約 233,275 件
https://w.atwiki.jp/100man-san/pages/56.html
求賢の計略書 初級1(9000銭/300コイン/月・水曜日) 初級2(9000銭/300コイン/木・土曜日) 初級3(9000銭/300コイン/火・金・日曜日) 中級1( - /400コイン/金曜日) 中級2( - /400コイン/火曜日) 中級3( - /400コイン/水・金曜日) 上級1( - /500コイン/日曜日) 上級2( - /500コイン/木曜日) 上級3( - /500コイン/土曜日) 求賢の計略書 初級1(9000銭/300コイン/月・水曜日) 吾粲 虞翻 楊儀 陳羣 李儒 周魴 郭攸之 韓浩 初級2(9000銭/300コイン/木・土曜日) 王粲 鍾ヨウ 陸積 周魴 張休 呂凱 孔子 楊儀 初級3(9000銭/300コイン/火・金・日曜日) 顧譚 孔融 厳シュン 王祥 蔡エン 鄒氏 中級1( - /400コイン/金曜日) 顧雍 張既 董允 辛ヒ 中級2( - /400コイン/火曜日) トウ芝 費イ 杜畿 蒋済 陳珪 国淵 中級3( - /400コイン/水・金曜日) 楊阜 諸葛格 董和 陸凱 上級1( - /500コイン/日曜日) 田豊 法正 カイ越 カン沢 蒋エン 張悌 上級2( - /500コイン/木曜日) 程イク 馬謖 沮授 蒋エン(1,2共通) 戯志才 張松 上級3( - /500コイン/土曜日) 范増 劉馥 劉曄 鍾会 張紘new3(show=NEW,,color=red) 魯粛 司馬昭
https://w.atwiki.jp/oriacasiyo/pages/21.html
歴戦跡地(魏) SSR 英雄名 イメージ セリフ 曹操 我が覇道を阻む者は、死あるのみ! 司馬懿 私の計画を止めることなど、出来はせん。誰であろうとな。 郭嘉 ゴホッゴホッ……っと、失礼しました。 張遼 某の道を違う(たがう)者よ、剣を構えよ! 曹仁 俺が相手になろう。 鍾会 人中にある獅子が、人に尽くすとでも思うか? 鄧艾 曹丕 美しく咲く桃の花は、実を付けることはないのだ。 荀彧 天子様を挟みて諸侯に令を下す。これがあるべき形なのです。 于禁 穏重進軍,百戦不殆! 楽進 勇猛精進、無堅不陥! SR 英雄名 イメージ セリフ 夏侯惇 下がれ。でなきゃ、命の保障はしないぜ? 夏侯淵 兄貴をがっかりさせるわけにはいかねぇ! 行くぞ! 典韋 曹操様が言ってんだよ!ここは通すなってなァ! 許褚 この戦いが終わったら、美味しいものを食べるぞ~! 甄姫 これも、運命だというの……? 荀攸 さぁ、僕の用意した十二の策をもって、天下統一を成し遂げなさい。 R 英雄名 イメージ セリフ 張郃 ここで会ったのが運の尽きっす。仕事なんで、手加減しないっすよ。 徐晃 この命ある限り、何人たりともここには通しません! 王異 もう二度と、しくじりはしない……!
https://w.atwiki.jp/regnumtria/pages/350.html
裴秀 李彦 rank1/剣兵 固有:儒林丈人 威力: 効果:自身の知力・素早さを上げる。行動順がやや早い lv 1 9 30 [兵力] 14 24 * [武力] 6 11 * [知力] 8 14 * [防御] 5 9 * [命中] 6 11 * [素早] 8 15 * [詳細] カン丘倹の推挙により曹爽に取り立てられた人物。曹爽が司馬懿の反乱により処断されると一時職を失うが、司馬昭により再度登用され、当時皇帝であった曹髦と学問を学び「儒林丈人」と呼ばれ敬われた。諸葛誕が反乱を起こした際には、陳泰や鍾会と共に鎮圧部隊の参謀として参戦し活躍した。 戦闘「世は争いばかりで、今は学問どころではないな。参るぞ!」 仲間「争いが減り、世が平定するようなら私も力を貸そう!!」 お勧めの編成法・成長法・対処法など 戦闘「世は争いばかりで、今は学問どころではないな。参るぞ!」 (2011-02-01 16 16 06) どう使えと? (2011-02-01 16 45 42) 号令用? (2011-02-02 02 40 41) 魏のランク1 (2011-03-14 17 06 36) 魏のランク1剣兵では一番早さが高い? (2011-03-14 17 06 57) コメント
https://w.atwiki.jp/stupid_episode/pages/31.html
前に戻る 第三章 終業の合図であるベルの音が鳴る。 俺は大きなあくびを一つすると、いつものように帰り支度を始める。 今日も雲一つ無い、良い天気だ。 【男子A】 「おい、光一」 【光一】 「何だ」 そしていつものようにこいつが話しかけてきた。 【男子A】 「あと3日で俺達は夏休みを迎える訳だが」 【光一】 「・・・・・・ああ、そうだったか」 もうそんな時期だっけ・・・・・・。 何か最近、日が経つのが早い気がするな。 【男子A】 「で、だ。皆でどっか旅行とか行かないか!? 海とかさ」 【光一】 「・・・・・・その皆には俺も含まれているのか」 【男子A】 「当たり前だろ! だからお前に話してるのに」 【光一】 「そうか・・・・・・他には誰を誘うつもりだ」 【男子A】 「男子Bはもちろん、あとはクラスの女子を少々だ」 男子Aが俺に向けて親指を立てる。 ・・・・・・こいつが言うと下心が見え見えなんだが。 【男子A】 「で、どうだ? 来るか?」 【光一】 「まあ・・・・・・考えとくよ」 【男子A】 「おおっ、光一が断らないだと!? 良かった~、やっぱり女子も来るって所が大きかったか」 【光一】 「・・・・・・・・・・・・」 【男子A】 「グアッ」 男子Aの頭をグーで殴ると、俺はカバンを手に取り教室を出た。 海、ねえ。まあ悪くは無いか。 長い夏休み、一回くらい旅行にでも行って羽を伸ばさないとな。 あ、でもその間神社はどうしようか。 浮月が俺に休暇をくれるかどうか・・・・・・ ・・・・・・いっそ、あいつも誘ってみようか。 あいつにも気分転換は必要だろうし。 それに、外の世界を見せてやらないとな。 そんなことを考えながら、俺は今日もこの石段を登っていた。 今日も神社の境内は涼しく、ひっそりとしていた。 最近はガラス玉を取る、という本来の目的はすっかり失われ、ただ浮月と雑談する時間になっている。 ・・・・・・正直、あのガラス玉はクレーン車でも引っ張ってこないと取れないと思うが。 【光一】 「おーい、来たぞー」 俺は杉の木がある方向にそう叫んだ。 ・・・・・・返事が無い。 仕方が無いので縁側で座って待とうと歩き出した途端、急に何かに視界が遮られる。 【???】 「だーれだ?」 【光一】 「・・・・・・お前だろ」 俺の目を覆っている小さな手をどけながら俺は答えた。 【浮月】 「お前、じゃ答えになってないよー」 俺の目の前に青色の髪と緑色の大きな目をした少女が現れる。 そろそろまともな登場の仕方をして欲しいもんだ。 俺達はいつものごとく縁側に並んで座る。 時折神社を吹き抜ける風が心地よい。 【光一】 「で、ガラス玉を取る方法は考えたか?」 【浮月】 「うん」 【光一】 「何だ、言ってみろ」 【浮月】 「光一が木をゆさゆさ揺らすの。それで落ちてきた玉を私が取る」 【光一】 「・・・・・・見事な連携プレーだ」 最近はこういう他愛も無い会話しかしていない。 まあ、こんな意味の無い話してる時間をガラス玉を取るためだけに使っていたら今ごろ浮月はガラス玉を持ってはしゃいでいるかもしれないな。 さて、そろそろこいつに旅行の事でも伝えておくか。 【光一】 「突然で悪いが・・・・・・お前、海とか行きたくないか?」 【浮月】 「海・・・・・・?」 【光一】 「そう海だ。海は楽しいぞ」 【浮月】 「海、楽しい」 【光一】 「ああ。日時は決まってないけどな、決まったらお前に報告しに・・・・・・」 【浮月】 「私はここから離れることができない」 【光一】 「え?」 浮月の口調が急に変わった。いつもの幼い声から、10歳は成長したかのような声。 【浮月】 「私の存在はここでのみ認められる。他の場所では私は存在する事ができない」 【光一】 「ど・・・・・・どういう事だ?」 浮月の急変にたじろぎながらも俺はその理由を聞いた。 【浮月】 「私にはここで果たさなければならない約束がある。それが私がこの世に存在している理由」 【光一】 「約束・・・・・・? 何なんだよその・・・・・・」 【???】 「どうしたんじゃ? 若者」 【光一】 「えっ? うおっ!」 後ろを振り向くと、70そこらのお爺さんが俺を凝視していた。 俺は縁側から転げ落ち、しりもちをつく。 【光一】 「お・・・・・・驚かせないで下さいよ・・・・・・」 【???】 「はっはっは、すまんな、お前さんが一人で喋くっているのが気になってな、つい声をかけてしまった」 【光一】 「いや一人って、ここに相手が・・・・・・」 ・・・・・・いない。浮月はいつの間にか消えていた。 【???】 「芝居の練習か? 精が出るのお」 【光一】 「ま、まあ・・・・・・ははははは」 浮月が急にいなくなるから変な目で見られてるじゃないか。あー、恥ずかしい。 【光一】 「あ、あの・・・・・・あなたは?」 恥ずかしさを紛らわすため、俺はお爺さんに話しかけた。 【富士】 「ああ、自己紹介が遅れたな。わしの名前は富士。この神社の神主をやっておる」 神主ねえ。でも俺は今までに一回も見たこと無いぞ? 【富士】 「神社には一ヶ月に一回しか来ない事にしてるんじゃ。あの階段がしんどくてな」 おい。 【光一】 「えーっと、富士さんはどこに住んでいるんですか?」 【富士】 「あー、昔はここで寝泊りしとったんじゃが、10年程前から神社の床が腐ってしまって住めなくなってな。今は子供の家に居候させてもらっとる。はっはっは」 【光一】 「は、ははは・・・・・・」 俺もつられて笑う。 神主って言うと、もっと厳格なイメージがあったが、この人は違うようだ。 親しみやすい感じの、おもしろいお爺さんだな。 【富士】 「しかしこの杉も大きくなったのお、昔は神社の屋根位の高さだったのに。子供の頃はよく木登りして遊んだもんじゃ」 ・・・・・・そうだ、この人なら浮月について何か知っているかもしれない。 もしかすると、この人の孫だったりしてな。 【光一】 「あの、いつもこの杉の木の下にいる女の子はあなたの孫とかですか?」 【富士】 「女の子・・・・・・?」 【光一】 「ほら、巫女装束の青い髪の。名前は浮月っていうそうです」 【富士】 「浮月・・・・・・」 富士さんは何かに気付いたようにハッと息を漏らした。 そうか、やっぱり神主の孫か。それならいつも巫女姿なのも納得が・・・・・・ 【富士】 「・・・・・・わしの・・・・・・妹じゃ」 【光一】 「はい?」 想定外の言葉が返ってきた。 いやおかしいだろうお爺さん。どう見たってあいつとは歳の差が50以上空いているじゃないですか。 富士さんの答えにはさらに続きがあった。 【富士】 「50年前に・・・・・・死んだ妹じゃ・・・・・・」 ひっそりとした境内を風が通り抜け、杉の木の葉と葉が擦れる音だけが耳に入ってくる。 50年前に・・・・・・死んだ? 浮月が? 【光一】 「いや、あいつは確かにここに・・・・・・」 俺はこの事実をそう簡単に受け入れることはできなかった。 だって俺はその浮月と話していたのだから。 浮月は確かにここに存在していたハズだ。 それじゃあ今までの事は・・・・・・浮月は俺の幻覚だったのか? 【富士】 「・・・・・・若者、名は何という」 【光一】 「え・・・・・・こ、光一です」 【富士】 「光一君、君には話しておいたほうが良さそうだ。50年前、ここで起きた事を」 彼はそう言うとゆっくりと話し始めた。 50年前、この大きな杉の木の下で起こった出来事を。 第四章 【富士】 「浮月、起きなさい」 ――――? 誰かが私を呼んでいる。 【富士】 「ほら、早く起きなさい」 ・・・・・・この声はお兄か。 まだ起きたくないよ。あと10分寝かせて――――― 【富士】 「幸君がお前を待ってるぞ、だから早くしなさい」 幸君!? 私はその名前を聞いて私の上に乗っかってる薄い布切れを撥ね退けた。 【浮月】 「なっ、何で起こしてくれなかったの、もー!」 【富士】 「さっきから何度も言っていたじゃないか」 【浮月】 「最初から幸君が来てるって言ってよ!!」 枕の横の髪留めを鷲掴みにすると、私は全速力で洗面所へ駆けていった。 走りながら髪を結び、そして顔面に水をぶっ掛ける。 顔を十分に拭き終える前に、私は玄関へと走り出していた。 扉を勢い良く開ける。 ピシャン! と雷でも落ちたかのような音が鳴り、蝉達が一斉に鳴き止んだ。 【浮月】 「ごめん! お待たせ幸君! 今日はどうしたの?」 杉の木の下で一人たたずんでいた少年が、ゆっくりとこちらを向く。 【幸】 「やあ、浮月。ごめんね、急に訪ねたりなんかして」 【浮月】 「だっ、大丈夫、だよ、で、何が、あった、の?」 息切れしてしまって、言葉が続かない。 あーもう、何で幸君が来るときに限って寝坊しちゃうのよ・・・・・・ 【幸】 「落ち着いて。僕はちゃんと待ってるよ。だから―――」 【浮月】 「だから?」 【幸】 「服、着替えてきなよ。寝巻きのままだよ?」 【浮月】 「へ? ・・・・・・・・・・・・!!」 ゆっくり視線を下に降ろすと、なんともだらしの無い格好の女の子が。 【浮月】 「えっ、えへへへへ・・・・・・」 体が下から上へ熱くなっていくのがわかる。 私、今真っ赤っかだ。頭の上で何か弾けたような音がした。 【浮月】 「きっ、着替えてきても、いい・・・かな・・・?」 【幸】 「うん。着替えが終わるまで、ちゃんと待ってるよ」 ・・・・・・恥ずかしくて死んでしまいそう。 私は紅潮した顔を両手で覆いながら、小走りで家の中に戻っていった。 【浮月】 「で、今日はどうしたの?」 ちゃんと普段着に着替えて落ち着いた私は、杉の下で幸君と一緒に座っていた。 時々二人の間を通り抜けるそよ風が心地よい。 【幸】 「いや、ちょっと見せたい物があってね」 幸君はそう言うと、ポケットの中をまさぐり始めた。 見せたい物、って一体なんだろ。 【幸】 「あった、これだ」 幸君が握っていたのは、電車の切符だった。 実は私は、電車に乗ったことが無い。 ここから一番近い駅はバスに乗らないと行けないし、また遠出する用事も無い。 お兄が時々仕事で乗るので、よく使った切符は見せてもらう。 だからまだ穴の無い切符を見るのはこれが初めてだった。 【浮月】 「これ・・・・・・どうしたの?」 【幸】 「親戚が余った物をちょうど2枚くれてね、 その・・・・・・せっかくだし浮月もどうかなー、何て。 ・・・・・・嫌、かな・・・?」 【浮月】 「嫌じゃないよ、大歓迎だよ! 誘ってくれてありがとう、幸君!」 もう少しで幸君に飛びつきそうな勢いだったけど、私の中の自制心がそれを阻止した。 【幸】 「いやあ、そこまで喜んでもらえるとは思わなかったよ。安心した」 幸君は今まで溜めていた物を一気に吐き出すように大きな安堵の溜め息をつく。 【浮月】 「わっ私が幸君の誘いを断るわけ無いよ! そうだ、それどこ行きの切符?」 【幸】 「ふふふ、秘密」 【浮月】 「いっ、意地悪!」 いつもみたいに、幸君との会話を楽しむ。 もう私は独りぼっちじゃないんだ――――― 「おい、浮月が来たぞ」 「何考えてるのかわかんないよねあの子・・・・・・気持ち悪い」 「話し掛けないで、私まで的にされちゃうでしょ・・・・・・」 みんな、私を避けていく。 みんな、私と話してくれない。 みんな、私の事を陰でこそこそ。 私はいつも独りぼっち――――― 【幸】 「何してるの?」 いつものように杉の木の下で座っていると、突然声を掛けられた。 【浮月】 「・・・・・・別に何も」 【幸】 「そうなんだ、何か寂しそうだったからさ」 【浮月】 「・・・・・・私と話してるとあなたも皆に避けられるよ」 寂しそう、この言葉が癪に障った。 久し振りに同年代の人と話せて嬉しいはずなのに。 何故か素直になれず突き放すような言い方をしてしまう。 【幸】 「皆が避ける? 何で?」 【浮月】 「私は何考えているのかわかんないから気持ち悪いんだって」 【幸】 「・・・・・・僕にはわかる。君が何考えているのか」 【浮月】 「・・・・・・・・・?」 【幸】 「君は寂しいんだろ? ずっと独りぼっちで」 【浮月】 「・・・・・・寂しくなんかない・・・・・・」 【幸】 「嘘だ。でなければそんなに悲しい表情をするはずが無い」 【浮月】 「私は・・・・・・独りで・・・・・・うっ、・・・・・・いい・・・・・・」 何で・・・・・・ 何で涙が出てくるの? 止まらない・・・・・・涙が私の意思に逆らうかのように目から溢れてくる。 今まで泣きたくなるような事は数え切れないくらいあった。 寂しくて寂しくて・・・・・・孤独に押し潰されそうだった。 だから私は心に栓をした。感情が外へ漏れ出ないように。 泣いても泣いても、きりが無いから。 なのに、何で・・・・・・? 【幸】 「もう大丈夫、もう大丈夫だ」 【浮月】 「・・・・・・?」 彼はそう言うと、私に向かって右手を差し出した。 【幸】 「僕が、友達になるから。君の、最初の友達に」 【浮月】 「・・・・・・・・・・・・」 私はしばらくどうしていいかわからず、ただ目の前に差し出された手を見ていた。 大きな、優しそうな手。 彼は私がその手を握り返すのをじっと待っていた。 すぐ握ればいいのに、私は自分に素直になれず、それを躊躇う。 私は今までずっと独りで頑張ってきた。今更友達なんて・・・・・・! そう、ずっと今まで・・・・・・耐えて・・・・・・ ・・・・・・嫌だ。 もう・・・・・・もうあんな寂しい思いはしたくない!! 私は決心し、必死に手を伸ばそうとするが、できない。 さっきまでの、臆病な私がそれを邪魔していた。 それでも私はあきらめず、手を伸ばし始める。 私は―――私はもう独りは嫌だっ!! 精一杯手を伸ばす。孤独という閉鎖された世界から。 だが届かない。もうちょっと、もうちょっとなのに・・・・・・ もう少しで光に手が届くのに・・・・・・ その時、彼の大きい手が私の手首を掴んだ。 【浮月】 「きゃっ!」 体がふわっと浮き上がり、私は一気に暗闇から溢れんばかりの光の中へ飛び出した。 ・・・・・・彼の手の温もりが手首から伝わってくる。 人って、こんなに温かいんだ。 何も言えず、ただ突っ立っているだけの私に、彼は優しく微笑みかける。 【幸】 「自己紹介がまだだったか。僕の名前は幸。君は?」 【浮月】 「私・・・・・・私は浮月。浮くに月って書くの」 【幸】 「浮月か。よろしくね。これから僕達は友達だ。もう君は独りじゃない」 【浮月】 「・・・・・・うん」 私は涙で赤く腫れた目をこする。 そう、私はもう独りじゃないんだ――――― 私はゆっくりと夕空を見上げる。 どこまでも空は鮮やかな朱色で染まっていた。 【幸】 「・・・・・・浮月?」 【浮月】 「・・・・・・へっ? 何?」 【幸】 「どうしたんだ? さっきからニヤニヤして」 【浮月】 「ふふふ、秘密!」 【幸】 「何でだよ、教えてくれたっていいじゃないか」 【浮月】 「これでおあいこ! あっ、バスが来たよ」 向こうから砂煙と轟音を引き連れてバスがやって来た。 ここは村で唯一のバス停。つい最近出来たばかりだ。 お兄みたいに、頻繁に隣町に行かなくてはならない人からすれば、バス停の設置はかなり嬉しいものだっただろう。 まあ私はバスに乗るのはこれが初めてだからよくわからないけど。 窓から見える景色がゆるやかに流れて行く。 まるで私達じゃなくて景色の方が動いてるように感じられた。 【浮月】 「ねえ幸君」 【幸】 「ん? どうしたの?」 バスに揺られながら、私は幸君に尋ねた。 【浮月】 「その秘密の場所に着くまでどの位かかるの?」 【幸】 「そうだなぁ・・・バスは20分程度で降りるよ。そこから電車に乗って、一時間かな」 【浮月】 「ふーん、大体一時間半ね」 【幸】 「退屈だし何か話でもしようか。 夏にふさわしい、背筋も凍るような・・・・・・」 【浮月】 「やめてえええええええ!!! 意地悪!!!」 私は幸君の肩をポカポカ叩く。 【幸】 「痛い痛い、わかったわかった」 今日の幸君はいつもに増して意地悪だ。 ・・・・・・絶対仕返ししてやるんだから! と、意気込んだ瞬間だった。 【浮月】 「何か・・・・・・気持ち悪い・・・・・・」 【幸】 「車酔いか!? しっかりしろ、浮月! 袋はどこだ、袋!! 」 【浮月】 「うぇぇぇ・・・・・・」 そうこうしている内に、バスはあっという間に目的地まで着いたのだった。 【浮月】 「この風・・・・・・何か塩っ辛い臭いがするよ?」 私達は一時間の電車での旅を終え、人がほとんどいない寂れた駅のホームに立っていた。 【浮月】 「・・・・・・変な場所。こんな所に何があるの?」 【幸】 「もう少しでわかるよ。ほら、行くよ」 【浮月】 「あっ、待って!」 こんな遠くの土地で独りになったら・・・・・・という不安にかられ、私は急いで幸君の後を追いかけた。 太陽の光はこの土地でも相も変わらず、地上の物を燃やすような勢いで照り付けていた。 村と違うのは、あの塩っ辛い風と、音。 遠くの方から、何かが聞こえてくる。 青葉が奏でる音でも、蝉の鳴き声でもない。 でも何だか、初めて聞く音なのに、とても心地が良い。 【幸】 「浮月、こっち」 幸君はいつの間にか大きなコンクリートの壁の上にいた。 こっちに向けて手を伸ばしている。 私は幸君に引っ張り上げられ、その上に登った。 そして、目にした。 果てしなく広がる、青い・・・・・・ 【幸】 「ほら、これが『海』だ。初めてだろ?」 【浮月】 「これが・・・・・・海・・・・・・」 海。水がたくさんある所。 その程度の認識しかなかった私に海とはこういう物だ、と見せ付けるような大きさだった。 圧巻。全てが私の想像を超えていた。 海と空の境界は、少し丸みがかっている。 その先は、一体どうなっているんだろう? 『あめりか』とかがあるのかな? とにかく、今まで私が聞いた海に関する情報は、全て崩壊した。 百聞は一見にしかず。そう、それだ。 穏やかに踊る水面に太陽の光が反射し、キラキラと光っている。 それを見ているだけで、心が澄み渡っていくような感じがした。 【幸】 「知ってる? 世界の7割はこの海で占められているんだってさ」 【浮月】 「へー・・・・・・」 それじゃあ今まで一度もこの海を見た事が無かった私はおかしかったのかな? 自分は一体どんだけちっぽけな世界で生きていたのだろうか。 【浮月】 「・・・・・・世界は広い、ってコトか」 【幸】 「そういう事、だね」 幸君は微笑むと、ひょいと下に飛び降りた。 【幸】 「少し遊ぼうか。せっかくこんなに遠くまで来たんだから」 【浮月】 「・・・・・・うん!」 思い返せば、辛い時期もあったけれども。 このとんでもなく広い世界で、幸君に巡り合えた奇跡、そして幸せ。 今はそれをしっかり噛み締めなくちゃ。 世界は、ゆっくりと変化し続けるモノ。 今のような幸せが、このまま一生続くとは限らないんだから・・・・・・ それは、二つ寄り添うように、波の引いた砂に埋もれていた。 【浮月】 「ねえ、あれは何だろ?」 【幸】 「ん? どれ?」 私は小走りでそれがある所へ向かう。 それは―――――きれいなガラス玉だった。 それらが二つ並んでキラキラ輝く様は、あまりにも不自然で、そして美しかった。 【浮月】 「きれい・・・・・・」 【幸】 「ああ、きれいだ・・・・・・」 しばらく、二人でその透明なガラス玉の中身を覗いていた。 波が押し寄せ、引く。 その中でも、決してそれらは離れようとはしなかった。 【幸】 「ふふ、強い絆だ」 【浮月】 「うん、まるで――――」 私達みたいだね、と言おうとしてやめた。 うぬぼれるんじゃない、私! そんな事言ってもし幸君に嫌われたら・・・・・・ 【幸】 「僕達みたいだな」 【浮月】 「へ?」 【幸】 「い、いや、ゴメン変な事言って・・・・・・」 幸君が顔を背けながら言う。・・・・・・照れてるな。 【浮月】 「・・・・・・ふふ」 【幸】 「?」 【浮月】 「はははっ、なーんだ、幸君も同じ事考えてたのか、ははははは!」 【幸】 「え? 何? どういうこと・・・・・・ぷっ、ははははは!」 最初は戸惑っていた幸君も、意味がわかったのか、私に続いて笑う。 それからしばらく、この先何年分もの笑いを使い果たしそうなくらい、二人で笑った。 【浮月】 「しかしすごいねー、まるっきり同じ事考えてたなんて」 【幸】 「はは、このガラス玉達みたいに、強い絆で結ばれている証拠だよ、きっと」 幸君は、そう言いながらその二つのガラス玉を手に取り、左手の方を私に差し出した。 【幸】 「・・・・・・持っといて。僕もこれを持っておくから。このガラス玉の強い絆で、もう一度僕らが会えるように」 【浮月】 「え、どういう意味・・・・・・」 幸君は今何て言った? もう一度会える? 私と? 今一緒にいるのに? 頭の中で疑問が次々と浮き上がってくる。 私はふいと幸君の顔を見る。 初めて見る、曇った顔。幸君はゆっくりと、言葉を吐き出し始めた。 【幸】 「・・・・・・引っ越すことになったんだ、明日。大阪の方にさ」 【浮月】 「えっ?」 引っ越す? 大阪? 幸君が何を言っているのか、わかりたくもなかった。 でも勝手に、私の頭が耳から仕入れた情報を丁寧に処理していく。 幸君が、大阪に、引っ越す。 幸君は、村から、いなくなる。 そして幸君は、私のたった一人のお友達。 まだわからないの、浮月? つまりね―――― あなたは また ヒトリボッチ 【浮月】 「・・・・・・嫌」 【幸】 「浮月・・・・・・」 【浮月】 「嫌よ、イヤ! 絶対に嫌! またあの暗い世界に戻らなきゃいけないの!? そんなのぜーーーったいに嫌!! いや・・・・・・い・・・やだもん・・・・・・」 【幸】 「お前を絶対に独りになんかさせない」 私の体が―――温かい何かで包まれる。 【幸】 「どこにいても、僕はずっと浮月を照らしつづける。 浮月が暗闇で迷わないように、そして寒さで凍えないように。 だから君も、きっとその光を見つけてくれ。 大丈夫さ、僕達は、強い絆で結ばれているんだから」 私の手の平は、一つのガラス玉を握っていた。 その上から、大きな手の平が私の手を優しく包む。 私は泣いた。 気の済むまで、延々と。 その涙は、前とは違って、温かかった。 今日は珍しく、小鳥の囀りで目を覚ました。 半開きの目を擦りながら、あくびを一つ。 ゆっくりと起き上がり、洗面所へとよたよたと歩いていった。 いつものように縁側に座り、杉の木を見上げる。 見上げる、と言ってもせいぜい三、四メートル位だけど。 ・・・・・・お前もいつか、十メートル越すような立派な木になるのかな。 私は何気なく、右手のガラス玉に目をやる。 幸君、私はずっと待っているから。 今度会うときも、この――― 【幸】 「約束だ、また会おう。この杉の木の下でね」 幸君の声が聞こえたような気がして、私は急いで辺りを見回した。 ・・・・・・バカ。いる訳ないじゃん。 大きな溜め息を履き、壁にもたれる。 そしてガラス玉を太陽にかざそうとしたときだった。 バサバサ、と大きな音がしたかと思うと、急に黒い物体が視界に飛び込んできた。 【浮月】 「うわっ!!」 私は驚いた拍子に、地面に転げ落ちた。 【浮月】 「いったー・・・・・・あれ? あれ?」 私はすぐに、何かを無くしたことに気が付いた。 頭上で何かがキラッと光る。 そう―――ガラス玉。 さっき私に突っ込んできたのは鴉だった。 そして今にも上空に羽ばたこうという鴉の足に、それはあった。 【浮月】 「かっ、返して!!!」 考えるよりも早く、私は鴉に向かって飛びついていた。 手が、その羽を掴む――― ブチッ! ドサッ! 地面に倒れこんだ私の手には、黒い羽が数本。 だが目だけは、鴉を追っていた。 鴉はバランスを崩したのか、空中でバタバタともがいて、体勢を整えようとしていた。 そのとき、足からガラス玉が滑り落ち―――引っ掛かった。杉の木の枝の間に。 鴉はもうそれどころじゃないようで、逃げるように山の方へ不恰好に飛んでいった。 私は杉の木を支えにして、ようやく立ち上がることができた。 体中が痛い。両膝、両肘共に血まみれだったし、足首もさっき捻ってしまったようだ。 でも、今はそんな事関係ない。 【浮月】 「待っててね、幸君・・・・・・すぐ取りに行くからね・・・・・・」 枝を掴み、ゆっくりとよじ登っていく。 痛みに顔を歪ませながら、ゆっくりと。 【浮月】 「っ!!」 爪が剥がれそうになる。反射的に枝を離しそうになるが、何とか堪えることができた。 【浮月】 「もう少し、もう少しだから・・・・・・」 手に血を滲ませながら、やっとの事でガラス玉に手が届く位置まで来た。 深呼吸して呼吸を整える。そして思い切って右手を伸ばす。 もう大丈夫。幸君と私の絆をこの程度で断ち切れると思うな! 指先にコツンと、ガラス玉が触れた。時だった。 急に足に力が入らなくなって、私はバランスを崩す。 【浮月】 「わっ!! あっ!!」 左足が前に滑り落ち、私の体は何かに引っ張られるように後ろへと傾いていく。 ガラス玉を掴むはずだった右手は、枝を求めて何度も空を掴んだ。 世界が、次第にゆっくりになっていく・・・・・・ こう・・・・・・くん・・・・・・ 私は頭を下にして、落ちていく。 やくそく・・・・・・だもんね・・・・・・ 落ちながらでも、私はガラス玉に向かって手を伸ばしていた。 ずっと・・・・・・まってるから・・・・・・ 私の体が加速していくのがわかる。 このすぎのきのし 【富士】 「浮月は死んだ。・・・・・・幸との約束を果たさないままに」 【光一】 「その後・・・・・・幸は? もちろん浮月に会いに来たんですよね?」 【富士】 「いや・・・・・・彼は一度もここに来ることは無かった」 【光一】 「どっ、どうしてだよ!?」 思わず俺は激情にかられ、立ち上がる。 【富士】 「彼も・・・・・・死んでいたのじゃ」 【光一】 「な・・・・・・」 【富士】 「引っ越しの途中、他のトラックと追突したそうじゃ。一家全員、な。酷いもんじゃ、運命という物は」 【光一】 「そんなことって・・・・・・あるのかよ・・・・・・」 俺はただ呆然と立ち尽くすしかなかった。 ―――浮月の過去を知る事で、もっと仲良くなれるかもな。 そんな事を考えていた数十分前の自分に無性に腹が立った。 【光一】 「あいつが、こんな過去を持っていたなんて・・・・・・」 そしてあいつ、浮月はこの世の人間ではなかった。 幸との約束を守る、その強い思いが魂をこの世に留まらせたのであろうか。 【富士】 「ところで光一君、君には本当に浮月が見えるのかね?」 【光一】 「? ええ、見えますが・・・・・・」 ―――そうだ。 何で俺には見えるのに、この人は見えないんだ? 俺の頭が狂っているのか? そう考えれば一番都合がいい。全ての辻褄が合ってしまう。 でも、あいつは決して幻なんかじゃ無かった。 今まであいつと話した事、やった事は、幻ではない、現実。 少なくとも、俺が信じている限りは。 俺があいつを信じなくなった時、浮月は幻、つまりいない者になってしまう――― 【富士】 「わしは信じる。光一君を、そして、浮月もな。兄の立場からお願いする。妹を、浮月を助けてやってくれ!」 富士爺さんが頭を下げる。 ・・・・・・まさか老輩の人に頭を下げられるとは思わなかった。 昔の俺なら、絶対に断っていただろう。 そりゃあ誰でも、幽霊なんて得体のしれない物に関わりたくないだろう。 だが今は違う。 浮月の唯一の友として。 【光一】 「言われなくても助けますよ。俺はあいつの友達なんだから」 太陽が、青い空を少しずつ橙に染め上げようとしていた。 俺は深呼吸一つすると、杉の木の頂上を睨みつける。 幸、安心しろ。俺がお前の思いも届けるから。
https://w.atwiki.jp/stupid_episode/pages/8.html
@wikiにはいくつかの便利なプラグインがあります。 アーカイブ コメント ニュース 動画(Youtube) 編集履歴 関連ブログ これ以外のプラグインについては@wikiガイドをご覧ください = http //atwiki.jp/guide/
https://w.atwiki.jp/stupid_episode/pages/4.html
ニュース @wikiのwikiモードでは #news(興味のある単語) と入力することで、あるキーワードに関連するニュース一覧を表示することができます 詳しくはこちらをご覧ください。 =>http //atwiki.jp/guide/17_174_ja.html たとえば、#news(wiki)と入力すると以下のように表示されます。 ドラゴンクエストけしケシ攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) 【ダンカグ】エンブレムとは?カードの違いと入手方法まとめ【東方ダンマクカグラ】 - AppMedia(アップメディア) 【グランサガ】リセマラ当たりランキング - グランサガ攻略wiki - Gamerch(ゲーマチ) SlackからWikiへ!シームレスな文章作成・共有が可能な「GROWIBot」リリース - アットプレス(プレスリリース) 【ウマ娘】フジキセキの育成論|URAシナリオ - Gamerch(ゲーマチ) ポケモンBDSP(ダイパリメイク)攻略wiki - AppMedia(アップメディア) 【ひなこい】最強ひな写ランキング - ひなこい攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) モンハンライズ攻略Wiki|MHRise - AppMedia(アップメディア) サモンズボード攻略wiki - GameWith 【まおりゅう】最強パーティー編成とおすすめキャラ【転スラアプリ】 - Gamerch(ゲーマチ) 【スタオケ】カード一覧【金色のコルダスターライトオーケストラ】 - Gamerch(ゲーマチ) 【スマブラSP】ソラのコンボと評価【スマブラスペシャル】 - Gamerch(ゲーマチ) 【ブレフロレゾナ】リセマラ当たりランキング【ブレイブフロンティアレゾナ】 - ブレフロR攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) 【ポケモンユナイト】サーナイトの評価と性能詳細【UNITE】 - Gamerch(ゲーマチ) 【ウインドボーイズ】リセマラ当たりランキング(最新版) - ウインドボーイズ攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) 仲村トオル、共演者は事前に“Wiki調べ”(オリコン) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 【ENDER LILIES】攻略チャートと全体マップ【エンダーリリィズ】 - Gamerch(ゲーマチ) 【ウマ娘】あんしん笹針師の選択肢はどれを選ぶべき? - Gamerch(ゲーマチ) 【ポケモンユナイト】アップデート情報・キャラ調整まとめ - ポケモンユナイト攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) 【Apex】シーズン11の新要素と最新情報まとめ【エーペックス】 - Gamerch(ゲーマチ) ロストジャッジメント攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) 【Among us】新マップThe Airship(エアシップ)の解説【アモングアス】 - Gamerch(ゲーマチ) ハーネスについて小児科医の立場から考える(坂本昌彦) - 個人 - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース ゼルダ無双攻略Wiki|厄災の黙示録 - AppMedia(アップメディア) 【テイルズオブルミナリア】リセマラ当たりランキング - TOルミナリア攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) ウマ娘攻略Wiki - AppMedia(アップメディア) ゲトメア(ゲートオブナイトメア)攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) 【ゲトメア】ハッシュストーンの入手方法と効果【ゲートオブナイトメア】 - AppMedia(アップメディア) 【白夜極光】リセマラ当たりランキング - 白夜 極光 wiki - Gamerch(ゲーマチ) お蔵入りとなった幻の『スーパーマリオ』 オランダの博物館でプレイ可能?(リアルサウンド) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース ナレッジ共有・社内wikiツール「NotePM」が「ITreview Best Software in Japan 2021」のTOP50に選出 - PR TIMES 真女神転生5攻略Wiki|メガテン5 - AppMedia(アップメディア) 【B4B】近接ビルドデッキにおすすめのカード【back4blood】 - Gamerch(ゲーマチ) ポケモンスナップ攻略wiki - AppMedia(アップメディア) 富野由悠季「ブレンパワード」作り直したい!ファンを前に意欲(シネマトゥデイ) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 【Apex Legends】ヴァルキリーの能力と評価【エーペックス】 - Gamerch(ゲーマチ) 【ウマ娘】査定効率から見た取るべきスキルとおすすめキャラ【プリティーダービー】 - Gamerch(ゲーマチ) ナレッジ共有・社内wiki「NotePM」が「ITreview Grid Award 2021 Fall」で、チームコラボレーションとマニュアル作成部門において「Leader」を5期連続でW受賞! - PR TIMES メモ・ドキュメント・wiki・プロジェクト管理などオールインワンのワークスペース「Notion」が日本語ベータ版提供開始 - TechCrunch Japan 【ギアジェネ】リセマラ当たりランキング【コードギアス】 - ギアジェネ攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) モンスターファーム2(MF2)攻略wiki|アプリ・Switch移植版 - AppMedia(アップメディア) 【ブラサジ】最強キャラTierランキング【ブラックサージナイト】 - Gamerch(ゲーマチ) 【パワプロ】鬼滅の刃コラボ情報まとめ - Gamerch(ゲーマチ) 【SPAJAM2021】第3回予選大会は「クイズ!WIKIにゃんず!」を開発したチーム「かよちゃんず」が最優秀賞! | gamebiz - SocialGameInfo 【パワプロ】鬼滅の刃コラボガチャはどっちを引くべきか - Gamerch(ゲーマチ) 検索結果における「ナレッジパネル」の役割とは・・・ウィキメディア財団とDuckDuckGoの共同調査 - Media Innovation ナレッジ共有・社内wikiツール「NotePM」が「BOXIL SaaS AWARD 2021 Autumn」にて「コラボレーション部門」を受賞! - PR TIMES 【ウマ娘】ナリタブライアンの育成論|URAシナリオ - Gamerch(ゲーマチ) 「ゼルダの伝説 BotW」のマラソンで23秒? 驚きの速さで完走した方法が話題(リアルサウンド) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース Wikipediaが「中国人編集者の身の安全を守るため」に一部の編集者アカウントをBANに - GIGAZINE 【ウマ娘】ヒシアケボノの育成論|URAシナリオ - Gamerch(ゲーマチ) 【ドッカンバトル】3.5億ダウンロードキャンペーン最新情報 - ドッカンバトル攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) BTS(防弾少年団)のV、8月のWikipedia閲覧数が韓国アーティストで1位!グループでは4ヶ月連続トップ - Kstyle 【イース6オンライン】リセマラ当たりランキング|召喚ガチャの開放条件は? - Gamerch(ゲーマチ) BacklogからNotePMへwiki情報を自動API連携する「Backlog to NotePM」をSaaStainerに掲載開始 - PR TIMES ライザのアトリエ2攻略Wiki - AppMedia(アップメディア) 真女神転生3リマスター攻略Wiki|メガテン3 - AppMedia(アップメディア) ガーディアンテイルズ(ガデテル)攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) タスクも文書もWikiもデータベースもまとめて管理できる「Notion」とは? - ASCII.jp ナレッジ共有・社内wikiツール「NotePM」が、見るだけ専用ユーザー『無料』の新プランを発表! - PR TIMES 【かのぱず】リセマラ当たりランキング【彼女お借りします】 - Gamerch(ゲーマチ) 【パワプロ】討総学園高校の攻略とイベント一覧 - Gamerch(ゲーマチ) 【乃木フラ】リセマラの必要はある?【乃木坂的フラクタル】 - Gamerch(ゲーマチ) メトロイド ドレッド攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) 【パワプロ】生放送まとめ|パワフェス2021 - パワプロ攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) 【ポケモンユナイト】サーナイトのおすすめビルド(わざ・持ち物) - Gamerch(ゲーマチ) ルーンファクトリー5攻略wiki|ルンファク5 - AppMedia(アップメディア) <W寄稿>韓国発の不純物によって汚された「スポーツ精神」=韓日戦の野球で「反民族行為者」騒動(WoW!Korea) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 簡単操作で自分専用Wikiを構築できるMarkdownエディタ「Obsidian」のモバイル版を使ってみた - GIGAZINE 情報マネジメントツール「Huddler」がwiki機能を刷新 - PR TIMES 【カウンターアームズ】改修のやり方とメリット【カタアム】 - Gamerch(ゲーマチ) シェアエコ配送アプリ「DIAq(ダイヤク)」のアンカーアプリで、高層ビル・商業施設の入館方法などお役立ち情報をまとめた「DIAq wiki」を公開 - アットプレス(プレスリリース) 異常熱波のカナダで49.6度、いま北米で起きていること(森さやか) - 個人 - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 【ツイステ】マスターシェフの攻略~辛味のふるさと~【料理イベント】 - Gamerch(ゲーマチ) 【ラグナロクオリジン】リセマラは不要?おすすめ職業は?【ラグオリ】 - Gamerch(ゲーマチ) 白夜極光攻略wiki - AppMedia(アップメディア) 【バイオミュータント】2.02アプデ|アップデート1.4情報 - バイオミュータント攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) ニーアレプリカントリメイク攻略wiki|ver.1.22 - AppMedia(アップメディア) アイプラ攻略Wiki|アイドリープライド - AppMedia(アップメディア) 【ウマ娘】ゴルシウィークはいつから?キャンペーン情報まとめ - Gamerch(ゲーマチ) シーズン66 - 【超速GP】ミニ四駆 超速グランプリ攻略まとめwiki - 電撃オンライン 【ウマ娘】チャンピオンズミーティングの攻略まとめ - Gamerch(ゲーマチ) 乃木坂的フラクタル攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) 「こんなことになるとは…」13年前のエイプリルフールについた“嘘”がネットで… ある男の告白(BuzzFeed Japan) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 整理不要の情報共有ツール(社内Wiki)「Nerve」シードラウンドで総額約3500万円の資金調達を実施 - PR TIMES 【ウマ娘】隠しイベントの発生条件と効果まとめ - Gamerch(ゲーマチ) Nerve - 整理不要の情報共有ツール(社内Wiki) ローンチカスタマー募集開始のお知らせ - PR TIMES 【テラクラシック】リセマラ方法や当たりペット【テラクラ】 - Gamerch(ゲーマチ) Among Us攻略Wiki【アマングアス・アモングアス】 - Gamerch(ゲーマチ) パニシンググレイレイヴン(パニグレ)攻略wiki - Gamerch(ゲーマチ) 稲作アクションRPG『天穂のサクナヒメ』における「農林水産省攻略wiki説」は本当なのか? - AUTOMATON スタスマ攻略Wiki【スタースマッシュ】 - Gamerch(ゲーマチ) 無料とは思えない多機能っぷりなWikiインフラ「Wiki.js」レビュー、自前でホスト&外部サービスと連携可能 - GIGAZINE Microsoft Teamsの基本と活用(24) TeamsのWikiを使う - マイナビニュース 『ゲーミングお嬢様』での提起が話題に “企業系wiki”に横たわる問題点とは - リアルサウンド 「エイリアンのたまご」,自動周回機能と公式wikiが登場 - 4Gamer.net 【リゼロス】Re ゼロから始める異世界生活 Lost in Memories攻略まとめwiki - 電撃オンライン ヌーラボ、「Backlog」の絵文字入力の補完機能やWiki編集の自動マージ機能を改善 - CodeZine(コードジン) ヌーラボ、プロジェクト管理ツール「Backlog」の絵文字入力の補完機能・Wiki編集の自動マージ機能を修正改善 - PR TIMES Backlog、Wikiにファイル添付が容易にできる機能をリリース -- グローバルバーの視認性改善なども実施 - PR TIMES
https://w.atwiki.jp/stupid_episode/pages/9.html
関連ブログ @wikiのwikiモードでは #bf(興味のある単語) と入力することで、あるキーワードに関連するブログ一覧を表示することができます 詳しくはこちらをご覧ください。 =>http //atwiki.jp/guide/17_161_ja.html たとえば、#bf(ゲーム)と入力すると以下のように表示されます。 #bf
https://w.atwiki.jp/stupid_episode/pages/30.html
シナリオ完成!! SHM-世界の平和を守ります- 深夜零時。 皆が寝静まった頃、それは動き出す。 「ふぁ……眠い」 「眠いじゃないの! しっかりしなさい!」 「ふえええ、だって眠いモノは眠いんだもん」 「だからあれだけ寝ておきなさいって言ってるのに」 「だ、だって早い時間に眠れないですし……」 「あんたはもっとこの街を守ってる自覚を持ちなさい」 「うう、それは」 私は見た目通り、この街の神社で巫女を務めている。 でもそれは……あくまで仮の姿でしかなかった。 通称“SHM”──世界の平和を守りますの略である。 ……いつ聞いてもへんてこりんな名前だと思う。 けど、それが名称なんだから私がとやかく言う問題ではないのかもしれない。 で、目の前にいるのが私と一緒に平和を守っている師匠、名は様子(ようす) スク水とマント愛し、いつでもその恰好でいるらしい。 それも慣れると別に普通に見えてくるから、不思議だ。 「様子師匠は、眠くないんですか?」 「眠いに決まってるでしょ、我慢してるのよ」 「……今日ぐらい休みでもいいんじゃないですか?」 「駄目。今日は事件が起こると上から指令が来てるんだから」 「うう、何で今日に……」 実は予め事件が起こる時には、知らせてくれる機械があるのだ。 だから事前にそれを止めることができる。 便利な世の中だと思う。 「いつそれが起きるかわからないのが難点なのよね」 「……完璧ってわけではないんですね」 「だから面白い……なんてね」 ニヤリと笑みを浮かべた。 知らせてくれるとは言っても、百パーセントこの時間!というわけではないのだ。 その日に起きる──つまり零時から二十四時までの間のどこかで起きる、というわけだ。 だからこそ、事件が起こりえる時は零時から動き出すのだ。 「もっとお給料が上がればいいんですけどね……」 「ほら、愚痴を言わない」 「はいぃ……」 さすがは、様子師匠だ。 嫌な顔一つせずに自分の仕事を全うしようとしている。 私も見習わないといけないな、と思う。 「世界の平和を守るのに、弱音なんて吐いていられないから」 「……それはもちろんです」 「私達が任されているこの街の平和は自分達で守らなきゃいけないのよ」 「はい」 「巫女である貴方が、まずはしっかりしないきゃ」 「うう、頭では理解しているのですが体がついて来なくて……」 気持ち面ではやるぞ!と大きく思っている。 けど体がついて来ない。 何よりも睡眠時間が取れないのは、健康にも良くないと思う。 一日、八時間は寝たいところだ。 「そんなんじゃこの街を守ることはできないでしょ、頑張りなさい」 「はいぃ……」 結局、この職業についてる以上は避けられない運命なのかもしれない。 「で、今日は学校なんですね?」 「ええ、学校で事件が起こるらしいのよ」 「学校なら別に深夜じゃなくて、朝からでも良かったんじゃ……」 「それはわからないでしょ? もしかしたら、深夜に何か起こるのかもしれない」 「例えば?」 「深夜にしかできないこと……窓ガラスを割るとか」 「……そんなことしますかね?」 「だーかーら、例えばって言ってるでしょ。可能性が零なんてことはないのよ」 「は、はいぃ」 うう、これだから上下関係は嫌だ。 私は様子師匠よりも、立ち場が低い。 だから何をするにしても、最後は私が折れる。 ……なぜならば、そうしないと話が終わらないからだ。 「(わ、私もいつかもっと上のクラスになってやる!)」 そうなったら、同じように自分も下の部下を連れて色々やるんだろうなぁ。 ……嫌な想いをさせないように、優しい上司になろう。 「何も起こらないですねー」 「まだ一時間しか経ってないでしょ、まだまだこれからよ」 張りこんでから、大体一時間が経過した。 学校には特に異常は見られなかった。 残り二十三時間。 この間、ずっと張りこむと思うと、ゾッとする。 何かが起こるのであれば、さっさと起きてくれないか、なんて思う。 「(本当はいけないことだけど)」 自ら何かが起れと思うのは、SHMとして最低のことだ。 可能であるならば、何も起こらないに越したことはない。 未然に防ぐのも私達の仕事なのだ。 「(ふぁぁ)」 眠いなぁ、なんて思う。 今朝はたくさん寝たような気がするけど、体は正直だ。 「欠伸なんてしてると、好機を逃すわよ」 「あ、うっ……すいません」 睨まれてしまった。 怖い……様子師匠が、怖すぎる。 何で私は眠いのに、師匠は大丈夫なんだろう? 「師匠は眠くないんですか?」 「眠いわよ」 「えっ」 「でもそれを表に出してないし、これからの行動に影響があるわけでもない。眠くてもちゃんとやるべきことをやればいいのよ」 「なるほど」 確かにそれは言えてるかもしれない。 ちゃんとやるべきことをやれば、それでいいのだ。 よし、私も頑張って終わらせて寝よう! 「最後まで頑張りましょうね!」 「……どうしたの急に?」 「や、やる気になってるんですよ! 頑張りましょう!」 「……まぁいいけど」 なぜか呆れられてしまった。 そんなに駄目駄目だったのだろうか。 「あれ」 「──静かに」 それから更に一時間が経過した後のことだった。 時刻は深夜二時過ぎ。 数人の学生が、校門に集まって来たのだ。 「誰にも気付かれてないな?」 「多分、大丈夫だと思うけど」 「同じく」 「よし、長居は無用だ。早く入ろう」 そう言って、校門を上り校内へと侵入していく。 「師匠?」 「あの制服を見ると、この学校の生徒だろうけど、こんな時間におかしいわね」 「はい」 「事件の可能性が高いわ、私達も追うわよ」 「……わかりました」 相手に気付かれないように、すぐに私達も門を超えていく。 何かが起きてからでは遅いのだ。 起きる前に防ぐ、それがSHMの仕事だ。 「どこに行ったのかしら」 「……あそこじゃないですか?」 やんわりと光が見える。 懐中電灯でもつけているのかもしれない。 「まず前日に話した通り、職員室に侵入して各自それぞれ物を盗む方向でいく」 「わかった、バレないようにこっそりとってことね」 「でも鍵とか掛かってるんじゃないの?」 「当然掛かってると思う。が、そのためにこれを持ってきた」 「……何それ?」 「ピッキング用の道具さ。これがあれば、職員室の鍵程度ならすぐに開く」 「な、何でそんなの持ってるのよ」 「余計な詮索は無用だぜ、とにかくこれでテスト用紙も簡単に入手できるはずだ」 「……これで赤点免れて、あわよくば学年一位も夢じゃないんだね」 「もちろん、俺達三人でワンツースリーフィニッシュしようぜ」 「それは面白いかも」 「よし、そうと決まれば早速行くぞ、下手に残ってバレたら全てが水の泡だ」 「おお!」 「師匠?」 「ええ、何をするのかわかったわね」 「そこまでして、テストで点数を取りたいものなんでしょうか?」 「さぁ? 少なくとも私にはその気持ちは理解できないわね」 「私もそこまでして点数を取ってもなぁ……とは思いますけど」 「まぁ、良いことではないのは確かね。真面目に勉強してる子のことを思うと酷だわ」 「ですよねぇ、どうやって退治しましょうか?」 「……そうね、まだ学生だし、将来性も見越して今回はほどほどにしてあげるわ」 「というと?」 「学校の七不思議、知ってる?」 「怪談とか、そういったやつですか?」 「そうそれ」 「それが何か関係するんですか?」 「……頭悪いわね、お化けに見せかけて追い返すのよ」 呆れたように言われてしまった。 す、凄く馬鹿にされた。 うう、私ってなんて不幸な少女なんだろう。 「深夜の学校、お化け、相手を追い返すだけの要素は十分揃ってるわ」 「でも……それだけで追い返せますかね?」 「人って不思議なもので、怖いモノに弱いから」 フフフと悪魔みたいな笑みを浮かべていた。 本人には言わないけど。 言ったら、大変なことになるだろうなと容易に想像がつく。 余計なことはしちゃいけないのだ。 「……のろのろしてないで、ちゃっちゃと終わらせるわよ」 「あ、はい」 こうして始まった、追い出し作戦──OFO。 お化けに、ふんして、追い出せ!の略である。 「よし、誰もいない」 「それぞれ配置につけ、作業開始だ」 「了解」 職員室のドアが開くと、三人は周りを気にしつつ、中へと入っていく。 「……彼等が作業に入りましたね」 「ここからが勝負よ」 「はい」 「まぁでも少しだけ様子を見てから、始めるわ」 「え?」 「だってまだ完全にテスト用紙を握ったわけじゃないから。今の状態で脅かしても職員室に入っただけと言い訳されて終わるわ」 「あっ」 「だから確実にその現場を押さえた上で、驚かす。それで二度と同じことを繰り返さないように、ネタを掴むわよ」 何だか凄く楽しそうだった。 ネズミを追う、猫みたいだ。 学生と私達。 狩る者と狩られる者。 この差は果てしなく大きいと思う。 私は、この人を敵に回してなくて、良かったと心から思った。 「……あったか」 「まだわからない、あっ」 「あったのか!?」 「あった、数学のテスト用紙だ」 「よし、こっちもあったぞ、社会だ」 「よくやった、うし、俺のところには国語だ」 「残りは理科と英語だけだな、この調子で探すぞ」 「ああ」 「……簡単に開いてしまうと鍵もあんまり意味がないですよね」 「それだけ技術が先をいってるってことなんでしょ」 「結局はいたちごっこなのかもしれませんね」 「技術は常に追い抜き、追い越されの世界だからある意味仕方ないと言えば仕方ないのよね」 「ですよね」 「問題なのは使う側の考え方、これ一つで良い方にでも悪い方にでも転ぶわ」 「……そのとおりですね」 「こうして鍵を開ける技術も、鍵を無くして困ってる人にとっては凄くありがたいことなんだけどね」 技術は良い方にも悪い方にも、紙一重だ。 結局は、それを利用する人のモラルの問題なのかもしれない。 「技術が成長し過ぎて、勉強して点数を取る、そういった考えが消えちゃったのかもしれません」 「この世の中に、楽して良い結果なんて、そうそうないのに」 「……どうすればこういったことはなくなるんでしょうね?」 「なくなることはこの先もないでしょうね、人は常に楽をしたがるから」 「それは……あるかもしれません」 「でも、そんな中でもちゃんとやろうと思える人が結果を残す時代になるんじゃないかしら」 凄く重い。 その場凌ぎで良い点数を取ったところで、自分のためにはならない。 だって次回以降も同じように点が取れるわけではないのだ。 だったらしっかりと勉強を続けたほうが、絶対に成果は出る。 またわからなくなったら、同じことを繰り返す? ……いつまでもそれが通用するわけがないのだ。 悪いことをすると、必ずボロが出る。 「だからこの学生も今回のことで懲りて、真面目に勉強してくれるようになればそれが一番ね」 「はい、そうなるように駄目なものは駄目と、体に覚えさせましょう!」 「あら、いつもよりやる気に見えるけど?」 「うう、せっかくやる気になってるのに、テンションを下げるようなことを言わないでください!」 「ふふ、ごめんなさい、よし、それじゃ取りかかるわよ」 「らじゃ!」 「あ、あった、理科もあった!」 「よし、後は英語だけか」 テスト用紙を探すのに、夢中になっている。 心の中で、ごめんねと思いながら、ドアを叩く。 ドン!! 「う、うわっ!?」 「な、なんだ!?」 突然の大きな音に過剰に反応する三人組。 実際は職員室のドアを叩いただけだ。 「か、風の音じゃないのか」 「そ、そうなのか……?」 「も、もしかして先生とかじゃないよね……?」 「それは……わからないけど」 不安がってる姿が見える。 「(怖がってますね)」 「(そりゃ急に大きな音がすれば、不安にも思うわよね)」 「(このまま一気にいきますか?)」 「(そうね、ただちょっと待って)」 「(はい?)」 「(これで現場押さえないと。二度と同じことをしないようにね)」 「(あ、はい)」 そう言って取り出したのは、デジカメだった。 最近のデジカメは、真っ暗でもその様子を取れるらしい。 ……本当に技術の進歩って凄い。 「(いくわよ)」 それと同時に、静かにシャッター音が切られる。 ──パシャパシャ。 「うわっ!?!?」 「え、な、なに!?」 「ふ、フラッシュ!?」 「(し、師匠!?)」 「(相手に気付かれなければ、意味がないでしょ。これで現場の写真は押さえたわ)」 「だ、誰かいるのか!?」 「も、もしかして、先生……」 相手の顔が青ざめていくのがわかる。 この状況で、不利なのはどう考えても相手のほうだった。 「(ど、どうするんですか)」 「(ここは任せておきなさい)」 そう言うと、一度息を吸って、大きく吐く。 「貴方達がテスト用紙を盗もうとした現場は、カメラに納めさせていただきました」 「お、おい、そんなことをしてどうする気だ? お、俺達を強請る気か!?」 言葉に不安が乗っているのがわかった。 こうなったらどうしようもない。 それは相手が一番理解している。 「強請るつもりはありません。が、次同じことをした時は、この写真を学校に送らせていただきます」 「ふ、ふざけるな! そう言って、脅す気だろ! 今すぐそれを寄こせ!!」 「──今すぐ、テスト用紙を戻して、立ち去りなさい。さもないとどうなっても知りませんよ」 師匠は、冷静だった。 相手が怒りに我を忘れても、決してそれを出さない。 「も、もう戻ろうぜ」 「う、うん」 「お、おい! それでいいのかよ! せっかくここまで来たのに」 「バレたら何もかも終わりなんだよ!? ……私はだから嫌だって言ったのに」 「僕だって……」 「な、なんだよ、俺が全部悪いって言うのかよ」 ピンチになると、仲間割れをするのもまた今までに何度も見た光景だった。 誰かのせいにして、自分悪くないと思いたい。 実際に行動に移ってしまった以上は、同罪なのだ。 最初の段階で断れる自らの意志の強さがあれば、こんなことにはならなかった。 「ここで止めるのか、続けて学校を退学するのか、選びなさい──」 もはや選択肢は一つしかなかった。 「でも師匠も丸くなりましたねー」 「丸くなった?」 「昔の師匠だったら、すぐに学校に写真を送って退学にしてましたよ」 「……誰でも間違ったことはする。でもそれに気付いて直ってくれるのであれば、良いことじゃない」 「確かにそれはそうですけど」 「時と場合にもよるけどね、これが殺人とかだったら、話は別」 「まぁ、そうですよね」 今日は師匠の意外な一面を見れた気がする。 こんな風に色々と考えてるんだなーと思うと、ちょっとだけ嬉しくなった。 「さってと、そういえば昇級試験の勉強はしてるの?」 「……昇級試験?」 「そうよ、この前説明したでしょ」 「あっ」 「あって何よ、まさか忘れてたわけじゃ」 「忘れてました……」 昇級試験、それは私が今よりも一つ上の位になれるかどうかの試験なのだ。 通ればお給料も上がるし、任されることも増える。 そういえば、前に師匠にそれがあると説明されていたのだ。 「で、どうするの?」 「どうするのって言われても……試験っていつでしたっけ?」 「……明日よ」 「ええ!? も、もう無理じゃないですか」 「貴方が悪いんでしょ」 「そ、そうだ! テスト用紙盗んで、それを暗記すれば……!」 「はあああああ?」 「うっ、嘘ですよ、冗談ですよ」 おもいっきり睨まれてしまった。 狩る側だったのに、急に狩られる側になってしまう。 「寝ないで勉強すれば何とかなるんじゃない?」 「え、師匠も手伝ってくれるんですか!」 「……は? 私は寝るわよ」 「そ、そんな~」 「自業自得ね」 「うう」 少しだけ、少しだけだけど、あの子達の気持ちがわかった気がした。 もしかしたらどうしてもテストで点数を取らなきゃいけない理由があったのかもしれない。 「はぁ……私って、世界で一番不幸な美少女だぁ」 夜はまだ始まったばかり── 今日もまたSHMの活動は、永久に不滅である。
https://w.atwiki.jp/stupid_episode/pages/3.html
更新履歴 取得中です。
https://w.atwiki.jp/stupid_episode/pages/26.html
参加中のシナリオ miki ◆y5UvD8MGzo大きな杉の木の下で。 厨房 ◆K4AmyubbLo死解(仮) F5 ◆xx.R7rYPp2パラレルワールド F5 ◆xx.R7rYPp2お蕎麦屋さん逆繁盛記 F5 ◆xx.R7rYPp2摩天楼 ジュリエット ◆uS0wTV.wKI秋の世界 カフェオーレ ◆igAbCY3D3wオンリバティー(仮) 木十豆寸 ◆itsukiyD4I お蕎麦屋さん逆繁盛記 名前:F5 ◆xx.R7rYPp2 投稿日:2008/02/12(火) 00 26 03.34 ID CgmylGj/O あ、そうだ。まだパラレル書いてる途中ですが蕎麦屋の最初の部分を書いときます 「お蕎麦屋さん逆繁盛記」 分岐点 A「醤油を入れる」 B「これでもかというくらいバルサミコ酢(製造年月日不明)を叩き込んでみる」