約 3,323,463 件
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公式ページ アニバ2016期間中、隔週で配信される時限配信クエストにして今年の(一応)ホラー枠。 クエスト配信期間は以下の通り。 2016年7月13日(水) 18 00 ~ 7月20日(水) 6 59 2016年7月27日(水) 18 00 ~ 8月3日(水) 6 59 2016年8月10日(水) 18 00 ~ 8月17日(水) 6 59 2016年8月24日(水) 18 00 ~ 8月31日(水) 6 59 概要 3種類の「謎のクエスト」で構成されており、2つのクエストで順番に消費アイテムを集め、 最後のクエストで武器(スラッシュアックスF)素材を手に入れる、という構図になっている。 順番としては★3のクエストで「誰かの食べ残し」を手に入れ、 それを1個消費して★5のクエストで「赤く汚れた石片」を入手し、 それを1個消費して★6のクエストで武器生産素材「奇面族の花」を手に入れる。 食べ残しと石片は1クエで7個程度入手できるが、奇面族の花は1個確定(1%)×10個必要というかなり面倒な仕様になっており、 石片は10個用意して★6クエに望むとよいか。 クエスト ★3と★5のクエストはクエスト内容が微妙に異なるものが3種類、★6は2種類ある。 配信内容は時間で切り替わる。(切り替わった後の古いクエストはクエスト履歴で未配信のクエスト扱いになるのが確認できる) なお★3と★5はサブクリも可能となっている。 ※内容、アナザーはネタバレ回避のため反転。★6については部位破壊前に狩猟などマストが達成不可能になった場合即失敗する。 ちなみに★3と★5のアナザーは達成すると食べ残しor石片が確定1個入手できる。 ランク ★3 フィールド 森丘 モンスター リオレイア、イャンクック メイン リオレイアの討伐 リオレイアの討伐 リオレイアの捕獲 サブA リオレイアの頭部破壊 イャンクック1頭の狩猟 リオレイアの頭部破壊 サブB リオレイアの翼爪破壊 イャンクックの耳破壊 イャンクックの耳破壊 アナザー チャチャブー3頭の討伐 ランク ★5 フィールド 沼地 モンスター グラビモス、ババコンガ メイン グラビモスの討伐 グラビモスの捕獲 グラビモスの討伐 サブA グラビモスの胸部破壊 グラビモスの尻尾切断 グラビモスの胸部破壊 サブB ババコンガの頭破壊 ババコンガの頭部破壊 ババコンガの爪破壊 アナザー チャチャブー3頭の討伐 ランク ★6 フィールド 樹海 モンスター エスピナス、ヒプノック マスト エスピナスの捕獲 エスピナスの討伐 エスピナスの頭部破壊 ヒプノックの捕獲 アイルー1匹の討伐 アイルー1匹の討伐 +★6のネタバレ 【★6のアイルーは何処にいる?】 アイルーは通常配置では一匹も出現しないが、 チャチャブーから「極秘の宝袋」を剥ぎ取った時点でチャチャブーの巣に配置される。 さらに小ネタであるが「極秘の宝袋」を持ち込んでおくと最初から出現する。 ちなみにお守りの倍付けは乗る。 武器 チャチャブアイルー(スラッシュアックスF) G10.1時点で唯一となるスタンビン 毒属性のスラッシュアックスF。 GR5の準G級武器だが、例によってGLv50級の性能がある。 匠で空ゲ+攻撃力2710はG級武器スラッシュアックスFとしてはかなり高く、同じスタンビンのG級武器と比較し何ら見劣りしない。 面倒なクエストに見合った高い性能があると言える。 なおこの武器はチャチャブーのお面?の中にアイルーが隠れており、 斧モードで姿を見せる。サザ○さんのオープニングの最後に出てくるタ○みたいなシュールな絵面は必見。
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2010年5月24日 2009年(正確には、2008年12月~2009年11月)に韓国で刊行された日本の推理小説全98作品について、韓国ネット書店にリンクを貼りました。自分のひいきの作家さんが翻訳されているか、また、どんな表紙絵で刊行されているのか、興味がありましたらどうぞ見ていってください。 韓国推理作家協会編のミステリ専門誌『季刊ミステリ』(年4回刊行)は、毎年冬号で、1年間の推理小説の刊行状況を振り返る特集を組み、その1年間に刊行された推理小説の全リストを掲載しています(正確にいうと、対象期間は前年の12月から当年の11月まで、以下同じ)。 『季刊ミステリ』26号(2009年冬号)(奥付けは2009年12月、実際は遅れて2010年4月刊行)によると、韓国でのミステリの刊行状況は以下の通りです。 ■最近4年間の韓国でのミステリ刊行状況 2006年 147(韓国オリジナル20、英語77、日本語32、その他18) 2007年 235(韓国オリジナル17、英語111、日本語72、その他35) 2008年 267(韓国オリジナル27、英語103、日本語96、その他41) 2009年 294(韓国オリジナル38、英語125、日本語98、その他33) 基本的に、英語圏からの翻訳が最も多く、日本からの翻訳が約3分の1を占めるという状況が続いています。 2006年と比べると、その後のミステリの刊行冊数が急激に増えていて、特に日本からの翻訳が2006年と比べると現在は約3倍になっているというのが分かります。しかし一方で、韓国オリジナル作品はまだ少ないようです。 ■2009年(2008年12月~2009年11月)の刊行作品数ランキング 9作品 東野圭吾 5作品 宮部みゆき 4作品 恩田陸、津原泰水、(米 ジョン・ディクスン・カー、マイクル・コナリー、ディーン・クーンツ、パトリシア・ハイスミス) 3作品 石田衣良、石持浅海、乙一、貫井徳郎、(米 アン・ライス、チェルシー・ケイン、スティーヴン・キング)、(韓国 キム・スンオプ) 数え方が難しいのですが、松本清張も7冊刊行されています。 7冊 松本清張(『点と線』、短編集『黒い画集』(日本での初刊行時と同じ3分冊)、『松本清張傑作短篇コレクション』(全3巻)) 以下で、『季刊ミステリ』26号で日本の「推理小説」(の翻訳)とされている98作品(作家でいうと58人+1アンソロジー)を挙げます。「広い意味での推理小説」とされており、日本ではあまりミステリだとみなされていない作品も一部あります。 韓国語のタイトルが大幅に変わっている場合は、その直訳も示す。 【初訳】と書いたものは、その作者の韓国での最初の単行本。(ただし、それ以前に雑誌掲載などはあったかもしれない) 前年12月発売のものにはその旨注記した(6冊)。 ミステリ以外の作品が期間内に翻訳されている場合はなるべく注記したが、すべては網羅していない。 あ行 赤川次郎『セーラー服と機関銃』(1978) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8957091440 芦原すなお『カワセミの森で』(2007) (→韓国語タイトル『カワセミの森殺人事件』) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8975279049 我孫子武丸『人形はこたつで推理する』(1990) (→韓国語タイトル『人形、探偵になる』) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8925824833 ↑『殺戮にいたる病』(2006年訳)、『弥勒の掌』(2007年訳)に続く3作品目の翻訳。とてもかわいらしい表紙だが、一方で『殺戮にいたる病』は19禁に指定されている。 有栖川有栖<2作品> 『46番目の密室』(1992) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8925824825 『絶叫城殺人事件』(2001) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8925811278 伊坂幸太郎『モダンタイムス』(2008) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8901099314 石田衣良<3作品> (この年にはミステリ以外に、小説3冊、エッセイ1冊が訳されている) 『電子の星 池袋ウエストゲートパーク4』(2003) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8960172332 『反自殺クラブ 池袋ウエストゲートパーク5』(2005) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?isbn=8960172340 『灰色のピーターパン 池袋ウエストゲートパーク6』(2006) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?isbn=8960172359 石持浅海<3作品> 『扉は閉ざされたまま』(2005)【初訳】 http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8952212029 『月の扉』(2003) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8993208484 『耳をふさいで夜を走る』(2008) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8993208417 乾くるみ<2作品> 『イニシエーション・ラブ』(2004)【初訳】 http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8991931472 『リピート』(2004) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8991931588 江戸川乱歩『江戸川乱歩全短篇2』(1998年、ちくま文庫) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=899252417X ↑全3巻。1と3は2008年に刊行されている。 大崎梢『配達あかずきん-成風堂書店事件メモ-』(2006)【初訳】 (→韓国語タイトル『名探偵ホームズガール1 -名探偵ホームズガールの書棚』) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8963700690 ↑大幅なタイトル変更。「名探偵ホームズガール」のタイトルで3巻(2010年2月)まで刊行されている。 大沢在昌『新宿鮫』(1990) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8901098423 太田忠司『奇談蒐集家』(2008) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=898945610X 荻原浩『噂』(2001) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8959133825 奥田英朗『邪魔』(3分冊)(2001) (→韓国語タイトル『妨害者』) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8993480044 http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8993480052 http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8993480060 乙一<3作品> 『天帝妖狐』(1998) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8963860353 『失踪HOLIDAY』(2000) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8925811332 『暗いところで待ち合わせ』(2002) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8925811243 (12月) (なお、『GOTH リストカット事件』は19禁) 小野不由美『魔性の子』(1991) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8991931537 折原一<2作品> 『倒錯の死角』(1988) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8959752088 『行方不明者』(2006) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8993094233 恩田陸<4作品> 『まひるの月を追いかけて』(2003) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8992036884 『朝日のようにさわやかに』(2007) (→韓国語タイトルは、別の短編からとって『一千一秒殺人事件』) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8949192152 『いのちのパレード』(2007) (→韓国語タイトルは、別の短編の一部からとって『蝶』) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8901093197 『きのうの世界』(2008) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8937832534 か行 門井慶喜『天才たちの値段』(2006)【初訳】 http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8979199104 川端裕人『リスクテイカー』(1999)【初訳】 http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8983945362 貴志祐介『十三番目の人格(ペルソナ)―ISOLA』(1996) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8979199279 北村薫『紙魚家崩壊 九つの謎』(2006) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=896386037X 木下半太<2作品> 『悪夢のエレベーター』(2006)【初訳】 http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8952211235 『悪夢の観覧車』(2008) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?isbn=8952212037 京極夏彦『巷説百物語』(1999) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8992036922 桐野夏生『魂萌え!』(2005) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8960171859 (12月) 小酒井不木『恋愛曲線』(1931)【初訳】 http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?isbn=8993212104 ↑怪しすぎる表紙……。クラシックなミステリには見えない。 近藤史恵『サクリファイス』(2007) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8952755200 ↑2008年の『凍える島』に続いて翻訳2作目。 今野敏『隠蔽捜査』(2005)【初訳】 http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?isbn=8901096048 さ行 坂木司『シンデレラ・ティース』(2006) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8901091186 (12月) 桜庭一樹<2作品> 『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』(2004) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8925244438 『私の男』(2007) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8990982308 (12月) 佐々木譲<2作品> 『警官の血』(上下巻)(2007)【初訳】 http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?isbn=8992036760 http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?isbn=8992036779 『エトロフ発緊急電』(1989) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8901101572 島田荘司『斜め屋敷の犯罪』(1982) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8952754603 朱川湊人『水銀虫』(2006) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8901094924 真保裕一『追伸』(2007) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8984971294 た行 高野和明『6時間後に君は死ぬ』(2007) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?isbn=896017193x 津原泰水<4作品> 『ルピナス探偵団の当惑』(2004)【初訳】 http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8925824884 『蘆屋家の崩壊』(1999) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8992036868 『赤い竪琴』(2005) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8901100061 『ルピナス探偵団の憂愁』(2007) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8925824906 (「津原泰水」名義の作品では『当惑』が初訳だが、1997年に「津原やすみ」名義のルピナス探偵団シリーズが1冊翻訳されている。) な行 中井英夫『虚無への供物』(1964)【初訳】 http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?isbn=8949705419 ↑三大奇書はこれですべて刊行。『匣の中の失楽』は未訳。 (韓国版『黒死館殺人事件』(2005年訳) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?isbn=8949702878 韓国版『ドグラ・マグラ』(2008年訳) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8992723385 http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8992723393 ) 中島らも<2作品> 『人体模型の夜』(1991) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8991931499 『今夜、すべてのバーで』(1991) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8991931529 西尾維新『新本格魔法少女りすか』(2004) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?isbn=8925800446 貫井徳郎<3作品。すべて2009年5月刊> 『失踪症候群』(1995) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8963700011 『誘拐症候群』(1998) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?isbn=896370002x 『殺人症候群』(上下巻)(2002) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?isbn=8963700046 http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?isbn=8963700054 乃南アサ『6月19日の花嫁』(1991) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8995820489 は行 服部真澄『エクサバイト』(2008)【初訳】 http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8960172227 原尞『私が殺した少女』(1989) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8992036892 東野圭吾<9作品> 『卒業―雪月花殺人ゲーム』(1986) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8972754366 『眠りの森』(1989) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8972754374 『犯人のいない殺人の夜』(1990) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8925532174 『怪しい人びと』(1994) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8925533308 『どちらかが彼女を殺した』(1996) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8972754382 『私が彼を殺した』(1999) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8972754390 『嘘をもうひとつだけ』(2000) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8972754404 『予知夢』(2000) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8990982316 『流星の絆』(2分冊)(2008) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8972754285 http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8972754293 平山夢明『他人事』(2007) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8991909167 船戸与一<2作品> 『虹の谷の五月』(2000)【初訳】 http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8901090287 (12月) 『伝説なき地』(2分冊)(1988) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8901095912 http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8901095920 ま行 松本清張<7冊> 『点と線』(1958)(注:2003年にも別の訳者で韓国語訳が出ている) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8927200519 『黒い画集』全3巻(1960) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?isbn=8984973920 http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?isbn=8984973939 http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?isbn=8984973947 『松本清張傑作短篇コレクション』上中下巻(2004年、宮部みゆき編) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8991931510 http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8991931545 http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8991931596 道尾秀介『向日葵の咲かない夏』(2005) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8975278395 皆川博子『死の泉』(1997)【初訳】 http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8901098547 湊かなえ『告白』(2008)【初訳】 http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8992036965 宮部みゆき<5作品> 『パーフェクト・ブルー』(1989) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8963860310 『震える岩 霊験お初捕物控』(1993) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8991931480 (12月) 『鳩笛草』(1995) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=899193160X 『クロスファイア』(1998) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8925533154 http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?isbn=8925533162 『あかんべえ』(2002) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?isbn=899193157x 森見登美彦『きつねのはなし』(2006) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8983923261 や行 薬丸岳『天使のナイフ』(2005)【初訳】 http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8960171190 柳広司『漱石先生の事件簿―猫の巻』(2007)【初訳】 http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8975279057 山口雅也『生ける屍の死』(1989)【初訳】 http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8952756843 山本文緒『ブラック・ティー』(1995) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8979199120 横溝正史『悪魔が来りて笛を吹く』(1950) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8952755537 わ行 若竹七海<2作品> 『依頼人は死んだ』(2000) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8937832607 『死んでも治らない―大道寺圭の事件簿』(2002) (→韓国語タイトル『大道寺圭の事件簿』) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8901091348 アンソロジー 芥川龍之介ほか『日本ホラー傑作選』(韓国オリジナル編集) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8970137300 以下の収録作品は、韓国語のタイトルから推定。直訳の場合は明確だが、タイトルが少々変更されている場合があり、誤った推定をしているものもあるかもしれない。 岡本綺堂「幽霊花火」 小泉八雲「幽霊滝の伝説」 坂口安吾「桜の森の満開の下」 夢野久作「(死を呼ぶ新聞)???」 宮沢賢治「注文の多い料理店」 夏目漱石「(悪霊の音)???」 都賀庭鐘「黒川源太主山に入ツて道を得たる話」 芥川龍之介「地獄変」 上田秋成「吉備津の釜」 泉鏡花「春昼」 関連記事 2009年に台湾で刊行された日本の推理小説 2009年に中国で刊行された日本の推理小説 韓国ミステリ紹介 目次へ
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作品名 その雪と血を 書影 原題 Blood on Snow(英題)Blod på snø 作者名 ジョー・ネスボ 訳者名 鈴木恵 解説 川出正樹 あらすじ オーラヴ・ヨハンセンは殺し屋だ。今回の仕事は、不貞を働いているらしいボスの妻を始末すること。いつものように引き金をひくつもりだった。だが彼女の姿を見た瞬間、信じられないことが起こる。オーラヴは恋に落ちてしまったのだ……。雪降りしきる70年代のノルウェーを舞台に、世界で著作累計2800万部を突破した北欧ミステリの重鎮が描く、血と愛の物語。 出版社 早川書房 形態 ハヤカワ・ミステリ 刊行日 2016/10/6 レビュー ロマンチックリリカルクリスマス暴力小説である。1977年12月、雪降りしきるオスロが物語の舞台。運命に弄ばれ、今は麻薬業者の始末屋をしている主人公オーラヴの次なるターゲットは何とボス自身の新妻コリナ。あまりにも美しい彼女に恋をした彼は…… 「1970年代の架空の作家が書いた1950年代のクライムストーリーのような小説」を2015年に書く、というとてつもない時代錯誤感にまず酩酊する。詩情に満ちた、しかしきびきびとした短い文章で語りを連ね、短い紙数で複雑な物語を無理なく構成している。まず、小説として図抜けて上手いのだ。「おれに何が分かる?」「良く知らないが」を連発し、物語への参加を拒んできたオーラヴが「二つの恋」によってその語り部としての才を開花させ、訥々と紡いだ本書は、いっそ不自然なほどロマンチックで、それゆえに読者を雪の迷路に惑わせる。姉妹編?のMidnight Sunの邦訳が待ち遠しい。 -- 三門優祐 (2016-10-12 10 50 17) 名前 コメント
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用途 学祭に来られなかったひとにもミス研メニューを想像しやすくしました。 ミス研喫茶に来たはいいものの元ネタがわからない!聞くのも恥ずかしい!というひとは答え合わせしましょう。 会員は学祭前にメニュー名で悩んだら参考にしてみてください。 記述法は[・物の名前:メニュー名/『元ネタ』(使用年度)]のようにしてみました。 リンクはAmazonへ飛びます。 例: ・アップルパイ:白雪姫には食ってもらう/『白雪姫には死んでもらう』(2015) 昔使っていたものがわかるひとは追加していくかコメントをお願いします。 !絶賛更新中です! 食べ物 【パウンドケーキ】 バニラ:バニラの名前/『薔薇の名前』(2015) 抹茶:グリーン家殺人事件/『グリーン家殺人事件』(2015) ココア メロン:刑事メロンボ/『刑事コロンボ』(2015) キャラメルコーヒー:クリスマスに少女はキャラメル/『クリスマスに少女は帰る』(2015) 【ホットサンド】 ハムチーズ:ハムチーズ荘の秘密/『チムニーズ荘の秘密』(2015) トマト×ササミ:ササミ男/『ハサミ男』(2014) トマト×ツナ:三つな棺/『三つの棺』(2015) カレー:招カレーざる客たちのビュッフェ/『招かれざる客たちのビュッフェ』(2015) 【サンドイッチ】 【その他】 アップルパイ:白雪姫には食ってもらう/『白雪姫には死んでもらう』(2015) ホットケーキ:黒いホットケーキ/『黒い仏』(2014) 飲み物 コーヒー(Hot/Ice):珈琲色の研究/『緋色の研究』(2015) 紅茶(Hot/Ice):Tの悲劇/『Xの悲劇』『Yの悲劇』『Zの悲劇』(2015) コーラ:テニスコーラの殺人/『テニスコートの殺人』(2015) カルピス:フランス白粉の謎/『フランス白粉の謎』 オレンジジュース:チャイナ橙の謎/『チャイナ橙の謎』(2015) ミステリーゾーン:無し 名前 コメント
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西村京太郎ミステリー ブルートレイン殺人事件 機種:FC 作曲者:不明 開発元:トーセ 発売元:アイレム 発売年:1989 概要 西村京太郎の小説「寝台特急(ブルートレイン)殺人事件」のゲーム化。 原作同様に寝台特急「はやぶさ」を事件の舞台としているが、本作のストーリーはゲームオリジナル。 登場人物の顔グラフィックは当時のテレビドラマシリーズの俳優陣に似せている。 BGMは哀愁漂う名曲揃いで、プレイヤーをドラマの世界へと引き込んでくれる。 収録曲(仮曲名) 曲名 作・編曲者 補足 順位 タイトル パスワード 十津川警部のテーマ 警視庁、十津川警部パート 亀井刑事のテーマ 亀井刑事パート クラブ ロイヤル 事件現場1 多摩川 西本刑事のテーマ 西本刑事パート ディスコ シェラザード コンサート会場 あけみの楽屋 お好み焼き屋 ふくちゃん あけみの部屋 タクシー 事件現場2 最終局面 事件解決 エンディング
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麻耶雄嵩先生インタヴュー ——先ず最初に伺います。最新作『木製の王子』を除くご自身の著作の中で、一番気に入っているのはどの作品でしょうか? 麻耶 除かなくても同じですが、短編集(註・『メルカトルと美袋のための殺人』)が一番気に入っています。長編だと一〇〇%完全に上手くいったっていうことがないんです。いつも大体やりたいことの四割から六割ぐらいしか。短編だとそういうことがあまりないので、その意味で、ある程度満足度の高い短編集が一番いいですね。 ——短編だと、ご自身が「こうしたい」ということを全部詰め込むことができるというわけですね? 麻耶 そうです。もともと最初に想定している容量が小さいですから。短編の規模だと、最初から青写真をはっきりと描きやすいんです。逆に長編はつい風呂敷を広げ過ぎてしまって失敗します。 ——短編の中ではどれが一番気に入っていますか? 麻耶 「小人閒居為不善」が一番気に入っています。手がかりに不満のある話ではあるのですが。 ——初めて長編を出版されたとき、どう思われましたか?また、作家としてやっていけると思ったのはどのような時ですか? 麻耶 初めて出した時は在学中だったので、記念という感じでした。まだその時点ではプロになるとかは考えてなかったんです。現在でも作家としてやっていけているのかどうかははっきり分からないです。今までのところはなんとかなってるなという感じです。 ——書店にご自身の本が並んだ時というのは、やっぱり嬉しいものなんですか? 麻耶 見本を送られて来たときは嬉しかったですが、店頭で目にしたときはむしろ照れくさいという感じでした。 ——執筆の上で気を付けていることにどのようなことがありますか? 麻耶 そうですね、色々な意味で間違えないということです。 ——その間違えというのは、例えば漢字の間違えといった初歩的なものから、伏線が上手く張れているかとかまでのことを指すんですか? 麻耶 誤字などは最悪校正で直してくれるのですけど、むしろプロット上の間違えの方に気を使いますね。書いたと思っていた手がかりを入れ忘れていたとか、違うことを書いていたりとか。最近執筆している期間が長いので、最初の頃の記憶がどうしてもあやふやになってしまうんです。こういう筈だったのに、読み返したら違うことになっていたりとかするわけです。あと人名が間違っていたこととかもありました(笑)。でも最も気をつけなければならない間違いは「今書いている作品が果たして面白いのか?」という判断です。よく間違えますけど。 ——作品の書き方なのですが、プロット先行なのでしょうか、それともトリック先行なのでしょうか? 麻耶 ケースバイケースです。面白いトリックを思いついたときは、そこから組み立てますし、プロット型に見える作品でも実はプロットがなかなか思い浮かばなかったということもあります。 ——トリックというのは、どういうときに思い浮かぶのですか? 麻耶 いや、それが分かれば苦労はないですよ(笑)。そういった状況に自分をもっていけばいいわけですからね。 ——こういったときにこのトリックを思いついたというような、例えば綾辻さんなら『時計館の殺人』のことがよく言われますけど(註・綾辻行人氏はトリックを端的に表した一文を、宇山夫妻との夕食の後のコーヒーを飲んでいた時に思いついた)、印象に残っている状況などはありますか? 麻耶 『夏と冬の奏鳴曲』の雪のトリックなんですけど(笑)、あれはクリスマスに思いついたんですよ。それで自宅で寝転んでいたときにはっと思いついて、興奮して法月さんに電話したんですよ。「ネタを思いついたんですけど、今から伺っていいですか?」って。幸い法月さんも当時は独り身で。クリスマスに男二人でミステリの話を(笑)。 ——作家さん同士で「このトリック、いいよね」なんていう会話はするものなんですか? 麻耶 トリックの善し悪しよりも、むしろ先例があるかどうかの確認ですね。もしかしたら既存のトリックかもしれないですし。そうなるとやはりまずいので。 ——ミステリを書く上で重要なことは何だと思いますか? 麻耶 重要なのはやっぱり、あの手この手で読者を騙してやろうということだと思います。 ——最近新しい作家さんが次々に出てきていますよね。メフィスト賞なんかはもう……。 麻耶 覚えきれないぐらい。 ——ええ、本当に沢山出てきていますけど、もし麻耶さんがデヴューされた当時にメフィスト賞があったとしたら、応募されてましたか? 麻耶 多分していないと思います。それはメフィスト賞云々ではなくて、先程も言いましたけど、当時はプロの作家になれるなどとは全く考えていませんでした。端からレヴェルが違うと諦めてましたから。それに無精者ですから、あてのないものに七百枚分も手間を費やしていなかったでしょう。きっと普通に四年で卒業して就職していたと思います。 ——登場人物の名前を付けるときに気を付けることはありますか? 麻耶 気を付けるというか、考えるのが難しいんですよね。ふと気がつくと似たような名前になってしまっていたりとか。 ——後輩の方の名前を使ったことがありましたよね? 麻耶 ありましたね。 ——反応はどうなんですか? 麻耶 別になんともないようです。いっとき話のタネになるくらいで。それで感謝されたとかいう記憶もあまりないですし。 ——逆に怒られたというようなことは? 麻耶 それもないですね。一応差し障りのないように書いているので。 ——名前で思い出したのですが、麻耶さんは『蒼鴉城』に書いておられたとき、アルファベットが並んだペンネーム(註・Xst=Zyyy)を使っていましたよね。あれは何て読むんですか? 麻耶 いや、読めないです。記号みたいなもので。プリンスみたいなものでしょう。違うとは思いますけど(笑)。 ——『木製の王子』の各章の初めに短いエピソードが挿入されていて、そこの出てくる人物の名前を挙げてみますと、星野、福原、川尻、遠山、矢野、中込、藪、伊藤、湯舟……ですが、これはやはり阪神の選手から取ったものなんですか? 麻耶 そうです。阪神ファンなものですから。一応、阪神ファンには犯人が分かるという設定になってます(笑)。 ——『木製の王子』のタイトルにクラシックの曲名を付けた理由というのは? 麻耶 理由は特にありません。タイトルが相変わらず最後まで決まらなくて、どうしようかなと考えあぐねていたんです。独自に思い付かなければどこからか盗んでくるしかないので、今回はバルトークが好きということもあって、これにしようと。 ——作品のタイトルというのは、できるだけその内容に合ったものを付けるんですか? 麻耶 何となく、ですね。『木製の王子』というのは、要は木偶ですから。そういう話なので、一応ちょっとは繋がっているかなとは思っているんですけど。内容と全く違うタイトルをつける勇気はまだないですね。いずれつけたいんですけど。 ——他の作品のタイトルの由来は? 麻耶 全く意味がないのは『痾』ぐらいだと思うんですが(笑)。あとは少しは繋がっていると思います。 ——様々な形で神に言及されていますが、神についてどのような考えをおもちですか? 麻耶 神が本当に存在するのかというのにはそう思い入れはなくて、寧ろ信仰の方ですね。どう存在させれば信じられるのか、という。 ——神を信仰している人に対して興味がおありになるということですか? 麻耶 昔からいろいろ経緯があるじゃないですか。神の存在を理論的に証明しようとか。ただ、新興宗教とか、そういうのにはあまり興味は無いんです。変な理屈を捏ねて、どうやったら信仰できるのかっていうことを考えるのが好きなんです。 ——メルカトル鮎、木更津、烏有と沢山のキャラクターが登場しますが、中心キャラクターというと誰になるのですか? 麻耶 残念ながら、話の流れ的には烏有になるんでしょうね。探偵だと今のところメルカトルなんでしょうけど。 ——愛着のあるキャラクターはおられますか? 麻耶 あまりいません。みな書くときは苦労させられていますから。恨みなら山ほどあります。 ——メルカトルなんかは登場していきなりに死んでしまって吃驚したんですけど、よく出てくるメインのキャラクターでも簡単に殺してしまうことには躊躇いはないのですか? 麻耶 それはないですね。ただ、短編集の中の「彷徨える美袋」に浦澤大黒という変なキャラが出てくるんですけど、いきなり被害者なんです。ちょっと勿体無かったかな、っていう気はしています。一本くらい面白い話ができたかもと。 ——ノンシリーズの長編を書く予定というのは? 麻耶 一応あります。 ——メルカトルや烏有なども全然出ないわけですよね? 麻耶 メルカトルは出すのが大変なんです(笑)。登場させた後、どうやって話に絡ませるかというのが。解決までもたもたさせてるわけにもいかないし。 ——メルカトルは読者サービス的なところがあるんですか? 麻耶 いや、そういうわけでもありません。ある意味楽な部分もあるので。例えば『夏と冬の奏鳴曲』の幕引きをメルカトルではなく木更津がやったとしたら上手くオチなかったと思います。ただそこに持っていくまでにメルカトルをどう泳がせておくかが難しいんです。 ——それは矢張り「銘探偵」だからですか? 麻耶 というよりは性格の問題なんでしょう。まあ、銘探偵だからというのもあるにはあるんですけど。 ——印象に残っている書評や解説などはありますか? 麻耶 文庫版の『夏と冬の奏鳴曲』の巽昌章さんの解説は上手いなあと思いました。何か、一味違うな、と。 ——その「上手い」というのは、解釈が合っているということを意味するのですか? 麻耶 解釈の是非よりも、個性的な鋭い切り口で、また文章が巧みだというところがです。あと、私のではないのですが、有栖川さんの解説はポイントを押さえた内容や話しの運びが上手く感心させられます。賢い人の論評はたとえ内容に賛同できなくてもためになります。それに自分が一番自分自身のことを知っているはずだ、というのは幻想ですからね。 ——合作には興味がおありですか? 麻耶 誰かがネタを考えてくれたら、それに優ることはないんですけれど。ただ、合作といっても具体的な作業をどうするのかが今一良く分からないですから。 ——例えば、情景描写は全部あなたに任せますとか。 麻耶 漫画みたいですね(笑)。でも岡嶋二人さんのところはネタ係と書き係がいたようですけど。クィーンもそうですが、二人いるといろいろと心強いとは思います。会話をするだけでも話が膨らみますし。ただバンドと同じで解散もあり得るわけで、難しい面も多いと思います。 ——この方だったら合作してもいい、という作家さんはいますか? 麻耶 今プロでやっている方々はみな個性が強いので、折り合わないんじゃないかなと思います。というか自分が折り合おうとしないのかも。 ——この間カッパ・ノベルスから出た彩胡ジュンさんはもう読まれましたか? 麻耶 まだ読んでないんですよ。ホラーだとかサイコだとかいうフレーズがついていると、内容に関係なく、それだけで優先順位が落ちてしまうので。ただ、色々なところで情報が出回っているので、だいたいあの人かなという予想はついてます。喜国さんの知り合いで、とか(笑)。 ——書く側になると、やっぱり本を読む時間というのは減るものなんですか? 麻耶 それは人によるみたいですね。私は完全に減りました。我孫子さんなどはよく本を読まれてて、ホームページ上で感想アップしているようですけど。 ——麻耶さんのインタヴューを拝見していますと、ご自身の作品は変ではないと仰っていますけど、では麻耶さんが変だと思われる作品とはどのような作品なのでしょうか?(麻耶さんの作品が変だというわけではありません) 麻耶 具体的な作品名はすぐに思い浮かばないんですが、本格の場合作者に幾ばくかの狂気は必要だと考えるのですが、作者の狂気が理性を上回ってしまっている作品は変かもしれません。 ——短編が漫画化されましたが、ご自身の作品の映像化に対してはどのようにお考えですか? 麻耶 特にありませんね。自分の手を離れた時点で別の作品になるものと思っていますから。作者としてというよりも、一読者として接しています。でも二時間ドラマなどのもの凄い改竄のされ方を見ていると、さすがに自分の名前がクレジットされて流されるのは嫌かなとは思いますけど。 ——もしご自身の作品の脚本を手掛けることになったとしたら、どの作品を選びますか? 麻耶 脚本は経験がないですからよく分かりませんが、ただ自分でやるとしたら短編ですかね。比較的苦労せずにできそうなので。 ——『夏と冬の奏鳴曲』を映像化したいとは思われませんか? 麻耶 別段、思いませんけど。やって頂ける人が誰かいるのなら。 ——『翼ある闇』の蒼鴉城の造形的なモデルはあるのでしょうか? 麻耶 具体的なモデルはありませんが、漠然と「昔のゴシック調のデッサン画に描かれている城館」みたいなイメージはあります。ただ様々な映像イメージの寄せ集めですから、様式的にも美的にもかなり変でしょうね。 ——『翼ある闇』の島田荘司さんの推薦文で、『翼ある闇』がアンチミステリだと言われていますが、アンチミステリに関してはどのような考えをお持ちでしょうか? 麻耶 アンチミステリの定義自体を今一つ把握できていないので何ともいえないですね。人によって定義が違っていると感じることもあるので。 ——麻耶先生はどのように定義なさいますか? 麻耶 私は関わらないようにしています(笑)。本格作家なので。色目欲目を使わず、あくまでも本格一筋で。 ——同じ理系出身ということで、森博嗣さんは意識されますか? 麻耶 それはないですね。自分自身が理系出身だとかを日頃認識していないですから。それに森さんは旗幟を鮮明にアピールしてますが、理系畑の作家さんは意外といますから。医学部も理系か文系かと言えば理系でしょうし。 ——特に注目、或いは意識されている作家さんはいますか? 麻耶 誰か一人、ということはないんですが、いい作品を書いている方はみんな意識します。羨ましく思うといったほうが近いですけど。ああいうのを書けたらいいなと溜息を吐いたり。 ——最初に読まれたミステリは? 麻耶 よくあるパターンですが、ジュヴナイルのホームズものです。小学校の図書室にあった。 ——最近はどのようなミステリを読まれているんですか? 麻耶 たまっていた国内外の本格物です。国書のシリーズを立て続けに読んだりしていました。 ——今まで読んできた中で、一番印象に残っている作品は何ですか? 麻耶 『黒死館殺人事件』です。無茶苦茶な話なんですけど、無茶苦茶なりに筋の通った無茶苦茶さが面白かったです。 ——次回作はどのようなものを書かれる予定ですか? 麻耶 次回作はすっきりしたものを書きたいですね。毎回そう思っているんですが(笑)。 ——ファイル名はもう決まっているんですか? 麻耶 決まっていますが、公表はちょっと。ファイル名はネタになっているので。 ——今回の『木製の王子』が「ジェノサイド」で『痾』が「放火殺人」ですよね。そうすると『夏と冬の奏鳴曲』は…。 麻耶 「孤島殺人」です。昔はハードディスクもないボロっちいパソコンを使っていたので、ファイル名は全角四文字ぐらいしか入らなかったんです。今は人並みになりましたけど。 ——『木製の王子』で烏有と桐璃が結婚しましたよね。私は本を読む時カバーを付けて読むんですけど、そこでぱっと著者のことばを見たら「結婚しました。」とあってすごく驚いたんですけど、あれは矢張り狙っていたんですか? 麻耶 もちろんオチに引っ掛けたダブルミーニングです。周囲には笑われましたけど。ネタでなければあんな恥ずかしいことわざわざ書きません。ただ、恥をさらして仕掛けたつもりが恥ばかり目立つ結果になり、浮かばれない気持ちで一杯です。本作での”間違い”の筆頭ですね(笑)。 ——著者のことばは毎回凝ってらっしゃるようにお見受けしますけど、結構考えるんですか? 麻耶 あれはサブタイトルみたいなものですからね。タイトルと同じでいつも何も思いつかないんです。かしこまるとぎこちないし、かといって長編は不満足な事がほとんどですから自信の表明やセールストークのようなものを書くのも躊躇われる。それで結局、毎回ふざけたものに落ち着くことになります。案外、編集の方もそれでいいですよ、みたいに言ってくれますから、そのままで。 ——今回も編集の方には喜んで頂けましたか? 麻耶 最初は帯に付けるとかいう話もあったんです(笑)。でも、それはちょっと、と窘められて。ただ、帯ならば簡単に差し替えられますけど、著者の言葉だとずっとそのままですからね。どちらが良かったのか。 ——著者近影はどうされているんですか? 麻耶 今回のは『あいにくの雨で』の時に撮ったのを使っています。五、六年前のものですね。着ている服も同じです。講談社に写真用の部があって、缶詰になったついでにそこで撮ってもらったものです。 ——著者近影で凝ったことをしようとは考えていませんか? 麻耶 ふざけたものは山ほど考えました。卒業式の集合写真にするとか。偽物を使うとか。外人だったとか。地蔵だったとか。でもそういうのは多分漫画家さんがやり尽くしているように思われたので。 ——メルカトルと木更津と美袋と香月の中で、友達になるとしたら誰となりますか? 麻耶 美袋が一番無難じゃないでしょうか(笑)。 ——でも美袋だったら殺されるかもしれませんよ(笑)? 麻耶 こちらが普通に付き合っていれば、大丈夫だと思います。それに彼には人を殺す根性はないでしょう。たぶん。 ——美袋はメルカトルに対して、かなり怒りは覚えているんですか? 麻耶 どうなんでしょうか。散発の短編なので。その時々の気分や話の都合で書いていますから。一貫性があるのかっていうと、難しいです。ちょっとこう何かついたり離れたり、といった感じですね。 ——美袋を長編で出す予定はありますか? 麻耶 美袋を出すとなるとメルカトルが絡んでくることになるので、例えばメルカトルで何か長編を書こうと思った時は出ても不思議ではないというか、勝手に出ると思うんですけど。単独で、メルカトルなしで彼だけ出すということはまずないですね。 ——『あいにくの雨で』に出てきた烏兎を再び出す予定はありますか? 麻耶 そうですね、彼は何かいい話を思いついたら出そうとは思いますけど。珍しくタイトルだけはあるので。ただ相手が難しいんです。獅子丸を出すかどうかとか。 ——以前のインタヴューで、幻想文学関係はあまり読まないと仰っていましたけど、矢張り今でも読んでないんですか? 麻耶 そうですね。あれからだらだらと執筆していたので。書いていると本当に本を読む余裕がないんですよ。切り替えが出来ないっていうか。読んでないから書いている、というわけではなく、全く他のことをしているんですが。まあ今溜まっているミステリを読んでしまってからですね。読むとしても。自分の中では本格物の優先順位が不当に高くて、凄く評判のいい他ジャンルの作品があっても、同時期に黄金期の本格作家の作品なんかが出た場合、きっとくだらないなと思ってもそっち読んでしまうタイプなので。なかなか他のところに手を出すのは、例えば資料として読むとか、必要性がないと。 ——幻想文学ということで、綾辻さんの『霧越邸殺人事件』に関してはどのように考えていらっしゃいますか? 麻耶 あのインタヴューでも逆にインタヴュアーの方に尋ねたんですが、幻想文学の定義というか、雰囲気や設定がそれっぽかったら幻想文学なのか、それともプロットやメッセージで区別されるのか、その辺りが自分でははっきりしないんです。ファンタジーと幻想文学は同じなのかとか。『霧越邸』に関しては、冒頭から被っている雰囲気と、最後の超自然とまではいかないまでも不可思議性の結果から言われているのかなとは思いますが。ただ、幻想文学自体が不得手というかほとんど読んでいないので、どうコメントしていいか分からないんです。雰囲気もすごく面白いとは思いますけど、僕自身は優れた本格作品と捉えています。 ——以前のアンケートでトマス・アクィナスの『神学大全』を挙げてらっしゃいましたけど、あれはウケ狙いだったんですか? 麻耶 ウケもありますけど、読んでないですから。他に。 ——あれはどういった感じの内容なんですか? 麻耶 スコラ主義の大本です。神様は証明できるか、みたいな論証を延々と繰り返すんです。昔のことなのではっきりと覚えているわけではないんですが。神の存在についてのネガティブな疑問等に一応論理的な枠組みで考証して、結果神は存在すると結論するみたいな。筋立ては、まあ曲がりなりですが通っているんですよ。本格のロジック程度には。当然「神は存在する」という不動の結論が先ずあるわけですが、考えてみれば幻想小説というより本格物の探偵の謎解きに似てますね。本格も犯人を決めてから話を組み立てるわけですから。でも、キリスト教全盛期に幹部の聖職者が暗い小部屋でそんな論証を何百も繰り返す狂気は幻想小説っぽいかなと。 ——『木製の王子』にはかなり複雑なアリバイトリックが仕掛けられていますけど、あれは意識してああされたんですか? 麻耶 どうせやるなら、徹底的に無茶苦茶というか、解けないようにしてやろうと。解けるとか解いたら楽しいかとかいうレヴェルの問題じゃないですよね、あれは。 ——矢張りあれが一番苦労されたんですか? 麻耶 そうですね。事件とは全く関係ないところなんですが。もしかしたら穴があるんじゃないかと思い何度も験算しました。でもまだ誰からも指摘されていないので安心してます。尤も誰も真面目に考えていないと思いますけど(笑)。読者にはいろんな人がいますから、凝り性の方とかがそのうち現れるんじゃないかと。本当は、あと三つ四つ同じようなものを創る予定だったんですが、状況の説明だけでも予想以上にやたら枚数を喰って、これを三度四度と繰り返すのは読者が怒るかうんざりするだろうと思って止めました。僕自身もうんざりしてきましたし。結局、基本原理は同じですから。 ——あれは凄い圧倒されました。何か、ダイヤグラムやJRの時刻表を自分で作るみたいな感じだったんですか? 麻耶 鉄道の線引きの人ならもっと簡単にやれるんじゃないかな、とは思いました。効率のいいメソッドとか持っていそうじゃないですか。またコンピューターにプログラムを打ち込めるような人ならあっさり出来ると思います。クロスワードのように。自分はどちらのノウハウもないので苦労しました。 ——読む方は大変ですよ。 麻耶 あれはもう、読者に解かせる気を無くさせるというか、考えなくても問題ないよというのを報せるのが目的なので。先程も言いましたが、誰も真面目に考えないだろうと思っていたので。少なくとも自分なら放棄します。それならどれだけ複雑にしても構わないだろう、と。 ——ということは、あそこで読者に考えてもらおうという気はなかったわけですね? 麻耶 そうですね。なぜあんな複雑な行動が可能だったのか?が題目なので、複雑な経路自体はネタではありません。だからもう中盤でばらしました。あの経路を謎として最後まで引っ張るのは、本格として正直ではないでしょう。あと、方向性としてはもう一つ別のベクトルがあって、シンプルな経路にしておいて、それでもある一点に於いて知らないと不可能だという状況を作り上げる。それなら最後に経路と原理を同時に謎解きしても支障はないし、犯人の意外性が増す分ウケもよかったとは思います。でも、どうせやるならと、つい馬鹿無茶な道を選んだんです。性分ですね。 ——本日はどうも有難うございました。 (二〇〇〇年九月四日、京都ロイヤルホテルにて)
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ビショップ/スキル一覧 ミステリアスサークル 必須スキルレベル:スチームエクスプロージョンLv1以上、サンドストームLv1以上 消費スキルポイント:1 スキルLv 必須Lv 消費MP 詠唱時間 再詠唱時間 効果時間 備考 1 50 -- 2 -- 3 -- 4 -- 5 -- 6 -- 7 -- 1.効果 地水火風の属性を帯びたサークルを自身の前方に発現させ、 サークルの範囲内にいる対象にダメージを与える。 ※ミステリアスサークルは一部、属性を起因とする追加効果に影響を与えません。ご注意ください。以下は一例です。 スキル「クリスタルビット」 / アイテム「豊穣の杖」 / エンチャント「魔詩重唱」 / エンチャント「地矢穿追」 2.評価 詠唱完了後自身の前方固定距離(ロックオン等により補正してくれない)に地水火風のサークルを4つ出現させる。それぞれのサークルは若干中央で重なり合うように出現し、当たり判定、それぞれの自身の属性によるダメージなどは独立して計算される。 下記の通り、何も考えずに打つようではこのスキルの真価は発揮されない。プレイヤースキルの問われるスキルだろう。 3.使い方 4つのサークルそれぞれに当たり判定がある。つまり打ち方がまずく一つのサークルにしか敵をまきこまないとダメージがのびない。中央の4つのサークルがかさなっている位置にまきこめるように距離感などを案山子相手に体に叩き込み、距離、敵MOBの動き、味方の盾役の動きなどを考慮し4つのサークルを重ねられるように撃とう。 4.スキル振り 5.その他 最新の10件を表示しています。コメントページを参照 必須スキルレベル:スチームエクスプロージョンLv1以上、サンドストームLv1以上 消費スキルポイント:1 名前
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律・伍 律『えっ……ちょっ!』 私の身体は地上から1mくらいの場所で静止した。 ……は?なにこれ? 律『……ははっ!おーい唯ー、私空飛べるようになったぜー!……』 誰も振り向かない。 律『っ、おい、いいかげんにしろよっ』 正面に周りこんで、愕然とした。 誰も、誰の目もピクリとも動かない。 もしかして、私、見えてない? なんだこれ。何が起こってんの? 冷静になれ、足りない頭で考えろ。 自分を落ち着けた私。落ち着けようとしたのにのに…… 律『……なんでこんなに人がいっぱい……』 なんで気づかなかったんだろう。三人の周りにはゴマンと人が座っていた。 ……しかも 律『喪服じゃねーか』 そこにいる人間全員が黒に身を包んでいた。 落ち着けた心臓の鼓動が、跳ね馬のように一気に暴れだす。じわりとあぶら汗が滲む。 律『……どこだ』 律『……どこだ』 私は無意識に何かを探し始める。 心臓は早鐘を打ったかのようだ。 花が飾られた祭壇。私は滑るように棺に駆け寄り…… 心臓が、一回飛ばして打った。 いや、そもそもこれは心臓なのかが怪しい。 二つの棺の中に眠っているのは…………澪と私。 律『ちょっ、ちょっと待って、なんで私も澪も死んっ!』 なんとも奇妙な気分だ。 自分で『自分だったもの』を見下ろす。 土気色の私の隣に眠る澪の顔は驚くほどに白い。ちょっとピンクがさせば、いつもの澪じゃんか…… 律『どうしてっ!!どうしてだっ!!どうして澪が死んでる!!?』 私のことはもうどうでもいい。 なぜ、澪が、澪が死んでるの……? どうして何も覚えてないの……? どうしていいか分からず、涙が溢れてきた……その時…… 『お迎えにあがりました』 律『っ!!』 凍りつくような声に、私はギョッとして振り向いた。 そこにいたのは……身の丈2mもあるボロ布……かと思えば、顔の所にポッカリ暗い穴のあいたフードを被った、何か。 私は直感的に感じた……ソレは、私を絶対『いい所』へは連れていってくれないだろう……。 律『だ、誰だおまえは!!』 『おやおや、申し上げましたように、あなたを迎えにきました死神ですが?』 死神だって!?そんな漫画そっくりの死神がいるかってんだ!! ソレの声が私は嫌いだった。 よくニュースで、『音声は変えてあります』とある時のあの声……。 あの人口的で、暖かみがない、甲高い声……。 死神『ふふ、さぞ怖がっておられるようですねぇ。 私がどんな風に見えるか存じませんが、私の姿は、あなたのイメージを反映してますから』 それで…… 律『ふざけんなっ!死神が私になんの用があるってんだ!!』 死神『おやおや、物わかりの悪い方だ。 あなたは死にました。ストーカーなんて馬鹿な真似をしてね』 律『はっ!!私がストーカー!?あれは、唯が……』 死神『ちょうどいい具合です。今唯さんが真相を語ってくれますよ』 見ると唯が二人に何かしゃべりかけていた。……真相? 唯「澪ちゃんと、りっちゃんが死んだのは私のせいだ……。 私、澪ちゃんがストーカーにあったって言った日から……りっちゃんの様子が変なことに気づいていたの……」 梓「……ヒック、唯せんぱい?」 唯「まるでりっちゃんの中に、もう一人りっちゃんがいるみたいだった……。 そのりっちゃんは……多分澪ちゃんの、自分に対する愛が揺らいだと感じたとき、出てきてたんだと思う……」 唯「そのりっちゃんは……その、怖かった。 『澪は私のものだ!』『私のものになるまで放さない!』……絶対そんな目だったの、ヒック」 唯「私は……私はそれにずっと気づいてて、り、りっちゃんの挙動を見守っていたの……。 な、なのに……なのにっ、二人とも死んじゃった……! どうしよう……私のせいだっ!私のせいでっ!」 紬「唯ちゃん……それが唯ちゃんのせいなわけないじゃない! 私達だって……私達だって、全然気づかなくて……グス」 ………… 死神『クスッ、あはは、はい、お分かり?』 死神『?ククッ、りっちゃーん?』 嘘だ。 私はまだ夢を見ているんだ。 私がストーカー?澪のことを思うあまりに?……自分を忘れて? ばかばかしい、そんなことあるわけない。嘘だ。 ―深層心理が表にでるって怖いですね……― 突然の梓の声に、私は驚いて顔をあげた。 律『死神っ、お前か!?』 死神はククッと笑いながら続ける。 ―そうよ唯ちゃん?ストーカーがエスカレートして殺人事件まで発展することもあるのよ? 相手を思いすぎるあまりに、ね。歪んだ愛、というものなのかしら― 今度はムギの声。 律『やめろおぉ!!汚れた姿であいつらのマネすんなあぁぁ!!』 私は激昂した。 事実なのか?……ほんとに私が澪をストーカーしていたのか? ……私が澪を脅えさせていたのか……。 はっ!!じゃ、じゃあまさか、私が死んだのって…… 死神『はい、その通りです。あのグッズはしっかり役割を果たしましたね、クク』 あざ笑いながら、死神は祭壇を指差す。 そこにはあの日買った、あの護身刀が、綺麗に血を拭き取られ安置されていた。 律『そ、それじゃあ、まさか私は……』 私は浮遊している自分の体を見た。 穴が空いている。 ちょうどみぞおちのあたりに、細長い穴がポッカリと空いていた…… 死神『そ♪澪ちゃんは見事、ストーカーを撃退したのでした♪ ま、そのままそれで自分の胸を貫いたけどね』 なんてことだ。 澪が私を刺したのだ。 そして、それが私だと分かり……自殺した……。 死神『あの時の澪ちゃんの顔最高だったなぁ♪ 自分の親友がストーカーで、そいつ、刺しちゃったんだもん。 あの時の絶望した顔、悲痛の叫び、胸から吹き出る血潮、たまんなかったぁ、ククッ』 死神はしたてに出ることも忘れ、自己の快想に浸っている。 澪の遺骸はきちんと整えられ、胸の傷は見えなかった。 しかしそこからは、今も血が溢れているような気がする。 その血は、私にまとわりつき、締めつけ、染みこみ、何度も言ってくる。 『律のことは信じていたのに』 死神『さぁって、そろそろ行きましょうか』 死神がそう言った途端、視界が暗転し、回転しだした。 律『ちょっ!!待ってくれ!! まだみんなを、家族を、軽音部のみんなを見ていたい!!』 死神『はぁ?無理無理、もう行くんだよ。 ……まぁ、そう落ち込まなくていいよ、喜べ。 一年もしないうちに、お仲間さんがやってくるしさぁ』 死神はおかしさを堪えられないかように、体をよじる。 律『お仲間?それ、どういう意味だっ!?』 死神『まぁ待ってりゃ分かるって、ヒヒ。 どっちにしろ、君はもう、軽音部のみんなを見ることもねぇな』 そんな……。 父さん、母さん、聡…… ムギ、梓ぁ…… 唯ぃ……唯ごめんな、私が間違ってた…… もうみんなとは会えない……お別れだ。 でも…… 律『なぁっ!!澪は!?澪なら会えるだろっ!?澪も死んだんだし!! 私謝るから!澪を傷つけてごめんって! これからは澪を怖がらすことは絶対しないって謝るから!!』 死神『あぁ澪ちゃんね……』 死神はそう呟いたかと思うと、突然高笑いし始めた。 その内臓にまで響きわたるような凍りつく声に、私は戦慄する。 死神『アァーハッハッハ!!キヒッ、クククッ、君は澪ちゃんとはもう会えないよ、ククッ』 律『どうしてっ!?』 私がそう言うと、死神は突然フードを脱いだ。 その下から顔を出したのは、生気のない、土気色の、のっぺりした顔。 口は耳もとまで裂け、目は下弦の三日月を描いている。 その姿を見た瞬間、私の視界の回転は強くなり、強い目まいがしてきた。 死神『だってさぁ…… ―こんな刀で刺されたストーカーさんは、間違いなく地獄いきだね!― あぁ……唯の声だ……そっか私が行くのは…… …………ああ……澪…… あのころに戻りたいよ……澪とずっと一緒に……ずっと一緒にいられると思ってたあのころに…… 私も大好きだよ、澪。 目まいが強くなる。目を開けていられない。……もう時間なんだ……。 私が見る現世最後の景色。 薄れゆく意識の中、私が最後にみたもの。 ソレの口がニヤリと耳もとまで裂け、さぞ楽しそうに大きく口を開ける。 だってさ…… ソレはこうのたまわった。 『 行き先が違うんだから 』 -Fin- 戻る