約 3,058,861 件
https://w.atwiki.jp/tyrantsgrasp/pages/17.html
ラストウォール 参考:https //www29.atwiki.jp/prdj/pages/549.html ラストウォールは、起伏の緩やかな草原と原生林、古の時代の傷跡が広がる地である。かつてはオークの城塞、ケーリド人都市国家、散在するタルドールの補給基地が見られる土地であったが、AR3200年以降、「囁きの大帝(the Whispering Tyrant、タル・バフォンのこと)」がこの領域を着実に侵食し始める。オークやケーリド人は迫害され、あるいは隷属を強いられた。彼らの他に、大帝に奉仕する者たちがあったが、彼らは運に見放され戦いで倒れた反逆者たちで、後に亡者として偽りの生を吹き込まれ、その精神を持たぬ骨が塵と化すまで奉仕させられるのが常であった。タル・バフォンの軍勢は町や記念碑を破壊し尽くし、後に残されたのは、埋もれた基礎のみであり、これらは地下牢や間に合わせの墓所となり、この領域の風景と化していった。5世紀後にタルドールが「囁きの大帝」に対し兵力をかき集める頃には、何世代にもわたる暗い影と苦難によって、この地は無気力と絶望で覆い尽くされていた。戦争が、この地に新たな傷を残した。「囁きの大帝」を称える城塞や都市は打ち砕かれ、魔術王に対する新たな防壁のための建材と化した。大規模な戦闘により辺りは粉々の骨と歪んだ鋼鉄で溢れた。多くの土地は今に至るまで不毛であり、作物を実らせることはない。多くの古戦場は、千年が過ぎ去った今でも、恐るべき魔術や霊に憑かれている。 恐怖を見続けて来たにも関わらず、定命の者の手のうちにあるラストウォールの地は、美しく、恵み多き場所である。エンカーサン湖周辺では、冬は厳しく雪が積もるものの、充分な降水と涼やかな夏がもたらされる。実りの季節は充分に長く、様々な作物が育つ。北ファングウッドと飢餓山脈(the Hungry Mountains)周辺の丘陵地帯は、ラストウォールを事実上二分する。ラストウォール東部は、より都市化され開拓された地域である。広大な農地と、牛や名高い馬を養う牧草地、古のウースタラヴの港で、ラストウォール最大の交易都市ヴェルーミスがある。ラストウォール西部がそれほど拓かれてはおらず、厳しい場所であるのは、皮肉なことと言っていいかもしれない。この国の首都ヴィジルが、こうした未開の地にあるのだから。ベルクゼンのオークの侵入は珍しいことではなく、時には、死霊術のエネルギーが再燃する。広大な土地と森林が、現代の人々の手の届かぬ未探査の地にとどまっている。ラストウォール西部、南西端に位置する町、ロスラーズ・コーファーは、その存続の大部分を、トゥーロンデル川の恵みに負っていると言える。現代的な建設技術の恵みといえば、町それ自身と、100マイル以上北にある砦の他には、警備の行き届いた舗装道と狩り小屋がいくつかある程度でしかない。このように孤立した位置にあるにも関わらず、ロスラーズ・コーファーの人々は、自分たちがラストウォールの住人であると真摯に受け止め、国家に貢献するためにできる限りのことをする。 不屈かつ忠実な軍を組織する伝統を持つゆえか、ラストウォールの人々は、共同体を重視し、率直で、勤勉である。彼らの生存は、共同体の個人個人が能力の限り職務を遂行することへの信頼に依存しており、全ての住民が、自分の仕事に最善の努力を費やさなければ、次のオークの襲撃や厳しい冬によって共同体が倒れ得ることを知っている。2つの敵意に満ちた存在に挟まれていため、人々は信仰心に篤く、多くの住人は、神殿への奉仕を週に複数回行っている。しかしながら、全てにおいて現実的な彼らは、なすべき仕事を果たしてはじめて、崇拝のための時間をつくる。多くの国民は、春に種をまき、夏に武器や鎧を身に着けて訓練に励み、秋には、最初の寒波がやって来る前に、収穫をする。長く寒い冬は休息の時である。雪の中オークが攻めて来ることはまれであり、凍える寒さに地は凍り付き、安らぐことのかなわぬ死者が彷徨い来るのを防いでくれる。 彼らは趣味や、家族や、友人たちに関心を向ける。宴席や婚礼は、冬の季節に行われるのが一般的だが、小規模で、地元の人間のみで行われることが多い。ラストウォールの冬においては、旅路は旅慣れた者にとってすら過酷を極めるためだ。
https://w.atwiki.jp/hshorizonl/pages/212.html
———私は、紅露火垂はあの時死んだはずだ。 今まで何度も感じできた、意識が漆黒の闇へと落ちていく感覚。 だが最後の時の感覚は、いつもと違っていた。 蓮太郎と朧気ながら最後に会話を交わした時も、本当はどこかで気づいていたのだ。 次に自分が目覚めることは、もうないと。 それなのに、今こうして自分の足で地面を踏みしめている。意識の混濁もない。 代わりに脳内にあるのは、偽りの記憶と知らない情報。 『呪われた子供たち』として迫害されてきた自分には存在しないはずの、普通の一般家庭で生活してきた記憶。 記憶を取り戻した直後、思わず自宅だとされている場所から飛び出してしまった。 本当の親からの愛情など、一度も感じたことはなかったのだ。 ガストレアウイルスに感染しているから。瞳の色がガストレアと同じ血のような真紅に染まっているから。 そんな理由で迫害されてきた火垂にとって、偽りの平穏はただただ居心地が悪かった。 気づいたら東京の街の、どこかの路地裏まで走っていた。 マンホールチルドレンも多い『呪われた子供たち』からすると、こういった場所のほうが慣れている。 ガストレアウイルスの影響で常人を超えた身体能力を持つ火垂は、この程度走っただけでは息も乱れない。 「……なんなのよ、この東京。私の知ってる東京エリアと全然違うわ。」 一旦歩みを止めて状況を確認する。 火垂の知っている東京エリアと、ここはずいぶん違っていた。 最もわかりやすい違いはエリアを等間隔で囲う、巨大なバラニウムという特殊な金属で作られた石板、モノリスが立っていないことだ。 あれがないと東京エリアはガストレアの侵入を許してしまうのに、それがどこにも立っていなかった。 それだけでも、本当にここは元の世界とは違うのだとわかる。 「……聖杯戦争。どんな願いもかなう、聖杯。」 界聖杯から与えられたもう一つの情報を反芻する。 ……もし、本当にどんな願いでもかなうのならば。 鬼八さんを。あの時守ることができなかったパートナーの水原鬼八を、生き返らせることができるのだろうか。 「……ううん。本当はわかってる。鬼八さんはそんなこと望まないって。」 誰かを殺してまで自分が蘇ることなど、望まないに決まっている。 そんな人だから、ブラックスワン・プロジェクトを告発しようとして命を奪われたのだ。 ……そこまで考えて、まるで蓮太郎が言いそうな言葉ね、と複雑な気持ちになる。 次に目覚めたときには蓮太郎に素直になれるかも、と今際の際に言ったけれどそんなことはなさそうだった。 「……自分が生き返る、ってのも無しね。」 最後に共闘した里見蓮太郎と、もう一度会いたくないかと言われれば嘘になる。 でも、彼ならば私の死も乗り越えて敵を打ち砕いたはずだ。 もし私が誰かを殺してまで蘇ったとしても、彼は悲しい顔でこちらに銃を向けるだろう。 悲しそうな蓮太郎の顔が簡単に想像できて、そんな自分に苦笑してしまった。 だけど、なぜ自分がこんな場所に呼ばれたのか。界聖杯とはいったい何なのか。 それくらいは知りたいと思った。永眠を無理やりたたき起こされてこんな戦争に巻き込まれたのだ。 鬼八さんが殺されたときも「なぜ彼が殺されねばならなかったのか」がわからないのは、悔しかったから。 それくらいは望んでもいいだろう。 もし蓮太郎が今の私と同じ状況になったら、どうするだろうか。 ハミングバードにマンションで襲われたときの彼の行動を思い出せば、考えるまでもない。 濡れ衣で指名手配されている状況で、敵に命を狙われながらも一般人を可能な限り逃がしていたのだ。 この状況でも、聖杯を望まない巻き込まれた人間を助けるために動くに決まっている。 「……ついでに蓮太郎の真似事をする、ってのもアリかもしれないわね。」 ———瞬間、胸元を鋭い痛みと衝撃が走った。 「え……?」と、恐る恐る自分の胸元に視線を落とす。 胸元に浮かび広がっていく真紅の染み。数刻遅れて、何者かに銃で撃たれたのだと悟る。 力が抜ける体に鞭打って振り返る。そこにいたのは二人の男。 どう見ても現代の人間ではない古風な格好をした男は、さながら時代劇のガンマンのようだった。 もう一人の男の手の甲には、真紅の紋章がハッキリと映っている。 令呪。界聖杯に植え付けられた知識が教えてくる。あの二人が別のマスターとサーヴァントであると。 失念していた。さっきまでの火垂は、年端も行かない少女が急に走り出してこんな路地裏まで逃げ込んだようにしか見えない。 そんな人物を他のマスターが見かけたらどう映るか。記憶を取り戻したマスターが何かから逃げていると、そう思うのが普通だろう。 仮に違っていたとしても、彼らが聖杯戦争に乗っているのならば……NPCひとり殺すくらい、厭わないに決まっている。 対するこちらはまだ己のサーヴァントすら召喚できていない。 ガストレアウイルスによる超常の力を持つとはいえ、火垂はマスター。サーヴァントの力に太刀打ちできるはずもなく。 なにより、初撃の銃弾が左の肺を直撃していた。呼吸もままならず、足腰に思うように力が入らない。 バラニウム以外での傷ならば治癒力もウイルスは向上させてくれるはずだが、サーヴァントの攻撃だからか再生速度が遅かった。 何か手を打つ間もなく、二発目の凶弾が私の胸を貫く。 電撃を喰らったかのように全身が強張った。勢いよく口から吐血する。 わかってしまう。今の銃弾は間違いなく自分の心臓を貫いたと。 視界が揺れる。両膝が地面にぶつかる。四肢の末端が冷たい。触覚が消えていく。 まただ。自分の意識が漆黒の闇へと沈んでいく感覚。 今更自分の命に未練はないけれど。なぜ自分がここに呼ばれたのか。界聖杯はなぜ、死んだ自分をここに連れてきたのか。 (何もかもわからないまま、また死ぬのは嫌ね……。) 変わり果てた姿で鬼八さんが帰ってきたときと同じで。何故こんなことになってしまったのか、わからないままなのは嫌だった。 自分の意識が分解されていき絶命する直前に、そんなことを思いながら火垂が感じたのは。 ———手の甲の焼けるような熱さと、突然目の前に人影が現れた衝撃音だった。 ◇◆◇ ———これはきっと、流れ込んできたマスターの記憶だろう 座から呼び出され、今まさに召喚されようとしている刹那の間に伝わってきた記憶。それを見て、何故だかそう確信した。 生まれつき体にウイルスを宿していたというだけで、親に捨てられ迫害されてきた過去。 大切な人を、パートナーを守ることができなかった慟哭の声。 ああ、それは。人間ではないからと、生まれついてのチカラのせいで疎んじられ迫害された私と。 再会した大切な人とまた死別して、自分のことを顧みず人間へ憎悪と呪いを、復讐の一念を巻き散らした私と。 どこか、似ている気がした。 ◇◆◇ 「———命を落とす瞬間にサーヴァントを呼び出すなんて、困ったマスターもいたものね。」 召喚された直後、周囲を見て状況を把握する。 英霊の座に登録されて、初めて召喚されたときは「よりによって後輩が私を召喚するなんて」と思っていたが。 改めて別のマスターに召喚されてみると、縁もゆかりもない私をよく呼べたものだとも思ってしまう。 座に登録される前の、中国異聞帯までの記憶があることは別に不思議ではないが。 改めて召喚されたのに、カルデアの記憶があることを一瞬不思議に思った。だがそれも、自分の霊基を確認してすぐ納得する。 何故か今の自分は水着の姿になっている。項羽様にお借りした槍も持ち合わせていた。……本当に何故? この霊基は項羽様と共にカルデアに召喚された後でなければ成立しえない。だから記憶も引き継がれているのだろう。 ……英霊の座に何故水着の霊基が登録されているのかは、考えないことにした。 私を呼んだマスターの、最後の声は聞こえていた。何もわからないまま死ぬのは嫌だ、と。 相変わらず私は人間のことが嫌いだが。それでも……そんなマスターの言葉を聞いて、記憶を垣間見て、何もしないのは寝覚めが悪かった。 「聖杯などという胡乱なものにかける願いも、お前たちという個に対する恨みも持ち合わせてはいないけど。」 「———この戦いを、マスターへの手向けとしようか!」 目の前の主従に意識を集中し、そう告げる。 即座にマスターが姿を隠し、サーヴァントが手に持つ銃をこちらへ向けた。 敵との間には距離がある。向こうの獲物はシンプルな拳銃。対するこちらは槍。 どちらの攻撃が早く敵に届くかは言うまでもない。己が獲物の届く範囲まで肉薄しようと迫る私に、銃弾の雨が降り注ぐ。 だが、それを意に介さず突き進む。走るのに支障をきたさないよう微妙に当たる位置はずらすが、命中すること自体は意に介さない。 どうせ自分の肉体など宝具で再構成すればいいのだ。多少のケガ程度ならば問題にならない。 日本ではこういう状況を表す諺があるらしい。肉を切らせて骨を断つ、と。 向こうもこちらの意図を理解したのか、銃の照準が首や心臓などの急所と、足などの駆けるのに必要な個所に絞られていく。 流石にすべての個所を連続で狙われたらたまった物じゃない。だから、相手が銃の引き金を絞るのとタイミングを合わせ、跳躍する。 数刻前まで私がいた場所を、無数の弾丸が通過する。空を切る音と、跳弾の音が聞こえた。 一瞬で路地から姿を消した私を、相手はすぐさま空を仰ぎ見て補足する。 このビルに囲われた路地裏で、逃げられる場所など他にないからだ。跳躍の勢いのまま縦回転して上昇し、ちょうど敵の真上まで到達する。 普通であればこれは悪手だろう。上空に跳躍してしまった私は、もう相手の銃弾を避ける術がないからだ。 相手もそれがわかっているからこそ、次の一撃で確実に仕留めるために銃口を真上に向けて狙いを定めている。 「———我が舞は項羽様だけに捧げられるもの。即ち其れを見る貴様に、命は無い!」 ———そう、普通の状況ならば。今の跳躍の本当の目的は回避に非ず。 真下の敵に向けて垂直に構えた槍の穂先へ、私の肉体から漏れ出た呪詛が集まっていく。 暴走する魔力が増し、呪いの密度が増すほどに、穂先から扇状に広がる赤黒い光の密度も増していった。 こちらの宝具発動に気づいた敵サーヴァントが、驚愕の表情と共に銃弾を放つ。 だがそれも、穂先の呪詛に阻まれこちらまで届かない。 マスターを失ったサーヴァントが宝具を使う可能性は考えていなかったのだろう。明らかに対応が後手に回っていた。 他のサーヴァントならばそうだったかもしれない。でも私は違う。 人間ではない私は、自然界とマナを、霊核を共有している。マスターからの魔力供給がなくても、動植物を問わずあらゆる生命体から魔力を得られるのだ。 勿論、サーヴァントになったことで出力には以前よりも制約がかかっているだろう。それでも、宝具の使用程度ならば十分賄える。 この力のせいで吸血種と呼ばれ、迫害を受ける原因となった能力だが、今はそれも関係ない。 「末期の記憶として遺す事も赦さぬ。我が身と同じく、芥と果てて散るが良い!」 元の宝具と異なり、この槍には夏の魔物への特効効果が付与されている。 夏の魔物とはつまり、『浮気』や『一夏の恋』などのひと時の熱に浮かれた者たちのことを示す。 対・夏の魔物専用の強制排除技。決めつけによる男性特攻。そして相手のサーヴァントは———幸か不幸か、男性だった。 「———『夏魔必滅槍舞(アンチフリング・ロンド)』!!!」 呪いが最大まで穂先に収束した時、そのまま真下の敵へ垂直に槍を向けたまま落下した。 同時に魔力の暴走によって自らの肉体を破壊し、限界を超えた魔力と呪詛が、槍を中心とした回転の舞と合わさって降り注ぐ。 それは回転のベクトルが与えられたことで、血の雨ではなく竜巻型の呪詛となった。 槍の着弾地点には、あふれかえった魔力と呪詛で虞美人草の花が咲く。……全てが消えた後には、突き刺さった槍しか残っていなかった。 「……ま、サーヴァントを打ち取っただけ供養にはなったかしら。」 一瞬の後、自分の体を再構築してその場に姿を現す。まず真っ先に、項羽様から授かった大切な槍を握りしめた。 おそらく敵のマスターは再構築の間に逃げたのだろう。一番近い物影を確認すると、おそらく護身用に持っていたと思われる拳銃が落ちていた。 それにすら気づかぬまま逃げだしたらしい。一応その銃を拾い上げて懐にしまう。 「これからどうしようかしらね。」 おそらく私であれば、マスター不在でも周囲から魔力を組み上げて現界し続けることは可能だろう。 だが聖杯などというものにかける願いはない。そもそも、胡乱な聖杯に興味なんてないのだ。 何より私の願いは(ここにいる私とは別の私が)既にほとんど叶えている。今の私の隣に項羽様がいないのは寂しいが。 その望みは、聖杯などに願うものではない。いや、むしろ聖杯ごときに叶えさせてなるものか。 「……マスターをそのままにしとくのは、流石にちょっとアレよね。」 問題をひとまず横において、私を召喚した少女のほうへ意識を向ける。流石にそのまま放置していくのは良心が咎めた。 ……そこでふと気づく。弱く、ほとんど感じ取れない程度だが……まだ、マスターとのパスが繋がったままであることに。 自然からエネルギーを吸い上げる私だからわかる。この少女は間違いなく絶命していると。 にも拘らず、魔力供給はほぼないがパスは繋がっている。慌てて確認してみると、思った通り手の令呪もまだ消えていなかった。 「……どういうことよ、これ。」 疑問に対する答えも見いだせない内に、少女に変化が訪れる。 心臓の停止に伴って血流も止まり青白くなっていた肌が、少しずつ色を取り戻し始めた。 慌てて心臓に耳を当てる。先ほどまで間違いなく機能していなかった心臓が、また脈打っていた。 まさかこの子、蘇生してるの?と驚愕する。どうやら私のマスターは、妙な力を持っているらしい。 そうこうしている間に、建物の向こう側が騒がしくなってきた。 流石に宝具の音は大通りまで聞こえていたようだ。少しすればここにも人が集まってくるだろう。 疑問はひとまず棚上げにして、急いでここを離れたほうがいい。 ……ほんの10年生きた程度なのに、どこか自分に似ているこの幼いマスター。 それなのに、自分の死そのものは受け入れていた彼女は。最後に納得して自ら毒を煽った、数少ない人間の友人とも似ている気がして。 そんな不思議なマスターを放っておけずに、その体を抱きかかえてこの場を去った。 ◇◆◇ ———……虞よ、汝を、如何せん…… マスターとサーヴァントの間では、お互いのパスを通じて夢のような形で相手の記憶が流れ込むことがあるらしい。 ならばこの言葉は、意識がブラックアウトする寸前に召喚した私のサーヴァントの記憶にあるものなのだろう。 そして一緒に流れてくるのは、とてつもない悲しみの、怒りの、嘆きの慟哭。 ……まるで、鬼八さんが殺されたときの私みたい。 一生分の悲しみを、涙が出なくなるまで感じていたあの時を思い出して、そんなふうに思った。 ◇◆◇ 【クラス】ランサー 【真名】虞美人(水着)@Fate/Grand Order 【パラメーター】 筋力B 耐久D 敏捷A 魔力A 幸運C 宝具C 【属性】 秩序・悪 自分と項羽の間の秩序のためなら何でもする。 【クラススキル】 対魔力:B 魔術に対する抵抗力。Bランクでは、魔術詠唱が三節以下のものを無効化する。 大魔術・儀礼呪法などを以ってしても、傷つけるのは難しい。 【保有スキル】 夏の受肉精霊:A+ 自然界とマナを共有できる精霊種であるため、魔力を自らの体内に蓄えるのではなく外界から無尽蔵に汲み上げることが可能。 ただし人型という形態に縛られているため出力に限界があり、実際に行使できる魔力量は人型の英霊としての領域に留まっている。 水着に霊基が変化したことにより、その在り方が若干夏寄りに最適化されている。 マナの吸収効率が夏らしい自然、すなわち避暑地の湖畔の水や燦々たる日光―――からであればあるほど高くなる。 吸血種のイメージにあるまじきスタイルになるが、もちろん彼女は気にしない。 在りし日の舞:EX かつて項羽の前で行っていた剣舞のスキル。 彼がどう評価してくれたのか、どんな表情を浮かべてくれたのかは、彼女のみが知る。 このスキルは本来は封印されており、項羽が近くに存在しないと使用できない。 今回は彼の槍を貸し与えられた衝撃でこのスキルの封が解け、それにより彼の槍が一種の代わりとして機能しているために使用できる。 今は槍舞としてアレンジされている。 仙界羽人:A 道教思想に語られるところの仙人であり、不老不死。 その肉体を維持するために自然界からの干渉が及ぶため結果として彼女は人型という形態に縛られている。 吸血:C 動植物を問わずあらゆる生命体から一定量のエネルギーを剥奪し自身で利用することが可能。 厳密には吸血行動とは異なるが、この能力のために吸血種として認識され、歴代の代行者たちから迫害を受けてきた。 覇王の姫:EX おそらく自身が項羽の寵姫であることを示すスキル。 【宝具】 『夏魔必滅槍舞(アンチフリング・ロンド)』 ランク:A 種別:対軍宝具 レンジ:1~10 最大補足:20人 項羽に貸し与えられた、項羽の愛の具現化である(と当人は思っている)槍による対・夏の魔物専用強制排除ムーブ。 極端な決めつけによる男性特攻を持つ。フリングとは俗語で『浮気』や『一夏の恋』、転じて夏の魔物のことをここでは指す。 虞美人には武術や戦術の心得などないが、項羽への愛が盛り上がった結果、かつて彼の前で踊った剣舞のことを思い出した。 それを利用しようと思い立ち、さらに槍舞としてアレンジしたのがコレである。結果としてなぜかポールダンスっぽくなってしまった。 元の宝具『呪血尸解嘆歌』と同じように自らの肉体を破壊しながら魔力を暴走させて異常気象を起こすもの。 だが項羽の槍を軸とした槍舞の動きにより回転のベクトルが与えられることで、血の雨ではなく竜巻型の呪詛が発生することになる。 『呪血尸解嘆歌(エターナル・ラメント)』 ランク:C+ 種別:対軍宝具 レンジ:1~20 最大捕捉:100人 自らの肉体を破棄することで限界を超えた魔力を暴走させ、呪詛による異常気象を引き起こした後、改めて肉体を再構成するという荒技。 霊核を環境と共有している精霊種ならではの自爆攻撃といえる。 上記の槍を用いた宝具も本質的にやってることは同じなため、攻撃宝具をひとつしか使えないFGOのシステムから解放された今なら元宝具のこちらも使用できる。 男性特攻の有無や、単体か全体かで敵の人数に応じて使い分けることになるだろう。 【weapon】 項羽に貸し与えられた槍 【人物背景】 項羽とのバカンスを満喫するため、水着に霊基を変貌させた虞美人。 この霊基自体がカルデアに項羽と共に召喚された後でしか在り得ない為、少なくともサーヴァント・サマーキャンプ!までのカルデアでの記憶はある。 サーヴァントになる前の彼女はいろいろな悩みも抱えて生きてきたが、カルデアに召喚されて以降はいろいろと吹っ切れている為かそこそこマスターへの対応も良い。 【サーヴァントとしての願い】 項羽と共に過ごすこと。 ただ聖杯に願うようなことではない。 【方針】 放っておけないマスターにひとまず従う。 【把握手段】 FGO2部3章「紅の月下美人」及び期間限定イベント「サーヴァント・サマーキャンプ! ~カルデア・スリラーナイト~」 【マスター】 紅露火垂@ブラック・ブレット 【マスターとしての願い】 聖杯に願ってまで叶えたい願いは無し。 死んでしまった水原鬼八も、最後の戦いを共にした里見蓮太郎も、誰かの命を引き換えにしてまで再会を望まないとわかっているから。 ただ、最後にもう一度だけ二人と話したいなという気持ちは少しある。 【weapon】 拳銃などの銃火器、ガストレアに強化された体 【能力・技能】 母親の胎内にいるときにガストレアウイルスというウイルス性の寄生生物に感染した『呪われた子供たち』の一人。 遺伝子を書き換え、元になった生物の力を増幅するガストレアに感染しているため、常人を超えた力や再生力を発揮する。力を開放していると瞳の色が真紅に染まる。 (わかりやすく言ってしまえば某ゾンビゲームに出てくるウイルスのようなもの。侵食率が50%を超えると異形の化け物に変わってしまう。) ガストレアは血液感染でしか広がらないが、空気を経由して妊娠中の子供にもウィルスが宿ることがある。 その場合子供はガストレアウイルスの抑制因子を併せ持ち、血液感染のように異形の化け物に変化することがない。 そうして生まれた子供が『呪われた子供たち』と呼ばれる。ウイルスが妊娠中に遺伝子へ影響を与えるため、全員が女性。 ガストレアが現れてから作中で10年ほどしか経過していないため、全員が10歳以下の子供である。 彼女の場合は再生能力に特化した生物をモデルにしたガストレアに感染しているため、死亡しても時間経過で蘇生するだけの再生力を有する。 本来ガストレアウイルスはバラニウムという金属が苦手で再生の阻害も起こりうるが、彼女の能力はそれを押し返すほどの再生力を誇る。 ただし人間の体は元になった扁形動物ほど単純ではないため、首を胴から切り離されたり死んでる間に燃やし尽くされたりすると再生できない。 それだけでなく、一度死亡すると再生して蘇生するまでは意識もない無防備状態となってしまう。 基本的な戦闘力では他と比較して劣っているが、それはあくまで戦闘に特化した他の『呪われた子供たち』と比較した場合の話である。 劇中においては、男子高校生を背負った状態で高速道路の車の屋根を飛び移って移動し、130キロで逃げるトラックに追いついたりしている。 その状態で突入したトンネルの天井を3秒間壁走りの要領で走り、落下しても軽いケガで済んでいたりと、普通の人間の身体能力は優に超えている。 【人物背景】 モデル・プラナリア(別名:ナミウズムシ)のイニシエーター。10歳。 イニシエーターとは、プロモーターと呼ばれる一般人のパートナーとペアを組んでガストレアと闘う『呪われた子供たち』のこと。 彼女とペアを組んでいたプロモーターの水原鬼八が何者かに殺されてしまったため、殺害の濡れ衣を着せられた主人公の里見蓮太郎とともに事件を捜査していた。 その最後に、自身の再生能力を阻害する敵の凶弾から蓮太郎を庇って本当に死亡したところで、聖杯戦争に巻き込まれる。 与えられたロールは生前縁のなかった温かい一般家庭の子供。 【方針】 自分がなぜこんな場所に呼ばれたのかを知りたい。また何も知らないままなのは嫌だから。 もし聖杯を求めず界聖杯からの脱出を試みる主従がいたら、できる限りの手助けをしたい。 (こんな時に蓮太郎なら一人でも多く人を助けるため動くだろう、との思いから。) ただし死者である自分の脱出までは考えていない。 【把握手段】 原作ライトノベル「ブラック・ブレット」の5巻と6巻。 「逃亡犯、里見蓮太郎」と「煉獄の彷徨者」の2つのエピソード。 アニメには登場していない。
https://w.atwiki.jp/prdj/pages/529.html
メンデヴ(Mendev) メンデヴ は、アヴィスタン亜大陸北方に位置する、ワールドウーンドのデーモンの侵略に立ち向かうための十字軍国家である。 歴史 かつては、カスマロンにあるイオバリアからの追放者とロクデナシの子孫たちの誇り高い王国、“霧と帷”湖の西岸にあるメンデヴについてはほとんどの者が何も知らなかった。 4606AR、エイローデンの死後、マンモス諸侯領東部にあったバーバリアンの国サーコーリス Sarkoris に突如デーモンの軍勢が出現した。 4622AR、それに対抗するため数千の巡礼がアヴィスタン全土から集まり、第1次メンデヴ十字軍the First Mendevian Crusade が結成され、その根拠地としてメンデヴに集結し、奈落の軍団を撃退した。 4638AR、第1次十字軍が撃退したデーモン軍が再び現れ、メンデヴ国境の要塞都市 Drezen が陥落した。第2次メンデヴ十字軍は、ルーンを掘り込んだメンヒル(直立石)ウォードストーン Wardstone の列を作り出し敵を食い止めることに成功した。石を維持するためには注意深い祈りと手入れが必要で、またデーモンとその配下の攻撃に常にさらされることになる。 その後デーモンは戦術を転換し、浸透と誘惑、裏切りによって十字軍を内側から崩そうとした。それに対抗して結成された第3次十字軍は、デーモンと戦うことよりも魔女狩りに力を費やし、多くのデーモン信奉者と、信奉者なのではないかと疑われた地元のドルイド教信者たちが火刑台に登らされた。十字軍指揮官の多くは、軍事的問題にのみ目を向けてその蛮行を見過ごした。 近年、デーモンの再々侵攻がはじまり、現在は第4次十字軍が召集されているが、完全な勝利への展望は失われ、ただ目前の脅威を押し留めることだけが考えられている。 政治 メンデヴは世界中から集まった聖騎士、巡礼、機会主義者の悪漢などであふれかえっており、元からいるメンデヴ人やサーコーリスの遺民の子孫は新参者に下級の市民とみなされ、異端審問官から疑いの目で見られている。 女王ガルフレイ Galfrey は、首都 Nerosyan では大きな力を持っているが、その外はさまざまな忠誠の対象を持つ十字軍の指揮官たちの寄り集まりである。女王とその廷臣は十字軍の資質が非常に疑問符の付くものになってしまったこと、狂信的な審問官と悪漢まがいの“ロー・テンプラー”たちに元々のメンデヴ人たちが迫害されていることを知っており、内部の不協和音はいつ抑えることができなくなるかわからなくなっているが、内的な問題を抑えようとする者はほとんどいない。 地理 ネロシャン Nerosyan:“北のダイアモンド”と呼ばれるメンデヴの首都。エストロヴィアン森林 the Estrovian Forest から流れるエゲルシー川 Egelsee River と、北の凍土の水を集めた西セレン河の合流点にある菱形の要塞都市。明確な目的、不屈の力、冷たい美を備え、川向こうの邪悪に鋭い切っ先を向けている街。 エゲーデ Egede:“霧と帷”湖岸にある港湾都市。メンデヴの玄関口であり、河川諸王国やニューメリアの Chesed、ロガーヴィア家失踪の後はブレヴォイからも交易商人が訪れ、前線からは疲弊した部隊が休養にやってくる。 ケナブレス Kenabres:ワールドウーンドとの境界である西セレン河のほとりにある小さな都市。北部辺境の防衛の重責を負うが、将軍たちは、この地に住む最も原理主義的で影響力のある異端審問官ハルラン Hulrun の、十字軍は内部の敵にこそ向けるべきであるという要求と戦い続けている。 アイスリフト城 Icerift Castle:ワールドウーンドとの境界の北部に築かれようとしていた城。補給と補修の困難さから完成前に放棄されることが決定されたが、工人と守備隊を迎えに行った十字軍が発見したのは、デーモンの痕跡なく、殺されて心臓を抉り取られた彼らの姿だった。メンデヴ先住民たちはウェンディゴの仕業だと言っているが、この地に何が潜んでいるのかは未だにわからない。 参考文献 [1] Erik Mona et al. (2008). Campaign Setting, p. 98. Paizo Publishing, LLC. ISBN 978-1-60125-112-1 [2] James Jacobs et al. (2011). The Inner Sea World Guide, p. 118. Paizo Publishing, LLC. ISBN 978-1-60125-169-2 カテゴリー:内海地域
https://w.atwiki.jp/indexorichara/pages/585.html
【名前】ルツィア=クーツェン 【性別】女 【所属】魔術サイド/イギリス清教 【能力】数学の発展と共に成熟し、キリスト教にも影響を及ぼした占術の一つである「数秘術」を用いた術式を扱う。 【能力説明】 『数による黙示(アポカリプス)』 「数字」という概念を主軸とし、手話のような手の動きと数秘術の「ゲマトリア」(後述)を複合した術式。 二つの構成から成る術式で、手の「動作」で攻撃を生み出し、ゲマトリアを用いて数字化した「言葉」で攻撃位置を定めている。 →「動作」について 一見手話のようにも見える手の動きは、指の角度や移り変わる動作間の時間などの細かなポイントの一つ一つを数字として捉え、それら「数秘術において意味のある数字」を組み合わせることによって攻撃を作り出している。 手の動作(=手で作り出す数字)の組み合わせパターンは百通り以上あるため、「床に叩きつけるような衝撃波」「不可視の槍の十連発」「切り裂くような真空の刃」等、攻撃のレパートリーは多種多様である。 →「言葉」について 聖書の最後に置かれている「ヨハネの黙示録」。 その一節にある「地上に現れた神をないがしろにする獣達に、人々が支配される」という場面の、さらに次に続く文章「ここに知恵が必要である。賢い人は、獣の数字がどのような意味を持つか考えるとよい。数字は人間を示している。そして、その数字は666である」。 全てアルファベットに置き換える事が出来るとされるヘブライ語の特性を用い、数字にアルファベットをはめて文章を解読する「ゲマトリア」は、数秘術の一つである。 その「ゲマトリア」でヨハネの一文を解読すると、「666」は「ネロ」と訳すことができる。 これは、「黙示録」が書かれた時代が、ローマ帝国の皇帝ネロによって十字教が迫害されていた時代であったことが理由であり、ネロを獣に例えていることを帝国側に気付かれないように施された工作である。 術式には、自己流アレンジを加えた「ゲマトリア」を用いる。 まず「神を信仰する者の手により、獣は人々の鉄槌を受ける。獣を指し示す数字は☓☓☓とする」という詠唱を基本とする。 そしてゲマトリアを用い、敵を示す名前をアルファベット化し、それを数字化し直した結果を詠唱の「×××」の部分に埋め込んで唱える。 これを唱えることによって術式が作動し、「手の動作」によって生み出した攻撃が敵に通る。 「×××」部分に当てはめるのは敵の名前(を数字化ししたもの)だが、「敵本体」に攻撃が繰り出されているわけではなく、実際は「その瞬間に敵が在する位置」に向けて攻撃が出現しているだけ。 よって、タイミングを見計らえば攻撃を回避することも可能である(仕組みはアニェーゼの蓮の杖に似ているかも)。 しかし、この術式の効果範囲は術者から半径一キロまでに及び、範囲内ならどれだけ間に障害物があろうと距離があろうと攻撃が通る。 強力そうに思える術式だが、術式の成立には敵の名前が必要不可欠なため、名前さえ知られなければ怖くはない。 魔法名は『numerus004(真理と定理を導かん)』 【概要】 外見年齢二十代前半くらいの女。年齢不詳だが、実はけっこうなお歳。 イギリス清教に所属している魔術師。 普段は英国図書館に勤めており、ヘブライ語に関する文献や書物の解読・解析を行っているが、ごく稀に戦闘系任務に参加することも。 数秘術に特化しているため、純粋な計算力で言うと『学園都市の外』製のスーパーコンピュータレベルになら劣らないらしい。 扱う術式のせいか名前フェチで、趣味は他人の名前を聞く事。その割に、自分の名前は滅多な事がなければ他人に明かさない。 今までに出会った人間の名前をリストに記録しており、一度聞いた名前は絶対に忘れないと豪語している。 【特徴】 銀髪のミディアムヘアに銀の瞳。肌も色白で全体的に色素が薄く、儚げな印象の美人。 が、黒い大きなとんがり帽子をかぶっていたり、魔女が着るような黒いポンチョを羽織っていたり、普段着によって色々と台無しになっている。 普段の格好を一言で言い表すと、「いい歳した成人女性のハロウィンの仮装姿」。 【台詞】普通の女口調。人称は「わたしorお姉さん」、「あなた」 「はじめまして! 職業は魔法使いで普段は図書館に引き籠ってるお姉さんよ!」 「あら! あなた、ずいぶんと素敵なお名前をお持ちなのね。やっぱり東洋系の名前って良いわあ」 【SS使用条件】ご自由に
https://w.atwiki.jp/howlingworld/pages/10.html
■共鳴士 共鳴士は任意の対象を呼び出す魔法使いではない。 彼らはその才能に目覚めたときに共鳴した特定の存在しか呼び出すことが出来ないのだ。 故に彼らは共鳴した相手を己の半身のように扱い、絆を育み、力を引き出し合っていく。 共鳴士には3種類のカテゴリーが確認されている。 武具を呼び出すコール。 共鳴した相手に変じるクロス。 共鳴した相手を呼び出すサモン。 コールで呼び出される武具には意思を持った存在であるという共通項がある。 また、共鳴士の才能を持った者は危険である。 ある日突然農村の子供がドラゴンを呼び出せるようになったら? おそらく力を暴走させて農地を焼き払ってしまうだろう。しかし潜在的に共鳴士の才能を持つ人間が多いことと、先人たちの弛まぬ努力のおかげで共鳴士が迫害されているわけではない。共鳴士の才能に目覚めた者は、境界学園都市でレゾナントとの付き合い方を学んでいく。 ■レゾナント 隣接異界に住む存在をレゾナントと呼ぶ。 彼らはドラゴンであったり、精霊であったり、魔剣であったり、その姿は千差万別だ。 共鳴士は彼らをその力で呼び出し、力を借りる。 だが忘れてはならない。彼らも異なる世界に住む人格を持つ存在であることを。 ■境界学園都市 境界学園都市は各国政府の支援を受けつつも、独立した行政機関を持つ中立都市だ。 入学は強制ではないが入学させるのが一般的と認知されている。年齢に規定はなく、共鳴士としての才能に目覚めれば入学となり、必要単位を修得し終えると卒業となる。 基本的に入学から卒業にかかる期間は6年であり、その間学生は寮に住む(稀に自宅を購入する富豪もいる)。 ■クエスト 学園内には掲示板がありクエストが張り出されている。 これらは学費に困窮した学生への支援策であったり、短期授業の応募であったり、生徒間での依頼であったりと様々だが、張り出すには正式な書面の元事務室を通さなければならないため、偽のクエストを掴まされることはほとんどない。 ■学外の様子 基盤世界には4つの主要国家が存在する。 『赤の王国・グレン』 岩盤をくり抜いて作られた城とその城下町を中心に加工技術を中心に発達した国家である。火山地帯には大きな温泉街が存在し、観光業も盛んだ。 気候は年間を通して非常に暑く、薄着の文化となっている。 『青の都市・ブルアットル』 海産物の輸出を中心に栄えた海洋国家であり、優れた造船技術で知られている。また芸術の国としても知られ、食文化から音楽、アートまで幅広い芸術家が集う。 政治形態は民主制ではあるものの、貴族たちによる政党の独占が横行している。 『黄の砂漠・エラォウ』 砂漠地帯が領土のほとんどを占めるものの、運河を利用した農地とヤギの遊牧に力を入れる食料生産国家。 裕福層は巨大な亀のレゾナントの背に作られた娯楽都市『リンフォン』に住んでいる。 『白の聖山・ビィエーラヤ』 一面の銀世界に包まれた雪国であり、その雪を利用した醸造と、鉱物資源の冶金、発達した医療技術が見られる。 宗教色が強く、聖女によって治められているのが特徴的であり『我々は助け合わなければならない』という教義を第一としている。 ◾️隣接異界の様子 隣接異界にも様々な土地や国が存在する。 『浮遊大陸・オラトリオ』 浮遊する大地に根差す飛行生物たちの住む領域。 現在は天使たちによる強固な階層社会が形成されている。 『遥かなる大地・ルバート』 隣接異界でも最大を誇る大陸。 大小様々な国があるものの、大抵は同一種族によるコミュニティに留まる。 『竜の国・ドラガリア』 ルバートに存在するドラゴンが統べる実力主義国家。 それを快く思わないドラゴンが反政府組織を乱立させていたりと内乱が絶えない。 しかし現在の王の力は強大で、クーデターで先代のドラゴンを討ち倒してから200年、クーデターを尽くを返り討ちにしている。 『地下魔法都市・アヌビス』 かつて魔法の研鑽を目的に地上を離れ、地下に作られた魔法都市。 その背景から古のマジックアイテムが保管されているものの、共鳴術によりいつのまにか基板世界に持ち去られていることも……。 現在では派閥の形成や権力闘争に明け暮れ、悪魔たちがその大半を牛耳る結果となっている。 『妖精の森・ブロセリアンド』 鬱蒼とした大木の生茂る森林地帯。 自然崇拝と精霊信仰の合わさった宗教観が根付いており、小さな部族が縄張りを持って生活している。
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/4434.html
「本日は我が会の活動にて作成したこのゆっくり用帽子を、早速ゆっくりまりさちゃん達にかぶってもらおうと思います。」 ある晴れた日の朝の川原。 既に定年退職を迎えているであろう老人や、暇を持て余していると思しき主婦達が集まってゆっくりまりさを探している。 彼らの手には本物と見紛うほどよくできたゆっくりまりさ帽、町内のクラブで作ったそれをまりさ達にかぶせようというのだろう。 「ゆっくりしていってね!!」 「はい、ゆっくりしていってね。」 優しそうなお爺さんはそういうとまりさの帽子をヒョイと取り上げる。 「ゆっ!?まりさのおぼうしかえしてね!それはだいじなものだよ!」 「それは悪いことをしたね。はい、返すよ」 そう言いつつ後ろ手に回した手で持ってきた偽帽子とすり替え、まりさの頭に乗せてやる。 まりさは一度帽子を取られたことで警戒してしまったのだろう、帽子が少し綺麗になっていることにも気付かずにピョンピョン跳ねながら去っていった。 そんな光景が川原のあちこちで繰り返されていく。 お昼を回る頃には全ての帽子を配り終え、彼らの手元には薄汚れた帽子が大量に残っていた。 それを彼らは大きな袋に詰めて持ち帰ってしまった。 まりさ達は自分の帽子がすり替えられていることに気付くことなく、人間が帰ったことによって日常に戻っていった。 大量のゆっくりまりさが河に自慢のおぼうしを浮かべ、その上に乗っていく。 この川原にいたのは全員が水上まりさ。 いつからか水上まりさばかりがこの川原に集まりだし、今では水上まりさだけで構成された群れとなっていた。 毎日のように水上へ繰り出してゆっくりするのが彼女達の日常だった。 皆一斉に帽子に乗り、流れに身を任せる。 ぷかー。と、ゆっくりまったり水上を漂っていた。 が、しばらくすると 「ゆっ!?なんだかおぼうしがつめたいぜ?」 「ゆげぇ!おぼうしさん、なんでぬれてるんだぜ???」 「ゆゆ…ぼうしさんのそこがふにゃふにゃになってきたんだぜ…」 「どぼじでおぼうじやぶれ…ガボッゴボ…」 本来耐水性に優れているはずのまりさの帽子だが、今朝彼らがすり替えた物は水に弱かったらしい。 水に浮かべた帽子の底から徐々にふやけていき、しまいには完全に破れ、乗っているまりさを水中に叩き込む。 「いやじゃあぁぁぁぁ!まりさのおぼうじいぃぃぃぃ!!」 「ゆぇ~ん!!みゃみゃ、たしゅけちぇよー!!」 「ゴブッガボガボ…ブクブクブク」 「りくにもどれb(ビリッ)ブクブクブク…」 いつも使っているはずの帽子が突然ふやけて沈みだす。 陸に戻れば助かると分かっていても、下手に動けば水を吸ってふやけた帽子の底が破れるので動けない。 この理不尽な状況に、水上まりさの群れはパニックに陥った。 「ぱぱー!いまたすけるんだぜ!(ボッチャーン)」家族を助けようとして自ら水に飛び込むまりさがいた。 「どぼじで…けさのにんげんのせいかあぁぁぁぁぁ!!!」偶然真相に辿り着くまりさがいた。 「そっちのぼうしをよこすんだぜ!(グラッ…バッシャーン)」隣にいたまりさの帽子を奪って助かろうとするまりさがいた。 「でいぶうぅぅぅぅぅ~!!!」最期に愛する物の名を呼ぶまりさがいた。 「はい皆さん、お疲れ様でした~。皆さんが作ったお帽子、とってもよくできていたのでまりさちゃん達気付いてくれませんでしたね~(苦笑)。次はれいむちゃんのおリボン作って、配ってあげましょうね。」 彼らは町のサークル、和紙細工愛好会。 現在は和紙でゆっくりグッズを作って、町のゆっくり達に配って回っている。 ゆっくりの装飾品は人間のそれと似たような見た目であり小さいので手習いとして作るには最適なのだ。 しかも作品をゆっくりに配れば、これまで身に着けていた装飾品は不要になるため回収してペットショップに売ることである程度資金を回収できる。 ただ彼らは知らなかったのだ。 あのまりさの群れが水上まりさだったこと。 先月ありすに配った和紙製のカチューシャは跳ねた泥や水滴によってみるみるうちに崩れ、飾りの無いありすが大量に生産され仲間から迫害されていること。 飾りが売っているからと杜撰な飾りの管理をする飼い主が増え、不幸なゆっくりが増えていること。 少し調べれば分かるようなことばかりだったが、彼らはゆっくりに興味が無かった。 彼らは今日も趣味の和紙細工を作る。 このSSに感想をつける
https://w.atwiki.jp/twitterfatetrpg/pages/1206.html
「ハハハ!弱いなぁ人間?こんなものかよ!」 【クラス】ランサー 【真名】温羅 【容姿】紅い鬣を靡かせる鬼 【HP】15/15 【筋力】A+ 6 【耐久】C:3 【敏捷】A+ 6 【魔力】B 4 【幸運】E 1 【EXスキル】化外転生 B+ 点 先制判定と物理攻撃時に、ダイスの面数を1増やす。 【スキル1】仕切り直し D+ 点 先制判定と逃走判定時、補正値5を得る。 【スキル2】無辜の怪物 A 点 先制判定時、補正値2を得る。物理攻撃時、補正値5を得る。 【スキル3】吉備津の鉄芯 C 点 自身の宝具をでの攻撃時、補正値3を得る。ダイスのマイナス補正を受けない。 【宝具】「混一艮御崎鬼ノ釜」1/1 【ランク・種別】C 対軍宝具 【効果】 物理攻撃時、補正値10を得る。 宝具を使用してダメージを与えた場合、対象の次の判定に-3の補正を与える。 【その他】秩序・悪 魔性属性 男性 泥 【クラス】槍兵/Lancer 【真名】温羅/Ura 【異名】─ 【性別】男性 【身長・体重】423cm・256kg 【出典】伝承 【地域】日本 【属性】秩序・悪 【隠し属性】魔性 【イメージカラー】紅葉 【一人称】俺 【二人称】おまえ 【三人称】あいつ/そいつ 【ステータス】筋力A+ 耐久C 敏捷A+ 魔力B 幸運E 宝具B 【クラススキル】 仕切り直し D+ 戦闘から離脱、あるいは状況をリセットする能力。機を捉え、あるいは作り出す。 また、不利になった戦闘を初期状態へと戻し、技の条件を初期値に戻す。同時にバッドステータスの幾つかを強制的に解除する。 吉備津彦命との戦いで何度も鬼の力を用いて逃走を図った逸話を持つ存在を被っていることから、低ランクではあるが所持している。 化外転生 B+ 夢界の主側に召喚されたサーヴァントの証。 このスキルを所持しているサーヴァントは、化生と身を捩じり強力なステータス・スキルで召喚されるが、大和への恨みを行動原理とするようになる。 蝦夷の夢界に呼ばれた者達は、かつて大和の侵攻によって迫害された者達であった。同じ姿、同じ熱を持つ人間を鬼や妖魔だと呼び現の隅まで追い立てるのならば、追われた側が怨嗟と怒りを以て化生となって、化外から奪われた者たちの怨念返しにやって来るのは不思議ではないだろう。 【固有スキル】 無辜の怪物 A 生前の行いからのイメージによって、後に過去や在り方を捻じ曲げられ能力・姿が変貌してしまった怪物。本人の意思に関係なく、風評によって真相を捻じ曲げられたものの深度を指す。このスキルを外すことは出来ない。 吉備津の伝説に語られる鬼「温羅」の名を被せられれば、伝承に残るその力と姿を受け継ぎを行使する事が可能となる。 吉備津の鉄芯 C 百済から流れてきた者達の手により、優れた製鉄技術がを吉備の地に伝わった。 鉄製の物であれば鋳造、修理だけでなく1ランク上の性能に改造する事も可能。 【宝具】 混一艮御崎鬼ノ釜(こんいつうしとらおんざきおにのかま)ランク C 種別:対軍宝具 レンジ 20 最大捕捉 35 攫ってきた者や気に入らない者を、巨大な鍋のような鉄器で茹で殺して食べたという温羅の逸話と、首が落とされようと鎌に封じられようと憎悪の雄叫びを轟かしていたという逸話が昇華した宝具。 レンジ内の対象に対して強力な重圧効果を発揮し、精神をたちまち弱体化させる強烈な精神攻撃により衰弱した存在を溶解し魔力として吸収する効果をもつ。 また、ランサーの咆哮は減衰しない特殊な振動波として範囲内の対象それぞれの固有振動数と共振させ、崩壊させる力を持つ。 【解説】 古代の吉備地方を吉備津冠者の異称で統治していた鬼神であり、大和朝廷から派遣された吉備津彦命によって退治されたとされる。 デブオダでは本物の温羅ではなく、生前は大和がその支配を広げる為に住処や家族を奪われ続けたまつろわぬ者達の一人が夢界において、温羅の役を被るのに最も相応しいとして霊基を造られた者。 最初は八束脛の一員として行動していたが、大和への怨みに思考が侵され、ひたすらに敵の血で雪ぐことに固執するようになり方針を違えた八束脛を蝦夷のセイバー共々離脱。 蝦夷の地を回りながら目につく人間を殺しまわっていた。最後は、征討軍の陣に襲い掛かるも居合わせたデスペルタドールに倒され、その魂は桜の聖杯に吸収されていった。
https://w.atwiki.jp/homuhomu_tabetai/pages/3474.html
作者:MrrEWVpPo 209 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2013/03/01(金) 21 48 50.62 ID MrrEWVpPo 小 中 大 あ 隔 繁殖したほむほむは迫害され、虐待され、捕食され、居場所をほとんど無くしてしまいました どこへ逃げようと、生態系でどん底にいるほむほむ達は無惨に命を奪われるのです 茂みにコロニーを作ったほむほむ達はすぐに見つかってしまい、煮られ焼かれ、全滅でした 地下に潜っても頑丈なものは作れるはずもなく、全員残らず生き埋めになりました 木に登り鳥の巣に住み着こうとしたほむほむ一家は雛に啄(つい)ばまれ、ペロリと食べられてしまいました さて、今度は山に登ろうとしているほむほむ達がいるようです ――山麓 ほむほむ1「ホムホム!」ニンゲンイナイ! ほむほむ2「ホムッホムゥー!」モットノボル! ほむほむ3「ホムムー…」ツカレタ 偶然山の麓にたどり着いたほむほむ3匹は、ひと気が少ないことに気づいたみたいですね ほむほむ達は無事に登り、平和に暮らせるのでしょうか ――山の中部 ほむほむ1「ホ、ホムムッ…」イキクルシイ… ほむほむ2「ホムムッ!!」モットモット! ほむほむ3「……ホ…」ガタガタ 山の真ん中くらいの所に着きました ですが少しほむほむ達の様子がおかしいですね ほむほむ3「ホビャ……」バタン! ほむほむ2「ホムッ!?」ドウシタノ!? ほむほむ1「ホムムゥー!?!?」ダイジョウブ!? ほむほむ3「……ホ、ホビ…」ブルブル 草むらに倒れこんでしまったのは山麓で疲れを感じていたほむほむでした 元々身体が弱かったのか、高山病にかかってしまったのでしょう 震えが止まらず、顔面は青紫がかって少しホラーです ほむほむ1「ホ、ホム……」ヒソヒソ ほむほむ2「ホム…」ヒソヒソ ほむほむ3「……ホミ…?」ブルブル ほむほむ1「ホ、ホムムッ!!!!」ゴハントッテクル!! ほむほむ2「ホムムゥー!!!!」マッテテ!! ほむほむ3「……ホ…」ワカッ…タ ブルブル ほむほむ1,2「「ホムムムムッ!!!!」」タタタッ!! おやおや、ほむほむ2匹は高山病ほむほむを置き去りにしてしまいました 2匹の後ろ姿を見送ったほむほむは、ごはんを食べたらすぐに治ると自分を励ましたりしてみました しかし、2匹がそのまま帰ってくることが無いとわかった時、言葉にならない叫びを喉から絞り出すと震えが止まりました ほむほむ1「ホ、ホムァ……」ツカレタ ほむほむ2「ホム……」オナカスイタ 高山病ほむほむから逃げるようにして走ったほむほむ2匹はお腹を空かせたみたいです 普段は、外に出れば人間の食べ残しなどがすぐに見つかり、空腹に気を病む必要はありませんでした ですが、今では辺りに広がるのは草むらだけです 悔しいですが、今は葉っぱで我慢するしかないようですね ほむほむ2「ホムム……」マズソウ… ブチッ ほむほむ1「ホム…ホムムッ」ナニカサガシテクル ほむほむ2「ホムッ!」パクッ ほむほむ2「ホミュホミュ…」モグモグ ほむほむ2「......!?」 ほむほむ2「ホガッ……ホビォオェッ!?!?!?」ブクブク ほむほむ1「ホ、ホムムゥーーー!?!?」 お腹が空いて仕方がなく、嫌々ながらも草を口にしたほむほむでしたが、急に泡を吹き出してしまいました 実は標高が高いところに生える雑草は毒を持っていることが多いのです 当然、ほむほむはそんなことを知るはずがありませんでした ほむほむ2「…ホ……ホガァッ…」ビクンッ! ほむほむ1「ホ……ホ…」ゾー ほむほむ1「ホビャァァァアアアアアアア!!!!!?!?」ダダダッ! 毒に冒される被毒ほむほむを見て、最後のほむほむはどんどん血の気が引きました ほむほむは身に染みて思いました 山では突然ガタガタと震え出すことがあり、おまけに食べ物は毒入りの物しかないのだ、と ほむほむは被毒ほむほむに目も向けずに坂道を全力疾走で下り始めました ほむほむ1「ホビャァァーーーーー」ダダダ ガッ!! ほむほむ1「ホムゥッ!?!?」 走っていたほむほむは小石につまづいてしまいました 二頭身で体も小さいほむほむは転がりやすく、勢いがついていたほむほむは空中を走り、そのまま制御も出来ず坂を転がっていきました 状況がわからず、叫びたくなるほむほむでしたが、あまりの回転数で声もあげることができません 草むらを抜けると砂利が広がっており、ほむほむの服は裂け、尖った石がいくつも刺さり、 終いには血だるまとなって山を何処までも下っていきました おわり ジャンル:全滅 毒 自然 野良ほむほむ複数 間抜けほむ 感想 すべてのコメントを見る 素晴らしい呆気なさ
https://w.atwiki.jp/kuromate/pages/23.html
伊引屋 白藤(しらふじ) 元花魁。現在は伊引屋で隠居をしている。 自身も腕利きの転寝師であり、江戸の平穏を見守りつつ、後進の育成を行なっている。 全国的に影響力が強く、彼女の名前を出すだけで大抵の施設は顔パスできる。 黒兵衛(くろべえ) 伊引屋の若旦那。 茶葉や粉の買い付け等、店の経理を一手に引き受けている。 祓いの力は持っていないが、アヤカシに関する知識は豊富である。 橘花(たちばな) たまに伊引屋を手伝いにくる娘。年の頃はお依と同じくらいだろうか。 普段は遊女として花街で働いている。 潜在的な霊力は白藤も目を見張るほどで、後継ぎ候補者でもある。 その身に三体の憑神(ヤクサ、ごんきち、鹿子)を宿すことに成功し、現在その力を引き出すための修業中である。 伊勢編 繰須金造 大旅籠「くるすや」の主。20歳。先代が頓死し、その後を継いだ一人息子。 隠居した祖父に経営を指導されていたが、最近祖父も亡くした。 旅に出てしまった銀二とアイの身を案じている。 白水銀二(しろうずぎんじ) 金造の従兄弟。式神を操る術師。 アイの母親であるお泉に懸想しており、彼女に同情していた過去を持つ。 憑神使いとして未熟なアイを藍泉と名づけ、修行のため異変の起こる伊勢へと向かう。 藍泉(あいせん) くるすやの丁稚をしていた少女。金造の祖父が旅行先で見つけ、引き取った孤児。 実は先代が女中に手をつけ出来た子供であった。 くるすやに取り憑いていたヒルコを哀れに思い、自分の元の名前「アイ」を与え、従えることになる。 浅利智親(あざりともちか) 由比に城を構える大名。年中裸で過ごしている。 家臣が服を着せようと知略を尽くしたが、ついに叶わなかった。 石清水鼎(いわしみずかなえ) 紅鶴の転寝師としての師匠。 数年前、ある強力なアヤカシとの戦いで生死の境を彷徨ったのち、一切の霊力を喪ってしまった。 その後の血の滲むような修行によって素手で対妖ダメージを叩き出す事が出来るようになったが、 アヤカシを探知することが出来ないので、弟子の紅鶴に索敵を任せて狩を行っていた。 現在はさる高貴な人物の用心棒をしながら、ときどき思い出したように紅鶴をどつきにやって来る日々である。 雪乃(ゆきの) 江戸の仏具問屋の娘。 運動神経が非常に鈍く、とてもどん臭い。何も無いところで躓く。 ド天然な性格で、斬新なことをゆっくりとした口調で話す。頭の回転が悪いわけではないらしい。 蔵之助とは寺子屋時代からの幼馴染であり、昔から密かに慕っていた。 大人になって再会してからは、あの手この手で誘惑しようと一生懸命である。 ほむら 雪乃と蔵之助の邪魔をする謎のくのいち。 雲斎(うんさい) 雪乃の父。仏具問屋「六識堂(ろくしきどう)」の三代目店主。 年末の書き入れ時を前に、商売繁盛の感謝の意を神に示すため、伊勢参りを行なった。 留守中は丁稚に店を任せている。 雪乃には良い婿をとらせたいと思っており、大店の若旦那である蔵之助のことは特に気に入っている。 藤吾(とうご) 伊賀上野の海苔問屋の一人息子。 12年前に婦女暴行の罪で捕まり、里を追われてきた。 しばらくは真面目に商売に勤しんでいたのだが、お涙との入水中に押し隠していた欲望が爆発。 その手でお涙を絞め殺して生き延びてからは、派手に女遊びをするようになる。 おぞましい欲望を満たすために、付き合った女に次々と手をかけた快楽殺人者である。 伊引屋の転寝師によりお梅殺しを阻止され、同心に引き渡されてからの安否は、ようとして知れない。 おそらく極刑は免れないだろう。 玉三郎(たまさぶろう) 藤吾の父。 若狭の国の出身で、息子と共に里を追われるまでは地元で海苔問屋を営んでいた。 息子を更生させようと尽力し、厳しく指導を行なっていた。 お涙が藤吾に求婚に訪れた際、彼女の身を案じ、婚約を許さなかった。 その結果、彼女を死なせてしまったことに、後悔の念を抱いている。 お涙(おるい) 藤吾の元彼女。 藤吾との婚約が叶わないと知り、心中を図った。 結局、それが引き金となって彼の欲望を解放してしまう。 殺人を繰り返す藤吾の邪気と、殺された女の怨念により、妖として目覚めた。 藤吾を殺し、共に旅立とうとしたが、伊引屋の転寝師によって祓われた。 死んだ当時、彼女自身も気づいていなかったが、子を身篭っていた。 阿麒宮(あきのみや)/陽桂帝(ようけいてい) 帝の一族は代々託宣によって吉凶を占い、災いを退ける役割を担ってきた。 それは武士に政権が移ることがあっても変わらず、その力で国を支え続けてきた。 現在の将軍、秦宗とは友好関係にあり、白藤とも親交がある。 8歳という幼齢で即位したため、表向きの政は摂政の親王が行っている。 蘇流親王(そりゅうしんのう) 天皇の叔父にあたる人物。幕府による政権返上を目論んでおり、 そのためには将軍暗殺をも辞さないという過激派である。 兎輿比売を天人の正当な血筋と能力を持つものとしてこよなく愛している。 “盲目の眷属”字戸の辻神を召喚し利用するため、兎輿比売を誘拐した。 心依佑籤兎輿比売(しんえゆうせんとよのひめ) 通称:おしん 阿麒の宮の双子の妹。地球の衛星である月を媒体として外宇宙と交信する力がある。 生まれたとき金色の髪をしていたことで、親に疎まれその存在を秘匿され続けてきた。 その強すぎる能力を背負いきれないため、生まれてからずっと御所の最奥で眠り続けて過ごしていた。 偶然自分の夢に紛れ込んで来た一郎太に、ただならぬ運命を感じ取っている。 江戸編 右衛門(うえもん) 下総の村医者。 天上人に近づくため、若い娘の腸を食して力をつけようとした。 業を重ねた結果、その身体は餓鬼天狗と化してしまった。 大蛇(おろち) フリーの忍者。 長いこと蠍と組んでいるため、裏社会では蛇蠍兄妹(だかつきょうだい)とも呼ばれる。 寡黙で仕事に私情を挟まぬ、まさに忍びのプロフェッショナルである。 クナイや短刀で、直接斬りつける攻撃が得意。 蠍(さそり) フリーのくのいち。 口が軽く、ドジをやらかすことも少なくない。 最近は白鬼居士が何やら気になる様子で、しょっちゅう顔を見せてはちょっかいを出して帰っていく。 クナイや手裏剣など、投げる攻撃が得意。 徳川秦宗(とくがわはとむね) 江戸幕府第8代将軍。暴れん坊である。 人情を重んじ、悪を見過ごさず、弱きを守る。 世間の様子を肌で感じるため、旗本の息子に扮して江戸の街を見回る庶民派な一面も。 剣術と鷹狩が得意。多趣味だが、特に武芸の才に秀でている。 また、倹約家としても知られている。 城内での華美な着物の着用を禁止したり、食事は一汁三菜に抑えるなど、積極的に経費削減に努めている。 愛馬はうっすらと黄色がかった白い毛並みの雌馬。名を雪割(ゆきわり)という。 蓮珍和尚(れんちんおしょう) 華淀寺の和尚。 南蛮渡来の外法を研究し、六道を自在に渡る力を得ようとした。 複数の強大な憑神の力をその身に宿そうと試みるも、先代白藤により阻止。 数年後、大量の血で江戸中に巨大な陣を描き、修羅の力を我が物にしたが、伊引屋の転寝師に破れる。 その力を抑えるための霊力が尽き、崩壊した身体は地獄へと引きずり込まれた。 パニーニ=ドゥ=トースター6世 欧州出身の紳士。 火災で亡くなった娘のクロエを復活させるため、あぐりの誘拐を目論む。 非常に珍しい外法を操り、伊引屋の転寝師を翻弄した。 その後悔からか、火を操る術が得意。 また、他人の生き血を啜ると同時に自らの霊力を流し込み、操ることもできる。 使い魔として大型の吸血蝙蝠を使役する。 和平道士(ほーぴんどうし) 古くは日本と地続きであったと目される大陸の方から渡ってきた導師。年齢など細かい個人情報は不明。 もともと呪術を行う少数民族の出身で、部族単位で差別を受け迫害されてきた。 やがて戦の内に家族も仲間も死に絶えたが、幼い彼の胸には悲しみや怒りより「力こそ全て」という真理が去来する。 その後の過酷な修行の内にほぼ不老不死の能力を得ているが、彼の道が完成するのは己の身を完全なる龍と為したときである。 細かくムロを移転することはあるが、最近は江戸近くの山中に長い間住んでいる。日本の穏やかな気候と綺麗な水を気に入っているようだ。 しばしば目に付く悪霊や妖怪変化を八つ当たりなど個人的な理由で倒しているうちに英雄になってしまった時代もあるらしい。 そんな自分に弟子入りを志願する人間は基本的に拒まないのだが、親切に手ほどきしてやっている内に多くは死んだり狂ったりしてしまうので、物足りなく感じている。 才蔵 紅鶴をライバル視する青年。 彼が剣の道を諦め、転寝師になったと聞いて自分も勇んで修行を始めたが、 よりにもよって和平導師に弟子入りしてしまったことを後悔している。 現在は円満に師匠と縁を切るため、免許皆伝してもらえる日を一刻も早くと望んでいる。 ヤクサ “外神の里(げしんのさと)”出身の鬼神。 里の鬼たちはもともと主に仏法保護の役目を担っている鬼一族であったが、 相次ぐ戦乱や飢饉の内に信仰を失い、いつしか使命を失って落ち延び、人を襲うようになっていた。 人間に破れ、迫害され里を追い出された彼は先代の白藤に出会い、新たな使命を課せられることとなる。 過去の記憶から、仲間を見捨てるような冷酷な人間に強い憤りを覚えるようになる。 ごんきち 鹿子(かのこ) 睡蓮 先代白藤にして、現白藤の師匠。 尼の格好をしている。 突然伊引屋を訪ねてきたのだが、その目的は果たして…? お房 伊引屋の近所にある花茶屋の看板娘。 お依のことを一方的にライバル視しており、何かとちょっかいをかけてくる。 意外と人情に脆い面があり、頼りにされると無下には出来ないと言う、きっぷのいい姐さんである。 南波清舟(みなみせいしゅう) 只今江戸で一番人気の浮世絵師。一度は彼にモデルにしてもらおうと、いつも女の子が群がっている。 が、本人は至って草食系で、絵を描くこと以外に無関心のご様子である。 かつて死別した恋人の少女がツキガミとして憑いており、絵筆をとる彼にインスピレーションを与えている。 戻る
https://w.atwiki.jp/pnssty/pages/231.html
強ミュータント“レギオン”覚醒。彼の力は善か、悪か…。 大ヒット映画「X-MEN」初のTVシリーズ作品。映画版シリーズの製作陣が集結し、原作コミックで描かれる世界を基に、新たな物語を展開 レギオン シーズン3 動画 。 幼い頃から続く幻覚や幻聴に悩まされ、統合失調症の疑いから精神科病院で治療を受けていた主人公デヴィッド・ハラー。彼こそが、他人の精神を自在に操ることができる地上最強のテレパスで“X-MEN”創始者であるチャールズ・エグゼビア(=プロフェッサーX)の息子にして、最強のミュータント“レギオン”だったのだ。デヴィッド自身、そして父のチャールズでさえ知らなかったその事実により、巨大な陰謀劇が幕を開ける…。“レギオン”の持つ、未知の力が明らかに! 「ダウントン・アビー」のイケメン英国男子ダン・スティーヴンス主演! 映画版「X-MEN」製作陣が総集結し、その世界観をTVシリーズに落とし込んだ意欲作 レギオン シーズン3 日本語字幕 。 世界を滅ぼす危険因子とみなされ、かつての友人たちに捕らえられてしまったデヴィッド。レニーと共にディヴィジョン3から脱出するが、シドやディヴィジョン3のメンバーが彼らの行方を追っていた。そんな中、デヴィッドはスウィッチというミュータントの協力を得て、物事を正すため、ある計画を実行することに…。 アメコミの最大手マーベルの作品として誕生。映画でも大ヒットを飛ばしたあのSFアクション超大作「X-MEN」が史上初めてTVシリーズとなったことで話題の本作。プロフェッサーXの息子、デヴィッド・ハラー(=レギオン)が主人公。闇に包まれる彼に秘められた強大なパワーを取り巻く不可思議な運命が描かれていく。虚構と現実の狭間で翻弄されるデヴィッドと、周囲の人間たちとの心理錯綜、さらに謎の組織が生み出す陰謀劇が交差する、先の見えないストーリー。 「X-MEN」のダークでミステリアスな側面を色濃く表現しながら、独創的な世界観とアーティスティックな映像表現で、今までと一味違った「X-MEN」の世界を目の当たりにすることができる本作は、ファンも初心者も必見の意欲的作品となっている! ★映画「X-MEN」では、生まれながらにして超人的なパワーを持つゆえに迫害されてきた特殊能力を持つ“ミュータント”たちが、地上最強のテレパスであるプロフェッサーXの下で、正義のスーパーヒーロー・チーム「X-MEN」を結成し、巨大な悪のミュータントから地球を救うというストーリーが繰り広げられる。 本作は、これまで映画シリーズを作り上げてきたスタッフが集結!さらに、エミー賞とゴールデン・グローブ賞作品賞をW受賞した大ヒットドラマ「Fargo/ファーゴ」で脚本・製作総指揮を務めたノア・ホーリーも製作総指揮として参加!その脚本と圧倒的な迫力を持つ映像を創り出すことで注目されるクリエーターたちだけに、見る者を魅了するクオリティーの高い作品に仕上がっている。 強大なパワーを秘めた主人公デヴィッド・ハラーを演じるのは、「ダウントン・アビー」で青年弁護士のマシューを熱演し、人気を博した英国イケメン俳優 ダン・スティーヴンス。実写版「美女と野獣」の野獣役でブレイクし、大注目の俳優の一人。「ナイト ミュージアム/エジプト王の秘密」や「ザ・ゲスト」などでも様々な役を好演してきた。また、ドラマ「Fargo/ファーゴ」でシモーヌ役を演じたレイチェル・ケラーが本作のヒロイン役シド・バレットを熱演。その他には、エミー賞受賞のベテラン女優、ジーン・スマート(「Fargo/ファーゴ」、「24」)をはじめとした、実力派の役者たちも重要な役回りを固めるなど、「レギオン」の持つミステリアスな世界を強力に支えている レギオン シーズン3 DVD 。 そしてシーズン3では、デヴィッドの父・プロフェッサーXが満を持して登場!演じるのは、世界的大ヒットドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」でヴィセーリス・ターガリエンを演じたハリー・ロイド。さらに、日本で大人気のリアリティ番組「テラスハウス」ハワイ編に出演していたローレン・サイが、原作「X-MEN」でも描かれた若きミュータント、スウィッチ役で出演することでも話題に!ローレンは、2019年1月に自身のインスタグラムとツイッターで「大変光栄な事に、MarvelとFX のドラマ・シリーズ『Legion(レギオン)』の主要キャラクターの1人に選ばれました!!今ハリウッドで撮影中です」と喜ぶメッセージを投稿。ファンに感謝の気持ちを伝えている。どのような形でデヴィッドと絡むことになるのか、目が離せない!