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2012年3月10日:韓国版翻案ホームズ譚 翻訳紹介 深夜の恐怖 (雑誌『朝光(조광)』1939年3月号[5巻3号]に掲載、原語:韓国語、原題:심야의 공포 [深夜의 恐怖]) 翻案:金来成 (きん らいせい、キム・ネソン、1909-1957) 原作:コナン・ドイル 作品紹介/韓国でのホームズ受容史 この作品はコナン・ドイル(1859-1930)が1892年に発表したシャーロック・ホームズ物の短編「まだらの紐」(The Adventure of the Speckled Band)の金来成(キム・ネソン)による翻案作品である。1939年、韓国(朝鮮)の雑誌『朝光』(ちょうこう/チョグァン)に掲載された。 19世紀末から20世紀初頭にかけて、シャーロック・ホームズ譚は欧米のみならずアジアでも次々と翻訳・翻案されて人々を楽しませていた。このころには物語の舞台や登場人物を読者が親しみやすいように変更することが普通に行われており、たとえば日本でも初期の翻訳・翻案ではホームズの名前が「小室泰六」や「堀見猪之吉」などとなっているものもあるという。 日本以外に目を向けると、ミャンマーでは作家のシュエウーダウン(1889-1973)が1910年代から1960年代にかけてホームズ物の翻案にオリジナル作品を加えた《名探偵サンシャー》シリーズを発表している(『ミステリマガジン』2012年2月号[アジアミステリ特集号]掲載の高橋ゆり「ミャンマー・ミステリ事情」参照/当サイトの「ミャンマーのホームズ、《名探偵サンシャー》シリーズの邦訳一覧」も参照のこと)。 1910年代~1940年代のホームズ受容史 韓国の国文学研究者パク・チニョン(박진영)氏のブログ記事【注1】によると、ホームズ物が最初に韓国語(朝鮮語)になったのは1918年のことだそうだ。この年、文芸誌に「三人の学生(The Adventure of the Three Students)」の翻訳が掲載されている。1921年には東亜日報に『緋色の研究(A Study in Scarlet)』のキム・ドンソン(金東成、1890-1969)による韓国語訳『赤い糸』が連載され、1923年には単行本化された(2011年8月、《古典推理傑作》シリーズの1冊としてパク・チニョン氏の編集で再刊されている→ネット書店アラジン)。キム・ドンソンは十数年のアメリカ留学の経験があり、キム・ドンソン訳の『赤い糸』(緋色の研究)は当時としては珍しく日本語からの重訳ではなく英語から直接訳したものだったという。基本的に原典に忠実な訳だそうだが、ホームズの名前はハン・ジョンハ(한정하)、ワトソンの名前はチョ・グンジャ(조군자)に変更されている。 ここに翻訳掲載した「深夜の恐怖」(1939)は韓国推理小説の始祖とされる金来成(キム・ネソン)(1909-1957)が翻案したものである。ラジオドラマ用に執筆され、のちに雑誌に掲載されたようだ。金来成(キム・ネソン)は早稲田大学留学中の1935年に日本語で書いた短編探偵小説「楕円形の鏡」が探偵雑誌『ぷろふいる』に掲載されてデビューした作家で、江戸川乱歩(1894-1965)や光石介太郎(1910-1984)らと交流があった。1937年以降は韓国(朝鮮)で探偵作家・大衆小説作家として活躍。創作のみならず、『赤毛のレドメイン家』の韓国語への翻訳、『巌窟王』や『ルルージュ事件』の翻案、ホームズ物やルパン物の翻案なども行った【注2】。 金来成(キム・ネソン)翻案の「深夜の恐怖」(1939)では探偵の名前はペク・リン(白麟)となっている。「まだらの紐」が韓国語になったのはこれが初めてだったようだ。金来成(キム・ネソン)によるホームズ譚の翻案は全部で3編あり、ほかの2編は「六つのナポレオン」の翻案である「ヒトラーの秘密」(히틀러의 비밀)と、「赤毛連盟」の翻案である「白髪連盟」(백발 연맹)である。どちらもやはりペク・リンが探偵役を務めている。これらの3編はのちに「金縁の鼻眼鏡」と「ボヘミアの醜聞」の翻訳(翻案ではない)と合わせて短編集『深夜の恐怖』(1947)として刊行された。パク・チニョン氏のブログ記事【注3】によれば、これが韓国で刊行されたコナン・ドイルの最初の短編集である(長編では前述の『赤い糸』が刊行されている)。 韓国では研究が進んでいるのかもしれないが、金来成(キム・ネソン)がどの言語から翻訳・翻案を行っていたのかは分からない【注4】。金来成(キム・ネソン)は平壌(ピョンヤン)の高等普通学校の英語の授業で探偵小説の魅力を知ったとされているので英語もある程度は理解出来たと思われるが、日本語から翻訳・翻案を行ったと考える方が自然だろう。なお、金来成に探偵小説の魅力を教えた英語教師とは、後に翻訳家としてドイルの『失われた世界』などを翻訳する龍口直太郎(たつのくち なおたろう)(1903-1979)である。 1950年代~21世紀初頭のホームズ受容史 ホームズ譚の翻案を行った作家は金来成(キム・ネソン)だけではない。1940年代後半から1960年代半ばにかけては、パン・イングン(方仁根、1899-1975)が探偵チャン・ビホ(張飛虎)シリーズを発表しているが、李建志(り けんじ)氏によればこれはホームズ物の翻案だったという【注5】。パン・イングンは戦前から恋愛小説などで有名だった文学作家で、日本の中央大学を卒業している。戦前には探偵小説に近い長編小説『魔都の香火』(1934)を発表しているほか(韓丘庸「翻訳時評 「韓国ミステリー」の課題と展望(1)」参照)、ルブランの『813』等の探偵小説の翻訳もしていた。パン・イングンは戦後も多数の作品を発表しているが、すべての作品がホームズ物などの翻案だったのか、それとも創作も含まれていたのかは分からない。チャン・ビホシリーズは現在の韓国では忘れ去られており、新刊書店で入手することはできない。この時期には翻案の探偵チャン・ビホシリーズだけでなく、主に日本語からの重訳でホームズ物の翻訳も刊行されていた。 韓国では1970年代後半に翻訳ミステリ叢書の創刊ブームが起きた。当時最大のミステリ叢書《東西推理文庫》(1977年~1980年頃?、全128巻、一部SF作品も含む)ではホームズ物のすべての作品(長編4編と短編集5冊【注6】)が刊行されたほか、ドイルのSF作品『マラコット深海』も刊行された。ほかに、《河西推理選書》(1977年~1978年、全36巻、ラインナップ紹介)では『バスカヴィル家の犬』、《三中堂ミステリ名作》(1978年~1981年、全40巻、ラインナップ紹介)では『緋色の研究』、『恐怖の谷』と短編集2冊が刊行された。このころの翻訳もまだ日本語からの重訳が多かったようである(韓国が万国著作権条約に加盟したのは1987年である)。 韓国推理作家協会(1983年創設)の会員だったミステリ評論家・翻訳家の故チョン・テウォン(鄭泰原、1954-2010)氏は1992年以来、原典から直接翻訳したホームズ全集の企画を多くの出版社に持ち込んだが、特に当時の韓国では「文学」に対して推理小説を下に見る傾向が強く、「誰が大人になってまでシャーロック・ホームズを読むのか」と断られ続けたという。出版のあてのない中でもチョン・テウォン氏は個人的に翻訳を続け、2002年にはついに全8巻の《シャーロック・ホームズ全集》(時間と空間社)として実を結んだ(ネット書店アラジンの該当ページ)。この全集の刊行は韓国内で「原典からの翻訳ブーム」を引き起こしたという【注7】。チョン・テウォン氏はほかにニコラス・メイヤー『シャーロック・ホームズ氏の素敵な冒険』、W・S・ベアリング=グールド『シャーロック・ホームズ ガス燈に浮かぶその生涯』の翻訳もしている。氏は日本語の翻訳者でもあり、赤川次郎の三毛猫ホームズシリーズなどの翻訳もした。 2009年にはハン・ドンジン(韓東珍、1972 - )のミステリ短編集『京城探偵録』が刊行されている。これは1930年代の京城(けいじょう、現在のソウル)を舞台に、シャーロック・ホームズをもじった探偵ソル・ホンジュと、ワトソンをもじった漢方医ワン・ドソンが活躍するシリーズである。ハドソン(ハドスン)夫人をもじったホ・ドスン夫人や、やや無理があるがホームズ譚に登場する刑事の名前をもじった日本人の零七礼島(れいしち・れいとう)警部、拝田名神(はいだ・めいしん)警部も登場する(それぞれ、LestradeとWhite Masonのもじり)。この短編集は韓国のミステリファンに好評を持って迎えられ、2011年には韓国の日本ミステリ翻訳レーベル《BOOK HOLIC》で特別に《京城探偵録》シリーズの第二短編集『血の絆』が刊行されている(以前に書いた『京城探偵録』の紹介記事は「こちら」、また《BOOK HOLIC》の刊行作一覧は「こちら」)。 2012年3月にはホームズ物の短編全56編の新訳がレスリー・S・クリンガー(Leslie S. Klinger)の注釈本を底本として刊行されている。 注1:パク・チニョン氏のブログ記事「シャーロック・ホームズシリーズ 韓国語翻訳年表(셜록 홈스 시리즈 한국어 번역 연표)」(2009/09/30) 注2:金来成の翻案・翻訳の業績の全体像については「韓国ミステリ史 特別編 - 金来成 第一章第三節(2)翻訳・翻案」を参照のこと。 注3:パク・チニョン氏のブログ記事「コナン・ドイルの短編小説集『深夜の恐怖』序文(코난 도일 단편 소설집 《심야의 공포》 서문)」(2008/12/31) 注4:李建志(り けんじ)「金來成という歪んだ鏡」(『現代思想』1995年2月号)では、当ページで翻訳掲載した翻案小説「深夜の恐怖」について「日本語からの重訳か、原典からの翻訳かはっきりしない」としている。 注5:李建志「現代韓国ミステリの思想と行動(上)」(『創元推理 20号 人形の夢』、2000年10月)および李建志「松本清張と金聖鐘 ――日韓の戦後探偵小説比較研究」(『第六回松本清張研究奨励事業研究報告書』北九州市立松本清張記念館、2006年1月)にほんの少しだけ言及がある。 注6:ただし、短編集の収録作までは確認していないのでもしかすると省略された作品もあるかもしれない。 注7:東亜日報2003年9月30日付記事「人物フォーカス シャーロック・ホームズ全集を翻訳してブームを起こしたチョン・テウォン(인물 포커스 '셜록 홈즈' 전집 번역해 붐 일으킨 정태원)」参照 当サイトのホームズ関連記事 1930年代の朝鮮京城を舞台にしたシャーロック・ホームズパスティーシュ『京城探偵録』(2010/12/10) 東方のホームズが活躍する中国の短編探偵小説、張慶霖「無名飛盗」(2011/12/15) - 『新青年』1931年新春増刊号に掲載された「東方のホームズ」の活躍譚 ミャンマーのホームズ、《名探偵サンシャー》シリーズの邦訳一覧(2012/02/23) 中国ミステリ史 第二章 第一節 (1)程小青(てい しょうせい)/名探偵フオサン(2011/02/03) - 20世紀初頭のホームズの中国語訳に関与し、自らもホームズを模した名探偵霍桑(かくそう/フオサン)を創造した中国の探偵作家・程小青(てい しょうせい、1893-1976)について。 シャーロック・ホームズの異郷のライヴァルたち(2012年11月) 当サイトの金来成関連記事 韓国ミステリ史 特別編 - 金来成(キム・ネソン)(1909-1957)【1】(2011/06/19) 韓国ミステリ史 特別編 - 金来成(キム・ネソン)(1909-1957)【2】(2011/06/19) 金来成「綺譚・恋文往来」 김내성 기담 연문 왕래 (2011/09/16) - 金来成が1935年に日本の雑誌で発表した掌編の全文掲載 金来成「霧魔」(1939) 김내성 무마 (2011/09/28) - 金来成が1939年に朝鮮で発表した変格短編の全訳 江戸川乱歩が所蔵していた唯一の韓国探偵小説、金来成『秘密の門』の序文(2013/08/03) Wikipediaの記事は情報源として利用していないが、参考までに示しておく。 『朝光』 - 韓国語版Wikipedia キム・ドンソン(金東成) - 韓国語版Wikipedia 深夜の恐怖 金来成(きん らいせい、キム・ネソン) 私は八年近くの間、私立探偵として最も名高い白麟(ペク・リン)君と交際してきたが、あの「まだらの紐」事件ほど奇怪でぞっとする恐ろしい事件はほかになかった。白(ペク)君は実際、凡人では到底持ち得ないような明晰な頭脳の持ち主だった。この「まだらの紐」事件にしても、彼の非凡な想像力と緻密な観察力でなかったら到底あのように見事な解決を見ることは出来なかっただろう。 この事件が発生した当時、私と白(ペク)君は太平通り【現在の太平路(テピョンノ)、ソウル中心部の大通り】の中央アパートで共同生活をしていた。 ある日の朝、いつもは起きるのが遅い白(ペク)君が私よりも先に起きて私を起こすのだった。 「金(キム)君、起きろよ、おい」 私は目をぱちりと開いて布団から起き上がった。 「白(ペク)君、またなにか事件でも起こったのかい?」 「ああ、そのようなんだ。今、若い女性が一人訪ねてきて、どうしても私に面会したいというんだが、その女性の様子が普通の興奮の仕方じゃないんだよ。こんな朝早くに若い女性が私を訪ねてくるだけでも奇妙じゃないか……?」 「ああ、奇妙だ。奇妙だとも」 こうして二、三分後に私が白(ペク)君のあとについて隣の応接室に入っていくと、二十歳になるかならないかぐらいの一人の若い女性が椅子から体を起こした。白(ペク)君は女性に座るよう勧めながら、 「私が白麟(ペク・リン)です。そしてこちらは私の友人の金(キム)・ジュン【「ジュン」の漢字表記不明】という医学士です。私の仕事を熱心に手助けしてくれる男ですので、少しも気兼ねすることなく用件をおっしゃってくださって問題ありません。さあ、暖炉の横にどうぞ。たいへん寒そうに震えていらっしゃいますが」 「いえ、寒くて震えているのではないんです」 「それなら、どこかお体に悪いところでも……?」 「いえ、もう恐ろしくて、恐ろしくて!」 女性の顔はなにかを恐れるように真っ青になった。 「何も心配せず、その恐れというものについてお話しください」 女性はしばらくの間、心を落ち着かせようとするように両目を閉じて黙って座っていたが、若干顔を上げながら口を開いた。 「私が今恐れているもの、それが一体何なのか私にも分からないんです。いわば、漠然とした恐怖です。でも白(ペク)先生なら私が恐れているその何かの正体を必ずつきとめてくださるだろうと信じて訪ねてきたんです。可哀そうな私を危険から救ってください」 「ええ、私の力の及ぶ限りは……」 「私は李英淑(イ・ヨンスク)と申します。京元(キョンウォン)線沿線にあるSという温泉街に住んでいます。今日の明け方の電車で京城(キョンソン)【日本語読みは「けいじょう」、現在のソウル】に参りました。ああ、先生にこうして会うことが出来て……」 女性は少しの間言葉を切ってから再び口を開く。 「S温泉で私は父と二人で暮らしています。父といっても私の本当の父ではなく義父です。義父は若いころに医学の勉強のためインドのカルカッタに行って、十年ほど病院を開業していたそうです。それから朝鮮に戻って来て私の母と結婚しました。そのとき私は二歳で、姉の恵淑(ヘスク)は四歳でした。私の本当の父は私が生まれてすぐ、腹膜炎でこの世を去りました。母にはたくさんの財産がありました。年収が五万ウォンにもなる土地も持っています。母は義父と結婚したあとは財産をすっかり義父に譲渡しました。しかしそこには一つの条件があったんです。それはもしも母が亡くなるようなことがあっても義父は私たち姉妹の面倒を最後までみなければならないというもので、さらにいうと、私たち姉妹が結婚したら一人につき毎年一万五千ウォンずつを渡すという条件です。ところが、母はその後いくらも経たないうちに脳出血を起こしてそのまま亡くなってしまいました。それがちょうど今から八年前のことです。父はすっかり気落ちして、京城(キョンソン)で開業していた病院をたたんで、今私たちが住んでいるS温泉に好ましい洋館を建てて、私たち姉妹とわびしく暮らし始めました。それでも生活には少しも不自由なことはなく、私たちの幸せを妨げるようなものはひとつもないように見えました。しかし近年になって、父の性格がだんだんと変わっていったんです。以前はそうでもなかったんですが、だんだんと陰気になって、一日中真っ暗な部屋の中で横になってごろごろしたり、庭に出て豹やゴリラのようなそんな獣たちを引き連れてぶらぶらしたり」 「なに、豹……? ゴリラ……?」 白(ペク)君と私は驚いて尋ねた。 「はい、先生が驚かれるのも無理はありません。父はインド産の動物をたいへん好んでいて、三年前の春にインドから豹のこども一頭とゴリラのこども二頭を手に入れてきて、檻にも入れずに庭にそのまま放し飼いにしているんです。それで村の人たちもうちのことを「恐ろしい家」と呼ぶんです。召し使いたちもみんな逃げてしまって、私たち姉妹は家事を全部自分でしなければならなくなりました」 「ううん、実に異様な性格の人物ですねえ」 そういって白(ペク)君は女性の顔を見つめた。 「このような環境で育った私たちの生活がどんなふうであったか……。先生はよくお分かりだろうと思いますが、なにかはっきりとは言えませんが漠然とした恐怖が私たちの胸を抑えつけていたのです。そうするうちに、ついに可哀そうな恵淑(ヘスク)姉さんが恐ろしい死を迎えたのです」 「それでは、お姉さんはお亡くなりになったんですね?」 「はい、今から二年前のことです。私が先生にお会い出来ればと思ったのも実は姉がなぜ死んだのか、その原因を知りたいからです。姉はそのとき、温泉を訪れていたある大学生と婚約までしておりました。父は特に反対もせず、秋には式を挙げることになっていました。その結婚式の日を二週間後にひかえて、実に恐ろしい事件が起きました」 白(ペク)君は椅子に体を深く沈めて、眼を閉じる。 「そのときのことを詳細にお話しください。非常に重要な部分ですから……」 「はい。そのときのことを思い出すと今でも歯が震えてどうしようもありません。私たちのうちは二階建てです。そして私たちの寝室は一階にあります。最初の部屋が父の寝室、その次の部屋が姉の寝室で、さらにその次の部屋が私が寝る部屋です。寝室と寝室を直接結ぶ扉はなく、必ず廊下を通るようになっています。その日の夜、父は夕暮れ時から自分の部屋にいらっしゃったんですが、父の部屋と壁一つ隔てた部屋の姉はそのとき父が吸う煙草のきつい匂いのために寝つけず、私の部屋に来て自分の結婚に関してあれこれと話してから、十一時ごろになって自分の部屋に帰っていきました。その帰り際に姉は奇妙な話をしたんです。 『英淑(ヨンスク)、近ごろ真夜中に、どこからか口笛を吹く音が聞こえない?』 『口笛を吹く音? 聞かないけれど……。姉さん、どうしてそんなことを訊くの?』 『いえ、ほかでもない、ここ何日も口笛を吹く音が真夜中に聞こえるでしょう……? 私はもしかして英淑(ヨンスク)が退屈で吹いているのかと思って……』 『私じゃないわ。私がどうして口笛を吹くの?』 『ああ、異様で耐えなれない! どこから聞こえてくるのかしら?』 『うん……、どこからかしら』 姉はそうして自分の部屋に戻っていき、部屋に鍵をかける音が聞こえました」 「というと、あなたがたは毎晩扉に鍵をかけてお休みになっていたのですね?」 そう白(ペク)君が尋ねる言葉に英淑(ヨンスク)は 「はい、先ほども言いました通り、庭には父が飼っているゴリラや豹が歩きまわっていますから恐ろしくて」 「はい、よく分かります」 「それで私がベッドに横になって口笛は一体どこから聞こえるのかとあれこれ考えていたところ、突然姉の『あっ』と叫ぶ声が聞こえるじゃないですか。跳ね起きて姉の部屋へ走ったとき、私は異様な口笛の音を聞いたように思います。いいえ、それだけでなく、『ガチャッ』というなにかの金属音が聞こえました。そのとき姉の部屋の扉がすうっと開いて、髪を乱して顔が真っ青になった姉が私を見るなり倒れかかるように体を預けてきました。そして中風患者のように手足をぶるぶると震わせながら、『ああ恐ろしい! 英淑(ヨンスク)! 紐が! まだらの紐が!』と叫んで倒れたきり、だんだんと生気がなくなっていってそのまますぐに亡くなってしまいました。そのとき隣りの部屋でお休みになっていた父も走って来て、手足をさすってワインを飲ませましたが、なんの効果もありませんでした」 「ちょっと待ってください。異様な口笛の音と金属音は間違いなく聞きましたか?」 白(ペク)君はなにかのヒントを得たように両の眼を閃かせた。 「はい、間違いなく聞きました」 「それで、そのまだらの紐という言葉が何を意味しているか、心当たりはありますか?」 「ありません。姉がなぜまだらの紐という言葉を残して亡くなったのか、まったく見当がつきません」 「ううむ、この事件は非常に難しい事件だ。それで……、お姉さんの死体を調べた検視官はどのような結論を出しましたか?」 「検視官も満足のいく結論を出すことは出来ませんでした。廊下に通じる扉は姉が鍵をかけるのを私が見ましたし、明かり取りの窓もしっかりと閉めてあったので、いわば四方を固く閉ざされた部屋でどうして死ぬことになったのか分かりません。それから……」 「それからどうなったんです? さあ、続きをお話になってください」 「その後二年が経って、最近私はある男性と婚約いたしました。元山(ウォンサン)【朝鮮半島東海岸の港町、現在は北朝鮮】にあるとても大きな文具店に勤めているまじめな青年です。父もよい縁談だと喜んでいらして、二か月後には式を挙げる予定です。そんなとき、二、三日前から私の部屋が雨漏りするようになってしまい、空いたままになっていた姉の部屋で寝るようになりました。ところが、まさに昨日の夜です。ベッドで横になって、恐ろしい死を迎えた姉のことを考えていると、真夜中ごろになってどこからか異様な口笛の音が聞こえるじゃないですか。ああ恐ろしい! 姉の死を予告した恐ろしい口笛の音! 全身がぞくぞくと震えます! それで私は起き上がってランプに火をともしましたが部屋の中にはなにも見えません。私は恐ろしくて再びベッドには入らず夜が明けるのを待ってこうして先生を訪ねてきたのです」 英淑(ヨンスク)はそして哀願するように名探偵白麟(ペク・リン)を見つめた。白(ペク)君はしばしの間黙って座っていたが、突然顔を上げて 「今あなたの身には恐ろしい危険が迫っています。今すぐ私と金(キム)君があなたとともにS温泉に参ります。お父さんに知られないようあなたが今使っている部屋を見せていただくことはできますか? これは非常に重要なことです」 「ありがとうございます、先生! 折り良く父は今日、なにか用事があって京城(キョンソン)に来ていますから、今すぐ十時の汽車で発てば父より早くS温泉に到着できると思います」 「それじゃあ金(キム)君、朝食は汽車の中でとることにして、服を着替えるんだ。万一のことに備えてピストルを必ず持って行かないといけないな!」 「オーライ!」 こうして三十分後には私たち三人は京元(キョンウォン)線を東へ東へと進んでいた。白(ペク)君は窓の外を黙って眺めながら、ときどき独り言で「口笛の音! 『ガチャッ』という金属音! まだらの紐!」とぶつぶつとつぶやいていた。 S温泉に降り立ったのは十二時を少しまわったころだった。英淑(ヨンスク)の父親はやはりまだ京城(キョンソン)から帰っていなかった。家の門をくぐるや否や、向こうの垣根の下からゴリラが二頭、こっちへのそりのそりと歩み寄ってきて、すぐさま草むらの方へ走っていった。右の花壇の横では豹がしゃがんでこちらを眺めている。 「人に危害を加えたりはしませんか?」 私は英淑(ヨンスク)に尋ねた。 「危害を加えたりはしませんが、見慣れない人を見ると興奮して飛び掛かることがあるので注意なさってください」 白(ペク)君はそのとき、 「うん、あれがお父さんの部屋で、真ん中がお姉さんの部屋、その隣りがあなたの部屋ですね?」 「はい、でも三日前から私がこの真ん中の部屋で寝ているんです」 白(ペク)君はまずこの三つの部屋を外から綿密に調査した。それから中央の部屋、英淑(ヨンスク)の姉が恐ろしい死を遂げた部屋に入っていった。そこは特に日用品の類はなく、ただ父親の部屋と接する方の壁際にベッドが置かれていて、ベッドの枕元にまで長々とした紐が垂れていた。白(ペク)君は紐を引っ張ってみながら、 「これは何の紐ですか?」 「それを引いて召し使いたちを呼んでいました。一種の旧式の呼び鈴です。でも今は召し使いたちがみんな逃げていなくなってしまったので使い道もなくなりました」 白(ペク)君はベッドに上がって紐に沿って壁を仔細に調べていたが、天井のすぐ下に十銭硬貨大の穴がひとつあいているのを見つけて叫んだ。 「そら! どうせこんな穴があいているだろうと思っていたんだ!」 私は不思議に思って、 「それを見もせずにどうして分かっていたというんだ、白(ペク)君?」 「君はもう忘れてしまったのかい? 英淑(ヨンスク)さんの姉がその日の晩、隣室で父親が吸っていた煙草のきつい匂いのために寝つけなかったという言葉を忘れたか……? こういう穴でもなけりゃ、煙草の匂いがどうやって忍び込んでくるというんだい? さあ、それではお父さんの部屋を早く見せてください」 こうして三人は隣室に移動した。医学書の類(たぐい)がぎっしり詰まった本棚、ベッド、テーブル、椅子、そして隣室へと通じる穴のちょうど真下にとても大きな金庫が一つ置かれている。 「この中には何が入っているんですか?」 「いろいろな書類などが入っています」 「それでは、以前にこの金庫の中をご覧になったことがあるんですね?」 「はい、一年ぐらい前に見ました」 「ふむ、私はまた猫かなにかの動物が中にいるのかと。ははは……」 「あらまあ、冗談もお上手なんですね」 「でもこれをご覧ください」 見ると、金庫の上には小さな皿があって、その皿には牛乳が注がれていた。 「あら、奇妙ですわね。父が牛乳をお皿で飲んだりもしないでしょうし……」 「なんだか分かりませんが、見ていると何もかも異様に見えてきます。ところで、これはまたなんの鞭(むち)でしょうか?」 それはベッドに掛けてある小さな鞭だった。 「ああ、世の中は恐ろしい! 特に、知恵のある人間が悪事を働いたようなときには……。ああ、こんな恐ろしい計画があるだろうか!」 このときほど憂鬱な顔をした白(ペク)君を私はそれまで見たことがなかった。 「英淑(ヨンスク)さん! 私はあなたに危害を加えようとする物が何であるのか分かりました。あなたは今、恐ろしい危険の中にいます。英淑(ヨンスク)さん! あなたはどんなことがあろうとも私の指示に絶対に従いますか?」 「はい、先生のお言葉であれば絶対に従います」 英淑(ヨンスク)はぶるぶると震える。 「それでは今夜はお父さんが帰ってきたあと、英淑(ヨンスク)さんは寝たふりをして、お父さんが寝入ったようだったら明かり取りの窓を開けてランプの火を少しの間ともしてから消してください。そうしてから英淑(ヨンスク)さんは本来のご自分の寝室に移っていてください。今夜は天気がいいですから雨が漏る心配もないでしょう」 「それなら先生方はどうなさるおつもりですか?」 「我々はあそこに見える宿屋の二階からその灯りを見たらこちらに来て、英淑(ヨンスク)さんに代わって部屋を監視します。英淑(ヨンスク)さんを怖がらせるその口笛の正体を明らかにします」 こうして私と白(ペク)君は向かい側の宿屋の二階から英淑(ヨンスク)のいる部屋を見下ろしながら日が沈むのを待った。七時ごろになって英淑(ヨンスク)の義父と思われる人物が駅の方から歩いてきて英淑(ヨンスク)の家に入っていった。 「あれが英淑(ヨンスク)の父親だ!」 白(ペク)君は興奮した口ぶりで私を見つめた。 「金(キム)君、十銭硬貨大の穴と呼び鈴の紐と、そして英淑(ヨンスク)の姉の死……、この三つの間にどんな関連性があるか君は見当がついたかい?」 「うん、私も君がいった意味をぼんやりとではあるけど分かりかけてきたようだよ。実にぞっとするような恐ろしい犯罪が行われているのではないか、白(ペク)君?」 「うん……、実に巧妙な犯罪だ! 医者が悪事に手を染めるようになると、それは最も恐ろしい犯罪者へと変わるのだ。彼らは大胆である上に知識もあるのだからね」 「うん、恐ろしい犯罪だ!」 私と白(ペク)君がこんな話をしていたとき、十一時を知らせる時計の音がゴンゴンと鳴り響いたかと思うと、突然向かい側の英淑(ヨンスク)のいる部屋でランプの灯がぽっとともり、そして消えた。 「合図の灯りだ!」 白(ペク)君と私はそう叫びながら宿屋を飛び出した。外は真っ暗だ。芝生を過ぎて英淑(ヨンスク)の家の門まで至ったが、門は閉ざされていた。私たちはロープで塀を越えて中に入った。そして足音を殺し、息をひそめて英淑(ヨンスク)が先ほどまでいた寝室に潜り込んだ。部屋の中は真っ暗だ。白(ペク)君が私の耳元に口を寄せた。 「ちょっとでも声を出したら我々の計画は水の泡だ。それに居眠りをしたらいけないよ。万一居眠りをしたら大変なことになる! 君の命がなくなるかも分からないから……。ピストルを手に持ってその椅子に静かに座っているんだ」 そして白(ペク)君はいつ準備しておいたのか、細い鞭を片手に持ってじっと闇の中を見据えているようだった。 ああ、今また考えてみるだけでもその日の夜の恐ろしい出来事が体を震えさせる。私は一体この闇の中から何が出てくるのかと神経を針のようにとがらせてピストルを力強く握りしめた。相手の正体を察することが出来ないだけにより一層恐ろしかった。しかし私は名探偵の白(ペク)君を信じる。彼がしろという通りにしていれば私は自分の責務を全うできるはずだ。 いつの間にか十二時が過ぎ、さらに一時、そして二時も過ぎた。そして時計が三時を打ったちょうどそのときだった。 突然天井のすぐ下の壁にあいた十銭硬貨大の穴の辺りがぼんやりと明るくなった。そして隣室、つまり英淑(ヨンスク)の父親の部屋で人の動く気配がするじゃないか! 私は体をぶるぶると震わせながら、そのぼんやりと明るくなった穴に向かって銃の狙いを定めた。そうすること約三十分、その瞬間今度は異様な音が聞こえてきた。なんとも形容しようのない音、絹の衣服をそろそろと引きずるのとも似た音だ。その瞬間、白(ペク)君はマッチに火をともすや否や、持っていた鞭をベッドまで垂れている呼び鈴の紐にひゅっと打ちつけた。そして、 「金(キム)君、見たか? 今あれを見たか?」 そう叫んだ。しかし私には何も見えなかった。白(ペク)君がマッチをすった瞬間、どこからか口笛の音が聞こえたが、彼が垂れ下がった呼び鈴の紐に鞭を打ちつけたの以外には何も見えなかった。いや、その瞬間に私が見たものがあるとしたらそれは、恐怖と嫌悪でいっぱいになった白(ペク)君の蒼白な顔だけだった。 白(ペク)君は鞭を打つ手を休めて貫くように穴を見つめた。その瞬間、隣室から恐ろしい悲鳴が聞こえてきた。苦痛と恐怖と怒りをこらえきれずにあげるうめき声だ! しかし次の瞬間、その恐ろしいうめき声も聞こえなくなり、四方は再び静寂に包まれた。 「一体、あれは何の声だ?」 そう問う私の言葉に、 「ううむ、恐怖は去った! この事件はこれで終わったのだ! さあ、ピストルを持って隣室に行こう!」 白(ペク)君は一人でそういうと火をともしたランプを持って隣室に入っていった。私も彼のあとに続いた。 ああ、これはどうしたことか……? それは実に異様なことこの上ない光景だった。大きな金庫は扉があいていた。英淑(ヨンスク)の義父は寝巻きを着たまま椅子に腰かけて異様な鞭を片手に持って天井の片隅を貫くように見つめているじゃないか! いや、それだけではなく、彼はまだら模様の真っ黄色い紐を頭に縛りつけて黙って座っているのだ。 「紐だ! 金(キム)君、よく見ろ! あれが例のまだらの紐だったのさ!」 白(ペク)君の言葉に私はなんの気なく差し出した足をびくりと止めざるを得なかった。それは実に奇怪なことこの上ない紐だった。動く紐だ。瞬間、私は「蛇だ! 蛇だ!」と叫び声を上げた。 「うむ! インド産の毒蛇(どくへび)だ」 白(ペク)君が説明した。 「あいつはインドの沼にだけ棲息する毒蛇だが、あいつに咬まれたら十秒も経たずに死んでしまうよ。英淑(ヨンスク)の父親もたった今あいつに咬まれて絶命したのさ。暴力は自身の体に返ってくるという言葉があるが、人に危害を加えようと陥穽を掘る者は必ず自分がその陥穽に嵌まるものだ。さあ、それじゃああいつを自分の家の中に追い払って、英淑(ヨンスク)さんに警察を呼ぶように言わないと」 白(ペク)君は死体に変わった英淑(ヨンスク)の義父の手から異様な蛇用の鞭を取り上げると、それを毒蛇の頭部に引っかけてるようにして、毒蛇を金庫の中に押し込んで扉を閉じた。 いつの間にか夜が明けた。警官たちに詳細な説明をした白(ペク)君と私はS温泉の駅まで英淑(ヨンスク)の見送りを受けた。英淑(ヨンスク)は汽車が発つ時分に血の気のない顔をしょんぼりと上げて、 「白(ペク)先生、金(キム)先生! この度の恩はどのようにお返ししたらいいか……。先生方お二人とも、私たちの結婚式には必ずいらっしゃってくださいね」 そう言いながら、純白のハンカチーフを振っていた英淑(ヨンスク)の姿が目の前におぼろげに浮かんでくる。 白(ペク)君は窓の外を眺めながら、 「さっきも言ったように、呼び鈴の紐と穴を見たとき、すでに私はその穴を出入りできるような細い蛇を思い浮かべていたよ。その上、金庫の上に載った牛乳の皿と蛇用の鞭を見たらすべてを推察することが出来た。彼は英淑(ヨンスク)姉妹が結婚したら毎年一人につき一万五千ウォンずつを渡さなければいけないんだ。それで彼は英淑(ヨンスク)姉妹を巧妙な手段で亡きものにしようと決心したのさ。彼は若いころにインドで暮らしていたぐらいだから、インドの沼蛇を使えばどのようにして死んだのか検視官の目をまんまと欺くことができ、蛇が元々細いだけに咬んだ跡も極めて小さくそれなりの注意力では傷跡を発見できないのみならず、沼蛇の毒は医学でも検出できない毒だということをよく知っていただろう。彼が金庫の奥に入れておいた蛇を蛇用の鞭で引っぱり出して天井近くにあいた小さな穴から出て行かせると、向こう側の部屋に垂れている呼び鈴の紐をつたってベッドまでするすると降りていくんだ。しかしいくら毒蛇だといってもたった一回で人を咬むとは限らないだろ。それに蛇をそのままにしておいたら翌朝に人に見つかってしまうだろうから、三十分ほどしたら口笛を吹いて蛇を呼び戻して牛乳を飲ませるということを繰り返していたんだ。分かったか?」 「うん、よく分かった。『ガチャッ』という金属音は蛇を金庫に入れて扉を閉じる音だったんだろう?」 「もちろんそういうことだとも。今回も蛇が紐をつたって降りて来ているところに、私がつづけざまに鞭を打ちつけてやったんだよ」 「それで蛇はまた這いあがって向こうの部屋へと逃げていったということだろう?」 「その通り! そして私の鞭で三、四回打たれた蛇はかっとなって自分の主人を咬んだということだ。したがって、蛇が彼を咬むようにした私自身にももちろん彼の死に対して間接的な責任はあるだろうが、だからといって別に良心の呵責までは感じられない。悪い行いは結局その本人に返って行くものだから……。いずれにせよ、英淑(ヨンスク)さんの結婚式にはぜひとも出席することにしよう!」 「ああ、当然だとも!」 汽車は西へ西へとたゆみなく疾駆していた。 翻訳:Dokuta 原語(韓国語)から翻訳 使用テキスト:『金来成傑作シリーズ 怪奇・翻案編 白蛇図』(ペーパーハウス、2010年) 2012年3月10日公開
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ランドルフ・ローレンスの追憶 イントロダクション プレイ人数 8名 プレイ時間 約5時間 クレジット ストーリー、企画、演出:じゃんきち 公演個所・出張GM Rabbithole 公式情報
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日本のみならず全世界に韓国映画の名を知らしめた映画『シュリ』をはじめ、『カル』『8月のクリスマス』などに主演し、韓国を代表する俳優のひとりとして活躍するハン・ソッキュ。ここ近年はずっと映画のみに出演してきたハン・ソッキュが、1995年以来、16年ぶりのテレビドラマ復帰、しかも、韓国で最も尊敬されている歴史上の人物、ハングルを作った朝鮮王朝4代王・世宗(セジョン)を演じるとあって、話題を振りまいた作品。 民を愛する気さくな王の姿の裏で、自らの信念とそれを阻もうとする勢力との葛藤に苦悩する王の姿を繊細な演技で表現して、名優の貫禄を見せつけ、2011年のSBS演技大賞に輝いた。もうひとりの主人公、世宗を父の敵として命を狙いながらも、世宗に信頼され、謎の連続殺人事件の捜査やハングル創製事業を任されていくことになる武官、カン・チェユン役を、フュージョン時代劇『チュノ 〜推奴〜』で華麗なアクションと肉体美を披露し、2010年のKBS演技大賞を受賞したチャン・ヒョクが熱演。今作でもアクションと肉体美を披露している。ふたりの大賞受賞俳優によるダブル主演で、最高視聴率は27.3%を記録。2011年の最優秀作品賞に輝いた。 『根の深い木 DVD』は、作家イ・ジョンミョンによる同名の歴史ミステリー小説を原作としている。イ・ジョンミョンと言えば、2008年に、パク・シニャン、ムン・グニョン主演で、朝鮮王朝時代の絵画世界とそれを題材にした歴史ミステリーで大ヒットを記録した『風の絵師』の原作者として有名だが、この 『根の深い木』は小説『風の絵師』の前年、2006年に発表された小説。"韓国のダ・ヴィンチ・コード"とも言うべき、史実とフィクションを巧みに絡み合わせた歴史ミステリーで、ベストセラーを記録した。『風の絵師』をヒットに導いたチャン・テユが演出、脚本は、『宮廷女官チャングムの誓い』や『善徳女王』をヒットさせたキム・ヨンヒョン、同じく『善徳女王』のパク・サンヨンの2大ヒットメーカーが再びタッグを組んだ。原作は、宮廷内で起こった謎の連続殺人事件を捜査していたカン・チェユンが、その背後に文字創製という秘密プロジェクトの存在に気付く…というストーリーだが、原作では脇役だった世宗をもうひとりの主人公に据え、カン・チェユンの復讐劇や秘密組織"密本(ミルボン)"といったオリジナルの要素を付け加えて、より深みのある作品に仕上げられた。 1418年、譲位により朝鮮王朝4代王として世宗(セジョン)イ・ドが即位したが、軍権を中心に実権は前王である太宗(テジョン)イ・バンウォンが握っていた。 王権強化のため有力な臣下をことごとく粛清してきたイ・バンウォンは、イ・ドの義父であるシム・オンとその一家を反逆罪で処刑する。 シム家の使用人の息子のトルボクは、幼なじみのタミと逃げ出すが、途中で離ればなれになってしまう。 月日は流れ、1446年。イ・ドが父を殺した張本人と思い込んでいたトルボクは、カン・チェユンと名を変えて、イ・ドへの復讐を胸に武官として宮中に勤務する。 その頃、宮中では、イ・ドの文字創製事業に関わる人物が次々に殺害される事件が起こっていた。 イ・ドから直々に事件捜査を任されたカン・チェユンは、その過程で王権を牽制する秘密組織“密本(ミルボン)"との闘争に巻き込まれる一方、 文字創製事業の中核を担う女官で、幼い頃の記憶により口がきけないというソイが、タミであることに気付く。
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セシルとケビンが演技を練習し初めて、既に三日目が終わろうとしていた。 だが、お互いがそれぞれ思わぬ部分で引っ掛かり、なかなか良い演技が出来ないままだった。 相変わらずケビンは舞台上の主役と言うプレッシャーに潰されたまま。 セシルは舞台慣れしている為かそれ程緊張は見られないが、台詞に対して身体の表現がどうも曖昧だった。 そして、ケビンのそのシュールな一人寸劇は当然の様に周りに様々な笑いを引き起こす。 「じゃあ、今日の練習はこれまで…だ。後少ししたら本格的に撮影…も、とり、撮り始め……。だっははは! 駄目だ、堪えられん!!」 いい加減本当にどうにかしなければならない筈なのに、その監督は笑いを堪え切れずに総轄時ですら笑いに悶えている。 「おい、それじゃまたケビンが潰れるぞ」 「す、すまん…。やっぱ無理……。あっははは!」 「全く…。じゃあ、笑いに転げているどっかの誰かは無視して俺から話を進める」 一転して、周囲の雰囲気が引き締まるのが分かる。 最近少しずつセシルはこの劇団に所属する人物を理解し始めていた。 取り分け目立つのは、やはり女性にしてはかなりしたたかな一面があり過ぎる監督。 そして、彼女とは対照的に物事を冷静に解釈して適格な指示を促すこの青年。 一見噛み合わないこの二人だが、だからこそ連携が取れているのだろう。 不意にセシルは始めてケビンと出会った日に彼が言っていた言葉を思い出した。 (歯車…か) 本来反りの合わない者同士がこうして噛み合う。 回っている。 「ん? どうしたんだセシル」 「あ…いえ。何でも無いです」 「そうか。じゃあ残りは役員が仕切ってくれ」 「役員?」 素頓狂な声をセシルが呟く。 しかし、それを尻目にしながらもそれぞれ同意したらしい返事が次々と上がる。 「あの、役員って?」 「ん? あぁ…。ちょっとな。それより、お前とケビンは少し残ってくれ。無理だとは思うが覚悟はしておけ」 「う…」 思わず息が詰まる。 自分達が同時に呼ばれる理由なんて一つしか無い。 近い将来に、セシルは溜め息を零さずにはいられなかった。 「お~いセシル。あんたはそこの抜殻君引き摺ってこっちきてくれ」 「たはは…。ケビン、大丈夫?」 「はゃ~?」 監督の言葉通り、取り敢えず何かしらの人種以外の何かと化しているケビンに声を掛け、どうにか正気に引き戻せないものかと摸索する。 今回はまた一段と凄まじいミスをしてしまっているので放心状態が以前より深刻だった。 「あの…車椅子ってあります?」 「取り出すのが面倒だから直接引っ張って来い」 結局、ケビンはもとにもどらないまま二人は例の倉庫に連行される羽目になった。 相変わらず空気だけは良いのだが緊張のせいで酷く重い。 適当な椅子にケビンを座らせると、監督は部屋の鍵を掛けた。 「さて…賢いセシルの事だ。何で“二人が”残されたのか、勿論分かってるだろうね?」 こちらも相変わらずの威圧感を放っている。 更に、セシルは彼女の言う“二人”にケビンには気取られない様に反応した。 黙ってセシルは頷く。 「良いだろう。本当ならセシルだけでも良かったんだけどね、折角だ。ケビンにも一応聞かせておこう」 「どういう事?」 「気を悪くしないでくれよ。見ても分かる通り、今のケビンは愉快な程に不安定だ。それを乗り越える為にも、な。セシル、あんたに頑張って貰うしか無いんだよ」 「えぇ!? ボク…?」 「そうだ。こいつのプレッシャーの出所は、役の重さもあるだろうがそれだけじゃ無い。間違い無くあんたに対する責任がネックになっている」 「ボクへの…責任?」 「今この話をこいつがちゃんと聞いてるかどうかは分からないけどな、間違い無くこいつはあんたを巻き込んでしまった責任を感じている。あんたの内心は抜きにして、ね」 「そんな…」 意外なケビンの本当の気持ちを突き付けられ、セシルはどう対応して良いものか戸惑う。 それと同時に監督も盛大に溜め息を吐いた。 「セシル。お前は台詞に演技が追いついていない。これは初心者の最初の関門だ。無茶を承知の上だが、ここはどうか頑張って欲しい。こちらからも出来る限り助言はする」 「はい…頑張ります」 心底申し訳無さそうな表情をされてはセシルとしても心苦しい。 それどころか、彼女がこれ程までに下手に出て来た事に驚きを隠せい。 「だが、二人共伸びて来ている事に変わりは無いんだ。ここからは正念場だよ」 「は…はい!」 「まぁ、と言う訳だ。覚悟は良いか? 生ける屍君よぉ」 「はわ!? あれ…ここ、どこ……?」 「…少しだけ前言を撤回しよう。あんたはあんたで精一杯頑張ってくれ」 「は、はい。ボクはボクなりに頑張ってみます…」 「…何で僕いきなり殴られたんだろう。僕、何かしたかな?」 「多分…何もしなかったからだと思うよ」 「へ?」 相当今回は参っていた様だ。 少なくとも廃人状態の間は正気すらも失っているらしい。 見ている分は余りにも愉快なので良いのだが、舞台上でも主演を張るケビンがずっとこの状態なのでは一向に先には進めないだろう。 (何とかならないのかなぁ…) 要はケビンがこの件に感じて並ならぬプレッシャーと責任を感じている訳で、早い話がそれを解消すれば良いと言う事。 言葉の上で表現するのはこんなにも簡単なのに、それを実際に実行するのはかなりの時間を要する上に困難を極めている。 「はぁ…」 広場の噴水に座り、明らかに実年齢にそぐわない溜め息をセシルは零す。 「どうしちゃったのさ。セシル、何だか今凄い『仕事に疲れた大人』って感じがするよ」 「どうしてこう突っ込む所は無駄に適格なのかなぁ…」 「へ?」 この短い間に全く同じリアクションを二回もこなしてしまうその表現力を是非舞台の方でも引き出せないものだろうか。 しかし、ここでセシルはある事に思い当たる。 (そうだ。どうせ周りには誰も居ないんだから、家でも出来る範囲で練習を積んで行けば…) 撮影現場の雰囲気は出せなくても、台本に慣れる上ではかなり効率が良くなる。 極度の緊張でケビンが頭の中から台本が抜け落ち無い限りは。 「ねぇ、ケビン。今日からさ、家でもボク達に出来る限りで良いから練習してみない?」 「練習?」 「うん。ボク達二人が結局皆の足を引っ張ってるからさ。遅れた分を取り戻す勢いで、逆に皆を驚かしてやろうよ」 「…そうだね。明日から休みだし。折角セシルも居てくれてるんだから、僕も頑張らないと」 「うん」 互いにガッツポーズを作り、腕を交差させる。 ケビンは純粋に、セシルの細やかな下心には全く気付かずに頷いてくれた。 (ボク達、もう少しだけでも距離を縮めて良いよね) 「ん? 何か言った?」 「ううん、何でも無いよ」 「…?」 下心も打算も気取られず、期待だけを見事に受け取ってくれた。 もう一つの打算。 これはセシルの言葉に巧妙に隠されていて、恐らく気付けるのはあの監督と青年だけだろう。 (ケビンを心配させたら駄目なんだから―) 単純に遅れを取り戻すとだけ言ってしまうと、ケビンはそこに僅かながらに不安を生む。 皆を驚かしてやると言うプラス思考を暗示的に見せる事で、無理矢理それを取り除く。 皮肉な事になるのだろうか。 その方法は、これまでにケビンが何度もセシルを安心させる為に使った手段。 それをそうと知らず、お互いが同じ手段に嵌る。 それが溝になるか掛け橋になるか。 どちらも起こり得る非常にアンバランスな状態。 それに気付けずにいるから成り立つ関係。 それだけに、脆い。 余りにも儚く脆弱な二人の、淡く切ない親友とも恋人とも呼べる関係。 「さてと、今日は何作ろうか?」 「冷蔵庫にあった作り置も材料もあまり残って無かったから、まずは買い物に行かなきゃ。昨日はボクだったから、今日はケビンに頼んじゃおうかな?」 「うん。そうだね……って、まさか献立まで僕が考えるの!?」 「あれ? そのつもりでうんって言ったんじゃないの?」 「わっそれずるい!!」 夕焼けに染まる煉瓦造りの坂道を二人は駆ける。 心のどこかで「いつまでもこんな日が続きますように」と願いながら。 「いやはや…若いって良いねぇ」 「盗み聞きとは随分と良い根性してるじゃないか?監督さんよ」 「それ程でもあるさ。ただの偶然だよ」 「どっちだよ」 「わざとに決まってるだろう」 「開き直るな」 二人が座っていた噴水の反対側でショートコントを開いている者達が居るとは夢にも思わなかっただろう。 「随分とあの二人を気に掛けているじゃないか?」 「そう見えるか?」 「あぁ。ずっと平等を謳っていた監督さんとは思えないな」 「…あんた以外で気付いた様子は?」 「見掛けない。あの二人が適材適所で主演を持っているのが隠れ蓑になってるな」 「そうか。じゃあ問題は無い」 実に面白そうに彼女は笑う。 青年はもう慣れているので小さな溜め息一つで済んだ。 「相変わらず、お前の考えは分からん」 「何。いつもの私に比べたら随分と単純だ。自分でも、呆れるくらいにな」 「………分からんな」 「ふぅ…。何だか食べ過ぎちゃったかな?」 「ケビンがいっぱい作り過ぎるからだよ」 「だって、粘土遊びみたいで面白かったから…」 「それは…分からない事も無いけど…。おやつの方が多いって駄目じゃないか」 「また明日食べれば良いよ」 随分と歪な形をしたドーナツを目の前に、二人は机に溶ける様に突っ伏する。 沢山作った方が安くて良いからと、二人で食べるにはあり得ない量の材料を持て余した結果がこの様である。 結局は二人共まだ年端も行かないお子様でしかないのだから。 「もうこういう事は止めようね。材料買うのが勿体ないよ」 「うぅ、ごめんなさい…」 同じ年であるにも拘らず、セシルは少しだけ先輩風を吹かせて優越感に浸る。 ケビンには悪いが、彼の反省している様子はまた違って可愛いと思った。 「それで、明日からどうしようか?」 「そうだね。ケビンは出て来る尺が結構長いから、一つ一つを全部完璧にするのは多分…と言うか無理だから、今日やった所までの復習かな? …多分覚えて無いよね」 「う…」 どうやら聞くまでも無かった様だ。 まずどうにかしなければならないのは、ケビンのこの異様なまでのあがり様だ。 監督の話だと、自分がその原因の一つとなっているらしい。 早い話がケビンにそう思わせない様自分が自信を持てば良いだけの話。 「途中で躓いたらボクも考えるよ。それとも今から…後で台詞の読み合わせだけでもやってみる?」 少なくとも今の胃袋の状態でまともに朗読すら出来るかどうかも危うい。 「うん。お風呂に入った後にでもやってみようか」 「そうだね。どっちから入る?」 「セシルから先に入っちゃってよ。僕は布団の準備しなきゃいけないから」 「分かったよ。じゃあ、そうさせて貰おうかな」 ケビンから既に用意してあった着替え一式を受け取り、セシルは一人風呂場へと歩く。 着ていた衣服を全て脱衣籠へと放り投げ、セシルは冷え切った風呂場の中へと入る。 真冬のこの場所を一糸纏わずに入るのは流石に辛い。 最初に入る者の宿命なので考えてもどうしようも無い事なのだか。 「寒い…」 いつもこの瞬間はケビンと初めて出会った時を思い出す。 正確には、ケビンと出会う少しだけ前の時間。 寒さという化け物に全てを奪われ、生きる意思すらも抜け切った時。 (独りの時って、こんなにも寂しいんだって知らなかった。ケビンは…) 以前監督の言っていた話をもう一度思い出す。 (ケビンを、不安にさせちゃ…駄目なんだ) 身体に打ち付ける熱湯が異様に熱く感じる。 ケビンの知らないケビンの秘密を自分が知っている事がこんなにも心苦しい。 「秘密だらけだな、ボクって」 孤独と隣り合わせにある秘密。 こんなもので繋ぎ止めている二人の絆。 もし秘密を共有する事になったら、二人の関係は崩れてしまうのではないか。 (…まただ。最近こんな事ばかり考えてる) 今の二人の関係が楽しくて、その隣り合わせにある“不安”。 ケビンへの御方度を常に自分は抱き抱えている。 ケビンが愛しくて仕方が無い筈なのに。 振り払う事が出来無い自分がいる。 (こんなにボクはケビンが好きなんだ) あれほど熱かった湯が今は心地よく感じる。 「ケビン…」 「なぁに?」 「へ!?」 セシルが振り向くと、整髪料容器を片手に持ったケビンがそこに居た。 「わぁ!」 「ど…どうしたの?」 「何でケビンがここに居るんだよ!」 「あ、うん。シャンプーの中身が無くなってたから取り替えようと思って」 きょとんとした表情をケビンは浮かべていた。 「いつの間に…」 「あれ、僕入るって言ったよ?でも、セシル何か考え事してるみたいだったからさ」 「そ、そうなんだ…」 びっくりした、と一言で済ませるのが苦しい程にセシルの心臓は跳ね上がっていた。 初めて出会った日以降、ケビンはすっかり緩み切っているのか羞恥心が抜けている様に思える。 出会った当初はそれこそケビンの方が色々と変に意識していた筈なのに、今や状況は反転している。 (あ―) 逆を返せばそれはケビンが自分との距離を縮めてくれたと言う事ではないか。 些かその垣根が低過ぎる気がしないでも無いが。 「よし終わった。じゃあセシル、ゆっくり…」 「待って。布団の準備、もう終わった?」 「あ、うん。でも、僕の事なら気にしなくて良いよ」 「そうじゃなくて。その…。久しぶりにさ、一緒に…入らない?」 「ふぇ!? わ、わぁ!!」 いつも通りのオーバーリアクションが行き過ぎて、ケビンは僅かに零れたシャンプーに足を滑らせ、濡れた床に背中から落ちる。 「だ、大丈夫?」 「痛たた…」 「頭とか打って無い?」 「平気、でも無いかも。背中がべたべたする…」 半分涙目になりながら、ケビンは出来る限り背中の方へと視線を向ける。 真っ白な布地に薄く整髪料の色が滲んでしまっていた。 幸い特に外傷は無い様で、寧ろこの展開はセシルにとって好都合だった。 「ほら、そのままでいたら気持ち悪いし風邪引いちゃうよ。早く脱いだ脱いだ」 「わぁ! 分かったから、ズボン引っ張らないで!!」 結局ケビンを風呂場から取り逃がし、ケビンは脱衣所で服を脱いでもう一度入って来た。 軽く身体に湯を当てると、ケビンも湯船に浸かる。 元々複数名入る様な広さでは無い為、必然的に素肌同士が触れ合ってしまう。 指先が絡まった時、ケビンの熱をより身近に感じた。 単純に熱湯が間にあるからなのか。 それとも― (ボクがケビンの距離に気付いたから?) 「セシル…」 「何?」 「僕、何か今凄くドキドキしてる」 「うん。ボクも」 ケビンの手を取り、自分の胸の中心に当てる。 微かにケビンの指先が震えた。 「ほら、ね?」 「本当だ。僕と同じ」 「あったかい…。ケビンって、こんなに体温高かった?」 「違うよ。だって、それは…」 「ボク達が―」 恋人同士だから 「セシルぅ…」 「うん、分かってる」 恋人同士じゃないと出来無い事 やろうか そして二人は互いに身体を抱き合い、唇を重ねた。
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ミステリックサイン(2006年放送版第07話、構成第08話・DVD版第09話/2009年放送版・時系列第09話) スタッフ 脚本:ジョー伊藤 絵コンテ:石立太一 演出:石立太一 作画監督:西屋太志 原作収録巻 第3巻:短編集『涼宮ハルヒの退屈』より短編『ミステリックサイン』。計48ページ分をアニメ化。 DVD収録巻 『「涼宮ハルヒの憂鬱」第4巻』に収録。 解説 巨大カマドウマ登場回。 2006年放送順では『孤島症候群・前後編』の間に挟まれた本作。 原作、アニメ版共に本作がSOS団1年目1学期編最後のエピソード(ツガノ漫画版では、この後にもう1つエピソードがある)。 ミステリックサインは長門の心情を加味してエピソードを見てみると面白いかもしれない。また孤島症候群から憂鬱Ⅳあたりまで長門に注意して改めて視聴してみると新たな発見があるかも。 原作の時系列ではミステリックサインの前に笹の葉ラプソディというエピソードがあるが、2006年版ではアニメ化されていなかった。(笹の葉直後を示唆する言葉はあるが)理由は笹の葉ラプソディが第4巻の長編「消失」とのつながりが強いためと推察されていたが、この話の放送から、ちょうど3年後に2009年版の新作第1弾として無事、アニメ版『笹の葉ラプソディ』は放送される事となる。 喜緑江美里さん初登場。原作での出番はこれ以降第8巻『涼宮ハルヒの憤慨』まで待たなければならない。 ちなみに今回がパロディ全開になったのは監督によると脚本を担当したジョー伊藤氏(ハルヒやフルメタらき☆すたの企画プロデューサーの伊藤敦氏?)のせいらしい。 なおジョー伊藤氏はらき☆すたOVAでも脚本を担当している。 2006年放送順の提供バックのねこマンは『部長ねこマン』。(DVD第04巻に収録) 次回予告 TV版(『涼宮ハルヒの憂鬱』第4巻に収録): ハルヒ:次回、涼宮ハルヒの憂鬱第10話! キョン:違う!次回涼宮ハルヒの憂鬱第8話、『孤島症候群(後編)』 ハルヒ:キョンの鳴く夜は恐ろしい…… キョン:アーッ!! ハルヒ:お楽しみに。 DVD版: 有希:次回、『孤島症候群(前編)』。だいすき。 放送版とDVD版との違い 長門の腕が命令されてないのに下がっていたのを修正。 鞄があるべきところにないなどを追加・修正。 戦闘シーンで古泉や長門がいなければいけない位置にいなかったのを修正。 コンピ研部長の家からキョンが帰宅するシーンから約40秒間追加カットあり。 パロディ・小ネタ コンピ研部長の本棚の本「失踪日記」、「ニート革命―もう働きましょう―」など。 カナブン→『ムシキング』。 「ふもっふ」、「セカンドレイド」、「斥力場」…『フルメタルパニック!』。 キャスト・スタッフ(詳細) キャスト 1段目 キョン:杉田智和 涼宮ハルヒ:平野綾 長門有希:茅原実里 朝比奈みくる:後藤邑子 古泉一樹:小野大輔 2段目 喜緑江美里:白鳥由里 コンピ研部長:小伏伸之 スタッフ 脚本:ジョー伊藤 絵コンテ:石立太一 演出:石立太一 作画監督:西屋太志 動画検査:村山健治 美術設定:田村せいき 美術監督補佐:平床美幸 色指定検査:石田奈央美 原画 浦田芳憲 高雄統子 山田尚子 小松麻美 瀬崎利恵 伊東優一 安部篤子 西屋太志 石立太一 動画 木透富子 清原美枝 羽根邦広 冨田亜沙子 仕上げ 宮田佳奈 宇野静香 永安真由美 川合靖美 相沢朝子 背景 鵜ノ口穣二 細川直生 袈裟丸絵美 加藤夏美 川内淑子 松浦真治 伊藤豊 撮影 中上竜太 田中淑子 高尾一也 山本倫 石井和沙 浜田奈津美 梅津哲郎 (ポストプロダクションなどは省略) 放送日程 2006年(野球中継などは考慮せず) チバテレビ:2006年5月14日24時00分-24時30分 テレ玉:2006年5月14日25時30分-26時00分 tvk:2006年5月15日25時15分-25時45分 KBS京都:2006年5月15日25時30分-26時00分 テレビ北海道:2006年5月15日26時00分-26時30分 サンテレビ:2006年5月16日24時00分-24時30分 TBC東北放送:2006年5月16日26時00分-26時30分 東京MXテレビ:2006年5月17日25時30分-26時00分 テレビ愛知:2006年5月17日26時28分-26時58分 広島ホームテレビ:2006年5月20日26時05分-26時35分 TVQ九州放送:2006年5月20日26時40分-27時10分 2009年 サンテレビ:2009年5月28日25時00分-25時30分(野球中継のため20分繰り下げ) テレ玉:2009年5月28日25時00分-25時30分 新潟テレビ21:2009年5月28日25時45分-26時15分 東京MXテレビ:2009年5月29日26時30分-27時00分 tvk:2009年5月29日27時15分-27時45分 TVQ九州放送:2009年5月30日26時40分-27時10分 テレビ和歌山:2009年5月31日25時10分-25時40分 テレビ北海道:2009年6月01日25時30分-26時00分 KBS京都:2009年6月02日25時00分-25時30分 広島テレビ放送:2009年6月02日25時29分-25時59分 チバテレビ:2009年6月02日26時00分-26時30分 奈良テレビ:2009年6月02日26時00分-26時30分 仙台放送:2009年6月02日26時08分-26時38分 メ~テレ:2009年6月02日27時55分-28時25分 Youtube:2009年6月03日22時00分-2009年6月10日21時59分(1週間限定配信) RKK熊本放送:2009年12月13日25時55分-26時25分 DVDチャプター アバン(0:00~0:32) Aパート開始(2:02~4:21)※題名無ししかめっつら(4:22~6:10) ハッカー!?(6:11~7:56) Bパート開始(7:57~9:41)※題名無し悲惨な部長氏(9:42~11:52) 液体ヘリウムみたいな目(11:53~13:37) 再集合(13:39~15:55) カマドウマ(15:56~18:13) 無事生還(18:14~20:07) カマドウマの正体(20:08~21:44) ZOZ団(21:45~23:10) 使用サントラ 0 00~0 30 SE 0 31~2 00 OP 2 01~4 20『好調好調』サントラ03収録 4 21~4 45 SE 4 46~6 11『おいおい』サントラ02収録 6 12~7 13 SE 7 14~7 51『ザ・強引』サントラ05収録 7 52~8 02 SE 8 03~9 26『何かがおかしい』サントラ02収録 9 27~9 42 SE 9 43~10 11『やれやれおいおい』サントラ05収録 10 12~12 07 SE 12 08~13 23『特訓あるのみ』サントラ05収録 13 24~13 58 SE 13 59~15 22『閉鎖空間』サントラ04収録 15 23~15 58 SE 15 59~18 02『カマドウマ』サントラ05収録 18 03~18 21 SE 18 22~20 09『恐怖のはじまり』サントラ06収録 20 10~21 18 SE 21 19~22 47『長門の告白』サントラ03収録 22 48~23 09 SE 23 10~24 14 ED 24 15~24 30『冒険でしょでしょ?予告アレンジ』サントラ02収録 一覧 新アニメ 1期時系列 1期放映順 DVD 原作小説(巻) コミック収録巻 アニメサブタイトル #01 第01話 第ニ話 第01巻 憂鬱(1) 第01巻 涼宮ハルヒの憂鬱 I #02 第02話 第三話 第01巻 憂鬱(1) 第01巻 涼宮ハルヒの憂鬱 II #03 第03話 第五話 第02巻 憂鬱(1) 第01巻 涼宮ハルヒの憂鬱 III #04 第04話 第十話 第02巻 憂鬱(1) 第01巻 涼宮ハルヒの憂鬱 IV #05 第05話 第十三話 第03巻 憂鬱(1) 第02巻 涼宮ハルヒの憂鬱 V #06 第06話 第十四話 第03巻 憂鬱(1) 第02巻 涼宮ハルヒの憂鬱 VI #07 第07話 第四話 第04巻 退屈(3) 第03巻 涼宮ハルヒの退屈 #08 - - 新第01巻 退屈(3) 第03巻 笹の葉ラプソディ #09 第08話 第七話 第04巻 退屈(3) 第04巻 ミステリックサイン #10 第09話 第六話 第05巻 退屈(3) 第04巻 孤島症候群(前編) #11 第10話 第八話 第05巻 退屈(3) 第04巻 孤島症候群(後編) #12 - - 新第02巻 暴走(5) 第05巻 エンドレスエイト #13 - - 新第02巻 暴走(5) 第05巻 エンドレスエイト #14 - - 新第03巻 暴走(5) 第05巻 エンドレスエイト #15 - - 新第03巻 暴走(5) 第05巻 エンドレスエイト #16 - - 新第04巻 暴走(5) 第05巻 エンドレスエイト #17 - - 新第04巻 暴走(5) 第05巻 エンドレスエイト #18 - - 新第05巻 暴走(5) 第05巻 エンドレスエイト #19 - - 新第05巻 暴走(5) 第05巻 エンドレスエイト #20 - - 新第06巻 溜息(2) 第05巻 涼宮ハルヒの溜息 I #21 - - 新題06巻 溜息(2) 第05巻 涼宮ハルヒの溜息 II #22 - - 新第07巻 溜息(2) 第05-06巻 涼宮ハルヒの溜息 III #23 - - 新第07巻 溜息(2) 第06巻 涼宮ハルヒの溜息 IV #24 - - 新第08巻 溜息(2) 第06巻 涼宮ハルヒの溜息 V #25 第11話 第一話 第00巻 動揺(6) 未制作 朝比奈ミクルの冒険 Episode00 #26 第12話 第十二話 第06巻 動揺(6) 第06巻 ライブアライブ #27 第13話 第十一話 第06巻 暴走(5) 第07巻 射手座の日 #28 第14話 第九話 第07巻 オリジナル 未制作 サムデイ イン ザ レイン
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ムー・スーパー・ミステリー・ブックスは、学習研究社(未作成)(学研)が出版している新書版の叢書。「ムー・ブックス」とも略されることもある。 雑誌『ムー』の創刊3周年を記念して刊行されることになったシリーズで、超古代文明論、UFO、UMA、超能力、心霊、予言などの話題を扱う叢書として、多くの関連書を出版してきた。 ノストラダムス関連 ノストラダムスを主題とするものは以下の3冊だけである。 藤島啓章『ノストラダムスの大警告』(1989年) 飛鳥昭雄、三神たける(未作成)『預言者の謎とノストラダムス(未作成)』(1998年) オッタービオ・チェーザレ・ラモッティ『ノストラダムス新世紀予言』(1999年) 予言を包括的に扱ったものや、他の話題とともに断片的に語られるケースなら、 高橋良典(未作成)『大予言事典・悪魔の黙示666』(1982年) 飛鳥昭雄、三神たける(未作成)『失われた火星人の謎とサンドワーム』(2009年)ほか、いくつかのネオ・パラダイムASKAシリーズ 神谷充彦『消された惑星「冥王星」の黙示録2012』(2009年) なども挙げることができる。 【画像】『消された惑星「冥王星」の黙示録2012』カバー表紙(クリックするとAmazonのページに飛びます) 名前 コメント
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伊勢志摩ミステリー案内 偽りの黒真珠 パッケージ版追加/ダウンロード版 ADV テキスト クラシック FC風 3,900円/1,000円(税込)93.0MB→129MB 舞台は東京から伊勢志摩へ…… ファミコン風アドベンチャーゲームの完全新作! 本作は伊勢志摩地方を舞台としたサスペンスADV。 アナタは後輩の刑事ケンと、現場検証や聞き込みをして、事件の解決に挑みます。 ファミコン風サスペンスコマンドADVの完全新作! コマンド選択式のシステムを採用しているのはもちろん、 当時の風合いを完全再現するため、当時のハード仕様に沿って制作。 キャラクターデザインは漫画家「荒井清和」氏を起用。 【ストーリー】 東京で起きた事件は伊勢志摩へ……。 東京、上野の公園で発見された名もなき変死体。 事故と事件の両面から捜査が進む中、 刑事であるアナタと後輩のケンは、 事件解決の手がかりとなる遺留品、 黒真珠“蒼月”を発見し、伊勢志摩地方へと赴く……。 だが、それは伊勢志摩を舞台にした 悲しい連続殺人事件の幕開けに過ぎなかった……。 メーカー フライハイワークス 配信日 2019年1月24日 対応ハード Nintendo Switch サラウンド(リニアPCM) セーブデータお預かり対応 対応コントローラー Nintendo Switch Proコントローラー プレイモード TVモード, テーブルモード, 携帯モード プレイ人数× 1 対応言語 日本語 レーティング CERO B 暴力, 犯罪, 言葉・その他 黒真珠面白いなぁ、昔ファミコンでアドベンチャーゲーム色々遊んだのを思い出すわ こういう8bitファミコン風でRPGとかどっか出してくれんかな -- 名無しさん (2019-01-28 20 58 38) 伊勢志摩クリア かなり良かった オホーツクを遊んだ当時を思い出したわ -- 名無しさん (2019-01-28 20 58 52) 俺も伊勢志摩終わった。 FCの頃のアドベンチャーに思い入れあるなら本当にオススメだな。 2時間サスペンスぽくもあるけど、ストーリー良かったわおっさんになったせいか最後少しホロリとした。 -- 名無しさん (2019-01-28 20 59 05) ミステリー案内 ソフト内にファミコン風取説があって雰囲気○ ジョイコン片手操作できないかも -- 名無しさん (2019-01-28 20 59 40) 黒真珠終わった 2時間ドラマ見てるような感じだったな 部下に指示してゲームを進めるけどその部下が 明るくて脳天気だから楽しく遊べる 感動するようなネタはないけどファミコン時代が懐かしめる 文章も軽快で独りよがりな表現が無いのでサクサク進められる エンディングもスッキリ コマンド選択式のアドベンチャーが苦手でないなら悪くない -- 名無しさん (2019-01-28 20 59 56) クリア時間どのぐらいだった? 1回クリアしたら終わりな感じ? 黒真珠クリア クリアまで5・6時間ぐらいかな 面白かったわ 黒真珠はクリアまで3時間半程度。 クリア後のおまけ要素は無いっぽい。 自分は6時間くらいかな -- 名無しさん (2019-01-28 21 00 24) 黒真珠、意外と早くクリアできた ケンが行動に制限かけるおかげでフラグ立てに詰まることが殆ど無くてなかなか快適だった まぁそのせいでケンがウザく思えることもあったが -- 名無しさん (2019-01-28 21 00 37) 今クリアしたけど黒真珠はスクショ見て何か心に来るものがあれば買っとけ、期待は裏切らない 何も感じない、もしくは何だこの古臭いのと思ったら買うな 良くも悪くも見た目通りのゲームだから -- 名無しさん (2019-01-28 21 00 55) 偽りの黒真珠クリアした オホーツク的な見た目はもとより、ポートピアのオマージュも所々にある 移動場面が短縮されていったり、目印のシャッター等、割と丁寧に作られている印象を受けた 唯一の不満点として、一度見たセリフは早送りできるようにして欲しかった まあ発売前から気になってた人なら買って損は無いと思う 裏技的だが、ゲーム起動後ホーム画面で設定し直せば一般的なジョイコン操作もできる …ところでバスタオルは取れないんですかね? 黒真珠のバスタオルは何回か風呂から上がろうとしたら「あと2分で~」とか出たところで放置したらできたぞ -- 名無しさん (2019-01-28 21 01 08) 黒真珠面白いわ ちょいちょい誤字あったり漢字が潰れて読めないとこあるけど気にならない こういうのが欲しかったんだ -- 名無しさん (2019-02-06 01 07 44) 伊勢志摩ミステリー案内は理不尽なフラグ管理や突然死選択肢の無いいまどきのゲームになってる -- 名無しさん (2019-02-06 01 07 59) 黒真珠序盤なんだけどもうなにして良いかわからなくなって投げかけているワイ根性ないオッサン 困った時はコマンド総当たりが気楽だぞオッサン -- 名無しさん (2019-02-06 01 08 16) 『偽りの黒真珠』 (1,000円) ・感想 プレイ時間4h(未クリア) FC風ADVゲーム Nintendo NewSで見つけてトレーラー見た瞬間購入決定した 「ポートピア連続殺人事件」「オホーツクに消ゆ」などをプレイした事ある人にはオマージュされた場面が散りばめられていて感動もの またその2作をプレイしていなくても脚本がいいので充分楽しめると思う キャラデザインはベーマガやファミ通でおなじみの荒木清和氏 音源もFC時代をしっかり再現しており、パトカーのサイレンや扉の閉まる音、ザッザッザッという変な足音など懐かしい演出がいっぱい しかし時代は平成になっておりスマホで場所を検索したり写真を撮ったり(他にも捜査の仕方だったり)上手く現代と融合させている感じ 操作感覚はまるっきりFCだけど、カーソルを動かして調べるや、コマンド(選択肢)を上から順番に全部やっていかないと何していいか分からないといった不親切さも無く、その辺の作りはいい意味で現代風 まだクリアしていないが色々と伏線が出てきているので、これらをどう回収していくのか非常に楽しみ -- 名無しさん (2019-02-06 01 08 33) 偽りの黒真珠、いいわこれ、良いわあ 荒井絵に歌謡曲感あふれる音楽、殺人事件とメロドラマ そしてまさかの取説を開くと流れる主題歌!これはハート掴まれたわ その取説もファミコン時代の紙媒体、たまらんでしょこんなの そしてページをめくるとメモ欄が! …いやデジタル取説だからメモれないけど、でもあったなこんなの感! あれだよね。 歳は、取るもんだね。 -- 名無しさん (2019-02-23 04 25 47) 名前 コメント
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作品名 熊と踊れ(上下) 書影 原題 Björndansen 作者名 アンデシュ・ルースルンドステファン・トゥンベリ 訳者名 ヘレンハルメ美穂羽根由 解説 深緑野分 あらすじ 凶暴な父によって崩壊した家庭で育ったレオ、フェリックス、ヴィンセントの三人の兄弟。独立した彼らは、軍の倉庫からひそかに大量の銃器を入手する。その目的とは、史上例のない銀行強盗計画を決行することだった――。連続する容赦無い襲撃。市警のブロンクス警部は、事件解決に執念を燃やすが……。はたして勝つのは兄弟か、警察か。スウェーデンを震撼させた実際の事件をモデルにした迫真の傑作。最高熱度の北欧ミステリ。 出版社 早川書房 形態 ハヤカワ・ミステリ文庫 刊行日 2016/9/8 レビュー 名前 コメント
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ブラウザ試作初号機の発着点。 幾何学模様が地面に刻まれており、一般的には宇宙人がUFOで発着した際に発生するものとされる。 幾何学模様はブラウザ試作初号機が発生させたのかどうかは不明。 到着地点にも刻まれていたのでそういう解釈も可能だが、少なくとも発進地点は宇宙人が闊歩するエリアだったので現地人の解釈が別れるのだ。 名前 コメント すべてのコメントを見る
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ロリコン伯爵 三馬鹿(聖少女三銃士・変態三銃士などの呼び名もある)の一人。 帝国に所属する軍人。 他二人同様、将軍クラスの地位はありそう。 ロリに生きロリに死ぬ。盗賊娘に首っ丈。 ロリコンだが幼女の嫌がることはしない紳士。 実は結構ヘビィな過去の持ち主。 語尾に「ザマス」をつける。 やはり性格はともかくも、能力だけは人並み以上らしい。 第一部・第二部では帝国に所属。 第二部の中盤あたりからレジスタンスに寝返ってしまう。 やはり盗賊娘に惚れこんだせいだろうか? 第三部では連合軍に所属。 亜人部隊と善戦を繰り広げるんだとか。