約 56,376 件
https://w.atwiki.jp/gedotaxi/pages/22.html
花京院秀夫 もう・・・だめ・・・・・ぽ。 花京院秀夫(かきょういんひでお)はGP2に挑み散って行ったレジスタンス。異母弟に黄金蟲邦夫がいる。出身地はアラブ首長国連邦で豊島区育ち。初登場は『駆仁王之拳』。同作品内で死亡したため、これが唯一の登場になると思われる。 注意:以降の記述には花京院秀夫に関するネタバレが含まれます。 略歴 町に引っ越してきて間もない邦夫に、この町で暮らす限りは注意すべき人物「GP2」の噂を伝えていたところ、なんとご本人登場。あわや粛清されるかかったところで、邦夫を置き去りにして逃走した。 しかし、そのまま邦夫が行方不明になったことで自らの行動を悔やんだらしく、2年後に再会した時にはGP2に対抗するレジスタンスになっていた。 そしてGP2タワーに乗り込むが、あえなく返り討ちにあい、駆け付けた邦夫の腕の中で何度も何度も息を引き取った。 死の直前には、ようやく自分が実は腹違いの実兄であったことを邦夫に明かした。 人物 根っからの臆病者で、肝心な時にはすぐ逃げ出すタイプ。しかし、最後だけはGP2に立ち向かう勇気を見せた。(公式ホームページではそれを「身の程を知らぬ哀れな一面」と評していた。ひどい) 邦夫の腹違いの実兄だが、亡くなった母の遺言であったためそれを隠し、友人として見守っていた。 逸話 彼は作中ではじめての、松越一族以外の「死亡確認」者。(死亡だけなら、邦夫が先に死んで生き返っている) 好きなものはヨーグルトとチキン。嫌いなものはアフロ。 親戚に都内1000人はいる殺し屋のNo.1がいるらしい。 能力 使用武器は、外道に効果がないことから長編シリーズ内では滅多に使われることのない拳銃。 得意技・必殺技 逃走 公式ホームページで設定されていた得意技はこれであった。こんなものが得意技認定されるほど逃げ続けた彼が人生の最期、兄弟を倒してまで強大なGP2に立ち向かっていったのだと思うと、その決意の重さに泣けてくる。 玉砕 公式ホームページで設定されていた必殺技はこれであった。ひどすぎる! ひどすぎる! 登場作品 駆仁王之拳 関係キャラクター 黄金蟲邦夫(古くからの友人にして弟) GP2(殺された)
https://w.atwiki.jp/ma1ss/pages/69.html
312. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/18(土) 20 01 39.29 ID zUbBrOXh0 マミ「かっこいいって、重要よね!」 ほむら「わけがわからないわ」ホムーン マミ「さて、 291さんの反応が無いようなので、今回は私が仕切らせてもらうわ!」 ほむら「次のお題は、 315よ!」 315. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/18(土) 20 02 37.56 ID 01VrGdyQ0 下水道と脱毛剤 318. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/18(土) 20 06 25.34 ID zUbBrOXh0 マミ「次のお題は、『下水道と脱毛剤』よ!」 QB「わけがわからないよ」 マミ「正直私もどんな話ができるのかまったく想像できないわ!」 QB「制限時間は20 25までとさせてもらうよ」 319. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/18(土) 20 06 53.27 ID 6nc32crW0 ほむら「んっほおおおお!脱毛剤のおかげでまどかの髪の毛がこんなにどっさり大儲けええええっやっほおおおおうあああ!!!!!」 321. 榊鳥 ◆SSkkOxOZ3M 2011/06/18(土) 20 12 40.12 ID AHcSzmDL0 ほむら「爆弾の材料を調合して…」ドロドロ ほむら「ん、脱毛剤?間違えたわね」 ほむら「もったいないけど捨てましょう」ドボンドボン … 橋の下 杏子「そろそろ銭湯に忍び込む季節かぁ…川寒っ…」ジャバジャバ 杏子「………」ジーー 杏子「…無駄毛」 杏子「…カミソリ買わなきゃなぁ」カアァ … 杏子「と思っていた矢先に何故か全身脱毛+つるつるお肌を手に入れた」 さやか「まぁ…よかったんじゃない?」 ほむら「…………」 322. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/18(土) 20 13 15.68 ID iMOcy/BDP ほむら「落し物を探しに来た下水道で脱毛剤を拾ったわ。しかし使い道が無いわね」 杏子「・・・って、あれ?お前、こんな所で何してるんだ?」 ほむら「(杏子・・・ちょっとくらいいたずらしてもいいわよね)」 ほむら「ちょっと探し物をね・・・ちょうどいいわ。これをあなたにあげる」 杏子「なんだこれ?漢字が読めねぇんだってば」 ほむら「それは・・・そうね、最近あなたお風呂とか入ってる?」 杏子「さっぱり入れてねーけど」 ほむら「それを頭からかぶってみなさい。凄くさっぱりするわよ」 杏子「マジで?そりゃありがてぇや。後で早速やってみるよ」 ほむら「そう、どういたしまして」 〜〜 後日 さやか「・・・あれ?杏子、いつの間に帽子なんて被るようになったの?」 杏子「うるさい放っとけ。二度とくんな」 323. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/18(土) 20 15 08.18 ID e5CYBTWjO QB「うう…また暁美ほむらにスペアを壊されたよ…。」 QB「仕方ない、気乗りはしないけど下水道を伝って鹿目家に侵入しよう。」 QB「流石の暁美ほむらにも下水道で出会うことは無いだろうし。」 鹿目家・お風呂 詢子「あー…ねみー…うおっ!?いけねっ!!純銀使用の脱毛剤こぼしちまった…高かったのに〜…」 下水道 QB「この辺りがまどかの家の敷地内に繋がっているはず。」 QB「ん…?なんだ、この銀色の液体は、がっ、がががが…」 まどか「ほむらちゃん、QB知らない?最近顔見せないんだ。」 ほむら「さぁ…ごめんなさい、本当にわからないわ。」 ほむら(私の前にも現れない…本当にどこかに行ったのかしら…?) 下水道 QB「あの銀色の液体に触れただけで体がこんな大きく、体組織も変わるなんて…わけがわからないよ…」 今、その謎の巨大生物はあなたの家の下水道にいるかもしれない… 324. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/18(土) 20 15 47.49 ID C0h7i7jgP ほむら「脱毛剤をキュゥべえに塗りたくってみたわ」 QB「やぁ、まどか」ゲッソリ まどか「うわっ、無毛だとキモっ!下水道に流しちゃえ!」 QB「わけが わ か ら な い よ ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ」ジャーーー まどか「あんなのと契約なんて絶対無理!」 ほむら「計画通り!」 325. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/18(土) 20 16 01.89 ID W6PDkYGg0 ほむら「QBを脱毛させて下水道に捨てたわ」 QB「わけがわからないよ」 326. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/18(土) 20 16 40.91 ID /5f1z5SW0 杏子「うぅ、食うもんがなさすぎて下水道ぐらいしか探すところがなくなっちまった…」トボトボ 杏子「なんでもいいから落ちてねーかな…なんだこれ?」ヒョイ 杏子「脱毛剤の空容器と…ピンクの髪の毛?」 杏子「こんなもん食えやしねぇ…そうだ!」 ―――――――――――――――――――――――――― 杏子「まどかの奴がこん中に愛液貯めてたの見たぞ」モウステタミテーダケド ほむら「マジでっ!?」 杏子「あぁ、陰毛だって入ってるだろ? 1万で売ってやんよ」 ほむら「買った!!!!」 杏子「まいどありー(くくっ、これでしばらく食いつなげる…!)」 ほむら「マドカノアイエキハァハァ…ウッ」 ―――――――――――――――――――――――――― まどか「おはよーさやかちゃん…どうしたのその髪?」 さやか「ふふふ、まどかとおそろいに染めてみたんだー」 327. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/18(土) 20 16 43.71 ID ZWMN+j1f0 ほむら「QBがいまいち憎めない感じがする一因は、やはりあの毛並みだと思うの」 マミ「確かにそうね…ふっかふかで気持ちいいのよ」 QB「否定はしないよ、君たちが親しみやすい形態をとるようにしているからね」 ほむら「そこでこれよ」 杏子「なんだそれ?」 ほむら「脱毛剤よ」 さやか「まさかそれでQBを脱毛するってんじゃ…」 QB「やめてよ!…抜ける毛がもったいないじゃないか」 まどか「ダメだよ、ほむらちゃん」 ほむら「まどか…でも…」 まどか「そんなにいっぱいやったら、下水道が詰まっちゃうよ」ウィヒヒ QB「元に戻っても、やり続けるの前提なんだね…」 328. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/18(土) 20 17 21.23 ID zUbBrOXh0 QB「下水道の水から脱毛剤を作ったよ!」 QB「これをお店の育毛剤コーナーに紛れ込ませれば」 QB「日本中の育毛剤に希望を抱いていたお父さん達が大量に絶望するという作戦さ!」 QB「早速これを近所のドラッグストアに・・・きゅっぶい!」ドグシャアッ! まどか「お父さんの頭皮は・・・私が守る!」 329. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/18(土) 20 18 24.50 ID v8WU6UQK0 QB?「僕と契約して魔法少女になってよ!」 まどか「ひぃっ!?」トンズラッシュ QB?「……一体どういう事なんだ、訳が分からないよ」 ほむら「下水道に流した脱毛剤は上手く作用したようね。見事にキュゥべえの毛が禿げ上がっているわ」 さやか「ちょっと待って、アイツ下水道に住んでんの!?」 ほむら「定住はしていないわ。巴マミ、あなたの家で寝ていることもあったわよね?」 マミ「ま、待って頂戴! そんな、匂いとかは全然……」 ほむら「そこ宇宙テクノロジーならぬ魔法の力で消臭しているそうよ」 マミ「嫌あぁっっ!!」 さやか「マミさん、気を確かに!」 杏子「けどほむら、それを知ってて脱毛剤を仕込んだっつーことは、あんたも下水道に入ったっつーことだよな?」 ほむら「……」 ゆま「えんがちょー♪」 タツヤ「えんがちょー♪」 330. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/18(土) 20 19 14.28 ID YSVrBESS0 ほむら「ファーストステップ、まどかの家のボディーソープを脱毛剤と入れ換える!」 ほむら「セカンドステップ、まどかの家の排水溝下に待ち構える!」 ほむら「サードステップ! まどげってぃチュルチュル!」 ほむら「ふふ……、 我ながら完璧すぎる作戦ね!」 ほむら「あら。噂をすれば毛が流れてきたわ!」 ほむら「あーん、もぐもぐ ……、うっ、うげええええええええ!!!?」 知久「はあー、やっぱり一番風呂はいいもんだね」 331. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/18(土) 20 19 23.37 ID xY+1bRm30 マミ「マリオの1-2がクリアできないわ...」ピコピコ QB「マミはゲームが下手だなぁ そこは天井の上を行けば簡単だよ」 マミ「」イラッ ---------- QB「...僕を縛ってどうするつもりだい? それにその手に持っているのは...」 マミ「ふふふ...バカにした上にネタバレなんてするから...」ヌリヌリ QB「ぎゃあああぁぁぁ自慢の毛があああぁぁぁぁ」 332. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/18(土) 20 22 07.25 ID 7W9YCItl0 さやか「あんた家は?」 杏子「下水処理場の近く」ヌリヌリ マミ「あなた泳げるの?」 杏子「近くの川で練習した」ヌリヌリ まどか「下水処理場の近くに川なんてあったっけ?」 ほむら「さっきから何塗ってるのかしら?」 杏子「一応日焼け止め」ヌリヌリ まどか「それ、脱毛剤って書いてあるよ?」 333. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/18(土) 20 23 12.11 ID s8QKMZAD0 まどか「お風呂きもちーなー」ザー…カチリ ほむら(まどか、貴方はツルツルであるべきよ。私かこれで綺麗にしてあげるわ)ペタペタ 〜〜〜〜〜 マミ「まさか下水道に魔女が出るなんて…」 マミ「髪もべったべた…自慢の縦ロールなのに…」 〜〜〜〜〜 次の日 まどか「マミさー…マミさんの頭がおっぱいに…!」 マミ「しばき倒すぞ」 334. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/18(土) 20 23 28.65 ID ZdCIjejE0 ほむら「なんとなく興味本位で脱毛剤なんかを作ってしまったけれど」 ほむら「使う相手なんかいないし、何かの役に立つでもなし……」 ほむら「……捨てるわ」 ほむらが洗面台から捨てた脱毛剤は、排水口を流れ、下水道へ至った。 そしてたまたま下水道に篭もり、潜んでいた魔女の結界内に盛大に流れ込んだ。 その脱毛剤は、下水にまみれ何千倍にも希釈されてなお、人一人のふさふさした頭上を ツルツルのハゲ坊主に変えてしまえるほど強力なものであり、相手が人外のものであろうと お構いなしの、トンデモ効能すら備えているものであった。 ―――悲劇としか言い表しようがない。 その魔女は、生前10代の少女であるにも関わらず、ひどい抜け毛に悩まされていて、友人に ハゲを指摘された絶望で、そのソウルジェムを濁らせた。 哀れ、抜け毛の魔女は誰に知られることもなく、その魔女生にひっそりと幕を下ろしたのである。 無意識ではあるが、ほむらの手によって……。 335. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/18(土) 20 24 23.72 ID B1TDHuhX0 かずみ「目を覚ませ、脱毛剤の魔女! リーミティ・エステールニ!」 魔女「ダツモォォォッゥ……」 海香「ふぅ、お疲れ様」 カオル「おつかれーっ!」 かずみ「……ってか、どうして脱毛剤?」 海香「脱毛剤には魔女になる素質があるのかもしれないわね……」 カオル「いや、ないって」 かずみ「ほほう!」 カオル「それより、さっさとここから出ようよ。 ひどい匂いだ」 かずみ「はっ、下水道に流された脱毛剤の怨念が魔女に……」 海香「脱毛剤を流された下水道の怨念かもしれないわ」 カオル「脱毛剤の魔女だったんだから、脱毛剤の怨念だろ?」 かずみ「ううーん! 謎は深まった!」 海香「そうね」 カオル「もうなんでもいいや……」 336. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/18(土) 20 24 36.29 ID 65yZBXcI0 ほむら「想像以上に抜けすぎて詰まってしまったわ…」ツルピカー 337. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/18(土) 20 27 28.36 ID zUbBrOXh0 ほむら「ここまでよ」ホムッ マミ「難しいお題なのに、こんなにも力作揃いとは、侮れないわね」 まどか「それじゃあ投票開始だよ、時間は22 40までで!」 338. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/18(土) 20 28 54.45 ID e5CYBTWjO 328 お の れ Q B ! どこまでも残酷なやつ!!www 339. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/18(土) 20 28 58.39 ID xY+1bRm30 325 ほむらさんマジパネェっす 340. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/18(土) 20 29 24.86 ID ZdCIjejE0 324で どうにも感情が篭ったQBのわけがわからないよに弱いww 341. 榊鳥 ◆SSkkOxOZ3M 2011/06/18(土) 20 29 31.51 ID AHcSzmDL0 335 何故だろう 本当に何故だかわからないんだけどかずマギを読みたくなった… 342. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/18(土) 20 30 42.02 ID v8WU6UQK0 一体作者たちの脳みその構造はどうなってるんだ…… まどかが凛々しい 328で 343. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/18(土) 20 32 15.63 ID W6PDkYGg0 319 安定のほむらさん 344. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/18(土) 20 32 25.86 ID iMOcy/BDP 330の勢いとヤケっぱちな漢字が好き 345. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/18(土) 20 32 44.00 ID B1TDHuhX0 しまったさやかの出番が 331 発想がすごいわ 346. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/18(土) 20 32 57.58 ID ZWMN+j1f0 330 落ちひどすぎwwww 347. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/18(土) 20 33 33.51 ID 6nc32crW0 327 348. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/18(土) 20 35 45.90 ID C0h7i7jgP よくこのテーマでこんなに投稿あったな 投票は 321で 349. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/18(土) 20 36 00.55 ID UODTvJDJ0 323 QBざまあwwww 350. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/18(土) 20 37 29.76 ID zKadiU6j0 お、建ってた、 1乙 つか、お題難度高すぎワロタwwwww 351. 以下、名無しにかわりましてMMPがお送りします 2011/06/18(土) 20 39 40.85 ID I3+r56hp0 330 毛で区別つくのかwww しかし、みんなスゴいな 352. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/18(土) 20 41 26.92 ID zKadiU6j0 328に一票 353. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/18(土) 20 48 17.92 ID zUbBrOXh0 マミ「集計結果の発表よ!」 330 3票 「勢いとヤケっぱちな漢字が好き」 「落ちひどすぎwwww」 328 3票 「お の れ Q B !」 325 1票 「ほむらさんマジパネェっす」 324 1票 「どうにも感情が篭ったQBのわけがわからないよに弱いww」 335 1票 「本当に何故だかわからないんだけどかずマギを読みたくなった…」 319 1票 「安定のほむらさん」 331 1票 「発想がすごいわ」 327 1票 321 1票 323 1票 「QBざまあwwww」 マミ「という結果になったわ!」 杏子「しかしこんだけ難しいお題によくこんなに投稿あったな」 マミ「本当に凄いわね、さて 328は私なので次の仕切りは 330さん、お願いね!」 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/yaruo-schop/pages/254.html
サムネイル画像 タイトル 盲目外道やる夫 作者名 ◆xQ.fVdR3.Q 原作 オリジナル作品 ジャンル R18、時代劇、特殊性癖、ヒューマンドラマ 主人公 やる夫 期間 2011/07/11~2011/12/10 掲示板 やる夫板II タグ 書き溜め、完結作品、未完エンド まとめサイト 様 俺専用やる夫まとめ 様 やる夫まとめもZ 様 スレッド一覧 スレッド名 タグ 備考 開始日時 最終レス 盲目外道やる夫──地獄の千両箱 R18、書き溜め 「盲目外道やる夫」シリーズ:スタート 2011/07/11 2011/08/05 【R18】盲目外道やる夫──地獄の千両箱二つ目 R18、書き溜め 2011/08/04 2011/08/29 【江戸のアングラ】盲目外道やる夫──三人の悪党【学ぶ系】 R18、書き溜め 2011/08/29 2011/10/04 【男の娘文化】盲目外道やる夫──四人の色若衆【スリ文化】 R18、書き溜め 2011/10/04 2011/11/19 【詐欺とペテンは】盲目外道やる夫──五尺の女郎【江戸の華】 R18、書き溜め 2011/11/19 2011/12/05 盲目外道やる夫──散った六輪の彼岸花 書き溜め 「盲目外道やる夫」シリーズ:完結 2011/12/05 2011/12/22 同作者の作品一覧 盲目外道やる夫
https://w.atwiki.jp/sdvx/pages/7725.html
楽曲リスト TRACK TITLE / LEVEL 楽曲リスト(V)/LEVEL05 TOTAL NOV ADV EXH MXM INF GRV HVN VVD 452 449 003 000 000 000 灰色背景のTRACKはプレーする為にインプットが必要です 黄色背景のTRACKはプレーする為にPOLICY BREAKでの解禁が必要です 桃色背景のTRACKはプレーする為に多機種との連動・合同イベントでの解禁が必要なTRACKです 金色背景のTRACKはプレーする為にΩ Dimensionでの解禁が必要です 投票 No. MUSIC BPM Lv CHAIN 譜面属性dif ind NOV ADV EXH MXM INF GRV HVN VVD 0442 β 190 05 11 14 17 - 0850 0502 120秒のエンドロール 219 05 11 14 17 - 0610 0401 3y3s (JMBS FUNKOT RMX) 198 05 11 14 17 - 0805 0425 444 190 05 11 14 17 - 0650 0505 50th Memorial Songs -The BEMANI History- 136 05 12 14 - 17 0583 PB06 8 -eight- 230 05 10 16 - - 0594 0521 ABSOLUTE (EUROBEAT REMIX) 90-162 05 11 14 17 - 0590 0506 Adrenaline Rush 158 05 11 14 17 - 0642 0369 akasha-assembly 153 05 12 17 - - 0623 0101 ALBIDA Powerless Mix 156 05 10 13 - 17 0638 0344 Aliquam 70-158 05 11 17 - - 0574 0432 All Clear!! 164 05 11 14 17 - 0536 0421 Altale 83-90 05 10 13 17 - 0397 0342 Angels And Demons 177 05 10 18 - - 0651 0451 Another Chapter 220 05 11 14 17 - 0669 0373 ANTI THE∞HOLiC 170 05 09 17 - - 0626 0202 Antinomie (SDVX EDIT) 180 05 10 13 - - 0594 0362 Apex of the World 169 05 11 17 - - 0572 0423 Apocrypha 236 05 10 14 17 - 0660 0242 Appliqué 224 05 11 16 - 17 0831 0442 Arcade Prison 155 05 11 14 17 - 0672 0515 AXION 160 05 12 15 17 - 0500 0317 AYAKASHI 140 05 12 17 - - 0565 0370 B.B.K.K.B.K.K. 170 05 11 17 - - 0774 PB03 BabeL ~Next Story~ 100-173 05 10 17 - - 0505 0237 Baby Sherry 296 05 11 15 - - 0689 0342 Backflow 145 05 10 17 - - 0505 The 7th KAC Be a Hero! 190 05 11 15 18 - 0600 0501 Believe (y)our Wings {GRA5P WAVES} 188 05 11 14 17 - 0674 0501 Believe (y)our Wings {V IVID RAYS} 188 05 11 14 17 - 0674 MÚSECA Bioslaves 160 05 12 14 17 - 0700 いちか2019 BLACK JACKAL 150 05 11 14 17 - 0642 0340 Blacksphere 153 05 12 16 - - 0503 いちか2020 BLAZE∞BREEZE 175 05 12 15 17 - 0540 0501 BLIZZARD BEAT 170 05 11 15 17 - 0532 0536 Blue Forest (Prog Keys Remix) 150 05 12 14 17 - 0490 0114 Blue Rain Dustboxxxx RMX 178 05 10 16 - - 0692 0444 Blue Stream 140 05 12 14 17 - 0394 0210 Booths of Fighters 155-225 05 11 17 - 19 0729 0314 Borealis 196 05 11 17 - - 0795 0452 Burning Spark! 169 05 11 13 16 - 0650 0504 Bye or not 170 05 11 14 17 - 0656 BST CARNIVOROUS 170 05 11 13 17 - 0611 0407 Carry Me Away 175 05 11 14 17 - 0702 The 8th KAC Catch Our Fire! 190 05 11 15 18 - 0692 0430 ゜*。Chantilly Fille。*° 200 05 11 14 16 - 0883 0220 choux à la crème 192 05 11 16 - 17 0610 0508 Circulator 165 05 12 15 17 - 0581 0207 Cirno Break 196 05 10 16 - - 0748 BEサマ citrus 174 05 11 15 - - 0737 0506 clear wings 252 05 11 14 17 - 0945 PB31 cobalt 145-175 05 11 14 17 - 0648 0454 Coldlapse 200 05 12 15 17 - 0741 0501 Colorless feat. ももかみ 165 05 12 14 17 - 0502 0370 Completeness Under Incompleteness 194 05 12 16 - 18 0836 0344 conflict 160 05 12 17 - - 0723 0340 continew 64-256 05 11 17 - - 0614 0338 crêpe suzette 202 05 10 16 - - 0725 0311 CRITICAL LINE 128 05 12 17 - - 0440 0376 cross the future 179 05 12 17 - - 0795 0342 CUTIE☆EX-DREAM 188 05 12 17 - - 0780 0432 Cy-Bird 160 05 11 14 17 - 0665 0208 Daily Lunch Special ~DeliciousREMIX~ 210 05 10 15 - - 0702 0449 Dark Matter 205 05 11 14 17 - 0527 0211 DEADLOCK XXX 222 05 11 17 - - 0568 0369 Death Blossom 174 05 10 15 - - 0598 0530 DEEP PSYCHEDELIC STRIKER 155 05 11 14 17 - 0430 0219 Decretum 98-197 05 11 17 - - 0684 0122 DesireDrive 180 05 10 13 - - 0599 0433 Destruction & Qreation 190 05 10 13 17 - 0621 0401 Dharma 160 05 11 15 17 - 0693 0515 D1g1t1ze b0dy 180 05 10 14 17 - 0665 0360 Din Don Dan (Fusion Remix) 160 05 11 16 - - 0571 0215 - dirty rouge - 254 05 10 15 - - 0661 0320 Discloze 128-145 05 10 17 - - 0431 0531 DO-IT-AMA-SITE!!! 135 05 10 14 - 17 0590 0212 Double Universe 180 05 11 16 - 17 0583 0111 dreamin feat.Ryu☆ 156 05 10 13 - - 0454 0420 dreamin of u 178 05 10 13 16 - 0647 0426 Drizzly Venom 147-168 05 09 13 17 - 0495 0360 Dualive 190 05 11 17 - - 0737 PB16 ΕΛΠΙΣ 175 05 11 17 - - 0656 0370 eastward -sdvx edit- 186 05 10 16 - - 0568 怪盗 EBONY & IVORY 113-170 05 11 17 - - 0530 0401 EDEN of TRUTH 172 05 10 13 17 - 0742 0527 EGOISM -Rebuild- 155 05 10 14 17 - 0574 0509 empty 184 05 11 14 17 - 0679 0380 #Endroll 170 05 11 18 - - 0982 BS後 Engraved Mark 188 05 11 16 - - 0711 0503 Enigma II 201 05 12 15 17 - 0674 0501 Enjoy This Time 170 05 11 14 17 - 0614 0355 ERROR CODE 110 05 12 13 - 16 0482 0331 eternita 269 05 11 16 - - 0529 0102 Evans VolteX Pf arrange 180 05 09 15 - 18 0620 0423 Fáfnir 196 05 11 15 17 - 0686 0305 False Cross 162 05 11 17 - - 0613 0403 fancy cake!! 160 05 09 12 16 - 0581 0432 Far Away 155 05 12 14 17 - 0584 0227 Fiat Lux 200 05 11 17 - - 0908 0418 Finale 167 05 09 14 17 - 0596 0314 FIRE FIREは電気スウィングの夢を見るか? 133 05 10 16 - - 0446 0531 floorkiller 210 05 11 14 - 17 0649 0336 FLOWER 173 05 11 18 - 19 0701 ノスタ Fly far bounce 98-163 05 11 13 17 - 0522 0228 FLYING OUT TO THE SKY 244 05 10 17 - - 0844 0352 Follow Up 175 05 11 17 - - 0645 0401 Four Leaves 181 05 10 13 17 - 0711 0115 Freeway Shuffle -More2 HAPPY Re-Mix- 160 05 10 15 - - 0637 0420 Game Over 200 05 11 14 17 - 0789 0413 Gaze ft. 紫崎 雪 181 05 10 12 15 - 0607 0410 Genesis At Oasis (Hirayasu Matsudo Remix) 132 05 10 12 16 - 0501 0205 GEROL 175 05 11 16 - - 0564 0240 gigadelic -stance xxxx- 199 05 11 17 - - 0727 0359 GO BACK 2 YOUR RAVE 170 05 10 16 - - 0832 0101 good high school 150 02 05 08 - 17 0730 0201 Goodbye-bye Planet 185 05 10 14 - - 0574 0418 Gorgetech 160 05 12 15 18 - 0472 流星 Grand Chariot 191 05 11 16 - 17 0757 0112 Grip & Break down !! - SDVX Edit. - 160 05 10 15 - - 0571 0362 GRISAILLE 196 05 10 16 - - 0761 0339 HAELE III ~Angel Worlds~ 185 05 11 15 - 18 0810 0205 HAELEQUIN 172 05 11 17 - - 0586 0321 Happy Sensation 180 05 11 17 - - 0716 PB45 Harmonia 177 05 11 14 17 - 0343 0401 Heavenly Adventure 156 05 09 14 17 - 0587 0401 HEAVENLY SMILE 184 05 09 13 17 - 0644 0121 Help me, ERINNNNNN!! 185 05 10 13 - - 0545 0366 Help me, ERINNNNNN!! -VENUS mix- 183 05 12 16 - - 0822 0538 Hexennacht 165 05 12 15 - 17 0846 0502 Hi-Fi!!双子 S 250 05 10 14 16 - 0691 0401 HiGHER 169 05 09 12 16 - 0648 0528 Historia of Velnoti 180 05 12 15 17 - 0687 0538 Holy Legacy 190 05 11 14 - 17 0590 BS前 HYENA 178 05 12 17 - - 0487 0301 Hyper☆Chipspace 180 05 09 16 - - 0601 PB24 If 170 05 11 14 17 - 0669 0108 Ignited Night burst 180 05 10 14 - - 0369 0444 ILL-STARRED Diver 185 05 11 13 17 - 0695 0524 Impress (bansou Remix) 150 05 12 14 17 - 0537 BEサマ In The Breeze 123-142 05 11 16 - - 0401 0309 INDEPENDENT SKY 170 05 09 13 - 17 0698 0212 INFINITY OVERDRIVE 185 05 11 15 - 17 0721 0355 Inixia 217 05 11 16 - 17 0731 0508 Into The Madness 155 05 12 14 17 - 0522 0455 Invisible Bullets 184 05 12 15 17 - 0667 0102 jet coaster☆girl sasakure.UK tRiCkStAr Remix 120 01 05 09 - - 0490 BEMANIラッシュ Jetcoaster Windy 268 05 11 14 17 - 0535 0401 JULIAN 153 05 10 13 17 - 0574 0413 Junk Mania 165 05 11 15 17 - 0559 0509 JǛPITΨR ♃ GЯÃVITÝ 205 05 13 16 18 - 0706 0351 KAC 2013 ULTIMATE MEDLEY -HISTORIA SOUND VOLTEX- Emperor Side 30-234 05 13 18 - 19 0681 遺跡 KHAMEN BREAK 180 05 12 16 - 16 0666 アゲモラ Laughin’ Muffin 182 05 11 16 - - 0650 0540 le coeur patissiere 190 05 11 14 17 - 0636 0329 Le Fruit Défendu 220 05 11 16 - - 0752 0452 Liévre -blanche- 180 05 12 14 17 - 0684 0437 Lionheart 170 05 11 14 16 - 0653 0245 Little princess has no identity. 185 05 11 17 - - 0795 アゲモラ Lo-Fi-M 140 05 12 16 - - 0533 0317 M.A.Y.U. 128 05 11 16 - - 0471 0312 macaron 185 05 10 15 - - 0877 0124 MANDARA 216 05 10 15 - - 0503 0513 MARENOL 140 05 12 14 17 - 0740 鍵龍 MAXIVCORD 154 05 11 14 17 - 0397 0342 Mayohiga Spurt 192 05 11 17 - - 0601 0537 Me Tear 213 05 12 15 17 - 0590 0447 Melty Sweets 177 05 11 14 17 - 0730 0520 MilK 150 05 11 15 17 - 0547 0321 Milkyway - memorable - 155 05 10 16 - - 0664 0364 Mind Mapping (hard liquid remix) 175 05 10 15 - - 0418 0512 Mischievous theater 155 05 12 14 17 - 0594 0235 mon$tage 146-197 05 11 16 - - 0552 0240 Monkey Business (lapix Remix) 145 05 10 16 - - 0525 0320 Monkey Business -Satire mix- 200 05 11 16 - - 0626 0407 Narcissus At Oasis -影虎。 style- 180 05 10 13 16 - 0498 0413 Narcissus At Oasis (Freezer Remix) 155-180 05 10 14 16 - 0540 0366 NECRO PARTY 175 05 11 16 - - 0774 0371 NEO TREASON 191 05 12 16 - 18 0757 0425 NEON LOVE♥POTION!!! 180 05 11 14 17 - 0642 0401 New Game feat.Mayumi Morinaga 170 05 08 11 15 - 0633 0455 Night Rockin Bird 190 05 12 14 18 - 0714 0454 No way 160 05 11 14 17 - 0607 0540 Non RolicK!!大冒険 230 05 12 15 17 - 0708 0229 odds and ends 264 05 09 15 - 17 0450 0516 One In A Billion (Hedonist Remix) 187 05 11 14 17 - 0623 0432 OPEN MY GATE 175 05 12 14 18 - 0546 0328 Opium and Purple haze 165 05 10 17 - 18 0663 0342 Oriental Blossom 180 05 10 16 - - 0625 0247 Our Faith (Faithful MTL Remix) 185 05 11 17 - - 0899 アゲモラ Paradission 154 05 12 17 - - 0478 0356 Parousia 158 05 11 17 - - 0628 BST Phlox 185 05 12 14 17 - 0749 0342 Pieces of a Dream 202 05 12 17 - - 0741 0433 PIERROT KNIfE 190 05 11 14 17 - 0712 PB05 Playing With Fire 160 05 10 16 - - 0500 0458 Poison AND÷OR Affection 120 05 10 14 17 - 0472 0317 Poison Blood 200 05 11 15 - - 0697 PBメドレー POLICY BREAK Medley from SOUND VOLTEX×jubeat 93-311 05 12 16 18 - 0669 0430 Poppin’Cats!! 150 05 11 15 17 - 0556 0530 POSSESSION(Gowrock Remix) 158 05 12 15 17 - 0433 0501 Princess Lily 180 05 11 15 17 - 0729 0245 Pristine Bigband 218 05 10 15 - - 0675 0229 Pure Evil 190 05 12 17 - - 0659 0513 Quark 180 05 11 14 17 - 0640 0202 Qubism 180 05 11 16 - 18 0479 0210 Quietus Ray 200 05 11 17 - 19 0799 0114 rainbow flyer -gratitude remix- 172 05 09 16 - - 0783 0403 Rebuilding of Paradise Lost 190-280 05 12 14 17 - 0787 BSG Rejoin 135 05 11 14 17 - 0440 0501 Record one s Dream 145 05 11 14 17 - 0593 0232 REVERSE LIMITED!(SDVX Edit) 175 05 11 16 - - 0614 0501 Revolution 165 05 12 14 17 - 0687 0420 rhythmology study 270 05 11 14 17 - 0444 PB34 RHYZING BEAT 187 05 12 15 18 - 0679 0215 Rings of Rainbow 215 05 10 15 - - 0620 0105 RPGシンドローム 170 05 10 13 - - 0710 0503 Sacrifice Escape 不条理の模倣による感情と代償 100 05 11 14 17 - 0413 0419 SACRIFICE feat.ayame 180 05 11 14 18 - 0719 0425 Sadistic Stabbing 200 05 11 14 17 - 0606 0403 Sakura Mirage -Drum n World- 70-200 05 10 14 17 - 0654 0446 Secret Traveler -MeniRemix- 131 05 10 14 17 - 0854 0314 Scream out! (SDVX EDIT) 166 05 12 16 - - 0561 0401 Second Heaven GravityPfArrange 167 05 10 14 16 - 0518 0334 Shanghai Wu Long ~上海舞龍~ 171 05 11 17 - - 0548 0502 Sharkbait 155 05 12 15 17 - 0816 0354 She is my wife 85-170 05 11 16 - - 0384 0246 shiny rainbow flower 148 05 10 15 - - 0553 0355 S1CK_F41RY 177 05 11 17 - - 0608 いちか2019 Six String Proof 130 05 12 14 17 - 0436 0366 Smooth Wind 152 05 11 15 - - 0472 0211 snow storm -euphoria- 89-180 05 11 17 - 19 0535 BEサマ Sounds Of Summer 175 05 12 16 - - 0585 BEMANIラッシュ Sparkle Smilin 180 05 12 14 17 - 0657 0535 Sparkling Laser Beam 170 05 12 14 - 17 0645 0418 SprrRush!! 209 05 09 12 15 - 0925 BS後 Squeeze 173 05 12 16 - - 0519 BS前 Stella Sinistra 120-180 05 11 16 - - 0723 MÚSECA Still Lonesome 168 05 11 14 17 - 0467 PB37 Sulk 150 05 11 14 17 - 0616 0511 Sunflower Vibes 190 05 12 15 17 - 0733 0444 SUPER BUBBLE JOURNEY 155 05 11 14 17 - 0586 BSG SUPER SUMMER SALE 155 05 11 15 18 - 0767 MusiQ FES Symphonic Tear 150 05 13 16 18 - 0521 私立 Synergy For Angels 160 05 12 14 17 - 0631 0370 The End of War 194 05 12 17 - - 0641 0412 The Formula 144 05 12 15 18 - 0598 0461 THE HEAVEN 200 05 12 15 18 - 0841 0247 The Sampling Paradise (N-Driver Style) 177 05 12 16 - - 0699 0307 The Sampling Paradise(P*Light Remix) 181 05 11 17 - - 0650 0127 The world of sound 210 05 11 17 - 18 0405 0303 THUNDERCRACK 190 05 11 17 - - 0659 0455 Tic Exe 210 05 11 14 17 - 0786 0309 TIEFSEE 165 05 12 17 - - 0688 0202 Tomato Leaf Breaks 240 05 09 13 - - 0717 0114 Tomorrow Perfume (C-Show Remix) 175 05 12 16 - - 0508 野菜農園 Touch My Body 150 05 12 15 18 - 0519 いちか2019 toy boxer 190 05 12 15 17 - 0571 0506 Tribal Trial 165 05 10 14 17 - 0535 0314 tricky trick 165 05 10 18 - - 0598 0119 TRIGGER★HAPPY 185 05 10 14 - 16 0457 PB07 True Blue 164 05 11 17 - - 0583 0327 Twin Blaster 185 05 11 16 - - 0850 0304 Twin Rocket 185 05 11 17 - - 0690 0105 TYCOON 170 05 10 15 - 17 0588 0207 U.N.オーエンは彼女なのか?(TO-HOlic mix) 220 05 11 16 - - 0569 0222 U.N.オーエンは彼女なのか?haru_naba Remix 140-200 05 11 17 - - 0743 0104 U&M 128 02 05 08 - - 0397 0349 Ultimate Fury 185 05 10 16 - - 0729 0520 ULTRA B+K 175 05 11 14 17 - 0658 0461 ULTRAVELOCITY 158 05 12 15 18 - 0517 0208 Unicorn tail Dustboxxxx RMX 200 05 10 16 - 18 0693 0233 Unlimited Field 193 05 11 15 - - 0629 0364 UROBØROS 129 05 11 17 - - 0478 PB42 V 150 05 12 15 18 - 0536 0334 Vampire s Territory 140-280 05 11 17 - - 0446 0210 VERSUS!! 187-280 05 10 15 - - 0318 0224 Verse IV 212 05 12 17 - 19 0895 0416 Vigor 132 05 11 14 17 - 0511 0246 VILE CAT 240 05 11 18 - - 1282 0201 Vindicator 87-175 05 09 15 - - 0400 PB19 Virtual Bit 152 05 11 17 - - 0576 0504 VIVID DEBUT! 201 05 11 14 17 - 0643 0524 VIVIDWAVERS 140 05 12 15 17 - 0519 0414 Voltage Higher 166 05 10 14 17 - 0615 0346 VOLTEXES III 180 05 11 16 - - 0816 0436 VOLTEXES IV 147 05 11 14 17 - 0516 0370 Voynich Manuscript 164 05 11 17 - - 0537 0239 wander+wonder+wand 157 05 09 15 - - 0553 0239 Wave of Craze 153 05 11 15 - - 0450 0242 Wish upon Twin Stars 200 05 11 17 - 18 0791 0425 WONDER_WOBBLER 186 05 09 14 17 - 0647 0240 Wuv U -More2 HAPPY Re-Mix Special- 177 05 10 15 - - 0596 0324 Wuv U(pico/ustic rmx) 182 05 11 16 - - 0645 0103 Xepher Light and Darkness Dragon Remix 180 05 09 16 - 18 0543 0435 Zelophilia 155 05 12 15 17 - 0578 0348 アナーキーインザ夕景 160 05 12 16 - - 0672 0377 アルティメットトゥルース -Phantasm- 63-252 05 10 18 - - 0657 0443 アワデコノヨヲ 212 05 12 15 17 - 0760 0458 アンハッピーリフレイン 205 05 10 14 17 - 0736 0301 イグジスタンス 200 05 12 17 - - 0764 0401 インビジブル 192 05 11 14 17 - 0771 0369 ウエンレラの氷華 200 05 12 16 - 17 0879 BEMANIラッシュ うさぬこぬんぬんファンタジー! 160 05 11 14 17 - 0490 0401 オトゲラヴ! 176 05 08 12 16 - 0635 0433 おにいちゃんハイテック 150 05 10 13 17 - 0477 0106 おにゃのこ きねんび 180 05 09 13 - - 0574 0304 きらきらタイム☆ 202 05 11 17 - - 0742 0426 キリステゴメン 156 05 11 14 16 - 0466 0219 クノイチでも恋がしたい 185 05 10 16 - - 0453 0368 ゲキツイムラサ 185 05 11 17 - - 0570 0125 ケッペキショウ 190 05 10 15 - - 0586 0426 けもののおうじゃ★めうめう 162 05 10 14 16 - 0438 0225 コンベア速度Max!? しゃいにん☆廻転ズシ Sushi&Peace 210 05 11 16 - - 0518 0451 コメット⇒スケイター 150 05 11 14 17 - 0568 0506 シープドリーミン 220 05 10 14 17 - 0767 0377 ジャンピン・スマイル 242 05 10 15 - - 0729 0350 しゅわスパ大作戦☆ (カシオれ!くーにゃんリミックス) 185 05 10 16 - - 0579 0243 しんでしまうとはなさけない! 174 05 09 15 - - 0546 BST スカイダイバー 180 05 11 13 16 - 0550 0501 すきなことだけでいいです 140 05 10 13 16 - 0514 0509 ストリーミングハート 05 12 14 17 - 0706 0441 スピーカーガール! 187 05 10 13 - 16 0711 0460 セイシュンライナー 200 05 12 15 17 - 0909 0374 そして紫の幻想曲は全てを受け入れる 174 05 11 17 - - 0629 0335 ちくわパフェだよ☆CKP 205 05 11 15 - - 0663 0350 チルノとまりおのパーフェクトさんすう教室 180 05 12 17 - - 0649 0112 チルノのパーフェクトさんすう教室 175 05 10 13 - 16 0492 0425 チルノのパーフェクトさんすう教室 ⑨周年バージョン 175 05 11 13 16 - 0492 0205 つぶやき魔法少女りむる 190 05 10 16 - - 0600 0415 トーホータノシ feat. 抹 140-180 05 10 14 16 - 0553 0217 トラウィスカルパンテクートリ 147-186 05 09 16 - - 0430 0301 トリコロール・ダイアリー 173 05 11 16 - - 0552 0122 ナイト・オブ・ナイツ 180 05 11 15 - 17 0590 アゲモラ ネコクマウササー 180 05 11 15 - - 0642 0328 ネメシス SDVX Edit 146 05 11 17 - - 0581 0118 ノイジーラバーソウル 190 05 10 15 - - 0549 0366 ハイスピヰド・ランパンシヰ 174 05 11 16 - - 0699 0362 ブチアゲドクター☆ハイテッコ三姉妹 155 05 11 15 - - 0608 0457 ブチ上げ候!現代忍者三姉妹 192 05 12 14 17 - 0595 0345 フラッター現象の顛末と単一指向性の感情論 206 05 10 15 - - 1044 0440 プラネタジャーニー 140 05 11 14 17 - 0492 MusiQ FES プログレなぞなぞクイズのテーマ 136-204 05 12 15 18 - 0493 0427 ペタ靴と憂夜リムーバー 134 05 11 14 17 - 0390 0502 ベビーステップ 200 05 11 14 17 - 0709 0435 ボーイミーツ・ブルー 184 05 10 13 17 - 0716 0319 ほおずき程度には赤い頭髪 174 05 11 17 - - 0662 0335 ホーンテッド★メイドランチ 188 05 12 17 - - 0717 0301 ぼくらしかしらない 180 05 10 17 - - 0567 0501 ぼくらの16bit戦争 122 05 11 14 17 - 0419 0343 ムラサキグルマ 125-180 05 11 18 - - 0514 0303 メイガスナイト ~ Arr.Demetori 152 05 10 16 - - 0525 0440 メルヘン風紀委員会 188 05 11 14 17 - 0710 0207 モモンが門番ばんっ☆ 186 05 09 15 - - 0698 0216 やばいつよくてあたまいいあたいのうた 175-250 05 10 15 - - 0473 0529 ユニバーページ(i-world Mix) 192 05 10 14 16 - 0502 私立 ラキラキ 165 05 11 14 17 - 0531 0204 ラクガキスト 199 05 10 16 - 19 0538 The 9th KAC ランカーキラーガール 200 05 12 15 18 - 0622 BEサマ リカーシブ・ファンクション 145 05 11 15 - - 0381 0439 ワールズエンド・ダンスホール 171 05 10 14 18 - 0689 0214 ワヴル魔法図書館 180 05 10 15 - - 0782 PB10 朱と碧のランページ 178 05 13 17 - - 0803 0501 伊邪那美白山姫大神 190 05 12 15 17 - 0972 0237 憂恋☆アクティベーション 300 05 10 16 - - 0482 0501 雲海 160 05 11 14 17 - 0589 0427 炎夏の音 183 05 10 13 16 - 0514 0529 御伽噺に幕切れを 131-203 05 12 15 17 - 0440 0203 音楽 -壊音楽 mix- 270-420 05 11 17 - - 0429 0502 革命パッショネイト 194 05 12 15 17 - 0566 0307 囲い無き世は一期の月影 172 05 10 16 - - 0553 0125 過食性 アイドル症候群 200 05 10 16 - 17 0623 0227 神となり彼が見た境界線 178 05 10 15 - - 0629 0326 感情の魔天楼 ~ Arr.Demetori 178 05 11 17 - - 0733 0235 患部で止まってすぐ溶ける ~ 狂気の優曇華院 200 05 10 15 - 17 0975 0108 君にエールを…!(DJ UTO REMIX) 180 05 10 14 - - 0668 0122 究極焼肉レストラン!お燐の地獄亭! 185 05 10 13 - - 0514 0516 近未来百鬼夜行譚~死返之巻~ 165 05 12 14 17 - 0656 0116 腐れ外道とチョコレゐト 260 05 10 14 - 18 0485 0347 雲の彼方 150 05 11 17 - - 0736 0358 黒髪乱れし修羅となりて~凛 edition~ 150 05 13 17 - - 0497 0345 激アツ☆マジヤバ☆チアガール 170 05 09 13 - - 0512 0341 月光乱舞 186 05 12 18 - 19 0699 0102 「月風魔伝」龍骨鬼戦 yks Remix 150 05 08 13 - 16 0367 0444 煙 170 05 12 14 17 - 0616 0113 幻想のサテライト 230 05 11 16 - 18 0815 0361 幻想郷DEMPASTICグリーティング 195 05 11 16 - - 0780 0237 幻想系世界修復少女 193 05 11 15 - 17 0415 PB26 恋歌疾風!かるたクイーンいろは 120-168 05 12 15 18 - 0606 0213 最終鬼畜妹フランドール・S 200 05 12 16 - 18 1079 0301 最速最高シャッターガール 160 05 11 16 - - 0597 0529 逆さま♥シンデレラパレード 135 05 11 14 17 - 0340 0423 獅子奮迅 170 05 11 15 17 - 0653 0222 上海紅茶館 ~ Chinese Tea Orchid Remix 188 05 10 16 - 18 0551 0426 銃弾は解を撃ち抜いて 171 05 10 14 17 - 0540 0233 終点 222 05 11 16 - - 0834 0312 瞬間ドリップ♪秘蜜のケーキセット 200 05 11 16 - - 0588 0448 少女綺想曲 -G.X.N. Remix- 180 05 12 14 17 - 0595 0233 少女暴動 300 05 12 17 - - 0518 0206 少年は空を辿る Prog Piano Remix 140 05 09 16 - 17 0519 0241 白い雪のプリンセスは 200 05 10 15 - - 0879 0234 信仰は儚き人間の為に ~ Arr.Demetori 220 05 11 17 - - 0617 0427 新米天使のメランコリー 150 05 10 13 16 - 0489 0401 水槽のクジラ 206 05 10 13 17 - 0769 0322 好きトキメキとキス 200 05 11 15 - - 0733 BSG 星座が恋した瞬間を。 186 05 11 14 17 - 0615 0201 青春☆してるかい?READY&LADY! 180 05 10 13 - - 0336 The 10th KAC 世界の果てに約束の凱歌を -VOLTEX Mix- 205 05 12 15 18 - 0560 0401 零の位相 190-205 05 11 14 17 - 0646 0535 遷 151 05 12 14 - 17 0481 0343 千客万来☆無問題! 168 05 10 16 - - 0735 0365 仙酌絶唱のファンタジア 160 05 10 15 - - 0765 0501 全力ハッピーライフ 190 05 11 14 17 - 0713 0338 双翼 - Black Wings - SDVX Edit. - 168 05 11 16 - - 0562 0119 大宇宙ステージ 202 05 11 17 - 19 0401 0536 濁色踊るオートマタ 205 05 11 14 17 - 0634 0361 断罪は遍く人間の元に 170 05 10 17 - - 0507 0228 超爽快☆パッショネイト・フィーバー 185 05 10 16 - - 0731 0126 超恋愛☆エクストリーム・ガール 196 05 10 15 - - 0514 0113 月に叢雲華に風 160 05 09 13 - 15 0736 0301 月見夜ラビット 240 05 11 15 - - 0747 0349 常夏!!クリスタライズ・シャーベット 152 05 11 17 - - 0670 0107 突撃!ガラスのニーソ姫! D.watt nu-denpa RMX 185 05 10 15 - - 0608 BS後 轟け!恋のビーンボール!! 180 05 11 17 - - 0556 BEサマ 夏色DIARY -Summer Dazzlin Vacation miX- 155 05 11 17 - 16 0640 私立 虹色の花 170 05 10 13 16 - 0531 0357 人形裁判 -THIRD IMPACT- 198 05 11 17 - - 0653 0123 灰色の空想をつかんで 200 05 08 12 - - 0579 PB20 爆なな☆てすとロイヤー 200 05 11 16 - - 0648 0226 茅蜩モラトリアム 189 05 10 16 - - 0629 0104 不思議玩具ガンガラディンドン 150 05 08 14 - - 0462 野菜農園 片翼のディザイア 178 05 12 15 17 - 0555 0453 蓬莱フェスティボー 180 05 11 15 17 - 0689 0521 祭囃子 188 05 11 14 17 - 0725 0501 真夏の蜜と唇 fm. 希望の星は青霄に昇る 150 05 12 15 17 - 0612 0314 無気力クーデター 185 05 11 17 - - 0585 0323 無双 180 05 11 17 - - 0745 0344 冥天・ヘメロカリス 180-230 05 12 18 - - 0573 0501 迷夢ソウル 165 05 10 13 16 - 0767 0415 物凄いスペースシャトルでこいしが物凄いうた 175 05 11 15 17 - 0569 0121 物凄い勢いでけーねが物凄いうた 180 05 10 15 - - 0369 0301 物凄い狂っとるフランちゃんが物凄いうた 128-170 05 11 17 - - 0533 0432 闇夜に舞うは紅の華 174 05 12 15 17 - 0505 0417 幽玄の桜 180 05 10 14 17 - 0641 0223 雪女 200 05 12 16 - 17 0757 0528 夢見草奇譚 165 05 11 14 17 - 0528 0417 雷鼓サンダービート 175 05 11 15 18 - 0538 0501 零次元エクスプレス 160 05 11 14 17 - 0627 0403 黎明スケッチブック 238 05 11 14 17 - 0784 0362 恋繋エピローグ 155 05 10 15 - - 0670 BST 惑星☆ロリポップ 180 05 11 13 16 - 0731 BST 分けるな危険!モモモモモモーイズム 200 05 11 14 17 - 0743 0443 私の恋色。 206 05 11 13 16 - 0662
https://w.atwiki.jp/hibikore/pages/36.html
普段から、高い声だとは思っていたが。 こういう時は、尚更高くなるんだ、と解った。 指や唇が触れる度に、高く掠れた声が口から漏れる。 その響きは甘くて、脳を直接刺激されるようだ。 だから、声が漏れないように、自分の唇で塞いだ。 軽く合わせてみたり、少しずらしてみたり。 お互いの舌を絡ませると、堪えきれないように息を吐いた。 髪や。頬や。肩や。胸の膨らみや。 手で触れてはみるが、なんとなく感触として実感が沸かない。 まるで霞を掴もうとしては、実際に掴めないでいるような気分だ。 これと言うのも、想いが強すぎるからなのだろうか。 それなら、一気に進めてしまうことにしよう。 肌の感触ならば、全てが終わってからでも楽しむことが出来る。 了解を得るように相手を見下ろすと、それまで閉じていた目を開いて、潤んだ瞳で見つめ返して来た。 それを諾と受け取り、突き立てることにする。 いよいよの時は、どんな声を出して、どんな表情をするのだろう。 そんなことを考えながら、身を沈めようとすると……。 「こンの大バカ野郎ーーーっ!!」 という罵声と共に、頭を叩かれた。 ……ような気がした。 -*-*- 「いっっってぇーーーーーっ!」 頭に強い衝撃を受けて、旺次郎は飛び起きた。 何が起こったのか解らないでいたが、枕元にはその犯人の姿を見つけることが出来た。 「あ、ザク……」 ベッド横の、本棚に飾ってあったプラモが落ちて来たらしい。 それが、眠っている旺次郎の頭を直撃したのだろう。 マシンガンを持たせて置いていたので、あんな尖った物が目に刺さらなくて良かった、とほっとする。 「どうしたの、大丈夫っ?!」 隣の部屋から、兄の究太郎が顔を出した。 旺次郎の悲鳴を聞いて、心配して来てくれたのだろう。 「何だよ、入って来んなよっ!」 「だって、なんかすごい声がしたからさぁ……」 「ああ、悪かったよ。寝てたら、ザクの攻撃に遭った」 「はぁ……? 落ちてきたってこと?」 「そうだよ。どっかの誰かさんが脚折るからよぉ……」 「ふぅん……?」 先日、このザクを組み立てた後、究太郎に壊されてから巧く立たなくなってしまったのだ。 それを当てこすって言ってみたが、どうも通じていないらしい。 まぁ、もう言っても仕方のないことだし。 一応心配をしてくれたのだろうから、それに免じて許してやることにする。 「何でもねぇーよ。もういいから」 「また寝る?」 「いや……。ちょい早いけど、いいや。起きる」 時計を見れば、予定起床時間より少し早いが。 この際だから起きて出勤の支度をしよう、と思った。 「いつまで居んだよ? 起きるから、あっち行けよっ」 「うん。起きれば?」 「だから出てけよっ!」 「なんで? 見ててもいいじゃん」 「うっせぇーなっ! 殴んぞボケッ!!」 そこまで言って、やっと究太郎は笑いながら、逃げるように出て行った。 全く余計なことばかりしてくれる。 究太郎は今日は休みなので、また一眠りするようだ。気楽なことだ。 旺次郎はそんな兄を忌々しく思いながら、洗面所で身支度をする。 顔を洗うために目を閉じると、今朝の夢を思い出す。 ―あ~あ……、もうちょっとだったのになぁ……。 夢とは言え、惜しいところで目が覚めてしまった。 大好きなザクも、今ばかりは恨めしい。 ―夢なのにヤレねぇーって、どんだけツイてねぇんだ、オレ……。 それにしても、あの夢での相手は誰だったのだろう。 顔も見たように思うのだが、どうも記憶がハッキリしない。 日頃目が悪いと、夢の中でも視界がぼんやりとして、楽しみが半減だ。 その代わり、声は聞き覚えがあった。 あの高い声。 ―やっぱピー子かな……。まぁ、ピー子だったら、あと1ヶ月の我慢だしなっ。 今月末に越してくる予定の従妹を思い浮かべると、自然と顔が弛んでしまう。 子供の頃から一緒に遊び、可愛がって来た5歳下の従妹。 先日の再会で、思いがけず、好きだ、と告白されて。 酒も入っていたことだし、何となくいい雰囲気になったところを、究太郎に邪魔された。 あの時は悔しい思いもしたが。 なに、隣に引っ越してくれば、これからいくらでも機会はある。 究太郎だって、3日に1度は帰って来ないし。 そうすれば、どちらかの部屋で逢えばいい。 今度は誰にも邪魔をされずに。 お互い好き合っている男女を邪魔する権利は、誰にもない。 お互いに、好きなはずだ。きっと。 ―あ……。オレ、まだピー子に何も言ってねぇな……。 ふと我に返ってみると、告白はされたものの、こちらからは何も言っていないことを思い出した。 今まで、自分から好きになったことがなかったので、そういうことを言った覚えが、余りない。 やっぱり、こういうことはきちんと言ってやった方がいいのだろうか。 それでも。 ―ま、言わねぇーでも解んだろっ。 と、気楽に考えていた。 男とは、そういうものだ。多分……。 「あのさ、旺次郎」 玄関で靴を履いていると、後ろから究太郎に呼び掛けられた。 「ぁあ?」 「冷蔵庫、何もないんだ」 「ああ……、そうかも。解った、帰りに材料買って来る」 「やぁ、ありがとう! オレが昼間買って来ようかとも思ったんだけど……」 「いいよ、どーせお前じゃ、ちゃんと買えねぇーしな。 で? 今日の夕飯、何かリクあんのか?」 「そうだな……。んじゃあ、チャーハン食べたい!」 「おう、解った。んじゃ、行って来る」 「行ってらっしゃ~い」 究太郎に見送られながら、チャーハンの材料を思い浮かべてみた。 豚肉とネギと。 それに、味噌汁は何にしようか。 ピー子は豆腐の味噌汁を作ってくれたっけ。 あの味噌汁は出汁がよく利いていて、いい匂いだった。 そんなことを考えながら歩いていると、気分も明るくなって、足取りも軽くなるようだ。 柄にもなく、幸福だなぁ、なんて思う。 ―あ、そうだ。あと卵買わねぇーと……。 大事なことを忘れていた。 チャーハンに卵は欠かせない。 そして、旺次郎は大事なことを忘れている。 卵と幸福とは、壊れ易いものなのだ。 -*-*- その衝撃で玄関のドアに叩きつけられた。 目の前は白くチカチカと光るし、一体何が起こったのか、さっぱり解らない。 軽い脳震とうを起こしたのか、頭がクラクラしてまともに立つことも出来ないでいる。 今感じるのは、頬骨の痛みと、口の端の鋭い痛みだけ。 そんな中でも、自分の下敷きになってしまったスーパーの袋を思い出して、 ―卵、割れちまったな……。 ということだけは考えられた。 確か、最後に聞いた声は、 「こンの大バカ野郎ーーーっ!!」 こんなことを言っていたような気がする。 それも、随分と太い声で、久しく聞いていないが、確実に知っている声だった。 そこまで考えて、意識が現実に戻って来た。 アパートのドアを開けるなり、いきなり頬を殴られたのだ。 いきなりのことだったので、誰に殴られたのか、顔を見る暇も無かった。 唇の端が切れて、口の中には鉄のような味が広がる。 旺次郎は、怒りに任せて、反撃に出ようとした。 どこの誰だか知らないが、大体、人に向かって「大バカ野郎」とは何事だ。 「っんだと、この野郎っ!」 そう言いながら、すぐ横に居る人物を押し退けて、立ち上がろうとした。 「やめろ、旺次郎っ!」 相手に殴りかかろうとしたのを止めたのは、兄の声だった。 その声に我に返り、落ち着いて正面を見てみると。 「ゲェェッ……、とっ、父ちゃんっ!!」 父が部屋の中、炬燵の前で拳を作って立っている。 それを、究太郎が後ろから羽交い締めして取り押さえている。 旺次郎も、ふと、自分の横を見てみると、先程立ち上がる時に押し退けたのは、母だということが解った。 「か、母ちゃんまで……」 やっぱりどういう事態なのかが解らない。 いくら金曜日とは言え、今日は平日で、普通ならば仕事をするべき曜日だ。 そういう旺次郎も、仕事を終えて、夕飯の材料の買い出しも済ませて帰って来たところだった。 今朝、出掛けに究太郎から、チャーハンがいいと言われて、それで卵を買って帰ったのだ。 その卵も割れてしまったが……。 「つーか、みんな揃っちゃってどうしたんだ? 何かあったのか?」 久しぶりに一家で揃ったわけだが。 どうも、一家団欒という雰囲気では無さそうだ。 それは父の表情を見れば解る。 「何かあったか、だとぉっ?!」 案の定、もう父は脳天から湯気が出そうなくらい怒っている。 しかも、その怒りの矛先は旺次郎のようだ。 「何があったか、自分の胸に訊いてみろっ!」 そう言われても、父とは暫く会っていない。 そんな父を、ここまで怒らせた記憶もないので、訊いても答えは得られないと思う。 「何のことやら、サッパリ……」 口先だけでそう答えながら、ともかく旺次郎は靴を脱ぐことにした。 それから、散らかってしまった玄関も片付けたい。 が、父はそれも許してくれそうにない。 「とぼけやがって!」 またも、旺次郎に掴みかかろうとするところを、究太郎が取り押さえた。 「父さん、やめてっ!」 「うるさい、究太郎! このバカ野郎に思い知らせてやるんだ!」 「これ以上やったら暴行罪を適用するよっ!」 「親が息子の躾して、何が悪い!」 「本人が解ってなかったら、躾にならないじゃないかっ」 この会話を聞くにつけ、事情を解っていないのは、どうやら旺次郎だけのようだ。 兄は全て解っていて、それで味方してくれている。らしい? いつの間にか、父の関節を決めていて、その痛みに父も大人しく引き下がった。 大人しそうな顔をして、油断のならないヤツだ。 「とにかく、みんな部屋に入って座ろうよ。さぁ、旺次郎も……」 究太郎のとりなしで、父もようやく落ち着いた。 旺次郎には、相変わらず事態が飲み込めないのだが。 「で? オレが何だっつんだよ?」 家族4人で炬燵に入り、旺次郎は切り出した。 頬には、冷たいタオルを当てておく。 腫れてしまっては、何かと不都合だ。 いつまでも自分1人が蚊帳の外のようで、さっぱり話が見えてこない。 いや、蚊帳の外に居るように見えて、実は話のド真ん中に居るようなのだが。 父は、そんな旺次郎をじっと睨んで、口を開いた。 「旺次郎。お前、輝ちゃんに何しやがった?」 「はぁっ?」 意外な人物から、意外な名前を聞いて、動揺しなかったと言ったら嘘になる。 「輝ちゃんだ。この間、ここに来ただろう。その時だよ」 「何したもなにも、なんもしてねぇーよっ」 「本当か?」 「ほ……、本当だよっ!」 そう答えたのに、父は深い溜息をついた。 「お前は、昔っから女にだらしないと思ってはいたが……」 「何だそれっ?」 「旺次郎はモテるからねぇ~」 「究太郎は黙ってろっ!」 「は~い……」 究太郎は空気が読めていないのか、この場にそぐわないことを言って、父に叱られた。 しゅんとうなだれている。 「いくら女にだらしないからって、5つも歳下の従妹にまで手ェ出すとは……。 どこまでも見下げ果てた野郎だっ。この腐れ外道がっ!」 「っんだとーっ?! ヤッてねぇーよっ。何の話だよっ?!」 父は、まだ興奮が冷めないのか、冷めたのがまたぶり返したのか、順を追って話さないので、さっぱり話が見えてこない。 誰か補足説明をして欲しいところだ。 と思っていたら、母がにじり出て口を開いた。 「この間ね、輝ちゃん、学校の卒業式だったのよ。それで、その後お祝いをしたのね。 卒業することや就職が決まっているのは、おめでたいことなんだけど、叔母さん達にしてみたら、一人娘が手元を離れちゃうでしょう。それが寂しくてね……」 「はぁ。まぁ……、そうだろうな」 「それで、叔父さんが輝ちゃんに問い詰めたのよ。どうしてそんなに東京に出たいんだって。恋人が居るんじゃないかって。 そうしたら、輝ちゃん……」 母は父よりも冷静に話してくれているが。 ここに来て、言葉に詰まった。何か言いにくそうだ。 暫く俯いた後、旺次郎を真っ直ぐに見て言った。 「オーチャン、アンタの名前を出したのよ……」 「なっ……」 まさか、自分の知らないところで、こんなことになっているなんて。 旺次郎は開いた口が塞がらない。 やっと、父の怒りの理由も解った。 叔母夫婦や両親の中では、自分がピー子を唆したことになっているのだろう。 いつかは、そう思われても仕方がない、という時が来るかもしれない。 ピー子がこちらに越して来て。 もしも2人で付き合うようになって、好きな気持ちが変わらなければ、親に話すべきだとは思っていたが。 そして、その時初めて、叔母夫婦や両親に反対されるのだ、と思っていた。 けれど、その時に怒られるのだったら、それは自分がピー子を選んだからこその結果であって。 2人の気持ちが確かならば、親に反対されても何とか説得しようという励みにもなる。 が、今はどうだろう。 まだ何も始まっていない。 ピー子から告白されただけで。 旺次郎からは、まだ何も伝えていない。 「それで、輝ちゃんがこっちに来た日のこともね。キューチャンが居ない晩があって、その時にオーチャンと……って。 そもそも、こっちに出て来ようとしたのも、オーチャンが居るから、ずっと前から決めてたんだって……。 叔母さんは泣き出すわ、叔父さんは怒り出すわ。母さんは目の前が真っ暗になっちゃって……」 「お前のバカさ加減せいでな、叔父さんや叔母さんの前で、父さんも母さんも立場が無かったぞ」 「ちょっと待ってくれよ。オレら、まだ何も無いんだって」 「まだ?」 「確かに、ピー子から『好きだ』とは言われたけどよ……」 「ああ、やっぱり……!」 母は嘆くように、両手で顔を覆った。 母親のこんな姿を見ると、なんだか、すごく悪いことをしたような気分になる。 まだ何もしてないのに……。 「母さん、しっかりして。 でもさ~、ピー子ちゃんと旺次郎は、そんなにダメなことなのかなぁ? オレは2人共可愛くって、お似合いだと思うけどな~」 「「お前に何が解るっ!」」 暢気に口を挟む究太郎に、父と旺次郎とで反論した。 悔しいことに、こういう時は意見の一致が見られる。 「だってさ~、日本では従兄妹同士の結婚って許されてるじゃん。2人共もう大人なんだし、愛し合っているんなら、別にいいんじゃん?」 「究太郎、いい加減黙らないと、お前も殴るぞ」 「いいよ。逮捕しちゃうから」 凄む父もお構いなしで、究太郎はにっこりと笑う。 全く緊張感の無い男だ。 兄として、旺次郎の味方をしてくれようというつもりなのだろうが、どうも話がややこしくなりそうだ。 「旺次郎と輝ちゃんは、従兄妹同士なんだぞ」 「そうだよね。何か悪いの?」 「法律で許されてるとは言え、やっぱり偏見の目で見られることもある」 「あのご夫婦、従兄妹同士での結婚なんですって、って言われるのよ……」 「何が悪いの?」 「やっぱり普通と違うから、わざわざ言われるんでしょう?」 確かに、「あのご夫婦、○○県出身同士なんですって」なんてことは、口の端にも上らないだろう。 けれども、従兄妹同士だったらどうだろう。 父の言う通り、それこそ偏見の目で見られることもあるだろう。 昔の小さな集落ならばいざ知らず、現代の、この出会いも溢れる世の中では、珍しいことなのだと思う。 何も、わざわざ従兄妹同士で結婚することもないわけで。 「世間というものは、口さがないもんだ。お前や、輝ちゃんがそんな目に晒されるなんて……。 そんな目に遭わすために、俺達はお前を育てたんじゃない!」 「そうよ。アンタ達が普通に結婚して、幸せになるのだけが、母さんの楽しみなのに……」 旺次郎は黙って聞いていた。 何か話そうとしても、唇が痛かったし、究太郎が出しゃばってくれている。 それに任せて、父や母の言うことを考えていた。 よくありがちな親の意見だ。 親の考える『幸せ』。 それと言うのは、得てして子供自身の考える『幸せ』とは異なっているものだ。 そして、親は自分の価値観での『幸せ』を押し付けてくる。 親とは、世間の目を気にして、子供の考える本当の幸せを壊していいものだろうか。 「それに、子供が出来た時のことを考えろ」 「ガキ出来るようなヘマなんかしねぇーよっ」 「そうじゃないわ。もしも、2人が結婚した時のことよ。従兄妹同士は血が濃くなって、障碍のある子が生まれ易いって言うじゃない……」 「そんなの、解んねぇーじゃん」 「そうだ、解らないから、その可能性は少しでも避けるものだろう?」 「障碍のある子供を避けるってことか……。オレを何だと思ってんだよっ?!」 「旺次郎、落ち着いて。父さんが言ってるのは、そういうことじゃないよ……」 思わず立ち上がろうとすると、究太郎に止められた。 「オーチャン。産まれて来た子供が、何か普通と違ってたりするとね、母親は、何か落ち度があったんじゃないかって、自分を責めるのよ。 もし、アンタが輝ちゃんと結婚して、何か障碍のある子が生まれた場合、輝ちゃんは自分を責めることになるのよ。そもそも、こんな結婚をしたからじゃないか……って」 「そんなの、そればっかりが原因とは限らねぇーだろ。確率の問題だ」 「そういうものよ、母親って……。自分の子には、幸せになって欲しいの。それだけなのよ」 「オレの幸せを考えてるって言うんだったら……」 「じゃあ、訊くが。お前は、輝ちゃんと結婚するつもりがあるのか?」 「そこまではまだ……」 そう訊かれると、口を噤むしかなくなってしまう。 正直に言うと、そこまで考えていない、というのが今の旺次郎の気持ちだ。 ピー子から告白をされただけで。 まだ男女としての付き合いだって始まっていない。 そもそも、旺次郎自身にしても、ピー子のことをそういう対象として好きなのだろうか。 この間のことだって、雰囲気に流されてしまっただけなのかもしれない。 今は自分の気持ちも量り兼ねている状態だ。 「結婚する気がないのだったら、尚更、輝ちゃんと付き合うことは許せない」 「ちゃんと付き合ってみねぇーと、結婚なんて考えられるワケ、ねぇーじゃん」 「お前と輝ちゃんは、誰の子なのか考えてみろ」 「ぁあ? オレは母ちゃんで、ピー子は叔母ちゃんだろっ」 「その2人は姉妹じゃないか」 「それが?」 「お前達が付き合うなり、結婚するなり、巧くいっている時はいいだろうが。 もしも、別れるなんてことになったら、母さん達姉妹も気まずい思いをすることになるんだぞ」 「ふぅん……」 どうも、話が飛躍し過ぎのような気がする。 ピー子と付き合うかどうかだって、自分の中で決め兼ねているというのに。 そもそも、まだピー子のことを抱いてもいないし。 急に、結婚だの、子供だの、と言われても、まだ実感が沸かなくて、どれ程重大なことなのか見当がつかない。 要は、自分の気持ちに、整理がつけられていないのだ。 もう少し考えたい。 だから、そのために。 「こら、旺次郎! まだ話の途中だぞ!」 炬燵から立ち上がる旺次郎に、父が声を掛けた。 とにかく、今は独りになりたい。 「タバコ!」 立ち上がって、タオルを炬燵に叩きつけた。 「あ、旺次郎……」 「誰もついてくんなよ!」 振り返って、殊に究太郎に釘を刺しておいた。 3月になったと言うのに、ベランダに出れば風が冷たい。 手すりに凭れて、火を点けて吸い込んだ。 先端に点る赤い火と、咥内に広がるいつもの慣れた味が、幾分気持ちを落ち着かせた。 ちょうど1本目を吸い終わった頃、ベランダの扉が開いた。 究太郎が、マグカップを2つ持ってやって来た。 「っんだよ。ついてくんなっつったろ?」 「ついて来たんじゃないよ。オレも出たかっただけ」 そんな屁理屈を言いながら、「はい」とカップを1つ手渡してくれた。 中には熱いコーヒーが入っている。 「あ、サンキュ……」 「タバコにはコーヒーが欲しいだろ?」 「知った風なこと言うな」 そうは言いつつ、一口飲めば冷えた身体が温まる。 独りで立っている分には解らなかったが、こうして熱いものを口にすると、自分の身体が冷えていたことが解る。 切れた唇に、熱いコーヒーが染みて、顔を顰めた。 究太郎はそれを見て、冷えたタオルを差し出した。 「頬っぺに当てておきな」 「ああ、サンキュー」 「痕にならないといいね。目の下に痣なんか作ってたら、折角のイイ男が台無しになっちゃうよ」 「全くだ」 「卵、パックの中で割れてたから、ボールに移しておいたよ」 「ああ……」 「父さんも、まだまだ若いよね」 「話が飛び過ぎだっつの!」 「それだけ、お前のことが心配なんだよ」 「ケッ……」 究太郎は目を細めて、旺次郎を見ていた。 「お前さ、ピー子ちゃんのこと、どう思ってんの?」 「はぁっ?」 「それが1番大事だと思うんだけど。お前のピー子ちゃんへの気持ちが、この話の肝なんじゃん?」 「うーん……」 究太郎の言う通りのような気もする。 さっきから、旺次郎はピー子に対する気持ちを述べていない。 というか、誰も訊かない。 旺次郎のピー子への気持ちを置いては、この話は進まないはずで。 「好き。っていうか……ずっと可愛いとは思ってたよ、妹みたいに思ってたし……」 「子供の頃から?」 「1万年と2千年前から」 「それで? この間会った時に、もっと好きになったの?」 「8千年過ぎた頃から」 「ピー子ちゃんのこと、これからもずっと好き?」 「1億と2千年後も……」 「はぁ……。要は、合体したい、と……」 「なっ……! お前、何、下品なこと言ってんだよっ!! それに……、そーゆーことしたいって思うの、別にフツーのことだろっ」 「まぁね。じゃあ、旺次郎は女性として、ピー子ちゃんが好きってこと?」 改めて訊かれると即答出来ない自分が居る。 「好き、だけど……。全ての女の中から、真っ先にピー子を選ぶのかって言われたら、それは解んねぇ……」 「そっかぁ~」 「つーかよっ! ヤッてもいねえ女と、付き合うかどうかなんて考えらんねぇーっつの!」 「え……?」 究太郎は目を大きく見開いて、唖然としている。 何か、おかしなことを言ったのだろうか? 「え……? お前って、まずそっちから……なの?」 「ぁあっ? どーゆーことだ?」 「普通、付き合って何ヶ月かしてから、そういう関係にならない? ホラ、よくさ。彼女が大事過ぎて、手が出せないとかってあるじゃん? プラトニックっていうかさ」 「ぁあっ? バッカじゃねぇ? ヤッてもいねぇ女は、彼女って言わねぇーだろっ! 何がプラトニックだ、綺麗ごとほざいてんじゃねぇーぞボケッ!」 「ひどい……」 「じゃあよ、彼女だーって付き合ってるつもりになってよ、いざヤッてみて自分と合わなかったらどーすんだよっ? なんでそんな良くねぇー女に彼女面されなきゃなんねぇーんだ」 「そんなことばっか言ってるから、女の子に待ち伏せされたり、母さんに訴えられたりしたんじゃん」 「知らねぇーよ。ヤラせる女も悪りぃーんだよ」 「鬼だ……。これは、本当に父さんや母さんが反対するのも、解る気がするよ……」 究太郎は、疲れたように溜息をつくが。 そんな綺麗ごとを言っているが、コイツだって知らないところで何をしているのか解ったものじゃない。 あの義理チョコの人妻がいい例じゃないか。 「でさ、ピー子ちゃんだけど。ピー子ちゃんに対しても、そんな感じ?」 「解んねぇ。ピー子だけは解んねぇ。今まで、そんな対象として見たことなかったし……」 「好きだって言われたからなのかな?」 「かも……。ピー子には悪いけど……」 「ふぅん……。まぁ、お前は情に絆され易いところがあるからなぁ」 「悪いかよっ!」 「ううん。それがお前の優しいところでもあるんだよ」 そう言いながら、究太郎は頭を撫でた。 こんな時ばっかり兄貴面するのが腹立たしいことだ。 「そんな優しい旺次郎だからさ、解るよね? 父さんと母さんの言いたいことが」 「世間の目が恥ずかしいから、従兄妹同士で結婚させたり、ガキ作ったりさせられないってことだろ?」 究太郎は静かに首を振った。 「それだけじゃないよ。 世間の目が恥ずかしいからじゃなくて。自分の子供の旺次郎が、白い目で見られるのが辛いんだよ。 障碍のある孫が嫌なんじゃなくて。自分の子供の旺次郎が、より大変な子育てをするのが辛いんだよ。 その子供は、父さんと母さんにとっても孫だろ? 可愛い孫が噂の標的になったり、そのためにお前が戦わなきゃならないのが辛いんだよ」 「そうかな……」 「そうだよ。子供の幸せを願わない親なんて、居ないだろう? 少なくとも、うちの父さんと母さんは違うよ」 「親の考える子供の幸せって、結構押し付けだったりするけどな」 「そう思うかもしれないけど、結果的には親の言う通りだったってことが多いもんなんだよ。 何しろ、長年育ててくれた人達なんだから、子供のこと、よく解ってるし……」 「お前は、一体誰の味方なんだよっ?」 話を聞けば聞く程、究太郎が誰の味方なのか解らなくなる。 ピー子が居る時はピー子の肩を持つし。 親の前では旺次郎を庇うようなことを言うし。 けれども、こうして旺次郎の前では親の立場でものを言う。 自分の兄ながら、掴みどころのない人間だ。 「オレ? オレは誰の味方でもないよ」 「何だよ、それ……」 「誰にも泣いて欲しくないだけ。 今回、ピー子ちゃんはもう泣いたんだ。お前が好きで、どうしたらいいか解らないって泣いてた」 「え……。ピー子が……?」 「うん。可愛いよね、女の子って。オレ、妹が居ないから、そういうお兄さんもやってみたかったんだよね~」 ケンカをしてしまった日のことだろうか。 旺次郎とケンカして、究太郎が帰って来るまで、暫く独りで居たのだろう。 好きな男を怒らせてしまって、独りで考えるのは、どうしても悪いことばかりになってしまう。 そんな時、究太郎の帰宅は安心出来ただろうし。 その優しい態度に、緊張の糸が解れたのだろう。 日頃勝ち気なピー子が、独りで泣いている姿を想像すると、切なくなってしまう。 あの日、ピー子とケンカをしてしまった自分が反省される。 「このままでいったら、次に泣くのは、父さんと母さんだ」 究太郎は構わずに続けた。 「今回の当事者の中で、1番泣かなそうなのは、お前なんだけどね」 「何だよ、それ?」 「ん~、1番切羽詰まってなさそう」 「ふん……」 「だからね、1番冷静なお前が考えたらいいと思うんだ。 ピー子ちゃんとのこと、お前はどうしたいのか。どうしたらいいのか。 1万2千年前から愛していて、8千年過ぎてもっと恋しくなって、1億2千年後も愛しているくらい好きなら、今焦らなくてもいい筈だし、尚のことみんなに納得してもらって、祝福されたいだろう?」 「まぁ……」 「ピー子ちゃんのことを、ちゃんと女性として好きなのか。 両親や叔母さん達や、他の親戚達、周囲の人達の偏見に立ち向かえる程好きなのか。 異常児が生まれる確率についても、ちゃんとお医者さんに相談すれば説明は受けられるし、それも説得材料になると思う。 それだけの覚悟が持てるのかっていうのを、もう1度ちゃんと考えてごらん」 「うん……」 旺次郎の返事を聞くと、究太郎は残ったコーヒーを飲み干した。 1回伸びをして、「さて」と声を出した。 「そろそろ中に入ろう。夕飯、母さんが用意してくれてるから。鱒寿司買って来てくれたんだって。お前、好きだったろ?」 「もう1本吸ってから行く」 「解った。じゃあね。早く入っておいでよ、風邪ひくから」 部屋に入る究太郎を見送って、旺次郎は背中を向けて手摺りに肘を付いた。 西の空は、まだ少し朱が残っている。 あの空の下には、ピー子が居る。 今頃、この夕陽を見ているだろうか。 ピー子は独りで辛い思いをしていないだろうか。 旺次郎には、味方になってくれる究太郎がいるけれども、ピー子には誰が居るのだろうか。 両親の言いたいことも、究太郎が言ったことも理解出来る。 どうするのが1番いいのか、丸く収まるのか。 今はまだ、十分後戻りが出来る段階だ。 ただの従兄妹同士で居るのか。 ちゃんと恋人として付き合っていくのか。 全てが、自分のこれからの行動にかかっている気がする。 よく考えたら。 ピー子は生まれた時から知っていて。 初めてよく遊んだ女の子で。 今まではどちらかというと、妹のように思っていた。 娘を持たなかった母も、自分の妹が産んだ姪のことを、本当の娘のように可愛がっていたっけ。 5歳も上の旺次郎の後をついて来て、同じことをしては敵わないと泣いて。 いつもは煩いと思っていても、ピー子が後をついて来ないのは詰まらなかった。 外で遊んで、その帰り道、疲れたピー子を負ぶうのは兄の役目で。 まだ小学生の旺次郎には無理だったから。 ピー子を負ぶえる中学生の兄が羨ましくて。 旺次郎は虫採り網と虫カゴを持つ係りで。 兄の心配している振りをして、何回も声を掛けた。 ピー子を負ぶってみたかったから……。 兄に気づかれないように。 眠っているピー子を起こさないように。 そうっとピー子を撫でながら歩いたり。 その背中は小さくて、草の匂いがしたっけ。 大きい瞳がくるくるとよく動くピー子。 高い声でお喋りをするピー子。 勝ち気そうに、悪戯っぽく笑うピー子。 覚えている限りの、いろんなピー子で胸をいっぱいにした。 子供の頃からの思い出というのは、綺麗なままで取っておくべきだ。 たまには、そんな部分が自分の中にあってもいい。 夢は、実際に触れられないから、夢なのだ。 ―ピー子…………。 きっと。 これから先、ピー子を『輝』と呼ぶことはないだろう。 それでも、ピー子を好きで大事に思う気持ちに変わりはない。 この間、ピー子にちゃんと「好きだ」と言わないで良かった……。 旺次郎の頬を伝うものが、切れた唇に染みて、しょっぱい味がした。 ―兄ちゃんのボケナスが。オレだって泣きたいっつーんだボケッ! ベランダの窓から、母と一緒に夕飯の支度をする究太郎が見える。 その姿に、声に出さないで悪態をついた。 -*-*- 「やぁ、お帰り。どう? 整理出来た?」 部屋に入ると、真っ先に究太郎が声を掛けた。 旺次郎は頬を冷やしていたタオルを渡すと、父と母に向かった。 「父ちゃん、母ちゃん。心配かけて悪かった……」 両親に向かって頭を下げると、2人共その様子に面食らっていた。 「ピー子がオレを好きだと言ったのは本当だし、何もないのも本当だ。だけど、オレがハッキリ言わなかったのが悪かったんだ。 それが、ピー子にも期待を持たせたんだと思う。 ピー子が、オレの何をそんなに気に入ってくれたのか知らねぇーけど、それでこっちに出て来るって言うんなら、オレは『従兄』として、出来る限り力になってやりたいって思ってる。 だから、叔父さんや叔母さんには、心配するなって伝えてくれ」 「オーチャン……。本当に、それでいいの?」 「旺次郎、それは本当にそう思ってるのか?」 「ああ……」 「輝ちゃんが越して来て、親の目が届かなくなって、究太郎は……あんまりアテにならないけど、究太郎が居ない時でも大丈夫なんだろうなっ?!」 「しつっけぇーなっ。どんだけ信用ねぇーんだよ、オレ? ヤんねぇーっつったらヤんねぇーんだよっ!」 「大丈夫だよ~。旺次郎は意志強いからね! 情に絆され易いけど……」 「それ、何のフォローにもなってねぇーんだよっ」 この両親は、どれだけ自分の息子達を信用していないのか……。 兄も、あまり有り難くないフォローをしてくれたものだ。 それでも、両親はほっと表情を弛めて言った。 「オーチャン、ありがとうね……」 「叔母さんには、よく伝えておくから」 「うん……」 言いたいことは言ったので、旺次郎は炬燵に座った。 すぐに究太郎が冷やしたタオルを持って来てくれた。 「旺次郎、よく頑張ったね……」 「これからが頑張りドコロなんだよ、ボケ……」 本当に辛くて、頑張らなければならないのは、ピー子が傍に越して来てからのことだ。 きっと、ピー子からも責められるだろうし。 会ってしまえば、愛しく思う気持ちも増えるだろうし……。 まるで、空腹時に大好物が目の前に添えられたようなもので。 旺次郎にとっては、そこからが我慢大会の始まりなのだ。 「父さん! 旺次郎に、何か言うことがあるんじゃないの?!」 頬を冷やしながら考える旺次郎を暫く眺めて、究太郎は父に向かって、厳しい口調で言った。 「え?」 「父さんは、十分な事実確認もないまま、いきなり旺次郎を殴ったんだよっ! ホラ、頬っぺも腫れてるし、口も切れちゃったじゃないかっ。折角のカッコイイ旺次郎が~~~」 「そうよ、お父さん! いきなり殴るなんて、あんまりだわっ。オーチャンから顔を取ったら、あと何が残ると思ってるのよっ」 「あ、ああ……。それもそうだな……」 「ひでぇ……」 母と兄に責められて、さすがの父もたじたじとしている。 床に正座すると、旺次郎に向かって 「その……、済まなかった!」 と、頭を下げた。 旺次郎は、過ぎたことだし、別にもういいと思っていたのだが。 「大体ね! ピー子ちゃんを預かってくれって言ってきたの、母さん達じゃないかっ。 オレは二つ返事でオッケーしちゃったけど、旺次郎は最後まで渋ってたんだよ。『男だけで住んでる部屋に、女の子を泊められない』って。 3日に1度、オレが帰って来ない夜があることだって、知ってるはずだよねぇ?!」 究太郎が攻撃態勢に入ったらしい。 1度怒ると、究太郎はしつこいのだ。 「だから、こういうところ、旺次郎の方がきっちりしてるんだよ! それなのに何だよ? 昔から女にだらしないとか、腐れ外道とか。自分の息子に、よくそんなことが言えるよねっ!」 「いや……、あの、兄ちゃん……、もういいって……」 兄の意見に、両親とも言葉をなくしてうなだれるばかりだし。 旺次郎としても、全く下心がなかったかというと嘘になるので、あんまり庇ってもらうと片腹痛い。 あの時だって、究太郎が邪魔に入らなかったらどうなっていたか解らないし。 きっと、絶対にピー子と最後までしてしまっただろうし。 そうなったら今はもっと深刻な事態になっているわけで。 「本当に済まなかった、旺次郎!」 「母さんも軽率だったわ……。ごめんね」 「い、いや、もういいよ」 「まぁ、旺次郎が許すって言うんならいいけどさ……」 究太郎はそう言いつつ、まだ少し納得がいってない様子だ。 それで、更に続けた。 「大体、父さんも母さんもさぁ、心配し過ぎなんだよ。 人妻に横恋慕してたりとかさ、男同士で愛し合ってるとかさ。そんなのに比べたら、従兄妹同士の恋愛なんて、可愛いモンじゃん! 法律でも認められてんだし。 不倫とかゲイなんて、日本じゃどうにも出来ないんだぞ!」 随分とさりげなくサラリと言ってくれたが。 今、究太郎はかなり聞き捨てならないことを言っていた。 「え、おい、兄ちゃん! お前、やっぱ不倫してんのかよっ?」 「なんだ、その『やっぱ』ってのは?!」 「キ、キューチャン、男同士ってのも何なのっ?」 「別に、オレのことだとは言ってないよ」 「なんだ、ビックリさせんなよ……」 「別に、オレのことじゃないとも言ってない」 「お前、何でもありだな、兄ちゃん……」 そんなことを言いつつも。 究太郎に限って、不倫など出来るはずもないし、男同士というのだって、せいぜい向河原と恐竜を見に行ったりしているくらいだろう。 だから、これはきっと、両親の目を旺次郎から逸らすための、咬ませ犬のような話題なのだ。 今はさすがに、もうピー子の話題をしたくない。 なので、今日は、この兄の気遣いに甘えさせてもらおうと思う。 「さぁさぁ、そんなことよりご飯食べようよ。鱒寿司美味しそう~」 「そうね、お味噌汁も冷めないうちに食べましょう。 母さんも、久しぶりにアンタ達に食べてもらえて嬉しいわ!」 爆弾発言をしておいて、究太郎はさっさと着座した。 今晩は、久しぶりに母の用意したものを食べる。 鱒寿司だったり、名物の蒲鉾を炒めたものと言った簡単な料理ではあるが。 それでも、母が作った味噌汁は美味しいと思う。 豆腐にも鬆が入っていない。 あの日の、ピー子の豆腐には、鬆が入っていたっけ。 椀の中から豆腐を掬ってみて、涙が出そうになった。 が、それを究太郎がぶち壊すように口を出した。 「ところで、明日はオレ、仕事なんだけどさ。父さんと母さん、どうするの?」 「そうだなぁ、昼間はどっかに行くか」 「そうね。じゃあ、中華街でも行って、お土産買って行こうかしら」 「中華街、いいね~」 「おい、旺次郎。お前、車出してくれよ」 「ぁあっ? ダメに決まってんだろ」 「あら、オーチャン、明日は休みじゃないの?」 「休みだけど」 「旺次郎は免許持ってないもんねぇ~」 「お前、まだ取ってなかったのかっ?」 「免許なくて、不便じゃないの?」 「別に。この辺、駅も近いしバス停もあるし。女居りゃあ必要ねぇーし」 「なんで?」 「みんな車持ってたから。車出させて、それ乗ってた」 「やっぱりお前はろくでなしだな」 「やぁ、女と車は乗らせてもらうモンってことなんだね~。さすが旺次郎!」 「げっ……下品なこと言うなっ!」 「ああ、可愛いキューチャンがそんなこと言うなんてっ! 母さん、ショックだわぁ~~~」 久しぶりの一家の再会は。 最初こそ痛くて最悪だったのだが、こうして一緒に夕飯を食べれば団欒の開始となる。 両親は、口煩いことも言われるが、その根底にあるのは愛情故の心配だったりで。 それが実感出来れば、不快なものばかりではなくなるのだろう。 こうして小言を言われたり、吹っ飛ぶくらいに殴られたりするのも、親が元気だからこそのことだ。 だから、今日のことは、これはこれで感謝しようと、旺次郎は思う。 ただし、鱒寿司を食べる度に、醤油が口の端に染みるのは戴けないが。 (了)
https://w.atwiki.jp/animerowa-2nd/pages/84.html
せめて歩ませよ我が外道の道を ◆AaR9queMcU 薄暗い映画館、白いスクリーンの目の前。 最前列のシートに座る黒服の男、ニコラス・D・ウルフウッドは天井をみつめていた。 「わい、まだ死んでへんのか」 ウルフウッドは死んだはずだった。 師であるチャペル・ザ・エバーグリーンの銃弾に倒れ、教会で事切れたはずだった。 なのにあの時広間に居た。 みょうちきりんなカッコした奴が首を吹っ飛ばされたあの広間に。 夢か、そんな訳あるかい。 じゃあなんでわいはここに居るんや。 ウルフウッドはそこで思い出す。 あのロージェノムいうジジイ・・・・・ラセンなんちゃらを集めとるとか言うとった。 もしかしたらその何某ゆうのを参加者全員がもっとってそこに集められたっちゅうことか・・・・・・ まあ、そんなわけの解らんことはどうでもええわ。確証もない、推論や。 それよりも。 ─お前たちは今から全員で、最後の一人になるまで殺し合うこと。 そうや、あのタコジジイそんなこともほざいとったな。 「殺し合いか・・・・・・こんな胸糞悪い地獄からワイは抜け出せれんちゅうことかいな、神さんよ。」 彼はとある暗殺者集団の一員。こんな状況など腐るほど経験し、切り抜けてきた。 そんな自分がこの殺し合いのゲームに参加させられた、というのは分かる。 だが、そうではない人間もあの広間にはいた。女子供、問わずだ。 「殺し合いさせるんやったら、レガートやらナイヴズやら呼んだったらええやん、手ぇ叩いて喜んで参加してくれるで、ほんま」 デイバッグの中に入っていた名簿に目を通しながら呟くと ある男の名前をウルフウッドは見つけた。 ─ヴァッシュ・ザ・スタンピード 世間からは人類初の局地災害指定を受けるほどの超危険人物といわれているガンマンであり、 その実は馬鹿がつくぐらいのお人好しで、ドがつくほどの平和主義者。 一度決意したことは迷うことはあれ決して曲げないかなりの頑固者でもある。 「トンガリ・・・お前は他のもんのために駆けずり回るんやろな」 体に幾つもの『代償』をつけながら、心に幾多の傷を負いながら。 どんなクズのような悪党でも、すぐそこまで来た死を迎える者にまで 必ずその手を差し伸べる、傷だらけのその手で。 じゃあわいは何をつかむんや? この血塗れに汚れたこの手で。 幾つもの銃を握ったこの手で。 幾つもの命を絶ったこの手で。 ウルフウッドは支給品であるヴァッシュの銃を握っていた。 「殺れいうんか、これで殺し続けろいうんか。 他の奴らを皆殺しにして醜う生きていけいうんか、この手をまだ血で汚せいうんか。」 なあ神さんよ、そうせなわいは生きていけんのか。 なんでもかんでも、あっさり見限ってる。 心が悲鳴をあげてるくせに無理矢理鬼になってる・・・・・・そんな風に見えるぜ・・・・・・ そんなことをふと思い出した。 あのアホウにわいを撃たせようとしたときや。 何でいまさらこんなこと思いだすんねやろ、アホか。 人間は、変われるもんと違う。 引き剥がそうとすればするほど骨身を剥ぎ取っていくねん。 奇麗事なんか入ってくる隙間はあらへん。 外道は死ぬまでド外道や。 せやからここにおんねんな。 抜け出しとうても抜け出せれん地獄いう舞台や。 けどな、いつかは終わらせなあかん。 「せやったら・・・・・・幕引いたろうやないか、大根役者・・・・・・」 そう一言口にすると彼は出口へと向かった。 【C-5/1日目/深夜】 【ニコラス・D・ウルフウッド @トライガン】 [状態]:健康 [装備]:ヴァッシュ・ザ・スタンピードの銃@トライガン 弾数×六発 [道具]:支給品一式、ランダム不明支給品x1 [思考] 基本思考:ゲームに乗る 1:自分の手でゲームを終わらせる 2:敵には容赦しない [備考] ※参戦時期は教会での死亡直前あたりから参戦 ※どうすべきか少し迷っている所もあります 時系列順で読む Back 鮮血の結末 Next 怒れドモン! 恐怖のバトルロワイアル 投下順で読む Back 鮮血の結末 Next 破壊者二人と仮装強盗 ニコラス・D・ウルフウッド 044 獣を見る目で俺を見るな
https://w.atwiki.jp/shinmegamitenseiif/pages/417.html
大種族 種族 名前 ALI(値) 魔法・特技(敵専用) 防御相性 LV 力 攻撃 月齢影響 出現数 経験値 性格 HP 知 命中 魔 防御 魔法継承タイプ 攻撃回数 マッカ お宝 MP 体 回避 速 魔法威力 友好度 ガーディアンポイント MAG CP 運 魔法効果 外道 外道 オールドワン DARK-CHAOS(169) ザンダイン 34;魔法に強い 49 17 132 巻きつき J 1体 392 普通B 808 10 89 麻痺噛みつき 9 138 -------- 衝撃 2~3回 784 アメジスト 115 20 88 -------- 10 12 -------- 40 194 784 68 8 12 -------- 外道 外道 ドッペルゲンガー DARK-CHAOS(144) マハザンマ 10;物理攻撃をはね返す 36 15 102 マカジャマ J 1体 288 普通B 490 15 67 メディラマ 15 92 ディアラハン 呪殺 2~3回 576 身代わりの玉 194 10 67 デスタッチ 7 19 菩薩掌 72 56 288 48 6 19 -------- 外道 外道 ブラックウーズ DARK-CHAOS(146) デスタッチ 48;氷結のみ効く 26 12 76 ダークブレス J 1~5体 208 獣B 252 3 52 吸い付き 5 70 消化液 衝撃 0~2回 416 ソーマ 53 9 50 毒ガスブレス 8 6 -------- 0 22 104 32 6 4 仲間を呼ぶ 外道 外道 クリス・ザ・カー DARK-CHAOS(185) 体当たり 30;火炎・破魔以外の魔法は効きにくい 16 10 52 毒ガスブレス J 1~4体 256 若者女B 168 3 32 押し潰し 4 48 -------- 衝撃 1回 256 呪の歯車 43 8 30 -------- 4 5 -------- 40 8 80 16 2 4 -------- 外道 外道 ジャック・リパー DARK-CHAOS(148) シバブー 0;特になし 10 4 28 スクンダ J 1~3体 70 若者男B 69 4 25 スクカジャ 6 28 ディア 呪殺 1回 120 ジェットボーラ 12 4 25 マッパー 8 7 -------- 72 5 30 6 2 6 逃げる 外道 外道 スライム DARK-CHAOS(150) 吸い付き 17;火炎・氷結に弱い 8 4 24 消化液 J 1~4体 64 獣B 64 3 17 -------- 4 30 -------- 衝撃 0~1回 128 ディスパライズ 8 7 17 -------- 3 5 -------- 0 4 16 3 3 4 仲間を呼ぶ
https://w.atwiki.jp/excelina/pages/124.html
マッシュルーム&腐れAグループ 【食料品屋】 マッシュルーム 【果物屋】 野いちご、ぶどう 【腐り物 (食料品屋)】 腐ったハニービーン、腐った乳酒、腐った生チーズ、腐ったスープストック 【腐り物 (仕立て屋)】 腐った裁ち鋏、腐ったオークの木、腐った毛糸 【腐り物 (花屋)】 腐ったカモミール 【腐り物 (メタモ品)】 腐ったサラダ 【特殊】 レースリボン、腐ったレースリボンでは見れない その他、このグループに属すると思われるアイテム 【メタモ品】 【腐り物 (メタモ品)】 腐った皮、腐ったかわいいジャンパースカート(紺)、腐った貴族のブラウス(白)(水色)、腐った巾着(水色)、腐ったくり腐った三段スカート(青)、腐ったジェルセミウム、腐った清水、腐ったショートブーツ(黒)、腐った聖水腐ったタイトミニスカート、腐ったドーナツ腐ったハニービーンズシロップ、腐った包丁腐ったまくら、腐ったメロン腐ったリトルベリィ、腐ったロサのコサージュ2、腐ったロリイタヘアー
https://w.atwiki.jp/gedotaxi/pages/127.html
流出油湾 そうだ…太陽になろう! 流出油湾(ながれでゆわん)は、元ラード星人ベイダーのひとりであり現在は太陽。初登場は『The Snow Hiding』だが時系列上は『BAYDER FleeForFreedom』となる。 注意:以降の記述には流出油湾に関するネタバレが含まれます。 略歴 199X年に地球衛星軌道上に飛来したラード星の住民・ベイダーのひとり。他のラード星人と同様に日本に移住し、松越上提さんから人間として暮らせるよう多くの事を教わる。 上提さんのもとで平和に暮らしていたが、一族の性格と地球環境悪化の理由により発生した『ベイダー狩り』の標的に遭う。上提さんの命懸けの行為により難を逃れる。 その後はベイダーである素性を隠し、上提の兄である松越語具の塾で勤務していたが、不注意がもとで語具さんを死なせてしまい逃走。一族の性を嘆いていたところ「太陽になる」という荒唐無稽な決意を抱く。 ベイダー狩りに一度は捕まりながらも幸運に恵まれ、ベイダー収容施設であるドライアイス工場から脱走。その後は様々な方法で太陽へ行こうとするも、いずれも失敗に終わる。 松越上提から教わった知識をもとにメキシコへと渡り、トイレ駐車中のUFOを強奪。成層圏を離脱するも追跡してきたベイダーキメラの襲撃を受けUFOは墜落。ベイダーキメラに撃たれ本人も瀕死の重症を負うものの幸運が重なり足元の火山が噴火。 噴煙に飛ばされ彼は見事成層圏を突破し太陽へと到達。奇跡が起き太陽と融合することに成功したのだった。 人物 松越上提から教わった知識を活かし、松越語具の塾で正体を隠し勤務するなどベイダー一族のなかでは恵まれており教養もあった。 しかし太陽を目指そうとした際にとった行動の数々から判断するに、判断力は並の人間よりも低く教養知識を活かせているとは言いがたい。 調子にのりすぐ失敗する「やらかす」ベイダー一族の習性を嘆き呪い、一族が平和に暮らせる理想郷を夢見る優しさをもつ。 しかしその性格には問題があり、松越語具を溺死させた際まず通報ではなく現場からの逃走を選んだ。さらにその際、亡くなった恩人の食事を盗み出すなど卑劣な行為に及んでいる。 ベイダー狩りのヘリコプターから逃走する際には状況を鑑みずに「ここまでおいで」と煽る発言もしており、無謀ともいえる行動に走る傾向がある。 その他にも窃盗癖があるのか、自転車やUFOを見てすぐにカギの有無を確認している。常習犯の疑いもあり犯罪行為に躊躇しない悪どさが見える。 逸話 素性を隠し逃げながらもラード星人・ベイダー一族としての誇りは捨てておらず、一族の旗を肌身離さず持ち歩いていた。 没頭しすぎて本来の目的を忘れるほど、公園での砂山づくりが好きな模様。先に遊んでいたであろう、あどけない子供達を力で追い払い通報されるのも厭わない。だが幼稚ともとれるその趣味が結果として彼を太陽へと導いた。 電話相談の番号を暗記していたり、大洋ホエールズ(のちの横浜ベイスターズ)を知っているなどメキシコ以外にも松越上提(および語具)から受けた教養が役に立つ描写が点在している。 松越上提さんから教育をうける場面では、背後に『めざせ とうだい』なる文字が書かれているがその下に書かれた九九の二の段は支離滅裂な内容である。本気で東大を目指していたのだろうか…。 ベイダー一族の口癖は「すいませんでした」だが彼は劇中一度、それも太陽との融合直後のみしか発していない。太陽になる目的を果たすまで「やらかす」一族の代名詞とも呼べるフレーズを口にしなかったのは、一族のネガティブな印象から脱しようとする彼の意志の現れ、願掛けのようなものがあったのかもしれない。 メキシコでUFOを難なく窃盗操縦できており、ラード星には類似する乗り物があったものと思われる。 瀕死の重症のまま宇宙空間に投げ出され、体表が凍ってもなお死ぬことはなかった。同じように地球外に飛ばされたハシコフ・ロジンスキーも生存・帰還出来たように、この世界の宇宙には空気がある可能性もある…とはいえ超人ではないベイダー。まして瀕死の状態である。おそらくベイダー一族は極限状況下になると生存本能が働き、一種の仮死状態になるものと推測される。だったら最初から日本に移住させないで宇宙空間に放り出せばよかったんだ! 裏話 演じたのはベイダー氏。長編シリーズ開始前の外道Taxi監督初期作品の常連だった人物であり、パラレルワールド作品『水曜ワイドスペシャル』でも有名。太陽としての出演を除けば初の長編シリーズ主演となった。 企画当初は15分程度、数キャラのみの出演という話で本人も快諾していたが結果として尺は本編50分以上、演じたキャラクターはのべ12役以上。合計出演作は太陽含めると晴れて最多となった。 撮影開始時点での体重は本人の人生最悪値である120kg台に達していた。当然体調を崩しがちになり、撮影は幾度となくやらかされ中止となった。現在では30kg以上の減量に成功し健康体を維持しているとのこと。 劇中・ドライアイス工場から病院送りになるシーンで病室の場面が映るが、これはベイダー氏が過去に体調不良で入院した時の実際の映像である。入院した本人が「素材として後々に使えるから」と外道Taxi監督に連絡し、こっそり撮影させたもの。まさに素材役者の鑑である。 劇中で彼が着用しているスウェットパーカー上下はベイダー氏の私物でお気に入りのプロレスラー・佐藤光留選手のブランド『Dead Or Alive』のものだそうだ。生か死か、まさにベイダー狩りに苦しんだ一族を表すブランドといえよう。 メキシコ・ポポカテペトル山の場面ではメキシコらしい服装(ポンチョ)を着用しているが、これは演出上映像を左右反転させる必要がありパーカーのロゴ・文字を隠す為である。 能力 ベイダーキメラとの闘いでは足元に落ちていたグレネードランチャーを躊躇いなく拾い、迅速に発射している。このことから銃火器の扱いにもある程度の経験・知識があったものと思われる。警備員すら拳銃携帯をする世界ゆえ、ベイダーが銃器の扱いに長けていても何ら問題はない。 登場作品 (太陽との融合後は除く) BAYDER FleeForFreedom 関係キャラクター 太陽(目標→融合) 松越上提(命の恩人) 松越語具(もうひとりの恩人) 原肉米金(手段は異なるが現状を変えようとした仲間) 橋之巻末太郎(結果として救出) ベイダーキメラ(変わり果てた仲間)
https://w.atwiki.jp/henroy/pages/232.html
赤い戦慄 ◆7pf62HiyTE 1.シンヤの独白1 『……それでは参加者の諸君、健闘を祈る』 その言葉を最後に最初の放送は終わりホログラフィーは消失―― 冴島邸、冴島鋼牙の部屋に相羽シンヤはいた。 「禁止エリアはG-6、C-3、D-9か……めぼしい施設はなし」 シンヤはある理由から移動が困難な状態に陥っていた。それ故、自身のスタート地点であるこの冴島邸に留まり続け兄、相羽タカヤをひたすらに待っていた。 だが、それ故にこのエリアE-5が禁止エリアに指定される懸念があったのだ。 「とはいえ次はここかも知れないな……」 それを想定したこともあり、最初に遭遇した一応同志であるモロトフには『冴島邸で待つ』ではなく、『島の中央で待つ』という風に頼んだというわけだ。 ちなみにもう1人の来訪者である鋼牙に関しては鋼牙の方が先に『ここで待っていると伝えればいいのか?』と聞いた上でシンヤは頷いたという形である。 何にせよ、次の放送ではここが指定される可能性も低くは無い。主催側から見れば殺し合いもせず動かない参加者を放置するなどあり得ないだろう。 「最短でここが禁止エリアになるのは13時、放送後すぐに離脱出来れば良いがエリアの大きさによっては……」 この島は小さい様に見えて比較的大きな島である。その距離を正確に掴まなければ致命的となる。 「まぁ、もう暫く考えてみるか。11時のボーナスも気になる所だしね」 放送では11時に移動用のボーナスが用意されるとあった。何処の施設に配置されるかが不明瞭だが、逆を言えばこの冴島邸に配置される可能性も無いとは言えない。 それを使えばタカヤの元にすぐに迎える――と、そこまで都合良い展開を期待するつもりは全く無い。 それでも、全く捨て置く事もないだろう。どちらにしても現状移動するつもりもないわけでもあり、11時ぐらいまではこのまま待ち続け、ボーナスが用意されればラッキー程度に考えておこう。 そして、再び静寂が包み込む―― 「ミユキ……」 口にするのは放送で呼ばれた――つまりは死亡が伝えられた妹、相羽ミユキの名前である。 だが、今更シンヤ自身が彼女の死を悲しむ事は無い。 元々ミユキは不完全体にして裏切り者だった。その彼女を仕留めたのはシンヤ達なのだ――そんな彼女が何故生きて参加していたのかが不可解だが深く考える事もなかろう。 「ん、哀しんでいるのかって? いや、今更ミユキ……レイピアが死んだ所でどうとも思わないさ。いや……やっぱり少し気になるかな?」 今、部屋にいる人間はシンヤだけ――だが、シンヤは誰かと会話する様に言葉を続ける。 「ただ、タカヤ兄さんが哀しむだろうなって。兄さんの事だからそんな事で心が折れたりはしないだろうけどね……」 タカヤが哀しむだろうという事が気になった。無論、それで戦えない男ではない事はよく知っている故、僅か程度の話だ。 「とはいえ、不完全とはいえミユキもテッカマン、並の相手に惨殺されるとは思えない。それを考えたら……ランスもそうだが俺やタカヤ兄さんだって同じ様に……」 シンヤは自分達テッカマンの強さに絶対の自信を持っている。欠陥を抱えたとは言えミユキ――レイピアの退場は、次の瞬間の自分達かも知れない事は否定は出来ない。 実際問題、シンヤ自身もタカヤも欠陥を抱えた状態なのだ。ミユキの様に退場したって不思議はないし、シンヤ自身、最初のスタート位置次第では同じ様に散っていたかもしれない、それはタカヤにも言える事だ。 「いや、別に兄さんの強さなら大丈夫だって俺も思っているさ。だけどやっぱり自由に動けないからかな、どうしても不安になってしまうんだ。この身体が万全ならすぐにでも何も考えずに兄さんを探す事が出来るのにね……」 そう口にするシンヤの声は儚く弱々しい――今にも悔しさで涙を―― 「おいおい、幾らお前の名前がナケワメーケだからって泣きわめくつもりはないさ。死んだ母さんから『男の子は泣くんじゃない』ってよく言われたしね……」 そんなシンヤが話をしているのははラビリンスが擁する怪物ナケワメーケ、生み出したシンヤ自身の命令には従うが個体としての感情は一切無い。 「なんでこんな事話しているのかって……さぁね、只誰かに無性に話したくなっただけさ……」 2.◇走の果て1 只、銀色の怪物は走る、その手に刀を構え―― 例え全身が穢れようとも構わない―― 何故なら今の自分は外道なのだから―― 出会った者は誰であっても斬る―― それが例え、女子供であっても―― かつての幼馴染みであっても―― 何故なら自分は外道なのだから―― もう、決して迷わない―― 全身から力がみなぎっていくのを感じる。これがガイアメモリの力なのだろうか―― 先程までよりもずっと強いのは自分の迷いが消えたからか―― ならばもう止まる事は無い―― もう何も恐れる事は無いのだ―― 外道として人を斬り続けるのだ―― パンスト太郎を裏切り惨殺した志葉丈瑠、メタル・ドーパントはひたすらに走り続ける―― 誰でも良い、遭遇した参加者を斬る事を望んだ―― 理想は一度は自身を打ち破った涼村暁―― あるいは幼馴染み梅盛源太―― 暁については敗北した故のリベンジとも言える為、別段おかしいことは何も無い―― だが、源太については幼馴染み、友人とも言える―― だからこそ斬るのだ。今の自身は外道、誰であっても斬り捨てて当然の存在なのだ―― そう、家族の想いを踏みにじり人斬りを続けた不破十臓と同じ様に―― 『同じ』なのか? 本当にそれは十臓と『同じ』なのか? 考えるな何も――『同じ』に決まっている、何故なら外道とはそういうものだからだ―― 自身には他に何も無いのだ―― 志葉家当主もシンケンレッドも全て嘘偽りの虚無、他には何も無いのだ―― 長年の鍛錬で培った剣の腕以外は何も―― 『丈ちゃん……俺は寿司屋だから丈ちゃんが――』 耳に飛び込む源太の声。いや、只の幻聴だ―― もう惑わされない、立ち止まっては外道ではいられないのだ―― 『俺と戦う……お前はそれだけで十分だ……』 続いて聞こえる十臓の声。無論、幻聴だ―― 「そうだ……俺はもう戦うだけだ――外道として――」 何処まで走り続けたのだろうか――いつしか、大きな屋敷が見えてきた。 「冴島邸か」 地形は概ね頭に叩き込んでいる。この場所がE-5だという事は理解している まずは冴島邸に集っているであろう参加者を皆殺しにしようではないか。 「参る――」 3.シンヤの独白2 「兄さんや地球人共がどうして俺達ラダムとここまで戦えたと思う? 俺は……兄さんが強いからだと思っているよ。 圧倒的な自然の驚異を前にして俺は諦めていたのに、兄さんは諦める所か俺を励ましたりしたんだ…… 『諦めるなシンヤ、絶望したってなんの力にもならない』ってね…… 案外兄さんも強がっていただけかも知れないけど、それでもあんな逆境でも1人で乗り越えられた事に違いは無い……」 シンヤはナケワメーケに話を続けていた。 「そんな兄さんだからこそ、俺達ラダムと戦う事が出来た。そういえば……兄さんには沢山の仲間がいた。 ラダムから見れば虫けら同然の連中だが、あいつらがいたから兄さんは戦い続けられたんだろうしブラスター化も出来たんだろう…… でもそれだって兄さんがいたからこそだ。兄さんがいなければソルテッカマンなどという玩具だって出来なかっただろうしね…… そういえば、あいつらからはDボゥイって呼ばれていたみたいだったな……」 そう語りながらもスタッグフォンから視界は外さない。 「ともかく、俺はそんなタカヤ兄さんをこの手で倒したいんだ。だから付き合ってくれよ……っと」 偵察しているバットショットから転送されたスタッグフォンのディスプレイに銀色の怪人が映り込んでいた。 「どうやらここを目指している様だな……しかもあの様子……間違いなく乗っているな」 それを聞いてナケワメーケが動こうとする。シンヤを守る為迎撃に―― 「待て……俺も行くよ」 シンヤの発言を聞き動きを止める。 「お前は移動手段でもある、失うつもりはないさ……」 4.赤い戦慄エビル1 その場所は参加者の拠点に相応しい場所――そこを蹂躙すべくメタル・ドーパントは辿り着いた――が、 「アヤカシ……?」 扉の前にいたのは椅子を模したアヤカシ―― 「門番か……だが」 そんなもので止まるつもりはないと走り出そうとしたが、 「待て」 その言葉と共に1人の男が扉から出てきた。両手を後ろに回したまま―― 男の出現にメタル・ドーパントは一度は足を止める。 「何者だ……」 「名乗るつもりはないね」 ならば話は終わりだと足を―― だが、違和感を覚え動かせないでいる。 目の前にいるのは取るに足らないアヤカシと男だけ、 何故足は動かない? いや、そんなのは只の迷いだ。構わず斬れば良い―― 外道ならば決して迷わない―― 「まぁ、俺の頼みを聞いてくれるなら名乗っても良い……」 「命乞いか? 聞くつもりは無い」 「いや、伝言を頼みたいだけだ。ともかく、話だけでも聞いてくれないか?」 話など聞く必要は無い。どう転んでも斬る事に違いはないのだから。 だが思い直す、ここに暁や源太が来ている可能性もある。それを踏まえるならば話だけでも聞いた方が良いだろう。 頼み事など最初から聞くつもりは無い。外道である自分が取るべき選択肢はそれだけなのだから。 「聞くだけ聞いてやる……」 「兄さん……相羽タカヤって男がいる。そいつに伝えて欲しい、『相羽シンヤが島の中央で待っている』とね……」 「何をするつもりだ?」 「悪いがそこまで話す……いや、あんたには話した方が良いか、損にはならないだろうからね。 一言で言えば決着を着けたいだけさ、どちらかが死ぬまでのね……乗っているあんたにとっては損な話じゃないだろう、労せず1人、状況次第では俺を含めた2人を排除出来るんだしさ」 目的を語った理由――メタル・ドーパントの様子から優勝狙いなのは間違いない。ならば強敵を排除出来るこの話を受けるのは悪い話では無い。 「実の兄と斬り合うつもりか?」 「斬るというより死合う……かな?」 そう語るシンヤの話に引っかかりを感じる。 因縁の相手と死合う――という話なら自身と十臓の関係と似た様に聞こえる―― だが、肉親同士で斬り合うというのは―― 「貴様達も外道なのか?」 「外道……?」 少し考えるそぶりを見せつつ、 「いや、俺も兄さんもそんなつもりはない。人から見れば異常かも知れないけど……」 微妙に煮え切らない返事ではあるが、ラダムであるシンヤが裏切り者であるタカヤを倒す事は至極自然の事、タカヤとしても仇敵ラダムの1人であるシンヤを倒す事に何のおかしい事も無い。 とはいえ、人から見れば異常なのかも知れないが―― 「俺と兄さんの関係を安っぽい言葉なんかで片付けて欲しくはないかな」 『安っぽい言葉』――それを聞きメタル・ドーパントの身体が強ばる。 『外道』が安っぽい言葉だと? 今の自身にとって外道こそが唯一の生きる道なのだ、何も知らない奴が口にするなと感じる。 そして同時に先の放送で池波流ノ介や十臓の死を嘲笑ったパンスト太郎の姿が重なった―― 湧き上がる憎悪と憤怒は止められない―― だが、メタル・ドーパントは気付かない、目の前のシンヤもパンスト太郎もメタル・ドーパントこと丈瑠事情など殆ど知らないのだ、それを知らない故、仕方ない事である事に―― だが、一方のシンヤは眼前のメタル・ドーパントに対し全く表情を変えないでいる。 「それさえ果たせるなら後の事はどうだって良い、このまま死んだって構わないさ」 むしろ笑みさえ浮かべている。 「ならば今地獄に送ってやる」 「交渉決裂か」 「俺は元々、頼みを聞く気はない。ここで貴様を斬り、すぐにお前の兄も地獄に送ってやる」 裏正を構える手が震える――迷いは無い筈なのに――いや、そんな事は関係無い。何事も無いかの様に斬れば良い、 「それは困るな」 「好きなだけ困れ、そして怨め、外道の俺を」 「出来ればこんな所で無駄な力を使いたくはないんだ」 「知った事か。戦いたくは無いなら逃げれば良い。但し、次に会った時にはお前の兄の首を見せる事になる……」 無論、シンヤにとってタカヤは因縁の相手という事はわかる。 だが、自身が十臓との因縁を果たせなかったというのに、目の前の男がそれを果たさせる事は容認出来ない。 是が非でもその因縁を果たせぬ様にしてやろう――外道ならば相応しい手段だろう―― その言葉を最後にシンヤから穏やかな表情が消える―― 「……理だね」 「何?」 「お前には無理だ、兄さんを殺す事なんてね」 「ここで貴様が俺を殺すからか?」 「ふっ……虫ケラにも劣るゴミ未満の存在にタカヤ兄さんが殺されるわけないって言っているんだ」 メタル・ドーパントにとって『外道』とは忌み嫌われる存在――だからこそ、『ゴミ』という言葉は『外道』と同じものだと解釈する。 だからこそシンヤの言葉を否定する。外道に堕ちた今の自身に斬れないものなど何も無いと―― 「いや、必ず斬る――貴様はそれを地獄から見物するんだな!」 そして遂に走り出す。 「……ケ、頼む……テック……」 何かしようとしている、恐らくは変身だろう。だが、この間合いならば変身完了する前に斬り捨てる事が出来る。 故にメタル・ドーパントは走る――だが、 「ナァーケ、ワメーケェー!!」 椅子型のアヤカシが眼前へと立ちふさがり、シンヤが視界から見えなくなる。 だがそれでも関係無い、このままアヤカシを斬り伏せシンヤをも斬―― しかし次の瞬間、アヤカシは高く飛び上がったのだ。 「なにっ……」 攻撃をするつもりではなかったのか? その想定外の動き故に一瞬反応が遅れる―― そして見た。眼前に立っている者を――それは相羽シンヤではなく―― 赤の魔人、テッカマンエビルであった―― エビルはその場から動く事なくテックランサーを構えている―― この瞬間、メタル・ドーパントは理解した。アヤカシを動かしたのは僅かでも変身する時間を稼ぐ為。 だが変身した所で関係無い、迷いを断ち切り外道となりガイアメモリの力を十分に引き出した上で裏正を持つ自身がそうそう遅れを取る道理はない。 このまま一気に斬り伏せれば良い、槍を持っていようが剣術勝負では最早負ける事は―― 一方のエビルは未だ動きを見せない。こちらの攻撃に合わせ受け止めるつもりか、ならばそれごと斬り伏せるまでだ。 「はぁぁぁっ!!!」 裏正の間合いに入った―。後は裏正を振り下ろす、それだけでエビルは両断される。 その時、激しい金属音が鳴り響いた。 エビルは――健在だ、どうやら防がれたらしい。 次の瞬間、メタル・ドーパントの眼前に2つの何かが飛んでくる。それが何かはわからないが、何が飛んでこようとも裏正で―― 「!!」 だが、振り下ろした裏正は空を斬っただけ――いや、それ以前に異常なまでの軽さを感じる―― 「な……」 そして見た、裏正が根元から完全に折られているのを。一体何が起こったのか? まさか先の一撃が―― そう思案している間に裏正を握っている両手に強い衝撃を感じた。 「ぐ!」 エビルが両手で裏正の柄ごとメタル・ドーパントの両手を握っているのだ。 「まさか……」 そしてメタル・ドーパントの両手にかかる強い重圧―― 「がぁぁぁぁ!!」 鉄壁の防御力を誇るメタル・ドーパントといえども両手に集中されたテッカマンのパワーを耐えきる事は出来ない。 かけられた強い負荷はメタル・ドーパントの両手を圧迫する。 「やめ……ろ……」 メタル・ドーパントは何とか引き離そうとする。しかしエビルのパワーは強く離れる事は出来ない。 「あぁぁぁぁぁ……」 鈍い音や何かが千切れる様な嫌な音が響く。メタル・ドーパントの両手からだ。 「貴さぁ……!!」 激痛がメタル・ドーパントを襲う、何とか引き離すべく身体を―― だがエビルは両手を強く握りしめたままメタルドーパントを振り回す。当然、その支点となる両手にかかる負荷は更に大きくなる。 「◇◇◇◇◇!!」 最早叫びなど声にすらならない。砕け潰れる音だけがダイレクトに伝わってくる。 そして地面に叩き付けられ強い衝撃を感じると共にようやく両手が解放された。 だが、安堵する間もなく、腹部に強い衝撃が―― たった一発、エビルがその拳をぶつけたのだ。 そのパワーは強く、そのまま数メートル後方の木に叩き付ける結果となった―― 5.◇走の果て2 説明するならばそこまで難しい事では無い。 エビルは振り下ろされた裏正をテックランサーで突いただけである。 裏正がいかに名刀とはいえ絶対に折れない刀ではない。実際、丈瑠自身が一度折る事に成功している。 つまり、実力者ならば折る事は十分可能だ。 そして、テックランサーは槍という性質上、点による攻撃を得意としている。 点だけに一点にかかるパワーは剣や刀以上―― 更に言えば裏正は振り下ろされているわけなので縦方向のパワーは非常に強いが横方向はそうでもない。 だるま落としの原理と同様に横方向に全力で突けば――裏正を折る事が出来る、無論相応の実力は必要ではあるがエビルにはそれが出来たという事だ。 エビルの策には続きがある。 更に手持ちの道具とも言うべきスタッグフォンとバットショットを飛ばす。 当然、先程のナケワメーケと同様、メタル・ドーパントは対処に回る、裏正を握りしめたまま。 シンヤは少し話している間に目の前の男が実力のある剣士である事は把握していた。他に武器が見受けられなかったし両手で裏正を握っていた以上、裏正で対処すると読んでいた。 当然、その時には裏正は折れている関係上飛ばしたスタッグフォンとバットショットを落とす事は出来ない。 そしてここでようやく裏正が折られた事実に気付き唖然とするが、そうでなくても隙が出来ると読んだエビルはそのまま裏正を握った両手を掴み、全てのパワーを集中させた上で握り―― 事が済んだら一発殴り飛ばしたというだけの話である。 だが――この説明だけではあまりにも不明瞭な点がある。 丈瑠にしてはあまりにもお粗末すぎる展開ではなかろうか? 丈瑠が万全の状態ならばここまでお粗末な展開はあり得ない。 しかし、今の丈瑠は平常ではない。 そもそも、シンヤは移動すらせずずっと冴島邸に留まっており欠陥を抱えているとはいえほぼ万全に近い状態だ。 一方の丈瑠はここに至るまで延々と戦い続けここ放送前後1時間は殆ど休む間もなく戦いや移動等を行っている。 つまり肉体的に疲弊している状態であり、ダメージも相当にあったという事だ。 それでも平時の丈瑠の精神力ならば十分冷静に対処でき戦う事が出来た。 しかし、今の丈瑠にはそんなものは無い。 これまでは迷いはあったものの物事を冷静に見る事が出来ていた。 だが、パンスト太郎を惨殺し本当の外道に堕ちると決めた時点でそんなものは消失した。 勿論、パンスト太郎を惨殺した前後は感情が高ぶっていただけという説もある為、本来ならば落ち着けば冷静さは戻るだろう。 しかしそれを阻害するものがある――もうおわかりだろう。 ガイアメモリ――その毒素が丈瑠の精神を冒していたのだ。 パンスト太郎を惨殺するまでは迷いがあった事もあり、その毒素による悪影響を殆ど受ける事は無かった。 それは長年外道衆と戦い続けてきた事で鍛え上げられた精神力によるものだろう。だが、全く影響が無かったとは言えない。 幾らパンスト太郎の言動が丈瑠の神経を逆撫でするものであったとしても、丈瑠の説明不足にも原因はあった以上、平時の丈瑠ならば怒る事はあってもそのまま惨殺する事などまずあり得ない。 だが暁や暁美ほむらといった彼等なりの強さを見せつけられ丈瑠の精神力は加速度的に消耗し同時に焦燥していた。 精神的に弱っていた状態に加えガイアメモリ――それにより丈瑠の心は壊れ始めてしまったのだ。 そしてパンスト太郎を惨殺した事で丈瑠は迷いを断ち切り外道に堕ちる事が出来た――その為ならばガイアメモリが心を壊すものであっても構わず使う、ガイアメモリの狂気を受け入れたのだ。 抵抗を止めた時点でその毒素は加速度的に丈瑠を冒す、同時にそれは丈瑠の中にあった冷静な判断力を奪ったのだ。 剣の道を含めた武術とって重要なのは心技体、中でも心の強さが一番重要だ。 迷い無き心による一点集中、それこそが最大の力を生み出すと言えよう。 だが、ガイアメモリはその心を壊す。そんな状態で刀を振るっても平時ほどの力は発揮できない。 力は強くとも簡単に崩せる程脆い、これでは本当の強敵とは戦いにならない。 故に、エビルの策に安易に乗ってしまい、致命的な結果を突きつけられる事になったのだ―― 念の為に言っておくが、丈瑠自身エビルの力を甘く見ていたというわけではない。 いや、少し違う。最初見た段階で足を止めていただろう。 それは無意識の内に感じていたのだ。目の前の男が相当の、これまで遭遇した参加者の中でも強豪といえる実力を持つ事を。 今にも崩れそうな程儚くも見えたが――だがそれは先に交戦した瀕死のほむらとも重なっていた。そこに宿る意志はどこまでも強靱だと感じていたのだ。 故に、そうそう簡単に仕留められる相手ではない、気を抜けば返り討ちに遭うと警告を発し足を止めていたのだ。 だが、丈瑠はそれを警告ではなく只の迷いと断じた、迷いならば断ち切りさらなる外道に堕ちなければならないと―― それはある種の強迫行為だったのだろう、それにより最悪のスパイラルに嵌まってしまう事に気付かず―― 6.赤い戦慄エビル2 「はぁ……」 叩き付けられた衝撃は非常に強くメタル・ドーパントへの変身が解除されていた。骨も数本折れたかもしれない。 「裏正は……」 丈瑠は自身の生命線とも言うべき裏正を探す――そして、見た。 折れた裏正の刃を――更に2つに割られた裏正を―― エビルがメタル・ドーパントの両手を握る直前、テックランサーを折れた刃の元へ投げつけ直撃させて更に割ったという事だ。 「馬鹿な……」 そんな中、 「これがガイアメモリか、テッカマンに比べれば只の玩具……いや使っている奴が虫ケラ以下だからかな」 何事も無かったかの様にテックセットを解除し元に戻ったシンヤがガイアメモリを握っていた。 「返せ……」 「嫌だね……こっちの頼みを聞かなかったのに、頼みを聞いてもらえる道理も無いだろう」 それでも何とか武器を探そうとデイパックを――だが、 「ナケワメーケ、ご苦労だったね」 と、丈瑠が手放した2つのデイパックを回収したナケワメーケがシンヤの元に戻ってくる。 「外道が……」 激痛で身体は動かない、それでも睨み付けたままこぼす。 「外道ね、なぁアンタ……外道だから人を斬っているのか?」 「そうだ、俺は外道として人を斬る。その道を選んだ……」 そう口にする丈瑠だが、シンヤは何処までも幻滅している様に見えた。 「なんだ、優勝したいってわけじゃないのか。血塗れの所を見ると誰か殺した様だが……殺された奴に哀れみを感じるよ、こんな奴に殺されるなんてね……」 「そうだ、外ど……」 「もう止めろよ」 「何……?」 「その言葉を言い訳にするのは止めろと言ったんだ。『外道』なんて言葉で人を斬る理由を作るなって……」 「言い訳じゃない! 俺にはもう外道になるしか道は無いんだ……」 「やっぱり外道になりたいわけじゃないのか……」 「どういう事だ……」 「アンタは人を斬りたかった……いや、これも違うか。只、刀を振るい戦いたかっただけ、理由はこの際何でも良かったんだ。そして都合の良い理由として人斬り、そしてそれを納得させる言い分として『外道』という言葉を盾にした……それだけだ」 「違う……俺は……」 だが、その先の言葉が出てこない。 「まだ自分を偽るか。まぁ、俺にはどうだって良い話さ……」 そう言って興味を無くした様に後ろを向き冴島邸に戻ろうとする。 「情けをかけるつもりか、俺を殺せ!」 「殺す価値すら無いね、虫ケラ以下のゴミ未満の奴なんてね……」 「そうだ、俺は外道だ。このまま生かせば俺はお前の兄を……」 「違うね、お前は外道ですら無い。ゴミ未満……ゴミですら無いって事だ。そんな奴に兄さんが負けるわけないさ。 ナケワメーケ、戻ってくる前にそのゴミを捨ててきてくれないか? 俺の視界に入らない所にね」 その言葉と共にナケワメーケは丈瑠の身体を掴みそのまま冴島邸から離れていく。 「待て……相羽シンヤ……」 呼び止めようとする丈瑠の声に反応する事も無く――シンヤは屋敷の中へと消えた―― 7.◇走の果て3 ナケワメーケは急ぐ。主の命に従いゴミを捨てる為に―― その動きは速く乱暴だ、それ故に負傷していた丈瑠の傷に響く―― 「ぐっ……」 それでも意識はまだ途切れてはいない。 何とかしてこの場を脱し刀を探さなければ―― 周囲を見回す――そして見た、ナケワメーケが抱えているデイパック、そう丈瑠自身が持っていた2つのデイパックを。 おおかたシンヤ自身受け取るのを忘れていたのだろう。 そうだ、まだ何か使える手がある筈、丈瑠はデイパックへと腕を伸ばす。 だが何故だろう、上手くデイパックを開ける事が出来ないでいる。 ほんの少し開ける事が出来ただけでそれ以上は何も出来ない。 何故だ? 何故デイパックを掴む事も開ける事も出来ない? いや、それ以前に――なんだ、この違和感は? そう考えながらゆっくりと自身の両手へと視線を向ける―― 「な……何だと……」 それは―― 手の形をしてなかった―― 考えてみれば当然だ、メタル・ドーパントの防御力があったとはいえ、テッカマンエビルによって全力で握り潰されたのだ――潰される音は自身も耳にしていた筈だ。 むしろ、メタル・ドーパントの防御力があったからこそ、なんとか腕に繋がっている状態だ。だが、それは原型を一切留めていないが―― 骨は完全に砕かれ、神経もズタズタに切られ、筋肉に至っては裂け果てているだろう。当然、動かせる道理なんて全く無い。 今まで気付かなかったのは全く問題無いと頭で納得させたかっただけだったのだろう。 丈瑠は頭が真っ黒になるのを感じた――それもその筈、剣士である自身にとって一番の生命線である両手が潰されたのだ。 もう2度とその手が刀を――いや、筆などあらゆる物を握る事は無い―― 丈瑠は――唯一残った剣士としての道も―― 完全に断たれてしまったのだ―― 「あぁぁぁぁ……」 どうしてこんな事になってしまったのだろうか―― 影武者の役目を終え全てを無くした自身にとって―― 唯一残された剣の道―― それすらも奪われたという事なのだ―― 「俺は……外道として戦う事も許されないと……」 だが、そこまで口にしてようやく自身の過ちに気付いた。 「違う、外道になりたかったわけじゃない……人を斬りたかったわけじゃない……ただ、生きる意味を失いたくなかっただけだ……唯一残った剣の道で……」 ここでようやく丈瑠は自身の目的を再確認したのだ。 「だが十臓は全てを無くした俺に言った筈だ……」 あの時の十臓の言葉を思い返すが―― 『俺と戦う……お前はそれだけで十分だ……』 だが、その言葉は―― 「違う、奴は俺が外道になる事なんて求めていなかった。俺と全力で斬り合いたかっただけだった……外道になるのはその結果に……」 十臓は丈瑠と戦えればシンケンレッドであろうが外道であろうが只の剣士であろうがどうでも良かったのだ。 強い剣の腕を持つ丈瑠と戦う、それだけで十分だった。 「それにアイツは外道とはいえ源太の寿司を気に入っていた。それ以前に俺と戦う事以外はそこまで見境無いわけではなかった……」 外道衆は確かに外道である。だがそれは単純に価値観の違いに過ぎない。 外道である事を強制されているわけではなく、行動が外道でしかないのだ。 大体、血祭ドウコクにしても薄皮太夫にしても筋金アクマロにしても自身の享楽に従って生きているだけの筈だ。当然、それは十臓にも言える事だ。 それが人の世に合わないからこそシンケンジャーが守る為に戦っているだけの筈だ。 結局の所、誰も外道になれとは言っていないのだ。 丈瑠は最初の段階で取り違えてしまったのだ。剣を振るいその結果外道となる、ではなく外道にならなければ剣を振るえないから外道になると、順序を逆にしてしまったのだ。 無力な女子供殺した所で意味なんて無い事ぐらい丈瑠にも分かっている筈だ。十臓にしても邪魔したならともかくそうでないなら捨て置く筈だろう。 迷い以前の問題だ。自分自身の心を騙していただけなのだ。 滑稽以外の何者でもない。出会った者は皆、自分の心に正直であった。早乙女乱馬、暁、ほむら、パンスト太郎、そしてシンヤ―― かつて出会った通りすがりの仮面ライダーも自分の心に素直に動いただけではなかろうか、何を言われても関係無しに―― だが丈瑠はずっと自分を騙してきたのだ、『剣に生きる』事を正当化する為に『外道』となると、『外道』だから『剣に生きる』事が出来るとすりかえて―― そうしていつの間にか勝手に『外道』である事を最優先にしてしまった―― そんな必要なんて無いのに―― 剣を振るうのに自分を偽る必要など無いのに―― 何だって良かった筈だ。 主催の加頭順を倒す為、人々を守る為、戦いそのものを楽しむ為、そして生きる為、剣を振るう理由なんて幾らでもあるだろう? 心に正直なまま、外道にならずに剣を振るう事も出来たじゃないか―― 何故、一方的に惨殺するなんてやりたくも無い事をする必要がある、志葉丈瑠が剣を振るうのはそれをしたかったからなのか? 違うだろう。 確かに選んだ選択次第では多くの参加者を殺す事となり外道と呼ばれる事になる。だがそれは只の結果だ。自分が納得出来るならそれで良い。 ただ一方的に弱者を惨殺したかったわけじゃないだろう、剣の道に生きるということはそういう事じゃないだろう。 「俺は……!!」 それを間違えていたのだ、最初から―― 気付く機会は幾らでもあった――にも関わらず『外道に堕ちる』という言葉で自分を偽り、いつしかそれを理由にしてしまった。 ずっと殿の影武者を演じて騙していたが故に、自分すら騙してしまいその過ちに気づけなかった。 その過ちが自身にとって唯一残った剣の道すらも奪ったのだ。 他でも無い、自分自身が奪ったのだ。 もう全てが遅すぎた。 そして、気が付いた時には自身の身体は投げ出されていた。 8.迷走の果て4 どれくらい意識を失っていただろう? ぼんやりとした意識の中、丈瑠は歩き続けていた。 刀すら握れぬ以上、殺し合いもあったものではない。 もう、何も考えられなかった。 『丈ちゃん……俺は寿司屋だから丈ちゃんが殿様じゃなくったって関係ねぇよ、全然! 前と同じ、うん!!』 脳裏に浮かぶのは源太の言葉。 『これあげる』 『いいのか、こんなのもらって』 『とおくにいってもともだちだから』 『よし、けいこしてたけちゃんがとのさまになったらおれけらいになってやる。だからさむらいにしてくれよな』 『うん!』 そうだ、アイツは志葉家当主を守る為では無く、丈瑠自身を守る為にシンケンジャーになった。 『ほらみてみろって、おれもさむらい!』 『ふふっ、へんなの』 『あーあ、おれもさむらいになりたいな……そしたらいっしょにたたかうのに』 『え、ほんと、なってよ、おれおしえるから』 『ほんとに、じゃあおれすしおしえる』 子供の時からずっと変わっていなかった――そんな源太を裏切ったのだ。 外道になる為に斬る? そんな理由が通るわけなんてない、そんなことしたいわけないだろう! 何も無いと思っていたのに――まだあったじゃないか、侍や殿とか関係無く共に笑い合った友が―― それを壊したのは誰だ? 他でも無い自分では無いか、 最早合わせる顔なんて無い。 そんな中、川の音が聞こえた。 喉の渇きを癒やそうと近づいたが―― 川に映った自身の姿を見て驚愕した―― 自身の姿が人間のそれではなく――アヒルの姿だったのだ―― 丈瑠は知らない、投げ出された時、少し開いたデイパックからある支給品も出てしまったのを、 それはパンスト太郎に支給されていたあるアイテム、呪泉郷の水である。 呪泉郷に落ちた者は水を被ると泉に応じた動物等に変身する体質となる。 パンスト太郎がそれを使わなかったのは説明書きには何の泉か書かれていなかったからだ。 だからこそ手近な相手に使ってからと考えていた。但し、他の人に使われても困る為、説明書きは処分していた。それ故、丈瑠はその水が何かまでは知らなかったのだ。 そして問題の水の正体は鴨子溺泉の水、シャンプーの幼馴染みムースが落ちた泉の水で、乱馬に逆襲すべく大量のその水を持ち込んだ事もあった。 つまり、投げ出された時にその水も出てしまい浴びてしまいアヒルに変身する体質となってしまったのだ。 無論、お湯をかければ元に戻るが丈瑠は自身の状態を知らないし、手持ちの道具を失った以上元に戻る事は困難だ。 火のモジカラで湯を沸かすなんてのも不可能だ、筆を持つ手は使い物にならないからだ。 これは罰なのか? 自分を偽り続けた愚かな罪人に対する、 人として生きる事すら許さないのかと―― 傷ついた羽根では飛べるわけもない。 只の醜いアヒルでしかない―― 童話と違い、白鳥になるというわけでもない、只の飛べないアヒルでしかない。 「ガァァァァァ……」 飛ぶ事も出来ないアヒルの鳴き声は、何処までも哀しかった―― 【1日目/朝】 【D-5/川岸】 【志葉丈瑠@侍戦隊シンケンジャー】 [状態]:両手完全破壊、ダメージ(大)、疲労(極大)、ガイアメモリによる精神汚染(中)、アヒル化、絶望、全裸 [装備]:なし [道具]:なし [思考] 基本:????? 0:もうどうして良いのかわからない。 1:源太に対して合わせる顔が無い…… [備考] ※参戦時期は、第四十六、四十七幕での十臓との戦闘中です ※鴨子溺泉の水を浴びた事でアヒルに変身する体質になりました。但し丈瑠はまだ原因には気付いていません。 9.シンヤの独白3 ナケワメーケが戻った時、シンヤは倒れていた。 ナケワメーケはシンヤに駆け寄る、別に心配しているというわけではなく、主人に対する機械的な反応でしかないが―― 「戻ってきていたか……」 幸いシンヤはすぐに意識を取り戻しす。 「大丈夫だ……」 そんなわけはない、シンヤはブラスター化による弊害により肉体崩壊を起こしているのだ。だからこそずっと動けずにいた。 そして先の戦いで通常のエビルとはいえテックセットして戦ったことで肉体崩壊が進行したのだ。 変身時間は1分強、にも関わらずこのザマ――やはり今のシンヤは無駄な戦いが出来る状態では無い。 それでも、シンヤ自身それを再認識出来て良かったと感じている。 今の自分に出来る事は兄を信じて待つ事だけだと―― 「ふぅ……大分楽になったよ……」 部屋に戻り力の源(磁気絆創膏)を使い身体を休める。 「自分を偽る……案外俺が言えた事でもないか」 シンヤは何故丈瑠の心を看破出来たのか? それはきっと、自身にも似た所があったからだろう。 ラダムによってタカヤを襲撃し始めた時、裏切り者の処分と理由を付け随分と卑劣な真似もやった。勿論、それはラダムの意志でもあるわけだが―― だが、それでタカヤに勝てたのか? 勝てなかったではないか―― だからこそラダムの意志よりも自身の願望に正直となりブラスター化した―― そんなシンヤだからこそ、丈瑠の心が見えていたのだろう。 それでも同情はしない、今のシンヤにとっては自分達の障害にならなければ本当にどうでもよいからだ。 故に、今更丈瑠がどうなろうとも興味は無い―― 「夢を見ていたよ。10歳の頃、兄さんと一緒にタイムカプセルを埋めた時の……20歳になったら一緒に開けようって約束したっけ……」 再びナケワメーケに話しかけるように語る―― 「そういえば……マイクロレコーダーも一緒に入れたんだっけ……なんて吹き込んだかな……良く覚えていないな……」 ナケワメーケは静かに聞いている様に見える―― 「まぁいいか、只の夢だ……そうだ、きっと……あいつらが兄さんを呼ぶ時に使っているDボゥイの意味は――」 それはきっと――ラダムに脅かされた人々に希望や夢を与える存在を意味する―― 「ドリームのDの事だよ……きっと……」 【E-5/冴島邸・鋼牙の部屋】 【相羽シンヤ@宇宙の騎士テッカマンブレード】 [状態]:ブラスター化の副作用による肉体崩壊 [装備]:テッククリスタル@宇宙の騎士テッカマンブレード [道具]:支給品一式×3、バットショット&バットメモリ@仮面ライダーW、スタッグフォン&スタッグメモリ@仮面ライダーW、椅子型のナケワメーケ@フレッシュプリキュア!、 T2メタルメモリ@仮面ライダーW、水とお湯の入ったポット1つずつ(変身3回分消費)、力の源@らんま1/2、不明支給品(パンスト)0~1 [思考] 基本:タカヤ(ブレード)と決着を着ける。 1:冴島邸に留まり、バットショットで周囲の様子を探りつつタカヤに呼びかけ続けタカヤが来るのを待つ。 2:タカヤと戦う時以外は出来るだけ戦いを避ける。 3:最低でも11時まではこのまま留まる。それ以降は状況を見て考える。 4:もしもタカヤの到着が遅かったり、何らかの事情で冴島邸に留まれなくなった場合はナケワメーケを使って自分からタカヤを探しに行く。 [備考] ※参戦時期はブラスター化完了後~ブレードとの決戦前(第47話)です。 ※ブラスター化の副作用により肉体限界が近いです。戦い続ければ命に関わります。 ※参加者の時間軸が異なる可能性に気付きました。 [全体備考] ※裏正@侍戦隊シンケンジャーは破壊されました ※呪泉郷(鴨子溺泉)の水@らんま1/2は消費されました。 ※D-5に丈瑠の服が散らばっています。 【支給品紹介】 呪泉郷(鴨子溺泉)の水@らんま1/2 パンスト太郎に支給、 説明書きには書かれていないがかつてムースが落ちた鴨子溺泉の水。 その水を被る事で、ムース同様水を被るとアヒルになる体質となる。 乱馬への逆襲の為、大量に持ち込んだ事もある。 時系列順で読む Back どこまでも、止まらず走り続けようNext 漆黒の推察 投下順で読む Back どこまでも、止まらず走り続けようNext 漆黒の推察 Back 外道【ドーパント】 志葉丈瑠 Next 「親友」(1) Back 椅子 相羽シンヤ Next Predestination