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――――― ――――― 冬も終わり、春が来た。 温かい日差しに誘われ、私は久し振りに外でお昼を食べてみることにする。 大学で出来た新しい友達を誘い、食堂のテラスに出た。 桜がきれいに咲き誇っている。 そのすぐ傍に、何も実っていない木がぽつりと立っていた。 私はその木に吸い寄せられるようにして近寄った。 「ちょっと梓、そんなとこで食べないでもっと桜の見える席座ろうよー」 「あ、うん……けど」 この木、私みたいだなって。 いつまでも実らない気持ちを抱えたままの。 「なに?」 「……ううん、なんでもない。やっぱそっちで食べよっか」 私は笑うと、友達の下に駆け戻っていった。 さわさわと風が吹く。何も実っていない木が、手を振るようにさわさわ揺れた。 終わり 戻る
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○月×日 16:00 かつん、かつん 廃墟ビルの階段を上がっていく、黒服一人 かつん、かつん ゆっくり、ゆっくり、警戒しながら階段を上がっていって 「……おぉ」 しゅるりっ 目的地にいたそれらに、思わず髪を伸ばす そこには、ぐったりとした女性が数人 全てが、適当に体にバスタオルを巻きつけただけという、なんとも素敵な格好 まぁ、バスタオルを巻きつけられているだけ、まだ良い扱いだろう …その内の、一人に 黒服は、覚えがあった 「…「富山の薬売り」、やっぱ捕まってたのか」 女性の姿になってしまっているが、何となくわかる ゴブリン・マーケットにも出入りしており、「組織」にもある程度の霊薬の類を降ろしていた「富山の薬売り」だ 行方不明になっていたと聞いていたが、やはり捕まっていたのか …さて、この状況 どう見ても罠だよなぁ 黒服が、わりとのんびり考えていると 「…どうして、あんたが来たんだよ」 頭上から、かけられた声 おや、と上を見上げると…部屋の階段の、その上に 「13階段」の姿があった 「よぉ、「夢の国」騒動以来だな」 わりと気楽に、ひらひらと手を振る黒服 「13階段」は呆れたように肩をすくめた 「変わってねぇなぁ」 「まぁな。俺はずぅっと変わらねぇよ」 くっく、と笑ってやる やや呆れた視線を向けてきていた「13階段」だったが……不意に、その視線が鋭くなった 「…よくも、俺の仲間の片腕持っていこうとしやがったな」 「許してくれや。上からの命令なんだよ。下っ端って奴は大変でね」 どこかおどけた調子で、そう答える黒服 この黒服の性格をある程度知っているからか、「13階段」はそれ以上は追求はしてこなかった だが、睨みつける視線は、そのままで 「……いい目をするようになったじゃねぇか」 呟く様にそう口にする黒服 本当、いい目をするようになった 「組織」にいた頃のように、自分が何の為に戦っているのかわからないでいた「13階段」とは、もう違う …護る者を得た、そんな人間の顔をしていた 「褒めてくれてどーも。これも、あんたがあの時、俺に逃げるよう言ってくれたお陰だよ」 「どういたしまして」 「……さてっと、本題に入ろうか」 さて、どうしたものか 「13階段」の視界に、ここから出る為に使わざるを得ない階段が入ってしまっている 彼の能力の適応範囲は、視界に入る階段全て 逃げるとしたら、窓から逃げるしかない …黒服は、「13階段」と戦うと言う選択肢はとっくに捨てていた 元々、あのお人よしの黒服の真似事をしたくなって、ちょっかいをかけるようになった相手ではあるが 心が壊れている彼でも、ほんの少しは情のようなものを持っている ほんの少しだが、面倒を見た相手を殺すのは気が引けた 「あんたがここに来たのも、運命だと思おうじゃないか……こっちと、手を組まないか?」 「俺に「組織」から抜けろ、ってか?」 「そう言う事。あんただって、ハーレムとか心引かれるだろ?こっちの仲間になるなら、マッドガッサーの腕を引きちぎりかけたの、許してやるぜ?」 ふむ なんとも、魅力的な誘いだ ハーレムとか、最高だろう ……しかし 「悪い、断るわ。お前らについて、生き延びられる確立、あんま高くなさそうだし」 「その低い確率に浪漫をかけるつもりは?」 「ない。死ぬのは御免だからな」 わかっているだろう?…とでも言うように、黒服は「13階段」を見あげた そうか、と「13階段」は失望したような……わかりきっていたような、そんな表情を浮かべて 「………残念だよ」 と、そう、黒服に告げてきた 「ん~…………あれぇ?」 「三面鏡のあわせ鏡」と契約している少女は、首をかしげた …黒服Hと、電話が繋がらない 先ほどから携帯に電話をかけようとしているのだが、電話に出ないのだ 「どうしたんだろ…?」 仕事が忙しいのだろうか? マッドガッサーのことで、相談したい事があったのだが… 少女は黒服Hに電話をかけるのを諦め、「呪われた歌の契約者」に電話を駆ける事にした こちらは、すぐに出てくれる 『はい、どうしました?』 「あの…黒服Hさんに電話かけようとしたんだけど、繋がらなくて…」 『あら…きっと、仕事が忙しいんじゃないかしら?今、学校町はバタバタしているから…』 「やっぱりそうかぁ…」 ううん それじゃあ、仕事が忙しい中、電話をかけるわけにもいくまい 彼女に、相談しよう 「あの、ちょっと、相談したい事が…」 『えぇ、構いませんわ』 あぁ、良かった 少女はほっとして、「呪われた歌の契約者」に相談事をはじめたのだった 「………」 「三面鏡の合わせ鏡」の契約者の少女との、電話を終えて 「呪われた歌」の契約者は、小さくため息をついた …黒服Hと、電話が繋がらない その状況は、彼女も同じだった ……おかしい どんなに忙しい時でも、電話に出てくれるはずなのに 『俺が電話に出なかったら、俺が何かヤバイ状態になっているんだと思ってくれ』 どこかおどけたように笑いながら言ってきた黒服Hの顔が、脳裏をよぎる 「………大丈夫、ですわよね…」 携帯を握り緊めたまま、「呪われた歌の契約者」は、不安げに呟いたのだった to be … ? 前ページ次ページ連載 - 黒服Hと呪われた歌の契約者
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207 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2014/12/09(火) 13 23 09.69 ID sepfAmfx0 「これは君のためを思って言うんだけど」系のおしつけ言われた事あるよ 「このセッションは面白かったというのはあるよ、でもね、うまく行ったセッションは必ずしも良い経験になる訳じゃないのを覚えておいてほしい 今回のセッションは君にとっては何の経験にもならなかった。 なぜならうまく行ったからトラブルになってない。 トラブルの対処をしたり失敗するから人は学ぶのであって、今日は成長に繋がらなかった分無駄な時間を過ごしたと言えることを覚えておいてほしい」 こんな感じの事を終了間際に言われて、しばらくすげぇ悩んだことがあるよ それまでの事を全否定された訳だし 一緒に楽しんでた人が「今日は君にとっては無駄だった訳だ」とか言うんだから何が悪かったかとかすげぇ悩まされた 「何か悪かったのか?いや、でもトラブルになってないって言われたしなあ…」と超悩んだ 208 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2014/12/09(火) 13 49 09.08 ID rbB4Lv7/0 207 典型的な苦行主義者だな トラブルなんぞ起こらない方が良いに決まってるのに 209 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2014/12/09(火) 13 55 11.38 ID 0E6vrEYh0 [1/2] 207 トラブルへの対処を学ばなかった代わりにトラブルを起こさないようなセッションの手法を学べたじゃないか 210 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2014/12/09(火) 14 10 00.08 ID Cml/nrF40 [2/2] これも相手のためを思ってというより楽しみに水を差したかったと考えちゃうなあ。 211 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2014/12/09(火) 14 22 53.70 ID j3NHtNrh0 趣味なんだから楽しければそれで十分じゃん スレ403
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第40話 続・止まらない受難 「さあ、どういう事か説明してもらおうか!」 ネルはアルベルに銃口を向け強い口調で問いただした。 アルベル自信は別に自分がどう思われようが気にしない性格だったが、殺してもいないのに殺人の容疑をかけられていい気分などしない。 「おい!そこのガキ! 俺はあのまま死体を放置しとくのも哀れだったんで弔ってやろうとしただけだ」 夢留を睨み付け言い放った。 「ほう、あんたがそんなことをするようなやつだったとは思ってもみなかったよ。 私の知っているあんたはこの状況を幸いとして人殺しを楽しむタイプの人間のはずだよ」 尚も銃を向けつつアルベルを睨み付けているネルが割り込んできた。 「俺を見くびるなよ糞虫が!俺は無抵抗な人間を殺したり、弱いものイジメをするような趣味は無いんだよ!それに」 そう言うと左手のガントレットの鉤爪でドアを思いっきり引っ掻いて見せた。 だが、そのドアには傷一つつく事はなかった。 「見た目は愛用の手甲だが鉤爪部分はナマクラもいいとこ、こんなんじゃあ人を殺したくても殺せねぇよ」 そう言ったところでアルベルは自分の無実を証明する名案を閃いた。 「おい!そこのガキ。てめえは俺が女を殺したのを見たって言っていやがったな。 その時の死体は見たか?見てたならわかると思うがあんなに血塗れにするには相当斬れる獲物が無いと無理だ。見てのとおり今の俺はそんな獲物を持ち合わせていない」 「確かに、あの女の人一目で死んでいるとわかるぐらい血だらけだったけど…。あなた武器を隠し持っているんじゃないの?」 「何なら荷物の中身でも見てみるか?ろくなもんが出てこねえけどな」 そう言うと担いでいたバックを腕に抱えた。 「わかった。荷物をそこに置いて向こうの壁まで下がりな。妙な真似したら撃ち抜くからね!悪いけどあんたはこっちで荷物の確認をしてくれるかい?」 夢留は頷き、アルベルも渋々ネルの言われたとおり荷物を置いて壁まで下がった。 「こっちのバックには特に目立ったものは無いみたい」 そういうと2つ目のバックを探り始めた。 「うわぁ、なにこれ?メイド服?」 夢留はバックからメイド服を広げながら取り出した。 「あんたがメイド好きだったとはね。しかもこれスフレのじゃないか。ロリコンの気まであるのかい?弱い者イジメの趣味は無いかわりにいい趣味してるじゃないか」 先程とはうってかわって軽蔑の眼差しをアルベルに向けた。 「なっ、ちっちげーよ阿呆が!それはそこのガキが俺に向かって投げつけてきた荷物に入ってたんだよ!」 「え~。私こんなの知らないしぃ~」 夢留は珍しそうにメイド服を眺めながら言った。 「そっそんなことより武器は出てきたのかよ?」 二人は夢留の方を見たが彼女は首を横に振った。 「どうやらあんたは白みたいだね。」 そう言うとネルは銃を下ろした。 オペラは終止三人のやり取りを見ていた。 あの場に乱入して三人殺すことも考えたが、男と赤毛の女の身のこなしは見ただけで只者ではないとわかるものだったのでその案は実行しなかった。 どうやらこのままバラけることもなさそうだし次のチャンスを伺うことにしよう。 そう思い出口に身を翻したその時。 「そこのあんた!私が気づいていないなんて思っているのかい?両手を挙げてゆっくりこっちに来な!」 部屋の中から女の怒鳴り声が聞こえてきた。 (気づかれた?どうする?姿を見られてはいなそうだけど…。いや、ここはうまく近づくチャンスだわ。) すばやく考えをまとめオペラは言われた通り両手を挙げながら部屋に入った。 「あんた、あんなところで何をしてたのさ?」 ネルはオペラに問いただす。 オペラの側からは窓からの光で表情まではうかがい知れなかった。 「この建物を通りかかったときに声が聞こえたから気になって様子を伺ってたのよ」 「じゃあ、何でコソコソと隠れていたのさ?どこから見てたか知らないけど私たちはゲームに乗ったりしてる様子はしてなかったはずだよ」 「突然出てってもあなたたちを驚かすことになりそうだったからよ」 そういうとオペラは前髪をかきあげ額にある第3の目を見せた。 「こんな容姿をしているから特に疑われやすいのよ」 ネルは彼女の言い分に納得すると表情を和らげた。 「そうだったのかい。すまなかったね、いきなり脅かすような真似をしてさ。 こんなことになってるんだ警戒するに越したことないからね」 そう言うと銃口を下げオペラの方に歩み寄った。 オペラとネルの距離が2メートルぐらいになったその時、しばらく黙っていたアルベルが口を開いた。 「待て。その女が危険人物かどうかわかってねぇだろうが」 アルベルはネルを制止するとオペラにたずねた。 「お前はこの殺し合いをどう思ってる?」 「やってられるわけないじゃない。突然分けわかんないところに連れてこられて最後の一人まで殺しあえ?冗談じゃないわ!」 ここに来てからの彼女の行動は今の発言とは正反対だったが本心だった。 何も好き好んでミントを殺したわけではない。ただ愛する人の為そうするしかなかったのだ。 アルベルは尚も探るように問いかける。 「ほう、じゃあまだ人を殺したりしてねぇよな?」 「とっ当然じゃない。襲われたりしないかぎり好き好んで殺したりなんかしないわ。」 真実を言えば自分の立場が危うくなると思いとっさに嘘をついた。 「嘘をつくんじゃねえよ糞虫が!だったら何でてめえの荷物から血の臭いがしやがるんだ!?」 確かにミントを切り捨てた剣はバックの中にあるが、そんな臭いを嗅ぎ分けれるわけがない。 「そっそんなの言い掛かりだわ!」 「いいや、数多の戦場で人を、モンスターを切り捨ててきた俺の鼻がこの臭いを嗅ぎ違えるわけがねえ!その荷物の中身見せてもらうぜ!」 そう言うとアルベルは左手を伸ばしてオペラの荷物を掴もうとした。 その左手は荷物を掴むことは無かった。代わりに彼の左腕に焼けるような痛みが走った。 オペラが飛び退きざまに彼の腕を隠し持っていた剣で切りつけたのだ。 オペラの気配の変化を素早く嗅ぎ取ったアルベルは一瞬早く手を引いていたので手首を切断される事はなかった。 「やっぱり嘘をついていやがったのか、このまま俺たちと同行し隙を見て皆殺しにするつもりだったんだろ? 大方あの道で死んでた女を殺ったのもてめえの仕業だな。そんな太刀筋じゃあ不意打ちじゃなきゃ殺れねえもんな?」 アルベルは切られた左手の傷を舐めながら鋭い殺気を込めた眼光をオペラに向けた。 「アルベルよしな!その剣とてつもない魔力を持ってるよ。 3対1だけどまともにやりあえばこっちもただじゃ済まない。一旦退くよ!」 「はっ!この臆病者が!こんな糞虫潰すのなんざ素手で十分だ。 この糞虫に身の程ってやつを教えてやる!やる気がないならさっさとそのガキ連れて逃げな!」 「アルベルあんたねえ。」 臆病者という言葉にカチンと来たネルは言い返そうとした。 「もしかしてあの人私たちを逃がすための時間を稼ぐつもりかも。」 そんな二人の様子を眺めていた夢留がボソッとつぶやいた。 「なっ、ちっちげーよ!阿呆が!!お前らのためなんかじゃねえ! 足手まといがいても邪魔なだけなんだよ!いいからさっさと逃げろよ!」 思わぬ一言を耳にしてアルベルは少し動揺したように声を上ずらせて返した。 (今度はツンデレかい?忙しいやつだね) ネルは少し呆れたがこの少女を危険にさらすわけにもいかないのでアルベルの言葉に従うことにした。 「わかった。好きにしな。けど、あんたみたいな奴でもルシファーを倒す大事な戦力なんだ。 こんな所で野垂れ死ぬんじゃないよ」 そう言い残すと夢留と共に窓から外に飛び出した。 オペラは逃げる二人には目もくれずアルベルをじっと睨み付け剣を青眼に構えた。 対するアルベルは左手足を前に出し半身になりその右手に闘気を込めてオペラを睨みつけている。 (今の俺が出せる技で一番破壊力があるのはこれだ。乱発はできねえ、一撃で決めてやる) アルベルは一足飛びで仕掛けられる間合いにするべく半歩踏み込んだがオペラも半歩下がった。 (太刀捌きは微妙だったが今の間合いの取り方といい、相手の動きを点で捉える目の動きといいこの女相当修羅場をくぐって来てやがるな) そう思うと少し楽しくなりニヤリと口元を歪めた。 ルシファーを倒して以来アーリグリフ国内に彼に敵う者もいなくシーハーツとの戦争も終結し闘争に飢えていた。久しぶりのこの空気はやはり彼にとっては心地の良い物らしい。 しばらくお互い相手の間合いのギリギリのところで様子を伺っていた。 アルベルは相手の剣を受ける術を持たないので隙を探していた。 対するオペラは剣術のイロハも知らない素人、下手な小細工はできるはずも無い。 ただ手製のランチャーを振り回していたスイングスピードには自信があった。 相手が仕掛けてきた一瞬の隙に一太刀浴びせるつもりだ。 (この緊張感は心地良いがいい加減飽きたな。仕方ねえ仕掛けるか) 両足に力を込め床を蹴る。一気に間合いをつめオペラの剣がギリギリ届かない位置に着地した。 オペラはその着地の隙を逃さず一歩踏み込みつつ剣を振り上げ一気に振り下ろした。 その剣閃はアルベルの脳天をしっかりと捕らえていた。 「チィ」だがアルベルもその動きを見切り体を右にそらした。 危うく左肩から先が無くなる所ではあったがなんとかこの一撃を回避できた。 相手は隙だらけ、振り下ろした剣で二の太刀を打ち込んでくる気配も無い。 右手に渾身の力を込めオペラの左わき腹に拳を叩き込み同時に練り上げていた闘気を解き放った。 「吼竜破!」 アルベルが叫びと共に放たれた闘気は竜の形を成しオペラに襲い掛かった。 「かはっ」 オペラはそのまま反対側の壁に叩きつけられくぐもった声を上げた。 オペラは剣を杖代わりにして立ち上がろうとしたが、掌打を叩き込まれた左わき腹に激痛が走りそれはかなわなかった。 アルベルは確かな手応えを感じオペラに歩み寄る。 「その様子じゃあもう戦えないだろ、抵抗できない奴に止めを刺すのは主義に反するがてめえみたいな危険人物を生かしておくわけにもいかねぇ。 せめて一思いに殺してやる」 そう言うと再度右手に闘気を込めだした。 オペラは立てひざを突いたまま左手でジャケットのポケットを探った。 不審な動きをしたオペラを見てアルベルは「動くんじゃねえ!」と叫び、とどめの一撃をいれるべく飛び掛ったが遅かった。 オペラは一冊の書物を取り出すとそれを掲げた。 オペラの体はまばゆい光に包まれその光がおさまる頃には姿は消えていた。 オペラは気がつくと氷川村すぐ近くの道端にいた。 彼女の窮地を救ったアイテム神速の書はその手から消えている。 オペラの荷物に入っていた支給品のひとつだった。 (いざという時に使うつもりだったけどこんなにも早い段階で使うことになるなんて。 とにかく傷の手当をしないと、このままじゃあまともにやりあっても返り討ちが関の山だわ) フラリと立ち上がるとまたもやわき腹に激痛が走り意識が飛びかけた。 剣を地面に突き刺し自身を支え呼吸を整えた。 「まだよ、まだ死ねないの。エルのためにもっと、もっと殺さないと…」 うわごとの様に呟くと沖木島診療所の方へ歩き始めた。 【I-07北部/昼】 【オペラ・べクトラ】[MP残量:100%] [状態:右肋骨骨折:右わき腹打撲] [装備:咎人の剣“神を斬獲せし者”@VP] [道具:???←本人確認済 +荷物一式*2] [行動方針:参加者を殺し、エルネストを生き残らせる] [思考1:怪我の治療をすべく診療所へ行く] [思考2:誰かと遭遇しても不意打ちが確実に決まる状況で無いならスルー] 「ふう」 何とかオペラを退けたアルベルは一息ついた。 のどが渇いたので水を取り出そうとしたが、辺りには荷物が1セットしかなかった。 (あのガキちゃっかり自分の荷物持って行きやがって。) 水を取り出そうとバックに歩み寄るとバックが妙に膨らんでいるのに気づいた。 少し嫌な予感がしたので中身を確認するとそこには 〔こういうの好きなら私いらないからあげるね☆〕と書かれたメモとともにメイド服が出てきた。 「だからこんなもん好きじゃねぇー!!」 メモとメイド服を切り裂こうとしたが、生憎左手首の切り傷が痛んでそれは適わなかった。 メモを丸めて捨てると仕方がないので、かさばらない様にメイド服を綺麗にたたんでバックにいれた。 服をたたんでいる時ふと(俺なにやってんだろorz)と悲しくなった。 【I-07/昼】 【アルベル・ノックス】[MP残量:70%] [状態:左手首に深い切り傷(応急処置済みだが戦闘には支障があり)] [装備:なし] [道具:メイド服(スフレ4Pver)+荷物一式] [行動方針:ルシファーを倒す、基本的に単独行動するつもり] [思考1:武器の調達] [思考2:しばらく氷川村での散策を続ける] 「ここまで来れば大丈夫そうだね」 ネルはそういうと足を止めた。かなりの距離を走ったがほとんど息を切らせてなかった。 「はぁ、はぁ、ちょっ、ちょっと速すぎですよ~」 方や夢留はネルに追いついていくのがやっとだった。 立ち止まったネルにようやく追いつくと、膝に手をつき肩で息をした。 普段は訓練された者達と走ることがほとんどなので、夢留が一般人ということをネルはうっかり忘れていた。 「大丈夫かい?あそこの木陰で少し休憩しようか」 二人は木陰に座わり互いの自己紹介を交わした後夢留はたずねた。 「ネルさんはこれからどうするつもりですか?」 「そうだね、私の知り合いにこいつをどうにか出来そうな奴がいるから探すつもりさ」 ネルは首につけられた爆弾を指しながら言った。 「じゃあ、私もついて行っていいですか?私の知り合いも何人かこの島に来てるみたいなんですけど宛てもないし…」 「私はかまわないけど、多分最後にはこの会の主催者との戦いになる。そうなれば最悪の場合返り討ちにあうかもしれないよ?」 「大丈夫ですよ。私こう見えても魔法が使えますから。きっと役に立って見せますよ」 「そうかい。じゃあ改めてよろしく頼むよ夢留」 「はい!」 そういうと二人はかたく握手を交わした。 【H-06/昼】 【ネル・ゼルファー】[MP残量:100%] [状態:正常] [装備:セブンスレイ〔単発・光+星属性〕〔25〕〔100/100〕@SO2] [道具:????・????←本人確認済 +荷物一式] [行動方針:仲間を探す(フェイトら文明人、ブレアを優先)] [思考1:氷川村は危険かもしれないので平瀬村にて仲間の捜索] 【H-06/昼】 【夢留】[MP残量:100%] [状態:疲労] [装備:なし] [道具:荷物一式] [行動方針:ネルについていく] [思考1:ネルについていく] [思考2:アルベルって人大丈夫かな?] 【残り55人】 第39話← 戻る →第41話 前へ キャラ追跡表 次へ 第20話 オペラ 第54話 第20話 アルベル 第66話 第20話 ネル 第71話 第20話 夢瑠 第71話
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このページはこちらに移転しました やる夫とやらない夫 作詞/97スレ342 やるお?(やらないだろ常考) やるお?(やらないだろう常考) やるお?(やらないだろ常考) やるおー!(しつこいだろう常考) 今日も今日とて鏡を凝視 横顔長いおー!(長過ぎるだろう常考) がむしゃらに新着スレに2Get! 5Getしたお~!(向いてないだろう常考) やるお?(やらないだろ常考) やるお?(やらないだろう常考) やるお?(やらないだろ常考) やるおー!(しつこいだろう常考) 今日も今日とておっぱいスレを 無差別kskだお!(男だろう常考) ついついメルアド晒して 童貞大辞典の仲間入りだお!(お約束だろう常考) やるお?(やらないだろ常考) やるお?(やらないだろう常考) やるお?(やらないだろ常考) やるおー!(しつこいだろう常考) やるお?(やらないだろ常考) やるお?(やらないだろう常考) やるお?(やらないだろ常考) やるおー!!!!! (うるさいだろう常考) 完
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「変わらない春」 宙に浮かんだ 一つのピンク そっと掌に 載せてみた その花びらは 柔らかく 君の右手を 思い出させる 突然 周りのピンクがゆがむ 探し続けた君が すぐそこに居た気がした 毎年変わらぬ この木の下で 変わり続ける 僕の姿 煙草に火をつけると 僕の涙は 空へと昇った それと逆に 君の涙は ひらりと僕に舞い降りた まるで 僕に微笑むかのように
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知らないうちに…… 条件 ライバル告白イベント(以下に記載)が発生し、結婚式が発生しなかった場合 招待されなかったパターン。 結婚式と同様、好感度などは上がる。 ライバル告白イベント 一番好きな人 見えていたこと うちの娘はどうなんだ 引き離された2人 この町とキミが好きだ 名前 コメント
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┌────────┐ │18年度も終わり。│ └────────┘ 平成18年度も完璧に終わりムード満開の春間近にお送りします。 最後の3EI通信となりました。編集長代行Takiです。 予告どおり今年度最後の通信です。次回は4月6日ですよ。 そんな春なんですけれども、応援の毎日ですね。 なかなかいい感じで仕上がってきているという噂をよく耳にしてますが 学校が無いと会う人が限定されるのが普通の長期休暇なわけですが 応援があるとそういうこともないかもしれませんね。 変な意味じゃないので。誤解のないように。 それでは手帳を開きます。最後の通信の始まりです。 【個人的連絡】 今のところ分かりませんが、4月6日から4EI通信を出したいです。 協力してくれる人とかいますかね。いたら私まで連絡くださいw 一応4月に入ったら通信と私のホームページの宣伝でもしようかなと。 もし宣伝したいことがあれば、それも私まで。何か作ります。 【今週のコラムー☆】 個人的な話ですが、人ってやっぱり自分を撮られるのって辛い。 撮られるだけじゃなくて録られるのも、私はちょっと苦手です。 ということもありまして、少し意識してみたのが監視カメラです。 先日、某お店でふと上を見上げると・・・レジの真上にカメラが。 あー(;´▽`A`` なんか緊張しました。 もう少し監視カメラも小さくしてくれればいいのにね。 撮ってるのバレバレ過ぎです。でも緊張してしまいました。 まぁレジ前ってそんなに立ち止まらないですしいいですかね。 さぁ、それと同じような心境にさせてくれるすばらしい機械があります。 ほら。あのCD屋さんの入り口とかについてる機械ですよ。 清算済んでいない商品を持って通ると 「ピー(ノ゜⊿゜)ノ」 ってなるやつ。時々子供とかひっかかってますけどね。 なんか緊張するものに囲まれて私たちって生活してますよね。 とかどうでもいい実感した今週でした。 【今週のITネタ】 今週のITネタに関してはITだけではないかもしれません。 今週は「インフラ」について考えてみましょう。生活基盤ですよね。 要するに水道・ガス・電気・電話などの施設のことです。 最近ではこの生活基盤の中に「回線」を入れてもいいと思うんですよね。 情報インフラ。インターネット接続環境も重要な生活基盤となりました。 そこで問題なのは、この情報インフラは他のインフラに比べて はるかに地域格差が大きいということなんですよね。 私事として最近実感したのは光ですよね。光ファイバ。 CATVとか重すぎるので光に変えようかなーとNTTのサイトへ。 「えーっとぉ・・・」 敷設予定:なし 敷設状況:なし 。・゜゜ ゜(*/□\*) ゜゜゜・。 なんだよー。せっかく客になるって言ってるのに。 って感じでした。某電気屋でNTTの人がいたので 「早くうちまで敷設してください」 って言ったら 「上のものに伝えときます」 だって。3年くらいかけて伝えてくれるでしょう。 情報インフラの敷設は他のインフラに比べて利潤追求の考え方が入っている。 そんな気がするんですよね。だから都会から蜘蛛の巣のように広がっていく。 そういった敷設方法ばかりしてると、今にユーザが怒り出しますよ。 ほら。地デジとかワンセグとか。その代表例だったでしょう。 インフラって何のためにあるのかな。よく考えさせられました。 【今週のニュースをちょっとだけ。】 今週、私にとって最大ニュースだったのは次の二つ (最大じゃねーとかいう突っ込みはしないように) 世界同時株安 PS3がPS2に負ける の二つです。 世界同時株安は28日水曜日の出来事。古館さんの言葉ですけどね。 世界中の株式市場の平均株価が軒並下がったわけですね。注目です。 そしてPS3の販売数がPS2の販売数に負けた。たしかアメリカ。 これはもう、笑い話です。 【編集後記】 また会う日まで。
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終わらないレクイエム 「さて、そうなると移動が必要になるな」 ウルベがそう話を切り出した。 「肯定だ」 言葉少なく、宗介がそれに賛同する。 (やはり、まだ信用されてはいないか…) 「しかし、いきなり全員がぞろぞろ移動するのは危険だ。ここは一度索敵を行うべきだと思わんかね?」 「肯定だ。奇襲などの危険もある」 「あの…じゃあどうすればいいんですか?」 あまり軍事に詳しくないシンジが口をはさむ。待ってましたとばかりにウルベが饒舌に話し出した。 「一度誰かが調査して、安全を確かめてから移動するのがいいだろうということだ。それは私がやろう。 空を飛ぶことができるため、広範囲に索敵でき移動も速い。」 一見、味方のために危険な役を引き受けるよい上官のように聞こえるが、腹の中はこうだ。 (多少信頼を得なければ駒としては使いづらいか。ある程度索敵を行ったあと、隠れて様子を見てから一芝居打つとしよう。 敵に見つかりやすい大型の機体と行動するのは避けたいからな…敵と交戦することがあったら、様子を見るとするか) 「大丈夫なんですか?」 「安心したまえ。これでも正規の軍人だ。できることとできないことはわきまえている。」 しかし、そんなことはおくびにも出さず、すがすがしいくらいの笑顔で答えると、ウィングガストは南の空に向かって飛び立った。 5分後… 残された2人。 「いつもある程度周囲に気を配れ」 「は…はい!」 もともと二人とも積極的に話すタイプではないものの、この状況の中、ある程度協力のために会話が弾んでいた。 「まるで新兵のダンスだな…」 「す、すいません」 大雷凰はパイロットの動きにあわせて動くため、シンジでは正直戦力として計算するのは難しい。 それどころか逆に足を引っ張りそうでさえあった。 「もし、戦闘が起こったら、ウルベに連絡に向かえ。 戦闘はこちらがある程度引き受ける。離散した場合の集合は離散した地点30km南だ」 一人ならこの機体の特性を考えれば、離脱は容易だ。こちらでかく乱し、シンジを離脱させ、連絡役にするようにすればいい。 「…よし、これで終わりだ。機体に乗ったまま、レーダーから目を離すな」 一通り焼き付け刃ではあるものの、基本的なことは教えた宗介が、そういって言葉を区切った。 「あとはウルベさんを待てば……!?宗介さん!?レーダーに…」 「こちらも確認した。何かが接近している。誰が乗っているか確認のため接触が必要だが、危険を伴う。機体を温めておけ」 「はい!」 ゆっくりとレーダーに映っていた機影がこちらに近づいてくる。蒼い、龍のような機体だ。全身に傷を負っているようにも見える。 宗介が通信を試みようとしたが… 「ッ!?」 突然、龍から光が放たれた。そして、それはついさっきまでブリッツがいたところに炸裂する。 (これがビーム兵器というものか!?) まさか、あんな日本で同級生たちが見ていた漫画のような機体が現実にあり、 特撮などでしかなかったビーム兵器が実用化されているとは… この状況をどうにかするには、不確定要素(シンジ)を取り除き、援軍の到達か離脱を行うのが正しい。 「さきほど教えたとおりだ。今すぐ連絡にいけ」 シンジにそう告げる。 「え!?」 まだイマイチ行動を起こしきれてないシンジにすばやく命令を出す。 「戦場では一兵卒の行動が全滅か生存かを分けることもある。自分の与えられた任務を遂行しろ!」 「は、はい!」 生存か、全滅か、それを分けると問われれば、答えるべくもない。シンジは急いで南に走り出した。 「さて…」 ヤザンは機体の中で静かに呟く。一機は逃げたが、もう一機はこちらを向いて油断なく構えている。 目の前に獲物がいるのに、無理して逃げる獲物を追う意味はない。しかもガンダムタイプ。 先ほどの放送で高ぶった気持ちをぶつけるにはよい相手だ。 「さぁ、楽しませてくれよ…!」 逃げたシンジを追撃する気配はない。どうやら、相手は本格的にゲームに乗っており、戦うつもりのようだ。 おそらく宗介が戦う姿勢を見せているため、まずそちらを叩こうといったところだろう。 (攻撃を加え、隙を見て不可視モードを起動、合流地点へ向かう…) いきなり逃げ出せば、まず攻撃を受ける。不可視モードもいきなり使用しては意味がないどころか、危険ですらある。 手品は仕掛けがわかってしまってはいけない。 そのため、攻撃を加え、その隙に不可視モードを起動、相手が現状を把握しきらないうちに逃げよう、ということだ。 (戦闘の相性、状況としては最悪ではあるが、突破する) 空をブースターもなく泳ぐように進む上に、こちらの「PS装甲」の弱点と思われるビーム兵器とおぼしきものを装備。 どれほどの戦闘力、練度かも不明。 情報がなさ過ぎる上に、こちらは空中に高く飛び上がれるが、落ちた瞬間は無防備。 地面を這うしかない上、奇襲戦闘と隠密行動用のタイプ。 しかし、それでもやるしかない…! 龍王機が戦いの火蓋を切った。ラスタバンビームが降り注ぐ。 (威力などが不明な以上、回避を念頭に置く!) カウンターを狙うとは言え、危険を冒して反撃する必要はない。 相手の高度から言って届くのは50mm高エネルギービームライフルのみ。 援軍の到達もまた勝利条件の一つなのだ。ひたすらかわし、確実に反撃できる時を狙うべく、ひたすら回避を続ける。 敵もそこを理解しているのであろう、決して高度を下げない。 しかし、勝負を決めるとなれば、何か手を打つそのときを宗介は待ち続ける。 「…ふん」 ヤザンが龍のなかでため息をこぼす。彼からすれば、血が燃える命の取り合いがしたいのだ。 わざわざ残ったのだ。面白くしてくれると思えば、こんな不毛なもの。ヤザンは、行動を変えた。 「…?」 突然龍がゆっくりと高度を落とした。落としはするが、特に行動するそぶりがない。 「相手はアマチュアか?それともなにかあるのか…?」 宗介がいぶかしむ。それでも決して隙は見せない。攻撃を行わずまだ様子を見る。 しかし、ヤザンは違った。これでも攻撃を仕掛けないガンダムに対し、龍は突然火炎を撒き散らす! よこに移動し、宗介はかわすが、そこに狙いすましたラスタバンビームが大量に撒き散らされる! 極力かわし、どうしてもあたるものはシールドで防ぐ。 そうやって視界を奪った隙を突き、ウィングカッターで切り裂こうと迫る! 「回避は不可能…なら」 かわせないものは仕方ない。あっさり宗介は右腕を生贄に差し出した。 腕を使い、受け流すように使う。意外なところでいい結果が出た。 「PS装甲」のおかげで、腕が浅く切り裂かれるだけですんでいる。ほぼ同時に、50mm弾を叩き込む。 たまらず龍が回避しようとしたときに、かわされることを覚悟でランサーダートを放つ。 「ちぃ!」 ギリギリでランサーダートをかわしたが……そのころには、もうブリッツの姿がなかった。 「森に隠れたのか…?ならこうしてやる!」 龍が高く舞い、広い範囲に炎を撒き散らす。 森が燃え、木が倒れ、熱に覆われる平面となる。 しかし、ブリッツはいない。 「一体どこに…ん?」 よーく、目を凝らさねばわからないが、妙な形に火が消えている線がある。しかも、それは離れるように伸びていって――、 ヤザンももしや、と思ってその線の進路上にラスタバンビームを放つ。 ――ずれた。さらに重点的にそこを攻撃する。 「こんな方法で見つかるとはな…」 宗介が呟く。 そう、いくらミラージュコロイドいえどその実体そのものが消えるわけではない。 そのため、移動し踏み消された火が位置をさらしたのだ。 いくら宗介でもこれはどうしようもない。 熱に弱い「PS装甲」でも山火事くらいの火ではつけずともダメージは受けないものの、結局姿がさらされたも同然。 ミラージュコロイドと「PS装甲」は併用できない以上、このままでは通常兵器でもダメージを受けることになる。 意味のないミラージュコロイドをとき、「PS装甲」を起動し、森に移動する。 こうなったら、ある程度のダメージを与え、追撃速度を遅くして振り切るしかない。援軍も、不安事項が多い。 つまり…ある程度向き合って戦うということだ。 「火炎でもそうダメージはない、切ってもそう効いていない。ビーム兵器は全弾回避、か」 また龍が高度を落し、ブリッツと向きあう。 「いくぞ!」 ラスタバンビームがブリッツに対し放たれる。 しかし、宗介も先ほどのことで把握している。すばやくかわし、ビームライフルを撃つ。 それを前に出るようにかわし、ウィングカッターを展開、切りつけようとするが、突如地面から現れたアームが胸に迫る。 「ちぃ!」 体をねじり、かわす。からだはそのままブリッツの右を通り過ぎようとする。 しかし、宗介をそれを見逃しはしない。姿勢を崩した龍にランサーダートを打ち込む。 体が細長いためか、一発が後ろ足の付け根に当たるだけだった。火炎をまき、視界を奪う龍。 ブリッツは横へ側転、視界をすぐに確保し、周囲に気を配る。メインカメラでは、どの方位も龍の姿はない。 咄嗟に妙な感覚――殺気を感じ、回避運動のステップを一歩踏む。ほぼ同時に、ビームが右肩を貫いた。 真上にいる龍に対し、即ランサーダートを撃つ。急上昇し、それをかわす。 「やはり、ビーム兵器が弱点みたいだな!」 今度は龍の体自身を矢のように使い、一気に降りてくる。ほぼブリッツの武器とかぶる斜線の腕だ。 当てようにも点も同然。対空機銃のようにビームライフルをまく。 龍がビームの雨を潜り抜け、口を開く。また火炎を吹くと思い、一歩下がる。 しかし、龍は火を吹かず、そのままブリッツに突っ込んできて、その顎をブリッツに突きたてた。 その勢いのまま、後ろに吹き飛ぶブリッツ。すばやく受身を取るが、同時にビームが全身に降り注ぐ! 急いでかわすものの、4発を被弾。ダメージは少なくない。このままでは的同然。ランサーダートを龍に向け3セット撃つ。 ダメージを受けている以上一本一本が胴体などに突き刺されば危険になる。強引にかわし―― 回りを確認したときには、ブリッツがまた消えていた。 「一体今度はどこへ…」 ヤザンが回りに気を配る。この一瞬。それが宗介の待った一瞬だった。 消えた以上、そこから離れ、どこかにいる。そう意識が流れ、もともといた場所への警戒が揺らぐ。 ついに乾坤一擲の一撃、グレイプニールが龍王機の首に突き刺さる! 「ぐっ!逃がすものかよ!」 しかし、ヤザンもあきらめない。 「何ッ!?」 そのまま腕を回収し、逃亡するつもりだった宗介。 しかし、龍王機は首に打ち込まれたグレイプニールを両腕でつかむ。しかし、宗介もすばやくランサーダートを打ち込んだ。 「チィ!」 龍王機は体をひねるようにして直撃を避けるが、右腕の付け根に3発が命中。 右腕が吹き飛ぶが、それでも放さない。回収される腕とともに、龍王機が迫る。 (今から腕を切り離しても間に合わない!) ならば、と衝撃を受け流すようブリッツが構えたとき、慣性に従い竜王機がブリッツに突っ込む。 「「おおおおおッ!!」」 二人の叫びが重なる。 零距離のランサーダートが龍王機をとらえ、龍王機のラスタバンビームがブリッツを貫いた。 (戦いが終わったようだな…) 15分前、ブリッツと龍王機が激突したときから、音沙汰ひとつない。おそらく、どちらかが死んだか、 いや、あの最後からお互い動かないところを見ると、両方が死んだか… (さて、見に行くとするか) 偵察を終え、高みの見物をしていたガストランダーはグルンガストになり、ゆっくりと立ち上がると現場に向かう。 案の定、2機がズタボロになって転がっている。 辺りを見回すが、人影はない。よく見れば、お互いコクピットがあるであろう胸に大きくダメージを受けている。 「ふん、2人とも死んだか…まぁいい、駒はもうひとつある。死体を抱え、一芝居撃つとするか」 死体を見つけた後、それを抱えながらシンジに連絡を取ればよい。 そう思い、期待の姿勢を低くし、コクピットに出た瞬間、 ウルベは吹き飛ばされた。吹き飛ばしたのは、龍王機の腕だ。確かに身をかばったが… 龍からすれば軽く殴るような一撃。だが、人間相手なら…確実に即死だろう。 「ハハッ、こんな命の掛け合いがあるからやめられない。新しいのがほしいと思っていたところだ。ちょうどよかった」 その声は、龍の胸から聞こえていた。そう、それはヤザン・ゲーブルの声。宗介の一撃は最後、龍の攻撃により微妙にそれたのだ。 そのため、コクピットギリギリを通過していた。 充足感に満たされたまま、龍からおり、グルンガストに向かう。コクピットの前でゆっくりとグルンガストを見上げるヤザン。 しかし、それを打ち破るものが現れた。何かの気配が…そう感じたとき、突然視界が揺れ、すこし白くなる。 その視界の隅に…腕。さきほどウルベにやったように、ヤザンもまた、人間の腕ではあるものの、殴られ吹き飛ばされた。 (っぐ…骨は折れていない…応急措置を…) 常人を上回る反射神経でギリギリの地点でオートパイロットに切り替え、コクピットから飛び降りた宗介。 落ちるとき、ぶつけたところは多く、体がきしむが、動くのには問題ない。 通信機の一部もきっちり持ち出している。あとは、隠れて龍の様子を窺えばいい。 そして、まっていれば、はじめてみる機体が現れた。様子を窺っていると… 『ふん、2人とも死んだか…まぁいい、駒はもうひとつある。死体を抱え、一芝居撃つとするか』 「…!!」 やはり、あの男、腹に黒いものが座っていた。人型の姿を見せなかったのもそのためだろう。 姿を見せるのはまずい。様子を見なければ… そう思ったのも一瞬だった。突然姿を現した――おそらく自分の遺体を探すためだろう――ウルベが龍の腕で吹き飛んだ。 (あの速度では…確実に即死だな。機体が大破した以上、大型機の確保を行う。) そう思い、グルンガストに龍の死角になるように接近する。グルンガストに比較的近いところへ出る。 そこには、おそらく龍のパイロットと思われる人物が… (まずい!) 敵が大型機の操縦法を知っていた場合…確保された瞬間、勝ち目はなくなる。 (あえてリスクを冒す!) 物影から出て、音もなく全力でヤザンに走る。武器はない以上、素手だ。しかし、その硬く握り締めた拳がヤザンに突き刺さる。 ヤザンがよろめき、ひざを突く。素手で倒すとなると、最悪相打ちの可能性もある。それよりも確保が先だ。 宗介はそのままヤザンを見向きもせずにグルンガストに走る。 体を前のめりにしてコクピットに体を入れ、宗介がグルンガストの操縦桿に触れ―― 軽い爆発音がした。首輪が爆発したのだ。 「なっ!?」 体が、ゆっくり、ゆっくりと爆発のためか後ろにそれ、コクピットの外に倒れる。 (まだ…俺は……) 死ぬわけにはいかない。しかし、思いとは裏腹に、体は動かない。青空が視界いっぱいに入る。 すこし、脇に思考がそれる。 死ぬわけにはいかない。 そんなことを考えるようになったのは…いつだ? 仲間たちが写る陰気な写真に自分が入るだけだ。自分の死についてなど、なんとも思ってなかった。 自分が変わったのは…そう、あれは―― (チド……リ…) そう、彼女とあってからだ。もう一度、彼女に会いたい。心からそう思う。しかし、それは叶わない。 そのまま、彼の意識は白くなっていった。最後に彼が見ていたものは…なんだろうか? 「うっ……」 ヤザンがゆっくりと起き上がる。さきほど受けたダメージがすこし残っているものの、問題なさそうだ。 「なっ!?」 グルンガストのそばに、一人の男が首から血を流し倒れている。 よく見ると、それはコクピットのあたりにも及んでいるのが、光の加減からわかる。 状況を整理するヤザン。それらから導き出される答えはひとつ。 先ほど吹き飛ばした男のほうをおそるおそる振り向く。間違いなく人間ならば即死のはずだ。 そこには、機動兵器に殴られ、確実に絶命した男が転がっているはずだった。しかし、 肩から血が流れ、右腕はダランとさせているが、額から脂汗をかきながらも起き上がっている。その男が怒りの形相でこちらを睨む。 「まさか…あれに耐えたとでも言うのか!?」 あの男との差は50mはある。絶対に追いつかれないはずだ。 今度こそ、確実につぶすとヤザンは思い、ヤザンが急いで龍王機のコクピットへ走る。 「おおおおおおおおおおっ!!」 男がこちらに走る。機動兵器に乗るよりこちらのほうが早いと判断したのか、怒りに駆られているのか。 腕を押さえ、明らかに消耗しているにもかかわらず、どんどんヤザンとの距離が縮まっていく。 「本当に人間か!?」 ヤザンが戦慄する。あと5mでコクピットしかし、奴はもう4m後ろ。体を投げ出すように飛び込み、コクピットを閉める。 それもまだ終わりではなかった。竜王機の体が揺れ、コクピットの装甲がひしゃげる。 メインカメラで外の様子を確認すると、先ほどの男が外からコクピットを殴っている。 左の拳の一撃一撃が確実に龍の装甲を壊す。先ほどの戦いで、もうほとんど動くこともできない。 唯一動く左手を振るう。しかし、 「甘いっ!!」 なんと、生身で4m近く飛び、龍の腕をあっさり飛び越えてかわす。 「先ほどのような油断のまぐれ当たりはもうないぞ!終わりだ!」 重力の力も加えた一撃がついに龍の胸に光を差し込ませる。 「これしかないか…!悪くてもお前も道連れだ!」 ヤザンの声とともに、もう一度左手が振るわれる。 「無駄なことを!」 しかし、やはりウルベはそれをものともせず飛び越える。しかし、左腕はそのまま伸びきったまま、ある場所へぶつかる。 ぶつかったのはグルンガストの足。そう、足元へ衝撃を受けたグルンガストはそのまま、ウルベと龍へ倒れてくる! 「な、なんだとぉぉぉぉぉぉ!!??」 かわそうにも、自由落下から逃れるすべもない。そのままグルンガストは全てを押しつぶした。 龍がつぶれ、へしゃぐ。地面に食い込む感覚と強い衝撃。そして―― 「う……?」 ヤザンが龍の胸で目を覚ます。どうやら…生きているようだ。 コクピットに大きな穴が開いている。 そこから這い出ると、原型をとどめているのも不思議なほど傷ついた竜と、倒れこんでいる大型機があった。 よく見ると、腕が妙なところから出ている。これは…あの超人の腕だろう。 隙間から、開けっ放しのグルンガストのコクピットに入る。袋からマニュアルを取り出し、チェックする。 特に損傷はないようだ。 ヤザンはマニュアルで操作方法を確かめながらグルンガストを起こす。 そして、マニュアルをじっくり読み始めた。 【ヤザン・ゲーブル 搭乗機体:グルンガスト(バンプレストオリジナル) パイロット状況:健康 機体状況:装甲表面に若干の傷 現在位置:H-4 第一行動方針:どんな機体でも見付ければ即攻撃 最終行動方針:ゲームに乗る】 【碇シンジ 搭乗機体:大雷鳳(第三次スーパーロボット大戦α) パイロット状態:良好(おなかいっぱい)。全身に筋肉痛 機体状態:右腕消失。装甲は全体的軽傷(行動に支障なし)。背面装甲に亀裂あり。 現在位置:H-5 第1行動方針:ウルベと合流し、宗介を助ける 第2行動方針:アスカと合流して、守る 最終行動方針:生き抜く 備考1:奇妙な実(アニムスの実?)を所持 】 【相良宗介 搭乗機体:ブリッツガンダム(機動戦士ガンダムSEED) パイロット状況 死亡 機体状況 大破、特にコクピットは完全に破壊 【ウルベ・イシカワ パイロット状態:死亡】 【時刻8 30】 前回 第155話「終わらないレクイエム」 次回 第154話「Zの鼓動」 投下順 第156話「疾-hayate-」 第148話「北へ。」 時系列順 第158話「今、『成すべき事』は」 前回 登場人物追跡 次回 第145話「狂龍は翼を休めず」 ヤザン・ケーブル 第167話「死力戦場」 第146話「二人の共感、一人の違和感」 碇シンジ 第158話「今、『成すべき事』は」 第146話「二人の共感、一人の違和感」 相良宗介 - 第146話「二人の共感、一人の違和感」 ウルベ・イシカワ -
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2013年度 社会人リーグ戦結果 成績>リーグ戦結果 順位表へ 2013.11.24時点 通算成績 9勝9敗2分 日時 対戦相手 結果 コメント 第1戦 2/24 FFG ●2-5 小さなミスが重なり完敗・・・ 第2戦 3/24 ケイズ ○3x-2 最終回に何とか追いつき、延長8回森選手のサヨナラ打で激勝! 第3戦 3/31 リーディングス ●5-14 四球、エラー、痛打で大敗・・・ 第4戦 4/14 FJQS ●1-5 失策、失策、失策で連敗・・・ 第5戦 4/21 三日坊 s ○3-1 朝日投手の投打にわたる活躍で逆転勝利! 第6戦 4/28 リーディングス ○3-2 クリーンナップのタイムリーで辛勝! 第7戦 5/12 FJQS △4-4 何とか最終回に追いつきドロー 第8戦 5/26 ロケット ○3x-2 延長8回、越智選手のサヨナラタイムリーツーベースで激勝! 第9戦 6/30 電通 ○3-0 朝日投手無四球完封 平山先制タイムリー3塁打 第10戦 7/21 FFG ●5-14 投手層の差で敗北・・・ 第11戦 7/28 ロケット ●2-8 好投手相手に完敗・・・ 第12戦 9/16 ケイズ ○8-4 大賀投手、好リリーフで今季初勝利! 第13戦 9/16 三日坊 s ●1-12 3アーチ浴び大敗・・・ 第14戦 9/29 アイルトン ○3-2 増田投手完投で今季初勝利! 第15戦 9/29 アイルトン ○13-0 サブロー大当たり&大石真治投手完封でコールド勝利! 第16戦 10/13 テラモト ●1-3 増田投手好投も、打線が繋がらず惜敗・・・ 第17戦 10/27 ブレイン ●2-10 エラーと貧打で大敗・・・ 第18戦 10/27 ブレイン ●0-5 好投手相手に打線沈黙で連敗・・・ 第19戦 11/10 電通 不戦分 第20戦 11/24 テラモト ○4-3 最終回に追いつかれるも戸川選手のスクイズでサヨナラ勝利!