約 4,030 件
https://w.atwiki.jp/anirowakojinn/pages/1317.html
16話 残念なイケメンと残念な歌声 ここはE-6、島のほとんど端の場所である ここにいるのは 「ぐわああああああああああああああああ いてえええええええケツ打ったああああ」 騒いでいる彼は花村陽介 「おい!大丈夫か!」 オレンジ色の服を着た男が来た 「ああ、とりあえず…君は?」 「俺は剛田武、ジャイアンとでも呼んでくれ」 「おお、よろしくなジャイアンおれは花村陽介だ」 「よろしくな花村さん」 「んじゃあここで一発歌うか」 「お、楽しみにしてるぜ」 「あー、あー」 「それじゃあ一曲」 ピー 聞かせられないよ! ■ 「ふう、あれ?花村さん?」 目の前で花村が寝ていた 「寝たのか、まあいいか」 少年は気づかない 原因が自分だと 【一日目/朝/E-6】 【剛田武@のび太戦記ACE】 [状態]健康 [装備]マイク [所持品]基本支給品 不明支給品0~2 [思考・行動] 基本:のび太と合流して脱出 1:花村と行動する [備考] ※闇のび太を倒した後からの参戦です 【花村陽介@ペルソナ4】 [状態]気絶中 [装備]なし [所持品]基本支給品 不明支給品1~3 [思考・行動] 基本:里中たちと合流して脱出 1:…… ナンパ男の動揺 時系列順 とある二人の一部始終 ナンパ男の動揺 投下順 とある二人の一部始終 ゲーム開始 剛田武 [[]] ゲーム開始 花村陽介 [[]]
https://w.atwiki.jp/game_rowa/pages/139.html
ふざけるな。 何故お前は、いつもいつも私の遥か前を行く。 昔からそうだった。 稽古で打ち負かされた俺に対して差し伸べたその手が、俺には遠く、遠く感じられた。 自分より前を進んでいくお前とは対照的に、俺は次第に闇に魅入られていった。 お前の隣に居られないのが怖くて。お前の後ろを歩くのが怖くて。俺はお前の対極に居ることを望んだ。 ここでもお前は、俺の隣に立つのを拒むのか?俺はいつまで、お前の背を追い続ければいい? 「……ホメロス。」 ふと、声が聞こえた気がした。 「ホメロス!」 同行者、花村陽介の一声で現実に引き戻されたホメロス。 殺し合いの世界ではあるまじき、放心状態に陥っていたようだ。 「すまない。考え事をしていた。」 「……13人も死んじまったんだよな。」 完二も含めると14人、か。 悔しげな表情で陽介は拳を握り締めていた。 陽介はホメロスの過去を全て聞いた。つまり放送で呼ばれた『グレイグ』の名がホメロスにとってどういう人物を意味しているのかを知っている。 確かにホメロスは一度ウルノーガの甘言に乗せられてグレイグを殺そうとしていたかもしれない。だが、生きてさえいれば関係なんていくらでも修復出来たはずだ。 土下座でも何でもしての謝罪でもいい。言葉で伝えられないことがあるのなら、メロスとセリヌンティウスよろしく殴り合ってでも友情を再確認すればいい。 かく言う俺だって関係をやり直したい相手がいる。 対等でありたいはずだったのに次第に見上げるだけの存在になっていった男、鳴上悠。俺にアイツを『相棒』と呼ぶ資格はあるのか?そんな疑問は次第に大きくなっていくばかりだった。 話は少し逸れたが、俺にはまだそのチャンスは残されている。 要は関係修復のプロセスを踏めるのはその相手が生きているからこそだということ。 やり直しの機会を永久に奪われた男にどう声をかければいい? ホメロスという一度悪の道に堕ちた男にとって、グレイグとの関係の修復は元の道に戻ってくるために必要なプロセスだったはずなんだ。 どう言葉にしていいか分からず、声をかけかねている陽介。 「気遣いはいらん。俺たちは軍人だった。死別の覚悟くらい元より出来ていたさ。」 それに対し、澄ました顔でホメロスは話す。しかし陽介には分かった。彼の拳は、自分よりも強く握り締められ、それでもなお震えていることを。 「俺のことよりお前だ。知り合いの名は呼ばれていないだろうな?」 気が滅入っていては満足に闘えんだろう、とホメロスは一言付け加える。それはお前の方だろうが。そんな言葉を飲み込みつつ、陽介は答える。 「呼ばれたよ、ひとり。」 「……そうか。」 「俺はお前みたいに達観は出来ねえ。悔しいし、悲しいよ。」 天城雪子の名は最初の方に呼ばれた。それも、最初に呼ばれた『天海』の名を『天城』と空耳し、それが間違いであったとふと安心した瞬間に続け様に名を呼ばれた。 「だけどさ、俺以上に悔しがって、悲しがってる奴等がいるんだ。」 里中は天城と最も付き合いの長い親友だし、悠も最近天城越え──つまり天城と特別な関係になった。 天城の死を本当に弔うべきはアイツらだ。きっと、自分の分まで悔しがって、そして悲しんでくれる。 「だから俺は前を向く。アイツらがちゃんと下を向けるように。」 「そうか、それならいい。お前は大丈夫だ。」 この時、ホメロスには陽介が少し羨ましく思えた。 誰かの想いを背負うということ、それは闇の道に走った自分がずっと前に捨てたことだ。 旧友の死を悼む権利すら自分にはない。当然、自分の死を誰かに悼んでもらう権利すらも。 ■ (そうか、アンタたちもここにいるんだな。) クラウドは、エアリスの名前以外はどうでもいいと、そう思っていた。 何ならレッドXIIIやケット・シーなど、何人かの仲間が呼ばれていない事実には胸を撫で下ろしたほどだ。さすがにかつての仲間を殺すのに心が全く痛まないわけではない。 (どうやら俺は、思っていたよりもずっと色々なものをやり直さなければならないらしい。) 名簿に書いてあった、失った人の名前はエアリスだけでは無かった。 ザックス、そしてセフィロス。 清算しないといけない過去はひとつでは無かった。 神羅屋敷の地下室で、クラウドは全てを思い出した。ザックスが自分を救い出してくれてから、神羅兵に殺されるまでの経緯を。魔晄中毒で口もきけなかったため、自分を救ってくれたザックスに礼を言うことも出来なかった。 クラウドは知っている。 真に他人のために戦える人物がいるということを。 逃亡の邪魔にしかならなかったであろう、魔晄中毒に陥った自分を置いていかなかったザックス。そして先ほど自分が殺した少女、天城雪子もそんな人間だった。きっとこれから先、自分はそういった人間を何十人と殺していかなくてはならないのだろう。 もちろんザックスも例外ではない。この催しの参加者である以上は殺さなくてはならない。 ザックスとの別れをやり直すために、彼と出会って礼を言わなくてはならないのだが、その反面彼とは会いたくないと思う自分がいるのも確かだった。 そしてもうひとり、乗り越えないといけない過去の人物。 (──セフィロス。) すべての始まりとなった人物が、この世界にいた。 『──わたし、あなたを探してる……』 その時、エアリスの言葉がクラウドの脳裏に蘇ってきた。 ザックスの人格ではない、本当の『クラウド』を、彼女には見せることなく別れることとなった。他でもない、セフィロスに殺されて。 『──あなたに逢いたい。』 あの願いを叶えるためにも。 俺は生きる。生きて、やり直す。 その決意と共に、グランドリオンに秘められたクラウドの心の闇が、よりいっそうどす黒く染まる。 この闘いに勝ってエアリスに逢えたとして、彼女は俺を受け入れてくれるだろうか。 これだけ心が闇に染まった俺を── ──否。そこはさして重要ではない。 肝心なのは、彼女との物語の続きを紡ぐこと。 例え拒絶に終わったとしても、途中で終わってしまった物語に幕を閉じられるのなら本望だ。 そのためにも、勝ち抜く。 セフィロスまでもが蘇っていると言うのなら、今度こそ奴からエアリスを護る。 それこそがエアリスとの物語を『やり直す』ということだから。 「──さあ、始めようか。」 その言葉を聞いて、たった今出会った相手──向かい合う2人の男はピクリと反応した。 ■ 金髪の男が告げた言葉は紛れもなく、開戦の合図だ。 おかしいだろ。戦いを苦としていないみたいな面しやがって。相手は人間なんだぞ?シャドウとは違うんだ。だってのに、何でそんな無表情で居られんだよ。 「どうすんだよ、ホメロス。」 陽介は尋ねる。 そうしないと、すぐにでも殺し合いが始まってしまいそうで不安だった。 「殺すに決まっているだろう。殺し合いの反乱分子に害しか及ぼさない相手を放っておくのか?」 そんな陽介に対するホメロスの返答は、陽介を安心させる回答からはかけ離れたものだった。 「……アンタは本当に、この殺し合いに乗ってんだな?」 次に陽介が話しかけたのは、他ならぬ対面相手のクラウド。 「ああ、既に2人殺した。」 だがクラウドの答えも、話し合いの余地はないことを示すには充分。その手に握る真っ黒に染まった聖剣が意味することを、ホメロスは理解していた。 「コイツに情けをかけるな、陽介。」 勇者の剣がウルノーガの手に渡った瞬間、その剣は黒く染まり魔王の剣へと化した。 クラウドの持つグランドリオンから感じる黒いオーラも、使い手の心の現れであると分かっていた。 ホメロスは支給品の刀、『虹』を鞘から抜く。その所作ひとつでホメロスの周りの空気を七色の光が包み込む。 その可憐な刀身は、本来は聖剣グランドリオンと共に闘う武器でありながらも、まるでその聖剣と対をなすかの如く美しく煌めいていた。 そんな中で陽介もまた、ミファーから奪った龍神丸を手にする。 誰もが業物を手にするその構図はまさに一触即発。いつ殺し合いが始まってもおかしくはないとその場の全員に知らしめる。事実として、ジリジリとホメロスとクラウドの距離は縮まっていく。 数瞬の沈黙の後、先に動いたのはホメロスだった。真っ直ぐクラウドに駆け込んで行き、虹で斬り掛かる。 その一太刀をクラウドは後方に下がりつつ弾く。 1対2。さらに手負いの状況でもある。 クラウドから見れば明らかに部の悪い闘いだ。こんな小手調べの一撃で致命傷を受けるわけにはいかないため、慎重な立ち回りを意識するクラウド。 その方針が読めたホメロスは攻めの比重を大きくする。相手が下がって攻撃を軽減するのなら、その分こちらが前に出ればいいだけだ。 前に出るホメロス。 後ろへ下がるクラウド。 戦場はゆっくりと移動していく。クラウドの立ち回り方のせいでお互いに致命傷を与えることも与えられることもなく拮抗する。 だがその拮抗は露よりも儚い。 ホメロスが呪文を使うだけでも、あるいは第三者が乱入するだけでも戦況は大きく動く。 この拮抗が保たれているのは、この場における第三者、花村陽介が迂闊に動けないでいるからである。 ホメロスとクラウドが忙しなく動き続ける戦場に疾風魔法ガルダインを放つのは狙いが定まりにくく危険だ。 さらにはこんなら小ぶりなナイフで迂闊に近寄るとより射程の長い斬撃の嵐に巻き込まれる懸念もある。 よって、ここでの陽介の行動はマハスクカジャによるサポートが精一杯であった。100%ホメロスの邪魔をしないスキルはそれしか無い。 だが消去法的に選ばれた行動であってもその機能は充分。 スキルによる補助で極限まで研ぎ澄まされたホメロスの攻撃の精度は、守りに徹するクラウドをじわじわと追い詰めていき、反撃を許さない。 むしろ戦局の拮抗が続いているのは、クラウドの剣の実力の証明か。 ホメロスは魔法を織り交ぜればクラウドの守りを崩すことが出来る可能性はある。だがその詠唱時には多少の隙ができるためリスクも伴う。 よってホメロスは武器のみを用いてクラウドと戦闘している。 クラウドはホメロスの攻撃を捌くのに相応の体力を要する反面、ホメロスは攻撃するだけでよい。 攻める側と守る側、消耗の比重が大きいのは言うまでもなく守る側だ。戦局の拮抗が続けば続くほどホメロスは有利である。よって焦って守りを崩しにかかる必要は無いとホメロスは判断した。 それは元来軍師であるホメロスにとって、癖のようなものであった。軍師は必要に応じて前線に立つことはあるが、その場合においても絶対に死んではならない。軍師の死は隊の敗北を意味するからだ。よって攻める側に立つ場合でも最低限自分の安全は確保すべき。そんな従来の戦闘の癖は今でも抜けない。 つまり、戦局の拮抗はホメロスにとって望ましい状態であった。拮抗が続けば続くほど、体力においてアドバンテージを得られる。 だがひとつ、ホメロスの誤算があった。一方的に致命傷にならない程度のダメージを受け続ける意味はクラウドの側にもあるということ。 クラウドが受け身の戦闘を続けていたのはダメージを受けないためだけではない。渾身の一撃を叩き込むその隙を待つためでもあった。 結果として、ホメロスの軍師としてのスタンスは悪癖だったのである。 【LIMIT BREAK】 突如、下がりっぱなしであったクラウドが前進する。 同じく前進していたホメロスと正面から衝突する形──しかし必殺のリミット技によって太刀同士のぶつかり合いは一瞬で片がつく。 グランドリオンから放たれたクライムハザードがホメロスの虹を弾き飛ばした。 「なっ……!」 なかなか崩しきれない堅固な守りと、攻めに転じた際の鋭い一撃。 そして何より、闘いの中でも自分ではなくその遥か先を見ているようなその目。ホメロスの脳裏に一人の男の姿が重なった。 それと同時に、幾度となく味わった『敗北』の味をホメロスは思い出す。 好機と言わんばかりにそのまま 攻めに転じるクラウドと、虚をつかれ咄嗟に方針を守りにシフト出来ないホメロス。本来ならばここで決着はつくはずだった。 「──ペルソナッ!!」 しかしクラウドはホメロスへの追撃を断念することとなる。 先ほどまでは2人が追う・離れるの関係であったため狙いが定まらなかったが、両者が真っ向からぶつかり合うやり取りへと変わったことで場所の移動は無くなった。 よって、ここでスキルによるアシストしかしていなかった陽介が参戦した。 蛙を模した陽介のシャドウ、『ジライヤ』が横からクラウドに向かって突撃する。 陽介としても、相手が死にかねないような攻撃を行いたくはない。だがそこで動かないとホメロスが死ぬ。それはもはや、半ばやけくそとも言える攻撃だった。 しかしそれはクラウドにとって予測外の追撃。 予測の外とは、これまで説得が中心だった陽介が攻撃をしてくることではない。陽介の攻撃自体は予測の範疇。クラウドの予測を超えていたのは、陽介の攻撃の『速さ』である。 ホメロスを両断してからでも間に合うと考えていた回避を、ホメロスへの攻撃前に余儀なくされる。 同時に、クラウドは認めることとなる。 戦闘前に説得を試みていた陽介を、たったそれだけの理由で侮っていたことを。 不殺傷のスタンスを取っているからといって戦力が無いとは限らない、それは先ほど殺した少女、天城雪子との闘いで分かっていたはずだ。 敵の抹殺をエアリスの蘇生という目的を叶えるための手段としてしか見ていない。言い換えれば、クラウドの目は常に敵を倒した先にあった。それはそれだけの心の余裕を持てるクラウドの実力の裏打ちではあったが、同時に慢心という大きな弱みでもあった。 だが、今度こそ認めねばなるまい。 少年を守るために闘い抜いた者も。 自分で闘う力が無く、知力を駆使して支給モンスターを操るしかなかった者も。 他者の死の中に自らの生きる意味を見出した者も。 自らの命を投げ出してまで誰かを守ると決めた者も。 この世界にいる者は皆、闘う者達であると。命の数だけでなく、それぞれの本質を見据えた上で向き合っていかなくてはならない者達であると。 覚悟を入れ直し、陽介を含めた二人の敵へと向き直るクラウド。 一方ホメロスは弾かれ、地に落ちた虹を拾い上げる。 彼もまた思い知る。この場において軍師としての知識に頼った立ち回りは悪手であったと。 クラウドの用いたLIMITBREAKの概念を彼は知らない。当然、知らぬものは戦術に組み込みようがない。この世界では元の世界で取り入れていた知識など役に立たないのだ。 さらに言えば、そんなことは陽介と初めて出会った時に分かっていたはずだ。彼もまた、ペルソナという未知の力を用いていた。 それでいてなおも自らを軍師という立場に置き、自らの知識の範囲のみでリスクを避ける戦闘を続けていた、その結果がこれだ。陽介が居なければ勝負は決していた。 ホメロスもまたクラウド同様、覚悟を入れ直す。この場で要求されるのは知識ではない。ただ目の前の現実を即座に認識し、それに合わせて立ち回るこの身ひとつのみ。 こうして、闘いの中心であった二人が新たな心持ちで対峙する。 →
https://w.atwiki.jp/flowermania/pages/87.html
た ダイエット 健康診断の1週間前になると突然15分ぶらぶら歩く、ラーメンの麺を半分にする(ただし連食はします)行為、その後は明日からはじめます。年始からはじめます。と口だけ 大切なことなので2度言いますが 店に対して意味不明な苦言を呈するときに使われる 高田馬場B級グルメ かの有名なブログ、月見もりそばをふらわ(高橋陽介)氏に実質紹介したブログ 月見もりそばと勝手に命名した人物は別にいる タベストリー 壁掛けなどに使われる室内装飾用の織物の一種、ラーメン剛田北千住店で背脂トッピング? ギトギトの美味しさを紹介するために脳内で提案した、ただしラーメン剛田北千住店で背脂トッピングにギトギトは無い 食べログ ふらわ(高橋陽介)氏のグルメ食べ歩きの唯一の情報源、ここで1位として紹介された店は絶対に批判せずベタ褒めをする。IT戦士なのに「やらせ問題」を氏は知らないと思われるためウォッチャーから笑いもののネタにされているサイト ふらわ氏はいつの間にか「食べログ信者は情弱」派に乗り換えた 氏のブログに出てくるラーメン店の味はこのサイトのコピペであると言うことはナイショ だるまや西新宿店 店長の接客態度が最悪の店、接客に対して人一倍五月蝿いふらわ(高橋陽介)氏曰く「この接客が嫌なら来店するな」と店が客を選ぶ店 ふらわ(高橋陽介)氏は他の店では同じ接客だと日記で批判するもののこの店は絶対に批判しない 丹行味素 横浜県民が口をそろえて「辺鄙」と称する辺鄙なラーメン店 タンブラー ふらわ(高橋陽介)氏のコレクション 2012年1月、これを手に入れるため人生で初めて30会以上電話をかけた ち チェーン店 ふらわ(高橋陽介)氏が愛するラーメン店で評価が異常に高い、個人経営は氏にサービスをしない限り罵倒の対象となる。 氏が愛するチェーン店は「蒙古タンメン中本」「横浜家系(吉村家直系)」「天下一品」「博多風龍」「幸楽苑」等 ぢどり屋 立川店 偶然か写真が秦野市在住の自称会社員、高橋さんと瓜二つの 厚木市在住、自営業、高橋さんが絶賛する焼き鳥店 ぢどり屋は遠くから訪ねる価値がある店。鶏のうまみが特製ロースターの力で、最大限引き出されているのです。 チャーシュー 麺とスープがあれば十分で、もう歳だから食べられないし気にしないと言いながら厚さが薄いとその店を糞味噌に書くラーメンのトッピング チャネラー 2ちゃんねるの住人、氏はチャネラーの為に日記の更新を続けている 調理器具 新店舗はこの器具がその地域の水となじんでいないため味にブレが生じると言われている つ Twitter ふらわ(高橋陽介)さんが本音を書いてます 月見もりそば 立ち食い蕎麦つゆに生卵を投入し一気飲みする塩分過多の飲み物 氏が「ゆで太郎」で正式名称を目指すのは「月見ざるそば」でつゆに蕎麦湯を入れて薄めることはしない ツナ 小諸そば神保町店にて販売された限定メニュの和風冷麺にトッピングされている蒸し鶏。 特製棒々鶏ソースと相性が悪いらしくふらわ氏は、この限定メニュを失敗作と切り捨てた。 一般的にはマグロやカツオなどを指す ツナキャベ 青い葉っぱとツナ缶とスイートコーンを合えて作るふらわ氏の開発した料理 カレーの次に得意としている料理でCookPadにレシピを掲載していたが何故か削除されてしまった て DVD 感動した映画がDVD化されると1000円なら買うと宣言する あくまで1000円なら買うが1000円以上だと買わない デスソース ブレアの辛いだけのソース、あるラーメン店にふらわ(高橋陽介)氏が辛いものしか受け付けない体であると紹介されてしまい、店側が氏に配慮して2種類置いたら氏は椅子から転げ落ちるほど喜んだといわれる早速、餃子に直接ふりかけデスソースを味わい辛さを絶賛した。このことが切っ掛けで餃子の味なんてどうでもいいと証明することとなった 手拍子 大ファンのバンドのライブで一人だけ両手を叩く行為 東京の連中はすかしてて手拍子をしないらしい ノリノリの日はライブ前にニンニクマシのラーメンを食べ、体を揺すりながら手拍子をして悪臭を撒き散らす「縄張りマーキング行為」へと発展する 一般的にはClap your Hands、リズムを取ること 天下一品 ふらわ(高橋陽介)氏が3番目に愛するチェーン店、全店制覇を2014年4月五日に達成した 天玉 立ち食いそばのトッピングで「天かす」のこと、東京で「天玉」は「かき揚と玉子」のトッピングのことをさすので神奈川県秦野市の方言なので東京で使う時には注意が必要 天玉は大阪では天かすと呼ばれることが多く、以前は駅そばや立ち食い蕎麦屋では入れ放題として卓上に置かれていました。東京でもゆで太郎に朝食べに行くと、天玉は入れ放題(無料サービス)です。ネギは細めの万能ネギが器に入れられて卓上に置かれていて、入れ放題でした。東京では入れ放題のお店は滅多に見掛けなくなりましたが、ホープ軒@神宮前や麻布ラーメンなどは今でも刻みネギが卓上に置かれています。Posted by ふらわ at 2012年03月12日 00 08 と 唐辛子 カプサイシンの塊、中本で摂取する、香辛料には含まれない 東京からわざわざ来ました 地方巡業でラーメン店のオーナーに自慢げに使用する。ただし、当人は神奈川県秦野市(←どこ?)在住、東京住まいに相当な憧れがあると思われる 東京とんこつ 浜松にあるラーメン店が謳うラーメン、東京では聞かないジャンルのラーメン 盗撮 とあるバンドのファンの女性を隠し撮りしネット上にアップする行為 飲食店内を勝手に撮影、または「ほーむぺーじ」で使用することを隠して撮影し、ネット上にアップすること 導線 店の立地場所、味が良ければ場所など関係ないのに店主は場所ばかりを気にするとふらわ(高橋陽介)氏は問題視している 人が自然に流れる動きを表す「動線」とは別の言葉 東横イン 友達と一緒に泊まるホテル。こだわりの理由は朝食バイキングが宿泊料に含まれる所 到着しました ツイッターで誰に対して言ってるのかは不明。実際に到着した時間と1時間ずれているのがほとんど 都会 関東地方のこと、それ以外の地域は田舎となる。 しかし秦野市と岩槻は辺鄙なので田舎、桧原村や秩父などは都会となる 都内ルール 店員からメニュを渡されると後ろの人にバトン形式で渡すエクストリーム競技、「結構です」と断られると負け どの店舗で行われているかは謎、秦野市の独自競技の可能性が高いが東京への憧れが強い高橋陽介氏が都内競技と一方的に決め付けていると思われる 友達 三河安城に住む「じゅりあ0411」をさす場合が多いその他の友達と呼ばれる人はふらわ(高橋陽介)氏を友達と思っていないと思われる ふらわ語辞典あ行 ふらわ語辞典か行 ふらわ語辞典さ行 ふらわ語辞典た行 ふらわ語辞典な行 ふらわ語辞典は行 ふらわ語辞典ま行 ふらわ語辞典や行 ふらわ語辞典ら・わ行
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/8452.html
前ページ次ページゼロのペルソナ 刑死者 意味……殉教・無意味な犠牲 完二とワルドの決闘騒ぎがあった夜、女神の杵亭は襲撃された。襲われたのは酒場だ。 不意を打った攻撃に、酒盛りしていたキュルケ、ワルド、ルイズはその場で応戦する。地面と一体化した石の机の足を折り盾とし、魔法を飛ばす。 タバサと完二、陽介、クマたちはそれぞれの部屋にいたが、騒ぎを聞きつけ一階に下りてきた。タバサはすでに寝ていたのかパジャマのままである。 「おいおいおいおい、いったい何がどーなってんだ?」 慌てた様子の陽介にキュルケは簡潔に説明する。 「2、30人の傭兵たちが突然、襲ってきたのよ。店の外にはもっと数がいるでしょうし、魔法使いまでいるわ」 「僕たちの任務を邪魔しようとするものがいるようだね」 「いったい誰よ!」 忌々しそうに唸るルイズをキュルケはなだめた。 「その詮索はあとよ、今は目の前のこいつらをなんとかしないと……」 喋っている間も矢は間断なく飛んでくる。たまに返事代わりに魔法を飛ばす。 「こういう任務の場合は半分でも目的地に着けば任務は達成されたものとされる」 「囮」 そう必要最小限の言葉で答えたのはタバサだ。ワルドは頷いて作戦を話し始める。 「半分が傭兵たちを拘束し、残り半分が船へと向かう」 クマは駄々をこねるようにその作戦に異議を申し立てた。 「誰かを置き去りにするってことクマか?いやクマよ!そんなの絶対ダメだクマ!」 キュルケが諭すように言う。 「クマ、言ってる場合じゃないわ、これは任務なのよ」 しかし完二もクマを援護した。 「いや、クマの言うとおりだ。そんなみっともねえマネできねえ」 「だからそんなこと言ってる場合じゃ……」 「あっ、そうだ!」 ルイズの発言を途中で切るように陽介が大声をだした。 さえぎられたルイズがジロリと陽介を睨んだ。陽介は少しビビりながら思いついたことを話始めた。 「なあ、あいつら追って来れなくすればいいんだろ?もしかしたら何とかできるかも」 ワルドは否定するように言う。 「かもじゃダメだ」 「一分、いや30秒あればいいから!」 ワルドは困惑した。少年が何をしようとするのか見当が付かなかったからだ。 しかし陽介の隣にいたパジャマ姿の彼の主人が「やって」と許可を出した。 「よし、わかった。ペルソナ!」 陽介の顔の前に黄金色のカードが現れ、それを陽介は握り潰すように砕いた。 彼の背後に彼の化身だというペルソナが現れた。 クマと完二は何度も目にしたことがある姿だった。しかしルイズ、キュルケ、ワルドは全くの初見であり、タバサも以前の任務で見たきりであった。 ペルソナ、スサノオはハルケギニアでは見ない青い生地で手足、胴体を包んでおり、その体の回りにはギザギザの歯の円形の刃が浮いていた。頭は燃え盛る炎のようだ。 スサノオは傭兵たちを見た。傭兵たちに動揺が走る。この世界でペルソナを見たことがある人物などいるはずもないから当然の反応である。 スサノオは力を貯めるように身を縮める。それから彼の周りを自転していた刃が天へと飛んでいくと同時に力が解き放たれる。 その力は傭兵たちを襲い、スサノオは役目を果たしたとばかりに姿を消した。 「どうだ、クマ?」 「ムムッ!半分は混乱してるみたいクマ」 クマはその大きな頭をひょこっとバリケードにした机から出しながら言った。 「よっしゃ!」 ルイズたちは陽介が何をしたのか、分からず、当惑していた。 「何したのよ?」 ルイズが代表するように尋ねる。 「テンタラフーっつう魔法でなあいつらを混乱させたんだ。半分くらいはかかってくれたらしい」 陽介の説明はあまりに要点を捉えすぎていて、その説明はルイズたちの混乱を解くには足るものではなかった。 だが実際に自分たちを襲ってきた者たちの姿がその説明を補強する。 気をつけながらテーブルから顔を出して見ると奇妙なことが起こっていた。 傭兵たちの中に攻撃の手を無駄に休めたり、味方を襲ったり、お金をバラめいている者が現れている。確かに混乱していると言う他ない。 「すごい」 「ペルソナってこんなこともできるの?」 キュルケが驚嘆して言う。 「クマはできんクマ」 「オレも出来ねえな」 「言ってる場合じゃねえぞ!混乱解ける前にさっさと行こうぜ!」 陽介に答えるようにみな頷き、女神の杵の裏口から飛び出した。 何人か襲ってくる者がいるが、軽く撃退していく。正気を保っている者も混乱した味方のせいで身動き取れなくなっているようだ。 襲撃者を置き去りにし、アルビオンへ向かう一行は船着場に向かう。 ワルドを先頭として駆けて行くうちに丘の上に着いた。その丘の上で、陽介たち異世界からの来訪者たちは息を飲んだ。 その丘からは非常に大きな木が見えた。山ほどもありそうで、その頂上は闇に隠れみることが出来なかった。 「でけえ……」 「見るクマ!船が木になってるクマ!」 見上げると確かに巨大な木の枝々に船があって、たしかに船がなっていると表現してもよい光景であった。 「別にあれはなってるわけじゃないわ。停めてるだけよ」 「それにしてもすげえ光景だけどな……」 ワルドは木の幹へと向かい、他もそれに従う。 木の根元には入り口が開けられており、中に入ると陽介たちは再び驚いた。中はくりぬかれたような空洞となっていたのだった。 そこが中心となり、船のある各枝へと入り口が通じているわけである。 それぞれの入り口にはプレートが付けられ、どの停泊所かわかるようになっていた。 ワルドは目当てのプレートを見つけたのか迷いない足取りで駆けていく。 それに続くと木の枝でできた階段の上へと出た。陽介、完二、クマは呻いた。 木の枝の階段は手すりが着いているとはいえその脇には何もなく、落ちれば真っ逆さまである。 さらに階段もさすが素材が素材だけあって歩むたびにしなり恐怖感が刺激された。 しばらく走って恐怖感が薄れたころ、単調に階段を上る作業に変化が訪れる。 何度目かの踊り場で最後尾にいたキュルケと完二は後ろから何者かが追ってきたことに気付いた。 振り向くと仮面をつけた妙ななりをした人物がいる。その姿とこの状況下で敵と判断するほかない。 しかし時既に遅く、それは呪文を完成させ、一番後方にいたキュルケに魔法を放とうとした。 「危ねえ!」 完二がそれをかばおうとキュルケと襲撃者の間に割って入る。 すると仮面の男は魔法を放つのをやめて、突き飛ばすようにキュルケ、完二の脇を抜けた。そしてルイズをつかんで階段から闇夜へと飛び降りる。 二人は魔法を撃つものと思っていたために完全に不意を突かれ、反応出来なかった。 しかし、反応出来た者もいた。タバサは氷の矢をすばやく作り、それを落ちていく襲撃者へと放った。 そしてワルドは飛び降りて、氷の矢を喰らい襲撃者が手放してしまったルイズを抱きフライで飛んだ。襲撃者は落ちていく。 「な、なあ、もしかしてアイツ落ちて死んじまったのか?」 陽介がためらいがちに尋ねる。 「いや、フライでも使って生き延びるだろう」 陽介は安心したようにほっと息を吐くと、ワルドは眉をひそめた。 「きみは我々を襲った者の命まで考えるのかね?」 「いや、そーいうわけじゃ……いや、やっぱそーですね。人に死んで欲しくないです。できればさっき混乱させてきた連中も……」 キュルケも呆れたように言う。 「でもあいつらはわたしたちを殺そうとしてるのよ」 「わかってるけど、それでも殺したくないし、死んで欲しくもねーんだよ」 少し強い口調で陽介は言った。 「よくぞ言ったヨースケ!」 「オレたちゃ別に人殺しのためにこの世界に来たわけじゃねーしな」 クマと完二も同調する。 この世界の魔法使いたちは彼らを甘いと思ったかもしれない。 しかし陽介たちの不殺はただの彼らの世界の一般論ではない。 誰も殺さないというのは彼らがかつての五里霧中の謎の中でたどり着いた答えの一つなのだ。 立ち止まって話をするのはそこまでにして再び一行は階段を駆け上がり始めた。 「そういえばカンジ、さっきはありがとうね。かばってもらっちゃって」 キュルケが礼を言うが、完二は憮然として答える。 「ああ?別にいいって。つか、結局あいつナンもしてこなかったし……」 ルイズも守れなかったしな。と完二は口の中で言った。 「なにか言った?」 「なんでもねえよ」 階段を登りきるとそこから一本の枝へ通じていた。 その枝に沿って一つの船がロープで吊るされていた。そのロープは上の枝から伸びているようだった。 「これが飛ぶのか……」 陽介たちがポカンとしている間に、ワルドは船員を見つけて声をかける。 「船長はいるか?」 「寝てるぜ。アルビオンまで行きたきゃ明日まで待つんだな」 小ばかにした顔をした船員に、ワルドは杖を見せびらかすように杖を抜く。 「き、貴族!」 「僕は船長を呼べと言ったんだ」 船員は船長を呼びに走っていった。 少し経って初老の男性が現れた。どうやらこの船の船長らしい。 「なんのようですかな?」 「女王陛下の魔法衛士隊の隊長、ワルド子爵だ」 船長は高位の人物だとわかり物腰を柔らかにした。 「これはこれは。して、いったいどういったご用向きで?」 「今すぐ出発してもらいたい」 船長が驚いた顔をする。 「無理です。風石が足りません」 「なんだ?その、風石って?」 尋ねた完二に、そんなことも知らんのかという顔を浮かべながら船長が答える。 「風の魔法力を貯めた石さ。それで船は浮くんだ」 それから船長はワルドに向き直った。 「明日、最もアルビオンは近づきまさ。その最短距離の分しか風石はありません。今から出たんじゃ途中で落っこちまいまさ」 「風石が足りない分は僕が補おう。僕は風のスクウェアだ」 船員たちは顔を見合わせ、それからワルドに向かって頷いた。 「料金は弾んでもらいますよ」 「積荷はなんだ?」 「硫黄です。新しい秩序を作ろうとしている貴族たちには黄金よりも欲しいものでさ」 「その運賃と同額出そう」 商談は成立した。 突然の出向となり、船の上はあわただしくなった。寝ていた船員たちも叩き起こされたようだった。 あわただしくなった船を俯瞰しながら完二は言った。 「これが飛ぶのか……」 「驚いた?」 ルイズが得意そうに言う。 「まあな。へへっ、でもちょっと楽しみだな」 「あんたってガキね」 「うっせ」 それから二人の間に沈黙が流れる。 「さっきは守ってやれなくて悪かったな」 完二の言葉を聞き、ルイズは驚いて完二を見つめた。いきなり顔を見つめられて居心地が悪くなる。 「な、なんだよ」 「いや、やけに殊勝じゃない。完二にしては」 完二はバツが悪くなり、ちっと舌打ちして顔をそらした。 「今度はちゃんと守ってよね」 ルイズは顔を背けたままの完二に言った。 「おう、任せろ」 顔を逸らしたまま完二は力強く答えた。 準備が整ってからルイズたちは乗船した。いつのまにか追いかけていたワルドのグリフォンもいた。 船が大海原ではなく天空へと漕ぎ出して行く。目的地は空に浮かぶ大陸アルビオン。 前ページ次ページゼロのペルソナ
https://w.atwiki.jp/kimo-sisters/pages/1018.html
117 幻日 第一話 sage 2010/03/16(火) 00 48 50 ID k+/PDp8U 彼らは、緩やかな坂を登る。 真新しい制服に身を包み、ぴかぴかのローファーで一歩一歩踏みしめて。 皆、その顔に多くの期待と、一抹の不安を浮かべながら。 そんな彼らを祝福するかのように、薄桃色の花弁が舞う。 校門から校舎まで続く短い坂道の両脇に、所狭しと植えられた桜の木は、少し満開を過ぎてしまってはいるものの、十本近くの桜が一斉に咲くその光景は壮観で。 この晴れの日に相応しい抜けるような青空と相まって、どこか幻想的ですらあった。 今日は、ここ、県立秀峰高校の入学式。 今日から高校生となる新入生の容貌は、どこかあどけなく。 同じように坂を、しかし慣れた足取りで歩く上級生達の中において、それなりに目立っている。 春の妖精が、風に乗って無邪気に踊る。 ゆらゆらと風になびく髪を抑えながら、一条明日香は今日から通う学び舎を感慨深げに見上げた。 秀峰高校は、所謂進学校というやつでそれなりに偏差値も高い。 部活などスポーツ面においては他校の後塵を拝するが、勉学という一点を見る限り、県外においても知名度は高い。 明日香は、正直そこまで成績が良くない。 勉強嫌いという訳ではなく、寧ろ授業は真面目に聞くし、予習復習等人並みかそれ以上の努力はしている。 しかし、不幸な事に彼女は物覚えが悪いようで、いくら勉強をしても、まるで穴が開いているかのように翌日には抜けきってしまうのであった。 故に、こうして秀峰の制服を着て立つために支払った努力は並々ならぬものであった。 そのせいか、じっと校舎を見つめる彼女の頬は赤く昂揚し、うっすらと目に涙すら浮かべている。 「明日香?」 急に立ち止まり動かなくなった明日香に、隣を歩いていた少女が訝しげな顔をして振り返った。 そして林檎のように顔を真っ赤にして、今にも泣きそうな明日香を見てぎょっとしたような顔をした。 「……もう、何、泣いてるの」 「……泣いてないもん」 ぐし、と明日香は洟をすすりながら、微かに震えた声で言う。 「涙、まだ流れてないから。だから、泣いてないもん」 「また、そんな子供っぽい理屈を……」 呆れたように嘆息し、片手で顔を覆う少女、小野桐香も明日香と同じ新入生である。 ショートカットにメガネをかけ、その奥にはともすれば怜悧ともとられる、聡明さを湛えた眼が今は呆れに細められている。 事実、桐香はかなり優秀で、受験の歳も明日香は彼女にお世話になりっぱなしだった。 いつか、お礼するからと明日香が言っても、桐香は、 「いいの。親友は見返りなんて求めないものなのよ」 人によっては青臭く、綺麗事のように感じられる事も、ほんの数日前までは中学生だったとは思えないほど大人っぽい桐香が言うと、やけにしっくりきてしまうのだった。 対して、明日香はかなり子供っぽい。 くりくりとしたまあるい瞳やツーテールの髪、少し天然の入った幼い言動などが総じて年相応、否、ともすれば未だ小学生かと間違われてしまいそうなほどである。 良く言えば可愛らしい、悪く言えばちんちくりん。それが一条明日香という少女であった。 可愛らしくぷぅと頬を膨らませる明日香を見ながら、この子は高校生になってもクラスのマスコットになりそうだ、と桐香は心中で呟いた。 良くも悪くも一向に変わらない明日香が、桐香にはとても好ましく感じた。 そして、いまだにふるふると大きな瞳に涙をたたえる明日香に、桐香はふと優しげな笑みを浮かべた。 「まあ、明日香の気持ちはわかるわ。頑張ったものね」 「だからぁ、泣いてないってば」 明日香は不満げに抵抗するが、桐香は素知らぬふりで言葉を続ける。 「お兄さんと同じ学校に通えて、よかったわね」 「……」 明日香は、先程までとは別の理由で顔を赤くし、数秒の後こくりと頷いた。 「あら」 その明日香の予想外の素直さに、桐香は思わず声を漏らした。 普通ならば明日香は、自分がブラコンであることなんて認めようとしないけれど、今日は驚くほどあっさりと認めた。 それだけ嬉しく、明日香にも思うところがあるという事なのだろう。 桐香も受験シーズンの明日香の頑張りようを良く知っていたので、茶化すようなことはせず、 「ほら、早く教室に向かいましょ。入学式に遅刻なんて、笑えないわ」 「……うん」 明日香も顔を上げて、漸く歩を進めだした。 視界を過る淡い桃色の妖精を横目に、これから始まる日々へ少しだけ心を躍らせながら。 118 幻日 第一話 sage 2010/03/16(火) 00 49 48 ID k+/PDp8U † 入学式は厳かに行われる。 体育館の前方に座る新入生たちは、皆一様に緊張した面持ちで椅子に座し、式次第が消化されていく。 長いだけでとくに特徴のない定型化した祝辞にも、殆どの新入生が真剣そのものの表情である。 その偏差値の高さから、秀峰の生徒は例年真面目な生徒が多いのだ。 それに、この高校に入るために彼らの多くが1年近く勉学に費やしたのだから、感慨もひとしおといったところなのだろう。 とはいえ、真剣に聞いているのは新入生ばかりで、彼らの後ろに座す2~3年生の面々はみな辟易とし、退屈そうにしている。 まあ、彼らは少なくとも1回は似たような内容の入学式を経験しているし、自分たちは主役ではないのだから仕方ないと言えば仕方ないのだろう。 一条隼人はぼんやりとそう思いながら、なんとなく新入生の後姿を眺めていた。 「なあ、隼人」 すると前席に座っている佐倉陽介が振り返り、ひそひそと呼びかけてきた。 隼人が声を出さずに目線だけで応えると、 「どうよ」 陽介の質問の意図が全く分からず、隼人は眉をひそめた。 「……何が?」 「だから、今年の新入生。どう思う?」 「どう思う、って……俺たちも二年前はあんな感じだったんだろうなぁ、とか」 隼人の答えに陽介は、何言ってるんだコイツと言いたげな顔をした。 「バッカ、お前、新入生女子のレベルに決まってんだろ」 「レベルって、お前な」 声をひそめていてもある程度の範囲には聞こえていたのだろう、陽介の隣に座る女子が嫌そうな顔で陽介を睨んだ。 何様のつもりだよ。彼女の心の声が、隼人には聞こえる気がした。 ったく、隼人は呟く。 「そんなの、後姿くらいしかまともに見えないんだ、判断のしようがないだろ」 「まあ、そうだけどよ。新入生代表の子を見る限りは結構期待持てそうじゃねえか?」 新入生代表。 「ああ、桐香ちゃんか」 隼人は十数分前の記憶を特に苦もなく掘りだした。 壇上で凛とした表情で原稿を読み上げる少女の姿は、確かに遠目から見ても可愛かった。 「なんだよ、隼人も既にチェックしてるじゃねぇか、名前まで」 「違うから。桐香ちゃんは妹の友人で、会った事があるんだよ」 特に昨年は、よく家で隼人の妹である明日香と一緒に勉強をしていた。 余り勉強のできるほうではない明日香がこの秀峰に入れたのは、桐香のお陰に他ならなかった。 「妹?そういや、お前2つ下の妹がいるって言ってたな。その子も今ここに居るのか?」 「ああ、まあな」 頷いて、隼人は新入生の中から明日香を探そうと試みる。 しかし、多くの後姿から明日香を見つけるというのはさすがに不可能であった。 ツーテールの女の子を探そうと思えば探せるかもしれないが、明日香の背中を見つけたとして意味を成すようには思えない。 妹の緊張した顔なら、今朝探す必要もなく見てきた。 「へえ、妹さん可愛いのか?」 興奮したように言う陽介にジト目を向ける。 「言っとくけど、何があってもお前にだけは、明日香はやらないぞ」 「何だよ、ケチー。今時シスコン何て流行んないぜ?」 「そうじゃない。お前の義兄になるのだけは嫌だって言いたいんだ」 「ええ、良いじゃないか義兄さん」 「呼ぶな」 隼人は寒気を覚えながら、陽介の足を軽く蹴った。 「友人の妹に手を出すとか、正直微妙だと思うぞ、俺は」 「うるせぇ。彼女持ちの隼人には童貞の気持ちなんて分からねえよーだ」 不貞腐れたように陽介。 彼女持ちでも童貞の奴が居てもおかしくはないと隼人は思う。 とはいえ、隼人が童貞という事ではないのだけれど。 そんな事よりも、陽介の隣の女子の隼人達を見る目が一層汚らわしいものを見るような目になっている事が、隼人には問題であった。 全部陽介のせいなのに、何故俺まで、と隼人は溜息をこぼした。 「後で紹介しろよ」 「絶対――」 嫌だ、と告げようとして周囲の生徒が急に立ち上がり遮られた。 隼人も慌てて立ち上がる。どうやら上級生が校歌を新入生にお披露目するプログラムらしい。 そろそろこの入学式も終わりが近い。 119 幻日 第一話 sage 2010/03/16(火) 00 50 28 ID k+/PDp8U この後に授業は入っていないが、陽介のこの調子では、どうせ新入生女子の品定めに付き合わなければならないだろう。 別に付き合う義理はないが、今日は明日香と一緒に帰る約束をしていた。 妹と一緒に帰るのは抵抗があったが、恋人に言い含められて隼人は了承するほかなかったのだ。 陽介は隼人の妹に興味を持ったようだし、隼人に付いてくるのは間違いがなかった。 退屈ではあったが、この後の事を考えて隼人は憂鬱な気持ちだった。 † 帰り道。 未だ日も高いうちに隼人達は帰路を辿っていた。 麗らかな日差しにキラキラ輝く、宝石をちりばめたかのような川の流れる河川敷。この道にも、数本桜が植えられている。 相変わらず、日本人は桜が好きだな。 濃厚な春の香りを嗅ぎながら、隼人はぼんやりとそんな事を考えた。 「中々可愛い子じゃないか、お前の妹」 唐突に陽介が隼人の方に腕をまわしてきて、にやけながら耳元で囁いた。 その距離は、当然だが妙に近い。ぞっと隼人の腕に鳥肌が立った。 可愛い女の子にされるならまだしも、男にされても気持ち悪いだけだ。隼人にはそんな趣味はない。 「何度も言うが、お前にはやらないぞ」 陽介を引き剥がしながら、隼人がうんざりとしたように言うと、 「あー、はいはい。分かったよ、このシスコンめ」 「だから、それも違うと、どれだけ言えば――」 「――分かってるって。別に可愛いって言っただけだろ。狙ってるわけじゃないし、第一、俺のタイプじゃねえよ」 「……」 陽介の言葉に隼人はちょっとだけムッとする。 なぜか、そう、真正面から妹の事をタイプじゃないとか言われると不愉快な気持ちになってしまう。 その事を悟ったのか、陽介が意地の悪い笑みを浮かべた。 「なーにムッとしてるんだよ。シスコンじゃないとか言いながら、十分シスコンじゃねえか」 「……よし分かった。お前、さっきから喧嘩売ってるんだな」 隼人は拳を握りしめる。 半ば図星を指された事に対する誤魔化しと、今日の入学式のときからやけに絡んでくる陽介にいい加減苛々していた。 まずは一発。殴る権利はあるだろう、そう隼人は思っていた。 しかしこぶしを振り上げた所で、 「おーい、あんた達さっきから遅いわよ。何してるわけ?」 隼人と陽介の前方50メートル弱のところで、隼人の恋人である百川立夏が腰に手を当て、こちらを睨んでいた。 その両脇には明日香と明日香の友人である桐香がいる。 二人とも立夏同様立ち止まり、二人の様子を窺っていた。 「あいあーい」 陽介は暢気な声で、3人の元へと小走りに駆け寄っていく。 隼人も一つ嘆息し、少しだけ歩く速度を速めた。 120 幻日 第一話 sage 2010/03/16(火) 00 51 54 ID k+/PDp8U † 「で、さっきは佐倉と何話してたわけ?」 隼人達は皆、秀峰から帰宅するために、上り下りの違いはあれど、電車に乗らなければならない。 秀峰最寄りの駅前は、そこそこに栄え、秀峰の生徒は電車に乗る前に良くそこで寄り道をしている。 それは隼人と立夏、そして陽介も例外ではなく、今日も今日とて駅近くの喫茶店に立ち寄っていた。 そして今日から秀峰の生徒である、明日香と桐香も同行していた。 立夏の問いに隼人はコーヒーカップをソーサーに置き、 「何って……」 立夏を一瞥し、そして少し離れた所に座る陽介達3人の姿を眺めた。 今日は入学式のせいなのかどうかは知らないが客が多く、5人同時に座れる席がなく、こうして別れて座るほかなかったのだ。 だからといって、別にこういう組み合わせで座る必要もなかったのだけれど、陽介が明日香と桐香を連れてさっさと席へ着いてしまった。 多分気を遣われたんだろう。隼人は思う。 別に、立夏と付き合いだして結構経つので、今更こんな風に気を遣われた所で、とも。 「ああ、成程ね」 隼人の視線を追って、立夏は何かを悟ったように頷いた。 「佐倉の悪い癖がまた出たってわけね」 「分かるのか?」 「まあ、それなりには。どちらかというと隼人よりも佐倉との方が、付き合い長いから」 ふーんと隼人は、陽介達を見たまま返事をした。 陽介が大げさな手ぶりを交えながら何かを話し、時折明日香と桐香がくすくすと笑っている。 隼人は正直自分よりも、陽介の方が女にもてるのではないかと思う。 隼人には女の子を楽しませるような話をする自信がなかった。 それに、陽介は女の子と仲良くなるために積極的に行動している。 対して隼人は、ナンパなんて論外であるし、合コンにも行ったことがない。 しかし、陽介に彼女が出来た事はなく、隼人にはこうして立夏という恋人がいる。 俺は運が良かったのかな。隼人はしみじみそう思った。 「なーに、妬いてるの」 考え込んでいる隼人の姿に何か勘違いをしたのか、立夏が嬉しそうな顔で言う。 「は?妬くって、一体何を」 「まーたまた誤魔化しちゃって。隼人よりも佐倉の方がウチと付き合いが長いって言ったから妬いちゃってるんでしょ?」 「あぁ、その事ね」 陽介と立夏は同じ中学校出身で、隼人は二人と高校に入学したあとに出会ったのだ。 といっても立夏も陽介と友人関係になったのは、隼人と付き合い始めてからで、立夏にとって陽介と付き合うなんて選択肢はあり得ないものであった。 過去の経験から、がつがつした男が立夏は苦手なのだった。 「別に妬いてねぇよ」 「もー嘘ばっかり。照れ屋なんだから」 隼人は否定するも、立夏は聞く耳持たず一人嬉しそうに悶えている。 それ以上否定するのも面倒くさくなった隼人は、 「まあ、いいけどな」 と呟き、コーヒーを一口啜った。 口の中に熱さ苦みが広がる。 もうそろそろ、ホットは辛くなりそうだな。隼人は、喫茶店の窓から空を見上げた。 穏やかな日差し。うとうとと眠くなってしまいそうな程には心地がよい。 あと少しすれば春はすぐに過ぎ、夏が来る。 「隼人ってコーヒー好きだよねえ」 「ん、そうか?」 121 幻日 第一話 sage 2010/03/16(火) 00 52 35 ID k+/PDp8U 「うん、それもブラックばっかり。苦くない?」 「そりゃあ、ブラックコーヒーが甘かったら変だろ」 言いながら、隼人は立夏の手元にあるカップをみる。 その中には、コーヒーが入っているが、隼人のようなブラックではない。 「苦いだけ物の、何処が美味しいんだか」 理解できないとでもいう風に、立夏は肩をすくめ首を振った。 こざっぱりとしたショートカットの髪が微かに揺れた。 「俺には、コーヒーの中に砂糖に牛乳だけじゃなく、チョコレートまで入れるほうが理解できないんだが」 隼人にとってそれは最早、コーヒーとは呼べない代物であった。 その甘さを想像して、げんなりとした顔の隼人を見て立夏はいたずらっぽく笑った。 「ねえ、それ一口頂戴?」 「は、お前苦いの、苦手だろ。なんで態々……」 「別にいいじゃん、減るもんじゃないし」 「いや、減るだろ普通に」 隼人のごく正論の反駁もやはり立夏は軽く流し、隼人のカップをかっさらった。 そして間接キスとかそんな者気にしていないとでもいう風に、否、寧ろ立夏はそれを狙っているのだが、カップを口につけコーヒーを一口含んだ。 「うえー、苦い……」 予想以上の苦さに、立夏は吐き出してしまいそうになるのを何とか堪えた。 目を瞑り、多くの勇気と英断をもって、何とかごくんと飲み込んだ。 そして、隼人をきっと睨みつける。 「何てモノ飲ませるのよ!」 「え、何、俺のせい?」 いくらなんでも理不尽に過ぎる。 「こんなの、人間の飲み物じゃないわよ」 「……コーヒー農家と店の人に謝れ」 「全く、この苦さは隼人の精液より――」 「――おい、ヤメロ」 「あいたっ!」 隼人は、不穏な発言をしそうになった立夏の頭を叩いてやめさせる。 「っつー、今結構本気だったよね!?」 「当たり前だろ。ったく、場所を考えろよ」 誰にも聞かれていなかっただろうか。隼人は、周囲をさっと見回した。 はたと、明日香と視線があった。 じっと隼人達の方を見つめていた明日香は、唐突に隼人と視線が合い、慌てた様に目を反らした。 隼人は嫌な予感がして、眉をしかめた。 ――もしかして聞こえていた? 勘弁してくれ。隼人は小さく呟いた。 いくら子供っぽい明日香といえども、精液くらいは知っているだろう。 もし聞こえていたのなら、立夏の発言を理解していてもおかしくはない。 そして、明日香の反応から見て、聞こえていた可能性が濃厚だった。 明日香は顔尾を真っ赤にさせて、メロンソーダの入ったグラスに刺さったストローを含みぶくぶくしている。 なんだろう。心中で呟く。明日香には分からなかった。 ずきずきと胸が痛む。隼人と立夏の間に流れているものは、明らかに恋人同士のそれで。 その二人の空気が、何故か明日香の胸をちくちくと刺すのだった。更に胸やけの様な、もやもやと霧のようなものもかかっている。 隼人に恋人がいる事を明日香は知っていたし、兄に初めて恋人が出来た事を一抹の寂しさは感じこそすれ、祝福したつもりだった。 この気持ちは、その乗り越えたと思っていた寂しさがもたらしているのだろうか。 122 幻日 第一話 sage 2010/03/16(火) 00 53 15 ID k+/PDp8U 「明日香?」 物思いにふける明日香に隣に座る桐香が気付いて、声をかける。 「……ん?」 「どうかした?」 尋ねる桐香の顔は、心配の色が濃い。 「なんでも、ないよ」 明日香は僅かに首をかたむけ、目を細め、唇を軽く歪める事で笑みをつくって見せた。 けれど、桐香には明日香が無理をしている事がはっきりと分かった。 「ん、明日香ちゃん、どうかしたの?」 二人の対面に座る陽介が首を傾げた。 「いいえ、大丈夫ですよ。ただ、ちょっと疲れちゃって」 「あー、入学式緊張したんだ?」 「はい。わたしは桐香ちゃんと違って何もしてないんですけど……」 桐香は何かを言おうと口を開こうとして、健気に笑みを取り繕う明日香に、もう、と困ったような溜息をひとつ。 「明日香、はしゃいでいたものね」 「はしゃいでないもん」 「嘘ばっかり。朝なんてうれし涙流してたくせに」 「へえ、そうなんだ?」 「そうなんですよ。お兄ちゃんと同じ学校に通えて嬉しいって」 「ちょっと、桐香ちゃん!?」 明日香は慌てて桐香を咎めるが、時すでに遅かった。 陽介はにやりとする。 明日香は隼人とはまた違って、いちいち反応が可愛く弄りがいがあるな、と陽介は三角の尻尾とギザギザの羽をはやした。 「明日香ちゃんはお兄ちゃんの事、大好きなんだねぇ」 「ち、違いますっ」 「えー、だって今日ブラコンだってこと認めたじゃない」 「ぅえっ?そんなの、認めてないよぅ」 必死に否定する明日香の頬は、確りと赤く染まっている。 しばらくそんな遣り取りを繰り返すうち、とうとう明日香は耐え切れず、恥ずかしそうに顔を伏せてしまった。 桐香と陽介は顔を見合わせる。ニンマリと意地の悪い笑みを浮かべている顔を、お互い確認し合う。 「二人とも、意地悪です……」 「はは、明日香ちゃんは可愛いなあ」 「あら、明日香はあげられませんよ?」 桐香が意地悪っぽく片眼をつむって見せると、 「それ、隼人にも言われたよ」 あいつも結構シスコンなんだ、と陽介が大仰に肩をすくめてみせた。 「そうなんですか。良かったわね、明日香。大事にされているみたいじゃない」 「あうぅ、そんなの、別に……」 どうでも、いいもん。明日香の声は次第に小さく、尻つぼみになっていった。 伏せられた明日香のその表情は、微かだが確かな喜びに満ち満ちているのが見て取れた。 その明日香の自然な表情を見て、桐香は、ほっと胸をなでおろした。 明日香は何かに悩んでいた。それがどんなものなのか、桐香には想像する事も出来ない。 桐香は明日香の親友であると自負しているけれど、所詮は他人にすぎない。どれだけ、距離が近い関係でも他人の心を読むことなんて、出来はしない。 物思いにふける明日香の表情には、辛さとか寂しさ、哀しさ、切なさ、色んな感情がぐちゃぐちゃに入り混じっているように見えた。 そしてその悩みが解決したわけではない。問題の先送りに過ぎないという事は、桐香にだって分かっている。 明日香が相談してこない限りは、桐香に出来ることなんて殆どない。それが彼女には悔しくて、不甲斐なかった。 けれど、今、明日香は確かに幸せそうに笑っていて。 明日香の胸に幸いが過っているのならば。明日香を苦しめるものが、小さくなっているのならば。 今は、それでいいと、桐香は思う。 123 幻日 第一話 sage 2010/03/16(火) 00 53 40 ID k+/PDp8U † ずっと入りたかった高校に、合格した。努力が最高の形で報われた。 兄と同じ学校に通いたいと、中2の頃から思っていた。 待ち望んでいた日常。 兄と学校へ通って、家へ帰る。 桐香たちにはああは言ったけれど。明日香は、自分がブラコンである事くらい自覚している。 だから、これからの日々は明日香が求める、ささやかな幸いに満ち溢れているはずだった。 けれど。 その幸せで塗り固められたはずの日常に、わずかな剥離が覗いている。 それは周囲の塗料も巻き込んで、パラパラと大きく育っていく。 その剥離の正体が、原因が明日香には分からなかった。 穏やかな幸福の福音。 怖いほど満ち足りた日々が、目の前に待っているというのに。 この、漠然とした不安は何なのだろうか。 胸を過る、小さな痛みは何なのだろうか。 今はまだ小さく、微かな違和感。 兄と恋人の姿を見ていると、その違和感が大きく胎動し、成長しているかのように思えた。
https://w.atwiki.jp/scenario2/pages/11.html
ゲームクリエイター ゲームクリエイターを目指す二人の物語のアイデアをまとめたページです。 ゲームクリエイター コンセプト 登場人物寡黙な天才プログラマー (A)プログラマーとしての最終目標 明るい絵描き (B)問題点 天才ゲームクリエイター (X)目標と葛藤 零との関係 陽介との関係 伝説のフリゲ作者 (I) AとBの関係対立の場面 協力関係の構築 対立の解消方法 サマリー メモ コンセプト ゲーム開発者を主人公にしたストーリー。 夢を追いかけることの大変さや自己実現について描く。 登場人物 寡黙な天才プログラマー (A) 佐藤 零(さとう れい) 女子中学2年生 小学校5年生でプログラミングを独学で習得し、中学1年生で全国中学生プログラミングコンテスト優勝 天才的な頭脳と論理的思考力を持つが、対人関係は苦手 クールで無愛想な態度をとるが、内面は繊細で傷つきやすい 完璧主義者で、自分の能力に対して常に高い要求を課す ゲームに対する情熱が強く、ゲームデザインの知識にも秀でている 父親は大手IT企業のCTOで元エンジニア。母親はAIリサーチャー 父親は「ゲームは子供の遊び」と考えてゲームに偏見を持っている そのため親に隠れてゲーム開発をしているが、それを誰にも言えないまま学校生活を送っている 両親はエリートエンジニアの道を歩ませたいと考えている ゲームが好きで、最新のゲームを欠かさずチェックしている チェスが得意で正体を隠して、ネット対戦で負け知らずの伝説級のプレイヤーとして有名 プログラマーとしての最終目標 彼女がプログラマーを目指す理由は「創造性」「自立したキャリア」そして「自己成長への強い欲求」です。 欲求 説明 創造性と自己表現 零は何かを作り出すことに強い魅力を感じており、プログラミングを通じて自分のアイデアを形にすることができる点に惹かれました。彼女は、プログラミングが単なる技術ではなく、クリエイティブな表現手段であると認識しています 問題解決能力の向上 プログラミングを学ぶことで、零は論理的思考や問題解決能力を高められると考えました。彼女は、エラーやバグを解決する過程で、自分自身の限界を挑戦し続けることができると感じています。このような挑戦が彼女の成長に繋がると信じています 自立したキャリアの構築 また、プログラマーとして働くことで、自分のスキルを活かしながら自由な働き方ができるという点も大きな魅力です。零は、将来的に自分のペースで仕事をし、自立したキャリアを築くことを目指しています 家族との葛藤 さらに、エンジニアである両親との関係も影響しています。彼女は親の期待に応えることよりも、自分の情熱であるゲームプログラミングを追求したいという強い意志を持っています。このような葛藤が、彼女をプログラマーへの道へと駆り立てています 明るい絵描き (B) 中村 陽介(なかむら ようすけ) 男子中学1年生 明るく社交的で、誰とでも打ち解けやすい性格 好奇心旺盛で、新しいことに挑戦するのが大好き 直感的で独創的な発想を持つが、計画性に欠ける面がある 失敗を恐れず、むしろそこから学ぶことを楽しむ姿勢がある Aの才能を純粋に尊敬し、Aの殻を破ろうと努力する 絵を描くことが好きでアナログよりもデジタルが得意 ゲームが好きで特に個性の強いインディーゲームやアート性の高いゲームを好んでプレイする 雑貨やアクセサリー作りが趣味 独特の色彩感覚と抽象的な表現スタイルを持つ 技術的には未熟だが、観る人の感情を揺さぶる力がある 自分の絵のユニークさを自覚しており、それを強みとして伸ばそうとしている 幼い頃からゲームが好きで、ゲームの世界観やストーリーに惹かれる ゲーム制作に興味があるが、プログラミングの知識がなく、どこから始めればいいか分からない 自分のアートをゲームに活かしたいという夢を持っている 問題点 陽介は明るく社交的に振る舞っていますが、家庭環境は複雑で、また経済的な問題を抱えています。 両親は不在で、祖母の家にお世話になっている 家族構成 陽介 妹 (小学生) 祖母 (70代後半) 祖母の年金が頼りだったが、祖母が入院したことで経済状況が悪化 生活費を稼ぐため、年齢を偽ってバイトをしている この設定は、以下の点で現実的です。 高齢者の単身世帯や孫育ての増加という社会問題を反映している 突然の入院による経済的打撃は多くの家庭が直面し得る問題 未成年者が家計を支えるケースは珍しくない 天才ゲームクリエイター (X) 翔太は零と陽介のライバルとして、零・陽介と対立関係にあります。 高橋 翔太(たかはし しょうた)。男 中学2年生で、私立の進学校(エリート校)に所属 10歳でプログラミングを独学で習得 12歳で初のインディーゲームをリリースし、大ヒット 現在までに3本のヒット作を生み出している 海外の開発者コミュニティでも高い評価を得ている 天才的な頭脳と技術力を持つが、傲慢で他人を見下す傾向がある 完璧主義者で、自他ともに高い基準を要求する 社交的で、メディアへの露出も多い 年上からも一目置かれる存在だが、同年代との付き合いは苦手 目標と葛藤 さらなる成功と認知度の向上を目指している 年齢による制限や偏見に苦しんでおり、大人の世界で認められたいと思っている 表面上は自信に満ちているが、内心では孤独感を抱えている 零との関係 過去のゲーム開発者の会合で、零の作品を酷評し恥をかかせた 零のプログラミング能力は認めているが、ゲームデザインの才能は否定的 零を潜在的な脅威と感じており、常に牽制している 陽介との関係 陽介のアート性には興味を示すが、プロとしての技術不足を指摘 陽介の明るい性格を軽蔑しつつも、どこか引かれるものを感じている 伝説のフリゲ作者 (I) 小学6年生。女子。 RPGで伝説のフリげを作った作者 零とゲーム開発バトルをして、圧倒的な実力で勝利する 持病のため12歳の若さで他界した AとBの関係 対立の場面 慎重な性格の零と明るく開放的な性格の陽介はしばしば対立します。 プロジェクトの進め方:零は綿密な計画を立てて慎重に進めたいが、陽介は直感的にアイデアを形にしたがるため衝突をします コミュニケーションスタイル:零は必要最小限の会話を好むが、陽介は頻繁に意見交換したがるため、気持ちのすれ違いが発生します リスクテイク:零は失敗を恐れて新しい試みを躊躇するが、陽介は積極的に挑戦したがります 協力関係の構築 二人が協力関係を結ぶ理由は以下の3つです。 相互補完:零のプログラミング技術と陽介のアート感性が融合し、ユニークなゲームが生まれる 相互理解の深化:時間をかけて互いの長所を認め合い、尊重し合う関係に発展 共通の目標:ゲーム制作という共通の夢に向かって協力することで絆が深まる 対立の解消方法 性格の違いから対立しやすい二人が対立を解消するケースは以下のとおりです。 妥協点の模索:零の論理的思考と陽介の直感的アプローチのバランスを取る 役割分担の明確化:それぞれの得意分野に集中し、互いの領域を尊重する コミュニケーションの改善:零は自分の考えをより詳しく説明し、陽介は零の思考プロセスを理解しようと努める サマリー 最終的に、二人は互いの違いを受け入れ、それぞれの長所を活かした協力関係を築きます。 時には激しく対立することもありますが、それを乗り越えることで関係性がより強固になっていきます。 メモ 夢を追いかける主人公が直面する問題には、さまざまなものがあります。以下にいくつかの例を挙げますね: 1. **金銭的な問題**:夢を追いかけるための資金が不足している。例えば、アーティストが作品を制作するための材料費や、スポーツ選手がトレーニングや遠征費用を賄うための資金が足りない場合などです。 2. **家族の理解が得られない**:家族が主人公の夢を理解せず、現実的な職業に就くように圧力をかけることがあります。例えば、音楽家になりたい主人公が、家族から医者になるように強要される場合です。 3. **社会的なプレッシャー**:社会や周囲の期待に応えなければならないというプレッシャー。例えば、伝統的な家業を継ぐことを期待されているが、自分は全く別の夢を追いかけたい場合です。 4. **自己不信**:自分の能力や才能に対する不安や疑念。例えば、作家になりたいが、自分の作品が本当に評価されるのか不安に思う場合です。 5. **競争**:同じ夢を追いかけるライバルが多く、競争が激しい状況。例えば、俳優になりたいが、オーディションに参加する人が多く、なかなか役を獲得できない場合です。 6. **時間の制約**:夢を追いかけるための時間が限られている。例えば、フルタイムの仕事をしながら、夜間に夢のための活動を行う場合です。 これらの問題を乗り越える過程で、主人公は成長し、物語が深みを増していきます。どのような問題が最も興味深いですか? ソース Copilot との会話、 2024/9/24 (1) 小説の三幕構成とは?基本・書き方・具体例を解説!|悠木瑛士. https //note.com/novelwriter853/n/n01e761bd7499. (2) 2-4. 主人公の目的 – 表向きの目的と内面の目的 - SPOT LIGHT. https //www.kazz-spot.com/gekisaku/2-4/. (3) 【YOASOBI/群青】歌詞の意味を徹底解釈!原作『ブルー .... https //saluteproject.com/2020/09/01/gunnzyou/. (4) 人はなぜ物語のような夢を見るのだろうか。心理学的に .... https //uipot.tokyo/story_of_dream/.
https://w.atwiki.jp/2jiseihaisennsou/pages/224.html
更なる強さを得るべく塔に侵入したルルーシュ・陽介・こなたの一行を出迎えたのは、一人の男だった。 最上階で待っていると言ったマーガレットではない。白衣に眼鏡、まるで医者か科学者かといった風貌の男だ。 当然、陽介たちに面識はない。 「誰だ?」 「ようこそ…強き魂を持つ者たち。待っていたよ」 干将莫邪を構えた陽介が前に立ち、誰何する。 サーヴァントであるガウェイン、火野映司はこの場にはいない。 ルルーシュとこなたが呼びかけてみたが、どうにもこの空間は隔絶されているらしく念話も届かなかった。 だからこの場で最も力があるのは陽介ということになる。 「私の名はトワイス・H・ピースマン。ピースマンで構わないよ」 「ピースマン…ルルーシュ、知ってるか?」 「いや、初めて聞く名だ。だがこの場にいるということは…おそらく俺たちと同じマスターということではあるまい。 ここが本当に心の世界だというのならばな」 「その通りだ。私は今回、君たちと争う立場にはない。私はただの道案内だ」 敵意はないとピースマンは両手を上げる。 彼はサーヴァントを従えておらず、陽介がやろうと思えば一瞬で首を落とせるだろう。 「この塔…まあ迷うほどの広さではないが、それでもナビゲーションが必要だと思ってね。 ダンジョンとはそういうものだ。君ならわかるだろう? 花村陽介」 「ナビ…クマやりせちーのあれか」 思い当たることのあった陽介は、とりあえず武器を収める。 「先程も言ったが、私は今回君たちの戦いには介入しない。 君たちがここでの探索を円滑に行えるよう、手助けするだけだ」 「信じられんな。そもそもお前は何者だ? 今までどこにいて、どうやってここに現れた?」 「私の知っていることなら可能な限り教えよう…まず、私は何者か、だったな。私はNPCだ。 ただし普通のNPCではなく、既に死んだピースマンという人物の記憶を保有している」 「記憶のあるNPC?」 「そうだ。まれにそういうこともあるらしい」 「では、貴様はマスターではないのか?」 「そうでもあり、そうでもない。少なくとも今この場では、私に従うサーヴァントはいない。ここは私の戦場ではないからな。 私はあくまで君たちの補助をするためにここにいる。 ここに来れたのは…私がそういう力を持っているから、で納得して欲しい。説明すると長くなるからな」 「では、俺たちを助ける理由は?」 「この戦いの結末には私も興味がある。だから、こんなところで足踏みをしてほしくない。 早いところこの塔を攻略して、戦いの続きを見せてほしい…といったところだ」 陽介はルルーシュ、こなたを振り返った。 口に出さなくても何を考えているのかわかる。こいつは胡散臭いやつだがどうする、と。 「もちろん、私の助力が不要だというなら立ち去るが。 助力といったところでせいぜいナビゲーションと解説くらいしかしないがね」 「…待て、まだ聞きたいことがある。 NPCであるというなら、お前はこの聖杯戦争を仕組んだ者…俺たちを招いた者を知っているか?」 ピースマンが本当にNPCであるならば、当然ムーンセル側の駒であることになる。 そのムーンセルを恣意的に歪めた黒幕、とでもいうべき存在の手がかりに違いない。 他のNPCであるならばに聞いたところで答えるはずはないが、この怪しげなNPCならばどうか。 「ああ、知っている。少し、話もした」 「誰だ、そいつは?」 「すまないが、それは答えられない」 ギアスの使用も念頭に入れて、ルルーシュが問いかける。 ピースマンは感情を見せない瞳でルルーシュと真っ向から視線を合わせた。 「何故だ? お前がNPCだからか」 「そうではない。その存在の情報は…私から語るべきことではないからだ。君たちが自らの力で辿り着かねばならない」 「そんな悠長なこと言ってる場合かよ!」 「君たちが今考えるべきはこの塔を攻略し、古の英雄王を打倒することだろう。 それ以外に心を割いていては、とてもあの最強のサーヴァントを打倒することはできまい」 む、とルルーシュが口ごもる。 確かにギルガメッシュとの戦いにおいて余裕はなく、今は少しでも不安要素は排除しておきたい。 「心配せずともギルガメッシュを打倒すれば自ずと道は開ける。 ムーンセル中枢へと続く熾天の門で、君たちは真実と出会うことになる」 「やつらを倒せば黒幕が俺たちを招くということか?」 「その認識で問題ない。…ではそろそろ出発していいだろうか?」 返事も待たずピースマンは歩いていき、【塔】の最初の階層、大きな扉の前でこちらを振り返る。 「ええっと、ピースマンさん? ナビって言ってたけど、具体的に私たちは何をすればいいの?」 「この【塔】はシャドウの巣窟だ。そのシャドウを排除し、最上階まで到達することが目的になる」 「シャドウってなに?」 こなたの疑問には陽介が答えた。 といっても、陽介も完全にシャドウを理解しているわけではないため、かなりアバウトな説明になった。 「人間の抑圧された願望が形になったもの…か。しかしガウェインも火野もいない現状、俺たちだけで対処できるものなのか」 「問題はない。シャドウと言っても、この戦いに招かれた者の影だ。サーヴァントほどの力はないよ」 ピースマンが扉を開ける。 その部屋の中は建物の内部ということを忘れさせるほどに広い。 奥の方には教会らしき建物が見える。その前には、全身を黒く染めた人影…まさに影だった。それが二つ。 「あれは…!」 「天野雪輝、そして我妻由乃。この戦いで最初に脱落したマスターたちだ。 花村陽介、君は覚えがあるんじゃないか?」 「ああ、名前までは知らなかったけど、俺とアレックスが最初に戦ったやつらだ。 確か男は女にユッキーって呼ばれてた。雪輝だからユッキー、か…」 それは陽介がアレックスとともに臨んだ最初の戦い。 由乃というらしい女が一方的に陽介を敵視し、襲ってきたことを思い出す。 「彼らは共に自らの願いを叶えるために未来日記と呼ばれる道具を使って戦っていた。 原理的には聖杯戦争と似たようなものだ。だからこそ、特に躊躇いもなくこの戦いに参加したのだろう。 」 「花村、彼らはお前が…?」 「いや違う。俺も応戦はしたけど、いきなり別のところから剣と炎の波が押し寄せてきてあいつらを飲み込んだんだ」 ――由乃…日記…父さん…母さん…キャスター… ――ユッキー、ユッキー、ユッキー、ユッキー、ユッキー、ユッキー、ユッキー、ユッキー、ユッキー、ユッキー 「喋った! ねえ、あの人たちまだ生きてるんじゃ…」 「泉こなた、それは違う。彼らは既に死亡し、ムーンセルによって解体されている。 あれは生前の彼らが抱いていた願望…未練が形を得ただけのものだ。君たちはあれを破壊し、魂の残滓を回収すればいい」 「破壊って、またあいつらを殺せってことかよ!」 「殺すという表現は正しくない。花村陽介、シャドウと戦ってきた君ならわかるだろう。 あれは影だ。姿形は同じでも、決して本人ではない。そしてそのオリジナルである人物が死亡している以上、対話など不可能だ。 君がペルソナを発現した時のように、戦って打ち倒し、力を吸収する以外にない」 陽介がペルソナに目覚めたのは、テレビの中で己の影と対峙し受け入れた時だ。 しかしここには、あのシャドウを受け入れる器となる人間はいない。 「…やつらは強いのか?」 イルバーンを構えたルルーシュがピースマンに訊く。陽介が手を下せないのなら代わりにルルーシュがやるつもりだった。 「本体が死亡している今、あれに戦闘力など皆無だ。泉こなた、君のその銃でも容易に破壊できるだろう 「なんだよそれ…俺たちは強くなるためにここに来たんだぞ! なのに戦いもせず、ただ一度死んだ奴らをもう一度殺せって、それで強くなれんのかよ!」 「ウィザード――霊子ハッカーの能力とは肉体的な強さを指すものではない。 意志の強さ、霊子…魔力を制御する能力、魂の純度。そんなものだ。 あれを破壊するということは、元々彼らが保有していた霊子を取得するということに等しい」 「その霊子を得れば、俺たちは強くなる……と?」 「そうだ。ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア、泉こなた。 君たちは花村陽介のようにペルソナを覚醒させることはできないが、保有する魔力の底上げをするには十分だろう」 ウィザードとして上達するということは、サーヴァントに供給する魔力もまた増幅されるということだ。 つまり直接的に戦力の強化に繋がる。 「確認するが、あいつらを倒したとして、その力を吸収できるのは倒したやつだけか?」 「いや。影を破壊すれば貯蔵されていた霊子が弾けて拡散する。 この場にいる君たち三人、均等に受容できるだろう」 「…花村、泉。聞いての通りだ。俺たちに手段を選んでいる余裕はない。 が、無理強いすることでもない。ここは俺がやろう」 ルルーシュがイルバーンを構えて、影の雪輝と影の由乃の前に進んでいく。 近づいても攻撃される気配は無い。これなら確かにサーヴァントは必要ないが、やることは虐殺に近い。 「…済まんな」 逡巡をぐっと飲み込んで、ルルーシュは槍を突いた。 諸共に貫かれた男女の影が、淡い光の粒子となって放散していく。 ――由乃 ――ユッキー 最後にお互いの名を呟き、影は消えた。 ルルーシュたちの体に光が吸い込まれる。 「…なるほど、確かに力を感じる。これがウィザードが力を得るということか」 ルルーシュと同じく陽介とこなたも光を吸収し、僅かながら力を増した。 しかし、二人の顔は晴れない。 「可哀想だね…死んだ後でもこんな目に合うなんて」 「いくらシャドウだからって、これはないだろ」 二人にルルーシュを責める気はないが、納得しきれていないのも事実だ。 ルルーシュは、ピースマンを見る。 「…そうか。ピースマン、お前が出てきたのは、この痛みを俺たちに感じさせるためか」 「どういうこと?」 「花村、泉。もしピースマンがあの二人の名前を言わなければ、俺たちは躊躇いなくあいつらを倒していた。違うか?」 「そりゃあ…そうだな。シャドウは基本的に俺らの敵だったし」 そして、彼らの正体を知らないまま、手に入れた力にただ喜んでいただろう。 この程度のシャドウでこんなに経験値を貰えるのか、と。 「戦う必要はない。しかし、自分が何を、誰を蹴落としたのか知れ… 何を踏み台にして先に進むのかを認識しろ、そういうことだろう。違うか? ピースマン」 「概ねその通りだ。これはある錬金術士の言葉だが… 『痛みを伴わない教訓には意味がない。人は何かの犠牲なしに何も得る事などできないのだから』。 私はこれを、この世の真理の一つだと思っている」 痛みと引き換えに、新たな力を得る。体は無事でも、心を傷つける戦い。 「…まさかこの先も、あいつらのような既に死んだ者の影が待っているのか?」 「そうだ。といっても、特に強い未練を残した者たちだ。 鳴上悠、天海陸など死後に君たちと和解した人物はここにはいないし、自身の結末に納得して穏やかに逝った者も同様だ。 中には君たちとは面識のない者もいるだろう」 ピースマンはさっさと次の階へ向かう階段に向かっていく。 取り残されたルルーシュたちは、誰ともなく顔を見合わせた。 「面識がない…か。私たちとは会わなかったか、会ってても名前を知らない人たちってことなのかな」 「名も無き脱落者ではなく、一人の人間として、ここにいた証を覚えておく。俺たちにできることはそれだけなんだろう」 「天野雪輝…それと我妻由乃、か。忘れられねえな…」 静まり返った空気の中、三人はピースマンに続いて階段を上がる。 次に出たのは近代的なショッピングモールらしき空間だった。 ――狼…戦い…得物…弁当… ――エルム…人造人間… ――咲良…衛…ファフナー…島に帰りたい… 「今度は三人!」 「金城優。半額弁当を得るために、そして己の誇りを満足させるために、闘争に臨んだ男。 アシュヒト・リヒター。死んだ恋人を人間として甦らせるため、戦いを決意した男。 近藤剣司。心を砕かれた想い人を救い、幼き日の穏やかな生活を取り戻したいと願った少年。 ちなみに彼らは、ゼフィールとライダー・アシュナードによって鏖殺された。花村陽介、君がゼフィールたちと出会う少し前だな」 「あいつら、三組のサーヴァントを相手に勝ちやがったのかよ…」 「東の新都での出来事だから、君たちは知らないだろう。聖杯戦争序盤のことでもあるしな」 そういえば月海原学園の掲示板で名前を見たことがある。 しかし、文字の羅列としてみるのと、こうして目の前にするのとではやはり現実感が桁違いだ。 「さあ、初対面だからといって気に病むことはない。先ほどと同じように、破壊し、力を得るといい」 無表情のまま煽ってくるピースマンを横目で睨みつけ、再びルルーシュが進み出る。 ルルーシュはこの仕事を自分の担当だと決めていた。 陽介もこなたも、手を汚していい人間ではない。たとえそ相手が生きた人間ではなくその残滓だとしても。 しかし、そのルルーシュの両手を陽介とこなたがそれぞれ引っ張って止めた。 「待てよ、ルルーシュ…さっきは悪かったな、押し付けちまって」 「今度は私たちもやるよ」 「お前たち…しかし」 「ルルーシュくん、さっき言ったよね。一人に人間として覚えておくって。 だったら、私たちも見てるだけじゃ駄目だと思うよ」 「そうさ。俺たちも同じ痛みを共有しなきゃ、あいつらに申し訳が立たねえ」 陽介が干将莫邪を、こなたがニューナンブをそれぞれ構える。 これから彼らを終わらせる…その事実を強く認識する。 ルルーシュは二人の決意を感じ、それ以上は何も言わずイルバーンを手にする。 こなたが金城優の、陽介がアシュヒト・リヒターの、ルルーシュが近藤剣司の影の前にそれぞれ立つ。 武器を突きつけても影たちは反応しない。 「この人たちが何かに囚われてて、倒したら解放される、っていうのなら、気分的に楽なんだけどね…」 「そうだな。だが、それでは痛みにならない…俺たちの教訓にはならない」 「だからさ、せめて…絶対忘れないからな。あんたたちのこと」 陽介が双剣を振るう。 こなたが引き金を引く。 ルルーシュが槍を突き出す。 何の抵抗もなく影たちは破壊され、やがて跡形もなく消えていく。 それと同時に、三人はまた内なる力が増したのを感じる。 「終わったようだね。では、次に行こう」 影が破壊されるのを見届けたピースマンは、またも一人で先に進む。 言葉通りナビゲーション以上のことをする気はなさそうだ。 陽介たちが影を破壊してどんな思いに至るか、陽介たち次第だというように。 この塔でやるべきことを理解し、三人は足取りも重く次の階層へと移動する。 「…でも、変だな。この調子で死んだやつのシャドウと向かい合うだけなのかな」 「どういう意味だ?」 「ん、俺らが戦ったシャドウってのはさ、もっと直接的に…そう、戦ったんだよ。 ペルソナを使ったり、武器を使ったりしてさ。サーヴァント並とまでは言わねえけど、立派な化物ばっかりだったぜ。 だからなんつーか、こうやってシャドウが無抵抗なのは違和感があるっていうか…」 階段を登る僅かな間の雑談。 陽介の疑問にはピースマンが答えた。 「心配せずとも最上階では君たちの力を試すことになる。花村陽介、君に馴染みのある通りの方法でな」 「げ…やっぱあの人と戦うの…?」 少し前に叩きのめされたペルソナ使いの美女を思い出し、陽介が身震いした。 彼女相手ではそれこそサーヴァントでも持ち出さない限り勝ち目なんて無いように感じる。 「よくわからんが、どのみち戦いにはなるということか。なら少し考えておいたほうがいいな…」 「考えるって何を?」 「泉、お前が言ったことだ。合体攻撃とか新しい力とかな」 「あ、あれ…でもあれ、勢いで言っただけで別に案があるわけじゃないんだけど」 「そこから策を考えるのが俺の仕事だ。まずサーヴァント抜きの、俺たちマスターの戦力を確認するぞ。 花村のペルソナ…アレックス。半分ペルソナで半分サーヴァントであるから、俺たちの中で最強であるのは言うまでもないな」 「つっても、さすがにサーヴァントと戦えるかって言ったら無理だと思うけどよ」 「しかし攻撃が通じないということはないだろう。 おそらくガウェインや火野であっても、まったくの無防備のところにお前が全力でペルソナを使えばダメージは負うはずだ」 「そのまったくの無防備ってのがもう既に無理のある前提じゃないかなって私思うんだけど」 「今は攻撃が通じるか、通じないか。その可能性だけでいいのさ。 そして、封印の剣。これはペルソナが使えば最大限に効果を発揮するのは以前に説明したな」 「んで、士郎が残してったこの干将と莫邪。これも一応宝具らしいからサーヴァント相手にも効くらしいけど。 じゃあペルソナ、封印の剣、干将莫耶。この三つが俺の戦力だな」 次にルルーシュがイルバーンを軽く床に打ち付ける。元は名無鉄之介の使っていたもの。 「俺はこのイルバーン、ギアス、そしてコードキャストが二つ、そして決着術式。 ギアスは今さらギルガメッシュに効くとは思えんし、接近戦も無謀だな。イルバーンの魔力増幅機能を使った後衛をやることになるだろう。 ガウェインがいれば決着術式も使えるが、ギルガメッシュに通じるかは未知数だな」 「じゃあ、最後は私だね。って言っても、私には二人みたいな武器はないから何もできないけど…」 最初と最後でかなり勢いに差があるこなただったが、ふとイゴールから渡された礼装のことを思い出した。 「あ、これ使えるかな?」 鳳凰のマフラー、聖者のモノクル、遠見の水晶玉。それぞれ回復、偵察、地形俯瞰の能力を持つ礼装だ。 身につけてみれば、どういう効果を発揮するのかもわかった。 「陽介くん、ちょっと疲れてない?」 「そういえば…」 「じゃあ、ちょっとやってみるね。それ!」 鳳凰のマフラーのコードキャスト、heal(16)が発動した。 柔らかな光がこなたの手から放たれ、陽介を包む。 「おっ…すげえ、疲れがなくなった!」 「うん、今の状態なら私にも使えるみたいだね」 「回復か…これは有用だな。泉、他の二つはどうだ?」 「ええと、敵対者の情報を表示…アリーナの階層データを表示、ってあるね」 「どちらも情報処理系のキャストのようだな。二つとも使ってみてくれ」 「はいはい。えー、まずはこの片眼鏡で」 view_status()が発動。こなたの視界にルルーシュと陽介の様々なデータが投影される。 「ルルーシュくんは左眼に特に魔力が集中してる。 陽介くんは…今ペルソナ出してないよね? ぼんやりと魔力が人の形になってるのが見えるけど」 「魔力がどこに集中しているかわかるのか。それなら相手の出方を見るのには有効だな」 最後に遠見の水晶玉を発動。今度は今登ってきた塔の全体図が表示された。 「この塔…五階建てみたいだね。この上にあと三階あるよ」 「地形データの走査か。これは…使い道が思いつかんな」 「ここから出たらもう使わなさそうだもんな」 どうやら一つは外れらしい。が、回復と偵察だけでも大きな収穫だ。 「サーヴァント抜きで戦う場合、花村が前衛、俺が後衛、そして泉がさらに後ろで補助をする陣形がベストだろうな」 「んー、でもこれ普通のマスター相手ならいいけど、サーヴァント相手にはあんまり意味ないんじゃない?」 「それはな…」 さらに話し込もうとした三人を、咳払いが留める。 ピースマンが三階の扉の前で振り返ってこちらを見ていた。 「作戦会議もいいが、そろそろ次に行かないかね?」 水を注され、三人は話を切り上げてピースマンの後を追う。どのみち、今はこれ以上話し合っても打開策はない。 三階層目は、古びた屋敷の前に出た。 「遠坂の屋敷…じゃないな。知っているか?」 「ここは間桐邸。そしてあの二人がこの館の主、間桐慎二と間桐雁夜だ」 ピースマンの示す先には、海藻みたいな髪型の青年と白髪の男性の影が、二人で同じようにうずくまっていた。 ――衛宮…桜…遠坂… ――桜ちゃん…凛ちゃん…葵さん… 「あっ…あの白髪の人」 「泉こなた、君は間桐雁夜を知っているな。君を最初に襲ってきた相手だ。 彼は甥である間桐慎二に殺された。そして間桐慎二は匂宮出夢に敗れた」 「出夢…? 確かその名はスザクが言っていた」 「枢木スザクは間桐慎二に蹂躙され、身体機能の大半を奪われた。 その後、枢木スザクの同盟者となった匂宮出夢によって、間桐慎二は殺された」 淡々とピースマンは説明する。 二人ともルルーシュたちとは関わりが薄いが、スザクの両足と片腕を奪った人物とあってはルルーシュもやはり気にかかる。 「あの雁夜って人、凛ちゃんって言ってるけどもしかして」 「君の想像通りだ、泉こなた。彼は遠坂凛とも縁深き人物になる。身内ではないがね」 たとえ深く関わっていなくても、誰かの知り合いと繋がっている。 ならば、ここに彼らが出てきたのも無意味なことではないのだろう。 「…あの雁夜って人は私がやるよ」 「なら、俺は間桐慎二を」 「ルルーシュ…大丈夫か? なんだったら俺がやるぞ」 陽介がルルーシュを引き止めた。 ルルーシュ本人は間桐慎二に面識がなくても、スザクという親友に苦難を味あわせたというのだからルルーシュが怒りを抱くには十分だ。 その怒りを影に叩きつけてはいけない…この思いが直感として陽介の中にあった。 ルルーシュはそんな陽介の考えを察し、ふっと笑う。 「大丈夫だ花村。別に俺は間桐慎二を憎んではいない。 間桐慎二に出会わなくてもスザクの意思は変わらなかっただろうし、既に死んだ人間を憎むのも馬鹿馬鹿しいことだろう。 ただ、この中では俺が一番、間桐慎二に関係がある。だから俺が一番強く覚えていられる…それだけだ」 ルルーシュの様子を見て、余計な心配だったと陽介は手を離した。 こなたもまた、神妙な面持ちで間桐雁夜に向かって銃を構える。 「この人と凛ちゃんがどんな関係だったとか、なんで私を襲ってきたのかは知らないけど…やっぱり、雁夜さんにも願いがあったんだよね」 「間桐慎二にもな。その願いがどんなものか、俺たちが知ることはできないが」 「…絶対に、忘れないから」 引き金を引く。 槍を振り下ろす。 影が消えると、また一つ力を得る。同時に痛みも残る。 「…影との対峙は次が最後だ」 去っていくピースマンを追いかけ、陽介たちも急ぐ。 傍で支えてくれるサーヴァントがいないととても不安だと、いまさらながらにこなたは思う。 しかし、この痛みこそが、こなたが火野映司を支えるために必要な痛み。 自らも同様に傷つかねば、パートナーの痛みや苦しみを理解することなどできない。 「無理すんなよ、泉。俺やルルーシュだっていんだからさ」 「あはは、ありがとう陽介くん。でも大丈夫、このくらい平気だから」 「誰かを支えるだけじゃない。同時に誰かに支えられてこそ、仲間というものなんだろう。俺たちはもはや運命共同体だ」 同じ痛みを分かち合うことで、より陽介やルルーシュとの距離が縮まったような気がする。 気恥ずかしさを覚え、こなたはポケットに入っていた弾丸に話をすり替えることにした。 「ね、ねえルルーシュくん。この弾って使えないの?」 「衛宮切嗣の使っていた弾丸か。この大きさの弾丸となると、そのリボルバーではとても撃てないな」 「でもそれって、ただの弾丸じゃなくて礼装なんだろ? 悠のペルソナを一発で消滅させてたし。 泉が使ってるマフラーみたいには使えねえの?」 「コードキャストを発動させるタイプではないらしい。思うにこれは、衛宮切嗣が使用して初めて効果を発揮するものなんだろう」 「じゃあ駄目かー」 こなたが起源弾をポケットに戻す。 ただの話の種に出したものだったが、ルルーシュの思考はそれをきっかけに加速していく。 (衛宮切嗣にしか使用できない弾丸…魔術礼装…ペルソナを、いや魔術をキャンセルする力? ジェレミアのギアスキャンセラーのような…だとしたら…) 頭の中で演算を繰り返すルルーシュを待たず、一行は第四階層へと辿り着く。 ピースマンの言葉が真実なら、影との対峙はここで最後だ。 最後の影は、小柄な少女の姿をしていた。 ――あんちゃん 「羽瀬川小鳩。枢木スザクに同行していたキャスターのマスター。 枢木スザクと同じく間桐慎二によって自由を奪われ、さらに己のサーヴァントであるキャスターの手で魔術炉へと変化させられた少女だ」 「キャスター、魔術炉…それって」 「そうだ、花村陽介。君がランサーをペルソナへと変化させる際用いた賢者の石。あれこそがこの羽瀬川小鳩の成れの果てだ」 告げられた事実に愕然とする。 あの時は単なる魔力の詰まった石としか思っていなかったが、マスターそのものを変化させたものだとは。 使った陽介、使わせたルルーシュ、二人ともに知らず知らず殺人に加担していたということになる。 「罪悪感を感じることはない。キャスターが消えた時、賢者の石もやがては消える運命だった。 仮に消えなかったとしても、君たちに彼女を救う術はなかったのだから」 温度のないピースマンの声が突き刺さるような痛みを与えてくる。 彼女は今までの影と違い明確に陽介たちと関わっている人物だ。特に陽介は、小鳩の死の犠牲の上に命を繋ぎ止めたとも言える。 「…ルルーシュ、泉。ここは俺がやる」 二人に意見を挟ませない断固とした口調で、陽介は小鳩の影に向かい合う。 今も確かに感じるアレックスの存在感。その中に、この少女の命の残り香が含まれているとしたら、小鳩の影を消して記憶に刻みつけるのは陽介でなくてはならない。 これから先も生き続けるならば…アレックスとともに歩むのならば。 「ごめんな。謝ったって済むことじゃないけど、知らなかったなんて言い訳にならないよな。 それでも…ごめん。ごめんな…!」 嗚咽を堪えて振り下ろした干将莫耶は、少女の影を霧散させる。 今までと同じく、影は霊子となって飛散し、陽介たちに吸収される。 「覚悟はしてた気になってたけど、まだ甘かったんだな。あんな小さい子までいるなんてよ…」 「うん…あんちゃんって言ってたね。お兄ちゃんがいたのかな」 「妹…か。やりきれんな」 こなたには従姉妹ではあるが小早川ゆたかという妹のような存在が、ルルーシュには実の妹であるナナリーがいる。 それぞれ兄、姉として生きてきただけに、小鳩が帰ってこないと知った時の小鳩の兄の辛さを想像できてしまう。 「絶対に、終わらせなくちゃな、こんなこと…!」 真っ赤になった目をこすり、陽介がずんずんと先に進んでいく。 ピースマンは相変わらず無感情に見ていたが、その足は先には進んでいなかった。 「どうした、ピースマン」 「私の役目はここまでだ。最後の階層には別の者がいるからな」 「本当に解説だけしかしなかったね…何がしたかったの?」 「君たちという存在を一度間近で見ておきたかった。 なるほど、ここまで勝ち残ってきただけはある…これなら、『彼』の願いも今度こそ叶うかもしれないな」 最後はぼそぼそと小声になっていたため、ルルーシュとこなたには聞き取れなかった。 ルルーシュはピースマンが何と言ったか聞き返そうとしたが、 「行きたまえ。君たちなら最後の試練も突破できるだろう。 君たちがこの聖杯戦争をどういう形で決着させるのか…見届けさせてもらうよ」 「…ピースマン、一つだけ聞きたいことがある」 これ以上ルルーシュたちに干渉する気はなさそうなピースマンに向かって、最後の問いを放つ。 「お前は俺たちの敵なのか?」 「違う。これだけは信用してくれていい。私はこの戦いには何の関与もしないと決めている。 次回があるならば、その参考にしたいと思っているけれどね」 「そうか、ではな。二度と出会わないことを祈っている」 ルルーシュはこなたを促して上階へと向かう。 残されたピースマンは二人の背を見送っていた。 「『痛みを伴わない教訓には意味がない。人は何かの犠牲なしに何も得る事などできないのだから。 しかしそれを乗り越え自分のものにした時…人は何にも代えがたい鋼の心を手に入れるだろう』」 欠片の男はポツリと呟く。 「ゼロ、もう少しで答えは出る。 君が望んだ魔王たるべき器が彼らなのか…私も興味が出てきたよ」 その言葉は、誰の耳にも届かずに消える。 同時に、ピースマンの姿も消えた。 最後の階層。 陽介たちの前には、ベルベットルームの住人・マーガレットが佇んでいた。 「ようこそ、お客様方。ここが塔の終着地点でございます」 「やっぱ最後はマーガレットさんか…」 やや青ざめた顔の陽介がアレックスを出現させる。 先刻叩きのめされた相手だ。その力のほどは骨身にしみて理解している。 「あなたたちを包む王気…以前とは比べ物にならないくらい強くなっているわ。この塔を登る中で強くなったのね」 「で、この階層の試練は貴方ということか」 「ピースマンさんはここで力を試すことになるって言ってたけど」 「油断すんなよ二人とも。あの人、俺なんかよりめちゃくちゃ強いペルソナ使いだぜ」 三人は先ほどの打ち合わせ通りの陣形を組む。 しかしマーガレットは手をひらひらと振り、その勢いをくじく。 「ご期待に添えなくて申し訳ないけれど…相手は私じゃないわ。 そちらのお二人はペルソナ使いではないし、私よりもっと相応しいものがこの場にはいるから」 マーガレットが横にずれる。 その後ろにいたのは、桃色の髪の少女…の、影。 「こちら、鹿目まどか様の影があなたたちの最後の試練。 ただし、今までの階層と違って…ペルソナ!」 まどかの影は虚ろな眼差しを陽介たちに向ける。 その影…まどかの影が真っ二つに割れ、内から丸太のように太く腕が飛び出してきた。腕は、まどかの影を掴み…自らを引き上げるように力を込める。 「お、おいあの腕…俺なんかすっげえ見覚えがあんだけど!」 「そ、そうか花村、奇遇だな。俺もつい数時間前に見たことがある気がする…!」 「あれ、どう見ても…!」 まどかの影の中から飛び出してきたのは…三人の予想通りのもの。 「アーチャーのサーヴァント、DIOが駆使したスタンド――ザ・ワールド。 その影が、あなたたちの相手を努めます」 マーガレットが朗らかに告げる。だが陽介たちはそれどころではない。 目前にいるのは最凶のサーヴァントとして猛威を振るったDIOのEX級宝具。 近接戦闘においてセイバーやランサーにすら匹敵するほどの超級のスタンドだ。 「いやいやいやいや! ってかなんであれがシャドウなわけ!? DIOは死んだんだろ!」 「DIOはあなたに敗れる少し前、マスターである鹿目まどかの心臓を食らった。つまり、鹿目まどかとDIOは僅かながら同化したと言えるの。 つまり鹿目まどかの影にはDIOの、ザ・ワールドの断片が混ざっている…その情報を、私がペルソナとして再構成した。 ペルソナとスタンドの近似性については…あなたたちはもう知っているわね?」 鳴上悠は、DIOのエネルギーを受けて反転したペルソナ・伊邪那岐禍津大神を覚醒させた。 ペルソナとスタンドは別個の存在だが、在り方は非常に似通っている。 ペルソナ使いとして悠を遥かに上回るマーガレットならば、ザ・ワールドの断片を元にペルソナとして再構成するのもさほど難しいことではない。 「もちろん、これはデッドコピー…時を止める力はない。 でもそれ以外、たとえば格闘能力なんかはオリジナルに近いものになっているわ」 影のザ・ワールドが吼える。 DIOに制御されていた時とは違う。ただ本能の命ずるままに暴れ回る獣…暴走状態だ。 「アレックスっ!」 ザ・ワールドの豪腕を、召喚されたアレックスが受け止める。 しかし、サーヴァントの時ならいざしらず、ペルソナとなった今では正面からそのパワーを受け止めるには力不足。 後ろにいたルルーシュ、こなたもろともに吹き飛ばされた。 「なんて力だ…!」 「負けるか! アレックス!」 スサノオ、そして悠のイザナギから継承された力を発現させる。 マハタルカジャ・マハスクカジャ・マハラクカジャ、強化魔法をこれでもかと連発。三人の攻撃力・敏捷性・防御力が増加する。 「ハドロン砲を使う!」 「せぇいっ!」 ルルーシュがコードキャストを、アレックスが頭上から封印の剣を、そして加速した陽介が背後から干将莫邪をザ・ワールドへと叩き込む。 しかし、ザ・ワールドとて数あるスタンドの中で最強の位置を占める存在。 コードキャストを物ともせず、封印の剣を両掌で挟み止め、背後の陽介には蹴りを放つ。 すんでで干将莫邪を差し込みキックを防いだ陽介だが、防御力を上げてもなおその一撃は重い。 壁際まで吹っ飛ばされ、制御が疎かになったアレックスへザ・ワールドのラッシュが叩き込まれる。 ペルソナのダメージがフィードバックし血を吐いた陽介にこなたが駆け寄り、回復のコードキャストを施す。 「くっそ…やっぱつええ!」 制御する本体がいないので、今のザ・ワールドは手近にあるものを力任せに殴りつけるだけだ。 もしDIOが操っていたならば、今の攻防で陽介は確実に死んでいた。戦えない相手というわけではない。 しかし、やはりパワーが尋常ではなかった。 「あら、ここまでかしら? だったら少しがっかりね」 「まだ負けてないっつーの…!」 マーガレットの冷やかしに奮起し立ち上がるものの、陽介には勝機が掴めない。 「映司さんかガウェインさんがいてくれたら…」 こなたの呟きに全面的に同意したい気持ちだった。 しかしただ一人、ルルーシュだけはこの強大な敵に勝利する道筋を見据えている。 「違うな、間違っているぞ泉…! この程度の壁を乗り越えられないようでは俺たちに未来はない! こいつは俺たちの手で打ち倒すべき敵だ! それができないのなら、俺たちにサーヴァントと共に戦う資格などない!」 ルルーシュはイルバーンをザ・ワールドに向ける。 しかし、スザクとの戦いのときのように突撃はしない。 「泉、今こそお前の言葉を実現する時だ!」 「え? え?」 「合体攻撃と言っただろう。既にプランはできている…!」 道中の会話でヒントは得た。 構成要素は手元にある。 そしてここに来るまで高められた三人の魔力を持ってすれば…やれるはずだ。 「花村、少しでいい、時間を稼げ!」 「なにか手があんのかよ、ルルーシュ!」 「ああ、任せろ! 奇跡を起こしてやるさ!」 ルルーシュの言葉を信じ、陽介は一人ザ・ワールドへと立ち向かう。 その背中にルルーシュは、陽介から向けられる確かな信頼を感じる。ならばそれを裏切る訳にはいかない。 「泉、起源弾を貸してくれ。それにさっきの情報を表示する礼装を使うんだ」 こなたから受け取った起源弾を、ルルーシュはイルバーンの先端に突き刺す。 イルバーンと、リインフォースから託された魔術回路が駆動する。 この塔を登ってくる過程で得た霊子がルルーシュのハッカーとしての能力を底上げしている。 擬似的に起源弾の効果を再現…あるいは変化させて放つことが、不可能ではなくなった。 「ザ・ワールドの情報…出た! これどうするの!?」 「やつの魔力が弱いところを探せ! そこにこいつを叩き込む!」 ザ・ワールドの弱点…それは頭部。陽介がDIOを倒した時、とどめを刺した箇所だ。 「よし、次は…泉、イルバーンを掴め。先端の起源弾にさっきの階層表示の礼装を使うんだ」 「え…弾丸に?」 「階層を表示するということは、つまり空間を把握するということだ。 イルバーンに接続した状態なら、起源弾の構成データも解析できる」 こなたが起源弾に向けてview_map()を使用すると、ルルーシュの言葉通り起源弾を構成する情報を表示できた。 「起源弾…衛宮切嗣の礼装。本人以外には使えないもの。 魔術効果のキャンセル…弾丸の形状…強い指向性。 効果を発揮するのが不可能でも、宿す性質は劣化しない…」 「ルルーシュくん、陽介くんが危ない!」 こなたが表示したデータを一瞬で掌握し、ルルーシュは脳内で演算を処理する。 「起源弾の効果をエミュレート…イルバーンを銃身に…燃料は俺たちの魔力…よし! 花村、戻れ! 「やっとかよ…!」 時間にしておよそ一分も経っていないが、陽介にとっては果てしなく長い数十秒だった。 ゼフィールと戦った時よりきついかもしれない。 アレックスをザ・ワールドへの足止めに残し、陽介が戻ってくる。 「花村、お前もイルバーンを掴め」 「よっと…これでいいのか?」 長い槍の先端近くをこなたが、中盤に陽介が、反対側の端をルルーシュが持つ。 三人のウィザードから注ぎ込まれる魔力がイルバーンを経由し、起源弾へと流れ込む。 『切って、嗣ぐ』というプロセスを経る起源弾。 その、魔術を破壊するという側面だけを抽出し、増幅する。『切る』という属性だけを特化させる。 「狙いを定めるのは泉、お前だ。お前が見たやつの弱点をイメージしろ。 補正は俺がやる。花村はありったけ魔力を流し込め!」 幾度かの戦いでウィザードとして熟達しつつあるルルーシュが細かな制御を処理する。 魔力保有量に最も優れる陽介がエネルギー源である魔力を注ぎ込み、推進力とする。 そして敵対する者の弱点を可視化できるこなたが狙いを定めた。 イルバーンという神話級の魔術礼装を通し、三人の精神は完璧なリンクを果たす。 聖杯を砕くという目的のもと団結し、意識を繋いで高め合う… 「…ここ! 陽介くん!」 「撃て、花村!」 「っし…いけぇぇぇぇっ――!」 これこそ、ペルソナ使いたちの切り札。 コミュニティ――絆を繋いだ者たちが成す合体攻撃――ミックスレイド。 放たれた起源弾は中空で分解し、純粋な破壊エネルギーの塊となってアレックスに手こずるザ・ワールドの額へと一直線に進む。 直前で気付いたザ・ワールドが拳を突き出すが、ルルーシュの制御によってエネルギーは錐揉み回転、拳をかわす。 自動で軌跡を補正。次の瞬間、こなたが弱点と示したその額に、着弾した。 ――――――――!!!! 声にならない叫びを上げ、ザ・ワールドがのけぞる。 陽介、ルルーシュ、こなたが持てる全てをつぎ込んで放った一撃は、塔を昇る間に成長したおかげもあって膨大な力を内包している。 生前の死因…弱所に命中した破壊エネルギーは、ザ・ワールドの体内で炸裂した。 影のザ・ワールドは、跡形もなく消える。 パチパチパチ、とマーガレットが拍手が響いた。 「終わった…か?」 「お見事。まさかそういう手で乗り越えるとは思わなかったわ。 そうね、名付けるのならば『至高の魔弾』――その力なら、サーヴァントをも傷つけ得るでしょう」 二発しか無い弾丸を一発使ってしまったので、実質一発勝負。 しかし、対ギルガメッシュ戦においてマスターが行使できる最強の攻撃となるだろう。 「これが…この塔を登ることで、手に入れた力?」 「少し前のあなたたちでは、実際に放つことはできなかったでしょう。 影たちを倒して吸収した魔力、そしてあなたたちの結んだ絆…それなくしては存在しないもの。 素晴らしい物を見せてもらったわ。これはその御礼よ」 マーガレットがペルソナを召喚し、三人の傷を癒やす。影を破壊したためか、失った魔力もすぐに充填されていく。 そんな中、陽介たちは景色が歪み始めることに気付く。 「これは…?」 「核を破壊したから、もうこの塔も役目を終えた。あなたたちはすぐに現実で目覚めることになる。おそらく、もう会うこともないでしょう」 「マーガレットさん…ありがとうございました。イゴールさんにもそう伝えてください」 「いいわ。でも忘れないで…あの影たちは、確かに生きていたということを。 鹿目まどかもまた、あなたたちと同じく聖杯を壊そうとしていた。残念ながらあなたたちとは出会えなかったけれど…。 その痛みが、あなたたちに力をくれるはずだから」 マーガレットの言葉がどんどんと遠くなる… 次に三人が目覚めたのは、精神世界に入る前にいた柳洞寺の一室だった。 「こなたちゃん!」 「ルルーシュ…良かった。無事に戻られたのですね」 そこには映司とガウェインがいた。現実世界に復帰したのだ。 窓から差し込む光は朱く、すっかり日は暮れていた。 「…っ、ガウェイン、どこまで知っている?」 「すべて。我らは介入できませんでしたが、ルルーシュたちと感覚は繋がっていました。 「皆が試練に挑んで、そして打ち勝ったのも全部、見届けた。それに結構な時間休めたから俺たちももう回復したよ。 こなたちゃんたちが強くなって供給される魔力がどんどん増えてきたおかげだね」 「そうか。それなら説明の必要はない…ん? なんだそれは」 ルルーシュはガウェインが持っている紙片に気がついた。 折り畳まれた紙は、ルルーシュがギルガメッシュに向けて放ったものによく似ている。 「ええ、これは彼らからの返答です。時間はこちらが指定したので、場所は向こうが選ぶと。 ――冬木大橋。そこで決着をつけよう、ということです」 【深山町・柳洞寺/夕方】 【花村陽介@ペルソナ4】 [令呪]:1画 [状態]:強い覚悟と決意 [装備]:“干将・莫邪”@Fate/staynight、封印の剣@ファイアーエムブレム 覇者の剣 [道具]:契約者の鍵@ペルソナ4 ※スサノオとイザナギを合体させ、アレックスをペルソナとして召喚しました。 ペルソナのスキルとアレックスの能力を一部引き継いでいますが、会話はできません。 ※愚者―遠坂邸同盟・審判―聖杯を砕くもの・世界―鳴上悠のコミュニティが解禁されましたが本人は気づいていません。 また他の人物(例ルルーシュ、こなた、アレックスなど)のコミュが解禁しているかは次の書き手にお任せします。 ※ペルソナ・アレックスの保有スキル マハガルダイン 疾風ハイブースタ ブレイブザッパー デカジャ マハスクカジャ マハラクカジャ マハタルカジャ ディアラマ また、サーヴァント特性として『帽子屋(マッドハッター)』の荷電粒子砲『ブリューナクの槍』を使用可能。 【泉こなた@らき☆すた】 [令呪]:2画 [状態]:強い覚悟と決意 [装備]:鳳凰のマフラー @Fate/EXTRA、聖者のモノクル@Fate/EXTRA [道具]携帯電話、ニューナンブ@現実 予備の弾薬@現実 起源弾×1@Fate/zero 遠見の水晶玉@Fate/EXTRA ※礼装を装備することで、コードキャストを発動できます。 また、僅かながら魔力の総量が上昇しました。 heal(16); 効果:HPを小回復 view_status() 効果: 敵対者の情報を表示 view_map() アリーナの階層データを全表示 【ライダー(火野映司)@仮面ライダーOOO/オーズ】 [状態]:強い決意 ※スーパータトバメダルは消滅しました。 ※ギルガメッシュに対してスキル心眼・真は発動しません。 ※無謀な行動は起こしませんが、他に手段が無いと判断した場合「壊れた幻想」を使うことも視野に入れています。 【ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア@コードギアス反逆のルルーシュ】 [令呪]:2画 [状態]: 強い覚悟と決意 [装備]:槍王イルバーン [道具]:携帯電話 ※槍王イルバーンを装備することで、コードキャストを発動できます。 hadron(R2) 両眼から放つ魔力砲。収束・拡散発射が可能。 効果:ダメージ+スタン。 絶対守護領域 決着術式“聖剣集う絢爛の城”をデチューンした術式。 効果:小ダメージを無効化。 【セイバー(ガウェイン)@Fate/extra】 [状態]:健康 ※『聖者の数字』発動不可 「決戦といえば、あの場所以外にあるまい」 英雄王は上機嫌でそう告げ、さらには魔王ゼロに向けて注文をつけた。 橋周辺の地形情報に手を加え、現時点での損傷を修復、またそう簡単には壊れないくらいの強度を与えることを要求する。 「少し時間がかかるが」 「構わん。どうせ奴らも刻限までは動かんだろうしな」 集団の長と目されるセイバーのマスターより届けられた書状は、狙い通りの効果を生み出した。 この誇り高き英雄王にあっては、決戦の刻を指定された以上は奇襲などという無粋な戦術など取るはずがない。 形式上はマスターとサーヴァントの関係であるが、英雄王がそうすると決めた以上言峰綺礼に覆す舌はない。 「ではそれまで、酒でも舐めて待つとするか」 いつの間に街まで降りたか、神父のNPCは数本のワインを英雄王の前に置く。 「なんだこの安酒は」 「これでもこの街で手に入るものでは最上級のものなのだが」 「ハッ、さもしいものよな。まあ良い。この後の宴を思えば安酒も甘露になるというものよ」 英雄王は酒盃を手にして目を閉じる。 来たる、運命の時刻。 時計の針が天頂を指し、夜の帳が下りる時。 すべてが終り、そして始まる。 【新都・教会地下/夕方】 【言峰綺礼@Fate/extra】 [令呪]:2画 [状態]:健康 【ギルガメッシュ@Fate/extra CCC】 [状態]:健康 ※ムーンセルの知覚領域の拡大によって「王の財宝」内の財宝に各参戦作品の武器、アイテム等が追加されています。 これは人類の歴史の観測者であるギルガメッシュ自身がムーンセルと同質の存在であるためです。 ただし追加される財宝には以下の制約があります。 「クレイモア」、「サモンナイト」など完全な異世界を舞台にした作品のアイテムは出自の一切を問わず追加対象にならない 神造兵装など人の手によらない武器、アイテム等は追加対象にならない。 ※魔王ゼロに対して彼なりに考察していますが必ずしもその全てが的中しているとは限りません。 ※参加者に対して「乖離剣エア」及びエアの最大出力である「天地乖離す開闢の星」を使用する気はありません。 仮に使ったとしてもエアの権能を解放しないFate/stay night準拠の「天地乖離す開闢の星」になるでしょう。 また基本的に慢心を完全に捨て去るつもりはありませんが状況によっては捨てることもやむ無しと考えています。 とはいえ相手が聖杯戦争を勝ち抜いた強者なので慢心したとしても度合いは最小限に抑えられるでしょう。 ※ドラグレッダーと契約したことで仮面ライダー龍騎、及び龍騎サバイブへの変身が可能になりました。 変身者が元から高いステータスのギルガメッシュなので引き出される力は本来のスペック以上のものになるでしょう。 【月の裏側/夕方】 【魔王ゼロ@コードギアスナイトメアオブナナリー】 [状態]:健康 ※ゼロはムーンセルに通じる秘匿回線を持っており、それを通じて度を越した不正を行なった参加者に対し間接的にペナルティを与えることができます。 現在ペナルティ対象になり得るのは花村陽介と火野映司ですが、今のところゼロは二人に手を出すつもりはありません。
https://w.atwiki.jp/sinsougou/pages/1095.html
4月14日木曜日、雨。 昨日の出来事で不貞腐れていたシンの心は、朝の菜々子の笑顔ですっかり浄化されていた。 ツタンカーメンの被り物を被った世界史の女教師、祖父江の質問に誤答し、クラスの皆に笑われても全く動じることなく放課後を迎えた。 そんなシンに陽介が声を掛ける。 「その、大したことじゃないんだけど…実は俺、昨日テレビで・・・」 口を濁す陽介、テレビという単語に反応したシンが口を開こうとするが、昨日の出来事があまりにも非現実過ぎたので変人扱いされないためにも、言葉を飲み込むことにした。 挙動不審な二人に千枝が女子アナ事件の第一発見者、小西早紀の話題を持ちかけてきた。 どうやら小西は今日学校を休んでいるようだ。 陽介が小西を心配している。 「あれ? 雪子、今日も家の手伝い?」 鞄に荷物を詰め終え、席を立った雪子に千枝が言う。 今は旅館が忙しいようだ。 雪子の顔には疲労の色が見える。 雪子が教室を出るのを見送り、千枝が雪子を心配する。 ただでさえ雨で空気が重いというのに陽介と千枝の、暗い顔でさらに空気が重くなる。 しばらく沈黙が続く、そんな沈黙を破ったのは千枝であった。 「ところでさ、昨日の夜・・・見た?」 「や、まあその…お前はどうだったんだよ」 「見た! 見たんだって! 女の子!…けど運命の人が女って、どゆ事よ? それにウチの制服着た女の子で髪がふわっとして…」 「それ…もしかしたら、俺が見たのと同じかも」 陽介が千枝の話に共感する。 どうやら映っていた人物も同じだったらしい、 「俺も見た! それで変な声が聞こえて…その後にテレビ画面に触れたら吸い込まれたんだ。 テレビが小さかったおかげもあって、なんとか助かったけど」 言い終えたシンを二人は白い目で見ていた。 「全員同じ人物を見たみたいだな…しっかしテレビに吸い込まれたって、お前…動揺しすぎじゃね?」 「本当だ! そのせいで後頭部を強打して…未だにコブが引いてないんだからな」 シンが後頭部を摩る。 昨日は痛すぎてあまり触りたくなかったが、朝確認してみると大きいコブが出来ていた。 「小さかったから入れないか…じゃあ、もし大きかったら…」 「信じてくれるのか!?」 「そう言えばウチ、大きいテレビを買おうかって話してんだ」 「へぇー、なんなら、帰りに見てくか?」 「見てく、見てく! 早く大画面でカンフー映画見たい!」 「お前が楽に入れそうなのもあるぜ。 ハハハハハ」 二人は全く信じていない。 シンは大きな溜息をついた。 ジュネス 家電売り場 大型テレビが並ぶスペースに三人は来ていた。 三人以外に人はいない、陽介の話によるとあまり売り上げがないので店員を置いていないらしい。 置かれているテレビはどれも、陽介の言うとおりシンが楽に入れそうだ。 その中でも一番大きいテレビに、陽介と千枝が揃って手を触れる。 何も起こらない、二人は顔を見合わせた。 「やっぱ、入れる訳ないよな…」 「はは、寝オチ確定だね」 そう言うと二人は、千枝の家のテレビを選定するために離れていった。 『確かに吸い込まれたのにな…』 『試してみればいいじゃないですか』 シンもそれは十分に承知しているのだが、多少の恐怖が決心を鈍らせる。 「ええいっ! どうとでもなれ!」 決心し、テレビ画面に手を触れる。 テレビ画面に波紋が浮かぶ、シンはそのまま手を差し込んだ。 テレビ画面に手首まで挿入される。 「よ、陽介! 千枝! ほら、見てくれ!」 「なんだよ…って何してんだよ!?」 「ん? どうしたの…って手が突き刺さってる!? 何あれ新機能!?」 「ねーよッ!」 陽介と千枝がシンに駆け寄る。 「ど、どうだ、本当だっただろう?」 テレビの後ろを確認する陽介。手は後ろに突き抜けてはおらず、テレビ画面の中に入っていた。 「うそ…マジでささってんの!?」 「ど、どんなイリュージョンだよ!?」 二人は食い入るように見ている。 気分が良くなったシンは手を抜くと、テレビの淵を掴み頭を突き入れる。 「す、すげぇーっ!!」 得意になるシン。 目の前には空間が広がっている。 中は相当に広そうだ。 「中はすごく広そうだぞ」 「ひ、広いって何!?…やっべ、ビックリし過ぎで、モレそう…うおっ! もる、もる」 陽介がトイレに向かうために走り去るが、すぐに戻ってきた。 「客来る! 客、客!!」 「え!? ここにテレビにささった人がいんですけど!!」 「早く出ろ! 出ろ!」 「それが…さっきから吸い込まれていて抜けない…」 先ほどは顔だけが入っていたシンだが、今は体の半分までテレビに埋まっていた。 「手伝ってくれ…」 陽介と千枝がシンの片足を掴み引っ張るが、びくともしない。 その間に客はこちらに一歩一歩近づいていた。 「も、もうくるよ~」 気が動転した二人は、シンをそのままテレビに押し込んだ。 足を片方ずつ掴んでいた二人も共に引きずり込まれたのだった。 「うわ、ちょ、まっ!!」 陽介の叫びが家電売り場に響く。 「どうしました!?…あれ誰もいない」 叫び声を聞いた客が現場に駆けつける。 しかし、そこには誰もいなかった。 「がはっ」 辺りに落下音が三つ響く。 「いたたたた。 もぉーなんなの一体」 シンたちが辿り着いた場所は、霧がかかった視界が悪い場所であった。 「何ここ、ジュネスのどっか?」 「んな訳ねーだろ! 大体俺たちテレビから…つーかこれ、何がどうなってんだ?」 「俺も知らないぞ、昨日はテレビに入らなかったし」 若干霧が晴れ、視界が回復してくる。 周りの景色はテレビのスタジオに似ていた。 「ここってスタジオ? ウチらの町にないよね?」 「あるわけねーだろ…圏外だし、なんだよここ!」 「とりあえず、辺りを調べてみよう。 入ってきたって事は出口もあるってことだろ」 「そ、そうだよな。 俺達帰れるよな」 「確実なことはまだ言えないけどな…。 ここは視界が悪い、二人とも俺から離れるなよ」 「う、うん」 『カッコイイですね~マスター』 『デスティニー…そうだお前がいた! ここがどこか『わかりませんよ』 やっぱり役に立たない愛機は放って、シンたちは辺りを調べて見ることにした。 霧で視界が悪い空間をほとんど手探りで調べていたシンたちは、どういうわけか寝室らしき場所に辿り着いた。 寝室は今までの場所とは違い、少しだけ視界が良くなっていた。 「え…なにここ?」 千枝が壁を見て言う。 壁には赤い着物を着た人物のポスターが一面に貼られていた。 全てのポスターの顔が切り裂かれている為、顔は確認できないが体型と服装から女性であることが分かる。 壁の所々には赤い液体が飛び散っており、飛び散り方から血飛沫のようにも見える。 さらに部屋の中央には椅子が置いてあり、天井からはロープが垂れ下がっている。 ロープの先には赤いスカーフらしき布で輪を作っていた。 一同は部屋の異様な光景に、恐怖を感じた。 「あーもるもる!!」 突然陽介が壁に向かって走り出した。 もう膀胱がやばいらしい、壁に向かって唸っているがどうやら出ないらしい。 「出ねーよ、どうすんだよ俺の膀胱!」 「知るかっつーの。…ね、行き止まりみたいだし、さっきの所に戻ろうよ。 こんなとこ、もうやだ…」 「そ、そうだな」 出ずに終わった陽介とシンが頷き、先程の場所へと戻ろうとする。 しかし、陽介は立ち止まりポスターを観察していた。 「どうした、陽介?」 「いや、このポスターどっかで見たような…」 「もういいから行こうよ…それに何か気分悪いし…」 千枝が二人を急かす。 「分かった戻ろう。 何かマジ気持ち悪くなってきた」 千枝と陽介が部屋を出る。 それに続きシンも部屋を出た。 「ふぅ、やっと戻ってこれたよ」 苦労しながらも、三人は何とか最初の場所へと戻ってきた。 「って何あれ?」 一息つく暇もなく千枝が霧の中に何かを見つける。 千枝の視線の先には黒い影があった。 黒い影は段々とこちらに近づいて来ている。 「誰だ!!」 シンが叫ぶ。 しかし、黒い影は答えることなく近づいてくる。 息を呑む三人の前に、黒い影はその正体を現した。 「何これ…?」 三人の目の前に現われたものは、何かの動物をデフォルメしたような着ぐるみであった。 着ぐるみは1mほどしかなく、赤い楕円形の本体に短い手足に青いフードを被った頭、胸の部分には赤い大きなボタンが三つ付いていた。 頭と胴体の間には大きなジッパーが付いている。 大人が入るのには小さいサイズだ、中に入っているのは小さな子供だろう。 「お前誰だ?」 「き、キミらこそ誰クマ?」 「お前が誰だ!!」 シンが声を荒らげる。 「ク、クマはクマだよ? ここにひとりで住んでるクマ。」 「じゃあここは何処なんだ?」 「ここは、クマがずっと住んでるところ。 名前なんてないクマ。 とにかく、キミたちは早くアッチに帰るクマ。 最近、誰かが人を放り込むからクマ、迷惑してるクマよ」 「それが出来るなら始めからそうしてる。 出来ないから苦労してるんだよ」 「だから、クマが外に出すっつってんの!」 クマと自称した着ぐるみの言葉に一同が固まる。 「今、何て?」 「クマが出すって言ったの!」 そう言うとクマはどこからともなく三台のテレビを出した。 真空管の使用された年代物のテレビである。 「な、なんだ!?」 三人がテレビの正面に回り、観察する。 何の変哲も無い、只のテレビだ。 「只のテレビだよな…?」 陽介が二人に確認する。 「只のテレビだな」 「只のテレビだね」 「さー行って行って、クマは忙しいクマだクマ」 いつの間にか後ろに回りこんでいたクマが三人をテレビに押し付けようとする。 「ちょ、押すなよ!」 抗議も空しく、三人はクマにテレビ画面に押し付けられた。 次の瞬間三人は画面に吸い込まれた。 ジュネス 家電売り場 テレビに吸い込まれた三人が辿り着いたのは、見覚えのある場所だった。 「あれ、ここって…」 「ジュネスの家電売り場だよな、陽介?」 「あ、ああ。 戻って来れたのか?」 尻餅をついていた三人が立ち上がる。 店内放送が流れた、惣菜売り場でタイムサービスが始まったらしい。 スーパーの日常的な風景に、三人はやっと帰ってきた実感を得た。 「お、おい。 あのポスター見ろよ!」 陽介がテレビコーナーの奥を指差す。 その先には赤い着物を着た女性のポスターが貼ってあった。 着物が先程の異様な部屋に貼ってあったポスターと似ている。 シンは彼女の顔に見覚えがある。 柊みすず、女子アナ事件の女子アナの不倫相手の妻だ。 この世界に来て日が浅いシンだが、何度も報道されていたので顔を覚えていた。 「じゃあ、さっきのワケ分かんない部屋、山野アナが死んだ件と、なんか関係が…?」 件の部屋の異様な光景を見れば、信じられない話でもない。 「わーわーやめやめ! つーか今日のことまとめて忘れることにするね、俺」 「…気分も悪いし、帰ろ」 千枝の言葉に二人も同意し、解散した。 堂島家 居間 シンはクタクタになりながらも何とか帰宅する。 居間ではカップラーメンの時間待ちをしている菜々子と堂島がテレビを見ていた。 「おう、おかえり」 疲れが取れないシンは会釈で返し座布団に腰掛ける。 正直、シンはあまり堂島と話したことが無いのでどう接していいのかわからない。 そんな堂島から話しかけてきた。 「小西早紀って生徒のこと何か聞いてないか?」 「小西早紀…? ああ、今日休んだってクラスメートが言ってましたよ」 「実はな…行方が分からなくなったと連絡があってな、うちの連中で捜してるんだが見つからない…ハァ仕事が増える一方だな」 堂島が仕事が増えていくことに愚痴をこぼす。 『山野アナの事件で連日忙しいもんな。大変だな』 『でも、マスターとしては嬉しいんじゃないんですか? 菜々子ちゃんと二人きりの時間が増えて』 『バカ、堂島さんが居ないと菜々子が悲しむだろ。 やっぱり子供は親が居たほうがいいんだよ』 『マスター…』 少しだけ過去を振り返るシン。 テレビではニュースが始まっている。 いつものように今日も女子アナ事件の続報を放送していた。 アナウンサーの話によると、事件の前の山野アナの行動はよく分かっていないが 地元の名所の天城屋旅館に宿泊していたことは分かったらしい。 『天城屋旅館って雪子の実家だよな?』 『ええ、そうでしたね』 続けてコメンテーターが話し始める。 どうやらこの春にも雪子が旅館を継ぐ噂があるらしい。 コメンテーターの余計な話をアナウンサーが上手く閉めつつ天気予報に入った。 どうやらこれから朝にかけて霧が出やすいらしい。 『霧か…』 『何か言いましたマスター?』 『いや…』 クマがいた場所を思い出す。 あの場所も霧が掛かっていた。 「ラーメン、もういい?」 今まで一言も言葉を発しなかった菜々子が堂島に聞いた。 「まだ早いだろ」 『俺の分のラーメンは?』 『遅くなったし、もう食べたと思われてるんじゃないんですか?』 『…もういいや。 疲れたし、もう寝る』 あの場所に行ってからかなり体の調子が悪い。 シンは早めに休むことにした。 05へ進む 03へ戻る 一覧へ
https://w.atwiki.jp/kwskp4/pages/92.html
ぶったいえっくす 公式 里中千枝と天城雪子が林間学校での料理の際に製作した、カレーライスの形をした物。 名付け親は花村陽介。 材料は、人参、じゃがいも、玉葱、ピーマン、まいたけ、ふきのとう(ふき?)、片栗粉、強力粉、トウガラシ、キムチ、コショウ(白と黒)、チョコ、コーヒー牛乳、ヨーグルト、魚介類、愛情etc... アニメ版第8話では、上の「魚介」としてナマコが入れられていたことも判明(下記の「ブヨブヨ」成分であると思われる。) 買っている材料がおかしいと気づいた主人公は里中千枝 天城雪子の暴走を止めようとしたが、叶わなかった。 因みに漫画版ではその勇気すらなかった。アニメ版では鳴上は完全に蚊帳の外だった。 ……よく見てみると、カレー粉どころかルーすらも入っていない。 ルーに関して言えば小麦粉と食用油脂で作るものなので強力粉から作ろうとしたのではないかと思われる。 (ただし作り方を知っていたとは思えないが) むしろこの材料でしっかり見た目はカレーにしてしまう千枝と雪子はある意味才能があるのかもしれない。 味の方は上記のレシピからも一目瞭然で、口にした主人公 陽介が噴出し、ダウンするほどの凄まじさ。漫画版では主人公がショックのあまり「NEVER MORE 愛情カレーver」を作詞して消滅しそうになり、アニメ版に至っては、鳴上(主人公) 陽介は噴出する暇すらなく昏倒・白目剥いて失神した。 陽介によると、「クサイ」。おまけに「ジャリジャリ」してて「ドロドロ」してて「ブヨブヨ」のところもあるらしく、主人公に至っては「口に入れた途端、違和感を感じた」らしく、アニメ版の鳴上は「新食感だった……」と評している。 滅多なことでは怒らない陽介が作中で一番キレるシーンがここである。 結局、一口も食べることもできなかった主人公達は空腹(陽介曰く猛烈に腹減っている)のまま夜を過ごすことになった。なお、陽介はこの後テントの中で巽完二のおっとっとを勝手に食べたが空腹が満たされるわけがなかった。 一方、大谷花子は何も食べられなかった主人公達をよそ目にバケツ一杯分のおいしそうなカレーを食べていた。(しかもが陽介が譲ってくれと言った時には「ダイエット中だから自分の分しか作ってない」と言い張った) ただし、アニメ版では千枝が気を利かせて中村あいかに出前を届けてもらった為、空腹になる事態は避ける事が出来た。また、大谷花子も物体Xを新食感と美味しく評していた。 因みにこのカレーに対する陽介の台詞はシナリオ担当の女性が実際に言われた台詞らしく、なぜそうなったかは本人にも「わからない」とのこと。 その後久保美津雄を捕まえた後の打ち上げにて千枝、雪子、久慈川りせ、そして主人公の4人でオムライス対決となったが、物体Xのような惨事にはならなかったものの主人公のもの以外は引き続き奇抜なものができた。詳細はオムライスを参照。 亜種に「物体X・クリスマスエディション」があり、これは12/25に女性陣(白鐘直斗含む)が作ったケーキに陽介が付けた別名である。詳細は「ケーキ」の項を参照。 P4Gで追加されたバレンタインデーにおいて堂島菜々子が女性陣(直斗含まず)にアドバイスをもらって作ったチョコ?が出てくる。見た目はカラフルなスライム。食べた主人公は一口でダウンした。 チョコ以外のレシピは、コーヒー牛乳、ベーコン、ピーマン、青汁、黒酢、ポン酢、魚肉ソーセージ、イカの塩辛。 P4Uの天城雪子のストーリーのバッドエンエンディングではゴールデンウィークで久々に勢揃いするメンバーの為に弁当を用意したが、紫色の湯気が沸き立っていて無理やり食わされたメンバーは体調不良を起こし散々なゴールデンウィークを過ごしてしまった。 非公式 某動画サイトでは、鍋から立ち上る湯気が紫である事、主人公達を一口でダウンさせた事等から、「ムドオンカレー」と表現された。ここから派生した用語も幾つか確認されている。 因みにこの紫色の湯気はアニメでもしっかり再現されている。 また、「ペルソナQ シャドウ オブ ザ ラビリンス」では物体Xは「クマの顔の形のココアクッキー」になっており、食べた玲は最初は「新食感」と評するもしばらくして倒れ、善は食べてそのまま気絶した。玲は気絶している間、砂を口に流し込まれる幻覚を見たらしい。 陽介曰く「時間差攻撃と幻覚作用まで加わるとは…」 物体X系統のゲテモノ、それも劇中で市販されている食品としては千枝の好物「肉ガム」が存在するが、ニコニコ生放送の「ペルソナ ストーカー倶楽部」の2014年6月19日放送の第5回ではあろうことか、肉ガムを現実に再現したものが登場したことがある。見た目は肉片(ビーフジャーキーか何か)とミントを板ガム型に固めたもの。司会2人とゲストとして呼ばれていた足立透役の声優・真殿光昭氏の3人が食べることとなったのだが、結果、大惨事となった。 「ペルソナ2罪」でもゲテモノメニューは多数存在する。 いちごタンメン(初対面時のただしくんが食べていたラーメンしらいしの裏メニュー) あんこ餃子(初対面時のただしくんが注文しようとした。「罰」では赤提灯しらいしのメニューに昇格) バナナチャーシュー(噂を流した直後栄吉が食べさせられた。「罰」では赤提灯しらいしに「特製五目バナナそば」なる姉妹品が存在する) あんこタンメン(伝説のギターケース購入の際に栄吉が食べさせられた。食後「猛毒」のバステになる) クサヤスパゲティー(伝説のハンドガン購入の際に舞耶が食べさせられた。こちらも食後「猛毒」になる。ちなみにその舞耶曰く、食べるのが辛かったのは自分がくさやを苦手にしているからで、この料理自体は決して不味くはないらしいのだが、味以前にフランス料理店でこれを出す点にツッコミ所満載である) しかし、それらを凌駕するインパクトを有し、関連作品でその症状の凄まじさがレベルアップする点では物体Xに軍配を上げざるを得ない。 料理そのものの凄まじさもだが、それ以上に、そのゲテモノぶりを認識しあくまで試験や罰ゲーム的に供しているP2罪に比べて、味見すらせず平然と他人に食べさせようとするP4女性陣のメンタルに雲泥の差がある。
https://w.atwiki.jp/flowermania/pages/85.html
か 開店時間 ふらわ(高橋陽介)氏が店に到着した際、開店していないと帰り際にクレームを出し日記にケチョンケチョンに店のことを書く 隠れ家 紹介しないことにしている飲みに行ったお店、しかしFaceBookで行ったことを紹介する 何故かは不明だが、行ったことすら隠蔽する事もある それでもテーブルや料理の写真は公開しているので、分かる人には分かることでしょう。前後の文脈から場所の特定は難しくない、そんな店 「女性店員さんがいない」ことが大切。 氏にとって女性店員が一番大切なはずなのに・・・ 場所は東京でも神奈川でもない場所で朝まで営業している店と思われる 過食 連食を肯定する言葉、ふらわ(高橋陽介)氏は「普段の俺を知らない癖に俺の体を勝手に語るな」と医者に対してとても反抗的な日記を書くが「ストレスによる過食」という診断だけは信じる カスターセット 調味料入れ、ふらわ(高橋陽介)氏は店内で必ず撮影する、これで店員から注意されないと客がいようが関係なく店内を撮影しまくる ガテン系 自分の体型、つまりデブのこと 本来の肉体労働系ではないもののIT土方のふらわ氏は確かにガテン系ではある カレー 気が向いたときに突然作り出すグルメなふらわ(高橋陽介)氏が作れる数少ない料理 秦野市ではカレーの芋はジャガイモではなくサトイモを細かくさいの目切りにして煮こむ。 またほうれん草は炒めてから水から煮込むのがポイント 尚、氏が作ることが出来る料理はカレーとシチューだけなのが原因かカレー店の批評は非常に厳しく まんてんに至ってはもはや恨んでいるとしか思えないこき下ろしようである 缶ビール 「缶のまま飲めるのは缶ビールだけじゃないか」とこだわりの飲み方をする飲み物、オヤジの教え、「缶ビールは必ずコップに移して飲め」に反抗している。 ふらわ氏は一般人と違い、最後に缶を食べて「缶のひんやりした食感が好きです」と缶の食感まで楽しんでいる。 き 記憶にない 「証拠を出せ」と言ったらソースを提示されてしまった時に思わず出てくる言葉 語源はもちろんロッキード事件の国会証人喚問から キクラゲ 博多ラーメンには必ずトッピングされていなければいけない これがトッピングされていなければ博多ラーメンではない つまり下井草の御天は博多ラーメンではないということになる キクラゲ 主に冷やし中華にトッピングされている、一般的にはクラゲと呼ばれるが秦野市ではこちらもクラゲと呼ばれる、キノコのキクラゲとの区別方法は不明 喜多方ラーメン 福島県喜多方市のラーメン、純豚骨スープが最大の特徴 キムシノバンド 木村至信率いる日本のポップバンド。 愛知県のファンを「あいちーず」と特別扱いするくらい愛知が好きなバンド 東京では2000人収容の「箱」を満席にすることが出来る実力バンドだが、横浜で平日夜のライブは100人前後を集客するのも苦労している 東京で2000人クラスの箱は「渋谷公会堂(C.C.レモンホール)」「中野サンプラザ」クラスなので相当な人気バンドと思われるがテレビ等には一切出演しないので知る人と知るバンドと思われる 2000人もの観客を集められるバンドにも関わらず、ライブ後の打ち上げは一ファンも参加出来るためふらわ(高橋陽介)氏は出来る限り参加している。 2011年9月4日に「念願のホールコンサート」を関内ホール 小ホール(264席)にて実現した 木村至信 キムシノバンドのリーダー、ふらわ氏曰く「キムシノバンドのように音楽だけで飯を食えないバント」の為、医者のアルバイトをしている 救急車 秦野市ではタクシー代わりに使用可能な便利な乗り物 行間を読む 矛盾している様子、ふらわ(高橋陽介)氏の「超難解な日本語を理解できない人たちへのメッセージ」と言うことにして言い訳しきれなくなって逆ギレしている様子 餃子 ラーメンを注文する際にサービスされることを期待して注文するメニュ 直接ラー油と酢をかけて食べるのが餃子の食べ方のマナー、醤油をかけたり餃子のタレを付けて食べるのは邪道、ましてやデスソースなんて・・・ 業務用スーパー 質より値段の高橋家台所御用達、(何も無い)街中には峠を2,3超えなければ行けないのでようやく出来たイオンには行かない 銀座いし井 プレオープンは関係者のみで行おうとしたものの、迂闊にもプレオープン日を公開してしまったため、ふらわ(高橋陽介)氏の乞食レーダーにかかってしまった悲劇の店 知らん顔して氏はイベントに紛れ込むがつまみ出される 根に持った氏はブログで「味玉サービス券くらい出せ」などケチョンケチョンに書き、なおかつ、わざわざ後日来店して食べログに「教育がなってない」など糞味噌に書くという暴挙に出る結果となった く クーポン券 ふらわ(高橋陽介)氏がもっとも利用する券 義援金クーポンの場合は最低金額で手に入れる グリーンプラザ新宿 ふらわ(高橋陽介)氏が羽振りのよかった時代、自宅に戻らずここを拠点にラーメン修行を行っていたここの食堂にもラーメンがあるのに食べた日記の無い不思議 け 芸能人 ふらわ(高橋陽介)氏のこと、中本では大声で店員から挨拶されるため他の客から芸能人と勘違いされる ケール キャベツの原種と言われている野菜、一般的にキャベツの原種はカンランと言われているが野菜に関して特殊な地域である秦野市なので一般市場で流通しているケールとは別のものと思われる ケチョンケチョン 自分の気に入らない店に対して日記やTwitter・Facebookで、店の細かい所の揚げ足を必死で取ること ウォッチャーにコメント欄を開放すると自身の日記がケチョンケチョンに書かれる こ 香辛料 カレーで使われてる辛いもの、詳しくは何か解りません 唐辛子やハバネロは含まれない ことわざ 知識人ふらわ(高橋陽介)氏が読者に披露する格言 「藍は青より出でて青より青し」「人生、万事が塞翁が馬」 乞食(ウォッチャー用語) 自慢のアイフォーンの電池が切れ盗電することラーメン店で無料サービスの漬物などをライスの上に山盛りにしたり、味付け卵をサービスしないとブログでケチョンケチョンに書くぞとツイートしてサービスを受けること ホテルのモーニングバイキングでありとあらゆるものを皿に盛り付ける行為 CP(コインパーキング) ファミリーカーでラーメン修行に出かけた際にファミリーカーを止める場所、カーナビなんて高価なものが付いていないので右往左往する、ふらわ(高橋陽介)氏は自慢のアイフォーンで駐車場を検索するスキルを持っていない 固定費 飲食店の料理料金に含まれる土地代や光熱費など 半チャーハンの料金は固定費も半額となるため(通常メニューの料金-固定費)÷2が半チャーハンの値段になる (320-X)÷2=160、Xの値を求めよ ゴクゴク 背脂系の醤油ラーメンのスープをレンゲを使わずに飲み干すこと 前後に「体に悪いとわかっていますが」と思ってもいない言葉を付け加えるのも特徴 CP(コストパフォーマンス) CPとはコストパフォーマンスのことで、「パフォーマンス」には「ポーション(量)」だけではなく「クオリティ(質)」といった意味もあると思いますが。 ふらわ(高橋陽介)氏は「クオリティ(質)」なんて解らないので値段(コスト)が安く量が多ければそれだけでOKです。 ご馳走 馳走の語源は馳せ走り回る、つまり、客人に対して野山を走り回って食材を探してもてなすという意味で、お客さんの顔を浮かべながら枯葉や青いモミジを探し回っている店主さんの楽しそうな顔が浮かぶと言うこと。 葉っぱビジネス・・・ こみなみ公園 秦野市立こみなみ公園(通称 ひこうき公園) ふらわ氏が犬の散歩に連れて行く公園、氏はこの公園で犬をノーリードで走りまわらせている 犬のお気に入りポイントは滑り台の近く、糞が撒き散らかされている可能性があるため衛生面で問題のありそうな公園 コメダ珈琲 名古屋、三河安城に行くと必ず来店するコーヒーチェーン、関東にもあるので別に氏には珍しくも無いはずなのにベタ褒めをする 三河安城店のモーニングには厚切り食パンが半斤も付くため氏は食べきることが出来なかった コメント 開放すると荒れる場所、言い訳祭りが発生すると読者コメントの勝手な書き換え、都合の悪いコメントだけ削除による前後が意味不明のコメントなど、暇つぶしにちょうどいい場所 これが○○だよ ベタ褒めのとき使われるが見当違い多数 濃いめの醤油ダレとクッキリした豚骨スープは「これが喜多方ラーメンだよ」と言われたら分からないほどの出来映えです。 今後とも、よろしくお願いします。 都合が悪い様子、これ以上何を突っ込んで来てもスルーするからねの宣言 コンチクショー 仕事のスキルの低さを派遣先から指摘され悔しさのあまり夜ビールを飲みながら出る言葉 ろくな仕事はしてないので疲れているわけでは無い コンデジ コンパクトデジタルカメラの事、セミプロカメラマンの血を引く高橋ふらわ陽介氏が愛用するコンデジは「ペンタックス *ist Ds」、デジタル一眼レフカメラは「デジイチ」と略す 氏愛用のコンデジはNDフィルターを使用せずとも日食を撮影できる性能を持つ ペンタックスカタログサイトより「デジタル一眼レフカメラ/*ist DS」 ふらわ語辞典あ行 ふらわ語辞典か行 ふらわ語辞典さ行 ふらわ語辞典た行 ふらわ語辞典な行 ふらわ語辞典は行 ふらわ語辞典ま行 ふらわ語辞典や行 ふらわ語辞典ら・わ行