約 586,313 件
https://w.atwiki.jp/uotrpginparareru/pages/24.html
《基本職業》 最初から選択が出来る基礎の職業です。 【戦士】 【僧侶】 【魔法使い】 【武闘家】 【盗賊】 【旅芸人】 《追加職業》 定められたクエストのクリアによって解放される職業です。 【バトルマスター】 【パラディン】 【魔法戦士】 【レンジャー】 【賢者】 【スーパースター】 【魔物使い】 【道具使い】 【踊り子】 【占い師】 《武器スキル》 職業の成長によって得られるポイントで、武器のスキルを獲得する事が出来ます。 【片手剣】 【両手剣】 【オノ】 【短剣】 【ツメ】 【ムチ】 【棍】 【扇】 【ヤリ】 【スティック】 【両手杖】 【ハンマー】 【弓】 【ブーメラン】 【格闘】 【盾】
https://w.atwiki.jp/dq_dictionary_2han/pages/5569.html
DQⅨ 紫色の美しい細身剣。 戦士、盗賊、旅芸人、バトルマスター、魔法戦士と、剣スキルを極めた者が装備できる。 まじん斬りでプレイヤーを恐れさせたあの【ギュメイ将軍】(1回目)を倒すと必ず落とす。 しかし入手時期を考えると攻撃力67はちょっと弱い。 5945Gと結構な価格で売れるので、売っ払ってしまおう。 【レイピア】×1+【あやかしそう】×3+【ミスリルこうせき】×1で練金して入手する方法もある。 あやかしそうが余剰気味であれば、セントシュタインでレイピアを買ってこれに錬金すると結構な儲けとなる。
https://w.atwiki.jp/syobon96/pages/114.html
───────────【ステータス】─────────────── l / } __ // / /ヘ ,. - ´-― - `ヽ、 ,... // / /ニ、7 /- ´ , -=-、 ' , ',/} / _,.....- /´ ̄`ヽ / } l' / , -‐┐ {//////! ,--、 ヽ l / -ニ -''´ /, -‐、 ,.. - 、‐__.! /、_ゝ_」 ヽ///// ー_'__/l/-' , <! ,r/イ //下-、¨7- 、 ` ̄´ , -´ ヽ- 、 \-――--- ヽ { ,r/イ / / 下テ、'ュ、 ` ヾト, ― '´チ矛、 , /ヽ , 、 ' , ヽ! .! { { らz(ン ヾ- l / l lら(ソ / /ヽ l ヾ l `ヽ 、.、 `´', | ー―― ' / l /ー‐ ' // ヽ! ト、 \ ヽ、__ノヾ! / /' | }、 / ./ l ミ 、 メ -=' / i !ヽ l / l{、 ` 、 ‐=‐ ,.イ i } 、 l/! ,ヽ、 ヾ 、 ー ,.イ l / / `ヽ_/ . ., ∨\ ヽ > _ , イ ,/ ! / _/ \ . . . . ., 、 \ {, // / . l/___/____/ - ' .7/ . . . . . ', ', \ ` - ´ / . . . . . . . . . . . . ./ / . . . . . .〃─────────────────────────────── ※付きのアビリティ・技は装備・アイテムによって使用可・不可が変化 【 本名 】ダイ 【レベル】冒険者Lv5(補正後Lv6)/ 魔法戦士Lv.5/ ???Lv.8 【冒険者ランク】☆2(パプニカのナイフ☆効果で☆3、『魔法戦士』発動で☆2) 【 装備 】ローズフランベルク・改☆:装備者にアビリティ『貫通』、通常攻撃に火属性と高確率の『毒』を付与する (予備:パプニカのナイフ「太陽」☆:ジャギによって鍛えられ、切れ味の増したナイフ。冒険者のLvに+1補正とアビリティ『斬撃ブースタ』を与える ) 【持ち物】雨雲の石★:雨雲を呼ぶといわれている石。使用することで天気を「雨」にする(4T継続) (予備1:プリニー爆弾★:投擲式爆弾。投げると同時に起爆する。威力は大タル爆弾と同等。消耗品) (予備2:ドラゴンレーダー★:掴もうぜ!ドラゴンボール♪…は残念ながら存在しない。装備すると依頼などで竜種の位置を特定でき、奇襲も防ぐことができる) 【攻撃手段】 <斬撃 / 魔法剣<メラ・ヒャド・ライデイン>@3/ ライデイン@2/ 大地斬@2/ 海波斬@2/ アバンストラッシュ(弱)@?/ 風雪即意付け/ 防御> 【アビリティ】 ・『■■■■』:固有アビリティ。詳細不明 ・『■■■■』:詳細不明 ・『魔法戦士』:一部の依頼に関して魔法戦士Lvが冒険者ランクの判定材料となる ・『早期成熟』:早咲きの天才。Lv.8までの成長速度がかなり早く、ひとつのLvが最高値まで到達する可能性がある ・『勇者の資質』:相手がアビリティ『強大なる敵』を所持していた場合、冒険者ランク+1と『根性』系の発動率が上昇し、低確率でクリティカルを発生させる ・『簡易拠点』:野外での依頼で1度だけ使用可能。簡易な拠点を作成し体力を回復させる。使用後、拠点は消滅 ・『根性』:戦闘不能になる攻撃を受けても低確率でギリギリの体力が残る ・『踏み込みが甘いっ!』 :切り払い、それはエリートの証。一部の攻撃を低確率で自動回避する ※『斬撃ブースタ』:自身が使用するすべての斬撃(槍攻撃含む)の威力を1.2倍にする ・『ジャギのメルアド』:依頼の上限人数に空きがあれば、彼女を呼ぶことができる。断られることもある(ジャギとの仲:+1) ・『比古清十郎のメルアド』:酒系の高級食材があれば依頼が発生する。ただし、受注できるのはこのアビリティ所持者のみ 【効果・解説】 ・魔法剣:1ターンを消費し、特定の魔法の属性と攻撃力上昇(1.2倍)を付与する(3ターン持続)。付与した魔法によって技名が変わることもある ・ライデイン:雷属性の魔法。敵全体にダメージと低確率で相手を『感電』の状態にする ・大地斬:アバン流刀殺法の一つ。地の技。植物系の相手に1.5倍のダメージを与える ・海波斬:アバン流刀殺法の一つ。海の技。水棲系の相手に1.5倍のダメージを与える ・アバンストラッシュ(弱):見様見真似のアバンストラッシュ。1ターン溜めが必要だが、本来よりも性能は落ちるが、敵単体に強力な斬撃ダメージを与える ・風雪即意付け:敵単体に中威力の風・氷属性ダメージと中確率で『こおり』を与える。また、月と花の技を集めると… 名称 種別 対象 属性 威力 使用制限 効果 斬撃 攻撃 敵単 物理/斬 - 魔法剣<メラ・ヒャド・ライデイン> 補助 自 魔法 @3/1戦 攻撃力1.2倍&火or氷or雷属性付与 3T持続 ライデイン 攻撃 敵全 魔法/雷 @3/1戦 低確率で感電追加 大地斬 攻撃 敵単 物理/斬 @2/1戦 植物系の相手に1.5倍のダメージ 海破斬 攻撃 敵単 物理/斬 @2/1戦 水棲系の相手に1.5倍のダメージ アバンストラッシュ(弱) 攻撃 敵単 1T溜めが必要@? 風雪即意付け 攻撃 敵単 物理/風/氷 中確率でこおり追加 ───────────【ステータス】─────────────── ∧ l\ト、/ ヽ ,ィ /| ト、 | `! レ !' j ィ ヽ ` ,、 !| |i ;ィ -'/ 、ゝr、 ヾ、 lj |j // ィ ノ ???Lv.8 \ヽ\ヽ} イノ/イ, ‐ゝ心 ィヤ´ヽ、 ハj|__メ r=vノ_ソ ヽ ノ |lヽ ≧´rイ ノ \ / ,イ \_ / |\ 丶、 r / Lミ イ 」 ヽイ >、 __ rュ /ヽ、}' / ≧=≦ヽ ヾl /r ヽ イヽミ、_/ /=- ヽ `Yミ ソ ヾ_フ' / ハ ` ´ / ミ、ー、 彡 ヘ / ヾ __ \ / / ヽ ヽ─────────────────────────────── 『■■■■』発動時。詳細不明 『■■■■』発動により『■■■■』と一部の技が開放される。 『■■■■』発動後、■■■の効果により全能力が上昇する。 『■■■■』の効果でランクが上昇する(☆6) 魔法剣<ライデイン>、ライデイン(威力12程度)、アバンストラッシュ(弱)が使用可能になる アバンストラッシュ(弱):1ターンの溜めを必要とする? ライデインストラッシュ:魔法剣<ライデイン>効果がある内にアバンストラッシュ(弱)を使用することで発動する複合技?
https://w.atwiki.jp/dq_dictionary_2han/pages/7991.html
DQⅨ 混乱、幻、毒にかかりづらい聖なる兜。守備力は44。 装備できるのは戦士、僧侶、旅芸人、バトルマスター、パラディン、魔法戦士、スーパースター。 入手方法は【じあいのかぶと】+【しんかのひせき】+【パープルオーブ】の錬金のみ。 じあいのかぶとと比べると、守備力と異常を防ぐ確率がちょっと上がっている上に、毒耐性も追加されている。 しゅくふくのかぶと+しんかのひせき×3+パープルオーブ×3の錬金で、大成功すると【しんぱんのかぶと】に、大成功しなかったら【きせきのかぶと】になる。
https://w.atwiki.jp/tpc-document/pages/345.html
Chapter65「フレイヤ遠征2:俺があなたで私がおまえで」 俺と私はもともと別の存在で、何かの弾みに精神がひとつに合体してしまったのではないか。 私にはひとつ思い当たることがあった。 こうなる前の記憶を思い出してみると、ファフニールに裏切られて身体が黄金に変わっていく恐怖感と、そしてそれを自ら魔法で治療した覚えがある。 そのときに何かやむを得ない決断をしたような気がする。 そうだ。身体の意識が戻らないから、私が代わりに身体を操作することにした。 ということは身体側の意識というものが存在したことになる。それがフリード? つまり俺はもともとはフレイヤだったということになる。 しかしこれまでフリードとして生きてきた記憶も確かにあるので奇妙なものだ。 やはり何かおかしいが、今はそんなことを気にしている猶予はない。 私たちが逃げ出したことはやがてトロウの知るところになる。だから拠点に戻ったらすぐに仲間と相談して次の対策を立てる必要がある。 「とにかく槍を追うのは難しいけど、ミストのいる方向はわかったぞ。これを手がかりにあいつを捜してやることにしましょう」 ミストは城内の方向にいる。敵に見つかる危険性はあるが、それはミストにも言えること。発見されて殺されてしまう前にあの子と合流し、すぐにでもここを脱出しないと。 「フレイヤ様、お待ちを。城内を捜索するにはこのままでは目立ちすぎます。とくにわたしたちが連れている天馬は目を引くでしょう」 「レギンの言うとおりだ。だからといって天馬(グラーネ)をこのままここに置いていくのは危険だし、カムフラージュするにしてもまた黄金像に変えるのはさすがにかわいそうだと思う。そこでだ。フレイヤ様、私にいい考えがあります」 王城の裏手にはフォルクバーグという別宮がある。 そこはヴァルキュリアとエインヘリアル、宮廷魔道士たちの拠点と王城兵の兵舎として利用されており、最上階にはフレイヤの私室もある。 フォルクバーグには天馬の厩舎が隣接しているので、ヒルデはそこに彼女たちの天馬グラーネとグリームニルを隠そうと提案した。 この城にはヴァルキュリア以外にも天馬を駆る兵士や魔道士が一定数いる。そういった者たちの天馬が厩舎に並んでいるので、二頭ぐらい天馬が増えていても誰も気付きはしないだろう。 木を隠すなら森の中。天馬を隠すなら天馬の中というわけだ。 フォルクバーグへは城内を抜けて裏口を通る他にも、この中庭の回廊を横切って城の外側から回っていくことができる。城内を通らないなら幾分かは敵の目につく可能性を減らすことができるはずだ。 そしてヒルデはもうひとつ提案した。 城内ではトロウの支配下にあっても執事やメイドたちは普段通りのままの生活を送っている。 「人を隠すなら人の中。フレイヤ様のお得意の魔法で使用人に変装すれば、多少はやつらの目を欺くこともできるのではないかと」 たしかにその通りだ。幻術が通用しない地竜や、それを見破る術を持っている魔道士にはすぐにばれてしまうかもしれない。 しかし今のまま堂々と鎧を鳴らしながら闊歩するよりは遥かにマシだろう。 少なくとも、トロウとファフニールにだけ注意すればいいだけの話になる。 「なるほど。わかったわ、私に任せろ」 姿を変える魔法に比べれば、ただ服装を別のものに見せかけるだけの魔法なんて簡単なものだ。呪文の詠唱も必要ない。 ひとたび私が指を鳴らすだけで、私たち三人は一瞬にしてメイド姿に変わった。 「さすがです、フレイヤ様」 「おお……すごい。これ、本当に自分がやったのか」 「え? あの、フレイヤ様?」 魔法を使うことなんて私には慣れたこと、いつもやっていることではないか。 それなのになぜだろう。ただ服装を変えるだけの簡単な魔法なのに、俺はそれに強い感動を覚えていた。 指を鳴らすだけでどんな服装でも自由自在。メイド服だろうが、ナースさんだろうが、いやいやもっときわどいあんなのやこんなのまで、誰にだって着せることができるとは。魔法ってなんて素晴らしいんだ! 改めてヒルデとレギンの姿を見る。 モノトーン調でかつロングスカートのエプロンドレス。主張しすぎない程度に留まったフリルの装飾。頭上には同様にフリルのついたホワイトブリム。 いわゆるヴィクトリアンメイドというやつだ。 俺に言わせればヴィクトリアンこそが至高だ。クラシカルはまだ許せるが、ゴスロリミニスカメイドなんて論外である。 そんな短いエプロンが本当に意味を為すのか? メイドに主張の強すぎる過度な装飾が本当に必要か? 否ッ、メイドとは仕えるご主人様あってこそのメイド! 過度な装飾は仕えるべき主をないがしろにしている。一歩引いてあくまでご主人様の後ろに控えるその従者としての慎ましさと奥ゆかしさこそがメイドがメイドたる必要不可欠な要素にして魅力でもあり、そしてそれでありながらどんな家事もそつなくこなすというその部分もまたメイドには絶対に欠かせないものだ。そういった要素があるからこそメイドは尊いのであり、それらを欠いたメイドはただのコスプレに過ぎないのだ。 家事のこなせないメイドなどもはやメイドではない。メイドとコスプレを混同してもらっては困る。 とくにフレンチとかケモ耳メイド、おまえらメイドを舐めてるだろ。 戦うメイドさんにゾンビメイド? 属性を盛ればいいってもんじゃねえんだよ。 まあ「ご主人様を守るために戦う」って条件さえ満たしているのなら、戦うメイドさんは認める。というか、ちょっぴり好きだけどな。 「その点バルハラ城のメイドは完璧だな。満点よね。いや待て、満点をつける前に実際に仕事をしているところを見ないことにはまだなんとも……」 「あ、あの。フレイヤ様?」 「ああそうか。ヒルデやレギンは私の従者でもあるからあとは家事さえできれば要件を満たすけど、所詮俺は雇われ。誰かに仕えてるわけじゃないから、メイド姿になったところで自分は結局ただのコスプレでしかない。ううむ、やはり俺はメイド服を着たい派ではなくて誰かに着せたい派……」 「な、なあレギン。さっきからフレイヤ様おかしくないか。ブツブツ一人で変なこと言ってるし」 「変だろうが何だろうがフレイヤ様はフレイヤ様だ。わたしはフレイヤ様の槍。だから黙って従うのみ。我が主の言うことに間違いはない」 「はぁ。おまえに聞いた私が馬鹿だったよ」 なぜだろう。メイドなんて城で毎日のように見ていたはずなのに、メイド姿のヒルデやレギンを見ていると、何か私の心に熱く込み上げてくるものがある。 なぜか胸が高鳴り、身体が火照り……はっ。この感覚はなに? とくに下半身が熱い。魔力とはまた違う何か別のエネルギーが集まっていくこの感じは一体。 まさかそんな。私は女なのに! だが待てよ、よく考えたら俺は男じゃないか。 ああ、よくわからない涙が出てきた。この感情はなんなの。 「だめだこりゃ。レギンは頭が堅すぎるし、フレイヤ様も壊れている。こうなったら私がなんとかしないと……。さあ、ほら行きますよ」 ヒルデに手を引かれて私たちは別宮フォルクバーグへ向かった。幸い道中で敵に発見されることもなく、問題なく厩舎に天馬を隠すことができた。 「さてフレイヤ様。もう一度グングニルを」 「どうしてなの? 私はいつから俺になったの。そもそも私は女だったはずじゃない。それなのにこの身体は……嫌。もう嫌……」 「フレイヤ様しっかり! はぁ。どんなフレイヤ様でも好きな自信があったのに、今のフレイヤ様だけはどうしても好きになれない。痛々しくて見ていられない」 ヒルデはなんとかして私をなだめようとしてくれているが、私はそれどころではなかった。彼女は私をフレイヤと呼んでくれるが俺はフリードであり、しかしフレイヤとしての記憶もあり、もう自分が誰なのか完全にわからなくなってしまった。 自分の中の「俺」はまあ別にいいじゃないかと楽観的な態度で、その一方で頭の中のどこかで「私」はそんな俺の態度に腹を立てているのも否定できない。 やはりフリードとフレイヤが混ざってしまったのは間違いないようだ。しかし記憶が混ざり合ったことで、もともと自分がどっちだったのか完全にわからなくなってしまった。もう自分が俺なのか私なのかもわからない。 「ああ、俺これからどうしたらいいのかしら。これじゃあもう、フリードとしてもフレイヤとしても死んだようなもんだ。私はそのどちらでもない」 「フレイヤ様……いやフリードの意識が戻ったのか? どっちで呼べばいいんだ。ぐあああっ、私にもよくわからん! 誰かこれを治してくれるやつはいないのか」 そのときフォルクバーグの扉が開いて中から誰かが姿を現した。 それは今日知り合ったばかりだが、それと同時にずいぶん昔からよく知っているような懐かしさもある顔。 「スキルニル……?」 彼はこちらを見るなり驚いた顔をした。 「なっ、なんだおまえは! 男のくせしてメイド服だなんて……。まあオレは他人の趣味にケチをつけるほど野暮じゃないけど、そんな筋肉質な体型じゃ似合うもんも似合わないと思うぜ」 「スキルニル! 良かった、無事だったのか。王の間から逃げ出すときに先導してくれたのは助かった。だが途中で見失っちまって、それから姿が見えなかったんでやられちまったのかと心配してたんだ」 「え? もしかしておまえ……フリードか! そうか、変身の魔法を解いたのか。でもなんでまたそんな格好を。やっぱりおまえ女になりたいのか」 「それは誤解だ。私はもともと女よ! あっ、いや俺は男なんだけど私は……じゃなくって俺は本当はフレイヤ……ぬがああああああああ!!!!」 「えーと。大丈夫か、おまえ」 「あまり大丈夫じゃない。今のは忘れてほしい」 「わかってるよ。オレの心の中だけに閉まっておくから」 「違う! そうじゃない! その記憶は抹消してくれ!」 「安心しろって。誰にも言わない。誰にだって内緒にしておきたい秘密のひとつやふたつぐらいあるもんだよな」 「いや、それが誤解なんだってば!」 なんだか泣きたい。いや確かに私は生まれたときから女のはずなんだけど、この身体は間違いなく男だし、そういえば俺は昔から男だったような気もするし。 「スキルニル殿。実は我々はミストとはぐれてしまったのだが、彼女の姿を見かけなかっただろうか? 先程から捜しているんだが」 冷静な様子でさらっとレギンがスキルニルにそう訊ねた。 「レギン。それにヒルデも。なんだっておまえたちまでそんな格好を……。だが無事でよかった。実はオレ、これからおまえたちを助けに行くつもりだったんだ」 「助けに?」 「そうだ。まずそちらの質問に答えるとミストは無事だ。別宮の中にいる。あいつがおまえたちの危機をオレに知らせてくれたんだ」 「そうだったのか。しかしなぜフォルクバーグに?」 「ここには陛下の船がある。兵士たちが管理しているそうだが、おまえたちの天馬がやられたの見て、脱出するためにその船を使おうとミストは考えたらしい」 「そうか、スキーズブラズニル号! しかしミストはよくそれがここにあると知っていたな。わたしたちにも知らされていなかったのだが」 「とにかくミストが中で待っている。まずはおまえたちの無事を知らせてやろう」 それから私たちはスキルニルに促されてフォルクバーグの中へ。 この別宮は四方に四つの塔がありそれぞれがヴァルキュリア、エインヘリアル、宮廷魔道士、王宮兵士の区画として分けられている。 ヴァルキュリアの塔への扉を開くと、泣きそうな表情をしたミストがさっそく飛び出してきた。 「よかった、みんな無事で……。竜に殺されちゃうかと思った」 そしてそのままミストは俺の胸へと抱きついた。 「あ~ん、フリード。あたし怖かったよぉ。慰めて」 「お、おう」 「あれっ、そういえばお姉様役はもうやめちゃったんだ。でもなんでメイド服?」 「まあその、いろいろあって」 「ふーん。でも似合ってると思うよ。意外とかわいいじゃん」 「そ、そうか」 「……え、そんだけ? なーんだ。もっと恥ずかしがって真っ赤になるかと思ったのに。つまんないの」 たしかにフリードだったらそういう反応を示していたのかもしれない。しかし、今の俺は私でもある。もはやそんな些細なことを気にするような次元などではなくて……あれ? でもさっきスキルニルと話してたときはあんなに……ええい、もうわけがわからない。 「それでここにお父様の船があるんだって? よく知ってたわね」 「えっ……知ってたわね??? それにお父様??? フリードなんか変」 「私だってここにあるなんて知らなかったのに、どうしてそれを知ってるの」 「うーん。フリードがおかしくなっちゃった。お姉様がずっと憑依してたからその副作用? ま、いっか。ええっとね、船のことなんだけど」 ミストはファフニールの攻撃を受けて助けを呼ぶために中庭から離れたときに、黒い服を着た男に遭遇したらしい。いや黒い服って、執事の服も黒いし、兵士の制服にも黒い色は使われているし、それだけではよくわからない。さすがにトロウや敵側の誰かということはないだろうけど。 そしてその男がご丁寧にも船のことを教えてくれたのだという。 「出来過ぎた話だな。もしかしたら罠という可能性も……。でもそういえばスキーズブラズニルに乗せてもらうときは、よく別宮の裏手側から乗り込んでいたわね」 「兵舎の奥から地下ドックに入れるんだって。大樹の覆い茂った葉の内側にあたる空間をそう呼んでいるらしいよ」 このバルハラ城は大樹の上にある。その下には四方八方に伸びる大樹の枝と枝の間の空間が存在する。なるほど、たしかにものを隠すのにはもってこいの場所だ。 「つまり兵舎を突破すれば船は俺たちのものってわけだな」 「そういうこと。それに船を奪っちゃえば、逃げるときに兵士や魔道士たちがあとを追って来れなくなるでしょ」 「なるほど」 長年この城に仕えてくれている兵士の中には私にとって顔見知りや親しい者も少なからずいる。そんな彼らに攻撃をしかけると考えると少し心が痛むような気もしたのだが……。 まあ別にいいか。だって今はフリードの顔をしているからな。 それにどうせ兵士たちもトロウに操られてて正気じゃないだろう、たぶん。 兵舎はヴァルキュリアの塔のちょうど対角線上に入口が見えている。 操られていたとしても所詮はただの兵士。竜やトロウのような化け物級のやつらに比べれば全然大したことはないはずだ。この戦いは勝てる。 「よし。だったら早速、兵士たちを蹴散らして船を奪うぞ。正面突破だ」 俺はグングニルと刀剣フロッティを両手に駆け出すと、兵舎への扉を蹴破って道場破りよろしく高らかに宣言した。 「頼もーっ! 突然だが看板の代わりにおまえらの船、いただきに来たぜ」 兵舎というからには、兵士がうじゃうじゃいるんだろうと身構えていた。 しかし実際に踏み込んでみるとどうだ。そこは全くのもぬけのカラで人っ子ひとりいないではないか。正直言って肩透かしを食らったような気分だった。 「なんだよ、誰もいないじゃないか」 「あれー。おっかしいなぁ。出払ってるにしても、完全に無人ってことはないはずなんだけど。いつもは非番の兵士が掃除とかしてるんだけどなぁ。それに船が隠してあるなら、なおさら誰かが残って見張っておかなくっちゃ」 「やれやれ、大丈夫かこの国。だが今は都合がいい。誰もいないのなら、この隙に船をいただいちまうだけだぜ」 俺たちはそのまま無人の兵舎を進み居住スペースを通り抜けると、やがて兵舎の奥の広い空間にたどり着いた。壁には使い古された練習用の武器が並び、中央には藁で作った人間や竜を模した的が設置されている。どうやらここは訓練場のような場所らしい。 床には破損した武器の破片や木くず、それから的が壊れて撒き散らされたのであろう藁くずなどが散乱している。 「ずいぶん散らかってるな。ここの兵士たちはものを片付けられないのかしら。お父様に言いつけてやるわ」 「あっ、ちょっと待って。フリード、あそこの床。なんか変じゃない?」 ミストが指差す先には、藁くずに埋もれてわかりにくいが切れ目のある床があった。これはもしかしてと藁くずを取り払ってみると、床面に隠し扉を発見した。 隠し扉を持ち上げてみると、地下へと続く階段がその先に伸びている。 「あっ、これは! すごいじゃないミスト。お手柄よ」 「えへへ。これがあたしの実力ってね。もっと褒めて褒めて」 どうやらこの先がスキーズブラズニルを隠した地下ドックらしい。これで脱出の目処は立った。俺は船の動かし方についてはわからなかったが、なぜか心のどこかで大丈夫だろうという謎の自信があった。心配はいらない。きっとヒルディスヴィーニとそれほど違いはないはず。あれなら私は操縦しなれている。だからきっとこの船も動かせるはずだ。 「それじゃあ私が船を取りに行きます。あなたたちは天馬を連れてこないといけないから一旦厩舎へ戻りなさい。私が船を上へまわすから、そこで合流しましょう」 ヴァルキュリアたちに指示を送りスキルニルを連れて地下への階段を降りようとすると、そのとき後ろから声が聞こえた。私たちの誰のものとも違う声が。 「キシシシ! やっぱりな。おまえら、絶対にこの船を奪いに来ると思ったゾ」 振り返ると兵舎の居住区と訓練場を繋ぐ扉のところに小さな竜が立っている。トロウの作戦会議の場で見かけた、あのちびっこい赤い竜だ。ファフニールのような身体の大きな竜とは違って、赤い竜の体格は人間一人とさほど変わらない。だから兵舎の中へも問題なく入ってこれたのだろう。 「なんだおまえは。トロウの手下にはこんなチビ竜もいるのか。私はおまえなんか怖くもなんともない。痛い目を見たくなければそこをどけ」 ヒルデが槍を突きつけて牽制すると、そのときチビ竜の目が妖しく光った。 その瞬間ヒルデの槍が発火し、あっという間に灰になってしまった。 「げっ! な、なんだこいつ」 「オレは第三竜将イフリート! トロウ様に選ばれた言わばエリートなんだゾ。どうだ恐れ入ったか」 「竜将! こいつが!?」 「知ってるぞ。魔法を使えない人間は武器に頼る。そして武器がなければ無力だ。おまえたちヴァルキュリアも勇者フリードもスキルニルも! 誰ひとりとして魔法が使えないことはとっくにトロウ様が突き止めている」 そして続け様にレギンの風槍も俺の刀剣フロッティも一瞬にして燃え上がり灰と化してしまった。 「くっ、やってくれる。だが俺にはまだグングニルがある」 魔槍グングニルは特殊な槍であるからか、イフリートの発火魔法を受けても燃え尽きることはなかった。 「槍の扱いには慣れていないが、これは必中の投擲槍。これさえあれば、おまえの心臓を一撃で貫くことだってできる」 「そうなのか。じゃあ、そんな物騒なものはこうしてやる!」 イフリートは炎の息を吐いた。 だが俺は竜のブレスはすでに見切っている。その軌跡は単調でいつも直線的だ。だからこうして左右に身をかわせば簡単に……。 「なにっ!?」 しかしイフリートの炎は蛇のようにうねり、回避したはずの俺のほうへと曲がってくるではないか。慌てて飛び退き距離を取ると、またしても炎は不自然に軌跡を変えてこちらを追ってくる。 とうとう追い付いた炎はグングニルの槍を呑み込んだ。いくら燃やされてもグングニルは灰になることはなかったが、さすがに炎に包まれていては熱くて持っていることはできず、ついに俺は槍を落としてしまった。 「くそっ、なんだこの炎」 「キシシシ! オレの炎は特別でね。その炎は絶対に消えない。絶対にあたる槍だか知らないけど、持てなければ使えないんだろ」 「悔しいがその通りだ……」 「さあ、おまえたちの武器を奪ってやったゾ。どうやってオレと戦うつもりかな? それとも降参するか? 素直に降参するなら苦しませずに一瞬で殺してやるゾ」 イフリートはにやにやと勝ち誇った笑みを見せている。 たしかに武器がなければ俺は無力だ。だがどうやら敵はひとつだけ突き止め損ねていることがあるようだ。 なぜなら俺はフリードだけじゃない。フレイヤでもあるのだから。私なら魔法を使って戦うことができる。あのチビ竜を石に変えることだってできる。 今、イフリートはこちらが手出しできないと思って油断している。その隙をついてやっつけてやる。こんなやつに構っている暇などないのだから。 「どうやら俺の負けのようだ。それは素直に認めるとしよう」 「ありゃ。やけに潔いんだなー。じゃあ……おまえから死ぬ?」 きょとんとした顔をしているイフリートを眺めながら、私は脳内で呪文を詠唱する。詠唱の効果で俺の身体に魔力がみなぎっていくのが今は理解できる。 「だけど私はまだ負けを認めていない! 覚悟しなさい、イフリート!!」 そして俺は(私は)両手を突き出すと、みなぎる魔力を一気に解き放った。 さあ、反撃開始だ。 Chapter65 END 魔法戦争66?
https://w.atwiki.jp/asdfa/pages/746.html
#contents *メグの服 [#f2904d36] | |CENTER オシャレ装備詳細 | |装備名|メグの服| |制限|不明| |タイプ|体| |購入/売却|--/--| |入手方法|衣装係 クローズ| | |CENTER ref(オシャレ装備/メグの服/megu-huku.jpg,nolink);| **オシャレ装備の効果 [#r8e735b8] **オシャレ装備の説明 [#xe1bf9d8] 魔法戦士風 *コメント [#fd1d7dbb] #comment
https://w.atwiki.jp/fedic/pages/560.html
十二聖戦士 ロプト教団に支配されたユグドラル大陸を解放した英雄達。 グラン暦632年にダーナ砦に立て籠もった12人の戦士達が降臨した神に力を与えられて、聖戦士となった。 その子孫達は大陸の支配階級となっている。 リーダーであり、光魔法ナーガの書を与えられた聖者ヘイム。 聖剣ティルフィングを与えられ、主人公シグルド、セリスの祖先である聖戦士バルド。 魔剣ミストルティンを与えたれた黒騎士ヘズル。 神剣バルムンクを与えられた剣聖オード。 天槍グングニルを与えられた竜騎士ダイン。(別名はディーン) ダインの妹で地槍ゲイボルグを与えられた槍騎士ノヴァ。 聖斧スワンチカを与えられた斧戦士ネール。 聖弓イチイバルを与えられた弓使いウル。 炎魔法ファラフレイムを与えられた魔術師ファラ。 雷魔法トールハンマーを与えられた魔法戦士トード。 風魔法フォルセティを与えられた風使いセティ。 聖杖バルキリーを与えられた大司祭ブラギ。 以上の12人が聖戦士と呼ばれている。 また、当時のロプト皇帝の弟でありながら虐げられた人々の為に立ち上がった聖騎士マイラも 13人目の聖戦士として密かに伝えられており、その血脈は外界との接触の少ない深い森の中にに受け継がれている。 後に広田真由美のイメージイラストが描かれており、各キャラクターの容姿が明らかになった。 単純に子孫に似ているキャラクターもいれば、トラキア776のキャラクターに類似している者もおり、 中でもダインはディーンに、ノヴァはエダに、ブラギはスルーフに酷似している。 また、ラインハルトも劇中ではトードの再来と囁かれているので髪型などは意識してデザインされているのかもしれない。 ゲームシステム面にも大きく関わっており、それぞれの聖戦士の血を引いていると、ステータス画面で見られる神々の系図にてが該当の聖戦士の名前の箇所が光る。 直系の場合は光が強く、傍系の場合は弱い。 そのキャラがどの聖戦士の血を引いているかがいつでもわかり、後述するメリットの確認の他にも、素性のわからないキャラの出自を匂わせる伏線としても機能している。 聖戦士の血を引いているとそれだけで大きなメリットを2つ享受できる。 該当する聖戦士の使用していた武器の系統のレベルが通常より高くなる効果があり、傍系の場合は1ランク上に、直系の場合は☆となり、該当の神器とその系統のあらゆる武器or魔導書を装備できる。 特に本作の魔法系クラスは、上級職でも武器レベルが基本B止まりであり、該当の血を引いていないと上級魔法を使用できないケースが非常に多い。 それぞれの聖戦士ごとに対応する能力値の成長率が上昇し、傍系で累計50%、直系なら倍の累計100%となる。 カップリングで生まれる子供に対しても、通常異性の親から受け継ぐ成長率は半分しか加算されないが、血統による補正は一切の減少なく受け継がれる。 血統はそれぞれ2つまで継承され、その分効果も累積し、2つの血統があれば2種類の武器レベルが上昇し、成長率の累計補正は最大150%にもなる。 作中では一切の例外なく受け継がれる血統は2つまでであり、本来3種の血統を受け継ぐセリスとユリアはロプトの血統が、ユリウスはナーガの血統が神々の系図に表示されていない(本当に消えてしまっているのか、見えないだけで受け継いでいるのかは不明)。
https://w.atwiki.jp/faren_ency/pages/1797.html
御尋 登場シナリオ:OM大会第3回 種別:初期人材(県) 種族:人間系 費用:0 OM大会マスター県(あがた)の側近の剣士。目力の強烈なグラフィックが特徴的で、 担当者はHNこそ違えど月光ロマンチカの作者と思われる。 万能の魔法戦士型で、県の絶対正義県隊の標準一般が強化に強いマジシャン系であることも相俟って非常に強力。 【豆知識】本名は「三条御尋(さんじょうみひろ)」、県の義兄 -- 名無しさん (2024-01-20 18 55 30) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/dq_dictionary_2han/pages/8645.html
概要 Ⅸで登場した防具の一つ。 最高級の鋼を用いて仕立て上げられた鎧。 無骨ながらも洗練された一品。 デザインは【てつのよろい】、【はがねのよろい】とほぼ同じだが、 細部の意匠や光沢の質感が僅かに異なっている。 DQⅨ 上半身用防具の一つ。 守備力は36、おしゃれさは32で、非売品。売却価格は2400G。 戦士、盗賊、バトルマスター、パラディン、魔法戦士が装備することができる。 錬金でのみ入手可能で、レシピは以下の通り。 【はがねのよろい】+【てっこうせき】×2+【ヘパイトスのひだね】
https://w.atwiki.jp/tpc-document/pages/308.html
Chapter28「オットーの愛2:あなたになら飼われてもいい」 雲に身を隠しながらしばらく天馬のあとを追っていくと、前方に大きな魔導船が見えてきた。 あれには見覚えがある。たまにバルハラ城で見かけたことがあった。 名前はたしか、ヒルディスヴィーニ号。フレイヤ様の所有する船だ。 「セッちゃん殿! 一旦止まれるか」 「任せろ」 少し離れた位置の雲の中に身を隠して、そこからヒルディスヴィーニの様子を窺うことにした。あの船がここにあるということは、おそらくフレイヤ様も……。 ここまであとを追ってきた天馬は船のデッキへと近づいていった。同様にして、別の方角からもう一頭の天馬が姿を現すと、同じようにデッキに向かう。 天馬たちが船の上に降り立つと、扉を開けて船室から一人の女性が姿を現した。 (フレイヤ様!!) あれは確かにフレイヤ様だ。 密かにお慕いしていたフレイヤ様を俺が見間違えるわけがない。 しかし、それは俺の知るフレイヤ様とは少し雰囲気が違っていた。 「遅い!! 集合時間をとうに過ぎているわよ。一体何をしていたの?」 俺の知っているフレイヤ様は、あんなふうに怒鳴ったりすることは決してしないお方だった。だがあのお顔は間違いなくフレイヤ様のもの。どうなっているんだ。 天馬から降りた二人のヴァルキュリアは申し訳なさそうに頭を下げた。 「ごめんなさい、お姉様。レギンとはぐれちゃって……。ねえ、ヒルデ?」 「おい、ミスト。いつも言ってるだろ。お姉様じゃなくて、フレイヤ様と呼べ」 「えー。だって、お姉様はお姉様だもん。あたしにとってお姉様はお姉様だけ!」 「お姉様お姉様うるさい! だいたいな、いつもおまえは礼儀がなってないぞ!」 魔法でこっそり風向きを変えて彼女たちの会話に耳を傾けていると、セルシウスがどこかで見たような光景だな、と少し面白そうに言った。俺には心当たりがなかったが、言われてみれば騒がしいほうの女はセッテに少し似ているかもしれない。 片方は会ったことのある女だ。フリードやクエリアと初めて会ったときに戦ったあの雷槍の使い手、ブリュンヒルデ。もう一人の騒がしいのはミストというのか。そして今ここにはいないが、レギンと呼ばれる仲間もいることが会話からわかる。 口喧嘩を始めたヴァルキュリアたちを、フレイヤ様は再び怒鳴りつけた。 仕えるべき相手の前で口喧嘩とは、従者としてまるでなっていないな。 「言い訳はもう結構! そんなものより成果を持ってきなさい。トロウ様はフレイを騙る偽者を追っておられるわ。しかし最近になって突然そいつは姿を消してしまった。それをすぐにでも見つけるのが私たちの任務なのよ。わかってるの!?」 とてもフレイヤ様とは思えないきつい口調で、フレイヤ様と同じ顔の女性はまくし立てた。 「まあまあ、お姉様ぁ。あんまし怒ると、しわができちゃいますよぉ?」 ミストはへらへらと笑っている。なんなんだあいつは。 「嗚呼、怒ってるフレイヤ様もまた清く正しく美しい。いい、実にいいぞ……」 一方ブリュンヒルデはうっとりとした危険な笑みを浮かべている。 あれで従者が務まるのか。ヴァルキュリアにはろくなやつがいないらしい。 「とにかく早くフレイの偽者を見つけなさい! トロウ様を失望させてしまうことになるじゃないの! これじゃあ、私の評価が下がってしまうわ」 「でもでもお姉様。レギンはどうするの?」 「放っておきなさい!! 任務が最優先に決まっているでしょう!? わかったらほら早く行って! これ以上、私を怒らせないでちょうだい!」 追い出されるようにヴァルキュリアたちは天馬に乗って飛び立っていった。 従者があれでは、怒鳴りたくなる気持ちもわかる。ああ、フレイヤ様。人知れず苦労されてたのですね……。それであんなに雰囲気が変わってしまわれたのか。 そのまま様子を窺っていると、フレイヤ様はこちらをじっと見つめ始めた。まるで目が合っているかのようだ。もしやこれは運命なのでは。俺とフレイヤ様には、見えざる運命の赤い糸が繋がっているのではないだろうか。 などとうっかり都合のいい想像をしていると、フレイヤ様が言った。 「いつまで隠れているつもりなの? 出てこないなら雲ごと魔法で消し飛ばしてあげるわよ。それでもいいのなら、じっとしていなさい」 どうやら最初から俺たちのことはお見通しだったらしい。さすがフレイヤ様だ。 (むっ、見つかったらしい。どうするのだ?) (ここは彼女の言葉に従おう。船に寄せてくれ) 姿を現して近寄っていくと、フレイヤ様は船の上に降りるよう促した。 ヒルディスヴィーニはグリンブルスティよりもずっと大きな船で、セルシウスが乗っても十分な広さがあるぐらいに立派なデッキを備えている。 船の上に降り立った俺たちを見て、フレイヤ様はこう言った。 「あら。何者かと思えば、あなたには見覚えがあるわ。たしかフレイの従者の……ええっと、名前はなんて言ったかしらねぇ。いちいち従者なんて覚えていないわ」 「オットーです」 「ああ、そうそうそれよ。オットー、たしか風の魔道士だったかしらね」 俺はフレイヤ様の態度に違和感を覚えた。 最初から雰囲気が違うとは思っていたが、それは今、確信に変わった。 いくらフレイヤ様でも、実の弟のフレイ様と幼少期を共にした俺のことを忘れるわけがない。 まだみんなが幼かった頃。セッテがムスペへ修行へ行くよりも前だから、少なくとも十年以上前だろうか。 まだ十歳にも満たなかった当時のフレイ様と俺、そしてセッテはよく共に遊んだものだった。その遊びの輪には時折フレイヤ様も加わることがあった。だから、俺やセッテのこともフレイヤ様はよく知っているはずなのだ。 (どういうことだ。もしかしてあのフレイヤ様は偽者なのか? それとも、ニョルズ陛下と同様にトロウに洗脳されているのか) フレイヤ様? の顔をじっと見つめていると、彼女は表情を歪めて言った。 「そういえばトロウ様が言ってたわねぇ……。弟が死んだのは、オットーとセッテの責任だって。そうなのね、あなたが私の弟を奪ったのね……」 フレイ様が死んだだって? たしか以前ブリュンヒルデと戦ったときも、彼女が同じようなことを言っていたのをよく覚えている。 するとつまり、トロウはフレイ様を死んだことにして周囲の者を騙しているということになるのだろうか。そしてフレイヤ様もそれを信じ込んでいて、結果としてトロウのいいなりになっている。そういうことなのかもしれない。 「許さないわ、オットー。よくも私のかわいい弟を殺してくれたわね」 「待ってください、フレイヤ様。あなたはトロウに騙されているんです!」 「黙りなさいっ!! この無礼者め。私はヴァルキュリアの長よ。こう見えても、戦いには慣れているの。だから決めたわ……」 うつむいたフレイヤの表情が見る見るうちに暗くなっていく。髪は逆立ち、黒い闇のオーラが彼女の身体からあふれ出す。そして顔を上げた彼女は、もはや俺の知るフレイヤ様の顔をしていなかった。 「おまえはこの私が直々にぶち殺してやるわ!! 覚悟なさい!!」 鬼のような形相でフレイヤはこちらをにらみつけた。 ……違う。あれは俺の知るフレイヤ様ではない。 偽者なのか、洗脳されているのかはわからない。 だがひとつだけ言えることがある。 「どちらにせよ、フレイヤ様はトロウの支配下にあるということだな。それなら、ここは戦うしかない。俺はフレイヤ様の笑顔を取り戻してみせる!!」 振り向いてセルシウスに目で合図を送る。と、すぐにセルシウスは頷いた。 そして背中に俺が乗ったことを確認すると、翼を広げて空高く飛び上がった。 「逃げようしても無駄よ。死になさい!」 フレイヤが手を振りかざすと、セルシウスの周囲にある雲が黒く、大きく変わっていく。そして雲から雨粒が落ち始めると、その粒のひとつひとつが矢に変化して一斉にセルシウスに襲い掛かった。 「これは! 変性の魔法か。人間にしては高度な技を使うな」 「幼少期からフレイヤ様は手品がお好きだったが、ここまで上達していたとは!」 「これは厄介だな。少し揺れるぞ、しっかりつかまっておれ!」 セルシウスは目にも止まらぬ速さで、飛び交う矢の隙間を縫うように切り抜けていく。あるいは目の前に迫った矢の雨を、炎を吐いて一気に焼き払った。 「ちっ、あの竜が邪魔ね。先にあっちに消えてもらおうかしら!」 フレイヤが両手を向かい合わせると、その間から闇のオーラを纏う球が生じる。それをいくつも生み出しては、フレイヤはセルシウスに向かって発射した。 闇球はいくらセルシウスがかわしても、追尾してその後を追い続けてくる。その数も次々と増えていくので、追いつかれるのは時間の問題だ。 ならばここは俺の出番だ。セルシウスがなんとか攻撃をかわしてくれている間に俺は呪文を唱え切った。すると巨大な竜巻がセルシウスを中心として発生し、向かってくる闇球をすべて弾いて飛ばした。 弾かれた闇球はしゃぼん玉のように割れ、複数の小さな泡となって飛び散った。 その泡のいくつかがセルシウスに接触したが、どうやらダメージはないようだ。 「大丈夫か、セルシウス!」 「私は平気だ。リンドヴルムよ、セッちゃん殿とはもう呼んでくれぬのか?」 「冗談が言えるならまだ余裕そうだな。ここからは攻めに転じるぞ」 「よしきた! 距離を詰める。守りは頼んだぞ」 空中で一度静止すると、セルシウスは急降下して一気にフレイヤへと突撃した。 フレイヤは漆黒の炎や雷を撃ち放って迎撃体勢を取ったが、セルシウスの周囲を覆う竜巻がすべての攻撃をかき消した。 「今だッ!!」 十分に距離を詰めたところでセルシウスは灼熱の炎を吐いた。それと同時に俺は防御に使っていた竜巻を前方へと押し出した。 灼熱の炎は竜巻と混ざり合って、うねり上がる風を受けた火は燃え盛る炎の渦、火炎流と化す。渦巻く業火がフレイヤを呑み込んだ。魔導船ヒルディスヴィーニから天高く、炎の柱が立ち昇る。 「やったか!?」 しかし、そのとき背後から拍手が聞こえてきた。 すぐに振り返ると、フレイヤの姿がそこに浮かんでいる。 「よくできました。……と言ってあげたいけれど、これじゃ落第ね。炎と風を組み合わせるのは面白い発想だけど、技が大掛かりすぎて隙だらけじゃない」 そう言ってフレイヤが炎の柱を指差すと、火炎流はまるで何事もなかったかのように消えてしまった。船に焦げ目のひとつすらつけることもなくだ。 「転移魔法でかわしたか。それに今のは……どうやって!?」 「うふふ、簡単なことよ。空気を燃える前の状態に戻しただけ。炎も風も、どちらも空気を媒体にしていることぐらいはわかるわよね?」 「まさか! 時間遡行だと!? 我々竜族ですら修得が困難な魔法を、どうしておまえのような人間が扱えるのだ!?」 「答える義理はないわ。もう諦めなさい。あなたたちに勝ち目なんかないの」 フレイヤがにやりと笑うと同時に、セルシウスの身体ががくんと下がった。そしてその高度は徐々に下がっていく。大丈夫かと問いかけるも返事はない。セルシウスは歯を食い縛って必死の形相で苦痛に耐えている様子だった。 「どうしたんだセルシウス! どこをやられた? いつの間に!?」 身を乗り出してセルシウスの身体を確認すると、脚や尾の先端が黒く染まっているのが見えた。そこはたしかさっきの闇球の泡に触れた部分だ。 「か、身体が……お、重い……ッ!!」 搾り出すような声でセルシウスが身体の異変を伝えた。 黒くなった脚や尾は急速に冷たくなっていき、何かに押し潰されるような激痛がその部分を襲っているらしい。さらにその痛みは徐々に全身に広がっていっているという。 再びセルシウスの状態を確認すると、たしかにさっきよりも黒く染まっている部分が増えている。さっきまでは先端だけだったものが、今ではすでに下半身全体を覆ってしまっている。 「だ、だめだ……。もう限、界、だ……」 力尽きたセルシウスはそのまま真下に墜落した。幸いにもそこは魔導船の真上だったので空の底に落下するのは免れたが、墜落してセルシウスの背中から投げ出された俺が次に見たのは、セルシウスの顔が石へと変わる瞬間だった。 セルシウスは竜の形をした石へと完全に変わってしまった。最後の瞬間に、その目からは涙が一滴こぼれたが、それさえも下に落ちる前に石化してしまい、水滴のような形をした石ころが冷たい音を響かせて俺の目の前に転がった。 俺は震える手でその石ころを拾った。 冷たい。すごく冷たい。本当に石そのものだった。 ふらふらと立ち上がり、石になったセルシウスの身体に触れてみた。 やはり冷たい。さっきまで乗っていたセルシウスの背中は少し熱い気がするぐらいだったのに、今では氷のように冷たくなってしまっている。 「ば、馬鹿な……。こんなこと……!」 何が起こった? セルシウスは? どうなった!? 石になった? 冷たい? 死んでしまったのか!? 身体の震えが止まらない。ひざががくがくしてまともに立っていることもできない。目の奥が熱い。頭が痛い。そしてすごく息苦しい感じがする。 俺は思わずその場にへたり込んでしまった。 「あーあ。歯向かわなければこんなことにならなくて済んだのに。愚かね」 背後からあいつの声が聞こえる。 よくもセルシウスを。あいつがフレイヤ様と同じ顔をして、同じ声でしゃべっているからといって、もう俺はあいつをフレイヤ様とは思わない。俺はあいつを絶対に許せない。 すぐにでも振り返ってセルシウスの無念を晴らしてやりたかった。 今すぐに立ち上がってあいつの顔をぶん殴ってやりたかった。首を絞めてやりたかった。船から突き落としてやりたかった。 しかし、身体に力が入らず動くことができなかった。 まるで痙攣しているかのように、がたがたと身体は震えるだけだ。 「あらまあ。震えちゃって、かわいそうに。……そうねぇ。本当は殺してやろうかと思っていたけれど、あなたよく見るとなかなか凛々しい顔立ちをしてるのよね。どうしようっかなぁ~」 あいつはしゃがみ込んで俺の顔を覗きこんできた。 やめろ。こっちを見るな。その顔を俺に見せるな。 「気に入った。私のしもべになると誓うのなら、命だけは助けてあげてもいいわ。ただし私の命令には絶対服従。あなたは私の所有物よ! それでどう?」 黙れ。その声でしゃべるな。その姿でそれ以上、息をするな。 これ以上、俺のフレイヤ様を汚すな!! 「返事がないってことは肯定よね。いいわ、これからあなたは私のしもべよ。さっそくだけど、私も天馬みたいな乗り物が欲しかったのよね。船よりももっと小回りが利いて、でも天馬よりも強くて、しかも私の命令に忠実な乗り物がね」 あいつは俺の頭に手を乗せて、げらげらと笑ってから言った。 「命令よ、私のしもべオットーよ。私の乗り物になりなさい」 ガツンと頭に強い衝撃。雷に打たれたような衝撃が背骨を伝って全身を貫いた。 「ぐ……う、うう、うぐぁぁあああぁあぁぁ……ッ!!」 全身の痙攣が激しくなり、心臓が破裂しそうなほど暴れるように拍動する。 身体中のあらゆる骨がめきめきと軋みながら形を変えていく。あまりの激痛に涙と血が噴出したが、意識は薄れるどころか逆に鮮明になっていく。 両手を見ると、親指以外の指がどれも異常なほど長く伸びていくのが目に入る。そして、それぞれの指の間に水かきのような膜が発達していった。また手首の内側から胴にかけても同様の膜が張っていき、両腕はコウモリの翼のように変化した。 腰骨はどんどん湾曲していき、自ずと身体は前屈みのような体勢へと変わる。それと同時に脚は太く大きくがっしりとしたものへと成長し、足先の鉤爪が力強く船のデッキを踏みしめる。 首は長く伸びて視線の位置がどんどん高くなっていく。歯が抜け落ちながら顎が前方へと突出していくと、変化が終わる頃には鋭い牙がすでに生えそろっていた。 振り返ると長い首のせいか、自分の背中がしっかりとよく見える。衣服はもう破れてぼろぼろになっていて、鱗と羽毛に覆われた背中の先には太く立派な尾が揺れている。 そしてその背中にあいつ――いや、フレイヤ様が腰かけられると、俺の後頭部にある二本のツノをつかんでこう仰られた。 「さっきあの火竜にリンドヴルムと呼ばれていたわね。だから望みどおり、あなたには風竜になってもらったわ。あなたは特別に私のペットとして、一生そばにおいてあげる。ありがたく思うことね」 フレイヤ様が”私”の喉を優しく撫でてくださっている。 ああ、とても心地よい。不思議と安心した気分になってくる。さっきまでの震えと恐怖心が嘘のように消えてしまった。 私の名はリンドヴルム……フレイヤ様の忠実なるしもべ……。 「さて、まずはあなたがちゃんと空を飛べるのか確かめてあげないとね。そのついでにフレイの偽者がいる場所へと案内してもらおうかしら。さあ、行きなさい!」 フレイヤ様に命じられて、私は翼となった両腕を羽ばたかせた。 飛び方など知らなかったが、風竜としての本能がそうさせるのであろう。迷うことなく私の身体は宙に浮かび上がると、ふわりと軽やかに空を舞った。 「ふふ、上出来ね。私の魔法も大したものだわぁ!」 下方にはヒルディスヴィーニ号が見える。その上には黒い石の塊がある。 (竜の石像……? はて。何か私は大切なことを忘れているような……) 私はしばらくその石像をじっと眺めていたが、フレイヤ様が私のツノを引っ張りながら命令を下さったので、すぐにそれに従った。 「命令よ。さっそく偽フレイのいる場所へ私を連れて行きなさい!」 フレイのいる場所。 知っている、私はその場所を知っているぞ。 その地はアルヴ。知る者しかたどり着けない秘密の隠れ里。 知っている、私はそこへ至る道を知っている。 私はフレイヤ様を乗せてアルヴの地へと向かった。 背中の上では、フレイヤ様の美しい高笑いが天高く響いていた。 Chapter28 END 魔法戦争29