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マクロスなのは 第14話『決戦の果てに・・・・・・』←この前の話 『マクロスなのは』第15話「魔導士とバルキリー」 後方のはやては爆撃のチャージに入っていた。 「『ホークアイ』、敵の正確な座標を送ってください!」 『了解。二佐の火器管制デバイス(はやての場合はリィンフォースⅡ)へ座標を送信します。1発でかいのを頼みますよ!』 「了解や。任しとき!」 「・・・・・・来ました!未来位置予測開始・・・・・・着弾位置、高度1万メートル。座標、0120-333-906。30秒以内に爆撃してください!」 リインフォースⅡが報告する。 (なんだか聞いたことある番号やな・・・・・・) 一瞬思考を巡らせたはやてだが、今はそんな時ではない。先ほどと同様、合計6つの魔法陣を展開。時間がないため負担が大きいが予備チャージ と詠唱を破棄する。 「フレース、ヴェルグ!」 すると魔法陣より再び白い光の奔流が発射される。しかし予備チャージしなかったので同時にデバイスの魔力コンデンサがオーバーフローして セーフモードに突入した。 バリアジャケットを除く全ての魔法が消失し、融合するリィンの飛行魔法で何とか高度を保つ。 そして詠唱破棄したときの全身に来るピリピリとした痺れにも似た痛みに耐えながらAWACS経由のJTIDS(統合戦術情報分配システム)の戦術俯瞰図を流し見る。 そこではバルキリー隊と魔導士各隊が指示通りの位置に防衛ラインを構築している様子が伺えた。 範囲攻撃に特化した自分はこれから起こるであろうガジェットとの戦闘への参加は、この一撃が最初で最後となる。 確かに全く関与しないわけではないが、それは指揮任務であって実際に目視して戦う彼らとは次元が違う。 彼女は心の中で『みんな頑張ってや!』とエールを送ると、意識を誘導に集束させた。 (*) ゴーストは高空へ。ガジェットは低空にそれぞれ分かれたため、集合したフロンティア基地航空隊は高空にて迎撃態勢に入っていた。 演習に参加した25機の内15機が演習で撃墜され、演習中止までフロンティア航空基地で整備していた。 そのため迎撃するフロンティア基地航空隊の戦力は残った9機(ライアン二尉は現在急行中)と、付近に警戒配備されていた2期生操るVF-1A部隊25機の合計34機。 50を超えるゴーストを相手にするには少し心許ないが、これでも現状出来うる限りの全戦力だった。 しかしそれでも隊の士気は高い。なぜならMMリアクターは一定時間無負荷で休ませたため満タンになっているし、弾薬もVF-1A部隊の持ってきた実弾を補給、換装していた。 そして何よりスペック上ではなく、本当に高ランク魔導士部隊と対等以上に渡り合える事が証明された事が大きかった。 彼らの横を白い光の奔流が通りすぎていく。はやての魔力爆撃だ。 それは遥か前方で炸裂すると、敵をその圧倒的な魔力衝撃波で破砕していった。 この凄まじさに隊の者は一様に息を飲む。 『自分たちはあんなものに狙われていたのか・・・・・・』 と。 幾つかの編隊に分かれていたゴーストだが、その衝撃波に触れた瞬間粉微塵になる。 あのゴーストはどうやらリニアレール攻防戦の時の自律AIでも、最新ゴーストの純正AIである『ユダ・システム』も搭載していないようだ。おそらくガジェットの物を流用して一本化しているのだろう。 狡猾な彼らは本来なら退避する所だが、愚直なまでに直進。その半数ほどが撃破された。 『すげぇ・・・・・・』 2期生の1人が呟く。 VF-25のセンサーによると、それは5発でキロトン級の対空反応弾2発に匹敵する空間制圧力を示していた。 だがアルトはいつの間にかディスプレイから目を離し、その〝花火〟に見とれていた。それは破壊の光だが、反応弾と違ってただひたすら美しい光景だった。 『こちら『ホークアイ』。今の爆撃によりガジェットは4分の1、ゴーストは3分の1が撃破された。今後爆撃の支援はない。各隊市民の安全を確保し、敵を撃退せよ!』 『『了解!』』 ホークアイの指令にこの空を駆け、戦う者達の声が唱和した。 同時にゴーストから中距離ミサイルが雨あられと発射される。その数、250以上。 『迎撃ミサイル発射!』 間髪入れぬミシェルの掛け声に各機から6発ずつ、合計で204発の中HMMが発射され、ゴーストの発射したミサイルへと突入を敢行していった。 (*) 低空域 フロンティア基地航空隊と違って長距離誘導兵器のない魔導士部隊は、目視照準で己が魔力を込めた砲撃を運河のごとく攻め寄せるガジェットに送り込んでいた。 しかしまだどこからか送られているらしく、ガジェットは減らなかった。 また、演習で生き残り空中に残った魔導士は約80名。撃墜組は遠い所に集められて来るのに時間がかかる。それに来た所で民間人の退避と、新たに出現した陸戦型ガジェット(Ⅰ型及びⅢ型)の対応に追われるだろう。空への増援は望みようがなかった。 防衛ライン上ではひっきりなしに魔力砲撃と無線が飛び交う。 『こちら第1小隊、あれから2人やられた!八神隊長、早く増援を!』 『被害が大きい第1小隊は第2小隊と交代。第3小隊は交代を援護しつつ─────』 『こちら第14小隊、敵が多すぎる!高町空尉に援護砲撃を要請する!』 『こちら高町なのは。現在中央で手一杯なので支援砲撃はできません!〝宮原君〟、教導を思い出して、何とか持たせて!』 『り、了解しました!第1、第2分隊で左右に展開!全力で迎撃!なのはさんはオレらを覚えてるぞ!叱られたくなかったら体を盾にしてでも、奴らを決して後ろに通すな!』 『『了解!』』 『ワレ第10小隊第1分隊。孤立した!至急援護を!』 『こちら独立遊撃隊のフェイトです。第10小隊第1分隊、そこを動かないで!今行く』 現在魔導士部隊は14の小隊に再編成され、旧市街(廃棄都市)を守るため南北に小隊間を500メートル間隔にして並んでいる。 両側からこぼれるガジェット逹もいるが、このラインを放棄したら旧市街に現在の10倍以上の数のガジェットが雪崩れ込むことになる。おこぼれは地上派遣隊(撃墜された演習参加者)に任せるしかなかった。 また、初動が早かったため即座に防衛ラインを築けた魔導士部隊だが徐々に押されて来ていた。 そして遂にラインにほころびがでてきた。 『こ、こちら第12小隊、ガジェットにラインを突破された!突破された穴が塞げない!支援を!』 『こちら第11小隊。手が回らん。わかってくれ』 『こちら第13小隊。すまないがこちらも無理だ』 フォローするはずの左右の小隊も自分の持ち場だけで手一杯だった。そこに他から無線が入る。 『こちら特別機動隊空戦部隊だ。第12小隊、これより支援する』 演習中、ガジェットの出現に備えるために温存されていた地上部隊きっての対テロ特殊精鋭部隊『特別機動隊』が遂に到着したのだ。 彼らの到着に戦線の穴が塞がれる。しかしこの濃度のAMFの中では既にラインを突破した20機を超えるガジェットまでは手が回らない。 『誰かラインを抜けたガジェットを迎撃して!』 ホークアイとともに指揮を任されているはやてが無線の向こうから指示を飛ばす。しかし前線の誰もが手が離せない状況だった。 だが後方から飛来した紫と青白い2つの魔力砲撃がそのうち10機近くのガジェットを一瞬で葬った。 急行してきたのはシグナムとライアンのVF-11Sだった。 『『隊長!』』 機動隊の面々が歓喜の声をあげた。 (*) シグナムとライアン、そして特別機動隊空戦部隊の参入により徐々に戦線を盤石なものへと変えつつあった。 『ライアン、そっちは任せたぞ』 「了解。隊長こそ抜かれないで下さいよ」 ガウォークに可変したライアンのVF-11Sとシグナムの2人は左右に分かれて敵へと斬り込み、最も敵の集まる中央と少数の敵が展開する左右の3つに分断する。 そんな2人の分けた左右のエリアを制圧するは特別機動隊の魔導士達だ。 元々同じ部隊の一同は絶妙な連携で敵を排除していった。 そして中央は本隊の鶴翼陣形によるクロスファイア(十字砲火)によって撃破されていった。 (*) ライアンは愛機VF-11Sで担当のガジェット群を切り裂いていく。しかし撃ち漏らした1機がファイター形態のVF-11Sに特攻を仕掛けてきた。 ファイター形態ではエネルギーの大半を推進に使うため、アドバンスド・エネルギー転換装甲の出力が下がって耐久性はバトロイドの時の10分の1以下に低下する。 これは他で例えると20世紀末の重装甲車程であるが、例え人間大の物体であっても相対速度が音速を超えているだけで大破は免れない。 ガウォークに可変するも、もはや回避は間に合わないと見たライアンは反射で目を瞑ってしまう。しかし覚悟した衝撃はいつまでたっても来なかった。 目を開けるとキャノピーの外には懐かしい顔があった。 『よう、ライアン。危なかったなぁ』 彼がいつものお気楽調で言う。 彼─────ウィリアム・ハーディング三等空尉はライアンが特別機動隊に所属していた頃の同僚で、彼とライアンは同部隊で名の知れたコンビだった。 彼は転送魔法のエキスパートであり、同隊では幾多の戦闘を共に駆け抜けてきた。 どうやら、彼の転送魔法に救われたらしい。見るとさっきまで自分のいた位置にミッドチルダ式魔法陣が展開されていた。 「ああ、サンキュー。ウィル」 彼は手をヒラヒラさせると 『気にするなって』 とあしらった。 そんな彼の後ろにキラリと光る物を視認した。ガジェットだ。どうやらウィリアムを狙っているらしく、急接近してくる。 ライアンはスラストレバーを倒して即座にバトロイドへ可変すると、何が起きたか分からない友人を尻目に彼の背後のガジェットとの間に割って入った。 それと同時にガジェットのレーザーが放たれる。ライアンはそれをバトロイドの左腕に装備した防弾シールドで防ぐと、間合いを見て回し蹴りを放った。 空を切り裂き高速でやってきた巨大な足に蹴り飛ばされた哀れなガジェットは、急速に金属部品へと還元されていった。 「借りは返したぜ」 ライアンが外部フォールドスピーカーを通して伝えると、ウィリアムは 『相変わらず律儀な奴だな、お前は』 と笑った。 (*) その後再会したこのコンビは、後の手本となる画期的な戦法を編み出す。それはバルキリーと魔導士の連携だ。 魔導士はなのはやフェイトのようなハイクラスリンカーコア保有者以外は絶望的なまでに殺傷設定の攻撃や、連続する強力な物理衝撃を伴った攻撃に弱い。だがバルキリーの陸戦兵器並の耐久性には定評がある。 またバルキリーはレーダー等が補助するがファイター、ガウォーク形態の時は圧倒的に視界が悪い。しかし魔導士はなんと言っても生身なのでそんな制約はない。 こうして短所が相殺されると長所が生きてくる。 バルキリーでは操縦者はバルキリーと常にコネクトし、武装やその他に魔力を使ってしまう。そのためリンカーコアが最低Aクラスでなければまともな魔法は使えない。一方魔導士はバルキリーとは違い、各種魔法(高速移動魔法や転送魔法など)が豊富だ。 バルキリーも常時、クラスBのリンカーコアにしてクラスAA以上の砲撃力。撃ちっぱなしミサイルの大量使用による制圧力。そして高い耐久性に汎用性。 こんな長所を持つ両者が手を組むとどうなるか。彼らはその答えを示した。 (*) 雨のように降り注ぐレーザーの弾幕の中を突入していくVF-11S。その後ろにウィリアムが続く。 VF-11Sはウィリアムの最高速度である亜音速に合わせており、エンジン出力に余裕ができたため、余剰エネルギーはPPBSと火器に回されている。 そのため前部に展開したPPB(ピン・ポイント・バリア)の出力は4割向上し、この弾幕の中でも耐え抜く。また魔力砲撃の出力も2割ほど向上し、火力と防御力がパワーアップした。 ウィリアムとしても盾代わりがいて安心だ。 しかし通常この速度で飛ぶと、ガジェットはその数と機動力に物を言わせて多方向から攻撃してくる。 その場合加速して振り切るか可変して迎撃することが通常の対処法だ。 今回もガジェット数機がライアンの死角から攻撃しようと忍び寄る。 しかし彼らは後ろで警戒するウィリアムによって発見、迎撃が行われた。 彼はエンジンノズルの真後ろに居るため、青白く光る粒子状の推進排気に曝される。しかしこれは悪い訳ではない。ミッドチルダ製のバルキリーや今のVF-25は推進剤を完全魔力化している。 これは圧縮した魔力を噴射して反動を得るという効率の悪い推進方式だが、今回は好都合だ。魔導士から見れば圧縮した魔力をわざわざ(予備)チャージせずに受け取れるのだ。 仮にこれが莫大なチャージ時間を要するなのはのスターライトブレイカ-であっても魔力のフィードバックやデバイス冷却を無視すればカートリッジを使わず10秒毎。エクセリオン状態のディバインバスターであれば1秒毎で速射できる。となれば通常の魔力砲撃など理論上常時照射すら可能なのだ。 クラスAAのウィリアムの魔力砲撃は空冷の影響もあってまるで速射砲の如き驚異的連射速度で撃ち出され、敵を残らず叩き落とした。 ライアンは死角を心配せず、前方の敵にだけ集中すればいいためずいぶん気楽だ。 2人はそのまま分散していた敵を追い回して暴れ回る。そして敵が包囲作戦に移ったと見るや敵中真っ只中で即時転送魔法を行使。脱出した。 突然目標を見失ったガジェットは一瞬棒立ちになる。そこに集中するは後ろに控えた本隊の130(演習参加組80人、特別機動隊50人)近い魔力砲撃だ。 〝たくさん飛ぶ蚊も集まって止まってしまえば叩きやすし〟 はやての発案のもと実行されたこの囮作戦は、なのは達オーバーSランクを含め魔導士部隊だけでもバルキリー隊だけでもできない。双方が手を組んで初めて実現出来る作戦だった。 しかし敵は多い。まだまだガジェットはたくさんいた。だが遂に高空より援軍が到着した。 その援軍は青に塗装されたVF-11SGを先頭に編隊を組んでいる。 『こちらフロンティア基地航空隊。上空のゴーストは掃討した。これより援護する!』 放たれる大量のミサイル。 逆落としに迫るミサイルにガジェットは一瞬にして火葬にされた。 この時、初めて防衛側は優勢になった。 (*) 時系列は戻って演習中止直後 地上では旧市街(廃棄都市)のスタジアムから近い「核シェルター」への民間人の誘導と避難が進んでいた。 しかし出現した陸戦型ガジェットがそれを襲わんと市外から迫る。 そこで総合火力演習に参加していた陸士達は民間人の安全を確保しようと奮戦していた。 陸士部隊の中には約3ヶ月前にリニアレール攻防戦で活躍した第256陸士部隊もいた。 その部隊でも同攻防戦でロストロギアを守りきった第1分隊隊長であったロバート・ジョセフ准尉は昇進し、小隊を任されていた。 彼の小隊はガジェットを市街に入れぬよう市外に広がる森林に防衛ラインを設定。踏み止まって迎撃していた。 「ロバート隊長、北東40メートル先よりガジェットⅠ型が8機、Ⅲ型が1機接近中。」 声を潜めた観測班の報告を受けたロバート三等陸尉は、小隊に指示を発する。 「Ⅰ型には89式かMINIMI(ミニミ軽機関銃)で対応しろ。Ⅲ型は俺が吹き飛ばす。いいな?」 彼の部下は 「了解」 と応ずると散開していく。 第97管理外世界のJSSDF(日本国陸上自衛隊)の装備をまるまるバリアジャケット化した彼らの緑に溶け込む迷彩は、日本型の森の色彩に合って更に威力を発揮。すぐにどこへ行ったか見えにくくなった。 続いてロバートは自らの愛銃である89式小銃に指令を発する。 「『エイトナイン』、ランチャーパック装備」 『Alright.』 89式小銃のハンドガード下にM203グレネード・ランチャー(米軍の装備する40mmグレネード弾発射機)の口径を小さくしたものが生成された。 彼は弾帯に付けられたパウチを探ると1発の弾を取り出す。それはベルカ式カートリッジシステムの大容量カートリッジ弾だった。だが少し違う。弾頭の部分に後付けの信管が着いているのだ。 ロバートは信管を遅発に設定し、ランチャーに装填。草に隠れて伏せ撃ちの姿勢になる。彼の突然の出現に驚いたのか蛙がピョコピョコと逃げていく。その逃げていく先に敵を視認した。 同時にこちらへと進撃するガジェットに向かって部下達の銃撃が始まり、にわかに騒がしく動き回る。 頭の悪い〝あいつら〟は、多方向同時攻撃に対して一瞬パニックに陥るのだ。 (まったく馬鹿で助かる。バジュラじゃこうはいかないからな・・・・・・) 彼は以前の職場を思い出す。 マクロスフロンティア船団の新・統合軍『アイランド3・地上防衛隊』に所属していた彼は、第2形態のバジュラの大群が船内で暴れた際に同船で必死に市民を守ろうとした1人だった。 (しかしなんで脱出挺なんかに避難民を誘導しちゃったかな・・・・・・) 彼はそう考えて思考の脱線に気づいた。 ロバートは邪念を振り払って意識を集中する。そして目標を狙うと発射機の引き金を引いた。 ひゅぽんっ シャンパンの栓を抜いたような音をたてながら、魔力(で発生させた電磁気)によって加速されたカートリッジ弾が発射された。 音はショボいが、その実音速で飛翔するカートリッジ弾は目標であるⅢ型に着弾した。 しかし遅発のためシールドと装甲を破って内部に侵入。そこで強制撃発すると内包する魔力を解放した。 内側から文字通り吹き飛んだⅢ型。そして部下達がⅠ型を撃破したことを確認すると一息入れた。 そして自身のインテリジェントデバイスである愛銃『エイトナイン』に礼をいう。 「いつも補正ありがとな」 『No problem. This is my job.』 「ふっ、生真面目なやつだ」 彼は銃身を擦ると笑いかけた。しかし休憩もそこそこ再び観測班から通信が入った。 「続いてガジェットⅠ型が5、6・・・・・・くそっ!24機!Ⅲ型も7機確認!続々増加中!」 さっきの数程度なら小隊単位で対処できるが、これだけ増えると手に負えない。 「佐藤分隊、吉田分隊、共に後退しろ。ポイントデルタに集合だ。両隣の第4,6小隊にも後退の旨伝えろ」 隊の皆に指示を出すと、自らも伏せ撃ちの姿勢から起き上がり後退する。 バリアジャケットである各種装備(ヘルメットや防弾チョッキ、野戦服)は純正の物より軽く、物理・魔法攻撃に強く、コンパクトにできていた。 そのため例え森林であっても動きに支障はなかった。 (*) 1分後 ポイントデルタ─────つまり旧市街入り口にロバートが到着した時にはすでに小隊全員の集合が完了していた。 周りを見ると両隣だけでなく、森に展開していた第256陸士部隊全ての小隊が後退していた。 しかし幸いなことにどこも戦略的後退で被害はないようだった。 (*) ロバートの部隊はその後市街入り口にて水際戦をやることになった。 任務はできるだけ時間を稼ぐこと。その間に残りの部隊は後方にトーチカ(防御陣地)を設営する。 幸い入り口付近に木はなく、森から入り口までの間30メートルほどが比較的開けているため間を渡ろうとする移動物の迎撃は容易だ。 また、入り口以外の場所は当時戦時中だったためか鉄条網(100年以上放置されても錆びていないことから〝鉄〟製でないため、この表現が正しいかわからないが・・・・・・)が張り巡らされており、実質的な入り口はこの付近では唯一だった。 部隊は入り口の両隣に建ったビルの2階と道路に展開する。 道路は遮蔽物がなかったので、特殊合金のためか100年経っても原型を保っていた車3台を押してきて横倒しにし、盾代わりとした。 車の背後に隠れたロバートは部下がしっかり展開しているか確認する。 今、彼の小隊の全ての89式小銃にランチャーパック(15mmカートリッジランチャー)が装備されている。 しかしこれらは彼らの魔力によって生成したものではなく、工場で生産されたものだ。 魔法で物を生成するにはインテリジェントデバイス、またはアームドデバイスの補助と、クラスB以上のリンカーコア出力が必要なのだ。 だが大半の隊員は量産された安価なストレージデバイスでクラスCの者が多い。 予算が増えても隊員のリンカーコアの出力が上がるわけではない。昔も今も陸士は空戦魔導士と違って泥臭く、大変な職場だ。そうなると空にいるディーン・ジョンソンのようなポストを狙って本局から来た転職組に代表される優秀な人材は陸士にはならなかった。 しかし昔と違って今はミッドチルダの誇る工業力が彼らを支えていた。 ちなみにロバートの装備するインテリジェントデバイス『エイトナイン』は支給品ではなく、彼が大枚叩(はた)いて買った貴重な代物である。 閑話休題。 小隊は4挺のMINIMIと21挺の89式小銃を保有している。MINIMIは面制圧を得意とするため両ビルに配備され、虎視眈々と待ち受けている。 現在ロバートの小隊は道路に13人、両隣のビルに6人ずつ分散配置されており、上手く立ち回れば撃墜組が到着する20分後(撃墜組は演習空域 の外まで転送されていたため時間が掛かる)まで足止めが効くはずだった。 そしてついに、奴等は姿を現した。 ガジェットⅠ型が数十機、一斉に森から姿を見せたのだ。 「撃ち方始め!」 彼の号令が飛ぶと、MINIMIや89式小銃が一斉に火蓋をきった。 魔法の世界とは思えない〝タタタッ〟という喧しい連発音(これはできうる限り微小な魔力で無理矢理電磁気を産み出しているために発生する音で、〝断じて〟設計者の趣味ではない)。 超音速で飛翔する5.56mm徹甲弾によってガジェットは確実に倒され、骸を中間地点にさらしていく。 銃撃が小康状態になった。 どうやら第1波は重武装、重装甲のⅢ型の姿がない事から斥候部隊だったようだ。 時を置かず、次はⅠ型、Ⅲ型の連合部隊がやってきた。Ⅰ型はともかくⅢ型は通常の徹甲弾ではダメージが少ない。 ここで役立つのが新開発のランチャーパックだ。 ロバート達は待ってましたとばかりにⅢ型にカートリッジ弾を撃ち込む。 一番前にいたⅢ型は他の隊員からも放たれたカートリッジ弾数発を受けて擱座。後続もほとんど同じ運命をたどった。 「圧倒的ではないか我が軍は!」 ロバートの部下である佐藤曹長が高笑いながら言う。確かにこの分なら後方のトーチカはいらないかもしれない。そう思い始めたロバートだったが、 こういう快進撃は長続きしないのが世の常だった。 その2へ
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これまでのあらすじ カオスかがみの思いつきで開催されたクロススレタッグトーナメント。 乱入者にリザーブマッチといろいろあったが、ようやく一回戦が終了した。 果たして優勝の栄冠をつかむのはどのチームか! そして予約中にこんなのを投下して、作者は自ロワ住人に怒られないのか! こなた「さあ、クロススレタッグもいよいよ二回戦突入! 開始前に、改めて二回戦の対戦カードを確認しておきましょう!」 アニマル悌団VS拳鬼 ワイルドドッグスVS陵桜師弟コンビ ダブルレッズVS冥王ブラザーズ 患部に止まってすぐ盗む~狂気の恋泥棒VSマッスルブラザーズ極 こなた「こういったメンバーが残ったわけですが……。ではここで、観客の方に今後の予想をインタビューしてみましょう」 長門「ユニーク」 こなた「はい、ありがとうございました」 中トトロ『それじゃあ二回戦、始めるよ!』 二回戦第一試合 アニマル悌団(シマリス&花子)VS拳鬼(ラオウ&範馬勇次郎) バキバキ! ドゴォッ! メメタァ! グチャッ! (都合により、視聴者の皆様はnice boat. が川を行く様子をご覧ください) ロジャー「そ、そこまで……」 こなた「あちゃー、一方的……」 雷電「やはりゴリラとリス程度では、あの二人を止められぬか……」 アニマル悌団●―○拳鬼 二回戦第二試合 ワイルドドッグス(犬塚信乃&ザフィーラ)VS陵桜師弟コンビ(黒井ななこ&峰岸あやの) こなた「さあ、お互いの先鋒は信乃とななこ先生でありますが……。 ななこ先生がチョークを投げるー! しかしそれを信乃が村雨で防ぐー! 先程からこの構図の繰り返しであります」 ななこ(ちっ、やっぱりチョークじゃ攻撃力不足やな……) 信乃(くっ、間合いが詰められない……!) 二人『ここはタッチだ(や)!』 こなた「ここで同時に選手交代! あやのとザフィーラが同時にリングインだーっ!」 あやの「喰らいなさい、デコビーム!」 こなた「ザフィーラの身体は…溶けていく、溶けていく。い、いや、これは!」 ザフィーラ「残像だ」 あやの「何……ですって……」 こなた「あーっと! あやの、背後を取られてしまったー!」 ザフィーラ「同じ空気キャラを倒すのは気がすすまないが……許せ」 こなた「あやの、絶体絶命だー!」 ドガッ! あやの「え……?」 みさお「ぐぅ……!」 こなた「おーっと、これは! みさきちがリングに乱入してあやのの盾となったー!」 ロジャー「他者乱入により、陵桜師弟コンビ反則負け!」 あやの「みさちゃん、しっかり!」 みさお「わりーな、あやの。反則負けにしちまって……」 あやの「そんなこといいのよ! それより、なんで私なんかをかばって……」 みさお「何言ってんだ……。私ら、友達だろ?」 あやの「でも私は、目立ってるあなたのことを妬んで……恨んで……!」 みさお「長いこと友達やってれば、そういうこともあるって……。気にすんな」 あやの「わ……私が間違っていたわ……。こんな素晴らしい友と人気を競おうなんて……。 やはり私たちは力を合わせなくては……」 ななこ(これでええ……。峰岸、日下部、いつまでも仲良くな……) 安西「ほっほっほっ。お疲れ様です、黒井先生」 ななこ「あ、安西先生!? ど、どうも、お疲れ様です」 安西「黒井先生……。あなたは最初からこれを狙ってこの大会に参加したのでは?」 ななこ「まさか……。うちはただ教え子を利用して目立とうとした、ダメ教師ですよ」 安西「あなたがそう仰るのなら、そういうことにしておきましょうか。どうです、これから食事でも。私がおごりましょう」 ななこ「じゃあ、お言葉に甘えて……」 ワイルドドッグス○―●陵桜師弟コンビ 続く
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● 「もしもこの世界が、幾度も滅びていると聞いたら信じますか? 滅びるたびに二百年余りの時を遡り、それを何度も繰り返しているのだと。 騎士カリムの予言とは、その過去の世界を詠む能力だと」 赤毛の青年は、私にそう言った。 「そして―――管理局システムが、その『破滅の転輪』を保つためのものだと聞けば―――信じますか?」 ● ずっと、その人に憧れていた。 重い前科を背負いながらも執務官の職を得た、かつては世界を救った本物の英雄。 ジェイル・スカリエッティを筆頭に、特級の時空犯罪者を幾人も逮捕した腕利き。 フェイト・T・ハラオウン。 それが、私の憧れていた人の名前だった。 ● 破裂音。同時に、空き家の窓から炎が噴出した。倒壊する建材が、濛々と粉塵を巻き上げる。 出入り口を塞いでいた局員達が一斉に突入。だが、黒い影は金髪をたなびかせ炎に紛れて路地に駆け込んでいた。 それを捉えていた視線が一組。 「フェイト・テスタロッサ……!」 憎悪を煮詰めたような声は、乗用車の助手席に座った少女のものだ。 ドアを蹴り開ける。軍服の腰から硬質素材のカードを取り出し疾走。自分の上司に念話を飛ばす。建物の倒壊に巻き込まれた程度で死ぬような人ではない。 『フェイト・テスタロッサを確認しました! 追撃します!』 『……待て、非殺傷設定を』 念話を切断。非殺傷設定は切っている。 「行くわよ、クロスミラージュ―――」 《魔弾の射手は覚醒する》 『Standby, ready―――SetUp』 待機状態のデバイスが光を放ち、白を基調に赤と橙を配した二丁拳銃へと変形。バリアジャケットを展開する。 「―――オプティックハイド」 《魔弾の射手とは姿を見せぬものなり》 空間を伝う音律は、強臓式デバイス最大の特徴である可変定型呪文、言実詞(エアリアルワード)。 魔法の効果を限定化し研ぎ澄ます力の詞(テクスト)が、迷彩魔法の効果時間を引き伸ばす。 影を消し姿を消し、ティアナ・ランスターは路地裏へと飛び込んだ。 ● ミッドチルダ中央から東、その海上に、一人の青年が浮かんでいた。 潮風を受ける強い赤色の髪に鋼色の双眸。赤の軽装に白の外套を合わせたバリアジャケット。 左手に無造作に提げているのは、蒼と銀で組まれた長槍だ。 「僕とヴィータ副……ヴィータさんの役割は陽動……と。東西からなるべく派手に魔力反応を撒き散らして下さい、か。 ―――カートリッジロード」 排気音と共に槍がコッキング。カートリッジ内の圧縮魔力を開放、穂先に充填。 青年の足元、宙に展開されたのは雷色の魔法陣。相転する三角形がその回転速度を上げ、魔力を物理力へと変換する。 海面へと狙いを定めた青年の独白。 「……『前回』とは、違う……強臓式デバイスなんてものはあの時には無かった。 スカリエッティが数年以上早くに逮捕されている……それが全ての原因なのか? 僕が二年遅れているのも、キャロがルシエの里に留まっているのも……三人が、管理局の真実を知ってしまったのも」 紫電を纏った穂先が、臨界を迎えた。解き放たれたのは、雷の属性を持つ砲撃魔法。 高熱が海水を沸騰させ、水蒸気爆発を引き起こす。上がった水柱は数十メートル。確実に、警備隊には発見されている。 「―――永遠なんて、あってはならないんだ。たとえそれが、世界を保つ為だとしても」 ● 背中が疼く。手榴弾の爆風を利用して跳躍した時の打撲だろう。 肩で留めているのは耐熱性と防刃、防弾を兼ね備えた戦闘用のコートだが、衝撃を弾けるわけではない。ある程度拡散するだけでダメージは入る。 脚から伝わる振動が痛みを走らせるが、無視。路地のより入り組んだ方へと走る。 ミッドチルダ首都部の地図は頭に叩き込んである。エリオ・モンディアルとの合流場所―――セーフハウスまで あと100m強。 直角の曲がり角を踊るようにステップワーク。 追っ手が来る頃合だが、空を飛んだところで入り組んだ路地裏は見通せない。陽動の方に多くの戦力が回されている筈。 追ってくるすれば、陸戦魔導師の足を使った追跡だ。 だから不意打ちで歩調を乱す。躓いたように見せ掛け、一定のリズムを刻んでいた足音を変化。 足音が一つ、余分に聞こえた。位置は五時方向三メートル。 疾走の勢いで身を回し、右袖から振り出した自動拳銃を構え射撃。質量兵器は基本的に禁制品だ。これでまた罪状が一つ追加。 音速超過で飛翔した鉄弾が、不可視の何かを確実に打撃した。 空間を走るのは緑の掛かったノイズエフェクト、光学迷彩が強制解除された反動だろう。 その下から現れたのは――― 「貴女も……二年ぶりだったかな? ―――久しぶりだね、ティアナ」 橙の髪を左右で括り、二丁拳銃を手にしたかつての教え子。 両眼は憎憎しげにこちらを睨みつけ、その銃口も同様だ。 「……動けば撃ちます。武器を捨てて投降しなさい。一秒だけ待ちます」 「悪いけど、私もここで立ち止まるわけにはいかないよ……」 《魔弾の射手は敵を討つ―――》 一秒どころか一瞬と待たずに引き金を引いてきた。橙色の魔力弾が髪を掠めて壁を穿つ。 「管理局もクロノさんも騎士カリムも私も、皆を裏切ったあなたがそんなことを……!」 「私が裏切った? それは違うよティアナ、ティアナ・ランスター。 まず、管理局が私達を裏切ったんだ。ジェイル・スカリエッティから得たデータを使って、人造魔導師計画に手を出した」 あの『事故』で冷静さを失っていた私となのはが暴走してしまったのが拙かった。 止めに入ったシグナムに対して、全力の砲撃を放ったなのはは――― 「……いや、それよりも、貴女も知ったんだよね? 管理局システムの設立理由を」 「……それでも私は、管理局の人間です……五年前からそう決めていたんだ! ランスターの姓は弾丸を任ずる! 意志すら持たずに敵を貫く、それだけの力で構わない! それこそが、それだけが、ティアナ・ランスターの在り方だ……!」 《魔弾とは敵を穿つ一矢なり!》 叫びに重なる言実詞。速度を倍は増した魔力弾が飛んだ。 曲線軌道と直線射撃の乱れ撃ち。一発二発、三四五と連射されるそれを身を捻って回避。 《群れ成す猟犬は魔弾の射手に追従す》 だがそれは布石。言実詞と共に浮かんだ魔力弾の数は二十四。 距離は離れ、左右を壁に挟まれている以上、その一斉射撃を避け切る術は無い。 そこまで読んでなお、顔に浮かべるのは薄い笑みだ。 「―――シュート!」 弧を描き迫る弾丸は、数を以って空間を制圧する。前方は無論、背後や上空さえ完全に塞がれた。 着弾する。 ● 完璧に制御された二十四発の魔力弾。その余波だけで壁や地面が削れ、舞い上がった塵が光を遮り、路地裏に影を落とす。 背中を向けて逃げていればまだ生き残る可能性もあった。だが全方位から囲まれては、最早それも不可能だ。 だから、彼女はそれを解き放つ。 《我が―――》 あらゆる死を覆す、力の詞を。 《我が運命は未だ死を告げず》 ● 「嘘だ……」 ティアナ・ランスターの驚愕は、当然のものだった。 言実詞によって威力を底上げされた魔力弾は、Bランク相当の障壁なら容易く打ち抜ける。 直撃弾、二十四発―――それを、あの一瞬で展開された半球状の結界が、小揺るぎもせずに受け止めていた。 その中心に立つ斧型のデバイスを構えた黒衣の女は、困ったような笑みを浮かべ口を開いた。 「ティアナには、まだ見せたことが無かったね。強臓化を施したバルディッシュ・アサルト―――」 二年前―――あの事件の後に改造された雷神の戦斧。 主の一部を構成要素として取り込み、より強い繋がりを与えるユニゾンデバイスの亜種、強臓式(ハイオーガン)・デバイス。 その二つ名は、使い手たるフェイト・T・ハラオウンの名と同じ意を持った――― 「―――『運命(ゲレーゲンハイト)』」 一度だけ、爬虫類の瞳じみた金色の結晶体が煌いた。 ● 前へ 目次へ 次へ
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番号 略名 正式名 251 プルクローン1 プルクローン1 階級 NT値 戦艦 航空 車両 MS MA 曹長 3(B覚醒) × ○ ○ ○ ○ ランク 指揮 魅力 射撃 格闘 耐久 反応 S 9 0 15 11 10 14 A 8 0 13 10 9 12 B 7 0 11 9 8 10 C 6 0 9 8 7 8 D E 参加陣営 参加時期 離脱 死亡 ジオン公国 アクシズ滅亡後アライメントChaos(←50%)で加入 曹長C アライメントLaw(20%→)で離脱 アクシズ ニュータイプ部隊研究計画実行敵性以外の技術LV24以上で加入 曹長C アクシズ・グレミー出現で離脱 アクシズ・グレミー 50T以降アライメントChaos(←80%)強化人間開発提案YESで加入 曹長C ネオジオン アライメントChaos(←50%)で加入 曹長C アライメントLaw(20%→)で離脱 テム・レイ軍 アライメントChaos(←80%)で加入 曹長C アライメントChaos(20%→)で離脱 味方会話キャラ 敵戦闘時会話キャラ 友好キャラ プルツー グレミー・トト 専用機 戦闘前特殊セリフ機体 寸評 射撃と反応の値がバランス良く、結果的にプルクローンの中では最強。 姉妹全員に言えることだが、アクシズではシナリオ中盤、ネオジオンでは序盤から加入可能で主力の一角として長く頼れる人材。逆にグレミー軍とジオン本国、テム・レイ軍では参戦が遅くあまり活躍の場は残っていないだろう。特にジオン本国では人材の豊富さに加え、残り勢力がネオジオンしかいないのが確定なので育てるかも趣味の範疇になってしまう。 うんちく等 プルスリーとでも言えばよいのだろうか。劇中ではプルツーが命令する際にカットインの形で応答する姿が一度だけ見られた。但しノーマルスーツ姿であるため、顔の判別は困難。若い女性であることは確かであった。 因みにTV放映時の初期設定では、グレミーのNT部隊の中でプルと同じ容貌なのは双子であるプルツーだけであり、他の隊員達は全く別の姿形をした人物であった(上項の応答にも本多氏は声を当てていない)。 このページ内で加筆、訂正があり、編集方法が判らない方は、下のコメントからどうぞ。編集が出来る方は気付き次第、編集お願いします。ページ内容編集に直接関係の無い内容は雑談用掲示板でお願いします。 アクシズ・グレミーで50ターンに強化人間開発計画プラン実行後、即アライメントを回復させたら量産型キュベレイとクイン・マンサは開発できたけどプルクローンは全員加入しませんでした -- 名無しさん (2009-12-20 18 15 32) 量産品とは言え、ティターンズの強化人間シリーズよりハイスペック -- 名無しさん (2012-02-25 16 44 06) 耐久10と合格ライン -- 名無しさん (2012-02-26 01 27 26) おそらく一番活躍できるのはネオジオン。極めて早いうちに仲間にできるので人材不足のネオジオンでは非常にありがたい。ただ50ターンイベントの選択次第では全員いなくなるが。 -- 名無しさん (2013-11-30 21 10 45) 最終的に格闘以外の戦闘系のステータスはギュネイとほぼ同等。敵エースを格闘で狩るとき以外の使用感はほぼ同じと思われる。 -- 名無しさん (2013-11-30 21 57 01) 本来プル2がプルクローン1になるのだろうがプルツーが有名すぎてこうなったか -- 名無しさん (2013-12-01 02 16 14) ネオジオンでプルクローン達が加入してくるとき、ランクがDなのは俺だけなのだろうか -- 名無しさん (2014-09-14 12 07 10) 本来ならグレミー軍で最初から使えなきゃおかしいと思うんだけどなぁ。いまいち原作再現されてない。 -- 名無しさん (2020-05-07 02 38 46) プルクローン全員なかなかに侮れない能力を持つ。しかも、それが複数人が加入するのはなかなかに破格だろう。 -- 名無しさん (2020-06-30 22 31 24) 試しにテム軍でアラインメントを左端まで下げたが加入せず。カオス側での50ターンイベントでの加入が正しいのかな?誰か検証してくれると助かる。 -- 名無しさん (2020-07-04 13 28 25) ↑↑↑まあそれを言ったら、ティタシロも、本来は蜂起した時点でジ・O開発済みのはずだし。 -- 名無しさん (2020-07-05 09 41 42) 加入条件 50Tのイベント発生後に ALI<100です。 -- 名無しさん (2020-10-19 23 47 11) ↑ テム編の加入条件です。 -- 名無しさん (2020-10-19 23 49 12) 50ターン未満にアラインメントを最低まで落としたけど加入せず。 -- 名無しさん (2022-06-29 17 04 31) プルクローン達はNT能力と比較して基礎能力が若干低めに調整されているのだが、こいつだけは能力がそこそこ高め。(戦闘能力合計が1が50 2と3が46 4が45 5が42) -- 名無しさん (2023-09-12 21 30 36) 指揮系の能力が終わってる以外特に欠点がないプルクローンズのエース。エゥーゴでのZZチーム同様に登場の遅さがネック。意図的に引き延ばさない限り初期ランクないし+1程度でゲームクリアしてしまう。 -- 名無しさん (2023-09-13 15 05 28) 指揮9魅力0は大雑把に指揮7魅力7相当くらいだろうか。これは全キャラで下位10%に入るくらい低い能力。バグのせいで特に悪影響がないのが救い。 とはいえ指揮9も本当にあるのかどうか? 士官学校出のキース(5)とかクリス(6)がちょっと可哀想になる。 -- 名無しさん (2023-09-14 16 05 23) 大尉以下の魅力って実際の所意味あるのかな -- 名無しさん (2023-09-14 17 03 42) バグ前提でも3機編成の機体に乗せた場合に2機分には指揮と魅力が乗るのでシステム的には全く無意味ではない。が、普通は単機に乗せるのでほぼ死にステ -- 名無しさん (2023-09-14 17 43 02) シローとか佐官は遠く、そこまで強くはないけど指揮魅力はいい、みたいなキャラは3機編成の方が向いている時はあるな -- 名無しさん (2023-12-13 01 11 31) ↑ よほど単機と量産機の性能が近くないとあまり・・・指揮での命中アップって3機編成でも+25~30%くらいなので、単機では射撃10もあれば超えてしまう。 -- 名無しさん (2023-12-13 22 34 48) 名前 コメント
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R-Number? クロスボーンガンダムX-1改(フルアクションVer.)(Cross Bone Gundam X-1 kai FullAction Ver,) 【くろすぼーんがんだむえっくすわんかい(ふるあくしょんばーじょん)】 「俺達の世界に干渉するな!」(「第2次スーパーロボット大戦α」より) 情報 作品名 機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の7人 カテゴリ SIDE MS 定価 7,020円 受注開始日 2015年01月23日(金)16 00 受注締切日 2015年03月27日(金)13 00 発送日 2015年06月25日(木) 商品全高 約120㎜ 原型制作 宮下憲一 付属品 手首:×9(握り手×2、持ち手×2、別角度持ち手×2、銃持ち手・右、スカルヘッド接続用手首×2) 武器:ビームザンバー、バスターガン、スクリューウェッブ、ヒートダガー×2 表情:通常、フェイスオープン その他:ABCマント 商品画像 機体データ 所属:クロスボーン・バンガード 分類:外惑星対応型試作モビルスーツ 形式番号:XM-X1 Kai(F97) パイロット:キンケドゥ・ナウ→トビア・アロナクス 商品解説 評価点 問題点 不具合情報 関連商品 クロスボーンガンダムX-1 クロスボーンガンダムX-1改・改 オプションパーツセット クロスボーンガンダムX-2改 クロスボーンガンダムX-2改(フルアクションVer.) クロスボーンガンダムX-3 クロスボーンガンダムX-3(フルアクションVer.) コメント 売ってくれ……俺のクロスボーンガンダム!! -- トビア・アロナクス (2012-01-30 00 33 57) 今出せば買う人多いと思うんだけどなぁ。EXVS効果で -- 名無しさん (2012-01-30 07 41 18) 「トビア・アロナクス」は売れなくても、「フルクロス」はきっと売れる! -- トビア・アロナクス (2012-02-26 03 48 11) 貴方に手渡されていたものを、今こそ全て受け継ぎます!キンケドゥさん! -- トビア・アロナクス (2012-02-26 03 48 58) どうせ発売するなら素体を新造型するんだろうし、限定でいいからX1~X3を新素体でリメイクして欲しいな。 -- 名無しさん (2012-02-26 04 40 36) 発売決定おめでとうございます。でも高いな…買うけど。 -- 名無しさん (2014-01-23 14 43 35) 新規素体っていうことは、これまで出たクロスボーンのエフェクト等は付けられないのかな? -- 名無しさん (2014-02-04 07 02 12) 木の葉型発振再現したムラマサだけでもかなり嬉しいけどどうせなら原作完全再現させるためのブランドマーカーとかシザーアンカーのパーツを魂ウェブ限定で販売して欲しいな -- 名無しさん (2014-02-25 07 18 40) 名前 コメント
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(ダブルクロス3rd/キャラ名でページ作成をお願いいたします。) ダブルクロス The 3rd Edithion PL名:liki 「了解だ。ネームオブローズ。」 元UGNストライクハウンド戦闘斥候。現在はローザ・バスカヴィルに引き抜かれて、彼女の右腕として働いている。 【基本情報】 名前:アシュレイ・レッドフォード コードネーム:「数多の顔」(シェイプシフター) 「追跡者」〈チェイサー〉 年齢: 26 歳 性別:男 星座: 身長:183 体重:70 血液型:A ワークス:UGNエージェントA カヴァー:元ストライクハウンド隊員 ブリード:クロス シンドローム:キュマイラ エグザイル 【能力値】 肉体:6 白兵4Lv 回避1Lv 感覚:1 Lv 精神:1 RC1Lv 社会:2 情報:UGN 1lv 調達1Lv 【ライフパス】 出自:疎まれた子 経験:秘密 邂逅:ビジネス 覚醒:生誕(侵蝕値:17) 衝動:憎悪(侵蝕値:18) 基本侵蝕値:35 HP:33 行動値:3 戦闘移動:8 全力移動:16 常備化ポイント:6 財産ポイント:6 【ロイス】 Dロイス 羅刹 白兵攻撃のダメージに常に+6 素手以外の武器を利用した場合メインプロセス終了時に破壊される P: N: 上司 ローザ・バスカヴィル P:感服 N:無関心 元上官 グレゴリー・ミンスター P:尊敬 N:劣等感 【エフェクト】 No : 名称 : Lv : タイミング : 技能 : 難易度 : 対象 : 射程 : 侵蝕 : 制限 : 効果 — : リザレクト : 1 : オート : - : - : 自身 : 至近 : 効果 : - : (LV)D点HP回復、侵蝕値上昇 — : ワーディング : 1 : オート : - : 自動 : シーン : 視界 : なし : - : 非オーヴァードをエキストラ化 01 : コンセントレイト(エグザイル) : 2 : メジャー : シンドローム : - : - : - : 2 : - : クリティカル値を-LV 02 : 破壊の爪 : 1 : マイナー : - : 自動成功 : 自身 : 至近 : 3 : - : 素手のデータを変更 03 : ハンティングスタイル : 1 : マイナー : - : 自動成功 : 自身 : 至近 : 1 : - : 1シーンLV回、戦闘移動を行う。離脱可。 04 : 貪欲なる拳 : 3 : メジャー : 白兵 : 対決 : - : 武器 : 3 : - : 判定ダイス+(LV+1)個 05 : 壁に耳あり : 1 : メジャー : (情報:) : - : - : - : 2 : - : すべての情報に組み合わせ。判定ダイス+(LV+1)個。 06 : フルパワーアタック : 3 : セットアップ : - : 自動 : 自身 : 至近 : 4 : 80パーセント : 発動したラウンド間、白兵攻撃の攻撃力を+(Lv×5)ただし行動値が0になる イージーエフェクト 擬態の仮面 体型維持 鍵要らずの歩み 猫の瞳 異形の歩み 【武器】 名称 : 種別 : 技能 : 命中 : 攻撃力 : ガード値 : 射程 : 常備化 : 解説 破壊の爪 : 白兵 : 白兵 : 0 : LV+8 : 1 : 至近 : - : 破壊の爪 使用後のデータ : : : : : : : : : : : : : : : : 【防具】 名称 : 種別 : ドッジ : 行動 : 装甲値 : 常備化 : 解説 : : : : : : : : : : : : 【一般アイテム】 名称 : 種別 : 技能 : 常備化 : 解説 コネ:UGN : : : 1 : コネ:情報屋 : : : 1 : ボイスチェンジャー : : : 2 : : : : : 【コンボ】 【設定等】 大まかなデータのみアップ。経験点4点余り(10/8時点) 元UGNストライクハウンド戦闘斥候。現UGN日本支部所属のUGNエージェント。 生まれはイギリス。生まれつきオーヴァードとして覚醒しており、まもなくUGNに回収され、ストライクハウンド隊長、グレゴリー・ミンスターの元でオーヴァードとしてのあり方を学ぶ。 その中で異常筋力と自身の肉体を自在に変化させる能力を生かし、戦闘斥候として実戦経験を積む。 無数の顔を使い分けて単独で敵地に潜入、任務を正確にこなし、帰還してくる様から「数多の顔」(シェイプシフター)の異名をとるようになる。 が、受け持つ任務の特殊性と、本人の性格から集団を重んじるストライクハウンドに馴染めなくなっていた所で、ローザ・バスカヴィルによってサポート役として抜擢、彼女の日本支部赴任に合わせて日本支部へと異動となる。 「異端審問官」と噂されるローザ・バスカヴィルに付き従う三人のエージェント。 彼らはローザの手足となり、彼女の意志を代弁する。 追跡者 執行者 処理者 と呼ばれる三人のうち、「追跡者」は彼、アシュレイである。普段は名前を変え、「加賀 慎」(カガ マコト)と名乗っている。 「追跡者」のコードネームはローザと、アシュレイ、あとは執行者、処理者の二人の間でしか使われない。 「追跡者」としての任務は対象の追跡、調査、必要があれば抹殺。 その対象とはUGN内部での不正、FHからのスパイなどである。 地方支部への増援という形で赴任し、その支部での事件が片付いたら別の支部へと移っていくのだが、その中で支部の監査員としての任務をローザから与えられている。支部内での不正、スパイの存在、それらを暴き、ローザへと報告するのだ。 だから彼がやってきた支部では後々人事異動が必ず起こると噂されている。 エージェントとしての実力は目撃したものによってまちまちで、単独でマスターエージェントと渡り合っていたというものから、一般的なエージェントと変わるところがないというものまで、様々である。
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クロスストロークのこと。
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番号 略名 正式名 253 プルクローン3 プルクローン3 階級 NT値 戦艦 航空 車両 MS MA 曹長 3(B覚醒) × ○ ○ ○ ○ ランク 指揮 魅力 射撃 格闘 耐久 反応 S 9 0 13 13 10 10 A 8 0 11 11 9 9 B 7 0 9 9 8 8 C 6 0 7 7 7 7 D E 参加陣営 参加時期 離脱 死亡 ジオン公国 アクシズ滅亡後アライメントChaos(←80%)で加入 曹長C アライメントLaw(0%→)で離脱 アクシズ ニュータイプ部隊研究計画実行クィン・マンサ開発プラン提案で加入 曹長C アクシズ・グレミー出現で離脱 アクシズ・グレミー 50T以降アライメントChaos(←80%)強化人間開発提案YESで加入 曹長C ネオジオン アライメントChaos(←80%)で加入 曹長C アライメントLaw(0%→)で離脱 テム・レイ軍 アライメントChaos(←80%)で加入 曹長C アライメントChaos(20%→)で離脱 味方会話キャラ 敵戦闘時会話キャラ 友好キャラ プルツー グレミー・トト 専用機 戦闘前特殊セリフ機体 寸評 プルクローンの中では射撃と格闘の合計が最大。格闘は13と若干低いが、射撃の方は13+2×NTLV(NT補正)で強いためスタック後列で撃ってもらうのに適している。 うんちく等 プルファイブ?グレミー戦死後、その敵討ちを図ったのか一騎討ちに赴くジュドーとハマーンを襲撃する。しかし駆けつけたキャラ、ニーと交戦、撃破するが、ほとんどの姉妹たちが命を落とした。開発スタッフが連邦のNT-003~NT-005と対の存在にして統一感を出したかったのか不明だが、このゲームではあちらと同じように感情や人格を消されている設定になっている。原作ではクローンのうち一人が一言しゃべったのみでそれ以外の描写は存在しなかったが、『機動戦士ガンダムUC』では恐怖を感じ逃げ出した者がいたという設定になっている(それがプルトゥエルブなのかは不明だが、劇中でグレミーが戦死した直後に「マスター死んじゃったの!?」と動揺する者がいた)。本作の図鑑でもそれを反映して、中には臆病な個体もいたという説明となっており、人間性があったようである。 このページ内で加筆、訂正があり、編集方法が判らない方は、下のコメントからどうぞ。編集が出来る方は気付き次第、編集お願いします。ページ内容編集に直接関係の無い内容は雑談用掲示板でお願いします。 V PS2版 敵性以外の技術LV all30敵性技術LV25でプルクローン1〜2は入ったが、3〜5加入しなかった。 -- 名無しさん (2010-05-17 04 34 00) NTL3以上のNTの中で、唯一限界200%の壁を突破出来ない(射撃195%、格闘197.5%)キャラ。それでもOTに比べれば有能ではあるが・・・ -- 名無しさん (2011-01-12 07 30 34) アクシズ編 基礎22 MS・MA26でプルクローン3~5加入 恐らくクインマンサの開発条件満たすのが加入トリガーと思われる -- 名無しさん (2018-09-29 02 08 53) サイコミュが扱えて十分強いのだが、単純な能力で考えるとOTトップエースには若干劣る。利点であるファンネルを飛ばせる部分を積極的に活用したい。 -- 名無しさん (2023-09-12 21 38 42) 名前 コメント
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マクロスなのは 第12話『演習空域』←この前の話 『マクロスなのは』第13話「空の守護神」 開戦と同時に鉄球を生成したヴィータは、それを自身のハンマー型アームドデバイス『グラーフアイゼン』で加速する。それらの弾幕でアルトの退路を塞ぐためだ。 『技量が拮抗している場合、バルキリーと魔導士の空戦では遠距離ならばまずバルキリー側の有利は揺らがぬ。しかし近接戦闘ならば互角だろう』 これはアルトのリークした情報だがヴィータにはすでに近いノウハウがあった。 元々彼女には幾年もの戦いの中で『戦闘機』というヴィークル(乗り物)との対戦経験があった。 ヴィータの操る古代ベルカ式は近接戦闘では無類の威力を発揮する。対して戦闘機は接近戦、つまりドッグファイトの性能は全方位を随時射角に収められる魔導士とは比べ物にならない。 だから彼女が生み出した対処ノウハウ、それはアルトの示した物に近かった。 しかしこれまでの対戦成績は2戦1敗1引き分けと決してよくない。 なぜだろうか? それはアルト達の世界で開発から50年間も脈々と改良されつづけたヴァリアブル・ファイターという機体が従来の戦闘機とは一線を画すからだ。 優れたエンジンに陸戦兵器並の耐久性、そして変形機構。オーバーテクノロジーという超科学を注ぎ込んだVFシリーズ。 ヴィータはそれまで戦闘機とは、ミサイルと機関砲しか持たぬ能無し。殴り合えない腰抜けと考えていた。 しかし目前の、何者も犯すことができないような荘厳さを備えた純白の機体は違った。 VF-25は可変による質量・推進モーメント変化やスラスターによって何波にもわたる誘導弾を回避し、レーザーで撃墜してゆく。 ヴィータはシグナムのように戦いを無上の喜びと感じる属性はない。しかし今は武者震いが止まらなかった。 彼女はカートリッジを1発ロードするとアイゼンのロケットブースターを展開させて接近していった。 (*) アルトはヴィータの鉄球を全て叩き落とす。 しかしさすがに対決は3回目。彼女はそれを撃墜する時間が稼ぎたいだけだったらしく、その隙に十分接近して来ていた。 OTM『クラスターエンジン機構』を採用した結果、推進力が従来の4倍強になり、巡航速度が3倍になったヴィータには容易い事だった。 余談だがマスコミがこの事から彼女の二つ名を『赤い彗星』としたとか。 振り下ろされるヴィータのアイゼンに、アルトはバトロイドに可変して迎え撃つ。 可変したVF-25はアルトの絶妙な動きもよくトレースし、それを正面から受け止めた。 それから両者は突いたり離れたりを繰り返しながら徐々に高度を落としていく。 ついには旧市街にまで降下し、超低空を縫っていく。どうやら音速を突破しているようで通過と同時に付近のビルのガラスや看板を破砕していった。 かと思えばVF-25が突然ガウォークに可変し、制動をかけてヴィータの後ろにつくとガンポッドを掃射する。 ヴィータはそれをその小ささから生まれる小回りのよさで建物の裏へと回避すると、1発ロードして爆発機能を付与した魔力球を数発打ち返して応戦する。 VF-25は制動も兼ねてバトロイドへと可変すると、体操選手も真っ青な見事なバク転で回避。そのまま建物の反対側へと消えていく。 その様子にヴィータは『VF-25は建物を盾に攻撃してくるに違いない』と思ったのか隙に乗じてカートリッジをリロード。同時に鉄球を生成すると魔力を集束して再びその建物の影から攻撃する構えを見せる。 魔導士達にとって建物とは壁であり、ヴィータの戦術はその考えに沿ったものだ。しかし今回の相手であるバルキリーにとって建物とはボール紙にも勝るとも劣らないほど弱いものだった。 ドガァァァン!! 突然の爆音。 建物の倒壊で吹き上がった莫大なほこりの中から躍り出てきたのはガンポッドをこちらへぴたりと照準したVF-25だった。一切の容赦なく雨のように放たれる58ミリペイント弾。 「この・・・・・・!」 ヴィータはデバイスを2発ロードし、PPBと魔力障壁を併用展開してそれをなんとか受けきった。そしてVF-25が体勢を立て直すために一時銃撃をやめると、接近してその手に握るハンマーで殴りかかる。 しかしそれは滑るような絶妙な機動をもってかわされ、代わりにカウンターのPPBP(ピン・ポイント・バリア・パンチ)が迫る。しかしヴィータのフェイントを使った巧みな戦闘機動によってその拳に捉えること叶わなかった。そしてヴィータはやってきたVF-25の頭に足を掛けて踏み切り、上空に転進した。 「畜生!逃がすか!」 ファイターに可変して追うアルト。だがヴィータの転進はこちらを引き付けるためのフェイクだったようだ。彼女は急停止して振り返ると、いつの間にか巨大化していたハンマーが横になぎ払うようにVF-25に降りかかった。 (*) 旧市街 観戦スタジアム かつてサッカーかなにかのスポーツの会場であったのだろうその場所は今回の総合火力演習の会場として様変わりしていた。 ツタが占拠していた客席はきれいに整理され、演習を見に来た20万人の一般人を収容している。 そしてその20万の視線は演習空域に無数に展開する無人観測機からの映像を映す目前の巨大ホロディスプレイと、今まさに上空で行われている空戦に注がれていた。 方や『鉄槌の騎士』と呼ばれ、管理局でもトップクラスの空戦能力持つことで知られるヴィータ。 方や数ヶ月前、歌姫とともに天より舞い降りてこの世界に、そして時空管理局に革命をもたらしたVF-25とそのパイロットである早乙女アルト。 まさに魔導士とバルキリーという制度を代表する両雄の激突にいやおうなく観客のモチベーションが上がり 「行け!質量兵器なんかに負けんな!!」 とか、 「頑張れバルキリー!今度こそ調子に乗った魔導士どもに引導を渡してやれ!!」 とか応援の声が放たれる。また、不謹慎だが賭けてる連中もいるようだった。 するとそれに呼応するかのように2人がスタジアムへと降下してきた。 ・・・・・いや、実際には降下などと言うほど生易しいものではない。 スタジアムのすぐ上空でヴィータがその巨大で強力な鉄槌で打(ぶ)ったたき、PPBPとバトロイドの盾で防いだVF-25がキリモミ落下してきたと言う方が正しい。 もちろんアルトもバカではない。落下前にガウォークに緊急可変し、スタジアムの中央で爆発とも紛う強力なエンジン噴射を行い急制動をかけた。その猛烈なダウンバーストによってスタジアムを這うような強烈な上昇気流が発生。さまざまなものが飛んでいく。 帽子から巡回して飲み物を売る売り子のスカートまで。なかには大切な馬券・・・・・・もとい、お金に化けるかもしれない〝お札〟を飛ばされた者もいるようで紙ふぶきが舞う。 「畜生!外(ほか)でやれ!!」 お札のバイヤーが叫び、売り子のお姉ちゃんも飲み物をぶっかけてしまったお客にぺこぺこ謝っている。 そしてVF-25もさすがにここで戦闘するのは危ないとファイターに可変し、さきほどの場所で待機するヴィータの元に向かった。 (*) 翼の下に装備されたランチャーポッドからMHMMが連射され、ヴィータ目掛けて乱舞する。 『この至近距離で飛行魔法を解除したらガンポッドの好餌になる』 と判断したヴィータは通常の魔力球を生成し、鉄球と同様加速させる。 鉄球と違って大きな誘導の効くそれはミサイルの大半を叩き落とした。 そしてギリギリまで回避運動すると着弾寸前に魔法を全て解除。ミサイルをそらした。 ・・・・・・かと思われたが、突然それは自爆する。どうやらリモート、もしくは時限起爆にしていたらしかった。 「うっ!」 ヴィータはすんでのところで魔力障壁を展開したがその衝撃の中ではヘタに動けない。 それは一瞬だが、彼女の低空を遷移するアルトが接近するには十分な時間だった。足のエンジンを吹かした渾身のPPBP(ピン・ポイント・バリア・パンチ)が迫る。 「アイゼン!」 「Ja(ヤー)!」 ヴィータは指示を発しつつ2発ロード。デバイスを振りかぶる。 その動作中にアイゼンはその大きさを20メートル程に巨大化させる。また、アイゼンは巨大なドリルとクラスターエンジンの機構を露出させて盛大に火を吹かす。 「ツェアシュテールングス、ハンマー!!」 激突! ヴィータのハンマーとVF-25の拳がぶつかり合い、スパークする。しかし上から振り下ろすことで重力を味方に付け、さらに質量、推進力において優越するアイゼンが徐々に押していた。 ヴィータは勝ちを確信して更に力を込めた。 (*) (重い・・・・・・) アルトはEXギアにフィードバックされるハンマーの重みに喘いでいた。 きっとこのままではPPBをぶち抜かれ、撃墜は免れないだろう。 「負けてたまるかぁ!」 アルトはスラストレバーを急激に下げ、増えた余剰エネルギーでPPBSをフルドライブ。 そしてヴィータのハンマーに逆らわぬよう受けきった。そしてその力を利用して距離を取るとファイターに可変。間髪入れずにデバイス『メサイア』に命令を発する。 「メサイア、〝FASTパック〟装備!」 『Yes sir.』 VF-25の本体が青白い光に包まれる。それが収まったときには懐かしい4つのメインブースターと各種スラスター、そして追加の装甲を着けたVF-25の姿があった。 FASTパック(スーパーパック)は宇宙戦用で、バルキリーに高推力と追加装甲を提供する(純正では武装も提供する)。しかし重力下では基本、デッドウエイトだ。 管理局でも標準装備にするには重力のある地上では推進剤(MMリアクターの魔力や自身の魔力)を食べまくるので採算が合わないとして採用していない。 そこでアルトはFASTパックをデバイス機能で生成、途中で装備するという方法を思いついた。 しかし連続使用の限界が10分程なので、本当に「ここぞ!」という時にしか使えない。 この機構は六課で模擬戦をしていた時にはすでに完成していたが、まだヴィータはこの機構の存在を知らないはずだ。 VF-25はブースターから大量の青白い光の粒子を噴射をすると離脱した。 (*) ヴィータは離れていくVF-25に追い撃ちの魔力弾を放つ。しかし彼女は目を疑った。その直角の回避運動に、その速度に。 それは通常左右ブースターに合わせて10トン以上積まれるはずの推進剤を一切積んでいないので、重力圏であってもノーマルVF-25Fの1.5倍近い高機動を実現していたのだ。 そんなゴーストもひっくり返るような機動に攻撃が伴う。それらの弾幕は止まるところを知らない。 しかしヴィータもやられっぱなしではすまなかった。 「クラスターエンジン、ISC(イナーシャ・ストア・コンバータ)、リミット、リリース!」 ヴィータの指令に4発のカートリッジがロード。過剰な魔力が空中でスパークする。 次の瞬間にはヴィータは加速していた。尋常でない加速度で。 (*) 「数秒でマッハ1!?」 バルキリーのセンサーはヴィータのゼロからの加速をしっかりと記録していた。そしてその最終的な速度はFASTパックを装備したバルキリーをも超えていた。 バリアジャケット、PPBSを使って空気の壁を切り裂き、OT『ISC(慣性エネルギーを時空エネルギーに還元、一時的に蓄積することにより、最大27.5Gまで一定時間相殺する)』を使って加速度を軽減しているらしい。 ちなみにこのISCはVF-25の切り札とも言える最高機密の装備だった(そのため装置のあるノーズコーンを不用意に分解しようとすると自爆する)。 そしてこの機関はフォールドクォーツを使うのだが、なぜか組成が同じだった普通のデバイスでクォーツの代用ができた。しかし装備するコストは尋常ではなく、予算の潤沢な六課ならではだろう。 さて、アルトの眼前でハンマーを振りかぶり、迫る少女。それはまさに鬼神のごとき威圧感を放っていた。 ヴィータの意地と力量を全て注ぎ込んだ攻撃・・・・・・ (この勝負、受けねば男が廃る!) アルトはバトロイドに可変。左腕に装備した防弾シールドから魔力刃のアサルトナイフを抜き放った。 「いざ!」 「ぶち抜けぇ!」 両者は空中で再度激突した。 その衝撃波は下界の地面を揺らしたと言われている。 (*) 『AWACS『ホークアイ』より正式発表。ヴィータ三等空尉を撃墜判定。早乙女アルト一等空尉を続行とする』 その全体放送はスタジアムの所々で悲鳴のような叫びと紙ふぶきを、そして戦い続ける両軍に歓喜と落胆の2種類の波紋をなげかけた。 (*) 同じ頃、フェイトと対戦することになったサジタリウス小隊の2機は苦戦を強いられていた。どんなに撃っても当たらないのだ。 フェイトはその自慢の神速でさくらの狙撃を、天城のハイマニューバ誘導弾をことごとく回避してみせる。 対するフェイトも焦っていた。2人の連携が絶妙なのだ。 片方を捉えたと思えばある時は狙撃が、またある時はミサイルやガンポッドの弾幕が行く手を塞ぐのだ。 「このままじゃ埒があかない・・・・・・」 決心したフェイトは自ら近距離に飛び込んでくるVF-1Bに標的を絞った。 もう1機の狙撃も痛いが位置も割れているし、この軽戦闘機に束縛されなければ当たるまい。 フェイトは一気に距離をとると雲に隠れた。 (*) 「待ちやがれぇ!」 雲に隠れたフェイトを追って天城のVF-1Bが飛翔する。 しかし位置が割れているためかフェイトは牽制しつつ雲から脱すると、一目散に退避を始めた。 こちらは出力を上げればなんとか追いつきそうだが、さくらとの間に雲があって支援狙撃は期待できそうになかった。 当のさくらはファイターに可変して射撃位置の変更を急いで行ってくれているが、フェイトは待ってはくれないだろう。 (後ろを取っている今がチャンスだ!) 天城は迷わず彼女を追った。 (*) 「来た来た・・・・・・」 フェイトは後ろにVF-1Bが追尾してくることを確認すると、頃合いを見計らう。 実はさきほど自分が隠れたように見せかけた雲、つまりVF-1Bの通過するであろう雲には自らが仕掛けたプラズマ・ランサーのスフィアがあるのだ。 VF-1Bがこちらを追うため雲に最接近する。―――――今だ! 「ファイア!」 宣言と共にプラズマ・ランサーの軛(くびき)が解き放たれ、数十発の金色の矢がVFー1Bに殺到した。 シレンヤ氏 その2
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前ページ次ページなのはクロスの作品集 『決意と絆と覚悟と思い 前編』 シン 「・・・痛っ! 」 デス子『だ、大丈夫ですか、マスター!』 シン 「右手のフルゴールは完全に逝ったか。けど、骨は折れてない。まだやれる!」 先の場面、シンは攻撃が届くか届かないかのぎりぎりのタイミングで、長距離ビーム砲をパージし盾として使用していた。 中に蓄えていた高密度の魔力が爆破、拡散したことで、魔力素同士が干渉し合い ブラストカラミティの威力を大幅に減衰させたのだ。 だが、酷使のし過ぎでボロボロになったソリドゥス・フルゴールには、 驚異的な威力を誇る合体魔法を相殺するだけの余力は残されていなかった。 他の武装もいくつか損傷し、防ぎきれなかったダメージは確実にシンの体に蓄積している。 そのまま身を隠さず二回戦に突入していたら、確実にそこらを漂う残骸の一つになっていたに違いない。 この一帯には戦闘で生じた闇の書の闇の肉片の一部がスペースデブリのように漂っている。 それらは全てシンの最初の一撃で生じたものでありシンの魔力を帯びていた。 これなら、シンの発する魔力も中に紛れて見つかることはないだろう。 シン(残った防御手段は、左手のフルゴールと対ビームシールドだけ。 おまけに衝撃で手甲にまでひびが入っている。右手のパルマフィオキーナも使用不能だろうな。 長距離ビーム砲も・・・俺の魔力精製技術じゃ再構築は無理か) 残された攻撃手段は、フラッシュエッジが二本と腰にマウントしたビームライフル、背中のアロンダイト一本だけ。 議長の前では言えなかったけど、もう少しデスティニーには武装を積んどいて欲しかったな、と シンはぼそっと呟いた。 シン「デス子、俺はいいからヴォワチュール・リュミエールの損傷を教えてくれ。 ここで飛べなくなったらシャレにならないからな」 この空間は、空中は無重力でも地面に降りればしっかり重力がある。 ただでさえ遮蔽物が少ないというのに、この上重力の網に捕まれば格好の餌食だ。 (力場の形としては円筒形コロニーが一番近い) デス子『大丈夫です。被弾はしていますが機能に問題ありません。きっと、体が合体攻撃のタイミングを覚えていたからですね』 デス子は魔法を喰らい慣れてることが逆に幸いしましたね、と笑っているが、 実際に地獄を見てきたシンは苦笑いを返すことしかできなかった。 シン「・・・素直に感謝できないぞ、それ。・・・・現在の状況は?」 デス子『残骸にのこった魔力がチャフの役目をはたしますし、私たちの魔力反応は ミラージュコロイドを散布して拡散させてますから、視認されない限りはまず見つからないと思います。 けど、これも後何分持つか・・・』 淡々と会話しているが、デス子は内心でシンの成長ぶりに驚いていた。 昔なら考えなしに突っ込んでいたはずなのに、今ではあらかじめこの事態を想定して逃げ道を作っておく周到さまで獲得している。 何も遮蔽物のない空間で広域攻撃型の相手を相手にするのは自殺行為である。 ならば、電光石火の一撃でこの空間に奴の肉片をばら撒き、身を隠す場所を作り出せばいい。 バリアが完全に展開される前に、シンが長距離ビーム砲で闇の書の闇の胴体を吹き飛ばしたのは、 小手先のダメージではなくこれを狙ったものだった。 デス子(CEにいた頃とはまるで別人のように冷静に・・・。 あのマスターがここまで調教されるなんてどんな訓練をされたんでしょうか?) まぁ、毎日毎日生と死の境目を彷徨っていれば勝負度胸も付こうというものだろう。 機動六課の地獄の訓練によって、シンの戦闘スタイルは昔とは真逆といっていいほど大きく変化している。 それもこれも、訓練の際に彼を鍛える担当になったシグナムがシンが数々の強敵を破ってきた大元である『激情の力』を、 彼の最大の長所であると同時に最大の弱点でもあると見抜いたからだ。 敵をすばやく倒すことが大勢の人間を救うことに繋がる。 そのためなら(自分も含めた)多少の犠牲には目をつぶるべきではないのか。 そう主張するシンに対して、シグナムは否定も肯定もせずただ静かな口調で答えた。 敵を殺すだけなら、怒りや狂気に身を任せてもいい。 しかし管理局では犯罪者はあくまで生きたまま捕縛することが原則だ。 殺すことが目的の軍隊とは違う。 第一闇雲に突っ込むだけでは、味方を混乱させ被害を増やすのが関の山だ。 『それでは何も守れない』 シグナムの言葉が親友のいった言葉と重なって聞こえ、シンは何も反論できなかった。 シンの『それ』はシグナムの言うとおり『守るための戦い方』ではなく『殺すための戦い方』。 激情に任せただただ目の前の敵を狩り続ける。そんな『強さ』で誰を守れるというのか? そう、実際に守れなかったのだ。なにもかも。 ――――――その事実が他の何よりも深くシンの胸に突き刺さった。 結局、そのことが原因でシンは戦闘の基礎中の基礎から徹底的に叩き直されるはめになったと言うわけだ。 (他にも短気や単純など弱点がぽんぽん露呈していくたび散々矯正されたのだが、それはまた別の話) 例:シグナムの教え どんな状況下でも『冷静さを失わない』こと 相手をよく観察し『動きの癖と弱点を分析する』こと 戦いは常に読み合いである。必ず『二手、三手先を読んで行動する』こと 『地形をうまく利用、征すること』『周りの状況を把握し続けること』etc・・ シンが戦闘中に自分を見失うことなく、冷静に状況を判断できるようになったのも、 シグナムに散々しごかれたおかげである。 デス子『でも、その程度の強さじゃ闇の書の闇にはとうてい及ばない。・・・・引き際はわきまえるべき・・・だよね』 シン「・・・・デス子?」 デス子『あ、はい! 何ですかマスター!』 シン 「戦闘中にぼーっとするなよ。フィールドの分析は終わったのか?」 デス子『え~と、それならもう済ませてあります。魔力反応を分析した結果、物理と魔法が交互に合わさった 複合四層式バリアと判明しました。十年後の情報どおりですね』 シン「なら、計算上『こいつ』で奴をコアごと破壊できるはずだな」 シンは懐にしまった『厳重封印されたレリック』をじっと見つめた。 不気味に赤い光を放つ『それ』は、下手に弄れば奴もろともこの空間をまるご と破壊できる威力を持っている・・・らしい。 (シンはその威力を資料でしか知らない) この戦い、この切り札をどう使うかが鍵になるはずだ。 シン「さて、真っ向勝負じゃ勝ち目がないって身をもって知ったことだし・・・」 シンは残骸の陰からそっと闇の書の闇の様子を窺ってみた。 ――――――いる。デス子の言うとおり、闇の書の闇はこちらを見失ったらしく 周りから生えた触手と共にしきりに辺りを探っている。 こちらを死んだと確認するまで、まず引っ込むことはないだろう。 (もっとも、こちらもこのまま引っ込ませるつもりなどなかったが) シン「あの様子なら、あと数分は時間が稼げそうだな。さてと、これからどうしようか とりあえず魔力はまだ残ってるから・・・」 デス子「・・・・まだやるんですか、マスター?」 シン「当たり前だろ。デス子も何かないか考えてくれ」 シンはこれまでの戦いから対処法を考ようと頭をめぐらせる。 奴の魔力量はほぼ無尽蔵だから魔力エンプティは期待できそうに無いとして・・・。 広域攻撃魔法をまとめて撃った後はしばらくチャージが必要みたいだから、その隙を突けば接近できそうだな。 問題はどうやってあの弾幕をくぐり抜け、奴に近づくかだ。 シン(いや、ダメージを気にしないなら行けるかもしれない。闇の書の強大な魔力が生み出す破壊力は確かに強大だ。 でも、幾ら魔力量があったって収縮して撃てないなら勝機はある) 幸いにも、闇の書の闇のスタイルは広域攻撃型。 より多くの敵を一度に倒すために、圧縮不可能なほどの魔力を一撃に込め、わざと攻撃を 拡散させ敵全体を一掃するスタイルをとっている。 シン(そして『俺』なら・・・。いや、俺だからこそ突破できるはずだ) これまで多くの強力な魔法をその身に受けて、魔法に対し圧倒的な耐性を 持っているシンなら下手な魔導師よりもはるかに頑丈だ。 現に直撃が無いとはいえ、あれほどの攻撃を浴びてもシンはまだ生きている。 シン(武装も魔力も心許無いけど・・・。ここまで来れたんだ、やってみせるさ!) 何とか闇の書の闇を倒そうと躍起になるシン。しかし、それを見るデス子の目は非常に冷ややかだった。 デス子(・・・・マスター、やっぱりあなたは前と同じ轍を踏むつもりなんですか・・・? あなたがもしそうするなら・・・私は・・・。) そして、デス子は最後まで戦おうとするシンと全く逆の選択肢を選んでいた。 ――――――リインフォースを見捨てるという、避けては通れない選択肢を。 前ページ次ページなのはクロスの作品集