約 56,376 件
https://w.atwiki.jp/vice2rain/pages/129.html
魔道と剣の双面 レオナルドが鏡の魔法にかけられてから、数日が経った。 ここでは王子だというヴァイスと、そのお付だというプリアラに拾われ、彼らに助言しつつも西を目指して旅をしている。 そのなかで、かすかな異変が彼の中で生じつつあることに、レオナルドは気づくはずも無かった。 「なあ、レオン。」 「はい、なんでしょう?」 「お前、家族とか、やっぱ俺と同じなのか?その、ほら。こっちの世界の話じゃなくてさ、お前のいたっていう…俺は、兄貴のほかに、妹がいるんだけどさ。」 「妹、ですか…ええ、私も妹がいました。」 微かに笑って答えたものの、レオナルドはどことなく寂しい思いが胸にこみ上げてくるのを感じていた。一体、何故なのかはわからない。自分の知らない世界に放り込まれたさみしさではないと思うのだが… 「へーっ?!って…いた、ってどういうことだよ。まさか…?」 「…えっと、…あれ?」 空白の時間が流れた。プリアラが心配そうな瞳でレオナルドを見つめているのにも気づかず、思考をめぐらせたが思い当たらない。あれほど鮮明に思い出せたはずなのに、今は全く検討も付かない― 「…名前は、サラといいます。ただ…ちょっと。」 「ご、ごめん!俺、そんなつもりで言ったんじゃなかったんだ。悪かった…。」 レオナルドが口をつぐんだのは、決して聞いて欲しく無い事を聞かれたからというわけではない。ただ、答える言葉が見つからなかった。忘れられた想い出を見つけることも出来ず、ただ戸惑っただけなのだ。 「レオン…だいじょうぶなの?」 「あ、はい。だいじょうぶです。ごめんなさい。」 「いえ…」 「じっ、じゃあさ!俺の妹の話でもしようか?」 「ちょっと、王子!」 「いや、してもらってもいいですか。聞いてみたいです。」 「おう!」 プリアラの制止の言葉を否定して、話の続きを促した。 ただ純粋に、この世界のヴァイスの話が聞きたいと思っただけで、特に他の意味は無い。 「俺の妹はアリアっていうんだ。」 アリア、たしかにその名前を聞いた記憶はあった。しかし、それをどこできいたのかをレオナルドはもう思い出すことが出来ない。 「姫のくせに、男勝りでさー。あいつは、魔法が得意なんだぜ。城の外壁を魔法で飛び越えて、よく外に遊びに出てた。」 「へえ、か、活動的なんですねぇ…」 「でも、なかなか優しいトコもあるんだぜ。俺は西の森に生えてるコノハイチゴが好きでさー、修行修行でろくに遊びに出られない俺のために結構採ってきてくれたりしてさ。」 「コノハイチゴ?僕も好きですよ。」 小さな実ではあるものの、数が多くなる苺の実。普通のものよりも桃色にちかく、その姿からも人気がたかい果物だ。ミルディアン近郊に自生しているものが多く、ミルディアンの郊外の農家はこれを輸出して利益を多く上げている。 「そうね、あなたの世界でもコノハイチゴはミルディアンの特産品なのかしら。」 「…えっ?」 「おいおい、レオン!お前は…お前は?」 目を見合わせるレオナルドとヴァイス。言葉を振ったプリアラも驚いた顔で二人に声をかける。 「え…?二人とも、どうしたの?私何か言ったのかしら?」 「あ…いや、何をいったんでしたっけ。」 「ん?たしか妹の話を…?」 「…なんだか、気味が悪いわね。ヘンよ、私も何を言ったのか思い出せないわ。」 「気にするだけ無駄だって、今日はかなり歩いてる。疲れてるだけだろ?そろそろ街に着くだろ?ゆっくり休めばだいじょうぶだ。」 不安げな二人とは対照的にニッと笑ってマントを翻し、超特急!と叫びつつ走りつつヴァイスにプリアラが呆れ顔で従った。重そうな鎧を身につけ、剣を二つも持っているのに走ることの出来る体力は素晴らしいものだ。 「ま、まってくださいよーっ!」 早くこい、と笑いながら叫ぶ、もう随分先に進んでしまったヴァイスに向かい、レオナルドは走ったのだった。 「…ぐぅっ……ぐああッ!」 「口ほどにも無いですね。」 黒龍が唸った。黒い霧に包まれた空間の中で血まみれになり、横たわっているそれは、本来の威厳を失うほどに傷ついている。その竜の傍らで必死に叫び声を上げる鼠もまた、血を浴びていた。 「……っ、き…貴様、何しやがった…!なんで、貴様が…?!」 黒龍のもとに、火龍が降り立つ。不気味なほどにギラギラと光るマグマの瞳は残忍な色をたたえていた。 「さあ?その頭脳で考えてはいかがでしょう?もっとも…あなたの頭脳はこれから少しずつ崩れていく運命なのですよ。」 「………フン、見くびられたもんだぜ。俺サマを誰だと思ってるんだ。その言葉でわかった。単に俺に復讐がしたかったわけじゃあなさそうだな。」 「ええ。そうです。少し相手をしてあげてもよいのですが、あなたが死んでは何もならないので…抵抗することができなるくらいまで大怪我させようと思っています。」 「そんなことはさせないッ!」 鼠が突如青年の姿に変わった。鋭い銀の弓を構え、火龍の眉間に向かってすばやく射る。 「ベルク!やめろ!」 「小ざかしい鼠ですね。」 「!」 火龍がつめを振りかざすと、それだけでベルセルクは勢い良く飛ばされ、ヴァイスに打ち付けられた。もう大怪我を負っていたヴァイスには、普段ならばなんてこともないこの衝撃にもうめき声を上げる。 「ぐっ…」 「す、すみませんヴァイス様!ここは俺に任せて逃げてください!」 「んなこと出来るかよ!…くそっ……。…ベルク!逃げる時は一緒だぜ!」 「!…は、はい!」 「逃げる?この状況で…ふふ、おかしなことを言いますね。その魔力の減りよう、わかっているはずですが?」 「さあな。俺は不可能を可能にする奇跡の男だぜ?」 ニヤリと笑ったヴァイスは突如元の姿に戻る。青年の姿から鼠の姿へと変化したベルセルクを鷲づかみにすると、その瞬間黒い霧の空間から二人は消えていた。 「…なるほど、エレメンティアマウスの能力か…。まあいいでしょう。あれでは暫く動き無いでしょうからね。」 つぶやくと、火龍は―イシュナードは、指を鳴らす。と、何事も無かったかのようなミルディアン城のテラスから空を仰いだ。
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/52424.html
登録日:2022/10/26 Wed 18 29 37 更新日:2024/09/28 Sat 20 56 35NEW! 所要時間:約 2 分で読めます ▽タグ一覧 LOST JUDGMENT 裁かれざる記憶 海藤正治の事件簿 海藤正治 小西克幸 CEO 金持ち 貞元響也 実は…… 妻を探してほしいのです 亡くなった妻を…… 概要 貞元響也とは『LOST JUDGMENT 裁かれざる記憶』のDLC「海藤正治の事件簿」の登場人物である。 CV:小西克幸 ITメガベンチャー企業「株式会社イマージュインタラクティブ」のCEO。学生時代に立ち上げた同社を日本有数の大企業にまで成長させた凄腕の経営者であり、容姿の端麗さと誠実な人柄からカリスマ的な人気を誇る。 海藤正治のかつての恋人の貞元美希子(旧姓:夏目美希子)の夫であり、美希子は2年前に自殺をして亡くなった筈であるにもかかわらず、彼女の友人がそれを目撃したことを聞かされたことから海藤に捜査依頼をしてくる。 大企業のCEOだけあって金に糸目は付けない性格であり、捜査の報酬として前金で200万、成功報酬で2000万、更に妻を無事に見つけることが出来たら1000万円もの報酬を用意するほど。また2000万円の腕時計を私物にしているほか、ナイフもコレクションしている。 対外的には物腰柔らかで誠実な好人物だが、仕事を重視するあまり家庭への関心が薄くなりがちで、息子が数日間にわたって家出していることにも気づかないでいるなど、家庭人としてはお世辞にも褒められた人物とは言えない。 また自身のナイフのコレクションをいじっていたことに対する戒めとしてなんと自分の息子の腕に薄くナイフで傷をつけたことがあり、それが原因で重度の刃物恐怖症にしてしまうという、教育と呼ぶには度が過ぎた制裁を加えたことも。 妻の美希子に対しても蔑ろにしてしまったことを悔やんでいる様子であり、彼女のことをよく知る海藤を依頼人に選んだのもそのため。 海藤はかつての後悔からこの依頼は断るが、貞元が忘れていった美希子と准の写真、そして新たな依頼を探している最中に同じく、母の捜索に奔走する息子の准との出会いから美希子を追い求めていくことになる。 追記・修正は貞元美希子を見つけ出した方にお願いします。 ※以下本編のネタバレ※ 貞元響也…… あいつは何者なんだ? 悪魔だよ極道も真っ青のな 登録日:2022/10/26 Wed 18 29 37 更新日:2024/09/28 Sat 20 56 35NEW! 所要時間:約 8 分で読めます ▽タグ一覧 CEO LOST JUDGMENT 裁かれざる記憶 ※人間です イカレ野郎 エゴイスト サイコパス シリアルキラー シリーズ史上最悪の外道 ド外道 ナイフ マジキチ ヤクザも真っ青なレベルの外道 人の皮を被った悪魔 人格破綻者 人間の屑 人間失格 全部こいつのせい 卑劣漢 吐き気を催すほどの邪悪 外道 存在してはならない人間 小西克幸 怪物の心を持った人間 悪のカリスマ 悪魔 極悪人 殺人鬼 毒 毒親 海藤正治 海藤正治の事件簿 父親失格 狂人 生きる価値無し 絶対悪 腐れ外道 自己中 貞元響也 金の亡者 真の概要 本作の黒幕。 今までに見せていた誠実な人柄は全て偽りの姿であり、その本性は元ヤクザの五十嵐をして「悪魔」と言わしめるほどの極悪人であることが終盤に明らかになる。 RK壊滅後に神室町で勢力を伸ばしていた半グレ組織「紅蓮会」は、元々は紅蓮会の代表である剣持秋介が創設した「リゾーム」というイベント系サークルだった。 最初はコンパやライブ等を組んで小遣い稼ぎをする程度の小さなサークルだったが、当時剣持と同じ大学に通っていた貞本がこれに目をつけてアドバイザーとして顔を出してからすべてが一変する。 巧みな話術でリゾームを操ってグレーな領域にまで活動を拡大させていき、その能力の高さと成果からカリスマ扱いを受けるほどにまで神格化されていった。学生時代に起業していた貞本にとっては、そこで起こるであろうライバルとの争いや顧客トラブルの対応において都合のいい組織であり、卒業後もリゾームから名を変えた紅蓮会に汚れ仕事を任せていた。 そのおかげで会社も順調に成長していったが、やがて莫大な投資を行い立ち上げた新事業が失敗して資金難に陥ることになる。 そんなあるとき、当時不動産ブローカーをしていた剣持から土地開発に関しての相談を受け、その最中に土地を手放さなかった夏目家のことを知る。夏目家は地元でも有数な資産家であり、数十億円にも及ぶ資産を所有していた。貞本はそこに目をつけ、自分が抱えている資金難を解決するための計画を思いつく。 貞元は元々人を魅了する才能に異常なほど長けており、誠実な好青年を演じることで夏目家の心をつかむことに成功する。また美希子が海藤と交際していることも知っており、貞本はその仲を応援するとまで言っていたという。だが海藤が所属していた松金組はトラブルを抱えていたことを知っており、極道である海藤は簡単には抜けられないことを確信していた。 思惑通り海藤は出奔し、傷心の美希子に付けいった上にデキ婚までして美希子が海藤をあきらめざるを得ない状況を作り上げたのである。 そして頃合いを見て夏目家の放火を実行した。 美希子の妹の真帆の誕生日に睡眠薬入りのボルドーワインを送って真帆と夏目夫妻を昏睡させ、実行役の剣持に「家には誰もいない」と告げた上で放火を指示し、美希子を除いた夏目一家を殺害。計画通り夏目家の資産の獲得に成功する。 貞元にとっては美希子とその家族、そして息子の准ですらも「金儲けのための道具」にすぎず、そして剣持に大きなトラウマを植え付けた元凶となったのである。 剣持は地上げで立ち退き拒否した相手の家に火を放ったり、可愛がっている犬を誘拐するなど悪人ではあるのだが、放火は留守を狙ったり、犬は立ち退きを呑んだら返すつもりで面倒を見ているなど必要以上の事はしないので根っからの下衆という訳ではない。 そのため意図せず放火殺人をしてしまった事を大きく引きずっている。 尚、この放火事件は真帆のストーカーに罪を擦り付けた上で、自殺に見せかけて殺害したと思われる。 その後はずっと隠し通してきたが、ある日珍しく深酒したことが原因で迂闊にもパソコンをつけたまま寝込んでしまい、その隙に美希子に紅蓮会とのやり取りや陰謀を知られてしまう。それに気づいた貞本は美希子に襲い掛かり、薬を盛るなど何らかの方法で記憶喪失に陥らせて紅蓮会に始末を依頼したことが美希子の自殺の真相だった。 しかし美希子は記憶喪失になりながらも辛うじて生きていた。人づてで目撃情報を知った彼は美希子の生存と、自身と紅蓮会への復讐を企てているであろうことを悟る。そこで彼はまた新たな計画を思いつく。 それは美希子と紅蓮会を同時に始末するということだった。 既にカリスマ経営者として名を馳せている自身にとっては紅蓮会は最早邪魔者でしかなく、更に美希子の知っている過去との食い違いや紅蓮会との繋がりをメディアに知られることは彼にとって避けなければならないことだった。そこで美希子よりも先回りして紅蓮会メンバーを殺害し、その罪を美希子に擦り付けることで一挙両得を図ろうとしたのである。 世の中の常識だの 煩わしい人間関係だの そういうものにイチイチこだわる そんなんだからダメなんだよ 夏目家の件はなかなかリスキーな選択だったけど 結果としては大正解だったよ 我ながらナイスなアイディアだったね! 海藤は五十嵐から真相を聞かされた後に美希子が向かった紅蓮会のパーティーが開かれているホテルに向かい、美希子と貞元の下に辿り着く。 美希子は貞元に銃を向け復讐を遂げようとしていたが、当の貞元はまるで動じる様子を見せず、寧ろ自分を殺したら准はどうなると揺さぶっていた(*1)。そして上記のセリフを宣い、夏目一家を私利私欲のために利用した挙句に殺害したことにもまるで悪びれる態度を見せなかった。 その後美希子に自分を殺す覚悟が出来ていることを確認すると、剣持に息子の准を連れてこさせ、ナイフを突きつけて人質にしてしまう。そして准の刃物恐怖症は、いざという時の保険のために自分が"シツケした"ものであったと語った。 貞元は准を盾に美希子に海藤を殺すように迫る。人質のこともあって窮地に陥る海藤だったが、真相を知らない剣持に真相を暴露して説得することを思いつく。 しかしそれらの事実を突きつけられても全く動じることなく、更に放火事件の真相を包み隠さずに得意気に話す始末だった。 うーん そろそろのはずだけど 遅いなあ? するとその直後剣持が吐血して倒れ、更にその後に現れた紅蓮会のメンバーも次々と吐血して倒れてしまう。 おお これはなかなか歴史に残る事件になるんじゃないかな? 君たちも見るかい? 壮観だよ 嬉々とした表情でスマホを向ける貞元。 パーティの参加者の客が雑談に花を咲かせる中に突然血を吐いて倒れる一人の客 それを心配して話しかけた客もまた血を吐いて倒れる そして次々に血を吐いて倒れる客達 異変に気付きパニック状態となり逃げようとした客の一部も更に血を吐いて倒れる そこにはまさに地獄絵図と化したパーティー会場の惨状が映されていた。 (*2) その様子を見た貞元は、目的を成し遂げたことで突如豹変し、常軌を逸した反応を見せる。 よし! 残り4人全員殺ったぜ! 大・成・功! 貞元はパーティー会場のワインに遅効性の猛毒を仕込んでいたのである。(*3)これにより紅蓮会のメンバーを全員殺害することに成功する。しかもそれをゲーム感覚で喜んで見せた。 更に前述のとおり残りの紅蓮会のメンバーは四人だが、殺された人数は明らかにそれを超えていた。 つまり全くの無関係の人間を巻き込んでいるにもかかわらず、 だって 仕方ないだろ? 紅蓮会創設メンバーが集まる席はあったけどさ 関係ない連中も来て飲んじゃったんだから(*4) そこまでは さすがの僕でもコントロールできないなぁ と無差別殺人を悪びれる様子はまるでなく、それどころか「憎悪に狂った復讐鬼ならそれくらいした方がリアリティがある」と開き直ってみせた。 五十嵐の言う通りその本性はまさに「悪魔」そのものだった。 そして再び美希子に海藤を殺すように迫る。 そうすれば准を解放して命は見逃し、一億円を握らせて高飛びさせると囁き、さらに自殺すればボーナスでもう一億円を追加すると言い放つ(*5)。 しかし覚悟を決めた海藤は美希子から銃を奪って自分が貞本を殺すことで自分だけ懲役を食らうことを提案する。 その姿を見た准は、かつての海藤の言葉を思い出して刃物恐怖症を克服。母親譲りの護身術によって拘束から逃れることに成功した。 しかし貞元はすかさず予備のナイフを投げて海藤の持っていた銃を弾き飛ばすと、警察の到着前に海藤達を始末しにかかる。 戦闘では、堅気のデスクワーカーらしからぬ巧みなナイフ捌きで海藤に襲い掛かってくる。(*6) 同じくナイフの使い手である相馬和樹のような瞬間移動じみた動きこそない(*7)が、その代わりスタンガンや催涙ガスといった小道具を使用して状態異常を付与してくる。 末路 死闘の末、海藤にかなりの切り傷を負わせつつも敗北した貞元。 しかしナイフには猛毒が塗られており、流石の海藤も毒が回って身動きが取れなくなってしまう。(*8) 美希子は瀕死の貞元に止めを刺そうと銃を向ける。 その時の貞元は明らかに美希子に恐怖しており、最早言葉すら発することが出来ない状態であった。 今まで騙してきた女によって銃口を突きつけられてビビりまくる貞元だったが、美希子は海藤と准の説得によって踏みとどまる。 するとそこに、毒で倒れていたはずの剣持が起き上がってきた。 お前が…… お前がぁ!!! なんでや……なんでや響ちゃん! なんでやあぁぁぁぁぁぁ!!!!! 彼は夏目夫妻と真帆を殺害してしまった罪悪感から、殺した3人の幻影が見えてしまい、重度のアルコール依存症になるほど苦しみ続けていた。 望まぬ殺人に加担させられ、利用され続けた怒りから錯乱した彼に首根っこをつかまれ、 恐怖で歪んだ表情のままその怪力(*9)によって首をへし折られた。(*10) そして海藤共々病院に運ばれたが、海藤の弟分である東徹の口から死亡したことが明かされる。 私利私欲のために家族や友人すら道具のように利用し続けた悪魔は、自分の都合よく利用し続けた剣持によって引導を渡されると言う、まさに因果応報と呼ぶに相応しい末路を辿ったのだった。 その後 病院から目が覚めた海藤は准を励まそうとかつて自分も酷い父親がいて生きている間は死んでしまえとさえ望んだものの、いざ死んでしまうとかつての父親のことを思い出したことを語った。そしてかつて海にドライブに連れて行ってもらったことを准から聞かされる。(*11) 救いようのない極悪非道な父親ではあったが、それでも父親を失ったことについては複雑な思いを抱えていた。 そしてこの先は「大事な人を守れる強い男」になる決意を口にしつつも、涙を流す准を海藤は優しく受け止めて励ました。 二人の間に血の繋がりこそはないが、その姿は紛れもなく本物の父と子の姿だった。 余談 序盤では妻をないがしろにしていることを後悔していると言いつつも、息子の家出すら気づかないほど家庭に関心を向けていないことや実の息子に浅いとはいえナイフで傷つけてトラウマを植え付けてしまったこと、更にメタ的な観点で言えば短編故の登場人物の少なさから消去法で黒幕の検討がつけられること、龍が如くシリーズの前例からするとこういう清廉潔白そうな人物程疑いたくなること、担当声優の小西克幸氏が「龍が如く0」に登場した悪人の尾田純を演じていたことから彼が悪人・黒幕であることを察するプレイヤーは多かった。 しかし尾田は最期には彼なりのケジメをつけていたが、対して貞元は付き合いの長い仲間どころか、家族や無関係の一般人を躊躇なく無差別に殺害、そしてそれをゲーム感覚で楽しんだうえ一切顧みないというまさに悪魔のような倫理観の破綻ぶりであり、多くのプレイヤーの想像を絶するほどだった。 本編の準ラスボスの相馬和樹も必要とあれば一般人だろうが躊躇なく殺人を行っていたが、彼には曲がりなりにも治安維持のための必要悪という大義名分があり、完全に無関係な一般人までは殺さなかった(*12)。 ラスボスである桑名仁も大量殺人犯ではあるものの、法で裁けず野放しになっていたイジメの加害者を自身で裁くという明確な信念があった。 暴力の権化たる前作のラスボスも無差別殺人を厭わなかったが、『殺し屋の仕事』としての標的以外はあくまで正当防衛として返り討ちにしただけであり、 貞元程の無差別殺人に手を染めたのも終盤で完全にタガが外れて暴走を開始した後の話である。 だが、貞元は最初から完全な私利私欲での殺人を平然と行っており、無関係の一般人が巻き込まれようがお構いなし、更にはその罪を他人に擦り付けるなど悪辣極まりない。 以上のことからジャッジアイズシリーズ及び龍が如くシリーズまで含めても「シリーズ史上最悪の外道」と評する者も多い。 変態四重奏?あいつらも貞元並みのキ○ガイだけど本編には一切絡まないギャグキャラだから論外 と同時に今までの如くシリーズの切れ者系悪役と違い、貞元は作中の言動を見た限り割と迂闊なことを繰り返している。 そもそも事業を一度失敗しているし、美希子が復讐に走ったのもメール画面を開きっぱなしでうたた寝していたからである。 更にその最期も殺したはずだが死にきらなかった剣持によってトドメを刺されるというものだが、正直彼が生きている間に事実を話さなければそうはならなかった。剣持が毒で死にきらないくらい規格外に頑丈なのを見抜けというのも難しいかも知れないが。 しかしそれだけの失敗をしても取り返す能力が半端に優れていた為に彼は何度も持ち直してしまった。 尤もそれは誰かの恨みの上に作られたほころびだらけの脆い道であり、そこに海藤が入り込んだことで完全に瓦解してしまったわけだが…。 結局のところ彼の失敗は無為の人を焼き殺したところから始まっていたのだろう。 ただし本編が「正義とは何か?」というスッキリとした結論が出る話ではなかったこともあり、あまりにも擁護の余地がない外道っぷりから「コイツなら遠慮なくぶちのめせる」と悪役としてはむしろ評価されている向きもある。 「表面上は魅力的でカリスマとして慕われる」「実際は良心の欠如した冷酷なエゴイスト」「自己の利益の為なら手段を選ばない」など、その人物像は原義における精神病質者(サイコパス)のそれに近しい。 追記・修正は悪魔の魔の手から愛する者を守れる漢にお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 下手すると田代くんも巻き添えで死んでたかもしれないんだよな、気絶してなかったら腹いせにワインちょろまかすくらいしそうだし…… -- 名無しさん (2022-10-27 07 24 16) 短編でこんな怪物が出てくるとは思わなかったけどか、短編だからこそ人殺しに最低限の躊躇も大義もクソもなく私利私欲に忠実なシリーズ最悪クラスの化け物を出せたのかもしれないな -- 名無しさん (2022-10-27 14 28 40) ジャッジシリーズの黒岩と相馬が霞むレベル。如くなら神宮、巌見菅井、久米が可愛く見える超ド外道 -- 名無しさん (2022-10-27 16 33 03) 話の流れからして神宮をオマージュして作られた節があるキャラだからな。ただ、悪逆非道さに関しては明らかに神宮を超えている。神宮も堕落する前は熱意のある政治家だったみたいだけど、コイツは最初から欲望一筋で行動している -- 名無しさん (2022-10-27 16 43 42) 仲間や家族でさえも実利の有無でしか判断できず、利用価値が消えるとなんだろうと切り捨てる真性のド畜生 -- 名無しさん (2022-10-27 23 47 34) なんか、極道やサイコパスというよりか必殺仕事人みたいな時代劇に出てくるタイプの外道だった やってた悪事の内容がそれっぽいし -- 名無しさん (2022-10-29 05 07 26) 作中で殺した人数だと明らかになってる数だけでも、18人殺した葛城を余裕で超えてるんだよな。しかもヤクザですらない半グレと堅気ばかり。これは極道も真っ青ですわ -- 名無しさん (2022-11-06 20 45 04) 武器が使えたならあらゆるヒートアクション叩き込んでやりたかった相手 -- 名無しさん (2022-12-13 18 29 27) ↑2 作中描写込みでも20人強、30までは? な相馬より多いしな。 -- 名無しさん (2022-12-27 00 30 35) 「“口先だけ”で“他人を惑わし悪事を行わせてきた”ような“何の罪悪感も抱かない”奴が、利用してきた相手が自分が与えた致命傷と“かつて自分が行わせた悪事への後悔”から“良心の呵責に苦しみ続け”たからこそ“言葉が通じようがない”ほど苦痛にあがきもがいた果てに道連れ同然の最期を迎える」、本当に因果応報としか言いようがねえな……。 -- 名無しさん (2023-01-27 23 32 09) お金が欲しかったというより、自分の会社に対する異常な執着がこいつの根底にある気がする。ナイフや高級な時計をたくさん買ってたりするあたり、「とにかく金を貯めまくってやる」みたいにお金自体に執着しているわけではなさそう。夏目家の遺産を奪おうとしたのも会社の経営をミスった後だし、割と序盤から仕事を最優先で行動している描写があることも踏まえると、「とにかく自分の会社を守るためならなんでもするし、家族だろうが友人だろうが切り捨てる。」という、社畜精神を限界まで拗らせた究極のワーカホリックというのがこいつの本質かも。 -- 名無しさん (2023-04-02 17 26 24) 恒ちゃまを更に外道にしたようなぶっ飛んだ感じはとても良い悪役だった。ジャッジシリーズ3作目が更に楽しみになった。 -- 名無しさん (2023-04-11 09 46 30) ジョジョのディアボロがよぎるなーと思ったけど、声優以外でも結構共通点があるんだよね。・子供を保身のために殺そうとする。・悪魔(ディアボロ)と呼ばれる。・同じ声優のキャラ(海藤・リゾット)と対立。・紅に関係する(キング・クリムゾン、紅蓮会)。海藤さんがリゾットやってたからリベンジとしてスタッフが意識した可能性ないかな・・・ -- 名無しさん (2023-04-11 20 39 25) ニコ動でDLC購入前に貞元の名前出てたからラスボス級になるのは知ってたけど想像以上に相馬や桑名、黒岩が霞むほどの外道で引いた。龍が如くでもいろんなキャラ出てたけどサイコ度は私利私欲のために組を売った新藤や神田の生首スーツケースに詰めて持ってきた峯すら超えてる印象 -- 名無しさん (2023-11-01 14 43 18) これほどまで腐り果てた腐れ外道、あらゆる漫画、アニメ、ゲームでもそうそういない。まさにタグにある絶対悪、生きる価値無しが的確すぎる -- 名無しさん (2023-11-13 17 29 47) これほどの邪悪の後に愛の決闘でありがとう。あれが無かったらリアルに食欲無くなっていたかもしれん。 -- 名無しさん (2023-11-24 14 12 36) 尾田とは生きてる期間がギリギリ被ってないぐらいか 悪しき転生体とは冗談でも思いたくないが・・・ -- 名無しさん (2024-02-18 02 09 56) サイコパス扱いされてるけど、コイツは自分が異常で有ることは理解しつつ自分の利益に邪魔になるから倫理観とかクソって思ってるタイプなんで純粋なソシオパスの類いっていう。 -- 名無しさん (2024-09-28 20 56 35) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/noblestars/pages/18.html
セルゲイ・コロリョフ 《天上の指揮者》 ソ連におけるロケットを開発した科学者にして、世界で初めて宇宙ロケットを打ち上げ、そこから信号を発した人物。 宇宙開発のためならば悪魔に魂すら売ると豪語する宇宙狂い。 性格は過去の経験から厭世的で露悪的だが、基本は人の良い不器用なお父さん。 ガガーリン、コマロフの師的なポジで、ライカを打ち上げた際の責任者にも関わらず、彼女に敬意と愛情を以て接していたため、オルタ含めた路駐組からは非常に慕われている。 モスクワイベにおいてはコマロフへの後ろめたさから協力したが、思想の違いから決別し、逆にカルデアへと協力。 その際の自らの命すら勘定に入れた悪魔的智慧は必見。 ステータス 基本情報 No.005 真名 セルゲイ・コロリョフ Class キャスター Origina 史実 Territory ロシア Gender 男性 ステータス 筋力 E 耐久 E 敏捷 D 魔力 B 幸運 C 宝具 B 属性 人・秩序・中立・男性・人型 宝具 スプートニク・ムジカ天上に響け未知なる唄 Card ランク 種別 効果 Arts B 対情報宝具 ロケットとビーコンを打ち上げ、前人未到の地から初めて信号を発した功績が宝具となったもの。魔力が続く限り、人類が認識出来る範囲内全てに『何か』の信号を発するビーコンを設置し、それを全て傍受出来る。ぶっちゃけて言えばこの人が居たら情報戦が一瞬で終わる。イベ中の権謀術数っぷり含めて何なんだアンタ。悪魔に魂を売った男(けして1人ではない)です。 ボイス一覧 Grand summon 召喚 「キャスター、セルゲイ・コロリョフ。人類の希望と宇宙を愛するモノ達の夢の為ならば、この身すら捧げよう。これから宜しくマスター。」 Synthesis レベルアップ 1 「?????」 2 「?????」 Battle 開始 1 「?????」 2 「?????」 スキル 1 「前提を変えてみよう」 2 「この計算式で…」 3 「?????」 コマンドカード 1 「面白い」 2 「いいだろう」 3 「これもありか」 宝具カード 1 「?????」 2 「?????」 アタック 1 「?????」 2 「?????」 3 「?????」 4 「?????」 5 「?????」 6 「?????」 エクストラアタック 1 「?????」 2 「?????」 宝具 1 「この歌こそが、私の宇宙(ソラ)の始まり。この歌が響く時、私は道を切り拓くだろう!『天上に響け未知なる唄(スプートニク・ムジカ)』‼」 2 「?????『ここに宝具名を入力(ここに読みを入力)』?????」 ダメージ 1 「?????」 2 「?????」 戦闘不能 1 「?????」 2 「?????」 勝利 1 「よし、もう一度だ。まだまだ改善の余地はあるぞ」 2 「試行回数を増やそうか。というわけでもう一回」 3 「なるほど…じゃあ次はこれを試そう」 4 「まだ終わりじゃないよな?マスターくん」 5 「計算に狂いはなかった…だがもう一度だ」 6 「まだまだ満足はしてないさ」 7 「俺たちの仕事にほんの少しのミスも許されない…そうだろ?」 8 「疲れたかって…?まだ序の口さ」 My room 会話 1 (イベ後)「やぁ、コマロフ。ココに来れたと言う事は充分頭は冷えたみたいだな。ならば今度は私の実験に付き合ってもらう。………………この星見の船を墜落させる事だけは我々の総力をもって防がなければならん。ウジウジしている暇はないぞ?」(ウラジミール・コマロフ 所属) 2 「やぁ、ガガーリン。今日も無事に帰ってこれたな。……なに何時も待っている側だったとしては無事を祈る事しか出来ないのだよ。…………サーヴァントになって、生前よりは遥かにマシになったが、まだまだこの身は脆い。」(ユーリイ・ガガーリン 所属) 3 「?????」(他の鯖について言及する場合はここに鯖名を入力 所属) 4 「?????」(他の鯖について言及する場合はここに鯖名を入力 所属) 5 「?????」(他の鯖について言及する場合はここに鯖名を入力 所属) 6 「?????」(他の鯖について言及する場合はここに鯖名を入力 所属) 7 「?????」(他の鯖について言及する場合はここに鯖名を入力 所属) 8 「?????」(他の鯖について言及する場合はここに鯖名を入力 所属) 9 「?????」(他の鯖について言及する場合はここに鯖名を入力 所属) 好きなこと 「決まっている、ソラ、空、宇宙だ!あの日みた航空ショーこそ私の全て、私の自由だ!…………だからこそ、私はソレにどんな手段を使ってでも縋り付いた。」 嫌いなこと 「……………………無為な無茶振り、八つ当たり。そして何よりも己の身体の脆さだ。……………………もっと生きていれば、あんな。」 聖杯について 「?????」 絆 Lv.1 「早速だが、観測機器の使用の許可と、魔力リソースを工面してくれ星見の少年(少女)。何をするかの説明はいるかね?ーー宜しい。では研究に没頭させてもらおう」 Lv.2 「ーーつまらん奴らは私をこう呼ぶ…『宇宙のために悪魔に魂を売った外道』と。…私から言わせれば、悪魔に魂を売ってでも焦がれるモノが無い科学者こそ腐れ外道の極みだ。…君はどちらかね?星見の少年(少女)よ」 Lv.3 「ここは良い場所だな…少しばかり騒がしいが、威信や面子ばかりを気にして威張り散らす馬鹿者どもはいないし、足を引っ張り合う派閥やしがらみも無い。何より…この私が小僧っ子扱いなのがたまらん。国の英雄様ではなく、一研究者としていられるとは…何とも、愉快極まりない」 Lv.4 (イベント「堕天炎神熱圏モスクワ」クリア後解放)「世界一安全なロケットの開発者、か…私にとっては皮肉以外の何物でもない呼び名だ。ーー生きている間に、死した後に、零れ落ちた犠牲を前にそう胸を張れるほど、私は落ちぶれてなどおらんさ」 Lv.5 (イベント「堕天炎神熱圏モスクワ」クリア後解放)「ーーあの星辰の彼方に飛び立つまで、私を含めた科学者達は数多の過ちを侵すだろう。だが、断言しよう…我らは決して立ち止まる事は無い。何故なら、それのみが過ちの下の轍になった者達に報いる唯一の手段だからだ。…いずれ、お前にも分かる時が来るさーー星見の少年(少女)」 イベント開催中 「?????」 誕生日 「?????」 SS <何でここまで協力するの?> https //bbs.animanch.com/board/298344/?res=81 「コマロフ、君の仕事はまだ終わっていないよ」 https //bbs.animanch.com/board/298344/?res=98 セルゲイさんバレンタイン https //bbs.animanch.com/board/298344/?res=135 「やけにカルデアの足が速いと思っていたら、まさかあなたの差し金だったとは――コロリョフ教授」 https //bbs.animanch.com/board/298344/?res=162 セルゲイ消滅後 https //bbs.animanch.com/board/308966/?res=14 「…………なんで?」 https //bbs.animanch.com/board/319834/?res=53 <ーーと、経緯はこんな感じだったんだけど…> https //bbs.animanch.com/board/341610/?res=48 <つ、疲れた…> https //bbs.animanch.com/board/341610/?res=64 「……ブラシなんて咥えてどうした、ライカ。」 https //bbs.animanch.com/board/341610/?res=147 「照準ヨシーーフルファイア」 https //bbs.animanch.com/board/452320/?res=149 「キャスター、セルゲイ・コロリョフ。人類の希望と、宇宙を愛するモノ達の夢の為ならば、この身すら捧げよう。これから宜しくマス……。」 https //bbs.animanch.com/board/496765/?res=47 ストームボーダーのとある一室に、セルゲイとフォン・ブラウン…2つの国の宇宙開発を支えたロケット開発者の2人が並び立っていた。 https //bbs.animanch.com/board/496765/?res=58 『さぁ、いよいよ大詰めだーー座標までのナビを頼むよセルゲイ博士』 https //bbs.animanch.com/board/525967/?res=50 『ーーまだ暫くかかる!?」 https //bbs.animanch.com/board/525967/?res=175 昔から女顔だとよく言われてきた。 https //bbs.animanch.com/board/720854/?res=95 「ーーシグナル。何故あのような真似をした?」 https //bbs.animanch.com/board/845857/?res=43 タイトル、もしくは冒頭一行 リンク(レス番付き)
https://w.atwiki.jp/proposalwiki/pages/77.html
idiotとはKILLERKILLER光るの腐れ雅が制作したFLASH動画である。 ブラウザークラッシャーの『You are an idiot!』を題材としている。 この記事は「KILLERKILLER光るの腐れ雅が制作した『idiot』が単独で項目化するまでのプロポーザルページ」であり、同じようなものが作成された後はこのページは破棄する予定です。 内容について不備がある、編集したい場合は別のWikiなどにページを作ってそこで編集してください。 というより、FLASH用のwikiはあるのだからそっちで作れよと言われても仕方ない気はします。 概要 よく勘違いされること 概要 2ちゃんねるのFLASH・動画板で立てられた『you are an idiot! で1000を目指すスレ』で2004年9月26日に公開されたMV系FLASHムービー。 DTM板の「*99の指定した曲を*00が作ってみるスレ」(通称「加速+1」)のPart51の600のテーマに提出したRebirthの『You are the IDIOT!!』をBGMに採用しており、代名詞であるスマイルマークを顔にして躍らせるシュールな世界観を描く。 FLASHには2つバージョンが存在しており、スピーディーでハードハウスの方はいちまるや別の音ゲーでもよくネタにされている。(やはり「あんたホントに馬鹿ですね」がめちゃくちゃフレーズとして使われやすいのか) 同バージョンではさいたまミュージックにリスペクトしたのかさいたまが登場したり、マトリックスのエージェント3人(と思ったらタモリが乱入)が登場するなど、ややパロディ要素も強いものとなっている。(途中で「PENIS」って言うぐらいだしね) もう1つのバージョンはKILLERKILLER光るでは公開されていないもので、同年の9月28日に公開されている。 こちらもPart221の800のテーマに提出したRebirthの『You are the IDIOT!! 2』を採用しており、前作よりもダンスモーションがさらに追加されますますシュールな世界観のMVを描いている。 よく勘違いされること 「Mental hazard」はこの音楽の制作ブランドではない 腐れ雅はこの音楽までは手掛けていない You are an idiot!の「!」は小さい文字である(大元の『You are an idiot!』ではそうだった) 2014年には「北朝鮮のハッカーが米国に送りつけた動画」として使われているが、そのような報道はどこにもなされていないように見える
https://w.atwiki.jp/ws_wiki/pages/4832.html
autolink() RW/W15-060 カード名:“テメエの道と俺の道”ミドウ カテゴリ:キャラクター 色:赤 レベル:2 コスト:2 トリガー:1 ◆ パワー:5500 ソウル:2 特徴:《影》?・《炎》? 【自】このカードがリバースした時、このカードのバトル相手のレベルが2以下なら、あなたはそのキャラをリバースしてよい。 【自】◆シフト レベル2(あなたのメインフェイズの始めに、あなたは自分の手札の赤のカードを1枚とクロック置場のこのカードを選び、入れ替えてよい) どこへいく? 俺はここだぞ レアリティ:U illust. 11/09/15 メールマガジン
https://w.atwiki.jp/hibikore/pages/36.html
普段から、高い声だとは思っていたが。 こういう時は、尚更高くなるんだ、と解った。 指や唇が触れる度に、高く掠れた声が口から漏れる。 その響きは甘くて、脳を直接刺激されるようだ。 だから、声が漏れないように、自分の唇で塞いだ。 軽く合わせてみたり、少しずらしてみたり。 お互いの舌を絡ませると、堪えきれないように息を吐いた。 髪や。頬や。肩や。胸の膨らみや。 手で触れてはみるが、なんとなく感触として実感が沸かない。 まるで霞を掴もうとしては、実際に掴めないでいるような気分だ。 これと言うのも、想いが強すぎるからなのだろうか。 それなら、一気に進めてしまうことにしよう。 肌の感触ならば、全てが終わってからでも楽しむことが出来る。 了解を得るように相手を見下ろすと、それまで閉じていた目を開いて、潤んだ瞳で見つめ返して来た。 それを諾と受け取り、突き立てることにする。 いよいよの時は、どんな声を出して、どんな表情をするのだろう。 そんなことを考えながら、身を沈めようとすると……。 「こンの大バカ野郎ーーーっ!!」 という罵声と共に、頭を叩かれた。 ……ような気がした。 -*-*- 「いっっってぇーーーーーっ!」 頭に強い衝撃を受けて、旺次郎は飛び起きた。 何が起こったのか解らないでいたが、枕元にはその犯人の姿を見つけることが出来た。 「あ、ザク……」 ベッド横の、本棚に飾ってあったプラモが落ちて来たらしい。 それが、眠っている旺次郎の頭を直撃したのだろう。 マシンガンを持たせて置いていたので、あんな尖った物が目に刺さらなくて良かった、とほっとする。 「どうしたの、大丈夫っ?!」 隣の部屋から、兄の究太郎が顔を出した。 旺次郎の悲鳴を聞いて、心配して来てくれたのだろう。 「何だよ、入って来んなよっ!」 「だって、なんかすごい声がしたからさぁ……」 「ああ、悪かったよ。寝てたら、ザクの攻撃に遭った」 「はぁ……? 落ちてきたってこと?」 「そうだよ。どっかの誰かさんが脚折るからよぉ……」 「ふぅん……?」 先日、このザクを組み立てた後、究太郎に壊されてから巧く立たなくなってしまったのだ。 それを当てこすって言ってみたが、どうも通じていないらしい。 まぁ、もう言っても仕方のないことだし。 一応心配をしてくれたのだろうから、それに免じて許してやることにする。 「何でもねぇーよ。もういいから」 「また寝る?」 「いや……。ちょい早いけど、いいや。起きる」 時計を見れば、予定起床時間より少し早いが。 この際だから起きて出勤の支度をしよう、と思った。 「いつまで居んだよ? 起きるから、あっち行けよっ」 「うん。起きれば?」 「だから出てけよっ!」 「なんで? 見ててもいいじゃん」 「うっせぇーなっ! 殴んぞボケッ!!」 そこまで言って、やっと究太郎は笑いながら、逃げるように出て行った。 全く余計なことばかりしてくれる。 究太郎は今日は休みなので、また一眠りするようだ。気楽なことだ。 旺次郎はそんな兄を忌々しく思いながら、洗面所で身支度をする。 顔を洗うために目を閉じると、今朝の夢を思い出す。 ―あ~あ……、もうちょっとだったのになぁ……。 夢とは言え、惜しいところで目が覚めてしまった。 大好きなザクも、今ばかりは恨めしい。 ―夢なのにヤレねぇーって、どんだけツイてねぇんだ、オレ……。 それにしても、あの夢での相手は誰だったのだろう。 顔も見たように思うのだが、どうも記憶がハッキリしない。 日頃目が悪いと、夢の中でも視界がぼんやりとして、楽しみが半減だ。 その代わり、声は聞き覚えがあった。 あの高い声。 ―やっぱピー子かな……。まぁ、ピー子だったら、あと1ヶ月の我慢だしなっ。 今月末に越してくる予定の従妹を思い浮かべると、自然と顔が弛んでしまう。 子供の頃から一緒に遊び、可愛がって来た5歳下の従妹。 先日の再会で、思いがけず、好きだ、と告白されて。 酒も入っていたことだし、何となくいい雰囲気になったところを、究太郎に邪魔された。 あの時は悔しい思いもしたが。 なに、隣に引っ越してくれば、これからいくらでも機会はある。 究太郎だって、3日に1度は帰って来ないし。 そうすれば、どちらかの部屋で逢えばいい。 今度は誰にも邪魔をされずに。 お互い好き合っている男女を邪魔する権利は、誰にもない。 お互いに、好きなはずだ。きっと。 ―あ……。オレ、まだピー子に何も言ってねぇな……。 ふと我に返ってみると、告白はされたものの、こちらからは何も言っていないことを思い出した。 今まで、自分から好きになったことがなかったので、そういうことを言った覚えが、余りない。 やっぱり、こういうことはきちんと言ってやった方がいいのだろうか。 それでも。 ―ま、言わねぇーでも解んだろっ。 と、気楽に考えていた。 男とは、そういうものだ。多分……。 「あのさ、旺次郎」 玄関で靴を履いていると、後ろから究太郎に呼び掛けられた。 「ぁあ?」 「冷蔵庫、何もないんだ」 「ああ……、そうかも。解った、帰りに材料買って来る」 「やぁ、ありがとう! オレが昼間買って来ようかとも思ったんだけど……」 「いいよ、どーせお前じゃ、ちゃんと買えねぇーしな。 で? 今日の夕飯、何かリクあんのか?」 「そうだな……。んじゃあ、チャーハン食べたい!」 「おう、解った。んじゃ、行って来る」 「行ってらっしゃ~い」 究太郎に見送られながら、チャーハンの材料を思い浮かべてみた。 豚肉とネギと。 それに、味噌汁は何にしようか。 ピー子は豆腐の味噌汁を作ってくれたっけ。 あの味噌汁は出汁がよく利いていて、いい匂いだった。 そんなことを考えながら歩いていると、気分も明るくなって、足取りも軽くなるようだ。 柄にもなく、幸福だなぁ、なんて思う。 ―あ、そうだ。あと卵買わねぇーと……。 大事なことを忘れていた。 チャーハンに卵は欠かせない。 そして、旺次郎は大事なことを忘れている。 卵と幸福とは、壊れ易いものなのだ。 -*-*- その衝撃で玄関のドアに叩きつけられた。 目の前は白くチカチカと光るし、一体何が起こったのか、さっぱり解らない。 軽い脳震とうを起こしたのか、頭がクラクラしてまともに立つことも出来ないでいる。 今感じるのは、頬骨の痛みと、口の端の鋭い痛みだけ。 そんな中でも、自分の下敷きになってしまったスーパーの袋を思い出して、 ―卵、割れちまったな……。 ということだけは考えられた。 確か、最後に聞いた声は、 「こンの大バカ野郎ーーーっ!!」 こんなことを言っていたような気がする。 それも、随分と太い声で、久しく聞いていないが、確実に知っている声だった。 そこまで考えて、意識が現実に戻って来た。 アパートのドアを開けるなり、いきなり頬を殴られたのだ。 いきなりのことだったので、誰に殴られたのか、顔を見る暇も無かった。 唇の端が切れて、口の中には鉄のような味が広がる。 旺次郎は、怒りに任せて、反撃に出ようとした。 どこの誰だか知らないが、大体、人に向かって「大バカ野郎」とは何事だ。 「っんだと、この野郎っ!」 そう言いながら、すぐ横に居る人物を押し退けて、立ち上がろうとした。 「やめろ、旺次郎っ!」 相手に殴りかかろうとしたのを止めたのは、兄の声だった。 その声に我に返り、落ち着いて正面を見てみると。 「ゲェェッ……、とっ、父ちゃんっ!!」 父が部屋の中、炬燵の前で拳を作って立っている。 それを、究太郎が後ろから羽交い締めして取り押さえている。 旺次郎も、ふと、自分の横を見てみると、先程立ち上がる時に押し退けたのは、母だということが解った。 「か、母ちゃんまで……」 やっぱりどういう事態なのかが解らない。 いくら金曜日とは言え、今日は平日で、普通ならば仕事をするべき曜日だ。 そういう旺次郎も、仕事を終えて、夕飯の材料の買い出しも済ませて帰って来たところだった。 今朝、出掛けに究太郎から、チャーハンがいいと言われて、それで卵を買って帰ったのだ。 その卵も割れてしまったが……。 「つーか、みんな揃っちゃってどうしたんだ? 何かあったのか?」 久しぶりに一家で揃ったわけだが。 どうも、一家団欒という雰囲気では無さそうだ。 それは父の表情を見れば解る。 「何かあったか、だとぉっ?!」 案の定、もう父は脳天から湯気が出そうなくらい怒っている。 しかも、その怒りの矛先は旺次郎のようだ。 「何があったか、自分の胸に訊いてみろっ!」 そう言われても、父とは暫く会っていない。 そんな父を、ここまで怒らせた記憶もないので、訊いても答えは得られないと思う。 「何のことやら、サッパリ……」 口先だけでそう答えながら、ともかく旺次郎は靴を脱ぐことにした。 それから、散らかってしまった玄関も片付けたい。 が、父はそれも許してくれそうにない。 「とぼけやがって!」 またも、旺次郎に掴みかかろうとするところを、究太郎が取り押さえた。 「父さん、やめてっ!」 「うるさい、究太郎! このバカ野郎に思い知らせてやるんだ!」 「これ以上やったら暴行罪を適用するよっ!」 「親が息子の躾して、何が悪い!」 「本人が解ってなかったら、躾にならないじゃないかっ」 この会話を聞くにつけ、事情を解っていないのは、どうやら旺次郎だけのようだ。 兄は全て解っていて、それで味方してくれている。らしい? いつの間にか、父の関節を決めていて、その痛みに父も大人しく引き下がった。 大人しそうな顔をして、油断のならないヤツだ。 「とにかく、みんな部屋に入って座ろうよ。さぁ、旺次郎も……」 究太郎のとりなしで、父もようやく落ち着いた。 旺次郎には、相変わらず事態が飲み込めないのだが。 「で? オレが何だっつんだよ?」 家族4人で炬燵に入り、旺次郎は切り出した。 頬には、冷たいタオルを当てておく。 腫れてしまっては、何かと不都合だ。 いつまでも自分1人が蚊帳の外のようで、さっぱり話が見えてこない。 いや、蚊帳の外に居るように見えて、実は話のド真ん中に居るようなのだが。 父は、そんな旺次郎をじっと睨んで、口を開いた。 「旺次郎。お前、輝ちゃんに何しやがった?」 「はぁっ?」 意外な人物から、意外な名前を聞いて、動揺しなかったと言ったら嘘になる。 「輝ちゃんだ。この間、ここに来ただろう。その時だよ」 「何したもなにも、なんもしてねぇーよっ」 「本当か?」 「ほ……、本当だよっ!」 そう答えたのに、父は深い溜息をついた。 「お前は、昔っから女にだらしないと思ってはいたが……」 「何だそれっ?」 「旺次郎はモテるからねぇ~」 「究太郎は黙ってろっ!」 「は~い……」 究太郎は空気が読めていないのか、この場にそぐわないことを言って、父に叱られた。 しゅんとうなだれている。 「いくら女にだらしないからって、5つも歳下の従妹にまで手ェ出すとは……。 どこまでも見下げ果てた野郎だっ。この腐れ外道がっ!」 「っんだとーっ?! ヤッてねぇーよっ。何の話だよっ?!」 父は、まだ興奮が冷めないのか、冷めたのがまたぶり返したのか、順を追って話さないので、さっぱり話が見えてこない。 誰か補足説明をして欲しいところだ。 と思っていたら、母がにじり出て口を開いた。 「この間ね、輝ちゃん、学校の卒業式だったのよ。それで、その後お祝いをしたのね。 卒業することや就職が決まっているのは、おめでたいことなんだけど、叔母さん達にしてみたら、一人娘が手元を離れちゃうでしょう。それが寂しくてね……」 「はぁ。まぁ……、そうだろうな」 「それで、叔父さんが輝ちゃんに問い詰めたのよ。どうしてそんなに東京に出たいんだって。恋人が居るんじゃないかって。 そうしたら、輝ちゃん……」 母は父よりも冷静に話してくれているが。 ここに来て、言葉に詰まった。何か言いにくそうだ。 暫く俯いた後、旺次郎を真っ直ぐに見て言った。 「オーチャン、アンタの名前を出したのよ……」 「なっ……」 まさか、自分の知らないところで、こんなことになっているなんて。 旺次郎は開いた口が塞がらない。 やっと、父の怒りの理由も解った。 叔母夫婦や両親の中では、自分がピー子を唆したことになっているのだろう。 いつかは、そう思われても仕方がない、という時が来るかもしれない。 ピー子がこちらに越して来て。 もしも2人で付き合うようになって、好きな気持ちが変わらなければ、親に話すべきだとは思っていたが。 そして、その時初めて、叔母夫婦や両親に反対されるのだ、と思っていた。 けれど、その時に怒られるのだったら、それは自分がピー子を選んだからこその結果であって。 2人の気持ちが確かならば、親に反対されても何とか説得しようという励みにもなる。 が、今はどうだろう。 まだ何も始まっていない。 ピー子から告白されただけで。 旺次郎からは、まだ何も伝えていない。 「それで、輝ちゃんがこっちに来た日のこともね。キューチャンが居ない晩があって、その時にオーチャンと……って。 そもそも、こっちに出て来ようとしたのも、オーチャンが居るから、ずっと前から決めてたんだって……。 叔母さんは泣き出すわ、叔父さんは怒り出すわ。母さんは目の前が真っ暗になっちゃって……」 「お前のバカさ加減せいでな、叔父さんや叔母さんの前で、父さんも母さんも立場が無かったぞ」 「ちょっと待ってくれよ。オレら、まだ何も無いんだって」 「まだ?」 「確かに、ピー子から『好きだ』とは言われたけどよ……」 「ああ、やっぱり……!」 母は嘆くように、両手で顔を覆った。 母親のこんな姿を見ると、なんだか、すごく悪いことをしたような気分になる。 まだ何もしてないのに……。 「母さん、しっかりして。 でもさ~、ピー子ちゃんと旺次郎は、そんなにダメなことなのかなぁ? オレは2人共可愛くって、お似合いだと思うけどな~」 「「お前に何が解るっ!」」 暢気に口を挟む究太郎に、父と旺次郎とで反論した。 悔しいことに、こういう時は意見の一致が見られる。 「だってさ~、日本では従兄妹同士の結婚って許されてるじゃん。2人共もう大人なんだし、愛し合っているんなら、別にいいんじゃん?」 「究太郎、いい加減黙らないと、お前も殴るぞ」 「いいよ。逮捕しちゃうから」 凄む父もお構いなしで、究太郎はにっこりと笑う。 全く緊張感の無い男だ。 兄として、旺次郎の味方をしてくれようというつもりなのだろうが、どうも話がややこしくなりそうだ。 「旺次郎と輝ちゃんは、従兄妹同士なんだぞ」 「そうだよね。何か悪いの?」 「法律で許されてるとは言え、やっぱり偏見の目で見られることもある」 「あのご夫婦、従兄妹同士での結婚なんですって、って言われるのよ……」 「何が悪いの?」 「やっぱり普通と違うから、わざわざ言われるんでしょう?」 確かに、「あのご夫婦、○○県出身同士なんですって」なんてことは、口の端にも上らないだろう。 けれども、従兄妹同士だったらどうだろう。 父の言う通り、それこそ偏見の目で見られることもあるだろう。 昔の小さな集落ならばいざ知らず、現代の、この出会いも溢れる世の中では、珍しいことなのだと思う。 何も、わざわざ従兄妹同士で結婚することもないわけで。 「世間というものは、口さがないもんだ。お前や、輝ちゃんがそんな目に晒されるなんて……。 そんな目に遭わすために、俺達はお前を育てたんじゃない!」 「そうよ。アンタ達が普通に結婚して、幸せになるのだけが、母さんの楽しみなのに……」 旺次郎は黙って聞いていた。 何か話そうとしても、唇が痛かったし、究太郎が出しゃばってくれている。 それに任せて、父や母の言うことを考えていた。 よくありがちな親の意見だ。 親の考える『幸せ』。 それと言うのは、得てして子供自身の考える『幸せ』とは異なっているものだ。 そして、親は自分の価値観での『幸せ』を押し付けてくる。 親とは、世間の目を気にして、子供の考える本当の幸せを壊していいものだろうか。 「それに、子供が出来た時のことを考えろ」 「ガキ出来るようなヘマなんかしねぇーよっ」 「そうじゃないわ。もしも、2人が結婚した時のことよ。従兄妹同士は血が濃くなって、障碍のある子が生まれ易いって言うじゃない……」 「そんなの、解んねぇーじゃん」 「そうだ、解らないから、その可能性は少しでも避けるものだろう?」 「障碍のある子供を避けるってことか……。オレを何だと思ってんだよっ?!」 「旺次郎、落ち着いて。父さんが言ってるのは、そういうことじゃないよ……」 思わず立ち上がろうとすると、究太郎に止められた。 「オーチャン。産まれて来た子供が、何か普通と違ってたりするとね、母親は、何か落ち度があったんじゃないかって、自分を責めるのよ。 もし、アンタが輝ちゃんと結婚して、何か障碍のある子が生まれた場合、輝ちゃんは自分を責めることになるのよ。そもそも、こんな結婚をしたからじゃないか……って」 「そんなの、そればっかりが原因とは限らねぇーだろ。確率の問題だ」 「そういうものよ、母親って……。自分の子には、幸せになって欲しいの。それだけなのよ」 「オレの幸せを考えてるって言うんだったら……」 「じゃあ、訊くが。お前は、輝ちゃんと結婚するつもりがあるのか?」 「そこまではまだ……」 そう訊かれると、口を噤むしかなくなってしまう。 正直に言うと、そこまで考えていない、というのが今の旺次郎の気持ちだ。 ピー子から告白をされただけで。 まだ男女としての付き合いだって始まっていない。 そもそも、旺次郎自身にしても、ピー子のことをそういう対象として好きなのだろうか。 この間のことだって、雰囲気に流されてしまっただけなのかもしれない。 今は自分の気持ちも量り兼ねている状態だ。 「結婚する気がないのだったら、尚更、輝ちゃんと付き合うことは許せない」 「ちゃんと付き合ってみねぇーと、結婚なんて考えられるワケ、ねぇーじゃん」 「お前と輝ちゃんは、誰の子なのか考えてみろ」 「ぁあ? オレは母ちゃんで、ピー子は叔母ちゃんだろっ」 「その2人は姉妹じゃないか」 「それが?」 「お前達が付き合うなり、結婚するなり、巧くいっている時はいいだろうが。 もしも、別れるなんてことになったら、母さん達姉妹も気まずい思いをすることになるんだぞ」 「ふぅん……」 どうも、話が飛躍し過ぎのような気がする。 ピー子と付き合うかどうかだって、自分の中で決め兼ねているというのに。 そもそも、まだピー子のことを抱いてもいないし。 急に、結婚だの、子供だの、と言われても、まだ実感が沸かなくて、どれ程重大なことなのか見当がつかない。 要は、自分の気持ちに、整理がつけられていないのだ。 もう少し考えたい。 だから、そのために。 「こら、旺次郎! まだ話の途中だぞ!」 炬燵から立ち上がる旺次郎に、父が声を掛けた。 とにかく、今は独りになりたい。 「タバコ!」 立ち上がって、タオルを炬燵に叩きつけた。 「あ、旺次郎……」 「誰もついてくんなよ!」 振り返って、殊に究太郎に釘を刺しておいた。 3月になったと言うのに、ベランダに出れば風が冷たい。 手すりに凭れて、火を点けて吸い込んだ。 先端に点る赤い火と、咥内に広がるいつもの慣れた味が、幾分気持ちを落ち着かせた。 ちょうど1本目を吸い終わった頃、ベランダの扉が開いた。 究太郎が、マグカップを2つ持ってやって来た。 「っんだよ。ついてくんなっつったろ?」 「ついて来たんじゃないよ。オレも出たかっただけ」 そんな屁理屈を言いながら、「はい」とカップを1つ手渡してくれた。 中には熱いコーヒーが入っている。 「あ、サンキュ……」 「タバコにはコーヒーが欲しいだろ?」 「知った風なこと言うな」 そうは言いつつ、一口飲めば冷えた身体が温まる。 独りで立っている分には解らなかったが、こうして熱いものを口にすると、自分の身体が冷えていたことが解る。 切れた唇に、熱いコーヒーが染みて、顔を顰めた。 究太郎はそれを見て、冷えたタオルを差し出した。 「頬っぺに当てておきな」 「ああ、サンキュー」 「痕にならないといいね。目の下に痣なんか作ってたら、折角のイイ男が台無しになっちゃうよ」 「全くだ」 「卵、パックの中で割れてたから、ボールに移しておいたよ」 「ああ……」 「父さんも、まだまだ若いよね」 「話が飛び過ぎだっつの!」 「それだけ、お前のことが心配なんだよ」 「ケッ……」 究太郎は目を細めて、旺次郎を見ていた。 「お前さ、ピー子ちゃんのこと、どう思ってんの?」 「はぁっ?」 「それが1番大事だと思うんだけど。お前のピー子ちゃんへの気持ちが、この話の肝なんじゃん?」 「うーん……」 究太郎の言う通りのような気もする。 さっきから、旺次郎はピー子に対する気持ちを述べていない。 というか、誰も訊かない。 旺次郎のピー子への気持ちを置いては、この話は進まないはずで。 「好き。っていうか……ずっと可愛いとは思ってたよ、妹みたいに思ってたし……」 「子供の頃から?」 「1万年と2千年前から」 「それで? この間会った時に、もっと好きになったの?」 「8千年過ぎた頃から」 「ピー子ちゃんのこと、これからもずっと好き?」 「1億と2千年後も……」 「はぁ……。要は、合体したい、と……」 「なっ……! お前、何、下品なこと言ってんだよっ!! それに……、そーゆーことしたいって思うの、別にフツーのことだろっ」 「まぁね。じゃあ、旺次郎は女性として、ピー子ちゃんが好きってこと?」 改めて訊かれると即答出来ない自分が居る。 「好き、だけど……。全ての女の中から、真っ先にピー子を選ぶのかって言われたら、それは解んねぇ……」 「そっかぁ~」 「つーかよっ! ヤッてもいねえ女と、付き合うかどうかなんて考えらんねぇーっつの!」 「え……?」 究太郎は目を大きく見開いて、唖然としている。 何か、おかしなことを言ったのだろうか? 「え……? お前って、まずそっちから……なの?」 「ぁあっ? どーゆーことだ?」 「普通、付き合って何ヶ月かしてから、そういう関係にならない? ホラ、よくさ。彼女が大事過ぎて、手が出せないとかってあるじゃん? プラトニックっていうかさ」 「ぁあっ? バッカじゃねぇ? ヤッてもいねぇ女は、彼女って言わねぇーだろっ! 何がプラトニックだ、綺麗ごとほざいてんじゃねぇーぞボケッ!」 「ひどい……」 「じゃあよ、彼女だーって付き合ってるつもりになってよ、いざヤッてみて自分と合わなかったらどーすんだよっ? なんでそんな良くねぇー女に彼女面されなきゃなんねぇーんだ」 「そんなことばっか言ってるから、女の子に待ち伏せされたり、母さんに訴えられたりしたんじゃん」 「知らねぇーよ。ヤラせる女も悪りぃーんだよ」 「鬼だ……。これは、本当に父さんや母さんが反対するのも、解る気がするよ……」 究太郎は、疲れたように溜息をつくが。 そんな綺麗ごとを言っているが、コイツだって知らないところで何をしているのか解ったものじゃない。 あの義理チョコの人妻がいい例じゃないか。 「でさ、ピー子ちゃんだけど。ピー子ちゃんに対しても、そんな感じ?」 「解んねぇ。ピー子だけは解んねぇ。今まで、そんな対象として見たことなかったし……」 「好きだって言われたからなのかな?」 「かも……。ピー子には悪いけど……」 「ふぅん……。まぁ、お前は情に絆され易いところがあるからなぁ」 「悪いかよっ!」 「ううん。それがお前の優しいところでもあるんだよ」 そう言いながら、究太郎は頭を撫でた。 こんな時ばっかり兄貴面するのが腹立たしいことだ。 「そんな優しい旺次郎だからさ、解るよね? 父さんと母さんの言いたいことが」 「世間の目が恥ずかしいから、従兄妹同士で結婚させたり、ガキ作ったりさせられないってことだろ?」 究太郎は静かに首を振った。 「それだけじゃないよ。 世間の目が恥ずかしいからじゃなくて。自分の子供の旺次郎が、白い目で見られるのが辛いんだよ。 障碍のある孫が嫌なんじゃなくて。自分の子供の旺次郎が、より大変な子育てをするのが辛いんだよ。 その子供は、父さんと母さんにとっても孫だろ? 可愛い孫が噂の標的になったり、そのためにお前が戦わなきゃならないのが辛いんだよ」 「そうかな……」 「そうだよ。子供の幸せを願わない親なんて、居ないだろう? 少なくとも、うちの父さんと母さんは違うよ」 「親の考える子供の幸せって、結構押し付けだったりするけどな」 「そう思うかもしれないけど、結果的には親の言う通りだったってことが多いもんなんだよ。 何しろ、長年育ててくれた人達なんだから、子供のこと、よく解ってるし……」 「お前は、一体誰の味方なんだよっ?」 話を聞けば聞く程、究太郎が誰の味方なのか解らなくなる。 ピー子が居る時はピー子の肩を持つし。 親の前では旺次郎を庇うようなことを言うし。 けれども、こうして旺次郎の前では親の立場でものを言う。 自分の兄ながら、掴みどころのない人間だ。 「オレ? オレは誰の味方でもないよ」 「何だよ、それ……」 「誰にも泣いて欲しくないだけ。 今回、ピー子ちゃんはもう泣いたんだ。お前が好きで、どうしたらいいか解らないって泣いてた」 「え……。ピー子が……?」 「うん。可愛いよね、女の子って。オレ、妹が居ないから、そういうお兄さんもやってみたかったんだよね~」 ケンカをしてしまった日のことだろうか。 旺次郎とケンカして、究太郎が帰って来るまで、暫く独りで居たのだろう。 好きな男を怒らせてしまって、独りで考えるのは、どうしても悪いことばかりになってしまう。 そんな時、究太郎の帰宅は安心出来ただろうし。 その優しい態度に、緊張の糸が解れたのだろう。 日頃勝ち気なピー子が、独りで泣いている姿を想像すると、切なくなってしまう。 あの日、ピー子とケンカをしてしまった自分が反省される。 「このままでいったら、次に泣くのは、父さんと母さんだ」 究太郎は構わずに続けた。 「今回の当事者の中で、1番泣かなそうなのは、お前なんだけどね」 「何だよ、それ?」 「ん~、1番切羽詰まってなさそう」 「ふん……」 「だからね、1番冷静なお前が考えたらいいと思うんだ。 ピー子ちゃんとのこと、お前はどうしたいのか。どうしたらいいのか。 1万2千年前から愛していて、8千年過ぎてもっと恋しくなって、1億2千年後も愛しているくらい好きなら、今焦らなくてもいい筈だし、尚のことみんなに納得してもらって、祝福されたいだろう?」 「まぁ……」 「ピー子ちゃんのことを、ちゃんと女性として好きなのか。 両親や叔母さん達や、他の親戚達、周囲の人達の偏見に立ち向かえる程好きなのか。 異常児が生まれる確率についても、ちゃんとお医者さんに相談すれば説明は受けられるし、それも説得材料になると思う。 それだけの覚悟が持てるのかっていうのを、もう1度ちゃんと考えてごらん」 「うん……」 旺次郎の返事を聞くと、究太郎は残ったコーヒーを飲み干した。 1回伸びをして、「さて」と声を出した。 「そろそろ中に入ろう。夕飯、母さんが用意してくれてるから。鱒寿司買って来てくれたんだって。お前、好きだったろ?」 「もう1本吸ってから行く」 「解った。じゃあね。早く入っておいでよ、風邪ひくから」 部屋に入る究太郎を見送って、旺次郎は背中を向けて手摺りに肘を付いた。 西の空は、まだ少し朱が残っている。 あの空の下には、ピー子が居る。 今頃、この夕陽を見ているだろうか。 ピー子は独りで辛い思いをしていないだろうか。 旺次郎には、味方になってくれる究太郎がいるけれども、ピー子には誰が居るのだろうか。 両親の言いたいことも、究太郎が言ったことも理解出来る。 どうするのが1番いいのか、丸く収まるのか。 今はまだ、十分後戻りが出来る段階だ。 ただの従兄妹同士で居るのか。 ちゃんと恋人として付き合っていくのか。 全てが、自分のこれからの行動にかかっている気がする。 よく考えたら。 ピー子は生まれた時から知っていて。 初めてよく遊んだ女の子で。 今まではどちらかというと、妹のように思っていた。 娘を持たなかった母も、自分の妹が産んだ姪のことを、本当の娘のように可愛がっていたっけ。 5歳も上の旺次郎の後をついて来て、同じことをしては敵わないと泣いて。 いつもは煩いと思っていても、ピー子が後をついて来ないのは詰まらなかった。 外で遊んで、その帰り道、疲れたピー子を負ぶうのは兄の役目で。 まだ小学生の旺次郎には無理だったから。 ピー子を負ぶえる中学生の兄が羨ましくて。 旺次郎は虫採り網と虫カゴを持つ係りで。 兄の心配している振りをして、何回も声を掛けた。 ピー子を負ぶってみたかったから……。 兄に気づかれないように。 眠っているピー子を起こさないように。 そうっとピー子を撫でながら歩いたり。 その背中は小さくて、草の匂いがしたっけ。 大きい瞳がくるくるとよく動くピー子。 高い声でお喋りをするピー子。 勝ち気そうに、悪戯っぽく笑うピー子。 覚えている限りの、いろんなピー子で胸をいっぱいにした。 子供の頃からの思い出というのは、綺麗なままで取っておくべきだ。 たまには、そんな部分が自分の中にあってもいい。 夢は、実際に触れられないから、夢なのだ。 ―ピー子…………。 きっと。 これから先、ピー子を『輝』と呼ぶことはないだろう。 それでも、ピー子を好きで大事に思う気持ちに変わりはない。 この間、ピー子にちゃんと「好きだ」と言わないで良かった……。 旺次郎の頬を伝うものが、切れた唇に染みて、しょっぱい味がした。 ―兄ちゃんのボケナスが。オレだって泣きたいっつーんだボケッ! ベランダの窓から、母と一緒に夕飯の支度をする究太郎が見える。 その姿に、声に出さないで悪態をついた。 -*-*- 「やぁ、お帰り。どう? 整理出来た?」 部屋に入ると、真っ先に究太郎が声を掛けた。 旺次郎は頬を冷やしていたタオルを渡すと、父と母に向かった。 「父ちゃん、母ちゃん。心配かけて悪かった……」 両親に向かって頭を下げると、2人共その様子に面食らっていた。 「ピー子がオレを好きだと言ったのは本当だし、何もないのも本当だ。だけど、オレがハッキリ言わなかったのが悪かったんだ。 それが、ピー子にも期待を持たせたんだと思う。 ピー子が、オレの何をそんなに気に入ってくれたのか知らねぇーけど、それでこっちに出て来るって言うんなら、オレは『従兄』として、出来る限り力になってやりたいって思ってる。 だから、叔父さんや叔母さんには、心配するなって伝えてくれ」 「オーチャン……。本当に、それでいいの?」 「旺次郎、それは本当にそう思ってるのか?」 「ああ……」 「輝ちゃんが越して来て、親の目が届かなくなって、究太郎は……あんまりアテにならないけど、究太郎が居ない時でも大丈夫なんだろうなっ?!」 「しつっけぇーなっ。どんだけ信用ねぇーんだよ、オレ? ヤんねぇーっつったらヤんねぇーんだよっ!」 「大丈夫だよ~。旺次郎は意志強いからね! 情に絆され易いけど……」 「それ、何のフォローにもなってねぇーんだよっ」 この両親は、どれだけ自分の息子達を信用していないのか……。 兄も、あまり有り難くないフォローをしてくれたものだ。 それでも、両親はほっと表情を弛めて言った。 「オーチャン、ありがとうね……」 「叔母さんには、よく伝えておくから」 「うん……」 言いたいことは言ったので、旺次郎は炬燵に座った。 すぐに究太郎が冷やしたタオルを持って来てくれた。 「旺次郎、よく頑張ったね……」 「これからが頑張りドコロなんだよ、ボケ……」 本当に辛くて、頑張らなければならないのは、ピー子が傍に越して来てからのことだ。 きっと、ピー子からも責められるだろうし。 会ってしまえば、愛しく思う気持ちも増えるだろうし……。 まるで、空腹時に大好物が目の前に添えられたようなもので。 旺次郎にとっては、そこからが我慢大会の始まりなのだ。 「父さん! 旺次郎に、何か言うことがあるんじゃないの?!」 頬を冷やしながら考える旺次郎を暫く眺めて、究太郎は父に向かって、厳しい口調で言った。 「え?」 「父さんは、十分な事実確認もないまま、いきなり旺次郎を殴ったんだよっ! ホラ、頬っぺも腫れてるし、口も切れちゃったじゃないかっ。折角のカッコイイ旺次郎が~~~」 「そうよ、お父さん! いきなり殴るなんて、あんまりだわっ。オーチャンから顔を取ったら、あと何が残ると思ってるのよっ」 「あ、ああ……。それもそうだな……」 「ひでぇ……」 母と兄に責められて、さすがの父もたじたじとしている。 床に正座すると、旺次郎に向かって 「その……、済まなかった!」 と、頭を下げた。 旺次郎は、過ぎたことだし、別にもういいと思っていたのだが。 「大体ね! ピー子ちゃんを預かってくれって言ってきたの、母さん達じゃないかっ。 オレは二つ返事でオッケーしちゃったけど、旺次郎は最後まで渋ってたんだよ。『男だけで住んでる部屋に、女の子を泊められない』って。 3日に1度、オレが帰って来ない夜があることだって、知ってるはずだよねぇ?!」 究太郎が攻撃態勢に入ったらしい。 1度怒ると、究太郎はしつこいのだ。 「だから、こういうところ、旺次郎の方がきっちりしてるんだよ! それなのに何だよ? 昔から女にだらしないとか、腐れ外道とか。自分の息子に、よくそんなことが言えるよねっ!」 「いや……、あの、兄ちゃん……、もういいって……」 兄の意見に、両親とも言葉をなくしてうなだれるばかりだし。 旺次郎としても、全く下心がなかったかというと嘘になるので、あんまり庇ってもらうと片腹痛い。 あの時だって、究太郎が邪魔に入らなかったらどうなっていたか解らないし。 きっと、絶対にピー子と最後までしてしまっただろうし。 そうなったら今はもっと深刻な事態になっているわけで。 「本当に済まなかった、旺次郎!」 「母さんも軽率だったわ……。ごめんね」 「い、いや、もういいよ」 「まぁ、旺次郎が許すって言うんならいいけどさ……」 究太郎はそう言いつつ、まだ少し納得がいってない様子だ。 それで、更に続けた。 「大体、父さんも母さんもさぁ、心配し過ぎなんだよ。 人妻に横恋慕してたりとかさ、男同士で愛し合ってるとかさ。そんなのに比べたら、従兄妹同士の恋愛なんて、可愛いモンじゃん! 法律でも認められてんだし。 不倫とかゲイなんて、日本じゃどうにも出来ないんだぞ!」 随分とさりげなくサラリと言ってくれたが。 今、究太郎はかなり聞き捨てならないことを言っていた。 「え、おい、兄ちゃん! お前、やっぱ不倫してんのかよっ?」 「なんだ、その『やっぱ』ってのは?!」 「キ、キューチャン、男同士ってのも何なのっ?」 「別に、オレのことだとは言ってないよ」 「なんだ、ビックリさせんなよ……」 「別に、オレのことじゃないとも言ってない」 「お前、何でもありだな、兄ちゃん……」 そんなことを言いつつも。 究太郎に限って、不倫など出来るはずもないし、男同士というのだって、せいぜい向河原と恐竜を見に行ったりしているくらいだろう。 だから、これはきっと、両親の目を旺次郎から逸らすための、咬ませ犬のような話題なのだ。 今はさすがに、もうピー子の話題をしたくない。 なので、今日は、この兄の気遣いに甘えさせてもらおうと思う。 「さぁさぁ、そんなことよりご飯食べようよ。鱒寿司美味しそう~」 「そうね、お味噌汁も冷めないうちに食べましょう。 母さんも、久しぶりにアンタ達に食べてもらえて嬉しいわ!」 爆弾発言をしておいて、究太郎はさっさと着座した。 今晩は、久しぶりに母の用意したものを食べる。 鱒寿司だったり、名物の蒲鉾を炒めたものと言った簡単な料理ではあるが。 それでも、母が作った味噌汁は美味しいと思う。 豆腐にも鬆が入っていない。 あの日の、ピー子の豆腐には、鬆が入っていたっけ。 椀の中から豆腐を掬ってみて、涙が出そうになった。 が、それを究太郎がぶち壊すように口を出した。 「ところで、明日はオレ、仕事なんだけどさ。父さんと母さん、どうするの?」 「そうだなぁ、昼間はどっかに行くか」 「そうね。じゃあ、中華街でも行って、お土産買って行こうかしら」 「中華街、いいね~」 「おい、旺次郎。お前、車出してくれよ」 「ぁあっ? ダメに決まってんだろ」 「あら、オーチャン、明日は休みじゃないの?」 「休みだけど」 「旺次郎は免許持ってないもんねぇ~」 「お前、まだ取ってなかったのかっ?」 「免許なくて、不便じゃないの?」 「別に。この辺、駅も近いしバス停もあるし。女居りゃあ必要ねぇーし」 「なんで?」 「みんな車持ってたから。車出させて、それ乗ってた」 「やっぱりお前はろくでなしだな」 「やぁ、女と車は乗らせてもらうモンってことなんだね~。さすが旺次郎!」 「げっ……下品なこと言うなっ!」 「ああ、可愛いキューチャンがそんなこと言うなんてっ! 母さん、ショックだわぁ~~~」 久しぶりの一家の再会は。 最初こそ痛くて最悪だったのだが、こうして一緒に夕飯を食べれば団欒の開始となる。 両親は、口煩いことも言われるが、その根底にあるのは愛情故の心配だったりで。 それが実感出来れば、不快なものばかりではなくなるのだろう。 こうして小言を言われたり、吹っ飛ぶくらいに殴られたりするのも、親が元気だからこそのことだ。 だから、今日のことは、これはこれで感謝しようと、旺次郎は思う。 ただし、鱒寿司を食べる度に、醤油が口の端に染みるのは戴けないが。 (了)
https://w.atwiki.jp/chogyokai10/pages/229.html
Angler 中出、中出兄、石川 writer 中出 9月12日、3人で横浜新赤堤防へ行きました。特に石川君はわざわざ遠い所から来てくれて有難う! 狙いは、ルアーでシーバス、エサでのキスです。 朝まず目はシーバスを狙います。ポイントには先行者が居り入れなかったので、とりあえず変化を見つけてキャストを繰り返します。中層付近からのただ巻きにジャークを入れた後にヒット! が、このフッコクラスはエラ洗いでばれてしまいました。使用ルアーはレンジバイブです。 その後はエサ釣りにシフトします。以前来たほど活性は高くなかったのですが、それでも僕個人でキスはツ抜けして13匹、ハゼ4匹、その他外道とまあまあな釣果でした。また、石川君は投げ釣りでカサゴ、良型のアジを釣るなど様々な魚種が釣れました。この堤防周辺の海底は砂地がメインなので、キスの寄りが良いです。 エサ釣りに飽きた後、ルアーへ再変更。これが功を期したのか、中層レンジバイブでヒット。52センチでした。 兄は、フッコが釣れたのを見ても黙々とサビキ(エサなし)をキャストし続け、サッパを釣っています。(笑) これをエサにぶっこみ釣りをしていました。僕は見ていなかったのですが、この後、竿が海に叩き込まれてしまった模様… 原価で5万ちょいだったのですが…。 エイだと思いますが、目を離した隙にやられたそうです。ドラグ性能のない、キス専用大型スピニングリーを使ってたのが運の尽きでしたね。 最後に、この場所だけだったようですが相当数のクロダイが釣れていました。50近い大型も出たほどです。ヘチでのクロダイも今が最盛期ですね!
https://w.atwiki.jp/kakureminshu/pages/28.html
「20年住めない」発言が波紋広がる 首相は郷土愛が分からない?http //sankei.jp.msn.com/politics/news/110415/stt11041511190001-n1.htm 菅直人首相(64)と評論家の松本健一内閣官房参与(65)の会談で福島第1原子力発電所周辺に「10年住めないのか、20年住めないのか、ということになってくる」と話し合われ、「エコタウンへの移住」が合意された問題への波紋が収まらない。 首相「住めない」報道に反発 飯舘村長「本当ならがまんならぬ」http //sankei.jp.msn.com/affairs/news/110414/dst11041400100005-n1.htm ところが、その後、民主党は松本に責任転嫁。 物議醸す「首相発言」=情報発信不足が遠因http //www.jiji.com/jc/c?g=pol_30 rel=j7 k=2011041600178 「そこ(福島第1原発の周辺地域)には当面住めないだろう。10年住めないのか、20年住めないのか、ということになってくる」(松本健一内閣官房参与と首相官邸で面会時に。首相は同日夜、「私が言ったわけではない」と記者団に釈明)(2011/04/16-14 36) もはや菅直人は総理がふさわしくないというどころか、どのような些細なことでも信頼したり、責任を与えたりして仕事をさせたり、人前に出すことということを絶対にさせてはいけない言葉にはできないほど劣悪かつ凶悪な外道ということを日々証明していっている。
https://w.atwiki.jp/gedotaxi/pages/103.html
松越トシキ 終わりだ・・・終わりだwwwwウィッヘwwイッヘッヘッヘwwwウヒャホホwwww アッ・・・ 松越トシキ(まつこし‐)は、bladeの大ファンだった自宅警備員。初登場は『Edge of The Blade SPECIAL』。現在の登場作品はこの一作のみ。同作品内で死亡したため、これが唯一の登場になると思われる。 注意:以降の記述には松越トシキに関するネタバレが含まれます。 略歴 ヒーローbladeの大ファンだった彼は、その活躍を毎週楽しみにしていた。 しかし「Edge of The Blade」第52話にて、魔神カネックに無残に敗れ、話の本筋からも置いて行かれた彼の惨めな姿を目の当たりにし、想像を絶するPTSDに襲われ、絶望のあまり発狂。 タンスや襖がひっくり返るなど部屋の中がメチャクチャになるほどのた打ち回った末、ショック死してしまった。 人物 熱狂的なbladeファンの青年で、享年は19歳。 あまりにもbladeへの愛が強すぎたことが、皮肉にも彼の死因になってしまった。 ヒーローとして世界を守るbladeに憧れてか、彼も自宅警備員として家を守っていたようである。 逸話 ナレーションによる解説からすれば、彼の死も「Edge of The Blade」の番組打ち切り決定に至った原因のひとつ。自分のせいで大好きだったbladeが無職になってしまっただなんて、彼も浮かばれまい。 彼の家の茶の間のテレビはチャンネル選択がダイヤル式のブラウン管、アンテナはテレビの上に載せるタイプというアンティーク。影山が言うところの、「外道共にろくに考えてもらえなかった貧乏人」に該当し、おそらくは彼が生きていて番組も打ち切りにならなくても、地デジ放送に切り替わると受信できず「Edge of The Blade」を見ることは出来なかったものと思われる。 食卓をみてみると、ごはんこそ大盛りだが、主菜らしき平皿の品が緑色……本当に貧乏らしい。 登場作品 Edge of The Blade SPECIAL 関係キャラクター blade(憧れていたヒーロー)
https://w.atwiki.jp/vipdephoto/pages/18.html
露光に関するカメラの仕組みを水道とコップで例えた場合 本項では上記の通りのことを説明します。 あくまで初心者向けです。伝えやすいように敢えて詳しく説明していないところもあります。 露光 まず露光ですが、光を水と例え、蛇口(水の出る部分)をレンズと例えます。 そして、以下の前提を頭に入れておいて下さい。 さて、3点について説明していきましょう。 ISO感度 ISO感度はコップの大きさで例えることができます。 コップが小さいほど(感度が高いほど)、少量の水(光)でコップの中身を満たすことができます。 シャッタースピード 蛇口を長く開けるほど、水がコップに注がれます。(シャッタースピードが長いほど、光がカメラへ送られます) F値(絞り) 蛇口を開けるほど、コップに注がれる水の量は増えます。(F値を開けるほど、カメラに送られる光の量は増えます) 上記の例えから…… ・ISO感度が異なり、その他の設定が同じ場合 コップの大きさによって入る水(光)の量が異なる ・F値(絞り)は同じでシャッタースピードが異なる場合 シャッタースピードが早いと入る光の量が少なくなる。 シャッタースピードがその他の設定に対して適正値なら、露出も適正となる。 シャッタースピードが遅いと入る光の量が多すぎてしまう。 ・F値(絞り)が異なりシャッタースピードが同じ場合 左から、 ・絞りが大きいと、入る光の量が少なくなる。 ・絞りが適正なら、適正露出となる。 ・絞りを開きすぎると、入る光の量が多すぎてしまう。 と、まあこんな感じです。 「ゲゲッ、こんなに覚える事あるのかよ! メンドクセ!」 と思ったアナタ。 最近のカメラにはプログラムオートという、とても便利なモードがあります。 上記の絞りだの露出だのシャッタースピードだのを自動で設定してくれるスグレモノです。 とりあえずシャッターを切るところから始めてみると、それはそれで楽しいですよ。