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いままで書いたもの とかいはコーディネイター 植物型ゆっくり 蒼い空。雲ひとつ無い空。 清々しいまでに澄みきったその空で、箒に跨り黒の山高帽から金色の 長髪をたなびかせながら、魔法使い霧雨魔理沙は飛んでいた。 「いやぁ最近ずっと自分の部屋でキノコ弄ってたから久しぶりに霊夢 の所で酒盛りでもしたくなって飛び出して来ちゃったぜー。ちなみに アポイントメントはない」 まるで誰かに説明するような事を口走り、手に持った一升瓶をぶんぶ んと振り回しときたま近くを飛んでいる毛玉や妖精を殴って落としな がら魔理沙は空を征く。ちなみにキノコを弄るというのはいやらしい 意味合いは含まない。 「そんなこんなで神社に着いたんだぜ。うぉーい霊夢ー」 縁側で横になっている霊夢の後頭部に向かって手を振りながら、魔理 沙は地面に降り立った。 霊夢の後頭部は魔理沙の声に反応し、その場で縦に半回転、横に4/1 回転して、魔理沙の方に振り向いてずりずりと魔理沙の方へと這いよ ってきた。 手を上げた状態のまま魔理沙は凍りつく。 その間も霊夢の顔は魔理沙の膝元まで近付いてくる。 そして、とうとう縁側の縁までたどり着き、その奇妙に変形している 顔を更に歪ませて、ぴょいんと魔理沙の眼前まで跳ね上がり、歓迎の 言葉を口にした。 「ゆっくりしていってね!」 魔理沙は何も言えず咄嗟に手に持っていた箒で、飛んできたその霊夢 の膨れた生首を全身全霊の力を込めて打ち返した。 「で、何か言う事は?」 やや不機嫌そうな顔で、頭に×形の絆創膏を貼って瞳に涙を浮かべな がらも決してふてぶてしい表情を崩さない霊夢の生首を抱えながら、 不自然に腋を露出した紅白の巫女装束に身を包んだ博麗の巫女博麗霊 夢は、畳の上で正座して俯く魔理沙を見下ろしながらそう言った。 「悪気は無かった。出来心だった。ごめんねだぜ」 「だそうよゆっくり」 「次は気をつけてね!」 『ゆっくり』と呼ばれた生首が魔理沙を見下ろしながら元気良く言う。 魔理沙は内心「次もあるのか」と鬱くしい気分になったが、それを悟 られないように下げたくもない頭を下げる事で難を逃れた。 「で、それは一体何なんだ? 私は最近ずっと家に篭ってたから世情 に疎くて困るんだぜ?」 「れいむはれいむだよ! ゆっくり理解してね!」 「だそうよ」 「わけわからん」 魔理沙がそう言うと、そのゆっくりとやらは霊夢の腕の中でニヤリと 不敵な笑みを浮かべる。「お前の無知にはほとほと呆れて一週回って 笑いすらこみあげてくるよHahaha」とでも言いたげな、一発こ づいてやりたくなる面である。 「で結局それは何なんだぜ霊夢」 が、そこを黄金の鉄の塊でできた精神力でなんとか堪え、ゆっくりの 頭をべちんべちんと叩きながら霊夢に問う。 「まぁ簡単に言うと、喋るこれね」 霊夢は背後から白い饅頭の乗った皿を取り出してそう言った。魔理沙 はその饅頭に指を伸ばし、そのうちの一本を霊夢に掴まれれて反対側 に捻じ曲げられごぎりと嫌な音を立てた。 霊夢は綺麗に曲った指を放して一言。 「人のものを取ったら泥棒!」 「ゆ、指の骨が折れた……」 「人間には206本の骨があるのよ。一本くらい何よ」 どこか非現実的な自らの掌を眺めながら魔理沙はそう呟いた。そんな 魔理沙の事など放って霊夢はかいつまんだゆっくりの説明を始めた。 「ゆっくりっていうのは最近になって現れた、妖怪なんだか妖精なん だかよくわからない生き物の総称よ。なんだか知らないけどどこかで 見た顔を潰したような顔をしてるらしいわ」 「なぁ霊夢、この指の曲ってる所がなんかじんじんしてきたんだけど」 手元のゆっくりの頬をぐにぐにと弄りながら熱弁する霊夢の袖をくい くいと引っぱりながら魔理沙は言う。霊夢は、そんな魔理沙を華麗に スルーして説明を続けた。 「ほら、こいつもなんだかカラーリングが私に似てるでしょ。私はこ れしか見たことないけど、色々な種類がいるらしいわよ。アリスに似 た奴とかパチュリーに似た奴とかレミリアに似た奴とか。ちなみにこ の皿に乗ってる饅頭はこいつのほっぺを千切ったものよ。私でも食べ ないようなものを食べて饅頭をくれるってんだから本当に便利よね」 「えっぐ、指が痛いよぉ……ひぐ、うぇぇ……」 「あぁもう五月蝿い。ていっ」 霊夢は、嗚咽を漏らす魔理沙の異様に曲った指を掴むとそのままぐり んと捻り、コキャッという小気味のいい音を響かせた。すると、激し い痛みが一瞬襲ったが、すぐに痛みが引き、指も動くようになった。 「ほら、もう痛くないでしょ」 「ぐすっ、うん」 「ゆっくり泣き止んでね!」 「お前は黙れ」 見上げてくるゆっくりにびしっと言ってやると、ゆっくりは薄笑いを 浮かべたままおぉこわいこわいと呟いた。 「まぁアレだろ。要するに喋って食べれる面白生物って事だろ」 「ああ、それ良いわね。次から説明ではそう言うわ。うぇっぷ」 魔理沙が持ってきた一升瓶の中身を空にしながら霊夢はそう言う。普 段なら人の物を取ったら泥棒とか、自分の事を棚に上げた物言いをす る所だが別の物に興味が移っている今では、たかだか酒のひとつやふ たつなど、魔理沙にはどうでもいい事だった。 魔理沙は昼間っから堂々と酒を飲んで頬を赤く染めている酔いどれ巫 女に向かって、こう言った。 「そいつって何処にいけば見つかるんだ?」 「そんなわけで捕まえてみた」 「やめてね! やめてね! まりさをはなしてね!」 手の中でうぞうぞと動く面白生物を抱え、満面の笑みを浮かべながら 魔理沙は高らかに声を上げた。 魔理沙は手の中でもがく金髪のゆっくりを今一度眺める。 その饅頭は霊夢の所で見たそれよりもやや色白で、ぐずぐずと惨めに 涙を零しているが、どこかふてぶてしかったあの饅頭と比べると少し だけ愛嬌がある顔をしているのがわかる。 「きっと私に似てるからだな。やっぱり冷血巫女よりやはり魔法使い だな」 「へんなこといってないでまりさをはなしてね! おうちかえる!」 「しかし良く泣くなぁこいつ」 手の中でひたすらに涙と泣き言を垂れ流すそいつを見ながら魔理沙は そう呟いた。 どうして魔理沙がこのような生き物を手に入れようと思ったのか。 どこぞの巫女のように今日の糧にも困る生活を送っているからではな い。ただ単純になんだか面白そうだと思ったからだ。いわゆる知的好 奇心という奴である。 しかし、それにしてもこれは五月蝿すぎる。魔理沙は耳に突っ込んで いた指を抜いて、それの頭目掛けて軽く振り下ろした。 「泣き止めー!」 「ゆびぇ?!」 先刻、神社で霊夢のゆっくりに放った箒の一撃に比べれば余りに弱い 一撃。「そんなチョップじゃ蚊も殺せないよ」と薄笑いを浮かべられ るであろう一発であった。 が、 「ゆ゛あ゛ーーーーーー! いだいよーーーーーー!」 その金髪のゆっくりは、瞳に溜めた涙を一気に溢れさせて更に大袈裟 に泣き出した。 「どぼじでごんなごどずるのー?! ばりざなにもわるいごどじでな いのにー?!」 「あ、そ、その……ごめんなさい」 予想だにしない展開に思わずそのゆっくりを放して頭を下げて丁寧語 で謝ってしまう。 「ゆっ、おねーさんがはなしてくれたよ! いまのうちにゆっくりに げるよ!」 その隙に背を向けて逃げ出すゆっくり。魔理沙はすぐに正気に返りゆ っくりの後を追おうとするが、ある事を思いつき、慌ててその場に踏 みとどまった。 「そうか、ここでアホ面下げて追いかけた所を罠にハメる作戦だった んだな! その手は食わないんだぜ!」 そんな事を言ってる間にゆっくりは茂みの中へと潜っていった。 「フフフ、さぁ何処だ……何処から来る!」 魔理沙は全神経を集中させて相手の出方を伺う。 一分、二分。三分。 五分ほどが経ち、魔理沙は黙って足元の草を掻き分け、ゆっくりが飛 びこんだ茂みを上から覗き込んだ。 「ここならゆっくりできるよ~♪」 そこには、魔理沙から逃げ切れたと信じて疑わないゆっくりが嬉しそ うにぐねぐねと動いていた。 「本気で逃げてたんかいー!」 「ゆぐぇ?!」 乙女の純情を弄ばれ深く傷ついた魔理沙の憤りのストンピングがゆっ くりの脳天に突き刺さり、ゆっくりは潰れたカエルのような声を上げ た。 「どぼじでおねーざんごごにいるのー?!」 「五月蝿い! 私の期待を裏切りやがって! くぬっくぬっ!」 「やべでー! ばりざにひどいごどじないでねー?!」 魔理沙は地面に這い蹲るゆっくりを箒の先っちょでちくちくする地味 な嫌がらせを敢行する。ゆっくりが逃げようとするたびその方向に先 周りして移動の勢いを利用したカウンターちくちくを喰らわせる。 「ゆ、ゆっぐ」 逃げようとする度に顔面を凄まじい激痛が襲う。かと言って動かなけ ればこの責め苦から逃れられない。一体どうすればいいのかわからず にただひたすら涙を流す。 そのゆっくりの様子を見ていると、魔理沙はなんだかちょっと胸の奥 がむずむずするような感覚を覚えて、箒に込める力を強めてしまう。 ゆっくりが跳ぶ、魔理沙が箒で叩き落してつつく。 ゆっくりが這う。魔理沙が足で上から押さえつけてつつく。 ゆっくりが泣く。魔理沙の心が躍る。 どうやっても魔理沙からは逃れられない。数十分の足掻きの末、それ を理解したゆっくりは。 「ゆっぐりでぎなっ……エレエレエレ!」 口から黒々とした餡子を吐き、見る見るうちに黒ずんで。 「もっど、ゆっぐりじだがっだ……」 最後に一言だけを残して、この世を去った。 ゆっくりの遺体を前にした魔理沙の心に後悔は無かった。ただ自分は ちゃんとやり遂げたという爽やかな清々しさがあった。 おわれ 後日談。 「というわけで全然楽しくなかったんだぜ」 「それは弱い方のゆっくりね」 「弱い方?」 「なんだかこいつらにも種類があるみたいで、あんたが見つけたのは たぶん饅頭の癖に交尾とか出産とかするやたらと弱い奴ね。なんでも ちょっと殴っただけでも死ぬらしいわよ」 「ふーん。ところでまた指が痛くなってきたんだけど」 「え、まさか病院(永遠亭)行かなかったの?」 「え、まさか饅頭取ろうとしたくらいで病院行かなくちゃならないよ うな怪我させたの?」 このSSに感想をつける
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いままで書いたもの とかいはコーディネイター 植物型ゆっくり 蒼い空。雲ひとつ無い空。 清々しいまでに澄みきったその空で、箒に跨り黒の山高帽から金色の 長髪をたなびかせながら、魔法使い霧雨魔理沙は飛んでいた。 「いやぁ最近ずっと自分の部屋でキノコ弄ってたから久しぶりに霊夢 の所で酒盛りでもしたくなって飛び出して来ちゃったぜー。ちなみに アポイントメントはない」 まるで誰かに説明するような事を口走り、手に持った一升瓶をぶんぶ んと振り回しときたま近くを飛んでいる毛玉や妖精を殴って落としな がら魔理沙は空を征く。ちなみにキノコを弄るというのはいやらしい 意味合いは含まない。 「そんなこんなで神社に着いたんだぜ。うぉーい霊夢ー」 縁側で横になっている霊夢の後頭部に向かって手を振りながら、魔理 沙は地面に降り立った。 霊夢の後頭部は魔理沙の声に反応し、その場で縦に半回転、横に4/1 回転して、魔理沙の方に振り向いてずりずりと魔理沙の方へと這いよ ってきた。 手を上げた状態のまま魔理沙は凍りつく。 その間も霊夢の顔は魔理沙の膝元まで近付いてくる。 そして、とうとう縁側の縁までたどり着き、その奇妙に変形している 顔を更に歪ませて、ぴょいんと魔理沙の眼前まで跳ね上がり、歓迎の 言葉を口にした。 「ゆっくりしていってね!」 魔理沙は何も言えず咄嗟に手に持っていた箒で、飛んできたその霊夢 の膨れた生首を全身全霊の力を込めて打ち返した。 「で、何か言う事は?」 やや不機嫌そうな顔で、頭に×形の絆創膏を貼って瞳に涙を浮かべな がらも決してふてぶてしい表情を崩さない霊夢の生首を抱えながら、 不自然に腋を露出した紅白の巫女装束に身を包んだ博麗の巫女博麗霊 夢は、畳の上で正座して俯く魔理沙を見下ろしながらそう言った。 「悪気は無かった。出来心だった。ごめんねだぜ」 「だそうよゆっくり」 「次は気をつけてね!」 『ゆっくり』と呼ばれた生首が魔理沙を見下ろしながら元気良く言う。 魔理沙は内心「次もあるのか」と鬱くしい気分になったが、それを悟 られないように下げたくもない頭を下げる事で難を逃れた。 「で、それは一体何なんだ? 私は最近ずっと家に篭ってたから世情 に疎くて困るんだぜ?」 「れいむはれいむだよ! ゆっくり理解してね!」 「だそうよ」 「わけわからん」 魔理沙がそう言うと、そのゆっくりとやらは霊夢の腕の中でニヤリと 不敵な笑みを浮かべる。「お前の無知にはほとほと呆れて一週回って 笑いすらこみあげてくるよHahaha」とでも言いたげな、一発こ づいてやりたくなる面である。 「で結局それは何なんだぜ霊夢」 が、そこを黄金の鉄の塊でできた精神力でなんとか堪え、ゆっくりの 頭をべちんべちんと叩きながら霊夢に問う。 「まぁ簡単に言うと、喋るこれね」 霊夢は背後から白い饅頭の乗った皿を取り出してそう言った。魔理沙 はその饅頭に指を伸ばし、そのうちの一本を霊夢に掴まれれて反対側 に捻じ曲げられごぎりと嫌な音を立てた。 霊夢は綺麗に曲った指を放して一言。 「人のものを取ったら泥棒!」 「ゆ、指の骨が折れた……」 「人間には206本の骨があるのよ。一本くらい何よ」 どこか非現実的な自らの掌を眺めながら魔理沙はそう呟いた。そんな 魔理沙の事など放って霊夢はかいつまんだゆっくりの説明を始めた。 「ゆっくりっていうのは最近になって現れた、妖怪なんだか妖精なん だかよくわからない生き物の総称よ。なんだか知らないけどどこかで 見た顔を潰したような顔をしてるらしいわ」 「なぁ霊夢、この指の曲ってる所がなんかじんじんしてきたんだけど」 手元のゆっくりの頬をぐにぐにと弄りながら熱弁する霊夢の袖をくい くいと引っぱりながら魔理沙は言う。霊夢は、そんな魔理沙を華麗に スルーして説明を続けた。 「ほら、こいつもなんだかカラーリングが私に似てるでしょ。私はこ れしか見たことないけど、色々な種類がいるらしいわよ。アリスに似 た奴とかパチュリーに似た奴とかレミリアに似た奴とか。ちなみにこ の皿に乗ってる饅頭はこいつのほっぺを千切ったものよ。私でも食べ ないようなものを食べて饅頭をくれるってんだから本当に便利よね」 「えっぐ、指が痛いよぉ……ひぐ、うぇぇ……」 「あぁもう五月蝿い。ていっ」 霊夢は、嗚咽を漏らす魔理沙の異様に曲った指を掴むとそのままぐり んと捻り、コキャッという小気味のいい音を響かせた。すると、激し い痛みが一瞬襲ったが、すぐに痛みが引き、指も動くようになった。 「ほら、もう痛くないでしょ」 「ぐすっ、うん」 「ゆっくり泣き止んでね!」 「お前は黙れ」 見上げてくるゆっくりにびしっと言ってやると、ゆっくりは薄笑いを 浮かべたままおぉこわいこわいと呟いた。 「まぁアレだろ。要するに喋って食べれる面白生物って事だろ」 「ああ、それ良いわね。次から説明ではそう言うわ。うぇっぷ」 魔理沙が持ってきた一升瓶の中身を空にしながら霊夢はそう言う。普 段なら人の物を取ったら泥棒とか、自分の事を棚に上げた物言いをす る所だが別の物に興味が移っている今では、たかだか酒のひとつやふ たつなど、魔理沙にはどうでもいい事だった。 魔理沙は昼間っから堂々と酒を飲んで頬を赤く染めている酔いどれ巫 女に向かって、こう言った。 「そいつって何処にいけば見つかるんだ?」 「そんなわけで捕まえてみた」 「やめてね! やめてね! まりさをはなしてね!」 手の中でうぞうぞと動く面白生物を抱え、満面の笑みを浮かべながら 魔理沙は高らかに声を上げた。 魔理沙は手の中でもがく金髪のゆっくりを今一度眺める。 その饅頭は霊夢の所で見たそれよりもやや色白で、ぐずぐずと惨めに 涙を零しているが、どこかふてぶてしかったあの饅頭と比べると少し だけ愛嬌がある顔をしているのがわかる。 「きっと私に似てるからだな。やっぱり冷血巫女よりやはり魔法使い だな」 「へんなこといってないでまりさをはなしてね! おうちかえる!」 「しかし良く泣くなぁこいつ」 手の中でひたすらに涙と泣き言を垂れ流すそいつを見ながら魔理沙は そう呟いた。 どうして魔理沙がこのような生き物を手に入れようと思ったのか。 どこぞの巫女のように今日の糧にも困る生活を送っているからではな い。ただ単純になんだか面白そうだと思ったからだ。いわゆる知的好 奇心という奴である。 しかし、それにしてもこれは五月蝿すぎる。魔理沙は耳に突っ込んで いた指を抜いて、それの頭目掛けて軽く振り下ろした。 「泣き止めー!」 「ゆびぇ?!」 先刻、神社で霊夢のゆっくりに放った箒の一撃に比べれば余りに弱い 一撃。「そんなチョップじゃ蚊も殺せないよ」と薄笑いを浮かべられ るであろう一発であった。 が、 「ゆ゛あ゛ーーーーーー! いだいよーーーーーー!」 その金髪のゆっくりは、瞳に溜めた涙を一気に溢れさせて更に大袈裟 に泣き出した。 「どぼじでごんなごどずるのー?! ばりざなにもわるいごどじでな いのにー?!」 「あ、そ、その……ごめんなさい」 予想だにしない展開に思わずそのゆっくりを放して頭を下げて丁寧語 で謝ってしまう。 「ゆっ、おねーさんがはなしてくれたよ! いまのうちにゆっくりに げるよ!」 その隙に背を向けて逃げ出すゆっくり。魔理沙はすぐに正気に返りゆ っくりの後を追おうとするが、ある事を思いつき、慌ててその場に踏 みとどまった。 「そうか、ここでアホ面下げて追いかけた所を罠にハメる作戦だった んだな! その手は食わないんだぜ!」 そんな事を言ってる間にゆっくりは茂みの中へと潜っていった。 「フフフ、さぁ何処だ……何処から来る!」 魔理沙は全神経を集中させて相手の出方を伺う。 一分、二分。三分。 五分ほどが経ち、魔理沙は黙って足元の草を掻き分け、ゆっくりが飛 びこんだ茂みを上から覗き込んだ。 「ここならゆっくりできるよ~♪」 そこには、魔理沙から逃げ切れたと信じて疑わないゆっくりが嬉しそ うにぐねぐねと動いていた。 「本気で逃げてたんかいー!」 「ゆぐぇ?!」 乙女の純情を弄ばれ深く傷ついた魔理沙の憤りのストンピングがゆっ くりの脳天に突き刺さり、ゆっくりは潰れたカエルのような声を上げ た。 「どぼじでおねーざんごごにいるのー?!」 「五月蝿い! 私の期待を裏切りやがって! くぬっくぬっ!」 「やべでー! ばりざにひどいごどじないでねー?!」 魔理沙は地面に這い蹲るゆっくりを箒の先っちょでちくちくする地味 な嫌がらせを敢行する。ゆっくりが逃げようとするたびその方向に先 周りして移動の勢いを利用したカウンターちくちくを喰らわせる。 「ゆ、ゆっぐ」 逃げようとする度に顔面を凄まじい激痛が襲う。かと言って動かなけ ればこの責め苦から逃れられない。一体どうすればいいのかわからず にただひたすら涙を流す。 そのゆっくりの様子を見ていると、魔理沙はなんだかちょっと胸の奥 がむずむずするような感覚を覚えて、箒に込める力を強めてしまう。 ゆっくりが跳ぶ、魔理沙が箒で叩き落してつつく。 ゆっくりが這う。魔理沙が足で上から押さえつけてつつく。 ゆっくりが泣く。魔理沙の心が躍る。 どうやっても魔理沙からは逃れられない。数十分の足掻きの末、それ を理解したゆっくりは。 「ゆっぐりでぎなっ……エレエレエレ!」 口から黒々とした餡子を吐き、見る見るうちに黒ずんで。 「もっど、ゆっぐりじだがっだ……」 最後に一言だけを残して、この世を去った。 ゆっくりの遺体を前にした魔理沙の心に後悔は無かった。ただ自分は ちゃんとやり遂げたという爽やかな清々しさがあった。 おわれ 後日談。 「というわけで全然楽しくなかったんだぜ」 「それは弱い方のゆっくりね」 「弱い方?」 「なんだかこいつらにも種類があるみたいで、あんたが見つけたのは たぶん饅頭の癖に交尾とか出産とかするやたらと弱い奴ね。なんでも ちょっと殴っただけでも死ぬらしいわよ」 「ふーん。ところでまた指が痛くなってきたんだけど」 「え、まさか病院(永遠亭)行かなかったの?」 「え、まさか饅頭取ろうとしたくらいで病院行かなくちゃならないよ うな怪我させたの?」 このSSに感想をつける
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エドワード・エルリックは両手で神に祈るように、柏手を打って合わせ、床に手を付けた。 「うお……!」 雷が弾け、床から一振りの槍が組みあがっていく。 「『真理の扉』をぶっ壊したオレは、錬金術が使えなくなっていたはずだけどな」 出来上がった槍を見て、エドは呟いた。 あの最後の戦いの後、弟のアルフォンスの肉体を引っ張り出すため、エドは自分の中にある『真理の扉』を代償にした。 その結果、エドは錬成陣を書いても錬金術を行使できなくなったのだ。 「ここにある『天の聖杯』のベースになった物、その本質はあらゆる世界に繋がる『扉』だ。 君が言うその『真理の扉』にも恐らくは繋がっているのだろう。もちろんこの世界でしか君は錬金術を使えないだろうけどね」 そう答えたのはルーラーのアルヴィースである。 ここはアルヴィースが特別捜査官として活動するために物質転換炉内に設けられたスペースだ。 人が10人くらいは入れるくらいに広い。アルヴィースの座る席の両隣には同じく席がいくつか設けられている。 「どうだい? 無理にやらせたけど、実際に再び錬金術ができるようになった感想は?」 「……なんか、もっとうれしいかと思ってたけどな……」 エドは複雑な気持ちだった。 時々未練がましく時々両手を合わせて錬成を行おうとした。その度まるであの時の決断を後悔しているようで苦い気持ちになった。 今、こうして実際に錬成ができても、多少の感慨深さはあるが、さほど嬉しくもない。 「まあ、出来ることを出来ないと認識されるのは他のマスターに比べて不公平にあたるからね。戦うためでも、隠れるためでも、人を救う事でも何に行使しても構わないよ」 アルヴィースは椅子の肘掛けに腕を置いた。 「で、錬金術を無理やりやらされたおかげで質問が遅れたが、はっきり聞くぜ。『天の聖杯』ってのは何で造られた? どうして人間同士を殺し合わせてまで『理』とやらを高めてまで願いを叶えさせる必要がある?」 エドはアルヴィースの座る椅子の背もたれに手を当てた。 「『天の聖杯』を造り上げたのは一つの地球全てを保管したサーバー『ヘルメス・トリスメギストス』だ。自身の消滅の危機に陥ったサーバーはある『扉』と呼ぶべき量子的なもつれの場を発見した。 それを核にほぼ無限にある願望器とリンクして『天の聖杯』を造り上げた。そして願望器をめぐる争いとそれによる人間の成長を観測した『ヘルメス・トリスメギストス』は自ら『聖杯戦争』を実行に移した。 無限の宇宙、並行世界に招待券を送り、戦わせることで霊基が極限まで高まった最後の勝者と所属する世界に霊子的に繋がり、自身の保持する縮小地球を利用して、無限の可能性より勝者の望んだ事象に改編した宇宙を創り上げる。 さらに勝者の存在する宇宙へ膜をかぶせるように上書きする事でその宇宙内で自身の存在を確立、惑星内でサーバーに保存された全生命を再現するのが『ヘルメス・トリスメギストス』の目的だ。 これほど大規模な戦いのシステムにまでしたのはこの聖杯戦争の『主催者』だよ。『ヘルメス・トリスメギストス』によって召喚された、ね」 「おい……その宇宙を創るエネルギーってのはどこから来るんだよ」 エドは唇の端を歪め半笑いになり、冷や汗をかいて尋ねた。等価交換の原則からすれば宇宙を創るには宇宙そのものを……。 「僕にもそのシステムはどうなるか分からない。他の可能性宇宙をエネルギーに変換するのかもしれないし、高次元への『扉』を開きエネルギーを引き出すのかもしれない。 全ては聖杯を手に入れた勝者次第さ」 『どっちにしてもロクでもねー代物だってことは分かった』 エドと、サーヴァントのバーサーカーが同時に言葉を発した。 バーサーカーは高い慎重に屈強な肉体、それを学帽と長ランで身を包んでいる。 まだ十代の容姿でありながら、歴戦の猛者のような風格を醸し出している。 彼の真名は『空条承太郎』。かつて最強のスタンド使いと言われた男だ。 「じゃあ、その『主催者』ってヤツが予選とかも作ったのか」 「そうだよ。僕は反対だったけど『主催者』には逆らえないからね」 悠然とした態度に、エドは怒りを覚えた。 だが、すぐに気を取り直し別の質問をした。 「『主催者』がサーバーによって召喚された……とすると、今聖杯戦争を運営しているのはその『主催者』で、サーバーはこの世界や『天の聖杯』の管理に集中しているってことか?」 「少なくとも『ヘルメス・トリスメギストス』はそうだろうね」 「なんか妙な言い方だな」 「現場監督の僕には分からないことが多いからね」 エドは今まで神父、アルヴィースから得た情報を咀嚼し、考え込む。 『天の聖杯』、『主催者』、『ヘルメス・トリスメギストス』。それぞれの目的は少しずつずれているようだ。このずれを解消しているのは…… 「話が終わったなら君の職場は別にあるからそこに向かってほしい。ここはあくまで僕専用の部屋だからね。 何か質問したいことがあったらいつでも来て構わないよ」 外に出た二人は歩いてバスの駐留所に向かった。 「ロールは『防衛隊錬金術顧問』かよ。ったく、こんなところでも軍の狗か」 苦々しい顔でエドは端末を見た。 「まあ、割と自由に行動できるようだから、なんとか他のマスターとコンタクトを取りたいな」 「とってどうする気だ」 「そりゃあ、誰も殺さずに聖杯に到達するために決まってる」 エドは当然のように口にした。 「誰か一人に絞るからマスターの強い『理』なんて必要にしたり、他の宇宙を潰してエネルギーに変換しなくちゃならなくなるんだ。 多くの人数で役割を分散すれば、世界を創り変える必要なく、願いは叶えられんじゃねーか?」 「推測だらけ、穴だらけの理論だな」 遠慮のない感想を承太郎は述べた。 「『主催者』たちの思惑通りになるよりましだ。勝手に宇宙なんか創らされてたまるか」 吐き捨てるようにエドは言った。 「コンタクトと言っても恐らくは戦うハメになるだろうから、あらかじめ言っておく。俺の宝具――スタンドに本来あり得ない能力が加わっている。 本来の能力は『5秒間時を止める』能力。だがそいつを使えば使用不可能になり、あらゆる人や物、現象に対し俺が思うが儘の現実を上書きできるようになる。 例えば『相手の消滅』を願って拳を打ち込めば、そいつは問答無用で消滅する。ただし魔力の消費が激しすぎる」 「両方ともとんでもねぇ能力じゃねーか」 エドは冷や汗をかいた。 「で、そのあり得ない能力が加わっている原因について見当はついてんのか?」 「恐らく、DIOのヤローがこの聖杯戦争の深い部分に関わっていて、その影響なんだろう」 「深い部分ってどんなんだ?」 「例えばだ、主催者の裏にいる黒幕が俺の世界とは違う並行世界のDIOを召喚しているとかだな。あいつ自身が『天国』へ行ったとしたら『ザ・ワールド』は全く未知のスタンドに進化していたに違いねぇ」 黒幕。その言葉でエドはハッとした。 「アルヴィースは主催者の存在は肯定しても、その裏に何かあるような曖昧な態度をしていた。『真実の奥の更なる真実』ってやつか……」 エドは指を顎に当て、『黒幕』がいた場合の想定をする。 その場合『天の聖杯』らの目的のずれに関し、自らの目的を優先させているとすれば……。 「お前、主催者やいるかどうかわからない黒幕にたどり着いたらどうする気だ?」 「当然、ケンカでボコってブチのめしてやるぜ」 「やれやれ、ガキの言いぐさじゃねーか」 「じゃあ、お前はDIOってヤツが本当にいたらどうするんだよ」 「それはもう、復活したなら二度と生き返る気が無くなるまで何度でもブチのめしてやるだけだ」 「結局同じじゃねーか……」 エドは柳眉をひそめた。 「エド。お前にまだ聞いてなかったことがある。戻ることも可能だったのに、なぜわざわざ自分から首を突っ込む?」 「きっかけは列車内で不思議な女の隣に座って、星晶石ってやつを渡されたからだけど、本当にこの聖杯戦争をぶっ潰してやろうって思ったのは予選を生き残ってからだな。 あの予選、無理にでも意志を引きずり出さなけりゃ確実に死ぬじゃねえか。願いが叶うという餌をぶら下げて、赤の他人同士を殺し合わせる。それが許せねえ」 そのやり方は、まるで『お父様』がやっていた事と同類だ。だとすれば最後に残ったマスターがどうなるか、人柱のようになるか大体ろくでもない目に合わせられることは想像がつく。 思わずエドは拳を握り締めた。 「気に入ったぜ。俺も裏で嘲笑っている奴らを引きずり出さねえと気がすまねぇ。他人の願いを叶えると嘯いて、殺し合いに駆り立てそいつらの人生を台無しにさせるそいつは間違いなく『悪』だ。 必ず倒さなければならないものだ。誰もそいつを裁けねえなら、俺が裁く」 承太郎の言葉に、エドは唇の端を吊り上げ白い歯を見せた。 「いいねぇ。俺が聖杯に至る道を造り、あんたが邪魔するやつをブチのめす。そして必ず聖杯、そして黒幕へたどり着く! もちろん誰も殺さずにな!」 エドは拳で掌を叩いた。 「頭は器用に回るが、生き方は結構不器用だな、お前」 承太郎のその言葉でエドは承太郎の胸板にドスンと裏拳を当てた。 【サーヴァント】 【CLASS】 バーサーカー 【真名】 空条承太郎 【出典】 ジョジョの奇妙な冒険 【性別】 男性 【ステータス】 筋力D 耐久C 敏捷C 魔力B 幸運A 宝具EX 【属性】 混沌・善 【クラス別能力】 狂化:- このスキルは保有スキル内に含まれている。 【保有スキル】 黄金の精神:A 「正義」の輝きの中にある精神。人間賛歌を謳う勇気と覚悟の心である。 同ランクの勇猛、戦闘続行を兼ね備えた特殊スキル。 心眼(真):A 修行・鍛錬によって培った洞察力。 窮地において自身の状況と敵の能力を冷静に把握し、その場で残された活路を導き出す“戦闘論理”。 逆転の可能性がゼロではないなら、その作戦を実行に移せるチャンスを作り出す。 千里眼:C スタンドによる超高精度の視力。遠方の標的の捕捉、動体視力の向上。 激昂:A+ 狂化に準ずるスキル。 承太郎の怒りが頂点に達した時、全ステータス、宝具『星の白銀』の全ステータスにプラス補正が付く。 【宝具】 『星の白銀(スタープラチナ)』 ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:1~2 最大捕捉:1人 古代ローマの拳闘士が如き姿をした人型のパワーある像『スタンド』。Aランク相当の筋力・敏捷、Bランク相当の耐久を持つ。 素拳の一撃で岩に巨大な大穴を穿ち、相手に対し瞬時に数十発拳を叩き込め、脳に刺さった針を、脳を傷つける事なく抜き取るなど極めて高い破壊力と速度、精密性を併せ持つ。 本来はスタンド使い以外には視認できないがマスター、サーヴァントであれば視認できる。これはスタンドが宝具として再現された神秘に過ぎないためである。 『スタープラチナ・ザ・ワールド』 ランク:EX 種別:対界宝具 レンジ:∞ 最大捕捉:∞ 真名解放によってスタープラチナが光よりも早く動いた結果時間を超越し、最大5秒間『時を止める』能力。 停止した世界では同種の能力を持つ者以外は動く事はおろか、何が起きているかを視認する事も判断する事も不可能。 再使用には数呼吸の間のブランクが必要となる。 『Star Platinum・Over Heaven(スタープラチナ・オーバーヘブン)』 ランク:EX 種別:対真実宝具 レンジ:1~2 最大捕捉:― 全ての事象に対し、承太郎の望む『真実』を上書きする。現実の改変。 死者蘇生、時代改変、事象の消去、治癒など応用範囲は非常に幅広い。 ただし、使用には膨大な魔力と長時間のチャージが必要となる。 また、承太郎本人かスタンドの拳で触るか殴るかして能力を発現させるため、腕を負傷すると傷が癒えるまで使用不可能になってしまう。 この能力を使用すると、上記の『スタープラチナ・ザ・ワールド』は使用不可能になる。 これは本来あり得ざる能力のため、使用するたびに承太郎は霊基消滅へと近づいていく。 【weapon】 無し。 【人物背景】 ジョジョの奇妙な冒険第3部『スターダストクルセイダース』における主人公。肉体年齢は全盛期の17歳。 突然「正体不明の悪霊」に取り憑かれて周囲のものを無差別に壊してしまうようになり、自ら警察の留置場に入っていた。 それがジョースター家の宿敵・DIOが復活した影響による「スタンド」と呼ばれるものである事を、来日した祖父のジョセフによって知らされる。 同じくスタンド発現の悪影響で重体に陥った母・空条ホリィを救うため、DIOを倒すべくエジプトを目指し旅立ち、討ち倒したスタンド使い。 頭脳明晰で常に寡黙で冷静沈着。一方で激情的な部分もあり、受けた屈辱は数倍返しにする執念深い一面もある。 勇者と評するに値する少年は、時を経て家族を愛する一人の父親となった。 その家族を庇ったために、彼はDIOの意志を継ぐエンリコ・プッチの前に斃れた。 この承太郎は天国に到達したDIOとの戦いの記憶はないが、自分の宝具によりDIOが何をしたのか、何が起こったのかを推測している。 【サーヴァントとしての願い】 黒幕をブチのめす。DIOがいたならもう蘇る気が無くなるまで何度でもブチのめす。 【方針】 聖杯のある場所『楽園』の探索はマスターに任せ、自身は襲い掛かるマスター達を倒す。 【把握媒体】 承太郎が主役なのは漫画「ジョジョの奇妙な冒険」の12巻から27巻まで。アニメ版「スターダストクルセイダース」は全39話です。 それ以降はジョジョ第6部「ストーンオーシャン」まで登場しています。 【マスター】 エドワード・エルリック 【出典】 鋼の錬金術師 【性別】 男性 【能力・技能】 錬金術 物質を理解し、分解・再構築する科学技術。 優れた錬金術師であり真理を見た彼は物質を理解さえすれば手合わせで素早い錬成ができる。 本来自分で『真理の扉』を壊した彼は錬金術を使えないが、この世界では聖杯の影響で錬金術が行使できる。 格闘技・サバイバル術など 師との修業のたまもの 【weapon】 その場に応じて錬金術で武器を作る。鋼の義足も武器。 【人物背景】 アメストリス国のリゼンブール出身の若き錬金術師。物語開始時点では15歳。 母親を蘇らせるため、錬金術の禁忌「人体錬成」を弟のアルフォンス・エルリックと共に犯し、「真理」を見た対価としてエドワードは左足を、アルフォンスは体すべてを持っていかれた。 その時エドワードの決死の行動により右腕を対価にアルフォンスの魂を鎧に定着させることに成功する。 そこから兄弟の失った体を取り戻すための長い旅が始まる。 基本的には冷静に判断できるが本質的には激情型の人間で、特に『小さい』『チビ』と言われるとキレる。 最終決戦の後、自分の『真理の扉』を用いて錬成を行いアルフォンスの肉体を取り戻し、代償として錬成陣をかいても錬金術が使えなくなった。 参戦時期は決戦から2年後。錬金術を失ったエドが、アルと共に錬金術による悲劇を繰り返さないため、様々な学問や知識を手に入れるため旅に出た直後である。 【マスターとしての願い】 黒幕をボコる。 【方針】 聖杯でしか叶わない願いを持つマスター達を、実際に聖杯にある場所へ連れていく説得をし、黒幕の元へたどり着く。 【ロール】 防衛隊錬金術顧問 【令呪の形・位置】 五芒星にフラメスの十字架が重なっている。 【把握媒体】 漫画が全27巻、アニメが全64話あります。
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逃げたり諦めたりは誰でも、僅かばかりの時間があればできる。 だから、前に進むことを止めない人がいる。 誰にでも出来ることだけに価値を見いだす人はいないから。自分にしかできないことに価値を見いだす人がいるから。 しかし、顧みず、走り続けるだけでは暴走列車。 走り続けることだけが役目で、止まるに止まれない。終着点を見つけられないまま。 ディアボロも、そうかもしれない。 ディアボロ一人で抱えるには、死人の遺志は重くなりすぎた。 重みを増していくにつれ、立ち止まったり、振り向いたり、他に思いを巡らせる余裕は次第に薄れていく。 襲撃者を迎え討つことに、理屈や戦略上の正しさはあるかもしれない。 では、そこに彼の意志があっただろうか。彼の選択が反映されただろうか。 遺志を継ぐというには、死人の願いに引きずられ過ぎていやしないか。 ディアボロ本人はそれらの懸念を気にも留めず、ひたむきに駆ける。 思考は、鏡のスタンドの本体、居場所を突きとめようとするだけで手いっぱい。 スタンドと視覚を共有しているのなら、外を放浪する必要はない。 自動操縦型にしては、あまりパワーがなかった。 このことから、ディオの言う通り、ある程度遠方で引き籠っていると見るのが妥当だ。 だが、南下していくたび、無数にある建造物は嫌でも目に入る。 その中でも特に悪目立ちする家屋に、ディアボロは注目した。 (民家の中……?) 野球ボールが直撃したかのように、バリバリに割られた窓。 ガラスが内部で散乱し、能力を行使するのにはうってつけのロケーション。 (いや、さすがに単純すぎる。狭い場所はスタンド能力としては有利だが、自衛が難しい。 本体はもっと安全な場所にいたいはず) だが、狭いということは、自分も逃げ場がなくなるということだ。 爆発物でも投げ込まれれば、それこそ袋に入ったネズミ。 もともとサンドマンと連携し、しかも本体が前に出ないとなれば自衛力に不安を持っているのは明らか。 そして本拠地に罠を仕掛けるなら、探すのに手間がかかるぐらいの場所の方が良い。 「特別懲罰房……」 広い施設となると、ここぐらい。 意表突き、裏の裏を行くという策は、地力がないとただの考えなし。 そして、本体とスタンド間の距離が縮まった分、敵の一閃は鋭さを増す。 内部には既に、迎え撃つための包囲網がしっかり張られていることだろう。 「傷だらけになってでも突破する――」 ――バゴォン 「――までもなかったな。よくもまあ、これだけ撒いたものだ」 ドアを足蹴にし、絨毯みたいにして上に乗るディアボロ。 いくら地面が磨かれていようと、ガラス張りであろうと、これなら先手を取られることはない。 そして、予想はおおむね正解だった。 床には、踏まないように歩いてみろと言わんばかりに、びっしりと敷き詰められたガラス。 ディアボロは考えなしに踏みこんでいたらどうなっていたか、と胸をなでおろすようなことはなかった。 それどころか、敷き詰められた隙間の無さに、感嘆するばかり。 地面のガラスに映らないよう、ディアボロは縮こまる。 (壁面に鏡を置いていない……と言うより、ほとんど置けないんだろうな) 所詮は平面的な支配、簡単に攻略できる。 時間と回収効率を考えれば当たり前だが、包囲できるほどの鏡は調達できなかったようだ。 広い施設を根城にする上でのウィークポイント。 「その距離じゃあ、大した傷も付けられまい」 鏡面を境に構えを見せるスタンドに、余裕の表情で応えるディアボロ。 ガラスに映るディアボロは鏡に比べおぼろ過ぎて、捉えられないようだ。 とは言えディアボロも、これと言った次手が浮かばぬまま座り込むだけ。 敵はこれを、罠が功を奏したと見るべきか、罠に縛られ動けないと見るべきか。 このまま、互いに動けぬまま千日手となる未来もある。 ――左方より、四重の銃撃音。 「くっ」 その場から動けないからと言って、防ぐ手立てがないわけではない。 全て同方向から射出されたのなら、もはやそれは一発と同じ。 腕で軌道を修正するように弾いていき、4発が4発とも四方に散った。 小気味いい破砕音が鳴り響く。 「わざわざ場所を教えてくれるとは、マヌケだな」 スタンドで決着つかないから凶弾で撃ち貫こう、とは安直な考えだ。 サンドマンと共謀したように、懲罰房にガラスを撒いたように、鏡のスタンドは本体を叩けないからこそ有利だった。 手がなくなったからと言って、狙撃は追い詰められたあがきでしかない。 パワー型なら銃弾の対処は簡単。しかも方角から、おおよその位置は把握できてしまう。 「俺がマヌケだから気にならねえのかい? わざわざ、弾丸を弾いた理由を」 スタンドが、その意はともかく侮蔑し返す。 確かにそうだ。 壁面に立てかけられたガラスを全部割ってしまえば、もう攻撃は出来ないだろうと見積もってしたこと。 なのに、壁のガラスは割れていない。 ガラスを割るだけでは、相手にダメージが届かないことは先の戦闘で明らか。 鏡を割られたところで移動すればいいだけなのに、必死になって弾くこともない。 それでも、4回割れる音がしたのに。 頭部から背筋にかけて通る通る寒気。 嫌な予感、というわけでなくあくまで体感的なものだが、間違っていなかったらしい。 背中を通り抜けたのは夜風。 見上げれば、雹の様に降りかかる、ガラス。 「天窓が、散らばって……!」 特別懲罰房の天窓は硬質ガラスであり、並大抵のスタンドや弾丸ではヒビを入れるのがせいぜい。 だからこそ、『キング・クリムゾン』のパワーを利用し、その勢いを保ったまま天井に弾を向かわせたのだ。 夜闇を背にしたガラスは、優秀な鏡。降りかかる間もスタンドは高速移動を続け、鏡面に姿を残さない。 頭頂部ほどの位置に達すれば、喉を掻っ切られるのは必至。 スタンドでガラス片をなぎ払えば、と手をかざすディアボロ。 影も煙も出やしない。 手のひらを見直しても、そのままだった。 「何故だ、何故出ない!」 ここ一番の大事な時に、スタンドが浮き出ない。 精神性の変化故、時を飛ばせなくなる可能性は懸念としてあった。 しかし、時飛ばしだけならまだしも、ヴィジョンが丸ごと消失してしまうとは。 これが、未熟から生まれ出る力の行く末か。 「……まだだ!」 しかしディアボロは、表面に空条承太郎が描かれたDISCを持っている。 あれが仮に人型のスタンドDISCなら、大した質量の無い物でも弾ける。 ヴィジョンの無い物であっても、能力次第で凌げるだろう。何もしないよりましだ。 まだ間に合うと自分に言い聞かせ、盤を装填するも。 ――空条家…いや、ジョースター家には伝統的な戦いの発想法があってな…… ――観察しろというのは……見るんじゃあなくて観ることだ…聞くんじゃあなく聴くことだ ――今年になってわかったのだ…スピードワゴン財団の調査で…DIOに子供がいる可能性がな…… 「記憶DISCだと!?」 長きに渡る因縁断ち切った男の英雄譚も、今は用無し。 か細い藁に縋ることもできない。 「マヌケはテメエだったなァァァァァッ!」 狂人は歓喜する。 ディアボロが目を瞑り、眉間にしわ寄せ念じるは、最後の抵抗、悪あがき。 もしくは辞世の句と揶揄されてもいいような、語り。 (聞こえているんだろう!? 分かっているんだろう!?) ひたすらに語りかける。 (俺は、俺の弱さを認める! だが、弱さにすがり力を振るうのは御免だ!) 己が未熟に語りかける。 (俺はもう、孤独ではない! 王宮と言う名の殻が邪魔なら、抜け出してしまえばいい!) 何度も。 (俺は気付いた。真の帝王とは何なのかを。だが、お前がいなければ駄目だった! お前がいたから分かり得た!) 何度も。 (『キング・クリムゾン』……深紅の王よ! お前が、仮初にも王の名を持つのなら、俺に味方しろ!) 何度でも。 (お前が『スタンド』と、『並び立つ者』と名状される存在なら、今すぐ側に現れ、出でろ!) 今までやってきたことならば。 出来て当然と思えるならば。 スタンドは持ち主の精神力。 そこに一切の例外なし。 (並び立つ人と一緒に未来を、進むべき道を選ぶことが出来る――それが) 忌み嫌った力とて。 「帝王だッ!」 ★ 『全て』を敢えて差し出したものが、最後には真の『全て』を得る。 『黄金の精神』と『漆黒の意志』。 光と闇、白と黒の様に、相容れないとさえ思われる両概念。 『黄金の精神』は受け継ぐ概念。 正義の中にある輝きが、希望を伝えていく。 しかし、亡き者の遺志を継ぐことが大切でも、死者を生きる動機とするのは前向きでありながら、余りにも後ろ向きだ。 『漆黒の意志』は奪う概念。 卑劣さの無い純粋な意志が、個人を高めていく。 しかし、自らの意志で掴み取る姿勢は素晴らしくても、人間関係を希薄にすれば、孤独は避けられない。 正しいだけで結果が伴わなければ、その行為に意味はない。 矜持を失えば、自らが行動を起こす必然性はない。 更に言うなら、意志だけでは絶対にまかり通らない境遇というものも、どうしようもなく存在する。 矛盾するかのような両概念は、揃って初めて形となる。 清濁、明暗、白と黒。伴えば、その力はどこへ向かう? ★ 「どの方向から来るのか分からないのなら、一点に集中させればいい」 再び、顕在するスタンド。 『キング・クリムゾン』は、未来を見ようとしない未熟な精神性が形となった物。 過去を否定しても、自分を否定しない限り、力は背後霊のように付きまとう。 他人の影響があっても、自分は自分だ。力を己がものとして振るうなら、自分を蔑ろにすることは許されない。 他人を気に留めるばかりで、自身を蔑ろにするようでは。 ディアボロは、真に自分を優先した。『キング・クリムゾン』と共に歩む道を選んだ。 上ではなく、下向きな考え方。 『上』ではなく、『下』へ。 『キング・クリムゾン』で地面を穿てば、周囲など気に留めずとも。 「血の、眼つぶしだ」 穴を落ちるガラスはごく狭い範囲に限られ、一ヶ所に集中する。 宙より迫るわずかの破片、表面に移るスタンドが、ディアボロに切りかかろうとするも。 血の雫が、吊られた男を開放する。 「反射面を覆えば、スタンドは移動せざるをえなくなる。だがその動きは常に直線的だった。 ならば次に移動するのは、俺の瞳!」 手刀を、扇を描くように振り下ろす。 「捉えるのは……容易い!」 『キング・クリムゾン』の右腕が雲耀の速さで振るわれる。 手ごたえあり。 「ぎぃやあぁぁぁぁあぁあぁ!」 鏡のスタンドが攻撃を行うのは、鏡面に移っている時のみだった。 常に移動し続ければ無敵なものの、そうしなかった。 移動中は、無防備にして無干渉。そう結論付けるには充分。 「ご対面、だな」 命懸けのかくれんぼもこれで終い。 上階を訪れると、顔から胸にかけて、一筋の切れ目が入った男がいた。 確認するまでもなく、スタンドの本体だ。 男の周辺にガラスは存在しない。叩き潰すには絶好のロケーション。 逆だ。 ディアボロのスタンドは近距離型ゆえ、近づかねばならない。 それが仇となる。 「勝った! とっておきの奥の手だッ!」 『吊られた男』は、反射面を媒介として存在するスタンド。 ペットボトル、懐中電灯、ベアリング弾……反射物なんて、いくらでもある。 ばらまいてしまえば、舞踏は再び開演する。 背中に放っていたデイパックを開け―― パキッ パリ パリッ パリンッ 「……はっ?」 ――ようと、ファスナーを摘んだ右手が、陶器が割れるような音を立て千切れた。 「サンドマン! あのヤロオオオオオオオオオ!」 一足早い断末魔。 『キング・クリムゾン』が、狂人の脳天をかち割る。 天罰の一撃の前にもう一言何かを発するには、遅かった。 「『王宮下の世界(キング・クリムゾン・ザ・ワールド)』」 光と闇、白と黒。 伴うは――王宮抜けた先は、世界。 「今、名付けた」 ヴィジョンも、もたらすパワーも、何ら変わっていない。 しかしディアボロは、名付けずにはいられなかった。新しい誕生として。 それは奇しくも――最強を、無敵を冠したスタンドと、同一名称の。 「両右手……そうか、こいつが」 奇妙な左手、いや、両手と言うべきか。 空条承太郎の記憶の中で、僅かに話題に上ったJ・ガイル。 事後になって、ディアボロはようやく知る。 「仇は取った、ということになるのか」 名前しか聞かされていなかったし、ロクでもない人物であることを考えると当然だが、立姿を知る者もいなかった。 仇討ちという使命感はどこにもないまま、裁きを下したディアボロ。 偶然とはいえ、大いに喜ぶべきであろう。 だが。 「この力で俺は――俺のために、生きている者のために戦う」 前向きに、後ろ向きな理由を語る。 ポルナレフの遺志を継ぐことは重要だ。 だが、戦う動機が死人のためだとしたら、生きている人間はどうなってしまう。 ディアボロは生きている。生きているということは、死人との間に絶対的な壁があるとも言える。 死人にこだわれば、過去に縛られ未来に生きられなくなってしまう。それこそ、復讐を優先していた頃のポルナレフのように。 真に遺志を引き継ぐというのは、そういうことだ。遺志をもたらした者、本人になってはいけない。 生きている者として、死人になってはいけない。 結果としてポルナレフの遺志を遂げたディアボロだが、それでも彼は自分のために戦った。 そして、これからも。 悪魔の魂は目覚め、世界を手にする。 【J・ガイル 死亡】 【残り 8(9)名】 ★ 直撃すればひとたまりもないというのは間違いだ。 当たらなければ、どうということはない。 「ウリィア!」 『ホワイトスネイク』が畳を返すようにタイルを剥がす、剥がす、剥がす。 掬いあげ、その勢いのまま投げつける。 サンドマンの攻撃と相殺していくが、あくまでこれは防御手段。 『イン・ア・サイレント・ウェイ』によって強化された石の雨を難なく防ぐ。 しかしそれで全てではない。 時間差攻撃、第二波をどうかわす。 「オラァ!」 『ストーン・フリー』を鞭のように撓らせ、手ごろなタイルの欠片をはたく徐倫。 浅く当り、音を立て、砂ほどの粒に細かく割れていく。 補充する間も与えずこの繰り返しが続けば、打つ手なしだろう。 無駄玉を抑えたいためか、背を向け走りだすサンドマン。 それにしては、普段の彼からは考えられない、追えと言わんばかりのスピード。 「待て!」 ディオとて、時間は掛けたくない。 ディアボロの戦況も気がかりだし、何より残りの参加者は二人だけではない。 多くて8人を纏め上げ、あるいは始末する必要がある。 目眩がするほどの作業量、本当に待って欲しいぐらいだ。 要望叶ったかどうかはともかくとして、サンドマンは動きを止める。 (深追いしたのは、まずかったかもしれないな) 建造物が密集する閉所に誘い込まれたと見るべきか。 サンドマンの能力を以てすれば、コンクリートを崩すことなど、湯豆腐を潰すより造作もないだろう。 近距離型とは言え、圧殺を狙われたら厄介だ。 接近戦には分があるが、ディオは徐倫の存在が気がかりだった。 まさか後ろから狙い打たれることはないだろうが、背中を預ける気にはとてもなれない。 ――オォォォォ……―― 風が一陣通り抜ける。 「……やめだ」 そこでサンドマンは、白旗上げた。 ディオが眉をひそめようと、事も無げに諸手を開き、残弾全てを地面に落とす。 ご丁寧にデイパックさえも。 「首輪を外せるのなら、荒木に用はない」 ディオを見れば、分かり切っているその事実。 誰にでも出来ることなのかという疑問も、邂逅時にディアボロも居合せていたはずなので持ち得ない。 しかし元々それが目的だったとしたら、今までの抗戦は回りくどすぎる。 故にディオにも徐倫にも、その言葉は詭弁にしか聞こえない。 不利になったら尻尾を振る、生き残る方が大切なのだから、としか取れない。 「方法はどうあれ、生きて祖国に帰らなければ、何の意味もない」 あっさりと勝ち馬に鞍替える。 長い物に巻かれ、大樹の陰に寄りかかる。 その割には謝ったり、媚びへつらったりしない。 「何が言いたい。それは『外せ』という命令か?」 「既にお前たちは俺に借りがある」 サンドマンにとってこれは、下手に出る和平交渉ではなかった。 交渉とは、歩み寄り、落とし所を見つけていく作業。 祖国の土地を金で買い取ろうとするぐらいに、サンドマンはこの世のルールに則る。 「音の反響が聞こえた。相棒がやられたようだが……決め手となったのは俺の能力だ。 信用ならなかったからな、保険を掛けておいた」 まるで天上人。 俯瞰し、見抜いたように振る舞い、そして指図する。 もともと、相方がやられるのも想定内だったのだろう。 わざわざ証拠を見せようと、特別懲罰房に近づくよう誘導しながら。 「……だが、首輪を外すには命を賭けてもらう必要があるぞ」 「何も急ぐことはない。それこそ、事が済んでからだ」 ディオとしては面白くない。 ディオからすればサンドマンは、状況に応じて都合のいい顔をする節操のない男にしか映らない。 風が吹けば、首を垂れる対象が変わるだけ。 『元いた場所に帰る』と言う一点は、基本的に誰にだってある願望。 その場その場で態度を変えるようでは、信念なんて持ち合わせちゃいないし、情熱もない。故に度し難い。 植物のように生きる男、吉良吉影に感じたのと同じような不快感。 苦境に立たされれば容易に造反するだろう。足手まといより足を引っ張りかねない。 (調子づきやがって……!) サンドマンは、故郷に帰ることを優先した。一先ず生きて帰ることを優先した。 妥協に次ぐ妥協。賢明な判断に次ぐ賢明な判断。 柔軟過ぎるその思考ゆえ、立ち位置を変えすぎる。 実に受け身の対応者。切迫した状況に置かれて、後手を打つようになってしまった。 サンドマンの欲は、結局のところ保身に集約される。 (空条徐倫も度し難いが、悩んだことを見るにまだマシだ。 しかし、こいつは絶対に協調しないだろう……DISCを挿す隙を作らせないほどに! 今後邪魔になるくらいなら、取る道は……) 『理』を超えた『超常』の世界。 スタンドを内在させる者が、定石が通用しないことをとやかく言うことなど出来まい。 後手に回るのなら、なおさら。 ――ズガン ★ 「ハァッ……ハァッ……!」 リゾットの呼気が荒れる。吸気が乱れる。 フーゴとの戦闘の際、指を切断したのをほったらかしにしているのもそうだが、そのために鉄分を失ったのが致命的だった。 血を補うこともままならない。 「大丈夫ですか!?」 背後から長身の学生に――花京院に心配されようと、お構いなし。 リゾットは聞き入れようとしない。 「ひどい傷だ……。止血しないと!」 『メタリカ』で鉄分を補給しても、噴き出す血液を完全に塞ぐことが出来ないまま垂れ流す。 股釘を打って縫い合わせるのは見た目にも痛々しいし、身体への負担が大きい。 包帯のように衣服を巻くのも、片腕では難儀する。 ならば他人を頼ればいいものを、リゾットは聞き入れようとしない。 見えざる手に突かれるように、歩みを止めず。 「止まってください! その傷で歩き続けるのは無茶だ!」 医学に精通していない花京院にも分かるほどの外傷。 涙が出るほどありがたい忠告だ。 だがそれが何だというのか。 「お前の理屈を、押しつけるな」 「!」 「やらなきゃならん。無茶でも何でも」 身勝手だ、わがままだ。ついでに言うなら馬鹿丸出しだ。 だが、花京院に言い返す術があろうか。 花京院だって、リゾットからすれば身勝手でわがままで、更に付け加えれば視野が狭い。 「ブローノ・ブチャラティと言う男がいた」 足を動かしたまま、独り言のように語り始める。 かつての、忌むべき宿敵の話を。 「しがらみに縛られて、自分も、他人も助けられなかった、哀れな奴だ」 ひどい言いようとは、言えたものではない。 元来にして敵対関係、一時休戦を取り持った仲は、縁が切れればこんなもの。 しかし哀れな奴とは、どこか、自分にも言い聞かせているみたいで。 「あいつは死に瀕して、何もしなかった。勝手に思い込んで、納得して、その実、考えるのをやめたんだよ」 何を言っても全て過去。 だが前に進むには、時に過去を顧みて、道を確認することも必要だ。 絶望するのは勝手だが、リゾットは絶望するがまま諦めたりはしない。 チームを再び失い、振り出しに戻ったと揶揄されようと。 「今のお前も、そうなんじゃあないか? それが最善だって自分に言い聞かせて、抱えて、自分も他人も無視して」 リゾットとて、説教をする柄ではない。 しかし、体裁も整えていない暴言で当たり散らさずにはいられなかった。 生きてるだけで幸せと言うのは、紛れもなくチームに対する侮辱。 命を散らせた彼らの行動が無駄であるとは言わせない。生きることさえ出来なかったとは考えない。 何より、今の自分が生きているだけで終わっては、駄犬がのたれ死ぬより惨めではないか、と。 「そんな死に方は、御免だ。俺は、貫く」 リゾットは一片も譲る気がない。 梃子でも動かぬ頑固な姿勢。 「ありがとうございます」 「……何がだ?」 だが、花京院にも足を止めさせることは出来たようだ。 不可解な陳謝にリゾットが振り向くも、理解に達する前に花京院がリゾットの肩を担ぎ、歩き出す。 そこには、自分だけではなく、他人の意志を尊重する形が現れていた。 「分かったんです。やっと、ティムさんの真意が」 リゾットが正しいかは分からない。 最終的に勝利しなければ駄々でしかないし、どの道、御高説に傷を癒す効能はない。 それでも、花京院にとっては、啓蒙的な意見だった。 「誰だって抱えるのはつらい。だったら――」 ★ 投下順で読む 前へ 戻る 次へ 時系列順で読む 前へ 戻る 次へ
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登場タイトル別カードリスト:黄金の風 J-490 ジョルノ・ジョバァーナ J-552 イタリアの康一 J-553 助言する承太郎 J-554 ジョルノ・ジョバァーナ J-555 黄金のジョルノ J-556 汐華初流乃 J-557 ブローノ・ブチャラティ J-558 リーダー・ブチャラティ J-559 グイード・ミスタ J-560 ナランチャ・ギルガ J-561 エアロスミスのナランチャ J-562 レオーネ・アバッキオ J-563 再生するアバッキオ J-564 パンナコッタ・フーゴ J-565 どう猛なるフーゴ J-566 トリッシュ・ウナ J-584 写真のDIO J-585 ジョルノの母 J-586 涙目のルカ J-587 ポルポ J-588 牢獄のポルポ J-589 ズッケェロ J-590 サーレー J-591 ホルマジオ J-634 ジョルノ・ジョバァーナ J-635 永遠のジョルノ J-636 誇りあるブチャラティ J-637 狙いをつけたミスタ J-638 ジョルノ&ミスタ J-639 ナランチャ J-640 アバッキオ&フーゴ J-641 ミス・トリッシュ J-642 ペリーコロ J-643 傷ついたポルナレフ J-644 ココ・ジャンボ J-645 ギャング・スター J-655 試験官ポルポ J-656 突き刺すズッケェロ J-657 崖の上のサーレー J-658 尋問するホルマジオ J-659 ソルベ&ジェラート J-660 イルーゾォ J-661 プロシュート兄貴 J-662 偉大なるプロシュート J-663 ペッシ J-664 メローネ J-665 ギアッチョ J-666 スクアーロ J-667 ティッツァーノ J-668 カルネ J-669 リゾット・ネエロ J-670 暗殺チームのリゾット J-671 ヴィネガー・ドッピオ J-672 時を飛ばすディアボロ J-673 ディアボロ J-734 ジョルノ・ジョバァーナ J-735 ジョルノVSディアボロ J-736 魂のブチャラティ J-737 グイード・ミスタ J-738 ナランチャ・ギルガ J-739 魂のアバッキオ J-740 パンナコッタ・フーゴ J-741 トリッシュ・ウナ J-742 ブチャラティ&トリッシュ J-743 アバッキオの上司 J-744 スコリッピ J-765 プロシュート兄貴 J-766 マンモーニのペッシ J-767 キレるギアッチョ J-768 スクアーロ&ティッツアーノ J-769 血のリゾット J-770 チョコラータ J-771 セッコ J-772 チョコラータ&セッコ J-773 ディアボロ PR-018 ヴィネガー・ドッピオ PR-019 ディアボロ
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■クライマックスフェイズ GM:荒野を数時間ほど移動して、特に支障なく進んで敵が潜んでいるあたりに到着。 特段策なしで来ているので、配置は今いるあたりまで近づいたところで発見された。 GM/薄荷:「隊長! チュウとリアルをやった奴らです!」 ライコー:脳筋だからしょうがないね。 キングス:ハッカーもフィクサーもおらんし小細工は苦手だ。 GM:栄「襲撃だぁっ」 Bee「ちっ、トラップを仕掛けている暇が……」 シー「遮蔽をとれ!」 ガクラン:雑魚ABCな GM:「ほほう……ちょうどいい、他に行ってこいつをうっぱらうにしても実践データがほしかったところだ。 相手ぇしてやんよ!」 一目でわかる情報として、ボスの試作型メルカバには試作型兵装と冷却装置がついている。 ライコー:よくわからんのでデータを見に行く。 キングス:ちょっと強いということだな(適当) GM:うん、具体的に言うとパイルバンカーがハイパーレーザーブレイドにぱぅあーあっぷしてる。 ライコー:ダイナミックなのか。 GM:ダメージが光属性で3Dほど高い。 冷却ユニットは回避20固定、HP20。 壊れるとメルカバの【回避】が下がってハイパーレーザーブレイドがただのパイルバンカーにランクダウンする。 ライコー:光ダメージが刺ダメージになるわけか。 このパーティーとしてはだいぶ楽になるな、確かに。 キングス:近づかなければ問題ないな。 GM:肩からミサイルポッドが覗いている。 ガクラン:「何だか知らんが、とりあえずぶっ飛ばしてやるから覚悟するんだな」 ■第1ラウンド 行動順:メルカバ(18)→キングス(15)→ガクラン(15)→サイクロプス隊員A~C(12)→サイクロプス隊ハッカー(9)→ライコー(7) 位置: ガクラン:メルカバは相変わらず早いな。 ライコー:俺、遅っ! キングス:黄金の鉄の塊だからしかたないな。 ライコー:ごりごり援護射撃でダメージ乗せていくよー。 目の前にこういう壁あると、射撃はどうなるんじゃら? GM:現状はお互い完全遮蔽で射線が通っていない。 では早速メルカバから。 ムーブで4マス近づいて、レーザーブレイドをぎらりと閃かせつつ行動終了。 キングス:これで逃げ打たれたら、面倒になるところだったな。 次回以降「それは俺たちにとって屈辱なんだ!」って言いながら宇宙まで追いかけていくスターダストメモリーになっちまう。 ライコー:勝利者などいない。 キングス:んじゃまた私から動かせてもらう……。 GM:そのIVで割り込み。 <瞬発行動1>を使用して即座に行動……あ、こいつ任意のIVで追加行動がとれます。 ライコー:え、毎ラウンド? キングス:たぶん1シーンに何回とかの制限つきじゃ……。 GM:Yes。 キングス:毎ラウンドかい! GM:この<瞬発行動>ってやたらと強力でな。 1で任意のIV、2でそれに加えてセットアップ、3でさらに加えてクリンナップから選んで動けるという驚異の特技。 キングス:なにそれこわい。 「つ、通常のメルカバの3倍の速さだと!」 ライコー:「伊達じゃないってやつか……」 GM:ミサイルポッドを≪因果歪曲≫≪鋼化結線≫≪硝煙弾雨≫で君たちを巻き込みつつぶっ放す。 「ヒャッハー! 死ねぇっ!!」 ライコー:OVD大盛りだな。 ガクラン:≪因果歪曲≫だけ消そうか? GM:あ、それを消しても特に影響はない。 ミサイルポッドがもともと範囲攻撃武器だから、全員巻き込まれることにかわりはない(景気づけ) ガクラン:リアクションは取れる? キングス:≪鋼化結線≫でクリティカルにされると、こっちもOVDつかわんとダメなんじゃよ。 GM:なお、通常のこちらの命中は15+2D6であることを付記しておく。 ライコー:俺の【回避】は5。 まあダメージ……神属性を消す方がいいんじゃないかね? ガクラン:≪雪華氷藍≫使ってダメージ下げるだけで対応するか。 キングス:最悪でも[覚醒]できるし、それでいこう。 ライコー:打消しは他のOVD使われた時の対応でいいか。 GM:ほいほい、ではこちらのダメージを振ります。 GM/メルカバ:# 9D 6 (1,2,5,1,2,2,5,2,5) + 30 = 55 GM:あ、あれ?ちょっと低いな。 ライコー:じゅうぶんきっついわー。 バンチョー、カラテの出番だ! ガクラン:≪雪華氷藍≫を使います。 キングス:カラテミサイルで迎撃するんですね。 GM/隊長:「な、なんだ……あの時代錯誤のオーラは!?」 ガクラン:# 10D 6 (2,6,5,1,2,6,2,2,1,3) = 30 ガクラン:低い! キングス:半減したんだから充分よ。 ライコー:だいたい期待値に近い。 まあ充分。 GM:差し引き25のダメージ。 ガクラン:「おお、バンカーラ! 天上の神々もご照覧あれ!」 ライコー:実際にミサイルを半分くらい叩き落とす感じだな(笑) ガクラン:跳躍からの回し受けで、ミサイルを受け流す。 GM/隊長:「畜生!非常識なやつめ!」 キングス:んじゃイニシアチブで……前に出るだろうからガクランの方に<声援>。 「油断するな、一気に前に出るぞ!」 キングス:# 3D6(6,2,1) +18 = 27 キングス:ガクランのHP+27。 これで集中砲火受けても多少はもつかな? ガクラン:HP52点か。 キングス:改めて私の手番。 ムーブでメルカバの前に移動。 マイナーで<ピンポイントシュート>。 でメルカバに射撃。 キングス:# 2D6(3,2) + 16 = 21 キングス:これを≪鋼化結線≫でクリティカルに変更。 GM:きゃー……とおし。 そのままくらいます。 キングス:さらに≪暗夜断罪≫いれて神ダメージに。 「全力速攻で行かせてもらう!」 白いハトが飛び交う中、横っ跳びしつつ二丁拳銃を連射。 ライコー:<グレートデストロイヤー>……は射線通ってないや。 無理だごめん。 GM:≪暗夜断罪≫は≪破邪顕正≫で打ち消し。 キングス:消せばつぶせるかな? ライコー:まあメルカバが癌だからな。 ガクラン:分からんがやってみよう。 ≪破邪顕正≫を使用して打消し。 GM:くっ。 「な、なんだあの妙な構えは……!?」 ガクラン:「いや、ちょっと後ろ頭がかゆかっただけだ!!」 キングス:クリティカルだとダメージダイス増えるんだよね? GM:2D増えますね。 キングス:# 14D 6 (2,4,3,3,4,4,3,2,5,4,3,3,3,6) + 34 = 83 キングス:83神ダメージ(ダブルクロス感) GM:ごふぅっ!? ライコー:これ、一気に潰しにかかりたいかもしれんな。 ガクラン:うーん、集中攻撃いれても1ラウンドで落ちるかなあ? GM:あ、ちょっと待って。 ……試作型メルカバ、設定HP227。 キングス:固っ! GM:PCが3人の場合、-120。 ガクラン:ほぼ落ちてんじゃねえか! ライコー:いけガクラン! GM:……OVD使用すると1つにつきHPが-6。 キングス:……ヅダかお前。 ライコー:さっき3回……いや4回使ってるよな。 ガクラン:落ちてね? GM:4つ使用して-24。 計算すると残りHP83 ……ぴったり落ちてるぅぅぅぅぅっ! ライコー:美しすぎわろた。 ≪暗夜断罪≫通したのは大正解って事か。 ガクラン:長い……長い戦いだった……。 GM:え、誰だPC3人の時HP-120とか設定した公式シナリオライターはっ!? HP下げる必要ねぇぇぇぇぇぇっ! ライコー:問題はガクランこれどうする(笑) キングス:移動しても射程内に敵がいないな……このラウンドのガクランの仕事を奪ってしまった。 GM:ど、どうしよう……どうしよういや本当に。 ガクラン:そもそも、戦闘になるのか? キングス:一応、戦闘員3匹とスーパーハカーが残ってるが。 GM:いやあ……残りの一般隊員、チュウとリアルとデータ一緒だし。 流石にハッカーががんばっても……うん。 ライコー:普通なら逃げるだろうな……困った。 ガクラン:出会いがしらの拳銃一発で、魔改造メルカバ落ちてる時点で、戦意無いだろうしな。 ライコー:投降せよ、君たちは既に我々の火力制圧下にある。 ライコー:「おっさん、腕は鈍ってないな」 ガクラン:「おお、バンカーラ! やっぱりキングスは無敵だな!」 キングス:「銃が二丁あればたいていの事はできると教わっている」 ライコー:けんじゅうはつよい(確信) GM/薄荷:「……こ、降参します」 キングス:「ここでニンジャなら『慈悲はない』とでも言うんだろうが……どうしようか」 ライコー:「粛々と任務を果たそう」 GM/隊員:「は、ドロップチャートをチョイスして結構なので降伏させてください」 ライコー:こいつらのケジメってどうするもんかね。 殺せってなると後味悪いが。 ガクラン:依頼的に皆殺しだっけ? 組織的な活動をできなくするだっけ? GM:どちらかといえば後者かなー。 隊長さんの首とメルカバもってきゃそれでいい。 まあ、見逃す理由もあんまりないが。 ライコー:世界観的に殺して当然ぽいよなあ。 キングス:私怨があるわけでもないし、適当に有り金奪って荒野に置いていけばいいんじゃないか。 ガクラン:バンチョー的にはどっちでもいいな。 これで蛮族だし。 ライコー:まあ隊長の首でケジメってことにしておこう。 小悪党を殺しても大したメリットはない。 GM/薄荷:「は、ありがとうございます(土下座)」 ライコー:死亡確認ってことでドロップチャート……チョイス? GM:雑魚4体のドロップ品は追加報酬用の「ムラマサ印の武器」×4がいちばん高価になるのでそれで。 それに試作型メルカバの方はダイスしてくれい。 キングス:私が振ってもいいかな? ガクラン:うむ。 ライコー:うい。 キングス:# 2D6(6,1) = 7 キングス:むう、ひくい。 ガクラン:そういや俺、シーン1回ダイスを6にする特技あるんだけど、これドロップだと使えないのかな? GM:ドロップチャートは「判定」ではないからなしとします。 アッパードラッグ×3。 $2000相当品だねー。 キングス:かなりいいんじゃないか? ライコー:売りさばいて山分けかな。 後で厳密に計算するとして GM:MP4D回復できる使い捨てアイテムとしても機能します。 ガクラン:俺は要らんので換金してもらう。 ライコー:ドラッグは好みじゃないんだ、と今設定とってつけた。 まあ山分けだな。
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ナイトメア(株)発売の18禁PCゲーム『悪夢‐黄金の蜜の滴下‐』の攻略情報を纏めたページです。 誰でも自由にコメントすることができますので、情報提供をして下さると助かります。 倒産により続編『絶望‐黄金の蜜の滴下‐』の発売は絶望的にになったようです。なんてこったい。 もうちょっと色々追加されたりされなかったりするかもです。
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目次 「伝説のマスク!! の巻」 「悪魔騎士出現!! の巻」 「恐怖のワニ地獄の巻」 「地獄の正体…!! の巻」 「地獄の封印の巻」 「スニゲーターの正体!! の巻」 「友情の断髪式!! の巻」 「ナゾの星バルカン!! の巻」 「正義超人全滅…!? の巻」 「戦りつの人面疽!! の巻」 「リサイクル・ゾーン!! の巻」 「驚異のリング!! の巻」 「ヨロイをきらせて肉を断つ!! の巻」 「ロビン・マスクの大往生!? の巻」 「超人博士・ロビンの巻」 「順逆自在!! の巻」 「地獄の沙汰も風しだい!? の巻」 「地獄の二重構造!! の巻」 「さく裂!! 阿修羅バスターの巻」 「伝説のマスク!! の巻」 「悪魔騎士出現!! の巻」 「恐怖のワニ地獄の巻」 「地獄の正体…!! の巻」 「地獄の封印の巻」 「スニゲーターの正体!! の巻」 「友情の断髪式!! の巻」 「友情の断髪式! の巻」での「あんたにもらってほしいんだ」の元ネタは『あしたのジョー』の最終回で、ジョーが白木に言う台詞。 「ナゾの星バルカン!! の巻」 バルカンは、ローマ神話の火と鍛冶(かじ)の神ウルカヌスの英語名。ギリシャ神話では、火と鍛冶の神ヘパイトス。 「正義超人全滅…!? の巻」 「戦りつの人面疽!! の巻」 「リサイクル・ゾーン!! の巻」 「驚異のリング!! の巻」 「ヨロイをきらせて肉を断つ!! の巻」 「ロビン・マスクの大往生!? の巻」 「超人博士・ロビンの巻」 「順逆自在!! の巻」 「地獄の沙汰も風しだい!? の巻」 「地獄の沙汰も金しだい」ということわざがある。 「地獄の二重構造!! の巻」 「さく裂!! 阿修羅バスターの巻」
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メダル