約 2,798 件
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/209.html
それからというもの、来る日も来る日も赤ゆっくりを殺しつづけた。 生まれた赤ゆっくりを殺し、胎児を引きずり出して殺した。 眠っている間に薬物注射を行い、胎児を殺して死産させることもあった。 そのたびにれいむ共は喉も裂けよと悲鳴を奏で、 いまでは俺に対する口調も懇願調に統一されていた。 殺しつづける日々が一週間を数えたころ、 俺はある事実を確認した。 れいむ共が赤ゆっくりを隠している。 赤ゆっくりを奪い去られながら懇願しつづけるれいむ共の中、 一匹だけなにも言わず、ぷくうと膨れている子れいむがいた。 れいむ共の懇願も、その日は単調で芝居がかっており、 誰が見ても一目瞭然だった。 もっとも察する以前に、れいむ共の行動は監視カメラで逐一把握できている。 今回は、常時チェックしてくれている使用人が教えてくれた。 「何か隠してないか?」 びくり、と膨れているれいむが反応して後ずさりする。 他のゆっくりが途端に挙動不審になって飛び跳ねだした。 「ゆゆゆっ!!かくしてません!!なにもかくしてませんん!!」 「それよりあかちゃんかえしてください!!おねがいします!!」 「あかちゃんかえしてください!!おねがいします!!」 初日に失敗してから、なんの進歩もしていない。 とはいえ人間に置き換えたとしても、抗う術のない条件下、 無駄な努力とは知りつつあがこうとする気持ちはわからなくもない。 それとも本気で成功すると思っているのかもしれないが。 残念なのは、あまりに演技が下手すぎることだ。 園児でももう少しうまくやる。 「そうか」 俺は、あえて知らないふりをすることにした。 「ゆゆぅ!!そうです!!なにもいません!!」 「あかちゃんかえしてください!!おねがいします!!」 その日は通常通り、奪った赤ゆっくりを傷めつけて殺した。 わが子を殺されるたびに上がる親どもの悲鳴は、さすがに演技ではない。 一匹だけ、膨れている子れいむは、涙を流しながらも声をあげなかった。 子供が隠されているのを知りながら、俺は部屋を出ていった。 これは使えると考えたのだ。 こいつらに与える苦痛は、そろそろ次の段階に入ってもいいだろう。 「ゆっくりしていってね!!」 「ゆっきゅりちちぇいっちぇね!!」 「ゆっきゅりちちぇいっちぇね!!」 俺が扉を閉めた直後、子供を隠していた子れいむが口を開けた。 口の中から出てきたのは、二匹の赤ゆっくり。 れいむ種とまりさ種が一匹ずつだった。 「ゆゆっ、おきゃーしゃんのおくちのなきゃ、ゆっきゅりできちゃよ!」 「あっちゃかかっちゃよ!!またいれちぇね!!」 「ゆっ……おちびちゃんたち、ゆっくりしてねええ!!」 四匹の成体れいむ共が赤ゆっくりを囲んで心からの笑みを浮かべる。 つい今しがたまで、目の前で子供を殺されていたれいむ共。 無事に済んでいる子供たちへの愛もひとしおだろう。 赤ゆっくり共は、親の口の中にいたため、 何が起きていたのかはわからないようだ。 親たちも、事実をひた隠しにしているらしい。 「おきゃあしゃんたち、ないちぇるの?ゆっくちちちぇいっちぇね!!」 「どうしちゃの?なにきゃあっちゃの?」 「ゆゆっ!なにもないよ!きにしないでゆっくりしていってね!!」 「おちびちゃんたち、だいじょうぶ?いたいところない?」 「どきょもいちゃくにゃいよ!!」 「ゆっきゅりできちぇるよ~♪」 「それじゃあ、ゆっくりできるおうたをうたおうね!!」 「ゆゆっ!うたっちぇ!!」 「おきゃあしゃんのおうちゃ、ゆっきゅりできりゅからだいしゅき~♪」 「ゆゆゆ~♪ゆ~ゆ~♪ゆゆゆゆゆ~♪」 成体れいむ四匹で、恐ろしい溺愛ぶりだった。 その姿を、俺は今ビデオカメラを通して見ていた。 見ながら、更なる苦痛を親共に与える構想を練る。 この愛をじっくり熟成していこう。 より濃い子殺しのために。 さらに一週間、殺し続ける日々を重ねた。 親れいむ共は同じ手口を重ね、必死でより多くの子供を助けようとしていたが、 最初の二匹以外の赤ゆっくり共は避けつつ、他の子は全て引きずり出した。 「なにもがぐじでまぜええええん!!ざわらだいでえええ!!」 「ゆぶ!ゆぶぶううう!ぶうううううう!!」 「また隠してるな。全部出せ」 ぱんぱんに膨らんだれいむの頬を、両側からかしわ手で挟み叩く。 「ゆぶびゅうううう!!」 「ゆぴゅっ!ゆ?おにーちゃんゆっきゅりできりゅひちょ?」 「ああああああおぢびじゃんにげでええええええ!!!」 ぼひゅ、と吐き出される赤ゆっくり共を片端から捕まえ、 その眼を爪楊枝でえぐり出す。 「ゆぎゃがああああああああああだいいいいいいいいいい!!!」 「あがぢゃああんんん!!あがぢゃああああんんん!!!」 その日も、あの二匹の赤ゆっくり以外は全て潰した。 一匹だけ箱の隅に引っこんで頬を膨らませている子れいむだけは、 毎回わざと気付かないふりをする。 ゆっくり共は、本気で俺をだませていると思っているだろう。 唯一残された子供である赤ゆっくり二匹に対する親れいむ共の溺愛は、 当然ながらますます濃くなり、わがまま放題に甘やかして育てていた。 「ゆっ!おきゃーしゃんしゅべりだいになっちぇね!!」 「わかったよ!ゆっくりすべってね!!」 「ゆゆぅ~♪ゆっきゅり~♪」 身重の体を苦労して斜めに傾ける子れいむの上を、 二匹の赤ゆっくりが滑っていく。 「もっちょ!もっちょ!」 「おなきゃしゅいちゃ!もっちょたべちゃい!!」 「ゆゆ、じゃあおかあさんのぶんをたべてね!」 「おかあさんのぶんもたべていいよ!」 「ゆっきゅりいただきまちゅ!!」 「む~ちゃ、む~ちゃ………ちあわちぇー!!」 れいむ共に毎日与えている、なけなしの餌。 四匹分にも足りないようなその餌を、 れいむ共は苦労して赤ゆっくりに分け与えていた。 甘やかされた赤ゆっくり共は、足りないと言ってはお代わりを要求し、 親れいむ共は自分の取り分を惜しげもなく与えた。 礼も言わず、当然のように赤ゆっくり共は食べ散らかし、 そんな二匹の姿を親れいむ共は文句も言わずに微笑んで眺めていた。 「ゆぅ~……ゆっくりしたおちびちゃんたちだね……」 「がんばっておちびちゃんたちだけはまもろうね……」 頃合いだ。 俺は準備にかかった。 ある日、俺はその部屋に入った。 親れいむ共がすぐに並び、壁を作って二匹の赤ゆっくりを隠す。 「おちびちゃんはゆっくりしないでかくれてね!!」 こちらにしてみれば丸聞こえなのだが、うまく隠しおおせているようだ。 「おねがいします!!あかちゃんはたすけてください!!」 なにか叫んでいるが無視する。 俺は箱に入れて連れてきた子ゆっくり共をその部屋に放した。 十匹近くいるゆっくり共は、れいむ種とまりさ種が入り混じっている。 「ゆゆっ!!ここはまりさのゆっくりぷれいすにするんだぜ!!」 「れいむはれいむだよ!ゆっくりしていってね!!」 思い思いに勝手にわめき始める子ゆっくり共。 こいつらはこのれいむ共とは無関係で、人に慣れたゆっくりだった。 続いて、さまざまな遊具を運び込む。 ゆっくり用の滑り台、クッション、ブランコ、シーソー。 「ゆゆぅ!!とってもゆっくりできるよおぉ~~♪」 「はやくあそびたいんだぜぇ~~!!」 子ゆっくり共は興奮して飛び跳ねだす。 「思う存分遊んでいいぞ」 「ゆわぁ~い!!」 クッションで飛び跳ね、滑り台に上り、めいめい自由に遊び始めた。 一体何が起こったのかわからない様子で呆然としている親れいむ共の隙をつき、 赤ゆっくり二匹を口に含んでいた子れいむの頬にかしわ手を叩きつける。 「ゆぶぇっ!!」 「ゆあああああぁぁぁぁぁ!!!?」 大切に大切に育てていた二匹が、ついに白日のもとにさらされた。 絶望の叫びを上げ、親れいむ共は涙を流して懇願してきた。 「だずげでぐだざいいいいいいい!!おでがいじばずううううう!!」 「ごのごだぢだげは!!ごのごだぢだげはああああ!!!」 「ぼんどうにだいぜつな、ゆっぐりじだごだぢなんでずううううう!!!」 「ゆゆぅ~?おきゃあしゃん?」 「おにーちゃんはゆっきゅりできりゅひちょ?」 「おぢびぢゃあああああん!!!」 俺はそれきり、箱の中のれいむ共を無視して背を向け、 子ゆっくり共の面倒を見はじめた。 口から吐き出させられただけで、 赤ゆっくりには何も手を出す様子がない俺を見て、助けられたと勘違いしたらしい。 親れいむ共が涙ながらに感謝しはじめた。 「ありがどうございばずううううう!!」 「でいぶのあがじゃんだずげでぐれでありがどうううううう!!!」 「おきゃあしゃんどうちたの?」 それから、子ゆっくり共は思うさま遊び続けた。 仲間たちと遊具で楽しげに遊びまわる子ゆっくり共を、 強化ガラスの壁を通して、赤れいむと赤まりさは食い入るように見つめていた。 「ゆぅ~~……あのこちゃち、とっちぇもゆっきゅりしちぇるよ!」 「まりしゃもゆっきゅりしちゃいよ!!まりしゃもまぜちぇ!!」 ガラスに頬を押しつけて訴えてくる赤ゆっくり二匹は、しかし無視されつづけた。 一匹の子ゆっくりが空腹を訴えてくる。 「おにいさん、おなかがすいたよ!!あまあまたべたいよ!!」 「よし」 俺はすぐに大皿を出し、その上にプリンを沢山並べてやった。 「仲良く分けろよ」 「ゆっくりいぃ~!!いただきますうう!!」 「む~しゃ、む~しゃ!!しあわせえぇ~~!!」 「ゆゆぅうううう~~~~!!」 「たべちゃい!!たべちゃい!!まりしゃもたべちゃいいいい!!」 赤れいむと赤まりさが涎を飛び散らせて飛び跳ねる。 「おきゃあしゃん!!あのあみゃあみゃすっごくゆっきゅりしちぇるよ!!」 「きゃわいいれいみゅにもあのあみゃあみゃちょうだいね!!」 「まりしゃもあっちにつれちぇっちぇね!!」 振り返りもせずに、プリンを凝視したまま背中越しに親に命令する赤れいむ共。 「ゆゆぅ……」 要求してもいいものか、俺の顔色を窺う親れいむ。 俺は視線を合せなかった。 不穏な雰囲気を読み取ったのか、親れいむは赤ゆっくり共に言い渡した。 「ゆっ!だめだよ!!ゆっくりできないよ!!」 「どぼじでぇぇぇぇぇ!!?」 これまで一度も要求を拒否されたことがなかった赤れいむと赤まりさは、 今初めてたしなめられ、火がついたように抗議しだした。 「きゃわいいれいみゅがゆっきゅりしちゃいといっちぇるんだよぉぉぉ!!? なにいっちぇるのぉぉぉぉ!!!」 「にゃんでぇぇぇ!!? にゃんでまりしゃはあみゃあみゃちゃべらりぇないのぉぉぉぉ!!?」 おろおろと互いの顔を見合わせる子れいむ共だったが、 親れいむは毅然として言い放った。 「だめだよ!!あのおにいさんにつかまったらゆっくりできなくなるよ!! ゆっくりりかいして、ここでじっとしててね!!」 さすがにあれだけ子供を殺されたせいで、 親れいむの警戒心は十二分に育まれたようだ。 固い表情で赤れいむ共を諭す。 「どぼじでじょんなごじょいうどおぉぉぉぉ!!!?」 親の気遣いなど伝わるはずもなく、赤れいむ共が絶叫した。 赤れいむ共が羨ましげに見つめる中、子ゆっくり共はさらにゆっくりする。 「うまっ、うまっ、うっめまじうっめ!!これうっめ!ぱねぇ!!」 「む~しゃむ~しゃむ~しゃ、ししししあわしぇええええ~~~♪」 はちみつをたっぷりかけたホットケーキと、 大皿いっぱいのイチゴケーキをほおばりながら、子ゆっくり共は嬉しさに転げ回る。 「ようし、高い高いしてやるぞ」 俺はクリームでべたべたの子ゆっくり共を手に取り、 二匹ずつ上げ下げしてやった。 高い高いの大好きなゆっくり共にはこたえられない遊びだ。 「ゆゆぅぅ~~~~♪おそらをとんでるみたいぃ~~~~♪」 「とっっってもゆっくりしてるよぉぉぉぉ~~~~~♪」 子ゆっくり共は大いにはしゃぎ、 順番待ちの連中が飛び跳ねながら「はやく!はやく!」と催促している。 「おにいいいいちゃあああああんん!! れいみゅもたきゃいたきゃいしちぇぇえええええ!!」 「まりしゃもゆっきゅりしちゃいよぉおおおおおおおおお!!!」 赤れいむ共は泣き喚きながらガラスに体当たりを繰り返している。 「ゆゆぅ……おちびちゃんたち、がまんしてね!」 「ゆっ、そうだ!おかあさんとゆっくりできるおうたをうたおうね!!」 「ゆ~ゆ~ゆゆゆ~♪」 「うるちゃああああああい!!!」 赤まりさが叫んだ。 「まりしゃをゆっきゅりさしぇないおきゃーしゃんはだまれえええ!!」 「にゃんでれいみゅをいじめりゅのぉおおおお!!? れいみゅのこちょがきりゃいになっちゃのおおおおお!!!?」 「ゆゆ!そんなことないよ!! おかあさんたちはおちびちゃんたちがだいすきだよ!?」 「だったりゃしゃっしゃとあっちへちゅれてきぇえええ!!」 「だ、だめだよ!おにいさんはゆっくりできないんだよ!!」 「わけわきゃんないよぉおおおお!! まりしゃをゆっきゅりさしぇないくしょれいみゅどもはちねぇえええ!!」 「どぼじでぞんなごどいうのぉぉおおおお!!?」 もはやお母さんではなく糞れいむ呼ばわりされた親れいむ共は、 涙を流しながら絶叫した。 「どぼじでわがっでぐれだいどおおおぉぉぉ!!? おにいざんにづがまっだらゆっぐりでぎないのぉおおおお!!」 「おにーしゃんたしゅけちぇぇええ!! こにょくしょれいみゅどもがまりしゃたちをいじめりゅううぅぅ!!」 「たすけちぇえええ!!たしゅけちぇえええ!!ゆっきゅりさしぇちぇぇぇぇ!!」 「おぢびじゃああああん!!ぞんだごどいわだいでえええええええ!!!」 親れいむ共は悲しみのあまりに突っ伏している。 幸福な家庭はすでになかった。 甘やかされきった赤れいむと赤まりさにとって、 ゆっくりさせてくれない母親に存在意義はないようだ。 さっきから無視しつづけている俺に向かって、母親から助けてくれと要求している。 「こっちに来たいか?」 そこで、俺は初めて話しかけた。 「ゆゆっ!!きゃわいいれいみゅをそっちにつれてっちぇにぇ!!」 「はやきゅしちぇにぇ!!ぐじゅはきりゃいだよ!!」 「おにいざんにぞんなごどいっぢゃだべええええ!!」 「ゆっきゅりできにゃいおきゃあしゃんはちんでにぇ!!」 「ゆわああぁぁああん!!」 「こっちに来たら歓迎するよ。 ただし、お母さんが許してくれたらね」 「ゆゆ!?ほんちょう!?」 「本当だとも。 君たちはお母さんの大切な子供なんだから、勝手に連れてくることはできないな」 俺の言葉を聞き、赤れいむと赤まりさが母親のほうを向く。 「きいちゃ!?きゃんげいしちぇくれりゅっていっちぇるよ!!」 「おきゃあしゃんははやきゅゆるしちぇにぇ!!」 胸を張って命令する二匹。 「だべえええええ!!いっぢゃだべえええええ!!」 「ゆっぐりでぎないよおおおおお!!」 「ゆぎぃいいいいいいいい!!!?」 「にゃにいっちぇりゅのおおおおおお!!? ゆっきゅりできにゃいよおおおおおお!!!」 互いに同じ事を言い合い怒鳴り合う親子に、俺は念を押す。 「お母さんが許してくれたら、いつでも来ていいよ。 みんなと一緒に、たっぷりゆっくりしようね!」 「ほらああああああああ!!!ゆっきゅりしちゃいいいいいいいい!!!」 「ゆっきゅりさしぇりょおおおおおお!!!」 「だべなのおおおおおお!!わがっでよおおおおおお!!!」 たっぷり二時間、赤ゆっくり二匹は泣き喚いた。 「ゆっぎゅりじぢゃいいいいいいいい!!!ゆわぁぁああああん!!!」 「いえええええええええ!!!!ゆっぎゅりじでいいっでいえええええええ!!! ぐぞれいみゅどもおおおおおおおおおおおおーーー!!!」 「ごんにゃのおがあじゃんじゃないいいいいいいい!! おがあじゃんはゆっぎゅりざじぇでぐれりゅううううううう!!!」 涙と涎としーしーを撒き散らしながら床を転げ回る赤れいむ、 憎悪と殺意をあらわにして母親に噛みつく赤まりさ。 親れいむ共はほとほと疲れきっていた。 宥め、怒り、聡し、乞い、どれだけ言っても赤ゆっくり共は耳を貸さなかった。 悲しげに目を伏せ、黙って子供たちの叫び声を聞きながらしゃくりあげている。 あれほど可愛がっていた子供にここまで憎まれるのはやはり耐えられないのだろう。 本来、普通のゆっくりならば、 ここまでわがまま放題を言われれば愛想をつかして捨てるだろう。 しかし、何度も何度もさんざん子供を殺され続け、 ようやく守り通したたった二匹の、念願の子供たちだった。 愛想をつかすなんて考えられない、大事な大事な可愛い子供たちなのだ。 親れいむの執着は想像もできないものだろう。 「ゆゆっ?このれいむたちどうしたの?ゆっくりしてないよ?」 こちら側の子ゆっくりが、数匹不思議そうにガラス箱の中を覗いている。 俺は教えてやった。 「あのおちびちゃん達が君たちとゆっくりしたがってるんだけど、 お母さんが行かせてくれないんだよ」 「ゆゆっ、そんなのひどいよ!!ゆっくりできないよ!!」 「あかちゃんこっちにこさせてあげてね!!」 「みんな、あのおちびちゃんがこっちに来たら仲良くしてくれるかな?」 「もちろんだよ!!あかちゃんかわいいね!!」 「いっしょにゆっくりしようね!!」 「するううぅ!!ゆっくりしたいいいいいい!!」 赤れいむと赤まりさがガラス壁に頬を押しつけて叫んだ。 向こう側の子ゆっくりと、ガラス越しにすーりすーりをし始める赤れいむ。 「ゆぅ……ゆぅぅぅ……」 親れいむ共はたしかに揺れていた。 ほとほと疲れていたことに加えて、期待のほうが膨らみはじめていた。 もしかしたらお兄さんは許してくれたのではないか。 これほどゆっくりした子たち、優しい言葉。 お兄さんは「大切な子供」だと言ってくれた。 今までの愚行を反省して、ようやく自分たちをゆっくりさせる気になったのだろうか。 子供をゆっくりさせてあげたい。 たっぷりゆっくりさせて喜ばせ、またお母さんと慕ってほしい。 れいむ共の心情はそんなところだろう、くっきりと顔に浮かんでいた。 その時、赤まりさが母親たちのところに這いずっていって言った。 「ほんちょのおきゃあしゃんにあわせちぇにぇ」 「ゆっ……おちびちゃあああああん!!? れいむがおちびちゃんのおかあさんなのよおおおおお!!」 「うちょいわにゃいでにぇ。 おきゃあしゃんならゆっきゅりさしぇちぇくりぇるよ。 おまえちゃちがにしぇもにょなにょはよきゅわかっちゃよ。 いいきゃら、はやきゅほんちょのおきゃあしゃんにあわしぇちぇ」 「ぞ、ぞんにゃごど………いわだいでぇ……おでがいだがらぁ……」 「おにぇがいだきゃら、まりしゃをゆっきゅりさしぇちぇくれりゅ、 ほんちょのおきゃあしゃんにあわしぇちぇにぇ。 まりしゃ、しゃびちいよ」 赤まりさの視線は、よそよそしく冷たかった。 その眼が見ているものは、もはや母親ではなく、 母親のふりをした得体の知れない別のなにかだった。 「ゆぅうううううう!!ゆぅうううううう!!!」 目をぎゅっとつぶり、声を押し殺して泣く親れいむ共。 限界が来ているのがわかった。 「ゆっぐりざぜであげでねええええええ!!!」 ついに、あの子れいむが叫んだ。 いつも二匹を口に含んで守っていた子れいむだった。 「ゆっ、ゆっぐりざぜであげでぇええええ!!」 「おぢびじゃんおでがいじばずぅううううう!!」 全員が堰を切ったように叫び始める。 「本当にいいのかい?」 俺は念を押した。 「この子たちをゆっくりさせてあげられるなんて嬉しいけど、 本当に僕に、この子たちを預けてくれるのかい?」 「ばいいいぃぃ……ひっぐ、うっぐ……ゆっぐり、ざぜであげで……」 「おぢびぢゃんだぢ……たっぷり、ゆっぐりじでいいがらね……」 「大切な子供たちなんだろう?そばに置いておきたくないかい? いまならまだ取り消せるよ?」 「どりげざないよ……ばやぐ、ゆっぐりざぜであげでね……」 「考えなおすなら今だよ? 今考えなおせば、この子は、お母さんのそばにいられるんだけど」 「ゆっぐ……ぞ、ぞれより……ぞっぢでゆっぐりざぜであげでぇ…」 「わかった」 俺は二匹の赤ゆっくりをそっと手に取り、箱から取り出した。 「ゆゆぅ~♪おしょらをちょんでるみちゃいぃ~~!!」 きらきらと目を輝かせる赤れいむと赤まりさ。 親れいむ共が目を潤ませ、微笑みながら見送る。 「おちびちゃんたち……たっぷり、たっぷりゆっくりするんだよ…… れいむがおかあさんだからね……ゆっくりしていってねぇ……」 「よし、では始めよう」 言うが早いか、俺は子ゆっくり共を籠に詰めると、 遊具や食べ物と一緒に、カートに載せてさっさと部屋から出してしまう。 残ったのは二匹の赤れいむと赤まりさだけだった。 「ゆっ?」 そして、部屋の外から俺は新しい箱を持ってくると、 赤ゆっくり共の目の前に中身を広げた。 親れいむ共の顔色がみるみるうちに青ざめる。 「おぢびぢゃんにげでえええええええええええええええええ!!!!!」 続く 選択肢 投票 しあわせー! (1) それなりー (0) つぎにきたいするよ! (0) 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/vip-shinrei/pages/62.html
今回の勇者:横浜 ◆OJSpf7U1Qw/宝刀 ◆xmNFXyaAwA 鶏 ◆U5oiU4.Zk6 /野球◆MgiuTEaeA6 以上4名 72 名前:横浜 ◆OJSpf7U1Qw [] 投稿日:2007/08/23(木) 02 05 38.41 ID G9B6s+07O 流れぶった切りスマン 凸終了 ただ、俺が一回凸った日限山(下着事件)に凸ったので、凸レポみたいなものはほぼ無い すまない 関東組集合みたいな感じで写真を撮った 宝刀のデジカメで撮ったので、うpは明日の昼過ぎ辺りになってしまうのも、申し訳ない 80 名前:横浜 ◆OJSpf7U1Qw [] 投稿日:2007/08/23(木) 02 25 34.21 ID G9B6s+07O そして、あの扉には鍵がかかっていて、開かないようになっていた 宝刀はその下着が欲しくてたまらなかったらしく、扉に体当たりまでしてたが開かず、ガッカリしていた 84 名前:鶏 ◆U5oiU4.Zk6 [] 投稿日:2007/08/23(木) 02 44 41.35 ID UuK3VocpO http //imepita.jp/20070823/083560 日限山で撮りました 宝刀さんと横浜さんです 485 名前:宝刀 ◆xmNFXyaAwA [] 投稿日:2007/08/24(金) 00 53 48.41 ID np0VZwGZ0 生還した すぐにうpするか? それとも明日でいいか? 633 名前:宝刀 ◆xmNFXyaAwA [] 投稿日:2007/08/24(金) 16 16 25.88 ID np0VZwGZ0 唐突に呼び出された真夏の午後 俺は準備も蔑ろに野球と共に横浜の地へ降り立った 適当な挨拶の後はログを参照してもらいたい 突撃前の撮影 http //imepita.jp/20070824/573530 http //imepita.jp/20070824/573500 この撮影後、我らは心霊スポットへと脚を踏み入れる なお胸のうちは、横浜が見たと言う下着ではちきれんばかりに膨れ上がっていたことは、断じてない 胸じゃなくて股間がはちきれんばかりにふくr(r 634 名前:宝刀 ◆xmNFXyaAwA [] 投稿日:2007/08/24(金) 16 16 48.24 ID np0VZwGZ0 と言うわけで、以下まとめを投下する 637 名前:宝刀 ◆xmNFXyaAwA [] 投稿日:2007/08/24(金) 16 21 17.72 ID np0VZwGZ0 公園を適当にパシャパシャと http //imepita.jp/20070824/572210 http //imepita.jp/20070824/572270 ストーンヘンジみたいなオブジェクトがゴロゴロしている http //imepita.jp/20070824/573190 http //imepita.jp/20070824/573290 http //imepita.jp/20070824/573330 トイレへは後で向かうらしい まったく横浜は俺に下着を触らせないつもりか? 639 名前:宝刀 ◆xmNFXyaAwA [] 投稿日:2007/08/24(金) 16 25 37.17 ID np0VZwGZ0 ブーンしながら駆け回る横浜 通称下着泥DQN http //imepita.jp/20070824/574250 http //imepita.jp/20070824/574310 なんとなくストーンヘンジでグラビアモード http //imepita.jp/20070824/574940 http //imepita.jp/20070824/574970 http //imepita.jp/20070824/575190 調子に乗ってたら下着泥に犯されそうになったお とっ都会怖ひ http //imepita.jp/20070824/575220 645 名前:宝刀 ◆xmNFXyaAwA [] 投稿日:2007/08/24(金) 16 38 37.34 ID np0VZwGZ0 まもなくトイレと言うことで、テンションが否応なく盛り上がる変態たち http //imepita.jp/20070824/574840 http //imepita.jp/20070824/574630 トイレは近い トイレと言うことで、やってみた http //imepita.jp/20070824/575250 http //imepita.jp/20070824/575270 やらないか? http //imepita.jp/20070824/574450 http //imepita.jp/20070824/574480 そんなわけで、心霊スポットと言われる公園のトイレにやって来たのだ http //imepita.jp/20070824/575420 648 名前:宝刀 ◆xmNFXyaAwA [] 投稿日:2007/08/24(金) 16 42 27.56 ID np0VZwGZ0 ここが件のトイレか……ゴクリッ http //imepita.jp/20070824/575440 http //imepita.jp/20070824/575361 壁は開く仕様となっており、その奥にはあの下着が…… http //imepita.jp/20070824/575420 http //imepita.jp/20070824/575390 開かない な、なんだってっー!!AA(ry 鍵を掛けられたようだ 変態たちが落ち込む中、そっと肩を叩いてくれたのは下着ドロだった 651 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/08/24(金) 16 46 00.58 ID Tctq+IFD0 648 犯人に慰められてるw宝刀惨めw 652 名前:宝刀 ◆xmNFXyaAwA [] 投稿日:2007/08/24(金) 16 46 20.85 ID np0VZwGZ0 http //imepita.jp/20070824/575540 http //imepita.jp/20070824/575570 …………うほっ その後、変態たちは遊具でストレスを解消し、記念撮影を最後にこの地を去ったのだ http //imepita.jp/20070824/575830 http //imepita.jp/20070824/575850 http //imepita.jp/20070824/575810 http //imepita.jp/20070824/575610 コレで今回の凸レポを終わる 続いて 636頼んだ
https://w.atwiki.jp/hagiho/
某私立保育園の実態 元職員の方との対談となっております。宜しくお願いします。 保育園ニュース “寂しくないように” 死亡した冬生ちゃん6歳の誕生日に(FBS福岡放送) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 韓国、1カ月間でコロナ死亡者1000人超えて病床待機1000人迫る(1)(中央日報日本語版) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 火の取り扱い注意を 保育園児が防火パレード【愛媛】(南海放送) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 「子どもの居場所作りたい」準備を加速 中3刺殺事件受け 愛知・弥富(毎日新聞) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 茨城・土浦の親子3人重傷事故 5歳男児が死亡 - 47NEWS 茨城・土浦の親子3人重傷事故 5歳男児が死亡(茨城新聞クロスアイ) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 保育園児が一日署長 交通事故防止 土浦市 | ニュース | LuckyFM 茨城放送 - 茨城放送 人気の保育園で安全に死角…無届けで3階を使用、避難経路は1つだけ 保護者の怒りに経営者「認識甘かった」【福岡発】(FNNプライムオンライン) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 後絶たぬ子供犠牲の交通事故…国家公安委員長が滋賀・大津の園児死亡事故現場を視察(関西テレビ) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 【12月に注意してほしい感染症】【No.1】新型コロナウイルス感染症【No.2】ノロウイルス感染症【No.3】インフルエンザ【No.4】咽頭結膜熱【No.5】手足口病・ヘルパンギーナ(感染症・予防接種ナビ) - Yahoo - Yahoo!ニュース 園児いまどこ? 転んだのも分かるリストバンド端末、保育業界が注目(朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 【独自】バスに取り残された園児死亡事故、前園長を書類送検へ…担任の保育士らも|ニフティニュース - ニフティニュース バスで園児死亡、前園長ら4人を書類送検へ 車内確認など怠った疑い(朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 8か月の子どもがうつぶせ寝 酸素不足で後遺症が出る可能性は?(AskDoctors) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 遊具死亡事故受け検証委設置へ 岡山市、再発防止策を検討(山陽新聞デジタル) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 男児熱中症死の保育園が改善報告書提出 不適切な保育「重大な問題」 - 西日本新聞 子どもを乗せた自転車が歩行者に衝突…自転車の親子がけが→歩行者が悪い?(オトナンサー) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 消防職員「一番悲惨な現場」 小野7人死亡火災から3年 - 47NEWS 消防職員「一番悲惨な現場」 福島県小野町7人死亡火災から3年(福島民友新聞) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 園児死亡事故起きた大津市、交通安全条例制定へ 1億円の基金も創設 - 朝日新聞デジタル 1歳児暴行死で保育士起訴 勤務先保育園で、横浜地検(共同通信) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 子どもが自転車で歩行者と衝突の悲劇… 損害賠償が1億円近くになるケースも(スポーツ報知) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 首挟まり重体の2歳児死亡 岡山の認可保育園(共同通信) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 「よそ見していた」小学教諭の車に、保育園長はねられ死亡 - 読売新聞 死亡女性の身元判明 木古内 - 47NEWS 赤ちゃん用パンがのどに詰まり…死亡事故も 「一口サイズ」のリスク - withnews 赤ちゃん用パンで窒息…死亡事故も「一口サイズ」「水分量が食パンの半分」のリスク 危険な食べ方とは?(withnews) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 【独自取材】「子どもを殺すため」こども園侵入の刃物男 母親が語る「普段使わない包丁をなぜ…」(FNNプライムオンライン) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース いつもの朝だったのに 孫の靴を手に「なぜ」 送迎バス5歳児死亡 - 毎日新聞 - 毎日新聞 《車内置き去り》韓国車であれば救える命が日本車では救えない? 自動車大国・日本で“熱中症死対策”が進まないワケ - 文春オンライン 「ペットへの愛が上」義父が語った虐待の理由と離婚 3歳児虐待死で元夫婦に懲役12年「むごいの一言」【福岡発】 - www.fnn.jp 保育園の“死角”で事件は起きた 4年半後の急展開 神奈川・1歳女児死亡で保育士の女を逮捕 - www.fnn.jp 平塚の認可保育園女児暴行死事件 市が死亡後検証委設置せず(カナロコ by 神奈川新聞) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 園児暴行死疑いで保育士の女逮捕(共同通信) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 死亡事故の保育園の虐待問題、園児は親に気をつかって伝えない? 上地雄輔の持論に疑問の声 (2021年10月22日) - エキサイトニュース バス置き去り死の保育園で体罰、暴言認定(共同通信) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 送迎バス園児死亡の保育園に再び改善勧告 足をつかんで逆さに - NHK NEWS WEB 5歳児置き去り死の保育園で体罰、暴言か(共同通信) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 乳幼児向けの同じパンで窒息事故2件、1人死亡 近く公表へ - 朝日新聞デジタル 遊具の柵に首はさまれ、2歳男児が意識不明の重体 保育園の園庭で - 朝日新聞デジタル 9日の神奈川 2人死亡81人感染 保育園でクラスター拡大 新型コロナ - カナロコ(神奈川新聞) 園バス内熱中症死で保育園が遺族に謝罪(共同通信) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース <新型コロナ>ワクチン済みの男女5人も…埼玉43人感染2人死亡 大学で拡大続く 保育園で感染、調査中(埼玉新聞) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 【新型コロナ】3日の神奈川、4人死亡87人感染 2日連続100人下回る 保育園のクラスター拡大(カナロコ by 神奈川新聞) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 男児熱中症死の保育園バス廃止 福岡・中間、送迎用 - 47NEWS 5歳児死亡の保育園、送迎バス廃止へ 保護者説明会で説明 - 朝日新聞デジタル サボテンの花びらで窒息、乳児死亡 横浜の未届け保育(カナロコ by 神奈川新聞) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 5歳女児が乗用車と衝突、死亡 横浜・中区の市道 逮捕の男「注意を怠った」(カナロコ by 神奈川新聞) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース “落ちてきた絵本”救えなかったSOS 3歳児に熱湯虐待死 …保育士目指す“子煩悩”男はなぜ?大阪・摂津市 - www.fnn.jp 【新型コロナ】川崎で1人死亡、54人感染 関係者陽性の保育園が臨時休園(カナロコ by 神奈川新聞) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース サボテンの花びらで窒息、乳児死亡 横浜の未届け保育 - 47NEWS <新型コロナ>50代自宅療養者ら7人死亡 埼玉で121人感染 保育園で園児8人陽性…学級、学年閉鎖も(埼玉新聞) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 入院中の60代死亡、保育施設クラスター拡大 滋賀の新型コロナ、20日夜発表 - 京都新聞 5歳児死亡の保育園「改善不十分」と福岡県(共同通信) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 京都で新たに190人感染確認、1人死亡 新型コロナ、10日夕速報 - 京都新聞 送迎バス車内で園児死亡 保育園に報告書の再提出求める 福岡 - NHK NEWS WEB 保育所バスに放置、「水」とうめいた2歳の三女 長女と次女は動いた - 朝日新聞デジタル 【詳報】兵庫県で620人感染、2人死亡 学童保育2カ所でクラスター発生 - 神戸新聞 送迎バスに取り残され園児死亡 運転していた保育園長が辞任 - NHK NEWS WEB 【新型コロナ詳報】千葉県内1204人感染、6人死亡 保育園、学習塾など新規クラスター6件 - 千葉日報 栃木県内新たに114人感染、1人死亡 壬生の保育施設などでクラスター 新型コロナ|政治行政,社会,県内主要|下野新聞「SOON」ニュース|新型肺炎-COVID19-|下野新聞 SOON(スーン) - 下野新聞 福岡685人がコロナに感染、4人死亡 保育園などでクラスター - 西日本新聞 【速報】船橋市で30代1人死亡、126人感染 保育園でクラスター - 千葉日報 人手不足に苦しんだ園、業界の事情も 保育園バス死亡 - 朝日新聞デジタル 送迎バス園児死亡 以前勤務の保育士 “疑問感じても言えず” - NHK NEWS WEB 送迎バスで園児死亡 警察が2度目の検証 車内温度上昇調べる - NHK NEWS WEB 【新型コロナ】藤沢で106人感染、2人死亡 園児陽性の保育所が臨時休園 - 47NEWS 19日の川崎、1人死亡631人感染 複数の保育施設で拡大 新型コロナ - カナロコ(神奈川新聞) 送迎バス 熱中症で園児死亡 母親「今はただ戻ってきてほしい」 - NHK NEWS WEB 【速報】千葉市で過去最多301人感染 ワクチン2回接種した男性死亡 保育園でクラスターも - 千葉日報 ずさんな保育の実態…保護者から“閉じ込め”指摘も「わざとではない」 福岡・送迎バス5歳児死亡 - FNNプライムオンライン 送迎バス 熱中症で園児死亡 車内50度以上に上昇も 警察の検証 - NHK NEWS WEB バス閉じ込め5歳児死亡事故で園児9人が退園…「クラクションで助け求めて」呼びかける漫画に注目 - FNNプライムオンライン 送迎バス 熱中症で園児死亡 出欠確認カードのチェック行われず - NHK NEWS WEB 送迎バス5歳園児死亡 警察が保育園捜索 業務上過失致死の疑い - NHK NEWS WEB 保育園バスで5歳男児死亡 これまでも園長が1人で運転か - NHK NEWS WEB 5歳の園児が送迎バス内で死亡 運転した園長「降りたと思った」 - NHK NEWS WEB 5歳保育園児死亡 送迎バスに取り残され脱水症状などか - NHK NEWS WEB 【新型コロナ詳報】千葉県内405人感染、2人死亡 浦安の保育園とバレエ教室でクラスター 県「幼い子がいる家庭も注意」 - 千葉日報 26日の神奈川、2人死亡540人感染 保育園でクラスター 新型コロナ - カナロコ(神奈川新聞) 年30人が死亡することも。子どもに大流行中の「RSウイルス」が恐ろしい理由を小児科医に聞いた(BuzzFeed Japan) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 水戸のベビーホテルで乳児死亡再発 祖母、憤りにじませ「なかったことにしないで」 - 東京新聞 東京822人感染、2人死亡 保育園児9人がデルタ株陽性(共同通信) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 給食中パン詰まらせ一時意識不明 北海道の保育園(共同通信) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 【新型コロナ詳報】千葉県内149人感染、2人死亡 保育園と接待店のクラスター拡大 - 千葉日報 保育ママ制度でゼロ歳児突然死 江戸川区 - 東京新聞 墓石の下敷きで園児死亡、下見しなかった保育士…口止め依頼し書類書き換えか - 読売新聞 川崎で1人死亡、54人感染 高津区の保育園が臨時休園に 新型コロナ - カナロコ(神奈川新聞) 藤沢で1人死亡、11人感染 市立保育園でクラスター 新型コロナ - カナロコ(神奈川新聞) 乳児死亡、元保育施設長を書類送検 注意怠った疑い - 朝日新聞デジタル 保育施設で5人死亡 20年、事故報告は最多に―内閣府 - 時事通信ニュース 保育園駐車場で3歳児はねられ死亡 三条 運転の男性逮捕 - 新潟日報 大津 園児死亡事故2年 車の進入防ぐ防護柵を1300か所に整備 - NHK NEWS WEB 【独自】東京都“立ち入り調査強化”で「悪質保育園」が次々と自主廃業していた…! - 現代ビジネス 給食のブドウで4歳児死亡 業者任せ・周知不足を指摘 - 朝日新聞デジタル うつぶせ寝で1歳児死亡 認可外保育施設と遺族が和解 - 朝日新聞デジタル 【新型コロナ詳報】千葉県内3人死亡、76人感染 木更津の保育園で新クラスター - 千葉日報 【新型コロナ詳報】千葉県内、最多16人死亡 145人感染 保育園や病院で新たなクラスター - 千葉日報 【新型コロナ詳報】千葉県内4人の死亡、314人感染 保育園や高齢者施設で新たにクラスター - 千葉日報 園児死亡事故、「給食時間内に食べさせる」暗黙ルール - 朝日新聞デジタル
https://w.atwiki.jp/wiki6_piro/pages/9218.html
2022年9月4日(日) 東京早朝サイクリング 目黒区:呑川本流緑道(呑川) 大田区:洗足池公園、勝海舟記念館、旧六郷用水脇(東京の名湧水57選)、六郷用水、西六郷公園、七辻交差点、六郷水門、多摩川、多摩川スカイブリッジ 川崎市:岡本ベーカリー、川崎港海底トンネル、東扇島東公園 大田区:多摩川 集合。 呑川暗渠。 洗足池に来た。 洗足池公園でラジオ体操。 勝海舟のお墓と、西郷隆盛の石碑がある。 勝海舟記念館。昭和初期の建築物をリノベーション。 洗足池のほとりにある妙福寺。 日蓮ゆかりの寺。 早朝の池、良い。 中原街道をくぐる沼部隧道…。 今日のテーマの一つ、六郷用水。 旧六郷用水脇の湧き水。 東京の名湧水57選の一つ。これも今後のテーマになりそう。 六郷用水跡をたどる。 表面に流れが再現されているところもある。 六郷用水の跡っぽいのになぜかのぼる。 かつては、掘り下げられていて、難工事だったらしい。 大木が良い。 真ん中の建物、ラピュタっぽい。 JRの車両基地にぶつかる。 たぶんこの下を通っている。 西六郷公園。 遊具がタイヤ。通称タイヤ公園。 七辻交差点。 写真では写せない。 パノラマ合成。 六郷用水の終わり。 釣り船が泊まっている。 六郷水門と六郷排水場。 多摩川サイクリングロード 多摩川スカイブリッジ 歩道・車道と独立した自転車道がある。さすが最新の橋。 最高点より。多摩川河口。 川崎市に入った。 今日の朝ごはんは岡本ベーカリー。 建物はけっこう新しいけど、ショーケース内のアルミトレイに並んだコッペパンは昭和感あふれすばらしい。 接客は元気なおばあちゃんで、計算はそろばん。最高。 工業地帯。 若干の刺激臭。大丈夫なのか? 川崎港海底トンネル人道。 日本に四つしかない、歩いて通れる海底トンネルの一つ。 スロープで下る。 ゆるやかに下りまっすぐ伸びる。 スピーカーから、自転車は押して通るようにという放送が延々流れる。 長い。 殺風景で無機質な放送が流れ、ディストピア感すごい。 東扇島東公園。 公園の一部でアメリカンなバイクのイベントをやってて、そういう系のバイクが大量に集まっていた。 人工海浜 朝ごはん。 ずっしりしたコッペパン。ほのかに甘みがありうまい。 たっぷりつまったサラダ。厚めのきゅうりの歯ざわりが良い。 帰り。トンネルの入り口付近から。この海の下を通っている。 また1kmほど押して歩くのうんざり。 国道132号…を西へ。 ことごとく信号にひっかかる。 本当に、全ての信号にひっかかる。なんなんだ。 六郷橋で東京都へ戻る。 多摩川サイクリングロード。 途中からロードの人について、良いペースで走る。 多摩川沿いから田園調布の急坂を登る。 きつい。 自由が丘あたりの高級住宅街を抜ける。 解散して自宅まで帰ろうとしたところ、予定変更。 妻の実家、日の出町まで自走で行くことになった。 黒茶屋のかき氷を食べに行くとのこと。遅くなったら置いてかれるので急がなければいけない。 駒沢通りを再び多摩川へ向かう。 2本のメタセコイア。良い。 野川。 ひたすら多摩川サイクリングロード。 めちゃくちゃ腹が減る。 お土産用にパンをたくさん買っていたので、食べながら走る。 補給食、ツールドフランスかよ。 すれ違う人に見られる。 無事予定より早く到着。 義母、義弟家族と黒茶屋へ。 かき氷、行列。 良い席が取れた。 かき氷おいしかった。 ちょっと川遊び。 関連項目 2022-09-10 2022-10-09 ラジオ体操会場 七辻交差点 六郷水門 六郷用水 勝海舟記念館 呑川 多摩川 多摩川サイクリングロード 多摩川スカイブリッジ 妙福寺 川崎港海底トンネル 東京サイクリング 東京巡り 東扇島東公園 洗足池 洗足池公園 西六郷公園 黒茶屋 この項目のタグ 2022年 2022年9月 あきる野市 大田区 川崎市 日記 早朝サイクリング 東京サイクリング 東京都 目黒区 神奈川県 タグ「早朝サイクリング」がついた項目 2015-03-31 / 2018-12-15 / 2022-07-30 / 2022-07-31 / 2022-08-07 / 2022-09-03 / 2022-09-04 / 2022-09-10 / 2022-10-09 / 2023-06-25 / 2023-07-02 / 2023-07-17 タグ「日記」「2022年」がついた項目 2022-05-21 / 2022-06-04 / 2022-07-30 / 2022-07-31 / 2022-08-27 / 2022-09-03 / 2022-09-04 / 2022-09-10 / 2022-10-09 / 赤沢宿 タグ「2022年9月」がついた項目 2022-09-03 / 2022-09-04 / 2022-09-10 / 内川 / 円融寺 / 大井ふ頭緑道公園 / 勝海舟記念館 / 川崎港海底トンネル / 川崎市 / 旧国立駅舎 / 熊野神社(府中市) / 黒茶屋 / 鴻巣橋 / 小金井公園 / 国分寺市 / 西郷橋 / ザトウキョウトイレット / 渋谷スクランブル交差点 / 城南島海浜公園 / 新幹線資料館 / 新田川緑道 / 新屋敷架道橋 / 洗足池 / 洗足池公園 / 高輪台小学校 / 多摩川 / 多摩川サイクリングロード / 玉川上水 / 多摩川スカイブリッジ / 多摩湖自転車道 / 十日森稲荷神社 / 中渋谷架道橋 / 七辻交差点 / 西六郷公園 / 呑川 / 東扇島東公園 / 妙福寺 / 武蔵小山商店街パルム / 武蔵府中熊野神社古墳 / 村山貯水池 / 目黒新橋 / 八潮橋 / 谷戸前川 / 林試の森公園 / 六郷水門 / 六郷用水
https://w.atwiki.jp/d51451preservation/pages/34.html
東村山市への問い合わせまとめ 2015年09月24日 東村山運動公園でD51682周辺の清掃ボランティアができないのか、東村山市役所に質問しました。 2017年05月現在、当会とは別に他の方面から東村山市に問い合わせや提言を行っている方がおられ、情報を頂いています。ここに記載していることの他の情報もありますが、基本的には市の意向は変わっていないようです。そちらについては今後、状況が固まり次第リンク等を検討します。また、交渉者が多くなると混乱するので、当会からの交渉は今後行わない方針です。 2018年05月現在、当会とは別に東村山市在住の方が市に問い合わせや提言を行っているとのことです。引き続き動向を注視します。 会の交渉状況に限らず、市の現状では引き続きボランティアや同市のアダプト制度の面からはアプローチできない様子です。 D51 684関連情報のページにも記載しましたが、東村山市では市長に話を伺える「タウンミーティング」というのがあるようなので、地元の人はこのときに今後の方針などを聞いてみるのも手かもしれません。以前のタウンミーティングでD51684についての質問があったようです。リンク先を参照願います。 タウンミーティングの抜粋 2019年6月23日現在、市は解体費用を6月の補正予算を組んだようです。その 阻止に向けた会の会合 があるようです。 今のところ、賛同または理解を示している議員のいる会派は立憲民主党、日本共産党、草の根市民クラブのようです。 東村山市議会は自民8、公明6、共産5、立憲4、草の根1、国民民主1人の 議席 です。13人の賛成を得るためには超党派で特に多数派も巻き込まないと難しい状況と思われます。 質問事項 回 答 (1)同公園の担当部課を教えてください。(2)東村山運動公園のD51684周辺の清掃や草取りなどをボランティアで行えるか(3)他の公園の例では遊具施設のペンキ塗りなどもボランティアにお願いしているようだが、同公園のD51684にも可能か 回答全文2015年09月日頃より当市スポーツ推進にご理解・ご協力をいただきましてありがとうございます。お問い合わせいただきました、東村山市運動公園につきましては、体育施設としての位置づけから、教育部市民スポーツ課が管理等をしており、当該施設はこの度お問い合わせいただきましたボランティアの活動範囲の対象外となっております。なお、運動公園を含む市内体育施設の草取り等の清掃業務につきましては、公益社団法人東村山市シルバー人材センターへ業務委託していることから、現在は当該施設整備にかかるボランティア保険等のボランティアを受け入れる体制が整っていない状況でございます。また、SLの補修につきましては、腐食による作業時の危険性を鑑み、補修を実施するのであれば、専門の業者にお願いをさせていただく事を考えております。この度はボランティアで当市体育施設の整備にご協力をいただけるとのことでございましたが、前述の理由により現在はボランティアの受け入れをお断りさせていただいておりますので、誠に申し訳ございませんがご理解いただきますようお願い申し上げます。東村山市教育委員会教育部市民スポーツ課振興係 追加での質問と要望を伝えました。(4)業者による整備があった後もこまめな掃除やメンテが必要なので、市民の手で行えるように検討してもらえないか(5)今後の長期的な保存状況改善を検討していただけないか 2015年09月この度は、貴重なご意見をいただき誠にありがとうございます。今後の蒸気機関車に対する取扱いにつきましては、修繕が可能かどうかの確認も含め、車体の状況等を総合的に判断し、具体的な方法を検討してまいりたいと考えておりますので、ご理解賜りますようお願い申し上げます。東村山市教育委員会教育部市民スポーツ課振興係 追加での質問と要望を伝えました。(6)その後東村山市や教育委員会、スポーツ課にてなにか決まったことや方針、検討中の事項などがあるか(5)もし決まっていない場合、D51684の展示方法などの今後の方針如何に関わらず、とりあえずはアダプト制度など市民で掃除だけでも出来るように検討していただけないか 2016年05月10日この度は市民スポーツ課へのEメールを通じてのお問い合わせ、またご提案をいただきありがとうございます。さて、ご質問いただきました、その後の東村山市運動公園展示の蒸気機関車の保存方法や修復に関する事および運動公園のボランティアに関する状況につきましてお知らせいたします。まず、蒸気機関車の保存方法や修復に関する事につきましては、専門業者に車体状況の確認および修繕・撤去費用の見積もりを依頼する等、具体的な方向性を決めてくために取り組んでおり、今後も引き続き方向性の検討を進めてまいりたいと考えております。次に蒸気機関車の周辺を含めた運動公園内の清掃等ボランティアにつきましては、先日ご回答させていただいたとおり、現在のところ特段の動きはございません。また、この度、ご提案いただいたアダプトの制度の導入につきましては、市民協働による施設の維持管理の観点から有効な手段のひとつであると認識しております。しかしながらその一方で、現行の清掃等委託業務内容の棲み分けや、アダプト制度におけるデメリット、市としてあらかじめ危険性を認識している展示区域内での作業をボランティアの方へお願いすることの是非等の課題がある事から、現在のところ園内の清掃等をボランティアに委ねる事は考えておりませんのでご理解の程お願い申し上げます。 東村山市の制度関係 平成20年度第2回東村山市情報公開運営審議会(PDF) 5 情報公開請求の状況 39 H.20.6.25 アダプトプログラム導入に関するすべて ボランティア 公園・緑地ボランティア
https://w.atwiki.jp/shonan-shirayuri/
白百合と聞くと、お嬢様学校というイメージを持つ方が多いでしょう。幼稚園・小学校・高校・大学と一貫して女性の教育に注力し続けている白百合。 今回はその中でも、長い時間を過ごす小学校の中から、湘南白百合学園小学校の魅力についてお伝えします。お子様がこれから小学生になる方、自然の中でのびのびと、かつしっかりとした環境で教育を受けさせてあげたいと思っている方はぜひ参考にしてみてください。 湘南白百合学園小学校の基本情報 まずは湘南白百合学園小学校の基本的な情報をお伝えします。 歴史 湘南白百合学園小学校の本部はローマにあり、フランスのシャルトル聖パウロ修道女会を母体としています。 創立は1936年で80年以上の長い歴史の中で確固たる地位を築き上げてきました。白百合の出身と聞くと、大抵の人は「しっかりとした教育を受けてきた」「女性らしい」というイメージを持つことでしょう。そこには学園創立当時から変わらない教育に対する想いがあります。 場所・施設 最寄駅は小田急線の片瀬江ノ島駅で新宿から約1時間の距離です。湘南の海がすぐそばにあり、遠くには富士山を望むことができます。令和4年には校庭を全面人工芝にリニューアルし、のびのびと過ごすことができるようになりました。 また、白百合はキリスト教の学校のため、心を落ち着かせる聖堂や祈りの小部屋、デジタル化に欠かすことのできない教育を可能にするパソコン室、和の心に触れることのできる和室、広々とした校庭にはたくさんの遊具があり、とても充実しています。 湘南白百合学園小学校の教育 次に湘南白百合学園小学校の教育について詳しくお話します。 湘南白百合学園小学校では、カトリックの教えに基づき、「未来を切り開く女性を目指して」の教育を行っています。その背景には、AI等の先端技術がさらに進んでいくこれからの時代の中で、「答えの見えない問い」に向き合っていくことのできる人材を育てたいという想いがあります。 女性の社会進出が進み、以前より女性の活躍できる場が増えてきました。その中で神様の愛を感じ、自信を持って自ら選んだ道を進んでいける人を育てること。自身で目の前の課題を見つけ、自ら考え行動し、多様な立場の人と共に議論することのできる資質・能力を高めることを目標としています。 校訓について 校訓は3つあり「従順」「勤勉」「愛徳」です。それぞれについて詳しく見ていきます。 まずは「従順」についてです。従順とは、「正しいこと、良いことは進んで引き受け、最後まで責任をもって果たす」ということです。 湘南白百合学園小学校では、明るくあいさつをすること、祈る心を大切にすること、キリスト教の教えを通して生き方や社会の問題を考えます。嬉しい時も苦しい時も心静かに祈る習慣を身につけることにより、常に心穏やかに、思いやりを持つことのできる女性を育てます。 そして湘南白百合学園小学校では、「神様は、ありのままのあなたを愛され、いつも共にいてくださる。」というイエス・キリストのメッセージに基づき、一人一人に向き合い、個を大切にした教育を行っています。 次に「勤勉」についてです。勤勉とは、「進んで学び、何事にも真剣に取り組む」ということです。 女性の特性を生かした教育を基本としている湘南白百合学園小学校では、自我が形成される大切な時期に、「異性がいることで遠慮してやりたくてもやりたいと言えない」ということがありません。そのため、リーダーシップやフォロワーシップが身につき、自立した女性に育ちます。 さらに、女の子が得意とする「丁寧にやり抜く力」を育て、茶道や和菓子づくりなどの体験を通して日本の伝統文化やおもてなしの心を学びます。また、相手の気持ちを考える力を育てるグループ学習を取り入れること、礼儀作法を身に着けることなど、女の子に必要な教育に特化したカリキュラムが用意されています。 最後に「愛徳」についてです。愛徳とは、「思いやりをもってお互いの成長と幸せを願い、よろこんで助け合う」ということです。 当たり前のことが当たり前にできるようになるため、まずは明るいあいさつを大切にしています。相手の顔をしっかり見て、しっかり聞こえる声で届け、少し頭を下げて、立ち止まって行うことが最高のあいさつであり、コミュニケーションの第一歩だと考えています。 また、相手の話を聞いて理解する傾聴力を育てること、メモをとる習慣を身につけさせ責任を持って計画的に行動する力につなげること、日々整理整頓をさせることにより物を大切にする心を育てること、役割を与え責任感を育てることに注力しています。 体験学習について 湘南白百合学園小学校では、特色のある体験学習が行われています。校外学習・伝統文化に関する教育・地域との関わりなどです。 校外学習では、4年生の時にグループに分かれて課題解決に取り組む「プロジェクトアドベンチャー」の手法を使った体験学習を行い、5年生は自然をたくさん感じることのできる野外学習を清里高原で行います。6年生では、修学旅行で松本・上高地へ行き、仲間とともに歴史を学びます。 伝統文化に関する教育では、先ほどお伝えした茶道や和菓子づくりの他に、箏や坐禅なども体験します。これらは感性を磨くうえでとても大切で貴重な時間です。 地域との関わりは、地域を深く知ることにより生活環境を学ぶことを目的としています。 1年生は新江ノ島水族館へ行き、ウミガメの餌やりなどを通して海の生き物について学び、2年生では地域のお寺や教会などを見学する学区探検や、公園での自然観察、3年生はスーパーマーケットや漁港の見学を行います。このように、自然に囲まれた学校だからこそ可能な体験学習が魅力の1つです。 特に記載のない限り、コミュニティのコンテンツはCC-BY-SAライセンスの下で利用可能です。
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1022.html
※舞台は何故かゆっくりが当然のようにいる現代です。 ※ゆっくりいじめWiki ゆっくりいじめ系665 ゆっくり研究 の続きですが読まなくても問題は無いはずです。 数年前に突如現れ、急速に社会に浸透していった(ような気のする)ゆっくりと呼ばれる新たなる生命体。 人間の生首が膨張したような容姿のそいつらは饅頭のクセに生きていたり、どこから来たのは全く不明だったりとあまりに謎が多すぎる。 が、目新しいものや珍しいものを好む人々はその「ゆっくりしていってね!」とか「ゆーっ!」などと珍妙な鳴き声をあげる未知の存在をあっさりと受け入れた。 そして、俺はゆっくりの研究でおまんまを食わしてもらっている“ゆっくりカンパニー”のしがない一社員だ。 ゆっくりの死因の中で最も多いのは飼い主の居ない部屋で思慮もなく飛び跳ねたゆっくりが不慮の事故に遭うというものだ。 もちろん、それだけなら底部を少し焼けば済む話なのだが、人間がゆっくりを飼う時、ゆっくりには元気良く跳ね回って欲しいと思うもの。 そこで、俺に「人が居ないときは飛び跳ねないが人間がいるときには元気良く飛び跳ねるゆっくりの育成方法を考えろ」というわけのわからない命令が下された。 とりあえず、実験の基本になるのは以前行った条件付け。 やはり「人間の居ない所で飛び跳ねるとゆっくり出来ない」という事を体に理解させることだろうか? あるいは「人間の居ない所で跳ねないでいると後で良い事がある」という事を理解させるべきだろうか? しかも、これと並行して「人間の居るところではきちんと飛び跳ねる」ようにもしておかないといけないと言うのだから煩わしい事この上ない。 こちらに関しても「人間の居るときに飛び跳ねないと酷い目に遭う」と「居るときに飛び跳ねると良い事がある」の2つを並行して検証することになるだろう。 とりあえず実験に使用する個体はペットとしていちばん一般的なゆっくりれいむの赤ちゃん。 いずれのれいむも同じ親の同じ茎から産まれている。 この赤れいむ達の体内には振動を感知することで一瞬だけ点火する超小型ライターが内蔵されている。 また、このライターは俺の手にしているリモコンで点火や振動感知にロックをかけることも出来、それによって人が居るときの条件を切り替える。 実験に使用する赤れいむの数は4匹。 赤れいむAには「人間の居ない時に飛び跳ねるとゆっくり出来ない」と「人間の居るときに飛び跳ねないとゆっくり出来ない」というルールを課す。 赤れいむBには「人間の居ない時に飛び跳ねるとゆっくり出来ない」と「人間の居るときに飛び跳ねると良い事がある」というルールを課す。 赤れいむCには「人間の居ない時に飛び跳ねないで居ると良い事がある」と「人間の居るときに飛び跳ねないとゆっくり出来ない」というルールを課す。 赤れいむDには「人間の居ない時に飛び跳ねないで居ると良い事がある」と「人間の居るときに飛び跳ねると良い事がある」というルールを課す。 実験期間は1週間でいいか。さて、これで上手く行くと良いのだが・・・。 【実験開始】 「ゆっきゅり~?」 目を覚ますと誰も居ないことに気づいた赤れいむAは困惑を隠せない様子だった。 おかーさんはどこ?おねーちゃんはどこ?そんな言葉が聞こえてきそうなほどに必死になって観察用のケースの中を見回して家族の姿を探している。 しかし、そのケースの中には誰もいない。 「ゆぅうぅうう・・・」 その事実に気がついた赤れいむAは涙を浮かべ、飛び跳ねた。 恐らく、ケース内のどこかに隠れていると考えたのだろう。 頑張って探せばどこかにおねーちゃんやおかーさんがいるに違いない。 みんなを見つけたらきっとれいむのことを「おにごっこがじょうずなゆっくりしたこだね」って褒めてくれるに違いない。 そんな期待をこめての一歩だろうか? あるいは孤独の恐怖と寂しさから逃げるために家族を求めているだけだろうか? 何にせよ、赤れいむAは小さな体を一生懸命に使って飛び上がり、クッション代わりの藁が敷き詰められた床に着地した。 その瞬間に衝撃を感知した超小型ライターが、瞬きほどの短い間、赤れいむAの体内の餡子を炙った。 「ゆぎゅう!?」 何の前触れもなく体内から発せられた痛みに赤れいむAは目を大きく見開き、硬直している。 ぱくぱくと口を開閉しながら、小さな体中から脂汗のようなものをだらだら流して、青ざめた表情のままその姿勢でじっとしていた。 「ゆ、ゆわあああああああああああああああん!!」 およそ3秒が経過したころだろうか。赤れいむAは堰を切ったようにのた打ち回りながら泣き始めた。 口を思いっきり開き、目からは大粒の涙をぼろぼろ零しながら、必死に助けを求める。 しかし、誰も助けに来ない。 「いぢゃいよおおおおお!ゆううううううう・・・ゆっぐ・・・!」 それでも、赤れいむAは泣き続ける。 それは守られなければ生きていけない弱い存在に与えられた唯一の命綱。 が、泣けども泣けども誰も助けに来ない。 「ゆっぐ・・・ゆっ・・・!」 10分ほどして、それが無意味であると悟った赤れいむAは痛みを堪え、呻きながらも居るはずのない家族の捜索を再開した。 「ゆぅ・・・ゆぅ・・・ゆ・・・」 そうしてケースの中を這いずり回っているうちに遊具の前へたどり着いた。 もっとも、遊具と言ってもあまり衝撃を与えるとライターが点火するので、赤ゆっくりサイズの立方体のクッションとか鈴のついた木の枝(振ると音が鳴る)のようなつまらないものばかりなのだが。 「ゆ、ゆ~・・・?」 それでも家族もおらず、また何もないケースの中で、赤れいむAの興味を引くようなものはそれだけしかない。 「ゆっきゅりあちょぶよ!」 だから赤ん坊なりにそれを咥えたり、(落下よりずっと弱い力で)ぶつかったり、頬ずりたりしている。 「ゆ~、ゆ~♪」 そうやって遊んでいるうちに、家族が居ない寂しさや、さっきの痛い思いをした悲しさがまぎれてきたのだろう。 声の調子が徐々に明るくなり、やがて鼻歌交じりになって行く。 「ゆっきゅり~♪」 そして、嬉しさと楽しさの乗せられて赤れいむAはその場で飛び跳ねて喜びを表現した。 飛び跳ねれば当然落下する。赤れいむAもその摂理に漏れることなく落下、着地し、その衝撃によりライターが点火。 「ゆきぇ!?」 短く悲鳴を上げた赤れいむAはさっきと違ってその痛みにすぐに反応した。 「ゆううううううう!ゆうううううう!」 先ほどと同様に顔を真っ青にして転げまわりながらも、赤れいむAは泣きじゃくるが、やはり誰も助けには来ない。 「ゆっぎゅり~!ゆっぎゅうううう!!・・・ゆっぐ・・・ゆっぐ」 そうやってしばらく痛がり続けていたが、やがて痛みも引いてきたのだろう、のそりと起き上がると、ゆっくりと這いずって巣まで戻っていった。 赤れいむAが巣に戻る途中、俺は餌をやるためにケースを開けると、赤れいむAに声をかけた。 「ゆっくりしていってね!」 「ゆっ!ゆっきゅりちちぇっちぇね!」 俺の言葉に反応した赤れいむAは自分以外の動く存在を見つけたことで酷く嬉しそうな表情をする。 「ゆっきゅり!おにーしゃんはゆっきゅりできりゅひちょ?」 「おにーしゃ、、れいみゅをこきょからだぢちぇよ!」 必死に体を揺すってアピールするが、それに反応する義理はないので無視する。 そして、適当にケースの中に餌をばら撒いてから、じっと赤ゆっくりAの様子を伺う。 「ゆ~!・・・む~ちゃむ~ちゃ、ちあわちぇ~!」 餌に気づいた赤れいむAはすぐさまそれに噛り付き、涙を浮かべて幸福を堪能している。 食べ終える、ともっと欲しいのか、じっと俺のほうを見つめて「ゆっきゅり!」などと鳴き続けていた。 もちろん、一切反応しない。ただ観察し続けるだけだ。 「ゆっきゅり~!おにーしゃーん!」 それでもめげずに何かをアピールし続けていた赤れいむA。しかし、一向に跳躍する気配を見せない。 仕方がないので、俺はライターを点火させて、ゆっくりの体内を軽く炙った。 「ゆっぎぃ!?」 予期せぬ痛みに驚愕した赤れいむAはまたさっきと同じようになきながら転げ回り、しばらくすると落ち着いて呼吸を整え始めた。 「ゆっきゅり!いちゃいよおおお!ゆ~っ!」 思ったよりすぐに痛みから立ち直った赤れいむAは目にいっぱいの涙をためながら再び俺に何かをアピールし始める。 「ゆっきゅ~!!たしゅけてよぉ~!」 「ぷきゅううううううう!」 小さな体を左右に振り、時には頬を膨らませながら延々とアピールし続ける。 その行為に必死になりすぎて、ふとした拍子に赤れいむAはつい跳躍してしまった。 そして、その赤れいむAの落下する直前の表情には明らかに恐怖がにじんでいる。 まだ2度目だが、条件付けによって跳躍と苦痛がきちんと結びついていることがこれで確認できた。 赤れいむAは着地と同時に身を小さくして震えるが、何時までたってもさっきのような痛みがやってこない。 そのことに気づいた赤れいむAは少しの間、不思議そうに首をかしげていたが、すぐに喜び勇んで飛び跳ね回った。 「ゆっきゅり~♪ゆっ~♪」 2度、3度、4度・・・跳躍できる幸せをかみ締めるように飛び跳ねる赤れいむA。 その様子を確認したところで、俺は最後にもう一度声をかけてケースを閉めた。 「ゆっくりしていってね!」 「ゆっきゅりちちぇっちぇね!・・・ゆぅ?」 ケースの蓋が閉められた直後、赤れいむAは俺を探してケースの中をきょろきょろと見回していたが、それにも飽きて、眠きなったのかあくびをした。 そして、寝床に早く戻るために元気よく跳躍をして、何故かまたあの痛みに苦しむことになった。 赤れいむBは案外たくましかった。いや、純粋に強かった。 「ゆっきゅり~?おきゃーしゃん、どきょ?」 目覚めてすぐこそ赤れいむAと同じようにおどおどした表情でその場で辺りを見回して家族を探していたが、いないと知るとすぐに意を決して最初の跳躍に踏み切った。 おかげで仕事がはかどって助かる。 赤ん坊なりに力強く飛翔した赤れいむBは着地と同時に今まで味わったことのない感覚に襲われた。 「ゆぐふぅ!?」 全身を一瞬にして駆け巡る鋭い痛み。それは点火のそれとは明らかに異なるものだった。 実を言うと赤れいむBのライターはライターではなく、衝撃を受けると針が飛び出して、餡子をえぐるだけの代物なのだ。 しかし、使用している針は長さも太さも相当のものなので、ゆっくりに与える痛みは瞬間的にはこちらのほうが大きいかもしれない。 「ゆぎいいぃいっぃいいい!?」 あまりの痛みに白目を剥いて、もんどりうつこともままならずにぴくぴくと痙攣して苦しむ赤れいむB。 「ゆがぁ・・・ゆぎ・・・」 呼吸が一気に荒くなり、口から泡を吹き始める。しかし、餡子を吐く様子は見られない。 「ゆぐぅ・・・ゆぎぃ・・・ゆぐぅ・・・ゆう・・・」 そんな状態から赤れいむBは20秒ほどで体の自由を取り戻すと、最初の威勢のよさは何処へやら、赤れいむA同様にその場にへたり込んで大泣きし始めた。 なるほど。ダメージは点火より大きいが生命の危機を及ぼすことは無いし、立ち直りも針のほうが早いのか。これは便利だ。 などと考えていると、赤れいむBは思ったよりも早く立ち直り、すぐに這いずっての家族の捜索を再開した。 「みんにゃ~・・・ゆっきゅりでちぇきちぇにぇ!」 一生懸命声を張り上げながら赤ん坊には大きすぎるくらいのケースの中を必死に這いまわる。 「ゆっきゅり~!ゆっきゅりしちぇっちぇにぇ!」 責任感の強い個体なのだろうか?さっきの赤れいむAと違って目の前の遊具に目もくれず、ひたすら家族を探し続けている。 しかし、いるはずのないものが見つかるわけがない。 どれだけ捜しても見つからないという現実が徐々に赤れいむBを焦らせ、孤独の恐怖へと駆り立てていく。 その感覚に気づいてか、赤れいむBの足取りは徐々に速くなっていき、やがて跳躍を用いたものに切り替わった。 が、その瞬間、先ほどの想像を絶する苦痛が赤れいむBに再び襲い掛かった。 「ゆ゛っ!?」 先ほどと違って着地に失敗し、べちゃりと顔面から床に倒れると、その表情を伺うことの出来ない体勢のまま、再び痙攣し始めた。 「ぶ・・・ぶぅ・・・ぶぎゅ・・・」 地面に押さえつけられた口から漏れ出すくぐもった声は酷く濁っていてほとんど聞き取れないが、苦しんでいることだけは間違いないだろう。 そうして20秒ほど経つと、地面に突っ伏していた赤れいむBはのそりと起き上がり、目にいっぱいの涙を浮かべながら、再び這いずり始めた。 「ゆっ・・・ぐ・・・ゆっぐ・・・」 泣き出さなかったのは必死に堪えているだけらしい。耳を済ませてみると嗚咽が漏れているのが聞き取れた。 「ゆ・・・っきゅり~・・・」 そして、痛みと悲しみを堪えながら懸命に家族を捜索し続ける。 その姿に内心感動を覚えながらも、出来る限り無表情のままケースの蓋を開けて、赤れいむBに話しかけた。 「ゆっくりしていってね!」 「ゆっきゅりちちぇっちぇね!」 本能に従って返事をした赤れいむBは俺の顔を見ながら赤れいむA同様に必死に何かを訴えかけてくる。 「ゆっきゅり~!おにーしゃん、れいみゅにょおきゃーしゃんちらにゃい?」 身振り手振り(ないけど)を交えながら一生懸命俺とコミュニケーションを図ろうとするが、残念ながらやっぱり相手をするつもりはない。 そもそも、不要なコミュニケーションを図ると実験の妨げになる。仕方がないのでさっさと餌を置いて、観察を続ける。 するとやはりお腹の空いていた赤れいむBはすぐさま餌に飛びつき、幸せを満喫し始めた。 「む~ちゃむ~ちゃ、ちあわちぇ~!」 そうして食べ終わると、の赤れいむA同様に喜びのあまりについ飛び跳ねてしまった。 そして、赤れいむBもまた今から来るであろう痛みに怯えていた。が、当然観察者がいる状況なので痛みはやってこない。 「れいむ、凄いじゃないか!こんなに小さいのにあんな跳躍が出来るなんて!お前はゆっくりした子だな!」 代わりに俺の如何わしさ満点の大仰な褒め言葉が飛んできた。 「ゆ?ゆぅ~・・・ゆっきゅり!」 褒められた赤れいむBは最初はきょとんとしていたが、すぐに顔を赤くして俯き、それから満面の笑みを俺に返してきた。 「ゆっきゅり!ゆ~~~~っ!」 「おっ、さっきよりも凄いジャンプじゃないか!」 それから、何度も何度も俺に見せびらかすようにぴょんぴょんと跳躍を繰り返す。 「ゆ~!」 「なんてゆっくりしてるんだ!」 「ゆっゆっ!」 「れいむはゆっくりの天才だな!」 「ゆっきゅり~!」 「凄すぎるぞ、れいむ!」 その度に俺は心にもない賛辞を送り、その度にれいむは大喜びしていた。 しばらくそうやって遊んでいたが、すぐに次のケースを確認する必要があったので、赤れいむBに「ゆっくりしていってね!」と別れを告げてケースの蓋を閉めた。 「ゆっきゅりちちぇっちぇね!」 既に見えなくなった俺に返事をしながら楽しそうに跳躍する赤れいむB。 着地した直後に、またしても「ゆぐぉ!?」という短い悲鳴を上げ、白目を剥いて痙攣し始めた。 赤れいむCは恐ろしくマイペースだった。 家族がいないことに気づいた時には確かに困惑していたが、すぐに見つけた遊具で遊び始めた。 「ゆゆゆ~~~っ!ゆっ!!」 赤れいむCが特に好んでいる遊びは立方体のクッションに体当たりすることだ。 こいつは「人のいないところで跳躍しなければご褒美を与える」というルールなので跳躍によって痛い目に遭うことがない。 そのため、家族のいない寂しさを紛らわすかのように異様なまでのはしゃいでいた。 「ゆっきゅり~♪」 歌を歌いながら跳ね回り、歌を歌っていたかと思うと・・・ 「ゆっゆっゆ・・・」 いきなり、クッションと格闘をはじめ、そうかと思うと・・・ 「ゆ~~~!」 鈴のついた棒を振り回してちりんちりんと鈴の音を響かせていた。 そうして、ひとしきりゆっくり遊んだ赤れいむCは遊び疲れて眠ってしまった。 「ゆぅ~、ゆぅ~・・・」 お約束のゆっくりすまいるを浮かべながら寝床ではなく、お気に入りの立方体クッションに頬を摺り寄せて眠る赤れいむC。 その目にはうっすらと涙が浮かんでいた。 「ゆぅ~・・・おきゃーしゅん・・・」 そして、寝言で家族を読んでいた。 しばらく様子を観察していたが一向に目を覚ます気配がないので、蓋を開けて赤れいむCに挨拶をする。 「ゆっくりしていってね!」 「ゆぅ・・・ゆっきゅりちちぇっちぇねにぇ!」 その言葉によって強制的に目を覚まさせられた赤れいむCは、寝ぼけ眼のままきょろきょろとあたりの様子を伺うと、俺の存在に気づかずそのまま再び眠りについてしまった。 「ゆぅ・・・ゆぅ~・・・みょーちゃべりぇにゃいよ~・・・」 ベタな寝言を口にした赤れいむCの表情は実に幸せそうだ。 しかし、このケースのルールは「人間の居るときには跳ねないと痛い目に遭う」なのでとっととスイッチを押した。 「ゆっぎゅううううううううううううう!?」 その瞬間、赤れいむCはクワッと目を見開き、顔を真っ赤にしながらケースの中を舌を出して走り回ることになった。 「きゃりゃいよ!きゃりゃいよおおおおお!」 そういって、設置しておいた水のみ場へ急ぐと、水を浴びるように飲んだ。 しかし、突然やってきた辛さが抜けることはない。 当然だろう。その辛さは舌ではなく体内の餡子から来ているのだから。 さっき俺の押したライターのスイッチ。あれも赤れいむBのもの同様にライター以外のものに改造されている。 それによって少量のタバスコソースが赤れいむCの体内に射出されたのだ。 もちろん、赤れいむCにはそんなことわかるはずもないので下を出しながら飛び跳ねまくっている。 10分ほどだろうか、しばらくそうしているとタバスコが餡子に分解され、辛さが引いてきたのか徐々に落ち着きを取り戻し始めた。 「おにーしゃん!ゆっきゅりできにゃいよ!」 どうやら、この赤れいむCはゆっくり出来ないもの、さっきの辛さの原因を観察者であると仮定したらしい。 まあ、実際その通りなのだが。しかし、赤れいむCに文句を言われたところで相手をするつもりなどさらさらないので、無視して観察を続ける。 「ゆっきゅりあっちいっちぇにぇ!」 「おにーしゃんちょはゆっきゅりできにゃいよ!」 しばらくは俺に向かって頬を膨らませて威嚇したり、飛び跳ねながら文句を言ったりしていたが、俺が餌を置くと態度が一変した。 「ゆゆっ?むーちゃむーちゃ、ちあわちぇ~!」 「おにーしゃんはゆっきゅりできりゅひちょだね!」 「れいみゅといっちょにゆっきゅりちよ!」 もちろん相手をするつもりなんてさらさらないので無視し続けていると、やがて諦めて立方体のクッションで遊び始めた。 「ゆんっ!」ポスッ 「ゆっきゅり!」パスッ 「ゆゆ~っ!」ポコ 赤れいむCがクッションにタックルするたびに気の抜けた音がケースの中に響き渡る。 が、何回目かのタックルを仕掛けようとしたとき、突然赤れいむCの体がぶるっと震え、恥ずかしそうな表情になった。 「ゆゆっ!れいみゅのぽんぽんがいちゃいよ!ちーちーちなきゃ!」 さっき辛さを忘れるために水を大量に飲んでしまったためだろう。体内に過剰な水分を溜め込むと生死に関わるゆっくりにとって放尿は死活問題だ。 赤れいむCは遊具のある場所から少し離れた場所へ行くと、そこですこしふんぞり返るような格好になり、ぷるぷる震えている。 30秒ほどその格好のままでいた赤れいむCが爽快感に満ちた表情を浮かべた瞬間、口のしたあたりに小さな穴が開いて、そこから若干餡子の混じったうっすいお汁粉?がちょろちょろと漏れ出してきた。 しーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ・・・ それから10秒ほどその液体を放出し続けた赤れいむCは放尿を終えてからも爽快感に頬を緩ませたまま、その場から動こうとしなかった。 流石にこれ以上ゆっくりさせすぎるのも具合が悪い気がしたので、スイッチを押して、タバスコソースをお見舞いしてから蓋を閉じた。 べちゃという水音と、「きゃりゃいよー!」とか「きちゃにゃいよー!」という叫び声が聞こえたが気にするほどのものでもないだろう。 赤れいむDは観察者がいる状態になる前の経過は赤れいむCとほぼ変わらなかったので適当に割愛してさっさと観察状態に入った。 「ゆっくりしていってね!」 「ゆっきゅりちちぇっちぇにぇ!」 自由奔放に生活することの許された赤れいむDは満面の笑みを浮かべて返事をする。 「おにーしゃんはゆっきゅちできりゅひちょ?」 「おにーしゃん、れいみゅのおきゃーしゃんちらにゃい?」 「おにーしゃん、にゃにかいっちぇよ!」 などなど、色々と話しかけてくるが当然必要のない会話をするつもりはないので無視し続けた。 「ゆぅぅぅううううううう!」 業を煮やした赤れいむDはぷくうううううっと頬を膨らませて、目に涙を浮かべながら俺に抗議し始める。 しかし当然無視し続ける。 「にゃにかいっちぇよ!」 そんな俺に腹を立てながら赤れいむDは元気よく跳躍した。 「おお、凄いジャンプじゃないか!」 「ゆぅ?」 ずっと無反応だった俺に突然跳躍を褒められて困惑する赤れいむD。 それから、首を傾げつつもう一度跳躍する。 「すごい!こんなゆっくりしたジャンプ見たことがないぞ!」 こんな白々しい言葉でもやはり嬉しいらしい。すこし照れ笑いをしながら何度も跳躍を繰り返す。 「おにーしゃん!」 「おお、さっきよりも凄い!」 「れいみゅのじゃんぴゅは!」 「おお!」 「しゅごいでちょ?!」 「なんてゆっくりしてるんだ!」 跳躍すれば俺がかまってくれることに気づいた赤れいむDは息が切れるまで跳躍し続けた。 そして体力がなくなるまで跳ね続け、跳躍を止めたところで俺は赤れいむDのケースに餌を放り込んだ。 「ゆぅ?・・・むーちゃむーちゃ、ちあわちぇ~!」 餌を食べられる幸せをかみ締めている赤れいむDを眺めながらとっとと蓋を閉め、ケースから離れた。 【結果報告】 赤れいむAは上からの要求である「人目のあるときだけ跳ねる」という条件を満たすことが出来た。 幸い、「人間が見ているときにゆっくりしすぎていると痛い目に遭う」という条件設定も3日目には理解してくれていた。 しかし、この赤れいむAは失敗作以外の何者でもなかった。 まず、人間がいる時に痛い目に遭ったことが原因で人間に対して恐怖心を抱いている。 それゆえにあまり人間に懐こうとしないのだ。 それどころか、そういった経験から人間を「ゆっくりできないもの」として認識してしまっている。 ゆっくりにとっての「ゆっくりできる」とは「やりたいときにやりたいことが出来る」ということに他ならない。 人間の居ないときは飛び跳ねることが出来ず、人間のいるときは飛び跳ねねばならない。 それはすべての行動を人間が居るか否かということによって強制されているようなもの。 こういった理由から赤れいむAはそもそも人間に近づこうとさえしなかった。 そして、それでも人間から近寄ったときには卑屈な笑みを浮かべながら痛い目に遭わない最低水準の運動だけを壊れたおもちゃのように繰り返すだけだった。 これでは客の要望に応えているとは言いがたく、とてもじゃないがペットショップに並べられるものではない。 よって赤れいむAは「人間に懐かないゆっくりに刷り込みを引き起こさせることで強制的に従順にする薬品」の実験に回すことになった。 赤れいむBは唯一にして最高の成功例となった。 まず、上からの要望である「人目のあるときだけ跳ねる」をきっちりと満たしている。 しかし、本当に重要なのはそこではない。 この赤れいむBはペットとしてゆっくりを欲しがる人の理想的なゆっくり像を完全に体現していたのだ。 まず、人間が見ているときは「跳ねれば褒められるし、寝ていたって問題ない」という環境にいたため、人間に対して悪いイメージを持ち合わせていない。 それどころか、人間こそ自分達に本当のゆっくりを与えてくれる存在として全幅の信頼を置いている。 実験開始から3日が経つ頃には俺がケースの蓋を開ける時間になると、赤れいむBはそわそわしながら天井を見上げ、顔を覗かせた瞬間に満面の笑みを浮かべて挨拶をしてきた。 たとえるならば飼い主の帰宅時間になると玄関口で待っている犬のようなものだろう。 次に普段跳ねられない分を発散するかのように人間の居るときには自ら進んで積極的に飛び跳ねる。 それは赤れいむAのように強制されたものではない。自分をゆっくりさせてくれる人間が褒めてくれるから跳ねるという自発的な行動だ。 付け加えるならば、跳ねることで自分をゆっくりさせてくれる人間をゆっくりさせてあげられるとさえ思っているようでもあった。 最後に人間が跳ねるなと命じたときや、ゆっくりしたい気分のときは基本的にゆっくりする姿勢も重要だ。 満ち足りているときには何もせずゆっくりとする姿や何もせずソファで一緒に寝転がることをゆっくりに望む客も多い以上、跳ねるだけでは問題があるといえる。 よって赤れいむBは偉大な我らが敬愛すべき社長に献上すべきだろう。 赤れいむCは大前提の「人目がないときには跳ねない」を満たすことが出来なかった。 しかしよくよく考えてみれば当然なのかもしれない。 人間だって「廊下を走るな!」と怒られて廊下を走らないのは理解出来るが、「廊下を歩くなんて偉いぞ!」と褒められる奴は早々いないだろう。 そして、体に因果応報を覚えさせることで何かをしない方向に持って行くのがこの実験の趣旨。 それゆえ、跳ねなかったことと褒められたことの間に因果関係を導き出すことが出来ないのだろう。 あと、人間が(見えて)いないときの行動を褒めるという形式になる以上、ほかの動物同様、何を褒められているのかが理解できないのかもしれない。 いずれにせよ、跳ねなかったことを褒める方法はよほどの改良案がない限りは何の効果もなさないだろう。 更に、人間がいるときは怯えきった表情で最小限の運動を繰り返すため、赤れいむAと同様の理由でも商品としての価値がないのだ。 ある意味いちばん需要のない代物になってしまったと言えよう。 よって赤れいむCは・・・辛いものに対する耐久実験にでも回しといてください。 赤れいむDはいたって平凡な馬鹿になった。 「人間がいないところでは跳ねない」をまったく満たさず、「人間がいるところでは積極的に跳ねる」も多少しか満たせていない有様だった。 はっきりいって何処にでもいる本当にいたってごくごく平凡で没個性な何の面白みも無いゆっくりだ。 まあ、需要が無いことも無いだろうがこれをあえて売る意味はまったく無い。 よって赤れいむDは「事故防止のための強制的にゆっくりさせる薬品とその解毒剤」の実験にでも利用して置けばよいだろう。 【追加実験】 赤れいむCは底部をこんがり焼かれてしまい、動くことが叶わなくなってしまっていた。その状態で、ひんやりした台の上に置かれている。 口にはよくわからない器具がはめられていて閉じることもこれ以上開くこともままならず、ここ3日ほどまともに言葉を発していない。 もちろん食事も水分も一切取っていない。しかし、体に差し込まれた管から、十分すぎるほどの栄養が与えられているので飢えることはまったく無かった。 「よし、今日はスコヴィル値370万まで行ってみようか?」 「了解、一応500万まで作ってありますよ」 「そうか、準備が良くて助かるよ。んじゃ、まずはジョロキアナ並みの100万スコヴィルで・・・♪」 赤れいむCの前にやってきた二人の人間はそんなやり取りの後に、スポイトで正体不明の液体を吸い上げ、赤れいむCの舌に垂らした。 その瞬間、赤れいむCの舌と、全身に常軌を逸した激痛が走る。 「――――――――――ッ!?!?」 かっと充血した目を見開き、ぷるぷると痙攣しながら、餡子を吐き出す。 しかし、それくらいではその辛さが収まるはずも無かった。 吐けども吐けども舌が、全身が、目が痛い。体中が焼けるように熱い。 「えぅ・・・!?あぁ!?・・・うぅ!?」 動かない足で動こうと試みるが、動くはずも無い。ほかの部位をいくら動かしたところで何の抵抗にもならない。 「あぉ!?うぇ!!?・・・あぁあぁぁぁあああ!!?」 研究員を罵倒しようにもはめられた器具とあふれ出す餡子が邪魔をする。 視界は涙でぼやけ、頬は涙でふやける。それでも赤れいむCの涙が枯れることは無い。 いくら餡子を吐き出しても一向に意識が遠のいてくれない。 水分も栄養も、体内に直接ねじ込まれたチューブから送り届けられる同じゆっくりの餡子とオレンジジュースがいつまでも補い続けてくれる。 ゆっくりは餡子を失わない限り死ぬことが無い。しかし、ほかの仲間の餡子を補充されると意識が侵食される。 そして、意識が混濁し、精神が壊れてしまうはずなのに・・・赤れいむCの意識は途絶えることが無かった。 それは1週間の実験でタバスコソースによって辛いものに多少慣れてしまった赤れいむ以外の意識は舌からの刺激でショック死してしまうからだった。 そうして一切の意識を失った餡子は赤れいむCのものとして吸収され、赤れいむCを生かすためだけに機能し続ける。 「よーしっ、次は108万くらいで♪」 「―――――――ッァゥェぅぁ!?!?」 赤れいむCはショック死するか、カプサイシンそのもの(1600万スコヴィル)を用いた実験が終了し、廃棄処分されるまでこの苦しみから解放されることは無いだろう。 「おきゃーしゃん!いっちょにゆっきゅちちようにぇ!」 赤れいむAはそう言うと“おかーさん”の薄い胸に飛び込み、両腕で抱きかかえられた。 見上げると“おかーさん”は上品な笑みを浮かべて赤れいむAを見下ろしている。 「ゆぅ~・・・おきゃ~しゃんあたたきゃい・・・」 呟きながら、私服の笑みを浮かべて“おかーさん”に頬ずりをする赤れいむA。 やがて、その暖かさに包まれてうとうとと舟をこぎ始めた。 「ゆぅ~・・・ゆぅ~・・・ゆぅ?」 しばらくして目を覚ますと“おかーさん”は四つん這いになってご飯を食べていた。 「おかーしゃん、れいみゅもいっちょにゆっくちちゃべりゅよ!」 しかし、赤れいむAがご飯に近づくと“おかーさん”は前足で赤れいむAを払いのけてた。 「ゆぎゅ!?」 そして、その拍子に頭を打った赤れいむAは気を失ってしまった。 再び赤れいむAが目を覚ましたとき、“おかーさん”は壁の上を這っていた。 「ゆゆっ!おきゃーしゃん!れいみゅもかべをにょぼりゅよ!」 そういって元気良く壁にぶつかっていくが、何度やっても失敗してしまう。 それからたっぷり5分ほど壁を登ろうと努力を続けるも、“おかーさん”は羽ばたいてどこかに飛んで行った。 「ま、まっちぇよ!おきゃーしゃん!?」 そういって“おかーさん”を追いかけているときに、何かに激突して赤霊夢Aはまたしても気絶してしまった。 またまた赤れいむAが目を覚ますと“おかーさん”は踊っていた。 「れみりゃののうさつだんすだど~♪」 「うっう~♪」 “おかーさん”とほかの家族たちが手を振り、腰を振り、楽しそうに踊っている。 「ゆっ!おかーしゃん!れいみゅもいっちょにおどりゅよ!」 そういって元気良く“おかーさん”のそばに跳ねていった赤れいむAを見て、満面の笑みを浮かべた。 「う~?おいしそうなまんじゅうだど~♪」 そして“おかーさん”は赤れいむAをおもむろに掴むと口元へといざない、思い切り良く噛り付いた。 「おあーぢゃぁんゆっぐぢやべでええええ、ゆべっ!?」 「・・・・・・まさか、気絶するたびに刷り込みしなおしとは・・・」 一部始終をいとどけた研究員の男女は頭を抱えていた。 「効きすぎですね。明らかに失敗です」 「・・・はあ、社長の知人だか知らんけど一体何処の馬鹿だよ。こんなわけのわからん薬作った奴は・・・」 赤れいむDは何故か身動きの取れないままひたすら放尿を続けていた。 じょろろろろろろろろろ・・・ 「ゆぅ~・・・ちーちーがちょまんにゃいよ!」 しかも、その尿は餡子の濃度がひどく酷く粘り気がある。 赤れいむD自身は知る由も無いがそれは紛れも無く先ほど飲まされた薬品の副作用だった。 じょろろろろろろろろろ・・・ 「ゆぅ~・・・ほどぢちぇちーちーちょまっちぇくれにゃいの~?!」 服用させられた薬品というのは、ゆっくりの餡子の跳躍移動機能をつかさどる部分を液化させることでその機能を著しく低下させるものだった。 この状態から回復する方法は餡子を補給すること。 すると、その餡子が液化した部分の機能を代行し、液化したものは尿になって出て行くというものなのだ。 じょろろろろろろろろろ・・・ 「・・・ゆぅ~、きもちわりゅいよ~!」 が、何か色々と手違いがあったらしく、餡子の半分以上が液化してしまった上に、補充する餡子が片っ端から液化させてしまっていた。 じょろろろろろろろろろ・・・ 「ゆぅぅぅぅううう!どほぢでぢーぢーどばっできゅれにゃいのおおお!」 延々と水分を放出しすぎたせいで、気がつけば尿道付近の皮が溶け、穴が広がっていた。 じょぼぼぼぼぼぼぼぼぼ・・・ 「ゆゆっ!ぢーぢーがいっぱいでりゅよ!?」 それに比例して体内の餡子と水分の失われる速度も増していく。 じょぼぼぼぼぼぼぼぼぼ・・・ 「ゆぎぃぃぃいいいい!ぎぼぢわりゅいよおおおおお!」 そんな赤れいむDの様子を見た研究員達は「ああ、こりゃもうだめだ」と判断し、チューブによる餡子と水分の補充を止めた。 じょぼぼぼぼぼぼぼぼぼ・・・ 「ゆううう・・・おにゃかがしゅいたよ・・・」 じょぼぼぼぼぼぼぼぼぼ・・・ 「おみずさんがのみちゃいよぉ・・・」 じょぼぼぼぼぼぼぼぼぼ・・・ 「ゆ・・・ゆ、う・・・」 放尿の勢いが弱まる頃には、赤れいむDはもう死んでいた。そして、その結果を見た研究員の一人がぼやいた。 「外出するときはケージに入れるのが一番だよな、常識的に考えて・・・」 ---あとがき--- 前回の研究の2番煎じ以外の何者でもないですね、こいつは。 実験に関しては色々おかしなところがありますが、突っ込まない方向で。 (そもそも「ケージに入れろ」で一蹴される時点で話にならんわな) byゆっくりボールマン このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/girlwithlolipop/pages/163.html
約束/まおゆう 魔王勇者 ◆EAUCq9p8Q. ◇◇◇ 「昔々、とっても偉大な先生がいいました」 いつのことだっただろうか。 まだ数日は経っていない、つい最近のことのはずだ。 なんてことはないはずの日常の中の、なんてことはないはずのやりとりの一つ。 少女は、なにかから聞いたセリフをそらんじる。 「人という字は、人と人とが支えあってできていますって」 まるでリズムに乗るように。 まるで風に揺られるように。 左右に身体を揺らしながら少女は隣に控える勇者にそう言った。 「だったら」 とん、と響く足音。 跳ねるように、ベンチから立ち上がる少女。 満天の夜空、今にも落ちてきそうな大きな月を背負って、少女が勇者に問いかける。 「あたしって、なんなんだろうね?」 突き抜けるような空に、そんなつぶやきが舞い上がり、消えていく。 聞き届ける人間は誰も居ない。 寂しがり屋のひとりごと。 愛の所在を探って、傷だらけの心が描いた軌道。 確かにそこにある、確かにそこにいる、なんてことはない少女のなんてことはない閉塞感。 夜空に登って消えていく、誰にも見えない心の涙。 「誰とも助け合えないあたしは、人間でいいのかな」 出会って何日目かのやりとり。 勇者の心に今も残っている、なんてことはないはずのやりとり。 勇者は、深く心に刻み込んだ。 ◇◇◇ ちちち、ちちちち。 鳥の声。 明るい黄緑色の光線が降り注ぐ小道で、囁くような小さなさえずり。 きっと彼らは、見慣れぬ少女について相談を交わしているのだろう。 【D-6】に位置する森林公園は豊かな緑と手入れされた自然から、観光スポットとしても評判の高い場所だ。 だが、今日は平日、時間も朝から昼へと移り変わろうとしている頃。 休日ほど寄る人はおらず、森林公園の道を歩くのは赤ちゃんを連れてお散歩という主婦や、疲れた顔のサラリーマンが少々と言ったところだった。 そんな中を、およそ場違いな少女が歩く。 陽気のいい午前に長袖のシャツを着ている。 年の頃は17、18歳程、高校に通っていてもおかしくない年齢だ。 通り過ぎる人々も、少し不思議そうな顔をする。 その度少女は歩調を速め、より人目につかなさそうな方へと進路を切り替えるのだった。 少女・中原岬は、セイバーの進言を聞き入れ、外出をしていた。 といっても、この前のように人の多い劇場に行ったりはしない。 出かけるのは午前中、しかもお昼より前。 場所も、人通りの多い市街地などは避けて、人通りの少なそうな場所を目指す。 そこで彼女が目をつけたのが、彼女の家の近所にある森林公園だった。 昼間ならば人通りが少なく、適度を少し超えたくらいの広さがあるため人ともあまり出会いにくい。 さらに、森林浴というのは、なんとなく疲れが癒えるような気がして、大検の勉強の合間の息抜きとしてももってこいだった。 道を歩けば色々な物がある。 人は居ないけど、新しいものには出会える。 疲れたら道沿いに置いてあるベンチの一つに座ればいい。 歩くのに飽きたら公園にまばらに置いてある遊具で遊んでもいい(これは恥ずかしいのでやらないが)。 岬にとって森林公園は、なかなかに良い場所と言えた。 「いい場所だね」 『そうだな』 人を避けて歩いている少女のひとりごとに、彼女の頭のなかにだけ返事が帰ってくる。 答えたのは彼女の英霊、セイバー・勇者レイだった。 「こういうところを歩いてると、コンクリートって怖いんだなって分かるよ」 次は返事はない。ただ、苦笑いのような声が聞こえた。 岬は特に気にせず、森林公園の入り口近くにあったマップを思い出す。 目の前の大きくて急なカーブを曲がれば、また新しい少し開けた場所に出たはずだ。 数十メートル置きに、遊具と東屋が置いてある少し開けた場所。 今度の遊具はなんだったっけ、と思いながら曲がり角を曲がって。 そして、出会った。 まるで陳腐な少女漫画のように。 曲がり角を曲がろうとして、出会う。 といっても、パンは咥えてないし、ぶつかってすっころぶようなこともない。 ただ、曲がり角を曲がった岬の目に、不思議な生き物が写った。それは、あまりに奇妙な交錯だが、出会いと呼ぶ他なかった。 不思議な生き物は、まるで服を着たカバのようにも見えた。 カバは、岬の進行方向とは90度違った方向を向いて、森林から森林へ、移動をしようとしている最中のようだった。 どうも森林公園の道を横断するようにのっそりのっそりと鈍間な動きで歩いているところだったらしい。 「えっ、カバ……?」 岬の口からぽそりとつぶやきが漏れる。 カバ、と呼ばれた人物(?)は、その声を聞き逃さず、岬の方に振り向いた。 正面から見ると、ますますおかしな格好だった。 頭は、カバというよりはトカゲや恐竜のようだ。ただし鱗はないしわりとつるつるしている。頭には一本ツノが生えている。 服は緑色の、引きずりそうなほど丈の長いローブと紫のマント。わりとダサい。 胸には毒々しいほどに赤い宝石のついたネックレスをぶらさげている。なかなかに前衛的なファッションだ。 その姿を見て岬は再び率直な感想を述べようとして、口をつぐんだ。 カバのようなそうでないような生き物が、ぐんと近づき突然拳を振りかぶったのだ。 ぐっ、と心臓が鷲掴みにされたような感覚が走る。 頭の血が一気に引き、遠い昔の恐怖が蘇る。 条件反射といって良い速度で、岬は両手で頭を庇った。ずっと昔と同じく、振るわれる暴力から逃れるために。 一秒。 二秒。 三秒。 攻撃は来ない。 ひょっとして、フェイントだろうか。 岬の知り合いには佐藤という、それはもう、とんでもなく、筆舌に尽くしがたいほど、救いようのないくらいのダメ人間が居た。 彼も岬に殴りかかろうというふりをしたことがあった。 怯える岬を見ながら、二度三度とフェイントを繰り返したものだ。 もしかして、ひょっとすると、このカバもそういう類の人物だったのだろうか。 もしそうだったら、文句の一つも言ってやろうと思い、恐る恐る目を開ける。 岬の眼前に広がっていたのは。 「マスター、離れててくれ」 「……くっ、面倒な……」 実体化し、清らかな白い盾でカバの拳の一撃を防いでいる、自身のサーヴァントの姿だった。 ◇◇◇ セイバー・勇者レイは考えを巡らせていた。 あそこまで接近を許してしまうとは、想定外だった。 岬は魔術の覚えがないので索敵なんてでいないし、セイバーもサーヴァントの実体化していなければ魔力の反応を察知できない。 ポイントポイントでセイバーが実体化していて周辺の魔力反応を探っていたので、用心をしていないわけではなかった。 だが、敵は何らかの方法でその探知をかいくぐってきた。結果として完全に虚を突かれた形になってしまった。 目線をずらし、頭をかばっていたマスター・中原岬を確認する。 間に合った。 もしもあの拳の一撃を食らっていれば、両腕ごと頭を殴られ、そのまま頭を割られて彼女は死んでいただろう。 間一髪、カバの動作が遅かったということもあり、実体化して、天空の盾を構えて攻撃を受けきるまで出来た。 そのままカバの化け物の腕を盾で押し返し、土手っ腹に蹴りを放つ。 カバは見た目に似合わない軽快な身のこなしでひょいと後ろに飛び退ると、両手で構えを取った。 「お前は、魔族か」 「魔族だと……? わしがただの魔族に見えるか。勇者」 じり、じり、とお互いに距離を取る。 セイバーの思考にあるのは一点。 『一刻も早く、戦力を使わずにこの戦闘を終わらせるにはどうすればいいか』だった。 長時間の戦闘は避けたい。 魔力量の少ない岬をマスターに持つ以上、魔力事情には気をつけなければならない。 戦闘で敵を倒すために『天空の剣』や『ギガデイン』の真名解放を行えば、魔力を大きく消費することになる。 それに実体化だって魔力消費はただじゃない。実体化し、戦いを続ける間は岬の魔力を消費し続けることになる。 岬が動けなくなってしまえば、それだけでこの決闘の行方は決まったも同然だ。 ならばどうするか。 本来ならば、岬をかついでで逃げるべきだろう。 セイバーは仕切り直しのスキルを持っているので逃げきれる可能性は高い。 だが、セイバーの仕切り直しは「ランダムな判定で失敗する」「特定の相手からの逃亡は確実に失敗する」という逸話がある。 もし逃走を図って失敗してしまえば格好の的だ。相手の宝具や魔術を岬にぶつけられることになる。 だとすれば、戦って、逃げるチャンスを生み出すか、相手を倒すしかない。 話し合いで済む相手だとは、初対面の時から思っていない。 セイバーの血が、逃れられぬ宿命を告げている。目の前の相手の正体を告げている。 「そうか……魔王、だな!」 カバ―――魔王は何も言わない。 ただ、息を大きく吸い込み、口から激しい炎を吐いた。 セイバーは盾を構える。天空の盾はブレス系の攻撃に強い。当然防ぎきる。 セイバーの後ろで縮こまっている岬も当然無事だ。 周辺の木の幾つかに火が燃え移るが、それも問題はない。 白刃が空中を走り、今まさに延焼しようとしていた木々の燃えている部分だけを切り捨てる。 地面に落ちた火種が、返す刀で両断され、勢いを失って鎮火した。 そして、剣を振るった勢いをそのままに、「おお!」とも「はあ!」取れぬ掛け声をかけながら魔王に肉薄する。 セイバーの髪が木漏れ日を浴びて瑠璃色に輝く。 瑠璃色の閃光に魔王が目を細め、愚鈍な動きで次の動作に備えて動き出す。 だが、攻撃を放ちきって隙があった魔王よりもセイバーの方が速い。剣を振りかぶり、袈裟に斬り下ろす。 肉を裂く音。 血の飛び散る音。 「ぐふっ」という少々間の抜けた魔王の叫び声。 一撃が綺麗に入った。会心とまではいかないが、なかなかの太刀筋だ。 だが、斬られた魔王も黙っていない。すかさず右手を突き出して反撃する。 その打撃を、今度も左手に装備した天空の盾で防ぎきり、右手に装備した天空の剣の柄で腹を横殴りに殴る。 真新しい傷口に衝撃を受け、ぎゃあっと悲鳴を上げる魔王。そしてそのままの勢いで後ろに吹っ飛ぶ。 後ろに吹っ飛んだ魔王は、体勢を立て直し、距離を離し、移動を始めた。 逃げるように。もしくは誘うように、森林公園の更に奥へと。 セイバーは再び考える。 相手の方から移動を始めた。ということは、逃走を図るには絶好のチャンスだろう。ならば今ここで逃げるべきだろうか。 しかし、と足元で燻る木切れを見る。 もし、あの魔王がやたらめったらに火を噴けば、森林公園はたちまち火の海になり、逃げている最中も火に炙られることになる。 英霊であるセイバーはまだしも、岬や、関係のないNPCが火の海の中で無事で済むわけがない。 そう判断したセイバーは、まず目を閉じ周囲の魔力の反応を探す。逃げた魔王以外のサーヴァントの気配は感じられない。 それを確認した後で、後ろでまだ縮こまっている岬に声をかけた。 「マスター、隠れててくれ。俺は奴を追ってくる」 「えっ?」 「すぐ戻る」 岬からの返答を待たずに、駆け出す。 セイバーの導きだした答えは『追跡』。 望ましいのは相手が逃げたということを確認できることだ。それ以上の戦闘の必要がなく、犠牲も出ない。 もし痛手を負っても戦意が失せていないようならば炎が吐けない程度に痛めつけるか延焼出来ないよう脚を断つか。どちらにしろ、炎の危機を無力化してから逃走に移る。 加減をする余裕が無いならば、その時は躊躇せずに討つしかない。出来る限り消耗を抑えることに注意しながら。 岬を一人にしておくのに不安がないわけではない。 彼女はただの少女だ。戦闘能力なんてなにもない。加えて言えばセイバーへの絶対命令権である『令呪』ももう残っていないため窮地になった時にセイバーを自分の元に呼び寄せることも出来ない。 だが幸い周囲に強い魔力を持つような人物は居ないようだ。 ひょっとすると魔王のマスターが近くに居るのではとも思ったが、マスターが居るならば鉢合わせた時のような不自然な移動はしないだろうと思い直す。 周囲に参加者が『今』居ないならば大丈夫だ。 セイバー抜きの岬一人ならば(魔力が少ないので)他のマスターやサーヴァントが来てもマスターとバレる可能性は極低い。 それに、逃げた魔王もセイバーの猛攻を掻い潜って岬には到達できない。 ならば今だけは、セイバーが近くに居ないほうが安全だろう。 少しばかり心掛かりはあったが、それでも岬も人間だ。いのちはだいじにしてくれると信じている。 視界と進路を遮る枝を切り散らしながら森を駆ける。木漏れ日は瑠璃色に輝いていた。 ◇◇◇ どうやら件の魔王の敏捷はかなり低いらしく、セイバーが本気で追いかけていると数秒もせずに追いつけた。 魔王を追ってたどり着いたのはだだっ広い空間。森林公園内で、森の間に作られた休憩用の東屋といくつかの遊具が飾られた場所。 その東屋の屋根の上で、魔王は天に向かって両手を掲げていた。 大技が来る。 理解したセイバーの動作は早かった。 既に装備していた天空の盾・天空の剣についで天空の鎧も装備。大技に備える。 魔王が両手を正面に突き出し、同時に呪文を唱える。 「『イオナズン』!!!」 放たれた光球が四方八方に飛び交い、爆裂する。 遊具が吹っ飛び、地面がえぐれ、地形を変えていく。 しかし、セイバーにはかすり傷程度のダメージも入らない。当然だ。この程度の魔術ならば天空装備無しでも受けきれるのだから。 剣を構え、土埃の向こう側を動いているであろう魔王の気配を探る。 臨戦態勢の魔王の気配を感じ逃すはずがない。場所は正面右前、一時の方向。 「はぁっ!!」 振るった剣が再び肉を裂く。手応えが薄い。 体勢を整えるよりも早く、土埃を振り払って魔王が現れて再び両手をセイバーに向けてかざす。 「『メダパニ』!!!」 唱えてすぐに拳を振りかぶる魔王。左手でセイバーが剣を持つ右手を狙った手刀の一撃を繰り出した。 セイバーは一切惑わされることなく、その手刀をいなし、逆に一歩飛び退って飛び込んできた魔王に対してもう一線剣撃を食らわせる。 鮮やかな血が舞い上がり、魔王の顔が苦痛にゆがむ。 しかし相手も魔王、その程度で引きはしない。右、左、また右と拳撃を繰り出した。 一撃目は盾で受け、二撃目は剣で弾き、三撃目は身体に当たるが鎧がダメージを緩和する。ほぼ無傷といって差し支えない。 そこからは剣対拳の撃ち合いだ。魔王が一撃を出せばセイバーがそれを受けて一撃を返す。勇者が一撃を返せば魔王は傷を増やしながらももう一撃を繰り出す。 魔王の攻撃、セイバーの攻撃、魔王の攻撃、セイバーの攻撃。何度も何度も繰り返される攻撃の応酬。 しかし、応酬とは言うが、優劣ははっきりしていた。 セイバーの身体には傷ひとつない。盾で、剣で、鎧で、全てのダメージを散らしきっている。 対して魔王は攻撃を通すことも出来ず、かと言って防ぎきる事もできず、次第にその身体に生傷を増やしていった。 斬り合いを通してセイバーは確信に至る。この魔王が『弱い』という確信に。 クラスが適合していないのか、英霊としての格が足りないのか、それとも相性の問題か、セイバーとは天と地ほどの性能差がある。 追ってきたのは正解だった。下手に逃げていれば戦力で優っているのに相手に主導権を握られることになっていただろう。 魔王の左手の掌底が、一見無防備なセイバーの顔めがけて繰り出される。 しかしそれはセイバーの予期するところ。 セイバーは先程までの激しい攻防とは打って変わって、その一撃をあえて剣で止めず、かと言って顔でも受けず、少しだけ体を引いて避けた。 唐突な回避行動に魔王のバランスが崩れ、つきだしていた左手がみっともなく空を切る。 天空の剣が煌めいたのは次の瞬間だった。今までの撃ち合いの二倍か、三倍か、それ以上か。 セイバーの持てる最高速で天空の剣が振りぬかれる。 魔王があまりの緩急にぎょ、と目を剥いてももう遅い。音すら置き去りにしそうな速度で振りぬかれた剣は、鮮やかに魔王の左手を切り裂き、木々の方へと斬り飛ばした。 聞くに堪えない恐ろしい悲鳴がこだまする。 魔王が初めて見せた大きな隙。セイバーは一切の躊躇なく踏み込み、仰け反っていた魔王に横薙ぎに一閃斬りかかった。 ざぐりという鈍い音。音は鈍いがまだ浅い。 セイバーの背骨ごと真っ二つにする勢いで放った斬撃も、すんでのところでかわされてしまう。 魔王は、無茶苦茶に身体を捩っていた。捩った分だけ身体がずれ、その分わずかに斬撃から逃れていたようだ。 だが、存外無傷というわけではない。 切っ先数センチで切り飛ばされただけに終わったが、その衝撃を殺しきれず、ぐるぐると回転してずべしゃと音を立てて地面に這いつくばる。 地面が赤く染まる。腹に添えられた魔王の右手から、皮膚の色ともローブの色とも違う、鮮やかな内蔵がまろびでる。 「ぐ、お、お、お……」 地獄の底から響くような唸り声。人間が聞けば、恐れ慄き泣き叫ぶであろう声。 セイバーは揺るがない。 格付けは終わった。 この『魔王』はもう、どうあがいてもセイバーには勝てない。 あと数分どころか、数秒もあれば、魔王を倒すことが出来る。それは思い上がりでもなんでもない、ただの事実だった。 「相手が悪かったな」 セイバーが語りかけると、魔王は顔を上げ。 その顔を不敵に引き攣らせて、右手を勇者めがけて突き出しこう唱えた。 「『バシルーラ』!!!!」 セイバーに呪文は効かない。 この点については、あれだけ魔法を放った魔王も気付いているはずだ。 ならばなぜ、悪あがきのように魔法を打つのか。セイバーは少しだけ、 セイバーの心に引っかかるのがもう一つ。 『イオナズン』『メダパニ』。 聞いたことのある呪文が二つ。 そして『バシルーラ』。これは聞いたことがないが、よく似た名前の『ルーラ』という呪文がある。 相手に向かって手を掲げて使った、ということは…… 「きゃっ! な、なに、なに、これ……」 不意に挟まる、戦場にはふさわしくない声。 セイバーが聞き慣れた、この場所では聞くはずがないと思っていた声。 セイバーは意識をバラモスにも向けたまま振り返る。 魔王と勇者の延長上、勇者のほぼ真後ろに、浮き上がっているセイバーのマスター・中原岬が居た。 隠れているようにと言い、置いてきた彼女が、なぜかセイバーたちの戦場の方へ来ていた。 それをバラモスは目ざとく見つけて、『バシルーラ』をかけた。 通常の魔法ならばセイバーに無効化されると理解した上で、『対象を一人に限定する呪文』を唱えたということだ。 「マスター!」 岬は、悲鳴を上げる間もなく吹っ飛んで行く。方角的には、B-5方面。岬の家がある方角へ。 セイバーの予感は的中していた。 『ルーラ』が転移魔法ならば、『バシルーラ』は強制転移魔法。相手を何処かへ吹っ飛ばす魔法、ということだろう。 やってくれたな、と魔王の方を睨むと、魔王は弱々しくも誇らしげに笑っていた。 「そなたのマスターを、ただ送り返してやったと思うか?」 「『バシルーラ』は呪文じゃ。宝具ほどではないにせよ、強い魔力の反応を示す」 「魔力の反応が、目立つ空中を大きく動けば……お前のマスターも、その根城も、参加者に見つかる可能性は低くはない」 セイバーが舌打ちをして剣を向けると、魔王はその傷からは予測ができないほどに機敏な動きで飛び上がり、距離をとった。 再び腹部を覆っていた右手を外す。内蔵が見当たらない。傷口がふさがっている。 「わしが本気で抵抗したところで、あと数分もあればそなたはわしを殺せるじゃろう」 「だが、その数分で、他のマスターがあの少女を見つけ出し、殺すやもしれぬ。他のサーヴァントが魔力を察知して貴様らの根城を襲撃するやもしれぬ」 確かに、あれだけ強い魔力で飛行しているところを見れば、少しくらい魔術に覚えがあれば場所の特定は容易だろう。 さらに言えば、先に説明したとおり岬に戦闘力はない。それに、襲ってきた相手と交渉が出来るようなタチではない。 「さあ、どうする勇者」 「わしは魔王。逃げはせん。死ぬ瞬間まで貴様の絶望のために戦うぞ」 死にかけの魔王は、にたにたと気色の悪い笑顔で囁く。 自身の命すら捨て駒にしようというその一種異様な光景。 その様子を見て、セイバーは――― ◇◇◇ セイバーは走っていた。 ただひたすらに走っていた。 あと数秒、あと数分で殺せていた魔王に背を向けて走っていた。 臆病風に吹かれたわけではない。あのまま戦えば絶対に勝てるという事実があった。 それでも、魔王に背を向けてひたすら走っていた。 『嫌いにならないで下さい』 『裏切らないで下さい』 『側にいて下さい』 出会ってすぐに執行された三つの絶対命令権。 そんな大雑把な命令にどれほどの強制力がある。 魔術の覚えのない岬の令呪が、最高峰の対魔力を持つセイバーに対してどれほどの意味を持つ。 彼女もそのことになんとなく気付いていたのかもしれない。 だから最後に、こう付け加えた。 『約束……守ってね』 どんな魔法よりも強く。 どんな睦言よりも甘く。 どんな呪いよりも残酷。 勇者は、その一言で心を釘付けにされた心地だった。 なんてことはない一言だ。 でも、『約束』なんだ。 彼女にとって、心の底から絞り出した願いだ。 泣くことも出来ず、誰にも伝えることも出来ず。世界の皆が繋いだ手と手の輪からはじき出されて、俯いていた少女。 自身の心を誰とも共有できない、不器用で、儚い、ガラス細工のような少女。 自分という物語を一人で終わらせようとしている、とても強くてとても弱い少女。 彼女が、精一杯の勇気を振り絞って告げた『約束』。 それは令呪なんて薄っぺらな繋がりではなく、もっと深く、もっと濃い、彼女の『心』そのものだった。 それを反故にすることは、少なくともセイバーには出来なかった。 だから、あの時『逃げろ』ではなく『隠れていろ』といった。 『逃げろ』と言えば、彼女はセイバーとの間に、また隔たりを受け取ってしまうとわかっていたから。 側に居るという約束を、令呪なんか関係なく、守りたかったから。 だから、今全力で走っていた。 少しでも早く、彼女の傍に帰れるように。 セイバーが魔王を放置して飛ばされた彼女を追う理由は、『約束したから』。それだけで十分だった。 実体化を解かずに全速力で、風よりも早く街を駆け抜け。 霊体化して、建物を通り抜けて部屋に飛び込む。 飛び込んだ先は、岬の部屋。 そこには、先ほど別れた時と同じ、きょとんとしている岬が居た。 「よくあたしが家に帰ってるってわかったね。すごい。もしかして超能力者?」 「違うよ……似てたんだ。俺の世界の呪文とね」 空間強制転移呪文(バシルーラ)。セイバーの考察通りルーラのバリエーションのようなものだとすれば、移動する場所は決まっている。 この聖杯戦争の地で岬が行ったことがある場所は、家か、図書館か、劇場かくらいだ。 飛んでいった方向的にも、家に返された可能性が高いと踏んで、当てずっぽうで家に帰ってきただけにすぎない。 セイバーの説明を聞くと、岬は少しだけふさぎ込み、そして真剣な表情でこう尋ねた。 「倒したの?」 「……いや」 「……そっか」 沈黙が流れる。 こち、こちという時計が時間を刻む音だけが、二人の間を行き来する。 岬はなにも喋ろうとせず、ただ、答えを探っているようにも見えた。 セイバーには彼女の求めているものは分からなかった。 「……なんで?」 しばらくの沈黙の後、岬が口を開く。 どこを指しているのかもわからない問いかけ。 「……レイさんは、勇者なんだよね。で、あれ、悪いカバだったでしょ?」 そこまで説明を聞いてようやく得心が行く。 つまり、魔王討伐ではなく、岬を優先したのはなぜか、という問いかけだったらしい。 決まりきっている。『約束したから』だ。 でも、そんなことを言えば、彼女がどう思うだろうか。 岬は、自分のことを他人が下す評価のどれよりも『最低』だと思っている。 そんな彼女ならば、約束がセイバーの動きを邪魔した・セイバーを間接的に追い詰めてしまった、などと勘違いしてしまうかもしれない。 だからセイバーは、本当の答えを口に出せなかった。 再び沈黙が流れる。 「……マスターは、なんで隠れてなかったんだ」 ようやく出たのは、苦し紛れのような問い一つ。 あまりにちぐはぐなやりとりだと気付き、セイバーは苦笑しかける。 だが、岬はとても真剣な表情でセイバーの方を見つめ続けていた。 「約束、したからです」 「……」 「最初会った時、ずっと傍に居てって約束しました。あたしの方から。 なのに、あたしだけ隠れてるって。うーん、どうなんだろ。間違ってると思ったので」 岬の答えは、直球だった。 最初に出会って、二人は約束をした。 嫌いにならないと約束した。 裏切らないと約束した。 側にいると約束した。 令呪3つ分の――いや、既に令呪3つ分を超えた、令呪3つ分より大きな約束。 主従の枠を超えた、一人と一人のちっぽけな3つの約束。 一人と一人の約束は一人と一人のもの。一人と一人の間では隔てるも隠すもあったことではない。 だからこそ、当然というように、胸をはるでもなく、卑屈になるでもなく、極普通にそう答えた。 セイバーはその答えを聞いて。 少しだけ考えて、こう答えた。 「俺も、同じさ」 「……」 「約束したから。そばにいるって。だから、走って帰ってきたんだ」 じっと見つめられて少し気恥ずかしくなって、そう付け加えた。 答えれば傷つけてしまうかもしれないと思った偽りのない真実を。 その答えを聞いて、岬はよく分からない表情をして。 そのまますこしだけ満足そうに目を細めて、大きく背伸びをした。 「まだお昼前だね。これからどうしよっか」 「外出、それも少し遠出したほうがいい。さっきの呪文で、人が寄ってくるかもしれない」 「そういえば、呪文って、レイさんも使えるの?」 「どうだろう。使えるんじゃないかな」 「空とか飛べちゃう?」 「……気に入ったのか」 森林公園から強制的に家に帰され。 やることを再び失ってしまった一人と一人。 それでも、一人と一人は、少しだけ、『人』に近づけたのかもしれない。 【D-5/中原岬の家/一日目 午前】 【中原岬@NHKにようこそ!】 [状態]魔力消費(小) [令呪]なし [装備]なし [道具]カッターナイフ [所持金]あまり使えないんです。お世話になってるから。 [思考・状況] 基本行動方針:なにを願っていたんだろう 0.寂しい 1.約束したんです 2.もう少しどこかに出かける 3.悪いカバを警戒 [備考] ※悪いカバ(まおうバラモス)を確認しました。魔術については実際に目にしましたが理解が及んでいません。 ※バシルーラでD-6→D-5を移動しました。魔力察知に優れた人物に所在地を感付かれた可能性があります。 【セイバー(勇者レイ)@DRAGON QUEST IV 導かれし者たち】 [状態]魔力消費(小) 霊体化中 [装備]天空の剣、天空の鎧、天空の盾 [道具]なし [思考・状況] 基本行動方針:岬の傍に居る 1.魔王を倒す必要がある……か? 2.できるだけ宝具の解放や長時間の戦闘は避けたい。 [備考] ※偽アサシン(まおうバラモス)を確認しました。イオナズン・メダパニ・バシルーラも把握しました。呪文系統の合致から、よく似た平行世界の魔王であると認識しています。 ※バシルーラの効果で人が集まることを懸念しています。 ◆◆◆ 「わははは、ははは、はは……」 どすんと音を立てて巨体が地に沈む。 倒れ伏した魔王―――偽アサシンこと宝具『まおうバラモス』は、傷だらけの身体で高らかに笑っていた。 息も絶え絶え。 HPにすればニ桁までは行かないものの三桁前半までは減らされているだろう。 傷は深く、疲労もそれなり、まさに死に体。 しかし、バラモスは勝利の喜悦に酔いしれていた。 「勇者め、魔王相手に逃亡とは、情けない……」 地面に突っ伏したままでぐふ、ぐふと喉を鳴らして笑う。 勇者と出会ってしまい、彼と戦うことになったのは完全に失策だった。 しかもあの強さ、間違いなくセイバーのサーヴァントとして顕現したのだろう。 攻撃を仕掛けようとしても物凄い速さで反応された。 虚を突いて逃走を図ってもすぐさま追いつかれた。 切り結べば力負け。 呪文は一切通らない。 打つ手なしとはまさにこの事、と言わんばかりの戦況で、それでも天は彼を見捨てなかった。 勇者のマスターたる少女が、のこのこと戦場に戻ってきたのだ。 少女に戦闘能力がないというのは、最初の一撃で把握済みだ。 あんな隙だらけの防御ならば、勇者さえ居なければぶち殺せる。 バラモスでぶち殺せるなら、他の英霊ならば消し炭だ。塵に返せる。 だからこそ、彼は大博打に出た。 攻撃魔法では駄目だ。攻撃魔法では勇者に防がれてしまう。 単独の相手を狙い撃ちにする魔法でマスターだけを標的にする。 そうして、得意技の一つである『バシルーラ』でマスターをふっ飛ばし、勇者である以前にサーヴァントであるセイバーに揺さぶりをかけた。 結果は、大成功だった。 力あるものが力なきものから逃げる。 バラモスが力なきもの扱いというのは少々癪にさわるが、それでも、勇者をやりこめてやったのは気分が良かった。 寝返りをうち、天を仰ぐ。 左腕を伸ばし、傷口を眺める。もはや血の一滴も流れ出ない。完治といっていいだろう。 左腕がくっついたのを確認して、バラモスは立ち上がり移動を再開した。 イオナズンの爆音を聞いて他の参加者が集まれば、今度こそおしまいだ。 痛む身体を引きずりながら、森林公園の外周、山林部へと身を隠した。 これで、やたらめったらに見つかることはないはずだ。 「しかし、傷をもらいすぎたな……」 樹の根元に座り、身体を眺める。 血こそ流れてないが、かなりの深さの生傷がいくつも走っている。 しばらく時間をおけば問題なく治るだろうが、その『しばらく』の間はあまり動きまわらないほうがいいだろう。 とにかく、まずは身を潜める。 身を潜め、自身のスキルとゾーマ・たまからの魔力によって傷が塞がるのを待つ。 一箇所にとどまるのは危険を伴うので、できるだけ点々としながら全快を待つ。 全快後に動くにしても、今回のようなヘマをしないように、常に遮蔽物を利用するべきだ。 「なにより、休息じゃ。 その後に、あの少女……フェイト・テスタロッサを探すとしよう」 頭のなかに浮かぶのは、主たるゾーマとの密約。 戦うな、というのは破ってしまったが、生きているのだ、これはセーフ。 図書館に近づくな、というのも守っている。バラモスとて大魔王、死にに行くほど馬鹿じゃない。 市民を襲うな、というのは破っていない。今はまだ。 フェイトという少女についてなにか思うところがあるらしい。ならば、最大限便宜を図るのが臣下としての使命だろう。 「どこに居るか……この周辺ならいいが……」 そこまで考えて、ふ、と。 主たるゾーマに今回の交戦のことを伝えるべきかどうか、という疑問がわいた。 だが、そんなもの、すぐに結論が出た。 「『勇者を見つけたから』なんぞで帰っておっては時間が足りぬわ」 勇者が居るのはバラモスもゾーマも想定内だ。 というよりも、英霊として呼ばれるならば皆が皆勇者レベルのものたちだ。 一体見つけて飛んで帰って大魔王の手をわずらわせるほどのことだろうか。 バラモスは、それを非と判断した。 異世界の勇者がどれだけ居ようが、ただの参加者。 ゾーマを討った『ゆうしゃロト』が居るならば話は別だが、それ以外は須らく平等に『ただの敵』として扱う。 それで十分だ。 「さて、動くか……少しでも、人目のつかぬ場所へ……」 バラモスは再び、山林部の更に奥へと向かって歩き出した。 まだまだ深いが、それでも動けるくらいには快復した身体を引きずって。 【D-6/森林公園/一日目 午前】 【偽アサシン(宝具『まおうバラモス』)@ドラゴンクエスト~ そして伝説へ】 [状態]ダメージ(中)、疲労(小)、自動回復中 [思考・状況] 基本行動方針:大魔王城完成まで図書館には近寄らずに情報収集 0.早朝まで生きて残り、参加者の情報を大魔王ゾーマに伝える。 1.しばらく休む。そのためにも山林を移動。 2.参加者を警戒しながら情報収集。全快まで戦いは避ける。 3.フェイト・テスタロッサを捜索。 [備考] ※中原岬&セイバー(レイ)を確認しました。セイバーが勇者であることも気付いています。 ※遮蔽物がある場合気配遮断もあって発見しにくいですが、見つかるときは見つかります。 ※宝具であるため念話・霊体化は使えません。魔力はアサシン(ゾーマ)のものを使用します。 また、実際のバラモスとは違って状況によって思考判断を行い、分が悪ければ防御・撤退もします。 ※彼の持つ気配遮断:Eは『NPCには見つからない』『参加者には隠れていれば見つからない』程度です。 参加者に一人で歩いているところを見られれば見つかります。 ※『NPCを極力殺さない』というゾーマの命令を守ります。ただし極力なので必要に応じて殺します。 ※早朝、もしくは非常時と判断した場合にのみ廃教会に帰ってきます。 ※フェイト・テスタロッサを見つけた場合、彼女の危険性を判断します。 危険ではないと判断した場合、保護を申し出て教会まで連れ帰るつもりです。(ただし生存優先のため、危険であると判断した場合は交戦・逃走もやむなし) ※バシルーラは相手を拠点(おうち)に送り返します。ただし英霊相手には余程のことがない限り効果がありません。 ※D-6 一部にイオナズンが撃ち込まれた跡があります。もしかしたら音も聞こえているかもしれません。 BACK NEXT 014 絶望少女育成計画Reflect 投下順 016 ホワイト&ローズ 時系列順 017 機械式呪言遊戯 BACK 登場キャラ NEXT 000 前夜祭 中原岬&セイバー(レイ) 039 ああ、あの愛の喜びに満ちた -019 ネガティブハッピーチェーン 001 惑いのダッチアイリス 偽アサシン(まおうバラモス) 028 三人目
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/1781.html
「じゃじゃーん!」 いつものように虐待用のゆっくりを探すため山道を歩いていると、そんな叫び声とともにそいつは現れた。 赤い髪に黒い猫耳、左右にある三つ編みを黒いリボンで止めたその姿は、希少種の中でもめったに見かけられないゆっくりおりんである。 「おにーさん、ゆっくりしていってね!」 「ん……あ、ああ。ゆっくりしていくよ」 普段はゆっくりから『じじい』とか『おじさん』と呼ばれているため、一瞬自分のことだと気付けなかった。 まだ若い身空であるため『おにーさん』と呼ばれて当然なのだが、初対面の人間をそう呼ぶゆっくりなんてさなえとおりんぐらいのものであろう。 飼いゆっくり以外で礼儀正しいゆっくりなんて、それぐらいしかいない。 「しかしおりんか……ちょっと困ったな」 「ゆゆ?」 おりんはゆっくりの死体を操る能力……ある程度原形をとどめた死体からゾンビゆっくりを作る能力を持っている。 ゾンビゆっくりは原型が崩れるか腐って動けなくなるまで仮初めの命を手に入れたゆっくりだ。 一応生きていたころの記憶はあるのだが、自分の意思が希薄でおりんの命令に逆らえないため、実質おりんの奴隷である。 そのゾンビゆっくりだが、見た目がグロい。 一度つぶれた死体が多いため、片目や餡子が漏れているのは当たり前。さらに死体だからゆっくりの免疫機能なんて働いてないため、腐りかけのまんじゅうと大差ない。 人間が見ても気持ち悪いそれは、ゆっくりの目から見ると一層恐ろしいものに映るらしく、ゾンビゆっくりとおりんはゆっくりの中でもかなり嫌われている。 それこそ、群れごと移動して逃げ出すくらい。 つまり、この付近にいたゆっくりの群れはもういない可能性が高いのだ。 「なあ、君がこの場所にきてから何回太陽がでてきた?」 「ゆっ! たぶん6回か7回だよおにーさん!」 となると、だいたい一週間か。たぶん大半が街に逃げ出してつぶされている頃だろう。 このあたりにもまだ何匹か残っているかもしれないが、探し出すには時間がかかるに違いない。 「どうしようか……この際おりんでいいかな」 「おりんになにかようかい?」 「ああ、ちょっとね」 (そう言えば、希少種を虐待したことはなかったな……見かけたら大抵ペットにしているし) ここはスタンダードに針山地獄コースかなと考えていると、突然脳裏にどこかの偉い鬼井山の言葉が聞こえた気がした。 『―――ゆっくりにはそれぞれ特徴がある。その特徴を利用しないで何が虐待だ』 「……くっ! 俺はいったいなんてことを考えていたんだ!」 「? よくわからないけれど、ゆっくりしていってね!!!」 ああ、ゆっくりするよ。お前を使ってな。 しかしゆっくりに慰められるなんて、人間の立場としてどうなのだろう…… ……まてよ。立場か。 「なあ、おりん」 「なんだい、おにーさん」 「実はゆっくりを飼おうと思っていてね。どうだい? 飼いゆっくりにならないか?」 「ゆゆっ!!」 おりんも飼いゆっくりのことは知っていたのだろう。目をきらきらと輝かせる。 おりん自体はさなえ並に飼いやすいゆっくりだが、ゾンビゆっくりの放つ悪臭や死体処理が手間であるため、一部の愛好家や虐待家を除いて飼う人はいない。 ならゾンビゆっくりを作らなければいいと思うかもしれないが、ゾンビゆっくりを作るのは本能であり、おりんにとってゾンビゆっくりはゆっくりできるものなのだ。 作らせなければすぐに衰弱死すると言われている。 そのため、希少種の中でも飼われにくいという珍しい境遇。このチャンスを逃せば、きっと野生で一生を終えるに違いない。 (まあ、野生で暮らすほうが幸せだとは思うがな) 「ゆ~んゆ~ん……ゆっ! おにーさん、おりんきめたよ! おにーさんの『かいゆっくり』になるよ!!!」 「おお、そうか。それじゃあおりんを連れていく前に、ゾンビゆっくりをここに呼んでくれ。みんな一緒に飼いゆっくりにしよう」 「ゆっ! おにーさんふとっぱらだね! わかったよ!」 ◇ ◇ ◇ 「ユッグリシテイッデネ!!!」 「……ユッグリ……ユッグリ」 「ユヴゥゥゥ……」 「うおっ、結構いるな」 おりんは十匹のゾンビゆっくりを連れてきた。 どれも見た目はひどいのだが、前にここら辺にいた群れから調達したためかそれほど腐ってはいない。 「これならしばらくは遊べそうだな……」 「ゆ?」 「よし、それじゃあおりんは抱えてあげるから、ゾンビゆっくりたちは俺の後ろをついてきてくれ」 「ユッグリ! ユッグリ!」 「マリサモカガエテ……」 誰がお前らを抱えるかよ。 抱えてる時にその体にあいた穴から虫が這い出てくるとマジ怖いんだぞ。 ◇ ◇ ◇ 俺の家に着いたとき、まずは家に飼っているゆっくりを全員二階に移動させた。 一階のある一室を使って虐待しようと思うのだが、そこに運ぶ前にほかのゆっくりの存在を気取らせたらまずい。 飼いゆっくりということは、基本的に(ゆっくり基準で)美形である。もし誰かが見初められたら、子供を作ると同時に殺されてしまう。 「と、言うわけだ。ついでに遊具もいくつかそこに運んでおいたが、我慢してくれ」 「べつにいいんだどぉー。うつくしいのはつみなんだどぉ~☆」 「正しいがお前に言われるのは何か気に食わん。明日ぷっでぃ~んは抜きだ」 「うわぁぁぁーーーー!!!」 「おいこら、叫ぶと外に聞こえるだろ。ふらん、れみりゃを二階に連れていってくれ」 「うー!」 白目をむいて驚愕した表情のれみりゃがフランに連れられて階段を上っていくのを確認すると、防腐剤を片手に持ちつつ玄関の前で待っているおりんの場所に戻る。 「さっきれみりゃのこえがきこえたような……」 「ん? ああ、ここら辺には割と多いらしいからな。でも家の中なら安全だぞ」 「そうだね! ゆっくりできるね!」 「……じゃあ、最初におりんを家の中にれるけど、ゾンビゆっくりはここに待たせてくれ」 「ゆゆっ!? みんなはゆっくりできるよ!?」 「ああ、大丈夫。この防腐剤を混ぜたり虫を取り除いた後で連れていくから」 「『ぼーふざい』さんってゆっくりできるもの?」 「ああ、みんなが腐らなくなるんだ。長い間ゆっくりできるぞ」 「ゆっ! それはすごいね! 『ぼーふざい』さんはゆっくりできるよ!!!」 「解ってくれたか。じゃあ、まずはおりんだけ連れてくぞ」 そう言いつつ持っていた防腐剤を玄関に置いておき、代わりにおりんを持って家の中に入る。 そして予定していた部屋に運び込むと、おりんはその中を見て驚愕した。 まず、(ゆっくりにしては)広い部屋。丸々一室なのだ、木の根元の洞と比べる方が間違っている。 次に、ゆっくりできそうな遊具の数々。もともと飼っているゆっくりがそれなりに多いため、少し持ってきただけでも一匹には十分すぎるだろう。 最後に、窓からの光を浴びて輝く床。餡子が飛び散った時のためのビニールシートを敷いてるだけです。 「じゃ……じゃ……」 「じゃ?」 「じゃじゃーん!!! ここはおりんのゆっくりプレイスだよ!!!」 おりんは感動の涙を流しつつ、声高らかにそう叫んだ。 野生ではありえないような巣であり、しかも人間さんのお墨付きでもある。 しかも話に聞く限りでは、飼いゆっくりは毎日たくさんのあまあまをくれるという。 きっとここで一生ゆっくりと過ごし、素敵な伴侶ももらえ、最後にはたくさんのかわいい子供たちに看取られてずっとゆっくりするのだろう。 この宣言こそ、その第一歩なのだ。 しかし、それを聞いている自分の心境としては『おいおい、いきなりお家宣言かよ』といったものである。 まあこのおりんはそれなりに頭が良いようだし、この部屋のことだけを言っているのだろう。そうでなければ即潰す。 「それじゃあ、ゾンビゆっくり達を連れてくるからな」 「ゆっ! ゆっくりつれてきてね!」 ◇ ◇ ◇ それから、おりんのゆっくりとした生活が始まった。 その生活はまさに天国。野生のころには考えられなかったほどである。 朝は朝食を食べてゆっくりし、 昼は昼食を食べてゆっくりし、 晩は夕食を食べてゆっくりする。 おにーさんはこの壁さんの向こう側からあまあまを持ってくるときにしか会えなかったけれど、いつもゾンビゆっくりが一緒だから寂しくなんてない。 部屋の外には頼んでも出してもらえなかったけど、部屋から出れなくても『しーそー』さんや『ぶらんこ』さんとかがあるから遊ぶには事欠かなかった。 だけど――― 「おにーさん……きょうもいっしょにいてほしいよ」 「ん……またか?」 おにーさんが夕食の黒いあまあまを持ってきたときに声を賭けるのは、すでに日課といってもよかった。 人間さんは頭がいいから、これだけ伝えれば何が言いたいのか察してくれる。 「悪いな。俺はここではゆっくり寝れないんだ」 「ゆぅ……」 今日も断られた。 やっぱり、信じてもらえないのだろう。 「むーしゃむーしゃ、ふしあわせー」 おいしいあまあまも、この後に起こることを考えたらおいしくない。 いつもは力強いゾンビゆっくりのみんなも、このときは頼りなく見えた。 ◇ ◇ ◇ 突然、ガタッっという大きな音が鳴った。 「ゆゆっ!?」 眠っていたおりんはその物音に反応してすぐに起きるが、周りは暗くてよく見えない。 「ゆー……」 眠れない。 眠ることができない。 怖い。 何が起こってるのかわからない。 ここ数日、同じような出来事が起こっていた。 夜中の間に突然大きな物音が鳴り響くのだ。まるで、誰かが暴れているみたいに。 そしてその物音で目を覚ますのだが、部屋の中にはだれもいない。 朝に確かめてみると遊具が倒れていたり、ゾンビゆっくりがばらばらの位置にいたり、逆におりんが移動していることもある。 このはなしをおにーさんにいうと、一度だけ一緒に寝てくれた。 その時は不思議なことに物音も移動することもなく、何も起こらないまま朝を迎えることができた。 「ゆ……ゆっくりしていってね……?」 きっと、このゆっくりプレイスにいる『なにか』は人間さんが怖いんだろう。 それだけは解っていた。おにーさんと一緒だと物音をたてたりして機嫌を損ねることはない。人間さんが怖いから。 だから毎晩おにーさんに一緒にいてくれるよう頼むのだけれど、おにーさんは信じてくれない。この『なにか』をしらないから…… 『なにか』って何? どうすればいいの? どうすればゆっくりできるの? ゆ……ゆぅぅ…… 「ゆっぐりじていってよーーー!!!」 ◇ ◇ ◇ このゆっくりプレイスに来てから、おひさまが7回ぐらい上がったころ。 「それじゃあ、これが今日の晩御飯な」 「ゆっ! ありがとうおにーさん! ……それでね?」 「なんだ、まだ物音がするとか言ってるのか……。怪談はまだ早い時期だぞ? それじゃあな」 「ゆゆっ! まっておにーさ……ゆぅぅ……」 今日もダメだった。 きっと、今夜も『なにか』が襲ってくるのだろう。 「ゆ……でも、おとだけだもんね……」 そう、音だけなのだ。 おりんやみんなが移動することはあっても、起きた時にいどうすればいいだけだからそんなに迷惑じゃない。 眠るのを邪魔する音さえなんとかなれば、このゆっくりした生活が完璧なものになる。 一日中ゆっくりすることができる。 「それじゃあみんな! きょうも『なにか』がきたらゆっくりおしえてね!」 「ユッグリ……」 「ワガッタンダゼ……」 「ムギュー……」 「…………」 ……? おかしい。ちぇんだけ返事がない。 「ちぇん、どうしたの?」 「…………」 無言。 命令しているのに、何もしゃべらない。 もしかしてずっとゆっくりしちゃったのかな? 最初に思ったのはそれだった。 『ぼーふざい』さんの効果が終わったのかもしれない。 こう言ったことは野生のころに何度も経験している。 だから、それを確かめようとしてゾンビちぇんに近づいた。 「ちぇん、めいれいはゆっくりき―――っ!?」 突然、眼だけだけがぎょろりとこちらを向く。 その目はなにか……そう、『なにか』……自分ではないものの意思を含んだ眼だった。 思わず恐怖で言葉が詰まる。 ……恐怖? そう、恐怖していた。おりんの命令をなんでも聞くゾンビゆっくりなのに、なぜか恐怖していた。 でも、どうして? このゾンビちぇんはおりんのだし、このゆっくりプレイスにはおりんとみんなしかいない。 『なにか』なんて―――いないのに。 「ワガルヨー」 「ゆっ!?」 突然ちぇんが反応して、思わず体がすくむ。 そして、それが自分の出した命令に対する返事だと理解するのに少し時間がかかった。 「ゆっ……わ、わかればいいんだよ。ゆっくりみはっててね!」 「ワガルヨー」 なんだか、今夜はまったく眠れそうになかった。 ◇ ◇ ◇ 「ゆぴー……ゆぴー……」 床がきしむ音がする。 でもそんな音じゃあ起きない。 「ゆゆぅ……あまあま……」 何かがはねる音がする。 でも普段響くのははもっと大きい音。 「ゆーん……おにーさん……」 突然、一瞬だけ音が止まった。 でも、それは本当に一瞬。 「ゆぅ……ゆゆ?」 そして気がつけば、 ちぇんがおりんを喰べていた。 ◇ ◇ ◇ 「ゆっぎゃぁぁぁーーーーー!?!!?」 目が覚める。 窓の外からは月が出ており、周りはまだ暗い。 「ゆはぁ、ゆはぁ……ゆめ?」 周りを見渡すが、ちぇんはいない。 いつも音を鳴らす『なにか』もいない。 怖かった。 悪夢だった。 「ゆぅぅぅ……ゆめさんはゆっくりできないね!」 でも、どこかで夢でよかったと安堵していた。 そうだ、今は『なにか』もいないし、ゆっくり寝れる。 「ゆっ! それじゃあおやすみな―――」 右頬の痛みに気づいたとき、真っ先に視界に飛び込んできたのはあの無言だったちぇんの顔だった。 「うわぁぁぁーーー!!!」 さっきまで悪夢だったものが正夢になった瞬間。おりんの頭に浮かんだのは命令することだった。 「やべて!! やべてよぢぇん!!!」 だが、それがいけなかった。 そう言って命令するが、ちぇんは聞こえてないかのようにおりんの頬を噛み続ける。 そうだ、だってこのちぇんは、命令を聞かないちぇんじゃないか。 この状況で無理に引き離せば千切れて中身が漏れてしまうだろう。 そしたら……死ぬ。永遠にゆっくりしてしまう! 「べいれい! べいれいをきいで!!!」 いやだ。死にたくない。 せっかくすばらしいゆっくりプレイスを見つけたのに、死ぬだなんて……いやだ! そう思っていると、何かが破れるような音と―――痛み。 右頬が噛みちぎられたのだ。 「あああぁぁぁぁぁ……!?」 すっかり野生の生活も抜けたおりんにとって、それは激痛にも等しかった。 さらにゾンビちぇんは左側のほほにも噛みつき、そこにも穴をあけようとする。 左に皮が引っ張られると、必然的に右の頬の穴は広がる。 もはやおりんの右頬からは、真っ赤な中身が血のように流れ出ていた。 ―――実質、ゆっくりにとって血以上に大切なものだが。 「いやだいやだいやだやべてよぢぇんはなじてがまないでじにたぐないじにだぐないぃぃぃーーーーー!!!!!」 「大丈夫か!」 突然ゆっくりプレイスが明るくなり、おにーさんがやってきた。 きっと助けに来てくれたのだ。 「おにーさん……」 助かった。 その思いから、今後起こることを予想する。 きっとこの状況を見て、おにーさんはちぇんをおりんから引きはがすだろう。 そのあと、おりんの頬を直してくれる。人間さんはすごいから、きっとすぐに直るはずだ。 もしかしたらちぇんは潰されるかもしれないけれど、しかたない。 ちぇんはゆっくりできるちぇんだったけど、ゆっくりできないちぇんになってしまったのだ。 きっとそのあと、おにーさんはおりんと一緒にいてくれるようになる。一緒に寝てくれるようになる。 『なにか』もちぇんも―――何も、心配しない毎日を送れる。 きっと、ゆっくりできる毎日を送れる。 「おにーさん……たすけて……」 「ああ、待ってろ。すぐに治療してやる」 「そのまえに……ちぇん……」 「ちぇん? ちぇんがどうかしたのか?」 ……? 「おりんの……ひだりにいる……ちぇんだよ……」 「……?」 ……??? 「とりあえず、すぐに治療してやる。あとな―――」 ―――左にちぇんなんていないぞ? 「……ゆ?」 おにーさんがそう言ってゆっくりプレイスを出ていくのを見送った後、左を向くと、そこにはちぇんはいなかった。 いない。当然だ。 だって、おりんの頬を喰いちぎったちぇんは、ゆっくりプレイスの隅でみんなといっしょに寝ているのだから。 ……なんで? ちぇんがおりんの頬を噛んだのは間違いない。 だって、中身が流れ落ちているのが何よりの証拠。 でも、そしたらおりんの左側にいるはずで…… 「なんでちぇんがそっちにいるのぉぉぉーーーーー!!!」 ◇ ◇ ◇ 「ほら、治ったぞ」 おにーさんに両頬を治療してもらった後、おりんはゾンビちぇんのことを言うべきか迷っていた。 あのちぇんのことを言えば明日もゆっくりできるけれど、おにーさんはおりんのことを信用していない。 いや、信用しているかもしれないけれど、このことでは信用していない。 これ以上何か言えば、また野生に返されるかもしれない。 でも…… 「……おにーさん、ゆっくりよくきいてね」 「ん? なんだ?」 「……あのすみっこにいるちぇんのうち、てまえにいるほうをつぶしてね!」 「どうしてだ? あれはお前のちぇんだろう?」 「あのちぇんがおりんのほっぺたをたべたからだよ!!!」 「でも、どうしてちぇんが食べたんだ?」 「ゆぅ……それは……」 ちぇんがどうしておりんを襲ったか、さっぱりわからなかった。 ゾンビゆっくりは基本的に食事をすることはない。ましてや、主人を襲うことなどありえない。 そもそも、意思がほとんどないのだ。もしあったとしたら、おりんの傍から逃げ出しているだろう。 もしありえるとすれば――― 「『なにか』だよ……」 「? 『なにか』って、なんだ?」 「おりんもよくわからないものだよ……」 そうとしか言いようがない。 「そうか……まあ、あのちぇんはもともとおりんの物だからな。潰してほしいというのなら潰してやろう」 「ゆっ! ありがとうおにーさん!」 そしておにーさんは眠ったままのちぇんを持ってゆっくりプレイスから出ていくと、再びあたりが暗くなり、大きな壁さんが閉じた。 この壁さんのおかげで、もうちぇんは襲ってこない。 よかった。これで少なくとも、今夜は安心して眠れる。 その時、気づいた。 気づいてしまった。 隅にいるゾンビゆっくりたちが、全員目を輝かせてこっちを見つめていることを。 「ユッグリジネ……」 誰かがそう呟くと、まるで地の底から水がわき出るかのように声が響き始めた。 「ユッグリジネ……」 「ユッグリジネ……」 「ユッグリジネ……」 「ユッグリジネ……」 「ユッグリジネ……」 「ユッグリジネ……」 「ユッグリジネ……」 「ユッグリジネ……」 「ユッグリジネ……」 「ゆわぁぁぁーーーーー!!! どいて! どいてよかべさん! おにーさん!!! たすけてよおにーさぁぁぁん!!!」 助けは二度もやってこない。 ◇ ◇ ◇ 次の日から、おりんの生活は一気に変わった。 まず、ゾンビゆっくりを使って遊ばなくなった。 シーソーで遊ばなくなったが、他にも遊具はあるからなんとかなっているようだ。 次に、ゾンビゆっくりに一切命令をしないようになった。 また命令をすると、襲われるかもしれないと思っているらしい。 でもゆっくりできるものには変わらなかったから、潰すことはなかった。 今のおりんの中で、ゾンビゆっくりは『ゆっくりできてゆっくりできないもの』だ。 ゾンビゆっくりは一日中、部屋の隅から動くことはなかった。 警戒心も強くなっていた。 たぶん、突然襲われても反撃できるように身構えているのだろう。 幸いにもゾンビゆっくりは腐りかけなぶん、やわらかく脆い。 普通に戦えば九対一でもなんとか勝てる。 警戒心が強くなった反動か、ずいぶんと俺に甘えるようになっていた。 ご飯である餡子を運ぶ時に猫なで声ですりよってきて、部屋から出ていこうとすると寂しそうに呼び止めてくる。 やべえ、鼻血でそう。 「予定通り……いや、ここまで懐いてもらえる可愛さを考えれば、予定以上といったところかな」 ここはおりんが住んでいる部屋の隣。 観察用の虐待を観賞するために、隣の部屋につけた隠しカメラの映像を見ることができる小さな部屋だ。 ちなみに隣の部屋よりも小さいため、ゆっくり数匹と一緒にいるだけでも狭い。 「うー♪ おまちどぉ~だどお~♪」 「おっ、持ってきたか。今回はこぼさなかったようだな、よしよし」 「うぅ~~♪」 れみりゃの頭をなでつつ、持ってきたオレンジジュースを飲む。 コーヒー? 苦くて飲めんよあんなもん。 「…………」 「……ん? どうしたれみりゃ?」 普段なら給仕の後はどこかに遊びに行くれみりゃだが、なぜかじっとこっちを見てきた。 昼食の時間はもう過ぎたし、おやつでも催促するのだろうか。 そう思っていると、 「れみぃもかわいいんだどぉ~☆」 ……さっきおりんのことを可愛いといったからそれに反応しているのだろう。 なるほど、その反応は可愛いと言えなくもない。 「だが断る」 「な、なにをだどぉー!?」 「フラン!」 「うー!」 「うわぁぁぁーーーざぐやぁぁぁーーー!!!」 結局、かわいくないと言えない自分がかわいかった。 ◇ ◇ ◇ ゾンビちぇんが襲ってきたとき以来、もう夜中に音はしない。おりんが移動することもない。 だが、前よりもつらい日々が続いていた。 「ユッグリジネ……」 「ユッグリジネ……」 「ユッグリジネ……」 「ユッグリジネ……」 「ユッグリジネ……」 「ユッグリジネ……」 「ユッグリジネ……」 「ユッグリジネ……」 「ユッグリジネ……」 「ゆぅぅぅ……」 おりんは「ユッグリジネ……」の大合唱に対し、布団として与えられた布きれにもぐりこんで震え続けるしか方法がなかった。 実際に襲いかかってくるのであれば、覚悟を決めて反撃することができる。今度はあのちぇんの時のように後れを取ることはないはずだ。 だが、こんな風にゆっくりできない声だけだと、潰すことだけはどうしてもできないのだ。 野生だった頃のゆっくり過ごした日々を思い出して、みんながゆっくりできないものだと思えない。思いたくない。 だから、こして布団にくるまるしかない。 せめて、無表情で呟き続ける怖いお顔を見ないで済むように…… (ゾンビだからもともと怖いだなんていうのは野暮である) 「ユッグリジネ……」 「ユッグリジネ……」 「ユッグリジネ……」 「やめてね! ゆっくりできないよ!」 「ユッグリジネ……」 「ユッグリジネ……」 「ユッグリジネ……」 「ゆっくりさぜでよぉぉぉ!!!」 おりんは叫びながら、ゆっくりと考えていた。 きっと『なにか』がみんなに取りついたんだ。どうしてかわからないけれど、『なにか』はそんなことができるんだ。 だからみんなは悪くない。悪くない。悪くない。 思えば、ここ最近まったくゆっくりしていない。 おいしいあまあまはあるし、あんぜんなばしょにいて、やさしいおにーさんもいるのに、まったくゆっくりしていない。 どうして? どうして? 『なにか』だ。 全部『なにか』が悪いんだ。 それさえなくなれば、毎日いつでもゆっくりできる。 この声が早く終わってほしい。もう聞きたくない。 だって『なにか』が悪いんだから。みんなは悪くないんだから。 でも、朝まで続くのならばそれはそれでいいのかもしれない。 そしたら、おにーさんが様子を見に来てくれた時に助けてくれるだろうから。 ◇ ◇ ◇ 「……さて、あのおりんの虐待はそろそろ終わりだな」 おもむろに、そう思った。 ここまでは前座とはいえ、今思えばちぇんが襲いかかったときが一番面白かった。 布きれにくるまって非難の声に震える様子を見るのもかわいくてそそるものがあるが、このまま続けても大したスパイスにはならない。 「ゆっ! ようやく『ねたばらし』をするんだね!」 「そうだ。あの山にもそろそろ群れが住み着いただろうし、防腐剤の効果もそろそろ切れてくる頃だろう。詰めとネタばらしといきますか」 「ゆっゆっゆ。たのしみだよ」 悪役笑いをするゆっくり、もとい相棒。 今回のMVPであり、終わりを飾る役者でもある。 「……あんまり性格が悪いと、お前を捨ててあのおりんを飼うことにするぞ」 「ゆゆっ! それはこまるよ! でもおにーさんといえど、このいかりはおさまらないよ!」 このゆっくりはもともと隣の部屋、今おりんがいる部屋で過ごしていたゆっくりである。 一匹につき一室が与えられているわけではないのだが、どうやら縄張り意識みたいなものを感じているらしい。たぶん。 正直、そこまで怒ることなのだろうか。ゆっくりの考えは解らない。 「あ、そう言えばさ」 「ゆ?」 「お前、あの部屋に『なにか』がいるって知ってるか?」 「なにかじゃわからないよおにーさん!」 「だよなぁ……」 ◇ ◇ ◇ それは、突然だった。 「ゆゆっ!?」 いつものように布団に丸まりながら寝ようとしていると、それは突然襲ってきた。 足に力が入らない。 体がだるい。 気持ち悪い。 この感覚は、野生のころに経験している。 たしか、ゆっくりできない草さんを食べた時……だった気がする。 「ゆぅ……なんで……」 部屋から出てないため当然だが、ゆっくりできない草さんを食べた覚えはない。 じゃあ、一体どうしてなのか…… 「ゆゆぅ……」 これも『なにか』のせいなのか。 『なにか』が不思議な力で襲いかかってきているのか。 解らない。解らないけれど――― ―――この状況は、ゆっくりできない。それだけは解った。 「ゆぅぅぅ~~~!?」 見れば、九匹のゾンビゆっくりたちが一斉にこちらに向かってきている。 そうか、よくわからないけれどみんなは―――いや、やつらはこの時を待っていたんだ。 「やめてね! こっちにこないでね!」 もはや意味をなさない命令もむなしく、じりじりと近づいてくるゾンビたち。 ゆっくりとした動きとは裏腹にその様子はとてもゆっくりしていなくて…… おりんは初めてゾンビゆっくりの姿に恐怖を感じた。 頭がつぶれたれいむがこっちにやってくる。 片目を失ったまりさがこっちにやってくる。 腐りかけの生クリームのぱちゅりーがこっちにやってくる。 顔に大きな穴があいたみょんがこっちにやってくる。 キモチワルイ。 なぜ。 なぜみんなは襲ってくるの。 あんなにゆっくりしていたのに。 どうして…… そんなことを考えている間に、九匹が円陣を組んでおりんの周りを囲んでしまった。 逃げ場はない。逃げる力もない。 そして、その時が―――来た。 「いだっ―――ひぎっ!?」 それは、前のちぇんの時の比ではなかった。 数の上でも九倍である。 両頬を噛まれ、足を噛まれ、髪を噛まれ、右耳を噛まれ、両耳を噛まれ、 無事な場所は目と口ぐらいしか残っていなかった。 ちぇんの時より腐敗が進んでおり、おりんの肌をすぐに噛みきれないほど噛む力が弱いのだが、大した朗報とは言えない。 もっと噛む力が強ければ、一瞬で死ねたのに。何も知らずに死ねたのに。 腐った顔面が迫ってきて自身の体をむさぼり喰う恐怖を味わわなくてすんだのに。 「たずげて! だずげてよおにーざん!!!」 周りはB級ホラーの映画さながら。腐った同族に喰われるというシチュエーション。 だが、その中心にいる者にとってはただ事ではない。 おりんは必死に助けを求めて叫ぶ。 まだ体に穴は開いてないが、それも時間の問題だ。 そして、一か所に穴が開いたら九匹の圧力によって一気に抜け出てしまう。 そうだ。ちぇんの時だって本当に危ないときは駆け付けてきてくれたじゃないか。 だから、叫んでいればいつか伝わる。助けに来てくれる。 そう信じて、おりんは全力で……家に響き渡るほどの声で叫んだ。 「おにーーーざぁぁぁん!!!」 「よんだ?」 おにーさんは、そこにいた。 いつの間にか部屋は明るくなっており、いつも開く壁さんの近くにいた。 まるで最初からこの様子を眺めたかのように、自然な様子でそこにいた。 ◇ ◇ ◇ 「お……おにーざん! たずげで……! はやぐたずげて!」 おりんが俺を呼んでいる。 きっと、助けてくれると信じているのだろう。 おそらく、さらにその後のことも考えているに違いない。その目が語っている。 この状況を作ったゾンビゆっくりは、ゆっくりできないものだった。 おにーさんはちぇんの時のようにすぐに助けたあと、優しく治療してくれる。 きっと今まで信じてくれなかったことも全て信じてくれて、あやまってくれる。 その後もずっと一緒にいてくれて、もう怖い思いなんてしなくて済む。 そして、ゆっくりとした生活が過ごせるようになるのだ……と。 本当のことなのに信じてくれないのは辛いもんな。 いつも味方だったものが突然襲ってくるのは怖いもんな。 ―――信じてた人に裏切られるのは、痛いよな? 「いやだな」 その言葉を告げた時、おりんは何を言ってるのか理解できないといった表情を返してきた。 「ゆ……ゆ?」 「おりんのことを助けないって言ったんだ。わかるか?」 その時のおりんの表情は、面白いものだった。 驚愕、 困惑、 混乱、 理解、 最後におりんは―――静かに泣いた。 「どぼじでぇ……」 「もともとそういう予定だったからだ。まあ、悪く思うな」 「どぼじでぇ……」 「ああ、そうだな。その様子が見たかった。お前ほど人懐っこく、さみしがり屋で、素直な良い子だからこそ泣いてくれるんだからな」 ゲスだとつけあがって暴言を吐くだけだしな、とも付け加える。 その言葉は聞こえているのかいないのか、おりんはただひたすら「どぼじでぇ……」と呟き、音もなく泣き続けるだけだった。 「……おにーさん」 「どうした?」 しばらくおりんが泣きやむのを待っていると、おりんの方から話しかけてきた。 もちろんゾンビゆっくりはおりんの体中を噛んだままの状態で停止しており、まだ全身に痛みがあるはずなのだが、話しかけられるぐらいには慣れたらしい。 「おりんはもうどうでもいいよ。どうなってもいいよ」 「そうか、それは殊勝な心がけだ」 「だから、おにーさんのそばにいさせてね」 「……それ、は……」 予想してなかった返事にうろたえてしまう。 正直、ここまですれば暴言を吐くところまではいかないまでも、一緒にいたくないと思うだろうと予想していた。 まさか、自分が殺そうとしたことを含めて理解していないのかもしれない。 ……ん? 「かいゆっくりじゃなくてもいいよ。えさだってじぶんでとってこれるし、おうちだってべつべつでもいい」 よく考えたら、俺は助けないといっただけで…… ゾンビゆっくりがどうして襲ってきたか理解してない? 「おにーさんがおりんのないたかおをみたいんだったらいつでもなくよ。なんでもするよ。なぐられても、けられてもいいよ。だから……いっしょにいさせて。ゆっくりさせて」 あっ、やべ。順番間違えた。 ネタばらしやってねえ。 というよりは、おりんが泣きやんだらするつもりだったんだよな。 「もうおにーさんしかいないんだよ……」 しかしこのおりんの言葉、どこかの調教系ゲームのようなセリフだ。 うん、ちょっと飼ってもいいかもって思いたくなる。 思いたくなるだけで、結論はもう決まってるんだが。 「あー、実はね」 「なに……?」 「じゃじゃーん!!!」 空気が凍った。 なんというか、おりんの目が驚きすぎて今にも飛び出そうなほど大きく見開いてる。 俺の腕に抱えられたおりんを凝視して。 「なんでぞごにおりんがいるのおおおぉぉぉぉぉ!?!」 「ん? 俺の飼いゆっくりなんだから当然だ」 「じゃじゃーん! うらかたたんとうのおりんだよ! ゆっくりしていってね!!!」 ゾンビゆっくりで地面に固定された方のおりんにむけて、飼いゆっくりの方のおりんは頭のゴールドバッチを輝かせながらふんぞり返っている。 そう、今回の虐待の肝は俺が飼っていたおりんだった。 「どぼじでぇぇぇぇぇ!?!」 「いや、どおしてと言われても……こっちのおりんのほうが早かったから?」 「ゆゆんっ! おにーさんとおりんのきずなはそんなもろいものじゃないよ!!」 「いや割と脆いと思うが」 「どぼじでぇぇぇぇぇ!?」 「お前も泣くんかい」 この虐待の計画を簡単に言うと、『おりんのゾンビゆっくりを入れ替えた』。これに尽きる。 山道でこの計画を思いついた俺は、家に帰ってこの部屋にいたおりんに協力するよう命令。 その後、野生のおりんが連れてきたゾンビゆっくりの帽子を、俺のおりんのゾンビゆっくりのものと入れ替えた。 ちなみにあの防腐剤はゾンビゆっくりを玄関の前に置いておかせるだけのブラフである。 本当はおりんとゾンビゆっくりの立場を入れ替えて、『ゾンビゆっくりにいじめられるおりん』というのをやってみたかったのだが、 そんなことをすればそのゾンビはすぐに殺されてしまうらしい。当然か。 というわけで、いじめられるまでは行かなくてもミステリアスな雰囲気をかもしつつゾンビ達に責められるという、ホラーものになったわけだ。 まず最初に、ここにきたおりんに聞こえた音や移動について。 単純明快。ゾンビゆっくりが遊具を倒して音を立てたのである。移動していたのは、そのまま眠らせたり、おりんをゆっくりと移動させたりしたから。 意味は怖がらせることや、ゾンビゆっくりが移動していることに気付かせないためのブラフでもある。 次にあのゾンビちぇんだが……言うまでもあるまい。 それ以降は隣の部屋を監視していた俺の飼っているおりんが、ゾンビゆっくりを操っていただけなのだから。 「―――と、説明しても解らないだろう。一言で言ってやる。お前のゾンビゆっくりはすりかえておいたのさ!!!」 「じゃ、じゃああのちぇんは……」 「おりんのちぇんだよ!」 「みんなは……」 「みんなおりんのゾンビたちだよ!」 「『なにか』は……」 「なにかじゃわからないけれど、すべてはおりんとおにーさんの手のひらの上だったんだよ!」 「ちなみに、今回の虐待のテーマは『B級ホラーとひと夏の恋』でした!」 「ゆっくりかんぺきだね!!!」 床にゾンビゆっくりで押さえつけられたままのおりんは、もう驚きのあまり何も言う言葉がないようだ。口をあんぐりあけたまま呆然としている。 うん、この表情も見たかったんだ。よかったよかった。 ◇ ◇ ◇ 「……ゆ? じゃあ、おりんは……どうなるの?」 「おいおい、ゾンビ映画の終わり方は決まっているだろう?」 「あわれなさいごのぎせいしゃは―――」 「「ゆっくり八つ裂きにされましたとさ」」 あ、九匹だから九つ裂きか? そんな思いとともに、ビニールシートに覆われた床一面に赤いものが飛び散った。 あとがき チルノの裏で希少種虐めの話題が出ていたので思いついたのを書いてみました。 これが処女作となります。大した練りこみもなく作ってごめんなさい。 このSSに感想をつける
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/45346.html
登録日:2020/06/22 Mon 13 44 41 更新日:2023/02/20 Mon 04 18 52 所要時間:約 19 分で読めます ▽タグ一覧 すごいチームワーク エクスカイザー エネルギー生命体 カイザーズ サンライズ マックスチーム レイカーブラザーズ 中村大樹 勇者 勇者エクスカイザー 勇者シリーズ 塩屋浩三 宇宙人 宇宙警察 少数精鋭 星野充明 草尾毅 菊池正美 速水奨 神秘で広大な宇宙。 この宇宙に巣食う悪のエネルギー生命体・宇宙海賊ガイスターが、 人類の宝を狙って地球に潜入した。 しかし、破壊と略奪を欲しいままにせんとするガイスター達の前に、 敢然と立ち塞がるヒーローがいた。 宇宙警察エクスカイザーである! これは、宇宙にはびこる悪と戦う、 勇者エクスカイザーと仲間達の物語である。 『勇者エクスカイザー』第4話~第47話アバンタイトルより カイザーズとは、勇者シリーズ第一作『勇者エクスカイザー』の主人公チーム。 概要 メンバー紹介リーダー☆エクスカイザー レイカーブラザーズ☆ブルーレイカー ☆グリーンレイカー ウルトラレイカー マックスチーム☆スカイマックス ☆ダッシュマックス ☆ドリルマックス ゴッドマックス 合体技 余談 宇宙警察!! カイザーズ!! 概要 今作の主役ロボであるエクスカイザーが率いるチームであり、宇宙警察の本星である惑星カイザースターに拠点を持つ。 メンバー全員がエネルギー生命体で、宇宙では小型の太陽のような姿で航行する。 そのチームワークは抜群で、どんな事件も100%解決するといわれており、文芸設定では本編開始前にウィルドーという組織を壊滅させている。 物語は彼らが唯一手こずるほどのお尋ね者・宇宙海賊ガイスターを追って、地球にやって来たことから始まる。 後番組『太陽の勇者ファイバード』に登場する宇宙警備隊とは交友関係にある。 PS専用ソフト『新世代ロボット戦記ブレイブサーガ』シリーズでは、『勇者指令ダグオン』の宇宙警察機構も交友関係にあたる。 メンバー紹介 リーダー ☆エクスカイザー ガイスターの悪党め! この地球で悪事を働くことは、私が許さん! CV:速水奨 星川コウタの父・ジンイチの愛車であるガルウイングカーと融合した、冷静沈着なカイザーズのリーダー。 主な武器は腕から射出する手裏剣・スパイクカッターと鳥型ブーメラン・ジェットブーメラン。 巨大なガイスターロボと戦う際にはサポートメカ・キングローダー/ドラゴンジェットを召還。 パワーに優れたキングエクスカイザーおよび格闘戦に優れたドラゴンカイザーにフォームアップ(合体)。 さらに、これらをひとつにしたグレートエクスカイザーとなり、ガイスターの魔の手から『宝』を守りぬいていく。 『ファイバード』の主役である火鳥勇太郎ことファイバードの憧れの存在であり、宇宙警備隊に入隊したのも彼のようになりたいがためという裏設定がある。 詳細は該当項目にて。 レイカーブラザーズ 弟よ、いよいよ仕事だ! 乗客を降ろしたら、すぐに急行するぞ! 分かってるよ、兄さん! 初登場は第2話。 カイザースの中では若手であり、双子の兄弟でもある。 裏設定では宇宙警察の付属養成学校を卒業して間もなく、エクスカイザーにスカウトされた。 兄弟ともどもカイザースターでは人気があり、兄弟でよくローラースケート勝負をする仲。 もし、自慢のローラースケートで歌って踊ったりしたら人気が出ていたことであろう。 キャラクターのモデルは当時人気だったアイドルグループ・光GENJIから。 リニアモーターカーを『宝』として狙うガイスターに対し、エクスカイザーは彼らを招集。 兄弟ともに新幹線に融合しており、乗客を降ろした後は客車と分離して光のレールを駆け抜けて現場に急行する。 逆に言えば、ガイスター襲撃時に客を乗せている場合は急行できないのが弱点。 花見回である第9話では桜の花柄、母の日回である第14話ではカーネーション柄(*1)と、イベントごとに異なるペイント兄弟そろって施され、お祭り好きな地球人の風習にまいってしまったこともある。 とはいえ、地球の広大な大地は気に入っていた模様で、任務を終えて宇宙に帰還する際に「いい思い出ができたよ」「新幹線は面白い乗り物だったな」とまんざらでもない様子だった。 エクスカイザーやマックスチームのようなブレストチェンジ機能は持っていないが、胸部からはワイヤー付き連結器を射出できる。 両脚部には加速用のローラーが内蔵されており、ローラーダッシュで加速をつけながら華麗なコンビネーション攻撃でガイスターに立ち向かう。 さらに、両手をつなぐことで「ツインパワー」という超能力が発動。 第19話のようにガイスターロボの拘束を振りほどくようなパワーを見せる。 胸部には放水機能も持っており、第42話では廃工場の火事を消し止めている。 ☆ブルーレイカー 全長(新幹線モード):27.2m 身長(アンテナ含む):11.2m 体重:32.6t 走行速度(ロボットモード):84.4km/h、309.7㎞/h(ローラーダッシュ時) 走行速度(新幹線モード):558.9km/h ジャンプ力:140.1m CV 菊池正美 東海道新幹線100系に融合した、レイカーブラザーズの兄。 双子の中では比較的冷静だが、大規模な停電が巻き起こった際にも走っていたため、正体を知られそうになったことも。 第7話では訓練用ガイスターロボに変えられた遊園地『スターランド』の遊具を目撃。 エクスカイザーに報告してから単身調査するが気付かれてしまい、遊具を迂闊に攻撃できずに窮地に陥った。 グリーンレイカーとの区別は額の三角形と両肩部のスリット。 ☆グリーンレイカー 全長(新幹線モード):27.2m 身長(アンテナ含む):10.8m 体重:34.9t 走行速度(ロボットモード):84.4km/h、306.9㎞/h(ローラーダッシュ時) 走行速度(新幹線モード):398.3km/h ジャンプ力:148.9m CV 草尾毅 東北新幹線200系に融合した、レイカーブラザーズの弟。 ブルーレイカーに比べると若干熱血気味。 第7話ではエクスカイザーの言葉を受け、コウタをスターランドの遊具のある荒れ地へと向かわせた。 姿形はブルーレイカーと共通しているが、額に球体パーツが施されている。 また、両肩には二連装のビーム砲を装備している。 武装・技 レイカーブラザーズは基本的に共通の技を持つ。 バインドクラッシュ 胸部の先端からアンカーを射出。 敵を掴んで投げ縄の如く振り回したり、動きを止めることも可能。 任意で電流を放つことも可能。第12話ではアーマーガイストに放ち、小麦粉の在処を白状させた。 ツインキック ジャンプキックを同時に繰り出す。 レイカーハリケーン 高速回転しながら突撃する。 第19話では竜巻を巻き起こしながら洪水を止めた。 ツインバリヤー 第19話で使用。 濁流から街を守るために展開するが、あまりの強さにバリアが破れかける事態に陥った。 マックスチームの援護がなかったら街は濁流に呑まれていたことであろう。 ツインビーム 額からビームを同時発射する。 第37話ではドラゴンカイザーのドラゴンサンダーと同時発射。 本が燃え出す温度より一度下の華氏450度にまで温度を調整し、図書館を救い出した。 「フォームアップ!」 左右合体! ウルトラレイカー!! ウルトラレイカー 身長(アンテナ含む):21.3m 体重:70.6t 走行速度:386.3km/h、698.9㎞/h(ローラーダッシュ時) ジャンプ力:246.4m CV 菊池正美 レイカーブラザーズが左右合体した姿。 腕を組んだレイカーブラザーズが飛び上がり、変形開始。 ブルーレイカーが左半身、グリーンレイカーが右半身を構成し合体。 さらにグリーンレイカーの背部パーツが胸部となり、新たな頭部が実体化することで完成となる。 合体後は人格が兄のブルーレイカーに統合。一人称も『私』に変化する。 側頭部から伸びるアンテナには左側に青、右側に緑と、合体前のレイカーブラザーズを現すラインが塗られている。 コンビネーション攻撃が得意だった合体前と異なり、パワーに優れている。 両肩部のウルトラダブルチェーンクラッシャーを駆使してガイスターロボを捕縛し、キングエクスカイザーがトドメを刺すというのが基本だった。 胸部エムブレムには放水機能も持っており、第42話でガイスターを退けた後はグレートエクスカイザーと最新型消防車と共に消火作業に努めた。 技 ウルトラダブルチェーンクラッシャー 両肩からバインドクラッシュを放ち敵を攻撃する。 通常形態のように敵を捕縛して振り回すことも可能。 第3話ではキングエクスカイザーとゴッドマックスの援護を受け、原子力発電所のみを運ぶ連係プレイを見せた。 ウルトラキック 上空から全体重を乗せたキックを繰り出す。 ウルトラショルダーアタック 両肩のパーツを射出し攻撃する。 バインドクラッシュおよびウルトラダブルチェーンクラッシャーの応用でケーブルを伸ばし、巨大なガイスターロボを捕縛して振り回すことも可能。 ウルトラキャノンビーム 頭部の球体状パーツからビームを発射する。 ウルトラスパイダーネット 第11話のみ使用。 両手から光の網を放ち分離攻撃するドグーンを捕縛し、キングエクスカイザーに勝機を作った。 マックスチーム マックスチーム、見参!! 初登場は第3話。 次々に起こる停電現象に、エクスカイザーは地底をパトロール中だったドリルマックスに調査を命じる。 案の定、その犯人がガイスターにあると気付いたエクスカイザーは、残りのチームを含めたカイザース全員で発電所を守るのであった。 裏設定によると、マックスチームは元々はエクスカイザーとは別部署で活躍する三人チームだったが、 ウィルドー事件を捜査する際、エクスカイザーのスカウトでカイザーズに加わっている。 コンビネーションに関してはレイカーブラザーズに勝るとも劣らない。 映画村回である第21話では、その友情を見て「美しいテーマだ!」とカメラを動かす大前田監督を感動させるほど。その巻き添えで中にいるコウタたちを巻き込ませるのはどうかと思うが 第19話ではゴンダムをキングエクスカイザーに任せ、迸る濁流から街を守るレイカーブラザーズをバリアーで援護した。 ☆スカイマックス 空なら俺の専門だな! 全長(ジェットモード):8.6m 身長(アンテナ含む):10.2m 体重:28.5t 走行速度(ロボットモード):72.4km/h 飛行速度(ジェットモード):マッハ6.2 ジャンプ力:175.8m CV:中村大樹 ジェット機に融合したマックスチームのリーダー。 ロボットモードでも飛行機能は失われておらず、単独で大気圏突破も宇宙空間での活動も可能。 航空能力は高く、第22話で高層ビルから落下したダッシュにランディングギアを掴ませても姿勢を保てるほど。 第27話ではパトロールの最中にプテラガイストを確認し、人工衛星スイーパーを狙うガイスターを追跡した。 ダッシュとは軽口を叩き合う仲だが、特にいがみ合うことはなく、ガイスターに襲われた薬局のデータを共有しながらエクスカイザーに送信している。 空を飛ぶことが何よりも好き。地球に着てからは地球の空を気に入っており、重力によって起こる上下感覚がたまらなく面白いとのこと。 性格のモデルは渡哲也。 第8話ではジェットモードでパイロットが気絶した超高速ジェット機コンドルを操縦するコウタをエスコートしている。 飛行機形態でも機銃とミサイルを駆使してガイスターに立ち向かう。 技 ハイパーフォノン 胸部の鳥パーツから超音波光線を放ち、敵を粉々にする。 ☆ダッシュマックス この悪党ども! せっかくのレースが台無しじゃねぇか!! 許さねぇっ!! 全長(レースカーモード):5.7m 身長(アンテナ含む):10.2m 体重:30.6t 走行速度(ロボットモード):112.4km/h 走行速度(レースカーモード):464.8km/h ジャンプ力:148.2m CV:星野充明 レースカーに融合したマックスチームのメンバー。愛称は『ダッシュ』。 全開バリバリの爆走野郎で、紳士的なキャラクターが多いカイザーズの中ではひときわ目立っている。 事件が起きると運転席ごとドライバーを放置したりする場面もだが、コウタを「坊主」呼ばわりしたり(第5話)、居眠り運転から助けたフーコに金髪のイケメンと勘違いされ淡い恋心を抱かれたり(第22話)と存在感はずば抜けていた。 結局、フーコに正体を知られることはなかったものの、最終回の「姉さんによろしくな!」は役得の台詞か。 ちなみにダッシュ本人はカイザースターではかなりモテる男らしい。フーコ姉ちゃんも惚れるのも納得であろう。 キャラのモデルは柴田恭平。 レイカーブラザーズと同様に走ることが大好きで、地球に来てからは賑やかでスピード感にあふれるレース場が気に入っている。 第16話ではゼッケン7番でカーレースに参加。前日では張り切り過ぎてうっかりエンジンを吹かしてしまうほど燃えていたが、ガイスターにレースの邪魔をされて激怒。 運転手らが逃げたのを確認してロボットモードに変形し戦いを挑んだ。 第18話では、エクスカイザーの到着を待たずしてレース会場から時計を奪うサンダーガイストを追うが、逆に人質に取られこれまでの仕返しを連続で受けてしまったことも。 第22話では瞳からビームを発射し、捉えられたエクスカイザーとスカイマックスを救い出した。 第25話ではガイスターの知らぬ間に最悪の病原菌「Xウイルス」を摩り替える芸当も披露。細菌研究所に返却するしたたかな面も見せている。 技 スクリューカッター 両手に光の円盤を精製し、敵目掛けて投擲する。 ターボトルネード 胸部からターボローターを展開して、強力な突風を巻き起こす。 フリージングトルネード ターボトルネードの派生技。 胸部のターボローターから猛吹雪を巻き起こす。 ☆ドリルマックス こちらドリルマックス! 感度良好、なにか仕事でありますか? 全長(ドリルタンクモード):7.2m 身長:9.97m 体重:38.4t 走行速度(ロボットモード):68.3km/h 走行速度(ドリルタンクモード):284.6km/h ジャンプ力:136.2m CV:塩屋浩三 ドリルタンクに融合したマックスチームのメンバー。愛称は『ドリル』。 性格は控えめだが、面倒見がよく縁の下の力持ち的存在。地球に着てからは森林が気に入った模様。 ロボット形態では両肩のドリルとメンバー唯一のゴーグルフェイスが特徴。 普段は地中をパトロールしているが、この状態からガイスターに奇襲攻撃を仕掛け、人質を救い出すことも可能。 第35話にて、ガイスターロボ・ヴィートルに囚われたコトミを救うために奔走するコウタを助ける。 また、その回では両腕部の小型ビームでケーブルを焼き切り囚われのコトミを救い出す。その後、体を張ってコウタとコトミを守り抜いた。 最終回では弟と妹がいることを告白。カイザースターでは彼らの世話をしており、コウタと遊ばせたかったと言っていた。 キャラのモデルは実在の人物ではなく、『巨人の星』の左門豊作。 何故か作中で口調が安定せず、一人称も「俺」「自分」と回によってコロコロ変わっていた。 技 ドリルキャノン 両肩のキャノン砲からビームを発射する。 ドリルタンクモードでも使用可能。 ガトリングブラスター 胸部から二門のガトリング砲を展開し、敵を攻撃。 ドリルキャノンと併用し一斉掃射することも可能。 マックスチーム! フォームアップ!! おう!! 三体合体!! ゴッドマックス!! ゴッドマックス 身長(アンテナ含む):22.6m 体重:97.5t 走行速度:184.4km/h ジャンプ力:999.8m CV:中村大樹 マックスチームが三体合体した姿。 上空に飛び上がったチームが三角形の陣営を取り、カイザーズのエムブレムを浮かばせることで合体開始。 スカイが上半身、ダッシュが胴体、ドリルが両脚部となり合体。 スカイの頭部に新たな兜飾りが装着され、フェイスガードが閉じられて完成する。 人格はスカイに統合されるが、一人称が『俺』から『私』に変化する。(*2) キレのいい技と高いジャンプ力を誇り、カイザーズの合体形態の中では唯一飛行能力を持っているのが特徴。 技 ゴッドスライサー 両肩の翼を分離させ、ブーメランの如く投擲する。 ゴッドスラッガー 額の冠にエネルギーを集中させて小型のカッターを飛ばす。 第20話ではガイスターロボ・ウシラのケーブルを切り裂き、囚われたミアン王女を救い出した。 ゴッドコズミックボンバー 両手にエネルギーを集中させ、胸部の鳥の口から光球弾を発射する。 『ブレイブサーガ』シリーズでは「ゴッドコズミック『バスター』」と呼ばれている。 ゴッドソニックバスター ゴッドマックスが頻繁に使用する技。 胸部の鳥の口から無数の光の輪を生成し敵を捕縛する。 基本的に捕縛技なので、この技で敵を撃破したのは第3話と第24話のみ。 第25話ではガイスターロボ・ガンセッキの体内に取り込まれながらもこの技を繰り出し脱出した。 ゴッドバードアタック 第20話で見せた、ゴッドマックス最大の技。 巨大鳥のイメージを浮かばせた後、全身を光の鳥に変えて突撃する。 その威力は第24話でガイスター首領であるダイノガイストをも怯ませるほど。 合体技 反エネルギー光線 第3話のみ使用。 キングエクスカイザー、ウルトラレイカー、ゴッドマックスが胸部からから光線を発射。 原子炉を一気に冷却させてメルトダウンを防いだ。 トリプルバリヤー 第13話、キングエクスカイザーがキングバリヤーに上乗せする形でルトラレイカー&ゴッドマックスと共に使用。 ガイスターロボ・ヘヴィーダによって掘り当てられた富士山のマグマ噴出を食い止めた。 ギャザウェイビーム OPでおなじみの合体光線。 上空に飛び上がり、それぞれのエムブレムから破壊光線を一斉発射する。 エクスカイザー/キングエクスカイザーは青、ウルトラレイカーは赤、ゴッドマックスは緑。 本編ではダイノガイスト初陣回である第24話のみの使用。 余談 『ファイバード』放送当時、新パッケージでレイカーブラザーズの単品玩具が再販された。 これは企画当初、『ファイバード』が『エクスカイザー』の10年後という裏設定があり、それを反映してカイザーズが客演する案があげられたため。 結局この案は流れてしまったが、カイザーズと宇宙警備隊が共闘する画面が見られるのを期待していたファンは少なくなかったはず。 『ブレイブサーガ』では、第1話「勇者降臨!」冒頭でキングエクスカイザーと武装ファイバードの共闘が見られる。 これはシリーズのプロデューサーである早坂憲洋氏氏の意向によるもの。 早坂氏の2016年10月19日付のtwitterでは、 ブレサガ1最初の戦闘は絶対この二人と決めとったわ! しかも「普通に知ったモン同志」としての会話をさせたかった! 合体以外のムービーもキングエクスカイザーから、BGMはコストの関係で原曲入れられず、バンクの声は全部新録音なんだぜ! と開発時の裏話を語っている。 ファンとしてはもう少しエクスカイザーに憧れる火鳥兄ちゃんのシーンが見たかったが、そこまでやるとゲームの容量がオーバーしかねない上に 『ブレイブサーガ』の主人公的存在である芹沢瞬兵&バーンガーンの存在が薄くなってしまったであろう。 カイザーズ、項目を追記・修正せよ! 了解!!! △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 皇帝たち -- 名無しさん (2020-06-22 14 08 38) プラグインの編集がむちゃくちゃ面倒くさかった…ゴッドマックスの味方3番手のサブメカとは思えない華麗なシルエットは凄い -- 名無しさん (2020-06-22 17 47 45) 食玩のエクスカイザーガムだとウルトラレイカー、ゴッドマックスにもオリジナルながらもスーパー~って強化形態があったんだよね。 -- 名無しさん (2020-06-23 00 25 20) スカイマックスは後のガイン -- 名無しさん (2020-06-23 00 51 49) ↑「ゴッドスライサーがきかない!?」は「ガインショットがきかない!?」の布石だったか…… -- 名無しさん (2020-06-23 00 57 33) ガイスターズより遥かに遅れること9年!ついにカイザーズの項目が! -- 名無しさん (2020-06-23 09 53 41) 出身地がカイザースターなのでエクスカイザーもその地で最も秀でた勇者と言う意味の称号なのかもしれない -- 名無しさん (2020-06-23 12 57 55) そうか、ゴッドマックスに影響されて、ゴッドシルバリアンの名乗りも -- 名無しさん (2020-06-23 21 37 31) 名前 コメント