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Samuel Dumoulin/サミュエル・デュムラン フランス人、1980年8月20日生まれ 2001年よりプロ 2001 La Francaise des Jeux(Stagiaire) 2002-2003 Jean Delatour 2004- AG2r Prevoyance 主な戦績 2002 Prix D armorique優勝、Tour de L avenir Stage4優勝 2003 Tro Bro Leon優勝、Tour De Normandie総合優勝、Tour de L avenir Stage4+Stage10優勝 2004 Tro Bro Leon優勝 2005 Dauphine Libere Stage2+Tour du Limousin Stage2優勝 2006 Route Adelie優勝 トリビア 身長158cmとプロトンで一番背が低いため、一部メディア(Cyclingnews.com)では」「Mini-Meと呼ばれています。 2006年ツール・ド・フランスでは、サッカーワールドカップ自国応援のためか(?)、後頭部に「FRANCE」とそり込みを入れるお茶目さん。 関連リンク
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このページはhttp //bb2.atbb.jp/kusamura/topic/65933からの引用です kusamura(叢)フォーラム ロロ・メイ著作集1 「失われし自我をもとめて」(1953) トップ»ロロ・メイ著作集1 「失われし自我をもとめて」(1953)» 第1部_第1章 現代人の孤独と不安(うつろ・孤独 [ 19 posts ] 投稿者 メッセージ kusamura 題名 第1部_第1章 現代人の孤独と不安(うつろ・孤独 時間 2011-10-29 16 15 44 現代人にとって、 主たる内面的問題は何であろうか。 戦争。徴兵の脅威、経済的不安があげられる。 しかしかかる現代不安の外的原因を一枚はいでみるとき、 われわれの見いだす内的葛藤は何であろうか。 たしかにいつの時代もそうであるが、 現代においても、人々が訴える不安の症候は、 不幸であり、結婚とか職業をめぐる不決断の姿であり、 また、生活面での全般的な絶望、無意味さ、などである。しかし、これら症候のもとにあるものは、一体何であろうか。 二十世紀のはじめ、このような問題のもっとも共通な原因としてフロイドが手際よく記述した点は、生命のもつ本能的・性的な面を うけいれることの難しさ、 および、性的衝動と社会的タブー との間に生じる葛藤であった。 1920年代に、オットー・ランクは次のように述べた。人間に関する心理学的問題の根底をなすものは 劣等感、不充足感(inadequency)、罪悪感であった。 30年代になると、心的葛藤の焦点は 再び移動した。カレン・ホルネィの指摘するように、 その共通分母は 個人および集団間の 敵意 であった。 しかも この敵意は、 しばしば、だれが誰に先んずるかという 競争心 に結びついていた。(* 20世紀はじめ=ビクトリア朝の厳格な風紀 20年代=第一次大戦後のアメリカの台頭・好景気・ロシア革命後の労働運動の昂まり 30年代=世界恐慌後の大不況 ) Top kusamura 題名 #2 時間 2011-10-29 17 01 21 no rank Joined 2013-12-06 19 50 08Posts 322 うつろな人間 (1)今世紀になって持続的にみられる現象であるが、 人々が自発性の欠除(*原文ママ)について語り、あるいは決断不能について嘆くとき、すぐにわかることは、 基底にある問題は、人々が 自分自身の欲求ないし願望を 明確に体験できないでいる、ということである。 人々は 苦しい無力感を抱いて、落ち着かず動揺しているのである。 というのは、人々は空しさ(vacuous)、空虚さ(empty)を感じているからである。 ひとが援助をもとめてくる訴えは、たとえば愛情関係がたえず破綻に頻していることや 結婚プランの挫折、結婚相手への不満、であるかもしれないが やがてかれらの口をついてでるのは、あこがれている結婚相手への期待が 実は、自らの内にある欠除感、空虚感 を満たすためのものだということである。 彼、彼女が不安でいら立たしくなってくるのは、その事実を打ち明けないからだ。 こういうひとたちは、自分が何を期待「すべき」かについてはすらすら語る事ができる。(たとえば、大学をうまく卒業し、就職し、恋愛し、結婚して家庭をもちたい)。 しかし、ちょっと反省してみればわかるように自分が述べ立てていることは、自分自身が望んでいるものというより、むしろ自分に対し、他人や両親・教授・雇い主 が期待している内容を オウム返しに繰り返してる に過ぎない。 二十年前には、かかる外面的な目標はまじめにとりあげられた。 しかし今は、自分で語るときでさえ、 両親や社会が、かかる要求をすべて求めているのではない ことを承知している。 すくなくとも理屈のうえでは両親は子どもに、自分自身で決定を下す自由をあたえている旨(むね)を 繰り返し話している。さらに、かかる外的目標の追求が、 自分の(*内的な空虚を満たす)助けにはなるまいと思っている。 しかしそれは ただ、 自分の問題をますます困難にするだけである。というのは、 彼は自分自身の目標についての 確信や 現実感をもちあわせていないからである。 ある人が述べているように、自分というものは 他人のすべてが私に対して期待するものを反射する鏡 といえる。 Top kusamura 題名 #3 時間 2011-10-29 20 26 59 no rank Joined 2013-12-06 19 50 08Posts 322 うつろな人間 (2)(*強い社会的禁止による性的抑圧が内向して神経症をもたらしていた2,30年前に比べて)今日、多くの人にとってセックスは 空虚で、機械的な、内容のない経験になっている。 (略*安定した男性とボヘンミアン的興味が一致する男性のどちらと結婚すべきか 決められない女性が、夢の中で、大勢の人に投票で決めて貰うエピソード。 ただ、彼女が目覚めた時、彼女は投票結果を思い出せない。) おそらく読者の中には次のように推測する人もあると思う。 すなわち自分の感じ取っているもの、欲しているものの正体がつかめないこの空虚さ、 この無力さの原因を次の事実にみている。 その事実とは、われわれの生きているのは不安の時代、 すなわち戦争、徴兵、経済変動の時代であり、われわれがそれをいかに見るにせよ、 われわれの前方には不安な未来が控えているという実感である。だから 人は何を計画すべきかわからず、 何をやっても無駄だと感じ取っているのも不思議ではない、。 しかしこうした結論は、あまりにも皮相的である。問題の根はもっと深いようである。 いわば、戦争とか経済的混乱、社会変動は、一つの症状であって、 共通の原因は社会の基底にひそんでいる。 われわれの論じているその症候をめぐる心理学的問題も、症候群にすぎない。 ほかの読者たちはまた別の問題を提起するかもしれない。 すなわち 「心理学的援助を求めに来る人々がその空虚さ、うつろさを感じ取っていることは おそらく真実だろう。しかしこれらは神経症的問題であって、 必ずしも大部分の人については、あてはまらないことではあるまいか。」 と。 たしかに、 精神療法家や精神分析家の診察室にやってくる人々は全住民を代表するものではない。 こういう人は、社会の中では比較的感受性の豊かな、天分にめぐまれた人であることが多い。 要するに、 その基底にある葛藤を当座の間、おおいかくすことのできる「よく適応している」市民に比べて 合理化の点でうまくいっていないため、援助の必要な人たちである。 たしかに、フロイドが述べているように1890年代や今世紀の当初一年頃、 性的症候を訴えてフロイドのもとへ赴いた患者たちは、 そのビクトリア文化を代表する人たちではなかった。そうした患者のまわりの大部分の人々は]ヴィクトリア朝風の習慣化したタブーの下で、またその風潮を一応合理化した上で暮らしていた。 しかも性は嫌悪すべきもの、できるだけおおかくしておくものと考えられていた。 第一次大戦後の1920年代になると、これら性的問題は表面化し、一般化してくるようになる。 当時、ヨーロッパだけではなくアメリカでも世間づれした人は、そのほとんどが 性的衝動と社会的タブーとの間の葛藤を経験していた。これは、十年ないし二十年前には ほんの少数の人がとりくんでいた葛藤であった。 このようにして比較的少数だが、 内なる統合をめざして闘う過程で精神療法に援助をもとめる人々は、 その社会の心的表情の下にひそむ葛藤や緊張をきわめてあざやかに示す、重要な バロメーターの役を果たしている。 このバロメーターは慎重に考慮されねばならない。というのは まだ起こっていないが、やがて社会にひろく展開するやもしれぬ分裂や、 問題の所在をもっとも的確に示してくれるからである。 Top kusamura 題名 #4 時間 2011-10-31 01 25 18 no rank Joined 2013-12-06 19 50 08Posts 322 うつろな人間 (3)現代人の内的空虚さの問題が観察されるのは心理学、精神分析家の診察室の中だけではない。 私が本章を執筆中、目にふれ注目したすぐれた著書に 『孤独の群衆』 がある。著書デビット・リースマン(*wiki)は、現代アメリカ人の性格を見事に分析して、 そこにこの同じ空虚さを見いだしている。 第一次世界戦争前のアメリカ人の典型は 「内的志向型」(inner derected)であった。 当時のアメリカ人は自分に教えられた通りの基準をうけ入れ、 さきのヴィクトリア朝風を保っているような生き方をしている。 このタイプは、強い超自我(*内的規制・倫理観_フロイトでは主に父親との関係で発生するとされる)に支配されている情動的に抑圧された人間をめぐる精神分析初期の記述に 一致するものである。 しかし、現代アメリカ人気質の典型は 「外的志向型」(out-derected)である、とリースマンは言っている。 現代アメリカ人のねらいは、 自分が目立つことではなくて、その社会によく「適合」(fit in)してゆくことである。 自分に対する期待をたえずキャッチしてくれるレーダーを頭にとりつけ、 そのレーダーの指令するままに動く生活にたとえられる。 このレーダー型の人間は、 自分のいろいろな動機や指示を他人に仰いでいるのである。 自分を一組の鑑とみた人間に、反応はするが、選択のできない人間である。 すなわち、その人間には、自分自身を動機づける感情的中心がなにもないのである。ここで、いまは過去となった ヴィクトリア朝の内的志向型(※伝統志向型)の人間を賛美しようというつもりはない。 かかる人々は外的規範を内面化し、 意志力や知性をこま切れにし、 さらに感情を抑圧することによって、自己の力を獲得できたのである。 このタイプの人間は、実業界で成功するには好都合なタイプともいえる。 彼らは、石炭車や株式市場を操作するのと同じやり方で、人間を処理できたのである。 (略)ジャイロスコープ型の人間は、厳格さ、独断性、不寛容 のゆえに、 子ども達にしばしば破滅的な影響を及ぼすことになる。 私の判断だと、こういう人の態度や行動は、 社会における態度が、破滅寸前にいかにかたく結晶するものであるか を示す例となる。 「鉄の人」(iron man)の時代が挫折したあと、 空虚の時代がいかに当然のこととしてやってくるかは容易に理解できる。すなわち ジャイロスコープを彼らからとり去ってごらんなさい。彼らはうつろなものになってしまう。 実際、そのジャイロスコープ型の人物の死去に際しても、われわれは全然涙を流さなかった。 (*略した中で例示されていたのは新聞王ハースト) 十九世紀にみられるこれら最後の代表的人物をよく理解しておくことの主たる価値は もはや、われわれは偽の「内なる力」というものにかどわかされることがなくなることである。 心的な力の獲得には、ジャイロスコープ方式は、不健全で 結局、敗北に終わるということ、 および 内的志向型(*伝 かわる道徳的代用物であるということ、 この事実をわれわれがはっきり見定めるとき、 われわれは自分自身の中にあたらしい力の中心を発見しなければならないことを いっそう痛感することになろう。 実際、現代社会は、 ジャイロスコープ型人間の厳格な規範 に変わるものをまだ発見していない。 リースマンの指摘にあるように、 「外的志向型」の人間は一般に、受動性と無感動の態度 がその特質をなしている。 今日の若い人たちに全般的な傾向として、 彼らは人より卓越したい、トップになりたいというような衝動的野心を断念している。 たとえこのような野心をもちあわせていても、彼らはそれを欠点とみなし、 これは父祖以来の習俗からでた残存物である、といったような言いわけをしている。 人々の希望は、たしかに目立たない程度に仲間から受け入れられ、グループの一員に自分が吸収されることである。 この社会的傾向は広い意味で、 心理治療の場面で個々人の中に見いだされるものに酷似している。 Top kusamura 題名 #5 時間 2011-10-31 12 56 21 no rank Joined 2013-12-06 19 50 08Posts 322 うつろな人間 (4)パウル・ティリッヒが述べているように フランスのブルジョア中産階級 の上層部は、数十年前、 商工業活動のもつ無意味な、機械的なきまりきった仕事の単調さに耐えるため、 すぐ近くにボヘミアニズムのセンターを設けていた。 「うつろな人間」は、ときどき、その生活の単調さを吹きとばさねばならない。 自らそれをやれないなら 他人がやるその 噴出と自己同一化する ことによってのみ、その単調さをまぬがれうる。 社会によっては、その空虚さが 「適応可能」(adaptabia)という装いのもとに、かえって探求の目標とさえなっている。 (*重役の妻たちの役割に関するライフ誌の「ワイフ問題」という記事_一部略) 他の一切の原理に優先する原理は、 「あまり立派すぎるな」(Don t be too good)ということだと「ライフ」誌は述べている。 「とにかく、遅れないでみんなについてゆくことが重要なのである。 しかし周囲の圧迫の強い、未開の時代においては、 積極的であることが、事実そのまま他人に先んずることであったが、 今日では、他人に同調してゆくことの方が、他人にたちまさることでもある。 とにかく、他人に遅れずついてゆくことである。 たしかに、われわれは前進しようと思えば、前進できる。 しかしそれはほんのわずかである。 そのタイミングが難しい。」 行動すべてが会社側によって条件付けられる。 現代社会は、その反対給付として、いっそうの安全性、保険、定期休暇 などを与えるという形で その社会構成員の「面倒をみてくれる」。 「ライフ」誌によると、「会社」はオーウェルの小説『1984年』にでてくる 独裁者を象徴する「兄貴分」(ビッグ・ブラザー)になってきた。 『フォーチュン』誌の編集者は、かかる結果を「やや恐るべき事態」とみている。 「適合(conformity)ということが、宗教に似通ったなにかに高められつつある。・・・ おそらく、アメリカ人は、独裁者の命令によってではなく、 お互いうまくやってゆきたいという拘束されない欲求によって、 蟻の社会(ant society)をつくるだろう・・・」 今日では、その空虚さは、多くの人たちにとって、 退屈の状態から、危険の見通しをはらんだ無価値感(futility)絶望の状態へ変わった。 ニューヨーク市の高校生たちの間に、薬物常用者が増えつつある事実が指摘されている。 これは、これら青年たちを待っているものが、 軍隊生活や不安定な経済状態のほかにはほとんど何もないということ、しかも 積極的、かつ建設的な目標を持ち合わせていない、という事実をはっきり示すものである。人間は、長期間、空虚さのままに生きることはできない。 ある人間がなにかある目標に向かってたえず成長し続けていないということは、 ただ停滞しているということだけではない。潜在力の抑圧は、 病的状態や絶望のもとであり、 最後には破壊活動に変わってゆく。 この空虚体験の心理学的要因は何であろうか。 Top kusamura 題名 #6 時間 2011-10-31 18 48 30 no rank Joined 2013-12-06 19 50 08Posts 322 うつろな人間 (5) (*last)人間というものは、 あたかも充電に必要な蓄電池のように 静的な意味で、空虚なのではない。 空虚体験は、むしろ一般に、自分の生活や住んでいる世界をうまく切り回していけない という無力感にある。 内的な空虚さは、自分自身の生活を立てるにあたって、自分自身を一個の主体として行為することができず 自己に対する他者の態度を変容したり、自己の周囲の世界に有効に働きかけられない、 という不確実感が長期にわたって蓄積されたことの結果である。 そのようにして、今日非常に多くの人の経験している絶望感や空無感のもつ 深い意味に気づくことになる。 まもなく、自分が欲しているところのもの、 自分が感じとったものが、ほんとうは全くたいしたものではないので、 自ら欲すること、感じること断念してしまう。 無感動や感情の欠除はまた、不安防御の働きをする。 人間はどうするすべもない危険にたえずさらされているとき、その最後の防衛戦は、 少なくとも危険を感ずることさえ避けてしまうことである。エリッヒ・フロムの指摘によると、 もはや現代人は教会や道徳律の権威下に生きているのではなく、 世論の如き「匿名の権威」(anonymous authorities)のもとで生きている といわれる。 権威は公衆それ自体であり、 しかも公衆は、いわば他人の自己に対する期待が何であるかを発見するためのレーダー を備えた個人の集合体である。公衆というものは、そこここにいるトム、メアリー、ジム、キャシーなどから構成されており、 しかも、その一人一人が、実は世論という権威の奴隷なのである。 このことについてリースマンは、 公衆は、亡霊・変化(ブギーマン)・怪物(キメラ)におびえているのだ と、 きわめて適切な指摘をしている。大文字「A」のついた 無名の権威である。 しかしこの われわれ自身 には、 個人の中心というものが欠けている。 順応性と 個人的空虚さ というこの状態にわれわれがおびえる理由がある。 20年前、30年前のヨーロッパ社会における 倫理的、情動的空虚さは、 その空虚さに立ち入り、それをみたすため、 ファシズム的独裁を無防備に受けいれることになった。 この空虚感と無力感のもつ最大の危険は、 それが早かれ遅かれ、苦痛にみちた不安および絶望に至りつく ということであり、 しかもそれが訂正されないかぎり、 価値意識の喪失、もっとも高貴な人間性をも阻止してしまうことである。その至りつく結果は、人の心をいじけさせ、貧困化し、 あるいは、破壊的権威主義に降伏してしまうこと である。 Top kusamura 題名 #7 時間 2011-10-31 19 49 28 no rank Joined 2013-12-06 19 50 08Posts 322 孤独 (1) 現代人にみられるもう一つの特質は、孤独ということである。 この感情は、自分が「局外者であるという気持ち」、孤立している状態 といわれる。 あるいはもっとしかつめらしい表現だと 疎外感 とも呼ばれている。自分たちにとって、このパーティやあの晩餐会に招待されるということが どんなに重大なことであるか が力説されるのは、 そうした集まりの中で楽しんだり、仲間をつくったり、体験や人間的なあたたかみを分かち合いというのではなく (往々にして人々は楽しむどころか、単に退屈している) どちらかといえば、招待されている、というそのこと自体が重要なのである。 というのは、自分が招待の数に加えられているということが、 自分は孤独ではないというということの証左になるからである。 多くの人々にとって、孤立していることは、この上なく恐ろしいおびやかしであり、 孤独のもつ積極的な価値をほとんど知ることなく、 ときどき、自分はひとりぼっちになるのではないか という予想だけでひとく恐れてしまう。 「多くの人々は、孤独の自分を認知することを恐れ、 自分自身というものを全く発見できないでいる。」 と、アンドレ・ジィドは述べている。空虚と孤独感はつれだって出てくる。たとえば、 愛情関係の破綻について話すとき、われわれの感ずるのは 失った相手についての悲しみや屈辱感ではなくて、むしろ 手中のものを失ったような「空虚感」である。 孤独感と空虚感との間の密接な関係について、その理由を発見するのはそう難しくはない。自分が何を欲し、なにを感じているかを、何らかの内的確信をもって認識しないとき、 心的外傷を残すような変動期に、いままでそれに従うよう教えられてきた ありきたりの欲求や目標が、もはや安全なものではなく、なんらの方向指示を得られないとき、 いいかえれば 社会変動という外的混乱のただ中にあって内的空虚をおぼえる時、 われわれの感ずるのが 危険である。 そしてごく自然な反応として、あたりに他人の存在を求めて見回すことになる。 他人が自分になにか方向を与えるなり、あるいは 少なくともたった一人でおびえているのではないことを知って、他人から慰めてもらいたがっているのである。 空虚と孤独感は このように、不安という同一の基本的経験のもつ 二つの局面 をあらわしている。 kusamura 題名 #8 時間 2011-10-31 20 34 32 no rank Posts 322 孤独 (2)おそらく、読者は 最初の原子爆弾がヒロシマの上空に炸裂したとき、津波のごとく襲ってきたあの不気味な不安を 想起されることと思う。 そのとき、われわれが身に覚えた危機感は大きかった。 これから一体どんなことが、起こるか皆目理解できなかった。その瞬間、大勢の人々のとった反応は、不思議なことに、突然の深い孤独感であった。ノーマン・クザン(*カズンズ)は『現代人の廃退』の中で、 あの人類に深い動揺を与えた歴史的瞬間に、現代知性人の等しく体験する 深いほんとうの感情を表現しようとしているが、 それは原子放射線からいかに自己を防御すべきかとか、 政治的問題、ないしは自己崩壊にいかに対処すべきかという問題ではなく その論説はもっぱら、孤独についての思索に終始している。 「全人類の歴史は、いわば人間の孤独をのがれ、 その孤独を超克してゆく努力の歴史であった。」と彼は言う。人が空虚感にとらわれ、恐れを覚えるとき 出てくるのが 孤独感 である。 しかし、それは野生の動物が群れをなすことによって身を守るのと同じく 群衆の中に身の保護を求めているのだとはいえない。 また、他者を求めることは、単に内なる空虚さをみたすための努力とはいえない。 ―たしかに、これはわれわれが空虚感にとらわれ、不安を覚えるとき、 人間が仲間を求める理由の一つではある。もっと根本的な理由はほかにある。 すなわち、人間は他者とのかかわり合いの中にあって、はじめて自己というものを体験するのであり、 他者不在で孤立したとき、人はこの自己の存在喪失感におそわれる。人間は、いわば、生物社会的な哺乳動物(biosocial mammal)であって 長い幼児期にわたって、身の安全のため父母にはじまる他者依存の生活を送る。 この幼児期の他者関係の中に、人生の指針となる自己意識を抱くようになる。 (かかる重要点については後の章で詳しく論じよう)ここでは、 孤独感の中には、 自己定位のための他者関係への欲求 があることを指摘するに止める。 kusamura 題名 #9 時間 2011-10-31 21 59 10 posts 322 孤独 3孤独感の生まれるもう一つの大きな理由は、次の事実にある。 すなわち 現代社会は、自分が社交的に受け容れられるということを、あまりにも強調しすぎている という事実である。 またその社会的順応性ということが、 不安をいやす主たる方法であり、かつ人間的威信の保たれている証拠でもある。 このように、自分はいつも他人から求められており、決して孤立してはいないということが 「社会的成功」であることをたえず証明しなければならない。 われわれは、十分好かれてさえいるなら、 すなわち観念上、社会的に成功しているなら、ほとんど孤独をかこつ(*嘆く)ということはあるまい。 いいかえれば、好かれなくなったということは、実は競争に失敗したことである。 ジャイロスコープ型人間の尊重された時代、ないしそれ以前の時代にあっては、 人間の威信を示す主たる標準は財政的成功であった。 それが今日では、他人によくよく気に入られていることが、 財政的成功や威信を保持するための条件になっている。 「うんと気に入られることだ。そうすれば、お前たちは何も心配することはない。」 と、『セールスマンの死』の中で登場人物ウィリー・ロマンは、せがれたちを前に説いている。 現代人の孤独をうらがえせば、そこにあるものは、孤立することへの非常な恐怖心になる。 「孤独から全面的に逃れ出るため」一時的に 孤独を選びとることは許されてよい。 しかし、もしあるパーティの席で、自分が孤独を好むのは、休息や逃避のためではなくて、 孤独それ自体のよろこびを味わうためだ、 と言ったとすれば、 人々はそういう当人はどこか悪いのではないか―けがらわしさあるいは疾病のような、 他人から棄てられる条件が本人のまわりに匂っていると思うかもしれない。 そしてあまり長い間、孤立状態のままにいると、人々は彼を失敗者と思うようになる。 というのは、人が孤独を選びとるということが信じがたいことだからである。 招待の数に加えてもらいたい、ほかの誰かが招かれているのなら、自分もそのパーティに出たいという 現代人の強い要求の背後には、孤独の恐怖がひそんでいる。 「約束で日がつまってる」という状態にしておきたいという気持ちは、 仲間うちで味わうことのできるよろこび、あたたかさ、感情、観念、体験の豊かさ、 くつろぎからくるほんとうの喜び、といった現実的な動機を超えるものである。 実際、かかる(*現実的な)動機は、招待されたい という強迫的性格のものとはほとんど無関係である。 世間づれした人たちの多くは、これらの点を十分承知している。 そして「否」がいえるようになりたい、と望んでいる。 しかし、多くの人が熱望していることは、招待に応じて出かけるチャンスを得ることである。 そして普通の社会生活にとって、招待をことわるということは、早晩自分が招かれなくなることを意味する。 地下から、氷のような頭部をもたげてきた冷酷な恐怖感は、自分がすっかり締めだされてしまい、 外側へおっぽり出されてしまうのではないかという恐れである。 kusamura 題名 #10 時間 2011-10-31 23 07 19 孤独 4 たしかに、いつの時代にあっても、人々は恐怖を恐れ、それを逃れようとしてきた。十七世紀のパスカルは気晴らしのため人間がいかに努力するものであるかを観察し、 これら大量の気晴らしのもつ目的は、己自身についての思索を避けることであったと 彼は見ている。 キルケゴールは、百年前に次のように述べている。 「今日、人々は孤独な思索のときを避けるため、気晴らしや調子の高いトルコ兵の音楽など できることならどんな手段でも利用する。それはアメリカの森林で 原住民が野獣をさけるため、たいまつや叫び声、シンバルの音をかきならすのと同じである。」 しかし、キルケゴールの時代と違う点は、 その孤独への恐怖がはるかに広くゆきわたっている現象であり、 気晴らし、勝負ごと、「好かれている」ことなど 恐怖防衛策が はるかに枠の決まった、強迫的な性格を帯びてきていることである。 (*現代アメリカ、典型的で比較的裕福な夏を避暑地の海辺で過ごす人たち) 彼らは休暇を取っているので、暫時、自己逃避や自己保持のために 職場を離れている。彼らは、パーティで同じ顔ぶれにあい、おなじカクテルを飲み 同じ話題について語り、時には話題にことかくという状態を繰り返しながら そのパーティをあきもせず続けている。 大切なのは、話の内容ではなく、なにかが、たえず話されているということである。 沈黙はおおきな罪悪なのである。というのは沈黙は孤独と恐怖を招くからである。 自分の話すことにあまり多くの内容をくみとったり、深い意味を含ませてはならない。 すなわちあなたは、自分の口にすることばについて、理解しようとしないとき、 かえって有効な社交の機能を果たすからである。 こうした避暑地に来る人々すべてが、何かにおびえているような不思議な印象をうける。 それは何であろうか。 その様子は「ヤタタ」(むだ話*スラング)が、神をなだめるための未開社会の儀礼や 呪術的な踊りの役を果たしているのにそっくりである。 (略)われわれの不安は、ときどき、朝、目をさましたとき、 できるものならすぐにも忘れ去ってしまいたいような恐ろしい悪夢の形であらわれることもある。 孤独に対するわれわれの恐怖は、不安そのものの形をとってはあらわれず、 不思議な思考となってあらわれる場合もある。 自分があるパーティに招かれなかったということを知ったとき、 (*そのパーティの主宰者は)私を愛していないにしろ、 他のだれかが自分を愛しているということをひょっと思い出させるなり、 過去のしかじかの時に、自分は成功もし人気もあったということを、はっきり教えてくれるような 名状しがたい考えである。 この自己を 再保証してくれる過程はきわめて自働的で、われわれはそれに気づかず、 ただそれが引きつづき自尊心の慰めになっていることに気づくだけである。 二十世紀半ばに住む人間として、もしわれわれが率直に自分自身の中を見つめるなら すなわち習慣化している自己の仮面の下をのぞきみるとき、 いかに表面は仮想をこらしているにしても、 ほとんど断ゆることなくつきまとう 孤独への恐怖 が見いだされないだろうか。 kusamura 題名 #11 時間 2011-11-01 00 38 24 孤独 5(*last)孤独の恐ろしさは、“自己認識(awareness of oueselves)を失う”のではないか という不安からでる恐怖である。もし語りかける相手もなく、声を空気中に発散するラジオもなく、 長時間、一人ぼっちでいることを考えるなら、人間は「途方にくれて」、 自己と環境との限界を失い、ぶちあたる対象もなく、 自己を方向づける何ものも持たなくなってしまうという恐れを抱くであろう。 興味のあることであるが、もし人間が長い間、ひとりぼっちでいるなら、 疲れるほどに働くことと、遊ぶこともできなくなり、寝れなくなってしまうとよくいわれる。 一般に自分では、これは説明はできないけれど、 目ざめと睡眠との間の区別がつかなくなってしまう。 これはちょうど主観的自己と 自分をとりまく客観世界との間の区別がなくなるのと 同じである。人間はすべて、自己自身の実在感の大部分を、 個人が彼に語りかけること、および 他人が彼について考えているその内容から得ている。 しかし多くの現代人は、自己の実在感覚をたしかめるために あまりに他者依存的になってしまったため、 他人にたよることなしには、自己の存在の意味が失われてしまうのではないかと 案じているほどである。 砂の上のいずれの方向へも流れゆく水のように、 自己が「分散」してしまう とみている。 多くの人は、他人のあとにつき従うことによってのみ、 生活の中に方向が与えられると思う盲人に似ている。 この状態が極限までくると、恐ろしいことに 自己の生きる指針の喪失がやがて精神疾患の症状を招きかねない。 実際、 正常と精神病とのきわどい境界領域に立つとき、 人間がことに切望するものが しばしば、他者との接触を求めようとする要求であることは 注目に値する。 これは人間としてはごく自然ないとなみである。 というのは、かかる他者との関係を求める意欲こそ、 人間をこの現実界へつなぎとめるものだからである。 しかし、われわれがここで論じている問題には別の起源がある。 合理性とか、画一性、メカニックスなどを 過去四世紀間、強調し続けることによって、訓練されてきた西欧人は、 たえずこれら画一性や機械的な基準に合わない自己の側面を極力抑圧してきた。 しかし残念だが、これは成功していない。 自己の内なる空虚さを身に感じている現代人は、 自分自身を方向づけるいままでの習慣的なやり方がおびやかされ、 身のまわりに他者が居合わせてくれないとき、 はじめて自己の内なる根源力(inner resources)に立ち帰ることになる。 これは現代人が、その発達(*内なる根源力)を無視してきたことがらである。それゆえ 孤独は、現代人にとってもはや想像上のものではなく、現実の脅威である。 「好かれている」という社会的に受けいれられている状態は、 孤独を寄せつけないでおくうえに、たいへん大きな力をもっている。 人間は居心地のよいあたたかみを身に感ずるからである。 すなわち 当人は集団の中に没入してしまう。 人間は、精神分析的なシンボル説でいうと、 あたかも子宮への帰還を願っているように、集団の中へ再度吸収されてしまう。 それによって、一時的に、孤独から逃れることができる。 しかしそれは、当然として 自己同一性をもった自己の存在を放棄するという 高い代償を払うことになる。 そして長い時間をかけて、 その孤独を建設的に克服できる唯一の方法、 すなわち、自己の内なる根源力や方向感覚を発達させ、 その力を他者との意味ある連関性の基礎として用いること をしなくなってしまう。 「はく製人間」は、いかに彼らが「身体を寄せ合っている」にしても ますます孤独に追いやられる運命にある。 そのわけは、 うつろな人間は、愛の基礎となるものを持ち合わせていないからである。 kusamura 題名 #12 時間 2011-11-01 19 54 04 不安と自己への脅威 (前) 不安 という現代人のもう一つの特質は、 空虚感や孤独感にもましてさらに基本的なものである。 というのは、「うつろであり」、孤独であることは、それが 不安とよばれるあのとりわけ神学的な苦痛や混乱に身をさいなまれないなら それほどわれわれを悩ますものではない。日々の新聞に接するだけで、われわれがいかに不安の時代に生きているかがよくわかる。三十五年にわたる二つの世界戦争、経済変動、不景気、 ファシスト的暴虐の爆発、共産主義的全体主義の勃興、そして果てしのない半ば戦争状態 (略)バートランド・ラッセルが、 「今日の事態をもっとも困難にしているのは 安心している人はばかであり、 何らかの想像力や理性的判断のできる人間は疑惑にみち、いかにも不決断だ。」 と記しているのも不思議ではない。 事実、「不安の時代」ということばすら、すでに陳腐なものになってきた。 なかば不安状態(quasi anxiety)のままの生活がきわめて日常化してしまい、 そのため真に恐るべきことは、事実に目をおおってしまい、現実を看過してしまう危険である。今後も二十年、三十年の間、われわれは 世相の激変や国家間の衝突、戦争を目撃し、また戦争の噂を耳にしながら暮らすことになろう。 そして「想像力と理性」の持ち主である人間のとり得る態度は、 かかる変動を率直にみとめ、勇気と洞察をもって 自己の不安を建設的に善用できないものかどうか考察することである。今日の戦争、不景気、政治的圧迫こそ、現代不安の原因の 全てであると解することは謝りである。 というのは、われわれの不安それ自体がかかる破局的状況の原因でもあるからである。たとえば、ファシスト的・ナチ的全体主義は、 ヒットラーとかムッソリーニが権力把握を決意したために起こるようなものではない。 むしろ国民が持ちこたえ得ないほどの 経済的苦境に立ち、心理的にも、精神的にも空白であるとき、 全体主義は、その空虚さを満たすために立ちあらわれるのである。 そして人々は、もはやこれ以上耐えてゆくにはあまりにも重荷の不安を逃れるため、 自らの自由を売り渡してしまうのである。 一人間がある期間にわたってたえず不安な状態におかれているとき、 彼は精神身体医学的な病気に身をさらすことになる。 また、ある集団自体が 結束して着手すべき建設的な方途もなく、 たえず不安に悩まされている時、 その集団構成員は、早晩、相互に対立し合うことになる。(*アメリカの場合) 国家自体が混乱と混迷の状況にあるとき、マッカーシズムの暗殺行為、魔女狩り、 それにあらゆる人間をして自己の隣人に対し疑惑の目を向けるような一般的な圧迫など ある種の毒に身をさらすことになる。 Top kusamura 題名 #13 時間 2011-11-01 21 19 20 不安と自己への脅威 (後)社会から他人に目を転ずると、そこでわれわれの見るものは、 神経症とかそのほかの情緒障害の頻発という形の きわめて明確な不安の発生である。 これはフロイド以来のあらゆる人間が認めているところであって、 これらの症候の根本原因は 不安 である。 不安は、精神身体医学的障害をめぐる心理学的な意味での共通分母である。 潰瘍、そのほか多くの心臓疾患があげられる。 結局、不安はかつて猛威をふるった結核の現代版で、 人間の健康や幸福の最大の破壊者といえる。 個々の不安を掘り下げてみると、そこには 戦争に対する脅威や、経済的不安よりもさらに底の深い不安のあることがわかる。 われわれの不安は、 どの役割を追求すべきか、行動のためのいかなる原理を信ずべきか、 それがわからないためである。 われわれの個々の不安は国家全体の不安にどこか似ているところがあるが、 そこには、われわれがこれから向かうべき方向についての 根本的な混乱と当惑 があるといえる。 われわれが常に教えられているように、 われわれは経済的に成功したり、金持ちになるためか、 それともだれからも好かれるような人間になるために競って努力すべきものだろうか。両者をともに満足することはできない。 これは目的や価値についての大いなるとまどいといえる。リンド博士夫妻の1930年代の中西部の町の研究「過渡期のミドル・タウン」によると、 このアメリカの典型的な社会に住む市民たちは、 「パターンの葛藤する混沌たる状況の中にあって、 そのパターンのどの一つとして完全に避難の対象になるのでもなく、 しかしいずれの一つも明白に是認されるというものはなく、混乱を免れてはいない。」 1930年代と現状との間の主たる相違は、その 混乱が いまや、感情と欲求のレベルまでさらに深く浸透しているということである。 かかる困惑の中にあって多くの人は、オーデンの詩に出てくる若者のように、 食い入るような内なる不安を体験している。 「 次第に時間は迫ってきている。 一体われわれは求められることがあるだろうか。 われわれは少しも望まれていないのではないか。 」 かかる問題に対する解答は簡単だと思う人があれば、 その人は問題を理解してもいないし、また われわれが住む時代をも理解していないことになる。 ヘルマン・ヘッセが言うように、 「現代人はすべて、二つの時代、二つの生活様式の間にはさまれ、 その結果、人々は自らの時代それ自体を理解できず、 よるべき基準もなく、安全性も約束されず、 ほかの人々に単に黙ってついてもゆけないでいる。」 しかし不安状態は 葛藤がそこにあることを示し、 しかもその葛藤が存続しているがぎり、建設的な解決も可能である。 事実、われわれが現におかれている混乱状態は、次でみるように、 現在の破局的状況を示すものであるとともに、将来における新しい可能性を予知 するものである。 不安の建設的な利用の仕方によって、欠くことのできないものは、まず第一に、今日の 個人的にも、社会的にも危険な状態を率直にみとめ、直視することである。 これを実行する一助として、 不安の意味 について、さらに明確な理解をしておきたい。 kusamura 題名 #14 時間 2011-11-01 22 25 49 不安とは何か (1) 不安とは、どのように定義されようか。 また不安と恐怖はどのように関係しているのか。もしあなたが大通りを横切ろうとしたとき、あなたの方に向かってくる車に気づいたとすれば そのときあなたの心臓の鼓動はますます早くなり、 あなたの目は車とあなたの間の距離に集中し、道路の安全地帯までの距離が とっさに計算される。 そしてあなたは急いで横切ることになる。 ここであなたは恐怖を感じたのであり、 それがあなたを安全地帯へ走らせる力 となったのである。しかしもしあなたがその道を急ぎ渡ろうとした時、今度はその反対側から 向こうの道をやってくる自動車にはっと気がついたとすれば、 あなたはどう進むべきか途方にくれ、道の中央に突然釘づけにされる。 心臓の鼓動はますます早まる。しかし今度は、上述の恐怖体験に比べて、 あなたの様子はいわば恐慌状態であって、視力は急にぼやけてしまうかもしれない。 おそらくあなたはそれを抑えていると思うが、あなたは どんな方向でもいいから走り出したい衝動に駆られる。 車が通りすぎてしまったあと、軽いめまいを覚える。 これが不安である。 恐怖の場合は、何が自分を嚇やかすのか、それを見定めることができ、 その状況におかれることによって体内のエネルギーも動員され、 知覚の働きはいよいよ鋭敏になり、その危険克服のため走り出すなり、 しかるべき方法によって事態を処置できる。 しかし不安状態にあっては、 その危険に対処するため、とるべき手段がわからないままにおびやかされる。 不安は、 自分が何かに「とらわれている」とか、 「圧倒されている」という感じである。 そして知覚がますます鋭くなるのとは反対に、全般的に不明瞭になり、 ぼやけてしまう。 kusamura 題名 #15 時間 2011-11-01 22 53 37 no rank Joined 2013-12-06 19 50 08Posts 322 不安とは何か (2)不安のあらわれ方には、軽い程度のものと強烈なものとがある。 だれかある重要な人物と面接する前のかすかな緊張も一種の不安である。 その試験によって自分の将来が決定的となり、 しかもその合否に自信の持てないときの動揺する気持ち、これもまた不安である。 飛行機事故に遭遇した恋人の安否が心配なとき、あるいは 自分の子どもが湖水での嵐で溺れたのか、無事帰ってくるのか、身のこわばるおののき、 われわれは、さまざまな形で不安を経験する。 身をさいなまれるような内なる苦しみ、 胸をしめつけられるような思い、 全般的な狼狽あたかも身の回りの世界がすべて 濃い灰色ないし暗黒の中にとじこめられるような感じ、 自分の上に大変な重みがのしかかってくるような気持ち、 あるいは、幼児が迷子になったとき体験するようなおののきの感じとして表現される。 実際、不安はありとあらゆる形をとってあらわれ、 そのはげしさもさまざまである。 それというのも不安は、 自己の存在、ないし人間が自己と同一化するところの何らかの価値が 危険にさらされたときに生ずるところの、 人間にとって根本的な反応様式である、 といえるからである。 恐怖は自己の一側面に対するおびやかしである。 子どもがけんかをしている時、子どもは傷をするかもしれない、 しかしその傷は、その子どもの全存在をおびやかすような性格のものではない。 また、大学生は中間試験を前におびえるようなことがあるかもしれない。 しかし、彼は自分がその試験にパスしなかったからといって、 天が頭上に落ちてくるようなことはないと思っている。 (だが)おびやかしが、やがて その全自己をおおうほど大きくなれば、そのとき人は 不安 を体験することになる。 不安というものは、われわれの自己の「核心」にせまるものである。 すなわち、不安とは、 自覚存在としての自己がおびやかされるとき、われわれが感ずるところのものである。 kusamura 題名 #16 時間 2011-11-02 00 45 43 no rank Joined 2013-12-06 19 50 08Posts 322 不安とは何か (3) 不安体験を不安体験たらしめるものは、その体験の量ではなく質である。 路上で、友人だと思った相手が、すれ違いにことばもかけなかったとき、 われわれは何か不快なものを感じる。その後味の悪さはそれほどひどいものではないに しても、なにか心に食い入るような違和感がいつまでも消えないという事実、 なぜ彼は自分を無視したのかという「理由」が気になり、心を離れない。 こうした事実こそ、そのおびやかしが、 われわれの内なるなにか本質的なものに対するおびやかしであることを示している。 その強烈さが限界に達したとき、 不安は、 人間という動物が、それを受け継いでゆかねばならぬもっとも苦渋にみちた感情体験である。 「現在の危険は、未来に想像されるものよりはるかに小さい」 とはシェイクスピアのことばである。 人は、はたして救われるのか、救われないのか、 それもわからず、いつまでも不安と疑惑の苦しさにさらされているより、 むしろ 自ら救命ボートをとび出し、溺死の道を選んでしまう。 死のおびやかしは、不安をもっともよく象徴している。 しかしこの「文化の発達した」現代に生きるわれわれの大部分は、 銃口をつきつけられるといったふうの死のおびやかしにさらされることは少ない。 われわれが自己の存在にとって本質的なものと考えている価値が おびやかされるとき、どっと不安がおしよせてくる。 おそらく科学史に残るような人物トム-彼の胃には穴があいていたため ニューヨークの病院の医師たちは、その穴を通して、トムがおかれた不安、 恐怖、そのほかのストレス状況のときに示す精神身体医学的な反応を 観察することができた。 トムは病院で仕事が続けられる、それとも生活保護を受けねばならなくなるのか 不安でたまらなくなったとき、次のように叫んでいる。 「もし自分で家族を養えないようなら、いっそ桟橋から身を投げてしまった方がいい!」すなわちこれは次の事実を物語っている。 自尊心をもった稼ぎ手であるという自己の存在価値がおびやかされるなら、 トムはもうはや人間としての自己存在の意味をみとめず、死んだ方がよいと判断するのである。 これは実際、あらゆる人物にとって、その方法は異なるにせよ、 何が真実のものであるかを証明している。 たとえそれが、成功であったり、 あるいは誰かを愛すること、ソクラテスの場合のように、真実を語る自由、 アークのジョン(Jeanne d Arc=ジャンヌダルク)のごとく自己の「内なる声」に忠実であることせよ、何らかの価値が人間存在の核心的な理由とみなされている。 そして、もしかかる価値が破壊されてしまうようなことがあれば、 その人は、人間としての自己存在もまた消えてしまったほうがよいと思う。 「われに自由を与えよ、しからずば死を与えよ。」 ということばは、 単なる修辞でもなく、また病理的減少でもない。 ほとんどの現代人にとってもっとも支配的な価値は、 ほかから愛されること、受けいれられること、そして認められることであって、 現代の多くの不安は、好かれなくなり、 孤立を強いられ、 見捨てられるのではないか という脅威である。 いまあげたような不安の大部分は「正常不安」である。 すなわち、現実の危機状態に相応した不安である。 たとえば、火事、戦争、ないし決定的な大学の試験に際して、 人は多かれ少なかれ不安な状態におかれる。 その不安は現実に即したものである。 人はすべて成長発達するにつれて、また人生途上、 さまざまな危険に遭遇するとき、いろんな形で正常不安を体験する。 これらの「正常危機」に直面し、それを通過してゆくことが多ければ多いほど、 すなわち、離乳、就学、職業の選択、配偶者決定に責任がもてるようになるにつれて、 一方では、神経症的不安を感ずることが、それだけ少なくてすむことになる。 kusamura 題名 #17 時間 2011-11-02 00 50 15 no rank Joined 2013-12-06 19 50 08Posts 322 不安とは何か (4) 正常不安は、回避することのできないものである。 自己意識はこの不安を率直にみとめねばならない。 本書は、過渡期と言われる現代に生きる人間の正常不安に主として焦点をあて この不安に対する建設的な遭遇方法について述べたい。 しかし、もちろん多くの不安は神経症的なものである。 少なくともわれわれはこれをはっきりさせねばならない。 ここでもしある一人の音楽家の青年が、その最初のデートにでかけ、 わけのわからない理由でその少女をたいへん恐れ、しかもかなりみじめな時間を過ごしたとしよう。 そのとき、青年は自分の生活から、少女達への関心をふり捨て、 ただひたすら音楽に没頭することを誓い、現実問題から身をかわしたとしよう。 しかし数年後、成功せる独身音楽家として、自分が婦人たちに対し、不思議と内気になっており、 顔をあからめずに婦人に話しかけることもできず、秘書がなんとなく怖ろしく、 演奏会の打合わせのため、接触しなければならぬ委員会の婦人議長にひどくおびえている自分に気がついた。 彼はその婦人が自分を射殺する恐れのないこと、 また実際自分を攻撃するほどの力のないことも承知している。 すなわち、その不安は現実の危険をそぐわないものであり、 自己自身の内なる無意識的葛藤から生じているものである。(読者は、この若い音楽家がその母親とある重大な葛藤状態にあるに違いなく、 その葛藤がいまや無意識なものに化し、 婦人全体を恐れるようにさせているのではないか とお考えのことと思う。)たいていの神経症不安はかかる無意識的な心的葛藤に起因するものである。当人は、おびやかしを感じている。 しかしそれはまるで幽霊におびえているようなもので、自分の敵の所在もつかめず、 それに対していかに挑戦し、またいかに避難すべきかもわからない。こうした無意識的葛藤には通例、 当人が自分は弱くてとてもそれに真っ向から直面はできないと思った、 なにか以前におびやかされたこと、に原因がある。 たとえば、 支配的で、所有欲の強い両親とうまくやってゆかねばならず、 両親が自分を愛していないという事実を直視しなければならない子どもの場合があげられる。 ここでは、その現実問題は抑圧され、 後ほどそれは、神経症的不安を伴った内的葛藤として再びよみがえってくる。神経症的不安の処置方法は、 その人が恐れている元の現実をあきらかにし、正常不安 ないし 恐怖 として、切り抜けることである。 いかに重症の神経症的不安を扱うにせよ その慎重かつ賢明な手段は、専門的な精神療法を受けることである。 kusamura 題名 #18 時間 2011-11-02 03 59 32 no rank Joined 2013-12-06 19 50 08Posts 322 不安とは何か (5) 次章以下でのべる主なる問題は、正常不安の建設的な活用方法を理解することである。 それを行うためには、一つのきわめて重要なポイント、すなわち 当人の不安と 当人の自己認識とのあいだの関係をもっとあきらかにする必要がある。 戦争とか火事のような恐怖体験のあと、 「あたかも目がくらむようだ」ということばを人々はしばしば口にする。 これは、いわば、不安が、自己認識の支柱になるものをたたき出してしまう からである。 不安はいわば地雷に似て、 自己意識の最深層ないし「その核心」を打ちのめしてしまうのである。 しかも、われわれが、自己自身を客観界で活動できる人間、主体として体験するのは、 この層においてである。 このように、不安は、その程度の差こそあれ、 われわれの自己意識を破壊する傾向にある。 たとえば、戦争の例をとると、 敵がこちらの最前線を攻撃してくるのであれば、 防御にあたる兵員は、恐怖にもめげず、戦闘を続行する。 しかし、もし敵がその前線よりはるか後方の 通信センターの爆破に成功したとしよう。 そのときには、味方の軍隊はその方向を失い右往左往するばかりで、 もはや戦闘単位としての 自己存在を喪失してしまう。 そのときの兵士たちの状況が、不安ないし恐怖状態だといえる。 これが 不安というものが人間に対しいかなる意味をもつかを示している。 不安は人間に生きる方向を失わせ、 自分が何であり、だれであるかについて、 もはや明確な認識が不可能になってしまう。 そして自分のまわりの現実感がぼやけてしまう。 このとまどい、 すなわち、自分が一体何ものであり、なにをなすべきかについてのこの混乱は 不安特有のもっとも苦しい一面であるが、 しかし不安には、積極的で、望ましい側面もある。 不安というものがわれわれの自己認識を亡ぼしてしまうものであるのとちょうど反対に 自己認識こそまた、不安を消し去ることができるものである。 いわば 自己意識の認識が強くなればなるほど、それだけ不安に対抗し、 不安に打ちかつことができるようになるのである。 kusamura 題名 #19 (Last) 時間 2011-11-02 04 11 39 no rank Joined 2013-12-06 19 50 08Posts 322 不安とは何か (6) last 不安は熱病に似て、内部での戦いが信仰していることを示すものである。 熱は肉体がその生命力を動員して、 たとえば肺における結核菌のごとく、伝染に抗して戦っている症候である。 これと動揺、 不安も内で、心理的ないし精神的戦いが進行していることの証拠である。 上述のように、神経症的不安は、 われわれの内に未解決の葛藤が存在することのしるしであり、 その葛藤が存続するかぎり、われわれはその葛藤の原因が認識でき、 より高度な健康のレベルで、その問題解決の可能性のあることを示している。 神経症的不安は、 いわば解決されるべき問題の所在を教えてくれるごく自然な方法である。同じことが正常不安についてもいえる。 正常不安のあることは、われわれの予備軍を招集し 敵の脅威に応戦の要あることを示すシグナルだといえる。 いまあげたように、熱病が肉体の力と伝染菌との戦いのあることを示す症状であるごとく 不安は一方では自己としてのわれわれの力と、 他方ではわれわれの自己存在を絶滅させようと迫ってくる危険、 この両者間にたたかいのある証拠である。その脅迫の方がますます優位を占めるつれて、 それだけ自己認識は弱まり、削滅せられ、閉じこめられてしまう。 しかしわれわれの自己意識能力が強力であればあるほど、すなわち、 こちらの自己認識と、自己をとりまく客観界の認識、 この両認識の能力が強化されればされるほど、 いよいよ、いかなる脅威にもおびえずこれを克服できるようになる。 結核患者に熱のあるかぎり、回復の希望をつなぐことができる。 しかし、肉体のほうが「断念」してしまうような最終段階にくると、その熱も去り、 患者には死が訪れる。 まさに、これに似て、個人または国家として、 われわれが当面する困難を切り抜けようとの希望が失われるとき、 そこに生ずる唯一の事態は、無感動(アパシーapathy)状態への退去であり、 もはや不安を建設的な意味にうけとり、かつこれに建設的に対処できなくなることである。 では、次に、われわれのなすべきことは、 自己についての意識の程度を強化し、自己のまわりの混乱やとまどいにもめげず、 これに耐してゆけるような 力の中心を自己の内に見いだすことである。 これが本書で考究したい主眼である。 しかしまず第一に、 われわれの上に、今日の苦境がいかにのしかかってきているかを、 より明確に認識することから始めたい。 (*第一章おわり) リンク
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BURAI 作品情報 2枚 幻左京 幻左京(1280x960)
https://w.atwiki.jp/kurails/pages/15.html
[Rails3.0+] プロジェクトの作成 プロジェクト作成したいディレクトリまでcdコマンドを使って移動する ※プロジェクト名には複数形とか,プログラム言語の予約語とかは使わない方がいい rails new (プロジェクト名) ※今後,下記の通り読み替えて下さい. RAILS_ROOT - プロジェクトを作ったディレクトリです.appやconfigがあるところ データベース,MVCの作成 rails g scaffold (作りたいテーブルの名前を全部小文字・単数形) (挿入したいカラムの名前と型) 例 rails g scaffold user user_name string age integer user_note text Rails3.0+では,1.2と違い,scaffoldがテーブル生成のマイグレーションファイルやMVCを全部作ってくれます. 実際にデータベースに反映する rake db migrate サーバ起動 RAILS_ROOTで, rails s http //localhost 3000にアクセス ちゃんとみれたら http //localhost 3000/(データベースの名前を全部小文字・複数形で)
https://w.atwiki.jp/deadbydaylight/pages/336.html
背景 人物紹介 特徴 固有パーク カスタマイズ 解説・注意点 コメント 難易度 簡単 背景 迅速で大胆で迷信を信じる木村結衣は、違法のストリートレースや、非常に権威のある日本のモトグランプリで記録を更新した最年少のモーターサイクリストの1人だ。 古風な生き方を拒み、父親の意向に反した、結衣はオートバイレースの夢を追求するために飛騨から名古屋に引っ越した。 安定した仕事を見つけることができなかったため、彼女は才能を違法のストリートレースに持ち込み、そこで名を馳せ、 結衣のテーマーカラーのピンクの服を身に付け始め、同じ女性モーターサイクリストの注目を集め始める。 彼女達は非公式チームになり、「サクラ7クラブ」または「サクラ7」として知られるようになった。 結衣は自分の収入をチームと共有し、命に関わるストーカー事件を受けた後、 彼女はチームを動員し、問題を抱えた女性を積極的に助け、保護をする活動を行う。 その活動とレース活躍により、結衣の評判は非公式でありながらスポンサーとの会合を得た。 結衣はプロレーサーとして活動し、多くの記録を破り、世界に衝撃を与えた。 ある晩、違法なストリートレース中に、彼女は濃い黒い霧の中を駆け抜け、突然、奇妙でなじみのない領域にいることに気づいた。 + 原文 Quick, daring, and superstitious, Yui Kimura is one of the youngest motorcyclists to break records in unsanctioned street races as well as the very prestigious Moto Grand Prix of Japan. Breaking with tradition and against her father’s wishes, Yui moved from Hida to Nagaya to pursue her dream of motorcycle racing. Unable to find stable work she took her talents to illegal street racing where she made a name for herself and began attracting the attention of other aspiring female motorcyclists who began to wear elements of Yui’s signature pink suit. They unofficially formed into a gang and became known as the Sakura 7 Club or just Sakura 7. Yui shared her earnings with her gang and after surviving a life-threatening situation with a stalker, she mobilized her gang to actively help and protect women in troubled situations. With such an impressive record, Yui’s reputation led to an unofficial meeting with a sponsor. As a professional racer, Yui broke many records and shocked the world. One evening, during an illegal street race, she sped through thick black fog and suddenly found herself in a strange and unfamiliar realm. 人物紹介 その古風な育ち方に反し、木村結衣は生まれ育った飛騨の町でスクーターのレースに興じた。 地元では不可能と言われることをたやすくやってのけると評判の彼女だったが、 そんなことは男のやることだと信じる父親は、娘をスクーターから遠ざけようと手を尽くした。 ところが、結衣の祖母が祖父の機械工マニュアルと、車やバイクのエンジンに関する覚書きをこっそり手渡していたのだ。 結衣は祖父のマニュアルを読み、すぐにそれを習得した。 スクーターのメンテナンスができるようになっただけではなく、エンジンに改良を加えてモトクロスに乗っている年上の少年たちと競争するようになった。 祖父の「ゲン担ぎのハチマキ」を腕に巻き、彼女は地元の少年たちとレースをした。 結衣に追いつけない少年たちは結束して彼女を負かそうとしたが、運は彼らに味方しなかった。 結衣は毎回彼らの裏をかき、友人たちには大評判になった。 進学の時期になると、結衣は勇気を振り絞って自分のバイクレースへの夢を父親に打ち明けた。 話し合いに話し合いを重ね、結衣が通常の進学を拒否すると、そのことを恥じた父は、家から出ていくよう彼女に告げた。 祖母から応援と貯金をもらった結衣は、重い気持ちで名古屋へと向かった。 名古屋は思っていたような場所ではなかった。 下級の事務職やホステスのような二流の仕事しか見つからない。 祖母からもらったお金が底をつきそうになると、結衣はそれでレース用バイクを購入し、違法なストリートレースに参加した。 するとその結果、彼女は見たこともないような金額を稼ぎ出した。 その大胆さと反射神経の噂はあっという間に広まり、ほどなくして結衣は非公式で女性だけのバイク乗りチームを作った。 メンバーは、結衣のテーマカラーであるピンクの服を着ている。 彼女の後をついて走るその一団とは別に、闇に紛れて自分の後を追うストーカーがいることに結衣は気づいていた。 アパートの部屋から幸運のハンカチが盗まれたと気づいたとき、彼女は警察に相談した。 だが警察は、そのストーカーはきっといい男だ、そいつと近い将来結婚するかもしれないぞと言い放ち、笑って彼女を追い返した。 ある夜、結衣がアパートに戻ってくると、ストーカーが彼女の私物を物色しているのを目撃した。 男は彼女に気づいてはいない。どうしたらいいかわからなかった。 しかし、ストーカーの手が彼女の服に伸びるのを目にしたとき、彼女の我慢は限界に達した。 結衣はストーカーに向かって出ていけと叫んだ。ストーカーはナイフを構えて彼女のほうを振り向き、こちらに向かって突進してきた。 彼女がその攻撃をかわすと、男は壁にぶつかってナイフを落とした。躊躇することなく結衣は男にタックルした。 床に転がりながら、双方とも必死の攻防が繰り広げられた。結衣は白川でのスクーターレースの時よりももっとひどく打たれた。 アドレナリンが上昇し、彼女の力がストーカーのそれを上回る。彼女はナイフを床から拾い上げるとその鋭利な刃を男の喉元に突き付けた。 アパートに到着した警察が男を連行していき、傷の手当のために結衣を急いで病院へと連れて行った。 レントゲンの結果、腕と足に複数の骨折が見つかった。 ほどなくして彼女のチームが一人、また一人と姿を見せ、皆で出し合って治療代を工面した。 リハビリは辛かったが、結衣は決してあきらめず、チームの支えもあってレースに出る準備は整った。 事件があってから初めてのレースで、チームの皆が新しいピンクのハチマキをプレゼントしてくれた。それには、皆のサインと応援メッセージが一面に書かれていた。 結衣は誓った。自分の賞金と影響力で他の女性たちを助けると。 その言葉どおり、チームが「サクラ7」として有名になると、メンバーはピンクのハチマキを身に着けた。 そのハチマキは、ストーカーや虐待の被害を受け、助けが必要な女性たちに対する、団結と支援の象徴だった。 サクラ7のメンバーは7人以上に増え、結衣のテーマカラーであるピンクは女性のエンパワーメントの代名詞となった。 ストリートレースでは、女性たちが彼女をサポートしようと大勢で列をなし、7連勝した際には、スポンサーの注目を集めることになった。 彼女が成し遂げたのは全日本ロードレース選手権への出場だけではない。結衣は、一流の大会に参加し、勝利を収めた最も若い女性となったのだ。 まもなくスポンサーの数もチームのメンバーも3倍に増えた。 ところが、すべては違法なストリートレースTK3(Tokyo Kick 3000)で停止してしまう。 レースで先頭を走っていた結衣は、どこからともなく現れた不気味な霧の中に入ってしまった。 戸惑い、混乱した彼女はバイクを止めて降りた。 その場所が東京ではないという事に気づくまで、時間はかからなかった。 + 原文 Despite her traditional upbringing, Yui Kimura raced scooters in her hometown of Hida where she earned the reputation of being able to do the impossible with very little. Her father did his best to steer her away from what he believed to be masculine pursuits, but her grandmother secretly shared her grandfather’s engineer manuals and notes on car and motorcycle engines. Yui read her grandfather’s manuals and learned fast. She was able to not only maintain her scooter, but she modified the engine so that she could compete with older boys on motor crosses. With her grandfathers ‘good luck hachimaki’ wrapped around her arm, she raced local boys who, unable to keep up with her, worked together to orchestrate her defeat. No luck for them. Yui outmaneuvered them at every turn and became a sensation to all her friends. When it came time to apply for school, Yui gathered her courage and confessed her ambition to race motorcycles to her father. An altercation ensued and when Yui refused to apply for a proper education, her father felt a great shame and told her she was no longer welcome in their home. With a heavy heart, Yui left for Nagoya with the blessings and savings of her grandmother. Nagoya was not what Yui expected. She could only find low grade clerical work or minor jobs as a hostess. With the last of the money her grandmother gave her, she purchased a racing bike and entered illegal street races where she won more money than she had ever seen. Rumors of her courage and quick reflexes spread like wildfire. Soon she had an unofficial retinue of women motorcyclists wearing Yui’s signature pink. Along with a gang following her, Yui realized she had a stalker following her in the shadows. When Yui realized her lucky handkerchief had been stolen from her apartment, she took her concerns to the police who laughed and dismissed her, saying her stalker was probably a nice guy and that she would probably marry him in the near future. One evening Yui returned home to find the stalker in her apartment going through her things. He hadn’t seen her, and she wasn’t sure what she should do. But the sight of him going through her clothes was too much to bear. She yelled for him to leave. The stalker turned to her with a knife. He lunged at her. She evaded his attack, and he hit the wall and dropped his knife. Without hesitation, Yui tackled him. They rolled over the ground exchanging desperate blows. Yui took more blows than she had ever experienced racing scooters in Shirakawa. With a surge of adrenaline, she managed to overpower her stalker, snatching the knife from the floor and holding the razor-sharp blade to his neck. When the police reached her apartment, they took him away and rushed Yui to the hospital for trauma. X-rays revealed she had broken her arm and foot in several places. It wasn’t long before her gang showed up one by one and together they helped her pay her medical bills. Rehabilitation was difficult but Yui never gave up and with the support of her gang she was ready for the races. Yui’s first race after the attack her gang presented her with a new pink hachimaki with their signatures and good luck messages written all over it. Yui vowed she would help other women with her winnings and influence. True to her word, her gang became known as the Sakura 7 Gang and they wore pink hachimakis as a symbol of unity and support for women needing help from stalkers and abusers. The Sakura 7 grew beyond the 7 members and Yui’s signature pink became synonymous with women’s empowerment. At street races women would line up in droves to support her. After winning seven straight races in a row, she attracted the attention of a sponsor. She not only earned a spot at the All-Japan Moto Championship but was the youngest woman to race and win in the prestigious event. Her sponsorship soon tripled. So, too, did her gang. But everything came to a staggering halt at the illegal TK3 (Tokyo Kick 3000) street races. Yui was leading the race until she entered an unnatural fog that seemed to have appeared from nowhere. Baffled and confused, she stopped her bike and dismounted. It wasn’t long before she realized she wasn’t in Tokyo anymore. 特徴 固有パーク [部分編集] アイコン パーク名 効果名 怪我の功名(Lucky Break) 負傷すると発動する。合計40 / 50 / 60秒間、血痕や赤い傷マークが残らなくなる。他の生存者の治療に1秒費やすごとに持続時間が1秒増加する。持続時間は初期値を上限にそれ以上は増加しない。「そんなんじゃ私を倒すには程遠いね。」- 木村結衣 強硬手段(Any Means Necessary) あなたは優位を勝ち取るために立ち上がり、所持している物、すべてを利用する。倒されたパレットのオーラが視える。倒されたパレットの横でアビリティ発動のボタン1を6 / 5 / 4秒間長押しすると、パレットを元の立った状態に戻せる。「あるものすべてを使ってあんたを攻撃する。何度もね。」- 木村結衣 突破(Breakout) 誰かが困った時に全力を発揮し、どんな障害も克服できるよう鼓舞する。運ばれている生存者の5m以内にいると迅速の効果を得て、移動速度が5 / 6 / 7%上昇する。運ばれている生存者のもがく速度が25%上昇する。「負けるな、絶対にここから逃げ延びるんだ。」- 木村結衣 カスタマイズ + ... [部分編集] 初期・血塗れ衣装 画像 名前 説明 入手方法 頭衣装 画像 名前 説明 入手方法 服衣装 画像 名前 説明 入手方法 脚衣装 画像 名前 説明 入手方法 一式衣装 画像 名前 説明 入手方法 解説・注意点 怪我の功名は"弱音はナシだ"に似ているが、回復可能な代わりに発動時間が有限になっている。 強硬手段は本来一回しか使えないパレットの転倒を再度可能にするパーク。 当然自分が追われている時に使うのは無理なので、他の生存者が倒してその場を去り、殺人鬼もパレットを無視した場合を狙うといいだろう。 コメント 人気ないね、鬼はよく見るけど - 名無しさん (2019-12-11 06 13 44) パークが全部微妙なせいだろうね - 名無しさん (2019-12-11 18 27 30) せっかく日本人なのに設定がガバガバだからキャラを好きになれない - 名無しさん (2019-12-12 07 48 59) 顔つき・特に目が好きになれない。顔の造形が生理的に気持ち悪い。 - 名無しさん (2019-12-12 08 42 11) はじめての日本人サバイバーなだけあって他のキャラページより賑わってるな。クローテッド のページも悪い意味で賑わってるが - 名無しさん (2019-12-15 00 07 50) レーシングチームのバイク乗りというよりひと昔前の族っぽいのだけれど - 名無しさん (2019-12-15 23 12 57) 「我々がつくったキャラの中で、私がネアの次に気にいっているキャラが木村結衣なのです」 ―――マシュー・ザ・プリティ・コート - 名無しさん (2019-12-15 23 16 50) 怪我の巧妙目当てで買ったのに血痕があっても全然気付かれなくて悲しい - 名無しさん (2019-12-18 08 59 21) バージョンによってマップの明るさが変わるから見えやすさは変わるのだ…今は全体的に暗い - 名無しさん (2019-12-18 11 16 13) 強硬手段がどんな感じか試したけど使えない・・・ - 名無しさん (2019-12-18 13 03 39) 強硬手段楽し 吊った後割りに来たであろうキラーのアレッって感じが良き。不意打ちだけのパークと思ってるが、不思議と一度使えるキラー相手は二度使えるし、そうでない相手は一度も使えないな。 - 名無しさん (2020-01-06 17 50 23) それはそれで板を絶対割るキラーと思ってチェイスしやすくはなるな - 名無しさん (2020-01-08 18 32 36) キム・ユイはなんでこんなに千原jrみたいなチョン顔にしたんだ、日本人への嫌がらせか、こんなんキャラもスキンも売れるわけないのに - 名無しさん (2020-01-12 22 07 55) 外人から見たら韓国人も日本人も同じ顔に見えるって事でしょw今の時代そんな馬鹿みたいなヘイトスピーチやってる分韓国人より劣るなw - 名無しさん (2021-01-08 02 16 35) 新しく来るお祭り衣装の顔どうにかならんかったんかな…ミンちゃんは可愛い路線なのに結衣ちゃんは怖い感じなのなんでなん - 名無しさん (2020-01-17 22 23 44) プリティの好きなキャラ 1位ネア2木村 だからな 理由は知らんが、そういうアウトローな感じ好みなんだろ 必然、可愛い系ではなくなる まぁキャラ作ってるのはプリティ自身ではないだろうが - 名無しさん (2020-01-29 07 15 15) かわいい衣装先に出すと満足されるから 後からくるよ クロちゃんもかわいいドレスきたの数年後だし - 名無しさん (2020-03-03 18 08 00) 競輪選手みたいな脚で草 蹴るだけでリージョンくらいなら殺せそう - 名無しさん (2020-04-09 15 23 48) ツ イ ン ズ 実 装 - 名無しさん (2020-12-07 06 10 04) 誰かが言い出してから顔が霜降り明星の粗品にしか見えない…。他に同じような人いる? - 名無しさん (2020-04-11 07 19 34) 俺は若い頃の山田邦子に見えた - 名無しさん (2020-07-16 01 57 54) レーサーっていうより、ひと昔いや、ふた昔前のレディースの姉ちゃんみたい。昭和の女の匂いがする。 - 名無しさん (2020-05-07 23 07 00) 声優だけでも日本人起用してくれたらと思うけど、カナダに日本人の声優なんていないか… - 名無しさん (2020-05-17 21 11 46) 粗品やん - 名無しさん (2020-10-17 05 31 08) バイクのモデルはなんなんだろう、カワサキのH2っぽく見えなくもないけど - 名無しさん (2021-01-08 19 25 41) 冨永愛好きワイ大歓喜 - 名無しさん (2021-03-09 01 16 12) なんでストリートレーサーって設定なのにモトクロスっぽい衣装ばっかなんだろうか - 名無しさん (2021-03-16 22 32 36) 一時的な実験パークだと思うけど怪我の功名が気になる - 名無しさん (2021-04-13 20 29 38) 使われたけど室内マップだと普通にヤバいと思う 角曲がられたらマジでどっちに行かれたか分からん - 名無しさん (2021-04-14 18 33 33) プロレーサーになったら協会の規約でストリートレースに参加出来なくなるんじゃないの? - 名無しさん (2021-04-28 09 48 54) 街中爆走する時点でプロ関係なく犯罪だし、違法なストリートレースとハッキリ書かれてるから・・・ 人間社会に生きるなら犯罪に協会もへったくれもないんじゃなかろうか 一般企業でも犯罪犯したら解雇な!って書いてあるじゃろ? - 名無しさん (2021-08-24 02 11 52) 怪我の功名は効果時間を5~10秒位にして、合計時間制ではなくダウンする度にまた発動できるようにすればいいんじゃなかろうか。 - 名無しさん (2021-04-28 19 40 34) 名前 最新20件を表示しています。ログ全文 コメント左側の◯をクリックしてから書き込むと、レス形式でコメントできます。
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このページはhttp //bb2.atbb.jp/kusamura/topic/65911からの引用です kusamura(叢)フォーラム ロロ・メイ著作集3「わが内なる暴力」(1972) トップ»ロロ・メイ著作集3「わが内なる暴力」(1972)» 第十章 イノセンスと殺害 投稿者 メッセージ kusamura 題名 第十章 イノセンスと殺害 時間 2009-08-12 10 04 28 no rank イノセンスと殺害の問題を分析することは、 将来の新しい倫理に光が投ぜられることである。イノセンスはとりわけ 子どもに見られる寛容さ(generosilty)であって 子どもは、大人の皮肉な見方(cynicism)のもとになる あの裏切り(betrayal)をこれから体験する身なので、 まだ人を信じ信頼できるのである。 イノセンスというのは、計算づくよりも、むしろ 生命を知覚する方法であって、 ひとつの感情状態という点で「心情」(heart)と関係しなければならない。 それは、人生において 官能性(sensuality), 思いやり, 搾取、裏切り、 という心の働きの可能性が 芽生えてくる以前ということで、「処女」なのである。 性的体験の欠けているということは、歴史的には、 イノセンスのシンボルととられてきた。(それはシンポルであって、内容ではない) その上、イノセンスは、 無力さを前提条件としている。 イノセンスのことを論じるときの問題の一つは、 この無力さが イノセンスな人間によって利用される範囲を確立することである。 問題はこうである - 「イノセンス」は生きるうえの戦略としてどこまで利用されるか。 kusamura 題名 第十章イノセンスと殺害 《ケント州立大学における悲劇の日 時間 2009-08-12 11 38 58 no rank Joined 2013-12-06 19 50 08Posts 321 1-1970年のケント州立大学での射殺事件(*ケント州立大学銃撃事件(1970年)このロロ・メイの著述は1972年 “ニクソン大統領がカンボジア侵略のための兵士の派遣を発表したとき、 戦争に反対する国内各地の大学で抗議活動が起こり、 オハイオ州のケント州立大学では暴動化する騒ぎとなった。 鎮静化を図った連邦警備員が学生に向けて発砲し、 4人が死亡、9人が負傷するという惨事になった。” http //labaq.com/archives/50761341.html 6番目の写真キャプションより) 殺された学生4人の中2人は、全くその抗議運動に参加していなかった ...これら4人の(*州兵に射殺された)学生,,そのイノセンスの代表として、 一人を取り上げてみよう。 アリソン・クラウゼは、その射殺される前に、 ガードマンのライフルの銃身に花を一輪投げ入れた、と報道されている。 そしてこう言ったという。 『弾丸より花のほうがベターよ』2-州兵たち 「敵」にあたる「オハイオの州兵」の若い典型的な一員のイノセンス 州兵の姉の手紙 弟のミカエルは...自分を暴動鎮圧のために招集するのではないかと恐れて、 その当時電話に応えるのに脅えていました。 ...彼はベトナムに送られるのを避けるために、州兵に参加していたのです。 ...彼は心から抗議学生が悪いとは思っていなかった。 ---------------------------------------------------------- われわれが 「国」なり「社会」といったものに責任有りと考えるとき、 われわれは、国というものを、その中に住む人びとであるわれわれに対して いろんなことを仕掛けてくる匿名の「それ」として想定する傾向にある。 それから、国というのは、ある程度まで、 われわれ自身の心に描いているものをかけるのに好都合な釘である。 このように、そのより深いレベルでは(われわれは)問題を避けているのである。 「断じて自分たちの作ったものでない世界」のなかで 自分たちに働きかけてくる数え切れないほどの圧力と われわれの各自が受ける経験の影響についても私は承知している。 しかし、 我々の社会や国は、 個人としてのわれわれがそれに「条件づきで」降伏するがゆえに このような権力を持っているのである。 われわれは、自分たちの力を引き渡し、したがって われわれは、無力なるがゆえに腹を立てるのである。 その程度に、われわれは自らを犠牲にするのである。 われわれが生き残れるかどうかは、 人間の意識が主張されるかどうか、すなわち、 技術的な進歩というものを台無しにしてしまうような圧力に対抗できるだけの力をもっているかどうか、 にかかっている。 kusamura 題名 第十章イノセンスと殺害 《ビリーバッド 時間 2009-08-12 13 30 27 3-ビリー・バッドの悲劇的な欠陥メルヴィルの『ビリー・バッド』は、アリソン・クラウゼや彼女の仲間の学生のように、 イノセンスの人格化として描かれている。「ハンサムな水夫」と呼ばれる彼は、フランスとの戦争の間に たまたま「人権」という名の船から連れてゆかれ、軍艦「不屈」の乗組員に徴発される 清純な若者である。 メルヴィルは、彼を「処女のよう」と呼び、しばしば彼を「天使」になぞらえている。 ビリーの中でメルヴィルは、明らかに 成人になってもそのまま残る子どものイノセンスを保持しようとしている。 メルヴィルはこう書いている。 『けだし、子どもの全くのイノセンスは、子どもの純然たる無知にすぎない。 しかも知性が増大するにつれて、そのイノセンスは多かれ少なかれ衰えていく。 しかしビリー・バッドの中では、このようにして知性が発達していったが、他方では 彼の素朴な心性は、その大部分が影響を受けないでそのまま残っている』 ビリーは、ただ一つはっきりした欠点を持っている。 彼は感情がひどく高揚してくると、どもるのである。 船の先任衛兵伍長のクラガートは,,,, ビリーの美しさやたくまない自ずからなる優雅さに魅せられるとともに、 他方では、 身についた純粋さや無邪気さ(イノセンス)のゆえにビリーを憎んでいるのである。 イノセンスは、 われわれから何かを期待し、何かを要求し、 世話をしたり、食物を与えたりするわれわれの傾向を引き出す。 しかも、多くの男性や女性は 自分自身のなかにあるこうした傾向を憎み、 さらに、これらの傾向に基づいて行動を起こさせるようなものを憎むのである。 われわれが、本物の子どもっぽいイノセンスに直面したとき、 われわれは、イノセンスに感動させられ、子どもを護ろうとする。 しかしわれわれの希望は、 彼が自らを守り得る年齢に成長してくれることである。 本当のイノセンスは、ある種の善良さであって これはまた多くの人びとをアンビバレンツな状態に投げ込むのである。 善良さはわれわれに要求をつきつける。 (しかも、人びとはひたすら善なることを愛する、 という素朴な信念は、われわれが古代から抱いていた幻想の一つである。) クラガートは、自分の世界の中ではかくも純粋なイノセンスに耐えられないのである。 ,,,ビリーは、謀反を計画したとして、クラガートによって船長の前に告発される。 ,,,クラガートが彼の罪状を繰り返しているとき、ビリーはたいへんその不正にびっくり仰天し、 そのため口ごもり、一言も言えないのである。 ,,,無力な激怒の中で、ビリーの一切の情熱はクラガートを殺す一撃となる。 ケント州立大学では、その学生たちが殺されたほうの学生であったのに対し、 ビリーはクラガートを殺すような殴打を行っている。 しかしわれわれは、自分の判断なり倫理を、 ほんの一瞬の腕力の使用にかけることはできない。 (それは、われわれを、個人的な自己-統制にすっかり依存させることになるからである) われわれは、そうしたとき、 倫理的な内容抜きに、 最後には法律尊重主義に終わるものである。 ビリーにしろ学生にしろ、いずれも この世界の悪といったものを意識してはいない。 彼らは、 地上の住民の残酷さや、非人間性を目撃するのを認めてはいないし、 望んでもいなかった。 ビリーは「疑惑」とか「不信」とかの感覚を 持ち合わせていないのである。 われわれは現代世界だけでなく、 デーモン的なものの内部世界を理解する上でも不可欠なこうした性質の欠除を、 ビリーの性格的な欠陥と見なさなければならない。 メルヴィルは 「イノセンスは、彼の目をくらますもの(blinder)」であるという。,,,ビリーの中には、見たくない、という欲求があったに違いない。 ,,,ビリーは、質問のために船長の事務所へ連れて来られるとき、 「船長は親切そうに自分を見ている」そして彼(*船長)は 船中で新しい、よりよいポストに任命してくれるかもしれないと考える。 要するに、 自分のイノセンスを保存することは、 ビリーにとっては―全く無意識であったにせよ― それによって生くべき役に立つ戦略になっていた。 もしビリーが、(*第三者に注意された役人の悪意を)意識していたならば『彼の視覚は鋭くならないまでも浄化されていたかもしれない』 彼は自分の目をくらますものによって、 見ることあるいは知ることに失敗している。 ,,,イノセンスは目をくらますものとして働き、 われわれの成長をとめ、新しい認識を妨げ、 人類のよろこびだけではなく、苦悩との同一化を妨げる (両方ともイノセントな人物にとっては無縁なものである)。 イノセンスなままにとどまり、自分に訴えかけてこないものを描き出し(block out)エデンの園の状態を保存しようと努力するか、... 自分のまわりのクラガートを含む他人に対し、 自分の行為が与える結果について感ずるための 背禁をまぬがれうるのであろうか―,,, 自分から他へ拡がっていく波に気づかずに、 自分自身の確信や自分自身の高潔さ(integrity)だけの上に建てられる 楽しそうな存在についてはどうか。 これはわれわれの相互依存的な世界では、 たとえ正しいものとして賞賛されるにしても、 もはや受け入れられない非現実的な純粋さではなかろうか。 ,,,この種のイノセンスは、 その目的として何ものかをおおいかくさなければならない。 それは、その人物がもはや子どもではないときの子どものイノセンスである。 世界を体験できる能力を持つことによって、 われわれは、同時に その体験に対し自らの感受性を閉ざさないでおく という責任をもつことになる。 kusamura 題名 第十章イノセンスと殺害 《処女とドラゴン 時間 2009-08-12 15 41 53 no rank 4-処女とドラゴン なぜわれわれは、いつでもイノセンスなものを犠牲にするのであろうか。 社会は、それ(*罪や悪)を森の中のドラゴンに投影することによって 社会自身の悪から自らをまぬかれようとする。 しかも社会は、処女と若者を 年ごとに貢物としてドラゴンに捧げることによって、ドラゴンに対処するのである。 人間を食べる生き物にはイノセンスなものは特別魅力がある。 その生物は、経験のあるものより、やさしいもの、よるべなきもの、力なきもの を愛するのである。 今日の誇り高き現代文明な中にいるわれわれは、 「原始的な人身御供を超克した」とは一瞬間も考えてはならない。 われわれもまだそれを行っている―しかもたった七人ではなく、何万人という単位で。(*この論述が書かれた当時のベトナム戦争における アメリカの若者とベトナム人の死者、 併せて数百万人―とロロメイは書いている―を指す) われわれがそうした犠牲を捧げる神の名は、モロク(moloch)である。 現代のモロクは貪欲である。 どんな手段で、われわれは、 内なる大きな攻撃性や暴力を投影しようとするのか ―われわれはそれを、抗議、内的葛藤、断念、アバティ(無気力)でもって行っている。権力機構が、その生き方が自分たちより立派な若者を嫉み(envious), イノセンスなものを妬んでいることは明かである。 このことはとりわけアメリカにおいては、若者崇拝によって悪化している。 つねに若さに勝る良いものはないのである。 自分たちのイノセンスをとっくに失ってしまった年長者たちは、 こうした汚れない若者が戦うことを余儀なくされる戦いを宣言する。安定せる生き方を代表する地位の確立している人たちもまた、 若者を恐れている。このことはとりわけわれわれの生きている 今日という時代(*ヒッピームーブメントや反戦、ロックなどが盛んだった1970年代のアメリカ) では明らかである。 すなわち、羨望と恐怖 ―これが犠牲を呼び起こす二つの動機である。よくわかることは、 人間生活にはイノセンスを乗り越えたいという衝動が内在しているように見えることである。 それは、ある不思議な仕方で、自分たちが かくも容易に犠牲になってしまうような年齢を超克したい、という衝動に関係しているのだろうか。 正常な子どもは、成長し、自分の廻りにあることを体験し、 世慣れた人間になりたがる。,,,独立独行できる年齢をあこがれる。 十歳代にはいったばかりの少女が示すなまめかしさも、そのほとんどが 当人には全く意識されていないんものであるが、イノセンスを越えたいという 古くからの衝動という形でのドラマの一部である。 性的体験が、イノセンス喪失や、「体験」達成のシンボルとしてとられることは偶然ではない。 若い年齢で処女性を脱したいという無謀な奮発行為は、 経験の獲得というよりもむしろその喪失という、逆効果を生む可能性のほうが高い。 (私の女性患者の何人かは処女性を奪った男性に向かって 「それで全てなの?」 と問いかけている)求めているものは体験への叫びであり、それは いままで持っていたイノセンスを埋め合わせできるような体験を 求め続ける叫びである。
https://w.atwiki.jp/samuraidrop/pages/4.html
ニュース @wikiのwikiモードでは #news(興味のある単語) と入力することで、あるキーワードに関連するニュース一覧を表示することができます 詳しくはこちらをご覧ください。 =>http //atwiki.jp/guide/17_174_ja.html たとえば、#news(wiki)と入力すると以下のように表示されます。 白夜極光攻略wiki - AppMedia(アップメディア) 【カウンターサイド】リセマラ当たりランキング - カウサイ攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) ウィキペディアを作ったiMacが箱付きで競売に登場。予想落札価格は約96万円!(ギズモード・ジャパン) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース メトロイド ドレッド攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) 【グランサガ】リセマラ当たりランキング - グランサガ攻略wiki - Gamerch(ゲーマチ) マニュアル作成に便利な「画像編集」機能を提供開始! - ナレッジ共有・社内wikiツール「NotePM」:時事ドットコム - 時事通信 マニュアル作成に便利な「画像編集」機能を提供開始! - ナレッジ共有・社内wikiツール「NotePM」 - PR TIMES 篠原悠希×田中芳樹が明かす「歴史ファンタジー小説ならではの悩み」(現代ビジネス) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 【Apex Legends】ヴァルキリーの能力と評価【エーペックス】 - Gamerch(ゲーマチ) モンハンライズ攻略Wiki|MHRise - AppMedia(アップメディア) 【ウインドボーイズ】リセマラ当たりランキング(最新版) - ウインドボーイズ攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) ポケモンBDSP(ダイパリメイク)攻略wiki - AppMedia(アップメディア) SlackからWikiへ!シームレスな文章作成・共有が可能な「GROWIBot」リリース - アットプレス(プレスリリース) 【ウマ娘】ナリタブライアンの育成論|URAシナリオ - Gamerch(ゲーマチ) 【ウマ娘】ヒシアケボノの育成論|URAシナリオ - Gamerch(ゲーマチ) 【ウマ娘】フジキセキの育成論|URAシナリオ - Gamerch(ゲーマチ) ドラゴンクエストけしケシ攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) サモンズボード攻略wiki - GameWith 【スタオケ】カード一覧【金色のコルダスターライトオーケストラ】 - Gamerch(ゲーマチ) 【スマブラSP】ソラのコンボと評価【スマブラスペシャル】 - Gamerch(ゲーマチ) 【ブレフロレゾナ】リセマラ当たりランキング【ブレイブフロンティアレゾナ】 - ブレフロR攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) 【ガーディアンテイルズ】ギルドレイド戦(秘密の研究所)の攻略とおすすめキャラ【ガデテル】 - Gamerch(ゲーマチ) 仲村トオル、共演者は事前に“Wiki調べ”(オリコン) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 【ENDER LILIES】攻略チャートと全体マップ【エンダーリリィズ】 - Gamerch(ゲーマチ) 【ウマ娘】あんしん笹針師の選択肢はどれを選ぶべき? 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https://w.atwiki.jp/samurize/pages/23.html
プレーヤー情報取得 プレーヤー情報取得AlbumJacket+ AlbumJacket iTunesInfo GetJacket AWS JacketMessenger iTunes ChangeMyRate PlayTrack AlbumJacket+ 作者 - ◆RwJ3J2N9zE氏 198 ◆198.rw3rfg氏 Samurize Part26 - 172氏 Samurize Part29 - 492氏 Samurize Part32 - 572氏 r氏 Samurize Part34 - 468氏 Samurize Part36 - 105氏 Falky氏 他、数多くの方々。 言語 - VBScript 更新履歴 08/07/26版 最新版 (Download)歌詞サイト諸々修正。 J-Lyric.netとlyricsfly.com(洋楽)に対応。 08/04/26版 (Download)08/04/24版に必要なものが足りなかったのを修正。 差し替えなのでURLは08/04/24版と同じです。 08/04/24版 (Download)歌詞一覧に当該曲が見当たらない場合に歌詞一覧を再取得するオプションを追加。 歌詞取得の際に曲名から任意の文字列を削除できるオプションを追加。 (以上二項目、AlbumJacket.iniに項目を追加) iTunesで、演奏中の曲ファイルのパスが取れない場合にエラーが出るのを回避。 いずれも未テストとのことなので、問題がある場合はスレに報告してください。 さらに以前のバージョンはこちら。 コメント Winamp、 foobar2000、QCD Player、iTunes用プラグインのAdvanced mIRC Integration Plug-Inを利用してアルバムジャケット画像&歌詞&商品詳細をAmazonやタワーレコードから取得し、表示するスクリプト。LilithでもAlbum Jacket+ を Lilith で使いたくて、夜も眠れなくてを導入する事で利用可能。KbMedia PlayerではKbMediaPlayer用 Advanced mIRC Integration Plug-Inもどきの導入で利用可能。 AmazonWebServiceで取得してみるテスト だれかテストして。 AlbumJacket+の基本的な導入/設定 AlbumJacket 作者 - ◆RwJ3J2N9zE氏 言語 - VBScript 更新履歴 04/04/21版? (Download) コメント Winamp、 foobar2000、QCD Player、iTunes用アルバムジャケット画像&歌詞表示スクリプト。AlbumJacket+とは違い、歌詞やジャケットをネットから取得する機能はないため、それらは自分で用意しておく必要がある。派生版であるAlbumJacket+.vbsの登場により需要が減少、開発は停止している。 AlbumJacket+でも、設定により歌詞の取得を行わずに使うことができます。開発は一切停止しているため、AlbumJacket+の使用をオススメします。 iTunesInfo 作者 - 198 ◆198.rw3rfg氏 言語 - VBScript 更新履歴 07/04/21版 (Download)iTunes終了時にNp.txtを空にできるように。 07/03/26版 (Download)UseAsAMIPとTfssを両方Trueにすると曲情報や歌詞の書き出しがスクリプト実行ごとに行われてしまうのを修正。 歌詞が埋め込まれていない場合に代わりに表示するテキストファイルを指定可能に。 07/03/13版 (Download)QuickSetをTrueにして歌詞やジャケット画像をファイルに書き込むと、直前に再生していた曲に書き込みが行われないのを修正。 Tfssに対応(未テスト)。 06/08/07版 (Download)AMIP代わりに使えるように。 MiniBrowserに対応。 修正版その3 (Download) コメント iTunesで再生中の曲の情報・歌詞・ジャケットを書き出すスクリプトです。 書き出す情報は並べ替えたり、いらないものを削除したりできます。 再生中の曲に、AlbumJacket+で取得したジャケット画像や歌詞を埋め込むこともできます。 (AlbumJacket+でダウンロードしたジャケット画像・歌詞ファイルがローカルにあることを前提としています) ※歌詞やジャケットを書き込むことによってファイルが壊れる可能性もあるのでご注意ください。 GetJacket AWS 作者 - X-WORKS氏 言語 - JScript 更新履歴 ver0.9 (Download)コマンドラインでの範囲指定のミスを修正。名前付き引数に対応。 高速キャッシュにファイルチェック機能を追加(Samurize)。 キャッシュの仕様を変更(Samurize)。(キャッシュのクリアを推奨) 無駄を省いて負荷をより軽減(Samurize)。 ver0.8 (Download)各種関数をオブジェクト化して分類。 エラー処理を強化。コマンドラインの結果表示を改良。検索クエリ自動訂正機能を改良。 ジャケット画像とするファイル名の正規表現パターン条件にタイトル,アーティスト情報などを使用できるように改良(Samurize)。 また正規表現を複数設定できるように改良(但し複数設定すると負荷増加の原因になるので注意すること)(Samurize)。 CPU負荷軽減用のキャッシュ機能を追加(Samurize)。 ver0.7 (Download)XSLT 非適用時のリトライ処理のエラー処理のミスを訂正。 保存先を設定した際にフォルダ内からの画像取得機能の対象が保存先になってしまう問題を修正(Samurize)。 フォルダ内からの画像取得機能の対象範囲を親フォルダにも拡張できるように変更(Samurize)。 ver0.6 (Download) コメント Amazonからジャケット画像を取得するスクリプト。コマンドラインが実行出来ればSamurize上以外からでも実行可能。 AlbumJacket+同様AMIPもしくはそれ相当の機能を持つアプリが必要。 AlbumJacket+はちゃんと設定しても上手くジャケットを拾ってこないよという方でも、こちらなら動くかも。 ジャケット画像をフォルダから取得する機能付き。 スクリプト/GetJacket AWSの設定 JacketMessenger 作者 - Falky氏 言語 - VBScript 更新履歴 ver.20060919 (Download) コメント MSN Messenger/Live! Messengerの表示アイコンを、各種プレイヤーで再生中のジャケット画像に変更するスクリプト。 AMIP等の再生曲情報をテキストファイルで出力させるプラグイン・外部プログラムが必須となります。 iTunes ChangeMyRate 作者 - 198 ◆198.rw3rfg氏 言語 - VBScript 更新履歴 ver.070316 (Download) コメント iTunesで再生中・一時停止中の曲のマイレートを変更・書き出すスクリプトです。 メーターリンクで WScript "C \Program Files\Samurize\Scripts\itunes_changeMyRate.vbs" //B "5" のように呼び出すことで、最後の数字の星の数(5なら★★★★★)にマイレートを変更し、それを設定したファイルに(基本的にはitunesinfo.vbsのnp.txtを前提)書き出すことができます。サンプルini同梱。 PlayTrack 作者 - Samurize Part 39 - 291氏 言語 - VBScript 更新履歴 07/10/10版 (Download) コメント winampのプレイリストにある、指定したリスト番号の曲を再生させるスクリプト他の詰め合わせ。
https://w.atwiki.jp/fukuishi/pages/3.html
部長に見付かったから削除だ!
https://w.atwiki.jp/insane_tja/pages/1068.html
曲Data Lv BPM TOTAL NOTES 平均密度 ★6 165-165 933 8.10Notes/s 譜面構成・攻略 譜面画像 本来の1小節目は空白かつ曲もほぼ無音だったので消してある