約 2,798 件
https://w.atwiki.jp/dftc76/pages/108.html
・開催日:6/24(日) ・天気:晴れ ルートマップです↓ https //maps.google.co.jp/maps/ms?msa=0 msid=209877467771028884960.0004c1f7918903e2b46eb hl=ja brcurrent=3,0x60017f54840a177d 0x4412e436db7c88d0,0 ie=UTF8 t=m ll=34.905767,136.139374 spn=0.407887,0.738172 output=embed 写真 8時同志社大学北駐輪場集合。今回は8台で行きました。 一つ目の休憩場所は伊賀のミニストップ。 納車したばかりの下野の6R。後輪ブレーキのボルト(?)がなくなっていて応急処置していました。 一同「カワサキかぁ・・・」 二つ目の休憩場所は道の駅関宿。ここからセクションフリーです。 フロントフォークからオイル漏れしていた田中のザンザス。カワサk(ry。ショート管いい音してました。 痛CB第二弾。村尾さん「ミクさんは俺の嫁だ!」 #ref error :画像URLまたは、画像ファイル名を指定してください。 三つ目の休憩場所は道の駅菰野。マコモアイスを食べました。 四つ目の休憩場所は道の駅東近江市あいとうマーガレットステーション。珍しいジェラートがたくさん売ってました。味は・・・・・・・・。 子供用遊具で遊ぶ変態達。目線が痛かったです。(下手くそでごめんなさいww) 道の駅アグリの郷栗東で解散。久保田「クソ暑いのにツナギで来てやったぜぇ?ワイルドだろぉ?」
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/1456.html
※こちらでは初投稿です。よろしくお願いします。 『俺の癒し系ペット』 人の顔をした顔だけの不思議饅頭生物ゆっくりは今、犬猫に並ぶ大人気のペットである。 人語を理解し、拙いながらも話すことが出来るため躾が容易で、 食事はするが排泄はしないという出鱈目な性質のおかげで飼育も楽ときたものだ。 そのためめんどくさがりの人々には特に好評だった。 もちろん楽だからという理由だけではなく、 ゆっくり特有のウザかわいさや寂しさを紛らわすため、癒しのためにゆっくりを飼う者も多かった。 そして俺もまた、癒しを求めてゆっくりを飼っている人間の一人。 俺にとってゆっくりとは、癒し系ペットなのである。 「ゆっくりしていってね!!!」 仕事を終え、一人暮らしの我が家に帰宅すると「ただいま」を言うより先にペットの挨拶が出迎えてくれる。 「ゆっくりしていってね」というのはゆっくり特有の挨拶だ。基本の鳴き声でもある。 この一言を聞くと家に帰ってきたという実感が湧いてくる。 「ああ、ただいま」 俺が返事すると奥の部屋のゆっくり達は「ゆっ」と鳴いた。 玄関からではすぐにゆっくり達を見ることはできないが、奥の部屋の灯りは常に付いているのが見える。 ゆっくりは暗くなると夜だと認識してすぐに寝てしまうのでゆっくりの飼育スペースである奥の部屋は常に灯りを付けていた。 これは出迎えて欲しいという俺の勝手な都合だが、我が家のゆっくり達はそんな俺の希望を叶えてくれている。 帰りがけにコンビニで買ったお酒などを冷蔵庫に突っ込んだ後、俺は奥の部屋に顔を出す。 奥の部屋はほぼゆっくり用のスペースになっており、六畳ほどの部屋の2/3がゆっくり達のお部屋になっている。 勝手に部屋を出ないように柵で仕切り、その向こう側にはダンボールで作った簡易的な寝床とゆっくり用の遊具が満載している。 「ゆっ!」 ペットのゆっくり達、まりさ2匹が部屋に現れた俺に気が付いた。 バスケットボール大の親まりさと野球ボール程度の大きさの子まりさの二匹だ。 ちょうど子まりさがブランコで遊んでいたらしいが、俺に気が付くと飛び降りて柵の傍まで跳ねてくる。 それから親子揃って定位置に立ち、声を揃えて挨拶してくる。 「「ゆっくりしていってね!!!」」 ゆっくりは何故か分からないが挨拶を非常に好む。 ペットだろうと野良だろうと、顔を合わせた生物に対して挨拶をする。 それも二匹いると二匹の間に決まった距離を空けて挨拶してくるのだ。例え直前までスリスリし合っていたとしても。 更に面白いのは、こちらが何も反応せずにいるとじっと動かず待つのだ。 「………」 「………」 二匹はじっとこちらを見上げて待っていた。 チビの方は俺との身長差がありすぎてほぼ仰向けである。 まりさ種特有のニヘラ顔だが、返事を待っているときは期待に満ちているように見える。 このまま放っておくとチビの方が涙目になってくるので3分ほどニヤニヤ眺めてから返事をしてやった。 その時にはもうチビは泣きそうになっていて、親もチビに釣られて涙目になっていたが。 「ほーら、餌だぞー」 「ゆゆ!」 「ゆっくりたべていってね!!!」 「お前らの餌だっての」 基本的にゆっくりは雑食で、辛味などの刺激の強いものでなければ人間と同じものを食べられる。 なので料理の余りや野菜の切れ端を与えれば経済的に大助かりである。 しかし俺は料理をしない人間なので素直にゆっくり用のペットフードを与えている。 繁殖力の強い食用ゆっくりが原料なので犬や猫用のペットフードに比べれば非常に安い。 ゆっくりの中身は甘味でゆっくりの好物は甘味なのでまりさ達は美味しそうに餌を頬張っていた。 俺も柵越しではあるが隣でコンビニ弁当を頬張る。 まりさ達は食事中に喋ることはあまりないが、俺の食べ物にあるものを見つけると騒ぎ出す。 「ゆ! きのこ! きのこ!!」 「ゆゆ!? きのこ! ゆっくりしてる!!」 こいつらまりさ種はキノコが大好物だ。 ゆっくりは種族ごとに食べ物や遊具などへの好みが偏っている。 まりさで言えば食べ物はキノコが大好物。遊具では箒がお気に入りのようだ。 そして今まりさ達は俺の弁当に入っていたマッシュルームを見つけ、食べたいと騒ぎ出したのだ。 チビまりさなんてキノコを見つけてから「きのこ!」を連呼し続けているぐらいだ。 こうなると煩くて仕方がないので与えてやることにする。 「ゆっくりたべさせていってね!!!」 「きのこ! きのこ!!」 餌皿にマッシュルームを置いてやると、ゆっくりせずに急いでがっついた。 流石に親の方はチビに譲ってやったようだが、もう一つキノコを置くとすぐに口へと運んだ。 「むーしゃ、むーしゃ、しあわせー!!」 「しあわせー!!」 本当に幸せそうに鳴く奴らだ。 もし野生で危険なキノコを見つけたらどうするんだ。 こいつらなら毒でもなんでもがっつき始めそうで怖い。 お部屋の中の遊具はどれもまりさ達のお気に入りだ。 毎日飽きもせずに遊んでいる。まあ他にやることも無いのだろうが、それでもよく飽きずに遊んでいる。 ブランコ、シーソー、滑り台は子ゆっくり用なので、チビまりさがそれらで遊ぶ時には親まりさがチビまりさを見守っている。 ブランコなら背中を押してやり、 シーソーなら片方を舌で押してやり、 滑り台なら滑った先で受け止めてあげている。 お部屋にある遊具は他にもたくさんある。 まりさ種用の箒では、箒の上に乗って遊べる。 遊ぶといっても横倒しの箒の上で、いつもの表情でじっとしているだけだったりする。 どこぞの普通の魔法使いのように飛んでる妄想でもしているのだろうか。 ちなみにれいむ種用のお払い棒やありす種用のお人形、ぱちゅりー用の絵本なども一通り揃えている。 もっともそれらは対応する種族が違うせいか利用率は低い。 そして最近俺はまりさ達に新しい玩具を与えた。 スケッチブックとクレヨンだ。玩具とは言い難いが、ゆっくりにとっては玩具になる。 最初はクレヨンをお菓子か何かと勘違いしていたようだが、使い方を覚えてからは口にクレヨンを咥えて頻繁に絵を描くようになった。 描くものと言えばお部屋にある遊具や大好物のキノコぐらいのものだ。 しかしそれも説明されなければ何の絵か分からないぐらいカオスな絵だったりする。 食事を終えてシャワーを浴びてからまりさ達の部屋に顔を出すと二匹はまさに絵を描いてる最中だった。 「ゆっくりしていってね!!!」 「ああ。で、何描いているんだ?」 「ゆっくりみていってね!!!」 近づいて見てみると漢字で言うところの「二」が描かれていた。 二本の線は直線には程遠く、ぐにゃぐにゃの蛇のような線ではあるが口で描いたにしては真っ直ぐ描けている方だと思う。 それにしても何を描こうとしてたんだ? いつもは大抵お部屋にあるものを写生しているのだが、今回は何の絵か判らなかった。 「ゆっくりまよっていってね!!!」 と、俺が考えていると親まりさがスケッチブックを、チビまりさがクレヨンを俺に差し出してきた。 二匹は「迷ってみろ」と言わんばかりの自信ありげな表情だ。 特にチビの方は自信満々といった様子で、いつものニヘラ顔にも磨きがかかっている。 ここまで来ると俺はこの「二」がなんであるか理解した。 最初、スケッチブックとクレヨンの使い方を教えるついでに俺が描いた迷路を真似したのだろう。 きっとオリジナルの迷路を考えた挙句、この単純明快な迷路ならぬ明路を思い付いたのだ。 俺は二匹の元からスケッチブックとクレヨンを受け取ると「二」を「三」にして返してやった。 「ゆっくりまよったけっかがこれだよ!!!」 「ごらんのありさまだよ!!!」 二匹が驚愕の表情を見せたがそんなに自信があったのか。 逆に馬鹿にされてる気分だぜ。 「つぎはまよっていってね!!!」 まりさ達はめげずに次の迷路を作り始めた。 しかし何度迷路を作っても別れ道の発想は無いようで一本道の域は脱せずにいた。真っ直ぐである。 その悉くをクリアしてやると流石に諦めた(というか拗ねた)らしい。 二匹ボールで遊び出した。 まりさ達と少し遊んだ後、俺は自分の時間を過ごす。 そして俺が寝ようとする頃にはまりさ親子は遊び疲れたらしく、 寝床であるクッションを敷き詰めたダンボールハウスの中で擦り寄って眠っていた。 俺は散らかっている遊具を片付けたあと、ゆっくりのお部屋を消灯して自分もまた寝室へと向かう。 これが平日のゆっくりとの過ごし方。 休日でも基本的には変わらない。 ペットのゆっくり達と時たま遊びつつ自らも休日を楽しむのだ。 そんな平和で幸せな日々だったが、唐突に終わりを告げた。 それはまりさ達を飼い始めてから三週間目の休日のことだ。 俺はスケッチブックに向かって熱心にクレヨンを滑らせるまりさ親子をじっと見つめていた。 対するまりさ達は時折俺の方を向いて「ゆ!」「ゆっくり!」などと短く鳴く程度で、他はずっと絵を描き続けている。 こいつらとの生活ももう三週間になるのか。 ここまで長い付き合いになるのは初めてだ。 今まで何度かゆっくりを飼ってきた。 だがどれも一週間も待たずに飽きてしまい、そのペットとしての幸せな日々に俺が終わりを告げた。 ゆっくり用のお部屋にある遊具はみんなペットのために購入したものだった。 れいむ用のお払い棒やありす用の人形、ぱちゅりー用の絵本も全部かつてのペットの遺品である。 まりさ達の箒やスケッチブック、クレヨンもこれから遺品となる。 ゆっくり達がおうちでのんびり過ごすのを眺めるのは癒される。 一緒に遊んだり、挨拶しあったり、お話するのだって癒される。 なので癒しを求めてゆっくりを飼う。 だが飽きるのだ。どうしても。 そして最後には無関心になってしまう。 最初に飼ったゆっくりはまさにそれで、知らぬ間に餓死させてしまっていた。 だから無関心になってしまう前に別れを告げる。 俺が癒されるため、楽しむためにペットのゆっくりで遊ぶのだ。 心を決めた俺はまりさ達の元へと歩み寄る。 そんな俺に気が付いたまりさ親子は俺を見上げてくる。 一緒に遊んでくれるのかと期待しているようだ。 だがそれは違う。 一緒にではなく、俺が遊ぶのだ。 しかしすぐにこちらの悪意を気付かせるつもりはない。 「一緒に遊ぼうか、まりさ」 「ゆっ! ゆっくりあそんでいってね!!」 「ゆっくりしていってね!! ゆっくり!!」 腰ほどの高さの柵を乗り越えてまりさ達の傍に胡坐をかいて座る。 さて、何して遊ぼうかと思案しているとまりさ達はスケッチブックをこちらに差し出してくる。 「ゆっくりみていってね!!」 「たくさんほめていってね!!!」 何とも自信ありげな表情である。いつも通りの表情でもあるのだが。 しかしまた迷路か? 本当に飽きないな。 そう思って見てみると、意外なものが描かれていた。 似顔絵だ。 似顔絵といっても幼子の描いた絵のようで、大きな丸の中にもじゃもじゃの点2つと一本の横線とで出来た簡易な顔だった。 髪の毛もおまけ程度。正直言ってかなり下手な絵だ。 しかしこれは口に咥えたクレヨンで描かれたもの。そう考えると大したものだ。頑張って描いたことがよく分かる。 これまでにもお部屋にある遊具を写生していたが、この似顔絵は今までで一番出来が良かった。 流石に感心した。 もしかして俺へのプレゼントとして描いてくれていたのだろうか。 何ともありがたい。 これから始める楽しいお遊びのトリガーを用意してくれるだなんて、本当にありがたい。 「ふーん、頑張って描いたんだな」 俺はスケッチブックを手に取って絵を眺める。 別に絵をじっくり見たいとかそういう訳ではない。 やろうとしている事への準備動作だ。 「ゆっくりみていってね!!!」 「みていってね!!!」 まりさ達はその場でぴょんぴょんと垂直に跳ねて大はしゃぎだ。 きっと「ゆっくりして貰える」とか「褒めて貰える」などと期待しているのだろう。 俺は二匹の見ている中、似顔絵の描いている紙をスケッチブックから切り離す。 それから似顔絵の描かれているをまりさ達に向けた。 「ほら、お前たちの描いた絵だ」 「ゆ! おにいさん!!」 「おにいさんだよ!! ゆっくりしていってね!!!」 「うん、ゆっくりさせて貰うよ」 俺はまりさに笑顔でそう言うと、 まりさ達の目の前でまりさ達が頑張って描いた絵を破ってやった。 「……ゆ?」 それまで嬉しそうに跳ねていた二匹だったが、 予想もしていなかった俺の行動に目を丸くして固まった。 目の前で何が起きたのか、何をされたのか必死に考えているのだろう。 左右の手に持つそれぞれの切れ端を目の前でヒラヒラさせてやると ようやく何が起きたのか認識したようだ。 「あ゛あ゛あ゛あ゛っ!!?」 まりさ達は親子揃って驚愕の表情になり、ガクガク震えだす。 口を大きく開いて白目を剥いたゆっくり独特の表情だ。 この表情は大きなショックを受けた時に見せる。 よっぽどショックだったんだろうな。 二匹のこの表情を見れただけでも俺は非常に爽快な気分になれた。 そうそう、こういうゆっくりを見たかったんだ。 のんびりとして、子供みたいに無邪気に遊ぶゆっくりも好きだが、 ショックを受け、嘆き悲しむゆっくりを見るのも同じように好きだった。 「まりさ、もっとよ~く見ろよ? お前たちの描いた絵を全部破いてやるからな」 俺は固まっている親子の前で二匹の描いた絵を破り始めた。 まずは俺の似顔絵を四枚、八枚、十六枚と破って分割していく。 「ゆっくりやめていってよー!!」 「やめてね!! ゆっくりできないよ!! ゆぅぅ!!」 まりさ達はその場からは動かず涙を流してやめてと訴えてくる。 ゆっくりは泣き顔も可愛い。 本当は似顔絵一枚で終わらせるつもりだったが、もっと続けたくなった。 細切れになった絵を紙吹雪にして降らせてやると二匹は床に落ちた俺の似顔絵のなれの果てを見て俯いた。 チビの方なんかは足下に落ちた紙を集めだした。修復なんて不可能だというのに。 俺はそんな二匹を尻目に次の絵をスケッチブックから切り離して破り始める。 この絵はお部屋にあるブランコが描かれている。 ほとんど三角形の絵だが、この絵を見せてくれた時にしきりと 「ゆらゆらだよ! ゆらゆら!!」と言っていたのでまりさ達にとってはブランコなのだろう。 「ゆっくりしていってよー!!」 「もうやだ! ゆっくりじだい! やめでよぉぉ!!」 ここに来てまりさ達はポヨンと跳ねて俺に擦り寄ってきた。 たがこいつらが出来るのはそれだけだ。 平和でゆっくりとした性格は俺を止めるとか、紙を奪い返すなんて思い付きもしない。 ただ泣いて、擦り寄って、「やめて」と叫ぶだけ。 ブランコの絵を破り終えれば次はシーソーの絵を破り始める。 キノコの絵や箒の絵、寝床のダンボールハウスの絵も全部破っていく。 それも一枚一枚をまりさ達に見せてから丁寧に破り捨てた。 ペットとして飼われ、与えられる物だけで生きるまりさ達が世に残した数少ない宝物。 それをまりさ達の信頼を裏切ってバラバラにしてやったのだ。 床が紙吹雪で塗れた頃にはスケッチブックにはもう白紙のページしか残っていなかった。 まりさ達は「ゆぁぁ」などと泣きながら紙吹雪を集めていた。 …ふぅ。割とすっきり出来た。癒された。 でもまだ足りない。満たされていない。 それにまりさ達とのお別れも済んでいない。 「さ、まりさ。 もっと遊ぼう。次はもっと楽しい遊びだ」 「ゆ…? あそぶの?」 「ゆゆゆ?」 まりさ達は涙目ながらも顔を上げた。 遊ぶ=ゆっくり出来ると思っているので精神的に少し持ち直したのだろう。 チビまりさなんて笑顔が少し戻っているほどだ。 単純な性格である。俺をまだ信頼しているとも言える。 しかし笑顔に戻りそうなところを悪いが、俺はその笑顔を歪ませたくなった。 「ゆ、ゆっくりあそんでいってね…?」 「うん」 俺は親まりさを両手で持ち上げて胡坐をかいた足の上に乗せる。 バスケットボールほどの大きさなのでジャストフィットだ。 いい感じだ。殴りやすい。 「ゆ…ゆゆ? ゆっくりできるよ!」 「まりさもゆっくりしたいよ!!」 超絶ポジティブなこいつらは元気を取り戻しつつある。 もう少しさっきの事で凹んでくれてもいいのにな。 だがこれがゆっくりという生き物なのだから仕方がない。 さっさと突き落とすとしよう。 「チビのまりさ。 これから俺がやることをよーく見ておけよ?」 「ゆ? ゆっくりみていくよ!!」 「いい子だ」 そして俺は拳を振り落とした。 もちろん俺の股間の上に座す親まりさの頭上めがけて、だ。 「ゆ゛ん゛っ!?」 低反発枕を殴った時のような鈍い感触と僅かな熱を感じる。 俺の拳は親まりさの頭に、帽子越しにめり込んでいた。 「ゅ、ぁああ……」 チビまりさは突然の暴力に目を見開いた。 それから俺の方を怯えを含んだ瞳で見上げてくる。 「ゆ゛…ゆ゛…… あ、ひ…ゆぶ……」 親まりさはというと数秒の沈黙の後、頭(ゆっくり的には全身)に響く鈍い痛みに泣き始めた。 余りの痛みに泣き叫ぶことも出来ず、涙を流しながら苦しそうな声を上げている。 ペットショップで生まれ育ち、飼ってからも大事にしてきた親まりさだ。 まともな痛みなど感じたことすらないだろう。 そんな親まりさが今、頭が凹むほどの打撃を受けたのだ。 痛いだろうなぁ。 苦しいんだろうなぁ。 でもこれはまだ一撃目にしか過ぎない。 この愛すべきサンドバッグならぬ餡子バッグを俺は続けて殴り始めた。 「ゆぐっ!?」 「ん゛っ!!」 「ぎゅぶっ!!!」 右手と左手とで交互に連続で殴る。 親まりさの頭を僅かながらに守っていた帽子が殴るたびにグシャグシャになっていく。 もちろん親まりさ自身の頭も変形し始め、凸凹になり始めていた。 「やべでね! おがーさん、いだがってるよ!! やめでよぉぉぉ!!!」 大好きなお母さんを目の前でズタボロになっていく様を見たチビまりさは必死にやめてと泣き叫んでくる。 親まりさはそんなチビまりさを見て、どんな顔をしているのだろうか。 俺は親まりさの向きを変え、俺の方を向くように仰向けにした。 するとチビを安心させようとしていたのだろう。笑顔だった。 まあ涙で顔はグシャグシャで表情も硬く、無理に作った笑顔なのは一目瞭然だった。 「あああぁぁ…っ」 が、俺と目が合うと笑顔は簡単に崩れ、単なる怯え顔へと変わった。 体をよじらせて逃げようと試みるがそんなトロい動きじゃ逃げられやしない。 「ふふ、遊びはまだ終わりじゃないよ」 「ゆ゛ー!! やだよ! ゆっぐりじだい!!」 「駄目駄目。ゆっくりするのは俺なんだから、ねっ!」 「んむ゛ぅっ!!?」 今度は顔面を殴りつける。 もう何も喋れないぐらいに両頬や顎を殴り、 もう何も見れないぐらいに両眼も殴る。 親まりさは殴られる度に声は小さくなり、逃げようとする動きも小さくなっていった。 「おがーざんをいじめないで! ゆっぐりできなぐなっちゃう!! ゆっくりじでよー!!」 チビまりさの絶叫もますます盛り上がってきたようだ。 俺はそんなチビに見せつけるように親まりさに暴力を振い続けた。 散々殴り続け、俺も飽きてきた頃にはもう親まりさは虫の息であった。 ゆっくりは案外タフな生き物なのでこのまま放っておいても多分死なないだろう。 殺すけど。 「ほら、チビ。床に伏せてないで見ろよ。 お母さんとお別れしような」 俺は床にうつ伏せになって泣くだけになったチビを摘みあげで起こす。 それから顔の判別も出来ないほどに顔の崩れた親まりさを目の前に置いてやり、俺は立ち上がる。 「おがーざん! おがーざぁん!!」 チビまりさは親まりさに泣きついてスリスリし始める。 だが親まりさは反応する元気もないようで、苦しそうに小さく呼吸するのみだった。 「ゆっぐりじでってね!! おがーざん!! ゆっくりしでいってね!! ねっ!! ねっ!!!」 「………ゆ゛」 しかしチビの懸命な呼び掛けに親まりさはデコボコの顔で何とか返事の言葉を紡ごうとする。 素晴らしきかな親の愛。 「ゆっくりじようね! おかーさん!! ゆっぐりじでいってね!!」 「ゆ゛……ゆ"っぐ……り"…… じびゅぎゅぶっ……!!!」 でも、駄目。 親まりさが必死に返事しかけ、チビが安心したような笑みを浮かべかけたところで一気に踏み潰した。 身体の外も内もボロボロで弱った親まりさを潰すのは簡単だった。 親まりさは体中の穴という穴から餡子を吐き出した。 殴り続けたせいで弱った皮も踏みつけた衝撃でいくらか破れ、そこからも餡子が溢れ出した。 目の前にいたチビまりさの顔にも母の餡子が降り注ぎ、蒼白だったチビまりさの顔が餡子色に染まった。 親まりさは最後に一度ブルッと大きく震えた後、ピクリとも動かなくなった。 「やぁ、チビまりさ。 ちゃんとお母さんにお別れを言えたかな?」 「あ……あ……… ゆぃあぁぁぁああっ!!!」 今日一番の絶叫だった。 そしてそのまま親の亡骸にすがりつくかと思ったが、チビまりさは予想外の行動に出た。 「ゆうぅぅ!! ゆううううっ!! 小さな体で俺の足に体当たりしてきたのだ。 あのゆっくりがこうまで怒りを露わにするのは珍しかった。 それも攻撃行動に出るなんて。 「おがーざん! おがーざん!! ゆうぅぅぅ!!!」 しかしいくら怒りに身を任せての攻撃であっても無謀である。 俺の方としては足にクッションが当たっている程度の感触しかない。 なのでチビを無視して親まりさの後処理をする。 ビニール袋を取り出してきて死骸をそこに入れた。後は生ゴミの日に捨てれば問題ない。 床に散った餡子は掃除に時間がかかるので後にしよう。 何せこのおうちは次に飼うゆっくりが住むのだからその時までには綺麗にしておかないとね。 「がえじて! おがーざん、がえじで!!」 とまあ、チビも残っているので掃除は後だ。 俺は依然として体当たりを続けるチビを摘みあげる。 「ゆ゛ー! はなじてね! おにーさんはゆっぐりできない!! きらい!!」 いくら暢気な性格だろうと信頼があったとしてもここまですれば嫌いになるよな。 そりゃ目の前で一番好きなお母さんが殺されたんだから。 でもまあ、今さら嫌われても別にどうってことはないけどね。 さて、このチビまりさだがもう少し長生きしてもらうことにする。 ただしペットとしてではない。コンポストの住人として生きるのだ。 我が家にはしばらく宿主を失っていたコンポスト用の容器がある。 宿主とはもちろんゆっくりの事で、しばらく前に飼っていたありすがそれに当たる。 もっとも俺は料理をしない人なので生ごみなどほとんどなく、前のありすは知らぬ間に死んでいたが。 そしてチビまりさはここで余生を過ごす。 「ほら、ここがおチビの新しいおうちだよ。 ゆっくりしていってね!!」 「はなしてね! ゆっくりできない! はなじでぇぇぇ!!」 「はいよ」 「ゆべっ」 チビまりさは顔面から金属の床に着地した。 防音仕様の容器は外に声が漏れることはない。 逆にいえば中からは外の音がほとんど聞こえない。光も差すことはない。 ほぼ完全に孤独な世界となる。 そして俺の気が向かない限り蓋は開くことはない。 コンポストとは名ばかりの牢獄である。 俺はただ、チビまりさが孤独の中死んでいく様を妄想して楽しむだけだ。 さて、掃除をした後は次に飼うゆっくりについて検討しようかな。 コンポストの中。 チビまりさが頭上を見上げたと同時に蓋が閉じた。 暗闇に閉ざされて何も見えなくなる。 そうなるとチビまりさの心は不安と恐怖でいっぱいになった。 いつもならばお母さんがどんな時でも一緒にいた。 悲しい気分になった時はいつも寄り添って安心させてくれた。 でもお母さんはいない。もうどこにも。 「く、くらいよ…こわいよ。 ゆっくりできないよぉ」 外から遮断された世界に自分の声だけが虚しく響く。 今のチビまりさにとっては反響する自分の声すら怖かった。 そして真っ暗な中では動くことすら億劫になる。 自分の他に唯一感じられるのはこの暗く狭い世界を漂う異臭だけだ。 正体の分からない不快な臭いにまりさはただ怯えた。 喋ることも動くことも出来ない。 真っ暗だし臭いし床は冷たい。 そして頼るものもいない。 「ゆぅ…ゆぅ…」 チビまりさはさっきまで泣き叫び続けていた疲れもあり、 今の状況による精神的ストレスから逃げるように眠りに着いた。 次に目が覚める時は、ゆっくり出来ると願って。 数日後、チビまりさは衰弱しきっていた。 食事がない。会話もない。目に見えるものもない。何もない。 これではチビまりさじゃなくても衰弱するのは当然だった。 「もう、やだ。おうちかえる…」 優しいお母さんがいて、優しいお兄さんがいて、 ご飯がおいしくて、いっぱい遊べて、暖かいおうちに帰りたい。 チビまりさは死の間際でそんな事を考えていた。 この数日で何度も同じように過去を想い、一匹泣いていた。 でも今はもう涙も出ない。体中の水分は何とか生命を維持する程度にしか残っていない。 チビまりさはゆっくりするために、残った僅かな力で頭を働かせ、過去を想う。 最後に思い出したのはお母さん。 お母さんと一緒に絵を描いた時のことだった。 あの日、二匹でお兄さんを描こうと決めた。 お兄さんに喜んでもらえる。褒めてもらえると頑張って似顔絵を描いた。 それからお母さんと一緒にお兄さんにプレゼント。 上手だよ。ありがとうってたくさん褒められて頭をナデナデしてもらう。 …はずだったのに。 どうして喜んでもらえなかったの? どうして褒めてもらえなかったの? どうして、ゆっくりできなくなっちゃったの? ねえ、おかあさん。なんで? そこでチビまりさの意識は途絶え、二度と目覚めることは無かった。 最後の最後で疑問を抱え、そのまま衰弱死した。 ただ、理由を知ったとしても理解は出来なかったであろうが。 チビまりさをコンポストに閉じ込めた翌日。 俺はペットショップから二匹のれいむと一匹のまりさを買ってきていた。 それぞれ子供のゆっくりで、同じ親から生まれた姉妹である。 「ここがお前たちの新しいおうちだぞ」 「ゆゆ! ひろい! ゆっくりしていくね!!」 「ゆっくり!! たのしそう!!」 「ほうきがあるよ! まりさ、あれであそびたい!!」 おうちの床に降ろすと一目散に遊具へ向かっていくあたり、子供らしくて可愛らしい。 そして無邪気に遊ぶ姿は愛らしく、見ているだけでも癒される。 今度は三匹もいるのでしばらく飽きずに済みそうだ。 飽きたとしても、俺には別の楽しみ方がある。 ゆっくりを飼う人には飼う理由がそれぞれある。 小動物を飼いたいが面倒なので飼育なゆっくりを飼う人間。 一人暮らしの寂しさを紛らわすため、会話の相手として飼う人間。 そして俺のように和みだとか癒しを求めてゆっくりを飼う人間。 その中でも俺の癒され方は異端だが、ゆっくりを飼う人の中には少なからずそういう人がいる。 俺も含めてそういう人達はゆっくりで日頃のストレスを解消しているのだ。 俺にとってゆっくりとは、使い捨ての癒し系ペットなのである。 終 ---後書き--- あまり新鮮味のないシンプルな苛めだったと思いますが、 読んでいただきありがとうございます。 しかしお兄さん、きちく。
https://w.atwiki.jp/utauuuta/pages/3424.html
かおなしふれんど【登録タグ か 曲 曲か行 薄塩指数 重音テト】 作詞:薄塩指数 作曲:薄塩指数 編曲:薄塩指数 唄:重音テト 曲紹介 「元気かなあ 会いたくないよ」 喧嘩別れした、思い出の中の君のことを思いながら。ギターロック 歌詞 (piaproより転載) 君の顔を忘れてどれくらい経つ 上の名前も思い出せない 住んでた家にはもう知らない人 君と遊んだことや遊んだ場所のことは覚えてる けど あの公園の遊具は「危ない」ってさ なくなったらしい 元気かなあ 会いたくないよ 元気かなあ 会いたくないよ あれほど見ていた顔も今はもう覚えてないよ ないよ あれほど聴いた声でも忘れちゃうんだね ああ 君に「NO!」だけを突き付けて喧嘩別れした日の 日の 下らないあのプライドを今も抱えたまま 君と撮った写真は一枚もない 「残さなくても残るものだ」と 思っていたけれど違ったらしい 元気かなあ 会いたくないよ 元気かなあ 会いたくないよ もし今 どんな顔して君に会えばいいだろう だろう 連絡取る手段さえないけど 思ってるよ ああ 君はもう僕のことなど忘れてしまったろうか ろうか それならそれで そのほうがいいって気もするよ 元気かなあ 会いたくないよ 元気かなあ 会いたくないよ あれほど見ていた顔も今はもう覚えてないよ ないよ あれほど聴いた声でも忘れちゃうんだね ああ 君に「NO!」だけを突き付けて喧嘩別れした日の 日の 戻らないあのひと言を今も抱えたまま 今も抱えたまま コメント 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/bkneko/pages/86.html
+ 定期イベント一覧 定期イベント一覧 月例イベント|勝手にコラボ|コボルト冒険記 曜日限定クエスト|素材採取クエスト|狩猟クエスト|小判稼ぎクエスト|暁天のアイテム狩り|月夜のアイテム狩り 救出クエスト|ネコゲットクエスト 高難度【聖獣狩りクエスト|荒ぶるクエスト|逆襲クエスト|迷宮クエスト】 + 不定期イベント一覧 不定期イベント一覧 錬金祭り|ざくざくゴールドハント|天地降臨|オリハルコンフェス|コボルトとドロップチャレンジ 幼少シリーズ|超アイテムドロップクエスト|ぼくとネコ大感謝祭 + その他イベント一覧 その他イベント一覧 3周年記念イベント|正月限定 羽根つきチャレンジ|エイプリルフール|GWイベント 解放クエスト|マジックルーン獲得クエスト 月例イベント 各月限定で開催されるイベント。 1週間ぐらいでリフレッシュされる。 難易度はそこまで高くないので初級と中級のドロップチャレンジは忘れずにこなしたほうがいい。 上級以降はドロップチャレンジの報酬が記載されている2種類のうちどちらか。 イベント名は怪しい? 月例イベント開催月 イベント名 ドロップチャレンジキャラ ドロップチャレンジ武器 1月 お正月もぼくとネコ かがみもちネコ 門松ロッド 2月 福よ、まいれ! 桃ネコ太郎 オニニン金棒 3月 おひなネコまつり! おひなネコ ぼんぼりスピア 4月 新生活は辛いよ! 遊具使いのさっちゃん 横断歩道の旗 5月 ちゃんばらの乱 コイ太郎 コイキャノン 6月 魚人注意報 ネコでんでん アンブレラソード 7月 ぼくネコ夏祭り 金魚すくいネコ わたあめロッド 8月 ぼくネコなつやすみ カブトムシネコ ノーマルシューター 9月 お花見舞踏会 おもちネコ 餅つきハンマー 10月 ハロウィンパーティー かぼちゃベイビー パンプキンブランチ 11月 秋のトレント収穫祭 栗ネコ 黄紅葉の弓 12月 メリークリスマス! ニャンタクロース ツリーメイス
https://w.atwiki.jp/omocha/pages/2.html
メニュー トップページ 年齢別おもちゃ 0歳児のおもちゃ 1歳児のおもちゃ 2歳児のおもちゃ 3歳児のおもちゃ 4歳児のおもちゃ 5,6歳児のおもちゃ 小学生のおもちゃ おもちゃ別カテゴリ ベビートイ ベビージム・メリー・モビール・プレイマット ラトル・歯固め 起き上がりこぼし コップ重ね・入れ子 ジャンパルー ウォーカー・カタカタ・手押し車 ドロップインザボックス プルトーイ 複合型トイ(やりたい放題等) ブロック系 ブロック一般 ダイヤブロック レゴブロック ニューブロック リブブロック ままごと・ごっこ遊び ままごと・ごっこ遊び一般 食材 ミニキッチン・レンジ台 マシーン系(レジスター等) 外遊びおもちゃ 外遊びおもちゃ一般 プール 砂場遊び 人形・ぬいぐるみ 人形・ぬいぐるみ一般 着せ替え人形(リカ、ジェニー等) 抱き人形 ドールハウス ドールハウス一般 シルバニアファミリー 楽器のおもちゃ 楽器のおもちゃ一般 ピアノ 木琴・鉄琴 ラッパ・笛 太鼓・ドラム 積み木 積み木一般 ネフ社の積み木 レンガ積木・WAKU-BLOCK 磁石のおもちゃ 磁石のおもちゃ一般 マグフォーマー ピタゴラス・磁石積木 お風呂のおもちゃ お風呂のおもちゃ 乗り物系おもちゃ 乗り物系おもちゃ一般 ロディ・木馬 足蹴り四輪 足けり三輪(ミニバイク・公園レーサー等) ペダル無しバイク(ストライダー等) 三輪車 汽車・電車おもちゃ 汽車・電車おもちゃ一般 プラレール 木製レールトレイン 室内用大型遊具 ジャングルジム・鉄棒・ブランコ 滑り台 トランポリン お絵かき・工作 クレヨン・色鉛筆 粘土 せんせい・スイスイお絵かき 合計 - 今日の訪問者数 - 昨日の訪問者数 - プラグイン紹介 まとめサイト作成支援ツール メニュー メニュー2 リンク @wiki @wikiご利用ガイド 他のサービス 無料ホームページ作成 無料ブログ作成 2ch型掲示板レンタル 無料掲示板レンタル お絵かきレンタル 無料ソーシャルプロフ ここを編集
https://w.atwiki.jp/aeonlounge/pages/28.html
千葉県 県庁所在地は千葉市。京葉工業地帯といわれる蘇我までの京葉線沿いと総武線千葉付近までは大都会だがそこを過ぎたら一気に地方都市の市街中心部以外閑散としている。現在のイオンの本社所在県(海浜幕張) ※イオンで買いたいご当地食品、募集中 イオンモール木更津☆ 最終訪問 階数 座席数 飲料 充電 2023/5/8 2F 70 ドP 内房線木更津からバスで10分程度、東京八重洲口からも直通バスあり。 イオンスタイルと専門店街の2F狭間にあります。 【座席内訳】 2人がけ30卓60人 2人掛けソファ5基10人 イオン稲毛 最終訪問 階数 座席数 飲料 お菓子 充電 2019/ 3F 68 ∞炭ド 1-3 総武快速線稲毛駅から徒歩5分程度、あまり混雑もしておらず部屋は大きくない密室 【座席内訳】2人がけ30卓、1人席が8席 イオンモール津田沼 最終訪問 階数 座席数 飲料 お菓子 充電 201/ 3F ∞炭ド 1- 総武快速線津田沼駅から徒歩10分程度、京成新津田沼駅隣接 部屋が2つあり1つはキッズルームという扱いらしい、またテラスがある。(キッズルームは遊具とかはないが静かに過ごしたいVIPとファミリーを分けているよう)キッズルームは17時までで以降は閉鎖される。ただ18時ころいったときには待ち時間10分ほどの行列ができており入場制限をかけていたが室内は混雑していてもテラスは15~6人座れるスペースに3人しかいない状況だった。外の人数まではカウントしておらずこの行列はなんだったんだろうかと拍子抜けした。 トップページ
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/2503.html
夕日に照らされた山道で、俺はゆっくりと仲良く追いかけっこをしていた。 それも、和気あいあいと談笑しながらだ。我ながら仲睦まじいね。 背景がきれいな砂浜であれば、より一層完璧であっただろう。 だが互いが話す内容を具体的に言うと、俺がバカにされたり、俺がバカにされたりである。 なんだこのゆっくり。 「おいこら! きっちり捕獲されろ!」 「あなたのような乱暴な人に捕まえられるわけないでしょう? ゆっくりりかいしなさい!!!」 相手は若紫の髪に、目玉のような奇妙な飾りをつけた『ゆっくりさとり』である。 俺はちょっとした虐待以外にも珍しいゆっくりを飼うのが趣味で、実際家にも何匹か飼っていた。 そこで捕獲しようと頑張っているのだが、どうもうまくいかない。 「い―――」 「『いいかげんにしろ』ですって? 私のセリフです」 「ゆ―――」 「『ゆっくりの癖に漢字を使うな』ですか。ほめ言葉ですね」 「し―――」 「『しゃべらせろ』……しゃべればいいじゃないですか」 さとりは心を読むことができる。 そのせいで他のゆっくりからも嫌われているようだが、人間の心も読まれるというのは致命的だった。 先回りして捕まえようにも、先回りすることが読まれる。 俺が偶然さとりと出会えたのだって、ぼーっと何も考えずに歩いていたからだ。無意識すげえ。 (しかし、こう走ってると疲れるな) 「なら帰ってくれませんか?」 「いや、お前を捕まえるまでは帰らん!」 「おやおや? 先ほど『やべっ、そろそろ限界』と思ったのはお見通しなんですよ?」 「……うぜぇまるよりうざいな、お前」 「えぇ、そうですね。では私はこれで」 「え?」 そう言うと突然真横にはねて、さとりは岩が組み合わさった小さな隙間の奥へとはいって行ってしまった。 どうやら最初からここに来るよう、俺の動きを誘導していたらしい。 なんだそれ。やはり漢字を使えるゆっくりは、賢さのレベルが一回り違うというのか。 「中に手を突っ込めば……いや、結構奥深いぞこれ。おうちなのか?」 「ゆっくりあきらめなさい。人間には捕まりません」 「くっ……」 悔しいが、さとりの言う通りだった。 何の道具もない俺では岩をどかすことも、中にいるさとりを引きずり出すこともできない。 木の棒を使えばかき出すことはできるかもしれないが、傷ついて死んでしまう可能性の方が高いだろう。 ここはおとなしく帰って、また今度リベンジするしかなさそうだ。 「いいか! 俺を退けたとしても、いずれ第二第三の俺が現れるだろう! それまでゆっくりと過ごすがいい!!!」 「……それ、全部あなたじゃないですか」 捨て台詞を残したあと、俺はゆっくりと来た道を引き返し始めた。 勿論、そこら辺の石で軽く木を削って、またここに来れるよう目印を付けながらだ。 家に帰って考えれば、一つか二つはいい案が思いつくはずである。 このまま諦めるのは癪だしな。 ◇ ◇ ◇ 次の日の夜のこと。 さとりがおうちで眠たげにうとうとしていると、どこからか心の声が聞こえてきた。 (うー! ゆっくりしね!!!) 「……ふらんですか。ゆっくりできませんね」 さとりはそんなに遠くの心の声が聞こえるわけではない。 おそらくこのふらんも、このおうちの近くを飛んでいるのだろう。 とはいえ、さとりも基本はゆっくり。 このおうちにはやってこないだろうと楽観的に思い、再びゆっくりしようとする。 (うー、ここがさとりのおうち?) 「!?」 しかし、なぜかピンポイントでさとりを狙った言葉に、寝ぼけた頭が一気に覚醒した。 ふらんは "れーばていん" という長い棒を持っている。 たとえ人間の手が届かないくらい奥でも、棒を使われたら関係ないことは自覚していた。 岩の裂け目はほとんどまっすぐだから避けることもできず、このままだと串刺しにされてしまうだろう。 「ゆっくり逃げます!」 夜におうちの外に出るのは自殺行為だが、ここにいれば確実に見つかる。 とりあえず木の影をうまく使えばうまくやり過ごせるだろうと思い、さとりはふらんが近づく前に家の外に出ることにした。 ……実際はふらんがおうちを見つけた時点でかなり近いのだが、そのことは気づいてないらしい。 そうしておうちの外に出た瞬間、さとりのあんよにねっとりとした何かがついた。 そのまま跳ねようとするが、うまく跳ねれずに転んでしまう。 「え?」 「うー! みつけた♪」 さらに動けないところをふらんに見つかり、あっさり回収されたのだった。 ◇ ◇ ◇ ふらんが戻ってきたとき、俺は真っ先にさとりの足についているものをはがした。 小さなダンボールの板にとりもちをぬった、よくあるネズミ用のトラップである。 あらかじめさとりのおうちの前にこれを置いておき、ふらんが襲ってきて逃げ出すところを捕まえる作戦だったのだ。 「くっ! 罠とは卑怯ですね」 「罠じゃない。そこは優雅にトラップというんだ」 そんな冗談を言いつつも、足早に準備した部屋へと連れていく。 心を読まれるとまずいからな。 俺の虐待は肝試しとおんなじだ。なんでこうなるのかわからないからこそ怖い。 ……いや、肝試しはわかってても怖いけど。 「それがあなたのトラウマですか」 「……知らないなら教えてやろう。お化けが怖くない人なんていない! たとえ百戦錬磨のプロレスラーでも、幽霊だけは怖いんだぞ!」 「『嘘だけど』」 「…………」 やっぱこいつ生意気だな。 ◇ ◇ ◇ 「それじゃあ、ここで生活してくれ。ごはんはそこに五日分あるから、計画的に食べるんだぞ」 「きゃっ!」 何か気にしているところでも突かれたのか、さとりは心なしか乱暴に放り投げられた。 ぜんぜんゆっくりできない人間だ。 とりあえず起き上がって周りを見てみるのだが、当然ながらさとりの知識ではよく解らないものだらけである。 ここが壁さんに囲まれていることは解るけれど、なぜか他の壁さん(柵のこと)にも囲まれていた。 それにさっきまでお外は夜だったのに、この部屋の太陽さん(電球のこと)は明るい。 人間のおうちって、なんて変な場所だろう。 ここにはさとりの他にもゆっくりがいた。 れいむとありすがシーソーで遊んでいるし、ぱちゅりーは本を読んでいる。 ちぇんは滑り台を滑っているし、ゆらゆらと揺れるブランコにいるのはまりさだ。 どれもさとりの知らない遊具であったが、誰もが楽しそうな声を上げているのを聞いて、さとりはちょっと安心する。 六匹にはちょっと狭い場所だけれど、どうやらそんなにゆっくりできないわけではなさそうだ。 「ゆっくりしていってね!!!」 「え? えぇ、ゆっくりしていきます」 突然、まりさに声をかけられた。 新しくこのゆっくりプレイスやってきたから、挨拶を求めているのだろう。 全然気配がしなかったため驚いたが、さとりは普通に挨拶を返した。 「……え?」 そう、全然気配がしなかった。 第三の目を済ませてみるが、心の声は一切聞こえない。 まりさの考えていることが解らなかった。 れいむの考えていることが解らなかった。 ありすの考えていることが解らなかった。 ちぇんの考えていることが解らなかった。 ぱちゅりーの考えていることが解らなかった。 距離が足りないということはない。なにせ目の前にいるのだ。 心の声どころか、本当の声まで聞こえている。 さとりの経験上この柵に囲まれた中であれば、どこでも全員の声が聞こえるはずだった。 「どうして……?」 心の声が聞こえなくなった事実を受け入れたさとりは、顔を青くしてゆっくり達のいる方向から後ずさる。 彼らが何を考えているのか、まったくわからないこの状況が恐ろしかった。 『あー、テステス。さとり、聞こえてるか?』 その時、さとりを捕まえた人間の声がどこからか響いてきた。 さとりはとっさに身構えるが、人間の姿は見えない。やっぱり心の声も聞こえない。 これはいったい、どういうことだろう。 『とりあえず用件だけ言うとな、お前にはちょっとそこで五日間ほどゆっくりしてもらおうと思うんだ』 「ゆっくりしてもらう……本当にそれだけですか?」 『おいおい、お前は心が読めるんだから言わなくても解るだろう?』 まるで当然のようにそう返されたため、さとりは口を噤んでしまう。 この人間はどうやら、この状況でも考えが読めると思っているらしい。 さとりにとって相手の心の声が聞こえないというのは、武器が使えないのと同じである。 ここは、嘘をつくのが一番だろう。 「も、もちろんわかりますよ?」 『……そうか。それじゃあ頑張ってくれ』 そしてそれ以降、人間の声は聞こえなかった。 さとりはうまく騙せたと思い、ほっと一息つく。 とりあえず、なんとかなるだろう。 ◇ ◇ ◇ 監視カメラを使って隣の部屋を見ていたしていた俺は、ほっと一息ついた。 こちらの部屋にいる自分の心が読まれないことを確認したからだ。 ……あれだけばればれな態度なのに、本当にこちらが気付いてないと思ってるんだろうか。 「柵を使ってこの部屋と距離を取ったんだが……いや、よかった。賭けだったからな」 さとりの能力は物に遮断されない。ということは、壁越しに心を読まれて当然なのである。 だからわざわざ柵を用意して、壁の近くに移動できないようしたというわけだ。 しかし一つだけ問題があった。 それに気づいたところで、どのくらいの距離を離せばよいのかさっぱりわからないのだ。 最初はネットに頼ろうと思ったのだが、さとりの情報がすごい少ない。 まともに書かれているのが片手で足りるってどういうことだよ。 「……とりあえず今日はこのまま部屋の電気を切って終わるか。れみりゃ、最後にもう一杯―――」 そう言った時、俺は思いだした。 俺はれみりゃをメイド長として給仕などをさせていたのだが、 この部屋には今、その姿はない。 それどころか、家の中のどこにもれみりゃはいない。 「…………」 この家で一番役に立っていたれみりゃ。 なんだかんだで言うことを聞いてくれてたっけ。 「れみりゃ……」 ――ドタドタドタ。 「う~♪ れみぃをよぶこえがきこえたどぉ~☆」 「なんだ、せっかく殺そうとしていたのに」 「うぅー!?」 「いや、それよりどうしたんだ? 今の時間は外に出て遊んでもいいって言ったろ?」 「うー! おすそわけだどぉー♪」 そう言って手渡されたのは、れいむの死体だった。 先ほど仕留めたばかりなのか、まだピクピク動いている。 おそらく、これを持ってくるためにわざわざ戻ってきたのだろう。 ……かわいいやつめ。 「でも汚いから捨ててこい」 「うぁぁっ!?」 ◇ ◇ ◇ 一日目 さとりは最初、この生活を甘く見ていた。 ゆっくりできるごはんに、ゆっくりできるおうちがあるのだ。 野生の考えであれば、それだけで十分ゆっくりできる。 「きゃっ!」 だが、普段から一匹で暮らしていたさとりは忘れていた。 この狭い空間の中には、自分以外のゆっくりが五匹もいることを。 「……うぅ」 背中から突き飛ばされたさとりは後ろを振り向くが、すでに誰もいない。 きっと起き上がる前に、遊具のところまで移動したのだろう。 先ほどからこんなことが続いていた。 大皿に乗ったご飯を食べようとすれば、横から体当たりされる。 遊具で遊ぼうとすれば、誰かが先に遊んでいた。 要するに、陰湿ないじめである。 さらに、ここに単独で連れてこられたさとりには味方がいなかった。 誰も話そうともせず、遊具で楽しそうな声を上げているばかり。 唯一さとりに許されていることといえば、みんながゆっくりする様子をただ見るだけである。 さとりは何故第三の目で読み取れないのか、不思議に思った。 そうすれば邪魔しようとした瞬間に気付けるのに。 二日目 れいむたちは昨日の陰湿ないじめは何処へやら、堂々とさとりをいじめ出した。 ごはんを食べようとするのを邪魔するのは勿論、食べている最中まで体当たりをしてくる。 かろうじて必要な分を食べたあとも、ゆっくり気を抜くことできない。 常に誰かが隙を見ては、付き飛ばそうとするからだ。 「ゆっくりできませんね……」 さとりはたった二日にして、強気な性格がすっかり崩れ去っていた。 それにはやはり、心の声が聞こえなくなったことが一番の要因として挙げれるだろう。 今まで自由に使えたはずの能力が何の反応も示さない。 持っていて当然ものが失われるというのは、大きな不安を生み出すのである。 心が読めないさとりは、ただのゆっくり。 本来野生では生きていけない個体なのだ。 その事実が本能的に、さとりを劣等感で苦しめていた。 三日目 さとりは何もされなかった。本当に何もされなかった。 みんな柵の隅っこでじっとしており、たださとりの方を見ているだけ。 ごはんに口をつけても、誰も襲ってこない。 思い切って遊具で遊んでみても、誰も付き飛ばさなかった。 ただ、ただ、さとりの方を見ているだけである。 さとりは知らなかったが、注目されるというのは慣れていなければ極度の緊張状態をもたらすのだ。 ましてや、見つめているのは二日間さとりを攻撃してきた相手。 いつ襲ってくるかもしれない恐怖でびくびくしながら行動する様子は、 見られているというよりは一挙一動を監視されてるような感覚だったであろう。 「――うぷっ。えれえれえれ……」 そのうち、十個の目に見つめられ続けるストレスにより、一回だけ中身を吐いた。 それでも彼らは静かだった。気味が悪い。 何もいじめられてないはずなのに、さとりはゆっくりできないままであった。 「どうして私がこんな目に……」 さとりは今こそ心を読みたいと思う。 あのれいむたちが何を考えているのか、まったくわからなかった。 わからないのが、怖かった。 四日目 朝食を食べようとゆっくりフードが置いてある大皿のところに行くと、何も入ってない大皿が一つ。 一体どういうことかと周りを見渡すと、遊具のところにいた一匹が答えてくれた。 最初にあいさつをしにきた、あのまりさである。 「ゆっくりできないさとりには、ごはんさんをわけてあげないよ!」 それを聞いたとき、いったい何を言われたのかよくわからなかった。 じゃあいったい何を食べればよいのかと。 その時、ちぇんが目配せと尻尾で昨日自分が吐いた中身を示す。 まるで『わかるねー?』とでも言いたいかのように。 瞬間、さとりはこれまで感じたことがないような憤りを覚えた。 自分の吐いた物を食べろというのは、今まで考えたこともないほどの屈辱だったのだ。 怒りに身を任せてちぇんに襲いかかろうとするも、すぐに他のゆっくりに押さえつけられる。 だがそのくらいでは生まれて初めて知った憤怒の炎は消えない。 押さえつけられてもしばらくの間、ちぇんをじっと睨み続けるのであった。 けれども、生物(?)である以上お腹は空く。 あれからしばらくして仕方なしにさとりは自分の吐瀉物を食べ始めるのだが、 丸一日時間がたっていることもあってか気が遠くなるような味である。 しかし昨日さとりが失った分を補うためには、何か食べなければいけない。 皮肉にも今のさとりに食べることが許されているものは、自分が吐いたものしかないのだ。 ふと遊具の方を見ると、誰もがおいしそうにゆっくりフードを食べてるのが見えた。 どうやら昨日まで大量にあったゆっくりフードは、あの遊具の影に隠されているようだ。 一生懸命さとりが汚らしい中身を無理やり飲み込んでいく最中も、ちぇん達はゆっくりフードを幸せそうに食べ続ける。 さとりは悔しさのあまり泣いてしまった。 ここに来て初めての涙だった。 このころになると、さとりは本当に心を読む能力が使えるのか疑問を抱き始める。 もしかしたら人間に捕まった時に、何かされたのかもしれない。 次に心の声が聞こえるときは、もう二度と存在しないのかもしれない。 何にしても、さとりにはどうしようもないことだった。 五日目 最初に告げられていた通り、さとりがこの部屋にいる最後の日である。 ―――もっとも、そのことに気付ける状況ではなかったが。 「いだっ! いだいでず! やべてくだざい!」 今日は、朝から全員のサンドバッグにされていた。 それは二日目の堂々としたいじめとも違う、ただの公開リンチである。 数匹がさとりの周りを囲み、適当に体当たりで痛めつけた後交代する。 さとりは空腹感で反撃しようという気持ちすら失われており、昨日のような怒りを捻り出す気力もない。 さらに、リンチするゆっくりが一様に無表情なのも恐ろしかった。 その何を考えているかわからない状況は、さとりに三日目のような不気味さを思い出させる。 「も、もうやべてぇ……」 何でこんなことをするのか解らない。 何でこんなことをされているのか解らない。 何で心が読めないのか解らない。 何も解らない。 解らない。 前述したとおり、心が読めないさとりはただのゆっくり。 不意打ちにも対応できず、ただ無力で、優位に立つことなく、簡単に捕まってしまう。 暴行を受け続ける中、さとりは自分が野生で暮らしていた時のことを思い出していた。 周りのゆっくりから嫌われてはいたが、一匹で十分ゆっくりした生活ができ、能力を使って人間から逃げ切ることもできたころ。 もう一度心が読めるなら、何を失ってもよかった。 ◇ ◇ ◇ 次の日の朝、俺は日曜日独特のさわやかな気分に包まれて目を覚ました。 さとりと出会ってから、今日でちょうど一週間である。 「さて、どうなってるかな」 簡単に着替えた後、さっそく例の部屋の扉を開けてみた。 そして柵に近づいた瞬間、さとりが急に起き出してこちらを向く。 ……ああそうか。突然心の声が聞こえだしたらびっくりするわな。 「よっ! ゆっくりおはよう!」 「…………」 直接会うのは一週間ぶりだったが、初日のような生意気な反応は一切返ってこなかった。 なんか驚いて硬直している。心が読めることがそんなに衝撃なのだろうか? でも挨拶ぐらいは返してほしい。 「全身に痣ができてひどい有様だな」 「……そうですね」 やっと反応が返ってきたので、ほっとする。 これから我が家の飼いゆっくりにするつもりなのだ。壊れていたらどうしようもない。 「飼いゆっくり?」 「どうだ? 俺の飼いゆっくりになるならここから出してやる。 簡単なルールを守るだけで、おいしいごはんに安全なおうち。賢いお前ならルールも楽に学べるだろう。 後は俺を怒らせなければバラ色のゆん生の始まりだ!」 飼いゆっくりにならないのなら、もう一週間ここで暮せ。 もしくは今すぐ潰してやる。 ぶっちゃけ脅迫なのだが、本当に悪い扱いはしない。 それに、こういう元から賢いゆっくりは便利だしな。 さとりはこの一週間を思い出したのか、一瞬だけ身震いをする。 どうやら相当に堪えていたようだ。 「……『もう一週間ここで暮せ』なんて、選べませんね。ゆっくりりかいしました。飼いゆっくりになりましょう」 「おお、そうか! それは良かった!」 俺は心から喜んだ。いや、実は飼いゆっくりにならなければ俺も困るのだ。 さすがにもう一週間同じことをするのは飽きる。 見ればさとりの表情も、なんだかほっとしていた。俺の喜びが偽りでないと知ったからかもしれない。 「じゃあ、さっそく『おしおき』な?」 「え?」 「いや、最初にお前と出会った後、山道にちょっと迷ってな。木に目印をつけていなかったら本当にやばかった」 あの時の恐ろしさを言葉にするのは難しい。 徐々に空が暗くなっている中、一人で道なき道を通って山を下るのだ。 一度やってみろ、遭難する怖さがマジでわかる。 「部屋から出たばかりで悪いが、なんとかなるだろ。……とりあえず今回は何をしようか」 できれば後遺症を残したくはないし、死んでもらっても困る。 最初は口を縫うことから始めよう。 そのあと適当に針を刺したり、蠅叩きでたたいたり…… そういや中身ってなんだ? 目玉が付いた飾りはグミでできてるみたいだが、中身は食べてみんと解らんしな。 小さな穴でもあけて食べてみるか。 ……あれ、なんかさとりの様子が変だ。 「いやですいやですやめてくださいいやいやいや……」 なんか血の気が引いた顔ですごい嫌がってる。 涙目で小刻みに震えている様子はとてもかわいらしかったので、ちょっと抱き上げてみた。 おお! ぷにぷにがぶるぶるで気持ちいいぞ!? 「どれも簡単で易しいものなんだ。安心しろ、別に足を焼いたりするわけじゃない」 「やめてくださいそんなことを考えないでいやだそんなのやりたくない……」 「おいおい、世の中にはもっと酷いことをする奴らがうようよいるんだぞ? このくらいじゃあ序の口だって」 「なんでそんな方法がいやでずもうぞんな心なんで読みだぐないですだがらやべで……」 ……はて。そこまで言われるほどのことなのか? 別に体の中に蟻の巣を作るわけじゃないし、他のゆっくりと合体させるわけでもない。 大丈夫。飽きたらすぐに終わるから。 「なんで心が読めるのにごんなごどにいやだぼう知りだぐないでずやべでやべでぐだざい……」 ◇ ◇ ◇ あの部屋で生活していたころのさとりは、心が読みたかった、読めるように戻りたかった。 それこそどんなものでも差し出す覚悟だったはずだ。 今のさとりは、心を読みたくなかった。 次々と人間の頭に思い浮かぶ『おしおき』の数々に、それこそ心から恐怖していた。 この部屋から抜け出せると聞いたときは、ゆっくりできると思ったのに。 飼いゆっくりになると聞かれた時は、ゆっくりできると思ったのに。 最後まで期待を裏切られたさとりは、壊れたレコードのように拒絶の言葉を吐き続けるだけだった。 「知りだぐないでず考えないでおねがいだがら心なんでぼう読みだぐないっ―――!」 そしてさとりは一つの結論を悟る。 第三の目で相手の考えを知ることは、別に武器でも何でもなかったのだと。 結局心が読めても読めなくても、さとりはゆっくりできないのだ。 ◇ ◇ ◇ その後まもなくして、さとりは気絶した。 気絶したゆっくりに『おしおき』という名の虐待をやっても仕方ないので、 とりあえず台所に置いておいておき、今はおりんに監視させている。 ちなみにおりんは『これでさとりさまとゆっくりできるよ!!!』と言って喜んでた。 最初から様付けかよと思ったが、さくやとれみりゃみたいな関係なのだろう。 「それじゃあ、とりあえず片付けるか!」 柵を取り外して仕舞った後、遊具を元の場所に戻す。 よし、片付け終わり! その間、れいむやぱちゅりーたちは一切動かなかった。 それもそのはず。これはゾンビゆっくりだ。 見た目だけは野生にいるころと変わりないが、帽子の下は中身が丸出しになっていて、中枢餡を抉り出した跡がある。 数あるゾンビゆっくりの中でも、これほど綺麗なゾンビゆっくりはそういないだろう。 「ユックリシテイッテネ!!!」 「はいはい、ゆっくりゆっくり……って、ゾンビに言っても仕方ないか」 今回の虐待も、おりんの協力が不可欠だった。ゾンビって便利だね。 しかしさとりを虐めるのはいやだったのか、ちょっとぐずってしまったので、 『今回の虐待が終われば飼いゆっくりにする』と言ってなだめすかした。 ――勿論、最初から飼いゆっくりにする予定だったなんて教えてない。 その時、まりさが何か言いたげな目をしてこっちに向かってくる。 こいつだけはゾンビゆっくりじゃない。ちゃんと生きているゆっくりである。 ゾンビゆっくりは複雑な会話ができないから、今回のバランサーとして紛れ込ませていたのだ。 「おにーさん! こいしにぼうしさんをかえしてね!」 「解ってるって。……ほらよ」 そう言ってゆっくりこいしはまりさの帽子を脱ぎ棄てて、黄色いリボンが巻かれた黒帽子をかぶり直す。 実は一番苦労したのってこいつかもしれないな。 「しかし……本当に帽子を入れ替えただけで解らないのか」 「ゆっ! こいしの "むいしき" で、だれにもわからないんだよ!」 「いや、たぶんそう言う意味じゃない」 突然、台所から悲鳴が聞こえてきた。 この叫び声は、おりんのものだ。 驚いた俺は、すぐにこいしを抱えて台所に向かう。 「どうしたっ!? さにーがガスコンロをいたずらしてるのか!?」 「ざどりざまが……ざどりざまがぁ……」 さとり? さとりがどうかしたのだろうか。 俺はさとりを置いていた場所を見る。 そこには気絶から回復したさとりの姿が―――あ、あれ? 「こいし、こいこがれるようなゆっくりがしたいな!!!」 どうやらさとりは第三の目を閉じたようです。 あとがき おにーさん、こいし二匹目GET。 さとりが第三の目を閉じるとこいしになるという設定です。 いつも通り初見でも虐待部分は楽しめますが、過去作を読んでくれれば節々がわかりやすいと思います。 しかし、ゾンビは本当に便利ですよね。 炎で攻めても電気で攻めてもそこそこ動き続けることができますし。 せめて、おりんを使った虐待が増えてくれないものでしょうか…… 前に書いたもの ゆっくりいじめ系2744 B級ホラーとひと夏の恋 ゆっくりいじめ系2754 ゆっくりできないおみずさん ゆっくりいじめ系2756 ゆっくり障害物競走? ゆっくりいじめ系2762 れみりゃはメイド長 ゆっくりいじめ系2775 信じてくれない ゆっくりいじめ小ネタ517 見えない恐怖 このSSに感想をつける
https://w.atwiki.jp/nanakazari/pages/461.html
作:谷坂少年 部品構造 大部品 ふつうの保育園(汎用系) RD 16 評価値 6大部品 汎用保育園概要 RD 3 評価値 2部品 収容人数 部品 職員配置 部品 職員 大部品 汎用保育施設 RD 8 評価値 5大部品 汎用育児棟 RD 6 評価値 4部品 保育室 部品 トイレ 部品 職員室 部品 調理室 部品 水場 部品 体育部屋 大部品 汎用運動場 RD 2 評価値 1部品 乳児園庭 部品 園庭 大部品 汎用保育園の一日 RD 4 評価値 3部品 おむかえ 部品 自由遊び 部品 お昼ごはん 部品 おひるね 部品 保育園のさまざまな行事 部品定義 部品 収容人数 全学年全クラスを含め、保育園は中規模のもので120を最大の収容人数とする。規模が大きくなり過ぎれば地域に保育園を設置しづらくなり、また児童の把握が困難になるため、この規模が推奨されている。 部品 職員配置 0歳児は児童2人につき1人、1、2歳児は児童5人につき1人、3歳児は児童10人につき1人、4、5歳児は児童20人につき1人の職員が必ず当たらなくてはならない 部品 職員 園長、主任、3~5歳児の担任をまとめる幼児リーダー、0~2歳児の担任をまとめる乳児リーダー、クラス担任、フリー保育士(担任を持たず必要に応じてクラスに入り保育する)、栄養士、調理師、漢方医、事務員、清掃員がいる。清掃員はゴミや床掃除などを行う。清潔であることが重要な保育の要。用務員も兼ねており、庭の管理なども行う。 部品 保育室 年齢ごとに保育室がある。広めの部屋だが、0歳児クラスの部屋ははいはいがしやすいようにとくに広め作られている。角を丸くした家具や角を布で覆ったりして、子どもたちの安全に気をつけている。 部品 トイレ 汲み取り式トイレ。子供が落ちたりしないよう特殊な便座が配置してある。また幼児がトイレに行く場合、必ず大人がついていき、安全や手洗いの確認を行う。 部品 職員室 各職員が仕事をする部屋。机や紙束、予定表や黒板、おもちゃに折り紙と様々な物がおいてある。各職員は出勤時はここに入り、その日1日の準備を行う。 部品 調理室 主として幼児や職員に振舞われる食事を用意する部屋。食事は栄養士によりメニューが相談され、子供が食べれ、バランスの良い食事を考案するため日夜調理と研究の日々をおくっている。普段は施錠し、衛生面やセキュリティを保っている。 部品 水場 幼児がつかうことのできる水場。ここで手洗いなども行える。小さな体でたくさん動くため子供は脱水しやすく、定期的に水分補給するよう保育士が促している。子供が直接飲もうとするには背が高く作ってあり、職員が必ずついて湯飲みに水を入れて飲ませる形にしている。洗濯室が併設されており、子供達の衣服や布団、布製品を洗う。水は併設された井戸、もしくは整備された水道を使って手洗いする。汚れ物が多いため、大変な作業となる。高物理域では洗濯機などの機械も用いられる。 部品 体育部屋 子供達が運動をするための部屋。雨の日はここで運動を行う。小さな跳び箱や平均台、運動会で使う道具などが置いてある。内部の用具室は厳重に管理され、部屋を出る際には子供が入り込んでいないかの2重チェック、声かけが行われる。 部品 乳児園庭 乳児が安全に遊べるようになっている。低めの滑り台、砂場などが設置されている。幼児の遊ぶ園庭とは区分けされており、事故が起こらないよう配慮される。 部品 園庭 おもに幼児用の遊具が置いてある。上り下りするおやま、砂場、滑り台、ぶらんこ、鉄棒などの遊具が設置されている。遊具のない広い場所はおにごっこやボール遊びなどをするのに適している。 部品 おむかえ 登園、退園。お出迎え馬車、保護者の同伴などで園にやってくる園児たちを迎え、靴の履き替えなどの登園を支援する。遅刻する子、保護者と離れたくなくて泣き出す子、靴の履き替えが苦手な子、様々なこどもがおり、場の切り替えの手伝いを行う。 部品 自由遊び 年齢にもよるが、児童たちに様々な遊びを提供する。おもちゃなどの室内で児童が遊ぶものもあるが、全員で絵を描くことや、講師を招いてのワークショップ、庭に出て木や葉、自然のもので遊ぶこともある。 部品 お昼ごはん 昼食の準備を行い、子供たちに手洗い・うがいを促す。食事はアレルギーや障害に配慮したものを提供し、食事中は会話や食育を交えつつ行う。昼食の作成は調理室で漢方医、栄養士が行っており、子供たちの知識や経験を広めるため、様々なメニューを出そうと努力している。食後の歯磨きなど、衛生習慣の教育も兼ねている。乳児は適切な時間にミルクなどを与えられる。 部品 おひるね 昼寝時間。パジャマに着替えてもらい、子供たちが寝付くまで読み聞かせ等を行う。子供たちが寝付いてからは室内の職員が何人か事務室に戻り、イベントの準備などの事務作業を行う。職員の休憩などもこの時間帯に取られる。乳児は乳幼児突然死症候群など、うつ伏せ寝による突然死や事故を防ぐため、10分毎に保育士が午睡チェックという安全に眠れているかのチェックを行う。また、乳幼児は仰向けに寝かせ、保護者に対してもうつ伏せ寝の危険性に対して指導を行っている。小さなうちは午前中や夕刻に眠るなど、児童の発育に睡眠時間を合わせる。 部品 保育園のさまざまな行事 入園式・退園式:新しく入ってきた乳児や幼児の入園式。お出迎えのために楽しいおもちゃや綺麗なイラストが用意されるが、親と離れる不安のため泣き出す子が多く、時折もらい泣きの連鎖により園内が阿鼻叫喚となることもある。退園式では一つ年上になり、年齢が上がることで遊びの幅も増えるため、みんな目を輝かせて参加する。集中が続きにくいため、手早く式は進行する。担任発表もここでされる。 検診:医師・医療職による一斉検診。普段から子供達の体調は確認されているが、ここでは複数人の医療従事者が一人一人を詳しく診察する。児童がこわがったりしないよう、配慮されている。 交通安全教室:車両や馬などを避けるための交通安全教室。また、国外に出た際に信号などで困らないよう、他国の交通事情について実践しながら幼児に教えるイベント。車のハリボテなどを用意するため、喜ぶ児童も多い。 ピクニック:年に数回行う外出行事。外で行動することで、集団行動のやりかたを教える。基本的に二人一組の二列に並び、手をつないではぐれないようにしている。列の途中に保育士が入り、注意を払うことで離脱や迷子を予防する。ピクニック前は情勢に注意を払い、危険な場合は園内ピクニックに切り替える。 お遊戯会:子どもたちに簡単な歌や踊り、演劇などを披露してもらうお遊戯会。毎日園で歌っている歌を歌う、朝の体操に近い踊りを行う等、子供たちにイベント活動と、その成功体験をしてもらうための行事。 誕生日会:月初め、その月に誕生日の児童を祝い、特別なおかしを食べる。お菓子には誕生祝の言葉が描かれたものを用い、その子の誕生を祝う。季節によって誕生日会の飾り付けが若干変化し、飽きがこないよう、工夫がされている。 提出書式 大部品 ふつうの保育園(汎用系) RD 16 評価値 6 -大部品 汎用保育園概要 RD 3 評価値 2 --部品 収容人数 --部品 職員配置 --部品 職員 -大部品 汎用保育施設 RD 8 評価値 5 --大部品 汎用育児棟 RD 6 評価値 4 ---部品 保育室 ---部品 トイレ ---部品 職員室 ---部品 調理室 ---部品 水場 ---部品 体育部屋 --大部品 汎用運動場 RD 2 評価値 1 ---部品 乳児園庭 ---部品 園庭 -大部品 汎用保育園の一日 RD 4 評価値 3 --部品 おむかえ --部品 自由遊び --部品 お昼ごはん --部品 おひるね -部品 保育園のさまざまな行事 部品 収容人数 全学年全クラスを含め、保育園は中規模のもので120を最大の収容人数とする。規模が大きくなり過ぎれば地域に保育園を設置しづらくなり、また児童の把握が困難になるため、この規模が推奨されている。 部品 職員配置 0歳児は児童2人につき1人、1、2歳児は児童5人につき1人、3歳児は児童10人につき1人、4、5歳児は児童20人につき1人の職員が必ず当たらなくてはならない 部品 職員 園長、主任、3~5歳児の担任をまとめる幼児リーダー、0~2歳児の担任をまとめる乳児リーダー、クラス担任、フリー保育士(担任を持たず必要に応じてクラスに入り保育する)、栄養士、調理師、漢方医、事務員、清掃員がいる。清掃員はゴミや床掃除などを行う。清潔であることが重要な保育の要。用務員も兼ねており、庭の管理なども行う。 部品 保育室 年齢ごとに保育室がある。広めの部屋だが、0歳児クラスの部屋ははいはいがしやすいようにとくに広め作られている。角を丸くした家具や角を布で覆ったりして、子どもたちの安全に気をつけている。 部品 トイレ 汲み取り式トイレ。子供が落ちたりしないよう特殊な便座が配置してある。また幼児がトイレに行く場合、必ず大人がついていき、安全や手洗いの確認を行う。 部品 職員室 各職員が仕事をする部屋。机や紙束、予定表や黒板、おもちゃに折り紙と様々な物がおいてある。各職員は出勤時はここに入り、その日1日の準備を行う。 部品 調理室 主として幼児や職員に振舞われる食事を用意する部屋。食事は栄養士によりメニューが相談され、子供が食べれ、バランスの良い食事を考案するため日夜調理と研究の日々をおくっている。普段は施錠し、衛生面やセキュリティを保っている。 部品 水場 幼児がつかうことのできる水場。ここで手洗いなども行える。小さな体でたくさん動くため子供は脱水しやすく、定期的に水分補給するよう保育士が促している。子供が直接飲もうとするには背が高く作ってあり、職員が必ずついて湯飲みに水を入れて飲ませる形にしている。洗濯室が併設されており、子供達の衣服や布団、布製品を洗う。水は併設された井戸、もしくは整備された水道を使って手洗いする。汚れ物が多いため、大変な作業となる。高物理域では洗濯機などの機械も用いられる。 部品 体育部屋 子供達が運動をするための部屋。雨の日はここで運動を行う。小さな跳び箱や平均台、運動会で使う道具などが置いてある。内部の用具室は厳重に管理され、部屋を出る際には子供が入り込んでいないかの2重チェック、声かけが行われる。 部品 乳児園庭 乳児が安全に遊べるようになっている。低めの滑り台、砂場などが設置されている。幼児の遊ぶ園庭とは区分けされており、事故が起こらないよう配慮される。 部品 園庭 おもに幼児用の遊具が置いてある。上り下りするおやま、砂場、滑り台、ぶらんこ、鉄棒などの遊具が設置されている。遊具のない広い場所はおにごっこやボール遊びなどをするのに適している。 部品 おむかえ 登園、退園。お出迎え馬車、保護者の同伴などで園にやってくる園児たちを迎え、靴の履き替えなどの登園を支援する。遅刻する子、保護者と離れたくなくて泣き出す子、靴の履き替えが苦手な子、様々なこどもがおり、場の切り替えの手伝いを行う。 部品 自由遊び 年齢にもよるが、児童たちに様々な遊びを提供する。おもちゃなどの室内で児童が遊ぶものもあるが、全員で絵を描くことや、講師を招いてのワークショップ、庭に出て木や葉、自然のもので遊ぶこともある。 部品 お昼ごはん 昼食の準備を行い、子供たちに手洗い・うがいを促す。食事はアレルギーや障害に配慮したものを提供し、食事中は会話や食育を交えつつ行う。昼食の作成は調理室で漢方医、栄養士が行っており、子供たちの知識や経験を広めるため、様々なメニューを出そうと努力している。食後の歯磨きなど、衛生習慣の教育も兼ねている。乳児は適切な時間にミルクなどを与えられる。 部品 おひるね 昼寝時間。パジャマに着替えてもらい、子供たちが寝付くまで読み聞かせ等を行う。子供たちが寝付いてからは室内の職員が何人か事務室に戻り、イベントの準備などの事務作業を行う。職員の休憩などもこの時間帯に取られる。乳児は乳幼児突然死症候群など、うつ伏せ寝による突然死や事故を防ぐため、10分毎に保育士が午睡チェックという安全に眠れているかのチェックを行う。また、乳幼児は仰向けに寝かせ、保護者に対してもうつ伏せ寝の危険性に対して指導を行っている。小さなうちは午前中や夕刻に眠るなど、児童の発育に睡眠時間を合わせる。 部品 保育園のさまざまな行事 入園式・退園式:新しく入ってきた乳児や幼児の入園式。お出迎えのために楽しいおもちゃや綺麗なイラストが用意されるが、親と離れる不安のため泣き出す子が多く、時折もらい泣きの連鎖により園内が阿鼻叫喚となることもある。退園式では一つ年上になり、年齢が上がることで遊びの幅も増えるため、みんな目を輝かせて参加する。集中が続きにくいため、手早く式は進行する。担任発表もここでされる。 検診:医師・医療職による一斉検診。普段から子供達の体調は確認されているが、ここでは複数人の医療従事者が一人一人を詳しく診察する。児童がこわがったりしないよう、配慮されている。 交通安全教室:車両や馬などを避けるための交通安全教室。また、国外に出た際に信号などで困らないよう、他国の交通事情について実践しながら幼児に教えるイベント。車のハリボテなどを用意するため、喜ぶ児童も多い。 ピクニック:年に数回行う外出行事。外で行動することで、集団行動のやりかたを教える。基本的に二人一組の二列に並び、手をつないではぐれないようにしている。列の途中に保育士が入り、注意を払うことで離脱や迷子を予防する。ピクニック前は情勢に注意を払い、危険な場合は園内ピクニックに切り替える。 お遊戯会:子どもたちに簡単な歌や踊り、演劇などを披露してもらうお遊戯会。毎日園で歌っている歌を歌う、朝の体操に近い踊りを行う等、子供たちにイベント活動と、その成功体験をしてもらうための行事。 誕生日会:月初め、その月に誕生日の児童を祝い、特別なおかしを食べる。お菓子には誕生祝の言葉が描かれたものを用い、その子の誕生を祝う。季節によって誕生日会の飾り付けが若干変化し、飽きがこないよう、工夫がされている。 インポート用定義データ [ { "title" "ふつうの保育園(汎用系)", "children" [ { "title" "汎用保育園概要", "children" [ { "title" "収容人数", "description" "全学年全クラスを含め、保育園は中規模のもので120を最大の収容人数とする。規模が大きくなり過ぎれば地域に保育園を設置しづらくなり、また児童の把握が困難になるため、この規模が推奨されている。\n", "part_type" "part" }, { "title" "職員配置", "description" "0歳児は児童2人につき1人、1、2歳児は児童5人につき1人、3歳児は児童10人につき1人、4、5歳児は児童20人につき1人の職員が必ず当たらなくてはならない\n", "part_type" "part" }, { "title" "職員", "description" "園長、主任、3~5歳児の担任をまとめる幼児リーダー、0~2歳児の担任をまとめる乳児リーダー、クラス担任、フリー保育士(担任を持たず必要に応じてクラスに入り保育する)、栄養士、調理師、漢方医、事務員、清掃員がいる。清掃員はゴミや床掃除などを行う。清潔であることが重要な保育の要。用務員も兼ねており、庭の管理なども行う。", "part_type" "part" } ], "part_type" "group", "expanded" true }, { "title" "汎用保育施設", "children" [ { "title" "汎用育児棟", "children" [ { "title" "保育室", "description" "年齢ごとに保育室がある。広めの部屋だが、0歳児クラスの部屋ははいはいがしやすいようにとくに広め作られている。角を丸くした家具や角を布で覆ったりして、子どもたちの安全に気をつけている。", "part_type" "part" }, { "title" "トイレ", "description" "汲み取り式トイレ。子供が落ちたりしないよう特殊な便座が配置してある。また幼児がトイレに行く場合、必ず大人がついていき、安全や手洗いの確認を行う。", "part_type" "part" }, { "title" "職員室", "description" "各職員が仕事をする部屋。机や紙束、予定表や黒板、おもちゃに折り紙と様々な物がおいてある。各職員は出勤時はここに入り、その日1日の準備を行う。", "part_type" "part" }, { "title" "調理室", "description" "主として幼児や職員に振舞われる食事を用意する部屋。食事は栄養士によりメニューが相談され、子供が食べれ、バランスの良い食事を考案するため日夜調理と研究の日々をおくっている。普段は施錠し、衛生面やセキュリティを保っている。", "part_type" "part" }, { "title" "水場", "description" "幼児がつかうことのできる水場。ここで手洗いなども行える。小さな体でたくさん動くため子供は脱水しやすく、定期的に水分補給するよう保育士が促している。子供が直接飲もうとするには背が高く作ってあり、職員が必ずついて湯飲みに水を入れて飲ませる形にしている。洗濯室が併設されており、子供達の衣服や布団、布製品を洗う。水は併設された井戸、もしくは整備された水道を使って手洗いする。汚れ物が多いため、大変な作業となる。高物理域では洗濯機などの機械も用いられる。\n", "part_type" "part", "expanded" true }, { "title" "体育部屋", "description" "子供達が運動をするための部屋。雨の日はここで運動を行う。小さな跳び箱や平均台、運動会で使う道具などが置いてある。内部の用具室は厳重に管理され、部屋を出る際には子供が入り込んでいないかの2重チェック、声かけが行われる。\n", "part_type" "part" } ], "part_type" "group", "expanded" true }, { "title" "汎用運動場", "children" [ { "title" "乳児園庭", "description" "乳児が安全に遊べるようになっている。低めの滑り台、砂場などが設置されている。幼児の遊ぶ園庭とは区分けされており、事故が起こらないよう配慮される。", "part_type" "part" }, { "title" "園庭", "description" "おもに幼児用の遊具が置いてある。上り下りするおやま、砂場、滑り台、ぶらんこ、鉄棒などの遊具が設置されている。遊具のない広い場所はおにごっこやボール遊びなどをするのに適している。\n", "part_type" "part" } ], "part_type" "group", "expanded" true } ], "part_type" "group", "expanded" true }, { "title" "汎用保育園の一日", "children" [ { "title" "おむかえ", "description" "登園、退園。お出迎え馬車、保護者の同伴などで園にやってくる園児たちを迎え、靴の履き替えなどの登園を支援する。遅刻する子、保護者と離れたくなくて泣き出す子、靴の履き替えが苦手な子、様々なこどもがおり、場の切り替えの手伝いを行う。", "part_type" "part", "expanded" true }, { "title" "自由遊び", "description" "年齢にもよるが、児童たちに様々な遊びを提供する。おもちゃなどの室内で児童が遊ぶものもあるが、全員で絵を描くことや、講師を招いてのワークショップ、庭に出て木や葉、自然のもので遊ぶこともある。\n", "part_type" "part" }, { "title" "お昼ごはん", "description" "昼食の準備を行い、子供たちに手洗い・うがいを促す。食事はアレルギーや障害に配慮したものを提供し、食事中は会話や食育を交えつつ行う。昼食の作成は調理室で漢方医、栄養士が行っており、子供たちの知識や経験を広めるため、様々なメニューを出そうと努力している。食後の歯磨きなど、衛生習慣の教育も兼ねている。乳児は適切な時間にミルクなどを与えられる。\n", "part_type" "part" }, { "title" "おひるね", "description" "昼寝時間。パジャマに着替えてもらい、子供たちが寝付くまで読み聞かせ等を行う。子供たちが寝付いてからは室内の職員が何人か事務室に戻り、イベントの準備などの事務作業を行う。職員の休憩などもこの時間帯に取られる。乳児は乳幼児突然死症候群など、うつ伏せ寝による突然死や事故を防ぐため、10分毎に保育士が午睡チェックという安全に眠れているかのチェックを行う。また、乳幼児は仰向けに寝かせ、保護者に対してもうつ伏せ寝の危険性に対して指導を行っている。小さなうちは午前中や夕刻に眠るなど、児童の発育に睡眠時間を合わせる。\n", "part_type" "part" } ], "part_type" "group", "expanded" true }, { "title" "保育園のさまざまな行事", "description" "入園式・退園式:新しく入ってきた乳児や幼児の入園式。お出迎えのために楽しいおもちゃや綺麗なイラストが用意されるが、親と離れる不安のため泣き出す子が多く、時折もらい泣きの連鎖により園内が阿鼻叫喚となることもある。退園式では一つ年上になり、年齢が上がることで遊びの幅も増えるため、みんな目を輝かせて参加する。集中が続きにくいため、手早く式は進行する。担任発表もここでされる。\n検診:医師・医療職による一斉検診。普段から子供達の体調は確認されているが、ここでは複数人の医療従事者が一人一人を詳しく診察する。児童がこわがったりしないよう、配慮されている。\n交通安全教室:車両や馬などを避けるための交通安全教室。また、国外に出た際に信号などで困らないよう、他国の交通事情について実践しながら幼児に教えるイベント。車のハリボテなどを用意するため、喜ぶ児童も多い。\nピクニック:年に数回行う外出行事。外で行動することで、集団行動のやりかたを教える。基本的に二人一組の二列に並び、手をつないではぐれないようにしている。列の途中に保育士が入り、注意を払うことで離脱や迷子を予防する。ピクニック前は情勢に注意を払い、危険な場合は園内ピクニックに切り替える。\nお遊戯会:子どもたちに簡単な歌や踊り、演劇などを披露してもらうお遊戯会。毎日園で歌っている歌を歌う、朝の体操に近い踊りを行う等、子供たちにイベント活動と、その成功体験をしてもらうための行事。\n誕生日会:月初め、その月に誕生日の児童を祝い、特別なおかしを食べる。お菓子には誕生祝の言葉が描かれたものを用い、その子の誕生を祝う。季節によって誕生日会の飾り付けが若干変化し、飽きがこないよう、工夫がされている。", "part_type" "part" } ], "expanded" true, "part_type" "group" } ]
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/2635.html
前ページ / 豆粒ほどの小さな使い魔 / 次ページ 買い物 知識では知ってる。人間が買い物しているのをこっそりと自分の目で見たことだってある。 ただ、コロボックルには、そういう習慣はない。 矢印の先っぽの国ができてから、私たちの習慣は大きく様変わりしてきた。一番大きいのは、やっぱり電気だろう。 私は電気がなかった頃の話は想像でしか分からなかったけど、ここに来てようやくお爺ちゃんが言ってたことの意味が分かったし。 変わり続けてるコロボックルだけど、頑なに取り入れない制度もある。 買い物、貨幣制度もその内の一つだ。 欲しいものがあったとき、何かに困ったとき、どうやってそれを手に入れるか、助けてもらうのか、それは一人一人が考えること。お金は、それをものすごく簡単にしてしまうんだって。 だけどね、お爺ちゃん。 ルイズのお財布の中にある、金色のお金。 それが一体どんな物に変えられるのか、考えるのって、もの凄く楽しいよ。 * * ハヤテは、今日はハンカチの服じゃなくて、昨日洗濯したマメイヌ隊の服を着ていた。 初めての王都、何があるか分からないものね。 ちょっと緊張してるみたい。 「大丈夫よ。裏通りに迷い込まなければ、それほど危なくないし。ただ姿は見せない方がいいと思うわ」 ん? それともマントに止まってじっとしていれば、飾りにしか見えないかも。 「ポケットノ中カラ、コッソリ見テルカラ」 「うん、今日はそうして」 可愛いドレス……ううん、動物の着ぐるみを着たハヤテが、澄まし顔で人形飾の振りをしてるところを想像して、吹き出しそうになっちゃった。 「悪いわね、シエスタ」 「いいえ、とんでもありません」 故郷で経験があるからと、シエスタは危なげなく手綱を捌き、馬車は軽快に道を進む。 「それで、何を買うのか目星は付けているんですか?」 「とりあえずハヤテのベッドと、あとは適当に小物を見て回るつもり」 私の肩に座ったハヤテが、邪魔にならない程度の大きさで笛を吹いてくれているのに合わせて身体を揺らす。 実は笛を4本作っていて、どれが一番できがいいか確かめているところなのだ。 一本目は、ちょっと高音で音が割れる気がした。今は二本目を吹いている。 「聞いたことない曲ですけど、いい感じですね」 「結構レパートリーが広いのよハヤテって、お目覚めの曲から子守唄まで何でもござれなんだから」 シエスタに自慢したら、笛がピポーと音を外した。 ぺちぺちと首筋を叩かれるけど、全然痛くないし。 「ル、ルルルルッ」 「そんなことないです、とても素敵ですよ。それに笛が吹けるって羨ましいです」 シエスタもいつの間にかハヤテの早口を聞き取れるように……違うか、今のハヤテ分かりやすいし。 照れてるだけで、ハヤテだって本気で怒ってるわけじゃない。 コロボックルは、笛の他にも色んな趣味を楽しんでるそうだ。 絵を描いたり彫刻に凝ったり。歌や踊りも、それは見事なんだそうだ。 「オ母サンノ妹ハ、くるみノ一族デ、踊リガイチバン、ジョウズ」 叔母さんといっても、ハヤテとは年もさほど離れてないし、まだ結婚もしてないから、ハヤテはお姉さんと呼んでいたそうだ。 色々な出来事から歌や踊りが生まれていて、子供たちはそういうのを聞いているうちに、いつの間にかコロボックルの歴史や祖先の物語を覚えていく。 「素敵ですね、そういうのって」 「そうね。しかめっ面の家庭教師が呪文みたいに唱える歴史なんかより、よっぽど頭に入りそうだわ」 ハヤテが吹いてくれてるこの曲には、どんな歌がついてて、それはどんな物語なんだろう。 「っと、いけない。あんまりのんびりしてたら、帰りが遅くなっちゃうわ」 「は、はい」 お昼は王都で、そこそこ上品な、だけどシエスタもそんなに気兼ねせずに入れるお店に案内してくれるというので、楽しみだ。 着いたのが丁度お昼時だったので、私たちは時間を少しずらして、先に遊具屋に向かうことにした。 貴族御用達の店だと、子供のおもちゃと言っても高価なものはそれこそ天井知らずの値が付いてたりするけど、ハヤテはそんなの喜ばないことはとっくに知ってる。 それにこの通りにあるのは、そんな気取ったお店じゃない。私の、学生のお小遣いでも―― 「うぎゃっ!」 何事かと慌てて振り向いたら、後姿の男の人が手を押さえてて。 周りの人が呼び止める間もなく、走って行っちゃった。 「どこかにぶつけたんでしょうか?」 「さぁ? でもごちゃごちゃしてるから、きっとそうね」 走れるんだから、大した怪我でもないんだろう。そんなことより、 「結構買い物には来るんだけど、遊具屋は行ったことないわ」 「私もです。と言うか、子供のおもちゃって、買いに行くの恥ずかしいと思ったり」 「気が合うわね」 いつぐらいからか、おもちゃを買ってもらうのが恥ずかしくなって。 遊具屋は、小さくてちょっとおしゃれな、いかにも小さな女の子が好みそうな店構えだった。 自分の身長が、年よりも子供に見られることを知ってるから。こういう店に入っても違和感がないと見られるのが、 あれ? シエスタはどうして恥ずかしいのかしら? 「その……自分の子供のおもちゃを買いにきたんだと思われたらどうしようって」 思っても見なかったその言葉に、恥ずかしさも吹き飛んだ。 「いくらなんでも、気が早くない?」 「私の村だと、私と同い年で嫁ぐ子もいましたから」 知らなかった。なるほど、農村だとシエスタくらいのお母さんもいるのか。 つい目線が胸に行ってしまったことに気がついたんだろう。 「もうっ ルイズ様、行きますよ」 先に立って店に入ってしまった。 間口は狭かったけど、奥行きは意外とあって。それに店内には思ってたよりも色んな年頃の女の子がいた。 男の人は、流石に父親と思われる人が少しいるだけで、ちょっと居心地悪そうだったけど。 「小さな子だけってわけじゃなかったんですね」 シエスタが、明らかにほっとしたという調子で囁いてきた。 それに頷いて、店内をぐるっと見回す。 覚えがあるような遊具に混じって、見たことのないものも沢山ある。 そういうのを見ているだけでも楽しそうだ。 「あ、私これで遊んでました」 シエスタが棚から手に取ったのは、きらきらとした飾りのついた毬だった。 「誕生日に買ってもらって、凄く嬉しかったなぁ。私が持ってたのは、ここが緑のやつですけど」 ずっと長く続いている、子供に人気のあるデザインなのかも知れない。 手にとって見ると、ふわっとした感触、それに、 「中に鈴が入ってるのね?」 振ると、優しい音がする。 「ええ。ですから子供に持たせて置くと、少し目を離していても音で大体どこにいるか分かるんです」 それに気がついたのは、自分が子守を手伝うようになってからですけど、とシエスタは苦笑い。 「妹の腰に、紐でこの毬を繋いであげてたんです。それでかくれんぼとかしてたんですよ」 それは、確かに笑うしかない。 他のお客さんの迷惑にならないように、小さな声でクスクスと三人で笑って、 「じゃあ、ハヤテのベッドを探しに行きましょうか」 「了解です」 「ウン」 人形と言っても、大は子供の半分くらいあるのから、親指くらいのまで種類は様々。 順番に見ていくと、丁度ハヤテくらいの人形が並んでるところが見つかった。 シエスタと二人で肩を寄せて、胸ポケットから覗くハヤテが周りから見えないようにする。 「ハヤテよりも少し大きいのね。でも顔とかは断然ハヤテの方が可愛いわ」 「ルイズ様ったら。でも、しょうがないですよ。このくらい細かい細工だと、本当に出来がいいものは、貴族様向けのお店にしか並ばないでしょうから」 そうかもしれない。 素朴なにこにこ顔の人形たちは、これはこれで可愛かったけど。 ただ、洋服が、人形本体に糊で布を貼りつけてあったのはちょっと残念。 「ハヤテの着替えは、ここにはなさそうね」 「自分デ、何トカ作ッテミルカラ」 「あ、家具はこの棚ですよ」 定番のベッドから鏡台、炊事場まである。 「これって、お風呂セット? どう、ハヤテ使ってみる?」 おもちゃだけど、湯船と手桶は本当に使えそうだ。 「でしたら、お湯をポットでお持ちしますから、いつでもおっしゃってくだされば」 ほっとくと遠慮してしまいそうなハヤテだから、多少強引に進めることにした。 だって生まれた国からこんなに遠くに連れてきちゃって、なのに一生懸命してくれるんだもの。できることなら、何でもしてあげたい。 「ウ……るいず、しえすたモ……アリガト」 ぎゅうって抱きしめてあげたいくらい、可愛かった。 「そ、そうだわ、ベッド。ハヤテはどんなのが……あ、それよりも、ちょっと自分で寝て確かめてみたら?」 我ながらいい考えだと思う。湯船と違って、見た目じゃ分からないんだから。 きょろきょろと周りを見てから、ぴょんと胸ポケットから飛び出したハヤテが、一つずつベッドを確かめてる。 何故か私もシエスタも息を殺して見守ってしまったのは、ハヤテの表情がかなり真剣だったからだろう。 「ンン……コレデ寝ルノハ、チョット」 「そっか」 一通り試してみたけど、私から見ても、あまり寝心地はよくなさそう。 「アノネ、サッキ、向コウニ、ヨサソウナノガアッタノ」 「え? あっちは、もっと大きな人形ですよ?」 あのサイズだと、ベッドはふかふかでも、本棚のハヤテの隠れ家には置けないと思うけど。 ハヤテの指し示す方に向かった私たちが見つけたのは…… 鳥の香草焼きのランチを食べ終わって、紅茶のお代わりを口に運ぶ。 学院ほどじゃないけど、まぁまぁ悪くない。 「いいんでしょうか、私の分まで」 「案内してくれたお礼だし、それに御者もしてもらったんだから、遠慮しないで」 観葉植物と買ってきた荷物の影で、ハヤテも食事を楽しんでくれたと思う。 それにしても、 「ハヤテのベッドが、靴下なんてねぇ」 一番大きな人形の靴下なら、そりゃハヤテだってすっぽり入るだろう。 縫い目もしっかりしてるし、ぽんぽんの飾りも可愛らしい。 「ヒモデ吊ルシテ、ハンモックニスルノ」 よっぽど気に入ったんだろう。にこにこと笑ってる。 それに何に使うのか分からないけど、小物もいくつか購入した。ハヤテの部屋がどんな風になるのか、今から楽しみだ。 「ね、模様替えしたら私にも見せてね」 「わ、私もいいですか?」 「ウン、イツデモ」 ……実は、シエスタには言えないけど、考えたことがある。 ハヤテの視界を借りて見せてもらおうって。 そう思うだけで、紅茶が何倍も美味しくなったような気がした。 前ページ / 豆粒ほどの小さな使い魔 / 次ページ
https://w.atwiki.jp/indexorichara/pages/1381.html
光真小学校(こうましょうがっこう) 第13学区に栄える、総生徒数の多いことで有名な小学校。 能力者・無能力者問わず入学可能で、時間割りにおけるレベルの差別は一切無く、 学校側としては《自由とは誰もが持つ幸福である》をかがけており、生徒の自主性を重んじている。 理事長の人柄か、置き去りや被験者など何かしらの過去を抱えて傷を負った子どもを自ら無償で入学させている。 敷地面積は大体常盤台と同等くらいで広め。 遊具などの施設を多く設けているので楽しく遊ぶ元気な子どもたちの姿がよく見受けられる。 風紀はあまり乱れていないが、一応付近の学区で活動する中高生の風紀委員に管轄を頼んでいる。 校内では生徒たちの有志による、形だけではあるが生徒会に似た組織《光真幸せ委員会》というものが存在する。 大覇星祭での成績は全体的に当然劣るが、小中学校の中では中の上と高め。 「光真幸せ委員会」 メンバーは10名。 性別・学年・成績・能力の有無は問わない。責任者は理事長。 活動内容 特に無いが、行事で盛り上げたりボランティアやイベントを開催するなど様々である。 職務は生徒会長・副会長の他に後は役職は無い。 役員 生徒会長 副会長 その他メンバー 模擬斑点 最果寿々臣 真探究 理事長 光真崎基日 教師 阿左美清子 鹿子草子 施良葉仁 児童 ※黒文字は「光真幸せ委員会」メンバー 1年 白上純弥 木原相似 2年 棘矢荊棘 3年 黄土原路乗 倉持茂慶 4年 最果寿々臣 右原佐中 鍛槌頓珍 魅堂美華乃 5年 真探究 植葉緑 飛規斜子 6年 模擬斑点 蒼代藍那 円貝理支 三足瑞機 東雷牙