鼻血を常人ではありえない量を噴出し、負け惜しみを言って崩れ落ちた。 それを見ていたレッサー、実際に一方通行にそう仕向けた絹旗も効果の程に驚くと同時に倒れた少年にドン引きしていた。 「小さな子のしょ、初夜を妄想して鼻血だなんて学園都市最強ってもしかしなくてもぺドフィリアなんですね……。上条さんとは雲泥の差です」 「いや、ぺドとは超違いますけど妄想だけでよくあれだけの鼻血を噴いたアクセラが超キモいです。とりあえずメッセージを超残しましょう♪」 絹旗はそう言うと、一方通行の鼻血で、汚いとは思いながらも近くの壁にメッセージを残した。 レッサーは知りたくも無いので周囲を見渡し、顔見知りが居ないことを確認し始める。 「よし、これで超バッチリです♪ アクセラには超申し訳ないですけど、私達を襲った罰ですよ」 「絹旗、今なら私達を狙ってる人は居ません。急いでここを離れましょう」 レッサーからの呼びかけを受けて、絹旗は一方通行が倒れてる路地裏を後にした。 なお、鼻血の血文字のメッセージは『僕は小さな恋人でHなことを考えたムッツリです』という、かなり酷いものだったり。 路地裏から出た絹旗とレッサー、身を潜めつつも素早くかつ的確に逃亡していた。 しかし潜伏先を考えていなかったので単なる行き当たりばったりな逃亡になってしまっている。 「絹旗、本当にあなたが知ってる隠れ家とかは使えないんですか?」 「おそらくは、ですけど。浜面と滝壺さんも敵に回ってるでしょうから、そういう場所はむしろ超危険なんですよ」 「成程、じゃあしばらくは逃げ回るしか無いようで……絹旗、気のせいかあの人達、こっちを見てませんか?」 絹旗の読み通り、浜面と滝壺により元アイテム時代に使っていた隠れ家とかは押さえられているので彼女の判断は正解だったりする。 果ての無い逃亡にげんなりしつつも、レッサーはこちらを凝視している当麻くらいの歳の男子数名がこちらを見ていることに気付く。 そして次の瞬間、その男子の一人が大声でこんなことを叫んだのだ。 「リーダー! ターゲット発見したぞーーーっ!」 「おーっ、ご苦労さんだにゃー♪ さあ絹旗にレッサー、観念して大人しくお縄に付くぜよ」 「「土御門!!」」 リーダーと呼ばれた土御門が楽しげな笑みを浮かべて現れたことに絹旗とレッサーは驚くが、それ以上の驚きが二人を待っていた。 なんと、周りの人間の同い年くらいの男子が全員こちらを見てニヤニヤ笑っているのだから。 「ま、まさかこの人達全員、あなたの仲間なんですか? 土御門」 「レッサーは察しが良くて助かるにゃー♪ 抵抗はあまりおススメしないぜよ。アンチスキルの世話になりたくないだろ(これで二人も暴力には訴えないだろ)」 「それよりもみんながニヤニヤと笑ってる方が超気になります。これの説明を超求めますよ」 アンチスキルと言う言葉を使い、相手の実力行使を押さえ込むことに成功した土御門、これで終わりだと確信していた。 ところが青ピがバカ正直にも絹旗の問いに答えてしまうことで形勢が変わってしまうことに。 「そんなん簡単や♪ みんな二人を捕まえたら一人一人とデート出来るからな~♪ こない可愛い子とデート、みんなのテンションはうなぎ上りっつーやつや!」 「バッ、バカ! 余計なこと言うな青ピ…………あっ」 絹旗とレッサー、乙女の防衛反応が土御門、青ピ、そして『嫉妬ファミリー』に襲い掛かる。 しかし、そんな襲われてる二人は 「「(超)ふざけんなぁぁぁあああああああああああああ!! 女を何だと思ってるんだオマエラはァァァあああああああああああああ!!」」 と暴れていた。ちぎっては投げちぎっては投げ、こんな表現大げさだなぁと思ってる諸君も見てもらえば納得して頂けるだろう。 土御門もヤバイと思ったのか退却命令をだそうとしたが何かに気づいた。 「さすがだにゃー。だがオマエラ二人を捕まえようとしている二人は今どこににゃー?」 何を言ってるんだコイツは?と二人は首を傾げたが二人とも何かに気づいた。それは何かは解らない。だがそれは何かを押し潰すようなものだった。 そしてレッサーは前にもこれを感じたことがあった。 イギリスのクーデターの時も、ロシアの時も感じた。そしてつい最近、とある家でも…… 二人は後ろに何かを感じた。何かはすぐにわかった。たが二人は後ろを向けなかった。 何故なら…… 「アンタたち、こんなところで何をしてるのかしら?」 「オマエラは今日、俺が殴っても仕方ないことをしたからな?」 そこには自分達の愛の巣をどうこうするなら、即叩き潰すバカップルがいるからである。 「建宮さん、あそこに最愛が! 隣にいるロングの子がレッサーって子ですよね? ……って当麻兄さんと美琴姉さんも一緒ですよ!」 「んなっ! まずい、それは非常にまずいのよ! あの二人、殺されかねんぞ!」 「じょ、冗談ですよね? そりゃあ新居の件の話は聞いてますけど、ここは外ですよ? 家の中ならまだしもこんな往来の場でなんてことは……」 「有り得るから言ってるんだ! あの二人をひとまず落ち着かせられるのは義理の妹の佐天、お前さんしかいないのよ! さあ、早く向かうのよね!」 絹旗&レッサーのピンチにギリギリの所で駆けつけたのは佐天と建宮だった。 建宮は上琴の尋常じゃない怒りを肌で感じ取り、真っ昼間の惨劇を止めるべく上琴抑止力の一人でもある佐天をけしかける。 「当麻兄さん、美琴姉さんストーーーーーーップ!!!」 「「うおっ!!」」 怒れる上琴を一先ず止めることに成功した佐天だが、バットを振り下ろしての制止は少しやり過ぎかもしれない。 上琴は佐天の登場に驚き、レッサーは呆然とし、絹旗は助けてくれた佐天に泣きながら抱きついた。 「うわ~~~~~~~~ん、涙子~~~~~~~~~。ちょ、超、こ、怖かったです~~~~~~」 「はいはい、ゴメンね遅くなって」 「ふうっ、どうにか間に合ったか……。レッサー、お前さんも大丈夫か?」 遅れて到着した建宮にただ頷いて返答するしか出来ないレッサーは佐天の存在に頭の整理が追いついてなかった。 一方、上琴はようやく佐天の登場に頭がついてきて、彼女と建宮に事情を尋ねた。 「涙子、どうしてお前が? いや、建宮と一緒ってことは多分途中で合流したんだろうけど……。けど邪魔したのはどうゆうつもりだ?」 「どうゆうつもりはこっちの台詞です! こんな往来の場で最愛に酷いことしようとするなんてあんまりです二人とも!」 「い、いや、あのね、る、涙子。それは、その、二人が、というかそっちのレッサーが悪いというかね……」 佐天の言葉に土御門は絹旗&レッサーがやったことにツッコミを入れようと思ったが、そんな茶々を入れられる気配が無いので諦めた。 困惑する上琴に佐天、そして建宮が正論をぶつける(絹旗は佐天の胸の中で怯えてる)。 「悪いことしたのならまずは当人達に理由を聞いて下さい! お仕置きするのも説教するのも話を聞いてからです! だから最愛がこんなに怯えてるんですよ!」 「佐天の言う通りなのよね。惨状がどうであれ、お前さん方は人の話を聞くべきだ。相手にも言い分があるかもしれん。それすら聞かずに行う仕置きはただの暴力だ」 (……アレは理由を聞くまでも無くお仕置きしてもいい気がするが、これであの二人も少しは考えるようになるから黙っとくぜよ) 佐天と建宮の言葉に思い当たることがある上琴は、怒りを収めて話を聞く態勢になる。 ちなみに土御門が黙っていたのは上琴がこれで新居の件で我を忘れないようになって欲しいという願いというか目論見があるのだが。 「そうだよな、レッサーはともかく最愛がそんなことするわけ無いって建宮に言われてたのに俺ってやつは……ゴメンな最愛」 「ヒッ!!」 「……うっ、自分達のせいとはいえさすがにそれは傷付くわ。大丈夫よ最愛、私達もうアンタには怒ってないから。だからそんなに怖がらないで、ね?」 「ほーら最愛、二人もああ言ってることだからさ。もう怯えなくても平気だから」 上琴は絹旗の反応に想像以上にショックを受けていた、普段の懐きっぷりが印象的なだけに。 佐天が宥めたことでようやく絹旗も上琴にいつもの表情を見せることに。 これで全て丸く収まったと思っていたのはレッサーだが、そうは問屋が卸さない。 「さて主犯だと思われるレッサーさん。上条さん達にちゃーんとリビングをあんな風にしやがった経緯を説明してもらおうか」 「……えっ? で、でもここは人通りがある所ですよ? さっき言ったことを、も、もう撤回するんですか?」 「大丈夫よレッサー♪ ちゃーんと家に帰って庭であんたの釈明を聞かせてもらうから。覚悟はいいわよね?」 レッサーは上琴が自分に対してだけ怒りをそれほど収めていないことに気付き、当麻に引きずられるままに上琴新居二号へと連行されることに。 その後ろを無事だった青ピ、土御門、佐天、絹旗、建宮が後を付いていった。 無事に上琴新居二号に戻った上琴、土御門、青ピ、佐天、絹旗、建宮、レッサー。 絹旗とレッサー捕獲の知らせを捜索続行中の仲間達に連絡するのを忘れ、庭ではいきなりレッサーの聴取が始まった。 レッサーがリビングを滅茶苦茶にした理由、それが本人の口から語られ始める。 「いやー……実はですね?絹旗さんとの勝負が決着ついてなくて、うずうずしてたんですよ……」 「「で?」」 しばしの沈黙………… 「それで……………………………………………………………………………………きゃは♪」 「「きゃは♪じゃねえよ!!」」 上琴の怒りは当たり前、突っ込むのも当然である。 「何よそれ!!特に理由なんてないじゃない!!」 「それであの惨事かよ!?ふざけてんじゃねえ!!思いっきりやってやれ美琴!!」 「にゃー!!落ち着け二人とも!!月夜ー!!」 土御門がここにはいない白雪を呼んだ。 「ここにいない白雪さんを呼んでどうするんですか!?」 すかさず佐天の突込みが入る(当たり前だろ!!)。 「甘いぜい!!」 すると遠くからキラーん☆と何かが飛んできた。 そしてその何かは上琴とレッサーの間に降りた(正確には落ちた)。 その何かとは?察していただきたい。その名は……… 「白雪月夜!!ただいま参上!!」 「おお!!白雪さんタイミングよすぎですよ!?どこの漫画ですか!?」 佐天は鋭く当突っ込む(突っ込まないほうがおかしい!!)。 「ふっ、甘いよ佐天ちゃん。私と元春の間には距離もタイミングも問題じゃないの。だって二人は愛の絆で結ばれてるから♪」 「愛の絆ですか、それじゃあ仕方ありませんね~……って言いませんよ! 色々ツッコミ所が多いじゃないですか!」 「まあまあ。佐天ちゃんのツッコミ精神も分かるけど、今はカミやん達の問題を片付けるが先決ぜよ。ツッコミはその後でたっぷりするにゃー」 土御門の言うことに納得した佐天はひとまず月夜に対するツッコミは置いておくことにした。 そして問題はレッサーのお仕置き&上琴の怒りを鎮めることに再度注がれる。 「どいて白雪さん、そいつ殺せない」 「お、落ち着いて美琴ちゃん。新居で殺人なんて穏やかじゃないよ……」 「悪い白雪。今回ばっかりは俺も美琴も心底頭に来てんだ。落ち着くなんて出来そうにねぇ」 「だーかーらー! 二人とも落ち着いてってば! とりあえずレッサーちゃんが何をしたのか私に話してよ!」 上琴はレッサーに襲い掛かりたい衝動を抑えながらも彼女がリビングをあんな風に仕出かした理由っぽいものを月夜に話した。 それを聞いた月夜は呆れたように溜め息を吐いた後でレッサーに向き直ると、身も心も凍りそうな笑顔(レッサー談)をレッサーに向けた。 「レッサーちゃん、理由がアレじゃあ私も庇いようが無いよ。だからせめてあの二人に病院送りにされないように私がお仕置きしてあげるね♪」 「えっと、そ、それでど、どのようなお仕置きになるんですか……? 痛いのは……イヤですよ?」 「大丈夫大丈夫。痛いのなんてそんなに気にならないから。とりゃー!」 月夜がいつもの掛け声を言うと、レッサーは首より上を残されて氷漬けに。 「寒っ! 冷たっ! 痛っ! でも冷たっ! それでいて寒っ!」 「ね♪ 痛いのなんてそんなに気にならないでしょ? 上条君に美琴ちゃん、これでレッサーちゃんを許してやってよ。ね?」 「なんかそっちの方が酷い気がするから俺は別にいいけど美琴はどうだ?」 「私もいいわよ。その代わり、すぐさま解放は無しだからね。今の時刻は午後2時だから……2時間放置で♪」 この状態で二時間放置は地獄にも等しかったので抗議しようとするレッサーだが、言葉がうまく紡げずにいた。 絹旗と佐天はレッサーを可哀想と思いながらも、自業自得を思うことにして二時間放置を受け入れた。 「さて、とりあえずやることといえばリビングの後片付けか……。はぁ、何か久々に不幸だ」 「リビングはわしと絹旗で片付けるのよ。元を正せばわしの監督不行き届き、ならびに絹旗の甘さが招いたこと。せめて後片付けはわしらがするのよね」 「建宮の言ってることが正しいのは超悔しいですけど、私も建宮に超賛成です。お兄ちゃんたちは食器や衣類の収納を超お願いします」 「傷だらけのリビングの修復は俺が受け持つぜよ。なぁに、ちょっとしたサービスにゃー♪ パパッと修復出来る業者の皆さんを呼んでやるぜい」 こうして上琴、土白、佐天、青ピは小物類の収納、絹旗と建宮はレッサーのやらかした後始末を開始する。 その際、土御門は一打、浜滝に、建宮は神裂、シェリー、ウィリアム、ヴィリアン組に絹旗&レッサー捕獲終了を忘れずに伝えるのだった。 浜滝は途中で合流した半蔵と一緒に絹旗&レッサー探しをしていたが、そこへ土御門から終了の知らせが入る。 ちなみに浜面と滝壺が一緒の理由は上琴と同じで一緒がいいという、バカップルなら常識的な考えのものだったり。
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八月の詩 3 午前4時55分、珍しく不幸なこともなく常盤台に着いた上条。 待ち合わせが寮の前なので、待つ上条。 ふいに、後ろから声が掛か反応する上「はい、ええっとあなたは?」寮「私は、常盤台寮の寮監だ。寮生からは、“寮監”と呼ばれている。外で立ち話もあれだ。とりあえず中に入ろう。」 2人は、常盤台の中に、入っいった寮「ところで、アルバイトの内容は、覚えているか?」上「はい。寮の清掃ですよね」寮「1割正解だ」上「1割って何それ!?」寮「10パーセントのことだ」上「わかってますよ!何で清掃じゃないんですか!」寮「1割は清掃だ、9割は寮生の相談、パシリ、雑用などだ」上「そんなの聞いてないですよ!!」寮「土御門は、話したと行ってたぞ。大方酒でも飲んで忘れたんだろう。」上(そうか、だから朝なんか忘れてる気がしたんだ!)寮「それと、土御門からの伝言で、“このバイトやめたら仕事3倍だぜいかみやん”とのことだ」上「チクショウ!!どうせやめるだろうと思ってるな!土御門!こんな事でやめてられるか!」寮「それよりも仕事内容の確認だ、朝5時に団体用の便所掃除をし、6時に、 朝食、それ以降、個室にある便所と風呂の掃除、12時に昼食、その後は パシリ雑用、相談などをしろ。」上「分かりましたけど、パシリとかってどうゆう事ですか?」寮「寮生からの希望で今回、試験的に採用されたそれと今日は団体用の便所掃除はやらなくて良い」寮「それと、今日の朝食の時に自己紹介をしておけ」 そして、やることの無かった俺は、時間まで待つことにした。美「そういえば黒子」黒「何ですの?お姉様」美「今日から特別に夏休み終了まででバイトが来るらしいわよ?」黒「存じ上げておりますの。そもそもお姉様が漏電なんてしなければこんな事にはなりませんでしたのに」美「うるさいわよ黒子!それよりもうすぐ朝食よ、いくわよ黒子」黒「はーい、ですの」上「えー、今日から夏休み終了までバイトさせていただく上条当麻です、呼び方は、別に何でも良いです、よろしく!」美「……」黒「これまた残念なやつが入ってきましたわね」寮「と、いうわけだ、今回要望があったパシリを試験的に実行する。但し上条が雑用を終えてからにするように、以上だ」 そして、定番のあれが始まった(これから脇役は“脇”とします)脇「上条様はどこの高校なんですか?」脇「何部に所属しているんですか」 ……ガヤガヤ、ザワザワと質問をされる上条。美「ちょっとーー何でアンタがココにいるのよーー!!!」上「何だ、御坂かーどうした」美「なんだじゃないわよ!何でココにいるのよ!」上「何って、そりゃ~バイトだ」美「だから、何でココなのよ!」舞「それはなー私が教えたからだぞー御坂」美「土御門!アンタ、こいつと知り合いなの!?」舞「知ってるもなにも、兄貴の家のお隣さんだぞ~?」美「土御門アンタ、兄弟いたの!?」舞「まあなー」湾「あ、あの~御坂様」美「?どうしたの湾内さん?」湾「あの~お二人って去年の夏に寮の前で逢瀬してましたよね?その~付き合ってるんですかっ!?」美「え!?わ、わわわ私はこここいつとなんてつ、つ付き合ってなんかないわよ!」上「御坂口調がラップになってるぞ?」湾「では、なぜ2人は、寮の前で逢瀬なんていたのでしょうか?」上「それはなーそのころ海原光貴とかいうやつにまとわりつかれてて、それが嫌で、切り抜けるために俺を利用したんだよ御坂は」湾「でもそれってある程度親しくないと出来ませんよねやっぱり仲が良いんじゃないんですか?」美「そ、それは……」寮「その辺にしておけ、仕事を始めろ上条」上「は、はい分かりました」 こうして上条のバイトが始まった!!美「あー、つかれた」黒「まあ、あれだけ質問攻めになればそうもなりますの」美「あー、黒子~私シャワー浴びるわ~」黒「分かりましたの、では私は風紀委員の書類を提出してきますの」美「分かったわ~、行ってらっしゃーい」黒「いってきますのーーー」 “ヒュンッ”と、音を立てると黒子は姿を消した。美「さて、私もシャワー浴びるかなー」 そういって美琴はシャワーを浴びに浴室に入っていった上「さってとー最後はこの部屋かー」 そういうと上条はノックをした。“最初はノックをしないではいったら着替 えの最中だったもんなー”なんて思い返しながら、真っ赤になった頬をさす る。上「あれ?返事がないな?入りますヨー」ガチャッ上「あれ誰もいない?まぁいっかそうじを始めよう」ガラッ上&美「………………」美「キャアーーー何であんたがここに・『し、失礼しましたーー!!!』美『逃げたっ??!』美(私…裸見られた?小さいなんて思われたかな?ってなにかんがえてるのよ私!!とりあえず着替えないと!)上「びっくりした~、思いっきり見ちまった」上(にしても綺麗な肌だったな、白くて雪みたいだったなーー)上「ってなにかんがえてるんだ俺!!とりあえず部屋に戻ろう」 こうして上条は、部屋に戻っていった。上&美「あっ!」←出てくるのが全く同じだった2人。上「えーとあの、そのー済みませんでした!!私上条当麻消してやらしい気持ちがあったわけではございません 煮るなり焼くなりして結構ですから平に平にご容赦をーーー!!」美「すごい肺活量ね、いいわ許してあげる」上「本当ですか!?有りがt 美「但し、今度の土日開けておきなさい、分かったわね」上「分かりました、美琴さん、私上条一生この恩は忘れません」美(い、今私のこと美琴っていったわよね?)美「それともう一つ、私のことをこれからは美琴って呼びなさい私はアンタのことを当麻って呼ぶから』上「ハイ分かりました美琴タン」美「今、バカにしたでしょ!!と、とととっ当麻!」上「いえバカにしてなどおりません、みこにゃん」美「やっぱりバカにしてるじゃない!まぁ良いわ、さっさと掃除終わらせなさい」 こうして仕事を終えた上条は家に帰ってからっぐっすりと寝たそうな 上条がバイトに励んでいるころ、関東のとある県では……詩「そういえば美鈴さん、あの話は?」美「バッチリよーん、詩菜さん、さっき美琴からもメールが来たし」詩「そうですか、フフフ」 ………怪しい話がされていた。
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土御門は強い。 パートナー五和 理想完遂 一流の悪党 でやったらTA4 30切った けど先制動作で銃打つかブロックしないとゲージが溜まらないのが難点 -- (天草式の一味) size(80%){2011-03-20 09 28 37}
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【名前】手塩恵未 【スペック概要】警備員の逮捕術をアレンジした体術を使う 【サイズ】筋肉質の女性 【攻撃方法】 拳やタックル 大の男を壁まで飛ばして気絶させる 【防御方法】 【移動速度:移動方法】 【反応速度】 土御門の拳銃をかがんで避ける 【特記事項】 【基本戦法】 パンチ、タックル
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願いを叶える魔法の箱 本日は雨。昼休み中、インデックスによる財政難で昼飯抜きの上条にデルタフォースが声をかけた。「カミやん、今朝面白いものを見つけたにゃー。」「面白いものって?・・・ただの箱じゃないか。」「驚くなかれ、これを見るぜよ!!」土御門は箱のフタを見せた。『願いを叶える魔法の箱』と書いてあった。「・・・なんだこれ、女の子が書いたような字じゃないか。胡散臭いにも程があるぞ。」「せやろ胡散臭いやろ?これを不幸体質のカミやんで試そうと思って拾ってきたんや。」「拾ってきた?どこで拾ったんだよ」「学校に行く途中の公園のベンチだにゃー。普通に置いてあったから興味本位で持ってきたわけだぜい。」「興味本位と言ってもどう見たって科学とは無関係みたいだし魔術とかでもなさそうだな。」「だからカミやんの力が必要やねん。何かお願いしてみいや!」「そうだな~、女の子にモテモテになりますように・・・」この瞬間、上条は土御門と青髪にパンチを喰らった。一方常盤台中学のとある教室。学園都市第3位の御坂美琴は自分の席で絶望な顔をして大変困った顔をしていた。(どうしよう・・・まさかアレをなくすとは・・・たまたま持ち運んでどこかに置き忘れたなんて・・・アイツの手にいっていたら私死んじゃう・・・その可能性は低いと思うけどこの嫌な感じは何なのかしら・・・これがアイツの言っていた不幸指数ってヤツかしら・・あー!もうどうすればいいのよ!)思い悩んでも仕方がないと考えた美琴はとりあえず居眠りして今は忘れようと机に顔を伏せた。しかしやはり居眠りできる精神状態ではなく、何か行動をとらないと落ち着かなくなった。(そうだ!アイツにアレが渡らないように先手を打っておかないと・・・)携帯電話を取り出しカーソルを上条に合わせ、メールを打ち始めた。『今日の放課後、持ち物全て持って公園で待っていなさい。約束を破ったら死ぬわよ?』・・これでよし、万が一アイツが持っていたとしても取り返せるし持ってなければそれだけで良し。中身を見られてもアイツ以外の人は私だとわからないハズだから・・・多分・・・でも誰であろう中身を見られたら・・・・・結局放課後になるまで美琴は一日落ち着きがなかった。話は戻って上条の高校の教室。「カミやん、既に叶えられてる願いやなくて他にもあるやろ~?」「そうだぜい、これ以上ふざけたらもう一発鉄拳をお見舞いだにゃー。」「意味わかんねえよ。じゃあお前らが願い事言えばいいじゃないか。」「だからカミやんが最初じゃないとダメなんだぜい。願いが叶った後死ぬハメになったらシャレにならないにゃー。」「それで俺に願いをってか・・・友達を好きに扱ってくれるね君たちは。それにしても、願いね~・・・」今の上条に得に願いはない。あるとしたら生活費がもう少し豊かになるくらいだ。贅沢言えば美琴からの電撃をやめてほしいとか。無能力からレベル1へ上がりたいとも願ってないし、不幸体質がなくなってほしいとも願ってない。むしろもう自分の不幸体質に慣れてしまったとこもあるのだが。う~んと考えていた上条はふと外に目をやる。雨が降っていてとても止みそうにない。「じゃあ、早く雨が止んで晴れてほしい。」「なんだカミやん、そんなくだらない・・・・・・・・・・・・・・」暗かった外がみるみる明るくなっていくのを感じてデルタフォース三人はバッと外を見た。先程までザーザー降りだった雨はどこへやら、太陽まで出ていた。太陽が出たのを見た三人は今度は『願いを叶える魔法の箱』をバッと見た。「・・・青髪、今のはカミやんが言ってから晴れた。ということで間違いないにゃ?」「間違ってないで土御門。さっきまで横殴り土砂降りやった!」「おい!これが本当に願いを叶えたっていうのかよ?」「試す価値は大アリぜよ!!目の前にフリフリゴスロリメイド出てこいにゃー!!」「「・・・・」」当然フリフリゴスロリメイドは現れなかった。「にせものぜよ、これ。」「その願いはどうかと思うで土御門・・・」「そういえばこの箱の中身は何が入っているんだ?」「まだ見てへんねん。もしかしたらおっそろしい御札とかビッシリ入っとるかも・・」「そうだったら恐ろしいな。まあ、晴れたのは偶然って事で・・・」「カミやん青髪、俺は真実を突きとめるぜよ!!」土御門は箱を奪い、フタを開けてしまった。「んな!何やってんだ馬鹿!!」「・・・んにゃ~開けてがっかり中身は空っぽではないぜい。紙切れ一枚入ってるぜよ。」どれどれと三人は綺麗に折りたたまれた紙切れを手にとって書いてある文章を読んだ。『願いを叶える魔法の箱に願いをすると願いが叶う但し地獄の使者が願い事相応のリスクをいただきに参上するであろう』三人同時に固まった。土御門と青髪は上条を見る。「「カミやん・・・・」」「ど、どうしよう、俺、願い事した・・・・」「お、落ち着け、こんなの非科学的で魔術関連でもないにゃー」「じ、地獄から使者が来て、お、俺の魂を持って行くんだ・・・」「いや、そこまで書いてないぜよ・・・」「ど、どどどうしよう青髪!」「心配すなカミやん。確かに少し気持ち悪いけどただの箱やって」「けど、今にも扉が開いて地獄の使者が・・・・」ガラッ!!「「「うわあああ!!!出たあぁぁ!地獄からの使者!!!!」」」「はーい、午後の授業始めるですよー。ところで地獄からの使者とは誰ですか上条ちゃん?」地獄の使者は小萌先生の授業だった。「いや、決して小萌先生だとは俺も土御門も青髪も言ってないです、はい・・・」「・・・・ひっく、教え子に地獄からの使者扱いされるなんて私は教師失格です」泣かせた。泣かせた。お前が小萌先生を泣かせた。クラス全員が何故か上条だけを冷たい視線で睨みつけた。「何で俺だけ・・・不幸だ。」その後学校が終わるまでクラス中から批難を浴びた上条だった。放課後「とりあえず魂を奪われる事はなかったにゃーカミやん。だがこの気持ち悪い箱はカミやんにあげるぜい。」「俺たちは充分楽しめたからその箱は持って帰ってくれていいで~。」「はあ、飽きたからって俺に突きつけるのはやめろよ。」無理矢理箱を渡され土御門と青髪はさっさと帰って行った。上条は箱をもう一度開けてみた。地獄の使者の手紙だけが入っている。ように見える。入っているように見えるとは底に何かを見つけたからだ。見つけたというのはおかしいが、何か変なのだ。底の角を触ってみるとなんと箱の底からまた底が出てきた。どうやら二重底になっていた。二重底にもまた紙が入っていた。今度は何枚も。上条は恐る恐る紙を開いて読んだ。『目指せレベル5!!』「何だ可愛らしい目標じゃないか・・・」安心した上条は次々と紙を読み上げた。『生意気な研究者全員虐殺』・・おいおい凄い事書いた人間がいたもんだ。『同僚の変態行動が収まりますように』こいつは寮生で同僚に困ってんのか。かわいそうに・・・『自分の能力が効かないあの馬鹿に勝てますように』あれ?能力が効かないあの馬鹿ってもしかして・・・・『あの馬鹿が早く私の気持ちに気づいてくれますように』変態の同僚、能力が効かない馬鹿。本当にもしかして・・・『上条当麻と付き合えますように』ビンゴ。俺だ・・・・俺をあの馬鹿と呼ぶ相手は・・・・「御坂・・・?」誰もいない教室で一人ドキドキしてきた上条。「マジかよ・・御坂が俺の事。嫌われてると思っていたのに・・・うわあ、どうしよう・・」焦った上条はおもむろに携帯を手にとった。「あれ?御坂からメールだ」『今日の放課後、持ち物全て持って公園で待っていなさい。約束を破ったら死ぬわよ?』(ということは土御門たちが拾ったこれは御坂のものだったのか?俺に渡ってないか確認って事か?)鈍感な上条にしては珍しく頭が冴えていた推理である。「メールは朝送っているな。やべっ、もしかしたら御坂もう待っているのか?どっちみちビリビリは確定か・・・不幸だ」上条の予想通り、美琴は公園にいる。かれこれ30分程上条が来るのを待っている。(早く来なさいよあの馬鹿!一日気になって担任にまで心配されたんだから!)さすがに30分待つのも疲れ、自販機に蹴りでも入れるかと思い自販機の前に立ち、回し蹴りを放った。ガコン・・「相変わらず自販機に蹴り入れるのはやめねえんだな。その自販機、上条さんの次に不幸かもしれませんよ?」「な!アンタいつの間に来たのよ!」「ちぇいさー!って叫んで自販機を蹴ったくらい?」「・・・・・・」「あっ、悪い悪い!それでわざわざ上条さんを呼び出してどうしたんだ?」「・・・アンタの鞄の中身見せなさい」「そんな鞄の中まで見せなくてもな、御坂が探しているのはこれじゃないか?」そう言って上条は鞄から箱を取り出した。美琴は箱を見て一気に顔を赤らめた。美琴の顔を見て上条は全部見たと告げたら電撃だけでは済みそうにないと思い、話を大きくしないように心がけた。「ななななん、何でアンタが持ってるのよ!?」「クラスメイトが拾ったらしく俺に押し渡したんだ。」「うぅ・・・・」美琴はヘナヘナと座り込んだ。「まさか中身を見てないでしょうね?」「地獄の使者の手紙か?」「ホッ・・・そ、そうよ!それは私が作ったヤツなんだから!」「また何故お嬢様のお前がこんなガキみたいな事やってんだ?」「その中には私の願い事が入っていて、もし見つかっても地獄の使者の手紙を見たら脅しになるでしょ?」「お前さあ、自分で墓穴掘ってるの気づいてるか?願い事入れてるって頭に言っちまったぞ。「・・・・・・・」ボン!美琴は絶望な顔をした。好きな人に自分の恥ずかしい所を見られているような感覚で。「アンタ・・・・・まさか・・・・」「・・・・ごめん、見てしまった。」「死ねええええええ!!!」「うわあああああ!!!」過去上条にもあまり放ったことのない全力の電撃を上条に向けて放った。もちろん上条は右手で塞いだのだが。「お前!俺を殺す気か!?」「殺す気よ!よくも見やがったわね!!」「やめろ!!やめてくれ!!やめてください!!」「アンタが死ぬまでやめないわよ――!!」「俺が死んでしまったら付き合えないんだぞ!?」「!!!」ピク上条は攻撃をやめた美琴にゆっくりと近づいた。「箱の中にあるもの見てわかったんだよ。御坂が俺に強く当たったり電撃飛ばして来るのは愛情の裏返しってヤツだとな。どんだけツンデレなんだよと突っ込みたいとこだが、そんなお前が可愛く思えてきた。」「わ、私が可愛い?」カアァァ「だけど今まで俺は御坂に嫌われていると思っていたから御坂の気持ちには気づかなかったよ。そこは俺が謝るとこだな。」「そんな、謝るなんて・・・」「もし、御坂が謝ってほしくないなら箱の中にあった御坂の願いを叶えてあげたい」「え・・・?」「もれなく地獄の使者という不幸な上条さんがついてきますが?」「ぐす、ふええぇん・・・」美琴は大きな声で泣き始めた。「え?ちょっと御坂さん?これはもしかして俺のとんでもない勘違いだったのでせうか?こんなダサイ台詞吐いた俺が大馬鹿野郎って事ですか?」「ホント、大馬鹿野郎よアンタは。私の今日一日を返してよ!」「そこは俺に言われてもな・・・そもそもお前がこれを忘れたからだろ?」「うぅ・・それを言われると痛い・・」「まあ、お互いの願いが叶ったということでハッピーエンドじゃないか。」「何よお互いって。アンタが何を願ったのか知りたいわね。」「やれやれ、鈍感とみんなに言われている俺だが、御坂も結構鈍いんだな。」上条は箱のフタを開けて一枚の紙を取り出し、美琴に見えるように折りたたまれた紙を広げた。『御坂美琴と付き合えますように』「・・・・・・アンタ、もれなく地獄の使者という私がついてくるけど?」「上条さんからすれば天の使者ですけどね。」「ホント、ホントに馬鹿。」美琴は上条の胸に顔を埋めた。上条は優しく美琴の頭を撫で、包み込むように抱きしめてあげた。その後、この箱は二人の宝物として大切に保管された。一方、この出来事を木に隠れて目撃していた人物が二人いた。「青髪、どうやらあの箱は本物だったみたいだにゃー。」「せやな、しかしカミやんは何でいっつも可愛い女の子とあんななるんや?」「「ブチ殺し確定だにゃー(やで)」」
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とある七月の七夕儀式 ――いつも、いつも、五和たんの巻―― ―――イギリスの首都、ロンドン。 そこで活動している多くの人の喧騒と市内を行きかうたくさんの車の排気ガスで満ちているロンドン市内ではあるが、 逆に、人々にとっての憩いの場所、オアシス的な公園も数多く存在する。 いや、都市に暮らしている人間にとっては欠かすことの出来ないものかも知れない。 有名処としては、セント・ジェームス・パーク、ハイド・パーク、リージェント・パーク、バターシー・パーク、などがある。 公園によっては「公園ファンクラブ」なるものが存在し、市民の寄付やボランティアによって公園の清掃、維持管理がなさ れ、オアシスとして成り立っているのである。 そんな公園には早朝にはジョギングをする人、昼間にはベンチでゆったりと過ごしている人、夕暮れにもお散歩をする人 などがいる。 それほど、ロンドンでの生活にとって「公園」は欠かせないものとなっている。 そして、ロンドンを特徴付けているものに、市内を大きく横断しているテムズ川とその上に架かる数多くの橋がある。 川の上流から、バターシー橋、チェルシー橋、ランベス橋、ウォータールー橋、ロンドン橋、そして有名なタワーブリッジがある。 そんな数多くの橋の一つ、ウォータールー橋の上で、一人の男が橋の欄干にもたれて川の水面を見るとはなしに眺めていた。 手に持っているのはイギリスの食べ物として有名な『フィッシュ・アンド・チップス』。 ここにくる途中で買い求めたのであろうそれを口に入れながら広がる夜景を眺めていたが、やがて、手にあったものを 全て食べ終えると、中にあった残りカスを水面にはたき落とし、残った紙袋をクシャクシャと丸めた後、これもまた水面に 投げ落とす。 重力の法則に従い、ゆっくりと落ちていった紙屑はしかし、水面まであと少し、というところで突如として燃え上がった。 火がついた紙屑は一瞬のうちに燃え尽き、灰となったその名残が数片舞い散るのみ。 だがそれも、流れる水に溶けてあっという間に見えなくなる。 「感心しないね、景観を損なうような真似は」 かけられた言葉に男が振り返ると、そこには奇妙な人物が立っていた。 2メートルを越す長身に真っ赤に染めた長髪が特徴的な『必要悪の教会(ネセサリウス)』所属の魔術師、ステイル=マグヌ スは、男の視線に対し咥えていた煙草を右手に持って灰を落とし、口から紫煙を吐きながら言う。 「誰だって住んでいる街が汚されたりしたら、ましてやそれが余所者によってとなればいい気はしないだろう?」 そう言われて、橋の欄干にもたれていた男は身を起こし、頭をガリガリと乱雑にかきながら答える。 「景観を損なうってんなら、お前さんが歩きながら咥えているその煙草はどうなのよ?」 「ふん、注意に対して反省するどころか食って掛かるとは、天草式というのは随分と恥知らずなんだね?」 反論に対して整然と切り返してくるステイルに対し、ふん、と息を吐くのは天草式十字凄教教皇代理の建宮斎字である。 「わざわざそんなことを言うためにゴミを燃やしたのかよ? おまえさんの仕出かす事のほうがよっぽど大事(おおごと)に なるってもんじゃねえのか?」 「別に問題はないさ、人払いはすでに済ませてある」 答えるステイルの言葉どおり、何故か不自然なほど橋の上からは人も車もその姿を消していた。 もっとも、共に世界の裏側、異端を扱う者として二人とも口調ほどには大して気にも留めずに話を進める。 「時間が惜しいからさっさと答えてくれるといいんだがね? こんなところで何をしていた?」 問いかけに対して建宮は答える。 「別にどうという事もないただの散歩が? それがどうしたのかよ」 「ふん、ただの散歩、か。なら訊くけども、その体の周りに張り巡らせてある人避けの術式は何のためにしているんだい?」 更なる問いかけに対して建宮は、はっ、と小さく笑いながら答える。 「おいおい、こんな格好をしている俺が言うのも何なんだがよ。こんな人目を引く格好で街を普通に歩けると思っているの かよ。大体、そんなものお前さんだってしているってもんよな」 そういう建宮の格好は確かに人目を引くだろう。 もともと黒い髪をさらに真っ黒に染め直したあげく尖った髪やぶかぶかのシャツやジーンズはともかく、首もとに掛けた 四つの小型扇風機や一メートル以上ある靴紐などは人目を引くなと言うほうが無理と言うものであろう。 だが、その答えにステイルは苛立ちを深めたように問いかけを続ける。 「気晴らしの散歩、と言うのなら近くのパークにでも行けばいいだろうに。わざわざここにいた理由はなんだい?」 「わざわざそれをお前さんに答えなくちゃならん義務はないわなぁ」 小馬鹿にしきったようにステイルのほうを見ながら答える建宮。 だが、次の瞬間建宮の頭があった位置を灼熱の輝きが通過する。 慌てて頭を下げてそれを避けた建宮は、ステイルから距離をとろうとしながら慌てたように叫ぶ。 「何をしやがるこの若造が! 何の真似だ!」 その激昂に対して、右手に持っていた煙草から炎剣を出したステイルはむしろ穏やかとも言える口調で語る。 「このテムズ川はね、イギリスを代表する川でね。英国人であれば多かれ少なかれ愛着を持っているものさ」 「?」 唐突に変わる話に戸惑う建宮をよそに話を続けていくステイル。 「ロンドン市内を流れているために都市防衛用の結界術式も組み込まれているから、いろんな意味でなくてはならない存 在と言えるね」 「………」 「そんなテムズ川の術式の一部におかしな点が見受けられると報告があってね。どうも水脈を走る魔力の一部がどこかへ 流れていっているらしいんだ。全体から見れば微々たるものだから気付くのが遅れてしまったそうなんだけども、見過ごす わけにはいかない問題だ」 じりじりと張り詰めていく空気の中、核心となる質問をするステイル。 「ここ数日、夕暮れ時に天草式のメンバー数名がテムズ川周辺で歩き回っているのが確認されているのは何故だい?」 それに対し、建宮は答える。 「さてなあ、たまたま川からの夜景を楽しみたくなったのが増えたってところだろうよ。大体なんでそんなことを俺に訊く?」 憮然としたまま答えた建宮に対し、 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 「住んでいる街が余所者に汚されたりしたらいい気はしないと言っただろう!」 手に持つ炎剣を建宮に向けて振りかぶりながら叫ぶステイル。 「流れていく魔力のパターンから仕掛けているのは東洋の術式らしいとの報告だ! それにキミ達にはあの子に向かって 刃を向けたツケもある! 目的を訊くまでは生かしておく必要があるけども、腕の一本くらいはもらっておこうか!」 「チィッ!」 繰り出される炎剣をかわそうとする建宮だが、後ろに下がった足が何故かもつれてバランスを崩す。 そこに迫る炎に対し思わず腕を出してガードしようとするが、 「紙程度にもならないね!!」 ガードした腕をあっさりと炎剣で断ち割られてしまう。 「ふん、イギリス清教の膝元で牙を剥くからどれほどの覚悟かと思えば大した事はないんだね」 ほくそ笑むステイルだが、次の瞬間、その顔をギクリと強張らせる。 腕を切られた建宮の体が一瞬にして崩れ、細かな紙吹雪となって襲い掛かってきた。 「! しまっ……!?」 その波に飲み込まれてそのままテムズ川へ落ちるステイル。 何とか水面に浮かび上がろうとするが、それよりも早く自分の周りが何かによって覆われてしまう。 「これは……、木材……?」 一瞬のうちに自分を取り囲むようにして出来た筒のようなものによって身動きが取れないまま流されてしまう。 「そいつはアレンジの一つで一人用だがよ、水漏れの心配は無いから安心すると良いのよな」 どこからか聞こえる建宮の声。 「貴様! どういうつも……」 「ああ、それとお前さんではそいつの操縦は出来ないと思うから言っといてやるが、橋げたにぶつかったり流れが急に変 わると舌を噛むからな。 ま、頑張れよな」 気楽そうに言う声。 思わず言い返そうとするが、ガゴン! という音と共に衝撃が走り抜ける。 「……! く、くそっ!!」 何とか出ようとするが、建宮の言うとおり動きに翻弄され、そのまま流されていく。 「お、覚えていろ……!!」 何だか悪役のような捨て台詞と共に消えていく大きな樽を眺めながら建宮は大きく息を吐く。 「やれやれだ、まったく」 そして、周りを見ながら呟く。 「くそっ、二割削られたか……」 「何の二割なんだかにゃー?」 その声にピクリ、と反応した建宮がゆっくりと振り返ると、そこには金髪サングラスの土御門が立っていた。 「……っ!」 先ほどステイルを簡単にあしらった建宮の顔から余裕が引いていく。 「なるほど、陰陽博士だったお前さんがいたから知られたって事かよ」 唸るように言う建宮に対して 「まあなぁ。西洋術式の連中じゃ気付けなかっただろうが、『必要悪の協会(ネセサリウス)』には俺もいるからな。加えて言え ば俺の専門は『黒の式』、水脈を使った術式を隠れ蓑にしようとしたのは上手い手だったが相手が悪かったな」 両者はゆっくりと間合いを計りながら情報を語ることで相手の隙を作る機会を窺っている。 建宮にとっては先ほどのステイルと違い、大きな一手を持つ者は確かに脅威だが、ようはその一手を出させないように すればいいのと違って、手札を多く持っている相手では読み合いが必要になってくる。 一方の土御門にとっても状況に合わせて戦術を切り替えていく天草式の使い手である建宮はうかつには仕掛けにくい相 手といえる。 「さて、どうやらあんた達天草式が関わっている事もはっきりしたようだし、何を企んでいるのかさっさと吐いた方がいいん だぜい」 「ひでえ奴だな、今流れていったのはお前さんの仲間だろうがよ。わざと仕掛けさせたって事か」 「能書きはどうでもいい。こっちの庭で好き勝手させたままにしておくわけにはいかんし、このままではあんた達の元女教 皇まで出張ってきちまう。そうならないうちにとっとと片付けたいから協力するんだぜい」 その言葉に、建宮は大きくニヤリと笑いながら 「そいつは出来ない相談なのよ。こっちだって覚悟もなしに動いたわけじゃ無し、いまさら後には引けんのよな。それに、あ の方は元じゃない、今でも我らの女教皇(プリエステス)なのよ」 「だったらなおさらこんな馬鹿げた事を続けさせるわけにはいかないんだぜい」 建宮の言葉に歯噛みしながらいう土御門。 だが、 「覚悟もなしに動いていないと言ったろうが! 我らを止めたければそのつもりでかかってくるのよな!」 建宮の宣言と共にその場の空気が再び緊張に高まっていく。 「……!」 「……!」 そして、一瞬の静寂の後に、二人は戦闘へと突入した。 ―――ステイル、そして土御門と建宮がぶつかってからしばらく後、ロンドンを代表する橋の一つであるタワーブリッジの 上に、一人の少女がいた。 二重まぶたが特徴的な天草式十字凄教の一員である五和は、そこから見える上流の景色を眺めながら思い詰めた様 な表情をしていた。 「本当に、これで良かったのかな………」 呟いて出た言葉。 辺りには他の天草式メンバーはおらず、返事を期待してのものではなかったのだが、 「そのような迷いがありながらこのようなだいそれた行動に及んだのですかあなた方は」 掛かる声にビクリ、と反応する。 慌てて振り返れば、天草式十字凄教の元女教皇にして世界に二十人もいないとされる聖人の一人、神裂火織が静かに 立っていた。 「プ、女教皇(プリエステス)………」 洩れ出た言葉に対して、しかし、返ってくる言葉はあまりにも冷たいものであった。 「わたしはもはや天草式を抜けた身です。そのような称号で呼ぶのはやめなさい」 向けられた眼差しは冷徹、構えた七天七刀の柄には右手がそえられている。 完全に、五和に対して“敵”として対峙していた。 天草式に留まっていた当時はこの上なく頼れる存在としてあったものが、今、こちらを敵と見なしている。 そのことに認識がいき、身動きできずにいる五和に対して神裂は淡々と続ける。 「現在ロンドン市内で動いていた天草式メンバーの殆どはすでにこちらが押さえました。術式の組み立てが特殊な為にそ れ自体を破壊するわけにはいきませんでしたが、起動する場所さえ分かれば問題はありませんでした。あなたが最後で す、五和。おとなしく投降しなさい」 冷たく響き渡る声。 「ど、どうして……」 後ずさりながら言う五和に、 「どうして、とはまた、意外なことを。今のわたしはイギリス清教『必要悪の協会(ネセサリウス)』にある身です。イギリス清教に とって不利益なことが行われるようであればそれを未然に防ぐために動くのは自然なことではありませんか?」 後ろへ下がって行く五和を追いながら歩いていく神裂。 その目はひたりと五和に据えられたままだ。 「それとも、ここが術式の起動場所だと分かったことでしょうか? 離れたとはいえわたしが扱うのも天草式のものです。土 御門から連絡を受けて調べれば何をしようとしているのかおおよそのことは分かります」 その言葉に、後ずさっていた五和の足が止まる。 「流れる川を縦糸に、架かる橋を横糸に見立て、それを渡る術者によって織り上げられていく機織(はたおり)。細かいとこ ろまでは分かりませんでしたが、何をやろうとしているのか大まかに見えればそれで十分です。あなた方は七夕の術式を 行おうとしているのですね」 突きつけられた答えに、固まっていた五和が大きく体を震わせる。 「何を思ってここイギリスで七夕を行おうとしたのかは知りえませんが、通告します。今すぐにこの術式を止めなさい。さも なくばこのわたしが実力を持って排除します」 科学世界における核にも等しい存在である聖人の神裂から、事実上の死刑宣告とも取れる宣言を突きつけられ、五和 は殆ど半泣きになっている。 「今ならばまだ何とか間に合うでしょう。これ以上この地で勝手を通せば天草式にもはや居場所はありません。五和、それ をやめなさい」 「わ、わたしは……」 身動きできないまま震える五和が何かを言おうとしたとき、突然別の声が割って入った。 「おっと、そうはいかんってもんなのよ」 声がしたほうを向けば、何と土御門と戦っていたはずの建宮がそこに現れていた。 衣服はわりとぼろぼろだが素早い動きで五和と神裂の間に入る。 「すまん神裂、抜けられた!」 それに続いて現れる土御門。ただし、こちらは建宮よりも若干疲労とダメージの色合いが大きいように見受けられる。 「何をしていたのですか土御門!」 以外にも声を荒げる神裂を見ながら、後ろにいる五和に向かって振り返らずに建宮は言う。 「五和。お前さんはどうしたいんだ?」 「!? 建宮斎字! まだ諦めないのですか! やめさせなさい!」 叫ぶ神裂に対して一歩も引かず、建宮は続ける。 「いいや。こればっかりはいくら相手が女教皇(プリエステス)様であろうと譲れんのよな。五和、お前が決めろ。舞台に上がる のか上がらないのかを」 「建宮!!」 膨れ上がる緊張感。 お互いに動きを牽制し合う一触即発の様相の中、場を動かす一言が告げられる。 「…………わ、わたし、やります!」 「!」 「くっ、五和!」 「よく言った、それでこそなのよ!」 慌てて飛び出そうとする神裂と土御門。 だが、それよりも早く建宮の手が動き、 そして、術式が発動する。 術式が発動した直後、橋の下を流れるテムズ川に移る夜景が大きく輝きだす。 そして、街並みから照らされる光よりも眩く輝いた次の瞬間、辺りの風景は一変する。 「ここは、……一体?」 「何!? これは……馬鹿な!」 飛び出したものの、激変した状況に足が止まる神裂と土御門。 橋の欄干から広がるのはもはやロンドンの街並みなどではなかった。 「これは……、学園都市?」 あっけにとられて呟く神裂。 そして、その場にいた幾人かには何となく見覚えのある学生寮があった。 時差の関係か、起き抜けで眠たそうな顔をした一人の少年がドアを開け、表に顔を出す。 どうやら、何かで目が覚めてしまい、外の様子が気になって見に出た、といったところか。 だが、ドアを開けたまま、固まってしまっている。 「うわっ、なんだこりゃ?!」 こちらにある橋の欄干に手を伸ばし、触れようとするが、その手はあっけなくすり抜けてしまう。 「あれ? なんか景色が二重に写ってる……って、まさかまたどっかで何かが起きやがったのか?! くそっ、こんな夜中 に何してくれるんだよ!」 途端に表情が一変し、辺りを見渡し始める少年。 本人は至って真面目なのだが、そこに、なんとも言えない声が掛けられる。 「……おーい、カミやーん」 「その声は土御門か? どこにいるんだ……って、あれ?」 対峙している四人を見て、きょとんとした様子で尋ねてくる。 「なにやってるんだ、お前ら? いや、そんなことより丁度いい、何だかまた大変なことが起こってるみたいなんだ、お前ら 何か知ってないか?」 またしてもいつもの調子で事件に飛び込もうとしてくる上条に対し、土御門はあきれた様な口調で話す。 「そんなことよりカミやん。下、下」 「そんなことってお前な! ……って、え、きゃーーーー!!」 指で指されている所に目を向けて慌ててドアの陰に身を隠す上条。 どうやら上条さんは寝るときは下半身にはあまり多く履かないようです。というか、ぶっちゃけ一枚しかTシャツの他には 体に身につけていません。 「…………(真っ赤)」 「ま、まあ、今の季節、そちらの気候では涼を取るのは大変でしょうし……」 「やれやれ、こうなると百年の恋も覚めるってもんよなぁ……」 先ほどまでの緊張感がさっぱり取れてしまった一同は、ドアの陰から顔だけ出している上条を見ながらあきれたように首 を振ったりしている。 「う、うるせえ、寝起きなんだからしょうがねえだろ! っていうかお前らこんな夜も明けないうちから何してやがるんだよ!」 顔を赤くしながら吠える上条。しかし、ドアに隠れた状態では迫力なんかちっともありませんが。 「こらこら、カミやん。夜中に大声出して騒いだら駄目なんだぜい」 土御門がからかう様に掛けた言葉に、うっ、と詰まる上条。 それを横目に見ながら建宮は五和に尋ねる。 「どうやら二割ばかり糸がほつれた影響が出ちまったのよな。どうするよ、予定通りにはいかないようなのよ?」 それに対し、五和は緊張した面持ちながら、いえ! と答えると、上条の姿が映る橋の欄干に向かって近づいていく。 「あ、あのっ……!」 掛けられた声に顔を向けた上条は、見知った顔を見つけて怪訝な顔を向ける。 「あれ? 神裂に、天草式の、建宮? お前らまで何して……?」 近づいてくる五和の姿を見て言葉が途切れる。 そんな五和は緊張で顔が強張ったまま、ギクシャクとした動きで近づいていく。 「あ、あの、その、…………」 緊張で後が続かない五和。 それが伝わったのか上条まで緊張して身構えている。 それを眺める建宮らまでがいつの間にかじりじりと見守る中、意を決したように五和が叫ぶ。 「あ、あのっ! わたし、い、五和と言います! はじめまして、カミジョウさん!」 「あ、はい、こちらこそはじめまして」 ガチガチで声が裏返っている五和と慌ててそれに応じる上条。 「…………」 「…………」 だが、緊張で後が続かないようである。 後ろにいる建宮、さらには神裂までもが手を握って見守る中、ようやく五和が続く言葉を述べる。 「あのっ、そのっ、お、お素麺、お素麺送りましたから食べて下さいっ!」 「え、あ、はあ、ありがとうございます」 「し、失礼しますっ!」 それだけ言うと、バッと大きく一礼して身を翻し走り去る五和。 ポカンとして見送る上条。 それを見ながらやれやれといった感じで引き上げていく神裂たち一行。 「あー、まあ、あんなもんか。五和にしては精一杯ってところなのよなあ」 「まったく、あれだけ大騒ぎしておいてとどのつまりは話をしたかっただけとは。あなた方は話を大きくしすぎなんですよ。大 体建宮、あなたと言う人は……」 「なーねーちん、もう俺帰っていいかにゃー? 今からならまだ今日中には学園都市に帰れるしにゃー。こうなったら俺も 舞夏と七夕を祝わないとやってられないんだぜい」 ぞろぞろと歩いていく一行に向かって上条からは、「え、何、何だったんだよ一体? おい、説明してけよ土御門!」と声 がするが、土御門は一言、 「今のカミやんにはそんなことよりもっと重大なことが差し迫ってるんじゃないかにゃー?」 と切って捨てる。 は? と首を傾げる上条の背後からは、大声で叩き起こされ不機嫌極まりない純白のシスターが素麺という言葉を聞い てさらに上乗せされた攻撃力の歯を光らせながら近づいてきていた。 術式の効果が切れ、薄れゆく学園都市の景色の中にある少年のわりとハンパ無い悲鳴が聞こえたかどうか、定かでは ない。 走り去った筈の五和が橋の出口辺りで他の天草式メンバーに取り囲まれ、 「よくやりました五和!」 「ナイスです!」 「女教皇(プリエステス)様相手に良くぞ一歩も引きませんでした!」 「しかし、結局名前を名乗って素麺を送ったことを言っただけとは……」 「女ならもっとガツンと行くべきだったのでは? 思い切って告白してみるとか」 「馬鹿者! そんな暴挙、女教皇(プリエステス)様の眼前で出来るわけが無かろう!」 「そうです。ここはまず外堀を埋めていくことが大事なのですよ」 などと口々に言われている様子を眺めながら、 「しかし、これほど大騒ぎにする必要は無かったでしょうに」 と、まだ言い足りない様子の神裂とそれをへいへい、と聞き流している建宮。 だが、 「まったく、細かい術式まで調べる時間が無かったわたしにも責任はありますが、七夕の術式を発動させるというからてっ きり棚機津女(たなばたつめ)になぞらえるのかと思ってしまったでは無いですか」 という言葉に思わずぎょっとして神裂を見やってしまう。 ※日本の棚機津女(たなばたつめ)の伝説は『古事記』に記されており、村の災厄を除いてもらうため、水辺で神の衣を織 り、神の一夜妻となるため機屋で神の降臨を待つ棚機津女という巫女の伝説である。(現代電子演算相互互助辞典:Wikiより引用) 「な、何ですか一体。これ、あなた達まで何なんですか一体!」 そんな神裂を横目で見ながらひそひそと話す天草式一同。 「な、なんと、さすがは女教皇(プリエステス)様、我々の発想の数段上を行かれるとは」 「ど、どうしますか。ただでさえ勝ち目が少ないというのにあんな手を考えられていたらどうしようもありませんよ?」 「やはり最後は己の身体を捧げないといけないのでしょうか」 「くっ、こ、こうなったら五和、あなたも身体を張って当たって砕けるのです!」 「いや、砕けちゃ駄目でしょうよ!」 ひそめているつもりでもわりと結構聞こえてくる声を聞いてわなわなと体を震わせていた神裂は 「いい加減にしなさい!」 と顔を赤らめながら追いかけていく。 きゃわー、とクモの子を散らすように逃げていく天草式とそれを追う神裂の姿を見ながら 「平和なのよなあ」 と呟く建宮。 「出来ればこれからはいらん誤解を持たせないようにして欲しいもんだがにゃー」 と返しながらも何かを忘れているような気がするが、まあいいにゃー、と丸投げする下土御門。 ちなみに、北海河口まで流されたステイルが通りかかった漁船に引き上げられて九死に一生を得たのはそれから一日 後の事であり、オルソラ救出戦の折にインデックスが戦闘に巻き込まれかけたことと会わせて建宮個人にさらなる恨みを 募らせるようになったそうである。 さらにさらに、学園都市の上条の部屋にカササギ印の配達業者の手によって五和からの素麺が届いたのはやはり次の 日のことであったが、例によってその殆どは純白のシスターによって消費されたという。