約 134,577 件
https://w.atwiki.jp/mangaroyale/pages/312.html
神に愛された男(後編)◆WXWUmT8KJE カラッと降り注ぐ陽光の胡散臭さに赤木は思わず目を細める。 ここは偽者の空間。ゆえに、目に映るものはすべて信じられない。 流れる砂漠の砂も、身体を吹きぬける風も、天空から降り注ぐ太陽の光も、すべて偽者。 にもかかわらず、悠々と赤木は歩く。生まれついての自信、不安など捨て去ったかのように。 やがて、視界に黄金の怪人JUDOが入る。 「ここがキサマらが目指す、我が牢獄だ」 「クク……なるほど。ここに閉じ込められている……というわけか」 「うむ。せいぜい、我が抜け出れるのは、その首輪サイズくらいだ」 「……俺たちをずっと見ていた、というわけか。 まあ、あの時は盗聴器から気づいて、何らかのアクションが来ると思っていたがな」 赤木の言葉に、大首領は人間で言えば、『呆れる』という行為をとる。 赤木の行動は余りにも分の悪い賭けである。主催陣を挑発するような物言い、下手をすれば先ほど首輪が遠隔操作されたように、命を失いかねない。 ただ、大首領と話をする。そのためだけの行動としては、普通はありえない。 「ほう……お前は、死ぬかもしれないという恐怖はないのか?」 「……ありはするさ。5%くらいはな。だが……それもよりも恐れるものがあるッ!」 大首領は不思議そうな視線を向ける。まるで、ペットが急に体調が悪くなったのを気にする飼い主のような姿だったが。 「俺が俺らしく死ねないことだ……」 「死を望む人間か。珍しい……いや、違うな。いたな、死を厭わない、裏切り者たちが」 大首領が何かを思い出すように天を睨みつけている。 赤木には関係ない。誰と重ねられようとも、自分は自分だ。 仮面ライダーと呼ばれた男たちの話に、赤木は一切興味を示さなかった。 「JUDO……一つ賭けをしないか?」 「賭けだと?」 赤木がデイバックから取り出したのは、お椀とサイコロ。 どちらも学校から調達したものだ。 「半丁賭博という賭け事がある。二つのサイコロをこいつの中で転がし、下に降ろす。 二つのサイコロの目を足した数が……丁(偶数目)か半(奇数目)か」 「それくらい我が力で臨む結果を出せる」 「いいや……あんたは出来てもやらない。 分かっているはずだ……これは久しぶりの……勝敗の分からない勝負のチャンスだと……」 赤木はさらに大首領に近寄る。 鷲巣の時に感じた共感を、鷲巣以上に大首領へと赤木はぶつけた。まるで、恋焦がれていたように。 「JUDO。俺は賭けよう……この半丁賭博に……俺の命を……!!」 「ほう……」 「こいつを俺が振り、降ろした時の目……JUDO、お前が勝てば俺は自らの手で首を切ろう……。 お前に俺が勝ったら……そうだな。勝ったとき、一つ軽い願い事をかなえてもらおう……」 どうだ、とJUDOに赤木は声をかけて、サイコロを弄ぶ。 大首領は呆れたような視線を赤木へと向けた。ため息まで吐いている。 「余りにも、キサマが死ぬ確率が大きいぞ。我はその目を操作するなど、造作もない。 たとえしない、と我が約束をしたとしても、それを破ってお前を殺すかもしれないが?」 「それなら、俺はそこまでの男だったと言うことさ……」 常人では考えられないほどの狂気の行動。 赤木はこの殺し合いを潰すことに全力を賭ける、といった証明である。 もともとこの殺し合いを潰す確率など、無に近い。この機会、大首領との接触は殺し合いを潰す確率を上げるために必須。 命ごとき賭けなければ、おおいな利益は得られない。 とはいえ、大首領との接触事態、幸運中の幸運、奇跡に近い。 首輪まで外れた。いつ赤木の運が尽き、無残に死ぬか。 生か死か、その狭間にいることを自覚しながら、赤木はなお笑う。 そこが、自分の居場所だと言わんばかりに。 大首領は数秒赤木を見つめていたが、やがて返事をする。 「いいだろう。その戯れ付き合ってやる」 「感謝する……」 大首領が約束を守る保証などない。そのなかで、赤木はお椀に二つのサイコロを放り投げ、地面に振り下ろした。 膝をついたままの姿勢で、視線を大首領へと向ける。 無機質な、それでいて圧倒的な威圧感を持つ大首領を前に、赤木は口を開いた。 「半か…………丁か…………」 □ 窓から覗く空の闇が晴れていき、紫色へと変化していくなか、赤木は悠々とタバコをふかしていた。 外から聞こえる雨の音が心地よい。 久々のニコチンの味を感じながら、静かに煙を吐いた。 見る人間が見れば、神に対して不遜だと罵ったのだろう。 赤木は北にある神社の、ご神体が祭られる社で堂々とタバコをふかしていたのだから。 最も祭られているのは、この殺し合いの参加者にとって馴染み深いもの。 誰もが目撃したもの。 強化外骨格、大首領の魂を宿す存在。 赤木は勝負に勝った。戦利品を手に強化外骨格に背を向ける。 台座に機械に組み込まれた核鉄を――赤木は知らないが、核鉄を組み込んだ機械をRS装置という――を尻目に。 みたところ、厳重に固定されて、生半可な行為では外れないようになっている。爆弾も見え隠れするが、赤木は興味はない。 扉に手を当て、赤木は一旦後ろを振り向いた。 「……JUDOだな。機会があれば……また会おう」 初めて会えた同類よ、赤木は内心でそう言い残し、扉を開ける。 その先には―― 【D-1 神社・強化外骨格が祭られている社 二日目 早朝】 【赤木しげる@アカギ】 [状態]:脇腹に裂傷、眠気、首輪がありません。 [装備]:基本支給品、 ヴィルマの投げナイフ@からくりサーカス (残り9本)、マイルドセブンワン二箱 [道具]:傷薬、包帯、消毒用アルコール(学校の保健室内で手に入れたもの) 始祖の祈祷書@ゼロの使い魔(水に濡れふやけてます)、 水のルビー@ゼロの使い魔、工具一式、医療具一式 沖田のバズーカ@銀魂(弾切れ) [思考・状況] 基本:対主催・ゲーム転覆を成功させることを最優先 1:大首領との再会。バトルロワイアルに引きずり込む。 2:対主催を全員説得できるような、脱出や主催者、首輪について考察する 3:強敵を打ち破る策を考えておく 4:覚悟に斗貴子を死に追いやった事を隠し、欺く。 [備考] ※マーティン・ジグマール、葉隠覚悟と情報交換しました。 またエレオノールとジグマールはもう仲間に引き込むのは無理だと思っています。 ※光成を、自分達同様に呼び出されたものであると認識しています。 ※参加者をここに集めた方法は、スタンド・核鉄・人形のいずれかが関係していると思っています。 ※参加者の中に、主催者の天敵がいると思っています(その天敵が死亡している可能性も考慮しています) そして、マーティン・ジグマールの『人間ワープ』は主催者にとって、重要なにあると認識しました。 ※主催者のアジトは200メートル以内にあると考察しています ※ジグマールは『人間ワープ』、衝撃波以外に能力持っていると考えています ※斗貴子は、主催者側の用意したジョーカーであると認識しています ※三千院ナギは疫病神だと考えています、また彼女の動向に興味があります。 ※川田、ヒナギク、つかさの3人を半ツキの状態にあると考えています。 ※ナギ、ケンシロウと大まかな情報交換をし、鳴海、DIO、キュルケの死を知りました。 ※こなたのこれまでの経緯を、かなり詳しく聞きだしました。こなたに大きなツキがあると見ていますが、それでも彼女は死にました ※『Dr.伊藤』の正体は主催側の人間だろうと推測しています。 『Dr伊藤』とのチャットによりわかった事 1:首輪は霊的に守護されている 2:首輪の霊的守護さえ外せれば、後は鋭い金属を継ぎ目に押し込む程度で爆発無しに外せる 3:既にその霊的守護を外した者が居る。そいつが首輪を外したかは不明だが、おそらく外してはいない 4:監視カメラは存在せず。首輪についた盗聴器のみでこちらを監視。その監視体制も万全ではない 5:敵には判断能力と機転に乏しい戦闘員が多い 6:地図外に城? がある 7:城には雷雲を突破しなければならず、そのためには時速600キロ以上の速度が必要 ※大首領との接触により、大首領とBADANとの間のズレを認識。 【その他共通事項】 ※社には強化外骨格が祭られており、RS装置に核鉄『バスターバロン』が組み込まれています。 また、固定がされており、RS装置が外れると、核鉄も一緒に爆破するようになっています。 □ 降り注ぐ日差しの中、大首領は地面に置かれたお椀とサイコロを見つめる。 賭けは赤木の勝ち。 サイコロの目は六ゾロの丁。大首領は半を選択した。 赤木との約束を守って、自らの能力を使わなかったわけではない。むしろ、使ったのだ。 赤木を生かすために。 やがて、大首領の右前方に、亡霊のように同じ姿の黄金の怪人が現れた。 名を、ツクヨミ。 大首領をこの時の牢獄に閉じ込め、今また裏切り者であるZXを支援する邪魔者である。 「何か言いたげだな?」 「……なぜあの男を生かした? よりにもよって、お前が……」 大首領は無言で歩き、サイコロを手に取る。 肩の震えが大きくなり、やがては天を仰いで笑い出した。 「ツクヨミ……我は奴の望みが気になり、答えを待った……」 ―― キサマの勝ちだ。願いを言ってみよ。そうだな、死者を蘇らせてもいいぞ? ―― そうだな。……タバコをくれ。 ―― なに? 「ククク! ツクヨミ、我は虫けらなど、どうでも良い」 実際そのはずだった。 大首領は、己の肉体になる人間などに興味はない。 ただこの牢獄から脱出さえ出来ればいい、それでよかった。 そのために、ZXを開発させた。 そのために、強化外骨格に目をつけた。 平行世界への干渉する能力を得たのは偶然だ。 そこで目に付けた強化外骨格の技術は、己が肉体を得るのに相応しい技術。 強化外骨格に必須な英霊を集める手段に、このプログラムを選択したのはただの気まぐれ。強化外骨格の完成までの余興。 BADANは、ガモンあたりは優勝者を、最も優れた能力者を自分の肉体にしようと画策している。 それとは反対に、大首領は人間など、虫けら(ワーム)など歯牙にもかけたことはない。 最強の生物範馬勇次郎も、零式防衛術継承者葉隠覚悟も、吸血鬼アーカードも、北斗神拳伝承者二人も、興味を示さない。 強化外骨格は完成間近。あと必要なのは、数人の魂と大首領が強化外骨格に乗り移るためのエネルギー。 エネルギーの確保自体もまた、容易であった。RS装置――エネルギー物質変換装置――は火薬もプルトニウムも必要としない。 核爆発を引き起こせるほどのエネルギーを生み出せる悪魔の機構。 核鉄「バスターバロン」の質量をすべてエネルギーに変換させ、牢獄と強化外骨格へのゲートを開く。 とはいえ、それは完全でない。バスターバロンとの相性もあり、牢獄に作れるほころびは魂が通る程度だ。 キングダークも失ったゆえ、核鉄「バスターバロン」を使うしか道はないが。 すべて上手くいくほど、甘くはなかった。ゆえに強化外骨格に頼らざるを得ない。 そして装着者。 大首領は装着者など、誰でもよかった。 今も、装着者など誰でもいいと思っている。ただし…… 「アカギ、名を覚えたぞ。キサマが我に「酔い」を与える日を楽しみにしておこう。 今のままでは味わう気にもならん。我を同類というのなら、我をそこへと引きずり込め。もしくは、再びここへ来い」 大首領は、初めて人間に期待をする。 彼はもともと、亜空間に幽閉されていることも相まって、命の尽きる恐怖など味わったことがない。 ショッカーが仮面ライダー1号2号に追い詰められても、V3が心臓に拳を食らわせても、他のライダーたちにいくつも組織を潰されても、彼自身は死を感じなかった。 赤木に言われるまで気づかなかったが、自分は参加したいのだろうと思った。 度し難い退屈。終わりのない生。 ゆえに、大首領は思う。 「クク……一刻も早く、我に肉体を与えよ。あのアカギと、我は再会したいのでな……」 その命令は、やがてBADANを震え上がらせ、動揺させる。 大首領、かつては人に神とあがめられ、BADANには神とされる存在。 彼は、赤木しげるを愛した。 【空間の牢獄 二日目 早朝】 【大首領JUDO@仮面ライダーSPIRITS】 [状態]:健康 [装備]:なし [道具]:なし [思考・状況] 基本:空間の牢獄を脱出する。 1:赤木との再会。 2:肉体を得る。そして、赤木のいう「酔い」を味わう。 ※大首領はあくまで、「肉体を得る」ことを優先しています。 ※強弱は拘っていません。また、バトルロワイヤル開催の理由は、ただの戯れ。 前編 231 悪鬼 投下順 233 決戦 231 悪鬼 時系列順 233 決戦 219 求めはしない 救いはしない 未来(あす)に望むものは―― 赤木シゲル 235 束の間の休息 219 求めはしない 救いはしない 未来(あす)に望むものは―― パピヨン 234 STILL LOVE HER ~失われた未来~ 228 進化 川田章吾 234 STILL LOVE HER ~失われた未来~
https://w.atwiki.jp/gennsousekai/pages/337.html
《紅き歌姫/Red diva》 ソレグレイユが極秘裏に開発していた歌姫型アンドロイドを基に造られた戦闘用人造人間(アンドロイド)。 この機の前身となった歌姫の製造方法を転用し、近接格闘を想定した強化外骨格や、後頭部から伸びる索敵レーダー、 エヴィングの技術を応用した飛行ユニットを搭載している。 第一次文明戦争以降、エルフから成る魔術師部隊や手懐けた大型生物を、より兵器化した現在のユグドラシル軍に対して、 一般の装甲歩兵では対処仕切れぬようになっために、ソレグレイユではこのような兵士の次世代的な機械化が進んでいる。 また、戦闘用プログラム以外の機能はそのまま使用しているため、 起動などの際に聞くことのできる音声は歌姫同様に、とても聞き心地の良い声である。 待機中に彼女と会話を交わせれば、一曲リクエストすることも出来るだろう。 era3 ソレグレイユ 兵器 技術
https://w.atwiki.jp/mangaroyale/pages/208.html
スカイハイ ◆d4asqdtPw2 「ハァァァッ!」 桂ヒナギクの叫び声と共に、4本の刃が空を駆ける。 蜘蛛の足にも似たそれらはバラバラに孤を描きながらも、統率の取れた動きで空気をかき回す。 その滑らかな動作は蜘蛛というよりも、イカの足と言った方が近いのかもしれない。 それらの刃根元に存在する少女、桂ヒナギクが地面を疾走する。倒すべき目標に向かって。 しかしその対象物の放つ威圧感がそうさせるのか、一直線に進むことはしない。 彼女は対象の周りを回りながら渦巻を描くように徐々に近づいていく。 例えるならば蚊取り線香の炎が彼女で、その終端が目標物である。 そのままクルクルと3回転、そして4回転目にさしかかろうというところで彼女は動いた。 正確に言うと、動きを止めた。一瞬だけ。 踏み出した足で地面を抉り、自らの回転運動を止める。 同じ足にさらに負担をかけながらも彼女は、回転の中央に向かって跳躍した。 「ヴ……ヴァアアアアルキリィイイッッ……」 顔を赤らめながらも必死に叫ぶ。何故か喉を太くしてアンデルセンの声に似せようと頑張っている。 彼女がこの武器の本来の扱い方を知らない以上、あの忌々しい神父を手本にするしかない。声を真似する必要があったかは疑問が残るが。 あの男の顔を思い出すたびに恐怖が蘇ってくる。毛利小五郎を切り裂いた刃の軌跡と共に。 その恐怖に彼女が躊躇したのはたったの一瞬。 すぐに迷いはかき消され、2本の刃を走らせる。 あの怪人がやったように。 あの探偵を切り裂いたように。 「……スゥカアア゛ア゛トォッッッ!」 全ては自分の思い描いたままの軌跡で動いた。 彼女は宙を駆け、刃は左右に孤を描いて振り下ろされる。 目標は、葉隠覚悟。 迎え撃つ少年は後ろからの奇襲にも動じることはない。 彼は振り返ることはしなかった。襲い来る双撃を目で確認することをしなかった。 それどころか動くことすらしなかった。まさか、奇襲に驚くあまりに動けなかったのだろうか。 いや、ただ一瞬、2つの斬撃が彼の頭部で交差するその一瞬だけ僅かに前に傾いた。 ヒナギクの目から見ればバルキリースカートが覚悟の頭部をすり抜けたように見えただろう。 それほど速く、最小の動作で彼は避けたのだから。 しかしヒナギクは、突然の事態にも呆けることなく対処する。 相手があの覚悟ならば初撃が当たらない可能性など予測している。 外した2本の鎌の片方をそのまま振り下ろして地面に突き刺した。 そのまま重力に逆らって彼女の体が棒高跳びの要領で空を舞う。 「……ッく!」 全力での跳躍の着地を両の足でなく腿から伸びる細い金属で行うのだから、彼女の腿にはかなりの負担がかかったはずだ。 高さに対する恐怖も未だ克服できてはいないが、そんなことを言っている場合ではない。 その痛みと恐怖に必死に耐えながらも体を反って、正に棒高跳びのバーを越える瞬間の体勢になった彼女だが、まだ飛翔は止まらない。 地面と彼女を繋ぐ1本の『く』の字型の棒。彼女を大地へと括りつける鎖のようなそれが一瞬にしてピンと伸びる。 高飛びの棒、鎖と変化し、終にはバネと化したその鎌の動きに従ってさらに高く彼女は飛翔する。 それに加えてバレリーナのように、横向きではあるが、高速で回転を始めた。 あとは重力に支配されるまま回転しながら落下するのみ。 地面から抜けた鎌を加えた4本と共に、少女は回転ノコギリとなった。 横薙ぎが通用しないのならば縦の動き。 真上から落ちてくる4つの回転攻撃。 本来ならばこの武器ではあり得ないはずの純粋な縦方向の攻撃。 「ハァァァラワタをォォォォォォッッッッ!」 彼女はこの台詞をアンデルセンから聞いたことはないはずなのだが、自然と口からこぼれ出てきた。 このとき初めて覚悟が上を向き、その目で敵を見据えた。 しかし余りにも遅い。ヒナギクは確信していた。この刃が覚悟を完全に捉えた事を。 「ブチ撒けろォォォォォォォッッッッッッッッ!」 ドォン、と彼女の体重からは想像もつかないような爆音と土煙が落下点に撒き散らされた。 正確には地面に落下したのは刃の部分で、彼女は未だ宙に浮いていた。 敵を両断したのだろう4本の鎌を地面から引き抜いて、自らも着地しようとするが……。 「なんで…………動か……ない」 バルキリースカートが動かない。ほんの1ミリも。 「重力を利用した一撃必殺技……見事であった」 土煙が晴れた後に姿を現したのは、4つの鎌を片手で鷲掴みにした覚悟であった。 この男はバルキリースカート単独で出せる最高レベルの威力を、片手で封じていた。 そこからは早かった。 そのまま、ぐい、と引き寄せるとヒナギクを地面に仰向けに押さえつけ 「…………あ……」 覚悟の拳が振り下ろされた。ヒナギクの頭を粉々に砕くべく。 「うむ、間合いの取り方、斬撃の太刀筋、実に見事であった」 ヒナギクの眼前で拳を停止させた状態で覚悟が告げた。 拳をどけて一礼すると、彼女の手をとって起こしてやる。 「ありがと。でも全然ダメね。覚悟くん、あの場所から一歩も動いてなかったし」 服についた砂を手でパンパンと払いながらヒナギクが起き上がる。 言動とは逆に、その顔つきは晴れやかなものであった。 「そんなことないよ。ヒナちゃんカッコよかったもん」 トコトコと柊つかさが駆け寄ってきた。 彼女が抱えているのは布に包まれた4枚の刃。バルキリースカートの本来の刃である。 先ほどまでは安全のために、そこらへんで調達した手ごろな木片を刃の代わりに取り付けていた。 それらはさっきの一撃で全て破壊されてしまったが。 「お疲れさん。さっすがは剣道部部長ってところか」 川田章吾が笑いながら2人にペットボトルを投げ渡す。 もちろんこれもホームセンターで調達したものだ。 川田の言うとおり、彼女の剣道の経験はバルキリースカートの扱いに大いに役立っていた。 覚悟も褒めた間合いを見極める目、有効な太刀筋の判断などはその賜物であろう。 尤も、ラオウのような化物に通用するレベルだとは誰も思ってはいないが。 それでもある程度の敵ならば渡り合える域には達しているはずだ。 「そうかしら、ありがとう。そろそろ休憩しようか」 4枚の刃を取り付け直し、武装解除するとヒナギクたちは民家内へと戻って行った。 今から2時間前のことである。ホームセンターを出てしばらく歩いた覚悟たち4人は、民家で休憩をしていた。 そこで今後の方針について確認しあっていた。 一刻も早く、総合スーパーへ向かうべきだと川田は考えていた。 しかし動き出すのは放送で死者を確認してからの方が賢明だ、という覚悟の意見を聞いてここに留まることにした。 そこで支給品を見せ合うのを忘れていたことに川田が気づく。 その中にあったのがバルキリースカートの核鉄。 川田、ヒナギク、つかさの3人は誰も使い方が分からなかったこの支給品。 しかし覚悟は病院で坂田銀時から核鉄の使い方を聞いていた。 言われるがままにヒナギクが武装錬金と呟くと、アンデルセンや本郷が装着していた武器へとその姿を変えた。 そこからはヒナギクが一番詳しかった。その特性や威力、間合いに至るまで彼女は知っていた。 実際にこの武器を持った人物に襲われ、目の前で切られた人物がいるのだから。 あとは剣道の経験や、川田には銃があることからヒナギクがこの武器の新たな持ち主に決定した。 その後しばらくは1人で練習をしていたが、彼女は覚悟に実戦形式で特訓して欲しいと懇願してきた。 覚悟はあまり乗り気ではなかったのだが、少しでも役に立ちたいという彼女の願いに押され、特訓を了承することになる。 それから今まで長時間に渡って戦っていたことになる。 「最後のは凄かったよ、ヒナちゃん! くるって回ってドッカンだもん!」 2人の戦いをずっと見ていたつかさが興奮気味にまくし立てる。 ペットボトルのお茶を片手に、足をバタバタさせながら話すつかさ。興奮からだろうか、かなり擬音が多い。 「そうね、あの武器で威力を出そうと思ったらああするくらいしかないのよ」 バルキリースカートは4本の鎌で相手を撹乱し、切り刻む武装錬金。 破壊力はそれほど高いわけでなく、本来の使い手である津村斗貴子も手数での戦いを主としていた。 この殺し合いの中でも毛利小五郎を殺すことはできたが、ラオウには全く通用しなかった。 本郷はその威力の低さを早急に理解し、単なる高速移動のための手段に切り替えていた。 効かない敵には全く効果がない。それがこの武器の最大の弱点であった。 加えて、ヒナギクは津村斗貴子のようにバルキリースカートを自在に操る技術は持たない。 4本の鎌を己の一部のように扱うには明らかに鍛錬が足りない。 よって本来この武器のあるべき姿、手数での戦いもヒナギクは出来なかった。 それを補うための苦肉の策が先ほどの回転攻撃。 全力の斬撃に、自らにかかる回転のトルクと重力を上乗せして相手に振り落とす。 他の技に比べれば出は遅いものの、それを補って余りある威力が出せる。 「確かにあれは命中すれば強力な相手でも両断することが可能かもしれない」 目を閉じたままの覚悟が口を開いた。 それを聞いてヒナギク以上につかさが嬉しそうに目を輝かせる。 「だが、ラオウのようなものにはまず当たらないであろう。拘束でもしない限りは。 しかも、先ほどのように命中しなければ致命的な隙が出来る。 それともう一つ……」 あの一撃で技の特性から弱点まで全て見抜いたのは流石である。 覚悟が目を開いてヒナギクの足を一瞥する。 彼が事実を告げる前にヒナギクが口を開いた。 「分かってる。足に負担がかかり過ぎるってことね」 「え……」とつかさの溜め息にも似た声声が響いた。その表情は笑顔のまま固まっている。 なんとなく気づいていたのだろう、川田は何も言わずにじっと見守る。 「鎌を軸にして立ち上がるとき、鎌をバネにして飛翔するときに足へとかかる負担は大きい。 そしてそれ以上に鎌を全力で大地に叩きつけたときの衝撃はあまりに大きい」 ヒナギクは一切反論しない。事実、彼女の太もものは骨から肉まで未だに悲鳴を上げていた。 先ほど覚悟が避けなかったのは、避けることが出来なかったわけではない。 バルキリースカートを掴んで衝撃を吸収してやるために、わざと避けなかったのだ。 それでもこの反動。敵や地面に直撃したならばその衝撃は計り知れないものとなる。 この武装錬金は津村斗貴子の闘争本能で発現した武器であり、その形状も彼女の本能を元に構成されている。 彼女の頭にはホムンクルスをバラバラに切り刻むイメージしかなかった。 つまりヒナギクの行った『叩きつける』戦い方は本来想定されていないのものだ。 「それでも……この武器を使わなければならないときがくるわ。必ずね」 いままで何をしたわけでもない。誰かに守られ、そのたびに誰かが死ぬ。 自分は不幸を振りまいていただけだ。 自分の目の前で死んだ2人の痛みに比べたらこんなものはなんてことない。 そう言いたかったのに……覚悟に反論できない自分がいた。 「次にああいった無茶な戦い方をすれば、桂さんの足は……二度と動かなくなるであろう。 そのうえ、骨に対する衝撃も大きい。ああいった内部に響く衝撃は容易に全身に伝わる。 運が悪ければ、全身が二度と動かなくなることも。骨が砕ける場所によっては、最悪死ぬことだってあり得る」 死、という言葉に全員が動きを止める。中でもつかさは俯いて小刻みに震えていた。 それでもヒナギクは恐怖をかき消して覚悟を睨む。 「……足がなくなるくらいなによ。敵にやられたらみんな死んじゃうのよ!」 自ら死に立ち向かうのがこんなにも勇気の要ることなんて始めて知った。 自分を救って死んでいった人たちはこんな恐怖を味わっていたのか。 それなのに、救われた自分が足の1本で怯えてなんていたら、あまりにも惨めすぎる。 死んでいった人たちに申し訳が立たない。 「だめだよ……」 響いたのは、すでにヒナギクには聞きなれてしまった声。 つかさは小さな両手でペットボトルを握り締めながら……。 「死んだらダメだけど、ヒナちゃんが動けなくなるのもダメだよ! それで誰かが助かることになっても、喜ぶことなんてできないよ……」 震えてはいるが、つかさは全く涙を流さない。 必死でヒナギクを見つめて、本気で心配していて。 彼女は本当に強くなったな、とヒナギクは感じていた。 「えぇ……そうね」 だからこんなにもつらいのだろう。彼女を騙すのが。 ヒナギクは納得した振りをした。つかさの説得に陥落するのが怖かったから。 覚悟したはずの心が折れるのが何より怖かったから。 「え……ヒナちゃん」 「絶対に無茶はしないわ。約束する」 つかさの目をちゃんと見ようとして、すぐ止めた。 彼女の瞳には勝てない。嘘が剥がされてしまう。 この瞳の輝きに耐えるのが強さなんだ、とヒナギクは必死に思い込んでいた。 笑顔の少女たちを黙って見ていた川田が、小さく舌打ちをした。 誰にも聞こえることはなかったのだが。 「そういえばヒナちゃん」 先ほどまでとは一転して軽やかな声。 川田も覚悟も肩の力が抜けたように見える。 「なに? つかさ」 「さっき叫んでたあれ、何?」 さっき叫んでいた……あぁ、あれのことか。 ハラワタをブチ撒けろ。 「あれは……なんかこの武器使ったら自然と浮かんできたのよ」 武器の形状がそうさせるのか、元来の使い手の怨念でも込められているのか。 彼女にブチ撒ける気はなくても、興奮するとついつい口から漏れ出てしまった。 「桂さんの優しさの表れだろう」 背筋を伸ばし、至極真面目な顔でとてつもない事を覚悟が言い出した。 口には出さないが、『何を言ってるんだこいつは』と言わんばかりに全員目を丸くしている。 「倒すべき敵を前にしても臓物をぶちまけろ、つまり切腹してよいと言う。 どんな悪鬼にも名誉ある死を。その慈悲の心、賞賛に値する」 覚悟の顔はとても真剣だ。 ヒナギクと川田が苦笑いをする中、つかさだけがほぉー、とえらく感心している。 余談だが、それは津村斗貴子が武藤カズキと1つになったのと、ちょうど同じ時刻であった。 「あ、の、ね! 覚悟くん、この現代でだぁれが切腹なんてするのよ!」 ヒナギクのいた世界で切腹なんてする人間がいようものなら、世間でのいい笑いものだ。 覚悟のいた世界でも一般人で切腹などする人間は殆どいないのだけど。 「私は一度……」 (あるんかい!) 覚悟のまさかの独白に心の中でツッコミを入れながらもヒナギクは、この少年の異様さを改めて思い知った。 それでも彼に対するその絶大な信頼には微塵も影響はなかったのだが。 「……強化外骨格、『零』の痛みを知るために」 彼が切腹を行ったのは実際は精神世界での話。 しかしその痛みと苦しみは、現実で行うのと全く変わらない。 それに加えて首まで切り落としているのだから痛いどころの騒ぎではない。 以前覚悟から聞いた話では、生体実験で殺された3千人もの魂が込められているとか。 その痛みとはどれほどの苦しみを伴って理解できるものなのだろうか。 覚悟は零と出会ったときのことを語り始めた。 薄暗い地下室での出来事。 そして彼らの苦しみ。痛み。 それらは言葉に変えると遥かに陳腐なものとなってしまう。 自分が腹を割き、臓物をブチ撒けてもまだ足りない。彼らの苦しみの足元にも及ばない。 なんと形容しようか、と考えたがやはりその痛みに代わる言葉は存在してはいなかった。 それでもヒナギクとつかさは覚悟の体験を真っ青な顔をして聞いていた。 「……強化外骨格ってのには意思があるのか?」 一通り伝えると、長いこと黙っていた川田の低い声が響いた。 そういえば言っていなかったと、覚悟が静かに頷く。 「鎧に込められた怨念は強い力となり、その苦しみを理解することで私に力を貸してくれる」 「怨念が力になるってことは前に聞いたな。……ってちょっと待て。苦しみを理解ってのは」 覚悟の目が大きく開かれる。 川田はそれ以上言わなかったが、覚悟は彼の言いたいことを悟ったようだ。 同じような痛みを味わい、苦しみを理解しなければならないならば……。 主催者がこの『プログラム』の死亡者を強化外骨格にしたところで……。 その強化外骨格を使うことは出来ないのではないか? 主催者にその苦しみを理解できるとはとても思えない。 すぐに覚悟は紙とペンを取り出した。 会話の内容を主催者に気づかれないように筆談をする。 それはつまり覚悟が重要なことに気づいた証であった。 『私が零の心を理解したのはただのひとつの手段に過ぎない。 強化外骨格を扱うことが出来るようになる方法はそれだけではない』 覚悟はそうすることが正解だ、と聞かされて彼らの苦しみを理解したのではない。 強化外骨格自体が珍しいものなのでなんとも言えないが、他に方法があってもおかしくはない。 それを聞いても川田は覚悟の指先から目を離さない。 覚悟がこんなことを言うために筆談に切り替えたとは思えない。 覚悟が本当に言いたいことはこの後だ。 『問題はそれ以前の話であった』 紙の中心に力強い文字で、ゆっくりと書き示した。 浮かんできた答えを頭の中で整理しながら。 『一つ一つの怨念の種類が異なりすぎる』 こんなことになぜもっと速く気づくことが出来なかったのか。 覚悟は自分の迷い、未熟さを噛み締めながら続ける。 『怨念の種類だと?』 川田も筆談で応答する。 『生体実験では殺されたのは全て異国の兵士であり、殺害方法も同じ。 だから彼らは同じ無念を抱え、3千もの怨念が零の中でひとつの力となった。 だが今回は違う。殺害方法はおろか、殺されたものたちの感情、職業、果ては住んでいる世界まで異なる。 それらの怨念を強化外骨格の抜け殻に込めたところで、怨念が力と変じるとは私には思えない』 いくら生贄とされた人物が強力でも、 いくらその怨念が強くても、 その恨みのベクトルが異なるなら互いの力を邪魔するだけではないか? その上ここに集められた人間はあまりにも常識が違いすぎる。 先ほどの切腹に対する意識の違いを始め、文明の進み方も大きく違う。 死と隣り合わせで生きる者たちもいれば、何気ない日常をただなんとなく過ごしてきた者もいる。 果ては祈る神すらも違う。そのせいで殺人に走る者すらいるほどに。 それらの魂が重なり合ったところで、なんの力が発揮できるだろうか。 そんな強化外骨格などなんの役にも立たないのではないか、と覚悟は考える。 『この殺し合いで我々がとる行動など誰にも予測することはできない。 このプログラムという方法は、強化外骨格を造るのに最も適さない方法だろう』 そこまで書いて覚悟はペンを置いた。 ではなぜプログラムが開催されたか、ということに覚悟が答える術を持っていないからだ。 しかし、あの老人の『英霊』発言。そして老人の横に鎮座していた鎧の輝き。 これらが単なるブラフとは思えない。 先ほど覚悟も言っていた。見せ掛けにしては手間がかかり過ぎだと。 『最も強い人を決めるってのだけが理由ってことはあり得ない?』 ヒナギクの問いを覚悟は首を横に振って否定した。 数時間前での考察では「強化外骨格への生贄」と「最も強い者を決める」の両方が目的だと考えていた。 生贄にできないとされた今、主催者の目的として考えられるのは「最強を決めるための手段」のみ。 だがそれはそのときの議論で否定されている。 つかさやヒナギクのような一般人が集められた理由が説明できない。 それに強いものを決めるだけならば、リングの上ででも戦わせればよい。 この方法でなければならない理由。それだけが分からない。 単なる気まぐれか? こんな回りくどい真似をしておいて? どうしても納得いく理由が見当たらない。 それはここにいる全員が感じていることだ。 数分の間、紙の上に放置されたペンを握るものはいなかった。 『なんであのおじいさんは、そんなに強化外骨格に拘るのかな?』 行き詰まりかけていた議論に、つかさが意外な疑問を投げかけた。 あの徳川という老人の横に強化外骨格があったのだから、あの老人は強化外骨格を必要としている。 あれが明らかにニセモノの強化外骨格でない以上、それは大前提のはず。 なぜ老人が強化外骨格に拘るのかなど、覚悟を始め、この中の誰も考えたことすら無かった。 しかし考えてみると、その理由が見当たらない。 『確かに、あのラオウみたいなのですら拉致してこれるなら、強化外骨格なんか必要ないんじゃねぇか?』 『それは分からん。拉致するだけなら奇襲で事足りる。 ラオウを拉致してきたからと言ってラオウ以上の戦闘力があるとは言えん。 だがそれよりも気になるのはなぜ強化外骨格なのかという事。 装着に想像を絶する痛みを伴う強化外骨格を、なぜ選択したのか』 覚悟の知っているだけでも魔法や核鉄など、奇跡を起こせる能力は存在している。 あの老人は、それらを差し置いて強化外骨格を選択した。 こんな大掛かりな殺し合いを開催してまで得る価値のある力なのか? 「ねぇ……待って」 口元に手を当てながら考えていたヒナギク。 彼女の弾き出した答えは今までの考察を根底から覆すものだった。 『もしかして、あの強化外骨格は戦うのとは別の使われ方をされるんじゃないかしら?』 ペンを握ったヒナギクがスラスラと書き下した一文。 乱雑に文字が散布している紙面上で、その一文だけが、別の高みにいるように淡い輝きを呈しているように見えた。 『そうは言うが、強化外骨格に戦うこと以外の性能は無いに等しい。 先ほども述べたが、込められた魂はその怨念を……』 『その魂に用があるとしたら?』 覚悟の筆談を遮ってヒナギクが文字を紡ぐ。 今までの議論が正しいならば、あの強化外骨格は戦いには使えない。 それ以外の使われ方をされるのならば、それは……。 『あの老人、強化外骨格を魂の保存場所なぞに使う気か』 覚悟の目が鋭く尖る。 強化外骨格は覚悟が長年共に戦ってきた相棒であり、悪鬼に蝕まれる世界を救う牙であった。 それをそんな下らないことに使うなど、覚悟には許せなかった。 しかし今までの議論を纏めてみると、その答えが最も自然なもの。 『魂って、何に使うんだそんなの?』 『恐らく老人が求めているのは、魂そのものよりも経験。 我々がこの殺し合いで得た何らかの経験だろう』 川田の疑問に即座に反応したのは、怒りに打ち震えていたはずの覚悟。 老人の行いが彼にとって許せないことだったとしても、一時の感情に流されるままになっている覚悟ではない。 自らの感情を殺す術なら誰よりも秀でている。 今は怒りのままに暴れまわるときではない。 真実へと足を進めるときだ。緩やかでもいい。ただ確実に進むときだ。 『だとすると、私達が集められたのは?』 漠然としてはいるが、答えに近づいている感触がある。 やっと掴んだ真実の切れ端を離さぬように、ヒナギクが慎重に問いかけた。 『それも何かを経験させるためってことか。 それが弱者を嬲る強者の経験か、強者に怯える弱者の経験かは分からねえが』 川田が答えを手繰り寄せた。 まだその先にある真相は、その姿を隠したまま。 だが何かが伝わってくる。まるで「この先には何かがある」と誰かが囁くかのように。 「……ん?」 川田がふと横を見ると、つかさが小刻みに震えているのが見えた。 「つかささん、大丈夫か?」 よく見ると今までの震えとは違う。 拳を握り締め、歯を食いしばって、まるで込み上げる怒りに震えているような。 「そんなことで、そんなことの為にゆきちゃんは……」 いや、彼女は実際に怒っていた。 高良みゆきが「高良みゆき」としてではなく「単なる弱者」として殺された。 彼女にしかない夢も思考も表情も全て無視して、ただの弱者として殺された。 あの老人は、高良みゆきを高良みゆき足らしめる全てを奪った。 許せない。 「そんなの絶対に許せない……!」 (彼女もこんなに怒ることがあるのか……) 川田がかけるべき言葉に迷っていると、覚悟が紙面をコンコンをペンで叩いた。 『先ほど川田が一般人が集められた理由は強者の経験のためか、弱者の経験のためかと言ったな。 私は後者、つまり弱者の恐怖、絶望の経験のためだと思っている。 なぜなら先ほども述べたように、人々がここで感じる恐怖はバラバラだ。 つまりこの殺し合いはありとあらゆる絶望に満ちている』 「ちょっと覚悟くん! つかさの気持ちも……」 つかさを無視して一人で考察を進める覚悟にヒナギクが怒りを露わにした。 しかし覚悟は全く動じる素振りも見せないで川田を見やる。 それと同時に、覚悟の持つペンが文章の後ろの空白を動いた。 まるでアンダーラインを引くように、まだ書かれていない文字の下を行ったり来たりしている。 川田がその意味を悟るのに数秒の時間を要した。 彼は『ここから先はお前の口で言え』と示しているのだ。 『つまり、あのジイさんが望んでいるのは俺たちの恐怖だ。 俺たちが弱い感情に支配されるのを待ち望んでいるんだ』 覚悟からペンと受け取る。文章は自然と浮かんできた。 踊るように文字を生み出していたペンの動きが、いつしか力強いものに変わっていた。 「だから……!」 ついに彼は文字を捨てた。自分の声で彼女に伝えるべく。 「だから希望が、強い心がやつらを打ち破る鍵になる。 そして、俺に『こころ』を教えてくれたのは君なんだ、つかささん」 え?、と呟いてつかさが顔を上げると、川田が真剣にこちらを見つめている。 この人は自分のことを希望と呼んでいるのか。 本当に誰かの希望になれたのだろうか。 だとしたら。本当に彼の言うことが真実ならば……。 「じゃあ川田くんは私の希望だね」 つかさの笑顔は本当に希望に満ちていて、 絡み合った視線は心と心を繋ぐ糸のようだった。 ふぅ、とヒナギクが腕組をして溜め息を吐き出した。 額に手を当てつつも、その顔はかなりニヤけていたのだが。 「恐らく……」 覚悟がペンを取り、文字を書きながら同時に呟いた。 『死者の魂はあの強化外骨格に幽閉されている。 ならば私達の目的はその強化外骨格を破壊し、魂を解放すること』 高良みゆきを生き返らせる術など存在しないだろう。 だが、ただの弱者として、全てを奪われ死んだ彼女を取り返すことは不可能じゃない。 「行こう。死した人々を取り戻すために」 4つの視線が紙面の上で交差し、 4人の思いが、覚悟の声と同じ波長で重なった。 「さて、現状で考えられるのはここまでってところか」 川田の間の抜けた声で全員の肩の力が抜ける。 魂を具体的に何に使うか、その答えを導き出すにはヒントが少なすぎる。 「そうね。あとは各自、放送まで待ちましょうか」 放送で主催者が尻尾を出してくれればよいのだが。 「みんな無事かなぁ……」 つかさが足をプラプラさせながら天井を見上げた。 かがみとこなたなら大丈夫だろうと自分に思い聞かせながら。 「ふむ、大丈夫だ。ルイズさんも無事であると信じている」 「帰りを待つ人がいるなんて、覚悟くんは幸せものねぇ」 真っ直ぐ前を見据えて真剣に言い放ったはずの覚悟。 そんな彼をニヤニヤ笑いながらヒナギクがからかう。 「な……別にそんな関係では断じてないぞ」 「はいはい……私は放送まで練習してるから」 必死に弁解する覚悟をよそに、核鉄をヒラヒラ掲げながらヒナギクが外へと向かう。 川田はそれを見送るなりどこかへ行ってしまった。 後に残ったのはつかさと覚悟としばしの沈黙。 その中でつかさは友人のことを考えていたのだが、ヒナギクが言った言葉が頭のどこかに引っかかっていた。 「覚悟は幸せ」という言葉が。 ◆ ◆ ◆ 後編
https://w.atwiki.jp/akiko6/pages/234.html
敵キャラクター開発部 水棲系 既存キャラの派生 あ行 アーマー・プクプク 投稿者 ゴルァ覇吐さん 属性 みず 技・能力・道具 超防御 雷弱点 説明 『ハコフグ』と呼ばれる魚の一種のように、体の表 面を外骨格で覆ってるプクプク。その硬度は尋常で はなく、ファイアボール、重火器も受け付けず、ヨ ッシーによる捕食も不可能。ただし、雷系の攻撃に はめっぽう弱く、陸に打ち上げられたら外骨格の重 さで動けなくなる。 アンデスゲッソー 投稿者 ケイトさん 属性 みず/どく/暗黒 技・能力・道具 猛毒細胞 HP60、攻撃12、防御2 説明 HP60、攻撃12、防御2 闇の世界の沼で育ったゲッソー。沼で育った為か体 は紺碧色。また体からは猛毒細胞を分泌することが できる。 オイルゲッソー 投稿者 ヨーキさん 属性 水/火/ボス 技・能力・道具 オイル弾 説明 夢の幻獣ダムーに従える、夢魔物の一人、オイル弾 でガスガス攻撃して地面にオイルを撒き散らし、サ ラダオイルとガソリンをぶっかけて火であぶるとい う料理好きの全身が黒い油で包まれたゲッソー、ま たこのゲッソー以外のヘビ、サメの海賊、謎の仮面 の四人は夢魔物四天王として君臨してるらしい
https://w.atwiki.jp/bowt/pages/25.html
目次 委託調査タクティカルグラス(欠片x4) エナジー粒子(金x600) 時空通貨(金x8、紫x10) リアクター(欠片x4) 要塞外骨格(欠片x4) 海洋生態系 灰域モニタリング 浮遊群落 委託調査 タクティカルグラス(欠片x4) 灰色体の脊髄 10 アビスmob(G)、第3都市mob(灰域種エデュケーター) 失われたデータブロック 3 アビスの隠し補給倉 失われた文献 1 第3都市・アビスの隠し補給倉 クリスタルポーラーのコア 1 アブサント・ヘラの箱 活性剤 7 エナジー粒子(金x600) シーベリー 15 フィールド収集 硬い骨片 15 第3都市mobドロップ(サンドカワウソ、アーマードビースト) カモシカの角 1 第3都市MiniBossドロップ(大ツノジカ) 巨大な骸骨 1 第3都市WorldBossドロップ(ヘビーホーフ・カルトン) 活性剤 5 時空通貨(金x8、紫x10) 石灰質の塊 20 第3都市mob(G) 機械コア 3 探索報酬 クリスタルポーラーのコア 1 アブサント・ヘラの箱 活性剤 6 リアクター(欠片x4) 溶炉部品 4 組立マニュアル 2 リアクターの炉心 1 活性剤 7 要塞外骨格(欠片x4) 戦闘機械フレーム 1 塗装図面 1 壊れた部品 1 活性剤 7 海洋生態系 灰域モニタリング 浮遊群落
https://w.atwiki.jp/freedom_wars/pages/402.html
情報位階 第7情報位階権限 分類 目標排除 難易度 >>>>>>>> 目的 「ホウライPT」勢力所属の鹵獲されたコウシンである「特殊T型 深淵[アビス]」を2機「排除」せよ。 目標対象以外は無視しても構わない。参加は任意である。 場所 ジオフロント2 報酬 減刑 580年(初回のみ2900年) ★★★★★★ ダンパー:T型中制動 ★★★★★ EXマニホールド:T型Ⅱ ★★★★ 翼状外骨格:T型中硬度 ★★★ 鉤爪ユニット:T型Ⅱ ★★ Will O繊維:砲撃丙型 ★ 強化外骨格:砲撃丙型 継戦力 5 規定時間 45 00 依頼人 安全保障局 ボランティア管理部 「ホウライ」勢力が鹵獲した天獄アブダクターを2機排除することがボランティアの目的となります。 なお、このボランティアへの参加は任意です。 我がパノプティコンはあなたの貢献に期待しています。 備考 特別成果報酬取得条件:継戦力を消費せずクリア達成! 特別成果報酬:「金属炭素材:中純度」 出現条件 ロ7-2号誘蛾作戦:目標排除をクリアする ロウストリートでウーヴェと話す ロウストリートでマティアスと話す ロウストリートでエルフリーデと話す ロウストリートでナタリアと話す
https://w.atwiki.jp/h_session/pages/3917.html
「レッドアイ」 カテゴリ:武器系(防具) 必要魔結晶 100 武装レベルによる効果 Lv1:肉弾防御+3 Lv2:メルド+1 Lv3:<火炎>ダメージ半減 Lv4:追加エナジー+10 Lv5:肉弾防御+3 同化:額に痣、水晶体 起動:赤い瞳、外骨格が金属の甲冑状に 「アイシクルメイル」 カテゴリ:武器系(防具) 必要魔結晶 100 武装レベルによる効果 Lv1:肉弾防御+3・警報能力 Lv2:特殊防御+2 Lv3:追加エナジー+10 Lv4:<冷気>ダメージ半減 Lv5:メルド+1 同化:胸部に痣、水晶体 起動:光をはなち、冷気の障壁を展開して使用者をまもる 能力 障壁を展開する瞬間に超音波を発し、30m以内の一体に危機をしらせる 「アスピス」 カテゴリ:武器系(防具) 必要魔結晶 50 武装レベルによる効果 Lv1:肉弾防御+3 Lv2:射撃防御+3 同化:前腕部に痣、水晶体 起動:皮膚が小さな盾に 「トルネードディヴァイダー」 カテゴリ:武器系(防具) 必要魔結晶 100 武装レベルによる効果 Lv1:肉弾防御+3・移動力「+10m」 Lv2:射撃防御+2 Lv3:メルド+1 Lv4: 風圧 ダメージを半減 Lv5:射撃防御+3 同化:胸部に痣、水晶体 起動:両肩から水晶体、前進を外骨格が二重に纏う、また、全身に風を帯びる 「サンダースキン」 カテゴリ:武器系(防具) 必要魔結晶 100 武装レベルによる効果 Lv1:特殊防御+3 Lv2:メルド+1 Lv3:射撃防御+2 Lv4:<電撃>ダメージ半減 Lv5:特殊防御+4 同化:肩、背中、胸部に水晶体 起動:外骨格がタイトなライダースーツ状に変化し、稲妻を纏う 「マグネティックダイナモ」 カテゴリ:武器系(防具) 必要魔結晶 200 武装レベルによる効果 Lv1:射撃防御+4 Lv2:肉弾防御+4 Lv3: 磁力 ダメージ半減 Lv4:メルド+1 同化:腹部に痣、水晶体 起動:上半身に甲殻類のようなプロテクター、磁力をはっする 「ライトガーブ」 カテゴリ:武器系(防具) 必要魔結晶 300 武装レベルによる効果 Lv1:特殊防御+5 Lv2:メルド+1 Lv3:<閃光>ダメージ半減 Lv4:肉弾防御+5 同化:胸に痣、水晶体 起動:全身に水晶体、淡い光を放つ 「ナイトシールド」 カテゴリ:武器系(防具) 必要魔結晶 200 武装レベルによる効果 Lv1:肉弾防御+武装レベル Lv2:射撃防御+武装レベル Lv3:特殊防御+武装レベル Lv4:【幸運】+5 Lv5:【精神】+5 同化:前腕部に痣、水晶体 起動:大型の盾
https://w.atwiki.jp/mechashor/pages/23.html
【名称】 Es.Kpfk IV Ausf.J(IV号強化外骨格J型) 【概要】 帝政ドイツ系技師により設計された中量陸戦型セイバーユニット。ドイツらしく全体において堅実な性能を持つ。 ドイツ系セイバーユニットの中では最も生産されたユニットの発展型で、これは最新型から性能を落とさずコストダウンを図った廉価版とも言える機体。 元々のEs.Kpfk IV Ausf.HがEs.Kpfk IVシリーズの現状における最後期型であり名機であり、その性能の殆どを損なうことなく生産が簡略化されている。 このEs.Kpfk IVシリーズは他国の汎用機ほどの汎用性は無いが、その分基本性能に優れており、またフィーンド大戦の経過ごとに細かな改修が加えられている。 外見上の特徴として、セイバーユニットの装甲は基本的に角ばった無骨な外見で、平面が多いため年若い少女たちはここに落書きをしたりしなかったり。 【武装】 75mm Kw.K.40 L/48 IV号強化外骨格J型に標準搭載された対フィーンド用ライフル砲。初期にIV号強化外骨格に標準搭載されていた装備の強化型。 初期型の物よりも長くなった砲身が特徴であり、腰部に本体と砲身を装備し、射撃時にはそれらを組み合げて射撃を行う。 当初はこの機構には脆弱で不満が多かったが、後期型になるにつれて技術の向上及び生産技術の安定により、信頼性が向上。バランスの良い主力武器となった 砲弾には主に徹甲弾を使用、その他口径さえ合えば大抵の弾を扱う事ができ、量産機としては一般的な汎用力を有している。 威力としても平均程度のラインを満たしており、扱い方によっては中型フィーンドを、熟練した者が扱えば大型フィーンドにも対応する事が出来る。 トーマ・シールド 左腕部に装備されたF=フィールド増幅装置。 F=フィールドをこれに流すと一瞬だけ、高強度の防御力場が左腕部周辺に発生する。 コア適合能力が低い特装歩兵の防御能力向上を念頭に置いており、発生はほんの僅かではあるが、F=フィールド消費を抑えて防御力を向上させることが出来る。 これはJ型全機体の共通装備では無く、希望者にのみ支給される。熟知した技師さえ存在すれば、他の機体にも装備する事が出来る。
https://w.atwiki.jp/silv_lucifer/pages/15.html
年表 1944 1944年5月、日本海軍上層部が単独で米軍と交渉・講和し、太平洋戦線は早期終結。ヨーロッパ戦線はこれに伴い順調に推移、ドイツも降伏した。 1945 イデオロギー対立による東西冷戦が勃発し、兵器開発技術が加速。 朝鮮戦争 日本も参戦し、戦艦「大和」など日本連合艦隊も参加。 1948 朝鮮戦争終結。国連の仲介により、南北対立は緩和。後に朝鮮民主共和国となる。 1957 国連、世界情勢に伴う迅速な対応行動のため「国際連合戦術統合軍(UNTIA)」を創設。米国を中心とする西側諸国はこれを歓迎する。国連本部はスイス・チューリヒに移転。 1961 宇宙技術の発展に伴い、米国で大型の作業用外骨格や物資投射システムの開発が加速。大半は技術不足により開発が頓挫するものの、細々と開発は継続される。 1979 SDI(戦略防衛構想)の初期案が発表される。計画は1961年の宇宙技術関連も吸収しており、非常に大規模な物となった。 1980 SDI計画がスタート。レールガン、戦闘用外骨格なども計画で提案され試験されるも、多くは予算増大に伴い計画が中止された。計画自体も1985年に打ち切られる。 1983 米・ゼネラル・ダイナミクス社が当時作業用重機として運用されていた米・キャタピラー社製の軍用外骨格の戦闘利用を発案し各種研究を実施。 1986 戦闘用外骨格の計画規模が拡大、装甲歩行兵器(AWW)として発展。後にAWCV計画となる。 米陸軍、試作車両(XM4)の運用評価試験を開始。他社からも提案があったが、最終的にGD 案に決定される。 1988 米陸軍・GD社製のXM4をM4A1 ベリアルとして正式に採用し、一次試作車を発注。同時に、火力重視型の多脚タイプの開発を開始。計画名は「XM10」。 1990 湾岸戦争。M4A1が実戦に投入され、一定の戦果を上げる。各国はAWCVに一定の興味を示し、同種兵器の開発に着手。 2001 環境汚染、温暖化、エネルギー危機など地球環境の悪化が顕著となる。 同時に世界規模の経済危機が発生、世界は連合化の方向へ進む。目的は経済安定の確保。 経済悪化により冷戦終結、ソ連はロシア独立国家共同体連邦となる。 EUも経済情勢の変化に伴い、欧州経済連合へと名称変更。 2003 アジア・オセアニア諸国、PRAU(環太平洋アジア連邦)創設。日本も編入。 UNTIA、新概念を導入した第2世代型AWCVの開発に着手。 2005 PRAU創設に伴い、中国が大中民主連邦を創設。PRAUと同盟締結。 2008 米国、新概念AWCV「XM22」を発表。UNTIAとの技術交換も実施。 2009 アフリカ共同体、中東経済連合共同体が創設される。同時に、世界では連合国家 による世界構造へと変貌。アメリカは南北アメリカの統合を目指すも、経済の立て直し を優先し創設は延期。 2010 国連軍新鋭AWCVであるEFF-12Aがロールアウト。実践配備を開始。 2013 EFF-12A/Bの改良型であるEFF-12Cがロールアウト。同時に、国連軍は本格的な軍事組織 として規模を拡大。 2015 W.I.L.F.による米国でのテロ・主要施設占拠事件勃発。政府機能の沈黙により、米国政府は本土離脱を余儀なくされる。主要機能はPRAU・オーストラリアに移転。同時に、対W.I.L.F.動乱勃発。 国連軍、太平洋・大西洋に対WILF防衛ラインを制定。
https://w.atwiki.jp/zoetropeprojekt/pages/28.html
リンドウ / RINDOU #image(ここに画像のURL) 種族 人間 性別 女 身長 160cm 体重 56kg 生年月日 2068.1014 人物 狙撃手で左利き。 常に眠そうにしている気怠げな少女。 そのダウナーな様子からは見て取れないが好奇心が強く、優れた観察眼を持っている。 絵画に興味があり、自分でも筆を取り寝食を忘れキャンバスに向かうことも度々ある。 能力 戦闘適応用の感情調整、生理機能調整が施されている。 いくつかの臓器が人工物と交換されていたり、摘出されている。 この身体改造は彼女がSEALEDに所属する以前に施されたもので精神面生理機能面においての完全な兵士の実験によるもの。 装備 身体機能はほとんど強化されていないため、作戦時は超軽量の戦術外骨格を装備する。 この外骨格は背骨形状のフレームとそれに接続されたバンド形状のフレームから成り、軽量かつ柔軟性に優れる。 BCF MoonLake Tech社の6.5×48mm弾を使うブルパップスタイルの軽量なセミオートライフル。 排莢口の左右切り替えが可能で左利き仕様にしてある。 照準器は3.5-18×50。