約 233,276 件
https://w.atwiki.jp/musouorochi3ultimate/pages/16.html
神格化可能武将(真・三國無双シリーズから4人、戦国無双シリーズから4人) 趙雲(神格化) 関銀屏(神格化) 曹丕(神格化) 呂布(神格化) 真田幸村(神格化) 織田信長(神格化) 石田三成(神格化) 井伊直虎(神格化) 魏 呉 蜀 晋 他 戦国1 戦国2 戦国3 戦国4 遠1 遠2 遠3 夏侯惇 周瑜 趙雲 司馬懿 貂蝉 真田幸村 徳川家康 加藤清正 藤堂高虎 遠呂智 三蔵法師 ゼウス 典韋 陸遜 関羽 司馬師 呂布 前田慶次 石田三成 黒田官兵衛 井伊直虎 妲己 弁慶 アテナ 張遼 孫尚香 張飛 司馬昭 董卓 織田信長 浅井長政 立花宗茂 柳生宗矩 太公望 百々目鬼 アレス 曹操 甘寧 諸葛亮 鄧艾 袁紹 明智光秀 島左近 甲斐姫 真田信之 伏犠 牛鬼 ロキ(ペルセウス) 許褚 孫堅 劉備 王元姫 張角 石川五右衛門 島津義弘 北条氏康 大谷吉継 女媧 かぐや オーディン 夏侯淵 太史慈 馬超 鍾会 孟獲 上杉謙信 立花誾千代 竹中半兵衛 松永久秀 平清盛 酒呑童子 徐晃 呂蒙 黄忠 諸葛誕 祝融 お市 直江兼続 毛利元就 片倉小十郎 源義経 哪吒 張郃 黄蓋 魏延 夏侯覇 左慈 阿国 ねね 綾御前 上杉景勝 孫悟空 素戔嗚 曹仁 周泰 関平 郭淮 陳宮 くのいち 風魔小太郎 福島正則 小早川隆景 卑弥呼 安倍晴明 曹丕 凌統 龐統 賈充 呂玲綺 雑賀孫市 宮本武蔵 小少将 真・遠呂智 神農 甄姫 孫策 月英 文鴦 武田信玄 前田利家 島津豊久 玉藻前 蔡文姫 孫権 姜維 張春華 伊達政宗 長宗我部元親 早川殿 九尾の狐 賈詡 小喬 劉禅 濃姫 ガラシャ 井伊直政 応龍 龐徳 大喬 星彩 服部半蔵 佐々木小次郎 哪吒(人型) 王異 丁奉 馬岱 森蘭丸 柴田勝家 渾沌 郭嘉 練師 関索 豊臣秀吉 蛟 楽進 魯粛 鮑三娘 今川義元 李典 韓当 徐庶 本多忠勝 于禁 朱然 関興 稲姫 荀彧 張苞 関銀屏 法正 無双OROCHI3Ultimate新規登場キャラ ガイア ハデス 無双OROCHI3Ultimate再登場キャラ ジャンヌ・ダルク リュウ・ハヤブサ アキレウス 前作(無双OROCHI2、無双OROCHI2ultimate)登場済で無双OROCHI3シリーズ未登場のキャラ。 あやね ネメア レイチェル 紅葉 かすみ ステルケンブルク ソフィーティア
https://w.atwiki.jp/wiki13_musou/pages/90.html
※能力上昇値及び技能・支援効果はランク10(最大)の時のものです。 名前 階級 体力 無双 攻撃 防御 成長 体力+ 無双+ 攻撃+ 防御+ 成長+ 兵種 戦闘技能 支援効果1 支援効果2 支援効果3 夏侯淵 21 A A A A A 104 弓兵大隊 矢の嵐 督戦 強弓 曹操 21 S S B S A 81 51 41 41 29 親衛隊 背水迎撃 督戦 奮起 張遼 21 S S A A B 104 精鋭 大喝 闘気 乱舞強化 龐徳 21 A A B S A 104 正規兵 鼓舞+ 闘気 密集突撃 司馬懿 20 C C C A S 101 51 51 36 傭兵 技能回復 追加回復 戦線維持 曹仁 20 A A B S A 98 親衛隊 不屈 鉄甲 密集突撃 曹丕 20 S S C A A 101 51 51 36 親衛隊 重囲殲滅 接収 強行 張郃 20 S S B B B 98 弓兵中隊 陰術奥伝 速攻 乱舞強化 夏侯惇 19 S S A A B 96 48 48 34 親衛隊 心眼 不屈 闘気 許褚 19 S S S A A 188 親衛隊 回復++ 山地先導 奮起 甄姫 19 B B B A S 52 52 近衛兵 氷術奥伝 不屈 治癒 徐晃 19 A A A A A 96 48 48 34 正規兵 陽術奥伝 見切り 督戦 典韋 18 A A S A A 88 親衛隊 忠義の士 山地先導 不屈 于禁 16 B B A B D 156 弩兵大隊 突撃+ 火矢 見切り 夏侯覇 15 B B A B D 52 親衛隊 練気 奮起 郭嘉 14 D D D D D 34 44 精鋭 封印 治癒+ 督戦 楽進 14 B B B B D 68 弓兵中隊 鼓舞++ 奮起 徐庶 14 D D C D D 34 44 親衛隊 炎術奥伝 兵糧管理 応急手当 程昱 14 C C D D C 34 44 弓兵大隊 奮起 連携飛翔 吸気防御 賈詡 13 D D D D C 81 32 正規兵 炎術奥伝 追加回復 奮起 荀彧 13 D D C D B 81 32 弩兵大隊 包囲 気迫 連携飛翔 鄧艾 13 B B C B B 32 41 精鋭 包囲 督戦 強襲 楊修 13 D D C D C 32 41 弓兵中隊 包囲 追加回復 司馬昭 12 D D C D D 29 38 弩兵大隊 接収 追加封印 奮起 鍾会 12 C C B B C 29 38 弓兵中隊 炎術奥伝 督戦 奮起 荀攸 12 D D C D C 29 38 正規兵 鼓舞+ 督戦 密集突撃 劉曄 12 D D D D B 27 弓兵中隊 督戦 見切り+ 追加回復 王双 10 C C B B D 49 精鋭 突撃+ 速攻 賈逵 10 C C D C C 49 正規兵 捕縛 治癒 夏侯尚 10 C C B B D 35 正規兵 闘気 曹洪 10 C C B B B 49 親衛隊 忠義の士 奮起 速攻 郭淮 9 C C C B B 45 弩兵大隊 捕縛 督戦 夏侯威 9 C C B B D 32 弓兵中隊 怯懦 強弓 奮起 辛毗 9 C C C C D 32 傭兵 激励 好機 曹植 8 D D C D D 49 19 親衛隊 怯懦 奮起 闘気 華歆 7 C C C B C 70 弓兵大隊 渡河 不屈 見切り 曹休 7 C C B B B 70 弓兵大隊 援護射撃 山地先導 曹昂 7 C C C B D 35 弓兵中隊 鼓舞+ 覚醒促進 文聘 7 C C B B C 70 正規兵 不屈 見切り 奮起 満寵 7 C C B C D 35 正規兵 回復 奮起 李典 7 C C B B C 25 弓兵中隊 戦線維持 奮起 牛金 6 C C B B C 29 親衛隊 鼓舞 奮起 朱霊 6 D D C B B 21 弩兵大隊 渡河 火矢 奮起 曹彰 6 C C B B C 21 弓兵中隊 突撃+ 山地先導 王植 5 D D C C C 12 15 弓兵大隊 不屈 夏侯恩 5 D D C B C 49 親衛隊 吉報 馬遵 4 D D D B D 19 弓兵中隊 怯懦- 奮起 見切り+ 梁緒 4 C C B B C 38 傭兵 戦線維持 速攻 尹賞 3 D D B D B 18 6 傭兵 激励 督戦 胡質 3 D D C C B 18 6 弓兵中隊 激励 劉延 3 D D C B D 29 弓兵中隊 怯懦 気迫 速攻 孔秀 2 D D D C D 5 6 弓兵中隊 激励 胡班 2 D D C C C 18 精鋭 激励 戦線維持 卞喜 2 D D D C B 5 5 弓兵中隊 突撃+ 怯懦- 覚醒促進 王朗 1 D D C C D 2 2 正規兵 怯懦 好機 督戦 夏侯楙 1 D D D B C 4 弩兵大隊 怯懦 好機 連携飛翔 秦琪 1 D D D B D 5 投爆大隊 山地先導 戦線維持 曹真 1 D D B B B 9 親衛隊 督戦 テスト -- (名無しさん) 2009-10-20 01 37 51 空白を補間 -- (名無しさん) 2010-01-24 15 31 48 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/stupid_episode/pages/17.html
参加中のシナリオ miki ◆y5UvD8MGzo大きな杉の木の下で。 厨房 ◆K4AmyubbLo死解(仮) F5 ◆xx.R7rYPp2パラレルワールド F5 ◆xx.R7rYPp2お蕎麦屋さん逆繁盛記 F5 ◆xx.R7rYPp2摩天楼 ジュリエット ◆uS0wTV.wKI秋の世界 カフェオーレ ◆igAbCY3D3wオンリバティー(仮) 木十豆寸 ◆itsukiyD4I いちご ◆qTdZoiFI1ASHM-世界の平和を守ります- 大きな杉の木の下で。 自分は一体何のために生きているのか? 毎日変化も無く繰り返される日々の中で、生きる目的を見失ってしまった少年、光一。 ふと通りかかった神社の縁側で、彼は目の前の大きな杉の木を見上げている、不思議な少女と出会う。 「この杉の木のてっぺんにあるガラス玉を取りたいんだけどね、どうやっても取れないの」 光一は彼女に協力することを決め、毎日二人でガラス玉を取る為試行錯誤する日々が始まった。 やがて光一は、毎日神社に通う内に段々その少女に心を惹かれている事に気付く。 彼女は一体何者なのか? そして光一に密かに思いを寄せるクラスメートAとの恋の行方は? 彼女は言った。 「また会えるから。この大きな杉の木の下で」 ある夏の日の、淡くはかない恋愛幻想。 登場人物 光一(仮) 主人公。将来やりたい事も何も思い浮かばず、毎日同じ様に繰り返される日々に愛想を尽かしている。 家に帰っても宿題をして寝るだけという、何ともつまらない日々を過ごしている。 男子A、男子Bという友達がいるが、彼らとの付き合いも暇つぶし程度にしか考えていない。 巫女服の少女 光一が偶然立ち寄った神社の縁側に、毎日大きな杉の木を見上げながら座っている、不思議な少女。 喋る話題も常識からかなりぶっ飛んでいて、さらに表情の変化も少ない為、何を考えているのかわからない。 彼女は杉の木の上にあるガラス玉が取りたいと光一に話すが、その真意とは? 光一のクラスメートの女子 気が強く、リーダーシップもある、所謂委員長タイプ。 光一とは帰り道が同じなので、よく一緒に帰っている。 光一の事が好きだが、なかなか言い出せないでいる。 神社の神主 70歳くらいの優しいおじいちゃん。子供の頃からずっとこの神社にいる。 巫女服の少女について、何か知っているらしいが? 男子A 遅刻常習犯。いつも光一にちょっかいをかけるが、軽くあしらわれている。 正直言うとストーリーにはあまり関係無い。 男子B 光一の昔からの友達。なので光一の性格等も一番理解している人物。 光一にとっては良き相談役。 舞台 神社 ストーリー ↓最後までのあらすじ ネタバレ注意ページです 名前:miki 投稿日:2008/02/09(土) 23 36 19.45 ID nRnRBBGm0 夏休みに入る前の話 高校一年生の主人公は自分が生きている理由がわからず、無気力になっていた ふと通りかかった神社の境内に巫女服の少女が一人。 主人公はこの少女と話すうちに次第に仲良くなっていく。 少女は神社の大木のてっぺんにあるガラス球が取りたいと言う。 主人公は神社の神主からある話を聞いた。50年前、木から落ちて死んだ少女の話。 彼女は50年前に死んだ幽霊だった。 でもそんなこともどうでも良くなっていた。主人公は彼女に恋をしていた。 だがある日、その大木が切られることに。 大木が切られ、ガラス球が見つかれば彼女の未練は消え、彼女は居なくなってしまう。 主人公は必死で木を切るのに反対するが、結局木は切られ、ガラス球が見つかった。 少女は「また会えるから」と言って、消えてしまった。 それから1ヶ月が経ち、主人公はまたあの神社へ。 一人で座っていると、後ろから「はじめまして」と声を掛けられる。 それはあの巫女服の少女だった。 END 重要 大木 ガラス玉 第一章 雲が流れて行く。 この、どこまでも広がる青空を。 なあ、お前。 お前はそんな事してて楽しいのか? ただ何の目的も無く、ゆっくりと風に運ばれるだけ。 まるで俺じゃないか。 俺? 楽しくないよ。全然。 生きている意味さえわからない。 やらなければ行けない事を、必要最低限に消化していくだけの日々。 神様でも何でも良いから教えて欲しい。 俺は、何のために生まれてきた? 俺は、何をすればいい――――? 終業を知らせるベルの音。 やっとこの無駄に長い学校の時間が終わった。 俺はいつものように、教科書やらノートやらを鞄に入れ、帰り支度をする。 これも今まで変化も無く繰り返されてきた事。そして…… 男子A 「よう、光一。ゲーセン行こうぜ、ゲーセン」 こいつが放課後、話し掛けてくることも。 光一 「嫌だ。金と時間の無駄だ」 男子A 「つれないねえ光一君。聞いて驚くなよ? 新しい格ゲーが入ったんだって」 光一 「入ったも何も、俺はゲーセンに一度も行ったこと無いからそんなこと知らん」 こいつの名前は男子A。この高校からの付き合いだ。 遅刻常習犯で成績も悪く、俺から言わせれば、良い所が見つからない。 いつも無駄に明るいのは、長所なのか短所なのか。 男子A 「絶対面白いって! ほら、行くぞ!」 男子B 「光一が行きたくないなら無理に誘うなよ。 でも光一も一回位行ってみたら? 良い気分転換になると思うよ」 こいつは男子B。小学校から今の今まで同じ学校、所謂腐れ縁ってヤツだ。 結構話のわかる奴で、昔はよくこいつに色々相談したもんだ。 光一 「おう、誘ってくれてありがとな。 でも今日は遠慮しとく。気分が乗らない」 男子A 「またそれかよ……今まで一度でも気分が乗った日があったか?」 華蓮 「あんた達、何ゴチャゴチャ話してんの?」 今勢い良く教室のドアを開けて入ってきたアイツは、華蓮。 俺の近所に住んでいる、少々お節介な奴だ。 華蓮 「またゲーセンなんて不良の溜まり場みたいなトコ行く気でしょう? いい加減やめときなさいよ。ろくな事にならないわ」 男子A 「失礼な。あの場所は男達の熱き魂同士がぶつかり合う ……そう、戦場だ!」 華蓮 「暑苦しいわ。光一も行くの?」 光一 「いや、俺は行くつもりは無いが」 華蓮 「じゃあ良かった。途中まで一緒に帰りましょ」 男子B 「じゃあね、光一。それと華蓮さん」 光一 「おう、じゃな」 男子A 「ああ、何故に女子の誘いは断らないのだ、光一よ」 光一 「お前はさっさとその暑苦しい魂をぶつけてこいよ」 なんだと、と憤慨する男子Aを背に、俺は教室を出る。後に華蓮が続く。 ほら見ろ。今までと何の変わりも無い、色褪せた世界。 こんな何の魅力も無い世界で、生きる意味を見出せというのが無理な話だ。 蝉の鳴き声だけが、うるさいほどに響いていた。 華蓮 「しっかし今日は暑いね~、焼け死にそうだわ」 光一 「確かに……な」 俺は頬を流れてきた汗を拭う。 夏の日は容赦なく俺達に照り付け、華蓮の言う通り本当に焼け死にそうだ。 俺にくっついて歩いている影法師も、地面に焦げ付きそうなくらいに、暑い。 華蓮 「暑いときはスイカを食べるのが一番だよねー」 光一 「俺はクーラーガンガンにかけた部屋でゴロゴロしたい」 華蓮 「そんなのだめよ。風情が無いわ」 光一 「知らねえよ……」 そんなたあいもない話をしながら、俺達は舗装されていない道を歩いていく。 やがて目の前に分岐路が現れた。華蓮の家はここから左にずーっと行った所だ。 光一 「ほんじゃあ、また明日な」 華蓮 「あ、ちょっと待って!」 光一 「ん? 何だ」 華蓮 「えーっと……あの……」 光一 「…………?」 華蓮にしては歯切れが悪いな。 いつもならどんなに酷い事でも遠慮せずに言うくせに。 光一 「どうしたんだ?」 華蓮 「えっ? あっ えっと……その………… ゴメン何でも無い! また明日ね!」 そう言うと、華蓮は慌てて走っていってしまった。 光一 「……何だったんだ?」 今まであいつが見せたことの無い表情だった。 それは俺の世界に起きた、僅かな変化。 だがほんの僅かだ。とても興味をそそられる物では無い。 俺は深い溜め息をつく。 ふと横を見ると、神社に続く長い階段が見えた。 階段の上には青々とした木々が生い茂り、天然のトンネルになっている。 この神社に最後に行ったのはいつだっけ。七五三の時か? 俺は知らず知らずの内に、階段を登り始めていた。まるで何かに導かれる様に。 まあ神社の木陰でしばらく涼むのも悪くない。 確かこの神社にはかなり大きな杉の木があったはずだ。 それがちょうど上手い具合にこの日光を遮断してくれるだろう。 俺はそんなことを考えながら、苔の生えた古い石段をゆっくりと登っていった。 神社の境内は、不思議なほどひんやりとしていた。 遠くから、蝉の鳴き声が聞こえてくる。 まるで、さっきまでとは別世界にいるような錯覚。 いや、錯覚では無いかもしれない。 あの、何の面白みも無い暑苦しい世界から隔離された空間。 少なくとも、ゲーセンよりは気分転換にはなるだろう。 俺は縁側に腰掛ける。 ふと前を見ると、十メートルはあろうかという大きな杉の木が、俺を見下ろす様に立っていた。 なあ、お前にも聞きたい。 お前は、何のために生きている? 楽しいか? この、何の変化も無い、つまらない―――― ?? 「世の中ってね」 光一 「――――え?」 浮月 「常に変化し続けるモノだと思うの。 人から見れば、それは気にも止めないような僅かな変化。 でもその僅かが積み重なって、大きな変化になる」 光一 「うわっ!?」 俺は縁側から転げ落ちた。 痛い。肩を強打した。まあ頭を打たなかったのが不幸中の幸い・・・・・・ い、いや、そんな事考えてる場合じゃない! 光一 「お……お前は誰だ!? いつからそこにいた!?」 俺は、さっきまで自分が座っていた位置から人一人分右にずらした場所を指差す。 そこには、巫女服を着た、青い髪の小柄な少女がぽつんと座っていた。 キョトンとした目で、こっちを見ている。 大きな翡翠をそのままはめ込んだような、透き通った目。 浮月 「いつからって……ずっと前から。 あなたがここに来る、ずっとずっと前」 光一 「はあ……?」 いや、ここに来た時、確かに誰もいなかった筈だ。 一体どうなってるんだ……? 浮月 「あなたはいつからいたの?」 光一 「え? いや、だから五分位前からだけど……」 浮月 「五分前……そう」 そう言うと、その少女は目の前の杉の大木を見上げる。 どうやら彼女の俺に対する興味は無くなったようだ。 光一 「……なあ、何をしてるんだ?」 いつの間にか俺は彼女にそう尋ねていた。 初めて目の前で起こった世界の大きな変化。 俺はそれに興味を示さずにはいられなかった。 浮月 「杉の木」 光一 「……おお」 ちょっと待て。それは答えになっていない。動詞で答えてくれ。 浮月 「大きいねー」 光一 「……ああ」 ダメだ。会話が成立しない。 こんな不思議巫女と会話ができると思った自分が浅はかだった。 浮月 「あなたは何をしているの?」 光一 「え……」 急に聞き返される。答えることができない。 そうだ。俺は何をしているんだ? 何のために生きている? 同じ様な疑問が頭の中で繰り返される。 浮月 「私はね、この杉の木を見上げているよ」 光一 「…………?」 浮月 「あなたは何をしているの?」 光一 「……お前と……会話している……?」 こんな答えでいいのだろうか。 困惑する俺に、彼女は嬉しそうに微笑んだ。 浮月 「なるほどー」 彼女は杉の木を見るのを止め、俺の方へ身体を向けた。 浮月 「あなたの名前はなんて言うの?」 光一 「あ、ああ。名前ね。光一だ」 浮月 「光一君、か。いい名前だね。私は浮月。浮くに月って書くの」 光一 「浮月か。何か不思議な感じがする名前だな」 浮月 「ふふふ」 浮月は嬉しそうに笑う。別に名前を誉めたわけでも無いが。 光一 「浮月はここに住んでいるのか?」 浮月 「うん。ここに住んでた」 住んで……た? 何で過去形なんだ? まああまり気にする事でも無いか。 光一 「へー。だから巫女服なのか」 浮月 「うん。腋がすーすーして気持ち良いよ」 光一 「そうか。学校とかは行ってないのか?」 浮月 「昔行ってたよー。今は行ってないの」 昔、ねえ。 光一 「お前は一体何歳なんだ?」 浮月 「十六歳だった」 また過去形。こいつと話しているといつも以上に疲れるのは気のせいか。 浮月 「あそこ」 光一 「ん?」 浮月はほぼ真上を指差して言った。その先を目でたどる。 杉の木の、頂上。それがどうしたんだ? 浮月 「あそこにね、きれいなきれいなガラス玉があるの。私の宝物」 光一 「ガラス玉……? 一体どうやったらあんな所に……」 浮月 「何度も取ろうと、登ってみた。 でも取れなかった。何度やっても」 そりゃあ、こんな十メートルは優にある木をよじ登ろうなんて無理な話だ。 浮月 「それでね、光一に協力して欲しいの」 光一 「うんうん……俺!?」 今日会ったばかりの他人に協力を求めるとは。 あといきなり呼び捨てか。 光一 「いや別にいいけどさ……何で俺?」 浮月 「だって友達じゃない」 光一 「友達……か」 浮月 「いいでしょ?」 浮月が満面の笑みでこっちを見る。 こうなったら、断りようが無いじゃないか。 光一 「しょうがないな……やってやるよ」 そうして俺は、この不思議な巫女少女に協力することになった。 待ち合わせ場所はいつも、この大きな杉の木の下。 第2章 ん……ここはどこだ? 見覚えのある天井が見える。 電球の横には、ハートが不恰好に潰れたようなシミが。 ああ、俺の部屋か…… 今は何時だろう。……まず時計だ時計。 俺はペン立てやら写真立てやらを散々倒した挙句、やっと目覚まし時計を掴むことに成功した。 えーっと……十時過ぎ。 ちょっと寝すぎたか……。 俺は重い上半身を何とか起こし、窓のカーテンを開ける。 と同時に、夏の日差しが俺の部屋にどっと流れ込んでくる。 全く、いつもいつもご苦労なこった。 たまには休んだらどうだ? 太陽さんよ。 俺は床に落ちていた団扇を拾い上げると、それで胸元に風を送りながら階段を降りていった。 今日は土曜日。学校は無い。 いつもなら休日はクーラーをかけた部屋に閉じ篭り、漫画をだらだらと読むだけなのだが、今日は神社に行かなければならない。 ……正直、こんなに暑い日に外に出るのは気乗りしないが。 俺はこれぞ和食、というようなスタンダードな朝御飯を口の中に掻き込むと、軽装に着替え、玄関へと急いだ。 【母】 「あら光一。 休日に出かけるなんて珍しいじゃない。 お友達?」 【光一】 「いや、ちょっとした野暮用があるんだ」 神社の巫女さんを手伝いに、なんて言ったら何か変な目で見られそうなので言わないでおいた。 【光一】 「じゃ、行ってくる」 靴の紐を固く結び直すと、俺はクーラーの誘惑を振り払い、外へと飛び出していった。 神社までは俺の家から歩いて5分。 普段ならすぐに着く筈の距離なんだが…… 問題はこの異常な暑さだ。 七月初めでこの気温じゃあ、八月になったら一体どうなるのか。 農家の人にとってもこの異常気象は大迷惑だろうな。 ―――俺の住んでいる村は、農家を営んでいる人が多い。 今歩いている道の脇にも、延々と水田が広がっている。 昔はよく田んぼで遊んで親父に怒られてたっけ。 【華蓮】 「あっ、光一じゃない」 【光一】 「おっ?」 前から自転車に乗った華蓮がこっちに向かってくる。 いつの間にか、俺はもう神社の前にまで来ていた。 【華蓮】 「休日に一人で出かけるなんて珍しいわね。どうしたの?」 【光一】 「それお袋にも言われたよ……」 俺が外出するのがそんなに珍しいか。 【華蓮】 「まあ家に引き篭もっているよりは断然健康的だと思うわ。 で、どこ行くの? 何か用事?」 ……神社に行くなんて行ったら怪しまれるだろうな…… 何て言い訳しようか? <選択肢> A.いや、ちょっと先生に呼び出されてさ、学校に行かないといけないんだ。 B.たまには町に行ってみようかなーと思ってさ。 〔A〕 【光一】 「いや、ちょっと先生に呼び出されてさ、 学校に行かないといけないんだ。」 【華蓮】 「呼び出し? ……なにやらかしたのあんた」 【光一】 「何にもやってねえよ。 よくわからんが、多分進路相談とかじゃないかな」 【華蓮】 「わざわざこんな休日に? おかしいわね……」 ……さすがにこれは無理があったか? 【華蓮】 「まあ私には関係ないから良いけど。 私これから町に行かなきゃいけないの。 じゃあね! こっぴどく怒られてきなさい!」 【光一】 「何で俺が怒られなきゃならないんだよ」 華蓮はにっこりと微笑むと、急カーブを曲がり、俺の視界から消えた。 何とかやり過ごせた、か。 俺は呼吸を整えると、神社への階段を登る。 やっぱり何か不思議な感じがするな、この神社は。 無駄に長い階段を登り終え、やっと境内にたどり着く。 そこには、昨日と変わらない光景が広がっていた。 さて、あいつはどこにいるんだ? 時間はいつでも良いとは言っていたが…… とりあえず俺は待ち合わせ場所である杉の大木の下に座り、待つことにした。 しかしなかなか居心地が良いな、この場所も。 俺は大きな伸びを一つすると、木の幹にもたれかかる。 ここの方がクーラー効いた部屋なんかよりも涼しいかもな。 【浮月】 「涼しいねー」 【光一】 「ああ。…………っていつからいた!」 また気が付かない内に俺の隣に座っていた浮月。 よし、今日は転げなかったぞ。 【浮月】 「いつからって……ずっと前から。あなたが……」 【光一】 「ストップ。もう良い。 お前は俺が来るずっと前からここにいた。OK?」 【浮月】 「おー、けー」 こいつもしかしてOKって知らなかったのか? まあいい。わかっている事にしておこう。 【光一】 「で、約束通りここに来てやった訳だが……俺に何をしろと?」 【浮月】 「ガラス玉」 【光一】 「を取って欲しいんだな? わかった」 何かこいつと話すのに若干慣れてきた自分が怖い。 さて、どうするか。 この杉の一番上ねぇ・・・・・・・ まずは正攻法で行ってみるか。 【光一】 「えーっと……一番登りやすそうな所は……」 俺は木の周りを回りながら、なるべく大きな出っ張りがある個所を探す。 枝まで辿りつければ、そこからは何とか登っていけそうだ。 よし、ここら辺が妥当か。ちょうど良い具合にデコボコしている。 俺は最初のコブに片足を乗っけると、そこから精一杯手を伸ばし、人の口みたいにぽっかりと空いた穴に左手を引っ掛ける。 そこから何とか身体を持ち上げ、もう一つ上の出っ張りに乗ることに成功した。 【浮月】 「おおー。高い高い」 ……急にそんな緊張感の無い声を出さないでくれ、落ちたらどうする。 気を取り直して、もう一度上を見る。 ここからなら、あの一番低い所にある枝を掴めるか……? 俺は左手で体重を支えながら、思い切り右腕を伸ばす。 くそっギリギリ届かないか……? いや、あきらめるな。 もっと左手に体重を加え、もっと右腕を高く…… くそ、あと5センチ足りない。どうすれば……? しばらく考え、遂に俺は愚行に走る決意をする。 行くぞ。後のことはどうでも良い。この不安定な足場から思いっきり…… 【光一】 「届けぇっ!!」 俺は跳んだ。今になって思う、バカだったと。 俺の右手はしっかり枝を掴んだ。 【光一】 「よっしゃ……」 …………? 何か嫌な音が聞こえたような…… ボキッ。その枝は俺の体重を支えられなかった。 俺は枝を右手にしっかりと掴んだまま、地上へと落下していく………… ドスン! 【浮月】 「ヒッ」 浮月が小さく悲鳴を上げる。 ……ものすごく痛い。肩の次は腰か。 幸い頭は打たなかったものの、軽い脳震とうになったようだ。 【浮月】 「痛い……痛い……」 いやお前。痛いのは俺だ。お前は何にも…… 【浮月】 「怖い……怖いよお……」 どうみても様子がおかしい。いや、こいつはいつもおかしいが。 浮月の顔は青ざめ、身体は小動物のようにカタカタ震えている。 【光一】 「浮月!? 浮月!?」 【浮月】 「へっ」 浮月は我に返ったようにキョロキョロと辺りを見渡している。 そして最後に俺を見る。 【浮月】 「大丈夫?」 【光一】 「大丈夫じゃねえよ」 結局、今日はそれだけで解散になった。 今日の成果は腰痛と脳震とう、か。 こんなにも汚れて帰ってきた息子を見て、親は何て言うやら。 とりあえず、ガラス玉を取るまで浮月が俺を解放する気は無いようだ。 もう絶対に木登りはしないからな。 そんなことを考えながら、俺は木登りの時を思い返してみる。 何か俺……必死だったよな。 ただ上に上に登る事だけを考えてた。 あそこまで一つの事に熱中したのは久し振りだな……。 子供の頃はどんな下らない事にも必死になってた。 縄跳びの回数を他の奴と競い合ったり、牛乳瓶の蓋を意味も無く集めたり。 懐かしいな。毎日が楽しかったっけ。 俺は成長するにつれて、何か大切な物を忘れてしまっていたのかもしれない。 それを浮月に協力する事で、うっすらとだが思い出したような気がする。 さて、もう家の前だ。お袋に存分に叱られてこよう。 こんなに服を汚して、ごめんなさい。 〔B〕 【光一】 「たまには町に行ってみようかなーと思ってさ。悪いか」 【華蓮】 「町に? それならちょうどいいわ、 私もこれから町に行くところなの」 【光一】 「げっ……」 【華蓮】 「げって何よ。 まあいいわ。乗せてってあげる。 ほら早く後ろ乗って」 【光一】 「いや、俺はその……」 【華蓮】 「つべこべ言わない! さっさと乗りなさい!」 華連は強引に俺の手を引っ張り後ろの荷台に乗せると、勢いよくペダルを漕ぎ出した。 【光一】 「ちょっ待て! どこに掴まれと!?」 【華蓮】 「どこでもいいからちゃんと掴まりなさい! 落ちても知らないわよ!」 理不尽な。 いや、待てよ? ここでわざと自転車から落ちたらコイツから開放されるんじゃ……? まあ、そんな事する勇気が俺にあるはずも無く、俺は目的地とは全く違う方向へ運ばれていった。 おい自分。聞いていいか? 何で俺は神社に行こうとしたのに町にいるんだ? くそ、まさか華蓮に会ってしまうとは…… まあいいか。適当にはぐらかして、とっとと神社に急ごう。 【華蓮】 「で、あんたはどこの店に行きたかったの?」 【光一】 「へっ? いや……どこでも良かったりする」 【華蓮】 「何それ。じゃ、ちょっと私の買い物に付き合ってもらうわよ」 【光一】 「手短に終わらせろよ」 【華蓮】 「あんた次第ね」 町、と言っても、ビルがニョキニョキ生えているような都会では無い。 ただスーパーや雑貨店、ちょっとした娯楽施設(主にゲーセンだが)があるだけの、寂れた町。 俺の住んでいる村にはスーパーが無いので、皆よくこの町に買出しに来る。 まあそんなに遠くはないしな。自転車だと10分もかからないだろう。 【華蓮】 「あっ、この店よ。最近できたばかりなの」 華蓮が指を指した先には、女性専用の化粧品店が建っていた。 この閑散とした町にはとても不釣合いな位、何て言うかその……お洒落だ。 俺はこういう店が苦手だ。あの何とも言えない化粧品の臭いが…… 【華蓮】 「早く入るわよ」 【光一】 「いいよ俺は。外で待ってるから」 【華蓮】 「いいから来て! ほら!」 結局俺は華蓮に手を引っ張られ、無理矢理この店に連れ込まれた。 店内は最近流行りの女性歌手の歌が流れていて、意外に落ち着いた雰囲気だ。 この歌手、何て名前だっけ? 思い出せない。 ……そんな事はどうでもいいか。 それにしても、さすがに客は全員女性のようだな。俺を除いて。 【華蓮】 「ちょっと光一?」 【光一】 「ん? 何だ」 【華蓮】 「これとこれ、どっちが良いと思う?」 華蓮は右手にオレンジ色の、左手に赤色のシャンプーを持って、俺に見せる。 どっちが良い、と言われてもな。俺には色の違いしかわからないが。 えーっと、どっちにするか。 まあ赤でいいか。華蓮には赤がよく似合いそうだし。 【光一】 「こっちの方で」 【華蓮】 「オッケー、ちょっと待ってて」 そう言うと、華蓮はその赤色をしたシャンプーを持って、レジに並ぶ。 ……ほんとに赤で良かったのか? 後で俺を責めても知らないからな。 【華蓮】 「お待たせー」 【光一】 「おう。ほんじゃあ帰るか」 【華蓮】 「えっ? 光一はどっか行かないの?」 【光一】 「今日は遠慮しとくよ。もう疲れたし」 【華蓮】 「……そっか。じゃあ帰りましょ」 そんなやり取りをしながら、俺達はこの店を後にした。 【華蓮】 「……お腹空いた」 【光一】 「そうか」 気が付けばもう十二時、昼飯時か。 まあ俺は十時に起きたから、そんなに空腹感は無いが。 【華蓮】 「ねえ、光一。あそこのカフェでちょっと食べていかない?」 【光一】 「いや、家に帰ってから食えば……」 【華蓮】 「いいからいいから。たまには外食も良いじゃない」 【光一】 「全く……」 どうせここで断っても強制的に連れ込まれるだろう。 俺はあきれながらも、華蓮について行く事にした。 【華蓮】 「私は……このチョコバナナパフェで。光一は?」 【光一】 「メロンソーダ」 【華蓮】 「何それ」 華蓮があきれた顔でこっちを見る。 【光一】 「メロンソーダのどこが悪い? これも立派なメニューの一つじゃないか」 【華蓮】 「いや、そういう問題じゃなくてね……? ここは空気を読んであんたもパフェとかにしなさいよ」 【光一】 「知らねえよ……」 いやーしかし、疲れた。かなり。 浮月の相手も疲れるが、こいつの相手はもっと疲れる。 何でだろうか? 主導権がずっとこいつにあるせいか? 正直、今日俺はただ華蓮に振り回されてただけだったな…… 【華蓮】 「…………どうしたの? じっと黙り込んで」 【光一】 「いいや、何でも無い」 【華蓮】 「そう、まあいいけど。とりあえず今礼を言っとくわ。ありがと」 【光一】 「えっ?」 ウェイターがパフェとメロンソーダを運んできた。 二人の間に沈黙が流れる。 ウェイターが去った後、華蓮は俺から視線を逸らしながら言った。 【華蓮】 「ありがとうって言ったの。私のわがままに付き合ってくれて。……正直、嬉しかった」 【光一】 「い、いや、別に良いよ。俺も楽しめたし」 まさかこいつの口からこんな言葉が出て来るとは思わなかった。 ……一体どうしたんだ? 俺は少し困惑する。 【華蓮】 「光一と二人で買い物するのなんて初めてだからさ。 私、どんな風にしたら光一が楽しいかどうかわかんなくて……」 【華蓮】 「結局いつもみたいに意地っ張りになっちゃって……」 華蓮は目に涙を浮かべている。 こいつはこいつなりに、どう俺に接したらいいか考えていたらしい。 どうやったら俺が楽しいと思ってくれるか、ずっと悩んでいた。 その華蓮の気持ちに気付いてやれなかった俺は……? 【華蓮】 「……バカだよね。あんたの気持ちも考えずに、ただ連れ回すだけで……自分が楽しければそれでいいのかって……」 【光一】 「もう止めろ。泣くな」 俺はポケットからハンカチを取り出すと、それを華蓮に渡す。 【光一】 「泣くなんてお前らしくないぞ。 俺の知っているお前はもっと気が強くて、 泣く所なんて想像もできないような明るい奴だ。それに……」 【華蓮】 「…………?」 【光一】 「俺も嬉しかった。こんな俺なんかに気を使ってくれてるなんてな。俺からも言わせてくれ、ありがとう」 俺達はパフェとメロンソーダを食べ(飲み)終えると、カフェを出て、家路についた。 【華蓮】 「……ここでお別れね。今日は楽しかった。じゃあね!」 華蓮は町を出る頃にはいつもの明るさを取り戻していた。 やっぱり、こいつには笑顔がよく似合う。 【光一】 「俺も楽しかったぜ、またな」 俺は見えなくなるまで華蓮の後姿を見ていた。 今日、俺は初めて華蓮という人間の本当の姿を見た気がする。 本当のあいつは優しくて、弱くて…… ―――俺は今、感じている。 世界が、俺の周りが変わり始めているのを。 【浮月】 「世の中ってね、常に変化し続けるモノだと思うの。 人から見れば、それは気にも止めないような僅かな変化」 【浮月】 「でもその僅かが積み重なって、大きな変化になる」 ふと、浮月が最初に俺に言った言葉が脳裏をよぎる。 ……あれ、何か忘れてないか? 【光一】 「……神社!」 俺は慌てて神社へと続く階段を駆け上がっていった。 続き
https://w.atwiki.jp/stupid_episode/pages/5.html
更新履歴 @wikiのwikiモードでは #recent(数字) と入力することで、wikiのページ更新履歴を表示することができます。 詳しくはこちらをご覧ください。 =>http //atwiki.jp/guide/17_117_ja.html たとえば、#recent(20)と入力すると以下のように表示されます。 取得中です。
https://w.atwiki.jp/stupid_episode/pages/29.html
参加中のシナリオ miki ◆y5UvD8MGzo大きな杉の木の下で。 厨房 ◆K4AmyubbLo死解(仮) F5 ◆xx.R7rYPp2パラレルワールド F5 ◆xx.R7rYPp2お蕎麦屋さん逆繁盛記 F5 ◆xx.R7rYPp2摩天楼 ジュリエット ◆uS0wTV.wKI秋の世界 カフェオーレ ◆igAbCY3D3wオンリバティー(仮) 木十豆寸 ◆itsukiyD4I いちご ◆qTdZoiFI1ASHM-世界の平和を守ります- 立ち絵 主人公=同じ学校の男子A ヒロイン=根暗系少女の立ち絵plz 降霊術の祖霊=謎の少女A 依頼者=同じ学校の女子 黒幕=同じ学校の男子B ネタバレ注意です。あらすじが最後まであります。 名前:oshi ◆X0/NEiO/9M 投稿日:2008/02/14(木) 22 55 21.63 ID HtXEkes0 あらすじ とある高校の旧校舎、その内一つの教室でオカルト研究部(扉には心霊処理委員会の張り紙)はひっそりと活動している。 部員は二人、主人公(名前未定)はヒロイン(名前未定)のみ。 主人公は読書、ヒロインは杖の手入れをいつも通りしていると、約3ヶ月ぶりの依頼者が扉を叩く。 依頼の内容は最近の欠席者の増加について、風邪の流行とは考えにくいので何とかして欲しいとの事。 (オカ研は学校では爪弾きに遭っているので、依頼者はあらゆる手段を尽くした上での最後の手段であった) ヒロインは無反応、それをいつもの事のように主人公は依頼者と共に捜査へ。 校舎を一通り周る、途中で黒幕と出会うが、その時は軽い会話のみ。 翌日、休んでいる生徒の家へ。話を聞くと風邪というよりも衰弱、過労に似た症状。 オカ研に戻りヒロインと合流、再度捜査開始。 旧校舎のチャイム(鐘の音)にヒロインが反応。(オカ研部は防音改造+放送スピーカ破損中) ヒロインの合図で主人公離脱、ヒロインと依頼者は旧校舎の鐘楼へ向かう。 鐘楼へ登ると黒幕と対面、自分の脆弱な身体を補う為に鐘を使って精気を他人から奪っていた。 主人公到着、金属バット所持。鐘を破壊しようとするが、物理結界の影響で破壊不能。 ヒロイン「ああ、やっぱり」主人公「分かってたならやらせるな!」 結界を破る為、ヒロインが杖を地面に突き立て、降霊魔術を使い、古代の魔術師(巫女)を降ろす。 鐘の術式ごと結界を解呪。逆凪(結界を破られた反動)により黒幕気絶。 数週間後、リハビリに励む黒幕とオカ研の手伝い(といっても主人公に本の解説を聞くだけ)をする依頼者。 ヒロインが空を見上げた所でED 備考等 始点変更複数回 台詞以外の部分が多くなる可能性が高いので字数制限に注意 鐘楼の背景は取れるのか微妙、背景描くか夕空背景でごまかすかは未定 デフォネームがあればそれで使う ;chapter.0「捕食」 ――吸血鬼。 ブラム・ストーカーの小説、『吸血鬼ドラキュラ』により人ならざる物の代名詞となっているモンスター。 東欧・バルカン地域ではヴァンパイア、ヴコドラク、ストリゴイ、モロイなどの名前で呼ばれている。 弱点は既知の通り、太陽、銀、ニンニク、そのほかにも流水、茨の上は通れない等の制約が存在する。 ブラム・ストーカー以前の吸血鬼は吸血鬼というよりも不死者という色合いが強く、血以外にも人肉、精液等、食料は多岐に渡っている。 極端な例には教会の鐘の音で精気を摂取をしたり、淫魔や夢魔へも派生していると考えられている。 ;chapter.1「依頼」 ;視点:寺田光一(主人公) 「ふう……」 ぱたん、と俺は幻想生物辞典を閉じる。 旧校舎の一階隅の教室、そこが俺たちオカルト研究部の部室だ。 静かな環境を作るため、スピーカーが壊れているのと、こっそり防音改造できる教室がこの教室のみだったのだ。 「ん、んっ……」 肩と首を回し、音を鳴らす、暫く読みふけっていた所為か景気のいい音が二、三回連続する。 「光一、ウルサイ」 教卓の上に座り、杖の手入れをしている少女が口を開く。肩を回した時、椅子がガタガタ鳴ったのが気に食わないらしく、非難の眼をこちらに向けている。 「外に比べたら十分静かじゃないか? 部長」 彼女がオカルト研究部の部長であり、俺以外唯一の部員、氷室皐月だ。 「委員長、訂正して」 ちなみにこのチビ部長が勝手にオカルト研究部を心霊処理委員会と無理矢理に名称変更した上、自らを委員長と呼んで欲しいらしい。 「ごめん、委員長」 委員長は暫く不満そうな顔をこちらへ向けていたものの、暫くすると溜息を吐いて、手元の杖を磨き始めた。 まあ、部長もとい委員長が電波な上、部員も二人、学校から半ば村八分を食らっている俺たち、やはり仲良くしなければならないだろう。 「光一」 俺もまた別のオカルト資料に目を通そうとロッカーを改造した本棚へ向かおうとした時、委員長が声を掛けて来た。 適当な返事をしつつ、振り向くと、教室のドアを指差して静止していた。よく見れば擦りガラスの向こうに人影が見える。 俺は一つ溜息を吐くと、本を持ったままドアを開けた。 ;視点:西村華蓮 「ねえ華蓮、本当に行くの? 関わらない方がいいよ……」 「しょうがないでしょ、もう頼れるのあの人たちしかいないんだし」 女友達が止めるのも分かる。私自身、彼らの危険性、というよりも異常性だが、それについては十分把握していると自負している。 そう、四月の部活動オリエンテーションでの異臭騒ぎ、事後処理と気分の悪くなった生徒の誘導を行ったのは他でもない、生徒会委員の私達だ。 しかし、あの変な人間達ならもしかすると、淡い、本当に淡い期待を持っていた。 「でも華蓮……」 「ああ、もういいわよ! 私一人で行くから!」 歯切れの悪い彼女を一括して私は渡り廊下を進む。十メートルほど進んで振り返ると、既に彼女は何処かへ行ってしまっていた。 私は女の友情に絶望しつつ、オカルト研究部への廊下を歩き始める。 ぎい、ぎい、と歩くごとに古い木造の廊下は悲鳴を上げる、その音を意識すると余計に大きく聞こえ、怪物の鳴き声にも聞こえてくる。 こんな事ではいけない。そう思って頬を叩いて気合を入れた。そして無心のまま廊下の突き当たり、つまりオカルト研究部の前まで歩ききる。 部室のドアには心霊処理委員会、と書いてある。確かにここだ、私はノックをしようとして異変に気付く、部屋の中から音がしないのだ。 誰も居ないの? そんなはずは無いと思っても、一度ためらった所為か、ノックする力は萎えてしまう。 やっぱり止めましょう、一週間もすれば問題は解決するかもしれない。そう自分に言い聞かせて一歩、ドアから離れたその時。 「いらっしゃい、入部希望? それとも相談事?」 私よりも頭一つほど大きい男子生徒が、オカルト研究部のドアを内側から開けた。 「……」 「大丈夫かー?」 いきなりの事で面食らっている私の目の前でひらひらと揺れる手、危うく腰を抜かすところだった。 「……」 私は混乱して、彼は恐らく話すことが特に無いためか、私達は数瞬見つめあう。 「光一、とりあえずドア閉めて」 「っと、悪いな……どうする? 冷やかしなら閉じるぞ?」 彼は自分の背後から聞こえた小さな声に応えた後、私に質問を投げかけた。 部屋に入った時、最初に眼に入ったのは、木で出来た杖を布で磨く小柄な女の子だった。 彼女は私に気付いたのか気付いていないのか分からないが小さく身体を揺らした。 確か、彼女の名前は氷室皐月。一学年上の先輩だが、あまり授業に出ていない、という事を生徒会の先輩から聞いている。 「さて、まずは一応、自己紹介をしようか」 「知ってるからいいわ寺田光一君、」 私が名前を言い当てると、彼は一瞬驚いた表情を見せるが 「ああ、有名人だもんな」 と言って近くに置いてあるポットから急須にお湯を注いでお茶の仕度を始めた。 「で、君の名前は?」 「西村華蓮、生徒会の書記よ」 ほうほう、と相づちを打ちつつ、彼は湯飲みに若草色の液体を注ぐ。 コポコポという音だけが聞こえ、私はこの部屋が防音加工してある事に気付いた。 「で、詳しい話を聞こうか」 自分の分だけお茶を注いで、彼は私に向き直った。 ;視点:寺田光一 「まずは、これを見て」 目の前の彼女は鞄から数枚の書類を取り出し、机の上に乗せる。 書類は生徒名簿だった、そのうち約三割に蛍光ペンで印がつけられている。 「これは?」 手にとって眼を通してみても、ラインが引かれている名前は完全にランダムのように見えた。 「体調不良で休んでいる生徒にラインが引いてあるの」 「風邪でも流行ってるのか?」 率直な感想を口にする、それ以外でこんな人数が休む理由が今のところ見当たらない。 「他校の出席率はいつも通りよ。」 「じゃあ食中毒か?」 「うちの高校、学食無いってば」 そういえばそうだな、近くのコンビニ使ってたから別段気にしていなかった。 「じゃあ、何で休んでるんだ?」 「それの原因を調べて欲しいの、教師も私以外の生徒会委員も気にも留めていないし……でも、おかしいと思わない?」 まためんどくさい依頼も来たもんだ。俺は頭をかきむしる。 「……」 部長に視線を送ってみる、しかし彼女は杖の手入れに没頭してこちらを見ていない。 先に見つけやすい所は探しておいて、私は暇じゃないの。 日本語訳するとこんな空気だろう。 仕方ない、と頭で割り切り、緑茶を飲み干して俺は立ち上がる。 さて……やりますか。 「つーことで部長、校内散歩してきます」 「委員長、訂正して」 「……委員長、行ってきます」 ;chapter.2「探索」 ;視点:寺田光一 既に授業時間は終了しているので、体育会系の部員たちがグラウンドで声を上げているのが聞こえてくる以外は、校舎はとても静かだった。 俺は新校舎の一階、昇降口で下駄箱を一つ一つ見て周っている。 全校生徒がむら無く感染している事から、教室自体に何か仕掛けがあるとは考えにくい。 全校生徒が校内で使う場所と言えば校門から昇降口までの道のり、下駄箱、そして体育館とグラウンド位だろう。 グラウンドは魔術的仕掛けを取り付けるには何かと不向きだ、恐らくここか、落書きの多い体育館の壁くらいだろう。 念のため最寄のコンビニもチェックした方がいいかもしれない。 下駄箱を一つ一つ開けるのは本当に骨が折れる。 「……そういや書記さん」 「ひゃい?」 さっきからずっと俺に好奇の視線を送っていた生徒会書記の……誰だっけ? 彼女は声を掛けられるとは思って居なかったのか、変な声で反応した。 「最近何かに印を刻むまじないか何かが流行ってないか?」 変な反応を馬鹿にしようとも思ったが、へそを曲げられても困るので、ノータッチの方向で話を進める。 どっかの馬鹿が『両思いになれるおまじないなのー』とか言って適当な印を意味も知らず刻むと今回のような事態が起きないとも限らない。 「……特に無いわね」 「そうか」 んーこりゃ本気で黒魔術かウィルスか……明日は休んでる奴に様子見がてら見舞いに行かないとなぁ…… ;視点:西村華蓮 相変わらず彼は下駄箱の中を一つ一つ覗いて何かを探している。 傍から見れば変な行動、私はそれを傍観していた。 『そんなに気にする事じゃないですよ、ただ単にここで風邪が流行っているだけでしょう』 担任教師の言葉が頭をよぎる。 友人も口では同意したような反応はしていたものの、さっき逃げられた事も含めて、内心は教師と同じ事を考えていたのだろう。 「そういや書記さん」 「ひゃい?」 突然の問いかけに驚き、私は素っ頓狂な声を上げた。 「最近何かに印を刻むまじないか何かが流行ってないか?」 少し考え、応える。 「特に無いわね」 「そうか……」 淡々とした会話が終わり、彼は顎に手を当てて思案するように擦った。 「ねえ、寺田君」 「ん?」 私は、ふと思った質問を彼にする。 「なんで私の相談に乗ってくれたの?」 教師も、友人さえも協力してくれなかったのに、初対面の人間がここまでしてくれていることが意外だった。 「書記さんにとって都合のいい回答と本音の回答、どっちが聞きたい?」 「本音でお願い」 嘘だと分かっている回答なんて聞いても仕方ない、私は即答する。 「頼まれたから協力してる、それだけだ」 そう言って肩をすくめる彼の顔はとても気だるそうで、 頼まれなければ今頃は帰って寝ている。 とでも言いたそうだった。 「さて、次は体育館だな……ん?」 視線が廊下の方向で止まる。 それにつられて私もそちらを向くと、見知った人影があった。 ;視点:寺田光一 「やあ、オカルト研究部員と生徒会書記の二人組みなんて珍しいね」 夕暮れの校舎に立つ男子生徒が馴れ馴れしく話しかけてきた。 「書記さん、コイツ誰だかグホッ!?」 普通の質問をしたはずなのに書記さんから目立たない範囲のツッコミが入った。 「夕晩は、結城先輩」 礼儀正しく挨拶すると、結城先輩と呼ばれた男子学生は顔をほころばせた。 「ちょっと本気? うちの学校の生徒会長くらい知っておきなさいよ」 「そう言われても知らんもんは知らんし」 「いつもあんな部室に籠っているからよ、少しは外に出たら?」 「まあまあ、僕は暫く休んでいたしね、知らないのも仕方ないよ」 始まりかけた口論を結城先輩が止める。 「暫くって言うと……」 二年位か? 「学期の初めからよ、一週間くらい前に復帰したの」 「ふーん」 あんまり興味ない事柄なので聞き流す事にする。 「どうしたんですか先輩、こんな遅くまで」 しかしこのまま何もしないというのも癪だ。 「僕かい? ちょっと調べ物をね、君は?」 という事で、俺は今日の夕飯についての有意義な物思いに耽ることにした。 今日の夕飯は何にしようか。 「あはは、こっちも似たような事です」 いい加減カップ麺も飽きてきたし、外食は金がかかる、自炊できないって言うのは辛いなぁ…… 「そうか、じゃあ、僕はお先に」 たまには肉じゃがとは言わないけど手製の味噌汁が欲しいなぁ…… 「ええ、さよなら、先輩」 誰か作ってくれないだろうか。 「ねえ」 やっぱり料理教本でも買うかなぁ…… しかし、その金を使うくらいなら店屋物……いやいや。 「ねえってば!」 「うおう!?」 突然耳元で叫ばれて、俺は身体をビクつかせる。 「叫ぶなよ書記さん、肩を叩くとかいろいろあったろうに……」 あー、耳鳴りが酷い…… 「やったわよ、あなたが気付かなかっただけじゃない」 「へぇ、やってた? 全然気付かなかったわ」 「……」 溜息混じりに軽蔑したような視線を向けられて俺は視線をそらした。 そこでふと気付く、さっきまでもう一人居たような…… 「そういえば、あの人は? 生徒会長の」 「さっき別れたところよ、ほんとに話聞いてないのね」 もう一つ、深い溜息を吐かれ、俺はほんの少し申し訳ない気分になった。 「あれ? 首に何をつけてるの?」 どうにもばつが悪いので、暑くも無いのにシャツのボタンを外してパタパタと揺らすと、書記さんは俺の胸元を覗き込んできた。 「ん? これか?」 胸元のネックレスを持ち上げてやる。 「宝石?」 「いや、護符だ」 アスマンダスの埋め込まれた護符は呪術系魔術を無効化する効果があるのだ。 ちなみに部長は術中の集中力を強化するエメラルドのタリスマンを持っている。 「護符?」 「俗っぽく言えばパワーストーンだ」 パワーストーン、という単語で途端に胡散臭そうな顔をする。 だから普通の人は嫌いだ。 ;視点:西村華蓮 「刻印したような跡は無かった、ということで明日、休んでる生徒に直接話を聞く事にした」 私は体育館へ行き、落書きを一つ一つ見て何かブツブツ言う彼の側で刺さる視線に耐えた後、またこの部室へ戻ってきた。 「そう」 机の上で木の杖の手入れをしていた氷室さんは、何処からか持ってきた書類に目を落としていた。 「こっちも少し調べたけど、血液型、予防接種の回数、病歴……共通点は一切無いわね」 個人情報保護法に抵触しないのかな。 そう思ったけど、二人の真面目な会話に突っ込む度胸は、私には無かった。 「強いて言えばこの高校の生徒、か」 二人は頷きあい、寺田君だけがこちらへ向き直った。 「聞いたとおりだ、調査は明日に持ち越し、今日は家帰って寝よう」 気だるげな表情で言う。 「ささ、帰ろうね」 「え、ちょっと……」 私の背中をぐいぐい押して、寺田君は部室から追い出した。 「どうしてよ、まだ六時にもなって無いじゃない」 「文化系部の活動時間は文化祭準備前を除いて六時まで、生徒会の人間なのに知らないのか?」 「あ……」 たしかに、六時以降は運動部以外の生徒は残る事を禁止されている。 「思い出した? こっちは帰る仕度があるからもうちょっと残るけど、書記さんはさっさと帰ったほうがいいぞ?」 そう言って、彼はドアを閉めた。 ;視点:西村華蓮 閉じられたドアを見ても開く気配は一向に無い。 「ハァー、やっぱりね……」 溜息と独り言を洩らしても事態が変化するわけでもない。 私は見切りをつけて、ドアから離れて歩き始めた。 初めから期待していたわけではない。 むしろ誰にも相手にされなかった為の最後の手段だった。 途中までは相談に乗ってくれたが、やはり部活動の一環なのだろうか。 やっぱり、一人で解決するしかないのかもしれない…… 「西村さん」 振り返るとそこには結城先輩が立っていた。 「あ、探し物は終わりましたか? 先輩」 「ああ、それなんだけどね……?」 何かに気付いたかのように辺りを見回す。 私が不審に思っていると先輩は口を開いた。 「あのオカルト研究部員は? 彼だけ先に帰ったのかな」 「ああ、いまは部室で帰りの仕度していると思いますよ」 「そうか……なら丁度いい、僕と少し話さないか?」 先輩は真面目な顔で話し始めた。 ;chapter.3「」 ;視点:寺田光一 午前の授業が終わると、早々に早退届を出し、欠席者の診断を兼ねたお見舞いに行き、俺たち二人は部室へと戻ってきていた。 「悪いな、手配やら何やらであの糞爺どもの小言に付き合う羽目になってさ」 「気にしないで、光一と一緒の時にしてって言っておいたから」 うげ、結局俺もかよ…… 爺どもは無視しておくとして、俺は一つ気がかりな事があった。 「書記さん来ないな、パッと見の性格からして終業のチャイムが鳴ったらすぐに来ると思ってたんだが」 「昨日ので失望したんじゃない?」 ああ、そういや半分追い出したようなもんだもんな、昨日のアレは。 「まあ、いいか、始めようか」 委員長がコクリと頷き、欠席者の症状を二人で分析し始める。 倒れた時点の症状はめまい、倦怠感、動悸。そして現在殆どの人間が食欲不振や胸の痛み…… 病原体の仕業、というよりも過労などの肉体的疲労が原因の症状だと思われる。 「やっぱり呪いね」 委員長が口を開く。 「悪いな、俺じゃ見つけられなかった」 めぼしい位置には呪いの痕跡は見つけられなかったが、委員長が言うのならそうなのだろう。 「特殊な感染魔術かもしれない……」 「厄介だな…俺たちだけで処理できるか?」 「負けたら本隊が動くから」 大丈夫ってわけか……そうすると小言がまた増えるな…… 「まあ、仕方ないな、取り敢えず昨日周らなかった……?」 ドアを開けた途端、鐘の音が鳴った。 この音は……この校舎のチャイムか。 ……でも、随分前に故障して止まったはずなんだが…… 「……っ」 「部長?」 気が付くと、部長が何時になく蒼い顔で杖にすがっている。 「……鐘の音に呪いを仕込んだのね」 部長は荒い息遣いのまま懐から未使用のチョークを取り出し、床に正円を描く。 「鳴り終ったら……処理」 呼吸を整えつつ部長は言う、簡易結界に入っている限りは霊障の影響は皆無だ。 円の中は閉鎖された世界の為、召喚魔術以外で防御に使うときはきちんとした模様を刻む必要は無い。 「黒魔術ね、人の精気を奪って自分の力に変換しているよう……光一はアスマンダスがあるから動けるでしょ、準備しておいて」 「了解」 俺は教室の端まで進み、掃除用具入れに手を掛けた。 ;場面変更:鐘楼(旧校舎最上階)
https://w.atwiki.jp/stupid_episode/pages/2.html
メニュー トップページ 企画説明 登場人物 サンプル画面 絵関係 コメントページ 進行中 シナリオ関係 過去ログ テンプレ メニュー メニュー2 プラグイン紹介 リンク @wiki @wikiご利用ガイド 他のサービス 無料ホームページ作成 無料ブログ作成 無料掲示板レンタル 2ch型掲示板レンタル お絵かきレンタル 更新履歴 取得中です。
https://w.atwiki.jp/stupid_episode/pages/25.html
要望、連絡、雑談など、自由に使ってください いつのまにか出来てる便利そうだな -- 厨房 (2008-02-12 00 16 21) Web担当としてやらせてもらえないでしょうか? leiny_maple「あっと」hotmail.co.jpにお返事をいただけるとありがたいです。 -- 猫の飯 (2008-05-04 21 00 35) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/stupid_episode/pages/6.html
アーカイブ @wikiのwikiモードでは #archive_log() と入力することで、特定のウェブページを保存しておくことができます。 詳しくはこちらをご覧ください。 =>http //atwiki.jp/guide/25_171_ja.html たとえば、#archive_log()と入力すると以下のように表示されます。 保存したいURLとサイト名を入力して"アーカイブログ"をクリックしてみよう サイト名 URL
https://w.atwiki.jp/stupid_episode/pages/7.html
動画(youtube) @wikiのwikiモードでは #video(動画のURL) と入力することで、動画を貼り付けることが出来ます。 詳しくはこちらをご覧ください。 =>http //atwiki.jp/guide/17_209_ja.html また動画のURLはYoutubeのURLをご利用ください。 =>http //www.youtube.com/ たとえば、#video(http //youtube.com/watch?v=kTV1CcS53JQ)と入力すると以下のように表示されます。
https://w.atwiki.jp/stupid_episode/pages/28.html
輪廻。何回も何回も同じ場所をぐるぐる回っている。 私はぐるぐる回っている。 今日の私はだぁれ? 今日の私はおしゃれさん? それとも活発な女の子? ぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐる… 目が覚めた。天井しか見えない。 またいつもの嫌な夢だ。 自分の人格がミキサーにでもかけられたような感覚。 自分が掴めない。時々思う。私はだぁれ? …いや、私は私。 それ以上でもそれ以下でもない。 バカな事を考える暇があったら学校の支度をしなくては。 遅刻なんて恥ずかしい。 私の横を何人もの同級生が走り抜けていく。 私は足が遅い方なので、あまり気にはならない。 ?? 「本当に?」 ――誰? 振り向いても、私に声をかけている人間はいないように見える。 気のせいだ。変な夢を見たからだ。 一歩足を踏み出す。 その時、まるで私の足が誰かに掴まれているかのように重くなった。 ?? 「私は私、私は私」 声が脳に響く。嫌、誰か! ねとっとした感触が足に触れる。 誰かの手? ヌルヌルと光沢を帯びたソレは徐々に私の体を這い上がる。 振り払おうにも、体が言うことを聞いてくれない。 ソレは私の顔までやってきた。やはり手。それもどす黒い。 その手から視線をたどっていく。 腕がある。肩がある。首がある。そして… 私と同じ顔がある。 私は校門の前に立っていた。 8時10分。幻覚? それにしてはリアルすぎる。 …だが、少なくとも今は目の前にあるものが現実。 今日はきっと体の調子が優れないだけだ。 私はゆっくりと歩みを進めた。 目が覚めた。天井が見える。 デジャブ。その事が頭に浮かんだ。 だがよく思いだせば、アレは夢の話。また嫌な夢を見たようだ。 私は巫女。学校にはもう通っていない。 いつものように着替えて外の掃除を始める。 朝の風は気持ちがいい。嫌な気分も綺麗に吹き飛ぶ。 まるでこの木の葉達のように。 木の葉が風に巻かれ宙に舞う。 私は慌てて飛び散った木の葉をかき集める。 ?? 「それはまるでアナタ」 誰かの声が聞こえた。 それは夢で聞いた。あの声。 私ははまだ夢を見ているのか? ?? 「小さな小さな私が集まってアナタを作る」 どこから聞こえてくるのか分からない。どこを見ても人影はない。 急に木の葉が舞い上がり、人の形を作る。 私は声を出す事も出来なかった。ただその場にしりもちをつくしか。 ?? 「サア、私ヲ認メナサイ」 夢で見たのと同じだ。もう一人の私がそこにいる。 その顔は憎しみとも悲しみともつかない表情。 ソイツは私の首を掴んだ。木の葉の集合体とは思えない力強さ。 私はただ暴れる事しか出来なかった。 私は走っている。後ろから恐ろしいモノが私を追いかけてくるから。 広い道を私は走っている。このままでは追いつかれる。私は家と家の間のい路地に逃げ込む。 目の前にソイツがいた。私は急いで反対方向に走る。 何故? 私の後ろにいたのでは? 足がもつれそうになる。 ダメだ。止まってはいけない。私は走る。 ?? 「バァ」 後ろから? いや、前。 追いつかれた。 何が起こるか分からない。何が恐いのかも分からない。 いや、何故恐いのかは分かっている。 ソイツは私を憎しみの目で睨んでいたから。 そして私と同じ顔をしていたから。 箒を握っているのに気づいた。 そうだ、私は掃除の途中だった。 木の葉は綺麗に集められている。 気のせいか、まだ頭が痺れているような感覚がある。 夢、いや幻覚だ。 多分私は疲れているのだろう。 お父様に言って少し休む暇をもらおう。 浮月 「お父様」 返事がない。いつもならこの時間はいるハズなのに。 私は家中を探した。しかし誰もいない。 もしかしたら外にいるのだろうか。 浮月 「お父様ー」 やはり返事はない。今日は特に用事はなかったハズなのに。 ?? 「おい」 振り向く。誰かがナイフを向けている。助けーーー 目が覚めた。天井が見える。 何度目だろうか。これも夢なのだろうか。 自分の手をつねってみる。 痛い。間違いなく現実だ。 そうだ、買いたい本があるんだった。買いに行かなくちゃ。 コートを羽織り、家を飛び出す。 楽しみにしていたんだ。急がないと。 坂道にさしかかった。息を切らしながらも坂を駆け上がっていく。 …何かが転がってくるのが見える。アレは…ビー玉? コロコロと私の足元に一つ転がってきた。 何故こんな所にビー玉が? 子供が遊んでいるのだろうか。 するとまた一つ、いや二つ三つ…段々と転がってくる量が増えている。 怖くなった私は坂道を戻る事にした。ふと、振り返る。 ビー玉の津波が背後に迫っていた。それは大口を開けた人間のように見える。 抵抗出来ず、私はビー玉の波に飲み込まれていった。 これは現実? 理解出来ない。 私が何をしたというの。私は何も悪くないの。 気づくと私は家の中で倒れていた。 今の私は巫女服。だが本当の私なのかは分からない。 私はどうかしてしまったのだろうか。すごく不安になる。 分岐点 A浮月「とにかく外に出る」 B浮月「もう寝る」 ---- 分岐点Aストーリー ---- ダメだ。気が狂いそうだ。 訳も分からず私は外に飛び出した。 晴天。雲一つない。 何故私はこんな目にあっているのだろう。 この空も夢なのか。私の体も私ではないのか。 道行く人全てが私に見える。 いや、実際にそう見えている訳じゃない。 だが私はそう見える気がする。 私は誰? アナタは誰? 皆が私を見ている。私の瞳で私を見ている。 気をしっかり保たなくては。 しかしあまりに現実に近い幻覚の連続で、私の精神は悲鳴を上げていた。 あれは夢あれは夢あれは夢。誰も見てない私じゃない。 あれは他人、今は現実。きっと現実。 私がしっかりすれば幻覚なんてきっと見ない。 アレ? 私は何をしているんだ? 手にはしっかりと箒を持っている。 多分今の私は叫んでいただろう。私には聞こえない。 私は私を殴った。先にやられる前にやった。 だがもう一人の私なんていなかった。 私は今病院にいる。 ここまでの記憶はほとんどない。 が、誰かを殴ってしまった事。 そして警察に連れて行かれた事は覚えている。 多分頭がおかしい人として入れられたのだろう。 何もない、真っ白で無機質な部屋。 後悔している。何て事をしてしまったのだろうか。 今は考える気力もない。ただ、時間の流れを待つしかない。 ?? 「クックックッ」 浮月 「…誰?」 ああ、私だ、私がいる。 もう慣れてしまっている自分がいる。 アナタは私に何を伝えたいの? アナタはどうして私と同じなの? アナタは私に恨みでもあるの? ?? 「ある」 何? 私は何をした? ?? 「まだ終わらせない…」 私の私は姿を消した。何も考えたくなかった。 気づいたら夜になっていた。だが眠るつもりはない。 アイツはきっと私の夢に現れる。 いや、もしかしたら今が夢なのかもしれない。 それに、眠ってしまったら私は自分を維持出来る自信がない。 布団を頭から被り、ささやかな平穏を楽しむ。 ふと、素朴な事を考えた。 そもそも何故アイツは私と同じ姿をしているのか。 ドッペルゲンガーの話を思い出した。 自分と全く同じ人間が存在し、それに出会すと死んでしまうという話。 もしかしてアイツは霊魂の一種なのでは? そうだ、幸いにも私は巫女。寺院とは違うが、霊魂を鎮める方法も心得ている。 この力がどこまで通用するか分からない。だが試す価値はあるハズだ。 まずはアイツに出会わなくてはいけない。 私は静かに目を閉じた。 学校。あの夢の続きだろうか。私は今家に帰ろうとしている所らしい。 背後から誰かが近づいてくるのを感じた。アイツなのだろうか。 急に肩を掴まれる。それもかなり強い力で。 私は全力でそれを振りほどき、後ろを向く。 やはり、私。だが今回は怯まない。 私の全力をアイツにぶつけてみる。 ダメかもしれない。効かないかもしれない。 だが、やってみなくては分からない。 私は… 分岐点Aー1 A浮月「常に持ち歩いている御守りを握る」 B浮月「相手の頭にイメージを送る」 ---- 分岐点Aー1A ---- 私は強く御守りを握りしめ、頭の中で強く祈った。 お願いだから消えて。 お願いだからこれ以上私を苦しめないで。 お願いだから…お願い… お願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願い 『uzukiーsystem set up』 え? 御守りが熱くなっているのが分かる。 それだけじゃない。御守りと私の手が一つになっている。 浮月 「浮月…誕生………でとう…」 突然お母様との思い出が蘇る。 この御守りは私が10歳の誕生日に貰ったもの。 何か困った事があった時、怖い事があった時、御守りが守ってくれると教わった。 アイツは…とても臆病な顔をしている。御守りがそんなに恐ろしいのだろうか。 御守りはさらに私の体の中に入ってくる。御守りと私が一つになっていく… 一体何が起こっているのだろう。 『全テノウヅキニアクセススル権限ヲ発動シマシタ 命令ヲ入力シテクダサイ』 全ての浮月?全ての私? 訳が分からない。どうすればいいの。 ?? 「止めろ止めろ止めろ止めろ」 私、いやアイツの声。アイツはコレを恐れている? 『命令ヲ入力シテクダサイ』 命令。つまり私が何か言えば何かが起きるという事か。 今の私の願いは一つ。 浮月 「ソイツを消して!」 『了解致シマシタ。ウヅキー35ヲ消去シマス』 ?? 「う、うわっ、ぎゃあああああああっっっ!!」 断末魔。 まるで砂の城が崩れるかのようにアイツが消えていく。 私の体の芯がさらに熱くなっている。私は何をしたのだろう? 私は私を消した。消したとは何だ?アイツはやはり霊魂だったのか? 結局私の除霊は成功したことになるのか。 少なくとも、アイツは消えた。 目が覚めた。天井が見える。 あれは夢? 夢としか考えられないが。 私の手にはしっかりと御守りが握りしめられていた。 夢…アイツは消えて… 私は除霊…いや、除霊? 私は何をしたんだろう? 分からない。 ただ、今は私の現実である事は確かなようだ。 END?「エンディングA終了」