約 1,251,071 件
https://w.atwiki.jp/aradlife/pages/34.html
レア カシス ビサリオン ホリーガーディアン ファイアリクロス プリジドディフェンダー デビルチェーサー ジャスティスフィックサー 光明の証 マイトオブレミディア 祝福された不死檀十字架 ゼケンクロイツ ロゼンバッハ家門の十字架 黒い審判者 高潔な天上の加護 ユニーク ベルゼブラン ゴルアの教え- 信念 グランディスの銀十字架 オベリスの青い十字架 レガシー アスライの十字架 アスライのミステリー十字架 ケルピーの十字架 ケルピーのミステリー十字架 ムミアの十字架 ナナイの十字架 カリゼの十字架 ラウビの十字架 ニトラスの十字架 レイデンの十字架 [[]] [[]] [[]] [[]] [[]] [[]]
https://w.atwiki.jp/generation-world/pages/318.html
ユニットリスト 機体名称 COST EXP SIZE HP EN 攻 防 機 移 宇 空 地 水上 水中 交換ポイント クロスボーン・ガンダムX1フルクロス 77100 930 S 15900 198 33 35 36 7 A C A - C レコードブレイカー 55500 660 S 14050 175 27 27 38 9 B B B - C ギリ専用ビギナ・ギナII 専用機 715 S 16260 160 32 30 32 7 B C B - C コルニグス 57800 705 S 15000 180 32 30 35 7 A C B - C インプルース・コルニグス 58300 750 S 16200 180 32 30 36 7 A B B - C
https://w.atwiki.jp/damnedfish/pages/306.html
Car-Nicsトップ 自動車整備関連データベース フォルクスワーゲン クロスポロ 主要諸元 フォルクスワーゲン ポロ クロスポロ 車両型式 ABA-9NBTS 寸法・重量 全長(mm) 3920 全幅(mm) 1670 全高(mm) 1535 ホイールベース(mm) 2470 トレッド前/後(mm) 1430/1425 最低地上高【空車時】(mm) 車両重量(kg) 1180 車両定員 名 5 性能 最小回転半径(m) 4.9 燃料消費率【10・15モード走行】(km/l) 14.4 エンジン 型式 BTS 種類 直列4気筒DOHC 内径×行程(mm) 76.5mm×86.9mm 総排気量(cc) 1597cc 圧縮比 10.5 最高出力(ネット) kW(PS)/rpm 105ps(77kW)/5600rpm 最大トルク(ネット) N・m(kg/m)/rpm 15.1kg・m(148N・m)/4500rpm 燃料供給装置 電子制御式 燃料タンク容量(l) 45 使用燃料 無鉛プレミアムガソリン 諸装置 クラッチ トランスミッション 6AT 変則比 第1速 4.148 変則比 第2速 2.370 変則比 第3速 1.555 変則比 第4速 1.154 変則比 第5速 0.859 変則比 第6速 0.685 後退 3.393 最終減速比 3.683 フロントサスペンション マクファーソンストラット(スタビライザー付) リヤサスペンション トーションビーム付トレーリングアーム フロントブレーキ ベンチレーテッドディスク リヤブレーキ ディスク 使用タイヤサイズ 215/40 R17
https://w.atwiki.jp/saikyousyujinnkou3/pages/3890.html
【作品名】マクロス 【ジャンル】歌 【名前】マクロス 【属性】万古に続く戦いを目指して飛んだ運命の矢 【大きさ】「宇宙の子らをひきつれて」と言う一節があるため、少なくとも宇宙より大きいと思われる 【攻撃力】【防御力】【素早さ】大きさ相応。マクロの空をつらぬく事ができる 【長所】我ら幼い人類に目覚めてくれと放たれた 【短所】アニメ本編ではそんな事はない単なるブービートラップ 109スレ目 501 :格無しさん:2015/05/13(水) 15 06 56.48 ID 2klGQbjC マクロスの修正をしようと歌詞を見て歌も聞いたが マクロス連呼部分は他の歌詞と繋がっておらず マクロスはキャラではない疑惑が浮上したのでやめた (省略) 49スレ目 337 :格無しさん:2010/12/16(木) 18 00 38 ID a/ljoMop 336 われらの方が主人公じゃね?と言うか 宇宙の子自体宇宙と同じ大きさとはいえなくね? 338 :格無しさん:2010/12/16(木) 19 11 20 ID GEeuz0SJ 明言されてる主人公がいない場合、または誰が主人公か諸説ある場合、 作品名から判断し、そのキャラを主人公とする(例:[[ドラえもん]]) とりあえず主人公かどうかについてはこれで。 大きさについては「宇宙の子」を「宇宙の子供」じゃなくて「子供の宇宙」とも解釈できるかなと。 除外キャラのジバンを見て思いついた一発ネタなんで、ダメなら地球を撃てる雷並でもいいんだけどw 581 :格無しさん:2011/01/26(水) 17 49 33 ID W0VD0gWt マクロス考察 宇宙以上の大きさ相応なので王子の壁上くらい マクロス>王子 582 :格無しさん:2011/01/26(水) 18 34 11 ID ZzsDU9E3 581 マクロスは 337で文句が出てる。
https://w.atwiki.jp/monookichrome/pages/212.html
ダブルクロス The 3rd Edithion PL名:hotaru 「つまりこれは普遍機関の陰謀だったのよ!…………ま、嘘なんだけど」 【簡易設定】 つかみどころのない笑顔を浮かべ、言動の多くが適当な嘘か冗談か妄言という風変わりな本部エージェント その発言のために一部の(特に真面目な)エージェントからは嫌われているが、本人は特にそれらを気にすることなく今日も妄言をはいている。 【基本情報】 名前:アメリア・ワイルド コードネーム:Call Doubt/コールダウト(嘘吐きと呼んで) 年齢:29歳 性別:女 星座:乙女 身長:167cm 体重:57 血液型:AB ワークス:UGNエージェントD カヴァー:本部エージェント ブリード:クロス シンドローム:ソラリス・ハヌマーン 【能力値】 肉体:1 Lv 感覚:1 知覚1Lv 精神:2 RC1Lv 社会:5 交渉4Lv 調達1Lv 情報:UGN1Lv 【ライフパス】 出自:犯罪者の子 経験:秘密 邂逅:秘密 覚醒:感染(侵蝕値:14) 衝動:妄想(侵蝕値:14) 基本侵蝕値:28 HP:24 行動値:4 戦闘移動:9 全力移動:18 常備化ポイント:12 財産ポイント: 【ロイス】 Dロイス:亜純血 P: N: 帰還の声取得 同期 :ローザ・バスカヴィル P:連帯感 N:嫌悪 同僚 :八坂十字 P:親近感 N:悔悟 【エフェクト】 No:名称 :Lv:タイミング :技能 :難易:対象 :射程:侵蝕:制限 :効果 —:リザレクト :1 :オート :- :- :自身 :至近:効果:- :(LV)D点HP回復、侵蝕値上昇 —:ワーディング :1 :オート :- :自動:シーン:視界:なし:- :非オーヴァードをエキストラ化 01:コンセントレイト:ソラリス :2:メジャー : : : : : : : 02:絶対の恐怖 :1:メジャー : : : : : : : 01:彫像の声 :1:メジャー : : : : : : : 01:抗いがたき言葉 :5:メジャー : : : : : : : 01:風の渡し手 :2:メジャー : : : : : : : 01:攻撃誘導 :3:セットアップ: : : : : : : 01:帰還の声 :1:オート : : : : : : : 01:夢王の庭 :1:オート : : : : : : : イージーエフェクト 真偽感知 竹馬の友 【武器】 名称:種別:技能:命中:攻撃力:ガード値:射程:常備化:解説 : : : : : : : : 【防具】 名称:種別:ドッジ:行動:装甲値:常備化:解説 防弾防刃ジャケット:防具:- :- :3 :6 : 【一般アイテム】 名称:種別 : 技能 :常備化:解説 トランスディミナー:その他:- :EXP5:交渉 情報 判定ダイス+1 ボイスチェンジャー:その他:交渉:2:交渉達成値+1 能力訓練:その他:社会:3:社会達成値+1 1シーン1回 ウェポンケース:その他:-:1: 【コンボ】 【設定等】 UGN本部エージェント。言動の多くが適当な嘘か冗談か妄言という問題があるにもかかわらずその地位にあるのは 主に渉外の場においてその発言で翻弄し、いつの間にか話をまとめてしまっていたという実績がいくつもあるため。 また戦闘においても、幻覚物質を用いたかく乱を得意とし、一線で戦える実力を持っている。 そのため、やや性格に問題があるものの優秀なエージェントとして本部エージェントに名を連ねている。 ある時、なぜそんな言動ばかりするのかと同僚に聞かれ彼女はこう答えた 「ソラリスの幻覚能力を高めるために必要な訓練なのよ」 事実彼女のソラリスシンドロームの力は強く、他のクロスブリードのソラリスシンドローム能力者から頭一つでている しかし他のソラリス能力者がそれをマネして能力が強化されたという報告はなく、その有効性を確かめることはできない またある時上司に同様に聞かれ彼女はこう答えた 「衝動が妄想なので」 事実彼女の衝動は妄想であり、その衝動の影響が強く出る暴走状態の時に妄言をはいてしまうというのは他のオーヴァードにも見られる事だ しかし彼女は平時から妄言をはいており、他のオーヴァードにみられる症状と同一のものであるとすることはできない またある時同期の友人に同様に聞かれ彼女はこう答えた 「その時の反応を見て裏切り者をあぶりだしてるの」 事実彼女は他人の嘘に敏感で、その性質上あまり公にはなっていないが組織内の裏切り者を幾人も摘発している しかしこの友人が後日改めて同様の質問をするとまた違う答えが返ってきたため、それらの答えの信ぴょう性は甚だ低い かりあぷ
https://w.atwiki.jp/dg_story/pages/448.html
プロファイル / 関連テキスト / キャラクターデータ / 考察 / コメント プロファイル 【ネクロス】あら、珍しいなぁ。蘇生院<リヴァイア>の呼び鈴は滅多に鳴らない。慌てて白衣を纏うネクロスは楽しそうだった。死者蘇生のどこがいけないのよ。彼女の研究は糾弾され、そして教団を追放された。それが神への冒涜だと言うなら、神になっちゃえばいいのよね。そして彼女は次種族<セカンド>になったのだった。 【死医者ネクロス】死医者ネクロスの元に届けられたのは綺麗な顔をした男だった。そして、添えられていた一通の手紙。彼は魔物かしら。だが少し様子が違っていた。もしかしたら、竜なのかしら。ただ、そんなことは彼女にとってどうでもよかった。そして、この時彼女が蘇らせた男が、聖戦に必要不可欠な最後の欠片となるのだった。 関連テキスト 蘇生院リヴァイア 【死医者の死化粧:神級】BOSS:死医者ネクロス蘇生院を訪れる者達は、いったい何を求めているのだろうか。もう一度会いたい、そんな優しい願いを叶えてくれるような、都合の良さを求めているのだろうか。永遠の眠りから目を覚ました時、そこには苦痛や恐怖、絶望しか待っていないというのに。 【イベントテキスト】 神への冒涜?なら神になるわ。ネクロス降臨! 死者蘇生。神の定めた理に反する願い。愛する人を失った悲しみは、時として深く信仰した神すら冒涜する理由となる。もう一度会いたい。ただ、それだけなのに。しかし、忘れてはならない。死者の安息を妨げる事が必ずしも幸せとは限らないのだから。 「蘇生院リヴァイア」で待ち受けるは「死医者ネクロス」。死者蘇生というタブーを犯し、教団を追放された彼女。神の摂理を超越する為、神となった「死医者ネクロス」を倒すことが出来るか!? ネクロス降臨ダンジョンのテキスト キャラクターデータ 名前 ☆5【ネクロス】 → ☆6【死医者ネクロス】 ドライバ 不明 スキル LS ゴッドライズ シフトII → ゴッドライズ シフトIII AS アネスシージャ NS1 シザーズ → デス:シザーズ NS2 オペレーション → オペレーションリヴァイブ 元ネタ 名前はギリシャ語で死体や死を意味する「Νεκρός(Nekros)」から。 元々グリモア教団に所属していたが、死者蘇生の研究が糾弾され追放された。 ヴィヴィアンの依頼によりヴラドを蘇生する。 セリフ 「入院の準備は出来ましたか?」「お注射しましょうね」 「手術を始めましょう」 「すぐ終わりますからね」「痛かったら右手を上げて下さいね」「大丈夫みたいなので、続けますねっ!」 「麻酔をかけまーす」 「一度、死んでもらいますねっ!」 「あら、珍しいなぁ。」「死者蘇生のどこがいけないのよ。」「それが神への冒涜だと言うなら、神になっちゃえばいいのよね。」 「彼は魔物かしら。」「もしかしたら、竜なのかしら。」 考察 主にキャラの目的だとか、キャラの行動時系列だとか。 コメント 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/mnwarriors0206/pages/16.html
ティスルクロー まだ途中 名前の意味:アザミの爪 所属:元サンダー族の戦士。現在は暗黒の森 性別:オス 毛:灰色と白色のぶち猫、毛がトゲトゲしている 目:琥珀色 名前について 子猫 :ティスルキット(アザミの子猫) 見習い:ティスルポー(アザミの足) 戦士 :ティスルクロー(アザミの爪) 死因:リヴァー族のパトロール隊に殺された。 年齢:不明 家族 父 :ウィンドフライト 母 :ポピードーン 兄弟:ローズテイル、スイートポー 連れ合い:スノウファー 子供:ホワイトストーム 指導者 アダーファング 弟子 タイガースター 暗黒の森の指導者 シュレッドテイル、シルヴァーホーク 暗黒の森の弟子 不明、ブリーズペルト、アイヴィープール、アントペルト 気になる疑問 募集中
https://w.atwiki.jp/nanohass/pages/3606.html
マクロスなのは 第15話『バルキリーと魔導士』←この前の話 『マクロスなのは』第16話「大宴会 前編」 総合火力演習は結局、ガジェット・ゴースト連合の介入によって中止となってしまった。 しかしこの演習によって魔導士、バルキリー両方の長所と短所が世間一般に露呈した。 万能に思えるVFシリーズだが、低空時の機動性は魔導士と互角。小回りにおいては技量の関係で劣っている。それに転送魔法や様々なスキルの存在する魔導士に分があった。 また、地上部隊として多い地上での治安維持活動はその大きさが枷となるため不向きだ。 だが高空での高機動性と、バリアジャケットより圧倒的に強靭な装甲。そして無限大の航続能力と高い生存性。ガウォーク形態による制空権の確保、維持の信頼性。高性能かつ大規模な各種センサー、強力なECM(電子攻撃)及び対AMF能力。 そして災害時、マニピュレーターによるレスキュー能力など魔導士では望んでも得難い物が多数あった。 しかし空戦魔導士部隊全てをバルキリーに転換するのは予算はともかく、訓練時間がないためAランク以上の慣れていない者が乗っても逆に戦力低下を招くだけだった。 また両者の合同作戦の有効性も証明されたこともあって世論も各隊員も共存を望んだ。そして保守派の者も最低限の利権の確保のために 「共存なら・・・・・・」 と譲歩した。 (*) 演習から3日後 クラナガンの中央に位置する本部ビルからそうはなれていない所に、巨大なドーム型の建物『クラナガンドーム』があった。 そこは普段ミッドチルダ及び隣国のベルカなどの公式野球チームが平和的に試合をする場だった。 しかし今日は予定された試合がないにも関わらずドーム内の照明は明々と灯っている。 そして野球で本来ライトのポジションの者が立つであろう人工芝の上には仮設のステージが据えられていた。そこには横断幕が掲げられていて〝地上の平和は任せとけ!〟と書かれている。 センターには大人数用の長机がズラリと並べられ、300を超える人が腰掛けていていた。 またレフト付近には第一管理世界だけでなく各次元世界の報道陣が詰めかけており、時折シャッターが焚かれる。 彼らのカメラは全てステージに向けられており、今まさにあの記者会見に次ぐ歴史的な事が行われようとしていることを示唆していた。 ステージ上には地上部隊と本局の旗が掲げられ、地上部隊の礼服姿のレジアス中将、そして〝本局の礼服〟姿の八神はやての姿があった。 レジアスは壇上のマイクの前に立つと演説を始める。 『ミッドチルダ、及び各次元世界の皆さん。私は時空管理局、地上部隊最高司令官のレジアス・ゲイズ中将です。 現在ミッドチルダはガジェットと呼ばれる魔導兵器によって、時空管理局始まって以来の危機に直面しております。彼らは管理局の戦闘員のみならず、非戦闘員である民間人にすら躊躇わず攻撃してきます。現在の死者は40人にも及び、負傷者は民間人を含めると600人を超えます。彼らの正体は未だに不明ですが、平和を脅かす〝敵〟である事は間違いありません!そして我々は決して彼らに屈伏する訳には行かないのです!』 力強く訴えかける俗に言うレジアス調が始まり、センターに座る人々もそれに同調して 「「そうだ、そうだ!!」」 と囃し立てる。 『なおも禍々しい力を使おうとする者達には正義の鉄拳が振り下ろされるだろう!我々の鉄の意志と団結によって!!』 民族大虐殺を実行した第97管理外世界のヨーロッパ辺りに出現した〝ちょび髭〟独裁者のようなその力強い演説に、フラッシュが数多く瞬いた。 だが彼がその独裁者と違うのは、持ちうる大きいが有限な権力を〝少数(ゲルマン民族)の幸福と多数(ユダヤ民族に代表される他民族)の非幸福〟に使うか、〝最大多数の幸福〟に全力を注ぐか。の違いであった。 『テレビの前の皆さん。今日我々時空管理局は、長きに渡る海(本局)と陸(地上部隊)の反目。そして魔導士部隊とバルキリー隊の対立乗り越えて一致団結する事をここに宣言します。 その礎として空戦魔導士部隊及び時空管理局本局代表の八神はやて二佐と─────』 はやてがコクリと頭を下げる。 『─────バルキリー隊及び時空管理局地上部隊代表である私とが、肩を並べ、手を取り合う姿をご覧いただきたい』 実は2人とも地上部隊所属だが、そこはご愛嬌。 地上部隊と本局の最高司令である両文民大臣は、これに類する法案整備が忙しく出席を辞退。元々バルキリーと魔導士部隊の連携を誓うつもりだった2人に代理を押しつけたのが真実だったりする。 ともかく、親子ほどの歳の差がある2人が固い握手を交わした。 その光景にセンターにいた人々─────空戦演習に参加した空戦魔導士部隊全員、フロンティア基地航空隊の参加者、そしてクロノ提督やリンディ統括官など本局からのゲストも大きな歓声をあげた。 またマスコミも待ってましたとばかりに一斉にフラッシュを焚き、ドームを真っ白に照らした。 この時、本局と地上部隊、そしてバルキリー隊と魔導士達は真にお互いを受け入れたのだった。 (*) その歴史的瞬間からすぐ、天井の屋根がスルスルと動き出した。 開いていく屋根からは青い空が望む。そこを横切るは6つの航跡。 桜色、金色、赤色の魔力光を放つ光跡は、機動六課のなのは、フェイト、ヴィータのものだ。残る青、緑、白の航跡は、スモークディスチャージャー(煙幕発生機)を起動したVF-11SGとS、そしてVF-25だ。それぞれミシェルとライアン、そしてアルトが乗り込んでいる。 6人は中央でパッと六方に散ると、3人ずつ時間差でUターンして再び中央に戻って来る。 六課の3人は対になるように3方向からアプローチし、ドーム中央を軸に回転しながら急上昇する。それによって3色の光跡は綺麗に螺旋模様を描いた。 バルキリー隊の3機も、さっきと同様に螺旋模様を描きつつ上昇する。 その時会場に音楽が流れ始めた。その歌声は紛れもなく超時空シンデレラのものだった。 <ここより先は『私の彼はパイロット ミスマクロス2059』をBGMにするとより楽しめます> その歌声に合わせて6人が舞う。 キラリと光ったかどうかはそれぞれの主観によるが、6人は綺麗な編隊を組んだまま歌に合わせて会場にかすめるほど急降下。そして急上昇しながら六課とバルキリーとで二手に別れた。 上昇を続けるバルキリー編隊と六課編隊はそれぞれが特徴的な円を描きつつ合流する。その軌跡は大きなハートを描き出していた。 続いて六課編隊からフェイトが抜け、高速移動魔法によってバルキリー編隊を掠めるようにニアミスして反転、離脱しようとする。しかし3機はガウォークを使った鋭いターンでそれを追うと、マイクロハイマニューバミサイルを放つ。 ロックされたフェイトを追尾してミサイルが直線に並びながらハートの真ん中へとさしかかる。 『ディバイン・・・・・・バスタァーーー!』 フェイトの目前で放たれたなのはの砲撃がハートを貫く。その桜色の光跡は瞬時に消えてしまうが、ミサイルの誘爆によってその爆煙が綺麗な矢を形成。ハートを貫く矢というラブサインを描き出した。 そしてなのはにはミシェル、フェイトにはアルト、ヴィータにはライアンとそれぞれ別れて2機編隊で宙返りなどアクロバットする。 〝だけど彼ったら 私より 自分の飛行機に お熱なの〟 組同士仲良く編隊を組んでいたが一転、六課側が砲撃などの攻撃を敢行。攻撃はそれぞれの相方の機体に直撃し、機体は煙を上げながらキリモミ落下した。 会場はその行為と、ほんとにヤバそうなバルキリーのキリモミ落下に息を呑む。 しかし落下する3機はほぼ同時に機位を立て直すと六課側と合流。そのまま仲良く編隊を組んで会場をかすめ飛ぶ。 他5人がそのまま横切って行く中、VF-25のみがガウォーク形態に可変し減速。ステージ前に降り立った。そしてキャノピーを開けると、後部座席の少女をステージ上に降ろした。 〝きゅーん、きゅーん きゅーん、きゅーん 私の彼はパイロット〟 ランカはステージ上で歌を完結させると、声援とフラッシュに応えた。 (*) 30分後 ドームはまるで優勝の決まった野球チームのようなどんちゃん騒ぎになっていた。 「今日は無礼講、階級は忘れて大いに飲んでくれ!」 というレジアスの言の下、空戦魔導士、フロンティア基地航空隊員入り乱れての酒盛りやシャンパンファイトという光景も見られた。 しかし今は比較的沈静化し、楽しく談笑しながら出されている料理を食べる事が主流になりつつある。 アルトもそんな主流派の1人だ。彼も適当に見繕ってきた食材を皿に並べ、それらをつついている。 彼の周りにはすでに機動六課の面々(隊長陣とフォワード4人組)やサジタリウス小隊のさくら。そしてミシェルと机を囲んでいる。ちなみにランカとはやて達はマスコミに連行されたっきりだ。 (大変だなぁ・・・・・・) アルトは他人事のように考えながらよく煮えたポークを口に頬張った。 「しかし、まさか両方の戦勝パーティーに出られるとは思わなかったな」 周りを見ながら呟く。 比較的オープンな六課では感じなかったが、地上部隊では魔導士ランクですべて決まり、ほとんどの場合で同じランクの者としか付き合わなかった。 また、魔導士とバルキリーパイロットも異質なものとして原隊でもなければ互いに接点を持たなかった。 しかし今はどうだろう。 地上部隊の茶色い制服を着た(魔導士ランクが)高ランクの局員と、フロンティア航空基地のフライトジャケットを着た低ランクのバルキリーパイロットが仲良く談笑していた。 演習前にこの光景を誰が予想しただろうか。 少なくともアルトは現状に満足していた。『どちらかが路頭に迷うことなど、ない方がいい』と考えていたからだった。 そしてアルトの呟きに、いつもの和食ではなくパーティ料理をつついていたなのはが応える。 「そうだよねぇ。でもこっちはほとんど必勝のつもりだったんだけどなぁ~」 そう言うなのははちょっと悔しそうだ。確かにあのAランク魔導士を全力投入した物量作戦では勝ちを確信してもおかしくなかっただろう。バルキリー隊の生存率が高いのはその装甲によるものだけではない。大量に搭載された撃ちっぱなし式ミサイルが抑止力として魔導士達の接近を拒んだからだ。あのまま長引いていれば弾薬切れで確実に負けていた。 「確かに。はやて部隊長、なんかすっごい張り切ってましたもんね~」 こちらは何故か甘いもので埋め尽くされているスバルが言った。今彼女の目の前には20cm程に高くそびえ立つアイスクリームボールを積んで作ったタワーがあった。 (あんなのどうやって食べるんだよ・・・・・・) 「こっちだって六課対策で猛特訓したんだぜ。なぁ、アルト」 「・・・・・・うわっ!」 ミシェルが突然肩を叩いたため、アイスクリームに意識が集中していたアルトは前につんのめる。その拍子に机を揺らしてしまった。それによってギリギリの均衡を保っていたアイスクリームタワーはグラリと揺れ、最上部の1個が落ちた。 「あ?」 それに気づいたスバルの対応は早かった。 彼女はコンマ数秒の間に小型のウィングロードを落ちる先に展開すると、アイスの地面への落下を防ぐ。そして更に驚嘆すべきことに直径4センチを超えていたであろうアイスクリームボールをそのまま口に滑り込ませてしまったのである。 「・・・・・・」 彼女は口を閉じたきり動かない。 人の口の大きさを超えるようなものを一呑みしてさらに動かないとなると、さすがにヤバイかと思い始めて駆け寄ろうと腰を浮かせる。 「おい、スバル? だい─────」 大丈夫か?と、最後までいえなかった。なぜなら彼女はブルリと震えたかと思えば、目を輝かせて一言。 「美味しい!」 出鼻を挫かれたアルトはその場に転んでしまった。 「あぁ、アルト隊長、大丈夫ですか?」 さくらがズッコケたこちらへと手を差し出し、助け起こしてくれる。 「・・・・・・あぁ。っておい、お前ら!あれを見てどうも思わないのか!?」 しかし、六課メンバーは一様にいつもの事だ。という顔をした。 ティアナが唯一 「あんた、食べ過ぎるとお腹壊すわよ」 と注意していた。 (いや、そんなレベルじゃないだろ・・・・・・) アルトはやはり胸の内で呟いた。 (*) 「お代わり行きますんで、皆さん欲しいものありませんかぁ?」 スバルはまたアイスクリームを食べるつもりらしい。手にはさっきのアイスが入っていた大皿が乗っている。 彼女はなのは達からお茶等の注文を受けると、注文が多かったため運び係を志願したエリオを伴って人混みに消えていった。 「それでアルト、さっき聞いてたか?」 ミシェルの問いに今度は落ち着いて答える。 「ああ、あん時あと1週間しかなかったからな。陣形の選定とかしなきゃいけなかったし、参戦してくるであろう機動六課戦力への対策に1番時間を費やしたな」 アルトはあの日々を思い出しながら言う。まさにそれは〝月月火水木金金〟と呼べるほどのハードスケジュールだった。 「そういえば演習1週間前に、突然アルト隊長が私達の小隊を集めて『お前達がフロンティア基地航空隊の切り札だ!』なーんて言い出すんですよ。びっくりしちゃった」 さくらがアルトの声色を真似て言う。 そう、サジタリウス小隊のさくらと天城の両名とも珍しくクラスオーバーAのリンカーコアを保有していた。そのため訓練次第では超音速可能なハイマニューバ誘導弾の使用が、そしてMMリアクターの補助でSクラスの出力を持った魔力砲撃ができたのだ。 ─────しかしなぜ2人はこれほどの出力を持ちながらバルキリー隊に配属されたのだろうか? 実は天城の方はこのクラスのリンカーコアを持ちながら飛行魔法が大の苦手であった。しかし空戦に必要な空間把握能力などのセンスが高く、実績も十分評価できる立派なもの(なんでも部隊の数人でテロを計画する次元海賊の本拠に突入。そこで暴れまくり、対応の遅れた本隊の到着までの時間稼ぎをしたらしい)だったため、原隊の部隊長が陸で果てるには惜しい人材と判断し推薦したという。 またさくらもヘッドハンティング(引き抜き)でなく推薦だ。しかし推薦主は〝特秘事項に該当〟するとかで判明しなかった。 話は戻るが魔力砲撃のSクラス出力は戦闘の上では必須条件であり、音速を軽く突破してくるオーバーSランク魔導士に追随できるハイマニューバ誘導弾もまた必須であった。 そのため彼らには対六課戦力用の特訓が施された。結果的に2人は格段に進歩し、それぞれに小隊を与えてもよい程の技量に到達していた。 「─────でも負けてしまいました。すいません・・・・・・」 シュンとするさくらに対戦したフェイトがフォローする。 「さくら、もしあれが演習用の模擬弾じゃなくて、実体の徹甲弾だったら私のシールドは全部破られていたよ」 「そうだ気にするな。お前の砲撃を受けきるなんて誰も予想してなかったんだ。おまえ達は十分やったよ」 「はい!ありがとうございます!」 さくらは2人にペコリと頭を下げた。この素直な所が彼女の持ち味だ。きっとどんな困難にぶち当たっても挫けないだろう。 「やっぱりお前達を選んでよかった。・・・・・・しかし俺は教官だからな。またすぐ他の奴を教えなきゃいけないのが、なんだか寂しいもんだな」 2人の頑張る姿がフラッシュバックする。 総火演までの7日間、シミュレーターによるAIF-7F『ゴースト』とのタイマン勝負を朝飯前の日課とし、VF-25を仮想六課戦力に見立てた2機一組による連携訓練。そして戦術について深夜まで話し合ったあの日々が。 さくらにもこちらの思いが伝わったのか 「そこまで私達の事を・・・・・・!」 と感極まった様子だ。 「アルトくんの気持ち、よくわかるなぁ~」 なのはは続ける。 「私も教導隊だからね。同じ子は大体1ヶ月ぐらいしか見てあげられないの。だから『まだ教え足りない!』、『もう少し時間があれば・・・・・・!』って何度も思ったな。だからいつも教える時は全力をかけて、後悔しないように。だからアルトくんも後悔しないように頑張ってね!」 「ああ。サンキュー」 なのはの激励を授かったちょうどその時、今まで沈黙を守っていたステージに光が戻った。 『これより新春隠し芸大会を開催いたします!』 壇上でマイクを握っているのは天城だ。姿が見えないと思ったら裏企画に参加していたらしい。 周囲からはブーイングの嵐だ。 曰く、 「テレビが来てるんだぞ!」 や 「新春って今7月末だぞ!」 等々。 天城は地声で 「こういうのは新春って決まってんだよ!」 などと怒鳴り返すと、マイクを握りなおす。 『こういう展開になると予想していた俺は、すでにエントリーナンバー1番を予約しておいたのだ!それでは先生、ガツンと一発お願いします!』 天城と立ち代わりにやってきたのはランカだった。 『1番、ランカ・リー、歌います!』 ランカが〝ニコッ〟と、笑顔の矢を放つと場が一斉に盛り上がった。 冷静に 「これって隠し芸?本業じゃね?」 とつっこむ者もいたが、大半が肯定側に寝返った。 ランカの衣装がバリアジャケットであるステージ衣装に変わる。 そして彼女はお決まりのマイク型デバイスをその手に握ると、力いっぱい叫んだ。 「みんな、抱きしめて!銀河の果てまでぇー!」 大音量のイントロと共にランカのライブが始まった。 客席が水面のように揺れて、大気振るわす歓声が輪になって広がっていく。 恋する少女のときめく心を綴ったファンシーな歌詞を、ノリのいいビートと快活なメロディに乗せたランカ最大の必殺歌(?)『星間飛行』。 そして遂に幾多の戦闘を止めたこの曲最大のポイントに突入する! 「「「キラッ!☆」」」 ドームに唱和する全員の声。 続くサビに場は完璧にランカの生み出す世界に呑まれ、誰もが興奮のるつぼへと飛び込んだ。 (*) そうして長いようで短いライブは終わった。 『ありがとうございました!』 ランカがペコリと頭を下げ、舞台袖に引っ込んだ。既に会場は最高潮の盛り上がりをみせている。 そして再び舞台袖から天城が姿を現した。 『ランカちゃんありがとうございました。では2番をどなたかお願いします!』 天城がマイクを客席に向かって突き出す。 レベルの高かったランカの後だ。なかなか名乗りを挙げるのは難しいだろう。アルトはそう思ったが、案外早く見つかった。 「はーい、わたしやるですぅ!」 聞こえたのは遥か後ろ、ちょうどマスコミのど真ん中あたりからだった。 そして彼女は自分達を飛び越えてステージに一直線に向かっていき、天城は彼女のためにマイクの台を残すと舞台から退いた。 『2番、リインフォースⅡ(ツヴァイ)、歌います!』 彼女はマイクの前で宣言すると、歌いはじめた。 〝トゥエ レイ ズェ クロア リュオ トゥエ ズェ─────〟 さっきとはうって変わってなんだか荘厳な雰囲気だだよう曲だ。それにア・カペラであるはずなのになぜかパイプオルガン伴奏が聞こえてくるようだ。 また、彼女の足下にミッドチルダ式でもベルカ式でもない魔法陣が展開されている。あれは一体? しかしその時、後ろから来た疾風が自分の横を駆け抜けていった。ちょうど歌が終わる。 「こぅら、リィィィン!!」 満場の拍手に混じって八神はやての怒声が会場に響き渡った。そして次の瞬間には舞台に現れ、リィンにハリセンの一撃を加える。 「ひたい(痛い)!」 「〝中の人ネタ〟やったらいかんってあれほど言ったのに!」 「だって、隠し芸って─────」 「中の人ネタは隠し芸って言わんのや!」 はやてはそう言って彼女を叱りつけると 「すいませんでした!」 とこちらに一礼。舞台袖にリィンを連行していった。 「ええっと・・・・・・それでは3番行ってみようか!!」 はやての乱入によくわからなかった一同だが、天城の強引な司会進行によってなんとか盛り上がりを取り戻した。 周囲に祭り上げられて名乗りを上げた3番手が上がる舞台を眺めながらアルトは気づいた。フェイトの舞台に投げる熱い視線に。 「そういやフェイト、歌完成したんだって?いい機会だし歌ってきたらどうだ?」 しかし彼女は笑顔見せると、 「私の歌なんて、こんなところで披露するような大層なものじゃないよ」 否定する彼女の面影はどこか見たことがあるような哀愁を漂わせている。 (この表情、どこかで・・・・・・?) 見た覚えは強烈にするのにどうしても思い出せない。しかしそれは少なくともフェイトではなかった。 「・・・・・・ん、そうか」 とりあえずそう応答するが、それがどこか気にかかってアルトの心をかき乱した。 (*) 10分後 舞台はすっかり通常の隠し芸大会の様相を呈していた。さっきまで酔った管理局の一佐がカラオケを披露していた。 今は空戦魔導士と基地航空隊の男女十数人ほどが動く死人、いわゆるゾンビに扮装し、どこかで聞いたような英語の曲に合わせ 「スリラー!」 などと叫びながら踊っている。 また、ホロディスプレイのテロップには〝M.J.追悼慰霊祭〟と書かれていた。 (ゾンビの意味あるのか?) 元を知らないアルトはそう思ったが、他人の芸に口出しするのもはばかられたので気にしない事にした。 さてアルト達はというと、変装したランカやはやて達を加えてあるゲームをしていた。 机の中心には人数分のカレーパンが積んである。 持ってきたスバルによれば、この中に1つだけ『爆裂・ゴッドカレーパン』というどこかの必殺技のようなカレーパンがあり、ものすごい辛いらしい。 それを食べた幸運(?)の持ち主を残りの人が当てるという単純明快なゲームだ。 「そうねぇ・・・・・・これにしよっと!」 ティアナが早速と、ひとつのパンを掴み上げた。そこにスバルが茶々を入れる。 「あぁ!ティアそれでいいの!?」 「なに?まさかこれ!?」 「ヒヒヒ、わたしも分かんな~い」 「む~!」 膨らむティアナにスバルはしてやったりとクスクス笑う。 「じゃあぼくはこれ」 2人に続いてパンに手を伸ばしたのはエリオだ。 「あ、エリオくん、わたしのも取って」 席が遠くて手が届かないキャロがこれ幸いと頼む。 「いいよ。うーん・・・・・・これでいい?」 「うん。ありがとう」 キャロはパンを受け取ると、笑顔を返した。 字面だけみていると仲のいいカップルのように聞こえる。しかし本人達に自覚はないし、周囲からみても仲のいい〝兄妹〟にしか見えなかった。 いろいろありながらも、パンは1人1人に渡っていった。 アルトもあと5つ程になった時に 「ままよ!」 と3つとり、1つをさくらに渡した。 「え?ああ、ありがとうございます」 どうやら扱い慣れていないナイフとフォークで、ビフテキと格闘していたようだ。 「・・・・・・えっとだな、さくら」 「はい?」 「利き手がナイフだぞ」 さくらは顔を真っ赤にして持ち変える。そんな彼女を横目に、ランカにもう1つを渡した。 「ありがとう、アルトくん」 ニコッと微笑むランカ。今彼女の髪は黒になっている。 それだけでアルトも最初彼女がランカとは分からぬほど印象が変わっていた。なんでもデバイスの簡易ホログラム機能を使って髪を黒に見せているという。 「みんな取ったね?」 スバルが最後に残ったパンを手に確認する。 ちなみにミシェルはさっきウィラン達とどこかへ行っていた。 (チッ、運のいい奴め) スバルが周囲を見渡して確認を終えると、開始の合図を放つ。 「それでは始めぇ!」 パクッ そんな擬音が聞こえてきそうなほど全員一斉にパンを口に頬張った。 モグモグ なんてことはない。確かに辛いが普通のカレーパンだ。 ランカやさくらも普通に食べていく。どうやら3人とも〝当たり〟ではないらしい。 周りを見渡すと他も普通に食べて・・・・・・いや、キャロは先にフリードリヒに食べさせて〝毒味〟させているようだ。 (うーん、見かけによらず計算高いヤツなんだな・・・・・・) 彼女はフリードリヒが問題なく食べるのを確認したのか今度こそその愛らしい小さな口でパンをほうばった。 「からーい!!」 ・・・・・・どうやら普通のカレーパンでも十分辛かったらしい。 苦笑しながら見回していると、今度はなのはと視線があった。 「どうした?」 「うん、ちょっとみんなの反応を見てただけ。アルトくんは?」 「俺も同じだ」 そう言うと2口目を口に運んだ。 しかしアルトは既に気づいていた。彼女の額にうっすらと浮かび上がっていた汗。そして声に混ざる小さな緊張のスパイス。これによってなのはがホシに違いないと。 しかしそこまで考えなくとも彼女はすぐにシッポを出し始めた。 食べていくうちになのはの顔色が赤にそして青に変わっていく。 ルールでは水が飲めないことになっているため相当きつそうだ。 全員が食べ終わった時、なのはは必死に笑顔を作っていた。しかしそれはひきつり、顔は真っ青だった。 (まったく、無理するのが好きなやっちゃ・・・・・・) 頑張りは認めるがあれでは誰の目にも明らかだろう。 投票が行われ、アルトは用紙になのは以外の名を書いた。 (お前の頑張りに乾杯!) 心の中で呟いた。 しかし正直者が多かったようだ。投票は、なのは 5。他バラバラ 5で、なのはが圧勝した。残り4票はなのは自身とアルトのような同情票だろう。 「はい!わたしです!だから・・・・・・早くお水を・・・・・・!」 負けたなのはがもはや息も絶え絶えに言う。 スバルは即座に席を立って飲み物の調達に走る。そして水を取ってくると、なのはに渡した。 ゴク、ゴク・・・・・・ その豪快な飲みっぷりに透明な液体はすぐになくなった。 しかし様子がおかしい。今度はフラフラし始めた。その目の焦点は定まっておらず、トロンとしている。 「ちょっとなのは、大丈夫?」 彼女の隣に座るフェイトがなのはを揺する。 「あぁ・・・・・・フェイトひゃん、らんか、ろれつが、まわららないの・・・・・・」 なのはがえらく色っぽく言う。そしてそのままフェイトに倒れ込んで抱きついてしまった。 「ちょっと、スバル? なにを飲ましたんや?」 はやてが席を立って、現場に急行しようとする。こうして席の者たちが騒然とする中、外部から介入が入った。 「おい君、アレ、飲んじゃったのかい?」 魔導士部隊と基地航空隊の隊員数人がスバルに問い詰める。 「は、はい・・・・・・ダメでしたか?」 「いやあれは罰ゲームに使うつもりだったアルコール度数が60%の酒のスポーツ飲料割りだぞ!」 「「「え~!」」」 どうやら急いでいたスバルが、水と間違えて酒をなのはに渡したらしい。 それも悪いことにスポーツ飲料割りと来た。スポーツ飲料は水分などの体内への吸収を良くするため、同時に摂取してしまうとアルコールの回りがものすごく速くなる。 つまりあれは急性アルコール中毒者製造飲料とも呼べる兵器と化していたのだ! なのはも急いでいたし、カレーパンに味覚、嗅覚をマヒさせられていたので気づかずに飲み干してしまったようだ。 現在当のなのははフェイトの腕の中でイノセントな寝息をたてている。 さすが一杯で物凄い即効性だった。しかしこの程度で済んでいるのは実は酒に強いのだろうか? ともかくこのままでは風邪をひいてしまう。仕方ないのでなのはは同じように酔いつぶれた人が集う休憩所で寝かせてもらうこととなった。 (*) 「でもそんなに辛かったのかなぁ?」 ランカの素朴な疑問に、なのはを〝持って〟行って不在のフェイトとはやてを除く全員が同調する。 『エース・オブ・エースをノックアウトしてしまう神なるパンはいかほどのものだろう』と。 その疑問に最初に耐えられなくなったのはやはり好奇心旺盛なスバルだった。 「じゃあ人数分持ってきますね!エリオも行こ!」 「はい!」 「あ、2人とも私の分はいいからね」 まるで解き放たれた矢のように飛び出して行きそうな2人にランカがマイクを片手に喉を示しながら言う。 『商売道具である喉に負担をかけたくない』ということなのだろう。 「「はーい!」」 スバルたちは頷くと、人混みに紛れていった。それと入れ違いに次元航行部隊の上級将校の制服を着た女性1人と護衛艦隊(次元航行艦隊)の制服を着た男性がこちらにやって来た。 男の方はこの世界に来てばかりの時に会ったクロノ・ハラオウン提督で、女性の方は聖王教会で見た写真に写っていたリンディ・ハラオウン統括官だ。 「こんにちは。あなたが早乙女アルト君?」 「そうだ」 「クロノは知ってるわね」 一礼するクロノを横目に頷く。 「私はフェイトの母のリンディ・ハラオウンです。あなたの噂は息子と娘から聞いています」 「・・・・・・そりぁ、ご贔屓にどうも」 しかしリンディは周囲をキョロキョロしはじめた。 「ところでなのはちゃんとはやてちゃん、それとうちの娘を見ませんでしたか?」 今までマスコミの取材攻勢にさらされていて・・・・・・と続ける。 アルトを含め席の者達は口ごもった。 まさか泥酔したなのはを休憩所に持っていったと言うわけにもいかない。忘れてしまいそうになるが、まだ彼女らは未成年だ。 「・・・・・・さぁ、さっきまでいたんだがなぁ・・・・・・そうだろ、ランカ?」 「えっ、う、うん。そうだね。どこいっちゃったのかなぁ~」 アルトにならってランカもとぼけ、周囲も追随した。 「そう? 仕方ない子達ねぇ・・・・・・」 リンディにとってみれば3人はまだ子供らしい。そこにスバル達が戻ってきた。 「持ってきましたよ~カレーパン」 その皿の上には都合のいいことにリンディ達の分もある人数分のカレーパンと、それであることをダブルチェックしたというお茶があった。 (*) 試食した神のカレーパンはそれはもう激烈な辛さだった。 水があっても半分がやっとだ。アルトは改めて水なしで頑張ったなのはに感服した。 周囲では犠牲者が多発しているらしい。 「グワァァァ!」 などと叫びながら青白い火を吹いている者もいる。 ・・・・・・いや?あれは隠し芸大会か。よくみるとオールドムービーで見たことあるあの怪獣の着ぐるみを着て舞台上に作られた町を破壊していた。 それにしてもあの船首にドリルのついた船はなんだ?なぜビームを撃っている?俺の知ってる轟○号は冷線砲だったはずだ! 「なにこのパン、罰ゲーム・・・・・・?」 舞台から視線を戻してみると、パンを食べたリンディが鼻を摘まんで目に涙をためている。そうなのだ、このパンには少なくともわさびが入っている。 (しかしいったい何を入れればこんなに辛くできるんだよ。下手すりゃ死人が出そうだな・・・・・・ってかまずカレーの味がしねぇよ!ただひたすら辛い・・・・・・いや激痛がするだけじゃねぇか!) しかし更に驚くべき事態が発生した。 リンディがどこかから砂糖を取り出したかと思えば、湯飲みに次々入れていくのだ。確か熱い抹茶が入っていたはずだ。 驚愕していると、念話が入る。クロノからだ。 『(すまん、かーさん大甘党なんだ。見なかった事にしてくれ)』 『(・・・・・・あ、あぁ)』 アルトは頷く事しかできなかった。 (まったくどうなってんだ!リンディといい、このカレーパンといい、常軌を逸してやがる!) しかし「どんな奴がこのカレーパンを作ったのだろうか?」と、気になったアルトはスバルに問う。 「おいスバル、これをどこから持ってきた?」 舌を出して痛がっているスバルは、ある一角を指差した。 そこはバイキング形式で料理の並んでいる普通のエリアではなく、民間の店舗が宣伝のために展開しているエリアで、『古河パン』という店らしい。 少し興味のわいたアルトは、食べれなくて指をくわえるランカを伴い行ってみることにした。 (*) 「いらっしゃい」 『古河パン』の仮設の店舗は屋台形式だが、なかなか品揃え豊富でどれも美味しそうだった。 屋台をやっている店主はまだ30代ぐらいのたばこをくわえた男だ。しかし彼の目からは子供のような元気さ、溌剌さが漂ってくる。 つまりいい意味で『心は子供のまま』というやつだ。 それに古河パンは結構有名店らしい。たくさんの人がパンを買っていく。買いにきた大口の魔導士達。どうやら常連らしい。仲良く話し込んでいた。 「わぁ~、見て見てアルトくん!光ってるよ!」 ランカの指差した先には『レインボーパン』とある。確かにそれはどういう理屈か七色に光輝き、非常に美味しそうだ。 しかし───── 「そいつは止めたほうがいいぜ、少年」 店主が突然後ろから声をかけ、驚くアルトを無視して名札の一角を指差した。 そこは〝早苗パン〟と書かれている。 よく見るとゴッドなカレーパンにも同じ表示があり、値段は他が7割オフなのに対し、その名がついた物は定価となっていた。 「早苗パンってなんなんだよ?」 アルトの素朴な質問に店主は驚く。 「おまえ、早苗パンを知らないのか!?」 頷くアルトとランカ。 「そうか初めてなのか・・・・・・仕方がねぇ、教えといてやる・・・・・・このパンはなぁ─────!」 店主は神のカレーパンを1つ掴みあげると無造作に頬張る。そして比喩でなく本当に火を吹いた。 「きゃあ!」 その圧倒的な熱量に、ランカはサッとアルトの後ろに逃げ込んだ。 アルトもアルトで驚き戦(おのの)くことしかできない。 店主は火炎放射をやめると、得意気な顔で言い放つ。 「ガッハッハッハ!このパンはこうして、サーカスで火を吹くためにあるのさ!」 豪快に高笑いする店主の背後でトレーを落とす音がした。そのトレーにはパンが載せられていたようで、大量に転がっている。 落とした本人は、二十歳前ぐらいに若く〝見える〟女性だ。どうやらバイト・・・・・・なのかな?目に涙をためている。 しかし、彼女の口から出た言葉は落としてしまったパンの謝罪ではなかった。 「わたしのパンは、わたしのパンは・・・・・・サーカスで使う・・・・・・燃料だったんですねぇ!!」 彼女は言いっぱなしで泣きながら走り去った。店主はかじった残りのパンをくわえたかと思うと 「俺は大好きだぁぁぁ!早苗ぇ~!」 と叫びながら屋台を飛び出していった。 「なんだったんだ・・・・・・?」 そこには呆然としたアルトとランカだけが残された。 (*) 帰りの駄賃にと、あんパンとメロンパンをせしめた(無論、代金は置いていった)2人は元の席に戻って来た。 しかし、まだフェイト達3人は戻っていないようだった。 だがすぐに彼女達の声を聞くこととなる。それも最悪の形で。 TO BE COUNTINUE・・・・・・ ―――――――――― 次回予告 暗躍するミシェル。 ベールを脱ぐなのは。 そしてフェイトとアルトの決断とは・・・・・・! 次回マクロスなのは、第17話「大宴会 後編」 本当の宴が始まる・・・・・・ ―――――――――― シレンヤ氏 第17話へ
https://w.atwiki.jp/www-iris/pages/400.html
【システム名】 クロスシステム 【読み方】 くろすしすてむ 【分類】 用語 【登場作品】 ゲーム:『6』アニメ:『BEAST+』 【詳細】 クロスシステムもしくはクロスチェンジシステムとは、『6』にのみ登場した『4』『5』におけるソウルユニゾンに替わる新たな戦闘スタイル。 『6』の作中時間の少し前に研究され始めた、他のナビの能力をもう一体のナビが得るシステムであり、作中ではロックマンがリンクナビと呼ばれる仲間のナビの能力を引き継ぐ。 ロックマンのみが使用できるソウルユニゾンやフォルテクロスロックマン、ソルクロスロックマンとの関係性は不明。 それらとはロックマンの上半身のみが変化し、下半身は色が変わるだけなのが相違点である(ベースとなったナビが同じアクアやトマホークのソウルとクロスを見比べてみるとわかりやすい)。 カスタム画面で最初から自由にクロスを選ぶことができるうえ、生贄としてチップを消費することもなく、3ターンのみと時間制限のあるソウルユニゾンと異なり、クロスシステムにはターン制限がない。 だが、そのクロスの弱点となる攻撃を受けると、2倍のダメージを受けた上でクロスが解除されてしまうという欠点を持つ。 弱点属性・系統を受けた時点で解除されるため、多段ヒット攻撃では最初の一発だけ2倍ダメージとなる。 しかし、暗転中は解除されずすべての攻撃に2倍ダメージが適用される。 このため、弱点にギガクラスがあるスラッシュクロス・テングクロスは非常に不利。テングクロスはまだシラハドリでソード系のみ反撃できるのでまだ救いがあるが、どちらもココロバグの2倍を使われると開幕デリートがちらつく程。 その一方で、ギガクラスもプログラムアドバンスもないキラークロス・グランドクロス・ダストクロスは非常に有利。さらにキラークロスとダストクロスは基本性能も非常に優れている。 ストーリーを進めると発生するリンクナビのオペレーターの「授業」を受けることでそのナビの特性を理解し、さらにそのリンクナビと戦う最終試験を経てナビの力がロックマンに宿ることで使用可能となる。 各クロスは戦闘中に一回ずつしか装備できず、解除されたり別のクロスに切り替えると前に使っていたクロスは一覧から消え使用不可能となる。 なお、このクロスシステムの採用のため前作まで無属性だった風、ソード、カーソル、ブレイクの系統にも、新たに弱点の相関関係が追加された。 ちなみにこのクロスを装備した状態で獣化すると「クロスビースト」と呼ばれる形態に変身し、無属性のチップをAボタンでため撃ちすることで強力な必殺技を使用することが可能。 その威力は、元となるチップではなくバスターのアタックLvに依存する為、アタックLvを最大化 フォルダを無属性で固める コード統一すると火力の高い必殺技を乱発出来る。 ただし獣化が解ける際にクロスも解除されてしまう。 弱点攻撃を受けた場合、クロスだけが外れ、獣化は維持される。 【登場クロス一覧】 クロスビーストの各形態についても同リンク先で記述を行う。 グレイガ版名称 属性 弱点 ヒートクロス 炎 水 スラッシュクロス ソード ブレイク エレキクロス 電気 木 キラークロス カーソル 風 チャージクロス 炎 水 ファルザー版名称 属性 弱点 アクアクロス 水 電気 テングクロス 風 ソード トマホーククロス 木 炎 グランドクロス ブレイク カーソル ダストクロス ブレイク カーソル 【アニメ版】 最終作『BEAST+』にて登場し、初登場は第11話のアクアビースト。 特定のナビのPETのデータを熱斗のPETに移す事で、ロックマンがそのクロスを纏うという設定。 大抵の場合、その場で獣化チップも併用されてクロスビーストとなっており、クロス単体で出たのはグランドクロスのみである(その時も最終的には獣化している)。 口調や性格も元のナビに似るようで、アクアクロスではアクアマンの語尾である「~っぴゅ」がついたり、トマホーククロスではロックマンが好戦的になったり口調も荒くなっている。 登場クロスビーストは下記。 アクアビースト(第11話、第15話、第20話) トマホークビースト(第11話) エレキビースト(第12話) グランドビースト(第14話) 近くにPETを持つ仲間がいることが条件であるためか、使用頻度はかなり少なく第15話以降は獣化単体で処理される場合が殆どだった。 また、仲間のPETとナビのデータを自分のPETに輸送してロックマンを変身させるというコンセプトは、無印に登場したブラザースタイルに似ている。 【余談】 ロックマンの上半身のみが対応するナビと似たようなものに切り替わるという点では、続編シリーズ『流星のロックマン』(流星3ブラックエース、レッドジョーカー)に登場した「ノイズチェンジ」も同じ特徴を持っている。 また、クロスシステムもノイズチェンジも、それぞれの作品の「最終作」で出てきたという点で共通している。 加えて、クロスが獣化と複合できることに対し、ノイズチェンジは別のノイズと複合できるという、これまた似た特徴も持つ。 【各言語版での名称】 言語 名前 日本語 クロスシステム(クロスチェンジシステム) 英語 CrossSystem (The Cross Change System) 中国語 繁体字 交錯系統(交錯更換系統) 簡体字 交错系统(交错更换系统)
https://w.atwiki.jp/sinsougou/pages/1023.html
前ページ次ページなのはクロスの作品集 シン 「デス子、はやてのリンカーコアが完全に浸食されるまであとどれ位だ?」 デス子「ざっと、30分。誤差十五分といったところでしょうか」 シン 「ようやく、ここまできたんだ。終わらせるぞ!」 デス子「よし、やりますよ、マスター!」 シン・デス子 「「 ユニゾン イン!! 」」 『消えない現実とたどり着けない理想』 デス子とユニゾンすることで、シンの体をデスティニーを基に構成されたバリアジャケットが包み込んでいく。 力を持つものの称号であるザフトの赤服を基調とし、両手にデスティニーの腕部分を籠手(こて)やグローブのように装着される。 折りたたまれた長距離ビーム砲とアロンダイトが背部に装着され、デスティニー象徴ともいえる赤い翼が光を放ちながら展開する。 最後に、両肩ではなく腕のパーツにフラッシュエッジが精製された。 魔力を持たないシンには、当然魔法は使えない。 それは、デス子とユニゾンした後でも大して変わっていない。 魔力を得ても、彼ができるのは魔力を圧縮し魔力弾や魔力刃を形成する基礎中の基礎ぐらいである。 理由はごく単純で、他人の魔力を流用しているため魔力変換効率が極めて低いのだ。 そのせいで、シンはどうしても魔法構成が複雑な補助魔法や多種多様な攻撃魔法が使用できなかった。 戦闘において単一の攻撃方法しか持たないのは圧倒的に不利。 ならば、攻撃方法を増やすことによって戦術の幅を広めようというのが、シンの行き着いた結論だった。 デス子『バリアジャケット展開確認 魔法兵装、カートリッジシステム共に問題なし。ユニゾン成功です』 シン 「先手必勝、行くぞ!」 シンは、両手と背中のアロンダイトに三基搭載されているカートリッジシステムの中で、 左手にある大口径カートリッジをロードすると、背中にマウントされた長距離ビーム砲を構えて、 闇の書の闇に向けて躊躇無く撃ち込んだ。 複合四層式バリアを張る前だったのか、そのまま魔力弾は闇の書の闇を直撃しその肉片を空間にばら撒いていく。 シン「やっぱり、この武装じゃ奴を貫くのは無理みたいだな」 かなりの魔力をこめただけに、その威力も絶大だったはずだが、 シンが次弾をチャージする頃にはすっかり再生されて傷跡すら残っていなかった。 デス子『では、計画通りにレリックで葬るとしましょう、マスター!』 シン「ああ、様子見なんてしてられない。一気に突っ込むぞ!」 それはまさに圧倒的だった。 弱者が強者をなぶるなどという甘いものではない。 砂場で遊ぶ子供が蟻を戯れで埋めてみる。 目の前のハエが邪魔だったから新聞を丸めて叩き潰す。 相手を殺すという認識さえ起こらないような無造作に命を刈り取る動作。 力の差が在る無いの問題ではない。 生物としてのランクそのものが全く異なるのだ。 奴に近付きレリックを爆破すれば全ては終わる。最初はそう考えていた。 だが・・・ デス子『威力:AA 発射速度:AA+ 誘導性能:D 弾速:S 完全回避はほぼ不可能。フルゴールを使用してください』 現実は甘くなかった。 シン「デアボリック・エミッション! また広域空間攻撃かよ!」 シンの目の前が闇の書の闇の作り出した暗黒の球体で埋め尽くされていく。 腕についたソリドゥス・フルゴール(盾の役割を果たすシールド型の防御デバイス)を急いで展開しようとするが、 背中に走った鋭い衝撃がそれを中断させた。 シン「・・・いぐぁっ!!」 デス子『後方からのプラズマランサーが三発命中。自動防壁の展開を確認。空間攻撃、来ます!』 無謀だと分かっていた。 作戦の成功率も僅かだった。 それでも、どこか楽観視していたかもしれない。 勝てるかもしれないと・・・。 シンとデスティニーならもしかしたらと・・・。 前と同じく奇跡が起こるかもしれないと・・・。 シン「この程度で・・・舐めるなぁっ!!!」 背部からの衝撃に体勢を崩しながらも、シンは迫り来る空間攻撃に対して必死にシールドを張る。 デアボリック・エミッションに呑まれながらも必死で持ちこたえようと粘るシン。 だが、受け流した一撃は次なる一撃への布石にすぎない。 なのはのAAA+の魔力でも闇の書は20ページ足らずしか埋まらなかった。 そう考えると防衛プログラムの想定魔力は幼少時のなのはのおよそ33倍。 前の戦いで半分は削られたとしても、未だに相手は、なのはの16倍もの膨大な魔力をもっているのだ。 デス子『バリアジャケットの構成魔力が残り81%に減少。敵はフォトンランサーのジェノサイドシフトの詠唱に入りました。 威力:AAA 発射速度:S 誘導性能:C 弾速:AA+ 合計弾数:12600発 回避は不可能です。 フルゴールを起動してください』 リンカーコアを一度蒐集されているなのはとフェイト。 元々闇の書の一部だったヴォルケンリッター。 そして、長い歴史の中で蒐集されてきた幾多の魔法が、シンに絶え間なく襲い掛かってくる。 シン「・・ぐぅう・・こっちはまだ・・・・デアボリック・エミッションを喰らってる最中なんだぞ!」 立て続けに迫る広域攻撃に焦りを募らせるシン。 このまま、攻撃を喰らい続ければいつかはシールドが破られ落とされてしまう。 だからといって、飛びながら撃つことしかできないシンには広域攻撃を防ぐ手立てはない。 デス子『フォトンランサージェノサイドシフト来ます! 続いて敵はスターライトブレイカーの詠唱にはいった模様。 威力:S+ 射程:B 発動速度:C 魔法ランク:S直撃すればガードの上からでも一撃で落とされます。 マスター、何とか回避を!』 シン 「ちくしょう、次から次へと。少しくらいは反撃させろ、灰色ザリガニ!」 シンの叫びもフォトンランサーの轟音の前に掻き消えた。 敵の戦闘力、攻撃方法の情報、自身との戦力差。 全ての予測が甘かった。 管制人格であるリインフォースですら、なのはとフェイトを二人まとめて圧倒するだけの能力を備えていたのだ。 まして、彼女たちが防衛プログラム(闇の書の闇)を倒せたのは、 本稼動していなかった防衛プログラムに対し、十名の精鋭の一斉攻撃とアルカンシェルがあったからに他ならない。 しかし、今のシンにはその全てが足りない。 シン「デス子、確率の計算はもういい! 敵の行動予測とバリアジャケットの被害だけ報告しろ!」 デス子『了解。敵はスターライトブレイカーexを5秒後に発射。 その後、本体は先程と同じように魔力補給のため40秒の休眠状態にはいると思われます』 シン「何とかこの隙に近づければ・・・・」 デス子『マスター、周りの触手が援護砲撃を開始します! 触手の数は65、威力:A 発射速度:S- 誘導性能:C 弾速:A+』 シン「どけえええええ!」 魔法で簡単になぎ払えるはずの闇の書の闇の周りに生えている触手。 それすら、尋常ならぬ高速再生能力によって増殖し続け、殲滅しきる手段がない。 シン「撃っても撃ってもきりがない! これじゃ近づきようがないじゃないぞ!」 デス子『このままではジリ貧です。マスター、一度後退を!』 シン 「ここまで来て、退けっていうのか!?」 デス子『しかし、この弾幕の中でどうやってレリックを奴の近くまで運ぶんですか!』 シン「駄目だ! ここで奴に背を見せれば狙い撃ちされる!」 完全にその力を取り戻しつつある防衛プログラム。 無尽蔵に近い魔力で空間攻撃魔法を連発し、隙を突き死角に回り込もうとしても、同じく無限に生えてくる触手が絶えず魔力弾を放ち続ける。 遠距離からの砲撃は交互に魔力と物理の複合四層式バリアには通用しない。 いや、例え撃ち抜けたとしてもコアを破壊しない限り防衛プログラムは無限に再生するのだから、全くの無意味である。 焦るシンを尻目に、絶望はさらに濃くなっていく。 デス子『あれはまさか・・・! マスター、ブラストカラミティの魔力反応です!!』 シン 「そんな、あれは合体魔法のはずだろ。一体どうやって!?」 ブラストカラミティとは、シンが述べている通りなのはとフェイトの中距離殲滅コンビネーションによる合体空間攻撃だ。 シンも過去に何度か喰らったことがある。 十年後にS+ランクとなったなのは達ですら、この魔法のチャージに相当な時間と手間を費やしていた。 それが目の前で意図も簡単に、出せるのが当然のように魔方陣が展開していく。 デス子『フェイト隊長を取り込んだときに、魔法の運用方法まで吸収していた? でも・・・そんなことが・・・・』 殺傷設定であれを喰らえば、どれだけガードを固めても骨まで瞬時に消滅する。 防衛プログラムの『力』の前に、勝機が全く見えないシン。 彼は今、フリーダムに対峙したとき以上の『死の恐怖』を感じていた。 デス子『この距離では回避が間に合いません。早くシールドを!!』 シン「こんなことで・・・こんなことで俺は!!」 空間内の全てがなのはのディバインバスターとフェイトのスマッシャーでを満たされていく。 一呼吸置いた後、闇の書の闇はその全てをシンに向けて発射した。 膨大な数の魔砲がシンのシールドに突き刺さり、直後に巨大な爆炎が彼を包み込む。 闇の書の闇「・・・・・・・?」 煙が晴れたときには、シンの姿は跡形もなく消えていた。 前ページ次ページなのはクロスの作品集