約 31,777 件
https://w.atwiki.jp/haruhioyaji/pages/374.html
長門有希の空腹、満腹、オヤジラジオ 911さんをして「とうとう会わせてしまいましたね、この二人を」と言わしめた長門‐親父シリーズ。 原作で、反則的なまでに圧倒的なスペックを誇る長門さんと、親父シリーズ自体が反則なんだけど、その中でも破格に反則な親父さんのタッグ。 というか、この二人、なんか気が合いそうというか、話が通じそうなんだもん、と思うのは、親父書きの贔屓目ですか?イエス? ならば言おう。書きたかったんだもん。 しかし、小説の処理的には、ちょっと難しかったです。一応、キョンの一人称で追えないものは、登場人物のセリフだけ、というのが方針なんですが(ハルヒの一人称は少しあるけれど)、長門‐親父となるとセリフ回しだけで可能なのか、喋ってくれるの、長門さん?という懸念が一部にはありました。まあ、実際は、親父さんが長門さんの分まで喋ってるんですが。 あと、ラジオは好きです。レトロ・テクノロジー、パストフューチャーな感じのものが実は大好物。1950年代くらいまでの、科学の進歩が人類を幸福にするみたいなサイエンティック・アメリカンとかw。実生活でほとんど聞くことはありませんが、大昔に書いたもので残ってるオリジナル小説4つのうちの2つまでがラジオをモチーフにしてるほどです。
https://w.atwiki.jp/yyyakiniku/pages/20.html
親父殿
https://w.atwiki.jp/haruhioyaji/pages/206.html
オヤジ 英会話だあ、キョン? お前も特訓でそこそこ読み書きできるようになったろ。あとはカンとフィーリングと根性だ。あと、ハルヒにまかせとけば、ずっと喋ってるぞ。 キョン いや、向こうへ行くのに、それじゃあんまりかと思って。 極小の英会話 オヤジ まあ、あんまりだけどな。うーん、いいか、キョン。極端な話、無人島では言葉はいらん。逆に言えば、どうしても言葉が必要になるのは、つまるところ自分一人ではダメで、誰か(がちゃんと存在して、そいつ)に何か頼みたいときだ。だから、英語圏のガキはまず最初に「Please」と「Thank you」を学ぶ。 何か欲しい時は、指差して「This one, please.(これ、ほしい)」だ。これさえ知っときゃ、最低限なんとかなる。現にパック旅行できてる連中なんか、プリーズとハウマッチしか言わん。あとは金にモノをいわせるんだ。 キョン 極論ですが、なるほど。 オヤジ 「Please」の次に必要なコトバが「Thank you(ありがと)」だ。ほしい、ほしい、ほしい、ではいつまでたってもだだっ子だ。人の世を生きるには、いくらか礼儀というものが必要だ。でないと、次から助けてくれないかもしれないからだ。プリーズで何かしてもらった後には、いくらお金を払ったとしても、ちゃんと「Thank you.」ということで、ガキは人間への階段を一歩上がる訳だ。それから、もうひとつ。 キョン はい。 オヤジ 「Please」を使おうにも、相手がこちらを向いてくれないかもしれない。だから、こちらを向いてもらうための、呼び掛けの言葉がある。「Hallo.(こんにちは)」がそうだ。こうして相手の視線をこっちに向けさせてはじめて、「Please」の出番になる。 まとめると Hello.(で呼び止めて) Please...(で頼み込んで) Thank you.(でお礼を言って別れる) が極小の英会話だ。 ここまでは、いいな? キョン はい。 人間未満に人間味を加えていく 「Can I 〜?」 オヤジ 人間未満の域まで戻ったから、これから少しずつ、人間味を足していく。たとえば「This one, please.(これ、ほしい)」がガキのコトバだとすると、大人はなんて言うか、イギリスあたりだと「Can I have this one?」と疑問形で要求する。とりあえず「Please」で済みそうなところは全部「Can I have 〜?」に置き換えろ。これだけで随分、人間としての扱いが変わる。後で触れるが、応用範囲も広がる。「Hello.」はイギリスだと「Excuse me」だ、これで相手をこっちに向けさせる。「Thank you.」は「I appreciate it.」とまで言わなくてもいいだろう。本当に感謝の気持ちが大きいなら「Thank you a lot.」とでもしとけば良い。 人並みに最低限の英語をまとめると、次の3つになる Excuse me.(で呼び止めて) Can I have〜?(で頼み込んで) Thank you.(でお礼を言って別れる) キョン なるほど。「Can I have〜?」が効いてますね。 オヤジ さっきもいったが、この「Can I 〜?(わたしは〜できますか)」は応用範囲が広い。大抵の頼み事や助けが欲しいことは、これを使えば表現できる。たとえば、 この本をくれ。 Can I have this book? 電話番号おしえて Can I get your (telephone) number? ハンバーガー三つとコーラを下さい Can I have three hamburgers and a coke, please? ストレートのバーボンをダブルで Can I have a double bourbon? No water. ステージ近くの席はとれますか? Can I have a table near the stage, please? 何か薬はありませんか?;飛行機の中などで Can I have some medicine? あれと同じものをもらえますか? Can I have the same dish as that? (となりの人のおいしそうな料理を指差して。メニューが読めないときに) お名前は教えていただけますか Can I have your name, please? 朝食は何時ですか? What time can I have breakfast? パック旅行程度なら、この程度で何とかなりそうな気がして来ないか? 依頼では「欲望の対象」でアタマがいっぱい オヤジ 頼み事の場合、俺たちのアタマにあるのは、欲望の対象=「この本」とか「女の子の電話番号」とか「おいしそうな料理」だろ? キョン そうですね。 オヤジ 日本人にとってプリーズが使いやすいのは、アタマの中にあるものをまずコトバに出して、そのあととにかく「プリーズ」つけとけばいいからだ。まともな英語を話そうと、えーと主語がなにで、目的語が……とやってると日が暮れる。 キョン そうなんです。 オヤジ かといって、「この本」とか「女の子の電話番号」とか「おいしそうな料理」を先にコトバにしてしまうと、こいつらを主語にするのは結構めんどうだ(真っ当な文って思い込みを外せば、「Your telephone number, I want to know that. 君の電話番号、おれはそれが知りたい」とやっちまうのはアリだけどな)。だからとにかくプリーズの替わりに「Can I have〜?」としとくと、主語を考える手間が省ける。欲してるのが誰かといえば自分だってのは、あたりまえだからだ。 Can I get 〜?もつかえる キョン さっき見逃してたんですが、「電話番号おしえて」は「Can I get your (telephone) number?」なんですね。「Can I have your (telephone) number?」じゃなくて オヤジ ああ。だってhaveだとその娘の電話回線ごと貰っちゃうみたいだろ? キョン ああ、そうか。名前は「Can I have your name, please?」でもいいんですね。 オヤジ 名前を譲り受けたりする訳にはいかんからな。haveとgetの違いはいろいろ面白いが、たとえば、飛行機の中などと「なんかクスリあるか/もらえるか? Can I have some medicine?」だが、薬局に行ったりすると 処方せんなしで買える痛み止めはありませんか? Can I get any painkillers without a prescription? (painkillers=「痛み殺し」で「痛み止め」の意味) という。haveが「自分の領域に何かがある」最終的な状態を示すなら、getは「何かを自分のところに引きつける」行為やプロセスを指してるからかもしれんな。飛行機だと必ずクスリを用意しているし、ほとんど貰えるのが当たり前だが、処方箋なしで痛み止めが変えるかどうかはもっと不確定だ。女の子の電話番号が聞けるかどうかもな。 オヤジ ついでにちょっとCan I get〜?で使えそうな表現を見ておくか。 空き部屋はありますか? Can I get a room for tonight? (予約なしで宿に泊まるときなど;泊まれるかどうか不確定) 少しまけてもらえませんか? Can I get a little discount? この不確定な感じを使って「行き方」なんかを尋ねるにもよく使うぞ。 京都駅へはどう行けばいいのでしょうか How can I get to Kyoto Station? 「どこへ行けばいいのか?」わからないときも、「そこで何をしたいのか」をはっきりさせた方が、教える方も教えやすい。 切手はどこで売ってますか? Where can I get stamps? ヒルトンホテルへ行くリムジンバスはどこで乗れますか? Where can I get the limousine for Hilton Hotel? 両替所はどこですか? Where can I change money? 遊覧船の乗り場はどこですか? Where can I board the boat? 搭乗手続きはどこでするのですか? Where can I check in? それはどこで買えますか?Where can I buy it? レンタカーはどこで借りられますか? Where can I rent a car? タクシーはどこで拾えますか? Where can I catch a taxi? メシ ドコカ タノム Where can I get a dinner date with her? (『電車男』) いつ取りにきたらいいですか? When can I pick them up? (クリーニングや写真の現像を頼んだときに) オヤジ これはよくある小話だが、若い音楽家が街で尋ねた。 How can I get to Carnegie Hall? (カーネギホールへはどういけば?) 街のおやじの答えはこうだ。 Practice, Practice, Practice.(プラクティス、プラクティス、プラクティス) 練習あるのみ、だとさ。 親父の英会話 Lesson 2へつづく
https://w.atwiki.jp/trinary/pages/92.html
進化前 blankimgプラグインエラー:ご指定のファイルがありません。アップロード済みのファイルを指定してください。 名前 頑固親父 ID レアリティ HN 属性 怒属性 最大Lv 50 HP(Lv1) ATK(Lv1) DEF(Lv1) HEAL(Lv1) AGI(Lv1) ENERGY(Lv1) COST 4 スキル1 消費エナジー ??? スキル2 消費エナジー ??? 相性 つばめ: アーヤ: ガブリエラ: みやび: フレーバーテキスト イラストレーター 進化後 blankimgプラグインエラー:ご指定のファイルがありません。アップロード済みのファイルを指定してください。 名前 頑固親父 ID レアリティ R 属性 怒属性 最大Lv 60 HP(Lv1) ATK(Lv1) DEF(Lv1) HEAL(Lv1) AGI(Lv1) ENERGY(Lv1) COST 6 スキル1 消費エナジー ??? スキル2 消費エナジー ??? 相性 つばめ: アーヤ: ガブリエラ: みやび: フレーバーテキスト イラストレーター このページを編集 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/hamilton/pages/272.html
ちょっぴり親父になって5年ぶりに日本球界に帰ってきた佐々木の呼び名 ちょっぴり親父になった佐々木は全盛期の頃より球速は衰えたが、すばらしいコントロールで頭をつかって投げるピッチャーになってかえってきた。
https://w.atwiki.jp/haruhioyaji/pages/187.html
同じ夢の中 ハルヒの力v.s.親父さん、第1弾。親父さんのフォール(寝逃げ)勝ち。 原作で「この先」実現するであろうシチュエーションを、伏線的にねじ込むために親父さんがまた無茶を言ってます。これで『憂鬱』以前であることをほのめかしたかったけれど。 閉鎖空間の「幼児画」ぽさを看破し、「バカ娘」と重ねて一刀両断にするところなど、親父さんの真骨頂で。 反発喰らって、ようやく曖昧なままにして来た事実を認めるに至った、個人的には記念すべきSS。つまり、『ハルヒと親父』シリーズの主役は、親父さんに他ならないということ。 これが「できちゃった」の最終回につながっている。 長らく動かせなかった「ハルヒのリフォーム」にもテコ入れできる可能性がでてきた。 デカンショ 知的な背伸びは何歳になってもした方がいいと思ってます。正直、格好のいいことではないが、それでもした方がいいと思います で、別にやってるブログでだけれど、「背伸び本」リスト(中学生以上篇)をつくってみた。 http //readingmonkey.blog45.fc2.com/blog-entry-53.html 『ベネッセ表現読解国語辞典』は高校生用で、欠点も一杯ある辞書だけど、小難しい文章に出てくる、用語などは《あれに載ってる》で済ますことができるので重宝。 自転を逆に回して アイデア一発もの(でも既出が結構あった)。デカイ話を軽く書くのは、バカな話を執拗に書くのと、対になってると思う。そしてキョンは努力を見せない男だしね。 だが文章力のなさが徒になってるな。二人が何をやってるか、どういう状態で何をいま見ているのか、いまいち分からない人がいたんじゃないかと思う。 絵で表現した方がわかり良い話になるのかもしれないけど、わからないところからふっと抜ける瞬間がポイントになる話な訳で。 いや、やっぱり下手な自分が悪い(笑)。
https://w.atwiki.jp/haruhioyaji/pages/17.html
ハルヒと親父3−家族旅行プラス1 その2から パスポートを受け取った日、ハルヒはいきなり俺からそれを横取りし、どこかの悪の党首へか、その写メを送っていた。 「親父の携帯へよ。旅行会社に教えとかないといけないんだって」 ハルヒは、俺にパスポートを返しながらそう言った。 「それにしても変な顔ね。もう少しマシなの、なかったの?」 返しながらも、ハルヒは妙に固まってるポスポート添付の俺の写真にケチをつける。 「いきなり連れてこられて、そこのコイン写真機で撮ったんだろ。マシとか、そういう問題か」 するとハルヒは「ちょっと待ってなさい」と言い捨て、そのコイン写真機の中へ飛び込むように消えて行った。 数分後、コイン写真機の横で、ハルヒと俺は写真が出てくるのを待っていた。 「ほら、どう?」 ハルヒが引っ掴み、俺の顔の前に突き出した写真には、100ワットの笑顔で笑ういつものハルヒがいた。 「こういうのはね、コツがあるのよ」 「それを撮る前に教えろよ」 「つまり……好きな奴が目の前にいるとイメージすんのよ。んもう、うっさいわね!」 「いや、まだ何も言っとらん」 「じゃあ、この話題、終了!」 「……かえって目つぶりそうにならないか?」 「ん、何?」 「いやいや.終了だ、終了」 「なに、何なの? 言いなさい!」 幸運にもハルヒの携帯から着信音がなり、追求は中断した。 「親父? 今のちゃんと撮れてなかった? あ、そう。キョン、あんたにだって」ハルヒから携帯を受け取る。 「お電話かわりました」 「代わられました、涼宮親父です。あのな、トランクだが、うちの連中の分は、まとめてレンタルしようと思ってるんだが、一口乗るか?」 「あ、ええ。俺も持ってないんで、お願いできるなら」 「じゃあ、出発の2日前に自宅に配達されるようにしとく。デザインの方は任せてくれ。誰ともかぶらないオリジナリティあふれるやつにしとくから」 俺の耳に着けた携帯に、向こう側から自分も耳をくっつけていたハルヒは、そこでいきなり自分の携帯を奪い、もとい取り返し、親父さんに相手に吼える。 「あんた、キティーちゃんの浮かせ彫りみたいなのにしたら、ただじゃおかないからね!」 「わかった、わかった。切るぞ」 「あ、もう。切れたわ」 「なんだ、その、浮かせ掘りって?」 「昔、親父にレンタルするトランクを頼んどいたら、なんとあたしののデザインが、ミッキーマウスとミニーマウスが、ソーラン節を踊り狂ってるようなトランクでね」それ、想像できるか? 俺にはできん。 「小学生ながら、顔から火が出たわよ」 「なんか急に不安になってきた」 「どうせ3泊4日なんだし、トランクなんていらないんじゃないの?」 「そうなのか。旅慣れないせいか、そういうのは、どうもよくわからん」 「南極行くってんなら、着るもの食べるもの、生活に必要な一切を持って行かなきゃならないだろうけど、今時、どこの国でも都市に出たらコンビニはあるしネカフェもあるし、手ぶらで行って必要なものを現地調達すればいいのよ。気候だって違うんだから」 「で、おまえはどうすんだ?」 たしか合宿のときとか確か軽装だったよな。 「トランク? もちろん持って行くわよ。あたしは万事において全力でいくのがモットーだから。旅行の荷造りだって例外じゃないわ!」 その気合いはどこに向けられてるんだろうね? 俺にとっては始めての海外旅行だが、万事あの親父さんが取り仕切り、そこに万一遺漏があったり、十に一悪ふざけがあったにしても、さらにその奥には、ハルヒのあのハイパー母さんがいる訳で、パスポートもとれた今、俺には何をやることもなく、心の準備すらもなんだかどうでもいいような気がして、ただ出発までの日を、いつのもの日常をのんべんたらりと過ごすだけなのであった。 それはハルヒも同じことのようで、部室でネットを見ているときに、巡回先が今回の行き先の何とか島だったり、そこでの何とかスポットであることを除けば、これまた、しごく心おだやかに暇を持て余しているのだった。 「いやいや。そうとばかりも言えませんが」 何だよ、古泉、また宇宙の危機か? 俺には時折パソコンの向こうから、くふふふ、とか、えへへへ、といった間抜けが声が聞こえてくる以外は、まったりとしてその上どっぷりな日常しか感じられんぞ。 「ええ、涼宮さんは極めて上機嫌です。このところ閉鎖空間の発生もありません」じゃあ、ノー・プロブレム。問題なしだ、良いことじゃないか。 「……今回、あなたという人間が、ご自分のことについても、極めて鈍感な方だということがわかりましたよ」 大きなお世話だ。顔が近い、それをさらに近づけるんじゃない、古泉。 「まさかと思いますが、『ぐひひひ』とか『えへへへ』とか『ハルヒの水着か……』などと、つぶやいているのに気付いておられないのですか?」え? 誰が、何をだって? 「いえ、もう結構です。失礼しました」 古泉は、失礼な言いがかりを付けるだけ付け、後ろから誰か気配でも感じたのか、少し振り向くと急に立ち上がった。それと同時に、もう一人が椅子を引いて立ち上がり、つかつかとこっちに近づいてくる。 「こ、こ、こ、この、エロキョン! 顔を洗って出直しなさい!!」というハルヒの怒声にタイミングを合わせ、長門が本を閉じる。本日のSOS団、終了。 SOS団は解散となったが、俺は居残りを命じられ、着替え終えた朝比奈さんが小さくぺこりと頭を下げ去って行くのを見送りながら、部室の前の廊下に立っていた。古泉と長門は先に帰った。数十秒後、ドアが開いて、頭から湯気をあげ、まだゆでダコ気分が顔から抜けないハルヒが現われた。 「やっぱり、あんたに任せっきりにすると、ろくなことがないわね」 そういって、ハルヒは右手の人差し指を、俺の眉間に撃ち抜かんばかりに、びしっと俺の顔に突きつけた。 「今日はあんたの家で、あんたの分の荷造りをするわ。あたしが旅行の心構えってものを、一から教えたげるから覚悟しなさい!」 「いや、しかし、トランクがまだ来ないだろ」 「そんなものはどうとでもなるのよ!」 そう言い終わらないうちに、ハルヒは携帯でどこかに電話しはじめた。怒ったり泣いたり笑顔になったり、電話だけで十二面相をやらかした後、息を切らせながらも、いつもの100ワット笑顔となって電話は終了。 「はあはあ。どんなもんよ! これで、トランクは今日の6時にあんたの家に配達されるわ」 「そうか」 心の中で見えない拍手。パチパチパチ。 「時間が少しあるから、帰りに必要なものの買い出しにいくわ。それからあんたの家を直撃よ!」 「なあ、ハルヒ。言ってもいいか?」 「意見だけなら、いつでも聞いてあげるわよ」 「泥水も飲める携帯ストロー型浄水器って、どこで使うんだ? っていうか、どういうとこへ行くつもりなんだ?」 「万が一ってことがあるでしょ。海外旅行で一番油断大敵なのが水なのよ、覚えておきなさい!」 「というか、さっきから俺たち防災グッズ・コーナーにずっといるんだが」 「うっさいわね。そのストローは、泥水だけじゃなくてお風呂の残り湯だって飲めるのよ! ……って、なに想像してんのよ、このエロエロキョン!!」 「しとらん! 想像してんのは、おまえだ、ハルヒ!」 「覗くのももちろん、飲むのも禁止だからね」 「飲まん! そこまでマニアックじゃない!」 「マニアックだっていう自覚はあったんだ……」 「……な、ない!」 「次はこれよ! 耳掛け式強力LEDライト!明るさは2段階調整。イヤークリップの付け替えで左右どちらの耳でも装着できるわ」 「今度行くところには洞窟とかあるのか?」 「ないわ」 「じゃあ、いつどこで使うんだ?」 「夜に決まってるでしょ。そんなことだから『昼行灯』とか言われるのよ」 「誰も言ってねえよ、そんな古風なあだ名」 「とにかくヘッドランプなんて大げさでしょ。これを、ちょいと耳にひっかけておけば、夜間作業もバッチリよ」 「俺は夜中に穴なんか掘りたくないぞ」 「まあ、あたしたちが使うのは、せいぜい夜とか飛行機内での読書灯かしら」 「長門に土産に買っていってやるか」 「土産じゃないでしょ!」 「次はこれよ!折りたたみ式でコンパクトになる携帯用蚊帳その名もスパイダー」 「おまえ絶対、テレビ・ショッピングのヘビー・ユーザーだろ?」 「あたりまえでしょ。『通販生活』だって定期購読してるわよ」 「しかし携帯用の蚊帳なんて必要なのか?」 「いちいちうるさいわね。ジャングルでビバークする時の必需品でしょ。そんなことじゃゲリラ戦を勝ち抜けないわよ」 「そんなトーナメント戦、出たくねえよ」 「うるさいわね、蚊帳の外に置くわよ」 「どこの大喜利だ!」 「お、ハンモックがあるじゃないか」 「あんた、そんなもの欲しいの?」 「ヤシの木陰でハンモックで昼寝するなんて、子供時代、誰だってあこがれる夢だろ?」 「昼寝って、あんた南の島に何しに行くつもり?」 「何って、リゾートだろ?」 「あんたの場合、『湯治』と書いて『リゾート』とカナを振るんでしょ?」 「うまい」 「うまくない! あんたなんか、日本にいたって学校にいたって、居眠りしてるんだから、怠け者の節句働きよ! もっとアクティブなことやりなさい」 「たしかに休日の方が、ぶらぶら市街探索とか、おまえと映画行ったり飯食ったり店ひやかしたり、意外と忙しくしてるな」 「ちょっと! 突っ込みどころ満載よ!『ぶらぶら市街探索』って何? やる気がべそかいて逃げていくでしょうが! 『おまえと映画うんぬん』は、きっぱり一言『デート』でいいのよ!」 「い、いいのか?」 「こ、この際だし、許す。で、でもねえ!」 「まだ、なにか?」 「一緒に行くのに、だいたいハンモックなんて、一人でしか寝られないじゃないの!」 「いや、二人用もあるみたいだぞ」 「キョン、それ、いっときなさい」 「耐過重1000キログラム」 「そんなに重くないわよ!」 「わかってるって」 「次はこれよ! 体温保持率90%で氷点に近い外気温の下でも体温が下がるのを防ぐ、手のひらサイズにたためるヒートシートビビーサック!」 「んー、南の島に行くんじゃなかったかしら、私たち?」 「ハルヒの母さん!」「母さん!」 「サバイバル・グッズ・コーナーで、大騒ぎしながら品物選んでる制服カップルがいるって、近所の奥さんが教えてくれたの」 「「……」」 「それ、全部持ってくの? トランクじゃなくて、トレーラーが必要じゃないかしら?」 「戻してくる」「きます」 ハルヒの母さんと別れ、正気に返った(?)ハルヒと俺は、その日の残りの予定、つまり「トランクに旅行の荷物を詰め方を実践で学び、同時に海外旅行の心構えを習得する」を消化するために、俺の家へ向かった。 玄関を入ると、そこには見知らぬトランク・ケースが鎮座している。恐る恐る近づいて開けてみようとすると、そこはお約束、 「あー、ハルにゃん、キョン君、おかえりなさーい」 「ただいま」 「おまじゃまするわ、妹ちゃん」 「はーい。ねえ、キョン君、そのおっきなカバンにまた入ってもいい?」 「いけません」 俺は妹に言い聞かせるように説明した。 「いいか、飛行機に乗るには、こういう大きなカバンは、チェックインカウンターというところで預けないといけないんだ。飛行機はでかいから何百人という人が乗り込む。つまり何百人分の大荷物を急いで飛行機に放り込まないといけないから、空港では預けられた荷物はとても乱暴に扱われるのが普通だ。このトランクのこことここ、それからこのあたりを見てみろ。傷だらけだろ。空港では何しろ時間がないから、トランクなんか放り投げたりする。だから、トランクの中に少しでも隙間があると、中は無茶苦茶になってしまうんだ。そうだよな、ハルヒ?」 「あ、うん。そうよ。だから今日も、キョンの荷物が無茶苦茶にならないように、あたしが詰め方を教えに来たの」 「そうなんだー。ハルにゃん、今日、ご飯食べてく?」 「うーん、ごちそうになろうかな」 「わーい。お母さんに言ってくる。じゃあ、ごゆっくりー」 「ねえ、さっきのトランクの説明だけど」 「ああ、口からでまかせだ。おかしかったか?」 「ううん。おかしくない。あんたって、時々わからないわね」 「……実はネットで調べた。その、なんだ、俺なりのモチベーションの高め方というか……」 「うん……時々わからないわ」ハルヒはそれっきり口を閉じて、それから目を閉じた。顔と顔の距離が、どちらかということなしに近づいていく。そして…… ドアはノックもなしにいきなり開けられた。お約束。 「ハルにゃーん! お母さんが、台所、いっしょしたいって!」 「うん、手伝う。すぐに行くって」 「はーい」 兄にノックの件を小言すらさせないのか、妹よ。あー、どうして顔面がこんなに熱いんだろうねえ。 「じ、じゃあ、あたし、ちょっと、行ってくる」 「あ、ああ。すまんな、いつも」 「い、いいって」 ハルヒがパタパタという音を立てて階段を下りていく。あの「ハルヒちゃんに何をしたの!?」の後だからなあ。まあ、そこはハルヒ、如才なくやるだろうが。あー、それにしても、どうしてこう顔が熱いんだろうねえ。 夕食は、いつもの俺ん家の夕食プラス1(ハルヒ)といった、すでに見慣れた通りのものだった。あとでハルヒに聞いたら、夕食を用意している時も、うちの母親もいつもと変わらなかったという。 というわけで、本日のメイン・イベント、涼宮ハルヒ博士による「トランクの詰め方」だ。 「まず、開けてみて」 「こうか(ガバっ)」 「中に鍵がついたタグがあるでしょ。それに暗証番号のセットの仕方が書いてあるわ。まあ3〜4ケタだし気休め程度ではあるけれど、番号を揃えてから鍵を開けないと開かないの」 「これだと3ケタだな。◎…◎…◎と」 「861」 「なんで?」 「8ハ(チ)、6(る)、1ひ(とつ)」 「6が『る』ってのは?」 「14106でアイシテルだろ」 「ポケベル語!? あんた、いつの時代の人よ!」 「じゃあ、おまえは?」 「940」 「訳を聞こうじゃないか」 「9キ(ュウ)、4ヨ、0(テ)ン」 「……自分で言うのも何だが、名前を暗証番号に使うのは、やめた方がいい気がするぞ」 「うーん、自分の名前ならまずいだろうけど、ほら、お互いの名前だから」 「まあ、かまわんか」 「うん、気休めだし」 「さあ、いよいよ荷物を詰めるわよ」 「ああ。よろしく頼む」 「まず原則は、あんたも言ってた通り、トランクは一杯にすること」 「ああ」 「但し! 帰りはお土産なんか買って荷物が増えるけれど、行きも帰りもトランクは一杯にする。帰りの増加分は、機内持ち込みのバックを空に近い状態にしておいて、そっちを使うのよ」 「なるほど」 「まずは開いた状態のトランクの広い底面に、洋服なんかの大きくて柔らかい物を、同じく底一面に広げる様に敷き詰めながら入れる。服は決してたたんだり、丸めたりしないこと。その方が余計にかさばるからよ」 「そうなのか」 「帰りは同じように、トランクの広い底面にお土産の箱ものや袋ものも平らに敷き詰めるの。心配なら、ますタオルを敷いて、その上にお見上げ、その上に上着と、サンドイッチ状態にすればいいわ。上着や服のそでがこの時点でトランクからはみ出ても問題なし!」 「おい、ほんとに問題ないのか?」 「ここまで底面に敷き詰めたあとで、箱モノや重い物を積んでいくの。これはパズルの容量でいいわ。車輪の着いた方が、持ち運ぶときは下になるから、重いものはそっちに配置ね」 「なるほどな」 「ここまでで大物、中型のものは全部入ったわね。あとはコスメとか、まああんたに用はないだろうけどや文房具なんを隙間に詰め込んでいくわ」 「まあ、土産を持ち帰るときは、そうするよ」 「えーと、あんたの下着はこの引き出しね」 「おいおい、勝手に開けるな」 「かって知ったるなんとやらよ。下着やタオル類はくるくると巻けば収納効率が良くて、隙間をつめる「詰め物」にもなるから一挙両得よ。トランクを開けたときも、どこにあるか一目で分かりやすいしね」 「わかりやすいはいいが……」 「うーん『詰め物』がちょっと足りないわね。これだと内でぐらぐら動くから、もっと下着とかTシャツとかタオルを出して。こうして増量して、きっちり動かないように詰めていくのよ」 「……」 「これで全部入ったわね。さっきはみ出してた服の袖とか裾は、この段階で全体をくるむように真中へ折り返す。その上で、トランクの内についてるバンドをかけると、内で荷物がバラバラになるのを極力さけられるというわけ。……さあ、何か質問はない?」 「ハルヒ、おまえの説明は大変よく分かったし、俺の旅行用トランクは見事に完成したが、……お約束ですまんが、今日俺が着替えるはずのシャツも下着もみんなこの中だ」 その3へつづく
https://w.atwiki.jp/haruhioyaji/pages/161.html
二人は暮らし始めました 6日目 つまりハルヒが大食いなのに太らないのは、恋にもキョンにも不思議にも常に「臨戦態勢」で挑んでいるからだと。副交感神経優位なキョンですら、ハルヒといるかぎりは交感神経優位にならざるを得ない状況に巻き込まれるので太らない(笑)。いや古泉、おまえはいい、黙ってろ(笑)。 アルプスの少女ハルヒ カオス一つ目。宮崎アニメの初期名作ですね。で、ハルヒちゃんの火くぐり羊を数えるネタが入ってます。個人的には、鶴屋ロッテンマイヤーの「けだものにょろ!」が好きです(笑)。 ハルヒ番長 カオス二つ目。昨年、自分の中でブレイクした『金剛番長』(週刊少年サンデー)がクロス元。卑怯番長とか、ネーミング、設定からして卑怯なマンガ。主人公、金剛番長の決めセリフ「知ったことか!!」(なんと時勢を反映した(笑))。 銀行強盗 やっちまいました。リライトしたい。黒歴史にしたい(笑)。 確かにこれでは、キョンが電話越しにハルヒの能力を使ってるし、親父さんもそれに注文出す形で関わってますよね。 キョンと親父さんだけで事件を解決、という基本条件を破ってることに、これだけおもいっきりやっておいて、気付いてませんでした。 ちなみに脳内設定では、ハルヒのあの両親が全く気付いてない訳はないけれど、 親父「あいつ(ハルヒ)、時々ご都合主義かっていうくらい運がいいよな」 母 「だってあたしたちの娘ですもの」 親父「……(納得できんが、するしかないか。じゃ、忘れとこう)」 という「片付け方」をしてることになってます(笑)。 辞書シリーズ/和英辞典:ただいま/おかえり 「郷に入れば郷にしたがう」方式でいけば、各国語辞書ができそうだと、夕べ気付きました。ナマステ。語源辞典で「いちゃいちゃ」をやりたいんですが、諸説紛々で難しい。 同窓会の日にて すっ、と書けたSS。アルプスの少女ハルヒよりも、ハルヒ番長よりも短時間で。時間は不公平だ。でも、時にはこういうこともないと。 ハルヒスレに投下する際に60行以内にするため、すこしだけいじりました(誤字はあとで気付いてまとめwikiで修正しましたが)。こういう「自動書記モード」で書けたSSの方が、読む人に届くものがあるのかもしれません。 脳内映像では、最後の一節、キョンのナレーションに合わせて、二人の背中からカメラ引きで、同時にクレーン・アップ、校門、校庭、校舎、そして旧校舎が……と思ってたら、そんな続きをスレの方で書いてくれた方がいました。ハルヒスレSSまとめwikiには、それも込みでアップされてます。いつもながら、まとめの人の粋な計らい、ありがとうございます。
https://w.atwiki.jp/flavor/pages/12.html
小1の秋に母親が男作って家を出ていき、俺は親父の飯で育てられた。 当時は親父の下手くそな料理が嫌でたまらず、また母親が突然いなくなった 寂しさもあいまって俺は飯のたびに癇癪おこして大泣きしたりわめいたり、 ひどい時には焦げた卵焼きを親父に向けて投げつけたりなんてこともあった。 翌年、小2の春にあった遠足の弁当もやっぱり親父の手作り。 俺は嫌でたまらず、一口も食べずに友達にちょっとずつわけてもらったおかずと 持っていったお菓子のみで腹を満たした。弁当の中身は道に捨ててしまった。 家に帰って空の弁当箱を親父に渡すと、親父は俺が全部食べたんだと思い 涙目になりながら俺の頭をぐりぐりと撫で、「全部食ったか、えらいな!ありがとうなあ!」 と本当に嬉しそうな声と顔で言った。俺は本当のことなんてもちろん言えなかった。 でもその後の家庭訪問の時に、担任の先生が俺が遠足で弁当を捨てていたことを親父に言ったわけ。 親父は相当なショックを受けてて、でも先生が帰った後も俺に対して怒鳴ったりはせずにただ項垂れていた。 さすがに罪悪感を覚えた俺は気まずさもあってその夜、早々に布団にもぐりこんだ。 でもなかなか眠れず、やっぱり親父に謝ろうと思い親父のところに戻ろうとした。 流しのところの電気がついてたので皿でも洗ってんのかなと思って覗いたら、 親父が読みすぎたせいかボロボロになった料理の本と遠足の時に持ってった弁当箱を見ながら泣いていた。 で、俺はその時ようやく、自分がとんでもないことをしたんだってことを自覚した。 でも初めて見る泣いてる親父の姿にびびってしまい、謝ろうにもなかなか踏み出せない。 結局俺はまた布団に戻って、そんで心の中で親父に何回も謝りながら泣いた。 翌朝、弁当のことや今までのことを謝った俺の頭を親父はまたぐりぐりと撫でてくれて、 俺はそれ以来親父の作った飯を残すことは無くなった。 親父は去年死んだ。病院で息を引き取る間際、悲しいのと寂しいのとで頭が混乱しつつ涙と鼻水流しながら 「色々ありがとな、飯もありがとな、卵焼きありがとな、ほうれん草のアレとかすげえ美味かった」とか何とか言った俺に対し、 親父はもう声も出せない状態だったものの微かに笑いつつ頷いてくれた。 弁当のこととか色々、思い出すたび切なくて申し訳なくて泣きたくなる。
https://w.atwiki.jp/moymoy/pages/27.html
会える場所:リメイラタウン、プレミアムフィールド ◎ ガラクタでもコールタールでも買ってくれるすごくいい親父。みんなの親父。 プレミアムフィールドでは使わなくなったPガチャパーツを補助券と交換してくれる。 いいやつだなあ。 目撃情報 ガラクタを高値で買ってくれた。 (収集家軍曹) いいやつだなあ。 コールタールを高値で買ってくれた。 (収集家中尉) いいやつだなあ。 落ち込んでいるとき優しい言葉をかけられた。 (収集家少尉) いいやつだなあ。