約 3,996,882 件
https://w.atwiki.jp/19990402/pages/4.html
ニュース @wikiのwikiモードでは #news(興味のある単語) と入力することで、あるキーワードに関連するニュース一覧を表示することができます 詳しくはこちらをご覧ください。 =>http //atwiki.jp/guide/17_174_ja.html たとえば、#news(wiki)と入力すると以下のように表示されます。 メトロイド ドレッド攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) 【まおりゅう】最強パーティー編成とおすすめキャラ【転スラアプリ】 - Gamerch(ゲーマチ) 【グランサガ】リセマラ当たりランキング - グランサガ攻略wiki - Gamerch(ゲーマチ) Among Us攻略Wiki【アマングアス・アモングアス】 - Gamerch(ゲーマチ) マニュアル作成に便利な「画像編集」機能を提供開始! - ナレッジ共有・社内wikiツール「NotePM」:時事ドットコム - 時事通信 マニュアル作成に便利な「画像編集」機能を提供開始! - ナレッジ共有・社内wikiツール「NotePM」 - PR TIMES 【Apex Legends】ヴァルキリーの能力と評価【エーペックス】 - Gamerch(ゲーマチ) モンハンライズ攻略Wiki|MHRise - AppMedia(アップメディア) 【ウインドボーイズ】リセマラ当たりランキング(最新版) - ウインドボーイズ攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) ポケモンBDSP(ダイパリメイク)攻略wiki - AppMedia(アップメディア) SlackからWikiへ!シームレスな文章作成・共有が可能な「GROWIBot」リリース - アットプレス(プレスリリース) 【ウマ娘】ナリタブライアンの育成論|URAシナリオ - Gamerch(ゲーマチ) 【ウマ娘】ヒシアケボノの育成論|URAシナリオ - Gamerch(ゲーマチ) 【ウマ娘】フジキセキの育成論|URAシナリオ - Gamerch(ゲーマチ) ドラゴンクエストけしケシ攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) 【ウマ娘】スコーピオ杯のコース解説と強いスキル - Gamerch(ゲーマチ) サモンズボード攻略wiki - GameWith 【スタオケ】カード一覧【金色のコルダスターライトオーケストラ】 - Gamerch(ゲーマチ) 【スマブラSP】ソラのコンボと評価【スマブラスペシャル】 - Gamerch(ゲーマチ) 【ブレフロレゾナ】リセマラ当たりランキング【ブレイブフロンティアレゾナ】 - ブレフロR攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) 【ポケモンユナイト】サーナイトの評価と性能詳細【UNITE】 - Gamerch(ゲーマチ) 仲村トオル、共演者は事前に“Wiki調べ” - 沖縄タイムス 【ENDER LILIES】攻略チャートと全体マップ【エンダーリリィズ】 - Gamerch(ゲーマチ) 【ウマ娘】あんしん笹針師の選択肢はどれを選ぶべき? - Gamerch(ゲーマチ) 【ポケモンユナイト】アップデート情報・キャラ調整まとめ - ポケモンユナイト攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) 【Apex】シーズン11の新要素と最新情報まとめ【エーペックス】 - Gamerch(ゲーマチ) ロストジャッジメント攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) 【Among us】新マップThe Airship(エアシップ)の解説【アモングアス】 - Gamerch(ゲーマチ) ハーネスについて小児科医の立場から考える(坂本昌彦) - 個人 - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース ゼルダ無双攻略Wiki|厄災の黙示録 - AppMedia(アップメディア) 【テイルズオブルミナリア】リセマラ当たりランキング - TOルミナリア攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) ウマ娘攻略Wiki - AppMedia(アップメディア) ゲトメア(ゲートオブナイトメア)攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) 【白夜極光】リセマラ当たりランキング - 白夜 極光 wiki - Gamerch(ゲーマチ) お蔵入りとなった幻の『スーパーマリオ』 オランダの博物館でプレイ可能?(リアルサウンド) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース ナレッジ共有・社内wikiツール「NotePM」が「ITreview Best Software in Japan 2021」のTOP50に選出 - PR TIMES 真女神転生5攻略Wiki|メガテン5 - AppMedia(アップメディア) 【B4B】近接ビルドデッキにおすすめのカード【back4blood】 - Gamerch(ゲーマチ) ポケモンスナップ攻略wiki - AppMedia(アップメディア) 富野由悠季「ブレンパワード」作り直したい!ファンを前に意欲(シネマトゥデイ) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 【ウマ娘】査定効率から見た取るべきスキルとおすすめキャラ【プリティーダービー】 - Gamerch(ゲーマチ) 【スマブラSP】カズヤの評価とコンボ【スマブラスペシャル】 - Gamerch(ゲーマチ) ナレッジ共有・社内wiki「NotePM」が「ITreview Grid Award 2021 Fall」で、チームコラボレーションとマニュアル作成部門において「Leader」を5期連続でW受賞! - PR TIMES メモ・ドキュメント・wiki・プロジェクト管理などオールインワンのワークスペース「Notion」が日本語ベータ版提供開始 - TechCrunch Japan 【ギアジェネ】リセマラ当たりランキング【コードギアス】 - ギアジェネ攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) モンスターファーム2(MF2)攻略wiki|アプリ・Switch移植版 - AppMedia(アップメディア) 【ブラサジ】最強キャラTierランキング【ブラックサージナイト】 - Gamerch(ゲーマチ) 【パワプロ】鬼滅の刃コラボ情報まとめ - Gamerch(ゲーマチ) 【SPAJAM2021】第3回予選大会は「クイズ!WIKIにゃんず!」を開発したチーム「かよちゃんず」が最優秀賞! | gamebiz - SocialGameInfo 検索結果における「ナレッジパネル」の役割とは・・・ウィキメディア財団とDuckDuckGoの共同調査 - Media Innovation ナレッジ共有・社内wikiツール「NotePM」が「BOXIL SaaS AWARD 2021 Autumn」にて「コラボレーション部門」を受賞! - PR TIMES Wikipediaが「中国人編集者の身の安全を守るため」に一部の編集者アカウントをBANに - GIGAZINE 【ドッカンバトル】3.5億ダウンロードキャンペーン最新情報 - ドッカンバトル攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) BTS(防弾少年団)のV、8月のWikipedia閲覧数が韓国アーティストで1位!グループでは4ヶ月連続トップ - Kstyle 【イース6オンライン】リセマラ当たりランキング|召喚ガチャの開放条件は? - Gamerch(ゲーマチ) BacklogからNotePMへwiki情報を自動API連携する「Backlog to NotePM」をSaaStainerに掲載開始 - PR TIMES ライザのアトリエ2攻略Wiki - AppMedia(アップメディア) 真女神転生3リマスター攻略Wiki|メガテン3 - AppMedia(アップメディア) タスクも文書もWikiもデータベースもまとめて管理できる「Notion」とは? - ASCII.jp ナレッジ共有・社内wikiツール「NotePM」が、見るだけ専用ユーザー『無料』の新プランを発表! - PR TIMES 【かのぱず】リセマラ当たりランキング【彼女お借りします】 - Gamerch(ゲーマチ) 【ウマ娘】シナリオレコードの報酬一覧|評価点9000以上獲得する方法 - Gamerch(ゲーマチ) 【乃木フラ】リセマラの必要はある?【乃木坂的フラクタル】 - Gamerch(ゲーマチ) 【パワプロ】生放送まとめ|パワフェス2021 - パワプロ攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) 【ポケモンユナイト】サーナイトのおすすめビルド(わざ・持ち物) - Gamerch(ゲーマチ) ルーンファクトリー5攻略wiki|ルンファク5 - AppMedia(アップメディア) シャーマンキングふんばりクロニクル攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) 簡単操作で自分専用Wikiを構築できるMarkdownエディタ「Obsidian」のモバイル版を使ってみた - GIGAZINE 【ポケモンユナイト】配信時間は何時から?スタートできない?【UNITE】 - Gamerch(ゲーマチ) ディーサイドトロイメライ攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) 情報マネジメントツール「Huddler」がwiki機能を刷新 - PR TIMES シェアエコ配送アプリ「DIAq(ダイヤク)」のアンカーアプリで、高層ビル・商業施設の入館方法などお役立ち情報をまとめた「DIAqwiki」を公開 - アットプレス(プレスリリース) 異常熱波のカナダで49.6度、いま北米で起きていること(森さやか) - 個人 - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 【ツイステ】マスターシェフの攻略~辛味のふるさと~【料理イベント】 - Gamerch(ゲーマチ) 白夜極光攻略wiki - AppMedia(アップメディア) 【バイオミュータント】2.02アプデ|アップデート1.4情報 - バイオミュータント攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) 【ひな図書】リセマラ当たりランキング【日向坂図書館】 - Gamerch(ゲーマチ) ニーアレプリカントリメイク攻略wiki|ver.1.22 - AppMedia(アップメディア) 【ウマ娘】ゴルシウィークはいつから?キャンペーン情報まとめ - Gamerch(ゲーマチ) シーズン66 - 【超速GP】ミニ四駆 超速グランプリ攻略まとめwiki - 電撃オンライン 乃木坂的フラクタル攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) 「こんなことになるとは…」13年前のエイプリルフールについた“嘘”がネットで… ある男の告白(BuzzFeed Japan) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 整理不要の情報共有ツール(社内Wiki)「Nerve」シードラウンドで総額約3500万円の資金調達を実施 - PR TIMES Nerve - 整理不要の情報共有ツール(社内Wiki) ローンチカスタマー募集開始のお知らせ - PR TIMES パニシンググレイレイヴン(パニグレ)攻略wiki - Gamerch(ゲーマチ) 【ひなこい】最強ひな写ランキング - ひなこい攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) 稲作アクションRPG『天穂のサクナヒメ』における「農林水産省攻略wiki説」は本当なのか? - AUTOMATON スタスマ攻略Wiki【スタースマッシュ】 - Gamerch(ゲーマチ) 無料とは思えない多機能っぷりなWikiインフラ「Wiki.js」レビュー、自前でホスト&外部サービスと連携可能 - GIGAZINE Microsoft Teamsの基本と活用(24) TeamsのWikiを使う - マイナビニュース 『ゲーミングお嬢様』での提起が話題に “企業系wiki”に横たわる問題点とは - リアルサウンド 「エイリアンのたまご」,自動周回機能と公式wikiが登場 - 4Gamer.net 「圧が凄い」Wikipedia、最新の「寄付のお願い」が話題 「ほとんどの方はこのメッセージを読んでくださらないでしょう。ただ...」 - J-CASTニュース 【リゼロス】Re ゼロから始める異世界生活 Lost in Memories攻略まとめwiki - 電撃オンライン 【世界初!】モノの背景を全方位で執筆できるVintage Wiki「VOV」を正式リリース - PR TIMES パワプロ2021/2020攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) ヌーラボ、「Backlog」の絵文字入力の補完機能やWiki編集の自動マージ機能を改善 - CodeZine(コードジン) ヌーラボ、プロジェクト管理ツール「Backlog」の絵文字入力の補完機能・Wiki編集の自動マージ機能を修正改善 - PR TIMES Backlog、Wikiにファイル添付が容易にできる機能をリリース -- グローバルバーの視認性改善なども実施 - PR TIMES GK川島、パンチング失点でWiki書き換え炎上 「セネガル代表」「プロボクサー」... - J-CASTニュース
https://w.atwiki.jp/race/
このwikiについて このwikiはレースゲームの情報交換などのためにつくりました。コメント欄で質問などをしましょう。 管理サイトCIRCUIT 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/rozenmaidenhumanss/pages/28.html
https://w.atwiki.jp/stairs-okai/pages/401.html
“ごめんね、さきちゃんはみかんのキーホルダーだからだめなんだって。これからは、イチゴの子だけであそぶことになったの” おひるやすみの幼稚園のお庭。 いつもなかよくしているともだちのうしろをついていったら、いきなりそう言われた。 とっさに何を言われたのかよくわからなくて、ただぼーっと立っていたら、その間にその子はわたしの前からいなくなってしまった。 「みかん・・・」 その子が言うように、わたしはみんながバッグにつけている、イチゴのおひめさまのキーホルダーを持っていなかった。 おねえちゃんのおさがりの、みかんのキャラクターのキーホルダー。みんなのとはちがうけど、かわいいねっていってくれていたのに。どうして? なみだがじわじわ出てきて、あわててそででふきながら、かべのすみっこにかくれてみんなのようすをのぞき見した。 「イチゴの子、こっちあつまれー!きょうは、かくれんぼー!」 わたしが少しにがてだなって思っている、ちょっぴり仕切りやさんな子がさしだしたひとさしゆびに、いっぱいの手が止まる。・・・もちろん、さっきわたしのところにきていた子も。きのうまでは、わたしもいっしょにあのゆびをにぎっていた。今日もそうなるはずだった。 なんで、イチゴじゃなきゃだめなの?サキのみかんのキャラクターは、わるい子なの?そういうふうに心の中では思っていても、ちゃんとみんなにきくことができなかった。 (そういえば・・・) 何日か前は、あの仕切りやさんな子が“かみの毛むすんでる子だけであそぼう!”って言っていた。 そのときは、いつもいっしょにいる子がピンしかつけていなかったから、まえがみをボンボンでむすんでいたわたしだけが仲間にいれてもらうことになった。そのグループわけは、1日ですぐにおわったけれど。 あの子も、今のわたしみたいな気持ちだったのかな・・・ さみしくて一人でブランコをこいだら、風がとてもつめたく顔にふきつけられる。よけいに悲しくなって、わたしはヒックヒックとしゃくりあげながら、うつむいて鼻をすすった。ひざっこぞうになみだがおちる。 「・・・ねー、なかまにいれてほしい?」 ふと顔をあげると、仕切りやさんな子を中心に、みんながわたしの前にあつまってきていた。 「う、うん・・・」 気が変わらないうちに、って、なんどもうなずくと、「じゃあ、そのキーホルダーちょうだい」って、わたしのかばんをゆびさした。 「え・・・」 「それくれないなら、さきちゃんはずーっとひとりぼっちだからね」 「・・・やだ。これはあげない」 ひとりぼっちはこわいしいやだけど、これを取られるのもいや。 ママがおねえちゃんに買ってあげたのを、サキのようちえん入学のおいわいにおねえちゃんがくれたものだもん。すっごくだいじなものだもん。これは、あげられない。 ほんとうはそこまで言ってやりたかったけれど、わたしにはそこまでの勇気はなくて、あとはただだまって仕切りやさんのかおを見つめつづけた。 「・・・あっそ。じゃーもうばいばい。サキちゃんなんかしらないから」 仕切りやさんは、わたしがいうとおりにしなかったのがすっごくむかついたみたいで、しばらくすると、あっかんべーをしながらみんなをつれてちがうとこに行ってしまった。 「あ・・・」 どうしよう、ほんとうにこれからずーっとなかまはずれにされちゃったら。 おべんとうも、おゆうぎもひとりぼっち。いまからイチゴのキーホルダーをつけても、きっともうなかまには入れてもらえない。みかんのキーホルダーをあげないかぎり、わたしをゆるしてくれることはないとおもう。 「ねー、ゆりなちゃんは?」 またこぼれてきたなみだを必死でぬぐっていると、砂場のほうからみんなの声がした。 かおを上げてみる。しゃがみこんで、自分のせたけよりも大きな砂のおしろを作っている子――ゆりなちゃんのすがたが目にはいった。 「ねー、ゆりなちゃん。それ1人でつくったの?すごーい」 「ん?んー。ありがとー」 みんなに話しかけられても、ゆりなちゃんはあんまり気にしてないみたいに、ぺたぺたとおしろのかべを固めている。 「ねー、ゆりなちゃんもイチゴのキーホルダーつけてるでしょ?これからは、イチゴはイチゴどうしであそぶことになったから、ゆりなちゃんもこっちであそぼうよ!」 わざと、わたしのほうをじろじろ見ながら仕切りやさんはゆりなちゃんをさそっている。なんでそんなに、いじわるするんだろう。イチゴのキーホルダーじゃないって、そんなにいけないことなのかな? はやく、外あそびの時間がおわればいいのに。 そう思って、ギュッと目をつぶってブランコを強くこいだそのとき、「やだ」って声が耳にとびこんできた。 「え・・・なんで?」 「あそぼうよー」 みんながオロオロして、こまったかおでゆりなちゃんをみていた。「やだ」って言ったのは、ゆりなちゃんだったみたい。 「うち、おしろ作ってるから」 「え、じゃあ、みんなでつくろうよ。」 「1人でつくるの」 「でもでも、ゆりなちゃんはイチゴなんだから・・・」 みんなはがんばってゆりなちゃんをさそっている。しばらくすると、ゆりなちゃんは手をとめて、まっすぐに仕切りやさんのことをみた。 「うちは、いじめっことはあそばないの」 そんなに大きな声じゃなかったのかもしれないけど、すっごくひびいて、ボールあそびをしていた男の子たちまでうごきが止まってしまった。 「わたし、いじめっこじゃないもん」 仕切りやさんがあわてて言いかえすけど、ゆりなちゃんはぜんぜんこわがらない。 「だって、イチゴのキーホルダーじゃない子は、なかまはずれにするんでしょ?それって、いじめっこじゃん」 「でもでも」 「どうしてイチゴじゃなきゃいっしょにあそばないの?へんなの。それにね、うちのママが言ってたよ。おともだちをいじめると・・・・・いじめっこオバケが出るんだよぉおおぉ!みんなのとこにも出ちゃうよおぉぉ」 ゆうれいのポーズで、こわいかおでみんなをおいかけるゆりなちゃん。キャーキャーって泣きながら、仕切りやさんを先頭にして、みんなにげていってしまった。 「あ・・・」 そのまま、ゆりなちゃんはズンズンとわたしのところに歩いてきた。となりのブランコにこしかけて、じーっとわたしを見る。 「あ、あの、あの」 わたしはゆりなちゃんとは、ほとんどおはなししたことがない ゆりなちゃんは1人で本をよんでたり、いまみたいにお砂場であそんだり・・・やりたいことをきままにやっているから、いつも仕切りやさんたちのうしろをくっついていたわたしとは、ぜんぜんちがう世界の子ってかんじだった。 それに、目がライオンみたいにするどくて、体も大きめだから、なんかこわい・・。 でも、さっきのことはちゃんとおれいを言わないと。 「あのあの・・・さっき、どうもあり」 「サキ・・・なかさきちゃんは、どうしていつもあの子たちのごきげんばっかり気にしてるの?それってたのしい?」 ――いきなり、ガツンときた。ゆりなちゃんは、すっごくむずかしい顔をしている。 「だ・・・だ・・・って・・・・サキは、イチゴの・・持ってないから・・・・」 「そんなのへんじゃん。イチゴじゃなきゃだめって、ようちえんのおやくそくにはかいてなかったよ?なかさきちゃんはそれでいいの?」 ゆりなちゃんは、ママみたいなことをおこりながら言う。また泣きはじめたわたしの顔を、ティッシュでふき取りながら「もう1っこ。」と指を立てた。 「グスッ・・・なあに?」 「なかさきちゃんは、ちょっとまえに、かみかざりをつけてなかった子のことをなかまはずれにしてたでしょ。うち、見てた。」 「ひぇ・・・」 なんか、絵本にでてくるエンマさまみたいだ。ゆりなちゃんはぜんぶお見とおしって感じで、うでを組んでうんうんうなずいている。 「なかさきちゃんが言いだしたんじゃないって、しってるよ。でもね、なかさきちゃんがあのとき、かみかざりなんてかんけいないってあの子とあそんでいたら、きっとこんなことにはならなかったんだよ。 ママが言ってたもん。わるいことしたら、こんどは自分が同じめにあうんだって。サンタさんだってこなくなっちゃうよ」 「でもっ・・・サキは、そんな、つよくないもん!ヒック・・・ゆりなちゃんみたいに、ひとりであそんだりケンカに勝ったりなんてできないもんっ ――サキ、ひとりぼっちになるの、こわかったんだもん・・・」 “うわー、デカ熊がなかさきいじめてる” “ぬゎんでそんなこと言うの!いじめてないもん!” からかう男の子たちにも、ゆりなちゃんはやっぱりどうどうと言いかえしている。ほら、ぜんぜんサキなんかとはちがう・・・ 「だったらさ」 「え・・・?」 「ひとりぼっちがいやなら、うちといっしょにいればいいじゃん。」 びっくりしてゆりなちゃんを見ると、もう怖いかおはしていなかった。なんかたのしそうにデヘヘッて笑ってる。 「サキが、ゆりなちゃんと・・・?」 「いや?」 「う、ううん!ちがうよ、いやじゃないよ!でも・・・サキなんかと・・・」 「ほらーまたそういうことゆう!ママが言ってたもん。わたしなんか、ってゆってるとね、ほんとうにわたしなんかっていうにんげんになっちゃうんだよ!もうわたしなんかは禁止だから!わかった?」 ゆりなちゃんはそういって、わたしの目のまえに小指をさし出した。 「うちとなかさきちゃんのやくそく。なかさきちゃんはうちに言いたいことはぜんぶ言う。うちも、なかさきちゃんになんでもはなす。どうかな?」 「・・・・・うん!わかった。サキはゆりなちゃんに、かくしごとはしない」 ゆりなちゃんのかおをちゃんと見ながら、わたしの小指をゆりなちゃんのとむすんだ。 「キュフフ」 「ゆーびきーりげーんまん、うそついたらハリせんぼんのーます!・・・ねえねえ、じゃあさ、うちのおしろ作りのつづきやろっ!」 「え・・・う、うん、わかった」 「もー、なかさきちゃんたら!さっそくやくそくやぶるの?なんかしたいことあるの?」 「お。おこらないでよぅ・・・。サキ、もうすこしブランコに乗りたいな・・・」 今まで、ともだちに、自分のやりたいことをきちんと言えないことが多かったから、ゆりなちゃんに気持ちをつたえるのはドキドキした。でも、ゆりなちゃんは「うん、いいよ」って笑ってくれた。 「いいの?」 「うん、あたりまえ!なかさきちゃんはゆりなのおともだちだもん。ねえねえ、立ちこぎきょうそうしない?」 わたしのへんじもまたないで、ゆりなちゃんはいきおいをつけはじめた。 「キュフフ、サキも負けないんだからっ」 さっきまで泣いてたのがうそみたい。楽しいきもちになってきた。ゆりなちゃんはこわいけど、すっごくかっこよくて、やさしい。とってもすてきなお友だち。 「ゆりなちゃん、ずーっとおともだちだからね」 「うんっ」 ゆりなちゃんにつられるように、わたしもブランコをおもいっきりこいだ。ゆりなちゃんといっしょなら、このままブランコでクモの上まで飛んでいけそうな気がした。 ** 「ゆーりーなーちゃん!!またそんな巻き髪で!お嬢様の情操教育に悪いでしょうが!」 「もー、なかさきちゃんこれ流行ってるの知らないのー?一緒にやろうよー」 そして月日は流れ、今の私と友理奈ちゃんは、ある意味立場が逆転している。 私が注意するほうで、友理奈ちゃんはされるほう。・・・まあ、昔の私と違って、友理奈ちゃんは全然言う事聞いてくれないんだけど。 幼稚園の年長さんで仲良くなった友理奈ちゃんとは、地区が違ったから、小学校は別々になってしまった。すごく寂しかったし、いっぱい泣いたけど、私は友理奈ちゃんのスパルタ指導(?)のおかげで、だいぶたくましく成長することができた。 あの後、仕切りやさんだった子とも、ちゃんと話して仲良くなることができた。人見知りで大変なこともいろいろあったけど、小学校でも、ちゃんと友達を作って楽しく過ごせた。 言いたいことは言ったほうがいいっていうあの時の友理奈ちゃんの教えは、今でもちゃんと私の教訓になってる。・・・絶対、友理奈ちゃん本人には言ってあげないけど。 中学で再会した友理奈ちゃんは、残念ながら私のことを忘れてしまっていたみたいだった。「はじめまして!仲良くしてね」なんて満面の笑顔で言われたときは、ショックが一周回って笑い出してしまった。 しかも、その後どれだけ説明しても、友理奈ちゃんは私と仲良くしてたことは全然思い出せないようだった。 でも、それでいいんだ。忘れてるなら覚えるふりなんかしないで、はっきりそう言ってくれる。そういう友理奈ちゃんだから、私は友理奈ちゃんを好きになったんだもん。 「・・・そうそう、こないだ思い出したんだけど」 私の風紀指導で、いやいやながら髪の毛をおさげに結い直しながら、友理奈ちゃんが喋りだした。 「なかさきちゃんがケータイにつけてるストラップ。あの、みかんのキャラのやつね。うちね、幼稚園の時、それと同じキーホルダー持ってる友達がいたんだよ。」 「・・・は?」 「なんかー、いっつもなきべそかいてる子でー、でもうち仲良くなりたいからはなしかけてー、ブランコで遊んだりしてー、言いたいことは言いあおうってゆびきりげん」 「く、く、熊井―――!!!今まで私の話、何聞いてたの!!!!!」 絶叫する私を、友理奈ちゃんは「えー?」とかいってにやにやしながら見ていた。もう、友理奈ちゃんて、本当に!本当に!!! TOP 番外者のくまなき編へ コメントルーム 今日 - 昨日 - 合計 -
https://w.atwiki.jp/stairs-okai/pages/196.html
「おねえちゃんさ、誕生日何が欲しい?」 「えぇ?」 オフの日曜日、私は舞とお買い物デートを楽しんでいた。舞のお気に入りの安くて可愛いアクセサリーショップで、おそろいのネックレスを買おうかなんて話しているときに、唐突にそう切り出された。 「事前に聞いちゃうの?それ。」 「だってぇ。」 舞は目の前でプラプラ揺れてる、ものすごい色使いのドレスを着たどでかいクマちゃんのストラップを指差した。 「例えばさ、舞が誕生日にこれあげたらどう思う?」 うーん。 ケータイのストラップとしてはかなり大きすぎる気もするけれど、もしかしたら私のキラキラデコ電にはしっくりくるかもしれない。 せっかくもらうんだったら、そのストラップに合わせてケータイをカスタムしなおしてもいい。 「嬉しいよ。」 少し考えて私が答えると、なぜか舞は難しい顔になってしまった。 「じゃあ、これだったら?」 次に舞が手に取ったのは、き●んしゃトーマスのトートバッグ。全面プリントされたトーマスが、笑ってない目で微笑しながら私を見つめる。 「えー!びっくりするけど、やっぱり嬉しいと思うよ。エコバッグに使わせてもらうかも。」 「うんこ型ボールペン。」 「もらったら使うよ。友達にウケそうだし!」 「赤ちゃん向けのおもちゃ。ガラガラとか」 「部屋で1人で遊ぶかも。」 「・・・そう、そうなんだよねお姉ちゃんは。」 「な、何?」 舞は大きな目をくるっと私のほうへ向けた。多分これは、ちょっと真面目な話をしたいってサイン。 「お姉ちゃんて、何あげても喜んでくれるでしょ。気を使ってとかじゃなくて、本当に嬉しく思ってくれる。」 「そうかな?うーん・・・そうかも。確かに、プレゼントをもらうってこと自体がもう嬉しいって思うかな。」 「それってさ、逆に選びづらいんだよね。だって、舞はお姉ちゃんのものすっっっごく喜んだ顔が見たいのに、せっかくの誕生日もリアクションが一緒じゃ味気ないよ。」 うっ。 そういえば、何日か前にも同じようなことを千奈美に言われた気がする。「舞美はさ、喜びの沸点低すぎだよ!」って。 私はあんまり物事に対して不満を持ったり激怒したり、逆にテンション上がりすぎておかしくなっちゃうみたいなことがない。 ちっさー・なっきぃとメイドさんで遊んだときはかなり盛り上がったけれど、そういう時だって、例えば前のちっさーみたく「うひゃひゃひゃひゃひゃ!」ってMAX状態にはならない。 「私が欲しいものかぁ・・・何だろうな・・・」 「あ、待って。やっぱりいいや。」 真剣に考え出したところで、舞がストップ!のジェスチャーで私を止めた。 「そうだよね、考えてみたらこういうの本人に聞いたって仕方ないよね。ごめん。舞、お姉ちゃんにめっちゃ喜んでもらえるように頑張るから!」 「そ、そう?私も舞へのプレゼント考えておくね」 そんな感じで一旦会話は終わったのだけれど、私は舞からの指摘に、内心動揺していた。 私って、何が嬉しいんだろう・・・?こんなにいろんなことを簡単に嬉しがるのは、変なのかな?心から喜んでないってことになるのかな? 普段あんまり物事を深く考えない分、一度気になるとそのことばっかり考えてしまう。 そんなわけで、私は少々自分の喜怒哀楽の“喜”と“楽”が、よくわからなくなってしまったのだった。 次の日、雑誌の取材の休憩中に楽屋でくつろいでいると、なっきぃとちっさーがニコニコしながらやってきた。 「はい、みぃたん!このお菓子ね、今コンビニで売ってたんだ!みぃたん好きそうだったから、2人で買ってきたケロ♪」 「あんまり甘くないみたいなので、舞美さんのお口にも合うと思うわ。よかったら、召し上がってください」 「わ・・・わぁ~!!!おいしそー!!ありがとうー!!!」 うわうわ、何このリアクション!自分でもどうかと思うぐらい、私はわざとらしい大声で、2人にお礼を行っていた。 「あ・・・嬉しくない?ごめん、無理させちゃった?」 みるみるうちに、なっきぃの顔がしょんぼりしてしまった。 「舞美さん?」 「あっ違う違うの!ごめんねなっきぃ!本当に、これおいしそう。ありがとう!」 慌ててフォローしようとしたけれど、うまい言葉が見つからない上に余計わざとらしい感じになってしまった。肩を落としたなっきぃは、そのままちっさーと歩いていってしまった。 「はぁ~・・・」 浮かない気持ちのまま、私は仕事を終えて電車に乗り込んだ。 いつも一緒に帰る舞は、今日は家族で出かけるらしい。ちょっと寂しい気持ちのまま、ドア付近の手すりにもたれて景色を眺める。 「舞美さん。」 「うわっ!」 しばらくボーッとしていると、突然背後から名前を呼ばれた。 「びっくりしたあ、ちっさーかぁ!一緒の電車乗ってたんだ。最初から一緒に帰ればよかったね。」 「あ・・・えと、お元気がないようだったので、千聖が話しかけてもいいものかわからなくて。あの、でも、もし私でお力になれれば、何でもお手伝いします。」 「ちっさー・・・」 ちっさーは、お姉さんモードで笑いかけてくれた。無性に甘えたくなった私は、ぎゅっとちっさーを抱きしめてみた。 「グチってもいい?」 「ええ。もちろん」 ちっさーのちっちゃい体は、あったかくて柔らかくて、ふわふわいい匂いがした。優しい声のトーンに促されるように、私は今の自分の気持ちをちっさーに打ち明けた。 「・・・そうだったんですか。それで、本当にご自分が喜んでいるのかわからなくなってしまったのですね」 「さっきはごめんね、私本当に、なっきぃとちっさーがお菓子くれて嬉しかったの。でも、変な感じになっちゃった。」 「あぁ、それはもうお気になさらないで。早貴さんも、落ち込んでいるというより、舞美さんが元気ないことを心配していらっしゃったわ。」 背の低いちっさーの声は、抱きしめているとちょうど私の胸の辺りにダイレクトに響いてくる。 声と一緒に、ちっさーの優しさもしみこんでくるようで、ちょっとだけウルッときた。 「舞美さん。私、舞美さんには今までどおり、嬉しいと思った時には思いっきり喜んでいただきたいです。 舞美さんの笑顔を見ていると、とても元気になるわ。舞さんは、きっとそんな舞美さんのもっともっと素敵な笑顔を引き出したいって思ったのではないかしら。」 「いいのかな・・・これからも単純で何でも喜ぶ私のままで」 「私は、これからも舞美さんがたくさん笑顔でいてくださったら嬉しいわ。」 ちっさーは目を三日月にして、私の顔を見上げて笑ってくれた。 「よーし、ちっさー!励ましてくれたお礼に、今からご飯行こう!」 「えっ・・・あら?でも、私、家族と・・・」 「ラーメン、おごってあげる。」 耳元で囁くと、ちっさーはお嬢様らしからぬニヤリ笑いで「・・ご馳走になります。」と返してきた。 「さ、ちっさーの最寄り駅で降りよう!前においしいって言ってたところ、連れてって!」 「ええ。ギョーザもおいしいんですよ。」 「ほんとー!?私今ギョーザ気分なの!嬉しいっ!」 ギョーザ一つで元気になれちゃう私は、悩んだところで、結局嬉しがりな性格は変えられないみたいだ。 「お誕生日、楽しみにしてくださいね。千聖も舞美さんにうーんと喜んでいただきたいわ。」 クフフと笑いながらホームへ降り立つちっさーの背中を、私は晴れやかな気持ちで追いかけた。 ―後日談― 「なっきぃ!あれ見て!山!おっきくない?」 「みぃたんはしゃぎすぎ~キュフフ」 今日は私の17回目の誕生日。 予定入れないで、絶対に開けておいて!とみんなに言われて、朝早くに呼び出された私はそのままわけもわからず電車に乗せられた。 「お誕生日、おめでとーう!」 オフの日だというのに、メンバー全員がそろっている。私の誕生日を祝うために、みんなで集まってくれたんだ。 電車の中だから声は小さめだけれど、ハッピーバースデーの歌を歌ってくれた。 「舞美には、キュート全員からこちらを差し上げます。」 かしこまったえりから、封筒が手渡される。 「・・・旅行券?」 「みんなでお金出し合って買ったんだよ。舞美、ずっとメンバーで旅行したいって言ってたでしょ?まぁ、一泊だけなんだけど、今から温泉に行くんだよ。」 「覚えててくれたんだ・・・・!」 「舞美さんのお荷物は、こちらで用意してますから。おくつろぎくださいね。」 胸の奥から熱い感情がじわじわとこみあげてくる。私は顔中くしゃくしゃにしながら笑って、「ありがとう!」と一人一人にハグしながお礼を言った。 「ねえ、舞。」 「なぁに?」 私の隣で、ちっさーのかばんから取ったお菓子をポリポリ食べてる舞に話しかける。 「舞さ、私が本当に喜ぶポイントがわからないって言ってたでしょ」 「あぁ、あれは・・ごめん、なかったことにして。そんな風に言ったらだめだって、千聖に怒られちゃった。」 チロッと舌を出して、舞は肩をすくめた。 「そうなんだ・・・。でもね、私思ったんだけど、私が一番嬉しいことって、私だけじゃなくみんなも一緒に嬉しく思ってくれることなんだと思う。家族や友達にも誕生日プレゼントもらったけど、正直、このプレゼントが一番嬉しいもん。」 舞は目をパチクリさせて「・・何かおねえちゃんらしいね。」と笑った。 「もうすぐ着くよー!準備できてる?ほらほら、みぃたんと舞ちゃんお菓子しまって!」 なっきぃの呼びかけで、私たちはいっせいに立ち上がった。 「あらあら、舞美お嬢様。お荷物をお持ちしますわよ。とかいってw」 「お足元にお気をつけて。とかいってw」 「ちょっとー、私の口癖まねすんなよー!とかいってw」 こんな素敵なメンバーに囲まれているんだから、私がいつでも嬉しそうな顔になってるのは、当たり前のことなんだよね。 「舞美ちゃん?早くおいでよー」 「はーい」 楽しい旅行になるといいな。そう思いながら、私はみんなの元へ走っていった。 TOP コメントルーム 今日 - 昨日 - 合計 -
https://w.atwiki.jp/wiki2_affiliate/pages/818.html
htmlプラグインエラー このプラグインを使うにはこのページの編集権限を「管理者のみ」に設定してください。 「プライスゲート」は話題な商品を取り揃えたお得なショッピングサイトです。 ⇒htmlプラグインエラー このプラグインを使うにはこのページの編集権限を「管理者のみ」に設定してください。 Access Trade(アクセストレード) [45]
https://w.atwiki.jp/bodai/pages/671.html
リベラル用語の基礎知識より。 こんな人たち 安倍晋三が自身の演説を妨害する人たちを指した言葉。 今ではもっぱら自分が道徳的な正しさを有していると思い込んでいるが、「早く死んだ方がいい」「劣等民族」と、つい言っちゃう程度の道徳性の人たちを揶揄する言葉として使われている。
https://w.atwiki.jp/stairs-okai/pages/459.html
604 :名無し募集中。。。 :2010/05/13(木) 17 36 40 「・・・聖」 ――ん・・・ 「千聖」 「んー・・」 「起きなさい、千聖」 体がガクガクと揺さぶられる感覚で、私は目を覚ました。 「お母様・・・」 「千聖にお客様が来てるから、起きて」 時計を見ると、寝付いてから1時間ぐらい経っていた。 丁度、夕食の時間だ。奥の部屋からカレーの匂いと、いつもの家族のにぎやかな笑い声が聞こえてくる。 「お客様は・・・どちらに?」 「ああ、今下の子たちと遊んでくれてる。・・・千聖、調子悪い?」 「いえ・・・大丈夫です」 「それじゃ、リビングにいらっしゃい。先に行ってるから」 お母様はそう言い残して、部屋を出て行った。 「・・どなたかしら」 寝起きでぼんやりしていたせいで、肝心な事を聞き忘れていた。 口振りからして、お母様も面識のある方のようだったけれど・・・。家まで訪ねてきてくださる人で、心当たりがあるのは、中学校の時のお友だちや早貴さんぐらいだ。 「あまりお待たせしては、申し訳ないわね」 45 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2010/05/13(木) 17 44 18.58 0 605 :名無し募集中。。。 :2010/05/13(木) 17 37 02 深く眠ったおかげで、今はもう、心は落ち着いている。誰かとお喋りすれば、もう少し気持ちも軽くなるかもしれない。 私は髪を整えて、少し腫れた瞼に化粧水をつけた。 リビングに向かう為、廊下に出ると、弾けるような笑い声に混じって、可愛らしい独特の声が響いた。 私は思わず立ちすくんだ。心臓が鼓動を早める。 「どうして・・・」 果たして、このドアを開けていいのだろうか。さっきまでの泣きたくなるような不安感が、胸いっぱいに広がっていくみたいだった。 「・・・あれ?いるし」 丁度、弟がリビングから出てきた。私の顔を見て、不思議そうに首を傾げる。 「ねーちゃん、今さ」 「・・・ええ、わかっているわ」 お顔を見なくても、大好きな人の声はわかる。 こんなところで立ちすくんでいてはいけないと、私は弟の手を握って、その声のする方に歩いていった。 「千聖ぉ」 「・・・・ごきげんよう、桃子さん」 末の妹を膝に抱いた彼女――桃子さんは、いつもどおりの弾けるような笑顔で、私を迎えてくれた。 「変な時間にごめんね、偶然通りかかってさ、千聖元気かなーって」 「あら、嬉しいわ。夕食も、召し上がっていってくださるのよね?ゆっくりなさってね 46 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2010/05/13(木) 17 45 02.76 0 606 :名無し募集中。。。 :2010/05/13(木) 17 37 18 明日菜以外の誰も、私と桃子さんのさっきのやりとりを知らない。 私も精一杯動揺を隠していたし、桃子さんはいつもの桃子さんらしく、明るい態度でいてくださったから、不穏な空気にはならずにすんだ。 「お姉ちゃん・・・」 テーブルの下で、明日菜の手が私の手を掴んだ。心配そうな顔をしている。本当に優しい妹だと思う。 “大丈夫” だから、こっそりとそう口を動かす。なんとなく察してくれたのか、明日菜は大きくうなずいてくれた。 その後も私と桃子さんは、ごく平和に会話を広げていった。 明るくて気づかいやさんの桃子さんのおかげで、家族の団欒もいつも以上に盛り上がっていた。 「・・・千聖」 食後、弟たちがゲームに夢中になり始めた頃、ぼんやりそれを眺めていた私の横に、桃子さんが腰を降ろした。 「千聖の部屋に行きたいな」 「え・・・」 さっきまでの天真爛漫な笑顔は消えて、桃子さんは強張った表情に変わっていた。 桃子さんは、真顔の時と笑顔の時では、まるで別の人のように顔つきが変わる。 悲壮感さえ感じるその表情に、私は慌てて服の裾をギュッと掴んだ。 「・・だめかな?」 「いえ、そんなこと・・・。明日菜、桃子さんと2人でお話をしたいから、子ども部屋を貸りるわ」 47 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2010/05/13(木) 17 46 04.44 0 607 :名無し募集中。。。 :2010/05/13(木) 17 37 37 おざなりに家族に向かってそう呼びかけると、異変を悟られないよう、早足で部屋へ向かった。 「桃子さん。どうぞ、お入りになって」 私は簡単に部屋を整理して、桃子さんを中に招き入れた。 「散らかっていてごめんなさいね」 「ううん・・全然、片付いてるよ」 「・・・」 もうさっきまでの楽しい空気は完全に消えてしまった。二言三言で気まずい沈黙が流れる。 お互い、言いよどんでいる内容はわかっていた。 だけど、だからこそ、どこから切り出せばいいのか全く検討がつかなかった。きっと桃子さんも同じ気持ちなんだろう。 「あの・・・」 意を決して、口を開く。 すると、私が喋りだす前に、桃子さんの手が、私の唇を覆った。 「ん・・・」 「待って、やだ、言わないで」 ゆっくりと顔を上げた桃子さんは、下唇を噛み締めて、さっきよりもさらに辛そうな顔をしていた。 「・・・もぉのこと、嫌いになっちゃった?」 48 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2010/05/13(木) 17 46 46.25 0 608 :名無し募集中。。。 :2010/05/13(木) 17 37 53 私は慌てて首を横に振った。けれど、桃子さんの目には入っていないようだった。 「ごめんね、嫌われて当然だよね。こんな風に家にまで押しかけて、もぉ何やってるんだろうね。アハハ・・・」 「も、桃子さん!」 だから、私は少しお腹に力を込めて声をだした。 加減がおかしかったのか、ちょっと裏返ってしまったけれど、桃子さんはぴたっと口を閉じて私を見てくれた。 「あの、私、あんなことを言いたかったんじゃなくて、それよりも、私が桃子さんを傷つけてしまって、あ、あのでも、私が本当にお伝えしたかったのは、えと、まずは私からも謝罪を」 「え?え?ちょっと待って、落ち着いて千聖。ウフフ・・・お嬢様になっても、ふがふがは健在なんだね」 フガフガ言ってる、って皆さんに形容される、私の喋り方の癖。恥ずかしいけれど、今は少しだけでも桃子さんの笑顔を引き出すことができてよかった。 「あの・・・桃子さん」 一呼吸おいて、私は再び口を開いた。 「私は“前の千聖”と違って、思っていることを上手に表現できないかもしれませんが」 「えー、前の千聖だって、何だかよくわかんないこと言いまくりだったけどー?ウフフ」 「もう・・・桃子さんたら」 桃子さんがおどけたようにそう言ってくれたおかげで、なんとなく弾みがついた。 綺麗に纏まらなくてもいいから、今自分の思ってることを、ちゃんと伝えたい。そう思った。 「・・・まずは、先ほど電話で八つ当たりをしてしまってごめんなさい」 「千聖、そのことなんだけど」 「お察しのとおり、桃子さんが進学なさることについてです」 49 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2010/05/13(木) 17 47 29.86 0 609 :名無し募集中。。。 :2010/05/13(木) 17 38 16 桃子さんの瞳が揺れる。 「ごめんね・・・」 「謝らなければいけないのは、私のほうです。桃子さんのことをスタッフさんから聞いた時、私、とても嬉しかった。 でも、いざその気持ちを桃子さんにお伝えしようとしたら、その・・・急に寂しくなってしまって」 「寂しい・・?」 桃子さんは黙り込んだまま、私の言葉を聞いてくれた。 こうして思いを告げさせてもらうことで、私自身も、改めて自分の気持ちと対峙することができる。 「ええ、語弊があったらすみませんが、・・・取り残されてしまうような気がして。私自身も、最近将来の事についてよく考えるようになってきて・・・いろいろ不安な気持ちを、ぶつけてしまったんだと思います。本当にごめんない。でも、私は・・・」 「わかった。もういいよ千聖」 ふいに、桃子さんの腕が、私の体を包んだ。 言葉を止めて、伝わってくる心臓の鼓動に耳を傾ける。 私と同じぐらい小柄な体は、どこか懐かしい温かさで心が和んだ。 「・・・言い訳になっちゃうけど、聞いてくれる?」 耳元を掠める桃子さんの声は、珍しく不安げな色を帯びていた。 「進学する事、本当はもっと早く、千聖に言いたかったんだ。 でも、去年、いろいろあったでしょ?その・・えりかちゃんや栞ちゃんの卒業、とか」 「ええ・・」 「だから、何か、言いそびれちゃって・・・って、すっごい言い訳がましいね。かっこわる」 私は背中に添えた腕に、少し力を込めた。 50 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2010/05/13(木) 17 48 25.59 0 610 :名無し募集中。。。 :2010/05/13(木) 17 38 38 「・・・千聖のこと、そんなに気づかってくださっていたのね。それなのに私、勝手なことを言って」 「違う。もぉが悪いんだってば」 「いいえ、千聖が子どもなのがいけなかったの」 「いーや、もぉだから」 「違うわ。千聖よ」 「もぉ!」 「千聖!」 「・・・もー、何これ?小学生のけんかじゃーん」 「ウフフフ、もう、桃子さんたら」 緊張感が一気に抜けたせいか、2人して床に寝転がって、お互いの背中をバシバシと叩く。 「本当、変なトコ頑固なのは前の千聖と変わってないね」 「よく℃-uteの皆さんにも言われるわ」 「ウフフ・・・なんか安心した」 桃子さんは目を細めて、私の頭を両手で何度も撫で付けた。 それは友だち同士のスキンシップというより、私自身も弟や妹にするような、慈しむような優しい触れ方だった。 ゆっくり目を閉じて、桃子さんの指の感触に浸る。 「・・・千聖だけじゃなくて、ギリギリまで誰にも言わなかったんだ、大学行くこと。 もぉこれでも変にプライド高いとこあるからさ、受験失敗した時かっこ悪いからさぁ。 ――あとは、まぁ、さっきも言ったけど、私も大事な人が急にいなくなっちゃうショックとか悲しさはわかるから。誤解とはいえ、そんな思いは誰にもさせたくなかったの」 大事な人。 桃子さんは、大切な宝物の話をするように、優しい表情で言った。 名前を出さなくたってわかる。それは、その方との思い出は、殊更私たちにとっては特別なものだから。 51 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2010/05/13(木) 17 49 08.80 0 611 :名無し募集中。。。 :2010/05/13(木) 17 38 53 「そんなに、気を使っていただいて・・」 「あはは、まぁ、もぉがいなくなって、みんなそんなに悲しむとは思わないけどぉ」 自嘲気味な言葉は、照れ隠しの時の桃子さんの癖。 「・・・私は、悲しいです」 だから、私はそう返した。 「千聖ぉ」 「えっと、でも、もちろん桃子さんのこと好きだから、もし今とは違う道を志すようになったのなら、いっぱい応援させていただくつもりです。でもでも、それなら桃子さんの口からはっきり聞きたくて・・・」 「えーっと・・・それは、もぉが今すぐアイドル辞めるって思ってるってこと?」 「え?・・そう、ですね。かいつまんで申し上げるなら」 そう言うと、真顔だった桃子さんの表情がみるみるうちに笑顔に変わっていった。 「やーだ、それはないない!!もぉがそう簡単にこのポジションから退くわけないじゃーん!」 「きゃんっ」 脇腹をつつかれて、思わず変な声を上げてしまう。 「ほらほら、まいったか!」 「あっ、そんな、そこはだめですっ桃子さんたら!」 「・・・まだまだ、もぉはここにいるよ。安心して?」 「桃子さん・・・」 再び私から体を離すと、桃子さんはベッドに寄りかかって、窓の方へ視線を遣った。 「ま、でもさ、人生短いんだから、何でもやりたいと思ったことにはチャレンジしていきたいじゃん。 そのためにも、選択肢を増やしておいたらいいかなぁなーんて」 52 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2010/05/13(木) 17 49 58.21 0 612 :名無し募集中。。。 :2010/05/13(木) 17 39 11 その少し照れたような、はにかむ笑顔を見ていたら、私も自然と頬が緩んでいった。 「・・・やっぱり、桃子さんは千聖の自慢のお姉様だわ」 「本当?」 「ええ。お話を聞いて、改めて素晴らしいご決断だと思いました。 もしも遠い未来に、千聖に子どもがいたとしたら、桃子先生にご面倒をみていただきたいわ。ウフフ」 「やーだ、どんだけ気が早いの?千聖は面白いなぁ。もぉ先生はスパルタですよー?」 照れ隠しのようにぶつかってくる肩をそっと抑えて、私はもう一度、桃子さんと向き合った。 「・・・言い忘れていた事がありました」 「なぁに?」 「大学進学、おめでとうございます」 桃子さんの目が、丸くなったまま制止する。 「・・・よかった、やっと言えました」 「お・・遅いよ、もう!そんなん、真っ先に言ってよね!あーびっくりした、何言い出すかと思ったらぁ」 弱点だとわかった私の脇腹にまた攻撃を繰り出しながら、桃子さんは「・・・アリガト」とつぶやいてくれた。 そんな仕草ひとつで、私は穏やかな気持ちになれる。 昔、舞さんと小指に結んだ“黄色い糸”。 それが、桃子さんとの間にも見えた気がした。 だから、もう大丈夫。近くにいても、遠く離れていても、桃子さんのことを思うだけで励まされる。 53 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2010/05/13(木) 17 50 40.05 0 613 :名無し募集中。。。 :2010/05/13(木) 17 39 42 「んー・・・」 「ん?どしたの、千聖」 急に生欠伸をかみ殺した私を、桃子さんがびっくりした顔で見つめている。 「あ・・・大丈夫、です。でも、ちょっとだけ、待ってて・・・」 瞼が重くなってきて、急激に頭がぼんやりしてきた。・・・どうやら、もう一人、桃子さんに会いたがっている“元気な娘”が私に交代を要請しているみたいだ。 「千聖ぉ?」 「ウフフ・・・」 次に目を開けた時、驚きと喜びで私を抱きしめる桃子さんを想像しながら、私はとても幸せな気持ちで、つかの間の眠りについた。 TOP 次へ コメントルーム 今日 - 昨日 - 合計 -
https://w.atwiki.jp/stairs-okai/pages/467.html
クレープにホットドッグ、綿菓子に焼きそば。 ダイエット中の身にはなかなか厳しい出店たちが、私を誘惑している。 「はー、どうしよっかな・・・」 午前8時半。 クラスの店番の確認が終わってから、私は給水塔によじ登って、桜色のパンフレットをパラパラと眺めた。 学園祭の間中、千聖を独占しようかと思ってたんだけど、さっきあっすーと約束しているのを見たばっかりだから、今日は引き下がっておくことにしましょう。 「でもなぁ・・・舞別にやることないしなぁ」 クラスの出し物といっても、ジューススタンドの会計を1時間程度やるだけだし、他の時間はどうしよう。 寮のみんなはクラスだけじゃなく生徒会や委員会、部活の関係で忙しいだろうし、何かちょっと誘い辛いな・・・。 「あー、何かめんどくさっ」 私は軽く舌打ちして、ゴロンと寝返りを打った。 以前の私だったら、適当に食べ物を調達して、ここで一日ダラダラ過ごすという選択をしていただろう。あるいは、寮に戻っちゃうとか。 でも、私はもう、大好きな人達と過ごすかけがえのない時間を知ってしまった。 友達なんかいらない。一人でも大丈夫だったはずの私は、こんなささいなことに戸惑って、寂しさを憶えるようになってしまった。 「・・・情けないなぁ」 まったく、天才少女の名が泣きますよ。進化したんだか退化したんだか、よくわからない。 88 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2010/05/31(月) 22 52 30.19 0 手持ち無沙汰になって、ケータイから適当にメルアドをチョイス。 “あ”行の先頭にあったその名前に、“ばーかばーか”ってメールを送信してみる。・・・いいんだもーん、どうせ舞はガキですよっ! そのままダラダラしていると、女の子特有のキャッキャとはしゃぐ声や、吹奏楽部の奏でる音楽が耳に入ってきた。・・・そろそろ、学園祭の開始時間なのかもしれない。 最初ぐらいは教室にいたほうが良かったかな・・・と思ったけど、今更戻るのも何か照れくさい。 クラスの子たちも私のサボり癖はよく知っているだろうから、わざわざ探しに来たりはしないだろう。こういうの、何ていうんだっけ。自業自得、じゃなくて因果応報、じゃなくて・・・。 「もしもし、そこの可愛いお嬢さん」 「うおっ」 いきなり、背中を指でチョンチョンとつつかれた。しかもブラ線を的確に・・・こういうことする℃変態といえば、もう一人しか該当者はいない。 「・・・なんだよっエロ魔人」 「あーあー、そういう言い方はひどいかんな!ていうかさっきのメールなんだよー!いきなりバーカとか言ってさ、ヒドイじゃーん!」 私の体をよっこいしょと転がして、ちゃっかり自分のスペースを作っちゃったのは、言わずもがな。日夜千聖をめぐり、血みどろの戦いを繰り広げている好敵手・栞菜だった。 「舞は縄張りでリラックスしてただけだし。ここ千聖と舞以外立ち入り禁止なんですけどぉ」 ――ええ、言われなくてもよーくわかってます。自分が嬉しそうな顔しちゃってるのは。 「またまたー、私と遊びたかったんでしょ?全力でイこうぜ!女の子は素直が一番だかんな、ジュルリ」 「うっさいな、どこ触ってんだよっこの℃変態め!」 「か・ん・ちゃ・ん!」 金網デスマッチより危険な給水塔キャットファイトに興じる私たちの背後から、いつものキャンキャン声が響いた。 89 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2010/05/31(月) 22 54 21.51 0 「んもー、一人でいいなんて言うから任せたのに、遊んでる場合じゃないでしょうが!」 わしわしと梯子を上ってきたのは、今日も今日とて風紀委員の腕章がまぶしいなっちゃんだった。 「ちょっとー、舞のテリトリーなのに、みんな勝手に」 「テリトリーって舞ちゃんあのね、ここは学校の設備であって・・・まぁ、とりあえず今はいいケロ。それより、時間がないから簡潔に言うね」 なっちゃんは私たちの腕を引っ張って立たせ、自分も正座になって向き合う。 つられて背筋を伸ばすと、なっちゃんはぷっくりした唇をゆっくり開いた。 「本日より、萩原舞さんを、生徒会補助役員に任命いたします!!」 「・・・は?」 優等生モードで微笑む2人は、「おめでとーう!」とかいって拍手を送ってくる。 「ちょ、ちょっと待ってよ。勝手に決めないでよね。舞毎日結構忙しいんだけど」 慌てて言い返すも、2人は年上っぽく、余裕綽々って感じに笑いかけてくる。 「だって舞ちゃん、委員会も部活も特に何にもしてないでしょ?時間いっぱいあるでしょ?何が忙しいの?」 「・・・べ、勉強?とか」 「いや、してないでしょ」 「えーと・・・読書とか」 「舞ちゃんなら大抵のものは5分あれば読み終わるでしょう」 「・・・だって、そんな急にさぁ」 私ちょっと眉をしかめた。 おっしゃるとおり、別にこれといって多忙なわけではない。むしろ暇人な方だと思う。 でも、私は協調性がないし、束縛されたくないし、自分の行動をきっちり決められるのも苦手だった。そんな私が学園の、しかも最重要機関の生徒会の仕事に携わるなんて、思ってもみないことだった。 90 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2010/05/31(月) 22 55 25.27 0 「キュフフ、あのね、舞ちゃん。私たちには、舞ちゃんの力が必要なの」 「もうすぐ、舞美ちゃんもえりかちゃんも、佐紀先輩も卒業しちゃうでしょ?3人が安心して巣立っていけるように、いきなり役員とか幹部じゃなくていいから、まずは補佐として手伝いをしてほしいんだ。お願い。」 ――卒業。 心臓がズキンと鳴った。・・・そっか、いなくなっちゃうんだ。お姉ちゃんもえりかちゃんも。 わかっていたつもりだったけど、どこか遠い話のように考えていた。 だけど、生徒会のお仕事を一緒にやっている栞菜やなっちゃんたちにとっては、私よりもずっと身近で深刻な話なのかもしれない。 とりわけ、責任感の強いなっちゃんのことだ。こうして私に頭を下げに来るまでにも、いろんな思いが錯綜していたことだろうと推察できる。 「・・・どうかな?私、舞ちゃんが生徒会に来てくれたら心強いんだけどな」 「ダメ?お願い、舞ちゃん」 2人がかりの説得で、私の心はかなり揺れていた。というか、実際もうほとんど、引き受ける方向に傾いている。 それなのに、素直にウンとうなずけない理由。それは・・・ 「何かさ・・・、栞菜となっちゃんに説得されて就任ってなると、ちょっとカッコ悪くない?あの子何様?とか思われないかな」 口を尖らせてそう言うと、二人はキョトンとした顔をした後、ちょっとイヤーな感じの含み笑いを浮かべた。 「キュフフ、舞ちゃんそういうとこ可愛いよねぇ」 「からかうなよぅ」 「だったらさ、舞ちゃんが立候補したってことにすればいいじゃん?みんな喜ぶよ」 「でも、舞そういうキャラじゃないし」 ――うわ、めんどくせえ・・・。 我ながら困ったちゃんなゴネかただとは思うけど、どうも信頼している&年上という条件が揃っていると、甘えん坊が発動してしまう。 「もー、ま・い・ちゃ・ん!!」 とうとう、焦れた栞菜がガシッと肩を掴んできた。 91 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2010/05/31(月) 22 56 17.45 0 「あのね、認めたくないけどね、舞ちゃんが生徒会入ったらお嬢様も絶対喜ぶから!」 「いや、それとこれとは話g」 「舞ちゃんはお嬢様の喜ぶ顔を見たくないの?」 「だ、だからぁ」 「見たいか見たくないのかどっち!二択!」 「み、見たい、です」 「なら、生徒会のお手伝いしてくれるよね?ね?はい決定!」 憎たらしいほど満足げな栞菜。 でも、まあ悪い気はしなかった。こんなに全力で、仲間に入れてくれようとするなんて。 「・・・℃変態の癖に、交渉は上手いんだから」 「本当、℃変態でさえなければね・・・。それより、いいの?強引に決めちゃったけど」 さすがに、なっちゃんは投げっぱなしにしないでくれるみたいだ。 「うん、いいよ。さっきは素直になれなかっただけ。でも、あくまでお手伝いなんだからねっ」 「はいはい。とりあえず、みんなのとこ行こう。学園祭開始の合図は、生徒会全員で放送でするの。 もう舞ちゃんは、生徒会の一員だから、居てもらわなきゃ困るんだからね」 さらさらロングの髪をたなびかせながら、なっちゃんは私の少し前をスキップ交じりに歩いていく。 「ん?」 ふと、手が温かい感触に包まれた。 背丈に比べて小さめな、栞菜の手が私と繋がっていた。 「舞ちゃんさ」 いつものふざけた調子じゃないと、ちょっと戸惑う。 栞菜は静かに、私の目を見つめていた。 92 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2010/05/31(月) 22 57 35.95 0 「な・・・に」 「寮と同じだから。属してる、なんて思わなくていいからね。いつも舞ちゃんが、好きなときに帰れる居場所だって考えてくれれば」 私より身長も低いくせに、お姉ちゃんぽく頭をポンポンなでてくれる。・・こういう時の栞菜って、憎たらしいほど鋭い。心臓がキュッと掴まれるような感覚をごまかして、「・・・栞菜のくせに、心の中覗くのやめてくれる」って毒づいてみせる。 「猫、大好きだからね。舞ちゃんみたいな猫科の生態はよくわかるんだよん」 「何それ。じゃ、犬科のちしゃとのことは諦めてよね」 「それはそれ、これはこれ。お嬢様は奥が深いから一概に犬科とは・・・まあ、それはまた後日。ほら、なっきぃ待たせてるし、行こ」 「はいはい。・・・仕切んなよぅ」 何か、強引に事を進められてしまったけど、心は不思議と軽やかだった。 栞菜に手を引かれていく先には、ほぼいつもどおりの・・・でもちょっとだけ形の違う、新しい私の場所が待っている。 ただそれだけのことに、溢れてしまう笑顔を必死に噛み殺しながら、私は屋上を後にした。 TOP 次へ コメントルーム 今日 - 昨日 - 合計 -
https://w.atwiki.jp/nomikai-game/pages/32.html
マンションゲーム このゲームには、様々なルールが存在しているみたいです。 知っているパターン2つを載せたいと思います。 【バージョンA】テーマは「リズム感とスピード」 ①複数人で輪になり、誰からスタートするか決める。 ゲームは、1ラウンド~3ラウンドで構成されます。 ②最初の人が101(いちまるいち)の住人となり、時計回りに順番に102、103、104…と決定します。 この際、いちいち全員で誰が何番とは確認しないこと! 101が決定したあとは、それぞれ自分が何番なのか瞬時に判断し、即座にゲームを開始しましょう。 ③基本は4拍子のリズムで進行します。 「自分の部屋番号」から「誰かの部屋番号」という形で発言してください。 (例) ○ ○ ○ ○ ←4拍子のリズムの位置 101の住人「いちまる いちから いちまる さん!」 103の住人「いちまる さんから いちまる よん!」 104の住人「いちまる よんから いちまる に! 」 ※以下、繰り返し。 ④間違えた人が出たら1ラウンド目終了。間違えた人が201となり、②~③の要領でゲームを行う。 この際、間違えた人が出てから時間を空けずにすぐに2ラウンド目を開始するようにしましょう。その方がリズム良くゲームを進行させることができ、かつ間違える人が出やすく面白いです。バージョンAで重要なのは「スピード感」です。 ⑥間違えた人が出たら2ラウンド目終了。間違えた人が301となり、②~③の要領でゲームを行う。 ⑦最終的に、1ラウンド~3ラウンドでそれぞれ間違えた3人が負けとなります。 ※バージョンAの難易度アップ 通常のマンションゲームに「ひとつ上(下)の階にも飛べる」というルールを加えます。つまり、2ラウンド中に1階の部屋番号を言ってもいいし、3ラウンド中に2階と1階の部屋番号を言っても良いという事です。最高で3つの番号を覚えなければいけないので、なかなか難しいです。 【バージョンB】テーマは「記憶力」 ①~③は、基本的な流れはバージョンAと同じです。 ただし、バージョンBでは誰が何番かをきちんと確認する時間を作りましょう。 こちらはスピード感は必要とされない代わりに、記憶することが重要だからです。 ④ここからはAとやり方が代わります。間違えた人が出た場合「その人だけ」ひとつ上の階層に移動します。 つまり「103」の人が間違えた場合、その人の部屋番号だけ次から「203」になります。 自分で言う場合はもちろん、その人を指名する際は周囲の参加者も「203」と言わなければなりません。もちろん、それ以外の参加者は1階の部屋番号のままです。 ⑤同じ要領で、2階の部屋番号の人が間違えた場合は、その人だけ3階に移動します。最終的に4階に行ってしまった人が負けになります。スピード感が重視されない代わりに、こちらでは「記憶力」がテーマとなっています。 【ポイント】開始する際のかけ声 誰か「○○からはじまる~!マンションゲーム!せーの!」 全員「マンション ゲーム マンション ゲーム! マン ション ゲー ム!」 ←4拍子のリズム×2で手を叩いたりテーブルを叩いたり というかけ声で始めると、さらに盛り上がります。 【参考動画】 おもしろいネ! -- 西田凛 (2015-06-26 19 02 38) omosidozugi -- りゅう (2022-10-03 13 24 34) おもしろそう -- 山内 (2023-03-03 18 17 12) やったことあります。あまり面白くないし、とてもつまんない...(個人の感想です) -- 成瀬。 (2023-05-30 20 55 28) このゲーム推しがやっててやってみたら面白かった -- 歌い手、GLAY大好き@なな (2024-04-18 19 22 51) 飲みげーおもんない言うてるやつはだいたい酔えてない -- ばなな (2024-08-08 02 18 16) 私はとても面白かったです -- ばなな (2024-08-08 02 18 34) 名前 コメント